JP2020060593A - 多孔性媒体試料中の流体を分析するためのデバイスおよび対応する方法 - Google Patents

多孔性媒体試料中の流体を分析するためのデバイスおよび対応する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高速取得時間で多孔性不透明媒体中に含まれた流体の局所的特性を正確かつ動的に分析することが可能なデバイスを実現する。【解決手段】デバイス10は、1つ以上の相を備える流体を含む多孔性媒体試料12を受けることが可能な測定セル14と、X線で測定セルを照射することが可能なX線源22と、測定セルを挟んでX線源の対向側に配置された検出器24であって、測定セル内に収容された試料から発せられるX線を受光することが可能である検出器と、を備え、X線源が、X線源と試料との間における相対移動を伴わずに、試料の少なくとも表面を同時に照射することが可能であり、検出器が、試料の表面上の種々の点から発せられるX線を選択的に検出することが可能な複数の感知エリアを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔性媒体試料中の流体を分析するためのデバイスであって、
1つ以上の相を備える流体を含む多孔性媒体試料を受容することが可能な測定セルと、
X線により測定セルを照射することが可能なX線源と、
測定セルを挟んでX線源の対向側に配置された検出器であって、測定セル内に収容された試料から発せられたX線を受光することが可能である検出器と、
を備える、デバイスに関する。
このデバイスは、X線を使用して岩石コアなどの不透明な多孔性媒体中の多相流体流を調査することを特に目的とされる。
有利には、かかるデバイスは、多孔性媒体中の種々の位置にて多孔性媒体中の流体の局所的特性を計算するためにデータを収集することにより、特に種々の位置にて媒体を透過する流体の種々の相を識別し、種々の相の局所的比率または局所的浸透度を取得する。
かかる分析は、地中に位置する流体保持層内での流体透過および/または流体移動をシミュレーションするために、一般的には岩石サンプルにおいて実施される。
既知のデバイスは、流体を含む多孔性媒体試料が、可動ベンチ上のセルに挿入される。X線源が試料の一方の側に配置され、一点検出器が試料の他方の側に位置決めされる。X線はX線源により放出され、試料上の一点位置にて試料を貫通し、検出器により回収される。検出器は光子数を検出する。試料の吸光度によっては、測定点における流体含有量は、例えばランベルト−ベールの法則を利用して決定される。
試料の種々の位置の情報を取得するために、連続的な一点測定が、試料またはX線源および検出器を相互に相対移動させることにより試料の軸に沿って実施される(可動ベンチを使用したX線源)。
かかる方法は動作が冗長的である。かかる方法は長い取得時間を要する。試料の視覚化は、試料の中心軸に沿った線に沿ってのみ、この線に沿った各点における一点判定で実施され得る。
この線に沿った種々の点にて収集される情報は、各点における測定が各点に関する個別の取得により線に沿って連続的に実施されなければならないため、同時的なものではない。
したがって、多孔性試料中に位置する流体が試料中を流れる場合には、動的測定の実現は非常に困難となる。
さらに、流体特性測定は実施が複雑である。実際に、流体を含む多孔性媒体は非常に不透明であり、流体は、流体を受ける固体基質よりもはるかに低い減衰力を有する。さらに、検出器にて収集される信号に対する流体含有量の相違の影響は、この信号に対する流体を含む固体基質の影響と比較すると非常に低く殆ど無視し得るものである。
本発明の目的は、高速取得時間で多孔性不透明媒体中に含まれた流体の局所的特性を正確かつ動的に分析することが可能なデバイスを実現することである。
これを目的として、本発明の主題は、先述のタイプのデバイスにおいて、X線源が、X線源と試料との間における相対移動を伴わずに、試料の少なくとも表面を同時に照射することが可能であり、検出器が、試料の表面上の種々の点から発せられるX線を選択的に検出することが可能な複数の感知エリアを備えることを特徴とするデバイスである。
本発明によるデバイスは、以下の特徴の中の1つ以上を単独で、または任意の技術的に可能な組合せに従って備えてもよい。
このデバイスは、X線源と試料との間の相対移動を伴うことなく、X線源により測定セルと同時に照射されるように位置決めされた基準試料を備え、検出器は、基準試料から発せられるX線を検出することが可能な少なくとも1つの感知エリアを有する。
検出器は、試料の表面上の種々の点から発せられるX線を選択的に検出することが可能な選択的感知エリアの二次元アレイを備える。
検出器は、検出器の測定セル内に収容された試料の投影と少なくとも同じ幅の感知エリアを備える。
X線源は測定セル内に収容された試料全体を照射することが可能であり、検出器は、試料の表面上に広がるおよび試料の外部の種々の点から発せられるX線を検出することが可能な感知エリアを備える。
X線源は超安定性X線発生器を備える。
X線源は永続的に作動されるように意図され、デバイスはX線源と測定セルとの間に位置決めされたシャッタを備え、シャッタは、X線源による測定セルの照射を防止する位置と測定セルを照射する位置との間で可動である。
このデバイスは、測定セル内の温度および圧力を制御するためのユニットを備える。
このデバイスは、X線源と試料との間の相対移動を伴うことなく、所与の測定時間にて感知エリアにより同時に検出される信号に基づき、試料の複数の位置にて流体の局所的特性を判定することが可能な分析ユニットを備える。
このデバイスは、測定セルの周囲に側方に配置された少なくともシールドアセンブリを備える。
測定セルは、流体を含む多孔性媒体試料を受ける中空容器と、中空容器を閉じる少なくとも1つの栓と、を備え、少なくとも1つの栓は、有利には試料から発せられるまたは試料に向かって送られる流体を受けるように意図された内空体積を備え、X線源は、内空体積を照射することが可能であり、検出器は、内空体積から発せられるX線を受光することが可能な少なくとも選択的感知エリアを備える。
また、本発明は、多孔性媒体試料中の1つ以上の相を備える流体を分析する方法であって、
上記に示すようなデバイスを用意するステップであって、測定セルが流体を含む多孔性媒体試料を収容するステップと、
X線源と試料との間の相対移動を伴うことなく、X線源を用いて試料の少なくとも表面を照射するステップと、
検出器の複数の感知エリアにより表面の種々の点から発せられるX線を選択的に検出するステップと、
感知エリアにより同時に検出される信号に基づき、試料の複数の位置にて流体の局所的特性を判定するステップと、
を含む、方法に関する。
本発明による方法は、以下の特徴の中の1つ以上を単独で、または任意の技術的に可能な組合せに従って含んでもよい。
照射するステップは、測定セルを照射するステップと同時に基準試料にX線源から発せられるX線を通過させるステップと、検出器の選択的感知エリアを用いて基準試料から発せられるX線を選択的に検出するステップと、を含む。
照射するステップの最中に、測定セル内の試料の圧力を有利には大気圧超に制御するステップ、および測定セル内の試料の温度を制御するステップ、を含む。
判定するステップは、各感知エリアにより検出される信号に基づき、試料の表面上の少なくとも複数の位置にて1つ以上の相における流体含有量を計算するステップを含む。
X線源を用いて試料の少なくとも表面を照射するステップと、検出器の複数の感知エリアにより表面の種々の点から発せられるX線を選択的に検出するステップと、有利には1Hz未満の周波数にて、X線源と試料との間の相対移動を伴うことなく、複数の測定時間にて感知エリアにより同時に検出される信号に基づき、試料の複数の位置にて流体の局所的特性を判定するステップとを繰り返すステップと、を含む。
本発明は、純粋に非限定的な例として提示され、添付の図面を参照とする以下の説明を読むことにより、さらによく理解されよう。
本発明による第1の分析デバイスの部分断面概略正面図である。 図1のデバイスの部分断面上面図である。 図1のデバイスの第1の測定セルの中央軸に沿った断面図である。 図1のデバイスの検出器の立面図である。 所与の測定時間における図3の測定セルに導入された試料中の流体比率マップを示す図である。 図3の試料中の特定位置における各相での濃度を時間に対して示したグラフである。 図4の検出器により測定された放射線画像を示す図である。
図1には、本発明による第1の分析デバイス10が示される。このデバイスは、孔を備える岩石または堆積物の試料中のような、多孔性媒体中の流体挙動を分析するためのものである。
図3では、試料12が示される。試料12は、0%〜99%の間から一般的になる多孔性を有する。
試料12は、例えば1cm超の高さを有し、ある特定の実施形態では10cm〜50cmの間からなる。
デバイス10は、例えば平面への試料12の投影において様々な位置における流体の局所的特性の判定を可能にする。
この判定は、例えば多孔性試料12の孔内への流体の透過の最中などに実施可能である。
流体は、例えば気相および液相を含む炭化水素系流体などの多相流体である。有利には、液相は水相および油相を含む。
1つの典型的な分析では、流体は、例えば試料12の一方の端部になど、試料12の第1の点に注入される。試料12に沿った流体透過の展開が、本発明によるデバイス10により、複数の測定時間に種々の位置にて種々の相における比率などの流体の局所的特性を測定することによって評価される。
流体の透過は、本発明によるデバイス10内で制御される特定の圧力条件および温度条件においてモニタリングされる。これらの温度条件および圧力条件は、油およびガスを含む地下層内の温度および圧力にほぼ対応する。
図1を参照すると、デバイス10は、多孔性試料12を収容する測定セル14と、測定セル14内への温度および/または圧力を制御するためのユニット16と、を備える。
さらに、デバイス10は、基準試料18と、測定セル14および基準試料18を収容するように意図された筐体20と、を備える。
また、デバイス10は、筐体20の一方の側に配置された超安定性X線源22と、測定セル14を挟んでX線源22の対向側に、筐体20の対向側に位置する検出器24と、を備える。
さらに、デバイス10は、検出器24により実施される測定結果を受領し、試料中の流体の少なくとも局所的特性を判定することが可能な分析ユニット26を備える。
図3には、測定セル14が示される。測定セル14は、試料受け空洞30を画定する中空容器28を備える。また、測定セル14は、試料受け空洞30を閉じるための少なくとも1つの栓32、34を備える。
図3の例では、中空容器28は管状である。例えば、中空容器28は収容した試料12よりもX線に対する透過性が高い材料から作製される。この材料は例えば炭素である。ここでは、試料12は円筒状である。変形例では、試料12は平行六面体状である。
図3では、測定セル14は、試料12を収容する中央環状部分と、栓32、34を受ける、中央部分よりも幅広の2つの端部部分と、を備える。
栓32、34は、不透過的に空洞30を封止する。
ユニット16は、空洞30内の試料12の温度および圧力を制御することが可能である。ユニット16は、例えば大気圧を維持することが、または例えば50バール超、特に100バール超、および例えば0〜800バールの間からなる圧力、例えば200〜650バールの間からなる圧力など、大気圧超の圧力を印加することが可能である。
また、ユニット16は、50℃超の、特に100℃超の、および100〜160℃の間からなる温度を空洞内にて維持することが可能である。
測定セル14は筐体20内に導入され、例えばその軸A−A´が垂直方向に位置決めされるように、筐体20内において定位置に維持され得る。変形例では、軸A−A´は、水平方向にまたは別の配向に従って位置決めされる。
測定セル14は、一方の側のX線源22と他方の側の検出器24との間に置かれて、これらと共に照射軸B−B´を画定する。
基準試料18は、岩石などの乾燥鉱物材料から作製されたゲージブロックを備える。この岩石は例えば砂岩、または炭酸塩、または任意の貯留岩もしくは原岩から選択される。ゲージブロックのX線減衰は、測定セル14に収容された試料12で観察される減衰に近い。
ゲージブロックの組成は、好ましくは試料12の組成と同様である。
基準試料18は、測定セル14で同時に照射されるように、X線源22と検出器24との間にて筐体20内に配置される。基準試料18は、測定セル14のおよび試料12の画像とは識別される画像を検出器24上に生成するために、測定セル14からおよび照射軸B−B´から離れるように位置決めされる。
筐体20は、X線源22により生成されるX線を閉じ込めるための、ならびに試料測定セル14および基準試料18を受けるための閉じ込め空間40を画定する。筐体20は、例えば鉛から作製された吸光性壁部42を備える。
筐体20の体積は、0.5〜2mの間からほぼ成る。筐体の壁部42は、閉じ込め空間40内へのX線源22により生成されたX線の導入を可能にするための、X線源22に対面する少なくとも1つの上流軸方向開口44と、特に測定セル14からおよび基準試料18から発せられるX線である、閉じ込め空間40から発せられるX線により検出器24を照射することを可能にするための、検出器24に対面して且つ上流開口44に対面して配置された少なくとも下流軸方向開口46と、を画定する。
図1に示した実施形態では、筐体20は、測定セル14を定位置に維持するためのホルダ47と、閉じ込め空間40内へのX線の進入を制御するためのシャッタアセンブリ48と、反射X線から測定セル14を保護するためのシールドアセンブリ50と、をさらに備える。
シャッタ48は、X線源22により放出されるX線が閉じ込め空間40に進入することを防止する位置と、X線源22により放出されるX線が閉じ込め空間40内へと通過することを可能にする位置と、の間を可動であるシャッタプレート52を備える。
したがって、X線源22は恒久的に作動状態のままであることが可能である。シャッタプレート52は、閉じ込め空間40へのアクセスが必要とされる場合に、防止位置へと移動される。次いで、測定セル14は、X線源22を停止する必要性を伴うことなく、ホルダ47に導入されることが可能となり、これによりX線源22の安定性が維持される。
シールドアセンブリ50は、例えば、体積40の壁部42からおよび/または体積40の他の部分から発せられる反射X線から測定セル14を遮蔽するために、測定セル14に対して側方に位置する仕切り壁59を少なくとも備える。
図2の例では、シールドアセンブリ50は、照射軸B−B´に対して平行に測定セル14を側方にて囲む2つの側方平行仕切り壁59を備える。
本発明によれば、X線源22は、X線の非常に安定的な光線62を生成することが可能である超安定性X線発生器60を備えて、測定セル14の中に収容された試料12および基準試料18を照射する。X線源22は電圧および電流制御装置64をさらに備えて、発生器60に電力を供給する。
光線62は、X線源22と多孔性試料12との間の相対移動を伴うことなく、試料12の少なくとも表面をおよび好ましくは多孔性試料12の全体を照射することが可能である。
「試料の少なくとも表面」という用語は、照射が一点ではないことを意味する。光線により照射される試料12の表面は、ほぼ0.01cm超である。有利には、光線62は試料12を全体的に照射することが可能である。
光線62の水平方向アパーチャ角度αおよび垂直方向アパーチャ角度βは、試料12および基準試料18を含む関与ゾーン全体が同時に照射されるように設定される。これらの角度α、βは、最大散乱照射にて縮小するようなゾーンに限定される。
「超安定性」という用語は、一般的には、所与の立体角で発生器により生成されるX線光子の個数が時間に沿って実質的に一定であることを意味する。発生器60のインパルスにより生成される秒あたりの平均光子数の変動は、例えば時間に沿って公称値の±0.5%に等しい。この線量は、環境補正値を考慮してイオン化チャンバを用いて測定され得る。
超安定性発生器60は、公称出力に関して安定的であるが、電圧は、線量の不安定性を生じさせる暗電流放出を回避するために、公称電圧の80%に制限されなければならない。
例えば、公称放出電力が100kVに等しい場合には、超安定性発生器60は、最高で80kVまでの放出電力にてインパルスごとの安定的な光子数を生成する。
この場合に、放出電力は、発生器60に印加される高電圧により規定される。この高電圧は、例えば60〜160kVの間から成り、特に80〜120kVの間から成る。
図1の例では、超安定性発生器60は、セラミックチューブ66と、セラミックチューブ66の温度を制御することが可能な温度制御装置68と、を備える。
セラミックチューブ66はタングステンフィラメントを備え、電子束が一定かつ安定的になるように一定に加熱される。チューブ66は、格子効果がインシュレータ上に捕獲された電子からの光線に影響を及ぼさないように設計される。
温度制御装置68は、例えばセラミックチューブ66の周囲に位置する二重壁70内を循環することが可能な冷却流体を備える。チューブ66の温度は、例えば25〜35℃の間の目標温度に維持される。
超安定性X線発生器60は、例えばX−Risにより参照記号GXC−130で市販される発生器である。
電圧および電流制御装置64は、超安定性発生器60に供給するために安定化された電流および電圧を生成することが可能である。有利には、1時間超の間に、とりわけ数時間の間に、電圧変動が0.1%未満であり(kV)、強度変動が1%未満である(mA)。
検出器24は、試料12の表面および基準試料18を通過している可能性のあるX線源22から発せられるX線を選択的に検出することが可能な、少なくとも1列の感知エリア80を備える。
図4の例では、検出器24はフラットパネル82を備え、フラットパネル82は、フラットパネル82中にピクセルを画定する感知エリア80のアレイを担持する。フラットパネル82は、例えばDEREO WAの名称で市販される平坦状アモルファスシリコンフラットパネルである。この検出器は、有利にはフラットパネル82の温度を制御する温度制御ユニット83を備える。
感知エリア80により形成される各ピクセルは、照射軸B−B´に対して垂直な垂直面における試料12の投影中の特定位置に、または基準試料18中の特定位置に、もしくは試料12、18の外部の位置に選択的に対応して、X線源22から発せられる複数のX線光子を選択的に受けることが可能である。
任意の測定時間にて、各感知エリア80は例えば15秒未満、一般的には約10秒、および場合によっては0.5〜10秒の間からなるサンプリング期間中に受けたX線光子の個数を感知することが可能である。
各感知エリア80により受けられたX線光子の個数は、感知エリア80により検出された位置における信号の吸光度を表す。
X線光子の個数は、図7に示すように、試料12の通過後、または基準試料18の通過後、もしくは試料12および基準試料18から離れた閉じ込め空間40の通過後の光線62の放射線画像83中にてグレーレベルで示される。
所与の測定時間における試料12(図7の領域84)および基準試料18(図7の領域86)の上の種々の位置のグレーレベルを表す画像83は、検出器24の各感知エリア80により生成される信号に基づき検出器24により取得され得る。
領域84では、各ピクセルは、垂直面における試料12の投影中の対応する位置にて試料12を通過したX線光線の吸光度を表す。
分析ユニット26は、プロセッサ92およびメモリ94を有する計算機90と、人間/機械インターフェース96と、を備える。
メモリ94は、プロセッサ92において実行され得るソフトウェアアプリケーションを含む。ソフトウェアアプリケーションの中に、メモリ94は、各感知エリア80により測定される光子数を表す信号を各測定時間にて受領することが可能な少なくとも1つのソフトウェアモジュールを含む。
メモリ94は、例えば各相における比率など、多孔性媒体中に含まれる流体の少なくとも特性を計算することが可能なソフトウェアモジュールをさらに含む。計算は、感知エリア80により生成される信号に基づく。また、計算は少なくとも1つの基準画像に基づき、優先的には各位置における特性と信号との間において相関付けがなされる2つの基準画像に基づく。また、有利には、計算は基準試料18から発せられるX線を受光する感知エリア80により生成される信号に基づく。
また、メモリ94は、所与の測定時間にて感知エリア80に対応する試料12の各位置における流体特性(ここでは比率レベル)の、図5に示された図を人間/機械インターフェース96上に表示することが可能なソフトウェアモジュールを含む。また、ソフトウェアモジュールは、試料12の特定の位置における時間に沿った流体特性の展開の図6に示す曲線を表示することも可能である。
図5の例では、種々の位置における流体の相の局所的比率87は、流体の含浸度を示すカラースケールで表示される。
図6では、気相および液相における比率88の展開が、感知エリア80に対応する試料12の位置にて時間に対して表示される。
次に、本発明による多孔性媒体試料12中の流体を測定および分析するための方法を説明する。
この方法は、図1〜図4に照らして既述したデバイス10にて実施される。
初めに、X線源22が、電圧および電流制御装置64から発せられる安定化された電流および電圧を供給される。超安定性発生器60が永続的に給電および安定化されて、安定的なX線光線62を生成する。
次いで、試料12が、測定セル14に挿入される。測定セル14は栓32、34により閉じられ封止される。
次いで、シャッタプレート52が、閉じ込め空間40への光線62の進入を防止するために定位置に送られる。筐体20が体積40へのアクセスのために開かれる。
測定セル14はホルダ47内で定位置に置かれる。図1の例では、測定セル14はその軸A−A´が垂直となる状態で位置決めされる。また、基準試料18の軸も垂直である。
次いで、測定セル14は、測定セル14において測定目標温度および測定目標圧力を設定するために、温度および圧力を制御するためのユニット16に接続される。
測定目標温度は、例えば20〜160℃の間に設定され、測定目標圧力は、1〜800バールの間に設定される。
試料12の温度および圧力が安定すると、シャッタプレート52は、X線光線62で閉じ込め空間40を照射するために定位置に配置される。
次いで、流体がない状態での第1の測定が、感知エリア80に対応する試料12の各位置における基準信号を示す試料12の基準画像を取得するために実施される。
次いで、流体が試料12に漸進的に注入される。
次いで、種々の測定時間における一連の測定が実施される。
これらの測定は、例えば約0.1Hzの周波数にておよび一般的には1Hz未満の周波数にて実施される。
各測定時間にて、光線62は、測定セル14内に収容された試料12と、基準試料18と、これらの試料12、18を囲む体積と、を照射する。検出器24は、多孔性試料12、基準試料18、および周囲エリアを通り伝送されたX線光子の個数を表す信号を各感知エリア80にて測定するように作動される。
図7に示す画像83は、試料12に対応するピクセル領域84と、基準試料に対応するピクセル領域86とにより形成される。
領域84上の各ピクセルは、試料12中の特定の位置に対応する。試料12の照射されたすべての位置が同時に測定され、これによりその測定時間における試料中の流体特性マップが構築可能となる。
次いで、分析ユニット26は、その測定時間にて検出器24の各感知エリア80で取得された信号を収集し、基準測定値に基づきおよび基準試料18における測定に基づき多孔性媒体から結果的に得られる関与を消去し、試料12の各位置における流体特性を表す情報を少なくとも抽出する。
モデルに基づき、次いで、分析ユニット26は例えば各位置における少なくとも気相および液相の比率など、各位置における流体特性を計算する。
これらの同ステップは、試料中の各位置における時間に対する流体局所特性の展開を判定するために、各測定時間にて繰り返される。
次いで、それらの展開が図5および図6に示すように記録および表示され得る。
本発明によるデバイス10により、同一測定時間における試料12の少なくとも表面を範囲として含む試料12の二次元投影により、少なくとも流体の局所的特性を視覚化することが可能となる。
取得時間は、10秒未満と非常に高速であり、これにより局所的特性、特に試料12の二次元投影における各位置の流体比率の展開のモニタリングが可能となる。
最新技術において入手可能なデバイスとは対照的に、測定は、試料12に対するX線源22の相対移動または機械スキャンを用いることなく、全地球的に実施される。
X線源22の高い安定性、測定試料12と同時である基準試料18の照射、およびアレイ検出器24による試料12の様々な位置から発せられるデータの同時収集により、本発明によるデバイス10は、非常に関連性の高いデータを簡単にかつ効率的に取得することが可能となる。
X線源22により発生される幅広光線62は極度に安定的であり、検出器24の感知エリア80のサイズにより規定される解像度の検出を可能にする。これにより、試料12の複数の連続点にて一点判定が実施される先行技術のデバイスとは対照的に、かなりのサイズの試料12を用いた試料12の全地球的モニタリングが可能となる。
図3に示す変形例では、少なくとも1つの栓34が、試料からの流体のみを受けるように意図された、または試料に注入されるよう意図された空洞120を備える。
液体の吸光度を表す空洞120から取得された画像は、少なくとも感知エリア80において選択的に収集される。この信号は、試料の個々の相を特徴づけるために使用され得るものであり、比率の計算の感度を改善させる。
さらに、空洞120内の流体の測定により、液相で完全に浸透した状態に対応する基準画像の再計算が可能となるため、さらなる実験の必要性が緩和される。
10 第1の分析デバイス
12 試料
14 測定セル
16 ユニット
18 基準試料
20 筐体
22 超安定性X線源
24 検出器
26 分析ユニット
28 中空容器
30 試料受け空洞
32 栓
34 栓
40 閉じ込め空間
42 壁部
44 上流開口
46 下流軸方向開口
47 ホルダ
48 シャッタアセンブリ
50 シールドアセンブリ
52 シャッタプレート
59 側方平行仕切り壁
60 超安定性X線発生器
62 光線
64 電圧および電流制御装置
66 セラミックチューブ
68 温度制御装置
70 二重壁
80 感知エリア
82 フラットパネル
83 温度制御ユニット、放射線画像、
84 領域
86 領域
87 種々の位置における流体の相局所的比率
88 気相および液相における比率
90 計算機
92 プロセッサ
94 メモリ
96 人間/機械インターフェース
120 空洞

Claims (6)

  1. 多孔性媒体試料(12)内の1つ以上の相を備える流体を分析する方法であって、
    − 多孔性媒体試料(12)内の流体を解析するためのデバイス(10)を提供するステップを含み、該デバイスは、
    * 1つ以上の相を備えた流体を含んだ多孔性媒体試料(12)を収容することが可能な測定セル(14)と、
    * X線により前記測定セル(14)を照射することが可能なX線源(22)と、
    * 前記測定セル(14)を挟んで前記X線源(22)の対向側に配置された検出器(24)であって、前記測定セル(14)は、一側の前記X線源(22)と他側の前記検出器(24)との間に配置されている、検出器(24)と、を備え、
    前記X線源(22)は、前記X線源(22)と前記試料(12)との間の相対移動を伴うことなく、前記測定セル(14)内に収容された前記試料(12)全体を照射することが可能であり、
    前記検出器は、前記測定セル(14)内に収容された前記試料(12)から発せられたX線を受けることが可能であり、且つ前記試料(12)の表面上および前記試料(12)の外部に広がった種々の点から発せられるX線を選択的に検出することが可能な選択的感知エリア(80)の二次元アレイを備えており、前記デバイス(10)は、
    * 前記X線源(22)と前記試料(12)との間の相対移動を伴うことなく、所与の測定時間において感知エリア(80)により同時に検出された信号に基づき、前記試料(12)の複数の位置において前記流体の局所的特性を判定することが可能な分析ユニット(26)を備え、
    前記方法は、前記X線源(22)と前記試料(12)との間の相対移動を伴うことなく、以下の
    − 前記X線源(22)を用いて前記試料(12)の少なくとも表面を照射するステップと、
    − 前記検出器(24)の複数の感知エリア(80)により前記表面の種々の点から発せられるX線を選択的に検出するステップと、
    − 感知エリア(80)により同時に検出された信号に基づき、前記試料(12)の複数の位置において前記流体の局所的特性を判定するステップであって、該判定するステップは、各感知エリア(80)により検出された信号に基づき、前記試料(12)の少なくとも複数の位置において1つ以上の相内の流体含有量を計算するステップを含んだ、判定するステップと、
    を複数の測定時間において繰り返すステップを含んでいる方法。
  2. 前記照射するステップは、前記測定セル(14)を前記照射するステップと同時に、前記X線源(22)から発せられるX線に基準試料(18)を通過させるステップと、前記検出器(24)の選択的感知エリア(80)を用いて、前記基準試料(18)から発せられるX線を選択的に検出するステップと、を含んでいる請求項1に記載の方法。
  3. 前記照射するステップの最中に、前記測定セル(14)内の前記試料(12)の圧力を有利には大気圧超に制御するステップと、前記測定セル(14)内の前記試料(12)の温度を制御するステップと、を含んでいる請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記X線源(22)を用いて前記試料(12)の少なくとも表面を照射するステップと、前記検出器(24)の複数の感知エリア(80)により、前記表面の種々の点から発せられるX線を選択的に検出するステップと、1Hz未満の周波数において、前記X線源(22)と前記試料(12)との間の相対移動を伴うことなく、複数の測定時間において感知エリアにより同時に検出された信号に基づき、前記試料(12)の複数の位置における前記流体の局所的特性を判定するステップと、を繰り返すステップを含んでいる請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記X線源(22)は永続的に作動され、前記デバイス(10)は、前記X線源(22)と前記測定セル(14)との間に位置決めされたシャッタ(48)を備え、前記シャッタ(48)は、前記X線源(22)による前記測定セル(14)の前記照射を防止する位置と、前記測定セル(14)を照射する位置と、の間で可動である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記測定セル(14)は、流体を含む前記多孔性媒体試料(12)を受けるための中空容器(28)と、前記中空容器(28)を閉じる少なくとも1つの栓(32、34)と、を備え、前記少なくとも1つの栓(32、34)は、前記試料(12)から発せられるかまたは前記試料(12)に向かって送られる流体を受けるための内空体積(120)を備え、前記X線源(22)は前記内空体積(120)を照射し、前記検出器(24)は、少なくとも、前記内空体積(120)から発せられるX線を受光するための選択的感知エリア(80)を備えている、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
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