JP2020056730A - 経路探索プログラム、経路探索方法、及び経路探索システム - Google Patents

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宏 稲垣
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Abstract

【課題】時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの経路を提示できる経路探索プログラムを提供する。【解決手段】経路探索プログラムは、出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を、探索の依頼に応じて、複数の地点候補から出発地点、複数の経由地点及び到着地点の指定と、出発地点における出発時刻及び複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間とに基づいて、出発地点から到着地点までの経路毎の所要時間を求め、経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する処理をコンピュータに実行させる。【選択図】図22

Description

本発明は、経路探索プログラム、経路探索方法、及び経路探索システムに関する。
実社会における、様々な要因の膨大な組合せを考慮しながら適切解を見つけ出す組合せ最適化問題として、例えば、巡回セールスマン問題などが挙げられる。
「巡回セールスマン問題」とは、ある都市を出発したセールスマンが他の複数の都市を一回ずつ訪問して出発した都市に戻る場合に、移動距離が最小となるように巡回する都市の順番を決めるという問題である。
近年、このような出発地点から到着地点までの経路を探索する手法について様々な提案がされている。例えば、車両感知器によって得られた交通流データの分布パターンに基づいて最適経路を探索する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ナビゲーション装置から得られた平均走行速度に基づき、推奨経路において正確な所要時間の計算を行う手法について提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−337984号公報 特開平8−87697号公報
しかしながら、実際には、交通状況は時間帯などによって刻々と変化するものであるため、渋滞などの交通状況が考慮されない。このため、探索した経路の所要時間と実際の所要時間との差異が生じやすく、例えば、所要時間が最短であるとした経路が実際には最短ではない場合があった。
一つの側面では、時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの経路を提示できる経路探索プログラム、経路探索方法、及び経路探索システムを提供することを目的とする。
一つの実施態様では、経路探索プログラムは、出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得し、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求め、前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する処理をコンピュータに実行させる。
一つの側面では、時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの経路を提示できる経路探索プログラム、経路探索方法、及び経路探索システムを提供することができる。
図1は、従来の技術及び本発明において、ある地点間の移動に要する所要時間の算出方法の一例を示す説明図である。 図2は、第1の実施例における配送計画立案システムを含むネットワークの構成を示すブロック図である。 図3は、第1の実施例における配送計画立案システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、第1の実施例における配送計画立案システムの機能構成を示すブロック図である。 図5Aは、第1の実施例における道路地図DBが有する道路地図データのデータ構成を示す図である。 図5Bは、第1の実施例における道路地図DBが有する道路地図データのデータ構成を示す図である。 図6は、第1の実施例におけるリンク平均旅行時間DBが有するリンク平均旅行時間データのデータ構成を示す図である。 図7は、第1の実施例における地点間所要時間DBが有する地点間所要時間データのデータ構成を示す図である。 図8は、第1の実施例における配送計画立案システムが配送計画案を立案して送信するまでの処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、端末装置で探索条件が入力される画面の一例を示す説明図である。 図10は、出発地点から出発して複数の経由地点を巡回して出発地点に戻る経路の一例を時系列で示した説明図である。 図11は、端末装置での配送計画案の表示画面の一例を示す説明図である。 図12は、端末装置での配送計画案の表示画面の他の一例を示す説明図である。 図13は、図8に示したS103において、曜日別時間帯別で各リンク群のリンク毎のリンク平均旅行時間を算出する処理の流れを示すフローチャートである。 図14は、第1の実施例における情報管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図15は、第1の実施例における情報管理装置の機能構成を示すブロック図である。 図16は、第1の実施例における移動履歴DBが有する移動履歴データのデータ構成を示す図である。 図17は、第1の実施例における端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図18は、第1の実施例における端末装置の機能構成を示すブロック図である。 図19Aは、各地点間の距離の一例を示す説明図である。 図19Bは、従来の技術により、図19Aに示した各地点を巡回する経路を探索した結果を示す説明図である。 図19Cは、従来の技術により、図19Aに示した各地点を巡回する経路を探索した結果を示す説明図である。 図20Aは、第1の実施例における配送計画立案システムにより、0:00に出発する際の図19Aに示した各地点を巡回する経路を探索した結果を示す説明図である。 図20Bは、第1の実施例における配送計画立案システムにより、0:00に出発する際の図19Aに示した各地点を巡回する経路を探索した結果を示す説明図である。 図21Aは、第1の実施例における配送計画立案システムにより、7:00に出発する際の図19Aに示した各地点を巡回する経路を探索した結果を示す説明図である。 図21Bは、第1の実施例における配送計画立案システムにより、7:00に出発する際の図19Aに示した各地点を巡回する経路を探索した結果を示す説明図である。 図22は、第2の実施例における配送計画立案システムにより、時間帯により変化する交通状況に合わせて所望の経路を提供することができることを示す説明図である。 図23は、第2の実施例における、経路上で発生した事故による渋滞が反映された移動履歴データを示す説明図である。 図24Aは、第2の実施例において、渋滞が反映された移動履歴データに基づき、経路を再探索した一例を示す説明図である。 図24Bは、第2の実施例において、渋滞が反映された移動履歴データに基づき、経路を再探索した一例を示す説明図である。 図25は、第3の実施例における配送計画立案システムの機能構成を示すブロック図である。 図26は、第3の実施例における移動費用DBが有する移動費用データのデータ構成を示す図である。 図27は、第3の実施例における配送計画立案システムが配送計画案を立案して送信するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
出発地点から複数の経由地点を巡回して到着地点までの経路全体の所要時間をより正確に算出する方法としては、例えば、各地点の所要時間を別個に算出して足し合わせる方法が挙げられる。
図1は、従来の技術及び本発明において、ある地点間の移動に要する所要時間の算出方法の一例を示す説明図である。図1に示すようなA地点−B地点間の移動に要する所要時間を算出する従来の算出方法として、まず、A地点−B地点間の移動距離といわゆる法定速度に基づいて算出する方法が挙げられる。この方法では、図1に示すように、A地点−B地点間が移動距離10kmの有料道路であり、法定速度80km/hのまま定速で走行する場合には、所要時間は450秒間となる(図1中の算出方法(1)に該当)。しかし、実際には、通勤時間帯などで混雑した交通状況であると、法定速度のまま定速で走行することは困難である。このため、A地点−B地点間における実際の所要時間は、450秒間よりも遅くなりやすく、各地点間の所要時間を足し合わせた経路全体の所要時間と大きく乖離してしまうことが多い。それゆえ、探索した経路が実際には所要時間が短い経路ではない場合があった。
また、従来の算出方法としては、例えば、A地点−B地点間の所要時間を算出する場合には、実際に走行した車両のデータに基づいて算出する方法が挙げられる。具体的には、A地点−B地点間を実際に走行した車両の全時間帯の平均走行速度のデータに基づくと、A地点−B地点間の所要時間としては、例えば、上記のように算出した450秒間よりも遅い630秒間のように算出できる(図1中の算出方法(2)に該当)。しかし、深夜の交通状況と通勤時間帯の交通状況とは渋滞の発生頻度などの点で大きく異なることが多く、時間帯によって変化する交通状況が考慮されていない。このため、A地点−B地点間における実際の所要時間は、A地点の出発時刻帯により変化することから、各地点間の所要時間を足し合わせた経路全体の所要時間と乖離してしまうことがある。それゆえ、実際に走行した車両のデータに基づいても、探索した経路が実際には所要時間が短い経路ではない場合があった。
そこで、本発明の経路探索システムでは、例えば、深夜である0:00〜0:15の間にA地点を出発するのであれば、実際に0:00〜0:15の間にA地点を出発してB地点に移動した車両の所要時間に基づき、A地点−B地点間の所要時間を算出する。あるいは、通勤時間帯である7:00〜7:15の間にA地点を出発するのであれば、実際に7:00〜7:15の間にA地点を出発してB地点に移動した車両の所要時間に基づき、A地点−B地点間の所要時間を算出する(図1中の算出方法(3)に該当)。本発明の経路探索システムは、このような地点間の所要時間を経路上の各地点で順次算出して足し合わせ、経路全体の所要時間を算出する。
上記のようにして、本発明の経路探索システムは、出発地点から複数の経由地点を巡回して到着地点までのあらゆる経路の内、出発地点から到着地点までの所要時間が短い経路を出力することができる。なお、本発明の経路探索システムは、経路全体の所要時間についてユーザが所望する経路を探索するようにしてもよい。これにより、本発明の経路探索システムは、各経路における経路全体の所要時間を互いに比較することにより、経路全体の所要時間についてユーザが所望する経路を特定して提示することもできる。
ここで、経路とは、複数の地点を経由して、出発地点から目的地点までの道すじを意味する。
また、出発地点、経由地点、及び到着地点の「地点」としては、例えば、緯度経度の座標軸上で示される点としてもよく、住所や地域の名称などの範囲としてもよい。出発地点、経由地点、及び到着地点以外の地点は、以下では「地点」と称さない。
さらに、出発時刻の「時刻」としては、例えば、秒単位以下の時刻としてもよく、30秒間、15分間、1時間などの時間帯としてもよい。
本発明の経路探索システムは、出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から出発地点、複数の経由地点、到着地点の指定と、出発地点における出発時刻の入力とを取得する。
複数の地点候補から出発地点、複数の経由地点、到着地点の指定の取得、出発地点における出発時刻の入力との取得は、手動であっても自動であってもよい。なお、以下では指定や入力を「取得する」ことを、指定や入力を「受け付ける」という場合もある。
本発明の経路探索システムは、複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を有する。本発明の経路探索システムは、この記憶部を参照して、出発地点から複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を出発時刻に基づき算出する。さらに、本発明の経路探索システムは、ある経由地点に到着する到着時刻を、出発時刻と出発地点からある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出する。そして、本発明の経路探索システムは、複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点をある経由地点に替えて、到着時刻に基づき記憶部を参照して所要時間を求める処理を到着地点まで繰り返し行う。このようにして、本発明の経路探索システムは、出発地点から到着地点までの経路毎の所要時間を求め、求めた経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する。
なお、記憶部が記憶する、移動にかかった所要時間は、移動体が実際に地点間を移動したときの、移動体の位置、時刻、速度などを含む移動履歴データに基づいて求めることができる。
また、本発明の経路探索システムは、移動にかかった所要時間を予め記憶部が記憶した後に、移動体から新たに収集した移動にかかった所要時間を地点間に対応付けて所定の時間帯毎に記憶した記憶部を参照してもよい。言い換えると、本発明の経路探索システムは、移動履歴データに基づく所要時間の算出を、移動履歴データ、及び移動履歴データを取得した後に新たに取得した移動履歴データの少なくともいずれかに基づいて行うことができる。
これにより、本発明の経路探索システムは、例えば、出発地点からトラックなどの移動体が出発した後に経路上で渋滞が発生しても、最新の移動履歴データに基づいて渋滞を回避可能な経路に変更することができる。
さらに、本発明の経路探索システムは、出発地点から出発する日の曜日を更に受け付け、移動履歴データに基づく所要時間の算出を、当該曜日において、出発地点の出発時刻に出発した移動体から取得した移動履歴データに基づいて行うことができる。
これにより、本発明の経路探索システムは、時間帯のほか曜日により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの移動に要する所要時間が短い経路を提示できる。具体的には、日曜日の7:00と月曜日の7:00とでは、同じ時間帯であっても曜日が違うと渋滞の発生頻度が異なることから、本発明の経路探索システムは、曜日による交通状況の変化に対応した経路を探索することができる。
なお、本発明の経路探索システムは、曜日の他にも、月日、天気などを更に受け付けるようにしてもよい。この場合、本発明の経路探索システムは、位置及び時刻に加えて月日、天気などを含む移動履歴データに基づき、地点間の所要時間を一の経由地点における出発時刻に応じて算出することができる。
これにより、本発明の経路探索システムは、例えば、観光シーズンや年末年始の交通状況を踏まえた経路を探索することができる。あるいは、本発明の経路探索システムは、例えば、雪の日の交通状況を踏まえた経路を探索することができる。
またさらに、本発明の経路探索システムは、記憶部に、移動にかかる費用を地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶させたり、移動に伴う危険度を地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶させたりしてもよい。これにより、本発明の経路探索システムは、出発地点から到着地点までの経路毎の移動費用、及び、出発地点から到着地点までの経路毎の危険度の少なくともいずれかを更に求めることができる。そして、本発明の経路探索システムは、出発地点から到着地点までの経路毎の内、出発地点から到着地点までの経路毎の所要時間と、出発地点から到着地点までの移動費用及び危険度の少なくともいずれかとをそれぞれ重み付けして加算した値が小さい経路を出力することができる。
これにより、本発明の経路探索システムは、所要時間に加えて、費用や危険度も含めた移動コストが小さい経路を探索することができる。具体的には、本発明の経路探索システムは、所要時間が短いが高速道路の使用が多いため費用が多くかかる経路を提示しないようにすることができる。あるいは、本発明の経路探索システムは、所要時間が短いが経路に狭い道や右折が多い経路を提示しないようにすることができる。
なお、移動コストとは、例えば、移動に要する所要時間、移動に要する費用、移動に伴う危険度などの移動体が移動するための総括的な損失を意味する。また、以下では、移動に要する費用を「移動費用」と称することがある。
重み付けを行う方法としては、例えば、所要時間、移動費用、危険度等を算出した値に任意の定数をそれぞれ乗算し、任意の定数を変化させる方法などが挙げられる。
このように、本発明の経路探索システムは、複数の地点を経由する経路を探索可能であって、時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、所要時間が短い経路を提示できる。
本発明の経路探索システムは、本発明の経路探索プログラムを読み出して実行することで、本発明の経路探索方法を実行する経路探索システムとして動作する。即ち、本発明の経路探索システムは、本発明の経路探索方法と同様の機能を1のコンピュータに実行させる又は2以上のコンピュータに分散させて実行させる本発明の経路探索プログラムを有する。
本発明の経路探索システムが行う各種処理は、本発明の経路探索システムを形成する制御部を有するコンピュータにより実行される。
コンピュータとしては、記憶、演算、制御などの装置を備えた機器であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、本発明の複数の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(第1の実施例)
第1の実施例では、移動体としてのトラックにより、配送センターから出発して複数の配送先を巡回するA運送会社に対し、経路探索システムとしての配送計画立案システムが、所要時間が短い経路を配送計画案として立案する例について説明する。
図2は、第1の実施例における配送計画立案システムを含むネットワークの構成を示すブロック図である。
図2に示すように、第1の実施例におけるネットワークの構成は、配送計画立案システム100と、情報管理装置200と、A運送会社の端末装置300とを有する。なお、配送計画立案システム100及び情報管理装置200は、本実施例では、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドの一部である。
情報管理装置200は、配送計画立案システム100及びA運送会社の端末装置300とそれぞれ通信可能に接続されている。
また、情報管理装置200は、トラック401、402、403、・・・にそれぞれ搭載されているデジタルタコグラフ501、502、503、・・・とモバイルネットワークNを介して通信可能にそれぞれ接続されている。
なお、トラック401、402、403、・・・は、A運送会社以外が所有するトラックも含む。
また、以下では、トラック401、402、403、・・・を「トラック400」と称することがある。また「デジタルタコグラフ」を「タコグラフ」と称することがあり、デジタルタコグラフ501、502、503、・・・を「タコグラフ500」と称することがある。
情報管理装置200は、本実施例では、デジタルタコグラフ501、502、503、・・・から所定時間毎に移動履歴データを取得する。
所定時間はセンサーの性能、記憶容量等により任意に設定可能であるものの、本実施例では、所定時間毎を1秒毎とする。即ち、タコグラフ500は、トラック400の位置及び時刻のデータを1秒間隔で取得する。
移動履歴データは、トラック400が移動した履歴を示すデータであり、トラック400の1秒間毎の位置及び時刻を含む。
本実施例では、トラック400の位置及び時刻は、タコグラフ500に搭載されているGPS(Global Positioning System)受信装置から取得することができる。
なお、本実施例では、移動体をトラックとしたが、これに限ることなく、例えば、タクシーなどの商用車、乗用車、自動二輪車などが含まれてもよい。
また、本実施例では、移動履歴データを取得する装置をタコグラフとしたが、これに限ることなく、例えば、ドライブレコーダ、ETC(Electronic Toll Collection System)2.0におけるETC車載器などとしてもよい。
情報管理装置200は、タコグラフ500から取得した移動履歴データをデータベースに格納する。なお、以下では「データベース」を「DB」と称することがある。
A運送会社の端末装置300は、複数の配送先(複数の経由地点)を経由して巡回する経路を探索する際に、出発地点、複数の経由地点、及び到着地点がユーザであるA運送会社の運行管理者から入力される。本実施例では、端末装置300は、出発地点としての配送センターの名称、複数の配送先の名称、及び到着地点としての配送センターの名称が運行管理者から入力される。なお、本実施例では、出発地点を出発し、複数の配送先を経由してから出発地点に戻るため、出発地点と到着地点の名称は同一の配送センターになる。
また、A運送会社の端末装置300は、配送センターから出発する月日、出発する日の曜日、及び出発時刻を更に入力され、入力された内容を情報管理装置200に送信する(図2中、「A.探索条件の入力」に該当)。
なお、以下では、出発地点、複数の経由地点、及び到着地点、並びに出発地点からの出発時刻を「探索条件」と称することがある。また、探索条件には、出発地点から出発する月日、及び出発地点から出発する日の曜日などが含まれてもよい。
また、出発地点から次に移動する複数の経由地点のいずれかを「一の経由地点」と称し、「一の経由地点」以外の複数の経由地点のいずれかを「他の経由地点」と称し、複数の経由地点のうち最後に移動する経由地点を「最後の経由地点」と称することもある。
次に、情報管理装置200は、端末装置300から入力された探索条件に基づく配送計画立案依頼を配送計画立案システム100に送信する(図2中、「B.配送計画立案依頼」に該当)。
配送計画立案依頼を受信した配送計画立案システム100は、まず、情報管理装置200が有する移動履歴データに基づき、配送センターから一の経由地点までの移動に要する第1の所要時間を算出する。このとき、配送計画立案システム100は、配送センターの出発時刻に出発し、かつ一の経由地点まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づいて第1の所要時間を算出する。また、配送計画立案システム100は、第1の所要時間を配送センターからの出発時刻に足し合わせて一の経由地点の出発時刻を算出する。
次に、配送計画立案システム100は、移動履歴データに基づき、一の経由地点から次の経由地点までの移動に要する所要時間を算出する。このとき、配送計画立案システム100は、一の経由地点の出発時刻に出発し、かつ複数の経由地点のうちの一の経由地点とは異なる他の経由地点のいずれかの次の経由地点まで通過したトラックから取得した移動履歴データ基づいて所要時間を算出する。また、配送計画立案システム100は、算出した所要時間を一の経由地点からの出発時刻に足し合わせて次の経由地点の出発時刻を算出する。配送計画立案システム100は、この処理を複数の経由地点の全てについて繰り返す。そして、配送計画立案システム100は、一の経由地点から最後の経由地点までの全ての複数の経由地点を経た移動に要する第2の所要時間と、最後の経由地点の出発時刻とを算出する。
次に、配送計画立案システム100は、最後の経由地点の出発時刻に出発し、かつ到着地点まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、最後の経由地点から到着地点までの移動に要する第3の所要時間を算出する。
次に、配送計画立案システム100は、第1の所要時間と、第2の所要時間と、第3の所要時間との合計値が小さい経路、即ち所要時間が短い経路を探索して特定する。そして、配送計画立案システム100は、特定した経路を配送計画案として、情報管理装置200を介して端末装置300に送信する(図2中、「C、D.配送計画案送信」に該当)。
なお、本実施例では、所要時間が短い経路を探索して特定するようにしたが、これに限ることなく、例えば、所要時間が短い経路をいくつか配送計画案としてユーザに提示し、ユーザに選択してもらうようにしてもよい。
配送計画案を受信した端末装置300は、A運送会社の運行管理者に配送計画案を提示する。端末装置300は、運行管理者が配送計画案を承認すると、配送計画通知指示を情報管理装置200に送信する(図2中、「E.配送計画通知指示」に該当)。
配送計画通知指示を受信した情報管理装置200は、配送計画をA運送会社のトラック内の通知受信装置に送信する(図2中、「F.配送計画通知」に該当)。通知を受けた通知受信装置は、ドライバーに対して配送計画としての経路を指示する。
次に、第1の実施例における配送計画立案システム100について詳細を説明する。
<配送計画立案システム>
<<配送計画立案システムのハードウェア構成>>
図3は、第1の実施例における配送計画立案システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、配送計画立案システム100は以下の各部を有する。各部は、バス107を介してそれぞれ接続されている。
CPU(Central Processing Unit)101は、プロセッサの一種であり、種々の制御や演算を行う処理装置である。CPU101は、補助記憶装置103などが記憶するOS(Operating System)やプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。即ち、ソフトウェアを実行するプロセッサは、ハードウェアである。本実施例では、CPU101は、経路探索プログラムを実行することにより、後述する制御部130として機能する。
経路探索プログラムとしての配送計画立案プログラムは、必ずしも最初から配送計画立案システム100内に記憶されていなくともよい。配送計画立案プログラムは、例えば、インターネットなどを介して配送計画立案システム100に通信可能に接続されている他の情報処理装置などに配送計画立案プログラムを格納させてもよい。そして、配送計画立案システム100が情報処理装置などから配送計画立案プログラムを取得して実行してもよい。また、配送計画立案プログラムは、例えば、コンピュータ読取り可能な記録媒体に格納され、配送計画立案システム100がこの記録媒体から配送計画立案プログラムを取得して実行してもよい。
記録媒体としては、例えば、可搬型記録媒体、半導体メモリ、ハードディスクなどが挙げられる。可搬型記録媒体としては、例えば、CD(Compact Disc)−ROM(Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
また、CPU101は、配送計画立案システム100全体の動作を制御するために用いられる。なお、本実施例では、配送計画立案システム100全体の動作を制御する装置をCPU101としたが、これに限ることなく、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)などとしてもよい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
主記憶装置102は、各種プログラムを記憶し、また各種プログラムを実行するために必要なデータなどを記憶する。
主記憶装置102は、図示しない、ROMと、RAM(Random Access Memory)とを有する。
ROMは、BIOS(Basic Input/Output System)等の各種プログラムなどを記憶している。
RAMは、各種プログラムがCPU101により実行される際に展開される作業範囲などとして機能する。RAMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。RAMとしては、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)などが挙げられる。
補助記憶装置103は、本実施例では、ハードディスクドライブ(「HDD」と称することがある)である。
なお、本実施例では、補助記憶装置103をHDDとしたが、これに限ることなく、例えば、ソリッドステートドライブなどとしてもよい。また、他の補助記憶装置103としては、例えば、CDドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブなどの可搬記憶装置などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
通信インターフェイス104は、本実施例では、LAN(Local Area Network)ポートである。
なお、本実施例では、通信インターフェイス104をLANポートとしたが、これに限ることなく、適宜公知のものを用いることができる。
入力装置105は、本実施例では、キーボード及びマウスである。
なお、入力装置105としては、配送計画立案システム100に対する各種要求の入力を取得することができれば特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、タッチパネルなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
出力装置106は、本実施例では、液晶ディスプレイである。
なお、本実施例では、出力装置106を液晶ディスプレイとしたが、これに限ることなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、他のディスプレイ、スピーカーなどを用いてもよい。他のディスプレイとしては、例えば、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<<配送計画立案システムの機能構成>>
図4は、第1の実施例における配送計画立案システムの機能構成を示すブロック図である。
図4に示すように、配送計画立案システム100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、入力部140と、出力部150とを有する。
通信部110は、制御部130の指示に基づき、各種データを送受信する。
本実施例では、通信部110は、配送計画立案システム100から配送計画立案依頼を受信すると、後述する制御部130の経路出力部133が出力した経路を配送計画案として、情報管理装置200を介して端末装置300に送信する。
記憶部120は、道路地図DB121と、リンク平均旅行時間DB122と、地点間所要時間DB123とを有する。
なお、本実施例では、配送計画立案システム100の記憶部120が道路地図DB121と、リンク平均旅行時間DB122と、地点間所要時間DB123とを有するが、これに限ることなく、例えば、情報管理装置200などの他の装置が有するようにしてもよい。
図5A及び図5Bは、第1の実施例における道路地図DBが有する道路地図データのデータ構成を示す図である。
道路地図DB121は、経路の探索に用いられ、交差点や分岐点等を示すノードと、ノードで区切ったリンク(道路区間)とが識別できるように番号付けされた道路地図のデータベースである。なお、ノードは、緯度経度の座標により特定することができる。
図5Aに示すように、ノードのデータは、本実施例では、「ノード番号」及び「ノード位置(緯度、経度)」のデータ項目を含む。
「ノード番号」のデータ項目は、本実施例では、ノードを識別するための番号である。
「ノード位置(緯度、経度)」のデータ項目は、本実施例では、ノードの位置を示す緯度経度である。
図5Bに示すように、道路地図データにおける道路区間としてのリンクのデータは、本実施例では、「リンク番号」、「リンク位置」、「上下線区分コード」、及び「リンク長」のデータ項目を含む。
「リンク番号」のデータ項目は、本実施例では、リンクを識別するための番号である。リンク番号は、当該リンクの両端のノード番号の組合せからなる。
「リンク位置」のデータ項目は、本実施例では、リンクの両端のノードの位置(緯度、経度)を示す。また、リンクの形状が直線ではない場合には、リンクの両端のノードの位置の他に、変曲点としての補完点の位置(緯度、経度)を示す。なお、本実施例では、1つの補完点を記載するようにしたが、複数の補完点を記載するようにしてもよい。
「上下線区分コード」のデータ項目は、本実施例では、リンクの上下線を区分するための符号である。上下線区分コードは、「1」が下り線を示し、「2」が上り線を示す。
「リンク長」のデータ項目は、本実施例では、リンクの一端から他端までの距離を示す。
図6は、第1の実施例におけるリンク平均旅行時間DBが有するリンク平均旅行時間データのデータ構成を示す図である。
リンク平均旅行時間データは、後述する情報管理装置200の移動履歴DB221が有する移動履歴データに基づき、後述する算出部132がリンク毎の平均旅行時間を算出したデータであり、リンク番号に対応付けられている。
平均旅行時間とは、リンクの一端から他端までトラックが移動に要した時間の平均値を意味する。なお、本実施例では、リンクに入った時間帯を15分毎に区切っているが、これに限ることはない。
図6に示すように、本実施例では、リンク平均旅行時間データのデータ構成は、本実施例では、「リンク番号」、「リンク入曜日」、「リンク入時間帯」、及び「平均旅行時間」のデータ項目を含む。
「リンク番号」のデータ項目は、本実施例では、リンクを識別する番号である。
「リンク入曜日」のデータ項目は、本実施例では、該当するリンクに入った曜日である。
「リンク入時間帯」のデータ項目は、本実施例では、該当するリンクに入った時間(以下では「入時間」と称することもある)を含む時間帯であり、15分間毎に区切られている。
「平均旅行時間」のデータ項目は、本実施例では、15分間毎に区切られた時間帯において、当該リンクに入ったトラックの移動履歴データに基づいて算出した平均旅行時間である。
このように、リンク平均旅行時間DB221は、各リンクにおいて、算出部132が移動履歴データに基づいて算出したリンク平均旅行時間データを曜日別時間帯別に予め格納する。
図7は、第1の実施例における地点間所要時間DBが有する地点間所要時間データのデータ構成を示す図である。
地点間所要時間データは、リンク平均旅行時間データに基づき、各地点間を構成するリンクの平均旅行時間を足し合わせて各地点間の移動に要する所要時間として算出部132が算出したデータであり、予め地点間所要時間DB123に格納される。
図7に示すように、本実施例では、地点間所要時間データのデータ構成は、「地点間経路」、「出発曜日」、「出発時刻帯」、及び「所要時間」のデータ項目を含む。
「地点間経路」のデータ項目は、本実施例では、「地点P0→地点P1」のように表され、移動元の地点から移動先の地点までの地点間をどの向きで移動する地点間経路なのかを識別するものである。
「出発曜日」のデータ項目は、本実施例では、移動元の地点を出発する日の曜日である。
「出発時刻帯」のデータ項目は、本実施例では、移動元の地点を出発する時刻が含まれる出発時刻帯である。
「所要時間」のデータ項目は、本実施例では、当該地点間の移動に要する時間である。
図4に戻り、制御部130は、配送計画立案システム100全体の動作を制御する。また、制御部130は、取得部131と、算出部132と、経路出力部133とを有する。
−取得部−
取得部131は、配送計画立案システム100から送信された配送計画立案依頼を、通信部110を介して取得する。また、取得部131は、トラック400から移動履歴データを取得する。
−算出部−
算出部132は、通信部110が配送計画立案依頼を受信すると、移動にかかった所要時間を地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した地点間所要時間DB123を参照して、配送センターから一の経由地点までの所要時間を出発時刻に基づき算出する。また、算出部132は、一の経由地点に到着する到着時刻を、出発時刻と配送センターから一の経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出する。次に、複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を次の経由地点として、算出した到着時刻に基づき記憶部を参照して所要時間を求める処理を到着地点まで繰り返し行う。これにより、算出部132は、配送センターから複数の経由地点を経て到着地点までの経路毎の所要時間を求める。
言い換えると、算出部132は、配送センターの出発時刻に出発し、かつ一の経由地点まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、配送センターから一の経由地点までの移動に要する第1の所要時間を算出する。また、算出部132は、第1の所要時間を配送センターからの出発時刻に足し合わせて一の経由地点の出発時刻を算出する。
次に、算出部132は、一の経由地点の出発時刻に出発し、かつ次の経由地点まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、一の経由地点から次の経由地点までの移動に要する所要時間を算出する。また、算出部132は、算出した所要時間を一の経由地点からの出発時刻に足し合わせて次の経由地点の出発時刻を算出する。算出部132は、この処理を複数の経由地点の全てについて繰り返す。そして、算出部132は、一の経由地点から最後の経由地点までの全ての複数の経由地点を経た移動に要する第2の所要時間と、最後の経由地点の出発時刻とを算出する。
次に、算出部132は、最後の経由地点の出発時刻に出発し、かつ到着地点まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、最後の経由地点から到着地点までの移動に要する第3の所要時間を算出する。
このように、算出部132は、第1の所要時間と、第2の所要時間と、第3の所要時間とを算出して、配送センターから複数の経由地点を経て到着地点までの経路毎の所要時間を求める。
また、算出部132は、情報管理装置200の移動履歴DB221に格納されている移動履歴データを加工する。具体的には、算出部132は、移動履歴データに基づき、曜日別時間帯別でリンク毎に平均旅行時間を算出し、リンク平均旅行時間DB122に格納する。
−経路出力部−
経路出力部133は、本実施例では、第1の所要時間と、第2の所要時間と、第3の所要時間との合計値を各経路で互いに比較して、合計値が小さい経路を特定する。そして、経路出力部133は、特定した経路を配送計画案として、情報管理装置200を介して端末装置300に送信する。
入力部140は、配送計画立案システム100に対する各種指示を受け付ける。
出力部150は、出力装置106としてのディスプレイに、配送計画案を示す画面や各種指示を受け付ける画面を表示する。なお、表示する画面については後述する。
なお、本実施例では、算出部132及び経路出力部133は、配送計画立案システム100の制御部130が有するとしたが、これに限ることなく、例えば、情報管理装置200が算出部132及び経路出力部133の少なくともいずれかを有するようにしてもよい。あるいは、他の情報処理装置が算出部132及び経路出力部133の少なくともいずれかを有するようにしてもよい。
次に、配送計画立案システム100が探索条件を受け付け、配送計画案を立案して送信するまでの処理の流れについて説明する。
図8は、第1の実施例における配送計画立案システムが配送計画案を立案して送信するまでの処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、上記の処理の流れを図8に示すフローチャートの図中Sで表すステップにしたがって説明する。
なお、図8の説明では、 算出部132は、制御部130が探索条件を受け付けてからリンク平均旅行時間を算出する処理の場合を記載する。しかしながら、算出部132は、例えば夜間等の算出部132の負荷が低い時間帯を利用して、リンク平均旅行時間データを予め算出しておくことも可能である。また、商用車の配送ルート上の経由地点は固定の場合も多い。予め決まっている地点を経由する場合には、算出部132は地点間の所要時間のデータを予め算出しておくことも可能である。予め算出部132がリンク平均旅行時間データや、地点間所要時間データを算出しておくことにより、配送計画立案システム100が探索条件を受け付け、配送計画案を立案して送信するまでの時間を短縮することが可能となる。
S101では、制御部130は、探索条件として、出発地点、複数の経由地点、到着地点、出発地点から出発する出発月日、出発地点から出発する日の曜日、及び出発地点からの出発時刻t0をA運送会社の端末装置300を介して通信部110により受け付ける。すなわち、制御部130は、端末装置300を介して探索条件を受け付け、処理をS102に移行する。
このとき、端末装置300で探索条件が入力される画面は、図9に示すように端末装置300の出力装置であるディスプレイに表示される。
図9は、端末装置で探索条件が入力される画面の一例を示す説明図である。本実施例の表示画面600上には、地図表示領域601と、地図表示領域601の表示を拡大させる拡大表示ボタン620と、地図表示領域601の表示を縮小させる縮小表示ボタン630とが設けられている。
本実施例の地図表示領域601は、道路地図DB121の道路地図データに基づいて道路地図を表示する領域であり、道路地図上に、出発地点、複数の経由地点、到着地点、探索した経路などを表示することができる。
なお、地図表示領域601には、道路地図のほかにも、例えば、道路周辺施設、信号などの情報を目的に応じて適宜表示してもよい。また、地図表示領域601では、マウスポインタpを用いてユーザである運行管理者が地図表示領域601をドラッグ操作すると、表示する道路地図の範囲を適宜変更するようにしてもよい。
また、本実施例の地図表示領域601上には、出発月日入力欄602と、出発曜日入力欄603と、出発時刻入力欄604とが設けられている。本実施例では、出発月日入力欄602、出発曜日入力欄603、及び出発時刻入力欄604に、A運送会社の運行管理者により端末装置300のキーボードなどを用いて出発月日、出発曜日、及び出発時刻がそれぞれ入力される。なお、出発曜日は、出発月日を入力すると、端末装置300の記憶部320が有するカレンダー情報から自動的に設定するようにしてもよい。
さらに、本実施例の地図表示領域601上には、出発地点入力欄605と、目的地点1入力欄606と、目的地点2入力欄607と、目的地点3入力欄608と、到着地点入力欄609とが設けられている。本実施例では、A運送会社の運行管理者により端末装置300のキーボードなどを用いて各地点の入力欄に施設の名称が入力される。なお、経路を探索する前の「経由地点」を「目的地点」と称することもある。
なお、本実施例では、各地点の入力欄に施設の名称がキーボードにより入力されるとしたが、これに限ることなく、例えば、経度及び緯度、住所などが入力されてもよく、表示されている道路地図をマウスポインタpにより指定されてもよい。
そして、到着地点入力欄609まで入力が完了すると、制御部130は、地図表示領域601上に経路検索実行ボタン610を表示する。経路検索実行ボタン610がクリックにより押下されると、制御部130は、上記の入力欄で設定した探索条件を受け付け、経路を探索して提示する処理を実行する。
なお、本実施例では、探索条件を、出発地点、複数の経由地点、到着地点、出発地点から出発する出発月日、出発地点から出発する日の曜日、及び出発地点からの出発時刻t0としたが、これに限ることない。
図8に戻り、S102では、算出部132は、出発地点P0及び複数の経由地点P1〜P3のいずれかである一の経由地点から、複数の経由地点P1〜P3及び到着地点P0のいずれかである次の経由地点までの各地点間の経路を探索する。次に、算出部132は、各地点間の経路を構成し得るリンク群をそれぞれ探索すると、処理をS103に移行する。換言すると、S102では、地点Piから地点Pjまでの各地点間の経路に対して、それらの経路を構成し得るリンク群L1i→j〜Lmi→jを探索する。なお、i=0〜n、j=1〜n+1、i≠jであり、mは各地点間のリンク数である。また、nは複数の経由地点の数、i=0で表される地点は出発地点、j=n+1で表される地点は到着地点である。複数の経由地点P1〜P3を巡回した後に出発地点P0に戻る場合には、i=0で表される地点が経路において最後に移動する地点であれば到着地点として扱う。
S103では、算出部132は、移動履歴データに基づいて、各地点間において、S102で探索した各リンク群のリンク毎のリンク平均旅行時間を曜日別時間帯別に算出する。次に、算出部132は、図6に示したように、算出したリンク平均旅行時間をリンク平均旅行時間DB122に格納し、処理をS104に移行する。
ここでは、各リンク群の巡回方法の全ての順列について、曜日別時間帯別のリンク平均旅行時間を算出する。なお、リンクの数がnであれば、n!通りのリンク平均旅行時間(曜日別時間帯別)を算出する。
なお、本ステップは、後述する図13に示すフローチャートで詳細に説明する。
なお、地点Pi又はPjがリンクの端部に位置していない場合には、まず、算出部132は、地点Pi又はPjを緯度経度のデータでなければ、道路地図DBに基づいて緯度経度のデータに変換する。次に、算出部132は、当該リンクの距離に対し、当該リンクの両端のノードの位置(緯度、経度)のうち通過するノードから地点Pi又はPjまでの距離の割合を求める。そして、算出部132は、求めた割合でリンクの平均旅行時間を乗じた平均旅行時間を、地点Pi又はPjが位置する当該リンクの平均旅行時間とするようにしてもよい。
また、曜日別時間帯別において、当該リンクを通過したトラックの台数が少なく、リンク平均旅行時間を算出するための移動履歴データの数が少ない場合には、他の曜日あるいは他の時間帯の移動履歴データに基づき補完するようにしてもよい。
S104では、算出部132は、S101で受け付けた出発曜日及び出発時刻t0を設定すると処理をS105に移行する。
S105では、算出部132は、出発時刻t0に出発する経路の各地点間の全ての組合せについて、各地点間を構成し得るリンクのリンク平均旅行時間を足し合わせて各地点間の所要時間を算出すると、処理をS106に移行する。
ここで、S106の処理の詳細を説明する。図10は、出発地点から出発して複数の経由地点を巡回して出発地点に戻る経路の一例を時系列で示した説明図である。図10は、緯度、経度、及び時刻の互いに直交する3軸により、出発地点P0から出発して複数の経由地点をP2、P3、P1の順で巡回して出発地点P0に戻る経路を示している。
また、各地点間の所要時間を静的移動時間TTS(statistical travel time of day and time)dt i→jと称することがある。このTTSdt i→jは、例えば、ある地点間のリンク数がm個であり、リンクL1の平均旅行時間をtL1と表すと、次式、TTSdt i→j=tL1+tL2+・・・+tLm、と表すことができる。そして、図10に示すように、例えば、出発地点P0から経由地点P2までの所要時間は“TTSdt 0→2”と表すことができる。
算出部132は、この“TTSdt 0→2”を、出発地点P0の出発時刻t0に出発し、かつ複数の経由地点のいずれかの一の経由地点P2まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づいて算出する。また、算出部132は、出発地点P0の出発時刻t0に“TTSdt 0→2”を足し合わせ、一の経由地点P2の出発時刻を“t0+TTSdt 0→2”と算出する。
本実施例では、“TTSdt 0→2”を、出発地点P0から一の経由地点P2までの移動に要する「第1の所要時間」とする。
次に、算出部132は、経由地点P2の出発時刻に経由地点P2を出発し、かつ複数の経由地点のうちの一の経由地点とは異なる他の経由地点である経由地点P3まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、“TTSdt 2→3”を算出する。また、算出部132は、出発地点P2の出発時刻“t0+TTSdt 0→2”に“TTSdt 2→3”を足し合わせ、経由地点P3の出発時刻を“t0+TTSdt 0→2+TTSdt 2→3”と算出する。
さらに、算出部132は、経由地点P3の出発時刻に経由地点P3を出発し、かつ最後の経由地点P1まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、“TTSdt 3→1”を算出する。また、算出部132は、出発地点P3の出発時刻“t0+TTSdt 0→2+TTSdt 2→3”に“TTSdt 3→1”を足し合わせ、最後の経由地点P1の出発時刻を“t0+TTSdt 0→2+TTSdt 2→3+TTSdt 3→1”と算出する。
本実施例では、“TTSdt 2→3+TTSdt 3→1”を、一の経由地点P2から最後の経由地点P1まで全ての複数の経由地点を経た移動に要する「第2の所要時間」とする。
そして、算出部132は、最後の経由地点P1の出発時刻に最後の経由地点P1を出発し、かつ到着地点としてのP0まで通過したトラックから取得した移動履歴データに基づき、“TTSdt 1→0”を算出する。
本実施例では、“TTSdt 1→0”を、最後の経由地点P1から到着地点P0まで全ての複数の経由地点を経た移動に要する「第3の所要時間」とする。
S106では、経路出力部133は、各地点間の所要時間(TTSdt i→j)の合計値(TTS)が小さい、出発地点P0から到着地点P0までの経路を探索して特定すると、処理をS107に移行する。換言すると、経路出力部133は、第1の所要時間と、第2の所要時間と、第3の所要時間との合計値が小さい経路を探索して特定する。
S107では、制御部130は、通信部110により配送計画立案システム100を介して端末装置300に、経路出力部133が探索して特定した経路を配送計画案として送信すると、本処理を終了する。
端末装置300に送信された配送計画案は、図11に示すように端末装置300の出力装置であるディスプレイに表示される。
なお、本実施例では、出発地点P0と到着地点P0とは同一であり、出発地点P0を出発し、複数の経由地点P1〜P3を巡回して出発地点P0に戻る経路を探索したが、これに限ることはない。例えば、図12に示すように、出発地点P0を出発して複数の経由地点P1〜P3を経て、出発地点P0とは異なる到着地点P4に到着する経路を探索してもよい。
また、配送計画立案システム100が、例えば、いわゆるアニーリングマシンであると処理を迅速に行うことができる。アニーリングマシンとしては、例えば、量子コンピュータ、デジタルアニーラ(登録商標、富士通株式会社)などが挙げられる。
次に、図8に示したS103の処理について詳細に説明する。
図13は、図8に示したS103において、曜日別時間帯別で各リンク群のリンク毎のリンク平均旅行時間を算出する処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、上記の処理の流れを図13に示すフローチャートの図中Sで表すステップにしたがって説明する。具体的には、地点Piから地点Pjまでの各地点間の経路に対し、月曜日から日曜日までの一週間を15分間毎に区分けした時間帯において、所要時間(TTSdt i→j)を算出する処理について説明する。
S201では、算出部132は、Piにおける出発曜日及び出発時刻Tの出発設定をすると、処理をS202に移行する。具体的には、本実施例では、出発設定を月曜日の0:00とする。
S202では、算出部132は、PiからPjに向かい移動するリンクL1に、S201での出発設定のとおり月曜日の0:00に入ったときの平均旅行時間tL1をリンク平均旅行時間DB122から抽出する。次に、算出部132は、出発時刻TにリンクL1の平均旅行時間tL1を足し合わせて次のリンクL2に入る時間をT+tL1と算出すると、処理をS203に移行する。
S203では、算出部132は、リンクL1の次に移動するリンクL2に、T+tL1に入ったときの平均旅行時間tL2をリンク平均旅行時間DB122から抽出する。次に、算出部132は、リンクL2の入時間T+tL1に平均旅行時間tL2を足し合わせてリンクL3の入時間をT+tL1+tL2と算出すると、処理を次のステップに移行する。
すなわち、リンクを移動する毎に、移動したリンクの平均旅行時間をリンク平均旅行時間DB122から抽出し、移動したリンクの入時間に足し合わせて次のリンクの入時間とする処理を繰り返す。ここでは、この処理を繰り返すステップを省略し、次のステップでは、移動すると到着地点に至るリンクLmの処理を行うS200aに移行する。なお、足し合わせたリンクの入時間が24:00を超えたときには、出発曜日から次の曜日に変更する処理を行うようにする。
S200aでは、算出部132は、次に移動すると地点Pjに至るリンクLmに、T+tL1+・・・+tL(m−1)に入ったときの平均旅行時間tLmをリンク平均旅行時間DB122から抽出する。次に、算出部132は、リンクLmの入時間T+tL1+・・・+tL(m−1)に平均旅行時間tLmを足し合わせると、処理をS200bに移行する。
S200bでは、算出部132は、tL1+・・・+tLmをPiからPjまでの所要時間(TTSdt i→j)の1つとして地点間所要時間DB123に格納し、処理をS200cに移行する。
S200cでは、算出部132は、S201で設定した出発設定において、PiからPjまでの地点間経路を網羅したか否かを判定する。算出部132は、出発設定におけるPiからPjまでの地点間経路を網羅したと判定すると、本処理を終了する。算出部132は、出発設定におけるPiからPjまでの地点間経路を網羅していないと判定すると、処理をS200dに移行する。
S200dでは、算出部132は、出発時刻T=T+15分として、処理をS202に戻す。これを、算出部132は、日曜日の23:45まで繰り返して行うことにより、15分毎に区切られた時間帯かつ曜日別における、一の経由地点P0から次の経由地点P1までの所要時間(TTSdt 0→1)を算出して地点間所要時間DB123に格納する。
さらに、算出部132は、各地点間で求めることにより、一の経由地点Piから次の経由地点Pjまでの各地点間の所要時間(TTSdt i→j)を算出して地点間所要時間DB123に格納する。
次に、第1の実施例における情報管理装置200について詳細を説明する。
<情報管理装置>
第1の実施例における情報管理装置200のハードウェア構成は、図14に示すように、第1の実施例における配送計画立案システム100と同様であるため説明を省略する。
<<情報管理装置の機能構成>>
図15は、第1の実施例における情報管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図15に示すように、情報管理装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230と、入力部240と、出力部250とを有する。
通信部210は、制御部230の指示に基づき、図14に示した通信インターフェイス204を用いて以下の各種データを送受信する。
通信部210は、タコグラフ501、502、503、・・・からトラック401、402、403、・・の移動履歴データをそれぞれ1秒間隔で受信する。
また、通信部210は、端末装置300から探索条件を受信すると、情報管理装置200に配送計画立案依頼を送信する。通信部210は、情報管理装置200から配送計画案を受信すると、そのまま端末装置300に配送計画案を送信する。通信部210は、配送計画通知指示を端末装置300から受信すると、A運送会社のトラックに配送計画通知を送信する。
本実施例では、移動履歴データを取得する方法をタコグラフ500による方法としたが、これに限ることなく、例えば、上記のデータを計測できる計測器を備えた移動履歴データ取得装置を移動体に搭載する方法などとしてもよい。
移動履歴データ取得装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乗用車等に搭載されるドライブレコーダなどとしてもよい。他の移動履歴データ取得装置としては、例えば、ETC(Electronic Toll Collection System)2.0に用いられているETC車載器などが挙げられる。
移動履歴データ取得装置から経路探索システムが取得する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、移動履歴データ取得装置から無線により受信する方法などが挙げられる。他の方法としては、例えば、移動履歴データ取得装置で移動履歴データを記憶させた可搬型の記憶媒体を介して、パソコンなどの情報処理装置に読み込ませた移動履歴データを経路探索システムが受信する方法などが挙げられる。さらに、他の方法としては、例えば、経路探索システムがその記録媒体から移動履歴データを直接読み込む方法などが挙げられる。
記憶部220は、端末装置300を動作させる各種プログラムなどを記憶している。また、記憶部220は、移動履歴DB221を有する。
なお、本実施例では、情報管理装置200の記憶部220が移動履歴DB221を有するとしたが、これに限ることなく、例えば、配送計画立案システム100などの他の装置が有するようにしてもよい。
図16は、第1の実施例における移動履歴DBが有する移動履歴データのデータ構成を示す図である。
図16に示すように、本実施例では、移動履歴データのデータ構成は、「タコグラフID」、トラックの「位置」、及びデータの「取得日時(時刻)」のデータ項目を含み、その他のデータ項目を含むようにしてもよい。
「タコグラフID」のデータ項目は、本実施例では、トラックに搭載されているタコグラフを識別するデータである。
「位置」のデータ項目は、本実施例では、トラックの位置を示すデータであり、タコグラフ500に搭載されている図示しないGPSユニットにより取得される。
「取得日時(時刻)」のデータ項目は、本実施例では、移動履歴データを取得した日時(時刻)であり、図示しないGPSユニットにより取得される。なお、本実施例では、タコグラフ500は、移動履歴データを1秒間隔で取得する。
なお、その他のデータ項目としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トラック車両を識別できる「車両ID」、所定時間毎のトラックの走行距離、走行速度、加速度などが挙げられる。
制御部230は、情報管理装置200全体の動作を制御する。また、制御部230は、タコグラフ500から移動履歴データを受信するように通信部210に指示し、取得した移動履歴データを移動履歴DB221に格納する。
入力部240は、情報管理装置200に対する各種指示を受け付ける。
出力部250は、出力装置206であるディスプレイに各種指示を受け付ける画面を表示する。
<端末装置>
次に、第1の実施例における端末装置300について詳細を説明する。
第1の実施例における端末装置300は、A運送会社が所有するパーソナルコンピュータである。端末装置300は、ユーザとしてのA運送会社の運行管理者により操作される。
なお、端末装置300のハードウェア構成は、図17に示すように、配送計画立案システム100のハードウェア構成と同様であるため説明を省略する。
<<端末装置の機能構成>>
図18は、第1の実施例における端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図18に示すように、端末装置300は、配送計画立案システム100と同様に、通信部310と、記憶部320と、制御部330と、入力部340と、出力部350とを有する。
通信部310は、制御部330の指示に基づき、各種データを送受信する。
本実施例では、通信部310は、入力部340により運行管理者から入力された探索条件を、情報管理装置200を介して配送計画立案システム100に送信する。また、通信部310は、配送計画立案システム100から情報管理装置200を介して配送計画案を受信する。そして、通信部310は、受信した配送計画案を運行管理者が承認すると、配送計画通知指示を情報管理装置200に送信する。
記憶部320は、端末装置300を動作させる各種プログラムなどを記憶している。
制御部330は、端末装置300全体の動作を制御する。
入力部340は、出発地点、複数の経由地点、及び到着地点、並びに出発地点からの出発時刻などの探索条件を運行管理者から受け付ける。
なお、本実施例では、入力部340が探索条件を受け付けるようにしたが、これに限ることなく、他の装置の入力部が受け付けるようにしてもよい。
出力部350は、探索条件を受け付ける画面を、運行管理者に対して表示する。また、出力部350は、配送計画立案システム100が探索した経路を提示する画面を、運行管理者に対してディスプレイにより表示する。
このように、本実施例の配送計画立案システム100は、複数の地点を経由する経路を探索可能であって、時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの移動に要する所要時間の合計値が小さい経路を提示できる。
ここで、従来の技術と本実施例の配送計画立案システム100とを比較する。
従来の技術には、複数の地点を経由する経路を探索する際に、出発地点から複数の経由地点を経由して到着地点までの移動距離の合計値が小さい経路を探索するものがある。例えば、図9に示した地点P0〜P3において、図19Aに示すように各地点間の距離が既知であり、出発地点P0から出発し、複数の経由地点P1〜P3を巡回して出発地点P0に戻る場合を考える。この場合、あらゆる経路を網羅的に探索し、経路毎に各地点間の距離を足し合わせるようにする。すると、従来の技術では、図19B及び図19Cに示すように、“P0→P1→P2→P3→P0”の経路1、又は“P0→P3→P2→P1→P0”の経路6が、最短の移動距離となる経路であると特定することができる(図19B及び図19Cの塗りつぶし部)。
しかしながら、移動する曜日や時間帯によって刻々と変化する渋滞などの交通状況が考慮されていないため、最短の移動距離であるとして探索した経路よりも遠回りする経路のほうが所要時間を短縮できる場合があった。
そこで、本実施例の配送計画立案システム100では、従来の技術のように移動距離の合計値ではなく、各地点を出発する時間における各地点での実際の交通状況を考慮して、各地点間の移動に要する所要時間の合計値が小さい経路を探索する。例えば、“P0→P1→P2→P3→P0”の経路1における各地点間の所要時間の合計値を算出する場合を考える。なお、出発地点P0を0:00に出発することを前提とし、図7に示した地点間所要時間データに基づき、経路1における所要時間の合計値を算出する。
[P0→P1間の所要時間]
まず、配送計画立案システム100は、図7に示したような、実際にトラックが0:00以降0:15前の時間帯でP0を出発し、P1を通過した地点間所要時間データから、P0→P1間の所要時間TTSdt 0→1を抽出する。具体的には、図7によると、0:00以降0:15前の時間帯でP0を出発した際のTTSdt 0→1は300秒間である。
[P1→P2間の所要時間]
P1の出発時刻は、P0の出発時刻0:00から300秒間後の0:05となる。このことから、配送計画立案システム100は、0:00以降0:15前の時間帯でP1を出発し、P2を通過した地点間所要時間データから、P1→P2間の所要時間TTSdt 1→2を抽出する。具体的には、図7によると、0:00以降0:15前の時間帯でP1を出発した際のTTSdt 1→2は600秒間である。
[P2→P3間の所要時間]
P2の出発時刻は、P1の出発時刻0:05から600秒間後の0:15となる。このことから、配送計画立案システム100は、0:15以降0:30前の時間帯でP2を出発し、P3を通過した地点間所要時間データから、P2→P3間の所要時間TTSdt 2→3を抽出する。具体的には、図7によると、0:15以降0:30前の時間帯でP2を出発した際のTTSdt 2→3は440秒間である。
[P3→P0間の所要時間]
P3の出発時刻は、P2の出発時刻0:15から440秒間後の0:23に40秒を加えた時間(午前0時23分40秒)となる。このことから、配送計画立案システム100は、0:15以降0:30前の時間帯でP3を出発し、P0を通過した地点間所要時間データから、P3→P0間の所要時間TTSdt 3→0を抽出する。具体的には、図7によると、0:15以降0:30前の時間帯でP3を出発した際のTTSdt 3→0は590秒間である。
そして、配送計画立案システム100は、“P0→P1→P2→P3→P0”の経路1での各地点間の所要時間の合計値TTSを、次式、TTS=TTSdt 0→1+TTSdt 1→2+TTSdt 2→3+TTSdt 3→0+TTSdt 3→0、により算出する。
具体的には、“P0→P1→P2→P3→P0”の経路1におけるTTSは、300秒間+600秒間+440秒間+590秒間=1,930秒間である。つまり、配送計画立案システム100は、図20A及び図20Bに示すように、経路1では、出発地点P0を0:00に出発し、“P1→P2→P3”と経由してP0に戻ると、0:32に10秒を加えた時間(午前0時32分10秒)となると推測できる。
上記のようにして他の経路2〜6についても、配送計画立案システム100は、図20A及び図20Bに示すように、各地点間の所要時間の合計値TTSを算出することができる。そして、配送計画立案システム100は、算出したTTSを比較することにより、図20A及び図20Bで塗りつぶして示した経路2をTTSが小さい経路として探索することができる。
また、上記では出発地点P0を0:00に出発することを前提としたが、出発地点P0を7:00に出発することを前提とすると、図21A及び図21Bに示すように、通勤など混雑した交通状況となるため、各経路のTTSが全体的に遅く変化する。すると、配送計画立案システム100は、出発地点P0を0:00に出発する場合には経路2を所要時間の合計値が小さい経路として特定したが、出発地点P0を7:00に出発する場合には交通状況を考慮して経路4を特定することができる。
具体的には、本発明の経路探索システムは、図22に示すように、深夜の0:00に出発地点を出発する場合と、通勤渋滞が発生しやすい7:00に出発する場合とでは交通状況が変化するため、この変化に合わせた経路を提供することができる。例えば、図22では、P0→P1間において、P0を0:00に出発した場合の所要時間は300秒間であるが、P0を7:00に出発した場合の所要時間は850秒間であることが確認できる。また、P1→P0間において、P1を0:15〜0:30に出発した場合の所要時間は590秒間であるが、P1を7:30〜7:45に出発した場合の所要時間は800秒間であることが確認できる。図22に示すように、配送計画立案システム100は、時間帯により変化する交通状況を踏まえた経路を提示できる。
このように、配送計画立案システム100は、複数の地点を経由する経路を探索可能であって、時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの所要時間が短い経路を提示することができる。
(第2の実施例)
第2の実施例では、トラックが出発する前に、第1の実施例の図11に示したように決定した経路で事前に配送計画がなされていたが、トラックが配送センターから出発した後にその経路上で事故が発生した場合を想定する。このような場合に、発生した事故による渋滞(以下、「事故渋滞」と称する)を迂回するため、ほぼリアルタイムで反映される移動履歴データに基づいて経路を再度探索する例について説明する。
また、以下では、ほぼリアルタイムで反映される移動履歴データに基づく各地点間の所要時間を、動的移動時間TTD(dynamic travel time of day and time)dt i→jと称することもある。このTTDdt i→jは、上記の各地点間の静的移動時間TTSdt i→jと同様に、例えば、ある地点間のリンク数がm個であり、リンクL1の平均旅行時間をtL1と表すと、次式、TTDdt i→j=tL1+tL2+・・・+tLm、と表すことができる。そして、例えば、出発地点P0から経由地点P2までの所要時間は“TTDdt 0→2”と表すことができる。
図23は、経路上で発生した事故渋滞が反映された移動履歴データの一例を示す説明図である。この図23と第1の実施例で示した図7と比較すると、塗りつぶし部で示したように、7:00以降の時間帯におけるP2→P3間及びP3→P2間の所要時間が異なる。この点が経路を再度探索する際に反映され、その経路上で発生した事故渋滞に巻き込まれるよりも早く移動できるような経路を探索して提示することができる。
具体的には、例えば、月曜日の7:00に出発地点P0を出発した後に、出発とほぼ同時に発生した事故渋滞によりP2→P3間及びP3→P2間における所要時間が長くなっているとする。本実施例では、7:00以降の15分間に区切った時間帯の地点間所要時間データに基づき、一の経由地点における出発時刻に応じて算出し、P2からの経路を探索する。すると、図24Aに示すように、P2→P3間を回避してTTDdt i→jが小さい経路を探索すると、本実施例の配送計画立案システム100は、当初選択していた“P0→P2→P3→P1→P0”の経路4を、“P0→P2→P1→P3→P0”の経路3に変更できる。具体的には、図24Bに示すように、事故渋滞により経路全体の所要時間が2,870秒間から3,070秒間に長くなってしまう経路4から、2,990秒間の経路3に変更することができる。
なお、事故渋滞が発生した7:00以降の時間帯のデータ数が少ない場合には、例えば、過去の移動履歴データからそのリンクで渋滞したときの移動履歴データなどにより、データ数を補完するようにしてもよい。
また、本実施例では、7:00以降の時間帯の移動履歴データに基づいて経路を探索したが、これに限ることなく、例えば、7:00以前の移動履歴データを含めて経路を探索してもよい。
このように、本実施例における配送計画立案システム100は、事前に配送計画がなされた経路上でトラックが出発地点を出発した後に事故渋滞が発生しても、ほぼリアルタイムで反映される移動履歴データに基づいて経路を再度探索することができる。これにより、既に出発地点を出発したトラックであっても、事故渋滞を迂回することができる。換言すると、第2の実施例における配送計画立案システム100は、移動履歴データに基づく各地点間の所要時間の算出を、事前に決定した経路を探索した際に用いた移動履歴データを取得した後に新たに取得した移動履歴データに基づいて行うことができる。
なお、本実施例では、新たに取得した移動履歴データとして出発とほぼ同時に発生した事故渋滞後の移動履歴データに基づき経路を探索したが、これに限ることはない。例えば、事故渋滞後の移動履歴データのほかに、事故渋滞前の移動履歴データや事前に決定した経路を探索した際に用いた移動履歴データを含むようにしてもよい。
(第3の実施例)
第3の実施例では、各地点間における、移動に要する所要時間のほかに移動に要する費用や移動に伴う危険度を含む移動コストの合計値が小さい経路を探索する例について説明する。
以下では、第1の実施例と異なる点である移動コストについて説明する。
<移動コスト>
本実施例では、曜日別時間帯別の各地点間の移動コストCdt i→jは、以下の式1で求めることができる。
Figure 2020056730
なお、Gi→jは各地点間の移動費用、Ri→jは各地点間の危険度である。また、α、β、及びγは定数である。
−移動費用−
各地点間の移動費用Gi→jは、本実施例では、以下の式2で算出する。本実施例では、移動体がトラックであるため、動力源として軽油を用いる。車種としては、例えば、中型車、大型車、特大車などが挙げられる。
Figure 2020056730
また、本実施例の配送計画立案システム100は、図25に示すように、移動費用Gi→jを算出するために、記憶部120に移動費用DB124を有する。
図26は、第3の実施例における移動費用DBが有する移動費用データのデータ構成を示す図である。
図26に示すように、移動費用データは、本実施例では、「動力源代」、車種別の「標準動力源費」、地点間の「高速道路料金」のデータ項目を含む。なお、本実施例では、動力源を軽油あるいはガソリンとしたが、これに限ることなく、例えば、電気、水素などとしてもよい。
「動力源代」のデータ項目は、本実施例では、軽油の単価である。なお、本実施例では、軽油の単価(円/L)としたが、これに限ることなく、例えば、動力源が電気であれば電気の単価(円/kWh)となる。
車種別の「標準動力源費」のデータ項目は、本実施例では、中型車、大型車、及び特大車における標準的なトラックの燃費である。なお、本実施例では、燃費(L/km)としたが、これに限ることなく、例えば、動力源が電気であればいわゆる電費(kWh/km)となる。
地点間の「高速道路料金」のデータ項目は、本実施例では、地点間の高速道路を使用したときの料金である。なお、本実施例では、地点間の高速道路の料金としたが、これに限ることなく、例えば、パイパス道路などの他の有料道路の料金などとしてもよい。
なお、本実施例では、配送計画立案システム100の記憶部120が移動費用DB124を有するが、これに限ることなく、例えば、情報管理装置200などの他の装置が有していてもよい。
このように、本実施例の経路出力部133は、移動費用データに基づき、配送センターから一の経由地点までの地点間、一の経由地点から最後の経由地点までの各地点間、及び、最後の経由地点から到着地点の地点間における移動費用を算出することができる。また、経路出力部133は、それぞれの地点間における移動費用の合計値を算出することができる。
−危険度−
経路単位の危険度は、その経路を構成するリンク単位の事故リスクと通過する交差点単位の事故リスクを足し合わせて算出する。すなわち、移動に伴う危険度は、本実施例では、以下の式3で算出する。
Figure 2020056730
なお、RLrはリンクLrにおける事故リスクの評価値であり、RKsは交差点Ksにおける事故リスクの評価値である。なお、qは経路における交差点の数である。
リンクLrにおける事故リスクの評価値としては、例えば、リンクが2車線であるか否かにより変化させてもよい。また、交差点Ksにおける事故リスクの評価値としては、例えば、当該交差点における直進、左折、及び右折で分類した事故の発生率などにより変化させてもよい。
事故リスクの評価値は、例えば、移動履歴データに基づいて10km/秒間の速度変化があった地点を抽出した急ブレーキ発生地点のデータを用いて所定の値を各リンクに設定してもよく、警察が有する事故データを用いて所定の値を各リンクに設定してもよい。
また、本実施例の配送計画立案システム100は、図25に示すように、危険度を算出するために、記憶部120に危険度DB125を有する。危険度DB125には、危険度データとしてリンク毎に上記のような事故リスクの評価値が格納されている。
このように、本実施例の経路出力部133は、危険度データに基づき、配送センターから一の経由地点までの地点間、一の経由地点から最後の経由地点までの各地点間、及び、最後の経由地点から到着地点の地点間における危険度を算出することができる。また、経路出力部133は、それぞれの地点間における危険度の合計値を算出することができる。
また、本実施例の経路出力部133は、第1の実施例と同様に、配送センターから一の経由地点までの地点間、一の経由地点から最後の経由地点までの各地点間、及び、最後の経由地点から到着地点の地点間における所要時間の合計値を算出することができる。
本実施例の配送計画立案システム100は、上記の式(1)〜(3)を用いて算出した移動費用の合計値及び危険度の合計値の少なくともいずれかと、所要時間の合計値とをそれぞれ重み付けして加算した値、即ち移動コストCが小さい経路を探索できる。
ここで、重み付けとは、α、β、及びγの定数の大小を設定することで、各定数を乗ずる所要時間、移動費用、及び危険度の重要度を調整することを意味する。例えば、移動費用が最も重要であると運行管理者が考えた場合には、上記の式(1)から、βの値を「1」に設定し、α及びγの値を「0」に近い値に設定することで算出される移動コストは、主に移動費用について評価することができる。
図27は、第3の実施例における配送計画立案システムが配送計画案を立案して送信するまでの処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、上記の処理の流れを図27に示すフローチャートの図中Sで表すステップにしたがって説明する。
なお、S301〜S303及びS305〜S308は、第1の実施例におけるS101〜S103及びS104〜S107の「所要時間」を「移動コスト」に変えた同様の処理であるため説明を省略する。
S304では、算出部132は、式(1)〜(3)を用いて、S102で探索した各リンク群のリンク毎の移動コストを曜日別時間帯別に算出する。次に、算出部132は、算出した移動コストを移動コストDB123に格納し、処理をS305に移行する。
このように、第3の実施例における配送計画立案システムは、所要時間のほかに移動費用や危険度を含む移動コストの合計値が小さい経路を探索することができる。
第1〜第3の実施例では、配送センターからトラックで各経由地点に荷物を配送する場合を想定し、移動体をトラック、配送する対象を荷物としたが、これに限ることなく、例えば乗合いタクシーを想定し、移動体をタクシー、配送する対象を乗客としてもよい。あるいは、例えば、移動体をバイクとして、バイク急便やバイクによる新聞配達や牛乳配達に応用してもよい。
また、各経由地点における滞在時間を演算に加えることも可能である。例えば、配送計画立案システム100は、ある地点について到着してから出発するまでの時間をある地点についての滞在時間として記憶しておくことができる。なお滞在時間は地点ごとに過去の移動履歴データを基に算出することも可能であるし、地点ごとに設定することも可能であるし、複数の地点を一律に設定することも可能である。配送計画立案システム100は、
ある経由地点に到着する時刻に滞在時間を加えた時刻を、ある経由地点から次の地点に出発する出発時刻として算出する。
以上説明したように、本発明の経路探索システムは、複数の地点を経由する経路を探索可能であって、時間帯により変化する各地点間の交通状況を踏まえて、出発地点から到着地点までの所要時間が短い経路を提示できる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得し、
前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、
前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、
前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求め、
前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする経路探索プログラム。
(付記2)
前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部、及び、前記記憶部が前記移動にかかった所要時間を予め記憶した後に、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から新たに収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に記憶した前記記憶部の少なくともいずれかを参照して求めることを特徴とする付記1に記載の経路探索プログラム。
(付記3)
前記出発地点における出発時刻のほかに、前記出発地点から出発する日、月、曜日、及び天気から選択される少なくともいずれかを更に取得し、
前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間に加えて、当該日、月、曜日、及び天気を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した前記記憶部を参照して求めることを特徴とする付記1又は2に記載の経路探索プログラム。
(付記4)
移動にかかる費用を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の移動費用、及び、
移動に伴う危険度を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の危険度、の少なくともいずれかと、
を更に求め、
前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の内、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間と、前記出発地点から前記到着地点までの前記移動費用及び前記危険度の少なくともいずれかとをそれぞれ重み付けして加算した値が小さい経路を出力する、
ことを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の経路探索プログラム。
(付記5)
出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得し、
前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、
前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、
前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求め、
前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする経路探索方法。
(付記6)
前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部、及び、前記記憶部が前記移動にかかった所要時間を予め記憶した後に、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から新たに収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に記憶した前記記憶部の少なくともいずれかを参照して求めることを特徴とする付記5に記載の経路探索方法。
(付記7)
前記出発地点における出発時刻のほかに、前記出発地点から出発する日、月、曜日、及び天気から選択される少なくともいずれかを更に取得し、
前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間に加えて、当該日、月、曜日、及び天気を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した前記記憶部を参照して求めることを特徴とする付記5又は6に記載の経路探索方法。
(付記8)
移動にかかる費用を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の移動費用、及び、
移動に伴う危険度を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の危険度、の少なくともいずれかと、
を更に求め、
前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の内、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間と、前記出発地点から前記到着地点までの前記移動費用及び前記危険度の少なくともいずれかとをそれぞれ重み付けして加算した値が小さい経路を出力する、
ことを特徴とする付記5から7のいずれかに記載の経路探索方法。
(付記9)
出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得する取得部と、
前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、
前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、
前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求める算出部と、
前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する経路出力部と、
を有することを特徴とする経路探索装置。
(付記10)
前記算出部が、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部、及び、前記記憶部が前記移動にかかった所要時間を予め記憶した後に、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から新たに収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に記憶した前記記憶部の少なくともいずれかを参照して求めることを特徴とする付記9に記載の経路探索装置。
(付記11)
前記取得部が、前記出発地点における出発時刻のほかに、前記出発地点から出発する日、月、曜日、及び天気から選択される少なくともいずれかを更に取得し、
前記算出部が、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間に加えて、当該日、月、曜日、及び天気を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した前記記憶部を参照して求めることを特徴とする付記9又は10に記載の経路探索装置。
(付記12)
前記算出部が、移動にかかる費用を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の移動費用、及び、
移動に伴う危険度を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の危険度、の少なくともいずれかと、
を更に求め、
前記経路出力部が、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の内、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間と、前記出発地点から前記到着地点までの前記移動費用及び前記危険度の少なくともいずれかとをそれぞれ重み付けして加算した値が小さい経路を出力する、
ことを特徴とする付記9から11のいずれかに記載の経路探索装置。
100 配送計画立案システム(経路探索システムの一例)
120 記憶部
121 道路地図DB
122 リンク平均旅行時間DB
123 地点間所要時間DB
130 制御部
131 算出部
132 経路出力部
200 情報管理装置
220 記憶部
221 移動履歴DB(移動履歴データ)
300 端末装置
340 入力部
401、402、403、・・・ トラック(移動体の一例)
501、502、503、・・・ タコグラフ
P0 出発地点(巡回する場合は到着地点にもなる)
P1〜P3 経由地点
P4 到着地点

Claims (6)

  1. 出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得し、
    前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、
    前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、
    前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求め、
    前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする経路探索プログラム。
  2. 前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部、及び、前記記憶部が前記移動にかかった所要時間を予め記憶した後に、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から新たに収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に記憶した前記記憶部の少なくともいずれかを参照して求めることを特徴とする請求項1に記載の経路探索プログラム。
  3. 前記出発地点における出発時刻のほかに、前記出発地点から出発する日、月、曜日、及び天気から選択される少なくともいずれかを更に取得し、
    前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を、前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間に加えて、当該日、月、曜日、及び天気を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した前記記憶部を参照して求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の経路探索プログラム。
  4. 移動にかかる費用を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の移動費用、及び、
    移動に伴う危険度を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に更に予め記憶する前記記憶部を参照して、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の危険度、の少なくともいずれかと、
    を更に求め、
    前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の内、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間と、前記出発地点から前記到着地点までの前記移動費用及び前記危険度の少なくともいずれかとをそれぞれ重み付けして加算した値が小さい経路を出力する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の経路探索プログラム。
  5. 出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得し、
    前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、
    前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、
    前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求め、
    前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする経路探索方法。
  6. 出発地点から到着地点まで複数の経由地点を経由する移動体の経路を探索の依頼に応じて、複数の地点候補から前記出発地点、前記複数の経由地点、前記到着地点の指定と、前記出発地点における出発時刻の入力とを取得する取得部と、
    前記複数の地点の内いずれかの地点間を移動した1以上の移動体から収集した移動にかかった所要時間を前記地点間に対応付けて所定の時間帯毎に予め記憶した記憶部を参照して、前記出発地点から前記複数の経由地点の内のある経由地点までの所要時間を前記出発時刻に基づき算出し、
    前記ある経由地点に到着する到着時刻を、前記出発時刻と前記出発地点から前記ある経由地点に至るまでに通過する全ての地点間の所要時間の合計時間とから算出し、
    前記複数の経由地点の内の算出対象にしていない経由地点を前記ある経由地点に替えて、前記到着時刻に基づき前記記憶部を参照して所要時間を求める処理を前記到着地点まで繰り返し行うことで、前記出発地点から前記到着地点までの経路毎の所要時間を求める算出部と、
    前記経路毎の内、所要時間が短い経路を出力する経路出力部と、
    を有することを特徴とする経路探索装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115497180A (zh) * 2022-09-14 2022-12-20 广东星舆科技有限公司 一种基于etc站点的货车路费支付方法及装置
WO2023018869A1 (en) * 2021-08-12 2023-02-16 Airspace Technologies, Inc. Systems and methods for alternate path generation
WO2023089898A1 (ja) 2021-11-16 2023-05-25 株式会社野村総合研究所 配送計画支援システム、配送計画支援方法およびコンピュータプログラム

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