JP2020055090A - 研掃用工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】研掃ブラシの経済性を高めることができ、ワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業の作業効率が高い研掃用工具を提供する。【解決手段】研掃用工具1は、ブラシ部材2と、連結具3と、円筒状のカバー部材4と、を具備する。前記ブラシ部材2は、研掃用線材束6と、固定部7と、研掃用作業部8とを有する。前記研掃用線材束6は、研掃用線材9を複数本束ねたものである。前記固定部7は、前記研掃用線材束6の一端部を固定する。前記研掃用作業部8は、前記研掃用線材束6の他端部によって形成されている。前記連結具3は、前記固定部7に対して着脱可能に連結される。前記円筒状のカバー部材4は、前記研掃用線材束6に外装される。そして、研掃用工具1は、前記カバー部材4の外部に突出する前記研掃用線材束6の突出部分の突出量を規定する突出量規定部21を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、金属や、非金属などのワークの被研削面へブラッシング加工を施すことができる研掃ブラシを有する研掃用工具に関する。
研掃用工具は、研掃ブラシを使用して金属や、非金属などのワークの被研削面へ例えばブラッシング加工を施す工具である。この研掃用工具は、ワークの被研削面のサビ落し研磨、メッキ塗装の下地研磨、ペンキなどの剥離、溶接個所の仕上げ研磨、プレス切断・打ち抜き部分のバリ取り、金属面の黒皮剥離や研磨などに使用されている。また、研掃ブラシの線材には、金属線を使用したワイヤーブラシの他、砥粒入りナイロンフィラメントブラシ、アルミナ長繊維を樹脂で固めたブラシ状砥石などが用いられている。
この研掃用工具は、回転させながらワークの被研削面に研掃ブラシを押し当てて使用する。すなわち、研掃ブラシの回転軸の軸回り方向に研掃ブラシを回転させながらワークの被研削面に研掃ブラシを押し当てる。続いて、研掃ブラシを軸方向と直交する方向に移動させる。これにより、研掃ブラシでワークの被研削面全体へブラッシング加工を施す。
特開2002−210662号公報
従来の研掃用工具は、回転させながらワークの被研削面に研掃ブラシを押し当てて使用する。そのため、研掃ブラシの線材に砥粒入りナイロンフィラメントブラシ、アルミナ長繊維を樹脂で固めたブラシ状砥石などを使用する場合は、摩擦熱により研掃ブラシの線材が溶けて、研磨面に溶着し、線材の焼付きが残る可能性がある。さらに、ブラッシング加工時に研掃ブラシの線材の減耗量(折損量+磨耗量)が多く、長時間の使用が難しい。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、研掃ブラシの経済性を高めることができ、ワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業の作業効率が高い研掃用工具を提供することにある。
本発明の一局面の態様の研掃用工具は、ブラシ部材と、連結具と、円筒状のカバー部材と、を具備する。前記ブラシ部材は、研掃用線材束と、固定部と、研掃用作業部とを有する。前記研掃用線材束は、研掃用線材を複数本束ねたものである。前記固定部は、前記研掃用線材束の一端部を固定する。前記研掃用作業部は、前記研掃用線材束の他端部に形成されている。前記連結具は、前記固定部に対して着脱可能に連結される。前記円筒状のカバー部材は、前記研掃用線材束に外装される。そして、研掃用工具は、前記カバー部材の外部に突出する前記研掃用線材束の突出部分の突出量を規定する突出量規定部を有する。
好ましくは、前記突出量規定部は、拡開部と、リング状の固定溝と、係合リングとを有する。前記拡開部は、前記カバー部材の基端部に設けられ、前記カバー部材の管径を拡開させている。前記リング状の固定溝は、少なくとも前記連結具の外周面に周方向に沿って形成され、前記連結具の中心線方向に沿って複数段刻設されている。前記係合リングは、前記固定溝に対して係脱可能に係合する弾性体からなる。そして、前記固定溝に係合する前記係合リングを前記カバー部材の前記拡開部に突き当てることで前記研掃用線材束の突出量を規定する。
好ましくは、前記固定溝は、前記固定部にも形成されている。
好ましくは、前記カバー部材は、前記カバー部材の先端部に前記カバー部材の管径を縮径させ、前記研掃用線材束の密度を維持する縮径部を有する。
好ましくは、前記研掃用線材は、砥粒入り樹脂フィラメントからなる樹脂線、または、金属線のいずれか一方によって形成されている。前記研掃用線材を前記樹脂線によって形成した場合は、前記カバー部材は、硬質樹脂材料によって形成される。さらに、前記研掃用線材を前記金属線によって形成した場合は前記カバー部材は、金属材料によって形成されている。
研掃ブラシの経済性を高めることができ、ワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業の作業効率が高い研掃用工具を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態の研掃用工具を分解した状態を示す側面図である。 図2は、図1の研掃用工具の組付け状態を一部断面にして示す側面図である。 図3は、実施形態のカバー部材の縦断面図である。 図4は、実施形態の研掃用工具の使用状態を一部断面にして示す側面図である。 図5は、実施形態の研掃用工具の研掃用線材束が最も短くなった状態を一部断面にして示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態の研掃用工具を分解した状態を示す側面図である。図2は、図1の研掃用工具の組付け状態を一部断面にして示す側面図である。図3は、実施形態のカバー部材の縦断面図である。図4は、実施形態の研掃用工具の使用状態を一部断面にして示す側面図である。図5は、実施形態の研掃用工具の研掃用線材束が最も短くなった状態を一部断面にして示す側面図である。
本実施形態の研掃用工具1は、主に図1の(B)に示すブラシ部材2と、図1の(C)に示す連結具3と、図1の(A)に示す円筒状のカバー部材4と、図2に示す係合リング5と、を具備する。
ブラシ部材2は、研掃用線材束6と、固定部7と、研掃用作業部8とを有する。前記研掃用線材束6は、ワイヤ線材(単線)および砥流入りナイロンフィラメントである。例えば研掃用線材(ブラシ毛)9を複数本束ねた状態のブラシ毛の束である。
前記研掃用線材9は、樹脂材料、例えばナイロンと研磨砥粒(グリット)をブラシ用のフィラメントとして加工した「N−GRIT」「エヌグリット」(登録商標)や、「プラグリット」(登録商標)などによって形成された砥粒入り樹脂フィラメントからなる。本実施形態の研掃用線材9の素材は、新規に開発された特殊な添加物を混入させながら、ナイロンとシリコンカーバイトグリット、またはナイロンとアルミニウムオクサイドをミキシングし、ブラシ用フィラメントとして押し出し加工したものである。この研掃用線材9は、母材のナイロンに混入されているグリットの鋭いエッジが、無作為にあらゆる面に固定されているため、どんな形状の作業面も確実にとらえ、研磨性能を発揮することが確認されている。
さらに、本実施形態の研掃用線材9は、耐熱性(融点217°c)に優れた砥粒入り樹脂線であり、狭部作業など摩擦熱の放出が難しい場所の作業にも耐えることができ、接触面への溶着を防止することができる。なお、樹脂材とミキシングする砥粒の種類は、粗さが異なる多数の中から選ぶことが出来る。例えば、#1000(細目)から#46(粗目)の間で12種類から選択することが可能である。
前記固定部7は、例えば繊維強化プラスチック(FRP)を含むエンジニアリングプラスチックに属する汎用エンプラなどの硬質樹脂材料で形成された有底円筒状の保持部材10を有する。図2に示すようにこの保持部材10の円筒部10aには、開口端側から研掃用線材束6の基端部側(図2中で下端部側)が挿入され、接着剤により強固に固定されている。これにより、研掃用線材束6は、ブラシ毛の束が例えば円柱状に成形された状態で結束されている。また、保持部材10の底部10b側には、雄ねじ部11が形成されている。研掃用作業部8は、研掃用線材束6の他端部(図2中で上端部側)によって形成されている。さらに、保持部材10の外周面には、リング状の第1固定溝12が形成されている。
連結具3は、例えばステンレス材料などの金属材料によって円柱状に形成された軸状部材13を有する。この軸状部材13は、保持部材10の外径と同径に形成されている。この軸状部材13の一端部(図2中の上端部)には、軸心部にねじ穴14が形成されている。このねじ穴14には、ブラシ部材2の雄ねじ部11が螺挿され、連結具3がブラシ部材2の前記固定部7に対して着脱可能に連結される。なお、ブラシ部材2の雄ねじ部11とねじ穴14とのねじ込み方向は、後述する駆動装置による回転駆動時における回転方向と一致する方向に形成されている。そのため、使用中にブラシ部材2の雄ねじ部11とねじ穴14とのねじ込み部分が外れることはない。
さらに、軸状部材13の外周面には、連結具3の中心線方向に沿って複数段、本実施形態では3段のリング状の固定溝(第2固定溝15と、第3固定溝16と、第4固定溝17)が等間隔で形成されている。なお、連結具3とブラシ部材2との連結時には、第1固定溝12と第2固定溝15との間隔は、第2固定溝15と第3固定溝16との間隔および第3固定溝16と第4固定溝17との間隔と等間隔になるように形成されている。
軸状部材13の下端部には、軸状部材13の上側部分よりも細径の細径軸部18が形成されている。この細径軸部18は、外部の電動工具などの駆動装置に取り付ける取付け軸として使用される。
円筒状のカバー部材4は、例えば繊維強化プラスチック(FRP)を含むエンジニアリングプラスチックに属する汎用エンプラなどの硬質樹脂材料で形成されている。このカバー部材4は、少なくとも保持部材10および軸状部材13の外径寸法よりも若干大径に形成されている。ここで、カバー部材4の基端部(図3中で下端部)には、カバー部材4の管径を拡開させた拡開部19が形成されている。この拡開部19の内周面には、係合リング5と係脱可能に係合可能なリング状の係合凹部19aが形成されている。係合リング5は、例えばOリングなどの弾性体によって形成されている。
さらに、カバー部材4の先端部(図3中で上端部)には、カバー部材4の管径を縮径させた縮径部20を有する。この縮径部20の内周面20aの内径は、研掃用線材束6の外径とほぼ同径に形成されている。なお、縮径部20には、図3中で上端部側に向かうにしたがってカバー部材4の縮径部20以外の部分の管径より徐々に小さくなるテーパー面20bが形成されている。そして、カバー部材4を研掃用線材束6に外装させる際に、研掃用線材束6の先端部がテーパー面20bに案内されて縮径方向に束ねられる。この状態で、縮径部20の内周面20aが研掃用線材束6の先端部に圧接されて研掃用線材束6の先端部の外径を拘束する。これにより、研掃用線材束6の先端部の密度を維持する。
また、本実施形態の研掃用工具1は、カバー部材4の外部に突出する研掃用線材束6の突出部分の突出量を規定する突出量規定部21を有する。この突出量規定部21は、ブラシ部材2の第1固定溝12と、連結具3の3段の固定溝(第2固定溝15と、第3固定溝16と、第4固定溝17)と、カバー部材4の拡開部19と、係合リング5とを含む。そして、研掃用工具1の使用時には、ブラシ部材2の第1固定溝12、または、連結具3の3段の固定溝(第2固定溝15と、第3固定溝16と、第4固定溝17)のいずれか1つと係合リング5とを選択的に係合させる。
このとき、ブラシ部材2の研掃用線材束6の摩耗量に応じて係合リング5と係合させる固定溝の位置を決める。すなわち、例えばブラシ部材2の新品使用時などのように研掃用線材束6が摩耗していない状態では、図4の(A)に示すようにブラシ部材2の第1固定溝12に予め係合リング5を係合させる。この状態で、カバー部材4を研掃用線材束6に外装させる。このとき、カバー部材4の拡開部19側の開口部にブラシ部材2の研掃用線材束6の先端部側を挿入する。この状態で、研掃用線材束6に沿ってカバー部材4を下向きに押し込む。この押し込み作業時には、研掃用線材束6の先端部がテーパー面20bに案内されて縮径方向に束ねられる。そして、研掃用線材束6の先端部側がカバー部材4の先端部の縮径部20の上側に突出される。続いて、カバー部材4の係合凹部19aが係合リング5と突き当たることで、カバー部材4の係合凹部19aが係合リング5と係合する。これにより、研掃用線材束6の突出部分の突出量が図4の(A)に示す状態で規定される。この状態で、研掃用工具1の初期の組付けが完了する。
続いて、図4の(A)に示す組付け状態で、細径軸部18は、例えば電気ドリル等の外部の電動工具の駆動装置に連結される。この状態で、研掃用工具1がワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業に使用される。
また、研掃用工具1の使用時間が長くなると、ブラシ部材2の研掃用線材束6の先端部側の摩耗が進む。そして、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さが短くなるとワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業が行いにくくなる。この場合は、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを再調整する作業が行われる。
この長さ調整作業は、突出量規定部21により、カバー部材4の外部に突出する研掃用線材束6の突出部分の突出量を規定する作業によって行われる。すなわち、図4の(A)の状態から研掃用線材束6の長さが短くなった場合は、カバー部材4を一旦、ブラシ部材2の研掃用線材束6から移動する。この状態で、図4の(B)に示すように係合リング5を連結具3の第2固定溝15に係合させる位置まで移動させる。
その後、再びカバー部材4を研掃用線材束6に外装させて、カバー部材4の係合凹部19aを係合リング5と係合させることで、研掃用線材束6の突出量が図4の(B)に示す状態で規定される。この状態で、研掃用工具1の1回目の長さ調整作業が完了する。
同様に、図4の(B)に示す状態から研掃用線材束6の摩耗が進み、研掃用線材束6の長さがさらに短くなった場合は、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを調整する作業が再度、行われる。すなわち、図4の(B)の状態から研掃用線材束6の長さが短くなった場合は、カバー部材4を一旦、ブラシ部材2の研掃用線材束6から移動する。この状態で、図4の(C)に示すように係合リング5を連結具3の第3固定溝16に係合させる位置まで移動させる。
その後、再びカバー部材4を研掃用線材束6に外装させて、カバー部材4の係合凹部19aを係合リング5と係合させることで、研掃用線材束6の突出量が図4の(C)に示す状態で規定される。この状態で、研掃用工具1の2回目の長さ調整作業が完了する。
また、図4の(C)に示す状態から研掃用線材束6の摩耗が進み、研掃用線材束6の長さがさらに短くなった場合は、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを調整する作業が同様に、行われる。すなわち、カバー部材4を一旦、ブラシ部材2の研掃用線材束6から移動する状態で、図4の(D)に示すように係合リング5を連結具3の第4固定溝17に係合させる位置まで移動させる。
その後、再びカバー部材4を研掃用線材束6に外装させて、カバー部材4の係合凹部19aを係合リング5と係合させることで、研掃用線材束6の突出量が図4の(D)に示す状態で規定される。この状態で、研掃用工具1の3回目の長さ調整作業が完了する。本実施形態では、図4の(D)および図5に示す状態が研掃用工具1の研掃用線材束6が最も短くなった状態を示している。
なお、本実施形態では、研掃用線材束6の突出量が4段階に調整される例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、保持部材10の外周面には、第1固定溝12が形成されていなくてもよい。また、保持部材10の外周面に複数の固定溝を設けてもよい。さらに、軸状部材13の外周面に3段以外の複数段または1段の固定溝を設けてもよい。
次に、上記構成の本実施の形態の研掃用工具1の作用について説明する。本形態の研掃用工具1を用いてワークに対してバリ取りや、表面を平坦にするための研削などの作業を行う場合には、最初に突出量規定部21により、カバー部材4の外部に突出する研掃用線材束6の突出部分の突出量を規定する長さ調整作業が行われる。この長さ調整作業時には、上述した通り、例えばブラシ部材2の新品使用時などのように研掃用線材束6が摩耗していない状態では、図4の(A)に示す状態にセットされる。
この状態で、連結具3の細径軸部18を外部の電動工具などの駆動装置に取り付ける。そして、ブラシ部材2を軸周り方向に回転させた状態で、軸方向に前進させ、ワークの表面にブラシ部材2の研掃用線材束6の先端側を接触させる。このとき、回転につれて研掃用線材束6の先端は研磨面に近づき、表面に衝撃(ハンマリング)を与えたあと、引き続きその位置から引っ掻き切削(スクラッチング)に入り、やがて離れていく動作が行われる。なお、研削作業を行う際、回転運動に限らず、ワークの表面に沿って、往復動作、揺動、これらの動作を組み合わせた動きを行わせることもある。さらに、ブラシ部材2をワークに接近する方向および離間する方向に移動させる動きを組み合わせることもある。
また、研掃用工具1の使用時間が長くなると、ブラシ部材2の研掃用線材束6の先端部側の摩耗が進む。そして、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さが短くなるとワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業が行いにくくなる。この場合は、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを再調整する作業が上述した通り行われる。そして、図4の(B)に示す状態と、図4の(C)に示す状態と、図4の(D)に示す状態のいずれかの状態にセットされる。このようにブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを再調整する作業の終了後、研掃用工具1を用いてワークに対してバリ取りや、表面を平坦にするための研削などの作業が継続される。
本実施形態の研掃用工具1は、次のような用途に使用できる。
1:鉄骨、屋根、橋梁、鉄塔、縞鋼板、一般建築塗膜、木材などの塗膜剥離
2:各種鋼材、新造船建造の艤装前処理、橋梁3種ケレンなどのサビ取り
3:溶接後の除去作業(スケール、汚れ、ステンレス溶接焼け取り(特に入り角などの焼け取り))などの溶接処理
4:溶融亜鉛メッキのメッキ玉の除去などのメッキ処理
5:装飾木造品の再生に、毛羽立ちしない一発研磨(中古家屋、床柱、床板のリサイクル研磨、店補力ウンターなど)などの木板の研磨
そこで、上記構成の研掃用工具1では次の効果を奏する。すなわち、本実施形態の研掃用工具1では、カバー部材4の外部に突出する研掃用線材束6の突出部分の突出量を規定する突出量規定部21を設けている。したがって、本実施形態の研掃用工具1では、例えばブラシ部材2の新品使用時などのように研掃用線材束6が摩耗していない状態で使用できる他、研掃用線材束6の先端部側の摩耗が進んだ場合にも、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを再調整する作業を行うことで同一の研掃用線材束6の使用を続けることができる。そのため、ブラシ部材2の摩耗が進んだ場合にブラシ部材2全体を新品に付け替えて使用する場合に比べて同じブラシ部材2を長い時間使用することができる。したがって、高価な研掃用線材9を使用している場合でも従来に比べてブラシ部材2を長い時間使用することができるので、研掃ブラシの経済性を高めることができる。
さらに、ブラシ部材2の研掃用線材束6の長さを再調整することで、連結具3と、カバー部材4とは、交換することなく長期間に亘って利用できる。また、同じブラシ部材2を長い時間使用することができるので、ワークの被研削面にブラッシング加工を施す作業の作業効率を高めることができる。
なお、ブラシ部材2は、例えば研掃用線材束6の長さ、太さ、形状や、材質などが異なる複数種類の交換部品が予め準備されている。同様に、ブラシ部材2の交換部品に合わせてカバー部材4も長さ、太さ、形状や、材質などが異なる複数種類の交換部品が予め準備されている。そして、加工対象のワークの被作業面の条件、例えばワークの被研削面のサビ落し研磨、メッキ塗装の下地研磨、ペンキなどの剥離、溶接個所の仕上げ研磨、プレス切断・打ち抜き部分のバリ取り、金属面の黒皮剥離や研磨などの使用用途に応じてブラシ部材2とカバー部材4との組み合わせも適宜、選択的に入れ替えて使用できるようになっている。
例えば、ブラシ部材2の線材の研掃用線材9が砥粒入りナイロンフィラメントをはじめナイロン、ポリプロピレン等の樹脂材である場合は、固定部7も樹脂材である硬質樹脂材料で製造する。さらに、この場合には、カバー部材4は、強度を考慮し(エンジニアリングプラスチック)に属する汎用エンプラを使用することが好ましい。
また、ブラシ部材2の線材が硬鋼線をはじめステンレス線、真鍮線等の金属線を使用する場合は、固定部7は、金属材を使用し、カバー部材4も金属材(スチ−ル、ステンレス等)を使用することが好ましい。これにより、研掃用工具1の剛性を高めることができ、一層の安全確保を確立することができる。
さらに、ブラシ部材2を樹脂材によって製造した場合には、カバー部材4も樹脂材によって製造することで、使用済みのブラシ部材2の廃棄時にブラシ部材2とカバー部材4とを一体的に廃棄することができる。同様に、ブラシ部材2を金属材によって製造した場合には、カバー部材4も金属材によって製造することで、使用済みのブラシ部材2の廃棄時にブラシ部材2とカバー部材4とを一体的に廃棄することができる。これにより、使用済みの研掃用工具1の廃棄時に樹脂材と金属材とを分別する作業を簡素化することができ、廃棄時の環境問題を解消することができる。
なお、本実施形態の研掃用工具1は、金属パイプの内面の研掃作業にも使用することができる。本実施形態の研掃用工具1の研掃用線材9を形成している砥粒入り樹脂線は、樹脂と砥粒をミキシングして糸状に加工した線材である。このため、砥粒が繊維の横面にも突出しているため、従来のブラシとは違い線の先端だけではなく、線の側面をも使用することも可能である。その結果、研掃用作業部8の研掃用線材9では、線材の側面を使用することでパイプの内周面に対して面接触させることができ、用途を拡大することが可能になる。
ここで、本実施形態の研掃用工具1は、係合リング5のOリングの位置を移動することで、カバー部材4の先端部から外部に突出する研掃用線材束6の毛丈が短くも長くも調整可能である。そのため、研掃用線材束6の毛丈の調整によって、パイプ内径が小径から大径まで、研削加工が出来る効果がある。
さらに、本実施形態では、加工対象の金属パイプに挿入するブラシ部材2の固定部7と、カバー部材4などを樹脂材料で形成した場合には、ブラシ部材2の回転時に、固定部7や、カバー部材4などが金属パイプと接触した場合でも金属パイプが傷つくことを防ぐことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…研掃用工具、2…ブラシ部材、3…連結具、4…カバー部材、5…係合リング、6…研掃用線材束、7…固定部、8…研掃用作業部、9…研掃用線材、10…保持部材、10a…円筒部、10b…底部、11…雄ねじ部、12…第1固定溝、13…軸状部材、14…ねじ穴、15…第2固定溝、16…第3固定溝、17…第4固定溝、18…細径軸部、19…拡開部、19a…係合凹部、20…縮径部、20a…内周面、20b…テーパー面、21…突出量規定部。

Claims (5)

  1. 研掃用線材を複数本束ねた状態の研掃用線材束と、前記研掃用線材束の一端部を固定する固定部と、前記研掃用線材束の他端部によって形成された研掃用作業部と、を有するブラシ部材と、
    前記固定部に対して着脱可能に連結される連結具と、
    前記研掃用線材束に外装される円筒状のカバー部材と、
    を具備し、
    前記カバー部材の外部に突出する前記研掃用線材束の突出部分の突出量を規定する突出量規定部を設けた研掃用工具。
  2. 前記突出量規定部は、前記カバー部材の基端部に設けられ、前記カバー部材の管径を拡開させた拡開部と、
    少なくとも前記連結具の外周面に周方向に沿って形成され、前記連結具の中心線方向に沿って複数段刻設されたリング状の固定溝と、
    前記固定溝に対して係脱可能に係合する弾性体からなる係合リングとを有し、
    前記固定溝に係合する前記係合リングを前記カバー部材の前記拡開部に突き当てることで前記研掃用線材束の突出量を規定する請求項1に記載の研掃用工具。
  3. 前記固定溝は、前記固定部にも形成されている請求項2に記載の研掃用工具。
  4. 前記カバー部材は、前記カバー部材の先端部に前記カバー部材の管径を縮径させ、前記研掃用線材束の密度を維持する縮径部を有する請求項1に記載の研掃用工具。
  5. 前記研掃用線材は、砥粒入り樹脂フィラメントからなる樹脂線、または、金属線のいずれか一方によって形成され、前記樹脂線の前記研掃用線材の場合は前記カバー部材は、硬質樹脂材料によって形成され、前記金属線の前記研掃用線材の場合は前記カバー部材は、金属材料によって形成されている請求項1に記載の研掃用工具。
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