JP2020054544A - 遊技機 - Google Patents

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悠介 保黒
Yusuke Hoguro
悠介 保黒
博章 香田
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博章 香田
あゆみ 古林
Ayumi Furubayashi
あゆみ 古林
規晶 大池
Noriaki Oike
規晶 大池
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Abstract

【課題】 遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供する。【解決手段】 投影対象部701Wの回転スクリーン710A〜710Cは、回転スクリーン701A〜710Cを支持するロール軸の前後及び上下の動きによって2以上の態様に変形し、所定の表示対象としての図柄に対応した画像は、各態様に応じた異なる態様にして表示され、平面状に近い状態と、前後に屈曲させた状態などの、前側に突出する位置や突出部分の変化によって同一の高さ位置における図柄の見栄えを異ならせて表示する。【選択図】 図17

Description

本発明は、弾球遊技機に代表される遊技機に関する。
従来の遊技機においては、視覚や聴覚を通じた表示画像や効果音を含む多様な変動表示の演出を行って遊技者に遊技を楽しませることが一般的であり、遊技機における機種固有の演出を設定することによって遊技者に遊技に対しての意欲を抱かせるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−074175号公報
かかる従来の遊技機において、遊技機に設定された複数種類の演出を選択して実行するための構成について、未だ改良の余地がある可能性がある。
そこで、本発明に係る遊技機では、例えば、遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供することを目的としている。
本発明に係る遊技機は、上記の課題を解決するために、
画像を表示する表示部と、
該表示部を、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させることが可能な変形手段と、を備え、
該変形手段によって変形される少なくとも2以上の態様において、前記表示部に、所定の表示対象に対応した画像が、各態様に応じた異なる態様で表示可能に構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。
遊技機の一例としてのパチンコ機の正面側斜視図 パチンコ機を開放状態で示す斜視図 パチンコ機を他の開放状態で示す斜視図 パチンコ機を更に他の開放状態で示す斜視図 パチンコ機の正面図 パチンコ機の前ブロックを取り外した状態を示す正面図 遊技盤の正面図 パチンコ機の背面側斜視図 パチンコ機の背面図 パチンコ機の電気的な構成を示すブロック図 主制御メイン処理の一例を示すフローチャート 主制御割込み処理の一例を示すフローチャート 上方投影対象部の移動及び下方投影対象部の回転による変形 上方投影対象部の回転動作 回転動作後の上方投影対象部 通常状態における投影対象部の正面図 演出状態における投影対象部の正面図 投影対象部の側面図(1) 投影対象部の側面図(2) 画像を投影する機能を有するパチンコ機の電気的な構成を示すブロック図 画像を投影する機能を有するパチンコ機の斜視図 前側カバー部の一例を示す上面図 画像が投影される遊技盤の正面図 クローズ領域と誘導路の説明を示す略線図(1) クローズ領域と誘導路の説明を示す略線図(2) 投影対象部の透過的斜視図及び斜視図 投影対象部の天井面に進入した遊技球の進行 クルーンからはずれ孔に進入した遊技球の進行 クルーンから当たり孔に進入した遊技球の進行 演出螺旋管から始動入賞装置に進入する遊技球の進行 リーチ当選時における投影対象部の斜視図 大当り当選時における投影対象部の斜視図 遊技球の画像と投影画像との関係 投影光の角度と演出螺旋管の投影面との関係 投影対象部の前側におけるスクリーンの延設
本発明に係る遊技機の実施形態について、遊技機の一種である弾球遊技機の一例としてのパチンコ機100を説明し、その後に変形例や他の種類の遊技機を説明する。まず、パチンコ機100の実施形態について、構造的な構成、電気的な構成、各種の制御処理を順に説明する。
<構造的な構成>
まず、図1から図9を主に参照して、パチンコ機100の構造部分の構成について説明する。図1〜図4は、パチンコ機100の各種状態を示す斜視図であり、図1はパチンコ機100の閉鎖状態を示し、図2は外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態を示し、図3は中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態を示し、図4は中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態を示している。また、図5は、パチンコ機100の正面図であり、図6は、図5の状態からパチンコ機100の前ブロック102を取り外した状態を示している。なお、各図において各種の配線は省略されており、また、図3及び図6において遊技盤400の構成の一部は省略されている。
パチンコ機100は、例えば、図1〜図4に示すように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104とを備え、これら各部位を所定の操作により相対的に変位可能に構成されている。
外枠101は、パチンコ機100の本体部分を支持する本体支持手段としての機能を有している。外枠101は、例えば、図2に示すように、天板部111、底板部112、左側板部113及び右側板部114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、パチンコ機100を設置する遊技場に設けられた遊技機設置設備(島設備)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。なお、パチンコ機100において外枠101は必須の構成ではなく、外枠101又は外枠101と同一の内形形状を有し、外枠101を除いたパチンコ機100の構成に相当する本体部分を支持する支持機構や、その本体部分を施錠する施錠機構の一部が島設備に備え付けられた構成としても良い。
外枠101における左右方向の一方側(左側板部113側)には、中間ブロック支持機構121,122が設けられている。この中間ブロック支持機構121,122によって外枠101と中間ブロック103とが接続(連結)され、パチンコ機100の本体部分が、パチンコ機100の正面視における左右方向の一端側(左側)を回動基端側とし、他端側(右側)を回動先端側として前方へ回動可能に構成されている。
中間ブロック支持機構121,122は、例えば、図1に示すように、外枠101の上端部と下端部とに離間して設けられている。中間ブロック支持機構121,122の各々は、例えば、外枠101に設けられる軸支持部によって、中間ブロック103に設けられる軸部が下側より支持され、軸支持部に設けられる軸孔に軸部が差し込まれた状態とされることにより、回動可能に構成されている。なお、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分を回動可能とする構成は、上記構成に限らず、中間ブロック103側に軸孔を設け、外枠101側に軸部を形成するなど、他の構成としても良い。
中間ブロック支持機構121,122には、所定の取り外し操作によって外枠101と中間ブロック103との接続状態を解除する機能が設けられ、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分が外枠101に対して取り外し可能に取り付けられている。例えば、外枠101に対して中間ブロック103を一定量以上開放し、且つ、上方側へ一定量移動させるという所定の取り外し操作をすることにより、外枠101に対する中間ブロック103の接続状態が解除される。これにより、外枠101に対してパチンコ機100の本体部分が取り外し可能とされている。
中間ブロック103に対して前側には、前ブロック102が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる前ブロック支持機構131,132によって中間ブロック103と前ブロック102とが接続されている。前ブロック支持機構131,132は、中間ブロック支持機構121,122と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して前ブロック102を前方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に構成されている。
中間ブロック103に対して後側には、後ブロック104が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる後ブロック支持機構136,137(図8参照)によって中間ブロック103と後ブロック104とが接続されている。後ブロック支持機構136,137には、中間ブロック支持機構121,122及び前ブロック支持機構131,132と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して後ブロック104を後方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に支持する構成とされている。
また、パチンコ機100には、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の解錠や施錠を行うために操作される錠操作機構とが設けられている。また、図3に示すように、中間ブロック103には、前ブロック102の開口を通してパチンコ機100の前面側に露出する錠操作機構としてのキーシリンダ141が設けられている。
キーシリンダ141に対する所定の操作として、操作キー(図示せず)による右回転操作をした場合には、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動部143が作動する。これにより、中間ブロック施錠機構の一部として外枠101に設けられた被係合部142と可動部143との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。
一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動部144が作動する。これにより、前ブロック施錠機構の一部として前ブロック102に設けられた被係合部145と可動部144との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構が設けられている。この後ブロック開閉規制機構により、中間ブロック103に対して後ブロック104は、開閉が禁止された状態(開閉禁止状態)と開閉が許容された状態(開閉許容状態)とを所定の操作によって切り替え可能とされている。
後ブロック開閉規制機構は、例えば、図4に示すように、中間ブロック103に設けられる2つの開閉規制部150A,150Bと、後ブロック104に設けられる1つの開閉規制部150Cとによって構成されている。これら3つの開閉規制部150A〜150Cには、回転操作が可能な回動片151A〜151Cが設けられている。回動片151A〜151Cは、回転操作により、後ブロック104の閉鎖状態において前後に重なるように配置される開口部分との係合状態が変化し、これにより、開閉禁止状態に対応した開閉禁止姿勢と、開閉許容状態に対応した開閉許容姿勢とを切り替え操作可能とされている。全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢にすると各回動片151A〜151Cが開口を通過可能となって、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。なお、開閉禁止姿勢及び開閉許容姿勢としては、開閉禁止状態と開閉許容状態が回動片151A〜151Cの位置及び向きの少なくともいずれかの変化により切り替えられれば良く、一定位置で回転のみする構成としても良いし、一定方向に移動する構成としても良いし、移動と回転との組合せにより動作する構成としても良い。以下、各装置における構成部材が複数の姿勢の間を移行する場合における姿勢の変化についても同様とする。
3つの回動片151A〜151Cのうち、それらの一部に相当する2つの回動片151A,151Bは、図2に示すように、後ブロック104の開閉禁止状態において後ブロック104に形成された開口を通してパチンコ機100の背面側に露出し、残り部分に相当する1つの回動片151Cは、図6に示すように、中間ブロック103の前側に露出している。このため、パチンコ機100の背面側、又は中間ブロック103の前面側といった一方側からの操作だけでは、全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢に切り替えることはできず、これにより、防犯性が高められている。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構が設けられている。遊技球移動規制機構は、例えば、図3及び図6に示すように、中間ブロック103に設けられた流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更部162との組合せにより構成され、前ブロック102が位置する前方側へ流下規制片161がコイルバネ(図示せず)により付勢される構成とされている。
中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖された状態(前ブロック102の閉鎖状態)においては、流下規制片161は、遊技球の流下を許容する移動許容状態とされ、具体的には、規制変更部162により中間ブロック103の後方側へ押圧されて押し込まれる。流下規制片161は、移動許容状態において中間ブロック103から前ブロック102に遊技球を誘導するための誘導通路(図示せず)に対して後側にずれて配置される。これにより、前ブロック102の閉鎖状態においては、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が許容される。
一方、中間ブロック103に対して前ブロック102が開放された状態(前ブロック102の開放状態)においては、規制変更部162による流下規制片161の押圧が解除され、前ブロック102の閉鎖状態に比べて流下規制片161が前ブロック102側へ突出する移動禁止状態とされる。流下規制片161は、移動禁止状態において誘導通路内に突出し、下流側への遊技球の流下を阻止する。これにより、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が禁止される。
また、パチンコ機100には、図2に示すように、例えば中間ブロック103の後側であって回動先端側(背面視左側)における下端部に、外枠101に対して中間ブロック103が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108が設けられ、また、図3に示すように、例えば中間ブロック103の前側であって回動先端側(正面視右側)における下端部に、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109が設けられている。
次に、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の各構成について順に説明する。
前ブロック102は、図1及び図3に示すように、パチンコ機100の前面の略全体を形成し、前後方向に厚みを有する略長方形状の部材であり、パチンコ機100の前側表面部分を装飾する前面装飾手段としての機能を有している。前ブロック102は、合成樹脂製の基枠201を主体に構成され、基枠201の前後に複数の機能部品を取り付けて構成されている。基枠201の前面側には、パチンコ機100の前面を形成する前面装飾体210が、前ブロック102の正面視中央部分を含んで形成される開口210Aの外縁に沿って開口210Aを囲った状態にして取り付けられている。前ブロック102を構成する基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態においては、前面装飾体210が取り付けられた外周部を除いた広範囲にわたって開口210Aが前後方向に貫通形成される。この開口210Aを通じて、前ブロック102の後側に位置する遊技盤400を含む中間ブロック103が遊技者から視認可能に構成されている。
また、前ブロック102には、図1及び図3に示すように、開口210Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230と、遊技球を貯留する補助貯留機構240と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250とを備えている。
また、前ブロック102には、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の一部として、開口210Aの周縁を囲う開口周縁部211と、開口210Aに対して下側において前方に突出する上側突出部217と、上側突出部217に対して下側に位置して前方に突出する下側突出部218と、下側突出部218の右側であって上側突出部217及び下側突出部218より奥側に位置する概ね平坦な領域で構成されて発射操作装置250が配置される平坦部219とが形成されている。上側突出部217には、主貯留機構230が配置され、下側突出部218には、補助貯留機構240が配置される。
中央パネル220は、基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態において前後方向に貫通形成される開口210Aを塞ぎつつ後方側を視認可能とするカバー体としての機能を有している。中央パネル220は、例えば、図1及び図3に示すように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3参照)と、パネル枠221の前側に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1参照)と、パネル枠221の後側に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3参照)とを備えている。
主貯留機構230は、遊技進行に応じて獲得した遊技球や、遊技場から貸し出された遊技球を貯留する機能を有している。主貯留機構230は、例えば、図1に示すように、貯留部231と、球抜き機構(図示せず)と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。貯留部231には、パチンコ機100の内部から貯留部231へ遊技球を流入させる流入口231Aと、貯留部231からパチンコ機100の内部へ遊技球を流出させる流出口(図示せず)と、流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)とが設けられている。この放出口の開放により貯留部231から遊技球がパチンコ機100の内部に取り込まれることなく遊技者側に放出される。球抜き機構は、遊技球の放出先を、流出口と放出口との間で切り換える機能を有している。
遊技進行に応じて獲得した遊技球や、後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は、主に流入口231Aを通して貯留部231に流入する。また、貯留部231は、上方側に開口形成されており、この開口部分を通じて、遊技者が所有する遊技球が手操作により投入されたり、遊技場において貸し出される遊技球が供給されたりする。
貯留部231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている側(図1の右上側)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1及び図5に示すように、遊技球の流入口241A,241C(図5参照)及び放出口241B(図1参照)を有する貯留部241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243と、その球抜き機構243を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留部231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留部241に流入する。また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じても、遊技球は流入口241Cを通して貯留部231から貯留部241に流入する。
貯留部241の底面は放出口241Bに向けて下降傾斜している。球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、押圧操作)によって放出口241Bを開放すると、貯留部241に貯留されている全ての遊技球を順次にパチンコ機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、再度の押圧操作)がなされるまで、その開放状態に維持される。流入口241Aの奥方には貯留部241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れスイッチ249(図10参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図10参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図10参照)と、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を遊技者の操作によって無効化する発射停止スイッチ255(図5参照)とを含んでいる。遊技者によって発射ハンドル252が回転操作されると、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が遊技盤400(図3参照)に向けて射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
また、前ブロック102における前面装飾体210の奥方には、枠発光装置271〜275(図10参照)が設けられている。枠発光装置271〜275は、前面装飾体210の開口周縁部211に対して奥側に重なるようにして配置され、基枠201に取り付けられている。開口周縁部211は、図5に示すように、上側中央縁部211Aと、上側中央縁部211Aに対して左右両側に位置する左上側縁部211B及び右上側縁部211Cと、左上側縁部211Bに対して下側に位置する左側縁部211Dと、右上側縁部211Cに対して下側に位置する右側縁部211Eとを発光部として有し、それぞれの発光部に対応して枠発光装置271〜275が設置されている。
枠発光装置271〜275は、上側中央縁部211Aに対応する上中央枠発光装置271と、左上側縁部211Bに対応する左上枠発光装置272と、右上側縁部211Cに対応する右上枠発光装置273と、左側縁部211Dに対応する左側枠発光装置274と、右側縁部211Eに対応する右側枠発光装置275(図10参照)とにより構成されている。枠発光装置271〜275の各々は、1又は複数の発光手段としての発光ダイオード(LED)と、LEDを制御するための抵抗等の電子部品と、これら電子部品を一体化して電気的に接続するプリント基板とを有している。
また、前ブロック102には、図5に示すように、例えばその開口周縁部211の上部に、左上音響出力口211Fと、右上音響出力口211Gとが設けられ、また、それら左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して左上音響装置281及び右上音響装置282(図3及び図10参照)が設けられている。左上音響装置281及び右上音響装置282は、前面装飾体210の開口周縁部211の奥方(後方)に位置するようにして基枠201に取り付けられている。
また、前ブロック102には、図1に示すように、例えば上側突出部217の上面右側部分に、遊技球貸出装置290が設けられている。遊技球貸出装置290は、パチンコ機100に並んで配置されるカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置291と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等を投入して、それらの金額に対応する数値が度数表示装置291に表示されている有効状態において、貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540(図8参照)から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置291の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
また、前ブロック102には、図1に示すように、遊技者によって発射操作とは別の入力操作が可能な入力操作装置260が設けられている。入力操作装置260は、例えば、押込操作が可能な押圧操作装置261と、回転操作が可能な回転操作装置262と、上下左右の方向操作が可能な選択操作装置263とを備えている。これら操作装置261〜263により、パチンコ機100において実行される演出を選択する演出選択操作や、パチンコ機100の演出を実行する各装置の音量や光量を設定する装置設定操作、或いは、遊技者に関する情報を入力して前回以前の遊技に応じたパチンコ機100の演出を実行可能とする演出設定操作等が実行可能とされ、これら操作を必要に応じて遊技者や遊技場の管理者が実行可能とされている。なお、入力操作装置260において遊技者が接触する入力操作部(例えば、回転操作装置262における円環状の回転操作部)は、モータやソレノイド等の入力操作部駆動手段によって回転、上下動、又は、振動等の動作がパチンコ機100の制御(例えば、副制御基板940(図10参照)の制御)により実行可能に構成されることが好ましく、入力操作の前後、又は、入力操作中のいずれか又は複数のタイミングで入力部分を動作させることにより、入力操作を積極的に促すなど入力操作を伴う演出を多様にすることができる。
次に、中間ブロック103について説明する。中間ブロック103は、前ブロック102と略同一サイズの略長方形状をした部材であり、前ブロック102と後ブロック104とが取り付けられることにより、パチンコ機100の本体部分を一体化した状態にする機能を有している。中間ブロック103は、基枠301に対して遊技盤400を含む複数の機能部品を取り付けて構成されている。
中間ブロック103は、図3及び図4に示すように、開口を有する基枠301と、基枠301の開口を覆いつつ前面側より取着される遊技盤400(図3参照)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3参照)と、遊技盤400の背面側に装着されて遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4参照)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4参照)とを備えている。
基枠301には、図3に示すように、後述する払出装置540(図8参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路が内部に形成される誘導通路部301Aと、複数の配線(図示せず)や信号中継装置311が位置する開孔301Bとが設けられている。開孔301Bは、遊技盤400より下側において前後方向に貫通する形状をなし、開孔301Bに挿通される複数の配線は、前ブロック102に設けられる種々の装置(例えば、枠発光装置271〜275、左上音響装置281及び右上音響装置282)と、中間ブロック103の背面側や後ブロック104に設けられる装置(例えば、主制御装置370や副制御装置390)とを電気的に接続するための配線を含み、信号中継装置311は、その配線の一部を中継する中継基板としての機能を有している。
遊技盤400は、図3に示すように、排出口401A等の遊技球が前後に通過可能な貫通孔を有する平板状の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着された戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着される反跳防止部材405とを備えている。外レール402は、後述する発射装置330から発射された遊技球を遊技領域内へ誘導するものである。戻り球防止機構404は、外レール402及び内レール403が平行に対向する間部分で形成される発射通路401Bから遊技領域内へ一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する。反跳防止部材405は、遊技盤400の上部中央を越えて右側に向かった遊技球が再び上部中央を経由して左側に戻るような遊技球の大幅な反跳を防止する衝撃吸収性を有し、例えば、制振ゴム等の材料により形成されている。
前ブロック102の背面側下部には、図3に示すように、戻り球通路部163が形成されている。発射装置330から発射通路401Bの方向へ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、この間隙の下方に配置される戻り球通路部163を介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。
戻り球防止機構404を超えて進行した遊技球は、遊技領域に到達し、遊技領域内を自重により落下しながら移動(流下)する。遊技領域は、略円形状の外周形状をなし、遊技球の直径より僅かに大きな前後幅を有する領域を大部分とする形状に区画されている。遊技領域は、概ね、外レール402及び内レール403とで外周部分が区画され、前側が中央パネル220の後方板223によって略平面状に区画され、後側が遊技盤400の基体401によって略平面状に区画されている。なお、遊技領域に設けられる各種の構造物については後述する。
発射装置330は、図3に示すように、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図10参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図10参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動し、発射操作装置250に対する発射操作に応じて発射ソレノイド334の駆動制御が変化して発射力が調整される。
主制御装置370は、図4に示すように、主制御基板920(図10参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース371の内部に収容されている。
また、主制御装置370は、遊技盤400の背面側に回動自在に取り付けられている。具体的には、遊技盤400の基体401に対して背面側に取り付け部372が回動可能に連結固定され、その取り付け部372に主制御装置370が取り付けられている。これにより、主制御装置370の背面側(表面側)だけでなく、取り付け部372を回動操作することで主制御装置370の前面側(裏面側)も、遊技盤400に主制御装置370を取り付けたままで容易に確認可能とされている。取り付け部372に対して主制御装置370は、痕跡を残さずには取り外しできないように連結しても良く、主制御装置370の取り外し状況を管理し易くしても良い。
副制御装置390は、副制御基板940(図10参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えている。副制御基板940は、例えば、主制御基板920と同様に痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース391の内部に収容された状態にして遊技盤400の背面側に取り付けられている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について、図7を主に参照して説明する。図7は、遊技盤400の正面図である。
遊技盤400は、図7に示すように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車412等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に配置された中央構造体420と、中央構造体420に対して下側に配置された第1特別図柄に係る始動装置(具体的には、上側中始動入賞装置431A及び下側中始動入賞装置431B)と、中央構造体420に対して右下側に配置された第2特別図柄に係る始動装置(具体的には、右始動入賞装置432)と、右始動入賞装置432の下方に配置された大入賞装置433,434(具体的には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434)と、右始動入賞装置432の上側(上流側)に配置された普通図柄に係る始動装置436と、遊技盤400の右上側であって上下の大入賞装置433,434に対して上方(上流側)に配置された役連作動装置435と、下側中始動入賞装置431Bの左右両側に配置された一般入賞装置439A,439Bとを備えている。
また、遊技盤400には、上記した上側中始動入賞装置431A等に対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチが複数設けられており(図10参照)、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。例えば、上側中始動入賞装置431Aに進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ(上側中始動入賞スイッチ441A)、下側中始動入賞装置431Bに進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ(下側中始動入賞スイッチ441B)、右始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ442、下大入賞装置433に進入した遊技球を検出する下大入賞スイッチ443、上大入賞装置434に進入した遊技球を検出する上大入賞スイッチ444、役連作動装置435に進入した遊技球を検出する役連作動スイッチ445、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446、下大入賞装置433の内部に形成された非特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ447、下大入賞装置433の内部に形成された特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ448、一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ449A,449B等が遊技盤400に設置されている。
中央構造体420及び始動装置436の遊技球の入口部分は入球口を構成し、各入球口に進入した遊技球は遊技領域に放出される。各入賞装置、具体的には、上側中始動入賞装置431A、下側中始動入賞装置431B、右始動入賞装置432、下大入賞装置433、上大入賞装置434及び一般入賞装置439A,439Bの遊技球の入口部分は入賞口を構成し、各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各入賞装置に進入しなかった遊技球は、遊技領域の最下流側部分に設けられる排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、パチンコ機100から遊技場に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図8及び図9参照)から払い出される。なお、各入賞装置は、他の入賞装置と別々に構成されても良いし、2以上の入賞装置(例えば、上側中始動入賞装置431A及び下側中始動入賞装置431B)が一体化された装置によって入賞装置が構成されても良く、また、上側中始動入賞装置431A等の始動装置については必ずしも遊技球が進入した場合に所定の個数の遊技球が払い出される入賞口とする必要はなく、遊技球が払い出されることなく遊技領域に再び放出される入球口としても良い。
第1特別図柄に係る上側中始動入賞装置431A及び下側中始動入賞装置431B、並びに、一般入賞装置439A及び一般入賞装置439Bの各々は、それらへの遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。また、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432は、その内部への遊技球の進入確率を変化させる機構を有している。なお、遊技球の進入確率を変化させる機構は、第2特別図柄に係る始動装置のみに設ける必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、第1特別図柄に係る始動装置、一般入賞装置439A,439Bのいずれか又は複数に設けても良い。また、遊技球の進入確率を変化させる機構は、電気的に駆動されるソレノイド等の駆動手段により構成しても良いし、所定領域へ入球した遊技球の自重により動作する機構に代表される機械的に動作する機構により構成しても良い。
第2特別図柄に係る右始動入賞装置432は、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入確率を変化させる右進入規制機構452と、右進入規制機構452を駆動する右進入規制ソレノイド462(図10参照)とを備えている。右進入規制機構452は、右進入規制ソレノイド462によって駆動される2つの可動片を備えており、右進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合には、2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置432に進入できないが、右進入規制機構452が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置432に進入できるようになる。右進入規制機構452は、普通図柄に係る始動装置436へ進入した遊技球が始動スイッチ446で検出されることに基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当選した場合に、右進入規制ソレノイド462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
下大入賞装置433には、図7に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する下進入規制機構453と、下進入規制機構453の姿勢を変化させる下進入規制ソレノイド463(図10参照)と、非誘導姿勢と誘導姿勢との間の移行によって、下大入賞装置433に進入した遊技球を非特定通路又は特定通路に振り分ける振分機構(図示せず)と、振分機構の姿勢を変化させて遊技球の誘導先を切り換える切換ソレノイド465(図10参照)とが設けられている。下大入賞装置433の下進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には、下進入規制機構453が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できないが、下進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、下進入規制機構453が進入口を開放することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できるようになる。また、下大入賞装置433に進入した遊技球は、振分機構が前方に突出する非誘導姿勢である場合には非特定通路に案内され、振分機構が後方に没入する誘導姿勢である場合には特定通路に誘導される。特定通路、非特定通路及び振分機構は、遊技状態の移行を多様にするために設けられ、特定通路へ遊技球が進入した場合には、遊技者に特典として有利な遊技状態が付与される。
上大入賞装置434には、図7に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する上進入規制機構454と、上進入規制機構454の姿勢を変化させる上進入規制ソレノイド464(図10参照)とが設けられている。上進入規制機構454が進入禁止姿勢である場合には、上進入規制機構454が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できないが、上進入規制機構454が進入許容姿勢である場合には、上進入規制機構454が進入口を開放することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できるようになる。
なお、右進入規制機構452等の内部への遊技球の進入確率を変化させる機構としての進入許容姿勢及び進入禁止姿勢としては、各機構を構成して各装置の入賞口(又は入球口)に遊技球が進入可能な特別状態と、遊技球が進入不能な通常状態とを切り替える動作部材の姿勢変化に対応し、各姿勢に応じて動作部材の位置及び向きの少なくともいずれかが異なるものであれば良い。また、右進入規制機構452等の遊技球の進入確率を変化させる機構として、遊技球が進入不能な状態を通常状態とする必要は必ずしもなく、通常状態においても遊技球の進入を許容し、特別状態においては通常状態より遊技球が進入し易い状態に動作部材の姿勢が変化する構成としても良い。
下大入賞装置433及び上大入賞装置434には、大当りの抽選に当選した場合に遊技球が進入可能となる。具体的には、第1特別図柄に係る上側中始動入賞装置431A若しくは下側中始動入賞装置431Bへ進入した遊技球が上側中始動入賞スイッチ441A若しくは下側中始動入賞スイッチ441Bで検出されることに基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合、又は、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432へ進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442で検出されることに基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合には、下進入規制ソレノイド463又は上進入規制ソレノイド464の少なくとも一方が作動する。この作動によって所定の回数に亘り所定の時間だけ下進入規制機構453又は上進入規制機構454の少なくとも一方が進入許容姿勢をとる。また、振分機構は、下進入規制機構453の進入許容姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の作動に応じて誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の停止に応じて非誘導姿勢に戻る。
役連作動装置435は、下大入賞装置433及び上大入賞装置434が作動を開始するために必要な条件を設定するための装置である。大当りの抽選に当選した後には、役連作動装置435の遊技球の通過を条件として、下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する。このため、遊技者は、大当りに当選した場合、自らの意図するタイミングで特別遊技状態を開始させることができる。なお、必ずしも役連作動装置435の遊技球の通過を条件として、下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する構成とする必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、予め定めた時間の経過により下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する構成としても良い。
また、遊技盤400には、図7に示すように、図柄の変動表示や抽選結果を表示する表示装置471〜473と、遊技の保留回数を表示する表示装置476〜478とが一体化された複数の発光部を有する表示器が、遊技盤400の一部に相当する左下部分に設けられている。複数の発光部は、各装置に対応する発光領域に予め区画され、各装置の状態が発光状態によって表示される。
具体的には、遊技盤400には、第1特別図柄抽選に伴って、第1特別図柄を変動表示したり、第1特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471と、第2特別図柄抽選に伴って、第2特別図柄を変動表示したり、第2特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472と、第1特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置476と、第2特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置477とが設けられている。第1特別図柄に係る単位遊技の権利及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利はそれぞれ最大4回まで保留される。ここで、単位遊技とは、1回の始動入賞に基づいて実行される1回分の遊技であり、1回の始動入賞に基づいて実行される抽選の当否判定と、その当否判定に基づいた抽選結果を表示するまでの変動表示の開始から終了までを含む一連の遊技をいう。
第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、始動入賞装置431に進入した遊技球が上側中始動入賞スイッチ441A(図10参照)又は下側中始動入賞スイッチ441B(図10参照)によって検出されたとしても第1特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。同様に、第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442(図10参照)によって検出されたとしても第2特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471及び第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の各々は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図10参照)によって制御される。第1特別図柄の表示及び第2特別図柄の表示の各々は、複数の発光部の発光パターン(発光色を含む発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せ)によって表現される。第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、普通図柄抽選に伴って、普通図柄を変動表示したり、普通図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする普通図柄表示装置473と、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する普通図柄保留表示装置478とが設けられている。普通図柄に係る単位遊技の権利は最大4回まで保留される。普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されたとしても普通図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
普通図柄表示装置473は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図10参照)によって制御される。普通図柄は、複数の発光部の発光パターンによって表現される。また、普通図柄保留表示装置478は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、中央構造体420の後方に重なるようにして、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479が設けられている。装飾図柄の変動表示及び確定表示は、副制御基板940により制御され、主制御基板920による第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。なお、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と装飾図柄の変動表示及び確定表示とは、必ずしも完全に一致するタイミングで変動開始したり、確定表示として停止表示をしたりする必要はなく、各タイミングに僅かな時間差を設けつつ略同じタイミングで変動を開始し、略同じタイミングで確定表示が行われる設定としても良い。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図10参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
ここで、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。通常時の遊技状態(以下において「通常遊技状態」とも略記する)は、第1特別図柄、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が長い状態(以下において「非時短状態」とも称す)に対応する。
第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、その当選に基づいて移行する特別遊技状態中に遊技球が特定通路(下大入賞装置433の内部通路)へ進入するか否かに対応して、特別遊技状態後に移行する遊技状態が異なる。特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入しなかった場合には、第1特別図柄抽選、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態(以下において「時短状態」とも称す)であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態と同一の状態(以下において「低確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「時短遊技状態」とも称す)へ移行する。一方、特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入した場合には、時短状態であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態より高い状態(以下において「高確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「確変遊技状態」とも称す)へ移行する。
時短遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、50回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。また、確変遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、100回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。
なお、遊技状態及び遊技状態間の移行について、必ずしも上述した構成とする必要はなく、例えば、高確率状態が次回の大当りの当選まで継続する構成としても良いし、他の内容によって上記遊技状態の少なくとも1つを構成しても良いし、上述した各遊技状態とは別の遊技状態を更に含む構成としても良いし、上述した条件とは異なる条件によって遊技状態間が移行する構成としても良い。
次に、遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920においては、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄で共通)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、各種の遊技状態において第1特別図柄に係る始動入賞装置431A,431Bのいずれかに進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441A,441B(図10参照)のいずれかによって検出された場合に第1特別図柄の始動入賞となる。第1特別図柄の始動入賞時に、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、特別遊技状態中でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中でもなく、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、特別遊技状態中でない場合であっても、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中や第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた全ての特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)に係る単位遊技の終了後に、今回の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。特別遊技状態中に第1特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その乱数による単位遊技は、特別遊技状態後において今回の始動入賞より前に保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の後に開始される。
また、第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第2特別図柄に係る全ての単位遊技の終了後に開始される。すなわち、今回の始動入賞の後に第2特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される。なお、必ずしも第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第1特別図柄に係る単位遊技に優先して実行される構成とする必要はなく、始動入賞の順に第1特別図柄と第2特別図柄に係る単位優位制御が実行される構成であっても良いし、2つの特別図柄が択一的でなく同時に変動可能な構成であっても良い。
第1特別図柄の始動入賞に基づく第1特別図柄抽選において大当りに当選している場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄抽選の大当り当選に対応する停止図柄(大当り図柄)の種類が決定される。この停止図柄の種類と大当りの種類とが対応し、例えば、下進入規制機構453又は上進入規制機構454が進入許容姿勢をとる回数に相当するラウンド数(例えば、6ラウンドと16ラウンド)や、特別遊技状態後に移行する遊技状態(確変遊技状態へ移行させるか否か)といった遊技状態の種類に対応して大当りの種類が複数種類設定され、その種類毎に大当り図柄が設定されている。第1特別図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、大当り図柄とは別のハズレ図柄が停止図柄として設定される。
第1特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1特別図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。その後、変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1特別図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては、下大入賞装置433の下進入規制機構453及び上大入賞装置434の上進入規制機構454が、大当りの種類に応じた所定の順序で所定の回数だけ進入許容姿勢となる。下進入規制機構453及び上進入規制機構454における各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、8個)の遊技球が大入賞スイッチ443,444によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容時間(例えば、29.5秒)が経過した場合には、下進入規制機構453又は上進入規制機構454は進入禁止姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、下進入規制機構453又は上進入規制機構454のいずれかが進入許容姿勢に復帰する。この進入規制動作が大当りの種類に対応した所定の順序で所定の回数だけ繰り返される。
下進入規制機構453及び上進入規制機構454は、特別遊技状態中においていずれか一方のみが進入許容姿勢をとる構成とされ、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に初回の進入許容姿勢に一方が移行する。また、最終回の進入禁止姿勢への復帰から所定の進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合に第2特別図柄の始動入賞となる。第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第2特別図柄の始動入賞時に第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、特別図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第2特別図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、変動表示の実行、及び、遊技状態の移行制御等についても、第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。
各種の遊技状態において、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出された場合、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、普通図柄に係る単位遊技中でなければ、その格納の直後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。一方、普通図柄に係る単位遊技中であれば、既得の普通図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技の終了後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。
普通図柄に係る単位遊技においては、当選乱数の値に基づいて当選したか否かが判定され、当選した場合には、停止図柄として所定の当り図柄が設定される。一方、普通図柄抽選において当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。普通図柄抽選後に、普通図柄表示装置473において普通図柄の変動表示が開始され、非時短状態にあっては所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、時短状態にあっては非時短状態よりも短い所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続される。遊技状態に応じた所定の時間の経過に伴って、普通図柄に係る停止図柄が一定時間に亘って確定表示される。
普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、右始動入賞装置432の右進入規制機構452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当選した場合には、右始動入賞装置432が所定の最大進入許容時間(例えば、略0.1秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態及び確変遊技状態)における当選の場合には、右始動入賞装置432が非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、略4.8秒)に亘って間欠的に(例えば、3回に分けて)進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合には、右進入規制機構452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における右始動入賞装置432の動作が終了する。
次に、本実施形態のパチンコ機100の遊技性について説明する。第2特別図柄抽選を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当選しなければならず、更に、その当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が右始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、略0.1秒)が時短状態における滞在時間(例えば、略4.8秒)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。逆に、時短遊技状態や確変遊技状態等の時短状態においては、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に大きい。
したがって、遊技者は、第1特別図柄抽選において大当りに当選し、その後の特別遊技状態において遊技球を特定通路へ進入させることによる確変遊技状態への移行を目指して遊技する。一方、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、各遊技状態が終了する前に第2特別図柄抽選において大当りに当選することを目指して遊技する。
具体的には、遊技盤400には、遊技球が流下する遊技領域の中央部に中央構造体420が設けられ、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっている。遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、右打ち遊技手法によって遊技を行う。また、下大入賞装置433及び上大入賞装置434が中央構造体420に対して右側に配置されているので、特別遊技状態においても右打ち遊技手法によって遊技を行う。
次に、後ブロック104について説明する。図8及び図9は、それぞれ、パチンコ機100を示す背面側斜視図及び背面図である。なお、図8においては、理解の容易のために、外枠101を省略して示している。
後ブロック104は、図8及び図9に示すように、基体501に他の部材や装置が取着されて構成されている。この基体501と中間ブロック103とが後ブロック支持機構136,137によって接続されることにより、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉可能に支持されている。
後ブロック104は、遊技球を貯留する球貯留部としての遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側に連続して遊技球を(例えば、1列に)整流させると共に1段に整列させる球整列部としてのタンクレール520と、タンクレール520の下流側においてタンクレール520から流入した遊技球を誘導する球誘導部としてのケースレール530と、ケースレール530の下流側において遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する球誘導部としての誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力する電力供給手段としての機能と発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する発射制御手段としての機能とを有する電源・発射制御装置570と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)とパチンコ機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、前側部分に対応するベース部502と、ベース部502よりも後方に位置した保護カバー部503とを含んでいる。ベース部502は、その上側部分が後ブロック104の外形に沿って略枠状に形成されると共に、下側部分が前後方向に厚みを有する略平坦状に形成されており、他の装置が取り付けられる被取付部としての機能を有している。
保護カバー部503は、前後方向に厚みを有する略板状に形成されている。また、保護カバー部503は、中間ブロック103の背面全域を覆う形状でなく、主制御装置370の一部といった頻繁に検査や確認が必要な中間ブロック103の背面における一部をパチンコ機100の背面に露出するための窓部を形成する大きさに設定されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる機能を有する多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端側に、島設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端側には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、遊技球タンク510の底面は、長手方向に比して、長手方向と直交する方向(前後方向)にも傾斜し、開口が設けられる側(例えば、前側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510の底面には、その上に重なるようにして金属製の帯電防止板(図示せず)が取着され、帯電防止板が接地電位に接続されて遊技球タンク510内及びその下流側の遊技球の静電気が除去される。
タンクレール520は、遊技球タンク510の開口が形成される側に取り付けられ、遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、遊技球が1列に並んで通過する幅を有する略樋状の遊技球の通路を形成する通路形成部材521と、通路形成部材521により形成される通路の上面として次第に高さが低くなる天面部を有してその通路を流下する遊技球を上下に重なった高さから次第に1段の高さに整流する整流部材522とを備えている。タンクレール520により形成される通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510とは反対側へ遊技球を誘導する。
ケースレール530は、タンクレール520の下側に連続するように縦長に形成されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように左右に湾曲しつつ下方に連続している。また、ケースレール530における球通路の途中部分には、球切れを検出するための球切れ検出部539が設けられている。球切れ検出部539には、貯留球スイッチ591(図10参照)が内蔵され、貯留球スイッチ591によって、ケースレール530又はその上流側で球詰り等が発生してケースレール530内に遊技球が正常に補給されていない球切れ状態を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構と、送出機構を駆動する駆動手段としての払出モータ542(図10参照)と、払出計数スイッチ592(図10参照)とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、球通路に貯留されている遊技球が下流側へ放出される。放出された遊技球の球通路の通過は、払出計数スイッチ592に検出され、これにより、払出制御装置560(払出制御基板930)が遊技球の払い出し数を計数する。
払出制御装置560及び電源・発射制御装置570は、図8及び図9に示すように、後ブロック104の背面側下部に位置するように基体501のベース部502における下部背面に重なるようにして取り付けられている。これら払出制御装置560及び電源・発射制御装置570を含む後ブロック104は、機種変更等において遊技盤400を別の遊技盤に交換した場合にも、継続利用可能とされている。
払出制御装置560は、払出制御基板930(図10参照)と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備え、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように封止された基板ケースの内部に収容されている。
電源・発射制御装置570は、電源・発射制御基板900(図10参照)と、電源・発射制御基板900を収容する基板ケースとを備え、電源・発射制御基板900は、主制御基板920と同様に、封止された基板ケースの内部に収容されている。
<電気的な構成>
次に、パチンコ機100の電気的構成について説明する。図10は、パチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機100は、図10に示すように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図10において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御基板900は、パチンコ機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種の電力を生成する。電源部901により生成される電力は、各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を含んでいる。
電源部901は、内部電力から生成した各種の電力を、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に供給する。具体的には、電源監視基板910に対しては、内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給される。主制御基板920に対しては、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、これら電力は、電源監視基板910の電源監視部911を介して供給される。払出制御基板930に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。副制御基板940に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。発射制御部902及び信号中継部903に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。
電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによってパチンコ機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。
電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報を初期化する。なお、初期化スイッチ907は、必ずしも信号中継部903を介して主制御基板920に信号を出力する構成とする必要はなく、例えば、初期化スイッチ907を主制御基板920に直接搭載する等して基板ケース371内に初期化スイッチ907が収容される構成としても良く、これにより信号が伝送される区間を狙った不正な信号入力を抑止することができる。
また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力し、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させる。また、主制御基板920は、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力し、高速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させる。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、停電状態への移行に応じて主制御基板920へ停電信号を出力するものでもあり、電源部901から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920へ出力する。主制御基板920は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識する。
主制御基板920は、パチンコ機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。払出制御基板930は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920及び中継装置950とは双方向の情報入出力通信が可能に接続され、開閉検出スイッチ108,109、貯留球スイッチ591、及び、払出計数スイッチ592とは、一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、払出モータ542とは、一方向のみの情報出力通信のみが可能に接続されている。なお、払出制御基板930のRAMは、主制御基板920のRAMと同様に、停電状態において一定の期間にわたって内部データを維持可能とするバックアップ機能を有する構成としても良いし、主制御基板920のRAMとは異なり、停電状態において内部データを維持しない構成としても良い。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。副制御基板940は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920とは一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、入力操作装置260とは双方向に情報通信可能に接続され、装飾図柄表示装置479等とは一方向の情報出力通信のみが可能に接続されている。
<各種の制御処理>
次に、主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、図11を参照して、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図11は、主制御基板920のメイン処理(図11においては「主制御メイン処理」と略記)を示すフローチャートである。
主制御基板920のメイン処理において、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(プログラム開始処理S1001〜乱数初期設定処理S1019)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1020と、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)並びに普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1021と、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1022と、割込みを許可する割込み許可処理S1023とが繰り返し実行される。なお、割込み許可処理S1023の前にタイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1023の直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003とが実行される。
立上待機処理S1003の後に、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定処理S1004、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定処理S1005、保存情報の記憶状態の判定処理S1007が行われ、これらの判定結果に基づいてRAMの保存情報を消去するか否かが判定される。ここで、保存情報とは、停電前の遊技の状態に復帰させるために必要な情報であって、停電前に遊技の進行に応じて更新されていたRAMの一部の領域に対応し、実行中の単位遊技に関するカウンタの値や、始動入賞によって格納されたカウンタの値等が例示される。
保存情報の記憶状態は、次のように判定される。まず、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出して(チェックサム算出処理S1006)、その現在のチェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電監視処理S1202(図12参照)において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和が「0」であるか否か(判定処理S1007)が判定され、これにより、現在のチェックサム値と停電状態への移行時のチェックサム値とが同一であるか否かが判定される。
初期化信号がオン状態である場合(S1004:Y)、停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを示す所定の停電値でない場合(S1005:N)、又は、保存情報が正常に保持されていない場合(S1007:N)には、RAMの保存情報を消去するRAMクリア処理S1008が実行される。保存情報が正常に保持されていると判断された後(S1007:Y)、又は、RAMクリア処理S1008が実行された後には、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1009が実行される。
ハードウェア初期化処理S1009の後には、停電情報が停電値であるか否かの判定処理S1010が実行される。停電情報が停電値である場合(S1010:N)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1011と、その設定完了を示す復帰コマンドが設定される(復帰コマンド出力処理S1012)。RAM復帰設定処理S1011における保持情報の復帰によって、前回の停電状態への移行直前の制御状態に主制御基板920の制御状態が復帰する。
一方、停電情報が停電値でない場合(S1010:Y)には、保持情報の復帰は行わずに各種の情報が初期設定され(RAM初期設定処理S1013)、その設定完了を示す初期化コマンドが出力される(初期化コマンド出力処理S1014)。
なお、RAM復帰設定処理S1011及びRAM初期設定処理S1013において、停電情報は停電値と異なる所定の通電値に設定され、また、前回の停電状態への移行直前において不正検知エラー等の各種のエラー状態が発生していてもそれらのエラー状態は全て解除される。また、主制御基板920から払出制御基板930及び副制御基板940の双方に復帰コマンドか初期化コマンドのいずれかが出力され、復帰コマンド又は初期化コマンドを受信した払出制御基板930及び副制御基板940の各々においても所定の初期化処理が実行される。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(判定処理S1004〜初期化コマンド出力処理S1014)の後に、前回の停電状態への移行時に条件装置が作動していた場合には、特別遊技状態に復帰させるための準備が行われる(特別遊技状態復帰準備処理S1015)。具体的には、特別遊技状態復帰準備処理S1015においては、条件装置と役物連続作動装置の作動状態が判定され、停電状態時における遊技の状況に対応した処理が、副制御基板940において実行される。
特別遊技状態復帰準備処理S1015の後には、時短状態フラグが設定されているか否かを判定することにより時短状態であるか非時短状態であるかが判定され(判定処理S1016)、時短状態である場合(S1016:Y)には、時短コマンドが出力される(時短コマンド出力処理S1017)。一方、非時短状態である場合(S1016:N)には、非時短コマンドが出力される(非時短コマンド出力処理S1018)。その後、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値が初期化される(乱数初期設定処理S1019)。
次に、図12を参照して、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図12は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)を示したフローチャートである。
主制御基板920のタイマ割込み処理では、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1201が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。これにより、本タイマ割込み以外の割込みが禁止される。その後に、パチンコ機100の遊技の進行制御や各種センサの監視等といった実質的な制御に係る停電監視処理S1202〜外部情報出力処理S1221が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1207:Y)には、制御信号出力処理S1208〜外部情報出力処理S1221は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1222が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電監視処理S1202においては、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態が検出された場合に停電状態であると判定される。この判定において停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。
一方、停電監視処理S1202において停電状態であると判定された場合には、以下の処理が実行される。まず、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1011又はRAM初期設定処理S1013(図11参照)において設定された通電値から所定の停電値に変更される。また、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。これにより、パチンコ機100は、遊技の進行や各種センサの監視等といった実質的な制御を行わない無限ループに入り、RAM判定値が設定された後のRAMの状態がバックアップ電力に基づいて保持される。なお、停電信号の出力状態が3度に亘り確認されるために、停電信号の受信を初めて検知してから、タイマ割込みの各処理は2回に亘り実行される。
乱数更新処理S1203においては、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が特別図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。
大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタについても、特別図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。ただし、各カウンタの規定最大値と規定最小値とにより定められる更新範囲としては各カウンタに固有の値が設定され、複数のカウンタが非同期で更新される構成とされ、各カウンタの循環初期値には各カウンタに固有の初期値カウンタが参照される。例えば、特別図柄に係る当選乱数カウンタと特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、普通図柄に係る当選乱数カウンタと普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1204においては、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、大当り図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。特別図柄に係る図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1205においては、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
なお、特別図柄及び普通図柄に係る各当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ並びに各変動種別カウンタは、必ずしも上記構成とする必要はなく、上記カウンタの少なくとも一部を他の構成としても良く、例えば、初期値カウンタを利用しないで一定の初期値から更新する構成としても良いし、プログラムを利用しないで乱数生成用ICにより構成して必要に応じて値を参照する構成としても良い。
遊技停止判定処理S1206においては、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、遊技進行を停止させるための各処理は実行されずに遊技停止判定処理S1206は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1211において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1207においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1208においては、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1の特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2の特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び普通図柄に係る普通図柄表示装置473等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、右進入規制ソレノイド462、下進入規制ソレノイド463、上進入規制ソレノイド464、切換ソレノイド465等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1209においては、中始動入賞スイッチ441A,441B、右始動入賞スイッチ442、下大入賞スイッチ443、上大入賞スイッチ444、役連作動スイッチ445、始動スイッチ446、非特定通路スイッチ447、特定通路スイッチ448、及び、一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。
具体的には、スイッチ読込処理S1209において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。そして、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合には、オン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。なお、停電監視処理S1202で説明したように、電源供給が停止したとしても、タイマ割込みの各処理が2回に亘り実行されるために、電源供給が停止した直後に各種のスイッチのオン状態が開始された場合であっても各種のスイッチの検出フラグを正確に設定することができる。
タイマ更新処理S1210においては、特別図柄及び普通図柄の変動表示、各遊技状態の制御、及び、不正監視等に使用される各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。
不正検知処理S1211においては、各種の入賞装置に強制的に遊技球を進入させたり、各種の入賞装置を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。具体的には、右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の強制的な進入許容姿勢への移動、加振による下大入賞装置433の特定通路への遊技球の誘導、電波による右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の強制的な誤作動の誘発、磁気吸着による各種の入賞装置への遊技球の誘導、上側中始動入賞装置431A、下側中始動入賞装置431B、右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434への異常なタイミングでの遊技球の誘導等の不正行為が行われた可能性の高い状況の発生を検知する。
入賞検知応答処理S1212においては、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。具体的には、上側中始動入賞スイッチ441A(図10参照)及び下側中始動入賞スイッチ441B(図10参照)による遊技球の検出に基づいて、中始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、中始動入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。また、右始動入賞スイッチ442(図10参照)による遊技球の検出に基づいて右始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第1払出カウンタが更新される。また、下大入賞スイッチ443(図10参照)による遊技球の検出に基づいて下大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合や、上大入賞スイッチ444(図10参照)による遊技球の検出に基づいて上大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、大入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第2払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。
発射制御処理S1213においては、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1214においては、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108(図10参照)からの信号の出力状態に基づいて、外枠101(図1及び図2参照)に対して中間ブロック103(図1及び図2参照)が閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930(図10参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103(図2及び図3参照)に対して前ブロック102(図2及び図3参照)が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1215においては、払出制御基板930から出力される払出制御状態を示す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479、左上音響装置281及び右上音響装置282等に実行させる。
払出信号出力処理S1216においては、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。例えば、第1払出カウンタは、1回の入賞に相当する遊技球が検出される毎に1ずつ加算され、その入賞に基づく賞球コマンドが設定される毎に1ずつ減算される。払出制御基板930では、その入賞に対応する数(例えば、3個)の遊技球を払い出す制御を実行する毎に(詳細には、払い出しが完了する少し前に)、主制御基板920に賞球コマンドを要求し、賞球の払い出しが継続している状況においては、主制御基板920から更なる賞球コマンドが出力される。第2払出カウンタは、第1払出カウンタとは賞球数が異なる入賞(例えば、13個)に対応して更新されるカウンタであり、第2払出カウンタの値に基づく賞球コマンドを払出制御基板930が受信した場合には、払出制御基板930は、その賞球コマンドに対応した数分の遊技球を払い出す制御を実行する。
特別図柄関連処理S1217においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第1特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第1特別図柄に係る単位遊技の制御において、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471の動作制御が実行され、第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。
また、特別図柄関連処理S1217においては、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第2特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477の動作制御が実行される。また、第2特別図柄に係る単位遊技の制御において、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の動作制御が実行され、第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。
普通図柄関連処理S1218においては、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに普通図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、普通図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。また、普通図柄に係る単位遊技の制御において、普通図柄に係る普通図柄表示装置473の動作制御が実行され、普通図柄抽選に当選した場合には更に右始動入賞装置432の動作制御が実行される。
表示制御処理S1219においては、特別図柄関連処理S1217における第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477等の動作を制御するために更新される各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において各装置に出力される。
モータ制御処理S1220においては、各種のモータの動作制御が実行される。外部情報出力処理S1221においては、パチンコ機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
<画像を投影する機能を備えた装飾図柄表示装置の構成>
次に、図13〜図15を参照して、パチンコ機100における装飾図柄表示装置479の構成について説明する。
パチンコ機100では、装飾図柄表示装置479として、上方投影対象部701と、下方投影対象部702とを有している(図7参照)。これらの上方投影対象部701及び下方投影対象部702は、白や銀色のスクリーンを有する構成となっており、上側中央縁部211A(図5参照)の先端近傍の下側に設けられた投影機構としてのプロジェクタ装置711から投影される投影光が投影されることにより、投影画像が映し出される。プロジェクタ装置711は、LED光源、又はレーザー光源等を利用して画像を投影可能な投影装置(プロジェクター)によって構成される。
上方投影対象部701は、3つの回転表示装置を備えて構成され、各回転表示装置にそれぞれ回転スクリーンが設けられて、合計3つの回転スクリーン701A〜701Cを有している。回転スクリーン701A〜701Cは、円筒状のドラムの円周面(外周面)上を表示面(スクリーン)として、帯状のフィルムの端面が貼り合わされた構成を有しており、それぞれが左右方向を回転軸として前面側部分が上方又は下方に移動するように回転することができる。この回転する回転スクリーン701A〜701Cに投影画像を投影することにより、何も図柄が描かれていない区間において、あたかも実際に回転スクリーン701A〜701Cに描かれた図柄が回転しているような臨場感を有する演出が可能となっている。
回転スクリーン701A〜701Cには、回転方向において、表面が白色に設定されたスクリーン区間と、表面に複数種類の図柄(例えば、1〜9の数字と、各数字に対応したキャラクタ等の絵柄)が描かれた図柄表示区間とが設定され、スクリーン区間で止めた状態にすることで投影画像によって図柄を表現し、図柄表示区間によって、実際に印字された図柄と、投影画像とを組み合わせて図柄を表現可能としている。なお、スクリーン区間として、必ずしも図柄表示区間が設けられるフィルムと一体的に構成する必要はなく、回転スクリーン701A〜701Cの各々に、又は全体の周囲を覆う外側の回転部材を設けて二重に回転する部分が重なりつつ独立して回動可能に表示面を構成し、外側の表示面として透明な区間と、白色等のスクリーン区間とを少なくとも設定し、内側の表示面に図柄表示区間を少なくとも設けて、必要に応じて図柄表示区間と、スクリーン区間とを切り替えてもよい。また、スクリーン区間として、複数種類のスクリーン区間を設定してもよく、例えば、白色のスクリーン区間と、灰色のスクリーン区間とを選択的に配置可能に設定し、同一の投影画像であっても、遊技者からの見た目が異なるように構成してもよい。また、スクリーン区間として、表面に凹凸のない滑らかな区間と、表面に微小な起伏(凹凸)を設けて触感がザラザラとした起伏区間とを設けて、表面の形状によって同一の投影画像であっても、遊技者からの見た目が異なるように構成してもよい。
下方投影対象部702は、回転スクリーン701A〜701Cと共に投影画像を投影可能な表示部を構成する部位である。下方投影対象部702の表面は、例えば、回転スクリーン701A〜701Cの少なくとも一部と同一又は略同一の表面色と起伏形状とを有し、例えば、白色で微小な凹凸を有しており、該凹凸部分に投影画像が投影される。なお、遊技者からの視認方向としての前後方向に厚みを有する板部を含む部材によって下方投影対象部702を構成してもよく、この場合に、表面又は裏面に設けた起伏部分の乱反射によって透明な板部に投影画像が表示されるようにしてもよい。
また、上方投影対象部701と、下方投影対象部702は、釘411が打ち込まれる遊技盤400の基体401に対して移動動作が可能に取り付けられた可動体によって構成されている。例えば、大当り当選やリーチ当選など所定の演出条件を満たす場合に、副制御基板940の制御によって、上方投影対象部701と下方投影対象部702とが動く特別演出が実行される。
上方投影対象部701は、図13に示すように、左右側の回転スクリーン701A,701Cが、それぞれ左右の両側へと移動可能に取り付けられている。この移動によって、図14に示すように、中央の回転スクリーン701Bの左右に空間が生じ、中央の回転スクリーン701Bは、上下方向を回転軸として左右方向に回転可能となる。その後、図15に示すように、ドラム側面701BAを遊技者の正面(前側)に位置させる。ドラム側面701BAの反対側には、回転スクリーン701Bを回動させるモータ等の動作機構や、回転スクリーン701Bの内部に設けられて表面の図柄を多色で発光させることが可能な発光体を接続するコネクタと配線とが設けられる。
ドラム側面701BAには、立体的な役物や可動式の演出装置などの立体演出物701Bbが配置されており、該立体演出物701Bbに対して投影光が投影される。このとき、立体演出物701Bbと周囲において非連続的な画像が投影されることにより、立体演出物701Bbを周囲から浮きだたせた立体的な演出が可能となる。また、例えば凹凸の切り替わり位置ごとに非連続的な色彩を設けたりカーブに応じたグラデーションを行うなど、立体演出物701Bbの凹凸に応じた画像が投影されることにより、立体演出物701Bbの凹凸を際立たせた立体的な演出が可能となる。また、回転スクリーン701Bと一体的に立体演出物701Bbが取り付けられ、回転スクリーン701Bの回転機構及び制御を利用して立体演出物701Bbも回転動作可能に構成されている。
ここで、ドラム側面701BAに、立体演出物701Bbに代えて、回転スクリーン701A〜701Cの少なくとも一部と同一又は略同一の表面色と起伏形状とを有する薄膜状のフィルムがスクリーンとして取り付けられ、プロジェクタ装置711からの画像を表示可能にしてもよい。これにより、左右両側の回転スクリーン701A,701Cと共通する見た目によって一体感のある大きな画像を広範囲に投影表示することができる。
また、左右両側の回転スクリーン701A,701Cを構成する左右の回転表示装置の動作機構(モータ)と、回転スクリーン701A,701Cの表面を発光させるための発光体を接続するコネクタと配線とを、中央側とは逆側の左右両外側に設けて、中央の回転スクリーン701Bが位置する内側を向くドラム側面にもスクリーンとしてのフィルムを取り付けて、左右両側の回転スクリーン701A,701Cと、左右両側のドラム側面と、中央のドラム側面701BAとにわたる投影画像を表示可能としてもよい。
また、ドラム側面701BAを含む中央のドラム装置を上下方向を回転軸とする回転だけでなく後方側へ移動可能としてもよい。これにより、左右両側の回転スクリーン701A,701Cと、左右両側のドラム側面と、中央のドラム側面701BAとにわたる投影画像を表示可能な領域を、更に広げることができる。
下方投影対象部702は、前方斜め上側を向いた状態と、正面側を向いた状態とを切り替えることで、遊技者側から視認した場合の大きさを変化させることが可能に取り付けられ、例えば、上方側部分が前方へ移動するように回転し、正面側を向く画像を投影可能な面積を拡げることができる。これにより、正面側から見て、下方投影対象部702と、3つの回転スクリーン701A〜701Cを構成するドラム装置とによる投影画像を表示可能な領域を、更に広げることができる。
ここで、パチンコ機100では、副制御基板940の画像記憶部942(図10参照)に複数の投影画像データを記憶している。副制御基板940の表示制御部941(図10参照)は、抽選結果に応じた投影画像データとを選択しプロジェクタ装置711に供給することにより、プロジェクタ装置711から画像に対応した投影光を投影(投射)させる。例えば、画像記憶部942には、回転する図柄列を構成する各図柄の画像データとして、3つの回転スクリーン701A〜701Cに縦方向に複数並んで表示可能な図柄を投影するための画像データと、その画像データより大きな図柄の画像データであってドラム側面に1つずつの図柄を投影する画像データとが別々に記憶されている。それらの画像データは、回転スクリーン701A〜701Cの位置と向きとに応じた形状に対応させるようにマッピングされた状態にして画像記憶部942に記憶されている。
表示制御部941は、回転スクリーン701A〜701Cの位置と向きとに応じた画像データを選択し、変動表示を実行したり、抽選結果に応じて停止した状態の図柄の組合せを表す画像データを選択してプロジェクタ装置711に供給し、図柄の変動表示を実行する。この結果、上方投影対象部701の3つの回転スクリーン701A〜701Cには、回転する図柄と、抽選結果に応じた状態で図柄が停止する画像とが投影可能であり、また、ドラム側面を利用した変動表示が抽選結果が当選となっている場合の方がハズレの場合より高確率で実行される。
このように、パチンコ機100においては、上方投影対象部701の回転スクリーン701A〜701Cによって抽選結果を表示する複数の図柄が上下に並んだ図柄列による図柄の変動表示と、ドラム側面を利用した投影画像による図柄の変動表示とを実行する。例えば、通常遊技状態において回転スクリーン701A〜701Cに印字された図柄を主に利用し、最初に左右の図柄が停止して大当り図柄の一部を構成したリーチ状態となる場合に、回転スクリーン701A〜701Cに投影した画像を重なるように表示して演出を実行し、そのリーチ状態の一部として大当りの期待度が高いスーパーリーチとして、図柄のないスクリーン区間を利用して小型の図柄を複数上下に並ぶようにして変動表示演出を実行し、また、スーパーリーチより期待度が高いスペシャルリーチとして、1つのドラム側面BAを利用したり、2以上のドラム側面を利用した変動表示の演出を実行することができる。
また、表示制御部941は、例えば、リーチ当選や大当り当選などに応じて、回転する図柄を表す投影画像データと、抽選結果に応じた投影画像データを選択してプロジェクタ装置711に供給する。また表示制御部941は、駆動制御部944によって制御される回転スクリーン701A,701C及び下方投影対象部702の動きに同期させながら、回転スクリーン701A,701Cの動きに合わせた投影画像データをプロジェクタ装置711に供給する。この結果、回転スクリーン701A,701Cには、印刷された画像か、投影された画像か、又は、印刷された画像と投影された画像との組合せによる画像を選択的に表示することができ、その表示された画像は、図柄に用いたり、変動表示に伴って表示されるキャラクタに利用して、変動表示の演出を行うことができる。
また、駆動制御部944は、回転スクリーン701Bを回転制御し、表示制御部941は、回転スクリーン701Bの動きに同期させながら、回転スクリーン701Bの回転及び停止に応じた投影画像データをプロジェクタ装置711に供給する。この結果、回転スクリーン701Bを回転させながら立体演出物701Bbに画像が投影され、投影及び動きを組み合わせた演出を行うことができる。この場合に、立体演出物701Bbは、画像を投影する位置に対しての距離が部位毎に異なり、又は回転量に応じて異なるものとなるものの、その距離に応じた画像データを予め表示制御部941に記憶させておくことで、立体演出物701Bbの表面位置に適した画像を投影して、変動表示の演出を行うことができる。
表示制御部941は、静止後の上方投影対象部701及び下方投影対象部702に応じた投影画像データをプロジェクタ装置711に供給する。この結果、静止後の上方投影対象部701及び下方投影対象部702の形状や凹凸に合わせた投影画像が上方投影対象部701及び下方投影対象部702に投影される。
このように、パチンコ機100では、装飾図柄表示装置479(上方投影対象部701及び下方投影対象部702)をスクリーンとして装飾図柄表示装置479の形状、凹凸及び動きに合わせた投影画像データを選択して画像を投影することにより、装飾図柄表示装置479を、抽選結果を表示する印刷部分による図柄がリアルに回転する図柄列として使用したり、演出条件を満たしたときの特別演出用のスクリーンとして使用したりすることができ、遊技者に動きと色彩の変化との両方を伴う多彩な演出を楽しませることができる。
また、パチンコ機100では、遊技盤400又は遊技盤400の前側に光検出装置719(図10,13など参照)が設置されている。例えば、遊技球が流下する遊技領域の前側を構成する透明な後方板223(図3参照)と、その前側の前方板222(図3参照)との間に光検出装置719が設置される。この設置位置は、上方投影対象部701又は下方投影対象部702の近くに設けられることが好ましく、また、パチンコ機100の正面視において、遊技球が流下する遊技領域の所定の方向(例えば、左右方向)にずれた2以上の箇所の明るさ(光量)を検出可能に設置されることが好ましく、また、上下方向にずれた2以上の箇所の明るさ(光量)を検出可能に設置されることが好ましい。
光検出装置719は、光の明るさ(光量)に応じた信号を出力し、その信号を副制御基板940に供給する。この場合に、遊技球が流下する位置より前側における光の明るさを検出することが好ましく、遊技領域より前側に光検出装置719が設けられることが好ましく、これにより、遊技球の流下に影響されることなく、明るさ(光量)を検出することができる。すなわち、遊技盤400より前側の装飾部分など、遊技盤400より前側に光検出装置719が配置されることにより、店内の照明の明るさを的確に検出することが可能となる。
副制御基板940の表示制御部941は、光検出装置719によって検出された明るさ(以下、検出照度ともいう。)に応じて投影される画像の明るさ(以下、投影照度ともいう)を変更するようプロジェクタ装置711を制御する。表示制御部941は、検出照度が小さい場合には、投影画像が暗くて見にくいと遊技者が感じる可能性があるため、投影照度を上昇させるようプロジェクタ装置711を制御する。また、表示制御部941は、検出照度が大きい場合には、投影画像が明るすぎてまぶしいと遊技者が感じる可能性が高いため、投影照度を上昇させるようプロジェクタ装置711を制御する。これにより、遊技盤400における検出照度に応じて投影照度を変更することができるため、店内の状況に応じて適切な強度で投影光を照射でき、遊技者にとって快適な明るさで投影画像を視認させることができる。
また、表示制御部941は、検出照度に応じて、図柄スクリーンに印刷された画像を用いた変動表示を行うか、投影された画像を用いた図柄の変動表示を行うかの選択比率を変化させて変動表示の演出を実行可能に構成される。例えば、一定以下の暗い第1の状態と、第1の状態より一定範囲で明るい第2の状態と、第2の状態より明るい第3の状態を検出し、その状態が暗い場合より明るい場合に、投影照度を高くして画像を出力し、また、第3の状態の場合には、図柄スクリーンに印刷された画像のみを用いて変動表示の演出を実行するようにしてもよい。
このように、特別図柄抽選の結果としての図柄の組合せが表示される所定の結果情報が表示される装飾図柄表示装置479の上方投影対象部701に、プロジェクタ装置711によって別の画像(例えば、図柄を囲う枠の発光等)が投影され、上方投影対象部701に印刷により表示される図柄による抽選結果に対応する画像に、別の画像を付加した新たな表示画像を表示することができる。抽選結果を表示していない変動表示中等の状況においては、プロジェクタ装置711によって投影して表示される所定の画像を、抽選結果が表示される位置に表示することで遊技者に注目させ易くすることができる。
また、副制御基板940の制御により、表示部としての回転スクリーン701A〜701Cを回転動作させ、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させる場合において、その変形過程において図柄の変動表示を継続するなどして、遊技者から表示部に表示される画像を視認可能とし、これに代えて、又はこれに加えて、その変形過程においてプロジェクタ装置711によって画像を投影して表示することが好ましく、その変形過程における画像に対応した情報を予め副制御基板940に記憶させておくことが好ましい。これにより、表示面の変形過程においての画像を表示したり、画像の表示とが組み合わされることで画像の表現を多様化することできる。この場合に、プロジェクタ装置711によって、回転スクリーン701A〜701Cを構成する回転表示装置のうち少なくとも2つに跨がる大きさの画像を投影するように構成することが好ましい。
また、画像を表示する投影対象部701の回転スクリーン701A〜701Cには、回転スクリーン701A〜701Cの表面(又は裏面)の少なくとも一方の色(又は起伏形状)が異なる箇所(スクリーン区間)が、回転方向に沿って別々に設けられている。そして、副制御基板940の制御によって、回転スクリーン701A〜701Cの動作機構を動作させてそれぞれの表示面としてのスクリーン区間を切り替えて遊技者が視認する表面側に位置させ、同一の投影画像(例えば、一方のスクリーン区間の背景色と同一の色と別の色とに点滅表示される図柄)をプロジェクタ装置711から投影する場合があり、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる見栄え(色が変化して点灯表示される場合と、点滅表示となる場合とで異なる見栄え)見栄えでスクリーン区間に投影画像が表示される。これにより、制御の複雑化を回避しつつ、種々の見栄えの画像表示を行い易くすることができる。
この場合において、回転スクリーン701A〜701Cのそれぞれに、表示対象(例えば、装飾図柄としての「7」の数字図柄)を、色又は起伏形状が異なるスクリーン区間に、同一の見た目で印刷しておいてもよく、この場合には、プロジェクタ装置711の投影のない状況と、投影画像を重ねた状況での「7」の図柄の周辺部分のみを変化させた表示を行うことができ、また、リーチ状態となる場合に、スクリーン区間の色又は起伏形状の数や組合せによって、大当り当選となる確率を異ならせて設定してもよく、これにより、表示対象が印刷された回転スクリーン701A〜701Cにおいて多様な演出を実行し易くすることができる。
<他の装飾図柄表示装置を備えた遊技機の構成(1)>
次に、図16〜図19を参照して、パチンコ機100Wについて説明する。図16に示すように、パチンコ機100Wは、下方投影対象部702を有さず、装飾図柄表示装置479として上方投影対象部701Wのみを有する点が上述したパチンコ機100と相違している。
図16に示すように、パチンコ機100Wは、装飾図柄表示装置479として、回転スクリーン710A〜710Cからなる上方投影対象部701Wを有している。図17に示すように、回転スクリーン710A〜710Cは、スクリーン部分を上下方向に拡大したり縮小したりすることができる。具体的には、上方投影対象部701Wを右側から見た場合、図18,図19に示すように、スクリーン区間を有するフィルム722が左右方向に長い11本のロール軸721A〜721Kに巻き付けられて構成されている。
11本のロール軸721A〜721Kの中で、遊技盤400Wより前側に位置して遊技者が視認可能に表出する一部のロール軸721C〜721Hは、フィルム722の内側が当接するように配置されている。また、遊技盤400Wより後側に位置して遊技者が視認可能には表出しない一部のロール軸721A,721B,721I,721J,721Kは、フィルム722の内側及び外側が交互に当接するように、すなわちロール軸721A,721Jはフィルム722の内側が、ロール軸721B,721I,721Kはフィルム722の外側が当接するように配置されている。これにより、遊技者に対してロール軸721C〜721Hを視認させることなくロール軸721A,721B,721I〜721Kによって適切なテンションを維持し、ロール軸7211Aの回転動作によってフィルム722を滑らかに回転させることができる。
なお、フィルム722の外側のロール軸として、遊技者が視認可能に表出する一部のロール軸を設けてもよく、例えば、ロール軸721D,721E,721Gをフィルム722の外側に位置するようにしてもよく、これにより、遊技者が視認可能な面の一部又は全体が遊技者から離れる奥側(後側)に凹んだ形状にフィルム722を変形した状態にして支持可能とすることができる。この場合に、フィルム722の外側に位置するロール軸721D,721E,721Gは、左右方向において分断されてフィルム722の左右両端側に対して前側に位置するようにし、中央側のスクリーンの一部分に、ロール軸721D,721E,721Gが入り込まないで、印刷表示される図柄や、投影表示される画像を連続する面によって見易いようにして表示可能にしてもよい。
また、回転スクリーン710A〜710Cに用いられるフィルム722としては、回転方向において、表面が白色に設定されたスクリーン区間と、表面に複数種類の図柄(例えば、1〜9の数字と、各数字に対応したキャラクタ等の絵柄)が描かれた図柄表示区間とが設定され、スクリーン区間で止めた状態にすることで投影画像によって図柄を表現し、図柄表示区間によって、実際に印字された図柄と、投影画像とを組み合わせて図柄を表現可能としてもよい。また、スクリーン区間として、必ずしも図柄表示区間が設けられるフィルムと一体的に構成する必要はなく、回転スクリーン710A〜710Cの各々に、又は全体の周囲を覆う外側の回転部材を設けて二重に回転する部分が重なりつつ独立して回動可能に表示面を構成し、外側の表示面として透明な区間と、白色等のスクリーン区間とを少なくとも設定し、内側の表示面に図柄表示区間を少なくとも設けて、必要に応じて図柄表示区間と、スクリーン区間とを切り替えてもよい。また、スクリーン区間として、複数種類のスクリーン区間を設定してもよく、例えば、白色のスクリーン区間と、灰色のスクリーン区間とを選択的に配置可能に設定し、同一の投影画像であっても、遊技者からの見た目が異なるように構成してもよい。また、スクリーン区間として、表面に凹凸のない滑らかな区間と、表面に微小な起伏(凹凸)を設けて触感がザラザラとした起伏区間とを設けて、表面の形状によって同一の投影画像であっても、遊技者からの見た目が異なるように構成してもよい。
遊技盤400Wの基体401の表面には、前後方向に貫通する開口部730が設けられ、この開口部730には、1〜3cm程度、基体401の表面に対して後側に位置するようにした隠し板729が設けられている。この隠し板729の表面には、機種に対応した絵柄が印刷されており、遊技盤400Wの基体401の表面より後側の一部を遊技者から視認不能にしている。
ここで、図示しないが、ロール軸721A〜721Kの各々は、軸の端部において、隣に位置するロール軸721A〜721Kとの距離を変動可能な状態で取り付けられ、前後及び上下方向の位置を変位させることができるように構成されている。例えば、間隔を延ばすように表出するロール軸721C〜721Hが変位することにより、図17に示したように回転スクリーン710A〜710Cの一部が下方向に延びたり(回転スクリーン710B、図18(B)参照)、間隔を縮めるように表出するロール軸721C〜721Hが変位することにより、回転スクリーン710A〜710Cの少なくとも一部が縮小したりすることができる。
また、図19に示すように、前側から後側へ向けて表出するロール軸721C〜721Hが変位したり、後側から前側へ向けて表出するロール軸721C〜721Hが変位することにより、回転スクリーン710A〜710Cの視認可能領域(すなわち投影画像が投影される投影領域)を前後方向に変位させることができる。このように、表出するロール軸721C〜721Hを上下方向及び前後方向に変位させることにより、新たな動きを装飾図柄表示装置479に実行させることができ、装飾図柄表示装置479に投影表示されたり、印刷されたりする図柄の見た目を異ならせることができる。
なお、一部の遊技者が視認可能なフィルム722の一部分を支持するロール軸721C〜721Hを変位させる場合に、後側に位置する別のロール軸721A,721B,721I〜721Kを変位させることにより、ロール軸721C〜721Hの全体で構成されるフィルム722のパス(経路)長さをフィルム722の長さと合わせるようにする。特に上下端に位置するロール軸721A及び721Iは、鉛直方向に変位可能に構成され、大きく変位させることにより、少ないスペースでパス長さを大きく調整することができるし、後側に突出する量も低減できて好ましい。
また、副制御基板940の表示制御部941は、遊技者が視認可能なフィルム722の一部分を支持するロール軸721C〜721Hの前後方向の位置に応じて投影光の強度を変更する。例えば、表出するロール軸721C〜721Hが前側に位置する場合には、周囲が明るい可能性が高いため投影光強度をアップする一方、表出するロール軸721C〜721Hが後側に位置する場合には、周囲が暗い可能性が高いため投影光強度をダウンする。また、副制御基板940の表示制御部941は、遊技者が視認可能なフィルム722の一部分を支持するロール軸721C〜721Hの前後方向の位置に応じて、投影する画像の大きさを異ならせ、例えば、奥側に位置した場合に大きくなるようにし、手前側に位置した場合に小さくなるように画像を図柄やキャラクタを表示する。これにより、パチンコ機100Wでは、回転スクリーン710A〜710Cの位置に関係なく、遊技者にとって快適な明るさで投影画像を視認させることができ、また、奥側に位置した場合に大きな画像で表示することで、スクリーンの位置(距離)の変化と、見た目の大きさとの違和感を抱かせることができ、従来とは異なる見た目の演出表示を可能とすることができる。
また、表示制御部941は、光検出装置719による明るさの検出結果に対応するのに代えて、又は、この明るさの検出結果の対応に加えて、ロール軸721C〜721Hの前後位置に応じて投影される画像の明るさを変更するようプロジェクタ装置711を制御する。表示制御部941は、画像が投影される位置が後側に位置している場合には、投影画像が暗くて見にくいと遊技者が感じる可能性があるため、投影照度を上昇させるようプロジェクタ装置711を制御する。また、表示制御部941は、画像が投影される位置が後側に位置している場合には、投影画像が明るすぎてまぶしいと遊技者が感じる可能性があるため、投影光強度を上昇させるようプロジェクタ装置711を制御する。この投影光の強度は、回転スクリーン710A〜710Cの各々の位置に対応するなど、部分的に変更するようにしてもよい。
このように、表示部としての投影対象部701Wの回転スクリーン710A〜710Cが変形手段としてのロール軸721A〜721Kの動きによって2以上の態様に変形し、所定の表示対象としての図柄に対応した画像は、各態様に応じた異なる態様にして表示される。すなわち、平面状の状態にて前方を向いた状態(例えば、図18(B)の状態)と、斜め上側を向いた状態(例えば、図19(B)の状態)に変化したり、高さ方向における表示位置を異ならせた状態(例えば、図18(B)の矢印で示す下方向へ前側の部分を移動した状態)に変化させたりすることができ、前側に突出する位置や突出部分の変化によって同一の高さ位置における図柄の見栄えを異ならせて表示することができ、その制御は副制御基板940によって行うことで変動表示の種類を増やすことができる。
また、副制御基板940の制御により、投影対象部701Wの回転スクリーン710A〜710Cにおける図柄の表示として、平面状に近い状態と、前後に屈曲させた状態とで、遊技者が視認可能なパス長さを異ならせ、所定の高さ位置(例えば、投影対象部701Wの中心の高さ位置)において表示される図柄の縦横比を異ならせて表示したり、正面視における一定の範囲内に表示される画像の数として、遊技者が視認可能な図柄やキャラクタの表示数を、1から2以上の複数にするなど、変化させて変動表示を行ってもよい。例えば、縦方向に図柄が1つ表示される横並びの1ラインと、縦方向に図柄が2つや3つ表示されて、左右に並ぶ複数の図柄列によって抽選結果に対応した画像を2以上の組合せで表示してもよい。
また、副制御基板940の制御により、表示部としての回転スクリーン710A〜710Cを、ロール軸721A〜721Kの動きによって、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させる場合において、その変形過程においても図柄の変動表示を継続するなどして、遊技者から表示部に表示される画像を視認可能とし、これに代えて、又はこれに加えて、その変形過程においてプロジェクタ装置711によって画像を投影して表示することが好ましく、その変形過程における画像に対応した情報を予め副制御基板940に記憶させておくことが好ましい。これにより、表示面の変形過程において画像の表示とが組み合わされることで画像の表現を多様化することできる。
また、副制御基板940の制御により、表示部としての回転スクリーン710A〜710Cを、ロール軸721A〜721Kの動きによって、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させる場合には、表示面として前側に突出した状態と、その前側に突出した部分が後側に凹んだ状態とに遷移するように変形させ、その変形過程において遊技者から表示部に表示される画像を視認可能とし、これに代えて、又はこれに加えて、その変形過程においてプロジェクタ装置711によって画像を投影して表示することが、形状の変化を大きくして遊技者から表示部に表示される図柄を視認した態様を大きく異ならせることができて好ましい。
このように、表示対象としての図柄やキャラクタを多様な形にして遊技者に視認させることで、長時間にわたる遊技を飽き難くすることができる。また、プロジェクタ装置711を制御する。また、表示制御部941は、画像が投影される位置が後側に位置している場によって投影された画像を、表示部に表示された画像に重なるように表示してもよく、例えば、停止した図柄の組合せを示すラインを、横線(ライン)によって示唆するように表示してもよく、この場合には、レーザー光源による投影によってラインを表示することが好ましく、これにより、抽選結果が表示される位置が変化したり、数が変化したりする場合においても、遊技者に有効なラインを分かり易く示すことができる。
<他の装飾図柄表示装置を備えた遊技機の構成(2)>
次に、図20以降を参照して、パチンコ機100Xについて説明する。図20及び図21に示すように、パチンコ機100Xは、投影機構610としてのプロジェクタ装置611及びミラー612と、カメラ装置602を有する点と、前方板222(図1参照)の代わりに前側カバー部620を有する点と、装飾図柄表示装置479として演出投影対象部640を有する点が上述したパチンコ機100と相違している。
一般的に、画像を投影する機能を用いた表示演出を行うためには、投影対象のサイズに応じてプロジェクタ装置611と投影対象とを、一定の投影距離より離隔して配置することが好ましい。例えば、遊技盤400Aのほぼ全面に対して投影を行いたい場合、前方板222と遊技盤400Aとの間隔を全て使ったとしても投影距離が短く、遊技領域の全域にわたっての画像は表示できない可能性がある。
一方、図21に示すように、一般的にパチンコ機100の左側には遊技球の払出を行う払出装置ICが設置され、遊技者がICカードを操作する操作空間が十分に設けられることが好ましい。また、払出装置ICには、遊技球を貯留部231に払い出すための球供給管ICAなどの突起部分が形成される場合もある。従って、仮に、パチンコ機100の左右両側を外枠101より大幅に突出させると、前ブロック102を、正面視の左側に開いたとき(図3参照)に、回転軸側(図では左側)に位置する払出装置ICの突起物に衝突し易く、前ブロック102を大きく開放することが困難になってしまう。
これに対して、パチンコ機100Xの前側カバー部620は、右側において前側に大きく突出する一方、左側においては前側への突出量が少なく構成されている。具体的には、図22(A)に示すように、右側における前側への突出距離DRは、5〜30cm、より好ましくは10〜25cmである。突出距離DRが小さすぎると投影距離を確保できない可能性があり、突出距離DRが大きすぎると遊技者に圧迫感を感じさせたり、遊技者のスペースが狭くなる可能性があるからである。左側における前側への突出距離DLは0〜5cm、より好ましくは0.5〜3cmである。突出距離DLが大きすぎると前ブロック102の開閉に支障をきたす可能性があるからである。
これにより、左側を回転軸(上側から見て時計回り)として回転させることによる前ブロック102を開閉可能にすると共に、この突出距離DRが大きな側を利用してプロジェクタ装置611によって画像を投影することで十分な投影距離を確保した状態で前側から遊技領域の全域に投影光を投影させることができる。また、中心部分が突出する場合と比較して、遊技者の正面となる左右方向の中央部分における突出距離は、小さく抑えることができ、遊技者に対して圧迫感を感じさせずに済む。
パチンコ機100Xでは、投影機構610の一部として右側の最も大きく突出する最大突出領域620Rの内側にミラー612を配置し、前ブロック102の右前側にプロジェクタ装置611を配置している。すなわち、プロジェクタ装置611及びミラー612は、パチンコ機100Xにおいて遊技球が通過したり、遊技に関する演出が行われる遊技領域の外側に対向する位置に配置されている。これにより、遊技領域を視認したい遊技者の視界を妨げることなく、プロジェクタ装置611及びミラー612を配置することができる。
図22(B)に示すように、プロジェクタ装置611から投影された投影光はミラー612によって反射され、投影対象に投影される。上述したように投影機構610では、十分な投影距離を確保可能であり、遊技領域全域に投影光を投影することができる。
ミラー612は、凸型の曲面ミラーでなり、プロジェクタ装置611から投影された投影光を反射すると共に曲面によって広げて遊技領域全体へと投影する。この凸型の曲率は、プロジェクタ装置611が設けられる右側から、反対側の左側への曲面ミラーの曲率が異なる構成とされることが好ましく、投影画像の投影距離が長く設定される左側に近い側に投影される画像が、右側に近い画像の解像度に近付くように、曲面ミラーの正面視左側の曲率の方が、正面視右側より小さく、曲面ミラーの正面視左側の曲率半径が正面視右側より大きく設定されることが好ましく、この場合に、左側部分と右側部分とで別々となる2以上のミラーを組み合わせて曲面ミラーを構成してもよい。
パチンコ機100Xには、図22(C)に示すように、プロジェクタ装置611と並んでカメラ装置602が設けられている。カメラ装置602は、ミラー612を介して遊技盤400Xのほぼ全面を撮影可能に構成されている。
図23〜図25には、パチンコ機100Xにおける遊技盤400Xの一例を示している。この遊技盤400Xでは、進入に応じて遊技球が払い出される入賞口として、始動入賞装置636、大入賞装置638、一般入賞装置639(639A〜639D)を有している。また、装飾図柄表示装置479の代わりに、クルーン650を上方に配置した演出投影対象部640を有している。さらに、遊技盤400Xでは、中央上部に進入規制機構637が設けられている。なお、上述したパチンコ機100と同一の機能を有して見た目の大きさや配置位置が異なる別の装置(例えば、「始動入賞装置636」)については、上述したパチンコ機100と同一の名称(例えば、「始動入賞装置」)を付し、上述した番号(例えば、「431A」)とは別の番号(例えば、「636」)を付して、機能についての説明を省略する。
図24に示すように、遊技盤400Xでは、釘411の配置との関係により、進入規制機構637を通過した遊技球のみが進入できるクローズ領域HA(ハッチングで示す)が設けられている。クローズ領域HAには、クルーン650と、演出投影対象部640と、始動入賞装置636とが設けられており、クローズ領域HAに遊技球を進入させないと大当り抽選が実行されない状況にある。進入規制機構637は、遊技球が誘導路Y1R,Y1Lを通過し、下部の一般入賞装置639C,639Dに遊技球が進入したことに応じて、所定の開放時間(例えば5〜60秒間)に亘って、電気的な動作制御によって、又は、機械的な連結機構によって、開放される。この開放時間において、遊技球は進入規制機構637を通過してクローズ領域HAの内部に進入することができる。
図25に示すように、進入規制機構637を通過してクローズ領域HAに進入した遊技球は左右に分岐し、右側に誘導された全ての遊技球と左側に誘導された遊技球の一部は誘導路Y3R,Y3Lに誘導され、クローズ領域HAから外部へ誘導される。一方、クローズ領域HAに進入した遊技球のうち左側に進行した遊技球の一部が誘導路Y2Lに誘導され、クルーン650へ進入することができる。
クルーン650には複数の孔(例えば3つの孔)が形成されており、遊技球がどの孔に落下するかによって進行先が決定される。具体的に、2つのはずれ孔651A,652A(図26(A)参照)に誘導された遊技球は演出投影対象部640の内部を通って誘導路Y4R,Y4Lに誘導され、クローズ領域HAから外部へ誘導される。一方、1つの当たり孔653Aに誘導された遊技球は演出投影対象部640の内部を通過する誘導路Y5に誘導され、始動入賞装置636へと進入する。
図26(A)は、演出投影対象部640の透過図であり、図26(B)は演出投影対象部640の斜視図であり、釘411が設置された遊技盤400Xの基体401の表面の位置は、破線400LNとして示している。
図26に示すように、演出投影対象部640は前側が開放された箱形状を有しており、その一部が遊技盤400Xの基体401の表面(釘根元のある板表面)より後側に配置されている。演出投影対象部640の前後側の幅は、投影光が投影される右側よりも左側が大きくなるように形成されている。すなわち、前側カバー部620とは反対方向(左側)の奥行きが大きくなっている。これにより、位置関係により投影方向に対して投影孔が投影される箱部分の奥面の傾斜角度を一定以下に抑えやすくすることができ、投影画像の解像度を高く設定し易くすることができる。
演出投影対象部640の下側に位置する床面647には、板状の可動役物643が設けられている。この可動役物643は、板状部材を床面647にほぼ平行に寝かせた通常状態と床面647にほぼ垂直に立たせた起立状態とに遷移させることができる。また、図示しないが、床面647には、板状部材の厚さと略同じだけ凹んだ凹部が設けられ、通常状態において、板状部材が凹部に収納されている。これにより、通常状態において、可動役物643を床面647とほぼ一体化させることが可能である。
可動役物643は、例えば、回転軸部分(可動役物643の足元)のヒンジと通常状態と起立状態とを遷移させると共に起立状態を安定させるためのアーム部材などのリンク機構(図示せず)によって構成される。可動役物643は、通常状態において、周囲の床面647と連続的な画像が投影されることにより、あたかも床面647が平面によって構成されているかのように遊技者に認識させることができる。
また、演出投影対象部640の後側を構成する奥面644には、窓演出部641が形成されている。窓演出部641は、奥面644から僅か(0.2〜1センチ程度)に突出しており、投影光の照射によってあたかも窓が存在するかのように演出したり、何も存在しない(奥面644と同一化している)ように演出することができる。例えば、リーチ演出や、特別遊技状態が発生する大当り中の演出などがない状態において、図27〜図30のように、周囲の奥面644とは非連続的な画像が窓演出部641に投影されることにより、窓演出部641の凸性を活かすことができる。例えば表示制御部941は、窓演出部641に窓から見えるような風景を投影することにより、窓演出部641を窓が存在するかのように演出できる。また、表示制御部941は、紙芝居的な静止画像の繰返しや動画像を表示することにより、窓演出部641がスクリーンやテレビ画像であるかのように演出できる。
演出投影対象部640の天井面648の左側には、クルーン650が設けられている。天井面648は、全体的に僅かに右向きに傾斜しており、クルーン650に進入しなかった遊技球は、天井面648の傾斜に沿って右側(矢印で示す)に進行し、クローズ領域HAの外側へと誘導される。なお、天井面648の前側には、演出投影対象部640よりも前側に天井面648に垂直な収納部658を設け、遊技球が前側へ進入することを防止している。クルーン650には2つのはずれ孔651A,652Aと1つの当たり孔653Aが形成されている。2つのはずれ孔651A,652Aは、天井面648に沿うようにして右側へ向けて形成されたはずれ管651と、左側へ向けて形成されたはずれ管652とにそれぞれ接続されており、誘導路Y4R,Y4Lをそれぞれ形成している。外れ孔に誘導された遊技球は、演出投影対象部640の内部を通過して演出投影対象部640の外部へと誘導され、そのままクローズ領域HAから外部へと誘導される。
一方、当たり孔653Aには、誘導路Y5(図25参照)の一部を構成する演出螺旋管653が接続されている。演出螺旋管653は、螺旋状に形成された透明な管状部材であり、進入した遊技球を巻回させながらゆっくりと下側へと誘導する。演出螺旋管653の下側には始動入賞装置636が形成されており、遊技球は演出螺旋管653から、そのまま始動入賞装置636へと進入する。
ここで、パチンコ機100Xでは、上述したようにプロジェクタ装置611と並んでカメラ装置602が配置されており、遊技盤400Xの遊技領域の全体を撮影している。副制御基板940の画像記憶部942(図20参照)は、撮影された撮影画像を画像記憶部942に一時的に記憶する。画像処理部943は、撮影画像から色や輪郭抽出による形状及び大きさの検出などの手法により、撮影画像から遊技球の位置を検出する。
ここで、クルーン650から始動入賞装置636までの誘導路Y5は、遊技球にスポットライトが照射されるスポット領域に指定されている。表示制御部941は、遊技球がスポット領域に進入すると、画像処理部943によって検出される遊技球の位置に基づいて遊技球に対して遊技球より大きいサイズ(遊技球の直径に対して1.5〜5倍程度)の明るい光(スポットライト)を照射するように投影画像を生成する。遊技球がクルーン650からはずれ管652に誘導されると、表示制御部941は、遊技球がスポット領域内にないため、スポットライトの照射を終了する。これにより、図28〜図29に示すように、遊技球がクルーン650から始動入賞装置636へ時間を掛けてゆっくりと進入するまでの過程を遊技者に注目させて遊技者を楽しませることができる。
図31に示すように、表示制御部941は、遊技球の始動入賞装置636への進入に応じてなされた抽選の抽選結果を奥面644に表示する。このとき表示制御部941は、奥面644における該演出螺旋管653と前後側に重複しない非重複領域を全面的に使用して抽選結果に対応した図柄(装飾図柄)を表示させる。すなわち、窓演出部641の境界と関係なく、該窓演出部641に対して周囲の奥面644と連続的な画像を投影する。
ここで、窓演出部641の突出幅は小さいため、遊技者に窓演出部641が存在せず、奥面644が一枚の壁であるように遊技者に印象付けることができる。また表示制御部941は、抽選結果がリーチ当選であった場合、例えば演出螺旋管653全体を点滅させる演出を行うことにより、演出投影対象部640の全体を使った演出を行う。
さらに、図32に示すように、抽選結果が大当りの場合、副制御基板940は、可動役物643を通常状態から起立状態に遷移させると共に、可動役物643に対して周囲(奥面644及び床面647)と非連続的な画像を投影する。これにより、可動役物643の立体感を目立たせ、遊技者に特徴付けることができる。さらに表示制御部941は、演出螺旋管653を多色に光らせたり、奥面644、床面647、壁面646に装飾画像を投影することにより、演出投影対象部640の全体を使った演出を行う。
なお、表示制御部941は、床面647及び壁面646のように、遊技者から見て傾斜を有する面に装飾画像を表示する際、面の角度に応じた画像の歪みを相殺するように、突出量に応じた投影画像を予め記憶させ、影の付け方を含めた投影画像を記憶させることにより、装飾画像があたかも床面647及び壁面646から浮き出て立っているかのように遊技者に認識させることができる。
このように、表示制御部941は、人間の視覚における錯覚を利用しただまし絵的な手法により、演出投影対象部640を3次元的に活用した演出を行うことができる。
さらに、パチンコ機100Xでは、カメラ装置602によって撮影された遊技の画像を再生投影画像として遊技盤400Xに再生投影する再生機能を有している。すなわちパチンコ機100Xでは、誰も遊技を行っていないときに遊技の仕方を説明したり、あたかも遊技が実際に進んでいるかのように表示可能なデモ表示として再生画像を投影したり、又は遊技者が入力操作装置260(図20,14参照)を操作したことなどに応じて、実際に過去に行われた遊技の再生画像を投影する。
具体的に、副制御基板940の画像処理部943は、画像記憶部942に記憶されている撮影画像の内、始動入賞装置636(誘導路Y5)へ遊技球が進入したときの撮影画像として、その進入した遊技球が遊技領域に進入した時点から始動入賞装置636(誘導路Y5)へ遊技球が進入するまでを含む一定期間の撮影画像を抽出する。この抽出は、実際のパチンコ機100Xの実射試験によって始動入賞装置636(誘導路Y5)へ遊技球が進入した特定の遊技球が遊技領域へ進入した時点から始動入賞装置636へ進入するまでの時間バラツキを含めて予め設定してもよいし、撮影画像をさかのぼるように解析して、その時間を推定してもよい。
この撮影画像が抽出された後には、始動入賞装置636(誘導路Y5)へ進入した特定の遊技球を少なくとも含む遊技球の特徴量(例えば、遊技球の中心位置表す座標データ)が記録されてもよい。この特徴量が記録される遊技球は、遊技領域を流下する全ての遊技球としてもよいし、特定の遊技球とその前後の一定期間に発射された一部の遊技球(例えば、前後5球を含めた11球)としてもよい。この特徴量に基づいて、再生画像を投影して表示することにより、遊技領域を流下した遊技球のうち、同時に遊技領域に存在したうちの一部の遊技球を模した球画像だけを遊技領域に表示し易くすることができる。
画像処理部943は、誘導路Y4,Y5以外の領域(以下、これを2次元領域と呼ぶ)に位置する遊技球については前後方向を考慮する必要がないため、2次元座標を記録する。また、遊技球が誘導路Y4,Y5(すなわちクルーン650〜演出投影対象部640の内部、以下これを3次元領域と呼ぶ)に進入した場合には、3次元座標を記録する。再生画像を投影する旨の要求がなされると、画像処理部943は、2次元領域の遊技球については遊技球の中心位置を表す座標データを表示制御部941に供給する。また、仮に遊技球の形状を3次元領域にそのまま投影すると、図33(A)に示すように投影される場所の歪みや距離の相違に応じて遊技球が変形して投影されてしまう。そこで画像処理部943は、図33(B)に示すように、投影される場所の形状に応じて該投影される場所で遊技球がほぼ真球に表示されるよう予め遊技球の画像を変形させておく。
例えば画像処理部943は、予め記憶された座標データに対応する一の形状データを選択する。そして画像処理部943は、3次元座標による座標データと、遊技球の形状を表す形状情報を表示制御部941に供給する。表示制御部941は、2次元領域の遊技球については2次元の座標データと予め記憶されている形状データに基づいて、3次元領域の遊技球については3次元の座標データと供給された形状情報に基づいて遊技球の画像を生成すると共に、投影画像に重畳して再生投影画像を生成する。これにより、パチンコ機100Xでは、あたかも本物の遊技球が遊技盤400X上を通過しているかのような再生投影画像を表示することができる。
なお、演出螺旋管653では、表面に微細な傷若しくは模様を付加することにより遊技球が見える透明状態を維持しつつ投影画像を投影可能に構成されている。図34に示すように、演出螺旋管653では、投影光の投影方向LTに対して奥側(左後側)にのみ投影面を設ける(すなわち傷若しくは模様を付加する)ことにより、演出螺旋管653を通過する遊技球の投影画像を演出螺旋管653の奥側にのみ投影することができ、遊技球を2重又は演出螺旋管653の手前側に投影させることなく、遊技球を立体的かつリアルに表示することができる。
さらにパチンコ機100Xでは、図35に示すように、演出投影対象部640の前側をスクリーン659で覆って投影面を切替えるように構成されている。収納部658の内部では、フィルム上のスクリーン659が巻いた状態で保持されており、副制御基板940の制御によりスクリーン659が延設されることにより、演出投影対象部640からスクリーン659へと投影面の切替が実行される。スクリーン659が延設され投影面となるとき、演出投影対象部640は遊技者から視認不能となり、逆にスクリーン659が巻かれて収納部658の内部に収納されるとき、スクリーン659は遊技者から視認不能となる。スクリーン659が演出投影対象部640の前側を覆うことにより、立体的な投影対象である箱状の演出投影対象部640は視認不能になり、代わりに平面であるスクリーン659が投影面となる。このように、投影面を立体から平面へと切替えることにより、ドラスティックな変化を遊技者に楽しませることができる。
また、始動入賞装置636(誘導路Y5)へ遊技球が進入したときの撮影画像として、遊技球の動きを含む画像が画像記憶部942に記憶される。遊技者から見て遊技領域内には、画像記憶部942に記憶された画像に基づいて、又はその画像を解析した結果の特徴量によって、遊技球の動きを模した画像である球画像がプロジェクタ装置611によって投影して表示可能に構成され、プロジェクタ装置611によって表示される球画像によって、遊技者の発射操作によって遊技が行われた遊技球とは別の遊技球に相当する画像が、遊技者から見て遊技領域内に表示される。この球画像は、副制御基板940の制御によって、遊技者の遊技開始を待っているデモ期間中や、遊技者の要望に対応する操作に応じて再生される。これにより、遊技者に対して遊技の方法を分かり易く示したり、特定の遊技の方法を実行することによる遊技の楽しさを分かり易く表現することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記実施形態に対して適用しても良い。
(1)上記実施形態においては、投影手段として、プロジェクタ装置611とミラー612とを組み合わせる構成としたが、必ずしも組み合わせる必要はない。例えば、プロジェクタ装置を突出部の先端(ミラー612の位置)に配置し、プロジェクタ装置を投影手段として該プロジェクタ装置から投影対象部に直接投影画像を投影しても良い。
(2)上述実施形態においては、前側カバー部の左右一方向側が突出するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば中央上側を突出させ、中央上側にプロジェクタ装置又はミラーを配置して中央上側から投影光を投影しても良い。また上述実施形態では、外枠に対して遊技盤が略平行でかつ前側カバー部が傾斜を有するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば外枠に対して遊技盤が傾斜を有しかつ前側カバー部が平行であるようにしても良い。もちろん、遊技盤と前側カバー部との双方が互いに逆側に傾斜を有するようにすることもできる。要は、遊技盤と前側カバー部とに傾斜関係を設けることにより、これらの間に十分な投影距離を確保できれば良い。
(3)上記実施形態においては、ミラー612として凸状の曲面ミラーを使用する構成としたが、必ずしもこれに限られず、平面ミラーや自由曲面のミラーなどを使用することができる。また、ミラーとして投影光の照射位置に応じて鏡面の角度を変化させる可動式のミラーを用いても良い。これにより、投影光を投影したい箇所に集中させることができるため、投影光の光強度を向上させ、投影画像を鮮明に投影させることができる。
(4)上述実施形態においては、演出投影対象部640の奥面が遊技盤の盤面より後側に位置するようにしたが、必ずしもこれに限られず、投影対象部が突出して遊技盤の盤面より前側に位置するようにしても良い。また投影対象部は箱状に限られず、突出する造形物であったり可動式の役物であったりしても良い。
(5)上述実施形態においては、投影箇所に対して歪みを相殺するように投影画像を生成することにより遊技球を球形に投影したが、必ずしもこれに限られず、例えば複数のプロジェクタ装置を使用し、ホログラムを形成することにより遊技球を立体的に表示しても良い。
(6)上述実施形態においては、遊技球の位置を表す特徴量として座標データを抽出するようにしたが、必ずしもこれに限られない。例えば遊技球の画像そのものを抽出しても良い。また、スポット領域に進入したときの遊技球だけでなく、全ての遊技球についての特徴量を記憶しておいても良い。これにより、遊技者の要望に応じて過去の遊技を忠実に再現することが可能である。
(7)上述実施形態にいては、クルーン650の川下に管状の演出螺旋管653を配置したが、本発明はこれに限られない。要は遊技球をゆっくりと進行させれば良く、例えば、断面が半円状でなる滑り台式の演出装置や、透明な箱の中に仕切られた通路内を蛇行しながら進行するような演出装置などを適宜使用することができる。また、クルーンの川下に演出装置を配置する必要は無く、例えばクルーン直下に入賞装置を設けても良い。もちろん、クルーンの代わりに別の誘導路選択機構を設け、いずれかの誘導路の川下に入賞装置を設けたり、演出螺旋管などの演出装置を配置しても良い。
(8)上述実施形態にでは、床面に寝かせた状態の可動役物が起立状態に遷移したが、例えば側面に平行に(すなわち側面に対して寝かせて)配置しても良い。また必ずしも起立状態において抽選結果を表示する抽選結果表示部と重複した位置に配置する必要は無く、抽選結果表示部とは独立した位置に配置されても良い。また可動役物には複数の投影画像が投影されることが好ましい。これにより、演出のバリエーションを増大させて遊技者に遊技を一層楽しませることができる。
(9)上述実施形態では、カメラ装置によって撮影された撮影画像に基づく投影画像を投影するようにしたが、例えば予め記憶している球画像を遊技領域に投影しても良い。また上述実施形態にでは、不定期に動く動的物体として遊技球を検出し、該遊技球に対して投影画像を投影する構成としたが、本発明はこれに限られない。例えば、重力によってボールなどの動的物体が演出装置内の複数経路の内、一つをランダム選択して蛇行しながら落下するような演出装置や、紐の先に取り付けられた役物が重力によって振り子のように自由揺動したりする演出装置など、不定期に動く動的物体に対して投影画像を投影すれば良い。また遊技球の投影画像を再生投影する際、どの入賞装置への遊技球の進入が進入規制機構の許容へと繋がるかを分かりやすく解説するテロップや矢印などを遊技球の画像と併せて表示しても良い。これにより、遊技者に遊技機の説明を分かりやすく行うことができる。
(10)上述実施形態では、遊技者の視点位置を固定した状態で遊技者から見て投影される投影画像の形状が想定している形状と一致(遊技球なら球形)して見えるように投影画像を生成する構成としたが、本発明はこれに限られない。例えば、カメラ装置602とは別に遊技者を撮影する第2のカメラ装置を設置して遊技者の視点位置を検出し、検出された視点位置を基準として遊技者から見て投影される投影画像の形状が想定している形状と一致するように撮影画像を生成することもできる。この場合、画像記憶部942には、演出投影対象部の3D座標データが記憶されており、画像処理部943は、視点位置に応じて遊技球が球形に見える形状データを計算によって算出する。これにより、遊技者の身長や姿勢に関係なく遊技者に立体的な投影画像を視認させることが可能となる。
(11)上述実施形態では、回転スクリーン701A〜701Cやフィルム722等の画像が一部に印刷された部位を投影対象部として、画像を投影する場合について説明したが、これに代えて、又はこれに加えて、装飾図柄表示装置479として、副制御基板940の制御によって特別図柄抽選の抽選結果に対応した図柄やキャラクタ等の画像を表示可能な液晶表示装置等の表示装置を備える構成とし、その表示装置の表示面を投影対象部の一部として、投影された画像による図柄を表示したり、投影された画像と表示装置にって表示された図柄とを組み合わせて表示してもよい。
(12)光検出装置719による検出結果に応じた表示制御を行う構成は、遊技盤400,400X,600のいずれを備えたパチンコ機100に適用してもよい。
(13)遊技領域への球画像の投影に関する構成を、上述した遊技盤400,400Xにおける投影対象部701,701W,702への画像の投影に付加して投影するようにしてもよい。また、遊技領域の背面側を構成する基体401の表面または裏面、又は、遊技領域の前側に重なる後方板223の表面又は裏面の少なくともいずれかに、遊技者からは視認不能な程度の細かな起伏を設けて、光を乱反射し易く構成して、投影画像が表示され易くしてもよい。
(14)本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当りすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り状態が発生するまで、大当り期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当り図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしても良い。また、パチンコ機に限定されることはなく、スロットマシンに適用しても良く、パチンコ機とスロットマシンとを融合した形式のパロット等の遊技機に適用しても良い。
<上記実施形態から抽出される発明>
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて課題及び効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
従来の遊技機においては、視覚や聴覚を通じた表示画像や効果音を含む多様な変動表示の演出を行って遊技者に遊技を楽しませることが一般的であり、遊技機における機種固有の演出を設定することによって遊技者に遊技に対しての意欲を抱かせるように構成されている(例えば、特開2005−074175号公報参照)。
かかる従来の遊技機において、遊技機に設定された複数種類の演出を選択して実行するための構成について、未だ改良の余地がある可能性がある。
<特徴10>
始動条件の成立を検出した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
該抽選手段の抽選結果に対応した情報を表示する情報表示部(上方投影対象部701,701W)と、
該情報表示部に、所定の画像を投影可能な投影手段(プロジェクタ装置611,711)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴10に記載の遊技機によれば、遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。すなわち、抽選結果に対応した情報が表示される情報表示部に、投影手段によって所定の画像を投影することができ、情報表示部に表示される情報に、別の画像を付加した新たな表示画像としたり、情報表示部に情報を表示していない状況において、投影手段によって投影して表示される所定の画像を遊技者に注目させ易くすることができる。
<特徴11>
特徴10に記載の遊技機であって、
遊技球が流下する遊技領域の周囲を構成する左右上下における一方向側にて遊技者が位置する前側に突出する突出部を有し、前記一方向とは反対側となる反対方向側の突出量が前記一方向側と比して小さく構成された前側カバー部材(前側カバー部620)を備え、
前記投影手段は、前記突出部に少なくとも一部が設けられ、前記突出部から前記情報表示部と前記遊技領域とを少なくとも含む投影対象部(演出投影対象部640)へ前記所定の画像を投影することを特徴とする遊技機。
特徴11に記載の遊技機によれば、投影手段から投影対象部までの投影距離を十分に確保し易くすることができ、情報表示部と、遊技領域とを含む広い範囲に画像を投影し易くすることができる。
なお、遊技領域は、遊技者の操作による遊技媒体の投入に応じて遊技が行われる遊技者が視認可能な領域であり、パチンコ機において、遊技球が自重により流下する領域が例示される。
<特徴12>
特徴10又は11に記載の遊技機において、
前記投影手段は、
前記所定の画像に対応した投影画像を出力する画像出力部(プロジェクタ装置611)と、
前記突出部における前側端部に配置され、前方側へ向けて投影される投影画像を反射することにより前記投影対象部へ向けて前記所定の画像を投影するミラー部(ミラー612)とを有し、前記ミラー部に向けて投影画像が拡大されることなく投影され、当該ミラー部から画像が拡大されて前記投影対象部へ投影されるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴12に記載の遊技機によれば、小型のミラー部を用いて所定の画像を投影対象部へ投影することができ、突出部を小型に構成し易くしてデザインの自由度を高めるなど、画像を投影可能としつつミラー部を含む突出部の設計自由度を高く構成することができる。
<特徴13>
特徴10〜12に記載の遊技機において、
前記ミラー部は、前記投影光を拡大進行させる凸型の曲面ミラーによって構成され、前記一方向側から前記反対方向側への曲面ミラーの曲率が異なる構成とされていることを特徴とする遊技機。
特徴13に記載の遊技機によれば、曲面ミラーの曲率を利用して投影画像を調整することができ、また、一方向側から反対方向側への曲率を異ならせることで、投影画像の投影距離が長く設定される反対方向側に近い側における画像についても、一方向側に近い画像の解像度に近付けた状態にして画像を表示することができる。例えば、反対方向側に近い位置側の曲率を一方向側より小さく設定し、反対方向側に近い位置側の投影画像の拡大率を一方向側より小さく設定するようにしてもよい。
<特徴14>
特徴10〜特徴13のいずれかに記載の遊技機において、
前記投影対象部は、
前側が開放された箱形状を有しており、前記一方向側よりも前記反対方向側の方が、前後方向に連続する壁面の長さが長く形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴14に記載の遊技機によれば、投影光が届かない投影側において側面が浅く、投影光が届く投影対向側において側面が深いため、投影対向側を利用して投影面を広げると共に、投影側の突出部分を小さくして投影光が極力遮られないようにできる。
<特徴15>
特徴10〜14のいずれかに記載の遊技機において、
前記情報表示部又は投影対象部の少なくとも一方は、遊技釘が打ち込まれる基体の表面より少なくとも一部が前側に設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴15に記載の遊技機によれば、釘などが設置されている前面よりも前側に投影画像を配置することができ、プロジェクトマッピングによる画像を遊技者に近い位置に表示して、視認し易く状態で楽しませることができる。
<特徴20>
画像を表示する表示部(投影対象部701W、回転スクリーン710A〜710C)と、
該表示部を、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させることが可能な変形手段(ロール軸721A〜721K)と、を備え、
該変形手段によって変形される少なくとも2以上の態様において、前記表示部に、所定の表示対象に対応した画像が、各態様に応じた異なる態様で表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴20に記載の遊技機によれば、遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。すなわち、表示部が変形手段によって2以上の態様に変形し、所定の表示対象に対応した画像が、各態様に応じた異なる態様にして表示することができる。このため、表示対象を多様な形にして遊技者に視認させて、長時間にわたる遊技を飽き難くすることができる。
<特徴21>
特徴20に記載の遊技機であって、
前記変形手段によって前記表示部が変形した場合に、遊技者から見た所定の方向側における前記表示部に表示される前記所定の表示対象(図柄)に対応した画像の長さが異なるように、各態様に応じた態様で当該画像が表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴21に記載の遊技機によれば、所定の表示対象に対応した画像は、遊技者から見た所定の方向側における長さが異なるように、各態様に応じた態様で表示されるので、印刷によって表示された同一の画像が同一の表示位置に表示される状況であっても、図柄の見た目を変化させて、単調な遊技性を払拭することができる。
<特徴30>
画像を表示する表示部(投影対象部701,701W、回転スクリーン701A〜701C,710A〜710C)と、
該表示部を、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させることが可能な変形手段(回転スクリーン701A〜701C,710A〜710Cの動作機構)と、を備え、
該変形手段によって変形される少なくとも2以上の態様の変形過程の少なくとも一部において、所定の表示対象に対応した画像を表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
<特徴31>
前記変形手段は、前記表示部の表示面の少なくとも一部が前側に突出した状態と、その前側に突出した部分が後側に凹んだ状態とに遷移するように変形させ、
その変形過程の少なくとも一部において、前記画像を表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴31に記載の遊技機によれば、形状の変化を大きくして、遊技者から表示部に表示される画像の見た目を大きく異ならせることができる。
<特徴40>
画像を表示する表示部(投影対象部701,701W、回転スクリーン701A〜701C,710A〜710C)と、
該表示部の表面又は裏面の少なくとも一方の色又は起伏形状を、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる見栄えとなるように変更させることが可能な変更手段(回転スクリーン701A〜701C,710A〜710Cの動作機構)と、を備え、
該変更手段によって変更される少なくとも2以上の態様において、所定の表示対象に対応した画像が、各態様に応じた異なる態様で表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
<特徴41>
特徴40に記載の遊技機であって、
前記表示部には、前記表示部の表面又は裏面の少なくとも一方の色又は起伏形状が異なる複数の表示区間(スクリーン区間)のいずれにも表示される略同一の見た目の表示対象であって抽選結果を表示可能な表示対象が少なくとも1以上設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴41に記載の遊技機によれば、複数の表示区間に略同一の見た目の表示対象であって抽選結果を表示する表示対象が設けられるので、遊技者に抽選結果を分かり易く示しつつ、多様な演出を実行可能とすることができる。
なお、変更手段によって変更される起伏形状としては、表面の概略形状は同一であり、表面の粗さとしての形状が平面に近かったり、起伏しているものであり、1の表示対象(図柄)の大きさに対して多数の起伏が含まれる場合における起伏形状としてもよいし、フィルム状の回転体の支持位置は同一であって、フィルムの回転方向において色又は起伏形状が異なる部分が存在するように構成した場合であって遊技者から見た見栄えが変化する場合における見栄えを変更させることが可能な場合が例示される。
<特徴50>
遊技が行われる遊技領域内に所定の画像を表示する表示部(投影対象部640,701,701W、回転スクリーン701A〜701C,710A〜710C、基体401、後方板223)と、
前記遊技領域内の明暗(明るさ)に応じて表示制御を異ならせて、前記表示部に所定の画像を表示する制御を行う表示制御手段(副制御基板940)とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴50に記載の遊技機によれば、遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。すなわち、抽選結果に対応した情報が表示される情報表示部の明暗に応じて、複数種類に異ならせて所定の画像を表示する制御が行われるので、情報表示部に表示される情報を遊技者が認識し易くすることができる。
<特徴51>
特徴50に記載の遊技機において、
遊技領域又は遊技領域近傍の光量(又は明るさ)として、複数箇所の光量(又は明るさ)を検出可能な光検出手段(光検出装置719)を有し、
前記表示制御手段は、その光検出手段によって検出された複数箇所の光量に応じて、前記所定の画像を表示する制御を行うことを特徴とする遊技機。
特徴52に記載の遊技機によれば、所定の画像が表示される遊技領域又はその近傍における複数箇所の光量に応じた制御によって所定の画像を表示することができる。
<特徴52>
特徴50又は51に記載の遊技機において、
前記遊技領域より遊技者に近い前側における光量又は明るさを検出可能な光検出手段(光検出装置719)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴52に記載の遊技機によれば、遊技球が流下する部分より前側の光量を検出することで、遊技球による光の反射の影響が少ない形で、遊技者が視認し易いように所定の画像を表示する制御を行うことができる。
<特徴53>
特徴50から52のいずれかに記載の遊技機において、
遊技領域における投影対象部(上方投影対象部701,下方投影対象部702)へ向けて投影光を投影することにより前記投影対象部に前記所定の画像を投影する投影手段(プロジェクタ装置711)を備え、
前記表示制御手段は、前記投影手段を制御するものであって、前記遊技領域の明暗に応じて前記投影光の強度を変更して前記所定の画像を表示する制御を行うことを特徴とする遊技機。
特徴53に記載の遊技機によれば、店内の照明の状況などの外的要因に対応して遊技領域内に遊技球の動きに対応した画像を表示することができる。
<特徴54>
特徴53に記載の遊技機において、
前記投影対象部を、前記遊技領域に対して前後方向へ変位する変位手段を備え、
前記表示制御手段は、前記投影対象部の前後位置に応じて前記投影手段による前記投影光の強度を異ならせて前記所定の画像を表示することを特徴とする遊技機。
特徴54に記載の遊技機によれば、遊技領域に対して前側に大きく突出している場合に所定の画像を明るくするなど、前後方向の位置に応じて投影光の強度を変更して、店内の照明の影響があっても遊技者から視認し易い形で所定の画像を表示することができる。
<特徴60>
遊技球の動きを含む所定の画像を記憶する記憶手段(画像記憶部942)と、
遊技球が流下する遊技領域に前記所定の球画像を表示するための球画像表示手段(プロジェクタ装置611)とを備え、
その球画像表示手段によって表示される前記球画像によって、遊技者の操作によって遊技が行われる遊技球とは別の遊技球を遊技者から見て遊技領域内に表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴60に記載の遊技機によれば、遊技機に設定される演出を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技領域に遊技球の画像を再生するように表示して、遊技者の遊技開始を待っているデモ期間中や、遊技者の要望に応じて遊技球の動きを含む画像を再生して、遊技者に対して遊技の方法を分かり易く示したり、特定の遊技の方法を実行することによる遊技の楽しさを分かり易く表現することができる。
<特徴61>
遊技球による遊技が行われる遊技領域を撮影する撮影装置(カメラ装置602)を備え、
前記球画像表示手段は、
前記所定の球画像として前記撮影装置によって撮影された撮影画像に基づく球画像を表示することを特徴とする遊技機。
特徴61に記載の遊技機によれば、遊技領域に実際にその遊技機で遊技が行われたときの遊技球の画像を含めて表示できるため、遊技機毎の僅かな遊技球の挙動の差異を含めた上で、遊技球の動きを再生することができ、実際に入賞が発生したときの遊技球の遊技領域における挙動を遊技者に確認させたりすることができる。
<特徴62>
特徴60又は特徴61に記載の遊技機において、
遊技球が進入した場合に予め設定された複数の振り分け箇所に遊技球を振り分ける振分装置を備え、
前記球画像表示手段は、その振分装置に進入した遊技球の、振分装置に進入する前の遊技領域内での動きを含む遊技球の動きに対応する画像を表示することを特徴とする遊技機。
特徴62に記載の遊技機によれば、振分装置に進入した遊技球の動きについて振分装置への遊技球の進入経路を含めて再生表示することができ、遊技者が常にはあまり注目していない箇所を含めて遊技領域を遊技者に注目させて、機種毎に設定された装飾の相違等を遊技者に分かり易く示すことができる。
<特徴63>
特徴60〜62のいずれかに記載の遊技機において、
遊技球が通過可能に構成された透明な管状の誘導路形成部材(演出螺旋管653)を備え、
その誘導路形成部材には、遊技球の通路部分よりも後側の面であって後側に凹んだ形状の曲面に、所定の凹凸加工又は所定の模様が施されていることを特徴とする遊技機。
特徴63に記載の遊技機によれば、誘導路形成部材の後側の面に遊技球の画像を投影して表示することができ、立体的に遊技球を表現し易く、誘導路形成部材の内部を通過しているかのように遊技球の画像を再生し易くすることができる。
なお、遊技球の通路部分よりも後側とは、遊技者の視点からみて(すなわち遊技機における)後側としてもよく、画像を投影する方向からみて後側としてもよい。
<特徴64>
特徴60〜63のいずれかに記載の遊技機において、
前記所定の球画像に対応し、一部の遊技球を他の遊技球とは別の見た目にして表現可能な特定画像を表示する特定画像表示手段を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴64に記載の遊技機によれば、遊技球の動きの画像に併せて、特定画像によって一部の遊技球の動きを遊技者に注目させることができ、例えば、振分装置へ進入することとなる遊技球を他の遊技球とは別の見た目にして遊技領域の入口部分から遊技者が注目し易く表示することができる。
<特徴70>
遊技が行われる遊技領域に設けられた投影対象部(演出投影対象部640,上方投影対象部701,下方投影対象部702)と、
前記投影対象部へ所定の画像を投影する投影手段(プロジェクタ装置611,711)と、
前記所定の画像として複数の投影画像を記憶する記憶手段(画像記憶部942)と、
前記投影対象部における投影面を変形させる変形機構(可動役物643及び下方投影対象部702の回転機構,上方投影対象部701の移動及び回転機構)と、
前記複数の投影画像のうち、前記投影面の形状に応じた投影画像を選択して前記投影面に投影させるよう制御する表示制御手段(表示制御部941)とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴70に記載の遊技機によれば、投影面を変形させて変形に合わせた投影画像を投影することができるため、変形の前後において相違する投影画像を投影することができ、演出のバリエーションを増大させて遊技者に演出をより一層楽しませることができる。
<特徴71>
特徴70に記載の遊技機において、
前記投影対象部は、
前側が開放された箱状の投影対象部(演出投影対象部640)であり、
前記変形機構は、
前記投影対象部を少なくとも前後方向側において変位させることを特徴とする遊技機。
特徴71に記載の遊技機によれば、箱状でなる投影対象部の前後側の奥行きを活用した立体的な演出と投影画像の投影とを組み合わせることにより、一番手前の投影対象に画像が投影されるという遊技者のいる前側から投影光を照射したときにのみ得られる画像の投影の特性を利用した新たな演出を実行して遊技者に演出を楽しませることができる。
<特徴72>
特徴71に記載の遊技機において、
前記投影対象部を構成する部材として、
所定の非連続状態と所定の連続状態とを移行可能であって、前記連続状態においては、前記非連続状態と比べて周辺部分に対して起伏が少なく連続するように表面部分が配置される可動投影部を構成する可動体(可動役物643)を備え、
前記投影手段は、
前記連続状態において前記可動体と、前記周辺部分の少なくとも一部とを含めた範囲に所定の画像を投影することを特徴とする遊技機。
特徴72に記載の遊技機によれば、連続状態では周囲と連続的な投影画像を投影することで周囲と一体化させた大きな画像を表示することができる。
なお、前記非連続状態においては、前記連続状態において画像を投影した前記周辺部分とは別の画像を前記可動投影部には投影しないように制御してもよい。
<特徴73>
特徴70〜72に記載の遊技機において、
前記投影対象部は、
複数のロール軸(ロール軸721A〜721K)を含めて構成されるロール位置に巻き付くようにして取り付けられたシート状の表示面(上方投影対象部701W)によって少なくとも一部が構成され、
前記変形機構は、
前記複数のロール軸の少なくとも一部を前後方向側に変位させることに伴う前記表示面の形状の変化により前記投影対象部を変形させることを特徴とする。
特徴73に記載の遊技機によれば、ロール軸の変位によってスクリーンの大きさ及び前後側の位置を変位させることができ、多様な演出によって遊技者を楽しませることができる。
<特徴80>
遊技が行われる遊技領域に設けられ、少なくとも第1の投影面及び第2の投影面を有する投影対象部(演出投影対象部640)と、
前記投影対象部へ所定の画像を投影する投影手段(プロジェクタ装置611,711)と、
前記所定の画像を表示するための複数種類の投影画像を記憶する記憶手段(画像記憶部942)と、
第1の状態において前記第1の投影面を遊技者に視認可能に配置させ、第2の状態において前記第2の投影面を遊技者に視認可能に配置すると共に前記第1の投影面を遊技者に視認不能に配置する駆動制御部(駆動制御部944)と、
前記複数種類の投影画像のうち、投影画像を選択して前記第1又は第2の投影面に投影させるよう制御する表示制御手段(表示制御部941)とを備えることを特徴とする遊技機。
特徴80に記載の遊技機によれば、投影面に複数種類のバリエーションを持たせることができるため、多様な演出によって遊技者を楽しませることができる。
<特徴81>
特徴80に記載の遊技機において、
前記第1の投影面は、回転動作により抽選結果を表す図柄列の少なくとも一部を表示する表示部によって構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴81に記載の遊技機によれば、第1の状態において第1の投影面を、図柄列を表示する表示部として使用しつつ、第2の状態において第2の投影面を演出として全く相違する形態として使用することができる。
<特徴82>
特徴80又は81に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記第1の投影面及び前記第2の投影面の切替過程において、当該切替過程に対応した所定の画像を前記第1の投影面及び前記第2の投影面の少なくともいずれか一方に投影させるよう制御することを特徴とする遊技機。
特徴82に記載の遊技機によれば、第1の投影面及び第2の投影面の切替動作時においても投影画像を投影して遊技者に投影画像を楽しませることができる。
なお、特徴10〜82に記載の少なくとも1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
以上のように、この発明は、弾球遊技機等の遊技機に適している。
100…遊技機、602…カメラ装置、610…投影機構、611,711…プロジェクタ装置、612…ミラー、620…前側カバー部、620R…最大突出領域、636…始動入賞装置、637…進入規制機構、638…大入賞装置、639…一般入賞装置、640…演出投影対象部、641…窓演出部、643…可動役物、644…奥面、646…壁面、647…床面、648…天井面、648A…落下防止壁、650…クルーン、651…はずれ管、651A,652A…はずれ孔、653…演出螺旋管、653A…当たり孔、701,701W…上方投影対象部、701A〜701C…回転スクリーン、701Ba…ドラム側面、701Bb…立体演出物、702…下方投影対象部、710,710A,710B,710C…回転スクリーン、719…光検出装置、721A〜721K…ロール軸、722…フィルム

Claims (2)

  1. 画像を表示する表示部と、
    該表示部を、遊技者から見て少なくとも2以上の異なる形状に変形させることが可能な変形手段と、を備え、
    該変形手段によって変形される少なくとも2以上の態様において、前記表示部に、所定の表示対象に対応した画像が、各態様に応じた異なる態様で表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記変形手段によって前記表示部が変形した場合に、遊技者から見た所定の方向側における前記表示部に表示される前記所定の表示対象に対応した画像の長さが異なるように、各態様に応じた態様で当該画像が表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
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