JP2020049294A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】本パチンコ機10では、遊技球が上作動口又は下作動口に入球することに基づいて特図用の保留情報が取得され、この保留情報に基づいて当否判定が行われる。この当否判定にて大当たり結果となると、遊技状態が開閉実行モードに移行する。また、遊技球がスルーゲートに入球することに基づいて普図用の保留情報が取得され、その保留情報に基づいて当否判定が行われる。この当否判定にて開放結果となると、下作動口に設けられた電動役物が開放状態となるサポート状態に移行する。普図側の当否判定に関する情報は図柄表示装置にて報知され、この報知用の処理の実行態様が遊技状態によって異なっている。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技機に設けられた表示装置では、絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される(例えば特許文献1参照)。
特開2004−81853号公報
ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第1情報を取得する第1情報取得手段と、
前記第1情報取得手段の取得した第1情報を記憶する第1情報記憶手段と、
前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報が、予め定められた第1対応情報に対応しているか否かの第1判定を行う第1判定手段と、
を備え、
遊技状態には、少なくとも第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態と、が設定されており、
前記第1判定手段による第1判定の結果が、判定対象の第1情報が前記第1対応情報に対応しているとする第1対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から第2遊技状態へ移行させる状態移行手段と、
所定の報知手段にて遊技回用動作を開始し、前記第1判定手段の第1判定の結果に対応した報知結果として前記遊技回用動作を終了することを遊技回の1回として、前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように前記所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
を備えた遊技機において、
前記遊技回用動作が行われる前記遊技回として、前記第1情報記憶手段に記憶されている前記第1情報の数に関わらず前記遊技回用動作の継続期間が相対的に長短となるように、第1遊技回と当該第1遊技回よりも長い第2遊技回と、が設定されており、
前記遊技領域に前記第1入球部とは別に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2情報を取得する第2情報取得手段と、
前記第2情報取得手段の取得した第2情報を記憶する第2情報記憶手段と、
前記第2情報記憶手段に記憶されている第2情報が、予め定められた第2対応情報に対応しているか否かの第2判定を行う第2判定手段と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が、判定対象の第2情報が前記第2対応情報に対応しているとする第2対応結果となったことに基づいて、前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする可変受入制御を実行する可変制御実行手段と、
前記第2判定手段の第2判定についての報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて行うための報知用処理を実行する第2判定報知手段と、
を備え、
前記第2判定報知手段は、
前記第2情報取得手段により取得された所定の第2情報について当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する情報を、当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となるよりも先のタイミングにおいて特定する処理を実行する先特定手段と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特別結果となったことに基づいて、当該特定の対象となった前記所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する特別報知を、前記所定の報知手段又はそれとは別の報知手段にて実行する特別報知実行手段と、
を備え、
前記特別報知実行手段は、前記遊技回制御手段により前記第1遊技回の遊技回用動作が実行される状況よりも、前記第2遊技回の遊技回用動作が実行される状況の方が、前記特別報知を実行し易いことを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 当否テーブルを説明するための説明図である。 振分テーブルを説明するための説明図である。 振分テーブルを説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 スルー用の入賞処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 情報取得処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 データ設定処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 各ラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。 開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。 電役サポート用処理を示すフローチャートである。 普図遊技回制御処理を示すフローチャートである。 普図変動開始処理を示すフローチャートである。 普図遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 役物開閉処理を示すフローチャートである。 各ラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。 普図遊技回とサポート状態との関係を説明するための説明図である。 各開放結果と、開閉態様と、各待機時間の長さ及びその演出との関係を説明するための説明図である。 サポート状態の開始処理を示すフローチャートである。 サポート状態の終了処理を示すフローチャートである。 各種演出を行うための電気的構成を示すブロック図である。 保留用記憶エリアを説明するためのブロック図である。 特図遊技回の変動表示の概要を説明するための説明図である。 表示画面の枠内領域と枠外領域とを説明するための説明図である。 再変動演出の概要を説明するための説明図である。 特図保留予告の概要を説明するための説明図である。 特図保留予告における再変動演出の概要を説明するための説明図である。 演出制御装置のMPUにおける変動表示制御処理を示すフローチャートである。 特図変動開始用処理を示すフローチャートである。 大当たり用の演出設定処理を示すフローチャートである。 停止ラインとアドレス情報との関係を説明するための説明図である。 リーチ発生用の演出設定処理を示すフローチャートである。 停止ラインと停止図柄との関係を説明するための説明図である。 通常外れ用の演出設定処理を示すフローチャートである。 特図変動中用処理を示すフローチャートである。 特図変動終了用処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける特図保留用の確認処理を示すフローチャートである。 特図保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 演出制御装置のMPUにおける特図保留制御処理を示すフローチャートである。 特図保留予告設定処理を示すフローチャートである。 大当たり用予告設定処理を示すフローチャートである。 外れ用予告設定処理を示すフローチャートである。 特図保留予告用の演出設定処理を示すフローチャートである。 停止ラインと停止図柄との関係を説明するための説明図である。 差し替え用処理を示すフローチャートである。 停止結果修正処理を示すフローチャートである。 第1修正処理を示すフローチャートである。 修正用テーブルを説明するための説明図である。 第2修正処理を示すフローチャートである。 第3修正処理を示すフローチャートである。 演出制御装置のMPUにおける普図変動表示制御処理を示すフローチャートである。 (a)普図遊技回の概要を説明するための説明図であり、(b)普図変動開始用処理を示すフローチャートである。 演出制御装置のMPUにおけるサポート状態用処理を示すフローチャートである。 (a)主制御装置のMPUにおける普図保留用処理を示すフローチャートであり、(b)普図保留コマンドを説明するための説明図である。 (a)演出制御装置のMPUにおける普図保留制御処理を示すフローチャートであり、(b)普図保留予告の概要を説明するための説明図である。 (a)普図保留予告設定処理を示すフローチャートであり、(b)保留用画像の選択テーブルを説明するための説明図である。 特図側の状況把握処理を示すフローチャートである。 タイミング変更処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における、特図側の状況把握処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、特図側の状況把握処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における、演出制御装置のMPUにおける普図保留制御処理を示すフローチャートである。 特図用演出設定処理を示すフローチャートである。 サポート状態と開閉実行モードの重複関係を説明するための説明図である。 第5の実施形態における、(a)普図変動中用処理を示すフローチャートであり、(b)変動中保留コマンド対応処理を示すフローチャートであり、(c),(d)特別演出を説明するための説明図である。 サポート状態中の待機時間の変形例を説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(非優先入球部)33,下作動口(優先入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口33に対する下作動口34の有利性を高める上では、上作動口33に係る払出個数よりも下作動口34に係る払出個数を多く設定することが好ましい。逆に、後述するサポート状態の有利性を高め過ぎない、という観点では、下作動口34に係る払出個数よりも上作動口33に係る払出個数を多く設定することが好ましい。また、各作動口33,34に対する可変入賞装置32の有利性を高める上では、各作動口33,34に係る払出個数よりも可変入賞装置32に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット36が設けられている。当該可変表示ユニット36の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PEに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット36の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射ハンドル54の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射ハンドル54の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で流下することとなる。つまり、遊技者は発射ハンドル54の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24における下側領域PE4に設置されている。つまり、上作動口33及び下作動口34へは、遊技者が上記第1発射操作及び第2発射操作のいずれを行っている場合であっても遊技球が到達可能となっている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aについて説明する。電動役物34aは、下作動口34に遊技球が入賞しにくい閉鎖状態(非受入状態、非サポート状態又は非ガイド状態)と、閉鎖状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態(受入状態、サポート状態又はガイド状態)とに切り換えられる。
上作動口33を構成する作動口ケースは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケースの上辺長(すなわち上作動口33の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物34aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物34a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物34aが閉鎖状態にある場合には作動口ケースと電動役物34aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口33,34の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで下作動口34への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり上作動口33の作動口ケースが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物34aが十分に開放されるまでは下作動口34への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物34aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケースの側面に当たって外側に弾かれ、下作動口34に直接入賞することはない。これにより、電動役物34aが極短時間で開放される場合には下作動口34への入賞が極めて困難となり、電動役物34aの開放状態が継続される場合にのみ下作動口34への入賞が容易となる。
なお、上作動口33の作動口ケースを上記の如く略台形状とする構成以外にも、上作動口33の作動口ケースを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、上作動口33の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケースの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
可変入賞装置32は、遊技盤24において下側領域PE4に設置されている。つまり、可変入賞装置32へは、遊技者が上記第1発射操作及び第2発射操作のいずれを行っている場合であっても遊技球が到達可能となっている。可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しにくい閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選又は特別外れ当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
スルーゲート35は、遊技盤24において左側領域PE2と右側領域PE3とに、可変表示ユニット36を挟んで2つ設けられている。つまり、遊技者が上記第1発射操作を行っている場合には、左側領域PE2に設けられた側のスルーゲート35へ遊技球が到達可能となっており、遊技者が上記第2発射操作を行っている場合には、右側領域PE3に設けられた側のスルーゲート35へ遊技球が到達可能となっている。両スルーゲート35は遊技球が通過可能な構成となっており、遊技領域PEにおいてスルーゲート35に入賞した遊技球はそのまま同遊技領域PEに排出される。そして、スルーゲート35へ入賞(を通過)した遊技球は、その後下側領域PE4へと流下する。つまり、スルーゲート35へ入賞した遊技球は、上作動口33、下作動口34及び可変入賞装置32へ入賞することが可能となっている。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
メイン表示部43には、大当たり当選となることで可変入賞装置32が開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおける可変入賞装置32の大入賞口32aが開放される回数を明示するためのラウンド表示部RSと、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1結果表示部ASと、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2結果表示部BSとが設定されている。
ラウンド表示部RSでは、開閉実行モードの開始に際して開放回数の表示が開始され、開閉実行モードの終了に際して当該表示が終了される。
第1結果表示部ASでは、上作動口33への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。上作動口33への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部ASにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部BSでは、下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部BSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、対応する結果表示部AS,BSにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、いずれの作動口33,34への入賞が発生したとしてもその単一の結果表示部にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
役物用表示部44は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用表示部44では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
ここで、スルーゲート35への入賞に基づいて、役物用表示部44にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが、役物用表示部44における遊技回の1回に相当する。以下、上記の結果表示部AS,BSにおける遊技回と区別すべく、この役物用表示部44における遊技回を普図遊技回ともいい、メイン表示部43(結果表示部AS,BS)における遊技回を特図遊技回ともいう。
なお、メイン表示部43及び役物用表示部44は、複数のセグメントを有するセグメント表示装置により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置など他の表示装置を用いてもよい。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。すなわち、第1結果表示部ASにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われるとともに、第2結果表示部BSにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示される。
図柄表示装置41では、上記結果表示部AS,BSに対応する特図遊技回の変動表示だけでなく、役物用表示部44に対応する普図遊技回の変動表示も行われる。そして、表示画面における変動表示の領域の位置や大きさ、変動図柄等が、特図遊技回と普図遊技回とで異ならせて設定されており、特図遊技回の変動表示と普図遊技回の変動表示とがそれぞれ見た目上識別可能となっている。これら、特図遊技回と普図遊技回とが行われる領域等については、後に詳細に説明する。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、第1結果表示部AS及び図柄表示装置41に対応した第1保留発光部45が設けられている。遊技球が上作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留発光部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム42の前面側における右上部分には、第2結果表示部BS及び図柄表示装置41に対応した第2保留発光部46が設けられている。遊技球が下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留発光部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、第1保留発光部45及び第2保留発光部46の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44に対応した第3保留発光部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留発光部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種発光部の一部として表示発光部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示発光部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び演出制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
演出制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る演出制御基板を具備しており、演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や演出制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子99が設けられている。外部出力端子99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202には、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び演出制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口33への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口34への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
演出制御装置82には、特図遊技回に関する変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種特図用の演出コマンドや、普図遊技回に関する変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種普図用の演出コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、メイン表示部43及び役物用表示部44が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各特図遊技回に際しては、MPU202においてメイン表示部43における第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSの表示制御が実行されるとともに、可変入賞装置32の開閉実行モードに際してはメイン表示部43におけるラウンド表示部RSの表示制御が実行される。そして、普図遊技回に際しては、MOU202において役物用表示部44の表示制御が実行されるとともに、電動役物34aの開放状態当選となるサポート状態に際しては役物用表示部44においてそのサポート状態当選を示す表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側に外部出力端子99が接続されており、この外部出力端子99を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置98とを中継し、また電源及び発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。また、電源及び発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
演出制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた各保留発光部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示発光部63やスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、演出制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、演出制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組合せの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容の抽選を実行する。
ここで、図柄表示装置41の表示内容について図6に基づいて説明する。図6は図柄表示装置41の表示画面Gを示す図である。
図6(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、特図遊技回の変動表示の領域として、当該表示画面Gの略中央部に上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。また、図6(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組合せが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、15R確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組合せが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組合せが停止表示される。
また、後述する明示2R確変大当たり結果となる場合には、異なる数字が付された図柄の組合せが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、明示用動画が表示されるようになっている。また、後述する非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果となる場合には、異なる数字が付された図柄の組合せが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、共通用動画が表示されるようになっている。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。
表示画面Gの下部における左側には、第1保留発光部45に対応する第1保留表示領域Gaが設定されており、表示画面Gの下部における右側には、第2保留発光部46に対応する第2保留表示領域Gbが設定されている。
第1保留表示領域(非優先側保留表示領域)Gaは、遊技球が上作動口33に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1〜Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が上作動口33に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第1保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。
例えば、遊技球が上作動口33に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が上作動口33に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。
また、第2保留表示領域(優先側保留表示領域)Gbは、遊技球が下作動口34に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Gb1〜Gb4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が下作動口34に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第2保留表示領域Gbには、第1単位保留表示領域Gb1、第2単位保留表示領域Gb2、第3単位保留表示領域Gb3、第4単位保留表示領域Gb4が設定されている。
例えば、遊技球が下作動口34に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Gb1のみにて保留用画像が表示され、遊技球が下作動口34に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Gb1〜第4単位保留表示領域Gb4の全てにおいて保留用画像が表示される。
表示画面Gにおける上記各図柄列Z1〜Z3及び保留表示領域Ga,Gbと重ならない領域、より具体的には表示画面Gにおける上部には、普図遊技回の変動表示の領域として普図表示領域Pが設定されている。普図表示領域Pは、複数(2個)の表示部からなり、これら各表示部における表示色の切換により変動表示が可能となっている。また、普図表示領域Pは各図柄列Z1〜Z3における変動表示領域よりも小さく、また、普図表示領域Pにおける各表示部は各図柄(主図柄及び副図柄)よりも小さい。
普図表示領域Pは、役物用表示部44に対応するものであり、役物用表示部44にて変動表示が行われる場合には当該普図表示領域Pにおいても変動表示が行われる。そして、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が、役物用表示部44とともに役物用表示部44にて表示される。
表示画面Gの上部における右側(より具体的には、普図表示領域Pの右側)には、第3保留発光部47に対応する第3保留表示領域Gcが設定されている。
第3保留表示領域Gcは、遊技球がスルーゲート35に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Gc1〜Gc4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球がスルーゲート35に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第3保留表示領域Gcには、第1単位保留表示領域Gc1、第2単位保留表示領域Gc2、第3単位保留表示領域Gc3、第4単位保留表示領域Gc4が設定されている。
例えば、遊技球がスルーゲート35に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Gc1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球がスルーゲート35に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Gc1〜第4単位保留表示領域Gc4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BS並びに図柄表示装置41における図柄列Z1〜Z3の変動表示時間を決定する第1変動種別カウンタCS1とを用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する開放乱数カウンタC4と、電動役物34aの開放パターンが設定された開放種別を判定する際に使用する開放種別カウンタC5と、役物用表示部44と図柄表示装置41における役物用表示部44の変動表示時間を決定する第2変動種別カウンタCS2とを用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS1,C4〜C5,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。抽選カウンタ用バッファ231において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び第1変動種別カウンタCS1に対応した情報は、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア232に格納される。
保留球格納エリア232は、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbからなる保留エリアREと、第1実行エリアAE1とを備えている。保留エリアRa,Rbは、それぞれ、第1エリアRa1,Rb1、第2エリアRa2,Rb2、第3エリアRa3,Rb3、第4エリアRa4,Rb4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ231に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び第1変動種別カウンタCS1の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアに格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
この場合、第1エリアRa1,Rb1〜第4エリアRa4,Rb4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1,Rb1→第2エリアRa2,Rb2→第3エリアRa3,Rb3→第4エリアRa4,Rb4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このようにそれぞれ4つのエリアが設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴がそれぞれ最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア232には総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には上作動口33又は下作動口34への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
第1実行エリアAE1は、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、保留エリアRa,Rbの第1エリアRa1,Rb1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1の特図遊技回の開始に際しては第1実行エリアAE1に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図8を用いて説明する。図8に示すように、特図用の当否テーブルとしては、図8(a)の低確率モード用の特図用当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図8(b)の高確率モード用の特図用当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記特図用の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果と通常外れ結果との2種類が設定されている。これらの違いについては後に説明する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
ここで、開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が15回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が2回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.2sec(低頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が6個(低頻度個数)となるまで継続される。
この場合に、本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の大入賞口32aの開放時間は0.2secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の大入賞口32aの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける大入賞口32aの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間及び1回の開放に対する開放限度個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口32aの開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、開放乱数カウンタC4を用いた電動役物開放抽選におけるサポート状態(電役開放状態)当選となる確率は同一(例えば、共に1/2)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。なお、サポートモードの高低によるサポート状態当選となった場合の電動役物34aの開閉態様の違いについては、後に詳細に説明する。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図9を用いて説明する。図9に示すように、振分テーブルとしては、図9(a)の第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図9(b)の第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、図9(a)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、非明示2R確変大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)、明示2R確変大当たり結果(明示高確率対応遊技結果又は突然確変状態となる結果)、15R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)が設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において特図遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。換言すれば、通常大当たり結果は、通常大当たり状態(低確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
非明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果である。換言すれば、非明示2R確変大当たり結果は、非明示2R確変大当たり状態(非明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、明示2R確変大当たり結果は、明示2R確変大当たり状態(明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
15R確変大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、15R確変大当たり結果は、15R確変大当たり状態(高確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜14」が非明示2R確変大当たり結果に対応しており、「15〜19」が明示2R確変大当たり結果に対応しており、「20〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように、確変大当たり結果として、非明示2R確変大当たり結果及び明示2R確変大当たり結果が設定されていることにより、確変大当たり結果の態様が多様化する。すなわち、3種類の確変大当たり結果を比較した場合、遊技者にとっての有利度合いは、開閉実行モードにおいて高頻度入賞モードとなり且つサポートモードでは高頻度サポートモードとなる15R確変大当たり結果が最も高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるもののサポートモードでは高頻度サポートモードとなる明示2R確変大当たり結果が次に高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるとともにサポートモードでは低頻度サポートモードとなる非明示2R確変大当たり結果が最も低くなる。これにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特に、非明示2R確変大当たり結果では、開閉実行モードの終了後において、当否抽選モードが高確率モードに移行するものの、サポートモードが通常遊技状態と同様に低頻度サポートモードとなる。そうすると、遊技状態として、電動役物34aのサポートモードが低頻度サポートモードで共通しているにも関わらず、当否抽選モードが高確率モードとなる遊技状態を作り出すことができ、遊技者に対して当否抽選モードが高確率モード又は低確率モードのいずれであるか予測させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
一方、第2結果表示部用の振分テーブルでは、図9(b)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果及び15R確変大当たり結果のみが設定されている。そして、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように本パチンコ機10では、大当たり当選となった場合の遊技結果の振分態様は、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合と、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっている。
ここで、第1結果表示部用の振分テーブル及び第2結果表示部用の振分テーブルのいずれであっても、大当たり当選となった場合に確変大当たり結果となる確率は、同一となっている。つまり、第1結果表示部用の振分テーブルでは、非明示2R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果に割り当てられている大当たり種別カウンタC2の値の数は、20個となっている。また、第2結果表示部用の振分テーブルでは、15R確変大当たり結果に割り当てられている大当たり種別カウンタC2の値の数は、20個となっている。したがって、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなる確率は、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合と、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合とで同一となっている(具体的には、2/3)。
但し、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となり且つ確変大当たり結果が発生する場合、必ず15R確変大当たり結果となるのに対して、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となり且つ確変大当たり結果となる場合、1/4の確率で非明示2R確変大当たり結果又は明示2R確変大当たり結果となり、1/2の確率で15R確変大当たり結果となる。つまり、確変大当たり結果のうち遊技者にとって最も有利度合いが高い15R確変大当たり結果の発生確率は、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合の方が、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合よりも高くなる。
また、非明示2R確変大当たり結果では、上記のとおり開閉実行モードの終了後に当否抽選モードは高確率モードに移行するものの、サポートモードは低頻度サポートモードへ移行することとなるため、15R確変大当たり結果及び明示2R確変大当たり結果と比較した場合に、電動役物34aが開放状態となりにくいことによりそれだけ遊技球の払出を受ける機会が減り、さらには第2結果表示部用の振分テーブルに基づいて振分抽選が行われる可能性が低くなる。
以上のとおり、上作動口33と下作動口34とにおいて、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。したがって、遊技者は上作動口33及び下作動口34のうち、下作動口34への入賞が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、それに伴って、下作動口34への入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードへの遊技者の注目度が高くなる。
また、本パチンコ機10では、上記のとおり、当否抽選において外れ結果となった場合に、通常外れ結果又は特別外れ結果となる。この場合、外れ結果となった場合に比較的高確率で発生する通常外れ結果では、開閉実行モードに移行することはなく、さらに当否抽選モード及びサポートモードの変更は発生しない。
一方、外れ結果となった場合に比較的低確率で発生する特別外れ結果では、特別外れ状態となる。特別外れ状態では、当否抽選において外れ結果となった状況において開閉実行モードに移行することとなる。但し、移行先の開閉実行モードは、低頻度入賞モードである。したがって、特別外れ結果となったとしても、大入賞口32aへの遊技球の入賞は期待できない。また、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モード及びサポートモードの移行は発生しない。
上記のように特別外れ結果を設定することで、可変入賞装置32の大入賞口32aの開放を演出として用いることができる。ここで、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態下で、特別外れ結果となった場合、低頻度入賞モードとして開閉実行モードに移行するのみであり、その後には上記通常遊技状態に復帰する。これに対して、上記非明示2R確変大当たり結果が発生した場合には、低頻度入賞モードである開閉実行モードに移行し、その後にはサポートモードが低頻度サポートモードであるものの当否抽選モードが高確率モードとなる。そうすると、通常遊技状態下での特別外れ結果の発生及び非明示2R確変大当たり結果の発生は、同一の低頻度入賞モードとして開閉実行モードに移行すること及びその後にサポートモードが低頻度サポートとなることで共通し、両者の差異は前者においては当否抽選モードが低確率モードとなるのに対して後者においては高確率モードとなることで相違する。つまり、通常遊技状態下での特別外れ結果の発生及び非明示2R確変大当たり結果の発生は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通し、内部的な抽選状態のみが相違することとなる。これにより、通常遊技状態下において低頻度入賞モードである開閉実行モードが発生した場合には、その後に当否抽選モードが高確率モードに移行しているか否かを想像させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、当否抽選モードが低確率モードである場合には、図8(a)に示すように、特別外れ結果となる乱数の値は大当たり当選となる乱数の値と同様に2個である。一方、当否抽選モードが高確率モードである場合には、図8(b)に示すように、特別外れ結果となる乱数の値は、大当たり当選となる乱数の値の数及び低確率モードで特別外れ結果となる乱数の値の数よりも少ない1個である。このように特別外れ結果となる乱数の値の数を、高確率モード下における大当たり当選となる乱数の値の数よりも少なくすることで、高確率モード下では特別外れ結果となる確率よりも大当たり当選となる確率を高くすることができる。また、特別外れ結果となる乱数の値の数を、低確率モード下よりも高確率モード下の方を少なく設定することで、高確率モード下では特別外れ結果となる確率を低確率モード下よりも低くすることができる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する特図遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる特図遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組合せが成立する可能性があるリーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組合せが成立する可能性のあるリーチ図柄の組合せを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図6の表示内容について具体的に説明すると、先ず全図柄列Z1〜Z3について高速変動表示が開始される。この場合、どの図柄が表示されているかは認識できない又は困難となっている。その後、上図柄列Z1の変動表示態様が、高速変動表示から、遊技者が表示されている図柄を認識することが容易な又はできる低速変動表示に切り換わる。そして、上図柄列Z1の変動表示が終了するとともに、下図柄列Z3の変動表示態様が高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。その後、下図柄列Z3の変動表示が終了する。この場合、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わり、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
第1変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。第1変動種別カウンタCS1は、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間と、をMPU202において決定する上で用いられる。第1変動種別カウンタCS1は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1変動種別カウンタCS1は、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
抽選カウンタ用バッファ231において、開放乱数カウンタC4、開放種別カウンタC5及び第2変動種別カウンタCS2に対応した情報は、スルーゲート35への入賞が発生した場合に、普図側の取得情報記憶手段としての電役保留エリア233に格納される。
電役保留エリア233は、電役用保留エリアRcと、普図用の第2実行エリアAE2とを備えている。保留エリアRcは、第1エリアRc1、第2エリアRc2、第3エリアRc3、第4エリアRc4を備えており、スルーゲート35への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ231に格納されている開放乱数カウンタC4、開放種別カウンタC5及び第2変動種別カウンタCS2の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアに格納される。
この場合、第1エリアRc1〜第4エリアRc4には、スルーゲート35への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRc1→第2エリアRc2→第3エリアRc3→第4エリアRc4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このようにそれぞれ4つのエリアが設けられていることにより、スルーゲート35への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
普図用の第2実行エリアAE2は、役物用表示部44の変動表示を開始する際に、保留エリアRcの第1エリアRc1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1の普図遊技回の開始に際しては第2実行エリアAE2に記憶されている各種数値情報に基づいて、開放判定などが行われる。
普図側の各カウンタについて詳しくは、開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり199)に達した後0に戻る構成となっている。開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された開放乱数カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの普図抽選が行われる。
普図抽選においてサポート状態当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に普図用当否テーブルとして記憶されている。既に説明したとおり、普図抽選においては、サポートモードの高低に関わらずサポート状態となる確率(サポート状態当選となる確率)は同じとなっており、ROM203に記憶されている普図用当否テーブルも共通のテーブルを使用している。例えば、図8(c)に示すように、普図用当否テーブルでは、開放乱数カウンタC4=0〜99であれば、電動役物34aを開放状態に制御するサポート状態に移行させ、C4=100〜199であれば、電動役物34aを開放状態に制御せずにサポート状態に移行させないように設定されている。
ここで、サポート状態における電動役物34aの開閉制御の態様としては、サポート状態が開始されてから終了するまでの間における電動役物34aへの入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高入賞サポート状態と低入賞サポート状態とが設定されている。具体的には、高入賞サポート状態では、サポート状態の開始から終了までに、電動役物34aの開閉が3回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は3sec(高頻度時間)が経過するまで又は電動役物34a(下作動口34)への入賞個数が6個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低入賞サポート状態では、サポート状態の開始から終了までに、電動役物34aの開閉が2回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.2sec(低頻度時間)が経過するまで又は電動役物34a(下作動口34)への入賞個数が3個(低頻度個数)となるまで継続される。
上記のように、本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。これに対して、低入賞サポート状態では、上記のとおり1回の電動役物34aの開放時間は0.2secとなっている。つまり、低入賞サポート状態では、遊技球の発射周期よりも1回の電動役物34aの開放時間が短くなっている。したがって、低入賞サポート状態にかかるサポート状態では実質的に遊技球の入賞が発生しない。
なお、高入賞サポート状態及び低入賞サポート状態における電動役物34aの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間及び1回の開放に対する開放限度個数は、高入賞サポート状態の方が低入賞サポート状態よりも、サポート状態が開始されてから終了するまでの間における下作動口34への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。具体的には、高入賞サポート状態の方が低入賞サポート状態よりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。
但し、高入賞サポート状態と低入賞サポート状態との間での特典の差異を明確にする上では、低入賞サポート状態にかかるサポート状態では、実質的に下作動口34への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高入賞サポート状態では、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも短く設定する一方、低入賞サポート状態では、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の下作動口34の開放時間が上記のものでなかったとしても、低入賞サポート状態では、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に下作動口34への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
開放種別カウンタC5に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、普図用の振分テーブルの内容について図10を用いて説明する。図10に示すように、普図用の振分テーブルとしては、図10(a)の低頻度サポートモード時の普図用振分テーブルと、図10(b)の高頻度サポートモード時の普図用振分テーブルとが設定されている。
図10(a)及び図10(b)に示すように、普図当選の振分先として、いずれの普図用振分テーブルにおいても、第1開放結果A(第1サポート結果)、第2開放結果B(第2サポート結果)及び第3開放結果C(第3サポート結果)が設定されている。これら各開放結果A〜Cは、第1開放結果Aは低入賞サポート状態となる振分結果であり、第2開放結果B及び第3開放結果Cは高入賞サポート状態となる振分結果である。そして、低頻度サポートモード時の普図用振分テーブルと、高頻度サポートモード時の普図用振分テーブルと、では、高頻度サポートモード時の普図用振分テーブルのほうが高入賞サポート状態となる振分結果(第2開放結果B及び第3開放結果C)に振り分けられ易く(2/3が高入賞サポート状態に振り分けられる)、低頻度サポートモード時の普図用振分テーブルのほうが低入賞サポート状態となる振分結果(第1開放結果A)に振り分けられ易くなっている(2/3が低入賞サポート状態に振り分けられる)。
ここで、各開放結果A〜Cについて詳細には、各開放結果A〜Cに対して、サブ側の制御装置である演出制御装置82や表示制御装置212にて行われる演出の内容が異なるようにそれぞれ複数種類の開放結果が設定されている。すなわち、第1開放結果Aのグループには、その下位グループとして第1開放結果A1、A2、A3が設定されており、第2開放結果Bのグループには、その下位グループとして第2開放結果B1、B2、B3が設定されており、第3開放結果Cのグループには、その下位グループとして第3開放結果C1、C2、C3が設定されている。各開放結果A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3は、いずれも電動役物34aの開放態様は上位グループの開放態様は同じであるもののそのサブ側の演出内容が相違している。すなわち、第1開放結果A1〜A3はいずれも低入賞サポート状態となる開放態様であるものの、その演出内容がそれぞれ相違している。また、第2開放結果B1〜B3、第3開放結果C1〜C3はいずれも高入賞サポート状態となる開放態様であるものの、その演出内容がそれぞれ相違している。
普図用振分テーブルにおいては、開放種別カウンタC5の値は、上位グループの各開放結果A〜Cと1対1で対応付けられているとともに、下位グループの各開放結果A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3とも1対1で対応付けられている。そのため、主制御装置81側で、上位グループの各開放結果A〜Cの情報として電動役物34aの開放態様を把握可能であるとともに、その演出内容についても把握可能となっている。演出内容の相違点については、後に詳細に説明する。
既に説明したように、MPU202では、第1実行エリアAE1に格納されている第1変動種別カウンタCS1の値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223における特図用変動表示時間テーブルが用いられる。また、MPU202では、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224における特図用停止結果テーブルが用いられる。
また、MPU202では、第2実行エリアAE2に格納されている第2変動種別カウンタCS2の値を用いて、役物用表示部44における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223における普図用変動表示時間テーブルが用いられる。また、MPU202では、第2実行エリアAE2に格納されている開放乱数カウンタC4の値及び開放種別カウンタC5の値を用いて、役物用表示部44における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224における普図用停止結果テーブルが用いられる。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、当該検知センサの状態(検知センサからの検知情報)を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。例えば、上作動口33への入球が発生したと判定した場合には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に上作動口用の入賞検知フラグを格納し、下作動口34への入球が発生したと判定した場合には、同各種フラグ格納エリア235に下作動口用の入賞検知フラグを格納する。また、スルーゲート35を遊技球が通過したと判定した場合には、RAM204の各種フラグ格納エリア235にスルーゲート用の入賞検知フラグを格納する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4及び開放種別カウンタC5の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4及び開放種別カウンタC5をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C5の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。その後はステップS105に進み、作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。以下、スルー用の入賞処理、及び作動口用の入賞処理について、詳細に説明する。
<スルー用の入賞処理>
先ず、図12のフローチャートを参照して、スルー用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球がスルーゲート35に入賞(入球)したか否かを、RAM204の各種フラグ格納エリア235にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているかを確認することにより判定する。遊技球がスルーゲート35に入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。スルーゲート35に入賞している場合には、ステップS202にて、スルーゲート35に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS203では、電役用保留エリアRcにおける保留情報の数を記憶する保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該電役用保留エリアRcに記憶されている保留情報の数を示す普図保留記憶数FNが、上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。普図保留記憶数FNが上限値である場合にはそのまま本入賞処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS204にて普図保留記憶数FNを1増加(インクリメント)する。そして、ステップS205にて、開放乱数カウンタC4、開放種別カウンタC5及び第2変動種別カウンタCS2の各値を格納する処理を行い、その後、ステップS206にて、普図保留用処理を実行してから、本入賞処理を終了する。普図保留用処理は、普図入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である演出制御装置82及び表示制御装置212に普図保留コマンドを送信することで認識させるとともに、後述する普図保留予告を実行させるための処理である。
ステップS206にて設定された普図保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS501)にて演出制御装置82に送信されることとなるが、演出制御装置82においては当該普図保留コマンドを受信することにより第3保留発光部47や普図保留表示領域Gcにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
具体的には、演出制御装置82では、第3保留発光部47における各発光部を普図保留記憶数FNに対応する数だけ発光するように制御する。また、演出制御装置82は表示制御装置212を制御して、普図保留表示領域Gcに普図用の保留用画像を表示させるための処理を実行する。普図保留表示領域Gcにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば普図保留記憶数FNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Gc1に保留画像が表示され、普図保留記憶数FNが4であれば全ての保留表示領域Gc1〜Gc4に保留画像が表示されるようになっている。なお、ステップS206の処理についての詳細な説明は後述する。
<作動口用の入賞処理>
次に、図13及び図14のフローチャートを参照して、作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS301では、遊技球が上作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを、RAM204の各種フラグ格納エリア235に上作動口33用の入賞検知フラグが格納されているかを確認することにより判定する。遊技球が上作動口33に入賞したと判定すると、ステップS302では、払出制御装置97に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS303では、上作動口33に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS304では、第1結果表示部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第1結果表示部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数RaNをセットする(以下、第1始動保留記憶数RaNともいう)。その後、ステップS305では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び第1変動種別カウンタCS1の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
ステップS301にて遊技球が上作動口33に入賞していないと判定した場合、ステップS306では、遊技球が下作動口34に入賞(始動入賞)したか否かを、RAM204の各種フラグ格納エリア235に下作動口34用の入賞検知フラグが格納されているかを確認することにより判定する。遊技球が下作動口34に入賞したと判定すると、ステップS307にて払出制御装置97に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS308では、下作動口34に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS309では、第2結果表示部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数RbNをセットする(以下、第2始動保留記憶数RbNともいう)。その後、ステップS305にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS301,ステップS306が共にNOの場合、すなわち上作動口33,下作動口34のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS302,S307にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置97に対して送信される。
ここで、ステップS305の情報取得処理を図14のフローチャートにより詳細に説明する。
情報取得処理においては先ずステップS401にて、上述したステップS304又はステップS309にてセットした始動保留記憶数(特図保留記憶数)N(RaN又はRbN)が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS402にて対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS403にて総保留数記憶領域に格納された値(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS404では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び第1変動種別カウンタCS1の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、上作動口用の第1始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び第1変動種別カウンタCS1の各値を、上作動口用の保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした上作動口用の第1始動保留記憶数RaNと対応する保留エリアRaに格納する。
また、下作動口用の第2始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び第1変動種別カウンタCS1の各値を、下作動口用の保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした下作動口用の第2始動保留記憶数RbNと対応する保留エリアRbに格納する。
続くステップS405及びステップS406では、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である演出制御装置82及び表示制御装置212に認識させるとともに後述する保留予告を実行させるための処理である保留用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行する。その後、上記入賞検知フラグが格納されている場合には同フラグを消去し、本情報取得処理を終了する。
ステップS406の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS501)にて演出制御装置82に送信されることとなるが、保留コマンドには上作動口33及び下作動口34への入賞のうちいずれの作動口への入賞に基づくものであるかの情報が含まれており、演出制御装置82においては当該保留コマンドを受信することにより各保留発光部45,46や保留表示領域Ga,Gbにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
具体的には、演出制御装置82では、受信した保留コマンドが上作動口33に対応している場合には、第1保留発光部45における各発光部を第1始動保留記憶数RaNに対応する数だけ発光するように制御する。また、受信した保留コマンドが下作動口34に対応している場合には、第2保留発光部46における各発光部を第2始動保留記憶数RbNに対応する数だけ発光するように制御する。さらに、演出制御装置82を経由して表示制御装置212にて同コマンドを受信したコマンドが上作動口33への入賞に対応している場合には、上作動口用の保留表示領域Gaに上記保留用画像を表示させるための処理を実行する。保留表示領域Gaにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば上作動口用の始動保留記憶数RaNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Ga1に保留画像が表示され、始動保留記憶数RaNが4であれば全ての保留表示領域Ga1〜Ga4に保留画像が表示されるようになっている。また、演出制御装置82を経由して表示制御装置212にて同コマンドを受信したコマンドが下作動口34への入賞に対応している場合には、下作動口用の保留表示領域Gbに保留画像を表示させるための処理を実行する。保留表示領域Gbにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば下作動口用の始動保留記憶数RbNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Gb1に保留画像が表示され、始動保留記憶数RbNが4であれば全ての保留表示領域Gb1〜Gb4に保留画像が表示されるようになっている。なお、ステップS405,S406の各処理についての詳細な説明は後述する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S506の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS501にて外部信号出力処理を実行する。ステップS501の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の特図用の演出コマンドや普図用の演出コマンドが設定されている場合にはそれを演出制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS502では、各変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、第1変動種別カウンタCS1を1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、第1変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。また、第2変動種別カウンタCS2を1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、第2変動種別カウンタCS2の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS503では、各特図遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、特図側の大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、メイン表示部43の表示制御などを行う。
ステップS503の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS504に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
続くステップS505では、普図側遊技回における遊技を制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、普図側のサポート判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、役物用表示部44の表示制御、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御等を行う。
これら、ステップS503〜ステップS505の各処理については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS506では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源及び発射制御装置98から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構53のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS507にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS508では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。また、ステップS509では、各変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、ステップS502と同様に、各変動種別カウンタCS1,CS2を1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、各変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS501〜S506の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に各変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS503の遊技回制御処理を図16〜図19のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS601にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS602以降の処理、すなわちステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理及びステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口33,34への入賞が発生しているか否かに関係なく、特図遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS602にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204の各種フラグ格納エリア235における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS603にて、始動保留記憶数RaN,RbNを合わせた数である共通保留数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、上作動口33及び下作動口34のいずれについても始動保留記憶数RaN,RbNが「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS604にて第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS605にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS604のデータ設定処理及びステップS605の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、データ設定処理について、図17のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS701にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合にはステップS702〜ステップS707の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS708〜ステップS713の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2結果表示部BSについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として設定するようにした。これにより、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS702にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNを1ディクリメントする。続くステップS703では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS704では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納されたデータを第1実行エリアAE1に移動する。
その後、ステップS705にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRa1〜第4エリアRa4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアすると共に、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS706では、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されている場合には、それを消去し、記憶されていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS707では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である演出制御装置82に認識させるための情報である特図シフトコマンド(特図シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち上作動口33に対応していることの情報を含む特図シフトコマンドを選定し、その選定した特図シフトコマンドを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS707にて設定された特図シフトコマンドは、通常処理(図15)における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した特図シフトコマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1保留発光部45における表示や、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS708にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNを1ディクリメントする。続くステップS709では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS710では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアRb1に格納されたデータを第1実行エリアAE1に移動する。
その後、ステップS711にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRb1〜第4エリアRb4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRb1のデータをクリアすると共に、第2エリアRb2→第1エリアRb1、第3エリアRb3→第2エリアRb2、第4エリアRb4→第3エリアRb3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS712では、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS713では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である演出制御装置82に認識させるための情報である特図シフトコマンド(特図シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち下作動口34に対応していることの情報を含む特図シフトコマンドを選定し、その選定した特図シフトコマンドを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS713にて設定された特図シフトコマンドは、通常処理(図15)における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した特図シフトコマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第2保留発光部46における表示や、図柄表示装置41の第2保留表示領域Gbにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
次に、変動開始処理について、図18のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS801にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられた高確率モードフラグ格納エリア(高確率状態情報記憶手段)に高確率モードフラグ(高確率状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。高確率モードフラグは、いずれかの確変大当たり結果の発生に係る開閉実行モードの終了に際して格納され、その後に通常大当たり結果が発生した場合に消去されるフラグである。
高確率モードでない場合には、ステップS802にて低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(a)に示すように低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。一方、高確率モードである場合には、ステップS803にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(b)に示すように高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップS802又はステップS803の処理の後は、ステップS804〜ステップS812にて、今回の特図遊技回の遊技結果を設定するための処理を実行するとともに、今回の特図遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれかで実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。この場合に、停止結果を設定する場合には、ROM203における停止結果情報群記憶手段としての停止結果テーブル記憶エリア224に記憶されている各種停止結果テーブル(停止結果情報群)が参照される。
具体的には、先ずステップS804にて、ステップS802又はステップS803における抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS805〜ステップS811において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS805では、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されているか否かを判定する。第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、ステップS806にて第1結果表示部用の振分テーブル(図9(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、通常大当たり結果の数値範囲、非明示2R確変大当たり結果の数値範囲、明示2R確変大当たり結果の数値範囲、15R確変大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、ステップS807にて第2結果表示部用の振分テーブル(図9(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、通常大当たり結果の数値範囲、15R確変大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
ステップS806又はステップS807の処理の後は、ステップS808にて、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果がいずれかの確変大当たり結果(非明示2R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果のいずれか)であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS809にて、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける今回の特図遊技回において、確変大当たり結果が発生することに対応する停止結果を表示した状態で変動表示を終了させることを設定するための確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。またステップS809では、今回の特図遊技回の当否判定結果が、いずれの確変大当たり結果であるかをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS809では、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグのいずれかを格納する。その後、ステップS812に進む。
一方、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が確変大当たり結果でない場合には、ステップS808にて否定判定をし、ステップS810に進む。ステップS810では、通常大当たり用の停止結果テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。また、ステップS810では、今回の特図遊技回の当否判定結果が、通常大当たり結果であるかをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS810では、通常フラグを格納する。その後、ステップS812に進む。
また、ステップS802又はステップS803における抽選の結果が大当たり当選でない場合には、ステップS804にて否定判定をし、ステップS811に進む。ステップS811では、外れ結果となる今回の特図遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにいずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための外れ時用の停止結果設定処理を実行する。またステップS811では、今回の特図遊技回の当否判定結果が、外れ結果(通常外れ結果及び特別外れ結果のいずれか)であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS811では、通常外れフラグ、特別外れフラグのいずれかを格納する。その後、ステップS812に進む。
ステップS809、ステップS810、ステップS811のいずれかの処理を実行した後は、ステップS812にて、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける今回の特図遊技回の変動表示時間を設定するための変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS901にて、今回の遊技結果が各大当たり結果及び特別外れ結果のうちのいずれかであるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常フラグ及び特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。
ステップS901にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技結果が通常外れ結果である場合には、ステップS902に進む。ステップS902では、今回の特図遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、第1実行エリアAE1に格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS902にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS901及びステップS902の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS903に進み、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の第1変動種別カウンタCS1の値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS904にてその変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が開閉実行モードへ移行する結果(いずれかの大当たり結果及び特別外れ結果)である場合又は同当否抽選の結果が通常外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様の異なるノーマルリーチ表示とスーパーリーチ表示とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と第1変動種別カウンタCS1の値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の第1変動種別カウンタCS1の値に対応したリーチ表示が決定される。
一方、ステップS902にて否定判定をした場合には、ステップS905にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の第1変動種別カウンタCS1の値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS906にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留記憶数RaN,RbNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。
リーチ非発生時における変動表示時間情報は、リーチ発生時における変動表示時間よりも変動表示時間が短くなるように設定されている。また、ノーマルリーチ表示における変動表示時間情報は、スーパーリーチ表示における変動表示時間よりも短くなるように変動表示時間が設定されている。すなわち、上記の各変動表示時間情報は、リーチ非発生時 < ノーマルリーチ表示時 < スーパーリーチ表示時の順で変動表示時間が長くなるように設定されている。
なお、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、各種確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタの値等をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図18)の説明に戻り、ステップS812の後は、ステップS813にて、特図用変動用コマンド及び特図種別コマンドを設定する。特図変動用コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、特図種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、特図種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、明示2R確変大当たり結果の情報、非明示2R確変大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS813にて設定された特図変動用コマンド及び特図種別コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した特図変動用コマンド及び特図種別コマンドに基づいて、その特図遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、各特図遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、ステップS814にて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち、今回の特図遊技回に対応した結果表示部において絵柄の変動表示を開始させる。この場合、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、今回の特図遊技回に対応した結果表示部が第1結果表示部ASであると特定し、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、今回の特図遊技回に対応した結果表示部が第2結果表示部BSであると特定する。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図16)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS606にて、今回の特図遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS607にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、今回の特図遊技回に係る結果表示部において各表示用セグメントが所定の順番で点灯及び消灯されていくように当該結果表示部を表示制御(各表示用セグメントの発光制御)し、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS608にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS809、ステップS810及びステップS811のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄がメイン表示部43にて停止表示されるように当該メイン表示部43を制御する。
続くステップS609では、特図変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS609にて設定された特図変動終了コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、当該特図変動終了コマンドを受信することにより、その特図遊技回における最終停止図柄の組合せを確定表示(最終停止表示)させるように表示制御装置212を制御する。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS504の遊技状態移行処理を図20〜図23のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1001では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1002に進み、1の特図遊技回の第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1003にて、今回の特図遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ又は特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1004にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置32の大入賞口32aの開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理が実行される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1005では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。当該ラウンド表示の開始処理では、先ず、RAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納されているアドレス情報を確認する。そして、ROM203に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部43におけるラウンド表示部RSに出力する。これにより、ラウンド表示部RSでは上記出力に係るラウンドの情報が表示される。
続くステップS1006では、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、ステップS1007にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「2」をセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。一方、高頻度入賞モードである場合には、ステップS1008にて、第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「15」をセットする。
ステップS1007又はステップS1008の処理を実行した後は、ステップS1009にて特図オープニングコマンドを設定する。この設定された特図オープニングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この特図オープニングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した特図オープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
続くステップS1010では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、外部出力端子99に設けられた大当たり信号用の出力端子の信号出力状態を大当たり信号出力状態とする。これにより、大当たり信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて大当たりが発生したことを把握することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ又は特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、外部出力端子99に設けられた大当たり及び特別外れ信号用の出力端子の信号出力状態を大当たり及び特別外れ信号出力状態とする。これにより、大当たり及び特別外れ信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり及び特別外れ信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
ステップS1001にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS1011に進む。ステップS1011では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1012にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1101にて大入賞口32aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部32cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口32aを開放中でない場合には、ステップS1102にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS1103にてRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1タイマエリアT1の値が「0」か否かを判定する。
第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」である場合又は第1タイマエリアT1の値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でなく且つ第1タイマエリアT1の値が「0」である場合には、ステップS1104に進み、大入賞口32aを開放すべく可変入賞駆動部32cを駆動状態とする。
続くステップS1105では、各ラウンド用の設定処理を実行する。各ラウンド用の設定処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1201では、高頻度入賞モードであるか否かを判定する。高頻度入賞モードである場合には、ステップS1202にて、大入賞口32aを開閉させる開閉タイミングを計るために、第1タイマエリアT1に、「15000」(すなわち30sec)をセットする。ここでセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1ディクリメントされる。続くステップS1203では、大入賞口32aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1入賞カウンタエリアPC1に、「10」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、ステップS1204にて第1タイマエリアT1に、「100」(すなわち0.2sec)をセットし、続くステップS1205にて第1入賞カウンタエリアPC1に、「6」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
大入賞口開閉処理(図21)において各ラウンド用の設定処理を実行した後は、ステップS1106にて特図開放コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された特図開放コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この特図開放コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した開放コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
また、ステップS1101にて大入賞口が開放中である場合にはステップS1107に進み、第1タイマエリアT1の値が「0」か否かを判定する。第1タイマエリアT1の値が「0」でない場合、ステップS1108にて大入賞口32aに遊技球が入賞したか否かを、可変入賞装置32に対応した検知センサの検知状態により判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、ステップS1109にて第1入賞カウンタエリアPC1の値を1ディクリメントした後にステップS1110にて第1入賞カウンタエリアPC1の値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1107にて第1タイマエリアT1の値が「0」の場合、又はステップS1110にて第1入賞カウンタエリアPC1の値が「0」の場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS1111にて大入賞口32aを閉鎖すべく可変入賞駆動部32cを非駆動状態とする。
続くステップS1112では第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1ディクリメントし、ステップS1113にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合にはステップS1114にて高頻度入賞モードであるか否かを判定する。
高頻度入賞モードである場合には、第1タイマエリアT1に「1000」(すなわち2sec)をセットし、低頻度入賞モードである場合には、第1タイマエリアT1に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。つまり、低頻度入賞モードでは、ラウンド間において大入賞口32aが閉鎖されている時間が高頻度入賞モードよりも短く設定されている。その後、ステップS1117にて特図閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された特図閉鎖コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この特図閉鎖コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1113にて、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には、ステップS1118にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の特図遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理が実行される度に1ディクリメントされる。
その後、ステップS1119にて、特図エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された特図エンディングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この特図エンディングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した特図エンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
遊技状態移行処理(図20)の説明に戻り、ステップS1012にて大入賞口開閉処理を実行した後に、ステップS1213にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS1014にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1015にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。ここで、開閉実行モード終了時の移行処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1301にて、RAM204に、15R確変フラグ又は明示2R確変フラグが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、ステップS1302にて遊技状態を特定するための情報を消去するためのフラグ消去処理を実行する。具体的には、開閉実行モードフラグ、高確率モードフラグ、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。続くステップS1303にて、高確率モードフラグを格納するとともに、ステップS1304にて高頻度サポートフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態(以下、当該遊技状態を特別有利状態ともいう)に移行する。ステップS1304の処理を実行した後は、本移行処理を終了する。
ステップS1301にて、15R確変フラグ及び明示2R確変フラグの両方が格納されていないと判定した場合には、ステップS1305にて非明示2R確変フラグが格納されているか否かを判定する。非明示2R確変フラグが格納されている場合には、ステップS1306にて、上記フラグ消去処理を実行する。その後、ステップS1307にて、高確率モードフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップS1307の処理を実行した後は、本移行処理を終了する。
ステップS1305にて非明示2R確変フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS1308にて通常大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。通常大当たりフラグが格納されている場合には、ステップS1309にて、上記フラグ消去処理を実行する。その後、ステップS1310にて、高頻度サポートフラグを格納するとともに、ステップS1311にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた遊技回数カウンタエリアに「100」をセットする。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。但し、高頻度サポートモードは特図遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。ステップS1311の処理を実行した後は、本移行処理を終了する。
ステップS1308にて通常大当たりフラグが格納されていないと判定した場合には、そのまま本移行処理を終了する。つまり、特別外れ結果となり、開閉実行モードに移行した場合には、その特別外れ結果となった特図遊技回の遊技状態が開閉実行モードの終了後において維持される。
遊技状態移行処理(図20)の説明に戻り、ステップS1015の開閉実行モード終了時の移行処理が終了した後は、ステップS1016にて、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部43におけるラウンド表示部RSが消灯されるように当該ラウンド表示部RSの表示制御を終了する。つまり、ラウンド表示部RSにおけるラウンド表示は、開閉実行モードが開始される場合に開始され、開閉実行モードが終了される場合に終了される。この場合に、開閉実行モードが低頻度入賞モードである場合には高頻度入賞モードに比べ、大入賞口32aの開閉回数が少なく且つ大入賞口32aの開放時間及び閉鎖時間が短く設定されている。したがって、ラウンド表示部RSにラウンド回数の内容が表示されている期間は、高頻度入賞モードよりも短い。さらに言うと、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに停止表示される結果表示は、特図遊技回が終了する場合に開始され、次の特図遊技回が開始されるまで継続される。したがって、開閉実行モードに移行する場合には、上記結果表示は、ラウンド表示部RSにラウンド回数の内容が表示される前から表示が開始され、当該ラウンド回数の内容の表示が終了された後まで継続される。つまり、結果表示は、ラウンド回数の内容の表示よりも長期間に亘って維持される。
その後、ステップS1017にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ、特別外れフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。
<電役サポート用処理>
次に、ステップS505の電役サポート用処理について図24のフローチャートを参照して説明する。電役サポート用処理では、ステップS1401にて普図遊技回制御処理を実行し、ステップS1402にて普図遊技状態移行処理を実行して、本サポート用処理を終了する。
すなわち、電役サポート用処理では、基本的には、特図側の遊技回制御処理(図16)や遊技状態移行処理(図20)の処理構成と同様の構成となっており、ステップS1401の普図遊技回制御処理が図16の特図側の遊技回制御処理に対応し、ステップS1402の普図遊技状態移行処理が図20の特図側の遊技状態移行処理に対応している。以下、普図側の遊技回制御処理(ステップS1401)と遊技状態移行処理(ステップS1402)の処理について、詳細に説明する。
<普図遊技回制御処理>
先ず、普図遊技回制御処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
普図遊技回制御処理では、ステップS1501にて、サポート状態中か否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235におけるサポート状態フラグ格納エリア(サポート状態情報記憶手段)にサポート状態フラグ(サポート状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該サポート状態フラグは、後述する普図遊技状態移行処理にて電動役物34aの開閉制御を行うサポート状態に移行させる場合に格納され、同じく普図遊技状態移行処理にてサポート状態を終了させる場合に消去される。
サポート状態中である場合には、ステップS1502以降の処理、すなわちステップS1503〜ステップS1505の普図遊技回開始用処理及びステップS1506〜ステップS1509の普図遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本普図遊技回制御処理を終了する。つまり、サポート状態中である場合には、スルーゲート35への入賞が発生しているか否かに関係なく、普図遊技回が開始されることはない。
サポート状態中ではない場合には、ステップS1502にて、役物用表示部44が変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204の各種フラグ格納エリア235における普図変動表示中フラグ格納エリア(第2変動表示中情報記憶手段)に普図変動表示中フラグ(第2変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。普図変動表示中フラグは、役物用表示部44について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
役物用表示部44が変動表示中でない場合には、ステップS1503〜ステップS1505の普図遊技回開始用処理に進む。普図遊技回開始用処理では、先ずステップS1503にて、普図保留記憶数FNが「0」か否かを判定する。普図保留記憶数FNが「0」である場合には、そのまま電役サポート用処理を終了する。普図保留記憶数FNが「0」ではない場合には、ステップS1504にて電役用保留エリアRcに記憶されているデータを変動表示用に設定するための普図データ設定処理を実行する。普図データ設定処理では、普図保留記憶数FNを1ディクリメントするとともに、電役用保留エリアRcの第1エリアに格納されたデータを第2実行エリアAE2に移動する。そして、電役用保留エリアRcの各記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。すなわち、第1エリアRc1〜第4エリアRc4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRc1のデータをクリアするとともに、第2エリアRc2→第1エリアRc1、第3エリアRc3→第2エリアRc2、第4エリアRc4→第3エリアRc3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、普図側の保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である演出制御装置82に認識させるための情報である普図シフトコマンド(普図シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から普図シフトコマンドを読み出し、その普図シフトコマンドを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。
ステップS1504にて普図データ設定処理を実行した後は、ステップS1505にて普図変動開始処理を実行してから、本普図遊技回制御処理を終了する。
ここで、普図変動開始処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
普図変動開始処理では、先ずステップS1601にて、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に高頻度サポートフラグが格納されているか否かを判定する。上記のとおり、高頻度サポートフラグは、特図側の遊技状態移行処理にて格納され、その後、移行条件が成立した場合(特図遊技回が100回継続した場合)に消去される。
高頻度サポートモードではない場合には、ステップS1602にて低頻度サポートモード用の当否テーブルを参照して当否判定(サポート抽選)を行い、高頻度サポートモードである場合には、ステップS1603にて高頻度サポートモード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。なお、既に説明したとおり、本実施形態では、サポートモードの高低に関わらず普図用の当否テーブルを共通のものを使用する構成としており、ステップS1602にて参照する当否テーブルと、ステップS1603にて参照する当否テーブルとは同じものである(図8(c)参照)。そのため、ステップS1601におけるサポートモードの高低を判定する処理を省略する構成としてもよい。
ステップS1602又はステップS1603の処理の後は、ステップS1604〜ステップS1611にて、今回の普図遊技回の遊技結果を設定するための処理を実行するとともに、今回の普図遊技回において役物用表示部44で実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。停止結果を設定する場合には、ROM203における停止結果情報群記憶手段としての停止結果テーブル記憶エリア224に記憶されている各種停止結果テーブル(停止結果情報群)のうち、普図用の停止結果テーブルが参照される。
具体的には、先ずステップS1604にて、ステップS1602又はステップS1603における抽選の結果がサポート状態当選であるか否かを判定する。サポート状態当選である場合には、ステップS1605〜ステップS1610において、サポート状態当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS1605では、RAM204に高頻度サポートモードフラグが格納されているか否かを判定する。高頻度サポートモードフラグが格納されていない場合には、ステップS1606にて低頻度サポートモード用の普図用振分テーブル(図10(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、第2実行エリアAE2に格納されている開放種別カウンタC5の値が、第1開放結果Aの数値範囲、第2開放結果Bの数値範囲、第3開放結果Cの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、高頻度サポートモードフラグが格納されている場合には、ステップS1607にて高頻度サポートモード用の普図用振分テーブル(図10(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、第2実行エリアAE2に格納されている開放種別カウンタC5の値が、第1開放結果Aの数値範囲、第2開放結果Bの数値範囲、第3開放結果Cの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
ここで、ステップS1606及びステップS1607では、サポート状態当選における開放態様の種類として、各開放結果A〜Cの数値範囲のみを参照し、それ以下のグループとして開放結果A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3の特定までは行わない。
ステップS1606又はステップS1607の処理の後は、ステップS1608にて、ステップS1606又はステップS1607において振り分けた遊技結果がいずれかの高入賞サポート状態となる結果(第2開放結果B又は第3開放結果C)であるか否かを判定する。高入賞サポート状態となる結果である場合には、ステップS1609にて、今回の普図遊技回において役物用表示部44の停止結果として、高入賞サポート状態が発生することとなることを表示した状態で変動表示を終了させることを設定するための、高入賞サポート状態用の停止結果設定処理を実行する。より具体的には、高入賞サポート状態用の停止結果テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納されている開放種別カウンタC5の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアのうち、普図用の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。またステップS1609では、今回の普図遊技回の当否判定結果が、いずれかの高入賞サポート状態となる開放結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS1609では、第2開放フラグ、第3開放フラグのいずれかを格納する。その後、ステップS1612に進む。
一方、ステップS1606又はステップS1607において振り分けた遊技結果が高入賞サポート状態となる結果でない場合、すなわち振り分けた遊技結果が第1開放結果Aであり低入賞サポート状態となる場合には、ステップS1608にて否定判定をし、ステップS1610に進む。ステップS1610では、低入賞サポート状態用の停止結果テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納されている開放種別カウンタC5の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報を普図用の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。また、ステップS1610では、今回の普図遊技回の当否判定結果が、低入賞サポート状態となる開放結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS1610では、第1開放フラグを格納する。その後、ステップS1612に進む。
また、ステップS1602又はステップS1603における抽選の結果がサポート状態当選でない場合には、ステップS1604にて否定判定をし、ステップS1611に進む。ステップS1611では、今回の普図遊技回において役物用表示部44の停止結果として、高入賞サポート状態が及び低入賞サポート状態のいずれもが発生しないことを表示した状態で変動表示を終了させることを設定するための、外れ用の停止結果設定処理を実行する。より具体的には、外れ用の停止結果テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納されている開放種別カウンタC5の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアのうち、普図用の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。またステップS1611では、今回の普図遊技回の当否判定結果が、外れ結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS1611では、普図外れフラグを格納する。その後、ステップS1612に進む。
ステップS1609、ステップS1610、ステップS1611のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1612にて、役物用表示部44における今回の普図遊技回の変動表示時間を設定するための普図変動表示時間の設定処理を実行する。
普図変動表示時間の設定処理では、上記の高頻度サポートモードフラグの有無を確認することで、高頻度サポートモードか低頻度サポートモードかを判定し、高頻度サポートモードである場合には、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている高頻度サポートモード用の普図変動表示時間テーブルを参照して今回の第2変動種別カウンタCS2の値等に対応した変動表示時間情報を取得して、その情報に対応する値を、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた普図変動表示時間カウンタエリアにセットする。一方、低頻度サポートモードである場合には、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている低頻度サポートモード用の普図変動表示時間テーブルを参照して今回の第2変動種別カウンタCS2の値等に対応した変動表示時間情報を取得して、その情報に対応する値を、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた普図変動表示時間カウンタエリアにセットする。これら、高頻度サポートモード用の普図変動表示時間テーブルと、低頻度サポートモード用の普図変動表示時間テーブルと、では、高頻度サポートモードのほうが低頻度サポートモードよりも変動表示時間が平均して短くなるように設定されている。
なお、各変動表示時間テーブルでは、複数種類の変動表示時間が設定されており、第2変動種別カウンタCS2の値に対応する変動表示時間が選択される。この場合、高頻度サポートモード時に選択され得る変動表示時間の一部が、低頻度サポートモード時に選択され得る変動表示時間の一部よりも長くなるように設定されていてもよく、いずれの変動表示時間が選択されても、高頻度サポートモードのほうが低頻度サポートモードよりも短くなるように設定してもよい。また、第2変動種別カウンタCS2の値だけでなく、普図保留記憶数FNの数に応じて変動表示時間が異なるように設定してもよく、普図保留記憶数FNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定してよく、その逆であってもよい。
ステップS1612にて普図変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS1613にて、普図変動用コマンド及び普図種別コマンドを設定する。普図変動用コマンドには、普図変動表示時間の情報が含まれる。また、普図種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、普図種別コマンドには、遊技結果の情報として、第1開放結果A、第2開放結果B、第3開放結果C、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS1613にて設定された普図変動用コマンド及び普図種別コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した普図変動用コマンド及び普図種別コマンドに基づいて、その普図遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、各普図遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、ステップS1614にて、役物用表示部44において絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
普図遊技回制御処理(図25)の説明に戻り、役物用表示部44が変動表示中である場合には、ステップS1506〜ステップS1509の普図遊技回進行用処理を実行する。普図遊技回進行用処理では、先ずステップS1506にて、今回の普図遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている普図用の変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、普図変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS1507にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、役物用表示部44において各表示用セグメントが所定の順番で点灯及び消灯されていくように当該役物用表示部44を表示制御(各表示用セグメントの発光制御)し、本普図遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS1508にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS1609、ステップS1610及びステップS611のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した図柄が役物用表示部44にて停止表示されるように当該役物用表示部44を制御する。
続くステップS1509では、普図変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS1509にて設定された普図変動終了コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、当該普図変動終了コマンドを受信することにより、その普図遊技回における最終停止図柄の組合せを確定表示(最終停止表示)させるように表示制御装置212等を制御する。
<普図遊技状態移行処理>
次に、電役サポート用処理におけるステップS1402の普図遊技状態移行処理を図27〜図33のフローチャート等を参照して説明する。
先ず、ステップS1701では、サポート状態中か否かを判定する。サポート状態中ではない場合にはステップS1702に進み、1の普図遊技回の図柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
普図用の変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1703にて、今回の普図遊技回の遊技結果がサポート状態への移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、第1開放フラグ、第2開放フラグ、第3開放フラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1704にてサポート状態の開始処理を実行する。当該開始処理では、サポート状態のオープニング用に電動役物34aの開放を開始することなく待機するための普図オープニング用の待機時間(第1待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた普図用待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されている普図オープニング用の待機時間情報をセットする。このサポート状態の開始処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS1705では、今回のサポート状態が高入賞サポート状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、第2開放フラグ又は第3開放フラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。高入賞サポート状態でない場合、すなわち低入賞サポート状態である場合には、ステップS1706にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に、「2」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。一方、高入賞サポート状態である場合には、ステップS1707にて、第2ラウンドカウンタエリアRC2に、「3」をセットする。
ステップS1706又はステップS1707の処理を実行した後は、ステップS1708にて、普図オープニングコマンドを設定する。この設定された普図オープニングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この普図オープニングコマンドには、高入賞サポート状態又は低入賞サポート状態のいずれであるかの情報と、上記ステップS1703にて設定する普図オープニング用の待機時間情報と、が含まれる。演出制御装置82では、受信した普図オープニングコマンドに基づいて、サポート状態に対応したオープニング演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回のサポート状態に対応した表示(例えば、アニメーション表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
続くステップS1709では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、外部出力端子99に設けられた役物開放信号用の出力端子の信号出力状態を開放信号出力状態とする。これにより、役物開放信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に役物開放信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にてサポート状態が発生したことを把握することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、第2開放フラグ又は第3開放フラグが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、外部出力端子99に設けられた高入賞サポート状態信号用の出力端子の信号出力状態を高入賞サポート状態信号出力状態とする。これにより、高入賞サポート状態信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に高入賞サポート状態信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて高入賞サポート状態が発生したことを把握することができる。
ステップS1701にてサポート状態であると判定した場合には、ステップS1710に進む。ステップS1710では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1711にて役物開閉処理を実行する。ここで、役物開閉処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1801にて電動役物34aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、電動役物駆動部34bの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。電動役物34aを開放中でない場合には、ステップS1802にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS1803にてRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。
第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合又は第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本役物開閉処理を終了する。一方、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でなく且つ第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1804に進み、電動役物34aを開放すべく電動役物駆動部34bを駆動状態とする(役物開放処理)。
続くステップS1805では、各ラウンド用の設定処理を実行する。各ラウンド用の設定処理について、図29のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1901では、高入賞サポート状態であるか否かを判定する。高入賞サポート状態である場合には、ステップS1902にて、電動役物34aを開閉させる開閉タイミングを計るために、第2タイマエリアT2に、「1500」(すなわち3sec)をセットする。ここでセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1ディクリメントされる。続くステップS1903では、電動役物34aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2入賞カウンタエリアPC2に、「6」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
高入賞サポート状態でない場合、すなわち低入賞サポート状態である場合には、ステップS1904にて第2タイマエリアT2に、「100」(すなわち0.2sec)をセットし、続くステップS1905にて第2入賞カウンタエリアPC2に、「3」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
役物開閉処理(図28)において各ラウンド用の設定処理を実行した後は、ステップS1806にて普図開放コマンドを設定し、本役物開閉処理を終了する。この設定された普図開放コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この普図開放コマンドには、高入賞サポート状態又は低入賞サポート状態のいずれであるかの情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した普図開放コマンドに基づいて、各サポート状態に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
また、ステップS1801にて電動役物34aが開放中である場合にはステップS1807に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」ではない場合には、ステップS1808にて電動役物34aに遊技球が入賞したか否かを、下作動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本役物開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、ステップS1809にて第2入賞カウンタエリアPC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1810にて第2入賞カウンタエリアPC2の値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本役物開閉処理を終了する。
ステップS1807にて第2タイマエリアT2の値が「0」の場合、又はステップS1810にて第2入賞カウンタエリアPC2の値が「0」の場合には、役物閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS1811にて電動役物34aを閉鎖すべく電動役物駆動部34bを非駆動状態とする(役物閉鎖処理)。
続くステップS1812では第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントし、ステップS1813にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」ではない場合には、ステップS1814にて高入賞サポート状態であるか否かを判定する。
高入賞サポート状態ではなく低入賞サポート状態である場合には、ステップS1815にて第2タイマエリアT2に「1000」(すなわち2sec)をセットし、高入賞サポート状態である場合には、ステップS1816にて第2タイマエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。つまり、高入賞サポート状態では、ラウンド間において電動役物34aが閉鎖されている閉鎖状態である待機時間(第3待機期間)が低入賞サポート状態よりも短く設定されている。ステップS1815又はステップS1816の処理を実行した後は、ステップS1817にて普図閉鎖コマンドを設定し、本役物開閉処理を終了する。この設定された普図閉鎖コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この普図閉鎖コマンドには、高入賞サポート状態又は低入賞サポート状態のいずれであるかの情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した普図閉鎖コマンドに基づいて、各サポート状態に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1813にて、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には、ステップS1818にて、サポート状態の終了処理を実行する。当該処理では、サポート状態のエンディング用に次の普図遊技回を開始することなく待機するための普図エンディング用の待機時間(第2待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた普図用待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されている普図エンディング用の待機時間情報をセットする。このサポート状態の終了処理については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1819にて、普図エンディングコマンドを設定した後に、本役物開閉処理を終了する。この設定された普図エンディングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。この普図エンディングコマンドには、高入賞サポート状態又は低入賞サポート状態のいずれであるかの情報と、上記ステップS1818にて設定する普図エンディング用の待機時間情報と、の情報が含まれる。演出制御装置82では、受信した普図エンディングコマンドに基づいて、サポート状態に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回のサポート状態に対応した表示(例えば、アニメーション表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
普図遊技状態移行処理(図27)の説明に戻り、ステップS1711にて役物開閉処理を実行した後は、ステップS1712に進む。ステップS1712では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。そして、ステップS1713にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1714にて、サポート状態の終了処理を実行する。サポート状態の終了処理では、第1開放フラグ、第2開放フラグ、第3開放フラグ等のサポート状態用の各種フラグの消去処理を行う。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
<サポート状態の前後の待機時間について>
ここで、既に説明したとおり、サポート状態当選となると、普図オープニング用の待機時間(第1待機期間)が設定され、そのオープニング用待機時間の経過後に電動役物34aの開閉制御が開始される。また、サポート状態の終了後は、普図エンディング用の待機時間(第2待機期間)が設定され、そのエンディング用待機時間の経過後に次の普図遊技回が開始される。これらの待機時間においては、サポート状態の開始や終了を報知するための演出が行われる。
上記のとおり、サポート状態とは、普図遊技回においてサポート状態当選となった場合に移行する状態であり、サポート状態となることで、下作動口34への入賞が発生し易くなる。そして、下作動口34への入賞が発生すると、特図遊技回が実行される。また、特図遊技回の結果によって、サポートモードの移行が行われる。すなわち、特図遊技回と普図遊技回とは、普図遊技回の結果によって特図遊技回の実行頻度が異なり得るし、特図遊技回の結果によって普図遊技回の実行頻度が異なり得る、といったように、それぞれ別々の遊技であるものの一方の遊技結果が他方の遊技結果に間接的に関与し、両遊技回は互いにリンクしている。一方で、いずれも並行して実行されるものであり、遊技者としては、いずれの遊技回に注目すべきかについて戸惑う場面も想定される。特に、上記のようにサポート状態の開始(オープニング)や終了(エンディング)の報知については、電動役物34aへの入賞が発生し得ること(特図遊技回の開始条件が成立し易くなること)や、その状況が終了し得ること(特図遊技回の開始条件が成立しにくくなること)を報知するものであり、できるだけ遊技者としてはそれを見逃したくないものと考えられる。
この普図側のオープニング演出やエンディング演出の一例について、図30を参照して説明する。図30(a)は普図用のオープニング演出の例を説明するための説明図であり、図30(b)は普図用のエンディング演出の例を説明するための説明図であり、図30(c)は普図遊技回の進行状況を説明するためのタイミングチャートであり、図30(d)は電動役物34aの開閉制御の状況を説明するためのタイミングチャートである。
例えば、t1のタイミングで終了した普図遊技回において普図表示領域Pにおける変動表示が終了し、この普図遊技回の結果が、サポート状態へ移行する結果であったとする。この場合、t1からt2のタイミングまでのオープニング用待機時間を経て、t2のタイミングで電動役物34aが開放状態に移行し、t3のタイミングで閉鎖状態に移行する。その後、第2ラウンドカウンタエリアRC2が「0」となるまで開閉制御が行われる。なお、上記のように電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行し、その後、閉鎖状態に移行するまで制御を、単位開閉制御(単位可変受入制御)ともいう。
サポート状態における最後の単位開閉制御として、t4のタイミングで電動役物34aが閉鎖状態から開放状態となり、t5のタイミングで閉鎖状態となる。t5からt6のタイミングまでの、電動役物34aが閉鎖状態で維持され、且つ次の普図遊技回が開始されない期間がエンディング用待機時間であり、このエンディング用待機時間の経過後に(t6のタイミングで)、次の普図遊技回の変動表示が開始される。
オープニング演出としては、図30(a)に示すように、特図遊技回の変動表示や特図側の保留表示領域Ga,Gbとは重ならない領域として、例えば、普図表示領域Pに隣接する領域(左方)において、「お助け開始!!」といった文字表示を行う。このオープニング演出は、オープニング用待機時間に亘って継続して表示される。なお、オープニング用待機時間において、時間の経過とともに演出内容が変化する構成としてもよい。また、あとどれくらいの時間で電動役物34aが開放状態となるかを報知する構成としてもよく、カウントダウン形式で、時間の経過とともにその表示内容が変化する構成としてもよい。
エンディング演出としては、図30(b)に示すように、特図遊技回の変動表示や特図側の保留表示領域Ga,Gbとは重ならない領域として、例えば、普図表示領域Pに隣接する領域(左方)において、「お助け終了!!」といった文字表示を行う。このエンディング演出は、エンディング用待機時間に亘って継続して表示される。なお、エンディング用待機時間において、時間の経過とともに演出内容が変化する構成としてもよい。また、エンディング演出をオープニング演出とは異なる領域で行う構成としてもよい。
上記のオープニング演出とエンディング演出とは、サポート状態となる開放結果によって、実行態様が異なっている。
ここで、各結果と、その開閉態様と、各待機時間の長さ及びその演出と、の関係について、図31を参照して説明する。
既に説明したとおり、第1開放結果A1〜A3は電動役物34aの開閉態様が低入賞サポート状態となる遊技結果であり、第2開放結果B1〜B3及び第3開放結果C1〜C3は電動役物34aの開閉態様が高入賞サポート状態となる遊技結果である。低入賞サポート状態の場合には、電動役物34aは2回開放状態となり、その開放状態が維持される期間は0.2secと遊技球の発射周期よりも短く、遊技球の入球は発生しにくい。高入賞サポート状態の場合には、電動役物34aは3回開放状態となる。それぞれの開放状態が維持される期間は3secと遊技球の発射周期よりも長く、低入賞サポート状態と比較して遊技球の入球は発生し易い。また、各サポート状態において、開放状態と開放状態との間の閉鎖状態である待機時間(第3待機期間)は、低入賞サポート状態では2secであり、高入賞サポート状態では0.2secであり、高入賞サポート状態のほうが低入賞サポート状態よりも短く設定されている。
このような構成において、遊技結果によって、オープニング用待機時間(以下、OP期間ともいう)の長さ及びその演出内容(以下、OP演出ともいう)と、エンディング用待機時間(以下、ED期間ともいう)の長さ及びその演出内容(以下、ED演出ともいう)と、がそれぞれ異なっている。
OP期間とED期間とには、いずれも相対的に長時間となる長時間態様と短時間となる短時間態様とが設定されている。また、OP演出では、演出内容が異なる(例えば、表示される言葉やキャラクタが異なる)OP1演出とOP2演出とが設定されているとともに、OP演出が行われない(普図遊技回は終了した後にサポート状態となることが報知されない)場合も設定されている。また、ED演出では、演出内容が異なる(例えば、表示される言葉やキャラクタが異なる)ED1演出とED2演出とが設定されているとともに、ED演出が行われない(サポート状態が終了したことが報知されない)場合も設定されている。
第1開放結果Aのうち、第1開放結果A1及び第1開放結果A2では、いずれもOP期間及びED期間ともに短時間態様であり、OP演出及びED演出ともに実行されない。一方、第1開放結果Aであっても第1開放結果A3であると、OP期間及びED期間ともに長時間態様であり、OP演出はOP1演出が行われ、ED演出はED1演出が行われる。第2開放結果Bでは、第2開放結果B1の場合には、OP期間及びED期間ともに長時間態様であり、OP演出はOP1演出が行われ、ED演出はED1演出が行われる。また、第2開放結果B3では、いずれもOP期間及びED期間ともに短時間態様であり、OP演出及びED演出ともに実行されない。さらに、第3開放結果Cのうち、第3開放結果C3では、いずれもOP期間及びED期間ともに短時間態様であり、OP演出及びED演出ともに実行されない。すなわち、第1開放結果A3と第2開放結果B1と、は開閉態様は異なるものの、その開閉制御の前後の待機時間が同じであるとともに、当該開閉制御の前後の演出内容も同じとなっている。また、第1開放結果A1,A2と第2開放結果B3及び第3開放結果C3と、は開閉態様は異なるものの、その開閉制御の前後の待機時間が同じであるとともに、当該開閉制御の前後の演出内容も同じとなっている。そのため、開閉制御の前後(特に開閉制御の前)の待機時間やその演出からは、開閉制御の内容(低入賞サポート状態なのか高入賞サポート状態なのか)が識別することが困難となっている。
第2開放結果Bのうち第2開放結果B2の場合、及び第3開放結果Cのうち第3開放結果C1,C2の場合には、OP期間とED期間とは上記第1開放結果A3及び第2開放結果B1と同じ長時間態様であるものの、その演出内容が異なっている。すなわち、第3開放結果C1では、OP演出はOP1演出とは異なるOP2演出が行われ、ED演出はED1演出とは異なるED2演出が行われる。また、第2開放結果B2及び第3開放結果C2では、OP演出及びED演出は行われない。すなわち、普図遊技回が行われた後のOP演出がOP2演出であれば、高入賞サポート状態となる第3開放結果C1であることが確定するため、遊技者としては、OP演出の内容へ注目するものと考えられる。また、OP演出が行われない場合であっても、OP期間が長時間態様であれば、低入賞サポート状態となる第1開放結果A1,A2ではなく、高入賞サポート状態となる第2開放結果B2又は第3開放結果C2であることが確定するため、普図遊技回が終了してからの期間へ関心を寄せさせることができ、結果として、いつ普図遊技回が終了するか、といったように普図遊技回自体への注目度も高めることができる。
このように、普図遊技回の遊技結果に基づく電動役物34aの開閉制御の態様と、開閉制御の前後の待機時間と、は、表示画面Gにおける演出内容と、密接に関連しており、遊技者としては表示画面Gにおける演出内容から普図遊技回の遊技結果を把握するものであるし、その後にいずれのサポート状態に移行するかを予測して楽しむものと考えられる。
一方で、特図遊技回の遊技結果によって移行する遊技状態によっては、普図遊技回の遊技結果やOP演出、ED演出等に対する注目度が異なることも考えられる。すなわち、例えば高頻度サポートモード中は頻繁に電動役物34aがサポート状態となるため、その都度、普図遊技回やOP演出、ED演出等が行われると、遊技者としては煩わしいものと感じてしまう可能性もある。また、開閉実行モード中のように、可変入賞装置32の開閉が行われる状況では、通常であれば、サポート状態の移行よりも可変入賞装置32の開閉へ関心を寄せるものと考えられ、そのような状況でサポート状態の移行や終了の報知(OP演出やED演出)が行われても、それが見逃される可能性が高まるだけでなく、可変入賞装置32の開閉制御やそれに対応する演出により処理負荷が高まる状況で更にサポート状態の報知処理が加わると処理負荷の極端な増加が懸念される。
そこで、本実施形態では、特図側の遊技状態によってOP期間やED期間、OP演出やED演出が異なるように設定されている。すなわち、図10に示すように、低頻度サポートモード時においては、OP期間やED期間が長時間態様となる第1開放結果A3、第2開放結果B1,B2、第3開放結果C1,C2に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が6〜19、20〜23、25〜28の場合であり22/30であるのに対し、OP期間やED期間が短時間態様となる第1開放結果A1,A2、第2開放結果B3、第3開放結果C3に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が0〜5、24、29であり8/30であり、長時間態様となる確率のほうが短時間態様となる確率よりも高くなっている。これに対して、高頻度サポートモード時においては、OP期間やED期間が長時間態様となる第1開放結果A3、第2開放結果B1,B2、第3開放結果C1,C2に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が6〜9、10、11、20,21の場合であり8/30であるのに対し、OP期間やED期間が短時間態様となる第1開放結果A1,A2、第2開放結果B3、第3開放結果C3に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が0〜5、12〜19、22〜29であり22/30であり、長時間態様となる確率のほうが短時間態様となる確率よりも低くなっている。換言すると、低頻度サポートモード中の普図当否抽選(ステップS1601〜ステップS1604)においてサポート状態当選となった場合のほうが、高頻度サポートモード中にサポート状態当選となった場合よりも、長時間態様のOP期間やED期間が設定され易く、短時間態様のOP期間やED期間は設定されにくい。
OP演出やED演出については、図10に示すように、低頻度サポートモード時においては、OP演出やED演出が行われる第1開放結果A3、第2開放結果B1、第3開放結果C1に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が6〜19、20〜22、25〜27の場合であり20/30であるのに対し、OP演出やED演出が行われない第1開放結果A1,A2、第2開放結果B2,B3、第3開放結果C2,C3に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が0〜5、23、24、28、29であり10/30であり、OP演出やED演出が行われる確率のほうがOP演出やED演出が行われない確率よりも高くなっている。これに対して、高頻度サポートモード時においては、OP演出やED演出が行われる第1開放結果A3、第2開放結果B1、第3開放結果C1に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が6〜9、10、20の場合であり6/30であるのに対し、OP演出やED演出が行われない第1開放結果A1,A2、第2開放結果B2,B3、第3開放結果C2,C3に振り分けられる確率は開放種別カウンタC5が0〜5、11〜19、21〜29であり24/30であり、OP演出やED演出が行われる確率のほうがOP演出やED演出が行われない確率よりも低くなっている。換言すると、低頻度サポートモード中の普図当否抽選(ステップS1601〜ステップS1604)においてサポート状態当選となった場合のほうが、高頻度サポートモード中にサポート状態当選となった場合よりも、OP演出やED演出は行われ易い。
以上のように、本実施形態では、特図側の当否判定に基づく遊技状態(サポートモードの高低)によって、サポート状態前後のOP期間やED期間の長さ、その期間に行う演出の実行頻度、が異なるように設定されている。以下、そのように設定するための処理として、普図遊技状態移行処理におけるサポート状態の開始処理(ステップS1704)と、役物開閉処理におけるサポート状態の終了処理(ステップS1818)と、について、詳細に説明する。なお、サポート状態の開始処理と、サポート状態の終了処理と、は基本的な処理構成が同じであるため、合わせて説明する。
<サポート状態の開始処理及びサポート状態の終了処理>
図32のフローチャート(サポート状態の開始処理)、及び図33のフローチャート(サポート状態の終了処理)に示すように、先ず、ステップS2001(S2101)にて特図側の遊技状態の把握処理として、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。高頻度サポートモード中である場合には、ステップS2002(S2102)にて高頻度サポート時の普図用振分テーブルを参照し、高頻度サポートモード中ではなく低頻度サポートモード中である場合には、ステップS2003(S2103)にて低頻度サポート時の普図用振分テーブルを参照する。ステップS2002(S2102)又はステップS2003(S2103)にて今回のサポート状態の種類を把握した後は、ステップS2004(S2104)にて今回のサポート状態の種類が、第1開放結果A1,A2、第2開放結果B3及び第3開放結果C3のうちのいずれかであるか否かを判定する。これらのうちのいずれかである場合には、ステップS2005(S2105)に進み、第2タイマエリアT2に「2」を入力して、今回のOP期間(ED期間)の長さを短時間態様として設定する(すなわち4msecに設定する)。また、ステップS2004(S2104)にて否定判定した場合には、ステップS2006(S2106)にて、開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS2004(S2104)に進み、短時間態様の設定を行う。ステップS2006(S2106)にて開閉実行モード中ではない場合には、ステップS2007(S2107)にて、第2タイマエリアT2に「500」を入力して、今回のOP期間(ED期間)の長さを長時間態様として設定する(すなわち1secに設定する)。ステップS2005(S2105)又はステップS2007(S2107)の処理を実行した後は、サポート状態の開始処理(終了処理)を終了する。
これらの処理で設定されたOP期間(ED期間)の情報は、ステップS1708又はステップS1819にて設定される普図オープニングコマンド/普図エンディングコマンドに設定されて、サブ側の制御装置である演出制御装置82に出力される。演出制御装置82では、これらの各コマンドを受信したことに基づいて、OP期間(ED期間)に対応するOP演出やED演出を図柄表示装置41で実行するように表示制御装置212を制御する。上記のように本実施形態では、OP演出やED演出の内容が、普図側の遊技結果及びOP期間やED期間と1対1で対応するように設定されている。そのため、演出制御装置82側では、これら普図オープニングコマンド/普図エンディングコマンドを受信したことに基づいて、そのコマンドに含まれるOP期間(ED期間)と、そのサポート状態の契機となった普図側の遊技結果を把握すれば、実行すべきOP演出やED演出を把握することができる。
上記構成では、OP期間やED期間を、サブ側の制御装置で行われる演出内容(OP演出、ED演出の有無及び種類)に基づいて設定しているともいうことができる。すなわち、普図側のサポート状態においては、上記のように、サブ側の制御装置で行われる演出と普図側の遊技結果とが1対1で対応しており、遊技結果を把握するということは、サブ側での演出を把握するということもできる。特図側の演出においては、同じ遊技結果であっても、サブ側の演出をその遊技結果に対して複数種類設定しておき演出の多様化が図られている構成が一般的である。そのため、主制御装置81において特図側の遊技結果を把握しても、サブ側で行われる演出内容の特定までは行うことが困難となるか、その特定を行う構成とすると処理負荷が極端に増加し得る。これに対して、普図側は特図側の補助的な役割であるため、普図側の演出は特図側の演出と比較するとその演出を多様化する必要性が低い。そこで、本実施形態のように、遊技結果と演出内容とを1対1で対応付けても処理負荷の極端な増加には繋がらないし、サブ側の演出内容に合わせて主制御装置81側でのサポート状態の制御(電動役物34aの開閉、OP期間及びED期間の制御)を行うことができ、演出との関連付けを容易に行うことが可能となる。
<演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について>
次に、各種演出を行うための構成の説明を行う。先ず、演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について、図34のブロック図を参照して以下に説明する。
演出制御装置82に設けられた演出制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242には、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、特図シフトコマンドや後述する特図保留コマンドといった特図保留表示制御用コマンド(第1保留表示制御用情報)を受信する。また、特図変動用コマンド、特図種別コマンド、特図変動終了コマンドといった特図遊技回制御用コマンド(第1遊技回制御用情報)を受信する。また、特図オープニングコマンド、特図エンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(第1状態移行情報)を受信する。さらに、普図シフトコマンドや後述する普図保留コマンドといった普図保留表示制御用コマンド(第2保留表示制御用情報)を受信する。また、普図変動用コマンド、普図種別コマンド、普図変動終了コマンドといった普図遊技回制御用コマンド(第2遊技回制御用情報)を受信する。また、普図オープニングコマンド、普図エンディングコマンドといったサポート状態用コマンド(第2状態移行情報)を受信する。
ROM243には、主制御装置81から受信した各種制御処理を実行する上で用いられる各種テーブルが記憶される各種テーブル記憶エリア245が設定されている。また、RAM244には、各種演出用のアドレス情報等を記憶するために用いられる各種アドレス記憶エリア246と、各種制御処理を実行する上で用いられる各種フラグ格納エリア247と、主制御装置81から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリア248と、各種制御処理を実行する上で用いられる各種カウンタエリア249と、主制御装置81からのコマンドに基づいて特図側の保留情報や普図側の保留情報を記憶するための保留用記憶エリア250と、が設定されている。なお、コマンド格納エリア248は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
保留用記憶エリア250は、主制御装置81における保留球格納エリア232及び電役保留エリア233に対応するものである。図35に示すように、保留用記憶エリア250は、主制御装置81側の保留球格納エリア232に対応させて、第1副側保留エリア250aと第2副側保留エリア250bと第1副側実行エリアSAE1とを備えている。第1副側保留エリア250aは主制御装置81側の第1結果表示部用保留エリアRaに対応するものであり、第2副側保留エリア250bは第2結果表示部用保留エリアRbに対応するものであり、第1副側実行エリアSAE1は第1実行エリアAE1に対応するものである。そして、第1副側保留エリア250aと第2副側保留エリア250bとは、それぞれ第1エリア、第2エリア、第3エリア、第4エリアの4個の記憶エリアを有している。各エリアは、主制御装置81側から受信する特図側の保留情報に関するコマンドに含まれる情報をそれぞれ記憶可能に設定されている。
また、保留用記憶エリア250は、主制御装置81側の電役保留エリア233に対応させて、副側電役保留エリア250cと第2副側実行エリアSAE2とを備えている。副側電役保留エリア250cは電役用保留エリアRcに対応するものであり、第2副側実行エリアSAE2は第2実行エリアAE2に対応するものである。副側電役保留エリア250cはそれぞれ第1エリア、第2エリア、第3エリア、第4エリアの4個の記憶エリアを有している。各エリアは、主制御装置81側から受信する普図側の保留情報に関するコマンドに含まれる情報をそれぞれ記憶可能に設定されている。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた各保留発光部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示発光部63やスピーカ部64が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化されたMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。
MPU252は、演出制御装置82から、特図側の保留表示制御を行うための特図保留表示制御用コマンド(第1保留表示制御用情報)、特図側の図柄の変動表示を行うための特図遊技回制御用コマンド(第1遊技回制御用情報)、開閉実行モード中の動画表示を行うための開閉実行モード用コマンド(第1状態移行情報)などを受信する。また、普図側の保留表示制御を行うための普図保留表示制御用コマンド(第2保留表示制御用情報)、普図側の図柄の変動表示を行うための普図遊技回制御用コマンド(第2遊技回制御用情報)、サポート状態中の演出を行うためのサポート状態用コマンド(第2状態移行情報)などを受信する。そして、それら受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM253は、MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。
ワークRAM254は、MPU252による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM254の各エリアに記憶される。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
<特図遊技回の演出に関する説明>
ここで、表示画面Gを利用した特図遊技回の演出の概要を説明する。
先ず、特図遊技回の変動表示について、図36を参照して説明する。
特図遊技回が開始されると、先ず全図柄列Z1〜Z3について高速変動表示が開始される。この場合、どの図柄が変動表示されているかは認識できない又は困難となっている。その後、図36(a)に示すように、上図柄列Z1の変動表示態様が、高速変動表示から、遊技者が変動表示されている図柄を認識することができる低速変動表示に切り換わる。そして、図36(b)に示すように、上図柄列Z1の変動表示が終了するとともに、下図柄列Z3の変動表示態様が高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。そして、図36(c)に示すように、下図柄列Z3の変動表示が終了するとともに、中図柄列Z2の変動表示態様が高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。その後、中図柄列Z2の変動表示が終了する。
全図柄列Z1〜Z3の変動終了後には、所定の期間に亘ってその停止表示を維持して待機する待機時間(待機期間)が設けられており(例えば2sec)、当該待機時間において今回の遊技回の遊技結果を遊技者に明示する確定表示が行われる。そして、いずれかの有効ラインL1〜L5に大当たり結果に対応する図柄(特定図柄又は非特定図柄)の組合せが停止表示された状態で待機時間が経過すると、大当たり結果の発生として、その後に開閉実行モードへ移行する。
ここで、本実施形態では、表示画面Gにおいて有効ラインL1〜L5に停止する各図柄の他に、左ラインL1から1図柄分変動先側にずれた枠外に停止する図柄、及び、右ラインL3から1図柄分変動基側にずれた枠外に停止する図柄を用いた演出が行われるように設定されている。すなわち、これら枠外に停止する図柄(特に主図柄)の一部は、表示画面Gにおいて表示されるようになっており、各図柄列Z1〜Z3の変動表示の終了後(一旦停止後)に、当該一部表示される図柄を有効ラインL1〜L5へ移動させる再変動演出が設定されている。
この再変動演出の詳細な説明に先立って、本実施形態において各図柄の組合せが停止する有効ラインL1〜L5とは異なるラインとして設定された非有効ラインについて、図37を参照して説明する。
非有効ラインとしては、表示画面Gから1図柄分変動先側又は変動基側にずれた枠外領域に設定された非有効ラインL6,L9と、当該枠外領域と表示画面Gにおいて有効ラインL1〜L5が設定された領域(以下、枠外領域との対比のため、この領域を枠内領域ともいう)に跨るように設定された非有効ラインL7,L8,L10,L11とによって構成されている。詳しくは、右ラインL3から1図柄分変動基側(右側)にずれた枠外領域には右側非有効ラインL6が設定されており、また、この変動基側の枠外領域と枠内領域とに亘って右側右下がりラインL7と右側右上がりラインL8とが設定されている。さらに、左ラインL1から1図柄分変動先側(左側)にずれた枠外領域には左側非有効ラインL9が設定されており、また、この変動先側の枠外領域と枠内領域とに亘って左側右下がりラインL10と左側右上がりラインL11とが設定されている。これら非有効ラインL6〜L11は本パチンコ機10の演出において利用されるラインであり、遊技結果はあくまで上記有効ラインL1〜L5にて停止表示された図柄の組合せによって報知される。
この場合、例えば非有効ラインL6〜L11に大当たり結果に対応する図柄の組合せが停止表示された状態で待機期間が経過しても、大当たり結果の発生とはならない。一方で、上記のように本パチンコ機10においては、この待機期間中に、上記の非有効ラインL6〜L11上に停止表示された大当たり結果に対応する図柄の組合せが有効ラインL1〜L5へ移動して最終的に大当たり結果の発生に至る、再変動演出が設定されている。
以下、図38の概略図を参照して再変動演出の流れについて例示する。なお、図38においては説明の便宜上、左右の枠外領域において実際には表示されない部分の図柄も擬似的に表示させた状態で示している。
図38(a)に示すように、非有効ラインとして、例えば右側非有効ラインL6上に特定図柄の組合せが停止表示された状態で各図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了したとする。実際には、この右側非有効ラインL6上に停止表示された各図柄は、表示画面Gの表示領域内に表示されている部分のみが視認可能となっている。そして、例えば、この右側非有効ラインL6上に停止した特定図柄の組合せが再変動するかのような煽り演出を経て、図38(b)に示すように、当該特定図柄の組合せが有効ライン上(図では中ラインL2)へ移動する。その後、上記待機時間が経過することで大当たり結果となった旨が明示され、開閉実行モードへ移行する。
本パチンコ機10においては、大当たり結果が発生する場合の一部で、一旦、非有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄の組合せを停止させてから、再変動演出が行われるように設定されている。換言すれば、上記の再変動演出は、非有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄の組合せが停止した場合に、所定の確率で発生する。上記のように、枠外領域に停止する図柄の一部は表示画面Gの表示領域側へはみ出しており、当該はみ出した部分については遊技者からの視認が許容されている。このため、遊技者は、はみ出している部分を注視することにより、非有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄の組合せが停止表示された場合に、それを認識することができる。
遊技者としては、停止表示がされてから(各図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了してから)待機時間が経過するまでの間、上記の再変動演出が行われることを期待する。このような表示演出を行うことにより、有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄の組合せが停止しなかった場合であっても、最終的に遊技回が終了するまで(待機時間が経過するまで)大当たりに当選しているかもしれないという期待感を持続させることができ、遊技への注目度を好適に担保することが可能となる。
次に、特図側の保留予告(先読み演出)の概要を説明する。
本パチンコ機10では、保留球格納エリア232に記憶されている保留情報の内容を示唆する特図保留予告が、当該保留情報に係る特図遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の確率で行われる構成となっている。そこで以下、図39及び図40の概略図を参照して保留予告の流れについて例示する。なお、図40においては説明の便宜上、左右の枠外領域において実際には表示されない部分の図柄も擬似的に表示させた状態で示している。
特図保留予告は、その特図保留予告の対象となっている保留情報の特図遊技回が開始されるよりも前の特図遊技回における停止結果(停止図柄の組合せ)を利用して行われる。具体的には、特図保留予告の対象となっている保留情報に係る特図遊技回よりも前の特図遊技回の停止結果として、有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄の組合せを形成させずに、且つ、同一の図柄を全ての図柄列Z1〜Z3において停止表示させることで、特図保留予告の対象となっている保留情報の内容を示唆する構成となっている。
例えば特図保留予告の対象となっている保留情報がいずれかの確変大当たり結果であれば、図39(a)に示すように、当該特図保留予告の対象となっている保留情報の特図遊技回よりも前の特図遊技回において、特定図柄の組合せを有効ライン上に停止させずに、且つ、同一の特定図柄を全ての図柄列Z1〜Z3に停止表示させて当該特図遊技回を終了させる。なお、以下の説明においては、この停止態様を特図保留予告の停止態様ともいう。
この特図保留予告は、対象となっている保留情報の特図遊技回よりも前の特図遊技回において、複数回の特図遊技回に亘って実行される。すなわち、図39(a)に示す特図遊技回の次の特図遊技回として、図39(b)に示すように、特図保留予告の対象となっている保留情報の特図遊技回よりも前の特図遊技回において、特定図柄による保留予告の停止態様にて当該特図遊技回を終了させる。そして、図39(c)に示すように、特図保留予告の対象となっている特図遊技回において、特定図柄の組合せを有効ライン上に停止表示させて特図遊技回を終了させ、15R確変大当たり結果の発生が明示される。
図による説明は省略するが、特図保留予告の対象となっている保留情報が通常大当たり結果であれば、当該特図保留予告の対象となっている特図遊技回よりも前の特図遊技回において、非特定図柄による保留予告の停止態様にて当該特図遊技回を終了させる。その後、特図保留予告の対象となっている保留情報の特図遊技回において、非特定図柄の組合せを有効ライン上に停止表示させ特図遊技回を終了させ、通常大当たり結果の発生が明示される。このようにすることで、遊技者は、特図保留予告の内容(停止結果)から、特図保留予告の対象となっている保留情報の特図遊技回においていずれの大当たり結果となるかを把握することが可能となる。
この特図保留予告は、いずれかの大当たり結果となる保留情報において所定の確率で実行されるとともに、通常外れ結果となる保留情報においても所定の確率で実行される。この場合、特図保留予告の対象となっている保留情報が通常外れ結果であるため、特図保留予告の対象となっている特図遊技回となると、特定図柄(非特定図柄)の組合せを有効ライン上に停止させずに、且つ、同一の特定図柄(非特定図柄)を全ての図柄列Z1〜Z3に停止表示させずに当該特図遊技回を終了させる。
また、本実施形態では、この特図保留予告についても再変動演出が設定されている。例えば、図40(a)に示すように、例えば、右側非有効ラインL6の上段と、右ラインL3の中段及び下段に特定図柄が停止表示された状態で各図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了したとする。この場合、枠内領域と枠外領域とに亘って、特図保留予告の停止態様が形成されているともいえる。そして、例えば、各図柄列Z1〜Z3が再変動するかのような煽り演出を経て、図40(b)に示すように、当該枠外領域を含めて形成された特図保留予告の停止態様が、枠内領域へ移動する。これにより、特図保留予告の停止態様が有効となったことを遊技者は認識することができる。
本パチンコ機10においては、特図保留予告が発生する特図遊技回の一部で、一旦、枠外領域を含めた特図保留予告の停止態様が停止表示され、その後、再変動演出が行われるように設定されている。換言すれば、上記の再変動演出は、枠外領域を含めた特図保留予告の停止態様が停止表示された場合に、所定の確率で発生する。上記のように、枠外領域に停止する図柄の一部は表示画面Gの表示領域側へはみ出しており、当該はみ出した部分については遊技者からの視認が許容されている。このため、遊技者は、はみ出している部分を注視することにより、この枠外領域を含めた特図保留予告の停止態様が停止表示された場合に、それを認識することができる。なお、以下の説明では、この枠外領域を含めた特図保留予告の停止態様を特別保留予告の停止態様ともいう。
上記のように、遊技者としては、各図柄列Z1〜Z3が停止表示がされてから待機時間が経過するまでの間、上記の再変動演出が行われることを期待する。このような表示演出を行うことにより、枠内領域で特図保留予告の停止態様が停止表示されなかった場合であっても、最終的に特図遊技回が終了するまで(待機時間が経過するまで)、特図保留予告が成立するかもしれないという期待感を持続させることができ、遊技への注目度を好適に担保することが可能となる。
なお、本実施形態においては、特図保留予告における再変動演出は、各図柄列Z1〜Z3毎に異なる方向に変動表示が可能となっている。換言すると、各図柄列Z1〜Z3において異なる図柄数分だけ再変動演出を行うことが可能となっている。そのため、例えば、左側の枠外領域において表示されている図柄と、右側の枠外領域において表示されている図柄と、を有効ラインL1〜L5のいずれかのラインの位置まで再変動することも可能である。そのため、特図保留予告において、特別保留予告の停止態様の多様化が図られている。
<特図側の各種演出に関する処理について>
特図側の各種演出に関する処理について、再変動演出に関する処理を中心に先に説明し、その後、特図保留予告に関する処理について説明する。
<演出制御装置82にて行われる変動表示制御処理>
先ず、演出制御装置82のMPU242によって実行される変動表示制御処理について以下に説明する。変動表示制御処理は、所定の周期(例えば2msec)ごとに起動されるものである。そして、変動表示制御処理では、主制御装置81から送信された特図変動用コマンドを受信している場合に、図柄表示装置41において1遊技回分の図柄の変動表示を開始させるとともに、主制御装置81から送信された特図変動終了コマンドを受信している場合に、図柄の変動表示を最終停止表示させる処理を実行する。また、変動表示制御処理では、特図保留予告を行うための設定が行われたことに伴って、変動表示パターンを適宜修正する処理を実行する。
変動表示制御処理では、図41のフローチャートに示すように、ステップS2201にて特図遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS2202にて、主制御装置81から送信された特図変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。特図変動用コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。特図変動用コマンドを受信している場合には、ステップS2203にて特図変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS2204にて、主制御装置81から送信された特図変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。特図変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS2205にて特図変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。特図変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS2206にて特図変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
以下、ステップS2203の特図変動開始用処理、ステップS2205の特図変動中用処理及びステップS2206の特図変動終了用処理について、詳細に説明する。
<特図変動開始用処理>
先ずステップS2203の特図変動開始用処理について説明する。特図変動開始用処理は、主制御装置81から送信された特図変動用コマンドを受信したことに基づき、特図遊技回用の演出を開始させるための処理である。特図変動開始用処理では、特図遊技回用の演出としてリーチ表示の有無の他に、再変動演出や特図保留予告演出の設定を行う。ここでは先ず、リーチ表示の設定及び再変動演出の設定に関する処理の説明をし、その後に特図保留予告演出の設定に関する処理の説明を行う。
図42のフローチャートに示すように、ステップS2301にて、今回受信した特図変動用コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81は特図変動用コマンドを送信する場合には特図種別コマンドも送信する。したがって、ステップS2301では、今回受信した特図変動用コマンドとともに受信している特図種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報(2R明示確変大当たり結果、2R非明示確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果)、通常大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報又は通常外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS2301では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をRAM244の保留用記憶エリア250における第1副側実行エリアSAE1に記憶する。
続くステップS2302では、ステップS2301にて把握した情報に基づいて、今回開始する特図遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合、すなわち2R明示確変大当たり結果、2R非明示確変大当たり結果、15R確変大当たり結果又は通常大当たり結果である場合には、続くステップS2303にて、大当たり用の演出設定処理を実行する。
大当たり用の演出設定処理では、図43のフローチャートに示すように、先ずステップS2401にて大当たり用の停止結果決定処理を実行する。この停止結果決定処理では、15R確変大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。また、通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。また、2R非明示確変大当たり結果又は2R明示確変大当たり結果の場合には、一の有効ラインL1〜L5上に所定の図柄組合せ(例えば3,4,1)が成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。
図44(a)に示すように、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1〜L5とアドレス情報とが記憶されており、ステップS2401で決定した最終停止ラインはRAM244の各種アドレス記憶エリア246に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。また、ステップS2401では、決定した停止結果の情報をRAM244の各種アドレス記憶エリア246に設けられた停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM244の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されるため、説明を援用する。
既に説明したとおり、大当たり結果が発生する遊技回においてはリーチ表示が実行され、また、ノーマルリーチ表示よりもスーパーリーチ表示のほうが変動表示時間が長く設定されている。そこで、続くステップS2402では、今回実行する遊技回の変動表示時間を参照し、当該変動表示時間がノーマルリーチ表示に対応する変動表示時間であるか否かを判定する。
ステップS2402にてノーマルリーチ表示ではなくスーパーリーチ表示に対応する変動表示時間であると判定した場合には、ステップS2403にてスーパーリーチ用の演出パターン決定処理を実行した後、本大当たり用の演出設定処理を終了する。
スーパーリーチ用の演出パターン決定処理では、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されているスーパーリーチ用の演出テーブルを取得し、今回受信している特図変動用コマンドの変動表示時間及び特図種別コマンドにおける遊技結果に対応したスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、ステップS2403では、決定した演出パターンのアドレス情報をRAM244の各種アドレス記憶エリア246に設けられたパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種演出パターン決定処理ではROM243から対応する演出テーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応する演出パターンが決定され、各種演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報は、RAM244のパターンアドレス記憶エリアに記憶されるため、説明を援用する。
ステップS2402にてノーマルリーチ表示に対応する変動表示時間である場合、ステップS2404に進む。ステップS2404では、再変動演出を実行するか否かを抽選する再変動演出抽選処理を実行する。かかる処理では、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されている再変動演出抽選テーブルと、RAM244の各種カウンタエリア249に設けられた再変動演出用カウンタと、を取得して再変動演出を実行するか否かの抽選を行う。そして続くステップS2405にて、ステップS2404の処理結果に基づいて再変動演出抽選に当選したか否かを判定する。因みに、本実施の形態においては、再変動演出抽選処理にて当選する確率は70%となっており、大当たり結果となるノーマルリーチ表示が選択されている特図遊技回の半数以上が、再変動演出に変更される。
再変動演出抽選に当選していなかった場合には、ステップS2406に進み、ノーマルリーチ用の演出パターン決定処理を実行する。ステップS2406の処理を実行した後は、本大当たり用の演出設定処理を終了する。一方、再変動演出抽選に当選している場合、ステップS2407に進む。ステップS2407では、ステップS2301にてRAM244に記憶した情報を、リーチ発生の特図遊技回から再変動演出を行う特図遊技回である情報として書き換える処理を実行する。
続くステップS2408では再変動演出用の演出パターンの決定処理を実行し、ステップS2409では再変動演出における仮停止ラインの決定処理を実行する。かかる処理では、非有効ラインL6〜L11のうちのいずれにステップS2401にて決定した停止結果に対応する図柄組合せを仮停止させるかを決定する。換言すれば、いずれの非有効ラインL6〜L11を利用して再変動演出を実行するかを決定する。この場合、ステップS2401にて決定した最終停止ラインとしての有効ラインと、ステップS2409にて決定する仮停止ラインとしての非有効ラインと、が平行となるように決定する。
図44(b)に示すように、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されている再変動用テーブルには、各有効ラインL1〜L5に対して平行となる非有効ラインL6〜11のアドレス情報が記憶されている。ステップS2409では、ステップS2401にて記憶した最終停止ラインのアドレス情報を参照して仮停止ラインを決定するとともに、その仮停止ラインのアドレス情報をRAM244の各種アドレス記憶エリア246に設けられた仮停止ラインアドレス記憶エリアに記憶する。このように、再変動演出を、仮停止ラインに停止している図柄組合せを平行移動させる演出とすることで、図柄組合せを構成している図柄同士の位置関係の変更を伴わずスムーズな演出とすることができる。
なお、仮停止ラインと最終停止ラインとの関係については必ずしも平行とする必要はなく、平行とならないものを含む構成とすることも可能である。この場合、当該非平行となるライン間における再変動演出においては、各図柄列Z1〜Z3の図柄が平行移動せず、最終停止ラインにて大当たり結果に対応する図柄組合せとなるように再度各図柄列Z1〜Z3をそれぞれ変動表示する必要がある。そこで、各図柄列Z1〜Z3をそれぞれ変動表示する構成を利用して、例えば通常大当たり結果に対応する図柄組合せが非有効ラインに仮停止した後、最終停止ラインへ再変動する際に確変大当たり結果に対応する図柄組合せとして有効ライン上に最終停止させる表示演出(所謂昇格演出)を行う構成としてもよい。
ステップS2409の処理を実行した後は、ステップS2410にてRAM244の各種フラグ格納エリア247に煽り演出フラグを格納する処理を実行し、ステップS2411にてRAM244の各種フラグ格納エリア247に枠外フラグを格納する処理を実行する。煽り演出フラグは、今回の特図遊技回において煽り演出を実行すべきことをMPU242が把握するためのフラグである。また、枠外フラグは、今回の特図遊技回において再変動演出を実行すべき(枠外領域に停止した図柄を枠内領域に移動させるべき)ことをMPU242が把握するためのフラグである。ステップS2411の処理を実行した後は、本大当たり用の演出設定処理を終了する。
特図変動開始用処理(図42)の説明に戻り、ステップS2302にて大当たり結果ではないと判定した場合にはステップS2304に進む。ステップS2304では、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合にはステップS2305に進み、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。
リーチ発生用の演出設定処理では、図45のフローチャートに示すように、先ずステップS2501にて、今回の特図遊技回にて発生するリーチ表示がノーマルリーチ表示であるか否かを判定する。ノーマルリーチ表示ではなくスーパーリーチ表示である場合には、ステップS2502に進み、スーパーリーチ用の停止結果決定処理を実行する。ステップS2502の処理は、上記ステップS2401の処理を概ね同様の処理である。但し、ステップS2502で行う処理の場合は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前1ライン又は後1ラインずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果が決定される。またステップS2502では、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
続くステップS2503では、スーパーリーチ用の演出パターン決定処理を実行する。この場合、ステップS2403と同様にROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されているスーパーリーチ用の演出テーブルを参照することで、今回受信している特図変動用コマンド及び特図種別コマンドに対応したスーパーリーチ表示の演出の内容を決定する。ステップS2503の処理を実行した後は、本リーチ発生用の演出設定処理を終了する。
ステップS2501の説明に戻り、当該ステップS2501にてノーマルリーチ表示であると判定した場合にはステップS2504に進む。ステップS2504では予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグは、後述する特図保留予告用の処理にて予告条件が成立した際にRAM244の各種フラグ格納エリア247に格納されるフラグである。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS2505〜ステップS2510の特図保留予告用の処理を実行してから、本リーチ発生用の演出設定処理を終了する。かかる特図保留予告用の処理については、後に詳細に説明するが、この処理においてノーマルリーチ表示に対応する変動表示時間の特図遊技回における特図保留予告の停止結果と演出パターンとが決定される。
ステップS2504にて予告条件成立フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS2511に進む。ステップS2511では、再変動演出は行わないものの(大当たり結果とはならないものの)非有効ラインL6〜L11上に大当たり結果に対応する図柄組合せを停止させる非有効揃い演出を発生させるか否かの非有効揃い演出抽選処理を実行する。この非有効揃い演出抽選処理では、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されている非有効揃い演出テーブルと、RAM244の各種カウンタエリア249の非有効揃い演出カウンタから取得した値とを参照して非有効揃い演出を発生させるか否かを決定する。
続くステップS2512では、ステップS2511の処理結果に基づいて、非有効揃い演出を発生させるか否かを判定する。非有効揃い演出を発生させる場合には、ステップS2513に進み、ステップS2301にてRAM244に記憶した情報を、リーチ発生の特図遊技回から非有効揃い演出を行う特図遊技回である情報として書き換える処理を実行する。
ステップS2513にて書き換え処理を実行した後はステップS2514に進み、非有効揃い用の停止結果決定処理を実行する。かかる処理では、非有効ラインL6〜L11のうちのいずれに大当たり結果に対応する図柄組合せを停止させるか否かを決定する。この場合、非有効ラインL6〜L11上に停止させる大当たり結果に対応する図柄組合せと、停止対象となる非有効ラインL6〜L11とは抽選等によってランダムに決定される。図46に示すように、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶された非有効揃い演出用の停止結果テーブルには、非有効揃い演出における停止情報を有効ラインである中ラインL2の停止図柄を基準としてアドレス情報が記憶されている。
図46では、各図柄列Z1〜Z3において主図柄と主図柄との間に配置される副図柄を、左右の主図柄に付される数字の中間の数字を用いて便宜的に示している。ステップS2514では、上記処理で決定した図柄組合せ及び非有効ラインの情報を非有効揃い演出テーブルに照らし合わせて、有効ライン上での停止図柄を記憶する。
ステップS2514の処理を実行した後は、ステップS2515にて非有効揃い用の演出パターン決定処理を実行する。そしてステップS2516にて、煽り演出フラグを格納する処理を実行してから、本リーチ発生用の演出設定処理を終了する。
ステップS2512にて非有効揃い演出を発生させない場合には、ステップS2517に進む。ステップS2517では、枠内領域と枠外領域とに停止する図柄によって特図保留予告の停止態様が形成される特別保留予告の停止態様を表示するものの再変動演出を行わない非有効予告演出を発生させるか否かを抽選する。この非有効予告演出抽選処理では、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されている非有効予告演出テーブルと、RAM244の各種カウンタエリア249の非有効予告演出カウンタから取得した値とを参照して非有効予告演出を発生させるか否かを決定する。
続くステップS2518では、ステップS2517の処理結果に基づいて、非有効予告演出を発生させるか否かを判定する。非有効予告演出を発生させない場合には、ステップS2519に進み、ノーマルリーチ用の停止結果決定処理を実行する。ステップS2519の処理は、上記ステップS2502の処理を概ね同様の処理である。但し、スーパーリーチではリーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して1ライン分左又は右にずれた停止位置で最終停止させるのに対して、ノーマルリーチ表示ではこのずれは1ラインに限られず、主制御装置81にて決定された変動表示時間に対応させて係る中図柄列Z2の停止結果が決定される。この場合、有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することない停止結果が決定される。ステップS2519の処理を実行した後は、ステップS2520にて、ノーマルリーチ用の演出パターン決定処理を実行してから、本リーチ発生用の演出設定処理を終了する。なお、中図柄列Z2の停止結果を、大当たり結果に対応する図柄組合せとならない限りで抽選によってランダムに決定する構成としてもよい。
ステップS2518にて非有効予告演出を発生させると判定した場合には、ステップS2521〜ステップS2525にて非有効予告演出用の処理を実行してから本リーチ発生用の演出設定処理を終了する。かかる非有効予告演出用の処理については、後に詳細に説明するが、この処理においてノーマルリーチ表示に対応する変動表示時間の特図遊技回における非有効予告演出の停止結果と演出パターンとが決定される。
特図変動開始用処理(図42)の説明に戻り、ステップS2304にてリーチ発生ではない場合は、ステップS2306に進む。ステップS2306では、予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されている場合にはステップS2307にて特図保留予告用の演出設定処理を実行し、予告条件成立フラグが格納されていない場合にはステップS2308にて通常外れ用の演出設定処理を実行する。ここでは、通常外れ用の演出設定処理について説明し、特図保留予告用の演出設定処理については、後に詳細に説明する。なお、ステップS2307の特図保留予告用の演出設定処理では、リーチ非発生時の変動表示時間の特図遊技回における特図保留予告用の停止結果と演出パターンが決定される。
通常外れ用の演出設定処理では、図47のフローチャートに示すように、先ずステップS2601にて非有効揃い演出抽選処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS2511の処理と概ね同様である。但し、ステップS2511のリーチ発生時の変動表示時間の特図遊技回における非有効揃い演出抽選と、ステップS2601のリーチ非発生時の変動表示時間の特図遊技回における非有効揃い演出抽選とでは当選確率が異なり、ステップS2511のほうがステップS2601よりも非有効揃い演出に当選する確率が高くなっている。より具体的には、ステップS2511では10%の確率で非有効揃い演出を発生させ、ステップS2601では1%の確率で非有効揃い演出を発生させる。
続くステップS2602では、ステップS2601の処理結果に基づいて非有効揃い演出を発生させるか否かを判定する。非有効揃い演出を発生させる場合には、ステップS2603に進み、非有効揃い用の停止結果決定処理を実行する。かかる処理は、ステップS2514の処理と同様である。ステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2605にて、非有効揃い用の演出パターン決定処理を実行してから、本通常外れ用の演出設定処理を終了する。すなわち、変動表示時間がリーチ発生時と比較して変動表示時間が短いため、通常外れ用の演出設定処理では、非有効揃い演出を行う場合であっても煽り演出フラグを格納しない(煽り演出を設定しない)。
ステップS2602にて非有効揃い演出を発生させないと判定した場合には、ステップS2605に進む。ステップS2605では、非有効予告演出抽選処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS2517の処理と概ね同様である。但し、ステップS2517のリーチ発生時の変動表示時間の特図遊技回における非有効予告演出抽選と、ステップS2605のリーチ非発生時の変動表示時間の特図遊技回における非有効予告演出抽選と、では当選確率が異なり、ステップS2517のほうがステップS2605よりも非有効予告演出に当選する確率が高くなっている。より具体的には、ステップS2517では15%の確率で非有効予告演出を発生させ、ステップS2605では3%の確率で非有効予告演出を発生させる。
続くステップS2606では、ステップS2605の処理結果に基づいて非有効予告演出を発生させるか否かを判定する。非有効予告演出を発生させない場合には、ステップS2607に進み、リーチ非発生用の停止結果決定処理を実行する。かかる処理では、いずれの有効ラインL1〜L5上にも大当たり結果に対応する図柄組合せを停止させず、また外れリーチ図柄の組合せも停止させず、さらに、いずれの非有効ラインL6〜L11上にも大当たり結果に対応した図柄組合せを停止させず、そして、特別保留予告の停止態様とならないように、今回の停止結果を決定する。その後、ステップS2608にてリーチ非発生用の演出パターン決定処理を実行してから、本通常外れ用の演出設定処理を終了する。
また、ステップS2606にて非有効予告演出を発生させると判定した場合には、ステップS2609〜ステップS2611にて非有効予告演出用の処理を実行してから、本通常外れ用の演出設定処理を終了する。非有効予告演出用の処理については、後に詳細に説明するが、この処理においてリーチ非発生時の変動表示時間の特図遊技回における非有効予告演出の停止結果と演出パターンとが決定される。
特図変動開始用処理(図42)の説明に戻り、ステップS2303、ステップS2305、ステップS2307及びステップS2308のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2309に進む。ステップS2309では、ステップS2303、ステップS2305、ステップS2307又はステップS2308にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置212へ出力する処理を実行する。表示制御装置212のMPU252では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置41に対して、今回の特図遊技回における演出を実行するための表示制御を行う。
ステップS2309の処理を実行した後は、続くステップS2310にて、特図遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本特図変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS2303、ステップS2305、ステップS2307又はステップS2308にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部64や表示発光部63の駆動制御を開始して、特図遊技回用の演出を開始する。
<特図変動中用処理>
次に、変動表示制御処理(図41)におけるステップS2205の特図変動中用処理について説明する。特図変動中用処理は、特図変動開始用処理によって開始された特図遊技回において各種演出の実行又は変更を行う処理である。
図48のフローチャートに示すように、特図変動中用処理においては先ずステップS2701にてRAM244の各種フラグ格納エリアに247に煽り演出フラグが格納されているか否かを判定する。煽り演出フラグが格納されている場合は、続くステップS2702にて煽り演出を開始すべきタイミングか否かを判定する。
ここで、MPU242では、RAM244の各種カウンタエリア249に設けられた経過カウンタを用いて図柄表示装置41における図柄の変動表示の開始からの時間を計測している。詳細には、変動表示が開始された場合には、所定の周期(例えば、2msec)で経過カウンタの更新(加算)処理が実行される。また、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に設けられた経過テーブルには、煽り演出を開始すべきタイミングに対応する各カウンタ値の情報が、特図遊技回の開始に際して設定され得る演出パターンの情報と1対1で対応付けられた状態で記憶されている。そしてステップS2702では、現状の経過カウンタに記憶されている値が、今回の特図遊技回の経過テーブルにおける煽り演出を開始すべきタイミングに対応するカウンタ値となっているか否かを判定する。
なお、特図遊技回における他の演出の実行タイミングか否かを把握する処理(後述するステップS2704,ステップS2707等)についても、これら経過テーブルと経過カウンタとを参照することで、実行タイミングを把握する。
ステップS2702にて煽り演出の開始タイミングであると判定した場合には、ステップS2703にて煽り演出開始コマンドを表示制御装置212へ出力する。表示制御装置212のMPU252では、その受信した煽り演出開始コマンドに基づいて、図柄表示装置41に煽り演出用の表示を行わせるための表示制御を実行する。表示画面Gにおける煽り演出としては、例えば各図柄列Z1〜Z3を変動先側と変動基側に行ったり来たりするように振動させる等の演出が設定されている。
ステップS2702にて煽り演出を実行すべきタイミングではない場合、又はステップS2703の処理を実行した後は、ステップS2704に進む。ステップS2704では、煽り演出を終了すべきタイミングか否かを判定する。ステップS2704にて煽り演出を終了すべきタイミングである場合には、続くステップS2705にて煽り演出終了コマンドを表示制御装置212へ出力する。表示制御装置212のMPU252では、その受信した煽り演出終了コマンドに基づいて、図柄表示装置41に対して、表示画面Gにて実行中の煽り演出を終了させる制御を実行する。
ステップS2701にて煽り演出フラグが格納されていない場合、ステップS2704にて煽り演出の終了タイミングではない場合、又はステップS2705の処理を実行した後は、ステップS2706に進む。ステップS2706では、RAM244の各種フラグ格納エリア247に枠外フラグが格納されているか否かを判定する。既に説明したとおり、枠外フラグは、再変動演出が実行される場合に格納されるフラグである。
枠外フラグが格納されている場合には、ステップS2707にて再変動タイミングであるか否かを判定する。再変動タイミングであると判定した場合には、ステップS2708にて再変動コマンドを表示制御装置212へ出力する。表示制御装置212のMPU252では、その受信した再変動コマンドに基づいて、図柄表示装置41に対して、再変動演出の表示制御を実行する。
ステップS2706にて枠外フラグが格納されていない場合、ステップS2707にて再変動タイミングではない場合、又はステップS2708の処理を実行した後は、ステップS2709に進む。ステップS2709及びステップS2710は特図保留予告用の処理であるため、後に詳細に説明する。
<特図変動終了用処理>
次に、変動表示制御処理(図41)におけるステップS2206の特図変動終了用処理について説明する。特図変動終了用処理は、特図変動開始用処理によって開始された特図遊技回において所定の演出を終了させる処理である。
特図変動終了用処理では、図49のフローチャートに示すように、ステップS2801にて特図遊技回の演出を今回の遊技結果に対応した確定停止とするための確定停止用処理を実行する。かかる処理では、スピーカ部64や表示発光部63を駆動制御して確定停止に対応する演出を行わせる。そして、ステップS2802にて確定コマンドを表示制御装置212に出力してから、本特図変動終了用処理を終了する。表示制御装置212のMPU252では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置41にて図柄を確定停止させるよう制御する。
以上のように、各特図遊技回における変動表示は、主制御装置81から演出制御装置82に出力される特図変動用コマンドに基づいて、最終的にその遊技結果に対応する確定表示となるように実施される。そして、再変動演出は、遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合に所定の確率で発生する。また、遊技結果が外れ結果であっても、所定の確率で再変動演出が発生するかのような演出、すなわち、非有効揃い演出が発生する。
<特図保留予告に関する処理の説明>
次に、特図保留予告に関する処理について説明する。
<主制御装置81にて行われる処理>
特図保留予告に関する処理としては、主制御装置81のMPU202にて実行される処理と、演出制御装置82にて実行される処理と、が設定されている。そこで、先ず主制御装置81側の処理について説明し、その後、演出制御装置82側の処理について説明する。
<特図保留用の確認処理>
先ず、主制御装置81のMPU202にて実行される特図保留用の確認処理について、図50のフローチャートを参照して説明する。既に説明したとおり、特図保留用の確認処理は、タイマ割込み処理の作動口用の入賞処理のステップS405にて実行される処理である。
特図保留用の確認処理では、ステップS2901にて、保留球格納エリア232に記憶されている保留個数の情報を読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。続くステップS2902では、作動口33,34への今回の入賞に基づき作動口用の入賞処理における情報取得処理にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1からラッチした情報を把握する。
続くステップS2903では、RAM204に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合には、ステップS2904にて、図8(a)に示す低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS2902にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合には、ステップS2905にて、図8(a)に示す高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS2902にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS2904又はステップS2905の後は、ステップS2906にて、ステップS2902にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応していると判定した場合には、ステップS2907にて、作動口33,34への今回の入賞に基づきステップS2904にて取得した保留情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2からラッチした情報を把握する。
続くステップS2908では、図9(a)及び図9(b)に示す振分テーブルを参照して、ステップS2907にて把握した大当たり種別判定用の情報が通常大当たり結果として設定された情報又はいずれかの確変大当たり結果として設定された情報のいずれに含まれているかを特定する。その後、ステップS2909では、ステップS2907にて把握した大当たり種別用の情報が通常大当たり結果に対応しているか否かを判定する。通常大当たり結果に対応している場合には、ステップS2910にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報を記憶し、いずれかの確変大当たり結果に対応している場合には、ステップS2911にて、MPU202のレジスタに確変大当たり情報を記憶する。
ステップS2906にて否定判定をした場合、ステップS2910の処理を実行した場合又はステップS2911の処理を実行した場合には、ステップS2912に進む。ステップS2912では、作動口33,34への今回の入賞に基づきステップS2904にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわちリーチ乱数カウンタC3からラッチした情報を把握する。
続くステップS2913では、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS2912にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。その後、ステップS2914において、ステップS2912にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS2915にて、MPU202のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
次に、作動口用の入賞処理におけるステップS406の特図保留コマンドの設定処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。
特図保留コマンドの設定処理では、ステップS3001にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報又は確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定することで、直前の特図保留用の確認処理において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。通常大当たり情報又は確変大当たり情報のいずれかが記憶されている場合には、ステップS3002にて、それが確変大当たり情報であるか否かを判定することで、直前の特図保留用の確認処理において種別判定用の情報がいずれかの確変大当たり結果に対応していると特定されたか否かを判定する。
確変大当たり情報である場合には、ステップS3003にて、確変対応保留コマンドを設定し、通常大当たり情報である場合には、ステップS3004にて、通常対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM204に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。
一方、ステップS3001にて、通常大当たり情報及び確変大当たり情報の両方が記憶されていないと判定した場合には、ステップS3005に進み、MPU202のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の特図保留用の確認処理においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS3006にて、外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3007にて、完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS3003、ステップS3004、ステップS3006又はステップS3007のいずれかの処理を実行した後は、ステップS3008にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。この場合に、ステップS3008では、先ず直前の特図保留用の確認処理におけるステップS2901にてMPU202のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して、上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS3003、ステップS3004、ステップS3006又はステップS3007のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれる。
上記ステップS3008の処理を実行した後に、本設定処理を終了する。ステップS3008にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理における外部出力処理により、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。
なお、保留コマンドの設定の仕方は、演出制御装置82において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無を特定することができるのであれば任意である。例えば、確変対応保留コマンド、通常対応保留コマンド、外れリーチ対応保留コマンド及び完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、特図保留コマンドの設定処理では、特図保留用の確認処理における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成としてもよい。
また、保留コマンドに、遊技結果に関する情報や保留個数、変動表示時間に関する情報として、遊技結果や変動表示時間そのものの情報を設定する構成に代えて、各カウンタC1,C2,C3,CS1等の値を設定する構成としてもよい。但し、上記のように遊技結果等のそのものの情報を設定する構成のほうが、主制御装置81と演出制御装置82との間で入出力されるコマンドから各カウンタC1,C2,C3,CSの値を読み取られる不正行為を抑制することができる、という観点から好ましい。これは、主側の主制御装置81とサブ側の演出制御装置82との間で入出力される他のコマンドにおいても同様であり、カウンタの値そのものではなく、カウンタの値から設定される情報をこれらのコマンドに設定する構成とするとよい。これらのコマンドであっても、遊技者の利益に関与する主側の乱数カウンタの値をサブ側に出力する構成とすると、乱数更新タイミングを把握されて不正行為が行われる可能性があるからである。
<演出制御装置82にて実行される特図保留制御処理について>
次に、演出制御装置82のMPU202にて実行される特図保留制御処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。特図保留制御処理は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理であり、所定周期(例えば、2msec周期)で起動される。
先ずステップS3101にて、主制御装置81から特図用のいずれかの保留コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS3101にて肯定判定をした場合には、ステップS3102にて、受信した保留コマンドに対応する処理として特図保留予告設定処理を実行する。この特図保留予告設定処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS3103では、RAM244の各種カウンタエリア249に記憶されている副側保留記憶数SNを1加算する。またステップS3103では、保留記憶数の増加に対応させた処理(例えば、保留発光部45,46の発光制御を行ったり、表示画面Gにて表示する保留情報を変更する処理)を実行する。さらにステップS3103では、受信した保留コマンドの保留情報をRAM244に記憶する処理を実行する。上記のとおり、RAM244には保留情報を記憶するエリアとして保留用記憶エリア250が設けられており、当該保留用記憶エリア250には第1副側保留エリア250a及び第2副側保留エリア250bが設けられている。そしてステップS3103では、今回受信した特図用の保留コマンドがいずれのエリア250a,250bに対応する保留情報に係るコマンドかを特定する。そして、記憶すべきエリア250a,250bにおける第1エリア〜第4エリアの空エリアのうち、最も数字の小さいエリア(先に当否判定の対象となるエリア)に保留コマンドに含まれる情報を記憶する。保留コマンドに含まれる情報としては、既に説明したとおり、遊技結果の情報と、リーチ表示が発生の有無の情報と、リーチ表示が発生する場合にはリーチ種別の情報(変動表示時間の情報)と、が含まれている。ステップS3103では、これらの情報を対応するエリアに記憶する処理を実行する。
ステップS3101にて否定判定をした場合又はステップS3103の実行後は、ステップS3104に進み、特図シフトコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS3104にて肯定判定をした場合には、ステップS3105にて副側保留記憶数SNを1減算する。またステップS3105では、保留記憶数の減少に対応させた処理(例えば、保留発光部45,46の発光制御を行ったり、表示画面Gにて表示する保留情報を変更する処理)を実行する。更にステップS3105では、シフト処理を実行する。このシフト処理では、保留用記憶エリア250の各エリアに設定されている保留情報を下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、今回受信した特図シフトコマンドがいずれのエリア250a,250bに対応する特図シフトコマンドかを特定する。そして、シフトすべきエリア250a,250bにおける第1エリアの保留情報をクリアするとともに、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内の保留表示情報をシフトする。ステップS3104にて否定判定をした場合又はステップS3105の処理の実行後は、本特図保留制御処理を終了する。
ここで、図53のフローチャートを参照してステップS3102の特図保留予告設定処理について説明する。
特図保留予告設定処理では、先ずステップS3201にて副側保留記憶数SNが「1」以上であるか否かを判定する。副側保留記憶数SNが「0」である場合は、続くステップS3202にて現在特図遊技回を実行中であるか否かを判定する。ステップS3201にて副側保留記憶数SNが「1」以上である場合であり今回の保留コマンドを受信した時点で特図遊技回を開始していない保留情報が存在する場合、又はステップS3202にて副側保留記憶数SNが「0」であっても現在特図遊技回を実行中である場合は、ステップS3203に進む。
ステップS3203では、RAM244の各種フラグ格納エリア247に当選フラグが格納されているか否かを判定する。当選フラグは、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信している場合に後述するステップS3206にて格納されるフラグであり、今回受信した保留コマンドに対応する特図遊技回よりも前に実行される特図遊技回において、いずれかの大当たり結果が発生することをMPU202が特定するためのフラグである。
当選フラグが格納されていないと判定した場合にはステップS3204に進み、RAM244の各種フラグ格納エリア247に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグは、上記のとおり予告条件が成立した際に格納されるフラグであり、より詳しくは、後述する大当たり用予告設定処理(ステップS3207)又は外れ用予告設定処理(ステップS3208)にて格納されるフラグである。
予告条件成立フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS3205にて、今回受信している保留コマンドが確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドであるか否かを判定する。これらの大当たり結果に対応する保留コマンドである場合には、続くステップS3206にて当選フラグを格納する処理を実行してから、ステップS3207にて大当たり用予告設定処理を実行する。また、ステップS3205にて、受信している保留コマンドが大当たり結果に対応する保留コマンドではない場合、すなわち外れリーチ対応保留コマンド又は完全外れ対応保留コマンドである場合には、ステップS3208にて外れ用予告設定処理を実行する。
ステップS3202にて特図遊技回を実行中ではないと判定した場合、ステップS3203にて当選フラグが格納されていると判定した場合、ステップS3204にて予告条件成立フラグが格納されていると判定した場合、又はステップS3207及びステップS3208のいずれかの処理を実行した後は、本特図保留予告設定処理を終了する。
ここで、図54のフローチャートを参照してステップS3207の大当たり用予告設定処理について説明する。
大当たり用予告設定処理では、先ずステップS3301にて大当たり用の保留予告抽選処理を実行する。かかる処理では、今回受信した保留コマンドに対応する保留情報において、特図保留予告を実行するか否かの抽選を実行する。具体的には、RAM244の各種カウンタエリア249から取得した保留予告抽選カウンタの値と、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶された大当たり用の保留予告抽選テーブルを参照して特図保留予告を実行するか否かの抽選を行う。本実施形態の大当たり用の保留予告抽選テーブルでは、保留予告抽選に当選する確率が75%に設定されており、大当たり結果に対応する保留情報においてその半数以上が保留予告抽選に当選するように設定されている。
続くステップS3302では、ステップS3301の処理結果に基づいて、保留予告抽選に当選したか否かを判定する。保留予告抽選に当選していない場合には、そのまま本大当たり用予告設定処理を終了する。保留予告抽選に当選している場合には、ステップS3303に進む。
ステップS3303では、今回受信した保留コマンドが通常対応保留コマンドであるか否かを判定する。通常対応保留コマンドである場合には、ステップS3304にて通常大当たり結果に対応する予告用図柄を把握する処理を実行する。予告用図柄は、特図保留予告にて全ての図柄列Z1〜Z3を停止表示させた場合に所定の位置に停止表示される共通の図柄を示す。かかる処理では、通常大当たり結果に対応する予告用図柄として、非特定図柄(偶数図柄)を予告用図柄として把握する。一方ステップS3303にて、通常対応保留コマンドではなく確変対応保留コマンドである場合には、ステップS3305にて、確変大当たり結果に対応する予告用図柄を把握する処理を実行する。かかる処理では、確変大当たり結果に対応する予告用図柄として、特定図柄(奇数が付された主図柄)を予告用図柄として把握する。
ステップS3304又はステップS3305の処理を実行した後は、ステップS3306に進む。ステップS3306では、ステップS3304又はステップS3305にて把握した予告用図柄をRAM244の各種アドレス記憶エリア246に設けられた予告用図柄アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。そしてステップS3307にて、RAM244に予告条件成立フラグを格納する処理を実行してから、本大当たり用予告設定処理を終了する。
次に、図55のフローチャートを参照して特図保留予告設定処理(図53)のステップS3208の外れ用予告設定処理について説明する。
外れ用予告設定処理においては先ず、ステップS3401にて、今回受信している保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定する。今回受信しているコマンドが外れリーチ対応保留コマンドではなく完全外れ対応保留コマンドである場合には、そのまま本外れ用予告設定処理を終了する。
ステップS3401にて外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合には、ステップS3402にて外れ用の保留予告抽選処理を実行する。かかる処理では、今回受信した保留コマンドに対応する保留情報において、特図保留予告を実行するか否かの抽選を実行する。具体的には、RAM244の各種カウンタエリア249から取得した保留予告抽選カウンタの値とROM243の各種テーブル記憶エリア245から外れ用の保留予告抽選テーブルとを参照して、特図保留予告を実行するか否かの抽選を行う。本実施形態の外れ用の保留予告抽選テーブルでは、保留予告抽選に当選する確率が10%に設定されており、大当たり用の予告抽選処理よりも低く設定されている。
続くステップS3403では、ステップS3402の処理結果に基づいて、保留予告抽選に当選したか否かを判定する。保留予告抽選に当選していないと判定した場合には、そのまま本外れ用予告設定処理を終了する。保留予告抽選に当選していると判定した場合には、ステップS3404に進む。
ステップS3404では、外れリーチに対応する予告用図柄の決定処理を実行する。かかる処理では、受信している外れリーチ対応保留コマンドに基づいて、かかる保留コマンドの契機となった保留情報の特図遊技回においてリーチ表示を実行する際にリーチラインを形成する図柄を特定する。そして、このリーチラインを形成する図柄が特定図柄であれば外れリーチに対応する予告用図柄を特定図柄として決定し、リーチラインを形成する図柄が非特定図柄であれば外れリーチに対応する予告用図柄を非特定図柄として決定する。
そしてステップS3405にて、ステップS3404の処理結果に基づく予告用図柄を保留用記憶エリア250の対応するエリアに記憶する処理を実行し、ステップS3406にてRAM244に予告条件成立フラグを格納してから、本外れ用予告設定処理を終了する。
すなわち、保留予告設定処理の大当たり用予告設定処理(ステップS3207)又は外れ用予告設定処理(ステップS3208)において、受信した特図用の保留コマンドに基づいて特図保留予告を行うか否かが決定され、特図保留予告を行う場合にはRAM244に予告条件成立フラグが格納される。そして、この予告条件成立フラグが格納されることにより、その特図保留予告の対象となる特図遊技回よりも前に実行される特図遊技回にて特図保留予告の演出が変動表示制御処理(図41)において設定される。
既に説明したとおり特図保留予告用の演出としては、有効ラインL1〜L5に停止する各図柄を用いて行う演出と、再変動演出を前提として非有効ラインL6〜L11に停止する図柄も用いて行う演出(すなわち、特別保留予告の停止態様を停止表示してから再変動演出を行う演出)と、が設定されている。なお、以下の説明では、有効ラインL1〜L5に停止する各図柄を用いて行う演出を第1特図保留予告ともいい、非有効ラインL6〜L11に停止する図柄も用いて行う演出を第2特図保留予告ともいう。そして第2特図保留予告には、煽り演出を伴う演出と煽り演出を伴わない演出とが設定されている。この第2特図保留予告において煽りあり/煽りなしは、特図遊技回の変動表示時間の相違により設定される。具体的には、特図遊技回の変動表示時間としてリーチ発生時よりも短いリーチ非発生用の変動表示時間が設定されている場合には煽り演出を伴わない第2特図保留予告が実行され、それよりも長いリーチ発生時(ノーマルリーチ発生時)の変動表示時間が設定されている場合には煽り演出を伴う第2特図保留予告が実行される構成となっている。
このように変動表示時間の相違から第2特図保留予告において煽り演出を実行するか否かを決定するため、変動表示制御処理の特図変動開始用処理において、煽り演出を伴わない第2特図保留予告はリーチ非発生時(ステップS2304:NO)の特図保留予告用の演出設定処理(ステップS2307)にて設定され、煽り演出を伴う第2特図保留予告はリーチ発生用の演出設定処理(ステップS2305)にて設定される。ここでは、通常の第1特図保留予告の設定について先に説明し、その後、煽り演出あり/なしの各第2特図保留予告の設定について説明する。
特図保留予告用の演出設定処理では、図56のフローチャートに示すように、ステップS3501にて再変動演出抽選処理を実行する。かかる処理では、RAM244の各種カウンタエリア249から取得した特図保留予告における再変動演出用の抽選カウンタの値と、ROM243の各種テーブル記憶エリア245に格納されている特図保留予告における再変動演出用の抽選テーブルとを参照して特図保留予告において再変動演出を実行するか否か、すなわち第1特図保留予告及び第2特図保留予告のいずれを実行するかを決定する。再変動演出用の抽選テーブルは、大当たり結果用の抽選テーブルと外れ結果用の抽選テーブルとが設定されており、特図保留予告の対象となっている保留情報によって対応する抽選テーブルが取得される。そしてこれら抽選テーブルと抽選カウンタとを利用して第1特図保留予告を実行するか、第2特図保留予告を実行するかを決定する。
なお、大当たり結果用の抽選テーブルのほうが外れ結果用の抽選テーブルよりも第2特図保留予告となる確率が高く設定されており、本実施形態では、大当たり結果用の抽選テーブルにおいては70%が第2特図保留予告となり(30%が第1特図保留予告となり)、外れ結果用の抽選テーブルにおいては10%が第2特図保留予告となる(90%が第1特図保留予告となる)ように設定されている。
続くステップS3502では、ステップS3501の処理結果に基づいて再変動演出を実行するか否かを判定する。再変動演出を実行せずに、第1特図保留予告を実行する場合には、続くステップS3503にて、第1特図保留予告用の停止結果決定処理を実行する。この停止結果設定処理では、ステップS3306又はステップS3405にて記憶した予告用図柄の情報が、非特定図柄及び特定図柄の何れであるかを把握して、その把握した情報に基づいていずれの図柄を全ての図柄列Z1〜Z3に停止させるかを決定する。そしてこの決定した図柄に対応する第1特図保留予告用の停止結果テーブルをROM243から読み出し、通常保留予告において有効ラインL1〜L5に停止させる図柄組合せを決定する。
ここで、通常保留予告用の停止結果テーブルについて、図57(a)を参照して説明する。なお、図57(a)においては、予告対応図柄に付される数字が「7」である場合の中ラインL2における停止結果テーブルを例示している。また、各図柄列Z1〜Z3において主図柄と主図柄との間に配置される副図柄を、左右の主図柄に付される数字の中間の数字を用いて便宜的に示し、表示画面Gにおける停止結果の具体例としてアドレス情報D(1)の停止結果を簡易化して示している。
第1特図保留予告用の停止結果テーブルでは、有効ラインL1〜L5に停止させる図柄組合せによって、全ての図柄列Z1〜Z3に同一の主図柄を停止させる停止結果が複数設定されており、それぞれその停止結果の情報がアドレス情報として記憶されている。この場合、いずれの有効ラインL1〜L5においても同一の主図柄が揃って停止することはなく、且ついずれの有効ラインL1〜L5においても上図柄列Z1と下図柄列Z3にて同一の主図柄によってリーチラインが形成されることがないように設定されている。例えばアドレス情報D(1)が選択され、中ラインL2の上段と右ラインL3の中段及び下段とに予告対応図柄(7)を停止させる場合には、中ラインL2上には上から、「7」が付された主図柄、「6」と「7」の間の副図柄、「6」と「7」の間の副図柄、の順で停止させる図柄組合せが設定されている。
第1特図保留予告の停止結果の種類としては、同一の主図柄を全ての図柄列Z1〜Z3に停止させる全種類(3×3×3=27)から、有効ラインL1〜L5において同一の主図柄が揃って停止する大当たり結果に対応する図柄組合せ(5)と、リーチ外れとなる図柄組合せ(5ライン×2種類)と、を除いた数となっており、具体的には27−5−10=12種類となっている。
特図保留予告用の演出設定処理(図56)の説明に戻り、ステップS3503の停止結果決定処理では、上記の第1特図保留予告用の停止結果テーブルから1の停止結果を決定しそのアドレス情報をRAM244の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。そして続くステップS3504にて、第1特図保留予告用の演出パターン決定処理を実行する。ステップS3503にて決定した停止結果と、ステップS3504にて決定した演出パターンと、は、特図変動開始用処理のステップS2309にて停止結果コマンド及びパターンコマンドとして表示制御装置212へ出力される。そして、表示制御装置212のMPU252では、図柄表示装置41に対して、第1特図保留予告に対応する演出を実行するよう表示制御する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3において予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面G内の所定の表示位置に停止表示される。
ステップS3502にて再変動演出を実行すると判定し、第2特図保留予告を実行する場合は、ステップS3505に進む。ステップS3505〜ステップS3507では、煽りなしの第2特図保留予告を設定するための処理を行う。具体的には、ステップS3505では、第2特図保留予告用の停止結果設定処理を実行する。この停止結果設定処理では、ステップS3306又はステップS3405にて記憶した予告用図柄の情報が、非特定図柄及び特定図柄の何れであるかを把握して、その把握した情報に基づいていずれの図柄を予告対応図柄とするかを決定する。そしてこの決定した予告対応図柄に対応する第2特図保留予告用の停止結果テーブルをROM243から読み出し、第2特図保留予告において有効ラインL1〜L5に停止させる図柄組合せを決定する。
ここで、第2特図保留予告用の停止結果テーブルについて、図57(b)を参照して説明する。なお、図57(b)においては、予告対応図柄に付される数字が「7」である場合の中ラインL2における停止結果テーブルを例示している。また、各図柄列Z1〜Z3において主図柄と主図柄との間に配置される副図柄を、左右の主図柄に付される数字の中間の数字を用いて便宜的に示し、表示画面Gにおける停止図柄の具体例としてアドレス情報E(3)の停止結果を簡易化して示している。
第2特図保留予告用の停止結果テーブルでは、有効ラインL1〜L5に停止させる図柄組合せによって、枠外領域を含めて全ての図柄列Z1〜Z3に同一の主図柄を停止させる停止結果が複数設定されており、それぞれその停止結果の情報がアドレス情報として記憶されている。この場合、いずれの有効ラインL1〜L5及び非有効ラインL6〜11においても同一の主図柄が揃って停止することはなく、且ついずれの有効ラインL1〜L5においても上図柄列Z1と下図柄列Z3にて同一の主図柄によってリーチラインが形成されることがないように設定されている。例えばアドレス情報E(3)が選択され、中ラインL2の上段と右側非有効ラインL6の中段と左ラインL1における下段とに予告対応図柄(7)を停止させる場合には、中ラインL2上に上から、「7」が付された主図柄、「6」が付された主図柄、「7」と「8」の間の副図柄、の順で停止させる図柄組合せが設定されている。
そして第2特図保留予告の停止結果の種類としては、枠外領域の非有効ラインL6〜L11を含めて同一の主図柄を全ての図柄列Z1〜Z3に停止させる全種類(5×5×5=125)から、有効ラインL1〜L5において同一の主図柄が揃って停止する大当たり結果に対応する図柄組合せ(5)と、非有効ラインL6〜L11において同一の主図柄が揃って停止する非有効揃いの図柄組合せ(6)と、リーチ外れとなる図柄組合せ(5ライン×4種類)と、上記通常保留予告の図柄組合せ(12)と、を除いた数となっており、具体的には、125−5−6−20−12=82種類となっている。
第2特図保留予告では、有効ラインL1〜L5に停止する図柄に加えて非有効ラインL6〜L11に停止する図柄を利用して特図保留予告を行うため、第1特図保留予告と比較してその停止結果の種類が多くなっている。したがって、特図保留予告における出目が多彩なものとなり、演出の多様化が実現されている。
特図保留予告用の演出設定処理(図56)の説明に戻り、ステップS3505の停止結果決定処理では、上記の第2特図保留予告用の停止結果テーブルから一の停止結果を決定しそのアドレス情報をRAM244の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。そして続くステップS3506にて、第2特図保留予告用の演出パターン決定処理を実行する。
ステップS3505にて決定した停止結果とステップS3506にて決定した演出パターンとは、変動開始用処理のステップS2309にてパターンコマンド及び停止結果コマンドとして表示制御装置212へ出力される。そして表示制御装置212のMPU252では、図柄表示装置41に対して、第2特図保留予告に対応する演出を実行するよう表示制御する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面G内の所定の表示位置に停止表示される。
ステップS3506の処理を実行した後は、ステップS3507にてRAM244に枠外フラグを格納する処理を実行する。これにより、変動中用処理(図48)においてステップS2706にて肯定判定し、再変動演出を行うことが可能となる。
ステップS3504又はステップS3507の処理を実行した後は、ステップS3508にてRAM244に予告実行フラグを格納する処理を実行した後、本特図保留予告用の演出設定処理を終了する。予告実行フラグは、予告条件が成立し、いずれかの特図保留予告を実行する特図遊技回であることをMPU242が把握するためのフラグである。
次に、煽り演出を伴う第2特図保留予告の設定に関する処理を説明する。かかる処理は、特図変動開始用処理におけるリーチ発生用の演出設定処理(図45)にて行う。
再度図45を参照して説明すると、これから開始する特図遊技回がリーチ発生に対応する特図遊技回であり、且つそのリーチ態様がノーマルリーチ表示である場合(ステップS2501:YES)であって、予告条件成立フラグが格納されている場合(ステップS2504:YES)には、ステップS2505に進む。ステップS2505では特図変動開始用処理におけるステップS2301にてRAM244に記憶した情報を、リーチ発生の遊技回から煽り演出ありの第2特図保留予告を行う遊技回であることに書き換える処理を実行する。
続くステップS2506では第2特図保留予告用の停止結果決定処理を実行し、ステップS2507では第2特図保留予告用の演出パターン決定処理を実行する。これらの処理は上記ステップS3505及びステップS3506の処理と同様である。そしてステップS2506にて決定した停止結果と、ステップS2507にて決定した演出パターンと、は、変動開始用処理のステップS2309にてパターンコマンド及び停止結果コマンドとして表示制御装置212へ出力される。表示制御装置212のMPU252では、図柄表示装置41に対して、第2特図保留予告に対応する演出を実行するよう表示制御する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面Gの所定の表示位置に停止表示される。
続くステップS2508ではRAM244に枠外フラグを格納する処理を実行し、ステップS2509ではRAM244に煽り演出フラグを格納する処理を実行する。これにより、特図変動中用処理において、ステップS2701にて肯定判定して煽り演出用の処理が行われ、また、ステップS2708にて肯定判定して再変動演出用の処理が行われる。そしてステップS2510にてRAM244に予告実行フラグを格納する処理を実行してから、リーチ発生用の演出設定処理を終了する。
すなわち、煽り演出を伴わない第2特図保留予告の設定に際しては煽り演出フラグの格納処理が行われず、煽り演出を伴う第2特図保留予告に際しては煽り演出フラグの格納処理が行われ、それ以外の停止結果決定処理や演出パターン決定処理については処理構成が同じとなっている。
また、リーチ発生用の演出設定処理では、停止結果は上記第2特図保留予告の場合と同様であるものの再変動演出を行わない非有効予告演出に関する処理も行う。かかる処理は、ステップS2517の非有効予告抽選処理において非有効予告演出に当選した場合(ステップS2518:YES)に、ステップS2521〜ステップS2525にて行う。
すなわち、ステップS2521では変動開始用処理におけるステップS2301にてRAM244に記憶した情報を、リーチ発生の遊技回から第2特図保留予告演出を行う遊技回に書き換える処理を実行する。因みに、上記のとおり当該特図遊技回では特図保留予告演出ではなく非有効予告演出が行われるものの、当該第2特図保留予告と非有効予告とでは、図柄の停止結果や演出パターンが同様であり再変動演出が行われるか否かのみが異なっている。そのためステップS2521では、先ずは今回の特図遊技回の演出として第2特図保留予告演出を行う特図遊技回として記憶する。このようにすることで、記憶する特図遊技回の情報の種類を少なくし、記憶容量の削減を図っている。
続くステップS2522では、第2特図保留予告用の停止結果設定処理を実行し、ステップS2523では第2特図保留予告用の演出パターン決定処理を実行する。かかる処理は上記ステップS2506及びステップS3506、ステップS2507及びステップS3507の処理と同様である。そしてステップS2522にて決定した停止結果と、ステップS2523にて決定した演出パターンと、は、変動開始用処理のステップS2309にてパターンコマンド及び停止結果コマンドとして表示制御装置212へ出力される。そして表示制御装置212のMPU252では、図柄表示装置41に対して、第2特図保留予告に対応する変動表示を実行するよう表示制御する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面Gの所定の表示位置に停止表示される。ただし、上記処理においては枠外フラグを格納していないため、上記のとおり実行される演出としては第2特図保留予告演出ではなく非有効予告演出となる。
そしてステップS2524にて、RAM244の各種フラグ格納エリア247に非有効予告フラグを格納する処理を実行する。非有効予告フラグは、非有効予告演出を行う遊技回であることをMPU242が把握するためのフラグである。
続くステップS2525ではRAM244に煽り演出フラグを格納する処理を実行する。これにより、特図変動中用処理においてステップS2701にて肯定判定し、煽り演出用の処理が行われる。ステップS2525の処理を実行した後は、本リーチ発生用の演出設定処理を終了する。
さらに上記の非有効予告演出は、煽り演出を伴わないものもある。これは特図変動開始用処理における通常外れ用の演出設定処理(ステップS2308)にて設定する。かかる処理について、再度図47のフローチャートを参照して説明する。
ステップS2605にて行われる非有効予告抽選処理にて非有効予告演出に当選した場合(ステップS2606:YES)、ステップS2609に進む。ステップS2609では、今回の特図遊技回の演出として非有効予告演出をRAM244に記憶する処理を実行する。また、ステップS2609では、第2特図保留予告用の停止結果設定処理を実行する。ステップS2610では、第2特図保留予告用の演出パターン決定処理を実行する。これらの処理は上記ステップS2506、ステップS2522及びステップS3505、ステップS2507、ステップS2523及びステップS3506の処理と同様である。そしてステップS2609にて決定した停止結果とステップS2610にて決定した演出パターンとは、変動開始用処理のステップS2309にてパターンコマンド及び停止結果コマンドとして表示制御装置212へ出力される。
表示制御装置212のMPU252では、図柄表示装置41にて特別保留予告に対応する変動表示を実行するよう表示制御する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面Gの所定の表示位置に停止表示される。ただし、上記処理においては枠外フラグを格納していないため、演出としては第2特図保留予告演出ではなく非有効予告演出となる。
すなわち非有効予告演出では停止結果が第2特図保留予告と同様(すなわち特別保留予告の停止態様)であり、また、非有効予告演出と第2特図保留予告演出とでは再変動演出の有無だけが異なるため演出パターンも同様としている。このように表示画面Gにおける停止結果の内容を共通化しつつ、再変動演出によってその効果(第2特図保留予告演出となるか非有効予告演出となるかの)を異ならせることで、演出の多様化と変動表示のための処理の簡素化との両立を図っている。
ステップS2610の処理を実行した後は、ステップS2611にて、RAM244に非有効予告フラグを格納する処理を実行してから、本通常外れ用の演出設定処理を終了する。
以上のように、各特図遊技回の開始に際して表示画面Gにおける停止結果や変動パターンが決定されて各特図遊技回の演出が行われる。ここで、特図遊技回の演出が行われているタイミングで作動口33,34への入賞が発生し、その入賞に基づく保留情報が特図保留予告の対象となる場合もある。この場合、本実施形態においては実行中の特図遊技回において特図保留予告を行うための処理が行われる。以下、この処理について説明する。
この処理は特図変動中用処理のステップS2709及びステップS2710にて行われる。再度図48を参照して説明すると、ステップS2709では、RAM244に予告条件成立フラグが格納されているにも関わらず、RAM244に予告実行フラグが格納されていない状況であるか否かを判定する。ここで、本パチンコ機10では、既に説明したように、予告条件成立フラグが格納されている状況において特図変動開始用処理が実行されることで予告実行フラグが格納される。したがって、予告条件成立フラグが格納されているにも関わらず予告実行フラグが格納されていない状況とは、特図変動開始用処理が実行された後に、すなわち1遊技回における図柄の変動表示が開始された後に、作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について特図保留予告を実行すべき条件が成立したことを意味する。
ステップS2709にて肯定判定した場合、ステップS2710にて差し替え用処理を実行してから、本特図変動中用処理を終了する。一方、ステップS2709にて否定判定した場合には、そのまま本特図変動中用処理を終了する。
ここで、図58のフローチャートを参照して差し替え用処理について説明する。
差し替え用処理においては、先ずステップS3601にて非有効予告フラグが格納されているか否かを判定する。非有効予告フラグが格納されていると判定した場合には、続くステップS3602にて非有効予告フラグを消去する。そしてステップS3603にてRAM244に枠外フラグを格納し、ステップS3603にてRAM244に予告実行フラグを格納してから、本差し替え用処理を終了する。
すなわち本実施形態においては、特図遊技回の開始に際して第2特図保留予告と停止結果は同一であるものの再変動演出が行われる非有効予告演出が設定されている場合には、その非有効予告演出を再変動演出が行われる第2特図保留予告に変更する。この場合、停止図柄の修正が必要なく処理負荷の局所的な増加を抑制することができる。
一方、ステップS3601にて非有効予告フラグが格納されていない場合には、ステップS3605にて停止結果修正処理を実行してから、本差し替え用処理を終了する。
ここで、図59のフローチャートを参照して停止結果修正処理について説明する。
停止結果修正処理においては、先ずステップS3701にて実行中の特図遊技回がスーパーリーチ表示に対応する特図遊技回か否かを判定する。スーパーリーチ表示に対応する特図遊技回であると判定した場合には、そのまま本停止図柄修正処理を終了する。つまり、スーパーリーチ表示の場合には、予告条件が成立しても特図保留予告を行わずそのままスーパーリーチ表示を行う。
一方、スーパーリーチ表示に対応する特図遊技回ではないと判定した場合には、ステップS3702にてRAM244から予告用図柄の情報を読み出す。そしてステップS3703にて、全ての図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
本パチンコ機10における図柄の変動表示について再度図36を参照して説明すると、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、最初に上図柄列Z1、中図柄列Z2及び下図柄列Z3の全ての図柄列において表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上、不能又は難しくなるように高速変動表示(又は第1速度表示)が行われる。その後、変動開始からT1の期間が経過することで、図36(a)に示すように、先ず上図柄列Z1について、当該上図柄列Z1における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示(又は第1速度表示よりも遅い第2速度表示)に切り換えられ、変動開始からT2の期間が経過した場合に上図柄列Z1における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT2の期間が経過した場合には、図36(b)に示すように、下図柄列Z3について、当該下図柄列Z3における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられ、変動開始からT3の期間が経過した場合に下図柄列Z3における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT3の期間が経過した場合には、図36(c)に示すように、中図柄列Z2において、当該中図柄列Z2における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる。そして、変動開始からT4の期間が経過した場合に、中図柄列Z2における変動表示が停止される。
上記構成において、上記T1,T2,T3,T4の期間はROM243に記憶されている各種演出テーブルに応じて、より詳細には各種演出パターンと1対1で対応させて定められている。そして、リーチ演出などは、上記T3の期間の経過後であって、上記T4の期間が経過するまで行われる。
なお、上図柄列Z1の図柄の変動表示が停止されるタイミングと下図柄列Z3の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。同様に、下図柄列Z3の図柄の変動表示が停止されるタイミングと中図柄列Z2の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、上記T1,T2,T3が特図遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数に応じて、より詳細には遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数と1対1で対応させて定められている構成としてもよい。更には、特図遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数が最大保留個数である場合には、T1,T2,T3のいずれかが「0」に設定されていてもよい。
既に説明した通り、MPU242では、RAM244に設けられた経過カウンタを用いて図柄表示装置41における図柄の変動表示の開始からの時間を計測している。また、ROM243に設けられた経過テーブルには、上記T1,T2,T3に対応した各カウンタ値の情報が、特図遊技回の開始に際して設定され得る演出パターンの情報と1対1で対応付けられた状態で記憶されている。そして、ステップS3703では、現状の経過カウンタに記憶されている値が、経過テーブルにおける上記T1に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定することで、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
図59のフローチャートに示すように、ステップS3703にて全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS3704にて第1修正処理を実行してから、本停止結果修正処理を終了する。また、ステップS3703にて全図柄列Z1〜Z3が高速変動中ではない場合、すなわち上記T1の期間の経過後である場合には、ステップS3705にて下図柄列Z3が高速変動中であるか否かを判定する。かかる処理では、現状の経過カウンタに記憶されている値が、経過テーブルにおける上記T2に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。下図柄列Z3が高速変動中である場合、すなわち上記T2の期間の経過前である場合には、ステップS3706にて第2修正処理を実行してから、本停止結果修正処理を終了する。また、ステップS3705にて下図柄列Z3が高速変動中ではない場合、すなわち上記T2の期間の経過後である場合には、ステップS3707にて中図柄列Z2が高速変動中であるか否かを判定する。かかる処理では、現状の経過カウンタに記憶されている値が、経過テーブルにおける上記T3に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。中図柄列Z2が高速変動中である場合、すなわち上記T3の期間の経過前である場合には、ステップS3708にて第3修正処理を実行してから、本停止結果修正処理を終了する。ステップS3707にて中図柄列Z2が高速変動中ではない場合、すなわち上記T3の期間の経過後である場合には、停止結果の修正を行わず、そのまま本停止結果修正処理を終了する。
以下、ステップS3704の第1修正処理、ステップS3706の第2修正処理、ステップS3708の第3修正処理について説明する。
第1修正処理では、図60のフローチャートに示すように、ステップS3801にて再変動演出抽選処理を実行し、ステップS3802にてこの抽選に当選したか否かを判定する。ステップS3801及びステップS3802の処理は、特図保留予告用の演出設定処理におけるステップS3501及びステップS3502の処理と同様である。ステップS3805にて再変動演出に当選した場合、ステップS3803にてRAM244に枠外フラグを格納する処理を実行する。これにより、次回以降の特図変動中用処理においてステップS2706にて肯定判定して、再変動演出用の処理が行われることになる。
続くステップS3804では、実行中の特図遊技回がノーマルリーチ表示に対応する遊技回であるか否かを判定する。ノーマルリーチ表示である場合には、ステップS3805にてRAM244に煽りフラグを格納する処理を実行する。これにより、次回以降の特図変動中用処理においてステップS2701にて肯定判定することになる。
ステップS3802にて再変動演出に当選していない場合、ステップS3804にてノーマルリーチ表示ではない(リーチ非発生である)場合、又はステップS3805の処理を実行した後は、ステップS3806に進む。ステップS3806では、ROM243から第1段階修正情報群としての第1段階修正用テーブルを参照する。第1段階修正用テーブルは、図61(a)に示すように、スーパーリーチ表示が発生する場合を除いた当初の演出パターンの情報と予告用図柄の情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第1修正用の演出パターンの情報が設定されており、さらに各第1修正用の演出パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第1修正用の演出パターンの情報は全て、変動開始からT1の期間が経過した後の演出パターンの情報として設定されている。但し、各第1修正用の演出パターンの情報は、当初設定されていた演出パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
ちなみに、第1段階修正用テーブルでは、第1特図保留予告及び第2特図保留予告のそれぞれの演出パターンの情報が予告用図柄の情報と対応させて設定されている。そのため、上記ステップS3802にて再変動演出に当選している場合と、当選していない場合とで、参照する演出パターンは異なっている。
続くステップS3807では、ステップS3702にて特定した予告用図柄の種類情報と、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている実行中の演出パターンの情報と、の組合せに対応した第1修正用のアドレス情報(第1修正用情報)を第1段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、RAM244の各種アドレス記憶エリア246に設けられた修正アドレス記憶エリアに格納する。
修正アドレス記憶エリアに、第1修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU242では経過カウンタの情報に基づき変動開始から上記T1の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第1修正用の演出パターンの情報に対応した演出を行うように表示発光部63及びスピーカ部64を駆動制御する。
そしてステップS3808にて、上記ステップS3807にて格納した第1修正用のアドレス情報を含む修正コマンドを表示制御装置212へ出力する。表示制御装置212では、修正コマンドを受信することに基づいて第1修正用のアドレス情報をワークRAM254の表示側修正アドレス記憶エリアに格納する。また、表示制御装置212のプログラムROM253には、図61(a)に示す第1段階修正用テーブルと同様のテーブルが記憶されている。そして第1修正用のアドレス情報から第1修正用の変動表示パターンを特定し、かかる変動表示パターンにて図柄の変動表示を実行する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面Gの所定の位置に停止表示される。
ステップS3808の処理を実行した後は、ステップS3809にてRAM244に予告実行フラグを格納する処理を実行してから、本第1修正処理を終了する。
次に、図62のフローチャートを参照してステップS3706の第2修正処理について説明する。
第2修正処理においては、先ずステップS3901にて、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている情報に基づき有効ラインL1〜L5における上図柄列Z1の停止図柄の情報を把握する。この場合、停止図柄の種類情報として、主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を判定対象の図柄として特定する。
続くステップS3902では、ステップS3901にて特定した判定対象の図柄について第1修正条件が成立しているか否かを判定する。当該第1修正条件は、予告用図柄の情報が特定図柄、すなわち奇数が付された主図柄である場合には、判定対象の図柄が特定図柄であれば第1修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数が付された主図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合に第1修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
第1修正条件が成立していないと判定した場合にはステップS3903に進み、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている情報に基づき枠外領域(非有効ラインL6〜L11)における上図柄列Z1の停止図柄の情報を把握する。この場合、停止図柄の種類情報として、主図柄が0個の場合と2個の場合とが存在するが、0個の場合には判定対象が存在しないものとして図柄の特定を行わず、2個の場合にはその両方を判定対象の図柄として特定する。
続くステップS3904では、ステップS3903にて特定した判定対象の図柄について第2修正条件が成立しているか否かを判定する。当該第2修正条件は、上記第1修正条件と同様に、予告用図柄の情報が特定図柄、すなわち奇数が付された主図柄である場合には、判定対象の図柄が特定図柄であれば第2修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数が付された主図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合に第2修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
すなわち、第1修正条件と第2修正条件とでは、判定対象となる図柄が異なり、第1修正条件は有効ラインL1〜L5に停止する図柄を判定対象とし、第2修正条件は非有効ラインL6〜L11(枠外領域)に停止する図柄を判定対象とする。このように、枠外領域の停止図柄を判定対象とすることにより、修正条件が成立する可能性が向上する。詳細には、ステップS3901では、停止図柄が特定図柄と非特定図柄との組合せの場合には予告用図柄がいずれであっても第1修正条件は成立するものの、停止図柄が特定図柄と非特定図柄のうちの一方であって予告用図柄が他方である場合には第1修正条件は成立しない。これに対して、ステップS3904では、この第1修正条件が成立しない場合であっても、枠外領域にはその他方の図柄が停止図柄となっているため第2修正条件は成立する。
ステップS3904にて第2修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま停止図柄修正処理を終了する。すなわち、第2修正条件の非成立時は、保留予告を実行せずに特図変動開始用処理において設定された演出パターンにて特図遊技回の演出を続行する。ちなみに、ステップS3904で否定判定する場合とは、有効ラインL1〜L5の上図柄列Z1に2個の主図柄が停止する場合であってその停止図柄が特定図柄同士であり(1と9が付された主図柄)、さらに予告用図柄が非特定図柄である場合だけである。
ステップS3904にて第2修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS3905にてRAM244に枠外フラグを格納する処理を実行する。これにより、次回以降の特図変動中用処理のステップS2706にて肯定判定し、再変動演出用の処理が行われることになる。
続くステップS3906では、実行中の特図遊技回がノーマルリーチ表示に対応する特図遊技回であるか否かを判定する。ノーマルリーチ表示に対応する特図遊技回であると判定した場合には、ステップS3907にてRAM244に煽りフラグを格納する処理を実行する。これにより、次回以降の特図変動中用処理においてステップS2701にて肯定判定することになる。
ステップS3902にて第1修正条件が成立している場合、ステップS3906にてノーマルリーチ表示ではない(リーチ非発生である)場合、又はステップS3907の処理を実行した後は、ステップS3908に進む。ステップS3908では、ROM243に記憶されている第2段階修正情報群としての第2段階修正用テーブルを参照する。第2段階修正用テーブルは、図61(b)に示すように、スーパーリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第2修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第2修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第2修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT2の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第2修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
因みに、第2段階修正用テーブルでは、第1特図保留予告及び第2特図保留予告のそれぞれの演出パターンの情報が予告用図柄の情報と対応させて設定されている。そのため、上記ステップS3902にて第1修正条件が成立して第1特図保留予告に修正する場合と、ステップS3904にて第2修正条件が成立して第2特図保留予告に修正する場合とで、参照する演出パターンは異なっている。
続くステップS3909では、ステップS3902又はステップS3904にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報と、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている実行中の特図遊技回の演出パターンの情報と、の組合せに対応した第2修正用のアドレス情報(第2修正用情報)を第2段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正アドレス記憶エリアに格納する。
なお、複数の図柄が判定対象となった場合においていずれの図柄についても修正条件が成立する場合には、抽選などによって上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄を決定するように構成されている。但し、これに限定されることはなく、付されている数字が小さい側の図柄又は大きい側の図柄が、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。
修正アドレス記憶エリアに第2修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU242では経過カウンタの情報に基づき変動開始から上記T2の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第2修正の変動表示パターンの情報に対応した演出を行うように表示発光部63及びスピーカ部64を駆動制御する。
そしてステップS3910では、上記ステップS3909にて格納した第2修正用のアドレス情報を含む修正コマンドを表示制御装置212へ出力する。表示制御装置212では、修正コマンドを受信することに基づいて第2修正用のアドレス情報をワークRAM254の表示側修正アドレス記憶エリアに格納する。表示制御装置212のプログラムROM253には、図61(b)に示す第2段階修正用テーブルと同様のテーブルが記憶されている。そして第2修正用のアドレス情報から第2修正用の変動表示パターンを特定し、かかる変動表示パターンにて図柄の変動表示を実行する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面Gの所定の位置に停止表示される。
ステップS3910の処理を実行した後は、ステップS3911にてRAM244に予告実行フラグを格納する処理を実行してから、本第2修正処理を終了する。
次に、図63のフローチャートを参照してステップS3708の第3修正処理について説明する。
第3修正処理においては、先ずステップS4001にて、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている情報に基づき上図柄列Z1の停止図柄の情報と下図柄列Z3の停止図柄の情報とを把握する。この場合、上図柄列Z1の停止図柄の情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定する。また、下図柄列Z3の停止図柄の情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定する。
続くステップS4002では、ステップS4001にて特定した判定対象の図柄について第3修正条件が成立しているか否かを判定する。当該第3修正条件は、上図柄列Z1の判定対象の図柄と下図柄列Z3の判定対象の図柄とに、同一種の共通の図柄が存在している場合には修正条件が成立していると判定されないように設定されている。また、同一種の共通の図柄が存在している場合であっても、予告用図柄の情報が特定図柄、すなわち奇数が付された主図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が特定図柄である場合に第3修正条件が成立していると判定されるように設定され、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数が付された主図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が非特定図柄である場合に第3修正条件が成立していると判定されるように設定されている。さらに第3修正条件では、上記同一種の共通の図柄が存在している場合であってもリーチ表示に対応する停止結果の場合、すなわち当該同一種の共通の図柄によってリーチラインが形成される場合には第3修正条件が成立しないように設定されている。
第3修正条件が成立していないと判定した場合には、ステップS4003にて、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている情報に基づいて、枠外領域における上図柄列Z1の停止図柄の情報と、下図柄列Z3の情報とを把握する。この場合、上図柄列Z1の停止図柄の情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定する。また、下図柄列Z3の停止図柄の情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定する。
続くステップS4004では、ステップS4001及びステップS4003にて特定した判定対象の図柄について第4修正条件が成立しているか否かを判定する。当該第4修正条件は、枠外領域を含めた上図柄列Z1の判定対象の図柄と下図柄列Z3の判定対象の図柄とに、同一種の共通の図柄が存在している場合には修正条件が成立していると判定されないように設定されている。また、同一種の共通の図柄が存在している場合であっても、予告用図柄の情報が特定図柄、すなわち奇数が付された主図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が特定図柄である場合に第4修正条件が成立していると判定されるように設定され、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数が付された主図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が非特定図柄である場合に第4修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
ここで、第4修正条件では第3修正条件とは異なり、上記同一種の共通の図柄が存在している場合に、非有効ラインL6〜L11に停止する図柄でリーチラインが形成される場合には、上記他の条件が成立していることを条件に第4修正条件が成立するように設定されている。本実施形態では、リーチ外れ演出が実行される遊技回は特図保留予告の対象とはならない。つまり、有効ラインL1〜L5に停止する図柄を判定対象とする第3修正条件では、リーチラインが形成される場合には、当該第3修正条件が成立しないように設定されている。
これに対して上記第4修正条件では、変動表示の結果としてリーチ外れの停止結果となる特図遊技回、すなわち、変動表示が終了し、その停止結果が特図保留予告のように全ての図柄列Z1〜Z3に同一種の図柄が停止する態様となった場合には、当該特図遊技回を特図保留予告として扱うように設定されている。さらに、非有効ラインL6〜L11に停止する図柄にてリーチラインが形成される場合には、リーチ表示を行わないようにしている。つまり、第4修正条件では、非有効ラインL6〜L11に停止する図柄によってリーチラインが形成される場合には、上記のようにリーチ表示が行われないものの結果としてリーチ外れの停止結果となる特図遊技回であるとして、第4修正条件が成立するように設定されている。
上記のように、枠外領域の停止図柄を判定対象とすることにより、修正条件が成立する可能性が向上する。詳細には、上図柄列Z1の図柄と下図柄列Z3の図柄とに同一種の共通の図柄が存在するパターンは、有効ラインL1〜L5のみを判定対象とする場合はリーチとなるパターンを除いて1種類の図柄に対して4パターンであるのに対して、枠外領域を含めると12パターンであり3倍となる。
ステップS4004にて第4修正条件が成立していない場合には、そのまま第3修正処理を終了する。すなわちこの場合は、特図保留予告を実行せずに特図変動開始用処理において設定された演出パターンに従って当該特図遊技回の演出を続行する。
ステップS4004にて第4修正条件が成立している場合には、ステップS4005にてRAM244に枠外フラグを格納する処理を実行する。これにより、次回以降の特図変動中用処理のステップS2706にて肯定判定し、再変動演出用の処理が行われることになる。なお本第3修正処理においては、上記第1,第2修正処理のように修正前がノーマルリーチ表示であるか否かの判定処理は設定されていない。これは、本第3修正処理において、修正前がノーマルリーチ表示の場合は、第3修正条件及び第4修正条件のいずれもが成立しないためである。
ステップS4002にて第3修正条件が成立している場合、又はステップS4005の処理を実行した後は、ステップS4006に進む。ステップS4006では、ROM243に記憶されている第3段階修正情報群としての第3段階修正用テーブルを参照する。第3段階修正用テーブルは、図61(c)に示すように、スーパーリーチが発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第3修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第3修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第3修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT3の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第3修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
因みに、第3段階修正用テーブルでは、第1特図保留予告及び第2特図保留予告のそれぞれの演出パターンの情報が予告用図柄の情報と対応させて設定されている。そのため、上記ステップS4002にて第3修正条件が成立して第1特図保留予告に修正する場合と、ステップS4004にて第4修正条件が成立して第2特図保留予告に修正する場合とで、参照する演出パターンは異なっている。
続くステップS4007では、ステップS4002又はステップS4004にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報と、各種アドレス記憶エリア246に記憶されている実行中の特図遊技回の演出パターンの情報と、の組合せに対応した第3修正用のアドレス情報(第3修正用情報)を第3段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正アドレス記憶エリアに格納する。
なお、複数の図柄が判定対象となった場合においていずれの図柄についても修正条件が成立する場合には、抽選などによって上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄を決定するように構成されている。ただし、これに限定されることはなく、付されている数字が小さい側の図柄又は大きい側の図柄が、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。
修正アドレス記憶エリアに第3修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU242では経過カウンタの情報に基づき変動開始から上記T3の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第3修正用の変動表示パターンの情報に対応した演出を行うように表示発光部63及びスピーカ部64を駆動制御する。
そしてステップS4008にて、上記ステップS4007にて格納した第3修正用のアドレス情報を含む修正コマンドを表示制御装置212へ出力する。表示制御装置212では、修正コマンドを受信することに基づいて第3修正用のアドレス情報をワークRAM254の表示側修正アドレス記憶エリアに格納する。また、表示制御装置212のプログラムROM253には、図61(c)に示す第3段階修正用テーブルと同様のテーブルが記憶されている。そして第3修正用のアドレス情報から第3修正用の変動表示パターンを特定し、かかる変動表示パターンにて図柄の変動表示を実行する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全図柄列Z1〜Z3にて予告用図柄の情報に対応した図柄が表示画面Gの所定の位置に停止表示される。
ステップS4008の処理を実行した後は、ステップS4009にてRAM244に予告実行フラグを格納する処理を実行してから、本第3修正処理を終了する。
以上の結果、特図遊技回の変動表示が行われている最中に特図側の予告条件が成立した場合に、当該変動表示が行われている特図遊技回において特図保留予告が実行され得るようになる。この場合、図柄の修正処理において枠外領域もその修正のための判定対象としたことで、修正できる可能性が飛躍的に向上し、特図保留予告を実行する機会を増やすことができる。
<普図側の各種演出に関する処理について>
次に、普図側の各種演出に関する処理について説明する。普図側の各種演出に関する処理としては、大別して、普図遊技回の演出制御に関する普図変動表示制御処理と、サポート状態用の演出制御に関するサポート状態用処理と、普図側の保留表示の演出制御に関する普図保留制御処理と、が設定されている。これらの処理は、所定の周期(例えば2msec)ごとに起動される。
<普図変動表示制御処理>
先ず、演出制御装置82のMPU242によって実行される普図変動表示制御処理について以下に説明する。普図変動表示制御処理では、主制御装置81から送信された普図変動用コマンドを受信している場合に、図柄表示装置41において1遊技回分の普図図柄の変動表示を開始させるとともに、主制御装置81から送信された普図変動終了コマンドを受信している場合に、普図図柄の変動表示を最終停止表示させる処理を実行する。
普図変動表示制御処理では、図64のフローチャートに示すように、ステップS4101にて普図遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置41にて1遊技回分の普図図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。1遊技回分の普図図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS4102にて、主制御装置81から送信された普図変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。普図変動用コマンドを受信していない場合には、そのまま本普図変動表示制御処理を終了する。普図変動用コマンドを受信している場合には、ステップS4103にて普図変動開始用処理を実行した後に、本普図変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の普図図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS4104にて、主制御装置81から送信された普図変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。普図変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS4105にて普図変動中用処理を実行した後に、本普図変動表示制御処理を終了する。普図変動中用処理では、普図変動開始用処理にて決定された演出内容で普図遊技回を実行するように、表示制御装置212を制御する。ステップS4104にて普図変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS4106にて普図変動終了用処理を実行した後に、本普図変動表示制御処理を終了する。普図変動終了用処理では、普図遊技回の終了用の処理として、普図遊技回の遊技結果を報知すべく変動表示を終了するとともに、普図遊技回にて使用した各種フラグやカウンタのクリア処理を実行する。
<普図変動開始用処理>
普図変動開始用処理は、主制御装置81から送信された普図変動用コマンドを受信したことに基づき、普図遊技回用の演出を開始させるための処理である。ここでは、普図変動開始処理の説明に先立って、普図遊技回の演出内容について、図65(a)の概略図を参照しながら説明する。
既に説明したとおり、表示画面Gにおける普図遊技回の変動表示は、普図表示領域Pにおける2個の表示部の表示色の切換によって行われる。例えば、図65(a1)に示すように、2個の表示部の表示色が同色又は略同色の第1表示色(例えば白色)で表示された状況から普図遊技回が開始されると、図65(a2)に示すように、一方の表示部の表示色がそれまでの色とは異なる色である第2表示色(例えば青色)に切り換えられる(図では表示部の色の違いをハッチにより異ならせて表示している)。その後、図65(a3)に示すように、当該第2表示色に切り換えられた側の表示部の色が元の第1表示色に切り換えられるとともに、他方の表示部の色が第1表示色から第2表示色に切り換えられ、図65(a4)に示すように、再度それぞれの表示部の色の切り換えが行われる。普図遊技回の変動表示は、基本的にはこの2つの表示部の表示色の切り換えの繰り返し(図65(a2) → 図65(a3) → 図65(a4) → 図65(a2)の繰り返し)によって行われる。この表示色の切り換えは約0.5secで1周するように設定されており、切り換え前後のそれぞれの表示を遊技者は識別することが困難となっている。
普図遊技回の変動表示時間が経過すると、普図遊技回の遊技結果としてサポート状態へ移行する開放結果か外れ結果かの報知が行われる。開放結果の場合には、図65(a5)に示すように、2個の表示部がいずれも第2表示色となって変動表示が終了し、外れ結果の場合には、図65(a1)に示すように、2個の表示部がいずれも第1表示色となって変動表示が終了する。すなわち、普図遊技回において変動表示の態様及び遊技結果の報知態様(変動表示の停止結果)は、特図遊技回側と比較して単純な構成となっている。
さて、本実施形態における普図変動開始用処理では、図65(b)のフローチャートに示すように、先ず、ステップS4201にて、今回受信した普図変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81は普図変動用コマンドを送信する場合には普図種別コマンドも送信する。したがって、ステップS4201では、今回受信した普図変動用コマンドとともに受信している普図種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、遊技結果の情報(開放結果か外れ結果)を特定する。そして、ステップS4201では、上記特定した情報から、開放結果か否かの情報及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をRAM244の保留用記憶エリア250における第2副側実行エリアSAE2に記憶する。
続くステップS4202では、ステップS4201にて把握した情報に基づいて、今回開始する普図遊技回における停止結果を設定する処理を実行する。すなわち、ステップS4201にて特定した情報が開放結果であった場合には、今回の普図遊技回における変動表示の終了時に2個の表示部を第2表示色で停止表示するように停止結果を設定し、また、ステップS4201にて特定した情報が外れ結果であった場合には、今回の普図遊技回における変動表示の終了時に2個の表示部を第1表示色で停止表示するように停止結果を設定する。
そして、ステップS4203では、普図遊技回用の演出を開始するように、表示制御装置212へコマンド出力をする処理を実行してから、本普図変動開始用処理を終了する。表示制御装置212のMPU252では、その受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41に対して、今回の普図遊技回における演出を実行するための表示制御を行う。なお、上記のように普図遊技回としては、上記普図表示領域Pにおける2個の表示部の表示色の切り換えを行うだけであるため、表示制御装置212では、上記コマンドを受信したことに基づいて周期的に当該表示部の表示色の切り換え表示を実行するように図柄表示装置41の表示制御を行う。
<サポート状態用処理>
次に、演出制御装置82のMPU242によって実行されるサポート状態用処理について、図66のフローチャートを参照して説明する。サポート状態用処理では、主制御装置81から送信された普図オープニングコマンドや普図エンディングコマンド等のサポート状態用のコマンドに基づいて、図柄表示装置41においてサポート状態中の演出を行うための処理を実行する。
すなわち、ステップS4301では、普図遊技回の実行中であるか否かを判定する。普図遊技回の実行中である場合には、そのままサポート状態用処理を終了する。この処理では、上記の普図変動表示制御処理において、普図変動開始用処理が実行されてから普図変動終了用処理が終了するまでの間が普図遊技回の実行中であり、より具体的には、主制御装置81側の役物用表示部44や図柄表示装置41における普図表示領域Pにおいて変動表示が開始され、当該変動表示が終了して普図側の当否抽選の結果が停止結果として報知されるまでを普図遊技回の実行中であると判定する。なお、この判定については、例えば、普図変動開始用処理のステップS4203の普図遊技回用の演出を開始する処理において、RAM244の各種フラグ格納エリア247に普図実行中フラグを格納する。そして、普図変動終了用処理において確定表示を実行する(変動表示を終了させる)際に、当該普図実行中フラグを消去する構成とし、ステップS4301にて当該フラグが格納されているか否かを判定する構成とするとよい。
普図遊技回の実行中ではない場合には、ステップS4302へ進み、直前の普図遊技回の遊技結果がサポート状態への移行に対応する結果であったか否かを判定する。より具体的には、直前の普図遊技回の遊技結果が開放結果であったか否かを判定する。開放結果ではなく、外れ結果であった場合には、そのままサポート状態用処理を終了する。開放結果であった場合には、ステップS4303へ進む。
なお、このサポート状態中の演出においても、特図側の遊技状態に応じて異ならせる構成としてもよい。また、普図側の各開放結果によってサポート状態中の演出を異ならせる構成とし、特図側の遊技状態によって選択される開放結果が異なり得ることで、サポート状態中の演出が異なる構成としてもよい。このようにすれば、特図側の状態に応じてサポート状態の報知を好適に行うことができる。
ステップS4303では、サポート状態へ移行した結果として電動役物34aの開放制御を実行中であるか否かを判定する。開放制御を実行中である場合には、ステップS4305へ進み、サポート状態中処理を行ってから当該サポート状態用処理を終了する。ステップS4305のサポート状態中処理では、サポート状態において電動役物34aの開閉制御が行われている状況、すなわち、特図側の保留が取得され易い状況であることを報知するための処理を行う。当該報知としては、例えば、図柄表示装置41の普図表示領域Pに隣接する領域等において、「お助け中!」や「狙え!」といった文字表示や、特図側の保留表示領域Ga,Gb(特に下作動口34に対応する第2保留表示領域Gb)において背景色をそれまでの背景色とは異なる色に変更したりする構成等が考えられる。
ステップS4303にて開閉制御を実行中ではないと判定した場合、すなわち、直前の普図遊技回の遊技結果が開放結果であっても現在電動役物34aの開閉制御を実行中ではない場合には、ステップS4304に進む。ステップS4304に進む場合とは、電動役物34aの開閉制御が行われる前の待機時間すなわちオープニング期間(OP期間)や、電動役物34aの開閉制御が行われた後であって次の普図遊技回の開始までの待機時間すなわちエンディング期間(ED期間)や、普図遊技回の契機となる普図側の保留情報の取得が行われていない状況などが考えられる。本実施形態では、サポート状態中の演出として、特にOP期間やED期間の演出を行うための処理が設定されており、以下のステップS4305〜ステップS4312では、これらOP期間やED期間中の演出を行うための処理を実行する。なお、以下の説明では、図27、図28、図30及び図31を再度参照しながら説明する。
ステップS4305では、普図オープニングコマンドを受信したか否かを判定する。図27に示すように、普図オープニングコマンドは、主制御装置81側の普図遊技状態移行処理(ステップS1708)において設定されるコマンドであり、このコマンドには、普図遊技回の遊技結果(振分結果)の内容が含まれている。ステップS4305にて普図オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS4306にてOP演出の内容を把握する処理を実行する。図31に示すように、本実施形態では、普図側のOP演出の内容は遊技結果(振分結果)と1対1で対応しており、演出制御装置82側では、普図遊技回の遊技結果を把握するだけで、OP演出の内容を把握することが可能となっている。すなわち、第1開放結果A1,A2、第2開放結果B2,B3、第3開放結果C2,C3であれば、OP演出を実行しないものと把握する。また、第1開放結果A3、第2開放結果B1であればOP1演出を実行するものと把握する。第3開放結果C1であればOP2演出を実行するものと把握する。
続くステップS4307では、ステップS4306の処理結果に基づいて、OP演出を実行するか否かを判定する。OP演出を実行すると判定した場合には、ステップS4308にてOP演出の実行処理を行う。OP演出の実行処理では、表示制御装置212へOP演出の内容(OP1演出かOP2演出か)の情報が含まれるコマンドを出力する。当該コマンドを受信した表示制御装置212は、OP演出用の画像データをキャラクタROM256から読み出し、その画像データの内容が表示画面Gにて表示されるように図柄表示装置41を制御する。これにより、図柄表示装置41の表示画面Gでは対応するOP演出が行われる(図30(a))。
ステップS4305にて普図オープニングコマンドを受信していない場合、ステップS4307にてOP演出を実行しないと判定した場合、又はステップS4308の処理を実行した後は、ステップS4309へ進む。ステップS4309では、普図エンディングコマンドを受信したか否かを判定する。図28に示すように、普図エンディングコマンドは、主制御装置81側の役物開閉処理(ステップS1819)において設定されるコマンドであり、このコマンドには、普図遊技回の遊技結果(振分結果)の内容が含まれている。ステップS4309にて普図エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS4310にてED演出の内容を把握する処理を実行する。図31に示すように、本実施形態では、OP演出と同じように、普図側のED演出の内容は遊技結果(振分結果)と1対1で対応しており、演出制御装置82側では、普図遊技回の遊技結果を把握するだけで、ED演出の内容を把握することが可能となっている。すなわち、第1開放結果A1,A2、第2開放結果B2,B3、第3開放結果C2,C3であれば、ED演出を実行しないものと把握する。また、第1開放結果A3、第2開放結果B1であればED1演出を実行するものと把握する。第3開放結果C1であればED2演出を実行するものと把握する。
続くステップS4311では、ステップS4310の処理結果に基づいて、ED演出を実行するか否かを判定する。ED演出を実行すると判定した場合には、ステップS4312にてED演出の実行処理を行う。ED演出の実行処理では、表示制御装置212へED演出の内容(ED1演出かED2演出か)の情報が含まれるコマンドを出力する。当該コマンドを受信した表示制御装置212は、ED演出用の画像データをキャラクタROM256から読み出し、その画像データの内容が表示画面Gにて表示されるように図柄表示装置41を制御する。これにより、図柄表示装置41の表示画面Gでは対応するED演出が行われる(図30(b))。
ステップS4309若しくはステップS4311にて否定判定した場合、又はステップS4312の処理を実行した後は、本サポート状態用処理を終了する。
すなわち、本実施形態では、普図遊技回の結果としてサポート状態への移行が行われるが、それ用の演出として、特図側の演出と比較して、普図遊技回中の演出も簡素なものであるし、サポート状態中の演出も簡素なものとなっている。そして、演出制御装置82側では、主制御装置81側で把握した内容(遊技結果)をそのまま利用してそれらの演出を実行するだけであるため、特図側の演出用処理と普図側の演出用処理とが並行して実行される構成において、普図側の演出用処理の処理負荷の軽減が図られており、その分、特図側の演出に処理容量を配分することが可能となる。
<普図保留予告に関する処理の説明>
本実施形態では、特図側の保留予告だけでなく、普図側においても、普図側の当否判定の結果が報知される普図遊技回の実行よりも前のタイミングで当該普図側の当否判定が行われた場合の結果に対応する普図保留予告が行われる場合がある。以下、普図保留予告を実行するための処理を説明する。
<主制御装置81にて行われる処理>
普図保留予告に関する処理としては、主制御装置81のMPU202にて実行される処理と、演出制御装置82にて実行される処理と、が設定されている。そこで、先ず主制御装置81側の処理について説明し、その後、演出制御装置82側の処理について説明する。
<普図保留用処理>
先ず、主制御装置81のMPU202にて実行される普図保留用処理について、図67(a)のフローチャートを参照して説明する。既に説明したとおり、普図保留用処理は、タイマ割込み処理のスルー用の入賞処理のステップS206にて実行される処理である。
普図保留用処理では、ステップS4401にて、スルーゲート35への今回の入賞に基づきスルー用の入賞処理におけるステップS205にて取得した保留情報のうち普図当否判定用の情報、すなわち開放乱数カウンタC4からラッチした情報と、開放種別用の情報、すなわち開放種別カウンタC5からラッチした情報と、を把握する。
続くステップS4402では、RAM204に高頻度サポートフラグが格納されているか否かを判定することで、現状のサポートモードの高低を判定する。低頻度サポートモードである場合にはステップS4403にて低頻度サポートモード用の当否テーブルを参照し、高頻度サポートモードである場合にはステップS4404にて高頻度サポートモード用の当否テーブルを参照する。図8(c)に示すように、本実施形態では、サポートモードの高低に関わらず共通の当否テーブルを使用することとしているため、ステップS4403及びステップS4404で参照する当否テーブルは同じものとなる。
そして、ステップS4405では、ステップS4401で把握した開放乱数カウンタC4の情報と、ステップS4403又はステップS4404にて参照した当否テーブルの情報と、に基づいて、今回取得した普図用の保留情報が開放結果に当選しているか否かを判定する。開放結果に当選していると判定した場合には、ステップS4406にて、RAM204に高頻度サポートフラグが格納されているか否かを判定することで、現状のサポートモードの高低を判定する。低頻度サポートモードである場合にはステップS4407にて図10(a)に示す低頻度サポートモード時の振分テーブルを参照し、高頻度サポートモードである場合にはステップS4408にて図10(b)に示す高頻度サポートモード時の振分テーブルを参照する。そして、ステップS4409にて、ステップS4401で把握した開放種別カウンタC5の情報と、ステップS4407又はステップS4408にて参照した振分テーブルの情報と、に基づいて、今回取得した普図用の保留情報に基づいて移行するサポート状態の種類を把握する。
ステップS4405にてサポート状態が発生しないと判定した場合、又はステップS4409にてサポート状態の種類を把握した後は、ステップS4410に進む。ステップS4410では、電役保留エリア233に記憶されている情報に基づいて、普図側の保留情報の個数(普図保留記憶数FN)を把握する処理を実行する。そして、ステップS44111にて普図保留コマンドを、演出制御装置82への出力対象として設定する処理を実行してから、本普図保留用処理を終了する。
普図保留コマンドは、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が普図保留コマンドである旨の情報や普図保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、普図保留個数の情報が設定可能となっている。図67(b)に示すように、本実施形態では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に各種普図保留コマンドが記憶されている。この各種普図保留コマンドとしては、普図側の当否抽選の結果及び振分結果に応じて、それぞれ1対1で対応するコマンドが記憶されている。具体的には、普図側の当否抽選の結果として開放結果である場合には、その後の振分結果に応じて、A1〜A3,B1〜B3,C1〜C3コマンドが記憶されており、また、普図側の当否抽選の結果が外れ結果である場合には外れコマンドが記憶されている。
図31に示すように、第1開放結果A1,A2と第2開放結果B3及び第3開放結果C3と、第1開放結果A3及び第2開放結果B1と、は、互いに電動役物34aの開閉態様は異なるものの、OP期間及びED期間の長さやOP演出及びED演出に関しては同じものとなっている。さらに、第2開放結果B1と第3開放結果C1とは、OP期間及びED期間の長さと、電動役物34aの開閉態様と、は同じ結果であるものの、OP演出及びED演出の内容が相違している。また、第2開放結果B2及び第3開放結果C2と、第2開放結果B3及び第3開放結果C3と、は、互いにOP期間及びED期間の長さと、電動役物34aの開閉態様と、OP演出ED演出の内容と、のいずれもが同じものとなっている。これらのコマンドを受信した演出制御装置82側の処理については、以下で説明するが、このように、各種演出内容や演出期間、開閉態様等が共通するものであっても、それぞれコマンドを異ならせることで、演出制御装置82側での演出の拡張性を持たせることが可能となる。
<演出制御装置82にて実行される普図保留制御処理について>
次に、演出制御装置82のMPU202にて実行される普図保留制御処理について、図68(a)のフローチャートを参照しながら説明する。普図保留制御処理は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理であり、所定周期(例えば、2msec周期)で起動される。
先ずステップS4501にて、主制御装置81から普図用のいずれかの保留コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS4501にて肯定判定をした場合には、ステップS4502にて、受信した保留コマンドに対応する処理として普図保留予告設定処理を実行する。
ここで、本実施形態では、普図保留予告として、第3保留表示領域Gcに表示する保留用画像の種類を異ならせる演出が設定されている。すなわち、普図側の当否判定の結果が報知される普図遊技回の実行よりも前のタイミングで当該普図側の当否判定が行われた場合の結果に対応する保留用画像が、第3保留表示領域Gcに表示される。そして、本実施形態では、普図用の保留用画像として、図68(b)に示すように、普図用の保留用画像SPとして、通常保留用画像SPAと特別保留用画像SPBとが設けられており、これら保留用画像SPA,SPBは、見た目上、色や形が異なるように設定されている。なお、図では、ハッチの有無により見た目を異ならせて表示している。ステップS4502の普図保留予告設定処理では、これら普図用の保留用画像の設定を行う。普図保留予告設定処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS4503では、RAM244の各種カウンタエリア249に記憶されている役物用副側保留記憶数DFNを1加算する。またステップS4503では、受信した保留コマンドの保留情報をRAM244に記憶する処理を実行する。上記のとおり、RAM244には保留情報を記憶するエリアとして保留用記憶エリア250が設けられており、当該保留用記憶エリア250には副側電役保留エリア250cが設けられている。そしてステップS4503では、副側電役保留エリア250cにおける第1エリア〜第4エリアの空エリアのうち、最も数字の小さいエリア(先に当否判定の対象となるエリア)に保留コマンドに含まれる情報を記憶する。保留コマンドには、既に説明したとおり、普図側の遊技結果の情報が含まれている。ステップS4503では、これらの情報を対応するエリアに記憶する処理を実行する。
ステップS4501にて否定判定をした場合又はステップS4503の実行後は、ステップS4504に進み、普図シフトコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS4504にて肯定判定をした場合には、ステップS4505にて役物用副側保留記憶数DFNを1減算する。またステップS4505では、保留記憶数の減少に対応させた処理(例えば、第3保留発光部47の発光制御を行ったり、表示画面Gにて表示する保留情報を変更する処理)を実行する。さらに、ステップS4505では、シフト処理を実行する。このシフト処理では、保留用記憶エリア250の各エリアに設定されている保留情報を下位エリア側に順にシフトさせる。具体的には、副側電役保留エリア250cにおける第1エリアの保留情報をクリアするとともに、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内の保留表示情報をシフトする。
ステップS4504にて否定判定をした場合又はステップS4505の処理の実行後は、本普図保留制御処理を終了する。
<普図保留予告設定処理>
ここで、図69(a)のフローチャートを参照してステップS4502の普図保留予告設定処理について説明する。
ステップS4601では、現状の役物用副側保留記憶数SFNを把握する処理を実行する。続くステップS4602では、今回受信した普図保留コマンドの種類を把握することで、普図側の当否抽選の結果を把握する。そして、ステップS4603にて、特図側の遊技状況を把握する処理を実行する。本実施形態では、上記の普図用の保留用画像の設定、すなわち普図保留予告を行う際に、普図側の当否抽選の結果だけでなく、特図側の遊技状況も参照する。そして、特図側の遊技状況によって、普図側の保留予告の実行確率が相対的に高低となる予告低確率状態と予告高確率状態とのいずれかに設定する。この特図側の状況把握処理については、後に詳細に説明する。
ステップS4604では、ステップS4603の処理結果に基づいて、予告高確率状態に設定したか否かを判定する。予告高確率状態ではなく予告低確率状態に設定した場合には、ステップS4605にて各種テーブル記憶エリア245から予告低確率テーブルを参照する。一方、予告高確率状態に設定した場合には、ステップS4606にて各種テーブル記憶エリア245から予告高確率テーブルを参照する。
これら予告低確率テーブルと予告高確率テーブルとは、普図側の当否抽選の結果が同じ場合で比較して、普図保留予告を実行する確率(すなわち普図用の保留用画像を、通常保留用画像SPAではなく特別保留用画像SPBとする確率)が相対的に高低となるように設定されている。より具体的には、図69(b)に示すように、普図側の当否抽選の結果が外れ結果である場合には、予告低確率テーブルが参照されると特別保留用画像SPBは選択されず、予告高確率テーブルが参照されると10%の確率で特別保留用画像SPBが選択される。また、普図側の当否抽選の結果が開放結果である場合には、予告低確率テーブルが参照されると、5%の確率で特別保留用画像SPBが選択され、予告高確率テーブルが参照されると50%の確率で特別保留用画像SPBが選択される。なお、開放結果の種類によって特別保留用画像SPBの選択確率(普図保留予告の実行確率)を異ならせる構成としてもよいし、特別保留用画像SPBを複数種類設定しておき、いずれかの開放結果となる期待度や高入賞サポート状態となる期待度に応じて選択される特別保留用画像SPBの種類を異ならせる構成としてもよい。但し、普図保留予告が特図側の補助的な演出であるという観点からすると、特図側の演出の邪魔にならない程度に、本実施形態のように単純な構成とするほうが好ましい。
続くステップS4607では、ステップS4605又はステップS4606にて参照したテーブルと、今回受信している普図保留コマンドの情報(当否抽選の結果)と、に基づいて、普図保留予告に当選しているか否かを判定する。ステップS4607にて普図保留予告に当選していないと判定した場合には、ステップS4608にて、普図用の保留用画像を通常保留用画像SPAとして仮設定する。また、ステップS4607にて普図保留予告に当選していると判定した場合には、ステップS4609にて、普図用の保留用画像を特別保留用画像SPBとして設定する。
ここで、ステップS4608では普図用の保留用画像を通常保留用画像SPAとして仮設定するのに対して、ステップS4609では普図用の保留用画像を特別保留用画像SPBとして設定する。そして、ステップS4608にて仮設定した後、ステップS4610では、タイミング変更処理を実行する。この処理では、上記ステップS4608にて仮設定した保留用画像を、その後のタイミングで特別保留用画像SPBに変更可能か否かを判定する処理を行う。そして、この変更処理によって、ステップS4608にて仮設定された保留用画像が確定する。この変更処理については、後に詳細に説明する。
そして、ステップS4611では、ステップS4609又はステップS4610にて設定した保留用画像の情報が含まれる保留表示コマンドを表示制御装置212へ出力する処理を実行する。その後、本普図保留予告設定処理を終了する。保留表示コマンドを受信した表示制御装置212は、対応する保留用画像の画像データをキャラクタROM256から読み出し、対応する第3保留表示領域Gcの単位表示領域Gc1〜Gc4に表示するよう図柄表示装置41を表示制御する。
<特図側の状況把握処理>
次に、ステップS4603の特図側の状況把握処理について、図70のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS4701では、開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合には、ステップS4702にて高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。高頻度サポートモードである場合には、ステップS4703にて、その高頻度サポートモードが、回数制限ありの高頻度サポートモードであるか否か、すなわち、当該高頻度サポートモードの契機となった特図側の遊技結果が通常大当たり結果であったか否かを判定する。なお、この判定には、例えばRAM244の各種フラグ格納エリア247等を用いる構成とするとよい。具体的には、特図側の遊技結果が通常大当たり結果であったことに基づいて、当該各種フラグ格納エリア247に制限ありフラグを格納し、制限回数(100回)の遊技回を実行した後、又は、いずれかの確変大当たり結果となったことに基づいて当該フラグを消去する構成とする。そして、この制限ありフラグの有無を確認することで、回数制限ありの高頻度サポートモード中であるか否かを判定することができる。
ステップS4703にて回数制限ありの高頻度サポートモード中である場合には、ステップS4704にて当該回数制限ありの高頻度サポートモードにおいて、高頻度サポートモードが継続する残りの特図遊技回の回数を把握する処理を実行する。この判定には、例えばRAM244の各種カウンタエリア249等を用いる構成とするとよい。具体的には、上記の特図側の遊技結果が通常大当たり結果であったことに基づいて、当該各種カウンタエリア249の所定のカウンタに上限回数を入力する。そして、特図遊技回を実行する度に当該所定のカウンタを1ずつ減算する処理を行う。ステップS4704では、当該所定のカウンタの値を確認することで、回数制限ありの高頻度サポートモードにおける残りの特図遊技回の回数を把握することができる。
続くステップS4705では、ステップS4704の処理結果に基づいて、当該残りの特図遊技回の回数が所定回数以下であるか否かを判定する。本実施形態では、所定回数を4回として設定しており、下作動口34への入賞に基づく保留情報の上限記憶数と同数となっている。
ステップS4701にて開閉実行モード中ではないと判定した場合、ステップS4703にて回数制限なしの高頻度サポートモード中ではないと判定した場合、又はステップS4705にて所定回数以下ではないと判定した場合には、ステップS4706に進む。ステップS4706では、RAM244の各種フラグ格納エリア247に予告低確率フラグを格納することで、予告低確率状態に設定する。その後、本特図側の状況把握処理を終了する。
一方、ステップS4702にて高頻度サポートモード中ではないと判定した場合、又はステップS4705にて回数制限ありの高頻度サポートモードであっても残り特図遊技回の回数が所定回数以下ではないと判定した場合には、ステップS4707に進む。ステップS4707では、上記ステップS4601の把握結果に基づいて、現状の役物用副側保留記憶数SFNが所定数(本実施形態では「2」)以上であるか否かを判定する。役物用副側保留記憶数SFNが所定数未満の場合には、ステップS4706に進み、予告低確率状態に設定する。役物用副側保留記憶数SFNが所定数以上である場合には、ステップS4708に進み、RAM244の各種フラグ格納エリア247に予告低確率フラグを消去することで、予告高確率に設定する。その後、本特図側の状況把握処理を終了する。
<タイミング変更処理>
次に、ステップS4610におけるタイミング変更処理について、図71のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS4801では、普図保留予告の実行タイミングを今回の普図保留予告設定処理の起動タイミングから所定時間分だけ仮に遅らせる処理を実行する。具体的には、所定時間として、例えばステップS4601にて把握した役物用副側保留記憶数SFNを1減算したタイミング(すなわち、普図遊技回の1変動表示時間分)を普図保留予告の実行タイミングとして仮変更する。この場合、役物用副側保留記憶数SFNが0である場合、すなわち、現在普図遊技回を実行していない場合には、所定時間として、予め定められた時間(例えば、普図遊技回の1変動表示時間よりも短い10sec)後に普図保留予告を実行するものとして仮変更する。
続くステップS4802では、上記ステップS4801にて仮変更した実行タイミングが、開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合には、ステップS4803にて、仮変更した実行タイミングが高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。高頻度サポートモードである場合には、ステップS4804にて、その高頻度サポートモードが、回数制限ありの高頻度サポートモードであるか否か、すなわち、当該高頻度サポートモードの契機となった特図側の遊技結果が通常大当たり結果であったか否かを判定する。
ステップS4804にて回数制限ありの高頻度サポートモード中である場合には、ステップS4805にて当該回数制限ありの高頻度サポートモードにおいて、高頻度サポートモードが継続する残りの特図遊技回の回数を把握する処理を実行する。そして、続くステップS4806にて、ステップS4805の処理結果に基づいて、当該残りの特図遊技回の回数が所定回数以下(上記ステップS4705と同じで、本実施形態では4回以下)であるか否かを判定する。
ステップS4802にて開閉実行モード中ではないと判定した場合、ステップS4804にて回数制限なしの高頻度サポートモード中ではないと判定した場合、又はステップS4806にて所定回数以下ではないと判定した場合には、ステップS4807に進む。ステップS4807では、上記ステップS4608にて仮設定した普図用の保留用画像を、通常保留用画像SPAとして確定する処理を実行する。その後、本タイミング変更処理を終了する。一方、ステップS4803にて高頻度サポートモード中ではないと判定した場合、又はステップS4806にて回数制限ありの高頻度サポートモードであっても残り特図遊技回の回数が所定回数以下ではないと判定した場合には、ステップS4808に進み、普図用の保留用画像の変更タイミング(上記ステップS4801にて仮変更したタイミング)を記憶する処理を実行する。そして、ステップS4809にて、上記ステップS4608にて仮設定した普図用の保留用画像を、上記ステップS4808にて記憶した変更タイミングで特別保留用画像SPBとして変更するように記憶する処理を実行する。その後、本タイミング変更処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
特図側の遊技状態(遊技状況)によって、予告低確率状態か予告高確率状態に設定され、その設定された状態によって、その後の普図側の保留予告を実行するための処理が異なる構成とした。このようにすることで、特図側の遊技状態に合わせて、普図側の保留予告を好適に行うことが可能となる。普図側の当否抽選の結果とは、下作動口34への入賞が許容されるサポート状態への移行の有無であり、サポート状態へ移行すると特図側の保留情報が取得され易くなるため、サポート状態への移行可能性を事前に報知する普図保留予告について、遊技者は高い関心を寄せるものと考えられる。
しかし、特図側の遊技状態によっては、例えば、開閉実行モード中のように、大入賞口32aへの入賞が頻繁に発生し得る状況においては、下作動口34への入賞が発生してもさほど(通常遊技状態時と比較して)嬉しくないであろうし、そのような演出が行われるよりも、むしろ開閉実行モードを祝福するような演出が行われたほうが、遊技者にとっては優越感に浸れる等の理由で喜ばしいものと考えられる。そこで、開閉実行モード中においては、なるべく普図保留予告が行われないようにしたため、特図側の演出を存分に楽しませることが可能となる。
また、本実施形態では、開閉実行モード後に高頻度サポートモードへ移行する構成としている。高頻度サポートモード中においては、高入賞サポート状態へ頻繁に移行するため、下作動口34への入賞が発生し易い。一方で、開閉実行モード中は低頻度サポートモードに設定されるため、開閉実行モード直後においては下作動口34への入賞に基づく保留情報がさほど記憶されていない状況が発生し易い。そして、下作動口34への入賞に基づく保留情報の当否判定のほうが上作動口33への入賞に基づく保留情報の当否判定よりも、遊技者にとっては有利な構成となっている。そのような構成において、仮に開閉実行モード中にサポート状態への移行可能性等が報知されると、その開閉実行モード中になるべく下作動口34へ入賞させるべく、遊技球の発射を一旦停止し、そのサポート状態となるタイミングで発射を開始する、といった所謂止め打ちを行う行為が行われる可能性がある。このような止め打ちが行われると、遊技ホールの管理者にとっては、不正な発射操作を行う不正行為との見分けがつきにくく、結果として不正行為を発見しにくくなる、という不都合が生じ得る。そこで、本実施形態のように、開閉実行モード中においては普図保留予告が行われにくい構成とすれば、上記のような止め打ちが行われることを未然に防ぎ、結果として不正行為を発見し易くすることが可能となる。
また、開閉実行モード直後においても、開閉実行モード中に取得された普図側の保留情報についての普図保留予告が行われていると、その普図保留予告に合わせて遊技球を発射させる、すなわち、サポート状態へ移行するまで遊技球の発射を停止する、といった行為が行われることも考えられる。そこで、上記のように開閉実行モード中は普図保留予告が行われにくい構成とすれば、開閉実行モード中だけでなく、その後に止め打ちが行われることを未然に防ぐことも可能となる。
一方、高頻度サポートモードに移行すると、高入賞サポート状態が頻繁に発生し得る。そのような状況において、サポート状態の発生を事前報知する普図保留予告が頻繁に行われると、せっかく演出を行っているのにもかかわらず、遊技者にとっては煩わしいものと感じてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、普図保留予告が行われにくくしたため、上記のように普図保留予告を煩わしいものと感じさせてしまう不都合の発生を回避することができる。換言すると、サポート状態が発生しにくい低頻度サポートモード時に普図保留予告を行うからこそ、サポート状態への移行可能性の事前報知について、遊技者はお得感を感じるものと考えられる。そこで、そのように遊技者の感情に合わせて演出を設定すれば、演出を好適に楽しませることが可能となる。
高頻度サポートモード中であっても回数制限ありの高頻度サポートモード中においては、その残り回数によっては、サポート状態の発生を知りたいと感じる場面も考えられる。例えば、その残り回数が、下作動口34への入賞に基づく保留情報の上限記憶数(4個)以下となると、現状記憶されている保留情報の特図側の当否抽選が終了すると(現時点から4回の当否抽選が行われる)、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行するため、遊技者としては、なるべく現状記憶されている保留情報の当否抽選が行われている間に下作動口34へ入賞させておきたいと考えるものと思われる。そのようにすれば、回数制限ありの上限回数に加えて、下作動口34への入賞に基づく保留情報の上限記憶数分だけ、特図側の当否抽選を得られることになり、遊技者にとっては有利となるからである。そこで、このような状況になった場合には普図保留予告が行われ易い構成としたため、遊技者は安心して下作動口34を狙って遊技球を発射させることができる。
換言すると、このような回数制限ありの高頻度サポートモードの終了間際の状況において普図保留予告が行われにくい構成とすると、遊技者としては、サポート状態が発生するか否かがわからないのであれば、その間に下作動口34へ入賞させるといったメリットよりも、遊技球を発射させずに高頻度サポート状態が終了するのを待って無駄球を減らすというメリットのほうが大きくもなり得る。そのため、遊技者によっては止め打ちを行いたくもなると思われ、上記構成のようにすることで止め打ちを抑制する、という効果も見込むことが可能となる。
普図側の当否抽選の結果として、電動役物34aの開閉態様が同様となる複数の結果(例えば第2開放結果B2と第3開放結果C2や、第2開放結果B3と第3開放結果C3等)を設定し、これら複数の結果それぞれについて普図保留コマンドを設定した。普図保留コマンドは、スルーゲート35への入賞に基づいて、サブ側の制御装置である演出制御装置82へ出力されるものである。そのため、演出制御装置82側としては、開閉態様は同じであっても、それらの普図保留コマンドの種類を把握するだけで、遊技結果を判定する必要が生じない。つまり、仮に、一の普図保留コマンドに対してこれらの複数の結果のいずれの結果であるかの情報を設定する構成とすると、演出制御装置82側でそれを読み取る処理を設定する必要が生じ得る。さらに、一の普図保留コマンドに対してこれらの複数の結果のいずれの結果であるかの情報を設定する構成においては、これらの遊技結果の情報として当否抽選用のカウンタ(開放乱数カウンタC4や開放種別カウンタC5等)を設定する構成も考えられる。そうすると、仮に主制御装置81と演出制御装置82間のコマンドの入出力を読み取る不正行為が行われた場合に、その普図保留コマンドに含まれる情報が解析されて普図側の当否抽選用のカウンタも読み取られる可能性が高くなる。これに対して、普図保留コマンドの種類を異ならせれば、仮に普図保留コマンドが読み取られたとしても当該当否抽選用のカウンタは読み取られることはないし、当否抽選用のカウンタそのものをコマンドに設定せずに遊技結果のみをコマンドに設定する構成と比較しても、コマンドに含まれる情報と当否抽選用のカウンタとの対応付けが、本実施形態のほうが困難となり、不正に解析する行為を抑止することが可能となる。
サポート状態の前後の待機期間として、普図用のOP期間やED期間を、特図側の遊技状態に応じて異ならせる構成とした。このようにすることで、サポート状態の前後の演出(OP演出やED演出)を行う時間を、特図側の遊技状態に合わせて設定することができ、これらの演出を好適に実行することが可能となる。
OP期間やED期間について、高頻度サポートモード中よりも低頻度サポートモード中のほうがOP期間やED期間が短くなるように設定した。低頻度サポートモード中においては、サポート状態となることは比較的まれであるため、下作動口34への入賞が許容されれば、遊技者にとってはそれをメリットと感じ得る。そこで、低頻度サポートモード中においてはOP期間やED期間においてサポート状態の開始/終了を報知することの意義があるものと考えられる。これに対して、高頻度サポートモード中においては、サポート状態が頻繁に発生し得るものであり、そもそもそれを前提として、持ち球を余り減らさない遊技状態として設定されているものである。そのため、遊技者としては、そのような状況においてサポート状態が発生して下作動口34への入賞が許容されることは、低頻度サポートモード時よりもメリットと感じ得ないものと考えられる。さらに、上記のようにこのように頻繁に発生するサポート状態に対して、それぞれ前後の待機期間が長く設定されていると、その分、サポート状態となる頻度は低下すると考えられるし、演出が頻繁に行われることで、それを煩わしいものと感じさせてしまう可能性もある。そこで、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとのOP期間やED期間を上記のように設定すれば、それぞれの遊技状態に応じて、サポート状態や演出の頻度を調節することが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、特図側の状況把握処理が上記第1の実施形態と異なっている。以下、本実施形態における特図側の状況把握処理について、図72のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS4901では、特図遊技回を実行中であるか否かを判定する。特図遊技回を実行中である場合には、続くステップS4902にて、実行中の特図遊技回の残り時間を把握する処理を実行する。なお、この処理では、上記の修正処理等で参照するRAM244の各種カウンタエリア249に設けられた経過カウンタの値が参照される。
続くステップS4903では、実行前の特図側の保留情報に係る変動表示時間の情報を把握する処理を実行する。演出制御装置82のROM243における各種テーブル記憶エリア245には、主制御装置81側の変動表示時間テーブルと同じ変動表示時間テーブルが記憶されている。そして、演出制御装置82の保留用記憶エリア250に記憶されている特図側の保留情報(第1副側保留エリア250aや第2副側保留エリア250bに記憶されている保留情報)には、変動表示時間に関する情報が含まれている。ステップS4903では、これらの保留用記憶エリア250に記憶されている特図側の保留情報について、それぞれ変動表示時間に関する情報を把握する処理を実行する。
ここで、既に説明したとおり、リーチ表示が発生する保留情報については変動表示時間が予め設定される一方で、リーチ表示が発生しない保留情報については当否判定時の保留個数に応じて変動表示時間の長さが異なる。そこで、本実施形態では、ステップS4903の処理実行時の保留情報の個数に基づいて、リーチ非発生時の変動表示時間を特定する構成としている。
なお、特図側の各保留情報についてリーチ表示が発生しない保留情報を、ステップS4903の処理時の保留個数に応じて特定する構成に代えて、又は加えて、リーチ表示が発生しない保留情報についての変動表示時間を、仮の変動表示時間(例えば、選択され得る変動表示時間のうちの一番長い変動表示時間や一番短い変動表示時間やそれらの平均の変動表示時間)として特定する構成としてもよい。
ステップS4903の処理を実行した後は、ステップS4904にて、ステップS4902にて把握した実行中の特図遊技回の残りの変動表示時間と、ステップS4903にて把握した未消化の保留情報に係る特図遊技回の変動表示時間と、を加算する処理を実行する。なお、この処理では、RAM244の各種カウンタエリア249に設けられた演算用のカウンタを用いるとよい。また、ステップS4902やステップS4903の処理を行うたびにこの演算用のカウンタに変動表示時間の情報を加算する構成としてもよい。
ステップS4904の処理を実行した後は、ステップS4904の処理結果に基づいて、ステップS4909にて、特図側の遊技回の総残り変動表示時間が所定時間(例えば120sec)以上であるか否かを判定する。ステップS4901にて特図遊技回を実行中ではないと判定した場合、又はステップS4905にて所定時間未満と判定した場合には、ステップS4906にて予告低確率状態に設定する。これに対して、ステップS4905にて所定時間以上であると判定した場合には、ステップS4907にて予告高確率状態に設定する。ステップS4906又はステップS4907の処理を実行した後は、本状況把握処理を終了する。
このように本実施形態では、特図遊技回の残りの変動表示時間が長いほど、普図保留予告が実行され易い構成としたため、特図側の遊技回の実行状況に応じて普図側の演出を設定することが可能となる。例えば、特図遊技回の残りの変動表示時間が長い場合においては、遊技者としては遊技球の発射を停止してその特図遊技回の消化を待つことが考えられる。これに対して、下作動口34への入賞が発生すればその入賞に基づく保留情報に係る当否抽選が行われるだけでなく、遊技者は特典として賞球を得ることができるため、普図保留予告によってサポート状態の発生可能性の報知が行われれば、遊技球の発射を継続する意義が生じ、上記のような特図遊技回の消化待ち期間をなくすだけでなく、止め打ちを抑制する効果も見込むことができる。
なお、特図側の遊技回の変動表示時間を把握する構成に代えて、又は加えて、特図側の保留情報の個数を把握して、それに基づいて普図保留予告の設定を行う構成としてもよい。保留情報の個数のみを把握する構成とすれば、簡素な構成で上記の効果を奏することが可能となるし、保留情報の個数と変動表示時間とを把握する構成とすれば、例えば、保留情報の個数が所定数(1個)以下なら変動表示時間の長さに関わらず予告高確率状態に設定する等の構成とすることも可能となり、普図保留予告の設定方法をより多様なものとすることができる。
また、特図側の全保留情報の変動表示時間に基づいて普図保留予告の設定を行う構成としたが、特図側の保留情報に所定の保留情報(例えば、スーパーリーチとなる保留情報や遊技結果が15R確変大当たり結果となる保留情報)が含まれている場合や、その所定の保留情報が所定数含まれている場合など、特図側の保留情報の一部の保留情報に基づいて普図保留予告の設定を行う構成としてもよい。
<第3の実施形態>
本実施形態では、特図側の状況把握処理が上記第1,第2の実施形態の処理と異なっている。以下、本実施形態における特図側の状況把握処理について、図73のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS5001では、特図遊技回を実行中であるか否かを判定する。この処理は、ステップS4901の処理と同様の処理である。特図遊技回を実行中である場合には、ステップS5002にて、RAM244の各種フラグ格納エリア247に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS5003にて、RAM244の各種フラグ格納エリア247に予告実行フラグが格納されているか否かを判定する。既に説明したとおり、予告条件成立フラグや予告実行フラグは特図側の保留予告に関するフラグである。より詳しくは、予告条件成立フラグは、特図側の保留コマンドを受信したことに基づいて特図保留予告を行うことが決定した場合に格納されるフラグである。また、予告実行フラグは、予告条件成立フラグが格納されている状況で行われる特図遊技回において、特図保留予告を実行する場合に格納されるフラグである。
そして、ステップS5001にて特図遊技回を実行中ではないと判定した場合、又は、ステップS5002にて予告条件成立フラグが格納されていると判定し且つステップS5003にて予告実行フラグが格納されていると判定した場合には、ステップS5004にて予告低確率状態に設定する処理を実行する。一方、ステップS5002にて予告条件成立フラグが格納されていない場合、又はステップS5002にて予告条件成立フラグが格納されていると判定し且つステップS5003にて予告実行フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS5005にて予告高確率状態に設定する。ステップS5004又はステップS5005の処理を実行した後は、本状況把握処理を終了する。
上記のように、本実施形態では、特図側の演出(特図遊技回)の実行状況として、特図保留予告の実行状況に応じて普図側の保留予告の設定を変更する構成としたため、特図側の演出へ注目させたい場面やそうではない場面に応じて普図側の演出の実行の有無を設定することができる。より具体的には、特図側の保留予告が行われている状況では普図側の保留予告は行われにくい構成とし、逆に特図側の保留予告が行われていない状況では普図側の保留予告は行われ易い構成とした。特図側の保留予告は、その後に開閉実行モードへ移行する可能性を示唆するための演出であり、そのような演出が行われている状況では、遊技者は特図側の遊技回に高い関心を寄せるものと考えられるし、仮に、その遊技者が開閉実行モードへの移行を確信している場合には、下作動口34へ入賞してもメリットがさほど感じられないものと考えられる。一方、特図側の保留予告が行われていない状況では、もちろん特図側の遊技回に関して関心は寄せてはいるものの、さらに新たな保留情報が取得されて開閉実行モードへの移行を示唆する演出が行われないか、すなわち特図保留予告が開始されないか、と遊技者は期待しているものと考えられる。そこで、特図側の保留予告が行われていない状況において、普図側の保留予告を実行してこそ、その保留予告へ大きな関心を寄せさせることが可能となる。
予告条件成立フラグが格納されているものの(ステップS5002:YES)、予告実行フラグが格納されていない(ステップS5003:NO)場合には、普図保留予告が行われ易い予告高確率状態に設定する構成とした。この状況とは、特図遊技回の開始時には予告条件成立フラグが格納されていないものの、その特図遊技回の実行中に予告条件成立フラグが格納された場合であり、本実施形態では、このような状況には、積極的に特図保留予告が行われるような処理(特図変動中用処理における差し替え用処理)を行う構成としている。そしてこのような構成としたことで、特図側の保留予告が行われる機会を増やすことが可能となっている。この場合、特図側の保留予告は遊技回の停止結果を用いて行う構成としているため、特図側の差し替え用処理が行われてから特図側の保留予告が行われるまでには、時間差がある。そして、例えば、特図遊技回が行われてから特図側の保留情報が取得された場合に、その取得された保留情報によって特図側の保留予告が行われることを遊技者が予測したとすると、その取得されてから当該実行中の特図遊技回が終了するまで遊技球の発射を停止する可能性もある(すなわち、特図側の保留予告が行われるか否かを確認するまで発射を停止して待つ可能性もある)。そうすると、その時間差の分だけ、止め打ちが行われる可能性があるといえ、このような状況において、普図側の保留予告を発生し易くする構成とすれば、遊技球の発射を継続する意義を生じさせることが可能となり、上記の止め打ちを未然に抑制することができる。
なお、本実施形態では、特図側の演出として特図保留予告を例に説明したが、特図側の演出として、例えば、リーチ表示が行われている場合には普図保留予告を実行しにくくする構成としてもよい。リーチ表示が行われていれば、特図側への注目度が高まることから、普図保留予告を行ってもその演出効果はさほど得られないと思われる。これに対して、リーチ表示が行われていなければ、リーチ表示が行われるような保留情報の取得、すなわちサポート状態の発生に興味を示すものと考えられるため、普図保留予告による演出効果は高いものと考えられる。また、リーチ表示の種類に応じて普図保留予告の設定を異ならせる構成としてもよい。例えば、スーパーリーチが行われていれば普図保留予告を実行しにくくし、ノーマルリーチが行われていれば又はリーチ表示が行われていなければ普図保留予告を実行し易くする。また、再変動演出の有無や煽り演出の有無、非有効予告演出等を普図保留予告の設定に用いてもよい。すなわち、特図側の演出において、開閉実行モードへの期待度が高い演出が行われている場合には普図保留予告を行いにくくし、開閉実行モードへの期待度がそれよりも低い演出が行われている場合には普図保留予告を行いやすくすると、特図側の演出への注目度に応じて普図側の演出を好適に実行することが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、特図側の開閉実行モードと普図側のサポート状態とが重複する場合に、特別演出を実行する。以下、そのための構成を説明する。
図74は、本実施形態における普図保留制御処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、ステップS5101にて普図保留コマンドを受信しているか否かを判定する。普図保留コマンドを受信している場合には、ステップS5102にて普図保留予告設定処理を実行する。ステップS5101及びステップS5102の処理は、上記ステップS4501及びステップS4502の処理と同様である。ステップS5102の処理を実行した後は、ステップS5103にて特図用演出設定処理を実行する。ステップS5104〜ステップS5106の処理は、ステップS4503〜ステップS4505の処理と同様である。
ここで、ステップS5103の特図用演出設定処理について、図75のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS5201では、今回受信した普図保留コマンドの情報に基づいて、普図側の当否抽選の結果を把握する処理を実行する。上記のとおりこの処理では、普図保留コマンドの種類を把握することで、普図側の当否抽選の結果を把握することができる。ステップS5202では、ステップS5201の処理結果に基づいて、今回受信した普図保留コマンドに係る保留情報が開放結果であるか否かを判定する。開放結果ではない場合には、そのまま本特図用演出設定処理を終了する。開放結果である場合には、ステップS5203に進む。
ステップS5203では、今回受信した普図保留コマンドに係る保留情報に基づくサポート状態が高入賞サポート状態であるか否かを判定する。高入賞サポート状態ではなく低入賞サポート状態であると判定した場合には、そのまま本特図用演出設定処理を終了する。高入賞サポート状態である場合には、ステップS5204に進む。
ステップS5204では、特図側の保留情報の把握処理を実行する。この処理では、保留用記憶エリア250の第1副側保留エリア250a又は第2副側保留エリア250bの各エリアに記憶されている保留情報をそれぞれ把握する処理を行う。そして、続くステップS5205では、ステップS5204の処理結果に基づいて、各保留エリア250a,250bのいずれかのエリアにいずれかの大当たり結果となる保留情報が含まれていたか否かを判定する。いずれも通常外れ結果又は特別外れ結果である場合には、そのまま本特図用演出設定処理を終了する。
ステップS5205にていずれかの大当たり結果が含まれていると判定した場合には、ステップS5206にてそれが高頻度入賞モードとなる大当たり結果であるか否か、すなわち15R確変大当たり結果又は通常大当たり結果となる保留情報であるか否かを判定する。高頻度入賞モードとなる大当たり結果ではない場合には、そのまま本特図用演出設定処理を終了する。
ステップS5206にて高頻度入賞モードとなる大当たり結果であると判定した場合には、ステップS5207に進み、普図遊技回の変動表示時間を把握する処理を実行する。かかる処理は、今回取得した普図保留コマンドに対応するサポート状態が実行されるまでの期間を把握する処理であり、具体的には、実行中の普図遊技回の残りの変動表示時間を把握するとともに、副側電役保留エリア250cに保留情報が記憶されている場合には、それぞれの保留情報の変動表示時間を把握する。この処理は、上記ステップS4902〜ステップS4904の特図側の処理に対応するものである。そして、ステップS5208にて、今回取得した普図保留コマンドに対応するサポート状態が、ステップS5104にて把握した高頻度入賞モードの開閉実行モードと、重複するか否かを判定する。
例えば、図76(a)に示すように、スルーゲート35への入賞に基づく保留情報が副側電役保留エリア250cの第3エリアに記憶され、図76(b)に示すように、第3保留表示領域Gcにおける第3単位保留表示領域Gc3に表示される保留情報であるものとする。そして、上記ステップS5208にて肯定判定する場合とは、この保留情報が高入賞サポート状態となる開放結果であり、更に、特図側の保留情報として、図76(b)に示すように、例えば第1保留表示領域Gaにおける第3単位保留表示領域Ga3に表示される保留情報として高頻度入賞モードとなる大当たり結果に対応するものが存在し、その開閉実行モードとサポート状態とが図76(a)に示すように重複する期間が存在する場合である。
この場合、ステップS5209にて、重複演出を設定してから本特図用演出設定処理を終了する。一方、ステップS5208にて否定判定した場合、すなわち、開閉実行モードとサポート状態とが重複する期間が存在しない場合には、そのまま特図用演出設定処理を終了する。
重複演出では、図76(b)に示すように、特図遊技回の変動表示の実行中に図柄列Z1〜Z3と重なる領域において上記の重複する期間が存在することを報知するように、例えば、「激熱」という文字表示を実行するとともに、スピーカ部64において効果音を発生させる。これにより、遊技者は、その後に高頻度入賞モードとなる開閉実行モードが発生すること、及びその開閉実行モード中に高入賞サポート状態となるサポート状態が発生すること、を把握することが可能となる。
以上のように本実施形態では、開閉実行モードとサポート状態とを関連付けて演出を行う構成とした。すなわち、開閉実行モード及びサポート状態はいずれも上限入賞個数が定められているものであり、それぞれ得られる賞球の上限は予め定められている。一方で、これらが重複して発生すると、開閉実行モードで得られる賞球だけでなく、サポート状態で得られる賞球を加えた賞球を遊技者は得ることができる。そこで、そのように重複して多量な賞球を得られる状況であることを報知可能とすれば、特図側と普図側とのそれぞれの遊技を行われる構成において、斬新な遊技とすることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、開閉実行モードとサポート状態とが重複する場合に重複演出を実行する構成としたが、重複しない場合であっても開閉実行モードとサポート状態とが連続して発生する場合や、短時間である所定期間を隔てて発生する場合には、重複演出を実行する構成としてもよい。
また、開閉実行モード中において、サポート状態が複数回重複する場合には、それ用の演出を行う構成としてもよい。すなわち、開閉実行モードとサポート状態の重複割合、得られる賞球の多さに応じて重複演出の種類を異ならせてもよい。この場合、得られる賞球が多いほど、より派手な演出とすると遊技者の期待をより一層高めることが可能となる。
また、重複演出を特図遊技回において各図柄列Z1〜Z3の停止結果とは関係ない演出として実行する構成としたが、特図保留予告において特殊な停止出目が停止するように特図保留予告を変更する構成としてもよい。また、上記第1〜第3の実施形態のように普図保留予告の実行態様を変更する構成としてもよい。
また、高頻度入賞モードとなる開閉実行モードとサポート状態とが重複する場合に重複演出を行う構成としたが、低頻度入賞モードとなる開閉実行モードとサポート状態とが重複する場合に重複演出を行う構成としてもよい。低頻度入賞モードとなる開閉実行モードの場合は、遊技者としては、せっかく大当たり結果となったのにもかかわらず、その開閉実行モードでは賞球を得ることができないため、がっかりしてしまう可能性がある。そこで、サポート状態との重複を報知する構成とすれば、少なくともサポート状態による賞球は得ることができるため、その後の遊技状態が高確率モードに移行するのでは、という期待感を、開閉実行モードによる賞球が得られないことによる残念な気持ちで帳消しにしてしまわないようにすることができる。
<第5の実施形態>
本実施形態では、スルーゲート35への入賞に基づいて、下作動口34への入賞可能性を報知する構成とする。以下、そのための構成を説明する。
図77(a)は、本実施形態における普図変動中用処理を示すフローチャートである。上記のように普図変動中用処理では、普図表示領域Pの表示部の表示色を予め定められた周期で切り換えるための処理を行う。そして、本実施形態では、この表示色の切り換え用の処理だけでなく、スルーゲート35への入賞を判定する処理及びそれに基づく処理を行う。
すなわち、ステップS5301では、普図保留コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま普図変動中用処理を終了する。この場合、上記のように普図表示領域Pの表示部における表示色の切り換えのみが行われる。ステップS5301にて普図保留コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS5302にて変動中保留コマンド対応処理を実行してから、普図変動中用処理を終了する。この場合、普図表示領域Pの表示部における表示色の切り換えだけでなく、保留コマンドに対応する処理が行われる。
変動中保留コマンド対応処理では、図77(b)に示すように、ステップS5401にて、実行中の普図遊技回が開放結果であるか否かを判定する。かかる処理では、普図変動開始用処理にて設定した遊技結果の情報を把握することで、今回の普図遊技回が開放結果であるか否かの確認を行うことができる。開放結果である場合には、ステップS5402にて、ステップS5401にて把握した開放結果が、高入賞サポート状態となる開放結果であるか否かを判定する。ステップS5401又はステップS5402のいずれかで否定判定した場合には、そのまま変動中保留コマンド対応処理を終了する。
ステップS5402にて高入賞サポート状態となる開放結果であると判定した場合には、ステップS5403に進む。ステップS5403では、実行中の普図遊技回における残りの変動表示時間を把握する処理を実行する。ステップS5403の処理は、ステップS5402にて把握した高入賞サポート状態となるサポート状態が発生するまでの時間(期間)を把握する処理ともいうことができる。そして、ステップS5404では、スルーゲート35を通過した遊技球が下作動口34まで流下するのに要する流下時間を把握する処理を行う。この処理では、当該要する流下時間が予め所定時間(例えば2sec)としてROM243の各種テーブル記憶エリア245に記憶されており、その流下時間を読み出す処理を行う。なお、このスルーゲート35を通過した遊技球が下作動口34まで流下するのに要する流下時間は、遊技領域PEに設置された各種役物や釘38によって異なり得る。そこで、当該流下時間をある程度幅を持たせて定めておく(例えば1.5sec〜2.5sec)構成としてもよい。
そして、ステップS5405では、ステップS5403にて把握したサポート状態が発生するまでの時間と、ステップS5404にて把握した流下時間と、を比較して、今回スルーゲート35に入賞した遊技球が、ステップS5403にて把握したサポート状態において下作動口34へ入賞可能か否かを判定する。この場合、サポート状態が流下時間を跨ぐように実行される場合には、入賞可能と判定する。
なお、サポート状態において、電動役物34aの開放状態と閉鎖状態との時間を把握して、開放状態となる時間が流下時間を跨ぐ場合に入賞可能と判定する構成としてもよい。このようにすれば、より正確な入賞可能性を判定することができる。
ステップS5405にて入賞可能であると判定した場合には、ステップS5404にて特別演出を実行してから、本変動中保留コマンド対応処理を終了する。また、ステップS5405にて入賞可能ではないと判定した場合には、そのまま本変動中保留コマンド対応処理を終了する。
特別演出としては、普図側の演出として行ってもよく、特図側の演出として行ってもよい。普図側の演出として行う場合、例えば、図77(c)に示すように、普図表示領域Pの背景色をそれまでの背景色とは異なるように変更する演出としてもよい。この場合、スピーカ部64から効果音(ピュイ!!)を発する構成としてもよい。また、特図側の演出として行う場合、例えば、図77(d)に示すように、下作動口34への入賞に基づく保留情報が取得され易い状況であることを示すように、第2保留表示領域Gbの空き領域において保留用画像をうっすらと表示したり、その空き領域を指し示しながら「カモン!」と文字表示を行う構成としてもよい。この場合においても、スピーカ部64から効果音を発する構成としてもよい。
以上のように、本実施形態では、スルーゲート35を通過した遊技球が下作動口34へ入賞することが可能であるゲージ構成を前提として、普図側の保留情報の取得に基づいて、当該取得の契機となった遊技球が下作動口34へ入賞可能であるか否かを報知する構成とした。このようにすれば、遊技球の流下態様と、普図側の演出と特図側の演出と、をそれぞれ関連付けながら、両演出を好適に実行することが可能となる。
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。また、上記各実施形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)特図保留予告を特図遊技回における各図柄列Z1〜Z3の停止結果を利用して行う構成としたが、特図遊技回中の他の演出によって行う構成としてもよいし、特図側の保留用画像を用いて行う構成としてもよい。特図遊技回中の他の演出によって行う構成としては、例えば、所定のキャラクタが特図遊技回中に出現する演出や、各図柄列Z1〜Z3の変動開始のタイミングが特図保留予告を行わない場合とは異なるタイミングとする構成であったり、各図柄列Z1〜Z3の変動開始の順番が特図保留予告を行わない場合とは異なる順番とする構成であってもよい。また、特図側の保留用画像を用いて行う構成としては、上記各実施形態における普図保留予告のように、予め複数種類の特図用の保留用画像を記憶しておき、開閉実行モードへ移行する期待度に応じて、異なる種類の保留用画像が選択されるようにしてもよい。これらのようにすることで、特図保留予告の実行タイミングが特図遊技回における変動表示の終了時ではなくてもよくなり、例えば第2の実施形態のように特図遊技回側の演出(特図保留予告)に応じて普図保留予告の実行態様を変更する構成において、その変更をより多様なものとすることが可能となる。
具体的には、例えば、特図用の保留用画像を用いて特図保留予告を実行する構成においては、保留取得時に開閉実行モードへの期待度が高い保留情報であることを遊技者は予測することができる。このような構成においては、上記各実施形態のように実行中の特図遊技回の終了を待たずとも、上記のように特図側の保留用画像によってその後に開閉実行モードへ移行することを予測してしまえば、遊技球の発射を停止して、その保留情報の消化、すなわち開閉実行モードへの移行を待つ可能性も考えられる。そこで、このような状況においては、普図側の保留予告を積極的に実行する構成(予告高確率状態に設定する構成)とすれば、遊技球の発射を継続させる意義が生じ、止め打ち行為を未然に抑止することが可能となる。
特に、回数制限ありの高頻度サポートモードの上限回数(100回)間際においては、既に説明したとおり、下作動口34への入賞を積極的に狙うよりも高頻度サポートモードの終了を待つといった、止め打ち行為が行われる可能性がある。そして、このような状況において、開閉実行モードへの期待度が高い保留予告が行われると、止め打ち行為が行われる確率は格段に高まるものと考えられる。そこで、このような状況においては、普図側の保留予告を積極的に実行する(上記第1の実施形態とは逆の構成とする)ことで、下作動口34への入賞を狙わせて、止め打ち行為を抑制することも可能となる。
(2)特図側の遊技状況や演出内容に応じて普図保留予告の設定を変更する構成として、特図側の遊技状況や演出内容に応じて、普図保留予告の実行確率が異なるように、予告低確率状態か予告高確率状態かのいずれかの状態に設定する構成としたが、普図保留予告の設定を変更する構成はこれに限定されない。例えば、特図側の遊技状況や演出内容に応じて、普図保留予告の実行態様が異なるように設定してもよいし、普図保留予告の対象となる保留情報を異ならせる構成としてもよい。
普図保留予告の実行態様が異なる構成としては、例えば、特図側の遊技状況や演出内容に応じて、選択され得る特別保留用画像SPBの種類が異なる構成としてもよいし、普図遊技回中の変動表示パターンや停止結果によって普図保留予告を行うように変更してもよいし、普図保留予告を普図遊技回の変動表示パターンや停止結果によって行う構成として、その普図保留予告の実行時の変動表示パターンや停止結果が、特図側の遊技状況や演出内容に応じて異なるようにしてもよい。但し、普図側の演出はあくまで特図側の補助的な演出であるため、特図側の演出よりも派手なものとしないほうが好ましく、また、処理負荷の増加を抑制する、という観点からしても、普図保留予告自体の構成は上記実施形態のように簡素な構成とするほうが好ましい。
また、普図保留予告の対象となる保留情報を異ならせる構成としては、例えば、特図側の遊技状況や演出内容に応じて、特図側の遊技状況や演出内容が普図保留予告を実行すべき状況に適した第1状態(通常遊技状態や低頻度サポートモード、特図保留予告なしの状況)である場合には、副側電役保留エリア250cにおける所定のエリア(例えば第1エリア〜第2エリア)に記憶されている保留情報を普図保留予告の対象とし、特図側の遊技状況や演出内容が普図保留予告を実行すべき状況に適さない第2状態(開閉実行モードや高頻度サポートモード、特図保留予告ありの状況)である場合には、副側電役保留エリア250cにおける上記所定のエリアとは異なるエリア(例えば第3エリア〜第4エリア)に記憶されている保留情報を普図保留予告の対象とする。そして、上記所定のエリアと当該所定のエリアとは異なるエリアとを、当該所定のエリアを当該異なるエリアよりも先に普図側の当否抽選の対象となるエリアとすれば、第1状態のほうが第2状態よりも、先のタイミングで発生し得るサポート状態を報知する構成となり、特図側が第1状態であって普図保留予告を実行すべき状況である場合であれば、より早いタイミングでサポート状態の移行可能性を報知することができる。また、特図側が第2状態であって普図保留予告を実行すべき状況ではない場合であっても、その状況よりも後のタイミングでサポート状態へ移行するものであるため、例えばその普図保留予告の実行開始タイミングでは当該普図保留予告を見逃してしまった場合であっても、その後の特図側の状況の変化(第2状態から第1状態へ変化)によって普図保留予告が確認される可能性もある。
(3)上記各実施形態では、タイミング変更処理において、今回の処理タイミングから予め定められた所定期間分だけ経過したタイミングの特図側の遊技状況を把握する構成としたが、以下のように変更してもよい。
例えば、今回取得した普図保留コマンドに係る保留情報を含めて、記憶済みの普図側の保留情報の変動表示時間(実行中の普図遊技回の変動表示時間を含む)を把握する。また、特図側の保留情報の変動表示時間(特図遊技回を実行中であればその残りの変動表示時間を含む)や、開閉実行モードが行われる(現在実行中であればその開閉実行モードの残り時間)を把握する。そして、今回の処理タイミングから今回取得した普図保留コマンドに係る保留情報がサポート状態へ移行するまでの期間(当否判定の結果が報知されるまでの期間)までに、特図側の遊技状態が移行するか否かを判定する。具体的には、例えば、今回の処理タイミングから今回取得した保留コマンドに係る保留情報がサポート状態へ移行するまでの期間に、特図側が開閉実行モードへ移行するか/終了するかを判定する。または、高頻度サポートモードが終了するか否か(回数制限ありの高頻度サポートモードであれば残り回数が所定回数(4回)となるか否か)を判定する。これらの場合には、今回の普図保留コマンドの受信時には通常保留用画像SPAを表示して、特図側の遊技状態が移行してから、移行する直前、又は移行と同時等、普図保留予告を行っても特図側の演出の邪魔にならない状況となってから普図用の保留用画像を特別保留用画像SPBとして変更する。上記のように特図側の遊技状態によっては、遊技者としては特図側の演出に注目し、普図側の演出が見逃されるおそれがあるばかりか、普図側の演出を派手に行うと、かえって特図側の演出の注目度を低下させてしまうおそれも考えられる。そこで、このように、普図側の保留コマンドの取得タイミングから当該保留コマンドに係る当否抽選の結果が報知されるまでの間に特図側の遊技状態が変化する場合には、普図保留予告の実行タイミングを変更する構成とすれば、より一層、特図側の遊技状態に合わせて、普図側の演出を行うことが可能となる。以上の結果、特図側の演出と普図側の演出とをバランスよく行うことができる。
(4)上記各実施形態では、可変入賞装置32及び下作動口34の入球部を下側領域PE4に設け、左側領域PE2及び右側領域PE3のいずれを流下するように遊技球を発射させても、両入球部32,34へ入賞可能な構成としたが、それぞれ打ち分けが可能なように配置してもよい。すなわち、例えば、左側領域PE2及び右側領域PE3の一方に入球部32,34の一方を設け、両領域PE2,PE3の他方に他の入球部32,34を設ける構成とする。このようにすると、左側領域PE2を流下するように遊技球を発射させると、そちら側の領域PE2に設けられた入球部にのみ入球可能であり、右側領域PE3を流下するように遊技球を発射させると、そちら側の領域PE3に設けられた入球部にのみ入球可能な構成となる。または、両領域PE2,PE3の一方に入球部32,34の一方を設け、下側領域PE4や上側領域PE1に他方の入球部32,34を設ける構成としてもよい。左側領域PE2及び右側領域PE3を流下する遊技球は、上側領域PE1及び下側領域PE4も通過し得るため、このようにすると、入球部32,34が設けられた側の領域PE2,PE3へ遊技球を発射させるとその入球部32,34へ遊技球が入球可能であるとともに、上側領域PE1又は下側領域PE4に設けられた入球部32,34へ入球部への入球が可能となる一方で、入球部32,34が設けられていない側の領域PE2,PE3へ遊技球を発射させるとその入球部32,34へは入球できないものの、上側領域PE1又は下側領域PE4に設けられた側の入球部32,34へは入球可能となる。このように、両入球部32,34を打ち分け可能なように配置する構成において、開閉実行モード中にサポート状態へ移行することが普図保留予告によって事前報知されると、遊技者としてはどちらを狙えば良いか混乱してしまう可能性があるだけではなく、せっかくの開閉実行モード中なのに、サポート状態が重複することで、損をした気持ちになり遊技への意欲がそがれかねない。そこで、上記のように配置する場合において、開閉実行モード中にサポート状態が発生することを事前報知しないようにすることで、上記のような不都合を回避することができる。
一方で、上記のような入球部32,34の配置にする構成において、例えば、開閉実行モード中の進行状況に合わせて下作動口34へ狙い撃たせる、といった新たな遊技を創出することもできる。すなわち、開閉実行モード中に可変入賞装置32が閉鎖状態となるラウンド間の待機時間中に、下作動口34の電動役物34aが開放状態となるのであれば、それを事前に報知することで、可変入賞装置32と下作動口34とに交互に入賞させることが可能となり、単に可変入賞装置32に向けて遊技球を発射させる、といった従来の開閉実行モードとは異なり、遊技の多様化を図ることができる。
(5)OP期間やED期間を以下のように設定してもよい。例えば、前回の普図遊技回の結果がサポート状態への移行に対応する開放結果であった場合、今回のED期間に応じて次回のサポート状態におけるOP期間を設定する。また、次回の普図遊技回の結果がサポート状態への移行に対応する開放結果であった場合に、次回のOP期間に応じて今回のサポート状態のED期間を設定する。このようにすることで、普図遊技回の変動表示自体が行われていない期間を長くしたり短くしたりすることができ、その間の演出を好適に実行することができる。
(6)同じ開放結果であっても、OP期間やED期間がそれぞれ異なるように設定されている構成としてもよい。すなわち、例えば、上記実施形態では、第1開放結果A1においては、OP期間が短時間であり、ED期間も短時間として設定されていたが、いずれかの期間を長時間としてもよい。また、OP演出やED演出の実行の有無や種類に関しても、それぞれ異なるように設定されている構成としてもよい。すなわち、例えば、上記実施形態では、第1開放結果A1においては、OP演出は行われず、ED演出も行われないように設定されていたが、いずれかの期間で演出が行われるようにしてもよい。
(7)OP期間やED期間だけでなく、サポート状態において、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態となり、その後、閉鎖状態となる単位開閉制御(1ラウンド)の間の待機時間(ラウンド間の待機時間、以下、RD期間ともいう)を変更する構成としてもよい。具体的に、図78を参照しながら説明する。図78(a)は、上記実施形態におけるOP期間及びED期間が変更される様子を説明する説明図であり、図78(b)は、本変形例におけるRD期間が変更される様子を説明する説明図である。
上記実施形態では、図78(a)に示すように、1普図遊技回が終了するt1のタイミングから、サポート状態における最初の単位開閉制御が開始されるt2のタイミング又はt3のタイミングまでのOP期間の長さが、遊技状態によって異なるように設定されていた。一方、t4のタイミングからt5のタイミングまでの、単位開閉制御と単位開閉制御との間の待機時間であるRD期間の長さは、開放結果によって異なるものの(高入賞サポート状態では0.2msec、低入賞サポート状態では2sec)、遊技状態によらずに同じ期間であった。そして、サポート状態においてt6のタイミング又はt7のタイミングにおいて最後の単位開閉制御が終了してから、t8のタイミングにおいて次の普図遊技回が開始されるまでのED期間の長さが、遊技状態によって異なるように設定されていた。
図78(b)に示すように、本変形例では、1普図遊技回が終了するt1のタイミングからサポート状態における最初の単位開閉制御が開始されるt2のタイミングまでのOP期間や、最後の単位開閉制御が終了するt7のタイミングから次の普図遊技回が開始されるt8のタイミングまでのED期間の長さは異ならせない。一方で、単位開閉制御と単位開閉制御との間の待機時間であるRD期間を、低頻度サポートモード中のほうが高頻度サポートモード中よりも長くなるように設定する(低頻度サポートモード時はt3〜t6のタイミングであり、高頻度サポートモード時はt4〜t5のタイミング)。このようにすることで、低頻度サポートモード中にサポート状態に移行した場合に、RD期間においてランド間の状態を報知する演出(RD演出)を実行するための時間を確保することができる。このRD演出としては、例えば、「もう1回開くよ!」等の文字表示を行う構成が考えられる。これに対して、高頻度サポートモードにおいては、このようなRD演出が頻繁に行われると、遊技者にとっては、かえって煩わしく感じるものとも思われる。そこで、上記構成のようにすれば、RD期間に行われるRD演出の実行の有無やRD演出の長さに応じて開閉制御を行うことができる。
(8)OP期間、ED期間及びRD期間の長さは、予め定められた種類の中から選択されるものではなく、例えば、カウンタ等を用いた抽選等で変更可能な構成であってもよい。また、OP期間、ED期間及びRD期間について、普図側の遊技結果に関わらず抽選等でそれぞれ設定する構成としてもよい。このようにすれば、各期間の長さをより多様なものとすることが可能である。但し、上記実施形態のように各遊技結果とリンクしており、それによって各期間が一義的に定まる構成のほうが、処理負荷の増加を抑えるといった観点で好ましい。
(9)OP期間、ED期間及びRD期間を、特図側の遊技状態に応じて異なるように設定する構成としたが、これらの期間が異なるように設定可能であればよく、特図側の状況に左右されない構成としてもよい。
(10)OP期間、ED期間及びRD期間の長さや、各開放結果における開放回数は、上記のものに限定されない。例えば、各開放結果における開放回数を1回に設定してもよいし、4回以上のものが含まれる構成としてもよい。
(11)保留個数は、第1結果表示部用保留エリアRaが4個であり、第2結果表示部用保留エリアRbが4個であり、電役用保留エリアRcが4個である構成に限定されることはなく、各3個又は各5個以上であってもよく、各保留個数が異なる構成としてもよい。また、第1結果表示部用保留エリアRaと第2結果表示部用保留エリアRbとを有する構成だけでなく、それ以外の保留エリアを有する構成としてもよいし、いずれか一方のみの保留エリアを有する構成としてもよい。
(12)第1結果表示部用保留エリアRaの保留情報よりも第2結果表示部用保留エリアRbの保留情報を優先的に当否判定する構成としたが、その逆であってもよく、入賞順(取得順)に当否判定する構成としてもよい。但し、第2結果表示部用の振分テーブルの優位性を鑑みると、第2結果表示部用の振分テーブルの保留情報を優先的に消化する構成が好ましい。
(13)特図側と普図側の保留予告用の各種処理を演出制御装置82において実行する構成としたが、主制御装置81において実行してもよく、演出制御装置82において当否判定処理等の主制御装置81側の処理を実行する構成としてもよい。
(14)特図側と普図側の保留予告の態様は、一例にすぎず、他の態様であってもよい。例えば、特図側の保留予告において、普図側の保留予告のように保留用画像を用いて行う構成としてもよいし、普図側の保留予告において、特図側の保留予告のように変動表示の態様(停止結果)を用いて行う構成としてもよい。また、役物等を用いて各保留予告を行う構成としてもよいし、表示発光部63やスピーカ部64を用いる構成としてもよい。
(15)スルーゲート35への入賞に基づいて、下作動口34に設けられた電動役物34aが開放状態(サポート状態)となるか否かの普図側の当否抽選が行われる構成としたが、電動役物34aは下作動口34に設けられているものではなく、例えば他の入球部(一般入賞口31等)に設けられているものであってもよい。
(16)特図側の状況把握処理の処理結果に基づいて、普図保留予告の実行態様や処理が異なる構成としたが、特図側の状況把握処理の処理結果に基づいて普図側の演出上の処理や演出態様が異なる構成であればよく、普図保留予告についての実行態様や処理に限定されない。
(17)特図側の状況把握処理の処理結果に基づいて、普図保留予告の特定対象とする普図保留情報の種類を変更する構成としてもよい。具体的には、特図側の遊技状況に応じて、開放結果となる保留情報のみを先に特定する構成であったり、開放結果のうち高入賞サポート状態となる保留情報のみを先に特定する構成であったり、逆に外れ結果となる保留情報のみを先に特定する構成であってもよい。このようにすれば、簡素な構成で、特図側の遊技状況と普図側の演出内容を関連付けることができる。
(18)普図保留予告として、普図用の保留用画像を異ならせる構成としたが、遊技者が、普図保留予告の実行開始から、その保留予告が行われていることが継続して認識可能な構成であれば、他の演出態様であってもよい。例えば、表示画面Gの背景の色や画像を異ならせたり、他の表示部や役物等の演出実行部によって普図保留予告が継続して行われる構成としてもよい。
(19)電動役物34aが閉鎖状態となった場合に、下作動口34への入賞が全く発生しないようにしてもよく、入賞が発生するものの開放状態時よりも入賞しにくい構成であってもよく、少なくとも開放状態と閉鎖状態とで下作動口34への入賞のし易さが異なる構成であればよい。また、可変入賞装置32についても、閉鎖状態となった場合に大入賞口32aへの入賞が全く発生しないようにしてもよいし、入賞が発生するものの開放状態時よりも入賞しにくい構成であってもよく、少なくとも開放状態と閉鎖状態とで大入賞口32aへの入賞のし易さが異なる構成であればよい。
(20)特図側の状況把握処理やタイミング変更処理において回数制限ありの高頻度サポートモードにおける残り回数を把握する(ステップS4704やステップS4805)構成としたが、当該高頻度サポートモードへ移行してからの特図遊技回の実行回数を把握する構成としてもよい。また、当該高頻度サポートモードへ移行してからの経過時間をカウントする構成とし、その経過時間によって残り回数や実行回数を把握する構成としてもよい。
(21)上記各実施形態において、特図側の状況把握処理の各処理によって予告低確率状態に設定するか予告高確率状態に設定するかを定めたが、これらの予告確率の高低を逆になるように設定する構成としてもよい。
(22)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
なお、下記の各特徴群に記載された発明は、「例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技機に設けられた表示装置では、絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される(例えば特開2004−81853号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、この点について未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A0.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第1判定を行う第1判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1判定手段による第1判定の結果が、予め定められた所定の結果となったことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技領域に前記第1入球部とは別に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部又は所定の入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部又は所定の入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が、予め定められた特定の結果となったことに基づいて、前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球してから前記第2判定手段による前記第2判定が行われるよりも先のタイミングにおいて、当該第2判定が行われた場合の結果に対応する情報を特定する処理を実行する先特定手段(主制御装置81による普図保留用処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特別結果となったことに基づいて、当該特定の対象となった前記第2判定の結果に対応する特別報知を、所定の報知手段(図柄表示装置41)にて実行する特別報知実行手段(演出制御装置82による普図保留予告設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球が入球することに基づいて第1判定が行われ、その結果によって遊技者に特典が付与される遊技機において、第1入球部又はそれとは別の入球部への遊技球の入球し易さを左右する可変受入手段が設けられており、この可変受入手段は、第2入球部への入球に基づいて行われる第2判定の結果によって可変受入制御が行われる。そのため、第2入球部への入球が行われること、及びそれに基づく第2判定の結果によって、第1入球部側への入球し易さが異なり、それに伴って、遊技者にとっての有利度が異なることになる。このような構成において、第2判定についての報知として、第2判定が行われるよりも先のタイミングにおいて、その結果に対応する特別報知が行われる場合がある。これにより、単に第1入球部への入球に基づいて特典が得られるか否か、といった遊技だけでなく、第1入球部側への入球し易さが変位し得ることを特別報知によって予測する、といった遊技を行うことが可能となり、遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴A1.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第1情報を取得する第1情報取得手段(主制御装置81による作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第1情報取得手段の取得した第1情報を記憶する第1情報記憶手段(保留球格納エリア232)と、
前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報が、予め定められた第1対応情報に対応しているか否かの第1判定を行う第1判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態には、少なくとも第1遊技状態(通常遊技状態、低頻度サポートモード、低確率モード)と、当該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(開閉実行モード、高頻度サポートモード、高確率モード)と、が設定されており、
前記第1判定手段による第1判定の結果が、判定対象の第1情報が前記第1対応情報に対応しているとする第1対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から第2遊技状態へ移行させる状態移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
所定の報知手段(図柄表示装置41)にて遊技回用動作を開始し、前記第1判定手段の第1判定の結果に対応した報知結果として前記遊技回用動作を終了することを遊技回の1回として、前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように前記所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81による遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技領域に前記第1入球部とは別に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2情報を取得する第2情報取得手段(主制御装置81によるスルー用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第2情報取得手段の取得した第2情報を記憶する第2情報記憶手段(電役保留エリア233)と、
前記第2情報記憶手段に記憶されている第2情報が、予め定められ第2対応情報に対応しているか否かの第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が、判定対象の第2情報が前記第2対応情報に対応しているとする第2対応結果となったことに基づいて、前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段の第2判定についての報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて行うための報知用処理を実行する第2判定報知手段(演出制御装置82による普図変動表示制御処理や普図保留制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2判定報知手段は、
前記第2情報取得手段により取得された所定の第2情報について当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する情報を、当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となるよりも先のタイミングにおいて特定する処理を実行する先特定手段(主制御装置81による普図保留用処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特別結果となったことに基づいて、当該特定の対象となった前記所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する特別報知を、前記所定の報知手段又はそれとは別の報知手段にて実行する特別報知実行手段(演出制御装置82による普図保留予告設定処理を実行する機能)と、
を備え、
当該遊技機は、
前記遊技状態を把握する把握手段(第1の実施形態における、演出制御装置82による特図側の状況把握処理を実行する機能)と、
前記把握手段による把握結果に基づいて、前記第2判定報知手段の前記報知用処理の実行態様を変更する変更手段(演出制御装置82による普図保留予告設定処理や特図用演出設定処理等を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球が入球することに基づいて第1情報が取得され、その第1情報に対する第1判定の結果が第1対応結果であると、遊技状態が遊技者にとって有利な第2遊技状態に移行する遊技機において、第1入球部への遊技球の入球し易さを左右する可変受入手段が設けられており、この可変受入手段は、第2入球部への入球に基づいて行われる第2判定の結果によって可変受入制御が行われる。そのため、第2入球部への入球が行われること、及びそれに基づく第2判定の結果によって、第1入球部側への入球し易さが異なり、それに伴って、遊技者にとっての有利度(遊技状態の移行)が異なることになる。このような構成において、第2判定についての報知を行う第2判定報知手段は、第2判定が行われるよりも先のタイミングでその判定結果に対応する情報を特定する先特定手段を備え、その先特定結果の特定結果に基づいて特別報知が行われる。これにより、単に第1入球部への入球に基づいて遊技状態を第1遊技状態から第2遊技状態に移行させる、といった遊技だけでなく、第1入球部側への入球し易さが変位し得ることを特別報知によって予測する、といった遊技を行うことが可能となり、遊技の多様化を図ることが可能となる。
そして、上記構成では、このような第1入球部側への入球し易さの変位をそれよりも先に報知する特別報知を含めて、第2判定についての報知のための報知用処理の実行態様が、遊技状態によって異なる場合がある。そのため、遊技者にとっての有利度の高低(第1遊技状態か第2遊技状態か)に対して、その高低を左右する第1入球部への入球し易さを関連付けながら報知することが可能となる。例えば、遊技状態が第1遊技状態の場合には、遊技者は早急に第2遊技状態にしたいと思うものと考えられ、第1入球部への入球の発生、また、その入球が発生し易くなるように、第2入球部への入球及びその入球に基づく第2判定の報知への関心が高まるものと考えられる。また、遊技状態が第2遊技状態である場合には、その第2遊技状態が長く続くように望んだり、仮に第1遊技状態に移行しても再度第2遊技状態が発生するように望むものと考えられ、第2入球部への入球を介した報知よりも、第1判定側の直接的な報知へと関心を寄せるものと考えられる。そこで、上記のように第1判定側の判定結果に基づく遊技状態の相違によって、第2判定側の報知のための実行態様を異ならせることで、遊技者の関心に合わせた適切な報知を行うことができる。以上の結果、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴A2.前記変更手段は、前記把握手段の把握結果に基づいて、前記報知用処理のうち、前記先特定手段による前記特定する処理の実行態様を変更する先特定変更手段(演出制御装置82による普図保留予告設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2情報を第2判定が行われるよりも先のタイミングで特定する処理の実行態様を、第1判定側の遊技状態に合わせることができる。上記のとおり、第1判定側の遊技状態には、遊技者にとっての有利度が異なる第1遊技状態と第2遊技状態とが設定されており、このような有利度の相違によって、遊技者の注目度は異なるであろうし、それに伴って実行すべき演出内容も異なるものと考えられる。また、遊技状態によってそれに伴う遊技機側の処理負荷も異なるものである。一方で、第1判定だけでなく、第2判定についても遊技者への利益に関する判定であり、第1判定側の遊技状態によってこのような利益に関する第2判定自体の処理を異ならせようとすると、その異ならせたことによって遊技者の利益も異なることになり、遊技機の仕様や出球管理、遊技機の設計等において多くの変更を余儀なくされる。そこで、これらの遊技状態の相違に起因する注目度や処理負荷の相違に合わせて、第2判定側の先特定手段によって特定する処理の実行態様を異ならせれば、遊技者の利益に関与する部分を変更することなく、演出側の処理だけを異ならせることができるし、第1判定側の注目度や処理負荷の高低を第2判定側で好適に調節することができる。よって、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A3.前記先特定変更手段は、前記先特定手段による前記特定する処理を実行するか否かを変更する手段(演出制御装置82によるステップS4604〜ステップS4606の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、単に先特定手段によって第2情報を特定する処理を実行するか否かの変更であるため、簡素な処理構成によって上記A2に記載した効果を奏することができる。
特徴A4.前記先特定変更手段は、前記先特定手段による前記特定する処理を行う前記所定の第2情報の数を変更する手段(演出制御装置82によるステップS4707の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者にとっての有利度の高低(第1判定側の遊技状態)によって、先特定手段による特定対象とする第2判定側の第2情報の数が変更されるため、遊技者が第2判定側の結果を予測できる第2情報の数が、遊技状態の有利度によって異なる構成となる。このようにすれば、例えば、遊技者にとって比較的不利な第1遊技状態中は特定対象とする第2情報の数を増やして遊技の冗長化を抑制したり、逆に処理負荷が増加し得る第2遊技状態中は特定対象とする第2情報の数を減らして処理負荷の分散化を図ったりすることができる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴A5.前記変更手段は、前記把握手段の把握結果に基づいて、前記報知用処理のうち、前記特別報知実行手段による前記特別報知の実行態様を変更する特別報知変更手段(演出制御装置82によるステップS4607〜ステップS4611の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2情報を第2判定が行われるよりも先のタイミングで報知する特別報知用の実行態様を、第1判定側の遊技状態に合わせることができる。上記のとおり、第1判定側の遊技状態には、遊技者にとっての有利度が異なる第1遊技状態と第2遊技状態とが設定されており、このような有利度の相違によって、遊技者の注目度は異なるであろうし、それに伴って実行すべき演出内容も異なるものと考えられる。また、遊技状態によってそれに伴う遊技機側の処理負荷も異なるものである。
一方で、第1判定だけでなく、第2判定についても遊技者への利益に関する判定であり、第1判定側の遊技状態によってこのような利益に関する第2判定自体の処理を異ならせようとすると、その異ならせたことによって遊技者の利益も異なることになり、遊技機の仕様や出球管理、遊技機の設計等において多くの変更を余儀なくされる。そこで、これらの遊技状態の相違に起因する注目度や処理負荷の相違に合わせて、第2判定側の特別報知の実行態様を異ならせれば、遊技者の利益に関与する部分を変更することなく、演出側の処理だけを異ならせることができるし、第1判定側の注目度や処理負荷の高低を第2判定側で好適に調節することができる。よって、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A6.前記特別報知変更手段は、前記把握手段の把握結果と、前記先特定手段による前記特定する処理の特定結果と、に基づいて、前記特別報知実行手段による前記特別報知の実行態様を変更するものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2情報を第2判定が行われるよりも先のタイミングで報知する特別報知用の実行態様を、第1判定側の遊技状態と、第2判定側の先特定手段による特定結果と、を加味して変更することができる。上記のとおり、第1判定側の遊技状態には、遊技者にとっての有利度が異なる第1遊技状態と第2遊技状態とが設定されており、このような有利度の相違によって、遊技者の注目度は異なるであろうし、それに伴って実行すべき演出内容も異なるものと考えられる。また、遊技状態によってそれに伴う遊技機側の処理負荷も異なるものである。
一方で、第1判定だけでなく、第2判定についても遊技者への利益に関する判定であり、第1判定側の遊技状態によってこのような利益に関する第2判定自体の処理を異ならせようとすると、その異ならせたことによって遊技者の利益も異なることになり、遊技機の仕様や出球管理、遊技機の設計等において多くの変更を余儀なくされる。そこで、これらの遊技状態の相違に起因する注目度や処理負荷の相違に合わせて、第2判定側の特別報知の実行態様を異ならせれば、遊技者の利益に関与する部分を変更することなく、演出側の処理だけを異ならせることができるし、第1判定側の注目度や処理負荷の高低を第2判定側で好適に調節することができる。
そして、本構成では、このような第1判定側の状況だけでなく、第2判定側の状況(先特定手段による特定結果)も加味して特別報知の実行態様が変更されるため、特別報知の実行態様を変更するうえで、第2判定側の状況との矛盾や不都合が生じにくい。すなわち、例えば、第1判定側の状況に合わせて特別報知を実行するか否かを変更する構成の場合、第2判定側の状況としては特別報知を実行すべきではないのにもかかわらず、第1判定側の状況によってそれとは逆に実行してしまったりすることも考えられるし、それとは逆の事象もあり得る。そこで、第1判定側だけでなく第2判定側も加味すれば、特別報知の実行態様を良好に設定することができる。
特徴A7.前記特別報知変更手段は、前記特別報知実行手段による前記特別報知を実行するか否かを変更する手段(演出制御装置82によるステップS4604〜ステップS4606の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5又は特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、単に特別報知を実行するか否かの変更であるため、簡素な処理構成によって上記特徴A5又は特徴A6に記載した効果を奏することができる。
特徴A8.前記特別報知変更手段は、前記特別報知実行手段による前記特別報知の実行タイミングを変更するタイミング変更手段(演出制御装置82によるタイミング変更処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態によって特別報知の実行タイミングが異なる場合がある。上記のとおり、遊技状態の相違によって遊技者の注目度や注目先(注目する対象)は異なるものと考えられ、それに合わせて特別報知の実行タイミングを設定すれば、特別報知をより効果的な演出とすることができる。例えば、遊技状態によっては第1判定側の遊技回が行われる場合とそうではない場合とが設定されることが一般的であり、そのような遊技回の実行の有無に合わせて、第2判定側の特別報知の実行タイミングを変更すれば、遊技回の実行状況と特別報知の実行タイミングを調節することができる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴A9.前記タイミング変更手段は、前記把握手段による把握結果に基づいて、現状の遊技状態から他の遊技状態へ移行してから前記特別報知を実行するように前記実行タイミングを変更することが可能な構成であることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1判定と第2判定とが並行して実行される遊技機において、第2判定側の演出(特別報知)を第1判定側の状況(遊技状態)に合わせて調節することができる。すなわち、第1判定側の状況(遊技状態)によっては、特別報知を実行すべきではない状況である場合も考えられ、上記のように第1判定側の遊技状態が他の遊技状態に移行(具体的には、第1遊技状態から第2遊技状態に移行、又は第2遊技状態から第1遊技状態へ移行)してから特別報知を行えば、実行すべきではない状況に特別報知を実行してしまう、という不都合の発生を回避することができる。
特徴A10.前記第2情報取得手段により前記第2情報が取得されたことに基づいて、当該取得された第2情報に関する情報を、前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて報知し、少なくとも当該取得された第2情報が前記第2判定の対象となるまでは、当該第2情報に関する情報の報知を継続させる第2記憶情報報知手段(演出制御装置82による普図保留制御処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知実行手段は、前記先特定手段による特定結果に基づいて予め定められた複数種類の報知態様(保留用画像SPA,SPB)から当該特別報知の報知態様を設定する報知態様設定手段(演出制御装置82によるステップS4604〜ステップS4606の処理を実行する機能)を備え、当該報知態様設定手段により設定された報知態様で前記特別報知を行うものであり、
前記特別報知変更手段は、前記把握手段の把握結果に基づいて、前記報知態様設定手段により設定される報知態様を変更する手段(演出制御装置82によるステップS4607〜ステップS4611の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2判定に用いられる第2情報に関する情報の報知、所謂保留情報の表示によって、特別報知が行われ、その報知態様が変更手段によって変更される。そして、この保留情報の表示は少なくとも第2判定が行われるまでは継続して実施されるものであるため、仮にその保留情報の表示が変更手段によって変更された時には遊技者が気づかなくても、その後に気付かせる可能性が高められる。上記のとおり、第2判定については遊技者にとっての利益に関与するものであるものの、第1判定の補助的な側面もあるため、第2判定に関する演出をあまりにも派手に行ってしまうと、第1判定側への注目度が低下してしまうおそれがある。かといって、第2判定についての演出が気づかれなければ、変更手段等によって演出を変更しても意味がなくなってしまう。そこで、特別報知の実行時の演出を派手にするのではなく、特別報知の実行されている期間が比較的長くなるように設定すれば、第1判定側の演出の邪魔をすることなく、第2判定側の特別報知を好適に実行することができる。
特徴A11.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
前記可変入球手段へ遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に特典(賞球)を付与する特典付与手段(払出装置96)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態とし、その後前記閉状態とする可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2遊技状態とは、前記可変入球制御手段により前記可変入球手段の前記可変入球制御が行われる特別遊技状態であり、
前記変更手段は、前記把握手段により前記遊技状態が前記特別遊技状態であるか否かを把握して、前記第2判定報知手段による前記報知用処理の実行態様を変更するものであることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2遊技状態として可変入球手段の可変入球制御が行われる特別遊技状態が設定されており、その特別遊技状態か否かによって第2判定報知手段による報知用処理の実行態様が変更される。可変入球手段に遊技球が入球すると特典が付与されるため、遊技者としては、第1遊技状態では第1判定の結果が第1対応結果となること(すなわち特別遊技状態に移行すること)に注目し、また、第2遊技状態(特別遊技状態)では可変入球手段に遊技球が入球するか否か等に注目する。すなわち、遊技状態によって、遊技者の注目する対象が異なるといえる。また、この特別遊技状態では、演出が派手なものとなるだけでなく、可変入球制御や可変入球手段への入球に伴う特典の付与のための制御等によって、処理負荷の局所的な増加が懸念される。そこで、遊技状態の相違に基づいて第2判定側の報知用処理の実行態様を変更すれば、遊技者の注目対象に合わせたり、処理負荷を調節しながら第2判定側の報知処理を行うことができ、このような第2判定側の報知を良好に行うことが可能となる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴A12.前記特典付与手段は、前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて、特典を付与可能な構成であることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変入球手段へ遊技球が入球すると遊技者に特典が付与される構成において、第1入球部への入球に基づいても特典が付与され得る。そのため、特別遊技状態への移行の契機となる第1入球部への遊技球の入球への注目度が高められ、その結果、第1入球部への入球率を変化させる第2入球部への入球や第2判定、そして第2判定の結果を先に報知する特別報知への注目度をも高めることが可能となる。
なお、第1入球部への入球に基づいて付与する特典は、可変入球手段への入球に基づいて付与する特典とは異なる特典であってもよいし、異なる特典付与手段によってそれぞれ特典を付与する構成としてもよい。
特徴A13.遊技者により前記所定の発射操作が行われる発射操作手段(発射ハンドル54)を備え、前記遊技球発射手段は、当該発射操作手段に対して行われる前記所定の発射操作の操作量に応じた位置に遊技球が到達するように当該遊技球を発射するものであり、
前記遊技領域において、前記発射操作手段に対して第1操作量の前記所定の発射操作が行われた場合に遊技球が到達する第1位置(左側領域PE2又は右側領域PE3)からの流下経路上に、前記第1入球部及び前記可変入球手段のいずれもが設けられていることを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変入球手段を狙いつつ第1入球部へ、又は第1入球部を狙いつつ可変入球手段へ、遊技球を入球させることができる。これにより、可変入球制御が行われる特別遊技状態中であっても(可変入球手段を狙って発射操作手段を操作している状況であっても)、第1入球部への入球が発生し得るものとなり、特別遊技状態中において、第1入球部への入球率に関する第2判定側の報知についての処理の実行態様を変化させる意義が生じる。例えば、特別報知において第1入球部への入球率が高まる可能性が高いことを報知しないようにする構成とすると、特別遊技状態中において可変入球手段への入球に集中させることができるし、逆に、特別報知において第1入球部への入球率が高まる可能性が高いことを報知する構成とすると、特別遊技状態中に第1入球部への入球が発生し易くなることを遊技者は把握することが可能となり、その特別遊技状態中に得られる特典が増えるのでは、と予測させて楽しませることができる。
特徴A14.前記変更手段は、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御の実行タイミングに応じて前記報知用処理の実行態様を変更する手段(演出制御装置82による特図用演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A11乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変入球制御の実行タイミングに応じて報知用処理の実行態様を変更するため、可変入球手段における可変入球制御と可変受入手段における可変受入制御とが重なる場合や重ならない場合など、それらの状況に応じて第2判定側の報知を設定すれば、より遊技者の関心に応じた報知態様とすることが可能となる。例えば、可変入球手段が閉状態であるタイミングで第1入球部への入球が発生し易くなるようであれば特別報知として第2判定の結果を先に報知する構成とすると、遊技者はそれにより特別遊技状態中に得られる特典が増えるのでは、と予測することができ、遊技への意欲を増進させることができる。また、逆に、可変入球手段が開状態であるタイミングで第1入球部への入球が発生し易くなる(いずれかにしか入球できない)ようであれば特別報知を行わない構成とすると、遊技者にとって不利益が生じ得るような内容の報知を行うことによる遊技への意欲の低下も抑制することができる。
特徴A15.前記可変制御実行手段による前記可変受入制御の実行モードとして、第1モード(低頻度サポートモード)と、当該第1モードよりも前記受入状態とされ易い第2モード(高頻度サポートモード)と、が設定されており、
前記遊技状態として、前記第1遊技状態は前記第1モードとして設定され、前記第2遊技状態は前記第2モードとして設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変受入制御において第1入球部への入球率が高まる第2モードか、それよりも入球率が低くなる第1モードか、といった遊技状態(モード)の相違を把握して、第2判定側の報知用処理の実行態様が変更される。すなわち、第2判定は第1入球部への入球率を変化させる(可変受入手段を第2状態とするか否か)の判定を行うものであり、その第1入球部への入球率が変化するか否かについては、上記のようなそもそも入球率が低い第1モードなのか入球率が低い第2モードなのかによって、遊技者の関心が大きく異なることになる。そこで、これらの各モードのいずれに滞在しているかを把握して、第1入球部への入球率が変化するか否かについての報知のための処理の実行態様を異ならせれば、例えば、報知の必要性があまりない場合には報知を行わないようにしたり、必要に応じたタイミングで報知を実行したりすることが可能となり、第2判定側の報知の実効性をより高めることができる。
特徴A16.前記状態移行手段は、前記第2モードにおいて予め定められた所定回数に亘って前記第1判定が行われることで、遊技状態を当該第2モードから前記第1モードへ移行させることが可能な構成(回数制限ありの高頻度サポートモード)であり、
前記変更手段は、前記第2モードにおいて実行された又は実行可能な前記第1判定の回数に基づいて前記報知用処理の実行態様を変更する手段(演出制御装置82によるステップS4704及びステップS4705の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2モードは所定回数の第1判定に亘って継続するものであり、その第2モード中の回数によっては、遊技者にとっては第1入球部へ入球させたい場合もあれば入球させたくない場合もあるものと考えられる。つまり、第2モード中の回数によって、特別報知の必要性が大きく異なり、上記構成のようにそのための報知用処理の実行態様を変更すれば、特別報知の必要性に沿った処理を行うことができる。よって、特別報知自体の注目度を高めることができるし、不必要な処理を行うこともなくなるため遊技機の処理構成の簡素化も図ることができる。
なお、「前記第2モードにおいて実行された又は実行可能な前記第1判定の回数に基づいて」とは、「前記第2モードにおいて実行された又は実行可能な前記第1判定の回数が予め定められた特定数となったことに基づいて」とも言い換えることができる。
また、第1入球部以外にも第1判定の契機となる第1情報が取得される他の入球部が設けられた構成や、第1情報とは異なる情報であってもその他の入球部への入球に基づいて取得された情報が所定の判定の対象となる構成等に上記構成を適用するならば、それら他の入球部への入球に基づく判定回数も第2モードの継続回数に反映される構成とするとよい。
特徴A17.前記第1情報記憶手段は、予め定められた複数の数である所定数(4個)を上限として前記第1情報を記憶可能であり、
前記第1判定手段は、前記第1情報記憶手段に複数の前記第1情報が記憶されている場合には、各第1情報について順次、前記第1判定を実行するものであり、
前記変更手段は、前記第2モードにおいて実行可能な前記第1判定の回数が前記所定数以下となったことに基づいて前記報知用処理の実行態様を変更するものであることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2モードにおける残りの第1判定の回数が、第1情報記憶手段に記憶可能な上限数(所定数)以下となったことに基づいて、第2判定側の報知用処理の実行態様が変更される。例えば、第1判定側の報知として、各遊技回よりも先のタイミングで第1判定の結果を報知する所謂先読み報知の機能を有している遊技機においては、上記のような第1判定の回数が残りわずかの状況で、第1判定の結果が第1対応結果であることが先に報知されると、既に第2遊技状態への移行が確定している状況であるため、それ以上、第1入球部へ遊技球を入球させる必要性が低下し得る。そうすると、このような第2モードが残りわずかな状況において、第1入球部だけでなく、第2入球部への入球に基づく第2判定を行わせる必要性も低くなる。その場合、遊技者としては、遊技球発射手段による遊技球の発射を止める可能性がある。このような状況で遊技球の発射が止められると、遊技ホールの管理者等にとっては、遊技球の発射タイミングを調節して特典を得やすくするような不正行為との見分けがつきにくくなり、結果として不正行為を発見しにくくなるという不都合がある。一方で、第2判定側の特別報知によって可変受入手段が第2状態となり得ることが報知されていれば、例えば第1入球部への入球によって賞球等の特典が付与される構成であれば、上記のような状況であっても、少なくとも第1入球部へ遊技球を入球させる意義が生じ、遊技者は遊技球の発射を継続するものと考えられる。
そこで、例えば、それまでは第2判定側の特別報知を行わない又は特別報知の頻度を低くする構成とし、上記のような第2モードが残りわずかの状況となったら、第2判定側の特別報知を行う又は特別報知の頻度を高くする構成となるように報知用処理の実行態様を変更すれば、上記のようなモードの境目の不都合の発生を抑制することができる。
特徴A18.前記第2判定報知手段は、前記第2モードにおいては前記特別報知を行わない又は前記特別報知の実行頻度を低くなるようにし、前記第1モードにおいては前記特別報知を行う又は前記特別報知の実行頻度を前記第2モードよりも高くなるようにするものであり、
前記変更手段は、前記第2モードであっても、当該第2モードにおいて実行可能な前記第1判定の回数が前記所定数以下となったことに基づいて、前記特別報知を行う又は前記特別報知の実行頻度をそれまでの実行頻度よりも高くなるように、前記報知用処理の実行態様を変更するものであることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴A17の効果を好適に奏することができる。
特徴A19.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第3入球部(上作動口33)と、
前記第3入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第3情報を取得する第3情報取得手段(主制御装置81による作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第3情報取得手段の取得した第3情報を記憶する第3情報記憶手段(保留球格納エリア232)と、
前記第3情報記憶手段に記憶されている第3情報が、予め定められた第3対応情報に対応しているか否かの第3判定を行う第3判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1情報記憶手段と前記第3情報記憶手段とに対応する情報が記憶されている状況では、前記第3判定よりも前記第1判定を優先して行うよう、各前記判定手段を制御する優先手段(主制御装置81による作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1情報と第3情報とが記憶されている状況では、優先手段によって第1情報のほうが優先されて判定が行われる。そのため、遊技者にとしては、第1情報のほうが第3情報よりも重視するものと考えられる。このような構成において、第1入球部側には可変受入手段が設けられており、その可変受入手段は第2入球部への入球に基づいて遊技球を受け入れ易い第2状態に切り換えられ、その第2判定についての報知が第2判定報知手段によって報知される。そうすると、例えば、第2判定報知手段の有する特別報知実行手段によって、可変受入手段が受入状態となることが事前に報知されると、やみくもに第1入球部又は第3入球部への入球が発生するのを待つよりも、その事前に報知された特別報知の内容に沿って第1入球部へ入球させるように遊技球の発射/停止を切り換える所謂止め打ちを行いたくもなると考えられる。そこで、このような構成において、特徴A1の構成を適用すれば、上記のような止め打ちを好適に抑制することが可能となる。
特に、本構成を特徴A15に適用すれば、以下の効果も奏することができる。
すなわち、遊技状態として、第1モード(第1遊技状態)と第2モード(第2遊技状態)とが設定されており、第2モードでは可変受入手段が受入状態となり易く、第1モードではそれよりも受入状態となりにくく設定されている。そのため、第1モードにおいては、第3情報ではなくなるべく第1情報が取得されるように、上記の止め打ちが繰り返される可能性がある。しかし、このような止め打ちが行われると、遊技ホールの管理者等にとっては、遊技球の発射タイミングを調節して特典を得やすくするような不正行為との見分けがつきにくくなり、結果として不正行為を発見しにくくなるという不都合がある。
そこで、遊技状態(モード)によって、この第2判定報知手段による報知用処理の実行態様を変更し、例えば、第1モード中には特別報知を実行しない又は実行頻度を第2モードよりも低くするといった構成とすると、上記のような止め打ちが行われることを抑止することが可能となる。
特徴A20.前記第1判定と前記第3判定とは、前記第1判定が行わるほうが前記第3判定が行われるよりも遊技者にとって有利となるように設定されていることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1情報と第3情報とが記憶されている状況では優先手段によって第1情報のほうが優先されて判定が行われる構成において、第1判定のほうが第3判定よりも遊技者にとって有利となる判定に設定されている。そのため、遊技者としては、なるべく第1判定が行われるように第1入球部に遊技球を入球させたいと思うものと考えられる。このような構成において、第1入球部側には可変受入手段が設けられており、その可変受入手段は第2入球部への入球に基づいて遊技球を受け入れ易い第2状態に切り換えられ、その第2判定についての報知が第2判定報知手段によって報知される。そうすると、例えば、第2判定報知手段の有する特別報知実行手段によって、可変受入手段が受入状態となることが事前に報知されると、やみくもに第1入球部又は第3入球部への入球が発生するのを待つよりも、その事前に報知された特別報知の内容に沿って第1入球部へ入球させるように遊技球の発射/停止を切り換える所謂止め打ちを行いたくもなると考えられる。
特に、遊技状態として、第1モード(第1遊技状態)と第2モード(第2遊技状態)とが設定されており、第2モードでは可変受入手段が受入状態となり易く、第1モードではそれよりも受入状態となりにくく設定されている。そのため、第1モードにおいては、第3情報ではなくなるべく第1情報が取得されるように、上記の止め打ちが繰り返される可能性がある。しかし、このような止め打ちが行われると、遊技ホールの管理者等にとっては、遊技球の発射タイミングを調節して特典を得やすくするような不正行為との見分けがつきにくくなり、結果として不正行為を発見しにくくなるという不都合がある。
そこで、遊技状態(モード)によって、この第2判定報知手段による報知用処理の実行態様を変更し、例えば、第1モード中には特別報知を実行しない又は実行頻度を第2モードよりも低くするといった構成とすると、上記のような止め打ちが行われることを抑止することが可能となる。
特徴A21.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
前記可変入球手段へ遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に特典(賞球)を付与する特典付与手段(払出装置96)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態とし、その後前記閉状態とする可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技状態として、前記可変入球制御手段により前記可変入球手段の前記可変入球制御が行われる特別遊技状態が設定されており、
前記可変制御実行手段による前記可変受入制御の実行モードとして、第1モード(低頻度サポートモード)と、当該第1モードよりも前記受入状態とされ易い第2モード(高頻度サポートモード)と、が設定されており、
前記特別遊技状態中は前記第1モードに設定され、前記特別遊技状態終了後は前記第2モードに設定され得る構成であることを特徴とする特徴A19又は特徴A20に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別遊技状態中は第1モードに設定されるため、第1入球部への入球は発生しにくく、特別遊技状態が終了した後、第2モードに設定され得る。このように、特別遊技状態中は第1モードに設定されているため第1情報は取得されにくいが、特別遊技状態の終了後においては第2モードに設定されれば第1情報が取得され易くなる構成においては、特別遊技状態の終了後に第1情報を積極的に取得させたい遊技者としては、第1入球部への入球確率に指標となり得る特別報知を参考にするものと考えられる。この場合、例えば、特別遊技状態が終了してから所定期間後に可変受入手段が第2状態となり得ることが特別報知によって判明すれば、遊技者としてはそれまで遊技球の発射を停止したくもなり得る。しかし、このような止め打ちが行われることの不都合は上記のとおりであり、このような状況を把握して、第2判定側の報知用処理の実行態様を変更可能とすれば、そのような不都合の発生を事前に回避することが可能となる。
特徴A22.前記遊技領域には、前記第2入球部に入球した遊技球が前記第1入球部に入球可能なように前記第1入球部と前記第2入球部とが配置されており、
前記先特定手段は、前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記特定する処理を実行することが可能な構成であることを特徴とする特徴A1乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2入球部と第1入球部との関係性をより高めることができる。そして、第2入球部への入球に基づいて先特定する処理が行われれば、その後に第1入球部への入球し易さ、すなわち受入状態となるか否かの判定を行うことができる。つまり、第2入球部へ遊技球が入球した時点で、その遊技球が第1入球部へ入球し易いか否かを報知することも可能となる。これにより、遊技の多様化を図ることができる。
<特徴B群>
特徴B1.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第1情報を取得する第1情報取得手段(主制御装置81による作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第1情報取得手段の取得した第1情報を記憶する第1情報記憶手段(保留球格納エリア232)と、
前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報が、予め定められた第1対応情報に対応しているか否かの第1判定を行う第1判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態には、少なくとも第1遊技状態(通常遊技状態、低頻度サポートモード、低確率モード)と、当該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(開閉実行モード、高頻度サポートモード、高確率モード)と、が設定されており、
前記第1判定手段による第1判定の結果が、判定対象の第1情報が前記第1対応情報に対応しているとする第1対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から第2遊技状態へ移行させる状態移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第1判定手段の第1判定についての報知を所定の報知手段(図柄表示装置41)にて行うための第1報知用処理を実行する第1判定報知手段(演出制御装置82による遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記遊技領域に前記第1入球部とは別に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2情報を取得する第2情報取得手段(主制御装置81によるスルー用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第2情報取得手段の取得した第2情報を記憶する第2情報記憶手段(電役保留エリア233)と、
前記第2情報記憶手段に記憶されている第2情報が、予め定められ第2対応情報に対応しているか否かの第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が、判定対象の第2情報が前記第2対応情報に対応しているとする第2対応結果となったことに基づいて、前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段の第2判定についての報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて行うための第2報知用処理を実行する第2判定報知手段(演出制御装置82による普図変動表示制御処理や普図保留制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2判定報知手段は、
前記第2情報取得手段により取得された所定の第2情報について当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する情報を、当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となるよりも先のタイミングにおいて特定する処理を実行する第2先特定手段(主制御装置81による普図保留用処理を実行する機能)と、
前記第2先特定手段による特定結果が所定の特別結果となったことに基づいて、当該特定の対象となった前記所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する第2特別報知を、前記所定の報知手段又はそれとは別の報知手段にて実行する第2特別報知実行手段(演出制御装置82による普図保留予告設定処理を実行する機能)と、
を備え、
当該遊技機は、
前記第1判定報知手段による前記第1報知用処理の状況を把握する把握手段(第2,第3の実施形態における、演出制御装置82による特図側の状況把握処理を実行する機能)と、
前記把握手段による把握結果に基づいて、前記第2判定報知手段の前記第2報知用処理の実行態様を変更する変更手段(演出制御装置82による普図保留予告設定処理や特図用演出設定処理等を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球が入球することに基づいて第1情報が取得され、その第1情報に対する第1判定の結果が第1対応結果であると、遊技状態が遊技者にとって有利な第2遊技状態に移行する遊技機において、第1入球部への遊技球の入球し易さを左右する可変受入手段が設けられており、この可変受入手段は、第2入球部への入球に基づいて行われる第2判定の結果によって可変受入制御が行われる。そのため、第2入球部への入球が行われること、及びそれに基づく第2判定の結果によって、第1入球部側への入球し易さが異なり、それに伴って、遊技者にとっての有利度(遊技状態の移行)が異なることになる。このような構成において、第2判定についての報知を行う第2判定報知手段は、第2判定が行われるよりも先のタイミングでその判定結果に対応する情報を特定する先特定手段を備え、その先特定結果の特定結果に基づいて特別報知が行われる。これにより、単に第1入球部への入球に基づいて遊技状態を第1遊技状態から第2遊技状態に移行させる、といった遊技だけでなく、第1入球部側への入球し易さが変位し得ることを特別報知によって予測する、といった遊技を行うことが可能となり、遊技の多様化を図ることが可能となる。
そして、上記構成では、このような第1入球部側への入球し易さの変位をそれよりも先に報知する特別報知を含めて、第2判定についての報知のための報知用処理の実行態様が、第1判定側の第1報知用処理の状況によって異なる場合がある。第1報知用処理の状況等は、遊技者にとっての有利度の高低(第1遊技状態か第2遊技状態か)に左右するものであるため、遊技者は高い関心を寄せているものと考えられる。例えば、第1判定側の遊第1報知用処理が行われていなければ遊技者は退屈をしているだろうから、少なくとも第2判定側の報知が可能であればそれを報知すべきと考えられる。また、例えば、第1報知用処理の進行状況が遅い(例えば、第1判定用の演出としての遊技回の長さが長い)場合には、遊技者によってはそれを冗長なものと感じ得るとも考えられるし、逆に進行状況が遅い(遊技回の長さが長い)場合とは、第1報知用処理側の演出として遊技状態が移行し得るような派手な演出が行われている可能性が高く、その演出に高い関心を寄せているとも考えられる。そこで、第1報知用処理の進行状況等によって第2判定側の報知のための実行態様を異ならせることで、遊技者の関心に合わせた適切な報知を行うことができる。以上の結果、遊技への注目度を好適に高めることができる。
なお、「第2判定報知手段の報知用処理の実行態様を変更する」とは、特徴A群にも記載したとおり、
「前記第2先特定手段による前記特定する処理の実行態様を変更する」構成が考えられ、この場合、
「前記第2先特定手段による前記特定する処理を実行するか否かを変更する」構成や、
「前記先特定手段による前記特定する処理を行う前記所定の第2情報の数を変更する」構成等が考えられる。
また、「第2判定報知手段の報知用処理の実行態様を変更する」とは、特徴A群にも記載したとおり、
「前記第2特別報知実行手段による前記第2特別報知の実行態様を変更する」構成も考えられ、この場合、
「前記第2特別報知実行手段による前記第2特別報知を実行するか否かを変更する」構成や、
「前記特別報知実行手段による前記第2特別報知の実行タイミングを変更する」構成等が考えられる。
上記構成を適用すれば、それぞれ特徴A群にて記載した個別の効果を奏することが可能となる。
特徴B2.前記第1判定報知手段は、前記所定の報知手段にて遊技回用動作を開始し、前記第1判定手段の第1判定の結果に対応した報知結果として前記遊技回用動作を終了することを遊技回の1回として、前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように前記所定の報知手段を制御する処理を実行する遊技回制御手段(主制御装置81による遊技回制御処理を実行する機能)を備え、
前記遊技回制御手段は、前記遊技回用動作の動作期間を設定する動作期間設定手段(主制御装置81による変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、当該動作期間設定手段により設定された動作期間に亘って前記遊技回用動作が行われるようにするものであり、
前記変更手段は、前記動作期間に応じて、前記第2判定報知手段の前記報知用処理の実行態様を変更する遊技回対応手段(第2の実施形態における、演出制御装置82による保留予告設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1報知用処理として、遊技回用動作のための処理が行われる。遊技回の動作期間が長ければ遊技者によってはそれを冗長なものと感じ得るとも考えられるし、逆に動作期間が長い場合とは、遊技回側の演出として遊技状態が移行し得るような派手な演出が行われている可能性が高く、その演出に高い関心を寄せているとも考えられる。一方、遊技回の動作期間が短ければ、頻繁に第1判定が行われていると考えられるため、第1情報は頻繁に取得されているはずである。そうすると、そのように遊技回の動作期間が短い場合には、可変受入制御に関する第2判定用の報知への関心は低下しているものと考えられ、そのような報知を頻繁に行ってしまうと、遊技者に煩わしいものと感じさせてしまう可能性もある。そこで、遊技回の動作期間に応じて第2判定報知手段の報知用処理の実行態様を変更すれば、遊技者の関心に合わせた適切な報知を行うことができる。以上の結果、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴B3.前記動作期間設定手段により設定される前記動作期間の情報を、当該動作期間設定手段による設定対象となる前記遊技回が前記遊技回制御手段により実行されるよりも先のタイミングで特定する先動作期間特定手段(演出制御装置82によるステップS4903の処理を実行する機能)を備え、
前記遊技回対応手段は、前記先動作期間特定手段により特定された前記動作期間の情報に応じて、前記第2判定報知手段の前記第2報知用処理の実行態様を変更するものであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、動作期間の長さを第1判定についての遊技回が行われるよりも先のタイミングで把握することができる。第2判定報知手段による第2報知用処理としては、第2判定の先特定に関する特別報知の処理も含まれており、そのような第2判定側の事前報知(所謂先読み予告)を第1判定側の先の遊技回の長さに合わせることで、両判定の関係性を高めることができる。
特徴B4.前記遊技回対応手段は、前記先特定手段による特定対象となっている前記第2情報についての前記第2判定が行われるタイミングで実行される前記遊技回用動作の動作期間が予め定められた所定期間以上の期間であることに基づいて、前記第2特別報知を実行し易いように変更するものであることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1判定側の遊技回が事前に長いことがわかっている場合には、例えば遊技者としては、遊技球の発射を停止して、その遊技回が消化されるのを待つ(所謂止め打ちを行う)ことも考えられる。しかし、このような止め打ちが行われると、遊技ホールの管理者等にとっては、遊技球の発射タイミングを調節して特典を得やすくするような不正行為との見分けがつきにくくなり、結果として不正行為を発見しにくくなるという不都合がある。
そこで、そのような状況であれば、第2判定側の報知用処理の実行態様を変更して、例えば、特別報知が行われ易くすれば、発射を継続させる意義を生じさせることができ、上記の止め打ちを未然に抑止することが可能となる。
特徴B5.前記第1判定報知手段は、
前記第1情報取得手段により取得された所定の第1情報について当該所定の第1情報が前記第1判定の対象となった場合の当該第1判定の結果に対応する情報を、当該所定の第1情報が前記第1判定の対象となるよりも先のタイミングにおいて特定する処理を実行する第1先特定手段(主制御装置81による特図保留用の確認処理、特図保留コマンドの設定処理を実行する機能)と、
前記第1先特定手段による特定結果が所定の特別結果となったことに基づいて、当該特定の対象となった前記所定の第1情報が前記第1判定の対象となった場合の当該第1判定の結果に対応する第1特別報知を、前記所定の報知手段又はそれとは別の報知手段にて実行する第1特別報知実行手段(演出制御装置82による特図保留予告制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記変更手段は、前記第1先特定手段及び前記第1特別報知実行手段のうちの少なくとも一方の処理結果に基づいて、前記第2報知用処理の実行態様を変更する第1先特定対応手段(第3の実施形態における普図保留予告設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1報知用処理として、第1判定の結果を先に報知する第1特別報知(所謂先読み予告)のための処理が行われる。例えば、第1特別報知によって、遊技状態が移行し易いことを遊技者が予測している状況では、遊技者としては第1入球部に遊技球を入球させるよりも、その遊技状態が移行するまで演出を楽しんだりして、遊技球の発射を停止する所謂止め打ちを行いたくもなると考えられる。しかし、このような止め打ちが行われると、遊技ホールの管理者等にとっては、遊技球の発射タイミングを調節して特典を得やすくするような不正行為との見分けがつきにくくなり、結果として不正行為を発見しにくくなるという不都合がある。
そこで、第1特別報知用の処理結果(第1先特定手段及び第1特別報知実行手段の少なくとも一方の処理結果)に基づいて、第2判定側の第2報知用処理の実行態様を変更して、例えば、受入状態となり易い状況であることを報知したりしなかったりすれば、遊技球の発射を継続する意義を生じさせることができ、上記の止め打ち行為を未然に抑止することができる。
特徴B6.前記第1先特定対応手段は、前記第1特別報知の実行され易さに応じて、前記第2報知用処理の実行態様を変更するものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
第1特別報知は、第1判定の結果を予測させるためのものであるため、遊技者としては高い関心を寄せるものと考えられる。そこで上記構成のように、その第1特別報知の実行され易さに応じて、第2判定側の演出を変更すれば、第1判定側の関心の高さに関連付けながら第2判定側の演出を行うことができ、両判定に関してバランスよく注目させることができる。
特徴B7.前記第1先特定対応手段は、前記第1特別報知が実行される又は実行され易い状況である場合に、前記第2特別報知を実行しにくくなるように変更するものであることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特別報知に関心を寄せている遊技者の集中を、第2特別報知側へ分散させず、第1判定側の演出に対する注目度を好適に高めることができる。
特徴B8.前記第1特別報知は、前記所定の第1情報が前記第1情報取得手段により取得されてから前記第1判定の対象となるよりも先の所定のタイミング(遊技回の変動表示の終了時)で行われるものであり、
前記第2特別報知は、前記所定の第2情報が前記第2情報取得手段により取得されてから少なくとも前記第2判定の対象となるまで継続して行われ得るものであることを特徴とする特徴B5乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特別報知側の演出が第1特別報知側の演出よりも目立たないものであっても、実行されている期間が長いため、遊技者はそれが行われていることに気付き易い。上記のとおり、第2判定は、第1判定の補助的な役割を有しているため、遊技者としては比較的第1判定側の演出に高い関心を寄せている。そのため、第2判定側の演出を行うとしても、第1判定側の演出への注意が分散されないように配慮する必要がある。そのような理由から、上記構成のようにすることで、第1判定と第2判定との演出のバランスを良好に保つことができる。
<特徴C群>
特徴C1.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による役物開閉処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が第2対応結果となったことに基づいて、前記可変受入制御が行われる特別状態(サポート状態)に移行させる受入状態移行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記特別状態において前記可変受入手段を前記非受入状態とする期間を、第1期間として設定する第1期間設定手段(主制御装置81によるステップS2005,ステップS2105の処理を実行する機能)と、
前記特別状態において前記可変受入手段を前記非受入状態とする期間を、前記第1期間とは異なる期間である第2期間として設定する第2期間設定手段(主制御装置81によるステップS2007,ステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第2入球部へ遊技球が入球することに基づいて第2判定が行われ、その結果が第2対応結果であると、第1入球部への入球し易さを左右する特別状態へ移行する。このような構成において、特別状態中の可変受入手段が非受入状態となっている期間が第1期間に設定される場合もあれば、その第1期間とは異なる第2期間に設定される場合もある。このようにすれば、その設定された期間に応じた演出等を行うことが可能となる。
特徴C2.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする単位可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による役物開閉処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が第2対応結果となったことに基づいて、前記単位可変受入制御が少なくとも1回行われる特別状態(サポート状態)に移行させる受入状態移行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記特別状態において前記単位可変受入制御が行われる前又は後の待機期間を、第1期間として設定する第1期間設定手段(主制御装置81によるステップS2005,ステップS2105の処理を実行する機能)と、
前記特別状態において前記単位可変受入制御が行われる前又は後の待機期間を、前記第1期間とは異なる期間である第2期間として設定する第2期間設定手段(主制御装置81によるステップS2007,ステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第2入球部へ遊技球が入球することに基づいて第2判定が行われ、その結果が第2対応結果であると、第1入球部への入球し易さを左右する特別状態へ移行する。このような構成において、単位可変受入制御が行われる前又は後の待機期間が第1期間に設定される場合もあれば、その第1期間とは異なる第2期間に設定される場合もある。このようにすれば、その設定された期間に応じた演出等を行うことが可能となる。
特徴C3.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする単位可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による役物開閉処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が第2対応結果となったことに基づいて、前記単位可変受入制御が少なくとも1回行われる特別状態(サポート状態)に移行させる受入状態移行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記特別状態において、前記単位可変受入制御が行われる前又は後の待機期間にて待機演出(オープニング演出又はエンディング演出)を実行する演出実行手段(演出制御装置82によるサポート状態用処理を実行する機能)と、
前記待機期間を、第1期間として設定する第1期間設定手段(主制御装置81によるステップS2005,ステップS2105の処理を実行する機能)と、
前記待機期間を、前記第1期間とは異なる期間である第2期間として設定する第2期間設定手段(主制御装置81によるステップS2007,ステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第2入球部へ遊技球が入球することに基づいて第2判定が行われ、その結果が第2対応結果であると、第1入球部への入球し易さを左右する特別状態へ移行する。このような構成において、単位可変受入制御が行われる前又は後の待機期間には、待機演出が行われる。そして、この待機期間は、第1期間に設定される場合もあれば、その第1期間とは異なる第2期間に設定される場合もある。このようにすれば、その設定された期間に応じた待機演出を行うことが可能となる。
特徴C4.所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて第1判定を行う第1判定手段(主制御装置81による当否判定処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態には、少なくとも第1遊技状態(通常遊技状態、低頻度サポートモード、低確率モード)と、当該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(開閉実行モード、高頻度サポートモード、高確率モード)と、が設定されており、
前記第1判定手段による第1判定の結果が第1対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)を備えた遊技機において、
前記遊技領域に前記第1入球部とは別に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部(スルーゲート35)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部又は所定の入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段(電動役物34a)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2判定を行う第2判定手段(主制御装置81による普図遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする単位可変受入制御を実行する可変制御実行手段(主制御装置81による役物開閉処理を実行する機能)と、
前記第2判定手段による第2判定の結果が第2対応結果となったことに基づいて、前記単位可変受入制御が少なくとも1回行われる特別状態(サポート状態)に移行させる受入状態移行手段(主制御装置81による普図遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記特別状態において、前記単位可変受入制御が行われる前又は後の待機期間にて待機演出(オープニング演出又はエンディング演出)を実行する演出実行手段(演出制御装置82によるサポート状態用処理を実行する機能)と、
前記遊技状態に応じて、前記待機期間を、第1期間として設定する第1期間設定手段(主制御装置81によるステップS2005,ステップS2105の処理を実行する機能)と、
前記遊技状態に応じて、前記待機期間を、前記第1期間とは異なる期間である第2期間として設定する第2期間設定手段(主制御装置81によるステップS2007,ステップS2107の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球が入球することに基づいて行われる第1判定の結果が第1対応結果であると、遊技状態が遊技者にとって有利な第2遊技状態に移行する遊技機において、第1入球部又は所定の入球部への遊技球の入球し易さを左右する可変受入手段が設けられており、この可変受入手段は、第2入球部への入球に基づいて行われる第2判定の結果によって可変受入制御が行われる。そのため、第2入球部への入球が行われること、及びそれに基づく第2判定の結果によって、第1入球部側への入球し易さが異なり得るため、それに伴って、遊技者にとっての有利度が異なることになる。そのため、遊技者としては、第1入球部への入球の契機となり得る第2入球部への入球、及びそれに基づく第2判定の結果について関心を寄せるものと考えられ、そうすると、その結果として移行する特別状態にも関心を寄せるはずである。特に、この特別状態において、単位可変受入制御が行われる前においてはその準備を行いたいであろうし、その後においては余韻を楽しみたいであろうと考えられる。そのため、その待機期間において行われる待機演出に関する関心も高いものと考えられる。
一方で、第2判定は、第1判定の補助的な役割を有しており、第1判定による結果としての遊技状態によっては、第2判定の関心は高くもなり得るし低くもなり得るものと考えられる。そうすると、例えば、上記のように待機期間における待機演出を楽しませるべき状態もあれば、そうではない状態も考えられ、上記構成のように遊技状態に応じて待機期間を設定すれば、それらに好適に対応することが可能となる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
特徴C5.前記第2期間設定手段は、前記遊技状態が前記第1遊技状態であることに基づいて、前記第2期間として、前記第1期間よりも長い期間を設定するものであることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
遊技者にとって不利な状態(第1遊技状態)では、なるべく第1判定が行われるように第2判定側の結果への関心も高くなるであろうし、逆に、遊技者にとって有利な状態(第2遊技状態)では、1回の第2判定の結果よりも第1判定側の結果のほうが気になるであるものと考えられる。そこで、上記構成のようにすれば、第2遊技状態よりも第1遊技状態のほうが待機時間が長く設定されるため、その期間における演出(待機演出)を行う期間も第1遊技状態のほうが長く確保することができる。これにより、第1遊技状態において待機演出を好適に行うことが可能となる。
特徴C6.前記待機演出は、前記遊技状態に応じて設定されているものであり、
各前記期間設定手段は、前記待機演出に応じて各前記期間を設定するものであることを特徴とする特徴C4又は特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、待機演出に応じて待機期間を設定することができる。一般的な遊技機では、待機期間を含めて単位可変受入制御等が行われる特別状態における可変受入手段の制御を行う第1制御装置と、それ用の演出を行う第2制御装置と、を備えており、第1制御装置側からの信号(コマンド等)に基づいて第2制御装置が制御されて演出が行われる。そのため、待機演出としては、第1制御装置側で設定された待機期間に応じて第2制御装置側で設定する構成が一般的である。この場合、第2制御装置側の待機演出の設定は、第1制御装置側の待機期間の設定に依存するため、それぞれの設定の関連付けを別々の制御装置で行う必要がある。これに対して上記構成では、待機演出に応じて待機期間が設定されるため、設定の方法が全く逆の構成となっている。このようにすることで、それぞれの設定の関連付けを一の制御装置で行うことが可能となり、制御負荷の軽減を図ることができる。
特徴C7.少なくとも前記第2判定手段と、前記可変制御実行手段と、前記受入状態移行手段と、を有する第1制御装置(主制御装置81)と、
前記演出実行手段を有する第2制御装置(演出制御装置82)と、
を備え、
各前記期間設定手段は、前記第1制御装置が有しているものであることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
上記構成によれば、既存の構成とは全く異質な構成によって、上記特徴C6の効果を奏することが可能となる。
特徴C8.前記待機演出は、前記特別状態中に開始され、当該特別状態中に終了するものであることを特徴とする特徴C3乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、待機演出を、次の第2判定用の演出や特別状態に跨ったりさせずに、一の特別状態において完結させることができる。仮に特別状態中の最後の待機演出が、次の第2判定用の演出と跨るような構成としてしまうと、当該次の第2判定においての結果が報知されているのか否かが遊技者は混乱してしまう恐れがある。そこで、上記構成のようにすれば、遊技者を混乱させることを防止することができる。
特徴C9.前記第2対応結果には、前記特別状態において前記可変受入制御の制御態様が同じ制御態様である第1特別対応結果(例えば第1開放結果A1)と第2特別対応結果(例えば第1開放結果A3)とが設定されており、
各前記期間設定手段は、前記第1特別対応結果と、前記第2特別対応結果と、の前記待機期間が異なるように対応する期間を設定することが可能な構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同様の制御態様の可変受入制御が行われる特別状態において、待機期間を異ならせることが可能となる。このようにすれば、同様の可変受入制御が行われる場合であっても、待機期間、すなわち待機演出が行われる期間を異ならせることができ、待機演出の多様化を図ることが可能となる。
特徴C10.各前記期間設定手段は、前記遊技状態に応じて対応する期間を設定するものであり、
前記第2判定手段は、前記第2対応結果のうち、前記第1特別対応結果とする確率と前記第2特別対応結果とする確率とが前記遊技状態に応じて異なるように設定されていることを特徴とする特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、それぞれの遊技状態に応じて、各特別対応結果とする確率を異ならせればよいため、簡素な構成で特徴C9の効果を奏することができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(発射ハンドル54)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(レール部51,52)と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口31等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…パチンコ機、33…上作動口、34…下作動口、34a…電動役物、41…図柄表示装置、43…メイン表示部、44…役物用表示部、54…発射ハンドル、81…主制御装置、82…演出制御装置、96…払出装置、202…MPU、242…MPU、PE…遊技領域、PE1…上側領域、PE2…左側領域、PE3…右側領域、PE4…下側領域。

Claims (1)

  1. 所定の発射操作に基づいて遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部と、
    前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第1情報を取得する第1情報取得手段と、
    前記第1情報取得手段の取得した第1情報を記憶する第1情報記憶手段と、
    前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報が、予め定められた第1対応情報に対応しているか否かの第1判定を行う第1判定手段と、
    を備え、
    遊技状態には、少なくとも第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態と、が設定されており、
    前記第1判定手段による第1判定の結果が、判定対象の第1情報が前記第1対応情報に対応しているとする第1対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から第2遊技状態へ移行させる状態移行手段と、
    所定の報知手段にて遊技回用動作を開始し、前記第1判定手段の第1判定の結果に対応した報知結果として前記遊技回用動作を終了することを遊技回の1回として、前記第1情報記憶手段に記憶されている第1情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように前記所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    を備えた遊技機において、
    前記遊技回用動作が行われる前記遊技回として、前記第1情報記憶手段に記憶されている前記第1情報の数に関わらず前記遊技回用動作の継続期間が相対的に長短となるように、第1遊技回と当該第1遊技回よりも長い第2遊技回と、が設定されており、
    前記遊技領域に前記第1入球部とは別に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球部と、
    前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部へ遊技球を受け入れ易い受入状態と、当該受入状態よりも前記第1入球部へ遊技球を受け入れにくい非受入状態と、に変位可能な可変受入手段と、
    前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2情報を取得する第2情報取得手段と、
    前記第2情報取得手段の取得した第2情報を記憶する第2情報記憶手段と、
    前記第2情報記憶手段に記憶されている第2情報が、予め定められた第2対応情報に対応しているか否かの第2判定を行う第2判定手段と、
    前記第2判定手段による第2判定の結果が、判定対象の第2情報が前記第2対応情報に対応しているとする第2対応結果となったことに基づいて、前記可変受入手段を前記非受入状態から前記受入状態とし、その後前記非受入状態とする可変受入制御を実行する可変制御実行手段と、
    前記第2判定手段の第2判定についての報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて行うための報知用処理を実行する第2判定報知手段と、
    を備え、
    前記第2判定報知手段は、
    前記第2情報取得手段により取得された所定の第2情報について当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する情報を、当該所定の第2情報が前記第2判定の対象となるよりも先のタイミングにおいて特定する処理を実行する先特定手段と、
    前記先特定手段による特定結果が所定の特別結果となったことに基づいて、当該特定の対象となった前記所定の第2情報が前記第2判定の対象となった場合の当該第2判定の結果に対応する特別報知を、前記所定の報知手段又はそれとは別の報知手段にて実行する特別報知実行手段と、
    を備え、
    前記特別報知実行手段は、前記遊技回制御手段により前記第1遊技回の遊技回用動作が実行される状況よりも、前記第2遊技回の遊技回用動作が実行される状況の方が、前記特別報知を実行し易いことを特徴とする遊技機。
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