第1の実施形態に係る反射板20を備える空中線1を、図1及び図2を用いて説明する。図1は、空中線1の構成を、一部切り欠いて概略的に示す側面図である。図2は、空中線1に用いられる反射板20の製造工程の一例を説明する図である。
図1に示すように、空中線1は、駆動装置10と、反射板20と、一次放射器50と、を備えている。空中線1は、例えば、鉄塔や建屋等の設置場所Pに設置される。空中線1は、例えば、気象観測等に用いられる比較的大型の空中線である。空中線1は、一次放射器50から放射された電波を反射板20により反射して放出する。また、空中線1は、外部からの電波を反射板20により反射して一次放射器50により受信する。
駆動装置10は、設置場所Pに設置される。駆動装置10は、反射板20を回動可能に構成されている。本実施形態では、駆動装置10は、反射板20を、上下方向に平行な第1の回転中心L1回りに回動可能に、かつ、水平方向に平行な第2の回転中心L2回りに回動可能に構成されている。
駆動装置10は、一例として、設置場所Pに固定される駆動部11と、第1の軸12と、第2の軸13と、固定部14と、おもり15と、を備えている。
駆動部11は、反射板20を回動する為の動力源である。駆動部11は、第1の軸12、及び第2の軸13をそれぞれ独立して回転可能に構成されている。駆動部11は、例えば、電動モータを含む構成を有している。
第1の軸12は、駆動部11に接続されている。第1の軸12は、上下方向に平行に構成されている。第1の軸12は、駆動部11により、第1の軸12の軸心回りに回動される。第1の軸12の軸心は、第1の回転中心L1となる。
第2の軸13は、第1の軸12の上端部に、連結機構により、第1の軸12と一体に第1の回転中心L1回りに回動可能に、かつ、第1の軸12に対して第2の回転中心L2回りに回動可能に連結されている。第2の軸13の軸心は、第2の回転中心L2に直交する。
第2の軸13は、水平方向に平行に構成されている。第2の軸13は、伝達機構により、駆動部11に連結されている。伝達機構は、駆動部11からの動力を第2の軸13の回転に変換する。伝達機構は、例えば、第1の軸12内に収容されている。第2の軸13は、駆動部及び伝達機構により、第2の回転中心回りに回動される。
なお、第2の軸13と第1の軸12とを連結する連結機構の構成、及び、駆動装置10の動力を第2の軸13に伝達する伝達機構の構成は、限定されない。
固定部14は、第2の軸13の一端部に設けられており、反射板20に固定されている。固定部14は、例えば、ねじや溶接等の固定手段により、反射板20に固定される。固定部14は、本実施形態では一例として、ねじにより、反射板20に固定される。固定部14は、ねじなどの固定部材14aが挿通可能な孔が形成された、例えば板状の部材から構成されている。
おもり15は、第2の軸13の他端部に設けられている。おもり15は、反射板20の、第1の回転中心L1回りまたは第2の回転中心L2回りの回転を、安定させる。おもり15は、反射板20の重さと固定部14の重さの合計と同じ、または、略同じ重さを有している。
反射板20は、図1では第2の軸13の軸心を通り上下方向に平行な切断面に沿って切断された状態が示されている。反射板20は、本体30と、反射面構成部40と、を備えている。本体30は、基部31と、スキン32と、を備えている。
基部31は、発泡プラスチックから構成されている。発泡プラスチックとして、本実施形態では、例えば、発泡スチロール、または発泡ウレタンが用いられている。基部31は、例えば、平面視で円形状を有する皿状に構成されており、一方の側面33が凹面に形成されている。この側面33は、回転放物面に構成されている。
基部31の他方の側面34側には、補強部35が設けられている。補強部35は、固定部14を固定する固定部材14aが固定される。補強部35は、例えば、金属から構成された補強部構成部材35aを基部31内の側面34側に埋め込むことによって構成される。補強部構成部材35aの一部は、側面34の一部を構成している。
スキン32は、基部31の表面の全面に設けられている。スキン32は、所定の厚みを有しており、基部31の表面に設けられている。スキン32は、反射板20の強度を向上させる。
スキン32は、反射板20の強度を所望の強度にする。スキン32は、一例として、FRP(Fiber Reinforced Plastics)を材料として構成されている。
側面34上に設けられたスキン32は、固定部14が固定される。具体的には、固定部14の固定に用いられるねじなど固定部材14aが、補強部35に螺合するなどして固定される。固定部材14aが補強部35に固定されることにより、固定部14がスキン32上に固定される。
基部31の側面33上に設けられたスキン32は、一定の厚みを有している。この為、側面33上に設けられたスキン32の表面は、回転放物面に構成される。
反射面構成部40は、少なくとも本体30の回転放物面に構成された面、すなわち本実施形態ではスキン32の回転放物面上に設けられており、反射面41を構成する。反射面41は、本実施形態では一例として、平面視で本体30と同形状でかつ同じ大きさに構成される。ここでいう平面視での形状とは、基部31の厚み方向に沿ってみたときの形状である。反射面構成部40は、一次放射器50からの電波を反射可能な材料で形成された部材から構成されている。
反射面構成部40は、例えば、平板状の部材を本体30(本実施形態ではスキン32)の側面に押し付けることで回転放物面に沿って変形させて当該側面に固定することで構成される。ここでいう平板状の部材とは、一定の厚みを有し、両主面が平面に構成された部材である。
反射面構成部40は、本実施形態では、一例として、エキスパンドメタルから構成されている。なお、反射面構成部40は、エキスパンドメタルのように、比較的硬い部材に限定されない。例えば、布状に構成され、布のように変形しやすい性質を持つ平板状の部材であってもよい。
反射面構成部40は、本実施形態では一例として、接着剤により、スキン32に固定されている。なお、反射面構成部40を固定する手段は、接着剤等の材料を用いることに限定されない。他の例として、例えば、ねじなどの固定部材を用いてもよい。
反射面41は、回転放物面に構成されている。これは、基部31の側面33が回転放物面に構成され、かつ、スキン32が一定の厚みを有する為である。
このように構成される反射面構成部40は、基部31に、直接的または間接的に設けられる。直接的に設けられるとは、反射面構成部40が、基部31の表面に設けられることである。間接的に設けられるとは、反射面構成部40が、基部31の表面との間に別の部材を介して設けられることである。本実施形態では、反射面構成部40は、スキン32を介して基部31に設けられる。すなわち、本実施形態では、反射面構成部40は、基部31に間接的に設けられる。
なお、反射面構成部40を固定する為に接着剤等を用い、この接着剤等が、反射面構成部40と基部31との間に介在される場合は、反射面構成部40は直接的に設けられることとなる。また、基部31上に反射面構成部40が設けられる場合は、反射面構成部40は基部31に直接的に設けられることとなる。
一次放射器50は、導波管51を介して、反射面41の焦点に設置される。
次に、反射板20の製造工程の一例を、図2を用いて説明する。まず、図2の(a)に示すように、基部31を形成する。基部31は、発泡プラスチックから構成された母材を切削することにより形成される。ここでいう母材は、例えば直方体や立方体に形成された、基部より大きな塊である。
本実施形態では、基部31は、母材を所望な形状に切削可能な装置により、形成される。この装置は、電子データに基づいて動作する。電子データは、基部31の形状を示す設計図等であって、上述の装置の駆動に用いられる電子データである。
作業者は、具体的には、切削装置に、基部31の形状に係る情報である電子データを入力する。この入力は、手作業による入力、USB等の記憶装置を接続することによる入力、または、インターネットやLANを介した入力等がある。入力の手段は、限定されない。要するに、切削装置が、母材から基部31を切削可能な状態にできればよい。
次に作業者は、切削装置に、母材をセットする。次に、作業者は、切削装置を駆動して、切削装置によって母材を切削して、基部31を形成する。
なお、基部31に係る情報を示す電子データの入力作業と、母材のセット作業とは、どちらを先におこなってもよい。
基部31が完成すると、次に、基部31に補強部35を固定する。例えば、基部31は、補強部35に応じた凹みを有している。補強部35は、例えば、嵌め合いにより、基部31に固定されてもよい。
基部31が完成すると、次に、図2の(b)に示すように、基部31の表面にスキン32を設ける。
スキン32が完成すると、次に、図2の(c)に示すように、スキン32の回転放物面に、反射面構成部40を設けて反射面41を形成する。具体的には、反射面構成部40を、スキン32の回転放物面上に押し付ける等して、平板状の反射面構成部40をスキン32の回転放物面にならうように変形させる。反射面構成部40をスキン32の回転放物面に押し付ける等して当該回転放物面に沿う形状に変形させることで、反射面構成部40のスキン32を挟んで反対側の表面が、回転放物面となる。そしてこの回転放物面が反射面41となる。また、反射面構成部40を、接着剤等の固定材料、またはねじ等の固定部材により、本体30に固定する。
これらの工程により、反射板20が構成される。
本実施形態の反射板20によれば、基部31が発泡プラスチックから構成される。この為、反射板20の重さを、基部31を金属材料から構成する場合に比較して、軽くできる。さらに、反射板20を軽くすることができるので、反射板20の重さに応じた、軽い重量のおもり15を採用することが可能となる。
さらに、反射板20及びおもり15を軽くできることから、反射板20を第1の回転中心L1及び第2の回転中心L2回りに回動する際に駆動装置10が発生する駆動力を、比較的小さくできる。この為、比較的小型の駆動装置10を採用できる。
このように、反射板20、おもり15、及び駆動装置10の重量を軽くできることから、空中線1が設置される設置場所Pに求められる強度を小さくできる。設置場所Pの強度を小さくできることから、設置場所Pの製造コストも低減できる。
さらに、反射板20の本体30の、反射面構成部40が設けられる部位は、面に構成される。この為、反射面構成部40を構成する部材を本体30に設ける作業を、比較的容易にできる。すなわち、反射面構成部40を本体30に設ける作業は、具体的には反射面構成部40を本体30の回転放物面に敷設する作業となる。例えば、本体が骨組み構造を有する場合は、反射面構成部40をこの骨組みに固定して反射面構成部40の表面を回転放物面に構成することはむつかしい。しかしながら、本実施形態では、本体30が回転放物面を有し、この回転放物面に反射面構成部40を設けるだけで、反射面構成部40の表面が回転放物面に構成された反射面41となる。この為、反射面構成部40を本体30に設ける作業を、比較的容易にできる。
さらに、基部31においてスキン32が設けられる部位は、面に構成される。この為、基部31にスキン32を設ける作業を、比較的容易にできる。
さらに、基部31が、基部31の形状に係る電子データに基づいて切削装置により母材を切削することで構成される。このように、基部31を、型を用いない製造方法となる切削により製造できる。このように型を用いない製造方法により基部31を製造する場合では、型の製造が不要となる。この為、反射板20の製造の初期コストを低減できる。さらに、型を保管する場所が不要となる。また、型の管理も不要となる。
なお、本実施形態の反射板20では、基部31の一方の側面が、回転放物面となる凹面に構成された。しかしながら、凹面が回転放物面に構成されることに限定されない。
例えば、図3に示す変形例のように、基部31の例えば側面34を、回転放物面となる凸面に構成してもよい。この構成の場合は、反射面構成部40は、側面34上、または、側面34上のスキン32上に設けられる。基部31の側面34が回転放物面となる凸面に構成されることで、反射面構成部40の外側の表面は、基部31の回転放物面と同様の回転放物面に構成された反射面41となる。なお、図3に示す変形では、一例として、反射面構成部40は、平面視で、本体30と同形状でかつ同じ大きさに構成されている。なお、平面視とは、基部31の厚み方向に沿ってみることである。
また、本実施形態では、反射面構成部40は、スキン32上に設けられた。しかしながら、反射面構成部40は、スキン32に設けられることに限定されない。他の例では、図4に示す別の変形例のように、基部31の側面34上に反射面構成部40を設け、反射面構成部40及び基部31の上にスキン32を設けてもよい。この構成の場合、スキン32は、反射面41に入射する電波に対して影響を有さない材料で形成される。なお、図4に示す変形例では、反射面構成部40は、一例として、平面視で基部31と同形状でかつ同じ大きさに構成されている。すなわち、反射面構成部40は、基部31に直接的に設けられる。
なお、図4に示す変形例の反射板20は、基部31の回転放物面となる凸面に構成された面に反射面構成部40が設けられた。しかしながら、この変形例は、基部31の回転放物面に構成された凸面に反射面構成部40が設けられることに限定されるものではない。他の例では、図1及び図2に示された基部31の回転放物面に構成された凹面に、図4に示す変形例のように反射面構成部40が直接的に設けられてもよい。
また、本実施形態では、反射板20は、一方の側面側に反射面41を有しているが、例えば図5に示す変形例のように、両側に反射面41を有してもよい。図5に示す変形例では、基部31の両側面33、34のそれぞれは、回転放物面となる凹面に構成されている。そして、基部31上にスキン32が設けられる。そして、スキン32において、2つの側面33,34のそれぞれに対向する範囲に、反射面構成部40が設けられる。すなわち、この変形例では、反射板20の両側面それぞれが、反射面41に構成されている。
反射板20の両側のそれぞれに反射面41が形成される構成の他の変形例としては、基部31の側面33,34のそれぞれに反射面構成部40が設けられ、基部31及び反射面構成部40にスキン32が設けられる構成であってもよい。この構成の場合、反射面41は、反射板20の両側面のそれぞれに対して内側に位置することとなる。
次に、第2の実施形態に係る反射板に用いられる基部31Bについて、図6及び図7を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、反射板に用いられる基部31Bを示す正面図である。図7は、基部31Bが分解された状態を示す平面図である。
図6及び図7に示すように、基部31Bは、複数の基部構成部材37から構成される。基部構成部材37は、一例として、基部31の中心部を構成する第1の構成部材37aと、基部31の外周部を構成する複数の第2の構成部材37bと、を備えている。第1の構成部材37aは、平面視で円形に構成される。複数の第2の構成部材37bは、環状となる外周部を周方向に複数分割した形状を有する。
第1の構成部材37a、及び複数の第2の構成部材37bは、それぞれ、発泡プラスチックから形成された母材を、第1の実施形態で説明したように電子データに基づいて装置が切削することで形成される。
そして、基部31Bは、第1の構成部材37a、及び複数の第2の構成部材37bを組み合わせて固定することで構成される。これら複数の構成部材37a,37bは、例えば接着剤により固定される。または、これら複数の構成部材37a,37bは、ほぞ及びほぞ穴により固定されてもよい。この場合では、複数の構成部材のそれぞれは、ほぞ及びほぞ穴の少なくとも一方を有する。
例えば、本実施形態では、第2の構成部材37bは、基部31の周方向一方の側面にほぞ38aが形成され、他方の側面にほぞ穴38bが形成されてもよい。また、第2の構成部材37bは、接着剤により、第1の構成部材37aに固定されてもよい。
本実施形態では、第1の構成部材37a、及び複数の第2の構成部材37bが一体に固定されることで構成された基部31に対しては、第1の実施形態と同様に、スキン32、及び反射面構成部40が設けられる。
本実施形態の反射板20は、第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、基部31が、複数の基部構成部材37を備える構成であることから、複数の基部構成部材37のそれぞれを、形成しやすい形状に設定することにより、基部31を製造しやすいという効果が得られる。
さらに、基部31の形成作業と、他の部位を基部31に設ける作業と、が異なる工場で行われる場合、例えば、基部31が設置場所Pから離れた工場で形成され、スキン32及び反射面構成部40が設置場所P付近の工場で基部31に設けられる場合では、基部31を複数の基部構成部材37に分けて搬送することが可能となる。この為、基部31を搬送しやすくなる。
なお、基部31を構成する基部構成部材37は、本実施形態のように第1の構成部材37a及び複数の第2の構成部材37bを備える構成に限定されない。基部構成部材37は、図8に示す変形例のように、平面視で三角形状となる形状に構成されてもよい。または、図9に示すさらに別の変形例のように、基部構成部材37は、平面視で扇型となる形状に構成されてもよい。または、基部構成部材37は、図10に示すさらに別の変形例のように、立方体または直方体状に構成されてもよい。
次に、第3の実施形態に係る空中線1Cを、図11を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。図11は、空中線1Cの構成を一部切り欠いて概略的に示す側面図である。図11では、空中線1Cに用いられる反射板20Cが切断された状態で示されている。
図11に示すように、空中線1Cは、駆動装置10と、反射板20Cと、一次放射器50と、を備えている。空中線1Cは、一次放射器50から放射された電波を反射板20Cにより反射して放出する。また、空中線1Cは、外部からの電波を反射板20Cにより反射して一次放射器50により受信する。
反射板20Cは、基部31Cと、基部31Cに設けられる複数の反射面構成部40と、スキン32と、を備えている。
基部31Cは、発泡プラスチックから構成されている。基部31Cは、例えば、平面視で円形状を有する皿状に構成されており、一方の側面33が回転放物面となる凹面に構成されている。
基部31Cの他方の側面34側には、補強部35が設けられている。
反射面構成部40は、一例として、3つ設けられている。ここで、これら3つの反射面構成部40を、第1の反射面構成部42、第2の反射面構成部43、及び第3の反射面構成部44とする。
第1の反射面構成部42は、側面33に、スキン32を介して設けられている。具体的には、側面33上にスキン32が設けられ、このスキン32に第1の反射面構成部42が設けられる。第1の反射面構成部42の第1の反射面45は、第1の回転放物面となる凹面に構成される。第1の反射面45は、例えば、平面視で、基部31Cより、径方向にスキン32の厚みに応じた若干大きい形状に構成されてもよい。なお、ここで言う平面視とは、基部31Cの厚み方向にみることである。
第1の反射面構成部42は、第1の反射面45で第1の波長の電波を反射し、かつ、第1の波長より短い波長の電波が透過可能に構成されている。第1の波長は、第1の反射面45で反射されることを目的とする波長である。
第1の反射面構成部42は、例えば、複数の孔が均一に形成された部材から構成されている。第1の反射面構成部42は、例えば、金網やエキスパンドメタルである。第1の反射面構成部42の目の粗さは、第1の波長以上の長さの波長を有する電波を反射可能な目の粗さを有している。
第2の反射面構成部43は、基部31Cの内部に設けられている。第2の反射面構成部43の、第1の反射面構成部42側の面は、第2の電波の波長以上の長さの波長を有する電波を反射可能な第2の反射面46に構成されている。第2の電波の波長は、第1の電波の波長よりも短い。第2の電波は、第1の反射面構成部42を通過する波長を有する。
第2の反射面46は、回転放物面となる凹面に構成されている。第2の反射面構成部43の第2の反射面46は、第1の反射面45の焦点と同一位置に焦点を有する。第2の反射面46は、一例として、平面視で、基部31Cと同形状でかつ同じ大きさに構成されている。なお、ここで言う平面視とは、基部31Cの厚み方向にみることである。
第2の反射面構成部43は、例えば、第2の反射面46で第2の電波を反射し、かつ、第2の波長より短い波長を有する電波が透過可能に構成されている。第2の反射面構成部43は、一例として、複数の孔が均一に形成された部材であって、かつ、目の粗さが第2の電波の波長以上の長さを有する電波を反射可能な目の粗さを有する部材から構成されている。第2の反射面構成部43は、例えば、金網やエキスパンドメタルから構成されている。
第3の反射面構成部44は、基部31Cの内部の、第1の反射面構成部42との間に第2の反射面構成部43を挟む位置に設けられている。第3の反射面構成部44の、第2の反射面構成部43側の面は、第3の電波の波長以上の長さの波長の電波を反射可能な第3の反射面47に構成される。第3の電波の波長は、第2の電波の波長よりも短い。第3の電波は、第1の反射面構成部42、及び第2の反射面構成部43を通過する。
第3の反射面47は、回転放物面となる凹面に構成されている。第3の反射面47は、第1の反射面45の焦点と同一位置に焦点を有している。第3の反射面47は、例えば、平面視で基部31Bと同形状でかつ同じ大きさに構成されている。なお、ここで言う平面視とは、基部31Cの厚み方向にみることである。
第3の反射面構成部44は、例えば、第3の反射面47で第3の電波を反射し、かつ、第3の波長より短い波長を有する電波が透過可能に構成されている。第3の反射面構成部44は、一例として、複数の孔が均一に形成された部材であって、かつ、目の粗さが第3の電波の波長以上の長さの波長を有する電波を反射可能な目の粗さを有する部材から構成されている。第3の反射面構成部44は、例えば、金網やエキスパンドメタルから構成されている。
スキン32は、基部31C、第2の反射面構成部43、及び第3の反射面構成部44の一体物の表面に設けられている。
このように構成された反射板20Cは、例えば、基部31Cが複数の基部構成部材を有し、これら複数の基部構成部材の少なくとも1つに、反射面構成部が構成されてもよい。そして、これら基部構成部材を基部31の厚み方向に重ねて固定することで、基部31B、及び複数の反射面構成部40の一体物が構成されてもよい。
本実施形態では、一例として、基部31Cは、第1の基部構成部材61と、第2の基部構成部材62と、第3の基部構成部材63と、を備えている。
第1の基部構成部材61は、一方に凹面に構成された側面33を有し、かつ、他方に凸面に構成された側面61aを有する皿状に構成されている。側面33は、第1の回転放物面に構成されている。他方の側面61aは、第2の回転放物面に構成されている。
第2の基部構成部材62は、一方に凹面に構成された側面62aを有し、かつ、他方に凸面に構成された側面62bを有する皿状に構成されている。側面62aは、第2の回転放物面に構成されている。側面62aには、第2の反射面構成部43が設けられる。第2の反射面構成部43は、例えば接着剤により、第2の基部構成部材62に固定される。側面62bは、第3の回転放物面に構成されている。
第2の反射面構成部43は、第1の基部構成部材61の側面61aに固定される。第1の基部構成部材61の側面61aが第2の回転放物面に構成されることから、第2の反射面構成部43の第2の反射面46は、側面61aに面接触した状態で、側面61aに固定される。第2の反射面構成部43は、例えば接着剤により、第1の基部構成部材61に固定される。
第3の基部構成部材63は、一方に凹面に構成された側面63aを有する皿状に構成されている。側面63aは、第3の回転放物面に構成されている。側面63aには、第3の反射面構成部44が固定される。第3の基部構成部材63は、例えば接着剤により、第3の反射面構成部44に固定される。
第3の基部構成部材63は、第2の基部構成部材62の側面62bに、例えば接着剤により、固定される。第2の基部構成部材62の側面62bが第3の回転放物面に構成されることから、第3の反射面構成部44の第3の反射面47は、第2の基部構成部材62の側面62bに面接触した状態で、側面62bに固定される。
一次放射器50は、例えば、第1の電波、第2の電波、及び第3の電波を切り替え可能に構成されている。または、第1の電波に応じた一次放射器、第2の電波に応じた一次放射器、及び第3の電波に応じた一次放射器を、適宜付け替えてもよい。すなわち、第1の電波を放出する際、または、第1の電波を受信する際には、第1の電波に応じた一次放射器を設置し、第2の電波を放出する際、または、第2の電波を受信する際には、第2の電波に応じた一次放射器を設置してもよい。
本実施形態の空中線1Cでは、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態の空中線1Cは、基部31Cが発泡プラスチックで構成されることから、内部に複数の反射面を構成することが可能である。この為、一次放射器50で用いる電波を切り替えることにより、または、電波に応じた一次放射器を設置することにより、第1の反射面45、第2の反射面46、または、第3の反射面47のいずれかを用いることが可能である。このように、1つの反射板20Cで複数の電波に対応することが可能となる。この為、1つの設置場所Pに複数の反射板を設置することがないので、設置場所Pの強度を向上する必要がない。この為、設置場所の建造のコストを低減できる。
次に、第4の実施形態に係る反射板20Dを、図12及び図13を用いて説明する。なお、第3の実施形態と同様の機能を有する構成は第3の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図12は、反射板20Dの構成を概略的示す斜視図である。図13は、反射板20Dの構成を概略的に示す断面図である。反射板20Dは、複数の反射面を有し、かつ、複数の反射面のそれぞれの焦点の位置が異なる構成を有する。
図12及び図13に示すように、反射板20Dは、基部31D、第1の反射面構成部42Dと、第2の反射面構成部43Dと、第3の反射面構成部44Dと、スキン32と、を有している。
基部31Dは、例えば、第2の実施形態で説明した、例えば直方体に構成された複数の基部構成部材37を有している。基部31Dは、一例として平板状に構成されており、両側面33、34が互いに平行な平面に構成されている。なお、図13中では、基部構成部材37は省略されている。
第1の反射面構成部42Dは、例えば、平面視で円となる形状に構成されている。第1の反射面構成部42Dは、基部31D内に設けられている。第1の反射面構成部42Dは、第1の反射面45Dを側面33に向けた姿勢で配置されている。図13では、第1の反射面45Dは、概略的に示されているが、実際には回転放物面となる凹面に構成されている。第1の反射面構成部42Dは、一例として、第3の実施形態の第1の反射面構成部42と同じ部材で構成されている。
第2の反射面構成部43Dは、例えば、平面視で円となる形状に構成されている。第2の反射面構成部43Dは、基部31Cの厚み方向に第1の反射面構成部42Dと側面34との間の位置に、第2の反射面46Dを側面33側に向けた姿勢で、配置されている。図13では、第2の反射面46Dは、概略的に示されているが、実際には回転放物面となる凹面に構成されている。
第2の反射面構成部43Dは、第1の反射面構成部42Dと径が異なる大きさを有している。第2の反射面構成部43Dは、一例として、第1の反射面構成部42Dの径よりも小径な円板状に構成されている。第2の反射面構成部43Dは、第2の反射面46Dの焦点の位置が、第1の反射面45Dの焦点の位置と異なる位置となるように、基部31Dの、当該基部31Dの厚み方向に直交する方向の位置が決定されている。すなわち、第2の反射面構成部43Dは、平面視で、第2の反射面46Dの中心が、第1の反射面45Dの中心に対して径方向にずれて配置されている。ここでいう平面視は、基部31Dの厚み方向に見た状態である。第2の反射面構成部43Dは、一例として、第3の実施形態の第2の反射面構成部43と同じ部材で構成されている。
第3の反射面構成部44Dは、例えば、平面視で円となる形状に構成されている。第3の反射面構成部44Dは、基部31Dの厚み方向に第2の反射面構成部43Dと側面34との間の位置に、第3の反射面47Dを側面33側に向けた姿勢で、配置されている。図13では、第3の反射面47Dは、概略的に示されているが、実際には回転放物面となる凹面に構成されている。
第3の反射面構成部44Dは、第1の反射面構成部42D及び第2の反射面構成部43Dと径が異なる大きさを有している。第3の反射面構成部44Dは、一例として、第2の反射面構成部43D及び第3の反射面構成部44Dの径よりも小径な円板状に構成されている。
第3の反射面構成部44Dは、第3の反射面47Dの焦点の位置が、第1の反射面45Dの焦点の位置、及び第2の反射面46Dの焦点位置と異なる位置となるように、基部31Dの、当該基部31Dの厚み方向に直交する方向の位置が決定されている。すなわち、第3の反射面構成部44Dは、平面視で、第3の反射面47Dの中心が、第1の反射面45D及び第2の反射面46Dの中心に対して径方向にずれて配置されている。
さらに、第3の反射面構成部44Dは、本実施形態では、基部31Dの厚み方向に、第2の反射面構成部43Dと対向しない位置に配置されている。第3の反射面構成部44Dは、一例として、第3の実施形態の第3の反射面構成部44と同じ部材から構成されている。
本実施形態では、第1の反射面45D、第2の反射面46D、及び第3の反射面47Dのそれぞれの焦点の位置が異なる。この為、反射板20Dを用いる場合は、各焦点の位置に1つずつ一次放射器が設置される。
例えば、第1の反射面45Dの焦点の位置には、第1の反射面45Dで反射される第1の電波に応じた一次放射器52が設置される。第2の反射面46Dの焦点の位置には、第2の反射面46Dで反射される第2の電波に応じた一次放射器53が設置される。第3の反射面47Dの焦点の位置には、第3の反射面47Dで反射される第3の電波に応じた一次放射器54が設置される。
なお、本実施形態において平面視とは、基部31Cの厚み方向にみることである。
本実施形態の反射板20Dは、第3の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、反射板20Dは、複数の反射面を有する構成の一例として、第1の反射面45D、第2の反射面46D、及び第3の反射面47Dを有している。しかしながら、複数の反射面の数は、上述の3つに限定されない。
さらに、本実施形態では、第1の反射面45Dは、基部31Dの内部に構成されたが、これに限定されない。第1の反射面45Dは、第3の実施形態のように、反射板20Dの表面を構成してもよい。すなわち、第1の反射面構成部42Dは、スキン32上に設けられてもよい。
また、本実施形態では、第1の反射面45D、第2の反射面46D、及び第3の反射面47Dは、平面視したときに異なる大きさを有し、かつ、それぞれの中心が基部31Dの厚み方向に直交する方向に異なる位置に配置された。このように、複数の反射面を、それぞれ平面視で異なる大きさとし、かつ、それぞれの中心の位置を基部31Dの厚み方向に直交する方向に異なる位置に配置することにより、各反射面の焦点の位置をずらした。
しかしながら、複数の反射面のそれぞれの焦点の位置を異なる位置にする構成としては、反射面の平面視での大きさ及び形状を同じとしてもよい。この場合、複数の反射面のそれぞれの中心の位置は、基部31Dの厚み方向に直交する方向に互いにずれた位置に配置される。
または、図14に示す変形例のように、第1の反射面45D、第2の反射面46D、及び第3の反射面47Dの平面視での大きさ及び形状を同じまたはほぼ同じとし、かつ、それぞれの平面視での中心位置を基部31Dの厚み方向に重なる位置に配置した構成であっても、反射面45D,46D,47Dの形状を調整することで、反射面45D,46D,47Dのそれぞれの焦点の位置を異なる位置としてもよい。
なお、この構成の場合では、反射面45D,46D,47Dは、一次放射器52から射出されて第1の反射面45Dで反射された第1の電波の進行方向、一次放射器53から射出されて第2の反射面46Dで反射された第2の電波の進行方向、及び一次放射器54から射出されて第3の反射面47Dで反射された第3の電波の進行方向が、平行となるように構成されることが好ましい。
反射面45D,46D,47Dが、それぞれで反射された電波の進行方向が互いに平行となる構成であることによって、一次放射器52,53,54を用いて同一方向に電波を射出する場合に、反射面45D,46D,47Dの姿勢を個別に制御する必要がない。
なお、図14中では、1点鎖線は、反射板20Dの中心を通る中心線を示している。また、図14中、一次放射器52から第1の反射面45Dへ向かい、かつ、第1の反射面45Dで反射された第1の電波は、実線で示されている。また、図14中、一次放射器53から第2の反射面46Dへ向かい、かつ、第2の反射面46Dで反射された第2の電波は、実線で示されている。また、図14中、一次放射器54から第3の反射面45Dへ向かい、かつ、第3の反射面47Dで反射された第1の電波は、実線で示されている。
次に、第5の実施形態に係る空中線1Eを、図15を用いて説明する。なお、第1の実施形態及び第4の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態及び第4の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図15は、空中線1Eを一部切り欠いて概略的に示す側面図である。空中線1Eは、2つの反射板を有する。
図15に示すように、空中線1Eは、駆動装置10Eと、2つの例えば反射板20Dと、を備えている。
駆動装置10Eは、一例として、駆動部11Eと、第1の軸12と、第2の軸13と、第3の軸16と、固定部14と、を備えている。
駆動部11Eは、2つの反射板20Dのそれぞれを回動する為の動力源である。駆動部11Eは、第1の軸12、第2の軸13、及び第3の軸16をそれぞれ独立して回動可能に構成されている。駆動部11Eは、例えば、電動モータを含む構成を有している。
第1の軸12は、駆動部11Eに接続されている。第1の軸12は、上下方向に平行に構成されている。第1の軸12は、駆動部11Eにより、第1の軸12の軸心回りに回動される。第1の軸12の軸心は、第1の回転中心L1となる。
第2の軸13は、第1の軸12の上端部に、連結機構により、第1の軸12と一体に第1の回転中心L1回りに回動可能に、かつ、第2の回転中心L2回りに回動可能に連結されている。
第2の軸13は、伝達機構により、駆動部11に連結されている。伝達機構は、駆動部11からの動力を第2の軸13の回動に変換する。伝達機構は、例えば、第1の軸12内に収容されている。第2の軸13は、駆動部及び伝達機構により、第2の回転中心回りに回動される。
なお、第2の軸13と第1の軸12とを連結する連結機構の構成、及び、駆動装置10の動力を第2の軸13に伝達する伝達機構の構成は、限定されない。
第2の軸13は、第1の軸12の上端部に、連結機構により、第1の軸12と一体に第1の回転中心L1回りに回動可能に、かつ、第2の回転中心L2回りに回動可能に連結されている。
第3の軸16は、第1の軸12の上端部に、連結機構により、第1の軸12と一体に第1の回転中心L1回りに回動可能に、かつ、第2の回転中心L2回りに回動可能に連結されている。第3の軸16は、一例として、第2の軸13と同軸上に設けられている。
第3の軸16は、伝達機構により、駆動部11に連結されている。伝達機構は、駆動部11からの動力を第3の軸16の回動に変換する。伝達機構は、例えば、第1の軸12内に収容されている。第2の軸13は、駆動部及び伝達機構により、第2の回転中心回りに回動される。
なお、第3の軸16と第1の軸12とを連結する連結機構の構成、及び、駆動装置10の動力を第2の軸13に伝達する伝達機構の構成は、限定されない。
固定部14は、第2の軸13の一端部、及び第3の軸16の一端部のそれぞれに設けられており、反射板20Dに固定されている。固定部14は、例えば、ねじや溶接等の固定手段により、反射板20Dに固定される。固定部14は、本実施形態では一例として、ねじにより、反射板20Dに固定される。固定部14は、ねじなどの固定部材14aが挿通可能な孔が形成された、例えば板状の部材から構成されている。
一方の反射板20Dは、第2の軸13の一端部に設けられた固定部14に固定されている。他方の反射板20Dは、第3の軸16の一端部に設けられた固定部14に固定されている。
なお、第3の軸16に固定された反射板20Dでは、第1の反射面構成部42Dは、スキン32の上に固定される。さらに、第3の軸16に固定された反射板20Dは、第2の軸13に固定された反射板20Dに対して、水平方向に平行な回転軸回りに180度回転されている。
このように構成された空中線1Eは、2つの反射板20Dに対して1つの駆動装置10Eを共通して用いる構成であるので、設置場所Pにおける空中線1Eの設置スペースを小さくできる。
なお、本実施形態では、空中線1Eは、2つの反射板の一例として、2つの反射板20Dを備えている。しかしながら、空中線1Eが備える2つの反射板は、反射板20Dに限定されない。他の例では、第1の実施形態乃至第3の実施形態、及び各変形例で説明された複数の反射板のうちの2つを有する構成であってもよい。この例としては、第1の実施形態の図1で説明された反射板20と、図3に示された反射板20の変形例と、を備える構成であってもよいし、または、第3の実施形態の図11に示された反射板20Cと、第2の実施形態で説明された基部31Bを有する反射板と、を備える構成であってもよい。
または、本実施形態の空中線1Eのように2つの反射板を備える構成においては、反射板は、第1の実施形態乃至第5の実施形態、及び各変形例で説明された反射板以外の2つの反射板であってもよい。この構成であっても、設置場所Pでの空中線の設置スペースを小さくできるという効果が得られる。
以上、第1乃至第4の実施形態によれば、軽量化可能な反射板を提供できる。さらに、第5の実施形態において、第1乃至第4の実施形態で説明された反射板を備える構成も、軽量化可能な反射板を提供できる。
なお、第1の実施形態乃至第5の実施形態、及び各変形例では、基部31、31C、31Dは、回転放物面を有している。しかしながら、基部31、31C、31Dは、回転放物面を有することに限定されない。例えば、基部31、31C、31Dは、回転放物面を有さなくてもよい。この場合では、スキン32に回転放物面を形成する。この構成であることによって、反射面構成部40、42、43、44、42D、43D、44Dを敷設するだけで、反射面構成部40、42、43、44、42D、43D、44Dの表面が、回転放物面に構成された反射面となる。
また、第1の実施形態乃至第5の実施形態、及び各変形例では、反射面構成部40、42、43、44、42D、43D、44Dは、一例として、エキスパンドメタル等の電波を反射する特性を有する部材を、本体30または基部31、31B、31Dに敷設することで構成された。
しかしながら、反射面構成部40、42、43、44、42D、43D、44Dは、部材を敷設することで構成されることに限定されない。反射面構成部40、42、43、44、42D、43D、44Dは、他の例では、スキン32または基部31、31B、31Dに金属溶射することで構成されてもよい。または、反射面構成部40、42、43、44、42D、43D、44Dは、電波を反射する特性を有する塗料を、スキン32または基部31、31B、31Dに塗布することで構成されてもよい。
また、第1の実施形態乃至第5の実施形態、及び各変形例では、基部31または基部構成部材37は、基部31または基部構成部材37の形状に係る電子データに基づいて切削装置により母材を切削することで形成された。
しかしながら、基部31または基部構成部材37は、切削装置により母材を切削することで形成されることに限定されない。他の例では、基部31または基部構成部材37は、3Dプリンタにより形成されてもよい。
3Dプリンタで基部31または基部構成部材37を構成する場合では、基部31の形状に係る電子データまたは基部構成部材37の形状に係る電子データが3Dプリンタに入力される。さらに、3Dプリンタに、樹脂等の材料がセットされる。そして、3Dプリンタにより、基部31または、基部構成部材37が形成される。
なお、3Dプリンタにより基部31または基部構成部材37を形成する場合では、基部31または基部構成部材37を構成する材料は、3Dプリンタに用いられる樹脂となる。この為、基部31または基部構成部材37は、発泡プラスチック以外の材料から構成されることとなる。この為、3Dプリンタにより基部31または基部構成部材37を形成する場合では、軽い材料が用いられることが好ましい。しかしながら、このように3Dプリンタにより製造される場合においても、金属より軽い材料を用いることにより、第1の実施形態乃至第5の実施形態、及び各変形例と同様の効果が得られる。
また、第1の実施形態乃至第5の実施形態、及び各変形例では、反射面41,45,45D,46,46D,47,47Dは、一例として、回転放物面に構成されたがこれに限定されない。反射面41,45,45D,46,46D,47,47Dは、用途に応じて適切な面に形成される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。