本明細書におけるいくつかの実施形態は、治療経路を決定し、患者のリスクを予測し、関連するリソースを管理するための分析アプリケーションを提供する治療経路分析プラットフォームのための技術および構成を対象としている。例えば、治療経路は、治療経路内の固有のパターンを発見するためにデータマイニングおよび機械学習技術を使用して集団レベルで分析されてもよい。さらに、本明細書の技術は、ユーザが、病院の再入院、入院後発生合併症、入院期間、死亡の可能性などの様々なリスクとの個々の治療経路の関連付けを決定し視覚化することを可能にする。したがって、本明細書の実施形態は、各治療経路を経験した患者と類似していると分類された患者のそれぞれの確率を決定するために機械学習の使用に基づいて新たに入院した患者をその患者に最適な治療経路とマッチングする問題を解決できる。例えば、確率が高ければ高いほど、その患者は特定の治療経路を経験したことのある患者と同様の結果をもたらす可能性が高い。さらに、1つまたは複数の治療経路および関連する結果の比較視覚化を提供することができるGUIを使用することによって、医療専門家は、新しい患者ごとに最適な治療経路を教育的かつ包括的に決定するために本明細書のシステムを使用することができる。
治療経路分析プラットフォームは、治療経路を決定し、データ管理プログラム、データマイニングプログラム、およびコア分析プログラムなどの複数の予測および処方分析アプリケーションを可能にし、分析アプリケーションに情報を提供するための1つまたは複数のプログラムを含み得る。例えば、データ管理プログラムは、複数の異なる健康情報システムからデータを受け取って統合することができ、さらに、受け取ったデータに対してデータ前処理、正規化などを実行することができる。
データマイニングプログラムは、頻度に基づいて治療経路を決定し、個々のデータソースから特徴を生成するために、頻出パターンマイニング技術を治療経路データに適用することができる。さらに、データマイニングプログラムは、病院の再入院、入院後発生合併症(HAC)、および入院期間(LOS)など、関心のある治療結果を要約することができる。コア分析プログラムは、治療経路パターン認識モジュール、治療経路患者プロファイルモデルビルダ、および治療経路比較有効性分析ロジックを含み得る。
コア分析プログラムは、予測分析アプリケーションおよび/または処方分析アプリケーションと相互作用することができる。例えば、予測分析アプリケーションは、院内感染予測アプリケーション、病院再入院予測アプリケーション、救急部門の来院予測アプリケーション、および/または入院期間予測アプリケーションを含み得る。さらに、処方分析アプリケーションは、病院用ベッド管理ロジック、スタッフ計画ロジック、および次の医療介入推奨ロジックを含み得る。これらの機能のそれぞれは、以下にさらに詳細に説明される。
さらに、本明細書のいくつかの例は、治療経路分析プラットフォーム上で重要な分析アプリケーションを実行するための複数の技術を提供する。したがって、本明細書の治療経路分析プラットフォームは、患者が経験した介入治療の全体像を提供し、様々な分析アプリケーションが、そうでなければ分離されたデータを患者にとって適切な治療経路を決定するための動作に変えることを可能にする。例えば、プラットフォームは、再入院などの関心のある結果と高度に相関する治療経路パターンを分析することができる。さらに、治療経路分析プラットフォームは、データマイニングおよび機械学習ベースの分析を使用して、いくつかの異なるデータソースにわたるパターンを分析し、治療経路患者プロファイルモデルを構築し、次の介入行動を推奨することなどによって、患者リスクを軽減し、病院または他のヘルスケア組織の業務を改善し得る。
いくつかの例では、治療経路分析プラットフォームは、電子健康記録(EHR)システム、入院、退院、転院(ADT)システム、登録および請求システム、臨床情報システム、病院リソース管理システムなどの複数の多様な健康情報システムからのデータを統合することができる。データ統合プロセスは分析指向であり得る。さらに、治療経路分析プラットフォームによってサポートされる分析アプリケーションは、院内感染リスク予測、病院再入院リスク予測、救急部門の来院予測、入院期間(LOS)予測、次の医学的介入推奨、病院用ベッド管理、スタッフ計画を含み得るがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態では、システムは、複数の過去の患者の入院についての複数の治療経路パターンに基づいて複数の治療経路患者プロファイルモデルを生成することができる。例えば、各治療経路患者プロファイルモデルは、治療経路を経験した患者の主な特徴を表す訓練された分類子を含み得る。さらに、システムは、新たな患者の入院に関する情報を収集および分析することができ、新たな患者の入院に関する収集情報から特徴を生成することができる。システムは、新しい患者の入院に関する収集情報から生成された特徴を複数の治療経路患者プロファイルモデルに入力して、各治療経路を経験した患者と類似するそれぞれの確率を得ることができる。システムは、生成された確率を使用して、新しい患者の入院に対して可能な限り最良の次の介入治療を決定することができる。さらに、システムは、複数の治療経路におけるパターンおよびリスクを分析し、分析したパターンを複数の予測モデルに入力して、患者のリスクを軽減し、患者の入院期間を予測するのを助けることができる。システムは、ヘルスケアリソースを管理する際に使用するために、予測された入院期間をヘルスケアリソース管理システムに入力することができる。さらに、システムは、少なくとも1つの治療経路パターンに関連する情報をディスプレイ上のグラフィックユーザインターフェース(GUI)に提示することができる。
本明細書に記載のプラットフォームおよびシステムは、スタンドアロンソリューションとして使用することができ、または病院ケア管理および運営管理のために他の機能を提供する既存のシステムと統合することができる。説明の目的で、いくつかの例示的な実施形態は、患者に適した治療経路を決定し、対応する視覚化をユーザインターフェースに提供する1つまたは複数のコンピューティング装置の環境で説明されている。しかしながら、本明細書における実施形態は、提供された特定の例に限定されず、本明細書の開示に照らして当業者が理解することができるように、他のタイプのデータ分析技術、他のタイプのヘルスケア環境、他のシステムアーキテクチャ、他のグラフィック効果などに拡張することができる。
図1は、いくつかの実施形態による、治療経路分析を実行し、リソースを管理するためのシステム100の例示的アーキテクチャを示す。システム100は、1つまたは複数のネットワーク106を介するなどして、1つまたは複数の病院情報システムのコンピューティング装置104と通信することができる少なくとも1つのサービスコンピューティング装置102を含む。いくつかの例では、サービスコンピューティング装置102および/または病院情報システムコンピューティング装置104は、1つまたは複数のサーバ、パーソナルコンピュータ、または任意の数の方法で具現化され得る他のタイプのコンピューティング装置を含み得る。例えば、パーソナルコンピュータの場合、プログラム、他の機能構成要素、およびデータ記憶装置の少なくとも一部は、パーソナルコンピュータ上で実装されてもよく、および/またはクラウドベースのストレージ、クラウドベースの処理などを介してネットワークロケーションで部分的に実装されてもよい。あるいは、サーバの場合、プログラム、他の機能構成要素、およびデータ記憶装置の少なくとも一部は、他のコンピュータアーキテクチャを追加的または代替的に使用することができるが、スタンドアロンサーバなどの少なくとも1つのサーバ、またはサーバクラスタの中の1つまたは複数のサーバ、サーバファームまたはデータセンター、クラウドホストコンピューティングサービスなどに実装することができる。
図示の例では、サービスコンピューティング装置102は、1つまたは複数のプロセッサ112、1つまたは複数の通信インターフェース(I/F)114、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体116、およびディスプレイ118を含むか、またはそれらと関連付けられ得る。各プロセッサ112は、単一の処理ユニットまたは複数の処理ユニットとすることができ、単一または複数のコンピューティングユニット、または複数の処理コアを含み得る。プロセッサ112は、1つまたは複数の中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、状態機械、論理回路、グラフィック処理装置、システムオンチップ、および/または動作命令に基づいて信号を操作する任意の装置として実装することができる。例えば、プロセッサ112は、本明細書に記載のアルゴリズムおよびプロセスを実行するように特別にプログラムまたは構成された任意の適切なタイプの1つまたは複数のハードウェアプロセッサおよび/または論理回路とすることができる。プロセッサ112は、コンピュータ可読媒体116に格納された、本明細書に記載の機能を実行するようにプロセッサ112をプログラムすることができるコンピュータ可読命令を取り出して実行するように構成されてもよい。
コンピュータ可読媒体116は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意のタイプの技術で実装された揮発性および不揮発性メモリおよび/または削除可能および削除不可能な媒体を含み得る。例えば、コンピュータ可読媒体116は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、光記憶装置、固体記憶装置、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、RAID記憶システム、記憶アレイ、ネットワーク接続ストレージ、ストレージエリアネットワーク、クラウドストレージ、所望の情報を格納するために使用することができ、かつコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができるが、それらに限定されない。サービスコンピューティング装置102の構成に応じて、コンピュータ可読媒体116は、言及される場合、エネルギー、搬送波信号、電磁波、および/または信号自体などの媒体を除外する非一時的コンピュータ可読媒体である限りにおいて、有形の非一時的媒体であり得る。場合によっては、コンピュータ可読媒体116は、サービスコンピューティング装置102と同じ場所にあってもよいが、他の例では、コンピュータ可読媒体116は、サービスコンピューティング装置102から部分的に離れていてもよい。
コンピュータ可読媒体116は、プロセッサ112によって実行可能な任意の数の機能構成要素を格納するために使用することができる。多くの実施形態では、これらの機能構成要素は、プロセッサ112によって実行可能であり、実行されると、サービスコンピューティングデバイス102への本明細書に起因する動作を実行するようにプロセッサ112を具体的にプログラムする命令またはプログラムを含む。コンピュータ可読媒体116に格納されている機能構成要素は、データ管理プログラム120、データマイニングプログラム122、コア分析プログラム124、1つまたは複数の予測分析アプリケーション126、および1つまたは複数の処方分析アプリケーション128、を含むことができ、これらのそれぞれについては以下でさらに説明する。
サービスコンピューティング装置102のコンピュータ可読媒体116内に維持される追加の機能構成要素は、サービスコンピューティング装置102の様々な機能を制御および管理することができるオペレーティングシステム(図1には示されていない)を含み得る。場合によっては、機能構成要素は、コンピュータ可読媒体116の記憶部分に格納され、コンピュータ可読媒体116のローカルメモリ部分にロードされ、1つまたは複数のプロセッサ112によって実行されてもよい。多数の他のソフトウェアおよび/またはハードウェア構成は、本明細書の開示の恩恵を受ける当業者に明らかであろう。
さらに、コンピュータ可読媒体116は、本明細書に記載の機能およびサービスを実行するために使用される複数のデータ構造130を含み得るデータを記憶することができる。例えば、コンピュータ可読媒体116は、病院情報システムコンピューティング装置104から受信したデータを格納することができ、テーブル、データベース、ヒートマップ、および受信データから生成され得るような他のデータ構造を格納することができる。さらに、コンピュータ可読媒体116は、受信データおよびデータ構造130を使用して生成および訓練することができる1つまたは複数の機械学習モデル132を記憶することができる。データ構造130および機械学習モデル132の追加の説明は以下に含まれる。
サービスコンピューティング装置102はまた、プログラム、ドライバなどを含み得る他の機能構成要素およびデータ、ならびに機能構成要素によって使用または生成される他のデータも含み得るかまたは維持し得る。さらに、サービスコンピューティング装置102は、他の多くの論理構成要素、プログラム構成要素、および物理構成要素を含むことができ、そのうちの上記のものは、本明細書の説明に関連する単なる例である。
サービスコンピューティング装置102は、治療経路の視覚化、1つまたは複数の選択された治療経路、および以下でさらに説明する選択された治療経路についての予測リスクプロファイル、を含むグラフィックユーザインターフェース(GUI)(図1には示さない)を提示するためのディスプレイ118をさらに含むか、またはそうでなければディスプレイ118と通信し得る。医療専門家または他のユーザは、選択された患者および選択された医療施設、例えば病院または他の医療機関に対する最適な治療経路を決定するためにディスプレイ118上のGUIを実行し対話する。
さらに、いくつかの例では、本明細書で説明される動作の第1の部分は、サービスコンピューティング装置102のうちの第1の部分によって実行することができ、動作の別の部分は、サービスコンピューティング装置102のうちの第2の部分によって実行することができる。一例として、1つまたは複数の第1のサービスコンピューティング装置102は、データ管理プログラム120、データマイニングプログラム122、およびコア分析プログラム124を実行し、1つまたは複数の第2のサービスコンピューティング装置102は、予測分析アプリケーション126および処方分析アプリケーション128を実行することができる。あるいは、もちろん、他の例では、単一のサービスコンピューティング装置102を使用することができる。多数の他の変形が本明細書の開示の利益を受ける当業者に明らかであろう。
通信インターフェース114は、1つまたは複数のネットワーク106を介するなどして他の様々な装置との通信を可能にするための1つまたは複数のインターフェースおよびハードウェア構成要素を含み得る。したがって、通信インターフェース114は、病院情報システムコンピューティング装置104と通信するためにネットワーク106への接続を提供する1つまたは複数のポートを含むか、または1つまたは複数のポートに結合することができる。例えば、通信インターフェース114は、1つまたは複数のLAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)、インターネット、ケーブルネットワーク、セルラーネットワーク、無線ネットワーク(例えばWi−Fi)および有線ネットワーク(例えば、光ファイバ、イーサネット(登録商標)、ファイバチャネル)、直接接続、ならびに以下にさらに列挙されるようなBLUETOOTH(登録商標)などの近距離通信のうちの1つまた複数を介した通信を可能にすることができる。
1つまたは複数のネットワーク106は、イントラネットなどのLAN、インターネットなどのWAN、セルラーネットワークなどの無線ネットワーク、Wi−Fiなどのローカル無線ネットワーク、BLUETOOTH(登録商標)などの近距離無線通信、光ファイバ、イーサネット(登録商標)、ファイバチャネル、または他の任意のそのようなネットワークを含む有線ネットワーク、直接有線接続、またはそれらの任意の組み合わせ、を含む任意の種類のネットワークを含み得る。したがって、1つまたは複数のネットワーク106は、有線および/または無線通信技術の両方を含み得る。そのような通信に使用される構成要素は、ネットワークの種類、選択された環境、またはその両方に少なくとも部分的に依存し得る。そのようなネットワークを介して通信するためのプロトコルは周知であり、本明細書では詳細に説明しない。したがって、サービスコンピューティング装置102および病院情報システムコンピューティング装置104は、有線または無線接続、およびそれらの組み合わせを使用して1つまたは複数のネットワーク106を介して通信することができる。
いくつかの例では、病院情報システムコンピューティング装置104は、上述のサービスコンピューティング装置102と同様のハードウェア構成(図1には示さない)を有し得る。例えば、病院情報システムコンピューティング装置104は、上述のプロセッサ112の任意の例、上述の通信インターフェース114の任意の例、および上述のコンピュータ可読媒体116の任意の例を含み得る。
病院情報システムコンピューティング装置104は、様々な異なる病院情報システムのコンピューティング装置を含むことができ、そのいくつかの例は図1に示されている。したがって、図示の例では、病院情報システムコンピューティング装置104は、1つまたは複数の電子健康記録(EHR)コンピューティング装置136、1つまたは複数の入院、退院、転院(ADT)システムコンピューティング装置138、1つまたは複数の登録および請求システムコンピューティング装置140、1つまたは複数の臨床情報システムコンピューティング装置142、1つまたは複数の病院リソース管理システムコンピューティング装置144などを含む。
病院情報システムコンピューティング装置104は、様々な種類のデータをサービスコンピューティング装置102上で実行されているデータ管理プログラム120に送信することができる。データ管理プログラム120によって受信され得るデータの例には、電子健康記録システムコンピューティング装置136によって提供され得る個々の患者に関する詳細な患者データなどのEHR情報146、患者の入院および病院などからの退院に関連する入院、退院、転院システムコンピューティング装置138によって提供され得るADT情報148、登録および請求システムコンピューティング装置140によって提供され得る登録および請求情報150、臨床情報システムコンピューティング装置142によって提供され得る個々の患者についてのラボ情報152、放射線情報154、手術情報156、および薬局情報158などの臨床情報、および病院リソース管理システムコンピューティング装置144によって提供され得る様々な病院リソースに関するリソース情報160が含まれる。
データ管理プログラム120は、医療機関に採用されている複数の健康情報システムコンピューティング装置104からデータ146−160を受信する。後述するように、受信データは、分析アプリケーション126および/または128によって使用され得る、特徴と呼ばれる候補予測子を導出するために使用され得る任意の情報を含み得る。データ管理プログラム120は、病院情報システムコンピューティング装置104からデータ146−160を受信することができ、受信したデータを1つまたは複数のデータ構造130に格納することができるデータ管理プログラム120のプログラムモジュールであり得るデータインジェスタ162を含み得る。
さらに、データ管理プログラム120は、様々な異なる健康情報システムコンピューティング装置から受信したデータを統合してソースに関係なくデータを一緒に使用することを可能にするデータ管理プログラム120のプログラムモジュールであり得るデータインテグレータ164を含み得る。例えば、データインテグレータ164は、複数の多様な健康情報システムからのデータを統合することができる。一例として、データがデータマイニングプロセスにおいて都合よく使用可能になる前に、異なるソースからのデータは、結合、マージ、相関付け、またはそうでなければ統合される必要があり得る。いくつかの例では、データ統合プロセスは、以下でさらに説明するように、分析指向であり得る。
さらに、データ管理プログラム120は、データタイプに応じて、受信データを様々な統一フォーマットなどに正規化してデータマイニングプログラム122によるデータのさらなる使用を可能にすることができるデータ管理プログラム120のプログラムモジュールであり得るデータノーマライザ166を含み得る。例えば、データ標準化、クレンジング、および他のタイプのデータ正規化を使用することができ、これは、組織内でのEHRシステムの進化、人的要因(例えば異なる人々が同じ種類のデータをわずかに異なるように入力することがある)などに起因するデータフォーマットの相違などに対処することができる。例えば、MS−DRG(医療重症度DRG)またはAPR−DRG(全患者向けDRG)などの異なる診断関連グループ(DRG)コードを使用することができる。例えば、同じ病院などの同じ保健機関で診断および処置に国際疾病分類−9(ICD−9)およびICD−10コードの両方を使用するのが一般的な場合がある。さらに、場合によっては、同じ種類のラボテスト結果に対して異なる単位を使用することができる。このような状況では、データ標準化および正規化が行われ、データから知識と洞察が得られる前に正確性が保証される。したがって、データノーマライザ166は、様々なソースからのデータを、特定のデータタイプに対して予め指定されていることがある(例えば指定された)正規化フォーマットに自動的に正規化することができる。
データマイニングプログラム122は、データ管理プログラム120によって記憶された統合正規化データを要約することができる。例えば、データマイニングプログラム122は、コア分析プログラム124によって実行されるコア分析の基礎として働く基礎データマイニングタスクを実行することができる。データマイニングプログラムは、3つのサブプログラム(プログラムモジュールとも呼ばれる)、すなわち治療経路マイナ168、結果ジェネレータ170および特徴ジェネレータ172を含み得る。
データマイニングプログラム122は、データ構造130内の受信データにアクセスするために治療経路マイナ168を実行することができる。治療経路マイナ168は、頻度シーケンシャルパターンマイニング技術をデータ構造130内の統合正規化データに適用して、患者のグループが受けた一連の臨床的介入を決定することができる。例えば、選択された患者のグループは、同じDRGコードを有するか、さもなければ同じ分類基準によって、例えば1つまたは複数の特定の特徴を共通に有することによって定義される複数の患者であり得る。したがって、選択された患者のグループは、1つまたは複数のユーザ定義基準に基づいて、または1つまたは複数のデフォルト基準に基づいて構成可能であり得る。
ヘルスケアデータにおける固有の大きな変動は、治療経路パターンに関連するデータをマイニングするためのモデリングおよび計算上の課題を提起する。例えば、何千ものラボテスト、診断コード、手順コード、薬の種類などがある。さらに、同じ種類の介入事象であっても、患者は異なる期間および結果を経験する可能性がある。
治療経路マイナ168は、次の治療推奨、リスク予測および予防などのようなアクションを可能にする分析アプリケーション126の基礎を形成するためにデータをマイニングするように構成されてもよい。ヘルスケアデータの大量の変動に伴う1つの問題は、各イベントが対応する期間で記録された場合に、少数のインスタンスにのみ関連付けられた多数のパターンが生じることである。この問題を克服するために、治療経路マイナ168は、患者が入院中に経験する主な介入治療をカバーする研究→診断→処置のシーケンスとして治療経路をモデル化することができる。ラボ→診断→処置のシーケンスは、「フロー」と呼ばれることがあり、ラボ→診断、または診断→処置などのサブシーケンスは、「遷移」と呼ばれることがある。以下に説明する図2は、治療経路マイナ168によって決定された同じDRGコードを有する患者のグループについてのマイニングされた治療経路パターンの例を示す。
さらに、治療経路マイナ168は、入院と治療経路パターンとの間の関連付けを決定し、この情報を別のデータ構造に格納するように構成されてもよい。以下に説明する図3は、入院と治療経路との間の関連付けを含む例示的なデータ構造を示す。
結果ジェネレータ170は、分析アプリケーション126および/または128によって使用され得る結果ベースの治療経路パターン分析を実行することができる。例えば、データマイニングプログラム122の結果ジェネレータ170は、分析ターゲットを決定するために実行されてもよい。分析ターゲットは、分析結果と呼ばれることがある。結果の例には、院内感染予測に使用することができる院内感染、病院の再入院リスク予測に使用することができる期間(例えば、30日、60日など)内の患者の再入院、およびLOS予測に使用することができる入院期間が含まれ得る。
本明細書におけるいくつかの例は、院内感染および再入院を表すためにバイナリ変数を使用することができる。すなわち、入院ごとに、患者が入院中に関心のある感染症のタイプを取得した場合、この入院についての対応する結果変数は1であり、そうでなければ0である。同様に、入院ごとに、退院後の所定期間内に患者が病院に再入院した場合、この入院についての対応する結果変数は1であり、そうでなければ0である。以下にさらに説明するように、図4は、再入院の結果データ構造の例を示す。さらに、入院期間は、退院日と入院日との間の差として計算することができ、結果変数はYとして表すことができる。分析中のK回の入院については、YはKの長さのベクトルとすることができる。
さらに、データマイニングプログラム122は、マイニングされたデータから特徴を抽出する特徴ジェネレータ172を含む。例えば、コア分析プログラムは、治療経路患者プロファイルモデルを構築するために抽出された特徴を使用することができる。治療経路患者プロファイルは、一組の患者特性と、各治療経路パターンに特有の特性間の相互作用とを含み得る。患者の特徴は、患者の人口統計情報、遺伝情報、健康歴、病歴などを含み得る。患者特性のうちの少なくともいくつかは、治療経路患者プロファイルモデルを生成および訓練するための特徴として使用することができる。性別や年齢に基づいたいくつかの単純なアドホック基準を使用するのではなく、治療経路患者プロファイルを使用すると、コア分析プログラムは、新たに入院した患者がどの治療経路を経験する可能性が最も高いかを正確に判断することができる。これは、医療専門家が次の介入治療を決定するのを助けるだけでなく、ベッド、スタッフ、機器、および他のリソースなどの病院リソースを管理するために病院を支援することもできる。治療経路患者プロファイルモデルは、決定された特徴に基づいて機械学習モデルとして生成され訓練されてもよい。治療経路患者プロファイルモデルを生成することのさらなる詳細は、コア分析プログラム124に関して以下に説明される。
コア分析プログラム124による治療経路患者プロファイルモデルの構築を容易にするために、データマイニングプログラム122の特徴ジェネレータ172は、各入院レベルで潜在的な患者の特性、すなわち特徴を生成することができる。特徴ジェネレータ172は、主に各個別のデータソース、例えばEHRシステム、ADTシステム、臨床情報システムなどから特徴を生成することができる。これらは基本的特徴と呼ばれることがある。後述する図5は、データマイニングプログラム122の特徴ジェネレータ172によって生成された潜在的な特徴を含む例示的なデータ構造を示す。本明細書で論じられるように、図5の情報は、患者の各入院中に取得され得るか、そうでなければ患者の各入院に関連し得る情報である。各入院に関連し得る追加の情報は、入院の日時および各入院に関連するDRGコードを含み得る。
治療経路関連特徴などのクロスデータソース特徴は、コア分析プログラム124に含まれる治療経路パターン認識モジュール174によって生成されてもよい。治療経路パターン認識モジュール174によって生成された特徴は、予測分析アプリケーション126によっても使用することができる。
コア分析プログラム124は、分析アプリケーション126および128をサポートする分析構成要素を含み得る。コア分析プログラム124は、予測に使用することができる治療経路パターン認識モジュール174、治療経路患者プロファイルモデルビルダ、および治療経路比較有効性分析モジュール178を含み得る。治療経路パターン認識モジュール174は、マイニングされた治療経路のパターンを決定し、決定されたパターンを予測分析アプリケーション126に使用するために実行されてもよい。例えば、治療経路パターン認識モジュール174は、以下でさらに説明される院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、救急部門の来院予測アプリケーション184、および/または入院期間(LOS)予測アプリケーション186によって使用されてもよい。
いくつかの例では、マイニングされた治療経路は、関心のあるターゲットを予測するためのカテゴリ変数(例えば、院内感染、病院への再入院、救急部門の来院など)として扱われてもよい。本明細書の実施形態は、マイニングされた治療経路パターンに基づいて予測分析アプリケーション126に有用である特徴を生成するための2つの方法を含む。例えば、治療経路パターン認識モジュールは、2つのカテゴリの特徴、すなわちバイナリである第1のカテゴリ、およびマルチクラスである第2のカテゴリを生成することができる。シーケンス粒度に関しては、生成された特徴は、治療経路の各遷移と同様にフロー全体と関連し得る。バイナリ特徴については、治療経路パターン認識モジュール174は、治療経路の頻度に基づいて治療経路をクラスタ化することができる。マルチクラスカテゴリ特徴については、治療経路パターン認識モジュール174は、治療経路をグループにクラスタ化するためにバイクラスタ化技術を適用することができる。
バイナリ特徴について、治療経路パターン認識モジュール174は、治療経路を頻繁な治療経路とまれな治療経路とにクラスタ化することによって、治療経路の頻度に基づいて治療経路をクラスタ化することができる。場合によっては、これらは通常の治療経路および特別な治療経路に対応し得る。特定の治療経路パターンに関連する入院数が閾値数を超える場合、その治療経路パターンは頻繁に分類されることがあり、そうでなければ、その治療経路パターンはまれに分類される。異なるDRGに基づくなど、様々な異なる患者のグループについては、異なる患者のグループに対する入院数が大幅に変化する可能性があるため、しきい値の数が異なり得る。患者の各グループに対する適切な閾値を決定するために、本明細書におけるいくつかの実施形態は、潜在的特徴と関心のある予測対象yとの間の相互情報、例えば再入院ラベルに基づく経験則を使用し得る。
一例として、選択された患者のグループについて、合計K回の入院があり、K回の入院は、対応する頻度f1、f2、f3、・・・、fnで、p1、p2、p3、・・・、pnで示されるn個の異なる治療経路パターンを通過したと仮定する。いくつかのマイニングされた経路パターンの例示的なデータ構造は、図2に関して以下で説明される。さらに、頻度数閾値tに対して、fi≧tである場合、対応する治療経路パターンpiは頻度として扱われる。fi<tの場合、対応するパターンpiはめったにないものとして扱われる。頻繁なパターンのセットはFとして示されることがあり、一方、低頻度のパターンのセットはFcとして示されることがある。関心のある選択された入院kについて、選択された入院が治療経路パターンpjを受けたと仮定する。pj∈Fの場合、xk=1で示すようにこの入院に1を割り当てる。そうでなければ、xk=0である。さらに、頻度数閾値をtとしたときに生成されるバイナリベクトルとして、X(t)={x1、x2、・・・、xk}を表す。これらのK回の入院について、対応する予測対象、例えばこの例では再入院ラベルは、Y={y1、y2、・・・、yK}である。さらに、X(t)とYとの間の相互情報は、I(Y、X(t))として表される。最も多くの情報を得るために、治療経路パターン認識モジュール174は、t*=argmax(I(Y、X(t)))のように閾値t*を選択することができる。
相互情報は周知の概念であり、2つのバイナリベクトルYとX(t)に対して、それらの相互情報は数1と等しい。ここで、n
ijは、i=0、1、およびj=0、1、およびn
i=n
i0+n
i1、n
j=n
0j+n
1jに対して、(i、j)に等しいペアの数(x
k、y
k)である。X(t)はtに依存するので、相互情報、および相互情報を最大にするしきい値t
*は、それらの対応する相互情報およびYと共にX(t)の全ての可能な値を列挙することによって選択され得る。この例では、頻度f
1、f
2、f
3、・・・、f
nがn個あり、X(t)の可能な値は、tを各f
iに順番に等しく設定することによって得られる。
さらに、異なるDRGコードを有する患者のグループのような異なる患者のグループに対しては、t*は異なり得る。インデックス入院のグループについて生成された特徴は、以下の図6に関して説明するように、データ構造に追加することができる。加えて、治療経路頻度に基づくクラスタ化を通じて特徴を生成するための例示的なプロセスは、図7に関して以下に説明される。
図7に関連して説明するように、上記のプロセスは、治療経路の全体の流れの頻度を検討する。本明細書の他の例では、予測対象に関する情報は、各遷移内、例えばラボ→診断および診断→処置にあり得る。したがって、バイナリ特徴は、各遷移にも基づいて作成され得る。全フローベースの特徴を生成するための上記に図7に関連して説明したものと同様のプロセスは、遷移から特徴を生成するために適用することができる。例えば、治療経路パターン認識モジュール174は、最初に、ラボ→診断および診断→処置の各遷移について、患者のグループに対して別々に全てのパターンを考慮することができる。遷移ごとに、治療経路パターン認識モジュール174は、相互情報に基づいて最適閾値を決定することができる。次に、治療経路パターン認識モジュール174は、各入院についてバイナリ特徴を生成するために最適閾値を適用することができる。
場合によっては、バイナリ特徴は、基本的すぎて、所望のレベルの精度を生み出すのに十分に識別可能ではないことがある。したがって、本明細書における実施形態は、バイクラスタ化技術を適用することによってよりきめ細かい特徴を生成するための代替方法を適用することができる。コクラスタ化、2モードクラスタ化、またはブロッククラスタ化とも呼ばれるバイクラスタ化は、2次元を同時にクラスタ化する。例えば、バイクラスタ化は、行列の行と列の両方の同時クラスタ化を可能にし得る。一例として、m個の異なるラボテストおよびn個の異なる診断のセットを考えると、特定のラボテストおよび特定の診断の各ペアを経験した患者の入院数は、m×nの行列を形成する。バイクラスタ化アルゴリズムは、ラボテストのサブセット(行)が診断のサブセット(列)と高度に関連し得るが他の診断(列)と高度に関連しないように、m×n行列の行および列を再配列することができる。すなわち、ラボテストの特定のサブセットを経験したことのある患者は、特定の診断のサブセットを受けることができるが、他の診断を受けることはめったにない。したがって、バイクラスタ化アルゴリズムは、2つの変数を同時に分析することによってパターンを探すことができる。スペクトルクラスタ化、ブロッククラスタ化、相互関係のある双方向のクラスタ化など、様々な異なるバイクラスタ化アルゴリズムを本明細書の例に適用することができる。
一例として、治療経路パターン認識モジュール174は、治療経路内の各遷移、すなわちラボテスト→診断、診断→処置を考慮することができる。すなわち、同時に分析される2次元は、1)ラボテスト→診断または2)診断→処置のいずれかである。患者のグループに関連する大量の異なるラボテスト、診断コードおよび処置コードがあり得るが、いくつかの遷移は互いに「類似している」と見なされ得る。類似性は、3つの選択肢、a)遷移における2つの要素の共起、b)遷移の頻度および/またはc)遷移の応答率、の観点から測定することができる。
選択肢a)に関して、治療経路パターン認識モジュール174は、遷移における2つの要素(すなわち、ラボテストと診断コードまたは診断コードと処置コード)の共起を表すために生起行列を使用することができる。生起行列では、行と列は遷移の2つの次元を表す。対応する行および対応する列からの遷移がデータに現れる場合、セルの値は1になる。それ以外の場合、セルの値は0になる。
選択肢b)の場合、治療経路パターン認識モジュール174は、遷移頻度行列を使用することができる。遷移頻度行列を得るために、生起行列内の各セルは、対応する遷移を経た入院の数によって置き換えられてもよい。
選択肢c)では、治療経路パターン認識モジュール174は、遷移応答率行列を使用することができる。予測対象がバイナリ特徴、例えば再入院リスクのものである場合、応答率は、同じ遷移を有する入院のグループに対して肯定的な結果(例えば再入院)を有する入院の割合として定義することができる。予測対象が入院期間(LOS)である場合、応答率はそのグループの平均入院期間として定義することができる。応答率行列を生成するために、生起行列内の各セルは、対応する遷移を経た入院の応答率によって置き換えられてもよい。
治療経路パターン認識モジュール174は、ブロック内の遷移が「類似」であると見なされ、一方、異なるブロック間の遷移が大きな変動を示し得るように、治療経路内の遷移をブロックにクラスタ化するためにこれらの行列にバイクラスタ化技術を適用することができる。各ブロックは、新しいカテゴリ、例えば新しい特徴を表し得る。
以下にさらに説明するように、図8は、行が患者のグループに対する診断コードを表し、列が処置コードを表す例示的な生起行列を示す。さらに、治療経路パターン認識モジュール174は、ディスプレイ118のユーザインターフェースに提示するなどして、この生起行列の視覚化を提供するためにヒートマップを生成することができる。ヒートマップの例は、図9に関連して以下で説明される。
スペクトルクラスタ化などのバイクラスタ化アルゴリズムを適用した後、元の生起行列の行および列を再配置して、遷移が複数のクラスタにクラスタ化されるようにすることができる。後述する図10は、4つのクラスタを有する例示的な生起行列を示す。4つのクラスタは、c1、c2、c3、およびc4としてラベル付けされ、これら4つのクラスタは、新しい特徴として使用することができる。入院が遷移を経た場合(例えば、D:5→P:1)、対応するクラスタc1はこの入院に対して1の値を有し、残りのクラスタc2、c3、およびc4は0の値を有し得る。以下に説明するように、図11は、データのバイクラスタ化後の生起行列に対応する例示的なヒートマップを示し、バイクラスタ化特徴の視覚化を可能にするためにディスプレイ118のユーザインターフェースに提示されてもよい。加えて、以下に説明するように、図12は、治療経路パターン認識モジュール174によって生成され得るバイクラスタ化によって生成された特徴を有する入院の例示的なデータ構造を示す。
さらに、上記の例は、生起行列に基づいて遷移をクラスタ化することを説明している(すなわち、上述の選択肢(a))。しかしながら、治療経路パターン認識モジュール174はまた、機械学習モデル132で使用するための追加の特徴を提供するために、遷移頻度行列(すなわち、上述の選択肢(b))および遷移応答率行列(すなわち、上述の選択肢(c))に基づいて遷移をクラスタ化することもできる。以下に説明するように、図13は、いくつかの実装形態による、治療経路をバイクラスタ化することによって特徴を生成するための例示的なプロセスを示す。生成された特徴は、以下にさらに説明するように、分析アプリケーション126および/または128のために後に使用することができる。
治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、過去の患者の各頻繁な治療経路についてプロファイルを生成するために実行することができる。例えば、患者が新しく入院したときに、病院がその患者が経験する可能性が最も高いと思われる治療経路および入院期間などの特定の重要な予測を下すことができる場合、予測は、医療従事者が次の介入治療ステップを決定するのを助けることができ、また、病院で使用されることなどによってベッド、スタッフ、医療機器、医療用品などの病院リソースを管理して病院の運営を合理化することを助けることもできる。
治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、過去の患者が経験した各頻繁な治療経路についてプロファイルを構築し記憶するようにサービスコンピューティング装置102を構成するように実行することができる。治療経路患者プロファイルは、重要であると決定された患者特性のセット、ならびに各治療経路パターンに対して固有であるかそうでなければ異なるこれらの患者特性間の相互作用を含み得る。患者特性は、患者の人口統計情報、遺伝情報、健康歴、入院前の病歴などを含み得る。これらの特性は、単なるアドホックな選択ではなく、教師付き機械学習モデル132を使用して受信データから抽出された共通パターンであり得る。例えば、患者が新たに入院したとき、病院が新たな患者に対して可能な治療経路をより正確に予測することができるように、この新たな患者についての特徴の同じセットが抽出され、各治療経路パターンについて治療経路患者プロファイルモデルと比較される。システムに格納されたプロファイルを用いて、本明細書の実施形態は、入院、退院、転院(ADT)システムにリアルタイムでアクセスできないにも関わらず入院期間、患者治療要件などを正確に予測するという課題を克服することができる。
本明細書中のいくつかの例では、治療経路患者プロファイルモデルを構築することは、機械学習分類器または他の適切な機械学習モデル130を訓練することによって実行することができる。例えば、治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、各頻繁な治療経路(例えば、上記の治療経路マイナ168によって頻繁な治療経路として既に分類されている治療経路)についての治療経路患者プロファイルモデルとしてそれぞれの分類子を構築することができる。治療経路マイナ168によってマイニングされた治療経路、ならびにデータマイニングプログラム122内の特徴ジェネレータ172によって生成された特徴は、治療経路患者プロファイルモデルビルダ176への入力として使用することができる。
一例として、治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、治療経路パターンpを選択し、この治療経路パターンを経験した入院を検索することができる。例えば、n(p)個のそのような入院があると仮定する。治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、数2のような第1の特徴行列として、図5に関連して以下に説明するデータ構造からこれらのn(p)回の入院についての特徴を検索する。
治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、このパターンを経験していない、すなわち選択されたパターン以外のパターンに関連付けられている他のn(p)個の入院をランダムに選択することができる。これらのランダムに選択された入院は否定的な例を表し、パターンpの入院は肯定的な例を表す。治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、これらの否定的な例に対する特徴を数3のような第2の特徴行列として取り出すことができる。
治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、肯定的な例と否定的な例の両方に対する特徴を数4のような単一の特徴行列として積み重ねることができる。
治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、最初のn(p)要素がそれぞれ「1」として示され、最後のn(p)要素がそれぞれ「0」として示される長さ2n(p)のラベルベクトルを作成することができる。治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、ラベルベクトルをY=[1,1,..,1,0,0,..,0]Tとして表すことができる。
治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、組み合わせ特徴行列X2n(p)×qおよびラベルベクトルY上でバイナリ分類子を訓練し、最良の分類性能の機械学習分類子モデルを選択されたパターンの治療経路患者プロファイルモデルとして格納することができる。本明細書の例では、訓練された分類子モデルは本質的に患者からの特性のセットの関数であり得る。実際の実施形態では、新しいデータを予測するために使用することができる訓練されたモデルを用いる予測方法があり得る。治療経路患者プロファイルモデルビルダ176は、上述した治療経路マイナによって識別された各頻繁なパターンについてプロセスを繰り返すことができる。
治療経路患者プロファイルモデルとして使用される機械学習モデル132は、ロジスティック回帰モデル、ランダムフォレストモデル、サポートベクトルマシン(SVM)モデル、勾配ブーストマシンモデルなどの多くの一般的に使用される分類モデルのうちのいずれでもよい。以下にさらに説明するように、図14は、いくつかの実施形態による、治療経路患者プロファイルモデルを生成するための例示的なプロセスを示す。
比較有効性分析モジュール178は、再入院の可能性、院内感染の可能性、死亡の可能性など、関連する結果の可能性などについての洞察を提供するため、ならびに品質または結果に基づいてサポートされていない不適切な変動を発見し、軽減するために実行することができる。比較有効性分析モジュール178は、最初に患者のグループを選択することによって比較有効性分析を行うように実行されてもよい。例えば、患者のグループは同じDRGコードを有してもよく、または他の特定の特性を共通に有してもよい。比較有効性分析モジュール178は、例えば図2に関して説明したデータ構造にアクセスすることによって、この患者のグループに関連するマイニングされた治療経路を検索することができる。
比較有効性分析モジュール178は、再入院、死亡率、入院期間、費用などのようなリスクおよび費用のセットを、それらに対する予測された確率を決定するためにさらに指定し、各治療経路パターンに関連付けられた入院について指定された各測定値の分布を計算することができる。さらに、比較有効性分析モジュール178は、各測定値分布について要約統計を計算することができる。例えば、要約統計は、平均値、標準偏差、中央値、または他の関心のある統計値を含み得る。
さらに、比較有効性分析モジュール178は、異なる治療経路について指定された測定値について決定された統計の視覚化を生成し、その視覚化をグラフィックユーザインターフェース(GUI)に提示することができる。一例として、スパイダチャートを使用して、異なる治療経路パターンについて異なる確率を視覚化し比較することができる。以下にさらに説明するように、図15は、1つの治療経路が他のものよりも優れた全体的な結果を提供し得るかどうかを判定するために様々な治療経路を比較するのに使用され得る例示的な視覚化を示す。
図1に示すように、システム100は、予測分析アプリケーション126と処方分析アプリケーション128との少なくとも2つのカテゴリのアプリケーションをサポートする治療経路分析プラットフォームを提供する。この例に示す例示的なアプリケーションは、院内感染リスク予測アプリケーション180、再入院リスク予測アプリケーション182、救急部門の来院予測アプリケーション184、入院期間(LOS)予測アプリケーション186、次の医療介入推奨アプリケーション192、病床管理アプリケーション188、およびスタッフ計画アプリケーション190を含む。
一例として、院内感染リスク予測アプリケーション180、再入院リスク予測アプリケーション182、および救急部門の来院予測アプリケーション184について、バイナリ分類モデルを最初に訓練し、次に新しい患者の関心対象を予測するために訓練済みモデルを使用することができる。さらに、LOS予測アプリケーション186について、処理は連続変数予測問題として扱われてもよい。
一例として、関心のある予測対象をyとする。院内感染リスク予測アプリケーション180、再入院リスク予測アプリケーション182、および救急部門の来院予測アプリケーション184について、yはバイナリであり得る。一方、LOS予測アプリケーション186について、yは正の連続変数であり得る。院内感染リスク予測アプリケーション180、再入院リスク予測アプリケーション182、および救急部門の来院予測アプリケーション184の間の類似性のために、このグループのアプリケーションをサポートし強化するためのプロセスは、治療経路パターン認識モジュール174の結果に基づいて、概して同じバイナリ予測問題として扱われてもよい。一方、後述するように、LOS予測アプリケーションのアプリケーションは、治療経路患者プロファイルモデルビルダによって決定された治療経路患者プロファイルモデルを使用することができる。
さらに、次の医療介入推奨アプリケーション192は、治療経路患者プロファイルモデルビルダ176および比較有効性分析モジュール178の出力の直接の適用を使用して実行されてもよい。さらに、他の処方分析アプリケーション、病床管理アプリケーション188、およびスタッフ計画アプリケーション190は、病院のリソース管理に関するものである。リソース管理を成功させるための要因の1つは、需要を正確に予測する能力である。したがって、LOS予測アプリケーション186の出力は、これらのアプリケーションに対する入力として使用することができる。
バイナリ予測アプリケーション(すなわち、院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、および救急部門の来院予測アプリケーション184)は、2つの段階、すなわち訓練段階と予測段階とを含む。
訓練段階では、予測対象を特定することができる。例えば、予測対象は、院内感染の可能性、病院の再入院の可能性、または救急部門の来院の可能性のうちの1つまたは複数であり得る。さらに、アプリケーションは、患者のグループを選択し、データ構造にアクセスして、データ管理プログラム120およびデータマイニングプログラム122によって提供された対応するデータを取得することができる。さらに、結果ジェネレータ170は、結果ラベルベクトルを生成するために、例えば図1および図4に関連して説明したように実行することができる。さらに、治療経路マイナ168は、選択された患者のグループ内の患者に関連する治療経路パターンを特定するために、図1および図2に関連して説明したように実行することができる。
さらに、特徴ジェネレータ172は、選択された患者のグループ内の患者に対する基本的特徴を生成するために、図1、図6および図7に関連して説明したように実行することができる。さらに、治療経路パターンに基づく高度なクロスソース特徴は、治療経路パターン認識モジュール174を実行することによって生成される。一例として、高度なクロスソース特徴を生成するための技術は、患者のグループ内の患者の入院に対する治療経路を抽出し、治療経路パターン認識モジュール174によって決定された治療経路パターンからこの治療経路のバイナリ特徴を検索し、この治療経路のマルチクラスカテゴリ特徴を検索し、この患者のグループの両方のタイプの特徴を出力することを含み得る。さらに、アプリケーションは、基本特徴と高度特徴を統合して特徴行列を形成することができる。
アプリケーションは、特徴行列および結果ラベルベクトルを使用して、バイナリ機械学習分類子を訓練および相互検証することができる。アプリケーションは、それぞれのアプリケーションによる予測段階で使用するための最良の性能で分類器モデルを記憶することができる。上述のように、アプリケーションは、院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、または救急部門の来院予測アプリケーション184のうちの1つとすることができる。訓練のためのプロセスの例示的な流れは、図16に関連して以下に説明される。
さらに、バイナリ予測アプリケーション(すなわち、院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、または救急部門の来院予測アプリケーション184のうちの1つ)の予測段階中に、アプリケーションは、予測のために新しい患者の入院、退院などを入力として受け取ることができる。それに応答して、特徴ジェネレータ172は、特定の患者に対する基本的な特徴を生成するために、図1、図6および図7に関連して上述したように実行することができる。さらに、治療経路パターン認識モジュール174は、高度な特徴を生成するために実行されてもよい。一例として、治療経路パターン認識モジュールは、この新たな患者の入院のための治療経路を抽出し、治療経路パターン認識モジュールによって抽出されたパターンからこの治療経路のためのバイナリ特徴を検索し、治療経路パターン認識モジュールによってマイニングされたパターンからこの治療経路のためのマルチクラスカテゴリ特徴を検索し、この入院または退院のための両方のタイプの特徴を出力することができる。
バイナリーアプリケーションは、この入院または退院のための特徴の全セットを生成するために、基本特徴と高度特徴とを統合することができる。アプリケーションは、選択された入院または退院の結果の確率を決定するために、生成された特徴の全セットをそれぞれのアプリケーションの訓練された機械学習予測モデルに入力し、訓練された機械学習予測モデルを使用して決定された予測確率を出力することができる。予測のためのプロセスの例示的なフローは、以下に説明するように、図17に関連して示される。上述したように、プロセスは、院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、または救急部門の来院予測アプリケーション184のうちのいずれかを使用して実行することができる。
いくつかの例では、入院期間(LOS)予測アプリケーション186は、2つの非パラメトリック推定方法のうちの少なくとも1つを実行するように構成することができる。例えば、本明細書における推定方法は、LOSの分布のいかなる仮定にも依存しない。治療経路患者プロファイルモデルビルダ176によって構築された治療経路患者プロファイルモデルのセットは、LOSを予測するために使用することができる。これらの2つの方法は似ているが、第2の方法は追加のステップがあり、より良い性能を得るために計算コストが高くなる。
例えば、第1の方法は、最も可能性の高い治療経路の経験的分布を使用して、新しい患者の入院についての入院期間を予測することができる。第2の方法は、可能性のある全ての治療経路の分布の重み付き混合を使用する。LOS予測アプリケーション186の出力は、病床管理アプリケーション188およびスタッフ計画アプリケーション190などの他のアプリケーションで使用されるさらなる推定のための柔軟性を提供するために、平均値または中央値などの単一の統計値ではなく、特定の患者についての予測されたLOSの分布であってもよい。
LOS予測アプリケーション186を実行する場合、LOS予測アプリケーション186は、新しい患者の入院を入力として受信し、特定の入院についての基本的な特徴を生成するために、例えば図1、図6および図7に関連して上述したように特徴ジェネレータ172を実行することによって、この入院のための特徴を生成することができる。LOS予測アプリケーション186は、この入院についての特徴に基づいて予測を生成するために、保存された治療経路患者プロファイルモデルを一つずつ使用することができる。したがって、各モデルについて、確率が生成され得る。例えば、治療経路患者プロファイルモデルが全部でn個あり、予測確率がp1、p2,...,pnであるとする。この時点で、LOS予測アプリケーション186は、上述の第1の方法または第2の方法のいずれかを実行することができる。
第1の方法を実行する場合、LOS予測アプリケーション186は、治療経路kに関連付けられた過去の入院のLOSの経験的分布を計算することができ、p
k=max(p
1、p
2,...,p
n)であり、この入院についてのLOSの予測としての治療経路kのためのLOSの分布を出力することができる。一方、第2の方法を実行する場合、LOS予測アプリケーション186は、各治療経路について重みを計算することができる。例えば、各治療経路についての重みは、数5に基づいて計算することができ、ここで、i=1,...,nであり、w
iは、治療経路iの重みである。LOS予測アプリケーション186は、各治療経路に関連する過去の入院のLOSの経験的分布も計算することができる。過去の入院のLOSの経験的分布について、LOS予測アプリケーション186は、カーネル密度推定または他の適切な推定技術を適用するように構成することができる。例えば、治療経路iに対するLOSの分布がf
i(x)であると仮定する。LOS予測アプリケーション186は、計算された重みと経験的分布に基づいて重み付き混合分布を計算することができる。一例としては数6であり、F(x)は重み付き混合分布である。最後に、LOS予測アプリケーション186は、この入院に対するLOSの予測として重み付き混合分布F(x)を出力することができる。2つの方法を含むプロセスの流れ図は、図18に関連して以下で説明される。
次の医療介入推奨アプリケーション192は、治療経路患者プロファイルモデルおよび治療経路比較有効性分析の直接適用に基づいて次の推奨される医療介入を決定することができる。治療経路患者プロファイルを使用して新たに入院した患者について最も可能性の高い治療経路を予測する手順は、選択された患者の入院についての特徴を生成するためにデータマイニングプログラム122の特徴ジェネレータ172を実行することを含み得る。次の医療介入推奨アプリケーション192は、この入院について生成された特徴に基づいて予測を生成するために、生成された特徴を、保存された治療経路患者プロファイルモデルへの入力として一つずつ入力することができる。各治療経路患者プロファイルモデルについて、確率が生成され得る。この確率は、この入院が特定の治療経路をたどる可能性がどの程度あるかを示し得る。次の医療介入推奨アプリケーション192は、生成された全ての確率をランク付けし、最高の確率を有する上位k個のモデルを出力することができる。
kの値は、ユーザによって構成可能であり得る。したがって、kは1または1より大きい何らかの整数であり得る。2つ以上の最も可能性の高い治療経路を出力することによって、次の医療介入推奨アプリケーション192は、医療専門家の意見において、治療経路比較有効性分析モジュール178によって提供される洞察に基づく異なるリスク間で最も適切なトレードオフを含み得る治療経路を選択する際に医療専門家に柔軟性を与える。
この新たな入院についての上位k個の最も可能性の高い治療経路に加えて、これらの上位k個の治療経路について関連するリスクおよびコストメトリックも決定することができ、これは医療従事者が次の介入治療について情報に基づいた決定を下すのにも役立つ可能性がある。このプロセスの流れ図は、図19に関連して以下に説明される。さらに、予測の視覚化を可能にし、最適な治療経路を選択するためのグラフィックユーザインターフェース(GUI)が、図20に関連して以下に説明される。
病床管理アプリケーション188およびスタッフ計画アプリケーション190は、LOS予測アプリケーション186の出力を入力として受け取ることができる。本明細書のいくつかの例では、特定のリソース(例えば、病院用ベッド、病院スタッフ、病院設備など)についての需要予測は、個々の患者のLOS予測の集約に基づいて決定することができる。上述のように、LOS予測アプリケーション186は、各入院について予測されたLOSの分布を出力するように構成することができる。これらの複数の分布の集約を実行するために、病床管理アプリケーション188および/またはスタッフ計画アプリケーション190は、最初に、各新しい患者について、LOSが少なくともi日であるという推定確率を決定することができる。一例として、これらの患者からi日目の特定のリソースの需要に対する構成可能な百分位数、例えば50番目、75番目、または90番目の百分位数を採用することができる。例えば、リソース管理に対する保守的なアプローチが望まれる場合、より高い百分位数、例えば90番目の百分位数を採用することができる。一方、リソース管理に対するより楽観的なアプローチが望まれる場合、より低い百分位数、例えば50番目の百分位数(すなわち中央値)を採用することができる。
一例として、ユーザは、病床管理アプリケーション188またはスタッフ計画アプリケーション190のうちの1つを実行することができ、リソースを共有する1日(0日目)についての新しい患者の入院のグループを入力として受け取ることができる。さらに、図1に関連して上述したLOS予測アプリケーション186は、グループ内の各入院についてのLOS分布を決定するために、入院ごとに実行することができる。さらに、アプリケーションは、各個々のLOSが少なくともiである確率を推定することができる。一例として、合計M人の新たな患者がおり、各個々の患者の入院mについて、LOSが少なくともiであると推定される確率は、xm(i)であると仮定する。加えて、アプリケーションは、選択された日iにおける新しい患者の入院からの総需要の特定の百分位数Diを計算することができ、そのLOSが少なくともiである場合、m番目の入院がこの総計に寄与する。一例として、Diは、期待値xm(i)、m=1,2,...,Mを有するM個の独立したバイナリ(0/1)確率変数の合計の特定の百分位数として計算することができる。
アプリケーションは、受信した新たな患者の入院に基づいて、1つまたは複数の選択された日数iについてリソースの予測需要Diを出力することができる。さらに、アプリケーションは、予測された需要に基づいて少なくとも1つの動作を実行することができる。例えば、病床管理アプリケーション188が実行されている場合、病床管理アプリケーション188は、ベッドについての予測された需要に基づいて必要な数のベッドを予約することができる。同様に、スタッフ計画アプリケーション190が実行されている場合、スタッフ計画アプリケーション190は、それらの時間における要員配置の予測された需要に基づいて、特定の時間に働くように必要な数のスタッフ従業員をスケジュールすることができる。リソース管理のためのプロセスを示す例示的な流れ図は、図21に関連して以下に説明される。
図2は、いくつかの実施態様による、患者のグループについてマイニングされた治療経路パターンの例示的なデータ構造200を示す。上述のように、データ構造200は、図1に関連して上述したデータマイニングプログラム122の治療経路マイナ168によって生成されてもよい。治療経路マイナ168は、患者が入院中に経験する主な介入治療をカバーするラボ→診断→処置のシーケンスとして治療経路をモデル化することができる。図2の例では、データ構造200は、検出パターン202、それぞれのパターンに対応するラボテスト204、それぞれのパターンに対応する診断コード206、それぞれのパターンに対応する処置コード208、およびそれぞれのパターンの頻度210を含む。
図3は、いくつかの実施態様による入院および治療経路の関連付けの例示的なデータ構造300を示す。データ構造300は、上述したように、データマイニングプログラム122の治療経路マイナ168によって生成され、コア分析プログラムによって使用されてもよい。例えば、治療経路マイナ168は、病院への入院と図2に関連して上述したデータ構造200で決定された治療経路パターンとの間の関連付けを決定するように構成されてもよく、また、これらの関連付けを図3のデータ構造300に格納することができる。したがって、データ構造300は、病院への特定の患者の入院を示す入院識別子302、および特定の入院が対応する患者に提供された治療経路を示す治療経路パターン304を含む。
図4は、いくつかの実施形態による再入院をもたらす結果の例示的なデータ構造400を示す。データ構造400は、図1に関連して上述したように、データマイニングプログラム122の結果発生器170によって生成することができる。本明細書におけるいくつかの例は、院内感染および再入院を表すためにバイナリ変数を使用することができる。すなわち、各入院について、退院後の所定の期間内に患者が病院に再入院した場合、この入院について対応する結果変数は1であり、そうでない場合は0である。
図示の例では、入院識別子(ID)は402で示され、対応する結果は404で示される。この例では、結果は再入院である。さらに、上述したように、他の種類の結果がデータ構造400に含まれてもよい。例えば、患者が入院中に関心のある種類の感染にかかった場合(図4には示さず)、この入院についての対応する結果変数は1であり、そうでなければ0である。
図5は、いくつかの実施形態による例示的な特徴の例示的なデータ構造500を示す。データ構造500は、図1に関連して上述したデータマイニングプログラム122の特徴ジェネレータ172によって生成することができる。上述したように、コア分析プログラム124による治療経路患者プロファイルモデルの構築を容易にするために、特徴ジェネレータ172は各入院レベルで潜在的な患者特徴を生成することができる。特徴ジェネレータ172は、主に各個別のデータソース、例えばEHRシステム、ADTシステム、臨床情報システムなどから特徴を生成することができる。これらは基本的特徴と呼ばれることがある。図示の例では、データ構造500は、502で示すような特徴のカテゴリと、504で示すような各カテゴリに対応する特徴のリストとを含む。カテゴリ502の例には、人口統計学的特徴、利用特徴、および全体的な健康状態および病歴の特徴が含まれ得る。
図6は、いくつかの実施形態による、生成された特徴を有する例示の入院の例示のデータ構造600を示す。データ構造600は、図1に関して上述したように、インデックス入院のグループについて生成されてもよい。この例では、データ構造600は、それぞれの入院番号602、入院番号に対するそれぞれのDRGコード604、それぞれの入院番号に対するそれぞれの治療経路パターン606、頻度パターンとして分類されるパターンの閾値数を示す、608で示される値t*、およびパターンが頻発するときに1であり、パターンが頻発しないときに0であり得るフロー特徴610を含む。
図7、13、14、および16−20は、いくつかの実施形態による例示的なプロセスを示す流れ図である。プロセスは、動作のシーケンスを表す論理フロー図におけるブロックの集まりとして示され、その一部または全部はハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装することができる。ソフトウェアの文脈では、ブロックは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、列挙された動作を実行するようにプロセッサをプログラムする、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を表し得る。一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実行するかまたは特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。ブロックが記載されている順序は、限定して解釈されるべきではない。説明されたブロックのうちの任意の数を任意の順序でおよび/または並行して組み合わせてプロセスまたは代替プロセスを実装することができ、全てのブロックを実行する必要はない。議論の目的のために、プロセスは、本明細書の例に記載されている環境、システム、および装置を参照して説明されているが、プロセスは、多種多様な他の環境、システム、および装置で実装することができる。
図7は、いくつかの実施形態による、頻度に基づいて治療経路をクラスタ化するための例示的なプロセス700を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス700は、治療経路パターン認識モジュール174および上述した他のモジュールを実行することなどにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
702において、コンピューティング装置は、少なくとも1つの共有された特性を有する過去の患者の入院(例えば、同じDRGコードを有する過去の患者の入院)のグループを選択することができる。例えば、K人そのような患者の入院があり得る。
704において、これらのK人の患者の入院について、コンピューティング装置は、対応する治療経路パターンp1、p2、p3,...,pnおよび関連する頻度f1、f2、f3,...,fnを取り出すことができる。例えば、治療経路マイナは、関連する頻度f1、f2、f3,...,fnを有するn個の治療経路パターンを以前に決定し、図2に関連して上述したデータ構造200を生成したかもしれない。
706において、コンピューティング装置は、閾値tについて、fi≧tの場合、パターンpiを通過した全ての入院患者に値1を割り当て、それ以外の場合は、値0を割り当てる。
708において、コンピューティング装置は、割り当てられた値に基づいてバイナリ特徴ベクトルを生成することができる。例えば、コンピューティング装置は、閾値がtに設定されたときに生成されるバイナリ特徴ベクトルとして、X(t)={x1、x2,...,xK}を表すことができる。
710において、コンピューティング装置は、この患者のグループについての結果ラベルを検索することができる。例えば、データマイニングプログラムの結果ジェネレータは、例えば、図1および図4に関連して上述したように、対応する予測対象に対する結果ラベルを以前に決定したかもしれない。この例では、結果ラベルがY={y1、y2,...,yK}であると仮定する。
712において、コンピューティング装置は、パターン頻度について最適化された閾値t*を見つけ得る。特徴ベクトルとYとの間の相互情報を最大にするために、式t*=argmax(相互情報(Y、X(t)))を適用することができる。コンピューティング装置は、これらのK人の患者について対応する特徴ベクトルを保持することができる:X(t*)={x1、x2,...,xK}。
714において、コンピューティング装置は、処理すべき患者の他のグループがあるかどうかを判断することができる。もしあれば、プロセスは702に戻り、そうでなければ、プロセスは716へ進む。
716において、コンピューティング装置は、全てのグループについての全ての患者の入院についてのバイナリ特徴ベクトルを組み合わせることができる。患者の入院の全てのグループについて生成された特徴は、図6に関連して説明されたように、データ構造に追加することができる。
718において、コンピューティング装置は、予測モデルで使用するための特徴ベクトルを出力することができる。
図8は、いくつかの実施態様による、診断から処置への遷移を含む生起行列800の例示的なデータ構造を示す。この例示的な生起行列では、行802は、コードD:1からD:10のような診断コードを表し、列804は、患者の入院のグループについてのコードP:1からP:10のような処置コードを表す。生起行列800は、バイクラスタ化が適用される前のそれぞれの遷移を表す。
図9は、いくつかの実施態様による、図8の生起行列800の例示的なヒートマップ900を示す。この例では、ブロック902は、生起行列800内の「1」の各位置に配置され、ブロックは、生起行列800内の「0」の位置には配置されていない。ヒートマップは、バイクラスタ化が適用される前のそれぞれの遷移を表す。
図10は、いくつかの実施態様による、バイクラスタ化の後の図8の生起行列800の例示的なデータ構造を示す。この生起行列800の例では、行802は、コードD:1からD:10のような診断コードを表し続け、列804は、患者のグループについてのコードP:1からP:10のような処置コードを表し続ける。スペクトルクラスタ化などのバイクラスタ化アルゴリズムを適用した後、生起行列800の行802および列804は、生起行列800内の遷移が4つのクラスタ1002、1004、1006および1008にクラスタ化されるように再配置される。これらの4つのクラスタはそれぞれ、c1、c2、c3、およびc4としてラベル付けされ、これら4つのクラスタは新しい特徴として使用することができる。例えば、入院が遷移(例えば、D:5→P:1)を経た場合、対応するクラスタc1はこの入院に対して1の値を持ち、残りのクラスタc2、c3、およびc4は0の値を持つことになる。
図11は、いくつかの実施態様による、バイクラスタ化の後の図10の生起行列800の例示的なヒートマップ1100を示す。この例では、ブロック1102は、図10の生起行列800内の「1」の各位置に配置され、ブロックは、図10の生起行列800内の「0」の位置に配置されていない。
図12は、いくつかの実装による、バイクラスタ化を使用して生成された特徴を有する入院の例示的なデータ構造1200を示す。この例では、治療経路パターン認識モジュール174は、図8および図10に関連して上述した生起行列800などの生起行列に基づいて遷移をクラスタ化することができる。他の例では、治療経路パターン認識モジュールは、図1に関連して上述したように、遷移頻度行列または遷移応答率行列に基づいて遷移をクラスタ化することができる。図示の例では、データ構造1200は、入院番号1202、クラスタc1に対応する診断→処置の対応する特徴1204、クラスタc2に対応する診断→処置の対応する特徴1206、クラスタc3に対応する診断→処置の対応する特徴1208、およびクラスタc4に対応する診断→処置の対応する特徴1210、を含む。
図13は、いくつかの実施形態による、バイクラスタ化のための例示的なプロセス1300を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス1300は、図1に関連して上述した治療経路パターン認識モジュール174を実行することなどにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
1302において、コンピューティング装置は、例えば同じDRGコードまたは1つまたは複数の他の共有特性を有する過去の患者の入院などの過去の患者の入院のグループを選択することができる。
1304において、コンピューティング装置は、治療経路マイナによってマイニングされた対応する治療経路パターンを取り出すことができ、例えば、n個の頻度f1、f2、f3,...,fnの治療経路パターンp1、p2、p3,...,pnがあると仮定する。
1306において、コンピューティング装置は、治療経路の遷移(例えば、ラボテストから診断、または診断から処置)を選択することができる。
1308において、コンピューティング装置は、治療経路パターンに基づいて、この遷移における2つの要素の共起行列を生成することができる。
1310において、コンピューティング装置は、治療経路パターンに基づいて、この遷移における2つの要素の頻度行列を生成することができる。
1312において、コンピューティング装置は、例えば、図1および図4に関連して上述したように、結果発生器170によって以前に生成されたように、この患者のグループについての結果ラベルを取り出すことができる。
1314において、コンピューティング装置は、行列内の各セルに関連付けられた治療経路パターンおよび患者の入院の結果に基づいて、この遷移における2つの要素の応答率行列を生成することができる。
1316において、コンピューティング装置は、各行列をバイクラスタ化し、各ブロックにラベル(例えば、1または0)を割り当てることができる。
1318において、コンピューティング装置は、図12に示すデータ構造のように、すなわち、入院がバイクラスタ化に対応する遷移を経た場合、特徴として扱われているバイクラスタ化に基づいて、グループ内の各患者についての特徴を生成することができる。
1320において、コンピューティング装置は、処理すべき他の遷移があるかどうかを判断することができる。もしあれば、プロセスは1306に戻り、そうでなければ、プロセスは1322へ進む。
1322において、コンピューティング装置は、処理すべき患者の他のグループがあるかどうかを判断することができる。もしあれば、プロセスは1302に戻り、そうでなければ、プロセスは1324へ進む。
1324において、コンピューティング装置は、全ての入院についてバイナリ特徴ベクトルを結合することができる。インデックス入院のグループについて生成された特徴は、図12に関連して説明したように、データ構造に追加することができる。
1326において、コンピューティング装置は、予測モデルで使用するための特徴ベクトルを出力することができる。
図14は、いくつかの実施形態による、治療経路患者プロファイルモデルを生成するための例示的なプロセス1400を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス1400は、図1に関連して上述した治療経路患者プロファイルモデルビルダ176を実行することにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
1402において、コンピューティング装置は、格納されたデータ構造にアクセスして、治療経路マイナによってマイニングされた頻繁な治療経路、入院および治療経路関連データ構造、ならびに特徴生成モジュールおよび/または治療経路パターン認識モジュールによって生成された特徴データ構造を入力として取得することができる。
1404において、コンピューティング装置は、頻繁な治療経路から治療経路パターンpを選択することができる。
1406において、コンピューティング装置は、(例えば、上記の図3に示されるように)入院治療経路関連データ構造を介して、選択された治療経路pに関連付けられた入院IDを取り出すことができる。例えば、n(p)個のそのような入院があり得る。さらに、コンピューティング装置は、これらのn(p)個の入院についての特徴を取り出し、数7のように、上述のような特徴行列(ベクトル)を生成することができる。
1408において、コンピューティング装置は、p以外のパターンに関連付けられているn(p)個の入院をランダムに選択し、対応する特徴を決定することができる。コンピューティング装置は、数8のように、上述のようなこれらのランダムに選択された入院について第2特徴行列(ベクトル)を生成することができる。
1410において、コンピューティング装置は、第1の特徴行列と第2の特徴行列とを積み重ねて、結合行列を作成することができる。例えば、結合行列は、数9として表すことができる。
コンピューティング装置は、それぞれ「1」として示される最初のn(p)個の要素およびそれぞれ「0」として示される最後のn(p)個の要素を有する長さ2n(p)のラベルベクトルをさらに作成することができる。治療経路患者プロファイルモデルビルダ176はさらに、ラベルベクトルをY=Y[1,1,...,1,0,0,...,0]Tと表すことができる。
1412において、コンピューティング装置は、結合特徴行列およびラベルベクトルYを使用して機械学習分類子を訓練し、相互検証することができる。
1414において、コンピューティング装置は、M(p)として選択された治療経路パターンpについて最良の性能を有する分類子モデル、すなわち、選択されたパターンについての治療経路患者プロファイルモデルを記憶することができる。
1416において、コンピューティング装置は、処理すべき他のパターンがあるかどうかを判断することができる。もしあれば、プロセスは1404に戻り、そうでなければ、プロセスは1418に進む。
1418において、コンピューティング装置は、プロセスを完了することができる。
図15は、いくつかの実施形態による、比較有効性分析の例示的な視覚化1500を示す。この例では、スパイダチャートが視覚化1500として表されているが、他の種類の視覚化を使用することもできる。視覚化1500は、1502に示すような救急部門(ED)への来院確率に関するメトリック、1504に示すような死亡確率に関するメトリック、1506に示すような平均入院期間(LOS)に関するメトリック、1508で示すようなLOSの標準偏差に関するメトリック、および再入院確率1510に関するメトリックを含む。第1の治療経路についてのメトリックの第1の分布が1512で示され、第2の治療経路のメトリックの第2の分布が1514で示される。さらに、この例では5つのメトリックおよび2つの治療経路が示されているが、本明細書の開示の利益を享受する当業者には明らかなように、他の例では、より多いまたは少ない数のメトリックおよび治療経路が示され得る。
図16は、いくつかの実施形態による、バイナリ予測アプリケーションの訓練段階のための例示的なプロセス1600を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス1600は、院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、または救急部門への来院予測アプリケーション184のうちの1つを実行することなどにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
1602において、コンピューティング装置は、予測対象を指定することができる。例えば、予測対象は、院内感染の可能性、再入院の可能性、または救急部門の来院の可能性のうちの1つまたは複数であり得る。
1604において、コンピューティング装置は、患者の入院のグループを選択し、データ構造にアクセスして、データ管理プログラム120およびデータマイニングプログラム122によって提供された対応するデータを取得することができる。
1606において、コンピューティング装置は、選択された患者のグループ内の患者に対する結果ラベルベクトルを生成することができる。例えば、結果発生器170は、結果ラベルベクトルを生成するために例えば図1および図4に関連して上述したように実行することができる。
1608において、コンピューティング装置は、選択された患者のグループ内の患者に関連する治療経路パターンをマイニングすることができる。例えば、治療経路マイナ168は、選択された患者のグループ内の患者に関連する治療経路パターンを識別するために、図1および図2に関連して上述したように実行することができる。
1610において、コンピューティング装置は、選択された患者のグループ内の患者についての基本的特徴を生成することができる。例えば、特徴ジェネレータ172は、選択された患者のグループ内の患者に対する基本的特徴を生成するために、図1、図6および図7に関して上述したように実行することができる。
1612において、コンピューティング装置は、治療経路パターンに基づいて高度なクロスソース特徴を生成することができる。一例として、高度なクロスソース特徴を生成するための技術は、それぞれの患者の入院について治療経路を抽出すること、治療経路パターン認識モジュール174によって決定された治療経路パターンからこの治療経路についてのバイナリ特徴を取り出すこと、治療経路パターン認識モジュール174によって決定された治療経路パターンからのこの治療経路についてのマルチクラスカテゴリ特徴を取り出すこと、およびこの患者の入院に関する両方のタイプの特徴の出力すること、を含み得る。
1614において、コンピューティング装置は、基本特徴と高度な特徴とを統合して、特徴行列を形成することができる。
1616において、コンピューティング装置は、特徴行列および結果ラベルベクトルを使用して、バイナリ機械学習分類子を訓練および相互検証することができる。
1618において、コンピューティング装置は、院内感染リスク予測アプリケーション180、再入院リスク予測アプリケーション182、または救急部門の来院予測アプリケーション184のそれぞれによって予測段階で使用するための最良の性能を有する分類子モデルを記憶することができる。
図17は、いくつかの実施形態による、バイナリ予測アプリケーションの予測段階のための例示的なプロセス1700を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス1700は、院内感染リスク予測アプリケーション180、病院再入院リスク予測アプリケーション182、または救急部門への来院予測アプリケーション184のうちの1つを実行することなどにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
1702において、コンピューティング装置は、予測のために新しい患者の入院または退院を入力として受信することができる。退院の場合には、対応する患者の入院を見つけて入力として使用することができる。
1704において、コンピューティング装置は、この入院のための基本的特徴を生成することができる。例えば、特徴ジェネレータ172は、特定の患者についての基本的特徴を生成するために、図1、図6および図7に関連して上述したように実行することができる。
1706において、コンピューティング装置は、新しい患者のための高度な特徴を生成することができる。例えば、コンピューティング装置は、高度な特徴を生成するために治療経路パターン認識モジュール174を実行することができる。一例として、治療経路パターン認識モジュールは、この新しい患者の入院についての治療経路を抽出し、治療経路パターン認識モジュールによって抽出されたパターンからこの治療経路についてのバイナリ特徴を取り出し、治療経路パターン認識モジュールによってマイニングされたパターンからこの治療経路についてのマルチクラスカテゴリ特徴を取り出し、この入院または退院のための両方のタイプの特徴を出力することができる。
1708において、コンピューティング装置は、この入院または退院のための特徴の全セットを生成するために、基本特徴と高度な特徴とを統合することができる。
1710において、コンピューティング装置は、選択された入院に対する結果の確率を決定するために、生成された特徴の全セットをそれぞれのアプリケーションについて訓練された機械学習予測モデルに入力し、訓練された機械学習予測モデルを使用して決定された予測確率を出力することができる。
図18は、いくつかの実施形態による、入院期間(LOS)予測のための例示的なプロセス1800を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス1800は、入院期間予測アプリケーション186を実行することにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
1802において、コンピューティング装置は、新しい患者の入院を入力として受信することができる。
1804において、コンピューティング装置は、この入院についての特徴を生成することができる。例えば、上述した技術を使用して、特徴ジェネレータ172は、特定の入院についての基本的な機能を生成するために、図1、図6および図7に関連して上述したように実行することができる。いくつかの例では、高度な特徴は、例えば図16および図17に関連して上述したように生成することができる。
1806において、コンピューティング装置は、保存された治療経路患者プロファイルモデルを1つずつ使用して、この入院についての特徴に基づいて予測を生成することができる。各モデルに対して、確率が生成され得る。治療経路患者プロファイルモデルが全部でn個あり、予測された確率がp1、p2,...,pnであるとする。1806に続いて、プロセスは、ブロック1808および1810を含む第1の方法1807、またはブロック1812、1814、1816、および1818を含む第2の方法1811を実行することができる。
1808において、コンピューティング装置は、治療経路kに関連付けられた過去の入院のLOSの経験的分布を計算することができ、ここで、pk=max(p1、p2,...,pn)である。
1810において、コンピューティング装置は、この入院についてのLOSの予測として、治療経路kについてのLOSの分布を出力することができる。
1812において、コンピューティング装置は、予測確率に少なくとも部分的に基づいて、各治療経路についての重みを計算することができる。例えば、各治療経路の重みは、数10に基づいて計算することができ、ここで、w
iは選択された治療経路の重みである。
1814において、コンピューティング装置は、各治療経路に関連する過去の入院のLOSの経験的分布を計算することができる。例えば、治療経路iについてのLOSの分布がfi(x)であると仮定する。
1816において、コンピューティング装置は、計算された重みと経験的分布とに基づいて重み付き混合分布を計算することができる。一例として、数11であり、F(x)は重み付き混合分布である。
1818において、コンピューティング装置は、この入院についてのLOSの予測として重み付き混合分布F(x)を出力することができる。
図19は、いくつかの実施形態による、次の医療介入を決定するための例示的なプロセス1900を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス1900は、次の医療介入推奨アプリケーション192を実行することにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
1902において、コンピューティング装置は、新しい患者の入院を入力として受信することができる。
1904において、コンピューティング装置は、この入院についての特徴を生成することができる。例えば、コンピューティング装置は、データマイニングプログラム122の特徴ジェネレータ172を実行して、上述のようにこの入院についての特徴を生成することができる。
1906において、コンピューティング装置は、生成された特徴を保存された治療経路患者プロファイルモデルに1つずつ入力して、この入院に対して生成された特徴に基づいて予測を生成することができる。例えば、新しい患者の入院に関連する受信情報から生成された特徴は、各治療経路を経験した患者との類似性の量に基づいてそれぞれの治療経路に分類されるそれぞれの確率を得るために複数の治療経路患者プロファイルモデルに入力することができる。したがって、確率は各治療経路患者プロファイルモデルに対して生成される。
1908において、コンピューティング装置は、生成された全ての確率をランク付けし、最高の確率を有する上位k個のモデルを出力することができる。
1910において、コンピューティング装置は、ユーザによる対話および/または選択を可能にするためにGUIに上位k個の確率を提示することができる。例示的なGUIは、図20に関連して以下に説明される。
1912において、コンピューティング装置は、GUIを介して、新しい患者の入院に対応する患者についての治療経路のユーザ選択を受信し、選択された治療経路に基づいて患者のための次の医学的介入として少なくとも1つの処置を出力することを含む、患者のための選択された治療経路を出力することができる。
図20は、いくつかの実施形態による、次の医療介入のための比較有効性分析の視覚化を含む例示的なGUI2000を示す。この例では、GUI2000は、氏名、年齢、性別などの患者情報2002を含む。さらに、GUI2000は、選択された患者について治療経路分析プラットフォームによって実行された分析の結果の視覚化を提供する3つの領域を含む。
第1の領域2004は、類似の患者のパターンを示すサンキーダイアグラム2006として、類似の患者のための治療経路についての結果を示す。例えば、「類似の」患者は、2002で識別された選択された患者と同じDRGコードを有する患者を参照することができるが、他の例では他のマッチング特性を使用することができる。サンキーダイアグラムは、複数の治療経路構成要素間、すなわちラボ2008から診断2010、処置2012、結果2014へと進む。複数のバンド2016は、これらの治療経路構成要素のそれぞれとバンドの相対的な高さとの間に延び、それぞれの治療経路構成要素を経験した患者の数を示し得る。例えば、ラボ2008は、5つの異なるラボアクション、すなわち、L:NA(ラボ作業は行われなかった)、L:LA4、LA16、S40(3つの異なるラボ作業が行われた)、L:S37(コードS37で示される特定のラボ作業が行われた)、L:LA16(コードLA16で示される特定のラボ作業が行われた)、およびL:LA4(コードLA4で示される特定のラボ作業が行われた)、に分けられる。
1つまたは複数のバンド2016は、ラボアクションのそれぞれから延びており、バンドの相対的な高さは、構成要素2008、2010、2012、および2014の同じ治療経路の組み合わせを経験した患者の数に基づいてもよい。この例では、2つの診断2010、すなわちコードD:0389のラベルが付けられた第1の診断とコードD:03842のラベルが付けられた第2の診断のみが含まれる。さらに、2つの処置2012、すなわちアクションがとられなかった第1の処置P:NAと、コードP:3893を有する第2の処置と、が示されている。さらに、2つの結果2014、すなわち、再入院なし(ReAdm:0)または再入院(ReAdm:1)が示されている。この例では、第1のバンド2018および第2のバンド2020は、再入院をもたらさない最も可能性の高い治療経路を示し、これは、例えば、図19に関連して説明されたプロセス1900において識別された最高ランクの治療経路に対応し得る。
GUI2000の左下は、治療経路患者プロファイルモデルに基づく2つの最も可能性の高い治療経路2018および2020を含む領域2022を含む。さらに、GUI2000の右下は、2つの最も可能性の高い治療経路2018および2020について関連するメトリックの比較を視覚化する領域2024を含む。この例では、最も可能性の高い治療経路パターンはパターンAとして参照され、サンキーダイアグラムの対応するフローはバンド2020としてハイライトされる。さらに、2番目に可能性が高い治療経路パターンはパターンBとして参照され、サンキーダイアグラムのバンド2018に対応する。
したがって、領域2022において、パターンAについて、それぞれのコードに対応する記述を含むように治療経路構成要素をより詳細に表すことができる。例えば、2030に示すように、治療経路パターンAは、ラボ→診断→処置を含み、ラボは、2032に示すようにラボがないことを示すL:NAであり、診断は、2034に示すようにD:0389敗血症NOSであると示され、処置は、2036に示すようにP:3893静脈カテーテルNECであると示される。2038に示されるように、ユーザは、選択した患者にパターンAの治療経路を適用するようにユーザが望むならば、パターンAを選択するために仮想コントロールをクリックするか、そうでなければ選択することができる。同様に、治療経路パターンBについて2040に示されるように、ラボは、2042に示すようにラボがないことを示すL:NAであり、診断は、2044に示すようにD:0389敗血症NOSであると示され、処置は、2046に示すようにP:NA処置がないと示される。2048に示すように、ユーザは、選択した患者にパターンBの治療経路を適用するようにユーザが望むならば、パターンBを選択するために仮想コントロールをクリックするか、そうでなければ選択することができる。一例として、患者に対する特定の治療経路をユーザが選択することによって、次の医療介入推奨アプリケーションに患者に対する選択された治療経路を出力させることができ、これは選択された治療経路に基づいて患者に対する次の医療介入として少なくとも1つの処置を出力することを含み得る。
加えて、メトリック比較を示す領域2024は、図15の視覚化に関連して上述した5つのメトリックを含み得る。したがって、この例のメトリックは、2050に示すような平均LOS、2052に示すようなLOSの標準偏差、2054に示すような再入院確率、2056に示すようなED来院確率、および2058に示すような死亡率を含む。さらに、この例では棒グラフが使用されているが、他の例では、図15に関連して上述したスパイダチャート1500など、他のタイプの視覚化を使用することができる。
図21は、いくつかの実施形態による、リソース利用を決定するための例示的なプロセス2100を示す流れ図である。いくつかの例では、プロセス2100は、病床管理アプリケーション188またはスタッフ計画アプリケーション190のうちの1つを実行することなどにより、サービスコンピューティング装置102または他の適切なコンピューティング装置によって実行することができる。
2102において、コンピューティング装置は、リソースを共有する1日(0日目)の新しい患者の入院のグループを入力として受信することができる。
2104において、コンピューティング装置は、新しい患者の入院について受信した情報に基づいて、入院ごとに予測LOSを決定することができる。例えば、コンピューティング装置は、グループ内の各入院についてのLOS分布を決定するために、各入院に対して図1に関連して上述したLOS予測アプリケーション186を実行することができる。
2106において、コンピューティング装置は、百分位数レベルを指定し、そのLOSが少なくともi日であるという推定確率を決定することができる。一例として、合計M人の新しい患者がいると仮定し、次いで各個々の患者の入院mについて、そのLOSが少なくともiであるという推定確率はxm(i)であり得る。
2108において、コンピューティング装置は、i日目の新しい患者の入院からの需要の指定された百分位数Diを計算することができる。一例として、Diは、期待値xm(i)、m=1,2,...,Mを有するM個の独立したバイナリ(0/1)確率変数の合計の指定された百分位数である。
2110において、コンピューティング装置は、受信した新たな患者の入院に基づいて、1つまたは複数の選択された日数iにおけるリソースについての予測需要Diを出力することができる。
2112において、コンピューティング装置は、予測需要に基づいてアクションを実行することができる。例えば、コンピューティング装置が病床管理アプリケーション188を実行している場合、病床管理アプリケーション188は、ベッドに対する予測需要に基づいて必要な数のベッドを予約するために実行することができる。同様に、スタッフ計画アプリケーション190が実行されている場合、スタッフ計画アプリケーション190は、その時間における要員配置の予測需要に基づいて、指定された時間に働くように必要な数のスタッフ従業員をスケジュールすることができる。
本明細書に記載の例示的なプロセスは、説明の目的で提供されたプロセスの単なる例である。本明細書の開示に照らして、多数の他の変形が当業者には明らかであろう。さらに、本明細書における開示は、プロセスを実行するための適切なフレームワーク、アーキテクチャ、および環境のいくつかの例を説明しているが、本明細書における実施形態は、示され説明された特定の例に限定されない。さらに、本開示は、図面で説明され示されるように、様々な例示的な実施形態を提供する。しかしながら、本開示は、本明細書で説明および図示された実施形態に限定されず、当業者に知られているように、または知られるようになるように、他の実施形態に拡張することができる。
本明細書に記載の様々な命令、プロセス、および技術は、コンピュータ可読媒体に格納され本明細書のプロセッサによって実行されるプログラムなど、コンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で考えることができる。一般に、プログラムは、特定のタスクを実行するため、または特定の抽象データ型を実装するためのコンピュータ可読命令、ルーチン、モジュール、アプリケーション、オブジェクト、構成要素、データ構造、実行可能コードなどを含む。これらのプログラムなどは、ネイティブコードとして実行されてもよく、または仮想マシンまたは他のジャストインタイムコンパイル実行環境などでダウンロードされ実行されてもよい。通常、プログラムの機能は、様々な実施形態において望まれるように組み合わせるか分散させることができる。これらのプログラムおよび技術の実施形態は、コンピュータ記憶媒体に記憶されるか、または何らかの形態の通信媒体を介して送信されてもよい。
主題は構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に規定された主題は必ずしも説明された特定の特徴または行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴および行為は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。