JP2020041850A - 線条計測装置および線条計測方法 - Google Patents

線条計測装置および線条計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成で高速走行車両に設置した場合であっても確実に複数架線の判別を行うことが可能な線条計測装置および線条計測方法を提供する。【解決手段】車両10の屋根上10aの枕木方向両端に配置されたラインセンサカメラ11,12と、車両10の屋根上10aに配置されて線条までの距離及び角度を測定する測域センサ13とから取得したデータに基づいて所望の線条の高さ及び偏位を算出する処理装置15を、測域センサ13のデータを座標に変換するデータ処理部15aと、この座標を画像上の位置に変換する正解値登録処理部15bと、ラインセンサカメラ11,12から取得した画像から点群を検出する線条抽出処理部15cと、点群を結合して最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理部15dと、最終的な線条パーツから線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理部15eとを含むように構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、鉄道設備において架線を管理するための線条計測装置および線条計測方法に関する。
従来、車両の屋根上に設けられた一軸走査型の測域センサと、車両の内部に設置された演算装置および記憶装置とを備え、測域センサにより取得したデータに基づいて架線の測定を行うようにした架線位置測定装置及び架線位置測定方法が知られている(例えば、下記特許文献1等参照)。
また、4台の回転式レーザスキャンセンサと、センサ制御部と、測定装置とから構成され、トロリ線を測定する車両上空物検測装置及び方法も知られている(例えば、下記特許文献2等参照)。
また、車両の屋根上の枕木方向両端に2台のラインカメラを配置し、各ラインカメラによって撮像された撮像画像から、計測対象である線条の線条情報および摺動面情報を検出し、これらの情報を用いて撮像画像間の線条の対応付けを行うことで、線条の高さおよび偏位を算出するようにした線条計測装置も知られている(例えば、下記特許文献3等参照)。
また、2つのレーザ測域センサと2つのラインカメラとから取得したデータに基づいてわたり線装置における2本のトロリ線の相対位置を連続的に測定するようにしたわたり線相対位置管理装置及び方法も知られている(例えば、下記特許文献4参照)。
特開2017−146220号公報 特開2017−067729号公報 特開2017−009446号公報 特開2016−169979号公報
しかしながら、上記特許文献1,2のようにレーザを用いて距離を計測する方法は、レーザの性質上、検出率および精度が計測距離に比例して低下するため、わたり線などの本線や副本線などに比べて測域センサから距離が離れた位置にある架線の測定が困難であるという問題があった。また、レーザのデータ取得周期では、営業車両等の高速走行車両で測定した場合、計測間隔が長くなるという問題もあった。
また、上記特許文献3に記載の線条計測装置は、摺動面の情報から本線を判別し、時間情報を利用して摺動面を持たない架線(吊架線)と摺動面を持つ架線(本線等)とを判別するように構成されているが、わたり線およびわたり線の吊架線が同時刻に本線と交差する場合には、対応付けが困難になるおそれがあった。また、架線の偏位位置によっては摺動面が画像上で判定できず、対象架線の特定が困難になるおそれがあった。
また、上記特許文献4に記載のものは、測域センサが2台なければ架線同士の重なりに対応できないという問題があった。
このようなことから本発明は、簡素な構成で高速走行車両に設置した場合であっても確実に複数架線の判別を行うことが可能な線条計測装置および線条計測方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係る線条計測装置は、
車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラと、
前記車両の屋根上に配置され、前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサと、
前記第一のラインセンサカメラ及び前記第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像並びに前記測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する処理装置とを備え、
前記処理装置は、
前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理部と、
前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理部と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理部と、
前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理部と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理部と
を含むことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第2の発明に係る線条計測装置は、第1の発明に係る線条計測装置において、
前記正解値登録処理部は、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第3の発明に係る線条計測装置は、第1または第2の発明に係る線条計測装置において、
前記線条抽出処理部は、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第4の発明に係る線条計測装置は、第1から第3のいずれか一つの発明に係る線条計測装置において、
前記線条パーツ結合処理部は、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対して前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第5の発明に係る線条計測方法は、
車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像、並びに、前記車両の屋根上に配置され前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する線条計測方法であって、
前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理工程と、
前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理工程と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理工程と、
前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理工程と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理工程と
を含むことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第6の発明に係る線条計測方法は、第5の発明に係る線条計測方法において、
前記正解値登録処理部工程では、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第7の発明に係る線条計測方法は、第5または第6の発明に係る線条計測方法において、
前記線条抽出処理部工程では、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第8の発明に係る線条計測方法は、第5から第7のいずれか一つの発明に係る線条計測方法において、
前記線条パーツ結合処理工程では、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対して前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
ことを特徴とする。
本発明に係る線条計測装置および線条計測方法によれば、簡素な構成で高速走行車両に設置した場合であっても確実に複数架線の判別を行うことができる。
本発明の実施例に係る線条計測装置の設置例を示す模式図である。 本発明の実施例におけるラインセンサカメラの設置例を示す模式図である。 本発明の実施例における画像処理部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例における画像処理部の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例においてエアセクション設備を撮像した画像例を示す模式図である。 図5に示す画像から線条点群を抽出した画像例を示す説明図である。 図3に示す線条パーツ結合処理部による処理の流れを示すフローチャートである。 図6に示す画像から線条かたまりを作成した画像例を示す説明図である。 線条点群の例を示す説明図である。 図9Aに示す線条点群を所定の条件に基づいて結合した例を示す説明図である。 図8に示す画像から電柱間の線条パーツを結合した画像例を示す説明図である。 正解値位置[mm]の一例を示す説明図である。 線条点群の他の例を示す説明図である。 図12に示す画像から線条かたまりを作成した画像例を示す説明図である。 図13に示す画像に図11に示す画像を重ね合わせた例を示す説明図である。 図14に示す画像中の正解値位置を偏位方向にずらした例を示す説明図である。 図15に示す画像から正解値位置に対応する線条パーツを抽出して結合した例を示す説明図である。 図6に示す画像から正解値位置に対応する線条パーツを抽出して結合した例を示す説明図である。 図17に示す画像から得られた線条の偏位および高さを示す説明図である。 エアセクション設備の例を示す模式図である。 わたり線設備の例を示す模式図である。
本発明は、車両の屋根上に二台のラインセンサカメラと一台の測域センサとを設置し、各ラインセンサカメラによって撮像された画像と測域センサによって取得したデータとから線条の高さと偏位を求めるものである。また、ステレオ計測を用いて線条の判別を行うことにより車両中心から偏位±900mmまでの線条の位置計測を可能としたものである。
この車両中心から偏位±900mmという範囲は、架線の位置情報の管理が必要とされている範囲である。通常、架線はパンタグラフを通じて車両に集電するので、パンタグラフ中心から左右±250mm(新幹線では±300mm)の範囲内の位置にある。しかしオーバーラップ周辺のエアセクション設備や、二つの軌道が交差するわたり線設備付近では、パンタグラフの端が第二架線(本線以外の架線)に接触するおそれがある。そのため、車両中心から偏位±900mmの範囲内での架線位置測定が重要となる。
なお、本発明において、「偏位」、「線条」、「オーバーラップ」、「エアセクション」、「わたり線」、「摺動面」は下記の意味とする。
「偏位」:鉄道専門用語であり、線条の水平方向の位置で、パンタグラフ中央からの距離。
「線条」:鉄道設備において空中に架設された線で、架線、吊架線、き電線などの線がある。
「オーバーラップ」:架線を電気的/機械的に区分する装置のことで、エアセクション/エアジョイントの設備のことを指し、方式には第三架線方式/新駅方式等がある。
「エアセクション」:オーバーラップにおいて、前後の架線を電気的に接続せずに区分箇所としたもの(図19参照)。
「わたり線」:分岐器上の二組の架線をパンタグラフの通過に支障のないように交差させた装置(図20に示す4参照)。
「摺動面」:架線がパンタグラフと接触し摩耗して形成された面。通常、架線は常にパンタグラフに接しているため摺動面が存在する。しかし、エアセクションやわたり線など、第二架線がある設備区間に関しては、管理が必要な車両中心より±900mm内において、架線にパンタグラフが接しない箇所があるため摺動面を持たない部分が存在する。
「吊架線」:トロリ線の上方に設けた鋼索。トロリ線がたわまないようにハンガーを用いてトロリ線を吊り下げている。パンタグラフに接触しないため計測対象外。
「き電線」:トロリ線に電力を供給する電線。トロリ線はパンタグラフとの接触面を均一にするため偏位が左右に大きく変化するが、き電線は偏位を変化させる必要がないため、あまり偏位が変わらない。
以下、図1から図18を用いて本発明に係る線条計測装置および線条計測方法の一実施例について説明する。
図1および図2に示すように、本実施例において線条計測装置は、電車車両(以下、単に車両と称する)10の屋根上10aに設置された第一,第二のラインセンサカメラ11,12、一軸走査型の測域センサ13および照明装置14と、車両10の内部に設置された処理装置15とを備えている。
なお、図1はエアセクション設備を示しており、図1中、1は本線、1aは本線の吊架線、2は副本線、2aは副本線の吊架線、3はレール、5はき電線、6は電柱、7は曲引金具である。
第一,第二のラインセンサカメラ11,12は、計測対象領域にある線条の偏位および高さの計測を行うため、車両10の屋根上10aの車幅方向両側に設置されている。より具体的には、図2に示すように、車両10の車幅方向中心から枕木方向に±900mmの計測対象領域を撮像範囲として確保するように、その光軸が車幅方向中心側かつ斜め上方に向き、また走査線方向(撮影ライン)が車両10の進行方向にほぼ直交するようにその向き及び仰角を設定されている。
このように、計測対象領域中に互いの撮像範囲の重ならない領域、すなわち、ステレオ計測することができない領域が生じないようにすることにより、計測対象領域全体についてステレオ計測を行うことができる。
測域センサ13は、計測対象領域にある線条の座標を取得するため、車両10の屋根上10aの第一,第二のラインセンサカメラ11,12間に設置されている。測域センサ13は、車両10の進行方向とほぼ直交する平面内において線条を含む領域を測定して、距離[mm]および角度[deg]からなる点群データを取得する。
これら第一,第二のラインセンサカメラ11,12によって取得した画像データおよび測域センサ13によって取得した点群データは処理装置15に入力される。
照明装置14は、第一,第二のラインセンサカメラ11,12によって撮像される領域にある線条を照らす。
処理装置15は、第一,第二のラインセンサカメラ11,12によって取得した画像データおよび測域センサ13によって取得した点群データに基づいて線条の判別を行う。処理装置15は、図3に示すように、データ処理部15aと、正解値登録処理部15bと、線条抽出処理部15cと、線条パーツ結合処理部15dと、ステレオ計測処理部15eとを含んで構成されている。
処理装置15の具体的な機能について、図4に示すフローチャートと共に説明する。
(ステップS1)
データ処理部15aは、第一,第二のラインセンサカメラ11,12から画像データを取得してこれを線条抽出処理部15cへ出力する。
図5に第一,第二のラインセンサカメラ11,12から取得した画像データの例を示す。図5においては、第一のラインセンサカメラ11から得られる画像I1を左側に示し、第二のラインセンサカメラ12から得られる画像I2を右側に示している。図5に示す画像I1,I2には、本線1および本線1の吊架線1a、副本線2および副本線2の吊架線2a、き電線5、電柱6、曲引金具7が撮像されている。
また、データ処理部15aは、測域センサ13によって取得した構造物までの距離及び角度からなる点群データから、この点群データの時系列的な連続性に基づいて線条以外の構造物に対応するデータを除去するとともに、線条に対応するデータを車両10の進行方向と略直交する二次元平面上の座標(x[mm],y[mm])に変換してこれを正解値登録処理部15bへ出力する。
(ステップS2)
正解値登録処理部15bでは、データ処理部15aから入力される線条に対応する座標(x[mm],y[mm])を画像上の偏位位置に変換し、線条に対応する正解値の位置(以下、正解値位置)[pix]として線条抽出処理部15cおよび線条パーツ結合処理部15dへ出力する。この際、データ処理部15aから取得した線条に対応する座標[mm]に、偏位が類似し高さが異なる二つの線条の座標が含まれている場合、高い位置にある線条は吊架線であるので、この吊架線に対応する座標[mm]を削除する。また、測域センサ13のデータ取得周期は第一,第二のラインセンサカメラ11,12の撮像周期より遅い。そのため、正解値登録処理部15bでは第一,第二のラインセンサカメラ11,12の周期に合わせるために正解値位置[pix]の補間処理も行う。
(ステップS3)
線条抽出処理部15cは、データ処理部15aから入力される画像データ及び正解値登録処理部15bから入力される正解値位置[pix]に基づいて画像I1,I2から線条点群を検出する。ここでいう線条点群とは、画像上の位置情報のみの点群であり、線条点間に関連性はない。なお、正解値位置[pix]は、エッジ検出前の二値化処理を局所的に行うために利用される。すなわち、正解値位置[pix]を使用することで、画像データに背景として映り込んでいる建物等の影響を排除するようにしている。線条点群の抽出には既知の手法を用いればよく、ここでの詳細な説明は省略する。また、線条点群の検出に際し、電柱6等の外乱が存在する場合はその部分を欠損として処理する。図5に示す画像I1,I2から線条点群を検出した結果を図6に示す。図6において白色で示した部分が線条点群に対応する。検出した線条点群の座標である線条点群位置座標[pix]は線条パーツ結合処理部15dへ出力される。
(ステップS4)
線条パーツ結合処理部15dは、図7に示すステップS4−1からステップS4−3の処理により、線条抽出処理部15cによって検出した線条点群をひとつひとつの線条に対応するように結合した線条パーツを作成する。作成した線条パーツの座標である線条パーツ位置座標[pix]はステレオ計測処理部15eに出力される。図7から図17を用いて線条パーツ結合処理部15dにおける処理の詳細を説明する。
(ステップS4−1)
線条パーツ結合処理部15dでは、初めに点群結合処理を行う。点群結合処理では、線条抽出処理部15cで取得した二次元の点群である線条点群を、画像上での位置の連続性に基づいて結合し、図8のように線条かたまりを作成する処理を行う。具体的には、ある線条点に対して、1ライン(1ピクセル)下にある線条点との距離が一定しきい値以内だった場合に線条点同士を結合する(図8では線条かたまりごとに異なるパターンで表現している)。
例えば、結合する距離が1だった場合、図9Aに「1」から「24」として示す線条点は、図9Bに示すように結合される。図9Bにおいて同一の数値で示す部分が結合されている。線条パーツ結合処理部15dでは、架線が交差していることで結合候補が複数ある場合や、欠損していることで1ライン(1ピクセル)下に線条点がない場合は、そこで結合を終了する。
(ステップS4−2)
続いて、点群結合処理で結合した線条かたまりはこの段階では短いパーツである可能性が高いため、電柱間の線条パーツ結合処理を行う。電柱間の線条パーツ結合処理では、電柱と電柱との間に存在する線条かたまり同士を所定の法則の下で結合して線条パーツを作成する。電柱間で結合する理由は、電柱間であれば不規則な偏位の変化がほとんどないため、線条かたまりの形状が安定し、誤結合を抑制することができるからである。電柱を跨いで存在する線条かたまりは結合対象から除外する。この処理により図10に示すように、電柱間に存在する各線条に対応して線条かたまり同士が結合された線条パーツが得られる。線条かたまり同士の結合判定には、線条かたまりの長さ、角度、近似二次曲線係数、線条かたまりの端部の位置情報などを利用する。
(ステップS4−3)
続いて、正解値を基にしたパーツ結合処理を行う。正解値を基にしたパーツ結合処理では、正解値登録処理部15bで登録した各カメラ画像上の正解値位置[pix]を基に結合を行う。
以下に、図11から図16を用いて正解値を基にしたパーツ結合処理の原理について説明する。第一,第二のラインセンサカメラ11,12と測域センサ13とはそれぞれ車両10の進行方向とほぼ直交するラインでデータを取得するように設置されているため、正解値は画像データ上の線条パーツの位置に対して偏位位置が多少ずれていても、線条の形状はほぼ一致する。このことから、正解値を偏位方向にずらしながら、各ラインにおいて一番近い線条パーツとの距離誤差が最小になる位置を探索して、正解値の画像上での位置を最適化する。
すなわち、正解値登録処理部15bで登録した線条のカメラ画像上の正解値位置[pix]が図11に破線で示す位置であり、線条点群21が図12に示す位置にあって、図12に示す線条点群21に対して上記ステップS4−1及びステップS4−2の処理を行って図13に示す線条パーツ22a〜22hが得られたとする。
この線条パーツ22a〜22hに対し、正解値位置[pix]を画像上に反映させたときに、図14に示すように線条パーツ22a〜22hと破線で示す正解位置[pix]の偏位位置がずれていた場合、正解値位置[pix]を偏位方向にずらして最適化を行う。
図15に正解値位置[pix]を最適な位置に移動させた結果を示す。図15に示す例では、線条パーツ22e〜22hが所望の架線(例えば、本線)に対応していると判断できる。このように正解値位置[pix]を最適化した後に、正解値に最も近い線条パーツ22e〜22hを結合する。これにより、図16に示すような最終的な線条パーツ結合結果が得られる。
この際、レーザデータを基にした正解値位置[pix]が欠損していても、上記電柱間の線条パーツ結合処理(S4−2)までのパーツ結合処理で結合された線条パーツが欠損部のデータを含んでいるため欠損のない結合が可能である。
以上に説明したような処理により、図10に示す画像から正解値位置[pix]を基にして得られる最終的な線条パーツ結合結果を図17に示す。
(ステップS5)
ステレオ計測処理部15eは、線条パーツ結合処理部15dから入力される線条パーツ位置座標[pix]に基づいて第一,第二のラインセンサカメラ11,12の各画像データから抽出した線条パーツ同士をステレオ計測し、各線条の偏位および高さを算出する。図18に、図17に示す最終的な線条パーツ結合結果からステレオ計測により算出した線条の偏位および高さの例を示す。
(ステップS6)
算出した偏位および高さのデータ(線条位置座標[mm])はデータ処理部15aに出力される。
このように構成される本実施例に係る線条計測装置および線条計測方法によれば、以下の(1)〜(3)のような作用効果が得られる。
(1)ステレオ計測を二台のラインセンサカメラ11,12を用いて行うため、高周期で撮影することができ、営業車両等の高速走行車両に設置した場合であっても高精度に計測を行うことが可能となる。
(2)一台の測域センサ13を用い、画像上で欠損データの補間を行うようにしたため、測域センサを二台用いる必要がなく、低コストで高精度に計測を行うことが可能となる。
(3)第一,第二のラインセンサカメラ11,12によって撮影した画像に線条の摺動面が映っていなかったとしても、測域センサ13の情報に基づいて本線とその他の架線とを判別することができることに加え、測域センサ13のデータにより第一,第二のラインセンサカメラ11,12間の架線の対応付けが可能となる。
1 本線
1a 本線の吊架線
2 副本線
2a 副本線の吊架線
3 レール
4 わたり線
5 き電線
6 電柱
7 曲引金具
10 電車車両
10a 車両の屋根上
11 第一のラインセンサカメラ
12 第二のラインセンサカメラ
13 測域センサ
14 照明装置
15 処理装置
15a データ処理部
15b 正解値登録処理部
15c 線条抽出処理部
15d 線条パーツ結合処理部
15e ステレオ計測処理部
21 線条点群
22a〜22h 線条パーツ
1 第一のラインセンサカメラによって取得した画像
2 第二のラインセンサカメラによって取得した画像

Claims (8)

  1. 車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラと、
    前記車両の屋根上に配置され、前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサと、
    前記第一のラインセンサカメラ及び前記第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像並びに前記測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する処理装置とを備え、
    前記処理装置は、
    前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理部と、
    前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理部と、
    前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理部と、
    前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理部と、
    前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理部と
    を含むことを特徴とする線条計測装置。
  2. 前記正解値登録処理部は、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
    ことを特徴とする請求項1記載の線条計測装置。
  3. 前記線条抽出処理部は、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の線条計測装置。
  4. 前記線条パーツ結合処理部は、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対し前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の線条計測装置。
  5. 車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像、並びに、前記車両の屋根上に配置され前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する線条計測方法であって、
    前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理工程と、
    前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理工程と、
    前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理工程と、
    前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理工程と、
    前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理工程と
    を含むことを特徴とする線条計測方法。
  6. 前記正解値登録処理部工程では、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
    ことを特徴とする請求項5記載の線条計測方法。
  7. 前記線条抽出処理部工程では、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の線条計測方法。
  8. 前記線条パーツ結合処理工程では、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対して前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
    ことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の線条計測方法。
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