JP2020041850A - 線条計測装置および線条計測方法 - Google Patents
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Description
車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラと、
前記車両の屋根上に配置され、前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサと、
前記第一のラインセンサカメラ及び前記第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像並びに前記測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する処理装置とを備え、
前記処理装置は、
前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理部と、
前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理部と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理部と、
前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理部と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理部と
を含むことを特徴とする。
前記正解値登録処理部は、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
ことを特徴とする。
前記線条抽出処理部は、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
ことを特徴とする。
前記線条パーツ結合処理部は、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対して前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
ことを特徴とする。
車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像、並びに、前記車両の屋根上に配置され前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する線条計測方法であって、
前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理工程と、
前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理工程と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理工程と、
前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理工程と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理工程と
を含むことを特徴とする。
前記正解値登録処理部工程では、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
ことを特徴とする。
前記線条抽出処理部工程では、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
ことを特徴とする。
前記線条パーツ結合処理工程では、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対して前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
ことを特徴とする。
「偏位」:鉄道専門用語であり、線条の水平方向の位置で、パンタグラフ中央からの距離。
「線条」:鉄道設備において空中に架設された線で、架線、吊架線、き電線などの線がある。
「オーバーラップ」:架線を電気的/機械的に区分する装置のことで、エアセクション/エアジョイントの設備のことを指し、方式には第三架線方式/新駅方式等がある。
「エアセクション」:オーバーラップにおいて、前後の架線を電気的に接続せずに区分箇所としたもの(図19参照)。
「わたり線」:分岐器上の二組の架線をパンタグラフの通過に支障のないように交差させた装置(図20に示す4参照)。
「摺動面」:架線がパンタグラフと接触し摩耗して形成された面。通常、架線は常にパンタグラフに接しているため摺動面が存在する。しかし、エアセクションやわたり線など、第二架線がある設備区間に関しては、管理が必要な車両中心より±900mm内において、架線にパンタグラフが接しない箇所があるため摺動面を持たない部分が存在する。
「吊架線」:トロリ線の上方に設けた鋼索。トロリ線がたわまないようにハンガーを用いてトロリ線を吊り下げている。パンタグラフに接触しないため計測対象外。
「き電線」:トロリ線に電力を供給する電線。トロリ線はパンタグラフとの接触面を均一にするため偏位が左右に大きく変化するが、き電線は偏位を変化させる必要がないため、あまり偏位が変わらない。
処理装置15の具体的な機能について、図4に示すフローチャートと共に説明する。
データ処理部15aは、第一,第二のラインセンサカメラ11,12から画像データを取得してこれを線条抽出処理部15cへ出力する。
正解値登録処理部15bでは、データ処理部15aから入力される線条に対応する座標(x[mm],y[mm])を画像上の偏位位置に変換し、線条に対応する正解値の位置(以下、正解値位置)[pix]として線条抽出処理部15cおよび線条パーツ結合処理部15dへ出力する。この際、データ処理部15aから取得した線条に対応する座標[mm]に、偏位が類似し高さが異なる二つの線条の座標が含まれている場合、高い位置にある線条は吊架線であるので、この吊架線に対応する座標[mm]を削除する。また、測域センサ13のデータ取得周期は第一,第二のラインセンサカメラ11,12の撮像周期より遅い。そのため、正解値登録処理部15bでは第一,第二のラインセンサカメラ11,12の周期に合わせるために正解値位置[pix]の補間処理も行う。
線条抽出処理部15cは、データ処理部15aから入力される画像データ及び正解値登録処理部15bから入力される正解値位置[pix]に基づいて画像I1,I2から線条点群を検出する。ここでいう線条点群とは、画像上の位置情報のみの点群であり、線条点間に関連性はない。なお、正解値位置[pix]は、エッジ検出前の二値化処理を局所的に行うために利用される。すなわち、正解値位置[pix]を使用することで、画像データに背景として映り込んでいる建物等の影響を排除するようにしている。線条点群の抽出には既知の手法を用いればよく、ここでの詳細な説明は省略する。また、線条点群の検出に際し、電柱6等の外乱が存在する場合はその部分を欠損として処理する。図5に示す画像I1,I2から線条点群を検出した結果を図6に示す。図6において白色で示した部分が線条点群に対応する。検出した線条点群の座標である線条点群位置座標[pix]は線条パーツ結合処理部15dへ出力される。
線条パーツ結合処理部15dは、図7に示すステップS4−1からステップS4−3の処理により、線条抽出処理部15cによって検出した線条点群をひとつひとつの線条に対応するように結合した線条パーツを作成する。作成した線条パーツの座標である線条パーツ位置座標[pix]はステレオ計測処理部15eに出力される。図7から図17を用いて線条パーツ結合処理部15dにおける処理の詳細を説明する。
線条パーツ結合処理部15dでは、初めに点群結合処理を行う。点群結合処理では、線条抽出処理部15cで取得した二次元の点群である線条点群を、画像上での位置の連続性に基づいて結合し、図8のように線条かたまりを作成する処理を行う。具体的には、ある線条点に対して、1ライン(1ピクセル)下にある線条点との距離が一定しきい値以内だった場合に線条点同士を結合する(図8では線条かたまりごとに異なるパターンで表現している)。
例えば、結合する距離が1だった場合、図9Aに「1」から「24」として示す線条点は、図9Bに示すように結合される。図9Bにおいて同一の数値で示す部分が結合されている。線条パーツ結合処理部15dでは、架線が交差していることで結合候補が複数ある場合や、欠損していることで1ライン(1ピクセル)下に線条点がない場合は、そこで結合を終了する。
続いて、点群結合処理で結合した線条かたまりはこの段階では短いパーツである可能性が高いため、電柱間の線条パーツ結合処理を行う。電柱間の線条パーツ結合処理では、電柱と電柱との間に存在する線条かたまり同士を所定の法則の下で結合して線条パーツを作成する。電柱間で結合する理由は、電柱間であれば不規則な偏位の変化がほとんどないため、線条かたまりの形状が安定し、誤結合を抑制することができるからである。電柱を跨いで存在する線条かたまりは結合対象から除外する。この処理により図10に示すように、電柱間に存在する各線条に対応して線条かたまり同士が結合された線条パーツが得られる。線条かたまり同士の結合判定には、線条かたまりの長さ、角度、近似二次曲線係数、線条かたまりの端部の位置情報などを利用する。
続いて、正解値を基にしたパーツ結合処理を行う。正解値を基にしたパーツ結合処理では、正解値登録処理部15bで登録した各カメラ画像上の正解値位置[pix]を基に結合を行う。
ステレオ計測処理部15eは、線条パーツ結合処理部15dから入力される線条パーツ位置座標[pix]に基づいて第一,第二のラインセンサカメラ11,12の各画像データから抽出した線条パーツ同士をステレオ計測し、各線条の偏位および高さを算出する。図18に、図17に示す最終的な線条パーツ結合結果からステレオ計測により算出した線条の偏位および高さの例を示す。
算出した偏位および高さのデータ(線条位置座標[mm])はデータ処理部15aに出力される。
(1)ステレオ計測を二台のラインセンサカメラ11,12を用いて行うため、高周期で撮影することができ、営業車両等の高速走行車両に設置した場合であっても高精度に計測を行うことが可能となる。
(2)一台の測域センサ13を用い、画像上で欠損データの補間を行うようにしたため、測域センサを二台用いる必要がなく、低コストで高精度に計測を行うことが可能となる。
(3)第一,第二のラインセンサカメラ11,12によって撮影した画像に線条の摺動面が映っていなかったとしても、測域センサ13の情報に基づいて本線とその他の架線とを判別することができることに加え、測域センサ13のデータにより第一,第二のラインセンサカメラ11,12間の架線の対応付けが可能となる。
1a 本線の吊架線
2 副本線
2a 副本線の吊架線
3 レール
4 わたり線
5 き電線
6 電柱
7 曲引金具
10 電車車両
10a 車両の屋根上
11 第一のラインセンサカメラ
12 第二のラインセンサカメラ
13 測域センサ
14 照明装置
15 処理装置
15a データ処理部
15b 正解値登録処理部
15c 線条抽出処理部
15d 線条パーツ結合処理部
15e ステレオ計測処理部
21 線条点群
22a〜22h 線条パーツ
I1 第一のラインセンサカメラによって取得した画像
I2 第二のラインセンサカメラによって取得した画像
Claims (8)
- 車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラと、
前記車両の屋根上に配置され、前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサと、
前記第一のラインセンサカメラ及び前記第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像並びに前記測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する処理装置とを備え、
前記処理装置は、
前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理部と、
前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理部と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理部と、
前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理部と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理部と
を含むことを特徴とする線条計測装置。 - 前記正解値登録処理部は、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
ことを特徴とする請求項1記載の線条計測装置。 - 前記線条抽出処理部は、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の線条計測装置。 - 前記線条パーツ結合処理部は、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対し前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の線条計測装置。 - 車両の屋根上の枕木方向両端に、それぞれ該車両の枕木方向中心に向けて傾斜して配置され、計測対象である線条を撮像する第一のラインセンサカメラ及び第二のラインセンサカメラからそれぞれ取得した画像、並びに、前記車両の屋根上に配置され前記車両の進行方向とほぼ直交する平面内において前記線条までの距離及び角度を測定する一台の測域センサから取得したデータに基づいて、所望の線条の高さ及び偏位を算出する線条計測方法であって、
前記データに基づいて前記線条までの距離及び角度を二次元平面上の座標に変換するデータ処理工程と、
前記座標を画像上の位置に変換して正解値とする正解値登録処理工程と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ検出する線条抽出処理工程と、
前記正解値に基づいて前記点群を結合し、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ最終的な線条パーツを作成する線条パーツ結合処理工程と、
前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像からそれぞれ取得した前記最終的な線条パーツ同士をステレオ計測し、前記線条の高さ及び偏位を算出するステレオ計測処理工程と
を含むことを特徴とする線条計測方法。 - 前記正解値登録処理部工程では、偏位位置が類似し高さが異なる二つの線条が存在すると判断した場合に高い位置にある線条のデータを削除する
ことを特徴とする請求項5記載の線条計測方法。 - 前記線条抽出処理部工程では、前記正解値に基づいて、前記第一のラインセンサカメラから取得した画像及び前記第二のラインセンサカメラから取得した画像から前記線条に対応する点群をそれぞれ抽出する
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の線条計測方法。 - 前記線条パーツ結合処理工程では、画像上における位置の連続性に基づいて前記点群を結合して線条かたまりを作成し、前記線条かたまり同士を所定の条件に基づいて電柱間で結合して線条パーツを作成し、前記線条パーツに対して前記正解値の画像上の位置を最適化し、前記正解値に最も近い線条パーツ同士を結合する
ことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の線条計測方法。
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