JP2020040241A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】不吐補正領域の元々のドットパターンを保持しつつ、局所的な濃度ムラやドット配置の切換り段差を目立たせることなく、好適な不吐補正を実現する。【解決手段】本発明の画像処理装置は、画像形成に用いるドットパターンを取得するドットパターン取得手段と、記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得手段と、取得されたドットパターンにおいて、不吐ノズルによって欠落するドットの近傍領域の濃度を評価する濃度評価手段と、取得されたドットパターンにおける不吐ノズルによって欠落するドットに基づいて、取得されたドットパターンを変更するドット変更手段とを備え、ドット変更手段は、取得されたドットパターンにおける不吐ノズルによって欠落するドットを除外し、かつ、濃度の評価に基づいて、不吐ノズルによって欠落するドットの位置以外にドットを追加する位置を決定することで、取得されたドットパターンを変更する。【選択図】図1
Description
本発明は、インクジェットプリンタにおける不吐補正のための技術に関する。
従来、個々のノズルからインクを吐出することにより、紙面上に画像を形成するインクジェットプリンタがある。このインクジェットプリンタにおいてノズルの目詰まりや素子の故障により不吐が発生すると、紙面上に形成された画像にスジムラが視認される。そこで、このようなスジムラを目立たなくするための不吐補正技術として、以下の技術が開示されている。
特許文献1には、不吐ノズルにより記録を予定するドットを、隣接ノズルにより記録される画素位置に移動する技術が開示されている。また、特許文献2には、不吐ノズルの記録領域に隣接する不吐補正領域のドットパターンを一旦取り払った後に、不吐ノズルにより記録を予定するドットの濃度を不吐補正領域に加算して再量子化する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献2の技術では、不吐補正領域の元々のドットパターンが保持されず、再量子化によって不吐補正領域のドット配置が新たに決定される。そのため、不吐補正領域の周辺部のドット配置を考慮した再量子化を行ったとしても、ドット配置の切換り段差が目立つことがある。他方、特許文献1の技術では、不吐補正領域の元々のドットパターンは保持されるが、不吐ノズルにより記録を予定するドットの移動先の画素を交互に変更する単純なルールを用いているため、局所的に不自然な濃度ムラが発生する。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、不吐補正領域の元々のドットパターンを保持しつつ、局所的な濃度ムラやドット配置の切換り段差を目立たせることなく、好適な不吐補正を実現することを目的とする。
本発明の画像処理装置は、画像形成に用いるドットパターンを取得するドットパターン取得手段と、記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得手段と、前記取得されたドットパターンにおいて、前記不吐ノズルによって欠落するドットの近傍領域の濃度を評価する濃度評価手段と、前記取得されたドットパターンにおける前記不吐ノズルによって欠落するドットに基づいて、前記取得されたドットパターンを変更するドット変更手段とを備え、前記ドット変更手段は、前記取得されたドットパターンにおける前記不吐ノズルによって欠落するドットを除外し、かつ、前記濃度の評価に基づいて、前記不吐ノズルによって欠落するドットの位置以外にドットを追加する位置を決定することで、前記取得されたドットパターンを変更することを特徴とする。
本発明によれば、不吐補正領域の元々のドットパターンを保持しつつ、局所的な濃度ムラやドット配置の切換り段差を目立たせることなく、好適な不吐補正を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を限定するものではなく、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれ、また、以下の実施形態の一部を適宜組み合わせることもできる。
<第一実施形態>
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係る画像処理装置の機能構成及び不吐補正に関する処理の概要を示す図である。図1(a)は、画像処理装置の機能構成を示す図である。画像処理装置は、図1(a)に示されるように、ドットパターン取得部100、切り出し部106、不吐ドット除外部108、疎密評価部110、ドット変更部118、挿入部120を備える。なお、これらの機能ブロックに関しては、後述の図2を用いて説明を補足する。
図1(b)は、不吐補正に関する処理の概要を示す図である。符号101は、不吐補正の処理対象とするドットパターンである。処理対象ドットパターン101は、画像形成に用いるドットパターンとしてドットパターン取得部100により取得され、ドットのON又はOFFを示す二値画像である。また、処理対象ドットパターン101のサイズは、9画素四方である。各画素において、黒丸があるときはドットがONの状態を、黒丸が無いときはドットがOFFの状態を示している。また、処理対象ドットパターン101において、X方向の座標は0から8、Y方向の座標は0から8とする。
記録ヘッド102は、インクジェットプリンタ用のヘッドで、9個のノズルを備える。各ノズルの位置は、処理対象ドットパターン101の画素と対応している。説明のため、9個のノズルのうち、符号103に示すノズルを不吐ノズルとする。また、ここでは、記録ヘッド102に対して用紙がY方向に搬送されることを想定しているため、不吐ノズル103に起因して、X=4の位置にある3つのドットが記録されなくなる。具体的には、(X、Y)=(4、3)、(4、5)、(4、6)の位置にある3つのドットが記録されなくなる。
本実施形態では、これらの3つのドットを、ノズル104又は105で記録できるようにするため、X=3又はX=5に位置する画素に移動させる。上述の特許文献1の技術では、不吐ノズルにより記録を予定するドットの移動先の画素を交互に変更する単純なルールを用いていたが、本実施形態では、局所的な濃度ムラを防止するために、ドットが最も疎な位置に移動させる。
次に、図1を参照しつつ、図2のフローチャートを用いて、画像処理装置における不吐補正に関する処理の手順について説明する。なお、以下において、フローチャートの説明における記号「S」は、ステップを表すものとする。
S201において、切り出し部106は、記録ヘッド102を制御する制御部(不図示)が不吐ノズルを検出した場合、その制御部から不吐ノズルの位置を取得する(即ち、切り出し部106は、不吐ノズルの位置を取得する位置取得手段としても機能する)。ここでは、不吐ノズルの位置は、X座標により示されているものとする。なお、不吐ノズルの位置は、公知の方法で検出される。例えば、特許文献3に記載のように、階段状パターンが配置されたテスト画像を用紙にプリントし、光学センサで読み取ることで、不吐ノズルの位置を検出できる。さらに、切り出し部106は、不吐ノズルが吐出すべきドット(以下、不吐ドットと称する)の位置を取得する。ここでは、不吐ノズルの位置を示すX座標の列にあるドットの位置を示す座標を不吐ドットの位置として取得する。図1に示す例では、上述の3つの不吐ドットの位置として、(X、Y)=(4、3)、(4、5)、(4、6)を取得する。
S202は、全ての不吐ドットに対して、S203からS208までの処理を繰り返し実行することを示しており、この処理のループ端はS209である。図1に示す例では、3つの不吐ドットに対してS203からS208までの処理を繰り返し実行する。S203において、切り出し部106は、不吐ドットを中心とした5画素四方の周辺領域を切り出す。図1に示す例において、(X、Y)=(4、3)に位置する不吐ドットの場合、領域107を周辺領域として切り出す。なお、以降において、切り出した周辺領域のドットパターンを、補正前ドットパターンと称する。また、切り出した領域の位置に関して、相対座標で示すこととする。例えば、切り出した周辺領域が5画素四方の場合、X方向の座標は0から4、Y方向の座標は0から4とする。
S204において、不吐ドット除外部108は、補正前ドットパターンより不吐ドットを除外する。図1に示す例では、補正前ドットパターン109よりX=2の位置にある2つの不吐ドットを除外し、不吐ドット除外ドットパターンを取得する。S205は、ドットの移動先の候補画素112のaからfの全ての画素に対して、S206の処理を繰り返し実行することを示しており、この処理のループ端はS207である。
S206において、疎密評価部110は、ドットの疎密を評価する(より詳細には、不吐ドットの近傍領域において、ドットの疎密による濃度評価を行う)。ドットの疎密の評価として、ドットの移動先の候補画素112のaからfの各々について、疎密評価値117を求める。なお、ドットの移動先に関して、不吐(欠落)が起きている状態において、ドットが最も疎になる位置が望ましいため、疎密の評価には、不吐ドット除外部108により出力された不吐ドット除外ドットパターン111を用いる。仮に、補正前ドットパターン109を疎密の評価に用いると、不吐が発生していない状態での疎密を評価してしまうため、好適な不吐補正結果を得ることができない。
以下、疎密評価値117の求め方について簡単に説明する。なお、図1において、「*」は着目している不吐ドットを示しており、また、符号113、符号115は評価領域の一例である。ここで、評価領域113のように、候補画素112がaの位置の評価値を求める場合、評価対象の不吐ドット除外ドットパターン111において、aを中心とする3画素四方の領域114内のドット数をカウントする。領域114には4個のドットが存在するため、aの位置の疎密評価値は「4」と求められる。
同様に、評価領域115のようにbの位置の評価値を求める場合、評価対象の不吐ドット除外ドットパターン111において、bを中心とする3画素四方の領域116内のドット数をカウントする。領域116には2個のドットが存在するため、bの位置の疎密評価値は「2」と求められる。このように、疎密評価値は、その疎密評価値を求める画素を中心とする3画素四方の領域内のドット数をカウントすることにより求められる。そして、この求められた疎密評価値は、ドットの疎密を反映しており、ドットが密だと疎密評価値が大きくなり、ドットが疎だと疎密評価値が小さくなる。
S208において、ドット変更部118は、疎密の評価に基づいて、不吐ノズル103の位置以外であって、最も疎な位置に不吐ドットを移動する。具体的には、候補画素112のaからfまでの候補画素の中で、ドットが存在せず、疎密評価値が最も小さくなる画素位置に不吐ドットを移動する。ここでは、疎密評価値117において、「*」で示され、周辺領域の中心に位置する不吐ドットを、疎密の評価に基づいて決定されたeの画素位置に移動する。なお、不吐ドットを移動することは、不吐ドットを除外(削除)し、かつ、疎密の評価に基づいて決定された画素位置にドットを追加することに含まれる。
このようにして不吐ドットを移動した補正後ドットパターン119は、挿入部120により、処理対象ドットパターン101の元の位置(領域107)に上書きされ、(X、Y)=(4、3)の位置にある不吐ドットの補正が完了する。(X、Y)=(4、5)、(4、6)に位置する残りの2つの不吐ドットについても、上述の処理を適用することにより補正が行われる。なお、候補画素において、ドットが存在せず、疎密評価値が最も小さくなる画素位置が複数ある場合には、例えば、予め設定しておいた優先順位に基づいてドットを移動してもよいし、また、ランダムにドットを移動してもよい。
図3は、画像処理装置における不吐補正に関する処理の結果を示す図である。図3において、符号301、符号302、符号303は二値のドットパターンであり、符号304、符号305、符号306は、各々、ドットパターン301、302、303に対して、視覚のボケに相当するローパスフィルタをかけた画像である。用紙とプリンタの記録ヘッド102との位置関係は図1と同様であり、記録ヘッド102に対して用紙がY方向に搬送されることを想定している。また、図1と同様に、不吐ノズルが1つあるものとする。
図3に示されるように、ドットパターン301は、不吐ノズルにより、本来記録されるべきドットパターンが抜けている様子を示している。また、ドットパターン302は、特許文献1に記載の不吐補正を適用したドットパターンである。視覚のボケをシミュレートした画像304と画像305を比較すると、不吐補正を適用していない画像304に比べ、不吐補正を適用した画像305の方が、不吐による白スジが低減されている。しかしながら、特許文献1の技術では、上述のように、不吐ノズルにより記録を予定するドットの移動先を交互に変更する単純なルールを用いているため、不吐ドットを補正した部分において、局所的に不自然な濃度ムラが発生している。
他方、ドットパターン303は、第一実施形態に係る画像処理装置により不吐補正を適用したドットパターンである。視覚のボケをシミュレートした画像305と画像306を比較すると、特許文献1に記載の不吐補正を適用した画像305に比べ、第一実施形態に係る画像処理装置により不吐補正を適用した画像306の方が、局所的に不自然な濃度ムラが目立っていない。なぜなら、第一実施形態に係る画像処理装置の不吐補正では、最も疎な位置に不吐ドットを移動させることで、局所的に不自然な濃度ムラが発生するのを抑制することができるからである。
<第二実施形態>
<第二実施形態>
上述の第一実施形態では、ドットのON又はOFFで表現される二値画像を処理対象として説明したが、第二実施形態では、複数のドットサイズで表現される多値画像を処理対象とする。
図4は、第二実施形態に係る画像処理装置の機能構成及び不吐補正に関する処理の概要を示す図である。図4(a)は、画像処理装置の機能構成を示す図である。画像処理装置は、図4(a)に示されるように、ドットパターン取得部400、切り出し部406、不吐ドット除外部409、変換部411、疎密評価部414、ドット変更部420、挿入部422を備える。なお、これらの機能ブロックに関しては、後述の図5を用いて説明を補足する。
図4(b)は、不吐補正に関する処理の概要を示す図である。符号401は、不吐補正の処理対象とするドットパターンである。処理対象ドットパターン401は、画像形成に用いるドットパターンとしてドットパターン取得部400により取得され、大ドットのON、小ドットのON、ドットのOFFの3つの状態を示す三値画像である。また、処理対象ドットパターン401のサイズは、9画素四方である。各画素において、大きい黒丸があるときは大ドットがONの状態、小さい黒丸があるときは小ドットがONの状態、黒丸が無いときはドットがOFFの状態を示している。また、処理対象ドットパターン401おいて、X方向の座標は0から8、Y方向の座標は0から8とする。
記録ヘッド402は、インクジェットプリンタ用のヘッドで、9個のノズルを備える。各ノズルの位置は、処理対象ドットパターン401の画素と対応している。説明のため、9個のノズルのうち、符号403に示すノズルを不吐ノズルとする。また、ここでは、記録ヘッド402に対して用紙がY方向に搬送されることを想定しているため、不吐ノズル403に起因して、X=4の位置にある3つのドットが記録されなくなる。具体的には、(X、Y)=(4、3)、(4、5)、(4、6)の位置にある3つのドットが記録されなくなる。
本実施形態では、これら3つのドットを、ノズル404又は405で記録できるようにするため、X=3又はX=5に位置する画素に移動させる。なお、不吐ドットに関して、第一実施形態と同様に、ドットが最も疎な位置に移動させる。
次に、図4を参照しつつ、図5のフローチャートを用いて、画像処理装置における不吐補正に関する処理の手順について説明する。なお、図2と同様に、フローチャートの説明における記号「S」は、ステップを表すものとする。
S501において、切り出し部406は、図2のS201と同様に、不吐ドットの位置を取得する。図4に示す例では、上述の3つの不吐ドットの位置、即ち(X、Y)=(4、3)、(4、5)、(4、6)を取得する。S502は、図2のS202と同様で、全ての不吐ドットに対して、S503からS509までの処理を繰り返し実行することを示しており、この処理のループ端はS510である。図4に示す例では、3つの不吐ドットに対してS503からS509までの処理を繰り返し実行する。
S503において、切り出し部406は、図2のS203と同様に、不吐ドットを中心とした5画素四方の周辺領域を切り出す。図4に示す例において、(X、Y)=(4、3)に位置する不吐ドットの場合、領域407を周辺領域として切り出し、補正前ドットパターン408を取得する。また、図1と同様に、切り出した領域の位置に関して、相対座標で示すこととする。
S504において、不吐ドット除外部409は、図2のS204と同様に、補正前ドットパターンよりX=2の位置にある不吐ドットを除外し、不吐ドット除外ドットパターン410を取得する。S505において、変換部411は、不吐ドット除外ドットパターン410に所定の重みを付与し、濃度値412を取得する。所定の重みに関して、本実施形態では、小ドットの重みを「1」、大ドットの重みを「2」に設定したが、他の値を設定することもできる。S506は、ドットを変更する候補画素413のaからfの全ての画素に対して、S507の処理を繰り返し実行することを示しており、この処理のループ端はS508である。
S507において、疎密評価部414は、ドットの疎密を評価する(より詳細には、不吐ドットの近傍領域において、ドットの疎密による濃度評価を行う)。ドットの疎密の評価として、ドットを変更する候補画素413のaからfの各々について、疎密評価値415を導出する。なお、疎密評価部414は、ドットの疎密の評価に濃度値412を用いる。また、符号416、符号417は、評価領域の一例である。
以下、疎密評価値415の導出について簡単に説明する。ここで、評価領域416のように、候補画素413がaの位置の評価値を求める場合、評価対象の濃度値412において、aを中心とする3画素四方の領域418内における濃度値の総和を求める。領域418の濃度値の総和は、評価対象の濃度値412において(即ち、評価対象の濃度値412を参照すると)「5」と導出されることから、aの位置の疎密評価値は「5」となる。
同様に、評価領域417のように、候補画素413がbの位置の評価値を求める場合、bを中心とする3画素四方の領域419内における濃度値の総和を求める。領域419の濃度値の総和は、評価対象の濃度値412において、「3」と導出されることから、bの位置の疎密評価値は「3」となる。このように、疎密評価値は、その疎密評価値を求める画素を中心とする3画素四方の領域内の濃度値の総和として求められる。そして、この求められた疎密評価値は、ドットの疎密を反映しており、ドットが密だと疎密評価値が大きくなり、ドットが疎だと疎密評価値が小さくなる。また、この疎密評価値ではドットの大きさの違いも反映されており、大ドットが多いほど、疎密評価値は大きくなる。
S509において、ドット変更部420は、疎密の評価に基づいて、最も疎な位置のドットを変更する。具体的には、候補画素413のaからfまでの候補画素の中で、最大サイズのドットが存在しない画素であって、疎密評価値が最も小さくなる画素のドットを変更する。本実施形態では、最大サイズのドットは大ドットであるため、S509において、ドット変更部420は、大ドットが存在せず、疎密評価値が最も小さくなる画素のドットを変更する。
処理対象ドットパターン401において(X、Y)=(4、3)に位置する不吐ドットの場合、候補画素413のうち、eの位置にある小ドットを、大ドットに変更し、同時に、その不吐ドットをOFFにする。このように、疎密評価値が最も小さくなる画素位置に小ドットが存在する場合、その疎密評価値が最も小さくなる画素位置にある小ドットを大ドットに変更し、同時に不吐ドットをOFFにする。他方、疎密評価値が最も小さくなる画素位置にドットが存在しない場合、不吐ドットを、サイズを維持した状態で、その疎密評価値が最も小さくなる画素位置に移動させる。
このようにして不吐ドットを移動した補正後ドットパターン421は、挿入部422により、処理対象ドットパターン401の元の位置(領域407)に上書きされ、(X、Y)=(4、3)の位置にある不吐ドットの補正が完了する。(X、Y)=(4、5)、(4、6)に位置する残りの2つの不吐ドットについても、上述の処理を適用することにより補正が行われる。
以上、説明したように、第二実施形態によれば、複数のドットサイズが存在する場合においても、第一実施形態と同様に、低周波の濃度ムラが発生するのを抑制する効果が得られ、局所的に不自然な濃度ムラが目立たない不吐補正を実現することができる。
なお、上述の例では、処理対象とする不吐ドットが小ドットであったため、候補画素413のうち、eの位置にある小ドットを大ドットに変更し、不吐ドットをOFFにすることで、不吐ドットをeの位置に移動したのと同様の効果が得られた。しかしながら、処理対象とする不吐ドットが大ドットの場合、候補画素413のうち、eの位置にある小ドットを大ドットに変更するだけでは、再現すべき濃度が不足してしまう。そのため、このような場合、上述の処理に加え、最大サイズのドットが存在せず、疎密評価値が二番目に小さくなる画素位置にあるドットを変更しても構わない。また、このとき、疎密評価値が二番目に小さくなる画素にドットが存在しない場合、その画素に小ドットを追加する。他方、疎密評価値が二番目に小さくなる画素に小ドットが存在する場合、その画素の小ドットを大ドットに変更する。このように、不吐ドットの近傍領域(周辺領域)の濃度が一定となるように、不吐ドットの濃度を、疎密評価値が小さい候補画素から順に割り当てていくことで、正確な濃度を再現することができる。
加えて、疎密評価値の同じ候補画素が複数ある場合には、例えば、予め設定しておいた優先順位に基づいて不吐ドットの移動、又はその候補画素にあるドットのドットサイズの変更を行ってもよい。また、この場合、ランダムに、不吐ドットの移動、又はその候補画素にあるドットのドットサイズの変更を行ってもよい。
補足として、切り出し部406により切り出す領域407に関して、上述のような5画素平方でなくてもよい。例えば、図6の領域601のように切り出してもよい。また、上述の図4の413では、不吐ドット周辺の6画素a−fを、ドットを変更する候補画素として設定したが、他の画素を候補画素として設定することもできる。例えば、図6の602のように、不吐ドット周辺の10画素a−jを、ドットを変更する候補画素として設定することもできる。なお、この場合、例えば、候補画素のうち、aの疎密評価値を求める場合、領域603のように、aを中心とする3画素四方の領域において濃度値の総和を求めればよい。
また、ドットの疎密を評価する領域は、領域418のような3画素四方の領域に限定されない。例えば、切り出し部406により、図7に示されるように周辺領域として領域701を切り出し、ドットを変更する候補画素702をa−fの6画素とした場合、評価対象画素を中心とする5画素四方の領域703において、濃度値の総和を求めてもよい。
その他、濃度値の総和を求める上で、評価対象(処理対象)とする画素からの相対的な位置に応じて、所定の重みを設定してもよい。符号705は評価対象とする画素がaのときの重みを例示したものであり、aから近いほど大きな重みが設定される。また、この場合、疎密評価値は、領域703内の濃度値704と重み705との積和演算(即ち、1×1+1×2+1×2+2×1+1×1+2×4+1×2+2×1+1×1+1×1)により、符号706に示されるように、「22」と導出される。
このように、評価対象(処理対象)とする画素からの相対的な位置に応じて、所定の重みを設定して疎密評価値を導出することにより、不吐ドットを変更することによって打ち消される濃度ムラの空間周波数帯を制御することができる。即ち、重み705は、フィルタ処理におけるフィルタ係数に相当するため、係数の値を変えることで、濃度値704(変換部411で求めた二次元データ)から抽出される空間周波数成分の帯域を制御できる。抽出する空間周波数成分としては、視覚感度が高く、濃度ムラとして目立つ3cycles/mm 以下の空間周波数成分が望ましいため、重み705は、低域通過特性を有する係数とする。このようにして抽出された空間周波数成分の値(上述の積和演算で求めた値)が最小となる位置は、ドットが疎になっていて白抜けとして目立つ。そのため、当該位置に不吐ドットを移動することで、濃度ムラとして目立つ空間周波数成分が打ち消され(上述の積和演算で求めた値における最小値が緩和されて、視認される濃度分布が一定値に近づき)、濃度ムラが目立たなくなる。
なお、低周波成分(例えば3cycles/mm 以下)を抽出するためには、プリント解像度が高いほど、重み705の縦横の画素数を大きくする必要がある。なぜなら、物理的に同程度の繰り返し周期(単位はmm)の空間周波数成分(例えば3cycles/mm 以下)を抽出するためには、物理的に同程度のサイズ(単位はmm)のフィルタ係数が必要である。このとき、プリント解像度が高くなると、サンプリング点の数が増えるため、物理的に同程度のサイズ(単位はmm)のフィルタ係数を実現するためには、重み705の縦横の画素数を大きくする必要がある。そのため、例えば、プリント解像度が600dpiの場合は重み705の縦横の画素数を5画素四方とし、プリント解像度が1200dpiの場合は重み705の縦横の画素数を11画素四方とする。
<第三実施形態>
<第三実施形態>
第三実施形態では、不吐ノズルの記録領域に隣接する領域(以降において、不吐補正領域と称する)に追加する補正ドットを量子化処理により生成する。この量子化処理では、追加ドットパターンを、元々存在するドットを排他するように生成する。そして、その生成した追加ドットパターンを、処理対象のドットパターンに追加する。
このように、不吐補正領域にはドットの追加のみが行われるため、元々のドットパターンは保持される。そのため、特許文献2の技術(即ち、不吐補正領域のドットを一旦取り払った後に、再量子化する技術)に比べ、ドット配置の切換り段差が目立たなくなる。また、本実施形態に係る画像処理装置の量子化処理では、追加ドットパターンを、元々存在するドットを排他するように生成するため、追加ドットパターンと元のドットパターンを合成したときのドットパターンのドット分散性が良好になる。そのため、特許文献1に記載の不吐補正技術で発生する局所的に不自然な濃度ムラを回避することができる。
以下、図8を用いて、第三実施形態に係る画像処理装置の機能構成及び不吐補正に関する処理の概要について説明する。図8(a)は、画像処理装置の機能構成を示す図である。画像処理装置は、図8(a)に示されるように、入力多値画像取得部816、ドットパターン取得部800、濃度補正部805、抽出部807、減算部810、量子化部812、挿入部814を備える。なお、これらの機能ブロックに関しては、次図(図8(b))を用いて説明を補足する。
図8(b)は、不吐補正に関する処理の概要を示す図である。符号801は、ドット密度を表す入力多値画像で、サイズは9画素四方である。ドット密度は「0」から「255」までの値で表現され、値が大きいほどドット密度が高い。この入力多値画像801は、入力多値画像取得部816により取得される。
符号802は、不吐補正の処理対象とするドットパターンである。処理対象ドットパターン802は、ドットパターン取得部800において、入力多値画像801に対して、誤差拡散処理やディザ処理等の公知の量子化処理を適用することにより取得される。処理対象ドットパターン802は、ドットのON又はOFFを示す二値画像であり、処理対象ドットパターン802のサイズは9画素四方である。各画素において、黒丸があるときはドットがONの状態を、黒丸が無いときはドットがOFFの状態を示している。
記録ヘッド803は、インクジェットプリンタ用のヘッドで、9個のノズルを備える。各ノズルの位置は、入力多値画像801及び処理対象ドットパターン802の画素と対応している。説明のため、9個のノズルのうち、符号804に示すノズルを不吐ノズルとする。また、ここでは、記録ヘッド803に対して、用紙がY方向に搬送されることを想定しているため、不吐ノズル804に起因して、処理対象ドットパターン802においてX=4の位置にある3つのドットが記録されなくなる。具体的には、(X、Y)=(4、3)、(4、5)、(4、6)の位置にある3つのドットが記録されなくなる。本実施形態では、これら3つのドットの不吐に起因する白スジを補正するために、X=3又はX=5に位置する画素にドットを追加する。なお、不吐ノズルの位置は、上述の実施形態と同様に、公知技術により取得される。
濃度補正部805は、入力多値画像801の画素値を補正する。具体的には、X=4の位置にある画素の値を、隣接するX=3及びX=5の位置にある画素に、半分ずつ均等に分配し、元の画素値に加算する。例えば、(x、y)における入力多値画像801の画素値をI(x、y)、補正後多値データ806の画素値をI’(x、y)としたとき、I’(3、y)=I(3、y)+I(4、y)÷2とする。同様に、I’(5、y)=I(5、y)+I(4、y)÷2とする。なお、不吐ノズルに対応するX=4の位置にある画素の値は「0」にする。また、周辺に位置する画素(X=0、1、2、6、7、8)の値も「0」とする。このようにして、補正後多値データ806を取得する。
抽出部807は、処理対象ドットパターン802から抽出ドットパターン809を抽出する。抽出部807は、抽出ドットパターン809を抽出する上で、不吐ノズルに対応するX=4におけるドットを除去する。また、周辺に位置する画素(X=0、1、2、6、7、8)におけるドットも除去する。このようにして、抽出ドットパターン809を得る。
減算部810は、補正後多値データ806から抽出ドットパターン809を減算し、ドット減算後多値データ811を出力する。なお、抽出ドットパターン809の画素値は、ドットがONの状態にあるときに「255」、ドットがOFFの状態にあるときに「0」とする。そのため、抽出ドットパターン809においてドットが存在しない画素では、減算前後で画素値が変化しない。
他方、抽出ドットパターン809においてドットが存在する画素では、減算後のドット減算後多値データ811における画素値は、減算前の補正後多値データ806の画素値から「255」を減算した画素値となる。ここで、減算前の補正後多値データ806の画素値のレンジは「0」から「255」であるため、減算前の値が「255」より小さい場合、減算後の画素値は負になる。そこで、抽出ドットパターン809においてドットが存在する画素を、ドット減算後多値データ811では、負の画素値の画素として表すために、白丸で図示している。
量子化部812は、ドット減算後多値データ811に対して、公知の誤差拡散処理を適用することで、追加ドットパターン813を取得する。なお、その公知の誤差拡散処理を適用した場合、ドット減算後多値データ811の白丸の画素(即ち、画素値<0となる画素)においてドットが常にOFFになるため、抽出ドットパターン809のドットと追加ドットパターン813のドットの重複は発生しない。また、公知の誤差拡散処理は、画素値=0となる画素においてもドットが常にOFFになるため、不吐ノズル804に対応する画素(X=4)と、周辺に位置する画素(X=0、1、2、6、7、8)では、ドットが常にOFFになる。
また、ドット減算後多値データ811の白丸の画素ではドットが常にOFFになるため、白丸の画素において発生する誤差は、白丸の画素の画素値と同様に、「0」未満の画素値となる。この「0」未満の画素値である誤差は、誤差拡散処理により周辺画素に拡散されるため、白丸の画素の周辺の画素では、ドットがONになりづらくなる。
これにより、元々のドットパターンである抽出ドットパターン809と、追加ドットパターン813は、低周波成分が互いに排他される。即ち、抽出ドットパターン809の低周波の濃度ムラが発生するのを抑制するように、追加ドットパターン813が追加される。そのため、抽出ドットパターン809と追加ドットパターン813を合成すると、合成したドットパターンのドット分散性が良好になり、その結果、特許文献1に記載の不吐補正技術で発生するような局所的に不自然な濃度ムラを回避することができる。その他、誤差拡散処理において、誤差拡散処理に用いる拡散係数は、画素値が「0」ではない画素がX=3及びX=5の位置のみに存在するので、X=3及びX=5の位置に誤差が拡散するように設定されることが望ましい。
挿入部814は、追加ドットパターン813の領域815におけるドットを、処理対象ドットパターン802の不吐補正領域808に追加する。なお、このとき、元々存在するドットは保持され、ドットの追加のみが行われる。
以上、説明したように、第三実施形態によれば、元々のドットパターンを保持しつつ、低周波の濃度ムラが発生するのを抑制する効果が得られ、局所的に不自然な濃度ムラが目立たない不吐補正を実現することができる。
<第四実施形態>
<第四実施形態>
第四実施形態では、ブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを用いるディザ処理を行う場合において、ドットがOFFであって、且つ、閾値が最小となる画素位置に不吐ドットを移動させることで、第三実施形態と同様に、ドットの分散性を確保する。
以下、図9を用いて、第四実施形態に係る画像処理装置の機能構成及び不吐補正に関する処理の概要について説明する。図9(a)は、画像処理装置の機能構成を示す図である。画像処理装置は、図9(a)に示されるように、ディザ処理部903、閾値マトリクス取得部918、第一の抽出部907、第二の抽出部910、ドット移動部913、挿入部917を備える。なお、これらの機能ブロックに関しては、次図(図9(b))を用いて説明を補足する。
図9(b)は、不吐補正に関する処理の概要を示す図である。符号901は、ドット密度を表す入力多値画像で、サイズは9画素四方である。ドット密度は「0」から「255」までの値で表現され、値が大きいほどドット密度が高い。
符号902は、不吐補正の処理対象とするドットパターンである。処理対象ドットパターン902は、ディザ処理部903において、入力多値画像901に対して公知のディザ処理を適用することにより生成される。処理対象ドットパターン902は、ドットのON又はOFFを示す二値画像であり、処理対象ドットパターン902のサイズは9画素四方である。各画素において、黒丸があるときはドットがONの状態を、黒丸が無いときはドットがOFFの状態を示している。
ディザ処理部903は、上述のように、入力多値画像901に対して公知のディザ処理を施す。ディザ処理部903では、閾値マトリクスとして、ブルーノイズ特性を有する閾値マトリクス904を用いる。なお、この閾値マトリクス904は、公知の方法により生成され、閾値マトリクス取得部918により取得される。閾値マトリクス904には「0」から「254」までの閾値が格納されており、ディザ処理部903は、入力多値画像901の画素の画素値が閾値マトリクス904の対応する画素の閾値を上回った場合に、その画素のドットをONにする。
記録ヘッド905は、インクジェットプリンタ用のヘッドで、9個のノズルを備える。各ノズルの位置は、入力多値画像901、処理対象ドットパターン902、及び閾値マトリクス904の画素と対応している。説明のため、9個のノズルのうち、符号906に示すノズルを不吐ノズルとする。また、ここでは、記録ヘッド905に対して、用紙がY方向に搬送されることを想定しているため、不吐ノズル906に起因して、処理対象ドットパターン902においてX=4の位置にある2つのドットが記録されなくなる。具体的には、(X、Y)=(4、2)、(4、5)の位置にある2つのドットが記録されなくなる。本実施形態では、これら2つのドットの不吐に起因する白スジを補正するために、X=3又はX=5に位置する画素にドットを移動する。なお、不吐ノズルの位置は、上述の実施形態と同様に、公知技術により取得される。
本実施形態では、第一実施形態と同様に、不吐ドットを1つずつ移動させる。処理対象ドットパターン902の場合、不吐ドットが2つあるため、1回目の処理で、(X、Y)=(4、2)の不吐ドットを移動させ、2回目の処理で(X、Y)=(4、5)の不吐ドットを移動させる。以下、例として、1回目の処理について説明するが、他の不吐ドットについても、同様の処理が適用される。
第一の抽出部907は、処理対象ドットパターン902から、不吐ドットを含む所定の領域を抽出する。本実施形態では、不吐ドットを中心とする3画素四方の領域908を抽出し、抽出ドットパターン909を取得する。また、第二の抽出部910は、閾値マトリクス904から、抽出ドットパターン909の生成に用いた閾値を抽出する。具体的には、閾値マトリクス904において抽出ドットパターン909に対応する領域は、領域911であるため、第二の抽出部910は、領域911を、抽出マトリクス912として抽出する。
ドット移動部913は、不吐ドットを、所定の画素位置に移動させる。具体的には、ドット移動部913は、抽出ドットパターン909の中心に位置する不吐ドットを、移動先の候補画素であるX=3及びX=5に位置する画素に、抽出マトリクス912の閾値に基づいて移動させる。なお、移動先の候補画素に対応する抽出マトリクス912の閾値は、抽出マトリクス912の領域914及び領域915における6個の閾値である。
ドット移動部913は、ドットが存在しない画像であって、且つ、不吐ノズル906の記録領域以外の領域914及び領域915における6個の閾値うち、閾値が最小となる画素を不吐ドットの移動先として選択し、不吐ドットを移動させる。ここで、抽出マトリクス912の領域914及び領域915における6個の閾値のうち、最小値は11であるが、この閾値に対応する画素には既にドットが存在する。そのため、ドット移動部913は、ドットの移動先として、ドットが存在せず、閾値が二番目に小さい(X、Y)=(5、2)に位置する画素を選択し、その画素位置に不吐ドットを移動させる。
このようにして不吐ドットを移動した補正後ドットパターン916は、挿入部917により、処理対象ドットパターン902の元の位置(領域908)に上書きされ、(X、Y)=(4、2)の位置にある不吐ドットの補正が完了する。以上、説明したように、第四実施形態によれば、元々のドットパターンを保持しつつ、低周波の濃度ムラが発生するのを抑制する効果が得られ、局所的に不自然な濃度ムラが目立たない不吐補正を実現することができる。
なお、以上、説明した画像処理装置は、図10に示されるように、CPU1001、ROM1002、RAM1003、外部記憶装置1004、汎用インタフェース1005等の一般的なコンピュータの構成と同様の構成により実現できる。
CPU(Central Processing Unit)1001は、入力されたデータ、また後述のROM1002やRAM1003に格納されているコンピュータプログラムを用いて、画像処理装置全体の動作を制御する。ROM(Read-Only Memory)1002は、画像処理装置における各部の設定を行う設定パタメータやブートプログラム等を格納する。
RAM(Random Access Memory)1003は、外部記憶装置1004から読み取ったコンピュータプログラムやデータ、後述の汎用インタフェース1005を介して外部から受信したデータを一時的に記憶する記憶領域を有する。また、RAM1003は、CPU1001が各種、処理を実行するときに用いる記憶領域(例えば、画像処理を実行するときに用いる記憶領域)として使用される。
外部記憶装置1004は、CPU1001が各種の処理を実行するために必要な各種データ等を記憶する記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等である。汎用インタフェース1005は、外部装置1006と通信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)インタフェース等である。
また、上述の構成において、画像処理装置の各機能は、CPU1001が図2及び図5等に示される処理の流れ(フローチャート)を実現可能なプログラムを読み出し実行することで、実現される。
<その他の実施形態>
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 ドットパターン取得部
106 切り出し部106
108 不吐ドット除外部108
110 疎密評価部
118 ドット変更部
106 切り出し部106
108 不吐ドット除外部108
110 疎密評価部
118 ドット変更部
Claims (15)
- 画像形成に用いるドットパターンを取得するドットパターン取得手段と、
記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得手段と、
前記取得されたドットパターンにおいて、前記不吐ノズルによって欠落するドットの近傍領域の濃度を評価する濃度評価手段と、
前記取得されたドットパターンにおける前記不吐ノズルによって欠落するドットに基づいて、前記取得されたドットパターンを変更するドット変更手段と
を備え、
前記ドット変更手段は、前記取得されたドットパターンにおける前記不吐ノズルによって欠落するドットを除外し、かつ、前記濃度の評価に基づいて、前記不吐ノズルによって欠落するドットの位置以外にドットを追加する位置を決定することで、前記取得されたドットパターンを変更することを特徴とする画像処理装置。 - 前記ドット変更手段は、前記ドットの追加として、前記決定したドットを追加する位置にあるドットのサイズを変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記濃度評価手段は、
前記取得されたドットパターンから前記不吐ノズルによって欠落するドットを除外する除外手段と、
前記不吐ノズルによって欠落するドットを除外したドットパターンにおいてドットの疎密を評価する疎密評価手段と
を有し、
前記ドット変更手段は、前記不吐ノズルによって欠落するドットを除外したドットパターンにおいてドットが最も疎な位置にドットを追加することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。 - 前記濃度評価手段は、ドットのサイズに応じた所定の重みを用いて、前記近傍領域の濃度を評価することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記濃度評価手段は、評価対象とする画素からの相対的な位置に応じた所定の重みを用いて、前記近傍領域の濃度を評価することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記ドット変更手段は、前記近傍領域の濃度が一定となるようにドットを追加することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記不吐ノズルによって欠落するドットを中心とした所定の領域を切り出す切り出し手段と、
前記所定の領域において、前記ドット変更手段により変更されたドットパターンを、前記取得されたドットパターンの前記所定の領域に挿入する挿入手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 入力多値画像から画像形成に用いるドットパターンを取得するドットパターン取得手段と、
記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得手段と、
前記入力多値画像における前記不吐ノズルの記録領域に隣接する不吐補正領域の濃度を補正して補正後多値データを生成する濃度補正手段と、
前記取得されたドットパターンから前記不吐補正領域のドットパターンを抽出する抽出手段と、
前記補正後多値データから、前記抽出手段により抽出されたドットパターンを減算し、ドット減算後多値データを生成する減算手段と、
前記ドット減算後多値データを量子化して追加ドットパターンを生成する量子化手段と、
前記追加ドットパターンを前記取得されたドットパターンに挿入する挿入手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記量子化手段は、前記追加ドットパターンを、前記抽出手段により抽出されたドットパターンにおいて存在するドットを排他するように生成することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記量子化手段は、所定の誤差拡散処理を適用することで、前記追加ドットパターンを生成することを特徴とする請求項8又は9に記載の画像処理装置。
- 入力多値画像に対してブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを適用してドットパターンを生成するディザ処理手段と、
記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得手段と、
前記生成されたドットパターンから前記不吐ノズルによって欠落するドットを含む所定の領域を抽出ドットパターンとして抽出する第一の抽出手段と、
前記閾値マトリクスから前記所定の領域に対応する領域の閾値を抽出マトリクスとして抽出する第二の抽出手段と、
前記抽出ドットパターンにおいて、前記不吐ノズルの記録領域以外の位置であって、ドットが存在しない画素位置の前記抽出マトリクスにおける閾値が最小となる位置に、前記不吐ノズルによって欠落するドットを移動するドット移動手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 画像処理装置における画像処理方法であって、
画像形成に用いるドットパターンを取得するドットパターン取得ステップと、
記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得ステップと、
前記取得されたドットパターンにおいて、前記不吐ノズルによって欠落するドットの近傍領域の濃度を評価する濃度評価ステップと、
前記取得されたドットパターンにおける前記不吐ノズルによって欠落するドットに基づいて、前記取得されたドットパターンを変更するドット変更ステップと
含み、
前記ドット変更ステップにおいて、前記取得されたドットパターンにおける前記不吐ノズルによって欠落するドットを除外し、かつ、前記濃度の評価に基づいて、前記不吐ノズルによって欠落するドットの位置以外にドットを追加する位置を決定することで、前記取得されたドットパターンを変更することを特徴とする画像処理方法。 - 画像処理装置における画像処理方法であって、
入力多値画像から画像形成に用いるドットパターンを取得するドットパターン取得ステップと、
記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得ステップと、
前記入力多値画像における前記不吐ノズルの記録領域に隣接する不吐補正領域の濃度を補正して補正後多値データを生成する濃度補正ステップと、
前記取得されたドットパターンから前記不吐補正領域のドットパターンを抽出する抽出ステップと、
前記補正後多値データから、前記抽出ステップにおいて抽出されたドットパターンを減算し、ドット減算後多値データを生成する減算ステップと、
前記ドット減算後多値データを量子化して追加ドットパターンを生成する量子化ステップと、
前記追加ドットパターンを前記取得されたドットパターンに挿入する挿入ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 画像処理装置における画像処理方法であって、
入力多値画像に対してブルーノイズ特性を有する閾値マトリクスを適用してドットパターンを生成するディザ処理ステップと、
記録ヘッドの複数のノズルのうち、不吐ノズルの位置を取得する位置取得ステップと、
前記生成されたドットパターンから前記不吐ノズルによって欠落するドットを含む所定の領域を抽出ドットパターンとして抽出する第一の抽出ステップと、
前記閾値マトリクスから前記所定の領域に対応する領域の閾値を抽出マトリクスとして抽出する第二の抽出ステップと、
前記抽出ドットパターンにおいて、前記不吐ノズルの記録領域以外の位置であって、ドットが存在しない画素位置の前記抽出マトリクスにおける閾値が最小となる位置に、前記不吐ノズルによって欠落するドットを移動するドット移動ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを、請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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