JP2020039255A - 魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】地下海水を熱源と水質浄化に利用する半閉鎖循環式水槽を用いて、施設設備設置のイニシャルコスト、及び施設設備運転のランニングコストを大幅に低減することができる魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法を提供することを目的とする。【解決手段】養殖システム1は、床面212に断熱側溝22が周設され閉空間が形成された養殖施設2、養殖施設2内に設置された水槽部3、地下恒温層Uから地下海水を揚水して水槽部3に対して供給する供給部4を備えている。水槽部3に供給された地下海水のうちオーバーフローした飼育水の一部が断熱側溝22に放出される放出部32を有している。放出部32から放出された飼育水は、断熱側溝22内を昇降撹拌する整流として流れる。このとき、外部からの熱は断熱側溝22内の地下海水の昇降撹拌する整流により断熱されるため、養殖施設2は常に地下海水の温度に保たれる。【選択図】図1
Description
本発明は、魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法に関する。詳しくは、地下海水を熱源と水質浄化に利用する半閉鎖循環式水槽を用いて、施設設備の設置に際してのイニシャルコスト、及び施設設備運転のランニングコストを大幅に低減することができる魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法に係るものである。
近年、内海、外洋での漁業の不振から、海水で生息する魚介類を内海や陸上にて養殖するための養殖施設、及び養殖方法が提案され、一部では試験的な実施が進んでいる。例えば内海における魚介類の養殖では、海上の一角を網で囲い、その中に魚介類を入れて生育させる方法が多く採用されている。しかしながら、海上の一角を生育場とする方法では、赤潮の発生や汚れた海水による魚病の発生による魚介類の死亡、台風や高潮等の自然災害による網の破損による魚介類の逃亡等が原因となり、出荷できる魚介類の歩留まりが低くなってしまうという問題などを解決できないでいた。
そのため最近では、海に近接した陸上に飼育水槽を有する養殖施設を設置し、飼育水槽にて魚介類を養殖する陸上養殖が試みられている。この陸上養殖としては、従来より、海水などの自然水を飼育水槽に汲み上げ、飼育水槽の水はそのまま海などに排水する方式(かけ流し方式)が一般的であった。このように自然水を飼育水槽に汲み上げてそのまま排水するかけ流し方式の養殖では、養殖に伴って発生するアンモニアなどを処理することが不要であり、また水中に酸素を供給する必要も少ないので、設備コスト、及び設備のランニングコストを抑えることができるため施設設備設置のイニシャルコストを抑える点では有利である。
一方、かけ流し方式では、その排水中には餌の残りかすや魚介類の糞、粘性物質などの有機性排泄物が含まれている。従って、特に養殖施設が閉鎖性水域に面している場合には、海域や湖沼の汚染を引き起こし、近接する自然界の生体に著しい悪影響を与えるのみならず、飼育水として汲み上げている養殖施設自体も水質汚染の影響を受けて、魚病発生や生育不良等の被害を受けることが懸念される。また、かけ流し方式では、自然水を汲み上げて飼育水槽に供給するだけであるため、飼育水槽の水温は季節に依存しており、水温の低い冬期は魚介類の成長が鈍り、また水温が高い夏期は生理的に給餌効率が低下して成長が鈍るという問題がある。
そこで、かけ流し方式にかわる陸上養殖方法として、飼育水槽の水を定期的に浄化しながら循環させる閉鎖循環式水槽で魚介類を飼育するシステムが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。このような閉鎖循環式水槽の養殖システムにおいては、飼育水の循環経路に水質を浄化する種々の浄化装置を設置することで、長期間にわたって飼育水を利用することを可能としている。
このように閉鎖循環式水槽を用いた陸上養殖システムにおいては、懸濁物質の除去に様々な固液分離装置を組み合わせることで、飼育水中に含まれるアンモニアや魚病の原因となる有毒物質を除去して水質を浄化することができる。そのため、一定量の飼育水を長期間にわたって利用することを可能とし、年間を通じて安定した水質で魚介類を飼育することが可能となっている。しかしながら、このような水質浄化のために用いる装置は、当然に施設設備設置のイニシャルコストが高くなる。
ところで、前記した閉鎖循環式水槽を用いた養殖システムにおいては、年間を通して飼育水の水温を魚介類の成長に適した水温(例えば20℃前後)となるように制御することで、養殖する魚介類の成長を促すことが一般的に行われている。
具体的には、水温の低い冬期は、飼育水をヒーターで加温して水温を高めることによって魚介類の成長が鈍ることを防ぐとともに、水温の高い夏期は飼育水をクーラーで冷やして水温を低下させることによって給餌効率が低下することを防ぎ、魚介類の成長速度を促進することを可能としている。
しかしながら、飼育水を所定の温度に維持するためには、ヒーターとクーラーの設備が必要となるとともに、一年の多くの期間においてヒーターかクーラーを駆動させる必要がある。そのためヒーターとクーラーの導入に際して施設設備設置のイニシャルコスト、ヒーターとクーラーを駆動させるための施設設備運転のランニングコストが非常に高いという問題がある。さらに、1つの養殖施設内に、多数の水槽を設置して魚介類を養殖する場合には、大型のヒーターとクーラー、或いは複数のヒーターとクーラーを設置する必要があることから、コスト的に採算が合わないものとなっていた。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、地下海水を熱源と水質浄化に利用する半閉鎖循環式水槽を用いて、施設設備設置のイニシャルコスト、及び施設設備運転のランニングコストを大幅に低減することができる魚介類の養殖システム、及び魚介類の養殖方法に係るものである。
前記の目的を達成するために、本発明の魚介類の養殖システムは、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部と、該施設本体部内の床面に設置された水槽部と、地下から揚水された地下海水を、前記水槽部に飼育水として供給する供給部と、前記側壁に沿って前記床面に周設され、内部に昇降撹拌する整流路が形成された断熱側溝と、前記水槽部に供給された飼育水の一部を前記断熱側溝内に放出する放出部と、前記断熱側溝の中途に形成され、前記断熱側溝内に放出された地下海水を前記断熱側溝内から外部に排水する排水部とを備える。
ここで、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部を備えることにより、閉空間からなる施設本体部内に外部からの空気伝導熱を断熱しつつ、床面に周設された断熱側溝内に放出された地下海水の熱量が断熱側溝に供給されて側溝内外の地盤における熱伝導を遮断することにより、年間を通して一定の温度環境下のもとで魚介類の養殖を行うことが可能となる。
また、施設本体部内の床面に設置された水槽部を備えることにより、当該水槽部内において魚介類の養殖を行うことができる。
また、地下10mから15m以深にある地下恒温層から揚水された年間を通して一定温度を示す地下海水を、水槽部に飼育水として供給する供給部を備えることにより、水槽部に対して恒温の地下海水を連続的に供給することができる。地下恒温層から揚水される地下海水の温度はその地域の年平均気温の1℃から3℃高い温度で年間を通じて一定であることから、地下海水温が魚介類の飼育に適している場合はヒーターやクーラーを用いることなく一年中魚介類の飼育が可能であるとともに、地層が自然のフィルターとなって地下海水に含まれる不純物を除去し、栄養成分(例えばミネラル)を多く含む高品質の飼育水を得ることができる。さらに、地下海水は、陸からの湧き水も添加されて塩分濃度が希釈されていることから魚介類の体内塩濃度調整機構への負担も少なく、寄生虫の感染からも完全に防がれているため、魚介類の飼育水として好適である。
また、施設本体部の側壁に沿って床面に周設された断熱側溝を備えることにより、後述する通り、当該断熱側溝内に水槽部からオーバーフローした地下海水を放出することができる。このとき、施設本体部の床面に周設されて断熱側溝が形成されているため、当該断熱側溝内を流れる地下海水によって、施設本体部外から施設本体部内に伝導する外部熱を遮断する効果を発揮する。
即ち、夏季には高温となる施設外部の地表面の熱(以下、「地表熱」という。)は、地中浅層を伝わって施設本体部内に侵入する。このとき、施設本体部の側壁に沿って、かつ床面に周設された断熱側溝内を流れる地下海水により、地中浅層から施設本体部内に侵入する地表熱を遮断して地表熱の施設本体部内への侵入を阻止することができる。そのため、施設本体部内の温度上昇が抑制され、クーラーを設置しなくても、施設内温度を地下恒温層と同期できる。また、冬期には低温となる施設外部の地表面の熱を遮断してヒーターの設置の必要性がなくなる。そのため、ヒーターとクーラーを用いることなく年間を通じて飼育水を常に一定の温度に保つことができる。
また、断熱側溝内に昇降撹拌する整流路が形成されていることにより、断熱側溝内に放出された地下海水は、断熱側溝内において滞留のない整流として流すことができる。即ち、地下海水が滞留のない整流として流れることにより、断熱側溝内を流れる地下海水の熱量を断熱側溝壁に効果的に伝導することができる。さらに、断熱側溝内を流れる地下海水の流速を所定に抑えることができるため、より効果的に地下海水の熱量を断熱側溝壁に伝導して外部熱の遮断効果を高めることができる。
また、水槽部に供給された飼育水の一部を断熱側溝内に放出する放出部を備えることにより、水槽部からオーバーフローした地下海水を断熱側溝内に放出することができる。このとき、前述した通り、飼育水は地下恒温層から地下海水を連続的に揚水して供給されるため、常に供給される地下海水量を上限として飼育水に利用可能であり、この飼育水の排水を断熱側溝内に放出することができる。
また、断熱側溝の中途に形成され、断熱側溝内に放出された地下海水を、断熱側溝内から施設外部に排水する排水部を備えることにより、外部熱から伝導された熱量は施設本体部内を循環することなく、施設本体部から外部に排水するとともに除去することができる。そのため、断熱側溝内を流れる地下海水の温度変化を抑え、地下海水の断熱効果を常に一定なものとすることができる。
即ち、前述した通り、常に一定量の地下海水は地下恒温層から連続的に揚水されて断熱側溝内と水槽部内に供給され、水槽部からの排水は断熱側溝内に合流した後に排出部から施設外に排出されることになる。飼育水としての地下海水の供給量と排出量は常にバランスされているため、飼育水の温度も、例え空気伝導による外部温度の影響を受けたとしても、地下海水からの供給量を調整することで常に一定の温度に保つことができる。
また、昇降撹拌する整流路は、断熱側溝内の長手方向に沿って所定の間隔を空けて上下方向に互い違いに配置された上側仕切り板、及び下側仕切り板を一組とする複数の仕切り板から構成されている場合には、別途の駆動手段等を必要とせず、断熱側溝内に上側仕切り板と下側仕切り板を上下方向に互い違いに取り付けるという簡素な方法により、滞留のない昇降撹拌する整流を作り出すことができる。
また、仕切り板は側壁のうち少なくとも一の側壁に沿った断熱側溝内において、上側仕切り板は、下端が断熱側溝の底面と所定の隙間が形成され、上端が断熱側溝内を流れる地下海水の水面よりも上方に突出するように断熱側溝内に固定されており、下側仕切り板は、下端が断熱側溝の底面と当接され、上端が上側仕切り板の下端よりも上方に位置するとともに床面を超えない高さ位置において、隣り合う下側仕切り板の上端を結んだ直線が床面の傾斜角と略同一となるように断熱側溝内に固定されている場合には、断熱側溝内に放出された地下海水のうち、下側仕切り板の上端からオーバーフローした地下海水は、上側仕切り板により深層方向への流れへと誘起される。深層方向に流れた地下海水は、上側仕切り板と断熱側溝の底面の隙間から再び水面に向かって誘起される。このように、断熱側溝内を流れる地下海水は、上側仕切り板と下側仕切り板により上下方向への撹拌が誘起されて滞留のない整流となることから、効率よく地下海水の熱量を断熱側溝壁に伝導し、外部から侵入する地表熱を遮断する効果を高めることができる。
また、断熱側溝の深さが略1m以上である場合には、断熱側溝内を流れる地下海水による断熱効果をより高めることができる。前述の通り、地表熱は地中浅層を通じて施設本体部内に伝わる。このとき、発明者が検討した結果、断熱側溝の深さとして1m以上とした場合に、断熱側溝を流れる地下海水によって、地中浅層を通じて伝わる地表熱の施設本体部内への断熱効果がより顕著となることが確認できた。なお、断熱側溝の深さとして1m未満とした場合には、地表熱を完全に断熱することができず、地中浅層を通じて外部地表熱が施設本体部内に一定程度入り込むため、施設本体部内の温度が上昇し、飼育水の水温を一定に保つことができないことが確認できた。
前記の目的を達成するために、本発明の魚介類の養殖施設は、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部と、前記側壁に沿って前記床面に周設され、内部に昇降撹拌する整流路が形成された断熱側溝と、前記断熱側溝の中途に形成され、前記断熱側溝内に放出された地下海水を前記断熱側溝内から外部に排水する排水部とを備える。
ここで、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部を備えることにより、閉空間からなる施設本体部内に外部からの空気伝導熱を断熱しつつ、床面に周設された断熱側溝内に放出された地下海水の熱量が断熱側溝に供給されて側溝内外の地盤における熱伝導を遮断することにより、年間を通して一定の温度環境下のもとで魚介類の養殖を行うことが可能となる。
また、施設本体部の側壁に沿って床面に周設された断熱側溝を備えることにより、当該断熱側溝内に一定温度の地下海水を流すことができる。このとき、施設本体部の床面に周設されて断熱側溝が形成されているため、当該断熱側溝内を流れる地下海水および飼育水排水によって、施設本体部外の外部地表から施設本体部内に伝導する外部熱を遮断する効果を発揮する。
また、断熱側溝内に昇降撹拌する整流路が形成されていることにより、断熱側溝内に放出された地下海水は、断熱側溝内において滞留のない整流として流すことができる。即ち、地下海水が滞留のない整流として流れることにより、断熱側溝内を流れる地下海水の熱量を断熱側溝壁に効果的に伝導することができる。さらに、断熱側溝内を流れる地下海水の流速を所定に抑えることができるため、より効果的に地下海水の熱量を断熱側溝壁に伝導して外部熱の遮断効果を高めることができる。
また、断熱側溝の中途に形成され、断熱側溝内に放出された地下海水を、断熱側溝内から施設外部に排水する排水部を備えることにより、外部熱から伝導された熱量は施設本体部内を循環することなく、施設本体部から外部に排水するとともに除去することができる。そのため、断熱側溝内を流れる地下海水の温度変化を抑え、地下海水の断熱効果を常に一定なものとすることができる。
前記の目的を達成するために、本発明の魚介類の養殖方法は、地下恒温層から地下海水を揚水するステップと、揚水した地下海水を、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部内の前記床面に設置された水槽部に飼育水として供給するステップと、前記水槽部に供給された飼育水の一部を、前記側壁に沿って前記床面に周設され、内部に昇降撹拌する整流路が形成された断熱側溝に放出するステップと、前記断熱側溝内を昇降撹拌する整流として流れる地下海水により、外部からの熱を断熱するステップと、前記断熱側溝内の地下海水を、前記断熱側溝の中途に形成された排水部から排出するステップとを備える。
ここで、地下恒温層から地下海水を揚水するステップを備えることにより、地下海水を飼育水として利用することができる。地下海水は、水温が魚介類の飼育に最適な温度に保たれているとともに、地層が自然のフィルターとなって地下海水に含まれる不純物を除去し、栄養成分(例えばミネラル)を多く含むことが知られている。さらに、地下海水として海水を利用する場合には、地層の濾過機能により塩分濃度が最適なものとなっている。従って、地下海水は、魚介類の飼育環境に適したものとなっている。
また、揚水した地下海水を、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部内の床面に設置された水槽部に飼育水として供給するステップを備えることにより、魚介類の養殖を行う水槽部に対して地下海水を連続的に供給することができる。
また、水槽部に供給された地下海水の一部を、施設本体部の側壁に沿って床面に周設された断熱側溝に放出するステップを備えることにより、水槽部からオーバーフローした飼育水を断熱側溝内に放出することができる。このとき、前述した通り、地下海水は地下恒温層から連続的に供給されるため、常に供給される地下海水と同じ量までの飼育水を断熱側溝内に供給することができる。
また、断熱側溝内を昇降撹拌する整流として流れる地下海水にて外部からの熱を断熱するステップを備えることにより、断熱側溝内を流れる地下海水により、施設本体部内に侵入する外部熱を断熱して、施設本体部内の温度を一定に保つことができる。
このとき、地下海水は断熱側溝内を昇降撹拌する整流として流れるため、地下海水と外部熱の接触面積を高めることができる。さらに、断熱側溝内を流れる地下海水の流速を所定に抑えることができるため、外部熱と地下海水の接触時間を長くすることができる。従って、限られた飼育水によって、高い断熱効果を奏することができる。
また、断熱側溝内の地下海水を、断熱側溝の中途に形成された排水部から排出するステップを備えることにより、外部熱から熱を受け取り、高温となった地下海水が施設本体部内を循環することなく、施設本体部から外部に排水することができる。そのため、断熱側溝内を流れる水の温度上昇を抑え、水の断熱効果を常に一定なものとすることができる。
本発明に係る魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法は、地下海水を熱源と水質浄化に利用する半閉鎖循環式水槽を用いて、施設設備設置のイニシャルコスト、及び施設設備運転のランニングコストを大幅に低減することができるものとなっている。
以下、魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法に関する本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の実施形態に係る養殖システム1の全体構成について、図1、及び図2を用いて説明する。養殖システム1は、魚介類の養殖を行う養殖施設2、養殖施設2内に設置された水槽部3、地下恒温層Uから地下海水を揚水して水槽部3に飼育水として供給する供給部4から主に構成されている。
養殖施設2は、天面211、床面212、及び側壁213により閉空間が形成された施設本体部21、該施設本体部21の床面212に形成された断熱側溝22、断熱側溝22内の水を施設本体部21の外部に排水するための排水部23をそれぞれ有している。
施設本体部21の天面211、及び側壁213の外壁と内壁の間には、例えば図示しない断熱材が介挿されており、施設本体部21の外部から侵入する外部熱を当該断熱材にて断熱できるものとなっている。断熱材は、例えばグラスウール等のように微細な繊維の間に空気を閉じ込める繊維径の断熱材、発砲スチロール等のように気泡内に空気を閉じ込める発泡系の断熱材等、公知の断熱材から適宜選択することができる。
ここで、必ずしも施設本体部21の天面211、及び側壁213には断熱材を介挿させる必要はない。但し、断熱材を介挿させることにより、外部から施設本体部21内に侵入する外部熱を断熱し、施設本体部21内の温度の上昇を抑えることができるため、飼育水を魚介類の養殖に適した水温とすることができる。
断熱側溝22は、施設本体部21の上方に向けて開口する断面略コの字状であって、施設本体部21の側壁213に近接し、かつ側壁213に沿うように床面212上に周設されている。断熱側溝22は、本発明の実施形態においては、深さDが略1m、幅Wが略0.5mである。この断熱側溝22には、後述する通り、水槽部3に供給された地下海水の一部(オーバーフローした飼育水)が断熱側溝22内に放出され、放出された地下海水が断熱側溝22内を一定の流速で流れるようになっている。なお、断熱側溝22内の詳細な形状等については後述する。
ここで、必ずしも、断熱側溝22の幅Wが略0.5mの断面略コの字状である必要はない。断熱側溝22の幅Wは0.5m以上の幅、或いは0.5m未満の幅であってもよく、断面形状についても半円形状等のように他の形状であってもよい。
また、必ずしも、断熱側溝22は、施設本体部21の側壁213に近接し、かつ側壁213に沿うように床面212上に周設されている必要はない。例えば、側壁213の直下や、施設本体部21の外側に位置するように形成されていてもよい。但し、断熱側溝22が施設本体部21の側壁213に近接し、かつ側壁213に沿うように床面212上に周設されていることにより、施行性が高まるとともに、施設本体部21のあらゆる方向から侵入する外部熱を断熱させることがきるため、断熱側溝22内を流れる地下海水による断熱効果がより一層高まる。なお、断熱側溝22内を流れる地下海水による断熱効果については後述する。
排水部23は、断熱側溝22の中途に形成されており、断熱側溝22を流れる地下海水を養殖施設2から外部に排水することが可能となっている。なお、水槽部3からオーバーフローして断熱側溝22に放出された飼育水は、後述の通り水処理部31で無害化されているため、排水部23から排水される飼育水は、環境汚染物質を含まない無公害な排水となっている。
施設本体部21の床面212は、排水部23を最下点とするように、排水部23に向かって下降傾斜された傾斜面が形成されている。傾斜角度は、特に限定されるものではないが、例えば1〜5度程度の傾斜角を有している。
ここで、必ずしも、床面212には傾斜面が形成されている必要はない。断熱側溝22内の地下海水が排水部23に向けて効率的に流れるように構成されていればよい。
水槽部3は、養殖施設2の床面212に設置されており、例えば容量が略10トンのものが使用される。この水槽部3には、魚介類の飼育中に発生した懸濁物質等を処理して、処理水を再び水槽部3に循環させる水処理部31、水槽部3からオーバーフローした飼育水を断熱側溝22に放出するための放出部32がそれぞれ接続されている。
ここで、必ずしも、水槽部3として、容量が略10トンのものを使用する必要はない。水槽部3の容量は養殖規模に応じて適宜の大きさを選択することができる。
また、必ずしも、養殖施設2内に設置する水槽部3は一つである必要はない。養殖施設2内には複数の水槽部3を設置することができる。
水処理部31は、主に沈殿槽311、泡沫分離装置312、硝化装置313、殺菌処理装置314、及び酸素溶入装置315から構成されている。即ち、水槽部3から水処理部31に送出された飼育水は、まず、飼育水中の懸濁物質が沈殿槽311で除去される。その後、タンパク質や脂質などの微細な懸濁物質が泡沫分離装置312で除去され、さらに硝化装置313にて飼育魚が排泄するアンモニアが無害化される。硝化装置313で硝化処理された飼育水は殺菌処理装置314で殺菌処理され、最後に酸素溶入装置315で溶存酸素濃度が調整され、再び水槽部3に供給される。
これら水槽部3と水処理部31の循環は、例えば1時間に6回程度、水槽部3内の飼育水の全量が入れ替わる程度に循環が繰り返されるが、これに限定されるものではなく、循環の頻度は適宜変更することが可能である。
ここで、必ずしも、水処理部31として、沈殿槽311、泡沫分離装置312、硝化装置313、殺菌処理装置314、及び酸素溶入装置315から構成されている必要はない。水処理部31の構成としては公知のものから適宜選択することができる。
また、必ずしも、水処理部31は水槽部3と別体で設置されている必要なく、水槽部3内に水槽部3と一体的に設置されていてもよい。
放出部32は、水槽部3からオーバーフローした飼育水を断熱側溝22に向けて放出するためものであり、水槽部3の側面の一部に形成された孔から断熱側溝22に向けてドレイン用のホースが延出されている。即ち本発明においては、常に地下恒温層Uから一定量の地下海水が揚水され水槽部3に飼育水として供給されるため、供給される地下海水と同量の飼育水が放出部32から放出されるようになっている。
供給部4は、海Sに面した沿岸の地下恒温層Uの深さ略10m以深の地下海水を取水するための取水装置41、取水した地下海水を揚水して配送するためのポンプ42、ポンプ42で揚水された地下海水を水槽部3、及び断熱側溝22まで配送するための循環路43から構成されている。ポンプ42は、例えば本発明の実施形態においては、毎分略400リットルの地下海水を揚水して、水槽部3に連続的に供給することが可能となっている。
ここで、必ずしも、地下海水は地下恒温層Uの深さ略10m以深の地下海水を揚水する必要はない。但し、年間通して魚介類の飼育に適した水温(略18℃〜20℃)の地下海水を取水するには、少なくとも地下略10m程度の深さから地下海水を揚水する必要がある。
また、必ずしも、地下海水の揚水量として、毎分略400リットルである必要はない。必要とする飼育水の量やポンプ容量等に基づいて適宜設定することができる。
なお、本発明の実施形態においては、地下海水として海Sに面した地下海水(即ち海水)を利用するが、養殖する魚介類の種類に応じて淡水の地下海水を利用するようにしてもよい。
なお、地下恒温層Uから揚水される地下海水の温度は、その地域の年平均気温の1℃から3℃高い温度に等しく年間を通じて一定であることから、地下海水温が魚介類の飼育に適している場合はヒーターやクーラーを用いることなく一年中魚介類の飼育が可能であるとともに、地層が自然のフィルターとなって地下海水に含まれる不純物を除去し、栄養成分(例えばミネラル)を多く含む高品質の飼育水を得ることができる。さらに、地下海水は、陸からの湧き水も添加されて塩分濃度が希釈されていることから魚介類の体内塩濃度調整機構への負担も少なく、寄生虫の感染も防がれるため、魚介類の飼育水として好適である。
図3は、断熱側溝22内の断面図であって、断熱側溝22内の地下海水の流れを模式的に示した図である。図3に示すように、断熱側溝22内には、断熱側溝22の長手方向に沿って所定の間隔を空けて上下方向に互い違いに配置された上側仕切り板221、下側仕切り板222を一組とする仕切り板により昇降撹拌する整流路223(区画室a乃至e)が形成されている。
上側仕切り板221は、上端221aが断熱側溝22内を流れる地下海水よりも上方に突出し、下端221bが断熱側溝22の底面224と所定の隙間vが形成される高さ位置において、例えば断熱側溝22の図示しない側壁に鉛直方向に形成された嵌合溝に、上側仕切り板221の左右両端が嵌合されるように固定されている。
また、下側仕切り板222は、下端222bが断熱側溝22の底面224と隙間なく当接され、上端222aが上側仕切り板221の下端221bよりも上方に位置するとともに、床面212を超えない高さ位置において、例えば断熱側溝22の図示しない側壁に鉛直方向に形成された嵌合溝に、下側仕切り板222の左右両端が嵌合されるように固定されている。このとき、断熱側溝22内の長手方向に配置された複数の下側仕切り板222の上端222aを結んだ直線が、排水部23に向かって下降傾斜する傾斜角を有するように構成されている。
以上のように構成された昇降撹拌する整流路223内での地下海水の流れについて説明する。断熱側溝22内が地下海水で満たされている場合において、放出部32からは常に水槽部3でオーバーフローした飼育水が放出される。また、オーバーフローする飼育水が不足する場合には、地下海水が供給部4から直接供給される。このとき、下側仕切り板222の上端222aは、前述の通り、床面212の高さ位置よりも低い位置であって、かつ各下側仕切り板222の上端222aを結ぶ線は、床面212と同じく、排水部23に向かって下降傾斜する傾斜面を有するように、即ち階段状に配置されている。
そのため、図3の排水部23から最も遠い区画室aからオーバーフローした地下海水は、排水部23側に位置する隣の区画室bに移動する。このとき、区画室bの水面上を移動した地下海水は、区画室bを形成する上側仕切り板221により、図中の矢印のように下方向(深層方向)へと誘起される。下方向へ誘起された地下海水は、隙間vを通過して、隣の区画室cに移動する。以後、同じように、各区画室を通過する際に、滞留のない整流が形成されることになる。
このように、断熱側溝22内を流れる地下海水が上下方向に昇降撹拌する整流として流れるため、地下海水と外部熱の接触面積を高めることができる。さらに、断熱側溝22内を流れる地下海水の流速が速くなり過ぎることを防止して所定に抑えることができるため、より効果的に地下海水の熱量を断熱側溝22の側壁に伝導して外部熱の遮断効果を高めることができる。
次に、本発明の実施形態に係る養殖システムにおける断熱作用について図1に基づいて説明する。日射Lにより温められて温度が比較的高い地表熱Hは、その大半が地中浅層Gに伝わり、地中浅層Gを通じて施設本体部21内に伝わる。このとき、施設本体部21の側壁213に沿って、かつ床面212に周設された断熱側溝22内を流れる地下海水により、地中浅層Gから施設本体部21内に侵入する地表熱Hを効率的に断熱し、地表熱Hの施設本体部21内への侵入を確実に阻止することができる。
ここで、養殖施設2の広さを1,000m2とし、略30℃に暖まっている床面212を冷却して、水槽部3を含めた養殖施設2の全体の温度を20℃まで冷やすことを検討する。なお、床面212は厚さ50mmのコンクリート製であり、揚水する地下海水は前述の通り略18℃の水温で、揚水量は毎分略400リットルとする。
以上のような条件の下において、まず、コンクリートの体積50m3を20℃に冷やすには150,000kcalの熱を除く必要があり、そのためには18℃の地下海水が150m3だけ必要となる。そして毎分略400リットルで揚水するとして、地下海水を150m3だけ揚水するには、略6時間程度を要することになり、これで養殖施設2の全体の温度を常時20℃に維持することが可能となる。
なお、以上の計算においては、コンクリート(密度=2250kg/m3、比熱=0.2kcal/kg・℃、熱容量=2250×0.2=450kcal/m3・℃)、空気(密度=1.23kg/m3、比熱=0.24kcal/kg・℃、熱容量=1.23×0.24=0.295kcal/m3・℃)、水(密度=1000kg/m3、比熱=1kcal/kg・℃、熱容量=1000×1=1000kcal/m3・℃)、海水(密度=1025kg/m3、比熱=0.94kcal/kg・℃、熱容量=1025×0.94=964kcal/m3・℃)と定義した。
次に断熱側溝22の深さDと断熱効果の関係について説明する。発明者が検討をした結果では、断熱側溝22の深さDと断熱効果との間には、以下の表1に示す通り、ある程度の相関関係を確認することができた。
表1は、断熱側溝22の幅Wを0.5mと固定し、断熱側溝22の深さDを0.6m、0.8m、及び1.0m、1.2mとそれぞれ変化させた場合における養殖施設2内の6時間経過後の温度を測定した結果である。表1に示すように、深さDが深いほど断熱側溝22を流れる地下海水による断熱効果が高まり、深さDとして1.0m以上とすることにより、本発明の目的とする養殖施設2内の温度を20℃まで下げることが確認された。なお、表1中の「外気温」とは養殖施設2の外部の温度、「内気温」とは養殖施設2の内部の温度をそれぞれ表す。
なお、前述の結果は、夏場のように外気温度が内気温度よりも高い場合の結果を示すが、例えば冬場のようによう外気温度が内気温度よりも低い場合においても同様である。即ち、冬場は地表面が冷やされるため、冷たい地表熱が地中浅層を伝わるが、その場合でも断熱側溝22を流れる一定温度の地下海水により遮断されるため、養殖施設2内の温度は飼育水の温度に一定に保たれることになる。
次に、本発明の養殖方法について説明する。
[工程1:地下海水を揚水する工程]
まず、ポンプ41により、地下恒温層Uから地下海水を揚水する。
まず、ポンプ41により、地下恒温層Uから地下海水を揚水する。
[工程2:揚水した地下海水を水槽部に供給する工程]
工程1で揚水した地下海水を、施設本体部21内に設置された水槽部3に飼育水として循環路42を通じて連続的に供給する。なお、供給された飼育水は、前述の通り定期的に水処理部31により水処理される。
工程1で揚水した地下海水を、施設本体部21内に設置された水槽部3に飼育水として循環路42を通じて連続的に供給する。なお、供給された飼育水は、前述の通り定期的に水処理部31により水処理される。
[工程3:飼育水を断熱側溝に放出する工程]
供給部4から水槽部3に連続的に地下海水が供給され、水槽部3内の容量以上となった地下海水はオーバーフローして放出部32から断熱側溝に放出される。
供給部4から水槽部3に連続的に地下海水が供給され、水槽部3内の容量以上となった地下海水はオーバーフローして放出部32から断熱側溝に放出される。
[工程4:外部からの熱を断熱する工程]
断熱側溝22内に放出された地下海水、及び供給部4から直接供給された地下海水は、断熱側溝22に形成された昇降撹拌する整流路223によりゆっくりと昇降撹拌する整流として流れる。このとき、養殖施設2外から地中浅層Gを伝わる地表熱は、断熱側溝22内の飼育水により断熱される。
断熱側溝22内に放出された地下海水、及び供給部4から直接供給された地下海水は、断熱側溝22に形成された昇降撹拌する整流路223によりゆっくりと昇降撹拌する整流として流れる。このとき、養殖施設2外から地中浅層Gを伝わる地表熱は、断熱側溝22内の飼育水により断熱される。
[工程5:飼育水を外部に排水する工程]
断熱側溝22内を流れ、断熱に使用された地下海水は、断熱側溝22の中途に形成された排水部23より施設本体部21の外に排水される。
断熱側溝22内を流れ、断熱に使用された地下海水は、断熱側溝22の中途に形成された排水部23より施設本体部21の外に排水される。
以上、本発明の魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法は地下海水を熱源と水質浄化に利用する半閉鎖循環式水槽を用いて、施設設備設置のイニシャルコスト、及び施設設備運転のランニングコストを大幅に低減することができるものとなっている。
1 養殖システム
2 養殖施設
21 施設本体部
211 天面
212 床面
213 側壁
22 断熱側溝
221 上側仕切り板
221a 上端
221b 下端
222 下側仕切り板
222a 上端
222b 下端
223 整流路
224 底部
23 排水部
3 水槽部
31 水処理部
311 沈殿槽
312 泡沫分離装置
313 硝化装置
314 殺菌処理装置
315 酸素溶入装置
32 放出部
4 供給部
41 取水装置
42 ポンプ
43 循環路
G 地中浅層
U 地下恒温層
2 養殖施設
21 施設本体部
211 天面
212 床面
213 側壁
22 断熱側溝
221 上側仕切り板
221a 上端
221b 下端
222 下側仕切り板
222a 上端
222b 下端
223 整流路
224 底部
23 排水部
3 水槽部
31 水処理部
311 沈殿槽
312 泡沫分離装置
313 硝化装置
314 殺菌処理装置
315 酸素溶入装置
32 放出部
4 供給部
41 取水装置
42 ポンプ
43 循環路
G 地中浅層
U 地下恒温層
Claims (6)
- 天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部と、
該施設本体部内の床面に設置された水槽部と、
地下から揚水された地下海水を、前記水槽部に飼育水として供給する供給部と、
前記側壁に沿って前記床面に周設され、内部に昇降撹拌する整流路が形成された断熱側溝と、
前記水槽部に供給された地下海水の一部を前記断熱側溝内に放出する放出部と、
前記断熱側溝の中途に形成され、前記断熱側溝内に放出された地下海水を前記断熱側溝内から外部に排水する排水部と、を備える
魚介類の養殖システム。 - 前記整流路は、
前記断熱側溝内の長手方向に沿って所定の間隔を空けて上下方向に互い違いに配置された上側仕切り板、及び下側仕切り板を一組とする複数の仕切り板から構成されている
請求項1に記載の魚介類の養殖システム。 - 前記仕切り板は、前記側壁のうち少なくとも一の側壁に沿った前記断熱側溝内において、
前記上側仕切り板は、下端が前記断熱側溝の底面と所定の隙間が形成され、上端が前記断熱側溝内を流れる前記地下海水の水面よりも上方に突出する高さ位置において前記断熱側溝内に固定されており、
前記下側仕切り板は、下端が前記断熱側溝の底面と当接され、上端が前記上側仕切り板の下端よりも上方に位置するとともに前記床面を超えない高さ位置において、隣り合う前記下側仕切り板の前記上端を結んだ直線が前記排水部に向かって所定の傾斜角で下降傾斜するように前記断熱側溝内に固定されている、
請求項2に記載の魚介類の養殖システム。 - 前記断熱側溝の深さが略1m以上である、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の魚介類の養殖システム。 - 天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部と、
前記側壁に沿って前記床面に周設され、内部に昇降撹拌する整流路が形成された断熱側溝と、
前記断熱側溝の中途に形成され、前記断熱側溝内を流れる地下海水を前記断熱側溝内から外部に排水する排水部と、を備える
魚介類の養殖施設。 - 地下から地下海水を揚水するステップと、
揚水した地下海水を、天面、床面、及び側壁により囲まれた閉空間からなる施設本体部内の前記床面に設置された水槽部に飼育水として供給するステップと、
前記水槽部に供給された地下海水の一部を、前記側壁に沿って前記床面に周設され、内部に昇降撹拌する整流路が形成された断熱側溝に放出するステップと、
前記断熱側溝内を昇降撹拌する整流として流れる地下海水により、外部からの熱を断熱するステップと、
前記断熱側溝内を流れる地下海水を、前記断熱側溝の中途に形成された排水部から排出するステップと、を備える
魚介類の養殖方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018166786A JP2020039255A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | 魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020039255A true JP2020039255A (ja) | 2020-03-19 |
Family
ID=69796674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018166786A Pending JP2020039255A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | 魚介類の養殖システム、魚介類の養殖施設、及び魚介類の養殖方法 |
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JP (1) | JP2020039255A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112568173A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-03-30 | 佳纬生物技术有限公司 | 一种种养结合的巴沙鱼生态循环水养殖系统及其使用方法 |
CN112715459A (zh) * | 2020-12-24 | 2021-04-30 | 重庆四通八达管业有限公司 | 一种玄武岩纤维罐体鱼菜共生系统装备及制作工艺 |
-
2018
- 2018-09-06 JP JP2018166786A patent/JP2020039255A/ja active Pending
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