JP2020035612A - 電池配線モジュール - Google Patents

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亮太 森
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久佳 矢板
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政巳 鈴木
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Abstract

【課題】ハウジングを蓄電池に組み付ける前の状態において、温度センサのハウジングからの脱落を抑制できる電池配線モジュールを提供する。【解決手段】電池配線モジュール10の温度センサ30は、ハウジング11と蓄電池BTとの間に配置された状態でハウジング11と接触するばね部と、該ばね部がハウジング11を押圧する反作用によって蓄電池BTに押し付けられる温度検出面とを有する。そして、ハウジング11において、蓄電池BTへの組付状態で該蓄電池BTと対向する側をハウジング11の下面側とし、その反対側を上面側として、ハウジング11は、温度センサ30を仮保持するための仮保持部40を該ハウジング11の上面側に備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、電池配線モジュールに関するものである。
例えば特許文献1に開示されるように、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両において、走行駆動用の電源として搭載される高圧の蓄電池には、電池配線モジュールが装着されている。特許文献1の電池配線モジュールは、蓄電池の上面に組み付けられるハウジングと、該ハウジングに収容され、蓄電池と電気的に接続される端子と、該端子と接続されハウジングに収容された電線とを備えている。また、同電池配線モジュールは、蓄電池の温度を検出するための温度センサを備えている。この温度センサは、ハウジングが蓄電池に組み付けられた組付状態において、ハウジングと蓄電池との間に配置される。そして、温度センサは、ハウジングと蓄電池との間に配置された状態でハウジングと接触するばね部を有し、該ばね部がハウジングを押圧する反作用によって温度検出面が蓄電池に押し付けられるようになっている。これにより、蓄電池の温度検出の高精度化を図っている。
特開2014−89912号公報
上記のような電池配線モジュールの温度センサは、電池配線モジュールのハウジングと蓄電池とに挟まれることで所定の位置に保持されるようになっている。このため、温度センサ付きの電池配線モジュールを蓄電池に組み付ける前の状態では、温度センサをハウジングと蓄電池とで挟んで保持することができず、電池配線モジュールの運搬時などにおいて温度センサがハウジングから脱落するおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ハウジングを蓄電池に組み付ける前の状態において、温度センサのハウジングからの脱落を抑制できる電池配線モジュールを提供することにある。
上記課題を解決する電池配線モジュールは、蓄電池の一側面に組み付けられるハウジングと、前記ハウジングに収容され、前記蓄電池と電気的に接続される端子と、前記端子と接続され、前記ハウジングに収容された電線と、前記ハウジングが前記蓄電池に組み付けられた組付状態において前記ハウジングと前記蓄電池との間に配置され、該組付状態で前記ハウジングと接触するばね部、及び該ばね部が前記ハウジングを押圧する反作用によって前記蓄電池に押し付けられる温度検出面を有する温度センサとを備えた電池配線モジュールであって、前記ハウジングにおいて、前記組付状態で前記蓄電池と対向する側を前記ハウジングの下面側とし、その反対側を上面側として、前記ハウジングは、前記温度センサを仮保持するための仮保持部を該ハウジングの上面側に備えている。
上記態様によれば、温度センサ付きの電池配線モジュールを蓄電池に組み付ける前の状態において、温度センサをハウジングの仮保持部に保持させることができるため、温度センサのハウジングからの脱落を抑制できる。また、仮保持部はハウジングの上面側に設けられるため、温度センサを仮保持部で保持した状態のハウジングを蓄電池に組み付けた後、温度センサを仮保持部から取り外してハウジングと蓄電池との間の本保持位置に装着することが可能となる。
上記電池配線モジュールにおいて、前記ハウジングは、前記端子を収容する端子収容部と、前記電線を収容する電線収容部とを備え、前記端子収容部は、前記ハウジングの長手方向に沿って複数並び、その長手方向に並ぶ端子収容部の列が2列で構成され、前記電線収容部は、前記ハウジングの長手方向に沿って延びる形状をなし、前記端子収容部の各列の内側にそれぞれ隣接するように一対設けられ、前記仮保持部は、一対の前記電線収容部の間に設けられている。
上記態様によれば、ハウジングに端子収容部の列と電線収容部とを形成しつつ、仮保持部を形成することができる。
本発明の電池配線モジュールによれば、ハウジングを蓄電池に組み付ける前の状態において、温度センサのハウジングからの脱落を抑制できる。
実施形態の電池配線モジュールの斜視図。 同形態の仮保持部に固定された温度センサを示す斜視図。 同形態の温度センサ及び仮保持部の斜視図。 同形態の仮保持部の平面図。 変更例の温度センサ及び仮保持部の斜視図。 同変更例の仮保持部に固定された温度センサを示す斜視図。 変更例の温度センサ及び仮保持部の斜視図。 同変更例の仮保持部に固定された温度センサを示す斜視図。 変更例の仮保持部に固定された温度センサを示す斜視図。 変更例の仮保持部に固定された温度センサを示す斜視図。
以下、電池配線モジュールの一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面中のXYZ軸におけるX軸は、電池配線モジュール10の長手方向を表し、Y軸はX軸と直交する同電池配線モジュール10の幅方向を表し、Z軸はXY平面に対して直交する同電池配線モジュール10の上下方向を表している。図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
図1に示すように、電池配線モジュール10は、略直方体状の蓄電池BTの上面に装着されている。蓄電池BTは、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載されるものであり、車両の走行用モータに電力を供給する。また、蓄電池BTは、充電状態や車両の運転状態に応じて、走行用モータや発電用モータからの電力の供給を受ける。
蓄電池BTは、X軸方向に並ぶ複数の電池セルCから構成されている。各電池セルCは略直方体状をなし、平面視(Z軸方向視)においては電池配線モジュール10の幅方向(Y軸方向)に長い形状をなしている。各電池セルCは、その上面においてプラスとマイナスの一対の電池端子を有し、X軸方向に隣り合う電池セルCの電池端子同士が互いに異極とされ、それら異極の端子同士がバスバーBを介して接続されることで、各電池セルCが直列接続されている。
図1に示すように、電池配線モジュール10は、蓄電池BTの上に組み付けられるハウジング11と、ハウジング11に収容された複数の端子12と、端子12の各々に接続された複数の電線13とを備えている。なお、図1では、各電線13を簡略化して示している。
ハウジング11は、例えば合成樹脂などの絶縁体で構成される。ハウジング11は、電池セルCの並び方向であるX軸方向の寸法が、Y軸方向(幅方向)の寸法よりも長い形状をなしている。ハウジング11は、XY平面と平行をなす扁平板状のベース部21と、ベース部21から上方に延びる複数の壁部とを有している。ハウジング11には、複数の端子12をそれぞれ収容する複数の端子収容部22と、電線13を収容する電線収容部23とが前記複数の壁部によって形成されている。端子収容部22に収容された複数の端子12の各々は、対応するバスバーBに対し溶接などによって接続されている。
各端子収容部22はX軸方向に沿って並んで設けられ、そのX軸方向に並ぶ列が2列で構成されている。そして、端子収容部22の各列のY軸方向の中央側には、X軸方向に沿って延在する電線収容部23がそれぞれ形成されている。各電線収容部23はY軸方向において互いに所定距離を空けて設けられている。
ハウジング11において、各電線収容部23のY軸方向の間の中間部24は、電池セルCの防爆弁(図示略)とZ軸方向に対向している。中間部24は、前記防爆弁から放出されるガスをスムーズに外部に導出できるように、該防爆弁に対してZ軸方向に所定の間隔を空けて対向している。
各端子12に接続された各電線13は電線収容部23内に配線され、ハウジング11のX軸方向の一端部側又は他端部側から導出される。そして、ハウジング11から導出された電線13は図示しない電池監視ECUと接続され、該電池監視ECUは電線13から出力される信号を基に各電池セルCの電圧を監視する。
電池配線モジュール10は、検出対象となる電池セルCの温度を測定するための温度センサ30を備えている。本実施形態では、3つの電池セルCが検出対象とされ、それに対応して温度センサ30が3つ用意されている。
ハウジング11の中間部24には、3つの温度センサ30をそれぞれ仮保持するための3つの仮保持部40が形成されている。ハウジング11において、蓄電池BTへの組付状態で蓄電池BTと対向する側をハウジング11の下面側とし、その反対側を上面側として、仮保持部40はハウジング11の上面側に設けられている。すなわち、ハウジング11の上面側から、温度センサ30の仮保持部40への着脱が可能となっている。なお、仮保持部40は、ハウジング11を蓄電池BTに組み付けた状態において、電池セルCの前記防爆弁に対してZ軸方向に所定の間隔を空けて対向している。
ハウジング11を蓄電池BTに組み付ける前の状態では、各温度センサ30を各仮保持部40に固定した状態とする。そして、ハウジング11を蓄電池BTに組み付けた後、ハウジング11のベース部21に形成されたセンサ挿入口21aを通じて、温度センサ30をハウジング11と電池セルCの上面との間の本保持位置に配置する。なお、図1及び図2は、温度センサ30が仮保持部40に固定された状態を示している。
図2及び図3に示すように、温度センサ30は、ケース31と、ケース31に固定されたばね部32と、ケース31に収容された温度検出素子(図示略)とを備えている。ばね部32は、ハウジング11と電池セルCとの間(本保持位置)に配置された状態において、ハウジング11に対して弾性的に接触する。また、温度センサ30は、ハウジング11と電池セルCとの間(本保持位置)に配置された状態で電池セルCの上面と接触する温度検出面33(図2中の下面)を有している。温度検出面33は、ばね部32がハウジング11を押圧する反作用によって電池セルCの上面に押し付けられるようになっている。
温度センサ30のケース31は、仮保持部40にX軸方向に係止される第1係止部34を有している。温度センサ30が仮保持部40に固定された状態の向きにおいて、仮保持部40は、ケース31のY軸方向の両側面からY軸方向にそれぞれ突出している(図4参照)。
また、温度センサ30のケース31には、仮保持部40や前記本保持位置への温度センサ30の組付作業時に作業者が温度センサ30を把持するための把持部35が形成されている。把持部35は、仮保持部40への組付状態でX軸方向に延びている。また、ケース31は、ハウジング11と電池セルCとの間(本保持位置)に配置された状態においてハウジング11にX軸方向に係止される第2係止部36を有している。
また、温度センサ30は、ケース31内の前記温度検出素子と接続された信号線37を有している(図2参照)。信号線37は、温度センサ30が仮保持部40に固定された状態の向きにおいて、ケース31からX軸方向に導出されている。
図3及び図4に示すように、仮保持部40は、中間部24と各電線収容部23とを隔てる一対の壁部41のY軸方向の間に形成されている。各壁部41はY軸方向に対して垂直な平板状をなしている。また、各壁部41は、各電線収容部23のY軸方向の一側壁を構成している。
中間部24は、各壁部41を連結する天井壁42を有している。天井壁42には、Z軸方向に貫通する開口部42aが形成され、該開口部42aとZ軸方向に重なる位置に仮保持部40が形成されている。開口部42a内には、各壁部41に跨る支持部43が形成されている。支持部43は、各壁部41を連結するようにY軸方向に沿って延在している。支持部43は仮保持部40を支持している。
仮保持部40は、平面視(Z軸方向視)でコ字状をなしている。詳しくは、仮保持部40は、X軸方向に延在する一対の腕部44を有している。各腕部44はY軸方向において互いに対向している。また、仮保持部40は、各腕部44の基端部(X軸方向一端部であって、図4の右側端部)同士を繋ぐ連結部45を有している。連結部45は、温度センサ30の把持部35と干渉しないようにZ軸方向の下方に窪むように形成されている。
各腕部44はX軸方向の中間部位で支持部43と繋がっている。つまり、各腕部44の先端部及び基端部は、支持部43のX軸方向両側にそれぞれ位置している。各腕部44の先端部(X軸方向における連結部45とは反対側の端部)には、温度センサ30の第1係止部34に係止される係止爪44aが形成されている。係止爪44aは、腕部44の先端部の下面側に形成されている。
温度センサ30を仮保持部40に固定する際には、X軸方向の一方(組付方向D1)に沿って温度センサ30のケース31を仮保持部40の各腕部44の間に挿入する。このとき、ケース31から突出する各第1係止部34が、各腕部44の係止爪44aと当接して各腕部44の先端部を上方に押し上げた後、腕部44の弾性復帰によって各係止爪44aが各第1係止部34に係止される。このように各第1係止部34が各係止爪44aに係止されることで、温度センサ30が組付方向D1の反対方向に抜けないようになっている。また、温度センサ30の仮保持部40への固定状態において、各第1係止部34とX軸方向に対向する支持部43が、温度センサ30(ケース31)の組付方向D1への移動を規制している。
各腕部44の基端部上面には押面46が形成されている。押面46は、腕部44の先端部の上面よりも上方に位置している。
温度センサ30を仮保持部40から取り外す際には、仮保持部40の押面46を下方に押し込む。すると、各腕部44が支持部43との連結部位を支持点として、各腕部44の先端部(係止爪44a)が上方に移動するように回動する。これにより、各係止爪44aと温度センサ30の各第1係止部34との係止が外れて、温度センサ30をX軸方向に沿った方向(組付方向D1とは反対方向であって、図4中、取り外し方向D2)に取り外すことが可能となっている。
また、図2に示すように、本実施形態の中間部24には、仮保持部40に固定された温度センサ30の信号線37を一方の電線収容部23に案内するための案内面47が形成されている。案内面47は仮保持部40とX軸方向に対向している。そして、案内面47は、信号線37を収容する電線収容部23に対してY軸方向に近づくほど仮保持部40から離間するように傾斜している。
また、中間部24は、仮保持部40に固定された温度センサ30の温度検出面33とZ軸方向に当接する支持面48を有している。図3及び図4に示すように、支持面48のY軸方向の中央部は、支持部43まで延びて該支持部43と直接繋がっている。これにより、温度センサ30が仮保持部40に固定された状態(各第1係止部34が各係止爪44aに係止された状態)において、温度センサ30のケース31の略全体が支持面48に載置されるように構成され、温度センサ30の安定した仮保持が可能となっている。
次に、電池配線モジュール10の蓄電池BTへの組付態様について、本実施形態の作用と共に説明する。
ハウジング11を蓄電池BTに組み付ける前の状態において、各端子収容部22に端子12を収容し、各端子12に接続された電線13を電線収容部23に収容する。また、温度センサ30を仮保持部40に上記態様で固定し、温度センサ30の信号線37を案内面47に沿わせつつ電線収容部23に導出する。なお、電線収容部23内に配線された信号線37は、ハウジング11のX軸方向の一端部側又は他端部側から導出される。
次に、ハウジング11を蓄電池BTの上面に組み付ける。ここで、バスバーBと端子12と接続し、バスバーBと蓄電池BT(電池セルC)の電極端子とを接続する。
その後、温度センサ30をハウジング11の仮保持部40から取り外す。そして、温度センサ30を、ハウジング11のセンサ挿入口21aを通じて、ハウジング11と蓄電池BTとの間に挿入して本保持位置で保持させる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)ハウジング11は、温度センサ30を仮保持するための仮保持部40を該ハウジング11の上面側(蓄電池BTと対向する面の反対側)に備える。この態様によれば、温度センサ30付きの電池配線モジュール10を蓄電池BTに組み付ける前の状態において、温度センサ30をハウジング11の仮保持部40に保持させることができるため、温度センサ30のハウジング11からの脱落を抑制できる。また、仮保持部40はハウジング11の上面側に設けられるため、温度センサ30を仮保持部40で保持した状態のハウジング11を蓄電池BTに組み付けた後、温度センサ30を仮保持部40から取り外してハウジング11と蓄電池BTとの間の本保持位置に装着することが可能となる。
(2)ハウジング11は、端子12を収容する端子収容部22と、電線13を収容する電線収容部23とを備える。端子収容部22は、ハウジング11の長手方向(X軸方向)に沿って複数並び、その長手方向に並ぶ端子収容部22の列が2列で構成される。電線収容部23は、ハウジング11の長手方向に沿って延びる形状をなし、端子収容部22の各列の内側にそれぞれ隣接するように一対設けられる。そして、仮保持部40は、一対の電線収容部23の間に設けられる。この態様によれば、ハウジング11に端子収容部22の列と電線収容部23とを形成しつつ、仮保持部40を形成することができる。
(3)ハウジング11において、一対の電線収容部23の間に形成された中間部24は蓄電池BT(電池セルC)の防爆弁とZ軸方向に間隔を空けて対向しており、該中間部24に仮保持部40が形成される。ここで、仮に、端子収容部22及び電線収容部23を防爆弁の上方に配置したレイアウトを考えると、端子収容部22及び電線収容部23が防爆弁のガス排出の妨げになりうるため、端子収容部22及び電線収容部23は防爆弁と重ならない配置とすることが望ましい。そして、端子収容部22及び電線収容部23が防爆弁と重ならない配置としたときに、防爆弁のガス排出の妨げとならない中間部24が生じ、その中間部24はデッドスペースになりうるが、中間部24に仮保持部40を形成することで、ハウジング11の大型化を抑えながら仮保持部40を構成できる。
(4)腕部44の基端部上面に設けられた押面46は、係止爪44aが設けられた腕部44の先端部の上面よりも上方に位置している。これにより、温度センサ30を仮保持部40に仮保持させた状態で、押面46を上方から押し込みやすく、温度センサ30の仮保持部40からの取り外しが容易となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・温度センサ30を仮保持するための仮保持部の構成は、上記実施形態の仮保持部40に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
(変更例1)
例えば、図5及び図6に示す仮保持部50としてもよい。仮保持部50は、上記実施形態の仮保持部40と同様に、ハウジング11の中間部24に形成されている。仮保持部50は、センサ収容部51と、センサ収容部51内に形成された一対の係止部52と、温度センサ30のY軸方向への抜け止めのための規制壁部53とを備えている。なお、規制壁部53の上端部には、温度センサ30のケース31から導出される信号線37(上記実施形態を参照)を電線収容部23へ導出するための導出口54が切欠形成されている。すなわち、温度センサ30が仮保持部50に仮保持された状態において、該温度センサ30の信号線37は導出口54を通って電線収容部23へと配索される。
一対の係止部52は、ハウジング11のベース部21から上方に延びるとともに、X軸方向に互いに対向している。各係止部52は、互いの対向方向に突出する係止爪52aを有している。温度センサ30を仮保持部50に固定する際には、温度センサ30のケース31をセンサ収容部51に対してZ軸方向の下方に挿入することで、各係止爪52aをケース31の上面に係止させることが可能となっている(図6参照)。
なお、図5及び図6に示す例の温度センサ30は、上記実施形態の温度センサ30から第1係止部34を省略した構成となっている。また、同例では、ケース31から導出される信号線37(上記実施形態を参照)の導出方向がY軸方向と平行となる向きで、温度センサ30が仮保持部50に固定される。温度センサ30が仮保持部50に固定された状態では、規制壁部53がY軸方向の一方への抜け止めとなり、その反対方向については一方の壁部41が抜け止めとなる。また、温度センサ30を仮保持部50から取り外す際には、各係止部52を互いに離間する方向に押し広げることで、温度センサ30をセンサ収容部51から抜き出すことが可能となっている。
上記の図5及び図6に示す構成においても、ハウジング11は、温度センサ30を仮保持するための仮保持部50を該ハウジング11の上面側(蓄電池BTと対向する面の反対側)に備える。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例2)
また、例えば、図7及び図8に示す仮保持部60としてもよい。同例では、温度センサ30の構成、及び、仮保持部60に固定された温度センサ30の向きが、上記の図5及び図6に示す例(変更例1)と同様である。
仮保持部60は、上記実施形態の仮保持部40と同様に、ハウジング11の中間部24に形成されている。仮保持部60は、センサ収容部61と、センサ収容部61内に形成された一対の挟持部62とを備えている。センサ収容部61は、X軸方向に対向する一対の側壁部63と、該一対の側壁部63を繋ぐ一方の壁部41とから構成されている。
一対の挟持部62は、一対の側壁部63からそれぞれ延出形成されている。各挟持部62は、側壁部63の上端からX軸方向の内側(センサ収容部61の内部側)に延びるとともに、内側端部で下方に屈曲している。
温度センサ30を仮保持部60に固定する際には、温度センサ30のケース31をセンサ収容部61に対してZ軸方向の下方に挿入することで、各挟持部62によってケース31をX軸方向に弾性的に挟持させることができる。また、仮保持部60に固定された温度センサ30を上方に引っ張ることで、温度センサ30を仮保持部60から取り外すことができる。
上記の図7及び図8に示す構成においても、ハウジング11は、温度センサ30を仮保持するための仮保持部60を該ハウジング11の上面側(蓄電池BTと対向する面の反対側)に備える。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変更例3)
また、例えば、図9に示す仮保持部70としてもよい。同例では、温度センサ30の構成、及び、仮保持部70に固定された温度センサ30の向きが、上記の変更例1及び2と同様である。
仮保持部70は、ハウジング11の中間部24に形成されたセンサ収容部71を有している。また、同例では、ハウジング11における少なくとも電線収容部23の上方を覆うカバー72が設けられている。カバー72は、ハウジング11に対して着脱可能に構成されている。なお、カバー72は、ハウジング11と別体のものであっても、ハウジング11に一体に形成されるものであってもどちらでもよい。
仮保持部70は、カバー72に一体形成されたセンサ押さえ部73を有している。センサ押さえ部73は、カバー72の本体部(電線収容部23を覆う部位)から中間部24側に延びるように形成されている。センサ押さえ部73は、センサ収容部71に収容された温度センサ30の上方に位置しており、温度センサ30をセンサ収容部71内に保持する。なお、カバー72には、センサ収容部71に収容された温度センサ30の把持部35との干渉を避けるための開口74が形成されている。
温度センサ30を仮保持部70に固定する際には、温度センサ30をセンサ収容部71に収容した後、カバー72をハウジング11に装着することで、温度センサ30がセンサ収容部71内に保持されるようになっている。また、温度センサ30を仮保持部70から取り外す際には、カバー72を外すことで温度センサ30をセンサ収容部71から取り出し可能となっている。
上記の図9に示す構成においても、ハウジング11は、温度センサ30を仮保持するための仮保持部70を該ハウジング11の上面側(蓄電池BTと対向する面の反対側)に備える。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、図9に示す例(変更例3)では、センサ押さえ部73が電線収容部23を覆うカバー72に一体形成されたが、これに限らず、例えば図10に示すように、カバー72とは別体のセンサ押さえ部73を設けてもよい。図10に示す例では、センサ収容部71は、X軸方向に対向する一対の側壁部75と、該一対の側壁部75を繋ぐ一方の壁部41とから構成されている。センサ押さえ部73は、一方の側壁部75の上端部に、ヒンジ部76を介して一体形成されている。センサ押さえ部73は、ヒンジ部76を回動軸として回動可能に構成されている。また、他方の側壁部75(ヒンジ部76が形成された側壁部75と対向する側壁部75)には、センサ収容部71の上方の一部を覆う閉状態とされたセンサ押さえ部73と係止する係止部77が形成されている。
温度センサ30を仮保持部70に固定する際には、センサ押さえ部73を開状態として温度センサ30をセンサ収容部71に収容した後、センサ押さえ部73を回動させて前記閉状態とする。これにより、温度センサ30がセンサ収容部71内に保持されるようになっている。また、温度センサ30を仮保持部70から取り外す際には、センサ押さえ部73と係止部77との係止を外してセンサ押さえ部73を開状態まで回動させることで、温度センサ30をセンサ収容部71から取り出し可能となっている。
・上記実施形態及び上記各変更例では、仮保持部40,50,60,70をハウジング11の中間部24に設けたが、ハウジング11における中間部24以外の部位に設けてもよい。
・温度センサ30の数及び配置位置(仮保持位置及び本保持位置)は上記実施形態に限定されるものではなく、蓄電池BTの構成などに応じて適宜変更可能である。
BT…蓄電池
10…電池配線モジュール
11…ハウジング
12…端子
13…電線
22…端子収容部
23…電線収容部
30…温度センサ
32…ばね部
33…温度検出面
40,50,60,70…仮保持部

Claims (2)

  1. 蓄電池の一側面に組み付けられるハウジングと、
    前記ハウジングに収容され、前記蓄電池と電気的に接続される端子と、
    前記端子と接続され、前記ハウジングに収容された電線と、
    前記ハウジングが前記蓄電池に組み付けられた組付状態において前記ハウジングと前記蓄電池との間に配置され、該組付状態で前記ハウジングと接触するばね部、及び該ばね部が前記ハウジングを押圧する反作用によって前記蓄電池に押し付けられる温度検出面を有する温度センサと
    を備えた電池配線モジュールであって、
    前記ハウジングにおいて、前記組付状態で前記蓄電池と対向する側を前記ハウジングの下面側とし、その反対側を上面側として、
    前記ハウジングは、前記温度センサを仮保持するための仮保持部を該ハウジングの上面側に備えている、電池配線モジュール。
  2. 前記ハウジングは、前記端子を収容する端子収容部と、前記電線を収容する電線収容部とを備え、
    前記端子収容部は、前記ハウジングの長手方向に沿って複数並び、その長手方向に並ぶ端子収容部の列が2列で構成され、
    前記電線収容部は、前記ハウジングの長手方向に沿って延びる形状をなし、前記端子収容部の各列の内側にそれぞれ隣接するように一対設けられ、
    前記仮保持部は、一対の前記電線収容部の間に設けられている、請求項1に記載の電池配線モジュール。
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