JP2020032865A - 移動ロボット - Google Patents

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真士 青野
悠生 鯨井
Hisao Kujirai
悠生 鯨井
大幹 野▲崎▼
Hiroki Nozaki
大幹 野▲崎▼
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Abstract

【課題】従来の移動するロボットは、柔軟性がないため、平坦でない場所ではバランスを崩し易く、転倒や衝突の衝撃で壊れる可能性があった。【解決手段】胴体と、胴体に設けられるクローラと、クローラに設けられる脚部群とを具備し、脚部群は、柔軟性を有する素材で形成された2以上の脚部で構成される移動ロボットにより、柔軟で、安定性が高く、耐衝撃性にも優れ、その結果、平坦でない場所での移動が容易に行えるロボットが実現される。【選択図】図1

Description

本発明は、移動するロボット等に関するものである。
従来、連接された運動モジュールの収縮により動作するロボットが存在した(例えば、特許文献1参照)。このロボットでは、移動方向に伸縮する運動モジュールの制御装置が、反力取得部と、オフセット算出部と、位相生成部と、伸縮量決定部とを備え、反力取得部は、運動モジュールに掛かる移動方向の反力の大きさを取得し、オフセット算出部は、反力の向きおよび運動モジュールの伸縮状態に基づいてオフセット角周波数を算出し、位相生成部は、基本角周波数とオフセット角周波数とを加算して得られる補正角周波数で位相を生成し、伸縮量決定部は、生成した位相に基づいて運動モジュールの伸縮量を決定することにより、ロボットの耐故障性を高めることができる。
特開2017−217728号公報
しかし、上記のような従来の移動するロボットは、柔軟性がないため、平坦でない場所ではバランスを崩し易く、転倒や衝突の衝撃で壊れる可能性があった。
本第一の発明の移動ロボットは、胴体と、胴体に設けられるクローラと、クローラに設けられる脚部群とを具備し、脚部群は、柔軟性を有する素材で形成された2以上の脚部で構成される移動ロボットである。
かかる構成により、柔軟で、安定性が高く、耐衝撃性にも優れ、その結果、例えば、未知の不整地の移動や階段の昇降といった、平坦でない場所での移動が容易に行えるロボットが実現される。
また、本第二の発明の移動ロボットは、第一の発明に対して、胴体に設けられる荷台をさらに具備する移動ロボットである。
かかる構成により、平坦でない場所で、荷物や人の運搬が行えるロボットが実現される。
また、本第三の発明の移動ロボットは、第一または第二の発明に対して、脚部群を構成する2以上の各脚部は、中空であり、脚部の内外の圧力差により膨張または収縮可能であり、2以上の各脚部内を加圧または減圧する加減圧部をさらに具備する移動ロボットである。
かかる構成により、安定性がより高く、その結果、平坦でない場所でより容易に移動できるロボットが実現される。
また、本第四の発明の移動ロボットは、第三の発明に対して、加減圧部は、脚部群を構成する2以上の脚部のうち、クローラの上側に位置する1以上の各脚部内を減圧することにより、1以上の各脚部を収縮した状態にする、移動ロボットである。
かかる構成により、狭い場所での移動も容易に行える。
また、本第五の発明の移動ロボットは、第三または第四の発明に対して、加減圧部は、脚部群を構成する2以上の脚部のうち、クローラの下側に位置する1以上の各脚部内を加圧することにより、1以上の各脚部を膨張した状態にする、移動ロボットである。
かかる構成により、平坦でない場所での移動が容易に行える。また、狭く、かつ平坦でない場所での移動も容易に行える。
本第六の発明の移動ロボットは、第三の発明に対して、脚部群を構成する2以上の各脚部内には、粒子状の詰め物が存在し、加減圧部は、脚部群を構成する2以上の脚部のうち、クローラの下側に位置する1以上の各脚部内を減圧することにより、当該1以上の各脚部内の詰め物を固化させる、移動ロボットである。
かかる構成により、各脚部のグリップ力が高まり、平坦でない場所での移動がより容易に行える。
また、本第七の発明の移動ロボットは、第三から第六いずれか1つの発明に対して、脚部群を構成する2以上の各脚部は、吸排気口を有し、加減圧部は、脚部群を構成する2以上の各脚部の吸排気口を介して、各脚部内への気体の吸入または各脚部内からの気体の排出を行うことにより、各脚部内を加圧または減圧する移動ロボットである。
かかる構成により、各脚部内の気体を移動させるだけで、安定性を高めることができる。
また、本第八の発明の移動ロボットは、第三から第七いずれか1つの発明に対して、脚部群を構成する2以上の各脚部は、センサを有し、加減圧部は、脚部群を構成する2以上の各脚部のセンサのセンシング結果を用いて、脚部が接地しているか否か又は脚部への圧力である検知結果を取得し、当該検知結果に基づいて、2以上の各脚部内を加圧または減圧する移動ロボットである。
かかる構成により、各脚部にセンサを設けるだけで、安定性を高めることができる。
また、本第九の発明の移動ロボットは、第一または第二の発明に対し、脚部群を構成する2以上の各脚部は、柔軟性を有する発泡性の素材で形成され、当該脚部が接触している接触面から受ける力で変形する、移動ロボットである。
かかる構成により、安定性が高く、平坦でない場所で容易に移動できるロボットが、低コストで実現される。
また、本第十の発明の移動ロボットは、第九の発明に対し、胴体の下側に設けられる伸縮可能な1以上の第二脚部と、胴体の軸の水平面に対する角度を検知する第二センサと、第二センサのセンシング結果を少なくとも用いて、1以上の第二脚部を伸縮させる伸縮部とをさらに具備する移動ロボットである。
かかる構成により、移動困難な状況からの脱出が容易になる。
本発明によれば、クローラを用い、かつ、そのクローラに、柔軟性を有する素材で形成された2以上の脚部で構成される脚部群を設けたことにより、柔軟で、安定性が高く、耐衝撃性にも優れ、その結果、平坦でない場所での移動が容易に行える移動ロボットが実現される。
実施の形態における移動ロボットの上面図 移動ロボットの、断面Aにおける断面図 岩場を移動中である移動ロボットの、断面Aにおける断面図 岩場を移動中である移動ロボットの、断面Bにおける断面図 加減圧部の処理を説明するフローチャート 加減圧部を実現するアナログ電子アメーバの回路図 移動ロボットの一変形例を示す概念図 移動ロボットの他の変形例を示す概念図
以下、移動ロボット等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
本実施の形態における移動ロボット1は、移動するロボットである。移動ロボット1は、道路や整地等の平坦な場所に限らず、例えば、階段や不整地等の平坦でない場所をも移動する。平坦でない場所を移動する場合は特に、転倒や衝突等による故障のリスクが高いため、移動ロボット1は、安定性が高く、耐衝撃性にも優れた、柔軟な構造を有する。なお、かかるロボットは、例えば、アメーバのような単純な生物に類似した構成を有するアメーバ型ロボットでもよい。
また、移動ロボット1は、自律的に移動するための各種のセンサを有していてもよい。各種のセンサとは、例えば、加速度センサ、ジャイロスコープ、方位センサ、接触センサ、距離センサ、圧力センサ、イメージセンサ、マイクロフォン等であるが、その種類は問わない。なお、各種のセンサは、自律移動以外の移動や動作に用いられてもよいことは言うまでもない。また、移動ロボット1は、現在位置を取得するためのGPS受信機も有していることは好適である。
または、移動ロボット1は、外部の装置からの遠隔操作で移動するための通信手段を有していてもよい。外部の装置とは、例えば、携帯端末、または専用のコントローラ等である。なお、携帯端末とは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、ノートPC等であるが、その種類は問わない。通信手段とは、例えば、NIC(Network interface controller)等の通信モジュールであるが、放送モジュールでもよく、移動ロボット1の遠隔操作が可能であれば、そのタイプは問わない。なお、通信手段は、遠隔操作以外の用途(例えば、情報の送信等)に用いられてもよいことは言うまでもない。
図1は、本実施の形態における移動ロボット1の上面図である。また、図2は、移動ロボット1の、断面Aにおける断面図である。なお、断面Aとは、クローラ12を左右に二等分する面である。左右とは、移動ロボット1が真直ぐ前進する際の進行方向を前方とした場合の左右である。
移動ロボット1は、胴体11、胴体11に設けられるクローラ12、クローラ12に設けられる脚部群13、クローラ12および脚部群13等を制御する制御部14、ならびに胴体11に設けられる荷台15を備える。なお、クローラとは、無限軌道であり、キャタピラ(登録商標)とも呼ばれる。
なお、本実施の形態では、例えば、胴体11の左右に、一対のクローラ12が設けられるが、胴体11の下に、一のクローラ12が設けられてもよい。前者の場合、脚部群13は、通常、一対のクローラ12の各々に設けられる。後者の場合は、一のクローラ12内の左側および右側に、一対の脚部群13が設けられてもよい。
また、本実施の形態では、荷台15は、胴体11の上に設けられるが、胴体11の前または後ろ又は内側に設けられてもよいし、胴体11の上、前または後ろのうち1カ所以上に設けられても構わない。
さらに、本実施の形態では、制御部14は、胴体11の内部に設けられるが、胴体11の外部に設けられてもよいし、脚部131や荷台15等に設けられてもよいし、移動ロボット1の外部に設けられても構わない。移動ロボット1の外部に設けられる制御部14は、例えば、無線通信モジュールを有する携帯端末によって実現され、携帯端末から離れた場所に位置する移動ロボット1のクローラ12等を、無線または有線で遠隔制御する。なお、携帯端末とは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、ノートPC等であるが、その種類は問わない。
クローラ12は、例えば、2以上の車輪121、当該2以上の車輪121の外周を囲む履帯122、および当該2以上の車輪121のうち1以上を駆動する駆動機構(図示しない)などで構成される。駆動機構により車輪121が駆動されることで、履帯122が回転し、移動ロボット1は移動する。その際、左右の車輪121が独立に駆動されて、左右の履帯122が互いに順方向または逆方向に回転することで、移動ロボット1は、左右に曲がったり、超信地旋回(スピンターンともいう)したりすることができる。また、車輪121が順方向または逆方向に駆動されることで、移動ロボット1は、前進または後退することができる。
脚部群13は、柔軟性を有する素材で中空に形成された2以上の脚部131で構成される。
柔軟性を有する素材とは、例えば、ゴムやエストラマ等の弾性材の膜である。または、柔軟性を有する素材は、PVC等の樹脂の膜でもよいし、かかる樹脂膜がコーディングされた布などでもよく、その種類は問わない。
中空に形成されることは、例えば、柔軟性を有する素材の膜で囲まれた空間に、流体が充填されることにより、中が空の脚部が形成されることである。流体とは、流動性を有する連続体である。充填される流体は、通常、気体であるが、例えば、液体やジェルなどでもよく、固体以外の連続体であれば、何でもよい。
なお、気体は、比重が液体等に比べて小さいため、脚部131等の内部に気体を充填すれば、移動ロボット1の重量を軽くできると共に、その運動性を高めることもできる。また、気体は、外部からの圧力に対する体積の変化が、液体等に比べて極めて大きいため、脚部131等の内部に気体を充填すれば、耐衝撃性やクッション性をより高めることができる。
充填される気体は、通常、空気であるが、例えば、窒素やヘリウムなどの不活性ガス等でもよく、その種類は問わない。なお、充填される液体は、例えば、水や油などであるが、その種類も問わない。
または、中空に形成されることは、例えば、金型を用いて、中空の脚部が形成されることでもよいし、回転体や角柱等の形状を有する素材の内部をくりぬくことにより、中空の脚部が形成されることでも構わない。かかる場合、中空の脚部内には、通常、空気が存在する。ただし、中空の脚部内に、空気以外の気体、または気体以外の流体が、事後的に充填されてもよい。
従って、中空に形成されつつある又は中空に形成された脚部131内には、通常、空気などの気体が存在するため、脚部131の素材は、適切な水準の気密性も要する。この点、弾性材の膜や樹脂膜は、柔軟性および気密性を有しており、脚部131の素材として好適である。特に、弾性材の膜は、伸縮性をも有しており、脚部131の素材として、より好適である。
脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、当該脚部131の内外の圧力差により膨張または収縮可能である。圧力は、通常、気圧であるが、水圧や油圧等でもよい。圧力差は、通常、内外の気圧差であるが、例えば、当該脚部131内の水圧または油圧等と、外気圧との差でもよい。
制御部14は、移動ロボット1の動きを制御する。制御部14は、例えば、前述した各種のセンサによるセンシング結果を用いて、移動ロボット1の姿勢、移動方向、または速度のうち1以上を制御する。また、制御部14は、例えば、GPS受信機を用いて取得した現在位置と、図示しない格納部に格納されている地図情報とを用いて、移動ロボット1の移動経路を決定してもよい。なお、制御部14による姿勢等の制御は、移動ロボット1内の各種のセンサによるセンシング結果のみを用いた自律制御でもよいし、外部の装置からの制御信号に基づく遠隔制御でも構わない。
制御部14は、加減圧部141を含む。加減圧部141は、脚部群13を構成する2以上の各脚部131内を加圧または減圧する。
詳しくは、脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、例えば、吸排気口1311を有する。加減圧部141は、2以上の各脚部131の吸排気口1311を介して、各脚部131内への気体の吸入、または各脚部131内からの気体の排出を行うことにより、各脚部131内を加圧または減圧する。
このため、吸排気口1311は、例えば、図示しないファンを有している。加減圧部141は、2以上の各脚部131の吸排気口1311が有するファンを、順方向または逆方向に回転させることにより、各脚部131内への吸気または各脚部131内からの排気を実現してもよい。
この場合、移動ロボット1は、2以上の各脚部131の吸排気口1311を繋ぐ通気路16をさらに備えていてもよい。2以上の吸排気口1311が通気路16を介して繋がれる結果、2以上の各脚部131の内部および通気路16の内部からなる一の密閉された空間が形成されることは好適である。
加減圧部141は、上記のような一の密閉された空間を構成する2以上の各脚部131内の気体を、通気路16を通って移動させることにより、各脚部131内を加減圧してもよい。
加減圧部141は、例えば、図3に示すように、脚部群13を構成する2以上の脚部131のうち、クローラ12の上側に位置する1以上の各脚部131内を減圧することにより、当該上側の1以上の各脚部を収縮しきった状態にする一方、クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131内を加圧することにより、当該下側の1以上の各脚部131を膨張した状態にする。
図3は、凹凸のある岩場を移動中である移動ロボット1の、断面Aにおける断面図である。図3に示したような状態は、例えば、加減圧部141が、クローラ12の上側に位置する1以上の各脚部131内の気体を、クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131内に移動させることにより実現され得る。
詳しくは、脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、例えば、センサ1312をさらに有する。センサ1312は、例えば、接触センサまたは圧力センサである。センサ1312は、通常、2以上の各脚部131の先端または先端付近に設けられる。
加減圧部141は、例えば、2以上の各脚部131のセンサ1312によるセンシング結果を用いて、当該脚部131が接地しているか否か又は当該脚部131への圧力である検知結果を取得する。そして、加減圧部141は、当該検知結果に基づいて、2以上の各脚部131内を加圧または減圧する。
センシング結果は、例えば、接触または非接触のいずれかを示す信号である。これを用いて取得される検知結果は、例えば、接地状態または非接地状態のいずれかを示すフラグである。接地状態とは、当該脚部131が接地している状態であり、非接地状態とは、当該脚部131が接地していない状態である。
または、センシング結果は、圧力に応じて変化する信号でもよく、これによる検知結果は、圧力を示す値でもよい。ここでいう圧力とは、当該脚部131に加わる外部からの圧力である。圧力は、当該脚部131が、接地している場合には、閾値以上または閾値より大きい値を示し、接地していない場合には、閾値より小さい又は閾値以下の値を示す。
加減圧部141は、例えば、検知結果が接地状態を示す1以上のセンサ1312に対応する1以上の脚部131内を加圧することにより、当該1以上の各脚部131を膨張状態にする。その一方、加減圧部141は、検知結果が非接地状態を示す1以上のセンサ1312に対応する1以上の脚部131内を減圧することにより、当該1以上の各脚部131を膨張状態にする。
または、加減圧部141は、例えば、検知結果が閾値以上もしくは閾値より高い圧力を示す1以上のセンサ1312に対応する1以上の脚部131内を加圧することにより、当該1以上の各脚部131を膨張状態にする一方、検知結果が閾値未満もしくは閾値以下の圧力を示す1以上のセンサ1312に対応する1以上の脚部131内を減圧することにより、当該1以上の各脚部131を膨張状態にしてもよい。
あるいは、加減圧部141は、いずれかのセンサ1312による検知結果が、接地状態から非接地状態への変化を示したこと、または圧力の低下を示したことに応じて、当該センサ1312に対応する脚部131が、クローラ12の下側から上側に変位したと判断し、当該脚部131内の減圧を開始することにより、クローラ12の上側に位置する1以上の各脚部131を収縮した状態にしてもよい。
その一方、加減圧部141は、いずれかのセンサ1312による検知結果が、非接地状態から接地状態への変化を示したこと、または圧力の上昇を示したことに応じて、当該センサ1312に対応する脚部131が、クローラ12の上側から下側に変位したと判断し、当該脚部131内の加圧を開始することにより、クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131を膨張した状態にしてもよい。
クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131は、加減圧部141からの加圧により膨張しつつ、当該脚部131が接している接触面の形状に応じて変形する。接触面は、例えば、地面であるが、建物内の床や階段などでもよい。地面は、例えば、平地でもよいし、凹凸のある岩場などでも構わない。
また、2以上の各脚部131の吸排気口1311には、例えば、図示しないロック機構が設けられている。ロック機構とは、脚部131内への気体の出入りを遮断するための機構である。ロック機構は、例えば、空気弁であるが、吸排気口1311をロックおよびロック解除可能であれば何でもよい。
加減圧部141は、例えば、クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131内を加圧し、各脚部131が接触面の形状に応じて変形した後に、各脚部131の吸排気口1311をロックしてもよい。変形した後とは、例えば、各脚部131に対する加圧開始から、予め決められた時間が経過した時点である。または、センサ1312が圧力センサである場合、変形した後とは、各脚部131のセンサ1312の検知結果である圧力の値が閾値を超えた時点でも構わない。
荷台15とは、荷物を積み込むための部材である。荷台15には、例えば、人や動物が乗り込んでも構わない。荷台15もまた、脚部131と同じく、柔軟性を有する素材で中空に形成された部材であることは好適である。中空の荷台15の素材は、通常、中空の脚部131の素材とは異なるが、同じでもよい。例えば、荷台15の素材は、柔軟性がより高く、脚部131の素材は、強度がより高いことは好適である。脚部131と荷台15とで、異なる種類の素材を用いてもよいし、同じ種類で厚みが異なる素材を用いても構わない。
図4は、凹凸のある岩場を移動中である移動ロボット1の、断面Bにおける断面図である。この中空の荷台15内には、例えば、粒子状の詰め物が詰められている。粒子状の詰め物は、例えば、プラスチック等の樹脂の粒でもよいし、そば殻等でもよく、その種類は問わない。また、粒子のサイズは、例えば、数mm程度であるが、1mm未満でもよいし、1cm以上でもよく、その数値は問わない。これによって、凹凸のある場所や斜面であっても、荷台15内の積み荷が安定する。
なお、上記のような粒子状の詰め物は、例えば、脚部群13を構成する2以上の各脚部131内にも存在していてもよい。それによって、凹凸のある場所や斜面での各脚部131のグリップ力が高まる。
この場合、加減圧部141は、例えば、クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131内を減圧し、各脚部131が接触面の形状に応じて変形した後に、各脚部131の吸排気口1311をロックすることは好適である。それによって、各脚部131内の詰め物にジャミング転移が生じ、固化する。
ジャミング転移とは、多数の粒子の集合体において、粒子の密度がしきい値より低い場合、その集合体は流体的に振る舞うが、粒子の密度がしきい値より高くなると、その集合体は固体的な振る舞いを示すようになる現象をいう。本実施の形態では、かかる現象を固化と称する。各脚部131が接触面の形状に応じて変形した後、各脚部131内の詰め物がジャミング転移によって固化する結果、各脚部131のグリップ力がより一層高まり、移動ロボット1は、より安定した移動を行える。
また、中空の荷台15は、吸排気口1311を有する。なお、前述した通気路16は、この荷台15の吸排気口1311にも繋がっていてもよい。加減圧部141は、当該吸排気口1311を介して、荷台15内への吸気、および荷台15内からの排気をも行う。
例えば、荷台15と胴体11との間に、重量センサが設けられており、加減圧部141は、積み荷の重量に応じて、荷台15内を加減圧する。詳しくは、例えば、重量センサが検知した重量の値が閾値よりも大きい又は閾値以上である場合、加減圧部141は、荷台15内を加圧して、荷台15を凹み難くする。
その一方、重量センサが検知した重量の値が閾値以下である又は閾値より小さい場合には、加減圧部141は、荷台15内を減圧して、荷台15を凹み易くする。これによって、積み荷の重さによらず、荷台15内での積み荷の安定を保つことができる。
制御部14、および加減圧部141は、例えば、MPUやメモリ等で実現され得る。制御部14等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
加減圧部141を実現するメモリには、例えば、2以上の各センサ1312ごとに、当該センサ1312に対応する脚部131を識別する脚部識別子と、当該センサ1312に対する加減圧の状態を示す状態情報とが格納される。状態情報は、例えば、加圧中、減圧中、またはロック中のいずれかを示す。
また、メモリには、第一条件および第二条件も格納される。第一条件は、例えば、当該脚部131に対する加圧の開始からの経過時間が閾値を超えた、という旨の条件であるが、当該脚部131が膨張しきった、という旨の条件でもよい。
第二条件は、例えば、当該脚部131が収縮しきった、という旨の条件であるが、当該脚部131に対する減圧の開始からの経過時間が閾値を超えた、という旨の条件でもよい。
加減圧部141は、例えば、図5に示すような処理を実行してもよい。図5は、加減圧部141の処理を説明するフローチャートである。
(ステップS501)加減圧部141は、いずれかのセンサ1312による検知結果が、非接地状態から接地状態への変化を示したか否かを判別する。いずれかのセンサ1312による検知結果が、非接地状態から接地状態への変化を示した場合は、ステップS502に進み、非接地状態から接地状態への変化を示していない場合は、ステップS503に進む。
(ステップS502)加減圧部141は、当該センサ1312に対応する脚部131に対するロックを解除し、加圧を開始する。なお、これに伴い、加減圧部141は、当該脚部131に対応するフラグを、“ロック中”から“加圧中”に変更する。その後、ステップS501に戻る。
(ステップS503)加減圧部141は、加圧中の脚部131が第一条件を満たしたか否かを判断する。加圧中の脚部131が、第一条件を満たした場合はステップS504に進み、第一条件を満たしていない場合はステップS505に進む。
(ステップS504)加減圧部141は、当該脚部131に対する加圧を停止し、ロックを行う。なお、これに伴い、加減圧部141は、当該脚部131に対応するフラグを、“加圧中”から“ロック中”に変更する。その後、ステップS501に戻る。
(ステップS505)加減圧部141は、いずれかのセンサ1312による検知結果が、接地状態から非接地状態への変化を示したか否かを判別する。いずれかのセンサ1312による検知結果が、接地状態から非接地状態への変化を示した場合は、ステップS506に進み、接地状態から非接地状態への変化を示していない場合は、ステップS507に進む。
(ステップS506)加減圧部141は、当該センサ1312に対応する脚部131に対するロックを解除し、減圧を開始する。なお、これに伴い、加減圧部141は、当該脚部131に対応するフラグを、“ロック中”から“減圧中”に変更する。その後、ステップS501に戻る。
(ステップS507)加減圧部141は、減圧中の脚部131が第二条件を満たしたか否かを判断する。減圧中の脚部131が、第二条件を満たした場合はステップS508に進み、第二条件を満たしていない場合はステップS501に戻る。
(ステップS508)加減圧部141は、当該脚部131に対する減圧を停止し、ロックを行う。その後、ステップS501に戻る。なお、これに伴い、加減圧部141は、当該脚部131に対応するフラグを、“減圧中”から“ロック中”に変更する。その後、ステップS501に戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、移動ロボット1の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
以下、移動ロボット1の具体例について説明する。本実施形態における移動ロボット1は、図1および図2に示されたような構成を有し、図3および図4に示されたような動きをする。移動ロボット1は、その移動手段であるクローラ12に設けられた脚部群13が、単細胞のアメーバ生物の仮足のような動きをすることから、例えば、アメーバ型移動ロボットと呼ぶこともできる。そして、アメーバ型移動ロボットである移動ロボット1の加減圧部141は、アメーバ型最適化チップによって実現されてもよい。
アメーバ型最適化チップとは、脚部群13を構成する2以上の各脚部131に対する加圧および減圧の最適な組み合わせを、例えば、SAT(satisfiability problem:充足可能性問題)や巡回セールスマン問題等の組み合わせ最適化問題等の解探索のアルゴリズムを用いて、高速に探索し得るように設計されたチップである。
アメーバ型最適化チップは、例えば、図6に示すような、アナログ電子アメーバを用いて実現されてもよい。アナログ電子アメーバは、並列接続された2以上(例えば、8個)のコンデンサを含むアメーバコアと、当該2以上のコンデンサに対応する2以上(例えば、8個)の出力Xを受け、2以上(例えば、8個)のフィードバック信号Lを当該2以上のコンデンサに返すバウンスバック制御論理回路とを備える。
アメーバコアに含まれる2以上のコンデンサは、脚部群13を構成する2以上の脚部131に対応する。2以上のコンデンサに対応する2以上の出力Xは、当該2以上の脚部131を駆動する電流である。
フィードバック信号とは、状態変数を更新するための信号である。状態変数とは、2以上の各脚部131の状態を示す変数である。状態変数は、例えば、当該脚部131が接地しているか否か(すなわち、接地状態、または非接地状態のいずれか)を示す変数である。または、状態変数は、当該脚部131への外部からの圧力を示す変数でもよい。
バウンスバック制御論理回路は、アメーバコアからの2以上の出力Xに対し、バウンスバック制御を実現する2以上のフィードバック信号Lを生成するように、論理ゲートによって構成された回路である。バウンスバック制御とは、バウンスバックルールに基づく制御である。バウンスバックルールとは、アメーバ生物の動きの制約に相当するルールであるといってもよい。アメーバ生物の動きの制約とは、例えば、アメーバ生物は、仮足を、ある程度のゆらぎを以て、一方向に拡張するという制約である。または、アメーバ生物の動きの制約は、体積保存による、変形の制約であってもよい。
バウンスバック制御は、更新が必要な状態変数のみが確率的に揺らぐように導く制御であることは好適である。これによって、バウンスバック制御論理回路は、更新が不要な状態変数を改悪せずに、探索を進行させることができる。
なお、図6に示したアナログ電子アメーバについては、例えば、“Kasai, S., Aono, M., Naruse, M.: Amoeba-inspired computing architecture implemented using charge dynamics in parallel capacitance network, Applied Physics Letters, Vol.103, 163703 (2013)”に記載されており、詳細な説明は省略する。
以上、本実施の形態によれば、移動ロボット1は、胴体11と、胴体11に設けられるクローラ12と、クローラ12に設けられる脚部群13とを具備し、脚部群13は、柔軟性を有する素材で中空に形成された2以上の脚部131で構成されることにより、柔軟で、安定性が高く、耐衝撃性にも優れ、その結果、例えば、未知の不整地の移動や階段の昇降といった、平坦でない場所での移動が容易に行えるロボットが実現される。
また、移動ロボット1は、胴体11に設けられる荷台15をさらに具備することにより、平坦でない場所で、荷物や人の運搬が行えるロボットが実現される。
また、脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、脚部131内の気圧により膨張または収縮可能であり、移動ロボット1は、2以上の各脚部131内を加圧または減圧する加減圧部141をさらに具備することにより、安定性がより高く、その結果、平坦でない場所でより容易に移動できるロボットが実現される。
また、加減圧部141は、脚部群13を構成する2以上の脚部131のうち、クローラ12の上側に位置する1以上の各脚部131内を減圧することにより、1以上の各脚部131を収縮した状態にする。それによって、移動ロボット1は、狭い場所での移動も容易に行える。
また、加減圧部141は、脚部群13を構成する2以上の脚部131のうち、クローラ12の下側に位置する1以上の各脚部131内を加圧することにより、1以上の各脚部131を膨張した状態にする。それによって、移動ロボット1は、平坦でない場所での移動が容易に行える。また、移動ロボット1は、狭く、かつ平坦でない場所での移動も容易に行える。
また、脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、吸排気口1311を有し、加減圧部141は、脚部群13を構成する2以上の各脚部131の吸排気口1311を介して、各脚部131内への気体の吸入または各脚部131内からの気体の排出を行うことにより、各脚部131内を加圧または減圧する。従って、移動ロボット1は、各脚部131内の気体を移動させる簡単な構成で、安定性を高めることができる。
また、移動ロボット1は、脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、センサ1312を有し、加減圧部141は、脚部群13を構成する2以上の各脚部131のセンサ1312センシング結果を用いて、脚部131が接地しているか否か又は脚部131への圧力である検知結果を取得し、当該検知結果に基づいて、2以上の各脚部131内を加圧または減圧する。従って、移動ロボット1は、各脚部131にセンサ1312を設けた簡単な構成で、安定性を高めることができる。
なお、本実施の形態において、脚部群13を構成する2以上の各脚部131は、柔軟性を有する素材で中空に形成されたが、各脚部131は、柔軟性を有する素材で形成されていれば、必ずしも中空でなくてもよい。各脚部131は、例えば、柔軟性を有する発泡性のフォーム材で形成されてもよい。柔軟性を有する発泡性のフォーム材とは、例えば、ポリエチレンやゴムなどの柔軟な素材を用いて、多数の気泡を含むように形成された部材であり、具体的には、例えば、スポンジ、低反発素材などである。この種の脚部131としては、例えば、スポンジで形成された脚部、ウレタン等の低反発素材で形成された脚部などが挙げられる。この種の脚部131は、当該脚部131が接触している接触面から受ける力で変形する。荷台15もまた、中空でなくてもよく、例えば、低反発素材などで形成されてよい。脚部群13を構成する2以上の脚部131、および荷台15のいずれも中空でない場合、移動ロボット1は、加減圧部141を有していなくてよいことは言うまでもない。
(変形例1)
なお、上記のように、クローラ12に設けられる脚部群13を構成する2以上の各脚部131が、スポンジ等のフォーム材で形成されていて、接触面の形状に応じて受動的に変形する場合、移動ロボット1は、階段等の段差で前進不能となる状況(以下、デッドロックと記す)に陥りやすく、かかるデッドロックからの脱出が、もう一つの課題となる。
そこで、移動ロボット1は、例えば、図7に示すような、胴体11の下側に設けられる伸縮可能な1以上の第二脚部17をさらに備えることは好適である。この場合、制御部14は、1以上の第二脚部17を伸縮させる伸縮部(図示しない)をさらに含む。
例えば、胴体11に、第二センサ(図示しない)が設けられている。第二センサは、胴体11の軸が水平面に対してなす角度(つまり、仰角θ)を検知する。ここでいう軸とは、胴体11の重心gを通り、かつ胴体11を左右対称に分ける線である。第二センサは、例えば、傾斜センサであるが、加速度センサまたはジャイロスコープのうち1以上で実現されてもよく、仰角θの検出が可能であれば、そのタイプは問わない。
伸縮部は、第二センサのセンシング結果を少なくとも用いて、1以上の第二脚部17を伸縮させる。伸縮部は、例えば、距離センサやイメージセンサなど、第二センサ以外のセンサのセンシング結果をも用いて、1以上の第二脚部17を伸縮させてもよい。
具体的には、1以上の第二脚部17は、例えば、胴体11の下側の後ろ寄りに設けられる。かかる1以上の第二脚部17は、移動ロボット1が階段や斜面を上る能力を高める。伸縮部は、第二センサのセンシング結果を用いて、例えば、仰角θが閾値よりも大きい場合に、1以上の第二脚部17を伸長させる。それによって、仰角θは小さくなり、スポンジ等のフォーム材で形成された2以上の各脚部131の、接触面に対する摩擦力が大きくなる結果、移動ロボット1の階段や斜面を上る能力が向上する。
なお、胴体11の下側には、例えば、上記のような後ろ寄りの1以上の第二脚部17に代えて、またはこれに加えて、前寄りの1以上の第二脚部(図示しない)が設けられていてもよい。伸縮部は、例えば、距離センサ等のセンシング結果を用いて、階段等の段差への接近を検知した場合に、胴体11下側の前寄りに位置する1以上の第二脚部を伸長させる。それによって、胴体11の前側が持ち上がり、クローラ12の一部が上の段に乗り易くなる。
クローラ12の一部が上の段に乗ると、伸縮部は、前寄りの1以上の第二脚部を収縮させる。クローラ13の回転により、クローラ13に設けられている脚部群13と階段の接触面との間で摩擦力が生じる結果、移動ロボット1は前進する。
ただし、上記の摩擦力だけでは移動ロボット1が前進不能となった場合に、伸縮部は、仰角θが閾値よりも大きい又は閾値以上であるか否かを判断し、仰角θが閾値よりも大きい又は閾値以上である場合に、胴体11下側の後ろ寄りに位置する1以上の第二脚部17を伸長させてもよい。
なお、上記変形例1で述べたようなデッドロックは、クローラ12の各脚部131が、スポンジ等のフォーム材で形成されている場合に限らず、例えば、図2に示したように、中空を有する場合にも生じ得る。そこで、クローラ12の各脚部131が中空を有する場合にも、胴体11の下側に、伸縮可能な1以上の第二脚部17を設けることで、デッドロックからの脱出を容易にすることは好適である。
(変形例2)
または、クローラ12に設けられた脚部群13を構成する2以上の各脚部131が中空を有する移動ロボット1において、加減圧部141は、例えば、図8に示すように、クローラ12の下側に位置する1以上の脚部131のうち、後ろ寄りに位置する1以上の各脚部131内を、より高い圧力で加圧し、より大きく膨張させることによっても、移動ロボット1は、デッドロックからの脱出を図ることができる。
(変形例3)
なお、クローラ12の各脚部131は、柔軟性を有する機構で構成されてもよい。柔軟性を有する機構は、例えば、柔軟性を有する部材と、当該部材を変位させるアクチュエータとで実現されてもよい。柔軟性を有する部材とは、例えば、柔軟性を有する素材で中空に形成された部材でもよいし、スポンジ等のフォーム材でも構わない。
アクチュエータは、当該部材を、通常、クローラ12の面に対して垂直な方向に変位させるが、クローラ12の面に対して傾斜した方向に移動させてもよい。また、アクチュエータは、例えば、一次元的な変位のみが可能なリニアアクチュエータであるが、二次元的な変位も可能なアクチュエータでもよい。なお、かかる事項は、胴体11の下側に設けられる伸縮可能な1以上の第二脚部17にも当てはまる。
また、本実施の形態では、中空である2以上の各脚部131内には、通常、空気等の気体が存在するものとして説明したが、例えば、水などの液体が充填されている場合は、吸気を「給水」、排気を「排水」、吸排気口1311を「吸排水口1311」、通気路16を「通水路16」などのように読み替えればよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる移動ロボットは、柔軟で、安定性が高く、耐衝撃性にも優れ、その結果、例えば、未知の不整地の移動や階段の昇降といった、平坦でない場所での移動が容易に行える、という効果を有し、また、階段等の段差で前進不能となった状態からの脱出を図ることができるという効果も有し、移動ロボット等として有用である。
1 移動ロボット
11 胴体
12 クローラ
13 脚部群
14 制御部
15 荷台
16 通気路
17 第二脚部
121 車輪
122 履帯
131 脚部
141 加減圧部
1311 吸排気口
1312 センサ

Claims (10)

  1. 胴体と、
    前記胴体に設けられるクローラと、
    前記クローラに設けられる脚部群とを具備し、
    前記脚部群は、
    柔軟性を有する素材で形成された2以上の脚部で構成される移動ロボット。
  2. 前記胴体に設けられる荷台をさらに具備する請求項1記載の移動ロボット。
  3. 前記脚部群を構成する2以上の各脚部は、中空であり、当該脚部の内外の圧力差により膨張または収縮可能であり、
    前記2以上の各脚部内を加圧または減圧する加減圧部をさらに具備する請求項1または請求項2記載の移動ロボット。
  4. 前記加減圧部は、
    前記脚部群を構成する2以上の脚部のうち、前記クローラの上側に位置する1以上の各脚部内を減圧することにより、当該1以上の各脚部を収縮した状態にする、請求項3記載の移動ロボット。
  5. 前記加減圧部は、
    前記脚部群を構成する2以上の脚部のうち、前記クローラの下側に位置する1以上の各脚部内を加圧することにより、当該1以上の各脚部を膨張した状態にする、請求項3または請求項4記載の移動ロボット。
  6. 前記脚部群を構成する2以上の各脚部内には、粒子状の詰め物が存在し、
    前記加減圧部は、
    前記脚部群を構成する2以上の脚部のうち、前記クローラの下側に位置する1以上の各脚部内を減圧することにより、当該1以上の各脚部内の詰め物を固化させる、請求項3記載の移動ロボット。
  7. 前記脚部群を構成する2以上の各脚部は、吸排気口を有し、
    前記加減圧部は、
    前記脚部群を構成する2以上の各脚部の吸排気口を介して、各脚部内への気体の吸入または各脚部内からの気体の排出を行うことにより、各脚部内を加圧または減圧する請求項3から請求項6いずれか一項に記載の移動ロボット。
  8. 前記脚部群を構成する2以上の各脚部は、センサを有し、
    前記加減圧部は、
    前記脚部群を構成する2以上の各脚部のセンサのセンシング結果を用いて、当該脚部が接地しているか否か又は当該脚部への圧力である検知結果を取得し、当該検知結果に基づいて、2以上の各脚部内を加圧または減圧する請求項3から請求項7いずれか一項に記載の移動ロボット。
  9. 前記脚部群を構成する2以上の各脚部は、柔軟性を有する発泡性の素材で形成され、当該脚部が接触している接触面から受ける力で変形する請求項1または請求項2記載の移動ロボット。
  10. 前記胴体の下側に設けられる伸縮可能な1以上の第二脚部と、
    前記胴体の軸の水平面に対する角度を検知する第二センサと、
    前記第二センサのセンシング結果を少なくとも用いて、前記1以上の第二脚部を伸縮させる伸縮部とをさらに具備する請求項9記載の移動ロボット。
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