JP2020032552A - 造形装置及び造形方法 - Google Patents

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大輔 中山
氷治 直樹
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太一 山田
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Abstract

【課題】サポート材を用いることなく、造形物のステージ側の任意の形状に対応することができる造形装置を提供する。【解決手段】造形ステージと、該造形ステージを貫通し、先端部が前記造形ステージ上に配列される複数の棒状部材と、造形物の形状データに基づいて前記造形ステージの上面からの各棒状部材の突出量を個別に設定し、各棒状部材の先端部で成形型を形成する型形成手段と、各棒状部材の先端部に造形物を形成する造形剤を積層する積層手段と、を備えた造形装置である。【選択図】図7

Description

本発明は、造形装置及び造形方法に関する。
特許文献1の積層造形装置は、スライス像データとサポートデータとを入力するデータ入力手段と、スライス像データにより薄層を形成する像形成手段と、ステージに設けられ、それぞれ移動可能な複数のサポートピンを備えたサポートピン手段と、を備えている。また、この積層造形装置は、サポートデータにより、サポートピンのそれぞれの移動停止を制御するサポートピン制御手段と、薄層をステージ上に積層する積層手段と、各手段の作動を制御する造形制御手段とを備えている。
特許文献2の三次元造形装置では、三次元造形物を造形する際の基盤となるステージ上に対して所定の突出形状を形成する突出形状形成手段として、ステージの造形面が複数の小領域に分割されるとともに、その小領域ごとに1つの分割ステージを設ける。
特開2003−071940号公報 特開2000−280355号公報
本発明は、サポート材を用いることなく、造形物のステージ側の任意の形状に対応することができる造形装置及び造形方法を提供することを目的とする。
態様1は、造形ステージと、該造形ステージを貫通し、先端部が前記造形ステージ上に配列される複数の棒状部材と、造形物の形状データに基づいて前記造形ステージの上面からの各棒状部材の突出量を個別に設定し、各棒状部材の先端部で成形型を形成する型形成手段と、各棒状部材の先端部に造形物を形成する造形剤を積層する積層手段と、を備えた造形装置である。
態様2は、前記型形成手段は、各棒状部材を長さ方向へ駆動する駆動部を有する態様1記載の造形装置である。
態様3は、長尺状であるとともに長さ方向に延びる連続繊維を内部に有した前記造形剤を前記積層手段に供給する供給手段をさらに備えた態様1又は態様2記載の造形装置である。
態様4は、前記棒状部材の先端部に配置された前記造形剤を前記棒状部材に押し付ける押付部をさらに備える態様3記載の造形装置である。
態様5は、前記棒状部材の先端部は、球面状に形成されている態様1から態様4のいずれか一つに記載の造形装置である。
態様6は、前記棒状部材の先端部には、平板が設けられ、該平板の傾斜角度を変更する角度変更部を備えている態様1から態様4のいずれか一つに記載の造形装置。
態様7は、前記造形剤は、熱硬化性樹脂であり、前記棒状部材は、先端部を加熱する加熱部を備えている態様1から態様6のいずれか一つに記載の造形装置である。
態様8は、態様1から態様7のいずれか一つに記載の造形装置を用いた造形方法であって、各棒状部材の先端部にフィルムを設置するフィルム設置工程と、前記フィルムの上に前記造形剤を積層する造形剤積層工程と、を備えた造形方法である。
態様9は、前記フィルム設置工程は、各棒状部材の先端部に固化前の樹脂を吹き付ける吹付工程と、各棒状部材の先端部に吹き付けられた樹脂を固化して前記フィルムを形成する固化工程と、を備える態様8に記載の造形方法である。
態様1では、材料費を抑えるためにステージを底上げする場合と比較して、サポート材を用いることなく、造形物のステージ側の任意の形状に対応することができる。
態様2では、各棒状部材をステージ側へ後退できない場合と比較して、離型が容易となる。
態様3では、連続繊維を有しない造形剤を用いる場合と比較して、造形物の剛性を高めることができる。
態様4では、積層手段で積層するだけの場合と比較して、成形性を向上することができる。
態様5では、棒状部材の先端が平面の場合と比較して、隣接する棒状部材間の段差を小さくすることができる。
態様6では、造形物の形状に合わせて平板の傾斜角度を変更することができる。
態様7では、棒状部材に積層された造形剤を加熱して硬化することができる。
態様8では、棒状部材の先端部に直接造形剤を積層する場合と比較して、ステージ側の成形性を向上することができる。
態様9では、各棒状部材の先端部を成形されたフィルムで覆う場合と比較して、フィルムの位置ずれを抑制することができる。
第一実施形態の造形装置を示す側面図である。 第一実施形態の棒状部材の先端部を示す説明図である。 第一実施形態の造形装置を示すブロック図である。 第一実施形態の造形装置の動作を示すフローチャートである。 第一実施形態の造形装置の棒状部材で成形型を形成する様子を示す説明図である。 第一実施形態の造形装置の棒状部材の先端部にフィルムを設置する様子を示す説明図である。 第一実施形態の造形装置の棒状部材の先端部にフィルムを介して造形剤を積層する様子を示す説明図である。 第一実施形態の造形装置の棒状部材に積層された造形剤の上にさらに造形剤を積層する様子を示す説明図である。 第一実施形態の造形装置の棒状部材を後退して造形物から分離する様子を示す説明図である。 第二実施形態の造形装置の棒状部材の先端部を示す説明図である。 第二実施形態の造形装置の棒状部材で成形型を形成する様子を示す説明図である。 第二実施形態の造形装置の棒状部材上に造形物を形成した状態を示す説明図である。 第二実施形態の造形装置の棒状部材を後退して造形物から分離する様子を示す説明図である。 棒状部材の他の形態を示す説明図である。
<第一実施形態>
第一実施形態に係る造形装置の一例を図面に沿って説明する。図中、上方をUで示し、下方をDで示す。
図1は、本実施形態に係る造形装置10を示す図であり、熱硬化性の樹脂や熱可塑性の樹脂を造形剤44として用いることができる造形装置10が示されている。この造形装置10は、厚肉板状の造形ステージ12を備えている。
造形ステージ12には、図1及び図2に示すように、上下方向に貫通する貫通穴12Aが上面12Bの縦横に複数形成されている。各貫通穴12Aには、筒状の棒状部材14が挿入されており、棒状部材14の上端は、天面14Aによって閉鎖されている。棒状部材は、横断面が矩形状に形成されており、具体的には、横断面が正方形状に形成されている。
貫通穴12Aは、単一の棒状部材14を挿通できる矩形状に形成されており、具体的には、正方形状に形成されている。貫通穴12Aに挿入された棒状部材14は、造形ステージ12を貫通し、先端部が造形ステージ12上に配列されるように構成されている。なお、貫通穴12Aは、複数の棒状部材14を挿入できる穴で構成してもよい。
各棒状部材14は、造形ステージ12の上面12Bからの突出量を制御することで、各棒状部材14の先端部で成形型16を形成することができる。言い換えると、各棒状部材14の先端部の高さ差によって成形型16を形成することができる。
各貫通穴12Aの内周面には、例えばOリングが設けられており、貫通穴12Aへ挿入された棒状部材14は、Oリングとの摩擦によって、造形ステージ12との相対的な位置が維持される。
造形ステージ12は、四隅が支柱18を介してベース20に支持されており、ベース20には、基準台22が設けられている。基準台22には、造形ステージ12の貫通穴12Aに対向した部位にモータ24が設けられており、各モータ24から延び出した回転軸24Aの周面には、雄ネジが形成されている。
各モータ24の回転軸24Aは、対応する棒状部材14の下端部に回転記載された状態で設けられたナット部26に捩じ込まれている。各モータ24を作動すると、基準台22に対してナット部26を上下動する。モータ24及び回転軸24Aがねじ込まれたナット部26は、各棒状部材14を長さ方向へ駆動する。
各モータ24は、後述する造形物28(図9参照)の形状データに基づいて制御され、造形ステージ12の上面12Bからの各棒状部材14の突出量が個別に設定される。これにより、各棒状部材14の先端部で成形型16を形成する型成形手段の一例が、後述する制御部60と協働して構成される。
各棒状部材14の先端部には、図2に示したように、矩形状の平板30が配置されており、平板30は、縁部側の三か所が昇降部32を介して天面14Aに支持されている(図2では説明の都合上平板30を破線で図示)。
平板30は、図2中左方の一縁側の幅方向両側部が昇降部32で支持されるとともに、図2中右方の他縁側の幅方向中央部が昇降部32で支持されている。各昇降部32は、天面14Aに設けられたマイクロモータ32Aと、マイクロモータ32Aの回転軸を構成する雄ネジ32Bが捩じ込まれたナット32Cとを備えており、ナット32Cが平板30の下面に固定されている。
各昇降部32のマイクロモータ32Aを制御することで、平板30の傾斜方向及び傾斜角度を変更できる。これにより、平板30の傾斜角度を変更する角度変更部が各昇降部32で構成されており、造形物28の形状データに基づいて、各昇降部32を制御することで、各平板30の傾斜方向及び傾斜角度を形状データに応じて調整する。
各棒状部材14には、先端部を加熱する加熱部34が設けられており、加熱部34は、棒状部材14の先端部に内蔵されたヒータで構成されている。ヒータは、熱硬化性樹脂を造形剤44として用いた際に通電される。ヒータで発生した熱は、各昇降部32を介して平板30に伝達され、造形剤を硬化する。
造形装置10は、図6にも示すように、各棒状部材14の先端部に固化前の樹脂36を吹き付ける吹付ノズル38を備えており、吹付ノズル38より吹き付けた樹脂36を自然固化することで、各棒状部材14の先端部に可撓性を有したフィルム40を形成する。
造形装置10は、図7及び図8にも示すように、各棒状部材14の先端部が形成した成形型16を用いて造形物28を形成する造形ユニット42を備えている。造形ユニット42は、図示しないロボット等の駆動機構によって各棒状部材14が形成する成形型16に沿って駆動される。
造形ユニット42は、各棒状部材14の先端部に造形剤44を積層する積層手段を備えている。積層手段は、図示しない造形剤供給部から送出された造形剤44を各棒状部材14の先端部に供給する供給手段46を備えており、積層手段は、一例として供給手段46と後述する制御部60とが協働して構成する。この供給手段46としては、供給ノズルが挙げられる。
造形に使用する造形剤44としては、長尺状に形成されるとともに長さ方向に延びる連続繊維48を内部に有した樹脂が挙げられ、樹脂としては、熱硬化性の樹脂や熱可塑性の樹脂が挙げられる。
ここで、本実施形態では、長尺状に形成されるとともに長さ方向に延びる連続繊維48を内部に有した樹脂を造形剤44として用いたが、これに限定されるものではない。例えば、造形剤44として断続した繊維(フィラー)を内部に有する樹脂を用いたり、繊維を有しない樹脂も用いたりしてもよい。
また、造形ユニット42は、棒状部材14の先端部に配置された造形剤44を棒状部材14に押し付ける押付部50を備えている。押付部50としては、ローラが挙げられ、ローラを棒状部材14側(成形型16側)へ押すことで、造形剤44を棒状部材14の先端部に密着させる。
さらに、造形ユニット42は、棒状部材14に積層された造形剤44を加熱する加熱手段52を備えている。加熱手段52としては、造形剤44に熱風を吹き付ける熱風吹付部や、造形剤44にレーザーを照射して加熱するレーザー照射部が挙げられ、造形剤44が熱可塑性の樹脂で形成された場合に造形剤44の表面を軟化させる。
図3は、造形装置10を示すブロック図であり、造形装置10は、制御部60を中心に構成されている。制御部60には、データ格納部62が接続されており、データ格納部62には、造形する造形物28の形状を示す形状データが外部より入力される。
制御部60には、駆動部64、角度変更部66、及び吹付部68が接続されている。駆動部64は、各棒状部材14を駆動するモータ24やモータドライバ等で構成されており、角度変更部66は、各昇降部32のマイクロモータ32Aやモータドライバ等で構成されている。吹付部68は、固化前の樹脂36を吹付ノズル38に圧送するポンプやポンプドライバ等で構成されており、圧送された樹脂36を、図6に示したように、各棒状部材14の先端部が形成する成形型16に吹き付けて固化する。これにより、各棒状部材14の先端部に可撓性のフィルム40を形成する。
また、制御部60には、造形ユニット駆動部70及び加熱部34が接続されており、造形ユニット駆動部70は、図7及び図8に示したように、造形ユニット42の動作を司る。具体的に説明すると、造形ユニット駆動部70は、造形ユニット42全体を駆動する駆動機構や駆動ドライバ等と、供給手段46からの造形剤44の供給を制御する供給量制御部や供給量制御ドライバ等とを備えている。
造形ユニット駆動部70は、押付部50による押付量を制御する押付量制御部や押付量制御ドライバ等と、加熱手段52による加熱量を制御する加熱量制御部や加熱量制御ドライバ等とを備えている。
図4は、造形装置10の動作を示すフローチャートであり、制御部60の動作に従って造形装置10の動作を説明する。
すなわち、制御部60は、ROM及びRAMを内蔵したマイコンを中心に構成されており、マイコンがROMに記憶されたプログラムに従って動作を開始するとメインルーチンから造形処理が呼び出される。すると、制御部60は、データ格納部62に格納された造形物28の形状データを読み込み(S1)、図5に示すように、読み込んだ形状データに基づいて、造形ステージ12の上面12Bからの各棒状部材14の突出量を個別に設定し、各棒状部材14の先端部で成形型16を形成する(S2)。
具体的に説明すると、制御部60は、造形ステージ12側の外面を形成する形状データに基づいて、駆動部64へ制御信号を出力する。すると、この制御信号に従って各モータ24が作動し、各棒状部材14の平板30の高さ位置が対応する形状データの高さとなるように各棒状部材14が上昇する。
また、制御部60は、読み込んだ形状データに基づいて、各棒状部材14の平板30の傾斜方向及び傾斜角度を個別に設定し、各棒状部材14の平板30が形成する成形型16の表面を滑らかにする(S3)。
具体的に説明すると、制御部60は、造形ステージ12側の外面を形成する形状データに基づいて、角度変更部66に制御信号を出力する。すると、この制御信号に従って各マイクロモータ32Aが作動し、各棒状部材14の平板30が対応する形状データに応じた傾斜方向及び傾斜角度に傾斜して、隣接する平板30同士の段差が小さくなる。
ここで、本実施形態では、各棒状部材14のそれぞれに昇降用のモータ24を設けたが、これに限定されるものではない。
すなわち、本実施形態では、造形ステージ12の貫通穴12Aを貫通する各棒状部材14は、Oリングによって造形ステージ12との相対的な位置が維持される。このため、各棒状部材14を駆動する駆動手段を、配列された棒状部材14の一列分だけ基準台22に設け、一列分の棒状部材14の上昇が完了する度に基準台22をスライドすれば、総ての列の棒状部材14を形状データに基づいて上昇させることができる。
次に、各棒状部材14の平板30の傾斜方向及び傾斜角度を調整した状態において、制御部60は、吹付部68に制御信号を出力し、図6に示すように、固化前の樹脂36を吹付ノズル38から各棒状部材14の先端部へ向けて吹き付ける(S4:吹付工程)。
そして、例えば吹き付けた樹脂36が固化する固化時間経過するまで待機する(S5)。これにより、各棒状部材14の先端部に吹き付けられた樹脂36をフィルム状に固化し(固化工程)、各棒状部材14の先端部にフィルム40が設置された状態を形成する(フィルム設置工程)。
ここで、本実施形態では、固化前の樹脂36を吹付ノズル38から吹き付けて各棒状部材14の先端部にフィルム40を設置したが、これに限定されるものではない。例えば、各棒状部材14で形成した成形型16上に、人手によって可撓性を有するフィルム40を設置してもよい。
次に、制御部60は、造形物28の一層目を形成する形状データに基づいて、造形ユニット駆動部70へ制御信号を出力し、この制御信号に従って、図7に示すように、造形ユニット42を駆動することで、各棒状部材14先端のフィルム40の上に造形剤44を積層する(S6:造形剤積層工程)。
具体的に説明すると、制御部60は、図示しない駆動機構によって造形ユニット42を各棒状部材14が形成する成形型16に沿って駆動する。このとき、造形剤供給部から送出された造形剤44を供給手段46より各棒状部材14の先端部に供給して積層した後、この造形剤44を押付部50によって棒状部材14側へ押し付ける。これにより、各棒状部材14先端のフィルム40上に造形剤44を密着して積層する。
そして、造形物28の各層を形成する形状データに応じて造形剤44の積層が総て終了したか否かを判断する(S7)。
形状データに基づく総ての層の積層が終了していない場合には、次の層を形成するための形状データに基づいて、図8に示すように、造形剤44を積層するとともに(S6)、総ての層の積層が終了するまでステップS6及びステップS7を繰り返す。
ここで、造形剤44が熱可塑性の樹脂で構成された場合に付いて説明すると、二層目以降の造形剤44を積層する際には、造形剤44を積層する直前に下層となる造形剤44の表面を加熱手段52で加熱して軟化させる。これにより、積層された造形剤44を一体化する。
ステップS7において、形状データに応じた造形剤44の積層が総て終了し、造形物28が造形された際には、駆動部64へ制御信号を出力して、図9に示すように、総ての棒状部材14を下降する(S8)。
すると、硬化した造形物28下面のフィルム40から各棒状部材14で形成された成形型16が離型される。
ここで、熱硬化性樹脂の造形剤44を用いた場合、ステップS7において、形状データに応じた造形剤44の積層が総て終了した際に、加熱部34に制御信号を出力して各棒状部材14の先端部を規定時間加熱する。
すると、加熱部34の熱が各昇降部32を介して平板30に伝達され、平板30上に積層された造形剤44は、加熱され硬化する。これにより、硬化した造形物28を得ることができる。
(作用・効果)
以上の構成に係る本実施形態の作用について説明する。
本実施形態に係る造形装置10では、造形物28の形状データに基づいて造形ステージ12の上面12Bからの各棒状部材14の突出量を個別に設定することで、各棒状部材14の先端部で成形型16を形成している。
このため、材料費を抑えるためにステージを底上げする場合と比較して、サポート材を用いることなく、造形物28の造形ステージ側の任意の形状に対応することができる。
また、本実施形態では、各棒状部材14を長さ方向へ駆動する駆動部64を備えている。
このため、各棒状部材14をステージ側へ後退できない場合と比較して、離型が容易となる。
さらに、本実施形態では、長尺状であるとともに長さ方向に延びる連続繊維48を内部に有した造形剤44を供給する供給手段を46さらに備えている。
このため、連続繊維を有しない造形剤を用いる場合と比較して、造形物28の剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、棒状部材14の先端部に配置された造形剤44を棒状部材14に押し付ける押付部50をさらに備えている。
このため、造形剤44を棒状部材14に積層するだけの場合と比較して、成形性を向上することができる。
さらに、棒状部材14の先端部には、平板30が設けられ、平板30の傾斜角度を変更する角度変更部を備えている。
これにより、造形物28の形状に合わせて平板30の傾斜角度を変更することができる。また、隣接する棒状部材14間の段差を抑えることができるため、造形物28の表面の成形性をさらに向上することができる。
そして、本実施形態の造形装置10を用いた造形方法であって、各棒状部材14の先端部にフィルム40を設置するフィルム設置工程と、フィルム40の上に造形剤44を積層する造形剤積層工程とを備えている。
このため、材料費を抑えるためにステージを底上げする装置を用いた場合と比較して、サポート材を用いることなく、ステージ側の成形性を向上することができる。また、各棒状部材14間の隙間をフィルム40で覆うことができるので、棒状部材14の先端部に直接造形剤44を積層する場合と比較して、ステージ12側の造形物28の成形性を向上することができる。
また、フィルム設置工程は、各棒状部材14の先端部に固化前の樹脂36を吹き付ける吹付工程と、各棒状部材14の先端部に吹き付けられた樹脂36を固化してフィルム40を形成する固化工程とを備えている。
これにより、各棒状部材14の先端部を成形されたフィルム40で覆う場合と比較して、フィルム40の位置ずれを抑制することができる。また、各棒状部材14の先端部を人手によってフィルムで覆う場合と比較して、手間が省ける。
なお、本実施形態では、各棒状部材14の先端部にフィルム40を設置した後、フィルム40上に造形剤44を積層して造形物28を造形したが、これに限定されるものではなく、各棒状部材14の先端部に直接造形剤44を積層してもよい。
<第二実施形態>
図10から図13は、第二実施形態に係る造形装置10を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
本実施形態では、第一実施形態と比較して、各棒状部材14の先端部が異なる。すなわち、各棒状部材14は、図10に示すように、円筒状に形成されており、その先端を閉鎖する天面14Aは、球面状に形成されている。これにより、各棒状部材14の先端部には、球面部80が形成されている。
このような造形装置10において、造形物28を造形する際には、データ格納部62から造形物28の形状データを読み込む。そして、読み込んだ形状データに基づいて、図11に示すように、造形ステージ12の上面12Bからの各棒状部材14の突出量を個別に設定し、各棒状部材14の先端部で成形型16を形成する。
そして、造形物28の形状データに基づいて、図12に示すように、各棒状部材14の先端部に造形剤44を積層した後(FDM方式(Fused Deposition Modeling):熱溶解積層方式)、固化して造形物28を形成する。
なお、FDM方式の積層造形 (Additive Manufacturing)の例としては、ATL(Automated Tape Laying)やAFP(Automated Fiber Placement)が挙げられる。
そして、図13に示すように、総ての棒状部材14を下降することで、造形物28から各棒状部材14で形成された成形型16を離型する。
本実施形態であっても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、棒状部材14の先端が平面の場合と比較して、図10に示したように、隣接する棒状部材14間を結ぶ直線の角度Lを小さくすることができ、隣接する棒状部材14間に生ずる段差を小さくすることができる。これにより、造形物28の表面の成形性を向上する。
なお、本実施形態では、棒状部材14の横断面が円形の場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば横断面が三角形や多角形状であってもよい。
<第三実施形態>
すなわち、図14に示すように、天面14Aが六角形の棒状部材14を用いても良い。この場合、棒状部材14が円筒状に形成された場合と比較して、隣接する棒状部材14間の隙間を小さくすることができる。
<実施例>
以下に実施を示す。
なお、第一実施形態と同一又は同等部分に付いては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分に付いてのみ説明する。
(基本構成)
造形ステージ12の貫通穴12Aを貫通する棒状部材14を、上面12Bの縦方向に30本、横方向に30本配列し、各棒状部材14を昇降するアクチュエーターをそれぞれの棒状部材14に設けた。各棒状部材14は、奥行が10mm、幅が10mm、高さが300mmの四角柱形状とする。
パーソナルコンピュータ(PC)でアクチュエーターを制御し、任意の曲率を有する形状の成形型16を各棒状部材14の天面14Aで形成した。
ATL装置のロボットアームによって成形型16の成形面にUDシートを積層し、幅10mmのPA6(ナイロン6)/炭素繊維UDシートを形成した。積層後、棒状部材14を引き下げることによって、造形物28を容易に分離できた。
以上の操作によって、型を作製することなく、造形物28を得ることができた。
(面形成法)
造形ステージ12の貫通穴12Aを貫通する棒状部材14を、上面12Bの縦方向に30本、横方向に30本配列した。各棒状部材14は、任意の高さに固定することができる。奥行が10mm、幅が10mm、高さが300mmの四角柱状の棒状構造を有するアクチュエーターを30本直線状に配置した。
パーソナルコンピュータ(PC)でアクチュエーターを制御して四角柱状の棒状構造を昇降し、任意の一列の棒状部材14を下方から押し上げて、縦1列分の成形型16を形成した。これを、横方向に30回繰り返し、任意の曲率を有する形状の成形型16を各棒状部材14の天面14Aで形成した。
ATL装置のロボットアームによって成形型16の成形面にUDシートを積層し、幅10mmのPA6(ナイロン6)/炭素繊維UDシートを形成した。積層後、棒状部材14を引き下げることによって、造形物28を容易に分離できた。
以上の操作によって、型を作製することなく、造形物28を得ることができた。
(フィルム)
実施例1によって各棒状部材14の天面14Aで成形型16を形成した後、成形型16の表面を厚さ0.5mmのシリコーンゴムフィルムで覆った。造形ステージ12全体を減圧状態にして、シリコーンゴムフィルムを成形型16の凹凸形状に合わせて密着させた。
実施例1と同様に造形を行ったところ、棒状部材14の先端に由来する凹凸が抑制され、成形型16の表面をシリコーンゴムフィルムで覆わない場合と比較して、平滑な造形物28を得ることができた。
(先端平板)
実施例1の棒状部材14の先端に、アクチュエーターによって傾斜角度を任意に設定可能な平板30を設置した。各棒状部材14で形成した成形型16の形状に沿うように、棒状部材14先端の平板30の傾斜角度を調整した。
実施例1と同様に造形を行ったところ、棒状部材14の先端に由来する凹凸が解消された平滑な造形物28を得ることができた。
(熱硬化樹脂)
実施例1の造形ステージ12及び棒状部材14の先端にヒータを埋め込んだ。
棒状部材14の先端部で成形型16を形成し、実施例1のUDシートの代わりに、熱硬化性プリプレグ(エポキシ)を積層した。
熱硬化性プリプレグ(エポキシ)を積層した後、造形物が130℃となるように各ヒータを加熱し、2時間反応させた。これにより、熱硬化性CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)部材を得ることができた。
(強化繊維無し)
実施例1によって棒状部材14の先端部で成形型16を形成した後に、FDM方式のノズル(φ0.4mm)でABS樹脂を成形型16の表面に積層した。
ABS樹脂積層後、棒状部材14を引き下げることによって、造形物28を容易に分離できた。
以上の操作によって、サポート材を用いることなく、造形物28を得ることができた。
10 造形装置
12 造形ステージ
12B 上面
14 棒状部材
16 成形型
24 モータ
24A 回転軸
26 ナット部
28 造形物
30 平板
32A マイクロモータ
32B 雄ネジ
32C ナット
34 加熱部
36 樹脂
38 吹付ノズル
40 フィルム
44 造形剤
46 供給手段
48 連続繊維
50 押付部
52 加熱手段
60 制御部
62 データ格納部
64 駆動部
66 角度変更部
68 吹付部
70 造形ユニット駆動部

Claims (9)

  1. 造形ステージと、
    該造形ステージを貫通し、先端部が前記造形ステージ上に配列される複数の棒状部材と、
    造形物の形状データに基づいて前記造形ステージの上面からの各棒状部材の突出量を個別に設定し、各棒状部材の先端部で成形型を形成する型形成手段と、
    各棒状部材の先端部に造形物を形成する造形剤を積層する積層手段と、
    を備えた造形装置。
  2. 前記型形成手段は、各棒状部材を長さ方向へ駆動する駆動部を有する請求項1記載の造形装置。
  3. 長尺状であるとともに長さ方向に延びる連続繊維を内部に有した前記造形剤を前記積層手段に供給する供給手段をさらに備えた請求項1又は請求項2記載の造形装置。
  4. 前記棒状部材の先端部に配置された前記造形剤を前記棒状部材に押し付ける押付部をさらに備える請求項3記載の造形装置。
  5. 前記棒状部材の先端部は、球面状に形成されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の造形装置。
  6. 前記棒状部材の先端部には、平板が設けられ、該平板の傾斜角度を変更する角度変更部を備えている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の造形装置。
  7. 前記造形剤は、熱硬化性樹脂であり、前記棒状部材は、先端部を加熱する加熱部を備えている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の造形装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の造形装置を用いた造形方法であって、
    各棒状部材の先端部にフィルムを設置するフィルム設置工程と、
    前記フィルムの上に前記造形剤を積層する造形剤積層工程と、
    を備えた造形方法。
  9. 前記フィルム設置工程は、
    各棒状部材の先端部に固化前の樹脂を吹き付ける吹付工程と、
    各棒状部材の先端部に吹き付けられた樹脂を固化して前記フィルムを形成する固化工程と、
    を備える請求項8に記載の造形方法。
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