JP2020029755A - 注入器 - Google Patents
注入器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020029755A JP2020029755A JP2018157650A JP2018157650A JP2020029755A JP 2020029755 A JP2020029755 A JP 2020029755A JP 2018157650 A JP2018157650 A JP 2018157650A JP 2018157650 A JP2018157650 A JP 2018157650A JP 2020029755 A JP2020029755 A JP 2020029755A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tube
- injector
- washer
- repair material
- connection port
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Abstract
【課題】流動性補修材に対してより強い圧力をかけて補修対象内へと流入させることができ、従来よりも使い勝手のよい注入器を提供する。【解決手段】流動性補修材の供給源に接続される接続口と、補修対象に対して流動性補修材を注入する注入口と、前記接続口と前記注入口との間を接続する流路の少なくとも一部を形成し、前記接続口から供給される流動性補修材によって膨張するように構成された膨張部と、前記膨張部よりも硬質の材料で形成されており、前記膨張部の周囲を密閉して覆う密閉殻と、を備えた。【選択図】図1
Description
本発明は、例えばコンクリート構造物や壁等に発生したクラック等の補修対象に流動性補修材を注入するための注入器に関するものである。
コンクリート構造物等において内部まで進展したクラックを補修する場合、接着剤等の流動性補修材を外表面のクラック開口から内部まで行き渡らせるには、流動性補修材に所定の圧力をかけて注入する必要がある。
このような接着剤の注入作業には特許文献1で示されるような注入器が用いられる。具体的にこの注入器は、接着剤の供給源と接続される接続口と、接着剤を補修対象に対して注入する注入口と、接続口と注入口との間の流路を形成する軟質樹脂で形成された円筒状のチューブと、を備えている。この注入器は、補修対象に対して軸方向がほぼ垂直となるように取り付けられ、接続口から接着材を供給することで、チューブが半径方向に膨張するように構成されている。このチューブの復元力によって接着剤に対してじっくりと圧力をかけることにより、クラック内に接着剤を流入させている。
しかしながら、上記のような注入器ではチューブの復元力のみで接着剤を加圧しているので、十分な圧力が接着剤にかけられていないことがある。また、チューブは軟質樹脂材で形成されているので、接着剤の注入時にチューブが曲がるなどして使いにくい場合がある。加えて、チューブ内に十分な量の接着剤が蓄えられた状態では補修対象から離れた位置に多量の接着剤が存在することで重心が高い位置になってしまう。このため、注入器が補修対象に取り付けられている点にかかるモーメントが大きくなってしまい、剥がれ落ちてしまいやすい。
本発明は上述したような問題に鑑みてなされたものであり、流動性補修材に対してより強い圧力をかけて補修対象内へと流入させることができ、従来よりも使い勝手のよい注入器を提供する。
すなわち、本発明に係る注入器は、流動性補修材の供給源に接続される接続口と、補修対象に対して流動性補修材を注入する注入口と、前記接続口と前記注入口との間を接続する流路の少なくとも一部を形成し、前記接続口から供給される流動性補修材によって膨張するように構成された膨張部と、前記膨張部よりも硬質の材料で形成されており、前記膨張部の周囲を密閉して覆う密閉殻と、を備えたことを特徴とする。
このようなものであれば、前記接続口から流動性補修材を膨張部内に流入させて膨張させることにより生じる復元力と、前記膨張部が膨張することにより前記密閉殻との間にある気体が圧縮されることにより生じる復元力によって流動性補修材を注入口側へと加圧することができる。このため、従来よりも高い圧力を流動性補修材にかける事が可能となるので、例えばクラックの奥底まで十分に流動性補修材を供給することが可能となる。また、気体が圧縮されることによる復元力だけで流動性補修材を押圧するように構成すると、外気温の高低によって気体の膨張量、収縮量が変化してしまい流動性補修材が押圧される量が大きく変化する可能性がある。本発明では膨張部が縮もうとする復元力でも流動性補修材を押圧できるので環境温度の影響を受けにくい。
また、気体の圧縮による復元力を利用できるので、膨張部の高さ寸法を大きくしなくても十分な圧力で流動性補修材を補修対象内へ押し込むことができる。このため、補修対象から離れた位置に多量の流動性補修材が貯留され、重心が高い位置にならないようにできる。したがって、補修対象に対して貼り付けられている注入器が剥がれ落ちにくくすることができる。
さらに、前記膨張部の外側に当該膨張部よりも硬質の材料で形成された前記密閉殻が存在するので、前記接続口から流動性補修材を前記膨張部に供給する際に曲がりにくくすることができる。このため、流動性補修材の供給作業を行いやすい。
加えて、前記接続口から前記膨張部を経由して前記注入口に至る流路を途中で分岐させる必要がないので、分岐構造を有するものに比べて流動性補修材に空気溜まり等が含まれてしまうエア噛みが発生しにくい。このため、補修品質を高く保ちやすい。
前記膨張部が流入する流動性補修材によって十分に膨張して、膨張部自体の復元力と気体が圧縮されることによる復元力が流動性補修材に対して所定量以上発生するようにするには、使用前の状態において、前記膨張部の外表面と前記密閉殻の内表面との間が離間しており、前記膨張部と前記密閉殻との間に気体が封入された密閉空間が形成されているものであればよい。
簡素な構成で前記膨張部を形成するには、ゴム又は軟質樹脂材で形成されたチューブであり、半径方向に対して膨張可能に構成されていればよい。
前記膨張部内の流動性補修材に各復元力により加圧されても前記接続口から逆流するのを防ぎ、前記注入口へと押圧されるようにするには、基端側に前記接続口が形成され、先端側に前記膨張部に対して流動性補修材を流入させるスリットが形成された逆止弁をさらに備えたものであればよい。
前記逆止弁から前記膨張部に対してスムーズに流動性補修材を供給できるようにするとともに、前記膨張部が膨張しても前記密閉殻がほとんど変形しないようにして気体が十分に圧縮されるようにするには、前記逆止弁が収容される収容部と、前記密閉殻とが硬質樹脂材により形成された本体を備えたものであればよい。
前記膨張部が膨張することにより生じる復元力をさらに大きくできるようにするには、前記チューブが軸方向に予め伸ばされた状態で前記本体に固定されていればよい。
前記膨張部が膨張し、前記密閉空間内の圧力が上昇しても前記密閉殻が十分な耐圧を発揮できるようにするには、前記密閉殻が、概略球体状に形成されていればよい。
装置全体の高さ寸法を小さくできるとともに、使用時においてもその重心が補修対象に近接させることができるようにするには、補修対象に対して固定される座金をさらに備え、前記密閉殻に前記注入口が形成されており、前記座金が前記密閉殻の前記注入口の周囲に取り付けられるものであればよい。
このように本発明に係る注入器によれば、前記膨張部が膨張することによる復元力と、前記膨張部と前記密閉殻との間の気体が圧縮されることによる復元力により流動性補修材に対して圧力をかけて注入することが可能となる。このため、従来よりも大きな圧力で流動性補修材を加圧することができるとともに、装置自体もコンパクトに形成することができる。したがって、注入時においても装置の重心を補修対象に対して近接させることができ、装置が取り付けられている点にかかるモーメントを小さくできる。このため、作業途中で装置が剥がれ落ちてしまうのを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態に係る注入器100について図1乃至図5を参照しながら説明する。
本実施形態の注入器100は、土木工事等においてコンクリート構造物C等に生じた補修対象であるクラックAOに流動性補修材として接着剤Lを注入する補修作業に用いられる接着剤Lの注入器100である。より具体的には図1の断面図に示すようにこの注入器100は、コンクリート構造物CにおいてクラックAOが外表面に開口している部分に固定されて、接着剤Lの供給源であるグリスガン等の仲介をする。そして、この注入器100を構成する部品は金属を使用せずに樹脂により形成されており、使用後は分別等を行うことなくそのまま全体を廃棄できるようにしてある。
この注入器100は、クラックAOのあるコンクリート構造物Cに対してパテ等の固定剤により取り付けられる硬質樹脂で形成される薄板円盤状の座金1と、この座金1に対して固定される硬質樹脂で形成された本体2と、を備えている。
本体2は、流動性補修材の供給源であるグリスガン等に接続される基端側と、座金1に取り付けられる先端側を有している。図2に示すように本体2の基端側は概略円筒状に形成されており、その内部に逆止弁3が収容される収容部21が形成されている。また、本体2の基端側は概略球殻状に形成されており、内部に接着剤Lが流入することにより膨張する膨張部であるチューブ4が収容される密閉殻22が形成されている。この本体2は透光性を有するポリプロピレン等の硬質樹脂で形成されており。接着剤Lの注入時に変形が実質的に生じないように構成されている。また、本体2は透光性を有しているため特にチューブ4の膨張状態を作業者は目視で確認できる。
本体2は、図1及び図3に示すように基端側がほぼ同一形状の第1要素2Aと第2要素2Bとを逆止弁3及びチューブ4を収容した状態で組み合わせ、超音波溶着により組み立てられる。このため、第1要素2Aと第2要素2Bは超音波溶着されるフランジ部分を開口側のほぼ全周に渡って形成されている。このようにして組み立てることにより、使用前の状態においてチューブ4の外表面と密閉殻22の内表面との間を離間させて、チューブ4と密閉殻22との間に気体が封入された密閉空間5が形成される。
逆止弁3は、図1及び図3に示すように基端側にグリスガン等の先端が差し込まれる接続口P1が形成されており、先端側にチューブ4の基端側へ接着剤Lを供給するスリットが形成されている。逆止弁3の先端側の側面部は収容部21の内周面によりスリットを閉塞する方向に押圧されるように構成されている。したがって、接続口P1を介してグリスガンが差し込まれない場合や、注入圧がかからない場合にはスリットは開放されない。このため、グリスガンが接続口P1から外された状態では、逆止弁3のスリットは閉塞された状態になり、接続口P1から接着剤Lが逆流するのが防がれる。
チューブ4は、図1及び図3に示すように基端側と先端側とが概略円錐台形状に形成されており、密閉殻22の天頂部分にそれぞれ係合するように取り付けられる。第1実施形態ではチューブ4の先端側の一部が密閉殻22の外側へと露出し、補修対象に対して接着剤Lを注入する注入口P2を形成する。チューブ4の両端にある円錐台形状部分の側面部は、第1要素2A及び第2要素2Bのそれぞれに押し潰されてシールが形成してある。
また、チューブ4の中央部については円筒状に形成されており、図4に示すように接着剤Lが流入した場合に、半径方向外側に対して膨張可能に構成されている。すなわち、チューブ4はエラストマー剤等の軟質樹脂材で形成されており、接着剤Lの注入時に膨張し、その復元力によって内部に貯留されている接着剤Lを加圧する。また、第1実施形態ではチューブ4を予め軸方向に対して伸ばした状態で本体2に対して取り付けて固定されている。このようにすることで、チューブ4が膨張した際に発生する復元力をさらに大きくしている。また、予めチューブ4を伸ばしていることにより、内部に接着剤Lが存在しない状態でも負荷を発生させることができる。また、使用前におけるチューブ4内の貫通穴の容積を小さくし、接着剤Lを注入する際に発生するエア噛み量を微小化できる。このようにエア噛み量が非常に小さいので注入器100の取付向けには規制が存在せず、任意の方向に取り付ける事が可能となる。また、エア噛み量が小さいので、充填時にクラックAO内にエアーが入りにくく、工事の品質を高く保つ事が可能となる。
さらに、密閉殻22とチューブ4との間に形成されている密閉空間5内では、図4に示すようにチューブ4が膨張した場合には、内部の気体が圧縮される。このため、チューブ4はこの圧縮された気体の復元力によって半径方向内側へと押圧される。すなわち、第1実施形態の注入器100では接着剤Lの注入時において内部にある接着剤Lは、チューブ4が縮もうとする復元力と、密閉空間5内の圧縮された気体が膨張しようとする復元力の2つの力で加圧される。
座金1は、中央部に貫通孔が形成された薄円板部と、その貫通孔の周囲を囲うとともに薄円板部の上面に対して垂直に突出した突条11部とからなる。前記薄板円板部の下面外周部は、図1に示すようにクラックAOの開口している周囲の壁面に固定材Fにより粘着されて固定される。この固定材Fは圧縮又は引っ張り方向には強い粘性を示すが、せん断方向には弱い粘性を示すためクラックAO内に接着剤Lを注入した後で注入器100を取り外す際には、壁の表面に沿った方向に移動させることで容易に取り外すことができる。座金1の外周部には固定材Fが下面側から上面側へと流通する流通口が4つ形成されており、図1に示すように固定時において座金1の下面と上面とが固定剤により埋められるようにしてある。
本体2の密閉殻22の先端部と、座金1の突条11部との間にはそれぞれの円周方向の回転を規制する係合構造6が形成されている。第1実施形態では係合構造6は、密閉殻22の先端側において半径方向に突出する4つの係合凸部61と、座金1の突条11において半径方向に切り欠かれた係合凹部62と、を備えたものである。係合凸部61と係合凹部62が係合し合うことにより、座金1に対して本体2が円周方向に対して回転させないようにできる。このため、チューブ4の先端部が座金1に対して擦れてシールが破れてしまうといった不具合が発生するのを防ぐことができる。
図1に示すように密閉殻22の先端側に露出したチューブ4の先端部と座金1の上面との間に挟み込まれる円板状のSリング7がさらに設けられている。このSリング7は、本体2との間に座金1を挟んだ状態で超音波溶接されて固定される。すなわち、第1実施形態の注入器100は使用前の状態でも本体2と座金1が一体化されている。
このように構成された第1実施形態の注入器100によれば、クラックAO内の抵抗により押し戻される接着剤Lによってチューブ4を膨張させ、チューブ4が縮もうとする復元力により接着剤Lを加圧することができる。また、チューブ4が膨張すると密閉殻22との間の密閉空間5内に存在する気体が圧縮されるので、気体が膨張しようとする復元力によりさらに接着剤Lを加圧することができる。これらのことから従来よりも大きな圧力で接着剤Lを押圧し、注入口P2からクラックAO内へと注入することができる。ここで、密閉殻22は球状に形成されており、高耐圧を実現しているため、密閉空間5内の気体の圧力が上昇しても破損することを防ぐことができる。
また、本体2は透光性を有しているので、チューブ4内に貯留されている接着剤Lの量や各復元力による接着剤Lの加圧状態を目視で確認できる。
さらに、平板状の座金1に対して近接してチューブ4及び密閉殻22が配置されているので、接着剤Lの注入時にチューブ4が膨張しても注入器100の重心を補修対象の近傍に保ち続けることができる。また、接着剤Lが導入されていない場合でも本体部2が座金1に対して近接して設けられているので、補修作業の準備段階において注入器100全体を固定材Fでとめた場合、固定材Fが硬化するまでの間でも剥がれ落ちにくくすることができる。このため、従来のように座金だけを予め補修対象につけて固定材Fが硬化するまで待った後で本体を取り付ける必要がなく、準備作業の工程を減らして作業性を向上させることができる。
第1実施形態の注入器100は分岐構造を有していないので、装置全体をコンパクトに構成することができる。特に第1実施形態では本体2の密閉殻22の直径と、座金1の直径とは、ほぼ同じに構成されているので、補修対象に取り付けるのに必要な面積は座金1の面積に限定できる。このため、補修対象において複数のクラックAOが存在していたとしても複数の注入器100を干渉させることなく、容易に設置することができる。
また、第1実施形態の注入器100は分岐構造を有しておらず、接続口P1からチューブ4を経由して注入口P2へと至る接着剤Lの流路が一直線上に形成されているので、エア噛みが発生しにくい。このため、補修品質を高いものにしやすい。
加えて、チューブ4全体が本体2内に完全に収容されているので、チューブ4が膨張した際に破損したとしても、接着剤L等が外部に漏れてしまうのを防ぐ保護機能も発揮できる。
次に第2実施形態の注入器100について図5乃至図7を参照しながら説明する。なお、第1実施形態で説明した部材に対応する部材には同じ符号を付すこととする。
第2実施形態の注入器100は、本体2と座金1との間に形成されている係合構造6が第1実施形態とは異なっている。
すなわち、図5に示すように第2実施形態ではチューブ4が本体2内に収容されており、Sリング7を介さずに本体2に対して座金1が直接取り付けられる。また、第2実施形態ではチューブ4の先端部の面を座金1の突条により押しつぶしてSリング7と同様にパッキンとして作用させている。
また、係合構造6は、本体2の先端側のフランジ面63において軸方向に突出する4つの係合凸部61と、座金1の薄円板部において軸方向に形成された貫通孔である4つの係合孔部64と、で構成されている。図6に示すように各係合孔部64に各係合凸部61を差し込んだ状態で係合凸部61を軸方向に押し潰してリベットして作用させる。なお、係合凸部61の形状は円筒状のものを示しているが半円筒形状等様々な形状であってもよいし、係合凸部61の全体を潰すのではなく、一部分を潰すようにしてもよい。また、係合凸部61と係合孔部64の嵌め合いを調整してはめ殺しにしてもよい。
また、第2実施形態の座金1の天面には図7に示すように中央の貫通穴の周囲と、4つの係合孔部64の周囲に円環状の突条11が形成してある。すなわち、図6に示すように本体2に対して座金1を取り付けた場合、本体2のフランジ面と座金1のフランジ面との間に所定の隙間が形成される。
加えて固定材Fが流通する4つの外周側流通孔12と4つの内周側流通孔13を座金1は備えている。外周側流通孔12及び内周側流通孔13は座金1の厚み方向に貫通するように設けられており、天面側が底面側よりも直径が大きくなるようにテーパが切ってある。したがって、固定材Fにより外出側流通孔12及び内周側流通孔13が塞がれた状態でくさびとして作用させることができる。さらに、座金1は天面側の外周縁14が所定量盛り上げており、突条11と外周縁14との間に固定材Fが滞留できる凹部が形成される。外周縁の内側のエッジについては角を落とし、C面を形成して、外周縁14が固定材F内に埋もれた状態でくさびとして作用するようにしてもよい。
このように座金1が構成されているので、座金1をパテ等の固定材Fにより取り付けて、押し付けていくと、座金1の内周側流通孔13を介して固定材Fの一部は座金1の天面へと溢れ出てくる。この際、内周側流通孔13は本体2のフランジ面63に対向しているので、固定材Fはフランジ面63に当たって遮られ、流れ座金1の内周側流通孔13を塞ぐように広がって流れていく。この結果、座金1は固定材Fに対してくさび状に食い込んだ状態になるので強く固定できる。
このような第2実施形態の注入器100であれば密閉殻22内にチューブ4をより密閉して収容することができ、第1実施形態と同様にチューブ4が接着剤Lにより膨張した場合には、チューブ4が縮もうとする復元力と、密閉空間5内で圧縮された気体が膨張しようとする復元力により、内部の接着剤Lを加圧し、クラックAO内へと流入させることができる。
その他の実施形態について説明する。
前記実施形態では補修対象はクラックAOであったが、その他の補修対象に本発明を用いても構わない。また、流動性補修材の一例として接着剤Lを挙げたが、例えば、コーキング材等のその他のものにも本発明の流動性補修材注入器100は用いることができる。また、流動性補修材供給源はグリスガンに限られるものではなく、例えばシリンジ等により人力で補修対象内に流動性補修材を注入するようにしてもよい。
各実施形態では膨張部としてチューブ4を例示したが、その他の形状であってもよい。また、密閉殻22の形状も球状に限られるものではなく、円筒状、直方体状等様々な形状であっても構わない。チューブ4の材質についてはエラストマー等の軟質樹脂だけでなく、天然ゴム等で形成しても構わない。
密閉殻22の外側面と座金1との間を超音波溶着により固定するのではなく、例えば密閉殻22と座金1との間に雄ねじと雌ねじを形成して螺合させるようにしてもよい。
第1実施形態では、逆止弁3とチューブ4とをそれぞれ別の部材として形成していたが、これらを一体化して成形しても構わない。また、本体と座金を一体に成形してもよい。すなわち、第1要素及び第2要素のそれぞれに座金の半分ずつをそれぞれ一体化させた形状としてもよい。
密閉殻22の耐圧を向上させるために密閉殻22の内表面又は外表面に補強リブを形成しても構わない。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形や実施形態の組み合わせを行っても構わない。
100・・・注入器
1 ・・・座金
11 ・・・突条
12 ・・・流通孔
2 ・・・本体
21 ・・・収容部
22 ・・・密閉殻
3 ・・・逆止弁
4 ・・・チューブ(膨張部)
5 ・・・密閉空間
6 ・・・係合構造
61 ・・・係合凸部
62 ・・・係合凹部
63 ・・・フランジ面
64 ・・・係合孔部
1 ・・・座金
11 ・・・突条
12 ・・・流通孔
2 ・・・本体
21 ・・・収容部
22 ・・・密閉殻
3 ・・・逆止弁
4 ・・・チューブ(膨張部)
5 ・・・密閉空間
6 ・・・係合構造
61 ・・・係合凸部
62 ・・・係合凹部
63 ・・・フランジ面
64 ・・・係合孔部
Claims (8)
- 流動性補修材の供給源に接続される接続口と、
補修対象に対して流動性補修材を注入する注入口と、
前記接続口と前記注入口との間を接続する流路の少なくとも一部を形成し、前記接続口から供給される流動性補修材によって膨張するように構成された膨張部と、
前記膨張部よりも硬質の材料で形成されており、前記膨張部の周囲を密閉して覆う密閉殻と、を備えたことを特徴とする注入器。 - 使用前の状態において、前記膨張部の外表面と前記密閉殻の内表面との間が離間しており、前記膨張部と前記密閉殻との間に気体が封入された密閉空間が形成されている請求項1記載の注入器。
- 前記膨張部が、ゴム又は軟質樹脂材で形成されたチューブであり、半径方向に対して膨張可能に構成されている請求項1又は2記載の注入器。
- 基端側に前記接続口が形成され、先端側に前記膨張部に対して流動性補修材を流入させるスリットが形成された逆止弁をさらに備えた請求項1乃至3いずれかに記載の注入器。
- 前記逆止弁が収容される収容部と、前記密閉殻とが硬質樹脂材により形成された本体を備えた請求項4記載の注入器。
- 前記チューブが軸方向に予め伸ばされた状態で前記本体に固定されている請求項5記載の注入器。
- 前記密閉殻が、概略球体状に形成されている請求項1乃至6いずれかに記載の注入器。
- 補修対象に対して固定される座金をさらに備え、
前記密閉殻に前記注入口が形成されており、前記座金が前記密閉殻の前記注入口の周囲に取り付けられる請求項1乃至7いずれかに記載の注入器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018157650A JP2020029755A (ja) | 2018-08-24 | 2018-08-24 | 注入器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018157650A JP2020029755A (ja) | 2018-08-24 | 2018-08-24 | 注入器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020029755A true JP2020029755A (ja) | 2020-02-27 |
Family
ID=69624017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018157650A Pending JP2020029755A (ja) | 2018-08-24 | 2018-08-24 | 注入器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020029755A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001219112A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-08-14 | Sho Bond Constr Co Ltd | 接着剤注入装置及び接着剤注入方法 |
US20110277413A1 (en) * | 2010-05-13 | 2011-11-17 | Emmons Peter H | System and method for leaking crack repair |
JP2015224419A (ja) * | 2014-05-26 | 2015-12-14 | システム技建株式会社 | 充填材注入器 |
-
2018
- 2018-08-24 JP JP2018157650A patent/JP2020029755A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001219112A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-08-14 | Sho Bond Constr Co Ltd | 接着剤注入装置及び接着剤注入方法 |
US20110277413A1 (en) * | 2010-05-13 | 2011-11-17 | Emmons Peter H | System and method for leaking crack repair |
JP2015224419A (ja) * | 2014-05-26 | 2015-12-14 | システム技建株式会社 | 充填材注入器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2783972B2 (ja) | 隙間に密封材を注入する装置および方法 | |
US2819099A (en) | Flange union fitting with contractible lined wedge | |
JP5117953B2 (ja) | 高圧医療ホース用結合ソケット | |
KR100348850B1 (ko) | 이탈방지파이프이음매 | |
US4211259A (en) | Plastic tube | |
US9897126B2 (en) | Sealing plug for closing holes in walls and the like | |
US6481761B2 (en) | Frusto-conical seal fitting | |
JP2020029755A (ja) | 注入器 | |
JP5607448B2 (ja) | 弁、弁装着構造および鉄筋連結装置 | |
KR20090008174U (ko) | 균열 보수용 패커조립체 | |
US4083584A (en) | Apparatus for securing a flange ferrule to the end of a flexible tube, particularly a shower tube | |
JP2023166595A (ja) | 注入器 | |
JP6782014B2 (ja) | 逆止弁、及び、流動性補修材注入器 | |
JP7127898B1 (ja) | 注入ノズル用シールドキャップおよび注入装置 | |
JP6021266B2 (ja) | 流動性補修材注入器 | |
JP6964940B2 (ja) | コンクリート剥落防止工法 | |
JP3859125B2 (ja) | スリーブ型管継手 | |
JP2008178770A (ja) | 接着剤注入パイプ | |
KR200424711Y1 (ko) | 윤활제 저장부를 구비하는 실링재 | |
KR100750044B1 (ko) | 파이프 이음관 | |
KR102368137B1 (ko) | 그라우팅 시공용 공압 패커 | |
KR200424916Y1 (ko) | 파이프 이음관 | |
KR200341420Y1 (ko) | 체크밸브 | |
EA029398B1 (ru) | Гидравлический клапан для гидравлически расширяемой опоры | |
JP2015224419A (ja) | 充填材注入器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211228 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211228 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220621 |