以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の実施例1に係る車両用冷却装置の電子制御装置100が搭載された車両10の概略構成図である。車両10は、エンジン12、蓄電池14、パワーコントロールユニット16(以下、PCU16という)、トランスアクスル24、駆動輪22、および電子制御装置100を備える。
エンジン12は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関にて構成されている。
蓄電池14は、例えばリチウムイオン組電池やニッケル水素組電池などの充放電可能な2次電池である。蓄電池14は、第1電動機MG1或いは第2電動機MG2で発電された電力をPCU16経由で蓄電したり、第1電動機MG1或いは第2電動機MG2を駆動するための電力をPCU16経由で供給したりする。蓄電池14は、停車中に外部給電可能とされている。外部給電とは、蓄電池14の車両10外への電力の供給(放電)のことで、例えばV2H(Vehicle to Home)のように車両10に設けられた不図示のコンセントに接続された電気ケーブルを介して蓄電池14に蓄えられた電力を家庭内の電力系統に供給する場合である。
PCU16は、第1電動機MG1或いは第2電動機MG2で発電された交流電力を直流電力に変換して蓄電池14に供給することで蓄電池14に蓄電する。PCU16は、蓄電池14からの直流電力を交流電力に変換して第1電動機MG1或いは第2電動機MG2に供給することでそれらを駆動する。蓄電池14が停車中に外部給電している場合において、PCU16は、蓄電池14から直流電力が供給され、それを必要に応じて交流電力に変換して車両外の機器、例えば家庭内の電力系統に供給する。蓄電池14が停車中に外部給電している場合、その外部給電に伴って蓄電池14およびPCU16が発熱する。
トランスアクスル24は、第1電動機MG1、第2電動機MG2、動力分配機構18、および減速機20を備える。動力分配機構18は、例えばエンジン12が出力した駆動力を減速機20経由で駆動輪22へ伝達する経路と第1電動機MG1へ伝達する経路とにより伝達する動力を分配する機能を有する。第1電動機MG1および第2電動機MG2は発電機能をも有する所謂モータジェネレータであるが、動力分配機構18の差動状態を制御するための差動用電動機として機能する第1電動機MG1は、反力を発生するためのジェネレータ機能(発電機機能)を少なくとも備える。そして、駆動輪22に動力伝達可能に連結された第2電動機MG2は、走行用の駆動力源として駆動力を出力する走行用電動機として機能するためモータ機能(電動機機能)および車両10の運動エネルギーを電力に変換する回生機能(発電機機能)を備える。
電子制御装置100は、ECU(Electronic control unit)とも呼ばれ、CPU、RAM、ROM、および入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUがRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、車両10の各種装置を制御する。なお、電子制御装置100は、本発明における「制御装置」に相当する。
電子制御装置100には、蓄電池温度センサ36で検出された蓄電池14の温度である蓄電池温度Tbat(℃)が入力され、PCU温度センサ56で検出されたPCU16の温度であるPCU温度Tpcu(℃)が入力される。また、電子制御装置100には、蓄電池14の充電状態(充電容量)SOC(%)が入力される。電子制御装置100からは、制御指令信号がエンジン12、およびPCU16に出力され、エンジン12の運転制御やPCU16を介した第1電動機MG1および第2電動機MG2の運転制御およびPCU16を介した蓄電池14の外部給電制御が行われる。
図2は、車両10に備えられた車両用冷却装置80の各冷却ユニットの概略構成および各冷却ユニットを制御する電子制御装置100の制御系統の要部を説明する機能ブロック線図である。
まず、図2に基づいて車両用冷却装置80の各冷却ユニットの概略構成を説明する。車両用冷却装置80は、蓄電池14に対する蓄電池用冷却ユニット30、PCU16に対するPCU用冷却ユニット40、およびトランスアクスル24に対するT/A用冷却ユニット60を備える。
蓄電池用冷却ユニット30は、ケース32、ファン34、蓄電池温度センサ36、および空気温度センサ38を備える。ケース32は、その内部に蓄電池14、ファン34、蓄電池温度センサ36、および空気温度センサ38を収容している。ケース32の一端部側には吸引口32aが設けられ、他端部側には排出口32bが設けられている。ケース32の内部であって蓄電池14と吸引口32aとの間には、ケース32外の空気を吸引口32aから取り込んで蓄電池14に送風するファン34が設けられている。蓄電池温度センサ36は、蓄電池温度Tbatを検出するために蓄電池14に一体的に設けられている。空気温度センサ38は蓄電池14の冷却後の空気温度Tair(℃)を検出するために蓄電池14と後述の第1熱交換器70との間に設けられている。電子制御装置100からの制御指令信号に基づいてファン34が作動すると、矢印F1で示すように吸引口32aから取り込まれた空気が蓄電池14を冷却し、蓄電池14で発生した熱が空気とともに排出口32bから排出される。蓄電池用冷却ユニット30の冷媒は、吸引口32aから取り込まれた空気である。
PCU用冷却ユニット40は、PCU16に液状冷媒を流す流路42、第1熱交換器70、第2熱交換器72、第3熱交換器74、電動ポンプ50、ファン44、PCU温度センサ56およびLLC温度センサ58を備える。PCU用冷却ユニット40の液状冷媒は、例えばエチレングリコール等が添加された冷却水であるLLC(Long Life Coolant)であり、以下この冷却水を冷媒LLC1という。熱交換器である第1熱交換器70、第2熱交換器72、および第3熱交換器74は、例えば温度の異なる流体(冷媒)同士の間や温度の異なる流体と物体との間で直接的または間接的な接触によって熱の交換を行う装置であって、温度の高い流体(または物体)から温度の低い流体(または物体)へ熱が移動させられる。流路42は、後述の第1切替弁52により第1分岐流路42aまたは第2分岐流路42bに切り替えられ、切替後、第1分岐流路42aおよび第2分岐流路42bは合流している。流路42は、後述の第2切替弁54により第3分岐流路42cまたは第4分岐流路42dに切り替えられ、切替後、第3分岐流路42cおよび第4分岐流路42dは合流している。第2分岐流路42bは第1分岐流路42aに対するバイパス流路として機能し、第4分岐流路42dは第3分岐流路42cに対するバイパス流路として機能している。第1切替弁52および第2切替弁54は、例えばソレノイドバルブであり、電子制御装置100からの制御指令信号により切替制御が行われる。
電動ポンプ50から流路42に送り出された冷媒LLC1は、PCU16を冷却した後、第1切替弁52により矢印F3に示す第1分岐流路42aまたは矢印F4に示す第2分岐流路42bに流される。第2分岐流路42bに冷媒LLC1が流された場合には、PCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1と蓄電池14を冷却した後の空気との間で熱交換器70により熱交換される。蓄電池14を冷却した後の空気温度Tairが第2分岐流路42bに流された冷媒LLC1の温度であるLLC温度Tllc1(℃)よりも高い場合には、冷媒LLC1が加温される。例えば、第3熱交換器74によりPCU用冷却ユニット40の加温された冷媒LLC1からT/A用冷却ユニット60の後述する液状冷媒ATF(Automatic Transmission Fluid)へ熱が移動させられて冷媒ATFの加温に利用される。蓄電池14を冷却した後の空気温度Tairが第2分岐流路42bに流された冷媒LLC1の温度であるLLC温度Tllc1よりも低い場合には、冷媒LLC1が冷却される。この冷却された冷媒LLC1は、例えばPCU16に流されてPCU16の冷却に利用される。なお、PCU用冷却ユニット40の冷媒温度である「LLC温度Tllc1」が、本発明における「PCU用冷却ユニットの冷媒温度」に相当する。
第1分岐流路42aまたは第2分岐流路42bに流された冷媒LLC1は、第2切替弁54により矢印F5に示す第3分岐流路42cまたは矢印F6に示す第4分岐流路42dに流される。第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流された場合には、冷媒LLC1は第2熱交換器72により冷却される。具体的には、第2熱交換器72ではファン44により送風された空気と冷媒LLC1との間で熱交換されることで冷媒LLC1が冷却される。第3分岐流路42cまたは第4分岐流路42dに流された冷媒LLC1は、電動ポンプ50により第3熱交換器74に流される。第3熱交換器74では、PCU用冷却ユニット40とT/A用冷却ユニット60との間で熱交換される。具体的には第3熱交換器74では、冷媒LLC1とT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFとの間で熱交換される。第3熱交換器74を通過した冷媒LLC1は、PCU16に還流させられる。
PCU温度センサ56は、PCU温度Tpcuを検出するためにPCU16に一体的に設けられている。LLC温度センサ58はPCU16の冷却後のLLC温度Tllc1を検出するためにPCU16と第2熱交換器72との間、好適にはPCU16と第1切替弁52との間の流路42に設けられている。ファン44の作動、第1切替弁52、第2切替弁54、および電動ポンプ50の作動は、電子制御装置100からの制御指令信号に基づいて制御される。ファン44が作動し、電動ポンプ50が作動し、且つ第2切替弁54により第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流されると、PCU用冷却ユニット40内の流路42を冷媒LLC1が循環してPCU16が冷却される。
T/A用冷却ユニット60は、トランスアクスル24に冷媒であるATFを流す流路62、電動ポンプ64、およびATF温度センサ66を備える。矢印F7に示すように電動ポンプ64から流路62に送り出された冷媒ATFはトランスアクスル24内の第1電動機MG1および第2電動機MG2等を冷却する。トランスアクスル24内の冷却後、T/A用冷却ユニット60とPCU用冷却ユニット40との間で第3熱交換器74により熱交換される。第3熱交換器74を通過した冷媒ATFは、電動ポンプ64によりトランスアクスル24に還流させられる。T/A用冷却ユニット60の冷媒ATFは、例えば化学合成油であり、トランスアクスル24内の第1電動機MG1、第2電動機MG2、動力分配機構18、および減速機20を冷却すると共にそれらを潤滑する。
ATF温度センサ66はトランスアクスル24の冷却後のATF温度Tatf(℃)を検出するためにトランスアクスル24と第3熱交換器74との間の流路62に設けられている。なお、T/A用冷却ユニット60の冷媒温度である「ATF温度Tatf」が、本発明における「T/A用冷却ユニットの冷媒温度」に相当する。電子制御装置100からの制御指令信号に基づいて電動ポンプ50、電動ポンプ64、およびファン44が作動させられ、且つ第2切替弁54により第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流されると、T/A用冷却ユニット60内の流路62を冷媒ATFが循環し且つPCU用冷却ユニット40内の流路42を冷媒LLC1が循環してトランスアクスル24が冷却される。具体的には、トランスアクスル24の熱がT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFへ移動した後、冷媒ATFの熱が第3熱交換器74を介してPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1へ移動し、さらに冷媒LLC1の熱が第2熱交換器72においてファン44により送風された空気と熱交換されることによって、トランスアクスル24が冷却される。
前述したように、PCU用冷却ユニット40の冷媒は、流路42内を流れるLLCである。T/A用冷却ユニット60の冷媒は、流路62を流れる冷媒ATFである。PCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1およびT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFは混じり合うことは無い。PCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1とT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFは、第3熱交換器74によって熱交換可能とされている。したがって、PCU16は、PCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1、第3熱交換器74、およびT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFを介してトランスアクスル24と熱交換可能、すなわち第3熱交換器74を介してトランスアクスル24と熱交換可能とされている。なお、第3熱交換器74は、本発明における「熱交換器」に相当する。
ここから、図2に基づいて車両用冷却装置80の各冷却ユニットを制御する電子制御装置100の制御系統の要部を説明する。電子制御装置100は、PCU温度判定部102、冷媒温度比較部104、および熱交換器制御部106を機能的に備える。
車両10が停車中に蓄電池14が外部給電している場合において、電子制御装置100のPCU温度判定部102、冷媒温度比較部104、および熱交換器制御部106は以下の冷却制御を実行する。車両10が停車中に蓄電池14が外部給電している場合には、PCU16での発熱によりPCU温度Tpcuは所定の閾値温度Tthr_pcu(℃)よりも高くなるおそれがある。また、停車中はトランスアクスル24内のギヤ機構等が駆動されていないため、トランスアクスル24の温度はPCU16の温度よりも低くなる場合がある。そのため、後述する所定の条件下で、第3熱交換器74を介してPCU16からトランスアクスル24へ熱を移動させてPCU16を冷却する冷却制御が実行される。具体的には、PCU16の熱がPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1へ移動した後、冷媒LLC1の熱が第3熱交換器74を介してT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFへ移動し、さらに冷媒ATFの熱がT/A用冷却ユニット60によりトランスアクスル24へ移動することによって、PCU16が冷却される。この冷却制御においては、PCU用冷却ユニット40内の流路42を冷媒LLC1が循環している。すなわち、ファン44および電動ポンプ50は作動しており、第1切替弁52により第1分岐流路42aに冷媒LLC1が流され、第2切替弁54により第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流される。
PCU温度判定部102は、PCU温度センサ56で検出されたPCU温度Tpcuに基づいてPCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高いか否かを判定する。「所定の閾値温度Tthr_pcu」は、第3熱交換器74での熱交換によりPCU16からトランスアクスル24へ熱を移動させる冷却制御の実行条件として予め定められた温度である。
PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高いとPCU温度判定部102により判定されると、冷媒温度比較部104は、ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いか否かを判定する。この判定は、LLC温度センサ58で検出されたLLC温度Tllc1およびATF温度センサ66で検出されたATF温度Tatfに基づいて行われる。
ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いと冷媒温度比較部104により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させて第3熱交換器74に熱交換させる。このとき、電動ポンプ50も作動させられ、第3熱交換器74による熱交換によりPCU用冷却ユニット40からT/A用冷却ユニット60へ熱が移動する。ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低くないと冷媒温度比較部104により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させず第3熱交換器74に熱交換させない。第3熱交換器74に熱交換させないのは、第3熱交換器74による熱交換が行われると、T/A用冷却ユニット60からPCU用冷却ユニット40へ熱が移動して所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高いPCU温度Tpcuがさらに上昇してしまうおそれがあるからである。
PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高くないとPCU温度判定部102により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させず熱交換器74に熱交換させない。第3熱交換器74に熱交換させないのは、PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高くないので、第3熱交換器74による熱交換によりPCU16を冷却する必要がないからである。また、第3熱交換器74に熱交換させないことにより、すなわち電動ポンプ64を作動させないことにより、電動ポンプ64を作動させるための電力消費を無くすことができる。
図3は、図2に示す電子制御装置100の制御作動を説明するフローチャートの一例である。車両10が停車中に蓄電池14が外部給電している場合に、図3のフローチャートは所定の時間(例えば、数ms)毎にスタートを繰り返して実行される。
まず、PCU温度判定部102に対応するステップS10において、PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高いか否かが判定される。ステップS10の判定が肯定される場合は、ステップS20が実行される。ステップS10の判定が否定される場合は、ステップS40が実行される。
冷媒温度比較部104に対応するステップS20において、ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いか否かが判定される。ステップS20の判定が肯定される場合は、ステップS30が実行される。ステップS20の判定が否定される場合は、ステップS40が実行される。
熱交換器制御部106に対応するステップS30において、電動ポンプ64が作動させられて第3熱交換器74による熱交換が行われる。そしてリターンとなる。
熱交換器制御部106に対応するステップS40において、電動ポンプ64の作動が停止させられて第3熱交換器74による熱交換が停止させられる。そしてリターンとなる。
本実施例の車両用冷却装置の電子制御装置100によれば、PCU16が、第3熱交換器74を介してトランスアクスル24と熱交換可能である。蓄電池14が停車中に外部給電している場合において、PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高く、且つ、T/A用冷却ユニット60の冷媒温度であるATF温度TatfがPCU用冷却ユニット40の冷媒温度であるLLC温度Tllc1よりも低いとき、電動ポンプ50および電動ポンプ64が作動させられて第3熱交換器74による熱交換が行われる。停車中に蓄電池14が外部給電している場合には、PCU16での発熱によりPCU16の温度であるPCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高くなるおそれがある。また、停車中はトランスアクスル24内のギヤ機構等が駆動されていないため、トランスアクスル24の温度はPCU温度Tpcuよりも低くなる場合がある。そのような場合、第3熱交換器74を介してPCU16からトランスアクスル24へ熱が移動することにより、PCU16が冷却させられて冷却性能が向上され得る。
図4は、本発明の実施例2に係る車両用冷却装置80aの各冷却ユニットの概略構成および各冷却ユニットを制御する電子制御装置100aの制御系統の要部を説明する機能ブロック線図である。車両用冷却装置80aの構成は前述の実施例1に係る車両用冷却装置80の構成と略同じであるが、実施例1では第1熱交換器70は蓄電池14を冷却した後の冷媒である空気とPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1とが熱交換可能な構成であったが、実施例2ではそのようになっていない点が異なる。また、実施例2に係る電子制御装置100aの構成は前述の実施例1に係る電子制御装置100の構成と略同じであるが、実施例1におけるPCU温度判定部102の機能ブロックが実施例2では蓄電池温度判定部102aの機能ブロックに置き換わっている点が異なる。そのため、異なる部分を中心に説明することとし、実施例1と機能において実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
まず、図4に基づいて車両用冷却装置80aの各冷却ユニットの概略構成を説明する。車両用冷却装置80aは、蓄電池14に対する蓄電池用冷却ユニット30、PCU16に対するPCU用冷却ユニット40a、およびトランスアクスル24に対するT/A用冷却ユニット60を備える。
PCU用冷却ユニット40aの冷媒LLC1は、第1熱交換器70aを介して直接蓄電池14と熱交換可能とされている。第2分岐流路42bに冷媒LLC1が流された場合において、蓄電池温度TbatがLLC温度Tllc1よりも低いと冷媒LLC1から蓄電池14へ熱が移動する。第2分岐流路42bに冷媒LLC1が流された場合において、蓄電池温度TbatがLLC温度Tllc1よりも高いと蓄電池14から冷媒LLC1へ熱が移動する。冷媒LLC1に移動した熱は、第3熱交換器74での熱交換によりT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFへ移動させられて、さらにトランスアクスル24へ移動させられることが可能である。実施例2では、PCU用冷却ユニット40aの冷媒LLC1が蓄電池14を冷却可能であることから、PCU用冷却ユニット40aはPCU16に対する冷却機能とともに蓄電池14に対する冷却機能をも有している(PCU用冷却ユニット40aは、機能的には蓄電池用冷却ユニットでもある)と言える。
蓄電池14とPCU用冷却ユニット40aの冷媒LCCとは、第1熱交換器70aによって熱交換可能である。PCU用冷却ユニット40aの冷媒LLC1とT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFとは、第3熱交換器74によって熱交換可能である。したがって、蓄電池14は、第1熱交換器70a、PCU用冷却ユニット40aの冷媒LLC1、第3熱交換器74、T/A用冷却ユニット60の冷媒ATFを介してトランスアクスル24と熱交換可能、すなわち第3熱交換器74を介してトランスアクスル24と熱交換可能である。なお、第3熱交換器74は、本発明における「熱交換器」に相当する。
ここから、図4に基づいて車両用冷却装置80aの各冷却ユニットを制御する電子制御装置100aの制御系統の要部を説明する。電子制御装置100aは、蓄電池温度判定部102a、冷媒温度比較部104、および熱交換器制御部106を機能的に備える。なお、電子制御装置100aは、本発明における「制御装置」に相当する。
車両10が停車中に蓄電池14が外部給電している場合において、電子制御装置100aの蓄電池温度判定部102a、冷媒温度比較部104、および熱交換器制御部106は以下の冷却制御を実行する。車両10が停車中に蓄電池14が外部給電している場合には、蓄電池14での発熱により蓄電池温度Tbatは所定の閾値温度Tthr_bat(℃)をよりも高くなるおそれがある。また、停車中はトランスアクスル24内のギヤ機構等が駆動されていないため、トランスアクスル24の温度は蓄電池14の温度よりも低くなる場合がある。そのため、後述する所定の条件下で、第3熱交換器74を介して蓄電池14からトランスアクスル24へ熱を移動させて蓄電池14を冷却する冷却制御が実行される。具体的には、蓄電池14の熱が第1熱交換器70aを介してPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1へ移動した後、冷媒LLC1の熱が第3熱交換器74を介してT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFへ移動し、さらに冷媒ATFの熱がT/A用冷却ユニット60によりトランスアクスル24へ移動することによって、蓄電池14が冷却される。この冷却制御においては、蓄電池14に対する冷却機能を有するPCU用冷却ユニット40a内の流路42を冷媒LLC1が循環している。すなわち、ファン44および電動ポンプ50は作動しており、第1切替弁52により第2分岐流路42bに冷媒LLC1が流され、第2切替弁54により第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流される。
蓄電池温度判定部102aは、蓄電池温度センサ36で検出された蓄電池温度Tbatに基づいて蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高いか否かを判定する。「所定の閾値温度Tthr_bat」は、第3熱交換器74での熱交換により蓄電池14からトランスアクスル24へ熱を移動させる冷却制御の実行条件として予め定められた温度である。
蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高いと蓄電池温度判定部102aにより判定されると、冷媒温度比較部104は、ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いか否かを判定する。なお、本実施例の場合、機能的に蓄電池用冷却ユニットでもあるPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1の冷媒温度Tllc1が、本発明における「蓄電用冷却ユニットの冷媒温度」に相当する。
ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いと冷媒温度比較部104により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させて第3熱交換器74に熱交換させる。このとき、電動ポンプ50も作動しており、第3熱交換器74による熱交換によりPCU用冷却ユニット40からT/A用冷却ユニット60へ熱が移動する。ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低くないと冷媒温度比較部104により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させず第3熱交換器74に熱交換させない。第3熱交換器74に熱交換させないのは、第3熱交換器74による熱交換が行われると、T/A用冷却ユニット60からPCU用冷却ユニット40へ熱が移動して所定の閾値温度Tthr_batよりも高い蓄電池温度Tbatがさらに上昇してしまうおそれがあるからである。
蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高くないと蓄電池温度判定部102aにより判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させず熱交換器74に熱交換させない。第3熱交換器74に熱交換させないのは、蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高くないので、第3熱交換器74による熱交換により蓄電池14を冷却する必要がないからである。また、第3熱交換器74に熱交換させないことにより、すなわち電動ポンプ64を作動させないことにより、電動ポンプ64を作動させるための電力消費を無くすことができる。
図5は、図4に示す電子制御装置100aの制御作動を説明するフローチャートの一例である。図5に示すフローチャートは前述の実施例1における図3に示すフローチャートと略同じであるが、図3におけるステップS10が図5ではステップS10aに置き換わっている点が異なる。そのため、異なる部分を中心に説明することとし、図3と実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
車両10が停車中に蓄電池14が外部給電している場合に、図5のフローチャートは所定の時間(例えば、数ms)毎にスタートを繰り返して実行される。
まず、蓄電池温度判定部102aに対応するステップS10aにおいて、蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高いか否かが判定される。ステップS10aの判定が肯定される場合は、ステップS20が実行される。ステップS10aの判定が否定される場合は、ステップS40が実行される。ステップS10a以外の各ステップの内容については、それぞれ図3において同一の符号が付されたステップと同じである。
本実施例の車両用冷却装置の電子制御装置100aによれば、蓄電池14が、第3熱交換器74を介してトランスアクスル24と熱交換可能である。蓄電池14が停車中に外部給電している場合において、蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高く、且つ、T/A用冷却ユニット60の冷媒温度であるATF温度Tatfが機能的に蓄電池用冷却ユニットでもあるPCU用冷却ユニット40aの冷媒温度であるLLC温度Tllc1よりも低いとき、電動ポンプ50および電動ポンプ64が作動させられて第3熱交換器74での熱交換が行われる。また、第1切替弁52により第2分岐流路42bに冷媒LLC1が流されて第1熱交換器70aでの熱交換が行われる。停車中に蓄電池14が外部給電している場合には、蓄電池14での発熱により蓄電池14の温度である蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高くなるおそれがある。また、停車中はトランスアクスル24内のギヤ機構等が駆動されていないため、トランスアクスル24の温度は蓄電池温度Tbatよりも低くなる場合がある。そのような場合、第3熱交換器74を介して蓄電池14からトランスアクスル24へ熱が移動することにより、蓄電池14が冷却させられて冷却性能が向上され得る。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例1では、PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高い場合に、PCU16で発生した熱が第3熱交換器74を介してトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行された。また、前述の実施例2では、蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高い場合に、蓄電池14で発生した熱が第3熱交換器74を介してトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行された。しかし、本発明はこれらの実施例に限らない。
例えば、図4に示す車両用冷却装置80aの構成において、蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高く且つPCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高い場合に、蓄電池14で発生した熱およびPCU16で発生した熱が第3熱交換器74を介してトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行されても良い。この場合、電子制御装置は図4に示す電子制御装置100aの構成に加えて図2に示すPCU温度判定部102を機能的に備える。PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高いとPCU温度判定部102により判定され且つ蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高いと蓄電池温度判定部102aにより判定されると、冷媒温度比較部104は、ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いか否かを判定する。ATF温度TatfがLLC温度Tllc1よりも低いと冷媒温度比較部104により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させて第3熱交換器74に熱交換させる。PCU温度Tpcuが所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高くないとPCU温度判定部102により判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させず熱交換器74に熱交換させない。また、蓄電池温度Tbatが所定の閾値温度Tthr_batよりも高くないと蓄電池温度判定部102aにより判定されると、熱交換器制御部106は電動ポンプ64を作動させず熱交換器74に熱交換させない。これ以外の制御系統の内容については前述の実施例2と同じである。フローチャートは、図5で示すフローチャートにおいてステップS10aとステップS20との間に図3におけるステップS10が挿入されたものとなり、ステップS10の判定が肯定される場合はステップS20が実行され、ステップS10の判定が否定される場合はステップS40が実行される。
前述の実施例1、実施例2、および上記例で示したように、蓄電池14およびPCU16の少なくとも一方の温度がそれぞれ所定の閾値温度Tthr_batおよび所定の閾値温度Tthr_pcuよりも高い場合に、蓄電池14およびPCU16の少なくとも一方からトランスアクスル24へ熱交換器を介して熱を移動させる冷却制御が実行されても良い。
前述の実施例2では、蓄電池14がPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1および第3熱交換器74を介してトランスアクスル24と熱交換可能とされていたが、これに限らない。例えば、蓄電池用冷却ユニット30は、PCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1とは別にエチレングリコール等が添加された冷却水であるLLC(以下、この冷却水を冷媒LLC2という)であり、冷媒LLC2が電動ポンプにより循環されて蓄電池14を冷却する構成であって、その冷媒LLC2がT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFと熱交換器を介して熱交換可能とされても良い。すなわち、蓄電池14がPCU用冷却ユニット40の冷媒LLC1を介することなく、トランスアクスル24と熱交換器を介して直接熱交換可能とされる構成でも良い。この構成の場合、蓄電池用冷却ユニット30において循環する冷媒LLC2のLLC温度Tllc2が、本発明における「蓄電用冷却ユニットの冷媒温度」に相当する。このような構成においても、蓄電池14で発生した熱が蓄電池用冷却ユニットの冷媒LLC2、熱交換器、およびT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFを介してトランスアクスル24へ移動することで蓄電池14の冷却性能が向上され得る。なお、蓄電池用冷却ユニット30の冷媒LLC2およびT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFは混じり合うことは無い。上記構成における蓄電池用冷却ユニット30の冷媒LLC2とT/A用冷却ユニット60の冷媒ATFとの間で熱交換可能な熱交換器は、本発明における「熱交換器」に相当する。前述の実施例1、実施例2、および上記例で示したように、蓄電池14およびPCU16の少なくとも一方が熱交換器を介してトランスアクスル24と熱交換可能であれば、蓄電池14およびPCU16の少なくとも一方からトランスアクスル24へ熱交換器を介して熱を移動させる冷却制御が実行可能となり得る。
前述の実施例1では、T/A用冷却ユニット60の冷媒温度であるATF温度TatfがPCU用冷却ユニット40の冷媒温度であるLLC温度Tllc1よりも低い場合に、PCU16で発生した熱が第3熱交換器74を介してトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行された。すなわち、第3熱交換器74を介してPCU16で発生した熱をトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行された。この冷却制御は、第3熱交換器74に流されるトランスアクスル24の冷却機能を担うT/A用冷却ユニット60の冷媒の冷媒温度であるATF温度Tatfが、第3熱交換器74に流されるPCU16の冷却機能を担うPCU用冷却ユニット40の冷媒の冷媒温度であるLLC温度Tllc1よりも低い場合に実行された。また、前述の実施例2では、T/A用冷却ユニット60の冷媒温度であるATF温度Tatfが蓄電池14に対する冷却機能を有するPCU用冷却ユニット40(機能的には蓄電池用冷却ユニット)の冷媒温度であるLLC温度Tllc1よりも低い場合に、蓄電池14で発生した熱が第3熱交換器74を介してトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行された。すなわち、第3熱交換器74を介して蓄電池14で発生した熱をトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行された。この冷却制御は、第3熱交換器74に流されるトランスアクスル24の冷却機能を担うT/A用冷却ユニット60の冷媒の冷媒温度であるATF温度Tatfが、第3熱交換器74に流される蓄電池14の冷却機能を担うPCU用冷却ユニット40の冷媒の冷媒温度であるLLC温度Tllc1よりも低い場合に実行された。しかし、本発明はこれらの実施例に限らない。
例えば、不図示の第4熱交換器を介してPCU16で発生した熱をトランスアクスル24へ移動させ、且つ、不図示の第5熱交換器を介して蓄電池14で発生した熱をトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が以下の場合に実行されても良い。トランスアクスル24の冷却機能を担い第4熱交換器に流されるT/A用冷却ユニットの冷媒の冷媒温度が、PCU16の冷却機能を担い第4熱交換器に流されるPCU用冷却ユニットの冷媒の冷媒温度よりも低く、且つ、トランスアクスル24の冷却機能を担い第5熱交換器に流されるT/A用冷却ユニットの冷媒の冷媒温度が、蓄電池14の冷却機能を担い第5熱交換器に流される蓄電池用冷却ユニットの冷媒の冷媒温度よりも低い場合である。
前述の実施例1、実施例2、および上記例で示したように、T/A用冷却ユニットの冷媒温度が蓄電池用冷却ユニットおよびPCU用冷却ユニットの少なくとも一方の冷媒温度よりも低いとき、熱交換器に熱交換させることで熱交換器を介して蓄電池14およびPCU16の少なくとも一方で発生した熱をトランスアクスル24へ移動させる冷却制御が実行されても良い。
前述の実施例1では、蓄電池14が停車中に外部給電している場合における冷却制御の際に、ファン44が作動しており且つ第2切替弁54により第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流されていたが、これらは必須の要件ではない。ファン44が作動していなくとも電動ポンプ50および電動ポンプ64が作動していれば、第3熱交換器74を介してPCU16で発生した熱がトランスアクスル24へ移動させられるからである。また、第2切替弁54により第4分岐流路42dに冷媒LLC1が流されていても同様にPCU16で発生した熱がトランスアクスル24へ移動させられるからである。
前述の実施例2では、蓄電池14が停車中に外部給電している場合における冷却制御の際に、ファン44が作動しており且つ第2切替弁54により第3分岐流路42cに冷媒LLC1が流されていたが、これらは必須の要件ではない。ファン44が作動していなくとも電動ポンプ50および電動ポンプ64が作動していれば、第3熱交換器74を介して蓄電池14で発生した熱がトランスアクスル24へ移動させられるからである。また、第2切替弁54により第4分岐流路42dに冷媒LLC1が流されていても同様に蓄電池14で発生した熱がトランスアクスル24へ移動させられるからである。
前述の実施例1および実施例2では、電動ポンプ64を作動させて第3熱交換器74による熱交換をさせるか、電動ポンプ64を作動させず第3熱交換器74による熱交換をさせないか、の択一的な制御であったが、これに限らない。例えば、PCU温度Tpcuと閾値温度Tthr_pcuとの温度差や蓄電池温度Tbatと閾値温度Tthr_batとの温度差に応じて電動ポンプ64の回転速度が制御されることにより冷媒ATFの流量(吐出量)が調整されて第3熱交換器74による熱交換の能力が調整されても良い。具体的には、PCU温度Tpcuが閾値温度Tthr_pcuよりも高いほど電動ポンプ64の回転速度が高められて冷媒ATFの流量(吐出量)が大きくされ第3熱交換器74による熱交換の能力が高められる。また、蓄電池温度Tbatが閾値温度Tthr_batよりも高いほど電動ポンプ64の回転速度が高められて冷媒ATFの流量(吐出量)が大きくされ第3熱交換器74による熱交換の能力が高められる。
前述の実施例1および実施例2では、車両10はエンジン12を搭載したハイブリッド車両であったが、これに限らない。例えば、車両10は、エンジン12を搭載しない電気自動車(EV)であっても良い。電気自動車においても、蓄電池14が停車中に外部給電している場合において、熱交換器を介して蓄電池14およびPCU16で発生した熱がトランスアクスル24へ移動させられることで冷却性能が向上され得る。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。