JP2020026997A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】温度センサの誤差を抑制可能な電池パックを提供する。【解決手段】電池パック100は、複数の電池セル120、電池セル120の上面に接触し温度を検知する温度センサユニット160、電池セル120を収容する電池ケース130、および電池セル120からの電力を伝達するバスバ140を備える。電池ケース130は、電池セル120に接触するケース接触部135、および上下方向において温度センサユニット160の上方向を向く面と対向するケース対向部137を有する。電池ケース130は、ケース接触部135からケース対向部137へ伝熱する。バスバ140は、電池セル120に接触するバスバ接触部143、および上下方向において温度センサユニット160の上方向を向く面と対向するバスバ対向部145を有する。バスバ140は、バスバ接触部143からバスバ対向部145へ伝熱する。【選択図】図3

Description

本開示は、複数の電池セルと、電池セルの温度を検知する温度センサとを備えた電池パックに関する。
特許文献1には、ハイブリッド車両などにおいて、電池セルの温度検知に用いられる温度センサが開示されている。温度センサは、センサ本体と、アーム状弾性部材とを備える。センサ本体は、電池セルの表面に当接される。アーム状弾性部材は、弾性復元力によりセンサ本体を電池セルの表面に密着させる。
特開2012−164901号公報
温度センサと電池セルの測温対象面との密着により温度センサと電池セルの温度差が縮小されると、温度センサで検知される電池セルの温度の誤差が抑制される。
一方、温度センサのうち、電池セルと反対側の表面は、雰囲気中に露出した状態となる。雰囲気と、電池セルおよび温度センサとの間には温度差が生じうる。こうした温度差により、温度センサの反対側の表面と、雰囲気との間の伝熱が促進された場合、温度センサと電池セルとの温度差が拡大する。従って、温度センサで測温対象面の温度として検知される温度に誤差が生じるおそれがあった。
本開示は、温度センサで検知される温度の誤差を抑制可能な電池パックの提供を目的とする。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、本開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための本開示の電池パックは、電力を出力する電極端子(121)を有する複数の電池セル(120)と、電池セルの測温対象面に接触するセンサ接触部(162)と、素子温度に応じた検知信号を出力する温度検知素子(163)と、を有し、素子温度を測温対象面の温度として検知する温度センサユニット(160)と、電池セルに接触する伝熱接触部(135、143、151)と、測温対象面に垂直な方向において、温度センサユニットの電池セルと反対側の表面と対向する対向部(137、145、152)と、を有し、伝熱接触部から対向部へ伝熱する伝熱部材(130、140、150)と、を備える。
以上の構成によれば、伝熱部材は、電池セルの測温対象面に接触する伝熱接触部と、測温対象面に垂直な方向において、センサユニットの電池セルと反対側の表面と対向する対向部と有し、伝熱接触部から対向部へ伝熱する。この結果、伝熱部材は、センサユニットを挟んで電池セルと反対側の位置における雰囲気と、電池セルとの温度差を縮小しうる。故に、センサユニットのうち電池セルと反対側の表面と、雰囲気との間の伝熱が抑制される。従って電池パックは、温度センサユニットで検知される温度の誤差を抑制可能である。
電池パックの分解図である。 電池セルの上面に載置された温度センサユニット160を示す図である。 温度センサユニット周辺の構成を示す図である。 中央の電池セルに設けられた温度センサユニットを示す図である。 両端の電池セルに設けられた温度センサユニットを示す図である。 変形例1の電圧検知部材の構成を示す図である。
図1に示す本開示の実施形態による電池パック100は、例えばハイブリッド自動車などで、負荷に対する電力供給のために用いられる。負荷には、例えば走行駆動源および発電装置として機能するモータジェネレータなどが含まれる。電池パック100には、モータジェネレータの発電により生じた電力が充電される。電池パック100は、充電された電力を放電し、モータジェネレータを含む負荷に供給する。電池パック100は、電池セル120、電池ケース130、バスバ140、電圧検知部材150、温度センサユニット160、制御ユニット170、およびカバー180を備えている。
電池セル120は、リチウムイオン二次電池などの二次電池である。電池セル120は、矩形板状の筐体に電解質や電極を収容して構成されている。電池セル120には、充放電に伴う電極周辺における熱の発生や、排気管など電池パック100外部からの熱の伝達などにより温度の変化が生じる。電池パック100には、電池セル120が複数配置されている。本実施形態では、十五個の電池セル120が配置されている。複数の電池セル120は、厚さ方向に沿って積層された配置である。積層された複数の電池セル120は、全体として積層方向に沿って延伸する矩形柱状を呈している。積層方向は、車両に搭載された状態において、例えば車両の前後方向に沿っている。また各電池セル120の四つの外周面は、例えば上下方向または車幅方向を向く姿勢となる。各電池セル120には、電極端子121が設けられている。
電極端子121は、電池セル120に収容された電極と接続された端子である。電極端子121は電池セル120に充電された電力を出力する。電極端子121は、電池セル120の外周面のうちの一面に設けられている。これ以降、電極端子121の設けられている面の向く方向を上方向と呼び、その反対方向を下方向と呼ぶ。また、電極端子121の設けられている面に沿った方向であって、積層方向と直交する方向を幅方向と呼ぶ。積層方向、上下方向、および幅方向は互いに直交している。
電極端子121は、上面において、正極端子と負極端子とが幅方向において離間する配置で設けられている。具体的には、上面のうち幅方向における一端に正極端子が設けられ、他端に負極端子が設けられている。各電池セル120は、正極端子および負極端子の配列が隣接する電池セル120と逆となるように配置されている。すなわち、積層方向において正極および負極が交互に並ぶ配置となっている。
電池ケース130は、樹脂材料により中空の略直方体形状に形成され、内側に複数の電池セル120を収容している。なお、電池ケース130は、アルミナなどによるフィラーの添加によって熱伝導性を向上させた樹脂材料を用いて形成されていてもよい。電池ケース130は、下ケース131および上ケース133を含んでいる。
下ケース131は、断面矩形の有底筒状に形成されている。下ケース131は、上方向に開口する姿勢で、積層された電池セル120を内側に収容している。下ケース131は、各電池セル120を互いの位置関係を維持しつつ支持している。下ケース131の幅方向を向く二つの側面には、通風口132が形成されている。
通風口132は、上下方向に沿って延伸するスリット状に形成されている。通風口132は、幅方向を向く二つの側面のうち、電池セル120の間の隙間に対応する各位置に設けられている。一方の側面の通風口132には、送風ファンなどにより幅方向に沿って流れる空気が供給される。通風口132を通じて流入した空気は、積層された電池セル120の間の隙間を幅方向に沿って通り抜け、他方の側面の通風口132から流出する。すなわち、通風口132は、電池セル120の間の隙間と合わせて幅方向に延伸する空気の流通路を提供している。通風口132を通じて提供される幅方向の空気の流れにより、電池セル120が冷却される。
上ケース133は、平板状に形成されている。上ケース133は、下ケース131の上方向を向く開口を塞ぐ姿勢で配置されている。上ケース133は、各電極端子121に対応する複数の電極孔134が設けられている。各電極孔134は、各電極端子121を電池ケース130から露出させている。
バスバ140は、アルミニウムや銅などの金属材料により形成されている。バスバ140は、電極端子121に接続され、電極端子121からの電力を伝達する。バスバ140は、連結バスバ141および給電バスバ142を含んでいる。
連結バスバ141は、帯板状に形成され、各電池セル120の電極端子121を、隣接する電池セル120の電極端子121と接続している。電極端子121のうち、正極が隣接する二つの電池セル120の一方に接続され、負極が隣接する電池セル120の他方に接続されている。各連結バスバ141は、複数の電池セル120を直列接続された状態となるように連結している。
給電バスバ142は、帯板状に形成されている。給電バスバ142は、複数の電池セル120のうち、積層方向の両端に位置する電池セル120の各々に取り付けられている。各給電バスバ142の一端は、電極端子121に接続されている。各給電バスバ142は、電極端子121から、電池セル120の上面のうち幅方向の中央に向けて延伸している。各給電バスバ142の他端は、電池ケース130の積層方向を向く面のうち、幅方向の中央付近から外部に露出している。給電バスバ142の他端は、ワイヤハーネスや電力変換装置などを介して負荷と接続され、直列に接続された電池セル120全体からの電力を負荷に供給する。
電圧検知部材150は、金属材料により形成されている。電圧検知部材150は、各バスバ140と制御ユニット170とを電気的に接続している。電圧検知部材150により、各バスバ140における電位が制御ユニット170に入力される。各バスバ140における電位の差に基づき、各電池セル120において電極端子121間に出力されている電圧が検知される。
温度センサユニット160は、電池セル120の温度を検知するためのセンサユニットである。温度センサユニット160は、電池セル120のうち、「測温対象面」に相当する上面に接触する配置で設けられ、上面の温度を検知する。従って、上下方向が測温対象面に垂直な方向に相当する。温度センサユニット160は、上面のうち電極端子121に近接した位置に設けられている。温度センサユニット160は、電極端子121に対して幅方向において中央側に設けられている。電池パック100には、複数の温度センサユニット160が設けられている。具体的には、温度センサユニット160は、積層方向における両端および中央の三か所に位置する電池セル120にそれぞれ一つ設けられている。温度センサユニット160の詳細な構成は後述する。
制御ユニット170は、例えばプロセッサやメモリなどを有するコンピュータを主体として構成された電子制御装置である。制御ユニット170は、上下方向を向く矩形板状を呈している。制御ユニット170は、電池セル120の状態を監視し、電池セル120への充電および電池セル120からの電力供給を制御する。具体的には、制御ユニット170は、温度センサユニット160で検知された温度や、電圧検知部材150からの各バスバ140の電位が入力される。制御ユニット170は、入力に基づいて、各電池セル120の充電状態の監視や、電池セル120の入出力制御を実施する。
カバー180は、樹脂材料などにより板状に形成され、制御ユニット170およびバスバ140を上方向から覆っている。
温度センサユニット160およびその周辺の詳細な構成を図2〜図5に沿って説明する。温度センサユニット160は、図2および図3に示すように、本体部161、センサ接触部162、温度検知素子163、付勢部材166を有している。また上ケース133は、三つの温度センサユニット160のそれぞれに対応して、図3に示すようにケース接触部135、ケース立設部136、およびケース対向部137を有している。給電バスバ142は、両端の電池セル120に設けられた二つの温度センサユニットのそれぞれに対応して、バスバ接触部143、バスバ立設部144、およびバスバ対向部145を有している。
本体部161は、図2および図3に示すように樹脂材料などにより直方体状に形成されている。本体部161は、各面を上下方向、幅方向、および積層方向に向ける姿勢である。本体部161は、センサ接触部162および温度検知素子163が埋設されている。
センサ接触部162は、アルミニウムなどの金属材料により板状に形成されている。センサ接触部162の一面は、本体部161の下方向を向く面に露出している。センサ接触部162の下方向を向く面は、測温対象面である電池セル120の上面に接触している。
温度検知素子163は、例えばサーミスタである。温度検知素子163は、センサ接触部162の他面に接触し、センサ接触部162を介して電池セル120から伝熱される。温度検知素子163は、自身の素子温度に応じた電圧を検知信号として出力する。温度検知素子163で検知される素子温度が、電池セル120の上面の温度として検知される。
素子配線164は、温度検知素子163を制御ユニット170と電気的に接続する。素子配線164は、本体部161から電池セル120の上面に沿った方向に引き出されている。具体的には、素子配線164は、積層方向に沿って引き出されている。素子配線164は、温度検知素子163からの検知信号を、温度センサユニット160の設けられた電池セル120の温度を示す信号として制御ユニット170に送信する。
延設部165は、本体部161の幅方向を向く面に設けられた板状の突出部である。延設部165は、一面を上方向に向ける姿勢で設けられている。
付勢部材166は、金属材料などにより構成された帯板材を屈曲させた板バネである。付勢部材166は、延設部165の上面に接触する配置で温度センサユニット160に取り付けられている。付勢部材166は、上下方向に沿って圧縮された状態である。付勢部材166は、延設部165に下方向の付勢力を作用させることにより、温度センサユニット160を電池セル120に密着させている。
ケース接触部135は、上ケース133のうち、温度センサユニット160を囲う配置の枠状の部分である。ケース接触部135は、電池セル120の上面のうち、温度センサユニット160の接触している位置を囲う領域に接触している。ケース接触部135は、電池セル120の上面のうち、センサ接触部162の接触する位置から離間した位置に接触している。
ケース立設部136は、図3および図4に示すように、上ケース133のうち、ケース接触部135から上方向に突出している部分である。ケース立設部136は、両面を幅方向に向ける板状を呈している。ケース立設部136は、幅方向の投影視において温度センサユニット160と重なる配置である。ケース立設部136は、幅方向において温度センサユニット160を挟む二か所に設けられている。各ケース立設部136は、幅方向において温度センサユニット160と離間した位置に設けられている。
ケース対向部137は、上ケース133のうち、ケース立設部136から幅方向に突出している。ケース対向部137は、各ケース立設部136から、幅方向において温度センサユニット160側に突出している。ケース対向部137は、温度センサユニット160よりも上方向に位置している。
ケース対向部137は、上下方向において、温度センサユニット160の電池セル120と反対側の表面、すなわち上方向を向く表面の一部と対向している。具体的には、ケース対向部137は、上下方向の投影視において、本体部161および延設部165と重なりを生じる配置である。ケース対向部137は、本体部161のうち幅方向において両端付近と、上下方向の投影視において重なりを生じている。ケース対向部137は、本体部161のうち幅方向において中央付近と、上下方向の投影視において重ならない配置である。ケース対向部137には、ケース接触部135からケース立設部136を介して電池セル120で発生した熱が伝熱される。ケース対向部137は、電池セル120からの熱を、温度センサユニット160の上方向を向く表面と、ケース対向部137との間の雰囲気に伝熱する。
ケース対向部137の下方向を向く面には、付勢部材166が接触している。ケース対向部137は、付勢部材166を上下方向に沿って圧縮することにより、温度センサユニット160を電池セル120に固定している。
バスバ接触部143は、図3および図5に示すように、給電バスバ142の一部である。バスバ接触部143は、電池セル120の上面のうち、電極端子121と接触している。バスバ接触部143は、電池セル120で発生した熱を、電極端子121との接触により伝熱される。
バスバ立設部144は、給電バスバ142のうち、バスバ接触部143から上方向に延伸している部分である。バスバ立設部144は、バスバ接触部143のうち、幅方向において温度センサユニット160側の端から延伸している。バスバ立設部144は、両面を幅方向に向ける姿勢である。バスバ立設部144は、幅方向に見て温度センサユニット160と重なる配置である。バスバ立設部144は、幅方向においてケース立設部136よりも温度センサユニット160から離間した位置に設けられている。バスバ立設部144は、温度センサユニット160、およびケース立設部136よりも上方向まで延伸している。
バスバ対向部145は、給電バスバ142のうち、バスバ立設部144から幅方向に沿って延伸している部分である。バスバ対向部145は、温度センサユニット160よりも上方向に位置している。バスバ対向部145は、上下方向において、温度センサユニット160の電池セル120と反対側の表面、すなわち上方向を向く面の一部と対向している。すなわち、バスバ対向部145は、上下方向の投影視において、本体部161および延設部165と重なりを生じる配置である。
バスバ対向部145は、温度センサユニット160およびケース対向部137から上方向に離間した位置に設けられている。バスバ対向部145は、幅方向において温度センサユニット160よりも電極端子121側から、電極端子121の反対側まで跨って設けられている。すなわち、バスバ対向部145は、上面に沿った方向において、温度センサユニット160を跨ぐ配置で設けられている。こうしたバスバ対向部145により、温度センサユニット160から上方向に向かう自然対流の発生が抑制され、温度センサユニット160と周辺の雰囲気との温度差が抑制される。
バスバ対向部145は、上下方向の投影視において本体部161と重なりを生じる配置である。バスバ対向部145には、バスバ接触部143からバスバ立設部144を介して電池セル120で発生した熱が伝熱される。バスバ対向部145は、電池セル120からの熱を、バスバ対向部145と温度センサユニット160との間の雰囲気に伝熱する。
[実施形態のまとめ]
以上、説明した実施形態によれば、給電バスバ142は、電池セル120に接触するバスバ接触部143と、上下方向において温度センサユニット160の電池セル120と反対側の表面と対向するバスバ対向部145とを有する。給電バスバ142は、バスバ接触部143からバスバ対向部145へ伝熱する。この結果、給電バスバ142は、温度センサユニット160の電池セル120と反対側における雰囲気と、電池セル120との温度差を縮小しうる。故に、温度センサユニット160のうち電池セル120と反対側の表面と、雰囲気との間の伝熱が抑制される。従って電池パックは、温度センサユニット160で検出される温度の誤差を抑制可能である。
本実施形態では、電池セル120からの電力を伝達するバスバ140のうち、給電バスバ142により雰囲気と電池セル120との温度差が縮小される。こうした給電バスバ142を伝熱部材として用いる構成によれば、電池パック100は、構成の複雑化を抑制して温度センサの誤差を抑制しうる。また給電バスバ142は、金属材料により形成されていることにより、バスバ接触部143からバスバ対向部145へ伝熱しやすい。従って電池パック100は、温度センサユニット160で検出される温度の誤差をより抑制しうる。
また本実施形態によれば、上ケース133は、電池セル120に接触するケース接触部135と、上下方向において温度センサユニット160の電池セル120と反対側の表面と対向する対向部と有し、ケース接触部135から対向部へ伝熱する。この結果、上ケース133は、温度センサユニット160を挟んで電池セル120と反対側の位置における雰囲気と、電池セル120との温度差を縮小しうる。故に、温度センサユニット160のうち電池セル120と反対側の表面と、雰囲気との間の伝熱が抑制される。従って電池パックは、温度センサユニット160で検出される温度の誤差を抑制可能である。
本実施形態では、電池セル120を収容する電池ケース130の一部である上ケース133により、雰囲気と電池セル120との温度差が縮小される。こうした上ケース133を用いて温度差を縮小する構成によれば、電池パック100は、構成の複雑化を抑制して温度センサユニット160で検出される温度の誤差を抑制しうる。
さらに本実施形態では、バスバ立設部144およびケース立設部136は、幅方向の投影視において温度センサユニット160と重なる配置で設けられている。この結果、電池セル120を冷却するための幅方向に沿った空気の流れが電池セル120の上面に沿って流れている場合であっても、バスバ立設部144およびケース立設部136により、温度センサユニット160の周辺には流れにくい。故に、温度センサユニット160と、周辺の雰囲気との間に温度差が生じにくい。従って電池パック100は、温度センサユニット160で検出される温度の誤差をより抑制しうる。
本実施形態では、バスバ140および電池ケース130が「伝熱部材」に相当する。また、バスバ接触部143およびケース接触部135が「伝熱接触部」に相当し、バスバ対向部145およびケース対向部137が「対向部」に相当する。バスバ立設部144およびケース立設部136が「立設部」に相当する。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。なお、以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
<変形例1>
上述の実施形態に係る変形例1においては、「伝熱部材」に相当する部材として電圧検知部材150を用いている。変形例1における電圧検知部材150は、図6に示すように検知接続部151と、検知対向部152とを有している。検知接続部151は、電圧検知部材150のうち、連結バスバ141を介して電池セル120に接触した「伝熱接続部」に相当する部分である。検知対向部152は、電圧検知部材150のうち、上下方向において温度センサユニット160の電池セル120と反対側の表面と対向する「伝熱対向部」に相当する部分である。
こうした電圧検知部材150を伝熱部材として用いる構成によれば、電池パック100は、構成の複雑化を抑制して温度センサユニット160の誤差を抑制しうる。
上述の実施形態においては、バスバ140のうち給電バスバ142を「伝熱部材」として用いていた。しかし、連結バスバ141を「伝熱部材」として用いてもよい。
上述の実施形態においては、電池パック100は制御ユニット170を備えていた。しかし、制御ユニット170としての機能は、電池パック100の外部に設けられた制御装置で実現されていてもよい。
上述の実施形態においては、温度センサユニット160は付勢部材166により電池セル120に固定されていた。しかし、接着などその他の方法により固定されていてもよい。
上述の実施形態においては、ケース立設部136およびバスバ立設部144は、幅方向の投影視において温度センサユニット160と重なる配置であった。しかし、ケース立設部136およびバスバ立設部144は、幅方向の投影視において温度センサユニットと重ならない位置に設けられていてもよい。
上述の実施形態においては、電極端子121および温度センサユニット160は、車両に搭載された状態において上面となる面に設けられていた。しかし、側面となる面や下面となる面などに設けられていてもよい。すなわち、測温対象面は上面に限られない。また温度センサユニット160は、電池セル120の上面のうち、電極端子121に近接した位置に設けられていた。しかし、電極端子121と離間していてもよいし、電極端子121とは異なる面に設けられていてもよい。
上述の実施形態においては、各温度センサユニット160に対して、電池セル120と反対側の面と対向する位置にケース対向部137が設けられていた。しかし、反対側の面と対向する位置にバスバ対向部145のみ設けられており、ケース対向部137が設けられていない温度センサユニット160があってもよい。
上述の実施形態においては、ケース対向部137およびバスバ対向部145の対抗する温度センサユニット160の電池セル120と反対側の表面は、上方向を向いていた。しかし、反対側の表面は、上方向に対して傾斜した方向を向いていてもよい。
100 電池パック、 120 電池セル、 121 電極端子、 130 電池ケース(伝熱部材)、 135 ケース接触部(伝熱接触部)、 136 ケース立設部(立設部)、 137 ケース対向部(対向部)、 140 バスバ(伝熱部材)、 143 バスバ接触部(伝熱接触部)、 144 バスバ立設部(立設部)、 145 バスバ対向部(対向部)、 150 電圧検知部材(伝熱部材)、 151 検知接触部(伝熱接触部)、 152 検知対向部(対向部)、 160 温度センサユニット、 162 センサ接触部、 163 温度検知素子

Claims (5)

  1. 電力を出力する電極端子(121)を有する複数の電池セル(120)と、
    前記電池セルの測温対象面に接触するセンサ接触部(162)と、素子温度に応じた検知信号を出力する温度検知素子(163)と、を有し、前記素子温度を前記測温対象面の温度として検知する温度センサユニット(160)と、
    前記電池セルに接触する伝熱接触部(135、143、151)と、前記測温対象面に垂直な方向において、前記温度センサユニットのうち前記電池セルと反対側の表面と対向する対向部(137、145、152)と、を有し、前記伝熱接触部から前記対向部へ伝熱する伝熱部材(130、140、150)と、を備える電池パック。
  2. 前記伝熱部材として、前記電極端子と電気的に接続され、前記電極端子からの電力を伝達するバスバを備える請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記伝熱部材として、前記電池セルを収容する電池ケースを備える請求項1または2に記載の電池パック。
  4. 前記伝熱部材として、前記電極端子と電気的に接続され、前記電極端子の電圧を検知するための電圧検知部材を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池パック。
  5. 前記伝熱部材は、前記電池セルの積層方向と直交する方向である幅方向の投影視において前記温度センサユニットと重なる立設部(136、144)を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
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