JP2020010902A - 遊技機 - Google Patents

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賢佑 近藤
侑磯 谷口
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侑磯 谷口
拓也 細田
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拓也 細田
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研人 林田
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Abstract

【課題】有利区間の終了処理を簡素に実行可能な遊技機を提供する。【解決手段】有利区間への移行条件を満たした場合には、第1記憶手段に初期値を記憶する。有利区間であるか非有利区間であるかにかかわらず、「1」遊技ごとに、第1記憶手段の値を「1」減算する。第1記憶手段の値を「1」減算する場合には、所定のプログラムを呼び出し命令によって実行する。第1記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、所定のプログラムにより第1記憶手段の値を「1」減算しても、第1記憶手段の減算後の値は「0」となる。第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、有利区間の終了条件を満たしたとき(ステップS3095で「Yes」のとき)には、第1記憶手段に「1」を記憶する有利区間終了準備(ステップS3096)を実行する。【選択図】図325

Description

本発明は、有利区間を備える遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、指示機能を作動可能とする有利区間を設けることが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許第6112524号公報
しかし、前述の従来の技術において、有利区間の終了条件が複数設けられている場合に、有利区間の終了時の処理が複雑になるおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、有利区間の終了処理を簡素に実行可能にすることである。
本発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
なお、本発明は、後述する当初発明1〜107のうち、当初発明107に相当する。
本発明(第41実施形態)は、
第1記憶手段(有利区間クリアカウンタ)と、
第2記憶手段(2バイトタイマ)と
を備え、
非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、第1記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(ステップS2938)、
有利区間であるか非有利区間であるかにかかわらず、「1」遊技ごとに、第1記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
第1記憶手段の値を「1」減算する場合には、所定のプログラム(2バイト減算処理)を呼び出し命令によって実行可能とし、
第1記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定のプログラムにより第1記憶手段の値を「1」減算しても、第1記憶手段の減算後の値は「0」となるようにし、
第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、第1記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
第1記憶手段の値が「1」である場合に、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とし、
所定のタイミングで(割込み処理ごとに)第2記憶手段の値を「1」減算可能とし(図331中、ステップS3162)、
第2記憶手段の値を「1」減算する場合には、前記所定のプログラムを呼び出し命令によって実行可能とし、
第2記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定のプログラムにより第2記憶手段の値を「1」減算しても、第2記憶手段の減算後の値は「0」となるようにする
ことを特徴とする。
本発明によれば、第1記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、第1記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、第1記憶手段の「1」減算及び第2記憶手段の「1」減算を、同一のプログラムで実行できるので、プログラム容量を削減することができる。
さらにまた、「0」から「1」を減算しても「0」になるようにすることにより、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要となり、処理の簡素化及び迅速化を図ることができる。
本実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 貯留数表示LED、有利区間表示LED、獲得数表示LED、精算スイッチ等を示す図である。 基板ケースに収容されたメイン制御基板を示す図であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。 デジット及びセグメントの詳細を説明する図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンに設けられた表示窓(透明窓)と、各リールの位置関係と、有効ライン等とを示す図である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(1)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(2)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(3)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(4)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(5)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(6)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(1)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(2)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(3)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(4)である。 置数表を示す図(1)である。 置数表を示す図(2)である。 押し順指示番号テーブルを示す図である。 押し順指示番号、有利な押し順、表示内容の関係を示す図である。 演出グループ番号テーブルを示す図である。 RTの移行を説明する図である。 有利区間表示LEDの点灯過程を示す図である。 メイン制御基板、獲得数表示LED、画像表示装置の処理の流れを示すタイミングチャート(例1及び例2)である。 メイン制御基板、獲得数表示LED、画像表示装置の処理の流れを示すタイミングチャート(例3及び例4)である。 獲得数表示LEDによる押し順指示情報の表示及び画像表示装置による正解押し順の報知の流れを示す図である。 RWMの一部であって、有利区間及び総遊技回数に関する記憶領域を示す図である。 RWMの一部であって、全払出し枚数に関する記憶領域を示す図である。 RWMの一部であって、連続役物作動時払出し枚数に関する記憶領域を示す図である。 RWMの一部であって、役物作動時払出し枚数に関する記憶領域を示す図である。 RWMの一部であって、連続役物作動時払出し枚数に関する記憶領域を示す図(変形例)である。 レジスタを用いて遊技回数等を更新する処理の流れを示すフローチャートである。 図32のステップS109〜S114における具体例1を示すフローチャートである。 図32のステップS109〜S114における具体例2を示すフローチャートである。 図32のステップS109〜S114における具体例3を示すフローチャートである。 レジスタを用いずに遊技回数等を更新する処理の流れを示すフローチャートである。 有利区間割合の演算処理の流れを示すフローチャートである。 管理情報表示LEDに表示する情報を説明する図である。 貯留数表示LEDに管理情報を表示する例を示す図である。 獲得数表示LEDに管理情報を表示する例を示す図である。 スロットマシン10の基体部1を示す外観斜視図である。 第2実施形態において、基板ケースに収容されたメイン制御基板を示す図であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例1)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例2)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例3)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例4)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例5)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例6)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例7)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例8)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例9)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるメイン制御基板側の処理(例10)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるサブ制御基板側の処理(例1)を示すフローチャートである。 第3実施形態におけるサブ制御基板側の処理(例2)を示すフローチャートである。 AT中の上乗せに関して、サブ制御基板による画像表示装置の画像表示例(例1〜例4)を示す図である(第3実施形態)。 第3実施形態において、AT遊技回数の増加と、演出の変化等を説明する図である。 第4実施形態における外部信号のタイムチャート(例1及び例2)である。 第4実施形態における外部信号のタイムチャート(例3)である。 第5実施形態の例1におけるRT移行を示す図である。 第5実施形態において、RT移行とATとの関係を示すタイムチャートである。 第5実施形態の例2((a)〜(c))を示す図である。 第6実施形態におけるRT移行を示す図である。 第6実施形態において、RT3で抽選されるリプレイD群の種類と、当選役、及び押し順と表示役との関係を示す図である。 第8実施形態の例1及び例2を示すタイムチャートである。 第8実施形態の例3を示すタイムチャートである。 第8実施形態の例4及び例5を示すタイムチャートである。 第9実施形態における遊技の流れを説明する図である。 第11実施形態の例1及び例2を示すタイムチャートである。 第11実施形態の例3及び例4を示すタイムチャートである。 第12実施形態において、エンディング演出等を示すタイムチャートである。 第13実施形態の置数表(2)を示す図である。 第14実施形態において、有利区間の延長を示すタイムチャートである。 第15実施形態において、有利区間とフリーズとの関係を示すタイムチャートである。 (a)は第16実施形態における当選番号定義(1)を示す図であり、(b)は例1を示し、(c)は例2を示す。 (a)は第16実施形態における当選番号定義(2)を示す図であって、図74(a)に続く図であり、(b)は例1を示し、(c)は例2を示し、(d)は例3を示し、(e)は例4を示す。 (a)は第16実施形態における当選番号変換用データ定義を示す図であり、(b)は例1を示し、(c)は例2を示し、(d)は例3を示し、(e)は例4を示す。 (a)は第16実施形態における当選番号変換テーブルを示す図であり、(b)は「DEFB」の説明を示し、(c)は例1を示し、(d)は例2を示す。 (a)は第16実施形態における当選番号抽選用データ定義を示す図であり、(b)は各識別子の意味を示す。 第16実施形態における全RT共通抽選テーブル(1)を示す図である。 第16実施形態における全RT共通抽選テーブル(2)を示す図であって、図79に続く図である。 第16実施形態における全RT共通抽選テーブル(3)を示す図であって、図80に続く図である。 (a)は第16実施形態における全RT共通抽選テーブル(4)を示す図であって、図81に続く図であり、(b)は第16実施形態における非RT時抽選テーブルを示す図であり、(c)は第16実施形態におけるRT1時抽選テーブルを示す図である。 (a)は第16実施形態におけるRT2時抽選テーブルを示す図であり、(b)は第16実施形態におけるRT3時抽選テーブルを示す図である。 (a)は第16実施形態におけるRT4時抽選テーブルを示す図であり、(b)は第16実施形態における1BBA時抽選テーブルを示す図である。 第16実施形態における1BBB時抽選テーブルを示す図である。 第16実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第16実施形態における内部抽選1の処理の流れを示すフローチャートである。 第16実施形態における抽選判定の処理の流れを示すフローチャートである。 第16実施形態における条件装置番号セット1の処理の流れを示すフローチャートである。 第16実施形態の変形例における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第16実施形態の変形例における全リール停止時処理の流れを示すフローチャートである。 第16実施形態の変形例における条件装置番号セット2の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は第17実施形態における当選番号定義(3)を示す図であり、(b)は例1を示し、(c)は例2を示し、(d)は当選番号変換用データ定義を示す図である。 (a)は第17実施形態における当選番号変換テーブルを示す図であり、(b)は例1を示し、(c)は例2を示し、(d)は全RT共通抽選テーブル(5)を示す図である。 第17実施形態における全RT共通抽選テーブル(6)を示す図であって、図94(d)に続く図である。 第17実施形態における全RT共通抽選テーブル(7)を示す図であって、図95に続く図である。 (a)は第17実施形態における2段階抽選アドレステーブルを示す図であり、(b)は2段階抽選テーブル1を示す図であり、(c)は2段階抽選テーブル2を示す図であり、(d)は2段階抽選テーブル3を示す図であり、(e)は2段階抽選テーブル4を示す図であり、(f)は2段階抽選テーブル5を示す図である。 第17実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第17実施形態における条件装置番号セット3の処理の流れを示すフローチャートである。 第17実施形態における2段階抽選の処理の流れを示すフローチャートである。 第17実施形態における設定差なし抽選の処理の流れを示すフローチャートである。 第17実施形態の変形例における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第17実施形態の変形例における条件装置番号セット4の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は第18実施形態における当選番号抽選用データ定義を示す図であり、(b)は各識別子の意味を示す。 第18実施形態における全RT共通抽選テーブル(8)を示す図である。 第18実施形態における全RT共通抽選テーブル(9)を示す図であって、図105に続く図である。 第18実施形態における全RT共通抽選テーブル(10)を示す図であって、図106に続く図である。 第18実施形態における全RT共通抽選テーブル(11)を示す図であって、図107に続く図である。 第18実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第18実施形態における有利区間番号取得の処理の流れを示すフローチャートである。 第18実施形態における条件装置番号セット5の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は第19実施形態における当選番号定義(4)を示す図であり、(b)は当選番号変換及び有利区間移行判定用データ定義を示す図であり、(c)は例1を示し、(d)は例2を示す。 (a)は第19実施形態における当選番号変換テーブルを示す図であり、(b)は例1を示し、(c)は例2を示す。 第19実施形態における全RT共通抽選テーブル(12)を示す図である。 第19実施形態における全RT共通抽選テーブル(13)を示す図であって、図114に続く図である。 第19実施形態における全RT共通抽選テーブル(14)を示す図であって、図115に続く図である。 (a)は第19実施形態における有利区間移行判定乱数テーブルを示す図であり、(b)は「DEFW」の説明を示し、(c)は例1を示し、(d)は例2を示す。 第19実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第19実施形態における内部抽選2の処理の流れを示すフローチャートである。 第19実施形態における条件装置番号セット6の処理の流れを示すフローチャートである。 第19実施形態における有利区間移行抽選の処理の流れを示すフローチャートである。 第19実施形態の変形例における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。 第19実施形態の変形例における条件装置番号セット7の処理の流れを示すフローチャートである。 第20実施形態におけるメインCPU、ROM、RWMのより詳細な構成を説明する図である。 (A)は、第20実施形態における表示基板上の各種LEDを示す図である。(B)は、第20実施形態における管理情報表示LEDをより具体的に示す図である。 第20実施形形態におけるデジット及びセグメントの詳細を説明する図である。 ROMに記憶されたデータテーブルを示す図である。 第20実施形態において、メイン制御基板に設けられた出力ポート2〜5を示す図である(参考例を併せて示す)。 第20実施形態において、メイン制御基板上での電気信号の配線を示す図である。 第20実施形態において、メイン制御基板上での電気信号の配線を示す図である。 第20実施形態において、表示基板での電気信号の配線を示す図である。 (A)は、第20実施形態において、割込みと、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )と、出力信号との関係を示す図である。(B)は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )を示す図である。 メイン制御基板(メインCPU)による割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。 第20実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。 第20実施形態における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートである。 復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)を示すフローチャートである。 復帰不可能エラー処理2(SS_ERROR_STOP2)を示すフローチャートである。 第21実施形態における出力ポートの構成を示す図である。 (A)は、第21実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。(B)は、第21実施形態のLED表示カウンタを示す図である。 第21実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。 第21実施形態における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートである。 (A)は、第22実施形態における表示基板上の各種LEDを示す図である。(B)は、第22実施形態における管理情報表示LEDをより具体的に示す図である。(C)は、第22実施形態における設定値表示LEDを示す図である。 第22実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。 第22実施形態における出力ポートを示す図である。 第22実施形態において、メイン制御基板の電気信号の配線を示す回路図である。 第22実施形態において、メイン制御基板の電気信号の配線を示す回路図である。 第22実施形態において、表示基板の電気信号の配線を示す回路図である。 (A)は、第22実施形態において、割込みと、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )値と、デジット信号及びセグメント信号との関係を示す図である。(B)は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )を示す図である。 第22実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。 第22実施形態における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートである。 第23実施形態における出力ポート2〜6を示す図である。 第23実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。 (A)は、第23実施形態において、割込みと、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )値と、デジット信号及びセグメント信号との関係を示す図である。(B)は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )を示す図である。 第24実施形態における出力ポート2〜7を示す図である。 第24実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。 第24実施形態におけるLED表示カウンタの例1を示す図である。 第24実施形態におけるLED表示カウンタの例2を示す図である。 第24実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。 第24実施形態における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートである。 第25実施形態における置数表(1)を示す図である。 第25実施形態における非RT時の置数表(2)を示す図である。 第25実施形態におけるRT1時の置数表(2)を示す図である。 第25実施形態におけるRT2時の置数表(2)を示す図である。 第25実施形態におけるRT3時の置数表(2)を示す図である。 第25実施形態におけるRT4時の置数表(2)を示す図である。 第25実施形態における1BBA作動時の置数表(2)を示す図である。 第25実施形態における1BBB作動時の置数表(2)を示す図である。 (a)は、第1実施形態におけるレア役当選時の有利区間移行及び有利区間表示LED点灯の有無を示す図であり、(b)は、第25実施形態におけるレア役当選時の有利区間移行及び有利区間表示LED点灯の有無を示す図である。 第25実施形態における設定値ごとの1BB当選確率及び1BB当選時の有利区間移行確率を示す図である。 第25実施形態における指示機能作動処理の流れを示すフローチャートである。 第25実施形態において、指示遊技区間を有しない有利区間に移行した後、最初の押し順ベル当選時に、指示機能を作動させる例を示すタイムチャートである。 第25実施形態において、指示遊技区間を有しない有利区間に移行した後、1回目の指示機能の作動前に、特別役に当選することにより、指示機能の作動をキャンセルする例を示すタイムチャートである。 第25実施形態において、指示遊技区間を有しない有利区間において、1回指示作動条件を満たした後の最初の押し順ベル当選時に、指示機能を作動させる例を示すタイムチャートである。 第25実施形態において、指示遊技区間を有しない有利区間において、1回指示作動条件を満たす前に、特別役に当選することにより、指示機能の作動をキャンセルする例を示すタイムチャートである。 第25実施形態において、指示遊技区間を有しない有利区間において、有利区間の遊技回数を消化後(有利区間カウンタのカウント値が「0」になった後)に、押し順ベル当選時に指示機能を作動させて、有利区間を終了する例を示すタイムチャートである。 第25実施形態において、指示遊技区間を有しない有利区間において、有利区間の遊技回数を消化する前(有利区間カウンタのカウント値が「0」になる前)に、特別役に当選することにより、指示機能の作動をキャンセルする例を示すタイムチャートである。 第25実施形態における有利区間終了時の初期化処理(第1初期化処理)でクリアするRWM上の情報、有利区間終了時の初期化処理後も保持するRWM上の情報、及び設定変更時の初期化処理(第2初期化処理)でクリアするRWM上の情報を示す図である。 (a)は、図160の置数表(1)の変形例を示すものであり、(b)は、図168(b)のレア役当選時における有利区間移行及び有利区間表示LED点灯の有無の変形例を示す図である。 (a)は、図160の置数表(1)の変形例を示すものであり、(b)は、図168(b)のレア役当選時における有利区間移行及び有利区間表示LED点灯の有無の変形例を示す図である。 (a)は、図160の置数表(1)の変形例を示すものであり、(b)は、図168(b)のレア役当選時における有利区間移行及び有利区間表示LED点灯の有無の変形例を示す図である。 第26実施形態における管理情報表示LEDにより表示される管理情報を示す図である。 第26実施形態におけるRWM53の記憶領域(1)を示す図である。 第26実施形態におけるRWM53の記憶領域(2)を示す図である。 第26実施形態における識別セグ及び比率セグの点滅表示条件を示す図である。 第26実施形態におけるプログラム開始(M_PRG_START )を示すフローチャートである。 第26実施形態における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。 第26実施形態における電源復帰処理(M_POWER_ON)を示すフローチャートである。 第26実施形態におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートである。 (a)は、第26実施形態における払出し枚数更新を示すフローチャートである。(b)は、第26実施形態における割込み待ち(C_INTR_WAIT )を示すフローチャートである。 第26実施形態における割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。 第26実施形態における比率セット処理(S_RATE_SET)を示すフローチャートである。 第26実施形態におけるカウント上限チェック(S_LIMIT_CHK )を示すフローチャートである。 第26実施形態における遊技回数カウント(S_GAME_CNT)を示すフローチャートである。 第26実施形態におけるカウントアップ(S_CNT_UP)を示すフローチャートである。 第26実施形態における有利区間遊技回数カウント(S_ATGAME_CNT)を示すフローチャートである。 第26実施形態における払出し枚数カウント(S_PAYOUT_CNT)を示すフローチャートである。 第26実施形態における払出し枚数セット(S_PAYOUT_SET)を示すフローチャートである。 第26実施形態におけるリングバッファセット(S_RINGADR_SET )を示すフローチャートである。 第26実施形態における役物払出し枚数カウント(S_BNSPAY_CNT)を示すフローチャートである。 第26実施形態における連続役物払出し枚数カウント(S_RBPAY_CNT )を示すフローチャートである。 第26実施形態において、(A)は、ROMに記憶されている比率計算RWMアドレステーブル(TBL_ADR_CAL ))を示す図であり、(B)は、具体的なROMの記憶領域(アドレス及びデータ)を示す図である。 第26実施形態における比率計算処理(S_CAL_SET )を示すフローチャートである。 第26実施形態における計算値セット(S_VALUE_SET )を示すフローチャートである。 第26実施形態における比率計算実行(S_CAL_EXE )を示すフローチャートである。 第26実施形態におけるリングバッファ番号更新(S_RINGNO_SET)を示すフローチャートである。 第26実施形態における比率表示準備(S_DSP_READY )を示すフローチャートである。 第26実施形態における点滅要求フラグ生成(S_LED_FLASH )を示すフローチャートである。 第26実施形態における点滅/非該当項目判定値テーブル(TBL_SEG_FLASH )を示す図である。 第26実施形態における比率表示タイマ更新(S_RATE_TIME )を示すフローチャートである。 第26実施形態における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートである。 点滅ビット検査回数テーブル(TBL_FLASH_CHK )を示す図である。 第27実施形態(1)における比率セット処理(S_RATE_SET)を示すフローチャートである。 第27実施形態(1)における比率表示準備(S_DSP_READY )を示すフローチャートである。 第27実施形態(1)における比率計算管理(S_CAL_CTL )を示すフローチャートである。 第27実施形態(1)における比率計算処理(S_CAL_SET )を示すフローチャートである。 第27実施形態(2)におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートである。 第27実施形態(2)における比率セット処理(S_RATE_SET)を示すフローチャートである。 第27実施形態(3)における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。 第27実施形態(3)における電源投入時比率計算(S_CAL_PWON)を示すフローチャートである。 第27実施形態(3)におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートである。 図202中、ステップS2400以降の処理における他の例を示すフローチャートである(第26実施形態の変形例)。 第28実施形態におけるRWMの使用領域に記憶されるデータのアドレス、ラベル及び内容を示す図である。 第28実施形態におけるROMの使用領域に記憶されるLEDセグメントテーブル1及び2を示す図である。 第28実施形態におけるLEDセグメントテーブル1及び2のデータとアドレスを示す図である。 第28実施形態における押し順指示番号テーブルのアドレスを示す図である。 第28実施形態における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。 第28実施形態におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートである。 第28実施形態における押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )を示すフローチャートである。 第28実施形態におけるメダル払出し枚数更新処理を示すフローチャートである。 第28実施形態における入賞によるメダル払出し処理(MS_WIN_PAY)を示すフローチャートである。 (1)は、獲得数表示LEDに「88」(設定変更中)を表示した状態を示す図であり、(2)は、獲得数表示LEDに「=1」(左第一停止)を表示した状態を示す図であり、(3)は、獲得数表示LEDに「dE」(フロントドア開放)を表示した状態を示す図であり、(4)は、獲得数表示LEDに「E1」(電源断復帰エラー)を表示した状態を示す図であり、(5)は、貯留数表示LEDに貯留枚数「50」を表示し、獲得数表示LEDに獲得枚数「9」を表示した状態を示す図である。 第29実施形態におけるRWMの使用領域に記憶されるデータのアドレス、ラベル及び内容を示す図である。 第29実施形態における設定値データ、設定値表示データ及び設定値表示の関係を示す図である。 第29実施形態における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。 第29実施形態における設定値表示データセット処理を示すフローチャートである。 (1)は、デジット4に設定値「1」〜「6」を表示した状態を示す図であり、(2)は、獲得数表示LEDに「=1」(左第一停止)を表示した状態を示す図であり、(3)は、獲得数表示LEDに獲得枚数「9」を表示した状態を示す図である。 第28及び第29実施形態の変形例における押し順指示番号、押し順指示情報及び有利な押し順の関係を示す図である。 第28及び第29実施形態の変形例におけるセグメントA〜Gとビット0〜6との関係を示す図である。 第28及び第29実施形態の変形例における押し順指示番号、表示データ、デジットの表示及び有利な押し順の関係を示す図である。 第28及び第29実施形態の変形例における次操作指示情報、表示データ、デジットの表示及び次に操作すべきストップスイッチの関係を示す図である。 第28及び第29実施形態の変形例における条件装置番号、表示データ、デジットの表示及び有利な押し順の関係を、条件装置番号11〜22について例示した図である。 第29実施形態の変形例における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。 第30実施形態に関するRWMの記憶領域を示す図である。 第30実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。 図244中、ステップS2701における遊技開始セット(M_GAME_SET)を示すフローチャートである。 図245中、ステップS2724における有利区間設定(M_ADV_SET )を示すフローチャートである。 図246中、ステップS2742における2バイトカウントダウン(M_W_CNT_DOWN)を示すフローチャートである。 図246中、ステップS2746におけるRWM初期化(M_RWM_CLEAR )を示すフローチャートである。 図244中、ステップS2703における有利区間種別更新を示すフローチャートである。 図244中、ステップS2704における押し順指示番号セット(M_ORD_INF )を示すフローチャートである。 図250中、ステップS2793における最大払出し報知フラグ更新を示すフローチャートである。 図244中、ステップS2705における遊技終了チェック処理(M_GAME_SET)を示すフローチャートである。 図252中、ステップS2823における有利区間終了準備(M_ADVEND_STNBY)を示すフローチャートである。 第31実施形態において、差数カウンタ値の概念を説明する図(スランプグラフ)であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。 第31実施形態において、差数カウンタ値と有利区間との関係を示す図(スランプフラグ)であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。 第31実施形態に関連するRWM53の記憶領域を示す図である。 第31実施形態において、(a)例1は、自動ベット数を払出し数としない考えでの演算方法を示す図であり、(b)例2は、自動ベット数を払出し数とする考えでの演算方法を示す図である。 第31実施形態において、差数カウンタ値の更新タイミングを説明する図であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。 第31実施形態において、差数カウンタ値の演算と各データのバイト数との関係について説明する図であり、(a)例1は、図258の例1のように演算する場合を示し、(b)例2は、図258の例2のように演算する場合を示す。 第31実施形態において、差数カウンタ値と、サブ表示との関係を示す図である。 第31実施形態において、報知態様を異ならせる例を示す図である。 第32実施形態において、遊技の進行と、有利区間表示LEDの点灯タイミングとを示す図である。 第32実施形態のメイン遊技状態の移行を示す図である。 第32実施形態において、メイン遊技状態の移行と、有利区間と、有利区間表示LEDとの関係を示す図(パターン1及び2)である。 第32実施形態において、メイン遊技状態の移行と、有利区間と、有利区間表示LEDとの関係を示す図(パターン3及び4)である。 第32実施形態において、メイン遊技状態の移行と、有利区間と、有利区間表示LEDとの関係を示す図(パターン5及び6)である。 第32実施形態において、メイン遊技状態の移行と、有利区間と、有利区間表示LEDとの関係を示す図(パターン7及び8)である。 第32実施形態において、メイン遊技状態の移行と、有利区間と、有利区間表示LEDとの関係を示す図(パターン9及び10)である。 第33実施形態において、遊技機の一例であるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 第33実施形態において、メダル投入口から投入されたメダルが投入センサを通過するまでの様子を説明する正面図である。 第33実施形態(A)において、電源断が発生したときの電圧低下をタイムチャートで説明する図である。 第33実施形態(B)において、投入センサとメダルの通過との関係を説明する図である。 第33実施形態(B)において、投入センサのオン/オフをタイムチャートで説明する図である。 第33実施形態(C)において、メダルがメダル払出し装置から排出されるときの模式図である。 第33実施形態(C)において、メダルがメダル払出し装置から送出されるときの払出しセンサのオン(検知)/オフ(非検知)の様子を示す模式図である。 第33実施形態(C)において、払出しセンサのオン/オフをタイムチャートで示す図である。 第34実施形態において、メイン制御基板と基板ケースの概略を示す分解斜視図である。 第34実施形態において、(a)は、メイン制御基板を収容した基板ケースを示す平面図である。(b)は、ゲート跡の例1を示すA−A矢視断面図である。(c)は、ゲート跡の例2を示すA−A矢視断面図である。 第35実施形態において、メイン制御基板とサブ制御基板との間に断線が発生したときの処理の流れを説明する図である。 第36実施形態において、ストップスイッチの停止ボタンの移動を説明する断面図(模式図)であり、(a)は無負荷状態を示し、(b)は、検知センサがオフからオンになるときの状態を示し、(c)は停止ボタンを最深部まで押し込んだ状態を示し、(d)は、停止ボタンの押し込みを解除して検知センサがオンからオフになるときの状態を示す。 第36実施形態において、停止ボタンの動きとモータの励磁状態との関係をタイムチャートで示す図であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。 第37実施形態において、電源のオン/オフと、電圧レベルとの関係をタイムチャートで示す図であり、(a)はメインプログラム起動後の電源断を示し、(b)はメインプログラム起動前の電源断を示す。 第38実施形態において、スロットマシンと試射試験機との間の電気的接続の一例を示す図である。 第38実施形態において説明するRWMに記憶されるデータ等を示す図である。 第38実施形態において説明するRWMに記憶されるデータ等を示す図である。 第38実施形態において、(a)は、投入要求ランプ信号、投入スイッチ信号、スタート可能ランプ信号、リールスタートスイッチ信号のオン/オフを示すタイムチャートである。(b)は、投入要求ランプ信号及び投入スイッチ信号のオン/オフを示すタイムチャートである。 第38実施形態において、再遊技状態識別信号のオン/オフを示すタイムチャートである。 第38実施形態において、条件装置信号の出力を示すタイムチャートであり、条件装置信号を時分割して1回出力する方式を示す。 第38実施形態において、条件装置信号の出力を示すタイムチャートであり、条件装置信号を時分割して2回出力する方式を示す。 第38実施形態において、有利区間中信号のオン/オフを示すタイムチャートである。 第38実施形態において、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号のオン/オフを示すタイムチャートである。 第38実施形態において、最小遊技時間、最速遊技時間、セットアップ時間との関係を示すタイムチャートである。 第38実施形態において、電源断の発生と試験信号との関係を説明する図である。 第38実施形態において、(a)はメイン処理を示すフローチャートであり、(b)は割込み処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、遊技開始時処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、メダル受付け開始処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、スタートスイッチ受付け時処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、遊技終了時処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、有利区間クリアカウンタ管理処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、電源断処理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、タイマ計測を示すフローチャートである。 第38実施形態において、LED表示を示すフローチャートである。 第38実施形態において、試験信号管理を示すフローチャートである。 第38実施形態において、試験信号管理を示すフローチャートであり、図303に続くフローチャート(例1)である。 第38実施形態において、試験信号管理を示すフローチャートであり、図303に続くフローチャート(例2)である。 第38実施形態の変形例1であって、有利区間クリアカウンタ管理を示すフローチャートである。 第38実施形態の変形例2であって、遊技開始時処理を示すフローチャートである。 第38実施形態の変形例2であって、試験信号管理を示すフローチャートである。 第38実施形態の変形例3であって、割込み処理を用いない待機処理を示すフローチャートである。 第39実施形態の有利区間クリアカウンタ管理の例1を示すフローチャートである。 第39実施形態の有利区間クリアカウンタ管理の例2を示すフローチャートである。 第39実施形態の有利区間クリアカウンタ管理の例3を示すフローチャートである。 第39実施形態の有利区間クリアカウンタ管理の例4を示すフローチャートである。 第40実施形態において、比率表示器のテストパターンの例1を示す図である。 第40実施形態において、比率表示器のテストパターンの例2を示す図である。 第40実施形態において、比率表示器のテストパターンの例3を示す図である。 第40実施形態において、比率表示器のテストパターンの例4を示す図である。 第40実施形態において、比率表示器のテストパターンの例5を示す図である。 第40実施形態において、比率表示器のテストパターンの例6を示す図である。 第41実施形態において、(A)は役物条件装置と作動終了条件を示し、(B)はRTごとの規定数を示し、(C)は当選番号ごとの当選置数を示す図である。 メイン遊技状態ごとの抽選置数を示す図であり、(A)はメイン遊技状態「0」を示し、(B)はメイン遊技状態「通常(1)」を示し、(C)はメイン遊技状態「CZ(2)」を示し、(D)はメイン遊技状態「引戻し期間(6)」を示す。 第41実施形態において説明するRWMの記憶領域(主要なもの)を示す図である。 第41実施形態におけるメイン処理(図中(a))及び割込み処理(図中(b))を示すフローチャートである。 図323(a)のステップS3071における有利区間移行抽選等処理を示すフローチャートである。 図323(a)のステップS3072におけるAT抽選等処理を示すフローチャートである。 図325のステップS3093におけるAT当選時処理を示すフローチャートである。 図323(a)のメイン処理中、ステップS3073における遊技終了時処理を示すフローチャートである。 図327のステップS3111におけるメイン遊技状態更新処理を示すフローチャートである。 図327のステップS3115における有利区間クリアカウンタ管理を示すフローチャートである。 図329のステップS3141における2バイト減算処理を示すフローチャートである。 図323(b)の割込み処理中、ステップS3074のタイマ計測を示すフローチャートである。 図331中、ステップS3161における1バイト減算処理を示すフローチャートである。 図325の変形例1であって、AT抽選等処理を示すフローチャートである。 図328の変形例1であって、メイン遊技状態更新処理を示すフローチャートである。 図328の変形例1であって、メイン遊技状態更新処理を示すフローチャートであり、図334に続くフローチャートである。 図324の変形例2であって、有利区間移行抽選等処理を示すフローチャートである。 第41実施形態の変形例3であって、有利区間移行抽選等処理を示すフローチャートである。 第41実施形態の変形例3であって、AT抽選等処理を示すフローチャートである。 第41実施形態の変形例3であって、遊技終了時処理を示すフローチャートである。 図339中、ステップS3211のメイン遊技状態遊技終了時処理を示すフローチャートである。 第42実施形態において説明するRWMの記憶領域の主要なものを示す図である。 第42実施形態において、外部信号4及び外部信号5の出力タイミングを示すタイムチャート(例1)である。 第42実施形態において、外部信号4及び外部信号5の出力タイミングを示すタイムチャート(例2)である。 第42実施形態において、外部信号出力処理を示すフローチャート(例1)である。 第42実施形態において、外部信号出力処理を示すフローチャート(例1)であり、図344に続くフローチャートである。 第42実施形態において、外部信号出力処理を示すフローチャート(例2)である。 第42実施形態において、外部信号出力処理を示すフローチャート(例3)である。
本明細書において、用語の意味は、以下の通りである。
「RT」とは、抽選対象となる条件装置(1BB、リプレイ、小役)の種類(数)及びその当選確率が特有の抽選状態であることを意味し、「RT移行」とは、一のRTから他の一のRTに移行することによって、抽選対象となる少なくとも1つの条件装置(たとえば、リプレイ)の当選確率が変動することを意味する。したがって、一のRTにおけるリプレイの種類ごとの当選確率は、そのRT特有の値であり、一のRTと、他の一のRTとで、リプレイの種類ごとの当選確率がすべて同一になることはない。ただし、一のRTと、他の一のRTとで、リプレイの当選確率の合算値が同一になることは、差し支えない。
RTは、本実施形態では、非RT、RT1、RT2、RT3、及びRT4を備える(後述する図22)。
なお、「非RT」とは、RTの概念に含まれないという意味ではなく、「RT0」と等価である。したがって、本明細書において「RT」というときは、非RTを含む。
本実施形態では、非内部中を非RT、RT1、RT2、又はRT3とし、内部中をRT4としている。非内部中と内部中とで抽選対象となるリプレイの種類(数)及びその当選確率が異なる。
さらにまた、本実施形態では、特別遊技中のRTとして1BBA作動及び1BBB作動を備えている。本実施形態では、1BBA作動及び1BBB作動のいずれも、少なくとも1つのリプレイの抽選を行う。
「役」とは、抽選の対象となるものをいい、本実施形態では、条件装置を抽選し、その条件装置には、少なくとも1つの役を含むように設定されている。したがって、いずれかの条件装置の当選となったときは、少なくとも1つの役の当選となる(少なくとも1つの当選役を有する)。
抽選される条件装置には、「特別役(役物)」のいずれかが含まれる「役物条件装置」と、小役又はリプレイのいずれかが含まれる「入賞及びリプレイ条件装置」とを有する。
「役物条件装置」には、特別役のいずれかが含まれる。特別役が入賞すると、小役の入賞を容易にする装置であるSB(シングルボーナス)、RB(第一種特別役物;レギュラーボーナス)、CB(第二種特別役物;チャレンジボーナス)や、1BB(第一種役物連続作動装置;第一種ビッグボーナス)、2BB(第二種役物連続作動装置;第二種ビッグボーナス)が作動する。
ここで、第一種役物連続作動装置(1BB)とは、第一種特別役物(RB)を連続して作動させることができる装置をいう。
同様に、第二種役物連続作動装置(2BB)とは、第二種特別役物(CB)を連続して作動させることができる装置をいう。
本実施形態では、特別役として、1BBのみが設けられ、後述する2種類(1BBA及び1BBB)を有する。
1BBの作動中において、RBは、2回の役の入賞又は2遊技のいずれかを満たすときに終了し、その終了後、1BB作動の終了条件を満たさないことを条件に、再度RBを作動させる。
また、本実施形態では、SB、CB、2BBは設けられていない。
一方、「入賞及びリプレイ条件装置」には、当選情報を次回遊技以降に持ち越さない小役又はリプレイのいずれかが含まれる。
本実施形態では、入賞及びリプレイ条件装置番号「0」〜「30」を備える。
これに対し、「役物条件装置」には、当選情報を次回遊技以降に持越し可能なRB、1BB及び2BBと、当選情報を次回遊技以降に持ち越さないSB及びCBのいずれかが含まれるが、本実施形態では、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な1BB(1BBA及び1BBB)のみが設けられている。
当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役のいずれかが含まれる役物条件装置に当選したときは、その特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで、特別役の当選情報を次回遊技に持ち越す。
そして、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役のいずれかが含まれる役物条件装置に当選していない遊技を、「非内部中」という。これに対し、役物条件装置に当選したが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが未だ有効ラインに停止していないとき、すなわち特別役の当選情報を持ち越している遊技を「内部中」という。本実施形態では、役物条件装置に当選した遊技については「非内部中」に含めるが、役物条件装置に当選した遊技を「内部中」に含めてもよい。
ストップスイッチの「有利な操作態様」とは、ストップスイッチの操作態様によって遊技結果(有効ラインに停止する図柄の組合せ)に有利/不利が生じる遊技において、払出し枚数の多い役が入賞する操作態様、又は有利なRTに移行(昇格)する若しくは不利なRTに移行(転落)しない役が入賞する操作態様を指す。「有利な操作態様」は、正解操作態様とも称される。
なお、「操作態様」とは、ストップスイッチの押し順、及び/又は操作タイミング(対象図柄が有効ラインに停止するためのストップスイッチの押すタイミング)を指す概念である。
そして、「ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技」は、本実施形態では、押し順ベル(小役B群、小役C群)当選時の遊技、重複リプレイ(リプレイB群、リプレイC群)当選時の遊技に相当する。
さらに、押し順ベル当選時に、正解押し順でストップスイッチを操作されたときに入賞するベル(小役)を高目ベル(重複当選しているベル群(小役群)のうち、払出し枚数が最も多い小役等、その図柄の組合せが表示されることが遊技者にとって最も有利となるベル(小役))と称する場合がある。
一方、押し順ベル当選時に、不正解押し順でストップスイッチを操作したときは、ストップスイッチの操作タイミングに応じて、安目ベルが入賞する場合と、役のとりこぼしとなる場合とを有する。役のとりこぼし時に表示される停止出目(有効ライン上の図柄の組合せ。「こぼし目」ともいう。)を、本実施形態では「パターン図柄」と称し、パターン図柄01〜03を有する。
一方、リプレイ重複当選(リプレイB群、リプレイC群の当選)時には、ストップスイッチの押し順に応じて異なる図柄の組合せが停止表示するが、リプレイ当選時にはとりこぼしは発生しない(後述する「PB=1」)。
この場合、遊技者に有利な図柄の組合せ、たとえばリプレイ当選確率がより高いRTに移行する図柄の組合せや、リプレイ当選確率が高いRTを維持する図柄の組合せを停止表示させる押し順を、「正解押し順」又は「昇格押し順」と称する。
これに対し、遊技者にとって有利なRT(たとえばリプレイ当選確率の高いRT)から不利なRT(たとえばリプレイ当選確率の低いRT)に移行する図柄の組合せが停止表示される押し順を、「不正解押し順」又は「転落(降格)押し順」と称する。
「指示機能」とは、上述した「有利な操作態様」を遊技者に表示(報知)する機能を意味する。
いいかえれば、「指示機能」は、入賞を容易にする装置を指す。一方、「指示機能」が小役の入賞を容易にする装置である場合、「指示機能」は、押し順ベル当選時に正解押し順(高目ベル)を入賞させるための正解押し順を表示することを指し、リプレイ重複当選時に有利なリプレイ(有利なRTに移行するためのリプレイ、又は有利なRTを維持するためのリプレイ)を入賞させるための正解押し順を表示することは含まない。
以下の実施形態では、「指示機能」は、「有利な操作態様」を遊技者に表示する機能を指すものとし、「指示機能の作動」は、押し順ベル当選時に正解押し順を表示すること、及びリプレイ重複当選時に有利なリプレイを入賞させる正解押し順を表示することの双方を含む意味で使用する。
なお、「指示」内容を遊技者に見せることが「表示」であり、指示内容を遊技者に知らせることが「報知」である。よって、「指示機能」は、「表示機能」でもあり、「報知機能」でもある。
また、「指示」とは、「命令」の意味合いを有する概念であるが、「指示」に従わなかったからといって、遊技者に何らかのペナルティが課されることはない。ただし、指示機能の作動により表示された正解押し順に従わなければ、押し順ベル当選時に高目ベルが入賞しないことや、リプレイ重複当選時に不利なリプレイが入賞する場合がある。
また、「指示機能作動遊技」とは、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技(ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置(小役B群、小役C群、リプレイB群、リプレイC群)に当選した遊技)において、指示機能を作動させる遊技を意味する。このため、指示機能作動遊技は、一遊技である。指示機能作動遊技は、報知遊技とも称することがある。
また、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技であっても、指示機能を作動させないときは、当該遊技は、指示機能作動遊技ではない。
本実施形態において、「遊技区間」には、「通常区間」、「待機区間」、及び「有利区間」を備える。
まず、「通常区間」とは、指示機能に係る信号、具体的には後述する押し順指示番号や入賞及びリプレイ条件装置番号(正解押し順を判別可能な情報)を周辺基板(たとえば、サブ制御基板)に送信することを禁止する遊技区間であり、かつ、指示機能に係る性能に一切影響を及ぼさない(指示機能を作動させない)遊技区間を指す。換言すれば、通常区間は、指示機能の作動ができない遊技区間、有利な操作態様の表示ができない遊技区間である。ただし、条件装置(役)の抽選に加え、有利区間に移行するか否かの決定(抽選等)を行うことができる。
通常区間では、指示機能を作動させてはならないため、メイン制御基板と電気的に接続された所定の表示装置(LED等)での押し順指示情報の表示を行うことができないし、指示機能に係る信号を周辺基板に送信しないので、後述するサブ制御基板に電気的に接続された画像表示装置による有利な操作態様の表示(報知)を行うこともできない。
通常区間において、有利区間への移行決定を行う場合に、当選した条件装置と関連付け(紐付け)て移行決定を行う必要がある。
ここで、当選した条件装置と関連付けて有利区間への移行決定を行うとは、条件装置の抽選と同時に、有利区間に移行するか否かを決定する場合と、特定の条件装置に当選したことを条件として有利区間に移行するか否かの抽選を別途行う場合とが挙げられる。
本実施形態では、条件装置の抽選と同時に、有利区間に移行するか否かを決定するように設定されている。また、当選した条件装置によって、決定(当選)する有利区間の長さ(遊技回数)が異なる。たとえば後述する1BBに当選したときに有利区間に移行することに決定したときは、初期値として1BB遊技の終了後からカウントして50遊技の有利区間になり、小役E1に単独当選したときに有利区間に移行することに決定したときは、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)を実行するだけの有利区間になる場合がある。
さらに、当選した条件装置と関連付けて有利区間への移行を決定するにあたり、有利区間に移行することに決定することができる条件装置(別途、有利区間に移行するか否かの抽選を行う場合は、抽選を行うための条件となる条件装置)は、当選確率に設定差を有さない条件装置であることが条件となるように設定している。
ここで、「設定値」とは、遊技者の有利度を定めるものであり、設定値が高い(又は低い)ほど、遊技者に有利となるように(出玉の期待値が高くなるように)設定されている。設定値は、たとえば設定1〜設定6の6段階設けられる。
そして、「当選確率に設定差を有さない(設定共通の)条件装置」とは、全設定で当選確率が同一である条件装置を指す。
なお、当選確率に設定差を有さない条件装置の当選と関連付けて有利区間への移行を決定することが「可能」であるだけで、当選確率に設定差を有さない条件装置の当選時には、常に有利区間に移行させるとか、常に有利区間への移行抽選を行わなければならない、という意味ではない。当選確率に設定差を有さない条件装置の当選時であっても、有利区間に関して何らの決定を行わないことも、もちろん可能である。
これに対し、「当選確率に設定差を有する(設定別の)条件装置」とは、当選確率が全設定同一でないことを指す。たとえば、すべての設定値で当選確率が異なる場合の他、一部の設定値の当選確率と、他の一部の設定値の当選確率とが異なる場合(たとえば、設定1〜設定5の当選確率が「x」であり、設定6の当選確率が「y(≠x)」である場合等)が含まれる。
また、「有利区間」とは、指示機能に係る性能を有する(指示機能を作動させてよい)遊技区間であり、具体的には、指示機能を作動させる場合には、メイン制御基板において指示内容(有利な操作態様)が識別できるように押し順指示情報を表示する場合に限り、指示機能に係る信号をサブ制御基板に送信することができる遊技区間を指す。換言すれば、有利区間は、指示機能の作動ができる(指示機能を作動させてもよい)遊技区間、有利な操作態様の表示ができる(表示してもよい)遊技区間である。有利区間中の遊技は、報知可能遊技とも称することがある。逆に、通常区間中の遊技や待機区間中の遊技は、報知不可能遊技と称することがある。
ただし、サブ制御基板は、メイン制御基板が行う指示内容や、受信した指示機能に係る信号に反する演出を出力することはできない。
そして、本実施形態の有利区間では、指示機能作動遊技を実行可能な遊技(役物非作動時)における規定数(「3」枚)に対応する最大払出し枚数(「9」枚)を獲得できる有利な操作態様を有する条件装置(小役B群)に当選した遊技において、最大払出し枚数に係る役(小役01)が入賞するストップスイッチの操作態様を指示することを、少なくとも1遊技以上行うことが必要である。
具体的には、本実施形態では、いわゆる押し順ベルの条件装置として、小役B群と、小役C群とを備える。
小役B群は、押し順正解時には9枚役である小役01が常に入賞し、押し順不正解時には1枚役が入賞可能(とりこぼす場合あり)となる。
一方、小役C群は、押し順正解時時には3枚役である小役02が常に入賞し、押し順不正解時には1枚役が常に入賞する。
そして、指示機能作動遊技を実行するときの遊技は、役物非作動時(通常遊技)であり、この通常遊技での規定数(投入すべきメダル枚数)は、「3」枚である。
さらに、規定数が「3」枚であるときの最大払出し枚数は、「9」枚(小役01入賞時)である。
このため、本実施形態の有利区間では、小役01が入賞可能となる条件装置(小役B群)の当選時に指示機能を作動させることにより、小役01を入賞させるための正解押し順を表示する遊技を、少なくとも1遊技実行することが必要である。
また、有利区間中は、有利な操作態様を有する条件装置に当選した遊技では、常に指示機能を作動させてストップスイッチの有利な操作態様を表示してもよい。
一方、有利区間中に、有利な操作態様を有する条件装置に当選した遊技であっても、指示機能を作動させなくても差し支えない。
さらにまた、「待機区間」とは、有利区間に移行することに決定した後、未だ有利区間に移行していないときの遊技区間を指す。待機区間は、設けてもよく、設けなくてもよい。すなわち、通常区間から有利区間に移行してもよく、通常区間から待機区間に移行し、さらにこの待機区間から有利区間に移行してもよい。なお、有利区間から待機区間に移行することはできず、有利区間の終了後は常に通常区間に移行する。待機区間は、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役が含まれる条件装置の当選に基づき有利区間に移行することに決定したときに限り、移行することができ、当該特別役に対応する図柄の組合せが表示された遊技では必ず終了しなければならない。もちろん、当該特別役に対応する図柄の組合せが表示される遊技よりも前に終了してもよい。
また、待機区間では、メイン制御基板において指示機能を作動させることや、指示機能に係る信号をサブ制御基板に送信することはできない。メイン制御基板において指示機能を作動させ、指示機能に係る信号をサブ制御基板に送信する場合には、有利区間中であることが条件となる。
本実施形態の有利区間では、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)を実行する場合と、所定回数の遊技を実行する場合とを有する。
所定回数の遊技を実行する有利区間では、ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置に当選したときは、基本的に、指示機能を作動させる。
なお、有利区間の終了条件は、上述した遊技回数を定めるのではなく、たとえば、所定のタイミングで終了(パンク)抽選を行い、この抽選に当選したときに、有利区間を終了させること等であってもよい。
あるいは、有利区間に移行しただけでは、指示機能作動遊技の実行条件を満たさないようにし、有利区間中であることを条件に、指示機能作動遊技を実行するか否かを抽選等で決定し、指示機能作動遊技を実行することに決定したときは、所定の終了条件を満たすまで指示機能作動遊技を実行することが挙げられる。
また、有利区間中は、有利区間の(残り)遊技回数を上乗せ(加算)するか否かの決定(抽選等)を行う。
また、有利区間には、上限遊技回数が定められており、上限遊技回数に到達したときは、有利区間の残り遊技回数を有する場合であっても、その時点で常に有利区間を終了し(リミッターの作動)、通常区間に移行する。
さらに、上限遊技回数に到達したときは、最大払出し枚数(「9」枚)を獲得できる有利な操作態様を有する条件装置(小役B群)に1度も当選していなくても又は当選はしていたが最大払出し枚数に係る役(小役01)が入賞するストップスイッチの操作態様を1度も指示していなくても、その時点で常に有利区間を終了し(リミッターの作動)、通常区間に移行する。
以上、内容が上記と一部重複するが、本実施形態における有利区間に関しては、以下の通り定めるものとする。
a)通常区間において、有利区間に移行するか否かの抽選(条件装置の抽選と同時に決定される場合も)は、設定差のない条件装置に紐づかなければならない。すなわち、設定値に応じて、有利区間への移行確率が異なってはいけない。
b)有利区間の上乗せ抽選(抽選を行わず決定される場合も)は、設定値を参照してはならない。当選した条件装置に基づいて有利区間を上乗せするときは、設定差のない条件装置に紐付けなければならない。
c)通常区間における特別役(当選を持ち越す特別役を意味する。以下、この段落において同じ。)内部中や特別役作動中は、有利区間の移行抽選(条件装置の抽選と同時に決定することも)を行ってはならない。また、特別役内部中は、有利区間中であっても、有利区間の上乗せ抽選(抽選を行わず決定することも)を行ってはならない。さらにまた、有利区間において特別役が含まれる設定差を有する条件装置に当選し、特別役作動中となったときは、その特別役作動中に有利区間の上乗せ抽選(抽選を行わず決定することも)を行ってはならない。
ここで、従来、内部中となった後においてもAT抽選を行うことが一般的であったので、内部中となっても、特別役を入賞させずに内部中を維持しつつAT当選を待つことが可能であった。しかし、近時、内部中では、ATの抽選を行わないことが望ましいとされている。そこで、本実施形態では、通常区間において特別役に当選し、内部中となったときは、その内部中で通常区間から有利区間に移行してはいけないと定める。さらに、有利区間中において特別役に当選し、内部中となったときは、その内部中では有利区間を上乗せしてはいけないと定める。
d)有利区間に移行することに決定したときは、原則として、次回遊技から有利区間へ移行させるとともに、有利区間が開始するまで(本実施形態では、次回遊技のベットが可能となるまでとしている)に、次回遊技から有利区間であることを遊技者に表示(有利区間であることを示すランプの点灯等)しなければならない。
ここで、従来、ATに当選したときに、ATに当選してからAT当選が遊技者に報知されるまでには、一定の遊技回数を消化する(前兆を経由する)ことが一般的であった。また、たとえばレア役の当選に基づいてATを抽選する場合、当該遊技でレア役を取りこぼすと、遊技者は、レア役に当選したこと、及びそのレア役に基づいてATが抽選されたることを知らないので、仮に、そのレア役の当選によってATに当選していても、AT当選が報知される前に遊技をやめてしまう場合があった。その後、他人がその台で遊技をしたときに、その他人が(前遊技者が引き当てた)ATの利益を享受する場合があるという問題があった。しかし、有利区間に移行することに決定したときは、原則として、有利区間が開始するまで(本実施形態では、次回遊技のベットが可能となるまで)に次回遊技から有利区間であることを表示するので、上記のような問題は生じない。
このように、従来では、ATの当選後(特に、ATの前兆経由後)にAT当選を報知するのに対し、本実施形態では、原則として、次回遊技のベットが可能となるまでであって、有利区間が開始される前までに、有利区間であることを表示する点で相違する。
さらに、従来のAT当選の報知は、あくまで演出の一環として行われるものにすぎなかったが、本実施形態における次回遊技から有利区間であることを遊技者に表示(有利区間であることを示すランプの点灯等)することは、上記問題を解決するために行われるものである点で相違する。
また、有利区間割合とは、全遊技区間(通常区間+待機区間+有利区間)に対して、有利区間に滞在していた割合を指す。具体的には、たとえば全遊技区間の遊技回数が「1000」で、その間の有利区間の遊技回数が「700」であるときは、有利区間割合は、「70%」となる。
なお、後述するように、本実施形態では有利区間割合を表示するが、表示される有利区間割合は、演算の結果、小数点以下を切り捨てた数値である。
引込み率(PB)とは、ストップスイッチを操作した瞬間からリールが停止するまでの間(最大移動コマ数)に、有効ラインに停止させたい所望の図柄を有効ラインに停止させることができる確率を示す。
そして、適切なリールの位置で(対象図柄を最大移動コマ数の範囲内において有効ラインに停止可能な操作タイミングで)ストップスイッチを操作しなければ、対象図柄を有効ラインに停止させる(有効ラインまで引き込む)ことができないことを、「PB(引込み率)≠1」と称する。
これに対し、ストップスイッチが操作された瞬間のリールがどの位置であっても(ストップスイッチの操作タイミングにかかわらず)、対象図柄を常に有効ラインに停止させる(引き込む)ことができることを、「PB=1」と称する。
そして、「PB=1」は、その役について、全リールがそのようになっている場合と、特定の(一部の)リールについてのみそのようになっている場合とを有する。
本実施形態では、最大移動コマ数は「4」に設定され、5図柄以内の間隔で対象図柄が配列されているときは、「PB=1」となり、5図柄を超える(6図柄以上の)間隔で配列されているときは、「PB≠1」となる。特に、本実施形態のリールの図柄数は「20」に設定されており、5図柄間隔で4個配置とすれば、その図柄は、「PB=1」となる。
「N−1」遊技目、「N」遊技目、「N+1」遊技目、・・・(「N」は、2以上の整数)と遊技が進行する場合において、現在の遊技が「N」遊技目であるとき、「N」遊技目の遊技を「今回遊技」と称する。また、「N−1」遊技目の遊技を「前回遊技」と称する。
一方、「N+1」遊技目の遊技を「次回遊技」と称する。
「出玉率」とは、メダル払出し枚数期待値/メダル投入枚数により算出される値であって、「1」であるときは現状維持状態であり、「1」を超えるときはメダルが増加する状態であり、「1」未満であるときはメダルが減少する状態である。
また、「メダル払出し枚数期待値」とは、その遊技で抽選対象となるすべての役について、「役の当選確率×払出し枚数」の総和により算出される。
さらにまた、「差枚数」とは、「メダル払出し枚数(実際に払い出されたメダル枚数又はメダル払出し枚数期待値)−メダル投入枚数」により算出される値である。メダル投入枚数が「3」であるとき、メダル払出し枚数(期待値)が「3」であれば、差枚数は「±0」、メダル払出し枚数(期待値)が「3」を超えるときは、差枚数は「0」を超え、メダル払出し枚数(期待値)が「3」未満であるときは、差枚数は「0」未満となる。
「ベット」とは、遊技を行うためにメダル(遊技媒体)を賭けることをいう。本実施形態において、役物非作動時(通常遊技中)において、遊技可能なベット枚数(規定数)は、3枚に設定されている。一方、役物(1BB)作動中は、遊技可能なベット枚数(規定数)は、2枚に設定されている。メダルをベットするには、メダル投入口から実際のメダルを手入れ投入するか、又は貯留されているメダルをベットするためにベットスイッチを操作する。
なお、「遊技媒体」は、本実施形態ではメダルであるが、たとえば封入式遊技機のような場合には、遊技媒体として電子情報が用いられる。なお、「電子情報」とは、たとえば貸出し機に金銭(紙幣)を投入すると、その金銭に対応する分の電子情報に変換されるとともに、その電子情報の一部又は全部を、遊技機で遊技を行うための遊技媒体として遊技機に貯留可能となるものである。
また、後述する役物比率等の表示については、スロットマシンに限らず、弾球遊技機にも適用することが可能であるので、「遊技媒体」には、メダルに限らず、遊技球も含まれる。
「貯留」とは、上記「ベット」とは異なり、スロットマシン10内部にメダルをクレジットすることをいう。「貯留」は、ベットを含む意味で用いられる場合もあるが、本明細書では、「貯留」というときは、「ベット」を含まない意味で使用する。本実施形態において、貯留可能な最大(限界)枚数は、遊技状態等にかかわらず、「50」枚に設定されている。小役が入賞してメダルが払い出されるときは、メダルが貯留される。また、メダルがメダル投入口から手入れ投入された場合において、既に最大数がベットされているときは、その投入されたメダルは貯留される。したがって、メダルがメダル投入口から手入れ投入されたときは、ベットされる場合と貯留される場合とを有する。
なお、スロットマシン10が遊技者に対してメダルを「払い出す」ことと、遊技者がメダルを「獲得する」こととは、等価である。したがって、スロットマシン10側の視点では「メダルの払出し」となり、遊技者側の視点では「メダルの獲得」となる。このため、「払出し(枚数)」と称する場合(たとえば、払出し手段67)と、「獲得(枚数)」と称する場合(たとえば、獲得数表示LED78)とを有するが、いずれも同じ意味である。
本明細書において、末尾(特に、8ビット)に「B」を付した数値は、2進数を意味する。同様に、末尾に「H」を付した数値は、16進数を意味する。具体的には、たとえば10進数で「16」を示す数値は、2進数では「00010000(B)」と表記し、16進数では「10(H)」と表記する。また、10進数を意味する数値については、必要に応じて「16(D)」と表記する。
ただし、2進数、10進数、及び16進数のいずれであるかが明確であるときは、それぞれ「B」、「D」、「H」の末尾記号を省略する場合がある。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10に設けられた代表的な制御基板として、メイン制御基板50とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板50は、入力ポート51及び出力ポート52を有し、RWM53、ROM54、メインCPU55等を備える(図1で図示したもののみを備える意味ではない)。
図1において、メイン制御基板50と、ベットスイッチ40等の操作スイッチを含む遊技進行用の周辺機器とは、入力ポート51又は出力ポート52を介して電気的に接続されている。入力ポート51は、操作スイッチ等の信号が入力される接続部であり、出力ポート52は、モータ32等の周辺機器に対して信号を送信する接続部である。
図1中、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板50に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板50からその周辺機器に向かう矢印で示している(サブ制御基板80も同様である)。
RWM53は、遊技の進行等に基づいた各種データ(変数)を記憶(更新)可能な記憶媒体である。後述する管理情報を表示するために必要なデータ(総遊技回数等)は、RWM53に記憶される。
ROM54は、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU55は、メイン制御基板50上に設けられたCPUを指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
メインCPU55は、レジスタを内蔵する。特に本実施形態では、複数(たとえばAレジスタ〜Lレジスタ、及び送信用レジスタ等)設けられている。
また、メイン制御基板50上には、RWM53、ROM54、メインCPU55及びレジスタを含むMPUが搭載される。なお、RWM53及びROM54は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えていてもよい。
後述するサブ制御基板80上には、RWM83、ROM84、及びサブCPU85を含むMPUが搭載される。なお、RWM83及びROM84は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えてもよい。
図1において、メダル投入口43から投入されたメダルは、メダルセレクタ内部に送られる。
メダルセレクタは、図1に示すように、通路センサ43a、ブロッカ45、投入センサ44を備え(ただし、これらに限定されるものではない)、メイン制御基板50と電気的に接続されている。
メダル投入口43からメダルが投入されると、最初に、通路センサ43aにより検知されるように構成されている。
さらに、通路センサ43aの下流側には、ブロッカ45が設けられている。ブロッカ45は、メダルの投入を許可/不許可にするためのものであり、メダルの投入が不許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルを払出し口から返却するメダル通路を形成する。これに対し、メダルの投入が許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルをホッパー35に案内するメダル通路を形成する。
ここで、ブロッカ45は、遊技中(リール31の回転開始時から、全リール31が停止し、役の入賞時には入賞役に対応する払出しの終了時まで)は、メダルの投入を不許可状態とする。すなわち、ブロッカ45がメダルの投入を許可するのは、少なくとも遊技が行われていないときである。
ブロッカ45のさらに下流側には、投入センサ44(複数の光学センサ)が設けられている。したがって、メダル投入口43から投入されたメダルは、通路センサ43aによって検知された後、さらに、投入センサ44により検知されるように構成されている。
また、図1に示すように、メイン制御基板50には、遊技者が操作する操作スイッチとして、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及び精算スイッチ46が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40(40a又は40b)は、貯留されたメダルを今回遊技のためにベットするときに遊技者が操作するスイッチである。本実施形態では、1枚のメダルを投入するための1ベットスイッチ40aと、3枚(最大数ないし規定数)のメダルを投入するための3ベットスイッチ40bとを備える。
なお、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。
また、本実施形態の規定数は、役物非作動時は3枚、役物作動時は2枚に設定されているが、1ベットスイッチ40aを2回操作する(押す)と2枚のメダルを投入可能であり、3回操作する(押す)と3枚のメダルを投入可能である。また、役物作動中は、3ベットスイッチ40bを操作すれば、一時に2枚(規定数)のメダルを投入可能である。
また、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、精算スイッチ46は、スロットマシン10内部にベット及び/又は貯留(クレジット)されたメダルを払い戻す(ペイアウトする)ときに遊技者が操作するスイッチである。
また、図1に示すように、メイン制御基板50には、表示基板75が電気的に接続されている。なお、実際には、メイン制御基板50と表示基板75との間には、中継基板が設けられ、メイン制御基板50と中継基板、及び中継基板と表示基板75とが接続されているが、図1では中継基板の図示を省略している。このように、メイン制御基板50と表示基板75とは、直接ハーネス等で接続されていてもよいが、両者間に別の基板が介在してもよい。
さらに、制御基板同士が直接ハーネス等で接続されていることに限らず、他の別基板(中継基板等)を介して接続されていてもよい。たとえば、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在してもよい。
表示基板75には、貯留数表示LED76、有利区間表示LED77、及び獲得数表示LED78が搭載されている。これらのLED76〜78は、遊技者が操作する操作スイッチの近傍に設けられ、遊技者が常に視認できる位置に設けられている。なお、1つの表示基板75上にすべてのLED76〜78が設けられている必要はなく、たとえば表示基板75A、75B、・・・のように複数の表示基板75を備え、いずれかの表示基板75にいずれかのLED76〜78が設けられていればよい。
図2は、スロットマシン10の前面側において、貯留数表示LED76、有利区間表示LED77、獲得数表示LED78、精算スイッチ46、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40bの実際の位置関係(配置)を示す平面図である。
また、図2において、これら貯留数表示LED76、有利区間表示LED77、及び獲得数表示LED78の下側であってスロットマシン10内部には、表示基板75(図2中、点線で示す)が配置されている。
貯留数表示LED76は、スロットマシン10内部に貯留されたメダル枚数を表示するLEDであり、上位桁を表示するデジット1と、下位桁を表示するデジット2とから構成されている。すなわち、貯留数表示LED76は、2桁を表示する。
ここで、「デジット」とは、表示部(ディスプレイ)を意味し、特に本実施形態では、セブンセグメントLED(いわゆる7セグ)及びセグメントDP(デシマルポイント。小数点を表示するドット状のLED)から構成されている。
なお、図2に示すように、表示基板75上に実装されたデジットはデジット1〜4の4個であるが、本実施形態では9個のデジットを有し、他のデジットは、メイン制御基板60上に搭載されている(詳細は後述する)。
貯留数表示LED76は、貯留されているメダル枚数を表示するものであり、本実施形態では、「00」〜「50」(整数)の間の数字を表示する。
たとえば、メダルが全くベット及び貯留されていない状態では、貯留数表示LED76の表示は、「00」となっている。ここで、1枚のメダルが手入れされると、当該遊技のためにその1枚のメダルがベットされる。さらに2枚を追加投入すると、当該遊技のために3枚のメダルがベットされる(規定数が3枚の場合)。したがって、手入れされたメダルが3枚までのときは、そのメダルはベットされ、貯留されない。さらにメダルが手入れされ続けると、スロットマシン10内部にメダルが貯留されるとともに、その貯留枚数が貯留数表示LED76によって表示される。
本実施形態では、最大で50枚までのメダルを貯留可能となっている。したがって、貯留枚数が50枚となったとき(貯留数表示LED76に「50」と表示されたとき)は、それ以上、メダルは貯留されない。この状態で、仮に、メダル投入口43からメダルが手入れされると、ブロッカ45により、手入れされたメダルは、払出し口から返却される。
ここで、メダル払出しのある役(リプレイを除く)が入賞してその役に対応するメダルが払い出されるときは、払出し口から実際にメダルが払い出されることよりも優先して、スロットマシン10内部にメダルが貯留される。たとえば、役入賞前の貯留枚数が「10」である場合において、9枚役が入賞すると、貯留数表示LED76の表示が「10」から「19」に更新される。
さらにまた、役の入賞時に、貯留枚数が「50」を超えるときは、「50」を超えた分については払出し口から実際に払い出される。たとえば、役の入賞前に貯留枚数が「47」であり、9枚役の入賞によって9枚のメダルが払い出されるとき、3枚は貯留されて貯留枚数が「50」となり、「50」を超える6枚については払出し口から払い出される。
さらに、リプレイの入賞時は、メダルの貯留及び払出しは行われず、当該遊技でベットされていた枚数のメダルが再遊技のために自動ベットされる。たとえば、当該遊技を3ベット(3枚)で行い、リプレイが入賞したときは、3枚のメダルが自動ベットされる。そして、リプレイの入賞に基づく自動ベットは、再遊技を行うためのメダルの投入であるので、その後に精算(返却)操作を行っても、当該メダルを精算することはできない。
なお、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則(以下、単に「規則」という。)」では、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、再遊技に係る条件装置の作動であって「入賞」ではないと解釈されている。しかし、本願(本明細書等)では、リプレイについても役の1つとして扱い(再遊技役)、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したことを「リプレイの入賞」と称する。
また、有利区間表示LED77は、デジット2のセグメントDPによって構成されている。有利区間表示LED77は、通常区間及び待機区間では消灯状態に制御されるが、有利区間中は、その間、点灯状態に制御される。したがって、遊技者は、有利区間表示LED77の点灯/消灯状態を確認すれば、現在、有利区間に滞在しているか否かを一目で判断することができる。
特に、図2に示すように、有利区間表示LED77は、精算スイッチ46の近傍に位置する。したがって、遊技者は、遊技を終了する場合において、貯留メダルを有するとき(たとえば、貯留数表示LED76に「10」と表示されているとき)は、精算スイッチ46を操作するが、その際に、有利区間中でないことを、有利区間表示LED77の消灯状態によって容易に確認することができる。さらに、本実施形態では、有利区間に移行することに決定したときは、原則として、精算スイッチ46が操作可能となる前に有利区間表示LED77を点灯させる。これにより、有利区間中(又は次回遊技から有利区間)であるにもかかわらず、遊技者の意に反して、遊技者が遊技を終了してしまうことを防止することができる。
さらにまた、獲得数表示LED78は、役の入賞時に、払出し数(遊技者の獲得数)を表示するLEDであり、上位桁を表示するデジット3と、下位桁を表示するデジット4とから構成されている。したがって、獲得数表示LED78は、貯留数表示LED76と同様に、2桁を表示する。
獲得数表示LED78は、払い出されるメダルがないときは、表示は「00」であるが、たとえば後述する9枚役が入賞して9枚のメダルが払い出されると、獲得数表示LED78の表示は、「00」から「09」となる。
なお、獲得数表示LED78は、払い出されるメダルがないときは、消灯するように制御してもよい。あるいは、上位桁(デジット3)を消灯し、下位桁(デジット4)のみを「0」表示してもよい。
また、獲得数表示LED78は、通常は獲得数を表示するが、エラー発生時にはエラーの内容(種類)を表示するLEDとして機能する。たとえば、スロットマシン10のフロントドアが開放され、ドアオープンエラーが検出されると、獲得数表示LED78には、「dE」というエラー番号が表示される。
さらにまた、獲得数表示LED78は、指示機能を作動させたときに、有利な操作態様(押し順指示情報)を表示するLEDとして機能する。よって、本実施形態における獲得数表示LED78は、獲得数、エラー内容、及び指示機能の作動による有利な操作態様の表示を兼ねるLEDである。なお、指示機能を作動させたときの有利な押し順の報知は、サブ制御基板80に接続された画像表示装置23によっても実行される。
ここで、本明細書では、メイン制御基板50による獲得数表示LED78を用いた押し順の表示を「指示機能の作動」と称し、サブ制御基板80による押し順の表示を「押し順の報知」と称する。
また、後述する図20に示すように、有利な押し順に対応する番号を「押し順指示番号」と称する。
さらに、指示機能の作動により獲得数表示LED78に表示される押し順であって、たとえば図20中、「=1」のような情報を、「押し順指示情報」と称する。すなわち、指示機能の作動により、獲得数表示LED78に押し順指示情報が表示される。
図3は、メイン制御基板50上に搭載される他のデジット(デジット5〜9)を示す平面図である。図3中、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。
メイン制御基板50は、そのセキュリティ性上、透明な基板ケース16に収容され、封印される。そして、基板ケース16のかしめ部16aを破壊しなければメイン制御基板50にはアクセスできない(基板ケース16を開封できない)ように構成されている。なお、図3では、メイン制御基板50(50A及び50B)は、基板ケース16に遮られることなく透過して見えるように図示している。なお、かしめ部16aは、封印部材と称することもある。
基板ケース16上には、正規のメイン制御基板50であることの証明や製造番号、かしめ部16aの開封記録等を表示したシール類が貼付されるが、このシール類により視界が妨げられることがないようにデジット5〜9がメイン制御基板50上に搭載される。
デジット5は、設定値表示LED73であり、設定確認や設定変更の際、現設定値を表示するLEDである。なお、設定値表示LED73は、必ずしもメイン制御基板50上に搭載される必要はなく、たとえばフロントドアの裏面側や、貯留数表示LED76又は獲得数表示LED78と兼用することも可能である。
また、デジット6〜9は、管理情報表示LED74である。管理情報表示LED74は、その視認性確保のため、たとえば1個のデジット筐体につき、図3(a)中、
横幅m1×縦幅n≧36平方ミリメートル
の大きさに設計することが好ましい。あるいは、管理情報表示LED74を1個の横長(横幅m2)のデジット筐体としたときは、
横幅m2×縦幅n÷4(桁数)≧36平方ミリメートル
の大きさに設計することが好ましい。
図3において、(a)の例1では、メイン制御基板50は1個であるが、これに限らず、(b)の例2のように、メイン制御基板50を複数個の別基板から構成し、各基板をハーネス等で接続したものであってもよい。ただし、メイン制御基板50を複数個の別基板から構成しても、全体を基板ケース16に収容し、封印することが必要である。
図3(b)の例では、メイン制御基板50を、2個のメイン制御基板50A及び50Bとし、各メイン制御基板50A及び50Bにそれぞれコネクタを設け、このコネクタ間をハーネスで接続している。しかし、これに限らず、メイン制御基板50Aと50Bとを直結できるコネクタを使用し、ハーネスを用いなくてもよい(後述する図42(b)も同様である。)。
また、設定値表示LED73は、メイン制御基板50A側に設けているが、管理情報表示LED74は、メイン制御基板50B上に搭載している。すなわち、メイン制御基板50Bは、管理情報表示LED74を搭載するための表示基板としての役割を兼ねる。
さらに、管理情報表示LED74は、(a)の例1で示したような横1列にする場合の他、(b)の例2のように、たとえばデジット6及び7を上段1列に配置し、デジット8及び9を下段1列に配置してもよい。
図4は、デジット1〜9と、セグメントA〜G、及びセグメントDPとの関係を示す図である。
上述したが、各デジットは、7個の棒状のセグメントA〜Gと、1個のドット状のセグメントDPとから構成され、セグメントA〜G(7個)により、いわゆる7セグを構成している。
図4に示すように、たとえばデジット1のうち、セグメントA〜Gは、貯留数表示LED76の上位桁の7セグを構成するとともに、セグメントDPは、未使用である。
また、デジット2のうち、セグメントA〜Gは、貯留数表示LED76の下位桁の7セグを構成するとともに、セグメントDPは、有利区間表示LED77として用いられる。
さらにまた、デジット3及び4の各セグメントA〜Gは、獲得数表示LED78のそれぞれ上位桁及び下位桁の7セグを構成するとともに、セグメントDPは、未使用である。
さらに、デジット5のうち、セグメントA〜Gは、設定値表示LED73の7セグを構成するとともに、セグメントDPは、設定変更中に点灯するLEDとなる。すなわち、設定値表示LED73のうち、7セグのみが点灯しているときは設定確認中を示し、7セグ及びセグメントDPが点灯中のときは、設定変更中を示している。なお、設定値表示LED73のセグメントDPは、必ずしもこのような用い方に限定されるものではない。たとえば、設定値表示LED73のセグメントDPは、設定変更中に設定値を確定させたときに点灯するセグメントとしてもよい。
セグメント6〜9は、管理情報表示LED74を構成し、セグメント6及び7は、管理情報のうち、情報種別を表示する。また、セグメント8及び9は、管理情報のうち、セグメント6及び7で表示した情報種別に対応する数値を表示する。デジット6〜9のセグメントDPは未使用である。ただし、管理情報表示LED74を点灯させるときには、デジット7のセグメントDPを点灯させることも可能である。また、デジット7のセグメントDPを点灯させることにより、情報種別を示すデジット6及び7と数値を示すデジット8及び9の境界を明確にし、確認を容易にすることができる。
また、図4では、セグメントデータの構成図示している。たとえば、デジット1に「0」と表示する場合には、セグメントA〜Fを点灯させ、セグメントG及びDPは消灯させるので、そのセグメントデータは、「00111111(B)」となる。
また、デジット2に「1」と表示し、かつ、有利区間中であるときは、セグメントB、C、及びDPを点灯させるので、そのセグメントデータは、「10000110(B)」となる。すなわち、デジット2のセグメントデータのうち、最上位ビット(8ビット目)を「0」又は「1」にすることにより、有利区間表示LED77を消灯又は点灯させる。これにより、デジット2のセグメントデータの8ビット目が「0」であるか「1」であるかを判断することで、有利区間中であるか否かを判断することができる。
図1において、メイン制御基板50には、図柄表示装置のモータ32等が電気的に接続されている。
図柄表示装置は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ33とを含む。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段65によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。なお、リール31上の図柄の具体的配列は、後述する。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リール31のたとえば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサ33により検知される。リールセンサ33の信号は、メイン制御基板50に電気的に接続されている。そして、インデックスがリールセンサ33を検知する(切る)と、その入力信号がメイン制御基板50に入力され、そのリール31が所定位置を通過したことが検知される。
また、リールセンサ33がリール31のインデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を予めROM54に記憶している。これにより、インデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。
また、メイン制御基板50には、メダル払出し装置が電気的に接続されている。メダル払出し装置は、メダルを溜めておくためのホッパー35と、ホッパー35のメダルを払出し口から払い出すときに駆動するホッパーモータ36と、ホッパーモータ36から払い出されたメダルを検出するための払出しセンサ37を備える。
メダル投入口43から手入れされ、受け付けられたメダルは、所定の通路(「シュート部」とも称する。)を通してホッパー35内に収容されるように形成されている。
払出しセンサ37は、所定距離を隔てて配置された一対の光学センサであり、メダルが一方の払出しセンサ37により検知されてから所定時間を経過した後に他方の払出しセンサ37により検知されるように構成されている。そして、一対の払出しセンサ37がそれぞれオン/オフとなるタイミングに基づいて、メダルが正しく払い出されたか否かを判断する。
たとえば、ホッパーモータ36が駆動しているにもかかわらず、双方の払出しセンサ37の信号がいずれもオフであるときは、メダルが払い出されていないと判断し、ホッパーエラー(メダルなし)と検知される。
一方、払出しセンサ37の信号の少なくとも1つがオンのままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。
また、電源スイッチ11は、スロットマシン10の電源のオン/オフを行うスイッチである。
設定キースイッチ12は、設定キー挿入口から設定キーが挿入され、右90度(時計回り)に回転しているときにオンとなるスイッチであり、設定確認時や設定変更時にオンとされる。
設定スイッチ13は、設定値を変更するときに操作されるスイッチである。たとえば設定変更中に1回操作されるごとに、設定値が「1」ずつ加算される。設定値は本実施形態では設定1から設定6まで有し、設定変更中は、設定スイッチ13を操作するごとに、設定値が、「1」→「2」→・・・→「6」→「1」→・・・と切り替わる。なお、設定変更中にはいずれかの設定値が表示されており、スタートスイッチ41を操作すると、表示されている設定値が確定する。
また、リセットスイッチ14は、このスイッチをオンにしつつ電源スイッチ11がオンにされると、リセットすなわち初期化処理が行われ、RWM53に記憶されている所定のデータがクリアされる。
また、ドアスイッチ15は、スロットマシン10のフロントドア(図示せず)を開けたときにオンとなるスイッチであり、フロントドアの開閉状態を検知するためのものである。
さらにまた、出力ポート52の一部からは、外部集中端子板100への外部信号(外端信号)が出力される。
ここで、「外部信号」とは、外部集中端子板100を介してスロットマシン10の外部(ホールコンピュータ200や、ホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。本実施形態では、外部信号(1BB信号、RB信号、有利区間信号)や、スロットマシン10で生じたエラーや電源断が発生したこと等を示す外部信号、スロットマシン10のフロントドアの開放を示す外部信号、メダル投入信号、メダル払出し信号等を設けている。
図1において、サブ制御基板80は、遊技中及び遊技待機中における演出(情報)の選択や出力等を制御するものである。
ここで、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板50(後述する制御コマンド送信手段71)は、パラレル通信によってサブ制御基板80に一方向で、演出の出力に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
なお、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、パラレル通信に限らず、シリアル通信であってもよく、シリアル通信とパラレル通信とを併用してもよい。
サブ制御基板80は、メイン制御基板50と同様に、入力ポート81、出力ポート82、RWM83、ROM84、及びサブCPU85等を備える。
サブ制御基板80には、入力ポート81又は出力ポート82を介して、図1に示すような以下の演出ランプ21等の演出用周辺機器が電気的に接続されている。ただし、演出用の周辺機器は、これらに限られるものではない。
RWM83は、サブCPU85が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM84は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
演出ランプ21は、たとえばLED等からなり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓17から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ、リール31の上部からリール31上の図柄を照光する蛍光灯、スロットマシン10のフロントドア前面に配置され、役の入賞時等に点滅する枠ランプ等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(正解押し順、条件装置の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報(役物作動時や有利区間中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
また、十字キー24及びメニューボタン25は、遊技者が意図する情報(遊技者の遊技履歴である二次元コードを含む)を表示させるときや、ホール管理者(店長等)が各種の設定を変更するとき等に用いられる。
続いて、本実施形態の役、図柄の組合せ等について説明する。
図5は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図5では、図柄番号を併せて図示している。たとえば、左リール31において、図柄番号0番の図柄は、「ベルA」である。
図5に示すように、本実施形態では、各リール31は、20コマに等分割され、各コマに所定の図柄が表示されている。
なお、図中、「ブランク」は、図柄が全く表示されていないことを意味するものではなく、「ブランク」に対応する所定の図柄が表示されている。
なお、「ベルA」、「ベルB」、「ベルC」は、外観が類似する図柄であるが、それぞれ異なる図柄である。
また、図6(A)は、スロットマシン10のフロントドア(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)17と、各リール31の位置関係と、有効ライン(図柄の組合せを表示する表示ライン)とを示す図である。
各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3つ(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓17から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓17から、合計9個の図柄(コマ)が見えるように配置されている。なお、各図柄の右下の数字は図柄番号を示している。
また、図6(B)は、本明細書における図柄位置の称呼を図示している。本明細書では、リール31ごとに、表示窓17から見える停止時の図柄位置を、上から順に「上段」、「中段」、「下段」と称し、左リール31であれば、それぞれ「左上段」、「左中段」、「左下段」と称するものとする。
さらにまた、図6(A)に示すように、表示窓17から見える9個の図柄に対し、有効ラインが設定されている。
ここで、「有効ライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せライン(表示ライン)であり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。本実施形態では、1本有効ライン(「左下段」−「中中段」−「右上段」を通る一直線状のライン)が定められており、他の図柄組合せラインは、全て無効ラインとなっている。
無効ラインは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
また、従来より、メダルの投入枚数に応じて有効ライン数が異なるスロットマシンが知られている。たとえば、メダル投入枚数が1枚のときは有効ラインは1本、メダル投入枚数が2枚のときは有効ライン数は3本、メダル投入枚数が3枚のときは有効ライン数は5本に設定すること等が挙げられる。これに対し、本実施形態では、上述したように、3枚又は2枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、すべての遊技において、図6(A)に示した1本が有効ラインとなり、メダル投入枚数による有効ライン数の変動はない。よって、本明細書では、「有効ライン」というときは、図6(A)に示すラインを指すものである。
図7〜図12は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される条件装置に含まれる役等)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。なお、図12には、役ではないが、特定の条件装置に当選した場合において当選役のとりこぼし時に表示される図柄の組合せとして、パターン図柄01〜03を示している(番号「101」〜「120」)。
本実施形態の役は、大別して、特別役、リプレイ(再遊技役)、及び小役を有する。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(役が入賞する。以下同じ。)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。
ただし、特別役の入賞時の払出し枚数は0枚に設定されている。また、リプレイは、メダルが自動投入される(再遊技)。
図7〜図12において、払出し枚数等に表示された「規定数3」は、規定数が3枚(役物非作動時、すなわち通常遊技中の投入枚数)であるときの払出し枚数等を示し、「規定数2」は、規定数が2枚(役物作動時、すなわち特別遊技中の投入枚数)であるときの払出し枚数等を示している。たとえば、番号「3」のリプレイ01は、規定数3枚では再遊技となることを示し、規定数2枚の「−」は、抽選されないことを示している。
図7中、番号「1」及び「2」は、特別役(役物)に相当する。本実施形態では、特別役として1BBのみが設けられ、さらに、1BBは、2種類(1BBA及び1BBB)有する。
特別役は、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。
1BBに入賞すると、今回遊技におけるメダルの払い出しはないが、次回遊技から、特別遊技に相当する1BB遊技に移行する(役物の作動)。
1BB遊技中(役物作動時)は、出玉率が「1」を超えるように設定されていることで、役物非作動時以上にメダル獲得が期待できる、遊技者にとって有利な遊技である。
また、リプレイ(再遊技役)とは、今回遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動ベットする)再遊技が行えるようにした役である。
本実施形態のリプレイは、図7に示すように、リプレイ01〜06(番号「3」〜「13」)を備える。
リプレイ02及び03は、特定のRTにおいて入賞すると、他のRTに移行させることとなるリプレイである。したがって、これらのリプレイは、移行リプレイとも称される。
より具体的には、RT2においてリプレイ02が入賞すると、次回遊技から、RT3(遊技者に有利なRT)に移行させる。このため、リプレイ02は、昇格リプレイとも称される。
また、RT3においてリプレイ03が入賞すると、次回遊技から、RT2(それまでのRTよりも遊技者に不利なRT)に移行させる。このため、リプレイ03は、転落(降格)リプレイとも称される。
また、リプレイ04及び05は、第1に、複数のリプレイを重複当選させて条件装置の種類を増加させることを目的とした制御用リプレイとして用いられ、本実施形態では、後述する条件装置中、リプレイB2、B3、C2、C3、又はEに含まれるリプレイである。リプレイB2、B3、C2、又はC3に当選したときは、制御用リプレイとしてのリプレイ04又は05は有効ラインに停止することはない。
さらに、リプレイ04及び05は、第2に、レアリプレイとして用いられ、後述する条件装置のリプレイEに含まれる。有利区間中のリプレイE当選時には、有利区間の上乗せが実行される。なお、必ず、上乗せが実行されるのではなく、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。
また、リプレイ06は、1BB作動中に抽選されるリプレイであり、後述する条件装置のリプレイDに含まれる。有利区間中のリプレイD当選時には、有利区間の上乗せが実行される。なお、必ず、上乗せが実行されるのではなく、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。
また、小役は、図7〜図11に示すように、小役01〜40(番号「14」〜「100」)を備える。小役01及び02は、後述する押し順ベル当選時の正解押し順時に入賞する小役(高目ベルに対応する小役)である。また、小役03〜34は、押し順ベル当選時の不正解押し順時に入賞可能(PB≠1)となる小役(安目ベルに対応する小役)である。
さらにまた、小役35〜38は、レア小役(スイカ又はチェリーに対応する小役)である。
さらに、小役39及び40は、規定数が2枚、すなわち役物作動時にのみ入賞可能となる小役である。
パターン図柄01〜03は、上述したように、役自体ではないが、押し順ベル当選時の押し順不正解時に、当選役を取りこぼしたとき(当選役の非入賞となったとき)に出現する図柄の組合せである。さらに、パターン図柄は、特定のRT(本実施形態では非RT、RT1、又はRT3)においてその図柄の組合せが有効ラインに停止すると、RTを移行させる(本実施形態ではRT2に移行させる)図柄の組合せである。本実施形態では、小役B群当選時の押し順不正解時に、当選役を取りこぼしたとき(当選役の非入賞となったとき)に、必ずパターン図柄01〜03が出現するようにしているが、その他の図柄の組合せ(役自体ではない)が出現するようにしてもよい。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次回遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役は、本実施形態では1BBである。1BBに当選したときは、1BBが入賞するまでの遊技において、その1BBの当選情報を次回遊技以降に持ち越すように制御される。
一方、1BBの当選は持ち越されるのに対し、1BB以外の小役及びリプレイは、持ち越されない。条件装置の抽選において、小役又はリプレイに当選したときは、今回遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次回遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが入賞可能にリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
遊技を開始するときは、遊技者は、ベットスイッチ40の操作により予め貯留されたメダルを投入するか(貯留ベット)、又はメダル投入口43からメダルを手入れ投入する(手入れベット)。規定数のメダルがベットされた状態でスタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板50に入力される。メイン制御基板50(具体的には、後述するリール制御手段65)は、この信号を受信すると、役抽選手段61による役の抽選を行うとともに、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓17内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板50に入力される。メイン制御基板50(具体的には、後述するリール制御手段65)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、役抽選手段61の役抽選結果に対応するように、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時における図柄の組合せにより、今回遊技の遊技結果を表示する。さらに、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
次に、メイン制御基板50の具体的構成について説明する。
図1に示すように、メイン制御基板50のメインCPU55は、以下の役抽選手段61等を備える。本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、条件装置(当選役)の抽選(決定、選択)を行う。したがって、役抽選手段61は、条件装置決定(抽選又は選択)手段、当選役決定(抽選又は選択)手段、等とも称される。
また、「条件装置の当選」は、役抽選結果、抽選結果、当選番号、当選結果、等とも称される。
役抽選手段61は、たとえば、抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、条件装置の当選の有無及び当選した条件装置を判定する判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進数で「0」〜「65535」)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが「0」〜「65535」の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する条件装置抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する条件装置を決定する。たとえば、抽出した乱数値が入賞及びリプレイ条件装置番号「1」(リプレイA)の領域に属する場合は、リプレイAの当選と判定する。
図13〜図16は、役抽選手段61によって抽選される条件装置の種類と、各条件装置に含まれる当選役の内容を示す図である。
なお、以下の説明においては、条件装置の説明を主とし、それぞれの条件装置当選時におけるストップスイッチ42の押し順や操作タイミングに基づくリール31の停止制御の詳細については、リール制御手段65で説明する。
本実施形態の条件装置は、上述したように、当選情報を次回遊技に持ち越し可能な特別役のいずれかが含まれる条件装置である「役物条件装置」と、当選情報を次回遊技に持ち越さない小役又はリプレイのいずれかが含まれる条件装置である「入賞及びリプレイ条件装置」とからなる。
役物条件装置の当選は、本実施形態では1BBの当選に相当し、役物条件装置番号「1」及び「2」を備える。
役物条件装置番号「0」は、特別役の非当選に相当し、役物条件装置番号「1」は、1BBAの当選に相当し、役物条件装置番号「2」は、1BBBの当選に相当する。
また、たとえばリプレイA当選時は、役物条件装置番号は「0」、入賞及びリプレイ条件装置番号は「1」となる。
一方、1BBA単独当選時は、役物条件装置番号は「1」、入賞及びリプレイ条件装置番号は「0」となる。
さらにまた、本実施形態では、1BB及び小役の重複当選となる場合を有し、たとえば1BBAと小役Dの重複当選時は、役物条件装置番号は「1」、入賞及びリプレイ条件装置番号は「26」となる。
なお、1BBと小役又はリプレイが重複当選したときは、今回遊技では小役又はリプレイの入賞が優先される(なお、優先順位は任意に設定可能である)。また、小役又はリプレイの当選は、今回遊技でのみ有効であるのでその当選を次回遊技に持ち越さないが、1BBの当選情報は、入賞しない限り次回遊技に持ち越す。
以下、入賞及びリプレイ条件装置について説明する。
条件装置番号「0」は、役の非当選(いわゆるハズレ)に相当する。
また、条件装置番号「1」のリプレイAは、リプレイ01の単独当選である。リプレイA当選時は、押し順不問で(いずれの押し順でも)リプレイ01が入賞する。
条件装置番号「2」〜「4」のリプレイB1〜B3(以下、総称して「リプレイB群」と称する。)、条件装置番号「5」〜「7」のリプレイC1〜C3(以下、総称して「リプレイC群」と称する。)は、いずれも、複数種類のリプレイの重複当選であり、少なくともリプレイ01又は02の少なくとも1つを含む重複当選である。そして、ストップスイッチ42の押し順に応じて、入賞するリプレイの種類が異なるように設定されている。
たとえば条件装置番号「2」のリプレイB1では、左第一停止の押し順ではリプレイ02が入賞し、左第一停止以外(中又は右第一停止)時には、リプレイ01が入賞する。
なお、リプレイ重複当選の場合、いずれの押し順であってもリプレイ(再遊技役)が入賞するので、メダルの払出し等についての高目/安目の概念はない。しかし、たとえばRT2においてリプレイB1に当選したときは、左第一停止ではリプレイ02を入賞させることによりRTを昇格(RT2からRT3に移行)させる。一方、左第一停止以外では、リプレイ01を入賞させることによりRT2を維持する。
また、RT3においてリプレイC1に当選したときは、左第一停止ではリプレイ01を入賞させることによりRT3を維持する。一方、左第一停止以外では、リプレイ03を入賞させることによりRTを転落(降格)(RT3からRT2に移行)させる。
条件装置番号「8」のリプレイDは、リプレイ06の単独当選である。リプレイD当選時は、押し順不問でリプレイ06が入賞する。
同様に、条件装置番号「9」のリプレイEは、リプレイ04及び05の重複当選である。リプレイE当選時は、押し順不問でリプレイ04又は05が入賞する。これらのリプレイ04及び05は、レアリプレイとしての役割を有する。特に本実施形態では、RT1において抽選され、RT1かつ有利区間中にリプレイEに当選すると、有利区間が上乗せされる。なお、必ず、上乗せが実行されるのではなく、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。
図14において、条件装置番号「10」の小役Aは、いわゆる共通ベルに装置し、小役01の単独当選である。そして、小役A当選時は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、小役01が入賞する(PB=1)。
また、図14〜図15において、条件装置番号「11」〜「22」の小役B1〜B12(以下、総称して「小役B群」と称する。)は、いわゆる押し順ベルに相当し、小役01(9枚ベル、9枚役)と、小役03〜34(1枚役)のうちの少なくとも1つを含む重複当選である。
これらの条件装置当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、正解押し順であるときは「PB=1」で高目ベル(9枚ベル、9枚役)である小役01が入賞する。これに対し、不正解押し順であるときは、ストップスイッチ42の操作タイミング(ストップスイッチ42を操作した瞬間のリール31の位置)に応じて、安目ベル(1枚役)である小役03〜34が入賞する場合と、いずれの小役も入賞しない場合(とりこぼしによりパターン図柄が表示される場合)とを有する。
図16において、条件装置番号「23」〜「25」の小役C1〜C3(以下、総称して「小役C群」と称する。)は、上記の小役B群と同様に、いわゆる押し順ベルに相当し、小役02(3枚ベル、3枚役)と、小役03〜10(1枚役)とを含む重複当選である。
これらの条件装置当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、正解押し順であるときは「PB=1」で高目ベル(3枚ベル、3枚役)である小役02が入賞する。これに対し、不正解押し順であるときは、「PB=1」で、安目ベル(1枚役)である小役03〜10のいずれかが入賞する。よって、小役C群の当選時は、小役B群の当選時と異なり、パターン図柄が表示される場合(とりこぼし)はない。なお、これに限らず、いずれの小役も入賞しない場合を有していてもよい。
小役B群の当選時に、高目ベルの入賞時は9枚の払出しとなるので、押し順正解時には、イン(投入枚数)3枚、アウト(払出し枚数)9枚となり、今回遊技での差枚数は「+6枚」となる。したがって、押し順正解時には、メダル枚数が増加し、押し順不正解時(払出し枚数は1枚又は0枚)にはメダル枚数が減少する条件装置となる。
これに対し、小役C群は、高目ベルの入賞時は3枚の払出しとなるので、押し順正解時には、イン(投入枚数)3枚、アウト(払出し枚数)3枚となり、今回遊技での差枚数は「±0枚」となる。したがって、押し順正解時には、メダル枚数は現状維持となり、押し順不正解時(払出し枚数は1枚)にはメダル枚数が減少する条件装置となる。
なお、このように、正解押し順時に9枚の払出しとなる押し順ベルと、3枚の払出しとなる押し順ベルとの双方を設けているのは、出玉率の調整のためである。特に、本実施形態では、図14及び図15に示すように、小役B群当選時の押し順不正解時には、1枚役が入賞する確率を25%とし、それ以外の75%はパターン図柄が表示されるように設定している(パターン図柄表示時は払出しなし)。これに対し、図16に示すように、小役C群当選時の押し順不正解時には、「PB=1」で1枚役が入賞するようにしている。このようにして、押し順正解時と不正解時とで払出し枚数が異なる2種類の押し順ベルを設け、その当選確率を適切に設定することで、出玉率を適切な範囲に設定できるようになる。
条件装置番号「26」の小役Dは、レア小役(スイカ)に相当する。小役Dは、小役35の単独当選であり、「PB≠1」に設定されている。
また、条件装置番号「27」の小役E1、及び条件装置番号「28」の小役E2は、上記小役D1と同様に、レア小役(チェリー)に相当する。小役E1は、小役36及び38の重複当選であり、小役E2は、上記小役36及び38に加え、小役37を含む重複当選である。小役E1又はE2当選時は、押し順不問で2枚役(小役36又は38)が入賞する。
条件装置番号「29」の小役Fは、1BB作動中(1BB遊技中)にのみ抽選される役であり、小役01〜39の重複当選である。小役F当選時は、10枚役である小役39が「PB=1」で入賞する。
条件装置番号「30」の小役Gは、1BB作動中(1BB遊技中)にのみ抽選される役であり、小役40の単独当選である。小役G当選時は、9枚役である小役40が「PB=1」で入賞する。
図17及び図18は、役抽選手段61により条件装置の抽選が行われるときの抽選テーブルにより定められる当選確率であって、RTごとの役物条件装置並びに入賞及びリプレイ条件装置の置数を示す図である。図17及び図18で示す数値を「65536」で割ると、当選確率となる。たとえば、1BBAの単独当選となる置数は、非RT、RT1〜RT3のいずれにおいても、「20」及び「10」(合計で「30」)に設定されている。したがって、1BBAの単独当選確率は、「30/65536」である。
図17は、設定共通、かつ有利区間に移行することに決定可能な、又は有利区間の上乗せを実行する(又は上乗せ抽選を行うことが可能な)条件装置の置数表である。
ここで、「設定共通」とは、設定差を有さない、すなわち設定1〜設定6で同一値の置数を有することを指す。
そして、設定共通の条件装置に当選したときは、常に、有利区間に移行することに決定(有利区間中は上乗せすることに決定)してもよく、又は、有利区間に移行するか否か(有利区間中は上乗せするか否か)を抽選で決定してもよい。あるいは、有利区間に移行することに決定(有利区間中は上乗せすることに決定)する条件装置と、有利区間に移行しないことに決定(有利区間中は上乗せしないことに決定)する条件装置とを設けてもよい。
本実施形態では、図17に示す設定共通の条件装置には、有利区間に移行することに決定する条件装置と、有利区間に移行しないことに決定する条件装置とを設けている。さらに、有利区間中は、常に、有利区間を上乗せすることに決定する条件装置に設定している。
図17中、通常区間において、「○」は、有利区間に移行することに決定することを意味し、「×」は、有利区間に移行しないことに決定することを意味する。また、有利区間において、「△」は、有利区間を上乗せすることに決定することを意味し、「×」は、有利区間を上乗せしないことに決定することを意味する。
なお、図17では、「○」は、有利区間に移行することに決定し、「△」は、有利区間を上乗せすることに決定するものであるが、これに限らず、「○」は、有利区間に移行するか否かを抽選することを意味し、「△」は有利区間を上乗せするか否かを抽選することを意味してもよい。
また、図18は、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間を上乗せすることに決定しない条件装置とその置数を示している。
本実施形態においては、有利区間に移行することに決定したり、有利区間を上乗せすることに決定する条件装置は、図17に示す条件装置の当選時に限るようにし、図18に示す条件装置の当選では、いずれも、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間を上乗せすることに決定しない。
なお、図18では、設定1及び設定6の置数を代表的に図示しているが、実際には、上述したように、設定値は、設定1〜設定6の6段階を有し、設定値ごとの置数が定められている。
図17及び図18において、1BBA又は1BBBを含む条件装置は、非内部中でのみ抽選されるので、非RT、RT1〜RT3で抽選される。また、1BBA及び1BBBは、単独当選する場合と、小役D、E1又はE2と重複当選する場合とを有する。一方、小役D、E1又はE2は、単独当選する場合を有する。RT4で抽選されている1BBA又は1BBBを含む条件装置は、小役D、E1又はE2の単独当選として扱う。そのため、RT4における小役Dの単独当選となる置数は、合算で「580」〜「585」であり、RT4における小役E1の単独当選となる置数は、合算で「1030」であり、RT4における小役E2の単独当選となる置数は、合算で「310」〜「370」である。
また、1BBBは、設定差を有する条件装置が当選したときの当選役に設定されており、1BBBの当選に基づいて有利区間に移行することに決定したり、有利区間を上乗せすることに決定されることはない。
また、リプレイDは、1BB作動中でのみ抽選される。さらにまた、リプレイEは、RT1でのみ抽選される。詳細は後述するが、本実施形態では、1BBBの作動終了後には、RT1に移行する。そして、このRT1においてリプレイEに当選すると、有利区間を上乗せする(有利区間中に限る)。したがって、他のRTでは出現しないように設定するため、RT1でのみリプレイEを抽選する。
さらに、小役D及びE1は、役物非作動時でのみ抽選され、役物作動時には抽選されない。
一方、小役F及びGは、役物非作動時では抽選されず、役物作動時でのみ抽選される。
また、図17において、1BBAの単独当選の置数の合計は「30」であるが、本実施形態では、通常区間において有利区間に移行することに決定する置数「20」と、有利区間に移行しないことに決定する置数「10」とに分けられている。すなわち、1BBAの単独当選となった場合において、置数「20」の方に当選すると、当該遊技が通常区間であるときは、同時に有利区間の当選となる。これに対し、1BBAの単独当選となった場合において、置数「10」の方に当選すると、有利区間の非当選となる。
また、有利区間中に1BBAに単独当選したときは、置数「20」の方でも「10」の方でも、有利区間を上乗せすることに決定する。
同様に、小役E1の単独当選となる置数は、合算で「1000」であるが、本実施形態では、通常区間において有利区間に移行することに決定する置数「250」と、有利区間に移行しないことに決定する置数「750」とに分けられている。
なお、これに限らず、小役E1の単独当選置数を1個の置数「1000」(置数「250」と置数「750」とに分けない)とし、小役E1に当選したときに、別途抽選により、有利区間に移行するか否かを決定してもよい。たとえば、25%の確率で有利区間に移行することに決定し、75%の確率で有利区間に移行することに決定しないことが挙げられる。このように、最初から有利区間に当選する置数と有利区間に当選しない置数とを設けてもよいが、置数自体は1つの値とし、その置数に当選したときには、有利区間に移行するか否かの抽選(2段階抽選)を行うようにしてもよい。
また、上述したように、本実施形態では、RT4(内部中)のときは、有利区間に移行することに決定する場合はなく、有利区間を上乗せすることもない。したがって、小役D又はE1当選時であっても、RT4であるときは、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間を上乗せすることもない(図17中、「*3」)。
図18において、1BBBの単独当選、及び1BBB及び小役Dの重複当選となったときは、いずれも、有利区間に関する決定を行わない。ただし、後述するように、1BBBの作動終了後(RT1移行後)に、有利区間の上乗せの機会が設けられる。
小役E2は、1BBBと重複当選する場合と、単独当選する場合とを有するが、いずれも、有利区間に関する決定を行わない。これに対し、図17に示すように、小役E1当選時には、小役E1の単独当選及び1BBAとの重複当選のいずれも、有利区間に関する決定が行われる場合がある。
また、図18に示すように、リプレイA、リプレイB群、及びリプレイC群の各条件装置は、設定共通であるが、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間中において上乗せすることに決定しない。
ただし、図17及び図18の例に限らず、これらリプレイの条件装置の当選時に、有利区間に移行することに決定(抽選を含む)したり、有利区間を上乗せすることに決定(抽選を含む)する場合を設けてもよい。あるいは、図18中、リプレイA、リプレイB群、及びリプレイC群において、設定1と設定6とで置数をわずかに異ならせ(たとえば「1」異なるようにし)、リプレイA、リプレイB群、及びリプレイC群については設定別としてもよい。
図18において、リプレイAは、役物非作動時には、すべてのRTにおいて抽選される。また、リプレイB1群は、RT2でのみ抽選される。さらにまた、リプレイC群は、RT3でのみ抽選される。小役A、小役B群、小役C群は、いずれも、設定1と設定6とで設定差を有するものの、すべてのRTにおいて置数は同一である。
また、図18中、「特別役と小役」の表に示すように、設定1と設定6とでは、設定6の方が1BB及び小役の当選確率が高く設定されている。したがって、この点において、設定6の方が設定1よりも有利となる。
さらにまた、「リプレイ」の表に示すように、リプレイの当選確率は、RT3が最も高くなる。そして、有利区間では、基本的にRT3に滞在するように設定するので、押し順ベル当選時の指示機能の作動によりメダルを増加させるだけでなく、リプレイ入賞によりメダルの減りも少ない遊技状態となる。
また、小役A、小役B群、及び小役C群は、いずれも設定差を有する条件装置に設定されている。ここで、小役Aの設定1と設定6との置数差は「250」であり、小役B群(全体)の設定1と設定6との置数差は「240(20×12)」である。したがって、小役Aの方が小役B群よりも置数差が大きい。これにより、押し順に応じて入賞差を有さない小役Aの置数の方をより大きな値とすることで、設定値に応じた出玉率の差を確実に設けることができる。
また、小役A当選時に入賞可能となる図柄の組合せと、小役B群当選時の押し順正解時に入賞可能となる図柄の組合せを、同一に設定しているので(後述)、小役Aの当選(入賞)回数をカウントすることで設定値を推測することはできない。
さらに、図18に示すように、小役B群に当選する確率の方が、小役C群に当選する確率よりも高く設定している。ここで、規定数3枚であるときの最大払出し枚数は9枚であり、有利区間中は、払出し枚数が9枚(規定数3枚での最大払出し数)となる指示機能作動遊技を少なくとも1回実行する必要がある。したがって、有利区間では、少なくとも1回、小役B群の当選時に指示機能作動遊技を実行する必要がある。そこで、小役B群の当選確率を、小役C群の当選確率よりも高く設定しておくことで、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)のみで終了する有利区間の遊技回数期待値を少なくすることができる。さらに、所定回数の遊技を実行したことで終了する有利区間であるにもかかわらず、所定回数の間に1度も小役B群に当選しなかったため、有利区間を終了できないといったことを少なくすることができる。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段62は、役抽選手段61による抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、すべての役について、役ごとに当選フラグを備える。そして、役抽選手段61による抽選においていずれかの条件装置の当選となったときは、その条件装置に含まれる役の当選フラグをオンにする(当選フラグを立てる)。
たとえば、非内部中遊技において、リプレイB1に当選したときは、当該条件装置に含まれるリプレイ01及びリプレイ02の2つの当選フラグがオンとなり、それ以外の役の当選フラグはオフとなる。
同様に、非内部中遊技において、小役B1に当選したときは、当該条件装置に含まれる小役01、小役03、小役10、小役11、小役18、小役19、及び小役26の7つの当選フラグがオンとなり、それ以外の役の当選フラグはオフとなる。
さらに、上述したように、1BB以外の小役及びリプレイの当選は持ち越されないので、今回遊技で小役又はリプレイに当選し、これらの役の当選フラグがオンにされても、今回遊技の終了時にその当選フラグがオフにされる。
これに対し、1BBの当選は持ち越されるので、今回遊技で1BBに当選し、当選した1BBに係る当選フラグが一旦オンになったときは、その1BBが入賞するまでオンの状態が維持され、その1BBが入賞した時点でオフにされる。
また、たとえば役抽選手段61で1BBA及び小役Dに重複当選したときは、1BBA及び小役Dに対応する小役35の当選フラグがオンとなり、当該遊技で双方の役が入賞する場合はないので、たとえば1BBAが入賞しなかったときは、小役35が入賞したか入賞しなかったかにかかわらず、1BBAの当選フラグのオンは維持され、小役35の当選フラグはオフとなる。
さらにまた、たとえば役抽選手段61で、1BBAに単独当選したときは、今回遊技では、1BBAの当選フラグがオンとなり、今回遊技で1BBAが入賞しないときは、1BBAの当選フラグのオンは維持される。
さらに、次回遊技で、小役A1に当選したときは、当選を持ち越している1BBAに加え、小役01の当選フラグがオンとなり、今回遊技の終了時に、1BBAが入賞しなかったときは、1BBAの当選フラグのオンは維持され、小役01の当選フラグはオフとなる。
押し順指示番号選択手段63は、役抽選手段61による条件装置の抽選結果に基づいて、押し順指示番号の選択を行うものである。図19は、押し順指示番号テーブルを示す図である。
なお、有利区間及び通常区間のいずれであっても、押し順指示番号選択手段63は、押し順指示番号の選択を行うようにしてもよいが、これに限らず、たとえば有利区間中に限り、押し順指示番号の選択を行うようにしてもよい。このような場合は、通常区間中は、常に押し順指示番号は「A0」となる。
また、選択した押し順指示番号をサブ制御基板80に送信することができるのは、有利区間中に限られる(通常区間中に、押し順指示番号「A0」を送信することは除く)。したがって、通常区間において押し順指示番号選択手段63により押し順指示番号が選択されたとしても、その押し順指示番号がサブ制御基板80に送信されることはない。
本実施形態では、図19に示すように、条件装置ごとに、それぞれ固有の押し順指示番号を備える。たとえばリプレイAに対応する押し順指示番号は「A0」であり、リプレイC3に対応する押し順指示番号は「A3」である。押し順指示番号は、「A0」〜「A3」を備える。
図20は、押し順指示番号と、その押し順指示番号に対応する押し順、表示内容1及び2との関係を示す図である。押し順指示番号「A0」は、遊技者に有利な押し順を有さない(押し順によって有利/不利が生じない、すなわち押し順不問である)。
また、押し順指示番号「A1」〜「A3」は、それぞれ、遊技者に有利な押し順を有している。たとえば、押し順指示番号「A2」に対応する有利な押し順は、中第一停止である。
リプレイB群における押し順指示番号に対応する押し順は、リプレイ02を入賞させる押し順(RTを昇格させる押し順)に設定されている。
また、リプレイC群における押し順指示番号に対応する押し順は、リプレイ01を入賞させる(RTを維持する)押し順に設定されている。
同様に、小役B群における押し順指示番号に対応する押し順は、小役01(9枚)を入賞させる押し順に設定されている。
また、小役C群における押し順指示番号に対応する押し順は、小役02(3枚)を入賞させる押し順に設定されている。
また、図20において、「表示内容1」は、指示機能の作動(メイン制御基板50の制御)により表示される内容を示し、本実施形態では、獲得数表示LED78に表示する押し順指示情報を示している。本実施形態では、押し順指示番号の「A」及び「0」〜「3」は、それぞれ、LED(7セグ)の「=」及び「0」〜「3」の表示に対応する。「=」を表示するときは、7セグのうち、図4中、セグメントD及びGを点灯させる(後述する図26参照)。また、押し順指示番号「A0」のときは、表示なし(いずれのセグメントも点灯させない)でもよい。
さらにまた、「表示内容2」は、サブ制御基板80の制御により表示される内容を示し、本実施形態では、画像表示装置23に表示する正解押し順である。
なお、「指示機能の作動」は、メイン制御基板50による獲得数表示LED78を用いた表示を意味するものであり、サブ制御基板80の制御による表示は、本願発明の「指示機能の作動」には含まれない。
たとえば、有利区間中において入賞及びリプレイ条件装置「11」に当選したときは、押し順指示番号「A1」が選択され、指示機能の作動により、獲得数表示LED78には「=1」と表示される。また、画像表示装置23には、たとえば「1○○」等、左第一停止であることを遊技者が理解できる内容を画像表示する。
図19において、小役A当選時の押し順指示番号(*1)は、以下の通りである。
小役A当選時は、押し順不問で小役01が入賞するので、有利な押し順は存在しない。しかし、有利区間中は、ダミーの押し順指示番号として、「A1」〜「A3」のいずれかを選択する。選択率は、それぞれ「1/3」である。このように設定することで、有利区間中の小役A当選時は、指示機能を作動させ、押し順指示情報を表示する。これにより、遊技者は、当該遊技では、小役Aに当選したのか、小役B群に当選したのか、判別することができない。このように設定するのは、以下の理由による。
図18に示すように、小役Aの当選確率(置数)は、設定1よりも設定6の方が高い。したがって、有利区間中に、指示機能が作動しない遊技で小役01が入賞した回数をカウントすることで、設定値を推測することが可能となってしまう。このような攻略を回避するために、有利区間中における小役A当選時には、指示機能を作動させて、ダミーの押し順指示情報を表示することとしている。もちろん、指示機能を作動させた遊技で小役01が入賞した回数をカウントすることで、設定値を推測することができないわけではないが、指示機能を作動させない遊技で小役01が入賞した回数をカウントして設定値を推測するときよりも、多くの試行回数が必要となる。
さらにまた、図19中、小役E1及びE2当選時の押し順指示情報(*2)は、以下の通りである。
図17に示すように、有利区間中の小役E1当選時は、有利区間の上乗せを行う。しかし、上述したように、有利区間中に1BBに当選し、内部中となったときは、有利区間の上乗せを行わない。このため、有利区間かつ内部中(有利区間の上乗せを行わない遊技区間中)に、小役E1に当選し、小役E1に対応する図柄の組合せ(有利区間の上乗せを期待させる図柄の組合せである中段チェリー)が停止すると、遊技者に、無駄引きをした印象を与えてしまうおそれがある。そこで、有利区間かつ内部中に小役E1に当選したときは、押し順指示番号「A3」を選択し、指示機能を作動させ、「右第一停止」を表示する。
小役E1当選時に右第一停止でストップスイッチ42を操作したときは、図16に示すように、いわゆる中段チェリーは停止しない。これにより、小役E1の当選を気づきにくくする。なお、小役E1当選時に入賞可能となる小役36又は38は、いずれも払出し枚数は2枚であるので、右第一停止を指示しても、遊技者に不利になることはない。
さらに、有利区間は、上述したように、上限遊技回数が設定されており、本実施形態では1500ゲーム以内に設定されている。したがって、有利区間の残り遊技回数を有する場合であっても、有利区間の開始からの遊技回数が1500ゲームに到達したときは、無条件で有利区間を強制終了する。
このような遊技性を有する場合において、たとえば有利区間の1500ゲームに近いときに小役E1に当選し、中段チェリーを表示すると、遊技者は、有利区間の上乗せを期待してしまう。そこで、本実施形態では、有利区間の開始から1400ゲーム以上となった以降は、小役E1に当選しても、内部中での当選時と同様に、中段チェリーを表示させないようにするために、指示機能を作動させて、右第一停止を表示する。
なお、小役E2当選時は、図18に示すように、有利区間に関する決定を行わない。しかし、小役E2当選時には、左又は中第一停止でストップスイッチ42を操作すると、中段チェリーが表示される場合がある。そこで、内部中や有利区間の開始から1400ゲーム以上となったときに、中段チェリーが表示されると、遊技者に誤解を与えるおそれがあることから、この場合にも、指示機能を作動させて、右第一停止を表示する。
ただし、これに限らず、小役E2当選時は、そもそも有利区間に関する決定を行わないのであるから、上記のような指示機能の作動を行わず、中段チェリーを表示可能としてもよい。
図1において、演出グループ番号選択手段64は、当選した条件装置に対応する演出グループ番号であって、サブ制御基板80に送信するための番号を選択するものである。
条件装置の抽選を行った結果、当選した入賞及びリプレイ条件装置番号そのものをサブ制御基板80に送信することも考えられる。しかし、本実施形態では、当選した入賞及びリプレイ条件装置番号そのものをサブ制御基板80には送信しない。これにより、サブ制御基板80側では、今回遊技で当選した入賞及びリプレイ条件装置番号を知ることができない。
一方、メイン制御基板50側では、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を予め定めておく。そして、条件装置の抽選後、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を選択し、その演出グループ番号をサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、今回遊技で選択された演出グループ番号を受信すると、その演出グループ番号に対応する演出を選択し、出力することが可能となる。
図21は、演出グループ番号テーブルを示す図である。
本実施形態では、図21に示すように、条件装置ごとに、それぞれ固有の演出グループ番号を備える。たとえば小役A、小役B群、及び小役C群の当選に対応する演出グループ番号は、「5」と定められている。小役A、小役B群、及び小役C群の当選に対応する演出グループ番号を、それぞれ「5」、「6」、「7」のように、異なるものとしてもよい。
したがって、メイン制御基板50は、条件装置の抽選の結果、小役A、小役B群又は小役C群に当選すると、演出グループ番号として「5」を選択する。そして、選択した演出グループ番号「5」の情報をサブ制御基板80に送信する。
サブ制御基板80は、演出グループ番号が「5」であるという情報を受信すると、今回遊技では、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれかに当選したことを知ることができる。これにより、ベルの当選演出を出力することができる。
しかし、サブ制御基板80は、演出グループ番号「5」に当選した旨の情報を受信しても、当該遊技でたとえば小役B群のいずれかに当選しているときであっても、正解押し順を知ることはできない。そして、本実施形態では、正解押し順に対応する押し順指示番号は、有利区間中はサブ制御基板80に送信するが、通常区間や待機区間中には送信しない。したがって、有利区間中には、サブ制御基板80は、小役A、小役B群、又は小役C群に当選した旨及び押し順指示番号に対応する正解押し順を演出として出力することができる。これに対し、通常区間や待機区間中では、サブ制御基板80は、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれか(ベル)に当選した旨の演出にとどまり、正解押し順を演出として出力することはできない。
また、同一の押し順指示番号がサブ制御基板80に送信されたとしても、演出グループ番号が異なることにより、異なる演出を出力することができる。たとえば、リプレイB1に当選したときの押し順指示番号は「A1」(左第一)であり、小役C1に当選したときの押し順指示番号は「A1」(左第一)であるので、いずれも、同一の押し順指示番号がサブ制御基板80に送信される。
しかし、リプレイB1に当選したときは演出グループ番号「2」が送信され、小役C1に当選したときは演出グループ番号「5」が送信される。このため、演出グループ番号「2」が送信されたときは、たとえばリプレイを示す青色を用いて正解押し順を報知することが可能となり、演出グループ番号「5」が送信されたときは、たとえばベルを示す黄色を用いて正解押し順を報知することが可能となる。
図1において、リール制御手段65は、リール31の回転開始命令を受けたとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたときに、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御する。さらに、リール制御手段65は、役抽選手段61により条件装置の抽選が行われた後、今回遊技における当選フラグのオン/オフを参照して、当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
たとえば、リール制御手段65は、少なくとも1つの当選フラグがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が4コマに設定されている。
たとえば図5において、左リール31の1番の「リプレイ」が左下段(有効ライン上)に位置する瞬間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、その4コマ先、すなわち5番の「ベルB」までが左下段に停止可能な図柄となる。よって、上記の操作タイミングでは、1番(ビタ止め)〜5番(4コマスベリ)の図柄が左下段に停止可能な図柄となる。
ただし、上記に限らず、ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ライン上に位置する図柄の次の図柄から、最大移動コマ数を4コマに設定することも可能である。この場合には、たとえば、左リール31の1番の「リプレイ」が左下段に位置する瞬間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、その次の図柄、すなわち2番の「ブランク」から、その4コマ先の図柄である6番の「リプレイ」までが左下段に停止可能な図柄となる。よって、上記の操作タイミングでは、2番〜6番の図柄が左下段に停止可能な図柄となる。
なお、以下の説明では、ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ライン上に位置する図柄から最大移動コマ数を4コマとして説明する。
まず、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御される。
すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
さらに、複数の役に当選している遊技では、ストップスイッチ42の押し順や、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、入賞させる役の優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する図柄の引込み停止制御を行う。
さらに、リール制御手段65は、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する。リール制御手段65は、遊技者によりストップスイッチ42が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ42のうち、いずれが操作されたかを検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号がリール制御手段65に入力される。この信号を判別することで、リール制御手段65は、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。そして、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御を実行する。
さらに、リール制御手段65は、条件装置ごとに停止位置決定テーブルを備える。停止位置決定テーブルは、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブルには、たとえば1番の図柄(左リール31であれば「リプレイ」)が左下段(有効ライン上)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して(何コマスベリで)、何番の図柄を左下段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
ここで、本実施形態における図柄配列について説明する。
まず、図5に示すように、すべてのリール31において、「リプレイ」は、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、すべてのリール31の「リプレイ」は、「PB=1」配置である。
同様に、左リール31では、「ベルA」又は「ベルB」のいずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
また、中リール31では、「ベルC」は、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、中リール31の「ベルC」は「PB=1」配置である。
さらにまた、右リール31では、「ベルA」又は「ベルB」いずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
さらに、右リール31において、「チェリー」は、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、右リール31の「チェリー」は、「PB=1」配置である。
また、左リール31には、「黒7」又は「スイカ」のいずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
同様に、中リール31には、「青7」又は「チェリー」のいずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
さらに同様に、右リール31には、「黒7」、「青7」、「ブランク」、又は「赤7」のいずれか1つが5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら4図柄合算で「PB=1」配置である。
これに対し、左リール31において、「チェリー」は、3番、8番、13番に配置されているので、「PB=1」配置ではない。
同様に、「スイカ」については、左及び中リール31は「PB≠1」配置であり、右リール31は「PB=1」配置である。
以下、各条件装置に対応する停止位置決定テーブルについて、上述した図13〜図16に基づき、説明する。
最初に、入賞及びリプレイ条件装置当選時の停止位置決定テーブルについて説明する。
非当選テーブルは、役の非当選時の遊技で用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
リプレイAテーブルは、リプレイA当選(リプレイ01の単独当選)時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、リプレイ01を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。リプレイ01、及び後述するリプレイ02〜06に係る各リール31の図柄は、すべてのリール31において、「PB=1」配置である。したがって、リプレイの当選時には常に当選したリプレイ(複数のリプレイが重複当選しているときは、重複当選しているいずれかのリプレイ)が常に入賞する。
リプレイB1テーブルは、リプレイB1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)はリプレイ02を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、リプレイ01を有効ラインに停止させるように(図13参照)、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、リプレイB1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、左下段に「黒7」又は「スイカ」を停止させる(上述したように「PB=1」)。この場合、左上段には「リプレイ」が停止する。
次に、中第二停止時には、中中段に「リプレイ」を停止させる。そして、右第三停止時には「チェリー」を右上段に停止させる。この場合、右下段には「リプレイ」が停止する。これにより、有効ライン上に「黒7/スイカ」−「リプレイ」−「チェリー」が停止して、リプレイ02の入賞となる。さらに、「左上段」−「中中段」−「右下段」には、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
これに対し、リプレイB1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「青7」又は「チェリー」を中中段に停止させる(「PB=1」)。この場合、中上段には「リプレイ」が停止する。その後、左リール31の停止時には左下段に「黒7」又は「スイカ」を停止させる(「PB=1」)。このときは、上述したように、左上段には「リプレイ」が停止する。
また、右リール31の停止時には、右上段に「リプレイ」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上に「黒7/スイカ」−「青7/チェリー」−「リプレイ」が停止して、リプレイ01の入賞となる。さらに、「左上段」−「中上段」−「右上段」には、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
リプレイB1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時にも、中第一停止時と同様の制御となる。
さらに、リプレイB2当選時のリプレイB2テーブル、リプレイB3当選時のリプレイB3テーブルについても、上記と同様の制御により、押し順正解時にはリプレイ02を入賞させ、押し順不正解時にはリプレイ01を入賞させる。
リプレイC1テーブルは、リプレイC1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)はリプレイ01を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、リプレイ03を有効ラインに停止させるように(図13参照)、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時にリプレイ01を有効ラインに停止させる制御については、上記リプレイB1テーブルと同様であるので、説明を割愛する。
また、リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「リプレイ」を中中段に停止させる(「PB=1」)。その後、左リール31の停止時には左下段に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。この場合、左中段には「リプレイ」が停止する。また、右リール31の停止時には、右上段に「スイカ」を停止させる(「PB=1」)。この場合、右中段には「リプレイ」が停止する。これにより、有効ライン上に「ベルA/ベルB」−「リプレイ」−「スイカ」が停止して、リプレイ03の入賞となる。さらに、「左中段」−「中中段」−「右中段」には、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時にも、中第一停止時と同様の制御となる。
さらにまた、リプレイC2当選時のリプレイC2テーブル、リプレイC3当選時のリプレイC3テーブルについても、上記と同様の制御により、押し順正解時にはリプレイ01を入賞させ、押し順不正解時にはリプレイ03を入賞させる。
リプレイDテーブルは、リプレイD当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、リプレイ06を有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。リプレイ06は、「PB=1」である。
また、リプレイEテーブルは、リプレイE当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、リプレイ04又は05を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。この場合には、「PB=1」で、リプレイ04又は05のいずれかを停止させることができる。
小役Aテーブルは、小役A当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、小役01を有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。小役01の図柄の組合せは、「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」であり、全リール31において「PB=1」である。また、左下段に「黒7/スイカ」が停止すると、左中段には「ベルA/ベルB」が停止する。さらにまた右上段に「リプレイ」が停止すると、右中段には「ベルA/ベルB」が停止する。よって、小役01の入賞時は、「左中段」−「中中段」−「右中段」に、「ベルA/ベルB」−「ベルC」−「ベルA/ベルB」が停止する。
小役B1テーブルは、小役B1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)は小役01を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、当選役に含まれる1枚役(小役B1当選時のときは、小役03、10、11、18、19、26のいずれか)を有効ラインに停止させるか、又はパターン図柄01〜03のいずれかを停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役B1テーブルが用いられた遊技における左第一停止時(押し順正解時)は、小役Aテーブルと同様であるので、説明を割愛する。
なお、以下の小役B2テーブル〜小役B12テーブルが用いられたときも、押し順正解時には、小役Aテーブルと同様の停止制御を行う。
これにより、小役A当選時、及び小役B群当選時における押し順正解時は、常に、小役01が入賞し、かつ、「左中段」−「中中段」−「右中段」に、「ベルA/ベルB」−「ベルC」−「ベルA/ベルB」が停止する。よって、指示機能を作動させない遊技において小役01が入賞しても、小役Aの当選であるのか、又は小役B群当選時の押し順正解時であるのかは、遊技者にはわからない。
また、有利区間中においても、小役A当選時には、上述したようにダミーで指示機能を作動させれば、小役Aの当選であるのか、小役B群の当選であるのかは、遊技者にはわからない。
上述したように、本実施形態では、小役Aの当選置数には設定差を有することから、小役Aの入賞回数をカウントすることにより、設定値を推測することが可能となる。しかし、小役A当選時と小役B群当選時の押し順正解時とで、停止出目を同一にしておけば、小役Aの入賞回数のみをカウントすることはできなくなるので、設定値を推測することができなくなる。
また、小役B1テーブルが用いられた遊技において、より具体的には、以下のような停止制御を実行する。
まず、小役B1当選時は、図14に示すように、小役01、03、10、11、18、19、26の7個の当選となり、その図柄の組合せは、以下の通りである。
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役03:「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」(1枚)
小役10:「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」(1枚)
小役11:「ベルC」−「ベルA」−「青7」(1枚)
小役18:「赤7」−「ベルB」−「赤7」(1枚)
小役19:「ベルC」−「青7」−「ベルA」(1枚)
小役26:「赤7」−「赤7」−「ベルB」(1枚)
そして、払出し枚数が異なる複数の小役が重複当選したときのリール31の停止制御として、以下の方法が挙げられる。
第1優先として、当選している図柄の組合せを構成する(当該リール31の)図柄のすべてを有効ラインに停止可能であるときは、その位置でリール31を停止させる。
次に、「当選している図柄の組合せを構成する図柄のすべてを有効ラインに停止させる」ことができないとき(第1優先を採用することができないとき)は、第2優先として、「枚数優先」又は「個数優先」のいずれかによりリール31を停止制御する。
ここで、「枚数優先」とは、重複当選している図柄の組合せのうち、払出し枚数の最も多い図柄の組合せを構成する当該リール31の図柄を優先して有効ラインに停止させる(引き込む)ことをいう。このため、小役B群当選時においては、小役01が払出し枚数の最も多い(9枚の)図柄の組合せに相当する。
一方、「個数優先」とは、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなるように、当該リール31の図柄を有効ラインに停止させることをいう。
たとえば、小役B1に当選し、中第一停止であるとき、当選している役に係る中リール31のすべてを同時に有効ラインに停止させることはできない。当選している小役の中リール31の図柄は、複数種類あるのに対し、有効ラインは1本であるので、1種類の図柄しか有効ラインに停止させることができないからである。
したがって、小役B群当選時には、個数優先又は枚数優先のいずれかにより、リール31を停止制御する。そして本実施形態では、押し順正解時には枚数優先によりリールを停止制御し、押し順不正解時には、個数優先によりリール31を停止制御する。個数優先によりリールを停止制御すると、小役01(9枚役)は入賞せずに1枚役が入賞可能となるように(取りこぼす場合を有するように)構成されている。
このように、特定の押し順(本実施形態における正解押し順)では枚数優先を行い、他の押し順(本実施形態における不正解押し順)では個数優先を行う等、ストップスイッチ42の操作態様に応じて枚数優先又は個数優先を行う。
上記の例において、中第一停止時(押し順不正解時)に個数優先を行うときは、「ベルA」又は「ベルB」のいずれかを有効ラインに停止させれば、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は、それぞれ2個となって最大となる。たとえば中リール31の停止時に「ベルA」を有効ラインに停止させれば、小役03又は11が入賞可能となる。中リール31の「ベルA」又は「ベルB」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、中リール31の停止時には、常に「ベルA」又は「ベルB」のいずれかを停止させることができる。
ここで、中リール31の停止時に、「ベルA」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役03又は11が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることを優先する。図5に示すように、左リール31において、「ベルA」は15番及び0番に配置されており、「ベルC」は、18番に配置されている。このため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が11番〜19番及び0番であるときは、「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることができ、1番〜10番であるときは、「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることができない。
よって、無作為に(特定の図柄を狙わずに)左リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルA」又は「ベルC」が有効ラインに停止する。特に本実施形態では、「ベルC」を停止させることなく「ベルA」を停止させることができるため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が11番〜19番及び0番であるときは、常に「ベルA」を有効ラインに停止させる。
なお、このように、「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させるのは、第三停止時に当選役のとりこぼしとなったときは、後述するパターン図柄を表示できるようにするためである(左リール31の停止時に「ベルC」を停止させるとパターン図柄を表示できないためである)。
一方、左リール31の停止時に「ベルA」を有効ラインに停止させることができないときは、いずれかのパターン図柄を有効ラインに停止させるように制御する。図12に示すように、中リール31の図柄が「ベルA」であるパターン図柄のうち、左リール31の図柄は、「黒7」又は「スイカ」である。左リール31の「黒7」又は「スイカ」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、常にこれらのいずれかの図柄を停止させることができる。
よって、中第一停止、左第二停止時には、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」となるか、又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となる。
さらに、右第三停止前に、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右リール31の停止時に、有効ラインに「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。図5に示すように、「ベルA」を有効ラインに停止させるためには、ストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインの図柄が4番〜13番の範囲であれば「ベルA」を停止させることができ、それ以外の範囲であれば「ベルA」を停止させることができない。よって、無作為に右リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルA」が有効ラインに停止する。右リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させたときは、「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」となり、小役03の入賞となる。
一方、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」である場合において、右リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させることができないときは、「チェリー」を有効ラインに停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「ベルA」−「ベルA」−「チェリー」となり、パターン図柄03が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」の場合において、右リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「ベルA/ベルB」となり、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B1当選時の中第一停止時(押し順不正解時)に、有効ラインに「ベルB」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役10又は18が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、小役10又は18に係る図柄である「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることを優先する。図5に示すように、左リール31において、「ベルB」は5番及び10番に配置されており、「赤7」は、7番に配置されている。このため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が1番〜10番であるときは、「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることができ、それ以外であるときは、「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることができない。
よって、無作為に(特定の図柄を狙わずに)に左リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルB」又は「赤7」が有効ラインに停止する。特に本実施形態では、「赤7」を停止させることなく「ベルB」を停止させることができるため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が1番〜10番であるときは、常に「ベルB」を有効ラインに停止させる。
一方、左リール31の停止時に「ベルB」を有効ラインに停止させることができないときは、いずれかのパターン図柄を有効ラインに停止させるように制御する。図12に示すように、中リール31の図柄が「ベルB」であるパターン図柄は、「黒7」又は「スイカ」である。左リール31の「黒7」又は「スイカ」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、常にこれらのいずれかの図柄を停止させることができる。
よって、中第一停止、左第二停止時には、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」となるか、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となる。
さらに、右第三停止前に、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右リール31の停止時に、有効ラインに「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。図5に示すように、「ベルB」を有効ラインに停止させるためには、ストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインの図柄が14番〜18番、又は19番〜3番の範囲であれば「ベルB」を停止させることができ、それ以外の範囲であれば「ベルB」を停止させることができない。よって、無作為に右リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルB」が有効ラインに停止する。右リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させたときは、「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」となり、小役10の入賞となる。
一方、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」である場合において、右リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を有効ラインに停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「ベルB」−「ベルB」−「チェリー」となり、パターン図柄03が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」の場合において、右リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「ベルA/ベルB」となり、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B1当選時における中第一停止時に、中リール31は、「PB=1」で1枚役に係る図柄を停止させることができ、左及び右リール31は、いずれも「1/2」の確率で1枚役に係る図柄を停止させることができる。さらに、1枚役に係る図柄を停止させることができないときは、常に、パターン図柄を停止させることができる。よって、小役B1当選時における中第一停止時(押し順不正解時)は、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」(小役03)
「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」(小役10)
のいずれかとなる。
次に、小役B1当選時において、右第一停止時の場合について説明する。右リール31の停止時に個数優先を行うときは、「ベルA」又は「ベルB」のいずれかを有効ラインに停止させれば、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は、それぞれ2個となって最大となる。たとえば右リール31の停止時に「ベルA」を有効ラインに停止させれば、小役03又は19が入賞可能となる。右リール31の「ベルA」又は「ベルB」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、右リール31の停止時には、常に「ベルA」又は「ベルB」を停止させることができる。
まず、右リール31の停止時に、有効ラインに「ベルA」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役03又は19が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、小役03又は19に係る図柄である「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることを優先する。ここでは、上記と同様に、「ベルA」の停止を優先する。「ベルA」は、「1/2」の確率で停止させることができる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7」又は「スイカ」を停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。
よって、右第一停止、左第二停止時には、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」であるか、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となる。
さらに、中第三停止前に、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」である場合において、中リール31の停止時に、有効ラインに「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。図5に示すように、「ベルA」を有効ラインに停止させるためには、ストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインの図柄が5番〜14番の範囲であれば「ベルA」を停止させることができ、それ以外の範囲であれば「ベルA」を停止させることができない。よって、無作為に中リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルA」が有効ラインに停止する。中リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させたときは、「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」となり、小役03の入賞となる。
一方、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」である場合において、中リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させることができないときは、「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄02が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」の場合において、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄01が停止する。
また、右リール31の第一停止時に、有効ラインに「ベルB」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役10又は26が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、小役10又は26に係る図柄である「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることを優先する。ここでは、「ベルB」の停止を優先する。「ベルB」は、「1/2」の確率で停止させることができる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7」又は「スイカ」を停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。
よって、右第一停止、左第二停止時には、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」であるか、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となる。
さらに、中第三停止前に、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」である場合において、中リール31の停止時に、有効ラインに「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。ここで、無作為に中リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルB」が有効ラインに停止する。中リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させたときは、「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」となり、小役10の入賞となる。
一方、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」である場合において、中リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させることができないときは、「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄02が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」の場合において、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B1当選時における右第一停止時に、右リール31は、「PB=1」で1枚役に係る図柄を停止させることができ、左及び右リール31は、いずれも「1/2」の確率で1枚役に係る図柄を停止させることができる。さらに、1枚役に係る図柄を停止させることができないときは、常に、パターン図柄を停止させることができる。よって、小役B1当選時における右第一停止時(押し順不正解時)は、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」(小役03)
「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」(小役10)
のいずれかとなる。
この入賞率及びパターン図柄の停止率は、中第一停止時と同様である。
よって、小役B1当選時に、左第一停止時(押し順正解時)には、「PB=1」で小役01が入賞する。一方、中又は右第一停止時(押し順不正解時)には、いずれも、「1/4」の確率で1枚役が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。
小役B2当選時についても、小役B1当選時と同様に、小役B2テーブルが設けられている。小役B2当選時に含まれる当選役は、
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役04:「ベルA」−「ベルA」−「ベルB」(1枚)
小役09:「ベルB」−「ベルB」−「ベルA」(1枚)
小役12:「ベルC」−「ベルA」−「赤7」(1枚)
小役17:「赤7」−「ベルB」−「青7」(1枚)
小役20:「ベルC」−「青7」−「ベルB」(1枚)
小役25:「赤7」−「赤7」−「ベルA」(1枚)
である。
そして、左第一停止時(押し順正解時)には、小役01を入賞させる。
次に、中第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、中第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「ベルC」を停止可能であるときは「ベルA」を停止可能であるので、「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルA」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役04の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、中第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「赤7」を停止可能であるときは「ベルB」を停止可能であるので、「赤7」を停止させずに「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルB」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役09の入賞となる。また、右停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B2当選時の右第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、右第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「赤7」を停止可能であるときは「ベルB」を停止可能であるので、「赤7」を停止させずに「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「回転中」−「ベルA」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」のいずれかとなる。
「ベルB」−「回転中」−「ベルA」であるときは、中停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役09の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となったときに、中停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、右第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「ベルC」を停止可能であるときは「ベルA」を停止可能であるので、「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「回転中」−「ベルB」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」のいずれかとなる。
「ベルA」−「回転中」−「ベルB」であるときは、中停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役04の入賞となる。また、中停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となったときは、中停止時に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B2当選時において、押し順不正解時には、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルA」−「ベルB」(小役04)
「ベルB」−「ベルB」−「ベルA」(小役09)
のいずれかとなる。
小役B3当選時についても、小役B1当選時と同様に、小役B3テーブルが設けられている。小役B3当選時に含まれる当選役は、
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役05:「ベルA」−「ベルB」−「ベルA」(1枚)
小役08:「ベルB」−「ベルA」−「ベルB」(1枚)
小役13:「ベルC」−「ベルB」−「青7」(1枚)
小役16:「赤7」−「ベルA」−「赤7」(1枚)
小役21:「ベルC」−「赤7」−「ベルA」(1枚)
小役24:「赤7」−「青7」−「ベルB」(1枚)
である。
そして、左第一停止時(押し順正解時)には、小役01を入賞させる。
次に、中第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、中第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「赤7」を停止させずに「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「ベルA」−「回転中」又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルB」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役08の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、中第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「ベルB」−「回転中」、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルA」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役05の入賞となる。また、右停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B2当選時の右第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、右第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」のいずれかとなる。
「ベルA」−「回転中」−「ベルA」であるときは、中停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役05の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となったときに、中停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、右第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」のいずれかとなる。
「ベルB」−「回転中」−「ベルB」であるときは、中停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役08の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となったときは、中停止時に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B3当選時において、押し順不正解時には、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルB」−「ベルA」(小役05)
「ベルB」−「ベルA」−「ベルB」(小役08)
のいずれかとなる。
小役B4当選時についても、小役B1当選時と同様に、小役B4テーブルが設けられている。小役B4当選時に含まれる当選役は、
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役06:「ベルA」−「ベルB」−「ベルB」(1枚)
小役07:「ベルB」−「ベルA」−「ベルA」(1枚)
小役14:「ベルC」−「ベルB」−「赤7」(1枚)
小役15:「赤7」−「ベルA」−「青7」(1枚)
小役22:「ベルC」−「赤7」−「ベルB」(1枚)
小役23:「赤7」−「青7」−「ベルA」(1枚)
である。
そして、左第一停止時(押し順正解時)には、小役01を入賞させる。
次に、中第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、中第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先するが、ここでは、上記と同様に「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「ベルA」−「回転中」又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルB」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役07の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、中第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「ベルB」−「回転中」、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルA」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役06の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B4当選時の右第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、右第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「回転中」−「ベルA」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」のいずれかとなる。
「ベルB」−「回転中」−「ベルA」であるときは、中停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役07の入賞となる。また、中停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となったときに、中停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、右第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「回転中」−「ベルB」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」のいずれかとなる。
「ベルA」−「回転中」−「ベルB」であるときは、中停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役06の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となったときは、中停止時に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B4当選時において、押し順不正解時には、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルB」−「ベルB」(小役06)
「ベルB」−「ベルA」−「ベルA」(小役07)
のいずれかとなる。
以下、小役B5〜B12当選時におけるそれぞれの小役B5テーブル〜小役B12テーブルについては、詳細な説明を割愛し、その概要のみを説明する。
小役B5当選時に用いられる小役B5テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役03又は小役10が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B1当選時と同様である。
また、小役B6当選時に用いられる小役B6テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役04又は小役09が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B2当選時と同様である。
さらにまた、小役B7当選時に用いられる小役B7テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役05又は小役08が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B3当選時と同様である。
さらに、小役B8当選時に用いられる小役B8テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役06又は小役07が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B4当選時と同様である。
小役B9当選時に用いられる小役B9テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役03又は小役10が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B1当選時と同様である。
また、小役B10当選時に用いられる小役B10テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役04又は小役09が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B2当選時と同様である。
さらにまた、小役B11当選時に用いられる小役B11テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役05又は小役08が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B3当選時と同様である。
さらに、小役B12当選時に用いられる小役B12テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役06又は小役07が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B4当選時と同様である。
以上より明らかであるが、小役B群の当選時における押し順不正解時において、入賞可能となる1枚役は、小役03〜小役10である。したがって、各条件装置に含まれる上記以外の小役は入賞しない。このように設定したのは、後述する小役C群当選時に入賞可能となる1枚役と関係する。
小役C1テーブルは、小役C1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)は小役02を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、当選役に含まれる1枚役(小役C1当選時のときは、小役03〜10のいずれか)を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役C1(後述する小役C2及びC3も同様)当選時において、押し順正解時には、小役B群当選時と同様に、枚数優先により、小役02(3枚役)を入賞させるように制御する。小役02に対応する図柄の組合せは、図7に示すように、「ベルA/ベルB」−「青7/チェリー」−「スイカ」であり、全リール31で「PB=1」である。よって、押し順正解時には常に小役02を入賞させることができる。
また、小役C1当選時において、押し順不正解時(中又は右第一停止時)には、個数優先により、1枚役(小役03〜10)を入賞させるように制御する。ここで、小役03〜10の図柄の組合せは、図8に示すように、各リール31ともに、「ベルA」又は「ベルB」の図柄の組合せである。さらに、小役03〜10の図柄の組合せのうち、いずれのリール31でも、「ベルA」が4個、「ベルB」が4個であり、「ベルA」又は「ベルB」のいずれを停止させても個数優先の条件を満たす。特に、小役C2及び小役C3当選時には、それぞれ小役21及び小役22を含むが、これらの小役が当選役に含まれても、個数優先となる図柄の種類に変化はない。また、すべてのリール31において、「ベルA」又は「ベルB」は、2図柄合算で「PB=1」である。よって、常に、小役03〜10のいずれかを入賞させることができる。
以上より、小役C1当選時において、押し順正解時は小役02(3枚役)が入賞し(「PB=1」)、押し順不正解時は小役03〜10のいずれか(1枚役)が入賞し(「PB=1」)、小役B群当選時のようなとりこぼし(パターン図柄の停止)は発生しない。
小役C2当選時及び小役C3当選時にそれぞれ用いられる小役C2テーブル、及び小役C3テーブルについても、小役C1テーブルと同様である。図16に示すように、小役C2当選時は中第一停止が正解押し順となり、小役C3当選時は右第一停止が正解押し順となる。小役02、又は小役03〜10を入賞させる停止制御については小役C1当選時と同様であるので、説明を割愛する。
よって、小役B群当選時の押し順不正解時に停止可能となる1枚役(小役03〜10)と、小役C群当選時の押し順不正解時に停止可能となる1枚役(小役03〜10)は、同一となる。これにより、小役03〜10の入賞を見ただけでは、当該遊技で小役B群又は小役C群のいずれに当選したかを判断することができないようになっている。
小役Dテーブルは、小役D当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において小役35を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。小役Dテーブルでは、ストップスイッチ42の押し順は関係しない。小役35の図柄の組合せは、図9に示すように、「スイカ」揃いである。「スイカ」は、左及び中リール31では「PB≠1」配置、右リール31では「PB=1」配置である。したがって、小役Dテーブルが用いられた遊技において、左及び中リール31では、「スイカ」が有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチ42を操作すれば「スイカ」が有効ラインに停止するが、「スイカ」が有効ラインに停止しないタイミングでストップスイッチ42を操作したときは「スイカ」は有効ラインに停止せず、小役35のとりこぼしとなる。
小役E1テーブルは、小役E1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役36又は38を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。ここで、図16に示すように、左又は中第一停止でストップスイッチ42が操作されたときは、いわゆる中段チェリーの停止形となるように(左中段に「チェリー」が停止するように)リール31の停止位置を定めている。これに対し、右第一停止でストップスイッチ42が操作されたときは、中段チェリーが停止しないように、リール31の停止位置を定めている。
なお、小役E1の当選には、小役36及び38を含む(さらに、後述する小役E2当選時には小役37を含む)が、これらの小役はいずれも2枚役であるので、上述した個数/枚数優先は適用されず、予め定めた任意の停止制御によってリール31を停止させることができる。このため、左又は中第一停止時には小役36の入賞を優先するように制御し、右第一停止時には小役38の入賞を優先するように制御する。
図5において、左リール31の「チェリー」は、3番、8番、13番である(「PB≠1」)。そして、左中段に「チェリー」を停止させたとき、左下段である有効ラインには、「ブランク」又は「赤7」が停止する。よって、この場合には、左リール31については小役36に係る図柄を停止させたこととなる。
たとえば、左第一停止時に7番の「赤7」を左下段に停止させたとき(左中段に「チェリー」停止)は、中リール31の停止時は「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させ(「PB=1」)、右リール31の停止時は、「黒7」、「青7」、「赤7」、又は「ブランク」のいずれか(4図柄合算で「PB=1」)を有効ラインに停止させる。これにより、小役36の入賞となる。
また、左リール31の停止時に2番又は12番の「ブランク」を左下段に停止させたとき(左中段に「チェリー」停止)についても、上記と同様に、中リール31の停止時は「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させ、右リール31の停止時は、「黒7」、「青7」、「赤7」、又は「ブランク」のいずれかを有効ラインに停止させる。これにより、小役36の入賞となる。
中第一停止時についても上記と同様に停止制御する。したがって、中及び右リール31は「PB=1」で小役36に係る図柄が停止し、左リール31については、「赤7」又は「ブランク」が停止する場合と停止しない場合とを有する(「PB≠1」)。
ただし、左又は中第一停止時に、左下段に「赤7」又は「ブランク」を停止させることができないときは、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。「ベルA」又は「ベルB」については「PB=1」で停止させることができる。この場合の停止形は、「ベルA/ベルB」−「青7/チェリー」−「黒7/青7/赤7/ブランク」となり、小役38が入賞する。
一方、小役E1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、小役38の入賞を優先させる。したがって、この場合には、「ベルA/ベルB」−「青7/チェリー」−「黒7/青7/赤7/ブランク」が停止し、小役38が「PB=1」で入賞する。
さらに、右第一停止時には、左リール31の停止時に左中段に「チェリー」が停止可能であっても、左中段に「チェリー」を停止させずに、左下段に「ベルA」又は「ベルB」(この場合には左中段に「チェリー」非停止)を停止させる。
小役E2テーブルは、小役E1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役36又は38(あるいは、小役37)を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
したがって、小役E2テーブルは、小役E1テーブルと同一の停止制御を行うことが可能であるので、同一の停止位置決定テーブルを用いることが可能である。
あるいは、左第一停止の場合において、左下段に「赤7」又は「ブランク」を停止させることができたとき(中段チェリー停止時)に限り、中リール31については「リプレイ」を有効ラインに停止させ(「PB=1」)、右リール31については「黒7」、「青7」、「赤7」、又は「ブランク」のいずれかを停止させるようにしてもよい。これにより、小役37が入賞する。仮に、このように停止制御すれば、中段チェリー停止時に、小役E1当選時であるか、小役E2当選時であるかを判別することが可能な停止制御となる。
小役Fテーブルは、小役F当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役01〜39のいずれかを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
本実施形態では、小役Fは、1BB作動中にのみ抽選される。
また、小役Fテーブルは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、枚数優先により停止制御を行う。これにより、常に小役39を入賞させる。なお、左リール31では、「チェリー」又は「ベルC」の2図柄合算で「PB=1」配置であるので、小役39は「PB=1」で入賞する。
小役Gテーブルは、小役G当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役40を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。小役40は、全リール31について「PB=1」配置の図柄の組合せからなるので、当該遊技では常に小役40を入賞させることができる。
1BBAテーブルは、役物条件装置番号「1」当選(1BBA単独当選)時の遊技、又は前回遊技以前に1BBAに当選し、かつ今回遊技で非当選であるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBAに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BBA以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
1BBAの図柄は、すべてのリール31で「赤7」であるので(PB≠1)、目押しをしないと「赤7」を有効ラインに停止させることができない。
同様に、1BBBテーブルは、役物条件装置番号「2」当選(1BBB単独当選)時の遊技、又は前回遊技以前に1BBBに当選し、かつ今回遊技で非当選であるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BBB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
1BBBの図柄は、1BBAと同様に全リール31ともに「PB≠1」であるので、目押しをしないと「赤7」及び「黒7」を有効ラインに停止させることができない。
なお、詳細な説明は割愛するが、1BBと小役又はリプレイが重複当選した遊技、あるいは、前回遊技以前に1BBに当選し、今回遊技で小役又はリプレイに当選した遊技では、以下の停止制御が挙げられる。
たとえば第1に、当選している1BB及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させることを優先し、双方の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させることを優先する停止制御が挙げられる。なお、1BB及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させる停止制御は、第二停止までであり、第三停止時には、1BB、又は小役若しくはリプレイを入賞させるように制御し、複数の役が重複入賞することはない。
また第2に、当選している1BB及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させることを優先し、双方の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、当選している1BBの図柄を有効ラインに停止させることを優先する(上記とは逆の)停止制御が挙げられる。
さらにまた第3に、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させることを優先するものの、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させる際に、併せて、当選している1BBの図柄を同時に有効ラインに停止可能であるときは、その位置で停止させる停止制御が挙げられる。
なお、1BB(「PB≠1」)と、「PB=1」の小役又はリプレイとが重複当選したとき(同時に当選しているとき)は、当選した1BBの図柄と、小役又はリプレイの図柄との双方を有効ラインに停止させる制御を行う必要はなく、「PB=1」の小役又はリプレイの図柄のみを有効ラインに停止させるように制御することも可能である。したがって、小役E1及びE2は、「PB=1」であるので、本実施形態の1BBA及び小役E1の重複当選時や、1BBB及び小役E2重複当選時は、それぞれ小役E1又はE2のみを入賞させる停止制御を実行することも可能である。
説明を図1に戻す。
入賞判定手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否か(いずれかの役が入賞したか否か)を判断するものである。入賞判定手段66は、たとえばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
払出し手段67は、入賞判定手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時には、メダルを払い出すことなく、今回遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
RT制御手段68は、毎遊技、全リール31の停止時に、RTの移行条件を満たすか否かを判断し、RTの移行条件を満たすと判断したときは、RTの移行を行うように制御するものである。
図22は、本実施形態におけるRT移行図を示す図である。本実施形態のRTは、上述したように、非RT、RT1〜RT4、1BBA作動(1BBA遊技)、1BBB作動(1BBB遊技)を備える。そして、図17及び図18で示したように、RTごとに、抽選される条件装置の種類(数)やその当選確率が異なっている。
本実施形態において、RTの移行タイミングは、図柄の組合せの停止表示時又はRT移行役の入賞時、すなわち全停時(すべてのリール31の停止時)に設定されている。したがって、たとえばRT1中に、全リール31の停止時にパターン図柄が停止したときは、当該全停時にRTがRT1からRT2に移行する。なお、非RT、RT1〜RT3からRT4への移行は、1BBの当選に基づいて行うようにしてもよく、あるいは、1BBに当選した遊技において1BBが入賞しなかったことに基づいて行うようにしてもよい。本実施形態では、1BBに当選した遊技において1BBが入賞しなかったことに基づいてRT4に移行する。
非内部中遊技は、非RT、RT1、RT2、RT3に相当する。また、内部中遊技は、RT4に相当する。
また、有利区間中は、スロットマシン10側の制御として基本的にRT3に滞在させるように制御するが、遊技者のストップスイッチ42の押し順ミス等が発生したときは、RT2に滞在する場合もある。1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)のみで終了する有利区間の場合は、RT3に滞在させなくてもよい。すなわち、RT2において、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)を行い、有利区間を終了してもよい。もちろん、基本的にRT3に滞在させるようにしてもよい。
非RT、RT1〜RT3の非内部中遊技では、役物条件装置の抽選が行われる。そして、これらのRTにおいて1BBに当選し、1BBが入賞しなかったときは、RT制御手段68は、RTの移行条件を満たすと判断し、内部中遊技に相当するRT4に移行する。
また、1BBに当選した遊技で1BBが入賞したときは、今回遊技の全停時に1BBA又は1BBBの作動を開始するため、この場合にはRT4(内部中遊技)を経由しない。
RT4は、当選した1BBが入賞するまで継続される。RT制御手段68は、RT4において1BBA又は1BBBが入賞したと判断したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、それぞれ1BBA作動(1BBA遊技)又は1BBB作動(1BBB遊技)に移行する。
1BBA作動中になると、1BBAの作動終了条件を満たすまで継続される。本実施形態では、1BBAの作動終了条件は、払出し枚数が150枚を超えたことに設定されている。
RT制御手段68は、毎遊技、1BBA作動中には、150枚を超えるメダルの払出しがあったか否かを判断し、150枚を超えるメダルの払出しがあったと判断したときは、1BBA作動の終了条件を満たすと判断し、次回遊技から、非RTに移行するように制御する。
1BBB作動についても上記と同様である。1BBB作動中に移行すると、1BBBの作動終了条件を満たすまで継続される。本実施形態では、1BBB作動の終了条件は、200枚を超えるメダルの払出しに設定されている。
RT制御手段68は、毎遊技、200枚を超えるメダルの払出しがあったか否かを判断し、200枚を超えるメダルの払出しがあったと判断したときは、1BBBの作動終了条件を満たすと判断し、次回遊技から、RT1に移行するように制御する。
なお、1BB作動中の150枚や200枚のカウントには、リプレイは含まれない。図17に示すように、1BB作動中は、リプレイDに当選する場合があるが、リプレイの入賞時における自動ベットは、払出し枚数にはカウントしない。このため、リプレイDに当選するほど、1BB作動中の遊技回数は増加する。特に本実施形態では、図17に示すように、1BBA作動中のリプレイDの当選確率は、1BBB作動中の10倍に設定されているので、1BBA作動中の遊技回数の期待値は、1BBB作動中の遊技回数の期待値よりも多くなる。
1BBA及び1BBBの作動中は、上述したように、RBの連続作動となる。RBは、2回の役の入賞又は2遊技のいずれかを満たすときに終了し、その終了後、1BB作動の終了条件を満たさないことを条件に、再度、RBを作動させる。
また、図18に示すように、1BBA作動中における小役E2の当選確率は、設定1よりも設定6の方が高く設定されている。小役E2に当選し、小役36又は38が入賞したときの払出し枚数は、2枚である。これにより、設定6の方が、設定1よりも、1BBA作動中に終了条件(150枚を超えること)に到達するまでの遊技回数が多くなる。よって、有利区間中の1BBA作動中は、設定6の方が設定1よりもリプレイDに当選する期待値が高くなるので、有利区間が上乗せされる確率が高くなる。この点についての詳細は、後述する有利区間の制御において説明する。
RWM53の初期化時は、非RTから遊技を開始する。ただし、これに限らず、RWM53を初期化した場合であっても、RTを維持するようにしてもよい。ここで、たとえば1BBの当選を持ち越しているときにRWM53を初期化したときは、1BBの当選についても維持される(持ち越される)。
RT制御手段68は、非RTでは、パターン図柄が表示されるまで非RTを継続する。非RTでは、小役B群が抽選され、小役B群のいずれかに当選し、当選小役を取りこぼすと、パターン図柄が表示される。RT制御手段68は、非RTにおいてパターン図柄が表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次回遊技からRT2に移行する。
RT1では、非RTと同様に、パターン図柄が表示されるまでRT1を維持する。そして、RT1においてパターン図柄が表示されると、RT2に移行する。
RT2は、通常区間では最も滞在率が高くなるRTである。RT2では、リプレイB群に当選し、リプレイ02が入賞したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次回遊技からRT3に移行する。
一方、RT3では、パターン図柄が表示されるか、又はリプレイC群に当選し、リプレイ03が入賞するまで継続される。RT3において、パターン図柄が表示されたとき又はリプレイ03が入賞したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次回遊技からRT2に移行する。
以上のようにして、通常区間(かつ非内部中)では、おおかたが、RT2とRT3との間を行き来するが、確率上は、RT2の滞在率が最も高くなる。RT2やRT3(非RT及びRT1も含む)において1BBに当選したときは、次回遊技から、RT4(内部中)に移行することは、上述した通りである。
また、通常区間中に、有利区間に移行することに決定した場合において、有利区間に移行することに決定した遊技がRT3であるときは、RT3を維持するため、リプレイC群の当選時に指示機能を作動させ、リプレイ01を入賞させるための正解押し順を表示する。これにより、RT2への転落を防止する。また、小役B群当選時には、指示機能を作動させることで、小役01を入賞させるための正解押し順を表示する。同様に、小役C群当選時には、指示機能を作動させることにより、小役02を入賞させるための正解押し順を表示する。
一方、有利区間に移行することに決定した遊技がRT2であるときは、上記のような指示機能を作動させつつ、リプレイB群当選時に、指示機能を作動させることにより、リプレイ02を入賞させる正解押し順を表示し、RT3に移行するように制御する。
また、非RT又はRT1であるときに有利区間に移行することに決定したときは、非RTやRT1中であっても有利区間には移行するが、パターン図柄が表示されるまでは、指示機能を作動可能な遊技(たとえば小役B群当選時)において指示機能を作動させず、パターン図柄が表示されるまで待つ。そして、非RTやRT1においてパターン図柄が表示され、RT2に移行したときは、上述と同様に指示機能を作動させる。
有利区間制御手段69は、通常区間から有利区間への移行(待機区間を含む)、有利区間を終了するか否かの判断、有利区間中の上乗せ、指示機能の作動制御等を実行する手段である。
まず、有利区間制御手段69は、通常区間かつ非内部中遊技では、有利区間に移行するか否かを決定する。
また、有利区間制御手段69は、有利区間かつ非内部中遊技では、有利区間の遊技回数を上乗せするか否かを決定する。
通常区間中に有利区間に移行するか否かは、本実施形態では、図17に示したように、役抽選手段61による抽選において、特定の条件装置に当選したときは、同時に、有利区間に移行することに決定する。また、有利区間に移行することに決定する場合は、非内部中であることに限られ、内部中に通常区間から有利区間に移行することに決定することはない。
また、上述したように、役抽選結果(当選した条件装置)に応じて有利区間への移行を決定する場合、設定差を有する条件装置の当選を条件にすることはできない。
そこで、本実施形態では、図17で示したように、設定共通の条件装置の当選時を条件として、通常区間から有利区間に移行する場合がある。
図17に示すように、たとえば1BBAの単独当選時には、有利区間に移行することに決定する場合と、移行することに決定しない場合とを有する。1BBAの単独当選に割り当てられている置数「30」のうち、置数「20」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、有利区間に移行することに決定し、置数「10」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、有利区間に移行しないことに決定する。「1BBA+小役D」、「1BBA+小役E1」、小役E1の単独当選についても上記と同様である。
また、有利区間中に図17で示した条件装置の当選となったときは、いずれも、有利区間を上乗せする。なお、これらの条件装置に当選したときに、一律に有利区間を上乗せするのではなく、上乗せ抽選を行うようにしたり、あるいは、上乗せ抽選を行うか否かを抽選したりすることも可能であるが、本実施形態では、説明の簡素化のため、有利区間の上乗せを一律に行うようにする。
通常区間において有利区間に移行することに決定したときは、予め定めた遊技回数の有利区間を設定してもよく、あるいは、有利区間の遊技回数を抽選等で決定してもよい。あるいは、遊技回数で有利区間の終了条件を定めるのではなく、遊技回数以外の終了条件(たとえば、払出し枚数、差枚数、小役B群の当選回数、指示機能の作動回数等)を定めてもよい。本実施形態では、通常区間において図17に示す条件装置に当選したときは、それぞれ下記ように終了条件が設定された有利区間に移行する。
具体的には、たとえば以下のように定めることが挙げられる。
1BBA単独当選時(置数「20」):初期値が1BB遊技の終了後からカウントして100遊技の有利区間に移行
1BBA+小役D重複当選時(置数「5」):初期値が1BB遊技の終了後からカウントして250遊技の有利区間に移行
1BBA+小役E1重複当選時(置数「20」):初期値が1BB遊技の終了後からカウントして200遊技の有利区間に移行
小役D単独当選時(置数「50」):初期値が150遊技の有利区間
小役E1単独当選時(置数「250」):初期値が100遊技の有利区間、又は1回の小役B群当選時の指示機能の作動で終了する有利区間のいずれか(いずれにするかを抽選で決定してもよい。あるいは、置数「250」のうち、置数「120」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、初期値が100遊技の有利区間とし、置数「130」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、1回の小役B群当選時の指示機能の作動で終了する有利区間としてもよい)
なお、小役Dの当選確率は、小役E1の当選確率よりも低いため、小役Dに当選したときのプレミア感を出すために、小役D当選時における有利区間の遊技回数を、小役E1当選時よりも多く設定している。小役E1当選時における有利区間の遊技回数を、小役D当選時よりも多く設定してもよい。
また、有利区間中に図17に示す条件装置に当選したときについても、たとえば、1BBA単独当選時は、有利区間の遊技回数を「30」上乗せ、小役E1単独当選時(置数「250」)は遊技回数を「50」上乗せ、小役E1単独当選時(置数「750」)は遊技回数を「20」上乗せ、・・・等のように定める。
さらにまた、図17に示すように、通常区間では、小役E1単独当選時には、「1/4」の確率(全置数「1000」中、「250」)で有利区間に移行することに決定する。
一方、図18に示すように、小役E2の単独当選確率は、設定6の方が設定1よりも高く設定されている。
したがって、高設定ほど中段チェリーの出現割合は高くなるが、中段チェリー出現時に有利区間に移行することに決定される確率は、設定1の方が設定6よりも高くなる。
すなわち、有利区間に移行することに決定する確率には設定差がないにもかかわらず、遊技者には、設定差があるような印象を与えることができる。
なお、本実施形態とは逆に、図18における小役E2の単独当選確率について、設定1の方を設定6よりも高くしてもよい。
このようにすれば、低設定ほど、中段チェリーの出現確率は高くなるが、中段チェリー出現時の有利区間に移行することに決定される確率は低くなる。
また、有利区間中は、小役E1単独当選時には、常に有利区間の上乗せとなる。これに対し、有利区間中の小役E2単独当選時には、有利区間が上乗せされることはない。よって、高設定ほど中段チェリーの出現割合は高くなるが、中段チェリー出現時に有利区間が上乗せされる確率は、設定1の方が設定6よりも高くなる。そのため、有利区間の上乗せが行われる確率には設定差がないにもかかわらず、遊技者には、設定差があるような印象を与えることができる。
また、1BBAは、当選置数が設定共通の特別役(1BBA及び小役Dの重複当選時を除く)であり、1BBBは、当選置数に設定差を有する特別役である。
この場合、有利区間中に設定共通の1BBAに当選し、1BBAの作動中となったときは、1BBAの作動中に有利区間の上乗せが可能となる。これに対し、有利区間中に設定差を有する1BBBに当選し、1BBBの作動中となったときは、1BBBの作動中に有利区間の上乗せを行うことはできないことと定めている。有利区間中に設定差を有する1BBA及び小役Dに重複当選し、1BBAの作動中となったときは、1BBAの作動中に有利区間の上乗せを行うことはできないことと定めている。
一方、1BBA作動中において、設定1と設定6とを対比すると、小役Aの当選確率は設定6の方が設定1よりも低く、小役E2の当選確率は、設定6の方が設定1よりも高い。このため、1BBAの作動終了条件は、150枚を超える払出しに設定しているため、設定6の方が設定1よりも1BBA作動中の遊技回数(期待値)が多くなる。
そこで、たとえばリプレイD当選時には有利区間の上乗せをするように設定すると、1BBA作動中にリプレイDに当選する回数の期待値は、設定6の方が設定1よりもが高くなるので、高設定ほど有利区間が上乗せされやすくすることができる。
さらに、1BBA作動中において、遊技回数が所定回数に到達したときに、有利区間の上乗せを行うように設定してもよい。
上述したように、1BBA作動中は、設定6の方が設定1よりも1BBA作動中の遊技回数の期待値が多くなる。
上記のように、1BBAの作動終了条件は、150枚を超える払出しがあったことに設定されている。一方、1BBA作動中における1遊技あたりの払出し枚数期待値は、設定1で約「8.664」枚、設定6で約「8.557」枚である。よって、払出し枚数が150枚に到達する遊技回数の期待値は、設定1で約「17.3」、設定6で約「17.5」となる。
そこで、1BBA作動中に、遊技回数がたとえば18遊技目となったときは、無条件で有利区間の上乗せを行うことに決定すれば、設定値が高いほど、有利区間の上乗せが行われやすくすることができる。
さらに、1BBA作動中において、一定の遊技回数が経過するごとに有利区間の上乗せを行うように設定してもよい。このようにすることでも、設定値が高いほど、有利区間の上乗せが行われやすくすることができる。
一方、1BBBは、設定差を有する特別役であるので、1BBB作動中は、有利区間の上乗せを行うことができない。
また、図22で示したように、1BBAの作動終了後は非RTに移行し、非RTに移行したときは、パターン図柄が表示されるまで非RTに滞在し、パターン図柄が表示されたときはRT2に移行する。すなわち、1BBAの作動終了後はRT1を経由しない。
これに対し、1BBBの作動終了後はRT1に移行し、パターン図柄が表示されるまでRT1に滞在する。RT1では、リプレイEが抽選され、図17に示すように、有利区間中のRT1であれば、リプレイE当選時に、有利区間が上乗せされる。これにより、1BBB作動終了後は、1BBA作動終了後よりも、有利区間の上乗せ確率が高くなる。そして、リプレイE当選時における有利区間の上乗せ遊技回数を適切な値に設定すれば、1BBA作動終了後と1BBB作動終了後とのバランスをとることができる。
そして、有利区間を維持してRT1に移行したときは、パターン図柄が表示されるまでは、指示機能を作動可能な遊技(たとえば小役B群当選時)において指示機能を作動させず、パターン図柄が表示されるまで待つ。そして、RT1においてパターン図柄が表示され、RT2に移行したときは、指示機能を作動させる。有利区間を維持してRT1に移行したときは、その有利区間中は、小役B群当選時に指示機能を作動させることで、小役01が入賞し、(押し順ミスがない限りは)パターン図柄が表示されることはない。このため、有利区間中にRT1に移行したときは、有利区間が終了するまでRT1に滞在し続けさせることもできる。有利区間が終了するまでではなく、所定遊技回数までは、小役B群当選時に指示機能を作動させ、所定遊技回数後は、パターン図柄が表示されるまでは、指示機能を作動可能な遊技(たとえば小役B群当選時)において指示機能を作動させず、パターン図柄が表示されるまで待つようにしてもよい。
また、有利区間制御手段69は、通常区間から有利区間に移行することに決定したときに、所定のタイミングが到来するまでに、有利区間表示LED77を点灯するように制御し、有利区間以外(通常区間又は待機区間)であるときは、有利区間表示LED77を消灯するように制御する。
有利区間制御手段69は、第1に、有利区間に移行することに決定したときは、有利区間に移行することに決定した遊技の終了後(全リール31が停止し、払出しがあるときはメダル払出し後)の次回遊技のメダル投入(ベット)が可能になるまで、及び貯留メダルを有するときは精算スイッチ46の操作(精算処理操作)が可能となるまでに、有利区間表示LED77を点灯するように制御する。
また、第2に、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な1BBが含まれる条件装置の当選に基づき有利区間への移行を決定したときは、1BBに対応する図柄の組合せが停止するまでに、有利区間表示LED77を点灯するように制御する。
したがって、特別役が含まれる条件装置の当選に基づき有利区間への移行を決定した場合であれば、たとえばその特別役が1BB、2BB、及びRBのように当選情報を次回遊技に持ち越す特別役であるときは、その特別役に対応する図柄の組合せが停止するまでに、有利区間表示LED77を点灯すればよい(待機区間を設ける場合に限る)。
一方、その特別役がSB、CBのように当選した遊技でのみ当選が有効となり、当選情報を次回遊技に持ち越さない特別役であるときは、小役やリプレイのみが含まれる条件装置の当選に基づき有利区間への移行を決定したときと同様に、次回遊技のメダル投入(ベット)が可能になるまで、及び精算スイッチ46の操作が可能となるまでに、有利区間表示LED77を点灯する必要がある。
図23は、有利区間表示LED77を点灯させるタイミングとして、タイミング1及びタイミング2を示す図である。
本実施形態では、有利区間に移行することに決定したときに、有利区間表示LED77の点灯タイミングとして、第1に、「有利区間に移行することに決定したときから、今回遊技の終了後(全リール31が停止し、払出しがあるときはメダル払出し後)の次回遊技のメダルが投入(ベット)可能となり、精算スイッチ46の操作が可能となるまで(以下、このタイミングを「所定のタイミング」と称する。)」に、有利区間表示LED77を点灯させる。そして、次回遊技のスタートスイッチ41が操作されたときに、有利区間が開始する。すなわち、本実施形態では、原則として、有利区間が開始する前までには、有利区間表示LED77を点灯させるようにしている。これにより、有利区間に移行することに決定した後、遊技者がそれを知らずに遊技を止めてしまうことを防止することができる。
図23において、タイミング1は、この場合の例を示している。この例では、小役E1に(単独)当選し、小役E1の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに、有利区間表示LED77を点灯させる。この例のように、当選情報を次回遊技以降に持ち越し可能な1BBが含まれない条件装置の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときは、常に適用される。
また、第2に、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な1BBが含まれる条件装置の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときは、1BBに対応する図柄の組合せが表示されるまでに、有利区間表示LED77を点灯させる。そして、1BBに対応する図柄の組合せが表示された遊技の次回遊技のスタートスイッチ41が操作されたときに、有利区間が開始する。本実施形態では、有利区間が開始する前までには、有利区間表示LED77を点灯させるようにしている。
図23において、タイミング2は、この場合の例を示している。この例では、1BBA及び小役E1に重複当選し、この重複当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときは、1BBAに対応する図柄の組合せが表示されたときまでに、有利区間表示LED77を点灯させる。したがって、1BBAに対応する図柄の組合せが表示された瞬間までであれば、その前、たとえばタイミング1のような点灯タイミングであっても差し支えない(待機区間を設けない場合などである)。
したがって、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役が含まれる条件装置の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときは、一律に、当該特別役に対応する図柄の組合せが表示されたときに、有利区間表示LED77を点灯させるように定めてもよい。あるいは、当該特別役が含まれる条件装置の当選に基づく有利区間への移行であっても、一律に、当該特別役が含まれない条件装置の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときと同様に、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させてもよい。
あるいは、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役が含まれる条件装置の当選に基づき有利区間に移行することに決定したときは、点灯タイミングを抽選等で決定してもよい。
また、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役が含まれる条件装置の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したときは、図23で示したタイミング1及びタイミング2以外、たとえば、当該特別役に当選した遊技の次回遊技において、スタートスイッチ41を操作したとき、少なくとも一部のリール31の回転中、又は第3ストップスイッチ42操作時(当該役の入賞の有無を問わない)等であってもよい。
その場合、その遊技の次回遊技のスタートスイッチ41が操作されたときに、有利区間が開始することとなる(当該特別役に当選した遊技の次回遊技で待機区間が終了することとなる)。他にも、当該特別役に当選した遊技の次回遊技以降であって、当該特別役を入賞させることが可能となった遊技において、スタートスイッチ41を操作したとき、少なくとも一部のリール31の回転中、又は第3ストップスイッチ42操作時(当該役の入賞の有無を問わない)等であってもよい。その場合、その遊技の次回遊技のスタートスイッチ41が操作されたときに、有利区間が開始することとなる(当該特別役を入賞させることが可能となった遊技で待機区間が終了することとなる)。
ここで、たとえば小役E1の当選時は、小役36中、59番の「赤7」−「チェリー」−「赤7」(図9)が停止可能となる。そして、1BBA当選時の遊技において挟み打ちを行った結果、「赤7」−「回転中」−「赤7」が停止したと仮定する。次に、遊技者が、中リール31の停止時に「チェリー」を狙ったが、「チェリー」が有効ラインに停止しなかった(蹴飛ばし制御された)ときは、当該遊技では小役E1は当選していないことがわかる。そして、この場合に、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させてしまうと、1BBAの単独当選であることが遊技者にわかってしまい、1BBA当選時の遊技の次回遊技で、1BBAの図柄の組合せを目押しすることが可能となってしまう。すなわち、有利区間表示LED77の点灯が、1BBAの当選報知として機能してしまうことになる。ハズレ時(非当選時)に有利区間に移行することに決定されることがないためである。従来から1BBに当選したときなどは、連続演出(1BBに当選したか否かを煽る演出)を行った後、1BBの当選報知を行う傾向にあるが、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させてしまうと、そのような連続演出が無駄になってしまう。
そこで、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な1BBが含まれる条件装置の当選に基づき有利区間に移行することに決定したときは、当選した1BBが入賞するまで、有利区間表示LED77を点灯させない場合を有するようにした。
一方、「1BBA+小役E1」の当選に基づき有利区間に移行することに決定した場合において、当該遊技で小役E1の入賞を優先すると、当該遊技では1BBAは入賞しない。
これに対し、小役E1の単独当選に基づき有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させる必要がある(待機区間を設けることができないからである)。
よって、「1BBA+小役E1」の当選に基づき有利区間に移行することに決定した場合は、一律、当選した1BBAが入賞するまで、有利区間表示LED77を点灯させないようにしていると、小役E1の入賞時に、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77が点灯することで、遊技者は、1BBAが重複当選していないことを知ってしまう。
そこで、「1BBA+小役E1」の当選に基づき有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させる場合(図23で示したタイミング1)と、所定のタイミングを経過しても有利区間表示LED77を点灯させない場合(図23で示したタイミング2)とを設けるようにした。いずれを採用するかは、たとえば「1BBA+小役E1」の当選時の置数によって振り分けたり、「1BBA+小役E1」の当選時(有利区間に移行することに決定した場合に限る)に有利区間表示LED77をすぐに点灯させるか否か(待機区間を設けるか否か)の抽選(2段階抽選)を行うことが挙げられる。これにより、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77が点灯したとしても、1BBAが重複当選していないことにはならず、引き続き遊技者の期待感を煽ることができる。
また、本実施形態では、小役E1は、「PB=1」に設定されているので、「1BBA+小役E1」当選時、及び小役E1単独当選時のいずれであっても、常に、当該遊技で小役E1(小役36又は38)が入賞する。
しかし、小役E1の条件装置に含まれる小役を「PB≠1」に設定することも可能である。そして、小役E1の条件装置に含まれる小役を「PB≠1」に設定したときに、「1BBA+小役E1」の当選時に有利区間に移行することに決定した場合において、小役E1の入賞時には所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させるが、小役E1の非入賞時には所定のタイミングを経過しても有利区間表示LED77を点灯させない、という制御も可能となる。
ただし、上記に限らず、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役が含まれる条件装置の当選に基づき有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに常に有利区間表示LED77を点灯させてもよく(常に図23で示したタイミング1)、あるいは、所定のタイミングを経過した後であっても常に有利区間表示LED77を点灯させないようにしてもよい(常に図23で示したタイミング2)。
また、小役Dの単独当選時、及び小役E1の単独当選時に有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させる必要がある(待機区間を設けることができない)ので、いわゆる即告知となってしまい、遊技者の期待を煽ることができない。
そこで、上述したように、小役E1の単独当選時には、所定遊技回数を消化するまで継続する有利区間と、1回の小役B群当選時における指示機能の作動で終了する有利区間との2種類を設ける。そして、有利区間表示LED77を点灯した後、最初の小役B群の当選時までの間に、期待度を煽る演出(最終結果として、所定遊技回数を消化するまで継続する有利区間であるか否かを示す連続演出など)を出力すれば、有利区間表示LED77を所定のタイミングまでに点灯させても、その後も遊技者の期待を煽ることが可能となる。有利区間表示LED77が点灯しても、有利区間が所定遊技回数を消化するまで継続するかは、点灯した時点では分からないためである。
なお、小役E1の単独当選時でも、有利区間へ移行しないときは、そもそも有利区間表示LED77は点灯しないため、連続演出(有利区間へ移行するか否かを煽る演出など)を出力する必要はない。
また、上記の条件装置の当選時には、1回の小役B群の当選(1回の指示機能作動遊技)又は所定の遊技回数、と設定するのではなく、小役B群当選時における指示機能の作動回数を抽選で決定し、たとえば1回から50回の範囲内で決定すること等も可能である。
有利区間表示LED77を点灯させるための具体的処理としては、デジット2を表示するためのセグメントデータの8ビット目を「0」から「1」に変更する。デジット2を表示するためのセグメントデータは、RWM53に記憶されているので、そのセグメントデータの変更を行う。たとえば、それまでのセグメントデータと、「10000000」とをOR演算したデータを、新たなデータとしてRWM53に記憶することが挙げられる。これにより、デジット2のセグメントデータ中、セグメントDPに対応する値が「1」となる。
また、上述したように、本実施形態のデジットは、デジット1〜9の合計9個を備えるが、これらのデジットを点灯させる方法としては、以下のように制御することが挙げられる。
メイン制御基板50は、毎遊技繰り返す処理である「(遊技進行)メイン処理」の他に、このメイン処理と並行して、2.235msごとに「割込み処理」を実行する。この割込み処理では、LEDの点灯制御、リール31の駆動制御、外部信号の送信処理等を行う。そして、本実施形態では、デジット1〜9に対して、一割込み処理ごとに1個のデジットを点灯させるダイナミック点灯を実行する。たとえば、今回の割込み処理ではデジット1のみを点灯し、次回の割込み処理ではデジット2を点灯することである。これを繰り返すことで、9回の割込み処理で1回の割合で1つのデジットを点灯させる。なお、このようなダイナミック点灯に限らず、デジットごとに信号線を接続したスタティック点灯を実行してもよい。
したがって、有利区間表示LED77を点灯させるタイミングとなったときに、上記のようにセグメントデータを変更する。その変更後、割込み処理により、デジット2の点灯タイミングが到来したときに、有利区間表示LED77が点灯する。
また、有利区間制御手段69は、有利区間中において、指示機能を作動させるべき遊技では、後述するサブ制御基板80による正解押し順の報知とは別個に、指示機能を作動させることにより、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。たとえば、小役B1に当選したときは、押し順指示番号「A1」に対応する押し順指示情報「=1」を、獲得数表示LED78に表示する。この制御が、本実施形態における「指示機能の作動」に相当するものとなる。
有利区間中に指示機能作動遊技となるのは、
1)非RT及びRT1:小役C群当選時(小役B群当選時は、パターン図柄を表示させたいので、指示機能の作動なし。)
2)RT2:リプレイB群当選時、小役B群当選時、及び小役C群当選時
3)RT3:リプレイC群当選時、小役B群当選時、及び小役C群当選時
である。
さらに、上述したように、小役Aの当選時は、ダミーとして指示機能を作動させる。小役Aの当選時には、押し順不問で小役01が入賞するので、いずれの押し順を指示しても、遊技者に不利になることはないので、特定の押し順を表示しても遊技の公正を害することにはならない。
具体的には、小役Aの当選時は、乱数等を用いた抽選により、押し順指示番号「A1」〜「A3」のいずれか1つを選択することが挙げられる。
また、有利区間の上限に近づいているときに小役E1に当選したときは、有利区間制御手段69は、押し順指示番号「A3」を選択し、右第一停止の押し順を表示する。これにより、有利区間の上限に近づいているときに中段チェリーが出現してしまうことを防止することができる。
なお、本実施形態では、有利区間中において、小役E1の当選時には有利区間を上乗せし、小役E2の当選時には有利区間を上乗せしないので、有利区間中の小役E2の当選時は、常に、中段チェリーが表示されないように右第一停止を表示することが挙げられる。特に、有利区間中の小役E1当選時には常に有利区間を上乗せするので、中段チェリーが表示されたことで、有利区間が上乗せされるといった印象を遊技者に与えることが可能となる。したがって、有利区間を上乗せしない遊技(小役E2当選時)において中段チェリーを表示させたくないときは、右第一停止を表示する。
また、たとえば有利区間の上限に近づいているとき(有利区間を上乗せできないとき)には、中段チェリーが表示されることをなくすため、小役E1の当選及び小役E2の当選のいずれであっても、指示機能の作動により右第一停止を表示し、中段チェリーを表示しないようにする。
本実施形態では、有利区間の上限遊技回数は、「1500遊技」に設定している。このため、たとえば有利区間の開始からの遊技回数が「1400遊技」以上となったときに小役E1(及びE2)に当選したときは、指示機能を作動させることで右第一停止を表示する。
なお、上述したように、本発明における「指示機能の作動」とは、遊技者に有利となるストップスイッチ42の操作態様の表示を指すが、本実施形態では、中段チェリーの出現を回避するような押し順の表示も「指示機能の作動」に含めている。もちろん、このようなケースを「指示機能の作動」に含めず、画像表示装置23でのみ押し順の表示を行ってもよい。
本実施形態では、有利区間に関する遊技回数をカウントするカウンタとして、有利区間カウンタ69a及び上限カウンタ69bを備える(図1参照)。
有利区間カウンタ69aは、有利区間に移行することに決定したときに、その時点で決定された遊技回数(たとえば「100」)の初期値をセットする。そして、1遊技消化するごとにカウント値をデクリメントし、「0」になったときは、有利区間を終了する。なお、デクリメントは、有利区間に移行した遊技から行うものもあれば、1BB遊技の終了後から行うものもある。また、有利区間カウンタ69aは、有利区間に移行することに決定したときに、その時点で決定された遊技回数(たとえば「100」)の初期値をセットしなくてもよく、1BB遊技の終了後に初期値をセットするものでもよい。
さらに、有利区間中に有利区間が上乗せされたときは、有利区間カウンタ69aの現在のカウント値に、上乗せ値に対応する値を加算する。
たとえば、有利区間カウンタ69aのカウント値が「55」であったときに有利区間を上乗せすることに決定され、その上乗せ遊技回数が「30」であったときは、カウント値を「55」から「85」に更新する。そして、1遊技消化するごとに、「84」、「83」・・・と、1遊技ずつデクリメントしていく。
また、1BBA作動中(1BBA及び小役Dの重複当選に基づくものを除く)となったときは、有利区間カウンタ69aによるカウントを継続するが、1BBB作動中となったときは、有利区間カウンタ69aによるカウントを中断する。このように設定したのは、本実施形態では、1BBA作動中(1BBA及び小役Dの重複当選に基づくものを除く)は有利区間の上乗せを実行可能とするが、1BBB作動中は有利区間の上乗せを実行しないので、双方のバランスをとるために(有利区間中の1BBB作動中が1BBBA作動中よりも極端に遊技者に不利益とならないように)上記のように設定している。ただし、これに限らず、1BBA及び1BBBのいずれの作動中であっても有利区間カウンタ69aによるカウントを継続してもよく、あるいは、1BBA及び1BBBのいずれの作動中であっても、有利区間カウンタ69aによるカウントを中断してもよい。
一方、有利区間中に1BBA又は1BBBに当選した後、それぞれ1BBA又は1BBBが入賞するまでの間(内部中)については、有利区間カウンタ69aによるカウントを継続する。なお、1BBに当選したとき、又は1BBに当選したことが報知されたときは、その時点で有利区間カウンタ69aによるカウントを中断してもよい。1BBに当選したときに、有利区間カウンタ69aによるカウントを中断する場合であっても、画像表示装置23で表示している有利区間の残り遊技回数は、1BBに当選したことが報知されるまでは、1遊技ずつデクリメントしていくようにしてもよい。
なお、通常区間において1BBが含まれる条件装置に当選(1BBA及び小役E1の重複当選など)し、この条件装置の当選に基づいて有利区間に移行する場合がある。この場合には、次回遊技から待機区間が開始され(待機区間が設けられている場合に限る)、かつ1BB内部中となる。
これに対し、有利区間中に1BBが含まれる条件装置に当選したときは、有利区間中、かつ1BB内部中となり、有利区間中の1BB内部中は、有利区間の上乗せを行わない。
よって、通常区間において1BBが含まれる条件装置に当選し、かつ待機区間に移行したことにより、有利区間に未だ移行していないときは、長めの煽り演出(1BBに当選しているか否かを報知する演出であって、たとえば複数回の遊技にわたる連続演出)を出力しても、さほど遊技者に不利とはいえないと考えられる。待機区間中は、有利区間中ではないため、有利区間カウンタ69aによるカウント(デクリメント)や、後述する上限カウンタ69bのカウント(デクリメント)が行われないためである。
これに対し、有利区間中に1BBが含まれる条件装置に当選し、内部中となったときは、内部中になった後も、有利区間カウンタ69aによるカウント(デクリメント)や、後述する上限カウンタ69bのカウント(デクリメント)が行われる。なお、この場合には、有利区間の上乗せができないので、必要以上に長い煽り演出を行うことなく、1BBの当選を早期に報知することが好ましい。
具体的には、たとえば前者の煽り演出の平均遊技回数を4遊技とし、後者の煽り演出の平均遊技回数を2遊技とすること等が挙げられる。
これに対し、小役E1に単独当選し、1回の小役B群当選時に指示機能を作動させる有利区間に移行することに決定したときは、本実施形態では、有利区間カウンタ69aにはカウント値をセットしない。この場合には、有利区間カウンタ69aのカウント値にかかわらず、小役B群に当選するまで、有利区間を継続する。そして、小役B群に当選し、指示機能を作動させたときは、今回遊技で有利区間の終了条件を満たすと判断し、有利区間を終了する。
なお、小役B群当選時における指示機能の作動回数を有利区間の終了条件として予め持たせるときは、小役B群当選時の遊技回数をカウントするカウンタ(デクリメントカウンタ)を設け、このカウンタに「1」をセットしてもよい。そして、1回、小役B群当選時に指示機能を作動させると、カウント値が「0」となり、有利区間の終了条件を満たしたと判断すればよい。
なお、有利区間フラグのようなものを設け、有利区間中は「オン」にしておくことで、今回遊技が有利区間であるか否かを判別することができる。
ただし、本実施形態では、デジット2のセグメントデータ中、8ビット目が有利区間フラグの役割を果たす。上記のように今回遊技で有利区間の終了条件を満たすと判断したときや、有利区間カウンタ69aのカウント値が「0」となったときは、デジット2のセグメントデータ中、8ビット目を「0」にする処理を実行する。
なお、小役E1に単独当選し、有利区間に移行することに決定したときは、遊技回数固定の有利区間に移行するか、又は1回の小役B群当選時での指示機能の作動で終了してしまう有利区間(いわゆるフェイク的な有利区間)に移行するかの抽選を行う。ここで、前者と後者とで、確率をどのように割り振るかは任意である。
そして、たとえば小役E1に単独当選し、有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させ、いずれの有利区間に移行したかを煽る演出を出力する(小役B群に当選するまで継続させてもよい)。次に、小役B群に当選すると、当該遊技で指示機能を作動させた後、1回の指示機能の作動で終了する有利区間であったときは、今回遊技をもって有利区間を終了する(有利区間表示LED77を消灯する)。これに対し、所定遊技回数の有利区間に移行しているときは、次回遊技以降も有利区間を継続する(有利区間表示LED77の点灯を維持する)。
なお、上記の例では、有利区間の開始から所定遊技回数になる前に、小役B群に当選することを想定している。
また、上限カウンタ69bは、有利区間を開始したときは、常にカウントを開始し(有利区間に移行することが決定されたとき、又は有利区間の開始時に「1500」をセットし)、その後、有利区間を終了するまでは、いかなる場合であってもカウントを中断せず、1遊技ごとに、カウント値を「1」ずつデクリメントする。また、たとえば、1BB作動中であってもカウントを継続する。この点が、有利区間カウンタ69aとは異なる。なお、有利区間カウンタ69aや上限カウンタ69bは、1遊技ごとに「0」からカウント値を「1」ずつインクリメントするものであってもよい。
そして、有利区間制御手段69は、上限カウンタ69bの値が「0」となったときは、有利区間カウンタ69aのカウント値が「0」を超える値であっても、今回遊技で有利区間を(強制)終了し(有利区間カウンタ69aのカウント値を「0」に更新する)、有利区間表示LED77を消灯する(デジット2のセグメントデータ中、8ビット目を「0」に更新する)。このように、上限カウンタ69bのカウント値は、有利区間において最優先され、上限カウンタ69bのカウント値が「0」となったときは、仮に1BB作動中であっても有利区間を終了する。
また、有利区間中は、払出し枚数が9枚(規定数3枚での最大払出し数)となる指示機能作動遊技を少なくとも1回実行する必要がある。したがって、有利区間では、少なくとも1回、小役B群の当選時に指示機能作動遊技を実行する必要があるが、上限カウンタ69bの値が「0」となったときは、1度も小役B群の当選時に指示機能作動遊技を実行していなかったとしても、又は1度も小役B群に当選していなかったとしても、今回遊技で有利区間を(強制)終了し、有利区間表示LED77を消灯する。
また、有利区間カウンタ69aや上限カウンタ69bの値を参照して、画像表示装置23において、残り遊技回数又は消化遊技回数等を画像表示してもよい。
図1において、外部信号送信手段70は、外部集中端子板100に、外部信号を送信する。この外部信号は、有利区間の開始、有利区間の終了、1BB作動開始、1BB作動終了を示す信号等である。
メイン制御基板50は、毎遊技、遊技終了チェック処理を実行し、この遊技終了チェック処理時に、外部信号制御番号を更新する。
「外部信号制御番号」とは、本実施形態では、有利区間の開始、有利区間の終了、1BB作動開始、1BB作動終了に応じて異なる値をとる番号である。
また、スタートスイッチ41の操作時に、外部信号制御番号に対応する値となるように外部信号フラグを更新する。そして、外部信号フラグの更新後、出力ポート52から、外部信号送信手段70は、外部信号フラグに対応する外部信号を送信する。この外部信号は、外部集中端子板100に入力されると、ホールコンピュータ200に送信される。そして、その外部信号は、たとえばデータカウンタに出力される。
制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対し、サブ制御基板80で出力する演出に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
制御コマンドは、たとえば、第1制御コマンドと第2制御コマンドとからなる。第1制御コマンド及び第2制御コマンドは、いずれも、たとえば8ビットの1バイトデータである。そして、1つの制御コマンドは、第1制御コマンドと第2制御コマンドとを対にしたものである。さらに、第1制御コマンドは、制御コマンドの種別を示すデータであり、第2制御コマンドは、パラメータ(変数)を示すデータである。
たとえば、RTを示す制御コマンドである場合、第1制御コマンドは、本実施形態では「33(H)」(00110011(B))となる。また、RTのパラメータは、たとえばRT1であるときは、本実施形態では「00000001(B)」となる。よって、これらを結合した2バイトデータ、「00110011/00000001」(「/」は、第1制御コマンドと第2制御コマンドとの間を示すものであり、実際にはない。)がRTの制御コマンドとして、メイン制御基板50からサブ制御基板80に送信される。
押し順指示番号(有利区間中のみ)、演出グループ番号、役物条件装置番号についても、上記RTと同様に、第1制御コマンドは、種別データであり、第2制御コマンドは、いずれも、RWM53に記憶されているデータである。
なお、制御コマンド送信手段71は、入賞及びリプレイ条件装置番号についてはサブ制御基板80に送信しない。たとえば押し順ベル当選時には、不正行為により、入賞及びリプレイ条件装置番号に基づいて正解押し順を知られてしまうおそれがあるためである。これに対し、役物条件装置番号については、上記のような不正行為のおそれがない。したがって、たとえば1BBAに当選しているときは、役物条件装置番号「1」をサブ制御基板80に送信する。
また、有利区間中であって、正解押し順を有する条件装置に当選したときは、正解押し順に対応する押し順指示番号が取得され、RWM53に記憶される。これに対し、有利区間中であって正解押し順を有さない条件装置の当選時は、押し順指示番号の取得やRWM53への記憶は行われない。ここで、毎遊技の開始時に、RWM53の押し順指示番号のデータがクリアされるが、クリア後のデータは「A0」となっている。したがって、有利区間中であって正解押し順を有する条件装置の当選時以外は、RWM53の押し順指示番号のデータは、「A0」となっている。
また、通常区間中や待機区間中は、正解押し順を有する条件装置に当選しても、押し順指示番号の取得やRWM53への記憶は行われない。
そして、有利区間中であって正解押し順を有する条件装置の当選時には、制御コマンド送信手段71は、押し順指示番号をサブ制御基板80に送信する。
また、有利区間中であって正解押し順を有する条件装置の当選時以外は、制御コマンド送信手段71は、押し順指示番号として「A0」の情報を送信する。
さらにまた、有利区間中でないときは、制御コマンド送信手段71は、押し順指示番号をサブ制御基板80に送信しない。なお、有利区間中でないときは、制御コマンド送信手段71は、一律に、「A0」の押し順指示番号を送信することも考えられるが、本実施形態では、有利区間でないときは、押し順指示番号をサブ制御基板80に送信しないこととしている。
図1において、サブ制御基板80のサブCPU85は、演出出力制御手段91を備える。
演出出力制御手段91は、上述したように、メイン制御基板50から送信されてくる制御コマンド、具体的には、RT番号、押し順指示番号、演出グループ番号、役物条件装置番号等の各制御コマンドに基づいて、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)等の、具体的な演出内容を抽選によって決定する。
そして、演出出力制御手段91は、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。また、1BB作動中や有利区間中は、獲得枚数、及び遊技回数(残り遊技回数又は消化遊技回数)等を画像表示する。さらに、有利区間中において、指示機能の作動時は、正解押し順を報知(画像表示)する。たとえば、有利区間中の遊技で小役B1に当選し、押し順指示番号「A1」に対応する制御コマンドを受信したときは、正解押し順である「左第一停止」、あるいは「1−○−○」等のように、遊技者が正解押し順を容易に知り得る内容を報知する。なお、有利区間中において、「A0」の押し順指示番号を受信したときは、押し順を報知しない。
さらにまた、演出グループ番号の制御コマンドは、実際にどの条件装置に当選したかの情報は含まれないが、大まかな当選情報が含まれているといえる。たとえば、演出グループ番号「5」に対応する制御コマンドを受信したとき、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれに当選したかまではサブ制御基板80側で知ることはできない。しかし、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれかに当選したかについては知ることができる。よって、「ベル」の図柄を表示したり、「ベル」の対応色である「黄色」で枠ランプを点灯させる等の演出を出力することは可能となる。
ここで、小役A当選時には、いずれの押し順でストップスイッチ42が操作されたときであっても、常に小役01が入賞するので、スタートスイッチ41が操作された直後、すなわち最初のストップスイッチが操作される前にベル(黄色)演出を行うことが可能となる。
これに対し、通常区間中において小役B群又は小役C群に当選したときは、小役01の入賞が確定した時点、すなわち第1ストップスイッチ42操作後にベル(黄色)演出を行うことが好ましい。もちろん、第2ストップスイッチ42操作後や第3ストップスイッチ42操作後でもよい。
しかし、小役A当選時の演出の出力タイミングと、小役B群又は小役C群当選時の演出の出力タイミングとが相違していると、そのタイミングの相違に基づいて、小役Aに当選したのか、小役B群又は小役C群に当選したのかを判別可能となるので、小役Aの当選回数をカウントすることが可能となり、ひいては、設定値の推測が可能となる。
そこで、通常区間において小役Aに当選したときは、小役B群又は小役C群当選時における押し順正解時と同一のタイミング、たとえば第1ストップスイッチ42操作直後にベル演出の出力を開始すれば、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれに当選したかの判別ができないようにすることができる。特に、本実施形態では、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれかに当選したときは、同じ演出グループ番号「5」に対応する制御コマンドが送信されるようにしている。このように、小役A、小役B群、及び小役C群の演出グループ番号を同一(「5」)にし、その演出グループ番号を受信したサブ制御基板80側では、たとえば第1ストップスイッチ42の操作直後のタイミングで演出を出力するように設計しておけば、小役A、小役B群、及び小役C群の演出グループ番号を異なる(「5」〜「7」)ようにしていた場合よりも、効率が良い設計(後者の場合は、「5」〜「7」のいずれの演出グループ番号を受信したときも、たとえば第1ストップスイッチ42の操作直後のタイミングで演出を出力するように設計しなければならくなるため、効率が悪い)となる。
図24及び図25は、押し順指示番号、演出グループ番号及び役物条件装置番号の制御コマンドを送信するタイミングと、獲得数表示LED78による押し順指示情報の表示(指示機能の作動(メイン側での表示))、画像表示装置23による正解押し順の報知(サブ側での報知)を示すタイムチャートである。図24及び図25では、4つの例1〜例4を示す。
図24及び図25において、まず、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されると、役抽選手段61により条件装置の抽選が行われ、当選した条件装置に対応する演出グループ番号が決定される。また、有利区間中であるときは、当選した条件装置に対応する押し順指示番号が決定される。
さらにまた、メイン制御基板50は、押し順指示番号(有利区間中のみ)、演出グループ番号及び役物条件装置番号の制御コマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、有利区間中である場合には、受信した押し順指示番号に基づいて正解押し順を報知する。一方、メイン制御基板50は、有利区間中であるときは、指示機能の作動により、押し順指示番号に対応する押し順指示情報を表示する。
図24の「例1」では、押し順指示番号が決定されると、最初に、メイン制御基板50による指示機能の作動により、押し順指示情報の表示を行う。その後、押し順指示番号を送信し、次に、演出グループ番号及び役物条件装置番号を送信する。次いで、サブ制御基板80は、役物条件装置番号を受信したことを契機に、スタートスイッチ41が操作されたと判断し、受信した押し順指示番号に基づいて正解押し順を報知する。押し順指示情報の表示、及び正解押し順の報知は、いずれも、リール31が定速回転に到達するまでに行う。
また、本実施形態のように、正解押し順がいわゆる3択(第一停止)であるときは、画像表示装置23による正解押し順の報知は、第1(最初の)ストップスイッチ42が操作されるまでとしている。これに対し、たとえば、正解押し順がいわゆる6択であるときは、画像表示装置23による正解押し順の報知は、第3(最後の)ストップスイッチ42が操作されるまでとなる。なお、本実施形態のように、正解押し順がいわゆる3択であっても、第3(最後の)ストップスイッチ42が操作されるまで、正解押し順を報知し続けてもよいのはもちろんである。
本実施形態では、第1ストップスイッチ42が操作されると、上述したように制御コマンドがメイン制御基板50からサブ制御基板80に送信されるので、サブ制御基板80は、この制御コマンドを受信することで第1ストップスイッチ42が操作されたと判断することができる。そして、第1ストップスイッチ42が操作されたときは、画像表示装置23による正解押し順の報知を終了する。なお、正解押し順以外の演出、たとえば有利区間中特有の画像表示(キャラクタの表示等)を継続することはもちろんである。
さらに、獲得数表示LED78による押し順指示情報の表示は、メイン制御基板50で入賞判定が行われるまでである。ただし、これに限らず、本実施形態のように正解押し順が3択であるときは、押し順指示情報の表示は、第1ストップスイッチ42が操作されるまででもよい。
押し順指示情報の表示後における獲得数表示LED78の表示は、「00」(上位桁及び下位桁が「0」を表示)、「*0」(上位桁は消灯(*)、下位桁は「0」を表示)、「**」(上位桁及び下位桁が消灯)、「−−」(上位桁及び下位桁のいずれも、セグメントGのみを点灯)等が挙げられる。
図24の「例2」は、メイン制御基板50により押し順指示番号をサブ制御基板80に送信した後、指示機能の作動により獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示し、その後、演出グループ番号及び役物条件装置番号を送信する。サブ制御基板80は、演出グループ番号及び役物条件装置番号の受信後、正解押し順を報知する。
また、図25の「例3」は、メイン制御基板50が押し順指示番号、演出グループ番号、及び役物条件装置番号を送信した後、サブ制御基板80が正解押し順を画像表示装置23で報知し、その後、リール31が定速回転になった瞬間(又はその直前)に、メイン制御基板50が指示機能の作動により押し順指示情報を表示するようにしたものである。上記の例1及び例2では、メイン制御基板50による指示機能の作動(押し順指示情報の表示)の方が、サブ制御基板80による正解押し順の報知よりも早いタイミングで行うものであった。これに対し、例3では、サブ制御基板80による正解押し順の報知の方が、メイン制御基板50による指示機能の作動(押し順指示情報の表示)よりも早いタイミングで行うものである。
図25の「例4」は、メイン制御基板50による指示機能の作動(押し順指示情報の表示)と、サブ制御基板80による正解押し順の報知とを、ほぼ同時のタイミングで行うものである。このように制御する場合、たとえば、メイン制御基板50からサブ制御基板80に押し順指示番号、又は役物条件装置番号を送信してから「N」ms経過後に指示機能を作動させる(押し順指示情報の表示を開始する)ようにし、サブ制御基板80は、押し順指示番号、又は役物条件装置番号を受信してから「N」ms経過後に正解押し順の報知を開始するように制御することが挙げられる。
図24及び図25では、4つの例を示したが、指示機能の作動(押し順指示情報の表示)は、スタートスイッチ41の操作後、リール31が定速回転になるまでに行うことが好ましい。また、メイン制御基板50側による指示機能の作動後に、サブ制御基板80側による押し順報知を行うことが好ましい。このように設定することより、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対して誤った押し順指示番号を送信した場合や、サブ制御基板80が、受信した押し順指示番号と異なる押し順を報知した場合であっても、すでに、メイン制御基板80により押し順指示情報が表示されているので、遊技者は、サブ制御基板80による報知の誤りに気づくとともに、遊技者も不利益を被ることはない。
また、メイン制御基板50側による指示機能の作動(押し順指示情報の表示)は、入賞判定時まで行っているが、第3リール31停止時まででもよい。
続いて、指示機能の作動(押し順指示情報の表示)、及び正解押し順の報知を行う場合を、より具体的に説明する。図26は、遊技の流れ(図中、上から下に向かう流れ)と、獲得数表示LED78の表示、及び画像表示装置23の報知例を説明する図である。なお、図26の例は、図24の「例1」に相当するタイミングである。
有利区間中における指示機能作動遊技では、まず、スタートスイッチ41が操作されると、メイン制御基板50は、指示機能を作動させて、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。図26の例では、小役B1に当選した例を示している。したがって、獲得数表示LED78は、押し順指示番号「A1」に対応する押し順指示情報、すなわち「=1」と表示する。
そして、リール31が定速回転に到達する前に、画像表示装置23により、正解押し順を報知する。図26の例では、「1○○」と表示した例を示している。
次に、第1(最初の)ストップスイッチ42が操作され、左ストップスイッチ42が操作されたとき、すなわち正解押し順であったときは、画像表示装置23により、押し順正解である旨の演出を出力する(正解演出)。これに対し、押し順不正解であったときは、正解押し順の画像表示を消去する。
本実施形態では、第1ストップスイッチ42の操作により押し順正解/不正解が決まるので、第1ストップスイッチ42の操作時に、正解押し順に関する報知(画像表示)を終了するが、たとえば押し順が6択であるときは、第2ストップスイッチ42が操作されるまで、又は第3ストップスイッチ42が操作されるまで、正解押し順を報知し続けることが挙げられる。
また、図26の例では、指示機能の作動(押し順指示情報の表示)は、入賞判定が行われるまで表示を継続する(図24の例1も同様である)。しかし、これに限らず、たとえば不正解押し順となった時点で、画像表示装置23による正解押し順の報知と同様に、指示機能の作動(獲得数表示LED78の表示)を終了してもよい。また、本実施形態のように、正解押し順が3択であるときは、第1ストップスイッチ42が操作されたときに、(正解押し順で第1ストップスイッチ42が操作されたとしても)指示機能の作動を終了してもよい。
ただし、画像表示装置23による報知を中止した後に、指示機能の作動を終了することが望ましい。メイン制御基板50側で指示機能を作動させていないにもかかわらず、サブ制御基板80側では押し順報知が行われることを回避するためである。しかし、もちろん、画像表示装置23による報知終了と同時に指示機能の作動を終了してもよいし、画像表示装置23による報知終了よりも前に指示機能の作動を終了してもよい。
なお、押し順不正解となっても、画像表示装置23についても正解押し順の報知を継続してもよいのはもちろんである。
ただし、押し順不正解となった時点で画像表示装置23による押し順報知を中止すれば、他の演出に切り替えることができる。
全リール31が停止すると、入賞判定が行われる。ここで、小役01が入賞し、9枚のメダルが払い出されると、獲得数表示LED78の表示は、押し順指示情報の表示「=1」から、9枚のメダルが払い出されたことを示す「09」に変化する。なお、押し順ミス等により、1枚役が入賞したときは、「01」の表示となり、役のとりこぼし時は、「00」(又は「**」)の表示となる。なお、押し順指示情報の表示「=1」から、メダル払出し枚数「09」を表示するまでの間において、「=1」→「00」(一旦、表示をリセットするため、「00」と表示)→「09」と表示してもよい。
あるいは、「=1」→「**」(一旦、表示をリセットするため、上位桁及び下位桁を消灯する)→「09」と表示してもよい。
さらに、遊技者がベットスイッチ40を操作するか、メダルを手入れ投入してメダルがベットされると、獲得数表示LED78に表示した獲得枚数の内容をクリアするため、表示内容を「00」に変化させる(「**」にしてもよい。)。
図1において、管理情報制御手段72は、管理情報表示LED74に表示する管理情報を制御(記憶、演算、表示等)する手段である。
本実施形態において、管理情報表示LED74に表示すべき情報は、
(1)有利区間割合(累計)
(2)連続役物比率(6000遊技(15セット合計))
(3)役物比率(6000遊技(15セット合計))
(4)連続役物比率(累計)
(5)役物比率(累計)
の5つである(後述する図38参照)。
まず、「有利区間割合(有利区間の滞在割合)」とは、全遊技区間(通常区間+待機区間+有利区間)に対する有利区間の占める割合(全遊技区間に対して、有利区間に滞在していた割合)を指す。たとえば、「10000」遊技回数の遊技区間において、有利区間の遊技回数が「7000」であったときは、有利区間割合は、「70(%)」となる。
また、本実施形態では、1セットを「400」遊技回数とする。そして、15セット合計、すなわち「6000」遊技回数を「合計」とし、「6000」遊技回数での各比率を算出する。
さらにまた、「累計」とは、それまでにカウントし続けた数値の総和を指し、本実施形態では、少なくとも「175000」遊技回数以上になることを目的としてカウントする。そして、累計が「175000」遊技回数に満たないものであるときは、たとえば点滅表示によって累計値を表示し、「175000」遊技回数以上であるときは、たとえば点灯表示によって累計値を表示する。累計は、「175000」遊技回数以上となった後も、RWM53の所定アドレスに記憶可能な値(上限値)に到達するまで加算し続ける。
「連続役物比率」とは、全メダル獲得枚数に対する、第一種特別役物(RB)の作動時におけるメダル獲得数の比率を指す。したがって、本実施形態では、「全メダル獲得枚数に対する、1BB作動中のメダル獲得枚数を指す。
たとえば、「6000」遊技回数におけるメダル獲得枚数が「2000枚」で、そのうち、「第一種特別役物(RB)」作動時のメダル獲得枚数が「500枚」であったとき、「連続役物比率(6000遊技)」は、「25(%)」となる。
また、「役物比率」とは、全メダル獲得枚数に対する、役物作動時におけるメダル獲得数の比率を指す。ここで、「役物」とは、上記の第一種特別役物に加えて、第二種特別役物(CB)、2BB(第二種役物連続作動装置、CBが連続作動)、SB(シングルボーナス)が含まれる。
そして、本実施形態では、CB、2BB、SBが設けられていないので、役物比率は、連続役物比率と同一値となる。
図27〜図31(図31は、図29の変形例を示す)は、管理情報制御手段72によって制御されるRWM53の一部の記憶領域を示す図である。図中、「F」から始まる4桁の数値は、RWM53のアドレスを示している。各アドレスごとに、1バイト(8ビット)データのバッファ(記憶領域)が設けられている。
まず、図27は、有利区間に関するデータを記憶するバッファを示している。有利区間に関する情報として、有利区間遊技回数対応値、総遊技回数、有利区間割合の3つの記憶領域を有する。そして、有利区間遊技回数対応値の記憶領域は4バイト(「F004」〜「F001」)であり、総遊技回数の記憶領域は3バイト(「F007」〜「F005」)であり、有利区間割合の記憶領域は1バイト(「F008」)である。
本実施形態では、総遊技回数については、1遊技消化するごとに、総遊技回数の値を「+1」するように更新する。
これに対し、有利区間中は、1遊技消化するごとに、有利区間遊技回数の値を100倍した値(「有利区間遊技回数対応値」と称する。)を加算するように更新する。このため、総遊技回数については3バイトの記憶領域を設け、有利区間遊技回数対応値については4バイトの記憶領域を設けている。
本実施形態では、総遊技回数については、少なくとも「175000」回以上を記憶することを目的とする。総遊技回数が「175000」回以上であるときの有利区間割合、連続役物比率、及び役物比率を表示するためである。
ここで、「175000(D)」は、2進数では「18」桁であるため、「24」桁の3バイトで記憶可能となる。
また、総遊技回数「175000(D)」のすべてが有利区間であると仮定したとき、有利区間遊技回数対応値は、「175000×100」(D)となり、この値は2進数では「25桁」であるため、「24」桁の3バイトでは足りないが、「32」桁の4バイトでは記憶可能となる。
以上の理由により、総遊技回数の記憶領域は3バイト、有利区間遊技回数対応値の記憶領域は4バイトとしている。
なお、総遊技回数については、1遊技ごとに「1」ずつ加算するものであるが、これに限らず、「1」以外の数値(総遊技回数対応値)を加算していくものであってもよい。
一方、有利区間割合は、最高値で「100(D)」であるので、その値は2進数で「7」桁であるから、1バイトの記憶容量で記憶可能となる。
総遊技回数は、毎遊技、遊技回数を更新し続け、3バイトの記憶領域が上限値(3バイトフル、すなわち「FFFFFF(H)」、10進数で約1678万)となったときは、その時点でカウントを終了し、次回遊技からは遊技回数を更新しない。
有利区間遊技回数対応値は、有利区間中、1遊技ごとに「+100」を加算していくが、全遊技が有利区間であると仮定しても、総遊技回数の値が3バイトフルになるまでカウント可能となっている。そして、総遊技回数のカウントを終了したときは、有利区間遊技回数対応値のカウントについても終了する。
有利区間割合は、「有利区間遊技回数対応値/総遊技回数」により算出される値(後述するように、実際には引き算をし、割り算はしない)である。有利区間遊技回数対応値は、有利区間遊技回数を100倍した値であるので、上記演算により、割合そのものを算出することができる。本実施形態のメインCPU55は、アセンブラを用いており、小数点を扱うことができず、2バイトを超えた値を用いた割算を行うことができないので、上記のような演算方法を採用することにより算出を可能にしている。
また、有利区間割合は、本施形態では整数を記憶し、小数点以下は切り捨てする。たとえば、総遊技回数が「1100(D)」、有利区間遊技回数対応値が「56000(D)」であるときは、有利区間割合は「50(D)」となり、「F008」には、「00110010(B)」が記憶される。
また、有利区間割合は、毎遊技更新することも可能であるが、たとえば、有利区間割合の表示要求があったときに、有利区間遊技回数対応値及び総遊技回数から有利区間割合を演算し、「F008」に記憶してもよい。そして、「F008」に記憶された値に基づく10進数の数値を有利区間割合として表示する。
図28は、全払出し枚数に関するデータを記憶するバッファを示す図である。小役の入賞によりメダルが払い出されたときは、それぞれ、RWM53の所定の記憶領域に記憶された値が更新される。
図28に示すように、2バイトデータ(たとえば「F012(上位桁)」及び「F011(下位桁)」)からなる記憶領域が15個(01セット〜15セット)設けられたリングバッファを備える。
そして、各2バイトデータには、400遊技間の払出し枚数が記憶される。たとえば、9枚役が入賞し、9枚の払出しがあったときは、全払出し枚数に「9(D)」が加算される。
ここで、規則上のスロットマシンでは、1遊技での最大払出し枚数は「15」枚以下と定められており、毎遊技、15枚の払出しがあったと仮定すると、400遊技では、「6000」枚となる。「6000(D)」は、2進数では13桁となるので、2バイト(16桁)で記憶可能である。
さらに、1遊技目から400遊技目までは、払出しがあったときに、その払出し枚数を01セット目(「F012」及び「F011」)に記憶する。次の401遊技目〜800遊技目までは、払出し枚数を、02セット目(「F014」及び「F013」)に記憶する。
このようにして、400遊技を1セットとし、1セットごとに、異なるバッファに値を記憶していく。
また、15セット(6000遊技)合計の全払出し枚数の記憶領域(3バイト)を設けている(図28中、「F031」〜「F02F」)。この記憶領域は、15セット、すなわち6000遊技間の全払出し枚数を記憶するためのものである。
なお、6000遊技すべてにおいて15枚の払出しが行われたと仮定すると、「90000(D)」の値まで記憶する必要があるが、「90000(D)」は、2進数では17桁であるので、3バイト(24桁)で記憶可能である。
たとえば、最初の15セット目までは、6000遊技に満たない遊技回数での全払出し枚数が「F031」〜「F02F」に記憶される。
そして、6000遊技目に到達すると、01セット目〜15セット目(各2バイト)のバッファ全てに400遊技回数分の払出し枚数が記憶されるので、15セット(6000遊技)合計の全払出し枚数もまた、6000遊技分の合計値となる。
次に、6001遊技目に移行すると、01セット目の2バイトデータ(「F012」及び「F011」)をクリアし、このバッファに、6001遊技目から6400遊技目までの全払出し枚数を記憶していく。なお、6000遊技〜6399遊技目までは、15セット合計の全払出し枚数(3バイトデータ)を変更せずに維持する。
そして、6400遊技目となり、01セット目の2バイトデータへの加算が終了すると、15セット分合計の全払出し枚数を算出し(01セット目〜15セット目までの各2バイトデータを加算)、算出した15セット分合計の全払出し枚数を更新する。
6401遊技目以降も上記と同様に、6401遊技目に移行したときに、02セット目の2バイトデータ(「F014」及び「F013」)をクリアし、このバッファに、6401遊技目〜6800遊技目までの全払出し枚数を記憶する。
なお、15セット分合計の全払出し枚数は、上記の方法では、400遊技ごとに更新されるが、15セット全てが新しいデータに入れ替わったときに、15セット分合計の全払出し枚数を算出し、その値に更新してもよい。
全払出し枚数(累計)(「F034」〜「F032」)は、払出し枚数の累計を記憶していく3バイトの記憶領域である。払出し枚数の累計を求めるのは、175000遊技以上であるときの各比率(後述する連続役物作動比率等)を算出するためである。ただし、この累計払出し枚数は、175000遊技を経過した後も記憶し続け、この3バイトの記憶容量が上限値(3バイトフル)となったときに、更新を終了する。
仮に、175000回の毎遊技、15枚のメダルが払い出されたと仮定すると、2進数では22桁となるので、3バイトの記憶容量によって記憶可能である。
図29は、RWM53のうち、連続役物に関する払出し枚数に関するデータを記憶するバッファを示す図である。
図29に示すように、3バイトデータ(たとえば、01セット目は、「F043(最上位桁)」〜「F041(最下位桁)」)からなる記憶領域が15個設けられたリングバッファを備える。
そして、各3バイトデータには、連続役物作動時におけるメダル払出し枚数を100倍した値(「払出し枚数対応値」と称する。)が記憶される。たとえば、連続役物作動時に、10枚役が入賞し、10枚の払出しがあったときは、払出し枚数対応値として「+1000」される。
なお、払出し枚数そのものの値ではなく、100倍した値を記憶するのは、有利区間遊技回数対応値と同様の理由であり、後述する連続役物比率を演算するときに、その比率が整数となって算出されるようにするためである。
さらに、各3バイトデータには、400遊技間の連続役物作動時の払出し枚数対応値を記憶する。具体的には、1遊技目から400遊技目までは、連続役物作動時の払出し枚数があったときに、その払出し枚数対応値を、01セット目(「F043」〜「F041」)に記憶する。次の401遊技目〜800遊技目までは、払出し枚数対応値を、02セット目(「F046」〜「F044」)に記憶する。
このようにして、400遊技を1セットとし、1セットごとに、異なるバッファに値を記憶していく。
なお、400遊技連続で、毎遊技、15枚のメダルが払い出されたと仮定すると、払出し枚数対応値は、「600000(D)」となり、この値は2進数では20桁であるので、3バイトで記憶可能である。
また、15セット(6000遊技)合計の連続役物作動時払出し枚数対応値の記憶領域(3バイト)を設けている(「F070」〜「F06E」)。この記憶領域は、15セット、すなわち6000遊技間の払出し枚数対応値を記憶するための記憶領域である。
なお、6000遊技において、毎遊技、15枚のメダルが払い出されたと仮定すると、払出し枚数対応値は、「9000000(D)」となり、この値は2進数では24桁であるので、3バイトで記憶可能である。
たとえば、最初の15セット目までは、「F070」〜「F06E」には、6000遊技に満たない遊技回数での連続役物作動時払出し枚数対応値が記憶される。そして、6000遊技目に到達すると、01セット目〜15セット目(各3バイト)のバッファ全てに400遊技間での払出し枚数対応値が記憶される。また、15セット(6000遊技)合計の連続役物作動時払出し枚数対応値は、6000遊技分の合計値となる。
そして、6001遊技目に移行すると、01セット目の3バイトデータ(「F043」〜「F041」)をクリアし、このバッファに、6001遊技目から6400遊技目までの連続役物作動時の払出し枚数対応値を記憶していく。なお、6000遊技〜6399遊技目までは、15セット合計の連続役物作動時払出し枚数対応値は、変更せずに維持する。
そして、6400遊技目となり、01セット目の3バイトデータが確定すると、15セット分合計の連続役物作動時払出し枚数対応値を算出し(01セット目〜15セット目までの各3バイトデータを加算)、算出した15セット分合計の連続役物作動時払出し枚数対応値を更新する。
6401遊技目以降も上記と同様に、6401遊技目に移行したときに、02セット目の3バイトデータ(「F046」〜「F044」)をクリアし、このバッファに、6401遊技目〜6800遊技目まで、02セット目の3バイトデータを更新する。
なお、15セット分合計の連続役物作動時払出し枚数対応値は、上記の方法では、400遊技ごとに更新されるが、15セット全てが新しいデータに入れ替わったときに、15セット分合計の連続役物作動時払出し枚数対応値を算出し、更新してもよい。
累計の連続役物作動時払出し枚数対応値(「F074」〜「F071」)は、連続役物作動時払出し枚数対応値の累計を記憶する記憶領域であり、累計の払出し枚数対応値を求めるのは、175000遊技以上であるときの連続役物作動比率を算出するためである。ただし、累計の連続役物作動時払出し枚数対応値は、175000遊技を経過した後も記憶し続け、4バイトの記憶容量が上限値(4バイトフル)となったときに、更新を終了する。
仮に、毎遊技、15枚のメダルが払い出され続けたと仮定したとき、毎遊技「1500(D)」が加算され続けるので、4バイトでは、約286万遊技まで記憶可能となる。
また、連続役物作動比率(6000遊技)(「F075」)は、「6000遊技の連続役物作動時払出し枚数対応値(「F070」〜「F06E」)/6000遊技の全払出し枚数(図28中、「F031」〜「F02F」)の値を記憶するバッファである。
また、連続役物作動比率(累計)(「F076」)は、「累計の連続役物作動時払出し枚数対応値(「F074」〜「F071」)/累計全払出し枚数(図28中、「F034」〜「F032」)の値を記憶するバッファである。
以上の比率は、10進数で最高値「100(D)」までを記憶するので、1バイトで記憶可能となる。
なお、連続役物作動比率(6000遊技)や、連続役物作動比率(累計)は、毎遊技更新することも可能であるが、たとえば、これらの比率の表示要求があったときに演算を行い、演算結果を各記憶領域(「F075」や「F076」)に記憶し、その値を表示するようにしてもよい。
図30は、RWM53のうち、役物の払出し枚数に関するデータを記憶するバッファを示す図である。図30と図29とを対比すれば明らかであるが、連続役物の払出し枚数対応値を記憶するバッファと同様に、役物の払出し枚数対応値を記憶するバッファについても設けられている。役物の払出し枚数対応値等を記憶するバッファは、連続役物の払出し枚数対応値等を記憶するバッファと同一の構成からなる。
すなわち、400遊技ごとに、役物作動時の払出し枚数対応値として各3バイトデータを記憶可能な15セット分の記憶領域と、6000遊技(15セット)合計の役物作動時払出し枚数対応値を記憶する3バイトのバッファと、累計の役物作動時払出し枚数対応値を記憶する4バイトのバッファとを備える。さらに、役物作動比率を記憶するバッファ(1バイト)として、6000遊技用と、累計用との2種類を備える。
これらの各バッファへの記憶方法は、連続役物作動時と同様であるので、説明を省略する。
なお、連続役物は、本実施形態の1BB(RBを含む)に相当するので、1BB作動中にメダルが払い出されると、図29に示す連続役物作動時払出し枚数対応値に記憶される。
また、役物は、連続役物を含む全ての役物についての作動中にメダルが払い出されると、図30に示す役物作動時払出し枚数対応値に記憶される。
ここで、本実施形態では、役物は、連続役物である1BB(及びRB)のみが設けられているので、このようなケースでは、図29に示すバッファに記憶される値と、図30に示すバッファに記憶される値とは、同一値となる。
図31は、リングバッファの変形例を示す図であり、この例では、図29の変形例を示している。
図29では、01セット目〜15セット目の各3バイトからなるリングバッファを設け、さらに、15セットの合計値を記憶した。
これに対し、図31の例では、15セット合計値を算出する点は図29と同様であるが、リングバッファとして16セットを設けている。
図31において、1遊技〜6000遊技目までは、01セット〜15セットの各3バイトに、払出し枚数対応値を記憶していく点は、図29と同様である。
ここで、1遊技目〜6000遊技目までの合計払出し枚数対応値を算出したいときは、01セット〜15セットまでの各3バイトデータを加算して算出する。
次に、6001遊技目〜6400遊技目までの払出し枚数対応値は、16セット目の3バイトバッファ(「F070」〜「F06E」)に記憶する。
そして、6401遊技目になると、01セット目の3バイトデータ(「F043」〜「F041」)をクリアし、6401遊技目〜6800遊技目までの払出し枚数対応値を、01セットの3バイトデータに記憶していく。
6401遊技目〜6800遊技目まで間において、6000遊技(15セット)合計の払出し枚数対応値を算出するときは、02セット〜16セットの各3バイトデータを加算して算出する。
さらに、6800遊技目となったときに、6000遊技(15セット)合計の払出し枚数対応値を算出するときは、1セット〜15セットの各3バイトデータを加算して算出する。
このようにして、16セットのうち、いずれか1つのセットの3バイトバッファを、現在更新中の3バイトバッファとし、他の15セットの3バイトバッファを、15セット合計の払出し枚数対応値を算出するときに用いる。
図27〜図30に示したRWM53の記憶領域に記憶されているデータは、電源スイッチ11のオン/オフだけでは初期化されず、データが維持される。
また、設定変更時における所定記憶領域の初期化(RAMクリア時)においても、図27〜図30に示したRWM53の記憶領域は、初期化の例外となり、初期化されることなくデータが維持される。ここで、設定変更モードに移行するためには、電源スイッチ11がオフのときに設定キースイッチ12をオン(右に90度回転)にしている状況下で電源スイッチ11をオンにすることに基づいて移行可能となる。また、上述した設定変更時における所定記憶領域の初期化は、設定スイッチ13の操作に基づいて設定値が変更可能(設定変更モード)となる前に実行される。
ただし、上記データは、復帰不可能エラーが発生したときには、そのエラーの復帰時に初期化される。一方、復帰可能エラーの発生時には、上記データは初期化されず、維持される。
ここで、「復帰不可能エラー」とは、電源をオフにし、上述した設定変更モードに移行するための操作をしなければ復帰できない重大なエラーを指す。たとえば、
1)読み込んだ設定値が設定1〜6の範囲内でない場合(設定値異常)、
2)停止図柄を判定した結果、本来表示されてはいけない図柄(蹴飛ばし図柄)が表示された場合(図柄組合せ異常エラー)、
3)割込み処理ごとに判定される乱数の更新異常、
4)電源断復帰データが正常値でないとき
等が挙げられる。
復帰不可能エラーの発生時には、電源スイッチ11をオフにし、設定キーを差し込んで90度時計回りに回転させて設定キースイッチ12をオンにした後、電源スイッチ11をオンにする。これにより、RWM53の所定範囲(図27〜図30の各バッファのデータ、設定値情報、RT情報、当選した条件装置情報)がクリアされる。そして、設定値を設定し、他のエラーがなければ、復帰処理が行われる。
これに対し、「復帰可能エラー」とは、電源スイッチ11のオン/オフ等なく復帰させることができるエラーを指す。たとえば、メダル詰まりエラー、メダル滞留エラー、メダル不正通過エラー、通路センサ43aの異常、投入センサ44の異常、払出しセンサ37の異常、メダル異常投入エラー等が挙げられる。
復帰可能エラーの発生時は、エラー内容を表示してメイン処理を停止するが、ホール店員がエラー解除操作を実行し(エラー要因を除去し)、リセットスイッチ14を操作すると、エラーが解除されたか否かを判断して、エラーが解除されたと判断したときは、処理を再開する。
続いて、有利区間遊技回数対応値及び総遊技回数の更新処理について説明する。なお、以下の図32〜図37のフローチャートでは、有利区間遊技回数対応値を「有利区間対応値」と略記する。
図32は、レジスタを用いて有利区間遊技回数対応値及び総遊技回数を更新する例である。また、図33は、図32中、点線で囲んだ部分の具体例1を示すフローチャートであり、図34は、上記点線囲み部分の具体例2を示すフローチャートであり、図35は、上記点線囲み部分の具体例3を示すフローチャートである。また、図36は、レジスタを用いずに有利区間遊技回数対応値及び総遊技回数を更新する例である。
図32は、毎遊技、たとえば遊技終了時に実行される。また、レジスタを用いる方法においては、本実施形態のチップでは、演算時に、A、B、C、D、E、H、Lレジスタ(7個のレジスタ)が使用可能である。特に、有利区間遊技回数対応値(「F004」〜「F001」)が4バイトであり、総遊技回数(「F007」〜「F005」)が3バイトであるので、合計7バイトとなり、使用可能なレジスタ数とバイト数とが一致する。
図32において、ステップS101では、Aレジスタに総遊技回数の上位1バイト(図27中、「F007」のデータ)をセットする。次のステップS102では、DEレジスタに総遊技回数の下位2バイト(図27中、「F006」及び「F005」のデータ)をセットする。
さらに、ステップS103では、BCレジスタに有利区間遊技回数対応値の上位2バイト(図27中、「F004」及び「F003」のデータ)をセットする。次のステップS104では、HLレジスタに有利区間遊技回数対応値の下位2バイト(図27中、「F002」及び「F001」のデータ)をセットする。
ステップS105では、総遊技回数下位2バイトレジスタ、すなわち本例ではDEレジスタ値に「1」を加算する。次のステップS106では、ステップS105での「1」加算により、総遊技回数下位2バイトに桁あふれが生じたか否かを判断する。たとえば下位2バイトのデータが本フローチャートの開始前に「FFFF(H)」であるときは、ステップS105での「1」加算により桁あふれが生じる(メインCPU55に内蔵されているフラグレジスタ(Fレジスタ)のキャリーフラグが「1」となる)。桁あふれが生じたと判断したときはステップS107に進み、桁あふれが生じない(キャリーフラグ≠「1」)と判断したときはステップS109に進む。なお、ステップS105で「1」を加算した後、ステップS106で桁あふれが生じたか否かを判断しているため、ステップS106の時点で、桁あふれが生じたときのDEレジスタ値は、「0」となっている。
なお、本実施形態では、Fレジスタ(フラグレジスタ)の「0」ビット目がキャリーフラグに設定されている。キャリーフラグは、レジスタを用いた演算により、桁下がりが生じた場合や桁上がり(桁あふれとも称する)が生じた場合に「1」となるフラグである。
ステップS107では、総遊技回数上位1バイトレジスタ、すなわち本例ではAレジスタ値に「1」を加算する。次のステップS108では、総遊技回数が上限に到達したか否かを判断する。ここで、「上限」とは、カウントの上限を意味する。本実施形態の総遊技回数は3バイトでカウントしているため、3バイトフルとなったとき、具体的には値が「FFFFFF(H)」となったときは、それ以上の加算はできないので、上限に到達したと判断する。なお、ステップS107でAレジスタ値に「1」を加算した後、上限に到達したと判断されるのは、Aレジスタ値に現に桁あふれが生じたとき(キャリーフラグ=「1」のとき)である。なお、Aレジスタ値が「0」となったとき(ゼロフラグ=「1」のとき)と言い換えることもできる。上限に到達したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、上限に到達していないと判断したときはステップS109に進む。
したがって、本実施形態の総遊技回数は、3バイトフルとなったとき、10進数で約1678万回となったときは、それ以上は、総遊技回数を加算しない。ただし、3バイトフルとなったときであっても、図32のフローは毎遊技実行されるが、毎遊技、ステップS108で「Yes」と判断されて本フローチャートを終了する。
ステップS106又はステップS108からステップS109に進むと、今回遊技が有利区間中であるか否かを判断する。なお、有利区間中であるときにオンとなる有利区間フラグを設け、その有利区間フラグのオン/オフを判断することで、今回遊技が有利区間であるか否かを判断することができる。また、本実施形態では、上述したように、デジット2のセグメントデータの8ビット目が「1」であるか否かを判断することで、有利区間中であるか否かを判断することが可能である。
ステップS109で有利区間中であると判断したときはステップS110に進み、有利区間中でないと判断したときは、有利区間遊技回数対応値の更新を行わず、ステップS114に進む。
ステップS110では、有利区間遊技回数対応値の下位2バイトレジスタ値、すなわち本例ではHLレジスタ値に「100(D)」を加算する。そして、ステップS111に進み、桁あふれが生じたか否かを判断する。本実施形態では、有利区間中は、「100(D)」ずつ加算していくため、2バイトで桁あふれが生じるのは、「FFDC(H)(65500(D))」に「100(D)」が加算され、「0040(H)(65600(D))」となったときである。桁あふれが生じたと判断したときはステップS112に進み、桁あふれが生じていないと判断したときはステップS113に進む。
ステップS112では、有利区間遊技回数対応値の上位2バイトレジスタ、すなわち本例ではBCレジスタに「1」を加算する。そして、ステップS113に進み、更新後のBCレジスタ値及びHLレジスタ値を、図27中、「F004」〜「F001」に書き込む。これにより、有利区間遊技回数対応値(RWM53)が更新される。また、次のステップS114では、更新後のAレジスタ値及びDEレジスタ値を、図27中、「F007」〜「F005」に書き込む。これにより、総遊技回数(RWM53)が更新される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図32のフローチャートにおいて、総遊技回数が3バイトフルに到達する前に、有利区間遊技回数対応値が4バイトフルになることはない。上記のように、総遊技回数は、約1678万回の遊技回数をカウント可能であるが、総遊技回数のすべてが有利区間であると仮定し、約1678万の値を100倍しても、4バイトフルには達しないからである。このため、ステップS112において、有利区間遊技回数対応値の上位2バイトレジスタ値に「1」を加算しても、桁あふれが生じたか否かの判断を行うことなく、正しい演算処理を実現することが可能になるとともに、演算処理の簡素化を実現することが可能となる。
また、図32のフローチャートでは、RWM53の各データをレジスタにセット(コピー)して演算を実行しており、ステップS108で総遊技回数が上限に到達したと判断されたときは、総遊技回数をセットしたレジスタ値をRWM53に戻すことなく本フローチャートによる処理を終了する。したがって、RWM53に記憶されている総遊技回数、すなわちRWM53の「F007」〜「F005」に記憶されている3バイトデータは、「FFFFFF(H)」のままであり、本フローチャートの開始前後においてRWM53の総遊技回数のデータに変化は生じない。
次に、図32中、ステップS109〜ステップS114の処理の具体例を説明する。
図33は、この間のステップの具体例1を示すフローチャートである。図33において、ステップS109〜S112は、図32と同様である。なお、図33では、ステップS109において「No」と判断されたときはステップS123に進む。
ステップS112の後、ステップS121に進むと、有利区間遊技回数対応値の上位2バイトの値を更新する。具体的には、BCレジスタの値を、図27中、「F004」及び「F003」に書き込む。次のステップS122では、有利区間遊技回数対応値の下位2バイトの値を更新する。具体的には、HLレジスタの値を、図27中、「F002」及び「F001」に書き込む。
次に、ステップS123に進むと、総遊技回数を3バイト分一括で更新する。具体的には、Aレジスタ値及びDEレジスタ値を、それぞれ図27中、「F007」、「F006」、及び「F005」に書き込む。
図34は、図32のステップS109〜S114の具体例2を示すフローチャートである。図34において、ステップS109〜S112は、図32と同様である。なお、図33では、ステップS109において「No」と判断されたときはステップS123に進む。
ステップS112の後、ステップS131に進むと、有利区間遊技回数対応値を4バイト分一括で更新する。具体的には、BCレジスタ値及びHLレジスタ値を、それぞれ、図27中、「F004」、「F003」、「F002」、及び「F001」に書き込む。そして、ステップS123に進むと、具体例1と同様に、総遊技回数を3バイト分一括で更新する。
図35は、図32のステップS109〜S114の具体例3を示すフローチャートである。なお、図35では、ステップS109において「No」と判断されたときはステップS141に進む。
図35の各ステップは、図34と同様である。図35において、図34と異なる点は、ステップS109で有利区間中でないと判断されたときであってもステップS131に進み、有利区間遊技回数対応値を更新する点である。すなわち、この場合には、有利区間遊技回数対応値は「100(D)」加算されることはないが、図32中、ステップS103及びステップS104でセットしたBCレジスタ値及びHLレジスタ値に基づいて、図27中、「F004」、「F003」、「F002」、及び「F001」に書き込む。この場合、前回遊技時と同一値が再度書き込まれる。
以上の図32〜図35の例は、レジスタを介して(使用して)総遊技回数及び有利区間遊技回数対応値を更新する例であった。
これに対し、図36は、レジスタを原則介さないで総遊技回数及び有利区間遊技回数対応値を更新する例である。
図36において、ステップS201では、総遊技回数の下位2バイトに「1」を加算する。具体的には、図27中、「F006」及び「F005」のデータに「1」を加算する。
次のステップS202では、ステップS201の加算において桁あふれが生じたか否かを判断する。すなわち、「F006」及び「F005」のデータに「1」加算することにより、キャリーフラグが「1」となったか否かを判断する。なお、「F006」及び「F005」のデータが「0000(H)」となったか否かで判断するようにしてもよい。桁あふれが生じたと判断したときはステップS203に進み、桁あふれが生じていないと判断したときはステップS207に進む。
ステップS203では、総遊技回数の上位1バイトに「1」を加算する。具体的には、図27中、「F007」のデータに「1」を加算する。次のステップS204では、総遊技回数が上限に到達したか否かを判断する。ここでの判断は、ステップS203で「1」を加算したことにより、「F007」に桁あふれが生じ、キャリーフラグが「1」となったか否かを判断し、キャリーフラグが「1」となったときは上限に到達したと判断する。なお、「F007」のデータが「0(H)」となったか否かを判断し、「0(H)」となったときは、上限に到達したと判断するようにしてもよい。上限に到達したと判断したときはステップS205に進み、上限に到達していないと判断したときはステップS207に進む。
ステップS205では、総遊技回数の上位1バイトから「1」を減算する。ステップS205に移行したときは、ステップS203の加算において上位1バイトについても桁あふれが生じ、「0(H)」となっているので、この値から「1」を減算することにより、ステップS203で「1」を加算する前のデータ、すなわち「FF(H)」に戻すようにする。
次にステップS206に進み、総遊技回数の下位2バイトについても「1」を減算する。これにより、「F006」及び「F005」の値は、「FFFF(H)」となる。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS202又はステップS204からステップS207に進むと、今回遊技が有利区間中であるか否かを判断する。この判断は、図32のステップS109と同様である。そして、有利区間中でないと判断したときは、有利区間遊技回数対応値を更新する必要がないので、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、有利区間中であると判断したときはステップS208に進む。ステップS208では、有利区間遊技回数対応値の下位2バイト、すなわち図27中、「F002」及び「F001」に「100(D)」を加算する。ここで、アセンブラではRWM53に直接「100(D)」の値を加算することができないことから、まず、「F002」及び「F001」のデータをHLレジスタに記憶する。そして、HLレジスタに「100(D)」の値を加算した結果を「F002」及び「F001」に記憶することで、「F002」及び「F001」のデータを更新する。
次のステップS209では、ステップS208の演算において、桁あふれが生じたか否かを判断する。ここでは、キャリーフラグが「1」となったか否かを判断し、キャリーフラグが「1」となったときは桁あふれが生じたと判断する。
ステップS209において桁あふれが生じたと判断したときはステップS210に進み、桁あふれが生じていないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。ステップS210では、有利区間遊技回数対応値の上位2バイト、すなわち図27中、「F004」及び「F003」に「1」を加算する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
次に、有利区間割合の演算処理について説明する。
本実施形態では、総遊技回数と、有利区間遊技回数対応値とが記憶されているので、有利区間割合を算出するためには、単純に、「有利区間遊技回数対応値÷総遊技回数」で算出することができる。しかし、スロットマシン10において、規則を満たすチップでは、2バイトでの演算しかできず、2バイト以上の数値の割り算を実行することができない。そこで、以下に示す引き算によって、割合を算出する。
具体的には、有利区間遊技回数対応値=x、総遊技回数=yであるとき、「x÷y」は、以下のような引き算の繰り返しによって算出することができる。
x−y=a(>0)
a−y=b(>0)
b−y=c(>0)
c−y=d(<0)
このように、総遊技回数yの引き算を繰り返した結果、「>0(「0」より大きい)」となった回数が「3」であるため、「x÷y」の商は「3」であると算出することができる。そして、本実施形態では、小数点以下は切り捨てであるため、上記例では、有利区間割合を「3」と算出する。
図37は、有利区間割合の演算処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS301では、RWM53のデータをレジスタに取得する。なお、上記と同様に、A、B、C、D、E、H、Lレジスタの7個を使用する。
このステップS301では、図27で示した「F001」〜「F007」の各データをレジスタに記憶する。具体的には、以下の通りである。
Aレジスタ:「F007」のデータを記憶
Dレジスタ:「F006」のデータを記憶
Eレジスタ:「F005」のデータを記憶
Bレジスタ:「F004」のデータを記憶
Cレジスタ:「F003」のデータを記憶
Hレジスタ:「F002」のデータを記憶
Lレジスタ:「F001」のデータを記憶
次に、ステップS302に進み、有利区間割合(RWM53)の初期化を行う。この処理は、図27中、「F008」に記憶されているデータをクリア(「0」に)する。
そしてステップS303に進み、下位バイトの引き算を行う。この処理は、HLレジスタに記憶されているデータ(有利区間遊技回数対応値の下位2バイト)から、DEレジスタに記憶されているデータ(総遊技回数の下位2バイト)を引き算し、演算結果をHLレジスタに記憶する。
次にステップS304に進み、桁下がりが生じたか否かを判断する。ステップS303の演算の結果(HLレジスタ値からDEレジスタ値を引き算した結果)、キャリーフラグが立たなかったとき(キャリーフラグ≠「1」のとき)は「No」と判断する。
キャリーフラグが立った(桁下がりがある)と判断したときはステップS305に進み、桁下がりがないと判断したときはステップS307に進む。
ステップS305では、有利区間遊技回数対応値の上位2バイト、すなわちBCレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であるときは、その後の引き算ができないので、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、「0」でないと判断したときはステップS306に進む。
ステップS306では、有利区間遊技回数対応値の上位バイトから「1」を減算する。具体的には、BCレジスタ値から「1」を減算し、演算結果をBCレジスタに記憶する。
次のステップS307では、上位バイトの引き算を行う。具体的には、BCレジスタ値(有利区間遊技回数対応値の上位2バイト)からAレジスタ値(総遊技回数の上位1バイト)を引き算し、その演算結果をBCレジスタに記憶する。そして、ステップS308に進み、ステップS307での演算結果が「0」未満であるか、すなわちステップS307の演算によってキャリーフラグが立ったか否かを判断する。キャリーフラグが立ったときはステップS308で「Yes」と判断し、これ以上の引き算はできないので、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS308で「No」と判断したときはステップS309に進む。
ステップS309では、HLレジスタ値をスタック領域(RWM53の記憶領域の一部)に格納する。
次のステップS310では、「F008」に記憶されているデータ(有利区間割合)をHLレジスタに記憶し、HLレジスタが示すアドレス(F008)に記憶されているデータに「1」を加算する。そしてステップS311に進み、ステップS309においてスタック領域に格納したデータをHLレジスタに記憶する。ステップS311の後、ステップS303に戻り、上記処理(引き算)を繰り返す。
以上の処理により、有利区間遊技回数対応値から総遊技回数を引き算し、1回の引き算ごとに、有利区間割合が「1」ずつ加算される。よって、図37の処理後は、「F001」〜「F007」に記憶されている有利区間遊技回数対応値及び総遊技回数から算出した有利区間割合が「F008」に記憶される。
なお、上記から明らかであるが、図37のステップS303〜S311の処理が1回実行されるごとに、有利区間割合が「1」ずつ加算される。つまり、ステップS303〜S311の実行回数(繰り返し数)が、有利区間割合となる。
なお、以上は、有利区間遊技回数対応値(有利区間遊技回数を100倍した値)と総遊技回数との商を算出し、有利区間割合(%)としたが、この演算方法と同様の方法(引き算の繰り返し)により、連続役物比率(6000遊技(15セット))、役物比率(6000遊技(15セット))、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)を算出することができる。
具体的には、6000遊技(15セット)の連続役物作動時払出し枚数対応値(図29中、「F070」〜「F06E」)と、6000遊技(15セット)の全払出し枚数(図28中、「F031」〜「F02F」)とから、上記と同様の引き算を繰り返すことで、「6000遊技の連続役物作動時払出し枚数対応値÷6000遊技の全払出し枚数」の商を算出し、その値を連続役物作動比率(6000遊技)として、図29中、「F075」に記憶する。
また、累計の連続役物作動時払出し枚数対応値(図29中、「F074」〜「F071」)と、累計の全払出し枚数(図28中、「F034」〜「F032」)とから、「累計の連続役物作動時払出し枚数対応値÷累計の全払出し枚数」の商を算出し、その値を連続役物作動比率(累計)として、図29中、「F076」に記憶する。
同様に、6000遊技の役物作動時払出し枚数対応値(図30中、「F0B0」〜「F0AE」)と、6000遊技の全払出し枚数(図28中、「F031」〜「F02F」)とから、「6000遊技の役物作動時払出し枚数対応値÷6000遊技の全払出し枚数」の商を算出し、その値を役物作動比率(6000遊技)として、図30中、「F0B5」に記憶する。
また、累計の役物作動時払出し枚数対応値(図30中、「F0B4」〜「F0B1」)と、累計の全払出し枚数(図28中、「F034」〜「F032」)とから、「累計の役物作動時払出し枚数対応値÷累計の全払出し枚数」の商を算出し、その値を役物作動比率(累計)として、図30中、「F0B6」に記憶する。
図38は、上述のようにして算出した「有利区間割合」、「連続役物比率(6000遊技(15セット))」、「役物比率(6000遊技(15セット))」、「連続役物比率(累計)」、「役物比率(累計)」の表示例を示す図である。これら5つの情報は、情報種別と、数値とによって表示され、管理情報表示LED74に表示される。
なお、図38で示した5つの情報は、一例であり、これらの情報に限られるものではなく、これら以外の情報を表示してもよく、あるいは、図38に示す情報のうちの一部の情報のみを表示してもよい。また、図38で示した順序で表示されることに限られるものではなく、表示順序は任意である。
なお、上記のように管理情報を表示するのは、以下の理由による。
遊技機では、風営法が定める型式試験にて適合したものがホールの設置を認められる。ここで、型式試験の中には、6000遊技実行したときの役物比率や連続役物比率が所定値(役物比率については70%、連続役物比率については60%)を超えないことと定めた規定がある。
また、型式試験時には、申請した遊技機の役物比率や連続役物比率の平均値を記載した書面を添付することとなっている(将来的には、有利区間割合についても平均値の記載を求められるかもしれない)。
この場合において、ホールに設置された遊技機が適合したものと同じ仕様の遊技機であるか否か(不正されていないかどうか)等を、ホールの店員や第三者が容易に確認できるようにすることが望まれている。
たとえば、適合した遊技機と乖離した数値が出ている遊技機については、適合した遊技機とは異なる可能性もあり、この場合には、製造メーカーに対して遊技機の確認依頼等を行うことにより、不正等を早期に確認することができる。
そこで、本実施形態のように、管理情報を算出、表示する機能を設ければ、適合したものに合致しているか否かを容易かつ確実に確認できるようになる。
本実施形態では、スロットマシン10のフロントドアを開放し(これにより、ドアスイッチ15がオンとなる)、設定キーを挿入し、時計回りに90度回転させると、設定キースイッチ12がオンとなる。この状態は、いわゆる設定確認中である。このため、設定値表示LED73には、現設定値が表示される。なお、設定確認中は、設定変更中とは異なるので、設定スイッチ13を操作しても設定値が変更されることはない。
そして、本実施形態では、この設定確認中において、設定スイッチ13を1回押すと、「有利区間割合」が、図3中、デジット6〜9に表示される。まず、デジット6及び7は、情報種別を表示する。図38の例では、有利区間割合を「U7」と表示する。また、この例では、有利区間割合は、「50(%)」であると仮定し、デジット7及び8に「50」と表示する。よって、管理情報表示LED74(デジット6〜9)には、「U750」と表示される。
なお、管理情報の数値を表示するときは、10進数表記である。
次に、設定スイッチ13をもう1回押すと、「連続役物比率(6000遊技(15セット))」の表示となり、この情報の種別として「y6」と表示し、この例では比率を「45(%)」と表示している。
さらに、設定スイッチ13をもう1回押すと、「役物比率(6000遊技(15セット))」の表示となり、この情報の種別として「y7」と表示し、この例では比率を「60(%)」と表示している。
同様に、設定スイッチ13をもう1回押すと、「連続役物比率(累計)」の表示となり、この情報の種別として「A6」と表示し、この例では比率を「48(%)」と表示している。
さらに同様に、設定スイッチ13をもう1回押すと、「役物比率(累計)」の表示となり、この情報の種別として「A7」と表示し、この例では比率を「52(%)」と表示している。
さらに、再度、設定スイッチ13を押すと、最初の表示に戻り、有利区間「U750」を表示する。
また、管理情報の表示は、一定時間(たとえば10秒)、設定スイッチ13の操作がないときは、消灯するようにしてもよい。消灯後は、設定スイッチ13を押すと、1番目の表示である有利区間割合「U750」を表示する。
また、ドアスイッチ15によりフロントドアの開放が検知されている間は、管理情報を表示し続け(各デジット6〜9を点灯し続け)、ドアスイッチ15によりフロントドアが閉じられたことを検知したときは、デジット6〜9を消灯するようにしてもよい。
この場合、ドアスイッチ15によりフロントドアの開放が検知されると、設定キースイッチ12や設定スイッチ13がオンにされる前に、有利区間「U750」を表示してもよく、あるいは、ドアスイッチ15によりフロントドアの開放が検知されただけではデジット6〜9を点灯させず、設定キースイッチ12及び設定スイッチ13がオンにされると、有利区間「U750」を表示してもよい。
また、ドアスイッチ15によるフロントドアの開放が検知されているか否かにかかわらず、電源スイッチ11がオンとなった後には、所定周期(たとえば、約3秒毎(割込み処理の回数が1500割込み毎))で図38に記載した表示内容を順次、管理情報表示LED74に表示することが可能となるように構成されていても良い。
ここで、図38に示した管理情報には、連続役物比率等の設定値に比率が依存する情報が含まれている。
一方、ホールの営業中(遊技者が遊技可能なとき)に、フロントドアを開放する可能性が高いのは、
a)ホッパー35内のメダルが空になったと判断したときに発生するエラー、
b)メダルセレクタ内にメダルが滞留したと判断したときに発生するエラー、
c)ホッパー35の払出し口にメダルが滞留したと判断したときに発生するエラー、
d)ホッパー35内にメダルが満杯(ホッパー35の横に設けられ、ホッパー35内から溢れ出たメダルを収納するサブ収納庫が満杯)となったときに発生するエラー
(何れも上述した復帰可能エラーに属するエラー)等が挙げられる。
このようなエラーが発生したときに、ホール関係者がフロントドアを開放すると、遊技者に管理情報を見られ、設定値を推察されてしまうおそれがある。このようなことを解消するため、上記a)からd)の全てのエラー、又は、a)からd)のエラーのうち少なくとも1つのエラーが発生したときには、管理情報表示LED74による点灯表示を行わないように(消灯するように)構成することが望ましい。なお、上述したa)からd)のエラーだけに限られるものでもなく、その他のエラーが発生したときにも管理情報表示LED74による点灯表示を行わないように構成することが可能である。
また、上述した復帰不可能エラーが発生した場合には、表示する管理情報の信憑性に疑いがあることや、復帰不可能エラーを解除した後には、表示する管理情報の基となるデータをクリアすることから、表示しないようにすることが望ましい。
なお、メイン制御基板50上に表示される管理情報を見るためにはフロントドアを開放しなければならず、フロントドアを開放すれば必ずドア開放エラーになるが、上記の各種スイッチの操作により管理情報を表示しても差し支えない。
また、上記の情報種別「U7」、「y6」、「y7」、「A6」、「A7」は、例示であり、2桁のアルファベット、記号、若しくは数値又はこれらの組合せによって任意の表示を行うことができる。
また、上記例では、連続役物比率と役物比率とで異なる数値例を示したが、本実施形態のように連続役物のみを有する場合、連続役物比率と役物比率とは同一値となる。
また、上記の表示を行う場合において、たとえば、ドアスイッチ15がオン、設定キースイッチ12がオン、かつ設定スイッチ13がオンとなったときは、管理情報表示モードに移行し、「U7(有利区間割合)」を表示するセグメントデータを読み込み、デジット6及び7に表示する。具体的には、「U7」と表示するのであれば、セグメントデータは、「00111110(B)」「00100111(B)」となる。
さらに、数値を表示するときは、たとえば有利区間割合であれば、上述した図27中、「F008」のデータを読み込み、セグメントデータに変換する。有利区間割合が「50(D)」であるときは、「F008」に記憶されているデータは、「00110010」である。その値をセグメントデータに変換すると、「01101101(B)」「00111111(B)」となる。
また、有利区間割合を表示するときは、総遊技回数(「F007」〜「F005」)を読み込み、総遊技回数が「175000(D)」に達しているか否かを判断する。総遊技回数が「175000」遊技に達していないと判断したときは、有利区間割合の数値を、点滅表示する。これに対し、総遊技回数が「175000」遊技に達していると判断したときは、有利区間割合の数値を、点灯表示する。このように、総遊技回数が「175000遊技」に達しているか否かに応じて表示パターンを異ならせる。
点滅表示させる具体例としては、たとえば「0.5秒」間隔で消灯と点灯とを繰り返すパターンで表示することや、消灯時間が「0.5秒」、及び点灯時間が「1秒」を繰り返すパターンで表示することが挙げられる。消灯時間と点灯時間とを同一時間に設定する場合と比較して、消灯時間より点灯時間の方を長くした方が、管理情報の表示時間を長くすることができるとともに、ホール等の照明が薄暗い状況下においても視認性を向上させることができる。
なお、「175000」遊技に達しているか否かを判別可能なように表示パターンを異ならせればよいので、点滅又は点灯に限らず、たとえば情報種別の「U7」の表示を、「U7」(「175000」遊技以上)と異なる表示、たとえば「U1」(「175000」遊技未満)と表示してもよい。あるいは、「175000」遊技未満であるときは「U7」を点滅表示させ、数値については点灯表示でもよい。
上記と同様に、連続役物比率(6000遊技)、及び役物比率(6000遊技)を表示する場合において、総遊技回数が「6000」遊技に達していないときは、それぞれ、連続役物比率及び役物比率の数値を、点滅表示する。これに対し、総遊技回数が「6000」遊技に達しているときは、それぞれ、連続役物比率及び役物比率の数値を、点灯表示する。
したがって、連続役物比率(6000遊技)、及び役物比率(6000遊技)を表示する場合には、上記と同様に、図27中、総遊技回数(「F007」〜「F005」)の値を読み込み、「6000」遊技に達しているか否かを判断し、その結果に応じて、表示パターンを異ならせる。
さらに同様に、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)を表示する場合において、総遊技回数が「175000」遊技に達していないときは、それぞれ、連続役物比率(累計)及び役物比率(累計)の数値を、点滅表示する。これに対し、総遊技回数が「175000」遊技に達しているときは、それぞれ、連続役物比率(累計)及び役物比率(累計)の数値を、点灯表示する。
したがって、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)を表示する場合には、図27中、総遊技回数(「F007」〜「F005」)の値を読み込み、「175000」遊技に達しているか否かを判断し、その結果に応じて、表示パターンを異ならせる。
特に、有利区間割合、連続役物比率、役物比率について、6000遊技以上であるか否か、及び175000遊技以上であるか否かを判別可能に表示する(表示態様を異ならせる等)ことにより、以下のようなメリットを有する。
たとえば、現在表示されている有利区間割合、連続役物比率、役物比率の管理情報に基づいて、不正な遊技機であるか否かを判断する際に、その管理情報がどの程度の遊技回数に対する値であるかを参照すれば、不正な遊技機であるか否かの判断を、より正確に行うことが可能となる。
たとえば、遊技機の型式申請時において、有利区間割合の設計値(平均値)は、55(%)であったと仮定する。
このとき、たとえば1000遊技における有利区間割合が80(%)であったときと、175000遊技以上で有利区間割合が80(%)であったときとでは、不正であるか否かの判断が異なる。1000遊技における有利区間割合は、その値が未だ収束していない可能性も十分に考えられる。これに対し、175000遊技における有利区間割合は、十分な遊技回数に対する値であるので、その値が収束していると考えられるからである。このため、後者の方は、不正の可能性が高いと判断することができる。
このように、同一値であったとしても、遊技回数が多いほど、その数値は設計値に収束するため、遊技回数と数値とを合わせて不正な遊技機であるか否かを判断すれば、より正確な判断を行うことができる。
なお、上述したように、総遊技回数が所定遊技回数(6000遊技、又は175000遊技)に達していないときは点滅表示とし、所定遊技回数に達しているときは点灯表示としたが、これとは逆に、総遊技回数が所定遊技回数に達していないときは点灯表示とし、所定遊技回数に達しているときは点滅表示としてもよい。
また、上記の例では、メイン制御基板50上にデジット6〜9を搭載し、管理情報表示LED74を設けたが、たとえば貯留数表示LED76や獲得数表示LED78を用いて管理情報を表示することも可能である。このように設定すれば、別個にデジット6〜9を設ける必要がないので、コスト削減となる。
図39は、貯留数表示LED76を用いて管理情報を表示する例を示す図である。
図39の例では、クレジットとして9枚のメダルを有する例を示している。このため、最初は、貯留数表示LED76の表示は、「09」となっている。
そして、フロントドアが開放され、ドアスイッチ15がオンとなっても、貯留数表示LED76の表示に変更はない(ドアオープンエラーは、後述する獲得数表示LED78で表示するため)。
そして、設定スイッチ13が1回押されると、貯留数表示LED76には、有利区間割合であることを示す「U7」と表示する。そして、一定時間(たとえば2秒)経過したときに、有利区間割合の数値である「50」を表示する。この状態を放置すると、「U7」と「50」を2秒ごとに交互に表示すること繰り返す。
そして、設定スイッチ13が次に押されると、貯留数表示LED76には、「連続役物比率(6000遊技)」であることを示す「y6」と表示する。そして、上記一定時間経過したときに、「連続役物比率(6000遊技)」の数値「45」を表示する。そして、上記と同様に、この状態を放置すると、「y6」と「45」を2秒ごとに交互に表示すること繰り返す。
なお、図39の例では、「50」の表示から「y6」の表示に移行するように矢印を示しているが、「U7」の表示中に設定スイッチ13を押しても「y6」の表示になることはもちろんである(他の図についても同様である)。
また、「y6」又は「45」の表示中に、設定スイッチ13が押されると、貯留数表示LED76には、「役物比率(6000遊技)」であることを示す「y7」と表示し、上記一定時間経過したときに、「役物比率(6000遊技)」の数値「60」を表示する。そして、上記と同様に、この状態を放置すると、「y7」と「60」を2秒ごとに交互に表示すること繰り返す。
さらにまた、「y7」又は「60」の表示中に、設定スイッチ13が押されると、貯留数表示LED76には、「連続役物比率(累計)」であることを示す「A6」と表示し、上記一定時間経過したときに、「連続役物比率(累計)」の数値「48」を表示する。そして、上記と同様に、この状態を放置すると、「A6」と「48」を2秒ごとに交互に表示すること繰り返す。
さらに同様に、「A6」又は「48」の表示中に、設定スイッチ13が押されると、貯留数表示LED76には、「役物比率(累計)」であることを示す「A7」と表示し、上記一定時間経過したときに、「役物比率(累計)」の数値「52」を表示する。そして、上記と同様に、この状態を放置すると、「A7」と「52」を2秒ごとに交互に表示すること繰り返す。
また、さらにこの状態で設定スイッチ13が押されると、最初の有利区間割合「U7」と「50」との表示に戻る。
上記のような表示を行っているときに、フロントドアが閉じられ、ドアスイッチ13がオフになると、貯留数の表示「09」に切り替わる。
図40は、獲得数表示LED78を用いて管理情報を表示する例を示す図である。
図40の例では、獲得数として「09」と表示されている例を示している。
そして、フロントドアが開放され、ドアスイッチ15がオンになると、ドアオープンエラーを検知する。これにより、獲得数表示LED78には、ドアオープンエラーを示す「dE」を表示する。この状態において、設定スイッチ13が1回押されると、獲得数表示LED78には、有利区間割合であることを示す「U7」と表示する。そして、一定時間(たとえば2秒)経過したときに、有利区間割合の数値である「50」を表示する。この状態を放置すると、「U7」と「50」を2秒ごとに交互に表示すること繰り返す。
以後は、図39の例と同様に、設定スイッチ13を操作するごとに、それぞれ所定の管理情報(情報種別及び数値)を表示する。次に、フロントドアを閉じ、ドアスイッチ15がオフになると、再度、エラー内容である「dE」を表示する(ドアオープンエラーは、フロントドアを閉じただけでは解消されない)。そして、このエラー表示を解消するためには、エラー解除操作を行う。たとえば、フロントドアに設けられた鍵穴にドアキーを差し込み、たとえばドアキーを反時計回りに回すことでエラーが解除されるように構成されている。このようにしてエラー解除操作が行われると、再度、獲得数表示LED78には、「dE」表示前の獲得数「09」が表示される。
なお、図39及び図40の例において、連続役物比率(6000遊技)及び役物比率(6000遊技)が、総遊技回数「6000」に満たないときは、情報種別及び数値の少なくとも一方を点滅表示する。同様に、連続役物比率(累計)及び役物比率(累計)が、総遊技回数「175000」に満たないときは、情報種別及び数値の少なくとも一方を点滅表示する。
<第2実施形態>
続いて、本願発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、メイン制御基板50(メイン制御基板50A及び50Bに分割されている場合にあってはメイン制御基板50B)上に搭載された管理情報表示LED74(デジット6〜9)を、常時、点灯状態としたものである。
常時点灯させた場合、図38で示した5つの情報をどのように表示するかについては種々挙げられるが、たとえば、5秒ごとに、表示する管理情報を更新していくことが挙げられる。具体的には、「U750」(5秒間表示)→「y645」(5秒間表示)→・・・「A752」(5秒間表示)→「U750」(5秒間表示)→・・・と表示することが挙げられる。なお、各情報表示の間に、0.5〜1秒程度のデジット消灯時間を設けてもよい。
図41は、スロットマシン10の基体部1を示す外観斜視図である。図41では、フロントドアの図示を省略している。なお、フロントドアは、図41中、「フロントドア開閉軸」(図中、左側)を支持軸として、基体部1の前面を開放/閉塞する。また、図41は、第2実施形態の説明で用いるが、第1実施形態の構造も図41と同一である。
図41に示すように、基体部1の内部には、電源スイッチ11を含む電源ユニット、ホッパー35を含むメダル払出し装置、3個のリール31を含む図柄表示装置等が収容されている。
また、サブ制御基板80は、基体部1の内面側の左側面に取り付けられている。これに対し、基板ケース16及びその内部に収容されたメイン制御基板50は、基体部1の内面内側の背面に取り付けられている。さらにまた、基板ケース16及びメイン制御基板50は、図柄表示装置よりも上方部に取り付けられ、フロントドアを開放したときに、基板ケース16のかしめ部16aの状態を目視で容易に確認できるようにするために、基体部1内の比較的見やすい位置に取り付けられている。
このため、メイン制御基板50上に搭載された管理情報表示LED74についても、目視で比較的容易に確認できるようになっている。
スロットマシン10の仕様において、ホッパー35内のメダルがなくなったときに自動でメダルがホッパー35aに補給される方式の他に、ホールの店員が、ホッパー35のメダルがなくなるたびに、フロントドアを開放してホッパー35にメダルを補給する方式が知られている。
しかし、フロントドアを開放したときに、メイン制御基板50上に搭載された管理情報表示LED74には、常時、管理情報が表示されているので、遊技者は、管理情報を見ることが可能となる。これにより、現在自分が遊技している台の有利区間割合、連続役物比率等を知ることができてしまう。このため、これらの値に基づいて、設定値を推測できてしまうおそれがある。
そこで、第2実施形態では、メイン制御基板50上に搭載した管理情報表示LED74に常時管理情報を表示しつつも、遊技者から容易に見えないようにした。
図42は、第2実施形態における基板ケース16、メイン制御基板50(50A及び50B)を示す図であり、第1実施形態の図3に対応する図である。図42中、(a)の例1は、メイン制御基板50が1個から構成される例を示し、(b)の例2は、メイン制御基板が50A及び50Bの2個から構成されている例を示す(この点は第1実施形態の図3と同一である)。
図42(a)において、管理情報表示LED74は、メイン制御基板50の正面から見て、できるだけ左側寄りに配置されている点が第1実施形態と異なる。図41中、フロントドアの開閉軸は、図中、正面から見て左側に設けられているため、管理情報表示LED74を、正面から見てできる限り左寄りに配置すれば、フロンドドアを開放しても、遊技者からは見えにくくなる。
また、同図(b)の例では、図3(b)とはメイン制御基板50Aと50Bの配置を逆とした。そして、管理情報表示LED74は、メイン制御基板50B上に搭載されているが、基板ケース16内では、左寄りに位置することとなる。
さらにまた、第2実施形態では、管理情報表示LED74と、かしめ部16aとの間の間隔(距離)が長くなるようにした。図42中、管理情報表示LED74の位置を左寄りとすると、この管理情報表示LED74に対して基板ケース16のかしめ部16aを遠ざける場合、図42(図3でも同様)に示すように、かしめ部16aは、基板ケース16の右端部となる。
このようにすれば、仮に、かしめ部16aを破壊してメイン制御基板50(50A及び50B)にアクセスするときであっても、かしめ部16aの破壊時に、管理情報表示LED74を傷付けたり、破損したりすることをより効果的に防止することができる。
また、かしめ部16aは、基板ケース16を開封するときに破壊するためのものであるが、かしめ部16aの他に遊技機と基板ケース16を固定するための本体かしめ部(図示せず)を備えていてもよい。このとき、遊技機から基板ケース16を取り外す際に本体かしめ部も破壊することを要する。この場合においても、かしめ部16aと同様に、本体かしめ部の破壊時に、誤って管理情報表示LED74を傷付けたり、破損したりすることを防止するために、本体かしめ部を設ける位置が第1の位置(たとえば基板ケース16の上端部)であった場合、管理情報表示LED74を設ける位置は、第1の位置から遠ざかる第2の位置(たとえばメイン制御基板50の中心部を基準として下方部、右方部、又は左方部)に設けることが望ましい。
以上のとおり、かしめ部16a及び/又は本体かしめ部が設けられた位置方向とは異なる位置方向に管理情報表示LED74を配置することにより、管理情報表示LED74の破損等を効果的に防止することができる。
なお、かしめ部16aの位置を右端部としているが、これに限られるものではなく、たとえば上端部として設計することもできる。このとき、管理情報表示LED74は、メイン制御基板50の中心部を基準として下方部、右方部、又は左方部であることで、かしめ部16aの破壊時に、誤って管理情報表示LED74を傷付けたり、破損したりすることを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、たとえば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)有利区間の遊技回数の上限値は、1500回に設定したが、これに限らず、たとえば払出し枚数3000枚、差枚数2000枚、指示機能作動遊技(小役B群の当選時)の遊技回数100回等、総遊技回数以外の変数を用いて設定することも可能である。あるいは、1500遊技又は3000枚のように、複数の条件を設定し、いずれか一方を満たしたときは上限に到達したと判断することも可能である。
(2)有利区間表示LED77は、貯留数表示LED76のセグメントDPを利用したが、これに限らず、有利区間であるか否かを表示する専用の表示器(LED等)を設けてもよい。ただし、上記実施形態のように、既存のLEDでまかなうことができれば、コストを削減することができる。
ここで、有利区間は、メイン制御基板50によって管理されるものであり(メイン管理)、サブ制御基板80が有利区間を管理することはない。このため、有利区間を表示するランプは、メイン制御基板50と電気的に接続されている必要があり、たとえばサブ制御基板80に電気的に接続されている演出ランプ21は、有利区間を表示するランプにはなり得ない。
ただし、演出ランプの一種であるかのように見せかけたランプであってもメイン制御基板50によって制御されるランプであれば、有利区間を表示するランプとして使用することができる。
また、有利区間表示LED77は、貯留数表示LED76のうち、デジット2のセグメントDPから構成したが、たとえば、獲得数表示LED78のうち、デジット4のセグメントDPから構成してもよい。
さらにまた、遊技者が遊技を終了するときに、遊技履歴(二次元コード)を表示させるために、メニューボタン25を操作する場合がある。したがって、メニューボタン25の近傍に有利区間表示LEDを配置しておけば、遊技終了時に、有利区間中であることを遊技者に気づかせることができる。たとえば、メニューボタン25の近傍に貯留数表示LED76(デジット2のセグメントDPを有利区間表示LED77とする)や獲得数表示LED78(デジット4のセグメントDPを有利区間表示LED77とする)を配置してもよい。もちろん、図2で示したように、精算スイッチ46の近傍に有利区間表示LED77を設けることも有効である。さらに、有利区間に移行することに決定したときは、メニューボタン25が操作可能となる前に、有利区間表示LED77を点灯させることにより、遊技者が有利区間への移行を気づかずにメニューボタン25を操作する(遊技履歴(二次元コード)を表示させる)ことを防止することができる。
(3)有利区間表示LED77が点灯している状態において電源スイッチ11がオフにされた場合において、再度、電源スイッチ11がオンにされたときは、有利区間制御手段69は、電源のオン/オフの前後で有利区間を維持するため、有利区間表示LED77は再度点灯する。したがって、たとえばホールにおいて有利区間表示LED77が点灯した状態で閉店を迎えたとき、翌日の営業開始時に有利区間表示LED77を消灯させたいときは、設定変更を行う(同一設定値の再設定を含む)ことが挙げられる。設定変更を行うことにより、RWM53の所定領域が初期化され、貯留数表示LED76の表示データ(有利区間のデータ)についても初期化されるので、デジット2のセグメントデータ中、8ビット目も「0」となる。
(4)有利区間中は、指示機能の作動が可能な条件装置に当選した遊技では、指示機能を作動させるようにした。しかし、これに限らず、有利区間中において、指示機能を作動させることが可能な条件装置に当選した遊技であっても、必ずしも指示機能を作動させる必要はない。有利区間は、指示機能の作動が「可能な」遊技区間である。したがって、有利区間に移行させた後、指示機能作動遊技を実行するか否かや、指示機能作動遊技の遊技回数を抽選等で決定し、決定した遊技回数だけ、指示機能作動遊技を実行してもよい。そして、その遊技回数が終了しても、有利区間の継続条件を満たしているときは、有利区間に滞在し続け、再度、指示機能作動遊技を実行する遊技回数を抽選等で決定することが可能である。さらにまた、有利区間中は、有利区間から通常区間に転落する抽選を、毎遊技又は特定の条件装置(たとえば小役Dや小役E1の単独当選など設定共通のもの)に当選したことに基づき決定することが挙げられる。
(5)本実施形態では、有利区間遊技回数対応値は、遊技回数を100倍した値を記憶した。同様に、連続役物作動時払出し枚数対応値、及び役物作動時払出し枚数対応値は、それぞれ、払出し枚数を100倍した値を記憶した。しかし、これに限らず、有利区間割合、連続役物比率、役物比率の演算方法(使用するCPU)によっては、100倍することなく、遊技回数自体、及び払出し枚数自体を記憶することも可能であり、必ずしも100倍した値を記憶することに限られるものではない。
同様に、総遊技回数の値は、遊技回数そのものを記憶したが、これに限らず、演算上の都合によっては、総遊技回数に所定数を加算した値や所定値を乗じた値(総遊技回数対応値)を記憶してもよい。
この場合、有利区間割合や連続役物比率、役物比率を算出したときには、遊技回数自体、及び払出し枚数自体が記憶された記憶領域のデータを100倍し、上述した減算処理を繰り返し実行する演算処理(たとえば図37)を実行することにより、算出することが可能となる。
(6)有利区間割合、連続役物作動比率、役物作動比率は、管理情報の表示の有無にかかわらず、毎遊技、又は所定遊技回数ごとに演算し、それぞれRWM53の所定領域に記憶しておいてもよい。一方、有利区間割合、連続役物作動比率、役物作動比率は、管理情報を表示する際(表示要求があったとき)に演算し、演算結果をRWM53の所定領域に記憶するともに、その演算結果を表示してもよい。
(7)上記実施形態では、設定スイッチ13を押すごとに、管理情報を順番通りに表示していくようにした。しかし、設定スイッチ13に限らず、他のスイッチ、たとえばベットスイッチ40等であってもよく、あるいは、管理情報の表示専用のスイッチを別途設けてもよい。
また、本実施形態では、設定スイッチ13とリセットスイッチ14とを別個に設けたが、設定変更/リセットスイッチとして、設定スイッチとリセットスイッチとを1つのスイッチから構成することが考えられる。この場合、設定変更/リセットスイッチの操作がリセット(初期化)操作と重ならないようにすれば、設定変更/リセットスイッチの操作により、管理情報を表示することが可能である。本実施形態のように設定スイッチ13とリセットスイッチ14とを別個に設けた場合において、リセットスイッチ14の操作によって管理情報を表示させる場合も同様である。
具体的には、エラーを検知しているときには管理情報の表示モードには移行しないようにし、エラーが発生していないことを条件に管理情報の表示モードに移行する。
たとえば、復帰可能エラーのうち、メダルセレクタ内でのメダル滞留エラーが発生しているときは、そのエラーを除去しないと管理情報の表示モードには移行しないようにする。
また、上記実施形態では、設定スイッチ13を押すごとに、管理情報を表示した。すなわち、設定スイッチ13をオンにした後、操作者が操作スイッチ13から手を離しても、管理情報は表示されたままとなる。これに対し、設定スイッチ13を押している間だけ管理情報を表示し、操作者が設定スイッチ13から手を離したときは、管理情報の表示を終了するようにしてもよい。たとえば、図3に示す例において、最初に設定スイッチ13を押すと、1番目の管理情報である「U750」を表示するが、設定スイッチ13から手を離すとその表示を終了する(デジット6〜9を消灯させる)。次に、設定スイッチ13を押すと、2番目の管理情報である「y645」と表示するが、設定スイッチ13から手を離すと、その表示を終了するように制御することも可能である。管理情報を表示させるスイッチを設定スイッチ13以外のスイッチにしたときにも、上記と同様の制御が可能である。
このように、管理情報を表示させるスイッチをどのスイッチにするかや、管理情報を表示するスイッチの操作と表示パターン(表示している時間)との関係をどのようにするかは、種々のバリエーションが考えられ、本実施形態で示したものに限定されるものではない。
さらにまた、たとえば、メイン制御基板50上に管理情報表示LED74を搭載する場合に、管理情報の表示パターンとしては、
a)管理情報を常時表示させておく表示パターン
b)フロントドアを開放したとき(ドアスイッチ15がオンとなったとき)に管理情報を表示するパターン
c)フロントドアを開放し、かつ所定のスイッチを操作したときに管理情報を表示するパターン
d)フロントドアを開放し、設定キーを差し込んで設定キースイッチ12をオンにし、かつ所定のスイッチを操作したときに管理情報を表示するパターン
等が挙げられる。
ただし、設定変更モードに移行する操作が行われ、設定変更モードに移行したときは、管理情報表示モードには移行させず、管理情報は表示させないようにする。すなわち、設定変更モードでは、デジット5は点灯するが、デジット6〜9は消灯となる。
(8)本実施形態では、総遊技回数のカウント値が3バイトフル(「FFFFFF(H)」)となるまで、総遊技回数のカウントを実行するようにした。しかし、これに限らず、たとえば累計が所定値に達したときは、記憶容量の上限に達していなくても、カウントを終了してもよい。
また、総遊技回数が所定値に達したときは、総遊技回数のデータ値をクリアし、再度、総遊技回数のカウントを開始してもよい。
上記は、全払出し枚数についても同様である。
(9)本実施形態のスロットマシン10は、有利区間割合が「70」(%)以下となるように設計される。このため、市場において有利区間割合が「70」(%)を超えることは想定していない。しかし、たとえばゴト行為等が行われたとき等に、有利区間割合が「70」(%)を超える可能性は否定できない。そこで、たとえば有利区間割合を記憶している「F008」のデータ値を監視し、その値が「70(D)」を超えているときは、何らかの警告を出力したり、有利区間割合の表示を通常時と異ならせる(異常である旨を表示する)ことが挙げられる。たとえば、有利区間割合の情報種別「U7」の表示のうち、上位桁「U」と下位桁「7」とを交互に高速点滅させる方法等が挙げられる。
また、同様に、連続役物比率や役物比率についても設計値上限をたとえば「60(%)」とした場合において、連続役物比率や役物比率が設計値上限を超えたときは、何らかの警告を出力したり、情報種別の表示を上記と同様に表示する方法等が挙げられる。
あるいは、外部信号送信手段70を用いて有利区間割合の情報等をホールコンピュータ200に送信し、たとえば有利区間割合が「70」(%)を超えたときは、警告に係る情報を送信することが挙げられる。
(10)上記のように、有利区間割合は、全遊技区間に対し、「70」(%)以下であるように設定すれば、その他は、比較的自由に設定することができる。
また、通常区間から有利区間の当選は、「1/32」未満に設定することが挙げられる。
さらにまた、上述したが、有利区間中は、指示機能を作動可能な条件装置に当選したときには常に指示機能を作動させてもよいが、有利区間に移行しただけでは指示機能を作動させず、指示機能を作動させるか否かの抽選に当選したときに、指示機能を作動させてもよい。あるいは、有利区間に移行するときに、常に指示機能を作動させる有利区間にするか、又は指示機能を作動させるか否かの抽選に当選したときに限り指示機能を作動させる有利区間とするかを、抽選等で決定してもよい。
さらに、有利区間から通常区間への移行(有利区間の終了)は、有利区間への移行時に予め定めた遊技回数を消化したときに移行するようにしてもよく、あるいは、遊技回数を定めずに、毎遊技、又は所定の条件を満たしたきに有利区間から通常区間への移行(転落)抽選を行い、この抽選に当選したときに、有利区間から通常区間に移行するようにしてもよい。ただし、上限カウンタ69bによりカウント値が上限に到達したときは、無条件で、有利区間を終了して通常区間に移行するように制御する。
(11)図3において、メイン制御基板50上に設けた管理情報表示LED74は、4個のデジットから構成したが、たとえば2個のデジットから構成してもよい。そして、たとえば図39や図40の例で示したように、設定スイッチ13が押されると、情報種別「U7」と表示し、所定時間の経過後に数値「50」を表示し、その後は所定時間を経過するごとに「U7」と「50」とを交互に繰り返し表示するものであってもよい。
(12)有利区間割合、連続役物比率、及び役物比率は、小数点以下を切り捨てる演算を行ったため、必ずしも正確な値が表示されるわけではない。その意味で、有利区間割合、連続役物比率、役物比率は、それぞれ、有利区間割合に対応(相当)する値、連続役物比率に対応(相当)する値、役物比率に対応(相当)する値とも称する。
また、有利区間割合、連続役物比率、及び役物比率は、小数点以下を切り捨てた数値に限らず、小数点以下を四捨五入した数値、小数点以下を切り上げた数値、下一桁を「5」又は「10」刻みに変換した数値等であってもよい。
(13)本実施形態において、小役E1当選時と、小役E2当選時とでは、有効ラインに停止する図柄の組合せは、同一となる。たとえば、小役E1又はE2当選時において、左又は中第一停止時には、中段チェリーの停止出目(小役36の入賞)が可能となり、右第一停止時には、中段チェリーが出現しない停止出目(小役38の入賞)となる。したがって、中段チェリーの出現の有無にかかわらず、小役E1又はE2のいずれに当選しているかを判別することができなかった。
しかし、これに限らず、たとえば中段チェリーを出現させないときは、その代わりに、停止出目を異ならせてもよい。
たとえば、小役E1又はE2当選時において、左又は中第一停止であるときには中段チェリーを出現させ、中段チェリーの出現時には、小役E1又はE2のいずれに当選しているのかを遊技者が判断できないようにする。
これに対し、小役E1又はE2当選時において、右第一停止であるときには、上記と同様に中段チェリーを出現させないように制御するとともに、中段チェリーを出現させない代わりに、小役E1又はE2のいずれに当選しているのかを遊技者が判断可能な停止出目を出現させることが挙げられる。
具体的には、たとえば以下のように制御することが挙げられる。
まず、小役E1の当選に含まれる小役は、上記実施形態と同様に、小役36及び38とする。
これに対し、小役E2の当選に含まれる小役は、小役36及び41(小役41は新規に追加)とする。
そして、小役E1又はE2当選時における左又は中第一停止時には、小役36(中段チェリー)を停止可能とし、小役E1当選時における右第一停止時には小役38を停止させる。これに対し、小役E2当選時における右第一停止時には小役41を停止させる。
小役41の図柄の組合せとしては、たとえば、「ベルA/ベルB」−「リプレイ」−「黒7/青7/赤7/ブランク」とする。これにより、小役38停止時と小役41停止時とで、中リール31の図柄が異なるようになる。小役38の停止時には中リール31に「リプレイ」は停止しないが、小役41の停止時には中リール31に常に「リプレイ」が停止する。これにより、小役38(小役E1)又は小役41(小役E2)の当選を判別することができる。
さらに、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、小役E1当選時の中段チェリー非停止時には小役38が停止するようにし、小役E2当選時の中段チェリー非停止時には小役41が停止するようにしてもよい。このようにすれば、左又は中第一停止時であっても、中段チェリー非停止時には、小役E1又は小役E2のいずれに当選しているかを判別することができる。
他にも、たとえば以下の方法が挙げられる。
小役E1の当選に含まれる小役は、上記実施形態と同様に、小役36及び38とする。また、小役E2の当選に含まれる小役も、上記実施形態と同様に、小役36、小役37及び38とする。小役E1又はE2当選時における左又は中第一停止時には、小役36(中段チェリー)を停止可能とし、小役E1当選時における右第一停止時にはストップスイッチ42の操作タイミングによって小役38を停止させ、小役E2当選時における右第一停止時にはストップスイッチ42の操作タイミングによって小役38を停止させる。
そして、小役E1又はE2当選時における小役38のとりこぼし時には、それぞれ異なる図柄の組合せを停止させる。これにより、小役E1又はE2当選を判別できるようにしてもよい。
(14)1BBA+小役E1に当選し、次回遊技の所定のタイミングが到来するまでに有利区間表示LED77を点灯させるときは、有利区間に移行するか否かの演出(連続演出など)は出力しないことが好ましい。なぜなら、有利区間表示LED77は点灯しているので、遊技者は有利区間に移行していることがわかっているからである。ただし、1BBA(特別役)に当選しているか否かの連続演出については、出力することができる。また、1BBA+小役E1に当選し、かつ有利区間へ移行することに決定されたときに、常に、所定のタイミングを経過した後であっても有利区間表示LED77を点灯させないようする場合(常に図23で示したタイミング2)は、小役E1が入賞した遊技の次回遊技の所定のタイミングが到来するまでに有利区間表示LED77を点灯したことで、小役E1に単独当選し、かつ有利区間へ移行することに決定されたということがわかるため、そのようなときは、1BBに当選したか否かを煽る演出などを出力する必要はない。
(15)本実施形態では、小役B群当選時の押し順不正解時には、1枚役が入賞可能とした。しかし、これに限らず、小役B群当選時の押し順不正解時に入賞可能となる小役は、何枚役であってもよい。さらに、小役B群当選時の押し順不正解時におけるとりこぼし率は、本実施形態では75%としたが、これに限らず、50%等、種々設定することが可能である。
さらに、小役C群当選時における押し順不正解時においても、小役B群当選時と同様に一定確率で当選役をとりこぼすように設定することも可能である。
(16)上記実施形態では、1BBA作動中は、設定1に対して設定6の遊技回数(期待値)が多くなるようにし、たとえば1BBA作動中の遊技回数が所定回数に到達したときに、有利区間の上乗せを行うようにした。
しかし、上記とは逆に、1BBA作動中において、設定1に対して設定6の小役Aの当選確率を高くするとともに小役E2の当選確率を低くすることにより、設定6の方が少ない遊技回数(期待値)となるようにしてもよい。この場合、たとえば少ない遊技回数(設定1よりも設定6の方が達成しやすい)で1BBAの作動を終了したときは、有利区間の上乗せを行うようにすることが挙げられる。
(17)本実施形態では、当選を持ち越し可能な特別役が含まれない条件装置、たとえば小役E1の単独当選時に、有利区間に移行することに決定したときは、所定のタイミングまでに、有利区間表示LED77を点灯させることとした。ここで、「所定のタイミング」は、上記実施形態で示したタイミングに限られるものではなく、種々設定することが可能である。たとえば、小役E1当選時の遊技において、入賞判定を終了した時、当該遊技でメダルの払出しがあるときにはメダルの払出しを終了した時、等が挙げられる。
また、本実施形態では生じないが、たとえばリプレイが入賞した遊技で有利区間に移行することに決定したときは、リプレイの入賞に基づき自動ベットが終了した時、又は次回遊技(再遊技)でスタートスイッチ41が操作された時、等に有利区間表示LED77を点灯させることが挙げられる。
(18)「1BBA+小役E1」当選時には、左又は中第一停止でストップスイッチ42を操作すれば、小役36が入賞可能であるので、中段チェリーが出現可能となる。しかし、当選フラグが小役E1のみのときは中段チェリーを出現可能とし、1BBAの当選フラグも立っているときは、いずれの押し順でも中段チェリーが出現しない(すべて、小役38を入賞させる)ように停止制御してもよい。
このように制御したときは、「1BBA+小役E1」当選時に、有利区間に移行することに決定したときでも、中段チェリーを表示させて遊技者を煽ることができないというデメリットがある。
一方、1BBAの内部中になった後、小役E1に単独当選したときも、立っている当選フラグは「1BBA+小役E1」となるので、上記と同一の停止制御を採用することができる。
上述したように、内部中では有利区間への移行の決定はできないので、遊技者が内部中であることを知った後、小役E1に当選して中段チェリーが出現しても、遊技者は、無駄引きをしたという印象を持ってしまう。これに対し、上記のような停止制御を行えば、内部中には中段チェリーは一切出現しなくなるので、遊技者に対し、無駄引きをしたという印象を与えずに済むようになる。
特に、小役38の図柄の組合せとして、「ベルA/ベルB」−「チェリー」−「黒7/青7/赤7/ブランク」(図11)があるが、この図柄の組合せと、パターン図柄02である「ベルA/ベルB」−「チェリー」−「ベルA/ベルB」とは、類似する。したがって、小役38の上記図柄の組合せを出現させることで、小役B群当選時のとりこぼし目に見せる(レア役に見せない)ことが可能である。
以上は、「1BBA+小役E2」当選時、1BBBの内部中になった後、小役E1に単独当選したときや、1BBBの内部中になった後、小役E2に単独当選したときも同様である。
(19)図17で示したように、非RTとRT1とで、リプレイの当選確率は同一(置数が「8978」)とした。しかし、これに限らず、RT1のリプレイの当選確率を、非RTのリプレイの当選確率よりも高く設定してもよい。
(20)本実施形態では、1BBB作動終了後にRT1に移行させ、RT1においてリプレイEの抽選を行い、リプレイEの当選により有利区間の上乗せを行うようにした。しかし、これに限らず、有利区間中にRT1に移行したときは、有利区間を上乗せ特化ゾーン(上乗せの頻度が高い状態、上乗せ遊技回数が多くなる状態)に設定することが可能である。そして、パターン図柄が表示され、RT2に移行するまで上乗せ特化ゾーンを継続し、このRT1において所定の条件を満たすごとに(リプレイEの当選に限られない)、有利区間の上乗せを実行してもよい。
(21)本実施形態では、1BBA作動終了後のRTを非RTとし、1BBB作動終了後のRTをRT1とした。しかし、このように異なるRTに移行させるのではなく、同一のRTに移行させてもよい。たとえば1BBB作動終了後に非RTに移行させてもよい。この場合には、有利区間中の1BBB作動終了後は、有利区間を上乗せ特化ゾーンに設定することが挙げられる。
(22)本実施形態では、管理情報として、有利区間割合(累計)、連続役物比率(6000遊技及び累計)、役物比率(6000遊技及び累計)を表示するようにしたが、これら以外の管理情報、たとえば払出し率を算出し、表示することも可能である。
払出し率の計算方法としては、たとえば以下の方法が挙げられる。
a)「総払出し枚数×100」÷「リプレイ入賞後の再遊技を除く総遊技回数」
b)「(総払出し枚数+リプレイ入賞回数×3)×100」÷「総遊技回数」
そして、a)を採用するときは、「総払出し枚数×100」及び「リプレイ入賞後の再遊技を除く総遊技回数」を記憶する各バッファを設ける。また、b)を採用するときは、「(総払出し枚数+リプレイ入賞回数×3)×100」を記憶するバッファを設ける。なお、「総払出し枚数×100」と「リプレイ入賞回数×300」のバッファを別個に設け、両者の数値を加算してもよい。
なお、「リプレイ入賞回数×3」の「3」は、リプレイが入賞したときの当該遊技の賭け数を意味している。たとえば、遊技状態等によって賭け数が変動する場合においては、「3」に限られるものでなく、リプレイが入賞したときの当該遊技に賭けられた値(たとえば、「2」や「1」)とする遊技があってもよい。
また、総遊技回数自体、総払出し枚数自体、リプレイ入賞回数自体(「リプレイ入賞回数×リプレイが入賞したときの当該遊技に賭けられた値」でもよい)を記憶する記憶領域を備え、払出し率を算出する際に、その値を100倍してから計算するようにしてもよい。
さらに、a)及びb)の計算方法については、上述した演算方法と同様に、引き算を繰り返す方法を採用する。
そして、管理情報の1つとして払出し率を表示し、設計上の払出し率と対比すれば、不正な遊技機であるか否かを判断することが可能となる。さらに、この場合にも、総遊技回数が6000遊技以上であるか否かや175000遊技以上であるか否かに応じて、点灯態様を異ならせれば、より正確に不正な遊技機であるか否かを判断することが可能となる。
なお、払出し率を示す情報種別の表示は、他の管理情報と区別できるものであれば、いかなる表示であってもよいが、たとえば、デジット6を「P.」と表示し、デジット7〜9を用いて払出し率(3桁の数値)を表示することが挙げられる。
(23)本実施形態では、上限カウンタ69bは、デクリメントカウンタとし、インクリメントカウンタでもよい旨を説明した。ここで、上限カウンタ69bにインクリメントカウンタを採用すると、以下のメリットを有する。
上限カウンタ69bのカウント値が上限値となったとき、たとえばインクリメントカウンタであるときはカウント値が「1500」となったときは、有利区間を強制終了するため、有利区間に関する各種パラメータ(RWM53に記憶した値)を初期化する。初期化するパラメータとしては、たとえば、有利区間カウンタ69a、上限カウンタ69b、指示機能作動遊技(小役B群当選時における指示機能作動時)の遊技回数等が挙げられる。そして、初期化時の値としては「0」が最適である。さらに、初期化の対象となるパラメータを記憶しておくRWM53のアドレスは、連続していることが好ましい。具体的には、たとえば「F100」、「F101」、「F102」、・・・等である。
これは、設定変更に伴うRWM53の初期化処理と同様に、所定範囲内のRWM53のアドレスに「0」を入れるという処理を、アドレスを1ずつずらしながら繰り返し行うことで初期化ができるため、簡素化した処理で実行できるからである。なお、有利区間が上限値となってクリアされるパラメータは、設定変更時にも初期化される。
なお、初期化の対象となるパラメータを記憶しておくRWM53のアドレスを、規則性をもって割り当て(たとえば、「F100」、「F102」、「F104」、・・・等)、アドレスに「0」を入れるという処理を、アドレスを所定値(上記の場合であれば、「2」)ずつずらしながら繰り返し行うことで初期化するようにしたときも、簡素化した処理で実行できる。
ここで、上限カウンタ69bがデクリメントカウンタである場合において、そのカウント値が「0」であるときは、初期化されたことによって「0」となっているのか、あるいは有利区間が上限値(1500遊技)となって「0」となっているのかは、そのカウント値からはわからない。したがって、上限カウンタ69bのカウント値に基づいて有利区間の上限であるか否かを判断するときは、上限カウンタ69bのカウント値と、有利区間であるか否かを示すデータ(RWM53の所定領域に記憶されている)とに基づいて行う必要がある。
これに対し、上限カウンタ69bがインクリメントカウンタであるときは、上限カウンタ69bのカウント値を読み込み、「1500」であれば、有利区間の上限であると判断することができる。すなわち、上限カウンタ69bのカウント値だけで上限か否かを判断することができる。
(24)図27〜図30で示したRWM53のデータの更新、及び図32、図36、図37の処理は、毎遊技の遊技終了時、より具体的には、入賞判定処理後に実行される。
一方、第2実施形態では、有利区間割合等の管理情報は、常時表示され続けるので、たとえば、一遊技中で、同一の管理情報(たとえば有利区間割合)が複数回表示される可能性もある。
そして、有利区間割合等は、表示の際に、その都度算出することも考えられる。
以上より、一遊技中で、複数回、同一の管理情報(たとえば有利区間割合)を算出する場合もあり得る。
(25)上記実施形態及び各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
続いて、本願発明の第3実施形態以降について説明する。
第3実施形態以降において、用語の意味は、以下の通りである。
「指示遊技区間」とは、有利区間において、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか、又は実行頻度を高くした遊技区間を指す。
「指示遊技区間」は、従来のAT(「アシストタイム」の略称。リプレイ当選確率の高いRTにおいてATを実行する場合にあっては、「ART」。)に類似するものである。 なお、以下の説明では、「指示遊技区間」を、必要に応じて「AT」と称する。
「指示機能作動遊技を常に実行する」とは、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技、具体的には、実施形態のリプレイB群当選時、リプレイC群当選時、小役B群当選時、及び小役C群当選時に、指示機能を必ず作動させることをいう。
なお、本実施形態のATは、原則としてRT3(リプレイ高確率)で実行するので、原則「ART」であるが、遊技者のストップスイッチの操作ミスにより、RT2に転落する場合もある。RT3からRT2に転落しても、ATを継続する。さらに、RT3やRT2以外のRTでもATを実行する場合がある。したがって、RT3のようなリプレイ高確率でないRTでのATは、厳密には「ART」ではない。また、AT中にRT3からRT2に転落してしまったときは、リプレイB群当選時に指示機能を作動させることにより、RT3に復帰させるために、指示機能の作動により正解押し順を表示する。
一方、「実行頻度を高くした」とは、たとえば、小役B群当選時や小役C群当選時に、「100%」で指示機能を作動させないこと、たとえば95%で指示機能を作動させるような場合を含む概念である。
後述するように、指示遊技期間において、小役B群当選時には、指示機能を作動させるか否かの抽選を行い、この抽選に当選したときは、指示機能を作動させることが考えられるので、このような場合には、「常に指示機能を作動させる」ことにはならないので、「実行頻度を高くした」と規定した。
上述したように、指示遊技区間は、指示機能作動遊技を実行する遊技区間であるので、その前提として、有利区間であることが必要である。したがって、指示遊技区間中は常に有利区間であり、指示遊技区間が通常区間や待機区間(以下、通常区間と待機区間とを総称して「非有利区間」と称する場合がある。)である場合はない。
また、指示遊技区間の開始及び終了については、任意に設定することができる。たとえば、有利区間の開始と同時に指示遊技区間を開始してもよい。あるいは、有利区間を開始しても、直ちに指示遊技区間を開始せずに、有利区間において指示遊技区間の開始条件を満たしたときに指示遊技区間を開始することが挙げられる。
さらにまた、指示遊技区間の終了条件は、指示遊技区間の開始時に決定してもよく、あるいは、指示遊技区間の開始時には終了条件を決定しなくてもよい。
指示遊技区間の終了条件を、指示遊技区間の開始時までに決定する場合において、指示遊技区間を開始した後、指示遊技区間を延長する場合がある。
ここで、指示遊技区間をどのようなパラメータ(変数)によって定めるかについては、種々挙げることができる。たとえば第1に、指示遊技区間の終了条件を遊技回数で設定することが挙げられる。具体的には、指示遊技区間の開始時に、指示遊技区間の遊技回数をたとえば「50」遊技や、「100」遊技に設定することが挙げられる。
また第2に、指示遊技区間の終了条件を払出し枚数で設定することが挙げられる。このように設定するのであれば、特別遊技と同様の終了条件となる。具体的には、指示遊技区間の終了条件を、たとえば「払出し枚数が300枚を超えたこと」に設定することが挙げられる。
さらにまた第3に、指示遊技区間の終了条件を差枚数で設定することが挙げられる。具体的には、指示遊技区間の終了条件を、「差枚数が200枚を超えたこと」に設定することが挙げられる。
さらに第4に、指示遊技区間の終了条件を、小役B群及び小役C群(小役B群のみでもよい)当選時の指示機能の作動回数で設定することが挙げられる。具体的には、指示遊技区間の終了条件を、「小役B群及び小役C群当選時の指示機能作動回数が50回」に設定し、指示機能作動回数が50回となった遊技で指示遊技区間を終了することが挙げられる。
上記のように定められる指示遊技区間において、指示遊技区間を延長する場合には、指示遊技区間を定めているパラメータを変更(「延長」、「上乗せ」、「加算」ともいう。)する。
たとえば、100遊技の指示遊技区間において、50遊技目に、指示遊技区間の延長が行われ、遊技回数が30遊技上乗せされたときは、指示遊技区間の残り遊技回数は、50遊技から80遊技に変更される。
指示遊技区間を払出し枚数、差枚数、又は指示機能作動回数で設定する場合も上記と同様に、指示遊技区間を延長するときには、これらのパラメータに加算する値を決定し、残りパラメータに、決定された値を加算(上乗せ)する。
また、遊技状態の移行に基づいて、指示遊技区間(AT)を開始し、終了してもよい。
ここで、「遊技状態」とは、上述したRT(抽選状態)のほかに、メイン制御基板50で制御される制御状態を挙げることができる。すなわち、遊技状態とは、抽選状態及び制御状態の双方を含む概念である。
また、「制御状態」とは、RTとは無関係に決定可能な遊技状態(後述するように、RTに連動する制御状態もあり得る)である。
制御状態としては、たとえば、前兆、CZ(「チャンスゾーン」の略称)、AT、通常、のような概念が挙げられる。より具体的には、有利区間で行われる制御状態として、指示遊技区間(AT)への移行確率が高い状態(高確率状態)や低い状態(低確率状態)、又は指示遊技区間(AT)の制御状態として指示遊技区間(AT)の上乗せ当選確率が高い状態(上乗せ特化ゾーン等)や低い状態等、遊技性を考慮した種々の制御状態が挙げられる。
そして、通常区間の制御状態は、通常であり、有利区間の制御状態は、前兆、CZ、又はATである。
たとえば有利区間への移行と同時に、制御状態を「通常」から「前兆」に変更する。この前兆では、CZに移行(昇格)する場合と、通常に移行(転落)する場合とを有する。前兆中においてCZへの移行条件を満たしたときはCZに移行し、通常への移行条件を満たしたときは通常に移行する。
また、CZに移行したときは、ATに移行(昇格)する場合と、前兆又は通常に移行(転落)する場合とを有する。CZ中においてATへの移行条件を満たしたときはATに移行し、前兆又は通常への移行条件を満たしたときはそれぞれ前兆又は通常に移行する。
なお、本実施形態では、ATに移行した場合において、第1実施形態と同様のRT移行(図22)を行うときは、RT3に滞在させるように制御する。たとえばRT2においてATに移行することに決定したときは、リプレイB群当選時に、指示機能の作動によりRT3に移行させるための正解押し順を表示する。さらに、RT3への移行後は、RT3から転落しないようにするために、リプレイC群当選時に、指示機能の作動によりRT3を維持するための正解押し順を表示する。
また、たとえば有限RTを設け、その有限RTに滞在している間はATとすることが挙げられる。この場合には、その有限RTから他のRTに移行するときに、ATは終了する。
なお、「有限RT」とは、所定遊技回数を消化するまでそのRTに滞在し、所定遊技回数を消化すると、そのRTの終了条件を満たし、他のRTに移行するものである。
たとえば、特別遊技の終了後に有限RTに移行させる場合、この有限RTでATを実行することが挙げられる。そして、その有限RTで所定遊技回数を消化すると、通常区間に対応するRTに移行し、ATすなわち指示遊技区間及び有利区間を終了する。
また、第1実施形態のように、特別役に当選するとRT4(内部中RT)に移行するような場合では、たとえば有限RT中の特別役に当選したときはRT移行を行ってもよい。この場合、有限RTは特別役の当選により終了し、特別遊技の終了後は、前記有限RTとは別の予め定められたRT(たとえば図59の非RT)から開始することができる。
これに対し、特別役の当選でRT移行しない仕様の場合には、有限RT中に特別役に当選しても有限RTを終了せず、特別遊技の終了後は、それまで実行中であった有限RTの途中から再開することができる。
また、前兆やCZは、有利区間で実行するので、指示機能を作動させることが可能な遊技区間である。したがって、指示機能を作動させるか否かは任意であるが、指示機能を常に又は高頻度で作動させるのはAT中であるため、前兆やCZ中は、AT中ほど指示機能を作動させない。前兆中やCZ中は、少ない割合で指示機能を作動させる場合や、1回だけ指示機能を作動させる場合が挙げられる。なお、通常区間から有利区間への移行に伴って通常から前兆に移行し、その前兆からCZやATに移行する前に通常(通常区間)に転落する場合がある仕様では、前兆やCZ(有利区間)中に、少なくとも1回、指示機能作動遊技を実行することが必要である。
特に、有利区間に移行したとき、「有利区間では少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する」ことを早期に達成させるため、最初の小役B群当選時に指示機能を作動させることが挙げられる。
また、ATは、有利区間であることが前提であるので、有利区間が終了するときには、ATも終了する。したがって、たとえばATの残り遊技回数を有するときに、有利区間の上限である1500遊技に到達したときは、有利区間及びATを終了する。
「フリーズ」とは、遊技の進行を、所定期間一時停止状態にして、遅延させることであり、たとえば、メダルの受付け、ベットスイッチ40の操作の受付け、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42の操作の受付け(リール31の停止操作の受付け)に関する機能を一時停止状態にすることである。このようなフリーズを実行するとともに、このフリーズ期間中に、各種の演出を出力することが挙げられる。
フリーズは、たとえばATの終了時に実行される。一方、有利区間への移行後、CZだけが実行されたような場合(ATを実行しなかったとき)にはフリーズを実行しない。したがって、有利区間に移行した後、有利区間の終了時にはフリーズを実行する場合と実行しない場合とを有する。
<第3実施形態>
第3実施形態は、ATの遊技回数を上乗せ可能にすることを特徴とする。
上述したように、ATのパラメータについては種々挙げられるが、第3実施形態では、ATの終了条件は、遊技回数で定められるものとする。
第3実施形態では、メイン制御基板50側の処理として、図43(例1)〜図52(例10)について説明する。
また、サブ制御基板80側の処理として、例1(図53)及び例2(図54)について説明する。
また、以下の例では、有利区間の開始と同時にATを開始する。そして、ATの終了と同時に有利区間を終了する。すなわち、「AT=有利区間」としている。
ただし、上述した第1実施形態や後述する第4実施形態等のように、有利区間であるが非AT期間(たとえば前兆、CZ、引戻し期間、特別遊技等)である場合を有することは、もちろんである(この点については後述する)。
さらにまた、以下の例で説明する上限カウンタは、第1実施形態の上限カウンタ69bに相当する。さらに、以下の例1〜例10では、ATカウンタ、上乗せカウンタ、有利区間カウンタなどが設けられる(すべての例において、これら3つのカウンタが常に設けられるという意味ではない)。
なお、図43(例1)〜図52(例10)のフローチャートにおいて、同様の処理については、同一のステップ番号を付している。そして、既に説明したステップ番号と同一のステップ番号については、説明を適宜割愛する。
また、カウンタによるカウント値を、「カウンタ値」と略称する。
さらにまた、カウンタ値の「クリア」とは、カウンタ値を初期化すること(インクリメントカウンタにおいてはカウンタ値を「0」にすること)を意味する。
第3実施形態では、AT中に、第1実施形態における有利区間の上乗せに対応する条件装置(図17に示す条件装置)に当選したときに、ATの遊技回数を上乗せする。上乗せする遊技回数は、条件装置に応じて予め定めてもよく、あるいは、上乗せの対象となる条件装置に当選したときに、上乗せする遊技回数を抽選で決定してもよい。
たとえば、図17中、置数「250」の小役E1に当選したときは、上乗せ遊技回数を「50」(50%)、「100」(40%)又は「200」(10%)に決定することが挙げられる。また、置数「750」の小役E1に当選したときは、上乗せ遊技回数を「30」(50%)、「50」(30%)又は「100」(20%)に決定することが挙げられる。
また、上記の例にかかわらず、制御状態と条件装置とに基づいてATの上乗せ遊技回数を予め定めておくことや、制御状態と条件装置とに基づいてATの上乗せ遊技回数を抽選してもよい。この場合、たとえば同一の条件装置に当選した場合でも、実行中の制御状態によって決定又は抽選される上乗せ遊技回数を異ならせることができる。
第3実施形態においては、上記のように「AT=有利区間」であり、第1実施形態と同様に、有利区間の上限は、1500遊技である。したがって、ATについても、最長で1500遊技となる。
ここで、ATを開始するときは、ATの遊技回数の初期値を定め、AT中には、当選した条件装置に応じてATの(残り)遊技回数を上乗せする。
ATの遊技回数を上乗せする場合、ATの総遊技回数(ATの消化遊技回数と残り遊技回数との和を意味する。以下同じ。)が「1500」を超えるか否かにかかわらず、無制限に上乗せを実行する場合と、「1500」を超える上乗せを実行しない場合とが挙げられる。
なお、ATの遊技回数を上乗せした結果、ATの総遊技回数が「1500」を超えたとしても、実行されるATの遊技回数は「1500」までに限られる。
さらにまた、AT中に遊技回数を上乗せする場合に、最初から最後まで、同一条件で上乗せを実行する方法と、1500遊技の上限に近づくに従って、上乗せされにくくする(上乗せ数の期待値が小さくなる)方法とが挙げられる。後者の例を挙げると、ATの遊技回数の初期値がたとえば「100」であり、上乗せが全く行われていない状況下で、最初に上乗せの対象となる条件装置に当選したときは、たとえば80%の確率で上乗せ数「100」が選択されるが、ATの総遊技回数が「1000」以上となったときは、上記と同一の条件装置に当選したときは、たとえば80%の確率で上乗せ数「50」が選択されるような場合である。
なお、このように制御する場合にも、ATの総遊技回数が「1500」を超えても上乗せを継続する場合と、上乗せを中止する場合とが挙げられる。
さらに、ATの総遊技回数が「1500」を超えても上乗せを継続する場合には、「1500」を超える値となった場合も当該値を記憶しておく方法と、「1500」を超える分についてはその値をクリアする方法とが挙げられる。
以下の図43(例1)は、ATの総遊技回数が「1500」を超えても(総遊技回数にかかわらず)、何ら制限なく上乗せを実行する(カウンタに加算する)例である。
また、図44(例2)〜図46(例4)は、ATの総遊技回数が「1500」を超えるときは、上乗せを実行しない(カウンタに加算しない)例である。この場合、上乗せ抽選自体を実行しない場合と、上乗せ抽選自体は実行するが、上乗せ抽選後、ATの総遊技回数が「1500」を超えるか否かを判断し、「1500」を超えるときは、上乗せ抽選結果をクリアする場合とが挙げられる。図44(例2)〜図46(例4)では後者を採用している。
なお、上乗せすることに決定したときは、フリーズを発生させる場合がある。フリーズを発生させ、その間に、上乗せ演出(加算される遊技回数等)を出力するためである。
しかし、遊技回数を上乗せすることに決定し、フリーズを発生させた後、ATの総遊技回数が「1500」を超えるために上乗せ数をクリアするような場合には、フリーズが発生しても上乗せされないことが生じてしまう。
このため、たとえば今回遊技で上乗せ対象となる条件装置に当選し、上乗せ抽選を行った結果、上乗せをすることに決定し、ATの残り遊技回数に上乗せ数が加算されることが確定した後、たとえば次回遊技において、上乗せ演出とともにフリーズを発生させるような制御が挙げられる。
さらにまた、図47(例5)〜図49(例7)は、ATの総遊技回数が「1000」以上になると(すなわち、上限の「1500」に近づくと)、上乗せ数の期待値を小さくする例である。ここで、上乗せ数の期待値を小さくする場合、上乗せ当選確率を低くすること、上乗せ数を少なくすること、及びこれらの両者を実行することが挙げられる。
さらに、図50(例8)〜図52(例10)は、ATの総遊技回数が「1000」以上になると(すなわち、上限の「1500」に近づくと)、当選役(当選した条件装置)のグレードを下げて上乗せ抽選を行う例である。ここで、「当選役のグレードを下げる」とは、たとえば以下のような方法である。
第1実施形態で示したように、上乗せ抽選の対象となる条件装置として、図17に示すように、置数「250」の小役E1と、置数「750」の小役E1とが設けられているものとする。
ここで、置数「250」の小役E1は、置数「750」の小役E1よりも、置数が小さいことから当選しにくい条件装置である。このような場合に、置数「250」の小役E1に当選したときの上乗せ数の期待値をx1、置数「750」の小役E1に当選したときの上乗せ数の期待値をx2(x2<x1)とする。
また、上乗せ数の期待値を変更する例としては、複数種類の抽選テーブルを予め設けておき、上乗せ抽選で用いる抽選テーブルを変更していく方法を採用する。
そして、ATの総遊技回数が「1000」未満では、置数「250」の小役E1に当選したときは、期待値x1で上乗せ抽選を行い、置数「750」の小役E1に当選したときは期待値x2で上乗せ抽選を行う。
次に、ATの総遊技回数が「1000」以上であるときは、置数「250」の小役E1に当選したとき、及び置数「750」の小役E1に当選したときのいずれも、期待値x2で上乗せ抽選を行う。
これにより、置数「250」の小役E1に当選したときは、置数「750」の小役E1にグレードを下げて、上乗せ抽選が行われたこととなる。
あるいは、ATの総遊技回数が「1000」以上であるときは、置数「250」の小役E1に当選したときは期待値x2で上乗せ抽選を行い、置数「750」の小役E1に当選したときは期待値x3(x3<x2)で上乗せ抽選を行ってもよい。
なお、上記の期待値x1〜x3は、「0」を超える値を想定しているが、たとえば「0」であってもよい。上乗せ数の期待値「0」の上乗せ抽選とは、たとえば上乗せの当選確率を「0」に設定することや、上乗せ抽選で当選自体はするが、上乗せ数「0」に当選することが挙げられる。
また、たとえば小役E1当選時における上乗せ数の期待値がx11であり、小役D当選時における上乗せ数の期待値がx12(x12<x11)であるとする。
この場合に、ATの総遊技回数が「1000」未満では、小役E1に当選したときは、期待値x11で上乗せ抽選を行い、小役Dに当選したときは期待値x12で上乗せ抽選を行う。
次に、ATの総遊技回数が「1000」以上である場合において、小役E1に当選したときは、小役Dの当選に置き換えて、期待値x12で上乗せ抽選を行う。
なお、当選役のグレードを下げるために、当選役をグレードの低い当選役に置き換えた場合であっても、当選役自体が変更になるものではない。
また、上記の例では、上乗せ数の期待値が変更となるATの総遊技回数の閾値を「1000」に設定したが、これに限られるものではなく、「500」、「800」、「1200」、「1300」、「1400」等、スロットマシンの仕様に応じて種々設定可能である。
(例1)
図43は、メイン制御基板50側における制御処理の例1を示すフローチャートである。
まず、メイン制御基板50は、カウンタとして、AT中の消化遊技回数をカウントするATカウンタと、有利区間の上限遊技回数「1500」をカウントする上限カウンタを備える。
第3実施形態では、AT開始時に、初期値(遊技回数)として「100」が付与される。このため、AT開始時に、ATカウンタには「100」がセットされる。そして、毎遊技、「1」ずつ減算される(デクリメントカウンタ)。
また、上限カウンタは、AT開始時に初期値「1500」がセットされる。そして、毎遊技、「1」ずつ減算される(デクリメントカウンタ)。
以上より、ATカウンタ又は上限カウンタが「0」となったときは、ATの終了条件を満たす。
なお、AT中に1BBに当選すると、1BB遊技の終了までATカウンタを更新しない(カウントを中断する)。一方、上限カウンタは、1BB遊技中であっても毎遊技更新する。すなわち、内部中遊技と1BB遊技中はATカウンタを更新しないため、1BB終了後は、1BB当選時のATカウンタ値から再開する。
さらにまた、有利区間フラグは、第1実施形態において、デジット2のセグメントデータ中、8ビット目に相当するものであり、有利区間中は「1」がセットされ、有利区間でないときは「0」がセットされる。
図43中、(a)において、ステップS401では、メイン制御基板50(メインCPU55)は、サブ制御基板80に対し、遊技開始時のコマンド送信処理を行う。この処理は、後述する図中(b)に示す処理である。次にステップS402に進み、スタートスイッチ41操作時の制御を実行する。ステップS402では、スタートスイッチ41が操作されたか否かを検知し続け、スタートスイッチ41が操作されたと判断したときは、次のステップS403に進む。
ステップS403では、内部抽選処理を実行する。この処理は、第1実施形態において、役抽選手段61による役の抽選と同じである。次のステップS404では、上乗せ抽選を行う。ここで、「上乗せ」とは、ATの遊技回数の上乗せである。したがって、当該遊技がAT中でないとき(通常区間のとき、及び有利区間であるが非ATのとき)は、ステップS404の上乗せ抽選は実行されない。ステップS404の上乗せ抽選は、図中(c)に示す処理である。
なお、本実施形態では、第1実施形態の図17で示した条件装置の当選時に、ATの上乗せ抽選を実行するものとする。
また、上乗せ数とその当選確率については、後述する抽選テーブルに定められているものとする。
次にステップS405に進み、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、スタートスイッチ41操作時のコマンド送信を行う。この処理は、後述する図中(d)に示す処理である。
次のステップS406では、全リール31が停止したか否かを判断し続け、全リール31が停止したと判断したときはステップS407に進む。ステップS407では、遊技終了時の処理として、変数更新処理を行う。この処理は、図中(e)に示す処理である。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図43(a)のステップS401に進むと、同図(b)の遊技開始時コマンド送信処理を実行する。
まず、ステップS411では、ATカウンタ値を送信する。次のステップS412では、上限カウンタ値を送信する。さらに次のステップS413で、有利区間フラグの値を送信する。有利区間フラグの値は、有利区間中であるときは「1」を送信し、有利区間中でないときは、「0」を送信する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。以上の処理により、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、ATカウンタ値、上限カウンタ値、及び有利区間フラグの値の3つのパラメータを送信する。
図43(a)のステップS404に進むと、同図(c)の上乗せ抽選を実行する。
まず、ステップS421では、抽選テーブルをセットする。この抽選テーブルは、予めROM54に記憶されているものであり、当選役に対応する上乗せ数とその当選確率を定めたものである。具体的には、たとえば、小役E1単独当選時の置数「250」に当選したときは、上乗せ数を「50」に決定する確率を60%、上乗せ数を「40」に決定する確率を40%に設定することが挙げられる。また、小役E1単独当選時の置数「750」に当選したときは、上乗せ数を「30」に決定する確率を50%、上乗せ数を「20」に決定する確率を50%に設定することが挙げられる。他の条件装置についても、当選確率及び上乗せ数が定められている。
次のステップS422では、ステップS421でセットした抽選テーブルを用いて上乗せ抽選を行う。そして、ステップS423に進み、ステップS422で抽選した結果(決定した上乗せ数)をATカウンタ値に加算する。たとえば、それまでのATカウンタ値が「50」(残り遊技回数)で、上乗せ数を「20」に決定したときは、ATカウンタ値を「70」に更新する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図43(a)のステップS405に進むと、同図(d)のスタートスイッチ操作時コマンド送信を実行する。
ここでは、ステップS431において、ATカウンタ値を送信する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。したがって、遊技開始時にステップS411でATカウンタ値を送信するが、ステップS431では、再度、ATカウンタ値を送信する。当該遊技でATの遊技回数を上乗せすることに決定されていないときは、ステップS411とステップS431とで同一値を送信する。
これに対し、ATの遊技回数を上乗せすることに決定されたときは、ステップS431では、更新後のATカウンタ値を送信する。サブ制御基板80では、ステップS411でATカウンタ値を受信した後、ステップS431で再度ATカウンタ値を受信したときは、サブ制御基板80側で記憶しているATカウンタ値を、ステップS431で受信したATカウンタ値に書き換える。
なお、ステップS431の前に、当該遊技でATの上乗せが実行されたか否かを判断し、ATの上乗せ実行されたときに限り、ステップS431において当該遊技で2回目のATカウンタ値を送信してもよい。
図43(a)のステップS407に進むと、同図(e)の変数更新処理を実行する。
まず、ステップS441では、ATカウンタ値を「1」減算する。次にステップS442に進み、上限カウンタ値を「1」減算する。次のステップS443では、上限カウンタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したとき(すなわち、有利区間の遊技回数が上限の「1500」に到達したとき)は、AT及び有利区間を終了するために、ステップS445以降の処理に進む。これに対し、「0」でないと判断したときは、ステップS444に進む。
ステップS444では、ATカウンタ値が「0」であり、かつ指示機能作動遊技の実行回数が「1」以上であるか否かを判断する。ここで、ATカウンタ値が「0」であるときは、ATの残り遊技回数が「0」であることを意味している。
また、指示機能作動遊技の実行回数が「1」以上であるか否かを判断するためには、たとえば指示機能作動カウンタや、指示機能作動フラグを設けることが挙げられる。
指示機能作動カウンタは、たとえば指示機能を作動するごとに「1」ずつ加算していくインクリメントカウンタを挙げることができ、このカウンタ値が「1」以上であれば、指示機能作動遊技の実行回数が「1」以上であると判断することができる。
また、指示機能作動フラグは、有利区間及びATを実行した後、一度も指示機能作動遊技を実行していないときはオフとなり、最初の指示機能作動遊技を実行したときは(その後も)オンになるフラグである。この指示機能作動フラグがオンであるときは、指示機能作動遊技の実行回数が「1」以上であると判断することができる。
なお、第1実施形態でも説明したように、有利区間に移行したときは、少なくとも1回、指示機能作動遊技(ストップスイッチ42の有利な押し順を有する遊技のうち払出し枚数が最も多い役の当選時の遊技。第1実施形態では小役B群当選時の遊技。以下同じ。)を実行しないと、有利区間を終了することはできない。このように、有利区間中に、最低1回の指示機能作動遊技を実行することは、ATの終了条件よりも優先される。
ただし、指示機能作動遊技を1回も実行することなく有利区間の上限である1500遊技に到達したときは、有利区間を終了することが可能である(後述する第11実施形態(図69)参照)。したがって、図43の例1では、最初にステップS443で上限カウンタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは、ステップS444の判断を行うことなく有利区間及びATを終了するようにしている。
ステップS444において、「ATカウンタ値が「0」、かつ指示機能作動遊技の実行回数が「1」以上」であると判断されたときは、有利区間及びATの終了条件を満たすので、ステップS445に進む。これに対し、ステップS444において「No」と判断されたときは、本フローチャートによる処理を終了する(次回遊技もAT及び有利区間を継続する)。
ステップS445では、ATカウンタ値をクリアする(「0」にする)。次にステップS446に進み、上限カウンタ値をクリアする(「0」にする)。さらにステップS447に進み、有利区間フラグの値をクリアする(「0」にする)。このように、有利区間が終了したときは、有利区間に関する全てのパラメータをクリア(リセット)することが必要である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
(例2)
図44は、メイン制御基板50側における制御処理の例2を示すフローチャートである。図44の例2では、カウンタとして、ATカウンタ(初期値「100」、デクリメントカウンタ)、上乗せカウンタ(初期値「0」、インクリメントカウンタ)、上限カウンタ(初期値「1500」、デクリメントカウンタ)を備える。さらに、例1と同様に有利区間フラグを備える。
上乗せカウンタは、AT中に遊技回数が上乗せされるごとに、上乗せ数を加算していく。
図44において、(a)及び(b)は、図43の例1と同一である。
また、図44(c)の上乗せ抽選処理では、ステップS422で上乗せ抽選が実行された後、ステップS451に進み、上乗せカウンタ値が規定数を超えたか否かを判断する。ここで、規定数は、「1400」に設定されている。すなわち、ATの遊技回数の初期値として「100」がセットされ、さらにATの上乗せ遊技回数が「1400」に達すると、合計してATの総遊技回数は「1500」となり、有利区間の上限に到達する。このため、遊技回数「1400」を超える上乗せは行わないように設定している。
図44(c)のステップS451において、上乗せカウンタ値が規定数(「1400」)を超えたと判断したときは、ステップS422の抽選において上乗せ数が決定されたとしても、その上乗せ数の加算は行わず、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS451において、上乗せカウンタ値が規定数以下であると判断されたときはステップS452に進む。ステップS452では、ステップS422での抽選結果(決定された上乗せ数)を上乗せカウンタ値に加算する。次のステップS423の処理は、上述した例1と同様である。以上より、たとえば、上乗せ抽選前のATカウンタ値=「50」、上乗せカウンタ値=「200」、決定された上乗せ数が「30」であるとき、上乗せ後のATカウンタ値は「80」、上乗せカウンタ値は「230」となる。
また、同図(d)のスタートスイッチ操作時にコマンド送信処理では、ステップS461において、上乗せカウンタ値をサブ制御基板80に送信する。例1では、ATカウンタ値をサブ制御基板80に送信しているが、例2では、上乗せカウンタ値を送信する。なお、サブ制御基板80は、上乗せカウンタ値が「1400」に到達しているときは、有利区間の上限となるまで上乗せが行われたと判断することができる。
さらにまた、同図(e)において、ステップS441〜S447までは図43(例1)と同様の処理である。また、ステップS447の後、ステップS471に進み、上乗せカウンタ値をクリアする。有利区間の終了時には、有利区間に関する全てのパラメータをクリアするためである。
(例3)
図45は、メイン制御基板50側における制御処理の例3を示すフローチャートである。
図45の例3では、カウンタとして、ATカウンタ(初期値「0」にセットされ、ATを1遊技消化するごとに「1」ずつ加算していくインクリメントカウンタ)、上乗せカウンタ(初期値「100」、インクリメントカウンタ)、上限カウンタ(例1と同じ)を備える。さらにまた、規定数は、有利区間の上限遊技回数である「1500」に設定されている。
図45において、(a)及び(b)は、図43(例1)と同様の処理である。
また、同図(c)において、ステップS421及びS422は例1と同様の処理である。ステップS422の後、ステップS451に進み、上乗せカウンタ値が規定数(「1500」)を超えたか否かを判断する。上乗せカウンタ値が規定数「1500」を超えたということは、例3では、ATの総遊技回数が「1500」を超えたことを意味する。したがって、上乗せカウンタ値が規定数「1500」を超えたときは、ステップS422で上乗せ数が決定されたとしてもその上乗せ数を加算せず、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、ステップS451において、上乗せカウンタ値が規定数以下であると判断したときはステップS452に進み、上乗せカウンタ値に決定された上乗せ数を加算する。なお、図43の例1で示したステップS423(ATカウンタ値への上乗せ数の加算)は行わない。この例3では、ATカウンタは、AT中の遊技回数を数えるためだけのものである。
また、同図(d)は、図44(例2)と同様の処理である。
さらにまた、同図(e)において、ステップS481では、ATカウンタ値に「1」を加算する。AT中は、ATカウンタ値をインクリメントしていく。次のステップS442及びS443は、例1と同様の処理を行う。次のステップS482では、ATカウンタ値が上乗せカウンタ値以上であるか否かを判断する。例3では、ATの遊技回数が上乗せ遊技回数以上となったときは、AT及び有利区間の終了条件を満たすと判断する。
図45の例3では、ATカウンタ値の初期値は「0」であり、上乗せカウンタ値の初期値は「100」である。そして、ATの遊技回数の上乗せが1回も行われることなく、ATの遊技回数が「100」に到達すると、ATカウンタ値は「100」、上乗せカウンタ値は「100」となり、「ATカウンタ値≧上乗せカウンタ値」を満たすこととなる。ステップS482において「Yes」と判断されたときはステップS483に進む。これに対し、「No」と判断されたときは、有利区間及びATの終了条件を満たさないので、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS483では、指示機能作動遊技の実行回数が「1」以上であるか否かを判断する。「1」以上であるときは、有利区間及びATの終了条件を満たすので、ステップS445に進む。これに対し、「1」以上でないと判断したときは、次回遊技もAT及び有利区間を継続するため、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS445以降の処理は、図44(例2)と同様の処理である。
(例4)
図46は、メイン制御基板50側における制御処理の例4を示すフローチャートである。
図46の例4において、カウンタは、上乗せカウンタ(初期値「100」にセットされるインクリメントカウンタ)、有利区間カウンタ(初期値「0」にセットされ、AT中かつ有利区間中は、毎遊技、「1」ずつ加算されるインクウリメントカウンタ)を備える。
なお、例4では、ATカウンタは設けられていない。ATの遊技回数については、有利区間カウンタでカウントする。すなわち、例4の有利区間カウンタは、例3のATカウンタ(インクリメントカウンタ)と同様の機能を有する。
さらに、例4では、例1等で設けられていた上限カウンタは設けられていない。例4では、有利区間カウンタが上限カウンタを兼ねている。また、規定数は、例3と同様に「1500」である。
図46の例4において、(a)、(c)及び(d)は、図45(例3)と同様の処理である。
また、同図(b)において、ステップS401が開始されると、ステップS491では、有利区間カウンタ値をサブ制御基板50に送信する。次に、ステップS413に進み、例1等と同様に、有利区間フラグの値をサブ制御基板50に送信する。
さらにまた、同図(e)において、ステップS501では、有利区間カウンタ値に「1」を加算する。次のステップS502では、有利区間カウンタ値が「1500」以上であるか否かを判断する。有利区間カウンタ値が「1500」以上であると判断したときは、有利区間の上限に到達したことになるので、有利区間及びATを終了するため、ステップS504に進む。これに対し、有利区間カウンタ値が「1500」以上でないと判断したときはステップS503に進む。
ステップS503では、有利区間カウンタ値が上乗せカウンタ値以上であるか否かを判断する。図45(例3)のステップS482と同様に、有利区間カウンタ値が上乗せカウンタ値以上となったときは、ATの残り遊技回数を有さないことを意味する。ステップS503で「Yes」と判断されたときはステップS483に進み、「No」と判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する(次回遊技も有利区間及びATを継続する)。
ステップS483は、図45(例3)と同様の処理である。ステップS483で「Yes」と判断されたときはステップS504に進み、「No」と判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS504に進むと、有利区間カウンタ値をクリアする。次のステップS447及びS471は、図45(例3)と同様の処理である。
(例5)
図47は、メイン制御基板50側における制御処理の例5を示すフローチャートである。
図47の例5において、カウンタは、ATカウンタ(初期値「100」にセットされ、AT中に「1」ずつ減算するデクリメントカウンタ)、上乗せカウンタ(初期値「0」にセットされ、上乗せされるごとに上乗せ数を加算するインクリメントカウンタ)、上限カウンタ(初期値「1500」にセットされ、有利区間中に、毎遊技、「1」ずつ減算されるデクリメントカウンタ)を備える。さらにまた、規定数は、「1000」に設定されている。
図47の例5において、(a)及び(b)は、図43(例1)と同様の処理である。
また、同図(c)において、上乗せ数の抽選に際し、抽選テーブルA及びBの2種類を備える。なお、抽選テーブルは、2種類に限定されるものではなく、3種類以上(たとえば、超高確、高確、通常、低確などを)設けてもよい。
抽選テーブルAは、ATの遊技回数が上乗せされる確率が通常確率又は高確率に設定された抽選テーブルである。これに対し、抽選テーブルBは、ATの遊技回数が上乗せされる確率が抽選テーブルAよりも低く設定された抽選テーブルである。
なお、これに限らず、抽選テーブルAは、上乗せ数の期待値がx1に設定されており、抽選テーブルBは、上乗せ数の期待値がx2(x2<x1)に設定されたものでもよい。
さらに、両者を組み合わせて、抽選テーブルAは、上乗せ当選確率が高く、かつ上乗せ数の期待値が中〜大に設定され、抽選テーブルBは、上乗せ当選確率が低く、かつ上乗せ数の期待値が小に設定されたものでもよい。
同図(c)において、まず、ステップS511では、上乗せ用の標準の抽選テーブルとして、抽選テーブルAをセットする。次のステップS451では、上乗せカウンタ値が規定数(「1000」)以上であるか否かを判断する。上乗せカウンタ値が規定数以上でないと判断したときはステップS422に進み、上乗せカウンタ値が規定数以上であると判断したときはステップS512に進む。
ステップS512では、ステップS511でセットした抽選テーブルAを、抽選テーブルBにセットし直す。そしてステップS422に進む。この処理により、上乗せ数が「1000」未満であるときは抽選テーブルAを用いて上乗せ抽選を行い、上乗せ数が「1000」以上であるときは抽選テーブルBを用いて上乗せ抽選を行う。したがって、上乗せ数「1000」を閾値として、上乗せされやすさを変更している。
ステップS422以降の処理は、図44(例)2と同様の処理である。また、同図(d)及び(e)は、図44(例2)と同様の処理である。
(例6)
図48は、メイン制御基板50側における制御処理の例6を示すフローチャートである。
図48の例6において、カウンタは、ATカウンタ(初期値「0」にセットされ、AT中に「1」ずつ加算するインクリメントカウンタ)、上乗せカウンタ(初期値「100」にセットされ、上乗せされるごとに上乗せ数を加算するインクリメントカウンタ)、上限カウンタ(初期値「1500」にセットされ、有利区間中に、毎遊技、「1」ずつ減算されるデクリメントカウンタ)を備える。さらにまた、規定数は、図47(例5)と同様に「1000」に設定されている。
図48の例6と、図47の例5とを対比すると、以下の点で相違する。
ATカウンタは、図45(例3)と同様に、初期値「0」のインクリメントカウンタであるので、上乗せ抽選が行われたときに、上乗せ数をATカウンタに加算することはない。
図48の例6中、(a)及び(b)は、図47(例5)と同様の処理である。
また、図48(c)において、ステップS422の上乗せ抽選後は、ステップS452に進み、上乗せカウンタ値に上乗せ数を加算し、本フローチャートによる処理を終了する(図47(例5)のステップS423の処理は行わない)。
また、同図(d)は、図47(例5)と同様の処理である。さらにまた、同図(e)は、図45(例3)と同様の処理である。
(例7)
図49は、メイン制御基板50側における制御処理の例7を示すフローチャートである。
図49の例7において、カウンタは、図46(例4)と同様に、ATカウンタを有さず、上乗せカウンタ(初期値「100」にセットされ、上乗せされるごとに上乗せ数を加算するインクリメントカウンタ)、及び上限カウンタ(初期値「0」にセットされ、有利区間中に、毎遊技、「1」ずつ加算されるインクリメントカウンタ)を備える。さらにまた、規定数は、図47(例5)と同様に「1000」に設定されている。
図49の例7では、上限カウンタが、ATカウンタ(ATの遊技回数をカウントするカウンタ)の役割も果たしている。
図49の例7中、(a)、(b)、及び(d)は、図46(例4)と同様の処理である。また、同図(c)は、図48(例6)と同様の処理である。
さらにまた、同図(e)において、ステップS521では、上限カウンタ値に「1」を加算する。次にステップS522に進み、上限カウンタ値が「1500」以上であるか否かを判断する。上限カウンタ値が「1500」以上であると判断したときは、有利区間の継続上限に到達しているので、有利区間及びATを終了させるため、ステップS446に進む。
一方、ステップS522で「No」と判断されたときはステップS523に進む。ステップS523では、上限カウンタ値が上乗せカウンタ値以上であるか否かを判断する。上限カウンタは、有利区間中に、毎遊技「1」を加算していくカウンタである一方、上乗せカウンタは、初期値「100」として上乗せ数を加算していくカウンタであるので、「上限カウンタ値≧上乗せカウンタ値」となったときは、ATの残り遊技回数を有さないことを意味する。ステップS523で「Yes」と判断されたときはステップS483に進み、「No」と判断されたときは、次回遊技もATを継続するため、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS483では、上述と同様に、指示機能作動遊技が1回以上実行されたか否かを判断し、実行されているときは、有利区間及びATを終了させるため、ステップS446に進む。これに対し、ステップS483で「No」と判断されたときは、次回遊技もATを継続するため、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS446、S447、S471の処理は、図47(例3)と同様の処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
(例8)
図50は、メイン制御基板50側における制御処理の例8を示すフローチャートである。
図50の例8において、カウンタは、図44(例2)と同様のATカウンタ、上乗せカウンタ、上限カウンタを備える。また、規定数は、図47(例5)と同様に「1000」に設定されている。
図50の例8では、(a)のフローチャートにおいて、ステップS403の内部抽選の後、ステップS531に進み、条件装置グループセット処理が行われる。(a)のそれ以外の処理は、図43(例1)と同様の処理である。
また、同図(b)は、図44(例2)と同様の処理である。
同図(c)は、ステップSステップS531における条件装置グループセット処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS541では、条件装置グループ番号として、「0」をセットする。
ここで、「条件装置グループ番号」とは、内部抽選において抽選される複数の条件装置のうち、上乗せ抽選の対象となる条件装置を複数のグループに分け、各グループごとに付した番号である。
この例では、条件装置グループ番号として、「0」及び「1」の2つを例示している。そして、各条件装置グループ番号ごとに、上乗せ抽選用の抽選テーブルを有している。
さらに、条件装置グループ番号「0」に対応する抽選テーブルを抽選テーブルAとし、条件装置グループ番号「1」に対応する抽選テーブルを抽選テーブルBとする。
また、抽選テーブルBは、抽選テーブルAよりも、上乗せ数の期待値が小さいように設定されている。
具体的には、たとえば第1実施形態において、小役E1に単独当選したときの上乗せ数の期待値が「x1」、小役Dに当選したときの上乗せ数の期待値が「x2」に設定されているとする。そして、「x1>x2」(小役E1当選時の方が、小役D当選時よりも、上乗せ数の期待値が高い)であるとする。
この場合、小役Dに対応する条件装置グループ番号は「1」であり、小役E1に対応する条件装置グループ番号は「0」である。
したがって、小役Dに当選したときは、条件装置グループ番号が「1」であるので抽選テーブルBがセットされる。これに対し、小役E1に当選したときは、条件装置グループ番号が「0」であるので抽選テーブルAがセットされる。
そして、抽選テーブルAを用いて上乗せ抽選を行ったときの上乗せ数の期待値が「x1」となり、抽選テーブルBを用いて上乗せ抽選を行ったときの上乗せ数の期待値が「x2」となる。
説明を図50(c)に戻す。
ステップS541で条件装置グループ番号「0」がセットされると、ステップS542に進む。ステップS542では、上乗せカウンタ値が規定数(「1000」)以上であるか否かを判断する。規定数以上でないと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、上乗せカウンタ値が規定数以上であると判断したときはステップS543に進み、条件装置グループ番号「1」をセットする。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
したがって、上記の例では、小役Dに当選したときは、元々、小役Dに対応する条件装置グループ番号は「1」であるので、「1」のままである。これに対し、小役E1に当選したときは、原則では条件装置グループ番号「0」がセットされるが、上乗せカウンタ値が「1000」以上であるときは、条件装置グループ番号「1」が再セットされる。
同図(d)の上乗せ抽選では、まず、ステップS551において、条件装置グループ番号に応じた抽選テーブルがセットされる。上記の例では、条件装置グループ番号「0」時は抽選テーブルA(期待値「x1」)がセットされ、条件装置グループ番号「1」時は抽選テーブルB(期待値「x2」)がセットされる。その後のステップS422以降の処理は、図44(例2)と同様の処理である。
また、図50の例8において、(e)及び(f)は、それぞれ図44(例2)の(d)及び(e)と同様の処理である。
上記例では、条件装置グループ番号として、「0」及び「1」の2種類を挙げたが、3種類以上設けてもよい。たとえば、上乗せ数の期待値を「x1>x2>x3」とし、上乗せカウンタ値が「1000」未満では期待値「x1」の抽選テーブルを使用し、上乗せカウンタ値が「1000」以上「1200」未満では期待値「x2」の抽選テーブルを使用し、上乗せカウンタ値が「1200」以上では期待値「x3」の抽選テーブルを使用することが挙げられる。
このように、図50(例8)では、小役E1に当選したときは、小役E1の期待値に対応するように上乗せ抽選が行われるが、上乗せカウンタ値が「1000」以上であるときは小役Dの期待値に対応するように上乗せ抽選が行われることとなる。すなわち、上乗せ遊技回数が増加し、有利区間の上限値「1500」に近づいたときは、当選役のグレードを下げて上乗せ抽選を行うこととなる。
(例9)
図51は、メイン制御基板50側における制御処理の例9を示すフローチャートである。
図51の例9において、カウンタは、図45(例3)と同様のATカウンタ、上乗せカウンタ、及び上限カウンタを備える。また、規定数は、図47(例5)と同様に「1000」に設定される。
図51中、(a)、(b)、(e)、(f)の処理は、それぞれ、図45(例3)の(a)、(b)、(d)、(e)と同様の処理である。
また、図51中、(c)の処理は、図50(例8)の(c)と同様の処理である。
さらにまた、図51中、(d)の処理は、図50(例8)の(d)に対し、ステップS423を有さない点で相違する。その他は、図50(例8)の(d)と同様の処理である。
(例10)
図52は、メイン制御基板50側における制御処理の例10を示すフローチャートである。
図52の例10において、カウンタは、図49(例7)と同様の上乗せカウンタ、及び上限カウンタを備える(ATカウンタはなし)。また、規定数も、図49(例7)と同様に「1000」に設定される。
図52中、(a)、(b)、(e)、(f)の処理は、それぞれ、図49(例7)の(a)、(b)、(d)、(e)と同様の処理である。
また、図52中、(c)の処理は、図50(例8)の(c)と同様の処理である。
さらにまた、図52中、(d)の処理は、図51(例9)と同様の処理である。
以上、図43(例1)から図52(例10)までを説明したが、基本的には、ATの遊技回数をカウントするATカウンタ、ATの遊技回数の上乗せ数をカウントする上乗せカウンタ、有利区間の上限「1500」をカウントする上限カウンタ(有利区間カウンタ)を備える。
また、これらのカウンタは、インクリメントでもデクリメントでもよい。
さらにまた、ATカウンタは、図46(例4)や図49(例7)のように設けなくてもよい。この場合には、実質的に、他のカウンタでAT遊技回数をカウントする。
さらに、上記の例1〜例10では、当選した条件装置に応じて上乗せ抽選を行っている。ここで、上乗せの対象となる条件装置に当選したときは、抽選を行うことなく無条件で所定数を上乗せするようにしてもよい。
また、上乗せ抽選を行うときは、図43(例1)のように、現在までの上乗せ数に関係なく、上乗せ数を決定してもよい。
一方、上乗せ抽選を行うときは、図47(例5)や図50(例8)のように、現在までの上乗せ数を考慮して、上乗せ数を決定してもよい。
「上乗せ数を考慮して」とは、上乗せ数が多いほど、以降の上乗せ抽選において、上乗せ数が少なくなる(上乗せ数の期待値が小さくなる)ようにすることである。これにより、遊技の進行に伴う上乗せ数の増加率を緩やかにすることができる。
一方、図43(例1)のように、上乗せを無制限に実行することも可能である。上乗せを無制限に実行すれば、たとえば、ATの残り遊技回数が「2000」、「3000」等になる場合が生じ得る。しかし、そのような遊技回数になったとしても、有利区間の上限遊技回数「1500」が優先されるので(図43(e)中、ステップS443)、その時点でATは終了する。
しかし、図43(例1)のように無制限にAT遊技回数の上乗せを実行する場合において、その上乗せ数をそのまま遊技者に報知してしまうと、有利区間の上限遊技回数「1500」を超える上乗せ数を報知してしまう場合がある。この場合、遊技者は、上限遊技回数「1500」を超えて遊技を行うことができると誤解してしまうおそれがある。
そこで、サブ制御基板80は、上記の点に対応して、AT遊技回数や上乗せ数の報知に関して、以下に示すような種々の制御を行う。
図53は、サブ制御基板80側での有利区間及びATと、上乗せに関する制御処理の例1を示すフローチャートである。
図53の例1において、(a)は、メイン制御基板50から送信されてくるコマンドを受信する処理である。
たとえば、図43(例1)を例に挙げると、図43(b)のステップS411〜S413、同図(d)のステップS431により送信したコマンドを受信する処理を実行する。
なお、上記の例1〜例10では、ATカウンタ値又は上乗せカウンタ値を送信したが、図53及び図54の例では、ATカウンタ値及び上乗せ数を送信するものとする。
図53(a)において、ステップS601ではATカウンタ値を受信する処理を実行する。この処理は、ATカウンタ値を受信し、サブ制御基板80のRWM83に保存する処理である。次のステップS602では上乗せ数を受信する処理(図中、(b))を実行する。次のステップS603では、有利区間フラグの受信処理を実行する。この処理は、ステップS601と同様に、有利区間フラグの値(「0」又は「1」)を受信し、サブ制御基板80のRWM83に保存する処理である。さらに次のステップS604では、演出グループ番号(図21参照)を受信する処理(図中、(d))を実行する。
ステップS602に進むと、図中(b)の処理を実行する。
まず、ステップS611では、受信した上乗せ数を、上乗せカウンタに加算する。なお、この上乗せカウンタは、サブ制御基板80側に設けられたものである。次にステップS612に進み、上乗せカウンタ値が規定数を超えているか否かを判断する。ここで、規定数は、「1500」に設定されている。したがって、この例は、図45(例3)と同様に、上乗せカウンタ値が「1500」を超えているときは、有利区間の上限に到達していると判断する。ステップS612において上乗せカウンタ値が規定数(「1500」)を超えていると判断したときはステップS613に進み、規定数以下であると判断したときはステップS614に進む。
ステップS613では、上乗せ演出抑制フラグに「1」をセットする。そしてステップS614に進む。ここで、「上乗せ演出抑制フラグ」とは、上乗せ数がすでに「1500」となっているときには上乗せ演出を出力せず、上乗せ数が「1500」以下であるときには上乗せ演出を出力可能とするために、その判断を行うためのフラグである。
ステップS614では、当該遊技における上乗せ数を(サブ制御基板80のRWM83に)保存する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
また、ステップS604に進むと、図中(c)の処理を実行する。
まず、ステップS621では、当該遊技で上乗せ数を有するか否かを判断する。この判断は、ステップS614で保存した上乗せ数が「0」であるか否かを判断することにより行う。そして、上乗せ数を有すると判断したときはステップS622に進み、上乗せ数を有さないと判断したときはステップS625に進む。
ステップS622では、上乗せ演出抑制フラグが「1」であるか否かを判断する。「1」であると判断したときはステップS623に進み、「1」でないと判断したときはステップS624に進む。
ステップS623では、上乗せ演出なしの演出を選択する。すなわち、上乗せ数が規定数(「1500」)に到達しており、当該遊技で上乗せ抽選に当選したとしても、現在以上の上乗せはできないので、上乗せ演出を出力しないように制御する。ここで選択される演出は、通常演出、又は受信した演出グループ番号に対応する演出(たとえば、リプレイ当選時は、リプレイ当選を示唆する(青色等)演出)を出力する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS622で「No」と判断され、ステップS624に進んだときは、上乗せ演出ありの演出を選択可能とする。たとえば、当該遊技での上乗せ数の全部又は一部を報知する演出が挙げられる。なお、上乗せ数が決定された当該遊技で、必ずしも上乗せ演出ありの演出を選択する必要はなく、たとえば連続演出に移行する等して、その後、数遊技消化に上乗せ演出ありの演出を選択してもよい。
一方、ステップS621で当該遊技で上乗せ数を有さないと判断され、ステップS625に進んだときは、通常演出を出力する。通常演出としては、上述したように、当該遊技における当選役(演出グループ番号)に対応する演出を出力することが挙げられる。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図54は、サブ制御基板80側での有利区間及びATと、上乗せに関する制御処理の例2を示すフローチャートである。
図54の例2において、(a)は、メイン制御基板50から送信されてくるコマンドを受信する処理である。まず、ステップS631では、出玉抑制フラグを受信する処理を実行する。ここで、出玉抑制フラグとは、メイン制御基板60からサブ制御基板80に送信されるフラグ(コマンド)であって、「1」であるときは、上乗せ演出を抑制することを意味し、「0」であるときは、上乗せ演出を抑制しないことを意味する。すなわち、メイン制御基板50から出玉抑制フラグ「1」が送信されてきたときは、上乗せ演出を抑制する命令となる。
図53の例1では、(b)に示すように、サブ制御基板80側で、上乗せ演出抑制フラグのセット処理を行っている。これに対し、図54の例2では、上乗せ演出を抑制するか否かをメイン制御基板60で決定し、その決定結果を、出玉抑制フラグとしてサブ制御基板80に送信する。
メイン制御基板50が出玉抑制フラグを送信する方法としては、たとえば以下の方法が挙げられる。
図44(例2)を例に挙げると、図44(c)中、ステップS451で「Yes」と判断されたときは、メイン制御基板50に設けた出玉抑制フラグをオンにする。そして、図44(d)において、ステップS461の後、出玉抑制フラグを送信する。
図54の例2において、ステップS631、及びステップS632以外は、図53の例1と同様である。
ステップS631では、図中(b)の処理を実行する。
まず、ステップS641では、出玉抑制フラグを受信すると、その値が「1」であるか否かを判断する。「1」であると判断したときはステップS642に進み、「1」でないと判断したときはステップS643に進む。
ステップS642では、サブ制御基板80のRWM83に記憶される上乗せ演出抑制フラグに「1」をセットし、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、ステップS643に進むと、上乗せ演出抑制フラグに「0」をセットし、本フローチャートによる処理を終了する。
したがって、受信した出玉抑制フラグが「1」であるときはサブ制御基板80側の上乗せ演出抑制フラグを「1」にし、受信した出玉抑制フラグが「0」であるときは上乗せ演出抑制フラグを「0」にする。よって、図54の例2では、メイン制御基板60から送信される情報にしたがって、上乗せ演出抑制フラグを切り替える。
図54(c)では、図53(例1)のように、上乗せカウンタ値が規定数を超えたか否かの判断を要しないので、ステップS611で上乗せ数を上乗せカウンタに加算し、次のステップS614で上乗せ数を保存する。
また、図中(d)の演出グループ番号受信処理は、図53(例1)と同様の処理である。
サブ制御基板80が上乗せ演出を出力する場合において、たとえば当該遊技で決定された上乗せ数が「200」であるとき、当該遊技の演出で上乗せ数のすべて(「200」)を報知してもよいが、当該遊技を含めて複数回の遊技(たとえば連続演出)で、小刻みに報知していく(上乗せ数を分割して報知する)ことも可能である。具体的には、当該遊技で上乗せ数が「200」であったときは、当該遊技で上乗せ数「100」を報知し、次回遊技で「50」を報知し、さらにその次回遊技で「50」を報知すること等が挙げられる。
図55は、AT中の上乗せに関して、サブ制御基板80による画像表示装置23の画像表示例を示す図であり、例1〜例4を示す図である。
まず、例1では、上乗せ前の画像表示装置23には、「消化G(「ATの消化遊技回数」を意味する)1200」、「残G(「ATの残り遊技回数」を意味する)300」と表示されている例を示している。したがって、「ATの消化遊技回数+残り遊技回数=1500」であるので、実行可能なAT遊技回数はすでに上限に到達している。
この場合に、例1では、500遊技が内部的に上乗せされても(たとえば、図43(c)のステップS423のような場合を意味する)、上乗せ数の表示変更や、上乗せに関する演出を行わない。したがって、上乗せ後の表示は、上乗せ前の表示のままとなる。
なお、サブ制御基板80側で有しているカウンタ(ATカウンタ、上乗せカウンタ等)に、500遊技の上乗せ時に、「500」を加算してもよいのはもちろんである。AT遊技回数及び上乗せ数は、実数値をカウンタで管理しておき、表示だけは、例1のように行うものでもよい。このように制御する場合には、サブ制御基板80側で、内部カウンタと、表示用カウンタとを設けておく。
あるいは、500遊技上乗せされても、カウンタの更新についても行わないようにしてもよい。
例1のように画像表示を制御すれば、不必要な上乗せに関する演出を抑制することができる。
例2は、ATの消化遊技回数が1200遊技、残り遊技回数が200遊技である場合において、500遊技が内部的に上乗せされたときは、残り遊技回数について、正しい値(上乗せ後の残り遊技回数)を表示せず、他の表示に切り替える例である。例2では、残り遊技回数について、「祝」や「おめでとう」と表示することが挙げられる。その他に、「?」のように表示することが挙げられる。
例2では、ATの消化遊技回数と残り遊技回数の合計が「1500」以下であるときは、残り遊技回数を表示しているが、さらに上乗せが行われることにより、ATの総遊技回数が「1500」を超えると、残り遊技回数の表示を、遊技者が把握できるように表示しない。ATの残り遊技回数の表示が具体的な数値から、数値以外の表示になったことにより、上乗せが行われたことを遊技者は把握することができる。ただし、ATの残り遊技回数については具体的な数値を表示しないので、遊技者は、ATの残り遊技回数を把握することができない。
なお、上乗せ前に、ATの消化遊技回数「1200」、残り遊技回数「200」の場合において、「500」を上乗せしたときは、カウンタ上では、ATの残り遊技回数を「700」としてもよく、あるいは「300」としてもよい。
また、ATの残り遊技回数の表示が「祝」や「おめでとう」となった場合には、上限の1500回までATが継続することが確定する仕様であるときは、「1500−ATの消化遊技回数」を遊技者が計算することで、ATの残り遊技回数を把握することが可能となる。
さらにまた、「祝」や「おめでとう」の表示により、ATの総遊技回数が「1500」を超えたことを遊技者に知らせ、かつ、それ以上の上乗せは行われないことを示す役割を果たすものとなる。
例3は、例2と同様に、ATの消化遊技回数「1200」、残り遊技回数「200」である場合において、「500」が上乗せされた例を示している。そして、例3では、(図55では表示していないが、)ATの残り遊技回数が「+100」され、「300」となっている。すなわち、今回の上乗せにより、ATの総遊技回数が「1500」に到達したこととなる。
例3では、ATの総遊技回数が「1500」以上になったときは、ATの消化遊技回数及び残り遊技回数の双方の表示を中止し、エンディング演出(ムービー)に差し替えるものである。エンディング演出は、少なくとも複数遊技(たとえば数十遊技)継続するものであり、ATの消化遊技回数が「1500」に到達するまで実行される。ATの消化遊技回数が「1500」に到達する前に、予め用意されたエンディング演出の最終映像に到達したときは、その最終映像を表示し続けるか、又はエンディング演出の最初に戻り、映像を繰り返す方法が挙げられる。
エンディング演出を出力することにより、それ以上の遊技回数の上乗せは行われないことを遊技者に知らせる役割を果たすことができる。
例4は、例2で示したように、ATの消化遊技回数のみが表示され、残り遊技回数が「祝」等と表示された場合には、上述したように、遊技者は、ATの残り遊技回数を把握できないが、たとえばATの残り遊技回数が「10」となったときは、「あと10遊技で終了します」のように、ATが1500遊技を超えて実行されない旨の遊技情報を表示するものである。なお、例4で示す「残り10遊技」は例示であり、残り何遊技になったときに当該遊技情報の表示を開始するかについては任意である。なお、ATの遊技回数が「1500」を超えて実行されない旨の遊技情報を表示することにより、遊技者は、ATの残り遊技回数を知ることができる。
なお、例4は、例1〜例3との組合せで使用することも可能である。
また、1500遊技を超える上乗せが発生した場合には、上乗せ演出そのものを、「おめでとう」や「祝」等で表示してもよい。
さらにまた、1500遊技を超える上乗せが発生した場合には、1500遊技を超える上乗せが発生したときにだけ表示可能となる特典画像を表示してもよい。
さらに、「1500遊技を超える上乗せの発生」を、マイスロ遊技におけるミッションに設定してもよい。たとえば、「1500遊技を超える上乗せの発生」を所定回数発生させたときはミッション達成とし、遊技者に何らかの特典を付与する。
このように、1500遊技を超える上乗せが発生しても、その上乗せ分の遊技を実行することはできないが、それに代えて、遊技者のモチベーション低下を防止するための特典(利益)を設定しておくことが好ましい。
特に、1500遊技を超える上乗せの発生時には、レア役に当選したような場合が想定されるが、レア役当選時に、総遊技回数が「1500」以上になっていることを理由に何ら演出を出力しないのは不自然だからである。
なお、「マイスロ遊技」とは、たとえば「特開2016−104442号公報」の段落番号「0680」等に記載のようなものである。
図56は、第3実施形態において、AT遊技回数の増加に伴い、演出等がどのように変化するかを説明する図である。
なお、第3実施形態では「AT=有利区間」としているので、有利区間(AT)中は、獲得枚数が増加し続ける。そして、図56の例では、グラフの簡素化のため、遊技回数が「0G」から「1500G」までATが継続し、獲得枚数が増加し続ける例としている。
図56中、(a)は、AT遊技回数と演出との関係を示す図である。
図56において、横軸はAT遊技回数を示し、縦軸は獲得枚数を示す。(a)の例は、図55の例2で示すように、AT(有利区間)の消化遊技回数が「1200」となったときに、500遊技が上乗せされた例である。
ATは、有利区間での遊技回数が1500遊技に到達したときは、その時点で残り遊技回数を有しているときであっても、有利区間の終了と同時に終了する。
また、上乗せ演出は、1200遊技までは行われるが、500遊技の上乗せに当選したときは、当該当選に対する上乗せ演出は行わない。また、その後にさらなる上乗せに当選したとしても、その上乗せ演出は行わない。
これに対し、AT中のATに関する演出は、有利区間での遊技回数が1500遊技になるまで継続する。また、ATの消化遊技回数や残り遊技回数の表示は、1200遊技までは行うが、1200遊技目で500遊技の上乗せに当選した時点で、図55の例2のようにAT残り遊技回数の表示を中止するか、又は図55の例3のようにATの消化遊技回数及び残り遊技回数の双方の表示を中止し、他の表示(図55の例2に示す「祝」や、例3に示すエンディング演出など)に切り替える。
図56(b)は、ATが「1500」遊技続く場合に、AT遊技回数の消化に伴い、(1)上乗せ抽選確率を徐々に低くする例(図中、実線で示す)と、(2)指示頻度を徐々に少なくする例(図中、点線で示す)とを示す図である。
上記(1)は、たとえば図47(c)で示したように、AT遊技回数が「1000」遊技未満までは抽選テーブルAを使用し、「1000」遊技以上となったときは、抽選テーブルBを使用したり、あるいは、図50(c)に示すように、AT遊技回数が「1000」遊技未満までは、当選役に対応するグレードで上乗せ抽選を行うが、「1000」遊技以上となったときは、当選役のグレードを低くして上乗せ抽選を行う例に相当する。
また、(1)の例は、AT遊技回数が「500」遊技未満のときは、上乗せ抽選確率を高確率とし、「500」遊技以上「1000」遊技未満のときは、上乗せ抽選確率を通常確率とし、「1000」遊技以上のときは、上乗せ抽選確率を低確率としたものである。なお、ATの上乗せ確率を、遊技回数の消化に伴って徐々に低下させたとしても、ATの残り遊技回数を有する限りにおいては、遊技回数に対する獲得枚数の増加率は変化しないので、そのグラフは、図56(a)と同様となる。
これに対し、(2)の例は、AT遊技回数の消化に応じて、指示頻度を徐々に低くするように制御したものである。
ここで、「指示頻度」とは、AT中に、小役B群又は小役C群(押し順ベル)に当選したときに、どの程度の頻度で指示機能を作動させるか(正解押し順を表示するか)を定めたものである。たとえば、AT遊技回数が「500」遊技未満のときは、指示頻度を100%(指示頻度「高」)とし、「500」遊技以上「1000」遊技未満のときは、指示頻度を90%(指示頻度「中」)とし、「1000」遊技以上のときは、指示頻度を80%(指示頻度「低」)に設定すること等が挙げられる。
なお、たとえば指示頻度が90%のときは、小役B群又は小役C群(押し順ベル)に、指示機能作動させるか否かの抽選(90%の確率で当選)を実行し、この抽選に当選したときに、指示機能を作動させる。
また、指示頻度が100%未満であるときに、RTを昇格又は維持するためのリプレイ重複当選となったときは、正解押し順を常に指示してもよく、あるいは、押し順ベル当選時と同一頻度で、指示するか否かを決定してもよい。
リプレイ重複当選時に指示機能が作動しないと、不利なRTに転落する場合がある。たとえば第1実施形態(図22)において、RT3中のリプレイC群当選時にリプレイ03が表示され、RT2に転落するような場合である。
また、第1実施形態のように、RT3においてパターン図柄が表示されたときはRT2に転落する。したがって、第1実施形態のような例では、押し順ベル当選時に指示機能が作動しないと、不利なRTに転落する場合がある。
AT遊技回数の消化に伴い、指示頻度を徐々に低下させると、押し順ベル当選時に押し順不正解となる場合が徐々に増加するので、獲得枚数の増加は、指示頻度100%のときと比べて、増加しにくくなる。図56(b)の(2)は、この状態を示している。
なお、第3実施形態では「AT=有利区間」とした。
これに対し、上述した第1実施形態や後述する第4実施形態等のように、有利区間であるが非AT期間(前兆、CZ、引戻し期間、特別遊技等。以下同じ。)である場合を有することは、もちろんである。
たとえば、有利区間を開始し、上記の非AT期間を「n」遊技実行した後、ATを開始したような場合である。
この場合には、ATの開始時に、有利区間は、既に「n」遊技を消化している。
この場合において、図55のように消化遊技回数等を画像表示する場合には、「n」遊技の一部又は全部を含めて有利区間の消化遊技回数を表示する場合(例1)と、「n」遊技の消化については内部のカウンタ(図43等で示した上限カウンタ等)には反映するが、画像表示は行わない場合(例2)とが挙げられる。
例1の場合は、AT以外の一部又は全部の有利区間の消化遊技回数を遊技者に表示する仕様となり、例2の場合には、ATの消化遊技回数のみを遊技者に表示する仕様となる。
さらに例1の場合には、a)有利区間の消化遊技回数のみを表示する(ATの消化遊技回数を表示しない)場合と、b)有利区間の消化遊技回数及びATの消化遊技回数の双方を表示する場合が挙げられる。
さらに、第3実施形態では、たとえば図56(b)で示したように、遊技回数が「500」未満では上乗せ抽選確率を高確率とし、遊技回数が「500」以上「1000」未満では上乗せ抽選確率を通常確率とし、遊技回数が「1000」以上では上乗せ抽選確率を低確率とした。
ここで、上記と同様に、有利区間に移行した後、600遊技の非AT期間を経てATを開始したと仮定する。
なお、有利区間の開始から600遊技まで、指示機能作動遊技がほとんど実行されなかったときは、図56のグラフは、遊技回数の消化とともに、獲得枚数が減少していくグラフ(右下下がり)となる。そして、600遊技からATが開始されると、600遊技を境として獲得枚数が増加に転じるグラフ(右上上がり)となる。
上記例においては、AT開始時に既に有利区間は600遊技を消化しているので、AT開始時における有利区間の最大残り遊技回数は900遊技である。したがって、この例を図56(b)にあてはめると、たとえば、AT消化遊技回数が「300」未満では上乗せ抽選確率を高確率とし、AT消化遊技回数が「300」以上「600」未満では上乗せ抽選確率を通常確率とし、AT消化遊技回数が「600」以上では上乗せ抽選確率を低確率に設定することが挙げられる。
さらにまた、上記と同様に、有利区間に移行した後、600遊技の非AT期間を経てATを開始した場合において、たとえば図47の「(c)上乗せ抽選」では、上乗せカウンタが規定数「600」以上であるとき(ステップS451で「Yes」)は、抽選テーブルBをセットすること等が挙げられる。
ここで、規定数を「600」としたのは、上述のようにAT開始時における有利区間の最大残り遊技回数が「900」遊技であるときに、その「2/3」の遊技回数消化時点を閾値に設定したものである。
このように、有利区間が必ずしもATでない場合、たとえば有利区間の開始時にはATを開始せず、所定遊技回数を経てATを開始するような場合に、上乗せ期待値(上乗せ抽選確率等)をAT遊技回数の消化に基づいて変化させるときは、有利区間の残り遊技回数も加味した設定を行う必要がある。
<第4実施形態>
続いて、第4実施形態について説明する。
図1に示すように、第1実施形態において、メイン制御基板50は、外部信号送信手段70を備え、外部集中端子板100に対し、外部信号(「外端」と称される場合もある)を送信する。第4実施形態では、具体的に、どのような外部信号を出力し、どのようなタイミングでオン/オフするかを特徴とする。
また、第4実施形態におけるBBは、1実施形態の1BBAや1BBB等であり、BB遊技は、1BBA遊技や1BBB遊技等である。
図57は、第4実施形態における外部信号のタイムチャートの例1(上段)及び例2(下段)を示す図である。また、図58は、外部信号のタイムチャートの例3を示す図である。
図57及び図58の例では、外部信号として、BB作動中(BB遊技中)であることを示す外部信号1と、AT中であることを示す外部信号2とを出力する。なお、これらの外部信号以外には、遊技者に有利な状態であることを示す外部信号(たとえば、AT中又は特別遊技中のいずれか一方を満たすときはオンとなる信号)を設けることも可能である。
第3実施形態では、有利区間の開始と同時にATを開始し、ATの終了と同時に有利区間を終了するものであった。これに対し、第4実施形態では、有利区間を開始してもATを直ちに開始するとは限らず、たとえば有利区間中にATの開始条件を満たしたときはATを開始するものとする。ただし、ATが終了したときは有利区間を終了する点は、第3実施形態と同様である。
図57の例1は、有利区間を開始した後、所定遊技回数の経過後にATを開始したものである。ATが開始されると、AT信号を意味する外部信号2をオンにする。そして、AT中にBBに当選し、BB遊技を開始したとする。BB遊技の開始に伴い、BB遊技中であることを示す外部信号1をオンにする。なお、BB遊技の開始に基づいて、ATは中断され、BB遊技の終了後にATが再開される。ただし、外部信号2は、BB遊技中もオンの状態を維持する。
BB遊技が終了すると、外部信号1をオフにする。その後、ATが終了すると、外部信号2がオフにされる。ATの終了に伴って、有利区間も終了する(有利区間表示LED77が消灯する)。この例では、有利区間の上限である1500遊技到達前にAT及び有利区間が終了した例である。
なお、有利区間の上限である1500遊技に到達したときは、その時点でATの残り遊技回数を有する場合であっても、有利区間及びATを終了する。
図57の例2において、有利区間を開始した後、所定遊技回数の経過後にATを開始した点は例1と同一である。また、AT中にBB遊技に移行した点についても例1と同一である。そして、例2は、BB遊技中に、有利区間の終了条件を満たした例である。このため、有利区間の終了条件に到達したときは、BB遊技は未だ終了していない。そして、有利区間の終了条件の経過後、BB遊技が終了している。
この場合に、BB遊技中を示す外部信号1及びAT中であることを示す外部信号2のいずれも、BB遊技終了時までオンとしている。そして、BB遊技の終了に伴って、外部信号1及び外部信号2をオフにする。なお、有利区間は、有利区間の終了条件を満たすことにより終了するのはもちろんであるので、有利区間の終了時に、有利区間表示LED77も消灯する。また、ATは、有利区間内で実行されるものであるので、有利区間の終了に伴ってATも終了することとなる。
このように、例2では、ATは、有利区間の終了条件到達により終了するが、外部信号2については、有利区間の終了条件を経過した後もオンにする例である。これにより、外部信号2の出力を、不自然なタイミングでオフになることをなくすことができる。
なお、例2のように、BB遊技中に有利区間の終了条件を満たす例としては、たとえば第1に、AT開始時に予めATの遊技回数を設定し、その遊技回数は、BB遊技中であっても減算されるような場合が挙げられる。また第2に、BB遊技中に有利区間の上限(1500遊技)に到達した場合が挙げられる。たとえばATの遊技回数を「50」に設定してATを開始したとき、そのAT中にBB遊技に移行したときは、ATの遊技回数のカウントを中断することが挙げられる。しかし、有利区間の上限「1500」遊技のカウントについては、BB遊技中も継続される。
図58に示す例3は、図57の例1と同様に、有利区間の開始後、所定遊技回数の経過後にATが開始される例である。ATが開始されると、外部信号2がオンとなる。なお、例3では、有利区間中にBBに当選しない(BB遊技に移行しない)ものとする。
また、例3は、AT中に遊技回数の上乗せが行われ、有利区間の上限である1500遊技到達時にもATの残り遊技回数を有する例である。有利区間の上限である1500遊技到達時にATの残り遊技回数を有する場合であっても、有利区間及びATを終了する。これに基づき、有利区間の上限である1500遊技到達時に、外部信号2をオフにする。
なお、有利区間の終了間際で特別役に当選した場合において、特別役内部中のまま有利区間の1500遊技を終了したときは、その特別役が入賞して移行する特別遊技中は、「有利区間中の特別遊技が何回目」というような演出を出力することができない。有利区間の1500遊技到達により、有利区間に関するデータがリセットされるためである。しかし、実際の有利区間は終了するが、演出の見た目上は、特別遊技中においても、有利区間(AT)が継続しているかのような演出を出力することは可能である。
なお、有利区間の終了時に、メイン制御基板50側で記憶している有利区間に関するデータはクリアするが、サブ制御基板80側で記憶している有利区間に関するデータ(メイン制御基板50から送信されてくるコマンドに基づいて記憶しているデータ)については、クリアする場合とクリアしない場合とが挙げられる。
クリアしない場合には、特別遊技中に、有利区間中の遊技回数について、「1500」を超えた数値を表示することも可能となる。
また、有利区間の終了間際に特別役に当選した場合において、エンディング演出のような演出を出力していたときは、そのエンディング演出を中止し、直ちに特別役の当選を告知してもよい。
<第5実施形態>
続いて、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、遊技状態(RT又は制御状態)の移行に伴って、ATを開始したり、ATを終了するものである。第5実施形態では、以下の例1及び例2について説明する。
図59は、第5実施形態の例1におけるRT移行を示す図であり、第1実施形態の図22に対応する図である。
第5実施形態の例1では、BB遊技の開始時と同時に有利区間を開始する。したがって、図中、1BBA作動中及び1BBB作動中は、有利区間となっている。
また、1BBA作動終了時及び1BBB作動終了時のいずれも、非RTに移行する(この点で第1実施形態と異なる)。
非RTは、有利区間を維持する。また、非RTでは、リプレイA単独を抽選せず、かつ、(第1実施形態のRT3のように)リプレイC群の抽選を行う。リプレイC群当選時には、指示機能を作動させない。したがって、遊技者のストップスイッチ42の操作(運)により、リプレイ01又はリプレイ03が入賞する。そして、リプレイ01が入賞したときはRT5(第5実施形態で新規に設けたRT)に移行し、リプレイ03が入賞したときはRT2に移行する。
なお、非RTにおいてリプレイC群に当選したときは、常に指示機能を作動させなくてもよく、常に指示機能を作動させてもよい(リプレイ01を入賞させるための押し順を表示する)。あるいは、リプレイC群の当選時に指示機能を作動させるか否かを抽選によって決定してもよい。
または、1BBAの作動終了に基づき非RTに移行したときは、リプレイC群の当選時に指示機能を作動させ、1BBBの作動終了に基づき非RTに移行したときは、リプレイC群の当選時に指示機能を作動させない、等としてもよい。
RT5は、有限RTであって、50遊技継続する。RT5で50遊技を消化したときはRT2に移行する。
そして、第5実施形態では、RT5を有利区間かつATを実行する。一方、非RT又はRT5からRT2に移行したときは、通常区間(非AT)とする。
このため、非RT(有利区間かつ非AT)においてリプレイ01が入賞したときは、次回遊技からRT5に移行し、有利区間かつAT(50遊技)を実行する。そして、50遊技を消化したときは、RT2(通常区間かつ非AT)に移行する。
一方、非RT(有利区間かつ非AT)においてリプレイ03が入賞したときは、次回遊技からRT2(通常区間かつ非AT)に移行する。
そして、RT2では、有利区間かつATの抽選が行われる。
図60は、上記のRT移行とATとの関係を示すタイムチャートである。(a)は、ATに移行した例を示している。なお、図60の例は、RT2で1BBに当選し、RT4(内部中)を経由することなく1BB遊技に移行した例を示している。RT2から1BB遊技に移行すると、有利区間を開始する。そして、1BB遊技が終了すると、非RTに移行し、この非RTにおいてリプレイ01が入賞すると、RT5に移行する。RT5では、50遊技のATを実行する。50遊技のATを終了すると、有利区間及びATを終了し、RT2に移行する。
これに対し、同図(b)の例では、1BB遊技が終了して非RTに移行し、この非RTにおいてリプレイ03が入賞した例である。この場合にはRT5(AT)に移行せず、RT2に移行し、有利区間を終了する。
図61は、第5実施形態の例2((a)〜(c))を示す図である。
第5実施形態では、上述したように、有利区間及びATの開始及び終了は、RT(抽選状態)、又はメイン制御基板50で制御・管理される制御状態(RTが異なるか同一かは不問)の移行によるものであり、上述した図60の例1では、RT移行により有利区間及びATを開始し、RT移行により有利区間及びATを終了するものである。
これに対し、図61の例2では、制御状態の移行によって有利区間及びATを開始し、さらに、制御状態の移行によって有利区間及びATを終了するものである。
図61中、(a)は、状態1〜状態3の制御状態を備える。この例では、状態1及び状態2が有利区間であり、状態3が通常区間である。
状態1〜状態3は、第1実施形態(図22)においてRT2とRT3とを行き来しているときの状態が主となる。状態3は、いわゆる通常中であり、状態2は、前兆又はAT終了後の引き戻し期間であり、状態1は、ATである。
状態3(通常)では、有利区間の抽選が実行される。有利区間の抽選は、たとえば第1実施形態で示したものと同様である。そして、状態3において有利区間に当選し、有利区間に移行すると、状態2である前兆に移行する。したがって、前兆に移行したときは、有利区間表示LED77が点灯する。
前兆は、ATが開始されるまでの準備期間に相当し、たとえば状態3から状態2への移行時に前兆の遊技回数が決定され、状態2である前兆には、その遊技回数を消化するまで滞在する。なお、前兆中は、指示機能は作動しない。そして、状態2(前兆)の遊技回数を消化すると、次回遊技から状態1であるATに移行する。状態1(AT)中は、指示機能が作動する。
また、状態1(AT)は、状態1(AT)の終了条件を満たすまで継続する。状態1(AT)の遊技回数は、たとえば「50」のように固定にしてもよく、あるいは、第3実施形態で示したように、上乗せ可能としてもよい。
そして、状態1(AT)の終了条件を満たすと、状態2であるATの引戻し期間に移行する。この引戻し期間は、最大遊技回数が予め定められている(たとえば「20」遊技)。
この状態2の期間(引戻し期間)中に所定の条件を満たすと(たとえばレア役に当選したとき、又はたとえばレア役に当選したときに実行されるAT抽選に当選したときは)、状態1(AT)に移行する。これに対し、状態2である引戻し期間中に前記所定の条件を満たさないときは、状態3である通常に移行する。そして、状態3への移行と同時に有利区間を終了し、通常区間に移行する。
以上のように、状態3である通常中を通常区間とし、それ以外の状態1及び状態2を有利区間に設定し、有利区間に移行したときは、移行条件を満たしたか否かに応じて、AT(状態1)に移行させたり、状態2(ATの引戻し期間)に移行させる。
なお、図61(a)の例において、AT移行回数に上限を設定することも可能である。たとえば、ATの上限回数を「5」に設定したときは、5回目のAT終了後は、AT引戻し期間(状態2)に移行することなく、状態1から状態3に移行させる。そして、AT及び有利区間を終了させるようにすることも可能である。
図61(b)は、制御状態として、AT、CZ(チャンスゾーン)、前兆、及び通常を有する。
そして、通常は、通常区間であり、前兆、CZ、ATは、有利区間である。
まず、通常中は、第1実施形態等と同様に有利区間への移行抽選を行い、有利区間に当選したときは、次回遊技から、有利区間に移行させるとともに前兆を開始する。前兆は、最大32遊技である(前兆の遊技回数は抽選で決定される)。そして、前兆の遊技回数を消化した後、CZに移行する。CZは、ATへの移行条件を満たすか、又はCZの終了条件を満たすまで実行される。CZ中にATへの移行条件を満たしたときはATに移行する。また、CZ中にATへの移行条件を満たす前にCZの終了条件を満たしたときは通常に移行する。
具体的には、CZ中にATに移行する条件として、たとえば(a)当選役に応じた移行抽選に当選した場合、(b)当選役にかかわらず遊技毎に行う移行抽選に当選した場合、(c)予め定められた特定役に当選した場合、(d)予め定められた特定役の当選回数が規定回数を超えた場合、(e)特定のRTに移行した場合、(f)所定の特別役に当選した場合など、遊技性に応じた種々の移行条件を定めることができる。
また、CZの終了条件も同様に、(a)CZ中にATへの移行条件を満たさなかった場合、(b)特定の転落役に当選した場合、(c)当選役にかかわらず遊技毎に行う転落抽選に当選した場合など、遊技性に応じた種々の終了条件を定めることができる。
さらに、ここで挙げたCZ中のATへの移行条件とCZの終了条件は、互いに逆の条件として設定してもよい。
ATは、上記(a)と同様に実行される。そして、ATの終了条件を満たすと、CZに移行する。AT終了後のCZは、上記(a)の引戻し期間に位置づけられる。このCZ中に再度ATへの移行条件を満たせばATに移行できるが、ATへの移行条件を満たすことなくCZの終了条件を満たしたときは、通常に移行する。この通常への移行と同時に有利区間を終了し、通常区間に移行する。
なお、指示機能作動遊技を実行するのは、原則としてAT中であるが、図61(a)の状態2中、又は図61(b)のCZや前兆中も有利区間であるので、指示機能作動遊技を実行することが可能である。
特に、有利区間に移行した後、最低1回の指示機能作動遊技を実行する必要があることから、図61(a)の例では状態3から移行した状態2(前兆)中に、最初に小役B群に当選した遊技を指示機能作動遊技とすることが挙げられる。
同様に、図61(b)の例では、前兆の32遊技以内の中で、最初に小役B群に当選した遊技を指示機能作動遊技とすることが挙げられる。
図61(c)は、同図(b)と同様に、通常、前兆、CZ、ATの制御状態を有する例である。ただし、この例では、(b)と異なり、ATに移行できなかった例を示している。
図中(c)に示すように、通常から前兆に移行すると、所定遊技回数(最大32遊技)を経てCZに移行する。このCZ中にATへの移行条件を満たせば(b)に示すようにATに移行するが、ATへの移行条件を満たす前にCZの終了条件を満たしたとき(たとえば所定遊技回数(32遊技)の消化)は、引戻し期間に移行する。引戻し期間では、再度、CZへの移行抽選を行い、通常への移行条件(たとえば所定遊技回数(32遊技)の消化)を満たす前にCZへの移行条件を満たしたときはCZに移行する(図中(c)は再度CZに移行した例(引戻し成功例)を示す)。
そして、CZ中は、上述したように、ATへの移行抽選を行うが、ATへの移行条件を満たす前にCZの終了条件を満たしたときは、再度、引戻し期間に移行する。そして、図中(c)の例は、2回目の引戻し期間において、CZへの移行条件を満たす前にCZの終了条件(たとえば所定遊技回数(32遊技)の消化)を満たし(引戻し失敗)、通常に移行した例である。
以上のようにして、第5実施形態では、RT移行に伴って有利区間の開始及び終了を制御し、有利区間中は、自由にAT等を実行することができる。
あるいは、RTと関連しない複数の制御状態を設け、通常に相当する制御状態を通常区間とし、この通常中に有利区間への移行抽選を行い、有利区間への移行抽選に当選したときは、有利区間に相当するいずれかの制御状態に移行させる。そして、有利区間に相当する制御状態では、その終了条件を設定しておき(たとえば、所定遊技回数の消化)、有利区間に相当する他の制御状態に移行させるか、又は有利区間を終了して通常区間に相当する制御状態に移行させる。
なお、図61の例において、ATを実行する場合、リプレイ高確率のRTでATを実行すれば、ARTを実行することができる。このため、たとえば第1実施形態のRT移行において図61の例を実現する場合には、ATへの移行条件を満たしたときは、RT2においてリプレイB群当選時に指示機能を作動させ、リプレイ02を表示させる押し順を表示し、RT3に移行させることが挙げられる。
このように、有利区間の終了条件を任意に定めることで、複数の制御状態(前兆、CZ、AT)を自由に設計することができる。また、図60及び図61で示した例に限らず、これらを全て組み合わせることも可能である。さらにまた、1回の有利区間における終了条件を複数設定することも可能であり、そのようにすれば、より幅広い遊技性を設計することができる。
たとえば、図60(a)の例は、有利区間中に実行するRT5の遊技回数が50遊技に到達することで有利区間が終了することを示している。
また、図60(b)の例は、非RT中にリプレイ03が表示されることにより非RTからRT2へ移行することで有利区間が終了することを示している。すなわち、図60の例では、有利区間の終了条件として「RT5で50遊技の消化」と、「非RTからRT2への移行」の2つが設定されていることとなる。換言すると、非RTを、AT(RT5)に昇格するか又は通常(RT2)に転落するかのCZのように位置づけている。大きな概念では、特定のRT移行を契機として有利区間を終了させる仕様となっている。
さらにまた、図61の例は、どのRTに滞在しているかにかかわらず、制御状態に応じて有利区間及び通常区間を移行させるものである。
図61(a)の例は、状態1及び状態2(前兆又はAT引戻し期間)が有利区間であり、状態3が通常区間に設定されている。そして、状態3から状態1又は状態2に移行することで有利区間が開始し、状態1又は状態2から状態3に移行することで有利区間が終了することを示している。
同様に、図61(b)及び(c)の例は、制御状態の通常が通常区間であり、制御状態の前兆、CZ、及びATが有利区間である。そして、通常から前兆、CZ、又はATに移行することで有利区間が開始し、前兆、CZ、又はATから通常に移行することで有利区間が終了することを示している。
このように、図61の例では、制御状態が通常のときは通常区間であるが、制御状態が通常と異なる状態となれば、有利区間を実行することとなる。ただし、有利区間中であっても前兆やCZ等にはATは実行されず、ATが実行されるためには前兆やCZ等でATの移行条件を満たす必要がある。一方、ATからCZに転落したり(図61(b))、CZから引戻し期間(前兆)に転落しても(図61(c))、有利区間は終了しない。有利区間が終了するのは、制御状態が通常に移行したときである。
また、図60及び図61で説明した例の他に、以下の例を挙げることができる。
(1)第1有限RT(20遊技)及び第2有限RT(60遊技)を設け、有利区間の終了条件を、第1有限RT又は第2有限RTの消化に設定した例
このような有利区間の終了条件を設定することにより、たとえば有利区間中の非RTから20遊技の第1有限RTに移行する場合と、60遊技の第2有限RTに移行する場合を設けることにより、遊技者に対する利益を異ならせることができる。
より具体的には、有利区間中の非RTにおいて特定リプレイを抽選し、特定リプレイ当選時の押し順により、第1有限RTに移行する図柄組合せ、又は第2有限RTに移行する図柄組合せを表示させる。そして、特定リプレイ当選時に、遊技者が操作した押し順に応じて、20遊技の第1有限RT又は60遊技の第2有限RTに移行させることにより、いずれの有限RTに移行したかで、約3倍の利益差を発生させることが可能な遊技性にすることができる。
また、非RT中の特定リプレイ当選時に、メイン制御基板50によって遊技者に対して押し順を報知してもよい。その場合、非RT中の特定リプレイ当選より前の当選役や遊技状況を考慮して、第1有限RTと第2有限RTとのどちらに移行する押し順を報知するかを決定する仕様が考えられる。このとき、特定リプレイの当選確率は、設定差を有するものでも、設定差を有さないものでも、いずれでもよい。
さらには、有利区間の終了条件を、第1有限RTの消化だけに定め、第2有限RTの消化では有利区間を終了しないように設定することが挙げられる。これにより、非RTから60遊技の第2有限RTに移行した場合は、その60遊技の消化後も有利区間を終了させず、再び非RTへ移行させることで、第2有限RTと非RTとをループさせるような遊技性が考えられる。
この場合、非RTから第1有限RTに移行した場合は20遊技の有限RTを消化したときに有利区間が終了するが、非RTから第2有限RTに移行した場合には、60遊技の有限RTを消化した後、再び非RTから第2RTに移行する期待感を与えることができる。上述したように、有利区間中に設定差を有する役の当選により、有利区間の上乗せを行うことはできないが、このような遊技性の場合に、仮に、特定リプレイに設定差を有する場合であっても、遊技回数の異なる有限RTへの移行役としての役目しか持たないので、問題はない。このように、有利区間の終了条件を工夫することで、設定差を有する当選役による実質的な20遊技又は60遊技の上乗せ(20遊技の第1有限RTへの移行、又は60遊技の第2有限RTへの移行)を実現することが可能となる。
(2)有利区間の終了条件を、CZの消化、又は特別遊技の終了後における非RTからRT1への移行に設定した例
このような有利区間の終了条件を設定することにより、たとえば有利区間中に最大32遊技のCZを実行し、このCZのクリア条件を特別役の当選に定める。そして、CZ中に特別役に当選しないまま32遊技を消化すると有利区間が終了する。一方、CZ中に特別役に当選すると、特別遊技を終了した後、非RTに移行させ、その非RTでは、上記(1)の例と同様に特定リプレイを抽選し、特定リプレイ当選時の押し順により、RT1に移行する図柄組合せ、又はRT2に移行する図柄組合せを表示させる。
そして、「特別遊技の終了後、非RTからRT1に移行したこと」を、有利区間の終了条件に設定する。したがって、特定リプレイ当選時に、押し順によってRT1に移行すると、有利区間は終了する。これに対し、特別遊技の終了後、非RTからRT2に移行したときは、ATを開始する。ここで、制御状態や当選役に応じて、設定差を有さない特定リプレイの当選時に、RT2に移行する押し順を報知することができる。このことは、CZ中に当選する特別役は、設定差を有さない特別役に限られず、設定差を有する特別役であってもよいことを意味している。有利区間中のCZ中に、設定差の有無にかかわらず特別役に当選することで、実質的にATを付与することが可能な遊技性(特別遊技の終了後の非RT中に当選した特定リプレイで、RT2に移行する図柄組合せが表示される押し順を報知すること)を実現可能となる。
さらに、上述した(1)及び(2)の例では、制御状態としてRTを用いて例示したが、RTの代わりに各種の制御状態を使用することも考えられる。たとえば(1)の例では、非RTと、遊技回数の異なる2種類の有限RT(第1有限RT及び第2有限RT)を採用したが、これらを、遊技状態1、遊技状態2、及び遊技状態3と置き換えてもよい。ここで、遊技状態とは、有利区間中に実行される制御状態であって上述したCZやAT等であるが、RTのようにリプレイの当選確率が変動するものではない。
この置き換えにより、有利区間で指示機能が作動しない遊技状態1、有利区間で指示機能が作動する20遊技の遊技状態2、有利区間で指示機能が作動する60遊技の遊技状態3とすることができる。また、RTのように移行条件に制限(たとえば、特定の図柄組合せが表示、特別役当選、特別役入賞、特別遊技の終了、遊技回数の消化等)が生じるわけでないため、様々な条件を自由に設定することができる。
具体的には、上記(1)を例にすると、有利区間中の遊技状態1で「20遊技以内にベルを5回入賞させる」ことや、「ベルを3遊技連続で入賞させる」等の条件を達成した場合に、遊技状態2に移行するように設計すること等も可能となる。
<第6実施形態>
第6実施形態は、有利区間かつAT中に、有利区間の上限である1500遊技に近づいたときは、上限の1500遊技の到達前に有利区間を終了させ、有利区間の終了後、比較的有利区間かつATに当選しやすい状況を提供することで、上限遊技回数に到達しない有利区間かつATを繰り返し実行可能とするものである。これにより、1500遊技の上限まで実行する有利区間かつATよりも、さらに有利な状態を作り出すことが実現可能となる。
図62は、第6実施形態におけるRT移行を示す図であり、第1実施形態の図22に対応する図である。第6実施形態のRT移行図において、第1実施形態と異なる点は、RT6を有する点である。RT6は、有限RTであり、50遊技の消化により終了する。
RT6は、RT3からのみ移行可能となっている。さらに、RT6の終了後は非RTに移行する。
第6実施形態においては、内部中(RT4)を除くどのRTでも、通常区間中は、有利区間への移行抽選を行っている。また、通常区間から有利区間への移行抽選は、条件装置の当選とは無関係に実行する。すなわち、設定差を有さない条件装置の当選に紐付くことなく有利区間の抽選を実行する。その当選確率は、全RT共通で、「1/32」である。
また、1BBA作動、及び1BBB作動の終了後は、ATの実行権利を有する。1BBAの作動終了後は非RTに移行し、1BBBの作動終了後は、RT1に移行する。また、非RT又はRT1においてパターン図柄が表示されると、RT2に移行する。その後は、RT2とRT3とを行き来する(ここでは、RT3から偶然にRT6に移行してしまうレアケースを考慮しないものとする)。
以上において、非RT、RT1、RT2、RT3では、「1/32」の当選確率で有利区間への移行抽選を実行しているので、この有利区間への移行抽選に当選すると、1BBA作動又は1BBB作動に基づきATの実行権利を有している状況下では、有利区間かつATを開始する。なお、ATは、有利区間であることを条件に実行可能であるので(指示機能を作動させる必要があるため)、1BBAや1BBBの作動終了後、それぞれ非RTやRT1に移行しても、有利区間に当選する前は、ATの権利を有していてもATが開始することはない。
非RT又はRT1において有利区間かつATが開始されると、パターン図柄が表示されるまでは、小役B群当選時に指示機能を作動させない。パターン図柄を表示させて、できるだけ早期にRT2に移行させるようにするためである。なお、小役C群当選時は指示機能を作動させる。非RT又はRT1からRT2に移行した後は、小役B群及び小役C群当選時のいずれも指示機能を作動させる。また、RT2においてリプレイB群当選時には、RT3に移行させるように指示機能を作動させる。このようにして、ATの終了条件を満たすまでATを実行する。
第6実施形態では、第1実施形態と異なり、RT3において、リプレイC群に代えて、リプレイD群を抽選する。図63は、RT3において抽選されるリプレイD群の種類と、当選役、及び押し順と表示役との関係を示す図であり、第1実施形態の図13に対応する図である。
リプレイD群は、リプレイD1〜リプレイD3を有し、リプレイD1〜リプレイD3には、それぞれ、リプレイ01、リプレイ03、及びリプレイ06が含まれる。
そして、いずれかのリプレイD群の当選となった場合において、一の押し順ではリプレイ01が入賞し、他の一の押し順ではリプレイ03が入賞し、さらに他の一の押し順ではリプレイ06が入賞するように設定されている。
ここで、RT3においてリプレイ01が表示されるとRT3を維持し、リプレイ02が表示されるとRT2に転落する点は、第1実施形態のリプレイC群と同様である。これに対し、RT3においてリプレイ06が入賞すると、RT6に移行する(図62参照)。
なお、第6実施形態では、第1実施形態と異なり、1BBA作動中及び1BBB作動中にリプレイ06の抽選を行わない。第6実施形態では、リプレイ06は、リプレイD群にのみ含まれる。
第6実施形態では、RT3に滞在しており、有利区間かつATである場合において、有利区間の遊技回数が「1400」未満である場合において、リプレイD群に当選したときは、リプレイ01を入賞させる押し順、すなわちRT3を維持する押し順を指示機能の作動により表示する。
これに対し、RT3に滞在しており、有利区間かつATである場合において、有利区間の消化遊技回数が「1400」以上となったとき、すなわち有利区間が残り「100」遊技以下となったときは、それ以降のリプレイD群に当選した遊技では、リプレイ06を入賞させる押し順を指示機能の作動により表示する。
これにより、当該遊技ではリプレイ06が入賞するので、次回遊技からRT6に移行する。RT3からRT6への移行は、有利区間及びATの終了条件に設定されている。このため、RT6への移行に伴い、有利区間及びATが終了する。
以上のように、リプレイD群は、RTを移行させる可能性を有するリプレイの重複当選であることから、設定差を有さないことが望ましい(もちろん、リプレイD群の当選確率に設定差を持たせることを妨げるものではない)。
RT6は、有限RTであり、50遊技実行される。RT6において50遊技を消化したときはRT6の終了条件を満たすと判断し、非RTに移行する。
また、上述したように、RT6においても、他のRTと同様に、「1/32」の当選確率で有利区間の抽選を行う。そして、RT6において有利区間に当選すると、ATを実行する権利が付与される。すなわち、RT3において有利区間の遊技回数が「1400」以上となり、RT6に移行したときは、有利区間及びATが終了し、「RT6において有利区間の抽選に当選すること」が、ATの実行(再開)条件に設定されている。
なお、RT6では、有利区間の当選確率が「1/32」、遊技回数が「50」であるから、RT6中に有利区間に当選する確率は、約79.6%となる。
RT6において有利区間に当選したときは、次回遊技から有利区間になるとともに、ATの実行条件を満たすこととなる。この場合、ATは、いつから開始してもよい。たとえば、有利区間に当選した遊技の次回遊技、すなわちRT6に滞在中にATを開始してもよい。あるいは、非RTに移行したときに非RTから開始したり、さらには非RTからRT2に移行した後にATを開始してもよい。ここでは、説明の簡素化のため、有利区間に当選した遊技の次回遊技からATを開始するものとする。
RT6において、有利区間に当選した遊技の次回遊技から有利区間とATとを同時に開始するようにした場合、有利区間の上限遊技回数である1500遊技の限界まで、ATの継続可能性を持たせることができる。有利区間中に行われる前兆やCZ等の制御状態においても有利区間の1500遊技のカウントは行われているため、このような制御状態を経由してATが行われる遊技性に比べて、ATを長く実行させることが可能となる。
RT6が終了すると、非RTに移行する。非RTは、パターン図柄が表示されるまで継続する。そして、非RTにおいてパターン図柄が表示されると、RT2に移行する。RT6において有利区間の抽選に当選したときは、RT2において、リプレイB群当選時に指示機能を作動させてRT3に移行させる押し順を表示する。
そして、RT6においてATに当選したときは、RT3に移行すると、RT3を維持しつつATを実行する。ATは、所定遊技回数まで実行される。ATを所定遊技回数終了すると、ATを終了するとともに有利区間を終了し、次回遊技からは通常区間に移行する。
なお、ATの遊技回数は、AT当選時に初期値が決定され、また、AT実行中には、上述した上乗せにより遊技回数が加算される。そして、ATの実行中に、有利区間を開始してから1400遊技以上となったときは、上述と同様に、RT6に移行させる。
一方、通常区間中は、RT2及びRT3においても、「1/32」の当選確率で有利区間の抽選が行われる。すなわち、第6実施形態では、RT4を除くどのRTに滞在しているときでも、「1/32」の確率で有利区間の抽選が行われ、有利区間の抽選に当選すると、次回遊技から有利区間に移行する。
RT2及びRT3において、有利区間に移行しただけのときは、最初の小役B群当選時に指示機能を作動させる。これにより、「少なくとも1回の指示機能作動遊技の実行」という有利区間を終了させることができる条件を満たすので、当該遊技で有利区間を終了し、次回遊技から通常区間に移行する。
したがって、1BBA遊技又は1BBB遊技を経由しないRT2やRT3(通常区間)では、「1/32」の当選確率で有利区間を抽選し、有利区間に当選すると次回遊技から有利区間を開始し、その有利区間で1回の指示機能作動遊技(小役B群当選時)を実行すると、次回遊技から通常区間に移行する、ことを繰り返す。
なお、これに限らず、有利区間に移行したときは、所定遊技回数(たとえば32遊技)継続し、所定遊技回数の消化後に通常区間に移行するようにしてもよい。この場合には、所定遊技回数の遊技で少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行していることが必要となる。
また、RT2及びRT3(いわゆる通常中)では、別途、AT抽選を実行する。そして、このAT抽選に当選したときは、ATの実行権利を有する。たとえば、第1実施形態で示した小役E1に当選したときは、ATの実行権利を有することが挙げられる。あるいは、小役E1に当選したときは、ATの実行権利を付与するか否かを抽選で決定し、当該抽選で当選したときは、ATの実行権利を付与するようにしてもよい。
ATの遊技回数は、最初に初期値を設定し、その後は、第3実施形態で示したように上乗せ抽選を行って遊技回数を加算していく。
さらに、ATに当選した遊技が有利区間であれば、次回遊技から、有利区間かつATを開始可能となる。なお、ATに当選した遊技の次回遊技からATを開始してもよく、あるいは、第5実施形態で示したように、前兆やCZを経由してからATを開始してもよい。ATを開始した後は、上記と同様に、RT3に滞在させつつATを実行する(ART)。有利区間に移行してから1400遊技以上となってもATが継続中のときは、上記と同様にRT6に移行させる。
一方、ATに当選した遊技が通常区間であれば、ATの実行権利を有しつつ、有利区間に当選するのを待つ。そして、有利区間に当選すると、その後、ATを実行する。
また、RT2やRT3の滞在中に上記のようにAT抽選を行う場合、RT6を経由することがATの開始条件に設定することも可能である。
したがって、RT2やRT3では、小役E1等に当選したことに基づいて、「ATを実行可能な権利」を付与する。この権利に当選したときは、有利区間でないときは有利区間に当選するのを待ち、有利区間となったとき又は有利区間であれば、指示機能を作動させて、RT2であるときはリプレイB群当選時にRT3に移行する押し順を表示する。さらに、RT3であるときはリプレイD群当選時にRT6に移行する押し順を表示する。RT6に移行すると、上述したように、有利区間が終了する。そして、RT6の50遊技間で、有利区間に当選したときは、ATの開始条件を満たすものとする。RT6においてATの開始条件を満たしたとき以降の流れは、上述と同様である。
なお、有利区間の抽選は、上記に限らず、「1/32」の当選確率を有する特定役を全RTで抽選し、この特定役に当選したことに基づいて有利区間を開始してもよい。なお、この場合の特定役は、第1実施形態で説明したように、設定差を有さない役である。
以上の第6実施形態を再度整理すると、以下のような特徴(効果を含む)を有する。
(1)有利区間の上限(1500遊技)に到達する前に、意図的に有利区間を終了させ、有利区間の再抽選状態に移行させることで、事実上、有利区間の上限である1500遊技を超えて有利区間を実行することが可能となる。たとえば、「有利区間(1200遊技)→非有利区間(50遊技)→有利区間(1200遊技)」のような遊技が可能となる。
特に、RT6(有限RT)への移行を有利区間の終了条件に設定しているので、RT3からRT6に移行した時点で有利区間は終了するものの、RT6の50遊技の間は、リプレイ当選確率の高い有利な状態を維持することができる。
(2)また、通常時には、毎遊技、「1/32」の当選確率で、有利区間への移行抽選を行っている。特に、有利区間に移行させるための契機として、設定差を有さない移行契機が必要であるが、RT6及び通常時のいずれも、常に「1/32」の当選確率で有利区間への移行抽選を行うことで、それを実現することができる。
さらにまた、設計によっては、第3実施形態のように「ATの開始=有利区間の開始」とすることもできるため、有利区間の最大遊技回数である1500遊技をフルに使用し、たとえば1500遊技のATを実現可能となる(特別役の当選を契機としてATを開始する場合を除く)。
(3)有利区間移行時に、実行中のRTを参照して、ATを実行するか否かを判断することができる。毎遊技「1/32」の当選確率で有利区間の移行抽選を行うが、この移行抽選に当選したときに、その当選時で滞在していたRT(RT6であるか否か)を参照することで、有利区間への移行時にATを実行するか否かを判断することができる。
<第7実施形態>
第7実施形態は、AT中に遊技回数の上乗せが行われた結果、ATの総遊技回数が「1500」を超えたときであっても、遊技者にメリットをもたらし、さらには、ATの総遊技回数が「1500」を超える上乗せが行われた回数が多いほど、遊技者にメリットをもたらすことを特徴とする。
第7実施形態では、AT中の上乗せにより、ATの総遊技回数が「1500」を超える上乗せが行われた回数をカウントする「1500超カウンタ」を備える。有利区間かつATの開始時には、1500超カウンタ値は「0」である。
また、第7実施形態では、第3実施形態の図44(例2)のように、上乗せ抽選が行われた結果、ATの総遊技回数が「1500」を超えるときは、決定した上乗せ数を加算せずにクリアするものとする。
したがって、ATの総遊技回数が「1500」以下であるときは、1500超カウンタは「0」のままである。ここで、たとえば、図44(b)のステップS451において、上乗せ数が規定数を超えると判断されると、「1500超カウンタ」は、「0」から「1」となる。同様に、その後さらに図44(b)のステップS451において、上乗せ数が規定数を超えると判断されると、「1500超カウンタ」は、「1」から「2」となる。このようにして、ATの総遊技回数が「1500」を超える上乗せが行われるごとに、1500超カウンタを加算していく。
一方、第7実施形態では、有利区間かつATを開始した後、最初の小役B群当選時の遊技は、指示機能を作動させる。その後は、1500超カウンタが「0」であるとき、すなわち、ATの総遊技回数が上乗せ抽選により一度も「1500」を超えていないときは、小役B群当選時に、指示機能を作動させるか否かを抽選で決定する。
ここで、小役B群に当選したときに、指示機能を作動させる割合を、「指示機能作動率」と称する。
そして、1500超カウンタが「0」であるときの指示機能作動率は、「95%」に設定されている。したがって、有利区間かつAT中は、小役B群当選時には、たとえば指示機能を作動させるか否かの抽選(95%で当選する抽選)を行う。これにより、95%の確率で指示機能が作動し、5%の確率で指示機能が作動しない。指示機能が作動したときの小役B群の入賞率を100%とし、指示機能が作動しないときの小役B群の入賞率を「1/3」と仮定すると、指示機能作動率が95%での小役B群の入賞率は、約96.7%となる。
次に、AT中に上乗せが行われた結果、AT総遊技回数が「1500」を超えたと仮定する。そして、1500超カウンタが「1」になったものとする。ここで、1500超カウンタが「1」であるときの指示機能作動率は、「97.5%」に設定されている。したがって、有利区間かつAT中は、小役B群当選時には、97.5%の確率で指示機能が作動し、2.5%の確率で指示機能が作動しない。
その後、さらに上乗せが行われた結果、もう一度AT総遊技回数が「1500」を超えたときは、1500超カウンタは「2」となる。この場合の指示機能作動率は、「98.75%」に設定されている。したがって、有利区間かつAT中は、小役B群当選時には、98.75%の確率で指示機能が作動し、1.25%の確率で指示機能が作動しない。
以上のように、1500超カウンタ値=「0」、「1」、「2」、・・・、に対して、指示機能作動率=「95」、「97.5」、「98.75」、・・・と定めている。
以上のように設定すれば、AT総遊技回数が「1500」を超える上乗せが行われるほど、すなわち1500超カウンタ値が大きくなるほど、指示機能作動率は100%に限りなく近づく。ここで、ATの総遊技回数が「1500」を超える上乗せが行われても、実際には有利区間の上限が「1500」であるので、「1500」を超える分の遊技は実行できないことはたしかである。しかし、第7実施形態のようにすれば、AT総遊技回数が「1500」を超える上乗せが行われたときは、その上乗せが行われる前よりも、遊技者に有利となる(獲得枚数の期待値を高くする)ように設定することが可能となる。
<第8実施形態>
第8実施形態は、当選確率に設定差を有さないBBの当選(第1実施形態を例に挙げると、1BBAの単独当選、1BBA及び小役Dの重複当選、1BBA及び小役E1の重複当選)に基づいて、有利区間に移行することが決定されたときは、その後に有利区間を開始することを特徴とする。また、BB遊技の終了後、ATを開始する場合を有する。
さらに、有利区間の終了については、以下の例1〜例5を挙げることができる。
(1)1BB遊技終了前に有利区間が終了する例(例1)
(2)1BB遊技終了時に有利区間が終了する例(例2)
(3)1BB遊技終了時に有利区間が終了せず、1BB遊技終了後、ATを開始し、そのAT終了時に有利区間も終了する例(例3)
(4)1BB遊技終了時には有利区間は終了せず、1BB遊技終了後から所定遊技回数(たとえば5遊技)の経過後に有利区間が終了する例(例4)
(5)1BB遊技終了時には有利区間は終了せず、1BB遊技終了後から所定遊技回数(たとえば5遊技)の経過後、ATを開始し、そのAT終了時に有利区間も終了する例(例5)
そして、有利区間に移行することが決定されたときは、同時に例1〜例5のいずれで有利区間を終了するのかが決定される。もちろん、例1〜例5の5つの中から決定しなければならないわけではなく、たとえば例1〜例3の3つの中から決定してもよいし、例2と例3の2つの中から決定してもよい。
図64〜図66は、上記の例1〜例5を示すタイムチャートである。
図64の例1では、1BBAに当選した後、1BBA遊技の開始時(1BBA作動時)から有利区間を開始する例である。この有利区間の開始タイミングは、1BBA遊技開始時であるが、第1実施形態で説明したように、1BBAに当選した遊技の次回遊技開始時から、1BBAが入賞した遊技の次回遊技の開始時(1BBA遊技の最初の遊技の開始時)までの間であれば、どのタイミングで有利区間を開始してもよい。さらに、第1実施形態で説明したように、有利区間を開始するときは、有利区間表示LED77を点灯させる。
また、1BBA遊技の開始と同時に有利区間を開始するが、1BBA作動中であるので、ATは開始していない(そもそも、例1では、有利区間中にATを開始するものではない)。
そして、例1では、1BBA遊技の終了前、たとえば1BBA遊技の最終遊技の前回遊技終了時、あるいは1BBA遊技の最終遊技の開始時等に、有利区間を終了する。
さらに、この例1では、1BBA遊技の途中から、連続演出の出力を開始する。連続演出は、第1実施形態と同様に、複数回の遊技にわたる一連の演出(1BBA遊技の終了後にATが実行されるか否かの期待感をあおる演出)であり、連続演出の最後に、1BBA遊技の終了後にATを開始するか否かを遊技者に報知する演出を出力する。また、有利区間は、連続演出の終了とともに終了する。
したがって、例1では、1BBA遊技の最終遊技の途中やその前回遊技において、連続演出を終了し(最後に、ATを開始しない旨を報知し)、連続演出を終了した遊技の終了時、あるいは連続演出を終了したときに、有利区間を終了する。なお、例1では、1BBA遊技の終了前に有利区間を終了し、1BBA遊技の終了後にATを開始しない。
ただし、1BBA遊技の開始時には、1BBA遊技の終了前までに有利区間を終了することに決定していたときであっても、1BBA遊技中にレア役(たとえば、小役D)に当選した等、有利区間の延長条件(有利区間の変更条件とも称する。以下同じ。)を満たしたときは、1BBA遊技の終了前に有利区間を終了せず、1BBA遊技の終了後も有利区間を継続してもよい。もちろん、1BBA遊技の終了後にATを開始してもよい。たとえば、有利区間の終了を例1から例3に変更することが挙げられる。
図64の例2は、1BBA遊技の終了時と有利区間の終了時とを一致させた例である。この例2では、例1と同様に、1BBA遊技の途中から連続演出を開始し、1BBA遊技の最終遊技の遊技終了時(最後のストップスイッチ42が操作されたとき等でもよい)に、1BBA遊技の終了後からAT遊技を開始するか否かを報知する。例2では、1BBA遊技終了と同時に有利区間を終了するので、1BBA遊技の終了後にATを開始しない。したがって、連続演出の最後には、ATを開始しない旨を報知する。
なお、例1や例2のように、特別遊技(1BBA遊技)の終了時までに有利区間が終了する場合には、指示機能作動遊技を1回も行っていなくても、有利区間を終了させることを可能としている。これは、特別遊技(1BBA遊技)中に、既に多くのメダルを獲得しているため、1回の指示機能作動遊技を行うためだけに、有利区間の終了を延ばす必要性がないからである。むしろ、延ばすことにより、遊技者の不満が増す可能性がある。
また、例1と同様に、1BBA遊技の開始時には、1BBA遊技の終了時に有利区間を終了することに決定していたときであっても、1BBA遊技中に有利区間の延長条件を満たしたとき(たとえばレア役に当選したとき)は、1BBA遊技の終了時に有利区間を終了せず、1BBA遊技の終了後も有利区間を継続してもよい。もちろん、1BBA遊技の終了後にATを開始してもよい。たとえば、有利区間の終了を例2から例3に変更することが挙げられる。
図65の例3は、例2と同様に、1BBA遊技の途中から連続演出を開始するものである。例3は、1BBA遊技の終了後からATを開始する例である。この場合には、1BBA遊技の最終遊技の遊技終了時(最後のストップスイッチ42が操作されたとき等でもよい)に、1BBA遊技終了後からATを開始する旨を報知する。そして、1BBA遊技の最終遊技の次回遊技から、ATを開始する。もちろん、1BBA遊技の終了後、即ATを開始しなくてもよい。たとえば、RT3に移行した遊技、RT3に移行した遊技の次回遊技、又はリプレイB群のいずれかに当選した遊技の次回遊技などからATを開始してもよい。この場合は、ATを開始する前であっても、RT3へ移行させるための指示機能は、少なくとも作動させることが好ましい。
なお、ATは、所定遊技回数の消化等、ATの終了条件を満たしたときに終了し、ATの終了時には有利区間も同時に終了する。ただし、ATを終了しても、その後も有利区間を継続してもよい。
以上の例1若しくは例2、又は例3のいずれであるかは、1BBA遊技の開始時にはわからないが、1BBA遊技の開始時には、いずれも有利区間表示LED77が点灯するので、有利区間に移行することが決定されたときは、必ず例3となるようにつくられていたときのように、1BBA遊技の開始時に有利区間表示LED77が点灯する(有利区間に移行することが決定)又は点灯しない(有利区間に移行しないことが決定)ということだけで期待感をあおるような単調な遊技性になってしまうことをなくし、1BBA遊技中も遊技者の期待感を煽ることが可能となる。
図66の例4は、1BBA遊技の終了後も有利区間を継続するとともに、1BBA遊技の終了後から連続演出を開始し、その連続演出において、これからATを開始するか否か(有利区間が継続するか否か)を報知する例である。1BBA遊技の終了後、連続演出を開始し、例4は、連続演出を5遊技行う例を示している。もちろん、連続演出は何遊技行うものであってもよい。そして、連続演出の最終遊技で、ATを開始するか否かを報知する。例4は、ATを開始しない例を示している。そして、有利区間は、連続演出の終了時の遊技で終了する。もちろん、連続演出は、1BBA遊技の終了後の次回遊技から開始してもよいし、次々回遊技などから開始してもよい。
このように、例4では、1BBA遊技の終了後も有利区間を継続し、通常遊技(1BBA遊技の終了後の遊技)中に5遊技間、有利区間を実行している。
一方、上述したように、「有利区間中は少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する」必要がある。
ここで、BBの当選に基づき、有利区間に移行することが決定され、BB遊技の開始と同時(もちろん、同時でなくてもよい)に有利区間を開始するような場合において、BB遊技の終了後、数遊技で有利区間を終了するときは、以下のように制御することが考えられる。
(1)5遊技間で、一度も小役B群に当選しなかったときは、1回も指示機能作動遊技を実行することなく有利区間を終了する。
(2)5遊技間に小役B群に当選したときは、その遊技で指示機能作動遊技を実行する。
(3)5遊技間に小役B群に当選したときであっても、指示機能作動遊技を実行することなく、有利区間を終了する。
(4)5遊技間で、一度も小役B群に当選しなかったときは、最初に小役B群に当選するまで有利区間を延長し、最初に小役B群に当選したときに指示機能作動遊技を実行し、当該遊技で有利区間を終了する。
以上のうち、いずれの制御であってもよい。
上述したように、「有利区間中は少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する」必要があるので、(1)〜(3)の制御は好ましくないように思えるかもしれないが、例4のように、有利区間中にBB遊技を行っているときは、BB遊技中に、既に多くのメダルを獲得しているため、1回の指示機能作動遊技を行うためだけに、有利区間の終了を延ばす必要性がないと考えられるからである。むしろ、延ばすことにより、遊技者の不満が増す可能性がある。
図66の例4では、5遊技間に、指示を行った(指示機能作動遊技を実行した)場合を2点鎖線で示している。
図66の例5は、例4と同様に、1BBA遊技の終了後も有利区間を継続するとともに、1BBA遊技の終了後、連続演出を開始し、その連続演出でATを開始するか否かを報知する例である。そして、例5では、連続演出の最終遊技で、ATを開始する旨を報知する。そして、次回遊技から、ATを開始する。そのATを終了するときは、有利区間も終了する。もちろん、次回遊技からATを開始しなくてもよい。たとえば、RT3へ移行した遊技、RT3へ移行した遊技の次回遊技、又はリプレイB群のいずれかに当選した遊技の次回遊技などから、ATを開始してもよい。この場合は、ATを開始する前であっても、RT3へ移行させるための指示機能は、少なくとも作動させることが好ましい。
以上の例4又は例5のいずれであるかは、1BBA遊技の開始時にはわからないが、1BBA遊技の開始時には、いずれも有利区間表示LED77が点灯するので、1BBA遊技中、かつ1BB遊技の終了後も遊技者の期待感を煽ることが可能となる。
なお、第8実施形態において、ATを実行するか否か(例1〜例5)や、ATの初期遊技回数は、1BBA遊技の開始前(たとえば、1BBAに当選したとき)又は1BBA遊技の開始時に抽選等で決定してもよく、あるいは、1BBA遊技中に当選した条件装置に基づいてATを実行するか否かを決定してもよい。たとえば、1BBAに当選したときに、例1、例2、又は例4に決定しておき、1BBA遊技中に当選した条件装置に基づいて、例3又は例5に変更するか否かを決定する。また、たとえば第1実施形態における「1BBA+小役E1」に当選したときは、AT確定としてもよい(例3又は例5となる)。
さらには、1BBA遊技中に満たした条件に基づいて、ATを実行するか否かや、ATの初期遊技回数を決定してもよい。ATを実行することに決定した後(例3又は例5のとき)、1BBA遊技中やAT中に、条件装置の当選に基づいて、ATの遊技回数を上乗せしてもよい。
さらに、1BBA遊技の開始時には例4のように決定されていたが、1BBA遊技中や、1BBA遊技の終了後から5遊技の連続演出期間中に、有利区間の延長条件を満たしたとき(たとえば、レア役の当選時)は、例5(ATを実行すること)に変更してもよい。
1BBA遊技の開始時には、1BBA遊技の終了後にATを実行するか否かを定めなくてもよい。この場合、1BBA遊技中に有利区間の延長条件を満たしたか否かによって、1BBA遊技の終了後にATを実行するか否かを決定する。
1BBA遊技中に、1BBA遊技の終了後にATを実行するか否かを決定する場合、有利区間の終了は、図64の例2のように、1BBA遊技終了時に設定しておく。そして、1BBA遊技中にATを実行することに決定したときは、有利区間の終了を延長(変更)し、1BBA遊技の終了後も有利区間を継続して、ATを実行する。
<第9実施形態>
第9実施形態は、特別役(たとえば、1BBA)を含む条件装置の当選に基づいて有利区間を開始するときに、いつから有利区間を開始するか(有利区間を開始するタイミング)を定めたものであり、特に、当選した特別役が入賞可能となった遊技から、有利区間を開始することを特徴とする。
第9実施形態では、第1実施形態と同様に、特別役(1BBA)の当選を含む条件装置に当選し、有利区間に移行することが決定されたことに基づいて有利区間を開始する。ここで、第1実施形態では、特別役を含む条件装置に当選し、有利区間に移行することが決定されたときは、その当選した遊技の次回遊技においてベット可能な状態及び精算可能な状態となったときまでに、有利区間表示LED77を点灯させるか、又は特別役に対応する図柄の組合せが停止するまで(あるいは、特別役に対応する図柄の組合せが停止した遊技の次回遊技においてベット可能な状態及び精算可能な状態となったときまででもよい)に、有利区間表示LED77を点灯させるようにした。
また、有利区間を開始するのは、特別役を含む条件装置に当選した遊技の次回遊技の開始時(スタートスイッチ41操作時)、又は特別遊技(たとえば、1BBA遊技)の最初の遊技開始時(スタートスイッチ41操作時)であった。したがって、後者の場合、特別役の当選に基づいて有利区間を開始するときには、その開始タイミングには幅がある。
そして、第9実施形態では、特別役を含む条件装置に当選し、有利区間に移行することが決定されたときは、特別役が入賞可能となった遊技から有利区間を開始することを特徴とする。
したがって、たとえば第1実施形態で例を挙げると、1BBAに単独当選したときは、当該遊技で1BBAを入賞可能であるので、当該遊技から有利区間を開始する。
これに対し、「1BBA+小役E1」に当選した場合において、当該遊技では小役E1の入賞を優先し、1BBAに対応する図柄の組合せを停止させることができないので、当該遊技では有利区間を開始しない。特に、第1実施形態では、「1BBA+小役E1」に当選した遊技では、1BBAよりも小役E1の入賞を優先し、かつ、小役E1は「PB=1」であるので、当該遊技で1BBAが入賞することはない。当該遊技で当選した1BBAは、次回遊技に持ち越される。
さらにまた、「1BBA+小役D」に当選したときは、当該遊技では小役Dの入賞を優先するが、小役Dに対応する小役35(スイカ)は、「PB≠1」である。したがって、小役35に係る図柄(「スイカ」)が停止できないタイミング、かつ1BBAに係る図柄(「赤7」)が停止可能なタイミングでストップスイッチ42が操作されたときは、当該遊技で1BBAを入賞可能である。たとえば、図5において、中第一停止とし、かつ、3番の「赤7」が有効ラインに停止可能なタイミングで中ストップスイッチ42が操作された場合である。
しかし、1BBAと小役35とのいずれの図柄も停止可能な位置でストップスイッチ42が操作されたときは、小役35に係る図柄を停止させることが優先される。たとえば、右第一停止とし、2番の「赤7」と5番の「スイカ」とのいずれの図柄も有効ラインに停止可能なタイミングで右ストップスイッチ42が操作された場合である。
一方、左第一停止時に、7番の「赤7」が有効ラインに停止可能なタイミングで左ストップスイッチ42が操作されたとしても、4番又は9番の「スイカ」を有効ラインに停止させることが優先されるので、7番の「赤7」は有効ラインに停止しない。
このため、上記タイミングで左ストップスイッチ42が操作されたときは、実質上、7番の「赤7」を有効ラインに停止させない停止制御が実行される。これにより、第1実施形態における「1BBA+小役D」当選時の遊技は、「1BBAを入賞可能な遊技」には該当しないように設定する。もちろん、中第一停止とし、かつ、3番の「赤7」が有効ラインに停止可能なタイミングで中ストップスイッチ42が操作されたときは、当該遊技で1BBAを入賞可能であるので、「1BBAを入賞可能な遊技」としてもよい。
特別役を含む条件装置に当選し、有利区間に移行することが決定されていた場合において、当該遊技が特別役を入賞可能な遊技に該当しないときは、次回遊技における条件装置の抽選において、たとえば非当選であるときは、当選を持ち越している特別役が入賞可能となるので、当該遊技から有利区間を開始する。上記の例では、次回遊技でスタートスイッチ41が操作されたときに条件装置の抽選が行われ、非当選となるので、スタートスイッチ41が操作され、条件装置の抽選が行われた直後から有利区間を開始する(同時、又はその直前までに、有利区間表示LED77が点灯する)。
これに対し、その次回遊技でたとえば小役やリプレイに当選し、当該遊技で当選した小役又はリプレイの入賞が優先される結果、特別役が入賞不可能な遊技では、有利区間を開始しない。
また、たとえば特別役の当選を持ち越している遊技において、「PB≠1」の小役に当選し、当該小役を入賞させることができないときは当選を持ち越している特別役が入賞可能な遊技では、上述した「1BBA+小役D」当選時と同様に、当該遊技では有利区間を開始しない。もちろん、当選を持ち越している特別役が入賞可能な遊技では、当該遊技で有利区間を開始してもよい。
図67は、第9実施形態における遊技の流れを説明する図である。図67の例では、「N」遊技目に「1BBA+小役E1」に当選し、「N+3」遊技目で1BBAが入賞した例を示している。
まず、「N」遊技目で「1BBA+小役E1」に当選したときは、当該遊技では小役E1のみが入賞可能となり、1BBAは入賞不可能であるので、当該遊技では有利区間を開始しない。
次に、「N+1」遊技目以降は、1BBAの当選を持ち越した状態となる。「N+1」遊技目では、リプレイAに当選した例を示している。リプレイA当選時は、「PB=1」でリプレイ01が入賞し、当選を持ち越している1BBAは入賞不可能であるので、当該遊技では有利区間を開始しない。
次に、「N+2」遊技目では、役抽選手段61による役の抽選で非当選となった例を示している。したがって、当該遊技では、当選を持ち越している1BBAが入賞可能となる。よって、「N+2」遊技から有利区間を開始する。ここで、「N+2」遊技目の開始時、すなわちスタートスイッチ41が操作され、条件装置の抽選が行われた結果、非当選となったこと(1BBAが入賞可能となったこと)に基づいて有利区間を開始するので、有利区間表示LED77の点灯開始も、スタートスイッチ41操作時となる。
「N+2」遊技目で1BBAを入賞させた遊技者は、有利区間中の無駄な遊技回数の消費をなくすことができる。「N+2」遊技目で1BBAを入賞させた遊技者は、上述したように、上乗せ等(第8実施形態におけるATを実行するか否かの抽選も含む)を行うことのできない内部中遊技で、有利区間を開始しなくてよい。また、上述したように、有利区間は、上限遊技回数(たとえば、1500遊技)が設定されており、内部中遊技において有利区間が開始してしまうと、1BBA遊技の終了後に実行可能な最大の有利区間の遊技回数が、内部中遊技で消費した分だけ少なくなる。たとえば、内部中遊技で10遊技、1BBAを入賞させた遊技で1遊技、1BBA遊技で16遊技を行っていたときは、1BBA遊技終了後の遊技では、最大でも1473遊技しか有利区間での遊技を行うことができない。
しかし、「N+2」遊技目で1BBAを入賞させた遊技者は、内部中遊技で消費した分がない(内部遊技で0遊技、1BBAを入賞させた遊技で1遊技、1BBA遊技で16遊技を行っていたときは、1BBA遊技終了後の遊技では、最大で1483遊技も有利区間での遊技を行うことができる)ため、「N+2」遊技目で1BBAを入賞させることができなかった遊技者よりも、有利となる可能性がある。これに対し、「N+2」遊技目で1BBAを入賞させることができなかった遊技者は、有利区間を開始しつつ内部中遊技を継続することになる。図67の例は、「N+2」遊技目で1BBAを入賞させることができなかった例を示している。
さらに、「N+3」遊技目では、「N+2」遊技目と同様に、役抽選手段61による役の抽選で非当選となった例を示している。したがって、当該遊技では、当選を持ち越している1BBAが入賞可能となる。そして、「N+3」遊技目で1BBAを入賞させることができた例を示している。これにより、「N+4」遊技目から1BBA遊技が開始される。
ここで、たとえば一律に、1BBA遊技の開始時から有利区間を開始するように設定すると、1BBAの当選時から入賞までに、遊技者の目押しの技量によってその遊技回数が変動する(メダルの消費枚数に差が出る)ものの、1BBA遊技終了後の有利区間の長さには差が出ない。
これに対し、第9実施形態のように設定することにより、遊技者の技量(特別役の当選を気づいたか否かや、特別役の当選を知ったときに、目押しミス等なく特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように目押しができたか否か)によって、無駄となる有利区間の遊技回数が変動する。
たとえば、特別役が入賞可能となった最初の遊技で特別役を入賞させることができれば、有利区間を開始した後、内部中遊技で有利区間を無駄に消費してしまうことがない。
一方、特別役が入賞可能となった最初の遊技で、目押し失敗等により特別役を入賞させることができなかったときは、次回遊技以降で、再度、特別役が入賞可能となる遊技となるまで待つ必要がある。しかし、特別役が入賞可能となった最初の遊技から有利区間が開始するので、その間も、有利区間を無駄に消費してしまうこととなる。
このようにして、遊技者の技量に応じて有利区間の実質的な遊技回数(特別遊技の終了後の遊技回数)を異ならせることができる。
第9実施形態の変形例として、たとえば以下の例が挙げられる。
(変形例1)
特別役の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したとき(又は待機区間に移行したとき)に、有利区間に移行するまでの遊技回数を抽選等で決定する。そして、その遊技回数を消化した遊技若しくはその次回遊技、又は特別遊技が開始したとき(特別役に対応する図柄の組合せが停止した遊技の次回遊技)のいずれか早い方で、有利区間に移行する。
(変形例2)
特別役の当選に基づいて有利区間に移行することに決定したとき(又は待機区間に移行したとき)に、有利区間に移行するまでの遊技回数を抽選等で決定する。そして、その遊技回数を消化した遊技若しくはその次回遊技、又は当選した特別役が入賞可能となった最初の遊技のいずれか早い方で、有利区間に移行する。
(変形例3)
当選した特別役が入賞可能となった最初の遊技から有利区間を開始した場合であっても、有利区間の終了条件については、影響を受けないようにしてもよい。
たとえば、特別役の当選に基づいて、特別遊技の終了後に50遊技のATを実行する有利区間に当選したと仮定する。この場合に、特別遊技の終了後における50遊技のATについては、ATの開始と同時に50遊技をカウントする。したがって、当選した特別役が入賞可能となった最初の遊技から有利区間を開始したとしても、ATの50遊技は、特別遊技の終了後のATの開始と同時にカウントを開始する。これに対し、有利区間の上限である「1500」遊技のカウントは、当選した特別役が入賞可能となった最初の遊技から行う。このようにすることにより、有利区間の遊技回数が1500遊技に近づくにつれて(ATの遊技回数の上乗せ等が行われていくにつれて)、遊技者の技量の影響を受けるようにしている。
(変形例4)
第9実施形態では、特別役を含む条件装置に当選し、有利区間に移行することが決定されたときは、特別役が入賞可能となった遊技から有利区間を開始するようにしているが、特別役が入賞可能となった遊技の次回遊技から有利区間を開始するようにしてもよい(次回遊技においてベット可能な状態及び精算可能な状態となったときまでに、有利区間表示LED77が点灯する)。このようにすることで、特別役が入賞可能となった最初の遊技で特別役を入賞させたときは、特別役を入賞させた遊技が有利区間の遊技としてカウントされないため、技量のある遊技者は、技量のない遊技者よりも、さらに有利となる可能性がある。
第9実施形態において、特別役(1BBA)の当選を含む条件装置(たとえば、1BBA+小役E1)に当選した遊技、又はその次回遊技から複数遊技(たとえば、3遊技)にわたる連続演出(特別役(1BBA)が当選しているか否かを煽る演出であり、最後の遊技に特別役(1BBA)に当選していることを示す演出)を出力してもよい。もちろん、特別役(1BBA)の当選を含まない条件装置(たとえば、小役E1)に当選した遊技、又はその次回遊技から複数遊技(たとえば、3遊技)にわたる連続演出(特別役(1BBA)が当選しているか否かをあおる演出であり、最後の遊技に特別役(1BBA)に当選していないことを示す演出)を出力する必要がある。
そして、連続演出を出力しているとき(特に、特別役(1BBA)が当選していることを示す演出が行われる前、たとえば、次回遊技から3遊技にわたる連続演出が出力されるときの2遊技目(すなわち、「N+2」遊技目))に、1BBAが入賞可能となったときは、その遊技に有利区間表示LED77が点灯することで、遊技者は1BBAに当選したということが分かってしまう。そこで、この連続演出に代えて、1BBAに当選したことを示す演出を出力してもよい。連続演出の最後の遊技であったときは、そのまま最後まで連続演出を出力してもよいし、連続演出に代えて、1BBAに当選したことを示す演出を出力してもよい。
あるいは、連続演出が出力される複数遊技の間は、1BBAが入賞可能となっても、有利区間を開始せず、有利区間表示LED77も点灯させないようにしてもよい。具体的には、特別役(1BBA)の当選を含む条件装置(たとえば、1BBA+小役E1)に当選した遊技、又はその次回遊技から所定回数(連続演出を出力する遊技回数と同数以上)の遊技の間は、特別役(1BBA)が入賞可能となっても有利区間を開始させない(有利区間表示LED77も点灯させない)が、所定回数の遊技の後、最初に特別役(1BBA)が入賞可能となったときからは有利区間を開始させる(有利区間表示LED77も点灯させる)ようにしてもよい。
<第10実施形態>
第10実施形態では、ATの実行中(すなわち、有利区間中)に1BBAに当選し、1BBA遊技に移行した場合において、その1BBA遊技の終了後、RT2からRT3に移行する(ATに復帰する)ときに、ATの遊技回数(すなわち、有利区間の遊技回数)の上乗せを実行可能とすることを特徴とする。
第10実施形態において、RT移行図は、第1実施形態(図22)と同様である。
ここで、RT3においてATを実行しているとき(たとえば、小役E1当選時に、100遊技のAT(すなわち、有利区間)に移行することに決定され、かつATを実行しているとき)に、1BBAに当選した(1BBAの単独当選、又は1BBA及び小役E1の重複当選のいずれか)と仮定する。1BBAに当選すると、当該遊技で1BBAが入賞しなかったときは、RT4(内部中)に移行する。そして、1BBAが入賞すると、1BBA作動中(1BBA遊技)に移行する。1BBA作動中(1BBA遊技)の終了条件を満たしたときは、非RTに移行する。
1BBA遊技を終了して非RTに移行したときは、その時点からATを再開するか、又はAT準備中(たとえば、RT3へ移行した遊技、RT3へ移行した遊技の次回遊技、リプレイB群のいずれかに当選した遊技の次回遊技などから、ATを再開させる。このため、AT準備中は、ATを開始する前であっても、RT3へ移行させるための指示機能は、少なくとも作動させることが好ましい。もちろん、AT準備中も有利区間である。)とする。その時点からATを開始するように設定したときは、非RTにおいてパターン図柄が表示されると、RT2に移行する。RT2においてリプレイB群のいずれかに当選したときは、指示機能を作動させてリプレイ02を入賞させる押し順を表示する。RT2においてリプレイ02が入賞するとRT3に移行する。そして、その後もRT3を維持しつつATを継続する。なお、RT2までAT準備中に設定したときは、基本的にはRT3に移行してからATを再開する。
ここで、RT2からRT3に移行したことに基づいて、ATの遊技回数(すなわち、有利区間)の上乗せを実行可能とする。この上乗せは、常に実行してもよく、あるいは抽選によって上乗せするか否かを決定してもよい。上乗せの契機としては、リプレイB群の当選(すなわち、RT2からRT3に移行しなくても、上乗せされることになる。もちろん、AT準備中であるときは、この時点からATを開始することが好ましい。)、リプレイ02の入賞、RT2からRT3への移行が挙げられる。
また、第10実施形態では、1BBA遊技の終了後に非RTを経由してRT2からRT3に移行する(した)ことに基づいて上乗せを実行可能とする。このため、1BBAの当選、1BBA遊技の実行、又は非RTの滞在を記憶しておく。たとえばフラグを用いて記憶することが挙げられる。そして、RT2からRT3に移行するとき(リプレイB群が当選したときや、リプレイ02が入賞したときであってもよい)に、フラグがオンであるか否かを判断し、オンであることを条件に、ATの遊技回数の上乗せを実行可能とする。また、上乗せ又は上乗せ抽選を実行したときは、当該フラグをオンからオフとする。
このように、フラグを用いて上乗せ可能か否かを判断すれば、たとえばRT2とRT3とを行き来しているだけの状態(単に、ATの実行中に、押し順ミスし、RT2に移行させ、再びRT3へ移行させたとき)では、当該フラグがオフであるため、RT2からRT3に移行するときに上乗せされることはない。
なお、上記の例では1BBAを例に挙げたが、1BBB、すなわち設定差を有する特別役を含む条件装置に当選したときであっても、上記のような上乗せであれば、実行可能となる。
上記と同様に、1BBBの当選、1BBB遊技の実行、又はRT1の滞在をフラグに記憶しておく。そして、1BBB遊技の終了後、RT1からRT2に移行し、さらにRT3に移行するとき(リプレイB群に当選したときや、リプレイ02が入賞したときであってもよい)に上乗せを実行可能とする。これにより、当選時やBB遊技中に上乗せ等を行うことができないはずの設定差を有する1BBBに当選したとき(1BBB遊技に移行したとき)であっても、上乗せの期待を遊技者に与えることができる。
また、非RT又はRT1からRT2に移行したことに基づいて、上乗せを実行可能としてもよい。たとえば、非RT又はRT1において小役B群に当選したこと、又はパターン図柄が表示されたこと、非RT又はRT1からRT2に移行したことに基づいて上乗せを実行可能としてもよい。
なお、図22に示すように、RWM53の初期化時にも非RTに移行するが、RWM53の初期化に伴い、上述したフラグはオフになるので、非RTからRT2、さらにはRT2からRT3に移行したとしても、上乗せが実行されることはない。また、そもそも通常区間であれば、上乗せが実行されることはない。
また、ATの実行中に1BBA又は1BBBに当選し、RT4(内部中)に移行したときは、RT4においてATの遊技回数が上乗せされることはない。
さらにまた、第10実施形態(第1実施形態)では、1BBA遊技の終了後は非RTに移行し、1BBB遊技の終了後はRT1に移行した。しかし、これに限らず、以下のような方法も可能である。
1BBA遊技の終了後、及び1BBB遊技の終了後は、RT5(新規に追加)に移行させる。そして、RT5において複数のリプレイの重複当選となる条件装置を抽選し、当該条件装置に当選し、所定のリプレイの入賞に基づいてRT5からRT3に移行可能とする。あるいは、パターン図柄が表示されたことに基づいてRT5からRT3に移行可能とする。また、非RT、RT2やRT3からはRT5には移行しないように設定する。
このようにすれば、RT5からRT3に移行したこと(RT5において当該条件装置に当選したこと、所定のリプレイが表示されたこと、RT5において小役B群に当選したこと、パターン図柄が表示されたこと、又はRT5からRT3に移行したこと)に基づいて、ATの遊技回数の上乗せを実行することができ、かつ、上記のようなフラグを設ける必要がなくなる。
<第11実施形態>
第1実施形態では、図17に示したように、小役E1の単独当選として、通常区間で当選すると有利区間に移行する小役E1(置数「250」)と、通常区間で当選しても有利区間に移行しない小役E1(置数「750」)とを設けた。
これに対し、第11実施形態では、いずれの小役E1も、通常区間で当選すると有利区間に移行する。ここで、第11実施形態では、置数「250」の小役E1を「小役E1a」と称し、置数「750」の小役E1を「小役E1b」と称して区別する。
さらに、小役E2、1BBA及び小役E2は、削除した。
このようにしたことにより、小役36が入賞した遊技では、必ず次回遊技から有利区間に移行する(それまでに、有利区間表示LED77が点灯する)ことになる。
また、小役E1bに当選したときの有利区間は、指示機能作動遊技を1回実行するだけで終了可能とする(たとえば、指示機能作動遊技を1回実行後に5遊技で終了する)有利区間である。このような有利区間を、AT前兆のうち、ATガセ前兆とも称することがある。
これに対し、小役E1aに当選したときの有利区間は、AT前兆後にATを実行する有利区間であり、その遊技回数は、AT前兆後(ちなみに、AT前兆は、指示機能作動遊技を1回実行後に5遊技で終了する)50遊技に設定される。なお、この50遊技のカウントは、AT前兆後に即時開始してもよく、RT3へ移行したとき(又はその次回遊技)に開始してもよく、リプレイB群に当選したとき(又はその次回遊技)に開始してもよく、又はRT3に滞在していること(又はその次回遊技)をもって開始してもよい。さらに、50遊技中、有利な操作態様を有する条件装置(小役B群、小役C群、リプレイB群、又はリプレイC群)の当選時は、原則、指示機能作動遊技を実行する。
また、仮に、有利区間に移行する小役E1(置数「250」)と、有利区間に移行しない小役E1(置数「750」)と、有利区間に移行しない小役E2とを有し、有利区間に移行する小役E1(置数「250」)に当選したときは、50遊技のATを実行可能な有利区間に移行する場合に、小役36が入賞した遊技又はその次回遊技から、従来のように遊技者の期待感を煽るための連続演出を出力しても意味がない。なぜなら、有利区間表示LED77が点灯するか否かを見れば有利区間に移行するか否かを判別できてしまうからである。第11実施形態は、従来のように遊技者の期待感を煽るための連続演出を出力するために考えられたものである。
図68は、第11実施形態において、小役E1b(例1)及び小役E1a(例2)当選時の有利区間等を示すタイムチャートである。
図68の例1において、小役E1bに当選すると、次回遊技から、有利区間を開始する(有利区間表示LED77が点灯する)。そして、小役B群に当選するまで待つ。有利区間の開始後、最初の小役B群に当選した遊技で、指示機能を作動させて有利な押し順を表示する(指示機能作動遊技の実行)。この指示機能作動遊技の次回遊技から、連続演出を出力する(連続演出中も、AT前兆中である)。もちろん、指示機能作動遊技から連続演出を出力してもよい。本例では、連続演出は5遊技実行する。そして、5遊技目で、その後に有利区間(AT)が継続するか否かの演出を出力する。小役E1b当選時は、1回の指示機能作動遊技で有利区間(AT前兆)を終了可能としているため、連続演出が終了した遊技で有利区間(AT前兆)を終了し、通常区間に移行する。
なお、連続演出中の5遊技間で、さらに小役B群に当選したときは、指示機能作動遊技を実行してもよいが、本実施形態では指示機能作動遊技を実行しない。
一方、図68の例2において、小役E1aに当選すると、有利区間を開始し(有利区間表示LED77を点灯し)、最初の小役B群に当選した遊技で指示機能作動遊技を実行し、その次回遊技からの連続演出(5遊技)を出力する(以上は、小役E1b当選時と同様である)。そして、小役E1a当選時には、連続演出の5遊技目で、その後も有利区間(AT)を継続することを意味する演出を出力する。そして、連続演出終了後の次回遊技から、ATを開始する。
なお、連続演出中の5遊技間で、さらに小役B群に当選したときは、小役E1b当選時と同様に、指示機能作動遊技を実行しない。もちろん、小役E1bに当選後の連続演出中の5遊技間で、さらに小役B群に当選したときに、指示機能作動遊技を実行するようにしているときは、小役E1aに当選した後の連続演出中の5遊技間で、さらに小役B群に当選したときにも、指示機能作動遊技を実行するようにすることが好ましい。このようにしているのは、小役E1bに当選したときと、小役E1aに当選したときとで、連続演出中に指示機能作動遊技を実行する/実行しないが異なっていると、それにより、その後も有利区間(AT)を継続するか否かが判別できてしまうためである。
ここで、小役E1a当選時には、50遊技のATを実行することに定めている。これに代えて、有利区間の開始時(小役E1a当選時の次回遊技)から50遊技目で有利区間(AT前兆がないAT)を終了してもよい。あるいは、有利区間への移行後、1回目の指示機能作動遊技を1遊技目(この遊技の前回遊技までをAT前兆、この遊技よりATを開始する)として50遊技をカウントしてもよい。
また、特定のRT(たとえば図22においてはRT3)へ移行可能な当選役(リプレイ02が含まれるリプレイB群)に当選した遊技の次回遊技から50遊技をカウントしてもよい。特定のRTへ移行可能なリプレイに当選した次回遊技から50遊技とした場合、リプレイB群に当選した遊技では特定のRTへ移行するための押し順を報知する。さらにまた、仮にリプレイB群に当選した遊技で遊技者が報知に従わなかった場合であっても(リプレイ02が表示されない場合であっても)、次回遊技から50遊技のATを実行することになる。これにより、遊技者が意図的に特定のRTへ移行しないように停止操作するという攻略等を防止することができる。
さらにまた、小役E1aに当選した遊技の次回遊技から有利区間が開始される仕様において、特定のRTに滞在している状況下で小役E1aが当選した場合には、特定のRTから他のRT(たとえば図22においてはRT2)へ移行する可能性がある当選役(パターン図柄01〜03、又はリプレイ03が表示可能な当選役)に当選したときに、特定のRTを維持するための報知を行ってもよい。そして、ATのカウントの開始は、特定のRTを維持するための報知を行った遊技から行ってもよく、特定のRTを維持するための報知を行った後の所定の遊技(次回遊技でもよい)から行ってもよい。このように設定することにより、一旦、他のRTへ移行させた後に、再度、特定のRTへ移行させるまでの遊技数を削減できるので、有利区間の上限数(1500遊技)までにおいて、有利な遊技を与える機会を多くすることができる。
なお、上記例では、小役E1a及び小役E1b当選時のいずれも、連続演出を5遊技としたが、これに限らず、1回目の指示機能作動遊技又はその次回遊技を、50遊技のATを実行するか否かの演出を出力する遊技(1遊技)としてもよい。また、ATの遊技回数は、50遊技に限られるものではなく、抽選等で決定してもよい。
さらにまた、小役E1b(置数「750」)当選時には、AT前兆後に50遊技のATを実行する有利区間(AT前兆後にAT)とし、小役E1a(置数「250」)当選時には、1回の指示機能作動遊技で終了可能とする有利区間(AT前兆)としてもよい。
さらに、小役E1aの当選時に、ATの遊技回数「m」を決定するとともに、小役E1a及び小役E1b当選時に、最初の指示機能作動遊技を実行可能となるまでの遊技回数「n」を抽選等で決定する。そして、遊技回数「n」を決定すると、遊技回数「n」が経過するまでは、小役B群に当選したときであっても指示機能を作動させない。遊技回数「n」の経過後、最初の小役B群当選時の遊技で指示機能作動遊技を実行する。
また、決定される遊技回数「n」として、たとえば「n1」と「n2」(n1<n2)とを有し、小役E1aの当選時に、決定されたATの遊技回数が「m1」のときは、「n1」が決定されやすく、決定されたATの遊技回数が「m1」よりも大きい「m2」のときは、「n2」が決定されやすくしてもよい。また、小役E1bの当選時にも、「n1」が決定されやすくしてもよい。さらに、小役E1aの当選時に、決定されたATの遊技回数が「m1」のときよりも、小役E1bの当選時の方が、「n1」が決定されやすくしてもよい。
このようにすれば、有利区間に移行した後、最初の指示機能作動遊技が実行されるまでの遊技回数「n」が長いほど、より大きいATの遊技回数が決定されている可能性が高まり、期待することができる。もちろん、最初の指示機能作動遊技が実行されるまでの遊技回数「n」が短いほど、より大きいATの遊技回数が決定されている可能性が高まるようにしてもよい。
なお、第11実施形態では、最初の小役B群当選時の次回遊技から連続演出を出力している。このようにしているのは、従来のように、単純に小役E1aや小役E1bに当選した遊技の次回遊技から連続演出を出力する(連続演出は、5遊技実行する)ようにしていると、小役E1aに当選したときの有利区間(AT)は、AT前兆後(ちなみに、AT前兆は、5遊技で終了する)のATが50遊技で終了するものとすればよいが、たとえば小役E1bに当選したときの有利区間(AT前兆)を5遊技で終了するものとしていても、5遊技の間に、1回も指示機能作動遊技を実行していなければ、連続演出の5遊技目で、その後は有利区間(AT)を継続しないことを意味する演出を出力しているのにもかかわらず、有利区間(AT前兆)が終了しないといった不都合が起きてしまう可能性があるからである。
また、小役E1bに当選したときの有利区間(AT前兆)を1回の指示機能作動遊技で終了するものとしていても、連続演出の5遊技目で、必ず指示機能作動遊技が実行されるとは限らないため、連続演出の3遊技目で、有利区間(AT前兆)が終了することや、連続演出の5遊技目以降も有利区間(AT前兆)が終了しないといった不都合が起きてしまう可能性があるからである。もちろん、小役E1bに当選したときの有利区間(AT前兆)を指示機能作動遊技の1回実行後に5遊技で終了するものとしても、連続演出の1遊技目で、必ず指示機能作動遊技が実行されるとは限らないため、連続演出の5遊技目以降も有利区間(AT前兆)が終了しないといった不都合が起きてしまう可能性があるからである。
ただし、小役E1aに当選したときの有利区間(AT)は、AT前兆後(ちなみに、AT前兆は、指示機能作動遊技の1回実行で終了する)のATが50遊技で終了するものとし、小役E1bに当選したときの有利区間(AT前兆)を1回の指示機能作動遊技で終了するものとしたときは、いずれに当選したときも、有利区間を開始した遊技から連続演出を開始し、最初の小役B群の当選となるまで連続演出を継続し、最初の小役B群の当選となったときは指示機能を作動させ、当該遊技又は次回遊技で、その後も有利区間(AT)を継続するか否かを報知してもよい。
このようにしたときは、最初の小役B群の当選となるまでの遊技回数が不定となるため、連続演出を継続する遊技で用いる連続演出が継続することを意味する演出画像と、有利区間(AT)を継続しないことを意味する演出画像と、有利区間(AT)を継続することを意味する演出画像とを用意しておき、連続演出を出力するようにしてもよい。
また、小役E1bに当選したことに基づく有利区間(AT前兆)中(たとえば、連続演出中)に、小役E1a(小役E1bでも可)に当選したときは、AT前兆後に50遊技のATを実行する(有利区間を継続する)ことに変更してもよい。
図69は、第11実施形態の例3及び例4を示すタイムチャートである。
上述したように、小役E1当選時には、最初の小役B群当選となるまで連続演出を出力せず、小役B群当選時の次回遊技から連続演出を出力するようにした。
これに対し、図69の例3は、小役E1当選時などに、最初の小役B群当選となるまでに連続演出を出力するものではなく、かつ小役B群当選時の次回遊技から連続演出を出力するものでもなく、小役E1に当選したときに、次回遊技から、30遊技のATを実行したときに終了する有利区間を開始する例である。もちろん、例3における有利区間の終了条件は、これに限られず、AT前兆後(ちなみに、AT前兆は、5遊技で終了するものなどでもよい)に30遊技(遊技回数は自由)のATを実行したときでもよく、その他、上述した様々な有利区間の終了条件を適用してよい。もちろん、小役E1aに当選したときと、小役E1bに当選したときとで、異なる終了条件の有利区間を開始するものでもよい。
さらに、小役E1に当選したときは、有利区間を開始するときと、有利区間を開始しないときとがあってもよい。図69の例3は、有利区間を開始した後、最初に設定した有利区間の終了条件(たとえば、30遊技のATを実行する)に到達するまでに、一度も小役B群に当選しなかった例である。仮に、有利区間の終了条件に到達する前に小役B群に当選し、指示機能作動遊技が実行されたのであれば、図69の例3中、2点鎖線で示すように、有利区間の終了条件に到達したとき(30遊技のATを実行したとき)に有利区間を終了する。
これに対し、有利区間の終了条件に到達したときに、指示機能作動遊技を1回も実行していないとき(一度も小役B群に当選しなかったときなど)は、その後、小役B群に当選し、指示機能作動遊技を実行するまで少なくとも有利区間を延長することになる。図69の例3では、有利区間を延長し、その後、(小役B群に当選して)指示機能作動遊技を実行し、当該遊技で有利区間を終了した例を示している。なお、例3では、有利区間の開始から1500遊技未満で有利区間を終了している。
一方、図69の例4は、有利区間を開始してから、指示機能作動遊技を1回も実行することなく(一度も小役B群に当選することなく)、有利区間の上限である1500遊技に到達した例である。いいかえれば、有利区間の終了条件に達していたが、有利区間を延長していたため上限に到達したときや、有利区間中に上乗せ等があり、有利区間の終了条件にも達しておらず上限に到達したときなどの例である。
例4のようなレアケースでは、例3のときとは異なり、指示機能作動遊技を1回も実行しなくても、上限に達したことをもって有利区間を終了する。これは、「有利区間中には、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する」ことよりも、「有利区間の上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了する」ことを優先するためである。なぜなら、例3のときのように、有利区間の上限に達していないときに、有利区間を延長していても、その間に、小役E1などのレア役に当選したりすれば、有利区間の上乗せ等を行うこともできるが(もちろん、行わなくてもよい)、例4のように、有利区間の上限に達しているときに、有利区間を延長しても、その間に当選したレア役によって、有利区間の上乗せ等を行うことができないため、遊技者にとっては、通常区間の方が有利となるから(通常区間中に、レア役に当選したのであれば、新たな有利区間が開始することがあるから)である。
<第12実施形態>
第12実施形態は、有利区間が上限である1500遊技まで継続するとき(たとえば、小役E1などに当選し、開始した有利区間中に上乗せ等が行われ、継続することが確定しているときや、有利区間中に、1BB遊技などが行われたことにより、継続することが確定しているときなど)に、たとえば1450遊技目(上限に近づいたとき)から、エンディング演出を出力することを特徴とする(エンディング演出を出力する点は、図55(第3実施形態)の例3と同様である)。なお、1450遊技目に限られるものではなく、1400遊技目、1470遊技目等、種々設定することができる。
そして、エンディング演出は、1450遊技目から開始し、1500遊技目で終了する。ここで、「エンディング演出」は、たとえば動画像で、ムービー画像とも称され、1遊技毎に区切らないもの(単位遊技毎に画像を切り替えるものではなく、予め時間が定められた動画像)である。
ちなみに、エンディング演出の長さは、遊技者が最短で遊技しても、ちょうど50遊技(有利区間が終了する遊技)で最後まで見られるように設定されている。最後までいくと、その後は最初から繰り返すか、又は最後の画像を静止画像として表示する。このように、エンディング演出は、遊技者が最短で遊技しても、有利区間が終了するまでに、最後まで見られるような長さに設定しておくことが好ましい。エンディング演出の最後(1500遊技目の遊技の終了時)には、有利区間で獲得した総メダル枚数、獲得した総メダル枚数と投入した総メダル枚数の差数や、総遊技回数(1500遊技)を表示する。もちろん、有利区間で獲得した総メダル枚数(総獲得枚数)や、獲得した総メダル枚数と投入した総メダル枚数の差数(総獲得差枚数)や、総遊技回数(1500遊技)は、エンディング演出の最後としてではなく、その後に出力される別の演出(有利区間の終了時(1500遊技目の遊技の終了時)に実行されるフリーズ中に、出力される演出など)として表示してもよい。
図70は、有利区間において、1450遊技目からエンディング演出を開始し、1500遊技目でエンディング演出を終了し、かつ有利区間を終了する例を示すタイムチャートである。
図70において、(a)は、有利区間の途中で1BB(第1実施形態の1BBAや1BBB等)に当選し、1BB遊技を実行した例を示している。(a)の例では、1BB遊技の終了時には、有利区間の1450遊技目には到達していない。このような場合には、1BB遊技の実行がエンディング演出の終了に影響を及ぼさない。ゆえに、1450遊技目からエンディング演出を開始し、1500遊技目にエンディング演出を終了する(有利区間の終了とともに、エンディング演出を終了する)。
これに対し、図70中、(b)は、有利区間において、1450遊技目からエンディング演出を開始した後、1490遊技目で1BBに当選し、1BB遊技を実行した例を示している。そして、1BB遊技の終了時が、有利区間の上限である1500遊技を超えた例を示している。
このような場合であっても、有利区間の上限に例外はないので、1500遊技をもって有利区間を終了する(有利区間表示LED77が消灯する)。ちなみに、有利区間を終了するときも、フリーズを実行することはない。したがって、1BB遊技の途中で有利区間が終了し、有利区間の終了後(通常区間である)も1BB遊技が継続する。
このような場合に、本実施形態におけるエンディング演出は、(有利区間の終了時ではなく)1BB遊技の終了時に終了する。なぜなら、(a)のように、1BB遊技中でないときに有利区間の上限遊技回数に到達したときは、エンディング演出の最後や、有利区間を終了するときのフリーズ中に出力される演出で、有利区間での総遊技回数や総獲得枚数等(特に、有利区間で実行されたATのセット数、AT中の総遊技回数やAT中の総獲得枚数など)を表示する必要がある。これに対し、(b)のように、1BB遊技中に有利区間の上限遊技回数に到達したときは、その後も1BB遊技を実行するので(通常区間である)、この時点でエンディング演出を終了するようにし、エンディング演出の最後や、有利区間を終了するときにフリーズを実行するようにし、フリーズ中に出力される演出で、有利区間での総遊技回数や総獲得枚数を表示することは、1BB遊技の妨げにもなるため、好ましくないからである。
そもそも、1BB遊技を終了するときは、1BB遊技中の演出の最後や、1BB遊技の終了時にフリーズを実行するようにし、そのフリーズ中に出力される演出において、1BB遊技中の総遊技回数及び総獲得枚数を表示するようにしているため、(b)のような場合は、有利区間の上限遊技回数に到達したときも、この時点でエンディング演出を終了せず、1BB遊技が終了するときに、エンディング演出を終了するようにし、エンディング演出の最後や、1BB遊技の終了時にフリーズを実行するようにし、そのフリーズ中に出力される演出において、有利区間での総遊技回数や総獲得枚数等(特に、有利区間で実行されたATのセット数、AT中の総遊技回数やAT中の総獲得枚数など)を表示する方が、好ましいと思われるからである。
また、有利区間の上限遊技回数に到達した後の1BB遊技は、通常区間中の1BB遊技であるので、厳密に有利区間での総遊技回数や総獲得枚数等(特に、有利区間で実行されたATのセット数、AT中の総遊技回数やAT中の総獲得枚数など)を表示したいのであれば、その間(通常区間かつ1BB遊技中)の総遊技回数や総獲得枚数は、含まない方がよいが、厳密に表示することにこだわらないのであれば、その間(通常区間かつ1BB遊技中)の総遊技回数や総獲得枚数も含んで表示してもよい。含んで表示したときの方が、遊技者の満足感はある。たとえば、有利区間は、1500遊技までしか実行できないが、表示上は、1500遊技を超えているため、満足感がある。
さらにまた、1BB遊技中において、エンディング演出と併せて、1BB遊技中の総遊技回数や総獲得枚数を表示しているときや、有利区間中の総遊技回数や総獲得枚数等(特に、有利区間で実行されたATのセット数、AT中の総遊技回数やAT中の総獲得枚数など)を表示しているときは、その表示は、有利区間の上限遊技回数に到達した後の1BB遊技中も継続する。これに対し、上述した図55(例3)のように、エンディング演出の出力時には、1BB遊技中の総遊技回数や総獲得枚数や、有利区間中の総遊技回数や総獲得枚数等(特に、有利区間で実行されたATのセット数、AT中の総遊技回数やAT中の総獲得枚数など)を表示しないときは、有利区間の上限遊技回数に到達した後の1BB遊技中は、それらの表示を行わない。
また、エンディング演出の長さは、一般には、遊技者が最短で遊技しても、有利区間が終了する遊技までには、最後まで見られるように設定しておく(最後までいくと、その後は最初から繰り返すか、又は最後の画像を静止画像として表示する)が、(b)の例のように有利区間が終了した後もエンディング演出を出力するときも、エンディング演出を最初から繰り返すか、又はエンディング演出の最後の画像を静止画像として表示し続けることが挙げられる。
エンディング演出は、単位遊技毎に画像を切り替える(1遊技毎に区切る)ものではなく予め時間が定められた動画像、所定数の遊技毎に区切る動画像、1遊技毎に区切らない静止画像、又は所定数の遊技毎に区切る静止画像等、いずれであってもよい。
<第13実施形態>
第13実施形態では、第1実施形態で示した図22と同様のRT移行を行う。
そして、第13実施形態では、以下の点を特徴とする。
(1)RT移行に係る条件装置(リプレイB群、リプレイC群、小役B群)の当選確率を、設定差を有さないようにする。
(2)非RT又はRT1から移行したRT2において、リプレイB群に当選したことに基づいて、有利区間を上乗せ(可能と)する。これに対し、RT3からRT2に移行した場合において、そのRT2からRT3に移行するときは、有利区間の上乗せを実行しない。
(3)リプレイAの当選確率を、設定差を有するようにする。
(4)小役Dの当選確率を、設定差を有するようにする。
図71は、第13実施形態の置数表(2)を示す図であり、第1実施形態の図18に相当する図である。第1実施形態では、図17において「小役D」の条件装置を設けていたが、本実施形態では、小役Dに設定差を持たせたことから、小役Dを置数表(2)に設けた。第13実施形態でも、第1実施形態で示した図17と同様の置数表(1)を設けている(小役Dの置数がないもの)。
第1実施形態(図22)と同様に、非RT又はRT1からRT2に移行するときは、小役B群に当選し、パターン図柄を表示させることが必要である。ここで、パターン図柄を表示するためには、小役B群に当選する必要がある。そして、小役B群の当選確率に設定差を有するときは、設定値に応じて、非RT又はRT1からRT2に移行しやすさが異なってしまう(RT3からRT2に移行しやすさも異なってしまう)。そこで、第13実施形態では、非RT及びRT1において、小役B群の当選確率を、設定差を有さないようにした。図71の例では、小役B1〜小役B12の各置数を、全設定共通で、「770」に設定している(この値に限られるものではない)。なお、小役B1〜B12のそれぞれの出現率を同一にするために、小役B1〜B12は、すべて、同一置数としている。
さらにまた、図71に示すように、リプレイB群は、RT2でのみ抽選され、リプレイB1〜B3の置数は、いずれも、全設定共通の「2800」である。さらに、リプレイC群は、RT3でのみ抽選され、リプレイC1〜C3の置数は、いずれも、全設定共通の「12000」である。これらの点は、第1実施形態と同一である。
さらに、第13実施形態では、非RT又はRT1から移行したRT2では、リプレイB群当選時(リプレイ02表示時や、RT2からRT3への移行時でもよい)に、有利区間の上乗せを実行する。なお、有利区間の上乗せは、常に上乗せをしてもよく、あるいは上乗せするか否かを抽選で決定してもよい。また、上乗せ遊技回数についても、予め定めた固定の遊技回数としてもよく、抽選で遊技回数を決定してもよい。
なお、「有利区間の上乗せ」は、全実施形態において「ATの上乗せ」と置き換えることができる。たとえばAT中(たとえばATの残り遊技回数が「5」)のときに特別役に当選し、特別遊技を終了した後の非RT又はRT1から移行したRT2において、リプレイB群に当選したときに、ATの残り遊技回数を増加させる上乗せ抽選を実行し、この抽選に当選したときは、ATの残り遊技回数を増加させる(たとえばAT遊技の残り遊技回数を「25」にする)ことができる。
なお、非RT又はRT1から移行したRT2において、リプレイB群当選時に、有利区間の上乗せを実行することは、上述した第10実施形態に類似する。
第13実施形態では、リプレイB群は、当選確率(置数)に設定差を有さない条件装置であるので、その条件装置の当選に紐付けて有利区間の上乗せを実行することができる。これにより、上乗せする確率に設定差を有さないようにすることができる。
また、第10実施形態と同様に、RT3からRT2に移行したときは、そのRT2では、リプレイB群に当選しても(リプレイ02が表示しても、又はRT2からRT3に移行しても)、有利区間の上乗せを実行しない。
さらに、RT2において、リプレイB群の当選時には、RT2を維持するか又はRT3に移行する。したがって、リプレイB群は、RTを移行可能な条件装置となる。そして、リプレイB群は、当選確率に設定差を有さない条件装置であるので、RT2からRT3に移行する確率(移行しやすさ)に設定差を有さないようにすることができる。
RT3において、リプレイC群の当選時には、RT3を維持するか又はRT2に移行する。したがって、リプレイC群は、RTを移行可能な条件装置となる。そして、リプレイC群は、当選確率に設定差を有さない条件装置であるので、RT3からRT2に移行する確率(移行しやすさ)に設定差を有さないようにすることができる。
同様に、非RT、RT1、又はRT3において小役B群に当選し、パターン図柄が表示されると、RT2に移行する。したがって、小役B群は、RTを移行可能な条件装置となる。そして、小役B群は、当選確率に設定差を有さない条件装置であるので、非RT、RT1、RT3からRT2に移行する確率(移行しやすさ)に設定差を有さないようにすることができる。
なお、小役C群は、RTを移行可能な条件装置には該当しないので、設定差を有してもよく、設定差を有さなくてもよい。図71の例では、設定差を有する。
以上のように、RTが移行可能となる条件装置(RT移行に係る条件装置)には、その当選確率に設定差を持たせないことにより、RT移行率が設定差の影響を受けないようにすることができる。
ただし、特別役の当選に基づいて移行するRT4(内部中)は除かれる。たとえば、図71に示すように、「1BBA+小役E2」、1BBB、「1BBB+小役D」の当選確率は、設定差を有するが、特別役の当選を持ち越したことにより移行するRT4(内部中)は例外(設定差の影響を受けてもよい)となる。なぜなら、RT4(内部中)は、特別役の当選に基づいて移行するものであり、遊技者の押し順により移行するものではないため、上述したものとは性質が異なるからである。さらに、RT4(内部中)は、1BBを入賞させるまでの短期間の間だけ滞在することを目的としているため、上述したものとは性質が異なる。また、RT4(内部中)は、そもそも通常区間中であっても有利区間への移行を決定することができないし、有利区間中であっても、上乗せ等を行うことができないため、有利区間へ移行する確率や上乗せする確率に設定差がでてしまうことがないからである。
さらにまた、第13実施形態では、リプレイAの当選確率(置数)に、設定差を有する。なお、リプレイAは、RTごとに当選確率(置数)が異なる。リプレイA当選時にはRTは移行しないので、設定差を設けてもRT移行率に影響を与えることはない。このように、リプレイAの当選確率が高いほど、再遊技を行う確率が高くなるので、再遊技を含めて出玉率を算出するときは、リプレイAの当選確率が高いほど、出玉率が高くなる。
そして、図71の例では、リプレイAの当選確率は、設定1よりも設定6の方が高く設定されている。このため、設定6の方が設定1よりも、非当選確率(ハズレとなる確率)を低くすることができるので、それだけ、出玉率を高くすることができる。
第1実施形態では、図17に示したように、小役E1の単独当選として、通常区間で当選すると有利区間に移行する小役E1(置数「250」)と、通常区間で当選しても有利区間に移行しない小役E1(置数「750」)とを設けた。仮に、置数「250」の小役E1に当選したときに、50遊技のATを実行する有利区間(50遊技のカウントは、即時開始してもよく、RT3へ移行したとき(又はその次回遊技)に開始してもよく、リプレイB群に当選したとき(又はその次回遊技)に開始してもよく、又はRT3に滞在していること(又はその次回遊技)をもって開始してもよい)に移行することと定めたとする(その他、上述した様々な有利区間の終了条件を適用してよい)。同じ50遊技のATであっても、リプレイAの当選確率が高い(非当選確率が低い)方が、リプレイAの当選確率が低い(非当選確率が高い)ときよりも、新たにメダルを投入(消費)する必要がないため、その分だけ出玉率は高くなる。このように、有利区間に移行することに決定する確率には設定差がなくとも、有利区間中の出玉率に設定差をつけることができる。
さらにまた、上述した第1実施形態では、図17に示すように、小役Dは、設定差を有さない条件装置とした。これに対し、第13実施形態では、設定差を有する条件装置としている。さらに、図71では図示しないが、小役Dに当選し、小役35(スイカ)が入賞したときの払出し枚数を15枚(第1実施形態では5枚)に設定している。したがって、小役Dが、小役のうち、最大払出し枚数を有する小役となる。
また、小役Dに係る小役35は、「PB≠1」であるので、目押しをしなければ小役35を入賞させることができない。このため、たとえば小役Dの当選時には、緑色の報知を行う等、小役Dに当選していることを示唆する演出を出力することがある。ここで、「PB≠1」の役が入賞可能となる条件装置に当選したときに、その当選を示唆する演出を出力することは、「指示機能の作動」ではない。目押しのタイミングで小役35が入賞する場合と入賞しない場合とを有することはたしかであるが、小役35は、小役Dの当選時、非当選時を問わず、とりこぼしのない正しい操作タイミングでストップスイッチ42を操作すれば、常に入賞させることができる役である。この点で、本願発明の小役B群のように、指示機能の作動の有無によって入賞率が異なる小役とは相違する。たとえば、小役B1の当選時に小役01を入賞させるために、常に左第一で操作していた場合、小役B5の当選時に小役01を入賞させることができない。
たとえば、左リール31の停止時には、図5中、4番、9番、又は14番の「スイカ」が有効ラインに停止可能なタイミングで左ストップスイッチ42を操作し、中リール31の停止時には、8番又は13番の「スイカ」が有効ラインに停止可能なタイミングで中ストップスイッチ42を操作すれば、(右リール31は、「スイカ」は「PB=1」なので任意のタイミングでよい)、常に(何らかの報知がなくても)、小役35を入賞させることができる。
なお、本願発明では、小役35以外には、「PB≠1」の役は存在しない(小役B群当選時における押し順不正解時は含まない)ので、毎遊技、上記のタイミングでストップスイッチ42を操作すれば、小役35のとりこぼしは発生しない。
以上より、小役D当選時の遊技は、本願発明における「ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技」には該当しない。
これにより、有利区間を開始したときは、その有利区間中に、少なくとも1回は指示機能の作動により最大払出しとなる条件装置の当選時に指示機能を作動させる必要があるが、「指示機能の作動により最大払出しとなる条件装置」は、小役Dではなく、小役B群である。
なお、図71では図示していないが、第1実施形態と同様に、設定差を有さない条件装置として小役E1(払出し枚数2枚)が設けられている。
以上より、第13実施形態では、
小役Dの当選確率:設定差を有する(払出し枚数15枚)
小役B群の当選確率:設定差を有さない(押し順正解時、払出し枚数9枚)
小役E1の当選確率:設定差を有さない(払出し枚数2枚)
となり、払出し枚数の大小関係は、
小役D>小役B群(押し順正解時)>小役E1
となる。
仮に、小役D当選時の遊技が、本願発明における「ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技」に該当するようにしていた場合(指示機能の作動の有無によって入賞率が異なる小役としていた場合)、「指示機能の作動により最大払出しとなる条件装置」が小役B群ではなく、小役Dとなってしまう。そうなると、小役Dの当選確率は低いため、有利区間の終了条件を満たすまでに、小役Dに当選していないことが頻繁に起こり得るし(有利区間を終了させたいのに終了できない)、だからといって、小役Dの当選確率を高くしてしまうと(小役B群の当選確率より高くしてしまうと)、小役Dを1BBBと重複当選している可能性が高い役(レア役)として位置づけられなくなってしまう(ほとんどが小役Dの単独当選では、1BBBとの重複当選に期待がもてないためである)。
このため、小役Dが入賞した際の払出し枚数を小役B群の押し順正解時の払出し枚数より少なくせざるを得なくなってしまう。それでは、小役Dの当選確率に設定差を有するようにしていても、大した出玉率の変化にはならない(払出し枚数の多い小役が設定差を有するからこそ、出玉率は大きく変化することになるからである)。とはいえ、押し順正解時の払出し枚数が多い小役B群の当選確率に設定差を有するようにしてしまうと、今度はRT移行のしやすさに設定差がでてしまうことになる。
したがって、第13実施形態では、払出し枚数が多い小役Dを用いて、設定値に応じて出玉率が異なる(高設定ほど出玉率が高くなる(設定値に応じて出玉率が大きく変わる))ように設定することができ、かつ、RT移行が設定差の影響を受けないようにすることができる。
なお、第13実施形態では、小役Dは、「PB≠1」であるが、たとえば全リール31について「スイカ」を「PB=1」配置にすれば、目押しにかかわらず(遊技者の技量にかかわらず)入賞させることができるようになる。
さらに、図71に示すように、小役Dは、1BBBと重複当選する場合を有するので、高設定ほど小役35が出現しやすくし、かつ、小役35の出現時には1BBBの当選を期待することができる。具体的には、設定値が「1」に設定されているとき、小役35の出現時における1BBBが当選している確率は、「20/520」=「0.038(約3.8%)」であり、設定値が「6」に設定されているとき、小役35の出現時における1BBBが当選している確率は、「25/625」=「0.040(約4.0%)」である。よって、小役35が出現したときには、設定値が高い程、1BBBにも当選している可能性が高いので、遊技者に設定値を推測する要素を提供し、遊技機の稼働率を高めることもできる。
なお、全実施形態にいえることであるが、図17、図18、及び図71において、「○」となっている箇所を「×」にすることは自由であり、「×」になっている箇所を「○」にすることは、その条件装置が設定差なし、かつ特定のRT(RT4、1BBA遊技中、1BBB遊技中は除く)でのみ当選するものでなければ自由であり、「×」になっている箇所を「△」にすることは、その条件装置が設定差なしであれば自由である。
<第14実施形態>
第14実施形態は、有利区間を開始した後、その有利区間が終了する前(終了条件に達する前)に、その有利区間の終了条件を変更する条件(有利区間の延長条件)を満たしたときは、有利区間を延長することを特徴とする。
たとえば有利区間の開始時(たとえば、前回遊技が第1実施形態における小役Dの当選等)に、その有利区間の遊技回数(初期値)が30遊技であったとき、その有利区間中に有利区間の延長条件(たとえば、第1実施形態における小役E1の当選等)を満たしたときは、さらに、遊技回数を加算し、有利区間を延長する。第14実施形態では、有利区間の終了条件を30遊技としたが、その他、上述した様々な有利区間の終了条件を適用してよい。
図72は、第14実施形態を説明するタイムチャートである。
図72の例1において、有利区間が開始されると、最初の小役B群当選時の遊技で指示機能作動遊技を実行する。そして、例1では、最初に設定された有利区間の遊技回数を30遊技としている。例1では、この30遊技中に、有利区間の延長条件を満たし、遊技回数が「50」加算される例を示している。有利区間の最初の30遊技間で延長条件を満たさなかったときは、図中、2点鎖線で示すように、有利区間は30遊技目で終了する。一方、例1では、有利区間の延長条件を満たしたので、有利区間の遊技回数が50遊技延長している。
この場合、最初の30遊技の終了時点で、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行している場合には、その後の50遊技では、一度も小役B群に当選しなくても、すなわち1回も指示機能作動遊技を実行しなくても、有利区間を終了させることができる。トータル80遊技で、1回の指示機能作動遊技を実行しているからである。
一方、図72中、例2は、例1と同様に、最初に設定された有利区間の遊技回数が30遊技であり、この30遊技中に有利区間の延長条件を満たし、50遊技延長された例を示している。
そして、例2では、最初の30遊技、及び延長した50遊技(トータル80遊技)で、一度も小役B群に当選しなかった(すなわち、1回も指示機能作動遊技を実行していない)例である。このような場合には、有利区間の終了条件を満たした(80遊技に到達した)としても、有利区間を終了させない。
図72の例2において、延長された50遊技間で小役B群に当選し、指示機能作動遊技を実行したとき(図中、2点鎖線A)は、延長された50遊技目で有利区間を終了することができる(図中、2点鎖線B)。
一方、トータルの80遊技、すなわち有利区間の開始時から1回も指示機能作動遊技を実行していないときは、小役B群に当選するのを待ち、小役B群に当選したら指示機能作動遊技を実行する。そして、有利区間を終了する。
なお、図72の例では、最初の有利区間の遊技回数を30遊技とし、延長された遊技回数を50遊技としたが、これらの有利区間には、ガセAT前兆(たとえば、CZ又はATへの移行条件を満たさなければ、32遊技(遊技回数は自由)で終了するもの、又は1回(回数は自由)の指示機能作動遊技で終了もの等)、AT前兆(たとえば、ATへの移行条件を満たさなくても、32遊技後(遊技回数は自由)は50遊技(遊技回数は自由、遊技回数のカウントの開始タイミングも、上述した様々なタイミングを適用してよい)のATとなるものなど)、CZ(たとえば、ATへの移行条件を満たさなければ、10遊技(遊技回数は自由)で終了するもの、又は1回(回数は自由)の指示機能作動遊技で終了ものなどであり、ガセAT前兆と比べて、ATへの移行条件を満たしやすい)、AT(延長条件を満たさなければ、30遊技(遊技回数は自由、遊技回数のカウントの開始タイミングも、上述した様々なタイミングを適用してよい)で終了するもの等)など、種々設けることができる。
たとえば、有利区間の開始時にはCZ(図72の「30」遊技に相当)に移行し、このCZ中にATへの移行条件(「延長条件」に相当)を満たしたときは、AT(「50」遊技の延長に相当)に移行する(有利区間の終了条件を延長する)ことが挙げられる。一方、CZ中にATへの移行条件を満たさなかったときは、CZの終了条件を満たした時点で有利区間を終了し、通常区間(CZ、AT等に対して通常)に移行すること(例1中、2点鎖線)が挙げられる。
さらには、上記以外にも、
(1)最初の有利区間をCZ(たとえば、30遊技で終了するもの)とし、このCZ中に有利区間の延長条件を満たしたときは、さらに遊技回数の長いCZ(遊技回数を「20」加算)に変更する。
(2)最初の有利区間を「所定回数(たとえば1回)の指示機能作動遊技で終了する有利区間(ガセAT前兆、又はCZ)」とし、最初の指示機能作動遊技を実行するまでに有利区間の延長条件(CZ移行条件、又はAT移行条件であって、たとえば小役E1の当選など)を満たしたときは、CZ(所定遊技回数、又は指示機能作動遊技が所定回数で終了するもの)、又はAT(所定遊技回数で終了するもの)に変更する。
(3)最初の有利区間を「所定回数(たとえば1回)の指示機能作動遊技で終了する有利区間(ガセAT前兆、又はCZ)」とし、最初の指示機能作動遊技を実行するまでに有利区間の延長条件(延長条件、又はCZ移行条件)を満たしたときは、「所定回数以上の複数回(たとえば、3回)の指示機能作動遊技で終了する有利区間(ガセAT前兆、又はCZ)」に変更する。
(4)最初の有利区間を30遊技のATとし、このAT中に有利区間の延長条件を満たしたときは、100遊技のATに変更する(遊技回数を「70」加算)。
こと等が挙げられる。
なお、図72において、有利区間の最初の30遊技がCZである場合、最初の小役B群当選時のみ指示機能作動遊技を実行し、その後(最初の遊技から30遊技)は小役B群に当選しても、指示機能作動遊技を実行しなくてもよい。
一方、CZ中(30遊技間)に、2回以上の指示機能作動遊技を実行してもよい。
また、CZ中にATへの移行条件を満たしたときであっても、CZ中に既に1回の指示機能作動遊技を実行していたときは、その後のATでは指示機能作動遊技を実行しなくてもよい。その他、ガセAT前兆中にCZ、又はATへの移行条件を満たしたときなども同様である。つまり、有利区間が開始してから終了するまでの間に、1回の指示機能作動遊技を実行していればよいということである。
<第15実施形態>
第15実施形態は、有利区間を終了するときに、フリーズを実行する場合と実行しない場合とを有することを特徴とする。
図73は、第15実施形態において、有利区間とフリーズとの関係を示すタイムチャートである。
第15実施形態では、有利区間を実行することに決定したときは(たとえば小役E1当選時)、有利区間の最初はCZを開始する。そして、CZ中にATへの移行条件を満たしたときは、CZ終了後、ATを開始する。もちろん、これに限られない。有利区間の最初としてCZを開始するものもあれば、最初からATを開始するものがあってもよい。
図73において、最初のCZ(有利区間)では、ATへの移行条件を満たさず、CZのみで有利区間を終了している。次のCZ(有利区間)では、ATへの移行条件を満たし、CZ終了後、ATを実行して、AT及び有利区間を終了した例である。CZ中にATへの移行条件を満たしたときは、即CZを終了し、ATを実行してもよいし、CZが終了するまで待ち、ATを実行してもよい(このことは、第15実施形態に限らない)。
なお、図73では図示していないが、CZのみで終了する場合でも、有利区間に移行しているので、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行することが必要となる。
第15実施形態において、最初のCZ終了時(CZ終了後にATを実行せず、有利区間を終了させるとき)は、フリーズを実行しない(図中、2点鎖線)。これに対し、CZからATに移行したときは、AT(有利区間)の終了時にフリーズを実行する。
また、フリーズ時には、少なくともATの総遊技回数や総獲得枚数等を画像表示する。もちろん、CZ中の総遊技回数や総獲得枚数を含んだものを画像表示してもよいし、CZからAT前兆を経由してATに移行させるときは、CZ中、及び/又はAT前兆中の総遊技回数や総獲得枚数を含んだものを画像表示してもよい。
このように、どのような有利区間では終了時にフリーズを実行し、どのような有利区間では終了時にフリーズを実行するかを予め定めておく。
たとえば、有利区間の総遊技回数や総獲得枚数等の期待値として、第1終了条件(たとえばCZ(ガセAT前兆でもよい)のみでの有利区間の終了)と、第1終了条件よりも期待値が大きい第2終了条件(たとえばCZ後、ATを実行するときや、ATのみを実行するとき)とを有するとき、有利区間を第1終了条件で終了するときはフリーズを実行せず、有利区間を第2終了条件で終了するときはフリーズを実行することが挙げられる。なぜなら、有利区間の総遊技回数や総獲得枚数等の期待値が小さい(たとえば、総遊技回数として10遊技、総獲得枚数12枚など)ときにまで、フリーズを実行し、その際に総遊技回数や総獲得枚数等を画像表示するようにしていたら、遊技者の残念感を増す(興趣が低下する)ことになる可能性が高いからである。
有利区間であっても、ATとは異なり、ガセAT前兆、AT前兆、CZのように遊技者に多くのメダルを付与すること(総獲得枚数が多くなること)を目的としていないものもあるため、有利区間の終了時に一律でフリーズを実行することは好ましくない。
なお、フリーズを実行するか否かの判断としては、たとえばフリーズフラグを設けることが挙げられる。このフリーズフラグは、CZの開始だけではオフのままであるが、ATを実行したときは、オンとする。そして、有利区間の終了時に、フリーズフラグがオンであるか否かを判断し、オンであるときはフリーズを実行し、フリーズを実行したときは、フリーズフラグをオフにする。なお、有利区間を終了する直前に、フリーズフラグがオンであるか否かを判断し、オンであるときはフリーズを実行し、有利区間を終了する際に、フリーズフラグを含む有利区間に関する情報を初期化するようにしてもよい。
このように制御することにより、有利区間を開始したが、CZだけで終了する場合等、遊技者にあまりメリットをもたらさない有利区間では、終了時にフリーズを実行しないようにすることができる。
その他、有利区間の種類(CZ、ガセAT前兆、AT前兆、AT等)を特定する情報(「1」〜「4」等、あるいは通常区間を含めて「0」〜「4」等にしてもよい。たとえば、「0」は通常区間、「1」はCZ、「2」はガセAT前兆、「3」はAT前兆、「4」はAT等)を設けることが挙げられる。そして、有利区間の終了時、又は有利区間を終了する直前に、この情報を判断し、フリーズを実行してもよい。
また、フリーズは、1回に限定されるものではない。たとえばATが50遊技を1つの区切りとして実行する場合、50遊技ごとにフリーズを実行し(たとえば、100遊技のATであったとしても)、そのフリーズの実行中に、次回遊技以降もATが継続するか否かの演出を出力することが挙げられる。また、50遊技ごとに、その時点での総遊技回数や総獲得枚数を画像表示して、有利区間が終了する(50遊技のATであった)かのような演出を出力することができる。
また、ATを実行している最中に有利区間の上限である1500遊技に到達したときは、フリーズを実行し、そのフリーズ中に、AT中の総遊技回数や総獲得枚数等を画像表示する。
この際も、ATを実行する前に、CZやAT前兆を実行しているときは、CZ中、及び/又はAT前兆中の総遊技回数や総獲得枚数を含めたものを画像表示してもよい。
なお、CZやAT前兆を実行している最中に有利区間の上限である1500遊技に到達したときも、フリーズを実行し、そのフリーズ中に、有利区間中(CZなどの有利区間の一部又は全部)の総遊技回数や総獲得枚数等を画像表示してもよい。
ただし、図70(b)に示したように、1BB作動中に有利区間の上限である1500遊技に到達したとき(たとえば、ATを実行している最中に1BBが作動し、1BB作動中に1500遊技に到達したときなど)は、1500遊技到達時にはフリーズを実行せず(1BB遊技中であるため)、1BB遊技終了時にフリーズを実行する(そのフリーズ中に、少なくともAT中の総遊技回数や総獲得枚数等を画像表示する。)ことが挙げられる。
なお、フリーズを実行するときは、フリーズの終了後に、有利区間表示LED77を消灯する。もちろん、フリーズの実行前に、有利区間表示LED77を消灯してもよいし、フリーズの実行中に、有利区間表示LED77を消灯してもよい。初期化のタイミングも有利区間表示LED77の消灯タイミングと同様である。
また、図73において、CZだけで有利区間が終了する条件装置と、CZ及びATの双方を実行することが確定している条件装置とを設けることも可能である。たとえば第1実施形態の図17において、置数「750」の小役E1単独当選時は、CZのみで終了する有利区間とし、置数「250」の小役E1単独当選時は、CZ及びATを実行する有利区間とすることが挙げられる。このように設定すれば、CZ中にATへの移行条件を満たすか否かの抽選を行うことなくATを実行することに決定することができる。
もちろん、この場合であっても、CZ中にATへの移行条件を満たすか否かの抽選を行うようにしてもよい(CZのみで終了する有利区間のときだけ行うようにしてもよい)。また、CZが終了する数遊技前から、ATを実行するか否かの連続演出を出力することも可能となる。そして、この場合もフリーズを実行するか否かは、上述した通りである。
以上、本発明の第3〜第15実施形態について説明したが、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第3実施形態(図43〜図52)では、メイン制御基板50からサブ制御基板80に送信する情報(コマンド)の例を挙げたが、これに限られるものではなく、メイン制御基板50は、サブ制御基板80側で有利区間(AT)中の表示に必要なパラメータ(消化遊技回数、残り遊技回数、上乗せ数、獲得枚数、指示機能作動回数等)を送信するものであればよい。
(2)また、図43〜図52では、有利区間(AT)を遊技回数で管理するため、遊技回数に関するパラメータ(ATカウンタ値、上乗せカウンタ値、上限カウンタ値等)を送信したが、有利区間(AT)の上限がたとえば獲得枚数(たとえば3000枚)で管理されるものであれば、毎遊技、獲得枚数の情報を送信する。
また、毎遊技、メイン制御基板50は、有利区間中であることを示す情報や、AT中であることを示す情報を送信し、サブ制御基板80側に有利区間やATの遊技回数をカウントするカウンタを設け、サブ制御基板80側で遊技回数をカウントすることも可能である。
(3)第3実施形態の図47〜図49では、上乗せ抽選で使用する抽選テーブルとして抽選テーブルA及びBを設け、閾値として規定数「1000」以上であるか否かに応じて使用する抽選テーブルを切り替えた。しかし、これに限らず、抽選テーブルは、何種類設けてもよい。また、閾値として規定数「1000」を例示したが、これに限られるものではない。
たとえば、上乗せされる期待値の大きさが異なる抽選テーブルとして、抽選テーブルA>B>C>Dの4種類を設ける。そして、規定数(AT遊技回数)が500未満のときは抽選テーブルAを使用し、規定数が500以上1000未満であるときは抽選テーブルBを使用し、規定数が1000以上1300未満であるときは抽選テーブルCを使用し、規定数が1300以上であるときは抽選テーブルDを使用すること等が可能である。
(4)図55の例1〜例3に示すように、有利区間(AT)の総遊技回数が上限に到達したときは、有利区間(AT)の総遊技回数が上限に到達したとき特有の情報を表示したが、これらの例1〜例3に限られるものではなく、
a)有利区間(AT)の総遊技回数が上限に到達したことを遊技者が識別可能な表示
b)有利区間(AT)の総遊技回数が上限に到達する前の表示とは異なる表示
を行うものであればよく、例1〜例3の表示内容に限定されるものではない。
(5)また、図55の例1では、上乗せによりATの総遊技回数が1500遊技を超えたときは、消化遊技回数及び残り遊技回数の表示を変更していないが、たとえば、消化遊技回数や残り遊技回数の表示フォントを異ならせたり、文字サイズを異ならせたり、表示色を異ならせたり等、消化遊技回数及び残り遊技回数の情報自体は変更しないが、表示態様を異ならせることで、上乗せによりATの総遊技回数が1500遊技を超えたことを遊技者に知らせるものでもよい。
(6)図55の例4では、有利区間(AT)が残りわずかとなったときに、「あと10遊技で終了します」のような表示を行ったが、有利区間(AT)の開始時に、「この有利区間(AT)は、1500遊技を超えて行うことはできません」等の、事前報知を行うことも可能である。
(7)第4実施形態では、外部信号2としてAT信号を送信するようにしたが、たとえば有利区間とATとが一致しない仕様のスロットマシンである場合に、有利区間とATとを区別可能な外部信号を送信してもよい。たとえば2つの外部信号を用いて、「非有利区間(非AT)」、「有利区間かつ非AT」、「有利区間かつAT」を区別可能な外部信号を送信することが可能である。
(8)第4実施形態において、有利区間の上限到達直前にBBに当選し、BB遊技の開始時が有利区間の上限到達時(有利区間の開始から1500遊技目)又は上限到達直後(たとえば有利区間の開始から1501遊技目)であるときは、非有利区間でのBB遊技を開始し、外部信号1(BB)のみをオンとし、外部信号2(AT)はオフにする(有利区間及びATを終了する)ことが挙げられる。
また、BB遊技の終了時が有利区間の上限到達時(有利区間の開始から1500遊技目)又は上限到達直前(たとえば有利区間の開始から1499遊技目)であるときは、BB遊技の終了時に外部信号1(BB)をオフにすると同時に、外部信号2(AT)をオフにする(有利区間及びATを終了する)ことが挙げられる。
(9)第5実施形態では、メイン制御基板50で制御される制御状態として、AT、CZ、前兆、通常を例示したが、たとえば、AT中に所定の条件を満たすと移行する上乗せ特化ゾーンを設けることも可能である。この上乗せ特化ゾーンは、たとえば所定遊技回数を消化することや、所定役に所定回数当選するまで継続され、その期間中、上乗せ対象となる条件装置(たとえば小役B群)に当選するごとに、ATの遊技回数を上乗せしていくことが挙げられる。
(10)第5実施形態において、図61中、(a)の例では、AT(状態1)終了後、AT引戻し期間(状態2)に移行させ、この状態2においてATを引き戻すことができないときは、通常(状態3)に移行させた。また、(b)の例では、AT終了後、CZに移行させ、このCZにおいてATを引き戻すことができないときは、通常に移行させた。さらにまた、(c)の例では、CZ終了後、CZ引戻し期間に移行させ、このCZ引戻し期間においてCZを引き戻すことができないときは、通常に移行させた。
しかし、上記の状態移行は、例示であり、これに限られるものではない。
たとえば、図61(a)において、AT(状態1)終了後は、AT引戻し期間(状態2)を経由せずに通常(状態3)に移行させてもよい。
また、図61(b)において、通常→CZ→ATと移行させてもよく、あるいは、通常→前兆→ATと移行させてもよい。AT終了後は、AT→通常と移行させてもよく、あるいはAT→前兆(CZ引戻し期間)→通常と移行させてもよい。
さらにまた、図61(c)において、通常から前兆を経由せずにCZに移行させてもよい。さらに、CZから引戻し期間を経由することなく通常に移行させてもよい。
(11)第8実施形態では、1BBA遊技の終了近くになって連続演出の出力を開始したが、たとえば、1BBA遊技の開始と同時に連続演出の出力を開始し、1BBA遊技中は、ずっとATを開始するか否かをあおる演出を出力し続けてもよい。
また、1BBA遊技の開始時から連続演出の出力を開始し、1BBA遊技の前半までで、ATを開始するか否かを最終的に報知する演出を出力してもよい。あるいは、連続演出中に、その演出が出力されるとATの実行が確定する演出を設けておき、連続演出の途中で当該演出を出力してもよい。
なお、第8実施形態において、連続演出は、必ずしも必要な演出ではない。このため、連続演出を出力するか否かは任意である。また、たとえば、有利区間を継続するか否かの演出を、1遊技だけ出力することも可能である。
(12)第9実施形態において、特別役を含む条件装置の当選に基づいて有利区間を開始するときに、たとえばRT4(内部中)において小役B群当選時に指示機能を作動させる場合が考えられる。RT4で指示機能を作動させると、RT4での出玉率は「1」を超える。このような場合には、特別役に当選した遊技の次回遊技であるRT4の開始時)から有利区間を開始する必要がある。
これに対し、RT4に移行しても、指示機能を作動させないときは、特別遊技の開始時までに有利区間を開始すればよい。
(13)第3実施形態において、有利区間の上限値が近づいたときに、メイン制御基板50におけるATの上乗せ抽選の当選確率が低くなるように設計したり、サブ制御基板80における上乗せ演出を抑制することにより、有利区間の上限値が近づいても遊技者をできるだけ落胆させない遊技性を可能としている。
その他の方法として、有利区間の実行遊技回数等に基づいてフリーズ演出の実行確率を変更することにより、遊技者をできるだけ落胆させないようにする方法も挙げられる。たとえば、図17中、置数「250」の小役E1に当選したときは、上乗せ遊技回数を「50」(50%)、「100」(40%)、又は「200」(10%)と設定し、上乗せ遊技回数が多いほどフリーズ演出が実行される可能性が高いようにする。
このような仕様においては、有利区間の遊技回数が所定値(例えば1300)未満のときに、上乗せ遊技回数として「200」が決定された場合には確率X(100%を含む)でフリーズ演出を実行し、有利区間の遊技回数が前記所定値以上のときには上乗せ遊技回数として「200」が決定された場合には確率Xよりも低い確率Y(0%を含む)でフリーズ演出を実行する。
このように構成することにより、有利区間の上限値が近づいているときには、フリーズ演出の実行確率を低くすることができ、フリーズ演出によって遊技者を過度に煽らないようにすることができる。すなわち、フリーズ演出が実行されたときにできるだけ遊技者を落胆させないようにすることができる。
(14)上述した各実施形態は、単独で実施されることに限られるものではなく、適宜、複数の実施形態を組み合わせ実施することができる。
<第16実施形態>
続いて、本願発明の第16実施形態について説明する。
本実施形態では、有利区間として、「有利区間1」及び「有利区間2」を有する。そして、有利区間1に当選(移行することに決定)すると、ARTに移行する権利は有さないガセの遊技状態に移行し、有利区間2に当選すると、ARTに移行可能な遊技状態(ARTの前兆)を経てARTに移行する。
また、第1実施形態と内容が一部重複するが、本実施形態において、用語の意味は、以下の通りである。
「条件装置」とは、1又は複数の役からなる抽選対象である。1つの条件装置に当選すると、その条件装置に含まれる役の当選となる。
特別役(役物;ボーナス)に係る条件装置を「役物条件装置」と称し、小役に係る条件装置を「入賞条件装置」と称し、リプレイに係る条件装置を「リプレイ条件装置」と称する。また、入賞条件装置とリプレイ条件装置とを総称して「入賞及びリプレイ条件装置」と称する。
「条件装置番号」とは、条件装置を識別するための番号であり、条件装置ごとに定められている。
役物条件装置を識別するための番号を「役物条件装置番号」と称し、入賞条件装置を識別するための番号を「入賞条件装置番号」と称し、リプレイ条件装置を識別するための番号を「リプレイ条件装置番号」と称する。また、入賞条件装置番号とリプレイ条件装置番号とを総称して「入賞及びリプレイ条件装置番号」と称する。
「当選番号」とは、乱数発生手段から取得した乱数値に基づいて決定される番号である。1つの乱数値に基づいて1つの当選番号が決定される。
また、第1実施形態で説明したように、役抽選手段61は、条件装置(当選役)の抽選(決定又は選択)を行う手段である。したがって、役抽選手段61は、条件装置抽選(決定又は選択)手段、当選役抽選(決定又は選択)手段、等とも称する。
また、役抽選手段61が、乱数発生手段と、乱数発生手段が発生させた乱数を取得する乱数取得手段とを備えていることは、第1実施形態と同様である。
さらに、本実施形態では、役抽選手段61は、乱数取得手段が取得した乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段と、決定した当選番号に基づいて条件装置番号を判定する条件装置番号判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の範囲(たとえば10進数で「0」〜「65535」)の乱数を発生させる。たとえば、「0」〜「65535」の範囲を1サイクルとし、200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターを備え、このカウンターのカウント値を乱数とすることができる。このカウンターは、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。この点については、第1実施形態と同様である。
乱数取得手段は、乱数発生手段が発生させた乱数を、遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に取得する。この点については、第1実施形態と同様である。
さらに、本実施形態では、乱数取得手段は、スタートスイッチ41が操作(オン)されると、上記のカウンターから乱数値を取得(ラッチ)して、乱数値レジスタに記憶(格納)する。
ここで、乱数値レジスタは、メインCPU55に内蔵されているレジスタであり、プログラムからは、書き込みは不可とされ、読み込みのみ可能とされているレジスタである。
また、乱数値レジスタに記憶された乱数値をプログラムが読み込むと、乱数値レジスタがクリアされる。
当選番号決定手段は、乱数取得手段が取得した乱数値に基づいて当選番号を決定する。
本実施形態では、当選番号決定手段は、後述する図87の内部抽選1及び図88の抽選判定の処理に相当する。
条件装置番号判定手段は、当選番号決定手段が決定した当選番号に基づいて条件装置番号を判定する。
本実施形態では、条件装置番号判定手段は、後述する図89の条件装置番号セット1の処理に相当する。
図74(a)は、本実施形態における当選番号定義(1)を示す図である。また、図75(a)は、本実施形態における当選番号定義(2)を示す図であって、図74(a)に続く図である。
当選番号定義は、当選番号と条件装置番号等との対応関係を定めたものである。
図74(b)に示すように、「@NB_REP_A EQU 1 ;リプレイA条件装置番号」は、「@NB_REP_A」が「リプレイA条件装置番号」を示すこと、「リプレイA条件装置番号」が「1」番であること、「@NB_REP_A」に対応する当選番号が「1」番であることを意味する。
そして、当選番号が「1」番に決定されると、「リプレイA条件装置」の単独当選となる。当選番号「2」番〜「9」番についても、当選番号「1」番と同様である。
また、図74(c)に示すように、「@NB_WIN_A EQU 10 ;小役A条件装置番号」は、「@NB_WIN_A」が「小役A条件装置番号」を示すこと、「小役A条件装置番号」が「10」番であること、「@NB_WIN_A」に対応する当選番号が「10」番であることを意味する。
そして、当選番号が「10」番に決定されると、「小役A条件装置」の単独当選となる。当選番号「11」番〜「30」番についても、当選番号「10」番と同様である。
さらにまた、図75(b)に示すように、「@BBA_WIN_E2 EQU 31 ;1BBA+小役E2重複当選」は、「@BBA_WIN_E2」が「1BBA及び小役E2の重複当選」を示すこと、「@BBA_WIN_E2」に対応する当選番号が「31」番であることを意味する。
そして、当選番号が「31」番に決定されると、「1BBA条件装置」及び「小役E2条件装置」の重複当選となる。
さらに、図75(c)に示すように、「@BBB EQU 32 ;1BBB単独当選」は、「@BBB」が「1BBBの単独当選」を示すこと、「@BBB」に対応する当選番号が「32」番であることを意味する。
そして、当選番号が「32」番に決定されると、「1BBB条件装置」の単独当選となる。
また、図75(d)に示すように、「@BBA EQU 34 ;1BBA単独当選+上乗せ」は、「@BBA」が「1BBAの単独当選及び有利区間の上乗せ」を示すこと、「@BBA」に対応する当選番号が「34」番であることを意味する。
そして、当選番号が「34」番に決定されると、「1BBA条件装置」の単独当選となり、かつ有利区間の遊技回数を上乗せすることに決定される。
さらにまた、図75(e)に示すように、「@AT1_BBA_WD EQU 44 ;1BBA+小役D重複当選+有利区間1」は、「@AT1_BBA_WD」が「1BBA及び小役Dの重複当選並びに有利区間1の当選」を示すこと、「@AT1_BBA_WD」に対応する当選番号が「44」番であることを意味する。
そして、当選番号が「44」番に決定されると、「1BBA条件装置」及び「小役D条件装置」の重複当選となり、かつ有利区間1に移行することに決定される。
図74(a)及び図75(a)に示すように、本実施形態では、当選番号は、「1」番から「52」番まで定められている。そして、当選番号決定手段は、「0」〜「52」の数値のうちのいずれか1つを当選番号として決定する。
また、図74(a)に示すように、当選番号「1」番〜「9」番は、リプレイ条件装置番号「1」番〜「9」番にそれぞれ対応し、当選番号「10」番〜「30」番は、入賞条件装置番号「10」番〜「30」番にそれぞれ対応している。
さらにまた、図75(a)に示すように、当選番号「31」番〜「33」番は、役物条件装置の単独当選、又は役物条件装置と入賞及びリプレイ条件装置との重複当選に対応し、当選番号「34」番〜「42」番は、有利区間の上乗せに対応し、当選番号「43」番〜「47」番は、有利区間1への移行に対応し、当選番号「48」番〜「52」番は、有利区間2への移行に対応している。
なお、本実施形態では、有利区間中であるときに、当選番号が「34」番〜「42」番に決定されると、有利区間の遊技回数を上乗せするが、これに限られるものではない。
たとえば、有利区間中にARTを実行している場合において、当選番号が「34」番〜「42」番に決定されたときは、一律に又は抽選により、有利区間中のARTを実行可能な遊技回数を増加させてもよい。
また、たとえば、有利区間中にガセ遊技(ARTに移行する権利は有さないが、有利区間表示LED77が点灯している遊技状態)を実行している場合において、当選番号が「34」番〜「42」番に決定されたときは、一律に又は抽選により、ARTに移行する権利を付与してもよい。
このように、有利区間の遊技回数を上乗せすることに代えて、有利区間における遊技状態(有利区間の性能)を、遊技者にとって有利となるように変更してもよい。
なお、「当選番号が「34」番〜「42」番に決定されたとき」とは、当選番号が「34」番〜「42」番のうちのいずれかに決定されたときを意味する。
また、有利区間の遊技回数に上乗せする遊技回数や、有利区間における遊技状態(有利区間の性能)の変更内容は、決定された当選番号の種類に応じて、適宜設定することができる。
図76(a)は、当選番号変換用データ定義を示す図である。
当選番号変換用データ定義は、当選番号から条件装置番号を判定するときに使用するデータの定義を定めたものである。
図76(b)に示すように、「@NB_TRNS EQU @BBA_WIN_E2 ;変換開始番号」は、「@NB_TRNS」が「変換開始番号」を示すこと、「@NB_TRNS」に対応する値が「@BBA_WIN_E2」であることを意味する。
図75(a)に示すように、「@BBA_WIN_E2」=「31」である。
したがって、「@NB_TRNS」=「@BBA_WIN_E2」=「31」である。
そして、当選番号決定手段により決定された当選番号が「変換開始番号」以上であるときは、当選番号変換テーブルを使用して当選番号から条件装置番号を判定する。
また、図76(c)に示すように、「@NB_TRNS_AT EQU @AT1_BBA ;有利区間変換開始番号」は、「@NB_TRNS_AT」が「有利区間変換開始番号」を示すこと、「@NB_TRNS_AT」に対応する値が「@AT1_BBA」であることを意味する。
図75(a)に示すように、「@AT1_BBA」=「43」である。
したがって、「@NB_TRNS_AT」=「@AT1_BBA」=「43」である。
そして、当選番号決定手段により決定された当選番号が「有利区間変換開始番号」以上であるときは、有利区間1又は有利区間2に当選(移行することに決定)となる。
さらにまた、図76(d)に示すように、「@NB_1BBA EQU 1 ;1BBA条件装置番号」は、「@NB_1BBA」が「1BBA条件装置番号」を示すこと、「@NB_1BBA」に対応する値が「1」であることを意味する。すなわち、「1BBA条件装置番号」が「1」番であることを意味する。
さらに、図76(e)に示すように、「@NB_AT1 EQU 1 ;有利区間番号1」は、「@NB_AT1」が「有利区間番号1」を示すこと、「@NB_AT1」に対応する値が「1」であることを意味する。
図77(a)は、当選番号変換テーブルを示す図である。
当選番号変換テーブルは、当選番号から条件装置番号を判定するときに使用するデータを定めたテーブルであって、メイン制御基板50のROM54に記憶されている。
図77(a)に示すように、当選番号変換テーブルは、当選番号決定手段により決定された当選番号が「31」番〜「52」番であるときに、決定された当選番号から、対応する条件装置番号及び有利区間番号を判定するときに使用される。
ここで、「DEFB」は、アセンブリ言語で「メモリ上に1バイト(8ビット)の領域を確保し、そこにデータを記憶する」という擬似命令である。
DEFBの行に複数のデータがカンマで区切られて記載されているときは、メモリ上に1バイトの領域をアドレス順に複数確保し、確保した各領域に、カンマで区切られた各データを順次記憶していくことを意味する。
図77(c)に示すように、「DEFB @NB_1BBA, @NB_WIN_E2, 0 ;当選番号31」は、アドレス###0(たとえば1600(H)番地)に「@NB_1BBA」を記憶し、アドレス###1(たとえば1601(H)番地)に「@NB_WIN_E2」を記憶し、アドレス###2(たとえば1602(H)番地)に「0」を記憶することを意味する。
図76(a)に示すように、「@NB_1BBA」=「1」であり、図74(a)に示すように、「@NB_WIN_E2」=「28」である。
したがって、アドレス###0には「1」を記憶し、アドレス###1には「28」を記憶する。
すなわち、
アドレス###0(1600(H)番地) 1:役物条件装置番号
アドレス###1(1601(H)番地) 28:入賞及びリプレイ条件装置番号
アドレス###2(1602(H)番地) 0:有利区間番号
となる。
そして、アドレス###0からアドレス###2までに記憶された各データは、当選番号が「31」番に決定されたときに使用される。
また、図77(d)に示すように、「DEFB @NB_1BBB, 0, 0 ;当選番号32」は、アドレス###3(たとえば1603(H)番地)に「@NB_1BBB」を記憶し、アドレス###4(たとえば1604(H)番地)に「0」を記憶し、アドレス###5(たとえば1605(H)番地)に「0」を記憶することを意味する。
図76(a)に示すように、「@NB_1BBB」=「2」である。
したがって、アドレス###3には「2」を記憶する。
すなわち、
アドレス###3(1603(H)番地) 2:役物条件装置番号
アドレス###4(1604(H)番地) 0:入賞及びリプレイ条件装置番号
アドレス###5(1605(H)番地) 0:有利区間番号
となる。
そして、アドレス###3からアドレス###5までに記憶された各データは、当選番号が「32」番に決定されたときに使用される。
図78(a)は、当選番号抽選用データ定義を示す図である。
当選番号抽選用データ定義は、抽選判定において乱数値から当選番号を決定するときに使用するデータの定義を定めたものである。
「当選番号識別子」は、当選番号データを含むデータであることを示す識別子である。
「当選番号データ」は、抽選判定において決定される当選番号を示すデータである。
そして、「@LT_NUM EQU 10000000B ;当選番号識別子」は、「@LT_NUM」が「当選番号識別子」を示すこと、「@LT_NUM」に対応するデータが「10000000(B)」であることを意味する。
また、「@BT_NUM EQU 7」は、当選番号識別子に対応するビットが「ビット7」であり、ビット7が「1」であるときは当選番号識別子がオンであり、ビット7が「0」であるときは当選番号識別子がオフであることを意味する。
「繰返し回数識別子」は、繰返し回数データを含むデータであることを示す識別子である。
「繰返し回数データ」は、抽選判定において当否判定の処理を繰り返す回数を示すデータである。
そして、「@LT_LOP EQU 01000000B ;繰返し回数識別子」は、「@LT_LOP」が「繰返し回数識別子」を示すこと、「@LT_LOP」に対応するデータが「01000000(B)」であることを意味する。
また、「@BT_LOP EQU 6」は、繰返し回数識別子に対応するビットが「ビット6」であり、ビット6が「1」のときは繰返し回数識別子がオンであり、ビット6が「0」のときは繰返し回数識別子がオフであることを意味する。
「設定値別識別子」は、確率データを設定値ごとに定めていることを示す識別子である。
「確率データ」は、乱数値がとる全範囲のうち、当選となる範囲を示すデータである。
したがって、当選確率=「確率データ/乱数値がとる全範囲」となる。
たとえば、乱数値がとる全範囲が「65536」であり、確率データが「125」であるときは、当選確率は「125/65536」となる。
なお、確率データは、判定値、判定データ、置数、置数データとも称することがある。
そして、「@LT_RNK EQU 00100000B ;設定値別識別子」は、「@LT_RNK」が「設定値別識別子」を示すこと、「@LT_RNK」に対応するデータが「00100000(B)」であることを意味する。
また、「@BT_LOP EQU 5」は、設定値別識別子に対応するビットが「ビット5」であり、ビット5が「1」のときは設定値別識別子がオンであり、ビット5が「0」のときは繰返し回数識別子がオフであることを意味する。
「2バイトデータ識別子」は、確率データが2バイトデータであることを示す識別子である。
そして、「@LT_WRD EQU 00010000B ;2バイトデータ識別子」は、「@LT_WRD」が「2バイトデータ識別子」であること、「@LT_WRD」に対応するデータが「00010000(B)」であることを意味する。
また、「@BT_WRD EQU 4」は、2バイトデータ識別子に対応するビットが「ビット4」であり、ビット4が「1」のときは2バイトデータ識別子がオンであり、ビット4が「0」のときは2バイトデータ識別子がオフであることを意味する。
「1バイトデータ識別子」は、確率データが1バイトデータであることを示す識別子である。
そして、「@LT_BYT EQU 00001000B ;1バイトデータ識別子」は、「@LT_BYT」が「1バイトデータ識別子」であること、「@LT_BYT」に対応するデータが「00001000(B)」であることを意味する。
また、「@BT_BYT EQU 3」は、1バイトデータ識別子に対応するビットが「ビット3」であり、ビット3が「1」のときは1バイトデータ識別子がオンであり、ビット3が「0」のときは1バイトデータ識別子がオフであることを意味する。
「判定終了識別子」は、抽選判定を終了することを示す識別子である。
そして、「@LT_END EQU 00H」は、「@LT_END」が「判定終了識別子」であること、「@LT_END」に対応するデータが「00H」であることを意味する。
図79は、全RT共通抽選テーブル(1)を示す図である。また、図80は、全RT共通抽選テーブル(2)を示す図であって、図79に続く図である。さらにまた、図81は、全RT共通抽選テーブル(3)を示す図であって、図80に続く図である。さらに、図82(a)は、全RT共通抽選テーブル(4)を示す図であって、図81に続く図である。
また、図82(b)は、非RT時抽選テーブルを示す図である。さらにまた、図82(c)は、RT1時抽選テーブルを示す図である。さらに、図83(a)は、RT2時抽選テーブルを示す図である。また、図83(b)は、RT3時抽選テーブルを示す図である。さらにまた、図84(a)は、RT4時抽選テーブルを示す図である。さらに、図84(b)は、1BBA時抽選テーブルを示す図である。また、図85は、1BBB時抽選テーブルを示す図である。
これらの抽選テーブルは、内部抽選(乱数値から当選番号を決定する抽選)において用いられるものであり、メイン制御基板50のROM54に記憶されている。
また、全RT共通抽選テーブルは、非RT、RT1、RT2、RT3、及びRT4において共通して用いられるものである。すなわち、全RT共通抽選テーブルとは、1BB(第一種役物連続作動装置;第一種ビッグボーナス)作動時を除き、RT状態によらず、当選番号を決定する際に使用される抽選テーブルを意味する。さらにまた、非RT時抽選テーブルは、非RTにおいて用いられるものであり、RT1時抽選テーブルは、RT1において用いられるものであり、RT2時抽選テーブルは、RT2において用いられるものであり、RT3時抽選テーブルは、RT3において用いられるものであり、RT4時抽選テーブルは、RT4において用いられるものである。
非RT時には、まず、全RT共通抽選テーブルを用いて抽選判定を行う。このとき、当選番号が「00(H)」に決定されると、次に、非RT時抽選テーブルを用いて抽選判定を行う。
これに対し、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定で、当選番号が「00(H)」以外の値に決定されると、非RT時抽選テーブルを用いることなく、内部抽選が終了する。
なお、詳細は後述するが、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定で当選番号が「00(H)」となることは、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定では当選番号が決定されなかったことを意味する。
また、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定で当選番号が「00(H)」以外の値となることは、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定でいずれかの当選番号が決定されたことを意味する。
RT1時、RT2時、RT3時、又はRT4時についても、非RT時と同様に、まず、全RT共通抽選テーブルを用いて抽選判定を行う。このとき、当選番号が「00(H)」に決定されると、次に、RTに応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行う。
これに対し、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定で、当選番号が「00(H)」以外の値に決定されると、RTに応じた抽選テーブルを用いることなく、内部抽選が終了する。
また、1BBA時には、1BBA時抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、1BBB時には、1BBB時抽選テーブルを用いて抽選判定を行う。
図79中の「TBL_LOT_DAT1」は、全RT共通抽選テーブルを示す。
また、抽選テーブルとして、全RT共通抽選テーブルがセットされたときは、まず、「1BBA+小役E2条件装置抽選用データ」を用いて当否判定を行う。このとき、当選すると、当選番号が「@BBA_WIN_E2」(=「31」)に決定されて、抽選判定が終了する。
これに対し、「1BBA+小役E2条件装置抽選用データ」を用いた当否判定で、非当選となると、次に、「1BBB条件装置抽選用データ」を用いて当否判定を行う。
また、「1BBB条件装置抽選用データ」を用いて当否判定を行い、このとき、当選すると、当選番号が「31+1」(=「32」)に決定されて、抽選判定が終了する。
これに対し、「1BBB条件装置抽選用データ」を用いた当否判定で、非当選となると、次に、「1BBB+小役D条件装置抽選用データ」を用いて当否判定を行う。
また、「1BBA+小役E2条件装置抽選用データ」のように、当選番号データを含むときは、その当選番号データを用いて当否判定を行う。
さらに、「1BBB条件装置抽選用データ」のように、当選番号データを含まないときは、前回の当否判定で用いた当選番号データに「1」を加算して得たデータを用いて今回の当否判定を行う。
このように、当選番号データが連番になるときは、前回の当否判定で用いた当選番号データに「1」を加算して得たデータを今回の当否判定に用いることができるため、抽選テーブルに当選番号データを定めなくても済むので、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
また、当選番号データが連番にならないときは、抽選テーブルに当選番号データを定め、その当選番号データを用いて当否判定を行うことにより、当選番号データが連番でなくても(たとえば、飛び飛びであったり、戻ったりしても)、適切な抽選結果を得ることができる。
「1BBB+小役D条件装置抽選用データ」以降についても、「1BBA+小役E2条件装置抽選用データ」及び「1BBB条件装置抽選用データ」と同様である。
そして、当否判定で当選と判定されることなく「判定終了」まで至ると、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定は終了する。
また、図79中の「DEFB @LT_NUM OR @BBA_WIN_E2 ;当選番号識別子 ;;+当選番号データ」は、「@LT_NUM」と「@BBA_WIN_E2」とをOR演算して得られたデータが「1BBA+小役E2条件装置抽選用データ」の1行目に記憶されていることを示している。
ここで、図78に示すように、「@LT_NUM」は、当選番号識別子を示し、その値は「10000000(B)」である。
また、図75(a)に示すように、「@BBA_WIN_E2」は、1BBA+小役E2重複当選に対応する当選番号を示し、その値は「31」(2進数で「00011111(B)」)である。
さらに、「@LT_NUM」と「@BBA_WIN_E2」とをOR演算すると、
10000000(B):@LT_NUM
00011111(B):@BBA_WIN_E2
10011111(B):OR演算後のデータ
となる。
換言すると、「DEFB @LT_NUM OR @BBA_WIN_E2」とは、ROM54上の所定の1バイトの記憶領域に「10011111(B)」が記憶されていることを示している。
これにより、当選番号識別子及び当選番号データを1つの8ビットデータで表すことができる。この場合、8ビットデータのうち、ビット0〜ビット6は、当選番号データを示し、ビット7は、当選番号識別子を示す。
また、コメント「;当選番号識別子 ;;+当選番号データ」は、当選番号識別子及び当選番号データを含むデータであることを示している。
そして、「10011111(B)」のように、ビット7が「1」であるときは、当選番号識別子がオンであると判断し、当選番号データを含むデータであると判断して、ビット0〜ビット6を当選番号データとして使用する。
また、図79中の「DEFB @LT_BYT OR @LT_RNK ;1バイトデータ識別子 ;;+設定値別識別子」は、「@LT_BYT」と「@LT_RNK」とをOR演算して得られたデータが「1BBA+小役E2条件装置抽選用データ」の2行目に記憶されていることを示している。
ここで、図78に示すように、「@LT_BYT」は、1バイトデータ識別子を示し、その値は「00001000(B)」である。
また、「@LT_RNK」は、設定値別識別子を示し、その値は「00100000(B)」である。
さらに、「@LT_BYT」と「@LT_RNK」とをOR演算すると、
00001000(B):@LT_BYT
00100000(B):@LT_RNK
00101000(B):OR演算後のデータ
となる。
換言すると、「DEFB @LT_BYT OR @LT_RNK」とは、ROM54上の所定の1バイトの記憶領域に「00101000(B)」が記憶されていることを示している。
これにより、1バイトデータ識別子及び設定値別識別子を1つの8ビットデータで表すことができる。
また、コメント「;1バイトデータ識別子 ;;+設定値別識別子」は、1バイトデータ識別子及び設定値別識別子を含むデータであることを示している。
なお、確率データが1バイトであるときは、1バイトデータ識別子をオンに(ビット3を「1」に)したデータを記憶し、確率データが2バイトであるときは、2バイトデータ識別子をオンに(ビット4を「1」に)したデータを記憶する。
このように、1バイトデータ識別子又は2バイトデータ識別子のいずれか一方をオンにしたデータを記憶し、1バイトデータ識別子及び2バイトデータ識別子の双方をオンにしたデータを記憶することはない。
また、設定値ごとに確率データを定めているときは、設定値別識別子をオンに(ビット5を「1」に)したデータを記憶し、すべての設定値で共通の確率データを定めているときは、設定値別識別子をオフに(ビット5を「0」に)したデータを記憶する。
このように、確率データが設定1〜設定6で異なるときは、設定値ごとの確率データを抽選テーブルに定め、かつ設定値別識別子をオンにしたデータを記憶する。これにより、設定値ごとに異なる確率で当選番号の抽選を行うことができる。
また、確率データが設定1〜設定6で共通のときは、1つの確率データを抽選テーブルに定め、かつ設定値別識別子をオフにしたデータを記憶する。これにより、1つの確率データを抽選テーブルに定めれば済むので、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
また、図79中の「DEFB 10 ;確率データ(設定1)」は、設定1のときに用いる確率データとして、「10」(2進数で「00001010(B)」)が記憶されていることを示している。
なお、実際には、設定1〜設定6の設定値ごとに確率データを定めているが、図79では、設定1及び設定6の確率データを代表的に図示し、設定2〜設定5の確率データについては図示を省略している。図79中「:」は、設定2〜設定5の確率データの図示を省略していることを意味する。図80以降の抽選テーブルにおいても同様である。
そして、1バイトデータ識別子又は2バイトデータ識別子のいずれがオンであるか、設定値別識別子がオン又はオフのいずれであるか、及び設定値別識別子がオンであるときは設定値に基づいて、使用する確率データのアドレスを算出(指定)し、算出(指定)したアドレスに対応する確率データを使用して、当否判定を行う。
確率データの取得方法については、後述する。
ここで、本実施形態では、設定値に関する情報は、RWM53の所定の記憶領域(設定値データ記憶領域「_NB_RANK」)に記憶される。
また、設定値に関する情報としては、「0」〜「5」のうちのいずれかが設定値データ記憶領域「_NB_RANK」に記憶される。
そして、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」に「0」が記憶されているときは、設定値表示LED73には「1」が表示され、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」に「5」が記憶されているときは、設定値表示LED73には「6」が表示される。
すなわち、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」に「N」(Nは整数)が記憶されているときは、設定値表示LED73には「N+1」が表示されるように、メイン制御基板50によって制御される。
よって、設定値「1」、設定値「6」等の設定値に関する記述は、設定値表示LED73に表示される数値であって、必ずしも設定値データ記憶領域「_NB_RANK」に記憶されている情報とは限らない。
もちろん、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」に、設定値に関する情報として、「1」〜「6」のうちのいずれかが記憶されるような仕様にしてもよい。
また、図81中の「DEFB @LT_LOP OR 12 ;繰返し回数識別子 ;;+繰返し回数データ」は、「@LT_LOP」と「12(D)」(2進数で「00001100(B)」)とをOR演算して得られたデータが「小役B1条件装置抽選用データ〜小役B12条件装置抽選用データ」の1行目に記憶されていることを示している。
ここで、図78に示すように、「@LT_LOP」は、繰返し回数識別子を示し、その値は「01000000(B)」である。
また、「@LT_LOP」と「12(D)」(2進数で「00001100(B)」)とをOR演算すると、
01000000(B):@LT_LOP
00001100(B):12(D)
01001100(B):OR演算後のデータ
となる。
換言すると、「DEFB @LT_LOP OR 12」とは、ROM54上の所定の1バイトの記憶領域に「01001100(B)」が記憶されていることを示している。
これにより、繰返し回数識別子及び繰返し回数データを1つの8ビットデータで表すことができる。この場合、8ビットデータのうち、ビット0〜ビット5は、繰返し回数データを示し、ビット6は、繰返し回数識別子を示す。
また、コメント「;繰返し回数識別子 ;;+繰返し回数データ」は、繰返し回数識別子及び繰返し回数データを含むデータであることを示している。
そして、「01001100(B)」のように、ビット6が「1」であるときは、繰返し回数識別子がオンであると判断し、繰返し回数データを含むデータであると判断して、ビット0〜ビット5を繰返し回数データとして使用する。
図86は、条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001において、メインCPU55は、規定数の遊技媒体が賭けられている(ベットされている)状態で、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断し続ける。そして、スタートスイッチ41が操作されたと判断したときは、次のステップS1002に進む。
ステップS1002では、メインCPU55は、乱数発生手段(カウンター)から乱数値を取得(ラッチ)し、取得した乱数値を乱数値レジスタに記憶(格納)する。そして、次のステップS1003に進む。
ステップS1003に進むと、メインCPU55は、メダルの投入が不許可状態となるようにブロッカ45を制御する。そして、次のステップS1004に進む。
ステップS1004では、メインCPU55は、内部抽選1(図87)を実行する。内部抽選1は、乱数値から当選番号を決定する処理である。そして、内部抽選1を実行すると、次のステップS1005に進む。
ステップS1005では、メインCPU55は、条件装置番号セット1(図89)を実行する。条件装置番号セット1は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を判定する処理である。そして、条件装置番号セット1を実行すると、次のステップS1006に進む。
ステップS1006に進むと、すべてのリール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作によって、回転しているリール31を停止させることが可能となる。そして、すべてのリール31の回転が停止すると、本フローチャートによる処理を終了する。
図87は、内部抽選1の処理の流れを示すフローチャートである。
また、内部抽選1は、乱数値から当選番号を決定する処理である。なお、図87の内部抽選1及び後述する図88の抽選判定の処理は、当選番号決定手段に相当する。
ステップS1004の内部抽選1に進むと、まず、ステップS1011において、メインCPU55は、乱数値レジスタに記憶されている乱数値をDEレジスタに記憶する。そして、次のステップS1012に進む。
ステップS1012では、メインCPU55は、役物の作動状態(1BBA作動時、1BBB作動時、又は役物非作動時)に応じた抽選テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。
具体的には、1BBA作動時には、図84(b)に示す1BBA時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_1BBA)の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。すなわち、図84(b)における「DEFB @LT_NUM OR @NB_REP_D」のデータの記憶領域を示すアドレスをHLレジスタに記憶する。
また、1BBB作動時には、図85に示す1BBB時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_1BBB)の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。すなわち、図85における「DEFB @LT_NUM OR @NB_REP_D」のデータの記憶領域を示すアドレスをHLレジスタに記憶する。
さらにまた、役物非作動時には、図79〜図82(a)に示す全RT共通抽選テーブル(TBL_LOT_DAT1)の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。すなわち、図79における「DEFB @LT_NUM OR @BBA_WIN_E2」のデータの記憶領域を示すアドレスをHLレジスタに記憶する。
次のステップS1013では、メインCPU55は、役物作動時か否かを判断する。
ここで、「_FL_ACTION」は、役物の作動状態を示すフラグを記憶するRWM53上の1バイトの記憶領域である。
また、「_FL_ACTION」の所定ビット(たとえばビット2)の値が「1」のときは役物作動時であることを示し、「0」のときは役物非作動時であることを示す。
そして、ステップS1013では、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_FL_ACTION」の所定ビットの値が「0」であるか否かを判断することにより、役物作動時であるか否かを判断する。
ここで、「_FL_ACTION」の所定ビットの値が「0」であるときは、メインCPU55は、役物作動時でない(No)と判断し、次のステップS1014に進む。
これに対し、「_FL_ACTION」の所定ビットの値が「1」であるときは、メインCPU55は、役物作動時である(Yes)と判断し、ステップS1014〜S1016をスキップして、ステップS1017に進む。
ステップS1014では、メインCPU55は、ステップS1012でセットした抽選テーブルを用いて、抽選判定(図88)を実行する。また、抽選判定は、確率データを用いて当選か否かを判定する処理である。そして、抽選判定を実行すると、次のステップS1015に進む。
ステップS1015に進むと、メインCPU55は、抽選判定で当選したか否かを判断する。
ここで、抽選判定の終了時には、Cレジスタには、当選番号を示す値が記憶されている。また、Cレジスタに記憶されている値が「00(H)」であるときは、抽選判定で非当選となったことを示し、Cレジスタに記憶されている値が「00(H)」以外であるときは、抽選判定で当選したことを示す。
そして、ステップS1015では、メインCPU55は、Cレジスタに記憶されている値が「00(H)」であるか否かを判断することにより、抽選判定で当選したか否かを判断する。
ここで、Cレジスタに記憶されている値が「00(H)」であるときは、メインCPU55は、抽選判定で当選しなかった(No)と判断し、次のステップS1016に進む。
これに対し、Cレジスタに記憶されている値が「00(H)」以外であるときは、メインCPU55は、抽選判定で当選した(Yes)と判断し、ステップS1016及びS1017をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1016に進むと、メインCPU55は、RT状態(非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4)に応じた抽選テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。
具体的には、非RT時には、図82(b)に示す非RT時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT0)の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。すなわち、図82(b)における「DEFB @LT_NUM OR @NB_REP_A」のデータの記憶領域を示すアドレスをHLレジスタに記憶する。
また、RT1時には、図82(c)に示すRT1時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT1)の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。すなわち、図82(c)における「DEFB @LT_NUM OR @NB_REP_A」のデータの記憶領域を示すアドレスをHLレジスタに記憶する。
RT2時、RT3時及びRT4時についても、非RT時及びRT1時と同様である。
そして、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに記憶すると、次のステップS1017に進む。
ステップS1017に進むと、メインCPU55は、ステップS1012又はS1016でセットした抽選テーブルを用いて、抽選判定(図88)を実行する。
具体的には、役物作動時には、ステップS1012でセットした抽選テーブルを用いて抽選判定を実行し、役物非作動時において、ステップS1014の抽選判定で非当選となったときは、ステップS1016でセットした抽選テーブルを用いて抽選判定を実行する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
このように、役物非作動時(ステップS1013で「No」のとき)には、少なくとも、ステップS1014において1回、抽選判定を行い、最大で、ステップS1014及びS1017において2回、抽選判定を行う。
これに対し、役物作動時(ステップS1013で「Yes」のとき)には、ステップS1017において1回のみ、抽選判定を行う。
また、役物非作動時には、ステップS1014において、全RT共通抽選テーブルを用いて、1回目の抽選判定を行い、このとき、非当選となると、次に、ステップS1017において、RTに応じた抽選テーブルを用いて、2回目の抽選判定を行う。
このように、非RT、RT1、RT2、RT3、及びRT4のいずれにおいても、当選確率が同一の条件装置については、全RT共通抽選テーブルに確率データを定めている。これにより、抽選テーブルを共通化することができるので、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
図88は、抽選判定の処理の流れを示すフローチャートである。
また、抽選判定は、確率データを用いて当選か否かを判定する処理である。
ステップS1014又はS1017の抽選判定に進むと、まず、ステップS1021において、メインCPU55は、当選番号識別子がオンである(当選番号識別子を含むデータである)か否かを判断する。
ここで、抽選判定の処理の開始時には、HLレジスタには、役物の作動状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスが記憶されている(図87のステップS1012)。たとえば、役物非作動時には、HLレジスタには、図79における「DEFB @LT_NUM OR @BBA_WIN_E2」のデータの記憶領域を示すアドレスが記憶されている。
また、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7が「1」であるときは当選番号識別子がオンであることを示し、ビット7が「0」であるときは当選番号識別子がオフであることを示す。
そして、ステップS1021では、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7が「1」であるか否かを判断することにより、当選番号識別子がオンである(当選番号識別子を含むデータである)か否かを判断する。
ここで、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7が「1」であるときは、メインCPU55は、当選番号識別子がオンである(Yes)と判断し、次のステップS1022に進む。
これに対し、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7が「0」であるときは、メインCPU55は、当選番号識別子がオンでない(No)と判断し、ステップS1022をスキップして、ステップS1023に進む。
また、ステップS1021で「No」のときは、メインCPU55は、Cレジスタの値を維持する。なお、このときCレジスタに記憶されている値は、たとえば、後述するステップS1028で更新された値である。また、Cレジスタに記憶されている値は、後述するステップS1027で当選(Yes)と判定されたときに当選番号として決定されるものである。
ステップS1022に進むと、メインCPU55は、抽選テーブルから当選番号データを取得する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7を「0」にしてCレジスタに記憶する。
たとえば、図79における「DEFB @LT_NUM OR @BBA_WIN_E2」のデータは「10011111(B)」である。
また、「10011111(B)」のうち、ビット0〜ビット6は、当選番号データを示し、ビット7は、当選番号識別子を示す。
そして、メインCPU55は、「10011111(B)」のビット7を「0」にし、「00011111(B)」を当選番号データとしてCレジスタに記憶する。
その後、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算して、新たなHLレジスタの値とする。すなわち、HLレジスタの値(抽選用のデータのアドレス)を更新する。そして、次のステップS1023に進む。
ステップS1023に進むと、メインCPU55は、繰返し回数識別子がオンである(繰返し回数識別子を含むデータである)か否かを判断する。
ここで、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット6が「1」であるときは繰返し回数識別子がオンであることを示し、ビット6が「0」であるときは繰返し回数識別子がオフであることを示す。
そして、ステップS1023では、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット6が「1」であるか否かを判断することにより、繰返し回数識別子がオンである(繰返し回数識別子を含むデータである)か否かを判断する。
ここで、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット6が「1」であるときは、メインCPU55は、繰返し回数識別子がオンである(Yes)と判断し、次のステップS1024に進む。
これに対し、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット6が「0」であるときは、メインCPU55は、繰返し回数識別子がオンでない(No)と判断し、ステップS1024をスキップして、ステップS1025に進む。
また、ステップS1023で「No」のとき、メインCPU55は、Bレジスタに「1」をセットする。なお、このときBレジスタにセットする「1」は、当否判定の回数(繰返し回数)が1回であることを示すものである。
ステップS1024に進むと、メインCPU55は、抽選テーブルから繰返し回数データを取得する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット6を「0」にしてBレジスタに記憶する。
たとえば、図81における「DEFB @LT_LOP OR 12」のデータは「01001100(B)」である。
また、「01001100(B)」のうち、ビット0〜ビット5は、繰返し回数データを示し、ビット6は、繰返し回数識別子を示す。
そして、メインCPU55は、「01001100(B)」のビット6を「0」にし、「00001100(B)」を繰返し回数データとしてBレジスタに記憶する。換言すると、12回繰り返すことを示すデータをBレジスタに記憶する。
また、Aレジスタに初期値として「0」を記憶する。
その後、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算して、新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタの値は、確率データが何バイトであるかを示す識別子(1バイトデータ識別子又は2バイトデータ識別子)、及び確率データが設定値に応じて異なるか否かを示す識別子(設定値別識別子)を含むデータが記憶されている記憶領域のアドレスを示すこととなる。そして、次のステップS1025に進む。
ステップS1025に進むと、メインCPU55は、抽選テーブルから確率データを取得する。
具体的には、メインCPU55は、まず、HLレジスタの値、及びBCレジスタの値をRWM53のスタック領域に退避させる。
次に、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをBレジスタに記憶する。これにより、Bレジスタには、確率データが何バイトであるかを示す識別子(1バイトデータ識別子又は2バイトデータ識別子)、及び確率データが設定値に応じて異なるか否かを示す識別子(設定値別識別子)を含むデータが記憶される。
その後、HLレジスタの値に「1」を加算して新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタの値は、確率データが記憶されている記憶領域の先頭アドレスを示すこととなる。
その後、Bレジスタに記憶されているデータ(確率データが1バイトデータ又は2バイトデータのいずれであるか、及び確率データが設定値に応じて異なるか否かを示すデータ)に基づいて、確率データのアドレスを算出(指定)し、算出(指定)したアドレスに対応する確率データを抽選テーブルから取得して、HLレジスタ又はAレジスタに記憶する。そして、次のステップS1026に進む。
ここで、確率データの取得方法について、さらに詳しく説明する。
上述したように、RWM53の所定の記憶領域(設定値データ記憶領域「_NB_RANK」)には、設定値に関する情報として、「0」〜「5」のいずれかの値が記憶されている。
また、Aレジスタには、初期値として「0」が記憶されている。
例1)1バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオフであるとき
HLレジスタの値にAレジスタの値(「0」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。この場合、HLレジスタの値は維持される(変更されない)。そして、このHLレジスタの値を確率データのアドレスとし、このアドレスに対応する確率データを抽選テーブルから取得する。
なお、確率データが1バイトデータであるときは、取得した確率データは、Aレジスタに記憶する。
例2)1バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオンであるとき
設定値別識別子がオンであるため、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」の値をAレジスタに記憶する。これにより、Aレジスタには「N」(Nは設定値に応じた値;「0」〜「5」のいずれかの値)が記憶される。
その後、HLレジスタの値にAレジスタの値(「N」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。
ここで、「_NB_RANK」に「0」が記憶されているとき(設定値が「1」のとき)は、HLレジスタの値は維持される(変更されない)。これにより、HLレジスタの値は、1番目の確率データが記憶されている記憶領域のアドレスを示すこととなる。たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における1BBA+小役E2条件装置抽選用データの場合、「DEFB 10 ;確率データ(設定1)」のアドレスを示すこととなる。
また、「_NB_RANK」に「5」が記憶されているとき(設定値が「6」のとき)は、HLレジスタの値に「5」が加算される。これにより、HLレジスタの値は、6番目の確率データが記憶されている記憶領域のアドレスを示すこととなる。たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における1BBA+小役E2条件装置抽選用データの場合、「DEFB 20 ;確率データ(設定6)」のアドレスを示すこととなる。
そして、このHLレジスタの値を確率データのアドレスとし、このアドレスに対応する確率データを抽選テーブルから取得する。
なお、取得した確率データをAレジスタに記憶することは、例1と同様である。
例3)2バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオフであるとき
HLレジスタの値にAレジスタの値(「0」)を加算して、新たなHLレジスタの値とし、そこにさらにAレジスタの値(「0」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。すなわち、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算して新たなHLレジスタの値とすることを2回繰り返す。この場合、HLレジスタの値は維持される(変更されない)。そして、このHLレジスタの値を確率データのアドレスとし、このアドレスに対応する確率データを抽選テーブルから取得する。
なお、確率データが2バイトデータであるときは、取得した確率データは、HLレジスタに記憶する。
例4)2バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオンであるとき
設定値別識別子がオンであるため、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」の値をAレジスタに記憶する。これにより、Aレジスタには「N」(Nは設定値に応じた値;「0」〜「5」のいずれかの値)が記憶される。
さらに、HLレジスタの値にAレジスタの値(「N」)を加算して、新たなHLレジスタの値とし、そこにさらにAレジスタの値(「N」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。すなわち、HLレジスタの値にAレジスタの値(「N」)を加算して新たなHLレジスタの値とすることを2回繰り返す。
ここで、「_NB_RANK」に「0」が記憶されているとき(設定値が「1」のとき)は、HLレジスタの値は維持される(変更されない)。これにより、HLレジスタの値は、1番目の確率データが記憶されている記憶領域のアドレスを示すこととなる。たとえば、図81の全RT共通抽選テーブル(3)における小役A条件装置抽選用データの場合、「DEFW 1000 ;確率データ(設定1)」のアドレスを示すこととなる。
また、「_NB_RANK」に「5」が記憶されているとき(設定値が「6」のとき)は、HLレジスタの値に「10」が加算される。これにより、HLレジスタの値は、6番目の確率データが記憶されている記憶領域のアドレスを示すこととなる。たとえば、図81の全RT共通抽選テーブル(3)における小役A条件装置抽選用データの場合、「DEFW 1250 ;確率データ(設定6)」のアドレスを示すこととなる。
そして、このHLレジスタの値を確率データのアドレスとし、このアドレスに対応する確率データを抽選テーブルから取得する。
なお、取得した確率データをHLレジスタに記憶することは、例3と同様である。
このように、HLレジスタには、確率データが記憶されている記憶領域の先頭アドレス(1番目の確率データのアドレス)を記憶しておき、Aレジスタに記憶されている値をオフセット値としてHLレジスタの値に加算することで、設定値に対応する確率データを取得するようにしている。
ここで、設定値別識別子がオフであるときは、Aレジスタに記憶しておいた初期値(「0」)をオフセット値としてHLレジスタの値に加算する。
また、設定値別識別子がオンであるときは、設定値データ記憶領域「_NB_RANK」の値をAレジスタに記憶し、さらにAレジスタの値をオフセット値としてHLレジスタの値に加算する。
これにより、確率データがすべての設定値で共通のときと、設定値によって異なるときとで、処理を共通化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
また、確率データが1バイトデータであるときは、Aレジスタの値をHLレジスタに1回加算し、確率データが2バイトデータであるときは、Aレジスタの値をHLレジスタに2回加算する。
これにより、確率データのアドレスを算出(指定)する処理を簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
ステップS1026に進むと、メインCPU55は、当否判定を行う。
ここで、2バイトデータの確率データと乱数値とを用いて抽選判定を行う場合、メインCPU55は、まず、DEレジスタの値からHLレジスタの値を減算して、新たなDEレジスタの値とする。
また、1バイトデータの確率データと乱数値とを用いて抽選判定を行う場合、メインCPU55は、まず、DEレジスタの値からAレジスタの値を減算して、新たなDEレジスタの値とする。
このようにして、DEレジスタの値を更新する。
上述したように、DEレジスタには、乱数値が記憶されている(図87のステップS1011)。そして、ステップS1026では、DEレジスタの値から確率データを減算して、新たなDEレジスタの値とする。
その後、RWM53のスタック領域に退避させていたHLレジスタの値、及びBCレジスタの値を復帰させる。
これにより、HLレジスタの値は、確率データが何バイトであるかを示す識別子(1バイトデータ識別子又は2バイトデータ識別子)、及び確率データが設定値に応じて異なるか否かを示す識別子(設定値別識別子)を含むデータが記憶されている記憶領域のアドレスを示すこととなる。また、Bレジスタの値は、繰返し回数を示し、Cレジスタの値は、当選番号を示すこととなる。
次のステップS1027では、メインCPU55は、当選したか否かを判断する。
ここで、DEレジスタの値から確率データを減算することにより、DEレジスタの値が「0」より小さくなると(桁下がりが発生すると)、フラグレジスタのキャリーフラグに「1」がセットされる。すなわち、キャリーフラグが立つ。また、「キャリーが発生する」とは、キャリーフラグに「1」がセットされることを意味する。
そして、ステップS1027では、メインCPU55は、キャリーフラグに「1」がセットされているか否かを判断することにより、当選したか否かを判断する。
ここで、キャリーフラグに「1」がセットされていないときは、メインCPU55は、当選しなかった(No)と判断し、次のステップS1028に進む。
これに対し、キャリーフラグに「1」がセットされているときは、メインCPU55は、当選した(Yes)と判断し、ステップS1028〜S1033をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
また、ステップS1027で「Yes」のときにCレジスタに記憶されている値が、抽選判定で決定された当選番号を示す。
次のステップS1028では、メインCPU55は、当選番号データを更新する。
具体的には、メインCPU55は、Cレジスタの値に「1」を加算して、新たなCレジスタの値とする。すなわち、Cレジスタの値を更新する。そして、次のステップS1029に進む。
ステップS1029に進むと、メインCPU55は、繰返し回数データを更新する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値から「1」を減算して、新たなBレジスタの値とする。すなわち、Bレジスタの値を更新する。そして、次のステップS1030に進む。
ステップS1030に進むと、メインCPU55は、繰返し回数が終了したか否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値が「0」か否かを判断する。
ここで、Bレジスタの値が「0」であるときは、繰返し回数が終了したことを示し、Bレジスタの値が「0」でない(「0」より大きい)ときは、繰返し回数が終了していないことを示す。
そして、ステップS1030では、メインCPU55は、Bレジスタの値が「0」か否かを判断することにより、繰返し回数が終了したか否かを判断する。
ここで、Bレジスタの値が「0」であるときは、メインCPU55は、繰返し回数が終了した(Yes)と判断し、次のステップS1031に進む。
これに対し、Bレジスタの値が「0」でないときは、メインCPU55は、繰返し回数が終了していない(No)と判断し、ステップS1025に戻る。
また、ステップS1030で「No」のときは、HLレジスタの値を維持するため、前回と同一の確率データを用いて、再度、ステップS1026の当否判定が行われることとなる。
このように、前回と同一の確率データを繰り返し用いるように定めているため、同一の確率データを抽選テーブルに繰り返し定めなくても済むので、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
ステップS1031に進むと、メインCPU55は、次の抽選用データのアドレスをセットする。
具体的には、メインCPU55は、以下の例1)〜例4)に従って、HLレジスタの値を更新する。
例1)1バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオフであるとき
HLレジスタの値に「1+1」(=「2」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。
例2)1バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオンであるとき
HLレジスタの値に「6+1」(=「7」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。
例3)2バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオフであるとき
HLレジスタの値に「1×2+1」(=「3」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。
例4)2バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオンであるとき
HLレジスタの値に「6×2+1」(=「13」)を加算して、新たなHLレジスタの値とする。
上述したように、ステップS1026において、RWM53のスタック領域に退避させていたHLレジスタの値を復帰させる。
このため、ステップS1031に進む時点では、HLレジスタの値は、確率データが何バイトであるかを示す識別子(1バイトデータ識別子又は2バイトデータ識別子)、及び確率データが設定値に応じて異なるか否かを示す識別子(設定値別識別子)を含むデータが記憶されている記憶領域のアドレスを示している。
そして、1バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオフであるときは、当該抽選用データ(たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における1BBA条件装置抽選用データ)における確率データのバイト数は、1バイトである。
したがって、HLレジスタの値に「2」を加算することにより、新たなHLレジスタの値は、次の抽選用データ(たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における1BBA+小役D条件装置抽選用データ)の記憶領域の先頭アドレス(たとえば、「DEFB @LT_BYT ;1バイトデータ識別子」のデータが記憶されている記憶領域のアドレス)を示すこととなる。
また、1バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオンであるときは、当該抽選用データ(たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における1BBA+小役E2条件装置抽選用データ)における確率データのバイト数は、6バイトである。
したがって、HLレジスタの値に「7」を加算することにより、新たなHLレジスタの値は、次の抽選用データ(たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における1BBB条件装置抽選用データ)の記憶領域の先頭アドレス(たとえば、「DEFB @LT_BYT OR @LT_RNK ;1バイトデータ識別子 ;;+設定値別識別子」のデータが記憶されている記憶領域のアドレス)を示すこととなる。
さらにまた、2バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオフであるときは、当該抽選用データ(たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における小役D条件装置抽選用データ)における確率データのバイト数は、2バイトである。
したがって、HLレジスタの値に「3」を加算することにより、新たなHLレジスタの値は、次の抽選用データ(たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)における小役E1条件装置抽選用データ)の記憶領域の先頭アドレス(たとえば、「DEFB @LT_WRD ;2バイトデータ識別子」のデータが記憶されている記憶領域のアドレス)を示すこととなる。
さらに、2バイトデータ識別子がオンであり、かつ設定値別識別子がオンであるときは、当該抽選用データ(たとえば、図81の全RT共通抽選テーブル(3)における小役A条件装置抽選用データ)における確率データのバイト数は、12バイトである。
したがって、HLレジスタの値に「13」を加算することにより、新たなHLレジスタの値は、次の抽選用データ(たとえば、図81の全RT共通抽選テーブル(3)における小役B1〜小役B12条件装置抽選用データ)の記憶領域の先頭アドレス(たとえば、「DEFB @LT_LOP OR 12 ;繰返し回数識別子」のデータが記憶されている記憶領域のアドレス)を示すこととなる。
次のステップS1032では、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータが判定終了識別子(「00(H)」)か否かを判断する。
ここで、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータが「00(H)」であるときは、メインCPU55は、判定終了識別子である(Yes)と判断し、次のステップS1033に進む。
これに対し、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータが「00(H)」でないときは、メインCPU55は、判定終了識別子でない(No)と判断し、ステップS1021に戻る。
次のステップS1033では、メインCPU55は、非当選データをセットする。
ここで、ステップS1033に進む時点では、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータは「00(H)」(判定終了識別子)である。そして、ステップS1033では、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータである「00(H)」を、非当選データとしてCレジスタに記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
また、本フローチャート(抽選判定)の終了時にCレジスタに記憶されている値は、抽選判定によって決定された当選番号を示す。
ステップS1033に進んだときは、本フローチャートの終了時にCレジスタに記憶されている値は、「00(H)」となる。この場合、非当選となる(いずれの条件装置にも当選しない)。
このように、抽選判定処理の終了を示す判定終了識別子のデータを「00(H)」に定めておくことにより、当該抽選判定処理でいずれの条件装置にも当選しなかったときは、非当選(ハズレ)を示す当選番号「0」がCレジスタに記憶されて、本フローチャートを終了することになる。なお、「31」番未満の当選番号は、入賞及びリプレイ条件装置番号と一致する。
換言すると、非当選を示す当選番号を新たに設定することなく、判定終了識別子のデータを取得することにより、非当選を示す当選番号をCレジスタに記憶することが可能となる。
一方、ステップS1027で「Yes」となったときは、本フローチャートの終了時にCレジスタに記憶されている値は、「00(H)」以外となる。この場合、いずれかの条件装置の当選(「0」以外の当選番号に決定)となる。
ここで、たとえば、小役B1条件装置から小役B12条件装置のように、ストップスイッチ42の操作態様(押し順)によって有利度合い(払出し枚数)が異なる抽選結果(押し順小役とも称する)や、リプレイB1条件装置からリプレイB3条件装置のように、ストップスイッチ42の操作態様によってRT移行が伴う抽選結果については、ストップスイッチ42の操作態様によって有利度合いやRT移行の割合に偏りを持たせないようにすることが好ましい。すなわち、押し順によって正解の出現頻度に偏りを持たせないようにすることが好ましい。
このため、抽選結果(条件装置)の種類に対応した有利な操作態様が各操作態様で均等になるように、同一の確率データを定めることが好ましい。すなわち、各押し順で正解の出現頻度が均等になるように、同一の確率データを定めることが好ましい。
そのような場合に、繰返し回数を定め、同一の確率データを繰り返し用いて抽選判定を行うことにより、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減しつつ、各押し順で正解の出現頻度を均等にすることができるので、より大きな効果を発揮させることができる。
さらに、ステップS1028で記載したように、当選番号データを更新する処理が抽選判定処理内にあるため、当選番号データを抽選テーブルに記憶しておく必要がない。
そして、繰返し回数及び同一の確率データを用いて当選番号を決定することにより、関連性のある条件装置(たとえば、小役B1条件装置から小役B12条件装置や、リプレイB1条件装置からリプレイB3条件装置)について、連続した当選番号(小役B1条件装置から小役B12条件装置の当選番号は「12」番から「22」番、リプレイB1条件装置からリプレイB3条件装置の当選番号は「2」番から「4」番)を得ることができる。
なお、上述した通り、本実施形態では、「31」番未満の当選番号は、入賞及びリプレイ条件装置番号と一致する。
また、少なくとも通常区間においては、入賞及びリプレイ条件装置番号をサブ制御基板80には送信せず演出グループ番号として送信するように構成されている。
このような場合、関連性のある条件装置(たとえば、小役B1条件装置から小役B12条件装置)について、連続した当選番号(たとえば、「12」番から「22」番)が得られるようにすることで、当選番号から演出グループ番号に変換する処理を実行する際に、取得した当選番号がいずれの範囲に属するかを判定することにより、演出グループ番号を決定することができる。
このため、取得した当選番号がいずれの演出グループ番号かを判定するためのテーブルを持たなくても済むので、ROM54の使用量の削減がさらに可能となる。
図89は、条件装置番号セット1の処理の流れを示すフローチャートである。
また、条件装置番号セット1は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を判定する処理である。なお、条件装置番号セット1の処理は、条件装置番号判定手段に相当する。
ステップS1005の条件装置番号セット1に進むと、まず、ステップS1041において、メインCPU55は、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が、変換開始番号より小さいか否かを判断する。
ここで、条件装置番号セット1の処理の開始時には、Cレジスタには、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号を示す値が記憶されている。
また、ステップS1041では、メインCPU55は、まず、Cレジスタの値(当選番号)をAレジスタに記憶し、次に、Aレジスタの値から「@NB_TRNS」を減算する。図76(a)に示すように、「@NB_TRNS」は、変換開始番号を示し、その値は「@BBA_WIN_E2」である。また、図75(a)に示すように、「@BBA_WIN_E2」は、1BBA及び小役E2の重複当選を示し、その値は「31」である。したがって、「@NB_TRNS」=「31」である。
そして、メインCPU55は、Aレジスタの値から「31」を減算し、減算によりキャリーが発生したときは、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断し、ステップS1042〜S1046をスキップして、ステップS1047に進む。
これに対し、メインCPU55は、減算によりキャリーが発生しなかったときは、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断し、次のステップS1042に進む。
なお、ステップS1041では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1042では、メインCPU55は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を取得する。
具体的には、メインCPU55は、まず、「TBL_CNDNO_DAT」−「@NB_TRNS」×3の演算結果をHLレジスタに記憶する。
ここで、「TBL_CNDNO_DAT」は、当選番号変換テーブル(図77(a))の先頭アドレスを示す。
たとえば、「TBL_CNDNO_DAT」=「1600(H)」番地とする。
また、上述したように、「@NB_TRNS」=「31」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「1600(H)」−「31(D)」×3
=「1600(H)」−「5D(H)」
=「15A3(H)」
となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算して新たなHLレジスタの値とすることを3回繰り返す。
たとえば、Aレジスタの値(当選番号を示す)が「32」であるとする。
また、「32(D)」=「20(H)」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「15A3(H)」+「20(H)」=「15C3(H)」(1回目)
「15C3(H)」+「20(H)」=「15E3(H)」(2回目)
「15E3(H)」+「20(H)」=「1603(H)」(3回目)
となる。
これにより、「当選番号に対応する条件装置番号及び有利区間番号のアドレス」がHLレジスタにセットされる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをCレジスタに記憶する。
たとえば、HLレジスタの値が「1603(H)」であるとき、このアドレスに対応するデータは「@NB_1BBB」(=「2」)である。また、このデータは、「役物条件装置番号」を示す(図77(a)及び(d))。
この場合、メインCPU55は、Cレジスタに「2」を記憶する。これにより、Cレジスタに「役物条件装置番号」を示す「2」が記憶される。その後、本フローチャート(条件装置番号セット1)を終了するまで、Cレジスタの値を維持する。
その後、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算して、新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタの値は「1604(H)」となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをAレジスタに記憶する。
たとえば、HLレジスタの値が「1604(H)」であるとき、このアドレスに対応するデータは「0」である。また、このデータは、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す(図77(a)及び(d))。
この場合、メインCPU55は、Aレジスタに「0」を記憶する。これにより、Aレジスタに「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す「0」が記憶される。その後、本フローチャート(条件装置番号セット1)を終了するまで、Aレジスタの値を維持する。
その後、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算して、新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタの値は「1605(H)」となる。その後、本フローチャート(条件装置番号セット1)を終了するまで、HLレジスタの値を維持する。
なお、HLレジスタの値が「1605(H)」であるとき、このアドレスに対応するデータは「0」である。また、このデータは、「有利区間番号」を示す(図77(a)及び(d))。
ステップS1043では、メインCPU55は、役物条件装置番号が「0」であるか否かを判断する。
ここで、「_NB_CND_BNS」は、役物条件装置番号を記憶するRWM53上の1バイトの記憶領域である。
また、「_NB_CND_BNS」の値が「0」のときは役物条件装置に当選していないことを示し、「0」以外のときは役物条件装置に当選していることを示す。
さらにまた、前回遊技は非内部中の遊技であり、今回遊技で役物条件装置に当選したときは、メインCPU55は、後述するステップS1046において、「_NB_CND_BNS」に役物条件装置番号を記憶する。
さらに、当選した役物条件装置に含まれる特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、メインCPU55は、「_NB_CND_BNS」の値をクリアする(「0」にする)。
このため、前回遊技は非内部中の遊技であり、今回遊技で役物条件装置に当選したときは、ステップS1043では、「_NB_CND_BNS」の値は「0」である。
また、ステップS1043において、「_NB_CND_BNS」の値が「0」以外であるときは、前回遊技以前に役物条件装置に当選し、当選した役物条件装置に含まれる特別役に対応する図柄の組合せが未だ有効ラインに停止していないことを意味する。すなわち、特別役の当選情報を持ち越している内部中の遊技であることを意味する。
そして、ステップS1043では、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」の値が「0」であるか否かを判断することにより、役物条件装置に当選しているか否かを判断する。すなわち、内部中か否かを判断する。
ここで、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である(Yes)ときは、メインCPU55は、役物条件装置に当選していないと判断し、次のステップS1044に進む。
これに対し、「_NB_CND_BNS」の値が「0」以外である(No)ときは、メインCPU55は、役物条件装置に当選していると判断し、ステップS1044〜S1046をスキップして、ステップS1047に進む。
ステップS1044では、メインCPU55は、有利区間番号が「0」であるか否かを判断する。
ここで、「_NB_CND_AT」は、有利区間番号を記憶するRWM53上の1バイトの記憶領域である。
また、「_NB_CND_AT」の値が「0」のときは有利区間に当選(移行することに決定)していないことを示し、「1」のときは有利区間1に当選していることを示し、「2」のときは有利区間2に当選していることを示す。
さらにまた、前回遊技は通常区間の遊技であり、今回遊技で有利区間1又は有利区間2に当選したときは、メインCPU55は、後述するステップS1045において、「_NB_CND_AT」に有利区間番号を記憶する。
さらに、有利区間1又は有利区間2に当選したことに基づいて有利区間1又は有利区間2に移行し、その後、有利区間1又は有利区間2が終了して通常区間に戻ると、メインCPU55は、「_NB_CND_AT」の値をクリアする(「0」にする)。
このため、前回遊技は通常区間の遊技であり、今回遊技で有利区間1又は有利区間2に当選したときは、ステップS1044では、「_NB_CND_AT」の値は「0」である。
また、ステップS1044において、「_NB_CND_AT」の値が「0」以外であるときは、前回遊技以前に有利区間1又は有利区間2に当選し、この当選に基づいて移行した有利区間1又は有利区間2が未だ終了していないことを意味する。すなわち、待機区間、有利区間1又は有利区間2の遊技であることを意味する。
そして、ステップS1044では、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」の値が「0」であるか否かを判断することにより、有利区間1又は有利区間2に当選しているか否かを判断する。
ここで、「_NB_CND_AT」の値が「0」である(Yes)ときは、メインCPU55は、有利区間1又は有利区間2に当選していないと判断し、次のステップS1045に進む。
これに対し、「_NB_CND_AT」の値が「0」以外である(No)ときは、メインCPU55は、有利区間1又は有利区間2に当選していると判断し、ステップS1045をスキップして、ステップS1046に進む。
ステップS1045では、メインCPU55は、有利区間番号を保存する。
具体的には、ステップS1045に進む時点では、HLレジスタには、有利区間番号のアドレスを示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをRWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」に記憶する。これにより、有利区間番号を保存する。
ステップS1046では、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存する。
具体的には、ステップS1046に進む時点では、Cレジスタには、役物条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Cレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」に記憶する。これにより、役物条件装置番号を保存する。
ステップS1047では、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
ここで、ステップS1041で「Yes」となってステップS1047に進むときは、Aレジスタには「当選番号」を示す値が記憶されている。また、ステップS1041で「Yes」となるとき(当選番号が変換開始番号より小さいとき)は、図74(a)に示すように、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。このため、ステップS1041で「Yes」となってステップS1047に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
また、ステップS1042では、Aレジスタには「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値が記憶される。このため、ステップS1042を経てステップS1047に進むときも、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
このように、ステップS1047に進む時点では、Aレジスタには、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が記憶されている。
また、「_NB_CND_NOR」は、入賞及びリプレイ条件装置番号を記憶するRWM53上の1バイトの記憶領域である。
そして、メインCPU55は、Aレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」に記憶する。これにより、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
このように、ステップS1041で「Yes」となってステップS1047に進んだときと、ステップS1041で「No」となり、ステップS1042を経て、ステップS1047に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
なお、メインCPU55は、当該遊技の終了時、又は次回遊技でのスタートスイッチ41の操作の受付けが可能となる前に、「_NB_CND_NOR」の値をクリアする(「0」にする)。
以上説明したように、条件装置番号セット1では、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶するタイミング(ステップS1046)より前に、「_NB_CND_BNS」の値が「0」であるか否かを判断する(ステップS1043)。
これにより、内部中であるか否かを示すフラグを持たなくても、内部中であるか否か(今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのか)を判断することができるので、その分、RWM53の使用量を削減することができる。
また、条件装置番号セット1では、「_NB_CND_BNS」の値が「0」であるか否かを判断し(ステップS1043)、「0」であると判断したときは、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶し(ステップS1044)、その後に、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1046)、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する(ステップS1047)。
これにより、役物条件装置に当選した遊技で、複雑な処理を必要とすることなく、有利区間1又は有利区間2に移行させることに決定することができる。
また、当該遊技において、当選番号が「31」番〜「36」番、「43」番〜「45」番、又は「48」番〜「50」番に決定されたときは、役物条件装置の当選となる。
この場合において、ステップS1043で「_NB_CND_BNS」に「0」が記憶されていると判断したときは、ステップS1044に進むので、「_NB_CND_BNS」の値及び「_NB_CND_AT」の値を更新可能となる。
これに対し、ステップS1043で「_NB_CND_BNS」に「0」以外の値が記憶されていると判断したときは、ステップS1044〜S1046をスキップするので、「_NB_CND_BNS」の値及び「_NB_CND_AT」の値を維持することとなる。
このように、「_NB_CND_BNS」に「0」が記憶されているときは、「_NB_CND_BNS」の値及び「_NB_CND_AT」の値を更新可能とし、「_NB_CND_BNS」に「0」以外の値が記憶されているときは、「_NB_CND_BNS」の値及び「_NB_CND_AT」の値を維持する。
これにより、複雑な処理を必要とすることなく、一定のRWM55の使用量の範囲内で、役物条件装置の当選及び有利区間に移行する旨の決定を適切に処理することができる。
また、当該遊技において、当選番号が「43」番〜「47」番に決定されたときは、有利区間1に当選(移行することに決定)し、当選番号が「48」番〜「52」番に決定されたときは、有利区間2に当選(移行することに決定)する。
この場合において、ステップS1044で「_NB_CND_AT」に「0」が記憶されていると判断したときは、ステップS1045に進むので、「_NB_CND_AT」の値を更新可能となる。
これに対し、ステップS1044で「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されていると判断したときは、ステップS1045をスキップするので、「_NB_CND_AT」の値を維持することとなる。
このように、「_NB_CND_AT」に「0」が記憶されているときは、「_NB_CND_AT」の値を更新可能とし、「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されているときは、「_NB_CND_AT」の値を維持する。
これにより、複雑な処理を必要とすることなく、一定のRWM55の使用量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定を適切に処理することができる。
なお、本実施形態では、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する処理(ステップS1044)をスキップしたり、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶する処理(ステップS1046)をスキップすることにより、「_NB_CND_BNS」の値や「_NB_CND_AT」の値を維持した。
しかし、これに限らず、たとえば、同一の有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶(上書き)したり、同一の役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶(上書き)することにより、「_NB_CND_BNS」の値や「_NB_CND_AT」の値を維持してもよい。
また、今回遊技において、当選番号が「31」番未満に決定されたときは、ステップS1041で「Yes」となり、ステップS1047に進む。このとき、Aレジスタには、当選番号が記憶されている。そして、ステップS1047では、Aレジスタの値が、入賞及びリプレイ条件装置番号として、「_NB_CND_NOR」に記憶される。
すなわち、当選番号が「31」番未満のときは、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。
そして、当選番号が「31」番以上のときにのみ、当選番号と条件装置番号との対応関係を定めた当選番号変換テーブルを使用して、当選番号から条件装置番号を判定する。
このため、「31」番未満については、当選番号と条件装置番号との対応関係を当選番号変換テーブルに定めなくても済むので、当選番号変換テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
なお、本実施形態では、通常区間から有利区間への移行に関する抽選について説明したが、たとえば、今回遊技の開始時に「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に「0」以外の値が記憶されている場合であっても、有利区間の上乗せ(有利区間中の遊技状態が遊技者にとって有利となるように性能を変更したり、有利区間中のATの遊技回数を上乗せすることを含む)に関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」の値を変更してもよい。
たとえば、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)の値が「0」である状況下において、当選番号が「37」番に決定されたことに基づいて、「_NB_CND_AT」に「2」を記憶するような制御処理を実行してもよい。
また、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である状況下において、当選番号が「37」番に決定されたことに基づいて、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
さらに、当選番号「43」番〜「52」番は、通常区間から有利区間への移行に関する抽選を行うものとして扱っていたが、有利区間においてこれらの当選番号が決定された場合にも、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
なお、上述した通り、「_NB_CND_BNS」の値が「1」であるとき(いわゆる内部中)は、たとえば、当選番号が「37」番に決定されても、有利区間の上乗せに関する抽選を実行しない。
<第16実施形態の変形例>
続いて、本願発明の第16実施形態の変形例について説明する。
第16実施形態の変形例は、条件装置番号セットの処理が、第16実施形態とは異なるものである。
第16実施形態の条件装置番号セット1の処理では、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶し、その後に、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶した。
これに対し、第16実施形態の変形例の条件装置番号セット2では、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し、その後に、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する。
図90は、第16実施形態の変形例における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001からS1004まで、及びステップS1006については、第16実施形態と同様である。
また、本実施形態では、ステップS1004において、内部抽選1を実行すると、ステップS1051に進む。
さらにまた、ステップS1051に進むと、条件装置番号セット2(図92)を実行して、ステップS1006に進む。
さらに、ステップS1006において、全てのリール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作によって、回転しているリール31を停止させることが可能となる。そして、すべてのリール31の回転が停止すると、ステップS1052に進み、全リール停止時処理(図91)を実行する。
そして、ステップS1052において、全リール停止時処理を実行すると、本フローチャートによる処理を終了する。
図91は、第16実施形態の変形例における全リール停止時処理の流れを示すフローチャートである。
また、全リール停止時処理は、すべてのリール31の回転停止後に、特別役の当選情報を持ち越していることを示す内部中フラグのオン/オフを制御する処理である。
ステップS1052の全リール停止時処理に進むと、まず、ステップS1061において、メインCPU55は、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判断する。
ここで、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止した(Yes)と判断したときは、ステップS1062及びS1063をスキップして、ステップS1064に進む。
これに対し、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(No)と判断したときは、次のステップS1062に進む。
ステップS1062では、メインCPU55は、役物条件装置番号が「0」であるか否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」の値が「0」であるか否かを判断することにより、役物条件装置に当選しているか否かを判断する。
ここで、「_NB_CND_BNS」の値が「0」以外である(No)ときは、メインCPU55は、役物条件装置に当選していると判断し、次のステップS1063に進む。
これに対し、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である(Yes)ときは、メインCPU55は、役物条件装置に当選していないと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1063では、メインCPU55は、内部中フラグをオンにする。
ここで、「_FL_PRD_LOT」は、内部中フラグを記憶するRWM53上の1バイトの記憶領域である。
また、「内部中フラグ」は、特別役の当選情報を持ち越している内部中の遊技であることを示すフラグである。
さらにまた、「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」であるときは、内部中フラグがオンであることを示し、「0」であるときは、内部中フラグがオフであることを示す。
そして、ステップS1063では、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」に「FF(H)」を記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1064では、メインCPU55は、内部中フラグをクリアする。
具体的には、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」の値を「0」にする。そして、次のステップS1065に進む。
ステップS1065では、メインCPU55は、役物条件装置番号をクリアする。
具体的には、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」の値を「0」にする。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図92は、条件装置番号セット2の処理の流れを示すフローチャートである。
また、条件装置番号セット2は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を判定する処理である。
ステップS1051の条件装置番号セット2に進むと、まず、ステップS1071において、メインCPU55は、当選番号が変換開始番号より小さいか否かを判断する。
また、ステップS1071での具体的な処理の内容は、図89のステップS1041と同様である。
そして、ステップS1071において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1072〜S1074をスキップして、ステップS1075に進む。
これに対し、ステップS1071において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1072に進む。
なお、ステップS1071では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1072では、メインCPU55は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を取得する。
ここで、図89のステップS1042では、「役物条件装置番号」を示す値をCレジスタに記憶する。
これに対し、ステップS1072では、「役物条件装置番号」を示す値をEレジスタに記憶する。
条件装置番号セット2では、Cレジスタの値(当選番号)を、ステップS1071及びS1076で使用することから、ステップS1072において、Cレジスタの値(当選番号)を破壊しないようにするためである。
それ以外は、ステップS1072での具体的な処理の内容は、図89のステップS1042と同様である。
ステップS1073では、メインCPU55は、役物条件装置番号が「0」であるか否かを判断する。
また、ステップS1073での具体的な処理の内容は、図89のステップS1043と同様である。
そして、ステップS1073において、役物条件装置番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1074に進む。
これに対し、ステップS1073において、役物条件装置番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1074をスキップして、ステップS1075に進む。
ステップS1074では、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存する。
具体的には、ステップS1074に進む時点では、Eレジスタには、役物条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Eレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」に記憶する。これにより、役物条件装置番号を保存する。
ステップS1075では、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
ここで、ステップS1071で「Yes」となってステップS1075に進むときは、Aレジスタには「当選番号」を示す値が記憶されている。また、ステップS1071で「Yes」となるとき(当選番号が変換開始番号より小さいとき)は、図74(a)に示すように、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。このため、ステップS1071で「Yes」となってステップS1075に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
また、ステップS1072では、Aレジスタには「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値が記憶される。このため、ステップS1072を経てステップS1075に進むときも、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
このように、ステップS1075に進む時点では、Aレジスタには、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Aレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」に記憶する。これにより、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
このように、ステップS1071で「Yes」となってステップS1075に進んだときと、ステップS1071で「No」となり、ステップS1072を経て、ステップS1075に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
ステップS1076では、メインCPU55は、当選番号が有利区間変換開始番号より小さいか否かを判断する。
具体的には、ステップS1076に進む時点では、Cレジスタには、当選番号を示す値が記憶されている。
また、ステップS1076では、メインCPU55は、まず、Cレジスタの値(当選番号)をAレジスタに記憶し、次に、Aレジスタの値から「@NB_TRNS_AT」を減算する。図76(a)に示すように、「@NB_TRNS_AT」は、有利区間変換開始番号を示し、その値は「@AT1_BBA」である。また、図75(a)に示すように、「@AT1_BBA」は、1BBAの単独当選及び有利区間1の当選を示し、その値は「38」である。したがって、「@NB_TRNS_AT」=「38」である。
そして、メインCPU55は、Aレジスタの値から「38」を減算し、減算によりキャリーが発生したときは、当選番号が有利区間変換開始番号より小さい(Yes)と判断し、ステップS1077〜S1079をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、メインCPU55は、減算によりキャリーが発生しなかったときは、当選番号が有利区間変換開始番号以上である(No)と判断し、次のステップS1077に進む。
ステップS1077では、メインCPU55は、有利区間番号が「0」であるか否かを判断する。
また、ステップS1077での具体的な処理の内容は、図89のステップS1044と同様である。
そして、ステップS1077において、有利区間番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1078に進む。
これに対し、ステップS1077において、有利区間番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1078及びS1079をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1078では、メインCPU55は、内部中フラグがオンであるか否かを判断する。
具体的には、ステップS1078では、メインCPU55は、RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」であるか否かを判断することにより、内部中フラグがオンであるか否かを判断する。
ここで、「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」である(Yes)ときは、メインCPU55は、内部中フラグがオンであると判断し、ステップS1079をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、「_FL_PRD_LOT」の値が「0」である(No)ときは、メインCPU55は、内部中フラグがオフであると判断し、次のステップS1079に進む。
ステップS1079では、メインCPU55は、有利区間番号を保存する。
具体的には、ステップS1079に進む時点では、HLレジスタには、有利区間番号のアドレスを示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをRWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」に記憶する。これにより、有利区間番号を保存する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上説明したように、条件装置番号セット2では、「_NB_CND_BNS」の値が「0」か否かを判断し(ステップS1073)、「0」(Yes)と判断したときは、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1074)、その後、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する(ステップS1079)。
このため、条件装置番号セット2では、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する前のステップにおいて、「_NB_CND_BNS」の値が「0」か否かを判断しても、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断することができない。
そこで、条件装置番号セット2では、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する前のステップS1078において、内部中フラグがオンか否か(「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」か否か)を判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断するようにしている。
そして、内部中フラグがオフ(「_FL_PRD_LOT」の値が「0」)のときに、今回遊技で役物条件装置に当選したと判断して、有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する(ステップS1079)。
ここで、条件装置番号セット2では、ステップS1072において、「役物条件装置番号」を示す値をEレジスタに記憶し、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をAレジスタに記憶する。その後、ステップS1074において、Eレジスタの値(役物条件装置番号)を「_NB_CND_BNS」に記憶し、ステップS1075において、Aレジスタの値(入賞及びリプレイ条件装置番号)を「_NB_CND_NOR」に記憶する。
このため、ステップS1074より後にEレジスタの値を破壊しても、役物条件装置番号が失われてしまうことはなく、また、ステップS1075より後にAレジスタの値を破壊しても、入賞及びリプレイ条件装置番号が失われてしまうことはない。
また、ステップS1076において、Cレジスタの値をAレジスタに記憶し、その後、Aレジスタの値から「@NB_TRNS_AT」(=「43」)を減算することにより、当選番号が有利区間変換開始番号より小さいか否かを判断する。
このため、ステップS1076より後にCレジスタの値を破壊しても、有利区間番号を記憶する処理に支障が生じることはない。
以上より、条件装置番号セット2では、ステップS1074より後に、他の処理のために、Eレジスタを使用することができる。同様に、ステップS1075より後には、他の処理のために、Aレジスタを使用することができ、ステップS1076より後には、他の処理のために、Cレジスタを使用することができる。
なお、他の処理としては、たとえば、有利区間中のAT(指示遊技区間)の上乗せ抽選を挙げることができる。
また、条件装置番号セット2では、ステップS1078において、内部中フラグがオンか否か(「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」か否か)を判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断した。
しかし、これに限らない。本実施形態では、内部中は、RT4に移行する。このため、たとえば、ステップS1078において、内部中に対応するRT4であるか否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断してもよい。
<第17実施形態>
続いて、本願発明の第17実施形態について説明する。
図93(a)は、本実施形態における当選番号定義(3)を示す図である。
ここで、図93(a)の当選番号定義(3)は、当選番号「31」番〜「42」番についての当選番号定義を示している。
なお、当選番号「1」番〜「30」番についての当選番号定義は、図74(a)に示す第16実施形態の当選番号定義(1)と同様である。
図93(b)に示すように、「@BBA EQU 38 ;1BBA単独当選+移行抽選」は、「@BBA」が「1BBAの単独当選」及び「移行抽選の実行」を示すこと、「@BBA」に対応する当選番号が「38」番であることを意味する。
そして、当選番号が「38」番に決定されると、「1BBA条件装置」の単独当選となり、かつ通常区間から有利区間に移行させるか否かや、通常区間からいずれの種別の有利区間に移行させるかを決定する移行抽選が実行可能となる。
なお、有利区間の種別として、有利区間1及び有利区間2を有する。そして、有利区間1に当選(移行することに決定)すると、ARTに移行する権利は有さないガセの遊技状態に移行し、有利区間2に当選すると、ARTに移行可能な遊技状態(ARTの前兆)を経てARTに移行する。
図93(c)に示すように、「@BBA_WD EQU 39 ;1BBA+小役D重複当選+移行抽選」は、「@BBA_WD」が「1BBA及び小役Dの重複当選」並びに「移行抽選の実行」を示すこと、「@BBA_WD」に対応する当選番号が「39」番であることを意味する。
そして、当選番号が「39」番に決定されると、「1BBA条件装置」及び「小役D条件装置」の重複当選となり、かつ通常区間から有利区間に移行させるか否かや、通常区間からいずれの種別の有利区間に移行させるかを決定する移行抽選が実行可能となる。
図74(a)及び図93(a)に示すように、本実施形態では、当選番号は、「1」番から「42」番まで定められている。そして、当選番号決定手段は、「0」〜「42」の数値のうちのいずれか1つを当選番号として決定する。
また、図93(a)に示すように、本実施形態では、当選番号「31」番〜「33」番は、役物条件装置の単独当選、又は役物条件装置と入賞及びリプレイ条件装置との重複当選に対応し、当選番号「34」番〜「37」番は、有利区間の上乗せに対応し、当選番号「38」番〜「42」番は、移行抽選の実行に対応している。
なお、当選番号「38」番〜「42」番についても、有利区間の上乗せに対応させてもよい。そして、当選番号が「38」番〜「42」番に決定されたときは、移行抽選を実行可能にするとともに、有利区間の上乗せを実行可能にしてもよい。
また、「当選番号が「38」番〜「42」番に決定されたとき」とは、当選番号が「38」番〜「42」番のうちのいずれかに決定されたときを意味する。
また、有利区間の遊技回数に上乗せする遊技回数や、有利区間における遊技状態(有利区間の性能)の変更内容は、決定された当選番号の種類に応じて、適宜設定することができる。
図93(d)は、本実施形態における当選番号変換用データ定義を示す図である。
図93(d)に示すように、「@NB_TRNS EQU @BBA_WIN_E2 ;変換開始番号」は、「@NB_TRNS」が「変換開始番号」を示すこと、「@NB_TRNS」に対応する値が「@BBA_WIN_E2」であることを意味する。図93(a)に示すように、「@BBA_WIN_E2」=「31」である。したがって、「@NB_TRNS」=「@BBA_WIN_E2」=「31」である。
そして、当選番号決定手段により決定された当選番号が「変換開始番号」以上であるときは、当選番号変換テーブルを使用して、当選番号から、役物条件装置番号と入賞及びリプレイ条件装置番号とを取得(記憶)する。
また、図93(d)に示すように、「@NB_TRNS_UP EQU @RE ;上乗せ変換開始番号」は、「@NB_TRNS_UP」が「上乗せ変換開始番号」を示すこと、「@NB_TRNS_UP」に対応する値が「@RE」であることを意味する。図93(a)に示すように、「@RE」=「34」である。したがって、「@NB_TRNS_UP」=「@RE」=「34」である。
そして、当選番号決定手段により決定された当選番号が「上乗せ変換開始番号」以上であるときは、有利区間を上乗せする場合を有する。
また、図93(d)に示すように、「@NB_TRNS_AT EQU @BBA ;有利区間変換開始番号」は、「@NB_TRNS_AT」が「有利区間変換開始番号」を示すこと、「@NB_TRNS_AT」に対応する値が「@BBA」であることを意味する。図93(a)に示すように、「@BBA」=「38」である。したがって、「@NB_TRNS_AT」=「@BBA」=「38」である。
そして、当選番号決定手段により決定された当選番号が「有利区間変換開始番号」以上であるときは、有利区間に移行させるか否かを決定する移行抽選を実行する場合を有する。
図94(a)は、本実施形態における当選番号変換テーブルを示す図である。
図94(a)に示すように、当選番号変換テーブルは、当選番号決定手段により決定された当選番号が「31」番〜「42」番であるときに、決定された当選番号から、対応する「役物条件装置番号」並びに「入賞及びリプレイ条件装置番号」を判定するときに使用される。
図94(b)に示すように、「DEFB @NB_1BBA, @NB_WIN_E2 ;当選番号31」は、アドレス###0(たとえば1600(H)番地)に「@NB_1BBA」を記憶し、アドレス###1(たとえば1601(H)番地)に「@NB_WIN_E2」を記憶することを意味する。図93(d)に示すように、「@NB_1BBA」=「1」であり、図74(a)に示すように、「@NB_WIN_E2」=「28」である。したがって、アドレス###0には「1」を記憶し、アドレス###1には「28」を記憶する。
すなわち、
アドレス###0(1600(H)番地) 1:役物条件装置番号
アドレス###1(1601(H)番地) 28:入賞及びリプレイ条件装置番号
となる。
そして、アドレス###0及びアドレス###1に記憶された各データは、当選番号が「31」番に決定されたときに使用される。
図94(c)に示すように、「DEFB @NB_1BBB, 0 ;当選番号32」は、アドレス###2(たとえば1602(H)番地)に「@NB_1BBB」を記憶し、アドレス###3(たとえば1603(H)番地)に「0」を記憶することを意味する。図93(d)に示すように、「@NB_1BBB」=「2」である。したがって、アドレス###2には「2」を記憶する。
すなわち、
アドレス###2(1602(H)番地) 2:役物条件装置番号
アドレス###3(1603(H)番地) 0:入賞及びリプレイ条件装置番号
となる。
そして、アドレス###2及びアドレス###3に記憶された各データは、当選番号が「32」番に決定されたときに使用される。
なお、当選番号抽選用データ定義については、図78(a)に示す第16実施形態の当選番号抽選用データ定義と同様である。
図94(d)、図95、及び図96は、本実施形態における全RT共通抽選テーブルを示す図である。
図94(d)は、全RT共通抽選テーブル(5)を示す図である。また、図95は、全RT共通抽選テーブル(6)を示す図であって、図94(d)に続く図である。さらにまた、図96は、全RT共通抽選テーブル(7)を示す図であって、図95に続く図である。
なお、非RT時抽選テーブル、RT1時抽選テーブル、RT2時抽選テーブル、RT3時抽選テーブル、RT4時抽選テーブル、1BBA時抽選テーブル、及び1BBB時抽選テーブルについては、第16実施形態と同様である。
また、非RT時、RT1時、RT2時、RT3時、又はRT4時には、まず全RT共通抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、このとき当選番号が「00(H)」に決定されると、次にRTに応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、当選番号が「00(H)」以外の値に決定されると、RTに応じた抽選テーブルを用いることなく内部抽選を終了することは、第16実施形態と同様である。
さらにまた、1BBA時には、1BBA時抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、1BBB時には、1BBB時抽選テーブルを用いて抽選判定を行うことも、第16実施形態と同様である。
図97(a)は、2段階抽選アドレステーブルを示す図である。また、図97(b)は、2段階抽選テーブル1を示す図であり、図97(c)は、2段階抽選テーブル2を示す図であり、図97(d)は、2段階抽選テーブル3を示す図であり、図97(e)は、2段階抽選テーブル4を示す図であり、図97(f)は、2段階抽選テーブル5を示す図である。
ここで、2段階抽選アドレステーブル及び2段階抽選テーブル1〜5は、後述する図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選で用いられるものであり、メイン制御基板50のROM54に記憶されている。また、2段階抽選及び設定差なし抽選では、通常区間から有利区間に移行させるか否かを決定する。すなわち、通常区間から有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選は、2段階抽選及び設定差なし抽選に相当する。
また、2段階抽選アドレステーブルは、2段階抽選テーブル1〜5のうちいずれを用いるかを定めたものである。
図97(a)に示すように、当選番号が「38」番に決定されたときは、「TBL_2NDAT_LOT1」(2段階抽選テーブル1)を用いる。
同様に、当選番号が「39」番に決定されたときは、「TBL_2NDAT_LOT2」(2段階抽選テーブル2)を用い、当選番号が「40」番に決定されたときは、「TBL_2NDAT_LOT3」(2段階抽選テーブル3)を用いる。
また、当選番号が「41」番に決定されたときは、「TBL_2NDAT_LOT4」(2段階抽選テーブル4)を用い、当選番号が「42」番に決定されたときは、「TBL_2NDAT_LOT5」(2段階抽選テーブル5)を用いる。
また、2段階抽選テーブル1は、当選番号が「38」番に決定されたときに用いられるものであり、当選データ及び確率データを定めている。
1行目の「DEFB 2 ;当選データ」は、当選データが「2」であることを示す。
2行目の「DEFB 85 ;確率データ(当選データ2)」は、確率データとして「85」を定めていることを示すとともに、この確率データを用いて当選したときは、当選データが「2」に決定されることを示している。
3行目の「DEFB 85 ;確率データ(当選データ1)」は、確率データとして「85」を定めていることを示すとともに、この確率データを用いて当選したときは、当選データが「1」に決定されることを示している。
4行目の「;// DEFB 86 ;確率データ(当選データ0)」は、当選データが「0」に決定される確率が「86/256」であること示すコメントであり、ROM54にはデータとして記憶されない。
2段階抽選テーブル2〜5についても、2段階抽選テーブル1と同様である。
図98は、第17実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001からS1004まで、及びステップS1006については、第16実施形態と同様である。
また、本実施形態では、ステップS1004において、内部抽選1を実行すると、ステップS1101に進む。
さらに、ステップS1101に進むと、条件装置番号セット3(図99)を実行して、ステップS1006に進む。
そして、ステップS1006において、すべてのリール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作によって、回転しているリール31を停止させることが可能となる。そして、すべてのリール31の回転が停止すると、本フローチャートによる処理を終了する。
図99は、条件装置番号セット3の処理の流れを示すフローチャートである。
また、条件装置番号セット3は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を判定(取得、記憶、決定)する処理である。
ステップS1101の条件装置番号セット3に進むと、まず、ステップS1111において、メインCPU55は、当選番号が変換開始番号より小さいか否かを判断する。
また、ステップS1111での具体的な処理の内容は、図89のステップS1041と同様である。
そして、ステップS1111において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1112〜S1118をスキップして、ステップS1119に進む。
これに対し、ステップS1111において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1112に進む。
なお、ステップS1111では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1112では、メインCPU55は、図94(a)の当選番号変換テーブルから、当選番号に対応する条件装置番号を取得する。
具体的には、メインCPU55は、まず、「TBL_CNDNO_DAT」−「@NB_TRNS」×2の演算結果をHLレジスタに記憶する。
たとえば、「TBL_CNDNO_DAT」=「1600(H)」番地とする。
また、図93(a)及び(d)に示すように、「@NB_TRNS」=「@BBA_WIN_E2」=「31」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「1600(H)」−「31(D)」×2
=「1600(H)」−「3E(H)」
=「15C2(H)」
となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算して新たなHLレジスタの値とすることを2回繰り返す。
たとえば、Aレジスタの値(当選番号を示す)が「32」であるとする。
また、「32(D)」=「20(H)」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「15C2(H)」+「20(H)」=「15E2(H)」(1回目)
「15E2(H)」+「20(H)」=「1602(H)」(2回目)
となる。
これにより、「当選番号に対応する条件装置番号のアドレス」がHLレジスタにセットされる。
換言すると、HLレジスタに記憶されたアドレス(本実施形態では「15C2(H)」)を基準アドレスとし、Aレジスタに記憶された当選番号をオフセット値とする(本実施形態では、Aレジスタに記憶された当選番号を2倍した値をオフセット値とする)ことにより、決定された当選番号に対応する条件装置番号が記憶されているアドレスを算出(指定)することが可能となる。
ここで、Aレジスタの値を2回加算する(当選番号を2倍した値をオフセット値とする)のは、1の当選番号に対して、2つのデータ(役物条件装置番号を示すデータ、並びに入賞及びリプレイ条件装置番号を示すデータの2つ)を当選番号変換テーブルに記憶しているためである。
なお、第16実施形態のように、1の当選番号に対して、3つのデータ(役物条件装置番号を示すデータ、入賞及びリプレイ条件装置番号を示すデータ、並びに有利区間番号を示すデータ)を当選番号変換テーブルに記憶している場合には、Aレジスタの値を3回加算する(当選番号を3倍した値をオフセット値とする)ことで、当選番号に対応する条件装置番号が記憶されているアドレスを算出(指定)することが可能となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをEレジスタに記憶する。
たとえば、HLレジスタの値が「1602(H)」であるとき、このアドレスに対応するデータは「@NB_1BBB」(=「2」)である。また、このデータは、「役物条件装置番号」を示す(図94(a)及び(c))。
この場合、メインCPU55は、Eレジスタに「2」を記憶する。これにより、Eレジスタに「役物条件装置番号」を示す「2」が記憶される。その後、本フローチャート(条件装置番号セット3)を終了するまで、Eレジスタの値を維持する。
その後、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算して、新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタの値は「1603(H)」となる。
なお、図89のステップS1042では、「役物条件装置番号」を示す値をCレジスタに記憶する。
これに対し、ステップS1112では、「役物条件装置番号」を示す値をEレジスタに記憶する。
条件装置番号セット3では、Cレジスタの値(当選番号)を、ステップS1111及びS1115で使用することから、ステップS1112において、Cレジスタの値(当選番号)を破壊しないようにするためである。
次に、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをDレジスタに記憶する。
たとえば、HLレジスタの値が「1603(H)」であるとき、このアドレスに対応するデータは「0」である。また、このデータは、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す(図94(a)及び(c))。
この場合、メインCPU55は、Dレジスタに「0」を記憶する。これにより、Dレジスタに「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す「0」が記憶される。その後、本フローチャート(条件装置番号セット3)を終了するまで、Dレジスタの値を維持する。
なお、図89のステップS1042では、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をAレジスタに記憶する。
これに対し、ステップS1112では、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をDレジスタに記憶する。
条件装置番号セット3では、後述するステップS1115でAレジスタを使用する。このため、後述するステップS1119で入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する前に、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が失われないようにするためである。
ステップS1113では、メインCPU55は、RWM53の「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)に「0」が記憶されているか否かを判断する。
換言すると、今回遊技がボーナス内部中の遊技であるか否かを判断する。
なお、RWM53の「_NB_CND_BNS」に「0」が記憶されているときは、今回遊技がボーナス非内部中の遊技であると判断し、「0」以外の値が記憶されているときは、今回遊技がボーナス内部中の遊技であると判断する。
もちろん、今回遊技がボーナス内部中の遊技であるか否かを判断するために、RT番号等の他の情報を参照してもよい。
また、ステップS1113での具体的な処理の内容は、図89のステップS1043と同様である。
そして、ステップS1113において、役物条件装置番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1114に進む。
これに対し、ステップS1113において、役物条件装置番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1114〜S1117をスキップして、ステップS1118に進む。
ステップS1114では、メインCPU55は、有利区間番号が「0」であるか否かを判断する。
また、ステップS1114での具体的な処理の内容は、図89のステップS1044と同様である。
そして、ステップS1114において、有利区間番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1115に進む。
これに対し、ステップS1114において、有利区間番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1115及びS1116をスキップして、ステップS1117に進む。
ステップS1115では、メインCPU55は、当選番号が有利区間変換開始番号より小さいか否かを判断する。
具体的には、ステップS1115に進む時点では、Cレジスタには、当選番号を示す値が記憶されている。
また、ステップS1115では、メインCPU55は、まず、Cレジスタの値(当選番号)をAレジスタに記憶し、次に、Aレジスタの値から「@NB_TRNS_AT」を減算する。図93(a)及び(d)に示すように、「@NB_TRNS_AT」=「@BBA」=「38」である。
そして、メインCPU55は、Aレジスタの値から「38」を減算し、減算によりキャリーが発生したときは、当選番号が有利区間変換開始番号より小さい(Yes)と判断し、ステップS1116をスキップして、ステップS1117に進む。
これに対し、メインCPU55は、減算によりキャリーが発生しなかったときは、当選番号が有利区間変換開始番号以上である(No)と判断し、次のステップS1116に進む。
なお、ステップS1115では、Aレジスタの値(当選番号)から「38」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1116に進むと、メインCPU55は、2段階抽選(図100)を実行する。そして、2段階抽選が終了すると、次のステップS1117に進む。
ステップS1117では、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存する。
具体的には、ステップS1117に進む時点では、Eレジスタには、役物条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Eレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」に記憶する。これにより、役物条件装置番号を保存する。
次のステップS1118では、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を移動する。
ここで、ステップS1112では、Dレジスタには「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値が記憶される。このため、ステップS1112を経てステップS1118に進むときは、Dレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
このように、ステップS1118に進む時点では、Dレジスタには、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、ステップS1118では、メインCPU55は、Dレジスタの値をAレジスタに記憶する。
次のステップS1119では、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
ここで、ステップS1111で「Yes」となってステップS1119に進むときは、Aレジスタには「当選番号」を示す値が記憶されている。また、ステップS1111で「Yes」となるとき(当選番号が変換開始番号より小さいとき)は、図74(a)に示すように、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。このため、ステップS1111で「Yes」となってステップS1119に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
また、ステップS1118からステップS1119に進むときも、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
そして、ステップS1119では、メインCPU55は、Aレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」に記憶する。これにより、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上説明したように、条件装置番号セット3では、ステップS1118において、Dレジスタの値(入賞及びリプレイ条件装置番号を示す)をAレジスタに記憶する。
このように、ステップS1111で「Yes」となってステップS1119に進んだときと、ステップS1111で「No」となり、ステップS1112を経て、ステップS1118からステップS1119に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
図100は、2段階抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
また、2段階抽選は、当選番号から有利区間番号を取得する処理である。
ステップS1116の2段階抽選に進むと、まず、ステップS1121において、メインCPU55は、2段階抽選テーブルをセットする。
具体的には、メインCPU55は、まず、「TBL_2NDDAT_ADR」−「@NB_TRNS_AT」の演算結果をHLレジスタに記憶する。
ここで、「TBL_2NDDAT_ADR」は、2段階抽選アドレステーブル(図97(a))の先頭アドレスを示す。
たとえば、「TBL_2NDDAT_ADR」=「1700(H)」番地とする。
また、図93(a)及び(d)に示すように、「@NB_TRNS_AT」=「@BBA」=「38」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「1700(H)」−「38(D)」
=「1700(H)」−「26(H)」
=「16DA(H)」
となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタの値にAレジスタの値(当選番号)を加算して新たなHLレジスタの値とする。
上述したように、図99のステップS1115では、Aレジスタの値(当選番号)から「38」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。このため、ステップS1121に進む時点でも、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
たとえば、Aレジスタの値(当選番号)が「39」であるとする。
また、「39(D)」=「27(H)」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「16DA(H)」+「27(H)」=「1701(H)」
となる。
換言すると、HLレジスタが示すアドレス(本実施形態では「16DA(H)」)を基準アドレスとし、Aレジスタに記憶された当選番号をオフセット値とすることにより、決定された当選番号に対応する「アドレス指定データ」のアドレスを算出(指定)することが可能となる。
また、「アドレス指定データ」は、2段階抽選アドレステーブルに記憶されているデータであって、2段階抽選テーブル1〜5の先頭アドレスを算出(指定)するためのデータである。
図97(a)の2段階抽選アドレステーブル上の「DEFB TBL_2NDAT_LOT1 − $ ;当選番号38」は、2段階抽選テーブル1の先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データである。
同様に、「DEFB TBL_2NDAT_LOT2 − $ ;当選番号39」は、2段階抽選テーブル2の先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データであり、「DEFB TBL_2NDAT_LOT3 − $ ;当選番号40」は、2段階抽選テーブル3の先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データである。
また、「DEFB TBL_2NDAT_LOT4 − $ ;当選番号41」は、2段階抽選テーブル4の先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データであり、「DEFB TBL_2NDAT_LOT5 − $ ;当選番号42」は、2段階抽選テーブル5の先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データである。
次に、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータ(アドレス指定データ)をAレジスタに記憶する。
たとえば、HLレジスタの値が「1701(H)」であるとき、このアドレスに対応するデータ(アドレス指定データ)は、図97(a)に示すように、「DEFB TBL_2NDAT_LOT2 − $ ;当選番号39」である。
ここで、「TBL_2NDAT_LOT2」は、2段階抽選テーブル2(図97(c))の先頭アドレスを示す。
たとえば、「TBL_2NDAT_LOT2」=「1708(H)」番地とする。
また、「$」は、現在のアドレスを示す。上述したように、現在のアドレスは「1701(H)」である。
この場合、Aレジスタの値は、
「TBL_2NDAT_LOT2」−「$」
=「1708(H)」−「1701(H)」
=「7(H)」
となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算して新たなHLレジスタの値とする。
HLレジスタの値が「1701(H)」であり、Aレジスタの値が「7(H)」であるとき、新たなHLレジスタの値は、
「1701(H)」+「7(H)」
=「1708(H)」
となる。
そして、HLレジスタの値である「1708(H)」は、次のステップS1122の設定差なし抽選で使用する2段階抽選テーブルの先頭アドレスを示す。
なお、「1708(H)」番地は、図97(c)の2段階抽選テーブル2の先頭アドレスを示す。
このようにして、ステップS1121では、2段階抽選テーブルをセットする。そして、次のステップS1122に進む。
ステップS1122に進むと、メインCPU55は、設定差なし抽選(図101)を実行する。そして、設定差なし抽選が終了すると、次のステップS1123に進む。
ステップS1123では、メインCPU55は、設定差なし抽選での当選値を有利区間番号として保存する。
具体的には、ステップS1123に進む時点では、Aレジスタには、設定差なし抽選での当選値が記憶されている。
そして、ステップS1123では、メインCPU55は、Aレジスタの値を、有利区間番号として、RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」に記憶する。これにより、有利区間番号を保存する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
ここで、2段階抽選アドレステーブルを用いて2段階抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するメリットとして、以下の点が挙げられる。
本実施形態では、図97(b)〜(f)に示すように、2段階抽選テーブル1〜5には、それぞれ3バイトのデータが記憶(格納)されている。
このため、2段階抽選テーブル1の先頭アドレス(「1705(H)」)と2段階抽選テーブル2の先頭アドレス(「1708(H)」)とは、3バイト離れている。
同様に、2段階抽選テーブル2の先頭アドレス(「1708(H)」)と2段階抽選テーブル3の先頭アドレス(「170B(H)」)とは、3バイト離れている。
また、2段階抽選テーブル3の先頭アドレス(「170B(H)」)と2段階抽選テーブル4の先頭アドレス(「170E(H)」)とは、3バイト離れている。
さらに、2段階抽選テーブル4の先頭アドレス(「170E(H)」)と2段階抽選テーブル5の先頭アドレス(「1711(H)」)とは、3バイト離れている。
このような場合には、たとえば、2段階抽選テーブル1の先頭アドレス(「1705(H)」)から、「@NB_TRNS_AT」(「26(H)」)を3倍した値である「72(H)」を減算することにより、「1693(H)」を算出し、これを基準アドレスとしてHLレジスタに記憶する。「@NB_TRNS_AT」を3倍するのは、各2段階抽選テーブルに記憶されているデータが3バイトであるためである。各2段階抽選テーブルにそれぞれNバイトのデータが記憶されているときは、「@NB_TRNS_AT」をN倍する。
そして、基準アドレスに対して、Aレジスタに記憶された当選番号のデータを3倍して得た値を加算することにより、当選番号に対応する2段階抽選テーブルのアドレスを算出(指定)することもできる。各2段階抽選テーブルにそれぞれNバイトのデータが記憶されているときは、当選番号のデータをN倍して得た値を加算する。
すなわち、「1705(H)」−「@NB_TRNS_AT」×3の演算結果を基準アドレスとしてHLレジスタに記憶する。
この場合、HLレジスタの値は、
「1705(H)」−「@NB_TRNS_AT」×3
=「1705(H)」−「26(H)」×3
=「1693(H)」
となる。
次に、メインCPU55は、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算して新たなHLレジスタの値とすることを3回繰り返す。
たとえば、Aレジスタの値(当選番号を示す)が「39」であるとする。
また、「39(D)」=「27(H)」である。
この場合、HLレジスタの値は、
「1693(H)」+「27(H)」=「16BA(H)」(1回目)
「16BA(H)」+「27(H)」=「16E1(H)」(2回目)
「16E1(H)」+「27(H)」=「1708(H)」(3回目)
となる。
これにより、「当選番号に対応する条件装置番号及び有利区間番号のアドレス」がHLレジスタにセットされる。
ただし、スロットマシン10の開発段階で、2段階抽選テーブル1〜5の内容を変更することがある。
たとえば、2段階抽選テーブル1について、有利区間番号「1」の当選確率を0%に設定するとともに、有利区間番号「2」の当選確率を100%に設定することがある。
この場合、2段階抽選テーブル1では、当選する有利区間番号が1種類となることにより、2段階抽選テーブル1〜5の先頭アドレスの間隔が、3バイトずつではなくなる。
そこで、図97(a)に示すように、当選番号に対応した2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定するための2段階抽選アドレステーブルを備えることにより、スロットマシン10の開発段階で、2段階抽選テーブル1〜5の先頭アドレスの間隔が等間隔でなくなったとしても、2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定することが可能となるので、仕様変更に柔軟に対応することが可能となる。
また、2段階抽選アドレステーブルを用いることなく、決定した当選番号から、対応する2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定することもできる。
しかし、この場合、図100のステップS1121では、まず、当選番号が「38」番であるか否かを判断し、「38」番であると判断したときは、2段階抽選テーブル1の先頭アドレスである「1705(H)」を指定し、「38」番でないと判断したときは、次に、当選番号が「39」番であるか否かを判断する。
また、当選番号が「39」番であると判断したときは、2段階抽選テーブル2の先頭アドレスである「1708(H)」を指定し、「39」番でないと判断したときは、次に、当選番号が「40」番であるか否かを判断する。
このような処理を、当選番号に対応する2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定するまで繰り返すこととなる。
このため、2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定するまでの処理が長くなる。
また、2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定するためのプログラムも必要となる。
これに対し、2段階抽選アドレステーブルを用いて2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定すると、2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定するまでの処理を短くすることができるとともに、2段階抽選テーブルの先頭アドレスを指定するためのプログラムを定めなくても済むので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
図101は、設定差なし抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
また、設定差なし抽選は、図100のステップS1121でセットされた2段階抽選テーブルに基づいて有利区間番号を決定する処理である。
ステップS1122の設定差なし抽選に進むと、まず、ステップS1131において、メインCPU55は、乱数値を取得する。
本実施形態では、「0」〜「255」の範囲を1サイクルとしてカウントを行うカウンターを備えている。そして、メインCPU55は、このカウンターから、設定差なし抽選用として、1バイトの乱数値を取得して、Aレジスタに記憶する。
なお、2バイトのカウンターの下位1バイトを乱数値として取得してもよい。
次のステップS1132に進むと、メインCPU55は、2段階抽選テーブルから当選データを取得する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7を「0」にしたデータをBレジスタに記憶する。このとき、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータ自体は、ビット7を「0」にする前のデータとなっている。
ここで、図97(b)〜(f)の2段階抽選テーブル1〜5では、当選データとして、いずれも「2(D)」が定められている。
ただし、当選データを「2」で確定させる場合には、当選データとして、「10000010(B)」を定めておくことができる。
同様に、当選データを「1」で確定させる場合には、当選データとして、「10000001(B)」を定めておくことができる。
この場合、8ビットデータのうち、ビット0〜ビット6は、当選データを示し、ビット7は、「当選確定データ」を示す。
また、「当選確定データ」は、当選データを当選値として確定させることを示すデータである。
次のステップS1133に進むと、メインCPU55は、当選確定データを含むか否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータのビット7が「1」であるか否かを判断する。
そして、ビット7が「1」であるときは、当選確定データを含む(Yes)と判断し、ステップS1134〜S1138をスキップして、ステップS1139に進む。これにより、HLレジスタが示すアドレスに対応する8ビットデータのうち、ビット0〜ビット6(当選データ)を当選値として確定させることとなる。
これに対し、ビット7が「0」であるとは、当選確定データを含まない(No)と判断し、次のステップS1134に進む。
ステップS1134では、メインCPU55は、2段階抽選テーブルから確率データを取得する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算する。これにより、HLレジスタの値は、確率データのアドレスを示すこととなる。
次のステップS1135に進むと、メインCPU55は、当否判定を行う。
具体的には、メインCPU55は、Aレジスタの値から、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータを減算し、減算結果をHLレジスタに記憶する。
次のステップS1136に進むと、メインCPU55は、当選したか否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、ステップS1135での減算によりキャリーが発生したか否かを判断する。
ここで、減算によりキャリーが発生したときは、当選した(Yes)と判断し、ステップS1137及びS1138をスキップして、ステップS1139に進む。
これに対し、減算によりキャリーが発生しなかったときは、当選しなかった(No)と判断し、次のステップS1137に進む。
ステップS1137では、メインCPU55は、当選データから「1」を減算する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値から「1」を減算して新たなBレジスタの値とする。
次のステップS1138に進むと、メインCPU55は、当選データが「0」か否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値が「0」であるか否かを判断する。
ここで、Bレジスタの値が「0」でない(No)と判断したときは、ステップS1134に戻る。
これに対し、Bレジスタの値が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1139に進む。
ステップS1139では、メインCPU55は、当選データを当選値として取得する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値をAレジスタに記憶する。このようにして、当選データを当選値としてAレジスタに記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上説明したように、条件装置番号セット3では、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「38」番〜「42」番であるときは、図99のステップS1111で「No」となるので、2段階抽選及び設定差なし抽選(移行抽選)を実行可能となる。
この場合において、「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されているとき(図99のステップS1114で「No」のとき;有利区間番号が記憶されているとき)は、ステップS1115及びS1116をスキップして、ステップS1117に進むので、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行しない。
これにより、複雑な処理を必要とすることなく、一定のRWM55の使用量の範囲内で、有利区間への移行に関する処理を適切に行うことができる。
なお、図99のステップS1114で「No」のとき(「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されているとき)は、ステップS1115及びS1116をスキップすることにより、通常区間から有利区間への移行に関する抽選(2段階抽選及び設定差なし抽選)を実行しないだけである。
そして、図99のステップS1114で「No」のとき(「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されているとき)であっても、有利区間の上乗せ(有利区間中の遊技状態が遊技者にとって有利となるように性能を変更したり、有利区間中のATの遊技回数を上乗せすることを含む)に関する抽選を実行することは可能である。
なお、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「38」番〜「42」番である場合において、「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されているとき(有利区間番号が記憶されているとき)に、図99のステップS1116に進み、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行してもよい。この場合、図100のステップS1123をスキップする。これにより、「_NB_CND_AT」に記憶されている値を維持する。
このようにしても、複雑な処理を必要とすることなく、一定のRWM55の使用量の範囲内で、有利区間への移行に関する処理を適切に行うことができる。
また、上述したように、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「38」番〜「42」番であるときは、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行可能となる。この場合において、「_NB_CND_BNS」に「0」以外の値が記憶されているとき(図99のステップS1113で「No」のとき;役物条件装置番号が記憶されているとき)は、ステップS1114〜S1117をスキップして、ステップS1118に進むので、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行しない。
これにより、複雑な処理を必要とすることなく、一定のRWM55の使用量の範囲内で、有利区間への移行に関する処理を適切に行うことができる。
なお、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「38」番〜「42」番である場合において、「_NB_CND_BNS」に「0」以外の値が記憶されているとき(役物条件装置番号が記憶されているとき)に、図99のステップS1116に進み、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行してもよい。この場合、図100のステップS1123をスキップする。これにより、「_NB_CND_AT」に記憶されている値を維持する。
このようにしても、複雑な処理を必要とすることなく、一定のRWM55の使用量の範囲内で、有利区間への移行に関する処理を適切に行うことができる。
また、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「38」番〜「40」番であるときは、役物条件装置の当選となり、かつ2段階抽選及び設定差なし抽選を実行可能となる。この場合、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行し(ステップS1116)、その後、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶する(ステップS1117)。
さらに、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「39」番又は「40」番であるときは、役物条件装置及び入賞条件装置の重複当選となり、かつ2段階抽選及び設定差なし抽選を実行可能となる。この場合、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行し(ステップS1116)、その後、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1117)、入賞条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する(ステップS1118)。
これにより、役物条件装置に当選した遊技で、複雑な処理を必要とすることなく、有利区間への移行に関する処理を実行することができる。
<第17実施形態の変形例>
続いて、本願発明の第17実施形態の変形例について説明する。
第17実施形態の変形例は、条件装置番号セットの処理が、第17実施形態とは異なるものである。
第17実施形態の条件装置番号セット3の処理では、2段階抽選を行って有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶し、その後に、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し、かつ入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶した。
これに対し、第17実施形態の変形例の条件装置番号セット4では、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し、かつ入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶し、その後に、2段階抽選を行って有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する。
図102は、第17実施形態の変形例における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001からS1004まで、及びステップS1006については、第16実施形態と同様である。
また、ステップS1052については、第16実施形態の変形例と同様である。
さらに、本実施形態では、ステップS1004において、内部抽選1を実行すると、ステップS1141に進む。
そして、ステップS1141に進むと、条件装置番号セット4(図103)を実行して、ステップS1006に進む。
図103は、条件装置番号セット4の処理の流れを示すフローチャートである。
また、条件装置番号セット4は、当選番号から条件装置番号及び有利区間番号を判定する処理である。
ステップS1141の条件装置番号セット4に進むと、まず、ステップS1151において、メインCPU55は、当選番号が変換開始番号より小さいか否かを判断する。
また、ステップS1151での具体的な処理の内容は、図89のステップS1041と同様である。
そして、ステップS1151において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1152〜S1154をスキップして、ステップS1155に進む。
これに対し、ステップS1151において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1152に進む。
なお、ステップS1151では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1152に進むと、メインCPU55は、当選番号から条件装置番号を取得する。
ここで、図99のステップS1112では、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をDレジスタに記憶する。
これに対し、ステップS1152では、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をAレジスタに記憶する。
それ以外は、ステップS1152での具体的な処理の内容は、図99のステップS1112と同様である。
なお、図99の条件装置番号セット3では、ステップS1119で入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する前に、ステップS1115で、Aレジスタに、当選番号を示す値を記憶する。このため、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が失われないようにするために、ステップS1112では、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値を、Aレジスタではなく、Dレジスタに記憶する。
ステップS1153では、メインCPU55は、役物条件装置番号が「0」であるか否かを判断する。
また、ステップS1153での具体的な処理の内容は、図89のステップS1043と同様である。
そして、ステップS1153において、役物条件装置番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1154に進む。
これに対し、ステップS1153において、役物条件装置番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1154をスキップして、ステップS1155に進む。
ステップS1154では、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存し、次のステップS1155では、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
また、ステップS1154での具体的な処理の内容は、図92のステップS1074と同様であり、ステップS1155での具体的な処理の内容は、図92のステップS1075と同様である。
なお、ステップS1151で「Yes」となってステップS1155に進んだときと、ステップS1151で「No」となり、ステップS1152を経て、ステップS1155に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
ステップS1156に進むと、メインCPU55は、当選番号が有利区間変換開始番号より小さいか否かを判断する。
ステップS1156での具体的な処理の内容は、図99のステップS1115と同様である。
そして、ステップS1156において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1157〜S1116をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS1156において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1157に進む。
ステップS1157に進むと、メインCPU55は、有利区間番号が「0」であるか否かを判断する。
ステップS1157での具体的な処理の内容は、図89のステップS1044と同様である。
そして、ステップS1157において、有利区間番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1158及びS1116をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS1157において、有利区間番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1158に進む。
ステップS1158に進むと、メインCPU55は、内部中フラグがオンであるか否かを判断する。
ステップS1158での具体的な処理の内容は、図92のステップS1078と同様である。
そして、ステップS1158において、内部中フラグがオンであると判断したときは、ステップS1116をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS1158において、内部中フラグがオフであると判断したときは、次のステップS1116に進む。
ステップS1116に進むと、メインCPU55は、2段階抽選(図100)を実行する。そして、2段階抽選が終了すると、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS1116での2段階抽選の処理の内容は、第17実施形態と同様である。
以上説明したように、条件装置番号セット4では、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「38」番〜「40」番であるときは、役物条件装置の当選となり、かつ2段階抽選及び設定差なし抽選を実行可能となる。
この場合、「_NB_CND_BNS」の値が「0」のとき(ステップS1153で「Yes」のとき)は、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1154)、「_NB_CND_BNS」の値が「0」以外のとき(ステップS1153で「No」のとき)は、「_NB_CND_BNS」の値を維持する(ステップS1154をスキップする)。
また、内部抽選1及び抽選判定により決定された当選番号が「39」番又は「40」番であるときは、役物条件装置及び入賞条件装置の重複当選となり、かつ2段階抽選及び設定差なし抽選を実行可能となる。
この場合、「_NB_CND_BNS」の値に応じて、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶するか、又は「_NB_CND_BNS」の値を維持し、その後、入賞条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する(ステップS1155)。
その後、「_FL_PRD_LOT」の値が「0」のとき(ステップS1158で「No」のとき)は、2段階抽選及び設定差なし抽選(移行抽選)を実行し(ステップS1116)、「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」のとき(ステップS1158で「Yes」のとき)は、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行しない(ステップS1116をスキップする)。
これにより、役物条件装置に当選した遊技で、複雑な処理を必要とすることなく、有利区間への移行に関する処理を実行することができる。
また、条件装置番号セット4では、「_NB_CND_BNS」の値が「0」であるとき(ステップS1153で「Yes」のとき)は、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1154)、その後、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行する(ステップS1116)。
このため、条件装置番号セット4では、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行する前のステップにおいて、「_NB_CND_BNS」の値が「0」か否かを判断しても、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断することができない。
そこで、条件装置番号セット4では、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行する前のステップS1158において、内部中フラグがオンか否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断する。
そして、内部中フラグがオフのときに、今回遊技で役物条件装置に当選したと判断して、2段階抽選及び設定差なし抽選を実行する(ステップS1116)。
また、条件装置番号セット4では、ステップS1152において、「役物条件装置番号」を示す値をEレジスタに記憶し、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をAレジスタに記憶する。その後、ステップS1154において、Eレジスタの値(役物条件装置番号)を「_NB_CND_BNS」に記憶し、ステップS1155において、Aレジスタの値(入賞及びリプレイ条件装置番号)を「_NB_CND_NOR」に記憶する。
このため、ステップS1154より後にEレジスタの値を破壊しても、役物条件装置番号が失われてしまうことはなく、また、ステップS1155より後にAレジスタの値を破壊しても、入賞及びリプレイ条件装置番号が失われてしまうことはない。
また、ステップS1156において、Cレジスタの値をAレジスタに記憶し、その後、Aレジスタの値から「@NB_TRNS_AT」(=「38」)を減算することにより、当選番号が有利区間変換開始番号より小さいか否かを判断する。
以上より、条件装置番号セット4では、ステップS1154より後に、他の処理のために、Eレジスタを使用することができる。同様に、ステップS1155より後には、他の処理のために、Aレジスタを使用することができ、ステップS1156より後には、他の処理のために、Cレジスタを使用することができる。
なお、他の処理としては、たとえば、有利区間中のAT(指示遊技区間)の上乗せ抽選を挙げることができる。
また、条件装置番号セット4では、ステップS1158において、内部中フラグがオンか否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断したが、これに限らず、たとえば、内部中に対応するRT4か否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断してもよい。
なお、本実施形態では、通常区間から有利区間への移行抽選として、2段階抽選及び設定差なし抽選について説明したが、たとえば、今回遊技の開始時に「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に「0」以外の値が記憶されている場合であっても、有利区間の上乗せ(有利区間中の遊技状態が遊技者にとって有利となるように性能を変更したり、有利区間中のATの遊技回数を上乗せすることを含む)に関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」の値を変更してもよい。
たとえば、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)の値が「0」である状況下において、当選番号が「37」番に決定されたことに基づいて、「_NB_CND_AT」に「2」を記憶するような制御処理を実行してもよい。
また、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である状況下において、当選番号が「37」番に決定されたことに基づいて、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
さらに、当選番号「38」番から「42」番は、通常区間から有利区間への移行抽選を行うものとして扱っていたが、有利区間においてこれらの当選番号が決定された場合にも、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
なお、上述した通り、「_NB_CND_BNS」の値が「1」であるとき(いわゆる内部中)は、たとえば、当選番号が「37」番に決定されても、有利区間の上乗せに関する抽選を実行しない。
<第18実施形態>
続いて、本願発明の第18実施形態について説明する。
当選番号「1」番〜「30」番についての当選番号定義は、図74(a)に示す第16実施形態の当選番号定義(1)と同様である。
また、当選番号「31」番〜「42」番についての当選番号定義は、図93(a)に示す第17実施形態の当選番号定義(3)と同様である。
さらにまた、当選番号変換用データ定義は、図93(d)に示す第17実施形態の当選番号変換用データ定義と同様である。
さらに、当選番号変換テーブルは、図94(a)に示す第17実施形態の当選番号変換テーブルと同様である。
図104(a)は、本実施形態における当選番号抽選用データ定義を示す図である。
当選番号識別子、繰返し回数識別子、設定値別識別子、2バイトデータ識別子、1バイトデータ識別子、及び判定終了識別子については、第16実施形態と同様である。
「有利区間番号1識別子」は、有利区間1に当選(移行することに決定)したことを示す識別子である。
「有利区間番号2識別子」は、有利区間2に当選(移行することに決定)したことを示す識別子である。
有利区間番号1識別子及び有利区間番号2識別子を総称して「有利区間番号識別子」と称する。
「有利区間番号マスクデータ」は、有利区間番号識別子以外の識別子に対応するビットデータ(ビット3〜ビット7)をマスクする(「0」にする)ためのデータである。
そして、「@LT_AT1 EQU 00000001B ;有利区間番号1識別子」は、「@LT_AT1」が「有利区間番号1識別子」を示すこと、「@LT_AT1」に対応するデータが「00000001(B)」であることを意味する。
また、「@LT_AT2 EQU 00000010B ;有利区間番号2識別子」は、「@LT_AT2」が「有利区間番号2識別子」を示すこと、「@LT_AT2」に対応するデータが「00000010(B)」であることを意味する。
さらにまた、「@MSK_AT EQU 00000111B ;有利区間番号マスクデータ」は、「@MSK_AT」が「有利区間番号マスクデータ」を示すこと、「@MSK_AT」に対応するデータが「00000111(B)」であることを意味する。
図105〜図108は、本実施形態における全RT共通抽選テーブルを示す図である。
図105は、全RT共通抽選テーブル(8)を示す図である。また、図106は、全RT共通抽選テーブル(9)を示す図であって、図105に続く図である。さらにまた、図107は、全RT共通抽選テーブル(10)を示す図であって、図106に続く図である。さらに、図108は、全RT共通抽選テーブル(11)を示す図であって、図107に続く図である。
なお、非RT時抽選テーブル、RT1時抽選テーブル、RT2時抽選テーブル、RT3時抽選テーブル、RT4時抽選テーブル、1BBA時抽選テーブル、及び1BBB時抽選テーブルについては、第16実施形態と同様である。
また、非RT時、RT1時、RT2時、RT3時、又はRT4時には、まず全RT共通抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、このとき当選番号が「00(H)」に決定されると、次にRTに応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、当選番号が「00(H)」以外の値に決定されると、RTに応じた抽選テーブルを用いることなく内部抽選を終了することは、第16実施形態と同様である。
さらにまた、1BBA時には、1BBA時抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、1BBB時には、1BBB時抽選テーブルを用いて抽選判定を行うことも、第16実施形態と同様である。
ここで、図106中の「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1 ;1バイトデータ識別子 ;;+有利区間番号1識別子」は、「@LT_BYT」と「@LT_AT1」とをOR演算して得られたデータが「1BBA条件装置抽選用データ」の2行目に記憶されていることを示している。
ここで、図104(a)に示すように、「@LT_BYT」は、1バイトデータ識別子を示し、その値は「00001000(B)」である。
また、図104(a)に示すように、「@LT_AT1」は、有利区間番号1識別子を示し、その値は「00000001(B)」である。
さらに、「@LT_BYT」と「@LT_AT1」とをOR演算すると、
00001000(B):@LT_BYT
00000001(B):@LT_AT1
00001001(B):OR演算後のデータ
となる。
換言すると、「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1」とは、ROM54上の所定の1バイトの記憶領域に「00001001(B)」が記憶されていることを示している。
これにより、1バイトデータ識別子及び有利区間番号1識別子を1つの8ビットデータで表すことができる。
また、コメント「;1バイトデータ識別子 ;;+有利区間番号1識別子」は、1バイトデータ識別子及び有利区間番号1識別子を含むデータであることを示している。
さらに、「00001001(B)」と「@MSK_AT」とをAND演算すると、
00001001(B):@LT_BYT OR @LT_AT1
00000111(B):@MSK_AT
00000001(B):AND演算後のデータ
となる。
これにより、「00000001(B)」=「@LT_AT1」(有利区間番号1識別子)を取得することができる。
なお、確率データが1バイトであり、かつ有利区間1に当選となるときは、1バイトデータ識別子と有利区間番号1識別子とが含まれたデータが抽選テーブルに記憶される。
また、確率データが1バイトであり、かつ有利区間2に当選となるときは、1バイトデータ識別子と有利区間番号2識別子とが含まれたデータが抽選テーブルに記憶される。
さらにまた、確率データが2バイトであり、かつ有利区間1に当選となるときは、2バイトデータ識別子と有利区間番号1識別子とが含まれたデータが抽選テーブルに記憶される。
さらに、確率データが2バイトであり、かつ有利区間2に当選となるときは、1バイトデータ識別子と有利区間番号1識別子とが含まれたデータが抽選テーブルに記憶される。
また、有利区間1又は有利区間2に移行する旨の決定は、設定差のない条件装置に紐づかなければならない。すなわち、設定値に応じて、有利区間1又は有利区間2に移行する旨の確率が異なってはいけない。
このため、設定値別識別子と有利区間番号1識別子とが含まれた1つの8ビットデータが抽選テーブルに記憶されることはない。
同様に、設定値別識別子と有利区間番号2識別子とが含まれた1つの8ビットデータが抽選テーブルに記憶されることもない。
図105の全RT共通抽選テーブル(8)には、「1BBA条件装置抽選用データ」が定められ、図106の全RT共通抽選テーブル(9)にも、「1BBA条件装置抽選用データ」が定められ、図107の全RT共通抽選テーブル(10)にも、「1BBA条件装置抽選用データ」が定められている。
ここで、図105の「1BBA条件装置抽選用データ」が用いられるときは、当選番号データとして「@BBA」=「38」がセットされ、かつ確率データとして「10」がセットされる。そして、このとき当否判定で当選と判定されると、当選番号が「38」番に決定されるが、有利区間番号識別子は定められていないので、有利区間には非当選となる。
また、図106の「1BBA条件装置抽選用データ」が用いられるときも、当選番号データとして「@BBA」=「38」がセットされ、かつ確率データとして「10」がセットされる。そして、このとき当否判定で当選と判定されると、当選番号が「38」番に決定され、かつ有利区間番号1識別子が定められているので、有利区間1に当選となる。
さらに、図107の「1BBA条件装置抽選用データ」が用いられるときも、当選番号データとして「@BBA」=「38」がセットされ、かつ確率データとして「10」がセットされる。そして、このとき当否判定で当選と判定されると、当選番号が「38」番に決定され、かつ有利区間番号2識別子が定められているので、有利区間2に当選となる。
このように、本実施形態では、全RT共通抽選テーブルは、当選番号データ「38」と確率データ「10」とを関連付けており、かつ有利区間番号識別子を関連付けていない1BBA条件装置抽選用データ(図105)と、当選番号データ「38」と確率データ「10」と有利区間番号1識別子とを関連付けた1BBA条件装置抽選用データ(図106)と、当選番号データ「38」と確率データ「10」と有利区間番号2識別子とを関連付けた1BBA条件装置抽選用データ(図107)とを定めている。
すなわち、1つの当選番号データに対応して、複数の確率データが定められている。そして、1つの当選番号データに対応する複数の確率データのうち、一の確率データは、通常区間から有利区間1又は有利区間2に移行することを示すデータと関連付けられており、他の一の確率データは、通常区間から有利区間に移行することを示すデータと関連付けられていない。
このため、上述したように、当選番号が同じ「38」番に決定される(1BBA条件装置の単独当選となる)場合であっても、有利区間に非当選となるときと、有利区間1に当選となるときと、有利区間2に当選となるときとを有する。
「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」、「小役D条件装置抽選用データ」、及び「小役E1条件装置抽選用データ」についても、「1BBA条件装置抽選用データ」と同様である。
また、図105では、「1BBA条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」、「小役D条件装置抽選用データ」、及び「小役E1条件装置抽選用データ」について、有利区間に非当選となるものを一群として定めている。
さらにまた、図106では、「1BBA条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」、「小役D条件装置抽選用データ」、及び「小役E1条件装置抽選用データ」について、有利区間1に当選となるものを一群として定めている。
さらに、図107では、「1BBA条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」、「小役D条件装置抽選用データ」、及び「小役E1条件装置抽選用データ」について、有利区間2に当選となるものを一群として定めている。
このように、「有利区間に非当選となる抽選用データの一群」→「有利区間1に当選となる抽選用データの一群」→「有利区間2に当選となる抽選用データの一群」の順に、抽選テーブルにデータを定めることにより、「1BBA条件装置抽選用データ」においてのみ当選番号データを定めれば済むので、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
具体的には、本実施形態における当選番号「31」番〜「42」番についての当選番号定義は、図93(a)に示す第17実施形態の当選番号定義(3)と同様である。
すなわち、「1BBA単独当選」に対応する当選番号は「38」であり、「1BBA+小役D重複当選」に対応する当選番号は「39」であり、「1BBA+小役E1重複当選」に対応する当選番号は「40」であり、「小役D単独当選」に対応する当選番号は「41」であり、「小役E1単独当選」に対応する当選番号は「42」である。
このように、「1BBA単独当選」から「小役E1単独当選」については、対応する当選番号が連続している。
このため、図105に示すように、「1BBA条件装置抽選用データ」について、当選番号データとして、「@BBA」(=「38」)を定めておけば、「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」については、「1BBA条件装置抽選用データ」の当選番号データ(「38」)に「1」を加算して得た値(「39」)を当選番号データとすることができる。
同様に、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」については、「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」の当選番号データ(「39」)に「1」を加算して得た値(「40」)を当選番号データとすることができる。
また、「小役D条件装置抽選用データ」については、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」の当選番号データ(「40」)に「1」を加算して得た値(「41」)を当選番号データとすることができる。
さらに、「小役E1条件装置抽選用データ」については、「小役D条件装置抽選用データ」の当選番号データ(「41」)に「1」を加算して得た値(「42」)を当選番号データとすることができる。
したがって、図105に示すように、「1BBA条件装置抽選用データ」についてのみ、当選番号データを定めておけば、「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」、「1BBA+小役E1条件装置抽選用データ」、「小役D条件装置抽選用データ」、及び「小役E1条件装置抽選用データ」については、当選番号データを定めなくても済むので、抽選テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
図106の「1BBA条件装置抽選用データ」から「小役E1条件装置抽選用データ」、及び図107の「1BBA条件装置抽選用データ」から「小役E1条件装置抽選用データ」についても、図105の「1BBA条件装置抽選用データ」から「小役E1条件装置抽選用データ」と同様である。
なお、たとえば、「有利区間に非当選となる1BBA条件装置抽選用データ」→「有利区間1に当選となる1BBA条件装置抽選用データ」→「有利区間2に当選となる1BBA条件装置抽選用データ」の順に、抽選テーブルにデータを定めることもできる。
しかし、この場合、抽選用データごとに当選番号データを定める必要があるので、その分、抽選テーブルによるROM54の使用量が多くなってしまう。
具体的には、たとえば、
;1BBA条件装置抽選用データ
DEFB @LT_NUM OR @BBA ;当選番号データ識別子
;;+当選番号データ
DEFB @LT_BYT ;1バイトデータ識別子
DEFB 10 ;確率データ(全設定共通)
;1BBA条件装置抽選用データ
DEFB @LT_NUM OR @BBA ;当選番号データ識別子
;;+当選番号データ
DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1 ;1バイトデータ識別子
;;+有利区間番号1識別子
DEFB 10 ;確率データ(全設定共通)
;1BBA条件装置抽選用データ
DEFB @LT_NUM OR @BBA ;当選番号データ識別子
;;+当選番号データ
DEFB @LT_BYT OR @LT_AT2 ;1バイトデータ識別子
;;+有利区間番号2識別子
DEFB 10 ;確率データ(全設定共通)
のように、3種類の「1BBA条件装置抽選用データ」を連続して定めることができる。
次に、たとえば、
;1BBA+小役D条件装置抽選用データ
DEFB @LT_NUM OR @BBA_WD ;当選番号データ識別子
;;+当選番号データ
DEFB @LT_BYT ;1バイトデータ識別子
DEFB 5 ;確率データ(全設定共通)
;1BBA+小役D条件装置抽選用データ
DEFB @LT_NUM OR @BBA_WD ;当選番号データ識別子
;;+当選番号データ
DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1 ;1バイトデータ識別子
;;+有利区間番号1識別子
DEFB 2 ;確率データ(全設定共通)
;1BBA+小役D条件装置抽選用データ
DEFB @LT_NUM OR @BBA_WD ;当選番号データ識別子
;;+当選番号データ
DEFB @LT_BYT OR @LT_AT2 ;1バイトデータ識別子
;;+有利区間番号2識別子
DEFB 3 ;確率データ(全設定共通)
のように、3種類の「1BBA+小役D条件装置抽選用データ」を連続して定めることができる。
しかし、この場合、抽選用データごとに当選番号データを定める必要があるので、その分、抽選テーブルによるROM54の使用量が多くなってしまう。
図109は、第18実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001からS1004まで、及びステップS1006については、第16実施形態と同様である。
また、本実施形態では、ステップS1004において、内部抽選1を実行すると、ステップS1201に進む。
さらにまた、ステップS1201に進むと、有利区間番号取得(図110)を実行して、ステップS1202に進む。
さらに、ステップS1202に進むと、条件装置番号セット5(図111)を実行して、ステップS1006に進む。
ステップS1006に進むと、すべてのリール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作によって、回転しているリール31を停止させることが可能となる。そして、すべてのリール31の回転が停止すると、本フローチャートによる処理を終了する。
図110は、有利区間番号取得の処理の流れを示すフローチャートである。
また、有利区間番号取得は、抽選テーブルに定められたデータから有利区間番号を取得する処理である。
ステップS1201の有利区間番号取得に進むと、まず、ステップS1211において、メインCPU55は、当選番号に対応するデータを取得する。
具体的には、ステップS1211に進む時点では、HLレジスタには、内部抽選1(図87)及び抽選判定(図88)で使用した抽選テーブル上のデータのアドレスを示す値が記憶されている。
たとえば、図105の「1BBA条件装置抽選用データ」が用いられているときに、当否判定で当選と判定されたとする。この場合、ステップS1211に進む時点では、HLレジスタには、「DEFB @LT_BYT」のアドレスを示す値が記憶されている。
また、図106の「1BBA条件装置抽選用データ」が用いられているときに、当否判定で当選と判定されたとする。この場合、ステップS1211に進む時点では、HLレジスタには、「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1」のアドレスを示す値が記憶されている。
さらにまた、図107の「1BBA条件装置抽選用データ」が用いられているときに、当否判定で当選と判定されたとする。この場合、ステップS1211に進む時点では、HLレジスタには、「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT2」のアドレスを示す値が記憶されている。
さらに、図108の「判定終了」まで進み、当否判定で非当選と判定されたとする。この場合、ステップS1211に進む時点では、HLレジスタには、「DEFB @LT_END」のアドレスを示す値が記憶されている。
そして、ステップS1211では、メインCPU55は、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをBレジスタに記憶する。
たとえば、図105の「DEFB @LT_BYT」のアドレスを示す値がHLレジスタに記憶されているときは、「DEFB @LT_BYT」=「00001000(B)」をBレジスタに記憶する。
また、図106の「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1」のアドレスを示す値がHLレジスタに記憶されているときは、「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT1」=「00001001(B)」をBレジスタに記憶する。
さらにまた、図107の「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT2」のアドレスを示す値がHLレジスタに記憶されているときは、「DEFB @LT_BYT OR @LT_AT2」=「00001010(B)」をBレジスタに記憶する。
さらに、図108の「DEFB @LT_END」のアドレスを示す値がHLレジスタに記憶されているときは、「DEFB @LT_END」=「00(H)」をBレジスタに記憶する。
そして、次のステップS1212に進む。
ステップS1212に進むと、メインCPU55は、取得したデータから有利区間番号を生成する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタのデータと「@MSK_AT」(有利区間番号マスクデータ=「00000111(B)」)とをAND演算し、これにより得られたデータを、新たなBレジスタのデータとする。
たとえば、Bレジスタのデータが「00001000(B)」であるときは、「00001000(B)」と「00000111(B)」とをAND演算することにより、「00000000(B)」が得られる。そして、得られた「00000000(B)」をBレジスタに記憶する。この場合、有利区間に非当選となる。
また、Bレジスタのデータが「00001001(B)」であるときは、「00001001(B)」と「00000111(B)」とをAND演算することにより、「00000001(B)」が得られる。そして、得られた「00000001(B)」(=「@LT_AT1」:有利区間番号1)をBレジスタに記憶する。この場合、有利区間1に当選(移行することに決定)となる。
さらにまた、Bレジスタのデータが「00001010(B)」であるときは、「00001010(B)」と「00000111(B)」とをAND演算することにより、「00000010(B)」が得られる。そして、得られた「00000010(B)」(=「@LT_AT2」:有利区間番号2)をBレジスタに記憶する。この場合、有利区間2に当選(移行することに決定)となる。
さらに、Bレジスタのデータが「00(H)」であるときは、「00(H)」と「00000111(B)」とをAND演算することにより、「00000000(B)」が得られる。そして、得られた「00000000(B)」をBレジスタに記憶する。この場合、有利区間に非当選となる。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、本実施形態では、内部抽選1及び抽選判定により当選番号がいずれの番号に決定されたときも、図110の有利区間番号取得を実行し、ステップS1212に進み、有利区間番号を生成して、これをBレジスタに記憶する。
図111は、条件装置番号セット5の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1202の条件装置番号セット5に進むと、まず、ステップS1221において、メインCPU55は、当選番号が変換開始番号より小さいか否かを判断する。
また、ステップS1221での具体的な処理の内容は、図89のステップS1041と同様である。
そして、ステップS1221において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1222〜S1226をスキップして、ステップS1227に進む。
これに対し、ステップS1221において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1222に進む。
なお、ステップS1221では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1222に進むと、メインCPU55は、当選番号から条件装置番号を取得する。
ここで、図99のステップS1112では、「役物条件装置番号」を示す値をEレジスタに記憶し、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をDレジスタに記憶する。
これに対し、ステップS1222では、「役物条件装置番号」を示す値をCレジスタに記憶し、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をAレジスタに記憶する。
それ以外は、ステップS1222での具体的な処理の内容は、図99のステップS1112と同様である。
ステップS1223に進むと、メインCPU55は、RWM53の「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)に記憶されている値が「0」であるか否かを判断する。
換言すると、今回遊技がボーナス内部中の遊技であるか否かを判断する。
なお、RWM53の「_NB_CND_BNS」に「0」が記憶されているときは、今回遊技がボーナス非内部中の遊技であると判断し、「0」以外の値が記憶されているときは、今回遊技がボーナス内部中の遊技であると判断する。
また、ステップS1223での具体的な処理の内容は、図89のステップS1043と同様である。
そして、ステップS1223において、役物条件装置番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1224に進む。
これに対し、ステップS1223において、役物条件装置番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1224〜S1226をスキップして、ステップS1227に進む。
ステップS1224に進むと、メインCPU55は、RWM53の「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に記憶されている値が「0」であるか否かを判断する。
換言すると、今回遊技が通常区間の遊技であるか否かを判断する。
なお、RWM53の「_NB_CND_AT」に「0」が記憶されているときは、今回遊技が通常区間の遊技であると判断し、「1」が記憶されているときは、今回遊技が有利区間1の遊技であると判断し、「2」が記憶されているときは、今回遊技が有利区間2の遊技であると判断する。
また、ステップS1224での具体的な処理の内容は、図89のステップS1044と同様である。
そして、ステップS1224において、有利区間番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1225に進む。
これに対し、ステップS1224において、有利区間番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1225をスキップして、ステップS1226に進む。
ステップS1225に進むと、メインCPU55は、有利区間番号を保存する。
具体的には、ステップS125に進む時点では、Bレジスタには、有利区間番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Bレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」に記憶する。これにより、有利区間番号を保存する。
ステップS1226に進むと、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存する。
具体的には、ステップS1046に進む時点では、Cレジスタには、役物条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Cレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」に記憶する。これにより、役物条件装置番号を保存する。
ステップS1227に進むと、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
ここで、ステップS1221で「Yes」となってステップS1227に進むときは、Aレジスタには「当選番号」を示す値が記憶されている。また、ステップS1221で「Yes」となるとき(当選番号が変換開始番号より小さいとき)は、図74(a)に示すように、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。このため、ステップS1221で「Yes」となってステップS1227に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
また、ステップS1222では、Aレジスタには「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値が記憶される。このため、ステップS1222を経てステップS1227に進むときも、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
このように、ステップS1227に進む時点では、Aレジスタには、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Aレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」に記憶する。これにより、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
このように、ステップS1221で「Yes」となってステップS1227に進んだときと、ステップS1221で「No」となり、ステップS1222を経て、ステップS1227に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、本実施形態では、通常区間から有利区間への移行に関する抽選について説明したが、たとえば、今回遊技の開始時に「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に「0」以外の値が記憶されている場合であっても、有利区間の上乗せ(有利区間中の遊技状態が遊技者にとって有利となるように性能を変更したり、有利区間中のATの遊技回数を上乗せすることを含む)に関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」の値を変更してもよい。
たとえば、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)の値が「0」である状況下において、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
また、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である状況下において、有利区間の上乗せに関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」に「2」を記憶するような制御処理を実行してもよい。
なお、「_NB_CND_BNS」の値が「1」であるとき(いわゆる内部中)は、有利区間の上乗せに関する抽選を実行しない。
<第19実施形態>
続いて、本願発明の第19実施形態について説明する。
図112(a)は、本実施形態における当選番号定義(4)を示す図である。
ここで、図112(a)の当選番号定義(4)は、当選番号「31」番〜「36」番についての当選番号定義を示している。
なお、当選番号「1」番〜「30」番についての当選番号定義は、図74(a)に示す第16実施形態の当選番号定義(1)と同様である。
図74(a)及び図112(a)に示すように、本実施形態では、当選番号は、「1」番から「36」番まで定められている。
また、図112(a)に示すように、本実施形態では、当選番号「31」番及び「35」番は、役物条件装置の単独当選に対応し、当選番号「32」番〜「34」番及び「36」番は、役物条件装置と入賞及びリプレイ条件装置との重複当選に対応している。
図112(b)は、本実施形態における当選番号変換及び有利区間移行判定用データ定義を示す図である。
図112(c)に示すように、「@LOT_TRNS_AT1 EQU 167+@LOT_TRNS_AT2 ;有利区間1移行判定乱数」は、「@LOT_TRNS_AT1」が「有利区間1移行判定乱数」を示すこと、「@LOT_TRNS_AT1」に対応する値が「167+@LOT_TRNS_AT2」であることを意味する。
また、「@LOT_TRNS_AT2」=「178」である。
したがって、「@LOT_TRNS_AT1」=「167+178」=「345」である。
図112(d)に示すように、「@LOT_TRNS_AT2 EQU 178 ;有利区間2移行判定乱数」は、「@LOT_TRNS_AT2」が「有利区間2移行判定乱数」を示すこと、「@LOT_TRNS_AT2」に対応する値が「178」であることを意味する。すなわち、「@LOT_TRNS_AT2」=「178」である。
有利区間1移行判定乱数及び有利区間2移行判定乱数を総称して、「有利区間移行判定乱数」と称する。
図113(a)は、本実施形態における当選番号変換テーブルを示す図である。
図113(a)に示すように、当選番号変換テーブルは、当選番号決定手段により決定された当選番号が「31」番〜「36」番であるときに、決定された当選番号から、対応する「役物条件装置番号」並びに「入賞及びリプレイ条件装置番号」を判定するときに使用される。
図113(b)に示すように、「DEFB @NB_1BBA, 0 ;当選番号31」は、アドレス###0(たとえば1600(H)番地)に「@NB_1BBA」を記憶し、アドレス###1(たとえば1601(H)番地)に「0」を記憶することを意味する。図112(b)に示すように、「@NB_1BBA」=「1」である。したがって、アドレス###0には「1」を記憶し、アドレス###1には「0」を記憶する。
すなわち、
アドレス###0(1600(H)番地) 1:役物条件装置番号
アドレス###1(1601(H)番地) 0:入賞及びリプレイ条件装置番号
となる。
そして、アドレス###0及びアドレス###1に記憶された各データは、当選番号が「31」番に決定されたときに使用される。
図113(c)に示すように、「DEFB @NB_1BBB, @NB_WIN_D ;当選番号32」は、アドレス###2(たとえば1602(H)番地)に「@NB_1BBB」を記憶し、アドレス###3(たとえば1603(H)番地)に「@NB_WIN_D」を記憶することを意味する。図112(b)に示すように、「@NB_1BBB」=「2」である。また、図74に示すように、「@NB_WIN_D」=「26」である。したがって、アドレス###2には「2」を記憶し、アドレス###3には「26」を記憶する。
すなわち、
アドレス###2(1602(H)番地) 2:役物条件装置番号
アドレス###3(1603(H)番地) 26:入賞及びリプレイ条件装置番号
となる。
そして、アドレス###2及びアドレス###3に記憶された各データは、当選番号が「32」番に決定されたときに使用される。
当選番号抽選用データ定義については、図78(a)に示す第16実施形態の当選番号抽選用データ定義と同様である。
図114、図115、及び図116は、本実施形態における全RT共通抽選テーブルを示す図である。
図114は、全RT共通抽選テーブル(12)を示す図である。また、図115は、全RT共通抽選テーブル(13)を示す図であって、図114に続く図である。さらにまた、図116は、全RT共通抽選テーブル(14)を示す図であって、図115に続く図である。
なお、非RT時抽選テーブル、RT1時抽選テーブル、RT2時抽選テーブル、RT3時抽選テーブル、RT4時抽選テーブル、1BBA時抽選テーブル、及び1BBB時抽選テーブルについては、第16実施形態と同様である。
また、非RT時、RT1時、RT2時、RT3時、又はRT4時には、まず全RT共通抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、このとき当選番号が「00(H)」に決定されると、次にRTに応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、当選番号が「00(H)」以外の値に決定されると、RTに応じた抽選テーブルを用いることなく内部抽選を終了することは、第16実施形態と同様である。
さらにまた、1BBA時には、1BBA時抽選テーブルを用いて抽選判定を行い、1BBB時には、1BBB時抽選テーブルを用いて抽選判定を行うことも、第16実施形態と同様である。
図117(a)は、有利区間移行判定乱数テーブルを示す図である。
有利区間移行判定乱数テーブルは、後述する図121の有利区間移行抽選で用いられるものであり、有利区間2に当選(移行することに決定)と判定するときの基準として「@LOT_TRNS_AT2」を定めているとともに、有利区間1に当選と判定するときの基準として「@LOT_TRNS_AT1」を定めている。
そして、乱数発生手段(カウンター)から取得した乱数値が、「@LOT_TRNS_AT2」(=「178」)より小さいときは、有利区間2に当選と判定し、「@LOT_TRNS_AT1」(=「345」)より小さいときは、有利区間1に当選と判定する。
ここで、「DEFW」は、アセンブリ言語で「メモリ上に1バイト(8ビット)の領域をアドレス順に2つ確保し、先のアドレスに2バイトのデータの下位1バイトを記憶し、後のアドレスに2バイトのデータの上位1バイトを記憶する」という擬似命令である。
図117(c)に示すように、「DEFW @LOT_TRNS_AT2 ;有利区間番号2」は、アドレス###0(たとえば1700(H)番地)に「@LOT_TRNS_AT2」(=「178(D)」=「00B2(H)」)の下位1バイトである「B2(H)」を記憶し、アドレス###1(たとえば1701(H)番地)に「@LOT_TRNS_AT2」の上位1バイトである「00(H)」を記憶することを意味する。
図117(d)に示すように、「DEFW @LOT_TRNS_AT1 ;有利区間番号1」は、アドレス###2(たとえば1702(H)番地)に「@LOT_TRNS_AT1」(=「345(D)」=「0159(H)」)の下位1バイトである「59(H)」を記憶し、アドレス###3(たとえば1703(H)番地)に「@LOT_TRNS_AT1」の上位1バイトである「01(H)」を記憶することを意味する。
すなわち、
アドレス###0(1700(H)番地) B2(H):下位1バイト
アドレス###1(1701(H)番地) 00(H):上位1バイト
アドレス###2(1702(H)番地) 59(H):下位1バイト
アドレス###3(1703(H)番地) 01(H):上位1バイト
となる。
図118は、第19実施形態における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001からS1003まで、及びステップS1006については、第16実施形態と同様である。
また、本実施形態では、ステップS1003において、メダルの投入が不許可状態となるようにブロッカ45を制御すると、ステップS1301に進む。
さらにまた、ステップS1301に進むと、内部抽選2(図119)を実行して、ステップS1302に進む。
さらに、ステップS1302に進むと、条件装置番号セット6(図120)を実行して、ステップS1006に進む。
ステップS1006に進むと、すべてのリール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作によって、回転しているリール31を停止させることが可能となる。そして、すべてのリール31の回転が停止すると、本フローチャートによる処理を終了する。
図119は、内部抽選2の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1301の内部抽選2に進むと、まず、ステップS1311において、メインCPU55は、乱数値を「_BF_RAND」(乱数バッファ)に保存する。
ここで、「_BF_RAND」は、乱数値を記憶するRWM53上の2バイトの記憶領域である。
そして、メインCPU55は、ステップS1301に進むと、まず、乱数値レジスタに記憶されている乱数値をHLレジスタに記憶し、次に、HLレジスタに記憶されている乱数値をRWM53の記憶領域「_BF_RAND」に記憶する。これにより、乱数値を乱数バッファに保存する。そして、次のステップS1312に進む。
ステップS1312に進むと、メインCPU55は、乱数値を記憶する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタに記憶されている乱数値をDEレジスタに記憶する。そして、次のステップS1313に進む。
ステップS1313に進むと、メインCPU55は、役物の作動状態(1BBA作動時、1BBB作動時、又は役物非作動時)に応じた抽選テーブルをセットする。
また、ステップS1313での具体的な処理の内容は、図87のステップS1012と同様である。そして、次のステップS1314に進む。
ステップS1314に進むと、メインCPU55は、役物作動時か否かを判断する。
また、ステップS1314での具体的な処理の内容は、図87のステップS1013と同様である。
そして、役物作動時である(Yes)と判断したときは、ステップS1315〜S1317をスキップして、ステップS1318に進む。
これに対し、役物作動時でない(No)と判断したときは、次のステップS1315に進む。
ステップS1315に進むと、メインCPU55は、ステップS1313でセットした抽選テーブルを用いて、抽選判定(図88)を実行する。そして、次のステップS1316に進む。
ステップS1316に進むと、メインCPU55は、抽選判定で当選したか否かを判断する。
また、ステップS1316での具体的な処理の内容は、図87のステップS1015と同様である。
そして、抽選判定で当選した(Yes)と判断したときは、ステップS1317及びS1318をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、抽選判定で当選しなかった(No)と判断したときは、次のステップS1317に進む。
ステップS1317では、メインCPU55は、RT状態(非RT、RT1、RT2、RT3又はRT4)に応じた抽選テーブルをセットする。
また、ステップS1317での具体的な処理の内容は、図87のステップS1016と同様である。そして、次のステップS1318に進む。
ステップS1318に進むと、メインCPU55は、ステップS1313又はS1317でセットした抽選テーブルを用いて、抽選判定(図88)を実行する。具体的には、役物作動時には、ステップS1313でセットした抽選テーブルを用いて抽選判定を実行し、役物非作動時には、ステップS1317でセットした抽選テーブルを用いて抽選判定を実行する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図120は、条件装置番号セット6の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1302の条件装置番号セット6に進むと、まず、ステップS1321において、メインCPU55は、当選番号が変換開始番号より小さいか否かを判断する。
また、ステップS1321での具体的な処理の内容は、図89のステップS1041と同様である。
そして、ステップS1321において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1322をスキップして、ステップS1323に進む。
これに対し、ステップS1321において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1322に進む。
なお、ステップS1321では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1322では、メインCPU55は、図113(a)の当選番号変換テーブルから、当選番号に対応する条件装置番号を取得する。
また、ステップS1322での具体的な処理の内容は、図111のステップS1222と同様である。そして、次のステップS1323に進む。
ステップS1323に進むと、メインCPU55は、役物作動時か否かを判断する。
また、ステップS1323での具体的な処理の内容は、図87のステップS1013と同様である。
そして、役物作動時である(Yes)と判断したときは、ステップS1324〜S1327をスキップして、ステップS1328に進む。
これに対し、役物作動時でない(No)と判断したときは、次のステップS1324に進む。
ステップS1324では、メインCPU55は、RWM53の「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)に記憶されている値が「0」か否かを判断する。
換言すると、今回遊技がボーナス内部中の遊技であるか否かを判断する。
また、ステップS1324での具体的な処理の内容は、図89のステップS1043と同様である。
そして、ステップS1324において、RWM53の「_NB_CND_BNS」に「0」が記憶されている(Yes)と判断したときは、今回遊技がボーナス非内部中の遊技であると判断し、次のステップS1325に進む。
これに対し、ステップS1324において、RWM53の「_NB_CND_BNS」に「0」以外の値が記憶されている(No)と判断したときは、今回遊技がボーナス内部中の遊技であると判断し、ステップS1325〜S1327をスキップして、ステップS1328に進む。
ステップS1325では、メインCPU55は、RWM53の「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に記憶されている値が「0」か否かを判断する。
換言すると、今回遊技が通常区間の遊技であるか否かを判断する。
また、ステップS1325での具体的な処理の内容は、図89のステップS1044と同様である。
そして、ステップS1325において、RWM53の「_NB_CND_AT」に「0」が記憶されている(Yes)と判断したときは、今回遊技が通常区間の遊技であると判断し、次のステップS1326に進む。
これに対し、ステップS1325において、RWM53の「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されている(No)と判断したときは、今回遊技が有利区間の遊技であると判断し、ステップS1326をスキップして、ステップS1327に進む。
ステップS1326に進むと、メインCPU55は、有利区間移行抽選(図121)を実行する。そして、有利区間移行抽選を実行すると、次のステップS1327に進む。
ステップS1327では、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存する。
具体的には、ステップS1327に進む時点では、Cレジスタには、役物条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Cレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」に記憶する。これにより、役物条件装置番号を保存する。そして、次のステップS1328に進む。
ステップS1328に進むと、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
ここで、ステップS1321で「Yes」となり、ステップS1322をスキップして、ステップS1328に進むときは、Aレジスタには「当選番号」を示す値が記憶されている。また、ステップS1321で「Yes」となるとき(当選番号が変換開始番号より小さいとき)は、図74(a)に示すように、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。このため、ステップS1321で「Yes」となり、ステップS1322をスキップして、ステップS1328に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
また、ステップS1321で「No」となり、ステップS1322に進むと、Aレジスタには「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値が記憶される。このため、ステップS1321で「No」となり、ステップS1322を経て、ステップS1328に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
このように、ステップS1328に進む時点では、Aレジスタには、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、ステップS1328では、メインCPU55は、Aレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」に記憶する。これにより、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
このように、ステップS1321で「Yes」となり、ステップS1322をスキップして、ステップS1328に進んだときと、ステップS1321で「No」となり、ステップS1322を経て、ステップS1328に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図121は、有利区間移行抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
また、有利区間移行抽選は、乱数発生手段(カウンター)から取得した乱数値と、有利区間移行判定乱数テーブルに定めた「@LOT_TRNS_AT1」(有利区間1移行判定乱数)及び「@LOT_TRNS_AT2」(有利区間2移行判定乱数)とに基づいて、有利区間1に移行させるか、有利区間2に移行させるか、又は有利区間に移行させないかを決定する処理である。
ステップS1326の有利区間移行抽選に進むと、まず、ステップS1331において、メインCPU55は、判定回数の初期値をセットする。
具体的には、メインCPU55は、判定回数の初期値として、Bレジスタに「2」を記憶する。そして、次のステップS1332に進む。
ステップS1332に進むと、メインCPU55は、有利区間移行判定乱数のアドレスをセットする。
具体的には、メインCPU55は、「TBL_AT_RAND」(有利区間移行判定乱数テーブル)の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。そして、次のステップS1333に進む。
ステップS1333では、メインCPU55は、乱数値を取得する。
具体的には、ステップS1333に進む時点では、RWM53の記憶領域「_BF_RAND」(乱数バッファ)には、乱数発生手段(カウンター)から取得した乱数値が記憶されている。そして、メインCPU55は、「_BF_RAND」に記憶されている乱数値を、DEレジスタに記憶する。そして、次のステップS1334に進む。
ステップS1334に進むと、メインCPU55は、取得した乱数値が有利区間移行判定乱数より小さいか否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、DEレジスタのデータ(乱数値)から、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータ(有利区間移行判定乱数)を減算し、減算によりキャリーが発生したか否かを判断する。
ここで、減算によりキャリーが発生したと判断したときは、乱数値が有利区間移行判定乱数より小さい(Yes)と判断し、ステップS1335〜S1337をスキップして、ステップS1338に進む。
これに対し、減算によりキャリーが発生しなかったと判断したときは、乱数値が有利区間移行判定乱数以上である(No)と判断し、次のステップS1335に進む。
なお、ステップS1334では、DEレジスタのデータ(乱数値)から、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータ(有利区間移行判定乱数)を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもDEレジスタのデータは更新せずに維持する。すなわち、減算後も、DEレジスタのデータは「乱数値」を示す。
ステップS1335に進むと、メインCPU55は、有利区間移行判定乱数のアドレスを更新する。
具体的には、メインCPU55は、HLレジスタの値に「1」を加算して新たなHLレジスタの値とすることを2回繰り返す。すなわち、HLレジスタの値に「2」を加算する。そして、次のステップS1336に進む。
ステップS1336に進むと、メインCPU55は、判定回数を更新する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値から「1」を減算して新たなBレジスタの値とする。そして、次のステップS1337に進む。
ステップS1137では、メインCPU55は、判定を終了するか否かを判断する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値が「0」か否かを判断する。
そして、Bレジスタの値が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1338に進む。
これに対し、Bレジスタの値が「0」でない(No)と判断したときは、ステップS1334に戻る。
これにより、1回目は、乱数値から有利区間2移行判定乱数を減算してキャリーが発生したか否かを判断し、2回目は、乱数値から有利区間1移行判定乱数を減算してキャリーが発生したか否かを判断することになる。
ステップS1338に進むと、メインCPU55は、判定回数を有利区間番号として保存する。
具体的には、メインCPU55は、Bレジスタの値をRWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」に記憶する。これにより、有利区間番号を保存する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、所定の条件を満たしたときに(役物作動時でなく(図120のステップS1323で「No」)、かつ内部中でなく(ステップS1324で「Yes」)、かつ有利区間でないときに(ステップS1325で「Yes」))、有利区間移行抽選を実行する(ステップS1326に進む)。
また、有利区間移行抽選では、乱数発生手段から取得した乱数値が、「@LOT_TRNS_AT2」(有利区間2移行判定乱数=「178」)より小さいときは、有利区間2に当選(移行することに決定)となる。
すなわち、乱数発生手段から取得した乱数値が、「0」〜「177」の範囲に属するときは、有利区間2に当選となる。
また、図114に示すように、「小役D条件装置及び有利区間番号2抽選用データ」から「1BBA+小役E1条件装置及び有利区間番号2抽選用データ」までについて、「確率データ」を合計すると、「30」+「125」+「10」+「3」+「10」=「178」となる。
このため、条件装置の抽選では、乱数発生手段から取得した乱数値が、「0」〜「177」の範囲に属するときは、図114に示すように、小役D条件装置の単独当選、小役E1条件装置の単独当選、1BBA条件装置の単独当選、1BBA条件装置と小役D条件装置との重複当選、又は1BBA条件装置と小役E1条件装置との重複当選となる。
また、有利区間移行抽選では、乱数発生手段から取得した乱数値が、「@LOT_TRNS_AT1」(有利区間1移行判定乱数=「345」)より小さいときは、有利区間1に当選(移行することに決定)となる。
ただし、上述したように、乱数発生手段から取得した乱数値が、「0」〜「177」の範囲に属するときは、有利区間2に当選となる。
したがって、乱数発生手段から取得した乱数値が、「178」〜「344」の範囲に属するときは、有利区間1に当選となる。
また、図114に示すように、「小役D条件装置及び有利区間番号1抽選用データ」から「1BBA+小役E1条件装置及び有利区間番号1抽選用データ」までについて、「確率データ」を合計すると、「20」+「125」+「10」+「2」+「10」=「167」となる。
さらに、「小役D条件装置及び有利区間番号2抽選用データ」から「1BBA+小役E1条件装置及び有利区間番号2抽選用データ」までについて、「確率データ」を合計すると「178」となり、これに「167」を加算すると「345」となる。
このため、条件装置の抽選では、乱数発生手段から取得した乱数値が、「178」〜「344」の範囲に属するときは、図114に示すように、小役D条件装置の単独当選、小役E1条件装置の単独当選、1BBA条件装置の単独当選、1BBA条件装置と小役D条件装置との重複当選、又は1BBA条件装置と小役E1条件装置との重複当選となる。
また、全RT共通抽選テーブルは、非RT、RT1、RT2、RT3、及びRT4において共通して用いられるものであり、この全RT共通抽選テーブルが用いられているときに、小役D条件装置の単独当選、小役E1条件装置の単独当選、1BBA条件装置の単独当選、1BBA条件装置と小役D条件装置との重複当選、又は1BBA条件装置と小役E1条件装置との重複当選となる。
このため、本実施形態では、リプレイ条件装置の当選確率が異なる非RT、RT1、RT2、RT3、及びRT4を有するものの、乱数発生手段から取得した乱数値が「0」〜「344」の範囲に属するときに当選する条件装置は、非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4のいずれであっても同一である。
なお、本実施形態では、通常区間から有利区間への移行に関する抽選について説明したが、たとえば、今回遊技の開始時に「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に「0」以外の値が記憶されている場合であっても、有利区間の上乗せ(有利区間中の遊技状態が遊技者にとって有利となるように性能を変更したり、有利区間中のATの遊技回数を上乗せすることを含む)に関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」の値を変更してもよい。
たとえば、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)の値が「0」である状況下において、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
また、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である状況下において、有利区間の上乗せに関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」に「2」を記憶するような制御処理を実行してもよい。
なお、「_NB_CND_BNS」の値が「1」であるとき(いわゆる内部中)は、有利区間の上乗せに関する抽選を実行しない。
<第19実施形態の変形例>
続いて、本願発明の第19実施形態の変形例について説明する。
第19実施形態の変形例は、条件装置番号セットの処理が、第19実施形態とは異なるものである。
第19実施形態の条件装置番号セット6の処理では、有利区間移行抽選を行って有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶し、その後に、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し、かつ入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶した。
これに対し、第19実施形態の変形例の条件装置番号セット7では、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し、かつ入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶し、その後に、有利区間移行抽選を行って有利区間番号を「_NB_CND_AT」に記憶する。
図122は、第19実施形態の変形例における条件装置番号等の抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001からS1003まで、及びステップS1006については、第16実施形態と同様である。
また、ステップS1301については、第19実施形態と同様であり、ステップS1052については、第16実施形態の変形例と同様である。
さらに、本実施形態では、ステップS1301において、内部抽選2を実行すると、ステップS1341に進む。
そして、ステップS1341に進むと、条件装置番号セット7(図123)を実行して、ステップS1006に進む。
図123は、条件装置番号セット7の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1341の条件装置番号セット7に進むと、まず、ステップS1351において、メインCPU55は、当選番号が変換開始番号より小さいか否かを判断する。
また、ステップS1351での具体的な処理の内容は、図89のステップS1041と同様である。
そして、ステップS1351において、当選番号が変換開始番号より小さい(Yes)と判断したときは、ステップS1352〜S1354をスキップして、ステップS1355に進む。
これに対し、ステップS1351において、当選番号が変換開始番号以上である(No)と判断したときは、次のステップS1352に進む。
なお、ステップS1351では、Aレジスタの値(当選番号)から「31」を減算してキャリーが発生したか否かを判断するが、減算してもAレジスタの値は更新せずに維持する。すなわち、減算後も、Aレジスタの値は「当選番号」を示す。
ステップS1352に進むと、メインCPU55は、図113(a)の当選番号変換テーブルから、当選番号に対応する条件装置番号を取得する。
また、ステップS1352での具体的な処理の内容は、図111のステップS1222と同様である。そして、次のステップS1323に進む。
ステップS1353では、メインCPU55は、役物条件装置番号が「0」であるか否かを判断する。
また、ステップS1353での具体的な処理の内容は、図89のステップS1043と同様である。
そして、ステップS1353において、役物条件装置番号が「0」である(Yes)と判断したときは、次のステップS1354に進む。
これに対し、ステップS1353において、役物条件装置番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1354をスキップして、ステップS1355に進む。
ステップS1354では、メインCPU55は、役物条件装置番号を保存する。
具体的には、ステップS1354に進む時点では、Cレジスタには、役物条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、メインCPU55は、Cレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」に記憶する。これにより、役物条件装置番号を保存する。そして、次のステップS1355に進む。
ステップS1355に進むと、メインCPU55は、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
ここで、ステップS1351で「Yes」となり、ステップS1352をスキップして、ステップS1355に進むときは、Aレジスタには「当選番号」を示す値が記憶されている。また、ステップS1351で「Yes」となるとき(当選番号が変換開始番号より小さいとき)は、図74(a)に示すように、「当選番号」=「入賞及びリプレイ条件装置番号」となるように定めている。このため、ステップS1351で「Yes」となり、ステップS1352をスキップして、ステップS1355に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
また、ステップS1351で「No」となり、ステップS1352に進むと、Aレジスタには「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値が記憶される。このため、ステップS1351で「No」となり、ステップS1352を経て、ステップS1355に進むときは、Aレジスタの値は「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す。
このように、ステップS1355に進む時点では、Aレジスタには、入賞及びリプレイ条件装置番号を示す値が記憶されている。
そして、ステップS1355では、メインCPU55は、Aレジスタの値を、RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」に記憶する。これにより、入賞及びリプレイ条件装置番号を保存する。
このように、ステップS1351で「Yes」となってステップS1355に進んだときと、ステップS1351で「No」となり、ステップS1352を経て、ステップS1355に進んだときとで、入賞及びリプレイ条件装置番号を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を共通化することができ、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
ステップS1356に進むと、メインCPU55は、役物作動時か否かを判断する。
また、ステップS1356での具体的な処理の内容は、図87のステップS1013と同様である。
そして、役物作動時でない(No)と判断したときは、次のステップS1357に進む。
これに対し、役物作動時である(Yes)と判断したときは、ステップS1357〜S1326をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1357に進むと、メインCPU55は、内部中フラグがオンであるか否かを判断する。
ステップS1357での具体的な処理の内容は、図92のステップS1078と同様である。
そして、ステップS1357において、内部中フラグがオフである(No)と判断したときは、次のステップS1358に進む。
これに対し、ステップS1357において、内部中フラグがオンである(Yes)と判断したときは、ステップS1358及びS1326をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1358に進むと、メインCPU55は、有利区間番号が「0」であるか否かを判断する。
ステップS1358での具体的な処理の内容は、図89のステップS1044と同様である。
そして、ステップS1358において、有利区間番号が「0」である(Yes)と判断したときは、ステップS1326の有利区間移行抽選(図121)に進む。
これに対し、ステップS1358において、有利区間番号が「0」以外である(No)と判断したときは、ステップS1326の有利区間移行抽選(図121)をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS1326に進むと、メインCPU55は、有利区間移行抽選(図121)を実行する。そして、有利区間移行抽選が終了すると、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS1326での有利区間移行抽選の処理の内容は、第19実施形態と同様である。
ここで、条件装置番号セット7では、内部抽選2及び抽選判定により決定された当選番号が「31」番〜「36」番であるときは、役物条件装置の当選となる。
この場合、「_NB_CND_BNS」の値が「0」のとき(ステップS1353で「Yes」のとき)は、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1354)、「_NB_CND_BNS」の値が「0」以外のとき(ステップS1353で「No」のとき)は、「_NB_CND_BNS」の値を維持する(ステップS1354をスキップする)。
また、条件装置番号セット7では、役物作動時である(「_FL_ACTION」の値が「0」でない)とき、内部中フラグがオンである(「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」である)とき、及び有利区間番号が「0」でない(「_NB_CND_AT」の値が「0」でない)ときは、有利区間移行抽選を実行しない(ステップS1326をスキップする)。
そして、役物非作動時であり(「_FL_ACTION」の値が「0」であり)、かつ内部中フラグがオフであり(「_FL_PRD_LOT」の値が「0」であり)、かつ有利区間番号が「0」である(「_NB_CND_AT」の値が「0」である)ときに、有利区間移行抽選を実行する(ステップS1326に進む)。
これにより、複雑な処理を必要とすることなく、有利区間移行抽選に関する処理を実行することができる。
また、条件装置番号セット7では、内部抽選2及び抽選判定により決定された当選番号が、役物条件装置の当選となる「31」番〜「36」番である場合において、「_NB_CND_BNS」の値が「0」の(ステップS1353で「Yes」のとき)は、役物条件装置番号を「_NB_CND_BNS」に記憶し(ステップS1354)、その後、有利区間移行抽選を実行する(ステップS1326)。
このため、条件装置番号セット7では、有利区間移行抽選を実行する前のステップにおいて、「_NB_CND_BNS」の値が「0」か否かを判断しても、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断することができない。
そこで、条件装置番号セット7では、有利区間移行抽選を実行する前のステップS1357において、内部中フラグがオンか否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断する。
そして、内部中フラグがオフのときに、今回遊技で役物条件装置に当選したと判断して、有利区間移行抽選を実行する(ステップS1326)。
また、条件装置番号セット7では、ステップS1352において、「役物条件装置番号」を示す値をCレジスタに記憶し、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を示す値をAレジスタに記憶する。その後、ステップS1354において、Cレジスタの値(役物条件装置番号)を「_NB_CND_BNS」に記憶し、ステップS1355において、Aレジスタの値(入賞及びリプレイ条件装置番号)を「_NB_CND_NOR」に記憶する。
このため、ステップS1354より後にCレジスタの値を破壊しても、役物条件装置番号が失われてしまうことはなく、また、ステップS1355より後にAレジスタの値を破壊しても、入賞及びリプレイ条件装置番号が失われてしまうことはない。
したがって、条件装置番号セット7では、ステップS1354より後に、他の処理のために、Cレジスタを使用することができ、ステップS1355より後には、他の処理のために、Aレジスタを使用することができる。
なお、他の処理としては、たとえば、有利区間中のAT(指示遊技区間)の上乗せ抽選を挙げることができる。
また、条件装置番号セット7では、ステップS1357において、内部中フラグがオンか否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断した。
しかし、これに限らず、たとえば、ステップS1357において、内部中に対応するRT4か否かを判断することにより、今回遊技で役物条件装置に当選したのか、又は前回遊技以前に役物条件装置に当選したのかを判断してもよい。
さらにまた、条件装置番号セット7では、役物非作動時であり(ステップS1356で「No」)、かつ内部中フラグがオフであり(ステップS1357で「No」)、かつ有利区間番号が「0」である(ステップS1358で「Yes」)ときに、有利区間移行抽選を実行した(ステップS1326)。
しかし、これに限らず、たとえば、役物作動時であるとき、内部中フラグがオンであるとき、及び有利区間番号が「0」でないときに、有利区間移行抽選を実行してもよい。この場合、有利区間移行抽選を実行しても、図121のステップS1338をスキップすることにより、有利区間番号を維持する(「_NB_CND_AT」の値を維持する)。
以上、本発明の第16〜第19実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第16〜第19実施形態では、有利区間として、有利区間1及び有利区間2の2種類を設けた。また、通常区間では、有利区間1又は有利区間2のいずれに移行させるかを決定した。そして、有利区間1に当選(移行することに決定)すると、ARTに移行する権利は有さないガセの遊技状態に移行させ、有利区間2に当選すると、ARTに移行可能な遊技状態(ARTの前兆)を経てARTに移行させた。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、有利区間を1種類のみとし、通常区間では、有利区間に移行させるか否かを決定してもよい。
そして、有利区間に当選(移行させることに決定)すると、一律に、上限である1500遊技の有利区間に移行させてもよい。
この場合、「_NB_CND_AT」の値について、たとえば、通常区間では「00000000(B)」とし、有利区間では「00000001(B)」とする。これにより、通常区間か有利区間かを1ビットのデータで管理することができる。
さらに、有利区間の遊技において、通常区間に転落する条件(たとえば、ARTの実行遊技回数が特定値となったこと、転落抽選に当選したこと、予め定めた遊技回数を実行したこと等)を満たしたときに、通常区間に移行するようにしてもよい。
また、たとえば、有利区間として、有利区間1〜有利区間3の3種類を設け、通常区間では、有利区間1〜有利区間3のいずれに移行させるかを決定してもよい。そして、有利区間1に当選すると、500遊技の有利区間に移行させ、有利区間2に当選すると、1000遊技の有利区間に移行させ、有利区間3に当選すると、1500遊技の有利区間に移行させてもよい。
(2)第16〜第19実施形態では、有利区間の遊技回数を上乗せするか否かを決定した。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、有利区間中にARTを実行している場合において、有利区間の上乗せに対応する当選番号が決定されたときは、一律に又は抽選により、有利区間中のARTを実行可能な遊技回数を増加させてもよい。
また、たとえば、有利区間中にガセ遊技(ARTに移行する権利は有さないが、有利区間表示LED77が点灯している遊技状態)を実行している場合において、有利区間の上乗せに対応する当選番号が決定されたときは、一律に又は抽選により、ARTに移行する権利を付与してもよい。
このように、有利区間の遊技回数を上乗せすることに代えて、有利区間における遊技状態(有利区間の性能)を、遊技者にとって有利となるように変更してもよい。
(3)通常区間において、有利区間に当選(移行させることに決定)したときは、次回遊技から有利区間に移行させてもよく、また、次回遊技から待機区間に移行させ、その後に、待機区間から有利区間に移行させてもよい。
すなわち、第16〜第19実施形態において、「有利区間に当選」とは、次回遊技から有利区間に移行させることに限られるものではなく、次回遊技から待機区間に移行させ、その後に待機区間から有利区間に移行させることを含む概念である。
また、通常区間から待機区間に移行するときは、待機区間であることを示す情報をRWM53の所定の記憶領域に記憶し、待機区間から有利区間に移行するときには、有利区間であることを示す情報をRWM53の所定の記憶領域に記憶するようにしてもよい。
(4)第16〜第19実施形態では、「_FL_ACTION」のビット2の値が「1」のときは役物作動時であることを示し、「0」のときは役物非作動時であることを示した。
また、「_NB_CND_BNS」の値が「0」のときは役物条件装置に当選していないことを示し、「0」以外のときは役物条件装置に当選していることを示した。
さらにまた、「_NB_CND_AT」の値が「0」のときは有利区間に当選(移行することに決定)していないことを示し、「1」のときは有利区間1に当選していることを示し、「2」のときは有利区間2に当選していることを示した。
さらに、「_FL_PRD_LOT」の値が「FF(H)」のときは、内部中フラグがオンであることを示し、「0」であるときは、内部中フラグがオフであることを示した。
しかし、役物作動時/役物非作動時は、「_FL_ACTION」のビット2の値の「1」/「0」によって示すことに限らず、適宜設定することができる。
役物条件装置の当選/非当選、有利区間の当選/非当選、内部中フラグのオン/オフについても同様に、上記の態様に限らず、適宜設定することができる。
(5)第16〜第19実施形態では、「_NB_CND_AT」として、RWM53上の1バイトの記憶領域を確保した。しかし、有利区間番号を記憶する記憶領域は、1バイトの記憶領域に限らない。
上述したように、たとえば、有利区間を1種類のみとし、通常区間では、有利区間に移行させるか否かを決定することができる。この場合、RWM53上の1バイトの記憶領域のうち特定ビット(たとえばビット0)を、有利区間番号を記憶する記憶領域とすることができる。すなわち、1ビットの記憶領域を、有利区間番号又は現在の遊技区間が有利区間であることを示す情報を記憶する記憶領域としてもよい。
「_NB_CND_BNS」についても同様に、1バイトの記憶領域に限らない。
たとえば、RWM53上の1バイトの記憶領域のうち、特定ビット(たとえばビット0)を、有利区間番号を記憶する記憶領域とし、所定ビット(たとえばビット1)を、役物条件装置番号を記憶する記憶領域とすることができる。
これにより、プログラムによるRWM53の使用量を削減することができる。
(6)第16実施形態では、図89のステップS1043で「_NB_CND_BNS」に「0」以外の値が記憶されていると判断したときは、ステップS1044〜S1046をスキップすることにより、「_NB_CND_BNS」の値及び「_NB_CND_AT」の値を維持した。しかし、これに限らない。
たとえば、「_NB_CND_BNS」に「00000001(B)」が記憶され、かつ「_NB_CND_AT」に「00000001(B)」が記憶されている場合において、「_NB_CND_BNS」に「00000001(B)」を上書きし、かつ「_NB_CND_AT」に「00000001(B)」を上書きすることにより、「_NB_CND_BNS」の値及び「_NB_CND_AT」の値を維持してもよい。
このように、第16〜第19実施形態において、「_NB_CND_BNS」の値や「_NB_CND_AT」の値を維持するときは、スキップする(更新しない)ことにより維持する場合に限らず、同一の値を上書きすることにより維持してもよい。
(7)第16実施形態では、図74(a)及び図75(a)に示すように当選番号を定めた。また、第17実施形態では、図74(a)及び図93(a)に示すように当選番号を定めた。さらに、第18実施形態では、図74(a)及び図112(a)に示すように当選番号を定めた。これらについて、以下に示すような規則性を有し、これにより、以下に示すような効果を奏する。
A. 図74(a)に示すように、「31」番未満の当選番号について、「当選番号」と「入賞及びリプレイ条件装置番号」とが一致するように定めているとともに、「1」番〜「30」番が連続するように定めている。
このように、特定値(たとえば「31」)未満の当選番号について、「当選番号」と「入賞及びリプレイ条件装置番号」とが一致するように定めておくことで、抽選判定で決定された当選番号が特定値未満であると判断したときは、抽選判定で決定された「当選番号」を、「入賞及びリプレイ条件装置番号」として、RWM53の所定の記憶領域(「_NB_CND_NOR」)することができる。
したがって、「入賞及びリプレイ条件装置番号」を「_NB_CND_NOR」に記憶する処理を簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
B.図74(a)に示すように、「31」番未満の当選番号について、「当選番号」と「入賞及びリプレイ条件装置番号」とが一致するように定めているとともに、図112(a)に示すように、「31」番以上の当選番号について、役物条件装置を含む抽選結果となるように(役物条件装置の単独当選、又は役物条件装置と入賞及びリプレイ条件装置との重複当選となるように)定めている。
このように、特定値(たとえば「31」)未満の当選番号について、「当選番号」と「入賞及びリプレイ条件装置番号」とが一致するように定めておくとともに、特定値以上の当選番号について、役物条件装置を含む抽選結果となるように定めておくことができる。
この場合、抽選判定で決定された当選番号が、特定値未満であるか否かを判断する。
そして、特定値未満であると判断したときは、抽選判定で決定された「当選番号」を、「入賞及びリプレイ条件装置番号」として、RWM53の所定の記憶領域(「_NB_CND_NOR」)に記憶する。
これに対し、特定値以上であると判断したときは、たとえば、図113(a)に示す「当選番号変換テーブル」を用いて、抽選判定で決定された「当選番号」から、「役物条件装置番号」と、「入賞及びリプレイ条件装置番号」とをそれぞれ取得する。そして、取得した「役物条件装置番号」を、RWM53の特定の記憶領域(「_NB_CND_BNS」)に記憶し、取得した「入賞及びリプレイ条件装置番号」を、RWM53の所定の記憶領域(「_NB_CND_NOR」)に記憶する。
このように、入賞及びリプレイ条件装置番号と一致する当選番号と、役物条件装置を含む抽選結果となる当選番号とを、特定値を基準として分けて定めることにより、特定値以上の当選番号についてのみ、当選番号変換テーブルを定めれば済むので、当選番号変換テーブルによるROM54の使用量を削減することができる。
また、抽選判定で決定された当選番号が、特定値未満であるか否かを判断することにより、当選番号変換テーブルを必要とする当選番号であるか否かを判断することができるため、プログラムを簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
さらに、抽選判定によって、1つの乱数値に基づいて、1つの当選番号を決定することにより、入賞及びリプレイ条件装置の単独当選となる抽選結果、役物条件装置の単独当選となる抽選結果、並びに役物条件装置と入賞及びリプレイ条件装置との重複当選となる抽選結果を得ることができる。したがって、抽選判定の処理(乱数値から当選番号を決定する処理)を簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
C.図75(a)に示すように、当選番号「34」番〜「42」番について、有利区間の上乗せに関する処理を実行可能となるように定めている。
また、図75(a)では、当選番号「43」番〜「52」番について、通常区間から有利区間(有利区間1又は有利区間2)への移行に関する処理を実行可能となるように定めているが、有利区間において当選番号が「43」番〜「52」番に決定されたときは、有利区間の上乗せに関する処理を実行可能となるように定めることもできる。
また、有利区間の上乗せとは、有利区間の遊技回数を上乗せ(加算、増加)すること、有利区間中にARTを実行している場合において、有利区間中のARTの遊技回数を上乗せ(加算、増加)すること、有利区間中にガセ遊技(ARTに移行する権利は有さないが、有利区間表示LED77が点灯している遊技状態)を実行している場合において、有利区間中のARTに移行させることを含む概念である。
このように、所定値(たとえば「34」)以上の当選番号について、有利区間の上乗せに関する処理を実行可能となるように定めておくことで、抽選判定で決定された当選番号が所定値以上であると判断したときは、有利区間の上乗せに関する処理を実行することができる。
したがって、抽選判定で決定された当選番号が、所定値以上であるか否かを判断することにより、有利区間の上乗せに関する処理を実行するか否かを判断することができるため、プログラムを簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
D.図75(a)に示すように、当選番号「43」番〜「52」番について、通常区間から有利区間(有利区間1又は有利区間2)への移行に関する処理を実行可能となるように定めている。
また、有利区間1に当選(移行することに決定)すると、ARTに移行する権利は有さないガセの遊技状態に移行し、有利区間2に当選すると、ARTに移行可能な遊技状態(ARTの前兆)を経てARTに移行する。
このように、規定値(たとえば「43」)以上の当選番号について、通常区間から有利区間への移行に関する処理を実行可能となるように定めておくことで、抽選判定で決定された当選番号が規定値以上であると判断したときは、通常区間から有利区間への移行に関する処理を実行することができる。
したがって、抽選判定で決定された当選番号が、規定値以上であるか否かを判断することにより、通常区間から有利区間への移行に関する処理を実行するか否かを判断することができるため、プログラムを簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
(8)第16〜第19実施形態では、1BB作動時を除き、RT状態(非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4)によらず、まず、全RT共通抽選テーブル(たとえば、図79〜図82(a))を用いて抽選判定を行った。そして、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定で、当選番号が「00(H)」に決定されると、次にRT状態に応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行った。
具体的には、非RT時には、非RT時抽選テーブル(図82(b))を用いて抽選判定を行い、RT1時には、RT1時抽選テーブル(図82(c))を用いて抽選判定を行った。
また、RT2時には、RT2時抽選テーブル(図83(a))を用いて抽選判定を行い、RT3時には、RT3時抽選テーブル(図83(b))を用いて抽選判定を行い、RT4時には、RT4時抽選テーブル(図84(a))を用いて抽選判定を行った。
この点について、たとえば、下記に示すようなRT状態別抽選アドレステーブル(TBL_LOT_RTTBL)を備え、このRT状態別抽選アドレステーブルを用いて、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)することができる。
TBL_LOT_RTTBL:
DEFB TBL_LOTDAT_RT0 − $ ;非RT時抽選テーブル
DEFB TBL_LOTDAT_RT1 − $ ;RT1時抽選テーブル
DEFB TBL_LOTDAT_RT2 − $ ;RT2時抽選テーブル
DEFB TBL_LOTDAT_RT3 − $ ;RT3時抽選テーブル
DEFB TBL_LOTDAT_RT4 − $ ;RT4時抽選テーブル
ここで、RT状態別抽選アドレステーブルは、たとえば、メイン制御基板50のROM54に記憶することができる。
また、「TBL_LOTDAT_RT0」は、非RT時抽選テーブルの先頭アドレスを示し、「TBL_LOTDAT_RT1」は、RT1時抽選テーブルの先頭アドレスを示す。
同様に、「TBL_LOTDAT_RT2」は、RT2時抽選テーブルの先頭アドレスを示し、「TBL_LOTDAT_RT3」は、RT3時抽選テーブルの先頭アドレスを示し、「TBL_LOTDAT_RT4」は、RT4時抽選テーブルの先頭アドレスを示す。
また、「$」は、現在のアドレスを示す。
したがって、「TBL_LOTDAT_RT0 − $」は、現在のアドレスから非RT時抽選テーブルの先頭アドレスまでの差(データ数、バイト数)を示す。
同様に、「TBL_LOTDAT_RT1 − $」は、現在のアドレスからRT1時抽選テーブルの先頭アドレスまでの差を示し、「TBL_LOTDAT_RT2 − $」は、現在のアドレスからRT2時抽選テーブルの先頭アドレスまでの差を示す。
また、「TBL_LOTDAT_RT3 − $」は、現在のアドレスからRT3時抽選テーブルの先頭アドレスまでの差を示し、「TBL_LOTDAT_RT4 − $」は、現在のアドレスからRT4時抽選テーブルの先頭アドレスまでの差を示す。
また、RT状態に関する情報は、たとえば、RWM53の所定の記憶領域(RT状態データ記憶領域「_NB_RT」)に記憶することができる。
さらに、RT状態に関する情報として、「0」〜「4」のうちのいずれかが「_NB_RT」に記憶される。
具体的には、非RT時には、「_NB_RT」に「0」が記憶され、RT1時には、「_NB_RT」に「1」が記憶される。
また、RT2時には、「_NB_RT」に「2」が記憶され、RT3時には、「_NB_RT」に「3」が記憶され、RT4時には、「_NB_RT」に「4」が記憶される。
そして、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)は、以下に示すようにして行うことができる。
まず、「TBL_LOT_RTTBL」をHLレジスタに記憶する。これにより、HLレジスタには、RT状態別抽選アドレステーブルの先頭アドレスが記憶される。
次に、「_NB_RT」の値をAレジスタに記憶する。これにより、Aレジスタには、RT状態を示す値が記憶される。
次に、HLレジスタの値(RT状態別抽選アドレステーブルの先頭アドレス)にAレジスタの値(RT状態を示す値)を加算して新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタには、RT状態に応じた「アドレス指定データ」のアドレスが記憶される。
ここで、「アドレス指定データ」は、RT状態別抽選アドレステーブルに記憶されているデータであって、非RT時抽選テーブル〜RT4時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するためのデータである。
具体的には、「TBL_LOTDAT_RT0 − $」は、非RT時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データである。
同様に、「TBL_LOTDAT_RT1 − $」は、RT1時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データであり、「TBL_LOTDAT_RT2 − $」は、RT2時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データである。
また、「TBL_LOTDAT_RT3 − $」は、RT3時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データであり、「TBL_LOTDAT_RT4 − $」は、RT4時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するためのアドレス指定データである。
次に、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータ(アドレス指定データ)をAレジスタに記憶する。これにより、Aレジスタには、RT状態に応じた「アドレス指定データ」が記憶される。
次に、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算して新たなHLレジスタの値とする。これにより、HLレジスタには、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスが記憶される。
ここで、RT状態別抽選アドレステーブル(TBL_LOT_RTTBL)の先頭アドレスを「1500(H)」とする。この場合、「DEFB TBL_LOTDAT_RT0 − $ ;非RT時抽選テーブル」のアドレスも「1500(H)」となる。
また、「DEFB TBL_LOTDAT_RT1 − $ ;RT1時抽選テーブル」のアドレスを「1501(H)」とし、「DEFB TBL_LOTDAT_RT2 − $ ;RT2時抽選テーブル」のアドレスを「1502(H)」とする。
さらに、「DEFB TBL_LOTDAT_RT3 − $ ;RT3時抽選テーブル」のアドレスを「1503(H)」とし、「DEFB TBL_LOTDAT_RT4 − $ ;RT4時抽選テーブル」のアドレスを「1504(H)」とする。
また、非RT時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT0)の先頭アドレスを「1505(H)」とする。
この場合、図82(b)に示すように、非RT時抽選テーブルには、5バイトのデータが記憶されているので、RT1時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT1)の先頭アドレスは、「1505(H)」+「5(H)」=「150A(H)」となる。
また、図82(c)に示すように、RT1時抽選テーブルには、9バイトのデータが記憶されている。このため、RT2時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT2)の先頭アドレスは、「150A(H)」+「9(H)」=「1513(H)」となる。
さらにまた、図83(a)に示すように、RT2時抽選テーブルには、9バイトのデータが記憶されている。このため、RT3時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT3)の先頭アドレスは、「1513(H)」+「9(H)」=「151C(H)」となる。
さらに、図83(b)に示すように、RT3時抽選テーブルには、10バイトのデータが記憶されている。このため、RT4時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT4)の先頭アドレスは、「151C(H)」+「A(H)」=「1526(H)」となる。
以下、RT3時を例に、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)について、更に詳しく説明する。
まず、「TBL_LOT_RTTBL」の先頭アドレス=「1500(H)」をHLレジスタに記憶する。
次に、「_NB_RT」の値=「3(H)」をAレジスタに記憶する。
次に、HLレジスタの値「1500(H)」にAレジスタの値「3(H)」を加算して新たなHLレジスタの値「1503(H)」とする。
次に、HLレジスタの値「1503(H)」に対応する「TBL_LOTDAT_RT3 − $」をAレジスタに記憶する。
ここで、「TBL_LOTDAT_RT3」=「151C(H)」である。
また、HLレジスタの値が「1503(H)」であるときは、「$」=「1503(H)」である。
したがって、HLレジスタの値「1503(H)」に対応するアドレスに記憶されている値は、「19(H)」(=「151C(H)」−「1503(H)」)であり、この「19(H)」がAレジスタの値となる。
次に、HLレジスタの値「1503(H)」にAレジスタの値「19(H)」を加算して新たなHLレジスタの値とする。
ここで、「1503(H)」+「19(H)」=「151C(H)」である。
したがって、新たなHLレジスタの値は、「151C(H)」となる。
そして、HLレジスタの値「151C(H)」は、RT3時抽選テーブル(TBL_LOTDAT_RT3)の先頭アドレスを示す。
このようにして、RT状態別抽選アドレステーブル(TBL_LOT_RTTBL)、及びRT状態データ記憶領域「_NB_RT」の値に基づいて、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)することができる。
なお、RT状態別抽選アドレステーブルは、RT状態に応じた抽選テーブル(非RT時抽選テーブル〜RT4時抽選テーブル)のうちいずれを用いるかを定めたものであり、非RT時抽選テーブル〜RT4時抽選テーブルの先頭アドレスを算出(指定)するための「アドレス指定データ」を定めている。
このため、RT状態別抽選アドレステーブルは、「アドレス指定データ選択テーブル」、又は「アドレス指定データテーブル」等とも称することがある。
また、第17実施形態の2段階抽選アドレステーブルは、2段階抽選テーブル1〜5のうちいずれを用いるかを定めたものであり、2段階抽選テーブル1〜5の先頭アドレスを算出(指定)するための「アドレス指定データ」を定めている。
このため、2段階抽選アドレステーブルも、RT状態別抽選アドレステーブルと同様に、「アドレス指定データ選択テーブル」、又は「アドレス指定データテーブル」等とも称することがある。
なお、RT状態別抽選アドレステーブルを用いることなく、RT状態を示す値から、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを指定することもできる。
しかし、この場合、まず、RT状態を示す値が「0」か否かを判断し、「0」であると判断したときは、非RT時抽選テーブルの先頭アドレスである「1505(H)」を指定し、「0」でないと判断したときは、次に、RT状態を示す値が「1」か否かを判断する。
また、RT状態を示す値が「1」であると判断したときは、RT1時抽選テーブルの先頭アドレスである「150A(H)」を指定し、「1」でないと判断したときは、次に、RT状態を示す値が「2」であるか否かを判断する。
さらにまた、RT状態を示す値が「2」であると判断したときは、RT2時抽選テーブルの先頭アドレスである「1513(H)」を指定し、「2」でないと判断したときは、次に、RT状態を示す値が「3」であるか否かを判断する。
さらに、RT状態を示す値が「3」であると判断したときは、RT3時抽選テーブルの先頭アドレスである「151C(H)」を指定し、「3」でないと判断したときは、RT4時抽選テーブルの先頭アドレスである「1526(H)」を指定する。
このような処理を行うため、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを指定するまでの処理が長くなる。
また、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを指定するためのプログラムも必要となる。
これに対し、RT状態別抽選アドレステーブルを用いて、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを指定すると、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを指定するまでの処理を短くすることができるとともに、RT状態に応じた抽選テーブルの先頭アドレスを指定するためのプログラムを定めなくても済むので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
(9)第16〜第19実施形態では、1BB作動時を除き、RT状態(非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4)によらず、まず、全RT共通抽選テーブル(たとえば、図79〜図82(a))を用いて抽選判定を行った。そして、全RT共通抽選テーブルを用いた抽選判定で、当選番号が「00(H)」に決定されると、次にRT状態に応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行った。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、1BB作動時を除き、まず、RT状態に応じた抽選テーブルを用いて抽選判定を行ってもよい。そして、RT状態に応じた抽選テーブルを用いた抽選判定で、当選番号が「00(H)」に決定されると、次に全RT共通抽選テーブルを用いて抽選判定を行うようにしてもよい。
(10)第16〜第19実施形態では、今回遊技の開始時に「_NB_CND_AT」(有利区間番号の記憶領域)に「0」が記憶されているときに、通常区間から有利区間への移行に関する抽選で当選(有利区間に移行することに決定)すると、「_NB_CND_AT」に「0」以外の値を記憶した。すなわち、「_NB_CND_AT」の値を更新した。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、今回遊技の開始時に「_NB_CND_AT」に「0」以外の値が記憶されていても、有利区間の上乗せ(有利区間中の遊技状態が遊技者にとって有利となるように性能を変更したり、有利区間中のATの遊技回数を上乗せすることを含む)に関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」の値を変更してもよい。
たとえば、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」(役物条件装置番号の記憶領域)の値が「0」である状況下において、有利区間の上乗せに関する抽選を実行してもよい。
また、「_NB_CND_AT」に「1」が記憶され、「_NB_CND_BNS」の値が「0」である状況下において、有利区間の上乗せに関する抽選を実行し、その結果に応じて「_NB_CND_AT」に「2」を記憶するような制御処理を実行してもよい。
なお、「_NB_CND_BNS」の値が「1」であるとき(いわゆる内部中)は、有利区間の上乗せに関する抽選を実行しない。
(11)たとえば、図79に示すように、第16〜第19実施形態では、役物条件装置(1BBA、1BBB等)に関する抽選用データを、全RT共通抽選テーブルに定めた。
しかし、これに限らず、役物条件装置に関する抽選用データは、全RT共通抽選テーブルには定めず、RT状態に応じた抽選テーブルにのみ定めるようにしてもよい。
より具体的には、RT4時抽選テーブルは、RT4(内部中)において用いる抽選テーブルであるので、役物条件装置に関する抽選用データは、全RT共通抽選テーブル及びRT4時抽選テーブルには定めず、RT1時抽選テーブル、RT2時抽選テーブル、及びRT3時抽選テーブルにのみ定めるようにしてもよい。
(12)たとえば、設定値ごとに確率データが異なる場合には、各確率データのバイト数を揃えることが好ましい。
たとえば、図79の全RT共通抽選テーブル(1)の1BBA+小役E2条件装置抽選用データでは、設定値ごとに確率データが異なる。そして、いずれの確率データも1バイトに設定されている。
また、図81の全RT共通抽選テーブル(3)の小役A条件装置抽選用データでは、設定値ごとに確率データが異なる。そして、いずれの確率データも2バイトに設定されている。
このように、設定値ごとに確率データが異なる場合には、いずれの確率データも1バイトに設定するか又は2バイトに設定し、1バイトの確率データと2バイトの確率データとが混在するようには設定しない。
これにより、抽選判定の処理を簡素化することができるので、プログラムによるROM54の使用量を削減することができる。
(13)第16〜第19実施形態では、「0」〜「65535」の範囲を1サイクルとし、200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターを備え、このカウンターのカウント値を乱数値とした。
しかし、これに限らず、たとえば、カウンターから取得したカウント値に対して所定値(たとえば、別の乱数値又は特定値)を演算(たとえば、加算又は減算)して得た値を乱数値としてもよい。
(14)第16〜第19実施形態では、乱数値を所定のレジスタに記憶し、この所定のレジスタの値から確率データを減算することにより、キャリーフラグがオン(「1」)になった(キャリーが発生した)か否かを判断し、キャリーフラグがオンになったときは、当選したと判断した。
しかし、これに限らず、たとえば、乱数値を所定のレジスタに記憶し、この所定のレジスタの値に対して確率データを加算することにより、キャリーフラグがオンになったか否かを判断してもよい。
そして、キャリーフラグがオンになったときは、当選と判断する。
これに対し、キャリーフラグがオンにならなかったときは、所定のレジスタの値に確率データを加算した値を、新たな所定のレジスタの値として記憶する。すなわち、所定のレジスタの値を更新する。その後、更新後の所定のレジスタの値に対して新たな確率データを加算することにより、キャリーフラグがオンになったか否かを判断することを、キャリーフラグがオンになるまで繰り返す。
以上より、所定のレジスタに記憶された値と確率データとに基づいて当選か否かを判断することを、比較演算と称することもある。
(15)第16〜第19実施形態で示した当選番号の定め方、条件装置番号の定め方、当選番号と条件装置番号との対応関係、条件装置番号と条件装置(当選役)との対応関係、当選番号に対応する条件装置(当選役)の種類、当選番号と確率データとの対応関係、有利区間に当選(移行することに決定)となる確率データ、有利区間に当選(移行することに決定)となる当選番号、有利区間の上乗せに当選(上乗せすることに決定)となる当選番号等は、あくまでも例示であり、遊技内容に応じて適宜設定することができる。
たとえば、1BBA条件装置に当選するときは、100%の確率で有利区間に当選(移行することに決定)する等、所定の当選番号に当選したときは、100%の確率で有利区間に当選するように、確率データ等を定めることができる。
(16)第16〜第19実施形態で示したフローチャートにおいて、処理の順序は、図で示した順序に限られるものではなく、処理の順序を入替え可能な場合には、処理の順序を入れ替えることも可能である。
(17)第16〜第19実施形態では、通常区間から有利区間への移行に関する抽選について説明したが、通常区間から有利区間への移行に関する抽選以外の抽選(たとえば、役の抽選、条件装置の抽選、ATの抽選、RTの移行抽選)にも適用可能である。
(18)第16〜第19実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシン10を例に挙げたが、弾球遊技機や封入式遊技機等にも適用可能である。
(19)第16〜第19実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第20実施形態>
続いて、本願発明の第20〜第24実施形態について説明する。
第20〜第24実施形態は、管理情報表示LED74等のLEDの点灯制御に関するものである。
図124は、第20実施形態におけるメインCPU55、ROM54、RWM53のより詳細な構成を説明する図である。
図1で示したように、メイン制御基板50上には、メインCPU55、RWM53、ROM54を備える。
これをより具体的に説明すると、図20に示すように、メイン制御基板50上には、1チップマイクロプロセッサ(以下、単に「チップ」という。)が搭載されており、このチップ内に、メインCPU55を備える。さらに、メインCPU55は、内蔵メモリーを有し、この内蔵メモリーは、(内蔵)ROM54と(内蔵)RWM53とを有する。ROM54とRWM53のアドレスは、連続している。
ROM54の記憶容量は、本実施形態では「16KB以下」に設定されており、容量「7.5KB以下」の使用領域と、それ以外の使用領域外とを有する。さらに、使用領域は、容量「4.5KB以下」の制御領域と、容量「3.0KB以下」のデータ領域とを有する。
ここで、「使用領域」とは、不正な改造その他の変更を防止するために必要な情報以外の情報が記憶され、又は記憶されることとなる記憶領域を指す(ROM54及びRWM53において同じ)。
また、「制御領域」とは、使用領域のうち、データ領域以外の記憶領域を指し、メイン制御手段50により実行される各種プログラムが記憶される。制御領域は、「プログラム領域」と称する場合もある。
さらにまた、「データ領域」とは、使用領域のうち、プログラム以外の情報のみが記憶され、又は記憶されることとなる記憶領域を指し、プログラムの実行時に使用されるデータが記憶される。
さらに、「使用領域外」は、使用領域と同様に、制御領域とデータ領域とからなる。使用領域の制御領域を第1制御領域と称し、使用領域外の制御領域を第2制御領域と称する場合もある。使用領域外の制御領域(第2制御領域)には、遊技の進行に関係しないプログラム(たとえば試験時に用いられるプログラムや、不正防止のためのプログラム等)が記憶される。この点については後述する。
また、RWM53の記憶容量は、本実施形態では「1,024K以下」であり、容量「512KB以下」の使用領域と、それ以外の使用領域外とを有する。
使用領域及び使用領域外のいずれも、作業領域とスタックエリアとを備える。RWM53の使用領域には、後述するLED表示カウンタ等が記憶される。
さらにまた、図124に示すように、ROM54には、使用領域及び使用領域外の他に、その他の領域としてプログラム管理エリア等を備える。
さらに、RWM53には、使用領域及び使用領域外の他に、その他の領域として未使用領域等を備える。
また、内蔵メモリー全体の記憶領域のうち、ROM54及びRWM53以外の領域として、内蔵レジスタエリアや、未使用領域等を備える。
内蔵レジスタエリアには、上述したように、たとえばAレジスタ〜Lレジスタ、及び送信用レジスタ等が設けられる。
図125(A)は、第20実施形態における表示基板75上の各種LEDを示す図であり、同図(B)は、第20実施形態における管理情報表示LED74をより具体的に示す図である。図125(A)は、第1実施形態の図2に対応する図であり、同図(B)は、第1実施形態の図3(a)で示す管理情報表示LED74に対応する図である。
図125(A)において、第20実施形態では、第1実施形態と同様に、デジット1(上位桁)及びデジット2(下位桁)から構成される貯留数表示LED76と、デジット3(上位桁)及びデジット4(下位桁)から構成される獲得数表示LED78とを備える。
ただし、デジット1〜4は、それぞれ、第1実施形態と異なり、ドットセグメント(セグメントDP(以下、単に「セグメントP」という。)を備えていない7セグメントディスプレイを用いている。このため、第1実施形態中、図2で示したように、デジット2のセグメントPが有利区間表示LED77を構成するものではない。第20実施形態では、有利区間表示LED77は、別個独立して設けられているが、この点については説明を割愛する。
また、表示基板75上には、7つのLEDが搭載されており、これら7つのLEDを総称して、状態表示LED79と称する。
まず、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cは、それぞれ、その時点でベットされているメダル枚数を表示するLEDである。1枚のメダルがベットされたときは1ベット表示LED79aのみが点灯する。2枚のメダルがベットされたときは、1ベット表示LED79a及び2ベット表示LED79bが点灯する。3枚のメダルがベットされたときは、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、及び3ベット表示LED79cのすべてが点灯するように構成されている。
また、遊技開始表示LED79dは、メダルが投入され、スタートスイッチ41を操作可能な状態となったときに点灯するLEDである。したがって、メダルがベットされていない(又はリプレイの自動投入がされていない)状態では点灯しない。
投入表示LED79eは、メダルを投入可能な状態のときに点灯するLEDである。すなわち、遊技が終了し、次遊技に移行するためのメダルが投入される前に点灯し、いわゆるベット待ち状態を示す。なお、リプレイが作動した後であっても貯留枚数に応じてベット可能なときには点灯する。
リプレイ表示LED79fは、リプレイの入賞時に点灯するLEDであり、リプレイの入賞に基づく自動ベットが行われると、リプレイ表示LED79fが点灯し、自動ベット状態であることを遊技者に知らせる。
演出表示LED79gは、各種の演出を表示するときに用いられるLEDであり、その他、精算表示LED(精算処理中に点灯するLED)としても用いられる場合がある。
図125(B)において、管理情報表示LED74に用いられる4個のデジット6〜9は、上記のデジット1〜4と異なり、いずれも、ドットセグメント(セグメントP)を備える7セグメントディスプレイである。デジット6〜9は、それぞれ、情報種別上位、情報種別下位、数値上位、数値下位を表示する点は、第1実施形態と同一である。
また、デジット7(情報種別下位)のセグメントPは、桁区切り表示LEDとして機能する。桁区切り表示LEDは、情報種別と数値との区切りを明確にするために用いられる。
また、デジット6、デジット8、及びデジット9のセグメントPは、復帰不可能エラーが発生したときに点灯するLEDである。デジット1〜4と異なり、デジット6〜9にはセグメントPが設けられているが、このようにセグメントを物理的に設けたときは、いずれかのタイミングで点灯させることが求められる。そこで、本実施形態では、復帰不可能エラーが発生したときは、デジット6〜9のセグメントPがいずれも点灯するように制御する。
図126は、第20実施形形態におけるデジット及びセグメントの詳細を説明する図であり、第1実施形態の図4に対応する図である。
第20実施形態では、上述したように、デジット1〜4の7セグ自体は、セグメントA〜Gから構成され、ドットセグメント(セグメントP)は設けられていない。
ただし、デジット1、3、及び4のセグメントPは、上述した状態表示LED79のいずれか1つを構成する。図126に示すように、たとえばデジット1のセグメントPは、遊技開始LED79dを構成している。
また、デジット3のセグメントPは、投入表示LED79eを構成している。
さらにまた、デジット4のセグメントPは、リプレイ表示LED79fを構成している。
また、図示しないが、第20実施形態において、設定値表示LED73(デジット5)は、デジット1〜4と同様に、ドットセグメント(セグメントP)を有さない7セグメントディスプレイを用いている。そして、デジット5のセグメントPは、演出表示LED79gを構成している。
なお、デジット2のセグメントPは、第20実施形態では未使用である。
さらにまた、デジット6〜9のセグメントPは、上述した通りである。
図127は、ROM54に記憶されたデータテーブルを示す図である。データテーブルは、デジット1〜9を点灯するときの表示データや表示オフセットデータを格納するテーブルである。
図127に示すように、データテーブルは、ROM54の使用領域のデータ領域(図124中、アドレス「1200H〜」)に記憶された使用領域内データテーブルと、ROM54の使用領域外のデータ領域(図124中、アドレス「2300H〜」)に記憶された使用領域外データテーブルとを備える。
使用領域内データテーブルは、LEDセグメントテーブル1(TBL_SEG_DATA1 )と、LEDセグメントテーブル2(TBL_SEG_DATA2 )とを備える。
LEDセグメントテーブル1は、獲得数表示LED78(デジット3及び4)にエラー情報を表示するときに使用する表示データ(英文字のデータ)を記憶するテーブルである。
また、LEDセグメントテーブル2は、数字表示データ及び押し順指示情報を表示するときの「=」を表示するデータを記憶するテーブルである。
なお、図127において、「DEFB」とは、アセンブラ言語において1バイト(8ビット)データを記憶することを指す。
図127において、たとえば「C」表示データは、「00111001B」である。すなわち、セグメントA、D、E、Fが「1(オン;点灯)」であり、セグメントB、C、Gが「0(オフ、消灯)」である。よって、図126において、セグメントA、D、E、Fを点灯させると、7セグにより「C」を表示する。
また、「=」表示データは、「01001000B」である。すなわち、図126中、セグメントD及びGが「1(オン;点灯)」となり、中央及び下部の横向きのセグメントが点灯し、7セグにより「=」を表示する。
LEDセグメントテーブル1(TBL_SEG_DATA1 )とLEDセグメントテーブル2(TBL_SEG_DATA2 )とは、連続するアドレスに記憶されている。たとえば、「C」表示データの先頭アドレスが「1811」であると仮定すると、この「1811」から順にLEDセグメントテーブル1の各表示データが記憶されている。この場合、LEDセグメントテーブル2の先頭アドレスは「1816」となり、この「1816」から順にLEDセグメントテーブル2の各表示データが記憶されている。
これにより、LEDセグメントテーブル1の各表示データは、先頭アドレス「1811」からのオフセット値により表すことができる。同様に、LEDセグメントテーブル2の各表示データは、先頭アドレス「1816」からのオフセット値により表すことができる。
たとえば、LEDセグメントテーブル2の表示データを読み込むとき、先頭アドレス「1816」を指定し、表示したい内容が「5」であるとき、先頭アドレス「1816」に対してオフセット値「5」を加算したアドレス、すなわち「181B」のデータを読み込めば、「5」表示データを読み込むことができる。
一方、使用領域外データテーブルは、管理情報表示LED74(デジット6〜9)の表示を行うためのデータを記憶したデータテーブルであり、識別セグオフセットテーブル(TBL_SEGID_DATA)と、比率表示セグメントデータテーブル(TBL_SEGRATE_DATA)とを備えている。識別セグオフセットテーブルと比率表示セグメントデータテーブルとは、上記のLEDセグメントテーブル1及び2と同様に、連続するアドレスに記憶されている。
なお、「識別セグ」とは、「情報種別」の略称として用いる。
また、第20実施形態の識別セグは、図38で示した情報種別に対し、英文字と数値とを逆に設定している。
具体的には、
有利区間割合:U7→7U
連続役物比率(6000遊技):y6→6y
役物比率(6000遊技):y7→7y
連続役物比率(累計):A6→6A
役物比率(累計):A7→7A
とする。
たとえば、有利区間割合の識別セグを示す「7U」の表示オフセットデータは、図127に示すように「07AH」であるが、「7」が上位桁(デジット6;1000桁)のオフセット値を示し、「A」が下位桁(デジット7;100桁)のオフセット値を示している。さらに、ここでのオフセット値とは、比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレスからのオフセット値を示している。
したがって、オフセット値「7」は、「7」表示データ(比率用)を指定することとなり、オフセット値「A」は、「U」表示データを指定することとなる。
なお、管理情報表示LED74(デジット6〜9)に表示する「7」と、デジット1〜5に表示する「7」とを区別するため、表示データを異ならせている。デジット6〜9に表示する「7」は、図126中、セグメントFを点灯させるように(第5ビット目を「1」に)定められたデータである。
以上のように、「7」表示データを除き、数値の表示データは、LEDセグメントテーブル2と同一のデータである。それにもかかわらず、使用領域内データテーブルと使用領域外データテーブルとに分けて記憶しているのは、以下の理由による。
貯留数表示LED76(デジット1及び2)、獲得数(又はエラー)表示LED78、及び設定値表示LED73(デジット5)の点灯表示を制御するのは、使用領域内で行う制御である。このため、使用領域内で行う制御のデータは、使用領域内のデータ領域に記憶している。
これに対し、管理情報表示LED74(デジット6〜9)の点灯表示を制御するのは、使用領域外で行う制御である。このため、使用領域外で行う制御のデータは、使用領域外のデータ領域に記憶している。
図128は、第20実施形態において、メイン制御基板50に設けられた出力ポート2〜5と各信号を示す図である。図128では、左側欄が第20実施形態であり、右側欄は、本願発明前の「参考例」として併記している。
なお、「参考例」は、デジット6〜9を有さないときの例であって、第20実施形態との対比のために記載した例であり、本願発明に対する公知技術や周知技術を意味するものではない。
また、図128では、出力ポートは、出力ポート2〜5を図示しているが、実際にはさらに多くの出力ポートが設けられている。その他の出力ポートについては、図示を割愛する(他の実施形態の出力ポートの図面においても同様である。)。
第1実施形態の図1で示したように、メイン制御基板50には、入力ポート51と出力ポート52とが設けられている。
入力ポート51としては、たとえば入力ポート0〜2が挙げられる(実際にはそれ以外の入力ポートも設けられている)。
入力ポート0は、精算スイッチ46、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42の各信号が入力されるポートである。
また、入力ポート1は、通路センサ43a、設定キースイッチ12、設定スイッチ13、リセットスイッチ14、(左、中、右)リールセンサ39等の信号が入力されるポートである。
さらにまた、入力ポート2には、電断信号(電断が発生したときに出力される信号)、投入センサ44、払出しセンサ37等の信号が入力される。
そして、遊技を進行する情報処理として、1遊技あたり1回行うメイン処理が設けられている。メイン処理では、投入されたメダルの検知や、全リール31が停止した後の入賞処理等が行われる処理である。
このメイン処理中に、メイン処理を一旦抜けて、割込み処理(タイマ割込み処理)を実行する(後述する図133;I_INTR)。そして、割込み処理では、入力ポート0〜2を検知する処理(図133中、ステップS1407)を実行し、その処理の実行後、再度、メイン処理に戻る処理を定期的に行っている。その割込み時間の間隔は、本実施形態では2.235msである。すなわち、2.235ms間隔の割込み処理ごとに、入力ポート0〜2のデータを取得する。
そして、取得したデータに基づいて、入力ポート0〜2のそれぞれについて、レベルデータ(各ビットのオン/オフを示すデータ)、入力ポートの立ち上がりデータ(前回割込み時がオフで、今回割込み時がオンになったデータがどのビットであるかを示すデータ)、入力ポートの立ち下がりデータ(前回割込み時がオンで、今回割込み時がオフになったデータがどのビットであるかを示すデータ)を生成し、記憶する。したがって、これらのデータは、2.235msごとに更新されていく。
出力ポートは、たとえば出力ポート0〜10が設けられる。図128では、これらの出力ポートのうち、第20実施形態に関係する出力ポート2〜5を図示している。
第20実施形態の出力ポートの特徴点は、デジット信号を送信する出力ポート(デジットポート)が2個(出力ポート2及び4)であり、セグメント信号を送信する出力ポート(セグメントポート)が1個(出力ポート3)である点である。
まず、出力ポート2は、3つのベット表示信号、及びデジット1〜5信号を出力するポートである。1ベット表示信号〜3ベット表示信号は、それぞれ、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cを点灯させるための信号である。
また、デジット1信号〜デジット5信号は、それぞれ、デジット1〜デジット5の駆動信号である。
たとえば、出力ポート2から「01111001」の信号が出力されたときは、デジット1〜4の駆動信号と、1ベット表示信号とが出力されたことを意味する。
出力ポート3は、セグメントA信号〜セグメントP信号を出力するポートである。たとえば図127に示したように、「0」を表示するときは、「00111111」を出力することとなる。
なお、出力ポート3のセグメント信号は、デジット1〜9のすべてを兼ねるセグメント信号である。
出力ポート4は、デジット6信号(D0)〜デジット9信号(D3)の駆動信号を出力するポートである。
よって、出力ポート2又は4から出力する信号によりどのデジットを点灯させるかが定められ、出力ポート3から出力する信号によりどのセグメントを点灯させるかが定められる。
ここで、本実施形態の出力ポートは、連続する2つの出力ポートの信号(各1バイト、合計2バイト)を一時に出力することが可能となっている。このため、出力ポート2及び3の信号を同時に出力することができ、また、出力ポート3及び4の信号を同時に出力することができる。このため、出力ポート2と出力ポート4とを、それぞれデジット1〜5信号及びデジット6〜9信号の出力用のポートとし、その間の出力ポート3をセグメント信号の出力用のポートに設定している。
これにより、たとえばデジット1を「1」と表示する信号を出力するときは、出力ポート2から出力される信号は、「00001000(デジット1信号以外を「0」と仮定する)」となり、出力ポート3から出力される信号は、「00000110」となる。よって、出力ポート2及び3から、「00001000/00000110」(「/」は、出力ポート2から出力される信号と出力ポート3から出力される信号との境を示す)が出力される。
出力ポート5からは、外部集中端子板100への外部(外端)信号が出力され、本実施形態では、外部信号1〜5、データストローブ信号、メダル投入信号、メダル払出し信号が出力される。
ここで、「外部信号」とは、外部集中端子板100を介してスロットマシン10の外部(ホールコンピュータ200や、ホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。具体的には、たとえばAT、特定のRT、特定の特別遊技中であることを示す外部信号1〜3、スロットマシン10で生じたエラーや電源断が発生したこと等を示す外部信号4、スロットマシン10のフロントドアの開放を示す外部信号5を設けている。
また、データストローブ信号とは、サブ制御基板80に送信する信号である。サブ制御基板80は、データストローブ信号を受信すると、このデータストローブ信号の立ち上がりに基づいて、サブ制御データ信号をサブ制御基板80に設けられたバッファから取得するように制御する。
上述した出力ポート2〜5以外の出力ポートからは、たとえばモータ32の信号、ブロッカ45の信号、ホッパーモータ36の駆動信号、条件装置信号(いわゆる当選番号)、サブ制御データ信号、試験信号等が出力される。
図129〜図131は、メイン制御基板50、表示基板75、デジット1〜9、状態表示LED79の電気信号の配線を示す回路図である。
図129及び図130は、メイン制御基板50上での電気信号の配線を示しており、図131は、表示基板75上での電気信号の配線を示している。
図125で示したように、貯留数表示LED76を構成するデジット1及び2と、獲得数表示LED78を構成するデジット3及び4と、7個の状態表示LED79は、表示基板75上に搭載されている。これに対し、設定値表示LED73(デジット5)及び管理情報表示LED74(デジット6〜9)は、第1実施形態の図3で示したように、メイン制御基板50上に搭載されている。
図129に示すように、メイン制御基板50上には、メインCPU55と、3つのIC(IC2、IC3及びIC4)が搭載されている。なお、メイン制御基板50には、実際にはこれら3つ以外にもICが設けられているが、本実施形態では図示を省略している。
IC2〜IC4のD0〜D7出力端子からの出力は、クロック入力端子の入力がオンからオフになるまで継続し続ける。
IC2は、ベット表示信号及びデジット1〜5信号の制御に係るICであり、IC3は、セグメント信号の制御に係るICである。また、IC4は、デジット6〜9信号の制御に係るICである。
IC2〜IC4には、それぞれクロック信号入力端子を備える。一方、メインCPU55には、XCS2、XCS3、及びXCS4出力端子を有し、XCS2出力端子とIC2のクロック入力端子とが接続され、XCS3出力端子とIC3のクロック入力端子とが接続され、XCS4出力端子とIC4のクロック入力端子とが接続されている。
また、メインCPU55には、D0〜D7出力端子を有する。そして、IC2のD0〜D7入力端子と、メインCPU55のD0〜D7出力端子とが接続されている。
さらにまた、メインCPU55のD0〜D7出力端子と、IC3のD0〜D7入力端子とがそれぞれ接続されている。
さらに、メインCPU55のD0〜D3出力端子と、IC4のD0〜D3入力端子とがそれぞれ接続されている。そして、IC4のD4〜D7入力端子は、グラウンドと接続されている。
IC2には、D0〜D7出力端子からなる出力ポート2(図128参照)を有し、D0〜D7入力端子とD0〜D7出力端子とがそれぞれ対応している。そして、D0〜D2出力端子からそれぞれ1ベット表示信号線〜3ベット表示信号線が出て、図131中、表示基板75の1ベット表示信号線(16番端子)、2ベット表示信号線(17番端子)、3ベット表示信号線(18番端子)に繋がる。
また、出力ポート2のうち、D3〜D7出力端子からそれぞれデジット1信号線〜デジット5信号線が出て、これら5つの信号線は表示基板75(図131中、3番端子〜7番端子)に繋がるとともに、デジット5信号線については、メイン制御基板50上に搭載されたデジット5(設定値表示LED73)の駆動信号線と繋がっている。
また、IC3には、D0〜D7出力端子からなる出力ポート3(図128参照)を有し、D0〜D7入力端子とD0〜D7出力端子とがそれぞれ対応している。そして、D0〜D7出力端子からそれぞれセグメントA信号線〜セグメントP信号線が出て、これらの信号線は、第1に、デジット5のそれぞれセグメントA〜セグメントPに接続され、第2に、デジット6〜9のそれぞれセグメントA〜セグメントPに接続され(図130)、第3に、表示基板75(図131中、8番端子〜15番端子)に繋がる。
さらにまた、IC4には、D0〜D3出力端子からなる出力ポート4(図128参照)を有し、D0〜D3入力端子とD0〜D3出力端子とがそれぞれ対応している。なお、図128及び図129に示すように、出力ポート4のD4〜D7出力端子は、未使用(NC)である。
そして、D0〜D3出力端子からそれぞれデジット6信号線〜デジット9信号線が出て、これらの信号線は、それぞれデジット6〜9の駆動信号線に接続される。
なお、図129において、たとえば出力ポート2のD0〜D2出力端子から出た信号線や、出力ポート3のD0〜D7から出た信号線は、トランジスタ及び抵抗を経て、それぞれデジットや表示基板75に接続されているが、図129では、これらのトランジスタ及び抵抗の図示を省略している。
図130において、デジット6信号〜デジット9信号は、それぞれ、デジット6〜9の駆動信号線に接続されている。
また、デジット6〜9は、それぞれ、8個のLED(セグメントA〜G及びPを構成するLED)を有する。そして、デジット6〜9のセグメントA〜G及びPを構成する各LEDと、それぞれセグメントA〜G及びP信号線が接続されている。
図131に示すように、表示基板75には、デジット1〜4が設けられている。表示基板75のデジット1信号線〜デジット4信号線の出力端子(3番端子〜6番端子)とデジット1〜4のそれぞれの駆動信号線とが接続されている。
また、デジット1〜4のいずれも、上述のデジット5と同様に、7個のLED(セグメントA〜Gを構成するLED)を有する。そして、デジット1〜4のセグメントA〜Gの各LEDは、それぞれ、セグメントA〜G信号線の出力端子(8番端子〜14番端子)と接続されている。
さらに、図131に示すように、表示基板75には、状態表示LED79を構成する7個のLED(図125参照)、具体的には、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、3ベット表示LED79c、遊技開始表示LED79d、投入表示LED79e、リプレイ表示LED79f、及び演出表示LED79gが設けられている。
そして、遊技開始表示LED79d、投入表示LED79e、リプレイ表示LED79f、及び演出表示LED79gの4つは、セグメントP信号線の出力端子(15番端子)と接続されている。
さらに、遊技開始表示LED79dはデジット1信号線の出力端子(3番端子)と接続され、投入表示LED79eはデジット3信号線の出力端子(5番端子)と接続され、リプレイ表示LED79fはデジット4信号線の出力端子(6番端子)と接続され、演出表示LED79gはデジット5信号線の出力端子(7番端子)と接続されている。
また、図131に示すように、表示基板75の1ベット〜3ベット表示信号線の出力端子(16番端子〜18番端子)は、それぞれ、1ベット〜3ベット表示LED79a〜79cに接続されている。さらに、表示基板75の+5Vの電源電圧端子(1番端子及び2番端子)と、1ベット〜3ベット表示LED79a〜79cとが接続されている。
上記構成において、図129中、メインCPU55は、通常時は、XCS2〜XCS4出力端子にハイレベル(約5V。以下同じ。)の電圧を印加しており、ハイレベルからローレベル(ほぼゼロV。以下同じ。)にしたとき(メインCPU55内に設けられたスイッチ(回路)により電圧を変化させる)にアクティブとなる。たとえば、IC2を駆動(選択、指定)したい場合には、XCS2出力端子をアクティブにする。これにより、アクティブ信号(チップセレクト信号)がXCS2出力端子から出力され、IC2のクロック入力端子に入力される。これにより、IC2が駆動状態(選択状態、又は指定状態ともいう。)となる。上記と同様にしてXCS3、XCS4出力端子をアクティブにすれば、それぞれIC3、IC4が駆動状態となる。
また、メインCPU55のD0〜D7出力端子は、通常、ローレベルの電圧が印加されており、「1」のデータ(データ信号)を出力するときにハイレベルの電圧が印加される。
たとえば、メインCPU55のD0出力端子から「1」のデータ信号を出力すると、それぞれIC2〜IC4のD0入力端子にデータ信号が入力されるが、この瞬間に、XCS2出力端子がアクティブであるとき、IC2のD0入力端子にそのデータ信号が入力される。
さらにまた、IC2の出力ポート2には、通常時、ハイレベルの電圧が印加されており、データ信号が入力された入力端子に対応する出力端子にローレベルの電圧が印加される。たとえば、メインCPU55のD7出力端子から「1」のデータ信号を出力し、この瞬間に、XCS2出力端子がアクティブであるとき、IC2のD7入力端子にそのデータ信号が入力されるので、これに対応して、IC2のD7出力端子をローレベルにすると、デジット5のセグメントA〜GのLEDに電流が流れることが可能となる。
さらにまた、メインCPU55のD0及びD1出力端子から「1」のデータ信号を出力するとともに、XCS3出力端子をアクティブにすると、IC3のD0及びD1入力端子にデータ信号が入力される。
IC3の出力ポート3は、通常時、ハイレベルの電圧が印加されている。ハイレベルの電圧が印加されているときは、図129中、トランジスタ(図示せず)以降の回路は、ハイ・インピーダンス(ローでもハイでもない状態)となっている。
そして、IC3のD0及びD1出力端子をローレベルにすると、エミッタとベース間の電流の変化に伴い、ハイレベル(+5V)と繋がるトランジスタのエミッタからコレクタに電流が流れ、セグメントA及びB信号線に電流が流れる。
したがって、上記のように、IC2のD7出力端子をローレベルにし、デジット5のセグメントA〜Gの各LEDに電流が流れることが可能な状態であるときに、上記のようにIC3のD0及びD1出力端子をローレベルにすると、セグメントA及びB信号線に電流が流れ、デジット5のセグメントA及びBのLEDが点灯するようになる。
いいかえれば、すべてのデジットのセグメントA及びB信号線に電流が流れるものの、デジット5以外のデジットにも約5Vの電圧が印加されているため、電位差が生じず、デジット1〜4及び6〜9に対応するセグメントA及びBのLEDは点灯しない。つまり、約0Vが印加されているデジット5に対してのみ電流が流れることとなり、デジット5のセグメントA及びBのLEDが点灯するようになる。
また、たとえばIC2のD3出力端子(デジット1信号)をローレベルにする。
さらに、IC3のD7出力端子(セグメントP信号)をローレベルにすると、エミッタとベース間の電流の変化に伴い、ハイレベルと繋がるエミッタからコレクタに電流が流れ、セグメントP信号線に電流が流れる。その結果、図131中、遊技開始表示LED79dが点灯する。
いいかえれば、すべてのデジットのセグメントP信号線に電流が流れるものの、デジット1以外のデジットにも約5Vの電圧が印加されているため、電位差が生じず、デジット1以外のデジットに対応付けられている投入表示LED79e、リプレイ表示LED79f、及び演出表示LED79gは点灯しない。つまり、約0Vが印加されているデジット1に対してのみ電流が流れることとなり、デジット1に対応付けられている遊技開始表示LED79dが点灯するようになる。
さらに、IC2の出力ポート2のD0〜D7出力端子には、通常時はローレベルの電圧が印加されている。そして、IC2のD0〜D2出力端子のいずれかにハイレベルの電圧を印加すると、トランジスタのコレクタからエミッタに電流が流れ、トランジスタのコレクタ側がローレベルとなる。
これに対し、図131に示すように、1ベット〜3ベット表示LED79a〜79cの上流側と繋がる電源電圧端子(1番端子及び2番端子)には、常時、ハイレベルの電圧が印加されている。したがって、図129中、たとえばIC2のD0出力端子をハイレベルとすると、図131中、1ベット表示信号の16番端子はローレベルとなり、1ベット表示LED79aに電流が流れ、1ベット表示LED79aが点灯する。
なお、本実施形態では、デジット1〜9のうち、いずれか1つのデジットのみを点灯可能に設定されている。ここで、全デジットを個別に点灯可能にするには、各デジットごと、かつ各セグメントごとに、それぞれ独立した配線を設ける必要がある。しかし、このように設定すると配線数が多くなり、コストが増加し、組立負担も増大する。
これに対し、図129〜図131のように、たとえばセグメントA信号であれば、全デジット1〜9のセグメントA信号と接続される回路構成とすれば、配線数を少なくすることができる。
そして、本実施形態のような回路構成であっても、割込み処理ごとに点灯させるデジットを順次切り替えれば、実質上、全デジットを同時点灯させている状態とほとんど変わりなく(ヒトの目視では同時点灯しているかのように)見せることができる。
また、割込み処理ごとに点灯させるLEDを異ならせれば、消費電力を抑え、LEDの焼き付きも抑制することができる。
さらに、常時点灯しているLEDと比較して、点発光を繰り返すことにより、輝度を高くすることができる。
図132(A)は、第20実施形態において、割込みと、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )と、出力信号との関係を示す図である。
また、同図(B)は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )を示す図である。
上述したように、本実施形態では、メイン処理と並行して、2.235msごとに1回、割込み処理が実行される。
一方、RWM53の使用領域の所定アドレスには、LED表示カウンタの記憶領域が設けられている。LED表示カウンタは、1バイトデータであり、1割込みごとに更新され続けるカウンタである。
第20実施形態のLED表示カウンタは、初期値としては、「00000001」の値をとる。そして、割込み処理ごとに、ビット「1」を一桁左にシフトさせる更新を行う。この更新を続けたとき、図132において、割込み「8」から「9」になると、ビット「1」があふれて「00000000」となる。LED表示カウンタ値が「00000000」となったときは、次の割込み処理において、LED表示カウンタの初期化処理を実行する。この初期化処理は、D0ビットに「1」を立てること、すなわちLED表示カウンタを「00000001」にすることである。したがって、割込み処理ごとに、図132に示すように、「1」→「2」→・・・→「9」→「1」→・・・と更新され続ける。このため、LED表示カウンタは、1周期が9割込みのカウンタとなっている。
まず、LED表示カウンタ値が「00000001」であるときに、出力信号は、1ベット表示信号及びデジット6信号であるので、点灯対象となるのは、1ベット表示LED79a、及びデジット6である(この時点では、後述するLED表示要求フラグは考えないものとする(以下同じ)。)。このため、LED表示カウンタ値が「00000001」となったときの割込み処理では、出力ポート2及び4から「00000001」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD0出力端子から1ベット表示信号が出力され、かつ、出力ポート4のD0出力端子からデジット6信号が出力される。よって、1ベット表示LED79a及びデジット6が点灯可能となる。
なお、図132において、「使用領域内」、「使用領域外」と表示しているのは、1ベット〜3ベット表示LED79a〜79c、及びデジット1〜5の点灯制御を行うためのプログラム及びデータを記憶しているのは、ROM54の使用領域内であり、デジット6〜9の点灯制御を行うためのプログラム及びデータを記憶しているのは、ROM54の使用領域外であることから、使用領域内と使用領域外とを分けて表示している。
同様に、LED表示カウンタ値が「00000010」となったときの割込み処理では、出力ポート2及び4から「00000010」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD1出力端子から2ベット表示信号が出力され、かつ、出力ポート4のD1出力端子からデジット7信号が出力される。よって、2ベット表示LED79b及びデジット7が点灯可能となる。また、デジット7の点灯時には、常に、セグメントP(桁区切り表示LED)も点灯する。
なお、デジット7以外のデジット6、8及び9については、割込み処理ではセグメントPを点灯させない。これらのデジットのセグメントPは、割込み処理が禁止される復帰不可能エラー時に点灯させる(この点の詳細については後述する)。
次に、LED表示カウンタ値が「00000100」となったときの割込み処理では、出力ポート2及び4から「00000100」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD2出力端子から3ベット表示信号が出力され、かつ、出力ポート4のD2出力端子からデジット8信号が出力される。よって、3ベット表示LED79c及びデジット8が点灯可能となる。
また、LED表示カウンタ値が「00001000」となったときの割込み処理では、出力ポート2のみから「00001000」の信号を出力する(出力ポート4からの出力はない)。これにより、出力ポート2のD3出力端子からデジット1信号が出力される。よって、デジット1と、デジット1のセグメントPに相当する遊技開始表示LED79dが点灯可能となる。
さらにまた、LED表示カウンタ値が「00010000」となったときの割込み処理では、出力ポート2のみから「00010000」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD4出力端子からデジット2信号が出力される。よって、デジット2が点灯可能となる。なお、デジット2のセグメントPに割り当てられているLEDはない(図126)。
さらに、LED表示カウンタ値が「00100000」となったときの割込み処理では、出力ポート2のみから「00100000」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD5出力端子からデジット3信号が出力される。よって、デジット3と、デジット3のセグメントPに相当する投入表示LED79eが点灯可能となる。
また、LED表示カウンタ値が「01000000」となったときの割込み処理では、出力ポート2のみから「01000000」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD6出力端子からデジット4信号が出力される。よって、デジット4と、デジット4のセグメントPに相当するリプレイ表示LED79fが点灯可能となる。
さらにまた、LED表示カウンタ値が「10000000」となったときの割込み処理では、出力ポート2のみから「10000000」の信号を出力する。これにより、出力ポート2のD7出力端子からデジット5信号が出力される。よって、デジット5と、デジット5のセグメントPに相当する演出表示LED79gが点灯可能となる。
次に、LED表示カウンタ値が「00000000」となったときの割込み処理では、出力ポート4のみから「00001000」の信号を出力する(出力ポート2からの出力はない)。これにより、出力ポート4のD3出力端子からデジット9信号が出力される。よって、デジット9が点灯可能となる。
なお、LED表示カウンタは、8ビットデータであり、8ビットデータで9個のデジットを管理しようとすると、各ビットに1個のデジットを割り当てることができず、ビットが1つ不足することとなる。このため、本実施形態では、LED表示カウンタが「0」であるときに、デジット9信号の出力タイミングに設定している。
また、図132(B)に示すLED表示要求フラグは、どのLEDに点灯要求があるかを示すフラグであり、8ビット(D0〜D7)からなる1バイトデータとしてRWM53の使用領域内の所定アドレスに記憶される。
LED表示要求フラグの各ビットに対応するデジット1〜5、及びデジット6〜8は、LED表示カウンタと同一ビットに設定されている。また、LED表示要求フラグのD0〜D2ビットは、1ベット〜3ベットに対応している。
なお、LED表示要求フラグには、デジット9に対応するビットはない。上述したように、デジット9に対応するビットを設けることができないためである。
LED表示要求フラグにおいて、たとえば通常中(遊技中及び遊技待機中)は、設定値表示LED73(デジット5)は消灯させ、1ベット〜3ベット、及びデジット1〜4、6〜8は点灯可能であるので、「011111111」となる。LED表示要求フラグのビット「1」は点灯可、ビット「0」は点灯不可を示している。
また、設定変更中は、デジット5に設定値を表示するのでD7ビットが「1」となり、デジット1及び2(貯留数表示LED76)を非表示とするためD3及びD4ビットは「0」となり、デジット3及び4(獲得数表示LED78)には設定変更中であることを示す「88」を表示するためD5ビット及びD6ビットは「1」となる。よって、設定変更中のLED表示要求フラグは「11100000B」となる。
さらにまた、設定確認中は、設定変更中と同様にデジット5に設定値を表示するのでD7ビットが「1」となる。さらに、デジット1〜4には「8」を表示する。よって、設定確認中のLED表示要求フラグは「11111000B」となる。
そして、実際に割込み処理においてLED表示制御(後述する「I_LED_OUT 」)を行うときは、LED表示カウンタとLED表示要求フラグとをAND演算し、その演算結果に対応するようにデジット信号を出力する(デジットを点灯させる)。
たとえば図132(A)に示すように、割込み「4」の場合、LED表示カウンタは、「00001000」であり、その時が通常中であるとすると、LED表示要求カウンタは「01111111」となる。よって、両者をAND演算すると、「00001000」となるので、当該割込み処理時に出力する信号は、デジット1信号(貯留数表示LED76の上位桁)のみとなる。
また、割込み「8」の場合、LED表示カウンタは、「10000000」であり、その時が通常中であるとすると、LED表示要求カウンタは「01111111」となる。よって、両者をAND演算すると、「00000000」となるので、当該割込み処理時に出力する信号は、なしとなる。
図133は、メイン制御基板50(メインCPU55)による割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。上述したように、メイン制御基板50は、メイン処理と並行して、2.235ms周期(ただし、当該周期に限定されるものではない)で、図133に示す割込み処理を行う。
先ず、ステップS1401の割込み処理に移行すると、ステップS1402では、初期処理として、レジスタ値の退避及び重複割込みの禁止処理を行う。ここでは、メイン処理で使用しているメインCPU55のレジスタを割込み処理で使用するため、現在のレジスタ値をRWM53のスタック領域に退避する。さらに、割込み処理中に次の割込み処理が開始されないように、割込み禁止フラグをオンにする。このようにするのは、たとえば電源断処理の実行中に割込み処理の実行要求が行われるときがあるからである。
次のステップS1403では、電源断を検知したか否かを判断する。ここでは、メイン制御基板50上に設けられた(図示しない)電圧監視装置(電源断検出回路)により、電源電圧が所定値以下になったときには、所定の入力ポートの所定ビットに電源断検知信号が入力されるので、その信号の入力があったか否かを検知する。
そして、電源断を検知したときはステップS1419の電源断処理に進み、電源断を検知していないと判断したときはステップS1404に進む。
ステップS1404では、割込みカウンタ値の更新を行う。
次のステップS1405では、タイマー計測を行う。この処理は、メイン処理でセットした時間を減算等する処理である。具体的には、たとえば最小遊技時間(4.1秒)を経過したか否か等が挙げられる。
次に、ステップS1406に進み、LED表示制御(I_LED_OUT ;図134)を行う。ここでは、スロットマシン10の状態に応じて、LED(デジット1〜5)を点灯する処理である。この処理の詳細については後述する。
スロットマシン10で生じるエラーには、復帰不可能エラーと復帰可能エラーとがあり、復帰不可能エラーでは、後述するようにメイン処理によりエラー表示を出力するが、復帰可能エラーの表示は、割込み処理時ごとにこのLED表示制御にて行う。
次にステップS1407に進み、入力ポート51の読み込み処理を行う。これにより、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42等の操作が行われたか否かや、スイッチ信号、各種センサの入力信号が読み込まれ、入力ポート51に基づくデータ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ)を生成し、RWM53の所定アドレスに記憶する。
次のステップS1408では、設定値が正常範囲であるか否かを判断する。ここでは、RWM53の所定アドレスに記憶されている設定値データを読み込み、設定値の範囲が正常範囲であるか(「1」〜「6」の範囲内であるか)否かを判断する。設定値が正常範囲であると判断したときはステップS1409に進み、設定値が正常範囲でないと判断したときはステップS1420に進み、復帰不可能エラー処理2(後述する図137)に移行する。この場合のエラーは、本実施形態では「E6」エラーと称し、「E6」である旨を獲得数表示LED78に表示する。
ここで、復帰可能エラーと復帰不可能エラーとについて説明する。
復帰可能エラーとは、電源のオン/オフ等なく復帰させることができるエラーであり、たとえばホッパー35内のメダル無し時、フロントドアオープンエラー、メダル詰まりエラー等が挙げられる。
一方、復帰不可能エラーとは、電源断し、電源の再投入を行わないと復帰ができないエラーである。具体的な復帰不可能エラーとしては、以下のものが挙げられる。ただし、これらの復帰不可能エラーに限定されるものではない。
「E1」エラー:電源断からの復帰が正常でないと判断されたとき
「E5」エラー:リール31の停止時に、表示(停止図柄)エラーが発生したと判断されたとき
「E6」エラー:ステップS1408において、設定値が正常範囲でないと判断されたとき
「E7」エラー:ステップS1410において、乱数エラーが発生したと判断されたとき
さらに、本実施形態では、E1エラー及びE5エラーを、復帰不可能エラー1と称し、E6エラー及びE7エラーを復帰不可能エラー2と称する。
復帰不可能エラー1を判定するためのプログラムは、使用領域内に記憶されている。さらに、復帰不可能エラー1が生じたときのプログラム(後述する図136;SS_ERROR_STOP1)は、ROM54の使用領域内の制御領域に記憶されている。このため、当該処理は、使用領域内処理とも称される。
これに対し、復帰不可能エラー2を判定するためのプログラムは、使用領域外に記憶されている。上述した割込み処理におけるステップS1408やステップS1410を実行するためのプログラムがこれに相当する。さらに、復帰不可能エラー2が生じたときのプログラム処理(後述する図137;SS_ERROR_STOP2)は、ROM54の使用領域外の制御領域に記憶されている。このため、当該処理は、使用領域外処理とも称される。
フローチャートの説明に戻る。
ステップS1409では、内蔵乱数のチェック処理を行う。本実施形態では、内蔵乱数にエラーが発生するとオンになるフラグが設けられており、このフラグがオンであるか否かが判断される。
具体的には、たとえば役抽選用の乱数のクロック周波数異常(乱数更新が遅い場合等)を検知したときは、当該エラーフラグがオンにされる。
そして、ステップS1410に進み、内蔵乱数にエラーが発生しているか否か(エラーフラグがオンか否か)を判断し、エラーが発生していないと判断されたときはステップS1411に進み、エラーが発生していると判断したときは、ステップS1420に進んで、復帰不可能エラー処理2に移行する。このときのエラー表示内容は、「E7」となる。
ステップS1411では、リール31の駆動制御を行う。この制御は、リール31単位(左、中、右)で行われるとともに、それぞれ動作状態に応じて、停止中、定速、加速、減速、減速開始、待機が挙げられる。リール31の駆動制御が終了するとステップS1412に進み、ポート出力処理を行う。この処理は、(リール用)モータ32、ホッパーモータ36の励磁出力や、ブロッカ45の励磁出力を行う。
次のステップS1413では、入力エラーチェック処理を実行する。この処理は、各種センサに異常がないか否かを判断する処理である。
次のステップS1414では、制御コマンドの送信処理を行う。この処理は、セットされた制御コマンド(RWM53のコマンドバッファに記憶されている未送信の制御コマンド)をサブ制御基板80に送信する処理である。
具体的には、制御コマンドがコマンドバッファにセットされると、その時点以降の割込み処理(コマンドバッファが空の場合は、原則としては、その時点の次に到来する割込み処理)において、このステップS1414によって制御コマンドがサブ制御基板80に送信される。
次のステップS1415では、RWM53に記憶されている外部信号のためのデータをレジスタに記憶する。そして、次のステップS1416では、出力ポート5にデータを書き込む(セットする)ことにより、外部信号の出力(外部集中端子板100への信号の送信)を行う。
次にステップS1417に進み、乱数更新処理を行う。次のステップS1418では、ステップS1402で退避したレジスタ値を復帰させ、次回割込みの許可を行う。具体的には、割込み処理開始時に記憶していたレジスタデータを復帰するとともに、次回の割込み処理を開始できるように、割込禁止フラグをオフにする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の処理に示すように、2.235msごとの割込み処理により、貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、状態表示LED79(79a〜79g)、設定値表示LED73の点灯/消灯が制御される。
さらに、割込み処理ごとに、サブ制御基板80に未送信の制御コマンドがコマンドバッファに記憶されているときは、その送信処理が行われる。
なお、復帰不可能エラー処理時には、割込み処理を行わない(正常復帰時まで割込み処理を中断する)。
復帰不可能エラーは、通常では起こり得ない重大なエラーであり、異常データに基づく処理(入力ポートからのデータに基づくRWM53のデータ更新や、サブ制御基板80への制御コマンドの送信)等を実行させないようにするために、割込み自体を禁止している。
復帰不可能エラーの発生時に、制御コマンドのバッファに未送信のコマンドが格納されていた場合は、当該コマンドをサブ制御基板80に送信しない。バッファに格納されている制御コマンドが正しくないおそれがあるからである。
図134は、図133のステップS1406におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートである。
先ず、ステップS1431では、出力ポート2及び3をオフにする。出力ポート2は、デジット1信号〜デジット5信号に対応する出力ポートであり、出力ポート3は、セグメントA〜セグメントP信号に対応する出力ポートである。これらの出力ポート2及び3について、「00000000」を出力することで、一旦、デジット1〜5の出力を行わないようにする。これにより、LEDの表示を切り替える際に、一瞬でも異なるLEDが同時に点灯して見えてしまうこと(被って表示されてしまうこと)を防止している(残像防止)。
次のステップS1432では、ステップS1431と同様に、出力ポート4をオフにする。出力ポート4は、デジット6信号〜デジット9信号に対応する出力ポートである。この出力ポート4についても、「00000000」を出力することで、一旦、管理情報表示LED74の出力を行わないようにする。これにより、上記と同様の効果(残像防止)を発揮する。
次のステップS1433では、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )を更新する。LED表示カウンタの更新は、ビット「1」を左に一桁シフトする処理である。この更新後の値を、RWM53の所定アドレスに記憶する。そして、ステップS1434に進む。
ステップS1434では、LED表示カウンタが9回更新したか否かを判断する。ここで、更新前のLED表示カウンタが「00000000」であるときは、9回更新したと判断する。更新前のLED表示カウンタが「00000000」であるときは、ステップS1435に進む。これに対し、LED表示カウンタが「00000000」でないときはステップS1436に進む。
ステップS1435では、LED表示カウンタを初期化する。ここでは、LED表示カウンタ値を「00000001」にして、RWM53の所定アドレスに記憶する。そしてステップS1436に進む。
ステップS1436では、LED表示カウンタ及びLED表示要求フラグを取得する。LED表示カウンタ及びLED表示要求フラグについては、いずれも、RWM53の所定アドレスに記憶されている。そして、LED表示カウンタの値をEレジスタに記憶し、LED表示要求フラグの値をAレジスタに記憶する。
次にステップS1437に進み、今回表示するデジットのセグメント表示確認セットを行う。この処理は、LED表示要求フラグ値とLED表示カウンタ値とをAND演算し、今回点灯するLEDのデータを作成する。
たとえば、
LED表示カウンタ値 :00001000B
LED表示要求フラグ値:01111111B
AND演算後 :00001000B
となる。
あるいは、たとえば、
LED表示カウンタ値 :10000000B
LED表示要求フラグ値:01111111B
AND演算後 :00000000B
となる。
そして、その演算結果をAレジスタに記憶する。さらに、Aレジスタに記憶した値をDレジスタに記憶する。
次にステップS1438に進み、Aレジスタ値(LED表示カウンタ値とLED表示要求フラグ値とをAND演算した値)が「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときは表示要求なしと判断し、ステップS1456に進む。一方、「0」でないと判断したときは表示要求ありと判断してステップS1439に進む。
ステップS1439では、エラー表示データを取得する。エラーが発生したときには、RWM53内のエラー表示データを示すアドレスにエラー表示データが記憶されるので、そのデータを読み取ってBレジスタに記憶する処理を実行する。
次のステップS1440では、LEDセグメントテーブル2をセットする。LEDセグメントテーブル2は、図127に示す「TBL_SEG_DATA2 」であり、ROM54の使用領域内に記憶されている。このデータの先頭アドレスを読み込み、その値をHLレジスタに記憶する。
次にステップS1441に進み、設定値表示データを取得する。ここでは、RWM53の所定アドレスに記憶された現在の設定値を読み込み、Aレジスタに記憶する。次にステップS1442に進み、設定値表示要求があるか否かを判断する。この判断は、Dレジスタに記憶した上記AND演算した値のD7ビット(デジット5に相当するビット)が「1」であるか(「10000000B」であるか)否かを判断する。そして、「1」であるときは、設定値表示要求ありと判断し、ステップS1455に進む。一方、設定値表示要求なしと判断したときはステップS1443に進む。
ステップS1443では、RWM53の所定アドレスに記憶された貯留枚数データを取得し、Aレジスタに記憶する。次のステップS1444では、上位桁用オフセットを取得する。この処理は、ステップS1443で取得した貯留枚数データを「10(10進数)」で割る演算を実行し、Aレジスタに商の値を記憶し、Cレジスタに余りの値を記憶する処理である。
次のステップS1445では、貯留枚数の上位桁の表示要求を有するか否かを判断する。この処理は、Dレジスタに記憶した上記AND演算した値のD3ビット(デジット1に相当するビット)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断する。貯留枚数の上位桁の表示要求ありと判断されたときはステップS1455に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS1446に進む。
ステップS1446では、貯留枚数の下位桁の表示要求を有するか否かを判断する。この処理は、Dレジスタに記憶した上記AND演算した値のD4ビット(デジット2に相当するビット)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断し、ステップS1454に進む。一方、貯留枚数の下位桁の表示要求なしと判断したときはステップS1447に進む。
ステップS1447では、設定変更中表示データ、獲得枚数データ又は押し順指示番号を取得し、Aレジスタに記憶する。この処理は、RWM53の所定アドレスに記憶された獲得枚数データを読み込み、Aレジスタに記憶する処理である。なお、獲得枚数を表示するタイミングでは、前記所定アドレスには獲得枚数データが格納されており、ART中において押し順指示番号を表示するタイミングでは、前記所定アドレスには押し順指示番号が格納されている。さらに、設定変更中であるときは、「8」を表示するデータが格納されている。
次のステップS1448では、エラー表示時に該当するか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは「No」と判断するステップS1448においてエラー表示時でないと判断したときはステップS1450に進み、エラー表示時であると判断したときはステップS1449に進む。
ステップS1449では、LEDセグメントテーブル1(図127中、「TBL_SEG_DATA1 」)をセットする。この処理は、LEDセグメントテーブル1の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理を実行する。
次にステップS1450に進み、上位桁用のオフセットを取得する。この処理は、エラーが発生していない場合には、この時点でAレジスタに記憶されている獲得枚数データ又は押し順指示番号を「10(10進数)」で割る演算を実行し、その商をAレジスタに記憶し、余りをCレジスタに記憶する。一方、エラー発生時には、Bレジスタ値を「10(10進数)」で割る演算を実行し、その商をAレジスタに記憶し、余りをCレジスタに記憶する。
次のステップS1451では、獲得数表示LED78の上位桁の表示要求があるか否かを判断する。この処理は、Dレジスタに記憶されている上記AND演算した値のD5ビット(デジット3に相当するビット)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。表示要求ありと判断されたときはステップS1455に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS1452に進む。
ステップS1452では、獲得数表示LED78の下位桁の表示要求があるか否かを判断する。この処理は、Dレジスタに記憶された上記AND演算した値のD6ビット(デジット4に相当するビット)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。表示要求ありと判断されたときはステップS1454に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS1453に進む。
ステップS1453では、ベット信号データを取得する。この処理は、LED表示カウンタと、ベット数表示データとをAND演算し、その演算結果を取得する処理である。
ここで、ベット数表示データは、RWM53の所定アドレスに記憶されており、以下のようになっている。
0枚ベット時:00000000B
1枚ベット時:00000001B
2枚ベット時:00000011B
3枚ベット時:00000111B
したがって、たとえばLED表示カウンタ値が「00000100B」であり、ベット数表示データが「00000111B」であるとき、両者をAND演算すると、「00000100B」となり、D2ビット(3ベット表示LEDに相当するビット)が「1」であるデータが作成される。そして、ステップS1456に進む。
ステップS1446で「Yes」、又はステップS1452で「Yes」となり、ステップS1454に進むと、下位桁用のオフセットを取得する。この処理は、Cレジスタに記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。
次にステップS1455に進み、セグメント出力データを取得する。この処理は、HLレジスタに記憶されたデータ(LEDセグメントテーブル1の先頭アドレス)と、Aレジスタに記憶されたデータ(表示データに対応するオフセット値)とを加算し、加算後のアドレスに対応するデータをDレジスタに記憶する処理である。
たとえば、
HLレジスタ値=1816H(加算前)
Aレジスタ値=1H
HLレジスタ値=1817H(加算後)
Dレジスタ値=00000110(B):「1」表示データ
となる。
なお、獲得枚数データに押し順指示番号が記憶されているときは、「=」表示データが取得される。
次にステップS1456に進み、セグメントPの表示要求があるか否かを判断する。ここで、状態表示LED79d〜79gのオン/オフを示すデータがRWM53の所定アドレスに記憶されている。具体的には、以下の通りである。
D0ビット:未使用
D1ビット:未使用
D2ビット:未使用
D3ビット:遊技開始可能時「1」、その他「0」
D4ビット:未使用
D5ビット:メダル投入可能時「1」、その他「0」
D6ビット:リプレイ入賞時「1」、その他「0」
D7ビット:演出表示可能時「1」、その他「0」
上記ビットと状態表示LED79との関係は、図132(A)で示したものと一致させている。
このデータを読み込んでAレジスタに記憶し、その値とEレジスタに記憶された値(LED表示カウンタ)とをAND演算し、その演算結果が「0」であるときは、表示要求なしと判断する。セグメントP表示要求ありと判断されたときはステップS1457に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS1458に進む。
ステップS1457では、セグメントP出力データをセットする。この処理は、Dレジスタに記憶されたデータ(表示データ)のD7ビット(セグメントPに対応するビット)を「1」にする処理である。次にステップS1458に進み、LEDデジット及びセグメント信号を出力ポート2及び3から出力する。具体的には、Eレジスタに記憶されているデータ(デジットデータ)を出力ポート2から出力し、Dレジスタに記憶されているデータ(セグメントデータ)を出力ポート3から出力する。そして、ステップS1459の比率表示処理(S_LED_OUT )に移行する。
図135は、ステップS1459における比率表示処理(S_LED_OUT )を示す図である。
なお、「比率」とは、本実施形態における管理情報表示LED74で表示する管理情報の略称であり、デジット6〜9によって表示されるものである。
図133で示した割込み処理、及び図134で示したLED表示制御のプログラムは、ROM54の使用領域内に記憶されている。これに対し、図135の比率表示処理のプログラムは、ROM54の使用領域外に記憶されている。
図134中、使用領域内のプログラムであるLED表示制御において、ステップS1458に進むと、使用領域外のプログラムである比率表示処理に進み、この比率表示処理が終了すると、再度、図134のプログラムに戻ってLED表示制御を終了する(ステップS1460)。
このように、LED表示制御(I_LED_OUT )は、ROM54の使用領域内に記憶したプログラムで実行するのに対し、比率表示処理(S_LED_OUT )は、ROM54の使用領域外に記憶したプログラムで実行する。デジット1〜5の点灯制御については使用領域内のプログラムで実行するようにし、デジット6〜9(管理情報(比率))の点灯制御については使用領域外のプログラムで実行するためである。また、図127に示したように、LED表示制御(I_LED_OUT )で用いるデータについても、ROM54の使用領域内のデータ領域に記憶されており、比率表示処理(S_LED_OUT )で用いるデータについては、ROM54の使用領域外のデータ領域に記憶されている。
図135において、ステップS1471では、LED表示カウンタを取得する。この処理は、ステップS1436におけるLED表示カウンタの取得処理と同様である。ここで取得したLED表示カウンタをDレジスタに記憶する。
次のステップS1472では、比率表示要求があるか否かを判断する。ここでは、デジット6〜9のいずれかの表示要求があるか否かを判断する。具体的には、Dレジスタに記憶したLED表示カウンタ値と「11111000」とをAND演算する。そして、そのAND演算結果が「0」でないときは比率表示要求なしと判断し、本フローチャートによる処理を終了する(すなわち、使用領域内の処理に戻るため、図134中、ステップS1460に進む)。これに対し、AND演算結果が「0」であるときは、比率表示要求ありと判断し、ステップS1473に進む。
具体的には、
LED表示カウンタ値:00010000(デジット2信号がオン)
AND演算後:00010000(≠「0」)→比率表示要求なし
となる。
あるいは、
LED表示カウンタ値:00000001(デジット6信号がオン)
AND演算後:00000000→比率表示要求あり
となる。
次のステップS1473では、Dレジスタに記憶したLED表示カウンタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS1474に進み、「0」でないと判断したときはステップS1475に進む。
ステップS1474では、比率(1桁)表示要求をセットする。
ここで、管理情報表示LED74は、図125(B)に示すように、デジット6〜9で4桁を表示するが、
デジット9の位:比率(1桁)
デジット8の位:比率(10桁)
デジット7の位:比率(100桁)
デジット6の位:比率(1000桁)
と称する。
図132に示すように、LED表示カウンタのD0ビットが「1」であるときはデジット6信号が「1」となり、D1ビットが「1」であるときはデジット7信号が「1」となり、D2ビットが「1」であるときはデジット8信号「1」となる。また、LED表示カウンタが「0」であるときは、デジット9信号がオンである。
しかし、9個のデジット1〜9を8ビットのLED表示カウンタで管理しているため、デジット9信号がオンであっても全ビットが「0」となるデータとなってしまい、デジット9に対応するビットが「1」となるデータにはならない。そこで、LED表示カウンタが「00000000B」であるとき(デジット9信号がオンであるとき)は、デジット9信号をD3ビットに割り当てるため、D3ビットを「1」にしたデジットデータ「00001000B」を作成する。ステップS1474では、この処理を実行し、このデジットデータをDレジスタに「00001000B」を記憶する。そしてステップS1475に進む。
以上のステップS1471又はS1474において、デジット6(D0)〜デジット9(D3)信号のいずれか1つが「1」(オン)となっているデジットデータがDレジスタに記憶される。
次のステップS1475では、比率表示番号を取得する。ここで、比率表示番号とは、図38で示す「1」〜「5」の番号を指す。「1」番の有利区間割合から「5」番の役物比率(累計)まで、所定時間ごとに切替表示を実行しているので、今回の割込みでは、どの番号の管理情報を表示するかを取得する。取得した比率表示番号をEレジスタに記憶する。
次にステップS1476に進み、識別セグオフセットテーブルをセットする。この処理は、HLレジスタに、識別セグオフセットテーブル(図127中、「TBL_SEGID_DATA」)の先頭アドレスを記憶する処理である。次のステップS1477では、識別セグオフセット値を取得する。具体的には、ステップS1475でEレジスタに記憶した比率表示番号に対応するオフセット値を、識別セグオフセットテーブルから読み取る処理である。たとえば、比率表示番号が「1」であるときの表示オフセットデータは「7U」であり、このときのオフセット値は「07AH」である。また、比率表示番号が「2」であるときの表示オフセットデータは「6y」であり、このときのオフセット値は「06BH」である。この識別オフセット値を取得してAレジスタに記憶する。
次のステップS1478では、比率(1000桁)の表示要求(デジット6の表示要求)があるか否かを判断する。ここでは、Dレジスタに記憶された値のD0ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。具体的には、たとえばDレジスタ値と「00000001」とをAND演算し、その演算結果が「0」であれば表示要求なしと判断し、「0」でなければ表示要求ありと判断する。比率(1000桁)の表示要求ありのときはステップS1482に進み、表示要求なしのときはステップS1479に進む。
ステップS1479では、比率(100桁)の表示要求(デジット7の表示要求)があるか否かを判断する。ここでは、Dレジスタに記憶された値のD1ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。具体的には、たとえばDレジスタ値と「00000010」とをAND演算し、その演算結果が「0」であれば表示要求なしと判断し、「0」でなければ表示要求ありと判断する。比率(100桁)の表示要求ありのときはステップS1483に進み、表示要求なしのときはステップS1480に進む。
ステップS1480に進んだときは、比率(1000桁)及び比率(100桁)の表示要求がないとき、すなわち識別セグ(情報種別)の表示要求がないときである。したがって、ステップS1480では、比率データを取得する。ここで、「比率データ」とは、たとえば図38の例では、有利区間割合の「50(%)」に相当する。
このステップS1480では、Eレジスタに記憶された比率表示番号に対応する数値を取得する。たとえばステップS1475で取得した比率表示番号が「1」であるときは、有利区間割合の比率データを取得する。比率データの取得方法については第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、ステップS1481に進み、比率(1桁)の表示要求(デジット9の表示要求)があるか否かを判断する。この処理は、Dレジスタに記憶した値のD3ビットが「1」であるか否かを判断する処理である。具体的には、Dレジスタ値と「00000100」とをAND演算し、その演算結果が「0」であれば表示要求なしと判断し、「0」でなければ表示要求ありと判断する。比率(1桁)の表示要求ありのときはステップS1483に進み、表示要求なしのときはステップS1482に進む。
なお、ステップS1481において比率(1桁)表示要求なしとなったときは、比率(10桁)の表示要求があるときである。
以上の処理により、比率(1000桁)又は比率(10桁)の表示要求があるときはステップS1482に進み、比率(100桁)又は比率(1桁)の表示要求があるときはステップS1483に進む。
ステップS1482では、上位桁用オフセットをセットする。この時点では、Aレジスタには、識別セグオフセット値(ステップS1477)又は比率データ(ステップS1480)が記憶されている。そして、その上位桁をAレジスタに記憶し、下位桁をCレジスタに記憶する処理を実行する。たとえばAレジスタに有利区間割合の識別セグオフセット値「07AH」が記憶されているとすると、Aレジスタに「7」を記憶し、Cレジスタに「A」を記憶する処理を実行する。
また、Aレジスタに比率データとして「50」が記憶されているときは、Aレジスタに「5」を記憶し、Cレジスタに「0」を記憶する処理を実行する。そしてステップS1483に進む。
次のステップS1483では、比率表示セグメントデータテーブル(TBL_SEGRATE_DATA)をセットする。この処理は、図127中、比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。
次にステップS1484に進み、セグメント出力データを取得する。この処理は、HLレジスタに記憶された値(比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレス)と、Aレジスタに記憶された値とを加算し、加算後の比率表示セグメントデータテーブルのアドレスに対応するデータをEレジスタに記憶する処理である。
具体的には、たとえば、
HLレジスタ値=1810H(加算前;比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレス値)
Aレジスタ値=5H
であるときは、
HLレジスタ値=1815H(加算後)
Eレジスタ値=01101101B:「5」表示データ
となる。
次にステップS1485に進み、セグメントPの表示があるか否かを判断する。本実施形態では、デジット6〜9を表示する際、デジット7のセグメントP(ドット)を常に表示するので、比率(100桁)の表示要求ありのときは、セグメントPの表示があると判断する。一方、比率(1桁)、比率(10桁)、及び比率(1000桁)の表示要求ありのときは、セグメントPの表示要求なしと判断する。
ここでは、たとえばDレジスタに記憶された値のD1ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときはセグメントPの表示要求があると判断し、「1」でないときはセグメントPの表示要求がないと判断する。
セグメントPの表示要求ありと判断したときはステップS1486に進み、表示要求なしと判断したときはステップS1487に進む。
ステップS1486では、セグメントPに対応する出力データをセットする。セグメントPは、8ビットデータのうち、D7ビットに対応するので、ステップS1484で取得したセグメントデータ(Eレジスタ値)と、「10000000」とをOR演算し、その演算結果を取得し、Eレジスタに記憶する。
次のステップS1487では、デジット信号及びセグメント信号を出力するため、出力ポート3からセグメント信号を出力し、出力ポート4からデジット信号を出力する。この時点において、Dレジスタにはデジット信号に対応するデータが記憶されており、Eレジスタにはセグメント信号に対応するデータが記憶されているので、出力ポート3からはEレジスタ値を出力し、出力ポート4からはDレジスタ値を出力する。
ステップS1487の実行後は、図134のフローチャートに戻る。すなわち、ステップS1460に進んでLED表示制御を終了する。
続いて、復帰不可能エラー処理について説明する。本実施形態では、復帰不可能エラー処理として、復帰不可能エラー処理1及び復帰不可能エラー処理2を有する。
上述したように、復帰不可能エラーの種類としては(ここで例示するエラーに限定されるものではない)、
「E1」エラー:電源断からの復帰が正常でないと判断されたとき
「E5」エラー:リール31の停止時に、表示(停止図柄)エラーが発生したと判断されたとき
「E6」エラー:ステップS1408において、設定値が正常範囲でないと判断されたとき
「E7」エラー:ステップS1410において、乱数エラーが発生したと判断されたとき
等が挙げられる。
そして、いずれの復帰不可能エラーが生じても、獲得数表示LED78に、エラー番号を表示する。たとえば、「E1」エラーが生じたときは、デジット3に「E」を表示し、デジット4に「1」を表示する。他の復帰不可能エラー時にも同様に表示する。
さらに、電源断からの復帰が正常でないと判断され、「E1」エラーと判定されるのは、図示しない「プログラム開始処理(ROM54の使用領域内に記憶)」中である。
また、表示(停止図柄)エラーが発生したと判断され、「E5」エラーと判定されるのは、図示しない「メイン処理(ROM54の使用領域内に記憶)」中である。
これに対し、「E6」エラーは、割込み処理中のステップS1408において、設定値が正常範囲でないと判断されたときのエラーであるが、実際のステップS1408のプログラム(設定値エラー(設定値範囲外)判別プログラム)は、ROM54の使用領域外に記憶されている。図133中、ステップS1408に進むと、使用領域外に記憶された設定値エラー(設定値範囲外)判別プログラムを実行し、その後、ステップS1408に戻るように設定されている。
同様に、「E7」エラーは、割込み処理中のステップS1410において、乱数値がエラーであると判断されたときのエラーであるが、実際のステップS1410のプログラム(乱数異常チェックプログラム)は、ROM54の使用領域外に記憶されている。ステップS1410に進むと、使用領域外に記憶された乱数異常チェックプログラムを実行し、その後、ステップS1410に戻るように設定されている。
そして、使用領域内のプログラムで復帰不可能エラーと判定されたときは、復帰不可能エラー処理1を実行し、使用領域外のプログラムで復帰不可能エラーと判定されたときは、復帰不可能エラー処理2を実行する。
図136は、復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)を示すフローチャートである。また、図137は、復帰不可能エラー処理2(SS_ERROR_STOP2)を示すフローチャートである。
そして、復帰不可能エラー処理1のプログラムは、ROM54の使用領域内に記憶されており、復帰不可能エラー処理2のプログラムは、ROM54の使用領域外に記憶されている。
また、復帰不可能エラー処理1では、デジット3及び4(獲得数表示LED78)のみを点灯制御する。これに対し、復帰不可能エラー処理2では、デジット3及び4(獲得数表示LED78)と、デジット6〜9(管理情報表示LED754)のセグメントPを点灯制御する。
図136において、ステップS1491では、エラー表示データ(下位桁)をセットする。ここでの処理は、Hレジスタに、デジット4のみを「1」としたデータ(01000000B)を記憶する処理を実行する。この値は、出力ポート2のD6ビット目を「1」としたデータに相当する。
次にステップS1492に進み、エラー表示データとして、上位桁をセットする。ここでの処理は、Dレジスタに、デジット3のみを「1」としたデータ(00100000B)を記憶する処理を実行する。この値は、出力ポート2のD5ビット目を「1」としたデータに相当する。
さらに、このステップS1492では、Eレジスタに、復帰不可能エラーの上位桁「E」を表示するセグメントデータ、すなわち「01111001B」を記憶する。
なお、復帰不可能エラー処理に移行する前に、Lレジスタには、今回の復帰不可能エラーの下位桁を表示するセグメントデータが記憶される。たとえば今回の復帰不可能エラーが「E1」エラーであるときは、下位桁は「1」であるので、そのセグメントデータ、すなわち「00000110B」が記憶される。
なお、以下の例では、今回の復帰不可能エラー1は、E1エラーであるものとする。
以上より、D、E、H、及びLレジスタ値は、この時点では、
Dレジスタ値:復帰不可能エラーの上位桁(デジット3)のみを「1」としたデータ(00100000B)
Eレジスタ値:復帰不可能エラーの上位「E」を示す表示データ(01111001B)
Hレジスタ値:復帰不可能エラーの下位桁(デジット4)のみを「1」としたデータ(01000000B)
Lレジスタ値:今回の復帰不可能エラーの下位「1」を示す表示データ(00000110B)
となる。
次のステップS1493では、クリアすべき出力ポートアドレス及び出力ポート数をセットする。本実施形態では、復帰不可能エラー処理1でクリアすべき出力ポートは、出力ポート0〜6であり、各ポートごとにアドレスがセットされているので、そのアドレス及び出力ポート数(7個)をセットする。
次のステップS1494では、出力ポート0〜6を順次オフにする。具体的には、出力ポート0〜6を示す各アドレスから、1つの出力ポートずつ、全「0」(「00000000」)を出力する。ステップS1495では、次の出力ポートアドレスをセットする。すなわち、出力ポートを示すアドレスを「1」インクリメントする。たとえば、出力ポート0のアドレスが「0F1H」であるときは、次のアドレスとして、出力ポート1のアドレス「0F2H」をセットする。
次にステップS1496に進み、全出力ポートが終了したか否か、すなわち出力ポート6まで終了したか否かを判断する。終了していないと判断したときはステップS1494に戻り、終了したと判断したときはステップS1497に進む。
以上のように、全出力ポート0〜6をオフにすることにより、当該処理が実行される前に出力されていたアクティブ信号がオフされることとなる。これにより、LEDの焼き付きやモータ32の焼き付き、メダルの飲み込みを防ぐことができる。例えば、ブロッカ信号を出力している状況において電源断が起こった場合、当該処理を実行しないとブロッカ45がオンの状態(メダル流路を形成している状態)が続くことになる(メダルの検知処理は起こらないのでメダルが飲み込まれる)。
また、モータ32の励磁信号を出力している状況において電源断が起こった場合、当該処理を実行しないとリセット信号が入力されるまでモータ32の励磁信号を出力し続けることとなるからである。
次のステップS1497では、エラー上位桁の表示を行うために、出力ポート2及び3から表示データを出力する。出力ポート2からは、Dレジスタに記憶されたデータを出力し、出力ポート3からは、Eレジスタに記憶されたデータを出力する。
次にステップS1498に進み、LEDのちらつき防止用の待機(ウェイト)を実行する。ここで、どの程度の待機を行うかについてはLEDの性能にもよるが、たとえば「0.1ms」程度に設定することが挙げられる。ここでは、たとえばBレジスタに所定値(たとえば「255」)を記憶し、たとえば内部システムクロックによってこの値を減算し、Bレジスタ値が「0」となったときは、待機時間を経過したと判断し、次のステップS1499に進む。
ステップS1499では、出力ポート2及び3から「0」を出力する。この処理は、上述した図134のステップS1431と同様に、残像防止のための処理である。
次にステップS1500に進み、LEDのちらつき防止用の待機(ウェイト)を実行する。出力ポート2及び3から「0」を出力した後、確実にLEDを消光させるための処理である。次にステップS1501に進み、上位桁と下位桁との切替えを行う。
具体的には、DEレジスタ値とHLレジスタ値とを入れ替える。これにより、
<入替え前>
Dレジスタ値:復帰不可能エラーの上位桁(デジット3)のみを「1」としたデータ
Eレジスタ値:復帰不可能エラーの上位「E」を示す表示データ
Hレジスタ値:復帰不可能エラーの下位桁(デジット4)のみを「1」としたデータ
Lレジスタ値:今回の復帰不可能エラーの下位「1」を示す表示データ
<入替え後>
Dレジスタ値:復帰不可能エラーの下位桁(デジット4)のみを「1」としたデータ
Eレジスタ値:今回の復帰不可能エラーの下位「1」を示す表示データ
Hレジスタ値:復帰不可能エラーの上位桁(デジット3)のみを「1」としたデータ
Lレジスタ値:復帰不可能エラーの上位「E」を示す表示データ
となる。
そして、ステップS1502に進み、エラー下位桁の表示を行うために、出力ポート2及び3から表示データを出力する。ステップS1497と同様に、出力ポート2からはDレジスタ値を出力し、出力ポート3からはEレジスタ値を出力する。これにより、出力ポート2からはデジット4信号が「1」である「01000000」を出力し、出力ポート3からは「1」を示す表示データ「00000110」を出力する。
次にステップS1503に進み、ちらつき防止用の待機を実行する。この処理は、ステップS1498と同様である。次にステップS1504に進み、ステップS1499と同様に出力ポート2及び3から「0」を出力する。さらに次のステップS1505では、ちらつき防止用の待機を実行する。この処理は、ステップS1500と同様である。そして、ステップS1497に戻る。
以上の処理により、たとえば「E1」エラーであるときは、デジット3による「E」の表示と、デジット4による「1」の表示とが所定時間間隔で交互に繰り返し表示される。
なお、上述したように、LED表示制御(及び比率表示処理)は、タイマ割込み処理内で実行されるが、復帰不可能エラー時には、タイマ割込み処理は実行されず(禁止され)、図136に示すようにレジスタを用いた演算処理及びハードウェア構成により、復帰不可能エラーの表示を実行する。
続いて、図137の復帰不可能エラー処理2(SS_ERROR_STOP2)を説明する。復帰不可能エラー処理2は、上述したように、ROM54の使用領域外のプログラムで復帰不可能エラーと判定されたとき(たとえば、「E6」エラーや「E7」エラー)に実行される処理である。
図137において、図136と同一の処理には同一ステップ番号を付している。
ステップS1491〜S1505までは、図136と同一である。
復帰不可能エラー処理1では、デジット3及び4(獲得数表示LED78)にエラー番号を表示する処理である。これに対し、復帰不可能エラー処理2は、デジット3及び4(獲得数表示LED78)にエラー番号を表示し、かつ、管理情報表示LED74にも所定の情報を表示する処理を含むものである。
図137において、ステップS1505の後、ステップS1506に進む。ステップS1506では、デジット6のセグメントPを点灯する処理を実行する。具体的には、出力ポート3から「10000000B」(セグメントPのみオン)の信号を出力し、出力ポート4から「00000001B」(デジット6のみオン)の信号を出力する。次にステップS1507に進み、ちらつき防止用の待機処理を実行する。この処理は、ステップS1498等と同様の処理である。次にステップS1508に進み、出力ポート3及び4から、「0」の信号を出力する。この処理は、ステップS1499と同様の処理である。
次にステップS1509に進み、ちらつき防止用の待機処理を実行する。この処理は、ステップS1500と同様である。
以上の処理を、デジット7〜9についても繰り返す。すなわち、
(1)出力ポート3から「10000000B」(セグメントPのみオン)の信号を出力し、かつ、出力ポート4から対応するデジットをオン(「1」)にした信号を出力
(2)ちらつき防止用の待機処理
(3)出力ポート3及び4をオフ(「0」を出力)
(4)ちらつき防止用の待機処理
を実行する。
以上の処理により、デジット6、7、8、及び9のセグメントPが順次点灯する。ステップS1521の処理後は、ステップS1497に戻る。
<第21実施形態>
図138は、第21実施形態における出力ポートの構成を示す図であり、第20実施形態における図128に対応する図である。
第21実施形態の出力ポートの特徴点は、デジット5を設けないと仮定したとき、デジット信号を送信する出力ポート(デジットポート)が1個(出力ポート3)であり、セグメント信号を送信する出力ポート(セグメントポート)が1個(出力ポート4)である点である。
図138の第21実施形態において、出力ポート2には、第20実施形態と異なり、デジット信号は割り当てられていない(もちろん、セグメント信号も割り当てられていない)。
出力ポート3は、デジット信号専用の出力ポートに設定している。出力ポート3の8ビットには、デジット1〜4信号、及びデジット6〜9信号を割り当てている。
したがって、デジット5信号については出力ポート3には割り当てていない。デジット5を含めてデジット数が9個であるときに、これを8ビット信号に割り当てようとすると、1ビット不足する。そこで、デジット5を設けないか、又はデジット5を設ける場合には別ポート(たとえば出力ポート5)に割り当て、デジット1〜4及び6〜9信号を1つの出力ポート3に割り当てている。デジット5を設けたときでも、デジット5は、通常中(設定変更中や設定確認中以外)は点灯させる必要のないデジットであるので、通常中に点灯の必要があるデジット1〜4及び6〜9信号を1つの出力ポート3で管理するように設定している。
また、出力ポート4は、セグメント専用の出力ポートであり、第20実施形態の出力ポート3と同一である。
第21実施形態において、デジット5を設けないときは、設定変更中又は設定確認中には、設定値を貯留数表示LED76(デジット1又は2のいずれか)又は獲得数表示LED78(デジット3又は4のいずれか)に表示する。このようにすれば、デジット5信号専用のビットを出力ポートに割り当てる必要はない。この場合には、図138中、出力ポート5のD5ビットは、未使用(空き)ビットとなる。
ただし、第20実施形態と同様に設定値表示LED73(デジット5)を設け、デジット5信号を出力するときは、図138に示すように、たとえば出力ポート5のD5ビットに割り当てることが可能となる。
第21実施形態においても、デジット信号を出力する出力ポート3と、セグメント信号を出力するセグメント出力ポート4とを連続する出力ポートとしているので、デジットデータ及びセグメントデータ(合計2バイト)を1回で出力することが可能となる。
また、設定値表示LED73(デジット5)を設けない場合には、デジット1〜4及び6〜9の合計8個となるため、8ビットデータの各ビットにそれぞれデジットを割り当てることができるため、デジット信号を出力するための出力ポートを1個にすることができる、管理しやすくなるというメリットを有する。
図139(A)は、第21実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図であり、同図(B)は、第21実施形態のLED表示カウンタを示す図である。図139の例は、デジット5を有さない場合の例を示している。
第21実施形態では、デジット5を有さない点を除き、デジットとセグメントとの割り当ては、第20実施形態(図126)と同様である。したがって、第21実施形態では、状態表示LED79のうち、演出表示LED79gは設けられていない。仮に演出表示LED79gを設ける場合には、デジット2のセグメントPに割り当てることが可能である。
また、同図(B)に示すように、LED表示カウンタのビットに割り当てた信号と、出力ポート3のビットに割り当てた信号とを一致させている。同図(B)において、割込み「8」の次の割込み時に、ビット「1」を一桁左シフトすると、LED表示カウンタは「0」となるが、「0」となったときは当該割込み時にLED表示カウンタを「00000001」にする初期化を行う。これにより、LED表示カウンタは、1周期が8割込みとなるカウンタとなる。
さらにまた、LED表示カウンタには、第20実施形態のように、1ベット表示信号〜3ベット表示信号は割り当てていない。第21実施形態では、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cは、ダイナミック点灯ではなく、スタティック点灯を行う。
上述したように、ベット数表示データは、RWM53の所定アドレスに記憶されているので、このデータを定期的に読み取り、出力ポート2からベット表示信号を常時出力すればよい。
さらにまた、デジット信号に対するセグメントPの割り当ては、第20実施形態と同一である。
第21実施形態では、第20実施形態で示した回路配線図(図129〜図131)の図示は、割愛する。
図140は、第21実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートであり、第20実施形態の図134に対応するフローチャートである。以下に説明するフローチャートにおいて、第20実施形態と同一の処理を実行するステップには、同一ステップ番号を付し、重複する説明は省略する。また、第20実施形態と異なる内容のステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
まず、ステップS1531は、図134中、ステップS1431に対応するステップであり、ここでは、出力ポート3(デジットポート)及び出力ポート4(セグメントポート)をオフにする。これらの出力ポート3及び4から、「00000000B」を出力することで、一旦、デジット1〜4、及び6〜9の出力を行わないようにする。これは、第20実施形態と同様に、LEDの表示を切り替える際に、一瞬でも異なるLEDが同時に点灯して見えてしまうこと(被って表示されてしまうこと)を防止するためである(残像防止)。
次のステップS1433では、LED表示カウンタの更新を行う。ここでは、上述したように、「1」のビットを一桁左にシフトする処理を実行する。次にステップS1532に進み、LED表示カウンタが「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS1435に進み、「0」でないと判断したときはステップS1436に進む。
ステップS1435では、LED表示カウンタを初期化する。ここでは、LED表示カウンタを「00000001」に設定する処理を実行する。
ステップS1435〜ステップS1446は、図134(第20実施形態)と同一である。ただし、第21実施形態では、図134におけるステップS1441及びS1442の処理はない。第20実施形態では、デジット5(設定値表示LED73)の表示要求があるか否かを判断するが、第21実施形態では、デジット3及び4(獲得枚数表示LED78)に設定値を表示するため、ステップS1533において設定値表示データを取得する。
ステップS1446の後、ステップS1533に進み、設定値表示データ、獲得枚数データ、及び押し順指示番号を取得する。設定変更中であれば、ステップS1533で取得された設定値データがデジット3又は4(いずれであるかは、任意)に表示される。
また、第21実施形態では、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cは、スタティック点灯を実行するので、図134中、ステップS1452及びS1453の処理は実行しない。
図140において、ステップS1451で「No」と判断されたときは、獲得下位桁(デジット4)の表示要求があると判断し、ステップS1454に進む。
また、ステップS1534では、図134中、ステップS1458に対応するステップであり、ここでは、デジット信号を出力ポート3から出力し、セグメント信号を出力ポート4から出力する。そして、次にステップS1535に進み、比率表示処理に進む。
上記以外は、第20実施形態と同様である。
図141は、第21実施形態における比率表示処理を示すフローチャートであり、第20実施形態の図135に対応するフローチャートである。
図141において、図135との相違点は、ステップS1473及びステップS1474を有さない点である。すなわち、ステップS1472の後、ステップS1475に進む。
第21実施形態のLED表示カウンタは、図139に示すように、1周期が8割込みとなっているカウンタであり、第20実施形態のように、LED表示カウンタが「0」となったときに特定の比率表示要求があると判断されることはないので、これらのステップを要しない。
上記以外は、第20実施形態と同様である。
<第22実施形態>
図142(A)は、第22実施形態における表示基板75上の各種LEDを示す図であり、同図(B)は、第22実施形態における管理情報表示LED74をより具体的に示す図であり、同図(C)は、第22実施形態における設定値表示LED73を示す図である。この図142は、第20実施形態の図125に対応する図である。
第20実施形態(第1実施形態も同様)では、各LEDをデジット1〜9に分けていたが、第22実施形態では、デジットと、LEDとの関係は、以下の通りである。
デジット1a:貯留数表示LED76の上位桁
デジット2a:貯留数表示LED76の下位桁
デジット3a:獲得数表示LED78の上位桁
デジット4a:獲得数表示LED78の下位桁
デジット5a:状態表示LED79
デジット1b:管理情報表示LED74(情報種別上位(1000桁))
デジット2b:管理情報表示LED74(情報種別下位(100桁))
デジット3b:管理情報表示LED74(数値上位桁(10桁))
デジット4b:管理情報表示LED74(数値下位桁(1桁))
デジット5b:設定値表示LED73
さらにまた、後述するように、デジット1a〜5aのセグメントをセグメント1A〜1Pとし、デジット1b〜5bのセグメントをセグメント2A〜2Pとする。
図142(A)に示すように、デジット1a〜4aは、いずれも、7セグにドットセグメント(セグメント1P)を備える7セグメントディスプレイである(この点で、第20実施形態におけるデジット1〜4と異なる)。したがって、第22実施形態では、デジット1a〜4a及び1b〜5bは、同一の7セグメントディスプレイを用いることが可能である。
さらに、第1実施形態では、図2に示したように、デジット2すなわち貯留数表示LED76の下位桁のドットセグメント(セグメントP)を有利区間表示LED77として用いた。これに対し、第22実施形態では、獲得数表示LED78の下位桁を示すデジット4aのドットセグメント(セグメント1P)を有利区間表示LED77として用いる。
また、管理情報表示LED74において、デジット2bのドットセグメント(セグメント2P)は、第20実施形態と同様に桁区切り表示LEDとして機能する。
さらにまた、デジット1b、3b及び4bのドットセグメント(セグメント2P)は、第20実施形態と同様に復帰不可能エラー表示LEDとして機能する。
図143は、第22実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。
上述したように、デジット1a〜5aのセグメントは、セグメント1A〜1Pであり、デジット1b〜5bのセグメントは、セグメント2A〜2Pである。
図143において、デジット1a〜3aのセグメント1Pは、未使用である。これに対し、デジット4a(獲得数表示LED78の下位桁を示すデジット)のセグメント1Pは、上述したように有利区間表示LED77として用いられる。
さらに、デジット5aは、状態表示LED79を構成し、デジット5aのセグメント1A〜1G及び1Pは、図143に示すように、
セグメント1A:1ベット表示LED79a
セグメント1B:2ベット表示LED79b
セグメント1C:3ベット表示LED79c
セグメント1D:遊技開始表示LED79d
セグメント1E:投入表示LED79e
セグメント1F:リプレイ表示LED79f
セグメント1G:未使用
セグメント1P:未使用
と割り当てられている。
したがって、たとえばデジット5信号が出力され、かつ、セグメント1A信号が出力されたときは、1ベット表示LED79aが点灯することとなる。
また、デジット5b(設定値表示LED73)のセグメント2Pは、未使用である。
図144は、第22実施形態における出力ポートを示す図である。
第22実施形態の出力ポートの特徴点は、デジット信号を送信する出力ポートが1個(出力ポート2)であり、セグメント信号を送信する出力ポートが2個(出力ポート3及び4)である点である。
したがって、上述した第20実施形態等と異なる点は、管理情報表示LED74(デジット1b〜4b)のセグメント信号を送信するための出力ポートと、貯留数表示LED76等(デジット1a〜4a)のセグメント信号を送信する出力ポートとを別に設けた点である。
まず、出力ポート2には、D0〜D4ビットに、それぞれデジット1〜5信号が割り当てられている。ここで、デジット1信号は、デジット1a信号及びデジット1b信号の双方を含むものであり、デジット2〜5信号についても同様である。したがって、たとえば出力ポート2のD0ビットから「1」の信号が出力されると、デジット1a(貯留数表示LED76(上位桁))及び1b(管理情報表示LED74(情報種別上位))の双方に駆動信号が供給される。
また、出力ポート2において、D5〜D7ビットは、未使用である。
出力ポート3は、セグメント1A〜1P信号用の出力ポートであり、D0〜D7ビットにそれそれセグメント1A〜1P信号が割り当てられている。
同様に、出力ポート4は、セグメント2A〜2P信号用の出力ポートであり、D0〜D7ビットにそれそれセグメント2A〜2P信号が割り当てられている。
出力ポート5は、第20実施形態と同様である。
図145〜図147は、メイン制御基板50、表示基板75、デジット1(1a,1b)〜5(5a,5b)の電気信号の配線を示す回路図であり、それぞれ、第20実施形態の図129〜図131に対応する図である。
なお、図145では、第20実施形態の図129と同様に、トランジスタ等の図示を省略している。
図145及び図146は、メイン制御基板50上での電気信号の配線を示しており、図147は、表示基板75上での電気信号の配線を示している。
図146に示すように、メイン制御基板50上には、設定値表示LED73を構成するデジット5bと、管理情報表示LED74を構成するデジット1b〜4bが設けられている。
また、図147に示すように、表示基板75上には、貯留数表示LED76を構成するデジット1a及び2aと、獲得数表示LED78を構成するデジット3a及び4aと、デジット5aを構成する6個の状態表示LED79が搭載されている。
図145に示すように、メイン制御基板50上には、メインCPU55が設けられ、それぞれ出力ポート2〜4を有するIC2〜IC4が設けられている。なお、メイン制御基板50には、実際にはこれら3つ以外にもICが設けられているが、本実施形態では図示を省略している。
IC2は、デジット1〜5信号の制御に係るICであり、IC3は、セグメント1A〜1P信号の制御に係るICである。また、IC4は、セグメント2A〜2P信号の制御に係るICである。
IC2〜IC4には、それぞれクロック信号入力端子を備える点等は、第20実施形態と同様であるので、説明を割愛する。
出力ポート2のD0〜D4出力端子からそれぞれデジット1〜5信号線が出て、一方は、メイン制御基板50のデジット1b〜5bに繋がり、他方は、表示基板75と繋がる。
また、出力ポート3のD0〜D7出力端子からそれぞれセグメント1A〜1P信号線が出て、これらの信号線は表示基板75に繋がる。
さらにまた、出力ポート4のD0〜D7出力端子からそれぞれセグメント2A〜2P信号線が出て、これらの信号線は、メイン制御基板50のデジット1b〜5bに繋がる。
図146において、デジット1〜5信号は、それぞれ、デジット1b〜5bの駆動信号線に接続されている。
また、デジット1b〜5bは、それぞれ、8個のセグメント(セグメント2A〜2G及び2P)を有するLEDである。そして、デジット1b〜5bのセグメント2A〜2G及び2Pを構成する各LEDと、それぞれセグメント2A〜2G及び2P信号線が接続されている。
図147に示すように、表示基板75には、デジット1a〜5aが接続されている。表示基板75のデジット1信号線〜デジット4信号線の出力端子と、デジット1a〜4aのそれぞれの駆動信号線とが接続されている。
また、デジット1a〜4aのいずれも、デジット1b〜5bと同様に、7個のセグメント(セグメント1A〜1G及び1P)を有するLEDである。そして、デジット1a〜3aのセグメント1A〜1Gの各LEDは、それぞれ、セグメント1A〜1G信号線の出力端子と接続されている。デジット1a〜3aの各セグメント1Pは、未使用であるため、セグメント1P信号線とは接続されていない。
これに対し、デジット4aのセグメント1A〜1G及び1Pは、セグメント1A〜1G信号線の出力端子と接続されている。
さらにまた、デジット5信号線には、6個の状態表示LED79、具体的には1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、3ベット表示LED79c、遊技開始表示LED79d、投入表示LED79e、リプレイ表示LED79fが接続されている。
そして、1ベット表示LED79aはセグメント1A信号線の出力端子と接続され、2ベット表示LED79bはセグメント1B信号線の出力端子と接続され、3ベット表示LED79cはセグメント1C信号線の出力端子と接続されている。
また、遊技開始表示LED79dはセグメント1D信号線の出力端子と接続され、投入表示LED79eはセグメント1E信号線の出力端子と接続され、リプレイ表示LED79fはセグメント1F信号線の出力端子と接続されている。
上記構成において、たとえばメインCPU55のD0出力端子から「1」のデータ信号を出力すると、それぞれIC2〜IC4のD0入力端子にデータ信号が入力されるが、この瞬間に、XCS2出力端子がアクティブであるとき、IC2のD0入力端子にそのデータ信号が入力される。
これにより、デジット1信号が出力されるので、デジット1a(貯留数表示LED76の上位桁)及びデジット1b(管理情報表示LED74の情報種別上位)の双方に駆動信号が供給される。
また、上記のようにデジット1信号が出力されているときに、たとえばメインCPU55のD0及びD1出力端子から「1」のデータ信号を出力し、この瞬間に、XCS3出力端子がアクティブであるとき、IC3のD0及びD1入力端子にそのデータ信号が入力される。これにより、セグメント1A及び1B信号が表示基板75に出力されるので、デジット1aのセグメント1A及び1Bに電流が流れることが可能となる。
なお、セグメント1A及び1B信号が出力されても、デジット1bのセグメント2A及び2Bは点灯しないのは勿論である。
一方、上記のようにデジット1信号が出力されているときに、たとえばメインCPU55のD0及びD1出力端子から「1」のデータ信号を出力し、この瞬間に、XCS4出力端子がアクティブであるとき、IC4のD0及びD1入力端子にそのデータ信号が入力される。これにより、セグメント2A及び2B信号がデジット1bに出力されるので、デジット1bのセグメント2A及び2Bに電流が流れることが可能となる。
なお、セグメント2A及び2B信号が出力されても、デジット1aのセグメント1A及び1Bは点灯しないのは勿論である。
また、たとえばIC2のD4出力端子からデジット5信号を出力し、さらに、IC3のD0、D1及びD2出力端子(セグメント1A、1B及び1C信号)からセグメント1A、1B及び1C信号を出力すると、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、及び3ベット表示LED79cを点灯させることができる。
なお、デジット5信号を出力しても、セグメント2A〜2G信号が出力されなければ、デジット5b(設定値表示LED73)は点灯しない。
以上のようにして、第22実施形態では、デジット1〜5信号と、セグメント1A〜1G及び1P信号、セグメント2A〜2G及び2P信号で、9個の7セグと、6個の状態表示LED79の点灯を制御する。
図148(A)は、第22実施形態において、割込みと、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )値と、デジット信号及びセグメント信号との関係を示す図である。また、同図(B)は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )を示す図である。この図148は、第20実施形態の図132に対応する図である。
図148(A)において、第22実施形態のLED表示カウンタは、割込み「1」→「2」→・・・と進むにしたがって(一割込みごとに)、LED表示カウンタ値のビット「1」を一桁右シフトするように更新するものである。そして、図中、割込み「5」の次の割込みでは、LED表示カウンタは、一桁右シフトにより「00000000」となるが、当該割込み時に、LED表示カウンタの初期化処理を行い、LED表示カウンタを「00010000」にする。これにより、割込み処理ごとに、LED表示カウンタは、「5」→「4」→・・・→「1」→「5」→「4」→・・・の値を繰り返す。すなわち、5割込みで1周期となる。
以上より、LED表示カウンタ値は、
「N」割込み目 :00010000
「N+1」割込み目:00001000
「N+2」割込み目:00000100
「N+3」割込み目:00000010
「N+4」割込み目:00000001
「N+5」割込み目:00000000→00010000(初期化;「N」割込み目と同一値)
「N+6」割込み目:00001000

となる。
第22実施形態では、5割込みが1周期となって、デジット1a〜5a及びデジット1b〜5bを点灯させる。具体的には、図148(A)において、たとえば割込み「1」時、すなわちLED表示カウンタ値が「00010000」であるときには、デジット5信号を出力し、状態表示LED79と、設定値表示LED73とを点灯可能とする。次の割込み「2」時には、LED表示カウンタが「00001000」となり、デジット4信号を出力し、獲得数表示LEDD78の下位桁と、管理情報表示LED74の数値下位桁とが点灯可能となる。
また、同図(B)に示すように、LED表示要求カウンタは、D0ビット目がデジット1信号、D1ビット目がデジット2信号、・・・、D4ビット目がデジット5信号に対応する8ビットデータである。LED表示要求カウンタの各ビットは、出力ポート2のビットと一致させている。
LED表示要求カウンタにおいて、第20実施形態と異なる点は、通常中でも、D4ビット目(デジット5に対応するビット)が「1」となっている点である。通常中は、デジット5aのセグメント1A〜1G信号を出力し、状態表示LED79を点灯させるためである。
第20実施形態では、1周期が5割込みであるため、LEDを消灯している時間を短くすることができ、LEDのちらつきをより少なくすることができる。
たとえば、LED表示カウンタが「00010000」であり、LED表示要求フラグが「00011111(通常中)」であれば、両者をAND演算すると、「00010000」となり、デジット5信号のみがオンとなる。ただし、通常中は、セグメント1信号のみを出力して状態表示LED79を点灯可能とするが、セグメント2信号を出力せず、設定値表示LED73(デジット5b)を点灯させないように制御する。
一方、設定変更中は、たとえばデジット5信号がオンとなる割込みタイミング(LED表示カウンタが「00010000」)では、セグメント2信号を出力し、設定値表示LED73(デジット5b)を点灯可能とする。
また、設定変更中において、たとえばデジット3信号がオンとなる割込みタイミング(LED表示カウンタが「00000100」)では、デジット3a(獲得数表示LED78の上位桁)について、セグメント1信号を出力し、「8」を表示させる。
さらにまた、LED表示カウンタが「00001000」の割込みタイミング(図中、割込み「2」)において、セグメント1信号を生成するときは、有利区間中であるか否かを判別する。有利区間中であるか否かは、たとえば有利区間中にオンとなる有利区間フラグのオン/オフを判別することにより行う(有利区間フラグは、RWM53の所定アドレスに記憶されている)。そして、有利区間中であると判別したときは、生成したセグメント1信号と「10000000」とをOR演算した値をセグメント1信号として出力ポート3から出力する。これにより、有利区間中であるときは、デジット4aのセグメント1P(有利区間表示LED77)を点灯させることができる。
図149は、第22実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートであり、第20実施形態の図134に対応するフローチャートである。上述したように、第20実施形態と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。また、第20実施形態と同一処理を実行するステップには同一ステップ番号を付しており、説明を割愛する。
図149において、ステップS1541では、LEDデジット及びセグメント1(出力ポート2及び3)をオフにする。この処理は、図134中、ステップS1431と共通する処理であり、出力ポート2及び3から「00000000B」を出力する処理である。次のステップS1542では、セグメント2(出力ポート4)をオフにする。この処理についても、上記処理と同様に、出力ポート4から「00000000B」を出力する処理である。
ステップS1453では、LED表示カウンタの更新を行う。第22実施形態では、図148に示したように、ビット「1」を一桁右シフトする更新を行う。
次のステップS1544では、LED表示カウンタが「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときはステップS1545に進み、「0」でないと判断したときはステップS1436に進む。
ステップS1545では、LED表示カウンタの初期化を行う。すなわち、ステップS1544の判断において、LED表示カウンタが「00000000」であるときは、「00010000」にする処理を実行する。そして、ステップS1436に進む。
ステップS1436は、第20実施形態と同一の処理である。次のステップS1546では、エラー表示データ、LED表示データ、及びベット信号データを取得する。エラー表示データの取得は、図134中、ステップS1439の処理と同一である。また、LED表示データとは、状態表示LED79のオン/オフを示すデータであり、RWM53の使用領域内の所定アドレスに記憶されている。具体的には、以下のようなデータである。
D0:未使用
D1:未使用
D2:未使用
D3:遊技開始可能のとき「1」、遊技開始不可能のとき「0」
D4:メダル投入可のとき「1」、メダル投入不可のとき「0」
D5:リプレイ入賞時「1」、リプレイ非入賞時「0」
D6:未使用
D7:未使用
上記のデータにおいて、ビットD0〜D7と、図143で示した状態表示LED79のセグメント1A〜1Pとが対応するようになっており、この値を取得する。
また、ベット信号データは、図134中、ステップS1454で取得するデータと同一であり、
0枚ベット時:00000000
1枚ベット時:00000001
2枚ベット時:00000011
3枚ベット時:00000111
のいずれかの値が、RWM53の使用領域内の所定アドレスに記憶されているので、その値を取得する。
次にステップS1547に進み、LED表示データとベット信号データとを合成し、出力ポート3用のデータをセットする。この処理は、LED表示データとベット信号データとをOR演算し、演算結果を記憶する処理である。
次にステップS1548に進み、出力ポート4用のセグメント2データをクリアする。この処理は、セグメント2データをセットするレジスタをクリアする処理である。
次のステップS1438からステップS1455までは、図134と同様である。ただし、図149では、図134中、ステップS1439を有さない。エラー表示データは、ステップS1546で既に取得しているためである。
また、ステップS1451において獲得数上位桁の表示要求なしと判断されたときは、獲得数下位桁の表示要求があることになるので、図134のステップS1452の判断枝は有さない。
ステップS1455の後、ステップS1549に進み、出力ポート4用のセグメント2データをセットする。ここでセットするデータは、設定値表示データに対応するセグメント2データ(セグメント2A〜2G)である。デジット1b〜4bは、後述する比率表示処理で点灯処理を行うので、デジット1b〜4bのセグメント2データが本フローチャートでセットされる場合はないためである。
次にステップS1550に進み、デジット5b(設定値表示LED73)の表示要求があるか否かを判断する。ここで、デジット5bの表示要求があるのは、LED表示カウンタ値が「00010000」であり、かつ、設定変更又は確認中のときである。デジット5bの表示要求があると判断したときはステップS1554に進み、表示要求がないと判断したときはステップS1551に進む。
ステップS1551では、出力ポート3用のセグメント1(1A〜1G)データをセットする。出力ポート3用のセグメント1データは、ステップS1547で所定のレジスタに記憶されている。次にステップS1552に進み、有利区間表示LED77のデータをセットする。ここでは、当該遊技が有利区間中であるか否かをたとえば有利区間中にオンとなる有利区間フラグで判断する。そして、有利区間中であると判断したときは、今回の割込み処理で点灯するデジットがデジット4であるか否かを判断する。LED表示カウンタ値が「00001000」であるときは、デジット4の点灯時であると判断する。この場合には、ステップS1551でセットしたセグメント1データと、「10000000」とをOR演算したデータを、出力ポート3用のセグメント1データとしてセットする。これにより、デジット4aのセグメント1Pが点灯可能なデータがセットされる。
次に、ステップS1553に進み、ステップS1549でセットした出力ポート4用のセグメント2データをクリアする。デジット5b(設定値表示LED73)の表示要求がないとき(ステップS1550で「No」のとき)は、デジット5bを点灯させないようにするためである。
そして、ステップS1554に進み、出力ポート2からデジット信号を出力し、出力ポート3からセグメント1信号を出力する。次にステップS1555に進み、出力ポート4からセグメント2信号を出力する。ここで、ステップS1553でセグメント2データがクリアされているときは、出力ポート4からは「00000000」を出力する。そして、ステップS1556に進み、使用領域外の比率表示処理に移行する。
図150は、第22実施形態における比率表示処理を示すフローチャートであり、第20実施形態の図135に対応するフローチャートである。
図150と図135とを対比すると、ステップS1473及びステップS1474を有さない点で相違する。
また、ステップS1561では、デジット信号を出力ポート2から出力し、セグメント2信号を出力ポート4から出力する。
上記以外の点は、第20実施形態と同様である。
<第23実施形態>
図151は、第23実施形態における出力ポート2〜6を示す図であり、第22実施形態の図144に対応する図である。
第23実施形態では、第22実施形態と同様に、デジット信号を送信する出力ポートが1個(出力ポート3)であり、セグメント信号を送信する出力ポートが2個(出力ポート4及び6)である。。
第23実施形態の出力ポート2は、ベット表示信号及びデータストローブ信号を出力するポートとなっている。
第22実施形態では、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cをデジット5aに含め、ダイナミック点灯を行った。これに対し、第23実施形態では、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cについては、第21実施形態と同様にスタティック点灯を行う。
図152は、第23実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。
図152に示すように、第23実施形態では、上述したように、デジット1〜5を有し、これらは、デジット1a〜5a、及びデジット1b〜4bに分けられる。
デジット1aは、貯留数表示LED76(上位桁)と遊技開始表示LED79dとからなり、前者がセグメント1A〜1Gから構成され、後者がセグメント1Pから構成される。
デジット2aは、貯留数表示LED76(下位桁)と投入表示LED79eとからなり、前者がセグメント1A〜1Gから構成され、後者がセグメント1Pから構成される。
デジット3aは、獲得数表示LED78(上位桁)とリプレイ表示LED79fとからなり、前者がセグメント1A〜1Gから構成され、後者がセグメント1Pから構成される。
デジット4aは、獲得数表示LED78(下位桁)と有利区間表示LED77とからなり、前者がセグメント1A〜1Gから構成され、後者がセグメント1Pから構成される。
デジット5aは、設定値表示LED73からなる。デジット5aのセグメント1Pは未使用である。
一方、デジット1b〜4bは、第22実施形態(図143)と同様である。なお、デジット5bは、第23実施形態では設けられていない。
図153(A)は、第23実施形態において、割込みと、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )値と、デジット信号及びセグメント信号との関係を示す図である。また、同図(B)は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )を示す図である。この図153は、第22実施形態の図148に対応する図である。
第23実施形態では、5割込みで1周期するLED表示カウンタを用いる。このLED表示カウンタは、第22実施形態(図148)と同様に、一割込みごとにビット「1」を一桁右シフトし、「0」になったときは、当該割込み処理時に初期値「00010000」にするものである。これにより、第22実施形態と同様に、5割込みで1周期するカウンタとなっている。
図153(A)に示すように、割込み「1」のときは、デジット5信号が出力され、設定値表示LED73が点灯対象のLEDとなる。
また、割込み「2」のときは、デジット4信号が出力され、獲得数表示LED78の下位桁及び管理情報表示LED74の数値下位桁が点灯対象となる。
さらにまた、割込み「3」のときは、デジット3信号が出力され、獲得数表示LED78の上位桁及び管理情報表示LED74の数値上位桁が点灯対象となる。
さらに、割込み「4」のときは、デジット2信号が出力され、貯留数表示LED76の下位桁及び管理情報表示LED74の情報種別下位が点灯対象となる。
また、割込み「5」のときは、デジット1信号が出力され、貯留数表示LED76の上位桁及び管理情報表示LED74の情報種別上位が点灯対象となる。
さらに、上述したように、状態表示LED79のうち、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cは、スタティック点灯を行うため、割込み処理時に点灯対象となるLEDではない。状態表示LED79のうち、遊技開始表示LED79dは、貯留数表示LED76の上位桁のセグメント1Pに割り当てられており、投入表示LED79eは、貯留数表示LED76の下位桁のセグメント1Pに割り当てられている。さらに、リプレイ表示LED79fは、獲得数表示LED78の上位桁のセグメント1Pに割り当てられている。また、有利区間表示LED77は、第22実施形態(図143)と同様に、獲得数表示LED78の下位桁のセグメント1Pに割り当てられてる。また、第23実施形態では、第22実施形態と同様に、演出表示LED79gは設けられていない。
以上のように、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cを除く状態表示LED79及び有利区間表示LED77を、デジット1a〜4aのセグメント1Pに割り当てれば、1周期が5割込みのLED表示カウンタを用いて、状態表示LED79及び有利区間表示LED77をダイナミック点灯することができる。
<第24実施形態>
図154は、第24実施形態における出力ポート2〜7を示す図であり、第20実施形態の図128に対応する図である。
第24実施形態では、デジット信号を出力する出力ポートが2個(出力ポート3及び6)設けられ、さらに、セグメント信号を出力する出力ポートが2個(出力ポート4及び7)設けられていることを特徴とする。
第24実施形態では、第20実施形態と同様に、デジット1〜9を設けている。
また、デジット1〜5のセグメントを、セグメント1A〜1Pとする。
さらにまた、デジット6〜9のセグメントを、セグメント2A〜2Pとする。
なお、デジット5は、第23実施形態と同様に設けても設けなくてもよく、デジット5を設けない場合には、出力ポート3のD4ビットは空きビットとなる。そして、この場合には、上述と同様に、デジット1〜4のいずれかを設定値表示LEDとして使用する。
第24実施形態では、第20実施形態と同様に、出力ポート2のD0〜D2ビットに、1ベット表示信号〜3ベット表示信号を割り当てている。
デジットポートは、デジット1〜5信号を出力する出力ポート3と、デジット6〜9信号を出力する出力ポート6とからなる。
また、セグメントポートは、デジット1〜5に対応するセグメント1A〜1P信号を出力する出力ポート4と、デジット6〜9に対応するセグメント2A〜2P信号を出力する出力ポート7とからなる。
したがって、たとえばデジット1〜5を点灯させるときには、出力ポート3からデジット信号を出力し、かつ、出力ポート4からセグメント1信号を出力する。
また、デジット6〜9を点灯させるときには、出力ポート7からデジット信号を出力し、かつ、出力ポート6からセグメント2信号を出力する。
図155は、第24実施形態におけるデジットとセグメントとの関係を示す図である。デジット1〜5とセグメント1A〜1Pとの関係は、第23実施形態(図152)におけるデジット1a〜5aとセグメント1A〜1Pとの関係と同一である。
また、デジット6〜9とセグメント2A〜2Pとの関係は、第23実施形態(図152)におけるデジット1b〜4bとセグメント2A〜2Pとの関係と同一である。
図156は、第24実施形態におけるLED表示カウンタの例1を示す図である。このLED表示カウンタは、図153(A)で示した第23実施形態のLED表示カウンタと同様のものであり、5割込みで1周期するカウンタである。
そして、たとえば割込み「1」ではデジット5信号を出力し、割込み「2」ではデジット4信号及びデジット9信号を出力する。また、割込み「3」ではデジット3信号及びデジット8信号を出力する。さらにまた、割込み「4」ではデジット2信号及びデジット7信号を出力する。さらに、割込み「5」ではデジット1信号及びデジット6信号を出力する。
図157は、第24実施形態におけるLED表示カウンタの例2を示す図である。この例2では、RWM53の使用領域内にLED表示カウンタ1を設け、さらに、RWM53の使用領域外にLED表示カウンタ2を設けたものである。
LED表示カウンタ1は、デジット1信号〜デジット5信号を一割込みごとに出力するためのカウンタであり、1周期が5割込みのカウンタである。
一方、LED表示カウンタ2は、デジット6信号〜デジット9信号を一割込みごとに出力するためのカウンタであり、1周期が4割込みのカウンタである。
このように、デジット1〜5を点灯させるためのLED表示カウンタと、デジット6〜9を点灯させるためのLED表示カウンタとを、別個独立して設けてもよい。また、両者のLED表示カウンタの1周期が異なるため、デジット1〜5の点灯タイミングと、デジット6〜9の点灯タイミングとは相違することとなる。なお、点灯タイミングが相違しても特に問題はない。
図158は、第24実施形態におけるLED表示制御(I_LED_OUT )を示すフローチャートであり、第20実施形態の図134に対応する図である。
なお、LED表示カウンタは、上記例1(図156)であるものとする。
まず、ステップS1571では、出力ポート3及び4をオフにするため、出力ポート3及び4から「0」を出力する。デジット1〜5を一旦完全に消灯させるためである。
次にステップS1572に進み、出力ポート6及び7をオフにするため、出力ポート6及び7から「0」を出力する。デジット6〜9を一旦完全に消灯させるためである。
ステップS1573では、LED表示カウンタのビット「1」を一桁右シフトするように値の更新を行う。次のステップS1574では、LED表示カウンタが「0」であるか否かを判断する。「0」でないと判断したときはステップS1436に進み、「0」であると判断したときはステップS1475に進む。ステップS1475では、LED表示カウンタを初期化する。すなわち、図156に示すように、「00010000」の値にする。そしてステップS1436に進む。
次のステップS1436からステップS1451までは、図134(第20実施形態)と同様である。
第24実施形態では、図156に示すように、1ベット表示LED79a〜3ベット表示LED79cは、スタティック点灯を行うので、図134中、ステップS1453の処理を有さない。
また、ステップS1451の判断において「No」となったときは、獲得下位桁の表示要求があるときであるので、獲得下位桁の表示要求があるか否かの判断枝を有さず、ステップS1454に進む。ステップS1454からステップS1457までは、図133(第20実施形態)と同様である。
ステップS1457の後、ステップS1576に進み、出力ポート3からデジット(デジット1〜5のいずれかの)信号を出力し、出力ポート4からセグメント1信号を出力する。そして、ステップS1577に進む。
図159は、第24実施形態における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートであり、第20実施形態の図135に対応する図である。
ステップS1472において、比率表示要求があると判断されると、第21実施形態(図141)と同様に、ステップS1475に進む。
ステップS1475からステップS1486までの処理は、図135(第20実施形態)と同様である。ステップS1486の後、ステップS1581に進み、出力ポート6からデジット信号を出力し、出力ポート7からセグメント2信号を出力する。そして、図158のステップS1460に戻る。
以上、第20〜第24実施形態について説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)上記実施形態では、LED表示制御(I_LED_OUT )のプログラムを使用領域内に記憶し、比率表示処理(S_LED_OUT )のプログラムを使用領域外に記憶した。このように設定したのは、使用領域内の容量を圧迫しないようにするためである。したがって、使用領域内の容量に余裕があれば、比率表示処理(S_LED_OUT )のプログラムを使用領域内に記憶することも可能である。
同様に、図127で示した使用領域外データテーブルについても、使用領域内に記憶することも可能である。
すなわち、管理情報表示LED74を点灯制御するためのプログラム及びデータは、必ずしも使用領域外に記憶しなければならないものではない。
一般に、使用領域外には、不正(ゴト)を防止するためのプログラムを記憶してもよいこととなっている。有利区間割合等の管理情報の表示は、不正防止のためのものであるといえるので、上記実施形態では、使用領域外に記憶した。
なお、使用領域外に記憶されているプログラムとしては、上記以外に、図133中、ステップS1408の処理で用いられる設定値エラー(設定値範囲外)判別プログラム、ステップS1410の処理で用いられる乱数異常チェックプログラムや、メダルセレクタの逆流チェックプログラム等が挙げられる。
(2)第20実施形態を例に挙げると、たとえば図134及び図135に示すように、最初にLED表示制御(I_LED_OUT )(デジット1〜5の点灯制御)を実行し、その後、比率表示処理(S_LED_OUT )(デジット6〜9の点灯制御)を実行したが、この順番に限られるものではない。たとえば、使用領域外の点灯制御である比率表示処理(S_LED_OUT )を実行した後、使用領域内の点灯制御であるLED表示制御(I_LED_OUT )に移行することも可能である。
(3)デジット6〜9(第23実施形態では、デジット1b〜4b)のセグメントP(又はセグメント2P)は、復帰不可能エラー発生時に点灯させるセグメントとした。
しかし、これに限らず、復帰不可能エラー以外の他の所定の条件を満たしたときに点灯するセグメントに設定してもよい。あるいは、当該セグメントは、物理的に存在するものの、未使用とすることも可能である。
<第25実施形態>
第25実施形態は、特定の図柄の組合せ(左リール31の停止時に左中段に「チェリー」が停止する図柄の組合せ:中段チェリー)が停止可能な抽選結果(小役E1当選)となったときは、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間であることを有利区間表示LED77により表示する。
また、第25実施形態では、1BBAに当選したときは、有利区間に移行可能であり、1BBBに当選したときは、有利区間に移行しない。さらに、1BBAの当選確率は、全設定値で同一に設定され、1BBBの当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなるように設定されている。これにより、1BB(1BBA及び1BBBの合算)当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなる。
さらにまた、第25実施形態では、有利区間が終了したときは、第1初期化処理(有利区間終了時の初期化処理)を実行し、設定値が変更されたときは、第2初期化処理(設定変更時の初期化処理)を実行する。また、第1初期化処理では、有利区間終了時のRTを維持したまま、通常区間に移行し、第2初期化処理では、非RTに移行し、かつ通常区間に移行する。さらに、第1初期化処理及び第2初期化処理では、有利区間に関する情報をクリアする。これにより、第1初期化処理が実行されたときと、第2初期化処理が実行されたときとで、有利区間に関する情報が同一の状態である通常区間に移行する。
さらに、第25実施形態では、有利区間において、指示機能を少なくとも1回作動させたときは、有利区間を終了することが可能である。また、有利区間において、1回目の指示機能の作動前に1BB(1BBA又は1BBB)に当選したときは、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了することが可能である。そして、有利区間に移行後、特定条件を満たすまでは、ストップスイッチ42の有利な操作態様を有する遊技(押し順ベル(小役B群)当選時の遊技)となっても、指示機能を作動させない。
図160〜図167は、RTごとの役物条件装置並びに入賞及びリプレイ条件装置の置数を示す図であって、第1実施形態における図17及び図18に対応するものである。
図160〜図167で示す数値を「65536」で割ると、当選確率となる。たとえば、図160では、1BBAの単独当選となる置数は、非RT、RT1〜RT3のいずれにおいても、「70」に設定されている。したがって、1BBAの単独当選となる確率は、「70/65536」である。
図160は、設定共通、かつ有利区間に移行可能な条件装置の置数表であって、第1実施形態の図17に対応するものである。
ここで、「設定共通」とは、設定差を有さないこと、すなわち設定1〜設定6で同一の置数を有することを指すことは、第1実施形態と同様である。
また、図160中、通常区間において、「○」は有利区間に移行することを意味し、「×」は有利区間に移行しないことを意味し、有利区間において、「△」は有利区間の遊技回数を上乗せ可能であることを意味し、「×」は有利区間の遊技回数を上乗せしないことを意味することは、第1実施形態の図17と同様である。
第1実施形態の図17では、1BBAは、単独当選するときと、小役Dと重複当選するときと、小役E1と重複当選するときとを有するが、第25実施形態では、1BBAは、単独当選するのみであり、小役と重複当選する場合を有しない。図160に示すように、1BBAの単独当選となる置数は、設定共通で「70」である。
また、第1実施形態の図17では、小役E1は、単独当選するときと、1BBAと重複当選するときとを有するが、第25実施形態では、小役E1は、単独当選するのみであり、特別役と重複当選する場合を有しない。
さらにまた、第1実施形態の図17では、小役E1当選時には、通常区間から有利区間に移行するときと、通常区間から有利区間に移行しないときとを有するが、第25実施形態では、小役E1当選時には、常に、通常区間から有利区間に移行する。図160に示すように、小役E1の単独当選の置数は、設定共通で「1000」である。そして、通常区間において、小役E1に当選したときは、常に、有利区間に移行する。
さらに、小役Dについて、通常区間から有利区間に移行する置数と、通常区間から有利区間に移行しない置数とに分けられていることは、第1実施形態の図17と同様である。図160に示すように、小役Dの単独当選の置数の合計は「550」であり、そのうち、通常区間から有利区間に移行する置数は「50」であり、通常区間から有利区間に移行しない置数は「500」である。すなわち、通常区間において、小役Dの単独当選となった場合において、置数「50」の方で当選したときは、有利区間に移行するが、置数「500」の方で当選したときは、有利区間に移行しない。
図161〜図167は、有利区間に移行せず、かつ有利区間を上乗せしない条件装置の置数表であって、第1実施形態の図18に対応するものである。
第1実施形態の図18では、設定1及び設定6の置数を代表的に図示したが、第25実施形態では、設定1〜設定6の設定値ごとの置数を図示している。
また、第25実施形態では、有利区間に移行したり、有利区間を上乗せすることは、図160に示す条件装置の当選時に限るようにし、図161〜図167に示す条件装置の当選時には、いずれも、有利区間に移行せず、かつ有利区間を上乗せしない。
図161は、非RT時における設定1〜設定6の置数を図示している。同様に、図162は、RT1時における設定1〜設定6の置数を図示し、図163は、RT2時における設定1〜設定6の置数を図示し、図164は、RT3時における設定1〜設定6の置数を図示し、図165は、RT4時における設定1〜設定6の置数を図示している。
また、図166は、1BBA遊技中(1BBA作動時)における設定1〜設定6の置数を図示し、図167は、1BBB遊技中(1BBB作動時)における設定1〜設定6の置数を図示している。
第1実施形態の図18では、1BBAは、設定値ごとに異なる確率で、小役E2と重複当選する。また、1BBBは、設定値ごとに異なる確率で、単独当選するときと、小役Dと重複当選するときとを有する。
これに対し、第25実施形態では、1BBAは、図160に示すように、設定共通で単独当選するのみであり、小役と重複当選することはなく、設定値ごとに異なる確率で抽選を行うこともない。また、1BBBは、図161〜図164に示すように、設定値ごとに異なる確率で単独当選するのみであり、小役と重複当選する場合を有しない。
以上説明したように、第25実施形態では、RTごとの役物条件装置並びに入賞及びリプレイ条件装置の置数は、図160〜図167に示すように定められている。
このため、第25実施形態では、役抽選手段61で小役D(スイカ)に当選した場合には、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する(有利区間であることを表示する)するときと、有利区間に移行せず、かつ有利区間表示LED77が点灯しない(有利区間であることを表示しない)ときとを有する。
これに対し、役抽選手段61で小役E1(中段チェリー)に当選したときは、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
また、役抽選手段61で小役Dに当選して、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯した場合には、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有する。
さらに、役抽選手段61で小役E1に当選して、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯した場合にも、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有する。
図168(a)は、第1実施形態におけるレア役当選時の有利区間移行及び有利区間表示LED77点灯の有無を示す図であり、図168(b)は、第25実施形態におけるレア役当選時の有利区間移行及び有利区間表示LED77点灯の有無を示す図である。
図168(a)に示すように、第1実施形態では、役抽選手段61で小役E1(中段チェリー)に当選したときは、「250/65536」の確率で、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯するが、「750/65536」の確率で、有利区間に移行せず、かつ有利区間表示LED77が点灯しない。
同様に、第1実施形態では、役抽選手段61で小役D(スイカ)に当選したときは、「50/65536」の確率で、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯するが、「500/65536」の確率で、有利区間に移行せず、かつ有利区間表示LED77が点灯しない。
ここで、小役E1に当選した遊技では、左リール31の停止時に左中段に「チェリー」(すなわち「中段チェリー」)が停止可能となる。また、小役E1に当選すると、その後、指示遊技区間に移行する場合を有する。このため、中段チェリーが停止すると、遊技者は、指示遊技区間への移行を期待する。このように、小役E1は、指示遊技区間への移行の期待度が高いレア役である。
しかし、小役E1当選時に、有利区間に移行するときと、有利区間に移行しないときとを設けると、小役E1に当選した当該遊技で、有利区間表示LED77の点灯の有無により、有利区間に移行するか否かが遊技者にわかってしまう。これでは、小役E1当選による指示遊技区間への移行に対する遊技者の期待感を持続させることができない。
これに対し、小役E1当選時に常に有利区間に移行し、この有利区間において常に指示遊技区間に移行するようにすると、小役E1当選は指示遊技区間への移行を意味することとなり、遊技が単調になってしまう。
そこで、第25実施形態では、図168(b)に示すように、「1000/65536」の確率で、役抽選手段61で小役E1(中段チェリー)に当選し、このとき、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
さらに、役抽選手段61で小役E1に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、「64/256」の確率で、指示遊技区間(AT)に移行するが、「192/256」の確率で、指示遊技区間に移行しない。これにより、中段チェリー停止可能時における指示遊技区間(AT)への移行確率は25%となる。
このように、小役E1(中段チェリー)当選時に、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77を点灯させることにより、有利区間に移行することはわかるが、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
また、図168(b)に示すように、役抽選手段61で小役D(スイカ)に当選したときは、「50/65536」の確率で、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯するが、「500/65536」の確率で、有利区間に移行せず、かつ有利区間表示LED77が点灯しない。
さらに、役抽選手段61で小役Dに当選して、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、「32/256」の確率で、指示遊技区間(AT)に移行するが、「224/256」の確率で、指示遊技区間に移行しない。
このように、小役D(スイカ)当選時には、有利区間表示LED77の点灯の有無により、有利区間に移行するか否かを遊技者に知らせることができる。さらに、小役D当選時に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
また、第25実施形態では、役抽選手段61で小役E1(中段チェリー)に当選したときは、役抽選手段61とは別に、指示遊技区間(AT)に移行するか否かを決定するAT抽選(2段階抽選)を行う。
さらにまた、置数「50」の方で小役D(スイカ)に当選したときも、小役E1に当選したときと同様に、AT抽選を行う。
なお、第25実施形態では、メイン制御基板50上に、「0」〜「255」の範囲を1サイクルとしてカウントを行うAT抽選用カウンタを備えている。そして、このAT抽選用カウンタから取得した1バイトの乱数値を用いてAT抽選を行う。
また、小役E1当選時に、AT抽選で当選(指示遊技区間に移行することに決定)したときは、有利区間に移行後、所定遊技回数(たとえば32遊技)を消化するまでは、指示遊技区間に移行せず、所定遊技回数を消化すると、指示遊技区間に移行する。すなわち、有利区間に移行後、所定遊技回数を消化するまでは、前兆中(本前兆)となり、所定遊技回数を消化すると、ATに突入する。
これに対し、小役E1当選時に、AT抽選で非当選(指示遊技区間に移行しないことに決定)となったときは、指示機能を少なくとも1回作動させれば、有利区間を終了することが可能となる。すなわち、いわゆるガセ前兆となる。
また、置数「50」の方で小役Dに当選し、AT抽選で当選したときも、小役E1当選時にAT抽選で当選したときと同様に、有利区間に移行後、所定遊技回数の前兆(本前兆)を経て、ATに突入する。
さらにまた、置数「50」の方で小役Dに当選し、AT抽選で非当選となったときも、小役E1当選時にAT抽選で非当選となったときと同様に、いわゆるガセ前兆となる。
このように、指示遊技区間(AT)への移行の期待度が高い役(小役E1)については、指示遊技区間への移行の有無にかかわらず、当選時に必ず有利区間表示LED77を点灯させ、有利区間での遊技(本前兆又はガセ前兆)を行うように設計することで、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
これに対し、指示遊技区間(AT)への移行の期待度が低い役(小役D)については、当選時に有利区間表示LED77を点灯させる場合と点灯させない場合とを有するように設計することで、指示遊技区間への移行に対する過度な期待を遊技者に抱かせないようにすることができる。
また、第25実施形態では、置数「50」の方で小役Dに当選したときは、小役E1に当選したときと同様に、AT抽選の結果により指示遊技区間に移行する場合と移行しない場合とを有するように設計しているが、置数「50」の方で小役Dに当選したときは、必ず指示遊技区間に移行するように設計してもよい。
この場合、当選時に必ず有利区間表示LED77を点灯させ、有利区間中の遊技(本前兆又はガセ前兆)において指示遊技区間への移行を煽ることができる小役E1と、当選時における有利区間表示LED77の点灯の有無により指示遊技区間に移行するか否かが即座に判別可能な小役Dとの役割がより明確となり、メリハリのある遊技性が設計可能となる。
図169は、第25実施形態における設定値ごとの1BB当選確率及び1BB当選時における有利区間移行確率を示す図である。
第25実施形態では、特別役として、1BBA及び1BBBの2種類を有している。
また、第25実施形態では、通常区間において、1BBAに当選したときは、常に、有利区間に移行する。これに対し、通常区間において、1BBBに当選したときは、有利区間に移行しない。
さらにまた、第25実施形態では、図160に示すように、1BBA当選となる置数は、非RT、RT1〜RT3のいずれにおいても、設定共通で「70」に設定されている。
したがって、図169に示すように、1BBAの当選確率は、非RT、RT1〜RT3のいずれにおいても、「70/65536」となる。すなわち、1BBAの当選確率は、全設定値で同一に設定されている。
さらに、第25実施形態では、図161〜図164に示すように、1BBB当選となる置数は、非RT、RT1〜RT3のいずれにおいても、設定1のときは「80」、設定2のときは「88」、設定3のときは「96」、設定4のときは「104」、設定5のときは「112」、設定6のときは「120」に設定されている。
したがって、1BBBの当選確率は、図169に示すようになり、設定値が高くなるにしたがって高くなる。
また、第25実施形態では、1BB当選となる置数、すなわち1BBA当選となる置数及び1BBB当選となる置数の合算値は、設定1のときは「150」、設定2のときは「158」、設定3のときは「166」、設定4のときは「174」、設定5のときは「182」、設定6のときは「190」となる。
したがって、1BBの当選確率(1BBA及び1BBBの合算での当選確率)は、図169に示すようになり、設定値が高くなるにしたがって高くなる。
よって、1BB当選時における有利区間への移行確率は、設定1のときは、(70÷150×100≒)「46.7」%となる。同様に、設定2のときは「44.3」%、設定3のときは「42.2」%、設定4のときは「40.2」%、設定5のときは「38.5」%、設定6のときは「36.8」%となる。
すなわち、1BB当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなる。
ここで、スロットマシン10では、設定値が高くなるにしたがって、特別役(1BB)の当選確率が高くなることが一般的である。
しかし、特別役に当選したときに、特別遊技に移行可能にすることに加えて、有利区間に移行可能にすると、低設定時と高設定時とで、遊技者の有利度の差が大きくなりすぎてしまうおそれがある。
そこで、第25実施形態では、図169に示すように、有利区間に移行可能な1BBAの当選確率を、全設定値で同一にし、有利区間に移行しない1BBBの当選確率を、設定値が高くなるにしたがって高くなるようにしている。
これにより、1BBの当選確率、すなわち1BBA及び1BBBの合算での当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなり、1BB当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなる。したがって、低設定時と高設定時とで、遊技者の有利度の差が大きくなりすぎないようにすることができる。
また、1BBの当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなるが、1BB当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなるので、有利区間への移行確率には設定差がないにもかかわらず、有利区間への移行確率に設定差があるような印象を遊技者に与えることができる。
さらにまた、1BB当選時における有利区間への移行確率から、遊技者に設定値を推測させることができる。すなわち、設定値を推測するための要素を遊技者に提供することができる。
さらに、有利区間に移行しない旨の決定は、本来は遊技者を失望させてしまうものであるが、1BB当選時に有利区間に移行しないことに決定する確率が高いほど、設定値が高いことを示すので、1BB当選時に有利区間に移行しないことに決定しても、設定値が高いことを遊技者に期待させることができ、遊技者を失望させないようにすることができる。
また、有利区間において、指示機能を少なくとも1回作動させたときは、有利区間を終了することが可能となる。特に、指示遊技区間(AT)に移行しない有利区間において、その有利区間を終了可能にするために、少なくとも1回、指示機能を作動させる。
ここで、「少なくとも1回の指示機能の作動」は、ストップスイッチ42の有利な操作態様を有する遊技のうち、最大払出し枚数(「9」枚)を獲得可能な条件装置(小役B群)に当選した遊技で行う必要がある。
したがって、小役C群当選時(最大で3枚)に指示機能を作動させても、「少なくとも1回の指示機能の作動」には該当しない。
以下、小役B群の押し順ベルを意味するときは、「押し順ベル(小役B群)」と記載する。
なお、指示遊技区間を有しない有利区間を終了可能にするために必要とされる、少なくとも1回の指示機能の作動は、「担保ナビ」などと称することもある。
さらに、1回目の指示機能の作動前に特別役(1BBA又は1BBB)に当選したときは、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了することが可能となる。
なお、第25実施形態では、特別役として、1BB(第一種役物連続作動装置)のみを設け、2BB(第二種役物連続作動装置)は設けていないが、1回目の指示機能の作動前に2BBに当選したときも、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了することが可能となる。
また、「1回指示判定フラグ」は、有利区間を終了可能にするための少なくとも1回の指示機能を作動させたことを示すフラグである。
RWM53上には、1回指示判定フラグを記憶するための記憶領域が設けられている。
そして、1回指示判定フラグがオンのときは、RWM53上の1回指示判定フラグの記憶領域に「1」が記憶され、1回指示判定フラグがオフのときは、「0」が記憶される。
図170は、第25実施形態における指示機能作動処理の流れを示すフローチャートである。
図170の指示機能作動処理に進むと、まず、ステップS2001において、メインCPU55は、押し順ベル(小役B群)に当選したか否かを判断する。ここで、押し順ベル(小役B群)に当選したと判断すると、次のステップS2002に進む。これに対し、押し順ベル(小役B群)に当選していないと判断すると、本フローチャートによる処理を終了する。
次のステップS2002では、メインCPU55は、有利区間に滞在中であるか否かを判断する。ここで、有利区間に滞在中であると判断すると、次のステップS2003に進む。これに対し、有利区間に滞在中でない(通常区間に滞在中である)と判断すると、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2003に進むと、メインCPU55は、指示遊技区間(AT)に滞在中であるか否かを判断する。ここで、指示遊技区間に滞在中であると判断したときは、次のステップS2004に進む。これに対し、指示遊技区間に滞在中でないと判断したときは、ステップS2007に進む。
ステップS2004では、メインCPU55は、指示機能を作動させることにより、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。このとき、サブ制御基板80側では、画像表示装置23により、正解押し順を報知する。そして、次のステップS2005に進む。
ステップS2005に進むと、メインCPU55は、有利区間の終了条件を満たしたか否かを判断する。具体的には、有利区間の遊技回数を消化し(有利区間カウンタ69aのカウント値が「0」になり)、かつ、指示機能を少なくとも1回作動させた(正解押し順を少なくとも1回報知した)か、又は特別役(1BBA又は1BBB)に当選したか否かを判断する。ここで、有利区間の終了条件を満たしたと判断したときは、次のステップS2006に進む。これに対し、有利区間の終了条件を満たしていないと判断したときは、ステップS2006をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2006では、メインCPU55は、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行する。有利区間終了時の初期化処理では、1回指示判定フラグを含め、有利区間に関する情報であってRWM53上の記憶領域に記憶されている情報をクリアする。そして、有利区間終了時の初期化処理を実行すると、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2007では、メインCPU55は、特別役(1BBA又は1BBB)に当選したか否かを判断する。ここで、特別役に当選したと判断したときは、次のステップS2008に進む。これに対し、特別役に当選していないと判断したときは、ステップS2008をスキップして、ステップS2005に進む。
ステップS2008では、メインCPU55は、1回指示判定フラグをオンにする。具体的には、ステップS2008では、メインCPU55は、指示機能は作動させないが、RWM53上における1回指示判定フラグの記憶領域に「1」をセットする。そして、ステップS2005に進む。
ステップS2009では、メインCPU55は、RWM53上における1回指示判定フラグの記憶領域の値が「1」であるか否かを判断する。ここで、「1」である、すなわち1回指示判定フラグがオンであると判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、「0」である、すなわち1回指示判定フラグがオフであると判断したときは、次のステップS2010に進む。
ステップS2010では、メインCPU55は、特定条件(1回指示作動条件)を満たしたか否かを判断する。
ここで、「1回指示作動条件」とは、有利区間を終了可能にするための少なくとも1回の指示機能の作動を許可する条件である。
第25実施形態では、「1回指示作動条件」として、「有利区間移行後に所定遊技回数(たとえば「15遊技」)を消化したこと」を定めている。
また、第25実施形態では、メイン制御基板50上に、有利区間移行後の遊技回数をカウントするための消化遊技回数カウンタを備えている。
そして、ステップS2010では、メインCPU55は、消化遊技回数カウンタのカウント値が所定値(たとえば「15」)以上であるか否かを判断し、所定値以上であると判断したときは、1回指示作動条件を満たしていると判断して、次のステップS2011に進む。これに対し、所定値未満であると判断したときは、1回指示作動条件を満たしていないと判断して、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2011に進むと、メインCPU55は、指示機能を作動させることにより、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。また、ステップS2011での指示機能の作動は、有利区間を終了可能にするためのものである。このとき、サブ制御基板80側では、画像表示装置23により、正解押し順を報知する。そして、指示機能を作動させると、次のステップS2012に進む。
ステップS2012では、メインCPU55は、RWM53上における1回指示判定フラグの記憶領域に「1」をセットする。そして、ステップS2005に進む。
図171は、指示遊技区間(AT)を有しない有利区間に移行した後、最初の押し順ベル(小役B群)当選時に、指示機能を作動させる例を示すタイムチャートである。
指示遊技区間を有しない有利区間は、指示機能を少なくとも1回作動させるか、又は1回目の指示機能の作動前に特別役に当選すると、終了可能となる。
図171に示すように、有利区間への移行前においては、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。そして、有利区間への移行後において、最初に押し順ベル(小役B群)に当選した遊技で、指示機能を作動させる。このとき、メイン制御基板50側では、1回指示判定フラグをオンにし、サブ制御基板80側では、画像表示装置23により、正解押し順を報知する。
また、1回指示判定フラグをオンにすると、その後は、有利区間を終了するまで、1回指示判定フラグがオンの状態を維持する。
さらに、1回指示判定フラグがオンの状態であるときは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
そして、有利区間の終了条件を満たすと、有利区間を終了するとともに、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行することにより、1回指示判定フラグをオフにする。
図172は、指示遊技区間を有しない有利区間に移行した後、1回目の指示機能の作動前に、特別役に当選することにより、指示機能の作動をキャンセルする例を示すタイムチャートである。
図172に示すように、有利区間への移行前においては、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。そして、図172では、有利区間への移行後において、最初に押し順ベル(小役B群)に当選する前に、すなわち1回目の指示機能の作動前に、特別役に当選する。このとき、指示機能は作動させないが、1回指示判定フラグをオンにする。その後、有利区間が終了するまで、1回指示判定フラグがオンの状態を維持する。
また、特別役に当選すると、特別役の当選情報がオンになり、当選した特別役が入賞すると、特別役の当選情報がオフになる。さらにまた、特別役に当選してから入賞するまでの間は、内部中となり、特別役の当選情報がオンの状態を維持する。
さらに、1回指示判定フラグがオンの状態であるときは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
そして、有利区間の終了条件を満たすと、有利区間を終了するとともに、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行することにより、1回指示判定フラグをオフにする。
図171では、指示遊技区間(AT)を有しない有利区間に移行した後、最初の押し順ベル(小役B群)当選時に、指示機能を作動させる例を示した。
ここで、指示遊技区間を有しない有利区間を早期に終了可能にするためには、指示遊技区間を有しない有利区間に移行後、できるだけ早い段階で、押し順ベル(小役B群)当選時に、指示機能を作動させることが好ましい。
しかし、出玉設計の観点から、指示遊技区間を有する有利区間において、できるだけ多くの遊技媒体(メダル)を払い出すためには、指示遊技区間を有しない有利区間において、遊技媒体の払い出しをできるだけ抑えることが好ましい。
すなわち、指示遊技区間を有しない有利区間は、押し順ベル(小役B群)当選時に遊技者にメダルを払い出す必要のないガセ前兆を行う遊技区間であり、その遊技区間で担保ナビを実行するということは、その分、指示遊技区間を有する有利区間でのメダルの払出し枚数の期待値を低めに設定しなければならないことを意味する。
そこで、第25実施形態では、指示遊技区間を有しない有利区間に移行した後、特定条件(1回指示作動条件)を満たすまでは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させないようにしている。また、「1回指示作動条件」として、「有利区間移行後に所定遊技回数(たとえば「15遊技」)を消化したこと」を定めている。
ここで、図172に示すように、指示遊技区間を有しない有利区間において、1回目の指示機能の作動前に、特別役に当選したときは、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了させることが可能となる。
このため、指示遊技区間を有しない有利区間に移行した後、特定条件(1回指示作動条件)を満たすまでは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させないようにすることにより、1回目の指示機能の作動前に、特別役に当選する確率を高くすることができる。これにより、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了することが可能となる確率を高くすることができ、ひいては、指示遊技区間を有しない有利区間において、遊技媒体の払い出しをできるだけ抑えることができる。
このように、不必要なタイミング(指示遊技区間を有しない有利区間:ガセ前兆)での遊技媒体の払い出しを抑えることで、適切なタイミング(指示遊技区間:AT)でメダルの払い出しが期待できる出玉設計が可能となる。
また、有利区間の遊技回数(有利区間カウンタ69aの初期値)より少ない遊技回数を、1回指示作動条件の遊技回数として定めることができる。たとえば、有利区間の遊技回数として「32遊技」を定めるとともに、1回指示作動条件の遊技回数として「15遊技」を定めることができる。
この場合、1回指示作動条件の遊技回数を消化する前に、特別役に当選したときは、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了することができる。
また、1回指示作動条件の遊技回数を消化した後、有利区間の遊技回数を消化する前に、押し順ベル(小役B群)に当選すれば、このとき指示機能を作動させることができるので、有利区間の遊技回数の消化と同時に、有利区間を終了することができる。
図173は、指示遊技区間を有しない有利区間において、1回指示作動条件を満たした後の最初の押し順ベル(小役B群)当選時に、指示機能を作動させる例を示すタイムチャートである。
図173に示すように、有利区間に移行する前は、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。また、有利区間に移行した後においても、1回指示作動条件を満たす(所定遊技回数を消化する)までは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
そして、1回指示作動条件を満たした後、最初に押し順ベル(小役B群)に当選した遊技で、指示機能を作動させる。このとき、1回指示判定フラグをオンにする。その後、有利区間を終了するまで、1回指示判定フラグがオンの状態を維持する。
また、1回指示判定フラグがオンの状態であるときは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
そして、有利区間の終了条件を満たすと、有利区間を終了するとともに、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行することにより、1回指示判定フラグをオフにする。
図174は、指示遊技区間を有しない有利区間において、1回指示作動条件を満たす前に、特別役に当選することにより、指示機能の作動をキャンセルする例を示すタイムチャートである。
図174に示すように、有利区間に移行する前は、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。また、有利区間に移行した後においても、1回指示作動条件を満たす(所定遊技回数を消化する)までは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
そして、図174では、有利区間に移行した後、1回指示作動条件を満たす前に、特別役に当選する。このとき、指示機能は作動させないが、1回指示判定フラグをオンにする。その後、有利区間が終了するまで、1回指示判定フラグがオンの状態を維持する。
また、特別役に当選すると、特別役の当選情報がオンになり、当選した特別役が入賞すると、特別役の当選情報がオフになる。さらにまた、特別役に当選してから入賞するまでの間は、内部中となり、特別役の当選情報がオンの状態を維持する。
さらに、1回指示判定フラグがオンの状態であるときは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。図174では、1回指示判定フラグがオンの状態であるときに、押し順ベル(小役B群)に3回当選するが、いずれにおいても、指示機能を作動させない。
そして、有利区間の終了条件を満たすと、有利区間を終了するとともに、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行することにより、1回指示判定フラグをオフにする。
なお、「1回指示作動条件」は、「有利区間移行後に所定遊技回数を消化したこと」に限られるものではない。たとえば、「有利区間の遊技回数を消化したこと(有利区間カウンタ69aのカウント値が「0」になったこと)」を、「1回指示作動条件」として定めることができる。
ここで、指示遊技区間を有しない有利区間は、有利区間の遊技回数を消化し(有利区間カウンタ69aのカウント値が「0」になり)、かつ、指示機能を少なくとも1回作動させるか、又は1回目の指示機能の作動前に特別役に当選すると、終了可能となる。
また、指示遊技区間を有しない有利区間の遊技回数としては、たとえば「32遊技」を設定することができる。
図175は、指示遊技区間を有しない有利区間において、有利区間の遊技回数を消化後に、押し順ベル(小役B群)に当選時に指示機能を作動させて、有利区間を終了する例を示すタイムチャートである。
図175に示すように、有利区間に移行する前は、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。また、有利区間に移行した後においても、有利区間の遊技回数(たとえば「32遊技」)を消化するまでは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
さらに、図175では、有利区間の遊技回数を消化した時点では、指示機能を作動させておらず、特別役にも当選していないので、有利区間の遊技回数を消化しても、有利区間を終了しない。
そして、図175では、有利区間の遊技回数を消化した後、最初に押し順ベル(小役B群)に当選した遊技で、指示機能を作動させる。このとき、1回指示判定フラグをオンにする。そして、指示機能を作動させると、有利区間の終了条件を満たすことになるので、有利区間を終了するとともに、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行することにより、1回指示判定フラグをオフにする。
この場合、指示機能が作動する(正解押し順の報知が行われる)と、有利区間が終了するので、遊技者は、正解押し順が報知されないことを期待しながら遊技を行うという新たな遊技性を提供することができる。
図176は、指示遊技区間を有しない有利区間において、有利区間の遊技回数を消化する前に、特別役に当選することにより、指示機能の作動をキャンセルする例を示すタイムチャートである。
図176に示すように、有利区間に移行する前は、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。また、有利区間に移行した後においても、有利区間の遊技回数(たとえば「32遊技」)を消化するまでは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。
そして、図176では、有利区間に移行した後、有利区間の遊技回数を消化する前に、特別役に当選する。このとき、指示機能は作動させないが、1回指示判定フラグをオンにする。その後、有利区間が終了するまで、1回指示判定フラグがオンの状態を維持する。
また、特別役に当選すると、特別役の当選情報がオンになり、当選した特別役が入賞すると、特別役の当選情報がオフになる。さらにまた、特別役に当選してから入賞するまでの間は、内部中となり、特別役の当選情報がオンの状態を維持する。
さらに、1回指示判定フラグがオンの状態であるときは、押し順ベル(小役B群)に当選しても、指示機能を作動させない。図176では、1回指示判定フラグがオンの状態であるときに、押し順ベル(小役B群)に2回当選するが、いずれにおいても、指示機能を作動させない。
そして、図176では、有利区間の遊技回数を消化する前に、特別役に当選しているので、有利区間の遊技回数を消化すると、有利区間の終了条件を満たすことになる。このため、有利区間の遊技回数を消化すると、有利区間を終了するとともに、有利区間終了時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行することにより、1回指示判定フラグをオフにする。
このように、「1回指示作動条件」として、「有利区間の遊技回数を消化したこと」を定めることにより、指示機能を作動させることなく有利区間を終了することが可能となる確率を、できるだけ高くすることができる。
またここで、第1実施形態と内容が一部重複するが、設定値の設定・変更について説明する。設定値を設定・変更するには、電源スイッチ11、設定キースイッチ12、及び設定スイッチ13を用いる。
具体的には、電源スイッチ11をオフにし、かつ設定キースイッチ12をオンに(設定キーを時計回りに90度回転)した状態で、電源スイッチ11をオンにすると、メインCPU55は、設定変更中、すなわち設定変更モードに移行させる。このとき、メインCPU55は、設定変更時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行する。また、通常の立ち上げ処理は行わない。
なお、RAMクリア処理の実行タイミングは、設定変更モード移行時(設定キースイッチ12をオンにした状態で電源スイッチ11をオンにした時)に限られるものではない。
たとえば、設定値確定時(設定変更モードにおいてスタートスイッチ41をオンした時)にRAMクリア処理を実行してもよく、また、設定変更モード終了時(設定変更モードにおいて設定キースイッチ12をオフにした時)にRAMクリア処理を実行してもよい。
設定変更モードでは、メインCPU55は、設定値表示LED73に、現在の設定値を表示する。
また、設定変更モードにおいて、設定スイッチ13が1回操作(オン)されるごとに、メインCPU55は、設定値表示LED73による設定値の表示を、・・・→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」→・・・と順次変化させる。
さらにまた、設定変更モードにおいて、スタートスイッチ41が操作(オン)されると、メインCPU55は、設定値表示LED73に表示されている値で設定値を確定させる。このとき、メインCPU55は、確定させた設定値に対応する設定値データを、RWM53上の設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に記憶する。
たとえば、設定値が「1」のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には設定値データ「0」を記憶する。すなわち、設定値が「N」(Nは「1」〜「6」の整数)のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には設定値データ「N−1」を記憶する。これにより、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には、設定値データ「0」〜「5」が記憶されることとなる。
そして、設定変更モードにおいて、設定キースイッチ12をオフに(設定キーを反時計回りに90度回転)すると、変更後の設定値で遊技が可能となる。
また、電源スイッチ11がオンの状態で、設定キースイッチ12をオフからオンに(設定キーを時計回りに90度回転)すると、メインCPU55は、設定確認中、すなわち設定確認モードに移行させる。このように、設定値を確認するだけの場合には、電源スイッチ11のオン/オフは不要である。設定確認中は、設定変更中と同様に、現時点での設定値が設定値表示LED73に表示される。
また、第25実施形態では、メインCPU55は、有利区間が終了したときは、第1初期化処理を実行し、設定値が変更されたときは、第2初期化処理を実行する。
さらに、第1初期化処理では、有利区間終了時の抽選状態(RT状態)を維持したまま、通常区間に移行し、第2初期化処理では、予め定めた特定の抽選状態(非RT)に移行し、かつ通常区間に移行する。
そして、第1初期化処理及び第2初期化処理では、RWM53における所定の記憶領域に記憶されている有利区間に関する情報をクリアする。これにより、第1初期化処理が実行されたときと、第2初期化処理が実行されたときとで、有利区間に関する情報が同一の状態である通常区間に移行する。
図177は、有利区間終了時の初期化処理(第1初期化処理)でクリアするRWM53上の情報、有利区間終了時の初期化処理後も保持するRWM53上の情報、及び設定変更時の初期化処理(第2初期化処理)でクリアするRWM53上の情報を示す図である。
RWM53上の所定の記憶領域には、有利区間に関する情報が記憶されている。
また、RWM53上に記憶される有利区間に関する情報としては、たとえば、有利区間カウンタ値、ATカウンタ値、上限カウンタ値、上乗せカウンタ値、有利区間フラグ、及び1回指示判定フラグなどが挙げられる。
有利区間カウンタ値は、有利区間の遊技回数を示すものである。有利区間に移行することに決定したときは、その時点で決定した遊技回数を、RWM53上の有利区間カウンタ69aに有利区間カウンタ値としてセットする。また、有利区間において1遊技を消化するごとに、有利区間カウンタ値をデクリメントする。そして、有利区間カウンタ値が「0」になったときは、有利区間を終了する。
また、有利区間において有利区間の遊技回数を上乗せしたときは、上乗せ数に対応する値を有利区間カウンタ値に加算する。
ATカウンタ値は、指示遊技区間(AT)の遊技回数を示すものである。指示遊技区間に移行することに決定したときは、その時点で決定した遊技回数を、ATカウンタ値としてセットする。また、指示遊技区間において1遊技を消化するごとに、ATカウンタ値をデクリメントする。そして、ATカウンタ値が「0」になったときは、指示遊技区間を終了する。
また、指示遊技区間において指示遊技区間の遊技回数を上乗せしたときは、上乗せ数に対応する値をATカウンタ値に加算する。
上限カウンタ値は、有利区間の上限遊技回数を示すものである。有利区間開始時に、RWM53上の上限カウンタ69bに、上限カウンタ値として「1500」をセットする。また、有利区間において1遊技を消化するごとに、上限カウンタ値をデクリメントする。そして、上限カウンタ値が「0」になったときは、有利区間カウンタ値及びATカウンタ値にかかわらず、有利区間及び指示遊技区間を終了する。
上乗せカウンタ値は、指示遊技区間の遊技回数の上乗せ数を示すものである。指示遊技区間の遊技回数が上乗せされるごとに、上乗せ数を上乗せカウンタ値に加算していく。
有利区間フラグは、有利区間中であることを示すフラグである。
RWM53上には、有利区間フラグを記憶するための記憶領域が設けられている。
また、有利区間フラグがオンのときは、RWM53上の有利区間フラグの記憶領域に「1」が記憶され、有利区間フラグがオフのときは、「0」が記憶される。
そして、有利区間に移行したときは、有利区間フラグをオンにする。その後は、有利区間を終了するまで、有利区間フラグがオンの状態を維持し、有利区間の終了時に、有利区間フラグをオフにする。
1回指示判定フラグは、有利区間を終了可能にするための少なくとも1回の指示機能を作動させたことを示すフラグである。
RWM53上には、1回指示判定フラグを記憶するための記憶領域が設けられている。
また、1回指示判定フラグがオンのときは、RWM53上の1回指示判定フラグの記憶領域に「1」が記憶され、1回指示判定フラグがオフのときは、「0」が記憶される。
そして、有利区間において、1回目の指示機能を作動させたとき、又は1回目の指示機能の作動前に特別役に当選したときは、1回指示判定フラグをオンにする。その後は、有利区間を終了するまで、1回指示判定フラグがオンの状態を維持し、有利区間の終了時に、1回指示判定フラグをオフにする。
また、RWM53上の所定の記憶領域には、有利区間に関する情報以外の情報として、たとえば、貯留枚数データ、設定値データ、RT状態データ、内部中フラグ、役物条件装置番号データ、及び役物作動状態フラグなどが記憶されている。
貯留枚数データは、貯留枚数を示すデータである。
RWM53上には、貯留枚数データの記憶領域が設けられている。そして、貯留枚数を示すデータ(たとえば、貯留枚数が15枚のときは「15」)が、貯留枚数データの記憶領域に記憶されている。
設定値データは、設定値を示すデータである。
上述したように、設定値データは、RWM53上の設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に記憶されている。
RT状態データは、RT状態(抽選状態)を示すデータである。
ここで、RWM53上には、RT状態データの記憶領域(_NB_RT)が設けられている。
そして、RT状態データの記憶領域(_NB_RT)には、RTに対応するデータ、たとえば非RTであれば「0」、RT1であれば「1」、・・・が記憶される。
内部中フラグは、特別役の当選情報を持ち越している内部中の遊技であることを示すフラグである。
ここで、RWM53上には、内部中フラグの記憶領域(_FL_PRD_LOT )が設けられている。そして、内部中であるときは、内部中フラグの記憶領域(_FL_PRD_LOT )には「FF(H)」が記憶され、内部中でないときは、「0」が記憶される。
役物条件装置番号データは、役物条件装置番号、すなわち当選した役物条件装置(特別役)の種類を示すデータである。
ここで、RWM53上には、役物条件装置番号データの記憶領域(_NB_CND_BNS )が設けられている。そして、役物条件装置に当選していないときは、役物条件装置番号データの記憶領域(_NB_CND_BNS )には「0」が記憶され、いずれかの役物条件装置に当選しているときは、役物条件装置番号に対応する値(「0」以外)が記憶される。
役物作動状態フラグは、役物の作動状態を示すフラグである。
ここで、RWM53上には、役物作動状態フラグの記憶領域(_FL_ACTION)が設けられている。そして、いずれかの役物の作動時には、その役物に対応する役物作動状態フラグの記憶領域(_FL_ACTION)のビットが「1」となり、その役物の非作動時には、そのビットが「0」となる。
図177に示すように、有利区間の終了時には、メインCPU55は、第1初期化処理を実行する。このとき、RWM53上の記憶領域に記憶されている情報のうち、有利区間に関する情報(有利区間カウンタ値など)はクリアするが、有利区間に関する情報以外の所定の情報(RT状態データなど)はクリアせずに保持する。
また、第25実施形態では、「RWM53上の記憶領域に記憶されている情報をクリアする」とは、RWM53上の記憶領域の値を「0」にすることを意味する。
このため、第1初期化処理(有利区間終了時の初期化処理)を実行すると、RWM53上の有利区間カウンタ値、ATカウンタ値、上限カウンタ値、上乗せカウンタ値、有利区間フラグ、及び1回指示判定フラグの記憶領域の値は、いずれも「0」になる。
これに対し、第1初期化処理を実行しても、RWM53上の貯留枚数データ、設定値データ、RT状態データ、内部中フラグ、役物条件装置番号データ、及び役物作動状態フラグの記憶領域の値は、クリアされずに保持される。
よって、有利区間が終了し、第1初期化処理が実行されると、有利区間終了時のRT状態を維持したまま、通常区間に移行することになる。たとえば、有利区間終了時にRT3に滞在していたとすると、有利区間が終了して第1初期化処理が実行された時点では、RT3を維持したまま、通常区間に移行することになる。
なお、第1初期化処理に相当する処理は、第3実施形態(図43〜図52)でも行っている。たとえば、図44(e)のステップS445〜S447の処理は、第1初期化処理に相当する。
図177に示すように、設定変更時には、メインCPU55は、第2初期化処理を実行する。このとき、RWM53上の記憶領域に記憶されている情報のうち、有利区間に関する情報(有利区間カウンタ値など)をクリアし、有利区間に関する情報以外の所定の情報(RT状態データなど)もクリアする。
このため、第2初期化処理(設定変更時の初期化処理)を実行すると、RWM53上の有利区間カウンタ値、ATカウンタ値、上限カウンタ値、上乗せカウンタ値、有利区間フラグ、及び1回指示判定フラグの記憶領域の値は、いずれも「0」になる。加えて、RWM53上の貯留枚数データ、設定値データ、RT状態データ、内部中フラグ、役物条件装置番号データ、及び役物作動状態フラグの記憶領域の値も、いずれも「0」になる。
よって、設定値が変更(同一設定値の再設定を含む)され、第2初期化処理が実行されると、RT状態が非RTに移行し、かつ通常区間に移行することになる。たとえば、設定値の変更前にRT3に滞在していたとすると、設定値が変更されて第2初期化処理が実行された時点では、非RTに移行し、かつ通常区間に移行することになる。
また、有利区間終了時に実行する第1初期化処理、及び設定変更時に実行する第2初期化処理のいずれにおいても、RWM53上の記憶領域に記憶されている有利区間に関する情報をクリアする。
このため、第1初期化処理が実行されたときと、第2初期化処理が実行されたときとで、有利区間に関する情報が同一の状態である通常区間に移行する。
また、「有利区間に関する情報が同一の状態である通常区間」とは、RWM53上の有利区間カウンタ値、ATカウンタ値、上限カウンタ値、上乗せカウンタ値、有利区間フラグ、及び1回指示判定フラグの記憶領域の値がいずれも「0」である通常区間を意味する。
ここで、有利区間が終了するごとに、通常区間から有利区間への移行のしやすさを異ならせたり、有利区間が終了したときと設定値が変更されたときとで、通常区間から有利区間への移行のしやすさを異ならせると、遊技者間の公平を害するおそれがある。
そこで、第25実施形態では、有利区間終了時に実行する第1初期化処理、及び設定変更時に実行する第2初期化処理の双方で、RWM53上の所定の記憶領域に記憶されている有利区間に関する情報をクリアする。
これにより、有利区間が終了するごとに、通常区間から有利区間への移行しやすさを同一にすることができ、また、有利区間が終了したときと設定値が変更されたときとで、通常区間から有利区間への移行しやすさを同一にすることができるので、遊技者間の公平を担保することができる。
<第25実施形態の変形例>
以上、第25実施形態について説明したが、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第25実施形態では、指示遊技区間(AT)に移行するか否かは、AT抽選(2段階抽選)で決定した。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、小役E1に当選して有利区間に移行後、所定の役の当選回数が規定回数に到達した、又は所定の役の入賞回数が規定回数に到達したなど、所定の条件を満たしたときに、指示遊技区間に移行することに決定してもよい。
(2)図160では、1BBAは、設定共通で「70/65536」の確率で単独当選し、小役と重複当選する場合を有しない。また、小役E1は、設定共通で「1000/65536」の確率で単独当選し、特別役と重複当選する場合を有しない。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、設定共通で「40/65536」の確率で1BBAに単独当選し、設定共通で「30/65536」の確率で「1BBA+小役E1」に重複当選し、設定共通で「1000/65536」の確率で小役E1に単独当選するようにしてもよい。
ここで、小役E1に単独当選したときは、中段チェリーが停止可能となる。また、「1BBA+小役E1」に重複当選したときも、中段チェリーが停止可能となる。すなわち、小役E1の単独当選、及び「1BBA+小役E1」の重複当選のいずれも、中段チェリーが停止可能となる抽選結果である。
そして、小役E1に単独当選したときは、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯するようにし、また、「1BBA+小役E1」に重複当選したときも、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯するようにする。
また、小役E1に単独当選して有利区間に移行するときは、次回遊技のメダルが投入(ベット)可能となり、精算スイッチ46の操作が可能となるまで(以下、このタイミングを「所定のタイミング」と称する。)」に、有利区間表示LED77を点灯させる(図23のタイミング1)。
これに対し、「1BBA+小役E1」に重複当選して有利区間に移行するときは、所定のタイミングまでに有利区間表示LED77を点灯させてもよく、また、1BBAに対応する図柄の組合せが表示されるまでに有利区間表示LED77を点灯させてもよい(図23のタイミング2)。
このため、小役E1に単独当選したときと、「1BBA+小役E1」に重複当選したときとでは、有利区間表示LED77の点灯タイミングが、同一のときもあれば、異なるときもある。
さらに、小役E1に単独当選して有利区間に移行したとき、及び「1BBA+小役E1」に重複当選して有利区間に移行したときのいずれにおいても、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有するようにする。
このようにしても、中段チェリーが停止可能となる抽選結果となったときに、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。そして、有利区間に移行することはわかるが、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
なお、「1BBA+小役E1」に重複当選して有利区間に移行したときは、たとえば、1BBA遊技の終了時に、指示遊技区間に移行するかを報知することができる。
(3)図178(a)は、図160の置数表(1)の変形例を示すものであり、図178(b)は、図168(b)のレア役当選時における有利区間移行及び有利区間表示LED77点灯の有無の変形例を示す図である。
図160では、小役E1の単独当選の置数は、設定共通で「1000」とし、小役E2の単独当選の置数は定めていないが、図178(a)では、小役E1の単独当選の置数は、設定共通で「500」とし、小役E2の単独当選の置数も、設定共通で「500」としている。また、図178(a)では、小役E1当選時には、常に、通常区間から有利区間に移行し、小役E2当選時にも、常に、通常区間から有利区間に移行する。
ここで、小役E1に単独当選したときは、中段チェリーが停止可能となり、小役E2に単独当選したときも、中段チェリーが停止可能となる。すなわち、小役E1の単独当選、及び小役E2の単独当選のいずれも、中段チェリーが停止可能となる抽選結果である。
そして、図178(b)に示すように、小役E1当選時には、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
さらに、小役E1に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、「128/256」の確率で、指示遊技区間(AT)に移行するが、「128/256」の確率で、指示遊技区間に移行しない。これにより、中段チェリー停止可能時における指示遊技区間(AT)への移行確率は25%となる。
なお、小役E1当選時に、指示遊技区間(AT)に移行するか否かは、AT抽選(2段階抽選)で決定する。
また、図178(b)に示すように、小役E2当選時にも、小役E1当選時と同様に、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
さらに、小役E2に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、指示遊技区間に移行しない。
このように、小役E1当選時及び小役E2当選時に、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77を点灯させる。さらに、小役E1当選時には、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有し、小役E2当選時には、指示遊技区間に移行しないようにする。
このようにしても、中段チェリーが停止可能となる抽選結果となったときには、有利区間に移行することはわかるが、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
(4)図179(a)は、図160の置数表(1)の変形例を示すものであり、図179(b)は、図168(b)のレア役当選時における有利区間移行及び有利区間表示LED77点灯の有無の変形例を示す図である。
図178及び図179では、(a)の置数表(1)の内容は同一であるが、(b)のレア役当選時の有利区間移行及び有利区間表示LED77点灯の有無の内容が異なる。
図179(b)に示すように、小役E1当選時には、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
また、小役E1に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、「64/256」の確率で、指示遊技区間(AT)に移行するが、「192/256」の確率で、指示遊技区間に移行しない。
さらにまた、図179(b)に示すように、小役E2当選時には、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
さらに、小役E2に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、小役E1当選時と同様に、「64/256」の確率で、指示遊技区間(AT)に移行するが、「192/256」の確率で、指示遊技区間に移行しない。これにより、中段チェリー停止可能時における指示遊技区間(AT)への移行確率は25%となる。
なお、小役E1当選時及び小役E2当選時のいずれにおいても、指示遊技区間(AT)に移行するか否かは、AT抽選(2段階抽選)で決定する。
このように、小役E1当選時及び小役E2当選時に、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77を点灯させ、さらに、小役E1当選時及び小役E2当選時のいずれにおいても、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有するようにする。
このようにしても、中段チェリーが停止可能となる抽選結果となったときには、有利区間に移行することはわかるが、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
(5)図180(a)は、図160の置数表(1)の変形例を示すものであり、図180(b)は、図168(b)のレア役当選時における有利区間移行及び有利区間表示LED77点灯の有無の変形例を示す図である。
図180(a)では、小役E1の単独当選の置数は、設定共通で「250」とされ、小役E2の単独当選の置数は、設定共通で「750」とされている。また、図180(a)では、小役E1当選時には、常に、通常区間から有利区間に移行し、小役E2当選時にも、常に、通常区間から有利区間に移行する。
また、図180(b)に示すように、小役E1当選時には、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯し、小役E2当選時にも、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯する。
さらに、小役E1に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、常に、指示遊技区間に移行する。
これに対し、小役E2に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、指示遊技区間に移行しない。
これにより、中段チェリー停止可能時における指示遊技区間(AT)への移行確率は25%となる。
このように、小役E1当選時及び小役E2当選時に、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77を点灯させ、さらに、小役E1当選時には、指示遊技区間に移行させるが、小役E2当選時には、指示遊技区間に移行させないようにする。
このようにしても、中段チェリーが停止可能となる抽選結果となったときには、有利区間に移行することはわかるが、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
さらに、図168(b)、図178(b)、図179(b)、及び図180(b)のいずれの態様においても、中段チェリー停止可能時における指示遊技区間(AT)への移行確率は25%であり、いずれの態様を採用しても、同一の効果を発揮させることができ、遊技者に対して同一の印象を与えることができる。
(6)図161〜図164では、1BBBが単独当選するようにしたが、これに限られるものではない。
たとえば、図161〜図164において、1BBBの単独当選に代えて、「1BBA+小役34(「ベルB」−「赤7」−「赤7」:1枚)」の重複当選としてもよい。
具体的には、図161〜図164において、「1BBA+小役34」の重複当選の置数を、設定1のときは「80」とし、設定2のときは「88」とし、設定3のときは「96」とし、設定4のときは「104」とし、設定5のときは「112」とし、設定6のときは「120」とすることができる。
このようにしても、1BB(1BBAの単独当選及び重複当選の合算)の当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなり、1BB当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなるようにすることができる。
(7)図168(b)では、小役E1(中段チェリー)当選時に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、「64/256」の確率で、指示遊技区間(AT)に移行し、「192/256」の確率で、指示遊技区間に移行しない。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、図168(b)において、指示遊技区間(AT)に代えて、チャンスゾーン(CZ)に移行するようにしてもよい。
具体的には、図168(b)において、小役E1(中段チェリー)に当選することにより、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、「64/256」の確率で、チャンスゾーン(CZ)に移行し、「192/256」の確率で、チャンスゾーンに移行しないようにすることができる。
また、チャンスゾーンに移行したときは、指示遊技区間(AT)に移行(昇格)する場合と、指示遊技区間に移行しない場合とを有する。たとえば、チャンスゾーンにおいて、指示遊技区間への移行条件を満たすと、指示遊技区間に移行し、指示遊技区間への移行条件を満たさないと、指示遊技区間に移行せずに有利区間を終了して通常区間に移行する。
さらに、チャンスゾーンから指示遊技区間への移行条件としては、たとえば、所定の役の当選回数が規定回数に到達したことや、所定の役の入賞回数が規定回数に到達したことなどを挙げることができる。
このようにしても、小役E1(中段チェリー)当選時に、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示LED77を点灯させることにより、有利区間に移行することはわかるが、指示遊技区間に移行するか否かはわからない状態となるので、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
(8)第25実施形態では、「1回指示作動条件」として、「有利区間移行後に所定遊技回数(たとえば「15遊技」)を消化したこと」を定めたが、これに限られるものではない。
たとえば、「有利区間移行後に所定役に所定回数当選又は入賞したこと」、具体的には、「有利区間移行後に押し順ベル(小役B群)に5回当選又は入賞したこと」、「有利区間移行後にリプレイに7回当選又は入賞したこと」などを、「1回指示作動条件」として定めることができる。
また、たとえば、「有利区間移行後の所定時に行われる抽選で非当選となったこと」、具体的には、「有利区間移行後の押し順ベル(小役B群)当選時に50%の確率で当選する抽選を行い、この抽選で非当選となったこと」、「有利区間移行後に、遊技が行われる毎に、70%の確率で当選する抽選を行い、この抽選で非当選となったこと」などを、「1回指示作動条件」として定めることもできる。
さらにまた、たとえば、「有利区間移行時に決定した条件を満たしたこと」、具体的には、「有利区間移行時に、10遊技、15遊技、又は20遊技のいずれかを抽選で決定し、決定した遊技回数を消化したこと」、「有利区間移行時に、5回、7回、又は10回のいずれかを抽選で決定し、その後、押し順ベル(小役B群)の当選回数が、決定した回数に到達したこと」などを、「1回指示作動条件」として定めることもできる。
さらに、たとえば、「有利区間移行後のリプレイ重複(リプレイB群、リプレイC群)当選時に不正解押し順となった回数が3回に到達したこと」、「有利区間移行後にフリーズが発生したこと」などを、「1回指示作動条件」として定めることもできる。
もちろん、上記の各条件を適宜組み合わせて、「1回指示作動条件」として定めることもできる。
(9)第25実施形態では、設定変更時には、第2初期化処理(設定変更時の初期化処理)を実行することにより、RWM53上の有利区間カウンタ値、ATカウンタ値、上限カウンタ値、上乗せカウンタ値、有利区間フラグ、1回指示判定フラグ、RT状態データ、貯留枚数データ、内部中フラグ、役物条件装置番号データ、及び役物作動状態フラグをクリアした。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、設定変更時には、RT状態データ、貯留枚数データ、内部中フラグ、役物条件装置番号データ、及び役物作動状態フラグのうち、貯留枚数データのみをクリアし、RT状態データ、内部中フラグ、役物条件装置番号データ、及び役物作動状態フラグについてはクリアせずに保持してもよい。
ここで、「有利区間に関する情報」は、有利区間終了時には、必ずクリアしなければならず、設定変更時にも、必ずクリアしなければならない。
また、「RT状態データ」、「内部中フラグ」、「役物条件装置番号データ」、及び「役物作動状態フラグ」は、有利区間終了時には、クリアせずに保持しなければならず、設定変更時には、クリアしてもよく、クリアせずに保持してもよい。
さらにまた、「貯留枚数データ」は、有利区間終了時には、クリアせずに保持しなければならず、設定変更時には、必ずクリアしなければならない。
このように、「貯留枚数データ」については、有利区間終了時と設定変更時とで取り扱いが異なるRWM53上のデータとなっている。
(10)第25実施形態で示したフローチャートにおいて、処理の順序は、図で示した順序に限られるものではなく、処理の順序を入替え可能な場合には、処理の順序を入れ替えることも可能である。
(11)第25実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第26実施形態>
次に、第26実施形態について説明する。
第26実施形態は、第1実施形態における図3や図38で示した管理情報表示LED74の点灯制御に関するものである。
図181は、第26実施形態における管理情報表示LED74により表示される管理情報を示す図であり、第1実施形態の図38に相当する図である。
第26実施形形態では、第1実施形態と同様に、有利区間比率(第1実施形態(図38)では「有利区間割合」と表示したが、第26実施形態では「有利区間比率」と表示する。)、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)の順に、管理情報表示LED74(デジット6〜9)に表示する。
また、第26実施形態では、第1実施形態(図38)と異なり、図38の「情報種別」を「識別セグ」と称し、「数値」を「比率セグ」と称する。識別セグは、デジット6及び7に相当し、「比率セグ」は、デジット8及び9に相当する。
また、第26実施形態では、第20実施形態で説明したように、第1実施形態(図38)に対し、識別セグにおいて、数字と英字とを入れ替えている。また、識別セグの表示時には、下位桁に相当するデジット7の「ドット(DP)」を点灯させる(デジット6、8及び9のドットは点灯させない)。
また、図181において、比率セグの値は、図38と同一である。
さらにまた、上記5項目において、その項目に該当する機能を備えていないスロットマシンでは、比率セグを「−−」と点灯表示する。
たとえば第1に、役物(BB、RB、CB等)を備えているが、有利区間を備えていない場合(たとえばAT等を設けずに、ボーナスのみを有するいわゆる「ノーマルタイプ」と称されるもの)には、有利区間比率の表示時には、比率セグを「−−」と点灯表示する。換言すると、有利区間比率の表示時には、管理情報表示LED74の識別セグには「7U.」、比率セグには「−−」が表示される。
また、たとえば第2に、「RB(第1種特別役物)」を備えていない場合には、連続役物比率は存在しないので、比率表示番号「2」及び「4」の表示時には、比率セグを「−−」と点灯表示する。換言すると、連続役物比率(6000回)の表示時には、管理情報表示LED74の識別セグには「6y.」、比率セグには「−−」が表示され、連続役物比率(累計)の表示時には、管理情報表示LED74の識別セグには「6A.」、比率セグには「−−」が表示される。
図182及び図183は、第26実施形態におけるRWM53の記憶領域を示す図である。なお、図182及び図183では、第26実施形態の説明で用いる一部の記憶領域を図示しており、図182及び図183で示した記憶領域に限定されることを意味するものではない。
図124(第20実施形態)で示したように、RWM53は、使用領域内と使用領域外とに分けられており、アドレス「F000(H)」〜「F1FF(H)」までが使用領域内の記憶領域であり、「F200(H)」以降が使用領域外の記憶領域である。なお、本実施形態では、「F200(H)」〜「F20F(H)」は、いわゆる「未使用領域」となっている。この未使用領域は、遊技の進行によって得られた遊技の結果等が格納されない領域であり、使用領域内のアドレスと使用領域外のアドレスとを明確に区別するために設けている。たとえば、メインプログラムの暴走等によって、使用領域内のプログラムを実行しているときに使用領域外のRWMアドレスにアクセスしてしまうこと等を低減することができる。
図182において、アドレス「F000(H)」は、設定値データを記憶する記憶領域であり、データとして「0」〜「5」の値が記憶される。データ「0」は設定値1に相当するデータであり、データ「1」は設定値2に相当するデータであり、・・・、データ「5」は設定値6に相当するデータである。
アドレス「F001(H)」は、割込みカウンタの記憶領域である。割込みカウンタの値は、「0」〜「65535(D)」の範囲を有するインクリメントカウンタであり、一割込みごと(2.235msごと)に値が更新(「+1」)される。第26実施形態では、割込みカウンタの値として「0」〜「65535(D)」を採用しているので、2バイトのアドレス「F001(H)」(下位8ビット)及び「F002(H)」(上位8ビット)を用いているが、たとえば「0」〜「255(D)」の範囲を採用する場合には、1バイトのアドレス「F001(H)」のみを用いることも可能である。
アドレス「F010(H)」は、作動状態フラグの記憶領域であり、各役物が図182に示すように割り当てられている。
なお、本実施形態では、役物としてRB(1BB遊技中にRBが連続作動するタイプ)のみが設けられており、RBに対応するD3ビットが「1」であるとき(00001000(B))は、役物作動時及び連続役物作動時となり、D3ビットが「0」であるとき(00000000(B))は、役物非作動時及び連続役物非作動時となる。
したがって、本実施形態と異なり、SB(SBを設けるときはたとえばD4ビットに割り当てることが挙げられる)、CB(D1ビット)等、他の役物がある場合には、それら役物に対応したいずれかのビットが「1」であるか否かで、役物作動中であるか否かを判断することができる。
アドレス「F018(H)」は、LED表示カウンタの記憶領域である。第26実施形態のLED表示カウンタは、第20実施形態(図132)と同一であるものとする。第20実施形態でも説明したが、LED表示カウンタは、当該割込み処理時に点灯させるデジットを特定するものである。
アドレス「F019(H)」は、LED表示要求フラグの記憶する記憶領域である。LED表示要求フラグについても、第20実施形態(図132)と同一であるものとする。第20実施形態でも説明したが、LED表示要求フラグは、通常中、設定変更中、又は設定確認中に応じて、点灯可能となるデジットを指定するフラグである。
アドレス「F020(H)」は、遊技区間フラグであり、通常区間中、有利区間中、待機区間中のいずれであるかを判断するときに用いられる。
具体的には、D0ビットが有利区間フラグに相当し、D1ビットが待機区間フラグに相当する。D2〜D7ビットは、未使用である。
そして、遊技区間フラグは、遊技開始セット時(後述する図188のステップS2172)で更新されるように構成されている。
たとえば、「N」遊技目で有利区間に当選したときは、「N+1」遊技目から有利区間となる。このとき、
「N」遊技目:遊技区間フラグ「00000000(B)」
「N+1」遊技目:遊技区間フラグ「00000001(B)」
となる。
また、「N」遊技目で有利区間に当選し、「N+1」遊技目から待機区間になり、「N+3」遊技目から有利区間になるときは、
「N」遊技目:遊技区間フラグ「00000000(B)」
「N+1」遊技目:遊技区間フラグ「00000010(B)」
「N+2」遊技目:遊技区間フラグ「00000010(B)」
「N+3」遊技目:遊技区間フラグ「00000001(B)」
となる。
さらにまた、「N+x」遊技目で有利区間の終了条件を満たし、「N+x+1」遊技目から通常区間に移行するとき、
「N+x」遊技目:遊技区間フラグ「00000001(B)」
「N+x+1」遊技目:遊技区間フラグ「00000000(B)」
となる。
アドレス「F024(H)」は、有利区間カウンタの記憶領域である。有利区間カウンタは、有利区間の遊技回数をカウントするものである。上述した他の実施形態と同様に、有利区間の継続上限は「1500」遊技に設定されている。そして、最大で「1500」をカウントするため、2バイトの記憶領域が設けられている。
アドレス「F040(H)」のメダル払出し枚数データの記憶領域は、当該遊技で小役が入賞し、払出し枚数が決定されたとき(後述する図188のステップS2188)に、払出し枚数が記憶される記憶領域である。そして、小役が入賞したときは、メダル払出し処理が実行されることとなるが、メダル1枚払出し(貯留枚数への1枚加算、又は実際のメダルの(ホッパー35からの)1枚払出し)ごとに、「1」ずつ減算される。すなわち、払出し処理を実行する回数としての役割を有している。これにより、メダル払出し処理が終了したときは、メダル払出し枚数データは、「0」となる。
アドレス「F041(H)」のメダル払出し枚数バッファは、メダル払出し枚数データと同様に、当該遊技で小役が入賞し、払出し枚数が決定されたとき(後述する図188のステップS2188)に、払出し枚数が記憶される記憶領域である。ここで、メダル払出し枚数バッファは、メダル払出し枚数データと異なり、メダル1枚払出し処理ごとに減算されず、最初に記憶された値が維持される。そして、その値は、次回遊技の遊技終了時まで維持される。たとえば、当該遊技で8枚払出しの小役が入賞したときは、メダル払出し枚数バッファには「8(H)」が記憶され、次回遊技において、役が入賞しなかったときは、メダル払出し枚数バッファには「0」が上書きされる。
アドレス「F210(H)」の400ゲームカウンタは、400ゲームを区切りとして、遊技回数を加算するものである。この加算は、「0」〜「399(D)」を循環する加算であって、毎遊技、「1」ずつ加算される。また、たとえば「399(D)」が記憶されているときは、「1」を加算すると、「0」になる。
なお、上記とは逆に、初期値として「399(D)」をセットし、毎遊技、「1」ずつ減算するものでもよい。この場合には、値が「0」となったときは、400ゲームを実行したと判断する。また、「0」から「1」を減算すると、「399(D)」を再セットする。
アドレス「F212(H)」のリングバッファ番号は、当該遊技でメダルの払出しがあったときに、何番目のリングバッファにそのデータを加算するかを定めたものであり、メダル払出し枚数を更新するリングバッファを指定するためのものである。具体的には、「0」〜「14(D)」のいずれかが記憶される。
アドレス「F213(H)」〜「F230(H)」は、総払出しリングバッファの記憶領域であり、15個からなる。各総払出しリングバッファは、2バイトから構成されている。たとえば、総払出しリングバッファ0は、アドレス「F213(H)」及び「F214(H)」からなり、アドレス「F213(H)」が下位桁、アドレス「F214(H)」が上位桁となる。図182及び図183において、バイト数が「2」以上の記憶領域については、最下位のアドレス番号を表示している。
総払出しリングバッファ0〜14は、図28(第1実施形態)で示した15個のリングバッファに相当するものである(図28とアドレスは異なっている)。1つのリングバッファには、400ゲーム間の総払出し枚数が記憶される。たとえば、1遊技目〜400遊技目までの払出し数は、アドレス「F213(H)」及び「F214(H)」に記憶され、次の401遊技目〜800遊技目までの払出し数は、アドレス「F215(H)」及び「F216(H)」に記憶される。
ここで、400遊技目となったか否かは、上述したアドレス「F210(H)」の400ゲームカウンタを参照することにより判断する。また、当該遊技で払出し数をどのリングバッファの値に加算する(値を更新する)かは、アドレス「F212(H)」のリングバッファ番号を参照することにより判断する。
そして、上記のように、1遊技目〜400遊技目までの総払出し数がアドレス「F213(H)」及び「F214(H)」の総払出しリングバッファ0に記憶されるとき、5601遊技目〜6000遊技目までの総払出し枚数は、アドレス「F22F(H)」及び「F230(H)」の総払出しリングバッファ14に記憶される。次に、6000遊技目の終了時に、アドレス「F213(H)」及び「F214(H)」の総払出しリングバッファ0に記憶されているデータがクリアされ、6001遊技目〜6400遊技目の払出し枚数は、アドレス「F213(H)」及び「F214(H)」の総払出しリングバッファ0に記憶される。
なお、総払出しリングバッファ0〜14は、それぞれ2バイトから構成されている。第1実施形態で説明したように、1遊技での最大払出し枚数を「15」枚とすると(第1実施形態では図11の小役39に示すように「10」枚であるが、規則上の最大値を考慮して「15」枚とする)、400遊技間で払い出される最大枚数は6000枚となるので、2バイトの記憶容量で記憶可能となる。
この点は、後述する連続役物払出しリングバッファ0〜14、及び役物払出しリングバッファ0〜14についても同様である。
アドレス「F231(H)」〜「F24E(H)」は、連続役物払出しリングバッファ0〜14の記憶領域である。これは、図29(第1実施形態)で示したものに相当する(図29とアドレスは異なっている)。
アドレス「F24F(H)」〜「F26C(H)」は、役物払出しリングバッファ0〜14の記憶領域である。これは、図30(第1実施形態)で示したものに相当する(図30とアドレスは異なっている)。
アドレス「F26D(H)」〜「F26F(H)」の総遊技回数カウンタは、遊技回数(累計)を記憶するカウンタであり、3バイトから構成される。第1実施形態で説明したように、累計の遊技回数として、「175000(D)」遊技をカウントする必要があるため、3バイトから構成している。この総遊技回数カウンタの記憶領域は、図27(第1実施形態)で示した「F005(H)」〜「F007(H)」の記憶領域に相当するものである。
なお、第26実施形態では、遊技回数が「175000(D)」遊技を超えてもカウントを継続し、3バイトフル(「FFFFFF(H)」)となったときは、カウントを中止する。この点についての詳細な制御については後述する。
アドレス「F270(H)」〜「F272(H)」の有利区間遊技回数カウンタは、有利区間の遊技回数をカウントするものであり、第1実施形態の図27中、「F001(H)」〜「F004(H)」に相当する。なお、第1実施形態では、有利区間の遊技回数を「100(D)」倍した値を記憶したため、4バイトの記憶領域としたが、第26実施形態では、総遊技回数カウンタと同様に、1遊技あたり「1」を加算するため、3バイトとしている。
アドレス「F273(H)」〜「F275(H)」の総払出し(6000回)カウンタは、6000遊技間におけるメダルの総払い出し数をカウントするカウンタである。仮に、6000遊技で毎遊技15枚のメダルが払い出されたとしても、合計で90000枚となるので、3バイトでカウント可能である(後述する連続役物払出し(6000回)カウンタ、及び役物払出し(6000回)カウンタについても同様である。)。
このカウンタは、図28(第1実施形態)における「F02F(H)」〜「F031(H)」のカウンタに相当する。
同様に、アドレス「F276(H)」〜「F278(H)」の連続役物払出し(6000回)カウンタは、6000遊技間における連続役物作動時での払出し枚数をカウントするカウンタである。
このカウンタは、図29(第1実施形態)における「F06E(H)」〜「F070(H)」のカウンタに相当する。
なお、第1実施形態では、払出し枚数を「100(D)」倍した値を記憶していたが、第26実施形態では、払出し枚数そのものを記憶(加算)する。すなわち、払出し枚数が1枚であるときは、「1」加算される。
さらに同様に、アドレス「F279(H)」〜「F27B(H)」の役物払出し(6000回)カウンタは、6000遊技間における役物作動時での払出し枚数をカウントするカウンタである。
このカウンタは、図30(第1実施形態)における「F0AE(H)」〜「F0B0(H)」のカウンタに相当する。
上記と同様に、第1実施形態では、払出し枚数を「100(D)」倍した値を記憶していたが、第26実施形態では、払出し枚数そのものを記憶(加算)する。
以上の総払出し(6000回)カウンタ、連続役物払出し(6000回)カウンタ、及び役物払出し(6000回)カウンタにおいて、連続役物非作動時かつ役物非作動時における払出しがあったときは、総払出し(6000回)カウンタのみが更新(加算)される。また、連続役物非作動時かつ役物作動時における払出しがあったときは、総払出し(6000回)カウンタ及び役物払出し(6000回)カウンタが更新され、連続役物払出し(6000回)カウンタは更新されない。
さらにまた、連続役物作動時における払出しがあったときは、総払出し(6000回)カウンタ、役物払出し(6000回)カウンタ、及び連続役物払出し(6000回)カウンタのすべてが更新される。
総払出し(6000回)カウンタ、連続役物払出し(6000回)カウンタ、及び役物払出し(6000回)カウンタの値は、400遊技ごとに更新される。
具体的な制御は、後述するフローチャートで説明するが、制御の概要は、以下の通りである。
まず、最初の1遊技目から6000遊技目までにメダルの払出しがあったときは、それぞれ、連続役物作動時/非作動時、役物作動時/非作動時に応じて、総払出し(6000回)カウンタ、連続役物払出し(6000回)カウンタ、及び役物払出し(6000回)カウンタに記憶(加算)される。
6000遊技目の終了時には、後述する連続役物比率(6000回)、及び役物比率(6000回)が算出される。この算出後、当該遊技から「400×15−1」遊技(5999遊技)前から「400×15−400」遊技(5600遊技)前までの400遊技回数間における各払出し数が、総払出し(6000回)カウンタ値、連続役物払出し(6000回)カウンタ値、及び役物払出し(6000回)カウンタ値からそれぞれ減算される。
たとえば6000遊技目であるとき、総払出し(6000回)カウンタ値から、総払出しリングバッファ0(F213(H)〜F214(H))値が減算される。そして、総払出しリングバッファ0(F213(H)〜F214(H))値はクリアされる。さらに、6001遊技目から6400遊技目までの払出し数は、総払出しリングバッファ0、及び総払出し(6000回)カウンタに加算される。
同様に、6000遊技目となったときは、連続役物払出し(6000回)カウンタ値から、連続役物払出しリングバッファ0(F231(H)〜F232(H))値が減算される。そして、連続役物払出しリングバッファ0の値はクリアされる。さらに、6001遊技目から6400遊技目までの連続役物作動時の払出し数は、連続役物払出しリングバッファ0、及び連続役物払出し(6000回)カウンタに加算される。
さらに同様に、6000遊技目となったときは、役物払出し(6000回)カウンタ値から、役物払出しリングバッファ0(F24F(H)〜F250(H))値が減算される。そして、役物払出しリングバッファ0の値はクリアされる。さらに、6001遊技目から6400遊技目までの役物作動時の払出し数は、役物払出しリングバッファ0、及び役物払出し(6000回)カウンタに加算される。
より具体的に説明すると、たとえば総払出しリングバッファには、以下の遊技回数間における払出し枚数が記憶される。
総払出しリングバッファ0:「1」遊技目〜「400」遊技目
総払出しリングバッファ1:「401」遊技目〜「800」遊技目
総払出しリングバッファ2:「801」遊技目〜「1200」遊技目
総払出しリングバッファ3:「1201」遊技目〜「1600」遊技目
総払出しリングバッファ4:「1601」遊技目〜「2000」遊技目
総払出しリングバッファ5:「2001」遊技目〜「2400」遊技目
総払出しリングバッファ6:「2401」遊技目〜「2800」遊技目
総払出しリングバッファ7:「2801」遊技目〜「3200」遊技目
総払出しリングバッファ8:「3201」遊技目〜「3600」遊技目
総払出しリングバッファ9:「3601」遊技目〜「4000」遊技目
総払出しリングバッファ10:「4001」遊技目〜「4400」遊技目
総払出しリングバッファ11:「4401」遊技目〜「4800」遊技目
総払出しリングバッファ12:「4801」遊技目〜「5200」遊技目
総払出しリングバッファ13:「5201」遊技目〜「5600」遊技目
総払出しリングバッファ14:「5601」遊技目〜「6000」遊技目
総払出し(6000回)カウンタ:「1」遊技目〜「6000」遊技目
そして、6000遊技目を終了したと仮定すると、総払出しリングバッファ0〜14のすべてに、各遊技回数間の払出し枚数が記憶されている状態となる。
また、総払出し(6000回)カウンタの値と、総払出しリングバッファ0〜14に記憶された値の合計とは、一致する。
ここで、この時点における総払出し(6000回)カウンタに記憶された値をΣ1、総払出しリングバッファ0に記憶された値をZ1とすると、
総払出し(6000回)カウンタ=Σ1−Z1
の演算を実行する。
また、
総払出しリングバッファ0=0(クリア)
の演算を実行する。
すなわち、5999(400×15−1)遊技前から5600(400×15−400)遊技前までの400遊技回数間における払出し枚数を記憶した総払出しリングバッファ0の値「Z1」を、総払出し(6000回)カウンタに記憶された値「Σ1」から減算する処理を実行する。
次に、5999(400×15−1)遊技前から5600(400×15−400)遊技前までの400遊技回数間における払出し枚数を記憶した総払出しリングバッファ0の値「Z1」をクリアする処理を実行する。
このように演算した後、6001遊技目を開始する。6001遊技目〜6400遊技目までに払出し(ここでは、6001遊技目〜6400遊技目までに役物は作動しなかったと仮定する)があったときは、総払出しリングバッファ0に加算し、かつ、総払出し(6000回)カウンタに加算する。
次に、6400遊技目を終了したと仮定すると、総払出しリングバッファには、以下の遊技回数間における払出し枚数が記憶される。
総払出しリングバッファ0:「6001」遊技目〜「6400」遊技目
総払出しリングバッファ1:「401」遊技目〜「800」遊技目

総払出しリングバッファ14:「5601」遊技目〜「6000」遊技目
総払出し(6000回)カウンタ:「401」遊技目〜「6000」遊技目、及び「6001」遊技目〜「6400」遊技目
そして、上記と同様に、この時点における総払出し(6000回)カウンタに記憶された値をΣ2、総払出しリングバッファ1に記憶された値をZ2とすると、
総払出し(6000回)カウンタ=Σ2−Z2
とする。
そして、
総払出しリングバッファ1=0
とする。
このように演算した後、6401遊技目を開始する。6401遊技目〜6800遊技目までに払出し(ここでは、6401遊技目〜6800遊技目までに役物は作動しなかったと仮定する)があったときは、総払出しリングバッファ1に加算し、かつ、総払出し(6000回)カウンタに加算する。以上の処理を繰り返す。
また、上記は、総払出しリングバッファ及び総払出し(6000回)カウンタについて説明したが、役物作動時や連続役物作動時も、上記と同様の処理を行う。
具体的には、役物作動時は、上記総払出しリングバッファ0〜14を役物払出しリングバッファ0〜14に置き換え、総払出し(6000回)カウンタを役物払出し(6000回)カウンタに置き換えた処理を実行する。なお、役物作動時は、上述したように、総払出しリングバッファ0〜14のいずれか、及び総払出し(6000回)カウンタの更新も併せて行う。
同様に、連続役物作動時は、上記総払出しリングバッファ0〜14を連続役物払出しリングバッファ0〜14に置き換え、総払出し(6000回)カウンタを連続役物払出し(6000回)カウンタに置き換えた処理を実行する。なお、連続役物作動時は、総払出しリングバッファ0〜14のいずれか、役物払出しリングバッファ0〜14のいずれか、総払出し(6000回)カウンタ、及び役物払出し(6000回)カウンタの更新も併せて行う。
アドレス「F27C(H)」〜「F27E(H)」の総払出し(累計)カウンタは、払出し数の累計をカウントするカウンタであり、少なくとも「175000(D)」遊技間における総払出し数をカウントする。
このカウンタは、図28(第1実施形態)における「F032(H)」〜「F034(H)」のカウンタに相当する。
同様に、アドレス「F27F(H)」〜「F281(H)」の連続役物払出し(累計)カウンタは、連続役物作動時における払出し数の累計をカウントするカウンタであり、上記と同様に、少なくとも「175000(D)」遊技間における連続役物作動時の払出し数をカウントする。
このカウンタは、図29(第1実施形態)における「F071(H)」〜「F074(H)」のカウンタに相当する。
さらに同様に、アドレス「F282(H)」〜「F284(H)」の役物払出し(累計)カウンタは、役物作動時における払出し数の累計をカウントするカウンタであり、上記と同様に、少なくとも「175000(D)」遊技間における役物作動時の払出し数をカウントする。
このカウンタは、図30(第1実施形態)における「F0B1(H)」〜「F0B4(H)」のカウンタに相当する。
なお、上述した3種類の払出し(6000回)カウンタは、400遊技ごとに、5999遊技前から5600遊技前までの払出し数を減算するが、これら3種類の払出し(累計)カウンタは、値を減算することはない。
なお、第1実施形態では、払出し枚数を「100(D)」倍した値を記憶していたので、累計の記憶容量は4バイトから構成されていたが、第26実施形態では、払出し枚数そのものを記憶(加算する)ので、3バイトから構成されている。
たとえば、175000遊技において、毎遊技15枚の払出しがあったと仮定すると、「175000×15=2625000」となり、3バイトで記憶可能な値よりも小さい。したがって、3バイトの記憶容量で記憶可能である。
アドレス「F285(H)」の有利区間比率データは、総遊技回数に対する有利区間の遊技回数比率を示す有利区間比率を記憶する記憶領域である。
この記憶領域は、図27(第1実施形態)における「F008(H)」の記憶領域(有利区間割合)に相当する。
アドレス「F286(H)」の連続役物比率(6000回)データは、6000遊技回数間における総払出し数に対する連続役物作動時の払出し数比率を記憶する記憶領域である。
この記憶領域は、図29(第1実施形態)における「F075(H)」の記憶領域に相当する。
アドレス「F287(H)」の役物比率(6000回)データは、6000遊技回数間における総払出し数に対する役物作動時の払出し数比率を記憶する記憶領域である。
この記憶領域は、図30(第1実施形態)における「F0B5(H)」の記憶領域に相当する。
また、アドレス「F288(H)」の連続役物比率(累計)データは、総遊技回数での総払出し数に対する連続役物作動時の払出し数比率を記憶する記憶領域である。
この記憶領域は、図29(第1実施形態)における「F076(H)」の記憶領域に相当する。
アドレス「F289(H)」の役物比率(累計)データは、総遊技回数での総払出し数に対する役物作動時の払出し数比率を記憶する記憶領域である。
この記憶領域は、図30(第1実施形態)における「F0B6(H)」の記憶領域に相当する。
次に、比率の演算方法、比率の補正の概要について説明する(具体的な処理については後述するフローチャートで説明する)。
以下の例では、有利区間比率を挙げ、10進数を用いて説明する。なお、以下の比率計算方法は、図181に示した5種類の比率のすべてにおいて採用している。
まず、総遊技回数が「50000」遊技、有利区間の遊技回数が「13000」遊技であると仮定する。
この場合、除算を用いれば、有利区間比率は、「13000/50000=0.26(26%)」と演算できる。また、第26実施形態の比率計算において、小数点以下は切り捨てる。したがって、たとえば「18.9%」であっても「18%」とする。
一方、本実施形態に搭載された1チップマイクロプロセッサ(図124)では大きな値を直接除算する演算を実行することができない。そこで、除算を引き算に置き換えた演算を行う。
ここで、「Y(被除数)/X(除数)」とする。
(1)被除数Yである有利区間遊技回数を10倍する(10×Y)。よって、「13000×10=130000」となる。なお、10倍にする処理は、後述する計算値セット(S_VALUE_SET )で実行される。
(2)「130000」から除数Xである「50000」を引き算する。
130000−50000=80000(1回目の引き算)
ここで、演算結果が除数Xより大きいときは、再度、演算結果から除数Xを引き算し、演算結果が「0」以上、かつ除数X未満となるまで繰り返す。そして、その繰り返し回数を「R1」とする。
すなわち、
0≦(10×Y−X×R1)<X
を満たす「R1」を算出する。
この例では、
130000−50000=80000(1回目の引き算)
80000−50000=30000(2回目の引き算)
となり、この時点で、「0」以上かつ除数X未満となる。
そして、ここでの引き算の繰り返し回数が比率の十の位となる。比率の十の位を「R1」とすると、「R1=2」である。
(3)次に、「R1」の引き算での余りを「Y’」とおく。すなわち、
10×Y−X×R1=Y’
とする。
そして、この余り「Y’」を10倍にする(10×Y’)。よって、「30000×10=300000」となる。
(4)「300000」から除数Xである「50000」を引き算する。
300000−50000=250000(1回目の引き算)
ここで、上記と同様に、演算結果が除数Xより大きいときは、再度、演算結果から除数Xを引き算し、演算結果が「0」以上、かつ除数X未満となるまで繰り返す。そして、その繰り返し回数を「R2」とする。
すなわち、
0≦(10×Y’−X×R2)<X
を満たす「R2」を算出する。
この例では、
300000−50000=250000(1回目の引き算)
250000−50000=200000(2回目の引き算)

50000−50000=0(6回目の引き算)
となり、この時点で、「0」以上かつ除数X未満となる。
そして、ここでの引き算の繰り返し回数が比率の一の位となる。比率の一の位を「R2」とすると、「R2=6」である。
(5)よって、比率は、「10×R1+R2」となり、「26」となる。
また、上記のように「10×Y−X×R1=Y’」としたとき、「Y’=0」であるか否かを判断し、「Y’=0」であると判断したときは、一の位の比率として「0」をセットし、一の位の比率については演算を省略することも可能である。この場合、特定比率は、十の位を「R1」とし、一の位を「0」とする。
また、「Y(被除数)=X(除数)」の関係を有するとき(たとえば、総遊技回数と有利区間の遊技回数とが一致するとき)は、上記演算により、「R1=10(D)」及び「R2=0」、すなわち比率は「100%」と演算される。しかし、図125(第20実施形態)でも示したように、比率セグは、2個のデジットからなるので、比率としては2桁までしか表示することができない。そこで、比率を算出した結果、「100(D)」であるときは、比率を補正値「99」に変更し、記憶する。これにより、比率セグには「99」と表示される。
後述するように、比率は、「60」又は「70」以上であるときは、設計値の範囲内に収まっていないと判断されるので、「100」でも「99」でも同様に判断されるので、設計値の判断においては大差ない。
なお、比率として「100(D)」を表示しようとすると、3桁目に桁あふれが生じ、表示内容は「00」となってしまう。そして、「00」の表示であるときは、比率が「0%」であるのか「100%」であるのかの判別ができない。この観点からも、算出した比率が「100(D)」であるときは、「00」と表示せずに「99」と表示する。
ただし、比率セグを3個のLEDから構成した場合において、比率を算出した結果、「100(D)」であるときは、比率セグに「100」と表示してもよいのは、もちろんである。
以上のようにして、十の位と一の位とを、それぞれ減算によって演算することで、引き算の回数は最大で20回となる。
これに対し、第1実施形態で示したように、たとえば有利区間の遊技回数を「100」倍し、「100」倍した有利区間の遊技回数から総遊技回数を減算し続けたときは、最大で100回の減算を行う必要がある。
したがって、第26実施形態の演算方法では、比率を計算する時間を大幅に短縮することができる。
また、比率は、有利区間比率に限らず、他の4つの比率も同様に、1バイトの記憶領域を有する。ここで、比率を記憶するときは、1バイト記憶領域のうち、上位4ビットを比率の十の位の記憶領域とし、下位4ビットを比率の一の位の記憶領域とする。
上記例のように比率が「26(D)」と算出された場合、十の位の「2」は2進数では「10」となり、一の位の「6」は2進数では「110(B)」となる。よって、有利区間比率を記憶するアドレス「F285(H)」には、「0010/0110(B)」が記憶される。なお、「/」は、上位4ビットと下位4ビットとの境目を示す。このように記憶しておけば、上位4ビットから比率の十の位の値をすぐに求めることができ、下位4ビットから比率の一の位の値をすぐに求めることができる。なお、「26(D)」は、2進数では「00011010(B)」となるが、この値に基づいて比率の十の位を求めるためには、所定の演算を行う必要がある。これに対し、上記のように上位4ビットを十の位、下位4ビットを一の位として記憶すれば、上位4ビットの比率を表示する割込み処理時には、上位4ビットの「10(B)」という値をオフセット値として、図127で示したように、すぐにセグメントデータを求めることができる。
図183において、アドレス「F28A(H)」の計算結果バッファは、後述する比率計算処理(S_CAL_SET )時に、計算結果を一時的に記憶する記憶領域である。
アドレス「F28B(H)」のカウント上限フラグは、総遊技回数カウンタ(アドレス「F26D(H)」〜「F26F(H)」)又は総払出し数(累計)カウンタ(アドレス「F27C(H)」〜「F27E(H)」)の記憶容量が上限値であるとき(3バイトフル、すなわち「FFFFFF(H)」であるとき)にオンにされるフラグである。1バイト(8ビット)データのうち、「D0」ビットが遊技回数の上限フラグに割り当てられ、「D1」ビットが払出し枚数の上限フラグに割り当てられている。「D2」〜「D7」ビットは、第26実施形態では未使用である。たとえば総遊技回数カウンタがカウント上限値に到達しているときは、カウント上限フラグの値は、「00000001(B)」となる。
アドレス「F28C(H)」の払出し枚数上限バッファは、当該遊技における払出し数を総払出し(累計)カウンタに加算したときに、3バイトフルを超える場合、加算後の値が3バイトフルとなるための値を記憶する記憶領域である。
たとえば当該遊技での払出し前の総払出し(累計)カウンタ値が「FFFFFE(H)」であり、当該遊技での払出し数が「8(H)」であるとき、上記カウンタ値に「8(H)」を加算すると、桁あふれが生じてしまう。このため、総払出し(累計)カウンタ値の桁あふれを生じさせないように、3バイトフルになるための値を演算し、その演算結果を払出し枚数上限バッファに記憶する。
上記例では、「FFFFFE(H)」+「1(H)」=「FFFFFF(H)」となるので、払出し枚数上限バッファには「1(H)」が記憶される。
なお、払出し枚数上限バッファ値を算出するための具体的方法は、以下の通りである。
(1)上記例において、「FFFFFE(H)」に「8(H)」を加算する。その結果、桁あふれが生じる(ゼロフラグ=「1」)。
(2)桁あふれが生じた場合(ゼロフラグ=「1」のとき)、当該遊技での払出し数「8(H)」から「2(H)」を引き、「6(H)」を得る。この値は、桁あふれ後の値(FFFFFE(H)+8(H)=6(H))となる。
(3)「6(H)」に「1(H)」を加算し、「7(H)」を得る。
(4)当該遊技での払出し数「8(H)」から、(3)で得た「7(H)」を引く。その結果、「1(H)」となる。この「1(H)」が払出し枚数上限バッファ値となる。
よって、「FFFFFE(H)」+「1(H)」=「FFFFFF(H)」
となる。
なお、当該遊技における払出し数を総払出し(累計)カウンタに加算しても、3バイトフルを超えないときは、当該遊技における払出し数が払出し枚数上限バッファに記憶される。たとえば、3バイトフルを超えない場合において、当該遊技での払出し数が「8(H)」であるときは、払出し枚数上限バッファには「8(H)」が記憶される。
アドレス「F28D(H)」の点滅要求フラグは、識別セグ及び比率セグを表示するときに、点滅表示条件を満たす対象を特定するためのフラグである。
図184は、識別セグ及び比率セグの点滅表示条件を示す図である。
図184に示すように、識別セグでは、総遊技回数が「6000」未満であるか、又は「175000」未満であるかに応じて点滅表示する。具体的には、有利区間比率、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)については、総遊技回数(総遊技回数カウンタに記憶された値)が「175000」未満であるときは、その識別セグを点滅表示するように制御する。また、連続役物比率(6000回)、及び役物比率(6000回)については、総遊技回数(総遊技回数カウンタに記憶された値)が「6000」未満であるときは、その識別セグを点滅表示するように制御する。
連続役物比率(6000回)、及び役物比率(6000回)の識別セグを点滅表示するのは、これらの比率は、本来、6000回間での比率であるが、6000回未満での遊技回数で算出した比率であるときは、そのことを示すために点滅表示する。
同様に、有利区間比率、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)の識別セグを点滅表示するのは、これらの比率は、本来、(ばらつきを少なくするために)175000ゲーム間での比率であることが望ましいが、175000ゲーム未満での遊技回数で算出した比率であるときは、そのことを示すために点滅表示する。
さらにまた、有利区間比率、役物比率(6000回、累計の双方)については、表示される値が「70」以上であるときに点滅表示する。さらに、連続役物比率(6000回、累計の双方)については、表示される値が「60」以上であるときに点滅表示する。
上記のように設定したのは、本実施形態のスロットマシンでは、有利区間比率、及び役物比率は「70」%未満となるように設計し、連続役物比率については「60」%未満となるように設定しており、実測値が設計値の範囲内に収まっていないときは、点滅表示によって知らせるためである。
説明を図183に戻す。図183に示すように、点滅要求フラグにおいて、D0ビットは有利区間比率点滅フラグ、D1ビットは連続役物比率(6000回)点滅フラグ、・・・、D6ビットは175000回点滅フラグに対応している。
たとえば、算出された有利区間比率が「70」以上であるときは、点滅要求フラグのD0ビットが「1」となる。また、算出された連続役物比率(6000回)が「70」以上であるときは、点滅要求フラグのD1ビットが「1」となる。さらにまた、総遊技回数カウンタ値が「6000」未満であるときはD5ビットが「1」となり、総遊技回数カウンタ値が「175000」未満であるときはD6ビットが「1」となる。
たとえば、総遊技回数が「175000」未満(ただし、「6000」以上であるものとする)であり、かつ、有利区間比率が「70」%以上であるときは、点滅要求フラグの値は、「01000001(B)」となり、図181中、表示順「1」のときは、識別セグ及び比率セグの双方が点滅対象となる。
アドレス「F28E(H)」の比率表示番号は、当該割込み処理で表示する比率番号を記憶する記憶領域である。ここで、「表示番号」とは、図181の表示順を示し、たとえば当該割込み処理で表示すべき比率が有利区間比率であるときは、この比率表示番号には「1(H)」が記憶される。
アドレス「F28F(H)」の点滅切替えフラグは、当該割込み処理時に識別セグ又は比率セグを点滅表示する場合、点灯又は消灯のいずれの時であるかを判断するためのフラグである。
本実施形態では、点滅表示するときは、約0.3秒ごとに点灯と消灯とを繰り返すように設定されている。そして、点灯中の約0.3秒間は、点滅切替えフラグが「0」(点灯を示す値)となり、消灯中の約0.3秒間は、点滅切替えフラグが「1」(消灯を示す値)となるように設定される。
アドレス「F290(H)」の表示切替え時間は、一つの比率を表示する時間である約5秒間をカウントするカウンタであり、割込み処理が1回行われるごとに「1」更新するカウンタである。
本実施形態では、有利区間比率表示(約5秒間)→役物連続比率(6000回)表示(約5秒間)→・・・→役物比率(累計)(約5秒間)→有利区間比率表示(約5秒間)→・・・を繰返し表示し続ける。このため、約5秒を経過したか否か、すなわち比率表示内容の切替え時間に到達したか否かを判断するために、表示切替え時間を記憶する。
アドレス「F292(H)」の点滅切替え時間は、上述したように、識別セグや比率セグを点滅表示する場合に、約0.3秒間をカウントするカウンタであり、割込み処理が1回行われるごとに「1」更新するカウンタである。
ここで、表示切替え時間と点滅切替え時間とについて説明する。
表示切替え時間を5.0秒、点滅切替え時間を0.3秒としたとき、点滅周期は0.6秒となる。しかし、「0.6」に自然数を掛け算しても「5.0」にならない。たとえば、いずれかの比率の表示を開始すると同時に5.0秒のカウントを開始し、かつ、0.3秒のカウントを開始したとする。この場合、点滅周期(0.6秒)が8回となったときの経過時間は4.8秒となる。よって、次に点灯に移行したときは、0.2秒経過後に5.0秒に到達するので、表示切替え時間を満たし、次の比率表示に切り替えることとなる。したがって、最後の点灯時間は、0.2秒となる。このようにして、点滅周期に自然数を掛け算したときに表示切替え時間にならないときは、表示切替え時間の到達間際に、一瞬だけ点灯したり消灯したりする場合が生じることとなる。
そこで、本実施形態では、点滅周期に自然数を掛け算すると表示切替え時間になるように設定する。
なお、その前提条件として、表示切替え時間である5.0秒には、±10%以下のずれが許容されているものとする。同様に、点滅周期である0.6秒には、±10%以下のずれが許容されているものとする。
また、本実施形態では、割込み回数を用いて表示切替え時間及び点滅表示時間をカウントする。また、割込み時間は、第1実施形態で説明したように、「2.235」msである。
以上において、表示切替え時間の周期をT、点滅切替え時間をS(したがって、点滅周期を「2×S」)、自然数を「n」としたとき、
T=2×n×S
が成立すればよい。
このとき、
T=2.235ms×2144=4791.84ms
S=2.235ms×134=299.49ms
とすれば、いずれも、±10%の範囲内に収まっている。
また、134×16=2144
となり、「n」は自然数であることを満たす。
以上より、表示切替え時間には、初期値として「2144」をセットし、一割込みごとに「1」を減算していき、「0」であるときは、表示切替え時間に到達したと判断する。また、表示切替え時間が「0」であると判断したときは、当該割込み処理時に、初期値「2144」をセットする。これにより、表示切替え時間は、「0」〜「2144」を循環することとなる。
同様に、点滅切替え時間には、初期値として「134」をセットし、一割込みごとに「1」を減算していき、「0」であるときは、点滅切替え時間(点灯から消灯にする切り替える時間、あるいは消灯から点灯に切り替える時間)に到達したと判断する。また、点滅切替え時間が「0」であると判断したときは、当該割込み処理時に、初期値「134」をセットする。これにより、表示切替え時間は、「0」〜「134」を循環することとなる。
また、上記より、「n=16」であるので、点滅周期が8周期(2×n)となったときに、表示切替え時間に到達する。
さらにまた、いずれかの比率表示を開始する場合において、その比率表示が点滅条件を満たすときは、点灯から開始される。
より具体的に説明すると、たとえば比率表示番号「1」の有利区間比率から表示を開始し、有利区間比率の識別セグ又は比率セグの少なくとも一方が点滅表示を満たすときは、以下の流れとなる。
(1)有利区間比率の表示を開始し、かつ点灯から開始する(この時点では、点滅切替えフラグは「0」(点灯)となっている。)。また、有利区間比率の表示開始時には、表示切替え時間のカウンタ値は初期値「2144」となっており、点滅切替え時間のカウント値は初期値「134」となっている。
(2)点滅切替え時間のカウント値が「0」であると判断したときは、当該割込み処理時に点滅切替え時間として初期値「134」をセットする。また、点滅切替えフラグを「0」(点灯)から「1」(消灯)に更新する。
(3)その後、点滅切替え時間のカウント値が「0」であると判断したときは、当該割込み処理時に点滅切替え時間として初期値「134」をセットする。また、点滅切替えフラグを「1」(消灯)から「0」(点灯)に更新する。
(4)表示切替え時間のカウント値が「0」であると判断したときは、当該割込み処理時に表示切替え時間として初期値「2144」をセットする。また、点滅切替え時間のカウント値に初期値「134」をセットし、点滅切替えフラグを「1」(消灯)から「0」(点灯)に更新する。さらに、比率表示番号を「1」から「2」に更新する。
(5)次の割込み処理では、比率表示番号「2」の連続役物比率(6000回)の表示を開始する。また、点滅表示条件を満たす識別セグ又は比率セグを有するときは、点灯から開始する。
続いて、第26実施形態におけるメイン制御基板50(メインCPU55)による情報処理について、フローチャートに基づき説明する。
第26実施形態におけるフローチャートは、以下の内容からなる。
図185:プログラム開始(M_PRG_START)
図186:設定変更処理(M_RANK_SET)
図187:電源復帰処理(M_POWER_ON)
図188:メイン処理(M_MAIN)
図189:(a)払出し枚数更新、(b)割込み待ち(C_INTR_WAIT)
図190:割込み処理(I_INTR)
図191:比率セット処理(S_RATE_SET)
図192:カウント上限チェック(S_LIMIT_CHK)
図193:遊技回数カウント(S_GAME_CNT)
図194:カウントアップ(S_CNT_UP)
図195:有利区間遊技回数カウント(S_ATGAME_CNT)
図196:払出し枚数カウント(S_PAYOUT_CNT)
図197:払出し枚数セット(S_PAYOUT_SET)
図198:リングバッファセット(S_RINGADR_SET)
図199:役物払出し枚数カウント(S_BNSPAY_CNT)
図200:連続役物払出し枚数カウント(S_RBPAY_CNT)
図202:比率計算処理(S_CAL_SET)
図203:計算値セット(S_VALUE_SET)
図204:比率計算実行(S_CAL_EXE)
図205:リングバッファ番号更新(S_RINGNO_SET)
図206:比率表示準備(S_DSP_READY)
図207:点滅要求フラグ生成(S_LED_FLASH)
図209:比率表示タイマ更新(S_RATE_TIME)
図210:比率表示処理(S_LED_OUT)
また、以下の説明では、「レジスタに記憶されているデータ(値)」を、「レジスタ値」と略称する。
図185は、メイン制御基板50によるプログラムを開始するときの処理(M_PRG_START )を示すフローチャートである。
図185において、ステップS2101でプログラムが開始されると、次のステップS2102において、メイン制御基板50は、レジスタを初期化する。具体的処理としては、たとえば、メインCPU55に設けられているシリアル通信回路の通信速度の設定、割込みの種類の設定(たとえば、マスカブル割込みに設定すること等)、送信する制御コマンドに付与するパリティビットの設定(たとえば、偶数パリティに設定すること等)が挙げられる。いいかえれば、スロットマシン10を正常に動作させるために必要な初期値を各種レジスタに設定する。
次にステップS2103に進み、メイン制御基板50は、電源断処理済フラグが正常値であるか否かを判断する。本実施形態では、電源断時に、電源断実行処理フラグを記憶する。この電源断実行処理フラグは、電源オン時に、前回の電源断が正常に行われたか否かを判断するためのフラグである。そして、電源断実行処理フラグが正常値であると判断したときは、ステップS2104に進み、正常値でないと判断したときはステップS2106に進む。
ステップS2104では、RWM53のチェックサムの算出を実行する。具体的には、電源断処理時に実行したRWM53のチェックサムと同範囲(たとえば、プログラムで使用する作業領域、未使用領域、スタックエリア)のチェックサム算出を実行する。ここで、ステップS2104では、RWM53に記憶された1バイトデータを加算する。
ステップS2105では、チェックサムを算出するRWM53の範囲が完了したか否かを判定する。具体的には、現時点でのチェックサムを算出したRWM53のアドレスから次のアドレスを指定し、次のアドレスがチェックサムを算出するアドレスであるか否かを判断する。チェックサムの算出が終了していないと判断したときはステップS2104に戻って処理を継続する。一方、チェックサムを算出するRWM53の範囲が完了したと判断したときはステップS2106に進む。
また、以降の処理においてもRWM53の複数範囲(アドレス)に記憶されたデータを初期化する場合には、本実施形態では指定されたRWM53の範囲で同様の処理を実行するものとする。
なお、ステップS2103において電源断実行処理フラグが正常値でないと判断されたときは、RWM53のチェックサム算出を実行せずに、電源断復帰データとして異常値をセットする。
ステップS2106では、メイン制御基板50は、電源断復帰データを所定のレジスタ(たとえば、Bレジスタ)に記憶する。ここで、電源断実行処理フラグが正常値であり、かつRWM53のチェックサム算出(全範囲)が正常終了したと判断したときは、電源断復帰データとして正常値を記憶する。一方、電源断実行処理フラグが異常値であったとき(ステップS2103で「No」のとき)、又はステップS2104におけるRWM53のチェックサム算出(全範囲)時に異常があったと判断したときは、電源断復帰データとして異常値を記憶する。
次のステップS2107では、所定の入力ポートのレベルデータを所定のレジスタ(たとえば、Aレジスタ)に記憶する。次にステップS2108に進み、前記所定の入力ポートのレベルデータに基づいて、指定スイッチがオンであるか否かを判断する。ここで「指定スイッチ」とは、本実施形態では、前記所定の入力ポートのうち、ドアスイッチ15の信号、設定ドアスイッチ(設定ドアスイッチを有する場合)の信号、設定キースイッチ12の信号の3つである。
そして、ドアスイッチ15の信号がオンであり(フロントカバー(筐体)が開けられており)、設定ドアスイッチの信号がオンであり(設定ドアが開けられており)、かつ、設定キースイッチ12の信号がオンであるとき(設定キーが挿入されているとき)に限り設定変更を許可する。3個すべての指定スイッチがオンであるときは、ステップS2112の設定変更処理に移行可能となるが、少なくとも1つの指定スイッチがオンでないときは、ステップS2112の設定変更処理に移行することを許可しない。
つまり、ドアスイッチ15の信号がオフのときや(フロントカバーが閉じられている)、設定ドアスイッチの信号がオフのとき(設定ドアが閉じられている)にもかかわらず、設定キースイッチ12の信号がオンになることはあり得ず、不正の可能性が高いことから、設定変更処理への移行を許可しない。
したがって、ステップS2108で全指定スイッチがオンであると判断したときはステップS2109に進み、オンでないと判断したときはステップS2111に進む。
ステップS2109では、メイン制御基板50は、電源断復帰データが異常であるか否かを判断する。この電源断復帰データは、ステップS2106でレジスタに記憶したデータである。
そして、電源断復帰データが異常であると判断したときはステップS2112の設定変更処理(M_RANK_SET)に進み、異常でないと判断したときはステップS2110に進む。ステップS2110では、設定変更不可フラグがオンであるか否かを判断する。ここで、設定変更不可フラグは、RWM53に記憶されるデータの1つであって、後述する役抽選処理(ステップS2180)〜遊技終了チェック処理(ステップS2196)までの間は不可にされるフラグである。そして、設定変更不可フラグがオンであるときはステップS2111に進み、オンでないときはステップS2112の設定変更処理(M_RANK_SET)に進む。
なお、本実施形態では、設定変更不可フラグを設けたが、常時設定変更が可能に構成されている場合には、設定変更不可フラグを設けなくてもよい。その場合、ステップS2110に相当する処理は不要となる。
さらに、後述する第27実施形態(2)(図216)では、設定変更が可能なときにオンとなる設定変更フラグを設けているが、このようなフラグであってもよい。
ステップS2111では、メイン制御基板50は、電源断復帰データが正常値であるか否かを判断する。この処理は、ステップS2109と同等の処理である。そして、電源断復帰データが正常値であると判断したときはステップS2113に進んで電源復帰処理(M_POWER_ON)を行う。これに対し、電源断復帰データが正常値でないと判断したときは、「E1」エラーとなり、ステップS2114に進んで復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1;図136)を行う。
図186は、ステップS2112における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS2121において、RWM53の使用領域内(図124中、「F000(H)」〜「F1FF(H)」)の初期化範囲として、「所定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「所定範囲」は、電源断処理が正常に実行されたと判断したときの初期化範囲であり、設定値データ(アドレス「F000(H)」)、遊技状態(たとえば、RT状態)、役抽選に関するフラグ(アドレス「F010(H)」等)を初期化しないようにした初期化範囲を「所定範囲」とする。
次にステップS2122に進み、メイン制御基板50は、電源断復帰データ(ステップS2106で記憶した値)が正常値であるか否かを判断する。電源断復帰データが正常値であると判断されたときは、ステップS2124に進み、ステップS2121における「所定範囲」の記憶を維持する。一方、ステップS2122において電源断復帰データが正常値でないと判断されたときはステップS2123に進む。
ステップS2123では、メイン制御基板50は、RWM53の使用領域内の初期化範囲として、「特定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「特定範囲」は、電源断が正常でないと判断したときの初期化範囲であり、設定値データ(アドレス「F000(H)」)を含む使用領域内の全範囲を初期化範囲に設定する。
そして、ステップS2124に進み、ステップS2121でセットした所定範囲又はステップS2123でセットした特定範囲の初期化(RWM53の使用領域内)を開始する。次のステップS2125では、ステップS2124で開始した初期化が終了したか否かを判断する。初期化が終了したと判断したときはステップS2126に進む。
ステップS2126では、AFレジスタ(Aレジスタ及びFレジスタ(フラグレジスタ))を退避させる。なお、AFレジスタを退避させるのは、本来、ここでは、F(フラグ)レジスタを退避させたいのであるが、命令の都合上、AFレジスタを退避させている。そしてステップS2127に進み、RWM53の使用領域外(図124中、「F200(H)」以降)の初期化範囲として、所定範囲を記憶する。ここで、「所定範囲」は、電源断処理が正常に実行されたと判断した場合の初期化範囲であり、たとえばアドレス「F28E(H)」以降、又は「F293(H)」以降等(初期化範囲は、仕様等により異なり、一定ではない)を指定するものである。
次のステップS2128では、ステップS2122と同様に、電源断復帰データ(ステップS2106で記憶した値)が正常値であるか否かを判断する。電源断復帰データが正常値であると判断されたときは、ステップS2130に進み、ステップS2127における「所定範囲」の記憶を維持する。一方、ステップS2128において電源断復帰データが正常値でないと判断されたときはステップS2129に進む。
ステップS2129では、メイン制御基板50は、RWM53の使用領域外の初期化範囲として、「特定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「特定範囲」は、電源断が正常でないと判断したときの初期化範囲であり、アドレス「F200(H)」以降の使用領域外の全範囲を初期化範囲に設定する。したがって、この場合には、リングバッファ等も含めて初期化されることとなる。
そして、ステップS2130に進み、ステップS2127でセットした所定範囲又はステップS2129でセットした特定範囲の初期化(RWM53の使用領域外)を開始する。
次のステップS2131では、ステップS2130で開始した初期化が終了したか否かを判断する。初期化が終了したと判断したときはステップS2132に進む。
ステップS2132では、ステップS2126で退避したAFレジスタを復帰させる。次のステップS2133で割込み処理の起動設定を行う。ここでは、ステップS2102で指定した割込み処理に対応する各種レジスタの設定を行う。本実施形態では割込み処理としてタイマ割込み処理を使用しているため、タイマ割込みの周期(本実施形態では、「2.235ms」)を設定する処理等が対応する。そして、このステップS2133の処理後に割込み処理が実行される。いいかえれば、「割込み起動」前は、割込み処理が実行されないように構成されている。
次のステップS2134では、設定変更開始時の出力要求セットを行う。この処理は、設定変更処理を開始することをサブ制御基板80側に知らせるために、サブ制御基板80に送信する制御コマンドをレジスタにセット(記憶)する処理である。
なお、「出力要求セット」とは、以下に説明する処理においても実行されるものであるが、このステップS2134と同様に、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドをセットする処理を意味する。また、ここでの制御コマンドは、実際に送信するコマンドのみを意味しているものではなく、実際に送信するコマンドの元となるコマンドも意味している。
次にステップS2135に進み、メイン制御基板50は、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、制御コマンドバッファ(RWM53)に、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドを記憶する処理である。
次にステップS2136に進み、メイン制御基板50は、待機時間をセットするためのレジスタとしてBCレジスタ(8ビット1バイトデータからなるBレジスタとCレジスタとからなるペアレジスタ)に記憶する。本実施形態では、設定変更開始時の待機時間として、割込み回数「224」(約500ms)をセットする。次にステップS2137に進み、設定変更開始時のための2バイト時間待ち処理(ウェイト処理)を実行する。本実施形態では、割込み回数「224」をカウントするまで(割込み回数ごとに「1」を減算し、セットした割込み回数が「0」となるまで)待機する。この待機は、メイン処理を先に進ませないため、遅延処理や待機処理とも呼ばれる。なお、この待機時間中(2バイト時間待ち処理中)は、メイン処理が進まないようにするが、割込み処理は実行される。
このように、ステップS2137で2バイト時間待ち処理(ウェイト処理)を実行するのは、メイン制御基板50側におけるRWM53の初期化処理は比較的短時間で終了するのに対し、サブ制御基板80側のRWM83の初期化処理には時間がかかるため、メイン制御基板50側で2バイト時間待ち処理を実行している。特に、メイン制御基板50側では、サブ制御基板80側で初期化処理が終了したか否かを知り得ないからである。
したがって、サブ制御基板80側で未だ初期化処理中のときに、メイン制御基板50側では初期化を既に終了し、さらに処理が進んで、メイン制御基板50の制御処理の進行と、サブ制御基板80の制御処理の進行とが同期しなくなることを防止することができる。
また、設定変更開始時の出力要求セット及び制御コマンドセット1の実行後、サブ制御基板80がRWM83の初期化を開始するが、RWM83の初期化が終了するために十分な時間をウェイト時間として設定する。これにより、サブ制御基板80側でRWM83の初期化処理を終了した後に、メイン制御基板50側でステップS2138以降の処理に進むようにする。
なお、ステップS2134及びS2135においてセットした設定変更開始時の制御コマンドは、ステップS2137の2バイト時間待ち処理中であってもサブ制御基板80に送信される。ただし、ステップS2137で2バイト時間待ち処理が実行されている間は、ステップS2138以降の処理には進まない(メイン処理が進行しない)。
ステップS2137の2バイト時間待ち処理の終了後、ステップS2138に進み、設定変更中のLEDの表示制御(点灯)を行う。これにより、当該処理以降に割込み処理が実行されたときは、設定変更中に表示するLED(設定値表示LED73及び獲得数表示LED78)の点灯が可能となる。本実施形態では、設定値表示LED73に設定値データに基づいて現在の設定値を表示するとともに、獲得数表示LED78に「88」と表示するために、表示データの値を更新する処理(RWM53の獲得枚数データに、「88」を表示するためのデータを記憶する処理)を実行する。
なお、獲得数表示LED78に表示するための表示データは、ステップS2124において初期化されているので、更新前は「0」である。
次にステップS2139に進み、割込み待ち処理(C_INTR_WAIT )を実行する。この処理は、一割込み時間(2.235ms)を経過するまで待機する処理である。この処理を設けている理由については後述する。また、この処理の詳細については後述する(図189(b))。そして、一割込み時間の経過後、ステップS2140に進む。
ステップS2140では、設定スイッチ13の操作を検出したか否かを判断する。ここでは、設定スイッチ13を含む入力ポートの立ち上がりデータを判断することにより、設定キースイッチ13がオンされたか否かを判断する。設定スイッチ13の操作を検出したと判断したときはステップS2141に進み、検出していないと判断したときはステップS2142に進む。
ステップS2141では、設定値データを更新する。具体的には、RWM53の設定値データ(アドレス「F000(H)」)を記憶(更新)する。また、設定値データが更新された後に割込み処理が実行されると、設定値表示LED73には更新された値を表示する。
なお、設定スイッチ13の操作と設定値との関係は、第25実施形態で説明したものと同じである。
次のステップS2142では、スタートスイッチ41の操作を検出したか否かを判断する。本実施形態では、設定変更中にスタートスイッチ41が操作されたときは、その時点における設定値を確定させる。
スタートスイッチ41が操作されたと判断したときはステップS2143に進み、操作されていないと判断したときはステップS2139に戻る。
以上の処理において、ステップS2139(割込み待ち)は、設定スイッチ13の立ち上がりデータをクリアするために設けられる。
たとえば、ステップS2139の処理を設けない場合、ステップS2140で設定スイッチ13の立ち上がりデータがオンであると判断されると、ステップS2141で設定値データを更新し、次のステップS2142でスタートスイッチ41がオンでないと判断されると、ステップS2140に進んで、設定スイッチ13の立ち上がりデータがオンであるか否かが判断される。
ステップS2140でオンであると判断された後、1回でも割込み処理が実行されれば設定スイッチ13の立ち上がりデータはオフになる。しかし、割込み処理が実行されるまでは、ステップS2140で設定スイッチ13の立ち上がりデータがオンであると判断され続ける。この結果、設定スイッチ13を1回操作しただけで、設定値データが「2」以上上がり続けてしまう。そこで、ステップS2139において、割込み待ち処理を実行している。
ステップS2143では、設定キースイッチ12がオフにされたか否かを判断する。設定キースイッチ12がオフにされたと判断すると、ステップS2144に進み、設定変更終了後のLED表示制御(消灯)を行う。具体的には、第1に、設定値表示LED73を消灯する。ここでは、第20実施形態等で説明したLED表示要求フラグを通常中の値に変更する。これにより、その後に割込み処理が実行されても設定値表示LED73(デジット5)は点灯しない(消灯となる)。また第2に、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78に通常中の表示を行う。ここでは、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78に「00」と表示するために、RWM53の貯留枚数データ及び獲得枚数データの値を更新する処理を実行する。
これにより、当該処理以降に割込み処理が実行されたとき、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78には「00」が表示される。なお、「00」が表示される代わりに、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78が消灯されるように制御してもよい。
次にステップS2145に進み、ステップS2134と同様に、設定変更終了時の出力要求セットを行う。この処理は、設定変更処理を終了すること、及び決定された設定値(具体的には、アドレス「F000(H)」に記憶されている設定値データ)をサブ制御基板80側に知らせる制御コマンドをセットする処理である。次に、ステップS2146に進み、ステップS2135と同様に、メイン制御基板50は、制御コマンドセット1を実行する。そして、ステップS2147に進み、メイン処理(M_MAIN)に移行する。
図187は、図185中、ステップS2113の電源復帰処理(M_POWER_ON)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS2151では、スタックポインタ(SPレジスタ)を復帰させる。ここで、スタックポインタとは、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWM53の領域(スタック領域)のうち、次にスタックされる領域(アドレス)を示すものを指す。
次のステップS2152では、設定値データを読み込み、設定値データの範囲が正常範囲であるか(設定値1〜設定値6の範囲内であるか)、換言すれば、「F000(H)」に記憶された値が「0(H)」〜「5(H)」の範囲内であるか否かを判断する。設定値データが正常範囲であると判断したときはステップS2153に進み、設定値データが正常範囲でないと判断したときは、「E6」エラーとなり、ステップS2164に進み、復帰不可能エラー処理2(SS_ERROR_STOP2;図137)に移行する。
ステップS2153に進むと、RWM53の使用領域内における未使用領域の初期化範囲をレジスタにセットする。そして次のステップS2154において、ステップS2153でセットした範囲のRWM53の初期化を実行する。ここで、未使用領域であってもノイズ等によりRWM53に値が記憶されてしまうことが考えられる。万が一、未使用領域に値が記憶されると、不正等のゴト行為につながるおそれがあるため、未使用領域は電源の投入時に(通常であれば1日に1回)初期化するようにしている。
次のステップS2155では、RWM53の初期化(使用領域内の未使用領域)を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS2156に進む。
ステップS2156では、AFレジスタの退避を行う。この処理は、上述したステップS2126の処理と同様である。次のステップS2157では、RWM53の使用領域外における未使用領域の初期化範囲をレジスタにセットする。そして次のステップS2158において、ステップS2157でセットした範囲のRWM53の初期化を実行する。
次のステップS2159では、RWM53の初期化(使用領域外の未使用領域)を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS2160に進む。ステップS2160では、AFレジスタの復帰を行う。この処理は、上述したステップS2132の処理と同様である。
次のステップS2161では、所定の入力ポートの読み込みを行う。この処理は、電源断前の入力ポートの各データ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ)を最新のデータに更新するための処理である。
次にステップS2162に進み、割込みを起動させる。この処理は、たとえばタイマ割込みの周期を設定する処理等であり、上述したステップS2133と同様である。
次にステップS2163に進み、電源断処理済フラグをクリア、すなわち「0」にする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
上記の電源復帰処理においては、入力ポートの読み込みを実行した(ステップS2161)後に、割込み処理を起動(ステップS2162)させている。その理由は、以下の通りである。
本実施形態では、遊技待機中に、設定キーを挿入して、設定値の確認ができるように構成されている。ここで、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「1」になったときに、設定値の確認を終了したと判断している。
しかし、たとえば設定確認中に電源断が生じ、この電源断中に設定キースイッチ12をオフにして(設定キーを抜いて)電源を立ち上げたと仮定する。
この場合、電源断復帰後の割込み処理により、設定キースイッチ12がオフであることに基づいて、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「1」になるので、設定キースイッチの立ち下がりが検知される。
その結果、電源断復帰時の状態と、電源断前の状態とで、異なる状態となってしまう。具体的には、電源断前の状態では、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「0」であるのに対し、電源断復帰時に、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「1」となる。
よって、このように、電源断前後で異なる状態となってしまうことを回避するために、電源断復帰時には、所定の入力ポートのRWM53の値を最新の状態に更新する。そこで、所定の入力ポート読み込み処理を実行した後、割込み処理を起動させている。
以上のプログラム開始処理、設定変更処理、及び電源復帰処理においては、
(1)図185のプログラム開始処理において、ステップS2103で「No」と判断されるか(電源断処理済フラグ異常値のとき)、又はステップS2104のチェックサム時に異常があったときは、ステップS2106において電源断後復帰データとして異常値が記憶される。この場合、ステップS2109で「Yes」と判断されるので、ステップS2112の設定変更処理(図186)に進む。
そして、図186の設定変更処理では、ステップS2122及びステップS2128で「No」と判断されるので、RWM53の使用領域内及び使用領域外の全範囲の初期化、すなわち図182及び図183中、「F000(H)」以降、かつ「F200(H)」以降のすべてのデータが初期化される。
なお、図183では、RWM53の使用領域外のアドレスとして「F293(H)」までを表示したが、実際にはアドレス「F3FF(H)」まで設けられており(図124参照)、RWM53異常等、復帰不可能エラーが発生したときは、アドレス「F000(H)」〜「F3FF(H)」のすべてを初期化する。
(2)プログラム開始処理において、電源断処理済フラグが正常値であると判断され、チェックサムも正常に行われた場合において、設定変更処理に進んだときは、図186中、ステップS2122及びステップS2128で「Yes」と判断されるので、それぞれステップS2124及びステップS2130に進み、RWM53の指定範囲(使用領域内、及び使用領域外)が初期化される。設定変更モードが正常に立ち上がったときは、少なくとも使用領域外のアドレス「F28E(H)」を初期化する。特に、本実施形態では、使用領域外のアドレス「F28A(H)」以降(「F28A(H)」を含む)を初期化する。
したがって、たとえば設定変更前に、比率表示番号「3」に対応する役物比率(6000回)を表示しているときに電源がオフにされ、設定変更モードに正常に移行した場合において、その後の比率表示では、比率表示番号「1」に対応する有利区間比率(最初の比率)から開始され、かつ、表示切替え時間及び点滅切替え時間も初期値から開始する。
ただし、これに限らず、設定変更モードに正常に移行したときは、比率表示番号についてはRWM初期化せず、表示切替え時間及び点滅切替え時間についてはRWM初期化してもよい。さらにまた、設定変更モードに正常に移行したときは、比率表示番号、表示切替え時間、及び点滅切替え時間のいずれもRWM初期化を行わないようにしてもよい。
換言すると、使用領域外のRWMの記憶領域に記憶されているエラー系に関する情報やスタックポインタ一時保存バッファ2は初期化されるが、管理情報表示LED74の点灯制御に関する情報は初期化されないように構成されていてもよい。
(3)プログラム開始処理において、電源断処理済フラグが正常値であると判断され、チェックサムも正常に行われた場合において、設定変更処理が行われないときは、ステップS2113の電源復帰処理(図187)に移行する。この場合、図187中、ステップS2152で設定値が正常であれば、通常の電源投入時におけるRWM53の初期化(使用領域内及び使用領域外)が実行される。この初期化は、上述したように、RWM53の未使用領域を初期化する処理である。したがって、設定変更時と異なり、たとえば比率表示番号「3」に対応する役物比率(6000回)を表示しているときに電源がオフにされ、再度電源がオンにされたときは、その電源オン後の比率表示では、比率表示番号「3」に対応する役物比率(6000回)から開始され、かつ、表示切替え時間及び点滅切替え時間も、電源断前の時点から再開される。
なお、これに限らず、設定変更処理時と同様に、比率表示番号を含めてRWM初期化をしてもよい。あるいは、比率表示番号についてはRWM初期化しないが、表示切替え時間及び点滅切替え時間についてはRWM初期化してもよい、
さらにまた、単なる電源投入時は、RWM53の未使用領域を初期化する処理を行わないことも可能である。
以上のように、比率表示番号を初期化したときは、初期化後の比率表示では、比率表示番号「1」番の有利区間比率から開始される。また、表示切替え時間を初期化したときは、初期化後の比率表示では、最初に表示を行う比率について、5.0秒間の表示が行われる。さらにまた、点滅切替え時間を初期化した場合において、初期化後の比率表示において点滅表示を行うときは、点灯から開始される。これにより、遅滞なく管理情報表示LED74に情報を表示することができる。なお、点滅切替え時間を初期化したときに、点灯から開始されるようにするか、消灯から開始されるようにするかは、任意に設定することができる(第26実施形態では点灯から開始するように設定されている)。
図188は、本実施形態におけるメイン処理(M_MAIN)(図186中、ステップS2147)を示すフローチャートである。そして、このメイン処理中に、2.235msごとに後述する割込み処理(図190)を行う。
図188において、ステップS2171では、スタックポインタをセットする。スタックポインタとは、上述したように、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWM53の領域を指し、スタックポインタのセットとは、そのRWM53の領域において、レジスタ値を初期値にセットする処理である。
次のステップS2172では、遊技開始セット処理を行う。この処理は、作動状態フラグの生成、更新、保存等の処理である。
次のステップS2173ではベットメダルの読み込みを行う。この処理は、現時点においてベットされているメダル枚数が何枚であるかを読み込む処理である。
次のステップS2174では、ステップS2173で読み込んだベット枚数に基づき、ベットメダルの有無を判断する。
ステップS2174でベットメダルありと判断したときはステップS2176に進み、ベットメダルなしと判断したときはステップS2175に進んでメダル投入待ち処理を行い、その後、ステップS2176に進む。ステップS2175のメダル投入待ち処理は、設定キースイッチ12がオンであるか否かを判断し、オンであるときは設定確認モードに移行させる等の処理を行う。
ステップS2176では、投入されたメダルの管理処理を行う。この処理は、メダルが手入れされたか否かの判断や、精算スイッチ46が操作されたか否かの判断等を行う処理である。
次のステップS2177では、ソフト乱数の更新処理を行う。この処理は、役抽選手段61で使用する乱数(ハード乱数、又は内蔵乱数)に加工(演算処理)するための加工用乱数を更新(たとえば「1」ずつ加算)する処理である。ソフト乱数は、「0」〜「65535(D)」の範囲を有する16ビット乱数である。なお、更新方法として、更新前の値に、割込みカウント値(割込み時にインクリメントされるカウント値(変数))を加算する処理を実行してもよい。
次のステップS2178では、メイン制御基板50は、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断する。スタートスイッチ41が操作されたと判断したときは、ステップS2179に進み、スタートスイッチ41が操作されていないと判断したときはステップS2173に戻る。なお、スタートスイッチ41が操作された場合であっても、ベット数が当該遊技の規定数に達していないときは、ステップS2178で「No」と判断される。
ステップS2179では、スタートスイッチ受付け時の処理を実行する。この処理は、設定変更不可フラグをセットしたり、リール回転開始時の出力要求セットや、ホールコンピュータ等に外部信号としてメダル投入信号を出力するための出力回数のセット等を行う処理である。
ステップS2180では、役抽選手段61は、スタートスイッチ41が操作されたタイミングで、すなわちスタートスイッチ41の操作信号の受信時に、役の抽選を実行する。なお、役抽選時の乱数値はステップS2179で取得する。そして、ステップS2180において、取得した乱数値が、いずれかの当選役に該当する乱数値であるか否かを役抽選テーブルを用いて判定する処理を行う。
次のステップS2181では、リール回転開始準備処理を実行する。この処理は、最小遊技時間(4.1秒)を経過したか否かを判断等する処理である。
次にステップS2182に進み、リール制御手段65は、リール31の回転を開始する。次のステップS2183では、リール31の停止受付けをチェックする。ここでは、ストップスイッチ42の操作信号を受信したか否かを検知し、操作信号を受信したときは、役の抽選結果とリール31の位置とに基づいてリール31の停止位置を決定し、その決定した位置にリール31を停止させるように制御する。
次のステップS2184では、リール制御手段65は、全リール31が停止したか否かをチェックし、ステップS2185に進む。ステップS2185では、全リール31が停止したか否かを判断し、全リール31が停止したと判断したときはステップS2186に進み、全リール31が停止していないと判断したときはステップS2183に戻る。
ステップS2186では、図柄の表示判定を行う。ここでは、入賞判定手段66により、有効ラインに、役に対応する図柄の組合せが停止したか否かを判断する。
次のステップS2187では、図柄の表示エラーが発生したか否かを判断し、表示エラーが発生したと判断したときはステップS2199に進み、表示エラーが発生していないと判断したときはステップS2188に進む。
ここで、リール31の停止は、停止位置決定テーブルに基づき実行されるので、通常は、停止位置決定テーブルで定められた位置以外の位置でリール31が停止する場合はない。しかし、図柄の表示判定の結果、有効ライン上に、本来表示されてはいけない図柄(蹴飛ばし図柄)が表示されたときは、異常である(「E5」エラー)と判定し、ステップS2199に進み、復帰不可能エラー処理1(図136)を実行する。
ステップS2187において表示エラーが発生していないと判断され、ステップS2188に進むと、メダル払出し枚数の更新処理を実行する。この処理の詳細は、後述する図189(a)で説明する。
次のステップS2189では、払出し手段67は、入賞役に対応するメダルの払出しを行う。次にステップS2190に進み、割込み待ち処理(C_INTR_WAIT )を行う。この処理は、図186のステップS2139と同様の処理である。この処理の詳細は、後述する図189(b)で説明する。次のステップS2191では、割込み処理を禁止する。これらのステップS2190及びS2191の処理により、割込み直後に割込みが禁止される。
次のステップS2192では、AFレジスタを退避させる。この処理は、図187のステップS2156と同様の処理である。次にステップS2193に進み、比率セット処理(S_RATE_SET)(後述する図191)を実行する。この比率セット処理は、上述した使用領域外(第2プログラム)で実行される処理である。
比率セット処理は、その詳細については図191において説明するが、5種類の比率を表示するために、各種カウンタ値の更新や、比率計算等を実行する処理である。そして、ステップS2194に進むと、ステップS2192で退避したAFレジスタを復帰させ、次のステップS2195で割込みを許可(再開)する。このようにして、比率セット処理を実行する際には、AFレジスタを退避させておき、かつ割込み処理を禁止した上で実行する。
なお、比率セット処理の実行中に割込み処理を禁止するのは、メイン処理において使用領域外のプログラムを実行しているときに割込み処理が入ると、使用領域内のプログラムと使用領域外のプログラムとが混在してしまい、処理が複雑になってしまうためである。
次にステップS2196に進み、遊技終了チェック処理を行う。この処理は、条件装置(当選役)フラグのクリア処理等を行う。そしてステップS2197に進み、遊技終了時の出力要求セット、及び次のステップS2198で制御コマンドセット1を行う。これらの処理は、図186のステップS2134及びS2135と同様の処理であり、1遊技が終了した旨をサブ制御基板80に送信するための制御コマンドデータをセットする処理である。
そして、ステップS2198の処理を終了すると、再度、メイン処理(ステップS2147)に戻る。
図189(a)は、図188のステップS2188におけるメダル払出し枚数更新処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2211では、メダル払出し枚数データを取得する。図188のステップS2186における表示判定に基づいて、入賞した役(図柄の組合せ)を特定することができるので、その図柄の組合せに対応するメダル払出し枚数を、データテーブル等から読み取る。
次のステップS2212では、メダル払出し枚数データを保存する。この処理は、RWM53におけるアドレス「F040(H)」(_NB_PAY_MEDAL )に、ステップS2211で取得したメダル払出し枚数データを保存(記憶)する処理である。メダル払出し枚数データの値は、ステップS2211の処理時点では「0」になっているので、新たにデータを書き込む処理を実行する。たとえば1枚役入賞時は、データ値を「0」から「1」に更新する。なお、メダル払出しを有する役の非入賞時には、ステップS2211の処理を行うか否かは任意である。たとえばステップS2211を飛ばす方法と、ステップS2211の処理を実行するとともに、「0」を書き込む方法とが挙げられる。
次のステップS2213では、メダル払出し枚数データバッファを保存する。この処理は、RWM53におけるアドレス「F041(H)」(_BF_PAY_MEDAL )に、ステップS2211で取得したメダル払出し枚数データを保存(記憶)する処理である。メダル払出し枚数データバッファの値は、前回遊技で書き込んだ値が残っているので、当該遊技におけるメダル払出し枚数(メダル払出しがない場合には、「0」)を書き込む(上書きする)処理を実行する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上の図189(a)のメダル払出し枚数更新処理において、ステップS2212で記憶したメダル払出し枚数データの値は、その後、図188中、ステップS2189における入賞によるメダル払出し処理によって、メダル払出し(メダル1枚の貯留加算、又はメダル1枚の(ホッパー35からの)払出し)が1枚行われるごとに「1」ずつ減算され、メダル払出し終了時には「0」となる。すなわち、図188中、ステップS2189では、メダル払出し枚数データが「0」でないときはメダル1枚払出し処理を継続し、メダル払出し枚数データが「0」になったときはメダル払出し処理を終了したと判断する。
これに対し、ステップS2213で記憶したメダル払出し枚数データバッファの値は、次回遊技で更新されるまで、すなわち次回遊技においてステップS2213の処理が行われるまで維持される(変更されることはない)。
したがって、図188中、ステップS2193の比率セット処理では、当該遊技のメダル払出し枚数に基づく比率の演算を実行するが、ステップS2189の処理後は、メダル払出し枚数データは「0」となっているため、メダル払出し枚数データから当該遊技のメダル払出し枚数を読み込むことはできない。このため、メダル払出し枚数データのみを設けたときは、ステップS2188の処理前に、比率セット処理を実行する必要がある。これに対し、メダル払出しによっても値が減算されないメダル払出し枚数データバッファを設ければ、ステップS2188の処理後であってもメダル払出し枚数データバッファから当該遊技でのメダル払出し枚数を読み込むことができるので、ステップS2188の処理後に比率セット処理を実行できるようになる。
図189(b)は、図186のステップS2139、及び図188のステップS2190における割込み待ち(C_INTR_WAIT )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2215の割込みカウンタ値取得では、アドレス「F001(H)」の割込みカウンタ値をAレジスタに記憶する。ここで、本実施形態では、「F001(H)」及び「F002(H)」の2アドレスに16ビットとして割込みカウンタ値を記憶しているが、ステップS2215では、下位8ビットのアドレス「F001(H)」に記憶されている値をAレジスタに記憶する。
次に、ステップS2216に進み、割込みカウンタ値(アドレス「F001(H)」に記憶されている下位8ビットの値)が変化したか否かを判断する。具体的には、「Aレジスタ値」から「アドレス「F001(H)」に記憶されている割込みカウンタ値」を減算する処理を実行し、演算結果が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるときは、「No」と判断する。そして、変化したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、変化していないと判断したときはステップS2216の処理を継続する。
図188のメイン処理において、ステップS2190で割込み待ちが実行されると、割込みの実行後、ステップS2191に進むこととなる。そして、その瞬間から2.235msを経過するまでは、次の割込みタイミングが到来しない。ここで、第26実施形態では、ステップS2190で割込みが実行された後、ステップS2195に進むまでの処理時間が2.235ms未満となるように設定している。したがって、ステップS2190で割込みが実行された後、次の割込みは、ステップS2195以降で実行されることとなる。
このように設定すれば、ステップS2190までの割込みタイミングに対し、ステップS2195以降の割込みタイミングは変化しない。
一方、ステップS2190において割込みが実行された時から、ステップS2195に進む前に2.235msが経過すると、割込みが禁止されている状態で割込みタイミングが到来する。この場合には、ステップS2195で割込みが許可された後、割込みが入ることとなる。よって、ステップS2190までの割込みタイミングに対し、ステップS2195以降の割込みタイミングが変化する可能性がある。
また、図188のメイン処理において、ステップS2190の割込み待ちを実行することなくステップS2191に移行したときについても、ステップS2195で割込みか許可されるまでの間に、今までの割込みタイミングが到来する可能性があるので、上記と同様に、ステップS2191より前の割込みタイミングに対し、ステップS2195以降の割込みタイミングが変化する可能性がある。
図190は、第26実施形態の割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。図190は、第20実施形態で示した図133の変形例である。
図190では、図133と同一の処理については同一ステップ番号を付し、説明を省略する。また、図133と異なる処理については異なるステップ番号を付し、異なるステップ番号にはアンダーラインを付している。
図190では、図133のフローチャートと比較して、ステップS2221の比率表示準備(S_DSP_READY )が設けられている点で異なる。その他は第20実施形態と同一である。
図190に示すように、第26実施形態では、ステップS1416の外部信号出力の後、ステップS2221に進んで比率表示準備処理を実行する。この処理は、後述する図206の処理であり、点滅要求フラグの生成、比率表示に係るタイマの更新、セグメントデータの出力等を行う処理である。比率表示準備処理は、上述した比率セット処理と同様に、使用領域外(第2プログラム)で実行される処理である。
図191は、図188のステップS2193における比率セット処理(S_RATE_SET)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2231のスタックポインタ退避では、スタック領域に記憶されているスタックポインタ(SPレジスタ)を、スタックポインタ一時保存バッファ2(アドレス「F293(H)」)に記憶する。
上述したように、比率セット処理は、使用領域外で実行するプログラムであるので、使用領域外のプログラムを実行しているときは、スタックポインタを退避しておき、使用領域内(第1プログラム)に戻ったときにスタックポインタを復帰させる。
なお、「スタック領域」とは、各種レジスタや、プログラムの戻り番地を退避(記憶)することが可能なRWM53の領域を指す。スタック領域は、データを後入れ先出しの構造で保持する。
また、「スタックポインタ」とは、データを保持するレジスタの種類の1つであり、SPレジスタとも称される。スタックポインタは、スタック領域のうち最近参照された位置のアドレスを保持するためのものである。スタック領域にデータが格納されると、スタックポインタの値は、そのデータ量の分だけ増加し、取り出されるとその分だけ減少するように構成されている。
たとえば、スタックポインタが「F200(H)」を示しているとき、スタック領域の「F1FF(H)」にデータが退避されるように構成されている。
特に、ステップS2231の処理は、比率セット処理を実行した後に、どのプログラムを実行したらよいかを示す「戻り番地」をスタック領域に記憶し、その戻り番地を取得するためにスタックポインタをスタックポインタ一時保存バッファ2に記憶する処理である。
次のステップS2232では、スタックポインタ(使用領域外)をセットする。この処理は、スタックポインタ(SPレジスタ)に「F400(H)」を記憶する処理である。
使用領域外のプログラムによる処理により、RWM53に記憶されたデータを更新できるのは、使用領域外のRWM53の記憶領域となる。
換言すると、使用領域外のプログラムによる処理によりレジスタや戻り番地を退避するスタック領域と、使用領域内のプログラムによる処理によりレジスタや戻り番地を退避するスタック領域とでは、アドレスが異なっている。
本実施形態では、使用領域内のスタック領域は、アドレス「F1C0(H)」〜「F1FF(H)」に設定されている。また、使用領域外のスタック領域は、アドレス「F3EC(H)」〜「F3FF(H)」に設定されている。
次のステップS2233では、レジスタを退避させる。この処理は、各種レジスタをスタック領域(使用領域外)に退避する処理である。
次にステップS2234に進み、QレジスタにRWM53の上位アドレスをセットする。この処理は、Qレジスタに、「F2(H)」を記憶する処理である。
この処理を行うのは、比率セット処理によって使用するRWM53のアドレスが全部「F2(H)」で始まるアドレスであるので、RWM53のアドレス等の更新や、読込み処理の命令を簡素化することができるためである。
次のステップS2235では、カウンタ上限チェック(S_LIMIT_CHK )を行う。この処理は、後述する図192に示す処理であり、総遊技回数カウンタ(アドレス「F26D(H)」)及び総払出し(累計)カウンタ(アドレス「F27C(H)」)のカウント値が上限に到達しているか否かをチェックする処理である(詳細は後述する)。
なお、この処理の実行後は、総払出し(累計)カウンタ値、又は総遊技回数カウンタ値が上限値に達しているか否かを示すカウント上限フラグを記憶するRWM53のアドレス(F28B(H))がHLレジスタに記憶される。
次にステップS2236に進み、遊技回数上限フラグがオンであるか否かを判断する。この判断は、HLレジスタ値が示すアドレス(F28B(H))に記憶されているデータ(カウント上限フラグ)のD0ビットが「1」のとき、「Yes」と判断する。遊技回数上限フラグがオンであると判断したときはステップS2239に進み、遊技回数上限フラグがオンでないと判断したときはステップS2237に進む。すなわち、遊技回数上限フラグがオンであると判断したときは、ステップS2237及びS2238の遊技回数に関するカウント処理を実行しない。
ステップS2237では、遊技回数カウント(S_GAME_CNT)(図193)を実行する。次のステップS2238では、有利区間遊技回数カウント(S_ATGAME_CNT)(図195)を実行する。これらの遊技回数カウント及び有利区間遊技回数カウントの処理の詳細は後述するが、遊技回数カウントでは、毎遊技「1」を加算する処理を実行する。また、有利区間遊技回数カウントでは、有利区間中、毎遊技「1」を加算する処理を実行する。
次のステップS2239では、払出し枚数カウント(S_PAYOUT_CNT)(図196)を実行する。さらに次のステップS2240では役物払出し枚数カウント(S_BNSPAY_CNT)(図199)を実行し、さらに次のステップS2241では連続役物払出し枚数カウント(S_RBPAY_CNT )(図200)を実行する。これらの処理は、それぞれ、総払出し枚数、役物作動時の払出し枚数、及び連続役物払出し枚数を更新する処理であり、詳細は後述する。
次にステップS2242に進み、400ゲームカウンタを更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、400ゲームカウンタのアドレス(F210(H))を記憶する。具体的には、Lレジスタには「10(H)」、Hレジスタには(上述した)Qレジスタに設定したデータ(F2(H))を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレス(F210(H))に記憶されたデータに「1」を加算する。
なお、この加算は、「0」〜「399(D)」を循環する加算であって、たとえば「399(D)」が記憶されているときは、「1」加算すると、「0」となる。なお、上述したように、400ゲームカウンタは、減算するものでもよい。
次にステップS2243に進み、比率計算処理(S_CAL_SET )(図202)を実行する。この処理は、上述した5つの比率を演算し、RWM53の所定のアドレスに記憶する処理である。この処理の詳細は後述する。
次にステップS2244に進み、リングバッファ更新(S_RINGNO_SET)(図205)を実行する。この処理は、前回のリングバッファ番号の更新から400ゲームを経過したか否かを判断し、経過したと判断したときはリングバッファ番号を更新する処理である。この処理の詳細については後述する。
次にステップS2245に進み、レジスタを復帰させる。この処理は、ステップS2233で退避した各種レジスタを復帰させる処理である。
次のステップS2246では、スタックポインタを復帰させる。この処理は、ステップS2231で退避したスタックポインタ、すなわちスタックポインタ一時保存バッファ2に記憶されているデータを、スタックポインタ(SPレジスタ)に記憶する処理である。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図192は、図191のステップS2235におけるカウント上限チェック(S_LIMIT_CHK)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2251では、繰返し回数及びカウント上限フラグ用のデータをセットする。この処理は、Bレジスタに「2(H)」を記憶し、Cレジスタに「0」を記憶する処理である。Bレジスタに「2(H)」を記憶するのは、カウント上限チェックでは、総遊技回数、及び総払出し(累計)の2つのカウンタの上限をチェックすることから、ステップS2253〜S2257の繰返し回数として「2」をセットするためである。
ステップS2252では、総払出し(累計)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、総払出し(累計)カウンタのアドレスである「F27C(H)」をHLレジスタに記憶する処理である。
なお、上述したように、総払出し(累計)カウンタは、3バイトで構成されており、「F27C(H)」が下位1バイト目(1桁目)、「F27D(H)」が下位2バイト目(2桁目)、「F27E(H)」が上位1バイト目(3桁目)のデータを記憶する。そして、このステップS2252では、下位1バイト目のアドレス「F27C(H)」をHLレジスタに記憶する。
次にステップS2253に進み、対象カウンタ下位2バイトを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータを、Eレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値に「1」を加算した結果をHLレジスタ値とする。
(3)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをDレジスタに記憶する。
(4)HLレジスタ値に「1」を加算した結果をHLレジスタ値とする。
これらの処理により、DEレジスタには総払出し(累計)カウンタ(繰返し回数「1」回目)、又は総遊技回数カウンタ(繰返し回数「2」回目)の下位2バイトのデータが記憶される。
また、(4)演算結果により、HLレジスタには総払出し(累計)カウンタ、又は総遊技回数カウンタの上位1バイト目のデータが記憶されているアドレスが記憶される。
次のステップS2254では、対象カウンタ上位1バイトを取得する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2255では、上限値チェックを行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値に「1」を加算し、加算した結果をDEレジスタ値とする。上述したように、DEレジスタには下位2バイトのデータが記憶されているので、「1」を加算したときに桁あふれが発生したときは、キャリーフラグ=「1」となる。
(2)Aレジスタ値に、キャリーフラグの値を加算した結果をAレジスタに記憶する。この演算結果により、Aレジスタの桁あふれが発生したときは、キャリーフラグ=「1」となる。なお、(1)の演算結果でキャリーフラグが「0」のときは、Aレジスタ値に変化はない。
次のステップS2256では、カウント上限フラグ用データを更新する。この処理は、キャリーフラグ(CY)、及びCレジスタに記憶されているデータを、左にローテートシフトさせる処理である。具体的には、キャリーフラグの値がD0ビットの値となり、それまでのD0〜D6ビットの値がそれぞれD1〜D7ビットの値となる。
例を挙げると、以下のようになる。
例1)
キャリーフラグ=「0」、Cレジスタ=「00000000(B)」のとき、
Cレジスタ=「00000000(B)」
となる。
例2)
キャリーフラグ=「0」、Cレジスタ=「00000001(B)」のとき、
Cレジスタ=「00000010(B)」
となる。
例3)
キャリーフラグ=「1」、Cレジスタ=「00000000(B)」のとき、
Cレジスタ=「00000001(B)」
となる。
例4)
キャリーフラグ=「1」、Cレジスタ=「00000001(B)」のとき、
Cレジスタ=「00000011(B)」
となる。
次のステップS2257では、繰返し回数「2」回目に対応する総遊技回数カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、総遊技回数カウンタのアドレスのうち、最下位桁のデータが記憶されるアドレス「F26D(H)」を、HLレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2258に進み、繰返し回数分を終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値を「1」減算し、Bレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であるときは、繰返し分を終了したと判断する。
最初のステップS2251では、Bレジスタ値として「2(H)」がセットされているので、1回目はステップS2258で「No」となり、ステップS2253に戻る。この処理により、繰返し回数「1」回目では総払出し(累計)カウンタの上限がチェックされ、繰返し回数「2」回目では総遊技回数カウンタの上限がチェックされる。なお、繰返し回数「2」回目においてもステップS2257により、総遊技回数カウンタのRWM53のアドレスがセットされる。しかし、繰返し回数「2」回目は、ステップS2258の判断で「Yes」となるので、再度、総遊技回数カウンタの上限がチェックされることはない。
ステップS2258で繰返し回数分を終了したと判断されると、ステップS2259に進む。ステップS2259では、カウント上限フラグを保存する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、カウント上限フラグのアドレス(F28B(H))を記憶する。
(2)Cレジスタに記憶されているデータを、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶する。
この処理により、カウント上限フラグのデータが更新される。
カウント上限フラグのD0ビット目が「1」であるときは、総遊技回数カウンタが上限値に達していることを示すものとなる。
また、カウント上限フラグのD1ビット目が「1」であるときは、総払出し(累計)カウンタが上限値に達していることを示すものとなる。
図193は、図191におけるステップS2237の遊技回数カウント(S_GAME_CNT)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2271では、遊技回数カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、総遊技回数カウンタが記憶されているアドレス(F26D(H))を、DEレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2272では、加算値「1」をセットする。この処理は、Aレジスタに「1」を記憶する処理である。
次に、ステップS2273に進み、カウントアップ(S_CNT_UP)を行う。この処理は、本フローチャートによる遊技回数カウントに限らず、後述する他のカウント処理(有利区間遊技回数カウント(S_ATGAME_CNT)、払出し枚数カウント(S_PAYOUT_CNT)、払出し枚数セット(S_PAYOUT_SET)、役物払出し枚数カウント(S_BNSPAY_CNT)、連続役物払出し枚数カウント(S_RBPAY_CNT ))でも用いられる。
このカウントアップは、カウント上限に到達したか否かを判断し、上限に到達したと判断したときは、上限バッファを生成等する処理である(後述する図194)。このステップS2273のカウントアップにより、総遊技回数カウンタ値が「1」加算される。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図194は、図193のステップS2273等のカウントアップ(S_CNT_UP)を示すフローチャートである。
この処理が実行されるのは、DEレジスタに、加算対象となるRWM53のアドレスが記憶されており、Aレジスタには、加算値「1」、メダル払出し枚数バッファ、又は払出し枚数上限バッファが記憶されている状況下である。
まず、ステップS2281では、下位2バイトの加算処理を行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値が示すアドレスのデータを、Cレジスタに記憶する。
(2)DEレジスタ値に「1」加算したデータが示すアドレスのデータを、Bレジスタに記憶する。
なお、(2)の処理を実行しても、DEレジスタ値は(1)のときと同一値である。
また、(1)及び(2)の処理によって、下位2バイトのデータは、BCレジスタに記憶される。
(3)BCレジスタ値にAレジスタ値を加算する。
ここで、Aレジスタ値は、どのモジュールから呼ばれるかによって異なる。この加算処理によって桁あふれしたときは、キャリーフラグ=「1」となる。
(4)BCレジスタ値を、DEレジスタ値が示すアドレスに記憶する。
次にステップS2282に進み、繰上がりがあったか否かを判断する。この処理は、ステップS2281の演算結果によって、キャリーフラグ=「1」となったときは、繰上がりありと判断する。繰上がりありと判断したときはステップS2283に進み、繰上がりなしと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2283では、上位1バイト加算処理を行う。この処理は、ステップS2281の「下位2バイト加算」で桁あふれしたときに、上位バイトのデータに「1」加算する処理である。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値に「1」加算した値を、DEレジスタに記憶する。
(2)DEレジスタ値に「1」加算した値を、DEレジスタに記憶する。
すなわち、上記(1)及び(2)の処理により、DEレジスタ値が「+2」となる。
換言すると、3バイトで構成されているデータのうち、上位バイトのデータが記憶されているアドレスを示すデータがDEレジスタに記憶される。
(3)DEレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータが示すアドレスのデータに「1」加算して、当該アドレスのデータを更新する。
この加算により桁あふれが生じたときは、上位1バイト値は「0」(FF(H)+1(H)=0(H)、ゼロフラグ=「1」)となる。
次のステップS2284では、カウント上限値を超えたか否かを判断する。ここでは、ステップS2283においてゼロフラグ=「1」となったとき(桁あふれ時)に、カウント上限値を超えたと判断する。カウント上限値を超えたと判断したときはステップS2285に進み、カウント上限値を超えていないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図193の遊技回数カウント中のカウントアップでは、ステップS2284においてカウント上限値を超えたと判断されることはない。
遊技回数カウントのカウントアップでは、3バイトフルに到達するまで、1遊技ごとに「1」加算される。そして、3バイトフルに到達するまでは、ステップS2284で「No」と判断されるので、ステップS2285以降の処理が実行されることはない。
そして、当該遊技における遊技回数カウントで総遊技回数カウンタ値が3バイトフルになった場合において、次回遊技の比率セット処理(図191)では、ステップS2235のカウント上限チェックで遊技回数上限フラグが保存される。そして、次のステップS2236では、遊技回数上限フラグがオンであると判断されるので、ステップS2237及びS2238は、実行されない。
ステップS2285では、上位1バイトの減算を行う。この処理は、DEレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータから「1」減算して、当該アドレスのデータを更新する処理である。
すなわち、「0」−「1」を行い、「FF(H)」を記憶する処理である。
次のステップS2286では、払出し枚数上限バッファを生成する。
ここで、「払出し枚数上限バッファ」とは、総払出し(累計)に加算する値を記憶するための記憶領域である。
以下、例に挙げて説明する。
例1)
総払出し(累計)が「000010(H)」のときに、8枚役が入賞した(払い出された)ときは、総払出し(累計)に「8(H)」を加算しても、「FFFFFF(H)」(3バイトフル)にならないため、払出し枚数上限バッファには「8(H)」が記憶される。
例2)
総払出し(累計)が「FFFFFE(H)」のときに、8枚役が入賞した(払い出された)ときは、総払出し(累計)に「8(H)」を加算すると、「FFFFFF(H)」を超える。具体的には、桁あふれが生じ、「000006(H)」となる。
このような場合には、加算後の値が「FFFFFF(H)」となるようにするために、払出し枚数上限バッファには「1(H)」が記憶される。
払出し枚数上限バッファ生成は、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値から「1」を減算した値を、DEレジスタに記憶する。
(2)DEレジスタ値から「1」を減算した値を、DEレジスタに記憶する。
この(1)及び(2)の処理により、3バイトで構成されているデータの最下位バイトのアドレスがDEレジスタに記憶される。
(3)Cレジスタ値に「1」を加算する。
このステップS2286の処理を行うときは、ステップS2284でカウント上限値を超えたと判断されたとき、すなわち3バイトで構成されているデータが「FFFFFF(H)」を超えたときである。このとき、ステップS2281の演算処理により、Cレジスタには「FF(H)」からあふれた分の値が記憶されている。具体例を挙げると、以下の通りである。
例1)
Cレジスタ値が「FE(H)」のときにAレジスタ値(たとえば「08(H)」)を加算すると、Cレジスタ値は「06(H)」となる。そして、当該処理により、Cレジスタ値に「1(H)」を加算するため、Cレジスタ値は「07(H)」となる。
例2)
Cレジスタ値が「F9(H)」のときにAレジスタ値(たとえば「08(H)」)を加算すると、Cレジスタ値は「01(H)」となる。そして、当該処理により、Cレジスタ値に「1(H)」を加算するため、Cレジスタ値は「02(H)」となる。
(4)Aレジスタ値からCレジスタ値を減算し、減算結果をAレジスタに記憶する。これにより、Aレジスタ値が、払出し枚数上限バッファに記憶されるデータとなる。
具体例を挙げると、以下の通りである。
例1)
Aレジスタ値が「08(H)」、Cレジスタ値が「07(H)」であるときは、Aレジスタには「01(H)」が記憶される。
例2)
Aレジスタ値が「08(H)」、Cレジスタ値が「02(H)」であるときは、Aレジスタには「06(H)」が記憶される。
次のステップS2287では、下位2バイト上限値の保存を行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)BCレジスタに、「FFFF(H)」を記憶する。
(2)BCレジスタ値を、DEレジスタが示すアドレスに記憶する。
これらの処理により、3バイトで構成されているRWM53のデータが「FFFFFF(H)」となる。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図195は、図191中、ステップS2238の有利区間遊技回数カウント(S_ATGAME_CNT)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2291では、有利区間中であるか否かを判断する。ここでは、DEレジスタに遊技区間フラグのアドレス(F020(H))を記憶し、当該アドレスに記憶されているデータのうち、有利区間に該当するビット(D0)が「1」と判断したときは、有利区間中であると判断する。有利区間中であると判断したときはステップS2292に進み、有利区間中でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
なお、上記以外に、有利区間中であるか否かを判断する方法として、有利区間カウンタ(F024(H))を用いる方法が考えられる。
上述したように、有利区間カウンタは、2バイト(「F024(H)」及び「F025(H)」)から構成され、「0」〜「1500(D)」のデータを記憶する。
ここで、有利区間カウンタは、少なくとも有利区間遊技回数カウントの処理後に更新されるカウンタであり、加算方式又は減算方式のいずれでも可能である。
このとき、有利区間カウンタが「0」でないときに、有利区間中と判断することができる。
加算方式では、有利区間に当選した遊技、又は有利区間に当選した遊技の次回遊技においてスタートスイッチ41が操作される前に、有利区間カウンタを「0」から「1」に更新する。また、有利区間中の遊技は、毎遊技、「1」を加算する。有利区間の終了条件を満たしたときは、当該遊技の終了時に「0」に更新する(初期化処理)。
減算方式では、有利区間に当選した遊技、又は有利区間に当選した遊技の次回遊技においてスタートスイッチ41が操作される前に、有利区間カウンタを「0」から「1500」に更新する。また、有利区間中の遊技は、毎遊技、「1」を減算する。有利区間の終了条件を満たしたときは、当該遊技の終了時に「0」に更新する(初期化処理)。
さらに、第1実施形態で説明したように、有利区間中であるか否かは、有利区間表示LED77の点灯状態から判断できるので、有利区間表示LED77の点灯「1」/消灯「0」を示すデータを記憶する記憶領域の値から判断することも可能である。
ステップS2292では、有利区間遊技回数カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、DEレジスタに、有利区間遊技回数カウンタ(F270(H))の最下位の桁のデータを記憶しているアドレス「F270」を記憶する。
次のステップS2293では、上述したカウントアップ(S_CNT_UP)を行う。
なお、カウントアップを実行するときに、Aレジスタには、遊技回数カウント(S_GAME_CNT)でセットした加算値「1」が記憶されている。このステップS2293のカウントアップにより、有利区間遊技回数カウンタ値が「1」加算される。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図196は、図191中、ステップS2239における払出し枚数カウント(S_PAYOUT_CNT)を示すフローチャートである。
なお、このフローチャートが実行される時点で、HLレジスタには、カウント上限フラグのアドレス(F28B(H))が記憶されている。
まず、ステップS2301では、払出し枚数上限フラグがオンであるか否かを判断する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレス(F28B(H))に記憶されているデータのD1ビットが「1」であるときは、払出し枚数上限フラグがオンであると判断する。
払出し枚数上限フラグがオンであると判断したときはステップS2305に進み、払出し枚数上限フラグがオンでないと判断したときはステップS2302に進む。
ステップS2302では、総払出し(累計)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、DEレジスタに、総払出し(累計)カウンタのアドレスのうち、最下位の桁のデータを記憶しているアドレス(F27C(H))を記憶する処理である。
次のステップS2303では、払出し枚数セット(S_PAYOUT_SET)を実行する。この処理は、後述する図197の処理であり、当該遊技での払出し枚数を取得し、総払出し(累計)カウンタに加算等する処理である。この処理により、総払出し(累計)カウンタ値に払出し枚数又は払出し枚数上限バッファ値が加算される。
なお、払出し枚数セット中のカウントアップ(S_CNT_UP)によって、Aレジスタ値が変動する場合がある。
次のステップS2304では、払出し枚数上限バッファをセットする。この処理は、Aレジスタ値を、払出し枚数上限バッファ(F28C(H))に記憶する処理である。ここで、ステップS2303の処理において、当該遊技での払出し枚数を総払出し(累計)カウンタに加算しても総払出しの上限(3バイトフル)を超えないときは、当該遊技での払出し枚数が払出し枚数上限バッファにセットされる。一方、当該遊技での払出し枚数を総払出し(累計)カウンタに加算すると総払出しの上限を超えるときは、総払出し(累計)カウンタ値が3バイトフルになるための加算値を払出し枚数上限バッファにセットする。
次にステップS2305に進み、総払出しリングバッファのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、総払出しリングバッファ0のRWM53のアドレスのうち、下位桁のデータを記憶しているアドレス(F213(H))を、DEレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2306では、リングバッファセット(S_RINGNO_SET)を実行する。この処理は、後述する図198の処理であり、リングバッファ番号の取得等を行う処理である。
そして、次にステップS2307に進み、総払出し(6000回)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、総払出し(6000回)カウンタのアドレスのうち、下位桁のデータを記憶しているアドレス(F273(H))を、DEレジスタに記憶する処理である。次にステップS2308に進み、上述したカウントアップ(S_CNT_UP)を実行する。このステップS2308の処理により、総払出し(6000回)カウンタ値にAレジスタ値が加算される。なお、ここでのAレジスタ値は、ステップS2306のリングバッファセット(後述する図198)中、払出し枚数セット(図198のステップS2333)でセットされた値(アドレス「F041(H)」のメダル払出し枚数バッファ値。たとえば当該遊技で小役が入賞したときは、その小役の入賞に対応する払出し枚数)である。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図196から明らかであるが、払出し枚数の上限フラグがオンであるときは、総払出し(累計)カウンタの更新は行わないが、総払出し(6000回)カウンタの更新は行う。
同様に、後述する図199において、払出し枚数の上限フラグがオンであるときは、役物払出し(累計)カウンタの更新は行わないが、役物払出し(6000回)カウンタの更新は行う。
さらに同様に、後述する図200において、払出し枚数の上限フラグがオンであるときは、連続役物払出し(累計)カウンタの更新は行わないが、連続役物払出し(6000回)カウンタの更新は行う。
図197は、図196におけるステップS2303等の払出し枚数セット(S_PAYOUT_CNT)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2321では、メダル払出し枚数バッファの値の取得を行う。この処理は、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))に記憶されているデータをAレジスタに記憶する処理である。
そして、ステップS2322に進み、カウントアップ(S_CNT_UP)を実行し、その後、本フローチャートによる処理を終了する。
したがって、図196における払出し枚数カウント中、ステップS2303で払出し枚数セットが行われたときは、総払出し(累計)カウンタ値が更新される。
図198は、図196のステップS2306等におけるリングバッファセット(S_RINGNO_SET)を示すフローチャートである。
このフローチャートの実行時に、DEレジスタには、総払出しリングバッファ0のアドレス(F213(H))、連続役物払出しリングバッファ0のアドレス(F231(H))、又は役物払出しリングバッファ0のアドレス(F24F(H))のいずれかが記憶されている。
まず、ステップS2331では、リングバッファ番号を取得する。この処理は、リングバッファ番号が記憶されているアドレス(F212(H))からデータを取得し、Aレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2332に進み、該当リングバッファのRWM53のアドレスをセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタ値とAレジスタ値とを加算し、加算した結果をAレジスタに記憶する。すなわち、リングバッファ番号を2倍にする処理である。2倍にする理由は、各リングバッファは2バイトで構成されているためである。
(2)DEレジスタ値にAレジスタ値を加算し、加算した結果をDEレジスタに記憶する。この処理により、該当するリングバッファのアドレスがDEレジスタに記憶される。
したがって、最初にリングバッファ0のアドレスをセットし、リングバッファ番号をオフセット値のように使用して該当リングバッファのアドレスを求める。
たとえば、DEレジスタに記憶されているデータが、「F213(H)」であり、リングバッファ番号に記憶されているデータが「8(H)」であるとき、
F213(H)+8(H)+8(H)=F223(H)
となり、総払出しリングバッファ8に対応するRWM53のアドレス(F223(H))がDEレジスタに記憶される。
次にステップS2333に進んで払出し枚数セット(S_PAYOUT_SET)を行う。この処理は、上述した図197の処理に相当する。この払出し枚数セットにより、ステップS2332でセットした該当リングバッファに、当該遊技での払出し枚数が加算される。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図199は、図191におけるステップS2240の役物払出し枚数カウント(S_BNSPAY_CNT)を示すフローチャートである。
なお、この処理を実行するときのHLレジスタには、カウント上限フラグのアドレス(F28B(H))が記憶されている。
まず、ステップS2341では、役物作動中であるか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタに、作動状態フラグ(F010(H))のデータを記憶する。
(2)Aレジスタ値と、「00001000(B)」をAND演算し、「0」であるときは、役物作動中でないと判断する。本実施形態では役物としてRBのみが設けられているので、RB作動中(D3ビットが「1」)であるときは役物作動中であると判断し、それ以外は役物作動中でないと判断する。
ステップS2341で役物作動中であると判断したときはステップS2342に進み、役物作動中でないと判断したときは、役物作動時の払出し枚数をカウント(更新)する必要がないので、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2342では、払出し枚数上限フラグがオンであるか否かを判断する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレス(F28B(H))、すなわちカウント上限フラグのアドレスに記憶されているデータのD1ビットが「0」であるか否かを判断し、「0」でないと判断したときは、払出し枚数上限フラグがオンであると判断する。
ステップS2342で払出し枚数上限フラグがオンであると判断したときはステップS2346に進み、オンでないと判断したときはステップS2343に進む。
上述したように、ステップS2342で払出し枚数上限フラグがオンでないと判断されたときはステップS2343以降の処理に進んで、役物払出し(累計)カウンタ値が更新され、かつ、後述するステップS2346以降の処理に進んで、該当する役物払出しリングバッファ値が更新される。これに対し、ステップS2342で払出し枚数上限フラグがオンであると判断されたときは、役物払出し(累計)カウンタ値は更新されないが、ステップS2346以降の処理に進んで、該当する役物払出しリングバッファ値が更新される。
ステップS2343では、役物払出し(累計)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、役物払出し(累計)カウンタのアドレスのうち、最下位桁のデータが記憶されているアドレス「F282(H)」を、DEレジスタに記憶する。
次のステップS2344では、払出し枚数上限バッファをセットする。この処理は、払出し枚数上限バッファ(F28C(H))に記憶されているデータを、Aレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2345に進み、カウントアップ(S_CNT_UP)を実行する。ここでは、図194で示した処理を実行する。この処理により、役物払出し(累計)カウンタ値が更新される。
次のステップS2346では、役物払出しリングバッファのRWM53のアドレスをセットする。この処理は、DEレジスタに、役物払出しリングバッファ0のアドレス(F24F(H))を記憶する処理である。
次にステップS2347に進み、リングバッファセット(S_RINGADR_SET )を行う。ここでは、図198で示した処理を実行する。
これにより、該当する役物払出しリングバッファに、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))に記憶された値が加算される。
なお、リングバッファセットが終了した後のAレジスタ値は、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))の値となる。
その理由は、カウントアップを実行しても、図194中、ステップS2281の「下位2バイト加算」処理によって、桁上がりが生じないようになっているためである。
具体的に説明すると、リングバッファ1つのRWM53のアドレスが2バイト(0〜65535)のデータを記憶可能であるので、仮に400遊技すべてにおいて15枚の払出しがあっても、「15×400=6000」となり、2バイトを超えることがないためである。
次のステップS2348では、役物払出し(6000回)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。ここでは、DEレジスタに、役物払出し(6000回)カウンタのアドレスのうち、最下位桁のアドレス(F279(H))を記憶する。
そしてステップS2349に進み、カウントアップ(S_CNT_UP)を実行する。なお、カウントアップを実行するときのAレジスタ値は、ステップS2347で説明したように、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))の値となる。このカウントアップにより、役物払出し(6000回)カウンタ値が更新される。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図200は、図191中、ステップS2241における連続役物払出し枚数カウント(S_RBPAY_CNT )を示すフローチャートである。
なお、本処理が実行されるときのHLレジスタには、カウント上限フラグのアドレス(F28B(H))が記憶されている。
なお、上述した図199の処理は、役物についての処理であるのに対し、図200の処理は、連続役物についての処理であり、類似する処理である。
まず、ステップS2361では、RB作動中であるか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタに、作動状態フラグ(F010(H))のデータを記憶する。
(2)Aレジスタ値と、「00000100(B)」をAND演算し、「0」であるときは、RB作動中でないと判断する。
上記のステップS2341でも説明したように、作動状態フラグのD3ビットがRB状態を示すので、当該ビットが「1」であるか否かを判断することにより、連続役物作動中であるか否かを判断することができる。
また、「連続役物払出し枚数」とは、本実施形態では「RB作動中の払出し枚数」を指し、1種BB遊技中のRB作動時も含まれる。
RB作動中であると判断したときはステップS2362に進み、RB作動中でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2362では、払出し枚数上限フラグがオンであるか否かを判断する。ここでは、HLレジスタ値が示すアドレス(F28B(H))、すなわちカウント上限フラグのアドレスに記憶されているデータのD1ビットが「0」であるか否かを判断し、「0」ないと判断したときは、払出し枚数上限フラグがオンであると判断する。
ステップS2362において払出し枚数上限フラグがオンであると判断したときはステップS2366に進み、オンでないと判断したときはステップS2363に進む。
上述したように、ステップS2362で払出し枚数上限フラグがオンでないと判断されたときはステップS2363以降の処理に進んで、連続役物払出し(累計)カウンタ値が更新され、かつ、後述するステップS2366以降の処理に進んで、該当する連続役物払出しリングバッファ値が更新される。これに対し、ステップS2362で払出し枚数上限フラグがオンであると判断されたときは、連続役物払出し(累計)カウンタ値は更新されないが、ステップS2366以降の処理に進んで、該当する連続役物払出しリングバッファ値が更新される。
ステップS2363では、連続役物払出し(累計)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。ここでは、DEレジスタに、連続役物払出し(累計)カウンタのアドレスのうち、最下位のデータを記憶しているアドレス「F27F(H)」を記憶する。
次のステップS2364では、払出し枚数上限バッファをセットする。ここでは、払出し枚数上限バッファ(F28C(H))に記憶されているデータを、Aレジスタに記憶する。なお、Aレジスタ値(払出し枚数上限バッファ値)は、払出し枚数そのものの値である場合と、上述したように総払出し(累計)カウンタ値が3バイトフルを超えないように補正された値である場合とを有する。
次のステップS2365では、カウントアップ(S_CNT_UP)(図194の処理)を行う。この処理により、連続役物払出し(累計)カウンタ値が更新される。
次のステップS2366では、連続役物払出しリングバッファのRWM53のアドレスをセットする。ここでは、DEレジスタに、連続役物払出しリングバッファ0のアドレス(F231(H))を記憶する。
次にステップS2367に進み、リングバッファセット(S_RINGADR_SET )を行う。これにより、該当する連続役物払出しリングバッファに、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))に記憶された値が加算される。
なお、このステップS2367が実行された後のAレジスタ値は、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))に記憶されている値となる。
その理由は、上述した説明と類似するが、改めて説明すると、カウントアップの処理を実行しても、図194中、ステップS2281の「下位2バイト加算」の処理によって、桁上がりが生じないためである。リングバッファの1つのRWM53のアドレスが2バイトのデータを記憶可能であるので、400遊技すべてにおいて15枚の払出しがあっても、「15×400=6000」となり、2バイトを超えないためである。
次のステップS2368では、連続役物払出し(6000回)カウンタのRWM53のアドレスをセットする。ここでは、DEレジスタに、連続役物払出し(6000回)カウンタのアドレスのうち、最下位桁のアドレス「F276(H)」を記憶する。そして、ステップS2369に進み、カウントアップ(S_CNT_UP)を実行する。このカウントアップを実行するときのAレジスタ値は、ステップS2349で説明したように、メダル払出し枚数バッファ(F041(H))のデータとなる。このカウントアップにより、連続役物払出し(6000回)カウンタ値が更新される。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
次に、図191中、ステップS2243における比率計算処理(S_CAL_SET )について説明する。この比率計算処理は、図181で示した5つの比率(規則上、表示すべき必要のある比率)を算出するための処理である。
なお、本実施形態では、有利区間比率については、毎遊技、算出を行う。
また、その他の比率については、400遊技ごとに、すなわちリングバッファ(総払出しリングバッファ、連続役物払出しリングバッファ、及び役物払出しリングバッファ)への加算がちょうど400遊技目となり、今回遊技で加算するリングバッファ番号が「N」で、次回遊技から加算するリングバッファ番号が「N+1」になるとき(ただし、N=14であるときは、「N+1」=0)に、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)の4つの比率を算出する。
まず、比率計算処理で用いられるRWM53のアドレステーブル、及びROM54の記憶領域について説明する。
図201において、(A)は、ROM54に記憶されている、比率計算RWMアドレステーブル(TBL_ADR_CAL ))を示す図である。また、(B)は、具体的なROM54の記憶領域(アドレス及びデータ)を示す図である。
図201(A)に示すように、当該アドレステーブルは、「DEFW」で始まる5つのテーブルを備える。5つのアドレステーブルは、それぞれ、有利区間比率、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)についてのアドレステーブルである。
また、各アドレステーブルは、第1群、第2群、第3群を有する。
第1群は、被除数のデータを記憶した記憶領域であり、第2群は、除数のデータを記憶した記憶領域であり、第3群は、比率のデータを記憶した記憶領域である。
ここで、被除数、除数、及び比率の関係について改めて説明する。
「被除数」とは、比率を算出する際に割られる数を意味し、「除数」とは、比率を算出する際に割る数をいう。すなわち、
被除数/除数=比率
である。
そして、5つのアドレステーブルについて、それぞれ第1群〜第3群のデータは、図201(B)のように記憶されている。
同図(B)に示すように、先頭アドレスは「230B(H)」であり、アドレス「230B(H)」〜「2310(H)」は、有利区間比率のデータの記憶領域である。また、アドレス「2311(H)」〜「2316(H)」は、連続役物比率(6000回)のデータの記憶領域であり、・・・、アドレス「2323(H)」〜「2328(H)」は、役物比率(累計)のデータの記憶領域である。
また、これら5つの各記憶領域では、先頭から順に、第1群(被除数)の記憶領域(たとえば有利区間比率では、「230B(H)」及び「230C(H)」)、第2群(除数)の記憶領域(たとえば有利区間比率では、「230D(H)」及び「230E(H)」)、及び第3群(比率)の記憶領域(たとえば有利区間比率では、「230F(H)」及び「2310(H)」)に分けられている。
なお、RWM53のアドレスは2バイトで表現される(たとえば「F270(H)」)こと、及びROM54のアドレスには1バイトのデータしか記憶できないことにより、ROM54の2つのアドレスを使用して、RWM53の1つのアドレスを記憶している。
たとえば、有利区間比率の第1群(被除数)のアドレスは、「230C(H)」に記憶されたデータ(F2(H))が上位となり、「230B(H)」に記憶されたデータ(70(H))が下位となる「F270(H)」と表すことができる。
なお、RWM53において、使用領域外のデータは、「F2(H)」から始まるアドレスとなっている。このため、図201(B)に示すように、アドレスの上位に対応するデータは、すべて「F2(H)」である。
図202は、図191のステップS2243における比率計算処理(S_CAL_SET )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2381では、計算回数をセットする。この処理は、Bレジスタに「5」を記憶する処理である。ここで、「5」という数は、5つの比率計算処理を実行するためであり、1つの比率計算処理に対応する処理が終了するごとに「1」ずつ減算される。
また、ステップS2381の後、本フローチャートでは図示しないが、Bレジスタ値を保護するために、BCレジスタ値をスタック領域に退避させる。
次のステップS2382では、計算番号を取得する。この処理は、Bレジスタ値をAレジスタに記憶する処理である。すなわち、計算番号=計算回数である。
ここで、計算番号(計算回数)と、それに対応する比率との関係は、以下の通りである。
計算番号「5」:役物比率(累計)
計算番号「4」:連続役物比率(累計)
計算番号「3」:役物比率(6000回)
計算番号「2」:連続役物比率(6000回)
計算番号「1」:有利区間比率
次にステップS2383に進み、取得した計算番号が有利区間比率計算番号であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタ値(計算番号)から「1」を減算し、演算結果が「0」であるときは、有利区間比率計算番号であると判断する。
ステップS2383において有利区間比率計算番号であると判断したときはステップS2385に進み、有利区間比率計算番号でないと判断したときはステップS2384に進む。
ステップS2384では、400ゲームを経過したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタに、400ゲームカウンタ(F210(H))に記憶されている2バイトのデータを記憶する。
(2)DEレジスタ値が「0」であるとき、400ゲームを経過したと判断する。
ステップS2384において、400ゲームを経過したと判断したときはステップS2385に進み、400ゲームを経過していないと判断したときはステップS2407に進む。すなわち、400ゲームを経過したと判断したときのみ(400ゲームに1回)、有利区間比率以外の4つの比率を算出する。
ステップS2385では、比率計算RWMアドレステーブルをセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Bレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)ROM54の上述した比率計算RWMアドレステーブル(TBL_ADR_CAL )の先頭アドレス(230B(H))から「6(H)」を減算したアドレスをHLレジスタに記憶する。すなわち、HLレジスタには、「2305(H)」が記憶される。このアドレスは、以降のプログラム処理(演算処理)の基準となるアドレスになるため、基準アドレスとも称する。
(3)Aレジスタ値を6倍した値を、Aレジスタに記憶する。
ここで、Aレジスタには、「5(H)」、「4(H)」、「3(H)」、「2(H)」、「1(H)」のいずれかが記憶されている状態でこの演算が行なわれる。したがって、
「5(H)」を6倍→1E(H)
「4(H)」を6倍→18(H)
「3(H)」を6倍→12(H)
「2(H)」を6倍→C(H)
「1(H)」を6倍→6(H)
となる。
(4)HLレジスタ値にAレジスタ値を加算し、加算結果をHLレジスタに記憶する。ここで、最初のHLレジスタ値は、「2305(H)」である。したがって、「2305(H)」に、(3)で求めたAレジスタ値を加算し、HLレジスタに記憶する。この処理により、HLレジスタには、第1群のアドレスが記憶されているROM54のアドレスが記憶される。
具体的には、
6(H)加算時→230B(H)
C(H)加算時→2311(H)
12(H)加算時→2317(H)
18(H)加算時→231D(H)
1E(H)加算時→2323(H)
となる。
次にステップS2386に進み、被除数RWMアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値から、対応する第1群のRWMアドレスをDEレジスタに記憶する処理である。また、HLレジスタ値を、この処理後には第2群のアドレスが記憶されているROM54のアドレスに更新する。
具体的には、ステップS2386では以下の処理を行う。
(1)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータをEレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値に「1」を加算し、加算した結果をHLレジスタに記憶する。
(3)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータ(F2(H))をDレジスタに記憶する。
この処理により、DEレジスタには、以下のデータ(アドレス)が記憶される。
ステップS2385で「6(H)」加算時→F270(H)
ステップS2385で「C(H)」加算時→F276(H)
ステップS2385で「12(H)」加算時→F27C(H)
ステップS2385で「18(H)」加算時→F282(H)
ステップS2385で「1E(H)」加算時→F288(H)
(4)HLレジスタ値に「1」を加算し、加算した結果をHLレジスタに記憶する。
ここで、HLレジスタには、第2群のアドレスが記憶されているROM54のアドレスが記憶されている。このため、
加算前「230B(H)」のとき→HLレジスタに「230D(H)」が記憶される。
加算前「2311(H)」のとき→HLレジスタに「2313(H)」が記憶される。
加算前「2317(H)」のとき→HLレジスタに「2319(H)」が記憶される。
加算前「231D(H)」のとき→HLレジスタに「231F(H)」が記憶される。
加算前「2323(H)」のとき→HLレジスタに「2325(H)」が記憶される。
また、ここで、本フローチャートでは図示していないが、HLレジスタを保護するために、HLレジスタ値をスタック領域に退避させる処理を実行する。
次のステップS2387では、被除数下位2バイトを取得する。ここでは、DEレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータをCレジスタに記憶し、DEレジスタ値に「1」を加算したアドレスに記憶されているデータをBレジスタに記憶する処理を実行する。これにより、下位2バイトのデータがBCレジスタに記憶される。
次のステップS2388では、被除数上位1バイトを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値に「1」を加算し、加算した結果をDEレジスタに記憶する。
(2)DEレジスタ値に「1」を加算し、加算した結果をDEレジスタに記憶する。
すなわち、DEレジスタ値を「+2」にする処理を実行する。
これにより、DEレジスタ値は、
F270(H)→F272(H)
F276(H)→F278(H)
F27C(H)→F27E(H)
F282(H)→F284(H)
F288(H)→F28A(H)
となる。
換言すると、各3バイトデータの上位桁を示すアドレスが記憶される。
(3)DEレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータをAレジスタに記憶する。
以上より、被除数について、
3バイトデータの1桁目がCレジスタに記憶され、
3バイトデータの2桁目がBレジスタに記憶され、
3バイトデータの3桁目がAレジスタに記憶される
こととなる。
次のステップS2389では、計算値セット(S_VALUE_SET )(後述する図203)を行う。この処理は、比率を計算するために、被除数を10倍にする処理を実行し、また、除数を取得する処理を実行する。
なお、比率を計算する際に、除数(分母の値)が「0」のときには以降の計算処理を実行しないようにするため、計算値セットを終了するときに除数(分母の値)が「0」のときにはゼロフラグ=「1」となるようにする。
次のステップS2390では、除数を有するか否かを判断する。ここでは、上述したように、ステップS2389においてゼロフラグ=「1」となったときは、除数なしと判断する。除数なしと判断したときはステップS2401に進み、除数ありと判断したときはステップS2391に進む。
なお、仮に、除数を有するか否かを判断することなくステップS2391(比率計算実行)に進むと、無限ループとなってしまう。
ステップS2391では、比率計算実行(S_CAL_EXE )(後述する図204)を行う。この処理は、ステップS2389での計算値セットでセットした各レジスタを用いて演算を行い、当該演算結果により、比率の十の位の値を算出する。
また、この演算結果により、桁下がり不可(割られる数の上位2バイトが「0」)と判断したときは、ゼロフラグ=「1」となる。
次のステップS2392では、桁下がり不可であるか否か、すなわちステップS2391の演算によりゼロフラグ=「1」となったか否かを判断する。ゼロフラグ=「1」のときは、桁下がり不可と判断する。そして、桁下がり不可であると判断したときはステップS2397に進み、桁下がり不可でない(ゼロフラグ≠「1」)と判断したときはステップSステップS2393に進む。
ステップS2393では、被除数下位に除数下位を加算する演算を実行する。ここでは、BCレジスタ値にDEレジスタ値を加算し、加算した結果をBCレジスタに記憶する。この加算処理によって、桁あふれしたときは、キャリーフラグ=「1」となる。
この処理は、比率計算実行により、下位桁の演算で減算しすぎた分を元に戻すための処理(補正処理とも称する)である。たとえば、比率計算実行によりBCレジスタ値からDEレジスタ値を減算する処理において、
BCレジスタ値:10(H)
DEレジスタ値:20(H)
であったとき、当該処理により、BCレジスタ値は、「F0(H)」となる。
この状態で比率計算処理が終了したときは、
BCレジスタ値(F0(H))+DEレジスタ値(20(H))=BCレジスタ値(10(H)
とすることで、BCレジスタ値を元に戻すことができる。
次のステップS2394では、ステップS2393の演算において桁上がりがあるか否かを判断する。この処理は、BCレジスタ値にDEレジスタ値を加算した結果、キャリーフラグ=「1」となったときは、桁上がりがあると判断する。桁上がりがあると判断したときはステップS2395に進み、桁上がりがないと判断したときはステップS2396に進む。
ステップS2395では、被除数上位2バイトに「1」を加算する。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算する処理である。
次にステップS2396に進み、被除数上位に除数上位を加算する。この処理は、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算し、加算した結果をHLレジスタに記憶する処理である。この処理は、比率計算実行(C_CAL_EXE )により、上位桁の演算で減算しすぎた分を元に戻すための処理(補正処理とも称する)である。そして、ステップS2398に進む。
一方、ステップS2392で桁下がり不可と判断され、ステップS2397に進んだときは、被除数下位に除数下位を加算する。この処理は、BCレジスタ値にDEレジスタ値を加算し、加算した結果をBCレジスタに記憶する処理である。この処理は、比率計算実行(C_CAL_EXE )により、下位桁の演算で減算しすぎた分を元に戻すための処理(補正処理とも称する)である。そしてステップS2398に進む。
ステップS2398では、計算結果バッファを上位桁に変換する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Lレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタに、計算結果バッファのアドレス(F28A(H))を記憶する。
(3)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータの上位4ビットと下位4ビットとを交換する。この処理により、比率計算処理で実行された値が上位4ビットに記憶される。つまり、計算結果バッファ中、D0ビットとD4ビット、D1ビットとD5ビット、D2ビットとD6ビット、D3ビットとD7ビットを入れ替える。
具体的には、(3)の演算前のHLレジスタ値が示すアドレス(F28A(H))に記憶されたデータが「00000101(B)」であるときに、上位4ビットと下位4ビットとを交換すると、HLレジスタ値は、「01010000(B)」となる。
この処理は、比率計算処理のステップS2391によって、計算結果バッファに記憶された値(いわゆる、比率の十の位の値)を上位4ビット(D4〜D7ビット)に記憶する処理である。十の位の値は、2進数で表記するとき、「00000000(B)」〜「000001010(B)」の範囲内の値となる(一の位の値も同様である)。このため、4ビットの範囲内で収まる値となる。そして、ステップS2391の処理によって得られた比率の十の位の値はクリアされずに計算結果バッファに記憶された状態のままで、ステップS2400(一の位の比率計算)が実行される。そして、ステップS2400では、計算結果バッファに記憶された値(比率の十の位の値)に、算出された比率の一の位の値が加算される。これにより、計算結果バッファ値は、上位4ビットが十の位の比率を示す値となり、下位4ビットが一の位の比率を示す値となる。また、上記の方法を採用することにより、十の位の比率計算(ステップS2391)と、一の位の比率計算(ステップS2400)とで、同一の処理を行うことができる。
また、ここで、フローチャートでは図示していないが、以下の処理を実行する。
(1)スタック領域に記憶されていたHLレジスタ値を元に戻すための処理を実行する。
(2)また、HLレジスタ値を再度保護するために、HLレジスタ値をスタック領域に退避させる処理を実行する。
次に、ステップS2399に進み、ステップS2389と同様に計算値セット(S_VALUE_SET )を実行し、次のステップS2400では、ステップS2391と同様に比率計算実行(S_CAL_EXE )を行う。これらのステップS2399及びステップS2400の処理により、比率の一の位を算出する。また、比率の一の位は、計算結果バッファのアドレス(F28A(H))の下位4ビットに記憶する。
次のステップS2401では、計算結果バッファを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、計算結果バッファのアドレス(F28A(H))を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレス(F28A(H))に記憶されているデータを、Aレジスタに記憶する。
次のステップS2402では、計算結果バッファを初期化する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレス(F28A(H))に「0」を記憶する。
またここで、フローチャートでは図示していないが、スタック領域に記憶されていたHLレジスタ値を元に戻すための処理を実行する。
次のステップS2403では、比率データRWMアドレスをセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値を「1」加算する。
(2)HLレジスタ値を「1」加算する。
(3)HLレジスタ値が示すアドレスのデータをHLレジスタに記憶する。
この処理により、HLレジスタには、第3群のアドレスが記憶されているROM54のアドレスが記憶される。
次にステップS2404に進み、計算した比率が「100%」であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタ値から「A0(H)」を減算する処理を行い、桁下がりがある(キャリーフラグ=「1」)のときは、比率が「100%」でないと判断する。比率が「100%」であると判断したときはステップS2405に進み、比率が「100%」でないと判断したときはステップS2406に進む。換言すると、Aレジスタの値が「A0(H)」であるときは、計算結果(比率)が100%であることを示している。
ステップS2405では、比率として「99%」をセットする。この処理は、Aレジスタの値を「A0(H)」から「99(H)」に更新(記憶)する処理である。
なお、有利区間に当選したときは、次回遊技から有利区間が開始されるので、有利区間比率は実際には100%になることはない。一方、他の4つの比率については100%になる場合がある。しかし、有利区間比率の算出を含めて図202の(同一の)プログラムを用いれば、比率セット処理のプログラムを1つにすることができる。
次にステップS2406に進み、比率データを保存する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに、Aレジスタ値を記憶する処理である。上述したように、このときのHLレジスタ値には第3群のアドレスのうちいずれかが記憶されている。具体的には、有利区間比率を計算しているときにはHLレジスタには「F285(H)」、連続役物比率(6000回)を計算しているときにはHLレジスタには「F286(H)」、役物比率(6000回)を計算しているときにはHLレジスタには「F287(H)」、連続役物比率(累計)を計算しているときにはHLレジスタには「F288(H)」、役物比率(累計)を計算しているときにはHLレジスタには「F289(H)」が記憶されている。換言すると、当該処理により比率データを対象のRWMアドレスに記憶することとなる。
またここで、フローチャートでは図示していないが、スタック領域に記憶されていたBCレジスタ値を元に戻すための処理を実行する。
次のステップS2407では、計算回数分を終了したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
なお、スタック領域に記憶されていたBCレジスタ値を元に戻したとき、BCレジスタ値は、ステップS2381の後に退避させた値となる。
(1)Bレジスタ値を「1」減算する。
(2)Bレジスタ値「0」でないと判断したとき、計算回数分を終了していないと判断する。
計算回数分を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、計算回数分を終了していないと判断したときはステップS2382に戻る。
以上の処理により、有利区間中であるときは、有利区間比率が計算される。また、有利区間中でないが、400ゲーム経過時には、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)の4つの比率が計算される(ステップS2382〜S2407を4回繰返す)。
図203は、図202中、ステップS2389及びステップS2399で実行される計算値セット(S_VALUE_SET )を示すフローチャートである。
この計算値セットでは、本フローチャートでは図示していないが、最初に、現在のHLレジスタに記憶されているデータ(比率計算RWMアドレステーブル)を保護するため、スタック領域に退避させる。
また、以下の説明では、上述した説明と重複するが、改めて説明すると、
被除数:割り算において割られる数(いわゆる分子の値)
除数:割り算において割る数(いわゆる分母の値)
被除数1バイト目:1桁目(最下位桁)(Cレジスタ)
被除数2バイト目:2桁目(Bレジスタ)
被除数3バイト目:3桁目(最上位桁)(Aレジスタ)
を指す。
また、この計算値セットでは、計算の対象となる被除数を10倍にする処理と、除数をセットする処理を行う。
ここで、具体例として、Cレジスタには「FE(H)」、Bレジスタには「40(H)」、Aレジスタには「01(H)」が記憶されているものとして以下説明する。なお、この数値は、10進数で表記すると、
254(D)+16384(D)+65536(D)=82174(D)
に相当する。
ステップS2411では、被除数3バイト目を10倍する処理を行う。ここで、被除数3バイト目のデータは、本処理の前にAレジスタに記憶されている。したがって、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタ値を10倍し、10倍した結果をHLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値とDEレジスタ値とを交換する。
これにより、被除数3バイト目のデータを10倍したデータは、DEレジスタに記憶される。
上記例では、DEレジスタには「01(H)」を10倍した「000A(H)」が記憶される。
より詳しくは、Dレジスタには「00(H)」、Eレジスタには「0A(H)」が記憶される。
次のステップS2412では、被除数2バイト目を10倍する処理を行う。ここで、被除数2バイト目のデータは、本処理の前にBレジスタに記憶されている。したがって、以下の処理を実行する。
(1)Bレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値を10倍し、10倍した結果をHLレジスタに記憶する。
上記例では、HLレジスタには「40(H)」を10倍した「0280(H)」が記憶される。
より詳しくは、Hレジスタには「02(H)」、Lレジスタには「80(H)」が記憶される。
次のステップS2413では、被除数1バイト目を10倍する処理を行う。ここで、被除数1バイト目のデータは、本処理の前にCレジスタに記憶されている。したがって、以下の処理を実行する。
(1)Cレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値とBCレジスタ値とを交換する。
ここで、ステップS2412の処理により、被除数2バイト目のデータを10倍したデータがHLレジスタに記憶されている。これにより、被除数2バイト目のデータを10倍したデータは、BCレジスタに記憶されることとなる。
上記例では、BCレジスタには「0280(H)」が記憶される。
より詳しくは、Bレジスタには「02(H)」、Cレジスタには「80(H)」が記憶される。
(3)Aレジスタ値を10倍し、10倍した結果をHLレジスタに記憶する。
ここで、本処理前のAレジスタ値は、被除数1バイト目のデータである。よって、本処理により、被除数1バイト目のデータを10倍したデータはHLレジスタに記憶されることとなる。
上記例では、HLレジスタには「FE(H)」を10倍した「09EC(H)」が記憶される。
より詳しくは、Hレジスタには「09(H)」、Lレジスタには「EC(H)」が記憶される。
次のステップS2414に進み、1バイト目の桁上がり値を加算する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Hレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)BCレジスタ値とAレジスタ値とを加算する演算を行い、当該演算結果をBCレジスタに記憶する。
上記例では、「0280(H)」と「09(H)」を加算する演算を行う。よって、BCレジスタには「0289(H)」が記憶される。
より詳しくは、Bレジスタには「02(H)」、Cレジスタには「89(H)」が記憶される。
次のステップS2415では、2バイト目の桁上がり値を加算する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Bレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)DEレジスタ値とAレジスタ値とを加算する演算を行い、当該演算結果をDEレジスタに記憶する。
上記例では、「000A(H)」と「02(H)」を加算する演算を行う。よって、DEレジスタには「000C(H)」が記憶される。
より詳しくは、Dレジスタには「00(H)」、Eレジスタには「0C(H)」が記憶される。
次にステップS2416に進み、下位桁調整を行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Cレジスタ値をBレジスタに記憶する。
(2)Lレジスタ値をCレジスタに記憶する。
上記例では、Bレジスタには「89(H)」、Cレジスタには「EC(H)」が記憶される。
これらの処理により、被除数を10倍した後のデータは、最大4バイトのデータとなる。そして、10倍した下位2バイトのデータをBCレジスタに記憶し、10倍した上位2バイトのデータをDEレジスタに記憶することになる。
上記例では、BCレジスタには「89EC(H)」、DEレジスタには「000C(H)」が記憶される。
この値を10進数で表記すると、
35308(D)+786432(D)=821740(D)
となる。
したがって、最初に例示した「82174(D)」は、10倍となっている。
またここで、フローチャートでは図示しないが、スタック領域に記憶したHLレジスタを復帰させる。
次にステップS2417に進み、除数RWMアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータが示すアドレスに記憶されているデータをHLレジスタに記憶する。
ここで、HLレジスタには、第2群のアドレスが記憶されているROM54のアドレスが記憶されている。この処理により、HLレジスタには、第2群のRWMアドレスの先頭アドレスが記憶される。
次にステップS2418に進み、除数上位1バイトを取得する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータに「2」を加算したデータが示すアドレスに記憶されているデータをAレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2419では、除数下位2バイトを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータをLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値に「1」を加算したデータが示すアドレスに記憶されているデータをHレジスタに記憶する。
(3)HLレジスタ値とDEレジスタ値とを交換する。
これにより、除数上位1バイトはAレジスタに記憶され、除数下位2バイトはDEレジスタに記憶される。
また、元々DEレジスタに記憶されていた値(被除数を10倍した後の上位2バイト)は、HLレジスタに記憶される。
次のステップS2420では、除数下位2バイトが「0」であるか否かを判断する。ここでは、DEレジスタ値が「0」か否かを判断し、DEレジスタ値が「0」であるときは除数下位2バイトが「0」であると判断する。除数下位2バイトが「0」でないと判断したときは本フローチャートを終了する。これに対し、除数下位2バイトが「0」であると判断したときはステップS2421に進む。
ステップS2421では、除数上位1バイトをチェックする。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とをOR演算し、演算結果が「0」であるときは、ゼロフラグ=「1」とする。
以上の計算値セット(S_VALUE_SET )により、
被除数を10倍した値の下位2バイトは、BCレジスタに記憶され、
被除数を10倍した値の上位2バイトは、HLレジスタに記憶され、
除数の上位1バイトは、Aレジスタに記憶され、
除数の下位2バイトは、DEレジスタに記憶される
こととなる。
また、除数が「0」であると判断したときは、ゼロフラグ=「1」となる。
図204は、図202中、ステップS2391及びステップS2400で実行される比率計算実行(S_CAL_EXE )を示すフローチャートである。この比率計算実行が行われるときは、その前に上述した計算値セット(S_VALUE_SET )が行われ、上述したように、
BCレジスタ:被除数を10倍した値の下位2バイト
HLレジスタ:被除数を10倍した値の上位2バイト
Aレジスタ:除数の上位1バイト
DEレジスタ:除数の下位2バイト
が記憶された状態で実行される。
また、この比率計算実行では、上述したように、10倍した被除数(10×Y)から除数(X)を減算し、その演算結果から除数を減算可能であるときは、再度、除数を減算することを繰り返すことにより、
0≦(10×Y−X×R)<X
を満たす「R」を算出する。
そして、「R(減算の繰返し回数(その桁における比率))」を計算結果バッファに記憶する。
まず、ステップS2431では、被除数下位から除数下位を減算する。この処理は、BCレジスタ値からDEレジスタ値を減算し、減算結果をBCレジスタに記憶する処理である。減算結果により桁下がりが発生したときは、キャリーフラグ=「1」となる。
次のステップS2432では、ステップS2431の減算で桁下がりがあるか否かを判断する。キャリーフラグ=「1」であるときは、桁下がりありと判断する。桁下がりありと判断されたときはステップS2433に進み、桁下がりなしと判断されたときはステップS2435に進む。
ステップS2433では、被除数上位2バイトが「0」であるか否かを判断する。ここでは、HLレジスタ値が「0」であるか否かを判断することにより、被除数上位2バイトが「0」であるか否かを判断する。被除数上位2バイトが「0」であると判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。なお、このときには、ゼロフラグ=「1」を記憶した後、終了する。これに対し、被除数上位2バイトが「0」でないと判断したときはステップS2434に進む。
ステップS2434では、被除数上位2バイトから「1」を減算する。この処理は、HLレジスタ値を「1」減算する処理である。
次にステップS2435に進み、被除数上位から除数上位を減算する。この処理は、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算し、減算した結果をHLレジスタに記憶する処理である。この減算結果により桁下がりがあったときは、キャリーフラグ=「1」となる。
そして、ステップS2436に進み、計算終了となるか否かを判断する。ステップS2435においてキャリーフラグ=「1」となったときは、計算を終了すると判断し、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、計算を終了しないと判断したとき(キャリーフラグ≠「1」のとき)は、ステップS2437に進む。
ステップS2437では、計算結果バッファに「1」を加算する。この処理は、計算結果バッファ(アドレス「F28A(H)」)に「1」を加算する処理である。そして、ステップS2431に戻る。
図205は、図191のステップS2244におけるリングバッファ更新(S_RINGNO_SET)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2441では、前回の400ゲームを経過したときから、400ゲームを経過したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、400ゲームカウンタ(アドレス「F210(H)」)に記憶されているデータを記憶する。
(2)HLレジスタ値が「0」であるとき(第2ゼロフラグ=「1」のとき)、400ゲームを経過したと判断する。
400ゲームを経過したと判断したときはステップS2442に進み、400ゲームを経過していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。したがって、リングバッファ更新処理は、400ゲームに1回実行される。
ステップS2442では、リングバッファ数をセットする。この処理は、Bレジスタに「3」を記憶する処理である。この「3」は、更新するリングバッファ数が3つ(総払出しリングバッファ、連続役物払出しリングバッファ、役物払出しリングバッファ)であることを示している。
次のステップS2443では、リングバッファ番号を更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、リングバッファ番号が記憶されているアドレス、すなわち「F212(H)」を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータに「1」を加算する。
なお、この加算は、「0」〜「14(D)」を循環する加算(ICPLD )であって、たとえば「14(D)」が記憶されているときは、「1」加算すると、「0」となる。
また、当該処理の後、本フローチャートでは図示を省略しているが、以下のスタック領域の退避を実行する。
(1)現在のBレジスタ値(リングバッファ数)を保護するため、BCレジスタ値をスタック領域に退避させる。
(2)現在のHLレジスタ値(リングバッファ番号)を保護するため、HLレジスタ値をスタック領域に退避させる。
次のステップS2444では、リングバッファ数をセットする。この処理は、Bレジスタ値をAレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2445に進み、該当リングバッファのオフセットを生成する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタ値に「30(D)」を乗算し、乗算した結果をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値と、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータとを加算し、加算した結果をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値と、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータとを加算し、加算した結果をAレジスタに記憶する。
これらの演算により、リングバッファのRWMアドレスを算出するためのオフセット値を得ることができる。
なお、上記(1)における乗算数「30」は、「リングバッファの数(15)×リングバッファ1個あたりのバイト数(2)」を示すものである。さらに、図182及び図183に示すように、総払出しリングバッファ0〜14、連続役物払出しリングバッファ0〜14、及び役物払出しリングバッファ0〜14は、アドレスが連続して設けられている。
これにより、上記(1)〜(3)の演算によって、総払出しリングバッファ、連続役物払出しリングバッファ、及び役物払出しリングバッファに対応するオフセット値を、同一の処理で求めることができる。
具体例を挙げると、以下の通りである。
例1)リングバッファ番号が「0」、リングバッファ数が「3」のとき
10進数で表記すると、
(1)の処理:3×30=90(Aレジスタ)
(2)の処理:0(リングバッファ番号)+90(Aレジスタ)=90(Aレジスタ)
(3)の処理:0(リングバッファ番号)+90(Aレジスタ)=90(Aレジスタ)
例2)リングバッファ番号が「1」、リングバッファ数が「2」のとき
10進数で表記すると、
(1)の処理:2×30=60(Aレジスタ)
(2)の処理:1(リングバッファ番号)+60(Aレジスタ)=61(Aレジスタ)
(3)の処理:1(リングバッファ番号)+61(Aレジスタ)=62(Aレジスタ)
例3)リングバッファ番号が「10」、リングバッファ数が「1」のとき
10進数で表記すると、
(1)の処理:1×30=30(Aレジスタ)
(2)の処理:10(リングバッファ番号)+30(Aレジスタ)=40(Aレジスタ)
(3)の処理:10(リングバッファ番号)+40(Aレジスタ)=50(Aレジスタ)
となる。
次にステップS2446に進み、該当リングバッファのRWMアドレスをセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタに「F1F5(H)」を記憶する。
(2)DEレジスタ値にAレジスタ値を加算し、加算した結果をDEレジスタに記憶する。
上記処理について、具体例を挙げると、以下の通りである。
例1)Aレジスタに「90(D)(5A(H))」が記憶されているとき
F1F5(H)+5A(H)=F24F(H)
これにより、役物払出しリングバッファ0の先頭アドレスが得られる。
例2)Aレジスタに「62(D)(3E(H))」が記憶されているとき
F1F5(H)+3E(H)=F233(H)
これにより、連続役物払出しリングバッファ1の先頭アドレスが得られる。
例3)Aレジスタに「50(D)(32(H))」が記憶されているとき
F1F5(H)+32(H)=F227(H)
これにより、総払出しリングバッファ10の先頭アドレスが得られる。
つまり、アドレス「F1F5(H)」が基準アドレスとなり、ステップS2445で得られた値がオフセット値となる。
次のステップS2447では、払出し(6000回)カウンタのRWMアドレスをセットする。この処理は、総払出し(6000回)カウンタ(F273(H))、連続役物払出し(6000回)カウンタ(F276(H))、又は役物払出し(6000回)カウンタ(F279(H))のいずれかのアドレスを、算出する処理である。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに「F270(H)」を記憶する。
(2)BレジスタをAレジスタに記憶する。
ここで、Bレジスタには、リングバッファ数(「1」〜「3」のいずれか)が記憶されている。
(3)Aレジスタ値を3倍したデータをAレジスタに記憶する。
(4)HLレジスタ値にAレジスタ値を加算し、加算した結果をHLレジスタに記憶する。
次のステップS2448では、払出しカウンタ下位2バイトを取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータをCレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値に「1」を加算したデータが示すアドレスに記憶されているデータをBレジスタに記憶する。
次のステップS2449では、払出しカウンタ上位1バイトを取得する。この処理は、HLレジスタ値に「2」を加算したデータが示すアドレスに記憶されているデータをAレジスタに記憶する処理である。
上記の(1)及び(2)の処理により、BCレジスタに下位2バイト、Aレジスタに上位1バイトのデータが記憶される。
次にステップS2450に進み、払出しカウンタ下位2バイトから該当リングバッファを減算する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値とHLレジスタ値とを交換する。この処理により、
DEレジスタ:該当する払出し(6000回)カウンタRWMアドレスの先頭アドレス
HLレジスタ:該当するリングバッファの先頭アドレス
がそれぞれ記憶される。
(2)BCレジスタ値(払出し(6000回)カウンタの下位2バイトデータ)から、HLレジスタ値が示すアドレス及びHLレジスタ値に「1」を加算したアドレスに記憶されているデータを減算する。減算した結果、桁下がりが発生したときは、キャリーフラグ=「1」となる。
次にステップS2451に進み、桁下がりがあるか否かを判断する。ステップS2450の処理において、キャリーフラグ=「1」となったときは、桁下がりがあると判断する。
桁下がりがあると判断したときはステップS2452に進み、桁下がりがないと判断したときはステップS2453に進む。
ステップS2452では、払出しカウンタの上位バイトから「1」を減算する。この処理は、Aレジスタ値を「1」減算する処理である。
次のステップS2453では、該当リングバッファをクリアする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータと、HLレジスタ値に「1」を加算したアドレスに記憶されているデータとを、クリアする。
つまり、ステップS2453において、DEレジスタ値が示すアドレスとその次のアドレスに記憶された情報をクリアして、次回遊技以降に関する情報を記憶可能な状態としておく。また、これらの情報をクリアする前に、クリアする前の情報に基づいて、ステップS2448〜ステップS2452により、総払出し(6000回)カウンタ(F273(H))、連続役物払出し(6000回)カウンタ(F276(H))、又は役物払出し(6000回)カウンタ(F279(H))の情報を更新している。
このように、総払出し(6000回)カウンタ値、連続役物払出し(6000回)カウンタ値、及び役物払出し(6000回)カウンタ値を求めるときは、それぞれ、15個のリングバッファ値すべてを加算する演算ではなく、それまでの6000回カウンタ値から該当するリングバッファ値を減算するだけでよい。したがって、6000回カウンタ値を算出する処理時間を短縮し、プログラムを簡素化することができる。
そしてステップS2454に進み、払出し(6000回)カウンタを保存する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値とHLレジスタ値とを交換する。この処理により、DEレジスタには該当するリングバッファの先頭アドレスが記憶され、HLレジスタには該当する払出し(6000回)カウンタのRWMアドレスの先頭アドレスが記憶される。
(2)Cレジスタ値を、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶する。
(3)Bレジスタ値を、HLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに記憶する。
(4)Aレジスタ値を、HLレジスタ値に「2」を加算した値が示すアドレスに記憶する。
そして、この処理後、本フローチャートには図示していないが、スタック領域に退避させた値を元に戻すため、以下の処理を実行する。
(1)スタック領域に記憶されていたHLレジスタ値を元に戻すための処理を行う。
(2)スタック領域に記憶されていたBCレジスタ値を元に戻すための処理を行う。
次にステップS2455に進み、リングバッファ数分を終了したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Bレジスタ値を「1」減算する。
(2)Bレジスタ値が「0」であるとき、リングバッファ数分を終了したと判断する。
リングバッファ数分のリングバッファ番号を更新したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。一方、リングバッファ数分を終了していないと判断したときはステップS2444に戻る。
以上の説明までが、メイン処理(M_MAIN)中の処理となる。
図206は、図190(割込み処理)のステップS2221における比率表示準備(S_DSP_READY )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2461のスタックポインタ退避では、スタック領域に記憶されているスタックポインタ(SPレジスタ)を、スタックポインタ一時保存バッファ2(アドレス「F293(H)」)に記憶する。
上述したように、比率表示準備は、使用領域外で実行するプログラムであるので、使用領域外のプログラムを実行しているときは、第1プログラムで使用していたスタックポインタを退避しておき、使用領域内(第1プログラム)に戻ったときにスタックポインタを復帰させる。
次のステップS2462では、スタックポインタ(使用領域外)をセットする。この処理は、スタックポインタ(SPレジスタ)に「F400(H)」を記憶する処理である。
次のステップS2463では、レジスタを退避させる。この処理は、各種レジスタをスタック領域(使用領域外)に退避する処理である。
次にステップS2464に進み、点滅要求フラグ生成(S_LED_FLASH )を実行する。この処理は、後述する図207に示す処理であり、点滅要求フラグ(アドレス「F28D(H)」)を更新する処理である。
次のステップS2465では、比率表示タイマ更新(S_RATE_TIME )を行う。この処理は、後述する図209に示す処理であり、点滅切替えフラグ(アドレス「F28F(H)」)、表示切替え時間(アドレス「F290」)、及び点滅切替え時間(アドレス「F292(H)」)を更新する処理である。
次のステップS2466では、比率表示処理(S_LED_OUT )を行う。この処理は、後述する図210に示す処理であり、当該割込み処理での比率を実際に表示(点灯又は消灯)する処理である。なお、第20実施形態等では、点滅を考慮しない場合の比率表示処理について既に説明済みである(図135等)。
次にステップS2467に進み、レジスタを復帰させる。この処理は、ステップS2463で退避した各種レジスタを復帰させる処理である。
次のステップS2468では、スタックポインタを復帰させる。この処理は、ステップS2461で退避したスタックポインタ、すなわちスタックポインタ一時保存バッファ2に記憶されているデータを、スタックポインタ(SPレジスタ)に記憶する処理である。換言すると、当該処理によりスタップポインタが使用領域内のアドレスを示すこととなる。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図207は、図206のステップS2464における点滅要求フラグ生成(S_LED_FLASH )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2481では、繰返し回数及び初期値をセットする。この処理は、Bレジスタに「5(H)」、Cレジスタに「0」を記憶する処理である。
ここで、繰返し回数「5」とは、5項目の比率セグについて点滅するか否か(図184参照)を判定するための値である。
次のステップS2482では、点滅/非該当項目判定値テーブルのアドレスをセットする。この処理は、DEレジスタに、点滅/非該当項目判定値テーブル(TBL_SEG_FLASH )の先頭アドレスを記憶する処理である。
図208は、点滅/非該当項目判定値テーブル(TBL_SEG_FLASH )を示す図である。本テーブルでは、5項目の比率について、それぞれ、所定値を定めている。たとえば、有利区間比率が「70」というのは、有利区間比率が「70」以上であるとき、その表示を点滅させることを意味している(図184参照)。
また、図208に示すように、本テーブルの先頭アドレスは、「2500(H)」である。したがって、DEレジスタに、「2500(H)」を記憶する。
また、「非該当項目」とは、該当する比率を表示する性能を備えていないことを指す。たとえば、有利区間を搭載していない遊技機であるときは、有利区間比率を表示することはない。このように、非該当項目があったときは、有利区間比率の比率セグには、「−−」を表示する。
なお、本実施形態では、有利区間及び連続役物を備えているので、5項目すべての比率を表示するが、非該当項目を有するときは、本テーブルの非該当項目に対応するROM54のアドレスには、「DE(H)」を記憶する。
たとえば、有利区間を備えていない遊技機であるときは、アドレス「2504(H)」には、図208中、「70(H)」に代えて、「DE(H)」が記憶される。
このように、有利区間を備えない等、どのような遊技機であっても(たとえば、いわゆるAタイプや、いわゆるA+ART)、本テーブルの一部のデータを修正するだけで、管理情報の点灯制御を可能とする制御処理が組まれている。よって、制御プログラムを他の製品でも流用しやすくなっている。
なお、後述するように、非該当項目に対応する値は、「DE(H)」に限られるものではない。
次のステップS2483では、比率データのRWMアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、役物比率(累計)データが記憶されているアドレス(F289(H))を記憶する処理である。
次にステップS2484に進み、点滅又は非該当項目判定値を取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値が示すアドレスのデータを、Aレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値を、「1」減算する。
次のステップS2485では、非該当項目値であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタ値から「DD(H)」を減算し、演算結果が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるときは、非該当項目値であると判断する。
すなわち、非該当項目であるときは、上述したように、点滅/非該当項目判定値テーブルには「DE(H)」が記憶されているので、「DE(H)」から「1」を減算した後、さらに「DD(H)」を減算すると「0」となり、ゼロフラグ=「1」となる。
なお、非該当項目に対応する値として「DE(H)」以外の所定値を記憶したときは、たとえば「所定値−1−(所定値−1)」を演算し、演算結果が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるときは非該当項目値であると判断する。
また、「所定値」は、有利区間、役物比率(累計)、役物比率(6000回)の場合は「70(H)」を超える値であればよく、連続役物比率(累計)、連続役物比率(6000回)の場合は「60(H)」を超える値であればよい。
非該当項目値であると判断したときはステップS2487に進み、非該当項目値でないと判断したときはステップS2486に進む。
ステップS2486では、比率データを取得する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータを、Aレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2487では、比率データ又は非該当項目値を保存する。この処理は、Aレジスタ値を、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶する処理である。なお、この処理には、以下の意味がある。
非該当項目を有する場合に、比率データが記憶されるRWMには、上記保存処理の前にはデータが記憶されていない。たとえば有利区間を有していない場合には、有利区間比率データ(アドレス「F285(H)」)には「00(H)」が記憶されている。詳細は後述するが、比率を管理情報表示LED74に表示する際には、当該アドレスに記憶された情報に基づいて比率を表示する。その際、有利区間比率データに「00(H)」が記憶されていると、有利区間比率を表示する際には、管理情報表示LED74の比率セグには「00」と表示されてしまう。これを防止するために、ステップS2485で取得したAレジスタの値(本実施形態では「DD(H)」)を比率データとして記憶することにより、「−−」が表示されるようになる。具体的には、オフセット値が「D(H)」であるときは、図127に示すように、表示データは「−」となる。
なお、これも非該当項目を有する遊技機と非該当項目を有さない遊技機とで、共通で使用できるようプログラム処理が組まれている。
次のステップS2488では、点滅判定を行う。この処理は、Aレジスタ値から、DEレジスタ値が示すアドレスのデータを減算する処理である。なお、その演算をした結果、桁下がりがあったときは、キャリーフラグ=「1」となる。
なお、詳細は後述するが、キャリーフラグ=「1」となったときは、当該項目を表示するときに点滅しない態様で点灯することを意味し、キャリーフラグ=「0」となったときは、当該項目を表示するときに点滅する態様で点灯することを意味している。
次にステップS2489に進み、点滅要求フラグを生成する。この処理は、キャリーフラグ及びCレジスタ値を、左にローテートシフトする演算処理を行う。
具体的には、キャリーフラグの値を「CY」、Cレジスタ値を「D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0」とすると、
「CY」、Cレジスタ値「D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0」
を、
「D7」、Cレジスタ値「D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0,CY」
とする演算を行う。
たとえば、Cレジスタ値がステップS2481で示したように初期値「00000000(B)」であり、かつ、ステップS2488でキャリーフラグ=「1」であったときは、
「1」、Cレジスタ値「00000000(B)」
を、
「0」、Cレジスタ値「00000001(B)」
とする演算を行う。したがって、Cレジスタ値は、「00000001(B)」となる。このCレジスタ値が最終的に点滅要求フラグとなる。
換言すると、ステップS2488の処理は、比率データと点滅/非該当項目判定値テーブルに記憶された特定値とに基づいた演算により、当該項目の比率セグを点滅するかしないかを判断する情報をレジスタ(記憶領域)に記憶する処理である。
次のステップS2490では、次の比率データのRWMアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値を「1」減算する処理である。たとえば1回目の点滅判定におけるHLレジスタ値は、上述したように「F289(H)」(役物比率(累計)データ)である。ここで、「1」を減算すると、HLレジスタ値は、2回目の点滅判定対象である「F288(H)」(連続役物比率(累計)データ)となる。
次のステップS2491では、次の点滅/非該当項目判定値テーブルのアドレスをセットする。この処理は、DEレジスタ値を「1」加算する処理である。たとえば、最初にDEレジスタ値として「2500(H)」を記憶していたときは、本処理により、「2501(H)」となる。
ここで、図208に示すように、役物比率(累計)、連続役物比率(累計)、役物比率(6000回)、連続役物比率(6000回)、有利区間比率の順で、アドレス「2500(H)」〜「2504(H)」に点滅/非該当項目判定値を記憶している。
これにより、点滅/非該当項目判定値テーブルのアドレス(DEレジスタ値)の初期値を「2500(H)」とし、次の点滅/非該当項目の判定時には「1」加算するというループ処理(ステップS2484〜S2492)により、目的のアドレスを指定することができるので、処理を簡素化できる。
次にステップS2492に進み、繰返しを終了したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Bレジスタ値を「1」減算する。
(2)Bレジスタ値が「0」でないとき、繰返しを終了していないと判断する。
ここで、Bレジスタ値は、最初のステップS2481で「5」がセットされるので、繰返し回数は「5」となる。繰返しを終了したと判断したときはステップS2493に進み、繰返しを終了していないと判断したときはステップS2484に戻る。
以上のようにして、5項目の点滅判定を行う。
5項目の点滅判定を終了してステップS2493に進むと、総遊技回数カウンタ値を取得する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、総遊技回数カウンタ(アドレス「F26D(H)」)の下位2バイトの値を記憶する。
(2)Aレジスタに、総遊技回数カウンタ(アドレス「F26D(H)」)の上位1バイトの値を記憶する。
なお、上述したように、総遊技回数カウンタは、3バイトで構成されており、「F26D(H)」が1桁目を記憶する記憶領域であって、その値がLレジスタに記憶される。
また、「F26E(H)」が2桁目を記憶する記憶領域であって、その値がHレジスタに記憶される。
さらにまた、「F26F(H)」が3桁目を記憶する記憶領域であって、その値がAレジスタに記憶される。
次のステップS2494では、総遊技回数カウンタの上位1バイトが「0」であるか否かを判断する。この処理は、ステップS2493で記憶したAレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS2495に進み、「0」でないと判断したときはステップS2496に進む。
ステップS2495では、6000ゲームを経過したか否かを判断する。この処理は、HLレジスタ値(総遊技回数カウンタの下位2バイトのデータ)から「6000(D)」を減算する。その演算をした結果、桁下がりがあったときは、キャリーフラグ=「1」となる。そして、キャリーフラグ=「1」のときは、6000ゲームを経過していないと判断し、ステップS2497に進む。
これに対し、6000ゲームを経過したと判断したときはステップS2496に進む。
ステップS2496では、点滅要求フラグ用データを更新する。この処理は、CレジスタのD5ビットを「1」にする処理である。ここで、Cレジスタ値は、アドレス「F28D(H)」の点滅要求フラグに対応する値(ただし、この時点では、ビットは反転状態にある。)となるようにする。このため、6000ゲームを経過しているときは、D5ビットを「1」にする処理を実行する。
次のステップS2497では、総遊技回数カウンタの上位1バイトが「2」以上であるか否かを判断する。ここでは、Aレジスタ値から「3」を減算する処理を行う。この減算で桁下がりがなかったときは、キャリーフラグ≠「1」となる。そして、キャリーフラグ≠「1」であるときは、総遊技回数カウンタの上位1バイトが「2」以上であると判断する。
このようにするのは、175000ゲームに達しているか否かを判断するために、まずは、上位1バイトと「3」とを比較する。ここで、「175000(D)」は、16進数では、「2AB98(H)」となることから、Aレジスタ値が「2」を超える(Aレジスタ値が「3」以上)ということは、必然的に、総遊技回数カウンタの値が「175000(D)」を超えていることが分かる。
ステップS2497で、キャリーフラグ≠「1」であるときは、総遊技回数カウンタの上位1バイトが「2」を超えると判断してステップS2500に進み、キャリーフラグ=「1」であるときは、総遊技回数カウンタの上位1バイトが「2」を超えないと判断してステップS2498に進む。
ステップS2498では、総遊技回数カウンタの値が「2」であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタ値から「2」を減算し、「0」でないと判断したときは、総遊技回数カウンタの値が「2」でないと判断する。総遊技回数カウンタ値が「2」でないと判断されたときはステップS2501に進み、総遊技回数カウンタ値が「2」であると判断されたときはステップS2499に進む。
ステップS2499では、175000ゲームを経過したか否かを判断する。この処理は、HLレジスタ値から「AB98(H)」を減算し、その演算をした結果、桁下がりがあったときはキャリーフラグ=「1」となる。そして、キャリーフラグ=「1」のときは、175000ゲームを経過していないと判断する。
ステップS2499で175000ゲームを経過したと判断したときはステップS2500に進み、175000ゲームを経過していないと判断したときはステップS2501に進む。
ステップS2500では、点滅要求フラグ用データを更新する。この処理は、CレジスタのD6ビットを「1」にする。CレジスタのD6ビットは、アドレス「F28D(H)」の点滅要求フラグのD6ビット(175000ゲーム点滅フラグ)に対応する。そしてステップS2501に進む。
ステップS2501では、点滅要求フラグを生成する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタに、「01111111(B)」を記憶する。
(2)Aレジスタ値と、Cレジスタ値との排他的論理和演算(XOR)を行い、演算結果をAレジスタに記憶する。
ステップS2501の処理の実行前は、上述したように、Cレジスタに記憶されているデータのうち、点滅する項目(ビット)に「0」が記憶されている。たとえば、175000ゲームを経過したときは、上述したようにD6ビットが「1」となっているので、換言すれば、175000ゲームを経過していないときは「0」となっている。
そこで、Cレジスタ値のビットを反転させることにより、点滅する項目(ビット)が「1」となるように点滅要求フラグを生成する。
次のステップS2502では、ステップS2501で生成した点滅要求フラグを保存する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、点滅要求フラグのアドレス(「F28D(H)」)を記憶する。
(2)Aレジスタ値を、HLレジスタ値が示すアドレス(「F28D(H)」)に記憶する。
これにより、点滅する項目は「1」、点滅させない項目は「0」となる。このように、各ビットに対応する情報は、「1」又は「0」で表され、点滅させるか否かを含む7つの項目に関する点滅要求フラグが、アドレス「F28D(H)」に記憶される。
図209は、図206中、ステップS2465における比率表示タイマ更新(S_RATE_TIME )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2511では、表示切替え時間を更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、表示切替え時間を記憶しているアドレス(先頭アドレスである「F290(H)」)を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータを「1」減算し、減算した結果を当該アドレスに記憶する。
この処理は、表示切替え時間として10進数で表記したとき、「0」〜「2144(D)」の間を循環する循環減算処理を実行するものである。
このため、表示切替え時間が「0」のときに当該処理を行うと、「2144(D)」(860(H))が表示切替え時間として記憶される。
また、「0」のときに当該処理を行い、「2144(D)」(860(H))が表示切替え時間として記憶されるとき、キャリーフラグ=「1」となる。
なお、2.235msごとに割込み処理が実行されるため、約4792msごとに「0」から「2144(D)」となり、キャリーフラグ=「1」となる。
これにより、約5秒ごとに、比率表示内容の切替えが行われる。
次のステップS2512では、表示切替え時間が経過したか否かを判断する。この判断は、ステップS2511の処理において、キャリーフラグ=「1」となったか否かを判断するものであり、キャリーフラグ=「1」であるときは、表示切替え時間が経過したと判断する。
表示切替え時間を経過したと判断したときはステップS2513に進み、表示切替え時間を経過していないと判断したときはステップS2518に進む。
ステップS2513では、点滅切替え時間を保存する。この処理は、HLレジスタ値に「2」を加算したデータ(すなわち「F292(H)」)が示すアドレス(点滅切替え時間)に、「134(D)(86(H))」を記憶する。
つまり、表示切替え時間が経過したと判断したときに、点滅切替え時間が保存されることになる。点滅切替え時間として、「2.235×134=299.49(ms)」の時間が記憶されることになる。
次にステップS2514に進み、点滅切替えフラグをオフにする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、点滅切替えフラグのアドレス(「F28F(H)」)を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに「0」を記憶する。
なお、上述したように、点滅切替えフラグに記憶されているデータが「0」のときは点灯、「1」のときは消灯を指す。
すなわち、表示切替え時間が経過したタイミングで、点滅切替えフラグが「0」(点灯)となる。
次にステップS2515に進み、比率表示番号を更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値を「1」減算する。
換言すると、HLレジスタに、比率表示番号に対応するRWM53のアドレス(「F28E(H)」)を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータに「1」を加算する。
この処理は、比率表示番号を、「0」〜「5」の間を循環する循環加算処理を実行している。このため、比率表示番号が「5」のときに当該処理を行うと「0」が比率表示番号として記憶される。また、比率表示番号が「5」未満のときに当該処理を行うと、キャリーフラグ=「1」となる。
次のステップS2516では、更新後の比率表示番号が「0」であるか否かを判断する。ここでは、キャリーフラグ=「1」のとき、比率表示番号が「0」でないと判断する。換言すると、比率表示番号が「5」のときにステップS2515の処理を実行して比率表示番号が「0」になったとき、比率表示番号が「0」であると判断する。
ステップS2516において、更新後の比率表示番号が「0」であると判断したときはステップS2517に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2517では、比率表示番号を補正する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータを「1」加算する処理である。この処理により、比率表示番号に「0」が記憶されているときは、「1」に更新される。これにより、比率表示番号は、「1」〜「5」を循環するものとなる。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2512において表示切替え時間が経過していないと判断され、ステップS2518に進むと、点滅切替え時間を更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、点滅切替え時間のアドレス(「F292(H)」)を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータを「1」減算し、減算した結果を当該アドレスに記憶する。
この処理は、点滅切替え時間として10進数で表記したとき、「0」〜「134(D)」の間を循環する循環減算処理を実行している。
このため、点滅切替え時間が「0」のときに当該処理を行うと、「134(D)」(86(H))が点滅切替え時間として記憶される。
また、「0」のときに当該処理を行い、「134(D)」(86(H))が点滅切替え時間として記憶されるとき、キャリーフラグ=「1」となる。
次にステップS2519に進み、点滅切替え時間が経過したか否かを判断する。この判断は、キャリーフラグが「1」であるか否かを判断し、キャリーフラグ≠「1」であるときは、点滅切替え時間を経過していないと判断する。点滅切替え時間を経過したと判断したときはステップS2520に進み、点滅切替え時間を経過していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2520では、点滅切替えフラグを更新する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、点滅切替えフラグのアドレス(「F28F(H)」)を記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレス記憶されているデータを「1」加算し、加算した結果を当該アドレスに記憶する。
この処理は、点滅切替えフラグを、「0」〜「1」の間を循環する循環加算処理を実行している。このため、点滅切替えフラグが「1」のときにこの処理を行うと、「0」が点滅切替えフラグとして記憶される。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図210は、図206中、ステップS2466における比率表示処理(S_LED_OUT )を示すフローチャートである。
第20実施形態〜第24実施形態では、点滅を考慮しない場合の比率表示処理(S_LED_OUT )について説明した(図135、図141、図150、図159)。
図210の第26実施形態では、第20実施形態の図135をベースとしたフローチャートであり、第20実施形態(図135)と異なる点には、図210中、ステップ番号の下にアンダーラインを引いている。アンダーラインを引いていないステップ番号の処理は、第20実施形態(図135)と同様である。
図210において、まず、ステップS1471では、LED表示カウンタを取得する。この処理は、LED表示カウンタの値を取得し、Dレジスタに記憶する処理である。
次のステップS1472では、比率表示要求があるか否かを判断する。ここでは、デジット6〜9のいずれかの表示要求があるか否かを判断する。具体的には、Dレジスタに記憶したLED表示カウンタ値と「11111000(B)」とをAND演算する。そして、そのAND演算結果が「0」でないときは比率表示要求なしと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、AND演算結果が「0」であるときは、比率表示要求ありと判断し、ステップS1473に進む。
次のステップS1473では、Dレジスタに記憶したLED表示カウンタ値が「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS1474に進み、「0」でないと判断したときはステップS1475に進む。
ステップS1474では、比率(1桁)表示要求をセットする。第20実施形態で説明したことと同様に、LED表示カウンタが「00000000(B)」であるとき(デジット9信号がオンであるとき)は、デジット9信号をD3ビットに割り当てるため、D3ビットを「1」にしたデジットデータ「00001000(B)」を作成する。ステップS1474では、この処理を実行し、このデジットデータ「00001000(B)」をDレジスタに記憶する。そしてステップS1475に進む。
次のステップS1475では、比率表示番号(アドレス「F28E(H)」)を取得する。この処理は、比率表示番号を取得してAレジスタに記憶し、さらにAレジスタ値をEレジスタに記憶する処理を実行する。
ここで、比率表示番号に基づいて、後述する点滅ビット検査回数が決定される。たとえば、例を挙げると、以下の通りである。
例1)
比率表示番号が「1」:有利区間比率の点滅ビット検査回数を取得する。
例2)
比率表示番号が「2」:連続役物比率(6000回)の点滅ビット検査回数を取得する。
例3)
比率表示番号が「5」:役物比率(総累計)の点滅ビット検査回数を取得する。
また、Aレジスタ値をEレジスタに記憶する処理を実行することにより、Aレジスタ値とEレジスタ値とは同値となる。
次のステップS2531では、点滅ビット検査回数テーブルのアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、点滅ビット検査回数テーブル(TBL_FLASH_CHK )の先頭アドレスから「1」を減算したアドレスを記憶する。
図211は、点滅ビット検査回数テーブル(TBL_FLASH_CHK )を示す図である。図211に示すように、各比率ごとに、それぞれ所定値(たとえば有利区間比率に対応する値は「7(H)」)が記憶されている。
そして、その先頭アドレスは、「2510(H)」である。よって、HLレジスタには、「250F(H)」が記憶される。
なお、「点滅ビット検査回数」とは、アドレス「F28D(H)」の点滅要求フラグにおいて、D0ビット目から何ビット先に進むと、検査対象となるビットに到達するかを示す値である。
たとえば、図211において、有利区間比率、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)には、「7(H)」が記憶されているが、これは、点滅要求フラグにおいて、D0ビット目から数えて7個目のD6ビットの値が「1」であるか否かを判断するための値である。D6ビット目は、総遊技回数が175000回に到達していないときに「1」となるフラグであり、このD6ビット目が「1」であるときは、図184に示したように、有利区間比率、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)の識別セグが点滅対象となる。
また、図211において、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)には、「6(H)」が記憶されているが、これは、点滅要求フラグにおいて、D0ビット目から数えて6個目のD5ビットの値が「1」であるか否かを判断するための値である。D5ビット目は、総遊技回数が6000回に到達していないときに「1」となるフラグであり、このD5ビット目が「1」であるときは、図184に示したように、連続役物比率(6000回)、及び役物比率(6000回)の識別セグが点滅対象となる。
次のステップS2532では、識別セグ点滅ビット検査回数をセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値にAレジスタ値を加算したデータを、HLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータを、Bレジスタに記憶する。
たとえば、Aレジスタ値(ステップS1475で記憶している比率表示番号)が「3」であるときは、
250F(H)+3(H)=2512(H)(=HLレジスタ値)
6(H)(=Bレジスタ値)
となる。
換言すると、「250F(H)」が基準アドレスとなり、比率表示番号(アドレス「F28E(H)」)に記憶されたデータをオフセット値として、点滅ビット検査テーブルのアドレスを算出し、当該アドレスに記憶されているデータを取得することが可能となる。
上記例では、アドレス「2512(H)」に記憶されている役物比率(6000回)のときの識別セグを点滅させるか否かを判断するための情報である「6(H)」が取得される。
次にステップS1476に進み、識別セグオフセットテーブルをセットする。この処理は、HLレジスタに、識別セグオフセットテーブル(図127中、「TBL_SEGID_DATA」)の先頭アドレスを記憶する処理である。図127では図示していないが、当該先頭アドレスは、第26実施形態では「2520(H)」であり、このアドレスから「1」を減算した値(251F(H))をHLレジスタに記憶する。
次のステップS1477では、識別セグオフセット値を取得する。この処理は、ステップS1475でAレジスタに記憶した比率表示番号をオフセット値として、識別セグオフセットテーブルから読み取る処理である。
具体的には、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値にAレジスタ値を加算したデータを、HLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する。
これにより、たとえば、比率表示番号が「1」であるときは、「251F(H)」に「1(H)」を加算した「2520(H)」がHLレジスタに記憶され、当該アドレスに記憶されたデータである「7A(H)」がAレジスタに記憶される。また、比率表示番号が「2」であるときは、「251F(H)」に「2(H)」を加算した「2521(H)」がHLレジスタに記憶され、当該アドレスに記憶されたデータである「6B(H)」がAレジスタに記憶される。
次のステップS1478では、比率(1000桁)の表示要求(デジット6の表示要求)があるか否かを判断する。ここでは、Dレジスタに記憶された値(LED表示カウンタ値)のD0ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。比率(1000桁)の表示要求ありのときはステップS1482に進み、表示要求なしのときはステップS1479に進む。
ステップS1479では、比率(100桁)の表示要求(デジット7の表示要求)があるか否かを判断する。ここでは、Dレジスタに記憶された値のD1ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは表示要求ありと判断する。比率(100桁)の表示要求ありのときはステップS1483に進み、表示要求なしのときはステップS2533に進む。
ステップS2533では、比率セグ点滅ビット検査回数をセットする。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Eレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値をBレジスタに記憶する。
ここで、Eレジスタには、ステップS1475で取得した比率表示番号が記憶されている。よって、Eレジスタ、Aレジスタ、及びBレジスタには、同一の値が記憶される。
次にステップS1480に進む。なお、ステップS1480に進んだときは、比率(1000桁)及び比率(100桁)の表示要求がないとき、すなわち識別セグの表示要求がないとき(比率セグを表示するとき)である。したがって、ステップS1480では、比率データを取得する。
このステップS1480では、Eレジスタに記憶された比率表示番号に対応する数値を取得する。たとえばEレジスタ値が比率表示番号「1」に対応する「00000001(B)」であるときは、有利区間比率データを取得する。
具体的な比率データの取得は、以下の通りである。
(1)HLレジスタに、有利区間比率データが記憶されているRWM53のアドレス(「F285(H)」)から「1」を減算した値(「F284(H)」)を記憶する。
(2)HLレジスタ値にAレジスタ値を加算したデータを、HLレジスタに記憶する。
(3)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータを、Aレジスタに記憶する。
つまり、「F284(H)」を基準アドレスとし、比率表示番号をオフセット値として比率データが記憶されているRWMアドレスを算出(指定)し、当該RWMアドレスに記憶されたデータをレジスタ(記憶領域)に取得(記憶)することができる。
この処理により、Aレジスタには、有利区間比率データ、連続役物比率データ(6000回)、役物比率データ(6000回)、連続役物比率データ(累計)、役物比率データ(累計)のいずれかの比率を表示するためのオフセット値が記憶される。なお、このオフセット値(Aレジスタ値)は、ステップS1484で比率表示セグメントデータを取得するときに使用する。
次に、ステップS1481に進み、比率(1桁)の表示要求(デジット9の表示要求)があるか否かを判断する。この処理は、Dレジスタに記憶した値のD3ビットが「1」であるか否かを判断する処理である。比率(1桁)の表示要求ありのときはステップS1483に進み、表示要求なしのときはステップS1482に進む。
なお、ステップS1481において比率(1桁)表示要求なしとなったときは、比率(10桁)の表示要求があるときである。
以上の処理により、比率(1000桁)又は比率(10桁)の表示要求があるときはステップS1482に進み、比率(100桁)又は比率(1桁)の表示要求があるときはステップS1483に進む。
ステップS1482では、上位桁用オフセットをセットする。ステップS1482に進んだときは、識別セグ又は比率セグの上位桁を点灯させるためである。この時点では、Aレジスタには、識別セグオフセット値(ステップS1477)又は比率データ(ステップS1480)が記憶されている。そして、ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタに記憶されている下位4ビットと上位4ビットとを入れ替える。
たとえば、入替え前のデータが「0011/1001(B)」(「/」は、上位4ビットと下位4ビットとの境を示す))であるときは、下位4ビットと上位4ビットとを入れ替えると、「1001/0011(B)」となる。
(2)Aレジスタ値と「00001111(B)」とをAND演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。この処理は、Aレジスタの下位4ビットをオフセット値として使用するため、上位4ビットをマスクする(「0」にする)処理である。
上述したように、識別セグオフセット値の1バイトデータ、及び比率を表示するためのオフセット値の1バイトデータのうち、上位4ビットが上位桁のオフセット値に対応し、下位4ビットが下位桁のオフセット値に対応している。そこで、上記処理を行うことにより、上位桁のセグメントデータを取得するためのオフセット値を生成する。
次のステップS1483では、比率表示セグメントデータテーブル(TBL_SEGRATE_DATA)をセットする。この処理は、図127中、比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。
図127では、アドレスを図示していないが、第26実施形態では、先頭アドレスは「2530(H)」であるので、HLレジスタに「2530(H)」を記憶する。
次にステップS1484に進み、セグメント出力データを取得する。この処理は、HLレジスタ値(比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレス)に、Aレジスタ値(オフセット値)を加算し、加算後の比率表示セグメントデータテーブルのアドレスに対応するデータをEレジスタに記憶する処理である。
具体的には、たとえば、
HLレジスタ値=2530(H)(加算前;比率表示セグメントデータテーブルの先頭アドレス値)
Aレジスタ値=5(H)
であるときは、
HLレジスタ値=2535(H)(加算後)
Eレジスタ値=01101101(B)(「5」表示データ)
となる。
次にステップS1485に進み、セグメントPの表示があるか否かを判断する。本実施形態では、デジット6〜9を表示する際、デジット7のセグメントP(ドット)を常に表示するので、比率(100桁)の表示要求ありのときは、セグメントPの表示があると判断する。一方、比率(1桁)、比率(10桁)、及び比率(1000桁)の表示要求ありのときは、セグメントPの表示要求なしと判断する。
ここでは、たとえばDレジスタに記憶された値のD1ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときはセグメントPの表示要求があると判断し、「1」でないときはセグメントPの表示要求がないと判断する。具体的は、以下の処理を実行する。
(1)Aレジスタに「00000010(B)」を記憶する。
(2)Aレジスタ値とDレジスタ値(ステップS1471で記憶したLED表示カウンタ値)とをAND演算し、演算結果が「0」でないとき、セグメントPの表示要求があると判断する。
セグメントPの表示要求ありと判断したときはステップS1486に進み、表示要求なしと判断したときはステップS2534に進む。
ステップS1486では、セグメントPに対応する出力データをセットする。セグメントPは、8ビットデータのうち、D7ビットに対応するので、ステップS1484で取得したセグメントデータ(Eレジスタ値)と、「10000000(B)」とをOR演算し、その演算結果をEレジスタに記憶する。
次のステップS2534では、点滅要求フラグを取得する。この処理は、点滅要求フラグ(アドレス「F28D(H)」)のデータをAレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2535に進み、点滅ビット検査を行う。この処理は、Aレジスタを右に「1」シフトさせ、シフトしてあふれた結果をキャリーフラグに記憶する処理である。すなわち、「1」シフト前のD0ビットの値がキャリーフラグに記憶される。よって、「1」シフト前のD0ビットの値が「0」であればキャリーフラグ=「0」、「1」シフト前のD0ビットの値が「1」であればキャリーフラグ=「1」となる。
次のステップS2536では、検査を終了したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)Bレジスタ値から「1」を減算する。
(2)Bレジスタ値が「0」であると判断したときは、検査を終了したと判断する。
検査を終了したと判断したときはステップS2537に進み、検査を終了していないと判断したときはステップS2535に戻る。
以上の処理により、最初にBレジスタに記憶された回数だけ、点滅要求フラグの値を右シフトし、そのときにシフトしてあふれた結果がキャリーフラグに記憶される。
たとえば、点滅要求フラグの値が「01000000(B)」(D6ビット目の175000回点滅フラグがオン)であり、Bレジスタ値が「7(H)」であるとき、
1回目:「01000000(B)」→「00100000(B)」、キャリーフラグ=「0」
Bレジスタ値=7−1=6(H)
2回目:「00100000(B)」→「00010000(B)」、キャリーフラグ=「0」
Bレジスタ値=6−1=5(H)
3回目:「00010000(B)」→「00001000(B)」、キャリーフラグ=「0」
Bレジスタ値=5−1=4(H)
4回目:「00001000(B)」→「00000100(B)」、キャリーフラグ=「0」
Bレジスタ値=4−1=3(H)
5回目:「00000100(B)」→「00000010(B)」、キャリーフラグ=「0」
Bレジスタ値=3−1=2(H)
6回目:「00000010(B)」→「00000001(B)」、キャリーフラグ=「0」
Bレジスタ値=2−1=1(H)
7回目:「00000001(B)」→「00000000(B)」、キャリーフラグ=「1」
Bレジスタ値=1−1=0(H)
となる。
ステップS2537では、点滅要求フラグがオンであるか否かを判断する。この処理は、ステップS2536で検査を終了したと判断したときのキャリーフラグが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは点滅要求フラグがオンであると判断する。点滅要求フラグがオンであると判断したときはステップS2538に進み、点滅要求フラグがオンでないと判断したときはステップS1487に進む。
ステップS2538では、点滅切換えフラグがオンであるか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)点滅切替えフラグ(アドレス「F28F(H)」)のデータをAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値が「0」であるとき(第2ゼロフラグ=「1」)、点滅切換えフラグがオンでないと判断する。
点滅切換えフラグがオンであると判断したときはステップS2539に進み、オンでないと判断したときはステップS1487に進む。
なお、ステップS2537及びS2538より、
a)点滅要求フラグがオフ(ステップS2537で「No」)であれば、ステップS2538に進まないので、点滅切替えフラグがオンであっても消灯にはならない。
b)点滅要求フラグがオン(ステップS2537で「Yes」)であっても、点滅切替えフラグがオフ(ステップS2538で「No」)であれば、点灯となる。
c)点滅要求フラグがオン(ステップS2537で「Yes」)であって、かつ、点滅切替えフラグがオン(ステップS2538で「Yes」)であれば、ステップS2539に進むので、消灯となる。
ステップS2539では、セグメントデータをクリアする。この処理は、Bレジスタ値をEレジスタに記憶する処理である。
ここで、Bレジスタ値は、ステップS2536で検査終了と判断されたときは、必ず「0」になっている。このため、本処理は、Eレジスタに「0」をセットする処理となる。すなわち、点滅要求フラグがオン(「1」)であり、かつ点滅切替えフラグがオン(「1」、すなわち消灯)であるときは、当該割込み処理では、点灯対象となる表示を消灯するので、セグメントデータ(Eレジスタ値)を「00000000(B)」にするため、ステップS2539の処理を実行する。そしてステップS1487に進む。
ステップS1487では、デジット信号及びセグメント信号を出力するため、出力ポート3からセグメント信号を出力し、出力ポート4からデジット信号を出力する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値とHLレジスタ値とを交換する。
ここで、Dレジスタには、デジット信号が記憶されている。また、Eレジスタには、セグメント信号が記憶されている。そして、
Dレジスタに記憶されているデータとHレジスタに記憶されているデータを入れ替え、
Eレジスタに記憶されているデータとLレジスタに記憶されているデータを入れ替える。
これにより、
Hレジスタには、デジット信号が記憶され、
Lレジスタには、セグメント信号が記憶される。
(2)Lレジスタ値を出力ポート3に出力し、Hレジスタ値を出力ポート4に出力する。
これにより本フローチャートによる処理を終了し、図206のステップS2467に進む。
<第27実施形態>
第26実施形態では、図188のメイン処理中、ステップS2193で比率セット処理を実行し、この比率セット処理(図191)では、ステップS2243において比率計算処理を実行した。
これに対し、第27実施形態では、5項目の比率及びリングバッファ番号更新(合計6項目)について、一割込みで1項目を計算するものである。なお、第27実施形態では、リングバッファ番号更新を含めて「比率計算」と称する。
ここで、一割込み時に6項目の比率計算を実行することも勿論可能である。しかし、割込み処理には種々の処理が含まれているので(図190参照)、比率計算に要する時間を最小限に抑えたい。そこで、第27実施形態では、1回の割込み処理で1項目の比率計算を実行する。
第27実施形態として、(1)〜(3)の3つの例を挙げる。そして、各実施形態に対応する処理は、以下の通りである。
a)第27実施形態(1)
メイン処理(M_MAIN):第26実施形態と同一
比率セット処理(S_RATE_SET):図212
比率表示準備(S_DSP_READY ):図213
比率計算管理(S_CAL_CTL ):図214(第27実施形態特有の処理)
比率計算処理(S_CAL_SET ):図215
リングバッファ番号更新(S_RONGNO_SET):第26実施形態と同一(図205)
比率表示処理(S_LED_OUT ):第26実施形態と同一(図210)
b)第27実施形態(2)
メイン処理(M_MAIN):図216
比率セット処理(S_RATE_SET):図217
比率表示準備(S_DSP_READY ):第26実施形態と同一(図206)
比率計算管理(S_CAL_CTL ):第27実施形態(1)と同一(図214)
比率計算処理(S_CAL_SET ):第27実施形態(1)と同一(図215)
リングバッファ番号更新(S_RONGNO_SET):第26実施形態と同一(図205)
比率表示処理(S_LED_OUT ):第26実施形態と同一(図210)
b)第27実施形態(3)
設定変更処理(M_RANK_SET):図218
電源投入時比率計算(S_CAL_PWON):図219
メイン処理(M_MAIN):図220
比率セット処理(S_RATE_SET):第27実施形態(2)と同一(図217)
比率表示準備(S_DSP_READY ):第26実施形態と同一(図206)
比率計算管理(S_CAL_CTL ):第27実施形態(1)と同一(図214)
比率計算処理(S_CAL_SET ):第27実施形態(1)と同一(図215)
リングバッファ番号更新(S_RONGNO_SET):第26実施形態と同一(図205)
比率表示処理(S_LED_OUT ):第26実施形態と同一(図210)
<第27実施形態(1)>
第27実施形態(1)では、割込み処理中に比率計算を実行するものである。
図212は、第27実施形態(1)の比率セット処理(S_RATE_SET)を示すフローチャートであり、第26実施形態の図191に対応するフローチャートである。
第27実施形態(1)では、図188のメイン処理(M_MAIN)中、ステップS2193に代えて、図212のステップS2550を実行する。
第27実施形態の説明において、第26実施形態と同一処理を実行するステップには、同一ステップ番号を付し、説明を省略する。また、第26実施形態と異なるステップには、ステップ番号の下にアンダーラインを引いている。
図212に示すように、比率セット処理では、ステップS2242の400ゲームカウンタ更新の後、ステップS2551に進み、計算回数セットを実行する。第27実施形態では、RWM53に「計算回数」という記憶領域を設けておく。そして、ステップS2551では、「計算回数」の記憶領域に「6」をセットする。なお、この「計算回数」の記憶領域は、設定変更時にクリアされる範囲外となるように設定しておく。このようにすることにより、以下に記載の6項目の計算が終了する前に電源がオフにされ、設定キースイッチをオンにした状況下で電源がオンとなったとき(設定変更モードの移行条件が成立したとき)にRWMクリアが実行された場合であっても、計算を最初から実行することなく途中から計算を実行することが可能となる。また、「6」というのは、6回の割込み処理で、有利区間比率、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)、リングバッファ番号更新の6項目の計算を実行することを意味する。
なお、設定モードへの移行時に、「計算回数」の記憶領域がクリアされてしまうと、一部の比率が計算されなくなってしまうという不都合が生じる。たとえば、計算回数が「4」のときに設定変更モードに移行し、計算回数がクリアされてしまうと、「3」以降の比率については計算されなくなる(なお、計算回数と比率との関係については後述内容を参照)。具体的には、役物比率(累計)、連続役物比率(累計)については最新の比率データになるが、役物比率(6000回)、連続役物比率(6000回)、有利区間比率、及びリングバッファ番号については最新の比率データにならなくなってしまう。
このため、設定変更モードに移行したときであっても、「計算回数」の記憶領域はクリアしない。
特に本実施形態では、計算回数に応じて、次の比率を計算する。
更新後(「1」減算時)の計算回数「5」:役物比率(累計)
更新後(「1」減算時)の計算回数「4」:連続役物比率(累計)
更新後(「1」減算時)の計算回数「3」:役物比率(6000回)
更新後(「1」減算時)の計算回数「2」:連続役物比率(6000回)
更新後(「1」減算時)の計算回数「1」:有利区間比率
更新後(「1」減算時)の計算回数「0」:リングバッファ番号更新
更新前の計算回数「0」:計算なし
また、図212の比率セット処理では、第26実施形態(図191)と異なり、図191中、ステップS2243の比率計算処理(S_CAL_SET )、及びステップS2244のリングバッファ番号更新(S_RINGNO_SET)は設けられていない。これらの処理は、割込み処理で実行するためである。
図213は、第27実施形態(1)における比率表示準備(S_DSP_READY )を示すフローチャートであり、第26実施形態の図206に対応するフローチャートである。
第27実施形態(1)では、図190の割込み処理(I_INTR)中、ステップS2221に代えて、図213のステップS2560を実行する。
第27実施形態(1)の比率表示準備では、ステップS2463のレジスタ退避と、ステップS2464の点滅要求フラグ生成(S_LED_FLASH )との間に、ステップS2561の比率計算管理(S_CAL_CTL )(後述する図214)を実行する。その他は、第26実施形態(図206)と同一である。
図214は、図213のステップS2561における比率計算管理(S_CAL_CTL )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2571では、計算回数を更新する。この処理は、上述したRWM53の計算回数から「1」を減算する処理である。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、計算回数のアドレスを記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値から「1」を減算する。
(4)Aレジスタに記憶されているデータを、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶する。
次のステップS2572では、ステップS2571の更新前における計算回数が「0」であるか否かを判断する。たとえば、上記(2)におけるAレジスタ値が「0」であるときは、更新前の計算回数が「0」であると判断する。更新前の計算回数が「0」であると判断したときは本フローチャートによる処理を実行し、「0」でないと判断したときはステップS2573に進む。
ステップS2573では、ステップS2571の更新後の計算回数が「0」であるか否かを判断する。たとえば、上記(3)の減算後のAレジスタ値が「0」であるときは、更新後の計算回数が「0」であると判断する。更新後の計算回数が「0」であると判断したときはステップS2575(リングバッファ番号更新)に進み、「0」でないと判断したときはステップS2574(比率計算処理)に進む。
ステップS2574では、比率計算処理(S_CAL_SET )(図215)を実行し、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS2575では、リングバッファ番号更新(S_RINGNO_SET;図205)を実行し、本フローチャートによる処理を終了する。
以上のように、更新前の計算回数が「0」でなく、かつ更新後の計算回数が「0」でないときは、図181に示す5つの比率中、1つの比率の計算処理を1回実行する。また、更新前の計算回数が「0」でなく、かつ更新後の計算回数が「0」であるときは、リングバッファ番号更新を行う。
図215は、図214のステップS2574における比率計算処理(S_CAL_SET )を示すフローチャートである。図215において、第26実施形態(図202)と異なる点には、上述したようにステップ番号にアンダーラインを付している。
まず、図215の処理では、図202の処理と異なり、図202中、ステップS2381、ステップS2382、及びステップS2407の処理を行わない。上述したように、比率計算処理での計算回数は、1回だからである。
また、ステップS2385の比率計算RWMアドレステーブルセットの後、ステップS2581に進む。
ステップS2581では、カウント上限フラグ(アドレス「F28B(H)」)を取得する。次にステップS2582に進み、比率計算を実行すべきか否かを検査する。第27実施形態では、カウント上限フラグにより遊技回数がカウント上限値に到達していると判断したときは、有利区間比率を計算しないと判断する。また、カウント上限フラグにより払出し枚数がカウント上限値に到達していると判断したときは、役物比率(6000回及び累計)、連続役物比率(6000回及び累計)を計算しないと判断する。
この点で、第27実施形態は、第26実施形態と相違する(第26実施形態では、図202に示すように、カウント上限値に到達しているか否かを判断することなく、一律に比率計算を実行した。)。
次にステップS2583に進み、比率計算処理を実行するか否かを判断する。たとえば、今回の割込み処理では有利区間比率を計算する場合において、カウント上限フラグの遊技回数上限フラグが「0」であるときは、有利区間比率の計算を実行すると判断する。一方、カウント上限フラグの遊技回数上限フラグが「1」であるときは、有利区間比率の計算を実行しないと判断する。
また、たとえば今回の割込み処理では役物比率(累計)を計算する場合において、カウント上限フラグの払出し枚数上限フラグが「0」であるときは、役物比率(累計)の計算を実行すると判断する。一方、カウント上限フラグの払出し枚数上限フラグが「1」であるときは、役物比率(累計)の計算を実行しないと判断する。
ステップS2583において計算を実行すると判断したときは、ステップS2386以降の処理に進み、計算を実行しないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
<第27実施形態(2)>
第27実施形態(2)は、第26実施形態と同様に、メイン処理中に比率計算を行うものである。
図216は、第27実施形態(2)のメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートであり、第26実施形態の図188に対応するフローチャートである。
この第27実施形態(2)では、RWM53に記憶されるフラグとして、設定変更フラグを備える。設定変更フラグは、オンのときは設定変更可能であることを意味し、オフのときは設定変更不可能であることを意味する。
図216において、ステップS2172の遊技開始セットの終了後、ステップS2591に進んで設定変更フラグをオンにする。また、ステップS2178でスタートスイッチ41の操作を検知すると、次のステップS2592で設定変更フラグをオフにする。これにより、遊技待機中(遊技開始(スタートスイッチ41の操作)前)は、設定変更可能な状態となり、遊技開始後(スタートスイッチ41の操作後)は、設定変更が不可能な状態となる。
このように設定するのは、第27実施形態では、1回の割込み処理で1つの項目の比率計算を行うためである。具体的には、メイン処理中においてメダル払出し後に比率計算(ステップS2593における比率セット処理)を行うので、すべての計算(6回)が終了する前に設定変更処理に移行し、RWM53のクリア処理が行われると、その後の割込み処理により比率表示を行う際、ある比率については計算が終了しているが、別のある比率については計算が終了していないことや、リングバッファ番号の更新が正常に行われなかった等の異常が発生することを防止するため、設定変更禁止区間を設けている。
図216の例では、遊技開始セット後からスタートスイッチ41の操作前までが設定変更可能区間となり、スタートスイッチ41の操作後から次遊技の遊技開始セット前までが設定変更不可能区間となる。したがって、ステップS2190〜S2594をループしている間に電源がオフされても、設定変更処理に移行することはない。
また、メダル払出し後に6回の計算を実行するため、ステップS2593の比率セット処理の後、割込みが許可されると(ステップS2195)、ステップS2594に進んで計算回数が「0」であるか否かを判断し、「0」でないときはステップS2190に戻って割込み待ち処理を実行する。そして、その後に割込み処理が行われると、ステップS2593で比率セット処理(1回の比率計算)を再度実行する。一方、ステップS2594において「0」であると判断したときはステップS2196に進んで遊技終了チェック処理を実行する。
図217は、第27実施形態(2)における比率セット処理(S_RATE_SET)を示すフローチャートであり、図216のステップS2593の処理である。
第27実施形態(1)では、比率セット処理(S_RATE_SET;図212)の中では比率計算管理(S_CAL_CTL )を実行せず、図213の比率表示準備(S_DSP_READY )の中で、ステップS2561において比率計算管理(S_CAL_CTL )を実行した。
これに対し、第27実施形態(2)では、図217の比率セット処理(S_RATE_SET)の中で比率計算管理(S_CAL_CTL )を実行する(ステップS2603)。したがって、比率表示準備の中では比率計算管理(S_CAL_CTL )を実行しない。第27実施形態(2)の比率表示準備は、上述したように、第26実施形態(図206)と同一である。
図217では、ステップS2234の処理後、ステップS2601に進み、計算回数が「0」であるか否かを判断する。計算回数が「0」でないと判断したときはステップS2603(比率計算管理)に進む。これに対し、計算回数が「0」であると判断したときはステップS2235(カウント上限チェック)に進む。
また、ステップS2242の処理後、ステップS2602に進んで計算回数(「6」)をセットする点は、第27実施形態(1)(図212中、ステップS2551)と同様である。したがって、ステップS2601で計算回数が「0」であると判断されたときは、ステップS2602で計算回数が「6」にセットされる。
<第27実施形態(3)>
第27実施形態(3)は、設定変更処理中及びメイン処理中に比率計算を行うものである。
図218は、第27実施形態(3)における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートであり、第26実施形態の図186に対応するフローチャートである。
図218の設定変更処理では、ステップS2131で(使用領域外の)初期化を終了すると、ステップS2611の電源投入時比率計算(S_CAL_PWON)を実行する点で、第26実施形態(図186)と異なる。この電源投入時比率計算において、6項目の比率計算を行う。その後、ステップS2133に進んで割込みを起動する。第27実施形態(3)では、割込み処理において比率計算を行わない。
図219は、図218のステップS2611における電源投入時比率計算(S_CAL_PWON)を示すフローチャートである。
まず、ステップS2621では、スタックポインタ退避を行う。この処理は、スタック領域に記憶されているスタックポインタ(SPレジスタ)を、スタックポインタ一時保存バッファ2(アドレス「F293(H)」)に記憶する。
上述したように、比率計算は、使用領域外で実行するプログラムであるので、使用領域外のプログラムを実行しているときは、スタックポインタを退避しておき、使用領域内(第1プログラム)に戻ったときにスタックポインタを復帰させる。
次のステップS2622では、スタックポインタ(使用領域外)をセットする。この処理は、スタックポインタ(SPレジスタ)に「F400(H)」を記憶する処理である。
次のステップS2623では、レジスタを退避させる。この処理は、各種レジスタをスタック領域(使用領域外)に退避する処理である。
次にステップS2624に進み、QレジスタにRWM53の上位アドレスをセットする。この処理は、Qレジスタに、「F2(H)」を記憶する処理である。
次のステップS2625では、比率計算管理(S_CAL_CTL )を実行する。この比率計算管理は、第27実施形態(1)(図214)と同様の処理である。そして、次のステップS2626では、計算回数が「0」となったか否かを判断する。計算回数が「0」であると判断したときはステップS2627に進み、計算回数が「0」でないと判断したときはステップS2625に戻って比率計算を実行する。
そして、6項目の比率計算を終了し、ステップS2627に進むと、レジスタを復帰させる。この処理は、ステップS2623で退避した各種レジスタを復帰させる処理である。
次のステップS2628では、スタックポインタを復帰させる。この処理は、ステップS2621で退避したスタックポインタ、すなわちスタックポインタ一時保存バッファ2に記憶されているデータを、スタックポインタ(SPレジスタ)に記憶する処理である。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図220は、第27実施形態(3)におけるメイン処理(M_MAIN)(図218では、設定変更処理の終了後に移行する)を示すフローチャートであり、第26実施形態の図188に対応するフローチャートである。
第27実施形態(3)では、第26実施形態と同様に、メイン処理中に比率計算(ステップS2641における比率セット処理)を実行する。この比率セット処理は、第27実施形態(2)(図217)と同一の処理である。すなわち、計算回数が「0」になるまで比率計算管理(S_CAL_CTL )(図214)を実行する。
また、比率セット処理を1回実行するごとにステップS2642に進み、計算回数が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときはステップS2196の遊技終了チェック処理に進み、「0」でないと判断したときはステップS2190に戻って比率セット処理(ステップS2641)を再度実行する。
なお、第27実施形態(3)のメイン処理では、設定変更処理及びメイン処理の双方で比率計算を行い、かつ、設定変更処理時には割込み処理前に比率計算を行うことから、第27実施形態(2)のメイン処理(図216)のように、設定変更不可期間を設ける必要はない。
以上、本発明の第26及び第27実施形態について説明したが、第26及び第27実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第26実施形態では、図188及び図191に示すように、毎遊技、カウント上限チェック(S_LIMIT_CHK )を行っている。このため、カウント上限フラグは、毎遊技更新される。
これに対し、遊技回数又は払出し枚数が上限値に達した遊技でのみ、カウント上限フラグを更新することも可能である。
この場合、図192では、最初(ステップS2251の前)に、カウント上限フラグの値を判断し、D0及びD1ビットが「1」であるときは、カウント上限チェックの処理を終了することが挙げられる。
また、カウント上限フラグを設けることなく、総遊技回数カウンタ及び総払出し(累計)カウンタが3バイトフルであるか否かを判断し、3バイトフルであるときは、カウント上限であると判断することも可能である。この方法としては、たとえば以下のa)第1の方法と、b)第2の方法とが挙げられる。
a)第1の方法
総遊技回数カウンタ及び総払出し(累計)カウンタは、いずれも、3バイトから構成されている。ここで、最上位バイトをAバイト目、下位2バイトをBバイト目及びCバイト目(最下位バイト目がCバイト目)とする。
そして、A、B、及びCバイト目全部がフル(3バイトフル(「FFFFFF(H)」))であるか否かを、以下のようにして演算する。
まず、Aバイト目とBバイト目とをAND演算する。次に、AND演算した結果から「FF(H)」を減算する。その結果、「0」(ゼロフラグ=「1」)となったときは、次の演算に移行する。なお、ゼロフラグ≠「1」であるときは、その時点で、3バイトフルでないと判断し、演算を終了する。
次の演算では、Aバイト目とCバイト目とをAND演算する。次に、AND演算した結果から「FF(H)」を減算する。その結果、「0」(ゼロフラグ=「1」)となったときは、3バイトフルであると判断し、ゼロフラグ≠「1」であるときは、3バイトフルでないと判断する。
上記演算において、「FF(H)」と「FF(H)」とをAND演算すれば、その演算結果は「FF(H)」となり、この「FF(H)」から「FF(H)」を減算すれば、ゼロフラグ=「1」となるからである。
そして、Aバイト目とBバイト目との演算結果としてゼロフラグ=「1」となり、かつAバイト目とCバイト目との演算結果としてゼロフラグ=「1」となれば、Aバイト目、Bバイト目、及びCバイト目のいずれも、「FF(H)」であることになるからである。
なお、以上は、総遊技回数カウンタに限らず、総払出し(累計)カウンタにも適用される。
b)第2の方法
3バイトで構成されるカウンタのうち、下位2バイトであるBバイト目及びCバイト目をたとえばHLレジスタに記憶する。そして、HLレジスタ値に「1」を加算する。この加算により、キャリーフラグ=「1」となったときは、次の演算に移行し、キャリーフラグ≠「1」であるときは、この時点で演算を終了する。キャリーフラグ≠「1」であることは、すなわちHLレジスタ値が「FF」でないことを意味するためである。
キャリーフラグ=「1」となったときは、上位1バイトであるAバイト目をAレジスタに記憶する。そして、Aレジスタに、キャリーフラグ=「1」を加算する。その結果、キャリーフラグ=「1」となったときは、3バイトフルであると判断し、キャリーフラグ≠「1」であるときは、3バイトフルでないと判断する。
以上のように演算すれば、3バイトフルであるか否かを判断するごとに演算をする必要があるが、アドレス「F28B(H)」のカウント上限フラグを持つ必要がなくなる。
(2)上記実施形態では、比率の表示切替え時間「約5.0秒」を、割込み回数「2144(D)」に設定し、点滅切替え時間「約0.3秒」を、割込み回数「134(D)」に設定した。これにより、識別セグ又は比率セグを点滅表示するときに、消灯から点灯に切り替わるタイミングで比率表示内容を切り替えることが可能となる。
しかし、これに限らず、表示切替え時間を、「約5.0秒」に最も近くなる割込み回数とし、かつ、点滅切替え時間を、「約0.3秒」に最も近くなる割込み回数としてもよい。
たとえば、表示切替え時間をカウントする割込み回数を「2237(D)」(2237×2.235≒4999.695ms)とすることが挙げられる。
なお、点滅切替え時「約0.3秒」に最も近い割込み回数は、「134(D)」であるので、第26実施形態と同一となる。
このように設定する場合、識別セグ又は比率セグを消灯から点灯に切り替えた直後に、表示切替え時間の「5.0」秒に到達する場合が考えられる。そうすると、たとえば、消灯から点灯に切り替わった直後に次の表示に切り替わったときは、一瞬点灯した後に表示内容が切り替わってしまう。
このようにならないにする(見栄えをよくする、故障しているかもしれないと思わせないようにする)ために、たとえば点灯から消灯に切り替わる時間が到来したとき、及び消灯から点灯に切り替わる時間が到来したときは、表示切替え時間の残り時間を判断し、残り時間がたとえば「0.3」秒以下であったときは、点滅切替えのタイマを更新しないようにすることが挙げられる。
具体例としては、たとえば、識別セグ又は比率セグを点滅させている場合に、表示切替え時間の残り時間がたとえば「0.3」秒以下となったときは、表示切替え時間が到来するまで、現時点での点灯又は消灯状態をそのまま維持(延長)する。そして、表示切替え時間となったときに、次の比率表示に切り替える(この切替え時点で、点滅切替え時間を再セットする)。ここで、消灯状態を維持して表示切替え時間が「0」となったときは、次の比率表示を点滅させるときは、点灯状態から開始してもよい。一方、点灯状態を維持して表示切替え時間が「0」となったときは、次の比率表示を点滅させるときは、消灯状態から開始してもよい。
(3)上記の例とは逆に、点滅切替え時間を基準として、表示切替え時間を変動させてもよい。たとえば第26実施形態と同様に、点滅周期を「0.6」秒(点灯「0.3秒」、消灯「0.3」秒)とする。
そして、点灯から消灯に切り替わるとき、及び消灯から点灯に切り替わるときに、表示切替え時間の残り時間を判断し、表示残り時間がたとえば「0.2」秒以下であるときは、その時点で現在の比率表示を終了し、次の比率表示を開始する(表示切替え時間を再セットする)ことが挙げられる。
ここで、比率表示を切り替えた場合において、次の比率表示も点滅条件を満たすときは、点灯又は消灯のいずれから開始してもよい。また、前の比率表示が消灯で終了したときは、次の比率表示は点灯から開始し、前の比率表示が点灯で終了したときは、次の比率表示は消灯から開始してもよい。
(4)第26実施形態で示した、電源投入後のRWMエラーが発生したとき/発生しなかったときのクリア(初期化)範囲は、例示であり、これに限られるものではない。
たとえば第1に、電源オン時に、RWM異常と判断しなかったときのRWMのクリア範囲として、計算及び表示に関するRWM53のアドレス(たとえば、「F210(H)」〜「F289(H)」)はクリア範囲に設定せず、タイマ等に関するRWM53のアドレス(たとえば、「F28A(H)」以降)はクリア範囲に設定してもよい。この場合、RWMクリア後には有利区間比率から表示が開始されることとなる。また、有利区間比率の表示時間は、初期設定値(約5秒)となる。
また第2に、電源オン時に、RWM異常と判断しなかったときのRWMのクリア範囲として、計算、表示、及びタイマに関するRWM53のアドレス(たとえば、「F210(H)」〜「F292(H)」)はクリア範囲に設定せず、その他のRWM53のアドレス(たとえば、「F293(H)」以降)はクリア範囲に設定してもよい。この場合、RWMクリア後には有利区間比率から表示が開始されるとは限らない。具体的には、電源がオフにされたときに表示されていた表示項目から表示が開始されることとなる。また、当該表示項目の表示時間は必ずしも約5秒間表示されるとは限らない。たとえば、役物比率(6000回)の表示を開始してから「T」秒経過後に電源がオフにされたときは、RWMクリア後には、役物比率(6000回)の表示から開始し、かつ、その表示時間は、「5−T」秒となる。
(5)第26実施形態では、RWM53の記憶領域として、メダル払出し枚数データ(F040(H))とメダル払出し枚数バッファ(F041(H))とを設けた。これに対し、メダル払出し枚数バッファを設けずに、メダル払出し枚数データのみで、払出し枚数のカウントを実行することも可能である。
上述したように、メダル払出し枚数データは、貯留枚数1枚加算又はメダル1枚払出し処理が1回実行されるごとに「1」減算される。
そこで、貯留枚数1枚加算又はメダル1枚払出し処理が1回実行されるごとに、比率計算用の払出し枚数を記憶する記憶領域に、「1」ずつ加算してもよい。
(6)第26実施形態では、比率計算処理(S_CAL_SET )において、十の位及び一の位の被除数を、それぞれ10倍する(計算値セット(S_CAL_SET ))ことにより求めた。しかし、これに限らず、被除数の値を100倍し、「0」以上かつ除数未満となるまで、除数を繰返し減算する方法で求めることも可能である。
具体的には、「Y(被除数)/X(除数)」の演算において、
a)「Y」を100倍にした「100×Y」を算出する。
b)「100×Y」から「X」を減算し、その減算後の値が「X」以上であるときは、その減算後の値から「X」を減算することを繰り返すことにより、
0≦(100×Y−X×R)<X
を満たす「R」(比率)を算出する方法が挙げられる。
(7)比率計算処理(S_CAL_SET )において、99%をセットする方法として、図202に示す方法以外の方法も可能である。
図221は、図202中、ステップS2400以降の処理の他の例を示すフローチャートである。図221において、図202と異なる処理については、ステップ番号の下にアンダーラインを引いている。
図221において、ステップS2400で一の位の比率計算実行(S_CAL_EXE )をした後、S2651に進み、比率として99%をセットする。具体的には、計算した比率に対応するRWMアドレスに、「99(H)」を記憶する処理を実行する。
次のステップS2652では、算出した比率が「99」以上であるか否かを判断する。計算した比率が、「99」又は「100」であるときは、「Yes」となる。算出した比率が「99」以上であると判断したときはステップS2402に進み、「99」以上でないと判断したときはステップS2401に進む。ステップS2401では、上述したように、計算結果バッファを取得する。したがって、算出した比率が「99」以上であるときは、ステップS2651でセットした比率「99」を維持し、ステップS2401(計算結果バッファの取得)を行うことなくステップS2402に進んで計算結果バッファを初期化する。その後の処理は、第26実施形態(図202)と同様である。
また、第27実施形態(1)(図215)においても、図221(ただし、ステップS2407の処理はなし)を適用することができる。
(8)第26及び第27実施形態では、たとえば図202中、ステップS2390に示すように、除数(分母の値)が「0」であるときは、比率計算を実行しないようにした。ここで、ステップS2389の計算値セットでは、除数が「0」のときには比率計算処理を実行しないようにするため、ゼロフラグ=「1」となるようにした。
しかし、これに限らず、ステップS2389の計算値セット(図203)では、ステップS2411の前に、被除数(分子の値)が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときは、ゼロフラグ=「1」となるようにしてもよい(なお、被除数が「0」であると判断したときは、ステップS2411以降の処理を実行することなく本フローチャートによる処理を終了する)。これにより、計算値セットの終了時には、除数又は被除数のいずれかが「0」であるときは、ゼロフラグ=「1」となる。そして、図202のステップS2390に進み、除数又は被除数のいずれかが「0」であるか否かを判断し、いずれかが「0」であるとき(すなわち、ゼロフラグ=「1」であるとき)は、ステップS2391以降の比率計算を行わず、ステップS2407に進むようにしてもよい。
(9)第26実施形態では、比率計算処理(図202)中、ステップS2404において、算出した比率から「A0(H)」を減算する処理を行い、桁下がりがないときに、比率が「100%」であると判断した。
これに対し、比率計算処理を実行する前に、比率が100%であるか否かを判断し、100%であると判断したときは、比率計算処理を実行しないようにすることも可能である。たとえば、被除数(割られる数)と除数(割る数)とを対比し、一致するか否かを判断し、一致すると判断したときは、比率が100%であると判断することができる。ただし、被除数又は除数の少なくとも一方が「0」であるか否かを判断し、被除数又は除数の少なくとも一方が「0」であると判断したときは、比率は100%でないと判断する(被除数又は除数の少なくとも一方が「0」であるときは、比率は0%となる。)。
したがって、図202の比率計算処理を開始する場合、ステップS2381の処理の前に、以下の処理を設ける。
a)被除数(割られる数)と除数(割る数)とを対比し、一致するか否かを判断する。一致すると判断したときは、以下のb)に進む。一致しないと判断したときは、図202のステップS2381に進む。
b)被除数が「0」であるか否かを判断する。「0」でないと判断したときは、以下のc)に進み、「0」であると判断したときは、比率計算を行うことなく、図202のステップS2407に進む。
c)除数が「0」であるか否かを判断する。「0」でないと判断したときは、被除数と除数とが一致し、かつ被除数及び除数のいずれも「0」でない場合であるので、図202中、ステップS2405に進んで、99%をセットする。これに対し、「0」であると判断したときは、比率計算を行うことなく、図202のステップS2407に進む。
なお、上記の処理には、除数が「0」であるか否かの判断を含むので、図202中、ステップS2390の処理は不要となる。
(10)本実施形態では、遊技回数を記憶するRWM53の記憶領域(たとえば、アドレス「F26D(H)」の総遊技回数カウンタ)には、遊技回数を「1」消化するごとに、「1」を加算した。同様に、払出し枚数を記憶するRWM53の記憶領域(たとえば、アドレス「F27C(H)」の総払出し(累計)カウンタ)には、メダルを1枚払い出すごとに、「1」を加算した。このように、遊技回数及び払出し枚数に対して、加算される数を同一値とした。しかし、これに限らず、たとえば計算上の都合等により、遊技回数を「1」消化するごと、及び/又はメダルを1枚払い出すごとに、「2」、「10」等のように、「1」以外の値を記憶することも可能である。たとえば第1実施形態の有利区間遊技回数では、有利区間を1遊技消化するごとに「100(D)」を加算している。このように、遊技回数又は払出し枚数と、RWM53に加算される値とは、必ずしも同値でなくてもよい。したがって、遊技回数を加算する場合には遊技回数に対応する値を加算すればよく、払出し枚数を加算する場合には払出し枚数に対応する値を加算すればよい。以下のたとえば当初発明52等において、「対応する値」とは、このことを意味している。
(11)表示切替え時間を記憶する記憶領域(アドレス「F290(H)」)の代わりに、表示切替えカウンタ(1バイトの記憶領域)を設けてもよい。この場合、点滅切替え時間が経過したときに、点滅切替えフラグ(アドレス「F28F(H)」)の更新と、表示切替えカウンタの更新(「1」加算)を行う。たとえば、表示切替えカウンタは、「0」〜「15(D)」を循環するインクリメントカウンタであって、「15(D)」を記憶しているときに「1」を加算したときは、比率表示番号を更新するように制御する。また、表示切替えカウンタに「15(D)」を記憶しているときに「1」を加算したときは、「0」が記憶されるように制御する。なお、このように制御するのは、「点滅切替え時間×16=表示切替え時間」としているためである。このような構成することにより、RWMの記憶領域を削減することができる。さらに、点滅周期と表示情報とを同期させることができる。
(12)比率セット処理(たとえば第26実施形態では図191、第27実施形態(1)では図212、第27実施形態(2)では図217)において、ステップS2335のカウント上限チェック、及びステップS2236の遊技回数上限フラグがオンか否かの判断を設けないようにすることも可能である。
また、図194のカウントアップにおいて、ステップS2284以降の処理を実行しない(ステップS2282で「Yes」のときは、ステップS2283を実行した後、本フローチャートによる処理を終了する)ようにすることも可能である。
上記のように制御する場合には、以下のように処理を実行する。
まず、図193の遊技回数カウントにおいて、ステップS2271の処理の前に、遊技回数上限フラグがオンか否かを判断する(実質上、ステップS2236と同じ処理)。そして、遊技回数上限フラグがオンであると判断したときは、遊技回数カウントを終了する。
また、図193の遊技回数カウントにおいて、ステップS2273を実行した後、キャリーフラグが「1」か否かを判断する。キャリーフラグが「1」でないときは遊技回数カウントを終了する。一方、キャリーフラグが「1」のときは、カウント上限フラグ(アドレス「F28B(H)」)のD0ビット(遊技回数上限フラグ)を「1」にする。ここで、キャリーフラグが「1」になる場合とは、総遊技回数カウンタが上限値(FFFFFF(H))のときに、図193中、ステップS2273(カウントアップ)で「1」が加算されたときである。この場合には、総遊技回数カウンタを特定値(ここでは「FFFFFF(H)」)に補正する処理を実行する。そして、遊技回数カウントを終了する。
ここで、総遊技回数カウンタを特定値に補正する理由としては、6000回又は175000回の遊技が実行されたか否かに応じて、識別セグを点滅させるか否かが決定され、そのときに総遊技回数カウンタが参照されるからである。そのため、総遊技回数カウンタに記憶する特定値としては、必ずしも「FFFFFFF(H)」である必要はなく、175000回に達したことが分かればよい値、たとえば「F00000(H)」(十進数で15728640(D))等でもよい。
また、図195の有利区間遊技回数カウントにおいて、ステップS2291で「Yes」と判断されたときは、遊技回数上限フラグがオンか否かを判断し、オンであると判断したときは有利区間遊技回数カウントを終了し、オフであると判断したときはステップS2292以降の処理に進む。
このようにすることによって、総遊技回数カウンタが上限値を超えたときから有利区間遊技回数カウントの値を加算しないようにすることができる。
さらにまた、図196の払出し枚数カウントにおいて、ステップS2304の払出し枚数上限バッファセットを設けないようにすることも可能である。
この場合には、図196中、ステップS2303の払出し枚数セットにおいて、図197中、ステップS2322のカウントアップの実行後、キャリーフラグが「1」であるか否かを判断し、キャリーフラグが「1」でないときには払出し枚数セットを終了し、キャリーフラグが「1」のときは、カウント上限フラグ(アドレス「F28B(H)」)のD1ビット(払出し枚数上限フラグ)を「1」にした後、払出し枚数セットを終了する。ここで、キャリーフラグが「1」になる場合とは、図197中、ステップS2322のカウントアップにおいて総払出し(累計)カウンタ値に払出し枚数を加算したときに、上限値(「FFFFFF(H)」)を超えたときである。
たとえば、「X」遊技目のときの総払出し(累計)カウンタ値が「FFFFFE(H)」であるときに、8枚払出しの小役が入賞したと仮定する。このとき、ステップS2322のカウントアップにより、「000006(H)」が総払出し(累計)カウンタに記憶される。また、このときキャリーフラグが「1」となる。このようにした場合には、「X」遊技目を含む当該遊技目以降における連続役物払出し(累計)カウンタ、役物払出し(累計)カウンタは更新されないようになる。
なお、このように構成したときに、「X−1」遊技目の連続役物比率(累計)データ、及び役物比率(累計)データは、「X」遊技目を含む当該遊技目以降のデータとなる。これは、第27実施形態(1)の図215に記載したステップS2581〜S2583の処理と同様の処理を実行することで可能となる。
なお、カウント上限フラグは、設定変更モードに移行してもクリアされない記憶領域に記憶されている必要がある。
(13)上述した実施形態では、特別役(第1実施形態では、1BB(1BBA及び1BBB)の当選確率(単独当選、及び他の役との重複当選を含む)は、通常区間と有利区間とで同一値に設定したが、これに限らず、通常区間と有利区間とで、異なる当選確率に設定する(有利区間中は、役物の性能を高くする)ことも可能である。
具体的には、通常区間における特別役の当選確率(単独当選及び他の役との重複当選を含む合算値を示す。以下、(11)及び後述する(12)の説明において同じ。)を、たとえば「1/250」(以下、(11)及び(12)の説明において「通常確率」とも称する)に設定する。そして、通常区間では、1BBとRB(新たに設ける)の当選確率比率(以下、BR比率と称する)をたとえば「1:6」に(RBの方が当選しやすく)設定する。なお、1BB遊技での払出し枚数期待値は、RB遊技での払出し枚数期待値を超えることを前提としている。
通常区間において特別役に当選し、特別遊技を終了した後、有利区間(非ATであるか、ATであるかは任意)に移行させる。そして、有利区間中の少なくとも一部の区間では、特別役の当選確率を通常確率よりも高く設定する(たとえば「1/30」程度に設定することが挙げられる。以下、(11)及び(12)の説明において「高確率」とも称する。)ことが挙げられる。
この場合、第1に、有利区間中は、ずっと、特別役の当選確率を高確率に設定することが挙げられる。
また第2に、有利区間中において、1回目の特別役の当選確率を高確率Aに設定し、2回目の特別役の当選確率を高確率B(B<A)に設定し、3回目の特別役の当選確率を高確率C(C<B)に設定する(以下、同様に、A>B>C>D>・・・)ことが挙げられる。
さらにまた第3に、以下の方法が挙げられる。
通常区間中に特別役に当選したときは、特別遊技の終了後に、有利区間かつ第1特定RT(有限RT)に移行させる。第1特定RTでは、BR比率を「2:1」に(1BBの方が当選しやすく)設定する。第1特定RTにおいて特別役に当選することなく、第1特定RTの遊技回数を消化したときは、第1特定RTから第2特定RTに移行させる。第2特定RTでは、BR比率をたとえば「1:4」に設定する。これにより、RBの方が当選しやすくなるので、第2特定RTは、第1特定RTよりも、メダル払出し枚数の期待値が低くなる。一方、第1特定RT中に特別役に当選し、特別遊技に移行したときは、その特別遊技の終了後は、第1特定RTの遊技回数をリセットした上で第1特定RTを開始する。
なお、第1特定RTの有限遊技回数と、第1特定RT中における特別役の当選確率とから、いわゆるループ率(第1特定RTの遊技回数を消化する前に特別役に当選する確率)を設定することができる。
また、第2特定RT中に特別役に当選し、特別遊技を終了すると、有利区間の終了条件を満たしていないことを条件に、第1特定RTに移行させる。このように設定すれば、たとえば、有利区間中に特別役に当選すれば、再度、第1特定RTに移行することができる。
また、第1特定RT滞在時、及び第2特定RT滞在時のいずれも、たとえば有利区間の継続上限に到達したとき等、有利区間の終了条件を満たしたときは、それぞれ第1特定RT又は第2特定RTを終了し、通常区間(通常区間用のRT)に移行させる。そして、特別役の当選確率も通常確率とする。通常区間用のRTに移行したときは、有利区間に関するパラメータのすべてを初期化することは、第3実施形態(たとえば図44(d)のステップS445、S446、S447、及びS471)と同様である。
さらにまた、通常区間中に、特別役に当選することなく(特別遊技を経由しないで)、レア役の当選等により有利区間に移行したときは、最初の滞在RTを第1特定RTとしてもよく、あるいは、第2特定RTとしてもよい。
さらに、上記のように、有利区間中で特別役の当選確率を高確率に設定した場合において、たとえば有利区間中かつ非特別遊技中(役物非作動時)には、出玉率を「1」未満に設定すれば、通常区間に対する有利区間中の出玉の増加率を低めに設定することが可能となる。ただし、第3実施形態のように、「有利区間=AT」であってもよいのは、もちろんである。
また、通常区間から有利区間に移行したときに、どのような契機で移行したかによって、有利区間中の特別役の当選確率を変動させることも可能である。たとえば、通常区間では、特別役の当選によって有利区間に移行することが比較的容易(たとえば、上記のように「1/250」の確率)とする。これに対し、通常区間において、レア役(レアチェリー、レアリプレイ等)に当選し、特別遊技を経由することなく有利区間に移行する確率を、たとえば「1/16384」(極低確率)に設定する。そして、通常区間から特別役の当選を契機として有利区間に移行したときは、特別役の当選確率を高確率に設定する。これに対し、通常区間からレア役の当選を契機として有利区間に移行したときは、特別なRTに移行させ、1BBの当選確率をたとえば「1/20」(極高確率)に設定すること等も可能である。
さらに、通常区間から特別役の当選を契機として有利区間に移行したときは、特別遊技の終了後の遊技を非ATに設定し、通常区間からレア役の当選を契機として有利区間に移行したときは、有利区間の1遊技目からATに設定することが挙げられる。
また、通常区間から有利区間に移行し、特別役の当選確率を高確率に設定する場合において、a)特別役の当選確率を高確率にする期間だけ、ATの当選確率も高確率に設定すること、b)特別役の当選確率が高確率の期間は、ATの当選確率を通常確率に設定すること、c)特別役の当選確率を高確率に設定している期間とは無関係に、ATの当選確率を設定すること、等が挙げられる。
さらにまた、有利区間に移行して特別役の当選確率を高確率に設定した場合には、有利区間中における特別役の当選回数に上限(リミッター)を設けてもよい。たとえば、有利区間に移行した後、特別役の当選確率を高確率に設定するが、特別役にたとえば5回当選したときは、次回以降、有利区間中であっても通常区間における特別役の当選確率と同程度か、又はやや高い程度に設定することが挙げられる。
ここで、有利区間に移行した後、特別役の当選確率が高確率である間はATの当選確率を通常確率に設定し、特別役の当選確率が高確率である期間を終了した後、ATの当選確率を高確率に設定することが挙げられる。あるいは、これとは逆に、有利区間に移行したときに、最初はATの当選確率を高確率に設定し、ATの当選回数、遊技回数、払出し枚数が所定の閾値を超えたときは、ATの当選確率を通常確率とし、特別役の当選確率を高確率に設定することも可能である。
(14)上述した(13)の変形例では、有利区間中に特別役の当選確率を高確率に設定するものであった。しかし、これに限らず、通常区間/有利区間と、特別役の当選確率(通常確率/高確率)とを組み合わせたものを設けてもよい。たとえば、
有利区間かつ特別役高確率当選区間(区間1)
有利区間かつ特別役通常確率当選区間(区間2)
通常区間かつ特別役高確率当選区間(区間3)
通常区間かつ特別役通常確率当選区間(区間4)(いわゆる通常中)
を設けることが可能である。
そして、たとえば通常区間中に、第1実施形態の図17における1BBAに単独当選した場合において、置数「20」の方に当選したときは有利区間に移行するが、置数「10」の方に当選したときは有利区間に移行しない。この場合、置数「20」の方に当選したときは、特別遊技の終了後の遊技を区間1又は区間2に設定し、置数「10」の方に当選したときは、特別遊技の終了後の遊技を区間3又は区間4に設定することが挙げられる。
さらにまた、有利区間に移行したときは、区間1から区間2への移行条件、及び区間2から区間1への移行条件については、種々設定することが可能である。たとえば、昇格(転落)役の当選又は入賞、RT移行、所定遊技回数の消化、毎遊技行われる昇格(又は転落)抽選が挙げられる。
(15)第26及び第27実施形態で示したフローチャートにおいて、処理の順序は、図で示した順序に限られるものではなく、処理の順序を入替え可能な場合には、処理の順序を入れ替えることも可能である。
また、第26及び第27実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第28実施形態>
第28実施形態は、押し順指示情報が表示される獲得数表示LED78(デジット3、デジット4)の故障の有無、及び獲得数表示LED78に信号を送信する信号線の障害の有無を確認可能にしたものである。
すなわち、メダルの獲得枚数を表示する状況下では、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、獲得枚数の上位桁をデジット3に表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、獲得枚数の下位桁をデジット4に表示する。
また、押し順指示情報を表示する状況下では、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、押し順指示情報の一部である「=」をデジット3に表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、押し順指示情報の他の一部である「1」〜「3」のいずれかをデジット4に表示する。
さらに、設定値を変更可能な状況下(設定変更中)では、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、デジット3が有するセグメントA〜Gの7個を点灯させ(デジット3に「8」を表示し)、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、デジット4が有するセグメントA〜Gの7個を点灯させる(デジット4に「8」を表示する)。
このように、設定変更中に、デジット3及び4が有するセグメントA〜Gの7個を点灯させることにより、指示遊技区間において押し順指示情報が表示されるデジット3及び4が故障していないこと、並びにデジット3及び4にセグメント信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、設定変更中に、たとえば、デジット3が有するセグメントA〜Gの7個が点灯し、かつデジット4が有する7個のセグメントのうち、セグメントA及びC〜Gの6個は点灯するが、セグメントBが点灯しないときは、デジット4のセグメントBが故障している可能性を有すると判断できる。
さらにまた、設定変更中に、たとえば、デジット3が有するセグメントA〜E及びGの6個は点灯するが、セグメントFが点灯せず、かつデジット4が有するセグメントA〜E及びGの6個は点灯するが、セグメントFが点灯しないときは、デジット3及び4のセグメントFが故障している可能性だけでなく、セグメントFにセグメント信号を送信する信号線に障害が生じている可能性を有すると判断できる。
以下、第28実施形態について更に詳しく説明する。
第28実施形態では、デジット1〜5及びこれらを点灯させるための回路構成は、第20実施形態と同様である。
ここで、第20実施形態と内容が一部重複するが、デジット1〜5及びこれらを点灯させるための回路構成について説明する。
図125(A)に示すように、デジット1及び2から構成される貯留数表示LED76と、デジット3及び4から構成される獲得数表示LED78と、デジット5から構成される設定値表示LED73とを備えている。
また、図126に示すように、デジット1〜5は、セグメントA〜Gの7個のセグメントを有している。
さらにまた、メイン制御基板50には、出力ポート2及び3が設けられている。
さらに、図128に示すように、出力ポート2からは、いずれのデジットを点灯させるかを示すデジット1〜5信号が出力され、出力ポート3からは、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメントA〜G信号が出力される。
また、図129に示すように、メイン制御基板50上には、IC2及びIC3が設けられている。
さらにまた、IC2は、デジット1〜5信号の制御に係るICであり、D0〜D7出力端子から構成される出力ポート2を有している。
さらに、IC3は、セグメントA〜G信号の制御に係るICであり、D0〜D7出力端子から構成される出力ポート3を有している。
また、図129及び図131に示すように、デジット1信号線は、IC2が有する出力ポート2のD3出力端子から出て、デジット1の駆動信号線に接続されている。
デジット2〜5信号線についても、デジット1信号線と同様に、IC2が有する出力ポート2のD4〜D7出力端子からそれぞれ出て、デジット2〜5の駆動信号線にそれぞれ接続されている。
また、図129及び図131に示すように、セグメントA信号線は、IC3が有する出力ポート3のD0出力端子から出て、デジット1〜5のセグメントAに接続されている。
セグメントB〜G信号線についても、セグメントA信号線と同様に、IC3が有する出力ポート3のD1〜D6出力端子からそれぞれ出て、デジット1〜5のセグメントB〜Gにそれぞれ接続されている。
これにより、デジット1〜5において、セグメントA〜G信号が兼用とされている。
また、たとえば、出力ポート2のD5出力端子からデジット3信号を出力すると、デジット3のセグメントA〜Gが点灯可能となる。このとき、たとえば、出力ポート3のD1出力端子からセグメントB信号を出力し、かつ出力ポート3のD2出力端子からセグメントC信号を出力すると、デジット3のセグメントB及びCが点灯する。これにより、デジット3に「1」が表示される。
また、割込み処理では、デジット1〜5のうち、いずれか1つのデジットのみが点灯可能となるように設定されており、2.235ms周期で実行される割込み処理ごとに、点灯させるデジットを順次切り替えていく。すなわち、ダイナミック点灯を実行する。
特に、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理では、出力ポート2から「00001000(B)」の信号を出力することにより、出力ポート2のD3出力端子からデジット1信号が出力されて、デジット1が点灯可能となる。
同様に、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理では、デジット2が点灯可能となり、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、デジット3が点灯可能となる。
また、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理では、デジット4が点灯可能となり、LED表示カウンタ値が「10000000(B)」のときの割込み処理では、デジット5が点灯可能となる。
また、図132(B)に示すように、LED表示要求フラグは、通常中は「01111111(B)」となり、設定変更中は「11100000(B)」となり、設定確認中は「11111000(B)」となる。
そして、図134に示すLED表示制御(I_LED_OUT )では、LED表示カウンタとLED表示要求フラグとをAND演算し、その演算結果に対応するデジットを点灯させる。
図222は、RWM53に記憶されるデータのアドレス、ラベル、及び内容を示す図である。
なお、図222で示すデータは、第28実施形態の説明で用いるためのものであり、RWM53に記憶されるデータは、これらに限られるものではない。
アドレス「F000(H)」は、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)である。
第25実施形態で説明したように、設定値が「N」のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には、設定値データ「N−1」が記憶される。
本実施形態では、設定値「1」〜「6」を有する。このため、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には、設定値データ「0」〜「5」のいずれかの値が記憶される。
また、設定値表示LED73には、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に記憶されている設定値データ「N−1」に「1」を加算した「N」が設定値として表示される。
アドレス「F010(H)」は、貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)であり、本実施形態では、貯留枚数データとして、「0」〜「50」のいずれかの値が記憶される。
たとえば、50枚のメダルが貯留されているときは、貯留枚数データ「50」が貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)に記憶される。
そして、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理において、貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)に記憶されている値(貯留枚数)の上位桁がデジット1(貯留数表示LED76の上位桁)に表示される。
また、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理において、貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)に記憶されている値(貯留枚数)の下位桁がデジット2に表示される。
アドレス「F011(H)」は、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)である。本実施形態では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には、獲得枚数データ、設定変更中表示データ、又は押し順指示番号が記憶される。
メダルの払出し時には、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には、獲得枚数データとして、「0」〜「9」のいずれかの値が記憶される。
また、設定変更中は、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には、設定変更中表示データとして、「88」が記憶される。
さらにまた、押し順指示時(指示遊技区間において、遊技者に有利となるストップスイッチ42の押し順を報知するとき)には、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には、押し順指示番号として、「A0(H)」、「A1(H)」、「A2(H)」又は「A3(H)」のいずれかの値が記憶される。
たとえば、9枚役が入賞して9枚のメダルが払い出されるときは、獲得枚数データとして、まずは「0」が獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶される。その後、メダルが1枚払い出されるごとに、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)の値に「1」が加算されていく。すなわち、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)の値は、「0」→「1」→「2」→「3」→・・・→「9」のように、メダルの払出しに応じて更新されていく。そして、9枚目のメダルが払い出されたときは、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)の値は「9」になる。
そして、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶されている値の上位桁がデジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に表示される。このとき、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に獲得枚数データが記憶されていれば、獲得枚数の上位桁がデジット3に表示され、設定変更中表示データが記憶されていれば、設定変更中であることを示す「8」の値がデジット3に表示され、押し順指示番号が記憶されていれば、押し順指示情報(押し順指示情報であることを示す)「=」がデジット3に表示される。
また、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶されている値の下位桁がデジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に表示される。このとき、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に獲得枚数データが記憶されていれば、獲得枚数の下位桁がデジット4に表示され、設定変更中表示データが記憶されていれば、設定変更中であることを示す「8」の値がデジット4に表示され、押し順指示番号が記憶されていれば、押し順指示情報(押し順を示す)「0」〜「3」のいずれかの値がデジット4に表示される。
アドレス「F012(H)」は、LED表示カウンタ値記憶領域(_CT_LED_DSP )であり、割込み処理が行われるごとに、「00000001(B)」→「00000010(B)」→「00000100(B)」→・・・→「10000000(B)」→「00000000(B)」→「00000001(B)」のように、値が更新されていく。
アドレス「F013(H)」は、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )であり、図222に示すように、通常中、設定変更中、又は設定確認中に応じた値が記憶される。
アドレス「F014(H)」は、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )である。
復帰可能エラーが発生していないときは、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )には「00(H)」が記憶される。
そして、復帰可能エラーが発生すると、発生した復帰可能エラーの種類に応じたエラー番号がエラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に記憶される。本実施形態では、復帰可能エラーとして、図222に示す10種類のエラーを検知する。なお、復帰可能エラーは、これらに限られるものではない。
また、エラーが解除されるまでは、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )の値は維持され、エラーが解除されると(エラーから復帰すると)、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に再び「00(H)」が記憶される。
たとえば、HPエラー(メダル詰まりエラー)発生時には、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )にエラー番号として「0E(H)」(10進数で「14」)が記憶される。この場合、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に「H」の文字が表示され、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理では、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「P」の文字が表示される。すなわち、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に記憶された「0E(H)」の値から、デジット3に「H」の文字を表示し、デジット4に「P」の文字を表示するためのオフセット値が算出される。
アドレス「F040(H)」は、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )であり、本実施形態では、メダル払出し枚数データとして、「0」〜「9」のいずれかの値が記憶される。
なお、本実施形態では、1遊技におけるメダルの払出し枚数は最大で9枚であるため、メダル払出し枚数データは「0」〜「9」となるが、たとえば、15枚役を設けたときは、メダル払出し枚数データは「0」〜「15」となる。
アドレス「F041(H)」は、メダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )であり、本実施形態では、アドレス「F040」のメダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )と同様に、「0」〜「9」のいずかの値が記憶される。
入賞判定が行われると、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )及びメダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )の双方の値が更新される。このとき、双方のアドレスに同一の値が記憶される。たとえば、9枚役が入賞したときは、双方のアドレスに「9」が記憶される。
その後、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値は、メダルが1枚払い出されるごとに「1」減算され、メダルの払出し終了時には「0」になる。すなわち、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値は、「9」→「8」→「7」→・・・「2」→「1」→「0」のように、メダルの払出しに応じて更新されていく。
これに対し、メダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値は、メダルの払出しによっては更新されず、次回遊技の入賞判定時に更新されるまで維持される。
図223は、第28実施形態におけるLEDセグメントテーブル1(TBL_SEG_DATA1 )、及びLEDセグメントテーブル2(TBL_SEG_DATA2 )を示す図であり、第20実施形態における図127の使用領域内データテーブルに対応する図である。
図223において、LEDセグメントテーブル1(TBL_SEG_DATA1 )に「d」表示データとして「01011110(B)」を有する点が、図127の使用領域内データテーブルと異なり、それ以外は、図127の使用領域内データテーブルと同一である。
図224は、ROM54の使用領域に記憶されるLEDセグメントテーブル1及びLEDセグメントテーブル2の各データのアドレスを示す図である。
LEDセグメントテーブル1は、先頭アドレスが「1811(H)」に設定され、この「1811(H)」から順に、LEDセグメントテーブル1の各データが記憶されている。
また、LEDセグメントテーブル2は、先頭アドレスが「1817(H)」に設定され、この「1817(H)」から順に、LEDセグメントテーブル2の各データが記憶されている。
さらに、LEDセグメントテーブル1とLEDセグメントテーブル2とは、連続するアドレスに記憶されている。
これにより、先頭アドレスとして「1811(H)」を指定したときは、LEDセグメントテーブル1及びLEDセグメントテーブル2の各データを、先頭アドレス「1811(H)」からのオフセット値により表すことができる。
また、先頭アドレスとして「1817(H)」を指定したときは、LEDセグメントテーブル2の各データを、先頭アドレス「1817(H)」からのオフセット値により表すことができる。
たとえば、H0エラー(払出しセンサの異常)発生時には、LEDセグメントテーブル1の先頭アドレス「1811(H)」を指定する。また、H0エラーのエラー番号「10(H)」(10進数で「16」)から、上位桁のオフセット値として「1」を算出し、下位桁のオフセット値として「6」を算出する。
そして、先頭アドレス「1811(H)」に上位桁のオフセット値「1」を加算したアドレス、すなわち「1812(H)」のデータを読み込むことにより、デジット3に「H」を表示することができる。
同様に、先頭アドレス「1811(H)」に下位桁のオフセット値「6」を加算したアドレス、すなわち「1817(H)」のデータを読み込むことにより、デジット4に「0」を表示することができる。
図225は、ROM54の使用領域に記憶される押し順指示番号テーブルのアドレスを示す図であり、第1実施形態の図19にアドレスを入れたものに相当する。
押し順指示番号テーブルは、先頭アドレスが「1900(H)」に設定され、この「1900(H)」から順に、条件装置番号「0」〜「30」に対応する押し順指示番号が記憶されている。
たとえば、条件装置番号「11」の小役B1に当選したときは、条件装置番号「11」をオフセット値とし、押し順指示番号テーブルの先頭アドレス「1900(H)」にオフセット値「11」を加算したアドレス、すなわち「190B(H)」のデータを読み込むことにより、条件装置番号「11」に対応する押し順指示番号「A1(H)」を取得することができる。
なお、小役A当選時の押し順指示番号(*1)、並びに小役E1及びE2当選時の押し順指示番号(*2)については、第1実施形態の図19と同様である。
続いて、第28実施形態におけるメイン制御基板50(メインCPU55)による情報処理について説明する。
スロットマシン10の電源スイッチ11をオンにすると、メイン制御基板50は、プログラム開始処理を実行する。
また、プログラム開始処理において、ドアスイッチ15の信号がオンであり(フロントドアが開けられており)、設定ドアスイッチの信号がオンであり(設定ドアが開けられており)、かつ設定キースイッチ12の信号がオンである(設定キーが挿入されて時計回りに90度回転している)と判断したときは、図226に示す設定変更処理(M_RANK_SET)に進む。すなわち、設定キースイッチ12をオンにした状態で、電源スイッチ11をオンにすると、設定変更中(設定変更モード)に移行する。
さらにまた、プログラム開始処理において、ドアスイッチ15の信号がオフであり、設定ドアスイッチの信号がオフであり、かつ設定キースイッチ12の信号がオフであると判断したときは、電源断復帰データが正常値であるか否かを判断する。
そして、電源断復帰データが正常値であると判断したときは、電源復帰処理に進み、この電源復帰処理において図133に示す割込み処理(I_INTR)を起動した後に、図227に示すメイン処理(M_MAIN)に進む。
これに対し、電源断復帰データが正常値でないと判断したときは、「E1」エラー(電源断復帰エラー)となり、図136に示す復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)に進む。
また、「E1」エラーとなり、復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)に進むと、図133に示す割込み処理(I_INTR)を実行せず、したがって、図134に示すLED表示制御(I_LED_OUT )も実行しない。そして、「E1」エラーとなると、図136に示す復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)により、デジット3に「E」を表示し、デジット4に「1」を表示する。具体的には、デジット3に「E」を表示する処理と、デジット4に「1」を表示する処理とを、所定時間間隔で交互に繰り返し実行する。
さらに、復帰不可能エラーとなったときは、電源スイッチ11を一旦オフにする。そして、設定キーを挿入して時計回りに90度回転させることにより設定キースイッチ12をオンにし、この状態で、電源スイッチ11を再びオンにする。これにより、後述する設定変更処理(M_RANK_SET)において、RWM53の所定範囲がクリアされて、「E1」エラーが解除される。
図226は、設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS2121において、RWM53の使用領域内(図124中、「F000(H)」〜「F1FF(H)」)の初期化範囲として、「所定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「所定範囲」は、電源断処理が正常に実行されたと判断したときの初期化範囲であり、少なくとも設定値データ(アドレス「F000(H)」)を初期化しないようにした初期化範囲を「所定範囲」とする。
なお、設定値データに加えて、遊技状態(たとえば、RT状態)や全部又は一部の当選フラグも初期化しないようにした初期化範囲を「所定範囲」としてもよい。
次にステップS2122に進み、メイン制御基板50は、電源断復帰データが正常値であるか否かを判断する。電源断復帰データが正常値であると判断されたときは、ステップS2124に進み、ステップS2121における「所定範囲」の記憶を維持する。一方、ステップS2122において電源断復帰データが正常値でないと判断されたときはステップS2123に進む。
ステップS2123では、メイン制御基板50は、RWM53の使用領域内の初期化範囲として、「特定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「特定範囲」は、電源断が正常でないと判断したときの初期化範囲であり、設定値データ(アドレス「F000(H)」)を含む使用領域内の全範囲を初期化範囲に設定する。
そして、ステップS2124に進み、ステップS2121でセットした所定範囲又はステップS2123でセットした特定範囲の初期化(RWM53の使用領域内)を開始する。次のステップS2125では、ステップS2124で開始した初期化が終了したか否かを判断する。初期化が終了したと判断したときはステップS2126に進む。
ステップS2126では、AFレジスタ(Aレジスタ及びFレジスタ(フラグレジスタ))を退避させる。なお、AFレジスタを退避させるのは、本来、ここでは、F(フラグ)レジスタを退避させたいのであるが、命令の都合上、AFレジスタを退避させている。そしてステップS2127に進み、RWM53の使用領域外(図124中、「F200(H)」以降)の初期化範囲として、所定範囲を記憶する。ここで、「所定範囲」は、電源断処理が正常に実行されたと判断した場合の初期化範囲であり、たとえばアドレス「F28E(H)」以降、又は「F293(H)」以降等(初期化範囲は、仕様等により異なる)を指定するものである。
次のステップS2128では、ステップS2122と同様に、電源断復帰データが正常値であるか否かを判断する。電源断復帰データが正常値であると判断されたときは、ステップS2130に進み、ステップS2127における「所定範囲」の記憶を維持する。一方、ステップS2128において電源断復帰データが正常値でないと判断されたときはステップS2129に進む。
ステップS2129では、メイン制御基板50は、RWM53の使用領域外の初期化範囲として、「特定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「特定範囲」は、電源断が正常でないと判断したときの初期化範囲であり、アドレス「F200」以降の使用領域外の全範囲を初期化範囲に設定する。したがって、この場合には、リングバッファ等も含めて初期化されることとなる。
そして、ステップS2130に進み、ステップS2127でセットした所定範囲又はステップS2129でセットした特定範囲の初期化(RWM53の使用領域外)を開始する。
次のステップS2131では、ステップS2130で開始した初期化が終了したか否かを判断する。初期化が終了したと判断したときはステップS2132に進む。
ステップS2132では、ステップS2126で退避したAFレジスタを復帰させる。次のステップS2133で割込み処理の起動設定を行う。本実施形態では割込み処理としてタイマ割込み処理を使用しているため、タイマ割込みの周期(本実施形態では、「2.235ms」)を設定する処理等が対応する。そして、このステップS2133の処理後に割込み処理が実行される。いいかえれば、「割込み起動」前は、割込み処理が実行されないように構成されている。
次のステップS2134では、設定変更開始時の出力要求セットを行う。この処理は、設定変更処理を開始することをサブ制御基板80側に知らせるために、サブ制御基板80に送信する制御コマンドをレジスタにセット(記憶)する処理である。
なお、「出力要求セット」とは、以下に説明する処理においても実行されるものであるが、このステップS2134と同様に、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドをレジスタにセットする処理を意味する。また、ここでの制御コマンドは、実際に送信するコマンドのみを意味しているものではなく、実際に送信するコマンドの元となるコマンドも意味している。
次にステップS2135に進み、メイン制御基板50は、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、制御コマンドバッファ(RWM53)に、サブ制御基板80に送信する制御コマンド(レジスタにセットされた制御コマンド)を記憶する処理である。
次にステップS2136に進み、メイン制御基板50は、待機時間をBCレジスタ(各々8ビットデータ(1バイトデータ)を記憶可能なBレジスタとCレジスタとからなるペアレジスタ)に記憶する。本実施形態では、設定変更開始時の待機時間として、割込み処理回数「224」(約500ms)をセットする。次にステップS2137に進み、設定変更開始時のための2バイト時間待ち処理(ウェイト処理)を実行する。本実施形態では、割込み処理回数「224」をカウントするまで(割込み処理が行われるごとに「1」を減算し、セットした割込み処理回数が「0」となるまで)待機する。この待機時間中(2バイト時間待ち処理中)は、設定変更処理は先に進まないが、割込み処理は実行される。
このように、メイン制御基板50側においてステップS2137で2バイト時間待ち処理(ウェイト処理)を実行するのは、サブ制御基板80側のRWM83の初期化処理には時間がかかるためである。特に、メイン制御基板50側では、サブ制御基板80側で初期化処理が終了したか否かを知り得ないからである。
したがって、サブ制御基板80側で未だ初期化処理中のときに、メイン制御基板50側では処理が進んで、メイン制御基板50の制御処理の進行と、サブ制御基板80の制御処理の進行とが同期しなくなることを防止することができる。
すなわち、設定変更開始時の出力要求セット及び制御コマンドセット1の実行後、サブ制御基板80がRWM83の初期化を開始するため、RWM83の初期化が終了するために十分な時間をウェイト時間として設定する必要がある。これにより、サブ制御基板80側でRWM83の初期化処理を終了した後に、メイン制御基板50側でステップS4001以降の処理に進むようにすることができる。
なお、ステップS2134及びS2135においてセットした設定変更開始時の制御コマンドは、ステップS2137の2バイト時間待ち処理中であっても割込み処理が実行可能であるため、少なくとも2バイト時間待ち処理中にはサブ制御基板80に送信される。ただし、ステップS2137で2バイト時間待ち処理が実行されている間は、ステップS4001以降の処理には進まない(設定変更処理が先に進まない)。
ステップS2137の2バイト時間待ち処理の終了後、ステップS4001に進み、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に、設定変更中であることを示す「88」(2進数で「01011000(B)」)を記憶する。
次にステップS4002に進み、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、設定変更中に対応する「11100000(B)」を記憶する。
ステップS4002の処理により、当該処理以降に割込み処理が実行されたときは、デジット3〜5(獲得数表示LED78及び設定値表示LED73)の点灯が可能となる。
具体的には、ステップS4002の処理以降に実行される割込み処理では、デジット3及び4にそれぞれ「8」が表示(獲得数表示LED78に「88」が表示)可能となり、デジット5(設定値表示LED73)に現在の設定値が表示可能となる。
なお、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)及びLED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )は、ステップS2124におけるRWM53の使用領域内の初期化処理により初期化されているので、ステップS4001より前の値は「0」である。
次にステップS2139に進み、割込み待ち処理を実行する。この処理は、割込み処理が実行される(2.235msが経過する)まで待機する処理である。この処理を設けている理由については後述する。そして、その後、ステップS2140に進む。
ステップS2140では、設定スイッチ13の操作を検出したか否かを判断する。ここでは、設定スイッチ13を含む入力ポートの立ち上がりデータを判断することにより、設定スイッチ13がオンされたか否かを判断する。そして、設定スイッチ13の操作を検出したと判断したときはステップS2141に進み、検出していないと判断したときはステップS2142に進む。
ステップS2141では、設定値(設定値データ)を更新する。具体的には、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)の値を更新する。また、設定値の更新後に割込み処理が実行されると、設定値表示LED73には、更新後の設定値が表示される。
上述したように、設定値が「N」のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には、設定値データ「N−1」を記憶する。
このため、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に設定値データ「N−1」が記憶されているときは、設定値データ「N−1」に「1」を加算した「N」を設定値としてデジット5(設定値表示LED73)に表示する。
次のステップS2142では、スタートスイッチ41の操作を検出したか否かを判断する。本実施形態では、設定変更中にスタートスイッチ41が操作されたときは、その時点における設定値を確定させる。
スタートスイッチ41が操作されたと判断したときはステップS2143に進み、操作されていないと判断したときはステップS2139に戻る。
以上の処理において、ステップS2139(割込み待ち処理)は、設定スイッチ13の立ち上がりデータをクリアするために設けられる。
たとえば、ステップS2139の処理を設けない場合、ステップS2140で設定スイッチ13の立ち上がりデータがオンであると判断されると、ステップS2141で設定値を更新し、次のステップS2142でスタートスイッチ41がオンでないと判断されると、ステップS2140に進んで、設定スイッチ13の立ち上がりデータがオンであるか否かが判断される。
ステップS2140でオンであると判断された後、1回でも割込み処理が実行されれば設定スイッチ13の立ち上がりデータはオフになる。しかし、割込み処理が実行されるまでは、ステップS2140で設定スイッチ13の立ち上がりデータがオンであると判断され続ける。この結果、設定スイッチ13を1回操作しただけで、設定値が2以上上がり続けてしまう。そこで、ステップS2139において、割込み待ち処理を実行している。
ステップS2143では、設定キースイッチ12がオフにされたか否かを判断する。設定キースイッチ12がオフにされたと判断すると、ステップS4003に進み、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)をクリアする(値を「0」にする)。
次にステップS4004に進み、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、通常中に対応する「01111111(B)」を記憶する。
ステップS4003の処理以降に実行される割込み処理により、デジット3及び4(獲得数表示LED78)の表示が「88」から「00」になる。
また、ステップS4004の処理以降に実行される割込み処理により、デジット1及び2にそれぞれ「0」が表示(貯留数表示LED76に「00」が表示)される。これにより、デジット1〜4(貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78)の表示が「0000」になる。また、デジット5(設定値表示LED73)が消灯する。
なお、デジット1〜4(貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78)が消灯するようにしてもよい。
次にステップS2145に進み、ステップS2134と同様に、設定変更終了時の出力要求セットを行う。この処理は、設定変更処理を終了すること、及び決定された設定値をサブ制御基板80側に知らせる制御コマンドをセットする処理である。
次に、ステップS2146に進み、ステップS2135と同様に、メイン制御基板50は、制御コマンドセット1を実行する。そして、ステップS2147に進み、メイン処理(M_MAIN)に移行する。
図227は、メイン処理(M_MAIN)処理を示すフローチャートである。
ステップS2171において、スタックポインタをセットする。スタックポインタとは、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWM53の領域を指し、スタックポインタのセットとは、そのRWM53の領域において、レジスタ値を初期値にセットする処理である。
次のステップS2172では、遊技開始セット処理を行う。この処理は、作動状態フラグの生成、更新、保存等の処理である。
次のステップS4011では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)をクリアする(値を「0」にする)。たとえば、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に前回遊技でのメダルの払出し枚数(遊技者の獲得枚数)が表示されていたとする。この場合、ステップS4011の処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78の表示が「00」になる。
次のステップS2173ではベットメダルの読み込みを行う。この処理は、現時点においてベットされているメダル枚数が何枚であるかを読み込む処理である。
次のステップS2174では、ステップS2173で読み込んだベット枚数に基づき、ベットメダルの有無を判断する。
ステップS2174でベットメダルありと判断したときはステップS2176に進み、ベットメダルなしと判断したときはステップS2175に進んでメダル投入待ち処理を行い、その後、ステップS2176に進む。ステップS2175のメダル投入待ち処理は、設定キースイッチ12がオンであるか否かを判断し、オンであるときは設定確認中(設定確認モード)に移行させる等の処理を行う。
ステップS2176では、投入されたメダルの管理処理を行う。この処理は、メダルが手入れされたか否かの判断や、精算スイッチ46が操作されたか否かの判断等を行う処理である。
次のステップS2177では、ソフト乱数の更新処理を行う。この処理は、役抽選手段61で使用する内蔵乱数(ハード乱数)に加工(演算処理)するための加工用乱数(ソフト乱数)を更新(たとえば「1」ずつ加算)する処理である。ソフト乱数は、0〜65535の範囲を有する16ビット乱数である。なお、更新方法として、更新前の値に、割込みカウント値(割込み処理時にインクリメントされるカウント値(変数))を加算する処理を実行してもよい。
次のステップS2178では、メイン制御基板50は、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断する。スタートスイッチ41が操作されたと判断したときは、ステップS2179に進み、スタートスイッチ41が操作されていないと判断したときはステップS2173に戻る。なお、スタートスイッチ41が操作された場合であっても、ベット枚数が当該遊技の規定数に達していないときは、ステップS2178で「No」と判断される。
ステップS2179では、スタートスイッチ受付け時の処理を実行する。この処理は、設定変更不可フラグをセットしたり、リール回転開始時の出力要求セットや、メダル投入信号の出力回数のセット等を行う処理である。
ステップS2180では、役抽選手段61は、スタートスイッチ41が操作されたタイミングで、すなわちスタートスイッチ41の操作信号の受信時に、役の抽選を実行する。なお、役抽選時の乱数値(ハード乱数の乱数値)はステップS2179で取得する。そして、ステップS2180において、取得した乱数値に加工用乱数の乱数値を加算し、その加算後の乱数値が、いずれかの当選役に該当する乱数値であるか否かを役抽選テーブルを用いて判定する処理を行う。
次のステップS4012では、押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )を実行する。
この処理は、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)となったときに、押し順指示番号をRWM53の獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶等する処理である。
ステップS4012に進むと、後述する図228の処理に移行する。詳細は後述するが、有利な押し順を有する遊技では、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に押し順指示情報(たとえば「=1」)が表示される。
次のステップS2181では、リール回転開始準備処理を実行する。この処理は、最小遊技時間(4.1秒)を経過したか否かを判断等する処理である。
次にステップS2182に進み、リール制御手段65は、リール31の回転を開始する。次のステップS2183では、リール31の停止受付けをチェックする。ここでは、ストップスイッチ42の操作信号を受信したか否かを検知し、操作信号を受信したときは、役の抽選結果とリール31の位置とに基づいてリール31の停止位置を決定し、その決定した位置にリール31を停止させるように制御する。
次のステップS2184では、リール制御手段65は、全リール31が停止したか否かをチェックし、ステップS2185に進む。
ステップS2185では、全リール31が停止したか否かを判断し、全リール31が停止したと判断したときはステップS4013に進み、全リール31が停止していないと判断したときはステップS2183に戻る。
ステップS4013では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)をクリアする(値を「0」にする)。たとえば、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となり、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に押し順指示情報(たとえば「=1」)が表示されていたとする。この場合、ステップS4013の処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78の表示が「00」になる。
なお、獲得数表示LED78が消灯するようにしてもよい。具体的には、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、「00011111(B)」を記憶してもよいし、「0」表示データの代わりに、「消灯」表示データ(00000000B)を設けてもよい。
ステップS2186では、図柄の表示判定(入賞判定)を行う。ここでは、入賞判定手段66により、有効ラインに、役に対応する図柄の組合せが停止したか否かを判断する。
次のステップS2187では、図柄の表示エラーが発生したか否かを判断し、表示エラーが発生したと判断したときは復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)に進み、表示エラーが発生していないと判断したときはステップS4014に進む。
ここで、リール31の停止は、停止位置決定テーブルに基づき実行されるので、通常は、停止位置決定テーブルで定められた位置以外の位置でリール31が停止する場合はない。しかし、図柄の表示判定の結果、有効ライン上に、本来表示されてはいけない図柄(蹴飛ばし図柄)が表示されたときは、異常である(「E5」エラー)と判定し、図136に示す復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)を実行する。
ステップS2187において表示エラーが発生していないと判断され、ステップS4014に進むと、メダル払出し枚数更新処理を実行する。この処理の詳細は、後述する図229で説明する。
次のステップS4015では、払出し手段67は、入賞によるメダル払出し処理を実行する。この処理は、入賞役(小役)に対応するメダルの払出しを行う処理であり、貯留枚数が「50」未満であるときは、貯留枚数が「50」に到達するまで貯留枚数の加算処理を行い、貯留枚数が「50」以上となったときは、ホッパーモータ36を駆動して、ホッパー35からメダルを遊技者に払い出すように制御する処理である。この処理の詳細は、後述する図230で説明する。
次にステップS2190に進み、割込み待ち処理を行う。この処理は、図226のステップS2139と同様の処理である。
次のステップS2191では、割込み処理を禁止する。これらのステップS2190及びS2191の処理により、割込み処理の直後に割込み処理が禁止される。
次のステップS2192では、AFレジスタを退避させる。この処理は、図226のステップS2126と同様の処理である。
次にステップS2193に進み、比率セット処理を実行する。この比率セット処理は、使用領域外で実行される処理である。
比率セット処理は、管理情報表示LED74(デジット6〜9)に、有利区間割合、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、及び役物比率(累計)を表示するために、各種カウンタ値の更新処理や、比率計算処理等を実行する処理である。
そして、ステップS2194に進むと、ステップS2192で退避したAFレジスタを復帰させ、次のステップS2195で割込みを許可(再開)する。このようにして、比率セット処理を実行する際には、AFレジスタを退避させておき、かつ割込み処理を禁止した上で実行する。なお、比率セット処理の実行中に割込み処理を禁止するのは、メイン処理において使用領域外のプログラムを実行するときに割込み処理が入ると、使用領域内のプログラムと使用領域外のプログラムとが混在してしまい、処理が複雑になってしまうためである。
次にステップS2196に進み、遊技終了チェック処理を行う。この処理は、条件装置フラグ(当選役フラグ、当選フラグ)のクリア処理等を行う。そしてステップS2197に進み、遊技終了時の出力要求セット、及び次のステップS2198で制御コマンドセット1を行う。これらの処理は、図226のステップS2134及びS2135と同様の処理であり、1遊技が終了した旨をサブ制御基板80に送信するための制御コマンドデータをセットする処理である。
そして、ステップS2198の処理を終了すると、再度、メイン処理(ステップS2147)に戻る。
図228は、図227のステップS4012における押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )を示すフローチャートである。
ステップS4021において、指示遊技区間(AT)であるか否かを判断する。
ここで、指示遊技区間であると判断したときは、次のステップS4022に進む。
これに対し、指示遊技区間でないと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。この場合、図227のステップS4011で獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされており、かつステップS4026をスキップするので、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)の値は「0」のままである。したがって、獲得数表示LED78(デジット3及び4)の表示は「00」のままである。
ステップS4022では、条件装置番号をセットする。図227のステップS2180における役抽選処理で決定された条件装置番号は、RWM53の入賞及びリプレイ条件装置番号記憶領域(_NB_CND_NOR )及び役物条件装置番号記憶領域(_NB_CND_BNS )に記憶される。そして、ステップS4022では、この入賞及びリプレイ条件装置番号記憶領域(_NB_CND_NOR )の値をAレジスタに記憶する。
次にステップS4023に進み、押し順指示番号テーブルをセットする。ステップS4023では、図225に示す押し順指示番号テーブルの先頭アドレス「1900(H)」をHLレジスタに記憶する。これにより、HLレジスタ値は「1900(H)」となる。そして、次のステップS4024に進む。
ステップS4024に進むと、指定アドレスデータをセットする。ステップS4024では、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値を新たなHLレジスタ値とし、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する。
すなわち、入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )に記憶されたデータをオフセット値とし、押し順指示番号テーブルの先頭アドレスにオフセット値を加算して得たアドレスに対応するデータを取得する。
たとえば、図227のステップS2180の役抽選処理で小役B1に当選したときは、入賞及びリプレイ条件装置番号記憶領域(_NB_CND_NOR )には、小役B1の条件装置番号「11」が記憶される。このため、ステップS4022の処理後は、Aレジスタ値は「11」となる。
さらに、ステップS4023の処理後のHLレジスタ値「1900(H)」に、Aレジスタ値「11」を加算して、新たなHLレジスタ値「190B(H)」とする。このようにして、小役B1の押し順指示番号の記憶領域のアドレスを算出することができる。
そして、押し順指示番号テーブルのアドレス「190B(H)」に対応する押し順指示番号「A1(H)」をAレジスタに記憶する。これにより、ステップS4024の処理後のAレジスタ値は「A1(H)」となる。
次にステップS4025に進み、押し順指示番号をRWM53に保存する。すなわち、Aレジスタ値を、RWM53における押し順指示番号の記憶領域に記憶する。
このように、入賞及びリプレイ条件装置番号記憶領域(_NB_CND_NOR )に記憶されたデータをオフセット値とした演算処理を行うことにより、条件装置番号に対応した押し順指示番号を算出してRWM53に保存することができる。
次のステップS4026では、Aレジスタ値(押し順指示番号)を、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図228のステップS4026で獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に押し順指示番号が記憶されると、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に押し順指示情報が表示される。
たとえば、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に押し順指示番号として「A2(H)」が記憶されたとする。この場合、図134のLED表示制御(I_LED_OUT )により、押し順指示番号「A2(H)」から、上位桁のオフセット値として「10」を算出し、下位桁のオフセット値として「2」を算出する。
そして、LEDセグメントテーブル2の先頭アドレス「1817(H)」に上位桁のオフセット値「10」を加算したアドレス、すなわち「1821(H)」のデータを読み込むことにより、デジット3に「=」を表示する。
同様に、LEDセグメントテーブル2の先頭アドレス「1817(H)」に下位桁のオフセット値「2」を加算したアドレス、すなわち「1819(H)」のデータを読み込むことにより、デジット4に「2」を表示する。
このようにして、獲得数表示LED78に押し順指示情報「=2」を表示する。
図229は、図227のステップS4014におけるメダル払出し枚数更新処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4031では、メダル払出し枚数データを取得する。図227のステップS2186における表示判定(入賞判定)に基づいて、入賞した役(図柄の組合せ)を特定することができるので、その図柄の組合せに対応するメダル払出し枚数を、データテーブル等から読み取る。
次のステップS4032では、ステップS4031で取得したメダル払出し枚数データを、RWM53のメダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )に保存(記憶)する。
メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値は、ステップS4031の処理時点では「0」になっているので、新たにデータを書き込む処理を実行する。たとえば1枚役入賞時は、データ値を「0」から「1」に更新する。
なお、メダル払出しを有する役の非入賞時には、ステップS4031の処理を行うか否かは任意である。たとえばステップS4031を飛ばす方法と、ステップS4031の処理を実行するとともに、データ値「0」を書き込む方法とが挙げられる。
次のステップS4033では、ステップS4031で取得したメダル払出し枚数データを、RWM53のメダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )に保存(記憶)する。
メダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )には、前回遊技で書き込んだ値が残っているので、当該遊技におけるメダル払出し枚数データ(メダル払出しがない場合には、「0」)を書き込む(上書きする)処理を実行する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上の図229のメダル払出し枚数更新処理において、ステップS4032で記憶したメダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値は、その後、メダル払出しが1枚行われるごとに「1」ずつ減算され、メダル払出し終了時には「0」となる。
これに対し、ステップS4033で記憶したメダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値は、次回遊技で更新されるまで、すなわち次回遊技においてステップS4033の処理が行われるまで維持される(変更されることはない)。
図230は、図227のステップS4015における入賞によるメダル払出し処理(MS_WIN_PAY)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS4041において、メダル払出し枚数データを取得する。この処理は、RWM53のメダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値をAレジスタに記憶する処理である。これにより、Aレジスタにはメダル払出し枚数データが記憶される。
次に、ステップS4042に進み、メダルの払出しがあるか否かを判断する。具体的には、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値(Aレジスタ値)が「0」であるか否かを判断する。そして、「0」であると判断したとき、すなわちメダルの払出しがないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、「0」でないと判断したとき、すなわちメダルの払出しがあると判断したときは、ステップS4043に進む。
ステップS4043では、貯留枚数の読み込みを行う。具体的には、RWM53の貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)の値を取得する。
次にステップS4044に進み、メダル貯留枚数が限界値となっているか否かを判断する。具体的には、ステップS4043で取得した貯留枚数データが「50」であるときは貯留枚数が限界値になっていると判断してステップS4083に進み、取得した貯留枚数データが「50」未満であるときは貯留枚数が限界値になっていないと判断してステップS4045に進む。
ステップS4045では、貯留メダル加算時の待機時間をセットする。本実施形態では、ウェイト時間として、約100msを設定するために、割込み処理回数「46」(46×2.235ms=約100ms)を設定する。このため、Bレジスタ値として「00000000(B)」、及びCレジスタ値として「00101110(B)」をセットする。
次にステップS4046に進み、2バイト時間待ち処理を実行する。この処理は、割込み処理ごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。
ステップS4046の2バイト時間待ち処理が終了すると、ステップS4047に進み、貯留枚数の1枚加算処理を実行する。具体的には、RWM53の貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)の値に「1」を加算する。そして、ステップS4047の処理以降に実行される割込み処理により、デジット1及び2(貯留数表示LED76)の表示が「+1」される。たとえば、貯留数表示LED76の表示が「08」から「09」になる。
また、ステップS4047の処理が終了すると、次にステップS4049に進む。
ステップS4044からステップS4048に進むと、メダル1枚払出し処理(実際のメダルをホッパー35から遊技者に対して払い出す処理)を実行する。以上の処理により、貯留枚数が限界値になるまでは貯留枚数を加算し、貯留枚数が限界であるときは、実際のメダルをホッパー35から払い出す処理を実行する。
ステップS4049では、RWM53の獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)の値に「1」を加算する。ステップS4049の処理以降に実行される割込み処理により、デジット3及び4(獲得数表示LED78)の表示が「+1」される。たとえば、獲得数表示LED78の表示が「02」から「03」になる。
次のステップS4050では、RWM53のメダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値から「1」を減算する。
なお、ステップS4050では、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値のみを更新し、メダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値については更新しない。
次にステップS4051に進み、メダル払出しが終了したか否かを判断する。この処理は、更新後のメダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値が「0」となったか否かを判断する処理である。メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値が「0」であると判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、メダル払出し枚数データ記憶領域(_NB_PAY_MEDAL )の値が「0」でないと判断したときはステップS4043に戻る。
以上の払出し処理において、貯留枚数を1枚加算する払出しを行うときは、ステップS4045及びS4046の処理により、約100ms間の待機時間が設定される。これにより、貯留数表示LED76の表示がカウントアップするように遊技者に見せることができる。たとえば、貯留加算前の貯留数表示LED76の表示が「08」であり、これに8枚のメダルが貯留加算されるときは、「表示「08」→100msのウェイト処理→表示「09」→100msのウェイト処理→・・・→100msのウェイト処理→表示「16」」となる。これに対し、貯留枚数の1枚加算時に待機時間を設けないと、表示「08」から瞬時に表示「16」に変化したように見えてしまう。
そして、本実施形態のように、貯留枚数を加算するときに、1枚加算ごとに2バイト時間待ち処理を実行することで、サブ制御基板80側から出力する払出し音(「プルルル・・・」)と、貯留枚数のカウントアップとを同調させることも可能となる。
これに対し、貯留枚数が最大数の「50」を超え、ステップS4048の処理において実際にメダルを払い出すときは、ステップS4046及びS4047の2バイト時間待ち処理を設けていない。
これは、実際のメダルを1枚払い出すためには、ホッパーモータ36を駆動して払い出すため、1枚の払出しに約100msの時間を要するためである。これにより、メダル1枚あたりの払出し時間が約100msとなるので、実際のメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けていない。よって、実際にメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けることなく、サブ制御基板80側から出力する払出し音と同調させることができる。
図231(1)は、設定変更中に獲得数表示LED78に「88」を表示している(デジット3及び4が有するセグメントA〜Gの7個をそれぞれ点灯させている)状態を示す図である。
上述したように、図226の設定変更処理(M_RANK_SET)のステップS4001において、RWM53の獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に、設定変更中であることを示す「88(D)」(2進数で「01011000(B)」)が記憶され、次のステップS4002において、RWM53のLED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、設定変更中に対応する「11100000(B)」が記憶される。そして、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78に「88」が表示される。
ここで、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に「88(D)」が記憶されると、図134のLED表示制御(I_LED_OUT )のステップS1447では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)から「88(D)」が取得されてAレジスタに記憶される。
また、図134のステップS1450では、Aレジスタ値「88(D)」を「10(D)」で割る演算が実行され、その商「8(D)」が上位桁用オフセット値としてAレジスタに記憶され、余り「8(D)」が下位桁用オフセット値としてCレジスタに記憶される。
さらに、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに上位桁用オフセット値「8(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「8」表示データ(図224のアドレス「181F(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に「8」が表示される。
LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理においても、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理と同様に、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「8(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「8」表示データが取得される。そして、ステップS1458において、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「8」が表示される。
このようにして、設定変更中は、獲得数表示LED78に「88」が表示される。
また、「88」の表示は、図226の設定変更処理のステップS4003において獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされるまで継続する。そして、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされると、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)の表示が「88」から「00」になる。
図231(2)は、指示遊技区間において押し順指示情報として「=1」を獲得数表示LED78(デジット3及び4)に表示している状態を示す図である。
上述したように、図227のメイン処理(M_MAIN)におけるステップS4012の押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )に進むと、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときに、RWM53の獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に押し順指示番号が記憶される。
そして、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に押し順指示番号が記憶されると、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に押し順指示情報が表示される。
たとえば、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に押し順指示番号「A3(H)」が記憶されたとする。この場合、図134のLED表示制御(I_LED_OUT )のステップS1447では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)から「A3(H)」が取得されてAレジスタに記憶される。
また、図134のステップS1450では、Aレジスタ値「A3(H)」を「10(D)」で割る演算が実行され、上位桁用オフセット値として「A(H)」(「10(D)」)が取得されてAレジスタに記憶され、下位桁用オフセット値として「3(H)」(「3(D)」)が取得されてCレジスタに記憶される。
さらに、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに上位桁用オフセット値「10(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「=」表示データ(図224のアドレス「1821(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、押し順指示情報の一部である「=」がデジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に表示される。
また、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「3(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「3」表示データ(図224のアドレス「181A(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、押し順指示情報の他の一部である「3」がデジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に表示される。
このようにして、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、獲得数表示LED78に押し順指示情報「=3」が表示される。
また、押し順指示情報「=3」の表示は、図227のメイン処理のステップS4013において獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされるまで継続する。そして、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされると、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)の表示が「=3」から「00」になる。
図231(3)は、復帰可能エラーの1つである「dE」エラー(フロントドアの開放)を検知し、「dE」を獲得数表示LED78(デジット3及び4)に表示している状態を示す図である。
フロントドアが開放されると、ドアスイッチ15がオンになる。このとき、図133の割込み処理におけるステップS1407の入力ポート読込み処理において、ドアスイッチ15がオンになったことが検知されると、RWM53のエラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に、エラー番号として、「dE」エラーに対応する「35(H)」が記憶される(図222)。
そして、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に「35(H)」が記憶されると、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に、dEエラーを示す「dE」が表示される。
ここで、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に「35(H)」が記憶されると、図134のLED表示制御のステップS1439では、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )からエラー番号「35(H)」が取得されてBレジスタに記憶される。
また、図134のステップS1448では、Bレジスタ値が「0」でないことによりエラー表示時である(「Yes」)と判断され、次のステップS1449では、Bレジスタ値がAレジスタにセットされ、LEDセグメントテーブル1の先頭アドレスがHLレジスタにセットされる。
さらに、図134のステップS1450では、Aレジスタ値「35(H)」(「53(D)」)を「10(D)」で割る演算が実行され、その商「5(D)」が上位桁用オフセット値としてAレジスタに記憶され、余り「3(D)」が下位桁用オフセット値としてCレジスタに記憶される。
そして、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル1の先頭アドレスに上位桁用オフセット値「5(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「d」表示データ(図224のアドレス「1816(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に「d」が表示される。
また、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル1の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「3(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「E」表示データ(図224のアドレス「1814(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「E」が表示される。
このようにして、「dE」エラー発生時には、獲得数表示LED78に「dE」が表示される。また、「dE」の表示は、フロントドアを閉じてドアスイッチ15をオフにしただけでは解消されず、エラーが解除されるまで継続する。
ドアキーをフロントドアの鍵穴に差し込んで反時計回りに90度回転させると、リセットスイッチ14がオンになる。このとき、図133の割込み処理におけるステップS1407の入力ポート読込み処理により、リセットスイッチ14がオンになったことが検知されると、RWM53のエラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に、エラーデータなしを示す「00(H)」が記憶される(図222)。
これにより、エラーが解除される。そして、この処理以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED78(デジット3及び4)の表示が「dE」から元の表示(たとえば獲得枚数「09」)に戻る。
このように、復帰可能エラーとなったときは、電源スイッチ11のオン/オフの操作を行うことなく、エラーの要因を除去してリセットスイッチ14を操作することにより、エラーから復帰させることができる。
なお、「dE」エラーは、フロントドアを閉じてドアスイッチ15をオフにしたことで、エラーが解除されるようにしてもよい。
図231(4)は、復帰不可能エラーの1つである「E1」エラー(電源断からの復帰が正常でないと判断されたことを示すエラー)となり、「E1」を獲得数表示LED78(デジット3及び4)に表示している状態を示す図である。
スロットマシン10の電源スイッチ11をオンにしたときに実行されるプログラム開始処理において、電源断復帰データが正常値でないと判断されると、「E1」エラーとなり、図136に示す復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)に進む。
復帰不可能エラー処理1に進むと、図133に示す割込み処理(I_INTR)は実行されず、したがって、図134に示すLED表示制御(I_LED_OUT )も実行されない。
そして、「E1」エラーとなると、復帰不可能エラー処理1により、デジット3に「E」を表示し、デジット4に「1」を表示する。
ここで、復帰不可能エラーが発生したと判断すると、復帰不可能エラー処理に移行する前に、Lレジスタに、発生した復帰不可能エラーの下位桁を表示するためのセグメントデータを記憶する。
プログラム開始処理において、「E1」エラーが発生したと判断されると、復帰不可能エラー処理1に移行する前に、Lレジスタに、「E1」エラーの下位桁「1」を表示するためのセグメントデータ「00000110(B)」を記憶する。
また、図136のステップS1491では、Hレジスタに、デジット4を点灯させるためのデジットデータ「01000000(B)」を記憶する。
さらにまた、図136のステップS1492では、Dレジスタに、デジット3を点灯させるためのデジットデータ「00100000(B)」を記憶し、Eレジスタに、「E1」エラーの上位桁「E」を表示するためのセグメントデータ「01111001(B)」を記憶する。
そして、図136のステップS1497では、出力ポート2からはDレジスタに記憶されたデータ(デジット信号)を出力し、出力ポート3からはEレジスタに記憶されたデータ(セグメント信号)を出力する。これにより、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に「E」を表示する。
また、図136のステップS1501では、DEレジスタ値とHLレジスタ値とを入れ替え、次のステップS1502では、ステップS1497と同様に、出力ポート2からはDレジスタに記憶されたデータを出力し、出力ポート3からはEレジスタに記憶されたデータを出力する。これにより、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「1」を表示する。
その後、復帰処理が行われるまで、デジット3に「E」を表示する処理と、デジット4に「1」を表示する処理とを交互に繰り返し実行する。
このようにして、「E1」エラー発生時には、獲得数表示LED78に「E1」が表示される。
また、復帰不可能エラーとなったときは、電源スイッチ11を一旦オフにする。そして、設定キーを挿入して時計回りに90度回転させることにより設定キースイッチ12をオンにし、この状態で、電源スイッチ11を再びオンにする。これにより、図226の設定変更処理(M_RANK_SET)における初期化処理によりRWM53の所定範囲がクリアされて、復帰処理が行われる。
図231(5)は、貯留数表示LED76(デジット1及び2)に貯留枚数「50」を表示し、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に獲得枚数「09」を表示している状態を示す図である。
メダルの貯留枚数が50枚のときは、RWM53の貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)に貯留枚数データ「50」が記憶される。
また、メダルの払出し枚数(遊技者の獲得枚数)が9枚のときは、最終的にRWM53の獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に獲得枚数データ「9」が記憶される。
さらに、貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)に貯留枚数データ「50」が記憶されると、図134のLED表示制御(I_LED_OUT )のステップS1443では、貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)から貯留枚数データ「50」が取得されてAレジスタに記憶される。次のステップS1444に進むと、Aレジスタ値「50」を「10」で割る演算が実行され、その商「5」が上位桁用オフセット値としてAレジスタに記憶され、余り「0」が下位桁用オフセット値としてCレジスタに記憶される。
そして、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに上位桁用オフセット値「5」を加算することにより、セグメント出力データとして「5」表示データ(図224のアドレス「181C(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット1(貯留数表示LED76の上位桁)に「5」が表示される。
また、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「0」を加算することにより、セグメント出力データとして「0」表示データ(図224のアドレス「1817(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット2(貯留数表示LED76の下位桁)に「0」が表示される。
このようにして、貯留数表示LED76に「50」が表示される。
また、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に獲得枚数データ「9」が記憶されると、図134のLED表示制御(I_LED_OUT )のステップS1447では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)から獲得枚数データ「9」が取得されてAレジスタに記憶される。さらに、図134のステップS1450に進むと、Aレジスタ値「9」を「10」で割る演算が実行され、その商「0」が上位桁用オフセット値としてAレジスタに記憶され、余り「9」が下位桁用オフセット値としてCレジスタに記憶される。
そして、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに上位桁用オフセット値「0」を加算することにより、セグメント出力データとして「0」表示データ(図224のアドレス「1817(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に「0」が表示される。
また、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「9」を加算することにより、セグメント出力データとして「9」表示データ(図224のアドレス「1820(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「9」が表示される。
このようにして、獲得数表示LED78に「09」が表示される。
ここで、遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報は、メダルの払出しの有無にかかわる重要な情報である。
しかし、獲得数表示LED78(デジット3及び4)が有するセグメントが故障していたり、これらのセグメントに信号を送信する信号線に障害があると、遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報が獲得数表示LED78に正しく表示されず、これにより、遊技者に不利益を与えてしまうおそれがある。
ここで、指示遊技区間において、小役B5に当選したとする。このとき、いずれのセグメントも故障しておらず、かつセグメントに信号を送信するいずれの信号線にも障害が生じていなければ、獲得数表示LED78には、中第一停止を示す「=2」が表示されるはずである(図19及び図20)。
しかし、たとえば、デジット4のセグメントEが故障していた、又はセグメントEに信号を送信する信号線に障害が生じていたとする。この場合、指示遊技区間において、小役B5に当選すると、デジット4は、セグメントA、B、D及びGが点灯し、セグメントC、E及びFが消灯した状態になる。これでは、中第一停止を示す「=2」が獲得数表示LED78に表示されているのか、あるいは右第一停止を示す「=3」が獲得数表示LED78に表示されているのか、遊技者には判別がつかない。
そして、セグメントA、B、D及びGが点灯し、セグメントC、E及びFが消灯した状態のデジット4を見た遊技者が、デジット4に「3」が表示されていると推測し、右第一停止の押し順でストップスイッチ42を操作したとする。この場合、遊技者のメダルの獲得枚数は1枚又は0枚となり(図14)、中第一停止を示す「=2」が獲得数表示LED78に正しく表示されていれば獲得できたであろう9枚のメダルを遊技者が獲得できないこととなる。
そこで、本実施形態では、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、デジット3が有するセグメントA〜Gの7個を点灯させ(デジット3に「8」を表示し)、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、デジット4が有するセグメントA〜Gの7個を点灯させる(デジット4に「8」を表示する)。
このように、設定変更中に、デジット3及び4が有するセグメントA〜Gの7個を点灯させることにより、指示遊技区間中に押し順指示情報が表示されるデジット3及び4が故障していないこと、並びにデジット3及び4にセグメント信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、設定変更中に、たとえば、デジット3が有するセグメントA〜Gの7個が点灯し、かつデジット4が有する7個のセグメントのうち、セグメントA及びC〜Gの6個は点灯するが、セグメントBが点灯しないときは、デジット4のセグメントBが故障している可能性を有すると判断することができる。
さらにまた、設定変更中に、たとえば、デジット3が有するセグメントA〜E及びGの6個は点灯するが、セグメントFが点灯せず、かつデジット4が有するセグメントA〜E及びGの6個は点灯するが、セグメントFが点灯しないときは、デジット3及び4のセグメントFが故障している可能性だけでなく、セグメントFにセグメント信号を送信する信号線に障害が生じている可能性を有すると判断することができる。特に、設定変更は、ホールの営業開始前にホールの店員によって行われるものであるから、ホールの営業開始前にホールの店員がセグメントの故障の有無及び信号線の障害の有無を確認できるので、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
また、本実施形態では、「dE」エラー発生時には、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、デジット3に「d」を表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、デジット4に「E」を表示する。
ここで、デジット3に「d」を表示するときは、デジット3のセグメントB、C、D、E及びGが点灯する。これにより、これらのセグメントが故障していないこと、及びこれらのセグメントにセグメント信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、デジット4に「E」を表示するときは、デジット4のセグメントA、D、E、F及びGが点灯する。これにより、これらのセグメントが故障していないこと、及びこれらのセグメントにセグメント信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
さらに、デジット3及び4において、セグメントA〜G信号が兼用とされている。このため、デジット3のセグメントB、C、D、E及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントA、D、E、F及びGが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分については、障害が生じていないことを確認できる。
なお、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分とは、出力ポート3(IC3のD0〜D7出力端子)から、信号線がデジット3とデジット4とに分岐する分岐部までを意味する。
また、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分には、メイン制御基板50と表示基板75とを接続するためのハーネス及びコネクタが含まれる。
よって、デジット3のセグメントB、C、D、E及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントA、D、E、F及びGが点灯することを確認することで、メイン制御基板50から表示基板75にデジット信号及びセグメント信号を送信するためのハーネス及びコネクタに障害が生じていないことを確認できる。
特に、ホールの営業開始前又は営業中に、たとえばホッパー35にメダルを補給するために、ホールの店員がフロントドアを開放すると、ドアスイッチ15がオンになり、獲得数表示LED78に「dE」が表示される。これにより、ホールの営業開始前又は営業中に、ホールの店員がセグメントの故障の有無及び信号線の障害の有無を確認できるので、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
また、設定確認中は、設定変更中とは異なり、獲得数表示LED78に「88」は表示されないが、フロントドアが開放していれば、ドアスイッチ15はオンのままであり、獲得数表示LED78に「dE」が表示され続ける。これにより、ホールの店員がセグメントの故障の有無及び信号線の障害の有無を確認できるので、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
また、設定確認中に移行すると、画像表示装置23には、ホールの店員用の画面の1つである「メニュー画面」が表示される。メニュー画面には、「音量の設定」や「設定変更の履歴」などの項目と、「現在の音量」や「最後に設定変更した日時」などが表示される。そして、十字キー24を操作して「設定変更の履歴」の項目を選択し、この状態でメニューボタン25を操作すると、画像表示装置23には、「設定変更履歴画面」が表示される。設定変更履歴画面では、「設定変更した日時」と「変更後の設定値」が複数回分確認できる。
このように、設定確認中は、フロントドアの前面側に設けられた画像表示装置23を見ながら設定値を確認できるため、同じくフロントドアの前面側に設けられた獲得数表示LED78に「dE」が正しく表示されているか否かを確認しやすい。
ただし、遊技者が画像表示装置23を視認可能な状況下では、画像表示装置23に設定値を表示することは好ましくないので、設定確認中に移行すると、画像表示装置23には、まずは、設定値が表示されないメニュー画面が表示されるようにしている。
なお、遊技者が画像表示装置23を視認可能な状況下では、ホールの店員は、スロットマシン10の内部に設けられた設定値表示LED73で設定値を確認すればよい。
また、設定変更又は設定確認のため、ホールの店員に無断でフロントドアを開放する不正行為が行われることがある。さらに、このような不正行為を行っていることをホールの店員に気づかれないようにするために、サブ制御基板80を破壊したり、サブ制御基板80への電力供給を断つなどの不正行為が行われることがある。
サブ制御基板80が破壊されたり、サブ制御基板80への電力供給が断たれると、演出ランプ21、スピーカ22及び画像表示装置23が動作しなくなるため、これらを用いたエラーの報知が行われなくなる。
ここで、サブ制御基板80が破壊されたり、サブ制御基板80への電力供給が断たれると、演出ランプ21、スピーカ22及び画像表示装置23が動作しなくなるため、これらを用いた押し順の報知も行われなくなる。
しかし、本実施形態では、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示するため、サブ制御基板80が破壊されたり、サブ制御基板80への電力供給が断たれても、不正行為を行う者には、有利な押し順を知られてしまう。
そこで、本実施形態では、フロントドアの開放を検知すると、獲得数表示LED78に「dE」を表示する。これにより、サブ制御基板80が破壊されたり、サブ制御基板80への電力供給が断たれても、フロントドアが開放されたことがホールの店員にわかるようにしている。
また、獲得数表示LED78を破壊すると、獲得数表示LED78には、「dE」が表示されなくなるが、押し順指示情報も表示されなくなる。これでは、不正行為を行う者も、有利な押し順を知ることができなくなる。このため、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示することにより、獲得数表示LED78の破壊を抑止することができる。
すなわち、エラー情報も押し順指示情報も、獲得数表示LED78に表示することにより、たとえサブ制御基板80が破壊されても、エラー情報が表示されるようにしつつ、獲得数表示LED78の破壊を抑止することができる。
また、本実施形態では、「E1」エラー発生時には、割込み処理を実行しないが、デジット3に「E」を表示するように、出力ポート2からデジット信号を出力し、かつ出力ポート3からセグメント信号を出力する処理と、デジット4に「1」を表示するように、出力ポート2からデジット信号を出力し、かつ出力ポート3からセグメント信号を出力する処理とを交互に繰り返し実行する。
ここで、デジット3に「E」を表示するときは、デジット3のセグメントA、D、E、F及びGが点灯する。これにより、これらのセグメントが故障していないこと、及びこれらのセグメントにセグメント信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、デジット4に「1」を表示するときは、デジット4のセグメントB及びCが点灯する。これにより、これらのセグメントが故障していないこと、及びこれらのセグメントにセグメント信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
さらに、デジット3及び4において、セグメントA〜G信号が兼用とされているため、デジット3のセグメントA、D、E、F及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントB及びCが点灯することを確認することにより、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分については、障害が生じていないことを確認できる。
すなわち、メイン制御基板50から表示基板75にデジット信号及びセグメント信号を送信するためのハーネス及びコネクタに障害が生じていないことを確認できる。
特に、工場出荷後に最初に電源スイッチ11をオンにしたときは、プログラム開始処理において、電源断復帰データが正常値でないと判断される。このため、工場出荷後に最初に電源スイッチ11をオンにしたときは、必ず「E1」エラーとなり、図136の復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)に進む。
また、「E1」エラーとなったときは、電源スイッチ11を一旦オフにした後に、設定キーを時計回りに90度回転させて設定キースイッチ12をオンにし、この状態で電源スイッチ11を再びオンにする。これにより、設定変更処理(M_RANK_SET)に進み、RWM53の所定範囲がクリアされて、「E1」エラーが解除される。
以上より、工場出荷後に最初に電源スイッチ11をオンにすると、獲得数表示LED78に「E1」が表示される。また、「E1」エラーを解除するための操作を行うと、設定変更処理(M_RANK_SET)に進み、獲得数表示LED78に「88」が表示される。
これにより、工場出荷後に最初に電源スイッチ11をオンにしたときは、ホールの店員がセグメントの故障の有無及び信号線の障害の有無を確認できるので、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
特に、工場からホールへの輸送時やホールへの設置時に、デジット信号及びセグメント信号を送信するためのハーネス及びコネクタに障害が生じてしまう可能性がある。このため、最初に電源スイッチ11をオンにしたときに、獲得数表示LED78に「E1」が表示されるのを確認することは、ハーネス及びコネクタに障害が生じていないことを確認するために有効である。
また、本実施形態では、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理において、貯留枚数の上位桁をデジット1に表示し、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理において、貯留枚数の下位桁をデジット2に表示する。さらに、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理において、獲得枚数の上位桁をデジット3に表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理において、獲得枚数の下位桁をデジット4に表示する。
ここで、デジット1において、「0」から「2」までの数値が表示されることを確認できれば、デジット1のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット1にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。このことは、デジット2〜4についても同様である。
また、デジット1〜4において、セグメントA〜G信号が兼用とされているため、デジット1のセグメントA〜Gが点灯することを確認することにより、セグメントA〜G信号線のうち、デジット1〜4で共通の部分については、障害が生じていないことを確認できる。すなわち、メイン制御基板50から表示基板75にデジット信号及びセグメント信号を送信するためのハーネス及びコネクタに障害が生じていないことを確認できる。
ここで、メダルの貯留枚数が0枚の状態において、遊技者がメダル投入口43からメダルを投入すると、最初の3枚のメダルは貯留(クレジット)されずに当該遊技のためにベットされ(賭けられ)、4枚目以降のメダルは貯留される。
このため、たとえば、メダルの貯留枚数が0枚の状態において、遊技者がメダル投入口43から5枚のメダルを投入すると、2枚のメダルが貯留されることから、貯留数表示LED76(デジット1及び2)の表示が「00」→「01」→「02」のように変化する。これにより、デジット2(貯留数表示LED76の下位桁)には「0」から「2」までの数値が順次表示されるので、これを遊技者が確認することにより、デジット2のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット1〜4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、千円で50枚のメダルを借りることができるホールにおいて、遊技開始時に遊技者が50枚のメダルを借りてこれをすべてメダル投入口43から投入すると、メダルの貯留枚数は47枚になる。このとき、貯留数表示LED76には、「00」から「47」までの数値が順次表示されるので、これを遊技者が確認することにより、デジット1及び2のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット1〜4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
<第29実施形態>
第29実施形態では、デジット5を設けていない。そして、メダルの獲得枚数を表示する状況下では、デジット3及び4(獲得数表示LED78)に獲得枚数を表示し、押し順指示情報を表示する状況下では、デジット3及び4に押し順指示情報を表示し、設定値を変更可能な状況下では、デジット4に設定値を表示する。
また、第29実施形態においても、第28実施形態と同様に、「dE」エラー発生時には、獲得数表示LED78に「dE」を表示し、「E1」エラー発生時には、獲得数表示LEDに「E1」を表示する。
ここで、第29実施形態では、デジット1〜4及びこれらを点灯させるための回路構成は、第21実施形態と同様である。
すなわち、図138に示すように、出力ポート3からは、デジット1〜4及び6〜9信号を出力し、出力ポート4からは、セグメントA〜G信号を出力する。また、セグメントA〜G信号は、デジット1〜4で兼用とされている。
さらに、図139(B)に示すように、LED表示カウンタ値が「00000001(B)」のときの割込み処理では、デジット1が点灯可能となり、LED表示カウンタ値が「00000010(B)」のときの割込み処理では、デジット2が点灯可能となる。また、LED表示カウンタ値が「00000100(B)」のときの割込み処理では、デジット3が点灯可能となり、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理では、デジット4が点灯可能となる。
このように、割込み処理ごとに、点灯させるデジットを順次切り替えていく。すなわち、ダイナミック点灯を実行する。
図232は、第29実施形態におけるRWM53に記憶されるデータのアドレス、ラベル、及び内容を示す図であり、第28実施形態の図222に対応する図である。
第28実施形態では、設定変更中は、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に、設定変更中表示データ(「88」)を記憶したが、第29実施形態では、設定変更中表示データに代えて、設定値表示データ(「1」〜「6」のいずれかの値)を記憶する。
また、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )にLED表示要求フラグを記憶することは、第28実施形態と第29実施形態とで同一であるが、LED表示要求フラグの値が、第28実施形態と第29実施形態とで異なる。
上記以外は、第28実施形態の図222と同様である。
図233は、設定値データと設定値表示データと設定値表示との関係を示す図である。
上述したように、設定値データは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に記憶される。
また、設定値表示データは、設定値データに「1」を加算したデータであり、設定変更中に、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶される。
そして、設定値が「N」のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には、設定値データ「N−1」が記憶され、このとき、設定変更中に移行すると、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には、設定値表示データ「N」が記憶され、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)には、設定値「N」が表示される。
図234は、第29実施形態における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートであり、第28実施形態の図226に対応するフローチャートである。
以下に説明するフローチャートにおいて、第28実施形態と同一の処理を実行するステップには、同一ステップ番号を付し、重複する説明は省略する。また、第28実施形態と異なる内容のステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
ステップS4101は、図226のステップS4001に対応するステップであり、ここでは、設定値表示データを生成し、これを獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶する。この処理の詳細は、後述する図235で説明する。
次のステップS4102は、図226のステップS4002に対応するステップであり、ここでは、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、設定変更中に対応する「00001100(B)」を記憶する。
ステップS4102の処理により、デジット3及び4(獲得数表示LED78)の点灯が可能となる。そして、ステップS4102の処理以降に実行される割込み処理により、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に現在の設定値が表示される。
ステップS4103では、上述したステップS4101と同様に、設定値表示データを生成し、これを獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶する。なお、このステップS4103に対応するステップは、図226には設けられていない。
次のステップS4104は、図226のステップS4004に対応するステップであり、ここでは、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、通常中に対応する「11111111(B)」を記憶する。
そして、ステップS4104の処理以降に実行される割込み処理により、デジット1〜4(貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78)の表示が「0000」になる。なお、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78を消灯してもよい。
上記以外は、第28実施形態の図226のフローチャートと同様である。
図235は、図234のステップS4101及びS4103における設定値表示データセット処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS4111では、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)から設定値データを取得し、次のステップS4112では、設定値データに「1」を加算して設定値表示データを生成する。そして、次のステップS4413に進む。
ステップS4113に進むと、設定値表示データを獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図236(1)は、設定変更中にデジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に設定値「1」〜「6」を表示している状態を示す図である。
上述したように、図234の設定変更処理のステップS4101において、設定値表示データが生成されて、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶され、次のステップS4102では、LED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、設定変更中に対応するLED表示要求フラグ「00001100(B)」が記憶される。そして、この処理以降に実行される割込み処理により、デジット4に設定値が表示される。
ここで、設定値表示データとして、たとえば「6」が獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶されたとする。この場合、図134のLED表示制御(I_LED_OUT )において、ステップS1447では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)から設定値表示データ「6」が取得されてAレジスタに記憶される。また、ステップS1450では、Aレジスタに記憶されている設定値表示データ「6」を「10」で割る演算が実行され、その商「0」が上位桁用オフセット値としてAレジスタに記憶され、余り「6」が下位桁用オフセット値としてCレジスタに記憶される。
さらに、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「6」を加算することにより、セグメント出力データとして「6」表示データ(図224のアドレス「181D(H)」)が取得される。そして、ステップS1458において、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「6」が表示される。
また、図234のステップS2140において、設定スイッチ13の操作が検出されると、ステップS2141に進み、ここで設定値データ記憶領域(_NB_RANK)の設定値データが更新され、次のステップS4103では、設定値表示データが生成されて、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶される。そして、この処理以降に実行される割込み処理により、更新後の設定値がデジット4に表示される。
さらに、図234のステップS2140に進むと、その後、ステップS2142においてスタートスイッチ41の操作が検出されるまで、ステップS2140〜S4103の処理を繰り返す。これにより、デジット4の表示が、図236(1)に示すように、「1」→「2」→・・・→「5」→「6」→「1」→・・・と切り替わる。
このようにして、設定変更中は、デジット4に設定値が表示される。
また、設定値の表示は、図234の設定変更処理のステップS4003において獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされるまで継続する。そして、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)がクリアされると、この処理以降に実行される割込み処理により、デジット4の表示が、設定値(「1」〜「6」のいずれかの値)から「0」になる。
図236(2)は、指示遊技区間において獲得数表示LED78に押し順指示情報「=1」を表示している状態を示す図である。獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示するための処理は、図231(2)と同様である。
また、図236(3)は、獲得数表示LED78に獲得枚数「09」を表示している状態を示す図である。獲得数表示LED78に獲得枚数を表示するための処理は、図231(5)と同様である。
このように、第29実施形態では、設定変更中は、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理において、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に、設定値を表示する。
また、設定変更中は、設定スイッチ13が操作されるごとに、デジット4の表示(設定値)を、「1」→「2」→・・・→「5」→「6」→「1」→・・・と切り替える。
ここで、デジット4において、たとえば「2」から「4」までの数値が表示されることを確認できれば、デジット4のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、デジット3及び4において、セグメントA〜G信号が兼用とされているため、デジット4のセグメントA〜Gが点灯することを確認することにより、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分については、障害が生じていないことを確認できる。すなわち、メイン制御基板50から表示基板75にデジット信号及びセグメント信号を送信するためのハーネス及びコネクタに障害が生じていないことを確認できる。特に、ホールの営業開始前にホールの店員が設定値を変更する際に確認できるので、遊技者に不利益を与えることがない。
<第28及び第29実施形態の変形例>
以上、第28及び第29実施形態について説明したが、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第28実施形態では、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に押し順指示情報の一部である「=」を表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に押し順指示情報の他の一部である「1」〜「3」を表示した。しかし、これに限らない。
(2)第28実施形態の回路構成で、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示してもよい。
また、デジット4については、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、「0」又は「=」を表示してもよく、また、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(3)第28実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に「8」を表示(セグメントA〜Gを点灯)してもよい。
これにより、デジット3のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット3にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
(4)第28実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に「8」を表示(セグメントA〜Gを点灯)してもよい。
これにより、デジット4のセグメントA〜Gが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(5)第28実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、デジット3に「0」から「2」までの数値を表示してもよい。
このようにしても、デジット3のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット3にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
(6)第28実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合においても、「dE」エラー発生時に、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に「d」を表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に「E」を表示してもよい。
これにより、デジット3のセグメントB、C、D、E及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントA、D、E、F及びGが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(7)第28実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合においても、「E1」エラー発生時に、デジット3に「E」を表示する処理と、デジット4に「1」を表示する処理とを交互に繰り返し実行してもよい。
これにより、デジット3のセグメントA、D、E、F及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントB及びCが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(8)第28実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合においても、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、貯留枚数の上位桁をデジット1に表示し、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理で、貯留枚数の下位桁をデジット2に表示する。また、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、獲得枚数の上位桁をデジット3に表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、獲得枚数の下位桁をデジット4に表示する。
これにより、デジット1〜4について、セグメントA〜Gが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット1〜4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(9)第28実施形態の回路構成で、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に「0」を表示するか又はデジット3を非表示(セグメントA〜Gを消灯)とし、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示してもよい。
(10)第28実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に「8」を表示(セグメントA〜Gを点灯)してもよい。
これにより、デジット4のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
(11)第28実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に「8」を表示(セグメントA〜Gを点灯)してもよい。
これにより、デジット3のセグメントA〜Gが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(12)第28実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、デジット4に「0」から「2」までの数値を表示してもよい。
このようにしても、デジット4のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
(13)第28実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合においても、「dE」エラー発生時に、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に「d」を表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に「E」を表示してもよい。
これにより、デジット3のセグメントB、C、D、E及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントA、D、E、F及びGが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(14)第28実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合においても、「E1」エラー発生時に、デジット3に「E」を表示する処理と、デジット4に「1」を表示する処理とを交互に繰り返し実行してもよい。
これにより、デジット3のセグメントA、D、E、F及びGが点灯すること、並びにデジット4のセグメントB及びCが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(15)第28実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合においても、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、貯留枚数の上位桁をデジット1に表示し、LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理で、貯留枚数の下位桁をデジット2に表示する。また、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、獲得枚数の上位桁をデジット3に表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、獲得枚数の下位桁をデジット4に表示する。
これにより、デジット1〜4について、セグメントA〜Gが点灯することを確認することで、セグメントA〜G信号線のうち、デジット1〜4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(16)第29実施形態では、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、LED表示カウンタ値が「00000100(B)」のときの割込み処理で、デジット3に押し順指示情報の一部である「=」を表示し、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に押し順指示情報の他の一部である「1」〜「3」を表示した。しかし、これに限らない。
(17)第29実施形態の回路構成で、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、LED表示カウンタ値が「00000100(B)」のときの割込み処理で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示してもよい。
また、デジット4については、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、「0」又は「=」を表示してもよく、また、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(18)第29実施形態の回路構成で、デジット3に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に設定値を表示してもよい。
また、設定変更中は、設定スイッチ13が操作されるごとに、デジット4の表示(設定値)を、「1」→「2」→・・・→「5」→「6」→「1」→・・・と切り替える。
そして、デジット4において、たとえば「2」から「4」までの数値が表示されることを確認できれば、デジット4のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
また、デジット3及び4ではセグメントA〜G信号が兼用とされているため、デジット4のセグメントA〜Gが点灯することを確認することにより、セグメントA〜G信号線のうち、デジット3及び4で共通の部分について、障害が生じていないことを確認できる。
(19)第29実施形態の回路構成で、指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示してもよい。
また、デジット3については、LED表示カウンタ値が「00000100(B)」のときの割込み処理で、「0」を表示してもよく、また、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(20)第29実施形態の回路構成で、デジット4に押し順指示情報「1」〜「3」を表示する場合、設定変更中に、LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に設定値を表示してもよい。
また、設定変更中は、設定スイッチ13が操作されるごとに、デジット4の表示(設定値)を、「1」→「2」→・・・→「5」→「6」→「1」→・・・と切り替える。
そして、デジット4において、たとえば「2」から「4」までの数値が表示されることを確認できれば、デジット4のセグメントA〜Gが故障していないこと、及びデジット4にセグメントA〜G信号を送信する信号線に障害が生じていないことを確認できる。
(21)第29実施形態では、設定変更中に、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に設定値を表示したが、このとき、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)については、「0」を表示してもよく、「_」を表示(セグメントDのみ点灯)してもよく、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(22)第28及び第29実施形態では、図20及び図225に示すように、有利な押し順として、左第一停止、中第一停止、及び右第一停止の3種類を有し、押し順指示番号として、「A0(H)」〜「A3(H)」の4種類を有し、押し順指示情報として、「=0」〜「=3」の4種類を有した。しかし、これに限らない。
(23)図237に示すように、有利な押し順として、左第一停止等の3択の押し順に加えて、123(左中右)等の6択の押し順を含む9種類を設け、押し順指示番号として、「A0(H)」〜「A9(H)」の10種類を設け、押し順指示情報として、「=0」〜「=9」の10種類を設けてもよい。
この場合においても、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に押し順指示番号を記憶することにより、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に押し順指示情報「=0」〜「=9」を表示することができる。
(24)図237では、左第一停止に対応する押し順指示番号を「A1(H)」とし、押し順指示情報を「=1」としたが、たとえば、左中右に対応する押し順指示番号を「A1(H)」とし、押し順指示情報を「=1」としてもよい。
同様に、左第一停止に対応する押し順指示番号を「A7(H)」とし、押し順指示情報を「=7」としてもよい。
このように、有利な押し順と、押し順指示番号と、押し順指示情報との関係は、適宜設定することができる。
具体的には、たとえば、押し順指示番号を「1A(H)」〜「9A(H)」とし、デジット3に押し順指示情報として「1」〜「9」を表示してもよい。このとき、デジット4については、非表示(セグメントA〜Gを消灯)とする。この場合は、「=」表示データに代えて、非表示データ「00000000(B)」を設ける必要がある。
また、たとえば、押し順指示番号を「A1(H)」〜「A9(H)」とし、デジット4に押し順指示情報として「1」〜「9」を表示してもよい。このとき、デジット3については、非表示(セグメントA〜Gを消灯)とする。この場合も、「=」表示データに代えて、非表示データ「00000000(B)」を設ける必要がある。
さらにまた、たとえば、押し順指示番号を「1」〜「9」とし、デジット3及び4に押し順指示情報として「01」〜「09」を表示してもよく、また、押し順指示番号を「10」〜「90」とし、デジット3及び4に押し順指示情報として「10」、「20」、「30」・・・「80」又は「90」を表示してもよく、また、押し順指示番号を「1A(H)」〜「9A(H)」とし、デジット3及び4に押し順指示情報として「1=」、「2=」、「3=」・・・「8=」又は「9=」を表示してもよい。
(25)第28及び第29実施形態では、指示遊技区間において、有利な押し順なし(押し順指示番号「A0(H)」)のときは、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に、押し順指示情報「=0」を表示したが、「=0」を表示せずに、獲得数表示LED78を非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(26)指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に、押し順指示情報を表示し、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に、次に操作すべきストップスイッチ42を示す情報(次操作指示情報)を表示してもよい。
もちろん、上記とは逆に、デジット3に次操作指示情報を表示し、デジット4に押し順指示情報を表示してもよい。
ここで、押し順指示情報について、「左中右」を「1」とし、「左右中」を「2」とし、「中左右」を「3」とし、「中右左」を「4」とし、「右左中」を「5」とし、「右中左」を「6」とする。また、「左第一停止」を「7」とし、「中第一停止」を「8」とし、「右第一停止」を「9」とする。
さらにまた、次操作指示情報について、「左」を「1」とし、「中」を「2」とし、「右」を「3」とする。さらに、次に操作すべきストップスイッチ42がないときは、次操作指示情報を「0」とする。
この場合、有利な押し順が「中左右」であり、次に操作すべきストップスイッチ42が「中」のときは、デジット3に押し順指示情報として「3」を表示し、デジット4に次操作指示情報として「2」を表示する。このとき、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には「32」を記憶する。
また、有利な押し順が「中左右」であり、次に操作すべきストップスイッチ42が「左」のときは、デジット3に押し順指示情報として「3」を表示し、デジット4に次操作指示情報として「1」を表示する。このとき、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には「31」を記憶する。
さらにまた、有利な押し順が「右第一停止」であり、次に操作すべきストップスイッチ42が「右」のときは、デジット3に押し順指示情報として「9」を表示し、デジット4に次操作指示情報として「3」を表示する。このとき、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には「93」を記憶する。
さらに、有利な押し順が「右第一停止」であり、次に操作すべきストップスイッチ42がないときは、デジット3に押し順指示情報として「9」を表示し、デジット4に次操作指示情報として「0」を表示する。このとき、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には「90」を記憶する。
なお、次に操作すべきストップスイッチ42がないときは、次操作指示情報を「0」ではなく、「4」としてもよい。また、次操作指示情報が表示されるデジットを非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(27)指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、獲得数表示LED78(セグメント3及び4)に、条件装置番号を表示してもよい。
たとえば、指示遊技区間において、条件装置番号「12」の小役B2に当選したときは、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に、条件装置番号「12」の上位桁である「1」を表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に、条件装置番号「12」の下位桁である「2」を表示する。
また、指示遊技区間において、条件装置番号「4」のリプレイB3に当選したときは、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理で、デジット3に、「0」を表示し、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理で、デジット4に、条件装置番号「3」を表示する。
このように、条件装置番号が一桁のときは、デジット3に「0」を表示してもよいが、デジット3については非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
さらにまた、指示遊技区間において、条件装置番号「0」の非当選となったときは、デジット3及び4にそれぞれ「0」を表示してもよく、デジット3及び4の双方とも非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
さらに、指示遊技区間において、リプレイA(条件装置番号「1」)や小役F(条件装置番号「29」)のように、有利な押し順なしの条件装置となったときは、デジット3及び4に条件装置番号を表示してもよく、デジット3及び4にそれぞれ「0」を表示してもよく、デジット3及び4の双方とも非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよい。
(28)指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)が有するセグメントA〜Gの点灯又は消灯のパターンにより、押し順指示番号に対応する数値を2進数で表示してもよい。
この場合、押し順指示番号は、「A1(H)」〜「A9(H)」ではなく、「1」〜「9」とする。
なお、デジット4ではなく、デジット3が有するセグメントA〜Gの点灯又は消灯のパターンにより、押し順指示番号に対応する数値を2進数で表示してもよい。
図238は、セグメントA〜Gと、ビット0〜6との関係を示す図である。
図238に示すように、セグメントAはビット0に対応し、セグメントBはビット1に対応している。同様に、セグメントC〜Gは、ビット2〜6にそれぞれ対応している。
そして、押し順指示番号に対応する数値を2進数で表したときに、ビット0が「0」であれば、デジット4のセグメントAを消灯させ、ビット0が「1」であれば、デジット4のセグメントAを点灯させる。セグメントB〜Gについても同様である。
図239は、押し順指示番号と、表示データと、デジットの表示と、有利な押し順との関係を示す図である。
図239に示すように、押し順指示番号「1(D)」を2進数で表すと「00000001(B)」であり、これをデジット4のセグメントA〜Gの表示データ(セグメント出力データ)として用いると、デジット4のセグメントAを点灯させ、かつセグメントB〜Gを消灯させることができる。
このように、押し順指示番号を2進数で表し、これをデジット4が有するセグメントA〜Gの点灯又は消灯のパターンで表示することができる。この場合、LEDセグメントテーブル1(TBL_SEG_DATA1 )及びLEDセグメントテーブル2(TBL_SEG_DATA2 )は用いない。押し順指示番号「2(D)」〜「9(D)」についても同様である。
たとえば、指示遊技区間において、小役B12に当選したとする。小役B12に対応する有利な押し順は「右第一停止」であり、押し順指示番号は「3(D)」である。
この場合、押し順指示番号セット処理(M_ORD_INF )では、当選した小役B12に対応する押し順指示番号「3(D)」(2進数で「00000011(B)」)を、RWM53の押し順指示番号記憶領域に記憶する。また、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)には押し順指示番号を記憶しない。
そして、LED表示制御(I_LED_OUT )では、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」(デジット4信号がオン)のときの割込み処理において、RWM53の押し順指示番号記憶領域に記憶されている押し順指示番号「00000011(B)」を表示データ(セグメント出力データ)として取得し、これを出力ポート3(出力ポート4)から出力する。
これにより、デジット4のセグメントA及びBを点灯させ、かつセグメントC〜Gを消灯させることができる。
このようにして、デジット4のセグメントA〜Gの点灯又は消灯のパターンにより、押し順指示番号に対応する数値を2進数で表示することができる。
また、押し順指示番号に対応する数値をデジット4に2進数で表示する場合、デジット3については、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよく、次操作指示情報を2進数で表示してもよい。
図240は、次操作指示情報と、表示データと、デジットの表示と、次に操作すべきストップスイッチ42との関係を示す図である。
図240に示すように、次に操作すべきストップスイッチ42が左のときは、次操作指示情報は「1」であり、これを2進数で表すと「00000001(B)」である。このため、次操作指示情報「1」をデジット3に2進数で表示するときは、デジット3のセグメントAを点灯させ、かつセグメントB〜Gを消灯させる。次操作指示情報「2」〜「4」についても同様である。
なお、押し順指示番号に対応する数値を、デジット4ではなく、デジット3に2進数で表示してもよい。この場合、デジット4については、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよく、次操作指示情報を2進数で表示してもよい。
(29)指示遊技区間において、有利な押し順を有する遊技となったときは、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)が有するセグメントA〜Gの点灯又は消灯のパターンにより、条件装置番号を2進数で表示してもよい。
図241は、小役B1〜B12について、条件装置番号と、表示データと、デジットの表示と、有利な押し順との関係を例示した図である。
図241に示すように、小役B1の条件装置番号は「11」であり、これを2進数で表すと「00001011(B)」である。このため、条件装置番号「11」をデジット4に2進数で表示するときは、デジット4のセグメントA、B及びDを点灯させ、かつセグメントC及びE〜Gを消灯させる。他の条件装置番号についても同様である。
具体的には、指示遊技区間において、条件装置番号「11」の小役B1に当選したときは、条件装置番号「11」(2進数で「00001011(B)」)を、RWM53の入賞及びリプレイ条件装置番号記憶領域(_NB_CND_NOR )に記憶する。
そして、LED表示制御(I_LED_OUT )では、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」(デジット4信号がオン)のときの割込み処理において、RWM53の入賞及びリプレイ条件装置番号記憶領域(_NB_CND_NOR )に記憶されている条件装置番号「00001011(B)」を表示データ(セグメント出力データ)として取得し、これを出力ポート3(出力ポート4)から出力する。
これにより、デジット4のセグメントA、B及びDを点灯させ、かつセグメントC及びE〜Gを消灯させることができる。
このようにして、デジット4のセグメントA〜Gの点灯又は消灯のパターンにより、条件装置番号を2進数で表示することができる。
また、デジット4に条件装置番号を2進数で表示する場合、デジット3については、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよく、次操作指示情報を2進数で表示してもよい。
さらにまた、条件装置番号を、デジット4ではなく、デジット3に2進数で表示してもよい。この場合、デジット4については、非表示(セグメントA〜Gを消灯)としてもよく、次操作指示情報を2進数で表示してもよい。
(30)第28及び第29実施形態では、同一の割込み処理において、LED表示カウンタ値によって、点灯可能とするデジットを異ならせた。たとえば、第28実施形態では、同一の割込み処理において、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときは、デジット3を点灯可能とし、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときは、デジット4を点灯可能とした。しかし、デジット3及び4を含むLEDの表示制御は、同一の割込み処理で実行する場合に限らない。
たとえば、割込み処理Aを実行するとともに、割込み処理Aとは別個独立して割込み処理Bを実行する。すなわち、複数の割込み処理を実行する。そして、割込み処理Aでは、デジット3の表示を制御し、割込み処理Bでは、デジット4の表示を制御する。このように、別個独立した複数の割込み処理によって、デジット3及び4を含むLEDの表示を制御してもよい。
(31)第28及び第29実施形態では、復帰不可能エラー時には、割込み処理を実行せず、図136に示す復帰不可能エラー処理1(SS_ERROR_STOP1)により、デジット3及び4の表示を制御した。しかし、復帰不可能エラー時におけるLEDの表示制御は、これに限らない。
たとえば、復帰不可能エラー時にも割込み処理を実行し、この割込み処理により、デジット3及び4を含むLEDの表示を制御してもよい。
この場合、復帰不可能エラーが発生したときは、発生した復帰不可能エラーの種類に応じたエラー番号を、RWM53のエラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に記憶する。
具体的には、「E1」エラーが発生したときは、「E1」エラーのエラー番号「25(H)」を、RWM53のエラー番号記憶領域(_NB_ERROR )に記憶する。
また、図134のLED表示制御のステップS1439では、エラー番号記憶領域(_NB_ERROR )からエラー番号「25(H)」を取得してBレジスタに記憶する。
さらにまた、図134のステップS1448では、Bレジスタ値が「0」でないことによりエラー表示時である(「Yes」)と判断し、次のステップS1449では、Bレジスタ値をAレジスタにセットし、LEDセグメントテーブル1の先頭アドレスをHLレジスタにセットする。
さらに、図134のステップS1450では、Aレジスタ値「25(H)」(「37(D)」)を「10(D)」で割る演算を実行し、その商「3(D)」を上位桁用オフセット値としてAレジスタに記憶し、余り「7(D)」を下位桁用オフセット値としてCレジスタに記憶する。
そして、LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル1の先頭アドレスに上位桁用オフセット値「3(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「E」表示データ(図224のアドレス「1814(H)」)を取得する。そして、ステップS1458において、デジット3(獲得数表示LED78の上位桁)に「E」を表示する。
また、LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理では、図134のステップS1455において、図224のLEDセグメントテーブル1の先頭アドレスに下位桁用オフセット値「7(D)」を加算することにより、セグメント出力データとして「1」表示データ(図224のアドレス「1818(H)」)を取得する。そして、ステップS1458において、デジット4(獲得数表示LED78の下位桁)に「1」を表示する。
このようにして、「E1」エラー発生時に、割込み処理により、獲得数表示LED78に「E1」を表示することができる。他の復帰不可能エラーについても同様である。
(32)第28実施形態では、設定変更中は、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に「88」を表示した。
しかし、これに限らず、たとえば、設定変更中は、獲得数表示LED78に加えて、貯留数表示LED76(デジット1及び2)にも、「88」を表示してもよい。すなわち、設定変更中は、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78(デジット1〜4)に、「8888」を表示してもよい。
具体的には、たとえば、設定変更処理(M_RANK_SET)において、RWM53の獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)及び貯留枚数データ記憶領域(_NB_CREDIT)に、それぞれ「88(D)」(2進数で「01011000(B)」)を記憶する。
また、設定変更中は、RWM53のLED表示要求フラグ記憶領域(_FL_LED_DSP )に、LED表示要求フラグとして「11111000(B)」を記憶する。
そうすると、これらの処理以降に実行される割込み処理により、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78(デジット1〜4)に「8888」が表示される。
また、たとえば、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78(デジット1〜4)についてはダイナミック点灯とし、設定値表示LED73(デジット5)についてはスタティック点灯とする。そして、設定変更中は、割込み処理ごとに、出力ポート2からはデジット信号として「01111000(B)」を出力し、出力ポート3からはセグメント信号として「01111111(B)」を出力する。これにより、設定変更中は、割込み処理ごとに、デジット1〜4に同時に「8」を表示することができる。
なお、設定変更処理(M_RANK_SET)において、出力ポート2からはデジット信号として「01111000(B)」を出力し、出力ポート3からはセグメント信号として「01111111(B)」を出力するようにしてもよい。
(33)第29実施形態では、図234のステップS2140で設定スイッチ13の操作を検出すると、ステップS2141では、設定値データ(設定値データ記憶領域(_NB_RANK)の値)を更新し、ステップS4103では、更新後の設定値データから設定値表示データを生成して、これを獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に記憶した。しかし、これに限らない。
図242は、第29実施形態の変形例における設定変更処理(M_RANK_SET)を示すフローチャートであり、第29実施形態の図234に対応するフローチャートである。
以下に説明するフローチャートにおいて、第29実施形態と同一の処理を実行するステップには、同一ステップ番号を付し、重複する説明は省略する。また、第29実施形態と異なる内容のステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
まず、図242では、図234のステップS2141及びS4103に代えて、ステップS4121を設けている。このステップS4121では、設定値表示データ(獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)の値)を更新する。
たとえば、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に設定値表示データ「1」が記憶されているときに、ステップS2140で設定スイッチ13の操作が検出されると、ステップS4121では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に設定値表示データ「2」を記憶する。
また、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に設定値表示データ「6」が記憶されているときに、ステップS2140で設定スイッチ13の操作が検出されると、ステップS4121では、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に設定値表示データ「1」を記憶する。そして、次のステップS2142に進む。
また、図242では、ステップS2142とステップS2143との間に、新たにステップS4122を設けている。このステップS4122では、設定値データ(設定値データ記憶領域(_NB_RANK)の値)を更新する。
たとえば、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に設定値表示データ「1」が記憶されているときに、ステップS2142でスタートスイッチ41の操作が検出されると、ステップS4122では、設定値表示データ「1」から「1」を減算して得た「0」を設定値データとして設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に記憶する。
また、獲得枚数データ記憶領域(_NB_PAYOUT)に設定値表示データ「6」が記憶されているときに、ステップS2142でスタートスイッチ41の操作が検出されると、ステップS4122では、設定値表示データ「6」から「1」を減算して得た「5」を設定値データとして設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に記憶する。そして、次のステップS2143に進む。
(34)第28及び第29実施形態では、設定値が「N」のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)には、設定値データ「N−1」を記憶した。しかし、これに限らない。
たとえば、設定値が「N」のときは、設定値データ記憶領域(_NB_RANK)に、設定値データ「N」を記憶してもよい。この場合、設定値データに「1」を加算することなく、設定値表示データとすることができる。すなわち、設定値データが「N」のときは、設定値表示データも「N」となる。
(35)第28及び第29実施形態で示したフローチャートにおいて、処理の順序は、図で示した順序に限られるものではなく、処理の順序を入替え可能な場合には、処理の順序を入れ替えることも可能である。
(36)第28及び第29実施形態並びに上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第30実施形態>
続いて、第30実施形態について説明する。
図243は、第30実施形態で説明するRWM53の記憶領域を示す図である。
図243において、有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )は、現在の遊技区間が、通常区間、待機区間、又は有利区間のいずれであるかを示すフラグである。この有利区間種別フラグは、第26実施形態において、図182に示した遊技区間フラグ(アドレス「F020(H)」)と実質同一のものである。
有利区間種別フラグにおいて、通常区間であるときは、「00000000(B)」の値となり、通常区間から有利区間に移行するときは、D0ビット目が「1」になる。また、通常区間から待機区間に移行するときは、D1ビット目が「1」になる。さらにまた、待機区間から有利区間に移行するときは、第1ビット目の「1」を右に1シフトする。さらに、有利区間から通常区間に移行するときは、D0ビット目を「1」から「0」にする。
なお、どのようなタイミングで有利区間種別フラグが更新されるかについては、後述する。
有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )は、通常区間及び待機区間中は、「0」となっており(なお、詳細は後述するが、一瞬だけ「FFFF(H)」となる。)、有利区間に移行するときに、初期値(特定値)として「1500(D)」がセットされる。また、有利区間フラグカウンタは、有利区間中はもちろん、通常区間又は待機区間中においても、1遊技あたり「1」減算されるように設定されている。ただし、最小値は「0」である。このため、通常区間又は待機区間において、(減算前の)有利区間クリアカウンタが「0」であるとき、「1」を減算すると、桁下がりが生じるが(「FFFF(H)」となるが)、桁下がりが生じる場合には「0」に設定する。よって、通常区間及び待機区間中は、1遊技ごとに、「1」減算されるものの、「0」が維持される。換言すると、有利区間クリアカウンタに「0」が記憶されているときは、通常区間又は待機区間(非有利区間)である。
また、有利区間中は、それぞれ、1遊技あたり、「1」減算される。たとえば上述したように初期値(特定値)として「1500(D)」がセットされたときは、次遊技では、有利区間クリアカウンタは「1499(D)」となる。
なお、有利区間クリアカウンタは、最大で初期値「1500(D)」を記憶するので、2バイトから構成されている。換言すると、有利区間クリアカウンタに「0」以外の値が記憶されているときは、有利区間である。
最大払出し報知フラグ(_FL_ADV_ORD )は、通常区間及び待機区間中は、「0」となっている。そして、有利区間に移行した後、そのスロットマシンにおいて最大払出し枚数を獲得可能な押し順ベルに最初に当選したとき(最大払出し枚数を獲得できるように指示機能を作動させるとき(正解押し順を表示するとき))は、「00000001(B)」となる。
ここで、第1実施形態を例に挙げると、第1実施形態での最大払出し枚数を獲得可能な押し順ベルは、小役B当選時(図14及び図15参照。正解押し順時9枚払出し。)である。したがって、有利区間に移行した後、小役Bに当選し、指示機能を作動させるときは、所定のタイミングで、最大払出し報知フラグを「1」に更新する。
したがって、たとえば第1実施形態において小役Cに当選したとき(正解押し順時、払出し枚数3枚)は、ここでの「最大払出し」には該当しない。また、たとえばリプレイ重複当選時に、有利な押し順を表示したとしても、ここでの「最大払出し」には該当しない。さらにまた、たとえば第1実施形態において、小役F(10枚払出し)や小役G(9枚払出し)に当選し、それぞれ小役Fの当選や小役Gの当選を示唆するような演出を出力したとしても、ここでの「最大払出し」には該当しない。
この最大払出し報知フラグは、
a)ストップスイッチ42の有利な操作態様を有する条件装置に当選し、
b)当選した条件装置が、有利な操作態様を有する条件装置の中で、有利な操作態様でストップスイッチ42を操作すると払出し枚数が最も多い条件装置であり、
c)AT中等、指示機能を作動させるとき(押し順指示情報を表示するとき)
の最初の遊技が、「0」から「1」に更新される条件の1つである。
また、最大払出し報知フラグは、最大払出しとなる有利な操作態様を表示しない場合であっても、「1」になる場合がある。
この例としては、以下のものが挙げられる。
a)設定差を有さない特別役(特別役と他の小役又はリプレイとの重複当選を含む)に当選し、その特別役の当選に基づき(特別役に当選したときから特別役が入賞するまでの間に)有利区間に移行する場合には、特別役に当選した後、所定のタイミング(特別役当選時、特別役に当選したときから特別役が入賞するまでの間、特別役入賞時、特別遊技開始時、特別遊技中、特別遊技終了時等。)で、最大払出し報知フラグを「1」に更新する。すなわち、特別役の当選に基づいて有利区間に移行するときは、その特別役の当選に基づいて最大払出し報知フラグを「1」に更新する。
b)レア小役(たとえば第1実施形態における小役D、小役E1)に当選し、有利区間に移行した後、特別役(設定差を有する特別役であるか、設定差を有さない特別役であるかを問わない)に当選したときは、その後、最大払出し報知フラグを「1」に更新する。
上記a)又はb)の場合に、最大払出し報知フラグが「1」となるタイミングは、第30実施形態では、特別役入賞時に設定している。しかし、これに限らず、たとえば特別役当選時、特別役当選時から入賞時までの間の所定のタイミング、特別遊技中、特別遊技終了時、特別遊技終了後の所定のタイミング、のいずれであってもよい。
最大払出し報知フラグは、有利区間を終了することが可能であるか否かを判断するときに参照されるフラグである。最大払出し報知フラグが「1」であるときは、有利区間を終了することが可能となる。したがって、有利区間に移行した後、最大払出しとなる小役B当選時に、指示機能を作動させ、最大払出し報知フラグが「1」となったときは、有利区間を終了することができる。
また、上述したように、特別役の当選に基づいて最大払出し報知フラグが「1」となったときは、その後、指示機能を1度も作動させることなく有利区間を終了することが可能となる。
最大払出し報知フラグが「0」であるときは、原則として、有利区間を終了することができない。有利区間に移行した後は、最大払出し報知フラグが「1」に更新されるのを待ってから、有利区間を終了する。
ただし、最大払出し報知フラグが「0」のままで、有利区間の上限遊技回数である「1500」遊技に到達したとき、すなわち、1500遊技の有利区間中に、1度も小役Bに当選しなかったときは、最大払出し報知フラグが「0」であっても、有利区間の遊技回数の上限回数「1500」を優先し、有利区間を終了することができる。
また、有利区間に移行した後、最大払出し報知フラグが「1」となったときは、有利区間の終了時に(有利区間が終了したことに基づいて)、「0」に更新する。この「1」から「0」となるタイミングは、本実施形態では、後述する遊技開始セット(MS_GAME_SET ;図245)でのステップS2724における有利区間設定(M_ADV_SET ;図246)中、ステップS2746のRWM初期化(M_RWM_CLEAR ;図248)で行う(これらの処理については後述する)。なお、これに限らず、有利区間の最後の遊技に実行される遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)(後述)等に、最大払出し報知フラグを「0」に更新してもよい。
有利区間表示LEDフラグは、通常区間又は待機区間のとき(すなわち、有利区間でないとき)は「0」となり、有利区間であるときは「1」となるフラグである。そして、有利区間表示LEDフラグが「1」であるときは、有利区間表示LED77を点灯させ、有利区間表示LEDフラグが「0」であるときは、有利区間表示LED77を消灯させる。
ここで、第30実施形態では、図142(第22実施形態)に示すように、有利区間表示LED77は、デジット4a(獲得数表示LED78の下位桁)のセグメント1P(デシマルポイント(DP))から構成されているものとする。
有利区間に移行し、有利区間表示LEDフラグを「0」から「1」にするのは、遊技開始セット(MS_GAME_SET )での有利区間設定(M_ADV_SET )で行う。また、有利区間を終了し、有利区間表示LEDフラグを「1」から「0」にするのは、遊技開始セット(MS_GAME_SET )での有利区間設定(M_ADV_SET )中、RWM初期化(M_RWM_SET )で行う。これらの処理の詳細については、後述する。
AT遊技回数カウンタ(_CT_ART )は、AT(ARTを含む)での遊技回数をカウントするデクリメントカウンタであり、第3実施形態(たとえば図43)のATカウンタと同様のものである。
なお、有利区間クリアカウンタと異なり、「0」となったときは、それ以降のカウント(減算)は中止する。
AT中にAT遊技回数カウンタを更新(減算)するのは、メイン処理中、スタートスイッチ41が操作された直後(後述する図244のステップS2702)である。
また、本実施形態では、AT遊技回数の初期値として、「255(D)」を超える場合があるため、2バイトカウンタを用いる。AT遊技回数が最大で「255(D)」以下であるときは、1バイトカウンタであってもよい。
ATを開始するとき(あるいは、AT準備中に移行したとき)は、AT遊技回数カウンタに初期値がセットされる。初期値は、一定値であってもよく、AT当選時に抽選等によって決定してもよい。また、初期値を決定した後は、AT遊技回数はその後に変更されることなく「0」まで更新されるものであってもよい。あるいは、AT中にAT遊技回数を上乗せすることに決定したとき(上乗せ抽選で当選したとき等)は、AT遊技回数を増加してもよい。この場合、その増加分を、AT遊技回数カウンタに加算する。
また、図243においては、各データのアドレスを示していないが、連続するアドレスに配置されているときは、たとえば、
F020(H):有利区間種別フラグ
F021(H)及びF022(H):有利区間クリアカウンタ
F023(H):最大払出し報知フラグ
F024(H):有利区間表示LEDフラグ
F025(H)及びF026(H):AT遊技回数カウンタ
のようにRWM53の記憶領域に配置される。
また、一部又は全部が連続するアドレスでなくてもよい。たとえば、
F020(H):有利区間種別フラグ
F021(H)及びF022(H):有利区間クリアカウンタ
F030(H):最大払出し報知フラグ
F031(H):有利区間表示LEDフラグ
F032(H)及びF033(H):AT遊技回数カウンタ
のような配置でもよい。
ただし、有利区間クリアカウンタ及びAT遊技回数カウンタのように、2バイトから構成される記憶領域である場合には、上位桁の記憶領域と下位桁の記憶領域とは、演算の都合上、連続するアドレスとすることが好ましい。
図244は、第30実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートであり、図188に示す第26実施形態に対応するフローチャートである。図244中、図188と同一の処理には同一ステップ番号を付し、異なる又は追加されている処理については異なるステップ番号を付し、かつそのステップ番号にアンダーラインを付している。
図244において、ステップS2701の遊技開始セット(M_GAME_SET)は、図188(第26実施形態)中、ステップS2172に対応する処理である。遊技開始セットでは、有利区間終了時に、有利区間に関するデータ(図243で示すデータ)のクリア処理等を実行する。この処理については後述する。
また、ステップS2179におけるスタートスイッチ受付けの後、次にステップS2702に進み、AT遊技回数カウンタ更新を行う。この処理は、AT中であるときに、上述したAT遊技回数カウンタから「1」を減算する処理である。したがって、通常区間、待機区間、及び非AT中の有利区間では、この処理は実行されない。
また、AT中に、AT遊技回数を上乗せするか否かは、ステップS2180における役抽選処理による役抽選結果に基づいて行われる。たとえばレア役に当選したときに、ATの上乗せ遊技回数を決定することが挙げられる。したがって、AT遊技回数を上乗せし、AT遊技回数カウンタに上乗せ分を加算するときは、ステップS2180の処理後に実行される(図244では図示を省略する)。
なお、本実施形態では、スタートスイッチ受付け(ステップS2179)の後、ステップS2702でAT遊技回数カウンタ更新を行うが、これに限らず、ステップS2180における役抽選処理後に行ってもよい。
また、ステップS2180の役抽選処理の後、ステップS2703に進み、有利区間種別更新を行う。この処理は、後述する図249に示す処理であり、通常区間、待機区間、有利区間のいずれかに応じて、上述した有利区間種別フラグの値を更新する処理である。
次にステップS2704に進み、押し順指示番号セット(M_ORD_INF )を行う。この処理は、図228に示す第28実施形態の押し順指示番号セットに対応する処理である。この処理については、後述の図250で説明する。押し順指示番号セットは、当該遊技で指示機能を作動させるときに、押し順指示データを生成して、押し順を表示する処理である。さらに、第30実施形態では、この処理中に、上述した最大払出し報知フラグを更新する場合がある。
ステップS2705の遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)は、図188に示す第26実施形態中、ステップS2196に対応する処理である。第30実施形態では、遊技終了チェック処理において、有利区間を終了するか否かを判断し、有利区間を終了するときは、有利区間の終了準備を行うものである。この処理の詳細については後述する(図252及び図253)。
図245は、図244中、ステップS2701における遊技開始セット(M_GAME_SET)を示すフローチャートである。
なお、第30実施形態における1BBは、設定差を有さない特別役であるものとする。また、1BBに当選したときは、1BB遊技の終了後、有利区間に移行するものとする。すなわち、1BBの当選と同時に、有利区間にも当選するものとする。
まず、ステップS2711では、遊技待機表示時間をセットする(RWM53の所定記憶領域(図示せず)に記憶する)。本実施形態では、遊技待機表示時間としては、「26846」割込み(≒60000ms、すなわち約60秒(1分))をセットする。このステップS2701で遊技待機表示時間がセットされると、この時点から割込み処理ごとに値が「1」ずつ減算される。
遊技待機表示時間が「0」となると、図244のステップS2175(メダル投入待ち)において、獲得枚数データをクリアする。この処理は、図222(第28実施形態)で示したアドレス「F011(H)」の獲得枚数データの記憶領域(_NB_PAYOUT)をクリアする処理である。
これにより、獲得数表示LED78には「00」が表示される。たとえば、前回遊技に払い出されたメダル枚数が「9」枚であり、かつ、遊技者が精算スイッチ46の操作により精算し、遊技を終了したとしても、約1分後には「00」が表示される。これにより、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できることにより空き台を減少させることができるという効果を有する。
なお、獲得数表示LED78に「00」を表示することに限らず、獲得数表示LED78(上位桁及び下位桁)を消灯させてもよいし、獲得数表示LED78の上位桁は消灯し、下位桁は「0」を表示してもよい。いずれにしても、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できるような表示が実行されればよい。
次にステップS2712に進み、押し順指示番号の初期化処理を実行する。この処理は、RWM53のアドレスに記憶された押し順指示番号の記憶領域をクリアする処理である。
次のステップS2713では、図柄組合せ表示フラグのデータを取得する。この処理は、前遊技でのリール31の停止後における有効ライン上の図柄組合せ(RWM53に設けられている図柄組合せ表示フラグ(図示せず)のデータ)を取得する。
次のステップS2714では、1BB作動図柄が表示されたか否かを判断する。この処理では、図柄組合せ表示フラグのデータのうち、1BBに対応するビットが「1」であるときは「Yes」と判断し、「0」であるときは「No」と判断する。1BB作動図柄が表示されたと判断したときはステップS2715に進み、表示されていないと判断したときはステップS2719に進む。
なお、図柄組合せ表示フラグの各ビットと、作動状態フラグの各ビットとは対応するように設定される。したがって、図182(第26実施形態)に示したように、アドレス「F010(H)」の作動状態フラグのD2ビットが1BBに対応するビットであるので、図柄組合せ表示フラグの1BBに対応するビットについてもD2ビットであるものとする。
ステップS2715では、待機区間中であるか否かを判断する。この判断は、図243中、有利区間種別フラグの値を判断し、D1ビット目が「1」であるときは、待機区間であると判断する。待機区間であると判断したときはステップS2716に進み、待機区間でないと判断したときはステップS2718に進む。
ステップS2716では、有利区間種別フラグのビットを右に「1」シフトする。すなわち、
シフト前:00000010(B)
シフト後:00000001(B)
となる。
これにより、有利区間種別フラグは、待機区間を示す値から、有利区間を示す値に更新される。
次にステップS2717に進み、最大払出し報知フラグに「1」を保存(記憶)する。すなわち、
保存(記憶)前:00000000(B)
保存(記憶)後:00000001(B)
となる。
これにより、最大払出し報知フラグの値は、図243に示すように、報知未状態から、その他となる。
なお、最大払出し報知フラグが既に「1」であるときに、最大払出し報知フラグを「1」にする処理に進んだとき(たとえば後述する図251のステップS2812に進んだとき)は、最大払出し報知フラグに「1」が上書きされる。
以上のステップS2716及びS2717により、1BBの入賞に基づいて、有利区間種別フラグの更新(待機区間から有利区間に更新)及び最大払出し報知フラグの更新(報知未からその他に更新)を行う。
ステップS2718では、1BB作動時(1BB遊技時)の獲得可能枚数を保存する。この処理は、RWM53の所定記憶領域に、1BB遊技における獲得可能な最大枚数を記憶する処理である。そしてステップS2719に進む。
次のステップS2719では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)を生成する。この作動状態フラグは、図182の第26実施形態(アドレス「F010(H)」)で示したものと同一である。このステップS2719では、図柄組合せ表示フラグに基づいて、作動状態フラグの値を生成する。
さらに次のステップS2720では、作動状態フラグを保存(記憶)する。この処理は、生成した作動状態フラグ(この時点では、たとえばAレジスタに記憶されている)を、RWM53の上記アドレス「F010(H)」に記憶する処理である。これにより、それまでの作動状態フラグの情報から、ステップS2720で更新した作動状態フラグの情報に置き換わる。
たとえば、1BBの図柄の組合せが表示されたとき(1BB入賞時)は、作動状態フラグの1BBに対応するD2ビットが「0」から「1」となる。
次のステップS2722では、RB作動が開始したか否かを判断する。なお、本実施形態では、1BB遊技において、RB作動フラグは、2遊技(又は2回入賞時)の終了時にオフ(「0」)とされるが、1BB遊技の終了条件を満たしていないとき(作動状態フラグの1BBに対応するD2ビットが「1」であるとき)は、この遊技開始セットにおいて「1」にされる。ステップS2715においてRB作動時であると判断したときはステップS2723に進み、RB作動時でないと判断したときはステップS2724に進む。
次のステップS2723では、RB作動時の遊技回数及び入賞回数を保存する。この処理は、RWM53に設けられているRB作動時の遊技回数カウンタの記憶領域(図示せず)に「2(H)」を保存(記憶)するとともに、RWM53に設けられているRB作動時の入賞回数カウンタの記憶領域(図示せず)に「2(H)」を保存(記憶)する処理である。そしてステップS2724に進む。
なお、これらのRB作動時の遊技回数カウンタ及びRB作動時の入賞回数カウンタは、いずれも、初期値として「2(H)」が設定され、それぞれ遊技回数又は入賞回数が「1」増加するごとに「1」ずつデクリメントされるカウンタである。ただし、これに限らず、これらのカウンタ値の初期値を「0」に設定し、遊技回数又は入賞回数が「1」増加するごとに「1」ずつインクリメントし、これらのカウンタ値が「2(H)」に到達したか否かを判断してもよい。
次のステップS2724では、有利区間設定(M_ADV_SET )を行う。この処理は、後述する図246に示す処理であり、有利区間クリアカウンタの更新等を行う。
ここで、有利区間クリアカウンタは、有利区間中に限らず、すべての遊技区間(通常区間、待機区間、及び有利区間のすべて)において、毎遊技、「1」減算されるカウンタである。この点で、図46の第3実施形態で示した有利区間カウンタのように、有利区間中にのみカウントするカウンタと異なる。
図46(e)に示すステップS501では、有利区間カウンタ値を更新(「1」加算)しているが、この処理は、有利区間中にのみ実行される処理であるので、この処理以前に、今回遊技が有利区間であるか否かを判断することが必要となる。しかし、本実施形態では、有利区間であるか否かの判断を行うことなく有利区間クリアカウンタを、毎遊技、「1」減算するので、それだけ、処理を簡素化することができる。これにより、プログラム容量を小さくする(ROM54の記憶容量を削減する)ことができる。
そして、有利区間クリアカウンタの値を、いずれの遊技区間であっても、毎遊技、「1」減算したとしても、有利区間クリアカウンタの値は、通常区間及び待機区間であれば、「0」となる。
また、有利区間の開始条件を満たしたときは、有利区間クリアカウンタの値は「1500(D)」にセットされ、「0」以外の値であれば、毎遊技、前回遊技の値から「1」減算した値に更新される。
そして、「1」減算することによって「0」になったときは、有利区間の終了条件を満たしたと判断することができる。
また、「1」減算することによって桁下がりがあったときは、前回遊技が通常区間又は待機区間であると判断することができる。
このようにして、プログラム処理を削減する(簡素化する)ことができる。
次のステップS2725では、ステップS2713で取得した図柄組合せ表示フラグのデータに基づいて、リプレイの図柄の組合せが表示されたか(リプレイが入賞したか)否かを判断する。リプレイの図柄の組合せが表示されたと判断したときはステップS2716に進み、表示されていないと判断したときはステップS2728に進む。
ステップS2726では、メイン制御基板50は、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、前回遊技でベットされていたメダル枚数を読み込む処理である。次にステップS2727に進み、自動ベット数データをセットする。この処理は、RWM53に設けられている自動ベット数の記憶領域のデータを更新する(「3(H)」を記憶する)処理である。
次にステップS2728に進み、作動状態の出力要求をセットする。次のステップS2729では、制御コマンドセット1を実行する。具体的には、リプレイが作動したことや1BBが作動したこと等を示す情報をサブ制御基板80に送信する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図246は、図245中、ステップS2724における有利区間設定(M_ADV_SET )を示すフローチャートである。
まず、ステップS2741の有利区間クリアカウンタRWMアドレスセットでは、図243に示した有利区間クリアカウンタのアドレスを記憶する。ここで、有利区間クリアカウンタは、2バイトから構成されており、下位バイトのデータを記憶する。したがって、有利区間クリアカウンタのアドレスがたとえば上述した「F021(H)」及び「F022(H)」であるときは、下位バイトのアドレス(F021(H))を指定する。そして、下位バイトのデータを、HLレジスタに記憶する。
次にステップS2742に進み、2バイトカウントダウン(M_W_CNT_DOWN)を実行する。ここでは、有利区間クリアカウンタの値から「1」を減算する処理を実行する。その詳細は、後述する(図247)。
なお、この2バイトカウントダウンにおいて、演算結果が「0」となったとき(すなわち、演算前の値が「1」であったとき)は、ゼロフラグが「1」となる。
また、2バイトカウントダウンにおいて、演算の結果、桁下がりが発生したとき(すなわち、演算前の値が「0」であったとき)は、キャリーフラグが「1」となる。
ここで、ゼロフラグ、及びキャリーフラグについて説明する。
本実施形態で用いられるレジスタ(Aレジスタ、Hレジスタ等)の1つとして、F(フラグ)レジスタが設けられている。Fレジスタは、他のレジスタと同様に、D0〜D7ビットから構成されている。そして、D0ビットにキャリーフラグが割り当てられており、D6ビットにゼロフラグが割り当てられている。
キャリーフラグは、演算処理(たとえば、加算処理、減算処理、論理積演算処理、論理和演算処理、排他的論理和等。以下同じ。)を実行し、演算結果により桁あふれや桁下がりが発生したときに「1」となる。一方、演算処理を実行し、演算結果により桁あふれや桁下がりが発生しなかったときに「0」となる。
また、ゼロフラグは、演算処理を実行し、演算結果が「0」となったときに「1」となる。一方、演算処理を実行し、演算結果が「0」とならなかったときに「0」となる。
次にステップS2743に進み、演算前の有利区間クリアカウンタが「0」であるか否かを判断する。この判断は、2バイトカウントダウンの演算後、上述したキャリーフラグが「1」となったときは、演算前の有利区間クリアカウンタが「0」であると判断し、キャリーフラグが「1」でないときは、演算前の有利区間クリアカウンタが「0」でないと判断する。
演算前の有利区間クリアカウンタが「0」であると判断したときはステップS2747に進み、「0」でないと判断したときはステップS2744に進む。ここで、「演算前の有利区間クリアカウンタが「0」である」とは、前回遊技が通常区間又は待機区間(非有利区間)であることを示している。
ステップS2744では、2バイトカウントダウンの演算後の有利区間クリアカウンタが「0」であるか否かを判断する。この判断は、演算後、上述したゼロフラグが「1」となったときは、演算後の有利区間クリアカウンタが「0」であると判断し、ゼロフラグが「1」でないときは、演算後の有利区間クリアカウンタが「0」でないと判断する。ここで、「演算後の有利区間クリアカウンタが「0」でない」とは、前回遊技及び今回遊技が有利区間であることを示している。
演算後の有利区間クリアカウンタが「0」であると判断したときはステップS2745に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。ここで、「演算後の有利区間クリアカウンタが「0」である」とは、前回遊技は有利区間であったが、今回遊技は通常区間(非有利区間)である(有利区間から通常区間に移行する)ことを示している。
ステップS2745では、RWM初期化バイト数をセットする。この処理は、Bレジスタに、初期化バイト数の合計値を記憶する。たとえば初期化バイト数が20(H)であるとき、Bレジスタ値に「20(H)」をセットする。
次にステップS2746に進み、RWM初期化(M_RWM_CLEAR )を実行する。この初期化は、有利区間クリアカウンタ値が「1」減算後に「0」となったとき(すなわち、有利区間の終了条件を満たしたとき)に行う処理であるから、有利区間に関する記憶領域のデータを初期化(クリア)する処理である。したがって、たとえば図243で示したようなデータ(カウンタやフラグ等)がクリアされる。RWM初期化については後述する(図248)。
次にステップS2747に進み、有利区間種別フラグが「1」であるか否かを判別する。この処理は、有利区間種別フラグのD0ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断し、「1」でないときは「No」と判断する。すなわち、この処理は、通常区間又は待機区間(非有利区間)から有利区間への移行条件を満たすか否かを判断するものである。
遊技区間種別フラグが「1」である(有利区間への移行条件を満たしている)と判断されたときはステップS2748に進み、「1」でない(有利区間への移行条件を満たしていない)と判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2748では、有利区間クリアカウンタに初期値を保存(記憶)する。本実施形態の初期値は、「1500(D)」に設定されている。そこで、HLレジスタ値が示すアドレスに「DC(H)」を記憶し、HLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに「5(H)」を記憶する。なお、上述したステップS2741において、HLレジスタには「F021(H)」が記憶されているので、ステップS2748の時点で、HLレジスタ値は、有利区間クリアカウンタの下位ビットのアドレスを示している。
したがって、
F021(H)(有利区間クリアカウンタ下位バイト):DC(H)
F022(H)(有利区間クリアカウンタ上位バイト):5(H)
となる。
なお、「5DC(H)」=「1500(D)」である。
次にステップS2749に進み、有利区間表示LEDフラグに「1」を保存(記憶)する。そして本フローチャートによる処理を終了する。ステップS2749において有利区間表示LEDフラグに「1」が記憶されると、それ以降に実行される割込み処理において、デジット4aの点灯時に、有利区間表示LED77が点灯する。
ここで、有利区間表示LED77を点灯させるLED表示制御について説明する。第30実施形態のLED表示制御は、図149(第22実施形態)のLED表示制御(I_LED_OUT )を用いて説明することができる。
図149において、当該割込み処理が、図148(A)中、割込み「2」に相当するとき、有利区間表示LED77の点灯タイミングとなる。したがって、有利区間表示LEDフラグが「1」であっても、実際には、ダイナミック点灯により、割込み「2」のときだけ有利区間表示LED77の点灯処理が実行され、割込み「1」、「3」〜「5」のときは、図149中、ステップS1552は実行されない。
第30実施形態では、図149中、ステップS1552に進むと、有利区間表示LEDフラグの値が「1」であるか否かを参照する。そして、有利区間表示LEDフラグが「1」であると判断したときは、今回の割込み処理で点灯するデジットがデジット4であるか否かを判断する。LED表示カウンタ値が「00001000(B)」であるときは、デジット4の点灯時であると判断する。この場合(有利区間表示LEDフラグが「1」であり、かつデジット4の点灯時)には、ステップS1551でセットしたセグメント1データと、「10000000(B)」とをOR演算したデータを、出力ポート3用のセグメント1データとしてセットする。これにより、デジット4aのセグメント1P(すなわち有利区間表示LED77)が点灯可能なデータがセットされる。
これに対し、有利区間表示LEDフラグが「1」でないと判断したときは、上述したOR演算を実行しないか、又はステップS1551でセットしたセグメント1データと「00000000(B)」とをOR演算したデータを、出力ポート3用のセグメント1データとしてセットする。
図247は、図246中、ステップS2742における2バイトカウントダウン(M_W_CNT_DOWN)を示すフローチャートである。
2バイトカウントダウンでは、ステップS2761の2バイトデータ減算を実行する。この処理は、以下のように実行される。
ステップS2761に進んだときは、上述したように、図246のステップS2741において、HLレジスタには、有利区間クリアカウンタの下位桁アドレスが記憶されている。したがって、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された値とは、有利区間クリアカウンタの下位桁のデータである。また、HLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに記憶された値とは、有利区間クリアカウンタの上位桁のデータである。
そして、「1」を減算した結果、キャリーフラグが「1」となったとき(後述する例4)は、HLレジスタ値が示すアドレスに「0」を記憶し、かつ、HLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに「0」を記憶する。すなわち、有利区間クリアカウンタの上位バイトに「0」が記憶され、かつ下位バイトに「0」が記憶される。
具体例を挙げると、以下の通りである。
(例1)
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):05(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):DC(H)
のとき、「1」を減算すると、
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):05(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):DB(H)
となり、キャリーフラグ=「0」、ゼロフラグ=「0」である。
(例2)
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):01(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):00(H)
のとき、「1」を減算すると、
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):00(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):FF(H)
となり、キャリーフラグ=「0」、ゼロフラグ=「0」である。
(例3)
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):00(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):01(H)
のとき、「1」を減算すると、
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):00(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):00(H)
となり、キャリーフラグ=「0」、ゼロフラグ=「1」である。
(例4)
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):00(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):00(H)
のとき、「1」を減算すると、
HLレジスタ値+1のアドレスに記憶されたデータ(上位桁):00(H)
HLレジスタ値のアドレスに記憶されたデータ(下位桁):00(H)
となり、キャリーフラグ=「1」、ゼロフラグ=「0」である。
この例4では、実際に「1」を減算すると、その時点では桁下がりが生じる(上位桁「FF(H)」、及び下位桁「FF(H)」となる)が、上述したように、HLレジスタ値が示すアドレスに「0」を記憶し、かつ、HLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに「0」を記憶する。これにより、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータ(下位桁)、及びHLレジスタ値に「1」を加算した値が示すアドレスに記憶されたデータ(上位桁)のいずれも、「0」となる。
図248は、図246中、ステップS2746におけるRWM初期化(M_RWM_CLEAR )を示すフローチャートである。
このRWM初期化が実行される前に、図246のステップS2745において、Bレジスタに、初期化バイト数が記憶されている。上記の例では、Bレジスタ値に「20(H)」をセットしている。また、HLレジスタには、図246のステップS2741において、有利区間クリアカウンタの下位バイトのアドレスが記憶されている。上記の例では、HLレジスタに「F021(H)」が記憶されている。
図248において、ステップS2771では、RWM初期化データをセットする。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とをXOR演算を行い、演算結果をAレジスタに記憶する処理を実行する。この演算により、Aレジスタ値は、「0(H)」となる。
次にステップS2772に進み、RWMの初期化を行う。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスにAレジスタ値(すなわち「0(H)」)を記憶する処理である。この処理により、最初に初期化対象となる「F021(H)」のデータが「0」となる。
次にステップS2773に進み、RWM初期化アドレスの変更を行う。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算する処理である。
次のステップS2774では、RWMの初期化を終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値から「1」を減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときはRWMの初期化を終了すると判断する。
RWMの初期化を終了すると判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。RWMの初期化を終了しない(Bレジスタ値≠「0」)と判断したときはステップS2772に戻って初期化を継続する。
上記フローチャートにより、Bレジスタでセットした数に対応するバイト数が初期化される。また、初期化は、アドレス順に実行される。したがって、有利区間を終了するときに初期化すべきRWMのアドレスを連続して配置し、最も小さいアドレスを最初に指定し、初期化すべきバイト数をBレジスタにセットすれば、有利区間終了時に、初期化する必要のあるデータをすべて初期化することができる。
ここで、図243で示した5つのデータは、いずれも、このRWM初期化により初期化される対象となるデータである。
一方、有利区間が終了したか否かにかかわらず、有利区間の終了後の次遊技でも継続して使用されるデータ、たとえば設定値情報(図182の例では「F000(H)」)、RT状態番号、貯留枚数データ、LED表示カウンタ(図182の例では「F018(H)」)等は、初期化の対象にはならない。
また、RWM初期化により初期化の対象となるデータは、第20実施形態や第26実施形態で示した使用領域内のデータに限られ、使用領域外のデータは初期化の対象にはならない。
なお、図248のRWM初期化の例では、有利区間終了時に初期化の対象となる有利区間に関するデータのアドレスを連続して配置し、ステップS2773において「1」ずつ初期化すべきアドレスを更新するようにした。しかし、これに限らず、初期化すべきデータのアドレスが連続しない場合であっても、初期化すべきデータのアドレスを個々に指定できるようなプログラムを組むことにより、初期化の対象となる有利区間に関するデータを初期化することができる。
図249は、図244中、ステップS2703における有利区間種別更新を示すフローチャートである。
まず、ステップS2781では、有利区間に当選したか否かが判断される。なお、有利区間の当選については、上述したいずれの実施形態のものでもよい。たとえば第1実施形態を例に挙げると、図17で示したように、特定の条件装置の当選と同時に有利区間の当選となるものが挙げられる。あるいは、それ以外に、条件装置(役)の抽選とは切り離して、たとえば図244中、ステップS2180の役抽選の後に有利区間抽選を行ってもよい。有利区間の抽選は、たとえば第1実施形態に準じるものとすれば、設定値によって当選確率に差が生じないことが条件となる。
ステップS2781において有利区間に当選したと判断したときはステップS2782に進み、有利区間に当選していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2782では、待機区間に移行するか否かを判断する。有利区間に当選したときに、次遊技の開始前に有利区間に移行するか待機区間に移行するかは、任意に設定することができる。たとえば第1実施形態の図23を例に挙げると、図23中、「タイミング1」のように、特別役に当選せずにレア役の当選に基づいて有利区間に当選したときは、待機区間を経由することなく有利区間に移行すると判断する。
一方、図23中、「タイミング2」のように、特別役(1BBA)の当選とともに有利区間に当選したときは、待機区間に移行すると判断する。
ステップS2782において待機区間に移行すると判断したときはステップS2783に進み、待機区間に移行しない(有利区間に移行する)と判断したときはステップS2784に進む。
ステップS2783では、有利区間種別フラグを「00000010(B)」に更新(記憶)する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS2784では、有利区間種別フラグを「00000001(B)」に更新(記憶)する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
上記において、ステップS2783に進み、有利区間種別フラグが「00000010(B)」に更新(記憶)されたときは、図245中、ステップS2714、ステップS2715からステップS2716に進んだときに、上述したように有利区間種別フラグが右に「1」シフトされる。
このステップS2716により、有利区間種別フラグは、
更新前:00000010(B)(待機区間を示す)
更新後:00000001(B)(有利区間を示す)
となる。
一方、上記において、ステップS2784に進み、有利区間種別フラグが「00000001(B)」に更新(記憶)されたときは、その後、有利区間を終了するまで、有利区間種別フラグの値が維持される。
また、有利区間を終了するときは、上述した図246のステップS2746においてRWM初期化が実行されると、このときに有利区間種別フラグも初期化される。その結果、有利区間種別フラグは、「00000000(B)」となり、通常区間を示す値に更新される。
図250は、図244中、ステップS2704における押し順指示番号セット(M_ORD_INF )を示すフローチャートである。
なお、押し順指示番号セットは、図228(第28実施形態)において説明しているが、第30実施形態では改めて説明する。
まず、ステップS2791では、当該遊技において、指示機能の作動条件を満たすか否かを判断する。本実施形態では、AT中等において、ストップスイッチ42の有利な操作態様を有する条件装置に当選したときに、指示機能の作動条件を満たすと判断する。
ここで、AT中であるか否かは、AT遊技回数カウンタの値を読み込み、「0」でないときは、AT中であると判断する。また、AT中であるか否かを判断する方法としては、AT遊技回数カウンタの値を判断する以外に、たとえばメイン遊技状態を記憶するRWMのアドレスを設けておき、メイン遊技状態の値がAT中に相当する値であるときは、AT中であると判断することが挙げられる。
また、第3実施形態のように、「有利区間=AT」であるときは、有利区間クリアカウンタが「0」以外の値であるときは、AT中である(指示機能の作動条件を満たす)と判断してもよい。
さらにまた、AT中に限らず、有利区間中かつAT開始前の状態(AT前兆、AT準備中等)や、ATを開始することには未だ決まっていない状態(ATガセ前兆、CZ等)でも、指示機能の作動条件を満たすと判断する場合がある。たとえば、有利区間に移行した後、最大払出し報知フラグが「0」であるときが挙げられる。このような場合には、最初の小役B群当選時に指示機能を作動させ、できるだけ早く最大払出し報知フラグを「1」にする。これにより、その後は有利区間の終了条件を満たしたときに有利区間を終了させることができるからである。したがって、ステップS2791において、指示機能の作動条件を満たす場合とは、
(1)AT中であり、ストップスイッチ42の有利な操作態様を有する条件装置に当選したとき
(2)有利区間中であり、RTを昇格させる必要のあるとき(たとえば第1実施形態のリプレイB群に当選したとき)
(3)有利区間に移行した後、ATを未だ開始していない状態(AT前兆、AT準備中、ATガセ前兆、CZ等)において、最大払出し報知フラグが「0」であるときに小役B群に当選したとき
が挙げられる。
なお、AT中のときは、最大払出し報知フラグが既に「1」であっても、ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置に当選したときは、指示機能の作動条件を満たすと判断する。
これに対し、有利区間であるが未だATを実行していない(上述したAT前兆、AT準備中、ATガセ前兆、CZ等の)場合において、最大払出し報知フラグが未だ「0」であるときは、小役B群当選時に指示機能の作動条件を満たすと判断する。一方、最大払出し報知フラグが「1」であるときは、小役B群当選時であっても、指示機能の作動条件を満たさないと判断する。
ステップS2791において指示機能を作動させる条件を満たすと判断したときはステップS2792に進み、指示機能を作動させる条件を満たさないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2792では、条件装置番号をセットする。図244のステップS2180で役抽選が行われると、当該遊技で当選した条件装置番号は、RWM53の所定のアドレスに記憶される。そして、このステップS2792では、このアドレスに記憶された値をAレジスタに記憶する。
なお、本フローチャートの例では、図14中、条件装置番号「11」の小役B1に当選したものとする。したがって、RWM53の条件装置番号の記憶領域及びAレジスタには、「11(D)」、すなわち「B(H)」が記憶される。
次にステップS2793に進み、最大払出し報知フラグを更新する。この処理については後述する。
次のステップS2794では、押し順指示番号テーブルをセットする。この処理は、たとえば図225の第28実施形態を例に挙げると、図225中、押し順指示番号テーブルの先頭アドレス「1900(H)」をHLレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2795に進み、指定アドレスデータをセットする。ステップS2795では、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値を新たなHLレジスタ値とし、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータをAレジスタに記憶する。
すなわち、RWM53に記憶された条件装置番号のデータをオフセット値とし、押し順指示番号テーブルの先頭アドレスにオフセット値を加算して得たアドレスに対応するデータを取得する。
したがって、この時点でのHLレジスタ値は、上記のように「1900(H)」であるので、この値にAレジスタ値「B(H)」を加算して、新たなHLレジスタ値「190B(H)」とする。
そして、図225に示すように、押し順指示番号テーブルのアドレス「190B(H)」に対応する押し順指示番号「A1(H)」をAレジスタに記憶する。
次にステップS2796に進み、押し順指示番号をRWM53に保存する。すなわち、Aレジスタ値を、RWM53における押し順指示番号の記憶領域に記憶する。
次のステップS2797では、Aレジスタ値(押し順指示番号)を、獲得枚数データ記憶領域に記憶する。図222(第28実施形態)の例では、アドレス「F011(H)」に記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
このステップS2797において獲得枚数データの記憶領域に押し順指示番号が記憶されると、この処理以降に実行される割込み処理において、デジット3a及びデジット4aの点灯タイミングで、獲得数表示LED78に押し順指示情報が表示される。たとえば、上記のように押し順指示番号「A1(H)」が記憶されたときは、デジット3aを点灯させる割込み処理時にデジット3aに「=」と表示され、次のデジット4aを点灯させる割込み処理時にデジット4aに「1」と表示される。
これに対し、ステップS2791において指示機能の作動条件を満たさないと判断され、本フローチャートによる処理を終了したときは、図244中、ステップS2701における遊技開始セットにおいて獲得枚数データの記憶領域がクリアされているので、獲得枚数データの記憶領域の値は「0」のままである。したがって、獲得数表示LED78(デジット3a及びデジット4a)の表示は「00」のままである。
図251は、図250中、ステップS2793における最大払出し報知フラグ更新を示すフローチャートである。
まず、ステップS2811では、当該遊技で小役B(B1〜B12のいずれか)に当選したか否かを判断する。この処理に進む前に、ステップS2792において、Aレジスタに、当該遊技で当選した条件装置番号が記憶されているので、このAレジスタ値が、条件装置番号「11(D)」〜「22(D)」(「0B(H)」〜「16(H)」)のいずれかに該当するか否かを判断する。小役Bの当選であると判断したときはステップS2812に進み、小役Bの当選でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2812に進むと、最大払出し報知フラグとして「1」を保存(記憶)する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上の図250及び図251より、AT中であっても、小役Bに当選しなければ、最大払出し報知フラグは「1」にならない。たとえばAT中に小役Cに当選し、指示機能の作動により正解押し順が表示されたとしても、最大払出し報知フラグは「1」にならない。
また、ATを開始した後、最初の小役B当選時に最大払出し報知フラグを「1」とする。このため、それ以降のAT中では、小役Bに当選するごとに最大払出し報知フラグ「1」の上書きをしてもよく、あるいは、最大払出し報知フラグを一旦「1」にした後は、図250中、ステップS2793を飛ばすようにしてもよい。
さらにまた、第30実施形態では、AT中に最初に小役Bに当選したときは、実質上、押し順指示番号を獲得枚数データに記憶する(図250中、ステップS2797)前に、最大払出し報知フラグを「1」に更新している。しかし、これに限らず、押し順指示番号を獲得枚数データに記憶した後、すなわち、実質上、押し順指示情報を表示した後に、最大払出し報知フラグが「1」に更新されるようにしてもよい。
図252は、図244中、ステップS2705における遊技終了チェック処理(M_GAME_SET)を示すフローチャートである。
なお、上述した種々の実施形態では、ATを終了するときは同時に有利区間を終了するタイプ(たとえば第3実施形態)と、ATを終了するときであっても有利区間については有利区間の終了条件を満たさない限り有利区間を終了しないタイプ(たとえば図61(a9に示す第5実施形態(例2))とを有する。以下の例では、ATを終了するときは同時に有利区間を終了するタイプのものであるとする。
まず、ステップS2821では、AT遊技回数が「0」であるか否かを判断する。この処理は、AT遊技回数カウンタが「0」であるか否かを判断することにより行う。AT遊技回数が「0」であると判断したときはステップS2822に進み、AT遊技回数が「0」でないと判断したときはステップS2824に進む。
ステップS2822では、最大払出し報知フラグが「1」であるか否かを判断する。最大払出し報知フラグが「1」であれば有利区間を終了することができるが、「1」でないときは有利区間を終了できないためである(ただし、後述するように一部例外がある)。
ステップS2822において、最大払出し報知フラグが「1」であると判断したときはステップS2823に進み、「1」でないと判断したときはステップS2824に進む。
ステップS2823では、有利区間終了準備(M_ADVEND_STNBY)を実行する。この処理の詳細については後述する(図253)。
ステップS2824では、条件装置のフラグをクリアする処理を行う。この処理は、特別役の条件装置以外をクリアする処理であり、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断したときは特別役の条件装置についてもクリアする処理を実行する。次のステップS2825では、リプレイ表示LEDの消灯処理を行う。この処理は、RWM53の所定の記憶領域に記憶されたメダル管理フラグのリプレイに対応するビット(たとえばD3ビット)を「0」にする処理に相当する。次にステップS2826に進み、リプレイ作動フラグをクリアする。この処理は、たとえば図182の第26実施形態では示していないが、作動状態フラグにリプレイに対応するビットを有するときに、当該ビットを「0」にする処理である。
次のステップS2827では、1BB作動管理を行う。この処理は、1BB遊技中に、1BB遊技の終了条件を満たすか否か等を判断する処理である。次のステップS2828では、RB作動時であるか否かを判断する。この処理は、図182の第26実施形態で示した作動状態フラグにおいて、D4ビットが「0」であるか否かを判断し、「0」でない(ゼロフラグ≠1)と判断したとき(RB作動時であると判断したとき)は、ステップS2829に進んでRB作動管理を実行し、「0」である(RB作動時でない)と判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
図253は、図252中、ステップS2823における有利区間終了準備(M_ADVEND_STNBY)を示すフローチャートである。
図253において、ステップS2841では、有利区間クリアカウンタに「1」を保存する。この処理は、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに「1(H)」を記憶する。これにより、Hレジスタ値は「0(H)」、Lレジスタ値は「1(H)」となる。
(2)次に、有利区間クリアカウンタの下位アドレスにLレジスタ値「1(H)」を記憶し、上位アドレスにHレジスタ値「0(H)」を記憶する。
そして、本フローチャートによる処理を終了する。以上より、有利区間クリアカウンタの上位バイトは「00000000(B)」となり、下位バイトは「00000001(B)」となる。
また、この有利区間終了準備は、上述のように遊技終了チェック時に実行されるが、メイン処理(図244)で遊技開始セット(図245)に戻ると、ステップS2724で有利区間設定(図245)が実行される。有利区間設定(図246)では、ステップS2741及びS2742において有利区間クリアカウンタ値から「1」が減算されるので、ステップS2744の判断では、「Yes」と判断される。これにより、ステップS2745及びS2746に進み、有利区間に関するデータのRWM初期化が実行される。
有利区間クリアカウンタは、有利区間に移行するときに、初期値(特定値)として「1500(D)」が設定され、その後、毎遊技「1」ずつ減算される。
そして、第30実施形態では、ATの終了と同時に有利区間を終了する仕様であるので、ATの遊技回数が「0」となったときに、有利区間の終了準備を行う。たとえば、有利区間に移行した後、「50」遊技後に、「100」遊技のATに移行したときは、以下のようにカウントされる。なお、以下の数値は、すべて10進数で示す。
a)有利区間移行時
有利区間クリアカウンタ:「1500」
AT遊技回数カウンタ:「0」
b)AT移行時
有利区間クリアカウンタ:「1450」
AT遊技回数カウンタ:「100」
c)AT終了時
AT遊技回数カウンタ:「0」
有利区間クリアカウンタ:「1350」から「1」に更新
d)上記c)の後の遊技開始セット時
AT遊技回数カウンタ:「0」
有利区間クリアカウンタ:「0」
以上の有利区間終了準備により、有利区間クリアカウンタに「1」を保存することで、有利区間の終了条件を満たすか否かを示すデータをRWM53の所定アドレスに記憶することが不要となる。
仮に、有利区間の終了条件を満たすか否かを示すデータをRWM53の所定アドレスに記憶したとき、それだけ、RWM53の容量を圧迫することになる。
また、有利区間の終了条件を満たしたときに、有利区間の終了条件を満たすことを示すデータをRWM53の所定アドレスに記憶する処理が必要となる。さらに、毎遊技、前記所定アドレスに記憶されたデータを読み込んで、有利区間の終了条件を満たすか否かを判断する処理が必要となる。よって、それだけ、プログラム容量を必要とし、ROM54の容量を圧迫することになる。
一方、本実施形態では、有利区間終了準備において有利区間クリアカウンタに「1」を保存するだけで、それ以降に実行される有利区間設定(図246)で有利区間クリアカウンタが「0」となるので、有利区間終了時の処理(RWM53のクリア処理)を実行できるようになる。
なお、図252において、ステップS2821の判断は、当該遊技(図244中、ステップS2702)においてAT遊技回数カウンタが「1」から「0」になったときに、「Yes」と判断されることを想定している。したがって、そもそもAT中でないときは、図252中、ステップS2821〜S2823の処理を実行しないようにすることも可能である。
ただし、通常区間においても、毎遊技、図252中、ステップS2821の処理を実行し、ステップS2821からステップS2822に進み、ステップS2822で「No」と判断されることによりステップS2824に進むようにしてもよい。
また、図252のフローチャートにおいて、最大払出し報知フラグが「0」のままで、有利区間の遊技回数が継続上限である「1500」に到達したときは、以下のようになる。
有利区間に移行した後は、毎遊技、遊技開始セット中の有利区間設定(図246)において、有利区間クリアカウンタが「1」ずつ減算される。そして、当該遊技で減算の結果、有利区間クリアカウンタが「0」となったときは、図246中、ステップS2744の判断で「Yes」となるので、RWMの初期化が実行される。これにより、当該遊技の遊技開始時に通常区間に移行する。
したがって、このようなケースでは、図253で示した有利区間終了準備を経ることなく有利区間を終了するケースとなる。
以上、本発明の第30実施形態について説明したが、上記の記載に限らず、以下のような種々の変形が可能である。
(1)遊技区間クリアカウンタの減算は、遊技開始セット時に実行したが、スタートスイッチ操作直後(たとえば図244中、ステップS2178の後)、全リール停止後(図244中、ステップS2187の後)、遊技終了チェック処理(図244中、ステップS2705)等、いずれのタイミングで実行してもよい。
(2)有利区間に移行するときに有利区間クリアカウンタにセットする値は、本実施形態では「1500(D)」に設定した。これは、有利区間の遊技回数の上限値が「1500」であること、及び有利区間では1遊技あたり「1」を減算することに基づくものである。したがって、有利区間クリアカウンタにセットする初期値は、必ずしも「1500(D)」に限定されるものではなく、「1500(D)」未満の値でも、あるいは、「1500(D)」を超える値であってもよい。たとえば、有利区間クリアカウンタに初期値として「3000(D)」をセットし、メダル1枚の払出しごとに「1」を減算するものであってもよい。
また、1遊技あたり「1」減算することに限らず、たとえば演算上の都合によって1遊技あたり「10(D)」を減算するものであってもよい。この場合、有利区間クリアカウンタの初期値にはたとえば「15000(D)」がセットされる。
なお、有利区間に移行するときの有利区間クリアカウンタの初期値セットは、有利区間クリアカウンタの減算タイミングよりも後に行うことが必要である。
すなわち、減算処理前の有利区間クリアカウンタ値が「0」であり、かつ、有利区間種別フラグが「1」であるときに、有利区間クリアカウンタに初期値をセットする。
(3)有利区間終了準備(図253)では、有利区間クリアカウンタに「1」を保存した。これは、上述したように、それ以降に実行される遊技開始セットにおいて、有利区間クリアカウンタを「0」にするためである。しかし、これに限らず、たとえば「10」遊技後に有利区間(及びAT)を終了することがその時点で確定しているときは、その時点で、有利区間クリアカウンタの値を「10(D)」に更新することも可能である。このように、有利区間終了準備では、有利区間クリアカウンタの値を常に「1」にすることが条件となるものではなく、任意の値を設定可能である。
(4)本実施形態では、待機区間中の有利区間クリアカウンタ値は「0」であり、待機区間から有利区間に移行したときに、有利区間クリアカウンタ値を「1500(D)」にセットした。しかし、これに限らず、たとえば通常区間において有利区間に当選したときは、有利区間クリアカウンタ値に「1500(D)」をセットし、かつ、通常区間から待機区間に移行するときは、その待機区間中は、ずっと、有利区間クリアカウンタ値「1500(D)」を維持するように制御してもよい。たとえば、待機区間中においても、毎遊技、有利区間クリアカウンタ値を「1」減算するが、待機区間中に限っては、その後、「1」を加算する処理を追加することが挙げられる。これにより、通常区間において有利区間に当選したときは、その時点で、一律に、有利区間クリアカウンタ値を「1500(D)」にセットすることが可能となる。
(5)本実施形態では、有利区間に当選した後、最大払出し報知フラグが「0」であっても、1BBが入賞したときは、有利区間を終了させてもよいことに設定した。ここで、どの特別役が入賞したときは、最大払出し報知フラグが「0」であっても有利区間を終了させてもよいことに設定するかについては、種々挙げられる。
たとえば、1BB、RB、2BB(MB)については、これらのいずれかが入賞したときは、最大払出し報知フラグが「0」であっても有利区間を終了させてもよいことに設定することが挙げられる。
一方、SB(シングルボーナス)やCB(チャレンジボーナス)については、これらが入賞しても、最大払出し報知フラグが「1」でなければ有利区間を終了させることができないことに設定することが挙げられる。
なお、最大払出し報知フラグが「0」であっても、有利区間クリアカウンタが「0」、換言すれば有利区間の継続上限(遊技回数が1500遊技、又は払出し枚数が3000枚)に到達したときは、有利区間を終了させることができる。
(6)本実施形態では有利区間表示LEDフラグを設けたが、有利区間表示LEDフラグを設けないことも可能である。たとえば、有利区間クリアカウンタが「0」であるときは、有利区間表示LED77を消灯するように制御し、有利区間クリアカウンタが「0」でないとき(ただし、「0」から「1」を減算したときの桁下がり時「FFFF(H)」を除く)は、有利区間表示LED77を点灯するように制御することが挙げられる。
このように設定したときは、有利区間クリアカウンタが「0」から「1500(D)」に更新された後のデジット4aを点灯させる割込み処理以降、有利区間表示LED77が点灯する。したがって、この場合には、図246中、ステップS2748以降のデジット4aを点灯させる割込み処理において有利区間表示LED77が点灯する。
また、有利区間に移行した後、有利区間クリアカウンタが「1」から「0」になるのは、図246中、ステップS2742であるので、ステップS2742以降のデジット4aを点灯させる割込み処理において有利区間表示LED77が消灯する。
一方、本実施形態のように有利区間表示LEDフラグに基づき有利区間表示LED77を点灯させるときは、図246中、ステップS2749以降のデジット4aを点灯させる割込み処理において有利区間表示LED77が点灯する。
また、有利区間に移行した後、有利区間表示LEDフラグが「1」から「0」になるのは、図246中、ステップS2746であるので、上記と同様に、ステップS2746以降のデジット4aを点灯させる割込み処理において有利区間表示LED77が消灯する。
(7)有利区間種別フラグは、通常区間のときは「00000000(B)」とし、待機区間のときは「00000010(B)」とし、有利区間のときは「00000001(B)」とした。しかし、これらの値に限らず、通常区間、待機区間、及び有利区間を判断できれば、いかなる値に設定してもよい。たとえば、通常区間のときは「10(D)」とし、待機区間のときは「11(D)」とし、有利区間のときは「12(D)」とすること等が挙げられる。
また、本実施形態では、待機区間から有利区間に移行するときは、有利区間種別フラグのビットを右に「1」シフトする処理(シフト命令)を実行した。しかし、有利区間種別フラグにおいて、待機区間や有利区間の値として上記のように任意の値に設定した場合に、待機区間から有利区間に移行するときは、シフト命令を用いずに、有利区間に対応する値が記憶される処理命令を実行すればよい。
(8)最大払出し報知フラグは、報知未では「0」とし、その他(報知済み等)は「1」とした。しかし、これらの値に限られるものではない。たとえば最大払出し報知フラグの「報知未」の値を「1(H)」に設定し、「その他(報知済み等)」の値「FF(H)」に設定すること等も可能である。換言すると、有利区間を終了することができるか否かを判断可能なデータが記憶されていれば、どのような値であってもよい。
(9)本実施形態におけるRWM初期化(図248)は、初期化対象となるアドレス範囲のうち、先頭アドレスを指定し、アドレスの昇順に初期化を実行した。しかし、これに限らず、初期化するアドレス範囲のうち、最後のアドレスを指定し、アドレス更新で「1」減算していく(アドレスの降順に初期化する)ことも可能である。
(10)図249に示す有利区間種別更新の例では、最初にステップS2781で有利区間に当選したか否かを判断した後、次に待機区間に移行するか否かを判断した。しかし、これに限らず、当選した条件装置に基づいて、一括で有利区間種別フラグを待機区間又は有利区間に更新することも可能である。たとえば図17中、「1BBAを含む当選」に該当するときは有利区間種別フラグを待機区間(00000010(B))に更新し、「小役Dの置数「50」」又は「小役E1の置数「250」」に当選したときは有利区間種別フラグを有利区間(00000001(B))に更新することが挙げられる。
(11)第30実施形態で示したフローチャートにおいて、処理の順序は、図で示した順序に限られるものではなく、処理の順序を入替え可能な場合には、処理の順序を入れ替えることも可能である。
(12)第30実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第31実施形態>
続いて、第31実施形態について説明する。
なお、第31実施形態において、フローチャートの説明では、主として第30実施形態におけるフローチャートを例に挙げて説明するが、第31実施形態のフローチャートは、第30実施形態のフローチャートに限定されることを意味するものではない。
第31実施形態は、差数カウンタを備え、差数カウンタの値(以下、「差数カウンタ値」と略称する。)が有利区間の終了条件を満たす値となったときは、有利区間を終了するものである。特に以下の実施形態では、差数カウンタ値が「2400(D)」(960(H))を超えたときに有利区間を終了するように制御する。
したがって、第31実施形態では、1500回の遊技の消化若しくは払出し数3000枚の到達、又は差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたことのいずれかを満たすときに有利区間を終了する。換言すれば、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときは、有利区間の遊技回数が1500遊技に未到達であったり、払出し数3000枚に未到達であっても、有利区間を終了する。
なお、詳細は後述するが、差数カウンタ値「2400(D)」と、有利区間中の差数「2400枚」とは、一致する場合と、一致しない場合とを有する。
以下、第31実施形態における用語の意味について説明する。
「ベット数」とは、遊技を開始するときの賭数であり、「規定数」(図7〜図12参照)や、「投入数」と称される場合がある。ただし、メダルが「投入」されても、そのメダルがベットされることなく貯留されるときは、そのメダルはベット数には含まれない。
「自動ベット」とは、リプレイが入賞したことに基づいて、当該遊技におけるベット数と同一数を次回遊技のために自動でベットされることを指す。したがって、自動ベットもベットのうちの1つである。
「払出し数」は、小役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止したときに、遊技者に付与される利益の数を指す。なお、「払出し」とは、メダル払出し装置によりホッパー35から実際にメダルが払い出されることに加え、クレジットによる貯留数の加算を含む意味である。
また、後述するように、リプレイが入賞し、自動ベット処理が実行されたときは、リプレイが入賞した遊技でのベット数と同一数のメダルが払い出されたものとみなして差数カウンタを更新する場合と、当該遊技ではメダルの払出しがないものとして差数カウンタを更新する場合とを有する。
なお、たとえば今回遊技の規定数が「3」であり、今回遊技でリプレイが入賞し、次回遊技の規定数が「2」であるような場合には、今回遊技のベット数「3」を維持せずに、次回遊技の規定数である「2」が自動ベットされるようにしてもよい。同様に、今回遊技の規定数が「2」であり、今回遊技でリプレイが入賞し、次回遊技の規定数が「3」であるような場合には、今回遊技のベット数「2」を維持せずに、次回遊技の規定数である「3」が自動ベットされるようにしてもよい。
したがって、リプレイが入賞したことに基づいて自動ベットされるときは、今回遊技でのベット数と同一数がベットされない場合もあり得る。
また、「差数」とは、第1実施形態の「0045」で説明した「差枚数」と同様の意味であり、「払出し数−ベット数」で算出される値である。たとえば払出し数「9」、ベット数「3」のように「払出し数>ベット数」であるときは、差数はプラスの値(この例では、「+6」)となる。また、たとえば払出し数「3」、ベット数「3」のように「払出し数=ベット数」であるときは、差数は「0」となる。さらにまた、たとえば払出し数「0」、ベット数「3」のように「払出し数<ベット数」であるときは、差数はマイナス(この例では、「−3」)となる。
なお、第31実施形態では「差数」と称するが、「差枚数」と称したからといって遊技媒体がメダルに限定されることを意味するものではない。「ベット枚数」、「払出し枚数」も同様である。
第31実施形態では、第1実施形態における「ベット枚数」を「ベット数」と称し、第1実施形態における「払出し枚数」を「払出し数」と称する。
上述したように、差数は、マイナスになる場合がある。ただし、メインCPU55内部の演算では、マイナスとなる演算結果は、桁下がりとなる。
たとえば、1バイトデータにおいて、差数が「−3」であることに基づき、「0(H)」から「3(H)」を減算したときの値は、「FD(H)」となる。
このように、たとえばベット数が「3」、払出し数が「0」であるとき、「−3」が差数であり、「FD(H)」が差数データとなる。よって、「差数≠差数データ」である。
そして、第31実施形態では、差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタを備える。
ここで、差数カウンタは、単に、差数データの累積値そのものを記憶するのではなく、差数データの累積値に「対応する値」を記憶する。たとえば、上記のように、差数データがマイナスに相当する値となったときは、その値を「0(H)」に補正する(この点については後述する)。したがって、「差数データの累積値≠差数カウンタ値」である。
差数カウンタは、有利区間中の差数データが「2400(D)」を超えたか否かを判断するためのインクリメントカウンタである。このため、差数カウンタは、2バイトの記憶領域から構成される。
差数カウンタは、少なくとも有利区間中の差数データの累積値をカウントすれば足り、非有利区間(たとえば通常区間)中のカウントはしなくてもよい。
ここで、有利区間であることを条件に差数カウンタ値を更新するときは、毎遊技、当該遊技が有利区間であるか否かを判断する処理が必要となる。このため、本実施形態では、非有利区間、たとえば通常区間中も含めて差枚数カウンタ値の更新を実行する。このようにすれば、毎遊技、当該遊技が有利区間であるか否かを判断することなく差数カウンタ値を更新できるので、処理を簡素化することができる。
さらに、今回遊技で差数がマイナスとなり、差数データが繰り下がりのデータとなったときでも、その差数データを差数カウンタ値に加算して差数カウンタ値を更新する。ただし、その演算の結果、差数カウンタが繰り下がりデータであるときは、差数カウンタ値を「0」にする補正を行う。
たとえば、前回遊技までの差数カウンタが「01(H)」であり、今回遊技での差数データが「FD(H)」(差数=「−3」)であるとき、今回遊技での差数データを差数カウンタ値に加算すると、「FE(H)」となる。この値は、繰り下がりを生じたデータである。そして、繰り下がりが生じたデータであるときは、差数カウンタ値を「0」に補正する。なお、繰り下がりが生じたか否かの判断方法については後述する。
このような差数カウンタ値の更新により、たとえばベット数に対して払出し数が多いとき、すなわち差数の増加中であるときは、差数カウンタ値は遊技の進行とともにその値が増加する。これに対し、払出し数がベット数を下回るとき、たとえば通常区間中の遊技では、差数カウンタ値は、小役の入賞に基づく払出しがあったときはその払出し数だけ増えるものの、その後、払出し数がベット数を下回れば、やがて「0」となる。
具体例を挙げると(1遊技目より前の差数カウンタ値を「0(H)」とする)、
1遊技目:ベット数「3」、払出し数「0」のとき、差数「−3」、差数カウンタ値「FD(H)」、補正後の差数カウンタ「0(H)」
2遊技目:ベット数「3」、払出し数「9」のとき、差数「+6」、差数カウンタ値「6(H)」
3遊技目:ベット数「3」、払出し数「0」のとき、差数「−3」、差数カウンタ値「3(H)」
4遊技目:ベット数「3」、払出し数「1」のとき、差数「−2」、差数カウンタ値「1(H)」
5遊技目:ベット数「3」、払出し数「0」のとき、差数「−3」、差数カウンタ値「FE(H)」、補正後の差数カウンタ「0(H)」
のように更新される。
なお、前回遊技の差数カウンタ値が「0(H)」であり、今回遊技の差数カウンタ値が「0(H)」であっても、当該遊技の差数を反映した差数カウンタ値を改めて算出した結果であるので、このような場合も差数カウンタ値の「更新」に相当する。
また、差数データを算出した結果、「0(H)」であるときは、差数カウンタ値の更新を省略することも可能である。
図254は、差数カウンタ値の概念を説明する図(スランプグラフ)であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。図254中、横軸は遊技回数であり、縦軸は差数である。
例1では、最初に、遊技の進行とともに差数がマイナス方向に進んだが、途中から、たとえば有利区間(AT)が開始されたことに伴い、差数が上昇に転じた例を示している。そして、差数カウンタ値は、遊技の進行過程において差数が最低値となった時点を「0」としてカウントされるので、図中、矢印で示す範囲が差数の増加量として差数カウンタによってカウントされる。上述したように、本実施形態では、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときに有利区間を終了する(次回遊技は、通常区間の遊技となるように制御する)。
なお、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたか否かの判断は、RWM53に記憶された差数カウンタ値を読み込んで判断することのみに限らず、更新等のためにレジスタに一時記憶している差数カウンタ値を判断することも含まれる(以下同じ)。
また、レジスタに一時記憶している差数カウンタ値に基づいて「2400(D)」を超えたか否かの判断をした場合において、「2400(D)」を超えていないと判断したときは、レジスタの差数カウンタ値をRWM53に記憶(保存)する。これに対し、「2400(D)」を超えていると判断したときは、その差数カウンタ値をRWM53に記憶せず、かつ、RWM53に記憶された差数カウンタ値をクリアするように制御することも可能である。
また、例2は、例1と同様に、遊技の進行とともに差数がマイナス方向に進んだが、途中から、たとえば有利区間(AT)が開始されたことに伴い、差枚数が上昇に転じた例を示している。例2では、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときも、差数の累積値はプラスとなっていないが、このような場合であっても有利区間を終了することとなる。すなわち、それまでの遊技の進行に伴う差数の累積値とは無関係に、差数が最低値となった時点から数えて、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えれば、有利区間を終了する(次回遊技は、通常区間の遊技となるように制御する)。
なお、通常区間中に差数カウンタ値を更新する場合、通常区間中であっても差数カウンタ値が「2400(D)」を超える可能性がある。たとえば特別役に何度も当選し、特別遊技を繰り返した場合にはそのようなことが生じ得る。このような場合には、
(1)有利区間を開始するまで、そのまま差数カウンタ値を更新する方法と、
(2)「2400(D)」を超えたときは、その時点で、一旦、差数カウンタ値を「0」にリセットする方法と
が挙げられる。
たとえば有利区間中に差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときは、有利区間の終了に基づいて差数カウンタ値をクリアするようにしたとき、その処理が、有利区間中であるか否かにかかわらず実行される処理であれば、通常区間中に差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときであってもクリアされる。
これに対し、差数カウンタ値をクリアする処理が、有利区間中特有の処理であれば、通常区間中に差数カウンタ値が「2400(D)」を超えても差数カウンタ値はクリアされない。
なお、有利区間を開始するとき(有利区間の1遊技目)は、差数カウンタ値をクリアする(初期値「0」をセットする)。したがって、有利区間開始前の差数カウンタ値がいくつであっても問題はない。
そして、有利区間中に差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたとき、又は遊技回数が1500遊技に到達したとき若しくは払出し数が3000枚に到達したときは、有利区間の終了条件を満たし、有利区間の終了条件を満たすときは、差数カウンタ値をクリア(初期化)する。有利区間の終了時に差数カウンタ値をクリアするのは、有利区間を終了して通常遊技に移行するときに、有利区間に関するデータ(値)を通常区間に持ち越さないようにするためである。差数カウンタ値のクリアは、たとえば、図246(第30実施形態)中、ステップS2746で実行される。
図255は、差数カウンタ値と有利区間との関係を示す図(スランプフラグ)であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。
例1において、通常区間では、遊技の進行とともに差数が減少し、有利区間を開始した時点(図中、「A」)から、図中、「B」に進むまでは、差数がさらに減少した例を示している。なお、有利区間の開始と同時にATを開始せず、有利区間の最初はCZや前兆、AT準備中(たとえば、RT状態が低確率状態のとき、RT状態を低確率状態から高確率状態へ移行するためのリプレイの当選を待っている途中)から開始するような仕様の場合には、有利区間を開始した後も差数が減少する場合がある。また、ATを開始した場合であっても、押し順ベルに中々当選しない状況が続いた場合には、差数が減少する場合がある。
差数カウンタ値は、有利区間の開始時に初期化されるので、図中、「A」の時点で「0」となっている。また、上述したように、差数が減少している状況下では、差数カウンタ値は「0」を維持する。したがって、図中、「A」の地点から「B」の地点までは、差数カウンタ値は、「0」のままである。
また、「B」地点から、差数は増加に転じた例を示している。これにより、差数カウンタ値も増加する。そして、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたと判断したとき(図中、「C」地点に到達したとき)は、有利区間の終了条件を満たすと判断し、有利区間を終了する(通常区間に移行する)。
このように、有利区間の開始からの差数ではなく、有利区間の開始後、差数が最低値となった時点(「B」)から差数カウンタによるプラスのカウントを開始するので、最も出玉が多くなった範囲(図255(a)中、「B」から「C」までの範囲)を超えて遊技者にメダルを付与することがなくなる。これにより、遊技者の射幸心をあおらないようにすることができる。
上記の点について、数値を例に挙げてより具体的に説明する。
たとえば有利区間を開始した後、抽選でATが開始されるような仕様である場合、有利区間かつ非ATであるときは、遊技の進行とともに差数が減少する場合がある。
たとえば遊技者Xが有利区間に当選し、有利区間が開始されたが、ATが開始されず、差数が「−200枚」となったところで遊技を断念したとする。
次に遊技者Yがその遊技機で遊技を開始したところ、さらに差数が「−50枚」となった時点でATに当選し、ATが開始されたとする。そして、有利区間を開始した後、差数が「+2400枚」を超えるまで有利区間(AT)を継続したとき、遊技者Yは、「2400+250=2650枚」のメダルを獲得できてしまうこととなる。
よって、上記のように、有利区間を開始した後、「差数が最低値となった時点から「+2400枚」を超えるまで」と終了条件を設定することで、たとえば他の遊技者のはまり分も含めて獲得できてしまうことを防止し、射幸心をあおらないようにしている。
図255の(b)に示す例2では、通常区間において差数が減少し、途中の「D」地点からプラスに転じ、さらに、「E」地点から有利区間を開始した例を示している。このような場合において、上述したように、通常区間も含めて差数カウンタ値を更新しているときは、図中、「E」の直前では差数カウンタ値がプラスとなっている。しかし、有利区間の開始時(図中、「E」)に差数カウンタ値が初期化される(クリア、すなわち「0」に更新される)。
したがって、有利区間前の増加分(「D」から「E」までの増加分)は、差数カウンタによりカウントされない。よって、「E」地点から差数カウンタがプラスカウントされ続け、「2400(D)」を超えたときに有利区間を終了する。
図256は、第31実施形態に関連するRWM53の記憶領域を示す図であり、第26実施形態の図182に対応する図である(一部、内容が図182と重複する)。なお、第31実施形態においても、図256に示した記憶領域以外にも他の記憶領域を備えるが、説明を省略する。
図256において、アドレス「F010(H)」の作動状態フラグ(_FL_ACTION)は、図182で示したものと同種のものである。ただし、図182(第26実施形態)では、作動状態フラグは、役物作動用としたが、第31実施形態では、リプレイの作動状態を判断するため、D0ビットにリプレイを割り当てている(図182の作動状態フラグ中、MB及びCBは削除している。)。
この作動状態フラグは、図244中、ステップS2701における遊技開始セット処理で更新される(図245中、ステップS2720)。たとえば図245のステップS2719において、後述する図柄組合せ表示フラグのD0ビットを読み込み(ステップS2725と同様の処理)、D0ビットが「1」であると判断したときは、リプレイに対応する図柄組合せが停止したと判断し、作動状態フラグのD0ビットを「1」にする。
リプレイの作動状態フラグ(D0ビット)については、図252(遊技終了チェック処理)中、ステップS2826でクリアされる。
また、役物の作動状態フラグについては、図252(遊技終了チェック処理)中、ステップS2827(1BBのフラグ)又はステップS2829(RBのフラグ)でクリアされる。
アドレス「F030(H)」の図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )は、停止表示した図柄組合せを記憶するための領域であり、本実施形態では、D0ビットにリプレイ、D2ビットに1BBが割り当てられている。すなわち、作動状態フラグで割り当てたリプレイ及び1BBのビットと同一ビットに、それぞれ図柄組合せ表示フラグのリプレイ及び1BBのビットが割り当てられている。
たとえばリプレイに対応する図柄組合せが有効ラインに停止したと判断したとき(入賞したとき)は、D0ビットが「1」にされる。図柄組合せ表示フラグが更新されるのは、図244中、ステップS2186(表示判定)である。
図244のステップS2186では、入賞判定手段66により、有効ラインに、役に対応する図柄の組合せが停止したか否かを判断する。そして、停止した図柄の組合せに応じて、図柄組合せ表示フラグを更新する。たとえばリプレイの図柄組合せが有効ラインに停止したと判断したときは、図柄組合せフラグのD0ビットを「1」にする。
そして、次回遊技では、たとえば図245の遊技開始セット処理において、図柄組合せ表示フラグを取得して(ステップS2713)、作動状態フラグを更新(ステップS2720)する。
図柄組合せ表示フラグは、次回遊技の開始時、たとえば図244のステップS2179においてクリアされる。
アドレス「F031(H)」の自動ベット数データ(_NB_REP_MEDAL )は、リプレイ入賞時に自動ベットするメダル枚数を示すデータを記憶するための領域であり、本実施形態では「2」又は「3」が記憶される。
アドレス「F032(H)」のベット数データ(_NB_PLAY_MEDAL)は、当該遊技でのベット数のデータを記憶するための領域であり、本実施形態では、「0」〜「3」のいずれかが記憶される。
自動ベット数データは、たとえば図245中、ステップS2727でセットされる。
ここで、改めて図245のステップS2725〜S2727の処理を説明する。
ステップS2725では、ステップS2713で取得した図柄組合せ表示フラグのデータに基づいて、リプレイの図柄組合せが表示されたか(リプレイが入賞したか)否かを判断する。リプレイの図柄組合せが表示されたと判断したときはステップS2726に進み、表示されていないと判断したときはステップS2728に進む。
ステップS2726では、メイン制御基板50は、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、前回遊技でベットされていたメダル枚数を読み込む処理であり、ベット数データの値を読み込む。次にステップS2727に進み、自動ベット数データをセットする。この処理は、前回遊技におけるベット数データの値を、自動ベット数データに記憶する処理である。
図256において、アドレス「F040(H)」の払出し数データ(_NB_PAY_MEDAL )、及びアドレス「F041(H)」の払出し数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )は、それぞれ、第26実施形態(図182)のメダル払出し枚数データ、及びメダル払出し枚数データバッファと同一である。
払出し数データ及び払出し数データバッファは、たとえば第30実施形態の図244中、ステップS2188におけるメダル払出し枚数更新において更新される。メダル払出し枚数更新での処理は、図189(a)(第26実施形態)に示す処理と同様である。
また、払出し数データは、図244のステップS2189において更新(減算)される。一方、払出し数データバッファは、次回遊技において図244のステップS2188のメダル払出し枚数更新処理が実行されるまで、更新されない。
すなわち、たとえば当該遊技で小役が入賞し、図244中、ステップS2188において払出し数データが更新されても、すぐに、次のステップS2189における入賞によるメダル払出し処理において、払出し数データが更新(減算)される。
ここで、ステップS2189における入賞によるメダル払出し処理をより詳しく説明する。
入賞によるメダル払出し処理では、まず、メダル払出しがあるか否かを判断する。この処理前に、払出し数データを所定のレジスタに記憶し、前記所定のレジスタ値(払出し数データ)から「1」を減算し、減算後の値が「0」であるか否かを判断する。「0」であるときはメダル払出しがないと判断し、「0」でないときはメダル払出しがあると判断する。
メダル払出しがあると判断したときは、次に、貯留数の読み込みを行う。この処理は、後述する貯留数表示データ(アドレス「F043(H)」)の値を読み込む処理である。次に、読み込んだ貯留数表示データに基づいて、貯留数が限界値となっているか否かを判断する。読み込んだ貯留数表示データの値が「50」であるときは貯留数が限界値になっていると判断し、「50」未満であるときは、貯留数が限界値になっていないと判断する。
貯留数が「50」未満であると判断したときは、貯留数に「1」加算する処理を実行する。この処理は、アドレス「F043(H)」の貯留数表示データに「1」を加算する処理である。
一方、貯留数が「50」であると判断したときは、ホッパーモータ36を駆動制御して、実際に1枚のメダルを払い出すメダル「1」枚の払出し処理を実行する。
上記の貯留数「1」加算又はメダル「1」枚払出し処理を実行すると、次に、獲得数表示を「+1」にする。この処理は、後述するアドレス「F042(H)」の獲得数データに「1」を加算する処理である。
さらに次に、アドレス「F032(H)」の払出し数データから「1」を減算する処理を行う。次に、メダル払出しが終了したか否かを判断する。この処理は、更新後の払出し数データが「0」となったか否かを判断する。払出し数データが「0」であると判断したときは、入賞によるメダル払出し処理を終了し、払出し数データが「0」でないと判断したときは、上述した貯留数の読み込みに戻る。
以上の処理を繰り返すことで、小役入賞時は、獲得数データが「1」ずつ加算され、かつ、払出し数データが「1」ずつ減算される。このため、図244中、ステップS2705の遊技終了チェック処理時には、払出し数データが「0」となっている。したがって、遊技終了チェック処理で差数カウンタ値の更新を行う際に、当該遊技の払出し数を読み込むときは、払出し数データバッファから値を読み込む。
ただし、払出し数データが減算される前に、当該遊技における差数カウンタ値の更新を実行可能とすれば、払出し数データの値を読み込むことにより、当該遊技の払出し数を読み込むことができる。たとえば、図244において、ステップS2188とステップS2189との間に差数カウンタ値の更新を実行すれば、払出し数データから払出し数を読み込むことが可能となる。換言すれば、払出し数データバッファから値を読み込むことなく、差数カウンタ値を更新することも可能である。
図256において、アドレス「F042(H)」の獲得数データ(_NB_PAYOUT)は、獲得数データを記憶するための領域である。小役が入賞してメダルが払い出されると、この獲得数データに獲得数が記憶される。そして、このデータに基づいて、獲得数表示LED78の表示が制御される。たとえば、獲得数データが「1」であるとき、このデータ「1」が読み込まれ、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に「01」と表示される。
ここで、上述したアドレス「F040(H)」の払出し数データは、たとえば9枚役が入賞したときに、「9」が記憶され、メダル払出し時(クレジットへの加算を含む)に、「9」→「8」→「7」→・・・→「0」のように、払出し数に応じてデクリメントされるカウンタである。
これに対し、アドレス「F042(H)」の獲得数データは、たとえば9枚役が入賞したときに、「0」→「1」→「2」→「3」→・・・→「9」のように、メダル払出しに応じて加算されるカウンタである。
そして、獲得数表示LED78による表示は、獲得数データを用いて行われる。
アドレス「F043(H)」の貯留数表示データ(_NB_CREDIT)は、貯留数表示LED76にその時点での貯留数を表示するためのデータを記憶している。
ここで、本実施形態では、データそのものは16進数の値(H)であるが、貯留数を10進数に換算した値を記憶する。たとえば、表示すべき貯留数が「29」であるとき、「29(H)」という値を記憶する。換言すると、アドレス「F043(H)」には、「00101001(B)」を記憶する。これにより、アドレス「F043(H)」のD0〜D3の下位4ビットは、貯留数の下位桁(本例では「9」)を表示するために使用し、D4〜D7の上位4ビットは、貯留数の上位桁(本例では「2」)を表示するためのデータとして記憶している。なお、本実施形態では、貯留数の上限値は「50(D)」であるので、記憶されるデータ値は、「0」〜「50」の範囲となる。
そして、本実施形態では、貯留数データそのものを記憶するRWM53のアドレスは設けておらず、貯留数表示LED76の表示データとして貯留数表示データを設けている。ただし、貯留数表示データは、貯留枚数データそのものである。
次に、ベット数、払出し数、差数、差数データ、及び差数カウンタ値の具体的更新内容について説明する。
上述したように、リプレイに対応する図柄組合せが有効ラインに停止したときは、自動ベットが行われ、再遊技が実行可能となる。このときの自動ベット数を、払出し数とする考え方と、払出し数としない考え方とがある。
図257は、払出し数、差数、差数データ、及び差数カウンタ値の更新内容を説明する図である。
(a)の例1は、自動ベット数を当該遊技の払出し数とせず、かつ自動ベット数を次回遊技のベット数としない考え方を示す。
(b)の例2は、自動ベット数を当該遊技の払出し数とし、かつ自動ベット数を次回遊技のベット数とする考え方を示す。
なお、図257では、1遊技目より前の差数カウンタの値は「0(H)」とする。また、例1及び例2のいずれも、1遊技目ではリプレイが入賞し、2遊技目では、4枚小役が入賞したものとする。
例1において、ベット数は、ベット数データを読み込むことにより取得する。たとえば1遊技目において、3枚ベットで遊技が開始されたものと仮定すると、ベット数データには「3」が記憶されているので、この値を読み込み、ベット数を「3」とする。
そして、この1遊技目の終了時に、払出し数データバッファから、当該遊技での払出し数を読み込む。リプレイ入賞時は、払出し数データバッファは「0」であるから、当該遊技での払出し数は「0」となる。
よって、
ベット数=3
払出し数=0
より、
差数=−3
となるので、
差数データ=FD(H)(桁下がり)
となる。
また、差数カウンタ値は、
差数カウンタ値=0(H)+FD(H)=FD(H)
と更新される。
また、演算後の差数カウンタ値の最上位ビットが「1」であるときは(詳細は後述する)、桁下がりが生じたと判断し、「0(H)」に戻す補正を行う。
これにより、
差数カウンタ値(補正前):FD(H)
差数カウンタ値(補正後):0(H)
と演算(更新)される。
次に、2遊技目(今回遊技)において、1遊技目(前回遊技)でリプレイが入賞したときであって、今回遊技の規定数が「3」のときは、自動ベット数データは「3」になり、かつ、今回遊技のベット数データは「3」となる。したがって、今回遊技でベット数データからベット数を読み込むと、「3」であるが、作動状態フラグのD0ビットが「0」か「1」かを判断することで、前回遊技でリプレイが入賞したか否か(今回遊技がリプレイ作動時であるか否か)を判断し、前回遊技でリプレイが入賞したと判断したときは、今回遊技ではベット数を「0」として計算する。
なお、遊技終了時にセットされる、図柄組合せ表示フラグのD0ビットが「0」か「1」かを判断することで、前回遊技でリプレイが入賞したか否か(今回遊技がリプレイ作動時であるか否か)を判断し、前回遊技でリプレイが入賞したと判断したときは、今回遊技ベット数を「0」として計算してもよい。換言すると、前回遊技でリプレイが入賞したか否かが判断可能な情報に基づいて、今回遊技のベット数として「0」として計算するか、又は実際にベットされたベット数(本例では、「3」)を用いて計算するかが決定される。
また、遊技終了時に、4枚小役が入賞したときは、払出し数データバッファは、「4」となる。
よって、
ベット数=0
払出し数=4
より、
差数=+4
となるので、
差数データ=4(H)
となる。
また、差数カウンタ値は、
差数カウンタ値=0(H)+4(H)=4(H)
と更新される。
さらにまた、演算後の差数カウンタ値の最上位ビットが「0」であるので、上記のように補正は実行されない。
また、図257中、(b)例2では、リプレイが入賞した遊技における払出し数を当該遊技のベット数とし、次回遊技のベット数を実際のベット数とする考えでの演算方法である。
まず、ベット数は、ベット数データを読み込み、その値を差数カウンタ値の更新時のベット数とする。なお、ベット数データではなく、自動ベット数データを読み込むことも可能である。
なお、例2の1遊技目は、ベット数「3」で遊技が開始されたものと仮定し、この1遊技目にリプレイが入賞したときの例を示している。
また、遊技終了時には、図柄組合せ表示フラグのD0ビットを読み込む。そして、D0ビットが「1」であるとき(リプレイ入賞時)は、当該遊技のベット数データ又は自動ベット数データに記憶された値を読み込み、その値を当該遊技(1遊技目)における差数カウンタ値の更新時の払出し数とする。この例では、1遊技目の終了時に、ベット数データ又は自動ベット数データには「3」が記憶されているので、差数カウンタ値の更新時の払出し数は「3」となる。
また、図柄組合せ表示フラグのD0ビット「0」であるとき(リプレイ非入賞時)は、払出し数データバッファに記憶された値を読み込み、その値を当該遊技(1遊技目)における差数カウンタ値の更新時の払出し数とする。
つまり、遊技終了時にセットされる、図柄組合せ表示フラグのD0ビットが「0」か「1」かを判断することで、今回遊技でリプレイが入賞したか否かを判断し、今回遊技でリプレイが入賞したと判断したときは、払出し数を「今回遊技でベットされたベット数」として計算する。換言すると、今回遊技でリプレイが入賞したか否かを判断可能な情報に基づいて、払出数として「払出し数データバッファ」の値を用いて計算するか、又は今回遊技でベットされた値(本例では、「ベット数データ」)を用いて計算するかが決定される。
よって、
ベット数=3
払出し数=3
より、
差数=0
となるので、
差数データ=0(H)
となる。
また、差数カウンタ値は、
差数カウンタ値=0(H)+0(H)=0(H)
と更新される。
さらにまた、演算後の差数カウンタ値の最上位ビットが「0」であるので、補正は実行されない。
次に、2遊技目では、1遊技目と同様に、ベット数データ又は自動ベット数データを読み込み、その値を2遊技目のベット数とする。
たとえば、2遊技目の規定数が「3」であるときには、ベット数は「3」となる。
そして、2遊技目の終了時に、図柄組合せ表示フラグのD0ビットを読み込む。この例では、図柄組合せ表示フラグのD0ビットは「0」と判断されるので、払出し数データバッファに記憶された値を読み込む。払出し数データバッファには「4」が記憶されているので、この値を読み込んで、差数カウンタ更新時の2遊技目の払出し数を「4」とする。
よって、
ベット数=3
払出し数=4
より、
差数=+1
となるので、
差数データ=1(H)
となる。
また、差数カウンタ値は、
差数カウンタ値=0(H)+1(H)=1(H)
と更新される。
さらにまた、演算後の差数カウンタ値の最上位ビットが「0」であるので、補正は実行されない。
例1と例2とから明らかであるが、リプレイ入賞時の自動ベット数又はリプレイ入賞時の遊技でベットされたベット数を払出し数とするか否かにより、2遊技目の(リプレイ入賞時の次回遊技の)差数カウンタ値が異なる。このような結果になるのは、例1の1遊技目で、差数が「−3」となっても、差数カウンタ値は補正されることにより「0(H)」になるからである。
差数カウンタ値の演算方法としては、例1及び例2のいずれであってもよい。ただし、例2の方法で差数カウンタ値を更新すれば、リプレイ入賞に基づく差数カウンタ値の増加を防ぐことができる。
一方、例1の方法で差数カウンタ値を更新すれば、ベット数及び払出し数の読み込み時に、作動状態フラグや図柄組合せ表示フラグを読み込む必要がないので、演算を簡素化し、プログラム容量を削減することができる。
なお、図257の例2において、差数カウンタ値更新用の払出し数を取得する際には、図柄組合せ表示フラグの値を読み込んだ。しかし、作動状態フラグの値を読み込んで差数カウンタ値更新用の払出し数を取得することも可能である。第30実施形態では、リプレイが入賞した遊技の次回遊技の遊技開始セット時に作動状態フラグを更新した。しかし、これに限らず、リプレイが入賞した後、当該遊技中に、次回遊技のために作動状態フラグを更新することも可能である。このようにした場合には、作動状態フラグが更新された後、作動状態フラグのD0ビットが「1」か「0」かを判断した上で差数カウンタ値更新用の払出し数を取得し、差数カウンタを更新すればよい。換言すると、今回遊技でリプレイが入賞したか否かが判断可能な情報に基づいて、リプレイが入賞しなかった遊技においては、今回遊技の払出し数として払出し数データバッファに記憶された値を用いて計算し、リプレイが入賞した遊技においては、ベットされたベット数(本例では、「3」)を用いて計算するかが決定される。
図258は、差数カウンタ値の更新タイミングを説明する図であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。
なお、以下の説明では、差数カウンタ値を2バイトで示し、投入数及び払出し数は1バイトで示す。また、リプレイは入賞しないものとする。
例1は、スタートスイッチ41の操作時に、ベット数に基づいて差数カウンタ値を更新し、さらに、遊技終了時に、払出し数に基づいて差数カウンタ値を更新するものである。したがって、1遊技で差数カウンタ値を2回更新するものである。
一方、例2は、スタートスイッチ41の操作時には差数カウンタ値の更新を行わず、遊技終了時に、当該遊技におけるベット数及び払出し数に基づいて差数カウンタ値を更新するものである。
図258の(a)例1において、スタートスイッチ41操作時に更新するときの具体的タイミングとしては、たとえば図244(第30実施形態のメイン処理)中、ステップS2178の後、具体的にはステップS2702におけるAT遊技回数カウンタ更新の前後などが挙げられる。また、スタートスイッチ41の操作後であるのは、当該遊技でのベット数を確定した後に差数カウンタ値を更新するためである。
スタートスイッチ41操作時の更新では、「差数カウンタ値=差数カウンタ値−ベット数」と更新する。ベット数は、ベット枚数データ又は自動ベット数データから読み込む。たとえば通常遊技では、ベット数は「3」であるので、演算前の差数カウンタ値が「0000(H)」であるときは、「03(H)」を減算することにより、差数カウンタ値は、「FFFD(H)」となる。
次に、遊技終了時における(1)の処理として、払出し数を差数カウンタ値に加算する処理を実行する。この処理のタイミングとしては、上述した図244(第30実施形態のメイン処理)中、ステップS2705(遊技終了チェック処理)内に「払出し数に基づく差数カウンタ値更新処理」を設けることが挙げられる。
この処理は、払出し数データバッファから払出し数を読み込み、差数カウンタ値に加算する処理である。
次、遊技終了時における(2)の処理として、差数カウンタ値がマイナスに相当する値であるときに、「0」にする補正を実行する。払出し数の加算前の差数カウンタ値に対し、払出し数を加算することで差数カウンタ値がマイナスになることはない。しかし、遊技開始時に、差数カウンタ値からベット数を減算しているので、この時点でマイナスとなり、払出し数の加算後もマイナスとある場合があり得る。
差数カウンタ値がマイナスであるか否かは、差数カウンタ値の2バイトデータのうちの最上位ビットが「1」であるか否かを判断することにより行う。最上位ビットが「1」であるときは差数カウンタ値はマイナスであると判断する。たとえば差数カウンタ値が「FFFD(H)」であるときは、「11111111/11111101(B)」(上位8ビットと下位8ビットとの間に「/」を示す。)である。したがって、16ビット中の最上位ビット(一番左側のビット)は「1」である。
なお、差数カウンタ値がプラスの値であるときに最上位ビットが「1」になるためには、差数カウンタ値は「32768(D)」になる必要があるので、実際には起こり得ない。差数カウンタ値が「2400(D)」を超えた時点で有利区間を終了して差数カウンタ値は「0」になるし、また、通常区間中に特別遊技が連続して差数カウンタ値が増加したとしても、有利区間の開始時にクリアされるからである。
したがって、差数カウンタ値の最上位ビットが「1」であるときは、差数カウンタ値は桁下がりを生じたときの値であり、マイナスの値であるといえる。
差数カウンタ値がマイナスであると判断したときは、差数カウンタ値を「0(H)」に補正する。そして、補正後の差数カウンタ値を記憶する。
図258の例2では、例1と異なり、スタートスイッチ41操作時には差数カウンタ値を更新しない例である。例2では、遊技終了時にのみ、差数カウンタ値の更新を行う。遊技終了時にのみ差数カウンタ値を更新する場合は、例1と同様に、たとえば図244のステップS2705(遊技終了セット処理)にて行う。
そのときの処理手順は、以下の通りである。
(1)の処理として、払出し数からベット数を減算し、当該遊技での差数データを算出する。ベット数はベット数データから読み込み、払出し数は払出し数データから読み込む。このときに算出した差数データを記憶するために、専用の記憶領域(RWM53)を設けてもよいが、この処理の時点で空きとなっているレジスタがあれば、そのレジスタに記憶するものでもよい。
次に、差数カウンタ値をRWM53から読み込み、差数カウンタ値から(上記で算出した)差数データを加算する。そして、加算結果を差数カウンタ値とする。
次に、(2)の処理として、例1と同様に、差数カウンタ値がマイナスであるか否かを判断し、マイナスであるときは差数カウンタ値を「0(H)」に補正する。そして、RWM53に記憶する。
なお、例2では、「払出し数−ベット数(=差数データ)」を先に演算し、次に、差数カウンタ値に差数データを加算した。しかし、これに限らず、
(1)差数カウンタ値に払出し数を加算する。次に、差数カウンタ値からベット数を減算する。
又は、
(2)差数カウンタ値からベット数を減算する。次に、差数カウンタ値に払出し数を加算する。
の順序での演算であってもよい。このようにすれば、差数データを一時的に記憶する必要はない。
なお、払出し数を差数カウンタ値に加算する処理では、たとえば払出し数「3」であるときに、差数カウンタ値に一時に「3」を加算するよりも、上述した「1」加算処理等と同様に、差数カウンタ値を「1」加算することを繰り返す方が、プログラムとしては簡素化される。なお、この場合には、図244中、ステップS2189(入賞によるメダル払出し処理)の中で、「差数カウンタ値更新(加算)処理」を実行すればよい。
また、例2の方法では、遊技終了時にベット数を読み込む必要がある。
ここで、遊技終了時における差数カウンタ値更新処理の時点で、ベット数データ及び自動ベット数データがクリアされていなければ、ベット数データ又は自動ベット数データを読み込むことにより、遊技終了時に当該遊技のベット数(差数カウンタ値の更新に用いるベット数)を読み込むことができる。
一方、遊技終了時の差数カウンタ値更新処理の時点で、ベット数データ及び自動ベット数データがクリアされているときは、遊技開始時等に、ベット数データ又は自動ベット数データをレジスタ等に記憶しておき、差数カウンタ値の更新処理時まで保持すればよい。
続いて、差数カウンタ値の演算と、各データのバイト数との関係について説明する。
上述したように、ベット数データ、自動ベット数データ、払出し数データバッファは、いずれも1バイトデータからなる。「0〜15(D)」の範囲をカウントするためである。これに対し、差数カウンタは、「0〜2400(D)」の範囲をカウントするため、2バイトデータからなる。したがって、1バイト同士の演算では何ら問題なく実行できるが、2バイトと1バイトとを演算するときは、補正が必要になる場合がある。
図259は、差数カウンタ値の演算と、各データのバイト数との関係を説明する図である。
図259の(a)に示す例1は、図258の例1のように演算する場合の例である。スタートスイッチ41操作時は、「差数カウンタ値−ベット数」を演算する必要があるが、差数カウンタ値は2バイト、ベット数は1バイトである。ここで、たとえば演算前の差数カウンタ値が「0000(H)」であり、ベット数が「03(H)」であるときは、「差数カウンタ値−ベット数」により、差数カウンタ値は、「FFFD(H)」となる。したがって、この場合には補正は不要である。
次に、遊技終了時に「差数カウンタ値+払出し数」を演算するときは、たとえば演算前の差数カウンタ値が「FFFD(H)」であり、払出し数が「01(H)」であるとき、差数カウンタ値は、「FFFE(H)」となる。
そして次に、上述したように、差数カウンタ値がマイナスであるときは、「0」に補正する。したがって、「FFFE(H)」→「0(H)」に補正する。
図259の(b)に示す例2は、図258の例2のように、遊技終了時にのみ差数カウンタ値を更新する例である。
まず、「払出し数−ベット数」(差数データ)を演算する。この場合は、双方とも1バイトデータであるので、そのまま算出することが可能である。たとえば、払出し数が「0」であり、ベット数が「3」であるとき、「払出し数−ベット数」は、「FD(H)」となる。
次に、この「払出し数−ベット数」の演算結果を、2バイトに換算する。
まず、演算結果の上位1バイトが「0」であるときは、「0x(H)」の1バイトデータを、2バイトデータの「000x(H)」に換算する。また、「Fx(H)」のように演算結果の上位1バイトが「1」であるときは、2バイトデータの「FFFx(H)」に換算する。
そして次に、差数カウンタ値(2バイトデータ)に、「払出し数−ベット数」(補正後の2バイトデータ)を加算し、更新後の差数カウンタ値(2バイトデータ)を算出する。
たとえば、演算前の差数カウンタ値が「0」であり、補正後の「払出し数−ベット数」が「1」であるときは、差数カウンタ値は「1」となる。
また、演算前の差数カウンタ値が「0」であり、補正後の「払出し数−ベット数」が「FFFD(H)」であるときは、差数カウンタ値は「FFFD(H)」となる。
次に、差数カウンタ値がマイナスであるとき(最上位ビットが「1」であるとき)は、補正により「0」とする。
上記例では、差数カウンタ値が「1」であるときは、補正されず、「1」のままである。これに対し、差数カウンタ値が「FFFD(H)」であるときは、補正により「0」となる。
以上のように、図259の例1(図258の例1)の方法では、スタートスイッチ41操作時と遊技終了時とで(1遊技で2回)、差数カウンタ値を更新する必要がある。しかし、1バイトデータを2バイトデータに換算する処理が不要となるので、演算時間の短縮を図ることができる。
一方、図259の例2(図258の例2)の方法では、遊技終了時のみで差数カウンタ値の更新が済むので、1遊技で1回の演算にすることができ、プログラムの簡素化を図ることができる。ただし、1バイトデータを2バイトデータに換算することが必要となる。
第31実施形態では、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときは、有利区間(AT)の終了条件を満たすと判断する。
一方、サブ制御基板80は、画像表示装置23に、AT中の総獲得数を表示する(以下、この表示を「サブ表示」という。)ことが可能である。この場合、画像表示装置23に表示される総獲得数が半端な値であるときに、差数カウンタ値が「2400(D)」を超える場合がある。したがって、画像表示装置23に表示される総獲得数が半端な値であっても有利区間(AT)を終了せざるを得ない場合がある。
具体的には、「差数カウンタ値≧サブ表示による総獲得数」となる。
図260は、差数カウンタ値と、サブ表示との関係を示す図である。
図260の例1及び例2では、有利区間に移行したときに直ちにATを開始せず、数遊技(たとえば5遊技程度)のCZ(チャンスゾーン)に移行する例を示している。そして、CZの終了後、ATを開始した例を示している。このような場合に、CZでは、指示機能を作動させてもよく、作動させなくてもよい。また、CZ中に押し順ベルが当選する場合と当選しない場合とが考えられる。したがって、CZ中に、メダルが増加する場合と減少する場合との双方が考えられる。
また、AT移行後も、AT開始当初から必ずしも差数が増加するとは限らず、たとえばなかなか押し順ベルに当選しないときは、AT中であっても差数が減少する場合がある。
図260(a)に示す例1において、実線で示すスランプグラフ[1]は、CZ中は差数が減少し、ATを開始した時点から差数が増加した例を示している。この場合、差数カウンタの最低値は、AT開始時となるので、差数カウンタ値とサブ表示による総獲得数とは一致する。
これに対し、波線で示すスランプグラフ[2]は、AT開始後、「A」の時点までは差数が減少し、その後、差数が増加した例を示している。
ここで、サブ表示では、ATを開始してからの総獲得数を表示するので、AT開始時から「A」時点までの差数の減少を含めた総獲得数を表示する。なお、AT開始時から「A」時点までの総獲得数の表示は、マイナス表示をする方法と、表示は「0」とするが内部的にはマイナスとして演算する方法とが挙げられる。
スランプグラフ[2]の場合、差数カウンタの最低値は、「A」時点である。したがって、「A」時点から差数カウンタ値がプラスとなる。その結果、差数カウンタ値とサブ表示による総獲得数とが相違する。
たとえば、AT開始時から「A」時点までの差数が「−15」枚である場合において、差数カウンタ値が「2400(D)」に到達したときのサブ表示による総獲得数は、「2385枚」となる。したがって、サブ表示による総獲得数が「2400枚」に到達する前に有利区間(AT)が終了する。
第31実施形態では、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、毎遊技(たとえば図244中、ステップS2198における制御コマンドセット1の処理により)、差数カウンタ値を送信する。したがって、サブ制御基板80は、あとどの程度で有利区間(AT)を終了するかを判断することができる。このようにすれば、サブ制御基板80側で、エンディング演出の開始及び終了タイミングを調整しやすくなる。
よって、サブ表示での総獲得数が「2400枚」に到達する前に有利区間(AT)が終了すると判断したときは、サブ制御基板80は、画像表示装置23により、遊技者にその旨を報知することが好ましい。報知の内容としては、たとえば以下の方法が挙げられる。
(1)上記例のように、サブ表示での総獲得数が「2385枚」を超えたときに有利区間(AT)が終了する予定であるときは、たとえば総獲得数の表示が「2365枚」となったころに、「あと20枚でATを終了します」等と表示し、有利区間(AT)終了タイミングを報知することが挙げられる。
(2)AT中の所定のタイミングで、たとえば「今回のATは、総獲得数2385枚となったときに終了します。」と報知することが挙げられる。
(3)たとえば総獲得数が「2300枚」を超えたときは、画像表示装置23による総獲得数の表示を「????枚」とし、正確な総獲得数を表示しないことが挙げられる。
さらに、「????枚」と表示したときは、ATの終了抽選を毎遊技行っているかのような演出を出力する。たとえば主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決するような演出を出力する。そして、差数カウンタが「2400(D)」を超えたときは、主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北(又は勝利)するような演出を出力して、ATを終了するような方法が挙げられる。
図260(b)に示す例2は、有利区間の開始後、CZ中も差数が増加した例である。この場合には、有利区間(CZ)の開始時が、有利区間中の差数カウンタの最低値となるので、有利区間の開始時から差数カウンタ値がプラスとなる。
一方、サブ表示による総獲得数は、AT開始時と同時に開始する。したがって、この場合も、例1と同様に、サブ表示による総獲得数が「2400枚」に到達する前に差数カウンタ値が「2400(D)」を超える。よって、例1と同様の演出を出力する。
なお、CZ中にメダルが増加した場合には、その増加分をAT中のサブ表示における総獲得数に含めることも可能である。CZ中にメダルが増加した場合に限りこのように設定すれば、差数カウンタ値(10進数)とサブ表示による総獲得数とが一致するので、有利区間(AT)の総獲得数が「2400枚」を超えた時点で有利区間(AT)を終了させることができる。
次に、差数カウンタ値に基づいて有利区間(AT)を終了する場合の新たな遊技性について説明する。
第31実施形態のように、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときに有利区間を終了する場合において、できるだけ少ない遊技回数で有利区間(AT)を終了する場合(以下、「ケース1」という。)と、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えないようにしつつ、有利区間の継続上限遊技回数である1500遊技近くまで遊技を消化する場合(以下、「ケース2」という。)とが考えられる。
ここで、特別役の当選(特別遊技)を経由しないと有利区間に移行しない場合(たとえば第1実施形態において、1BBAの当選が有利区間を開始する条件になる場合。以下、「仕様1」という。)と、特別役に当選することなくレア役(レア小役、レアリプレイ)の当選だけで有利区間に移行可能となる場合(たとえば第1実施形態において、小役E1に当選することにより有利区間に移行可能となる場合。以下、「仕様2」という。)とが考えられる。
ここで、仕様1の場合には、ケース2による遊技の進行の方が有利である。
具体的には、いち早く有利区間を終了し、次の特別役の当選を待つときには、通常区間(差数が減少する遊技状態)で特別役の当選を待つ必要があるためである。これに対し、有利区間(AT)を開始した後、差数カウンタ値をいち早く「2400(D)」近くまで上げ、その後は、有利区間の遊技回数が1500遊技近くになるまで、差数がほぼ現状維持となる状態を継続すると、差数が減少することなく特別役の当選を待つことができるためである。
一方、仕様2であるときは、ケース1とケース2とで、いずれが有利であるかは、一概にはいえない。ケース2のように有利区間(AT)を維持しつつ差数を現状維持している状況では、再度の有利区間(AT)に当選しないからである。
しかし、上述したように、仕様1の遊技機では、有利区間(AT)の遊技回数を長くしつつ特別役の当選を待つ方が有利であるので、第31実施形態では、その場合の遊技性を提供する。
図261は、第31実施形態において、報知態様を異ならせる例を示す図である。
図中(a)において、有利区間(AT)が開始されると、押し順ベル当選時には、指示機能を作動させ、押し順指示情報を獲得数表示LED78に表示する(図20、図26)。また、正解押し順を画像表示装置23に表示する(図26)。
そして、差数カウンタが「2400(D)」近くになるまで(図261の例では、「2350(D)」に到達するまで)、上記の報知を実行する。この場合のサブ制御基板80による報知を「報知態様A」とする。報知態様Aは、第1実施形態で説明した報知と同様の報知態様である。
そして、差数カウンタ値が「2350(D)」を超えたときは、画像表示装置23によって表示する正解押し順(サブ制御基板80による報知)等の報知態様を、報知態様Aから報知態様B(報知態様B≠報知態様A)へと変化させる。たとえば、報知態様Bは、報知態様Aに対し、正解押し順の画像表示領域が小さいこと、正解押し順を報知するときの色が異なること、正解押し順を報知する画像表示装置23上の位置が異なること、正解押し順を音声出力するときのスピーカ22の音量が小さいこと、等が挙げられる。
ただし、報知態様A及びBのいずれも、報知する正解押し順自体は同一である(正解押し順以外の押し順を報知することはできない)。
また、報知態様A及びBのいずれを報知する場合であっても、メイン制御基板50側で実行される指示機能の作動は同一であり、同一の押し順指示情報(図20中、「表示内容1」)を獲得数表示LED78に表示する。
ここで、報知態様Bによる正解押し順の報知は、差数カウンタ値が「2400(D)」に近づいたこと、すなわちこのまま差数が増加すれば有利区間(AT)が終了することを遊技者に知らせるものとなる。したがって、遊技者は、報知態様Aから報知態様Bに変化したときは、あと少しで差数カウンタ値が「2400(D)」を超えること(あと少しで有利区間(AT)が終了すること)を知ることができる。
なお、図261の例では、差数カウンタ値が「2350(D)」に到達したときに報知態様Aから報知態様Bに変化させることにしたが、これに限らず、差数カウンタ値が「2300(D)」を超えたとき、「2380(D)」を超えたとき等、閾値については種々設定することが可能である。
有利区間(AT)を早期に終了したい事情がある遊技者にとっては、報知態様A又はBのいずれであっても、報知された正解押し順に従ってストップスイッチ42を操作すれば、最短で有利区間(AT)を終了することが可能となる。
これに対し、有利区間(AT)の遊技回数をできるだけ長くしたい遊技者にとっては、報知態様Bが報知された後は、正解押し順と異なる押し順を意図的に行うことにより、高目小役を入賞させずに、安目小役又はとりこぼしを意図的に行うことができる。
第1実施形態において、押し順ベル当選時の高目小役は9枚役であるから、たとえば報知態様Bにより正解押し順が報知されたときに、約4回に1回の割合で正解押し順でストップスイッチ42を操作し、他は不正解押し順(報知された正解押し順と異なる押し順)でストップスイッチ42を操作すると、差数をほぼ現状維持できると考えられる。
なお、第1実施形態において、押し順ベル当選時の不正解押し順時は、「1/4」の確率で1枚役が入賞し、「3/4」の確率で役の取りこぼしとなるから、当該遊技での差数の期待値は「−2.75」枚となる。
したがって、有利区間(AT)をできるだけ長くしたい遊技者にとっては、上記のようなストップスイッチ42の操作で遊技を進行することにより、差数カウンタ値が「2400(D)」手前を維持しつつ、有利区間の継続上限回数である1500遊技に到達するまで、メダルを減らすことなく遊技を進行することができる。いいかえれば、差数カウンタ値が「2400(D)」手前を維持しつつ(メダルを現状維持しつつ)、特別役(BB)の当選を待つことができる。
なお、指示機能の作動により表示された押し順指示情報、及び画像表示装置23に表示された正解押し順通りにストップスイッチ42を操作しなかったからとって、遊技者にペナルティが課されることはないことは、先に述べた通りである(「0020」)。
また、特別役に当選し、特別遊技に移行すると、差数は増加する。たとえば第1実施形態の例では、図13に示すように、1BBA遊技が150枚、1BBB遊技が200枚の払出しであるので、差数カウンタ値が「2400(D)」手前を維持しているときに1BBに当選し、1BB遊技に移行すると、差数カウンタ値は「2400(D)」を超える。よって、有利区間(AT)は、1BB遊技中に終了することとなる。
図261の(a)では、報知態様Bによる報知が行われ、差数カウンタ値が「2350(D)」付近でほぼ現状位置されている状況下でBBに当選し、BB遊技中に差数カウンタ値が「2400(D)」を超え、有利区間(AT)を終了した例を示している。
一方、図261(b)は、報知態様Bによる報知が行われた後、有利区間の遊技回数が1500遊技近くになってもBBに当選しなかった例を示している。この例では、たとえば有利区間の遊技回数が1480遊技に到達したときは、再度、報知態様Bから報知態様Aに切り替える。報知態様Bから報知態様Aに切り替わることは、有利区間の遊技回数が1500遊技に近づいたことを遊技者に知らせるものとなる。
そして、遊技者は、報知態様Aに切り替わったときは、それ以降の押し順ベル当選時には、正解押し順でストップスイッチ42を操作する。これにより、ほとんどの場合は、差数カウンタ値が「2400(D)」を超え、有利区間(AT)が終了する。
なお、報知態様Bから報知態様Aに切り替えるための「1480遊技」は目安であり、1400遊技、1450遊技、1470遊技等、種々設定することが可能である。
以上、本発明の第31実施形態について説明したが、上記の記載に限らず、以下のような種々の変形が可能である。
(1)差数カウンタは、初期値「0(H)」からカウントアップするインクリメントカウンタとした。しかし、これに限らず、第1に、所定値、たとえば「2400(D)」からカウントダウンするデクリメントカウンタとしてもよい。
この場合、たとえば有利区間の開始から差数カウンタを更新するときは、有利区間の開始時に「2400(D)」をセットする。そして、差数カウンタ値が「0(H)」を下回ったとき、すなわち桁下がりが生じたときは、有利区間の終了条件を満たすと判断することが可能である。
また、差数カウンタ値を「2400(D)」からのカウントダウンとする場合においても、通常区間も含め、毎遊技、差数カウンタ値を更新してもよい。この場合、通常区間においても差数カウンタ値をそのまま更新する方法と、通常区間では毎遊技「2400(D)」であるか否かを判断し、「2400(D)」でないと判断したときは初期値「2400(D)」をセットする方法とが挙げられる。
(2)差数カウンタ値に基づく有利区間の終了条件として、第31実施形態では、差数2400枚となるように設定した。しかし、これに限らず、2000枚、2200枚、2500枚等、種々設定することができる。
なお、第31実施形態では、以下の目安により、2400枚に設定している。
今般、「1600回の遊技で、出玉率が150%を超えないようにする。」という趨勢がある。この場合、1600回の遊技で、毎遊技、ベット数が「3」であるとすると、
1600×3=4800枚(1500回の遊技での総ベット数)
となる。
したがって、出玉率が150%であるときの払出し数は、
4800×1.5(150%)=7200枚
となる。
よって、
7200(払出し数)−4800(ベット数)=2400枚(差数)
となる。
すなわち、差数が2400枚を超えないということは、1600回の遊技回数で出玉率が150%を超えないことを意味する。
(3)差数カウンタ値は、有利区間を開始した後、差数が最低値となった時点を「0(H)」とし、そこから「2400(D)」を超えるまで有利区間を継続可能とした。
しかし、有利区間を開始した後、差数が最低値となった時点を「−2400(D)」に相当する「F6A0(H)」とし、その時点からカウントアップしてもよい。そして、桁上がりが生じて「0000(H)」を超えたときは、有利区間を終了すると判断してもよい。
(4)第31実施形態では、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときに有利区間の終了条件を満たすと判断したが、差数カウンタ値が「2400(D)」以上となったとき(到達したとき)に有利区間の終了条件を満たすと判断してもよい。
また、差数カウンタがデクリメントカウンタであるときは、初期値を「2400(D)」として、「0(H)」を下回ったとき(桁下がりが生じたとき)に有利区間の終了条件を満たすと判断してもよく、あるいは、「0(H)」以下となったときに有利区間の終了条件を満たすと判断してもよい。
(5)第30実施形態では、有利区間クリアカウンタの初期値を「1500(D)」とし、カウントダウンを行った。有利区間クリアカウンタをこのように設定したのは、有利区間の開始時にのみ初期値「1500(D)」を設定し、その後は、毎遊技「1」ずつ減算し続け、「1」から「0」になったか否かを判断すれば、プログラムを簡素化できるからである(図246)。
これに対し、第31実施形態では、差数カウンタの初期値を「0」とし、「2400(D)」を超えるまでカウントアップを行うようにした。差数カウンタ値を補正する場合には、「0」に補正する方がプログラムを簡素化できるためであり、そのためには、カウントアップの方が都合がよいためである。
ただし、有利区間クリアカウンタはカウントダウンに限られるものではなく、差数カウンタはカウントアップに限られるものではない。
(6)差数カウンタに初期値(たとえば「0」)をセットするタイミングは、遊技終了チェック処理時等、種々設定することができるが、有利区間クリアカウンタに初期値「1500(D)」をセットするタイミングに近いタイミングで差数カウンタに初期値「0」をセットすることが好ましい。有利区間クリアカウンタの値と差数カウンタ値との間にズレが生じている期間をできる限り少なくするためである。
たとえば第30実施形態における図246のステップS2748の処理後に、差数カウンタに初期値「0」をセットすることが挙げられる。
なお、第30実施形態では、有利区間クリアカウンタの更新(「1」減算)は、遊技開始時(図245中、ステップS2724。図246中、ステップS2742。)に実行した。しかし、有利区間クリアカウンタの更新については遊技開始時に実行し、差数カウンタ値の更新については遊技終了時(たとえば図244中、遊技終了チェック処理)に行うようにすると、双方のカウンタの更新タイミングが異なってしまう。具体的には、差数カウンタ値の更新タイミングが当該遊技の遊技終了時となり、有利区間クリアカウンタの更新タイミングが次回遊技の遊技開始時となる。
そこで、有利区間クリアカウンタの更新タイミングを、たとえば遊技終了チェック処理内で行うようにし、有利区間クリアカウンタの更新(「1」減算)及び差数カウンタの更新処理を、連続するステップで行うと、より好ましい。
(7)AT中のサブ表示では、AT中の総獲得数を画像表示するようにした。しかし、これに加えて、メイン制御基板50から受信した差数カウンタ値を、総獲得数とともに表示してもよい。たとえば、「総獲得数○○枚、差数××」等である。そして、差数(差数カウンタ値)が基準となって有利区間(AT)が終了することを示唆する演出等を出力すると、遊技者の誤解が少なくなると考えられる。また、差数カウンタ値を表示する場合、差数カウンタ値が特定値(たとえば、残り「100」)を超えたときや、特定値以上となったときから表示するようにしてもよい。
また、メイン制御基板50と電気的に接続された差数表示器(たとえば、管理情報表示LED74と同様のもの)を外部から視認可能に設け、この差数表示器に差数カウンタ値を表示することも可能である。
(8)図261の例では、報知態様Aと報知態様Bとで、画像表示装置23による画像表示を異ならせた。しかし、これに限らず、報知態様は同一とし、ランプ21の点灯パターンを異ならせること、及び/又はスピーカ22からのサウンド音を異ならせることも可能である。さらに、画像表示装置23による画像表示を異ならせることと同時に、ランプ21の点灯パターンを異ならせること、及び/又はスピーカ22からのサウンド音を異ならせることも可能である。
(9)第31実施形態では、有利区間を開始すると、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えるまで有利区間を継続した。しかし、これに限らず、有利区間の開始時ごとに、その有利区間での終了条件となる差数を抽選等で決定してもよい。
また、有利区間開始条件Aを満たして有利区間に移行したとき(たとえば第1実施形態における1BBA当選時)と、有利区間開始条件B(≠有利区間開始条件A)を満たして有利区間に移行したとき(たとえば第1実施形態における小役E1当選時)とで、その有利区間での終了条件となる差数を異ならせることも可能である。
(10)第31実施形態では、差数カウンタ値を記憶するための記憶領域を設けた。一方、払出し数からベット数を減算して算出される差数データについては、その記憶領域をRWM53に設けてもよく、設けなくてもよい。差数データを記憶するための記憶領域をRWM53に設けないときは、差数データを算出した後、差数カウンタ値を演算するまでの間、レジスタに記憶しておけばよい。
なお、図258において、例1の演算では、差数カウンタ値からベット数を減算する処理と、差数カウンタ値に払出し数を加算する処理とをそれぞれ行うので、「投入数−ベット数」という差数データは算出していないので、差数データを記憶しておくことは不要である。
また、図258における例2の演算では、「払出し数−ベット数」から差数データを算出し、差数カウンタ値に差数データを加算する場合には、算出した差数データを記憶する手段が必要となる。しかし、例2において、「差数カウンタ値=差数カウンタ値+払出し数」を算出し、かつ「差数カウンタ値=差数カウンタ値−ベット数」を算出するものであれば、差数データの記憶は不要である。
(11)図258の例1において、スタートスイッチ41操作時に差数カウンタ値を算出し、さらに、遊技終了時に差数カウンタ値を再度算出する場合において、スタートスイッチ41の操作時に差数カウンタ値を算出した後は、その差数カウンタ値をRWM53に記憶してもよいが、遊技終了時まで、算出した差数カウンタ値をレジスタに記憶可能であれば、遊技終了時まで記憶しておく(RWM53には記憶しない)ようにしてもよい。そして、遊技終了時に、差数カウンタ値の演算を終了したとき(差数カウンタ値を「0(H)」に補正する場合には、補正後の差数カウンタ値)を、RWM53に記憶するようにしてもよい。
同様に、差数カウンタ値の演算を終了した後、差数カウンタ値をRWM53に記憶する前に、レジスタに記憶されている差数カウンタ値を用いて、差数カウンタ値が有利区間の終了条件を満たす値か否かを判断し、その後に、差数カウンタ値をRWM53に記憶する(必要に応じて補正後の差数カウンタ値をRWM53に記憶する)ようにしてもよい。
スタートスイッチ41操作時に算出した差数カウンタ値をRWM53に保存すると、遊技終了時(差数カウンタ値に払出し数を加算する処理の実行時)に、その値を再度読み込む処理が生じ、それだけ、プログラム処理が増えるためである。
(12)第31実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシンを例示したが、たとえばカジノマシンや封入式遊技機(メダルレス遊技機)にも適用することができる。
(13)第31実施形態、及び上記の各種の変形例(第1実施形態から第30実施形態の内容も含む)は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第32実施形態>
続いて、第32実施形態について説明する。まず、第32実施形態において、上述の第1〜第31実施形態との共通点及び相違点について説明する。
<共通点>
第32実施形態では、第1実施形態等と同様に、有利区間であることを示す有利区間表示LED(「有利区間表示器」、又は単に「区間表示器」ともいう。)77を備える。
有利区間表示LED77は、第1実施形態(図2)のように貯留数表示LED76の下位桁のセグメントDPから構成するか、又は第22実施形態(図142)のように獲得数表示LED78の下位桁のセグメントDPから構成することが挙げられる。ただし、これに限らず、貯留数表示LED76又は獲得数表示LED78の上位桁のセグメントDPから構成してもよい。あるいは、貯留数表示LED76及び獲得数表示LED78とは異なる独立した専用の発光装置(ランプ)から構成してもよい。
また、第30実施形態の図243に示すように、有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )、有利区間表示LEDフラグ(_FL_ADV_LED )、及びAT遊技回数カウンタ(_CT_ART )を備える。なお、有利区間に関する情報は、これらに限られるという意味ではない。たとえば、後述するメイン遊技状態も、有利区間に関する情報に含まれる。一方、有利区間に関する情報には、RT状態を示す情報や、設定値に関する情報、クレジット数の情報等は含まれない。
<相違点>
第1実施形態では、図23中、タイミング1に示すように、有利区間に当選した遊技が終了した後(全リール31が停止し、メダルを払い出す場合においてはメダル払出しの終了後)、精算スイッチ46が操作可能となる前に、有利区間表示LED77を点灯させるようにした。
あるいは、図23中、タイミング2に示すように、特別役の当選に基づいて有利区間に移行するときは、当選した特別役が入賞した後、精算スイッチ46が操作可能となる前に、有利区間表示LED77を点灯させるようにした。
したがって、タイミング1及び2のいずれも、有利区間に移行する(した)ときは、有利区間表示LED77を必ず点灯させるようにした。
これに対し、第32実施形態では、有利区間に移行した後も、有利区間表示LED77を点灯させない場合がある。
たとえば第1に、有利区間への移行時に有利区間表示LED77を点灯させない場合には、その後(有利区間中)に点灯させる場合がある。
また第2に、有利区間への移行時に有利区間表示LED77を点灯させない場合において、有利区間表示LED77を点灯させる条件を満たす前に有利区間の終了条件を満たしたときは、有利区間表示LED77を一度も点灯させないままで有利区間を終了する場合がある。
なお、他の実施形態と同様に、有利区間に移行するときに有利区間表示LED77を点灯させてもよいのは、もちろんである。
また、有利区間表示LED77が点灯するか否かにかかわらず、有利区間を開始したときは、有利区間クリアカウンタに初期値がセットされ、有利区間中は、毎遊技、「1」ずつ減算される。
さらにまた、第31実施形態のように差数カウンタを備えるときは、有利区間表示LED77が点灯するか否かにかかわらず、有利区間中は、毎遊技、差数カウンタが更新される。
そして、有利区間クリアカウンタが「0」となったとき、又は差数カウンタが「2400(D)」となったときは、有利区間の終了条件を満たすと判断し、有利区間に関する情報(たとえば上述した有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )、有利区間表示LEDフラグ(_FL_ADV_LED )、AT遊技回数カウンタ(_CT_ART )、及び差数カウンタ)の初期化(クリア)処理を実行する。ここで、有利区間中に有利区間表示LED77を点灯させなかったときは、有利区間表示LEDフラグは「0」のままであるが、有利区間表示LEDフラグが「0」であっても、有利区間表示LEDフラグを含めて初期化処理を実行する。
ここで、有利区間終了時の初期化処理に際し、有利区間表示LEDフラグを点灯させたか否かを判断し、点灯させていないと判断したときは、初期化処理を行う対象から有利区間表示LEDフラグ(_FL_ADV_LED )を除くことも考えられる。
しかし、有利区間表示LEDフラグを点灯させなかったとき、すなわち有利区間表示LEDフラグが「0」であっても、一律に初期化処理の対象とする。このようにすることにより、初期化処理時に、有利区間表示LEDフラグが「0」であるか否かの判断が不要となるので、初期化処理のプログラムを簡素化し、処理速度を高めることができる。
また、第1実施形態では、有利区間に移行したときは、有利区間中に一度も小役B群に当選することなく遊技回数が1500遊技に到達した場合を除き、少なくとも1回は、小役B群当選時に(最大払出し枚数が獲得可能な遊技で)正解押し順を報知する(指示機能を作動させる)ようにした。
なお、第30実施形態では、図243に示すように、有利区間中の小役B群当選時に正解押し順を報知したか否かを判断するための最大払出し報知フラグ(_FL_ADV_ORD )を備えた。
これに対し、第32実施形態では、有利区間中に、「少なくとも1回、小役B群当選時に正解押し順を報知する(指示機能を作動させる)」という条件を有さない。すなわち、正解押し順を一度も報知することなく(一度も指示機能を作動させることなく)有利区間を終了可能とする。よって、第32実施形態では、最大払出し報知フラグ(_FL_ADV_ORD )を備えていない。
さらにまた、第32実施形態では、有利区間であり、かつ、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態において、正解押し順を報知するときは、有利区間表示LED77を点灯させる。
さらに、有利区間表示LED77を一旦点灯させた後は、有利区間中はその点灯を維持する。
有利区間を終了するとき、より具体的には、有利区間の最終遊技において、たとえば図244中、遊技終了チェック処理、あるいは有利区間の最終遊技の次回遊技における遊技開始セット時に、有利区間表示LED77を消灯する。第30実施形態と同様に、有利区間の終了条件を満たしたときは、有利区間表示LEDフラグ(_FL_ADV_LED )の初期化処理を実行することにより、その後の割込み処理において有利区間表示LED77が消灯する。
ここで、「正解押し順」としては、
a)小役B群当選時のように、最大払出し枚数が獲得可能な役の当選時に、最大払出し枚数が獲得可能となる押し順
b)最大払出し枚数は獲得できないが、小役C群当選時のように、当該遊技で停止表示する図柄組合せによって払出し数が異なる場合に、払出し数が最も多くなる図柄組合せが停止表示する押し順
c)リプレイB群当選時のように、RTを昇格させるリプレイを入賞させるための押し順
d)リプレイC群当選時のように、RTを降格させないリプレイを入賞させるための押し順
がある。
そして、有利区間表示LED77を点灯させる条件となる「正解押し順の報知」としては、
a)の報知は該当するが、b)、c)、及びd)の報知は該当しない
a)及びb)の報知は該当するが、c)及びd)の報知は該当しない
a)、b)、c)、及びd)のいずれの報知も該当する
のうち、いずれに定めてもよい。以下の説明では、有利区間表示LED77を点灯させる条件となる正解押し順の報知は、a)の報知は該当するが、b)、c)、及びd)の報知は該当しないものとする。
また、第32実施形態において、正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させる場合の点灯タイミングは、たとえば、スタートスイッチ41の操作時(より具体的には、リール31の回転を開始した後、リール31の回転が定速状態に到達するまで)である。
ただし、これに限られるものではなく、他の点灯タイミングとしては、
a)スタートスイッチ41が操作される前(AT準備中を開始する直前や、ATを開始する直前等)
a)スタートスイッチ41の操作後、全リール31が定速状態となり、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となったとき、
a)少なくとも1つのリール31が停止し、他の少なくとも1つのリール31が回転中のとき、
b)全リール31の停止時、
c)全リール31が停止した後(当該遊技が終了し)、次回遊技の開始前に精算スイッチ46が操作可能となる前
が挙げられる。
ただし、正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させる場合には、当該遊技での当選役が決定されている必要があるので、スタートスイッチ41の操作前(役抽選前)は除かれる。
正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させる場合には、スタートスイッチ41が操作され、役抽選が実行された後になるので、リール31の回転を開始した後、リール31の回転が定速状態に到達するまでに有利区間表示LED77を点灯させるタイミングが、最短のタイミングとなる。
「区間Sim(シミュレーション)出玉率」とは、当選役に対応する図柄組合せが必ず有効ラインに停止する(たとえば、「PB≠1」の役に当選したときは、当該役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止する)と仮定し、かつ、当選役に対応する図柄組合せが複数種類有するときは遊技者に最も有利となる図柄組合せ(たとえば小役B群当選時には、最大払出しとなる小役01(9枚ベル))が有効ラインに停止すると仮定したときの出玉率である。
また、区間Sim出玉率の計算では、役物作動(1BB作動等)による出玉(払出し数)を含めない。
さらにまた、リプレイに当選した遊技では、投入数「3」(規定数「3」であるとき)、払出し数「0」とカウントし、リプレイの入賞に基づく再遊技(リプレイに当選した遊技の次回遊技)では、投入数「0」、払出し数「x」(「x」は、当該遊技での払出し数)として計算する。
さらに、区間Sim出玉率の計算において、特別役及び小役に重複当選した遊技では、特別役が入賞するものと仮定し、当該遊技の払出し数を「0」として計算してもよい。あるいは、当該遊技では小役が入賞するものと仮定して計算してもよい。さらには、特別役及び小役に重複当選した遊技では、特別役及び小役の双方を入賞するものと仮定して、当該遊技の払出し数を計算してもよい。
また、設定値によって少なくとも1つの役の当選確率が異なることから、区間Sim出玉率は、設定値ごとに計算される。
ここで、本実施形態では、遊技状態(RT、役物作動)が同一であれば、区間Sim出玉率が「1」を超えるか、あるいは「1」以下であるかは、通常は設定値によって変わらない。換言すれば、最高設定(たとえば設定値6)で区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態A(RT、役物作動)であるときは、最低設定(たとえば設定値1)でも区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態A(RT、役物作動)であるように設計している。
しかし、設定値ごとに区間Sim出玉率が異なる場合において、低設定(たとえば設定値1)のときは区間Sim出玉率が「1」以下であり、高設定(たとえば設定値6)のときは区間Sim出玉率が「1」を超えるような場合が考えられる。
この場合、その遊技状態で高設定(区間Sim出玉率が「1」を超える)であるときは、有利区間中に押し順報知をすれば有利区間表示LED77を点灯させなければならないと定めることが可能である。すなわち、その遊技状態で低設定(区間Sim出玉率が「1」以下)であるときは、有利区間中に押し順報知をしても有利区間表示LED77を点灯させなくてもよいと定めることが可能である。
あるいは、少なくとも1つの設定値で区間Sim出玉率が「1」を超えるときは、設定値がいくつに設定されていたとしても、その遊技状態は、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態であるものとみなし、その遊技状態で低設定(区間Sim出玉率が「1」以下)であっても、有利区間中に押し順報知をすれば有利区間表示LED77を点灯させなければならないと定めることが可能である。
さらには、少なくとも1つの設定値で区間Sim出玉率が「1」以下であるときは、設定値がいくつに設定されていたとしても、その遊技状態は、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態であるものとみなし、その遊技状態で高設定(区間Sim出玉率が「1」を超える)であっても、有利区間中に押し順報知をしても有利区間表示LED77を点灯させなくてもよいと定めることが可能である。
区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態とは、たとえばリプレイ高確率のRT、小役高確率のRT、役物作動(1BB、RB、MB、CB、SB等)が挙げられる。
ここで、第1実施形態を例に挙げると、RT3(リプレイ高確率)、1BBA作動、及び1BBB作動はいずれも、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態である。
なお、第1実施形態では、役物作動中は、正解押し順を報知しない(指示機能を作動させない)。しかし、たとえば有利区間中であって、区間Sim出玉率が「1」を超える役物作動中に正解押し順を有する役を抽選し、正解押し順を報知するとき(指示機能を作動させるとき)は、その正解押し順の報知に基づいて有利区間表示LED77を点灯させる必要がある。これに対し、有利区間中であって、区間Sim出玉率が「1」を超える役物作動中に正解押し順を有する役を抽選した場合であっても、正解押し順を報知しないとき(指示機能を作動させないとき)は、有利区間表示LED77を点灯させることは任意である。
また、第1実施形態において、RT3の設定値6では、特別役及び小役に重複当選した遊技で当選した小役が入賞しないと仮定すると、払出し枚数期待値(理論値)は、「約3.22枚」となる。よって、区間Sim出玉率は、「3.22/3=約1.07」となり、「1」を超える。
これに対し、非RT及びRT2の設定値6では、特別役及び小役に重複当選した遊技で当選した小役が入賞しないと仮定すると、払出し枚数期待値(理論値)は、「約1.97枚」となる。よって、区間Sim出玉率は、「1.97/3=約0.66」となり、「1」以下である。なお、説明は省略するが、RT1及びRT4の設定値6においても、出玉率は「1」以下である。さらに、設定値1は、設定値6よりも、わずかに区間Sim出玉率が低くなる。RT3では、設定値1でも、区間Sim出玉率は「1」を超える。
以上より、第1実施形態を例に挙げると、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態は、RT3、役物作動(1BBA及び1BBB)である。
また、それ以外の非RT、RT1、RT2、及びRT4は、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態である。
図262は、第32実施形態において、有利区間中における有利区間表示LED77の点灯タイミングの例を説明する図である。RTは、第1実施形態(図22)と同一である。すなわち、非RT、RT1、RT2の区間Sim出玉率は「1」以下であり、RT3の区間Sim出玉率は「1」を超える。
また、図262中、指示モニタ(押し順指示情報を表示する7セグLED)は、獲得数表示LED78の下位桁であるものとする。なお、第1実施形態では、獲得数表示LED78の上位桁及び下位桁(2桁)で押し順指示情報を表示するが、図262の例では、獲得数表示LED78の下位桁のみで押し順指示情報を表示するものとして説明する。さらに、指示モニタは、セグメントDPを有するものとし、このセグメントDPを有利区間表示LED77として説明する。
図262において、7セグ中、点線は消灯を示し、実線は点灯を示す。さらに、有利区間表示LED77(セグメントDP)において、白抜き(○)は消灯を示し、塗りつぶし(●)は点灯を示す。
まず、通常区間では、小役B群(押し順ベル)の当選時であっても、正解押し順の報知(指示機能の作動)を実行することができないため、押し順指示情報を表示することはない。また、有利区間でないので、有利区間表示LED77が点灯することもない。
図262では、有利区間に移行したときの遊技回数を、1G、2G、・・・と示している。また、通常区間から有利区間に移行した直後のRTは、非RT〜RT2のいずれかである(区間Sim出玉率は「1」以下である)ものとする。
通常区間から有利区間に移行しても、図262の例では、有利区間表示LED77の消灯状態を維持する。なお、第1実施形態と同様に、有利区間に移行したタイミング(すなわち、図262中、1G目)で有利区間表示LED77を点灯させてもよいのはもちろんである。
次に、5G目では、小役B群に当選し、押し順指示情報として、「1」と表示した例を示している。しかし、押し順指示情報を表示した遊技では、区間Sim出玉率は「1」以下である。したがって、有利区間表示LED77を点灯させなくてもよい。よって、図262の例では、有利区間表示LED77を点灯させていない。なお、5G目のタイミングで有利区間表示LED77を点灯させてもよいのは、もちろんである。
また、図262では、30G目でRT3(区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態)に移行した例を示している。
この例では、RT3に移行した時点では、有利区間表示LED77を点灯させていない。しかし、これに限らず、RT3への移行に基づいて有利区間表示LED77を点灯させてもよい。
そして、35G目に、小役B群に当選し、正解押し順を報知した例を示している。この場合、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態での正解押し順の報知(指示機能の作動)に相当するので、有利区間表示LED77を点灯させる必要がある。このため、35G目では、押し順指示情報の「2」の表示ととともに、有利区間表示LED77(セグメントDP)を点灯させている。
有利区間中に有利区間表示LED77を点灯させた後は、有利区間を終了するまで(通常区間に移行するまで)、有利区間表示LED77の点灯を継続する。有利区間表示LED77を一旦点灯させた後、有利区間の途中で有利区間表示LED77を消灯することはない。
したがって、有利区間で有利区間表示LED77を点灯させた後は、その後の有利区間では、正解押し順を報知しない遊技であっても、有利区間表示LED77を点灯させた状態を維持する。図262中、有利区間に移行した後、40G目では、正解押し順を報知していないが、有利区間表示LED77のみを点灯させた状態を示している。
また、有利区間中であるが、RTが転落したこと等により、その後に区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態に移行しても、有利区間中である限りは、有利区間表示LED77を点灯させた状態を維持する。
次に、第32実施形態におけるメイン遊技状態について説明する。
図263は、第32実施形態におけるメイン遊技状態の移行を示す図である。
通常、前兆、CZ、AT等のメイン遊技状態(制御状態)については、第5実施形態の図61でも説明したが、ここで改めて説明する。
本実施形態におけるメイン遊技状態は、RTとは異なる概念であって、RTと同様にメイン制御基板50によって移行が制御される遊技状態である。本実施形態のメイン遊技状態は、通常、高確(CZ(チャンスゾーン))、ガセ前兆、本前兆、AT準備中、及びATを備える。
RTとメイン遊技状態とは、連動する場合と連動しない場合とを有する。たとえばRT移行及びメイン遊技状態の移行を同時に満たす条件が成立したときは、RT移行し、かつメイン遊技状態も移行する。一方、RTの移行条件を満たすがメイン遊技状態の移行条件を満たさないときは、メイン遊技状態はそのままでRTのみが移行する。これとは逆に、メイン遊技状態の移行条件を満たすがRTの移行条件を満たさないときは、RTはそのままでメイン遊技状態のみが移行する。
また、図263に示すように、メイン遊技状態のうち、通常は、通常区間中のメイン遊技状態である。したがって、正解押し順が報知されることはない。
一方、メイン遊技状態のうち、通常以外の高確、ガセ前兆、本前兆、AT準備中、及びATは、有利区間中の遊技状態である。
メイン遊技状態の通常では、有利区間及びATに移行するか否かの抽選を行う。この抽選は、第1実施形態で示したように当選役に基づいて実行する。ただし、これに限らず、当選役には基づかずに独立した抽選を行うことも可能である。その結果、有利区間の移行抽選に当選したときは、高確、ガセ前兆、本前兆のいずれに移行するかを決定する(二段階で決定する)。ここで、有利区間かつATに当選したときは、高確又は本前兆に移行することに決定する。有利区間かつATに当選し、高確に移行したときは、高確の終了条件を満たすと、本前兆に移行する。これに対し、有利区間に当選したがATに非当選であったときは、高確又はガセ前兆に移行する。この場合、高確に移行した後、高確の終了条件を満たすと、ガセ前兆に移行する。
もちろん、有利区間に当選し、かつATに当選したときは、高確に移行せずに前兆に移行することも可能である。また、有利区間に当選したがATに非当選であったときは、高確に移行せずにガセ前兆に移行することも可能である。さらにまた、メイン遊技状態の決定は、有利区間の移行抽選と一緒に決定する(一段階で決定する)ことも可能である。具体的には、有利区間の移行抽選の結果、有利区間かつATに当選することが決定するようにすることも可能である。
また、ガセ前兆又は本前兆に移行するときは、それぞれガゼ前兆及び本前兆の遊技回数を抽選等で決定してもよいし、予め定められた遊技回数(たとえば、32遊技)に決定してもよい。決定した遊技回数は、RWM53の所定の記憶領域(たとえば、RWM53に設けた「前兆遊技回数」)に記憶し、毎遊技「1」ずつ減算し、「0」になったとき、すなわちガセ前兆又は本前兆の遊技回数を消化したときは、それぞれ通常又はAT準備中に移行する。
また、ATに当選しているか否かを判断するため、RWM53の所定の記憶領域に「AT当選フラグ」を設け、ATに当選しているときは「1」、ATに当選していないときは「0」を記憶する。そして、前兆遊技回数が「0」となったときにAT当選フラグを参照し、「1」であるときはAT準備中に移行し、「0」であるときは通常に移行する(有利区間を終了して通常区間に移行する)。
なお、メイン制御基板50は、前兆遊技回数やAT当選フラグの情報を、毎遊技、サブ制御基板80に送信する。これにより、サブ制御基板80は、前兆遊技回数やAT当選フラグに応じた演出を出力することができる。さらに、前兆が終了するときの演出(通常又はAT準備中に移行するときの演出)も円滑に実行することができる。
本前兆は、ATに移行することが確定しているメイン遊技状態であり、本前兆に移行した後は、高確、ガセ前兆、通常に移行することはない。本前兆後は、AT準備中に移行する(ただし、これに限らず、本前兆終了後、AT準備中を経由しないで直接ATに移行してもよい。たとえば、本前兆終了後のRT状態がRT3であるときは、AT準備中を経由しないで直接ATに移行するようにしてもよい。)。
これに対し、ガセ前兆は、ガセ前兆に移行した時点では、有利区間中であるがATに当選していない状態である。ただし、ガセ前兆中もAT抽選を実行する。たとえばレア役(図17中、小役Dや小役E1)に当選したときは、ATを実行するか否かを抽選し、ATを実行することに決定したときは、ガゼ前兆から本前兆に移行するか、又は図263中、点線の矢印で示すように、ガセ前兆を終了してAT準備中に移行する(あるいは、直接ATに移行してもよい)。
AT準備中は、原則として、本前兆終了後に移行するメイン遊技状態であり、ATを開始する前段階のメイン遊技状態である。
AT準備中では、リプレイB群、小役B群及び小役C群当選時には、正解押し順を報知する。ここで、AT準備中がすでにRT3(区間Sim出玉率が「1」を超える)であり、小役B群当選時に正解押し順を報知するときは、上述したように、有利区間表示LED77を点灯させる。これに対し、AT準備中であるがRT3でないときは、「区間Sim出玉率が「1」を超える」ことを満たしていないので、正解押し順を報知しても、有利区間表示LED77を点灯させるか否かは任意である。
本実施形態のATは、原則としてRT3(リプレイ高確率)で実行するため、たとえばAT準備中に進んでもRT3以外であるときは、第1実施形態の図18及び図22に示すようにリプレイB群に当選するまで待ち、リプレイB群に当選したときは、正解押し順(リプレイ02を入賞させるための押し順)を報知する。RT2かつAT準備中において、リプレイB群に当選し、正解押し順を報知したときは、次回遊技からATを開始する(メイン遊技状態をATに更新する)。
本実施形態では、小役B群に当選せず、正解押し順を一度も報知していなくても、メイン遊技状態がAT準備中又はATに移行したときは、有利区間表示LED77を点灯させるように制御する。なお、ATに移行したときに有利区間表示LED77を点灯させるように制御する場合、RT2かつAT準備中においてリプレイB群に当選し、正解押し順を報知したときは、その正解押し順の報知とともに、有利区間表示LED77を点灯させるようにしてもよい。あるいは、RT2の遊技終了後、RT3(AT)の遊技開始前、又はRT3(AT)の遊技開始時に有利区間表示LED77を点灯させるようにしてもよい。
ただし、「区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態において、小役B群当選時の正解押し順の報知(指示機能の作動)」が、有利区間表示LED77を点灯させる条件であるので、その条件を満たすことなくATが開始されたときは、ATを開始した後、「区間Sim出玉率が「1」を超え、かつ小役B群当選時の正解押し順の報知(指示機能の作動)」の条件を満たしたときに、有利区間表示LED77を点灯させるようにしてもよいのは、もちろんである。
また、RT2かつAT準備中において、リプレイB群に当選し、正解押し順を報知したが、正解押し順でストップスイッチ42が操作されなかったためにRT3に移行しなかったときであっても、ATを開始する。そして、AT開始のタイミングに合わせて有利区間表示LED77を点灯させてもよい。RT2の状態でATが開始された場合、その後にリプレイB群に当選したときは、改めて正解押し順を報知し、RT3に移行させる。
RT2のままでATを開始した場合、RT2は区間Sim出玉率が「1」以下であるから、正解押し順を報知しても、必ずしも有利区間表示LED77を点灯させる必要はない(ただし、上述したように、少なくともATを開始した後は、有利区間表示LED77を点灯させることが好ましい。)。ただし、メイン遊技状態が移行したことに伴って、有利区間表示LED77を点灯させるように制御(たとえば、有利区間表示LED77の点灯・消灯を示す情報を記憶する記憶領域(有利区間表示LEDフラグ)に点灯を示す情報を記憶する処理等)をした方が、処理の負担を軽減することが可能となる。
図264〜図268は、有利区間と、メイン遊技状態と、有利区間表示LED77の点灯タイミングの例を示す図(パターン1〜10)である。
図264において、パターン1の例は、メイン遊技状態が通常から高確(区間Sim出玉率は「1」以下)に移行したときに、通常区間から有利区間に移行した例を示している。さらに、高確に移行した後、ATに当選することなく、かつ前兆に移行することなく有利区間を終了した例である。高確に移行するだけで前兆に移行しない場合とは、たとえば高確をCZに位置づけており、CZ中に前兆(ガセ前兆又は本前兆)の移行条件を満たさなかったために、CZの終了条件を満たしたときに、前兆に移行することなく通常(通常区間)に移行したとき等である。
このように、単に、通常区間から有利区間に移行しただけでは、有利区間表示LED77を点灯させる必要はない。また、上述したように、第32実施形態では、一度も正解押し順を報知することなく(指示機能を作動させることなく)有利区間を終了することができるので、有利区間表示LED77を点灯させることなく有利区間を終了することができる場合がある。
図264のパターン2は、パターン1のように高確に移行した後、ガゼ前兆に移行した例を示している。なお、パターン2のガセ前兆では、正解押し順を報知せず、かつ、区間Sim出玉率が「1」以下であるものとする。ガゼ前兆も高確と同様に有利区間である。高確に移行したときにAT非当選であるためにガセ前兆に移行する場合と、高確に移行したときにはガセ前兆又は本前兆のいずれに移行するかが決定されておらず、高確中の抽選結果に基づいてガセ前兆に移行した場合とがある。
ガセ前兆に移行したただけでは、有利区間表示LED77を点灯させる必要はない。そこで、パターン2の場合には、ガセ前兆に移行するときに、有利区間表示LED77を点灯させるか否かを抽選で決定する。この例では、15%の確率(図中、点線で示す)で有利区間表示LED77を点灯させることに決定し、85%の確率(図中、実線で示す)で有利区間表示LED77を点灯させないことに決定する。すなわち、ガセ前兆に移行するときは、有利区間表示LED77を点灯させない確率を、点灯させる確率よりも高く設定している。有利区間表示LED77を点灯させることに決定し、有利区間表示LED77を点灯させたときは、有利区間の終了時までその点灯を維持する。ここで、ガセ前兆に移行したことに基づいて有利区間表示LED77を点灯させたときは、「区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態で、正解押し順を報知する(指示機能を作動させる)」という点灯条件を満たすことにより点灯させたものではない。
また、パターン2において、ガセ前兆への移行に基づいて有利区間表示LED77を点灯させるときは、ガセ前兆に移行した後、所定遊技回数の消化後に有利区間表示LED77を点灯させることも可能である。ガセ前兆の遊技回数は、上述したようにRWM53に記憶されているので、ガセ前兆の残り遊技回数等に基づいて有利区間表示LED77の点灯タイミングを制御することができる。ガゼ前兆の途中で有利区間表示LED77を点灯させる場合には、ガセ前兆に移行した後、有利区間表示LEDフラグの情報をサブ制御基板80に毎遊技送信する。これにより、サブ制御基板80は、有利区間表示LED77の点灯前は、AT当選期待度が低い演出を出力し、有利区間表示LED77の点灯後は、AT当選期待度が中程度の演出を出力することが可能となる。
なお、メイン制御基板50は、有利区間表示LEDフラグの情報を、有利区間中には、毎遊技、サブ制御基板80に送信してもよい。このようにすれば、どのメイン遊技状態に滞在しているかや、有利区間表示LED77の点灯の有無を判断することなく、一律に送信処理をすることができるので、処理を簡素化することができる。
さらに、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対し、ガセ前兆であるか本前兆であるかを判断可能な情報(たとえばAT当選フラグや、メイン遊技状態の情報)と、有利区間表示LEDフラグの情報を送信すれば、サブ制御基板80は、これらの情報に基づいて、前兆の信頼度(AT当選期待度)を示唆する演出を出力することも可能となる。
なお、ガセ前兆に移行しただけでは有利区間表示LED77を点灯させないように予め定めてもよい。あるいはその逆に、ガセ前兆に移行したときは、常に、有利区間表示LED77を点灯させるように予め定めてもよい。
図265のパターン3は、ガセ前兆中に、正解押し順を報知した(指示機能を作動させた)例である。この例では、ガセ前兆の区間Sim出玉率は「1」以下であるものとする。したがって、この状況下では、正解押し順を報知したとしても、有利区間表示LED77を点灯させる必要はない。図265のパターン3中、実線は、正解押し順を報知しても、有利区間表示LED77を点灯させない場合を示し、点線は、正解押し順を報知したことに基づいて有利区間表示LED77を点灯させた例を示している。
さらに、ガセ前兆中(区間Sim出玉率が「1」以下)に正解押し順を報知するときは、有利区間表示LED77を点灯させるか否かを抽選等で決定してもよい。たとえば、25%の確率で有利区間表示LED77を点灯させることに決定し、75%の確率で有利区間表示LED77を点灯させないことに決定すること等が挙げられる。
なお、パターン3ではガセ前兆中に正解押し順を報知する例を示したが、たとえば、正解押し順を報知する確率を、「ガセ前兆<本前兆」に設定してもよい。これにより、前兆中に正解押し順が報知されたときは、ATに当選している期待感を持たせることができる。
さらには、前兆中の区間Sim出玉率が「1」以下の場合において、前兆中に、正解押し順が報知され、かつ有利区間表示LED77が点灯したときのAT当選期待度を、正解押し順が報知され、かつ有利区間表示LED77が点灯しなかったときのAT当選期待度よりも高く設定してもよい。これにより、前兆中に正解押し順が報知され、かつ有利区間表示LED77が点灯したときは、ATに当選している期待感を持たせることができる。
図265のパターン4は、高確からガセ前兆に移行した例を示している。このガセ前兆は、最初は区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態であり、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態のときに正解押し順を報知した例を示している。区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態のときに正解押し順を報知しても、有利区間表示LED77を必ずしも点灯させる必要はない。さらに、パターン4では、正解押し順の報知後に区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態となっている。区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態で再度正解押し順を報知しない限り、有利区間表示LED77を点灯させる必要はない。そして、パターン4は、有利区間表示LED77を点灯させることなく有利区間を終了した例を示している。
図266のパターン5は、パターン4と同様に、高確からガセ前兆に移行した例を示す。パターン5は、パターン4と異なり、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態になった後に、正解押し順を報知した例である。この場合には、正解押し順を報知するときに、有利区間表示LED77を点灯させる必要がある。したがって、ガセ前兆への移行直後は有利区間表示LED77を点灯させていないが、正解押し順の報知に基づいて有利区間表示LED77を点灯させている。
なお、パターン5では、有利区間表示LED77を点灯させた後、ガセ前兆中に、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態に移行している。このような場合でも、有利区間表示LED77は点灯させた状態を維持する。有利区間表示LED77を一旦点灯させた後は、有利区間の終了時まで、その点灯を継続する必要がある(有利区間の終了前に消灯させることはない)。
図266のパターン6は、高確から本前兆に移行し、さらにAT準備中、ATに移行する例を示している。そして、パターン6は、本前兆に移行したときに有利区間表示LED77を点灯させるか否かを抽選等で決定する例である。パターン6では、本前兆への移行時に70%の確率で有利区間表示LED77を点灯させることに決定し、30%の確率で(本前兆への移行時には)有利区間表示LED77を点灯させないことに決定する。
すなわち、本前兆に移行するときは、有利区間表示LED77を点灯させることに決定する確率を、点灯させないことに決定する確率よりも高く設定している。図264のパターン2に示すように、ガセ前兆への移行時に有利区間表示LED77を点灯させることに決定する確率(15%)よりも、本前兆への移行時に有利区間表示LED77を点灯させることに決定する確率(70%)の方を高く設定している。これにより、前兆に移行したときに、有利区間表示LED77が点灯するか否かで、前兆の信頼度を示唆することができる。
なお、パターン6において、本前兆移行時に、「有利区間表示LED77を点灯させる確率(たとえば40%)<有利区間表示LED77を点灯させない確率(たとえば60%)」に設定しても、何ら問題はない。「本前兆移行時に有利区間表示LED77を点灯させる確率>ガセ前兆移行時に有利区間表示LED77を点灯させる確率」であればよい。
また、パターン6の例では、本前兆移行時に有利区間表示LED77を点灯させなかった場合(30%)であっても、AT準備中への移行時に有利区間表示LED77を点灯させている。
なお、本前兆に移行した後、本前兆の途中の任意のタイミングで有利区間表示LED77を点灯させてもよい。
また、本前兆に移行するときは、常に、有利区間表示LED77を点灯させるように定めてもよい。あるいはその逆に、本前兆に移行しただけでは、有利区間表示LED77を点灯させないように定めてもよい。
図267のパターン7は、本前兆中に正解押し順を報知したが、その時点での区間Sim出玉率が「1」以下であったために、有利区間表示LED77を点灯させない例を示している。このように、本前兆中であっても、区間Sim出玉率が「1」以下であれば、有利区間表示LED77を点灯させないことも可能である。また、この例では、正解押し順を報知した後、本前兆中に区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態となり、AT準備中に移行したときに有利区間表示LED77を点灯させた例を示している。
メイン遊技状態の移行に基づいて有利区間表示LED77を点灯させるときは、たとえばパターン7の例では、本前兆を終了した後(本前兆の最終遊技で全リール31が停止した後)、AT準備中に移行したときのスタートスイッチ41が操作される前(AT準備中の最初の遊技が開始される前)に、有利区間表示LED77を点灯させることが挙げられる。
図267のパターン8は、通常から、高確を経ないで本前兆に移行した例を示している。そして、本前兆において正解押し順を報知し、正解押し順を報知するときの区間Sim出玉率が「1」を超えている例である。この場合は、正解押し順の報知時に、有利区間表示LED77を点灯させる必要がある。また、パターン8では、有利区間表示LED77を点灯させた後、本前兆の継続中に、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態に移行した例を示しているが、この場合でも有利区間表示LED77は点灯させた状態を維持する。
図268のパターン9は、通常から、高確を経ないで本前兆に移行したときの例であり、AT準備中に移行した後、正解押し順を報知し、その報知に基づいて有利区間表示LED77を点灯させた例である。ただし、AT準備中の正解押し順を報知した時点では、未だ、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態となっている。したがって、この場合の有利区間表示LED77の点灯は、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態において正解押し順を報知することに基づくものではない。パターン9の例では、AT開始時に区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態に移行する例を示している。
図268のパターン10は、メイン遊技状態の移行や正解押し順の報知のタイミングはパターン9と同様であるが、メイン遊技状態がAT準備中に移行したときは、そのAT準備中は、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態である例を示している。この場合には、正解押し順の報知時は、区間Sim出玉率が「1」を超えているので、パターン9と異なり、有利区間表示LED77を点灯させる必要がある。
上述したように、AT準備中は、リプレイB群や小役B群や小役C群当選時に押し順を報知する。一方、AT準備中は必ずしも区間Sim出玉率が「1」を超えるとは限らないが(区間Sim出玉率が「1」を超えるときは、押し順正解の報知時に有利区間表示LED77を必ず点灯させなければならない)、AT準備中は、ATに移行することが確定しており、演出によっても遊技者はAT移行を知っている。したがって、AT準備中に移行したときは、AT移行前に有利区間表示LED77を点灯させることが好ましい。
また、ATの遊技性として、1セットごとの継続タイプとし、その継続率を複数種類の中から抽選等で選択する方法がある。この場合において、継続率としてたとえば「x」と「y(y>x)」とを有するときに、継続率「x」が選択されたときは、AT準備中の所定のタイミングで(たとえばAT準備中の開始時に)有利区間表示LED77が点灯する確率を高くし、継続率「y」が選択されたときは、AT準備中の前記所定のタイミングと異なる他の所定のタイミングで(たとえば、AT準備中への移行後、最初の正解押し順の報知時に)有利区間表示LED77が点灯する確率を高く設定することが挙げられる。このように設定すれば、有利区間表示LED77の点灯タイミングによって、ATの継続率を示唆することができる。
また、ATの遊技性として、ATの遊技回数を複数種類の中から抽選等で選択する方法がある。この場合において、遊技回数としてたとえば「x」と「y(y>x)」とを有するときに、遊技回数「x」が選択されたときは、AT準備中の所定のタイミングで(たとえばAT準備中の開始時に)有利区間表示LED77が点灯する確率を高くし、遊技回数「y」が選択されたときは、AT準備中の前記所定のタイミングと異なる他の所定のタイミングで(たとえば、AT準備中への移行後、最初の正解押し順の報知時に)有利区間表示LED77が点灯する確率を高く設定することが挙げられる。このように設定すれば、有利区間表示LED77の点灯タイミングによって、ATの遊技回数を示唆することができる。
さらにまた、第1実施形態の図23中、タイミング2に示すように、1BBの入賞(役物作動)に基づいて有利区間に移行する場合には、有利区間表示LED77の点灯タイミングは、任意に設定することができる。たとえば、
a)1BBAの入賞時
b)1BBA遊技の開始時
c)1BBA遊技中の任意のタイミング(遊技の開始時、リール31の回転中、遊技終了時等)
d)1BBA遊技の終了時(1BBA遊技の終了条件を満たしたとき)
e)図22中、1BBA作動から非RTに移行したとき
f)図22中、1BBA作動から移行した非RT中
g)1BBA作動から移行した非RTの終了時(RT2移行時)
h)1BBA作動から非RTを経由して移行したRT2中
i)1BBA作動から非RTを経由して移行したRT2において、リプレイB群当選時(スタートスイッチ41の操作時、換言すれば、役抽選後であって全リール31が一定速度に到達する前)
j)1BBA作動から非RTを経由して移行したRT2の終了時(リプレイ02入賞時)
k)1BBA作動から非RTを経由して移行したRT2を終了し、RT3に移行するとき(RT3開始時)
等が挙げられる。
なお、上述したように、1BBA遊技中に指示機能を作動させる場合を有するときに、指示機能を作動させるときは、「区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態で、正解押し順を報知する(指示機能を作動させる)」場合に該当するので、その場合は、スタートスイッチ41の操作時(換言すれば、役抽選後であって全リール31が一定速度に到達する前)に有利区間表示LED77を点灯させる。
以上のように、第32実施形態では、有利区間の途中に有利区間表示LED77を点灯させる場合と、有利区間中に有利区間表示LED77が点灯することなく有利区間が終了する場合とを有する。そして、有利区間表示LED77が点灯している有利区間は、有利区間表示LED77が点灯していない有利区間よりも、その後の出玉の期待値が高い。有利区間表示LED77が点灯している有利区間は、本前兆の可能性が高く、その後にAT準備中やATに移行する可能性が高いからである。一方、有利区間表示LED77が点灯していない有利区間は、高確やガセ前兆で有利区間を終了する可能性が高い(AT準備中やATに移行する可能性が低い)からである。
よって、遊技者は、有利区間表示LED77の点灯の有無を、遊技を継続するか否かの判断材料にすることができる。
ただし、有利区間表示LED77が点灯していないと、ほとんどATが期待できないように設定すると、遊技性に欠けるものとなる。したがって、有利区間表示LED77が点灯しない前兆を終了した後、AT準備中に移行する場合も設けることが好ましい。
同様に、有利区間表示LED77が点灯していれば、ほぼ100%の確率でATが期待できるようにしてしまうと、遊技性に欠けるものとなる。したがって、有利区間表示LED77が点灯した前兆を終了した後、有利区間を終了して通常区間に移行する場合も設けることが好ましい。
続いて、第32実施形態において、サブ制御基板80での演出を絡めた具体例について説明する。
<具体例1>
メイン制御基板50は、上述したように、前兆遊技回数を記憶する前兆カウンタを備える。そして、前兆に移行したときに、前兆遊技回数を設定し、前兆カウンタに記憶する。メイン制御基板50は、前兆中は、毎遊技、前兆カウンタを更新(減算)し、前兆カウンタが「0」となったときは、前兆を終了し、通常若しくは高確(AT非当選時)、又はAT準備中(AT当選時)に移行する。
メイン制御基板50は、有利区間中(少なくともメイン遊技状態が前兆中やガセ前兆中等のとき)は、毎遊技、前兆カウンタの情報、及びAT当選フラグの情報(AT当選の有無を示す情報)やメイン遊技状態の情報等をサブ制御基板80に送信する。
サブ制御基板80は、前兆中は、受信した前兆カウンタ及びAT当選フラグ及び/又はメイン遊技状態の情報等に基づいて、前兆演出、連続演出、及びAT当選告知等の演出を出力する。前兆カウンタが「0」となったときにATに当選していることが判断可能な情報(たとえば、AT当選フラグが「1」であることや、メイン遊技状態が「前兆中」であることや、メイン遊技状態が「AT準備中」に更新されたこと)に基づいて、ATに当選している旨の告知、及びAT準備中への移行演出を出力する。この場合、メイン制御基板50は、前兆カウンタが「0」となったときに、有利区間表示LED77を点灯させる。これに対し、前兆カウンタが「0」となったときにAT当選フラグが「0」であれば、サブ制御基板80は、ATに当選していない旨の告知、及び前兆を終了して通常(又は高確)に移行する演出を出力する。この場合は、メイン制御基板50は、有利区間表示LED77を点灯させない。
また、前兆カウンタが「0」になったときに有利区間表示LED77を点灯させることに限らず、前兆カウンタが「0」になる前であっても、所定の条件を満たしたときは、有利区間表示LED77を点灯させる場合を有する(AT当選フラグが「1」の場合)。
ここで、「所定の条件」とは、小役B群に当選して正解押し順を報知するときや、有利区間表示LED77を点灯させるか否かの抽選に当選したとき等が挙げられる。なお、有利区間表示LED77を点灯させるか否かの抽選は、前兆カウンタの値を考慮してもよく、考慮しなくてもよい。
前兆カウンタの値を考慮する場合は、たとえば前兆カウンタの値が小さくなるほど、有利区間表示LED77を点灯させるか否かの抽選で当選する確率を高く設定することが挙げられる。
また、前兆カウンタが特定値(たとえば、前兆カウンタが「7」)のときに有利区間表示LED77が点灯した場合には、ATが確定する等のパターンを設けてもよい。このようにすれば、前兆カウンタが「7」のときの遊技に期待感を与えることができる。
また、前兆カウンタが「0」になる前に有利区間表示LED77を点灯させた場合であても、前兆カウンタはクリア等されることなく、「0」になるまでカウントを継続する。そして、サブ制御基板80は、前兆カウンタが「0」になったときに、AT告知演出を出力する。
前兆カウンタが「0」になる前に有利区間表示LED77を点灯させたときは、有利区間表示LEDフラグの情報をサブ制御基板80に送信する。メイン制御基板50は、毎遊技、有利区間表示フラグの情報をサブ制御基板80に送信してもよい。サブ制御基板80は、たとえば受信した有利区間表示フラグの情報が点灯を示す情報であったときは、前兆演出中にAT当選確定演出を出力してもよい。また、メイン制御基板50は、有利区間表示フラグの情報を毎遊技送信するのではなく、「0」から「1」になったときに送信するようにしてもよい。
さらにまた、前兆中に有利区間表示LED77を点灯させるときは、その点灯がAT当選を意味する(AT準備中に移行する)ように設定してもよく、あるいは、有利区間表示LED77の点灯だけではAT当選を意味しないように設定してもよい。
有利区間表示LED77の点灯がAT当選を意味するように設定したときは、サブ制御基板80は、有利区間表示LEDフラグの情報に基づいてAT当選確定を出力することができる。
これに対し、有利区間表示LED77の点灯が必ずしもAT当選を意味しないように設定したときは、サブ制御基板80は、有利区間表示LEDフラグの情報に基づいて、有利区間表示LEDフラグが「0」であるときは通常演出を出力し、有利区間表示LEDフラグが「1」であるときは通常演出よりも熱い(AT当選期待度の高い)演出を出力することができる。
さらに、サブ制御基板80は、前兆カウンタの値を受信することにより、たとえば画像表示装置23に、「残○○ゲーム」等のように前兆カウンタの値に対応する演出(残り前兆遊技回数)を表示することも可能である。このように構成することによって、遊技者は、前兆カウンタがどの値のときに有利区間表示LED77が点灯したかを把握可能となるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、前兆カウンタが「0」になったときに、有利区間表示LED77を点灯させないことも、もちろん可能である。この場合は、前兆カウンタが「0」となった遊技が終了した後、次回遊技からAT準備中又はATが開始するまでの間(精算スイッチ46の操作受付けが可能となる前)に、有利区間表示LED77を点灯させる。
<具体例2>
メイン遊技状態として、「CZ(有利区間)」を設ける。ここで、「CZ(有利区間)」に対し、ガセのCZをサブ制御による演出によってCZ(有利区間)に見せかけている状況であって、メイン遊技状態が「通常(通常区間)」である状況を「CZ(有利区間)」との対比のため、便宜上「CZ(通常区間)」と記載して説明する。
まず、遊技者は、有利区間表示LED77が点灯しない限り、「CZ(通常区間)」か「CZ(有利区間)」のどちらのCZであるかを判断できない。
たとえば通常(通常区間)中に、有利区間移行抽選(CZ移行抽選)を行う。CZ移行抽選は、たとえば当選役に基づいて行われる。たとえば図17中、置数「250」の小役E1当選時は、「CZ(有利区間)」に移行することに決定し、置数「750」の小役E1当選時は、サブ制御による状況を「CZ(通常区間)」に設定する(この場合、メイン遊技状態は「通常(通常区間)」のまま移行していない)ことに決定する。
さらに、「CZ(有利区間)」に移行することに決定したときは、抽選等により、「CZ(有利区間かつAT当選)」と、「CZ(有利区間かつAT非当選)」とに振り分ける。そして、メイン制御基板50は、役抽選結果に対応する情報(演出グループ番号)と、どのCZに当選したかの情報(例えば、メイン遊技状態)をサブ制御基板80に送信する。
さらに、メイン制御基板50は、
CZ(通常区間):有利区間表示LED77を点灯させない
CZ(有利区間かつAT非当選):有利区間表示LED77を点灯させない
CZ(有利区間かつAT当選):有利区間表示LED77を点灯させる
ように設定する。
なお、上記に限らず、CZ(有利区間かつAT非当選)では、有利区間表示LED77を点灯させる場合を有するように設定してもよい。
ここで、有利区間であるか否かの判断は、有利区間種別フラグにより判断する。また、CZ(有利区間かつAT当選)に決定されたときは、AT当選フラグを「1」にする。そして、AT当選フラグを判断することにより、AT当選の有無を判断することできる。
サブ制御基板80は、上記情報に基づいて、演出を選択するためのテーブルを異ならせる等して、演出の選択確率を異ならせる。たとえば、CZ(通常区間)、CZ(有利区間かつAT非当選)、CZ(有利区間かつAT当選)ごとに異なる演出選択テーブルを持たせてもよく、あるいは、一部は共通の演出選択テーブルとし、他の一部は、CZ(通常区間)、CZ(有利区間かつAT非当選)、CZ(有利区間かつAT当選)で異なる演出選択テーブルとしてもよい。
そして、たとえばCZ(通常区間)であるときは、AT当選期待度の高い演出は出力しないか、又はごく稀にしか出力しないように設定する。また、CZ(有利区間かつAT非当選)であるときは、AT当選期待度の高い演出の出力確率をx(たとえば10%)とする。さらにまた、CZ(有利区間かつAT当選)であるときは、AT当選期待度の高い演出の出力確率をy(y>x。たとえば70%)とする。
このように設定すれば、サブ制御基板80で、どのCZであるかに応じて、そのCZに見合った演出を出力することができる。
さらに、メイン制御基板50は、有利区間表示LED77を点灯させる場合(たとえば、CZ(有利区間かつAT当選)の場合)には、CZの終了までに、有利区間表示LED77を点灯させる。CZは、上述した前兆と同様に、その開始時に予め遊技回数を設定し、RWM53にCZ遊技回数カウンタを設け、残りCZ遊技回数を記憶しておく。そして、毎遊技、CZ遊技回数カウンタを更新する(「1」減算する)。CZ(有利区間かつAT当選)であるときは、CZ遊技回数カウンタが「0」にまるまで、又は「0」になったときの次回遊技が開始されるまで(精算スイッチ46の操作受付けが可能となる前)に、有利区間表示LED77を点灯させる。
さらに、CZの終了前に有利区間表示LED77を点灯させるときは、有利区間表示LEDフラグをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、この情報を受信したことに基づいて、有利区間表示LED77が点灯したことに対応する演出(たとえばAT当選確定を意味する演出)を出力することができる。
あるいは、CZ(有利区間かつAT非当選)、及びCZ(有利区間かつAT当選)のいずれも、CZが終了する前に、有利区間表示LED77を点灯させてもよい。そして、CZ遊技回数カウンタが「0」となった場合において、CZ(有利区間かつAT非当選)であるときは、有利区間の終了に基づくRWM53の初期化処理により、有利区間表示LEDフラグが「0」となったことに基づいて、有利区間表示LED77を消灯させる。このようにすれば、CZの最終遊技で、有利区間表示LED77の点灯が維持されるか否かを演出として遊技者に見せることができる。
<具体例3>
具体例3のCZ(有利区間)では、押し順当てゲームを複数遊技にわたって実行し、所定のクリア条件を満たしたときは、ATを実行する。
押し順当てゲームで用いる押し順ベルは、第1実施形態の小役B群と異なり、6択の押し順ベルとする。また、図237(第28及び第29実施形態の変形例)に示したように、押し順指示情報として、6択用の押し順指示情報(=4〜=9)と、3択用の押し順指示情報(=1〜=3)とを設ける。
押し順当てゲームは、押し順ベル(6択)に当選したときに、画像表示装置23に、押し順として「?−?−?」等と表示し、遊技者に対し、6択の押し順を予想させ、ストップスイッチ42を操作させる。なお、この場合には、指示モニタに正解押し順は表示されない。
そして、正解押し順を当てたとき、又は正解押し順を当てた回数が所定回数になったときに、所定のクリア条件を満たす(ATを実行する)と判断する。
また、押し順当てゲームの途中で、レア役(たとえば第1実施形態の小役E1)に当選したときや、特別役に当選したときも、所定のクリア条件を満たすものとしてもよい。
押し順当てゲーム中に、たとえばチャンス役(たとえば第1実施形態の小役D)に当選したときには、6択から2択に変更する。たとえば、正解押し順が「左右中」の押し順ベルに当選したときは、画像表示装置23に「1−?−?」と表示し、第一停止は左であることを報知し、第二停止が中又は右のいずれであるかを予想させる。押し順当てゲームを2択にする場合において、たとえば上記の例では、左第一停止については正解押し順を報知することになるので、メイン制御基板50は、指示モニタに、左第一停止に対応する押し順指示情報(図237中、「=1」)を表示する。このように、正解押し順の一部を報知する遊技も、指示機能を作動させる遊技となる。
CZを開始したときの区間Sim出玉率が「1」以下(たとえば第1実施形態のRT2)であっても、押し順当てゲームを2択にした(正解押し順の一部を報知した)後、たとえば昇格リプレイ(たとえば第1実施形態のリプレイ02)が入賞して区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態(たとえば第1実施形態のRT3)に移行する場合がある。
区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態に移行した後、2択の押し順当てゲーム(正解押し順の一部を報知する遊技)を実行すると、少なくともその遊技では、有利区間表示LED77を点灯させる必要がある。したがって、2択の押し順当てゲームを実行する場合において、有利区間表示LED77を未だ点灯させていないときは、区間Sim出玉率が「1」を超えるか否かを判断し、区間Sim出玉率が「1」を超えると判断したときは、有利区間表示LED77を点灯させるという処理を行う必要がある。
しかし、2択の押し順当てゲームを実行するごとに当該処理を実行すると、処理が煩雑となる。そこで、具体例3では、CZ移行時、又は少なくとも押し順当てゲームの開始前に、予め有利区間表示LED77を点灯させておく。
なお、押し順当てゲーム中に、たとえばチャンス役(たとえば第1実施形態の小役D)に当選したときには、6択から2択に変更するようにしたが、正解押し順を報知するようにしてもよい。
また、CZ中に正解押し順を報知した後の残りの遊技では、押し順ベルに当選したときに、6択から2択に変更するようにしてもよいし、正解の押し順を報知するようにしてもよい。このように構成することによって、CZ中に早くレア役(たとえば第1実施形態の小役E1)に当選した場合の方が、遊技者にとって有利となるように設定することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<具体例4>
通常区間からCZ(有利区間)に移行したときは、所定の遊技回数、又は所定の終了条件を満たすまで、CZを継続する。ATに当選することなくCZを終了したときは、通常区間に移行する。また、CZ中は、図22中、RT2(区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態)とRT3(区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態)との間を行き来している。
CZでは、小役B群当選時に、正解押し順を報知するか(指示機能を作動させるか)否かを抽選等で決定する。正解押し順を報知することに決定したときは、正解押し順を報知する。
また、正解押し順を報知した遊技がRT3であるときは、正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させる。これに対し、正解押し順を報知する遊技がRT2であるときは、正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させない。CZ中に有利区間表示LED77が点灯したときは、AT確定とする。換言すれば、RT2で正解押し順が報知されたとき(有利区間表示LED77が非点灯)はAT確定でないが、RT3で正解押し順が報知されたとき(有利区間表示LED77が点灯)はAT確定とする。
さらに、以下のように設定することも可能である。
CZとして、AT低確率、AT中間確率、及びAT高確率を設ける。通常からCZに移行するときは、CZへの移行契機となった当選役等に基づいて、AT低確率、AT中間確率、又はAT高確率のいずれかに決定する。AT低確率であるCZでは、RT3に滞在しているときに小役B群に当選しても、正解押し順を報知しないことに決定する。これに対し、AT高確率であるCZでは、RT3に滞在しているときに小役B群に当選したときは、必ず正解押し順を報知することに決定する。また、AT中間確率であるCZでは、RT3に滞在しているときに小役B群に当選したときは、正解押し順を報知するか否かを抽選で決定する。
そして、RT3(区間Sim出玉率が「1」を超える)で正解押し順を報知するときは、有利区間表示LED77を点灯させるようにし、有利区間表示LED77が点灯したときは、AT確定とする。
以上、本発明の第32実施形態について説明したが、第32実施形態は、上記内容に限定されることなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)有利区間表示LED77は、LEDから構成したものであるが、有利区間表示器としての機能を満たすものであれば、必ずしもLEDである必要はない。たとえば、蛍光ランプ、ハロゲンランプ等、種々のものが挙げられる。
(2)上述したように、第32実施形態では、有利区間において、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態の状況下で、正解押し順を報知するときは、有利区間表示LED77を点灯させるように定めたものであり、それ以外の有利区間表示LED77の点灯条件は任意である。有利区間中において、種々の点灯条件を設定し、その点灯条件を満たしたときは、いつでも有利区間表示LED77を点灯させることができる。
一方、「区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態の状況下で、正解押し順を報知するとき」以外は、有利区間表示LED77を点灯させないように定めることもできる。
有利区間に移行した後、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態に滞在している場合であっても、正解押し順を報知しない限り、有利区間表示LED77を点灯させる必要はない。また、有利区間に移行した後、区間Sim出玉率が「1」以下の遊技状態に滞在しているときは、正解押し順を報知する場合でも、有利区間表示LED77を点灯させる必要はない。
(3)「有利区間において、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態の状況下で、正解押し順を報知するとき」は、上述したように、スタートスイッチ41が操作され(遊技が開始され)、役抽選が行われ(小役B群に当選したときに)、全リール31が定速状態に到達する前に、有利区間表示LED77を点灯させるようにした。しかし、有利区間表示LED77を点灯させるタイミングは、上記タイミングに限られるものではない。
たとえば、遊技が終了した後(全リール31が停止し、払出しがある場合には払出し処理の終了後)、精算スイッチ46が操作可能となる前に、有利区間表示LED77を点灯させることが挙げられる。
また、たとえば左リール31の中段に「チェリー」図柄が停止するレア役を設ける。そして、有利区間に移行した後、上記レア役に当選した場合において、左リール31の停止時(すなわち、左リール31が停止し、中及び右リール31が回転中のとき)に、有利区間表示LED77を点灯させることも可能である。さらに、このような場合に有利区間表示LED77を点灯させたときは、AT確定に設定することも可能である。
(4)本実施形態では、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態としてRT3を設けた。しかし、上述したように、RT以外のたとえば役物作動中は、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態である。したがって、役物作動中に小役B群のような押し順ベルを設けて抽選を行い、その押し順ベルに当選したときは正解押し順を報知するような場合には、正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させる。
一方、役物作動中は、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態において、小役B群のような押し順ベルを設けて抽選を行い、その押し順ベルに当選したときに正解押し順を報知するような場合であっても、正解押し順を報知する遊技で有利区間表示LED77を点灯させなくてもよい。
(5)第31実施形態のように差数カウンタが「2400(D)」を超えるまで有利区間を継続する場合において、図255の(a)例1のように、有利区間を開始した後、差数カウンタが「0」であるとき(図中、「A」から「B」までの間)は、有利区間表示LED77を点灯させないようにし、差数カウンタがプラスとなったとき(図中、「B」以降)に有利区間表示LED77を点灯させるようにしてもよい。
(6)第32実施形態では、有利区間表示LED77を点灯させるための1つの条件として、「区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態」としたが、これに限らず、「区間Sim出玉率が「1」以上の遊技状態」であってもよい。すなわち、区間Sim出玉率が「1」以上の遊技状態において正解押し順を報知するときは、有利区間表示LED77を点灯させるが、区間Sim出玉率が「1」未満の遊技状態において正解押し順を報知するとき、及び区間Sim出玉率が「1」以上の遊技状態において正解押し順を報知しないときは、有利区間表示LED77を点灯させないようにしてもよい。
(7)従来では、有利区間中は、必ず有利区間表示LED77が点灯していた。このため、遊技機の検査等を行う試験機関は、有利区間表示LED77が点灯しているか否かで、有利区間であるか否かを判断することができた。
しかし、第32実施形態では、有利区間中であっても有利区間表示LED77が点灯しない場合を有するので、試験機関では、現在の遊技区間が有利区間であるか通常区間であるかを把握できない。
そこで、有利区間中に、有利区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行可能とすることが好ましい。
ここで、「試験信号」とは、スロットマシン10と試験機とを接続し、スロットマシン10から試験機に対して送信することで、スロットマシン10が「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に則って設計されているかを確認するために用いられる信号である。ここで、スロットマシン10と試験機との接続は、直接接続されるものだけでなく、中継するためのインターフェイスボードを介して接続してもよい。
なお、試験信号を送信するための出力ポートは、スロットマシン10の工場出荷時(ホールへの設置値)には、取り外される。
たとえば、毎遊技、スタートスイッチ41が操作されたことに基づいて、有利区間種別情報を試験信号として出力するための処理を実行可能とすることが挙げられる。あるいは、毎遊技、遊技の終了時から次回遊技が開始されるまでの間に、有利区間種別情報を試験信号として出力するための処理を実行可能とすることが挙げられる。このようにした場合には、毎遊技、試験信号の出力処理が実行可能となるので、有利区間だけでなく、通常区間や待機区間を示す情報を出力するための処理が実行可能となる。
さらにまた、通常区間から有利区間への移行条件を満たすこととなったとき(たとえば、通常区間の遊技の終了後から有利区間の遊技が開始されるまでの間)に、有利区間種別情報を試験信号として出力するための処理を実行可能することも可能である。同様に、有利区間から通常区間への移行条件を満たすこととなったとき(たとえば、有利区間の遊技の終了後から通常区間の遊技が開始されるまでの間)に、有利区間種別情報を試験信号として出力するための処理を実行可能することも可能である。
(8)第32実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシンを例示したが、たとえばカジノマシンや封入式遊技機(メダルレス遊技機)にも適用することができる。
(9)第32実施形態、及び上記の各種の変形例(第1実施形態から第31実施形態の内容も含む)は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
続いて、第33〜第37実施形態について説明する。
第33〜第37実施形態において、用語の意味は、以下の通りである。なお、第1実施形態で記載した事項と内容が一部重複するが、本実施形態において改めて説明する。
「ベット」とは、遊技を行うためにメダル(遊技媒体)を賭けることをいう。メダルをベットするには、メダル投入口43から実際のメダルを手入れ投入するか、又は貯留されているメダルをベットするためにベットスイッチ40を操作する。
一方、「クレジット」とは、上記「ベット」とは異なり、スロットマシン10内部にメダルを貯留することをいう。本明細書では、「クレジット」というときは、「ベット」を含まない意味で使用する。
さらに、「投入」とは、メダルをベット又はクレジットすることをいう。
「手入れ」とは、遊技者が、メダル投入口43(後述)からメダルを投入することをいう。
「手入れベット」とは、遊技者が、メダル投入口43からメダルを手入れすることにより、メダルをベットすることをいう。
「手入れクレジット」とは、遊技者が、メダル投入口43からメダルを手入れすることにより、メダルをクレジットすること(クレジットを加算する)ことをいう。
「ベットメダル」とは、ベットされているメダルをいう。
「貯留メダル」とは、クレジット(貯留)されているメダルをいう。
「貯留ベット」とは、遊技者がベットスイッチ40(後述)を操作することにより、当該遊技でベット可能な範囲内において、クレジットされているメダルの一部又は全部を、遊技を行うためにベットすることをいう。
「自動ベット」とは、前回遊技でリプレイが入賞したときに、スロットマシン10の制御処理により、今回遊技の規定数に対応したメダルを自動でベットすることをいう。
「精算」とは、ベットメダル及び/又は貯留メダルを遊技者に対して払い出すことをいう。本実施形態では、精算スイッチ46が操作されたときに精算処理を実行する。
「払出し」とは、役の入賞に基づきメダルを遊技者に払い出すこと、又は上記精算によりメダルを払い出すことをいう。役の入賞に基づきメダルを遊技者に払い出すときは、クレジットとして貯留すること(貯留メダルを加算すること、換言すれば、RWM53(後述)に記憶された電子データを更新すること)、及び払出し口(図示せず)から実際のメダルを払い出すことの双方を含む。メダルの払出しは、たとえば「50」枚を限界枚数としてクレジットし、クレジット数が「50」を超えた分のメダルは、遊技者に対して実際に払い出すように制御する。
「遊技媒体(「遊技価値」とも称する。)」は、本実施形態ではメダルであるが、たとえば封入式(ECO)遊技機(「管理遊技機」とも称する。)のような場合には、遊技媒体として電子情報(電子メダル、電子データ)が用いられる。なお、「電子情報」とは、たとえば貸出し機に金銭(紙幣)を投入すると、その金銭に対応する分の電子情報に変換されるとともに、その電子情報の一部又は全部を、遊技機で遊技を行うための遊技媒体として遊技機にクレジット可能となるものである。
また、遊技媒体が電子情報である場合において、「メダルの払出し」とは、遊技機に備えられた遊技媒体クレジット装置にクレジット(加算)することを意味する。したがって、「メダルの払出し」とは、実際にメダルをホッパー35(後述)から払い出すことのみを意味するものではなく、遊技媒体クレジット装置に、入賞役に対応する配当分の電子情報をクレジット(加算)する処理も含まれる。
「N−1」遊技目、「N」遊技目、「N+1」遊技目、・・・(「N」は、2以上の整数)と遊技が進行する場合において、現在の遊技が「N」遊技目であるとき、「N」遊技目の遊技を「今回遊技」と称する。また、「N−1」遊技目の遊技を「前回遊技」と称する。さらにまた、「N+1」遊技目の遊技を「次回遊技」と称する。
図269は、第33〜第37実施形態における遊技機の一例であるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。図269は、第33〜第37実施形態に共通するブロック図である。
スロットマシン10に設けられた代表的な制御基板として、メイン制御基板50とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板50は、入力ポート51及び出力ポート52を有し、RWM53、ROM54、メインCPU55等を備える(図269で図示したもののみを備える意味ではない)。メイン制御基板50の外観や、メイン制御基板50が基板ケース16に収納されていることについては、第34実施形態(図277及び図278)で説明する。
図269において、メイン制御基板50と、ベットスイッチ40等の操作スイッチを含む遊技進行用の周辺機器とは、入力ポート51又は出力ポート52を介して電気的に接続されている。入力ポート51は、操作スイッチ等の信号が入力される接続部であり、出力ポート52は、モータ32等の周辺機器に対して信号を送信する接続部である。
図269中、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板50に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板50からその周辺機器に向かう矢印で示している(サブ制御基板80も同様である)。
RWM53は、遊技の進行等に基づいた各種データ(変数)を記憶(更新)可能な記憶媒体である。
ROM54は、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU55は、メイン制御基板50上に設けられたCPU(演算機能を備えるIC)を指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
また、メイン制御基板50上には、RWM53、ROM54、メインCPU55及びレジスタを含むMPUが搭載される。なお、RWM53及びROM54は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えていてもよい。
なお、後述するサブ制御基板80上においても、RWM83、ROM84、及びサブCPU85を含むMPUが搭載される。なお、RWM83及びROM84は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えてもよい。
図269において、メダル投入口43から投入されたメダルは、メダルセレクタ内部に送られる。
なお、メダル投入口43から投入されたメダルのメダルセレクタ内での移動については、後述する図270等で説明する。
メダルセレクタ内には、図269に示すように、通路センサ43a、ブロッカ45、投入センサ44(一対の投入センサ44a及び44b)が設けられており(ただし、これらに限定されるものではない)、これらは、メイン制御基板50と電気的に接続されている。
メダル投入口43から投入されたメダルは、最初に、通路センサ43aに検知されるように構成されている。
さらに、通路センサ43aの下流側には、ブロッカ45が設けられている。ブロッカ45は、メダルの投入を許可/不許可にするためのものであり、メダルの投入が不許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルを払出し口から返却するメダル通路を形成する。これに対し、メダルの投入が許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルをホッパー35に案内するメダル通路を形成する。ブロッカ45は、たとえば、メダルセレクタ内のメダル通路の一部に形成された開口部(メダル返却口に通じる開口部)を塞いでメダルをホッパー35側に案内するためのメダル通路を形成する切替え部材と、その切替え部材を駆動するためのアクチュエータ等とから構成されている。
ここで、ブロッカ45は、遊技中(リール31の回転開始時から、全リール31が停止し、役の入賞時には入賞役に対応する払出しの終了時まで)は、メダルの投入を不許可状態とする。すなわち、ブロッカ45がメダルの投入を許可するのは、少なくとも遊技が行われていないときである。
メダルセレクタ内において、ブロッカ45のさらに下流側には、投入センサ(光学センサ)44が設けられている。投入センサ44は、本実施形態では所定距離を隔てて配置された一対の投入センサ44a及び44bからなり、メダルが一方の投入センサ44aにより検知されてから所定時間を経過した後に他方の投入センサ44bにより検知されるように構成されている。そして、一対の投入センサ44がそれぞれオン/オフとなるタイミングに基づいて、正しいメダルが投入されたか否かを判断する。
また、図269に示すように、メイン制御基板50には、遊技者が操作する操作スイッチとして、ベットスイッチ40(40a又は40b)、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及び精算スイッチ46が電気的に接続されている。
ここで、「操作スイッチ(又は、単に、「スイッチ」)」とは、遊技者(操作者)による操作体の操作に基づいて(外部からの力を受け)、電気信号のオン/オフを切り替える装置(電気回路及び/又は電気部品を含む)を指し、遊技者が操作する操作体の形状を限定するものではない。
操作スイッチがオフ状態であるときは、たとえば発光素子からの光が受光素子に入射し続けている(受光素子が光を検知し続けているときは、操作スイッチはオフ状態にある。)。そして、遊技者等により操作スイッチ(の操作体)が操作されると、発光素子からの光が受光素子に入射しない状態となる。この状態を検知したときに、操作スイッチがオン状態になったことを示す電気信号をメイン制御基板50に送信する。なお、上記とは逆に、操作スイッチがオフ状態であるときは発光素子からの光が受光素子に入射せず、発光素子からの光が受光素子に入射したときにオン状態となるように構成してもよい。
本実施形態では、スタートスイッチ41の操作体は、レバー(棒)状であり(このため、「スタートレバー(スイッチ)41」とも称される。)、ベットスイッチ40、ストップスイッチ42、及び精算スイッチ46の操作体は、押しボタン状である(このため、「ベットボタン(スイッチ)40」、「停止(ストップ)ボタン(スイッチ)42」、「精算ボタン(スイッチ)43」とも称される)。なお、後述する第4実施形態では、ストップスイッチ42の操作体(遊技者が押し込む部分)を「停止ボタン42a」と称する。
また、図269では図示しないが、操作スイッチの操作体及び/又はその周囲若しくは近傍には、LED(発光手段)が設けられている。そして、その操作スイッチの操作受付けが許可状態にあるときは、たとえばその操作スイッチに対応するLED等を青色発光し、その操作スイッチの操作受付けが不許可状態にあるときは、たとえばその操作スイッチのLED等を赤色発光することにより、その操作スイッチの許可/不許可状態を遊技者に示すようにしている。
具体的には、たとえば全リール31が回転中であり、ストップスイッチ42の操作が受付け可能な状態であるときは、すべてのストップスイッチ42のLEDを青色発光させ、操作可能であることを遊技者に示す。そして、1つのストップスイッチ42が操作されると、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31が停止制御される。その後、残りのストップスイッチ42が操作可能となるのは、停止制御されたリール31に対応するモータ32の励磁状態が終了し、かつ、操作されたストップスイッチ42の検知センサ42e(後述する第36実施形態)がオフになった後である。したがって、その間は、すべてのストップスイッチ42のLEDを赤色発光する。そして、操作されたストップスイッチ42に対応するモータ32の励磁状態が終了し、かつ、そのストップスイッチ42に対応する検知センサ42eがオフになったときは、すでに操作されたストップスイッチ42のLEDは赤色発光のままであるが、未だ操作されていないストップスイッチ42のLEDについては青色発光させる。
ベットスイッチ40は、貯留されたメダルを今回遊技のためにベットするときに遊技者に操作される操作スイッチである。本実施形態では、1枚のメダルを投入するための1ベットスイッチ40aと、3枚(最大数、規定数)のメダルを投入するための3ベットスイッチ40bとを備える。
なお、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。
なお、規定数は、たとえば、役物非作動時/作動時に応じて予め定められている。具体的には、役物非作動時、SB作動時、1BB作動時は3枚、2BB作動時は2枚、等のように設定されている。1ベットスイッチ40aを2回操作すると2枚のメダルを投入可能であり、3回操作すると3枚のメダルを投入可能である。また、規定数が3枚であるときは、3ベットスイッチ40bを操作すれば一時に3枚のメダルを投入可能であり、規定数が2枚であるときは、3ベットスイッチ40bを操作すれば一時に2枚のメダルを投入可能である。規定数未満がすでにベットされている状態で3ベットスイッチ40bを操作すれば、ベット数が3枚となるようにベット処理が行われる。
また、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者に操作される操作スイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者に操作される操作スイッチである。
さらに、精算スイッチ46は、スロットマシン10内部にベット及び/又は貯留(クレジット)されたメダルを払い戻す(ペイアウトする)ときに遊技者に操作される操作スイッチである。
また、図269に示すように、メイン制御基板50には、表示基板75が電気的に接続されている。なお、実際には、メイン制御基板50と表示基板75との間には、中継基板が設けられ、メイン制御基板50と中継基板、及び中継基板と表示基板75とが接続されているが、図269では中継基板の図示を省略している。このように、メイン制御基板50と表示基板75とは、直接ハーネス等で接続されていてもよいが、両者間に別の基板が介在してもよい。
さらに、制御基板同士が直接ハーネス等で接続されていることに限らず、他の別基板(中継基板等)を介して接続されていてもよい。たとえば、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在してもよい。
表示基板75には、クレジット数表示LED76、及び獲得数表示LED78が搭載されている。
クレジット数表示LED76は、スロットマシン10内部に貯留(クレジット)されたメダル枚数を表示するLEDであり、上位桁及び下位桁の2桁から構成されている。
また、獲得数表示LED78は、役の入賞時に、払出し数(遊技者の獲得数)を表示するLEDであり、クレジット数表示LED76と同様に、上位桁及び下位桁の2桁から構成されている。
なお、獲得数表示LED78は、払い出されるメダルがないときは、消灯するように制御してもよい。あるいは、上位桁を消灯し、下位桁のみを「0」表示してもよい。
また、獲得数表示LED78は、通常は獲得数を表示するが、エラー発生時にはエラーの内容(種類)を表示するLEDとして機能する。
さらにまた、獲得数表示LED78は、AT中に押し順を報知する遊技では、押し順指示情報を表示する(有利な押し順を報知する)LEDとして機能する。よって、本実施形態における獲得数表示LED78は、獲得数、エラー内容、及び押し順指示情報の表示を兼ねるLEDである。ただし、これに限らず、押し順指示情報を表示する専用のLED等を設けてもよいのはもちろんである。
なお、AT中において、有利な押し順の報知は、サブ制御基板80に接続された画像表示装置23によっても実行される。
図269において、メイン制御基板50には、図柄表示装置のモータ(本実施形態ではステッピングモータ)32等が電気的に接続されている。
図柄表示装置は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ33とを含む。
モータ32は、リール31を回転させるための駆動手段となるものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段65によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リール31のたとえば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサ33により検知される。リールセンサ33の信号は、メイン制御基板50に電気的に接続されている。そして、インデックスがリールセンサ33を検知する(切る)と、その入力信号がメイン制御基板50に入力され、そのリール31が所定位置を通過したことが検知される。
また、リールセンサ33がリール31のインデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を予めROM54に記憶している。これにより、インデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。さらに、リールセンサ33がリール31のインデックスを検知した瞬間から、(ステッピング)モータ32を何パルス駆動すれば、前記基準位置上の図柄から数えて何図柄先の図柄を有効ライン上に停止させることができるかを識別可能となる。
また、メイン制御基板50には、メダル払出し装置が電気的に接続されている。メダル払出し装置は、メダルを溜めておくためのホッパー35と、ホッパー35のメダルを払出し口から払い出すときに駆動するホッパーモータ36と、ホッパーモータ36から払い出されたメダルを検出するための払出しセンサ37を備える。
メダル投入口43から手入れされ、受け付けられた(正常であると判断された)メダルは、ホッパー35内に収容されるように形成されている。
払出しセンサ(光学センサ)37は、本実施形態では、所定距離を隔てて配置された一対の払出しセンサ37a及び37bからなる。そして、メダルが払い出されるときには、そのメダルにより所定の移動部材(後述する図275の可動片39a)が移動する。所定の移動部材の移動によって、払出しセンサ37a及び37bがオン/オフされる。所定時間の範囲内で払出しセンサ37a及び37bがそれぞれオン/オフされたか否かに基づいて、メダルが正しく払い出されたか否かを判断する。
たとえば、ホッパーモータ36が駆動しているにもかかわらず、一対の払出しセンサ37のオンを検知しないときは、メダルが払い出されていないと判断し、ホッパーエラー(メダルなし)と検知される。
一方、払出しセンサ37の少なくとも1つがオン信号を出力し続けたままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。
なお、これらの動作の詳細については、後述する図274〜図276で説明する。
遊技者は、遊技を開始するときは、ベットスイッチ40の操作により予めクレジットされたメダルを投入するか(貯留ベット)、又はメダル投入口43からメダルを手入れ投入する(手入れベット)。当該遊技の規定数のメダルがベットされた状態でスタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板50に入力される。メイン制御基板50(具体的には、後述するリール制御手段65)は、この信号を受信すると、役抽選手段61による抽選を行うとともに、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板50に入力される。メイン制御基板50(具体的には、後述するリール制御手段65)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、役抽選手段61の抽選結果(内部抽せん手段により決定した結果)に対応するように、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時における図柄組合せにより、今回遊技の遊技結果を表示する。さらに、いずれかの役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止したとき(その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
次に、メイン制御基板50の具体的構成について説明する。
図269に示すように、メイン制御基板50のメインCPU55は、以下の役抽選手段61等を備える。本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、当選番号の抽選(決定、選択)を行う。ここで、「役抽選手段61による当選番号の抽選」は、風営法規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則。以下、単に「規則」という。)における「内部抽せん」と同じであり、役抽選手段61による抽選結果は、規則における「内部抽せんにより決定した結果」と同じである。したがって、役抽選手段61を、規則に合わせた表現で、「内部抽せん手段61」とも称する。
役抽選手段61により当選番号が決定されると、その当選番号に基づいて、入賞及びリプレイ条件装置番号、並びに役物条件装置番号が決定され、当該遊技で作動可能となる入賞及びリプレイ条件装置、並びに役物条件装置が定まることとなる。このため、役抽選手段61は、条件装置番号の決定(抽選又は選択)手段、当選役決定(抽選又は選択)手段等とも称される。
役抽選手段61は、たとえば、抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数、ソフトウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、当選番号を決定する当選番号決定手段とを備えている。ここで、「乱数値に基づいて」とは、抽出した乱数値を直接使用することだけでなく、抽出した乱数値に対して所定の演算を行った結果を使用すること、抽出した乱数値に所定値を加算又は減算等した結果を使用すること、抽出した乱数値に別の乱数値を加算又は減算等した結果を使用すること等が挙げられる。
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進数で「0」〜「65535」)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが「0」〜「65535」の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値に基づいて、後述する抽選テーブルと照合することにより、当選番号を決定する。
当選フラグ制御手段62は、役抽選手段61による抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、すべての役について、役ごとに当選フラグを備える。そして、役抽選手段61による抽選においていずれかの役の当選となったときは、その役の当選フラグをオンにする(当選フラグを立てる)。なお、役の当選には、当選役が1つである場合(単独当選)と、当選役が複数ある場合(重複当選)とが挙げられる。
押し順指示番号選択手段63は、役抽選手段61による当選番号の抽選結果(押し順ベル、又は押し順リプレイ当選時)に基づいて、押し順指示番号(正解押し順に相当する番号)の選択(決定)を行うものである。
ここで選択される押し順指示番号の「押し順」とは、遊技者にとって有利な押し順(正解押し順)を意味する。たとえば押し順ベルの当選時には、高目ベルを入賞させる押し順(正解押し順)を指す。また、リプレイ重複当選時は、有利なRTに昇格させる押し順又は不利なRTに転落させない押し順を指す。
本実施形態では、入賞及びリプレイ条件装置番号ごとに、それぞれ固有の押し順指示番号を備える。なお、当選番号ごとに、それぞれ固有の押し順指示番号を備えてもよい。
そして、AT中に、押し順ベル又は押し順リプレイに当選したときは、メイン制御基板50は、上述した獲得数表示LED78に、押し順指示番号に対応する押し順指示情報、具体的には「=*」(「*」=1、2、・・)のような情報を表示する。このように、有利な押し順を有する条件装置の作動時に、押し順指示情報を表示する機能は、指示機能とも称される。
また、AT中に、押し順ベル又は押し順リプレイに当選したときは、メイン制御基板50は、遊技の開始時(スタートスイッチ41が操作され、当選番号が決定された後)に、サブ制御基板80に対し、押し順指示番号に対応するコマンドを送信する。
サブ制御基板80は、当該コマンドを受信することによって、正解押し順を画像表示装置23で画像表示することが可能となる。
なお、メイン制御基板50が選択した押し順指示番号をサブ制御基板80に送信することができるのは、有利区間(AT)中に限られる。したがって、通常区間において押し順指示番号選択手段63により押し順指示番号が選択されたとしても、その押し順指示番号がサブ制御基板80に送信されることはない。なお、通常区間では、押し順指示番号を選択しなくてもよい。
演出グループ番号選択手段64は、入賞及びリプレイ条件装置番号に対応する演出グループ番号であって、サブ制御基板80に送信するための番号を選択するものである。
ここで、入賞及びリプレイ条件装置番号に対応する演出グループ番号が予め定められている。そして、演出グループ番号選択手段64は、スタートスイッチ41が操作されることにより当選番号が決定すると、当該遊技の入賞及びリプレイ条件装置番号に対応する演出グループ番号を選択し、メイン制御基板50は、選択した演出グループ番号をサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、受信した演出グループ番号に基づいて、当選役に関する演出を出力する。演出グループ番号は、上記の押し順指示番号と異なり、毎遊技選択され、メイン制御基板50からサブ制御基板80に送信される。なお、演出グループ番号選択手段64は、当選番号に対応して演出グループ番号を選択するようにしてもよい。
また、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、当該遊技の当選番号を送信しない。このため、サブ制御基板80は、当該遊技の当選番号を知ることはできない。ただし、サブ制御基板80は、毎遊技、演出ブループ番号を受信するので、受信した演出グループ番号に基づいて、演出を出力可能となる。ただし、押し順ベル又は押し順リプレイの当選時であっても、演出グループ番号から正解押し順を判断できないので、サブ制御基板80は、演出グループ番号に基づいて正解押し順を報知することはない。これに対し、AT中は、押し順ベル又は押し順リプレイの当選時は、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対し、押し順指示番号を送信する。これにより、サブ制御基板80は、受信した押し順指示番号に基づいて、正解押し順を報知可能となる。
リール制御手段65は、リール31の回転開始命令を受けたとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41の操作を検知したときに、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御する。
さらに、リール制御手段65は、役抽選手段61により当選番号の決定が行われた後、今回遊技における当選フラグのオン/オフを参照して、当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42の操作を検知したときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
たとえば、リール制御手段65は、少なくとも1つの当選フラグがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグがオンになっている役)に対応する図柄組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグがオフになっている役)に対応する図柄組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動図柄(コマ)数)の範囲内を意味する。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、MB作動中の所定のリール31(たとえば、中リール31)を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、MB作動中の所定のリール31を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動図柄数が4図柄に設定されている。
一方、MB作動中の所定のリール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が75ms以内に設定されている。これにより、MB作動中の所定のリール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動図柄数が1図柄に設定されている。
そして、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御される。
すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選番号に対応する役の図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選番号に対応する役の図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選番号に対応しない役の図柄組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選番号に対応しない役の図柄組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
さらに、複数の役に当選している遊技(たとえば、押し順ベル当選時)では、ストップスイッチ42の押し順や、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、入賞させる役の優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する役に係る図柄の引込み停止制御を行う。
入賞判定手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄組合せが、いずれかの役に対応する図柄組合せであるか否かを判断するものである。
ここで、入賞判定手段66は、実際に、役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止したか否かを検知することはない。具体的には、当該遊技で作動した条件装置と、ストップスイッチ42の押し順及び/又はストップスイッチ42の操作タイミングとから、リール31が実際に停止する前に有効ラインに停止する図柄組合せを予め判断するか、又はリール31の停止後に有効ラインに停止した図柄組合せを予め判断する。
制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対し、サブ制御基板80で出力する演出に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
制御コマンドとしては、たとえばベットスイッチ40が操作されたときの情報、スタートスイッチ41が操作されたときの情報、押し順指示番号(AT中、かつ正解押し順を有する当選番号に当選したときのみ)、演出グループ番号、RT(遊技状態)情報、ストップスイッチ42が操作されたときの情報、入賞した役の情報、有利区間種別情報、有利区間クリアカウンタの情報、差数カウンタの情報等が挙げられる。
なお、有利区間クリアカウンタの情報、差数カウンタの情報は非有利区間(通常区間)であるときは送信せず、有利区間であるときは(毎遊技)送信するように構成してもよい。このようにすることによって、非有利区間におけるサブ制御基板80への制御コマンド数を減らすことが可能となる。また、有利区間であるときは、有利区間クリアカウンタの情報、差数カウンタの情報を送信することによって、サブ制御手段80も有利区間から通常区間に移行するタイミング(強制的に有利区間が終了するタイミング)を把握することが可能となり、これらの情報に基づいた演出を実行することが可能となる。
図269において、サブ制御基板80は、遊技中及び遊技待機中における演出(情報)の選択や出力等を制御するものである。
ここで、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板50(制御コマンド送信手段71)は、パラレル通信によってサブ制御基板80に一方向で、演出の出力に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
なお、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、パラレル通信に限らず、シリアル通信であってもよく、シリアル通信とパラレル通信とを併用してもよい。
サブ制御基板80は、メイン制御基板50と同様に、入力ポート81、出力ポート82、RWM83、ROM84、及びサブCPU85等を備える。
サブ制御基板80には、入力ポート81又は出力ポート82を介して、図269に示すような以下の演出ランプ21等の演出用周辺機器が電気的に接続されている。ただし、演出用の周辺機器は、これらに限られるものではない。
RWM83は、サブCPU85が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM84は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
演出ランプ21は、たとえばLED等からなり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ、リール31の上部からリール31上の図柄を照光する蛍光灯、スロットマシン10のフロントドア前面に配置され、役の入賞時等に点滅する枠ランプ等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(正解押し順、当該遊技で作動する条件装置に対応する演出等)や、遊技情報(役物作動時や有利区間(AT)中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
図270は、メダル投入口43から投入されたメダルMが投入センサ44a及び44bを通過するまでの様子を示す図であって、正面から見た模式図である。図270では、メダルセレクタの内部が見えるように図示している。また、メダルMは、その位置に応じて、M1〜M4を示している。M1の位置は、メダルMがメダル投入口43のメダル置き部47cに置かれている状態(放たれる前の状態)を示す。すなわち、M1の位置では、正面から見て、メダルMの外周縁の最下点とメダル置き部47cの上面とが当接している。
なお、図270(及び後述する図272)において、投入センサ44a及び44bとして表示した略正方形の部分全体が、それぞれ投入センサ44a及び44bの受発光範囲(センサの目)であるものとする(それぞれ投入センサ44a及び44bの筐体ではない。)。
また、M2の位置は、正面から見てメダルMが見えなくなった瞬間の位置を示している。すなわち、M2の位置では、メダルMの外周縁の最上点とメダル置き部47cの上面とが重なる位置である。たとえば、メダルMがM1の位置にあるときに遊技者がメダルMから手を離すと仮定すると、メダルMは、M1の位置から落下する。したがって、M2の位置では、遊技者の手から放れている状態であって下流側に落下(移動)している状態である。
なお、「上流側」とはメダル投入口43側を示し、「下流側」とは投入センサ44b側(ホッパー35側)を指すものとする。メダルMの位置でいえば、上流側から下流側に向かって、M1→M2→M3→M4となる。
図270の例では、メダルMがM2に位置しているときには、通路センサ43aによってメダルMが検知されるように通路センサ43aを配置している。
さらに、M3の位置は、投入センサ44aによってメダルMが検知された瞬間(オン)の位置を示す。また、M4の位置は、投入センサ44bによってメダルMが検知されなくなった瞬間(オフ)の位置を示している。
メダル投入口43は、遊技者が遊技媒体としてのメダルMをベット又はクレジットするときに、メダルMをスロットマシン10内部(メダルセレクタ)に投入する部分である。メダル投入口43は、メダルガード部43bと、メダル置き部47cとを備える。メダル置き部47cは、複数枚(最大で10枚程度)の重ねたメダルMを同時に載置可能に、図面の紙面に対して垂直方向に伸びる略湾曲面(メダルMの周縁よりもやや大きな曲率を有する曲面)を有する。
メダル置き部47cの前記略湾曲面と、メダルガード部43bのメダルMが接触する面(図270で見えている面)は、略垂直に交差するように形成されている。
さらに、図270では表れていないが、メダル置き部47cとメダルガード部43bとが交差する部分には、1枚のメダルMを流下可能な開口部を有している。2枚のメダルMを重ねた状態では前記開口部からメダルMが落下しないが、1枚のメダルMの厚みのときは前記開口部からメダルMが流下するように形成されている。このため、遊技者は、たとえば重ねた複数枚のメダルMをメダル置き部47c上に載置し、その複数枚のメダルMをメダルガード部43bの方向に押し当てつつ、押し当て力を強めたり弱めたりすることで、メダル置き部47c上に載置したメダルMを1枚ずつ前記開口部からメダルセレクタ内に落とし込むことが可能となっている。
メダル投入口43からメダルMが投入される(下方に放たれる)と、そのメダルMは、メダルセレクタ内の通路を流下する。メダルセレクタ内には、上流側から、通路センサ43a、投入センサ44a、投入センサ44bが設けられている。さらに、通路センサ43aと、投入センサ44aとの間(図270では、投入センサ44aの下側)には、上述したブロッカ45が設けられている。
メダルMがメダルセレクタ内に入ると、最初に、通路センサ43aによって検知される。通路センサ43aは、メダル詰まりやゴト行為の有無判断するため等に設けられたセンサであり、通路センサ43aがメダルMを検知した時から、(予め定めた)所定時間、メダルMを検知し、さらに所定時間の経過後はメダルMを検知しなくなったときは、正常であると判断する。これに対し、通路センサ43aがメダルを検知した後、所定時間を経過してもメダルMを検知し続けているときは、メダル滞留エラーと判断する。また、通路センサ43aがメダルMを検知した後、所定時間を経過する前にメダルMを検知しなくなったときは、メダルMの不正通過であると判断する。
メダルMがメダル通路内を流下すると、ブロッカ45の位置に到達する。ブロッカ45は、メダル通路において下面側に配置されている。ブロッカ45は、オン状態(出力ポート52のうち、ブロッカ45に係る出力ポートがオン)であるときは、メダルMが投入センサ44a及び44bによって検知可能となるようにメダル流路を形成する。換言すれば、上流側から移動してきたメダルMを、メダル通路外に送出することなく、投入センサ44a及び44b側に送る役目を持っている。
これに対し、オフ状態(出力ポート52のうち、ブロッカ45に係る出力ポートがオフ)であるときは、ブロッカ45は、図270中、図面の紙面に対して垂直方向にずれるように移動することにより、メダル通路に開口部(落とし穴)を形成する。これにより、ブロッカ45がオフ状態では、メダルMは、M3に到達する直前に、この開口部から落下し、メダル通路外に送られる(図270中、M5)。この開口部から落下したメダルMは、投入センサ44aに検知されることなく、メダル返却口(図示せず)に戻される。
たとえば、当該遊技の規定数がすでにベットされており、かつクレジット数が上限値に到達しているときは、それ以上のメダルのベット及びクレジットができないので、ブロッカ45はオフ状態に制御される。これにより、その状態においてメダルMがメダル投入口43から投入されても、前記開口部から落下してメダル返却口に戻される。
これに対し、ブロッカ45がオン状態であるときは、前記開口部がブロッカ45によって塞がれているので、メダル通路内を流下するメダルMは、ブロッカ45上を通過し、投入センサ44a及び44b側に移動可能となる。
なお、本実施形態では、図270のようにブロッカ45を配置したが、この配置に限られるものではない。ブロッカ45のオン状態/オフ状態にかかわらず、通路センサ43aによってメダルMを検知することができ、ブロッカ45がオン状態であるときはメダルMを投入センサ44a及び44bに案内することができ、かつ、ブロッカ45がオフ状態であるときはメダルMが投入センサ44a及び44bに検知されることなくメダル返却口に送ることができればよい。換言すれば、通路センサ43aと投入センサ44aとの間にブロッカ45が位置すればよい。
また、通路センサ43aは、ブロッカ45よりも上流側に位置していればよく、ブロッカ45がオフ状態であっても、メダル投入口43から投入されたメダルMを検知可能な位置に配置されていればよい。また、図270では、通路センサ43aは、メダルMがM2に位置したときは、メダルMを検知できるように配置しているが、これに限らず、メダルMがM2の位置よりもさらに下流側に移動したときにメダルMを検知するように通路センサ43aを配置することも可能である。
投入センサ44a及び44bは、ブロッカ45を通過したメダルMを検知するためのセンサであり、これら2つのセンサは、所定距離を隔てて設置されている。まず、メダルMがM3の位置に到達したときは、上流側の投入センサ44aがメダルMを検知可能となる(オフからオンになる)。さらにメダルMが流下すると、次に投入センサ44bがメダルMを検知する(オフからオンになる)。これら2つの投入センサ44a及び44bのオン/オフのタイミングを判断することにより、投入されたメダルMが正常であるか否かを判断する。メダルMがM4の位置に到達すると、投入センサ44a及び44bに検知されなくなる。投入センサ44a及び44bを通過したメダルMは、ホッパー35に送られる。
図270において、メダルセレクタは、以下のように設計されている。
まず、メダルMがM2の位置、すなわちメダルセレクタを正面から見たときに、メダルMが視認不可能となった瞬間から、メダルMがM4の位置、すなわち投入センサ44bに検知されなくなる瞬間の位置に到達するまで(図270中、点線で移動軌跡を示す。)の時間を、時間T2に設定している。なお、メダルMがM1に位置しているときにそのメダルMから(初速度「0」で)手を離し、下方に放った場合の値である。よって、メダルMがM2に位置するときの速度は、「0」を超える。
また、メダルMの加速度は、M2の位置からさらに下方に移動するに従って大きくなる。一方、図270中、メダル通路が垂直方向から水平方向に曲がった部分には、衝撃部材(図270では図示せず)が設けられている。この衝撃部材にメダルMが接触すると、メダルMの速度が減速されて、投入センサ44a及び44bに向かうようになっている。
そして、メダルMがM3に位置する瞬間(投入センサ44aに検知された瞬間)から、M4に位置する瞬間(投入センサ44bに検知されなくなった瞬間)までの時間を、時間T3に設定している。
<第33実施形態(A)>
図271は、第33実施形態(A)を説明するためのタイムチャートを示す図である。
図271は、スロットマシン10の電源がオフにされたとき(たとえば、電源スイッチ11がオフにされたときや、停電が発生したとき)の電圧レベルを示すものである。
図271において、電源が正常にオン状態になっているときの電圧を供給レベルV0とする。供給レベルV0の状態では、スロットマシン10は、正常に作動する。
図271では、時刻S11のときに、電源断が発生した(電源の供給が遮断される事象が発生した)例を示している。本実施形態では、電源断が発生すると、時間T0で、電圧が電源断検知レベルV1まで低下する。
電源断が発生したとき(時刻S11;供給レベルV0)から、電源断を検知するまで(時刻S12;電源断検知レベルV1)までの時間T0は、少なくとも20割込み(1割込み時間2.235ms×20割込み=44.7ms)以上となるように設計されている。
メイン制御基板50上には、(図示しない)電圧監視装置(電源断検出回路)が設けられている。そして、電源電圧が所定値である電源断検知レベルV1以下になったときには、入力ポート51における所定のビットに電源断検知信号が入力され、その信号の入力があったか否かを検知することにより電源断を検知する。
電圧が電源断検知レベルV1からさらに低下していき、メインCPU55の駆動電圧限界V2未満になると、メインCPU55を駆動することができなくなる(メインCPU55の動作を保証できなくなる)。
図271の例では、時刻S13で、電圧レベルがメインCPU55の駆動電圧限界V2となり、その後、Lowに低下する例を示している。メイン制御基板50は、電圧が駆動電圧限界V2未満になると電源断処理を実行することができないので、電源断が時刻S11で発生したときは、少なくとも時刻S13までに、電源断処理を終了できるように設定している。
また、電源断の検知は、2.235msごとに実行される割込み処理内で実行するが、2割込み連続で電源断を検知したときは、次の割込み処理で電源断処理を実行する。したがって、図271中、時刻S12は、2回連続で割込み処理で電圧が電源断検知レベルV1以下であると判断され、電源断が発生したと検知したタイミングである。そして、次の割込み処理で、電源断処理を実行する。
なお、割込み処理では、以下のような処理を実行する。まず、電源断を検知したか否かを判断し、電源断を検知したときは、(通常の割込み処理に移行せずに)電源断処理に移行する。電源断処理では、まず、出力ポート52をオフにする。出力ポート52をオフにする処理により、ブロッカ45がオフとなる。さらに、スタックポインタの保存処理、電源断処理済みフラグ(正常な電源断が行われたか否かを判断するためのフラグ)のセット処理、RWM53のチェックサムの実行処理、RWM53の書き込み禁止処理等を順次実行した後、リセット待ち状態(ループ処理状態)となる。このリセット待ち状態は、設計上、何も処理を行わない状態となっている。
したがって、図271に示すように、電源断を検知した割込み処理(時刻S12)の次の割込み処理で、電源断処理が実行され、ブロッカ45がオフにされる。
なお、電源断を検知した割込み処理の次の割込み処理で電源断処理を実行することに限らず、電源断を検知した割込み処理内で電源断処理を実行してもよい。この場合には、「T1=S12−S11」となる。
一方、図271では、メダルが投入された後のメダル位置(M2、M4)を併せて図示している。図270において、メダルMがM1の位置にある状態で、遊技者がメダルMから手を離したと仮定する。なお、この場合には、メダルMは、初速度「0」で落下する。これにより、メダルMは、メダルセレクタ内に放たれる。そして、図271では、電源断が発生した時刻S11と、メダルMがM2の位置に到達した時刻とを一致させている。
図270で示したように、メダルMがM2に位置する瞬間からM4に位置する瞬間までの時間をT2としたが、図271においても同様に、メダルMがM2に位置する瞬間から時間T2経過後に、メダルMがM4に位置するものとする。
この場合、本実施形態では、「T2>T1」の関係を満たすように設計している。
したがって、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生すると、メダルMがM4に到達する前に電源断処理が実行され、投入センサ44bがメダルMを検知しなくなる。よって、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生したときは、そのメダルMは、投入センサ44bに検知されることなくメダル返却口(下皿)に送られる。このため、そのメダルMは、投入センサ44a及び44bを正常に通過することにはならない。よって、そのメダルMについては、飲み込みが発生してしまうが、電源断の発生後(時刻S11の後)に、メダルMの「1」加算(ベット又はクレジットへの「1」加算)処理が実行されない。これにより、電源断の発生後にベット又はクレジット処理が実行されてしまう可能性をなくすことができる。
たとえば、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生した場合において、時間T1が経過したとき(電源断処理時)に、図270中、メダルMがM4の直前に位置するとき(メダルMがM3の位置を通過した後のとき)は、そのメダルMは、投入センサ44aには検知されるが、投入センサ44bには検知されることなく、電源がオフになる。
また、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生した場合において、時間T1が経過したとき(電源断処理時)に、図270中、メダルMがM3の位置よりも上流側に位置するときは、そのメダルMは、投入センサ44a及び投入センサ44bのいずれにも検知されることなく、電源がオフになる。
また、図270において、メダルMがM2に位置する瞬間から、M3に位置する瞬間までの時間を、時間T2’とする。
この場合、「T2’>T1」の関係を満たすように設計することが好ましい。
上記の関係に設計した場合において、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生すると、メダルMがM3に到達した時点では、電源断処理が実行されることによりブロッカ45がオフ状態となっている。したがって、そのメダルMは、投入センサ44aに検知されることなくメダル通路外に送出され、メダル返却口に送られるようになる。
ここで、従来技術と第33実施形態(A)との相違について説明する。
従来は、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生すると、その電源断を検知してブロッカ45をオフにしたときには、メダルMは、すでに投入センサ44bの位置を通過していた。したがって、電源断が発生した後に、メダルの「1」加算処理(ベット処理又はクレジット処理)が実行されていた。しかし、電源断が発生した後にメダル加算処理を実行することは好ましくない。電源断の発生後は、遊技の進行に係るすべての処理を速やかに停止すべきだからである。
そこで、第33実施形態(A)のように構成すれば、遊技者がメダル投入口43からメダルMを投入し、メダルMがM2に位置する瞬間(投入直後)に電源断が発生したとしても、メダルの「1」加算処理が実行されないようにしたので、スロットマシン10の機能を高めることができる。
<第33実施形態(B)>
第33実施形態(B)は、投入センサ44a及び44bと、電源断との関係を定めたものである。
図272は、メダルMが投入センサ44aにより検知されてから、投入センサ44bにより検知されなくなるまでの過程を示す正面図である。図272中、矢印方向は、メダルMの進行(流下)方向を示している。
図272(a)は、メダルMが投入センサ44aにより検知された瞬間の図を示している。このとき、投入センサ44aはオフからオンになった瞬間であり、投入センサ44bはオフのままである。なお、この位置は、図270中、M3に相当する。
次に、メダルMが図272中、左側に進行し、図272(b)に示す状態になると、投入センサ44aはメダルMを検知した状態のままであり、投入センサ44bがメダルMを検知するようになる。よって、図272(b)では、投入センサ44aはオンであり、投入センサ44bはオフからオンになった瞬間である。
なお、図272では、投入センサ44a及び44bとメダルMとが重なった場合であっても、投入センサ44a及び44bとメダルMとの双方を実線で示しているが、メダルMと投入センサ44a及び44bの位置関係を表すものではない。投入センサ44a及び44bは、メダルMに対し、図272の紙面の垂直方向において手前側に配置されていてもよく、奥側に配置されていてもよい。
メダルMがさらに進行し、図272(c)の状態になると、投入センサ44a及び44bの双方によってメダルMが検知されている状態となる。よって、この場合の投入センサ44aはオンであり、かつ投入センサ44bもオンである。
ここで、メダルMの直径は、たとえば、一般仕様では25ミリメートル(いわゆる25パイ(φ))であり、特殊仕様では30ミリメートル(いわゆる30パイ(φ))である。したがって、図272(c)の状態になることが可能に、投入センサ44aと44bとの間の距離を設定する必要がある。ここで、後述するように、図272(c)の状態、すなわち投入センサ44a及び44bの双方がオンとなっている(メダルMを検知している)時間が所定の範囲内であるか否かにより、メダル投入エラーと判定するか否かを定めている。よって、投入センサ44aと44bとの間の距離は、投入センサ44a及び44bの双方がオンとなっている時間をどのように設定するかによっても異なる。
図272(c)の状態からメダルMがさらに進むと、図272(d)に示すように、投入センサ44aは、メダルMを検知しなくなる。この場合、投入センサ44aはオンからオフになった瞬間であり、投入センサ44bはオンのままである。さらにメダルMが進行すると、図272(e)に示すように、投入センサ44bがメダルMを検知しなくなる。よって、この場合には、投入センサ44aはオフのままであり、投入センサ44bはオンからオフになった瞬間である。なお、図272(e)のメダルMの位置は、図270中、M4に相当する。
図273は、投入センサ44a及び44bのオン/オフをタイムチャートで示す図である。図273において、時刻S21は、投入センサ44aがオフからオンになった瞬間(投入センサ44bのはオフのまま)であり、図272(a)のタイミングに相当する。
次に、投入センサ44bがメダルMを検知した(オフからオンになった)瞬間(図272(b))の時刻をS22とする。さらにまた、投入センサ44aがメダルMを検知しなくなった(オンからオフになった)瞬間(図272(d))の時刻をS23とする。さらに、投入センサ44bがメダルMを検知しなくなった(オンからオフになった)瞬間(図272(e))の時刻をS24とする。
ここで、投入センサ44aがメダルMを検知している時間Ta(時刻S21からS23までの間)が、6.705ms(3割込み)以上、185.505ms(83割込み)未満の範囲内であれば(条件1)、メイン制御基板50は、正常なメダルMの通過であると判断し、この範囲から外れているときは、メダル通過エラーと判断する。
また、投入センサ44a及び44bの双方がメダルMを検知している時間Tb(時刻S22からS23までの間)が、4.47ms(2割込み)以上、118.455ms(53割込み)未満の範囲内であれば(条件2)、メイン制御基板50は、正常なメダルMの通過であると判断し、この範囲から外れているときは、メダル通過エラーと判断する。
さらにまた、投入センサ44bがメダルMを検知している時間Tc(時刻S22からS24までの間)が、6.705ms(3割込み)以上、185.505ms(83割込み)未満の範囲内であれば(条件3)、メイン制御基板50は、正常なメダルMの通過であると判断し、この範囲から外れているときは、メダル通過エラーとする。
上述した条件1〜条件3のすべてを満たす場合には、メダルMの通過は正常であると判断し、少なくとも1つの条件を満たさないときは、メダル通過エラーとする。
また、図273に示すように、投入センサ44a及び44bの双方がオフになったとき(時刻S24)は、投入監視カウンタを「1」減算する。
ここで、投入監視カウンタは、上述した通路センサ43aがメダルMを検知したときに「+1」となり、投入センサ44a及び44bをメダルが正常に通過したとき(投入センサ44a及び44bの双方が、オフ→オン→オフとなったとき。よって時刻S24のとき。)に「−1」されるカウンタである。すなわち、正常時には、「1」と「0」とを繰り返す。
一方、通路センサ43aがメダルMを検知せず、投入センサ44a及び44bのみがメダルの通過を検知したときは、投入監視カウンタは「−1」となり、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断する。
また、通路センサ43aがメダルMを検知し(投入監視カウンタ=「+1」)、かつ、投入センサ44a及び44bがメダルMの通過を検知しなかった場合において、通路センサ43aがさらにメダルMを検知し、投入監視カウンタが「2」以上の所定値になると、メイン制御基板50は、メダル詰まりエラーと判断する。たとえば投入監視カウンタの正常値を「0」〜「2」に設定した場合には、投入監視カウンタが「3」以上となったときは、メイン制御基板50がメダル詰まりエラーと判断することが挙げられる。
なお、投入監視カウンタは、ブロッカ45がオフ状態からオン状態になるときは、クリアされる。
図273において、時刻S24で、投入センサ44bがオンからオフになり、投入監視カウンタが「1」減算され、メダルMが正常に通過したと判断されたときは、メイン制御基板50は、メダル投入処理(ベット処理又はクレジット処理)を実行する。たとえばその時点で、ベット数が規定数未満であるときは、ベット数の「1」加算処理を実行する。具体的には、当該遊技での規定数が「3」であり、その時点でのベット数が「0」であるときは、ベット数の「1」加算処理により、ベット数を「0」から「1」に更新する。
また、その時点で、ベット数が既に規定数に到達している場合において、クレジット数が最大数の「50」に到達していないときは、クレジット数の「1」加算処理を実行する。たとえば、その時点でのクレジット数が「10」であるときは、クレジット数を「11」に更新する。
なお、ベット数が規定数となり、かつ、クレジット数が最大数の「50」に到達したときは、メイン制御基板50は、ブロッカ45をオフ状態にする。これにより、メダル投入口43からメダルMが投入されても、そのメダルMは返却される。換言すれば、その場合には、メダルMが投入されても投入センサ44a及び44bに検知されることはない。
図273では、投入センサ44a及び44bのオン/オフに加えて、電源断発生時と電源断検知時のタイミングを表示している。図273では、例1及び例2を示し、いずれも、投入センサ44aがオフからオンになったタイミング(時刻S21)で電源断が発生した場合を例に挙げている。
そして、例1では、電源断が発生した時刻S21から、時間T1経過後に電源断を検知している。ここで、例1では、「T1>T3」に設定されている。したがって、電源断が発生した瞬間に投入センサ44aがメダルMを検知した場合において、電源断処理を開始するときは、すでにメダルMの「1」加算処理を実行した後である。
ここで、時刻S21からS24までの時間T3は、「Ta+Tc−Tb」で表すことができる。したがって、時間T3の最小時間は、4割込みに相当し、「8.94ms」である。
また、時間T3の最大時間は、113割込みに相当し、「252.555ms」である。
そして、例1では、必ず、時刻S24の経過後に電源断処理が実行されるように設定する。このため、たとえば、電源断の発生(時刻S21)から電源断処理が実行されるまでの時間T1は、114割込み以上となるように設定する。
以上のように設定すれば、投入センサ44aがメダルMを検知した瞬間(時刻S21)に電源断が発生しても、メダルMの「1」加算処理の実行後に電源断処理が実行されるので、そのメダルMは、正常にベット又はクレジットされる。よって、メダルMの飲み込みを防止することができる。
また、例2は、例1とは逆に、メダルMの「1」加算処理が実行される前に電源断処理を実行する例である。すなわち、例2では、「T1<T3」の関係となるように設定する。
時刻S21からS24までの時間T3は、上述したように、最小時間で4割込みに相当する。したがって、「T1<T3」の関係を満たすためには、電源断の発生から3割込み以内で電源断処理を実行する必要がある。しかし、電源断の発生から3割込み以内で電源断処理を実行するように設定することは困難であるので、時間Tcの最小時間が4割込みよりも長くなるように設定する。たとえば時間Tcの最小時間を15割込みに設定することが挙げられる。そして、電源断の発生(時刻S21)から電源断処理までの時間T1を10割込み程度に設定すれば、時刻S21で電源断が発生したときに、時刻S24になる前に電源断処理を実行することが可能となる。
電源断処理が実行されると、その後にメダルMの「1」加算(ベット又はクレジット)処理は実行されない。したがって、例2では、時刻S21の時点で(電源断の発生時に)投入センサ44aがメダルMを検知したとしても、メダルM1の「1」加算処理は実行されない。その結果、メダルMを飲み込んでしまうというデメリットを有するが、第33実施形態(A)で説明したように、電源断が発生した後は、メダルMの「1」加算処理等を実行することなく、できる限り速やかに電源断処理を実行することができる。
<第33実施形態(C)>
第33実施形態(C)は、払出しセンサ37a及び37bと電源断との関係を定めたものである。
払い出すべきメダルをクレジットに加算するときはホッパーモータ36を駆動せずに、メイン制御基板50のRWM53内に設けられたクレジット数の記憶領域を更新する。さらに、当該記憶領域に記憶されたクレジット数に対応する数となるように、クレジット数表示LED76で示す値を更新する。
そして、クレジット数が上限値「50」に到達した後にメダルを払い出すときは、ホッパーモータ36を駆動して、ホッパー35からメダルを払い出す(払出し口から排出する)。この場合、メダルが1枚払い出されるごとに払出しセンサ37a及び37bがオン/オフを検知するように構成されている。払出しセンサ37a及び37bによるオン/オフの検知結果が正常の範囲内であるときは、メダルMが1枚正しく払い出されたと判断し、当該検知結果が正常の範囲内にないときは、メダルMが正しく払い出されていないと判断し、メイン制御基板50は、メダル払出しエラーと判断する。
図274は、メダル払出し装置からメダルMが払い出されるときの動作を説明する平面図である。図274では図示していないが、ホッパー35の底面部には、ホッパーディスク(略円板状の回転ディスク)が取り付けられており、このホッパーディスクは、ホッパーモータ36の駆動により回転される。このホッパーディスクには、メダルMを保持可能な開口部がホッパーディスクの外周に沿って複数形成されている。そして、ホッパー35内のメダルMがホッパーディスクの開口部内に入り込むように構成されている。この状態でホッパーモータ36が駆動すると、ホッパーディスクが回転するとともに、ホッパーディスクの開口部に保持されているメダルMが1枚ずつ排出されるように構成されている。メダルMが排出され、空になった開口部には、ホッパー35内の新たなメダルMが入り込む。
図274において、M1に位置するメダルMは、ホッパーディスクの開口部から排出された直後のものを示している。固定軸38a及び可動軸38bは、いずれも、メダル払出し装置を構成する部品である。固定軸38aは、メダルMの払出し時に移動しない軸である。これに対し、可動軸38bは、メダルMが1枚払い出されるごとに往復移動する軸である。可動軸38bは、無負荷状態では、図中、実線で示す位置に配置されており、かつ、ばね(図274では図示せず。後述する図275中、ばね39bに相当する。)によって固定軸38a側に付勢されている。ホッパーディスクの開口部から排出された直後のメダルM(M1)は、固定軸38a及び可動軸38bの双方に接する状態となる。
なお、メダルMが、図274中、実線で示す位置(M1)に配置され、固定軸38a及び可動軸38bの双方に接する状態では、固定軸38aと可動軸38bとの間は、メダルMの直径よりも狭い。よって、この時点では、メダルMは、固定軸38aと可動軸38bとの間を通り抜けることはできない。
ホッパーディスクの開口部から排出されたメダルMには、図274中、F1方向への押出し力が作用している。そして、メダルMにF1方向の押出し力が作用すると、メダルMはF1方向に移動可能となり、その押出し力によって、可動軸38bは、図中、F2方向に押される。なお、固定軸38aは移動しない。この結果、可動軸38bは、メダルMと接触した状態を維持したままで、図中、F2方向に移動する。さらに、可動軸38bは、固定軸38aと可動軸38bとの間をメダルMが通過可能となる位置まで移動する。換言すれば、固定軸38aと可動軸38bとの隙間がメダルMの直径よりも広くなる。このときの可動軸38bの位置を、図中、2点鎖線で示す。
これにより、メダルMは、固定軸38aと可動軸38bとの間を通り抜けて、図中、F1方向(メダル払出し口側)に排出される。このときのメダルMを、図274中、2点鎖線で示す(M2)。メダルMが排出されると、可動軸38bをF2方向に押す力が解除される。その結果、可動軸38bは、前記ばねの力によって、再度、図274中、実線で示す位置まで戻される。
図275は、メダル払出し装置において、上記のようにメダルMが払いされたときの払出しセンサ37a及び37bのオン(検知)/オフ(非検知)状態を説明する平面図である。図275では、メダルMが1枚払い出されるごとに、(a)→(b)→(c)→(d)→(a)の順に可動片39aが動く様子を示している。
図275(a)は、図274中、可動軸38bが実線で示す位置(初期位置)に配置されているときの可動片39aの状態を示している。可動片39aは、図中、中心軸回りに回転移動可能に取り付けられているとともに、ばね39bによって、時計回りに付勢されている。
可動片39aが図中、時計回りに付勢されると、図274の可動軸38bは、図中、固定軸38a側に付勢される。
可動片39aがばね39bによって図275中、時計回りに付勢され、かつ可動片39aにばね39bの引張力以外の力が作用していない状態では、可動片39aは、所定のストッパ(図示せず)により、図275(a)の位置で停止している。
図275(a)に示すように、可動片39aの図中、左側には、払出しセンサ37a(図中、上側)及び37b(図中、下側)が配置されている。可動片39aは、払出しセンサ37a及び37b側に伸びるように形成されており、図275(a)の位置で停止しているときは、その先端部が払出しセンサ37aによって検知されている状態となっている。
なお、図275中、払出しセンサ37a及び37bは、いずれも、センサの筐体を図示しており、受発光部(センサの目)については図示を省略する。この点において、受発光部(センサの目)のみを図示した図270及び図272の投入センサ44a及び44bと相違する。
ここで、払出しセンサ37aは、可動片39aを検知している状態がオン状態(たとえば図275(a))であり、可動片39aを検知しなくなるとオフ状態(たとえば図275(b))となるように設定されている。
同様に、払出しセンサ37bは、可動片39aを検知していない状態がオフ状態(たとえば図275(a))であり、可動片39aを検知するとオン状態(たとえば図275(c))となるように設定されている。
図275(a)の状態では、払出しセンサ37aは可動片39aを検知しておりオンの状態であり、かつ、払出しセンサ37bは可動片39aを検知しておらずオフの状態である。
図274で説明したように、メダルMに対し、図274中、F1方向の押出し力が作用すると、可動軸38bが、図274中、F2方向に移動し始めるが、可動軸38bがこのように移動すると、図275(a)中、可動片39aがばね39bの付勢力に抗して反時計回りに回転を開始する。そして、図275(b)の位置まで可動片39aが移動すると、可動片39aの先端は払出しセンサ37a内から外に出る。これにより、払出しセンサ37aは可動片39aを検知しなくなるので、オフ状態となる。また、図275(b)の位置まで可動片39aが回転しても、可動片39aの先端は払出しセンサ37bには到達しない。よって、図275(b)の状態では、払出しセンサ37aがオフ状態であり、かつ、払出しセンサ37bはオフ状態である。
図274において、可動軸38bがさらにF2方向に移動し、図274中、2点鎖線部の位置(メダルMが固定軸38aと可動軸38bとの隙間を通過可能な位置)に到達すると、図275中、可動片39aがさらに反時計回りに回転し、図275(c)の位置に到達する。これにより、可動片39aの先端が払出しセンサ37b内に入り込み、払出しセンサ37bによって可動片39aが検知される。よって、図275(c)の状態では、払出しセンサ37aはオフ状態であり、かつ、払出しセンサ37bはオン状態となる。
図274において、メダルMがM2の位置からさらに排出されると、可動軸38bを図274中、F2方向に付勢する力がなくなるので、可動軸38bは、図274中、実線で示す位置に戻る。このときの戻り力は、図275のばね39bの力によるものである。これにより、図275中、可動片39aは、時計回りに回転し、可動片39aの先端が払出しセンサ37b外に出て、払出しセンサ37bは可動片39bを検知しなくなる。図275(d)はこのときの状態を示している。図275(d)の状態では、払出しセンサ37aはオフ状態であり、払出しセンサ37bはオフ状態である。
そして、さらに可動片39aが時計回りに回転すると、可動片39aの先端部が払出しセンサ37a内に入り込み、払出しセンサ37aにより可動片39aが検知される。これにより、図275(a)の状態(初期状態)に戻る。図275(a)の状態では、上述したように、払出しセンサ37aはオン状態であり、払出しセンサ37bはオフ状態である。また、この位置に戻ったときは、図274中、可動軸38bは、実線の位置に戻る。
図276は、払出しセンサ37a及び37bのオン/オフをタイムチャートで示す図である。
図276では、メダルの払出し処理が開始されており、ホッパーモータ駆動信号がオン状態であるものとする。
図276において、時刻S31より前は、図275(a)に示す状態である。時刻S31に到達すると、図275(b)に示す状態となり、払出しセンサ37aがオフ状態となる(払出しセンサ37bはオフ状態である。)。次に、時刻S32に到達すると、払出しセンサ37bがオン状態となる。この状態は、図275(c)に示す状態である。図276中、時刻S31からS32までの時間をTdとする。
払出しセンサ37aがオフ状態であり、払出しセンサ37bがオン状態は、時刻S33まで続き、時刻S33のときに払出しセンサ37bがオフ状態となる。この状態は、図275(d)に示す状態である。図276中、時刻S32からS33までの時間をTeとする。そして、時刻S34に到達すると、図275(a)の状態(初期位置)に戻り、払出しセンサ37aがオン状態となる。図276中、時刻S32からS34までの時間をTfとする。
メイン制御基板50は、払出し処理において、払出しセンサ37a及び37bのオン/オフ状態の時間を監視し、予め定めた時間の範囲内にないときは、メダル払出しエラーと判断する。
たとえば、図276において、時間Tdは、29.055ms(13割込み)未満に設定している。したがって、払出しセンサ37aがオフ状態となった後、12割込み目までに払出しセンサ37bがオン状態となったときは正常であると判断するが、12割込み目までに払出しセンサ37bがオン状態とならなかったときは、メダル払出しエラーとする。
また、払出しセンサ37aがオフ状態であり、払出しセンサ37bがオン状態となっている時間Teは、11.175ms(5割込み)以上、かつ62.58ms(28割込み)未満に設定されている。よって、時刻S32となったとき(払出しセンサ37bがオン状態となったとき)は、払出しセンサ37bがオフ状態となるまでの時間Teを監視し、時間Teが上記所定時間の範囲内でないときは、メイン制御基板50は、メダル払出しエラーと判断する。
さらに、払出しセンサ37bがオン状態となった(時刻S32)後、払出しセンサ37bがオフ状態となり、かつ払出しセンサ37aがオン状態となるまで(時刻S34)の時間Tfは、11.175ms(5割込み)以上、かつ62.58ms(28割込み)未満に設定されている。よって、時刻S32となったとき(払出しセンサ37bがオン状態となったとき)は、払出しセンサ37bがオフ状態となり、かつ払出しセンサ37aがオン状態となるまでの時間Tfを監視し、時間Tfが上記所定時間の範囲内でないときは、メイン制御基板50は、メダル払出しエラーと判断する。
また、図276では、図271や図273と同様に、電源断の発生から電源断処理までの時間を併せて表示している。
まず、時刻S31のタイミング、すなわち払出しセンサ37aがオフ状態になったタイミングで電源断が発生したと仮定する。この場合、図271の例では、20割込みで電源断を検知する例を説明したが、図276の例(第33実施形態(C))では、少なくとも時刻S34を経過した後(時刻S31から時間T1の経過時)に電源断を検知し、電源断処理を実行するように設定する。
ここで、時間「Td+Tf」の最大時間(正常時)は、「12+27=39」割込みであるので、電源断から電源断処理を実行するまでの時間T1を、たとえば40割込み(89.4ms)に設定する。このように設定すれば、払出しセンサ37aがオフ状態になった瞬間に電源断が発生しても、メダル1枚の払出し処理を正常に終了した後に電源断処理を開始することができる。すなわち、「(Td+Tf)<T1」に設定することができる。
従来より、メダル払出し処理中に電源断(停電等)が発生する場合があった。この場合に、メダル払出し処理と電源断との発生タイミングによっては、メダルが払い出されていないにもかかわらず、メダルが払い出されたと判断され、遊技者に損失を与えるおそれがあった。
これに対し、第33実施形態(C)では、メダルの払出し処理中に電源断が発生しても、メダルを正しく払い出すことができる。
特に、メダル払出し処理が開始された時、すなわち図276中、時刻S31のタイミングで電源断が発生しても、1枚のメダル払出し処理を終了した後に電源断を検知し、電源断処理に移行するので、たとえば払出しセンサ37aがオフ状態になっているときや、払出しセンサ37bがオン状態になっているタイミングで電源断処理が実行されることはない。これにより、メダル払出し処理の途中で電源断処理が実行され、(1枚の)メダル払出し処理が正常終了する前に当該メダル払出し処理が中止されてしまうことをなくすことができる。
なお、時間T1を必要以上に長く設定すると、次のメダルの払出し処理が実行されてしまうおそれがある。そこで、少なくとも次のメダルの払出し処理が実行される前までに、電源断処理を実行するようにする。図276において、たとえば、1枚のメダル払出し処理の周期を時間T4とし、時刻S35のタイミングで払出しセンサ37aがオン状態からオフ状態になると仮定すると、「T1<T4」となるように設定する。
<第34実施形態>
第34実施形態は、メイン制御基板50の基板ケースに形成されるゲート跡に関するものである。
従来技術では、基板ケースのゲート跡の形状、大きさ、及び位置等は、金型製作時に金型設計者によって、専ら、金型製造上の都合から決定されていた。
しかし、ゲート跡は、凹凸面となるため、たとえばゲート跡を狙って穴が開けられても、目視では判別できない(気づかない)場合があった。
そして、ゲート跡の真下にメイン制御基板50のメインCPU55が配置されていると、ゲート跡に穴を開けて、その穴から針金を通す等して、メインCPU55にアクセスされてしまう(ゴト行為が行われる)おそれがあった。特に、ゲート跡が他の部分よりも肉厚が薄くなる形状とした場合には、他の部分よりも穴をあけやすくなってしまう。
そこで、第34実施形態では、基板ケースのゲート跡を利用してゴト行為が行われてしまうことを防止する。
図277は、メイン制御基板50と、基板ケース16(上カバー57及び下カバー58)とを分解して示す外観斜視図である。
基板ケース16は、上カバー57と下カバー58とから構成され、いずれも、透明樹脂による(射出)成型品である。よって、内部にメイン制御基板50を収容したときは、基板ケース16の外側から、メイン制御基板50の状態を、目視で鮮明に確認することができる。
メイン制御基板50上には、上述したメインCPU55、管理情報表示LED74(4桁のLED。「役比モニタ」とも称される。)、設定値表示LED73等の電子部品が搭載されている。なお、メイン制御基板50上には、上述したRWM53、ROM54等の多くの電子部品が搭載されているが、図277では図示を省略する。さらに、図277では図示しないが、メイン制御基板50には、ベットスイッチ40a及び40b、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、メダルセレクタ内の通路センサ43a、投入センサ44a及び44bの故障確認用LEDが実装されている。なお、故障確認用LEDは、これだけに限られるものではない。
たとえば、スタートスイッチ41の故障確認用LEDは、スタートスイッチ41がオフのときは消灯しており、スタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作されてセンサがオンを検知しているとき)に、オン(点灯)となるLEDである。
なお、スタートスイッチ41の故障確認用LED及び後述する他の操作スイッチやセンサの故障確認用LEDは、操作スイッチが操作されたとき(センサがオンを検知したとき)に消灯し、オフのときに点灯するように構成してもよい。
また、ベットスイッチ40a及び40bの故障確認用LEDは、ベットスイッチ40a用と40b用との2個設けられ、ベットスイッチ40が操作されていないときは消灯しており、ベットスイッチ40が操作され、そのときの電気信号を受信すると、点灯するLEDである。
さらにまた、通路センサ43a、投入センサ44a及び44bの故障確認用LEDは、各センサごとに合計で3個設けられ、メダルを検知していないときは消灯しており、メダルを検知すると、点灯するLEDである。
そして、管理者は、たとえばスタートスイッチ41を操作し、メイン制御基板50に実装されたスタートスイッチ41の故障確認用LEDの点灯/消灯を確認することで、スタートスイッチ41の故障(通電)の有無を確認することができる。他のスイッチ又センサについても同様である。
なお、上記の故障確認用LEDは、通常中(設定変更中でなく、かつ設定確認中でもない)において、フロントドアを開放したときには、スタートスイッチ41の操作等により点灯/消灯するようにしてもよい。あるいは、フロントドアを開放し、ドアオープンエラーとなった後、所定の操作を実行することにより、故障確認を実行できるようにしてもよい。さらに、常時(設定変更中や設定確認中であっても)、スタートスイッチ41の操作等により点灯/消灯するようにしてもよい。
また、メイン制御基板50上には、基板の型番が表示(印刷等)されている。なお、図277では図示しないが、RWM53やROM54の上面にも同様に、型番等が表示されている。
さらにまた、メイン制御基板50の四隅には、ねじを通すためのねじ穴50aが形成されている。
一方、下カバー58の下面内側の四隅には、ねじ止めするためのボス58cが形成されている。メイン制御基板50が下カバー58に載置されると、ねじ穴50aとボス58cとが重なり、ねじ穴50aからねじを通してボス58cにねじ止めすることで、メイン制御基板50を下ケース58に固定することができる。
この状態で上カバー57を下カバー58に重ねると、上カバー57と下カバー58とが嵌合する形状に形成されている(図277では、嵌合部分の具体的形状については図示を省略している。)さらに、上カバー57の図中左右両側にはかしめ部57aが設けられている。同様に、下カバー58の図中左右行側にはかしめ部58aが設けられている。なお、図277では、かしめ部57a及び58bの具体的形状、及び詳細な形状については図示を省略する。
上カバー57と下カバー58とを嵌合させ、かしめ部57aと58aとを用いてかしめを行うと、その後は、かしめ部57a及び58aの少なくとも一部を破壊しないと(塑性変形させないと)上カバー57と下カバー58とを開放できないようになる。
これにより、メイン制御基板50のセキュリティ性を担保することができる。
また、図277に示すように、上カバー57の上面外側には、2か所に、ゲート跡57bが設けられている。なお、基板ケース16(上カバー57と下カバー58とを嵌合させた状態)において、メイン制御基板50が収容される側を「内側」と称し、外部に露出する側を「外側」と称する。
図277では、ゲート跡57bは、2か所に設けているが、これに限らず、何か所に設けてもよい。
ここで、「ゲート」とは、樹脂成型の際に、金型内に樹脂(湯)を流し込むときの湯口であり、ゲート跡は、樹脂成型後に、ゲートと成型品との境目に残る跡である。
基板ケース16(上カバー57、下カバー58)が図277に示すような形状である場合、その金型は、図277中、上下方向に分割する金型とすることが低コストである。また、多数個取りの金型とする場合には、ピンゲートを用いることが好ましく、樹脂(湯)の流動性の観点から、成型品の中央寄りにゲートを設けることが好ましい。したがって、第2実施形態において、上カバー57や下カバー58のゲート位置は、図277中、側面ではなく、上面に形成している。
さらに、成型時におけるゲート跡の突起の切断を考えると、ゲート跡は、外側に設けることが好ましい。
以上のことから、上カバー57のゲート跡57bは、上面外側に設けている。
また、上記と同様の理由により、下カバー58のゲート跡58bについても、下面の外側(図277中、見えている面と反対側の面)に設けている。なお、図277では、下カバー58のゲート跡58bは、上カバー57のゲート跡57bと同様に2か所に設けているが、1か所に設けてもよく、あるいは3か所以上設けてもよい。
また、ゲートから金型内に樹脂(湯)を流す場合において、金型内における樹脂(湯)の広がりが均一でなく、冷却時間差が生じると、成型品に反り変形が生じるおそれがある。そこで、成型品のゲート位置は、金型内における樹脂(湯)の広がりが均一となる位置に配置することが好ましい。さらにまた、ゲートを複数箇所に設ける場合には、成型品の末端部からゲートまでの距離と、ゲート間の距離についても、できるだけ均等にすることが好ましい。
図278において、(a)は、基板ケース16の上カバー57のゲート跡57b及び下カバー58のゲート跡58bと、メイン制御基板50との位置関係を示す平面図である。図278(a)は、メイン制御基板50が基板ケース16内に収容された状態(メイン制御基板50を下カバー58に固定し、かつ、上カバー57と下カバー58とを嵌合させた状態を意味する。)を上から見た平面図である。また、上カバー57の上面側から、メイン制御基板50を透視して図示している。
さらにまた、(b)は、図(a)中、A−Aの矢視断面図の例1を示し、(c)は、図(a)中、A−Aの矢視断面図の例2を示す。なお、これらの断面図では、図面の見やすさの観点から、ハッチングを省略する。
図278(a)に示すように、メイン制御基板50を基板ケース16内に収容した状態では、2つのゲート跡57bから上カバー57の垂直方向(メイン制御基板50側)(真下)には、型番表示、管理情報表示LED74、設定値表示LED73、メインCPU55(ソケット)が位置しないように設定している。なお、上述したように、メイン制御基板50上には、RWM53、ROM54、故障確認用LEDも搭載されるが、これらの真上にもゲート跡57bが位置しないようにすることが好ましい。
上記のようにゲート跡57を配置するのは、以下の理由による。
メイン制御基板50は、スロットマシン10が市場に設置された後も、不正改造等が行われていないかどうかを目視により確認する必要がある。特に、メインCPU55等(RWM53、ROM54を含む。以下同じ。)が適合しているものであるか否かや、ゴト行為によって改変されていないかどうか等を確認する必要がある。さらに、メイン制御基板50は、基板ケース16内に収容され、かつ、基板ケース16は、上述したように封印されているため、基板ケース16の外側から目視でメイン制御基板50を確認する必要がある。
そして、メイン制御基板50を内部に収容した基板ケース16は、スロットマシン10の筐体内部において、たとえば背面内側などに取り付けられる。設定値表示LED73や管理情報表示LED74によって表示されている数値が見やすい位置に取り付けるためである。
このため、スロットマシン10の管理者は、上カバー57の上面に対して垂直方向から基板ケース16(メイン制御基板50)を目視すると考えられる。すなわち、図278(a)に示すように基板ケース16(メイン制御基板50)を目視すると考えられる。このため、ゲート跡57bの垂直方向(真下)に、メインCPU55等が配置されていると、ゲート跡57によってその視認性の妨げになる可能性があるからである。特に、メインCPU55等の上面に表示(印刷等)された情報についても、視認性が妨げられることなく目視できるようにする。
なお、上カバー57全体が透明樹脂から成型されたものであるので、ゲート跡57bの真下であっても、視認性を完全に阻害するわけではない。しかし、図278中、(b)や(c)に示すように、ゲート跡57bの断面は凹凸面になってしまうので、ゲート跡57bの真下の視認性を低下させる(平面よりは悪くなる)ことはたしかである。また、図278(b)の断面図において、突起57dの上端面は切断面であるので、樹脂の切断時の応力により白化等する場合がある。したがって、この場合にもゲート跡57bの真下の視認性を妨げる。
また、上カバー57の上面は、ゲート跡57bを除き、透明で凹凸のない平滑面であるので、たとえばゴト行為により穴が開けられても、目視で容易に気づくことができる。
これに対し、ゲート跡57bは、樹脂を切断した凹凸面である。このため、ゲート穴57bに穴を開けられ、その後にたとえば樹脂材料などによってその穴が封止されると、ゲート跡57bに穴が開けられたか否かを目視で容易に判別できない場合がある。このため、ゲート跡57bを利用したゴト行為が行われる可能性がある。
一方、ゲート跡57bに穴を開けた場合、ゲート跡57bの垂直方向(真下)にメインCPU55等が位置すると、ゴト行為がしやすくなる。したがって、ゲート跡57bの垂直方向(真下)にメインCPU55等が配置されていなければ、メインCPU55等にアクセスしにくくなり、ゴト行為を困難にすることができる。
また、メイン制御基板50の表面上に表示(印刷等)される型番も、不正の有無をチェックする上で重要な情報であるから、型番を確認しやすく(読みやすく)するために、型番表示領域の真上にはゲート跡57bが配置されないようにした。さらに、型番表示の真上にゲート跡57bが存在したときに、そのゲート跡57bに穴を開けて基板ケース16内にアクセスし、型番表示を不正に改変されることを防止するためにも、型番表示の真上にはゲート跡57bが配置されないようにする。
さらに、設定値表示LED73についても、設定変更時や設定確認時に、表示された数値を見る必要がある。また、管理情報表示LED74についても、有利区間比率や役物比率等が適正な範囲内に収まっているかどうかを確認するために、表示された数値を見る必要がある。よって、これらのLEDの真上にゲート跡57bが配置されないようにした。さらに、上記と同様に、ゲート跡57bを利用してゲート跡57bに穴を開け、そこから基板ケース16内のLEDにアクセスされ、ゴト行為が行われにくくするためにも、これらのLEDの真上にゲート跡57bが配置されないようにする。
また、上述した故障確認用LEDについても、スロットマシン10の管理者は、操作スイッチを操作してその操作スイッチに対応する故障確認用LEDが点灯するか否かを確認するので、視認性向上のためにも、故障確認用LEDの真上にゲート跡57bが位置しないことが好ましい。ゲート跡57bの垂直方向(真下)に故障確認用LEDが配置されないようにして、ゴト行為が行われにくくすることも、上記と同様である。
図278において、(b)に示す例1及び(c)に示す例2の各断面図は、ゲート跡57bの外側形状は同一である。そして、(b)の例1では、ゲート跡57bの上面内側は、平坦面のままとしている。これに対し、(c)の例2では、ゲート跡57bの上面内側を、突起状に(肉厚に)形成している。
ゲート跡57bの外側は、その中心部に突起57dを有し、その外周部に、円筒状に沈み込むように形成されたくぼみ部57cを有する。ゲートと成型品との境目は、成型時には繋がっており、成形品を金型から切り離すときに、この境目をカッターで切断する。よって、突起57dの上端面は、カッターによる切断面である。ゲートと成型品との境目の切断は、成型機により射出時に自動で切断する方法と、後工程で切断する方法とがある。
ここで、ゲートと成型品との境目の切断時に、切断面を完全に平滑面に加工すること、換言すれば、突起57dの高さをほぼ「0」にした平滑面とすることは、コスト高となり、困難である。そこで、多少、突起57dに高さが残っても、上カバー57の上面外側より上に突出しないように、くぼみ部57cを形成している。これにより、たとえば組立をする作業者が、上カバー57に触ったときに、突起57dによってけがをすることを防止することができる。
図278(b)に示すように、ゲート跡57にくぼみ部57cを設けたときは、その分だけ、上カバー57の肉厚が薄くなる。このように、一部分でも肉厚が薄い部分があると、くぼみ部57cに穴を開け、基板ケース16内にアクセスするというゴト行為が容易になるおそれがある。
そこで、図278(c)の例2では、ゲート跡57bを設けた上面外側の反対側(内側)に、突部57eを設け、くぼみ部57cの部分だけ肉厚が薄くなることを防止している。突部57eを設けて肉厚が薄くなる部分を設けなければ、くぼみ部57cに穴を開けるというゴト行為を困難にすることができる。
また、突部57eは、ゲート跡57bの肉厚の一部が薄くならないようにして不正対策に寄与するだけでなく、成型時に、ディンプル(湯溜まり)としても機能する。図278((b))において、金型のゲート(突起57dに相当する位置)から樹脂(湯)が注入されたときに、その樹脂(湯)が上面内側に衝突すると、樹脂(湯)の流れが急激に変化し、安定して流動できなくなるおそれがある。そこで、ゲートの先端と対向する位置にディンプル(湯溜まり)を設けることにより、ゲートから樹脂(湯)が注入された際に、樹脂(湯)の流れが急激に変化することを少なくし、樹脂(湯)が安定して流動できるようになる。突部57eは、断面四角形状、断面三角形状、断面台形状(図278(c)の場合)、断面ドーム状等、種々の形状が挙げられ、くぼみ部57cを設けたことにより肉薄となることを防止できる形状であれば、どのような形状であってもよい。
なお、ゲート跡57bの垂直方向(真下)の視認性については、ゲート跡57の下側が平滑である方が凹凸形状よりも優れている。したがって、ゲート跡57bの真下の視認性については、図278の(b)の形状の方が図278(c)の形状よりも優れている。また、図278(b)の形状は、図278(c)の形状と比較して、突部57eに相当する部分を金型に形成する必要がないので、金型の形状を簡素化する(コストを低くする)ことができる。
また、下カバー58のゲート跡58bについても、外側(図277中、下側)に設けるようにする。さらにまた、外側に、図278(b)に示す突起57d及びくぼみ部57cが形成されるようにする。上述したように、成型品の外側に、突起57dやくぼみ部57cを設ける方が、成型加工上、都合がよいからである。
そして、メイン制御基板50を下カバー58に固定したときに、下カバー58のゲート跡58bの垂直方向に、メイン制御基板50のメインCPU55等のピン位置が位置しないように設定する。下カバー58のゲート跡58bに穴を開けて、メインCPU55等のピンにアクセスできないようにするためである。
なお、下カバー58のゲート跡58bを、図278(c)に示す形状とした場合に、図278(c)の突部57eは、メイン制御基板50のピン側を向くことになるが、メイン制御基板50の下面側から突出するピンと突部57eとが干渉(接触)しないように形成することは、勿論である。
また、図278(a)に示すように、上カバー57と下カバー58とを嵌合させた際、上カバー57のゲート跡57bと、下カバー58のゲート跡58bとは、垂直方向において重ならないように配置する(ずらす)ことが好ましい。特に、図278(b)に示すゲート跡57b及び58bとした場合には、ゲート跡57b及び58bの一部(くぼみ部57c)の肉厚が薄くなるが、肉厚が薄くなる部分が上カバー57と下カバー58とで重なっていない位置に配置することで、狙われやすい部分が重ならないようにすることができる。
また、上カバー57のゲート跡57bと、下カバー58のゲート跡58bとが垂直方向において重なっている場合には、一方のカバーを見るだけで、他方のカバーのゲート跡の位置がわかるようになってしまう。これを防止するためにも、上カバー57のゲート跡57bと、下カバー58のゲート跡58bとが垂直方向において重ならないようにしている。
<第35実施形態>
第35実施形態は、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対してコマンドを送信する場合において、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が一時的に不能となったとき(断線後、通信が復帰したときや、ノイズの影響で通信が失敗したとき等)の処理に関するものである。
上述したように、メイン制御基板50の制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対し、押し順指示番号や、操作されたストップスイッチ42の情報等のコマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、メイン制御基板50から受信したコマンドに基づいて、演出を出力し、遊技中は、操作スイッチの操作に合わせて演出を更新していく。
ここで、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間が断線し、通信不能になる可能性がある。その原因としては、接触不良や電波ゴト等が挙げられる。サブ制御基板80は、メイン制御基板50からコマンドを受信しなくなったときは、演出が現在の状態でストップする。また、メイン制御基板50及びサブ制御基板80のいずれも、両者間の通信における断線の有無を判別することは行わない。このため、メイン制御基板50は、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間で断線が発生した場合であっても、遊技の進行(ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42の操作等)に応じてサブ制御基板80に対し、コマンドの送信処理を継続する。一方、サブ制御基板80は、メイン制御基板50からコマンドを受信しないときは、その時点での演出状態を維持する。
なお、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間が断線したときであっても、たとえばAT中であれば、メイン制御基板50は、指示機能の作動により、獲得数表示LED78に、押し順指示情報を表示する。これにより、遊技者は、サブ制御基板80が正常に機能していない場合であっても、押し順指示情報見て、正解押し順でストップスイッチ42を操作することができる。
さらに、遊技者は、獲得数表示LED78に表示された押し順指示情報と、画像表示装置23に画像表示された演出内容(正解押し順)とを対比することができるので、両者の情報が矛盾しているときは、サブ制御基板80による画像表示に不具合が発生していることを知ることができる。
たとえば「N」遊技目の途中で断線が発生し、「N+1」遊技目の途中で通信が復帰したような場合において、メイン制御基板50から送信するコマンドをサブ制御基板80で受信可能になったときに、突然、演出を「N+1」遊技目に切り替えることはできない。サブ制御基板80は、通信が復帰したときであっても、スタートスイッチ41の操作に係るコマンド(遊技開始を知らせるコマンド)を受信していないときは、「N+1」遊技目が開始されたことを判別できないからである。このため、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が断線した後、復帰したときは、演出の内容によっては、遊技者に誤解を与えるおそれがある。
そこで、第35実施形態では、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が断線した後、復帰したときは、極力、遊技者に誤解を与えないようにしつつ、演出に違和感を与えないような演出を出力する。
図279は、第35実施形態におけるメイン制御基板50の動作(図279中、「メイン動作」と記載する。)とサブ制御基板80による演出の表示(図279中、「サブ表示」と記載する。)との関係を示す図であり、パターン1(例1)〜パターン5(例5)からなる5つの例を図示している。
パターン1〜パターン5では、いずれも、「N」遊技目の途中で通信不能となり(断線が生じ)、「N+1」遊技目の途中で通信が復帰した例を示している。
また、図279のメイン動作において、「ベット」とは、ベットスイッチ40が操作され、規定数が有効にベットされたときを意味する。また、「スタート」とは、規定数がベットされた後、スタートスイッチ41が操作されることにより遊技を開始したことを意味する。さらにまた、たとえば「右停止」とは、右ストップスイッチ42が操作されたこと(右リール31が停止すること)を意味する。
さらに、サブ表示において、「押し順演出」とは、たとえば押し順ベルや押し順リプレイに当選した遊技において、正解押し順を画像表示する演出を意味する。具体的には、たとえば「右左中表示」とは、正解押し順が「右左中」の順であることを報知する演出を意味する。なお、たとえば「左中表示」とは、左ストップスイッチ42が操作された後の演出であって、2番目に操作するストップスイッチが左、3番目に操作するストップスイッチ42が中であることを報知する演出を意味する。
さらにまた、たとえば「右停止演出」とは、右ストップスイッチ42が操作された旨のコマンドを受信したときに、右ストップスイッチ42が操作された(右リール31が停止した)ことについての演出を意味する。
パターン1において、「N」遊技目でスタートスイッチ41が操作されると、上述したように、メイン制御基板50は、役の抽選を行う。当該遊技では、「右左中」が正解押し順となる押し順ベルに当選した例である。この場合、メイン制御基板50は、AT中であれば、サブ制御基板80に対し、正解押し順「右左中」に対応する押し順指示番号(コマンド)を送信する。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、画像表示装置23に、「右左中」の正解押し順を表示する押し順演出を出力する。
なお、図示しないが、メイン制御基板50は、獲得数表示LED78に、正解押し順「右左中」に対応する押し順指示情報を表示する(指示機能の作動)。
次に、遊技者が、正解押し順を見て、第一停止として右ストップスイッチ42を操作したものとする(右停止)。これにより、右リール31が停止するとともに、その旨のコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、当該コマンドを受信すると、右ストップスイッチ42が操作された(右リール31が停止した)演出(右停止演出)を出力し、右左中表示を、左中表示(なお、他の表示として、「−左中」、「×左中」等の表示が挙げられる。)に更新する。
そして、パターン1では、右リール31が停止した後、断線が発生し、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が不能になった例を示している(サブ断線)。すなわち、遊技の途中で通信が不能になった例である。
メイン制御基板50は、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が不能になっても(サブ制御基板80が機能していなくても)、遊技の進行が可能である。パターン1の例では、「N」遊技目において、断線の発生後、左、及び中ストップスイッチ42がそれぞれ操作された(左、及び中リール31が停止した)例を示している(左中停止)。
次に、「N+1」遊技目のためのベット操作が行われ、スタートスイッチ41が操作されたものとする。「N+1」遊技目では、「N」遊技目と同様に、「右左中」が正解押し順である押し順ベル(又は押し順リプレイ)に当選した例を示している。なお、「N+1」遊技目では、「N」遊技目と同様に、右左中の押し順でストップスイッチ42を操作した例を示しているが、右左中の正解押し順を有する役に当選した場合に限らず、いかなる役抽選結果でもよい。
なお、「N+1」遊技目で正解押し順を有する押し順ベル(又は押し順リプレイ)に当選したときは、メイン制御基板50は、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。このため、遊技者は、画像表示装置23に正解押し順が画像表示されない場合であっても、獲得数表示LED78に表示された押し順指示情報により、正解押し順でストップスイッチ42を操作可能となる。
「N+1」遊技目では、遊技者は、最初に右ストップスイッチ42を操作した例を示している。その後、2番目の左ストップスイッチ42を操作する前に、メイン制御基板50とサブ制御基板80との通信が復帰したもとする。
これにより、遊技者が2番目のストップスイッチ42である左ストップスイッチ42を操作すると、そのコマンドがサブ制御基板80に送信される。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、受信したコマンドに対応するように画像表示を更新する。すなわち、左停止が行われた旨を画像表示する(左停止演出)。ここで、サブ制御基板80は、既に表示していた演出の続き、すなわち「N」遊技目の演出として更新を行う。
したがって、実際には、「N+1」遊技目の2番目のストップスイッチ42(左)が操作されているが、サブ制御基板80は、「N」遊技目の2番目のストップスイッチ42(左)が操作されたときの演出を出力する。「N」遊技目における2番目の正解押し順は左であるので、この例では、正解押し順で操作されたこととなる。よって、サブ制御基板80は、左停止演出(押し順正解演出)を出力し、最後の中表示の演出を出力する。
そして、「N+1」遊技目において、最後の中ストップスイッチ42が操作されると、その旨のコマンドがサブ制御基板80に送信される。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、「N」遊技目の第3停止に対応する演出、すなわち中停止演出を出力する。
なお、「N+1」遊技目に、正解押し順を有する役に当選し、かつ、その正解押し順が右左中以外の場合であっても、パターン1の状況下では、上記のように演出が出力される。すなわち、「N+1」遊技目において、遊技者が操作した押し順が右左中であるときは、その押し順が不正解押し順に相当する場合であっても、後述するパターン2のような押し順失敗演出は出力されない。
さらにまた、「N+1」遊技目で、正解押し順を有さない役に当選した場合、又は役に非当選の場合であっても、遊技者が操作した押し順が右左中であれば、上記と同じ演出が出力される。すなわち、「N+1」遊技目が正解押し順を有さない場合であっても、サブ制御基板80は、(パターン1の例では、)通信が復帰した後に左ストップスイッチ42が操作された旨のコマンドを受信したときは、左停止演出(押し順正解演出)を出力し、さらに、中表示を出力することとなる。
次に、「N+2」遊技目のためのベットが行われ、スタートスイッチ41が操作されることにより「N+2」遊技目が開始されると、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、「N+2」遊技目が開始されたことに対応するコマンドを送信する。これにより、サブ制御基板80は、「N+2」遊技目の開始時の演出を出力する。具体的には、スタートスイッチ41の操作時に演出グループ番号や押し順指示番号のコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、これらのコマンドを受信すると、「N」遊技目の開始時のように、押し順演出や、正解押し順の表示を行う。
以上より、パターン1では、「N+1」遊技目の第三停止時まで、サブ制御基板80は、メイン制御基板50から受信した(「N+1」遊技目の)コマンドに基づいて、「N」遊技目の演出を継続して出力し続け、「N+2」遊技目を開始したときに、「N+2」遊技目の演出に更新する。
また、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対し、遊技終了時に、獲得枚数のコマンドを送信し、サブ制御基板80は、AT中の獲得枚数を併せて画像表示する場合がある。このような場合には、サブ制御基板80は、「N」遊技目の終了時、すなわち断線中には獲得枚数のコマンドを受信できないので、「N」遊技目の終了時は、「N−1」遊技目終了時の獲得枚数を表示したままとなる。そして、通信が復帰し、「N+1」遊技目の終了時に獲得枚数のコマンドを受信したときは、サブ制御基板80は、「N+1」遊技目終了時の獲得枚数となるように画像表示を更新する。
パターン2では、メイン動作は、パターン1と同一である。また、断線したタイミングはパターン1と同一であるが、通信が復帰したタイミングがパターン2と異なる。パターン2では、「N+1」遊技目において、第二停止である左停止後に通信が復帰した例である。
パターン2において、「N」遊技目におけるメイン動作及びサブ表示は、パターン1と同様であるので説明を省略する。
次に、「N+1」遊技目では、右左中の順でストップスイッチ42を操作するが、左第二停止後に、通信が復帰するものとする。
通信が復帰する直前では、サブ制御基板80は、「N」遊技目の右停止演出、及び左中表示を出力中である。この状態において通信が復帰し、遊技者が「N+1」遊技目の中ストップスイッチ42(第三停止)を操作すると、そのコマンドがサブ制御基板80に送信される。サブ制御基板80は、左中表示をしているときに中停止のコマンドを受信したときは、不正解押し順であると判断し、押し順失敗演出を出力する。なお、第3実施形態では、押し順失敗演出を出力した後は、その後の押し順演出等は出力しない。
なお、「N+1」遊技で、中左右の押し順でストップスイッチ42を操作すると仮定したとき、中左停止後に通信が復帰し、その後に右停止が行われたことによって右停止のコマンドがサブ制御基板80に送信されたときも、上記と同様に、押し順失敗演出を出力する。サブ制御基板80は、右停止演出及び左中表示を出力している最中であるので、この時点で右停止のコマンドを受信すると、1遊技で同一の停止コマンドを2回受信したことになる。このような場合であっても、エラー報知等を行うことなく、押し順失敗として処理し、その演出を出力する。
そして、パターン1と同様に「N+2」遊技目を開始すると、「N+2」遊技目の開始時のコマンドがサブ制御基板80に送信される。これにより、サブ制御基板80は、「N+2」遊技目の演出を開始する。
パターン3では、「N」遊技目のメイン動作及びサブ表示は、パターン1と同一である。
パターン3は、「N+1」遊技目において、第一停止右、第二停止中の後、通信が復帰した例を示している。したがって、「N+1」遊技目において、通信が復帰した後は、第三停止である左停止のコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、「N」遊技目の「左中表示」を出力しているので、この状態で左停止のコマンドを受信すると、正解押し順と判断する。したがって、サブ制御基板80は、左停止演出(押し順正解演出)を出力し、次に、中表示を出力する。
しかし、メイン制御基板50側では、「N+1」遊技目は、左第三停止で遊技を終了する。次に、「N+2」遊技目に移行し、「N+2」遊技目の開始時のコマンドがサブ制御基板80に送信されると、サブ制御基板80は、当該コマンドを受信すると、「N+2」遊技目開始時の演出に切り替える。よって、それまで出力していた左停止演出及び中表示をキャンセルする。また、中表示の出力中に、「N+2」遊技目の開始時のコマンドを受信しても、エラー報知等は行わず、受信したコマンドに従って、「N+2」遊技目の開始時の演出を出力する。
パターン4は、サブ表示において、AT中の残り遊技回数を表示する例である。また、パターン4において、メイン動作、断線タイミング、及び通信復帰タイミングは、パターン3と同一である。
メイン制御基板50は、毎遊技、遊技開始時に、ATの残り遊技回数のコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、メイン制御基板50から、ATの残り遊技回数のコマンドを受信すると、ATの残り遊技回数の表示を更新する。なお、AT中において、残り遊技回数の表示は、単独で行われるものではなく、パターン3の押し順演出とともに出力される。
パターン4において、メイン制御基板50は、スタートスイッチ41が操作されたとき(遊技開始時)に、サブ制御基板80に対し、AT中の残り遊技回数のコマンドを送信する。ここで、「N」遊技目では、ATの残り遊技回数が10ゲームであるものとする。
サブ制御基板80は、「N」遊技目の開始時に、メイン制御基板50から受信したコマンドに基づいて、AT中の残り遊技回数(残り10ゲーム)を表示する。
そして、「N」遊技目の途中で断線し、その断線状態が「N+1」遊技目の開始時も継続すると、メイン制御基板50は、「N+1」遊技目の開始時(スタート時)に、サブ制御基板80に対し、AT中の残り遊技回数(9ゲーム)のコマンドを送信するための処理を実行するものの、サブ制御基板80は、(断線のために)当該コマンドを受信できない。このため、「N+1」遊技目では、「N」遊技目の「残り10ゲーム」を表示したままとなる。
そして、「N+1」遊技目の途中(左中停止後)に通信が復帰し、「N+2」遊技目に移行すると、「N+2」遊技目の開始時に、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、AT中の残り遊技回数(8ゲーム)のコマンドを送信する。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、残り10ゲームの表示から、残り8ゲームの表示に更新する。
パターン5は、メイン動作、断線タイミング、及び通信復帰タイミングはパターン4と同一であるが、「N」遊技目がATの残り1ゲームであるときの例である。
メイン制御基板50は、「N」遊技目の開始時(スタートスイッチ41が操作されたとき)に、サブ制御基板80に対し、AT中の残り遊技回数(残り1ゲーム)のコマンドを送信する。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、(それまでの残り2ゲームの表示から)残り1ゲームの表示に更新する。
「N」遊技目の右停止後に断線が発生した場合において、メイン制御基板50は、「N+1」遊技目の開始時(スタートスイッチ41が操作されたとき)に、AT中の残り遊技回数が0ゲームである旨のコマンドをサブ制御基板80に送信するが、サブ制御基板80は、当該コマンドを受信できない(パターン4と同じ)。よって、「N+1」遊技目の開始時には、ATの残り1ゲームである旨の表示が継続される。
また、サブ制御基板80は、ATを終了するときは、AT終了演出を出力する。AT終了演出は、AT中の残り遊技回数が0ゲームである旨のコマンドを(遊技開始時に)受信したことに基づいて、当該遊技の終了時に実行する。
しかし、パターン5の例では、サブ制御基板80は、AT中の残り遊技回数が0ゲームである旨のコマンドを受信していないので、AT終了演出は出力されない。したがって、「N+1」遊技終了時も、ATの残り1ゲームである旨の演出が出力された状態となる。
そして、「N+1」遊技目が終了し、「N+2」遊技目に移行すると、「N+2」遊技目の開始時には、メイン制御基板50は、通常遊技(非AT)を示すコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、このコマンドの受信に基づいて、「残り1ゲーム」の表示を消去し、通常(非AT)演出を出力する。
なお、AT終了時には、のめり込み防止のため、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊技機です。」等の画像表示を行う。しかし、パターン5の場合は、「N+1」遊技目の終了時にサブ表示が正常に復帰していないので、当該画像表示を行うことができない。そこで、この対策としては、サブ制御基板80側で遊技履歴を管理しておき、ATの終了をまたいで次回遊技(図279の例では、「N+2」遊技目)に移行したときは、その遊技のスタート時に、当該画像表示を行うことが挙げられる。
以上のパターン1〜5において、「N」遊技目に断線が発生したときは、サブ制御基板80は、通信復帰時まで、「N」遊技目の断線発生直前の演出を出力し続け、「N+1」遊技目の途中で通信が復帰したときは、「N+1」遊技目で受信したコマンドに基づいて、「N」遊技目として出力している演出の続きを出力する。したがって、たとえば、パターン1において、「N+1」遊技目で、通信が復帰した後に左停止のコマンドを受信したときは、実際に正解押し順でストップスイッチ42が操作されたか否かにかかわらず、正解押し順演出が出力されることとなる。
これに対し、たとえばパターン1において、「N+1」遊技目で、通信復帰後に、仮に中停止のコマンドを受信したときは、その時点で出力している演出の押し順、すなわち「N」遊技目の左中表示に対しては不正解押し順となるので、実際に正解押し順でストップスイッチ42が操作されたか否かにかかわらず、押し順失敗演出が出力されることとなる。ただし、「N+1」遊技目で押し順失敗演出が出力されたとしても、「N+1」遊技目の正解押し順通りに遊技者がストップスイッチ42を操作していれば、遊技者に有利となる図柄組合せが停止表示されるので、遊技者に不利益となることはない。
以上のように、「N+1」遊技目で通信が復帰したときは、「N+1」遊技目では、断線前の(「N」遊技目の)演出を引き継ぐ演出を出力し、「N+2」遊技目の開始時に演出をリセットする(正しい演出に戻す)。これにより、断線が発生した遊技、及び通信が復帰した遊技のいずれも、不自然な演出が出力されることを最小限に抑え、遊技者にできるだけ誤解を与えないようにすることができる。
また、図279の例では、「N」遊技目に断線が発生した後、「N+1」遊技目に通信が復帰した例を示したが、断線発生後、2遊技以上経過したときに通信が復帰しても、図279と同様である。
たとえば「N」遊技目に断線が発生し、「N+a」遊技目(a=「2」以上)に通信が復帰したときは、「N+a−1」遊技目までは、「N」遊技目の断前直前の演出が出力され続ける。そして、通信が復帰する「N+a」遊技目では、通信が復帰した後に受信したコマンドに基づいて、出力を継続していた「N」遊技目の演出の続きを実行する。次に、「N+a+1」遊技目の開始時に、「N+a+1」遊技目の開始時の演出(正しい演出)に更新する。
<第36実施形態>
モータ32は、リール31の回転及び停止を行う場合に、加速、定速、減速、及び停止処理を行うが、これらは、いずれも励磁状態である。そして、モータ32の回転を停止させたときに、所定時間(後述する時間T11)、4相同時に励磁をかけた状態(以下、「4相励磁状態」という。)とする。
第36実施形態は、ストップスイッチ42の停止ボタン42aの動作と、モータ32の停止時における4相励磁状態との時間関係に関するものである。
図280は、第36実施形態において、停止ボタン42aの動作と検知センサ42eとの関係を示す断面図である。なお、図280は、図面の見やすさの観点から、ハッチングを省略している。また、図280は、第4実施形態を説明するための模式図であり、実際の製品が図280のような構造になっていることを意味するものではない。図280では、停止ボタン42aが押し込まれてから元に戻るまでの過程を(a)→(b)→(c)→(d)の順で図示している。図中、上側が遊技者側であり、下側がスロットマシン10の内側である。図中、フロントドア18よりも上方が遊技者から見える側である。
さらにまた、検知センサ42eが移動片42dを検知するラインを、点線で示している。移動片42dの先端が当該点線と接触した瞬間が、検知センサ42eが移動片42dを検知した瞬間であるものとする。
図280(a)において、停止ボタン42aは、ストップスイッチ42の操作体であり、遊技者がストップスイッチ42をオンにするときに操作する(スロットマシン10の内側に押し込む)ものである。停止ボタン42aの遊技者側は、スロットマシン10の筐体前面に設けられたフロントドア18から数ミリメートル程度、突出するように配置されている。この部分を遊技者側の正面から見ると、略円筒状となっている。停止ボタン42aは、無負荷状態では、(圧縮)コイルばね42cのばね力により、図(a)中、F3方向(外方向、遊技者方向)に付勢されており、この付勢力によって停止ボタン42aの遊技者側の端部がフロントドア18から突出している。この状態では、停止ボタン42aの図中、下面部(以下、「フランジ状部分」という。)とフロントドア18とが当接している。
一方、ストッパ42bは、フロントドア18の内側(筐体内部)に設けられており、停止ボタン42aが押し込まれたときに停止ボタン42aと当接し、それ以上の停止ボタン42aの移動を禁止する部分である。
停止ボタン42aの図中、下面側には、停止ボタン42aと一体で移動可能な移動片42dが設けられている。さらに、移動片42dの真下には、移動片42dの動きを検知するための検知センサ42eが配置されている。図中、(a)に示す無負荷状態において、コイルばね42cの付勢力によって停止ボタン42aがフロントドア18側に付勢されている状態では、移動片42dの先端(図中、下端)は、検知センサ42eから離れた位置に配置されている。よって、図中(a)の状態では、検知センサ42eは、移動片42dを検知しておらず、オフ状態となっている。
次に、図中(b)に示すように、遊技者は、リール31の回転を停止させるときは、停止ボタン42aを、F4方向に押し込む。これにより、コイルばね42cの付勢力に抗して、停止ボタン42aは、図中、下方向に移動する。停止ボタン42aが図中、下方向に移動すると、停止ボタン42aと一体である移動片42dもまた、図中、下方向に移動する。これにより、移動片42dの先端が検知センサ42e内に入り込む。そして、移動片42dの先端が検知センサ42eの点線に接触すると、検知センサ42eは、オフ状態からオン状態になる。図280(b)は、検知センサ42eがオフ状態からオン状態になった瞬間の各部材の位置を示している。検知センサ42eがオン状態になった瞬間は、停止ボタン42aのフランジ状部分は、ストッパ42bとは未だ当接しておらず、停止ボタン42aとストッパ42bとの間には隙間がある。
図280(b)の状態からさらに停止ボタン42aが押し込まれると、図280(c)に示すように、停止ボタン42aのフランジ状部分がストッパ42cと当接する。この位置が、停止ボタン42aを押し込んだときの最深部となる。また、図280(c)の状態では、移動片42dの先端が検知センサ42eによって検知されている状態が維持されているので、検知センサ42eはオン状態である。
図280(c)の状態から、遊技者が停止ボタン42aの押し込みを解除すると(図280(c)中、F4方向の力を除くと)、コイルばね42cの付勢力F3によって、停止ボタン42aを初期位置に戻す力が作用する。これにより、停止ボタン42a及び停止ボタン42aと一体である移動片42dは、図中、上方向に移動する。その結果、移動片42dの先端が検知センサ42eの点線と接触しなくなり、検知センサ42eは、オン状態からオフ状態となる(図280(d))。
図280(d)は、検知センサ42eがオン状態からオフ状態になった瞬間の各部材の配置を示している。図280(d)の状態では、停止ボタン42aは、最終位置まで戻っていない。図280(d)の状態からさらに停止ボタン42aが戻されると、停止ボタン42aのフランジ状部分フロントドア18と当接し、この位置で停止ボタン42aが停止する。この状態が、図280(a)の状態であり、停止ボタン42aの無負荷状態である。
なお、検知センサ42eがオフ状態からオン状態になるタイミングを示す図280(b)の状態と、検知センサ42eがオン状態からオフ状態になるタイミングを示す図280(d)の状態は、一般には同一であるが、わずかにズレが生じても特に問題はない。
図281は、第4実施形態において、停止ボタン42aの動作とモータ32の励磁状態との関係等をタイムチャートで示す図であり、(a)は例1を示し、(b)は例2を示す。
図281(a)において、停止ボタン42aが無負荷状態の初期位置(図280(a))にあり、停止ボタン42aの押し込みを開始した瞬間の時刻をS41とする。停止ボタン42aが押し込まれ、検知センサ42eがオフからオンになったとき、すなわち図280(b)の状態になったときの時刻をS42とする。さらにその位置から停止ボタン42aが押し込まれ、停止ボタン42aが最深部に到達したとき(図280(c)の状態となったとき)の時刻をS43とする。以上の時刻S41、S42、及びS43は、遊技者の押し込み速度に依存するものであり、一定ではない。停止ボタン42aをゆっくりと押し込めば、時刻S41からS43までの時間は長くなり、停止ボタン42aを早く押し込めば、時刻S41からS43までの時間は短くなる。
次に、時刻S44のときに、停止ボタン42aの押し込みを解除するものとする。なお、時刻S44の時点では、停止ボタン42aは、最深部に位置しているものとする。
停止ボタン42aの押し込みが解除されると、上述したように、コイルばね42cのばね力によって停止ボタン42aが初期位置に戻ろうとする力が作用する。なお、停止ボタン42aの押し込みを解除した瞬間から、停止ボタン42aの操作者は、停止ボタン42aに接触しないものとする。
そして、検知センサ42eがオンからオフになった時、すなわち図280(d)の状態となったときの時刻をS45とする。ここで、時刻S44からS45になるまでの時間をT11とする。
時間T11は、コイルばね42cのばね力(ばね定数)と、最深部位置から検知センサ42eがオフになる位置までの停止ボタン42aのストローク(移動距離)とによって定まる変数である。(a)の例1では、時間T11が100msとなるように、コイルばね42cのばね力(ばね定数)及び停止ボタン42aのストロークが設計されている。
一方、ストップスイッチ42のオン(具体的には、検知センサ42eのオン)が検知されると(図280(b)の状態になると)、リール制御手段65は、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御を実行し、役抽選手段による役抽選結果(内部抽せん手段により決定した結果)に対応する位置でそのリール31を停止させる。リール31の停止制御を開始してから(検知センサ42eのオンを検知してから)リール31が停止するまでの時間は、上述したように、(MB遊技中の所定のリール31を除き、)190ms以内(リール31の図柄数が21図柄の場合は移動コマ数が5コマ以内、20図柄の場合は移動コマ数が4コマ以内)に設定されている。したがって、役抽選結果やストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置によって異なるので、リール31の減速を開始してからリール31が停止するまでの時間は、一定ではない。
さらに、リール制御手段65は、リール31を所定位置に移動させた後は、モータ32を、所定時間、4相同時に励磁をかけている(ブレーキをかけている)状態(上述した4相励磁状態)とする。
ここで、本実施形態におけるモータ32は、4相ステッピングモータであり、モータ32(リール31)の回転中は、たとえば1・2相励磁を行う(なお、1・2相励磁に限られるものではない)。したがって、モータ32の回転中も、1つの励磁状態である。そして、モータ32の回転駆動を停止させるときは、4相励磁状態とする。
なお、リール31を所定位置に移動させた後に、バウンドストップを行う場合(停止位置でリール31が振動するように見せる場合)には、4相励磁状態ではなく、たとえば3相励磁状態とすることも可能である。
モータ32の回転駆動を停止した瞬間は、モータ32やリール31の回転時の慣性によって、停止させたい位置からオーバーするおそれがあるため、リール31を所定位置で停止させた瞬間に、モータ32を4相励磁状態とし、静止トルクを発生させることで、停止位置から慣性によって動かないようにする。モータ32が4相励磁状態であるときは、次のストップスイッチ42の操作受付けは許可されない。第一又は第二停止時に、次のストップスイッチ42の操作受付けが許可されるのは、操作されたストップスイッチ42の検知センサ42eがオン状態からオフ状態となり(図280(d)の状態まで戻り)、かつ、回転駆動を停止したモータ32の4相励磁状態が終了したときである。
このように制御するのは、以下の理由による。
リール31の停止位置を保持するために、モータ32を4相励磁状態に制御するが、そのように制御しているときは、通常時より多くの負荷がかかるため、スロットマシン10全体の負荷が大きくなってしまう。そこで、この負荷を下げるために、1つのモータ32の4相励磁状態を終了した後、次の停止ボタン42aの操作受付けを可能とするためである。
図281(a)の例1では、役抽選手段による役抽選結果(内部抽せん手段により決定した結果)が所定の結果であったとき(たとえば、押し順ベル当選時)は、4相励磁状態の開始から終了までの励磁時間T12を、90割込み(2.235×90=201.15ms)に設定している。ここで、役抽選結果が所定の結果であったときに、4相励磁状態の励磁時間T12が「90割込み」に設定するのは、いずれの役抽選結果であっても励磁時間T12は常に一定とは限らない、という意味である。
よって、第4実施形態の例1では、「T11<T12」となるように設定している。
ここで、時刻S42の時点からリール31の停止制御が開始されると、190ms以内でリール31が停止する。上述したように、リール31の図柄数が「21」であるときの停止制御時における移動コマ数数が5コマ以内(最小1コマ)、又はリール31の図柄数が「20」であるときの停止制御時における移動コマ数が4コマ以内(最小1コマ)であるので、時刻S42の時点から、約「40」〜「190」ms以内でリール31が停止する。
一方、検知センサ42eがオフ状態からオン状態になった時点から、停止ボタン42eが最深部に到達し、停止ボタン42eの押し込み力が解除されるまでの時間(時刻S42からS44までの時間)は、「40」〜「180」ms程度である。このため、モータ32の4相励磁状態が開始される時刻と、停止ボタン42aの押し込みが解除される時刻S44とは、近い時刻(ほぼ同時刻)である。
そこで、例1では、停止ボタン42aの押し込みが解除されるタイミング(時刻S44)で4相励磁状態が開始されるものとし、検知センサ42eがオン状態からオフ状態になった(時刻S45)後に、モータ32の4相励磁状態が終了する(時間T12が経過する)ように設計した。このため、モータ32の4相励磁状態を終了した時には、次の停止ボタン42aの操作受付け可能となるように設定可能である。
このように、4相励磁状態の終了前に検知センサ42eがオフ状態になるように設計すれば、4相励磁状態を終了した時点で、次の停止ボタン42aの操作受付けを許可することができる。これにより、遊技を高速で進行することが可能となる。
これに対し、図281(b)の例2では、最深部に到達している停止ボタン42aの押し込みを解除した瞬間(時刻S44)から、検知センサ42eがオンからオフになるまで(時刻S45に到達するまで)の時間T11が、300msに設定されている例である。したがって、例1よりも、停止ボタン42aの戻り時間が3倍となっている。上述したように、停止ボタン42aの戻り時間は、コイルばね42cのばね力(ばね定数)と、停止ボタン42aのストロークとによって設定(調節)可能である。
一方、例2では、4相励磁状態を開始してから終了するまでの時間T12は、45割込み(100.575ms)に設定されている。
そして、例2では、例1と同様に、最深部に到達している停止ボタン42aの押し込みが解除される瞬間(時刻S44)から4相励磁状態が開始されるものとし、モータ32の4相励磁状態が終了した後に、検知センサ42eがオフになるように設計した。このため、検知センサ42eがオフになった時は、次の停止ボタン42aの操作受付け可能となるように設定可能である。
このように、検知センサ42eがオフになった時には4相励磁状態が終了しているように設計することで、検知センサ42eがオフになった時点で、次の停止ボタン42aの操作受付けを許可することができる。これにより、遊技を高速で進行することが可能となる。
以上のように、例1及び例2のいずれも、それぞれ制御上のメリットを有する。
なお、図281の例1及び例2では、4相励磁状態の開始から終了までの時間T12が異なる例を示した。しかし、たとえば4相励磁時間T12が一定値である場合には、「T11<T12」とすれば、4相励磁状態を終了した時点で次の停止ボタン42aの受付けが可能となる。よって、4相励磁時間T12が一定値である場合には、例1の方がより高速で遊技を消化可能となる。
<第37実施形態>
第37実施形態は、電源のオン/オフと、プログラムの起動等との関係に関するものである。
図282は、第5実施形態における制御の概略をタイムチャートで示す図である。
図282中、(a)は、メインプログラム(メイン制御基板50のプログラム)の起動後に電源断が発生したときの状態を示す図である。電源は、時刻S51の時にオンとなり、その後、時刻S55の時にオフになるものとする。
時刻S51で電源が投入されると(図269中、電源スイッチ11がオンにされると)、メイン制御基板50及びサブ制御板80のいずれにも電源の供給が開始され、メイン制御基板50及びサブ制御板80の電圧レベルが徐々に高くなり、供給レベルV0(電源がオンであるときのレベル)に到達する。なお、図282中、電圧の供給レベルV0、電源断検知レベルV1、駆動電圧限界V2は、図271(第33実施形態(A))と同様である。
時刻S51で電源が投入された後、メイン制御基板50及びサブ制御板80の電圧レベルが供給レベルV0に到達したときの時刻をS52とする。その後、時刻S52から時間T22が経過した時刻S53から、サブ制御基板80によるサブプログラムが起動する。その後、時刻S52から時間T23(T23>T22)が経過した時刻S54から、メイン制御基板50によるメインプログラムが起動する。このように、サブプログラムが先に起動し、その後にメインプログラムが起動するようにしているのは、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対して電源投入後の最初のコマンドを送信するときに、サブ制御基板80側で、そのコマンドを受信可能な状態にしておくためである。
次に、時刻S55の時に電源断(電源スイッチ11のオフ、又は停電等)が発生すると、メイン制御基板50及びサブ制御基板80の電圧レベルは徐々に低下する。電圧レベルが低下しても、駆動電圧限界V2以上の電圧であれば、メイン制御基板50及びサブ制御基板80は、電源断処理を実行可能である。
また、時刻S55で電源断が発生したときは、図271と同様に時間T0(20割込み)で電圧が電源断検知レベルV1となり、電源断が検知される(時刻S56)。さらに、電源断の検知後、図271と同様に、たとえば1割込み後に、電源断処理が実行される。電源断処理は、時刻S57で終了するものとする。
その後、時刻S58に達すると、電圧が駆動電圧限界V2を下回り、プログラム(処理)を実行できない。このため、時刻S58に達する前に、電源断処理が終了するように制御する。
時刻S54でメインプログラムが起動すると、メインCPU55の設定、RWM53のチェック、前回の電源断が正常であったか否かの確認、設定キースイッチの状態の確認等を実行し、その後、割込み処理を起動する。設定キースイッチがオフであるときは、割込み処理の起動後に、電源断復帰処理(RWM53の所定範囲の初期化等)を実行する。これに対し、設定キースイッチがオンであるときは、割込み処理の起動後に、設定変更処理に移行する。
そして、図282(a)に示すように、メインプログラムを起動した後に電源断が発生した場合において、設定キースイッチがオフであるときは、電源断復帰処理を完遂した後に、電源断処理を実行する。これにより、正常にプログラムを終了することができる。
これに対し、メインプログラムを起動した後に電源断が発生した場合において、設定キースイッチがオンであるときは、設定変更処理を開始することなく電源断処理を実行する。電源断が発生した後に設定変更処理を実行すると、不具合が発生するおそれがあるためである。
また、メインプログラムを正常に実行するためには、メインプログラムの起動と同時に電源断を検知した場合であっても、メインCPU55の設定と、RWM53のチェックは、必ず実行する。
さらにまた、メインプログラムの起動後は、その後に電源断が発生したとしても、割込み起動までは必ず実行する。割込み処理において電源断を検知するためである。なお、第33実施形態(A)と同様に、たとえば「N」割込み目に、電源断が発生したと判断される電圧低下(電源断検知レベルV1)を検知し、次の「N+1」遊技目でも当該電圧低下を検知したときは、「N+1」割込み目で電源断を検知する(電源断と判断する)。そして、「N+2」割込み目から、電源断処理を実行する。
図282(a)の例では、時刻S54のときにメイングログラムが起動し、その後の時刻S55で電源断が発生している。しかし、時刻S54(メインプログラムの起動)と同時に電源断が発生しても、電圧が駆動電圧限界V2になる前に、電源断処理を完遂することができるように設定されている。
なお、図282(a)において、電源投入(時刻S51)から、電圧が供給レベルV0に到達するまで(時刻S52)までの時間T21は、電源断の発生(時刻S55)から電圧がLowレベルになるまでの時間T24よりも短くなるように設定されている。
また、時間T23(電圧が供給レベルV0に達した時からメインプログラムが起動するまでの時間)は、時間T24よりも短くなるように設定されている。
図282(b)は、メイン制御基板50によるメインプログラムの起動前に電源断が発生したときの例である。図282(b)の例では、時刻S51で電源がオンにされ、時刻S59で電源がオフにされる。ここで、時刻S59は、図282(a)の時刻S54よりも前である。すなわち、メインプログラムの起動に必要な電源(供給レベルV0)が供給された後、所定時間(時間T23)を経過する前(時刻S54に到達する前)に電源断が発生し、電圧が低下した例である。このような場合には、メインプログラムは起動しない。よって、その後、電圧が徐々に低下し、最終的には電源がLowレベルとなる。
なお、図282(b)の例において、再度、電源が投入されたときは、正常に起動することができる。
また、図282では図示していないが、サブプログラムが起動した直後(時刻S53の後)であって、時刻S54より前(メインプログラムが起動する前)のタイミングで電源断が発生することが考えられる。
上記タイミングで電源断が発生した場合には、サブプログラムは、サブプログラムの電源断処理を実行する。そして、サブ制御基板80に供給される電圧が駆動電圧限界V2になる前にサブプログラムの電源断処理を終了することが可能となっている。
また、上記タイミングでの電源断は、メインプログラムの起動前の電源断であるので、上述したようにメインプログラムは起動しない。
以上、本発明の第33〜第37実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、通路センサ43aを設けている。通路センサ43aは、メダル投入判定の精度をより高めるとともに、不正対策としても有効だからである。しかし、通路センサ43aを設けなくてもよく、一対の投入センサ44a及び44bのみを設けてもよい。
(2)図270において、投入センサ44a及び44bは、略水平方向に移動するメダルMを検知するように構成したが、これに限られるものではない。たとえばメダルMが略垂直下方に落下しているときに、そのメダルMを投入センサ44a及び44bが検知する構成としてもよい。
(3)図270において、ブロッカ45は、メダル通路の下面側に配置したが、これに限られるものではない。投入センサ44aによってメダルMが検知される前に、メダルMをメダル通路外に送出することができる機能を有するものであればよい。
また、図270に示すように、投入センサ44a及び44bは、正面から見て、メダルMの中心位置よりもやや上部を検知するように図示したが、実際の製品がこのようになっていることを意味するものではない。投入センサ44a及び44bは、通過するメダルMを確実に検知できるように配置されていれば、どのように配置されていてもよい。
(4)図271において、時間T2は、メダルMがM2に位置する瞬間からM4に位置する瞬間までの時間としたが、これに限られない。たとえば、メダルMが、図270中、M1の位置にあり、手を離した瞬間からM4に到達するまでの時間をT2とし、かつ「T2>T1」に設定してもよい。あるいは、メダルMが、M1とM2との間のいずれかの所定位置からM4に到達するまでの時間をT2とし、かつ「T2>T1」に設定してもよい。
(5)第33実施形態(A)では、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生したときは、メダルMがM4に到達するまでに電源断処理を実行するようにした。しかし、これに限らず、たとえば、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生したときは、メダルMがM3に到達するまでに電源断処理を実行するようにしてもよい。すなわち、この場合には、電源断処理により、メダルMは、投入センサ44aに検知されない。
あるいは、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生したときは、メダルMが投入センサ44bに到達するまでに電源断処理を実行するようにしてもよい。この場合には、メダルMは、投入センサ44aには検知されるが、投入センサ44bには検知されずに電源断処理が実行される。
(6)さらにまた、第33実施形態(A)において、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生し、その電源断を検知して電源断処理(ブロッカオフ)を実行するまでの時間T1を、メダルMがM2の位置からブロッカ45が設置されている位置に到達するまでの時間(この時間を「T2’」とする。)よりも短く設定することが挙げられる。このように設定すれば、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生した場合において、メダルMがM2の位置からブロッカ45の位置に到達したときは、すでにブロッカ45はオフにされているので、そのメダルを投入センサ44a及び44b側に通さないようにすることができる。
なお、上記において、メダルM2の位置を、M1の位置で手を離した瞬間、又はM1とM2との間の所定位置としてもよい。
(7)図271に示すように、第1実施形態(A)では、電源断を検知した割込み処理の次の割込み処理で電源断処理(ブロッカオフ)を実行した。しかし、これに限らず、電源断を検知した割込み処理から数えて、たとえば「2」〜「5」割込み処理後に電源断処理(ブロッカオフ)が実行されるように設定してもよい。あるいは、電源断を検知した割込み処理で電源断処理(ブロッカオフ)を実行してもよい。
(8)図271の第33実施形態(A)において、電源断が発生したときに、電圧が供給レベルV0から維持レベルV1に到達するまでの時間T0を20割込みとしたが、これに限られることなく、電源の性能によって、種々設定することが可能である。
(9)図275の第33実施形態(C)において、メダル払出し装置によりメダルMが払い出されるときは、払出しセンサ37a及び37bが可動片39aを検知する構造とした。しかし、これに限らず、払い出されるメダルM自体を、払出しセンサ37a及び37bが検知するようにしてもよい。たとえば、払出しセンサ37a及び37を、図272に示す投入センサ44a及び44bのように配置して、(払い出される)メダルMの通過を検知してもよい。
また、そのように払出しセンサ37a及び37bを配置した場合において、メダルMが払出しセンサ37a及び37bを通過するときは、
払出しセンサ37aオン、払出しセンサ37bオフ(時刻S31’)
払出しセンサ37aオン、払出しセンサ37bオン(時刻S32’)
払出しセンサ37aオフ、払出しセンサ37bオン(時刻S33’)
払出しセンサ37aオフ、払出しセンサ37bオフ(時刻S34’)
の経過をたどる。
そして、時刻S31’からS34’までの時間が、時間T1(電源断の発生から電源断処理を実行するまでの時間)より短くなるように設定する。
(10)第34実施形態において、ゲート跡57bは、突起57dやくぼみ部57cが外側にあるように形成したが、これとは逆に、突起57dやくぼみ部57cが内側にあるように形成することも可能である。下カバー58のゲート跡58bも同様である。この場合、ゲート跡57bを、図278(b)の形状にすれば、上カバー57又は下カバー58の外側は平滑面となる。一方、図278(c)の形状にすれば、上カバー57又は下カバー58の外側に突部57eが形成される。
(11)第34実施形態では、基板ケース16の例として、メイン制御基板50を内部に収容した例を挙げた。しかし、メイン制御基板50に限らず、不正を防止したい他の制御基板、例えばサブ制御基板80の基板ケースにも第2実施形態を適用することが可能である。図269に示すように、サブ制御基板80においても、RWM83、ROM54、サブCPU85等を備えるが、サブ制御基板80の基板ケースにおける上カバーの上面において、ゲート跡の垂直方向(真下)に少なくともサブCPU85を配置しないようにし、さらには、RWM83やROM54も配置しないようにすることが挙げられる。同様に、ゲート跡の垂直方向(真下)に、サブ制御基板80の型番表示領域が重ならないようにすることが挙げられる。
(12)第35実施形態では、AT中における押し順演出及び操作されたストップスイッチ42(停止したリール31)の表示や、AT中における残り遊技回数を例に挙げたが、たとえばAT中や特別遊技(BB遊技等)の獲得枚数、残り獲得可能枚数を表示する場合であっても、第3実施形態を適用することができる。
たとえば、「N」遊技目開始時の獲得枚数が「200」枚であり、「N+1」遊技目開始時の獲得枚数が「209」枚であり、「N+2」遊技目開始時の獲得枚数が「218」枚であったと仮定する。また、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、毎遊技の開始時に、獲得枚数に関するコマンドを送信するものとする。
そして、図279に示す例と同様に、「N」遊技目の途中で断線が発生し、「N+1」遊技目の途中で通信が復帰したと仮定する。
この場合、サブ制御基板80は、「N」遊技目では、獲得枚数として「200」枚と表示する。また、「N+1」遊技目の開始時には、獲得枚数に関するコマンドを(断線のために)受信しないので、「N+1」遊技目も、獲得枚数「200」枚の表示を維持する。次に、サブ制御基板80は、「N+2」遊技目の開始時に、獲得枚数に関するコマンドを受信すると、そのコマンドに基づいて、獲得枚数「218」枚の表示に更新する。
(13)第35実施形態の図279では、「N+2」遊技目のスタート時に画像表示を正常に復帰させる例を示した。しかし、これに限らず、「N+1」遊技目の全停後や、その後にベット操作が行われたときに、画像表示を正常に復帰させてもよい。あるいは、全停時や全停後にサブ制御基板80に送信されるコマンドに基づいて、所定のタイミングで画像表示を正常に復帰させることも可能である。
(14)第35実施形態において、たとえば断線している「N+1」遊技目の途中で、AT中の獲得可能枚数や遊技回数の上乗せ(加算)抽選に当選する場合がある。この場合に、「N+1」遊技目は断線中であるため、サブ制御基板80は、上乗せ抽選に当選したことに基づくコマンドを受信することができない。したがって、この場合には、たとえば「N+2」遊技目のスタート時に、メイン制御基板50が上乗せ(加算)抽選後の結果を示すコマンドを送信し、「N+2」遊技目のスタート時に、サブ制御基板80が上乗せ後の遊技情報(獲得可能枚数や遊技回数)の表示を行うことが挙げられる。
(15)第35実施形態(図279)において、たとえば「N」遊技目の右第一停止後に断線し、「N+1」遊技目の最初のストップスイッチ42が操作される前に通信が復帰する場合が考えられる。そして、「N+1」遊技目では、遊技者が右第一停止を行ったと仮定する。この場合、サブ制御基板80は、「N+1」遊技目で右第一停止のコマンドを受信したときは、すでに操作されたストップスイッチ42の停止コマンドを受信したことになるので、押し順失敗演出を出力する。そして、「N+1」遊技目の全停後のベット操作時や、「N+2」遊技目のスタート時に、画像表示を正常なものに復帰させることが挙げられる。
(16)第35実施形態(図279)で、AT中に獲得枚数を画像表示する場合において、断線前後における獲得枚数の画像表示の更新処理としては、たとえば以下の方法が挙げられる。
メイン制御基板50は、払出し処理があったときは、サブ制御基板80に対し、獲得枚数を示すコマンドを送信する。ここで、「N」遊技目の途中で断線が発生したときは、サブ制御基板80は、「N」遊技目の獲得枚数を受信することができない。「N」遊技目の断線直前では、サブ制御基板80は、AT中の獲得枚数として「100」と表示していたものとする。また、AT中の「N」遊技目及び「N+1」遊技目は、いずれも10枚を獲得するものとする。
この場合、「N」遊技目の終了時におけるAT中の獲得枚数は、本来は「110」となるはずであるが、「100」のままである(断線しているため)。そして、「N+1」遊技目の途中に通信が復帰したと仮定する。これにより、サブ制御基板80は、「N+1」遊技目の払出し処理時に受信した獲得枚数のコマンドに基づいて、AT中の獲得枚数を正常な値に戻すことが可能となる。ここで、「N+1」遊技目の払出し処理時に正常な値に戻してもよく、あるいは、図279の例と同様に、「N+2」遊技目のスタート時に正常な値に戻してもよい。さらには、「N+1」遊技目の払出し処理時に「110」に更新し、「N+2」遊技目のスタート時に「120」に更新してもよい。
(17)本実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシン10を例示したが、たとえば、ぱちんこ遊技機についても本発明を適用可能である。パチンコ遊技機では、始動口(図柄変動表示装置による図柄変動を開始し、大当たり抽選のための乱数を取得する契機となる入賞口)、電チュー入賞口(遊技球が入賞すると、次の入賞を容易にするために一定時間開いてから閉じる役物を設けた入賞口。なお、電チューは、チューリップ形状に限られない。)、アタッカー(大当たり時に開放する大入賞口)等の各種入賞口が設けられる。そして、これらの入賞口において、第1実施形態(B)を適用することが可能である。
具体的には、たとえば始動口には、入賞センサ(始動口に入賞した遊技球を最初に検知されるセンサ)と排出センサ(入賞センサによって検知された後、遊技球を検知するセンサ)とが設けられている。また、アタッカーには、V入賞センサ(アタッカーに入賞した遊技球を最初に検知されるセンサ)と排出センサ(V入賞センサによって検知された後、遊技球を検知するセンサ)とが設けられている。
たとえば、始動口の場合、遊技球が入賞センサに検知された瞬間に電源断が発生したときは、電源断処理が実行される前に、排出センサによって遊技球を検知できるように設定する。これにより、遊技球が入賞センサに検知された瞬間に電源断が発生しても、賞球を正しくカウントすることができる。よって、入賞口に遊技球が入賞したにもかかわらず、賞球が払い出されないことを防止することができる。アタッカーのV入賞センサと排出センサとについても上記と同様である。
(18)本実施形態では、遊技機の1つとしてスロットマシン10を例に挙げたが、スロットマシン10は、風営法の適用を受ける第4号営業店に設置される「回胴式遊技機」(いわゆる「パチスロ遊技機」)に限られるものではなく、たとえばカジノマシンや、遊技の用に供するメダルを遊技媒体として使用しない封入式遊技機(メダルレス遊技機)にも適用することができる。
ここで、封入式遊技機(メダルレス遊技機)は、たとえば、図269中、メダル払出し装置(ホッパー35、ホッパーモータ36、及び払出しセンサ37を含むユニット)をなくすることが可能となる。また、メダル投入口43やメダルセレクタも不要にすることができる。そして、役の入賞により付与された電子メダル(電子遊技媒体)は、すべて、クレジット数表示LED76に貯留されるようにする。この場合、クレジット数表示LED76は、たとえば5桁から構成する(最高で「99,999」枚の電子メダルを貯留可能とする)ことが考えられる。
このようなカジノマシンや封入式遊技機(メダルレス遊技機)であっても、第1実施形態を除き、本願発明を適用することができる。
<第38実施形態>
続いて、第38実施形態について説明する。第38実施形態は、スロットマシン10の試射試験に関するものである。
以下の第38実施形態の説明において、「遊技開始時」とは、後述する図294(a)において、ステップS2851における遊技開始時処理に対応する。したがって、「遊技開始時」というときは、スタートスイッチ41の操作時やリール31の回転開始時より前の状態を指すものとする。
また、「遊技終了時」とは、後述する図294(a)において、ステップS2856における遊技終了時処理に対応する。
本実施形態のスロットマシン10が、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の適用を受ける第4号営業店に設置される回胴式遊技機であるときは、保安通信協会(保通協)によって行われる型式試験に適合している必要がある。
型式試験は、スロットマシン10と試射試験機とを接続し、スロットマシン10と試射試験機との間で信号の送受信を行い、適合しているか否かを判定する。
図283は、型式試験において、スロットマシン10と、試射試験機300との間の電気的接続の一例を示す図である。スロットマシン10と試射試験機300とは、インターフェースボード401及び402を介して信号の送受信が可能に接続されている。
スロットマシン10(ただし、後述する「スタート可能ランプ信号」は、インターフェースボード401から出力する。)から試射試験機300に対して出力する信号は、主として(第38実施形態で説明するものとして)以下の信号が挙げられる。なお、これらの信号に限られるものではないことは、もちろんである。
(1)投入要求ランプ信号
投入要求ランプとは、図142(第22実施形態)の投入表示LED79e(インサートランプ)に相当する。
そして、投入要求ランプ信号は、メダルの投入が可能な状況か否かを示す信号であり、メダルが投入可能となっている間(投入中も含む)は常時オンにする。そして、スタートスイッチ41が操作された(後述する、「リールスタートスイッチ信号」のオンを検知した)ことによりメダルの投入が不可能になったとき、あるいは、ベット数が最大規定数「3」となり、かつクレジット数が最大貯留数「50」となることにより、メダルの投入が不可能になったときに、オフにする。
なお、再遊技作動時は、投入要求ランプ信号はオフとなる。また、再遊技作動時であっても、クレジット数が上限数でないときは、メダルの投入が可能であり(ブロッカ45がメダルの投入を許可している状態であり)、投入表示LED79dが点灯する。
(2)スタート可能ランプ信号
スタート可能ランプとは、図142(第22実施形態)の遊技開始表示LED79dに相当する。
そして、スタート可能ランプ信号とは、スタートスイッチ41の操作が行われた場合に遊技が開始可能(リール31(図1中、図柄表示装置(「回胴回転装置」ともいう。))の作動が可能)な状況か否かを示す信号であり、スタートスイッチ41の操作が行われた場合に遊技が開始可能(リール31の回転(図柄表示装置の作動)が可能)になったときにオンにし、後述するリールスタートスイッチ信号(スタートスイッチ41の操作を示す信号)のオンを検知したときにオフにする。
スタート可能ランプ信号は、本例の試射試験では、都合上、スロットマシン10からではなく、インターフェースボード401で生成し、出力している。ただし、これに限らず、スロットマシン10から出力してもよいのはもちろんである。
遊技を開始可能なベット数(規定数)となったときは、スタート可能ランプ信号がオンになる。
また、再遊技作動時(前回遊技でリプレイに対応する図柄組合せが停止表示した後)は、上述したように、投入要求ランプ信号はオフになるが、スタート可能ランプ信号はオンになる。
(3)再遊技状態識別信号
再遊技状態識別信号は、リプレイ(再遊技役)の当選(抽選)確率が「0」以外に変動する性能を有する場合に、当該変動状態を識別するための信号であり、リプレイの当選確率が異なる遊技状態(RT)ごとに出力する信号である。なお、リプレイの当選確率が変動しない場合の再遊技状態識別信号は、「00(H)」(すべてオフ状態)を出力する。
再遊技状態識別信号は、1バイトデータからなり、ビット0が再遊技状態識別信号1、ビット1が再遊技状態識別信号2、・・・、ビット7が再遊技状態識別信号8に割り当てられる。よって、再遊技状態識別信号として、「00(H)」〜「FF(H)」の255種類の信号を送信可能である。
(4)条件装置信号
第1実施形態(明細書「0011」)で説明したように、条件装置としては、「役物条件装置」と、「入賞及びリプレイ条件装置」とを有する。
このため、条件装置信号は、役物条件装置、又は入賞及びリプレイ条件装置の作動状況(当選状況)を示す信号であり、条件装置の作動状況(当選状況)に応じて出力される信号である。条件装置が作動していない場合の条件装置信号は、「00(H)」(すべてオフ状態)を出力する。
条件装置信号の出力方式は、以下の3通りが挙げられる。
1.方式1
条件装置信号を上位4ビットと下位4ビットに分割する方式である。下位4ビットを入賞及びリプレイ条件装置番号とし、上位4ビットを役物条件装置番号に割り当てる。これにより、役物条件装置信号として15種類(「0」を除く)、入賞及びリプレイ条件装置信号として15種類(「0」を除く)の条件装置信号を出力可能となる。
2.方式2
条件装置信号を時分割して1回出力する方式である。ビット0〜5からなる6ビットの組合せにより、入賞及びリプレイ条件装置番号と、役物条件装置番号とを、それぞれ別々のタイミングで出力する。ビット6(D6ビット)は、入賞及びリプレイ条件装置信号を出力するときにオンにする。ビット7(D7ビット:最上位ビット)は、役物条件装置信号を出力するときにオンにする。6ビットの組合せにより、役物条件装置番号として63種類(「0」を除く)、入賞及びリプレイ条件装置信号として63種類(「0」を除く)の条件装置信号を出力可能となる。
なお、以下の説明において、「方式2」というときは、この方式を指すものとする。
3.方式3
方式2の出力方法を一部改良した方式である。具体的には、方式2では役物条件装置番号として63種類(「0」を除く)、入賞及びリプレイ条件装置信号として63種類(「0」を除く)であったが、役物条件装置信号として4095種類(「0」を除く)、入賞及びリプレイ条件装置信号として4095種類(「0」を除く)の条件装置信号を出力可能となる。
ここで、役抽選手段61により入賞及びリプレイ条件装置番号が「127(D)」、役物条件装置番号が「1(D)」であった場合を例として説明する。まず、「127(D)」を2進数で表記すると「01111111(B)」であり、「1(D)」を2進数で表記すると「00000001(B)」である。
また、方式2と同様に、条件装置信号のビット6は、入賞及びリプレイ条件装置信号を出力するときにオンにし、条件装置信号のビット7(最上位ビット)は、役物条件装置信号を出力するときにオンにする。
したがって、役物条件装置番号の下位6ビットを出力するときの条件装置信号は、「10000001(B)」となる。また、入賞及びリプレイ条件装番号の下位6ビットを出力ときの条件装置信号は、「01111111(B)」となる。
さらにまた、役物条件装置の上位2ビット(上位6ビット)を出力するときの条件装置信号は、「10000000(B)」となる。さらに、入賞及びリプレイ条件装置の上位2ビット(上位6ビット)を出力するときの条件装置信号は、「01000001(B)」となる。
なお、以下の説明において、「方式3」というときは、この方式を指すものとする。
(5)有利区間中信号
有利区間中の遊技であるか否かを示す信号であり、有利区間の遊技開始時にオン(有利区間中の遊技であることを示す)になり、有利区間の遊技終了時にオフ(有利区間中の遊技ではないことを示す)になる。有利区間が複数回の遊技で連続する場合には、その遊技間はオンのままとなる(遊技間で一旦オフにならない。)。
なお、たとえば「N」遊技目における役抽選において有利区間に当選したときは、有利区間中信号は、「N」遊技目の遊技中はオフのままであり、「N+1」遊技目の遊技開始時にオンになる。
(6)再遊技中信号
再遊技(リプレイ)の作動中である(前回遊技でリプレイが当選し、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示された)か否かを示す信号であり、再遊技が作動する遊技開始時にオン(再遊技の作動中の遊技であることを示す)になり、再遊技の作動が終了する遊技終了時にオフ(再遊技の作動中の遊技でないことを示す)になる。
なお、再遊技が複数回の遊技で連続する場合の遊技間は、オンのままとなる(遊技間で一旦オフにならない。)。
(7)役物連続作動装置中信号
役物連続作動装置が作動中であるか否かを示す信号であり、役物連続作動装置の作動が開始する遊技開始時にオン(役物連続作動装置が作動していることを示す)になり、役物連続作動装置の作動が終了する遊技終了時にオフ(役物連続作動装置が作動していないことを示す)になる。
第1実施形態(明細書「0012」)で説明したように、役物連続作動装置としては、第一種特別役物に係る第一種役物連続作動装置(1BB)と、第二種特別役物に係る第二種役物連続作動装置(2BB)とが挙げられる。
したがって、本実施形態の役物連続作動装置中信号は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号と、第二種特別役物に係る役物連続作動装置中信号とが挙げられる。
(8)役物中信号
役物としては、明細書「0012」で示したように、第一種特別役物(RB)、第二種特別役物(CB)が挙げられる。また、第1実施形態では設けていないが、他の役物として、普通役物(SB)が挙げられる。
役物中信号は、これらの役物が作動中であるか否かを示す信号である。具体的には、第一種特別役物(RB)の作動中を示す第一種特別役物信号、第二種特別役物(CB)の作動中を示す第二種特別役物信号、普通役物(SB)の作動中を示す普通役物信号である。
これらの信号は、それぞれ、役物の作動が開始する遊技開始時にオン(役物が作動していることを示す)になり、当該役物の作動が終了する遊技終了時にオフ(役物が作動していないことを示す)になる。
(9)位相信号
位相信号は、左、中、右リール31に係るモータ(ステッピングモータ)32の位相を示す信号であり、モータ32の駆動中に出力される。
(10)図柄停止信号の生成に必要な信号等、及び停止図柄信号等
本実施形態では、スロットマシン10から、図柄停止信号の生成に必要な信号等をインターフェースボード402に出力し、インターフェースボード402から、試射試験機300に対し、停止図柄信号等を出力する。
停止図柄信号は、リプレイの当選確率が「0」以外に変動する性能を有する遊技機において、遊技者が、最大の出玉率を得ることができるリール31の押し順(停止順序)及び停止操作を行う位置等を出力するための信号である。
一方、試射試験機300からスロットマシン10に対して出力する信号は、主として(第38実施形態で説明するものとして)以下の信号が挙げられる。なお、これらの信号に限られるものではないことは、もちろんである。
試射試験では、スロットマシン10の操作を操作者が行うことはなく、試射試験機300から出力される、遊技者の操作に対応する信号、具体的には、メダルの投入に対応する投入スイッチ信号、スタートスイッチ41の操作に対応するリールスタートスイッチ信号、ストップスイッチ42の操作に対応するリールストップスイッチ信号を受信すると、それぞれ、スロットマシン10は、メダルの投入、スタートスイッチ41の操作、ストップスイッチ42の操作に対応する処理を実行する。
投入スイッチ信号、リールスタートスイッチ信号、リールストップスイッチ信号は、以下の通りである。
(1)投入スイッチ信号
メダルの投入を示す信号であり、メダル1枚の投入に対し、1パルスの信号がスロットマシン10に出力される。
スロットマシン10が1パルス分の投入スイッチ信号を受信すると、メダル1枚が投入された場合と同様の処理を実行する。
なお、本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いているが、遊技媒体が遊技球であるとき、投入スイッチ信号は、遊技球の投入を示す信号であり、遊技球1球ごとに1パルスの信号を出力する。
(2)リールスタートスイッチ信号
リール31の回転を開始する(モータ32、図柄表示装置を作動させる)ための信号であり、スタート可能ランプ信号がオンであるときに出力される。
スロットマシン10がリールスタートスイッチ信号を受信すると、スタートスイッチ41が操作された場合と同様の処理を実行する。
(3)リールストップスイッチ信号
リール31の回転を停止する(モータ32、図柄表示装置の作動を停止させる)ための信号であり、リールストップ可能ランプ信号がオンであるときに出力される。
なお、上記説明では、「リールストップ可能ランプ信号」の説明を省略したが、リールストップ可能ランプ信号とは、スロットマシン10から試射試験機300に出力される信号のうち、リール31が回転し、リール31が停止可能な状態になったことを示す信号であり、リール31が停止可能になったときにオンになり、リールストップスイッチ信号のオンを検知したときにオフになる。
なお、上記以外に、試射試験機300からスロットマシン10に出力される信号として、払出しスイッチ信号、打ち止め解除スイッチ信号等が挙げられるが、本実施形態では説明を割愛する。
図284及び図285は、第38実施形態において説明する、RWM53に記憶されるデータ等を示す図であり、第26実施形態の図182〜図183、第28実施形態の図222、及び第31実施形態の図256等に対応する図である。図284及び図285に示すデータは、上述した実施形態と共通するデータも含まれるが、本実施形態において改めて説明する。
図284及び図285において、図285中、アドレス「F018(H)」の最小遊技時間(_TM2_GAME )、アドレス「F01A(H)」の遊技待機表示時間(_TM2_BACK_OFF )、アドレス「F022(H)」の有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )、及びアドレス「F025(H)」の差数カウンタ(_CT_MY)は、2バイトの記憶領域である。図284及び図285中、上記以外の記憶領域は、1バイト記憶領域である。
なお、第38実施形態では、第22実施形態の図142に示すものと同様に、状態表示LED79として、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、3ベット表示LED79c、遊技開始表示LED79d、投入表示LED79e、リプレイ表示LED79fを備える。
ここで、遊技開始表示LED79dは、ベット数が規定数(遊技可能なベット数)であるときにオン(点灯)となる(後述する図296のステップS2887)LEDであり、後述するLED表示データ(_PT_STS_LED )のD3ビットがオンであるときに点灯する。
そして、スタートスイッチ41が操作されたとき(リールスタートスイッチ信号のオンを検知したとき)にオフ(消灯)となる(図297のステップS2892)。
投入表示LED79eは、メダルの投入が可能になったときにオン(点灯)となる(図295のステップS2868)LEDであり、LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビットがオンであるときに点灯する。
そして、スタートスイッチ41が操作されたとき(リールスタートスイッチ信号のオンを検知したとき)にオフ(消灯)となる(図297のステップS2894)。
なお、再遊技作動時は、投入表示LED79eが点灯していても、投入要求ランプ信号が出力されない。
リプレイ表示LED79fは、再遊技作動状態であるときにオン(点灯)となるLEDである。
本実施形態では、リプレイ表示LED79fの点灯/消灯処理については、フローチャートでの説明を割愛しているが、図245(第30実施形態)の遊技開始セット処理(第38実施形態中、図295の遊技開始時処理に対応)において、ステップS2725でリプレイ図柄が表示されたと判断したときに、リプレイ表示LED79fをオン(点灯)にする。
また、再遊技の作動が終了すると、図252(第30実施形態)の遊技終了チェック処理(第38実施形態中、図298の遊技終了時処理に対応)において、ステップS2825でリプレイ表示LED79fをオフ(消灯)にする。
図284及び図285に示すRWM53のデータは、いずれも、第20実施形態で示したように、使用領域内の記憶領域である。
まず、アドレス「F011(H)」のLED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )は、当該割込み処理時に点灯させるデジット(LED)を特定するデータを記憶するための記憶領域である。
第38実施形態のLED表示カウンタは、第22実施形態の図148に示すものと同様であり、5割込みで1周するカウンタである。図148(A)に示すように、LED表示カウンタの値とLEDの点灯タイミングとの関係は、以下のようになっている(管理情報表示LED74及び設定値表示LED73については、説明を省略する。)。
したがって、LED表示カウンタが「00010000(B)」となったときに、状態表示LED79の点灯タイミングとなる。
00010000(B):状態表示LED79(遊技開始表示LED79d、投入表示LED79e、リプレイ表示LED79f)

00001000(B):獲得数表示LED78の下位桁及び有利区間表示LED77

00000100(B):獲得数表示LED78の上位桁

00000010(B):貯留数表示LED76の下位桁

00000001(B):貯留数表示LED76の上位桁

00000000(B)→初期化により、「00010000(B)」

00001000(B)(最初に戻る)
アドレス「F012(H)」の LED表示データ(_PT_STS_LED )は、状態表示LED79のうち、遊技開始表示LED79d(D3)、投入表示LED79e(D4)、リプレイ表示LED79f(D5)のオン/オフを記憶するための記憶領域である。たとえば、遊技開始前のメダルを投入可能な状態では、LED表示データのD4ビットが「1」となり、投入表示LED79eが点灯可能な状態になる。この場合、LED表示カウンタが「00010000(B)」となったときの割込み処理で、投入表示LED79eの点灯処理が実行される。
同様に、遊技が開始可能な状態では、LED表示データのD3ビットが「1」となり、遊技開始表示LED79dが点灯可能な状態になる。この場合、LED表示カウンタが「00010000(B)」となったときの割込み処理で、遊技開始表示LED79dの点灯処理が実行される。
さらに同様に、再遊技作動状態になる(再遊技作動図柄が停止表示する)と、LED表示データのD5ビットが「1」となり、リプレイ表示LED79fが点灯可能な状態になる。この場合、LED表示カウンタが「00010000(B)」となったときの割込み処理で、リプレイ表示LED79fの点灯処理が実行される。
アドレス「F013(H)」の再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)は、再遊技が作動中であることを記憶するための記憶領域である。遊技終了時に、リプレイの図柄組合せが停止表示したときは、再遊技作動状態フラグがオン(「1」)となる。また、再遊技作動状態フラグがオンであるときは、再遊技が行われ、当該遊技の終了時に再遊技作動状態フラグがオフ(「0」)にされる。なお、本実施形態では、再遊技作動状態フラグがオンのときには「1」を記憶するが、再遊技が作動中であるか否かを判別できる情報を記憶するのであれば、どのような情報を記憶してもよい。
アドレス「F014(H)」の作動状態フラグ(_FL_ACTION)は、役物の作動状態フラグを記憶するための記憶領域であり、各役物が図284に示すように割り当てられている。役物に対応したいずれかのビットが「1」であるか否かで、役物作動中であるか否かを判断することができる。作動状態フラグは、本実施形態では、遊技終了時処理(図298)で更新される。
アドレス「F015(H)」の図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )は、停止表示した図柄組合せを記憶するための記憶領域であり、本実施形態では、図285に示すように、D0〜D5ビットに、それぞれ2BB作動図柄、CB作動図柄、1BB作動図柄、RB作動図柄、SB作動図柄、及び再遊技作動図柄が割り当てられている。すなわち、作動状態フラグで割り当てた役物のビットと同一ビットに、それぞれ図柄組合せ表示フラグの役物作動図柄のビットが割り当てられている。
たとえば1BBに対応する図柄組合せが有効ラインに停止表示したと判断したときは、D2ビットが「1」にされる。図柄組合せ表示フラグが更新されるのは、全リール31が停止し、表示判定が行われたときである。
また、図柄組合せ表示フラグは、たとえば次回遊技の遊技開始時にクリアされる。
図285において、アドレス「F016(H)」の条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )、アドレス「F017(H)」のリール停止受付待機時間(_TM1_STOP )、アドレス「F018(H)」の最小遊技時間(_TM2_GAME )、アドレス「F01A(H)」の遊技待機表示時間(_TM2_BACK_OFF )は、第38実施形態のRWM53の記憶領域のうち、タイマ値を記憶するための記憶領域である。
第38実施形態のタイマ値を記憶するための記憶領域は、1バイトタイマ記憶領域と2バイトタイマ記憶領域とを有する。複数の1バイトタイマ記憶領域のアドレスは、連続するように配置される。同様に、複数の2バイトタイマ記憶領域のアドレスは、連続するように配置される。さらにまた、1バイトタイマ記憶領域に連続して2バイトタイマ記憶領域が配置されている。さらに、2バイトタイマ記憶領域は、上位桁を記憶するための1バイト記憶領域と下位桁を記憶するための1バイト記憶領域とを有し、これら2つの1バイト記憶領域のアドレスは連続している。
以上より、2つの1バイトタイマ記憶領域の間に2バイトタイマ記憶領域が配置されることはない。同様に、2つの2バイトタイマ記憶領域の間に1バイトタイマ記憶領域が配置されることはない。
ここで、第38実施形態における2バイトタイマ記憶領域のアドレスは、アドレス値の小さい方が下位桁のアドレスを示し、下位桁のアドレス値に「1」を加算したアドレスが上位桁のアドレスを示す。たとえば図285中、最小遊技時間(_TM2_GAME )の2バイトタイマ記憶領域のうち、アドレス「F018(H)」が下位桁の記憶領域であり、アドレス「F019(H)」が上位桁の記憶領域である。
なお、第38実施形態では、説明の簡素化のため、2個の1バイトタイマ記憶領域と2個の2バイトタイマ記憶領域とを例示しているが、タイマ記憶領域は、これらに限られるものではなく、実際にはさらに多くのタイマ記憶領域が設けられている。
以上より、図285に示すように、タイマ値を記憶するための記憶領域のアドレスは、「F016(H)」から「F01B(H)」まで連続して(連番となるように)配置されている。また、第38実施形態では、先頭アドレスである「F016(H)」が基準アドレスとなる。
第38実施形態では、基準アドレスは、1バイトタイマ記憶領域から始まり、2個の1バイトタイマ記憶領域が連続して配置された後、2個の2バイトタイマ記憶領域が連続して配置されている。なお、基準アドレスは、2バイトタイマ記憶領域から開始し、その後に1バイトタイマ記憶領域が配置されていてもよい。
また、図285に示すすべてのタイマ値は、後述する割込み処理のタイマ計測(図294(b)中、ステップS2952)で減算(更新)される。すなわち、一割込みごとに「1」減算される。
ただし、後述する図294(b)において、割込み処理が実行されたときであっても、ステップS2951で電源断を検知したときは、ステップS2952のタイマ計測には進まないので、割込み処理時にタイマ値が常に「1」減算(更新)されるとは限らない。したがって、本明細書では、図285に示す各タイマ値を「減算する」と記載するが、実際には、「減算可能とする」ことを意味するものであり、いかなる場合においても常に「減算する」ことを意味するものではない。
また、割込み処理ごとにステップS2952のタイマ計測を実行するものではなく、複数回の割込みがあった場合に、ステップS2952のタイマ計測を1回実行するように構成されていてもよい。たとえば5回の割込み処理があった場合に、ステップS2952のタイマ計測を1回実行することが挙げられる。換言すると、ステップS2952のタイマ計測は、所定の周期ごとに実行されるように構成されていればよく、このように構成することによって、所定の周期ごとに各タイマ値を更新することが可能となる。
以上のように、タイマ値を記憶する記憶領域を連続配置することにより、後述するタイマ計測(図301)で、簡素な方法で、すべてのタイマ値を順次更新することが可能となる。
また、本実施形態のMPU(1チップマイクロプロセッサ)の命令では、2バイトタイマであっても一命令で減算処理が可能となっている。なお、2バイトタイマの減算処理は、以下のようになるようにプログラムされている。
「0100(H)」→「1」減算→「00FF(H)」
「0001(H)」→「1」減算→「0000(H)」
「0000(H)」→「1」減算→「0000(H)」
なお、1バイトタイマも同様に、
「10(H)」→「1」減算→「0F(H)」
「01(H)」→「1」減算→「00(H)」
「00(H)」→「1」減算→「00(H)」
となる。
換言すると、減算処理によって桁下がりが発生する(した)場合には、「0000(H)」(2バイトの場合)又は「00(H)」(1バイトの場合)となる。
ここで、減算対象となるアドレスに記憶されている値が「0000(H)」又は「00(H)」か否かを判断し、「0000(H)」又は「00(H)」であるときは減算処理を実行せず、「0000(H)」又は「00(H)」以外であるときは減算処理を実行するプログラムとすることが考えられる。この場合には、「0000(H)」又は「00(H)」であるか否かの判断と、その判断結果に応じて、減算処理を実行するか否かの判断とを行う必要がある。
具体的には、
a)減算前の値が「0」であるか否かを判断し、
b)減算前の値が「0」でないと判断したときは、「1」を減算し、
c)減算前の値が「0」であると判断したときは、「1」を減算する処理を実行しない
という処理が挙げられるが、この減算方法では、処理ステップが増加する。
さらにまた、
a)「1」を減算し、
b)減算後、キャリーフラグが「1」であるか否かを判断し、
c)キャリーフラグが「1」であるときは、減算後の値に、キャリーフラグの値を加算する
という方法が挙げられるが、この減算方法であっても、処理ステップが増加する。
これに対し、第38実施形態の減算方法では、「0」から「1」を減算しても桁下がりが生じず、「0」のままを維持する。このように、減算前の値がいかなる値であっても、「1」を減算するだけの一命令(1ステップ)であるので、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要である。このようにカウント値の更新を行うことにより、カウント値の更新に要する時間を大幅に短縮することができ、また、プログラム容量を簡素化することができる。なお、上述のような、1バイトのカウント値から「1」減算する処理を「特殊1バイト減算処理」と称し、2バイトのカウント値から「1」減算する処理を「特殊2バイト減算処理」と称してもよい。以下の説明では、適宜、「特殊1バイト減算処理」、「特殊2バイト減算処理」と称する場合がある。
アドレス「F016(H)」の条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )は、条件装置信号の出力時間を計測するタイマ値を記憶するための記憶領域であり、後述するスタートスイッチ受付け時処理(図297中、ステップS2899)において所定の初期値が記憶され、その後は所定の周期(割込み処理)ごとに「1」ずつ減算される。そして、割込み処理中の試験信号管理処理(図304)において、条件装置出力時間に応じた条件装置信号が試験信号として出力される。
以下の実施形態では、条件装置信号の出力として、時分割して1回出力する方式(図288)と、時分割して2回出力する方式(図289)とを例示している。
そして、時分割して1回出力する方式(方式2)では、条件装置出力時間として、初期値「30(D)」をセットする。また、時分割して2回出力する方式(方式3)では、条件装置出力時間として、初期値「55(D)」をセットする。
アドレス「F017(H)」のリール停止受付待機時間(_TM1_STOP )は、ストップスイッチ42が操作された後、次のストップスイッチ42の操作を受けるまでの待機時間を計測するタイマ値を記憶するための記憶領域である。第1又は第2ストップスイッチ42が操作されたときにタイマ値「7(D)」をセットし、所定の周期(割込み処理)ごとに「1」減算する。
そして、タイマ値が「0」でないときは、次のストップスイッチ42の操作受付けを行わず(ストップスイッチ42が操作されてもリール停止制御を行わず)、タイマ値が「0」になった後は、次のストップスイッチ42の操作受付けを行う(ストップスイッチ42が操作されたらリール停止制御を行う)。
アドレス「F018(H)」及び「F019(H)」の最小遊技時間(_TM2_GAME )は、1回の最小遊技時間を監視するタイマを記憶するための記憶領域であり、初期値として「1836(D)」がセットされ、所定の周期(割込み処理)ごとに「1」ずつ減算されるタイマである。本実施形態の最小遊技時間は、「4.1秒」に設定されている(2.235ms×1836≒4100ms)。そして、前回遊技のリール31の回転開始時から「4.1」秒を経過していることを条件として、今回遊技のリール31の回転開始を実行する。これにより、1遊技の消化時間は、「4.1」秒を下回ることはない。
アドレス「F01A(H)」及び「F01B(H)」の遊技待機表示開始時間(_TM2_BACK_OFF )は、遊技待機表示を行うまでの待機時間を計測するタイマ値を記憶するための記憶領域である。遊技開始時に、割込み回数「26846(D)」(≒60000ms、すなわち約60秒(1分))をカウントするために、初期値「26846(D)」をセットする。第38実施形態のフローチャートでは当該処理を割愛しているが、図245(第30実施形態)のステップS2711において「26846(D)」がセットされる。第38実施形態では、第30実施形態と同様に、遊技開始時に遊技待機表示時間がセットされると、この時点から所定の周期(割込み処理)ごとに値が「1」ずつ減算される。
そして、遊技待機表示時間が「0」となると、図244(第30実施形態)のステップS2175(メダル投入待ち)において、獲得枚数データをクリアする。この処理は、図222(第28実施形態)で示したアドレス「F011(H)」の獲得枚数データの記憶領域(_NB_PAYOUT)をクリアする処理である。
獲得枚数データがクリアされると、獲得数表示LED78には「00」が表示される。たとえば、前回遊技に払い出されたメダル枚数が「9」枚であり、かつ、遊技者が精算スイッチ46の操作により精算し、遊技を終了したとしても、約1分後には「00」が表示される。これにより、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できることにより空き台を減少させることができるという効果を有する。
なお、獲得数表示LED78に「00」を表示することに限らず、獲得数表示LED78(上位桁及び下位桁)を消灯させてもよいし、獲得数表示LED78の上位桁は消灯し、下位桁は「0」を表示してもよい。いずれにしても、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できるような表示が実行されればよい。
本実施形態において、役の抽選が行われると、抽選結果(当選番号)に対応する条件装置が作動可能となる。条件装置には、次回遊技に持ち越されない入賞及びリプレイ条件装置(小役又はリプレイ当選時)と、次回遊技に持越し可能な役物条件装置(特別役当選時)とを有する。
そして、これらの条件装置が作動するときは、役物条件装置番号や、入賞及びリプレイ条件装置番号に、条件装置番号に対応するデータが記憶される。
アドレス「F01C(H)」の役物条件装置番号(_NB_CND_BNS )は、役物条件装置の作動状態を管理する番号を記憶するための記憶領域であり、役の抽選が行われた後、抽選結果に対応する役物条件装置の番号が記憶される。ここで記憶される値は、リール31の停止制御に用いる停止位置決定テーブルの選択、有利区間やAT抽選(及び上乗せ)、演出グループ番号の選択等に用いられる。
また、アドレス「F01D(H)」の入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )は、入賞及びリプレイ条件装置の作動状態を管理する番号を記憶するための記憶領域であり、役の抽選が行われた後、抽選結果に対応する入賞及びリプレイ条件装置の番号が記憶される。
アドレス「F01E(H)」のベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)は、メダルのベット枚数を記憶するための記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「3」のいずれかが記憶される。
アドレス「F01F(H)」の貯留枚数データ(_NB_CREDIT)は、メダルの貯留(クレジット)枚数を記憶するための記憶領域であり、貯留数表示LED76にその時点での貯留枚数を表示するためのデータを記憶している。
本実施形態では、貯留枚数を10進数に換算した値を記憶する。たとえば、表示すべき貯留枚数が「29」であるとき、「29(H)」という値を記憶する。換言すると、「00101001(B)」を記憶する。これにより、D0〜D3の下位4ビットは、貯留枚数の下位桁(本例では「9」)を表示するために使用し、D4〜D7の上位4ビットは、貯留枚数の上位桁(本例では「2」)を表示するためのデータとして記憶している。なお、本実施形態では、貯留枚数の上限値は「50」であるので、記憶されるデータ値は、「0」〜「50(D)」の範囲となる。
アドレス「F020(H)」のメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )は、当該遊技で小役が入賞し、払出し枚数が決定されたときに、払出し枚数を記憶するための記憶領域である。そして、小役が入賞したときは、メダル払出し処理が実行されることとなるが、メダル1枚払出し(貯留枚数への1枚加算、又は実際のメダルの(ホッパー35からの)1枚払出し)ごとに、「1」ずつ減算される。すなわち、払出し処理を実行する回数としての役割を有している。これにより、メダル払出し処理が終了したときは、メダル払出し枚数データは、「0」となる。
アドレス「F021(H)」のメダル払出し枚数バッファ(_BF_PAY_MEDAL )は、メダル払出し枚数データと同様に、当該遊技で小役が入賞し、払出し枚数が決定されたときに、払出し枚数を記憶するための記憶領域である。ここで、メダル払出し枚数バッファは、メダル払出し枚数データと異なり、メダル1枚払出し処理ごとに減算されず、最初に記憶された値が維持される。そして、その値は、次回遊技の遊技終了時まで維持される。たとえば、当該遊技で8枚払出しの小役が入賞したときは、メダル払出し枚数バッファには「8(H)」が記憶され、次回遊技において、役が入賞しなかったときは、メダル払出し枚数バッファには「0」が上書きされる。
アドレス「F022(H)」及び「F023(H)」の有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )は、有利区間中の遊技回数を管理するためのカウンタを記憶するための記憶領域である。上述した他の実施形態と同様に、有利区間の遊技回数の継続上限は「1500」遊技に設定されている。そして、最大で「1500」をカウントするため、2バイトの記憶領域が設けられている。
なお、この有利区間クリアカウンタは、たとえば第30実施形態(図243)に示す有利区間クリアカウンタと同一である。
アドレス「F034(H)」の有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )は、通常区間又は有利区間のいずれであるかを判断するための値を記憶するための記憶領域である。なお、第38実施形態では、待機区間を設けていない。
この有利区間種別フラグは、たとえば第30実施形態(図243)に示す有利区間種別フラグと同一である。通常区間であるときは、有利区間種別フラグには「00000000(B)」が記憶され、有利区間であるときは、有利区間種別フラグには「00000001(B)」が記憶される。
アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」の差数カウンタ(_CT_MY)は、第31実施形態(図256)の差数カウンタと同一のものであり、有利区間中の差数データが「2400(D)」を超えたか否かを判断するためのインクリメントカウンタを記憶するための記憶領域である。このため、差数カウンタは、2バイトの記憶領域から構成される。第31実施形態と同様に、差数データがマイナスに相当する値となったときは、その値を「0(H)」に補正して、差数カウンタに記憶(更新)する。
アドレス「F027(H)」の再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)は、再遊技状態識別信号を出力するタイミングであるか否かのデータを記憶するための記憶領域である。再遊技状態識別信号の出力時には「FF(H)(オン)」の値が記憶され、それ以外は「00(H)(オフ)」の値が記憶される。
再遊技状態識別情報フラグは、遊技開始時にオンとされ、後述するスタートスイッチ受付け時処理時にオフにされる。なお、所定期間(たとえば、約6ms(3割込み))の経過後にオフにされるように構成されていてもよい。
アドレス「F028(H)」のRT状態番号(_NB_RT_STS)は、現在のRT(再遊技状態)がどのRTであるかを識別するための番号を記憶するための記憶領域である。RTがたとえば図22(第1実施形態)のように、非RT、RT1〜RT3を備えるときは、非RTであるときはRT番号は「00000000(B)」、RT1であるときはRT番号は「00000001(B)」、・・・となる。
次に、上述した各信号のオン/オフの出力タイミングについて説明する。
図286(a)は、投入要求ランプ信号、投入スイッチ信号、スタート可能ランプ信号、リールスタートスイッチ信号のオン/オフを示すタイムチャートである。図286(a)では、クレジット数が上限数「50」未満であるものとする。また、図286(a)では、ベット数「1」で遊技を開始可能な規定数になるものとする。
まず、スロットマシン10において、メダルの投入が可能になったときは、投入要求ランプ信号がオンになる(試射試験機300に出力される)。
投入要求ランプ信号がオンになると、試射試験機300では、投入スイッチ信号をオンにすることが可能となる。上述したように、投入スイッチ信号は、パルス信号であり、1パルスあたりメダル1枚に相当する。したがって、この例では、投入スイッチ信号が1パルス分だけオンになり、スロットマシン10側では、1枚のメダルが投入されたことに相当する。
投入スイッチ信号がオンになり、遊技を開始可能な規定数に到達すると、スロットマシン10は、スタート可能ランプ信号をオンにする。この例では、投入スイッチ信号がオンになっている間にスタート可能ランプ信号がオンになった例を示している。
また、図中、(a)の例では、規定数「1」で遊技を開始可能であるが、最大規定数は「3」である(3枚までメダルを投入可能である)ものとする。したがって、この場合には、スタート可能ランプ信号がオンとなり、かつ、投入要求ランプ信号もオンとなる。
なお、図中、(a)の例では、当該遊技の最大規定数が「1」であっても、クレジット数が上限数「50」未満であるときは、メダルの投入が可能であるので、投入要求ランプ信号は、オンのままとなる。
試射試験機300は、スタート可能ランプ信号がオンであるときは、リールスタートスイッチ信号をオンにすることが可能となる。なお、「リールスタートスイッチ信号を(が)オン」とは、スタートスイッチ41が操作されたことに相当する。このため、「リールスタートスイッチ信号を(が)オン」という記載は、適宜、「スタートスイッチ41が操作された(こと)」と置き換えることが可能である。
スロットマシン10は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知すると、投入要求ランプ信号及びスタート可能ランプ信号をオフにする。
ここで、スロットマシン10は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知してから、50ms以内に、投入要求ランプ信号をオフにする。これにより、リールスタートスイッチ信号のオンを検知した後(スタートスイッチ41が操作された後)は、メダルの投入ができないことを速やかに試射試験機300に知らせることができる。
また、メダルの投入ができない状況であるにもかかわらず、投入要求ランプ信号がオンのままになっていること(換言すれば、投入表示LED79eが点灯したままになっていること)をなくすことができる。
さらにまた、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、スタート可能ランプ信号をオフにする。この例では、リールスタートスイッチ信号がオンからオフになったタイミングとほぼ同時期に、スタート可能ランプ信号をオンからオフにしている。
図286(b)は、クレジット数が上限数「50」に到達しており、かつ、ベット数が最大規定数に到達したときの投入要求ランプ信号を示すタイムチャートである。
投入スイッチ信号のオンを3回検知すると、最大規定数「3」がベットされた状態となる。そして、クレジット数が上限値「50」であるときは、これ以上、メダルを投入することができない。このため、スロットマシン10は、投入要求ランプ信号をオフにする。
この場合の投入要求ランプ信号をオフにするタイミングは、投入スイッチ信号の3回目のオン(ベット数が最大規定数に到達するときのオン)を検知してから、50ms以内である。このようにすれば、これ以上メダルが投入できなくなったときに、速やかに、投入要求ランプ信号をオフにして、その旨を試射試験機300に知らせることができる。
なお、図中(b)では図示を省略しているが、投入要求ランプ信号がオフになった後も、スタート可能ランプ信号はオンとなっている。そして、図中(a)と同様に、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、スタート可能ランプ信号をオフにする。
また、投入要求ランプ信号は、メダル等の投入が可能となったときにオンにするため、オンにするタイミングの時間的な規定はない。
以上のように、本実施形態では、投入要求ランプ信号を試験信号として出力するための処理を実行する。
これに対し、投入表示LED79eの点灯/非点灯に基づいて信号を出力することも可能である。この場合、リールスタートスイッチ信号のオンを検知してから50ms以内に、投入表示LED79eを消灯する処理を実行する。換言すれば、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、直ちに(抽選処理等の時間のかかる処理を実行する前に)投入表示LED79eを消灯する処理を実行する。
リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときに、直ちに投入表示LED79eを消灯する処理を実行すれば、それ以降の割込み処理における試験信号管理(図303)において、投入要求ランプ信号をオフにする(オフ信号を出力する)ことができる。よって、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときから50ms以内に投入要求ランプ信号をオフにすることが可能となる。
図287は、再遊技状態識別信号のオン/オフを示すタイムチャートである。
再遊技状態識別信号は、遊技開始時に出力される。再遊技状態識別信号の出力を開始した後は、2ms以上のセットアップ時間が経過してから、投入要求ランプ信号又はスタート可能ランプ信号がオンになるようにする。
なお、遊技開始時に投入要求ランプ信号がオンになるのは、再遊技非作動時(前回遊技でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示されなかった場合)である。また、遊技開始時にスタート可能ランプ信号がオンになるのは、再遊技作動時(前回遊技でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示された場合)である。
このような出力タイミングに設定することにより、再遊技状態識別信号と、投入要求ランプ信号又はスタート可能ランプ信号との区別を明確して、試射試験機300に知らせることができる。
また、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、再遊技状態識別信号を直ちにオフにする。
なお、再遊技状態識別信号と、後述する条件装置信号とは、同一のコネクタを介して出力するように設定されている。このため、再遊技状態識別信号と条件装置信号とは、同時期に出力することはできず、時間的にずれて出力される。
具体的には、再遊技状態識別信号は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知するまで出力され、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、直ちに再遊技状態識別信号をオフにする。そして、条件装置信号は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知し、役抽選が行われて条件装置番号が決定された後、出力される。
再遊技状態識別信号は、上述したRT状態番号に対応する信号であり、8ビットからなり、8ビットの組合せ(00(H)〜FF(H))で表現し、リプレイの当選確率ごとに信号の組合せで「00(H)」〜「FF(H)」(256種類)を出力可能である。
たとえば、「BD(H)」の再遊技状態識別信号を出力するときは、
ビット0:1(再遊技状態識別信号1)
ビット1:0(再遊技状態識別信号2)
ビット2:1(再遊技状態識別信号3)
ビット3:1(再遊技状態識別信号4)
ビット4:1(再遊技状態識別信号5)
ビット5:1(再遊技状態識別信号6)
ビット6:0(再遊技状態識別信号7)
ビット7:0(再遊技状態識別信号8)
となる。
なお、再遊技状態識別信号は、上記のように8ビットからなる試験信号であり、後述する条件装置信号も、8ビットからなる試験信号である。そこで、再遊技状態識別信号は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知するまで出力し、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、再遊技状態識別信号を直ちにオフにする。
一方、条件装置信号は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知した後、10ms以上の時間を空けてから出力する。
これにより、試射試験機300は、両者の試験信号を明確に区別することができる。具体的には、再遊技状態識別信号を認識させた後、所定期間後に、条件装置信号を認識させることが可能となるので、試射試験機300に混乱を生じさせる可能性(試験に不適合になる可能性)を低下させることができる。換言すると、再遊技状態識別信号と条件装置信号とを同一のタイミングで受信し、どちらの信号であるかを識別できなくなることを防止することが可能となる。
図288及び図289は、条件装置信号の出力を示すタイムチャートである。図288は、条件装置信号を時分割して1回出力する方式(方式2)を示し、図289は、条件装置信号を時分割して2回出力する方式(方式3)を示す。
図288において、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、オンを検知した時点から10ms以上の時間を空けて、条件装置信号を出力する。
条件装置信号1〜6は、6ビットの組合せ(00(H)〜3F(H))から表現される信号であって、入賞及びリプレイ条件装置信号、又は役物条件装置信号であり、これらをそれぞれ別々のタイミングで出力する。
条件装置信号7は、入賞及びリプレイ条件装置信号を条件装置信号1〜6として出力するときにオンにする信号であり、入賞及びリプレイ条件装置信号を出力することを識別するための信号(識別信号)である。
条件装置信号8は、役物条件装置信号を条件装置信号1〜6として出力するときにオンにする信号であり、役物条件装置信号を出力することを識別するための信号(識別信号)である。
本実施形態では、図288に示すように、リールスタートスイッチ信号のオンを検知してから10ms経過後(図中、[1])に、条件装置信号1〜6(役物条件装置信号)、及び条件装置信号8を出力する。条件装置信号8を出力している時間(図中、[2])は、20ms(以上)である。条件装置信号8に対する条件装置信号1〜6(役物条件装置信号)のホールド時間(図中、[4])は、10ms(以上)である。
条件装置信号8をオンにし、20msが経過したときは、条件装置信号8をオフにし、かつ条件装置信号7をオンにする。条件装置信号7をオンしている時間(図中、[3])は、20ms(以上)である。
さらに、条件装置信号7をオンにしたときは、入賞及びリプレイ条件装置信号として条件装置信号1〜6を出力する。条件装置信号7に対する入賞及びリプレイ条件装置信号1〜6のホールド時間(図中、[5])は、10ms(以上)である。
図288において、たとえば条件装置信号として「2D(H)」の信号を出力するときは、
ビット0:1(条件装置信号1)
ビット1:0(条件装置信号2)
ビット2:1(条件装置信号3)
ビット3:1(条件装置信号4)
ビット4:0(条件装置信号5)
ビット5:1(条件装置信号6)
となる。
図288の例では、条件装置信号が「00(H)」〜「3F(H)」までの64種類の条件装置に対応するものである。
一方、条件装置の種類が64種類を超えるときは、条件装置信号を上位と下位とに分けて2回出力する。図289は、この場合の条件装置信号の出力例を示している。
条件装置信号を2回に分けて出力する場合においても、条件装置信号7は、入賞及びリプレイ条件装置信号であることを識別するための信号(識別信号)となり、条件装置信号8は、役物条件装置信号であることを識別するための信号(識別信号)となる。
したがって、条件装置信号を1回出力する方式と同様に、1回の送信における条件装置信号は、6ビット(条件装置信号1〜6)となる。
条件装置信号の出力順は、図289の例では、
(1)役物条件装置信号下位(役物下位)
条件装置信号1:役物条件装置信号ビット0
条件装置信号2:役物条件装置信号ビット1
条件装置信号3:役物条件装置信号ビット2
条件装置信号4:役物条件装置信号ビット3
条件装置信号5:役物条件装置信号ビット4
条件装置信号6:役物条件装置信号ビット5
(2)入賞及びリプレイ条件装置信号下位(入賞下位)
条件装置信号1:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット0
条件装置信号2:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット1
条件装置信号3:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット2
条件装置信号4:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット3
条件装置信号5:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット4
条件装置信号6:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット5
(3)役物条件装置信号上位(役物上位)
条件装置信号1:役物条件装置信号ビット6
条件装置信号2:役物条件装置信号ビット7
条件装置信号3:役物条件装置信号ビット8
条件装置信号4:役物条件装置信号ビット9
条件装置信号5:役物条件装置信号ビット10
条件装置信号6:役物条件装置信号ビット11
(4)入賞及びリプレイ条件装置信号上位(入賞上位)
条件装置信号1:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット6
条件装置信号2:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット7
条件装置信号3:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット8
条件装置信号4:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット9
条件装置信号5:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット10
条件装置信号6:入賞及びリプレイ条件装置信号ビット11
となる。
図289において、リールスタートスイッチ信号のオンを検知した時から、10ms以上の時間を空けて(図中、[1])、条件装置信号8をオンにし、条件装置信号1〜6(役物下位)を出力する。条件装置信号8をオンしている時間(図中、[2])は、20ms(以上)である。また、条件装置信号8に対する条件装置信号1〜6のホールド時間(図中、[4])は、10ms(以上)である。
条件装置信号8をオンにしてから20msが経過したときは、条件装置信号8をオフにし、かつ条件装置信号7をオンにする。条件装置信号7をオンしている時間(図中、[3])は、20ms(以上)である。
さらに、条件装置信号7をオンにしているときに、入賞及びリプレイ条件装置信号として条件装置信号1〜6(入賞下位)を出力する。条件装置信号7に対する条件装置信号1〜6のホールド時間(図中、[5])は、10ms(以上)である。
そして、条件装置信号7をオンにしてから20msが経過したときは、条件装置信号7をオフにし、かつ条件装置信号8をオンにして、条件装置信号1〜6(役物上位)を出力する。条件装置信号8をオンしている時間(図中、[2])は、上記と同様に20ms(以上)である。さらに、条件装置信号8に対する条件装置信号1〜6(役物上位)のホールド時間(図中、[4])は、上記と同様に、10ms(以上)である。
さらに、条件装置信号8をオンにしてから20msが経過したときは、条件装置信号8をオフにし、かつ条件装置信号7をオンにする。条件装置信号7をオンしている時間(図中、[3])は、20ms(以上)である。
条件装置信号7をオンにしているときに、入賞及びリプレイ条件装置信号として条件装置信号1〜6(入賞上位)を出力する。条件装置信号7に対する条件装置信号1〜6(入賞上位)のホールド時間(図中、[5])は、上記と同様に、10ms(以上)である。その後、条件装置信号1〜6(入賞上位)の出力を終了し、条件装置信号7をオフにする。
図290は、有利区間中信号のオン/オフを示すタイムチャートである。本実施形態では、第30実施形態の図244に示すように、ステップS2180の役抽選処理の後、ステップS2703における有利区間種別更新において、有利区間種別フラグを更新するものとする(図249)。
有利区間への移行抽選に当選し、有利区間種別フラグが有利区間に対応する値(本実施形態では、「00000001(B)」)となったときは、次回遊技から有利区間の遊技となる。
そして、図290(a)に示すように、有利区間の遊技となったときは、当該遊技の遊技開始時から、有利区間中信号をオンにする。
なお、第32実施形態で説明したように、有利区間中であっても有利区間表示LED77を点灯させるとは限らない。したがって、有利区間表示LED77のオン/オフに基づいて、具体的にはたとえば図243(第30実施形態)で示した有利区間表示LEDフラグの値が「00000001(B)」であるときに有利区間中信号をオンにすることはできない。
また、有利区間種別フラグは、有利区間に移行することに決定されたとき(たとえば役抽選時)に更新される(リール31の回転中に、有利区間種別フラグが通常区間に対応する値から有利区間に対応する値に更新される)ため、有利区間種別フラグを参照して有利区間中信号を出力することもできない。仮に、有利区間種別フラグの値に基づいて有利区間中信号を出力しようとすると、リール31の回転中に有利区間中信号がオフからオンになってしまうためである。
このため、本実施形態では、有利区間クリアカウンタを参照し、有利区間クリアカウンタが「0」以外であれば有利区間中信号としてオンを出力し、有利区間クリアカウンタが「0」であるときは、有利区間中信号としてオフを出力する。このように構成することによって、正確に有利区間中信号の出力を制御することができる。また、有利区間クリアカウンタの値を参照して有利区間中信号を出力するので、有利区間中信号のオン/オフを示す記憶領域をRWM53に新たに設ける必要がなく、RWM53の記憶領域を圧迫することもなく効率的になるという効果も有する。
ただし、これに限られず、有利区間中信号の出力状態を示す記憶領域をRWM53に設け、この記憶領域に記憶された値がたとえば「1」であるときは有利区間中信号としてオンを出力し、「0」であるときは有利区間中信号としてオフを出力することも可能である。
図290において、有利区間中信号がオンになったときは、有利区間中信号がオンになってから2ms以上のセットアップ時間を設けた後、投入要求ランプ信号(再遊技非作動時)又はスタート可能ランプ信号(再遊技作動時)をオンにする。
また、詳細は図298で説明するが、有利区間が終了したか否かの判断は、遊技終了時処理における有利区間クリアカウンタ管理処理で判断され、有利区間を終了すると判断したときは、有利区間に関するデータが初期化される。具体的には、有利区間種別フラグが「0」にされ、有利区間クリアカウンタが「0」にされる。これにより、次回遊技の開始時から、非有利区間(通常区間)となる。
図290(b)において、非有利区間の開始時から、有利区間中信号をオフにする。そして、有利区間中信号をオフにした後、2ms(以上)のセットアップ期間を空けて、上記と同様に、投入要求ランプ信号(再遊技非作動時)又はスタート可能ランプ信号(再遊技作動時)をオンにする。
以上のように、有利区間中信号のオン/オフと、投入要求ランプ信号又はスタート可能ランプ信号のオン/オフのタイミングが同時にならないので、両者の信号を明確に区別して試射試験機300に出力することができる。具体的には、先に有利区間中か否かを試射試験機300に確実に認識させることによって、その後、試射試験機300は遊技機に対する適切な動作を行わせることができる。換言すると、有利区間中信号と投入要求ランプ信号又はスタート可能ランプ信号とを同一のタイミングで出力した場合とは異なり、試射試験機300の処理順序によらず、先に、有利区間中信号に係る処理を実行することが可能であり、有利区間中であるか否かを先に試射試験機300に認識させることが可能となる。
図291は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号のオン/オフを示すタイムチャートである。
本実施形態では、遊技終了時処理(後述する図298)において、1BBの作動図柄が停止表示したか否かを判断し、1BBの作動図柄が停止表示したと判断したときは、1BBの作動状態フラグをセットする。そして、1BBの作動状態フラグをセットしたときは、「第一種特別役物に係る役物連続作動装置」の作動中となり、「第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号」をオンにする。
1BBの作動状態フラグがセットされると、図291(a)に示すように、次回遊技の遊技開始時から、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号をオンにする。
そして、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号がオンになったときは、オンになったときから2ms(以上)のセットアップ時間を設けた後に、投入要求ランプ信号をオンにする。したがって、1BBの作動状態フラグがオンである場合において、遊技開始時には、最初に第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号がオンになり、当該信号がオンになってから少なくとも2msは、投入要求ランプ信号はオンにならない。
また、遊技終了時に、1BBの作動が終了したか否かを判断し、1BBの作動が終了したと判断したときは、1BBに対応する作動状態フラグをオフ(「0」)にする。そして、次回遊技の遊技開始時に、図291(b)に示すように、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号をオフにする。さらに、当該信号をオフにしたときから2ms(以上)のセットアップ時間を設けた後、投入要求ランプ信号をオンにする。
以上のように、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号と投入要求ランプ信号とをオンにするタイミングが同時にならないので、明確に区別して試射試験機300に出力することができる。具体的には、先に第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動中か否かを試射試験機300に確実に認識させることによって、その後、試射試験機300は遊技機に対する適切な動作を行わせることができる。換言すると、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号と投入要求ランプ信号とを同一のタイミングで出力した場合とは異なり、試射試験機300の処理順序によらず、先に、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号に係る処理を実行することが可能であり、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動中であるか否かを先に試射試験機300に認識させることが可能となる。
なお、図291のタイムチャートでは、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号の例を示したが、これに限らず、図291中、「その他」に示すように、2BBの作動中にオンとなる第二種特別役物に係る役物連続作動装置中信号についても、当該信号をオンにしたときは、オンにしたときから2ms(以上)のセットアップ時間を設けた後に、投入要求ランプ信号をオンにする。また、第二種特別役物に係る役物連続作動装置中信号をオフにしたときは、当該信号をオフにしてから2ms(以上)のセットアップ時間を設けた後、投入要求ランプ信号をオンにする。
さらに、
1)第一種特別役物(RB)の作動中にオンとなる第一種特別役物中信号
2)第二種特別役物(CB)の作動中にオンとなる第二種特別役物中信号
3)普通役物(SB)の作動中にオンとなる普通役物中信号
についても、役物の作動が開始する遊技開始時にオンにし、役物の作動が終了する遊技開始時にオフにする。
そして、図291中、「その他」に示すように、上記3つのいずれかの役物中信号をオンにしたときは、当該信号をオンになったときから2ms(以上)のセットアップ時間を設けた後に、投入要求ランプ信号(再遊技非作動時)又はスタート可能ランプ信号(再遊技作動時)をオンにする。
また、上記3つのいずれかの役物中信号をオフにしたときは、オフにしたときから2ms(以上)のセットアップ時間を設けた後に、投入要求ランプ信号(再遊技非作動時)又はスタート可能ランプ信号(再遊技作動時)をオンにする。
このようなセットアップ時間は、役物連続作動装置中信号及び/又は役物中信号がオンのときだけ設けるようにしてもよいが、本実施形態では、後述するフローチャートで説明するように、全遊技において、遊技開始時にセットアップ時間(2回の割込み待ち処理)を設けている。全遊技で一律にセットアップ時間を設けることで、処理の負担を軽減することができる。換言すれば、遊技開始時に、役物連続作動装置中信号や役物中信号がオンであるか否かを判断する処理をなくすことができる。
なお、役物連続作動装置中信号や役物中信号がオフであるときにセットアップ時間を設けても、最小で2ms程度の時間であるので、遊技の遅延を生ずるようなレベルではなく、遊技者から見ても体感的にわかるものではない。
図292は、第38実施形態において、最小遊技時間、最速遊技時間、セットアップ時間との関係を示すタイムチャートである。
ここで、「最小遊技時間T」は、当該遊技のリールの回転開始時から、次回遊技のリールの回転開始時までの時間の最小時間であり、本実施形態では、4.1秒に設定されている。この4.1秒を管理するため、起算時に、最小遊技時間(_TM2_GAME )にタイマ値「1836(D)」をセットし、1割込み処理ごと(2.235msごと)に「1」ずつ減算する。よって、「2.235×1836=4103.46ms」経過したときに、次回遊技のリール31を回転開始可能となる。
また、「最速遊技時間T’」は、遊技者が操作スイッチ(ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42)を最速で操作したときに1遊技に要する(最短)時間である。遊技者がスタートスイッチ41を操作(オン)すると、リール31の回転が開始する。リール31は、加速状態を経て定速状態となり、定速状態となったときは、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となる。ここで、リール31の回転開始時からストップスイッチ42の操作受付けが可能となるまでに要する時間、換言すればリール31の加速処理時間は、約200ms程度である。
次に、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となった瞬間とほぼ同時にストップスイッチ42が操作されると仮定する。換言すれば、リール31が定速状態となり、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となった時から、ストップスイッチ42が操作されるまでの時間は「0」と仮定する。
ストップスイッチ42が操作されると、リール制御手段65は、抽選結果に対応するようにリール31を停止制御する。ストップスイッチ42が操作され、リール31が減速状態となり、停止するまでの時間は、最短(移動図柄数が「0」〜「1」)で40〜80ms程度であり、最長(移動図柄数が「4」)で190msである。
さらに、リール31が停止すると、モータ32は、4相励磁状態となる(リール31が停止位置からオーバーランすることなく、その停止位置を保持するために必要な動作である。)。4相励磁状態は、たとえば90割込み(90×2.235=201.25ms)実行される。4相励磁状態中は、次のストップスイッチ42の操作受付けを禁止とし、4相励磁状態を終了したときは、次のストップスイッチ42の操作を受け付ける。
このようにして、リール31の回転開始後、3つのストップスイッチ42を操作し、全リール31を停止させるまでの時間は、約2000ms程度である。
また、払出しのある役に対応する図柄組合せが停止表示し、実際のメダルが払い出されるとき(クレジットへの加算を除く)は、メダル1枚の払出しに対して約100msの時間がかかるので、最大15枚であるときの払出しに要する時間は、約1500ms程度である。
さらに本実施形態では、メダル払出し処理の終了後、約4msのセットアップ時間tを設けている。このセットアップ時間tは、遊技開始時に設けられるものであり、セットアップ時間tの経過後に、ベットが可能となり、かつスタートスイッチ41の操作が可能となる。詳細は後述するが、約4msのセットアップ時間tは、2回の割込み待ち処理を実行することにより行われる(図295中、ステップS2862及びS2863)。よって、セットアップ時間tは、割込み発生タイミングに依存し、最小(割込み待ちをした直後に割込みが発生した場合)で「1×2.235ms=2.235ms」、最大(割込み発生直後に割込み待ちとなった場合)で「2×2.235ms=4.47ms」となる。そのため、セットアップ時間tは、2.235msよりも長く、4.47msよりも短い時間となる。
以上において、最小遊技時間T、最短遊技時間T’、セットアップ時間tとの関係は、「T>T’+t」となる。よって、最速遊技時間T’で遊技を消化したときに、遊技開始時にセットアップ時間tを設けても、「T’+t」が最小遊技時間Tを超えない。よって、最小遊技時間Tに影響を与えることなく、セットアップ時間tを設けることができる。
このため、たとえば遊技者が最速で遊技を消化したときは、「T’+t」が最小遊技時間Tを超えないので、セットアップ時間tを設けたことによって、遊技が最小遊技時間T以内で終了できなくなることはない。これにより、たとえばホールの閉店間際に、遊技者が最速で遊技を消化したいような場合であっても、セットアップ時間tにより、遊技の進行が妨げられることはない。換言すれば、セットアップ時間tが存在しても、最小遊技時間Tで遊技を消化し続けることができる。
図293は、第38実施形態において、電源断の発生と試験信号との関係を説明する図である。
図293(a)は、電源断が発生したとき(たとえば、電源スイッチがオフされたときや、停電が発生したとき等)からの電圧低下を示す図であり、図271(第33実施形態(A))に相当する図である。図293(a)では、電源断発生時からの電圧低下を直線で図示しているが、実際には、なだらかに低下する。
なお、図293で示す電圧や割込み数は、例示であり、これらの値に限定されることを意味するものではない。
電源供給時のスロットマシン10の電圧は、たとえば12(V)であり、この状態で電源断が発生すると、徐々に電圧が低下する。割込み処理では、毎回、電源断が発生したか否かが検知される。電源断が発生したか否かは、入力ポート51における所定のビットに電源断検知信号が入力されたか否かを判断することにより行う。本実施形態では、電圧が5(V)以下になったときは、電源断検知信号が入力されるように構成されている。
図293(a)の例では、電源断が発生したときから9割込み目で、電圧が5(V)になり、入力ポート51における所定のビットに電源断検知信号が入力される。さらに、次の10割込み目になると、このときの電圧は4(V)となり、再度、入力ポート51における所定のビットに電源断検知信号が入力される。2回の割込み処理で連続して電源断検知信号が入力されると、メイン制御基板50は、電源断が発生したと判断する。電源断が発生したと判断されると、当該割込み処理において、電源断処理が実行される。
以上より、電源断が発生してから10割込み目、すなわち約20ms経過後に電源断処理が実行される。
ここで、電圧が3(V)になると、メインCPU55の駆動限界の電圧に到達し、メインCPU55を駆動することができなくなる(メインCPU55の動作を保証できなくなる)。したがって、電源断処理は、メインCPU55の駆動限界の電圧に到達する前に終了するように制御している。
図293(b)は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号と投入要求ランプ信号との関係を示すタイムチャートであり、図291(a)に相当する図である。
図291(a)に示すように、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号がオンになったときは、2ms以上のセットアップ時間を設けた後、投入要求ランプ信号をオンにするようにしたが、図293(b)の例では、当該セットアップ時間を約4msとした例である。
図293(b)に示すように、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号がオンになった瞬間に電源断が発生したと仮定する。この場合、上述したように、約20ms(約10割込み)で電源断処理が実行される。このため、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号がオンになった瞬間に電源断が発生したとしても、投入要求ランプ信号がオフであるときに電源断処理が開始されることはなく、投入要求ランプ信号がオンになった後に電源断処理が実行される。よって、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号がオンになった瞬間に電源断が発生しても、投入要求ランプ信号を確実にオンにする(試射試験機300に出力する)ことができる。
このように構成することによって、たとえば、第一種特別役物に係る役物連続作動装置に係る図柄組合せが停止表示した後に停電等が発生した場合であっても、第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号としてオンを出力するための処理を実行したのにもかかわらず、投入要求ランプ信号としてオンを出力する前にメインCPU55が駆動限界となることを極力防止することができる。
換言すると、試射試験機300は、通常であれば、第一種特別役物に係る役物連続作動装置に係る図柄組合せが停止表示した後に第一種特別役物に係る役物連続作動装置中信号を受信し、セットアップ時間tの経過後に投入要求ランプ信号を受信して正常とみなしている。この場合、投入要求ランプ信号を受信しなかったことによって試射試験機300が異常とみなすことを極力防止することができる。
次に、第38実施形態における処理の流れを、フローチャートに基づき説明する。
図294は、第38実施形態におけるメイン処理(図中(a))及び割込み処理(図中(b))を示すフローチャートである。
メイン処理は、たとえば図188(第26実施形態)や図244(第30実施形態)で示した処理に対応する処理であり、図294(a)では、主として第38実施形態特有の点を説明するためのフローチャートである。したがって、第38実施形態のメイン処理は、図294(a)に示す処理のみを実行しているのではなく、たとえば図188や図244に示すような他の処理についても実行しているのはもちろんである。
また、割込み処理は、たとえば図190(第26実施形態)で示した処理に対応する処理であり、図294(b)では、主として第38実施形態特有の点を説明するためのフローチャートである。したがって、第38実施形態の割込み処理は、図294(b)に示す処理のみを実行しているのではなく、たとえば図190に示すような他の処理についても実行しているのはもちろんである。
図294(a)のメイン処理において、ステップS2851では、遊技開始時処理を実行する。この処理は、後述する図295に示す処理であり、再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)のオンや、投入表示LED79eの点灯処理等を実行する。この遊技開始時処理は、たとえば図245(第30実施形態)の遊技開始セット処理に相当する処理である。第38実施形態の遊技開始時処理は、図295に示す処理に限定されるものではなく、たとえば図245(第30実施形態)に示すような図柄組合せ表示フラグの取得、作動状態フラグの更新、1BB作動時の獲得可能枚数の保存、RB作動時の遊技回数及び入賞回数の保存等、各種の処理を実行しているが、これらの処理については省略している。
次のステップS2853では、スタートスイッチ受付け時処理を実行する。この処理は、後述する図296に示す処理であり、投入表示LED79eの消灯処理や、遊技開始表示LED79dの点灯処理等を実行する。スタートスイッチ受付け時処理は、たとえば図244中、ステップS2175におけるメダル投入待ち処理、ステップS2716のメダル管理処理等を実行するが、図296ではこれらの処理を省略している。たとえば図244のステップS2174では、メダルが投入されたか否かを判断する処理であるが、第38実施形態では、投入スイッチ信号がオンであるか否かを判断する処理となる。
次のステップS2854では、リール31の回転を開始する処理であり、この処理は、たとえば図244のステップS2182の処理に相当する。
次のステップS2855では、リール31の回転を停止する処理であり、この処理は、たとえば図244のステップS2183〜S2186の処理に相当する。
次にステップS2856に進み、遊技終了時処理を実行する。この処理は、後述する図298の処理であり、作動状態フラグのクリア処理や、有利区間クリアカウンタの管理処理等を実行する。遊技終了時処理は、図252(第30実施形態)の遊技終了チェック処理に対応する処理である。
なお、第30実施形態では、最大払出し報知フラグが「1」であること(有利区間に移行した後、少なくとも1回、押し順ベル当選時に正解押し順を報知すること)を条件に有利区間を終了するものであった。しかし、第38実施形態では、有利区間に移行した後、押し順ベル当選時に正解押し順を1度も報知することなく有利区間を終了可能としている。このため、第38実施形態では、最大払出し報知フラグは設けられていない(図243中、最大払出し報知フラグ(_FL_ADV_ORD )を有さない。)。したがって、図252中、ステップS2822に相当する処理は実行しない。
図294(b)の割込み処理において、ステップS2951では、電源断処理を実行する。電源断処理は、上述したように、電源断検知信号がオンであるか否かを判断等する処理であり、後述する図300に示す処理を実行する。なお、電源断処理では、たとえば電源断処理済みフラグの記憶や、チェックサムを実行等するが、図300では、これらを省略している。図300で示した処理のみを実行するという意味ではない。
次のステップS2952では、タイマ計測を実行する。この処理は、各種タイマ値(カウンタ値)を「1」減算する処理であり、たとえば図190(第26実施形態)のステップS1405に対応する処理である。
次のステップS2953では、LED表示を行う。この処理は、LED表示カウンタに応じて、投入表示LED79eや遊技開始表示LED79dの点灯処理を行うものであり、後述する図302に示す処理である。LED表示は、たとえば図149(第22実施形態)に示すLED表示制御に対応する処理である。後述する図302では、主として第38実施形態に係る処理を示しており、図302で示す処理に限定されるものではなく、たとえば図149に示す他の処理も実行するが、図302ではこれらの処理を省略している。
次にステップS2954に進み、試験信号管理を行う。この処理は、試射試験機300に各種の試験信号を出力する処理であり、後述する図303及び図304に示す処理である。なお、市場では試験信号を出力するためのハーネス等が接続されていないため、試験信号が出力されることはないが、プログラムには試験信号を出力する(ための)処理がそのまま記述されており、当該プログラムがROM54に記憶された状況で市場に設置されている。つまり、市場においてもプログラムの実行により試験信号管理が実行されることとなるが、試験信号が実際に出力されることはない。
図295は、図294(a)中、ステップS2851における遊技開始時処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2861では、メイン制御基板50は、再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)をオンにする。この処理は、図285中、再遊技状態識別情報フラグに、再遊技状態識別信号の出力時に対応する値「FF(H)」を記憶する処理である。なお、実施形態では「FF(H)」を記憶しているが、再遊技状態識別信号を出力する状況であるか否か(条件装置信号を出力する状況であるか否か)を把握可能な情報であれば、いかなる値を記憶してもよい。
次にステップS2862に進み、メイン制御基板50は、割込み処理が発生したか否かを判断する。この処理は、図188(第26実施形態)のステップS2190(図189(b))に示す処理と同様の処理である。割込み処理が発生していないときは割込み処理が発生するまで待機し、割込み処理が発生したと判断したときはステップS2863に進む。ステップS2863では、再度、ステップS2862と同様の処理を実行する。そして、割込み処理が発生したと判断したときはステップS2864に進む。
以上のステップS2862及びS2863により、2回の割込み処理が発生するまで待機する待機処理(「ウェイト処理」ともいう。)が実行される。このステップS2862及びS2863により、最大で「4.47ms」の待機処理が実行されるが、この処理が、図292中、遊技開始時におけるセットアップ時間tに相当する。なお、待機処理を実行している間も、割込み処理は実行される。
また、本実施形態では、ステップS2862及びS2863により、2回の割込み処理が発生するまで待機する待機処理を実行するように構成しているが、割込みの回数は1回でもよいし、3回〜5回程度でもよい。
次のステップS2864では、メイン制御基板50は、再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)がオンであるか否かを判断する。この処理は、図284における再遊技作動状態フラグが「0」でないか否かを判断し、「0」でないときは、再遊技作動状態フラグがオンであると判断する。再遊技作動状態フラグがオンでないと判断したときはステップS2867に進み、オンであると判断したときはステップS2865に進む。
ステップS2865では、メイン制御基板50は、規定数をベット数データ(_NB_PLAY_MEDAL)にセットする。たとえば前回遊技における規定数(ベット数)が「3」であり、今回遊技における規定数も「3」であるときは、図285におけるベット数データに「3」を記憶する。
次にステップS2866に進み、メイン制御基板50は、貯留枚数データ(_NB_CREDIT)が「50(D)」であるか否かを判断する。貯留枚数データが「50(D)」すなわち上限数であると判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。一方、「50(D)」でないと判断したときはステップS2867に進む。
ステップS2867では、メイン制御基板50は、ブロッカ45をオン(メダルの通過を許可する状態)とする。次にステップS2868に進み、投入表示LED79eをオンにする。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )中、D4ビットを「1」にする処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS2868において投入表示LED79eがオンとなった後、割込み処理において、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )が「00010000(B)」であるときに、投入表示LED79eが点灯する。したがって、たとえばステップS2868において投入表示LED79eがオンとなった瞬間のLED表示カウンタが「00001000(B)」であるときは、それから4割込み後(LED表示カウンタが「00010000(B)」のとき)に投入表示LED79eが点灯する。
一方、投入表示LED79eがオンになったときは、次回の割込み処理において、図303中、ステップS2994で投入要求ランプ信号のオンデータがセットされ、試験信号が出力される。このように、割込み処理において実際に投入表示LED79eが点灯する前であっても、投入要求ランプ信号をオンにすることができるので、投入表示LED79eの点灯に基づいて投入要求ランプ信号をオンにする方式と比べて、いち早く試射試験機300に投入要求ランプ信号を出力することができる。
図296は、図294(a)中、ステップS2852のメダル受付け開始時処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2881では、メイン制御基板50は、投入スイッチ信号がオンであるか否かを判断する。投入スイッチ信号がオンであると判断したときはステップS2882に進み、オンでないと判断したときはステップS2886に進む。
ステップS2882では、ベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)に「1」を加算する。次にステップS2884に進み、メダルの投入が不可であるか否かを判断する。この判断は、ベット数が最大規定数となり、かつ、クレジット数が上限数「50」に到達したときは、「Yes」と判断する。メダルの投入が不可と判断したときはステップS2884に進み、メダル投入可能と判断したときはステップS2886に進む。
ステップS2884では、メイン制御基板50は、ブロッカ45をオフ(メダルの通過を不許可にする状態)にする。次にステップS2885に進み、投入表示LED79eをオフにする。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビットを「0」にする処理である。そしてステップS2886に進む。
ステップS2886では、ベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)が規定数(遊技を開始可能なベット枚数)となっているか否かが判断される。規定数であると判断されたときはステップS2887に進み、規定数でないと判断されたときはステップS2881に戻る。
ステップS2887では、遊技開始表示LED79dをオンにする。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )のD3ビットを「1」にする処理である。
ステップS2887において遊技開始表示LED79dがオンにされると、スタート可能ランプ信号がオンになる。換言すると、遊技開始表示LED79dの点灯に基づいてスタート可能ランプ信号としてオン又はオフを出力すること(試射試験機300にスタートスイッチ41の操作が可能であるか否かを把握させること)を可能としている。
次のステップS2888では、メイン制御基板50は、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したか否かを判断する。リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは本フローチャートによる処理を終了し、図294(a)中、ステップS2853(スタートスイッチ受付け時処理)に進む。これに対し、リールスタートスイッチ信号のオンを検知していないと判断したときはステップS2881に戻る。
図297は、図294(a)中、ステップS2853のスタートスイッチ受付け時処理を示すフローチャートである。
上述した図296において、ステップS2888で「Yes」のときに本フローチャートに進むので、本フローチャートは、リールスタートスイッチ信号のオンを検知した後、換言すれば、スタートスイッチ41が操作された後の処理である。
まず、ステップS2891では、役抽選のための乱数値を取得する。この処理は、たとえば第1実施形態で説明した役抽選手段61において、乱数抽出手段が、乱数発生手段によって発生した乱数値を、スタートスイッチ41が操作(オン)された時に取得(抽出)する処理に相当する。なお、ステップS2891の時点では、乱数値を取得するのみで、取得した乱数値に基づく当選判定は未だ実行していない。
次にステップS2892に進み、メイン制御基板50は、遊技開始表示LED79dをオフにする。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )中、D3ビットを「0」にする処理である。次のステップS2893では、メイン制御基板50は、ブロッカ45をオフ(メダルの通過を不許可にする状態)にする。リール31の回転開始後はメダルを受け付けないためである。
次のステップS2894では、メイン制御基板50は、投入表示LED79eをオフにする。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )中、D4ビットを「0」にする処理である。したがって、ブロッカ45をオフにした直後に投入表示LED79eをオフにすることができる。
次にステップS2895に進み、メイン制御基板50は、再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)をオフにする。この処理は、再遊技状態識別情報フラグを「0」にする処理である。なお、再遊技状態識別情報フラグは、図295のステップS2861(遊技開始時)にオンとなっている。また、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、再遊技状態識別信号をオフにするため(図287参照)、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したことに基づいて、再遊技状態識別情報フラグを「0」にする。再遊技状態識別情報フラグが「0」となったときは、割込み処理において再遊技状態識別信号が出力されない。
次にステップS2896に進み、メイン制御基板50は、ステップS2891で取得した乱数値に基づいて、内部抽選(乱数に基づく当選番号の決定)を実行する。ここで、「乱数値に基づいて」とは、抽出した乱数値を直接使用することだけでなく、抽出した乱数値に対して所定の演算を行った結果を使用すること、抽出した乱数値に所定値を加算又は減算等した結果を使用すること、抽出した乱数値に別の乱数値を加算又は減算等した結果を使用すること等が挙げられる。この処理は、第1実施形態で説明した役抽選手段61の判定手段が、乱数抽出手段により抽出した乱数値を抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する当選番号を決定する処理である。なお、ステップS2896の内部抽選に要する時間は、取得した乱数値や当選番号の種類に応じて変動し、当該時間が長くなる場合もある。
図188(第26実施形態)では、ステップS2180において、乱数値の取得及び当選番号の決定を実行したが、第38実施形態では、乱数値の取得と内部抽選(取得した乱数に基づく当選番号の決定)との間に、ステップS2892〜S2895の処理を実行している。これにより、スタートスイッチ受付け時処理に移行したときは、できるだけ早く、遊技開始表示LED79d及び投入表示LED79eをオフにする処理を実行するようにしている。これにより、図286(a)に示すように、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したときは、50ms以内に、投入要求ランプ信号及びスタート可能ランプ信号をオフにすることができる。
次のステップS2897では、メイン制御基板50は、最小遊技時間を経過したか否かを判断する。この処理は、最小遊技時間(_TM2_GAME )が「0」となっているときは最小遊技時間を経過したと判断し、「0」以外の値であるときは最小遊技時間を経過していないと判断する。なお、最小遊技時間は、後述するステップS2898で設定される。すなわち、ステップS2898で設定された最小遊技時間が、次回遊技のステップS2897に進んだときに、「0」となったか否かが判断される。
最小遊技時間を経過したと判断されたときはステップS2898に進み、最小遊技時間を経過していないと判断されたときは、最小遊技時間を経過するまで待機する。
ステップS2898では、最小遊技時間を保存する。この処理は、最小遊技時間(_TM2_GAME )に「1836(D)」を記憶する処理である。この最小遊技時間は、割込み処理ごとに「1」ずつ減算される(図294(b)中、タイマ計測)。したがって、「2.235ms×1836=4103.46ms」経過すると「0」となる。
次のステップS2899では、条件装置出力時間をセットする。この処理は、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )に所定値を記憶する処理である。ここで、「所定値」は、図288に示すように条件装置信号を時分割して1回出力する方式(方式2)であるときは「30(D)」である。また、図289に示すように条件装置信号を時分割して2回出力する方式(方式3)であるときは「55(D)」である。
条件装置出力時間は、所定周期(割込み処理)ごとに「1」ずつ減算される(図294(b)中、タイマ計測(図301))。そして、後述する割込み処理の試験信号管理(図304又は図305)において、条件装置出力時間に応じた条件装置信号が出力される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ここで、条件装置出力時間として、最初に「30(D)」を記憶した場合(方式2)において、その後に実行される最初のタイマ計測(図301)では、「1(D)」減算されることにより「29(D)」となり、その後、試験信号管理(図303及び図304)に進む。よって、条件装置出力時間として最初に「30(D)」を記憶した場合、その後の最初の試験信号管理では、条件装置出力時間は「29(D)」となる。
条件装置出力時間として最初に「55(D)」を記憶した場合(方式3)も上記と同様である。「55(D)」を記憶した場合に、その後に実行される最初のタイマ計測では、「1(D)」減算されることにより「54(D)」となり、その後、試験信号管理(図303及び図305)に進む。よって、条件装置出力時間として最初に「55(D)」を記憶した場合、その後の最初の試験信号管理では、条件装置出力時間は「54(D)」となる。
図298は、図294(a)中、ステップS2856における遊技終了時処理を示すフローチャートである。本フローチャートは、全リール31の停止後に実行される。
まず、ステップS2901では、メイン制御基板50は、当該遊技が1BB作動時であるか否かを判断する。この判断は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD2ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは1BB作動時であると判断する。1BB作動時であると判断したときはステップS2902に進み、1BB作動時でないと判断したときはステップS2906に進む。
ステップS2902では、メイン制御基板50は、当該遊技で1BB作動の終了条件を満たすか否かを判断する。たとえば、図245(第30実施形態)の遊技開始セット処理で示すように、1BBの作動図柄が表示したときは、ステップS2718において、1BB作動時の獲得可能枚数(たとえば、「300」)がRWM53に保存される(なお、図295では、この処理を省略している。)。そして、この獲得可能枚数は、毎遊技、払出しがあるごとに減算され、「0」となったときは、1BB作動の終了条件を満たすと判断する。よって、ステップS2902では、1BB作動時の獲得可能枚数を判断し、「0」であるときは、1BB作動の終了条件を満たすと判断する。1BB作動の終了条件を満たすと判断したときはステップS2903に進み、1BB作動の終了条件を満たさないと判断したときはステップS2904に進む。
ステップS2903では、メイン制御基板50は、1BB作動状態フラグ及びRB作動状態フラグをクリアする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)において、D2ビット及びD3ビットを「0」に更新する処理である。そしてステップS2906に進む。
ステップS2902からステップS2904に進むと、当該遊技でRB作動の終了条件を満たすか否かを判断する。たとえば、図245(第30実施形態)の遊技開始セット処理で示すように、ステップS2722においてRBの作動が開始したと判断されたときは、ステップS2733に進み、RB作動時の遊技回数(たとえば「2」回)及び入賞回数(たとえば「2」回)がRWM53に保存される。RB作動時は、更新条件を満たした場合にこれらの値が更新(減算)される。そして、RB作動時の遊技回数又は入賞回数の少なくとも一方が「0」となったときは、RB作動の終了条件を満たすと判断する。よって、ステップS2904では、RB作動時の遊技回数又は入賞回数を判断し、少なくとも一方が「0」であるときは、RB作動の終了条件を満たすと判断する。RB作動の終了条件を満たすと判断したときはステップS2905に進み、RB作動の終了条件を満たさないと判断したときはステップS2906に進む。
ステップS2905では、メイン制御基板50は、RB作動状態フラグを「0」にする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)において、D3ビットを「0」に更新する処理である。そしてステップS2906に進む。
ステップS2906では、メイン制御基板50は、割込み処理が発生したか否かを判断する。この判断は、上述した図295のステップS2862と同様の処理である。ステップS2906では、割込み処理が発生したと判断されるまで待機し、割込み処理が発生したと判断されたときはステップS2907に進む。ステップS2907では、ステップS2906と同様の処理を実行し、割込み処理が発生するまで待機し、割込み処理が発生したと判断したときはステップS2908に進む。
以上の処理により、遊技終了時には、2回の割込みが発生するまで待機する待機処理(ステップS2906及びS2907。「ウェイト処理」ともいう。)が実行される。なお、待機処理を実行している間も、割込み処理は実行される。
なお、図298のステップS2905においてRB作動状態フラグがクリアされた場合において、2回の割込み処理(ステップS2906及びS2907)が実行された後(4.47msの経過後)に、1BBの終了条件を満たしていないとき(ステップS2913で「Yes」のとき)は、再度、RB作動状態フラグがオンとなる(ステップS2914)。
第38実施形態では、後述する図303、及び図304又は図305に示すように、試験信号として、役物中信号を出力するが、たとえばRB作動中であるときは、RB作動中である旨の信号(RB状態が「1」となる信号)を出力し続ける。しかし、RB作動の終了条件を満たすと、RB作動状態フラグがクリアされ(「0」となり)、ステップS2906及びS2907の割込み処理では、試験信号としてRB作動中でない旨の信号(RB状態が「0」となる信号)が出力される。その後、1BB作動の終了条件を満たしていないときは、上述したように、再度、RB作動状態フラグが「1」となるので、その後の割込み処理では、試験信号としてRB作動中である旨の信号(RB状態が「1」となる信号)が出力される。
これにより、試射試験機300に対し、RB作動に係る試験信号を正しく出力することができる。
ここで、RBの作動状態フラグが「0」となっている時間を短くしすぎると、試験信号として試射試験機300側に出力したときに、試射試験機300側で、RBの作動状態フラグが「0」となっていることを正しく検知することができないおそれがある。そこで、本実施形態では、「2」割込み間は、RB作動に係る試験信号として「0」が出力されるようにした。
なお、遊技終了時処理はメイン処理であるので、ステップS2906及びS2907の間は、メイン処理が停止する。すなわち、操作スイッチを操作しても、その操作が受け付けられない期間となる。ここで、RB作動に係る試験信号の出力時間を長くすると、遊技者は、操作スイッチの操作が付け付けられないこと、すなわちメイン処理が停止している(フリーズしている)ことを、体感的に感じ取ることができると考えられる。
これに対し、本実施形態のように、待機期間を「2」割込み間(4.47ms)に設定すれば、メイン処理を停止しても、遊技者に違和感を与えること(遊技者が遊技を行うリズムを壊すこと)は、ほとんどないと考えられる。「4.47」ms間程度のメイン処理の停止であれば、遊技者は、メイン処理の停止を実感できることはほとんどないと考えられる。
なお、第38実施形態では、「2」回の割込み処理の待機時間を設けたが、これに限らず、「1」回の割込み処理の待機時間でもよいし、「3」〜「5」回程度の割込み処理の待機時間であってもよい。この程度であれば、遊技者は、メイン処理の停止を実感できることはほとんどないと考えられる。
ステップS2906及びS2907の後、ステップS2908に進む。
ステップS2908では、メイン制御基板50は、再遊技作動フラグをクリアする。この処理は、再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)を「0」にする処理である。なお、本フローチャートでは、再遊技作動時であるか否かにかかわらず再遊技作動状態フラグをクリアする処理を実行しているが、再遊技の作動中であるか否かを判断し、再遊技作動中であることを条件に再遊技作動状態フラグをクリアする処理を実行してもよい。
次のステップS2909では、メイン制御基板50は、当該遊技で再遊技作動図柄(リプレイ)が(停止)表示したか否かを判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のD5ビットが「1」であるか否かにより判断する。再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはステップS2910に進み、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS2911に進む。
ステップS2910では、メイン制御基板50は、再遊技作動フラグをオンにする。この処理は、再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)を「1」にする処理である。そしてステップS2911に進む。
ステップS2911では、メイン制御基板50は、当該遊技で1BB作動図柄が(停止)表示したか否かを判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のD2ビットが「1」であるか否かにより判断する。1BB作動図柄が表示されたと判断したときはステップS2912に進み、1BB作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS2913に進む。
ステップS2912では、メイン制御基板50は、1BB作動フラグをオンにする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のD2ビットを「1」にする処理である。そしてステップS2913に進む。
ステップS2913では、メイン制御基板50は、1BB作動状態フラグがオン(「1」)であり、かつ、RB作動状態フラグがオフ(「0」)であるか否かを判断する。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)中、D2ビットが「1」、かつD3ビットが「0」であるか否かを判断する。作動状態フラグのD2ビットが「1」、かつD3ビットが「0」であると判断したときはステップS2914に進み、そうでないと判断したときはステップS2915に進む。
ステップS2914では、メイン制御基板50は、RB作動状態フラグをセットする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)中、D3ビットを「1」にする処理である。そしてステップS2915に進む。
ステップS2915では、有利区間クリアカウンタ管理を実行する。この処理は、有利区間クリアカウンタの更新等を実行する処理であり、後述する図299に示す処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図299は、図298のステップS2915における有利区間クリアカウンタ管理を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、有利区間であるか非有利区間(通常区間)であるかにかかわらず、有利区間クリアカウンタ管理が実行されるように構成されている。しかし、有利区間中であるか否かを判断し、有利区間中のときのみ有利区間クリアカウンタ管理を実行するように構成してもよい。
まず、ステップS2921では、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )のアドレス値をHLレジスタに記憶する。したがって、HLレジスタに「F022(H)」を記憶する。
次のステップS2922では、HLレジスタが示すアドレスに記憶されているデータから「1」を減算する。ここでの減算は、たとえば以下のようになる。
「0100(H)」→「1」減算→「00FF(H)」
「0001(H)」→「1」減算→「0000(H)」(ゼロフラグ=1)
「0000(H)」→「1」減算→「0000(H)」(キャリーフラグ=1)
上記のように、「0000(H)」から「1」を減算しても桁下がりが生じず、「0000(H)」のままを維持する。このように、減算前の値がいかなる値であっても、「1」を減算するだけの一命令(1ステップ)であるので、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要である。このようにカウント値の更新を行うことにより、カウント値の更新に要する時間を大幅に短縮することができる。つまり、有利区間クリアカウンタを減算する処理も、先述した特殊2バイト減算処理である。また、このように構成することによって、有利区間中であるか否かを有利区間クリアカウンタの値から判断することや、有利区間の終了条件を満たしたか否か(たとえば、有利区間の遊技を1500遊技実行したか否かや、任意の終了条件を満たしたか否か等)の判断も可能となる。
次のステップS2923では、メイン制御基板50は、減算前の有利区間クリアカウンタ値が「0」であったか否かを判断する。この処理は、ステップS2922の減算処理によって設定されるキャリーフラグが「1」であったか否かにより判断する。
キャリーフラグが「1」であったとき(減算前の値が「0」であるとき)はステップS2937に進み、キャリーフラグが「1」でないとき(減算前の値が「0」でないとき)はステップS2924に進む。なお、キャリーフラグが「1」であったとき(減算前の値が「0」であるとき)とは、今回遊技が有利区間中の遊技でない(今回遊技が非有利区間遊技(通常区間遊技)である)ことを意味する。
ステップS2924では、メイン制御基板50は、ステップS2922における減算結果(減算後)が「0」であるか否かを判断する。この処理は、ステップS2922の減算処理によって設定されるゼロフラグが「1」であったか否かにより判断する。すなわち、減算前の値が「1」であったか否かを判断する。
ゼロフラグが「1」であったときはステップS2936に進み、ゼロフラグが「1」でないとき(減算結果が「0」でないとき)はステップS2925に進む。なお、ゼロフラグが「1」であったとき(減算結果が「0」であるとき)とは、今回遊技で有利区間中の遊技を終了する(次回遊技が非有利区間の遊技(通常区間の遊技)である)ことを意味する。
ステップS2925では、メダル払出し枚数バッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値を取得する。この処理は、メダル払出し枚数バッファの値を読み込み、Aレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2926では、差数カウンタ(_CT_MY)の値を取得する。この処理は、差数カウンタの値を読み込み、HLレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2727では、差数カウンタに払出し数を加算する処理を実行する。この処理は、Aレジスタ値(メダル払出し枚数バッファ)をHLレジスタ値(差数カウンタ)に加算し、加算後の値をHLレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2928に進み、ベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値を取得する。この処理は、ベット枚数データの値を読み込み、Aレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2929では、当該遊技で再遊技作動図柄が表示されたか否かを判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のD5ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは再遊技作動図柄が表示されたと判断する。再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはステップS2930に進み、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS2931に進む。
ステップS2930では、再遊技作動図柄の表示時の払出し数を差数カウンタに加算する。ここで、再遊技作動図柄表示時の払出し数は、ステップS2928で取得したベット数にしている。したがって、Aレジスタ値(ベット数データ)をHLレジスタ値(差数カウンタ)に加算する。そしてステップS2931に進む。なお、再遊技作動図柄表示時は、払出し枚数バッファは「0」であるので、ステップS2927の処理によっても差数カウンタは変化しない。
ステップS2931では、差数カウンタからベット数を減算する。この処理は、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算し、減算結果をHLレジスタに記憶する処理である。ここで、HLレジスタ値が「0」未満となったときはキャリーフラグが「1」となる。
次のステップS2932では、ステップS2931での減算結果が「0」未満となったか否かを判断する。この処理は、ステップS2931の減算によりキャリーフラグが「1」となったか否かを判断し、キャリーフラグが「1」であるときは減算結果が「0」未満になったと判断してステップS2933に進む。一方、キャリーフラグが「1」でないとき(減算結果が「0」未満になっていないとき)はステップS2934に進む。
ステップS2933では、HLレジスタ値をクリアする(「0」にする)処理を実行する。そして、次のステップS2934では、差数カウンタ値を保存する。この処理は、HLレジスタ値を、差数カウンタ(_CT_MY)に記憶する処理である。したがって、ステップS2933を経由してステップS2934に移行すると、差数カウンタは「0」になる。
次のステップS2935では、メイン制御基板50は、差数カウンタが上限値を超えたか否かを判断する。差数カウンタの上限値は、第38実施形態では第31実施形態と同様に「2400(D)」に設定されている。ここでの処理は、HLレジスタ値と「2401(D)」との比較演算を行う。この比較演算において、HLレジスタ値の方が大きいときはキャリーフラグは「0」となり、HLレジスタ値の方が小さいときはキャリーフラグは「1」となる。したがって、キャリーフラグが「1」のとき(HLレジスタ値の方が小さいとき)には、上限値を超えていないと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、上限値を超えていると判断したとき(キャリーフラグが「0」のとき)は、ステップS2936に進む。なお、差数カウンタが上限値を超えているときは、第31実施形態と同様に有利区間の終了条件を満たすこととなる。
ステップS2936では、RWM53において、有利区間に関する情報(記憶領域)を初期化(クリア)する。有利区間に関する情報としては、第30実施形態で説明したものと同様に、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )、有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )、差数カウンタ(_CT_MY)や、図243(第30実施形態)に示した有利区間LED表示フラグ(_FL_ADV_LED )及びAT遊技回数カウンタ(_CT_ART )等が挙げられる。さらには、メイン遊技状態の情報が挙げられる。なお、第30実施形態と同様に、有利区間に関する情報には、RT状態番号(_NB_RT_STS)、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )等は含まれない。具体的には、図284に示したアドレス「F011(H)」から「F015(H)」、図285に示したアドレス「F016(H)」から「F021(H)」、「F027(H)」、「F028(H)」は含まれない。
たとえば、RWM53の初期化範囲には、タイマ値に関する領域(アドレス「F016(H)」から「F01B(H)」の範囲)は含まれない。
ここで、最小遊技時間(_TM2_GAME )を初期化すると仮定する。その場合、有利区間が終了することによって最小遊技時間が「0」になってしまい、最小遊技時間として4.1秒が担保できなくなってしまうおそれがある(4.1秒よりも短い時間で1遊技が終了してしまう)。
また、たとえば、図299中、ステップS2936以降も条件装置信号を出力する仕様である場合において、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )を初期化すると仮定する。その場合、有利区間が終了することによって条件装置出力時間が「0」になってしまい、条件装置信号を時間ごとに分割して出力している途中であるのにもかかわらず、その遊技の途中から「00000000(B)」が条件装置信号として出力されることとなってしまい、試射試験装置300側が異常と判断してしまうおそれがある。
さらにまた、RWM53の初期化範囲には、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )(アドレス「F011(H)」)は含まれない。
たとえば、LED表示カウンタをクリアすると仮定する。その場合、有利区間が終了することによってLED表示カウンタが「0」になってしまう。具体的には、LED表示カウンタが「00000010(B)」のときにRWM53が初期化されてしまうと、本来であれば、次の割込み処理でLED表示カウンタが「00000001(B)」に更新され、LED表示カウンタに応じたLED(具体的には、貯留数表示LED76の上位桁)を点灯させることが可能となるのにもかかわらず、LED表示カウンタが「00010000(B)」となってしまう。そのため、LED表示カウンタが「00000001(B)」に対応するLEDの表示が遅延してしまうため、一瞬、消灯するように見えてしまうおそれがある。
次にステップS2937に進み、メイン制御基板50は、有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )が「0」(通常区間)であるか否かを判断する。有利区間種別フラグが「0」であるときは本フローチャートによる処理を終了する。一方、有利区間種別フラグが「0」でないとき、特に本実施形態では有利区間種別フラグが「1」(有利区間)であると判断したときはステップS2938に進む。なお、この時点で有利区間種別がフラグ「1」になっているのは、当該遊技で有利区間の移行抽選に当選し(たとえば図297中、ステップS2896の内部抽選において、有利区間に移行することに決定する当選番号に当選したとき)が挙げられる。なお、有利区間の移行抽選を実行せず、予め当選番号に応じて有利区間に移行するか否かを決定してもよい。なお、広義の意味で、これらを「有利区間の移行条件を満たすこと」と称することができる。
ステップS2938では、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )に初期値をセットする。この処理は、有利区間クリアカウンタに「1500(D)」をセットする処理である。ここでは、HLレジスタ値が示すアドレスに「1500(D)」を記憶する。なお、HLレジスタには、ステップS2921において、「F022(H)」がセットされている。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の有利区間クリアカウンタ管理においては、最初に払出し数を加算し(ステップS2927)、その後にベット数を減算している(ステップS2931)。このように処理するのは、以下の理由による。
たとえば、差数カウンタが「2(D)」である場合において、ベット数が「3(D)」、払出し数が「9(D)」であったと仮定する。
ここで、最初に差数カウンタからベット数を減算すると、「−1(D)(実際は、「FF(H)」)」となり、キャリーフラグ=「1」となる。そして、払出し数を加算すると、「−1(D)(実際は、「FF(H)」)」から「9(D)」を加算することとなるため、「8(D)」となるとともにキャリーフラグが「1」(桁上がりが発生することを示す)となってしまう。当該遊技の差枚数は「+6」であるので、更新前の差数カウンタ「2(D)」に対し、差枚数「6(D)」を加算するだけで、キャリーフラグが「1」となり、イレギュラーな状況が発生する。換言すると、ステップS2932の処理(減算結果が「0」未満か否か)を、キャリーフラグが「1」か否かで判断することができなくなる。仮に、キャリーフラグが「1」か否かで判断する場合には、桁下がりが発生していないにもかかわらず、ステップS2932で「Yes」と判断してしまい、ステップS2933において差数カウンタに初期値をセットしてしまうこととなる。なお、キャリーフラグは、減算の結果、桁上がり又は桁下がりが発生したときのいずれの場合においても「1」となるフラグである。
これに対し、差数カウンタが「2(D)」の場合において、最初に払出し数「9(D)」を加算すると、差数カウンタは「11(D)」となり、その後にベット数を減算すると、「8(D)」となる。この場合は、桁下がりが生じないので、キャリーフラグは「0」である。
以上の理由により、最初に払出し数を加算し、その後にベット数を減算すれば、キャリーフラグを用いた簡素な処理によってステップS2932の判断処理を実行することができる。
また、本実施形態の有利区間クリアカウンタ管理では、最初に有利区間クリアカウンタの減算処理(ステップS2922)を実行し、減算前の値が「0」であるとき(ステップS2923で「Yes」のとき、すなわち非有利区間であるとき)は、差数カウンタ(_CT_MY)の更新処理(ステップS2925〜S2935)を実行することなく、ステップS2937に進む。したがって、本実施形態では、有利区間であるか非有利区間であるかにかかわらず、有利区間クリアカウンタ管理を実行するように構成されているが、非有利区間であるときは差数カウンタの更新処理を実行しないようにすることで、処理効率を高めている。このため、最初に有利区間クリアカウンタの減算処理を実行し、その後に差数カウンタの更新処理を行うという処理順序となっている。もちろん、処理効率を高めないのであれば(たとえば、有利区間中か否かを判断し、有利区間中であれば有利区間クリアカウンタの減算処理と差数カウンタの更新処理とを実行するような仕様であれば)、有利区間クリアカウンタを減算する処理よりも先に差数カウンタの更新処理を実行するようにすることも可能である。
図300は、図294(b)のステップS2951における電源断処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS2961では、メイン制御基板50は、前回の割込み処理で電源断検知信号がオンであったか否かを判断する。ここでは、メイン制御基板50上に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路;図示せず)により、電圧が所定値以下(図293の例では、5(V)以下)になったときには、所定の入力ポート51の所定ビットに電源断検知信号が入力されるので、その信号の入力があったか否かを検知する。さらに、電源断検知信号がオンとなったときは、RWM53の所定の記憶領域に記憶しておくようにする。
前回の割込み処理において電源断検知信号がオンであると判断されたときはステップS2962に進み、オンでないと判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2962では、メイン制御基板50は、今回の割込み処理において電源断検知信号がオンであるか否かを判断する。オンでないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、オンであると判断したときは、ステップS2963に進み、リセット待ち状態にする。電圧が所定値(復帰可能な電圧レベル)になると、メイン制御基板50に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路)からリセット信号が出力されるので、そのリセット信号の出力を待つ状態となる。
図301は、図294(b)中、ステップS2952に示すタイマ計測を示すフローチャートである。
ステップS3061では、計測開始タイマアドレスをセットする。ここで、計測開始タイマアドレスは、基準アドレスを指す。第38実施形態では、図285中、「F016(H)」が基準アドレスとなる。したがって、ステップS3061では、HLレジスタに「F016(H)」をセットする。
次にステップS3062に進み、1バイトタイマ数をBレジスタにセットする。1バイトタイマ数とは、1バイトタイマの個数を示す。図285に示すように、1バイトタイマは、「F016(H)」及び「F017(H)」の合計2個である。したがって、ここでは、Bレジスタに「2」をセットする。
次のステップS3063では、1バイトタイマ値を更新する。ここでの処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を「1」減算する。たとえば、「F016(H)」に「46(D)」が記憶されているときは、「45(D)」となる。また、「1」減算した結果、桁下がりが発生するとき(すなわち、減算前の値が「0」であるとき)は、「0」を記憶する。
具体的に例を挙げると、以下のようになる。
(1)例1
F016(H)=10(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F016(H)=0F(H)
となる。
(2)例2
F016(H)=01(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F016(H)=00(H)
となる。
(3)例3
F016(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F016(H)=00(H)
となる。
次にステップS3064に進み、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算する処理である。
次のステップS3065では、1バイトタイマ計測が終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値から「1」を減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるか否かを判断する処理である。減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、1バイトタイマ計測が終了していないと判断する。
1バイトタイマ計測を終了したと判断したときはステップS3066に進み、1バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS3063に進む。
以上のステップS3063〜S3065を繰り返すことにより、2個の1バイトタイマすべてが「1」減算される(ただし、上述したように、1バイトタイマ値として「0」が記憶されている場合には「0」が維持される。)。
ステップS3066では、2バイトタイマ数をBレジスタにセットする。この処理は、図285中、2バイトタイマの個数をセットする処理である。第38実施形態では、2バイトタイマは2個であるので、Bレジスタに「2」を記憶する。
次のステップS3067では、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を下位桁とし、「HLレジスタ値+1」が示すアドレス値を上位桁とした2バイトのデータから「1」を減算する。
具体例を示すと、以下の通りである。
(1)例1
HLレジスタ値=F018(H)であって(以下同じ)、
F018(H)=05(H)
F019(H)=01(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F018(H)=04(H)
F019(H)=01(H)
となる。
(2)例2
F018(H)=00(H)
F019(H)=01(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F018(H)=FF(H)
F019(H)=00(H)
となる。
(3)例3
F018(H)=50(H)
F019(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F018(H)=4F(H)
F019(H)=00(H)
となる。
(4)例4
F018(H)=01(H)
F019(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F018(H)=00(H)
F019(H)=00(H)
となる。
(5)例5
F018(H)=00(H)
F019(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F018(H)=00(H)
F019(H)=00(H)
となる。
次のステップS3068では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算し、さらにそのHLレジスタ値に「1」を加算する処理を実行する。これにより、HLレジスタ値が「2」加算される。換言すると、HLレジスタ値が示すアドレスが2つ分ずれるので、たとえばそれまで「F018(H)」を指定していたときは、当該演算により、「F01A(H)」を指定することとなる。
次のステップS3069では、2バイトタイマ計測を終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、2バイトタイマ計測を終了していないと判断する。2バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS3067に戻り、2バイトタイマ計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
以上のステップS3067〜S3069を繰り返すことにより、2個の2バイトタイマすべてが「1」減算される(ただし、上述したように、2バイトタイマ値として「0」が記憶されている場合には「0」が維持される。)。
たとえば、「F016(H)」には「03(H)」、「F017(H)」には「00(H)」が記憶されているとする。このとき、同一の特殊1バイト減算処理を実行した結果、「F016(H)」には「02(H)」、「F017(H)」には「00(H)」が記憶されることとなる。同様に、「F018(H)」及び「F019(H)」からなる2バイトタイマには「0010(H)」、「F01A(H)」及び「F01B(H)」からなる2バイトタイマには「0000(H)」が記憶されているとする。このとき、同一の特殊2バイト減算処理を実行した結果、「F018(H)」及び「F019(H)」からなる2バイトタイマには「000F(H)」、「F01A(H)」及び「F01B(H)」からなる2バイトタイマには「0000(H)」が記憶されることとなる。
以上の通り、1バイトタイマのアドレスを連続して配置することにより、ステップS3063〜S3065の処理をループするだけで、各1バイトタイマのアドレスに記憶されたタイマ値を順次更新することができる。
同様に、2バイトタイマのアドレスを連続して配置することにより、ステップS3067〜S3069の処理をループするだけで、各2バイトタイマのアドレスに記憶されたタイマ値を順次更新することができる。これにより、タイマの更新処理においてプログラム容量を削減することができる。
また、1バイトタイマの記憶領域(F016(H)〜F017(H))と2バイトタイマの記憶領域(F018(H)〜F01B(H))とが連続することにより、HLレジスタにアドレスを記憶する処理は1度(図301中、ステップS3061)だけで済み、それ以降は、HLレジスタ値を「+1」又は「+2」する(HLレジスタ値を「+1」する処理を2回繰り返す)だけでタイマ値の更新対象となるアドレスを指定することができるため、タイマの更新処理においてプログラム容量を削減することができる。
具体的には、HLレジスタにアドレスを記憶するプログラムは、ROM54の記憶領域として3バイト要する命令であるが、HLレジスタ値を「+1」するプログラムは、ROM54の記憶領域として1バイトで済む命令であり、HLレジスタ値を「+2」するプログラムは、ROM54の記憶領域として2バイトで済む命令である。
なお、タイマ計測は、メイン処理において割込み待ち処理を実行しているか否かにかかわらず実行される。したがって、たとえば図295中、ステップS2862及びS2863の割込み待ち処理が実行されている間も、割込み処理のタイマ計測によってタイマ値が減算されている。これにより、たとえば最小遊技時間(_TM2_GAME )は、メイン処理が割込み待ち中であっても所定周期(割込み処理)ごとに減算される。
図302は、図294(b)のステップS2953におけるLED表示を示すフローチャートである。
なお、本フローチャートでは、投入表示LED79e及び遊技開始表示LED79dの点灯処理に関するもののみを示しており、他の点灯制御については説明を省略している。ただし、LED表示では、たとえば図149(第22実施形態)で示すように、他のLEDの点灯制御も行っている。
ステップS2981では、メイン制御基板50は、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )の更新を行う。第38実施形態のLED表示カウンタは、割込み処理によって、以下のように更新される。
00010000(B)

00001000(B)

00000100(B)

00000010(B)

00000001(B)

00010000(B)(最初に戻る)
次のステップS2982では、メイン制御基板50は、投入表示LED79e及び遊技開始表示LED79dの消灯処理を行う。この処理は、図149のステップS1541に相当する処理であり、投入表示LED79e及び遊技開始表示LED79dに対応する出力ポート2及び3(図144及び図148(A)参照)をオフにする処理である。出力ポート2及び3から「00000000(B)」(当該データを「クリアデータ」とも称する。)を出力することで、一旦、状態表示LED79の出力を行わないようにする。これにより、LEDの表示を切り替える際に、一瞬でも異なるLEDが同時に点灯して見えてしまうこと(被って表示されてしまうこと)を防止している(残像防止)。なお、出力ポート2からのみ「00000000(B)」を出力するようにしてもよいし、出力ポート3からのみ「00000000(B)」を出力するようにしてもよい。
次に、ステップS2983に進み、メイン制御基板50は、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )の値が「00010000(B)」であるか否かを判断する。「00010000(B)」であると判断したときはステップS2984に進み、「00010000(B)」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ここで、第38実施形態では、LED表示カウンタが「00010000(B)」であるときに、状態表示LED79の点灯タイミングとなる。この点は、図148(A)(第22実施形態)で示したものと同様である。
ステップS2984では、メイン制御基板50は、投入表示LED79eがオンであるか否かを判断する。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは投入表示LED79eがオンであると判断する。投入表示LED79eがオンであると判断したときはステップS2985に進み、オンでないと判断したときはステップS2986に進む。
ステップS2985では、投入表示LED79eの点灯処理を実行する。この処理は、出力ポート2からデジット5信号(00010000(B))を出力し、出力ポート3からセグメント1E信号(00010000(B))を出力する(図144及び図148(A)参照)。これにより、投入表示LED79eが点灯する。
次にステップS2986に進み、メイン制御基板50は、遊技開始表示LED79dがオンであるか否かを判断する。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )のD3ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは遊技開始表示LED79dがオンであると判断する。遊技開始表示LED79dがオンであると判断したときはステップS2987に進み、オンでないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS2987では、遊技開始表示LED79dの点灯処理を実行する。この処理は、出力ポート2からデジット5信号(00010000(B))を出力し、出力ポート3からセグメント1D信号(00001000(B))を出力する(図144及び図148(A)参照)。これにより、遊技開始表示LED79dが点灯する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図303〜図305は、図294(b)におけるステップS2954の試験信号管理を示すフローチャートである。図304は、図303に続くフローチャートの例1を示し、条件装置信号を時分割して1回出力する方式(方式2)を示している。また、図305は、図303に続くフローチャートの例2を示し、条件装置信号を時分割して2回出力する方式(方式3)を示している。
まず、ステップS2991では、メイン制御基板50は、投入要求ランプ信号のオフデータをセットする。投入要求ランプ信号のオフデータは、「00000000(B)」である。このデータを所定のレジスタ(たとえば、Aレジスタ)に記憶する。
次のステップS2992では、メイン制御基板50は、再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)がオンであるか否かを判断する。この処理は、再遊技作動状態フラグを読み込み、「0」でないときは再遊技作動状態フラグがオンであると判断し、「0」であるときは再遊技作動状態フラグがオンでないと判断する。再遊技作動状態フラグがオンであると判断したときはステップS2995に進み、オンでないと判断したときはステップS2993に進む。
ステップS2993では、メイン制御基板50は、投入表示LED79eがオンであるか否かを判断する。この処理は、LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは投入表示LED79eがオンであると判断する。投入表示LED79eがオンであると判断したときはステップS2994に進み、オンでないと判断したときはステップS2995に進む。
ステップS2994では、投入要求ランプ信号のオンデータをセットする。本実施形態において、投入要求ランプ信号のオンデータは、「01000000(B)」(6ビット目が「1」)である。このデータと、前記所定のレジスタに記憶されたデータとをOR演算し、演算後の値を前記所定のレジスタに記憶する。そしてステップS2995に進む。なお、前記所定のレジスタに記憶されているデータが「00000000(B)」であるときは、投入要求ランプ信号のオンデータである「01000000(B)」を前記所定のレジスタに記憶するだけの処理としてもよい。この場合には、OR演算を省略しても、OR演算をしたときと同じ結果が得られるためである。
以上より、再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)がオンであるときは、投入要求ランプ信号のオンデータは生成されないので、投入要求ランプ信号は出力されない。
ステップS2995では、メイン制御基板50は、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )が「0」であるか否かを判断する。有利区間クリアカウンタが「0」でないと判断したときはステップS2996に進み、「0」であると判断したときはステップS2997に進む。
ステップS2996では、有利区間中信号のオンデータをセットする。有利区間中信号のオンデータは、「10000000(B)」(7ビット目が「1」)である。このデータと、前記所定のレジスタに記憶されているデータとをOR演算し、演算結果を前記所定のレジスタに記憶する。
たとえば、ステップS2993で投入要求ランプ信号のオンデータがセットされ、前記所定のレジスタに「01000000(B)」が記憶されていた場合において、有利区間中信号のオンデータが「10000000(B)」であるときは、「01000000(B)」と「10000000(B)」とをOR演算した「11000000(B)」を前記所定のレジスタに記憶する。そしてステップS2998に進む。
一方、ステップS2997では、有利区間中信号のオフデータをセットする。有利区間中信号のオフデータは、「00000000(B)」である。このデータと、前記所定のレジスタに記憶されているデータとをOR演算し、演算結果を前記所定のレジスタに記憶する。そしてステップS2998に進む。なお、有利区間中信号のオフデータは「00000000(B)」であるので、このデータと前記所定のレジスタに記憶されたデータとのOR演算を省略してもよい。
ステップS2998では、再遊技状態作動フラグ(_FL_REPLAY)がオンであるか否かを判断する。この判断は、再遊技作動状態フラグの値を読み込み、「0」であるときは再遊技作動状態フラグがオンでないと判断し、「0」でないときは再遊技作動状態フラグがオンであると判断する。再遊技作動状態フラグがオンでないと判断したときはステップS2999に進み、オンであると判断したときはステップS3000に進む。
ステップS2999では、再遊技中信号のオフデータをセットする。有利区間中信号のオフデータは、「00000000(B)」である。このデータと、前記所定のレジスタに記憶されているデータとをOR演算し、演算結果を前記所定のレジスタに記憶する。そしてステップS3001に進む。なお、ステップS2997と同様に、OR演算を省略してもよい。
一方、ステップS3000では、再遊技中信号のオンデータをセットする。再遊技中信号のオンデータは、再遊技状態作動フラグ(_FL_REPLAY)がオンであるときの値「20(H)」(00100000(B))である(図284参照)。このデータと、前記所定のレジスタに記憶されているデータとをOR演算し、演算結果を前記所定のレジスタに記憶する。たとえば、前記所定のデータに記憶されているデータが「11000000(B)」であるときは、この値と再遊技中信号のオンデータ「00100000(B)」とをOR演算した値「11100000(B)」を前記所定のレジスタに記憶する。そしてステップS3001に進む。
ステップS3001では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)から役物中信号データをセットする。この処理は、作動状態フラグのデータを読み込み、前記所定のレジスタに記憶されているデータとのOR演算を実行し、演算結果を前記所定のレジスタに記憶する処理である。前記所定のレジスタに記憶されたデータがたとえば上述した「11100000(B)」であり、作動状態フラグ(_FL_ACTION)のデータがたとえば「00001100(B)」(1BB及びRB作動中)であるときは、双方のデータをOR演算した「11101100(B)」を前記所定のレジスタに記憶する。
次に、条件装置信号を時分割して1回出力する方式(方式2)であるときは、図304のステップS3002に進み、前記所定のレジスタに記憶されているデータを試験信号として出力する。上記の処理により、ステップS3002の右側に示すように、0〜4ビット目が作動状態フラグの信号、5ビット目が再遊技中信号、6ビット目が投入要求ランプ信号、7ビット目が有利区間中信号である試験信号が出力される。ステップS3006において試験信号を出力した後は、前記所定のレジスタをクリアする。
次にステップS3003に進み、メイン制御基板50は、再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)がオンであるか否かを判断する。再遊技状態識別情報フラグが「0」であるときはオンでないと判断し、ステップS3006に進む。一方、再遊技状態識別情報フラグが「0」以外であるときはオンであると判断し、ステップS3004に進む。
ステップS3004では、再遊技状態識別信号データをセットする。この処理は、RT状態番号(_NB_RT_STS)のデータを読み込み、前記所定のレジスタに記憶する処理である。たとえば現在のRTがRT1であるときは、RT状態番号(_NB_RT_STS)はたとえば「00000001(B)」となっているので、このデータを読み込んで前記所定のレジスタに記憶する。そしてステップS3011に進み、前記所定のレジスタに記憶されているデータを、再遊技状態識別信号として出力する。これにより本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS3003において再遊技状態識別信号がオンでないと判断され、ステップS3005に進むと、メイン制御基板50は、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )のデータを読み込み、条件装置出力時間の値に応じて、ステップS3006〜S3008に進む。条件装置出力時間がたとえば「29(D)」〜「25(D)」、又は「0(D)」の値であるときはステップS3006に進み、条件装置信号に「00000000(B)」のデータをセットする。条件装置信号として「0」を出力するのは、図288の[1]の間に出力する信号である。
ここで、条件装置出力時間が、「29(D)」〜「25(D)」の値となっているのは、5割込み(11.175ms)間である。これにより、図288の[1]で示した、最小で10msの間、条件装置信号として「00000000(B)」を出力することができる。よって、再遊技状態識別信号を出力した後、5割込み(11.175ms)の間、条件装置信号として「00000000(B)」を出力するので、試射試験機300に対し、再遊技状態識別信号から条件装置信号に切り替わったことを正確に把握させることができる。
そして、条件装置信号として「00000000(B)」を出力している間も、メイン処理は進行するので、遊技の遅延は発生しない。
また、条件装置出力時間が「24(D)」〜「13(D)」の間であるときは、ステップS3007に進み、役物条件装置信号のデータをセットする。
ここで、役物条件装置信号のデータをセットするときは、0〜5ビット目が役物条件装置番号の0〜5ビット、6ビット目が「0」、及び7ビット目が「1」となるデータを前記所定のレジスタに記憶する。
さらにまた、条件装置出力時間が「12(D)」〜「1(D)」の間であるときは、ステップS3008に進み、入賞及びリプレイ条件装置信号のデータをセットする。
ここで、入賞及びリプレイ条件装置信号のデータをセットするときは、0〜5ビット目が入賞及びリプレイ条件装置番号の0〜5ビット、6ビット目が「1」、及び7ビット目が「0」となるデータを前記所定のレジスタに記憶する。
そして、それぞれステップS3009に進み、条件装置信号を試験信号として出力する。
一方、図303のステップS3001の後、条件装置信号を時分割して2回出力する方式(方式3)であるときは、図305のステップS3002に進む。ステップS3002〜S3004までは、図304のステップS3002〜S3004と同一である。
ステップS3003において再遊技状態識別情報フラグがオンでないと判断されると、ステップS3010に進む。
ステップS3010では、メイン制御基板50は、条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )のデータを読み込み、条件装置出力時間の値に応じて、ステップS3011〜S3015に進む。条件装置出力時間がたとえば「54(D)」〜「49(D)」、又は「0(D)」の値であるときはステップS3011に進み、条件装置信号として「00000000(B)」のデータをセットする。そしてステップS3009に進んで当該データを条件装置信号として出力する。条件装置信号として「0」を出力するのは、図289の[1]の間に出力する信号である。
ここで、条件装置出力時間が、「54(D)」〜「49(D)」の値となっているのは、6割込み(13.41ms)間である。これにより、図289の[1]で示した、最小で10msの間、条件装置信号として「00000000(B)」を出力することができる。よって、再遊技状態識別信号を出力した後、6割込み(13.41ms)の間、条件装置信号として「00000000(B)」を出力するので、試射試験機300に対し、再遊技状態識別信号から条件装置信号に切り替わったことを正確に把握させることができる。
そして、条件装置信号として「00000000(B)」を出力している間も、メイン処理は進行するので、遊技の遅延は発生しない。
また、条件装置出力時間が「48(D)」〜「37(D)」の間であるときは、ステップS3012に進み、条件装置信号として役物条件装置信号の下位データをセットする。
ここで、役物条件装置信号の下位データをセットするときは、0〜5ビット目が役物条件装置番号の0〜5ビット、6ビット目が「0」、及び7ビット目が「1」となるデータを前記所定のレジスタに記憶する。
また、条件装置出力時間が「36(D)」〜「25(D)」の間であるときは、ステップS3013に進み、条件装置信号として入賞及びリプレイ条件装置信号の下位データをセットする。
ここで、入賞及びリプレイ条件装置信号の下位データをセットするときは、0〜5ビット目が入賞及びリプレイ条件装置番号の0〜5ビット、6ビット目が「1」、及び7ビット目が「0」となるデータを前記所定のレジスタに記憶する。
さらにまた、条件装置出力時間が「24(D)」〜「13(D)」の間であるときは、ステップS3014に進み、条件装置信号として役物条件装置信号の上位データをセットする。
ここで、役物条件装置信号の上位データをセットするときは、0〜5ビット目が役物条件装置番号の6〜11ビット、6ビット目が「0」、及び7ビット目が「1」となるデータを前記所定のレジスタに記憶する。
さらに、条件装置出力時間が「12(D)」〜「1(D)」の間であるときは、ステップS3015に進み、条件装置信号として入賞及びリプレイ条件装置信号の上位データをセットする。
ここで、入賞及びリプレイ条件装置信号の上位データをセットするときは、0〜5ビット目が入賞及びリプレイ条件装置番号の6〜11ビット、6ビット目が「1」、及び7ビット目が「0」となるデータを前記所定のレジスタに記憶する。
そして、それぞれステップS3009に進み、条件装置信号を試験信号として出力する。
図304において、条件装置信号として「0」が出力される(ステップS3006。ここでは、条件装置出力時間が「0」となった場合を除く。)のは、上述したように、5回の割込み間、すなわち「2.235ms×5回=11.175ms」間である。
また、役物条件装置信号が出力される(ステップS3007)のは、12回の割込み間であるから、「2.235ms×12回=26.82ms」間である。
さらにまた、入賞及びリプレイ条件装置信号が出力される(ステップS3008)のは、役物条件装置信号と同様に12回の割込み間であるから、「26.82ms」間である。
よって、図288に示す、[1]のホールド時間(最小10ms)、[2]及び[3]のオン時間(最小20ms)、[4]及び[5]のホールド時間(最小10ms)を満たすものである。
同様に、図305において、条件装置信号として「0」が出力される(ステップS3011。条件装置出力時間が「0」となった場合を除く。)のは、上述したように、6回の割込み間、すなわち「2.235ms×6回=13.41ms」間である。
また、役物条件装置信号の下位データ(ステップS3012)、入賞及びリプレイ条件装置信号の下位データ(ステップS3013)、役物条件装置信号の上位データ(ステップS3014)、入賞及びリプレイ条件装置信号の上データ(ステップS3015)が出力されるのは、いずれも12回の割込み間であるから、「2.235ms×12回=26.82ms」間である。
よって、図289に示す、[1]のホールド時間(最小10ms)、[2]及び[3]のオン時間(最小20ms)、[4]及び[5]のホールド時間(最小10ms)を満たすものである。
<第38実施形態の変形例1>
図306は、第38実施形態の変形例1を示すフローチャートであり、図299に対応するフローチャートである。図306では、図299と同一処理には同一ステップ番号を付している。
図306において、ステップS2929で再遊技作動図柄が表示されたか否かを判断し、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS2931に進み、ベット数の減算を実行する。このように、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときのその後の処理は、第38実施形態(図299)と同一である。
これに対し、ステップS2929において再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはステップS2935に進む。
したがって、この場合には、図299(第38実施形態)のように、ステップS2930〜S2934を経由しない。具体的には、再遊技作動図柄の表示時は、払出し数(実際にはベット数)の加算、ベット数の減算を行わない。このため、減算結果が「0」未満であるか否かの判断も不要であり、かつ、差数カウンタ(_CT_MY)の保存処理も不要となる。
図299の第38実施形態では、再遊技作動図柄の表示時は、ステップS2930において払出し数としてベット数を加算し、かつ、ステップS2931においてベット数を減算した。たとえば当該遊技の規定数が「3」であるときは、払出し数として「3」を加算し、かつ、ベット数として「3」を減算する処理を行った。
これに対し、第38実施形態の変形例1では、これらの処理(払出し数の加算、及びベット数の減算)をなくしたものである。これにより、再遊技作動図柄の表示時の演算を簡素化することができる。
なお、ステップS2929の判断において「Yes」となったときであっても、ステップS2935の処理を実行するよう構成されている。このようにすることによって、遊技終了時に、ノイズ等で差枚カウンタに異常値が記憶されているような状況が発生したとしても、ステップS2935で「Yes」となり、有利区間を終了させることができる。一方、このような確認が不要である場合には、本フローチャートの処理を終了してもよい。
<第38実施形態の変形例2>
図307は、第38実施形態の変形例2を示す遊技開始処理のフローチャートであり、第38実施形態の図295に対応する図である。
図295(第38実施形態)では、ステップS2861において再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)をオンにした後、ステップS2862及びS2863において、2回の割込み処理が実行されるまで待機処理を行った。このようにしたのは、図287に示すように、遊技開始時に再遊技状態識別情報を出力した後、2ms以上のセットアップ時間を設けてから投入要求ランプ信号又はスタート可能ランプ信号をオンにするためである。具体的には、図295中、ステップS2868において投入表示LED79eをオンにすると、その後の割込み処理で投入要求ランプ信号が出力される(図303中、ステップS2993及びS2994)。
これに対し、第38実施形態の変形例2では、2回の割込み処理を待つことなく、タイマ値により試験信号の出力を制御する。
図307に示すように、(図295中、ステップS2862及びS2863に代えて、)ステップS2941では、メイン制御基板50は、試験信号タイマ値として「2」をセットする。なお、図示しないが、RWM53に、試験信号タイマ値を記憶するための記憶領域を設ける。
また、図294(b)の割込み処理中、ステップS2952のタイマ計測では、試験信号タイマ値を減算する。したがって、ステップS2941で試験信号タイマ値「2」がセットされた後、次の割込み処理で試験信号タイマ値は「1」に更新され、さらに次の割込み処理で試験信号タイマ値が「0」に更新される。
図308は、第38実施形態の変形例2における試験信号管理を示すフローチャートであり、第38実施形態の図303に相当するフローチャートである。なお、図308のステップS3001以降の処理は、図304又は図305と同様である。図308において、図303と同一処理には同一ステップ番号を付し、説明を適宜省略する。
ステップS2991において投入要求ランプ信号のオフデータをセットすると、ステップS3021に進む。
ステップS3021では、メイン制御基板50は、試験信号タイマ値が「0」であるかを判断する。試験信号タイマ値が「0」でないと判断されたときはステップS2995に進む。したがって、試験信号タイマ値が「0」でなければ、ステップS2994における投入要求ランプ信号のオンデータをセットしない。これにより、投入要求ランプ信号はオンにならない(出力されない)。
図307において、ステップS2861で再遊技状態識別情報フラグがオンになると、図304のステップS3004で再遊技状態識別信号のデータがセットされるので、ステップS2861で再遊技状態識別情報フラグがオンになった次の割込み処理で、再遊技状態識別信号が出力される(ステップS3009)。
しかし、試験信号タイマ値が「0」でなければ、図308中、ステップS2994で投入要求ランプ信号のオンデータがセットされないので、投入要求ランプ信号は出力されない。投入要求ランプ信号が出力されるのは、試験信号タイマ値が「0」になったとき、すなわち試験信号タイマ値がセットされた後、2回の割込みが実行された後である。
よって、第38実施形態と同様に、再遊技状態識別信号が出力された後、セットアップ時間の経過後に、投入要求ランプ信号を出力することができる(図287)。
また、前回遊技で再遊技作動図柄が停止表示されたことに基づいて、今回遊技で自動ベットされたときは、投入要求ランプ信号は出力されず、図296中、遊技開始表示LED79dがオンになった後(ステップS2887の後)にスタート可能ランプ信号が出力される(図287)。
そこで、このような場合であっても、再遊技状態識別信号がオンになってからセットアップ時間を経過した後にスタート可能ランプ信号がオンになる必要がある。
このため、再遊技状態識別情報フラグ(_FL_RT_INF)がオンになった(図295のステップS2861)後、図296のステップS2887において遊技開始表示LED79dがオンになるまでの間に、セットアップ時間(たとえば、少なくとも2ms)が経過するように設定する。
あるいは、遊技開始時の直後にスタート可能ランプ信号がオンになる(遊技開始表示LED79dがオンになる)のは、前回遊技で再遊技作動図柄が表示されたときであるので、図307中、ステップS2866の処理に2ms(以上)の時間がかかるように設定することも可能である。
図309は、割込み処理を用いない待機処理の例を示すフローチャートであり、図295中、ステップS2862及びS2863の代替えとなる例を示す処理である(図298中、ステップS2906及びS2907の代替えとしても利用することができる。)。
図295では、ステップS2862及びS2863において、割込み処理待ちを実行することにより、待機処理を実行した。しかし、これに限らず、割込み処理を利用しない待機処理を実行することも可能である。
図309の例では、メインCPU55のクロック周波数は、16MHzであると仮定する。この場合、1ステートあたりの制御時間は、
1/16M=0.0625μs
となる。
図309において、ステップS3051では、HLレジスタに待機時間をセットする。ここでセットする待機時間は、「2666(D)」とする。HLレジスタに「2666(D)」をセットするのに要するのは、10ステートである。
次にステップS3052に進み、待機時間(HLレジスタ値)を「1」減算する。HLレジスタ値を「1」減算するのに要するのは、4ステートである。
次にステップS3053に進み、待機時間(HLレジスタ値)が「0」となったか否かを判断する。HLレジスタ値が「0」でないときは、TZフラグ(第2ゼロフラグ)が「0」となっている。
したがって、ここでの判断は、TZフラグが「0」であるか否かを判断する。TZフラグが「0」である(HLレジスタ値が「0」でない)と判断したときはステップS3052に戻り、TZフラグが「0」でない(HLレジスタ値が「0」である)と判断したときは、待機処理を終了する。
ここで、TZフラグが「0」である(HLレジスタ値が「0」でない)という判断に要するのは、8ステートである。一方、TZフラグが「0」でない(HLレジスタ値が「0」である)という判断に要するのは、7ステートである。
以上より、TZフラグが「0」でない(HLレジスタ値が「0」である)という判断に到達するまでに要するステート数は、
10+(4+8)×2665+(4+7)=32001
となる。
よって、
32001×0.0625μs=2.0000625ms
となる。
これにより、ステップS3051の処理を開始してからステップS3053で「Yes」と判断されるまでに、約2msの時間を要するので、2msの待機処理を設けることができる。よって、この処理を2回行えば、割込み処理を利用することなく、図295のステップS2862及びS2863と同等のセットアップ時間を設けることができる。
以上、本発明の第38実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)有利区間中信号の出力は、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )の値に基づいて実行したが、これに限られない。たとえば、有利区間中信号をオンにするか否かを示す「有利区間中信号データ」をRWM53に設け、記憶しておくようにしてもよい。そして、図303中、ステップS2995において、有利区間中信号データが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは有利区間中信号のオンデータをセットする。
(2)投入要求ランプ信号は、ブロッカ45のオン/オフに応じて出力することも可能である。ブロッカ45がオンであるときはメダルの投入が可能であるので投入要求ランプ信号をオンにし、ブロッカ45がオフであるときはメダルの投入が不可能であるので投入要求ランプ信号をオフにする。
これにより、たとえばベット数が最大規定数「3」であり、かつクレジット数が上限数「50」であるときは、ブロッカ45がオフになっている(図296中、ステップS2884)ので、投入要求ランプ信号をオフにする。
なお、ベット数が最大規定数「3」であり、かつクレジット数が上限数「50」である場合において、精算スイッチ46が操作されたことにより精算処理が実行されたときは、再度、投入要求ランプ信号をオンにしてもよく、あるいは、投入要求ランプ信号のオフを維持してもよい。
また、スタートスイッチ41が操作されたとき(リールスタートスイッチ信号のオンを検知したとき)は、ブロッカ45がオフになるので(図297中、ステップS2893)、投入要求ランプ信号をオフにする。
(3)図298のステップS2906及びS2907に示す待機処理は、第38実施形態では一律に実行したが、これに限らず、役物作動時又は役物作動終了時にのみ実行してもよい。あるいは、特定の役物作動時又は特定の役物作動終了時(たとえばRB作動終了時)にのみ実行してもよい。
(4)図298において、当該遊技が再遊技であるときは、ステップS2908において再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)がクリアされる。ただし、当該遊技で再遊技作動図柄が停止したときは、ステップS2910において再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)が再度オンとなる。
ここで、ステップS2907で割込み処理が発生してから、次の割込み処理が発生するのは、ステップS2910の後となるように設定されている。
よって、当該遊技が再遊技であるときは、ステップS2907の時点で再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)がオンとなっているので、図303中、ステップS3000において再遊技中信号がセットされる。また、ステップS2907の割込み処理の次の割込み処理では、図298中、ステップS2910で再遊技作動状態フラグ(_FL_REPLAY)がオンになっているので、図303中、ステップS3000において再遊技中信号がセットされる。
このように、再遊技作動図柄が複数回の遊技で連続したときは、その遊技間で、再遊技中信号はオフにならずにオンが維持される。
上記のように、再遊技作動図柄が複数回の遊技で連続したときは、再遊技中信号はオンのままとなる。
これに対し、リプレイ表示LED79fは、上述したように遊技終了時処理(遊技終了チェック処理)で消灯され、遊技開始時処理(遊技開始セット処理)で点灯されるので、この間に割込み処理が実行され、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )が「00010000」であるとき(状態表示LED79の点灯タイミングであるとき)は、リプレイ表示LED79fは点灯しない。したがって、複数回の遊技で連続して再遊技が作動しても、リプレイ表示LED79fが一瞬消灯したように見える場合があるが、このような場合であっても、「点灯」を意味する(「点灯」と称する)ものとする。
特に本実施形態では、図142及び図148に示すように、デジット1a、2a、3a、4a、及び5aは、理論上、5割込みに1回の割合でしか点灯処理が実行されないが(ダイナミック点灯)、このような場合も、「点灯」に含まれる。
しかし、これに限らず、リプレイ表示LED79dについても、複数回の遊技で再遊技作動状態が連続するときは、リプレイ表示LED79dが点灯し続けてもよい。
このようにするには、リプレイ表示LED79fがオフにされた後、再度オンにされる前に、割込み処理が入らないようにすればよい。
(5)RWM53のタイマ値は、アドレス順に、最初に1バイトタイマ記憶領域を設け、次に2バイトタイマ記憶領域を設けたが、これに限らず、最初に2バイトタイマ記憶領域を設け、次に1バイトタイマ記憶領域を設けてもよい。
たとえば、図285に代えて、
F016(H)及びF017(H):最小遊技時間(_TM2_GAME )
F018(H)及びF019(H):遊技待機表示時間(_TM2_BACK_OFF )
F01A(H):条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )
F01B(H):リール停止受付待機時間(_TM1_STOP )
としてもよい。
この場合、タイマ減算の方法としては、以下の2つの方法が挙げられる。
第1の方法としては、図301中、最初のステップS3061におけるタイマアドレスセットで、「F016(H)」(基準アドレス)をセットする。次に、ステップS3066〜S3069の処理を実行する。ステップS3069の処理の終了後、ステップS3062〜ステップS3065の処理を実行する。
また、第2の方法としては、最初のステップS3061におけるタイマアドレスセットで、「F01B(H)」(基準アドレス)をセットする。そして、ステップS3062〜S3065において、1バイトタイマの更新処理を実行する。ここで、ステップS3064における「次のタイマアドレスセット」では、HLレジスタ値を「1」減算する。
ステップS3065からS3066に進むと、ステップS3066〜ステップS3069において、2バイトタイマの更新処理を実行する。ここで、ステップS3068における「次のタイマアドレスセット」では、HLレジスタ値を「2」減算する。
以上の方法でも、1バイトタイマと2バイトタイマを正しく更新することができる。
さらに、RWM53の配置は図285と同じであるが、2バイトタイマの更新から開始することも可能である。
具体的には、図301において、ステップS3061では、基準アドレスとして「F01A」をセットする。次にステップS3066〜S3069に進んで2バイトタイマの更新を行う。ただし、ステップS3068の「次のタイマアドレスセット」では、HLレジスタ値を「2」減算する。
ステップS3069を終了すると、ステップS3062に進む。そして、テップS3062〜S3065で1バイトタイマの更新を行う。ただし、ステップS3064の「次のタイマアドレスセット」では、HLレジスタ値を「1」減算する。
このような方法でも、1バイトタイマと2バイトタイマを正しく更新することができる。
なお、本実施形態では、1バイトタイマとして2個、2バイトタイマとして2個の場合を例示したが、これに限られず、1バイトタイマ及び2バイトタイマのいずれも、何個設けてもよい。
(6)第1実施形態(図38)や第26実施形態(図181)等で示したように、スロットマシン10は、
1)有利区間比率
2)連続役物比率(6000回)
3)役物比率(6000回)
4)連続役物比率(累計)
5)役物比率(累計)
の各比率を表示した。
しかし、「1)有利区間比率」に代えて、あるいは、上記5項目の比率に加えて6番目の項目として、「指示役物比率(累計)」(「指示込役物比率(累計)」と称する場合もある。)を算出し、表示してもよい。
なお、有利区間比率に代えて、指示役物比率を設ける場合には、指示役物比率の算出及び表示を実行すれば足り、有利区間比率の算出や表示は不要である。なお、有利区間比率の算出は実行しないが、表示は行う(「00」と表示する)ものでもよい。
ここで、「指示役物比率」とは、役物作動時の払出し数と、指示機能作動遊技(「報知遊技」を意味する。以下同じ。)での払出し数との合計を、総払出し数で割った値である。なお、役物を搭載していないスロットマシンでは、「指示役物比率」は、指示機能作動遊技(報知遊技)での払出し数を総払出し数で割った値となる。
また、第26実施形態と同様に、当該比率の演算の結果、小数点以下の値が生じたときは、小数点以下は切り捨てる。
さらにまた、「指示機能作動遊技での払出し数」は、指示機能の作動により表示された押し順に従ってストップスイッチ42を操作したことに基づいて高目ベル(たとえば第1実施形態では9枚ベル)が入賞したときは、後述する指示役物カウンタ(累計)、及び総払出数し(累計)カウンタには、「9」を加算する。
これに対し、指示機能作動遊技において、表示された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42を操作したために、低目ベル(第1実施形態では1枚ベル)が入賞したときは、指示役物カウンタ(累計)、及び総払出数し(累計)カウンタには、「1」を加算する。
同様に、指示機能作動遊技において、表示された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42を操作したために、当選役を取りこぼしたとき(役の非入賞時)は、払出し数を加算しない(あるいは、「0」を加算する処理を実行する。)。換言すると、指示役物カウンタ(累計)、及び、総払出数し(累計)カウンタの値は、前回遊技で記憶されていた値と同じとなる。
なお、第1実施形態では、押し順ベルのみを設け、押し順不問ベルを設けていないが、押し順不問ベルを設けることも可能である。押し順不問ベルとは、どの押し順でストップスイッチ42が操作されても、所定枚数(たとえば、押し順ベル当選時における高目ベル入賞時と同一枚数)の払出しとなる図柄組合せを停止表示可能とする役である。
ここで、押し順不問ベルに当選したときは、指示機能作動遊技と同様に獲得数表示LED78に押し順を表示する場合と、獲得数表示LED78に押し順を表示しない場合とが挙げられる。そして、押し順不問ベルの当選時に獲得数表示LED78に正解押し順(いずれの押し順を表示しても正解押し順となる)を表示した場合には、指示役物カウンタ(累計)、及び総払出数し(累計)カウンタには、当該遊技での払出し数を加算する(これらのカウンタ値を更新する)。
一方、押し順不問ベルに当選した場合において、獲得数表示LED78には正解押し順を表示しない(指示機能を作動させない)ときは、指示役物カウンタ(累計)を更新しない。なお、押し順不問ベルに当選し、押し順不問ベルが入賞した場合には、押し順不問ベルの払出し数に対応する値を総払出数し(累計)カウンタに加算する(更新する)。この場合、サブ制御基板80により、画像又は音声により正解押し順を報知する場合も含まれる。
また、指示役物比率(累計)は、たとえば、識別セグ(識別情報)として、「7P.」)とすることができる(図181(第26実施形態)参照)。そのため、指示役物比率(累計)が「55」であった場合、役比モニタには「7P.55」と表示される。そして、第26実施形態と同様に、指示役物比率(累計)が、特定値(例えば「70」)を超えた場合には、比率セグを点滅表示する。また、累計の遊技回数が基準回数(たとえば、175000遊技)未満の場合には、識別セグを点滅表示する(図184参照)。
また、指示役物比率や他の比率は、設定値ごとに算出し、表示してもよいが、設定値ごとに分けることなく合算で算出し、表示してもよい。
仮に「設定値ごとに」比率を表示するときは、設定値1であった遊技(累積値)での各比率、設定値2であった遊技(累積値)での各比率、・・・、設定値6であった遊技(累積値)での各比率のすべて(したがって、合計で36個)を指す。
また、指示役物比率を算出し、表示するときは、図183(第26実施形態)のRWM53において、「総払出し(累計)カウンタ」、「連続役物払出し(累計)カウンタ」、「役物払出し(累計)カウンタ」に加え、「指示役物(累計)カウンタ」を設ける。図183の例では、「総払出し(累計)カウンタ」、「連続役物払出し(累計)カウンタ」、「役物払出し(累計)カウンタ」は、いずれも、3バイトの記憶領域としたが、これに準じ、「指示役物(累計)カウンタ」も3バイトの記憶領域とすることが挙げられる。ただし、これに限られるものではなく、たとえば4バイトの記憶領域でもよい。
また、「総払出し(累計)カウンタ」が上限値に到達したとき(3バイトの記憶領域の場合には、「FFFFFF(H)」(3バイトフル)となったとき)、換言すれば、図183中、カウント上限フラグ(_SF_LIMIT_CNT )のD1ビット(払出し枚数上限フラグ)が「1」となったときは、「総払出し(累計)カウンタ」の更新だけでなく、「連続役物払出し(累計)カウンタ」、「役物払出し(累計)カウンタ」、「指示役物(累計)カウンタ」の更新についても中止する。
一方、図183中、カウント上限フラグ(_SF_LIMIT_CNT )のD0ビット(遊技回数上限フラグ)が「1」となった場合であっても、D1ビット(払出し枚数上限フラグ)が「1」でなければ、「総払出し(累計)カウンタ」、「連続役物払出し(累計)カウンタ」、「役物払出し(累計)カウンタ」、「指示役物(累計)カウンタ」の更新を継続する。
(7)第26実施形態で示したように、管理情報表示LED74(役比モニタ)は、約5秒間ごとに、表示項目を切り替え、電源をオフにしたときは、直前に表示していた項目を記憶しておき、電源がオンになったときは、直前に表示していた項目の表示に復帰するようにした。
ここで、電源がオンになったときは、管理情報表示LED74の各LED(デジット6〜9)のセグメント異常(不良)がないことを確認する処理を実行してもよい。たとえば、電源がオンになった後、所定期間(たとえば2秒間)、全セグメントを点灯する処理(「8888」を表示する処理)を実行し、セグメントの点灯不良がないことを示した上で、比率表示に復帰することが挙げられる。このとき、DPセグメントも同時に点灯表示するように構成されていてもよく(したがって、「8.8.8.8.」と表示される。)、DPセグメントは点灯表示しないように構成されていてもよい。
(8)図57〜図59(第4実施形態)では、外部信号として、AT中であることを示す外部信号2を出力する例を示した。
一方、第32実施形態で示したように、有利区間に移行しても、有利区間表示LED(区間表示器)77を点灯しない場合がある。
このように、有利区間に移行した後、有利区間表示LED77を点灯させないときは、AT中であっても、AT中であることを示す外部信号を出力せず、有利区間表示LED77の点灯後に、AT中であることを示す外部信号を出力する。
有利区間表示LED77が点灯する前に、AT中であることを示す外部信号が出力されると、有利区間(AT)中であることがホール(外部)の機器によって最初に把握可能となってしまうので、これを防止するためである。
(9)第38実施形態(変形例を含む)のフローチャートでは、試験信号の出力の観点からその内容を説明したが、これらのフローチャートは、スロットマシン10のプログラムとしてROM54に記憶され、ホールに設置された後もこのプログラムが実行される。
たとえば、図296中、ステップS2881では、投入スイッチ信号がオンであるか否かを判断したが、実際には、メダルの投入(ベット又はクレジット)を検知したか否かを判断する。そして、メダルの投入を検知したときは、「Yes」と判断してステップS2882に進む。
また、図296中、ステップS2888では、リールスタートスイッチ信号のオンを検知したか否かを判断したが、実際には、スタートスイッチ41の操作を検知したか否かを判断する。そして、スタートスイッチ41の操作を検知したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
さらにまた、割込み処理の試験信号管理(図303、及び図304又は図305)は、スロットマシン10がホールに設置された後も実行される。ホールに設置されたスロットマシン10は、実際に試射試験機300と電気的に接続されていないので、試射試験機300に試験信号が出力されることはない。しかし、割込み処理の試験信号管理が実行されることにより、試験信号を送信するための処理は、割込み処理ごとに実行される。
(10)本実施形態では、遊技機の1つとしてスロットマシン10を例に挙げたが、スロットマシン10は、風営法の適用を受ける第4号営業店に設置される「回胴式遊技機」(いわゆる「パチスロ遊技機」)に限られるものではなく、たとえばカジノマシンや、遊技の用に供するメダルを遊技媒体として使用しない封入式遊技機(メダルレス遊技機、管理遊技機)にも適用することができる。なお、遊技機には、封入式遊技機も含まれる。
ここで、封入式遊技機(メダルレス遊技機)は、たとえばメダル払出し装置(ホッパー35、ホッパーモータ36、及び払出しセンサ37を含むユニット)をなくすることが可能となる。また、メダル投入口43やメダルセレクタも不要にすることができる。そして、役の入賞により付与された電子メダル(電子遊技媒体)は、すべて、貯留数表示LED76に貯留されるようにする。この場合、貯留数表示LED76は、たとえば5桁から構成する(最高で「99,999」枚の電子メダルを貯留可能とする)ことが考えられる。
このようなカジノマシンや封入式遊技機(メダルレス遊技機、管理遊技機)であっても、第38実施形態を適用することができる。
(11)第38実施形態、及び上記の各種の変形例(第1実施形態から第37実施形態の内容も含む)は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第39実施形態>
次に、第39実施形態について説明する。第39実施形態は、有利区間クリアカウンタ管理(第38実施形態では、図299及び図306に相当)に関する発明である。なお、第39実施形態において、RWM53に記憶されるデータは、第38実施形態と同一(図284及び図285)であるものとする。また、有利区間クリアカウンタ管理以外のフローチャートについても、第38実施形態と同一であるものとする。
図310は、第39実施形態の有利区間クリアカウンタ管理の例1を示すフローチャートであり、第38実施形態の図299に対応するフローチャートである。図310において、図299と同一の処理を行うステップには同一ステップ番号を付し、説明を割愛する。また、図310、及び後述する図311〜図313において、第38実施形態と異なる処理、又は第38実施形態と順序が異なる処理については、ステップ番号にアンダーラインを付している。
第39実施形態では、第31実施形態や第38実施形態と同様に、差数カウンタを備える。ここで、差数カウンタについて、改めて説明する。
差数カウンタは、単に、差数データの累積値そのものを記憶するのではなく、差数データの累積値に「対応する値」を記憶する。したがって、「差数データの累積値≠差数カウンタ値」である。
具体的には、後述するたとえば図310のステップS3061及びS2933に示すように、当該遊技における差数データの累積値がマイナスとなった(演算結果が「0」未満となった)ときは、差数カウンタ値には、初期値である「0(H)」がセットされる。このようにして、差数カウンタ値はマイナスになることはなく、差数カウンタの最小値は「0(H)」である。
そして、非有利区間中は、差数カウンタ値「0(H)」が維持される。
一方、有利区間中の差数カウンタ値は、有利区間全体を通して見たときに、遊技者が獲得したメダルが「最も減少したとき」を基準(「0」)とし、その基準から「最も増加したとき」までの差数を示すものとなる。
図310において、図299(第38実施形態)と異なる点は、ステップS3061である。それ以外は図299と同一である。
図299(第38実施形態)及び図310(第39実施形態)のいずれも共通であるが、ステップS2931のベット数減算に進んだときは、
Aレジスタ値=ベット数データ
HLレジスタ値=差数カウンタ値
となっている。
そして、ステップS2931では、ベット数を減算するため、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算し、その減算結果をHLレジスタに記憶する。なお、ステップS2931の減算においてHLレジスタ値が「0」未満となったときは、キャリーフラグが「1」となる。
ここで、上述の第38実施形態である図299のステップS2932では、ステップS2931の減算結果が「0」であるか否かを判断する。そして、このステップS2932では、ステップS2931の減算でキャリーフラグが「1」となったか否かを判断し、キャリーフラグが「1」となったときは、減算結果が「0」未満になったと判断するものであった。
これに対し、第39実施形態では、キャリーフラグの値を参照することなく、ステップS2931における演算結果を判断する。具体的には、以下のような処理を実行する。
図310では、ステップS2931の後、ステップS3061において、ステップS2931の演算結果が「0」未満となったか否かを判断する。このステップS3061では、HLレジスタ値のうち、Hレジスタ(上位桁を記憶するレジスタ)値のD7ビット(最上位ビット)が「1」であるか否かにより、ステップS2931の演算結果が「0」未満となったか否かを判断する。
たとえば、ステップS2931において、ベット数を減算する前のデータが、
Aレジスタ値(ベット数データ)=03(H)
HLレジスタ値(差数カウンタ値)=0000(H)
であったと仮定する。この場合、ステップS2931の減算が実行されると、
HLレジスタ値=FFFD(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=FF(H)(1111/1111(B))
Lレジスタ値=FD(H)(1111/1101(B))
となる。
なお、「/」は、2進数表記時に、4ビットごとの区切りを示す。
上記の例は、「HLレジスタ=0000(H)」の場合であるが、HLレジスタ値≠「0000(H)」であり、かつ「Aレジスタ値>HLレジスタ値」である場合、たとえば、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=0001(H)
であるときは、ステップS2931の減算が実行されると、
HLレジスタ値=FFFE(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=FF(H)(1111/1111(B))
Lレジスタ値=FE(H)(1111/1110(B))
となる。
さらにまた、HLレジスタ値≠「0000(H)」であり、かつ「Aレジスタ値<HLレジスタ値」である場合には、たとえば第1に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=0100(H)(256(D))
であるときは、ステップS2931の減算が実行されると、
HLレジスタ値=00FD(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=00(H)(0000/0000(B))
Lレジスタ値=FD(H)(1111/1101(B))
となる。
また、第2に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=00FF(H)(255(D))
であるときは、ステップS2931の減算が実行されると、
HLレジスタ値=00FC(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=00(H)(0000/0000(B))
Lレジスタ値=FC(H)(1111/1100(B))
となる。
さらにまた、第3に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=0960(H)(2400(D))
であるときは、ステップS2931の減算が実行されると、
HLレジスタ値=095D(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=09(H)(0000/1001(B))
Lレジスタ値=5D(H)(0101/1101(B))
となる。
一方、差数カウンタの上限値は、第31実施形態等と同様に、「2400(D)」である。ここで、「2400(D)」は、
「0000/1001/0110/0000(B)」
である。
そして、差数カウンタの上限値が「2400(D)」であるので、差数カウンタに「2400(D)」を超える値が記憶されたときは、有利区間の終了条件を満たすと判断され、差数カウンタは初期化される(図299及び図310中、ステップS2935及びS2936)。
たとえば遊技終了時に、差数カウンタ値が「2400(D)」となったが、「2400(D)」を超えなかったので有利区間の終了条件を満たさないと判断され、次回遊技に移行したとする。そして、次回遊技において、差数が最も増加するのは、たとえばベット数が「1」、払出し数が「15(D)」の場合であるので、当該遊技での差数は「14(D)」となる。
よって、この場合の差数カウンタ値は、「2414(D)」となる。
ここで、「2414(D)」は、
「0000/1001/0110/1110(B)」
である。
また、差数カウンタ値が「2414(D)」になると、「2400(D)」を超えるので、当該遊技で初期化され、「0(D)」となる。
以上より、遊技中に、差数カウンタが取り得る最大値は、「2414(D)」、すなわち「0000/1001/0110/1110(B)」である。
図310のステップS2931において、HLレジスタ値が「2414(D)」であるときは、
Hレジスタ値=0000/1001(B)
Lレジスタ値=0110/1110(B)
であり、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)は、「0」となる。
したがって、HLレジスタ値すなわち差数カウンタ値が「0(D)」〜「2414(D)」の範囲では、常に、Hレジスタ値のD7ビットは、「0」となる。
よって、後述する桁下がりとなった場合を除き、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)は、必ず「0」であり、「1」になることはない。
なお、Hレジスタ値のD7ビットが「1」になるためには、差数カウンタ値は「32768(D)」になる必要があり、後述する桁下がりを除き、差数がこのような値に到達するまで有利区間が継続されることはない。
一方、上述したように、ステップS2931におけるベット数減算の前に、
Aレジスタ値(ベット数データ)=03(H)
HLレジスタ値(差数カウンタ)=0000(H)
であるときは、ステップS2931の減算が実行されると、HLレジスタ値は、「FFFD(H)」となる。
ここで、「FFFD(H)」は、
「1111/1111/1111/1101(B)」
である。
したがって、
Hレジスタ値=1111/1111(B)
Lレジスタ値=1111/1101(B)
であり、Hレジスタ値のD7ビットは、「1」となる。
同様に、ステップS2931におけるベット数減算の前に、
Aレジスタ値(ベット数データ)=03(H)
HLレジスタ値(差数カウンタ)=0002(H)
であるときは、ステップS2931の減算が実行されると、HLレジスタ値は、「FFFF(H)」となる。
ここで、「FFFF(H)」は、
「1111/1111/1111/1111(B)」
である。
したがって、
Hレジスタ値=1111/1111(B)
Lレジスタ値=1111/1111(B)
であり、Hレジスタ値のD7ビットは、「1」となる。
このように、桁下がりが生じたときは、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)は、「1」となる。
以上より、ステップS2931におけるベット数の減算を実行した結果、桁下がりが生じていないときは、Hレジスタ値のD7ビットは「0」であり、桁下がりが生じているときは、Hレジスタ値のD7ビットは「1」である。
よって、図310中、ステップS3061において、演算結果が「0」未満であるか否かを判断するときは、ステップS3061時点でのHレジスタ値のD7ビットが「1」であるか否かを判断する。そして、Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるときは、演算結果が「0」未満となったと判断する。
Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるとき(演算結果が「0」未満であるとき)はステップS2933に進み、D7ビットが「1」でない(演算結果が「0」未満でないとき)はステップS2934に進む。
ステップS2933以降の処理は、図299(第38実施形態)と同様であるので説明を省略する。
以上のように、図299(第38実施形態)のステップS2932では、キャリーフラグが「1」であるか否かを判断することにより減算結果が「0」であるか否かを判断した。これに対し、図310(第39実施形態)のステップS3061では、キャリーフラグを参照することなく、Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるか否かを判断することにより、演算結果が「0」であるか否かを判断することができる。
また、上述から明らかであるが、差数カウンタ値が取り得る最大値「2414(D)」となっても、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)に限らず、D6ビット、D5ビット、及びD4ビットも、「0」となっている。
これに対し、差数カウンタ値の桁下がりが生じたときは、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)に限らず、D6ビット、D5ビット、及びD4ビットも、「1」となる。
よって、図310中、ステップS3061では、Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるか否かを判断することに代えて、D6ビットが「1」であるか否かを判断してもよく、D5ビットが「1」であるか否かを判断してもよく、D4ビットが「1」であるか否かを判断してもよい。いずれの場合も、当該ビットが「1」であるときは演算結果が「0」未満であることになり、「1」でないときは演算結果が「0」未満でないこととなる。
なお、図310、及び後述する図312の例では、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、「ベット数=払出し数」として差数カウンタを更新する(ステップS2930)。したがって、たとえば当該遊技のベット数が「3」であるときにリプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、払出し数(換言すれば、自動ベット数)を「3」として差数カウンタを更新する。
このように、「払出し数」というときは、クレジットされた数や実際に払い出されたメダル枚数を指すだけでなく、払出し数とみなして演算を行う場合においては、自動ベット数(換言すれば、当該遊技のベット数)を含む場合を有する。
なお、他の実施形態等において、「払出し数」というときは、クレジット数や実際に払い出されたメダル枚数を指し、払出し数とみなして演算をしないときにおける自動ベット数は「払出し数」には含まない。
上述した図257(第31実施形態)で示したように、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、
(1)当該遊技ではベット数を「X」、払出し数を「0」とし、次回遊技のベット数を「0」とする演算方法(図257中、例1)と、
(2)当該遊技ではベット数を「X」、払出し数を「X(ベット数と同一数)」とし、次回遊技の規定数が「X」のとき、ベット数も「X」とする演算方法(図257中、例2)と
が挙げられる。
そして、本実施形態のように、差数カウンタに桁下がりが生じたときに、差数カウンタ値を「0」に補正する方法では、上記(1)のように演算してしまうと、差数カウンタ値の増加を招いてしまう。
一方、上記(2)のように演算すれば、リプレイに対応する図柄組合せの停止表示に基づく差数カウンタ値の増加を防ぐことができる。
図311は、第39実施形態における有利区間クリアカウンタ管理の例2を示すフローチャートであり、第38実施形態の変形例1である図306に対応するフローチャートである。
図311の例は、図306の例と同様に、当該遊技で停止した図柄組合せが再遊技作動図柄であるときは、ステップS2935に進むものである。
また、図311は、図306に対し、ステップS3061のみが異なる。それ以外は図306と同様である。
さらにまた、ステップS3061の処理は、図310のステップS3061の処理と同様である。すなわち、Hレジスタ値のD7ビット(D6、D5、D4ビットでも可)が「1」であるか否かを判断することにより、演算結果が「0」未満であるか否かを判断する。
図311の例では、図306の例と同様に、再遊技作動図柄が停止表示したとき(ステップS2929で「Yes」のとき)は、差数カウンタは変化しない。具体的には、ステップS2929において「Yes」と判断されたときは、ステップS2935に進む。
なお、図311において、再遊技作動図柄が停止表示した遊技でも、ステップS2925で払出し枚数バッファの値(「0」)が取得され、ステップS2927において差数カウンタ値に払出し数(「0」)を加算する処理が行われるので、差数カウンタを更新するための処理自体は行われるが、差数カウンタ値は変化しない。また、再遊技作動図柄が停止表示した遊技でも、ステップS2928でベット数データが取得されるが、ベット数の減算(ステップS2931)は実行されない。
以上のようにして、図311の例では、再遊技作動図柄が停止表示したときは、ステップS2931におけるベット数の減算処理、ステップS3061における演算結果が「0」未満であるか否かの判断が不要となる。よって、再遊技作動図柄が停止表示したときは、有利区間クリアカウンタ管理の処理の迅速化を図ることができる。
また、図306と同様に、図311においても、ステップS2929の判断において「Yes」となったときは、ステップS2935の処理を実行するよう構成されている。このようにすることによって、遊技終了時に、ノイズ等で差枚カウンタに異常値が記憶されているような状況が発生したとしても、ステップS2935で「Yes」となり、有利区間を終了させることができる。一方、このような確認が不要である場合には、ステップS2929で「Yes」となったときは本フローチャートの処理を終了してもよい。
さらに、図311の例では、ステップS2929のタイミングで再遊技作動図柄が停止表示したか否かを判断しているが、たとえば、ステップS2924の後にステップS2929の判断を実行すれば、再遊技作動図柄が停止表示した遊技では、ステップS2925の払出し枚数バッファの取得、ステップS2927における差数カウンタに払出し数を加算する処理、及びステップS2928におけるベット数を取得する処理も不要となり、処理の迅速化を図ることができる。
図312は、第39実施形態の有利区間クリアカウンタ管理の例3を示すフローチャートである。図312では、図310と同様の処理には同一ステップ番号を付している。以下の説明では、第38実施形態で説明したことと一部重複するが、改めて、すべての処理について説明する。
図312のステップS2921では、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )のアドレス値をHLレジスタに記憶する。したがって、HLレジスタに「F022(H)」を記憶する。
次のステップS2922では、HLレジスタが示すアドレスに記憶されているデータから「1」を減算する。ここでの減算は、たとえば以下のようになる。
「1500(D)」→「1」減算→「1499(D)」
「256(D)」→「1」減算→「255(D)」
「1(D)」→「1」減算→「0(D)」(ゼロフラグ=1)
「0(D)」→「1」減算→「0(D)」(キャリーフラグ=1)
上述したように、ここでの減算は、「0(D)」から「1」を減算しても桁下がりが生じず、「0(D)」のままを維持する。この減算処理は、上述した特殊(2バイト)減算処理である。
次のステップS2923では、メイン制御基板50は、減算前の有利区間クリアカウンタ値が「0」であったか否かを判断する。この処理は、ステップS2922の減算処理によって設定されるキャリーフラグが「1」であったか否かにより判断する。
キャリーフラグが「1」であったとき(減算前の値が「0」であるとき)はステップS2937に進み、キャリーフラグが「1」でないとき(減算前の値が「0」でないとき)はステップS2924に進む。なお、キャリーフラグが「1」であったとき(減算前の値が「0」であるとき)とは、今回遊技が有利区間中の遊技でない(今回遊技が非有利区間(通常区間)の遊技である)ことを意味する。
ステップS2924では、メイン制御基板50は、ステップS2922における減算結果(減算後)が「0」であるか否かを判断する。この処理は、ステップS2922の減算処理によって設定されるゼロフラグが「1」であったか否かにより判断する。すなわち、減算前の値が「1」であったか否かを判断する。
ゼロフラグが「1」であったとき(減算結果が「0」であるとき)はステップS2936に進み、ゼロフラグが「1」でないとき(減算結果が「0」でないとき)はステップS3062に進む。なお、ゼロフラグが「1」であったとき(減算結果が「0」であるとき)とは、今回遊技で有利区間の遊技を終了する(次回遊技が非有利区間(通常区間)の遊技である)ことを意味する。
ステップS3062では、メイン制御基板50は、ベット数を取得する。この処理は、図285中、アドレス「F01E(H)」のベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)をAレジスタに記憶する処理である。
次にステップS3063に進み、メイン制御基板50は、差数カウンタ値を取得する。この処理は、図285中、アドレス「F025(H)」の差数カウンタ(_CT_24HGAME )をHLレジスタに記憶する処理である。
次のステップS3064では、メイン制御基板50は、差数カウンタからベット数を減算する。この処理は、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算し、減算後の値をHLレジスタに記憶する処理である。たとえば、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=0000(H)
であるとき、減算後のHLレジスタ値は、
HLレジスタ値=FFFD(H)
となる。
この減算は、ステップS2922の減算処理とは異なり、通常減算処理である。すなわち、「X−Y(X、Yは、いずれも自然数)」を演算する場合において、「X<Y」であるときは、桁下がりが発生するように演算される処理である。この点において、「X−Y」を演算する場合において「X<Y」であっても桁下がりが発生しないように演算される特殊演算処理と相違する。
ステップS3064の減算において、他の例としては、たとえば第1に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=0002(H)
であるときは、
HLレジスタ値=FFFF(H)
となる。
また、たとえば第2に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=0100(H)(256(D))
であるときは、
HLレジスタ値=00FD(H)
となる。
さらにまた、たとえば第3に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=00FF(H)(255(D))
であるときは、
HLレジスタ値=00FC(H)
となる。
次のステップS2929では、当該遊技で再遊技作動図柄が表示されたか否かを判断する。この処理は、図284中、アドレス「F015(H)」の図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )においてD5ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは再遊技作動図柄が表示されたと判断する。再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはステップS3066に進み、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS3065に進む。
ステップS3065では、メイン制御基板50は、メダル払出し枚数バッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値を取得する。この処理は、図285中、アドレス「F021(H)」のメダル払出し枚数バッファ(_BF_PAY_MEDAL )の値を読み込み、Aレジスタに記憶する処理である。
次のステップS3066では、差数カウンタに払出し数を加算する処理を実行する。この処理は、Aレジスタ値をHLレジスタ値(差数カウンタ)に加算し、加算後の値をHLレジスタに記憶する処理である。
ここで、再遊技作動図柄が表示されなかったために、ステップS3065を経由してステップS3066に進んだときは、Aレジスタには、ステップS3065で記憶したメダル払出し枚数バッファの値が記憶されている。
一方、再遊技作動図柄が表示されたために、ステップS3065を経由せずにステップS3066に進んだときは、Aレジスタには、ステップS3062で記憶したベット数が記憶されている。
具体的には、以下の通りである。
たとえば第1に、
Aレジスタ値=00(H)(当該遊技で払出し数が「0」のとき)
HLレジスタ値=FFFD(H)
であるときは、
HLレジスタ値=FFFD(H)
となる。
また、たとえば第2に、
Aレジスタ値=03(H)(当該遊技で払出し数が「3」のとき、又は当該遊技で再遊技作動図柄が表示されたとき(ベット数が「3」のとき))
HLレジスタ値=FFFD(H)
であるときは、
HLレジスタ値=0000(H)
となる。
さらにまた、たとえば第3に、
Aレジスタ値=09(H)
HLレジスタ値=FFFD(H)
であるときは、
HLレジスタ値=0006(H)
となる。
さらに、たとえば第4に、
Aレジスタ値=03(H)
HLレジスタ値=00FE(H)
であるときは、
HLレジスタ値=0101(H)
となる。
次にステップS3061に進み、ステップS3066における演算結果が「0」未満であるか否かを判断する。この処理は、図310のステップS3061と同様の処理である。したがって、ステップS3066における加算後のHLレジスタ値のうち、HレジスタのD7ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは、演算結果が「0」未満であると判断する。演算結果が「0」未満であると判断したときはステップS2933に進み、演算結果が「0」未満でないと判断したときはステップS2934に進む。
ステップS2933では、HLレジスタ値をクリアする(「0」にする)処理を実行する。そして、次のステップS2934では、差数カウンタ値を保存する。この処理は、HLレジスタ値を、差数カウンタに記憶する処理である。したがって、ステップS2933を経由してステップS2934に移行すると、差数カウンタは「0」になる。
具体的には、ステップS3061と、ステップS2933及びステップS2934の処理とが実行されると、たとえば第1に、
HLレジスタ値=FFFD(H)
差数カウンタ=0000(H)
となる。
また、たとえば第2に、
HLレジスタ値=0000(H)
差数カウンタ=0000(H)
となる。
さらにまた、たとえば第3に、
HLレジスタ値=00FF(H)
差数カウンタ=00FF(H)
となる。
次のステップS2935では、メイン制御基板50は、差数カウンタが上限値を超えたか否かを判断する。差数カウンタの上限値は、上述したように、「2400(D)」に設定されているので、ここでの処理は、HLレジスタ値と「2401(D)」との比較演算を行う。この比較演算において、HLレジスタ値の方が大きいときはキャリーフラグは「0」となり、HLレジスタ値の方が小さいときはキャリーフラグは「1」となる。したがって、キャリーフラグが「1」のとき(HLレジスタ値の方が小さいとき)には、上限値を超えていないと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、上限値を超えていると判断したとき(キャリーフラグが「0」のとき)は、ステップS2936に進む。なお、差数カウンタが上限値を超えているときは、第31実施形態等と同様に、有利区間の終了条件を満たすこととなる。
ステップS2936では、RWM53において、有利区間に関する情報(記憶領域)を初期化(クリア)する。有利区間に関する情報としては、たとえば図285中、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )、有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )、差数カウンタ(_CT_24HGAME )や、図243に示した有利区間LED表示フラグ(_FL_ADV_LED )及びAT遊技回数カウンタ(_CT_ART )等が挙げられる。さらには、メイン遊技状態の情報が挙げられる。
なお、有利区間に関する情報(初期化する情報)には、図284及び図285中、LED表示カウンタ(_CT_LED_DSP )、タイマ値に関する領域、RT状態番号(_NB_RT_STS)等は含まれない。具体的には、図284に示したアドレス「F011(H)」から「F015(H)」、図285に示したアドレス「F016(H)」から「F021(H)」、「F027(H)」、「F028(H)」は含まれない。
次にステップS2937に進み、メイン制御基板50は、有利区間種別フラグ(_NB_ADV_KND )が「0」(通常区間)であるか否かを判断する。有利区間種別フラグが「0」であるときは本フローチャートによる処理を終了する。一方、有利区間種別フラグが「0」でないとき、特に本実施形態では有利区間種別フラグが「1」(有利区間)であると判断したときはステップS2938に進む。なお、この時点で有利区間種別がフラグ「1」になっているのは、当該遊技で有利区間の移行抽選に当選し(たとえば図297中、ステップS2896の内部抽選において、有利区間に移行することに決定する当選番号に当選したとき)が挙げられる。なお、有利区間の移行抽選を実行せず、予め当選番号に応じて有利区間に移行するか否かを決定してもよい。なお、広義の意味で、これらを「有利区間の移行条件を満たすこと」と称することができる。
ステップS2938では、有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR )に初期値をセットする。この処理は、有利区間クリアカウンタに「1500(D)」をセットする処理である。ここでは、HLレジスタ値が示すアドレスに「1500(D)」を記憶する。なお、HLレジスタには、ステップS2921において、「F022(H)」(図285参照)がセットされている。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上のように、図312の例3は、図310〜図311や、第38実施形態(図299及び図306)と異なり、差数カウンタから最初にベット数を減算し(ステップS3064)、その後、その減算後の差数カウンタに払出し数を加算している(ステップS3066)。
ここで、第38実施形態(図299及び図306)では、最初に払出し数を加算し(ステップS2927)、その後にベット数を減算している(ステップS2931)。このように処理するのは、上述したように、
例1)最初に差数カウンタ値からベット数を減算したとき、減算結果がマイナス(桁下がり)になると、キャリーフラグが「1」となり、その後に、差数カウンタに払出し数を加算し、加算後の差数カウンタがプラス(桁上がり)となった場合は、キャリーフラグが「1」となってしまう。
例2)最初に差数カウンタ値からベット数を減算したとき、減算結果がマイナス(桁下がり)にならなかった場合には、キャリーフラグが「0」となり、その後に、差数カウンタに払出し数を加算した場合は、キャリーフラグが「0」となってしまう。
例3)最初に差数カウンタ値からベット数を減算したとき、減算結果がマイナス(桁下がり)になった場合には、キャリーフラグが「1」となり、その後に、差数カウンタに払出し数を加算した場合に加算後の差数カウンタがプラスにならなかった場合は、キャリーフラグが「0」となってしまう。
特に、例2)において、差数カウンタがプラスであるときにキャリーフラグは「0」であり、例3)において、差数カウンタがマイナスであるときにキャリーフラグは「0」である。なお、例3)においては、差数カウンタがマイナスであることから、初期値をセットしなければ正確な差数を算出できない。よって、差数カウンタに初期値をセットするか否かの判断をキャリーフラグが「1」か否かで判断することはできないからである。
これに対し、図312の例3では、ステップS3061の判断において、キャリーフラグが「1」であるか否かで判断をせず、HレジスタのD7ビットが「1」であるか否かで判断する。よって、ステップS3061の時点で仮にキャリーフラグが「1」や「0」となっていても、何ら問題はない。
以上の理由により、差数カウンタ値から、最初にベット数を減算し、その後に払出し数を加算する場合であっても、Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるか否かを判断することにより、キャリーフラグの値に影響されることなく、演算結果が「0」未満であるか否かを判断することができる。
さらに、図310及び図311の例では、差数カウンタ値に対し、最初に払出し数を加算し、その後にベット数を減算する方法である。このような場合であっても、キャリーフラグの値に基づいて差数カウンタ値が「0」未満であるか否かを判断しないので、差数カウンタ値が「0」未満であるか否かの判断時点で、キャリーフラグの値が変わっていてもよい。換言すれば、第38実施形態(図299及び図306)におけるステップS2932のようにキャリーフラグの値によって減算結果が「0」未満であるか否かを判断する場合には、キャリーフラグの値が変わらないうちに、減算結果が「0」未満であるか否かを判断する必要がある。
一方、第39実施形態では、ステップS3061の時点でHレジスタ値が変わらなければよく、キャリーフラグの値はこの時点で変わっていてもよい。換言すると、差数カウンタ値を記憶したHLレジスタを用いない演算であれば、図310及び図311においては、ステップS2931とS3061の間に他の演算を行うことができる。図312及び後述する図313においては、ステップS3066とS3061の間に他の演算を行うことができる。
図313は、第39実施形態における有利区間クリアカウンタ管理の例4を示すフローチャートである。
図313の例4は、差数カウンタから最初にベット数を減算し、その後に払出し数を加算するという点で、図312の例3と同一である。さらに、図313の例4は、再遊技作動図柄表示時は、減算結果が「0」未満か否かの判断(ステップS3061)や、「0」未満であったときの差数カウンタの初期値セット(ステップS2933)、差数カウンタの保存(ステップS2934)を実行しない点で、図311の例2と同一である。さらに、図311と同様に、再遊技作動図柄が表示されたと判断したとき(ステップS2929で「Yes」のとき)は、本フローチャートの処理を終了してもよい点は、図311と同様である。
さらに、図311の例2と同様に、ステップS2924の後にステップS2929の判断を実行すれば、再遊技作動図柄が停止表示した遊技では、ステップS3062〜S3064も処理も不要となり、処理の迅速化を図ることができる。
続いて、第39実施形態における有利区間の制御について説明する。
サブ制御基板80は、有利区間中の差枚数をカウントし、画像表示装置23に画像表示する。
ここで、有利区間(「N」回目)→通常区間→有利区間(「N+1」回目)と遊技が進行したときは、サブ制御基板80では、有利区間(「N」回目)と有利区間(「N+1」回目)との双方で得られた獲得枚数(差枚数)を表示してもよい。このようにする場合、サブ制御基板80では、獲得枚数(差枚数)の合計を記憶する記憶手段(RWM83)を設けておく。
たとえば、有利区間(「N」回目)で差枚数「2000」枚を獲得し、その後、通常区間で差枚数が「−100」枚となり、さらにその後、有利区間(「N+1」回目)で差枚数「1000」枚を獲得したと仮定する。
この場合、差枚数の合計が「2000−100+1000=2900」枚である旨を画像表示装置23で画像表示してもよい。あるいは、射幸性を抑制する観点から、差枚数の合計の表示は、「2400」枚を上限としてもよい。複数回の有利区間における合算の差枚数が「2400」枚を超えたときは、差枚数の表示に代えて、「祝」や「おめでとう」等の画像表示を行ってもよい(図55(例2)に示すような表示を行う)。
あるいは、「2400+」枚、「2400 OVER 」枚、「EEEE」枚、「爆発中」等のような差枚数表示が挙げられる。このような差枚数表示を行うと、正確な差枚数を知ることができないが、累積の差枚数が「2400」枚を超えていることを遊技者に報知することができ、かつ、射幸心を抑制することができる。
あるいは、有利区間ごとの差枚数を表示してもよい。たとえば上記の例では、
有利区間「N」回目:2000枚
有利区間「N+1」回目:1000枚
のように画像表示することが挙げられる。
また、第39実施形態では、規則上の基準を満たすようにする(規則上の出玉の上限値に到達しないようにする)ために、差数カウンタ値等に基づいて、有利区間中の指示機能に係る処理(ATの上乗せ抽選等)を制御する。
たとえば、差数カウンタの上限値(有利区間を終了する条件となる値)が「2400(D)」であるときに、1つ又は複数の閾値を設ける。閾値としては、たとえば「1500(D)」及び「2000(D)」に設定することが挙げられる。
そして、たとえばATの遊技回数が上乗せされる上乗せタイプのスロットマシン10では、差数カウンタ値が「2400(D)」に近づくに従って、ATの上乗せ抽選の当選確率を低くすることが挙げられる。
具体的には、レア役1に当選したときのATの上乗せ抽選の当選確率が50%、レア役2に当選したときのATの上乗せ抽選の当選確率が25%に設定されているとする。この場合、
(1)差数カウンタ値:0〜1500(D)
レア役1当選時の上乗せ抽選の当選確率:50%
レア役2当選時の上乗せ抽選の当選確率:30%
(2)差数カウンタ値:1501〜2000(D)
レア役1当選時の上乗せ抽選の当選確率:30%
レア役2当選時の上乗せ抽選の当選確率:20%
(3)差数カウンタ値:2001(D)以上
レア役1当選時の上乗せ抽選の当選確率:15%
レア役2当選時の上乗せ抽選の当選確率:10%
のように設定することが挙げられる。
このように設定すれば、差数カウンタ値が上限値の「2400(D)」に近づくほど(差枚数が増加するほど)、ATの遊技回数が上乗せされにくくなり、規則上の出玉の範囲内に収めやすくすることができる。
また、ATを継続タイプとした場合(たとえば、ATを50遊技の1セットし、1セット消化時に継続抽選を実行し、継続抽選に当選したときは、再度、1セット(50遊技)のATを実行するような場合)には、差数カウンタ値が「2400(D)」に近づく(差枚数が増加する)に従って、継続率を低くすることが挙げられる。
具体的には、
差数カウンタ値が0〜1500(D):継続率70%
差数カウンタ値が1501〜2000(D):継続率55%
差数カウンタ値が2001(D)以上:継続率35%
のように設定することが挙げられる。
さらにまた、たとえば差数カウンタの閾値を「1500(D)」に設定し、差数カウンタ値が「1500(D)」以上になったときは、有利区間かつATから、有利区間かつ非AT(非報知期間)に移行し、所定の復帰条件を満たしたときは、再度、有利区間かつATに移行することが挙げられる。
たとえば、差数カウンタ値が「1500(D)」以上になったときは、次回遊技から、非ATに移行し、
a)差数カウンタ値が所定値(たとえば「1400(D)」)未満となったとき、
b)非ATに移行してから所定遊技回数(たとえば30遊技)を消化したとき、
c)非ATに移行した後に所定の当選番号(たとえばノーマルリプレイに対応する当選番号、所定のレア役に対応する当選番号、又は押し順ベルに対応する当選番号等)に当選したとき、
d)非ATに移行してから所定の当選番号に当選した回数が所定回数(たとえば5回)に到達したとき
等に、ATに復帰することが挙げられる。
なお、ATから非ATに移行するのではなく、第1AT(本来のAT)と第2AT(準AT)とを設け、差数カウンタ値が閾値に到達したときは、第1ATから第2ATに移行させ、上述したような所定の復帰条件を満たしたときは、第2ATから第1ATに復帰させてもよい。
ここで、第1ATと第2ATとの設定は、たとえば以下のような方法が挙げられる。
第1の方法としては、押し順ベルを6択ベルとし、第1ATは、押し順ベル当選時に、正解押し順(たとえば、「中左右」等)を報知する。これに対し、第2ATでは、押し順ベル当選時に、第一停止のみを報知する(たとえば、第一停止中を示す「?−1−?」等)ことが挙げられる。あるいは、押し順ベル当選時に、第一停止の3択を、2択とする(たとえば、第一停止が左又は右のいずれかを示す「?−×−?」等)ことが挙げられる。ただし、不利なRTに転落する可能性のある押し順リプレイ等に当選したときは、第2ATであっても、正解押し順を報知する。
また、第2の方法としては、第1ATは、押し順ベル当選時に、常に(換言すれば、100%の確率で)正解押し順を報知する。これに対し、第2ATでは、押し順ベル当選時に、正解押し順を報知するか否かを抽選で決定し(たとえば、50%の確率で報知することに決定することが挙げられる。)、当該抽選で当選したことを条件として、正解押し順を報知することが挙げられる。あるいは、押し順ベルに当選した遊技において押し順を報知した場合には、次回遊技以降の遊技で押し順ベルに当選した遊技においては押し順を報知しない等、押し順の報知と非報知とを交互に行ったり、押し順ベルに当選した遊技において押し順を報知した場合には、次回遊技以降の遊技で押し順ベルが当選した遊技において複数回(例えば3回)の遊技は押し順の報知を行わない等、押し順の報知と非報知とを切替えることが挙げられる。ただし、不利なRTに転落する可能性のある押し順リプレイ等に当選したときは、第2ATであっても、正解押し順を報知する。
さらに、上記の例は、差数カウンタ値が上限値に近づくに従って、ATが継続しにくくなる(出玉が増加しにくくなる)ように設定したものであるが、有利区間クリアカウンタ等、他のカウンタ値に基づいて、ATが継続しにくくなるように設定してもよい。
具体的には、有利区間クリアカウンタの閾値を「1200(D)」設定し、有利区間クリアカウンタ値が「1200(D)」以上となったときは、
a)ATの上乗せ抽選の当選確率をそれまでよりも低くする、
b)ATの継続抽選の当選確率をそれまでよりも低くする、
c)有利区間かつATから有利区間かつ非AT(非報知期間)に移行しやすくする
こと等が挙げられる。
同様に、たとえばATを継続タイプとした場合、ATの継続数をRWM53に記憶しておき、ATの継続数が所定の閾値(たとえば、「10(D)」)以上となったときは、それまでよりも、ATが継続しにくくなるように設定する(継続抽選の当選確率を低く設定する)ことが挙げられる。
また、ATの遊技回数が上乗せされるタイプの場合には、ATの遊技回数をRWM53に記憶しておき、ATの遊技回数が所定の閾値(たとえば、「1000(D)」)以上となったときは、それまでよりも、ATの遊技回数が上乗せされにくくする(上乗せ抽選の当選確率を低く設定したり、上乗せされる遊技回数が少なくなるように設定する)ことが挙げられる。
さらにまた、第3実施形態のように「有利区間=AT」である場合において、ATの連チャン性を抑制することにより、出玉を規則上の範囲内に収束させる方法としては、たとえば以下の方法が挙げられる。
非有利区間(通常区間。非AT。)の遊技回数をカウントするカウンタ(以下、「非有利区間カウンタ」という。)を設け、非有利区間カウンタ値に基づいて、有利区間(AT)に移行するか否かを決定する。
有利区間を終了するときは、有利区間に関する記憶領域を初期化するが(たとえば図310のステップS2936)、この場合には、非有利区間カウンタも初期化する。
したがって、有利区間を終了して非有利区間に移行するときは、非有利区間カウンタ値は「0」となるので、非有利区間への移行後は、非有利区間の遊技回数を「0」からカウントすることができる。非有利区間カウンタ値を判断すれば、有利区間(AT)が終了してから何遊技経過したかを判断することができる。
そして、非有利区間カウンタ値が閾値(たとえば「50(D)」)未満であるときは、有利区間(AT)に当選しにくく設定することが挙げられる。これにより、有利区間(AT)の過度の連チャン性を低くすることにより、出玉を規則上の範囲内に収束しやすくすることができる。
一方、出玉が規則上の範囲内に収束することを条件に、たとえば非有利区間カウンタ値が所定値未満であるときは、有利区間(AT)に当選しやすい(連チャンしやすい)ように設定すれば、出玉の波を設けることも可能となる。たとえば、非有利区間カウンタ値が「1」〜「8(D)」の範囲内であるときは、有利区間(AT)に当選しやすく設定することが挙げられる。
<第40実施形態>
第40実施形態は、比率表示器(管理情報表示LED、役比モニタ)74のテストパターン表示に関するものである。
なお、第40実施形態では、第1実施形態等の「管理情報表示LED(役比モニタ)74」を「比率表示器74」と称する。また、図181(第26実施形態)に示すように、図3中、デジット6及び7(左側の2個のLED)を「識別セグ」と称し、デジット8及び9(右側の2個のLED)を「比率セグ」と称する。なお、「デジット」は、「LED」と同義であるので、「デジット」を「LED」と称する場合もある。
図3及び図181に示すように、
デジット6:識別セグ上位桁に対応するLED
デジット7:識別セグ下位桁に対応するLED
デジット8:比率セグ上位桁に対応するLED
デジット9:比率セグ下位桁に対応するLED
である。
さらに、第40実施形態において、比率表示器74の各デジットは、いずれも、図4(第1実施形態)に示すように、セグメントA〜G及びセグメントDPからなる8セグメントLED(小数点付き7セグメントLED)である。
比率表示器74のテストパターンの表示は、すべてのセグメント(セグメントA〜G及びDP)が正しく点灯するか及び消灯するかを確認するために行う。したがって、テストパターンが表示されている期間(時間)中に、どのセグメントであっても、点灯状態(点灯している期間)と消灯状態(消灯している期間)とを有するように設定される。
また、比率表示器74にテストパターンを表示する場合には、以下のいずれかのタイミングで表示する。
(1)電源投入から5秒以内
(2)設定変更開始処理から5秒以内
(3)設定変更(モード、処理)中
(4)設定確認(モード、処理)中
(5)RWM異常エラー中
上記において、「電源投入から」とは、たとえば、図185(第26実施形態)のプログラム開始(M_PRG_START )が開始され、ステップS2113の電源復帰処理(M_POWER_ON)に進み、図187の電源復帰処理中、ステップS2162で割込み処理が起動された時に相当する。
また、「設定変更開始処理から」とは、たとえば、図185(第26実施形態)のプログラム開始(M_PRG_START )が開始され、ステップS2112の設定変更処理(M_RANK_SET)に進み、図186の設定変更処理中、ステップS2133で割込み処理が起動された時に相当する。
なお、以上は、割込み処理により比率表示器74にテストパターンを表示する場合であるが、割込み処理によらずに比率表示器74にテストパターンを表示するものであってもよい。この場合には、電源投入後、割込み処理が起動する前に、テストパターンを表示可能となる。
さらにまた、「設定変更中」とは、図186のステップS2112が開始されてから、ステップS2143で「Yes」と判断されるまで、あるいはステップS2143で「Yes」と判断されたときからステップS2147のメイン処理(M_MAIN)に移行するまでの間のいずれかのタイミングを指す。
さらに、「設定確認中」とは、遊技待機中において、設定キースイッチ12のオンを検知したときから、設定キースイッチ12のオフを検知するまでの間を指す。なお、設定確認中に移行可能となるのは、図188中、ステップS2175におけるメダル投入待ちのときである。それ以外(たとえばリール31の回転中)に設定キースイッチ12をオンにしても設定確認中には移行しない。
また、「RWM異常エラー中」とは、たとえば電源オン時にRWM異常を検知したときから、電源がオフにされるまでを指す。
また、テストパターンは、特定期間内において、いずれのLEDのいずれのセグメントであっても、点灯している期間と消灯している期間とを有する表示パターンである。
さらにまた、本実施形態のテストパターンとしては、第1に、1秒ごとに表示内容を切り替えることを、5秒間行うことが挙げられる。なお、1つの表示を維持する時間は1秒に限定されるものではなく、さらに、テストパターンの表示時間は、5秒間に限定されるものではない。
さらに、テストパターンとして、第2に、すべてのLEDのすべてのセグメントを点滅させることが挙げられる。
なお、テストパターンが表示されたときは、いかなる場合も、全セグメントについて点灯期間と消灯期間とを有するとは限らない。
たとえば第1に、テストパターンが5秒間からなる場合において、そのテストパターンを5秒間表示したときにはじめて、全セグメントについて点灯期間と消灯期間とを有するときは、5秒以内(たとえば2秒)でテストパターンを終了させたとき(たとえば電源スイッチ11をオフにしたとき)は、テストパターンの表示中に全セグメントについて点灯期間と消灯期間とを有するとは限らない。
また第2に、遊技待機中に設定キースイッチ12をオンにして設定確認中に移行させた直後に、設定キースイッチ12をオフにして設定確認中を終了したような場合には、テストパターンが一瞬表示されるかもしれないが、その期間だけでは、全セグメントについて点灯期間と消灯期間とを有するとは限らない。
ただし、電源投入から5秒以内でテストパターンを表示するときや、設定変更開始処理から5秒以内でテストパターンを表示する場合において、テストパターンのすべてが表示される前に電源スイッチ11がオフにされる等のイレギュラーが生じない限り、テストパターンの表示期間中に、全セグメントについて点灯期間と消灯期間とを有するようにする。
図314は、第40実施形態において、比率表示器74のテストパターンの例1を示す図である。
なお、第40実施形態において、テストパターンを表示した図面では、点灯しているセグメントを実線で示し、消灯しているセグメントを点線で示す。また、セグメントDPは、点灯状態を黒丸で示し、消灯応対を白丸で示す。
また、以下の説明において、「.」は、セグメントDPが点灯状態であることを示し、「。」は、セグメントDPが消灯状態であることを示すものとする。
図314において、テストパターンのLEDの表示は、2種類設けられている。その一つは、「0.」である。より詳しくは、図3中、セグメントA〜F及びDPが点灯しており、かつ、セグメントGが消灯しているものである。
また、もう一つは、「−。」である。より詳しくは、図3中、セグメントGが点灯し、セグメントA〜F及びDPが消灯しているものである。よって、「0.」と「−。」とは、それぞれ、点灯及び消灯しているセグメントが逆の関係にある。
そして、(a)の状態では、識別セグ及び比率セグのいずれも、「0.−。」と表示している。
図314の例1では、(a)に示す表示状態を1秒間維持する。なお、1秒間のカウントは、割込み処理の回数で計測することが挙げられる。たとえば、図中(a)の表示を開始したときに、カウンタに「447(D)」をセットし、割込み処理ごとに「1」ずつ減算し、「0」になったときは、(a)の表示を終了することが挙げられる。これにより、「2.235×447=999.045ms」間、(a)の表示を維持することができる。
(a)の約1秒間の表示を終了すると、次に、(b)の表示に移行する。(b)の表示は、(a)の表示に対し、「0.」と「−。」とを表示するLEDを入れ替えたものであり、デジット6及び8は「−。」と表示し、デジット7及び9は「0.」と表示している。この状態を、(a)の場合と同様に、1秒間(447割込み)継続する。
以上の(a)及び(b)の表示内容をそれぞれ1秒ごとに切り替えて表示し、それを5秒間実行する。したがって、図314中、(c)及び(e)は、(a)と同じ表示内容である。また、(d)は、(b)と同じ表示内容である。
そして、テストパターンの表示(5秒間)を終了すると、通常の比率表示に移行する。図314中、(f)は、「7。U.5。0。」と有利区間比率(累計)を表示した例を示している。なお、比率表示は、図181(第26実施形態)で示したものと同じである。また、有利区間比率(累計)に代えて、指示込役物比率(累計)を表示してもよい。指示込役物比率(累計)は、第38実施形態で説明したものと同じである。
個々のLEDについて、「0.」と表示している期間、及び「−。」と表示している期間とを設けると、すべてのセグメント(A〜G及びDP)について、点灯している期間と消灯している期間とを設けることができる。図314の例では、(a)の1秒間と(b)の1秒間とで、すべてのセグメント(A〜G及びDP)について、点灯している期間と消灯している期間とを設けることができる。これにより、すべてのセグメントに対して、セグメント不良(点灯することができない、あるいは消灯することができない)を目視で容易に判断することができる。したがって、図314のテストパターンは、5秒間表示するものであるが、最初の2秒間(2パターンの表示)で、セグメント不良の有無を確認することができる。
電源投入又は設定変更開始処理から5秒以内でテストパターンを表示する場合において、テストパターンを表示している時間のすべてを利用してセグメント不良の有無を確認することができるようにしてもよいが、図314の例のように、テストパターンを表示している一部の期間(最初の2秒間)で、すべてのセグメント(A〜G及びDP)について、点灯している期間と消灯している期間とを設けてもよい。
また、比率を表示する場合において、識別セグ及び比率セグのいずれも、「0.−。」と表示したり、「−。0.」と表示したりする場合はない。したがって、テストパターンと、本来の比率表示とを混同するおそれはない。
図315は、第40実施形態において、比率表示器74のテストパターンの例2を示す図である。
図314の例1では、1秒ごとに表示内容を変え、5秒間、テストパターンを表示した。このようなテストパターンは、上述したように、電源投入から5秒以内や、設定変更開始処理から5秒以内に表示する場合に好適である。
これに対し、図315に示す例2は、設定変更中、設定確認中、又はRWM異常エラー中のように、所定の終了条件を満たすまでテストパターンを表示するときに好適である。
なお、図314のテストパターンを、所定の終了条件を満たすまで表示する場合に用いてもよいのはもちろんである。同様に、図315のテストパターンを、テストパターンの表示開始条件を満たしたときから所定期間内に表示する場合に用いてもよいのはもちろんである。
図315では、すべてのLEDのすべてのセグメントを点灯させた状態である「8.8.8.8.」(たとえば図中(a))と、すべてのLEDのすべてのセグメントを消灯させた状態である「*。*。*。*。」(「*」は、セグメントA〜Gが消灯であること示す。以下同じ。)(たとえば図中(b))とを、交互に繰り返すものである。換言すれば、「8.8.8.8.」を点滅表示するパターンである。
図315の例では、(a)に示す全セグメントの点灯状態を0.3秒間維持し、次に、(b)に示す全セグメントの消灯状態を0.3秒間維持する。そして、(a)に示す点灯状態と(b)に示す消灯状態とを繰り返すことにより、点滅状態とする。
本実施形態では、点滅間隔を0.3秒に設定している。これは、第26実施形態において、識別セグ及び比率セグが所定条件を満たすときに点滅するときの点滅間隔に倣ったものである。第26実施形態では、タイマの初期値として「134(D)」を設定し(図183中、アドレス「F292(H)」)、割込み処理ごとに「1」ずつ減算し、タイマ値が「0」となったときは、時間が経過したと判断するものである。割込み回数「134」をカウントすることにより、「299.49」msをカウントすることができる。
図315に示す例2においても、「8.」と「*。」とにより、全セグメントについて、点灯している期間(0.3秒)と消灯している期間(0.3秒)とを設けることができる。よって、セグメント不良(点灯することができない、あるいは消灯することができない)の有無を目視で容易に判断することができる。
また、比率を表示する場合において、識別セグ及び比率セグのいずれも、「8.8.」と表示する場合はない。たとえば、比率が88%に到達すると、いずれの比率であっても点滅表示となるが(図184参照)、その場合には、「8。8。」と表示され、セグメントDPは点灯しない。これに対し、「8.8.」は、セグメントDPも点灯しているので、テストパターンの「8.8.」と比率表示の「8。8。」とを区別することができる。
図316は、第40実施形態において、比率表示器74のテストパターンの例3を示す図である。この例は、すべてのLEDに同一内容を表示するものである。また、1つだけセグメントを点灯させ、他のセグメントは消灯する。点灯させるセグメントは、時間経過とともに、セグメントA→セグメントB→セグメントC→・・・→セグメントG→セグメントDPと変化する。図316の例では、0.5秒ごとに点灯させるセグメントを切り替える例を示している。
なお、図316の例では、表示間隔を0.5秒としたが、これに限らず、何秒に設定してもよいが、たとえば5秒以内で、セグメントAの点灯(図中、(a))から、セグメントDPの点灯(図中、(h))までを終了することが好ましい。仮に、図中(a)から(h)までの点灯を5秒で行うときは、約0.7秒ごと(割込み回数が約300回ごと)に点灯させるセグメントを切り替えればよい。図316に示すように、0.5秒ごとに点灯させれば、図中(a)から(h)までの点灯を、4秒間で行うことが可能となる。
そして、電源投入から5秒以内、又は設定変更開始処理から5秒以内にテストパターンを表示するときは、図中(a)から(h)までの点灯を行った後は、全LEDを消灯させるか、又は通常時と同様に比率表示を行う。
また、設定変更中、設定確認中、RWM異常エラー中にテストパターンを表示するときは、テストパターンの表示の終了条件を満たすまで、図中(a)から(h)までの点灯を繰り返せばよい。
なお、「テストパターンの表示の終了条件を満たす」とは、設定変更中や設定確認中であるときは、設定キースイッチ12のオフを検知したときである。また、RWM異常エラー中であるときは、電源スイッチ11のオフを検知したときである。
図316のテストパターンであっても、図中(a)から(h)までのテストパターンの表示により、すべてのLEDのすべてのセグメントについて、点灯している期間(0.5秒)と消灯している期間(点灯している期間である0.5秒間以外)とを設けることができる。
また、4個のLEDすべてで同一内容を表示するので、セグメントの点灯不良の有無を目視で容易に判断することができる。
さらにまた、このようなテストパターンの表示であれば、本来の比率表示の内容と混同することはない。
図317は、第40実施形態において、比率表示器74のテストパターンの例4を示す図である。この例では、LEDを1個ずつ点灯させる例である。したがって、1個のLEDを点灯させ、かつ他の3個のLEDを消灯させる。そして、点灯させるLEDを切り替えていくものである。
図317の例において、図中、(a)では、デジット9の全セグメント(セグメントA〜G及びDP)を点灯させ、他の3個のデジット6〜8の全セグメントを消灯させる。そして、たとえばこの点灯状態を1秒間維持する。
1秒経過したときは、次に、図中、(b)に示すように、デジット8の全セグメント(セグメントA〜G及びDP)を点灯させ、他の3個のデジット6、7、9の全セグメントを消灯させる。そして、たとえばこの点灯状態を1秒間維持する。
このようにして、4個のデジットを順次点灯させていく。1回の点灯時間を1秒に設定すれば、4秒で、全LEDの全セグメントを点灯させることができる。
そして、電源投入から5秒以内、又は設定変更開始処理から5秒以内にテストパターンを表示するときは、図中(a)から(d)までの点灯を行った後は、全LEDを消灯させるか、又は通常時と同様に比率表示を行う。
また、設定変更中、設定確認中、RWM異常エラー中に本テストパターンを表示するときは、テストパターンの表示の終了条件を満たすまで、図中(a)から(d)までの点灯を繰り返せばよい。
図317のテストパターンであっても、図中(a)から(d)までの点灯で、すべてのLEDのすべてのセグメントについて、点灯している期間(1秒間)と消灯している期間(3秒間)とを設けることができるので、全セグメントに対して、セグメント不良の有無を目視で判断することができる。
また、このようなテストパターンの表示であれば、本来の比率表示の内容と混同することはない。
さらに、最初の1秒間は、デジット6及びデジット7は消灯し、デジット8及びデジット9は「8.8.」を点灯し、次の1秒間は、デジット6及びデジット7は「8.8.」を点灯し、デジット8及びデジット9は消灯するというパターンを繰り返してもよい。
また、最初の1秒間は、デジット6及びデジット8は消灯し、デジット7及びデジット9は「8.」を点灯し、次の1秒間は、デジット6及びデジット8は「8.」を点灯し、デジット7及びデジット9は消灯するというパターンを繰り返してもよい。
なお、これらについては、どのデジットが最初に点灯又は消灯するかは、適宜、変更することが可能である。また、繰り返し実行することにより、点検者が一瞬目を離すようなことがあっても、再度、テストパターンが表示されることによりテストが正確になる。しかしながら、必ずしも繰り返し実行しなくてもよい。
図318は、第40実施形態において、比率表示器74のテストパターンの例5を示す図である。この例は、比率表示をしている途中で設定確認中(設定確認モードとも称する)に移行し、設定確認中の終了後に、再度、比率表示に戻る例を示している。
図318において、(a)は、比率のうち、連続役物比率(6000回)を表示している例である。
なお、第40実施形態の比率表示は、図181(第26実施形態)に示す5項目(有利区間比率を表示しないときは、第38実施形態で説明した役物指示比率)を繰り返して(約5秒間ずつ)表示するものとする。
また、第40実施形態では、図182及び図183(第26実施形態)に示すRWM53の記憶領域を備える。特に、図183中、「F28E(H)」の比率表示番号、アドレス「F290(H)」の表示切替え時間、及びアドレス「F292(H)」の点滅切替え時間を備える。
さらにまた、割込み処理において比率表示準備処理を実行し(図190中、ステップS2221)、この比率表示準備処理において比率表示タイマ更新(図206中、ステップS2465、及び図209)を実行することにより、表示切替え時間、比率表示番号等を更新する(図209中、ステップS2511、S2515)。
図中、(a)における連続役物比率(6000回)の表示を開始してから約5秒(「2144」割込み)を経過すると、(b)に示す役物比率(6000回)の表示に切り替える。そして、図318の例では、役物比率(6000回)の表示を開始してから約3秒経過後に、設定確認中に移行したものとする。遊技待機中(非ベット中)に、設定キースイッチ12のオンを検知すると、設定確認中となる。
設定確認中になると、比率表示器74によりテストパターンが表示される。図318で例示するテストパターンは、図315で示すものとする。したがって、設定確認中は、「8.8.8.8.」の点滅表示を繰り返す。設定確認中は、遊技待機中と同様に割込み処理が実行されている。ただし、図318の例では、テストパターンの表示中は、図183中、アドレス「F290(H)」の表示切替え時間、アドレス「F292(H)」の点滅切替え時間、及びアドレス「F28E(H)」の比率表示番号の更新を行わないものとする。したがって、テストパターン中は、図206の比率表示準備(S_DSP_READY )(あるいは、少なくとも、図209の比率表示タイマ更新(S_RATE_TIME ))を実行しない。
なお、テストパターンを表示しても、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号のデータは維持される(初期化されない)。
設定キースイッチ12をオフにすると、設定確認中を終了し、遊技待機状態に移行する。これにより、比率表示器74は、テストパターンの表示を終了し、比率表示を再開する(図中、(e))。また、比率表示を再開したときは、表示切替え時間が割込み処理ごとに更新される。
このため、役物比率(6000回)を約3秒間表示したときにテストパターンの表示に切り替えられ、そのテストパターンの表示を終了して比率表示を再開したときは、比率表示番号は、役物比率(6000回)に対応するデータが記憶されている。したがって、このデータを読み込んで、役物比率(6000回)の比率表示が再開される。
また、比率表示を再開したときは、その後、割込み処理において、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号が更新される。したがって、役物比率(6000回)の比率表示を再開したときは、その後、約2秒後にアドレス「F290(H)」の表示切替え時間が「0」となり、「F28E(H)」の比率表示番号が、次の項目である連続役物比率(累計)に対応するデータに更新される。これにより、図中(f)に示すように、比率表示器74には、連続役物比率(累計)の比率が表示される。
ここで、上記例では、テストパターンの表示中は、アドレス「F290(H)」の表示切替え時間、アドレス「F292(H)」の点滅切替え時間、アドレス「F28E(H)」の比率表示番号のデータを更新しないようにしたが、これに限らず、
a)テストパターンの表示中であっても、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号のすべてを、割込み処理により更新する。
b)テストパターンの表示中は、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号のうち、一部のデータだけ更新しない(他のデータについては割込み処理により更新する)。
c)テストパターンの表示を開始したときは、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号のうち、一部のデータを初期化する。この場合、他のデータについては、更新する場合と更新しない場合が挙げられる。
d)テストパターンの表示を開始したときは、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号の全部のデータを初期化する。
のいずれであってもよい。
上記について、具体例を挙げて説明する。なお、以下の例では、アドレス「F292(H)」の点滅切替え時間を省略するが、アドレス「F290(H)」の表示切替え時間が維持されるときはアドレス「F292(H)」の点滅切替え時間も維持される。一方、アドレス「F290(H)」の表示切替え時間が初期化されるときはアドレス「F292(H)」の点滅切替え時間も初期化される。
また、以下の例では、図318(b)に示す役物比率(6000回)(3番目の項目)の表示を開始してから2秒経過後に設定確認中(テストパターンの表示)に移行し、設定確認中となってから9秒後に設定確認中を終了し(すなわち、設定確認中は9秒間)、比率表示を再開したものとする。
(1)例1
設定確認中に、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号のすべてのデータを更新するときは、以下のようになる。
設定確認中に移行する直前は、
比率表示番号:3
表示切替え時間:残り3秒に対応する値
となっている。
そして、9秒間の設定確認中を終了したときは、
比率表示番号:5
表示切替え時間:残り4秒に対応する値
となっている。
よって、テストパターンの表示を終了して比率表示を再開したときは、5番目の項目である役物比率(累計)を表示し、かつ、その表示は、4秒間継続される(その後は、有利区間比率又は役物指示比率に切り替えられる)。このように構成した場合には、テストパターンの表示条件を満たした場合であっても、表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号を継続して更新することが可能であり、処理負担を軽減することができる。
(2)例2
テストパターンの実行により表示切替え時間等を初期化するが、比率表示番号を維持する(初期化しない)ときは、以下のようになる。
設定確認中に移行する直前は、
比率表示番号:3
表示切替え時間:残り3秒に対応する値
である。
この場合、9秒間の設定確認中を終了したときは、
比率表示番号:3(設定確認中に移行する前の値を維持)
表示切替え時間:残り5秒に対応する値(初期化によりタイマ値「2144」をセット)
となる。
よって、テストパターンの表示を終了して比率表示を再開したときは、改めて、役物比率(6000回)(3番目の項目)が5秒間表示される。このように構成した場合には、テストパターンの表示条件を満たした後にテストパターンの終了条件を満たした場合であっても、テストパターンの表示条件を満たしたときの比率表示番号に対応する情報を所定時間(5秒間)表示することができる。
(3)例3
テストパターンの実行により表示切替え時間等を初期化し、比率表示番号に「1」を加算する更新を行うときは、以下のようになる。
設定確認中に移行する直前は、
比率表示番号:3
表示切替え時間:残り3秒に対応する値
である。
この場合、9秒間の設定確認中を終了したときは、
比率表示番号:4(設定確認中に移行する前の値に「1」を加算)
表示切替え時間:残り5秒に対応する値(初期化によりタイマ値「2144」をセット)
となる。
よって、テストパターンの表示を終了して比率表示を再開したときは、4番目の項目である連続役物比率(累計)の表示から開始され、かつ、この表示は約5秒間実行される。このように構成した場合には、テストパターンの表示条件を満たした後にテストパターンの終了条件を満たした場合であっても、テストパターンの表示条件を満たしたときの比率表示番号の次の比率表示番号に対応する情報を所定時間(5秒間)表示することができる。
(4)例4
表示切替え時間、点滅切替え時間、及び比率表示番号のすべてのデータを初期するときは、以下のようになる。
設定確認中に移行する直前は、
比率表示番号:3
表示切替え時間:残り3秒に対応する値
である。
この場合、9秒間の設定確認中を終了したときは、
比率表示番号:1(初期化により「1」をセット)
表示切替え時間:残5秒に対応する値(初期化によりタイマ値「2144」をセット)
となる。
よって、テストパターンの表示を終了して比率表示を再開したときは、有利区間比率又は役物指示比率から表示され、かつ、この表示は5秒間実行される。このように構成した場合には、テストパターンの表示条件を満たした後にテストパターンの終了条件を満たした場合であっても、比率表示番号を初期値にすることにより、最初の項目から表示を開始することができる。
図319は、第40実施形態において、比率表示器74のテストパターンの例6を示す図である。この例は、比率表示をしている途中でRWM異常エラーが発生し、設定変更を経て、RWM異常エラーを解除した例を示すものである。
図中、(a)に示すように、連続役物比率(6000回)を表示しているときにRWM異常エラーが発生したものとする。この場合、上述したように、比率表示器74は、比率表示からテストパターン表示に切り替える。図319の例のテストパターンは、図318と同様に、「8.8.8.8.」の点滅を繰り返す表示であるものとする(図中、(b)及び(c))。
RWM異常エラーが発生した場合には、図188(第26実施形態)のステップS2199や、図190(第26実施形態)のステップS1420で示すような「復帰不可能エラー」となる。復帰不可能エラーは、電源をオフにし、設定変更処理を経由しないと復帰できないエラーである。
RWM異常エラーの発生時には、電源スイッチ11をオフにし、設定キースイッチ12をオンにした後、電源スイッチ11をオンにする。これにより、RWM53の所定範囲(図182及び図183の全範囲)がクリアされる。そして、設定値を設定し、他のエラーがなければ、復帰処理が行われる。
RWM異常エラーが発生した後、電源をオフにし、メイン制御基板50にメインCPU55の駆動電圧の電力が供給されなくなると、テストパターンの表示は終了する。
設定キースイッチ12がオンの状態で電源スイッチ11がオンにされると、設定変更処理に移行する。この例では、設定変更処理中となってから5秒間、図314に示すテストパターンを表示するものとする(図中、(d))。
そして、設定値を設定し、設定キースイッチ12をオフにすると、設定変更処理を終了して遊技待機状態に移行する。設定変更処理が終了すると、テストパターンの表示を終了し、比率表示を開始する(図中、(e))。
ここで、設定変更処理を開始してから5秒以内に設定値を設定し、設定変更処理を終了するときは、設定変更処理中は、比率表示器74にずっとテストパターンが表示され、設定変更処理を終了すると、比率表示器74の表示は、テストパターンから比率表示に切り替わる。また、設定変更処理の開始から5秒間、比率表示器74にテストパターンを表示する仕様である場合において、設定変更処理に移行してから2秒を経過したときは設定変更処理を終了したときは、遊技待機中であっても、残り3秒は比率表示器74にテストパターンを表示し、その後、比率表示器74に比率表示を開始してもよい。
また、設定変更処理中は、比率表示器74にテストパターンを表示し続ける仕様であるときは、設定変更処理中となってから5秒を経過した後も、比率表示器74にテストパターンが表示され続ける。
さらにまた、設定変更処理の開始から5秒間、比率表示器74にテストパターンを表示する仕様である場合において、設定変更処理に移行してから5秒を経過したときは、設定変更処理中であっても、比率表示を開始する(設定変更前の比率表示を開始(途中から開始)してもよいし、比率表示の最初から開始してもよい)。したがって、この場合には、設定変更処理を終了するときの終了前後で、比率表示器74の表示内容に変更はない。
なお、設定変更処理の開始から5秒間、比率表示器74にテストパターンを表示し、かつ、設定変更処理の開始から5秒を経過したときは、比率表示器74を全消灯する(図319(c)に示す状態とする)ようにしてもよい。
この場合には、設定変更処理の開始から5秒間、テストパターンを表示し、5秒経過後は比率表示器74を全消灯し、設定変更処理を終了したときは、比率表示を開始することとなる。このように構成することにより、テストパターンと比率表示の境界を明確にすることができる。
また、図319の例では、RWM異常エラー時に表示するテストパターンと、設定変更中に表示するテストパターンとを異なる表示内容としたが、これに限らず、常に同一のテストパターンを表示するものであってもよい。
一方、電源投入時、設定変更中、設定確認中、RWM異常エラー中ごとに異なるテストパターンを表示すれば、テストパターンを見るだけで、現在の状況を把握することが可能となる。
以上、本発明の第39実施形態及び第40実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
A.第39実施形態
(1)図312及び図313の例では、差数カウンタ値からベット数を減算した後、差数カウンタ値に払出し数を加算したが、これに限らず、図310等と同様に、差数カウンタ値に払出し数を加算した後、ベット数を減算してもよい。
(2)第39実施形態に示す有利区間クリアカウンタ管理は、有利区間中でなくても、遊技終了時の処理として常に実行した。しかし、これに限らず、遊技終了時に当該遊技が有利区間中であるか否かを判断し、有利区間中であると判断したときのみ、有利区間クリアカウンタ管理を実行してもよい。
B.第40実施形態
(1)RWM異常エラーが発生したときは、RWM53中、図182及び図183に示す全範囲を初期化するようにしたが、これに限らず、比率表示器74に表示する比率を算出するためのデータ(換言すれば、比率の分母になるデータ及び分子になるデータ)を記憶する記憶領域については、初期化しないようにしてもよい。たとえば、図182及び図183中、アドレス「F210(H)」から「F282(H)」は、初期化しなくてもよい。これにより、RWM異常エラーの除去後は、これらの記憶手段に記憶されているデータを用いて、すべての比率を算出し、表示することが可能となる。
(2)比率表示器74にテストパターンを表示する場合において、テストパターンに関する情報を画像表示装置23で画像表示したり、スピーカ22から出力してもよい。
たとえばテストパターンを表示しているときに、スピーカ22及び画像表示装置23を用いて、どのようなテストパターンが表示されていれば正常(又は異常)であるかの情報(説明、解説等)を出力することが挙げられる。
また、設定変更中や設定確認中において、どのようなテストパターンが表示されるかを、予め、スピーカ22及び画像表示装置23で出力することも可能である。
(3)設定変更処理中に比率表示器74にテストパターンを表示し、その後、設定変更処理を終了したとき(設定キーが回されて設定キースイッチ12がオフになったとき)はテストパターンの表示を終了するが、すぐに設定確認中に移行したとき(再度、設定キーが回されて設定キースイッチ12がオンになったとき)は、再度、比率表示器74にテストパターンを表示する。
ここで、設定変更中となってから5秒間及び設定確認中となってから5秒間それぞれテストパターンを表示する仕様、又は、設定変更中となってから5秒間及び設定確認中はそれぞれテストパターンを表示する仕様であるとする。
この場合、たとえば第1に、設定変更中となってから4秒後に設定キースイッチ12をオフにして設定変更中を終了したときは、当該設定変更中はずっとテストパターンが表示される。さらに、設定キースイッチ12をオフにした(設定変更中を終了した)後、すぐに設定キースイッチ12をオンにして設定確認中となったときは、この設定確認中となってから5秒間、又は設定確認中はテストパターンが表示される。
なお、設定変更中に設定キースイッチ12をオフにした(設定変更中を終了した)後、その状態を1秒維持し、次に設定キースイッチ12をオンにした(設定確認中とした)ときは、当該1秒間は、比率表示器74に比率が表示される。
また第2に、設定変更中となってから10秒後に設定キースイッチ12をオフにして設定変更中を終了したときは、設定変更中となってから5秒間、テストパターンが表示され、5秒経過後は、比率表示器74を消灯するか、又は通常の比率表示を開始する。
設定変更中となってから10秒経過後に設定キースイッチ12をオフにしたときは、設定変更中となってから5秒経過後と同様に、比率表示器74は、消灯しているか、又は比率表示をしている。次いで、設定キースイッチ12をオンにして設定確認中としたときは、この設定確認中となったときから5秒間、又は設定確認中はテストパターンが比率表示器74に表示される。
(4)本実施形態では、設定変更処理を開始してから5秒以内でテストパターンを表示するようにした。ここで、たとえば図316や図317のように、テストパターンを4秒間表示しないと、全セグメントの点灯状態及び消灯状態を確認できない。
一方、設定変更処理は、迅速に行えば、2秒程度で終了することができる。このため、テストパターンの2秒間の表示で、全LEDの全セグメントの点灯状態及び消灯状態を確認可能とすれば、設定変更処理時間にかかわらず、比率表示器74のセグメント不良の有無を確認することができる。
たとえば、図314中、(a)の点灯を1秒間、(b)の点灯を1秒間行えば、比率表示器74の全セグメントの不良の有無を確認することができる。
また、たとえば図315中、(a)の点灯を1秒間、(b)の点灯を1秒間行えば、比率表示器74の全セグメントの不良の有無を確認することができる。
(5)設定確認中は、遊技待機中から移行可能である。たとえば、図188(第26実施形態)中、ステップS2175において設定キースイッチ12がオンであるか否かを判断し、オンであるときは設定確認中に移行する。設定確認中は、設定キースイッチ12のオフが検知されるまで継続する。
このように、設定確認中は遊技待機中から移行可能であり、リール31の回転中、たとえば図188中、ステップS2178で「Yes」と判断されてからは、設定確認中に移行することはできない(次回遊技のステップS2175に移行することで、設定確認中に移行可能となる。)。
以上より、リール31の回転中に設定キースイッチ12がオンにされたとしても、リール31の回転中においては、設定確認中には移行しない。よって、この場合に比率表示器74にテストパターンが表示されることはない。なお、リール31の回転中に設定キースイッチ12がオンにされた後、全リール31が停止した後(リプレイに対応する図柄組合せが停止表示されなかったとき(換言すると、所定の図柄組合せが停止表示したとき))においては、設定確認中に移行可能にするようにしてもよい。この場合、設定確認中への移行に伴って比率表示器74にテストパターンが表示されるよう構成されていてもよい。このように構成されることにより、一早く、比率表示器74にテストパターンを表示したい場合には、リール31の回転中に設定キースイッチ12をオンにすることで実現可能となる。
(6)比率表示器74にテストパターンを表示し、そのテストパターンの表示を終了した後、次にテストパターンを表示する場合には、最初からテストパターンを表示してもよく、あるいは、テストパターン終了時の表示内容を記憶しておき、次にテストパターンを表示する場合には、前回のテストパターン終了時から再開してもよい。
たとえば第1に、図314において、「0.−。0.−。」の表示内容でテストパターンの表示を開始し、「−。0.−。0.」を表示している最中にテストパターンを終了した場合において、次にテストパターンの表示を開始するときは、再度、「0.−。0.−。」の表示内容でテストパターンの表示を開始してもよい。
あるいは、「0.−。0.−。」の表示内容でテストパターンの表示を開始し、「−。0.−。0.」を0.3秒表示した時点でテストパターンを終了した場合において、次にテストパターンの表示を開始するときは、「−。0.−。0.」を0.7秒表示し、次に、「0.−。0.−。」を表示することが挙げられる。
(7)比率表示器74のうち、2個のLED(たとえばデジット6及び7)を1セットとして考えた場合、テストパターンでは、遊技中又は遊技可能な遊技待機中(非エラー中)に、貯留数表示LED76で表示される情報、獲得数表示LED78で表示される情報(「=1」のような押し順指示情報を含む)、比率表示器74で本来表示される比率に関する情報とは見た目上情報を表示することが好ましい。
たとえば、図314に示すように、「0.−。」や「−。0.」のような表示は、遊技中又は遊技可能な遊技待機中(非エラー中)に、貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、比率表示器74で表示されることはない。また、図315に示す「8.8.」も同様である。テストパターンにのみ用いられる表示内容とすることで、表示内容がテストパターンであることを知らせることができ、他の表示と混同してしまうことを防止することができる。
(8)テストパターンの表示内容は、第40実施形態で示したものに限定されることなく、種々のパターンが考えられる。
たとえば第1に、比率表示器74において、デジット6及び7に表示する内容と、デジット8及び9に表示する内容とを同一に設定することが挙げられる。これは、たとえば図314に示す例である。このように構成することにより、セグメントパターンが増加することなく、全LEDの全セグメントの不良の有無を容易に確認可能となる。
また第2に、デジット6とデジット7とに同一内容を表示し、デジット8とデジット9とに同一内容を表示することが挙げられる。たとえば、「0.0.−。−。」と表示することが挙げられる。この場合、他の表示内容を「−。−。0.0.」とすれば、2種類の表示で(セグメントパターンが増加することなく)、全LEDの全セグメントの不良の有無を容易に確認可能となる。
さらにまた第3に、デジット6とデジット9とに同一内容を表示し、デジット7とデジット8とに同一内容を表示することが挙げられる。たとえば、「0.−。−。0.」と表示することが挙げられる。この場合、他の表示内容を「−。0.0.−。」とすれば、2種類の表示(セグメントパターンが増加することなく)で、全LEDの全セグメントの不良の有無を容易に確認可能となる。
さらに第4に、デジット6〜9のすべてに同一内容を表示することが挙げられる。これは、たとえば図315や図316に示す例である。
(9)メイン制御基板50は、設定変更中や設定確認中であっても、所定のエラー(ここでは、復帰可能エラーを意味する。)を検知する。しかし、設定変更中や設定確認中に所定のエラーを検知しても、獲得数表示LED78にはエラー表示を行わない。また、設定変更中や設定確認中は、比率表示器74にテストパターンを表示する。
一方、設定変更中や設定確認中を終了すると、検知したエラーに対応する情報を獲得数表示LED78に表示する。また、比率表示器74は、比率表示を開始する。このように構成することにより、所定のエラーの発生によってテストパターンが表示されなくなることを防止することが可能となる。
(10)設定変更モードに移行したときは、少なくとも5秒間(ただし、5秒間に限るものではなく、たとえば10秒間等であってもよい。)は、テストパターンを表示するような仕様であってもよい。この場合において、設定変更モードに移行してから3秒経過したときに設定変更モードを終了した(設定キースイッチ12をオフにした)ときは、その後も、2秒間、テストパターンを表示する。
この場合、設定変更モードを終了してから2秒以内(テストパターンの表示中)に、再度、設定キースイッチ12をオンにして設定確認モードに移行したときは、テストパターンは、そのまま設定確認モードでも表示され続ける。
さらにこの場合、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンを表示した後に、設定確認モードに基づくテストパターンの表示を開始してもよい。あるいは、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンの表示中に設定確認モードに移行したときは、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンの表示を終了して、設定確認モードに基づくテストパターンの表示を開始してもよい。
ここで、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンと、設定確認モードに基づくテストパターンとは、同一内容であってもよく、異なる内容であってもよい。異なる内容とすれば、上述したように、テストパターンに基づいて、設定変更中であるか設定確認中であるかの判別が可能となる。
一方、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンと、設定確認モードに基づくテストパターンとが同一内容であり、かつ、図314に示すテストパターンであると仮定する。この場合、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンを終了するときは、図中、(e)に示す表示内容(「0.−。0.−。」)であるが、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンから設定確認モードに基づくテストパターンに切り替わるときに、設定確認モードに基づくテストパターンが、図314中、(a)に示す表示内容から開始されると、「0.−。0.−。」が2秒間続くことになる。このようにしてもよいのはもちろんであるが、あるいは、このようなケースでの設定確認モードに基づくテストパターンは、図314中、(b)(「−。0.−。0.」)に示す表示内容から開始してもよい。これにより、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンから設定確認モードに基づくテストパターンに切り替わる場合であっても、「0.−。0.−。」と「−。0.−。0.」とが1秒間ずつ交互に切り替わる状態を継続することが可能となる。
また、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンを表示しているときに、(5秒を経過する前に)電源がオフにされ、(設定キースイッチ12がオンの状態で)再度電源がオンにされたときは、再度、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンの表示を開始する。ここで、電源がオフにされたときのテストパターンの表示内容を判断可能に記憶しておき、再度、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンの表示を開始するときは、電源がオフにされたときのテストパターンの表示から再開してもよい。あるいは、電源がオフにされ、再度、設定変更モードの開始に基づく5秒間のテストパターンの表示を開始するときは、最初からテストパターンを表示してもよい。
以上より、
a)設定変更中や設定確認中にエラーを検知したとき
獲得数表示LED78:設定変更中や設定確認中に対応する表示(たとえば「88」)
比率表示器74:テストパターンの表示
b)設定変更中や設定確認中の終了後のエラー検知時
獲得数表示LED78:エラー内容を表示
比率表示器74:比率の表示
となる。
なお、貯留数表示LED76に対しても、設定変更中や設定確認中は、設定変更中や設定確認中に対応する表示を行ってもよい。あるいは、貯留数を表示してもよい。ただし、獲得数表示LED78と同様に、設定変更中や設定確認中にエラーを検知しても、貯留数表示LED76にエラー情報を表示しない。
また、設定変更中や設定確認中の終了後は、獲得数表示LED78と同様に、貯留数表示LED76にエラー内容を表示してもよい。あるいは、獲得数表示LED78と異なり、エラーを検知したときであっても貯留数表示LED76には貯留数を表示してもよい。
<第41実施形態>
続いて、第41実施形態について説明する。第41実施形態では、以下のように定めるものとする。
ストップスイッチ42の操作態様の報知は、最も有利となる操作態様の報知に限定してもよいが、最も有利となる操作態様以外の操作態様の報知を含めてもよい。そして、最も有利となるストップスイッチ42の操作態様の報知を「指示機能の作動」としてもよいが、最も有利となるストップスイッチ42の操作態様を含むいずれかの操作態様の報知を「指示機能の作動」としてもよい。
たとえば、後述する図320において、当選番号「3」〜「8」に示す押し順ベルの入賞時の配当は、10枚又は1枚であるが、これに代えて、押し順に応じて、1枚、3枚、4枚、10枚、又は取りこぼし(非入賞)のいずれかにしてもよい。
この場合に、最大配当となる10枚役を入賞させるための押し順を報知することは、ストップスイッチ42の有利な操作態様の報知であり、「指示機能の作動」に該当することはもちろんである。
一方、1枚役、3枚役、又は4枚役を入賞させるための押し順を報知することを、「有利な操作態様の報知(指示機能の作動)」としてもよい。
たとえば、4枚役を入賞させるための押し順は、10枚役を入賞させない押し順であるので、最も有利となる操作態様ではない。しかし、4枚役が入賞した場合、ベット数「3」に対して払出し数「4」となり、当該遊技の差枚数は「+1」となるので、差枚数を増加させる操作態様であり、必ずしも不利な操作態様とはいえない。
同様に、3枚役を入賞させるための押し順は、10枚役を入賞させない押し順であるので、最も有利な操作態様ではない。しかし、3枚役が入賞した場合、ベット数「3」に対して払出し数「3」となり、差枚数を現状維持する(差枚数を減少させない)操作態様であるので、必ずしも不利な操作態様とはいえない。
さらに同様に、1枚役を入賞させるための押し順は、10枚役を入賞させない押し順であるので、最も有利な操作態様ではない。さらに、1枚役入賞時は、ベット数「3」に対して払出し数「1」となるので、差枚数を減少させる操作態様である。しかし、1枚役を入賞させるための押し順は、役をとりこぼさない操作態様ともいえるので、不利な操作態様とは必ずしもいえない。
本実施形態では、押し順ベル当選時における指示機能の作動では、払出し数が最も多い役が入賞する操作態様(正解押し順)を報知する。
しかし、たとえば有利区間中の差数カウンタ(「MYカウンタ」とも称する。)が上限値(「2400(D)」)に近づいたが、有利区間の残り遊技回数(有利区間クリアカウンタ値)に余裕があるときは、押し順ベルに当選したときに、上記のようにたとえば3枚役や4枚役を入賞させる押し順を報知し、差数カウンタが現状維持となるように制御することが考えられる。なお、「差数カウンタ」とは、有利区間を開始した後、差数が最低値となった時点を基準点(0(D))とし、そこから上限値(2400(D))を超えた場合には有利区間を終了するための処理を実行可能とする、射幸性を抑制するためのカウンタである。換言すると、有利区間を開始した後、遊技者が最も損をした時点を基準点とし、そこから上限値(2400(D))を超えた場合には、有利区間を終了し、次回遊技からは非有利区間(通常区間)を開始可能とする。
また、ATでは、ストップスイッチ42の操作態様によって遊技結果に有利/不利が生じる遊技(押し順ベル当選時の遊技)では、常に(100%で)ストップスイッチ42の操作態様を報知してもよいが、所定期間における出玉率を規則で定められた範囲内にするため等に、ストップスイッチ42の操作態様によって遊技結果に有利/不利が生じる遊技であっても、ストップスイッチ42の操作態様を報知しないことも考えられる。
たとえば、AT中に差数カウンタの上限値に近づいたが、未だAT遊技回数が残っているような場合には、ATを延命する観点から、一時的に、ストップスイッチ42の操作態様を報知しない(指示機能を作動させない)ことも考えられる。
「有利区間に係る処理」とは、たとえば以下の処理が挙げられる。
(1)有利区間の(移行)抽選
(2)有利区間クリアカウンタの更新(減算、クリア)
(3)差数カウンタの更新(演算、クリア)
(4)有利区間種別フラグの更新
(5)有利区間表示LED77の制御(有利区間表示LEDフラグの更新)
また、「指示機能に係る処理」とは、たとえば以下の処理が挙げられる。
(1)押し順指示情報の表示(指示機能の作動)
(2)ATの抽選
(3)ATカウンタの更新(減算、上乗せ加算、クリア)
なお、第41実施形態において、「ATカウンタ」とは、ゲーム数管理型AT(残り遊技回数が「0」となったときにATを終了する仕様)の場合には、「AT遊技回数カウンタ」に相当し、差枚数管理型AT(残り差枚数が「0」となったときにATを終了する仕様)の場合には、「AT差枚数カウンタ」に相当する。
そして、単に「ATカウンタ」と称するときは、AT遊技回数カウンタ又はAT差枚数カウンタのいずれかを意味するものとする。なお、「ATに関するカウンタ」は、「指示(機能)に関する所定のカウンタ」や、「報知(遊技)に関する所定のカウンタ」と称してもよい。
また、現時点における規則では、有利区間に係る処理、及び指示機能に係る処理は、いずれも、以下を除き、一の遊技状態(RT)において、一の規定数で実行可能と定められている。そこで、本実施形態では、規定数「3」では有利区間に係る処理及び指示機能に係る処理を実行可能とし、規定数「2」では有利区間に係る処理及び指示機能に係る処理を実行不可能とする。
この場合、AT中の規定数「2」又は「3」の遊技において、ベット数「3」で遊技を開始し、押し順ベルに当選したときは、指示機能を作動可能である。これに対し、ベット数「2」で遊技を開始したときは、押し順ベルに当選したときであっても、指示機能は作動不可能である。
ただし、有利区間中(本実施形態では、非有利区間中を含む。)においては、有利区間クリアカウンタの更新、及び差数カウンタの更新は、いずれの規定数であっても、実行する必要がある。
また、本実施形態では、役抽選結果が非当選であるとき(たとえば、後述する図320(C)において、当選番号「0」のとき)、換言すれば、条件装置の非作動時(いわゆる、「ハズレ」)の遊技では、有利区間に係る処理(有利区間移行抽選)を実行しないと定める。しかし、これに限らず、役抽選結果が非当選であっても有利区間に係る処理を実行してもよい。
一方、役抽選結果が非当選であっても、非当選確率が所定値以上(極端に低確率でないとき。たとえば「1/17500」以上。)であれば、指示機能に係る処理(AT抽選処理)を実行可能である。
さらにまた、有利区間の移行抽選は、RTによって当選確率が変動することのない予め定めた役の当選時に、実行可能である。この場合、役の当選確率は設定差を有していてもよい。さらに、特別役内部中であってもよい。なお、図320(C)に示すように、第41実施形態における小役及びリプレイは、RTによって当選確率は変動しない。
さらに、有利区間移行抽選(有利区間に係る処理)を実行した結果、有利区間移行抽選に当選したときは、次回遊技から有利区間となる。したがって、有利区間移行抽選(有利区間に係る処理)を実行し、有利区間に当選した遊技で、正解押し順の報知(指示機能に係る処理)を実行することはできない。
ただし、通常区間(非有利区間)の遊技において、有利区間移行抽選(有利区間に係る処理)とAT抽選(指示機能に係る処理)とを一遊技で行うことは差し支えない。さらに、たとえば、特定の役抽選結果となったときは、(抽選を実行することなく)有利区間かつATに決定してもよい。
第38実施形態においても説明したが、「指示込役物比率」とは、役物作動時の払出し数と、指示機能を作動させた遊技での払出し数との合計を、総払出し数で割った値である。なお、役物を搭載していないスロットマシンでは、「指示込役物比率」は、指示機能を作動させた遊技での払出し数を総払出し数で割った値となる。
役物作動時の払出し数と、指示機能を作動させた遊技での払出し数の総和は、指示込役物カウンタによってカウントされる。
ここで、「指示機能を作動させた遊技での払出し数」は、指示機能の作動により表示された押し順に従ってストップスイッチ42を操作したことに基づいて、たとえば後述する図320中、当選番号「3」〜「8」の押し順ベルに当選し、10枚役が入賞したときは、指示込役物カウンタに「10」が加算される。
これに対し、指示機能を作動させた遊技において、表示された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42が操作されたために、図320の例における1枚ベルが入賞したときは、指示込役物カウンタに「1」が加算される。
同様に、指示機能を作動させた遊技において、表示された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42が操作されたために、当選役を取りこぼしたとき(役の非入賞時)は、指示込役物カウンタには加算されない。換言すれば、前回遊技でのカウント値のままとなる。
ただし、差枚数管理型ATの場合において、後述する図320中、当選番号「3」〜「8」の押し順ベルに当選したときは、遊技開始時に、AT差枚数カウンタから「10」を減算してもよい。AT中の押し順ベル当選時において、指示機能を作動させるときは、10枚役が入賞するか否かにかかわらず、AT差枚数カウンタから、高目小役の払出し数を減算するものである。これにより、AT中の押し順ベル当選時に指示機能が作動した場合において、表示された押し順指示情報に対応しない押し順でストップスイッチ42が意図的に操作されたとしても、ATが延長されることはない。
さらに、後述する図320の例において、AT中に共通ベル(当選番号「3」)に当選したときは、押し順ベルに当選したときと同様に指示機能を作動させ、獲得数表示LED78に押し順指示情報(ダミー)を表示する場合と、指示機能を作動させない場合とが挙げられる。そして、共通ベルの当選時に指示機能を作動させた場合には、当該遊技での払出し数は、指示込役物カウンタに加算される。
一方、AT中に共通ベルに当選した遊技において、当該遊技の払出し数をAT差枚数カウンタから減算するか否かは任意である。
たとえば、AT中に共通ベルに当選した遊技において、
(1)指示機能を作動させたか否かにかかわらず、AT差枚数カウンタから配当数を減算しない
(2)指示機能を作動させたか否かにかかわらず、AT差枚数カウンタから配当数を減算する
(3)指示機能を作動させたときはAT差枚数カウンタから配当数を減算するが、指示機能を作動させないときはAT差枚数カウンタから配当数を減算しない
のいずれであってもよい。
なお、チェリーやスイカ等のレア役を設けた場合において、チェリーやスイカ等のレア役当選(入賞時)は、AT差枚数カウンタから配当数を減算しない。
また、共通ベルに当選した場合において、指示機能を作動させないときは、当該遊技の払出し数は、指示込役物カウンタに加算されない。ただし、総払出数しカウンタには加算される。なお、共通ベルに当選した場合には、指示機能を作動させることなく、サブ制御基板80により、画像又は音により正解押し順を報知することも可能である。共通ベル当選時に指示機能を作動させなければ、サブ制御基板80により正解押し順を報知した場合であっても(サブ制御基板80のみによる押し順の報知は、指示機能の作動に該当しない。)、当該遊技の払出し数は、指示込役物カウンタには加算されない。
なお、有利区間比率を70%以下とする仕様の遊技機を「7U」タイプと称し、指示込役物比率を70%以下とする仕様の遊技機を「7P」タイプと称する。有利区間を備える遊技機では、「7U」タイプ又は「7P」タイプのいずれかとなる。「7U」タイプの場合には、有利区間比率(累計)を管理情報表示LED74に表示し、「7P」タイプの場合には、指示込役物比率(累計)を表示する。
「7U」タイプでは、全遊技区間に対する有利区間の比率が「70」%以下にする必要がある。これに対し、「7P」タイプでは、指示機能の作動及び役物作動によって払い出された払出し数が総払出し数の70%以下にすればよく、たとえば遊技区間のうちの全期間、あるいはほとんど(たとえば、「1/1.2」程度)が有利区間であってもよい。
たとえば、非有利区間に移行したときは、100%の確率で有利区間抽選に当選するように設定すること、ほぼ100%(たとえば98%程度)の確率で有利区間抽選に当選するように設定すること、あるいは、高確率(たとえば、70%)で有利区間抽選に当選するように設定することが挙げられる。
「7U」タイプは、設定値自体を参照して指示機能に係る処理(たとえばAT抽選)を行うことはできないが、「7P」タイプは、設定値自体を参照して指示機能に係る処理を行うことが可能である。
第41実施形態では、BB2内部中のほとんどが有利区間中となり、この有利区間中においてATを実行するか否かの抽選を行う。換言すれば、第41実施形態(図320)は、「7P」タイプである。
図320は、第41実施形態における役物条件装置、RTごとの規定数、当選置数を示す図である。
図320(A)に示すように、役物条件装置(特別役)としては、BB1及びBB2を備える。BB1に当選し、BB1に対応する図柄組合せが停止すると、BB1遊技に移行する。BB1遊技は、100枚を超える払出しで終了する。BB1遊技の終了後は、非RTに移行する。
また、BB2に当選し、BB2に対応する図柄組合せが停止すると、BB2遊技に移行する。BB2遊技は、30枚を超える払出しで終了する。BB2遊技の終了後は、非RTに移行する。
なお、本実施形態のBB1遊技及びBB2遊技は、いずれも、RBが連続作動するものである。RBは、遊技回数が2回又は小役入賞回数が2回となったときに、当該遊技の終了時に一旦RB作動がオフになる(RBに対応する作動状態フラグが「0」となる)が、所定の待機期間(たとえば「5」割込み)を経て、再度、RB作動がオンになる(RBに対応する作動状態フラグが「1」となる)ように構成されている。
図320(B)に示すように、RTとしては、非RT、BB1内部中、BB2内部中、BB1作動中(BB1遊技)、BB2作動中(BB2遊技)を備える。
非RTは、BB1又はBB2のいずれかが当選するまで継続する。非RTにおいてBB1に当選するとBB1内部中に移行し、BB2に当選するとBB2内部中に移行する。
BB1内部中は、BB1に対応する図柄組合せが停止表示するまで継続する。BB1内部中においてBB1に対応する図柄組合せが停止すると、BB1作動中すなわちBB1遊技に移行する。同様に、BB2内部中は、BB2に対応する図柄組合せが停止表示するまで継続する。BB2内部中においてBB2に対応する図柄組合せが停止すると、BB2作動中すなわちBB2遊技に移行する。
なお、当選を持ち越すことができる特別役は、1つに限られる。したがって、BB1内部中であるときはBB2は当選しない。同様に、BB2内部中であるときはBB1には当選しない。
図320(B)に示すように、BB1作動中及びBB2作動中(役物作動時)は、規定数は「3」に限られる。ベット数「1」又は「2」では遊技を開始することができない。
一方、役物非作動時である非RT、BB1内部中、BB2内部中の規定数は、「2」又は「3」である。これにより、規定数「2」又は「3」のいずれかであれば遊技を開始可能である。
図320(C)において、内部抽選置数は、分母が「65536」であるときの置数を示している。たとえば非RTにおける当選番号「1」(通常リプレイ)の当選確率は、「9000/65536」となる。また、有利区間抽選置数は、分母が「16384」であるときの置数を示している。したがって、有利区間抽選置数が「16384」であるときは、「16384/16384」の確率で有利区間に当選することを意味する。
また、図320(C)に示すように、非RTにおいて、規定数「2」ではBB2が抽選されるがBB1は抽選されない。反対に、規定数「3」ではBB1が抽選されるがBB2は抽選されない。
さらにまた、図320(C)に示すように、非RTの規定数「3」、又はBB2内部中の規定数「3」のときに、有利区間の抽選が可能となっている。換言すれば、一の規定数(第41実施形態では「3」)でのみ、有利区間の抽選を実行可能としている。そして、有利区間の抽選では、役の非当選時以外は、必ず有利区間に当選するように設定されている。したがって、第41実施形態では、遊技区間を、ほぼ有利区間で占めることが可能となる。
また、当選番号「1」〜「11」のいずれも、RT移行によって当選確率が変動しない。このため、当選番号「1」〜「11」のいずれに当選したときも、有利区間の移行抽選が可能となる。
第41実施形態では、BB2内部中かつ規定数「3」で遊技を進行することを想定している。そして、BB2内部中でATを抽選し、ATに当選したときはATを実行する。さらに、当選を持ち越しているBB2は入賞させないことを想定している。なお、指示機能に係る処理は、一の遊技状態(RT)において一の規定数で実行可能であるので、たとえば非RTの規定数「3」の場合でもAT抽選やATを実行可能であるが、第41実施形態では、BB2内部中に滞在させることを前提としていることから、非RTではAT抽選及びATを実行しない。特に、非RTで規定数「3」で遊技が行われることは、イレギュラーなことだからである。ただし、これに限らず、非RTの規定数「3」の場合にAT抽選及びATを実行してもよい。
また、BB1内部中の遊技では、有利区間移行抽選及びAT抽選のいずれも実行しない。
現時点で非RTである場合には、非RTにおいてBB2に当選し、非RTからBB2内部中に移行する必要がある。そして、非RTにおいてBB2に当選するためには、規定数「2」で遊技を行う必要がある。
したがって、現時点で非RTである場合には、規定数「2」で遊技を行ってBB2に当選させ、次回遊技からBB2内部中に移行させる。さらに、BB2内部中において有利区間及びATの抽選を受けるのは、規定数「3」のときであるから、BB2内部中では規定数「3」で遊技を進行する。
また、規定数「2」で当選したBB2は、規定数「2」でなければその図柄組合せを停止表示させることができない。同様に、規定数「3」で当選したBB1は、規定数「3」でなければその図柄組合せを有効ラインに停止表示させることができない。
このため、非RTにおいて規定数「2」でBB2に当選し、BB2内部中に移行し、規定数「3」で遊技を進行しているときは、役の非当選時であっても、BB2に対応する図柄組合せが有効ラインに停止表示することはない。
このように、第41実施形態では、当選した特別役に対応する図柄組合せを停止させて特別遊技に移行し、その特別遊技でメダルを増加させる仕様ではなく、特別役は、当選を持ち越すためのもの、換言すれば、BB内部中を作り出すためのものである。
なお、BB1作動中及びBB2作動中は、いずれも、BB1内部中及びBB2内部中と当選置数が同一である。しかし、本実施形態では、BB1作動中及びBB2作動中は、指示機能を作動させない。指示機能を作動させなければ、BB1作動中及びBB2作動中のいずれも、差枚数の期待値は「3」未満となる。よって、BB1作動中及びBB2作動中のいずれも、メダルが減る遊技状態である。
図320(C)に示すように、非RTでは、約「1/5」の確率でBB2に当選することができるので、非RTから早期にBB2内部中に移行することができる。
また、BB2内部中では、小役又はリプレイに当選したときに、100%の確率で有利区間に当選する。したがって、BB2内部中では、ほとんどの遊技期間が有利区間となる。なお、有利区間の当選確率を100%未満に設定することも、もちろん可能である。
また、BB2内部中の有利区間において、有利区間の終了条件を満たし、非有利区間に移行した場合であっても、BB2内部中を維持し、かつ規定数「3」で遊技を行えば、早期に有利区間に移行する。
また、上述したように、指示機能を作動させる(指示機能に係る処理を実行する)ことができるのは、一の規定数、特に本実施形態では規定数「3」で遊技が行われたときに限られる。したがって、BB2内部中でATが実行された場合において、規定数「3」で遊技を開始して押し順ベルに当選したときは、指示機能を作動させることにより、獲得数表示LED78に押し順指示情報が表示される。これに対し、AT中に規定数(ベット数)「2」で遊技を開始したときは、押し順ベルに当選したときであっても、指示機能を作動させないようにする。
さらにまた、AT中に規定数「2」で遊技が行われたときであっても、当該遊技におけるベット数及び払出し数に基づいて差数カウンタを更新し、かつ、有利区間クリアカウンタを更新する。しかし、ATカウンタについては更新しない。一方、AT中に規定数「3」で遊技が行われたときは、差数カウンタ、有利区間クリアカウンタ、及びATカウンタのすべてについて更新する。
さらに、いずれの規定数であっても、RTについては、移行条件を満たしたとき(移行条件を満たす図柄組合せが停止表示したとき)は必ず移行する。一方、メイン遊技状態(通常、CZ、AT等)については、いずれの規定数であっても移行可能に設定してもよく、あるいは、一の規定数(たとえば「3」)で遊技が行われたときのみ移行可能に設定してもよい。
BB2内部中において、遊技者の操作ミスにより規定数「2」で遊技を開始し、当該遊技で役の非当選となったときは、当選を持ち越しているBB2に対応する図柄組合せが停止表示可能となる。これに対し、遊技者の操作ミスにより規定数「2」で遊技を開始し、当該遊技でいずれかの役の当選となったときは、当該遊技で当選した役の入賞が優先されるので、当選を持ちしているBB2に対応する図柄組合せは停止表示しない。ただし、当該遊技でリプレイに当選したときは、次回遊技もベット数「2」で遊技を行うことになるので、その次回遊技でも、当選を持ちしているBB2に対応する図柄組合せが停止表示する可能性がある。
仮に、BB2内部中かつATにおいて規定数「2」で遊技を開始し、BB2に対応する図柄組合せが停止表示したときは、BB2遊技を開始する。この場合であっても、BB2遊技は、非ATである(指示機能を作動させない)。そして、BB2遊技を終了すると、非RT(AT)に移行する。この非RTでは、規定数「2」に対応する情報を獲得数表示LED78に表示し、遊技者に対し、規定数「2」で遊技を行うべきことを報知する(規定数の指示)。規定数「2」で遊技を行わせ、BB2に当選させ、BB2内部中に移行させるためである。したがって、ATかつ非RTでは、BB2に当選するまで規定数「2」を指示する。
獲得数表示LED78に、規定数に対応する情報を表示する場合には、払出し数や押し順指示情報と混同しないように(識別可能に)表示する。
第41実施形態では、非有利区間(通常区間)のメイン遊技状態として、
(1)メイン遊技状態「0」
を備える。
また、有利区間中のメイン遊技状態として、
(1)通常(1)
(2)CZ(2)
(3)AT前兆(3)
(4)AT(4)
(5)エンディング(5)
(6)引戻し期間(6)
を備える。
なお、上記メイン遊技状態の後にかっこ書きで付す番号は、RWM53に記憶されるときの番号(現時点でのメイン遊技状態を識別するための番号)を指している。メイン遊技状態の番号として、「0」は非有利区間を示し、「1」以上は有利区間を示す。有利区間の終了時には、メイン遊技状態のRWM53のデータが初期化(クリア)されるので、メイン遊技状態番号は「0」となり、遊技区間は非有利区間となる。
また、ATに当選していない有利区間のメイン遊技状態として、「通常(1)」、「CZ(2)」、「引戻し期間(6)」を備える。そして、ATの当選確率(当選しやすさ)は、「通常(1)<引戻し期間(6)<CZ(2)」に設定されている。なお、ATの当選確率(当選しやすさ)は、「通常(1)<CZ(2)<引戻し期間(6)」に設定されていてもよい。
また、メイン遊技状態が「0」、「通常(1)」又は「CZ(2)」において、ATに当選したときは、次回遊技から、メイン遊技状態が「AT前兆(3)」となる。メイン遊技状態「AT前兆(3)」では、メイン遊技状態「AT(4)」に移行することが確定しているメイン遊技状態であり、ATに当選しているか否かの演出を出力等し、所定遊技回数の消化後に、メイン遊技状態「AT(4)」に移行する。なお、AT前兆の遊技回数は予め定めていてもよく、あるいは抽選等によって決定してもよい。これに対し、メイン遊技状態「通常(1)」や「CZ(2)」では、ATに当選していなくても、AT前兆に類似する演出(ガセ前兆演出)や同じ演出を出力する場合がある。
メイン遊技状態「エンディング(5)」は、第41実施形態では、AT中であり、かつ、差数カウンタ値が「2000(D)」を超えたときに移行するメイン遊技状態である。メイン遊技状態「エンディング(5)」に移行すると、メイン遊技状態「エンディング(5)」の所定遊技回数を消化し、その後、(有利区間を終了するための処理(後述する有利区間終了準備)を実行し、)有利区間及びATを終了する。ここで、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えた遊技で突然ATを終了すると、それまでの演出を突然終了せざるを得ない場合が生じ得る。これをなくすために、差数カウンタ値が「2000(D)」を超えたときは、所定遊技回数の間、ATの終了に向かう演出を出力し、ATの終了演出を出力し終えた所でATを終了するように制御する。
メイン遊技状態「引戻し期間(6)」は、AT終了後の所定遊技回数(第41実施形態では「50」遊技)の遊技期間である。メイン遊技状態「引戻し期間(6)」にATに当選したときは、メイン遊技状態「AT前兆(3)」を経由してメイン遊技状態「AT(4)」を開始してもよいが、メイン遊技状態「AT前兆(3)」を経由することなくメイン遊技状態「AT(4)」を開始してもよい。
第41実施形態では、メイン遊技状態「AT(4)」の終了時には、ATは終了するが有利区間を終了せず、有利区間かつ非ATであるメイン遊技状態「引戻し期間(6)」を開始する。有利区間クリアカウンタや差数カウンタのカウント値は、メイン遊技状態「AT(4)」からメイン遊技状態「引戻し期間(6)」に移行した後も引き継がれる。そして、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」においてATに当選し、メイン遊技状態「AT(4)」に移行したときは、ATカウンタや差数カウンタ値に基づく差枚数を画像表示装置23に出力可能とする。
現時点でいずれのメイン遊技状態に滞在しているかは、上述したように、RWM53に記憶されている。メイン遊技状態の移行があったときは、RWM53のデータが更新される。メイン遊技状態は、遊技終了時(全リール31の停止後)に更新される。
メイン遊技状態「0」、すなわち非有利区間では、有利区間が抽選され、有利区間に当選したときは、メイン遊技状態が「通常(1)」、「CZ(2)」、「AT前兆(3)」のいずれかに移行する。
図320に示すように、BB2内部中では、非当選時以外は、有利区間に当選する。したがって、BB2内部中に移行した後、数遊技を消化すれば、ほとんどの場合は有利区間に当選する。有利区間では、ATに当選していなければATの抽選は実行されるが、有利区間の抽選は実行されない。
図321は、メイン遊技状態ごとの抽選置数を示す図である。
図321(A)は、非有利区間(通常区間)において、当選番号ごとに、有利区間の「通常」及び「AT」に当選する置数を示している。本実施形態では、非有利区間において、有利区間の「CZ」に当選する場合を設けてもいないが、有利区間の「CZ」に当選する場合を設けてもよいのはもちろんである。
図321(A)に示すように、非有利区間、すなわちメイン遊技状態「0」において、当選番号「1」〜「10」に当選したときは、「16384/16384」の確率で、有利区間の「通常(1)」に当選する。また、当選番号「11」に当選したときは、「16384/16384」の確率で、有利区間かつATに当選する。
当選番号「11」は、いずれのメイン遊技状態であっても、直接ATに当選するレア役として位置づけられている。ただし、メイン遊技状態「0」のときは、有利区間への移行抽選のみを実行し、AT抽選を実行しないことも可能である。
なお、ATに当選したときは、次回遊技からメイン遊技状態が「AT(4)」になるのではなく、メイン遊技状態「AT前兆(3)」になる。そして、メイン遊技状態「AT前兆(3)」において所定遊技回数を消化したときは、次回遊技からメイン遊技状態「AT(4)」になる。
一方、CZに当選したときは、次回遊技からメイン遊技状態が「CZ(2)」になる。
図321(B)に示すように、メイン遊技状態「通常(1)」では、CZ及びATの抽選が実行される。たとえば、当選番号「2」の共通ベルに当選したときは、「512/16384」の確率でCZに当選し、「96/16384」の確率でATに当選する。
メイン遊技状態「通常(1)」の場合において、CZに当選したときは、上記と同様に、次回遊技からメイン遊技状態が「CZ(2)」になる。
また、メイン遊技状態「通常(1)」の場合において、ATに当選したときは、上記と同様に、次回遊技からメイン遊技状態が「AT前兆(3)」になる。
図321(C)に示すように、メイン遊技状態「CZ(2)」では、AT抽選が実行される。たとえば、当選番号「9」のスイカリプレイに当選したときは、「1024/16384」の確率でATに当選する。メイン遊技状態「CZ(2)」の場合において、ATに当選したときは、上記と同様に、次回遊技から、メイン遊技状態「AT前兆(3)」になる。
なお、第41実施形態及び図321の例では、実施形態での説明の簡素化のため、メイン遊技状態「CZ(2)」から、メイン遊技状態「0」又は「通常(1)」に移行する例を示していないが、メイン遊技状態「CZ(2)」から、メイン遊技状態「0」又は「通常(1)」に移行しないという意味ではない。
たとえば第1に、メイン遊技状態「CZ(2)」において、ATに当選することなく所定遊技回数を消化したときは、メイン遊技状態「0」又は「通常(1)」に移行するように設定することが挙げられる。
また第2に、メイン遊技状態「CZ(2)」においてメイン遊技状態「0」又は「通常(1)」に移行する転落抽選を実行し、この抽選に当選したときは、メイン遊技状態「0」又は「通常(1)」に移行するように設定することが挙げられる。なお、後述する第41実施形態の変形例1では、メイン遊技状態「CZ(2)」において、ATに当選することなく「50」遊技を消化したときは、メイン遊技状態「0」に移行する例を示している。
また、図321(D)に示すように、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」では、AT抽選が実行される。なお、図321(D)の例では図示していないが、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」において、CZの抽選を実行してもよい。
メイン遊技状態の抽選においてATに当選したときは、ATの遊技回数(ゲーム数管理型ATの場合)又は獲得可能な差枚数(差枚数管理型ATの場合)を決定する。ATの遊技回数又は差枚数は、一定に設定してもよいが、たとえば当選番号に応じて、あるいは抽選によって、差が生じるように設定してもよい。
たとえば、当選番号「9」のスイカリプレイの当選に基づいてATに当選したときは、ATの遊技回数を「100」に決定するか、又は差枚数を「300」に決定すること等が挙げられる。また、当選番号「10」のチェリーリプレイの当選に基づいてATに当選したときは、ATの遊技回数を「150」に決定するか、又は差枚数を「450」に決定すること等が挙げられる。
さらに、AT中は、当選番号(抽選結果)に応じて、ATの遊技回数(ゲーム数管理型ATの場合)又は獲得可能な差枚数(差枚数管理型ATの場合)を上乗せするか否かを決定してもよい。たとえば、メイン遊技状態「AT(4)」において、当選番号「9」のスイカリプレイに当選したときは、「1/3」の確率でAT上乗せに当選するように設定すること等が挙げられる。同様に、AT中に、当選番号「10」のチェリーリプレイに当選したときは、「1/2」の確率でAT上乗せに当選するように設定すること等が挙げられる。
スイカリプレイの当選に基づいてATを上乗せするときは、たとえば遊技回数を「20」加算するか、又は差枚数を「60」加算すること等が挙げられる。
また、チェリーリプレイの当選に基づいてATを上乗せするときは、たとえば遊技回数を「30」加算するか、又は差枚数を「90」加算すること等が挙げられる。
決定したATの遊技回数又は差枚数は、ATカウンタ(AT遊技回数カウンタ、又はAT差枚数カウンタ等を指し、AT遊技実行可能数とも称する。)にセットされ、遊技回数や払出し数に基づいて更新されていく。メイン遊技状態「AT(4)」は、ATカウンタが「0」になるまで、有利区間クリアカウンタが「0」になるまで、又は差数カウンタが「2400(D)」を超えるまで継続される。
ATカウンタが「0」になったとき、有利区間クリアカウンタが「0」となったとき、又は差数カウンタが「2400(D)」を超えたときは、いずれも、ATの終了条件を満たすと判断してATを終了する。
ATの遊技回数又は差枚数の期待値は、遊技回数又は差枚数の初期値と、AT中の上乗せ数の期待値に依存する。
第41実施形態では、ゲーム数管理型ATとした場合のATの遊技回数の期待値は、約「130」程度に設定する。また、差枚数管理型ATとした場合のATの差枚数の期待値は、約「390」枚程度に設定する。
そして、差数カウンタが「2400(D)」を超える前に、ATカウンタが「0」になる確率は、約95%程度に設定する。したがって、ほとんどの場合は、ATカウンタが「0」になることによりATの終了条件を満たす。
なお、ATカウンタが「0」になる前に、差数カウンタが「2400(D)」を超えたときは、有利区間の終了条件を満たすと判断する。ATは、有利区間中であることが前提であるので、有利区間の終了条件を満たすときは、当然に、ATの終了条件を満たすこととなる。ATカウンタが「0」になる前に有利区間の終了条件を満たしたときは、有利区間を終了するための処理(初期化処理)が実行されるが、この処理によりATカウンタはクリアされる(「0」になる)。
第41実施形態では、メイン遊技状態「AT(4)」の終了後も有利区間を継続するので、ATカウンタが「0」になっても有利区間は終了しない。ただし、これに限らず、ATカウンタが「0」になったときは、同時に有利区間の終了条件を満たすように設定してもよい。この場合には、ATカウンタが「0」になった遊技では、その時点での有利区間クリアカウンタの値にかかわらず、後述するように、有利区間クリアカウンタに「1」を記憶する処理(有利区間終了準備)を実行する。その後、当該遊技の遊技終了時又は次回遊技の遊技開始前(少なくとも、次回遊技が開始可能となるスタートスイッチ41の操作が受付可能となる前)に有利区間クリアカウンタから「1」減算されると、有利区間クリアカウンタが「0」となる。有利区間クリアカウンタが「0」になったときは、(差数カウンタ値にかかわらず)有利区間の終了条件を満たすと判断され、有利区間を終了するための処理が実行される。
また、第41実施形態では、ATの引戻し期間において、ATに当選することなく「50」遊技を消化したときは、有利区間の終了条件を満たすと判断し、有利区間を終了する。ATの引戻し期間の遊技回数が「50」になったときは、有利区間クリアカウンタに「1」を記憶する処理(有利区間終了準備)を実行する。これにより、上記と同様に、有利区間クリアカウンタから「1」減算されると、有利区間クリアカウンタ値が「0」となって、有利区間の終了条件を満たす値となる。
一方、ATの引戻し期間にATに当選したときは、有利区間はそのままで、メイン遊技状態「AT前兆(3)」又はメイン遊技状態「AT(4)」を開始する。
図322は、第41実施形態において説明するRWM53の記憶領域中、主要なものを示す図である。図322で図示していない記憶領域は、設けられていないという意味ではない。図322の記憶領域は、図285(第38実施形態)と一部重複するが、改めて説明する。
図322において、アドレス「F016(H)」の条件装置出力時間、アドレス「F017(H)」のリール停止受付待機時間、アドレス「F018(H)」の最小遊技時間、アドレス「F01A(H)」の遊技待機表示時間は、第41実施形態のRWM53の記憶領域のうち、タイマ値を記憶するための記憶領域である。これらは、図285(第38実施形態)と同一であるが、改めて説明する。
第41実施形態のタイマ値を記憶するための記憶領域は、1バイトタイマ記憶領域と2バイトタイマ記憶領域とを有する。複数の1バイトタイマ記憶領域のアドレスは、連続するように配置される。同様に、複数の2バイトタイマ記憶領域のアドレスは、連続するように配置される。さらにまた、1バイトタイマ記憶領域に連続して2バイトタイマ記憶領域が配置されている。さらに、2バイトタイマ記憶領域は、上位桁を記憶するための1バイト記憶領域と下位桁を記憶するための1バイト記憶領域とを有し、これら2つの1バイト記憶領域のアドレスは連続している。
以上より、2つの1バイトタイマ記憶領域の間に2バイトタイマ記憶領域が配置されることはない。同様に、2つの2バイトタイマ記憶領域の間に1バイトタイマ記憶領域が配置されることはない。
ここで、第41実施形態における2バイトタイマ記憶領域のアドレスは、アドレス値の小さい方が下位桁のアドレスを示し、下位桁のアドレス値に「1」を加算したアドレスが上位桁のアドレスを示す。たとえば図322中、最小遊技時間の2バイトタイマ記憶領域のうち、アドレス「F018(H)」が下位桁の記憶領域であり、アドレス「F019(H)」が上位桁の記憶領域である。
なお、第41実施形態では、説明の簡素化のため、2個の1バイトタイマ記憶領域と2個の2バイトタイマ記憶領域とを例示しているが、タイマ記憶領域は、これらに限られるものではなく、実際にはさらに多くのタイマ記憶領域が設けられている。
以上より、図322に示すように、タイマ値を記憶するための記憶領域のアドレスは、「F016(H)」から「F01B(H)」まで連続して(連番となるように)配置されている。また、第41実施形態では、先頭アドレスである「F016(H)」が基準アドレスとなる。
第41実施形態では、基準アドレスは、1バイトタイマ記憶領域から始まり、2個の1バイトタイマ記憶領域が連続して配置された後、2個の2バイトタイマ記憶領域が連続して配置されている。なお、基準アドレスは、2バイトタイマ記憶領域から開始し、その後に1バイトタイマ記憶領域が配置されていてもよい。
また、図322に示すすべてのタイマ値は、割込み処理のタイマ計測(図323(b)中、ステップS3074)で減算(更新)される。すなわち、一割込みごとに「1」減算される。
ただし、後述する図323(b)において、割込み処理が実行されたときであっても、ステップS2951で電源断を検知したときは、ステップS3074のタイマ計測には進まないので、割込み処理時にタイマ値が常に「1」減算(更新)されるとは限らない。したがって、本明細書では、各タイマ値を「減算する」と記載するが、実際には、「減算可能とする」ことを意味するものであり、いかなる場合においても常に「減算する」ことを意味するものではない。
また、割込み処理ごとに、図323(b)のステップS3074のタイマ計測を実行するものではなく、複数回の割込みがあった場合に、ステップS3074のタイマ計測を1回実行するように構成されていてもよい。たとえば5回の割込み処理があった場合に、ステップS3074のタイマ計測を1回実行することが挙げられる。換言すると、ステップS3074のタイマ計測は、所定の周期ごとに実行されるように構成されていればよく、このように構成することによって、所定の周期ごとに各タイマ値を更新することが可能となる。
以上のように、タイマ値を記憶する記憶領域を連続配置することにより、後述するタイマ計測(図331)で、簡素な方法で、すべてのタイマ値を順次更新することが可能となる。
アドレス「F016(H)」の条件装置出力時間は、条件装置信号の出力時間を計測するタイマ値を記憶するための記憶領域であり、図323(a)中、ステップS2853のスタートスイッチイッチ受付け時処理(図297)において予め定めた初期値が記憶され、その後は所定の周期(割込み処理)ごとに「1」ずつ減算される。そして、割込み処理中の試験信号管理処理(図304)において、条件装置出力時間に応じた条件装置信号が試験信号として出力される。
アドレス「F017(H)」のリール停止受付待機時間は、ストップスイッチ42が操作された後、次のストップスイッチ42の操作を受けるまでの待機時間を計測するタイマ値を記憶するための記憶領域である。第1又は第2ストップスイッチ42が操作されたときにタイマ値「7(D)」をセットし、所定の周期(割込み処理)ごとに「1」減算する。
そして、タイマ値が「0」でないときは、次のストップスイッチ42の操作受付けを行わず(ストップスイッチ42が操作されてもリール停止制御を行わず)、タイマ値が「0」になった後は、次のストップスイッチ42の操作受付けを行う(ストップスイッチ42が操作されたらリール停止制御を行う)。
アドレス「F018(H)」及び「F019(H)」の最小遊技時間は、1回の最小遊技時間を監視するタイマを記憶するための記憶領域であり、初期値として「1836(D)」がセットされ、所定の周期(割込み処理)ごとに「1」ずつ減算されるタイマである。本実施形態の最小遊技時間は、「4.1秒」に設定されている(2.235ms×1836≒4100ms)。そして、前回遊技のリール31の回転開始時から「4.1」秒を経過していることを条件として、今回遊技のリール31の回転開始を実行する。これにより、1遊技の消化時間は、「4.1」秒を下回ることはない。
アドレス「F01A(H)」及び「F01B(H)」の遊技待機表示開始時間は、遊技待機表示を行うまでの待機時間を計測するタイマ値を記憶するための記憶領域である。遊技開始時に、割込み回数「26846(D)」(≒60000ms、すなわち約60秒(1分))をカウントするために、初期値「26846(D)」をセットする。第41実施形態のフローチャートでは当該処理を割愛しているが、図245(第30実施形態)のステップS2711において「26846(D)」がセットされる。第41実施形態では、第30実施形態と同様に、遊技開始時に遊技待機表示時間がセットされると、この時点から所定の周期(割込み処理)ごとに値が「1」ずつ減算される。
第41実施形態では、他の実施形態と同様に、役の抽選が行われると、抽選結果(当選番号)に対応する条件装置が作動可能となる。条件装置には、次回遊技に持ち越さない入賞及びリプレイ条件装置(小役又はリプレイ当選時)と、次回遊技に持越し可能な役物条件装置(特別役当選時)とを有する。
そして、これらの条件装置が作動するときは、役物条件装置番号や、入賞及びリプレイ条件装置番号に、条件装置番号に対応するデータが記憶される。
アドレス「F01C(H)」の役物条件装置番号は、役物条件装置の作動状態を管理する番号を記憶するための記憶領域であり、役の抽選が行われた後、抽選結果に対応する役物条件装置の番号が記憶される。ここで記憶される値は、リール31の停止制御に用いる停止位置決定テーブルの選択、有利区間やAT抽選(及び上乗せ)、演出グループ番号の選択等に用いられる。図320に示すように、第41実施形態の役物は、BB1及びBB2を有する。そして、BBに当選していないときの役物条件装置番号には「0」が記憶されており、BB1に当選したとき(当選番号「12」)は役物条件装置番号に「1」が記憶され、BB2に当選したとき(当選番号「13」)は役物条件装置番号に「2」が記憶される。
また、アドレス「F01D(H)」の入賞及びリプレイ条件装置番号は、入賞及びリプレイ条件装置の作動状態を管理する番号を記憶するための記憶領域であり、役の抽選が行われた後、抽選結果に対応する入賞及びリプレイ条件装置の番号が記憶される。本実施形態では、当選番号に対応する値「0」〜「11(D)」のいずれかが記憶される。
アドレス「F01E(H)」のベット数データは、メダルのベット数を記憶するための記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「3」のいずれかが記憶される。
アドレス「F01F(H)」のクレジット数データは、メダルのクレジット(貯留)数を記憶するための記憶領域であり、クレジット数表示LED76にその時点でのクレジット数を表示するためのデータを記憶している。
アドレス「F020(H)」の払出し数データは、当該遊技で小役が入賞し、払出し数が決定されたときに、払出し数を記憶するための記憶領域である。そして、小役が入賞したときは、メダル払出し処理が実行されることとなるが、メダル1枚払出し(クレジット数への1枚加算、又は実際のメダルの(ホッパー35からの)1枚払出し)ごとに、「1」ずつ減算される。すなわち、払出し処理を実行する回数としての役割を有している。これにより、メダル払出し処理が終了したときは、払出し数データは、「0」となる。
アドレス「F021(H)」の払出し数データバッファは、払出し数データと同様に、当該遊技で小役が入賞し、払出し数が決定されたときに、払出し数を記憶するための記憶領域である。ここで、払出し数データバッファは、払出し数データと異なり、メダル1枚払出し処理ごとに減算されず、最初に記憶された値が維持される。そして、その値は、次回遊技の遊技終了時まで維持される。たとえば、当該遊技で10枚払出しの小役が入賞したときは、払出し数データバッファには「10(D)」が記憶され、次回遊技において、役が入賞しなかったときは、払出し数データバッファには「0」が上書きされる。
アドレス「F022(H)」及び「F023(H)」の有利区間クリアカウンタは、有利区間中の遊技回数を管理するためのカウンタを記憶するための記憶領域である。上述した他の実施形態と同様に、有利区間の遊技回数の継続上限は「1500」遊技に設定されている。そして、最大で「1500」をカウントするため、2バイトの記憶領域が設けられている。有利区間クリアカウンタには、有利区間の開始時に、「1500(D)」がセットされる。そして、毎遊技、「1」ずつ減算される。有利区間クリアカウンタ値が「0」となったときは、有利区間の終了条件を満たすこととなる。
さらに、第41実施形態では、有利区間の終了条件を満たしたときは、有利区間クリアカウンタに「1」を超える値が記憶されている場合であっても、「1」が記憶される。
アドレス「F024(H)」の有利区間種別フラグは、非有利区間(通常区間)又は有利区間のいずれであるかを判断するフラグを記憶するための記憶領域である。
この有利区間種別フラグは、たとえば第30実施形態(図243)に示す有利区間種別フラグと同一である。非有利区間(通常区間)であるときは、有利区間種別フラグには「00000000(B)」が記憶され、有利区間であるときは、有利区間種別フラグには「00000001(B)」が記憶される。なお、第41実施形態では、図243(第30実施形態)と異なり、待機区間は設けられていない。
アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」の差数カウンタは、第31実施形態(図256)の差数カウンタと同一のカウンタであって、有利区間中の差数データが「2400(D)」を超えたか否かを判断するためのインクリメントカウンタを記憶するための記憶領域である。このため、差数カウンタは、2バイトの記憶領域から構成される。第31実施形態と同様に、差数データがマイナスの値となったときは、その値を「0(H)」に補正して、差数カウンタに記憶(更新)する。なお、差数データがマイナスの値となったときに、その「0(H)」に補正して差数カウンタに記憶(更新)する処理を、「基準値設定処理」と称する場合がある。
また、差数カウンタが「2400(D)」を超えたときに有利区間の終了条件を満たすので、たとえば今回遊技の終了時に差数カウンタがちょうど「2400(D)」であるときは、今回遊技では、有利区間の終了条件を満たさない。
そして、次回遊技において、遊技機での最大の差枚数を獲得すると仮定すると、ベット数「1」、払出し数「15」の場合であるので、当該次回遊技での差枚数は「+14」となり、当該次回遊技終了時における差数カウンタ値は「2414(D)」となる。したがって、差数カウンタのとり得る最大値は、「2414(D)」である。
アドレス「F027(H)」のRT状態番号は、現在のRT(再遊技状態)がどのRTであるかを識別する番号を記憶するための記憶領域である。図322に示すように、5種類のRT(遊技状態)ごとに固有の番号が割り当てられており、たとえばBB2内部中であるときは、「2」を記憶する。
アドレス「F028(H)」のメイン遊技状態番号は、現在のメイン遊技状態を識別する番号を記憶するための記憶領域である。図322に示すように、メイン遊技状態としては、「0(非有利区間)」〜「6(引戻し期間)」を有しており、これらのいずれかの番号が記憶される。
アドレス「F029(H)」の当選フラグ(CZ当選フラグ又はAT当選フラグ)は、CZ又はATに当選したときに、その当選を記憶しておくフラグを記憶するための記憶領域である。本実施形態では、当選フラグの1バイトデータ中、CZ当選時は、D0ビットが「1」となり(00000001(B))、AT当選時は、D1ビットが「1」となる(00000010(B))。
また、アドレス「F029(H)」の当選フラグに基づいて、アドレス「F028(H)」のメイン遊技状態番号を更新したときは、アドレス「F029(H)」の当選フラグをクリアする。
アドレス「F02A(H)」のAT前兆カウンタは、メイン遊技状態が「AT前兆(3」)であるときの遊技回数を記憶するための記憶領域である。ATに当選し、メイン遊技状態が「AT前兆(3)」となったときは、前兆遊技回数がAT前兆カウンタに記憶(セット)され、毎遊技、「1」ずつ減算される。そして、AT前兆カウンタが「0」となったときは、メイン遊技状態「AT前兆(3)」の終了条件を満たすこととなる。メイン遊技状態「AT前兆(3)」の終了条件を満たすと、メイン遊技状態「AT(4)」に移行する。
アドレス「F02B(H)」及び「F02C(H)」のATカウンタは、AT中の変数を記憶するための記憶領域である。ゲーム数管理型ATの場合には、ATカウンタによってカウントされる変数は、ATの残り遊技回数である。また、差枚数管理型ATの場合には、ATカウンタによってカウントされる変数は、獲得可能な(残り)差枚数である。AT当選時やAT開始時等に、ATカウンタに遊技回数又は差枚数の初期値が記憶される。また、AT中に上乗せ抽選に当選したときは、ATカウンタに上乗せ値が加算される。
アドレス「F02D(H)」の引戻し遊技回数カウンタは、AT終了後の引戻し期間の遊技回数を記憶するための記憶領域である。AT終了時に、引戻しカウンタに初期値「50」が記憶され、遊技ごとに「1」ずつ減算される。そして、引戻しカウンタが「0」になったときは、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」の終了条件を満たすこととなる。メイン遊技状態「引戻し期間(6)」の終了条件を満たすと、有利区間の終了条件を満たすこととなり、次回遊技から非有利区間(メイン遊技状態「0」)に移行する。
アドレス「F02E(H)」のCZカウンタは、メイン遊技状態「CZ(2)」の遊技回数を記憶するための記憶領域である。CZに当選し、メイン遊技状態が「CZ(2)」となったときは、CZカウンタにCZの遊技回数の初期値(本実施形態では「50(D)」)が記憶され、遊技ごとに「1」ずつ減算される。そして、CZカウンタが「0」になったときは、メイン遊技状態「CZ(2)」の終了条件を満たすこととなる。
アドレス「F02F(H)」のエンディングカウンタは、メイン遊技状態「エンディング(5)」の遊技回数を記憶するための記憶領域である。メイン遊技状態「エンディング(5)」を開始するときは、エンディングカウンタにメイン遊技状態「エンディング(5)」の遊技回数の初期値(本実施形態では「32(D)」)が記憶され、遊技ごとに「1」ずつ減算される。そして、エンディングカウンタが「0」になったときは、メイン遊技状態「エンディング(5)」、換言すればAT及び有利区間の終了条件を満たすこととなる。
したがって、メイン遊技状態「AT(4)」の状態において、ATカウンタが「0」になったことに基づいてATを終了する場合は、有利区間については継続し、メイン遊技状態「通常(1)」に移行する。
これに対し、メイン遊技状態「エンディング(5)」の状態において、エンディングカウンタが「0」になったことに基づいてATを終了する場合は、有利区間についても終了し、メイン遊技状態「0」に移行する。エンディングカウンタが「0」になったときは、有利区間を終了するため、有利区間クリアカウンタに「1」を記憶する処理(有利区間終了準備)を実行する。
なお、エンディングカウンタは、差数カウンタが「2000(D)」を超えたときにセットされる。そして、たとえばAT中の1遊技あたりの差枚数の期待値を約「3」枚と仮定すると、「32」遊技の差枚数期待値は約96枚である。よって、このときの差数カウンタは、約「2100(D)」程度となる。したがって、第41実施形態では、エンディングカウンタに「32(D)」がセットされた後、「32」遊技でATを終了するときは、差数カウンタは「2400(D)」に到達しない可能性が高い。
アドレス「F030(H)」のポイント数カウンタは、メイン遊技状態「通常(1)」において、役抽選結果及びポイント数抽選に基づいて付与したポイント数の累積値を記憶するための記憶領域である。後述する第41実施形態の変形例1では、メイン遊技状態「通常(1)」においてポイントを付与し、付与したポイントに基づいてメイン遊技状態「CZ(2)」に移行する。
なお、引戻し期間を設けない場合には、引戻しカウンタは不要である。
また、第41実施形態の変形例1では、メイン遊技状態「CZ(2)」の遊技回数が所定回数に到達する前にATに当選しなかったときは、有利区間を終了する。このため、CZの終了条件を満たすか否かを判断するためにCZカウンタを設けたが、CZの終了条件として遊技回数を設定しない場合には、CZカウンタは不要である。
さらにまた、第41実施形態では、メイン遊技状態として「エンディング(5)」を設け、メイン遊技状態「エンディング(5)」で所定遊技回数を消化したときは、メイン遊技状態「エンディング(5)」を終了するようにしている。このため、メイン遊技状態「エンディング(5)」の遊技回数をカウントするためのエンディングカウンタを設けている。しかし、これに限らず、エンディングを設けない場合には、エンディングカウンタは不要である。
図323は、第41実施形態におけるメイン処理(図中(a))及び割込み処理(図中(b))を示すフローチャートであり、図294の第38実施形態に対応する図である。図323では、図294と同一処理を行うステップには同一ステップ番号を付している。図294と同一ステップ番号は、第38実施形態と同一処理を行うものとし、当該処理の説明を適宜割愛する。一方、図294と異なる処理を実行するステップについては、ステップ番号にアンダーラインを付している。
図323(a)に示すメイン処理では、ステップS2853におけるスタートスイッチ受付け処理の後、ステップS3071の有利区間移行抽選等処理、ステップS3072のAT抽選等処理を実行する。なお、図294の第38実施形態では、メイン処理中、有利区間の抽選やAT抽選の処理を図示していないが、第38実施形態において有利区間抽選やAT抽選を実行しないことを意味するものではない。
ステップS2853のスタートスイッチ受付け時処理では、図297で示すように、ステップS2896で内部抽選を行うが、この内部抽選に相当する抽選は、図320(C)に示す内部抽選置数に基づく当選番号(役)の抽選に相当する。
そして、ステップS3071の有利区間移行抽選等処理では、図320(C)及び図321(A)に示す置数に基づく有利区間の移行抽選等を実行する。さらに、ステップS3072のAT抽選等処理では、図321の抽選置数に基づくAT抽選等を実行する。
さらにまた、ステップS3073の遊技終了時処理では、ステップS3071及びS3072の抽選結果に基づいて、メイン遊技状態の更新等を実行する。
図323(b)の割込み処理は、図294(b)に対し、ステップS3074のタイマ計測処理が異なる。それ以外は図294(b)と同様である。
図324は、図323(a)のステップS3071における有利区間移行抽選等処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3081では、メイン遊技状態が「0」であるか否か、すなわち非有利区間であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」に記憶された値が「0」であるか否かを判断する。メイン遊技状態が「0」であると判断したときはステップS3082に進み、メイン遊技状態が「0」でない(有利区間である)と判断したときはステップS3085に進む。換言すると、現在の遊技区間が有利区間であるときには、重複して有利区間移行抽選を行わないようにすることで、遊技区間が有利区間の上書きにより、有利区間から通常区間に移行してしまうこと等の意図していない制御を防ぐこと等が可能となる。
ステップS3082では、メイン制御基板50は、有利区間移行抽選を行う。有利区間移行抽選は、当該遊技の内部抽選の結果に基づいて行うものであり、図320(C)で示した内部抽選置数に基づいて行われる。なお、上述したように、当該遊技で当選番号「1」〜「11」のいずれかとなったときは、100%の確率で、有利区間に当選する。そのため、抽選処理を実行することなく、当選番号(抽選結果)が「1」〜「11」であるか否かを判断することによって、有利区間に移行するか否かを判断してもよい。
次にステップS3083に進み、有利区間の移行抽選に当選したか否かを判断する。有利区間の移行抽選に当選したと判断したときはステップS3084に進み、当選していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3084では、有利区間種別フラグをオンにする。この処理は、アドレス「F024(H)」の有利区間種別フラグを「1」にする処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS3081においてメイン遊技状態が「0」でないと判断され、ステップS3085に進むと、メイン制御基板50は、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満であるか否かを判断する。この処理は、たとえば、アドレス「F022(H)」及び「F023(H)」に記憶されたデータと、「600(D)」とを比較演算する(具体的には、有利区間クリアカウンタ値から「600(D)」を減算する)ことにより行う。そして、演算結果が桁下がりを生じたとき(キャリーフラグが「1」となったとき)は、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満であると判断する。
有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満であると判断したときはステップS3086に進み、「600(D)」未満でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS3085の時点では、今回遊技での有利区間クリアカウンタの更新は未だ実行されていない。有利区間クリアカウンタの更新は、遊技終了時処理(具体的には、図329の有利区間クリアカウンタ管理)で実行される。
したがって、前回遊技の遊技終了時に、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満となったときは、ステップS3085で「Yes」と判断される。
一方、今回遊技で有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満となる場合に、ステップS3085で「Yes」と判断されるようにするには、ステップS3085で、有利区間クリアカウンタ値から「600(D)」を減算し、ゼロフラグが「1」となったときは、「Yes」と判断することが挙げられる。あるいは、利区間クリアカウンタ値から「601(D)」を減算し、キャリーフラグが「1」となったときは、「Yes」と判断することが挙げられる。
ステップS3086では、メイン制御基板50は、現時点でのメイン遊技状態が「通常(1)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」の値を読み込み、その値から「1」を減算することによって、ゼロフラグが「1」となるか否か(ゼロフラグが「1」のときは、現時点でのメイン遊技状態が「通常(1)」であると判断する。)を判断する。メイン遊技状態が「通常(1)」であると判断したときはステップS3087に進み、メイン遊技状態が「通常(1)」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3087では、メイン制御基板50は、有利区間終了準備を行う。ステップS3087の有利区間終了準備は、図253(第30実施形態)に示す処理と同一である。有利区間終了準備は、有利区間クリアカウンタ値にかかわらず(有利区間クリアカウンタが「1」を超える値であっても)、有利区間クリアカウンタに「1」を記憶する処理であり、たとえば、以下の方法が挙げられる。
第1に、アドレス「F022(H)」(下位桁)に「1」を記憶し、アドレス「F023(H)」(上位桁)に「0」を記憶する方法である。
具体的には、以下のようになる。
(1)例1
F022(H)=05(H)
F023(H)=01(H)
であるときは、
F022(H)=01(H)
F023(H)=00(H)
となる。
(2)例2
F022(H)=FF(H)
F023(H)=00(H)
であるときは、
F022(H)=01(H)
F023(H)=00(H)
となる。
なお、有利区間終了準備の実行前の有利区間クリアカウンタ値が「1」である場合であっても、有利区間終了準備の実行前の値を判断することなく有利区間終了準備が実行される。
したがって、
(3)例3
F022(H)=01(H)
F023(H)=00(H)
であるときは、
F022(H)=01(H)
F023(H)=00(H)
となる。
また第2に、アドレス「F023(H)」(上位桁)に「0」を記憶するのではなく、アドレス「F023(H)」(上位桁)のデータをクリアする方法でもよい。なお、アドレス「F022(H)」(下位桁)には、上記と同様に「1」を記憶する。
以上のような方法により、有利区間クリアカウンタの上位桁(F023(H)の値)が「0」の場合と「0」でない場合とで、共通の処理を行うことにより、有利区間クリアカウンタに「1」を記憶する処理を確実に行うことができるとともに、処理の簡素化を図ることができる。
また、有利区間終了準備では、具体的には、レジスタを用いて以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに「1(H)」を記憶する。これにより、Hレジスタ(上位桁)値は「0(H)」、Lレジスタ(下位桁)値は「1(H)」となる。
(2)次に、有利区間クリアカウンタの下位アドレス(F022(H))にLレジスタ値「1(H)」を記憶し、上位アドレス(F023(H))にHレジスタ値「0(H)」を記憶する。
以上より、有利区間クリアカウンタの下位桁(F022(H))は「00000001(B)」となり、上位桁(F023(H))は「00000000(B)」となる。
そして、詳細は後述するが、遊技終了時処理中の有利区間クリアカウンタ管理(図329)で、有利区間クリアカウンタから「1」が減算される。この減算により有利区間クリアカウンタが「0」になる。有利区間クリアカウンタが「0」になると、有利区間の終了条件を満たし、有利区間の終了条件を満たしたことに基づく処理(有利区間に関するデータのRWM初期化)が実行される。
以上の有利区間終了準備により、有利区間クリアカウンタに「1」を保存するだけで、有利区間の終了条件を満たすか否かを示すデータをRWM53の所定アドレスに記憶することが不要となる。
仮に、有利区間の終了条件を満たすか否かを示すデータをRWM53の所定アドレスに記憶したとき、それだけ、RWM53の容量を圧迫することになる。
また、有利区間の終了条件を満たしたときに、有利区間の終了条件を満たすことを示すデータをRWM53の所定アドレスに記憶する処理が必要となる。さらに、毎遊技、前記所定アドレスに記憶されたデータを読み込んで、有利区間の終了条件を満たすか否かを判断する処理が必要となる。よって、それだけ、プログラム容量を必要とし、ROM54の容量を圧迫することになる。
一方、有利区間終了準備において有利区間クリアカウンタに「1」を保存するだけで、それ以降に実行される有利区間クリアカウンタ管理(図329)で有利区間クリアカウンタが「0」となるので、有利区間終了時の処理(RWM53のクリア処理)を実行できるようになる。
第41実施形態では、有利区間の終了条件の1つとして、「有利区間クリアカウンタ値が「600」未満となり、かつ、メイン遊技状態が「通常(1)」であること」に設定されている。有利区間クリアカウンタ値が「600」未満であるということは、初期値「1500(D)」が設定されてから過半数の遊技回数を消化しているので、その後にATに当選し、ATの遊技回数や差枚数が上乗せされたときに、AT中に有利区間クリアカウンタ値が「0」になってしまうおそれがあることから、一旦、有利区間を終了させている。なお、有利区間を終了しても、図320(C)に示したように、再度、早期に有利区間移行抽選に当選する(すぐに有利区間に復帰する)と考えられるので、遊技者に不利益を与えないと考えられる。逆に、有利区間を一旦終了し、その後、早期に有利区間に当選して、有利区間クリアカウンタの初期値として「1500(D)」を設定した方が、その後にATに当選したときに、ATの遊技回数又は差枚数が上乗せされても、有利区間クリアカウンタが「0」になったことに基づいてATが終了するおそれを少なくすることができる。
また、メイン遊技状態が「通常(1)」であるときは、ATに当選するまで、ある程度の遊技回数を消化することが考えられる。図321に示したように、メイン遊技状態「通常(1)」からATに当選するよりも、メイン遊技状態「通常(1)」でCZに当選し、メイン遊技状態「CZ(2)」となった後にATに当選する確率の方が高い。さらに、ATに当選しても、メイン遊技状態「AT前兆(3)」を経由してからATが開始される。換言すれば、メイン遊技状態が「通常(1)」であるときは、ATに当選するまでに、有利区間クリアカウンタ値が減ることになる。そして、AT開始時に有利区間クリアカウンタ値が小さいときは、上記と同様に、ATの遊技回数や差枚数が上乗せされたときに、AT中に有利区間クリアカウンタ値が「0」になるおそれがあるためである。
したがって、第41実施形態では、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」以上であるときは、メイン遊技状態「通常(1)」であっても有利区間を終了しない。さらに、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満であっても、メイン遊技状態「CZ(2)」であるとき(ATに移行する確率がメイン遊技状態「通常(1)」と比較して高いとき)は、有利区間を終了しない。ただし、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」以上であり、メイン遊技状態「通常(1)」である場合において、有利区間終了抽選を行うような仕様であるときは、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」以上であり、メイン遊技状態「通常(1)」であるときに有利区間が終了する可能性はある。
なお、第41実施形態では、有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「2/5」)未満であるか否かを基準としたが、この値に限られるものではなく、たとえば、
(1)「1200(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「4/5」)未満であるとき、
(2)「1000(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「2/3」)未満であるとき、
(3)「750(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「1/2」)未満であるとき、
(4)「500(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「1/3」)未満であるとき、
(5)「300(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「1/5」)未満であるとき、
(6)「150(D)」(有利区間クリアカウンタの初期値「1500」×「1/10」)未満であるとき
等、種々設定することが可能である。
このように、AT開始時に有利区間クリアカウンタ値が小さい場合において、ATの遊技回数や差枚数が上乗せされたときに、AT中に有利区間クリアカウンタ値が「0」になり、有利区間(及びAT)が終了してしまうおそれがある。
そこで、有利区間クリアカウンタが「1」よりも大きい状況で、メイン遊技状態「通常(1)」のときに有利区間を終了させるような場合には、有利区間クリアカウンタが、有利区間クリアカウンタの初期値「1500」の「1/10」よりも大きく、有利区間クリアカウンタの初期値「1500」の「8/10」よりも小さい値に設定することが好適である。
さらに、第41実施形態の例では、有利区間中、ATの当選確率が最も低いメイン遊技状態として、メイン遊技状態「通常(1)」を設けたが、たとえば、メイン遊技状態「通常(1)」を複数種類設け、有利区間クリアカウンタ値及びメイン遊技状態に基づいて、有利区間終了準備を実行するか否かを振り分けてもよい。
たとえば、メイン遊技状態「通常(1)」を、メイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」、メイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」、及びメイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」の3種類を設ける。そして、CZ又はATの当選しやすさは、
メイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」>メイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」>メイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」
とする。
この場合、ステップS3085及びS3086の判断を、以下のように設定することも可能である。
(1)有利区間クリアカウンタ値が「600(D)」未満、かつメイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」のときは、有利区間終了準備を実行する。
(2)有利区間クリアカウンタ値が「500(D)」未満、かつメイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」のときは、有利区間終了準備を実行する。
(3)有利区間クリアカウンタ値が「400(D)」未満、かつメイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」のときは、有利区間終了準備を実行する。
なお、図324では図示していないが、上述したように、有利区間に係る処理(有利区間移行抽選)は、一の規定数で実行可能である。したがって、ステップS3082の有利区間移行抽選を実行する前に、今回遊技のベット数が「3」であるか否かを判断し(アドレス「F01E(H)」のベット数データを読み込み、「3」であるか否かを判断する)、今回遊技のベット数が「3」であるときはステップS3082に進んで有利区間移行抽選を行うが、ベット数「3」でないときは、本フローチャートによる処理を終了する。ただし、有利区間に係る処理を複数の規定数で実行可能である場合には、ベット数に応じて、又はベット数にかかわらず、有利区間に移行するか否かを決定してもよい。
図325は、図323(a)のステップS3072におけるAT抽選等処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3091では、メイン遊技状態の遊技開始時処理を実行する。メイン遊技状態ごとに、遊技開始時の処理が予め定められている。また、ステップS3091の時点でどのメイン遊技状態であるかは、アドレス「F028(H)」の値を読み込むことにより判断する。なお、ステップS3091の処理は、有利区間中の処理であり、メイン遊技状態「0」のときはステップS3091を実行しない。
ステップS3091において、メイン遊技状態「通常(1)」であるときは、CZ又はAT抽選を実行する。この抽選は、図321(B)に示す抽選置数に基づく抽選である。この抽選でCZ又はATに当選したときは、当選フラグをそれぞれ更新する。具体的には、CZ当選時は、アドレス「F029(H)」の当選フラグのD0ビットを「1」にし、AT当選時は当選フラグのD1ビットを「1」にする。
また、メイン遊技状態「CZ(2)」であるときは、AT抽選を実行する。この抽選は、図321(C)に示す抽選置数に基づく抽選である。この抽選でATに当選したときは、上記と同様に、当選フラグのD1ビットを「1」に更新する。
さらにまた、メイン遊技状態「AT前兆(3)」であるときは、アドレス「F02A(H)」のAT前兆カウンタから「1」を減算する処理を実行する。
さらに、メイン遊技状態「AT(4)」であるときは、アドレス「F02B(H)」のATカウンタから、「1」、又は当選番号に対応する差枚数を減算する処理を実行する。
ここで、ゲーム数管理型ATの場合には、ATカウンタは、AT遊技回数カウンタであるので、「1」を減算する。
一方、差枚数管理型ATの場合には、ATカウンタは、AT差枚数カウンタであるので、今回遊技の当選番号に対応する差枚数を減算する。たとえば、当選番号「3」〜「8」当選時は、ATカウンタから「7」を減算する。ここで、押し順ベル当選時に、ステップS3091の時点では、押し順ベルは未だ入賞していないが、第41実施形態では、遊技開始時(全リール31の停止前)に、押し順正解時に遊技者が獲得可能となる払出し数「10」からベット数「3」を引いた差枚数「7」を、押し順ベルが入賞するか否かにかかわらず減算する。また、当選番号「2」の共通ベル当選時は、ATカウンタから払出し数を減算するか否かは、上述したように任意である。
また、メイン遊技状態が「エンディング(5)」であるときは、アドレス「F02F(H)」のエンディングカウンタから遊技回数「1」を減算する処理を実行する。
さらにまた、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」であるときは、アドレス「F02D(H)」の引戻し遊技回数カウンタから「1」を減算する処理を実行する。さらに、図321(D)に示す抽選置数に基づくAT抽選を実行する。
なお、メイン遊技状態「通常(1)」中にポイント数カウンタを加算したり、メイン遊技状態「CZ(2)」中にCZカウンタを減算する例は、変形例1(後述する図333)で説明する。
ステップS3091の処理後、ステップS3092に進む。ステップS3092では、ステップS3091の処理により、ATに当選したか否かを判断する。ATに当選したか否かは、上述した当選フラグのD1ビットが「1」であるか否かにより判断する。
AT当選フラグが「1」であると判断したときはステップS3093に進み、AT当選フラグが「1」でないと判断したときはステップS3094に進む。
ステップS3093では、AT当選時処理を実行する。この処理は、後述する図326に示す処理であり、ATカウンタの初期値の設定等を実行する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS3094に進むと、今回遊技のメイン遊技状態が「引戻し期間(6)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込み、「6(D)」であるか否かを判断し、「6(D)」であるときは引戻し期間中であると判断し、ステップS3095に進む。これに対し、引戻し期間中でないと判断したときはステップS3097に進む。
ステップS3095では、引戻し遊技回数カウンタが「0」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F02D(H)」のデータを読み込み、「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS3096に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3096では、有利区間終了準備を実行する。この処理は、上述したステップS3087と同一の処理(図253に示す処理)である。
以上より、引戻し期間中において、引戻し遊技回数カウンタが「0」となったときは、引戻し期間、すなわち有利区間の終了条件を満たすので、今回遊技で有利区間を終了するため、有利区間終了準備を実行する。
ステップS3094で引戻し期間中でないと判断され、ステップS3097に進むと、今回遊技のメイン遊技状態が「エンディング(5)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込み、「5(D)」であるか否かを判断し、「5(D)」であるときはエンディング中であると判断してステップS3098に進む。これに対し、エンディング中でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3098では、エンディングカウンタが「0」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F02F(H)」のデータを読み込み、「0」であるか否かを判断する。「0」であると判断したときはステップS3096に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
したがって、メイン遊技状態が「エンディング(5)」において、エンディングカウンタが「0」であるときは、有利区間かつATの終了条件を満たすと判断して、有利区間終了準備を実行する。
なお、指示機能に係る処理は、一の規定数で実行可能であるので、たとえばAT抽選や、ATカウンタの更新は、今回遊技のベット数が「3」である場合に限られる。したがって、ステップS3091において、AT抽選やATカウンタの更新を実行しようとする場合には、今回遊技のベット数が「3」であるか否かを判断し、ベット数が「3」であるときはAT抽選やATカウンタの更新を行うが、ベット数が「3」でないときはAT抽選やATカウンタの更新を実行しない。なお、指示機能に係る処理が、複数の規定数でも実行可能に構成されている場合には、規定数に応じて、又は規定数にかかわらず、AT抽選や、ATカウンタの更新を行うことが可能である。
また、CZ抽選、AT前兆カウンタの更新、エンディングカウンタの更新、及び引戻し遊技回数カウンタの更新は、厳密には指示機能に係る処理ではないので、今回遊技のベット数が「3」でない場合であっても実行可能であるが、実行するか否かは任意である。これらの処理について、指示機能に係る処理と同様に取り扱う(今回遊技のベット数が「3」でない場合には実行しない)ように定めてもよい。
後述するポイントの付与や、CZカウンタの更新についても同様である。
図326は、図325のステップS3093におけるAT当選時処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3101では、ATの遊技回数又は差枚数の初期値を決定する。ここでは、予め定めた1つの遊技回数又は差枚数を定めてもよく、あるいは、複数種類の遊技回数又は差枚数から抽選によって決定してもよい。さらには、ATの当選の契機となった当選番号(役抽選結果)に基づいて、遊技回数又は差枚数を決定してもよい。
次にステップS3102に進み、ステップS3101で決定した遊技回数又は差枚数を保存する。この処理は、アドレス「F02B(H)」に、決定した遊技回数又は差枚数を記憶する処理である。
次のステップS3103では、AT前兆遊技回数をセットする。この処理は、アドレス「F02A(H)」に、AT前兆遊技回数を記憶する処理である。なお、本実施形態では、説明の簡素化のため、AT前兆遊技回数を「32(D)」に設定するが、これに限らず、今回遊技の役抽選結果(当選番号)等に基づき、抽選等によってAT前兆の遊技回数を決定してもよい。
次にステップS3104に進み、メイン遊技状態が「引戻し期間(6)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込み、「6(D)」であるか否かを判断し、「6(D)」であるときは引戻し期間中であると判断し、ステップS3105に進む。これに対し、引戻し期間中でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3105では、引戻し遊技回数カウンタをクリアする。この処理は、アドレス「F02D(H)」の値をクリアする(「0」にする)処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
なお、AT当選時に、メイン遊技状態を「AT前兆(3)」にセットする処理や、AT当選フラグをクリアする処理は、後述する図328のメイン遊技状態更新処理で実行する。
図327は、図323(a)のメイン処理中、ステップS3073における遊技終了時処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3111では、メイン遊技状態更新処理を実行する。この処理は、後述する図328に示す処理であり、今回遊技の各種抽選結果や各種カウンタの更新結果に基づいて、メイン遊技状態に変更があるときは、メイン遊技状態を更新する処理である。
次にステップS3112に進み、1BB作動管理を実行する。なお、ステップS3112〜S3114は、図252(第30実施形態)中、ステップS2827〜S2829の処理と共通する処理であるが、改めて説明する。
ステップS3112の1BB作動管理は、今回遊技がBB遊技であるときに、BB遊技の終了条件を満たすか否か等を判断する処理である。具体的には、第41実施形態では図示しないが、作動状態フラグ(たとえば図256)の値に基づいて、BBの作動中であるか否かを判断する。なお、第41実施形態では、図320に示すように、獲得可能枚数が異なる2種類のBB(BB1及びBB2)が設けられているので、作動状態フラグの異なるビットに、それぞれBB1及びBB2が割り当てられている。
BB1又はBB2の作動中であると判断したときは、BB遊技中の獲得可能数を読み込み、「0」となったか否かを判断する。なお、BB遊技の開始時までに、BBの種類に応じて、RWM53の所定領域に、獲得可能数が記憶され(図320に示すように、BB1は「100」、BB2は「30」)、毎遊技、払出し(遊技価値の付与)があるごとに更新(減算)されていく。
なお、獲得可能数を更新する処理として、BB1及びBB2の獲得可能数が2バイトである場合には後述する2バイト減算処理、BB1及びBB2の獲得可能数が1バイトの範囲内(獲得可能数が255枚以下)の場合には、後述する1バイト減算処理を用いることも可能である(たとえば獲得可能数として「3(D)」が記憶されている状況下で「10(D)」の遊技価値の付与があった場合には、獲得可能数として「0」が記憶されるように構成されている)。
そして、獲得可能数が「0」になったと判断したとき(獲得可能数がBBの終了条件を満たしたとき)は、作動状態フラグの対応ビット(作動しているBBに対応するビット、作動しているRBに対応するビット)をクリアする処理を実行する。
次にステップS3113に進むと、RB作動時であるか否かを判断する。ここで、たとえば図256に示すように、作動状態フラグには、RBに対応するビット(図256の例ではD3ビット)が設けられており、RB作動中は、当該ビットが「1」となっている。したがって、RBに対応するビットが「1」であるか否かを判断することにより、RB作動時であるか否かを判断する。RB作動時であると判断したときはステップS3114に進み、RB作動時でないと判断したときはステップS3115に進む。
ステップS3114では、RB作動管理を実行する。この処理は、RBの遊技回数が「2」回、又は小役の入賞回数が「2」回に到達したか否かを判断し、RBの遊技回数及び小役の入賞回数がいずれも「2」回に到達していないと判断したときは、ステップS3114の処理を終了し、ステップS3115に進む。これに対し、ステップS3114において、RBの遊技回数が「2」回、又は小役の入賞回数が「2」回に到達したと判断したときは、RBの作動状態フラグをオフにし、所定の待機期間(たとえば「5」割込み)の経過後、RBの作動状態フラグをオンにする処理を実行する。そしてステップS3115に進む。
ステップS3115は、有利区間クリアカウンタ管理を実行する。この処理は、後述する図329に示す処理であり、有利区間クリアカウンタ及び差数カウンタの更新処理や、有利区間の終了条件を満たしたときの初期化処理等を実行する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
図328は、図327のステップS3111におけるメイン遊技状態更新処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3121では、メイン遊技状態が「AT(4)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込み、「4(D)」であるか否かを判断し、「4(D)」であるときはATであると判断してステップS3122に進む。これに対し、メイン遊技状態がATでないと判断したときはステップS3125に進む。
ステップS3122では、ATカウンタが「0」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F02B(H)」のデータを読み込み、「0」であるか否かを判断する。ATカウンタが「0」であると判断したとき(ATの終了条件を満たすとき)はステップS3123に進む。これに対し、ATカウンタが「0」でないと判断したときはステップS3135に進む。
ステップS3123では、メイン遊技状態を、「AT(4)」から「引戻し期間(6)」に更新する処理を実行する。具体的には、アドレス「F028(H)」のデータを書き換えるか、又はアドレス「F028(H)」のデータに「1」を加算した後、さらに「1」を加算する処理を実行する。次にステップS3124に進み、アドレス「F02D(H)」の引戻し遊技回数カウンタに初期値「50(D)」をセットする。そして本フローチャートによる処理を終了する。ステップS3123及びS3124を経由すると、今回遊技でATを終了し、次回遊技からは、「50」遊技を上限回数とする引戻し期間(有利区間)が開始される。
ステップS3121からステップS3125に進むと、AT当選フラグがオンであるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F029(H)」のD1ビットを読み込み、「1」であるときはAT当選フラグがオンであると判断する。AT当選フラグがオンであると判断したときはステップS3126に進み、オンでないと判断したときはステップS3128に進む。
ステップS3126では、メイン遊技状態を「AT前兆(3)」に更新する(アドレス「F028(H)」のデータを書き換える。)。次にステップS3127に進み、AT当選フラグをオフにする。この処理は、アドレス「F029(H)」のD1ビットを「0」にする(又は、アドレス「F029(H)」のデータをクリアする)処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS3125でAT当選フラグがオンでないと判断され、ステップS3128に進むと、CZ当選フラグがオンであるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F029(H)」のD0ビットを読み込み、「1」であるときはCZ当選フラグがオンであると判断する。CZ当選フラグがオンであると判断したときはステップS3129に進み、オンでないと判断したときはステップS3131に進む。
ステップS3129では、メイン遊技状態を「CZ(2)」に更新する(アドレス「F028(H)」のデータを書き換える。)。次にステップS3130に進み、CZ当選フラグをオフにする。この処理は、アドレス「F029(H)」のD0ビットを「0」にする(又は、アドレス「F029(H)」のデータをクリアする)処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3131では、メイン遊技状態が「AT前兆(3)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込み、「3(D)」であるか否かを判断し、「3(D)」であるときはAT前兆であると判断してステップS3132に進む。これに対し、メイン遊技状態がAT前兆でないと判断したときはステップS3134に進む。
ステップS3132では、AT前兆カウンタが「0」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F02A(H)」のデータを読み込み、「0」であるときはAT前兆カウンタが「0」であると判断する。AT前兆カウンタが「0」であると判断したときはステップS3133に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3133では、メイン遊技状態をAT前兆からATに更新する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータに「1」を加算する処理である。これにより、アドレス「F028(H)」の値は、「4(D)」すなわち「AT(4)」となる。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS3131でAT前兆でないと判断され、ステップS3134に進むと、メイン遊技状態がエンディングであるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込み、「5(D)」であるか否かを判断し、「5(D)」であるときはエンディングであると判断して本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、メイン遊技状態がエンディングでないと判断したときはステップS3135に進む。
ステップS3135では、差数カウンタ値が「2000(D)」を超えたか否かを判断する。この処理は、アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」の値を読み込み、「2000(D)」から差数カウンタ値を減算し、その減算の結果、キャリーフラグが「1」となったときは差数カウンタが「2000(D)」を超えたと判断する。差数カウンタが「2000(D)」を超えたと判断したときはステップS3136に進み、超えていないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS3135の時点では、今回遊技の差数カウンタの更新は未だ実行されていない。差数カウンタの更新は、図328のメイン遊技状態更新処理の実行後、有利区間クリアカウンタ管理(図329)で実行される。
したがって、ステップS3135では、前回遊技で更新された差数カウンタ値に基づいて、差数カウンタ値が「2000(D)」を超えたか否かを判断しても差し支えない。
一方、ステップS3135において、今回遊技で差数カウンタが「2000(D)」を超えるときは「Yes」と判断されるようにする場合には、アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」の差数カウンタ値をHLレジスタに記憶し、アドレス「F021(H)」の払出し数データバッファをAレジスタに記憶し、HLレジスタ値にAレジスタ値を加算した値をHLレジスタに記憶する。次に、アドレス「F01E(H)」のベット数データをAレジスタに記憶し、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算した値をHLレジスタに記憶し、HLレジスタ値が「2000(D)」を超えるか否かを判断する。これにより、今回遊技で差数カウンタが「2000(D)」を超えるか否かを判断することが可能となる。
ステップS3136では、メイン遊技状態をエンディングにセットする。ステップS3136に進んだときは、メイン遊技状態はATである。したがって、ステップS3136では、アドレス「F028(H)」の値に「1」を加算し、メイン遊技状態を「エンディング(5)」にする処理を実行する。次にステップS3137に進み、アドレス「F02F(H)」のエンディングカウンタに、エンディングの遊技回数である「32(D)」をセットする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上のように、第41実施形態では、AT中に差数カウンタが「2000(D)」を超えたときは、「32」遊技のエンディングを経由して、ATを終了するように制御する。
図329は、図327のステップS3115における有利区間クリアカウンタ管理を示すフローチャートである。図329では、図299(第38実施形態)と共通する処理については同一ステップ番号を付している。また、ステップ番号においてアンダーラインを引いたステップ番号は、第41実施形態特有の処理である。以下、第38実施形態(図299及び図306)、第39実施形態(図310〜図313)と説明が一部重複するが、改めて説明する。
また、第41実施形態では、第38実施形態及び第39実施形態と同様に、有利区間であるか非有利区間(通常区間)であるかにかかわらず、有利区間クリアカウンタ管理を実行されるように構成されている。しかし、有利区間中であるか否かを判断し、有利区間中のときのみ有利区間クリアカウンタ管理を実行するように構成してもよい。
まず、ステップS2921では、有利区間クリアカウンタの(下位桁の)アドレス値をHLレジスタに記憶する。したがって、HLレジスタに「F022(H)」を記憶する。
次のステップS3141では、2バイト減算処理を実行する。この処理は、後述する図330に示す処理である。有利区間クリアカウンタ値は2バイトデータであるので、この2バイトデータから「1」を減算する処理を、図330に示すサブルーチンで実行する。
次のステップS2923では、メイン制御基板50は、減算前の有利区間クリアカウンタ値が「0」であるか否かを判断する。この処理は、ステップS3141の減算処理によって設定されるキャリーフラグが「1」であったか否かにより判断する。
キャリーフラグが「1」であったとき(減算前の値が「0」であるとき)はステップS2937に進み、キャリーフラグが「1」でないとき(減算前の値が「0」でないとき)はステップS2924に進む。なお、キャリーフラグが「1」であったとき(減算前の値が「0」であるとき)とは、今回遊技が有利区間中の遊技でない(今回遊技が非有利区間の遊技である)ことを意味する。
ステップS2924では、メイン制御基板50は、ステップS3141における減算結果(減算後)が「0」であるか否かを判断する。この処理は、ステップS3141の減算処理によって設定されるゼロフラグが「1」であったか否かにより判断する。すなわち、減算前の値が「1」であったか否かを判断する。
ゼロフラグが「1」であったときはステップS2936に進み、ゼロフラグが「1」でないとき(減算結果が「0」でないとき)はステップS2926に進む。なお、ゼロフラグが「1」であったとき(減算結果が「0」であるとき)とは、今回遊技で有利区間中の遊技を終了する(次回遊技が非有利区間の遊技である)ことを意味する。
ステップS2926では、差数カウンタの値を取得する。この処理は、アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」の差数カウンタの値を読み込み、HLレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2929に進み、当該遊技で再遊技作動図柄(リプレイに対応した図柄組合せ)が表示されたか否かを判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグ(たとえば図284のアドレス「F015(H)」に記憶されているデータ)のD5ビット(再遊技作動図柄)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは再遊技作動図柄が表示されたと判断する。再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはステップS2935に進み、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS2925に進む。ここで、差数カウンタの実質的な更新処理は、ステップS2925、S2927、S2928、及びS2931で実行される。したがって、ステップS2929において再遊技作動図柄が表示されたと判断され、ステップS2935に進んだときは、差数カウンタは更新されない。
ステップS2925では、アドレス「F021(H)」の払出し数データバッファの値を取得する。この処理は、払出し数データバッファの値を読み込み、Aレジスタに記憶する処理である。
次のステップS2727では、差数カウンタに払出し数を加算する処理を実行する。この処理は、Aレジスタ値(払出し数データバッファ)をHLレジスタ値(差数カウンタ)に加算し、加算後の値をHLレジスタに記憶する処理である。
次にステップS2928に進み、アドレス「F01E(H)」のベット数データの値を取得する。この処理は、ベット数データの値を読み込み、Aレジスタに記憶する処理である。
ステップS2931では、差数カウンタからベット数を減算する。この処理は、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算し、減算結果をHLレジスタに記憶する処理である。ここで、HLレジスタ値が「0」未満となったときはキャリーフラグが「1」となる。
次のステップS2932では、ステップS2931での減算結果が「0」未満となったか否かを判断する。この処理は、ステップS2931の減算によりキャリーフラグが「1」となったか否かを判断し、キャリーフラグが「1」であるときは減算結果が「0」未満になったと判断してステップS2933に進む。一方、キャリーフラグが「1」でないとき(減算結果が「0」未満になっていないとき)はステップS2934に進む。
ステップS2933では、差数カウンタに基準値をセットする処理を実行する。具体的には、HLレジスタ値をクリアする(「0」にする)処理を実行する。換言すれば、差数カウンタの基準値は「0」である。そして、次のステップS2934では、差数カウンタ値を保存する。この処理は、HLレジスタ値を、アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」に記憶する処理である。ここで、ステップS2933を経由してステップS2934に移行すると、差数カウンタは「0」になる。
以上の処理において、差数カウンタ値を取得し(ステップS2926)、差数カウンタに払出し数を加算し(ステップS2927)、差数カウンタからベット数を減算し(ステップS2928)、減算結果が「0」未満であるときは、差数カウンタに「0」を記憶する処理(ステップS2933及びS2934)を、「基準値(点)設定処理」と称する場合がある。
次のステップS2935では、メイン制御基板50は、差数カウンタが上限値(「2400(D)」)を超えたか否かを判断する。ここでの処理は、HLレジスタ値と「2401(D)」との比較演算を行う。この比較演算において、HLレジスタ値の方が大きいときはキャリーフラグは「0」となり、HLレジスタ値の方が小さいときはキャリーフラグは「1」となる。したがって、キャリーフラグが「1」のとき(HLレジスタ値の方が小さいとき)には、上限値を超えていないと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、上限値を超えていると判断したとき(キャリーフラグが「0」のとき)は、ステップS2936に進む。差数カウンタが上限値を超えているときは、有利区間の終了条件を満たすこととなる。
ステップS2936では、RWM53において、有利区間に関するデータ(記憶領域)を初期化(クリア)する。換言すると、ステップS2936は、有利区間が終了するときに実行される処理(有利区間を終了するための処理、又は有利区間から通常区間にするための処理とも称する。)に該当する。
ここで、有利区間に関するデータとしては、ATに関するデータを含み、
(1)有利区間クリアカウンタ(F022(H)及びF023(H))
(2)有利区間種別フラグ(F024(H))
(3)差数カウンタ(F025(H)及びF026(H))
(4)メイン遊技状態番号(F028(H))
(5)当選フラグ(F029(H))
(6)AT前兆カウンタ(F02A(H))
(7)ATカウンタ(F02B(H)及びF02C(H))
(8)引戻し遊技回数カウンタ(F02D(H))
(9)CZカウンタ(F02E(H))
(10)エンディングカウンタ(F02F(H))
(11)ポイント数カウンタ(F030(H))
が挙げられる。
なお、ステップS2936によって、有利区間表示器の点灯/非点灯を管理している記憶領域(たとえば、図243(第30実施形態)中、有利区間表示LEDフラグ)も初期化してもよい。この場合、有利区間表示器が非点灯を示す情報(たとえば、「0」)が記憶領域に記憶されている状況であったとしても、初期化の範囲に含めることによって、有利区間表示器が非点灯(たとえば、記憶領域に「0」が記憶されている状況)であるか点灯(たとえば、記憶領域に「1」が記憶されている状況)であるかにかかわらず、有利区間表示器を非点灯にすることが可能となり、処理を効率化することができる。
これに対し、
(1)RT状態番号(F027(H))
(2)タイマ値(F016(H)〜F01B(H))
は、有利区間に関するデータには含まれないので、初期化の対象にはならない。
その他、LED表示要求カウンタやLED表示要求フラグ等が有利区間に関するデータには含まれないので、初期化の対象にはならないことは、第38実施形態や第39実施形態で説明したことと同じである。
次にステップS2937に進み、メイン制御基板50は、有利区間種別フラグが「0」(通常区間)であるか否かを判断する。有利区間種別フラグが「0」であるときは本フローチャートによる処理を終了する。一方、有利区間種別フラグが「0」でないとき(有利区間種別フラグが「1」であるとき)はステップS2938に進む。なお、この時点で有利区間種別がフラグ「1」になっているのは、当該遊技における有利区間の移行抽選に当選したとき(図324のステップS3083で「Yes」となり、ステップS3084で有利区間種別がフラグ「1」となったとき)である。
このように、スタートスイッチ41の操作に基づいて通常区間から有利区間への移行を決定可能に構成した場合、遊技終了時(少なくとも払出し処理終了後)に有利区間クリアカウンタに初期値(「1500(D)」)を記憶することにより、通常区間から有利区間に移行した遊技においては、通常区間として扱うことが可能となる(有利区間として実行できる遊技回数が初期値から「1」減算した値しか実行できないという事態を防止することが可能となる)。
ステップS2938では、有利区間クリアカウンタに初期値をセットする。この処理は、有利区間クリアカウンタに「1500(D)」をセットする処理である。ここでは、HLレジスタ値、及びHLレジスタ値に「1」を加算したアドレス、換言すればアドレス「F022(H)」及び「F023(H)」に、「1500(D)」を記憶する。「1500(D)」は「05DC(H)」であるので、
F022(H):DC(H)
F023(H):05(H)
を記憶する。
なお、ステップS2921でHLレジスタに有利区間クリアカウンタのアドレス「F022(H)」がセットされた場合において、ステップS2938に進む場合(ステップS2937で「No」の場合)は、ステップS2923で「Yes」と判断されるので、ステップS2926(差数カウンタ値をHLレジスタに記憶する処理)以降の処理には進まない。よって、ステップS2938に進んだときのHLレジスタ値は、ステップS2921でセットされた値である。
このステップS2938の後、本フローチャートによる処理を終了する。
以上の図329に示す第41実施形態の有利区間クリアカウンタ管理では、ステップS2929において再遊技作動図柄が表示されたと判断したときは、ステップS2935に進んで差数カウンタ値が上限値に到達したか否かを判断した。しかし、再遊技作動図柄が表示した遊技では、差数カウンタに変動はないので、今回遊技で差数カウンタが上限値を超えることはない。よって、ステップS2929で「Yes」と判断したときは、ステップS2937に進んでもよい。ただし、第41実施形態のように、ステップS2929において再遊技作動図柄が表示されたと判断したときは、ステップS2935に進んで差数カウンタ値が上限値に到達したか否かを判断することにより、ノイズ等で差数カウンタが異常値(たとえば「3000(D)」)となっていた場合に、即座に(当該遊技)で有利区間を終了させることが可能となる。
特に、第41実施形態では、リプレイ(当選番号「1」、「9」〜「11」)の当選時は、有利区間移行抽選で当選するように設定されている。したがって、ステップS2929において、再遊技作動図柄が表示されたと判断されたときでも、有利区間種別フラグが「1」である場合がある。このようなケースを考慮して、ステップS2929で「Yes」であるときは、ステップS2937の処理を通るようにする。
ただし、たとえばリプレイ(通常リプレイ、レアリプレイ)に当選した遊技では有利区間に当選しないように設定した場合には、ステップS2929で「Yes」と判断されたときは、図329のフローチャートを終了してもよい。
また、図329の例では、最初にステップS2926で差数カウンタを取得した後、再遊技作動図柄が表示されていないときは、払出し数及びベット数を取得して差数カウンタを更新した。しかし、これに限らず、図306(第38実施形態の変形例1)に示すように、最初に差数カウンタに払出し数を加算した(ステップS2927の)後、再遊技作動図柄が表示したか否かの判断(ステップS2929)を実行してもよい。
なお、図306の例では、ステップS2927で差数カウンタに払出し数を加算した後、ステップS2929において再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはベット数の減算(ステップS2931)を行わない。したがって、再遊技作動図柄の表示時は、ステップS2927では(再遊技入賞時の)払出し数として「0」が加算されるようにする。
一方、図299の例では、ステップS2927で差数カウンタに払出し数(「0」)を加算した後、ステップS2929において再遊技作動図柄が表示されたと判断したときは、ステップS2930に進んでベット数「3」を払出し数として加算し、その後、ステップS2931において、ベット数「3」を減算している。
このように、有利区間クリアカウンタ管理において、再遊技作動図柄の表示時は、
(1)図329(第41実施形態)のように、差数カウンタに払出し数を加算せず、かつ、差数カウンタからベット数を減算しない
(2)図306(第38実施形態の変形例1)のように、差数カウンタに払出し数「0」を加算し、かつ、差数カウンタからベット数を減算しない
(3)図299(第38実施形態)のように、差数カウンタに払出し数「X」を加算し、かつ、差数カウンタからベット数「X」を減算する
のいずれであってもよい。
また、図299に示すように、再遊技作動図柄が表示したか否かの判断(ステップS2929)の前に、差数カウンタに払出し数を加算する処理(ステップS2927)を実行してもよい。さらにまた、再遊技作動図柄が表示したか否かの判断(ステップS2929)の前に、ベット数を取得する処理(ステップS2928)を実行してもよい。
さらに、ステップS2932に代えて、図310(第39実施形態)のステップS3061のように、HレジスタのD7ビット(あるいは、D6ビット等の他の上位ビット)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは、演算結果が「0」未満であると判断してもよい。この判断は、上述したように、キャリーフラグの値を参照しないで演算結果が「0」であるか否かを判断する方法である。
有利区間クリアカウンタ管理において、有利区間終了準備を経由することなく有利区間クリアカウンタ値が「1」になった場合と、有利区間終了準備を経由したことにより有利区間クリアカウンタ値が「1」になった場合とで、いずれも、図329の処理が実行される。さらに、いずれも、ステップS2924の判断において「Yes」と判断される。したがって、有利区間終了準備を経由したか否かにかかわらず、同一の処理を実行することができる。
また、ステップS3141の2バイト減算処理は、後述するタイマ計測(割込み処理)でも用いられるので、プログラムを共通化することにより、プログラム記憶容量を削減することができる。
さらにまた、上述したように、有利区間クリアカウンタが「0」となることにより有利区間を終了する頻度は、差数カウンタが「2400(D)」を超えることによって有利区間を終了する頻度よりも高い。
具体的には、有利区間クリアカウンタが「1」よりも大きい状況下であっても、所定の条件(たとえば、エンディングが終了したこと、有利区間終了抽選に当選したこと、メイン遊技状態が「通常(1)」であって有利区間クリアカウンタが「600」未満となったこと、引き戻し期間が終了したこと等)を満たしたことにより、有利区間終了準備によって、有利区間クリアカウンタに「1」を記憶し、その後、有利区間クリアカウンタ管理によって、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から「1」を減算する(2バイト減算処理(ステップS3141))ことにより、有利区間クリアカウンタが「0」となり、有利区間を終了するときの処理(RWMの初期化処理(ステップS2936))を実行する場合が多い(有利区間が終了するときの割合として、所定の条件を満たしたことにより有利区間を終了する割合は、全体の約95%)。よって、有利区間クリアカウンタが「0」となることにより有利区間を終了する頻度は、差数カウンタが「2400(D)」を超えることによって有利区間を終了する頻度よりも頻度が高くなるよう構成されている。
そして、図329に示すように、有利区間クリアカウンタが「0」になったか否かを判断し、「0」になっていないと判断したときは差数カウンタが「2400(D)」を超えたか否かを判断している。このように、頻度が高い方を先に判断することによって、有利区間クリアカウンタ管理の処理時間を短縮することができるので、処理の迅速化を図ることができる。
さらに、差数カウンタ値が「2400(D)」を超える頻度よりも、有利区間クリアカウンタが「0」になる頻度を高くしているので、有利区間中に多くのメダル(遊技価値)が付与されることを防止できるため、のめり込みを防止することができる。
なお、図329の有利区間クリアカウンタ管理において、有利区間クリアカウンタの更新や差数カウンタの更新は、今回遊技のベット数にかかわらず実行される。したがって、AT中にベット数「3」(第41実施形態における一の規定数)以外で遊技を実行した場合には、ATカウンタは更新されないが、有利区間クリアカウンタや差数カウンタは更新される。
図330は、図329のステップS3141における2バイト減算処理を示すフローチャートである。図329において、ステップS3141の2バイト減算処理をサブルーチン(サブプログラム)としたのは、後述するタイマ計測(図331)においても、この2バイト減算処理を使用するためである。換言すれば、図329における有利区間クリアカウンタ管理と、図331におけるタイマ計測とで、同一の2バイト減算処理プログラムが使用される。
図330において、ステップS3151では、2バイトデータ減算処理を実行する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
このステップS3151では、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値(F022(H))を下位桁とし、「HLレジスタ値+1」が示すアドレス値(F023(H))を上位桁とした2バイトのデータから「1」を減算する。なお、図329のステップS2921において、有利区間クリアカウンタのアドレス「F022(H)」がHLレジスタに記憶された後、ステップS3141(2バイト減算処理)に進むので、ステップS3151の時点では、HLレジスタには「F022(H)」が記憶されている。
そして、2バイト減算を実行し、減算後の値の下位桁を、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶する。また、減算後の上位桁を、「HLレジスタ値+1」が示すアドレスに記憶する。
たとえば、
(1)例1
F022(H)=05(H)
F023(H)=01(H)
であるとき(有利区間クリアカウンタ値=0105(H))、「1」を減算すると、
F022(H)=04(H)
F023(H)=01(H)
となり、有利区間クリアカウンタは「0104(H)」に更新される。
(2)例2
F022(H)=00(H)
F023(H)=01(H)
であるとき(有利区間クリアカウンタ値=0100(H))、「1」を減算すると、
F022(H)=FF(H)
F023(H)=00(H)
となり、有利区間クリアカウンタは「00FF(H)」に更新される。
(3)例3
F022(H)=50(H)
F023(H)=00(H)
であるとき(有利区間クリアカウンタ値=0050(H))、「1」を減算すると、
F022(H)=4F(H)
F023(H)=00(H)
となり、有利区間クリアカウンタは「004F(H)」に更新される。
(4)例4
F022(H)=01(H)
F023(H)=00(H)
であるとき(有利区間クリアカウンタ値=0001(H))、「1」を減算すると、
F022(H)=00(H)
F023(H)=00(H)
となり、有利区間クリアカウンタは「0000(H)」に更新される。
さらに、「0001(H)」から「1」を減算して「0000(H)」になったときは、ゼロフラグが「1」になる。
(5)例5
F022(H)=00(H)
F023(H)=00(H)
であるとき(有利区間クリアカウンタ値=0000(H))、「1」を減算すると、
F022(H)=00(H)
F023(H)=00(H)
となり、有利区間クリアカウンタは「0000(H)」となる。
さらに、「0000(H)」から「1」を減算して「0000(H)」になったときは、キャリーフラグが「1」になる。
ここで、本実施形態のMPU(1チップマイクロプロセッサ)の命令では、2バイトタイマであっても一命令で減算処理が可能となっている。
そして、上記のように、「0000(H)」から「1」を減算しても桁下がりが生じず、「0000(H)」のままを維持する。このように、減算前の値がいかなる値であっても、「1」を減算するだけの一命令(1ステップ)であるので、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要である。このようなカウント値の更新により、カウント値の更新に要する時間を大幅に短縮することができ、プログラム容量を簡素化することができる。
また、減算の結果、ゼロフラグが「1」になったときは、減算前の値が「0」でなく、かつ減算後の値が「0」であると判断できるので、図329のステップS2924の判断は、ゼロフラグの値のみで判断可能になる。
さらにまた、減算前の値が「0」であるときは、「1」減算によってキャリーフラグが「1」となるので、図329のステップS2923の判断は、キャリーフラグの値のみで判断可能になる。
ここで、減算対象となるアドレスに記憶されている値が「0000(H)」又は「00(H)」であるか否かを判断し、「0000(H)」又は「00(H)」であるときは減算処理を実行せず、「0000(H)」又は「00(H)」以外であるときは減算処理を実行するプログラムとすることが考えられる。この場合には、「0000(H)」又は「00(H)」であるか否かの判断と、その判断結果に応じて、減算処理を実行するか否かの判断とを行う必要がある。
具体的には、
(1)減算前の値が「0」であるか否かを判断し、
(2)減算前の値が「0」でないと判断したときは、「1」を減算し、
(3)減算前の値が「0」であると判断したときは、「1」を減算する処理を実行しない
という処理が挙げられるが、この減算方法では、処理ステップが増加する。
さらにまた、減算後の値が桁下がりの値にならないようにするために、
(1)「1」を減算し、
(2)減算後、キャリーフラグが「1」であるか否かを判断し、
(3)キャリーフラグが「1」であるときは、減算後の値に、キャリーフラグの値を加算する
という方法が挙げられるが、この減算方法であっても、処理ステップが増加する。
図331は、図323(b)の割込み処理中、ステップS3074のタイマ計測を示すフローチャートである。図331において、図301(第38実施形態)と共通の処理を行うステップには同一ステップ番号を付している。以下、図301と説明が一部重複するが、改めて図331の処理について説明する。
まず、ステップS3061では、計測開始タイマアドレスをセットする。ここで、計測開始タイマアドレスは、基準アドレスを指す。第41実施形態では、図322中、「F016(H)」が基準アドレスとなる。したがって、ステップS3061では、HLレジスタに「F016(H)」をセットする。
次にステップS3062に進み、1バイトタイマ数をBレジスタにセットする。1バイトタイマ数とは、1バイトタイマの個数を示す。図322に示すように、1バイトタイマは、「F016(H)」及び「F017(H)」の合計2個である。したがって、ここでは、Bレジスタに「2」をセットする。
次のステップS3161では、1バイト減算処理を実行する。この処理は、後述する図332の処理である。
次にステップS3064に進み、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算する処理である。加算前のHLレジスタ値が「F016(H)」であれば、「1」加算により「F017(H)」となる。
次のステップS3065では、1バイトタイマ計測が終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値から「1」を減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるか否かを判断する処理である。減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、1バイトタイマ計測が終了していないと判断する。
1バイトタイマ計測を終了したと判断したときはステップS3066に進み、1バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS3063に進む。
以上のステップS3161、S3064、S3065を繰り返すことにより、2個の1バイトタイマすべてが「1」減算される(ただし、後述するように、1バイトタイマ値として「0」が記憶されている場合には「0」が維持される。)。
ステップS3066では、2バイトタイマ数をBレジスタにセットする。この処理は、図322中、2バイトタイマの個数をセットする処理である。第41実施形態では、2バイトタイマは2個であるので、Bレジスタに「2」を記憶する。
次のステップS3162では、2バイト減算処理を実行する。この処理は、上述した図330に示す処理である。
ここで、ステップS3065で「Yes」となり、ステップS3066に進んだときは、ステップS3064の処理において、HLレジスタ値は、「F018(H)」となっている。
次のステップS3068では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算し、さらにそのHLレジスタ値に「1」を加算する処理を実行する。これにより、HLレジスタ値が「2」加算される。換言すると、HLレジスタ値が示すアドレスが2つ分ずれるので、たとえばそれまで「F018(H)」を指定していたときは、当該演算により、「F01A(H)」を指定することとなる。
次のステップS3069では、2バイトタイマ計測を終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、2バイトタイマ計測を終了していないと判断する。2バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS3067に戻り、2バイトタイマ計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
以上のステップS3162、S3068、S3069を繰り返すことにより、2個の2バイトタイマすべてが「1」減算される(ただし、上述したように、2バイトタイマ値として「0」が記憶されている場合には「0」が維持される。)。
以上の通り、1バイトタイマのアドレスを連続して配置することにより、ステップS3161、S3064、S3065の処理をループするだけで、各1バイトタイマのアドレスに記憶されたタイマ値を順次更新することができる。
同様に、2バイトタイマのアドレスを連続して配置することにより、ステップS3162、S3068、S3069の処理をループするだけで、各2バイトタイマのアドレスに記憶されたタイマ値を順次更新することができる。これにより、タイマの更新処理においてプログラム容量を削減することができる。
また、1バイトタイマの記憶領域(F016(H)〜F017(H))と2バイトタイマの記憶領域(F018(H)〜F01B(H))とが連続することにより、HLレジスタにアドレスを記憶する処理は1度(図331中、ステップS3061)だけで済み、それ以降は、HLレジスタ値を「+1」又は「+2」する(HLレジスタ値を「+1」する処理を2回繰り返す)だけでタイマ値の更新対象となるアドレスを指定することができるため、タイマの更新処理においてプログラム容量を削減することができる。
具体的には、HLレジスタにアドレスを記憶するプログラムは、ROM54の記憶領域として3バイト要する命令であるが、HLレジスタ値を「+1」するプログラムは、ROM54の記憶領域として1バイトで済む命令であり、HLレジスタ値を「+2」するプログラムは、ROM54の記憶領域として2バイトで済む命令である。
なお、タイマ計測は、メイン処理において割込み待ち処理を実行しているか否かにかかわらず実行される。したがって、たとえば図295中、ステップS2862及びS2863の割込み待ち処理が実行されている間も、割込み処理のタイマ計測によってタイマ値が減算されている。これにより、たとえばアドレス「F018(H)」、「F019(H)」の最小遊技時間は、メイン処理が割込み待ち中であっても所定周期(割込み処理)ごとに減算される。
図332は、図331中、ステップS3161における1バイト減算処理を示すフローチャートである。
図332において、ステップS3171では、1バイト減算を実行する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ここでの処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を「1」減算する。HLレジスタ値は、図331の処理において、最初のステップS3061では「F016(H)」であり、ステップS3064に進むと、「F017(H)」となる。
また、「1」減算した結果、桁下がりが発生するとき(すなわち、減算前の値が「0」であるとき)は、「0」を記憶する。
具体的に例を挙げると、以下のようになる。
(1)例1
F016(H)=10(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F016(H)=0F(H)
となる。
(2)例2
F016(H)=01(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F016(H)=00(H)
となる。
(3)例3
F016(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F016(H)=00(H)
となる。
また、図330の2バイト減算処理と同様に、「01(H)」から「1」を減算して「00(H)」となったときは、ゼロフラグが「1」となる。
さらにまた、「00(H)」から「1」を減算して「00(H)」となったときは、キャリーフラグが「1」となる。
<第41実施形態:変形例1>
続いて、第41実施形態の変形例1について説明する。
第41実施形態の変形例1では、メイン遊技状態が「通常(1)」であるときは、CZ及びAT抽選を実行しない。メイン遊技状態が「通常(1)」であるときは、遊技ごとに、役抽選結果に基づいて、ポイントを付与する。付与するポイント数については種々挙げられるが、たとえば、役の非当選時、通常リプレイ当選時、押し順ベル当選時は、「1」ポイントを付与する。さらに、たとえば、共通ベル当選時は「10」ポイント、スイカリプレイ当選時は「30」ポイント、チェリー当選時は「50」ポイント、特殊リプレイ当選時は「150」ポイントを付与すること等が挙げられる。また、ポイントの付与対象となる役に当選したときは、付与するポイント数を抽選で決定してもよい。
そして、ポイント数が所定数以上(図334の例では「150」以上)となったときは、メイン遊技状態を「通常(1)」から「CZ(2)」に移行する。メイン遊技状態「CZ(2)」では、第41実施形態と同様にAT抽選を実行する。
また、メイン遊技状態「CZ(2)」は、最大で「50」遊技継続する。メイン遊技状態「CZ(2)」で、「50」遊技以内でATに当選したときは、メイン遊技状態「AT前兆(3)」に移行する。
一方、メイン遊技状態「CZ(2)」で、「50」遊技以内にATに当選しなかったときは、CZ及び有利区間を終了する。したがって、この場合には有利区間終了準備を実行する。
図333は、図325の変形例1であって、AT抽選等処理を示すフローチャートである。図333において、図325と同一処理を行うステップには同一ステップ番号を付している。一方、図325と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
まず、ステップS3181では、メイン遊技状態の遊技開始時処理を実行する。
まず、メイン遊技状態「通常(1)」であるときは、役抽選結果に基づくポイント数を付与する。
また、メイン遊技状態「CZ(2)」であるときは、アドレス「F02E(H)」のCZカウンタから「1」を減算する。さらに、メイン遊技状態「CZ(2)」であるときは、AT抽選を実行する。この抽選は、図321(C)に示す抽選置数に基づく抽選である。この抽選でATに当選したときは、当選フラグのD1ビットを「1」に更新する。
さらにまた、メイン遊技状態「AT前兆(3)」であるときは、アドレス「F02A(H)」のAT前兆カウンタから「1」を減算する処理を実行する。
さらに、メイン遊技状態「AT(4)」であるときは、アドレス「F02B(H)」のATカウンタから、「1」、又は当選番号に対応する差枚数を減算する処理を実行する。
また、メイン遊技状態が「エンディング(5)」であるときは、アドレス「F02F(H)」のエンディングカウンタから遊技回数「1」を減算する処理を実行する。
さらにまた、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」であるときは、アドレス「F02D(H)」の引戻し遊技回数カウンタから「1」を減算する処理を実行する。さらに、メイン遊技状態「引戻し期間(6)」であるときは、図321(D)に示す抽選置数に基づくAT抽選を実行する。
ステップS3181の処理後、ステップS3092に進む。ステップS3092及びS3093の処理と、ステップS3094からステップS3098までの処理は、図325と同一であるので説明を省略する。
ステップS3097において、メイン遊技状態が「エンディング(5)」でないと判断されたときはステップS3182に進む。ステップS3182では、メイン遊技状態が「CZ(2)」であるか否かを判断する。メイン遊技状態が「CZ(2)」であると判断したときはステップS3183に進み、「CZ(2)」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3183では、CZカウンタが「0」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F02E(H)」の値が「0」であるか否かを判断する処理である。CZカウンタが「0」であると判断したときはステップS3096(有利区間終了準備)に進み、「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
このように、第41実施形態の変形例1では、有利区間終了準備に進む条件として、引戻しカウンタが「0」となったとき、及びエンディングカウンタが「0」となったときに加えて、CZカウンタが「0」になったときに設定されている。すなわち、CZの「50」遊技期間中にATに当選しなかったときは、有利区間を終了する。ただし、これに限らず、CZの終了時は、有利区間を終了させず、メイン遊技状態を「通常(1)」にしてもよい。
図334及び図335(第41実施形態の変形例1)は、図328の変形例であって、メイン遊技状態更新処理を示すフローチャートである。なお、図335は、図334に続くフローチャートである。図334及び図335において、図328と同一処理を行うステップには同一ステップ番号を付している。一方、図328と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
図334において、ステップS3191では、メイン遊技状態が「通常(1)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」のデータを読み込んで、「1」であるか否かを判断する処理である。メイン遊技状態が「通常(1)」であると判断したときはステップS3192に進み、「通常(1)」でないと判断したときはステップS3121に進む。
ステップS3192では、メイン遊技状態「通常(1)」で付与されたポイント数が「150」以上であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F030(H)」のデータを読み込んで、「150(D)」以上であるか否かを判断する処理である。ポイント数が「150」以上であると判断したときはステップS3193に進み、「150」以上でないと判断したときはステップS3121に進む。
ステップS3193では、メイン遊技状態を、それまでの「通常(1)」から「CZ(2)」にする。この処理は、アドレス「F028(H)」の値に「1」を加算する処理である。次のステップS3194では、CZカウンタ(CZの遊技回数初期値)に「50」をセットする。この処理は、アドレス「F02E(H)」に「50(D)」を記憶する処理である。これにより、次回遊技以降、CZカウンタ値は、毎遊技、図333のステップS3181において「1」減算される。次にステップS3195に進み、ポイント数をクリアする。この処理は、アドレス「F030(H)」のデータをクリアする処理である。次にステップS3121に進む。
ステップS3121以降の処理は、図328中、ステップS3121以降の処理とほぼ共通する。第41実施形態の変形例1では、CZ抽選を実行せずに、メイン遊技状態「通常(1)」で獲得したポイント数に基づいてCZに移行するため、CZの当選フラグは設けられていない。このため、図328中、ステップS3128〜S3130の処理は設けられていない。ステップS3125で「No」と判断されたときは、図325のステップS3131に進む。図335において、ステップS3131以降の処理は、図328と同一である。
<第41実施形態:変形例2>
続いて、第41実施形態の変形例2について説明する。
第41実施形態の変形例2では、有利区間中に、非有利区間への転落抽選を実行し、転落抽選に当選したときは、有利区間を終了させるように制御する。非有利区間に移行するか否かの抽選は、メイン遊技状態「通常(1)」の場合に実行する。換言すれば、「CZ(2)」〜「引戻し期間(6)」の場合には、転落抽選は実行しない。転落抽選は、たとえば「1/100」程度で当選するように実行することが挙げられる。また、役の抽選結果に基づくことなく転落抽選を実行してもよく、あるいは、役の抽選結果に基づいて転落抽選を実行してもよい。たとえば、通常リプレイに当選したときのみ転落抽選を実行し、通常リプレイ以外の役の当選時は転落抽選を実行しないようにしてもよい。また、たとえば通常リプレイや押し順ベル当選時にはたとえば「1/100」の確率で当選する転落抽選を実行し、レア役の当選時にはたとえば「1/1000」の確率で当選する転落抽選を実行してもよい。なお、レア役当選時には転落抽選を実行しないようにしてもよい。
そして、転落抽選に当選したときは、有利区間を終了するため、有利区間終了準備を実行する。
図336(第41実施形態の変形例2)は、図324の変形例であって、有利区間移行抽選等処理を示すフローチャートである。図336において、図324と共通する処理には図324と同一ステップ番号を付している。一方、変形例2特有のステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
図336において、ステップS3801では、メイン遊技状態が「0」であるか否か(換言すると、非有利区間であるか否か)を判断する。メイン遊技状態「0」である(換言すると、非有利区間である)と判断したときはステップS3082に進み、「0」でないと判断したとき(有利区間中であるとき)はステップS3201に進む。
ステップS3082に進んだ以降の処理(ステップS3084まで)は、図324の処理と共通するので説明を省略する。
ステップS3081からステップS3201に進むと、メイン遊技状態が「通常(1)」であるか否かを判断する。この処理は、アドレス「F028(H)」に記憶されているデータが「1」であるか否かを判断する処理である。メイン遊技状態が「通常(1)」であると判断されたときはステップS3202に進み、「1」でないと判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3202では、有利区間の転落抽選を行う。上述したように、有利区間の転落抽選は、役抽選結果に基づいて実行してもよく、役抽選結果に基づかないで実行してもよい。
次にステップS3203に進み、ステップS3202における有利区間の転落抽選に当選したか否かを判断する。転落抽選に当選したと判断したときはステップS3204に進み、当選していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3204では、有利区間終了準備を実行する。有利区間終了準備は、上述したように図253に示す処理であり、アドレス「F022(H)」に「1」を記憶し、アドレス「F023(H)」に「0」を記憶する処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
なお、第41実施形態の変形例2では、メイン遊技状態が「通常(1)」のときに限り転落抽選を実行したが、これに限らず、メイン遊技状態が「CZ(2)」であっても転落抽選を実行してもよい。さらに、メイン遊技状態「CZ(2)」での転落抽選の当選確率は、メイン遊技状態「通常(1)」での転落抽選の当選確率と同一に設定してもよく、あるいは、低く設定してもよい。
また、メイン遊技状態「通常(1)」が、上述したように、たとえばメイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」、メイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」、及びメイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」からなる場合に、メイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」では転落抽選を実行するが、メイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」及びメイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」では転落抽選を実行しないようにしてもよい。
あるいは、メイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」及びメイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」では転落抽選を実行するが、メイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」では転落抽選を実行しないようにしてもよい。
さらには、メイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」、メイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」、及びメイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」のいずれでも転落抽選を実行し、かつ、その当選確率を、「メイン遊技状態「通常・低確率(1−1)」≧メイン遊技状態「通常・通常確率(1−2)」≧メイン遊技状態「通常・高確率(1−3)」」に設定してもよい。
<第41実施形態:変形例3>
続いて、第41実施形態の変形例3について説明する。
第41実施形態の上記例では、スタートスイッチ受付け時処理(ステップS2853)の後、有利区間移行抽選等処理(ステップS3071)やAT抽選等処理(ステップS3072)で、有利区間の終了条件を満たすときは有利区間終了準備を実行した。
これに対し、第41実施形態の変形例3では、遊技終了時処理(ステップS3073)内で有利区間終了準備を実行する。このように、有利区間終了準備は、スタートスイッチ41が操作された後から、全リール31の停止後であって有利区間クリアカウンタ管理を実行する前までの間であれば、いつでも実行することが可能である。
図337は、第41実施形態の変形例3であって、有利区間移行抽選等処理を示すフローチャートであり、図324に対応するフローチャートである。図337の例では、図324に対して、以下の点が異なる。
ステップS3081において、メイン遊技状態が「0」であるか否か(換言すると、非有利区間であるか否か)を判断し、「0」でない(換言すると、非有利区間でない)と判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。すなわち、図324中、ステップS3085〜S3087の処理は、有利区間移行抽選等処理では実行せず、遊技終了時処理で実行する。
図338は、第41実施形態の変形例3であって、AT抽選等処理を示すフローチャートであり、図325に対応するフローチャートである。図338の例では、図325に対して、以下の点が異なる。
ステップS3092において、AT当選フラグがオンであるか否かを判断し、オンでないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。すなわち、図325中、ステップS3094〜S3098の処理は、AT抽選等処理では実行せず、遊技終了時処理で実行する。
図339は、第41実施形態の変形例3であって、遊技終了時処理を示すフローチャートであり、図327に対応するフローチャートである。図339の例では、図327に対し、ステップS3211を有する点が異なる。
図339において、ステップS3111でメイン遊技状態更新処理を実行した後、ステップS3211に進み、メイン遊技状態遊技終了時処理を実行する。この処理は、後述する図340に示す処理であり、上述した図324のステップS3085〜S3087、及び図325のステップS3094〜S3098を含む処理を実行するものである。
図340は、図339中、ステップS3211のメイン遊技状態遊技終了時処理を示すフローチャートである。
図340において、ステップS3085〜S3087の処理は、図324で示す処理と同一処理である。また、ステップS3094〜S3095、及びステップS3097〜S3098の処理は、図325で示す処理と同一処理である。
このようにして、遊技終了時処理内で、有利区間の終了条件を満たすか否かを判断し、有利区間の終了条件を満たすと判断したときは、有利区間終了準備(ステップS3087)を実行する。その後、上記例と同様に、有利区間クリアカウンタ管理が実行され、有利区間クリアカウンタから「1」減算されると、減算後の値が「0」となるので、有利区間の終了条件を満たし、RWM53の初期化処理(図329中、ステップS2936)が実行される。
以上、第41実施形態について説明したが、第41実施形態は、上述した内容に限定されることなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)図329の有利区間クリアカウンタ管理において、ステップS2934で差数カウンタを保存(記憶)した後、ステップS2935で差数カウンタが上限値を超えたか否かを判断し、上限値を超えたと判断したときはステップS2936でRWM53の初期化処理を実行した。ここで、ステップS2935及びS2936の処理を、ステップS2934より先に実行してもよい。換言すれば、差数カウンタが上限値を超えていないと判断したときのみ、ステップS2934においてHLレジスタ値を差数カウンタに保存(記憶)してもよい。このように設定すれば、差数カウンタが上限値を超えたと判断したときは、アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」にHLレジスタ値を記憶する処理を省略することができる。このように設定した場合には、アドレス「F025(H)」及び「F026(H)」の差数カウンタ値は、有利区間クリアカウンタ管理によって必ずしも更新されるとは限らないことになる。
(2)上記と同様に、有利区間クリアカウンタについても、2バイト減算処理を実行した場合に、アドレス「F022(H)」及び「F023(H)」の値を更新するのではなく、ステップS2923で「No」、かつステップS2934で「No」の場合に限り、アドレス「F022(H)」及び「F023(H)」の値を更新してもよい。
たとえば、ステップS3141において、有利区間クリアカウンタ値をDEレジスタに記憶し、DEレジスタ上で減算を実行する。そして、ステップS2923の判断は、キャリーフラグが「1」となったか否かで行うので、この時点ではDEレジスタ値を有利区間クリアカウンタに保存する必要はない。また、ステップS2934の判断は、ゼロフラグが「1」となったか否かで行うので、この時点でもDEレジスタ値を有利区間クリアカウンタに保存する必要はない。
そして、ステップS2923で「Yes」の場合には、演算前の有利区間クリアカウンタ値は「0000(H)」であるから、アドレス「F022(H)」及び「F023(H)」の有利区間クリアカウンタを更新する必要はない。
また、ステップS2924で「Yes」の場合には、ステップS2936に進んで有利区間クリアカウンタは初期化されるので、その前に、あえてアドレス「F022(H)」及び「F023(H)」の有利区間クリアカウンタを「0001(H)」から「0000(H)」に更新する必要はない。このようにした場合には、有利区間クリアカウンタは「0001(H)」のままでステップS2936に進み、初期化される。
(3)第41実施形態では、全リール31の停止前に、ステップS3071の有利区間移行抽選等処理を実行し、有利区間に当選したときは、有利区間種別フラグをオンにした(図324中、ステップS3084)。しかし、これに限らず、全リール31の停止後であっても、図327中、ステップS3115の前であれば、有利区間種別フラグをいつオンにしてもよい。
(4)第41実施形態では、全リール31の停止前に有利区間終了準備を実行する例(図324、図325、図333、図336)と、全リール31の停止後に有利区間終了準備を実行する例(図340)とを示した。しかし、全リール31の停止前に実行可能とする有利区間終了準備と、全リール31の停止後に実行可能とする有利区間終了準備との双方を設けてもよい。
(5)差数カウンタは、基準値を「0」とし、「2400(D)」を超えたときは有利区間の終了条件を満たすと判断した。しかし、これに限らず、差数カウンタをデクリメントカウンタとし、初期値を「2400(D)」にすることも可能である。この場合、基準値設定処理として差数カウンタに「2400(D)」を設定し、遊技ごとに差枚数を減算してもよい。この場合、差数カウンタから差枚数を減算した結果、キャリーフラグが「1」となったときは有利区間の終了条件を満たすと判断する。
(6)有利区間クリアカウンタは、初期値を「1500(D)」とし、遊技ごとに「1」を減算した。しかし、これに限らず、初期値を「0」とし、遊技ごとに「1」ずつ加算するインクリメントカウンタとしてもよい。この場合、有利区間クリアカウンタが「1500(D)」になったときは、有利区間の終了条件を満たすと判断する。さらに、有利区間終了準備では、有利区間クリアカウンタに「1499(D)」を記憶すればよい。
(7)非有利区間では、いずれかの役の当選となったときのみ、有利区間の移行抽選を行った。このように設定したのは、上述したように、役抽選結果が非当選であったとき(内部抽せんの結果、条件装置が作動しないとき)は、有利区間に係る処理である有利区間移行抽選を行わないことが好ましいと考えられるためである。したがって、必ずしもこのように設定しなければならないというわけではなく、役の非当選時に有利区間移行抽選を実行してもよい。
(8)図320に示すように、有利区間の移行抽選(有利区間に係る処理)は、一の遊技状態(RT)において、一の規定数のみ(図320の例では規定数「3」)で行うようにした。このようにしたのは、有利区間の移行抽選(有利区間に係る処理)は、一の遊技状態(RT)において、一の規定数のみと定められることを考慮したものである。したがって、この点を考慮しなければ、一の遊技状態(RT)において、複数の規定数で有利区間の移行抽選を実行してもよい。
(9)第41実施形態のように、遊技区間のほとんどを有利区間に設定する場合には、任意のタイミングで指示機能を作動させることができる。たとえば、差枚数のマイナスをカウント可能な差枚数カウンタ(差数カウンタとは異なる)を設け、所定期間の出玉率を算出する。所定期間の出玉率が所定の下限値(所定の下限値は、たとえば規則上の下限値より高く設定する)となったときは、指示機能を作動させ、出玉率を増加させるようにしてもよい。そして、出玉率が増加し、基準値まで回復したときは、指示機能の作動を終了する。
このような、所定の下限値に到達したときに指示機能を作動させることを「AT」に含めてもよく、あるいは「AT」には含めなくてもよい。ただし、指示機能を作動させることには変わりはないので、指示機能に係る処理に相当する。
(10)遊技が終了した後、予め定められた条件を満たした場合に、次回遊技を開始できなくする制限手段を備えていてもよい。たとえば、有利区間が終了するときの差数カウンタの値が「1000(D)」を超えていたことを条件に、特定の記憶領域(有利区間を終了するときに実行される処理によって初期化されない領域)に制限手段を実行することを示す情報を記憶し、特定の記憶領域に記憶された情報に基づいて、制限手段によって次回遊技を開始できないようにしてもよい。具体的には、有利区間を終了するときに実行される処理を実行した後に、制限手段によって次回遊技を開始できないようにすることが望ましい。このとき、サブ制御基板80により、「係員をお呼び下さい」などの表示や音声での報知を行ってもよい。なお、有利区間が終了するときの差数カウンタの値が「1000(D)」を超えていなかった場合は、制限手段によって次回遊技を開始できないようにしなくてもよい(特定の記憶領域(有利区間を終了するときに実行される処理によって初期化されない領域)に制限手段を実行しないことを示す情報が記憶されている)。
また、制御手段により次回遊技を開始できなくするときの条件として、差数カウンタの値が「1000(D)」を超えたこと、差数カウンタの値が「2000(D)」を超えたこと等の複数の条件から、ホール店員によって選択可能とするようにしてもよい。たとえば、設定変更モード及び/又は設定確認モードにおいて、メイン制御基板50と電気的に接続されているスイッチ(専用のスイッチ又は他のスイッチ(たとえばストップスイッチ42))の操作によって、設定可能としてもよい。また、制限手段によって次回遊技を開始できないようにする場合には、クレジットされている遊技価値(遊技媒体)の自動精算を行うようにするようにしてもよい。また、有利区間が終了したときの遊技の結果がリプレイに当選し、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示された場合には、制限手段により次回遊技を開始できないようにするのではなく、遊技の結果がリプレイではなくなった遊技で制限手段により次回遊技を開始できないようにしてもよい。また、差数カウンタとは異なる所定のカウンタ(たとえばATが開始してからカウントを開始するカウンタ)を備え、所定のカウンタに記憶された値に基づいて制限手段により遊技を開始できないようにしてもよい。なお、制限手段により次回遊技を開始できなくした場合には、筐体内に備えられたスイッチの操作によって次回遊技が開始できるようにできるようにすることが望ましい。このようにすることによって、遊技者が一旦遊技を止めることとなるので、のめり込みを防止することが可能となる。
なお、制限手段により次回遊技を開始できないようにしている場合であっても、各種タイマの計測を実行可能とする。具体的には、最小遊技時間である「4.1」秒の計測を行うことにより、制限手段により次回遊技を開始できないようにした後、その制限手段が解除されたときの当該次回遊技では、速やかに遊技を開始することが可能となる。また、各種エラー(先述した復帰可能エラー、又は/及び復帰不可能エラー)の検出を実行可能とする。そのため、制限手段により次回遊技が開始できないようにしている期間中に不正行為を行う者がいたとしても、エラーを検出し、エラーが発生したことをホール店員に報知(獲得枚数表示LED78、あるいはエラー表示専用のLEDや音声の報知だけでなく、外部信号(主に、第42実施形態参照)による報知も含む。)することが可能となる。
(11)本実施形態では、BB1とBB2の2種類(複数種類)のBBを設けたが、BB1又はBB2のいずれか1種類で構成されていてもよい。
(12)本明細書に記載のすべての実施形態及び各種の変形例に記載の各種数値は、一例であり、適宜、設計することが可能である。
(13)本明細書に記載のすべての実施形態及び各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<第42実施形態>
第42実施形態は、外部信号の送信処理に関するものである。
たとえば第4実施形態において、図57及び図58では、外部信号として、BB信号やAT信号を出力することを説明した。
また、第20実施形態(図128)、第21実施形態(図138)、第22実施形態(図144)、第23実施形態(図151)、及び第24実施形態(図154)では、出力ポート5のD0〜D4ビットを、外部信号1〜5の出力ポートした。
そして、第42実施形態では、上記第20実施形態等と同様に、外部信号4及び外部信号5としてオン/オフを示す信号を出力可能とする。
第42実施形態において、外部信号4は、設定キースイッチ12のオン信号(設定キースイッチ信号)、エラーを検出したことを示す信号、エラーの表示中であることを示す信号、又は電源スイッチ11がオンされたこと(電源の投入を検知したこと)を示す信号である。
また、外部信号5は、スロットマシン10のフロントドアが開放されたことを示す信号(ドアスイッチ15のオン信号)である。
図341は、第42実施形態において説明するRWM53の記憶領域の主要なものを示す図である。
アドレス「F00A(H)」の入力ポート0レベルデータは、入力ポート0のオン/オフを示すデータを記憶するための記憶領域である。入力ポート0の各ビットは、以下のように構成されている。なお、以下に示す設定スイッチ13等は、図1(第1実施形態)で示したものと同一である。
D0:設定スイッチ13の信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D1:リセットスイッチ14の信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D2:設定キースイッチ12の信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D3:ドアスイッチ15の信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D4:未使用
D5:未使用
D6:電源断検知信号
D7:満杯検知信号
ここで、D6ビットの「電源断検知信号」とは、電源断が発生したとき(たとえば、図133(第20実施形態)中、ステップS1403で「Yes」と判断されたとき)に入力される信号である。
また、図1では図示していないが、スロットマシン10には、ホッパー35からあふれたメダルを収容するサブタンクを備える。さらに、このサブタンクが満杯となったときにメダルが接触することでオンになる満杯センサを備える。そして、満杯センサがオンになったときに、入力ポート0のD7ビットに満杯検知信号が入力される。
また、図341では図示していないが、入力ポート0レベルデータの記憶領域に加えて、入力ポート0の各ビットがオフ(前回の割込み処理時)からオン(今回の割込み処理時)になったことを示すデータを記憶するための入力ポート立ち上がりデータの記憶領域や、入力ポート0の各ビットがオン(前回の割込み処理時)からオフ(今回の割込み処理時)になったことを示すデータを記憶するための入力ポート立ち下がりデータの記憶領域を設けることも可能である。
さらに、図1に示す入力ポート51は、入力ポート0に限らず、たとえば、
(1)ベットスイッチ40(40a及び40b)、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、精算スイッチ46等の操作スイッチ信号が入力される入力ポート1、
(2)通路センサ43a、投入センサ44、払出しセンサ37、リールセンサ33等の信号が入力される入力ポート2
等を備える。
そして、個々の入力ポートに対応する入力ポートレベルデータの記憶領域が設けられている。さらに、上述したように、個々の入力ポートごとに、入力ポート立ち上がりデータや入力ポート立ち下がりデータの記憶領域を設けることも可能である。
さらに、入力ポートレベルデータの記憶領域だけを設けた場合(入力ポート立ち上がりデータ、及び入力ポート立ち下がりデータの記憶領域を設けない場合)には、今回の割込み処理での入力ポートレベルデータの記憶領域だけでなく、前回の割込み処理での入力ポートレベルデータの記憶領域を設けてもよい。
アドレス「F013(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間は、電断復帰時に外部信号4を出力する時間をカウントするタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、図1中、電源スイッチ11がオンにされ、メイン制御基板50が電源断からの復帰を検知すると、アドレス「F013(H)」に初期値として「136(D)」がセットされ、一割込みごとに「1」ずつ減算される。そして、この値が「0」になるまで、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能)と判断する。
また、第42実施形態では、他の実施形態と同様に、割込み周期は、「2.235ms」である。したがって、「136」割込みは、「303.96ms」に相当する。これにより、電源断からの復帰時には、約「300」ms間、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間は、外部信号4の出力時間を管理するためのタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、外部信号4の出力を開始するとき(上述の電源断からの復帰時を除く)に初期値「24(D)」がセットされ、一割込みごとに「1」ずつ減算される。そして、この値が「0」になるまで、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能)と判断する。
また、「24」割込みは、「53.64ms」に相当する。これにより、少なくとも「50」ms以上、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間は、外部信号5の出力時間を管理するためのタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、外部信号5の出力を開始するときに初期値「24(D)」がセットされ、一割込みごとに「1」ずつ減算される。そして、この値が「0」になるまで、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能)と判断する。
上記と同様に、「24」割込みは、「53.64ms」に相当する。これにより、少なくとも「50」ms以上、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。
また、本実施形態の電源断復帰時外部信号4出力時間、外部信号4管理時間、外部信号5管理時間は、いずれも、「255(D)」以下を計測するため、1バイトタイマである。そして、これらのタイマ値は、図323(b)の割込み処理中、ステップS3074におけるタイマ計測で減算される。
ここで、第41実施形態では、図322に示すように、1バイトタイマを「F016(H)」〜「F017(H)」に配置したが、第42実施形態では、アドレス「F013(H)」〜「F015(H)」に上記3つのタイマが配置されている。このため、図331では、最初のステップS3061において、計測開始タイマアドレスとして「F013(H)」をセットする。また、ステップS3062において、1バイトタイマ数として「5」をセットする。これにより、図331のタイマ計測処理により、アドレス「F013(H)」〜「F015(H)」を含むすべてのタイマが「1」減算される。
また、第41実施形態で説明したことと同様に、タイマ値が「0」であるときに減算処理が実行されたとき、換言すれば「00(H)」から「0」を減算したときは、「00(H)」となるようにする。
アドレス「F051(H)」のエラー番号は、エラーが検出されたときに、検出されたエラーに対応する番号を記憶するための記憶領域である。図341に示すように、エラーを検出していないときは、アドレス「F051(H)」の値は、「0(D)」である。そして、たとえば「E5」エラーが検出されると、アドレス「F051(H)」には、検出したエラーに対応する値「105(D)」が記憶される。
図341では、エラー番号として、「E0」〜「E7」を例示している。
ここで、上述した第20実施形態では、復帰不可能エラーとして、「E1」、「E5」、「E6」、「E7」エラーを例示した。これに対し、第42実施形態(図341)の「E0」〜「E7」エラーは、いずれも、復帰可能エラーに相当する。
これらの復帰可能エラーが発生したときは、原則として、遊技の進行を停止する。また、少なくとも1つのリール31の回転中であっても少なくとも一部のエラー(第42実施形態の例では、「E7」、「E6」、「E5」エラー)についてはエラーの検出を実行する。少なくとも1つのリール31の回転中にエラーを検出したときは、全リール31が停止するまでは遊技の進行を継続し、全リール31が停止したときは、払出し処理を実行する前にエラー状態(エラー表示)に移行し、遊技の進行を停止する。そして、ホール店員によりエラーが除去されたときは、遊技の進行を再開する。もちろん、リール31の回転中に、「E7」、「E6」、「E5」のいずれかのエラーが発生した場合に、遊技の進行を停止する(ストップスイッチ42の操作による停止制御が行われない)ように構成することも可能である。
図341において、「E0」エラーは、投入センサ44によりメダルが滞留したと判断された場合のエラーである。
「E1」エラーは、メダルが投入センサ44a及び44bの順序通りに通過しなかったと判断した場合のエラーである。
「E2」エラーは、サブタンクが満杯と判断した場合のエラーである。
「E3」エラーは、ホッパー35内のメダルが空であると判断した場合のエラーである。
「E4」エラーは、メダルの払出し信号を出力している状況下において、払出しセンサ37によりメダルが滞留した(詰まった)と判断した場合のエラーである。
「E5」エラーは、メダルの払出し信号を出力していない状況下で、払出しセンサ37がオンになった場合のエラーである。
「E6」エラーは、ブロッカ45がメダル流路を形成していない状況下で投入センサ44bがメダルを検出した場合のエラーである。
「E7」エラーは、セレクタ通路内にメダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
以上のいずれかのエラーが検出されたときは、アドレス「F051(H)」に、検出したエラーに対応する番号が記憶される。アドレス「F051(H)」にエラー番号が記憶されると、記憶されたエラー番号に対応するエラー表示を行うことが可能となる。たとえば、アドレス「F051(H)」に記憶された番号に対応するセグメントデータを獲得数表示LED78に出力し、エラー番号を表示することが挙げられる。具体的には、アドレス「F051(H)」にエラー場号「101(D)」が記憶されているときは、割込み処理でのLED表示制御(たとえば第20実施形態の図134)において、デジット3の点灯タイミングでは、デジット3の点灯データ、及び「E」と点灯表示するためのセグメントデータを出力する。また、デジット4の点灯タイミングでは、デジット4の点灯データ、及び「1」と点灯表示するためのセグメントデータを出力する。
また、アドレス「F051(H)」にいずれかのエラー番号が記憶されたとき(「0」でないとき)は、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
ホール店員は、発生したエラーを除去すると、リセットスイッチ14をオンにする。リセットスイッチ14がオンされたことを検出すると、発生したエラーが除去されたか否かが判断される。発生したエラーが除去されていないと判断したときは、現状(エラー表示)を維持する。これに対し、発生したエラーが除去された(エラーが発生していない)と判断したときは、アドレス「F051(H)」に記憶されたエラー番号をクリアする。アドレス「F051(H)」のエラー番号がクリアされたときは、エラー表示(デジット3及び4によるエラー番号の表示)を終了する。
なお、以上は、上述した他の実施形態に基づいて、獲得数表示LED78にエラー番号を表示する例であるが、これに限らず、クレジット数表示LED76に表示してもよく、あるいは、エラー表示専用のLEDを設け、そのLEDに表示してもよい。
アドレス「F294(H)」のエラー検出フラグは、エラーを検出したときに、すぐにエラー状態に移行することができない場合を考慮して、エラーを検出したことを記憶しておくための記憶領域である。図341の例では、アドレス「F294(H)」の記憶領域におけるD0〜D2ビットを、それぞれ、「E7」、「E6」、「E5」エラーの各検出フラグとしている。「E7」、「E6」、「E5」エラーは、いずれも、少なくとも1つのリール31が回転している状況下においても検出される可能性のあるエラーである。
ここで、たとえばリール31が回転している状況下であっても、割込み処理により、「E5」、「E6」、又は「E7」エラーが発生したか否かの判断を行う。そして、リール31が回転している状況下でこれらのエラーの発生を検出したときは、エラー検出フラグのエラーに対応するビットを「1」にする。エラー検出フラグが「1」であるときは、外部信号4を出力する。
ただし、リール31が回転している状況下においてこれらのエラーを検出したときであっても、その時点ですぐにエラー状態(エラー表示)には移行せず、全リール31が停止した後であって払出し処理が実行される前にエラー状態に移行する。
全リール31が停止したときに、エラー検出フラグのいずれかのビットが「1」になっているときは、アドレス「F051(H)」に、対応するエラー番号を記憶する。アドレス「F051(H)」にエラー番号が記憶されると、記憶されたエラー番号が表示される。なお、アドレス「F294(H)」にエラー検出フラグを記憶した後、エラー番号をアドレス「F051(H)」に記憶したときは、アドレス「F291(H)」のエラー検出フラグをいつクリアするかは、任意である。たとえば第1に、エラーが除去されるまで、エラー検出フラグをクリアしないことが挙げられる。この場合には、エラー検出フラグが記憶された後、かつ全リール31の停止後は、エラー検出フラグ又はエラー番号のいずれかに基づいて外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、エラーが除去されたと判断したときは、エラー検出フラグ及びエラー番号の双方をクリアする。エラー検出フラグ及びエラー番号がクリアされると、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。ただし、エラー検出フラグ及びエラー番号の双方がクリアされている状況下であっても、たとえば、設定キースイッチ12がオンとなっている場合には、外部信号4をオフにしない(外部信号4としてオフを示す信号を出力しない)。
また第2に、アドレス「F294(H)」にエラー検出フラグを記憶した後、エラー番号をアドレス「F051(H)」に記憶したときは、アドレス「F291(H)」のエラー検出フラグをクリアすることが挙げられる。この場合には、エラー検出フラグが記憶された後、エラー番号が記憶されるまでは、エラー検出フラグに基づいて外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。また、エラー番号が記憶され、エラー検出フラグがクリアされたときは、エラー番号に基づいて外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。その後、エラーが除去されたと判断したときは、エラー番号がクリアされる。これにより、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。ただし、エラー検出フラグ及びエラー番号の双方がクリアされている状況下であっても、たとえば、設定キースイッチ12がオンとなっている場合には、外部信号4をオフにしない(外部信号4としてオフを示す信号を出力しない)。
なお、リール31の回転中等にエラーを検出したときは、すぐにエラー状態(エラー表示)に移行できない(全リール31の停止後でないとエラー状態に移行できない)が、エラーを検出したときはすぐに外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)必要があるために、エラー検出フラグを設けた。
したがって、リール31が停止しているとき等、すぐにエラー状態に移行可能な状況下で「E5」、「E6」、「E7」エラーが発生したときは、エラー検出フラグに「1」を記憶するか否かは任意である。処理の簡素化のために、エラー状態に移行可能な状況下で「E5」、「E6」、又は「E7」エラーが発生したときであっても、エラー検出フラグに「1」を記憶してもよい。あるいは、「E5」、「E6」、又は「E7」エラーが発生した場合において、すぐにエラー状態に移行できない状況下(たとえば少なくとも1つのリール31の回転中)のときはエラー検出フラグに「1」を記憶し、すぐにエラー状態に移行可能な状況下(たとえば遊技待機中)であるときは、エラー番号を記憶するがエラー検出フラグには「1」を記憶しないようにしてもよい。
以上のRWM53の記憶領域において、アドレス「F00A(H)」、「F013(H)」〜「F015(H)」、及び「F051(H)」の記憶領域は、使用領域内(図124参照)の記憶領域である。これに対し、アドレス「F294(H)」の記憶領域は、使用領域外の記憶領域である。また、エラーを検出するためのプログラムは、ROM54の使用領域外の制御領域に記憶されている。
図342及び図343は、外部信号4及び外部信号5の出力タイミングを示すタイムチャートであり、図342は例1を示し、図343は例2を示す。
図342の例1において、(a)は、設定キースイッチ12のオン/オフと外部信号4の出力との関係を示している。設定キースイッチ12のオンを検知したときは、すぐに外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。設定キースイッチ12のオンを検知してから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1の最小値は、「0」msである。したがって、設定キースイッチ12のオンを検知したときは直ちに外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
また、設定キースイッチ12がオンであるか否かは、割込み処理において検出される。たとえば図133(第20実施形態)に示す割込み処理中、ステップS1407の入力ポート読込処理において、入力ポート0のレベルデータが読み込まれ、設定キースイッチ12のレベルデータが「1」であるときは、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
また、設定キースイッチ12が一旦オンになったときは、「50」ms以上、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(図中、t3)。したがって、設定キースイッチ12がオンにされた後、すぐに(たとえば「10」ms経過後に)オフにされたとしても、少なくとも「50」msを経過するまでは、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
そして、設定キースイッチ12がオフになったときは、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)ときから「50」ms以上経過していることを条件に、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。外部信号4をオフにした(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とした)ときから「50」ms以上経過していれば、設定キースイッチ12のオフを検出した時点で外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(図中、t2)。
よって、設定キースイッチ12のオンを検出し、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」msを経過する前に設定キースイッチ12のオフを検出したときは、外部信号4の出力時間として最小「50」msが経過した後、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
一方、設定キースイッチ12のオンを検出し、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してから設定キースイッチ12のオフを検出したときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)。
(b)は、エラーの検出/非検出と、外部信号4の出力との関係を示している。ここでの「エラーの検出」とは、アドレス「F294(H)」のエラー検出フラグ中、いずれかのビットが「1」であることに相当し、「エラーの非検出」とは、当該エラー検出フラグが「0」であることに相当する。
エラー検出フラグに「1」が記憶されると、すぐに外部信号4をオンにすることが可能である(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能である)。エラー検出フラグに「1」が記憶された後、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1の最小値は「0」msである。
また、エラー検出フラグに一旦「1」が記憶されたときは、少なくとも「50」ms間、外部信号をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。また、エラー検出フラグがクリアされたときは、外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(時間t2)。なお、エラー検出フラグがクリアされるのは、上述したように、エラーが除去された場合と、エラーは除去されていないがエラー番号が記憶された場合とが挙げられる。
よって、エラー検出フラグが「1」になったことを検出し、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」msを経過する前にエラー検出フラグが「0」になったことを検出したときは、外部信号4の出力時間として少なくとも「50」msが経過した後、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
一方、エラー検出フラグが「1」になったことを検出し、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してからエラー検出フラグが「0」になったことを検出したときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)。
(c)は、エラーの表示/非表示と、外部信号4の出力との関係を示している。ここでの「エラーの表示」とは、アドレス「F051(H)」のエラー番号に「0」以外の値(図341の例では、「100(D)」〜「107(D)」のいずれか)が記憶されていることに相当し、「エラーの非表示」とは、当該エラー番号の値が「0」であることに相当する。なお、エラーの表示/非表示を示すフラグを記憶するための記憶領域を備えていてもよいが、本実施形態のように、エラー番号を表示するための記憶領域に記憶されているデータに基づいて、エラーの表示/非表示を判断することによって、使用する記憶領域を少なくすることが可能となる。
エラー番号に「0」以外の値が記憶されたときは、すぐに外部信号4をオンにすることが可能である(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能である)。エラー番号「0」以外の値が記憶された後、外部信号4を出力するまでの時間t1の最小値は「0」msである。
また、エラー番号に一旦「0」以外の値が記憶されたときは、少なくとも「50」ms間、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。また、エラー番号に「0」以外の値が記憶されてから、少なくとも「50」ms以上、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、エラー番号がクリアされたときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(時間t2)。
よって、エラー番号が記憶され、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」msを経過する前にエラー番号がクリアされたときは、外部信号4の出力時間として少なくとも「50」msが経過した後、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
一方、エラー番号が記憶され、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してからエラー番号がクリアされたときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)。
(d)は、電源のオン/オフと、外部信号4の出力との関係を示している。ここで、電源がオンされたか否か(図1中、電源スイッチ11がオンされたか否か)は、種々の検出方法が挙げられるが、この例において「電源のオン」とは、アドレス「F013(H)」に電源断復帰時外部信号4出力時間の初期値「136(D)」が記憶された時に相当するものとする。
電源のオンを検出したとき(電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶されたとき)は、すぐに外部信号4をオンにすることが可能である(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能である)。電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶された後、外部信号4を出力するまでの時間t1の最小値は「0」msである。
また、電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶されたときは、「300」ms間、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。ここでの「300」msとは、割込み回数「136」に相当する。また、電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」になったときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(時間t2)。
よって、電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶され、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、電源スイッチ11がオフにされたことを検知したとき(入力ポート0レベルデータのD7ビットが「1」になったとき)は、外部信号4の出力時間として「300」msが経過した後、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
一方、電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶され、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、外部信号4の出力時間が「300」msを経過したときは、電源スイッチ11がオンの状態を維持している場合であっても、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
(e)は、フロントドアの開/閉と、外部信号5の出力との関係を示している。ここで、「フロントドアが開放された」とは、図1中、ドアスイッチ15のオンを検出した時に相当する。特に第42実施形態では、入力ポート0レベルデータ(又は入力ポート0立ち上がりデータ)のD3ビットが「1」になったときに相当する。
ドアスイッチ15のオンを検出したときは、すぐに外部信号5をオンにすることが可能である(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能である)。ドアスイッチ15のオンを検出した後、外部信号5を出力するまでの時間t1の最小値は「0」msである。
また、ドアスイッチ15のオンを検出したときは、少なくとも「50」ms間、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。これにより、フロントドアが開放された後、すぐにフロントドアが閉じられた場合であっても、少なくとも「50」ms間は、外部信号5がオンになる(外部信号5としてオンを示す信号が出力可能となる)。
よって、ドアスイッチ15のオンを検出し、外部信号5をオンにした(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」msを経過する前にドアスイッチ15のオフを検出したときは、外部信号5の出力時間として少なくとも「50」msが経過した後、外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。
一方、ドアスイッチ15のオンを検出し、外部信号5をオンにした(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してからドアスイッチ15のオフを検出したときは、すぐに外部信号5をオフにすることが可能である(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能である)。
外部信号4や外部信号5の出力先は、図1中、ホールコンピュータ200等であるが、「50」ms以上、外部信号4又は5をオンにする(外部信号4又は5としてオンを示す信号を出力可能とする)ことにより、ホールコンピュータ200(データランプ)等が外部信号4及び5を確実に受信することができる。したがって、設定キースイッチ12を一瞬(たとえば「5」〜「10」ms程度)オンにするような不正行為が行われたり、フロントドアを一瞬開放することを含む不正行為が行われても、ホールコンピュータ200等で外部信号4又は5を受信することができる。
図343に示す例2は、図342に示す例1の変形例である。
図343において、
(a)に示す設定キースイッチ12のオンを検知したときから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1、
(b)に示すエラー検出フラグが「1」になったときから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1、
(c)に示すエラー番号が記憶されたときから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1、
(e)に示すドアスイッチ15のオンを検出したときから外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1
は、いずれも、「0」msに設定されている。なお、図343では、時間t1の間隔が「0」を超えるように図示しているが、実際には、たとえば(a)中、設定キースイッチ12がオフからオンになるタイミングと、外部信号4の出力がオフからオンになるタイミングは、ほぼ一致(設定キースイッチ12がオフからオンになるタイミングから、外部信号4の出力がオフからオンになるタイミングは、「2」割み以内に)している。
また、図中(a)〜(c)における外部信号4、及び図中(e)に示す外部信号5をオンにする(外部信号4、5としてオンを示す信号を出力可能とする)時間t3は、最小50msである。この点は、図342の例と同様である。
さらにまた、図中(d)における外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)時間t3は、図342の例と同様に、「300」msである。
さらにまた、
(a)に示す設定キースイッチ12のオフを検知したときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(b)に示すエラー検出フラグがクリアされたときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(c)に示すエラー番号がクリアされたときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(d)に示す電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」になったときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(e)に示すドアスイッチ15のオフを検知したときから外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2
は、いずれも、「50」msとなっている。
このようにするには、たとえば、設定キースイッチ12のオフを検知したとき、エラー検出フラグがクリアされたとき、又はエラー番号がクリアされたときに、外部信号4の出力時間を管理するためのタイマ値「24(D)」をセットし、割込み処理ごとに当該タイマ値を「1」減算し、当該タイマ値が「0」になったときは外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)ことが挙げられる。
同様に、ドアスイッチ15のオフを検知したときに、外部信号5の出力時間を管理するためのタイマ値「24(D)」をセットし、割込み処理ごとに当該タイマ値を「1」減算し、当該タイマ値が「0」になったときは外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)ことが挙げられる。
続いて、外部信号4及び外部信号5の出力を、フローチャートに基づいて説明する。図344〜図347は、外部信号出力処理を示すフローチャートである。
図344及び図345は、外部信号出力処理の例1を示すフローチャートである。また図345は、図344に続くフローチャートである。さらにまた、図346は、外部信号出力処理の例2を示すフローチャートである。さらに、図347は、外部信号出力処理の例3を示すフローチャートである。
外部信号出力処理(ステップS3221)は、たとえば図323(b)中、ステップS3074(タイマ計測)とステップS2953(LED表示)との間に入る処理である。
まず、外部信号出力処理の例1について説明する。
図344において、ステップS3231では、設定キースイッチ12がオンであるか否かを判断する。この処理は、入力ポート0レベルデータのD2ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは設定キースイッチ12がオンであると判断する。設定キースイッチ12がオンであると判断したときはステップS3237に進み、オンでないと判断したときはステップS3232に進む。
ステップS3232では、エラーを検出したか否かを判断する。この処理は、エラー検出フラグのいずれかのビットが「1」であるか否かを判断する。エラー検出フラグのいずれかのビットが「1」であると判断したときはステップS3237に進み、いずれのビットも「1」でない(エラーを検出していない)と判断したときはステップS3233に進む。
ステップS3233では、エラー表示中であるか否かを判断する。この処理は、エラー番号を読み込み、「0」であるか否かを判断する。「0」であるときはエラー表示中でないと判断してステップS3234に進み、「0」以外の値であるときはエラー表示中であると判断してステップS3237に進む。
ステップS3234では、電源がオンになったときから「300」msを経過したか否かを判断する。上述したように、電源断からの復帰が検知されると、アドレス「F013(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値「136(D)」がセットされ、割込み処理ごとに「1」ずつ減算される。そして、ステップS3234では、電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは電源がオンになったときから「300」msを経過したと判断してステップS3235に進む。一方、電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」でないときはステップS3241に進む。
ステップS3235では、外部信号4の出力時間が所定時間を経過したか否かを判断する。ここで、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間は、後述するステップS3240において「24(D)」がセットされる。そして、ステップS3235では、この外部信号4管理時間が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したとき(外部信号4の出力時間を経過したと判断したとき)はステップS3236に進み、「0」でないと判断したときはステップS3241に進む。
ステップS3236では、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。そして(図345の)ステップS3242に進む。
これに対し、ステップS3231、S3232、又はS3233で「Yes」と判断され、ステップS3237に進むと、今回の割込み処理で設定キースイッチ12がオフからオンになったか否かを判断する。今回の割込み処理で、入力ポート0レベルデータのD2ビット(設定キースイッチ信号)がオンになったか否かは、たとえば第1に、入力ポート0立ち上がりデータを有する場合には、入力ポート0立ち上がりデータのD2ビットが「1」であるか否かを判断する。また第2に、前回割込み処理時における入力ポート0レベルデータを保存しておき、前回の割込み処理で入力ポート0レベルデータのD2ビットが「0」、かつ今回の割込み処理で入力ポート0レベルデータのD2ビットが「1」であるときは、今回の割込み処理で設定キースイッチ12がオフからオンになったと判断する。設定キースイッチ12がオフからオンになったと判断したときはステップS3240に進み、オフからオンになっていないと判断したときはステップS3238に進む。
ステップS3238では、エラー検出フラグがオフからオンになったか否かを判断する。ここでは、たとえば前回の割込み処理でのエラー検出フラグを保存しておき、今回の割込み処理でのエラー検出フラグと対比演算をすることにより、今回の割込み処理でエラー検出フラグがオフからオンになったか否かを判断する。そして、エラー検出フラグがオフからオンになったと判断したときはステップS3240に進み、オフからオンになっていないと判断したときはステップS3239に進む。
ステップS3239では、エラー番号が非表示(「0」)から表示(「0」以外)となったか否かを判断する。ここでは、たとえば前回の割込み処理でのエラー番号を保存しておき、今回の割込み処理でのエラー番号と対比演算をすることにより、今回の割込み処理でエラー番号が「0」から「0」以外になったか否かを判断する。そして、エラー番号が「0」から「0」以外になったと判断したときはステップS3240に進み、「0」のままであると判断されたときはステップS3241に進む。
ステップS3237、S3238、又はS3239からステップS3240に進むと、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間に、出力時間「50」msに相当する「24(D)」を初期値としてセットする。そしてステップS3241に進む。
ステップS3241では、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして(図345の)ステップS3242に進む。
ステップS3242では、ドアスイッチ15がオンであるか否かを判断する。この処理は、入力ポート0レベルデータのD3ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときはドアスイッチ15がオンであると判断する。ドアスイッチ15がオンであると判断したときはステップS3245に進み、オンでないと判断したときはステップS3243に進む。
ステップS3243では、外部信号5の出力時間が経過したか否かを判断する。ここで、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間は、後述するステップS3246において「24(D)」がセットされる。そして、ステップS3243では、この外部信号5管理時間が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときはステップS3244に進み、「0」でないと判断したときはステップS3247に進む。
ステップS3244では、外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS3242においてドアスイッチ15がオンであると判断され、ステップS3245に進むと、今回の割込み処理においてドアスイッチ15がオフからオンになったか否かを判断する。今回の割込み処理で、入力ポート0レベルデータのD3ビット(ドアスイッチ信号)がオンになったか否かは、たとえば第1に、入力ポート0立ち上がりデータを有する場合には、入力ポート0立ち上がりデータのD3ビットが「1」であるか否かを判断する。また第2に、前回割込み処理時における入力ポート0レベルデータを保存しておき、前回の割込み処理で入力ポート0レベルデータのD3ビットが「0」、かつ今回の割込み処理で入力ポート0レベルデータのD3ビットが「1」であるときは、今回の割込み処理でドアスイッチ15がオフからオンになったと判断する。ドアスイッチ15がオフからオンになったと判断したときはステップS3246に進み、オフからオンになっていないと判断したときはステップS3247に進む。
ステップS3246では、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間に、出力時間「50」msに相当する「24(D)」を初期値としてセットする。そしてステップS3247に進む。
ステップS3247では、外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図346は、外部信号出力処理の例2を示すフローチャートである。
図345の例では、
(1)ステップS3237に示すように、設定キースイッチ12がオフからオンになったとき、
(2)ステップS3238に示すように、エラー検出フラグがオフからオンになったとき、
(3)ステップS3239に示すように、エラー番号が新たに記憶されたとき
に、外部信号4の出力時間をセットした。
これに対し、図346の例では、今回の割込み処理において、設定キースイッチ12がオンであるか否か、エラー検出フラグがオンであるか否か、及びエラー番号が記憶されているか否かに基づいて、外部信号4の出力を制御する。
図346では、図344及び図345と同一処理には同一ステップ番号を付している。図346の例では、図344及び図345と異なるステップは設けられていない。
図346の例では、
(1)ステップS3231において設定キースイッチ12がオンであると判断されたとき(アドレス「F00A(H)」の入力ポート0レベルデータのD2ビットが「1」であるとき)、
(2)ステップS3234において、電源オンから「300」msを経過していない(アドレス「F013(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」でない)とき、
(3)ステップS3233において、エラー表示中であると判断されたとき(アドレス「F051(H)」に記憶されたエラー番号が「0」以外であるとき)、
(4)ステップS3232において、エラー検出中であるとき(アドレス「F294(H)」のエラー検出フラグのいずれかのビットが「1」であるとき)
は、それぞれステップS3240に進んで、アドレス「F014(H)」に、外部信号4の出力時間「50」msに相当する割込み回数「24(D)」を記憶する。
したがって、前回の割込み処理において、たとえばステップS3231で設定キースイッチ12がオンであると判断され、ステップS3240でアドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間に「24(D)」がセットされた後、今回の割込み処理でもステップS3231で設定キースイッチ12がオンであると判断されると、ステップS3240に進んで外部信号4管理時間「24(D)」が再セットされる。ステップS3234において電源オンから「300」msを経過していないと判断されたとき、ステップS3233においてエラー表示中であると判断されたとき、及びステップS3233でエラー検出中であると判断されたときも同様である。そして、ステップS3240の後、ステップS3241に進む。
ステップS3232でエラー検出中でないと判断されたときは、ステップS3235に進む。ステップS3235では、外部信号4の出力時間「50」msを経過したか否かが判断される。ここでは、上述したように、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間が「0」であるときは、外部信号4の出力時間「50」msを経過したと判断する。そして、外部信号4の出力時間が経過していればステップS3236に進んで外部信号4をオフにし(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とし)、外部信号4の出力時間が経過していなければステップS3241に進んで外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
次にステップS3242に進み、ドアスイッチ15がオンであるか否かが判断される。ドアスイッチ15がオンであると判断されたときはステップS3246に進み、オンでないと判断されたときはステップS3243に進む。
ステップS3246では、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間に「24(D)」がセットされる。この場合も上記と同様に、前回の割込み処理においてドアスイッチ15がオンであると判断され、ステップS3246で外部信号5管理時間として「24(D)」がセットされた後、今回の割込み処理でもステップS3242でドアスイッチ15がオンであると判断されると、ステップS3246において外部信号5管理時間「24(D)」が再セットされる。そしてステップS3247に進む。
ステップS3243では、外部信号5の出力時間「50」msを経過したか否かが判断される。ここでは、上述したように、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間が「0」であるときは、外部信号5の出力時間「50」msを経過したと判断する。そして、外部信号5の出力時間が経過したと判断されたときはステップS3244に進んで外部信号5をオフにし(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とし)、外部信号5の出力時間が経過していないと判断されたときはステップS3247に進んで外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、それぞれ本フローチャートによる処理を終了する。
以上のように、図344の例1では、設定キースイッチ12がオフからオンになったか否か、エラー検出フラグがオフからオンになったか否か、及びエラー番号が「0」から「0」以外になったか否かの各判断において、「Yes」と判断された割込み処理で外部信号4管理時間がセットされ、その後は、外部信号4管理時間を割込み処理ごとに「1」減算し、「0」となったときは外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
これに対し、図346の例2では、設定キースイッチ12がオンであるとき、エラー検出フラグが「1」であるとき、及び「0」以外のエラー番号が記憶されているときは、外部信号4をオンにし続ける(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、設定キースイッチ12がオフであり、エラー検出フラグが「0」であり、かつエラー番号として「0」が記憶されているときは、外部信号4管理時間が「0」になったときに外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
換言すると、設定キースイッチ12がオフであり、エラー検出フラグが「0」であり、かつエラー番号として「0」が記憶されてから、「50」msを経過するまで、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ように構成されている。そのため、たとえば、一瞬だけ(たとえば「3」割込みだけ)、エラーを検出した場合や設定キースイッチ12のオンを検出した場合には、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)条件を満たした場合であっても、最低「50」msは、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ことができる。
また、図346に示す外部信号出力処理(割込み処理)において、ステップS3240で外部信号4に係るにタイマ値「24(D)」がセットされた後、次回の割込み処理(図323(b)中、ステップS3074)が実行されると、当該タイマ値が「24(D)」から「23(D)」に減算される。その後、当該次の割込み処理の外部信号出力処理において、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たすときは、ステップS3240に進んで、再度、タイマ値「24(D)」がセットされる。
その後も、割込み処理ごとにタイマ値が減算されるが、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たさなくなった場合には、ステップS3240の処理は経由しないので、最終的にはタイマ値は「0(D)」になる。タイマ値が「0(D)」になったときは、ステップS3235で「Yes」と判断されるので、ステップS3236に進んで外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
このようにすることによって、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たしたときから、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たしている間は、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。次に、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たさなくなったときは、タイマ値は、割込み処理ごとに「0(D)」になるまで「1(D)」ずつ減算される。タイマ値が「0(D)」になるまでは、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、タイマ値が「0(D)」になると、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
以上は、外部信号5についても同様である。
図346に示す外部信号出力処理(割込み処理)において、ステップS3246で外部信号5に係るタイマ値「24(D)」がセットされた後、次回の割込み処理(図323(b)中、ステップS3074)が実行されると、当該タイマ値が「24(D)」から「23(D)」に減算される。その後、当該次の割込み処理の外部信号出力処理において、ドアスイッチ15がオンであるとき(外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たすとき)は、ステップS3246に進んで、再度、タイマ値「24(D)」がセットされる。
その後も、割込み処理ごとにタイマ値が減算されるが、ドアスイッチ15がオフになった(外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たさなくなった)場合には、ステップS3246の処理は経由しないので、最終的にはタイマ値は「0(D)」になる。タイマ値が「0(D)」になったときは、ステップS3243で「Yes」と判断されるので、ステップS3244に進んで外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。
このようにすることによって、ドアスイッチ15がオンになった(外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たした)ときから、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たしている間は、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。次に、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たさなくなったときは、タイマ値は、割込み処理ごとに「0(D)」になるまで「1」ずつ減算される。タイマ値が「0(D)」になるまでは、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、タイマ値が「0(D)」になると、外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。
以上の図346の例2では、立ち上がりデータを生成することなく、かつ、前回の割込み処理時のレベルデータ等を確認しなくてもよいので、外部信号出力処理を簡素化しつつ、ホールコンピュータ200が外部信号4又は5のオンを示す信号を受信可能な時間を担保することができる。
図347は、外部信号出力処理の例3を示すフローチャートである。図347において、図346と同一処理を行うステップには同一番号を付し、異なる処理を行うステップには、ステップ番号にアンダーラインを付している。
図347の例3では、外部信号4を出力するか否かを判断する際に、最初に、ステップS3251において、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間が「0」であるか否かを判断する。そして、「0」でないときは、ステップS3241に進んで外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。一方、外部信号4管理時間が「0」である場合において、ステップS3231、S3234、S3233、及びS3232の判断において、外部信号4の出力条件を満たすときはステップS3240に進んで、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間に、出力時間「50」msに相当する「24(D)」をセットし、ステップS3241に進む。これに対し、ステップS3231、S3234、S3233、及びS3232の判断において、いずれも外部信号4の出力条件を満たさないと判断したときはステップS3236に進んで外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
外部信号5についても上記と同様に、外部信号5を出力するか否かを判断する際に、最初に、ステップS3252において、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間が「0」であるか否かを判断する。そして、「0」でないときは、ステップS3247に進んで外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。一方、外部信号5管理時間が「0」である場合において、ステップS3242でドアスイッチ15がオンであると判断されたときはステップS3246に進んで、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間に、出力時間「50」msに相当する「24(D)」をセットし、ステップS3247に進む。これに対し、ステップS3242でドアスイッチ15がオンでないと判断されたときはステップS3244に進んで外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。
このように、図347の例3では、セットしたタイマ値(外部信号4管理時間又は外部信号5管理時間)が「0」であるときに、外部信号4又は5の出力条件を満たすときはタイマ値をセットする。セットしたタイマ値が「0」になっても、外部信号4又は5の出力条件を満たすときは、再度、タイマ値をセットする。
図347の例3の方法でも、図346の例2と同様に、立ち上がりデータを生成することなく、かつ、前回の割込み処理時のレベルデータ等を確認しなくてよいので、外部信号出力処理を簡素化しつつ、ホールコンピュータ200が外部信号4又は5のオンを示す信号を受信可能な時間を担保することができる。
以上、第42実施形態について説明したが、第42実施形態は、上述した内容に限定されることなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)設定キースイッチ12がオンであるとき、エラーを検出したとき、エラーの表示中のいずれかを満たすときは、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)が、これに限らず、それぞれ個別の外部信号(たとえば外部信号4、6、7)をオンにする(外部信号4、6、7としてオンを示す信号を出力可能とする)ものであってもよい。また、設定キースイッチ12がオンであるとき、又はドアスイッチ15がオンであるときのいずれか一方又は双方を満たすときに、特定の外部信号(たとえば外部信号5、又は6)をオンにしてもよい(外部信号5、又は6としてオンを示す信号を出力可能としてもよい)。
(2)アドレス「F013(H)」〜「F015(H)」の各種タイマ値は、1割込み処理ごとに「1」減算するようにしたが、これに限られず、「N(N≧2)」回の割込みごとに「N」ずつ減算したり、「N」回の割込みごとに「1」ずつ減算してもよい。たとえば外部信号4管理時間又は外部信号5管理時間として「12(D)」をセットした後、2割込みごとに「1」を減算してもよい。
(3)第42実施形態に記載の各種変形例及び数値は、一例であり、適宜、設計することが可能である。たとえば図342中、時間t1及びt2は、最小「0」msであるので、たとえば「5」msや「10」ms等、種々設定することが可能である。
また、図342中、時間t3(図中、(a)、(b)、(c)、及び(e))は、最小「50」msであるので、たとえば「75」msや「100」ms等、種々設定することが可能である。
特に、図342及び図343の時間t3(図342及び図343中、(a)、(b)、(c)、及び(e))は、ホールコンピュータ200等が外部信号4及び5を確実に受信できる時間であればよく、ホールコンピュータ200等の性能によっては、「50」ms未満であってもよい。
さらにまた、図343の時間t2についても、「50」msに限られるものではなく、仕様等に応じて種々設定することが可能である。
(4)設定キースイッチ12がオフからオンになったとき、又は設定キースイッチ12がオンのときに、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)が、設定変更モードとなったときや設定確認モードとなったときに、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ように構成してもよい。
ここで、第42実施形態のように、設定キースイッチ12がオフからオンになったとき、又は設定キースイッチ12がオンのときに、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ように構成したときには、リール31の回転中に設定キースイッチ12がオフからオンになった場合であっても外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
これに対し、設定変更モードとなったときや設定確認モードとなったときに、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ように構成したときには、リール31の回転中に設定キースイッチ12がオフからオンになった場合であっても、設定キースイッチ12の状況に基づいて、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。ただし、エラーに基づいて外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)場合はあり得る。
(5)第42実施形態において、設定キースイッチ12がオンであるとき、エラーを検出したとき、エラー表示中であるとき、又は電源投入から「300」msを経過していないとき、のいずれか1つの条件を満たすときは、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)。しかし、これらすべての条件を設ける必要はなく、1つ又は一部の条件、たとえば設定キースイッチ12がオンであるときだけ、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)構成としてもよい。換言すれば、他の条件、たとえば電源投入から「300」msを経過していない場合であっても、外部信号4をオンにしない(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能としない)構成としてもよい。
(6)第42実施形態及び各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<付記>
本願の当初明細書等に記載した発明(当初発明)は、たとえば以下の当初発明1〜107を挙げることができ、それぞれ、当初発明が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。ただし、本明細書に記載した発明は、当初発明1〜107に限ることを意味するものではない。
1.当初発明1
(a)当初発明1が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。ここで、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けたとき、有利区間かつAT中に遊技回数の上乗せを行った結果、有利区間の上限を超えてしまうおそれがある。このような場合に、適切な制御を行うことが求められる。
当初発明が解決しようとする課題は、指示遊技区間(AT)を延長すると有利区間の上限を超える場合に、当該上限を超えて遊技ができる印象を遊技者に与えてしまうことを防止することである。
(b)当初発明1の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第3実施形態;図55の例2)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)と、
指示遊技区間に関する演出を出力する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記遊技制御手段は、
有利区間において、有利区間の継続上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間において、指示遊技区間の開始条件を満たしたときは、指示遊技区間を開始し、
指示遊技区間において、指示遊技区間の延長(遊技回数の上乗せ)条件を満たしたときは、指示遊技区間を延長可能とし、
指示遊技区間に関する情報(ATカウンタ値、上乗せカウンタ値、上限カウンタ値等)を前記演出制御手段に送信し、
前記演出制御手段は、
前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて、指示遊技区間を延長しても有利区間の継続上限を超えないときは、指示遊技区間が延長されたことに関する所定の情報(上乗せ後のAT残り遊技回数)を表示し、
前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて、指示遊技区間を延長すると有利区間の継続上限を超えることになるとき、又は指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達した後に指示遊技区間の延長が決定したときは、前記所定の情報と異なる特定の情報(「祝」、「おめでとう」など)を表示する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記演出制御手段は、
前記所定の情報として、指示遊技区間がどの程度延長されたかを把握可能な情報を表示し(具体的な遊技回数を表示し)、
前記特
定の情報として、指示遊技区間の延長に関する何らかの決定が行われたことについては把握可能であるが、指示遊技区間の延長の程度については把握できない情報を表示する(具体的な遊技回数を表示しない)
ことを特徴とする。
(c)当初発明1の効果
当初発明によれば、指示遊技区間を延長すると有利区間の継続上限を超えることになるときや、指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達した後に指示遊技区間の延長が決定したときは、指示遊技区間が延長されたことに関する所定の情報を表示しないので、有利区間の継続上限を超えて指示遊技区間が継続すると遊技者に誤解を与えてしまうことを防止することができる。
2.当初発明2
(a)当初発明2が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明2の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第3実施形態;図55の例3)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)と、
指示遊技区間に関する演出を出力する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記遊技制御手段は、
有利区間において、有利区間の継続上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間において、指示遊技区間の開始条件を満たしたときは、指示遊技区間を開始し、
指示遊技区間において、指示遊技区間の延長(遊技回数の上乗せ)条件を満たしたときは、指示遊技区間を延長可能とし、
指示遊技区間に関する情報(ATカウンタ値、上乗せカウンタ値、上限カウンタ値等)を前記演出制御手段に送信し、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて、指示遊技区間又は有利区間が所定の閾値(ATの総遊技回数が1500遊技)に到達したときは、指示遊技区間が有利区間の継続上限に近づいていることを示唆する演出(エンディング演出)を出力可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明2の効果
当初発明によれば、指示遊技区間が有利区間の継続上限に近づいていることを示唆する演出を出力するので、有利区間の継続上限を超えて指示遊技区間が継続しないことを遊技者に知らせることができる。
3.当初発明3
(a)当初発明3が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明3の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第3実施形態;図55の例1)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)と、
指示遊技区間に関する演出を出力する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記遊技制御手段は、
有利区間において、有利区間の継続上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間において、指示遊技区間の開始条件を満たしたときは、指示遊技区間を開始し、
指示遊技区間において、指示遊技区間の延長条件を満たしたときは、指示遊技区間を延長可能とし、
指示遊技区間に関する情報(ATカウンタ値、上乗せカウンタ値、上限カウンタ値等)を前記演出制御手段に送信し、
前記演出制御手段は、
前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて、指示遊技区間を延長しても有利区間の継続上限を超えないときは、指示遊技区間の延長に関する情報(上乗せ後のAT残り遊技回数)を表示し、
前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて、指示遊技区間を延長すると有利区間の継続上限を超えることになるとき、又は指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達した後に指示遊技区間の延長が決定したときは、指示遊技区間の延長に関する情報(上乗せ後のAT残り遊技回数)を表示しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明3の効果
当初発明によれば、指示遊技区間を延長すると有利区間の継続上限を超えることになるときや、指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達した後に指示遊技区間の延長が決定したときは、指示遊技区間の延長に関する情報を表示しないので、有利区間の継続上限を超えて指示遊技区間が継続すると遊技者に誤解を与えてしまうことを防止することができる。
4.当初発明4
(a)当初発明4が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明4の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第3実施形態;図55の例4)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)と、
指示遊技区間に関する演出を出力する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記遊技制御手段は、
有利区間において、有利区間の継続上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間において、指示遊技区間の開始条件を満たしたときは、指示遊技区間を開始し、
指示遊技区間において、指示遊技区間の延長条件を満たしたときは、指示遊技区間を延長可能とし、
指示遊技区間に関する情報(ATカウンタ値、上乗せカウンタ値、上限カウンタ値等)を前記演出制御手段に送信し、
前記演出制御手段は、有利区間の継続上限を超えて指示遊技区間を実行しないことを示す遊技情報(「あと10遊技で終了します」等)を表示する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて、指示遊技区間を延長すると有利区間の継続上限を超えることになるとき、又は指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達した後に指示遊技区間の延長が決定したときは、前記遊技情報を表示する
ことを特徴とする。
(c)当初発明4の効果
当初発明によれば、有利区間の継続上限を超えて指示遊技区間が継続すると遊技者に誤解を与えてしまうことを防止することができる。
5.当初発明5
(a)当初発明5が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。ここで、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けたとき、有利区間かつAT中に遊技回数の上乗せを行った結果、有利区間の上限を超えてしまうおそれがあるので、このようなおそれをなくす必要がある。
当初発明が解決しようとする課題は、指示遊技区間(AT等)が有利区間の上限を超えないようにすることである。
(b)当初発明5の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第3実施形態;図44〜図46)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、
有利区間を開始した後、有利区間の継続上限(1500遊技)に到達したとき(たとえば図44のステップS443で「Yes」のとき)は、有利区間を終了し、
有利区間において、指示遊技区間の開始条件を満たしたときは、指示遊技区間を開始し、
指示遊技区間において、指示遊技区間を延長するか否かを決定可能とし、
指示遊技区間を延長することに決定した場合において、当該延長の決定前に指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達しているとき(たとえば図44のステップS451で「Yes」のとき)は、当該延長に係る決定結果をクリアする
ことを特徴とする。
(c)当初発明5の効果
当初発明によれば、指示遊技区間を延長することに決定した場合であっても、有利区間の継続上限に到達しているときは、当該延長に係る決定結果をクリアするので、指示遊技区間が有利区間の継続上限を超えることを防止することができる。
6.当初発明6
(a)当初発明6が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。ここで、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けたとき、有利区間かつAT中に遊技回数の上乗せを行った結果、有利区間の上限を超えてしまうおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、指示遊技区間又は有利区間が、有利区間の上限に到達しにくくすることである。
(b)当初発明6の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第3実施形態;図47〜図49)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、
有利区間を開始した後、有利区間の継続上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間において、指示遊技区間の開始条件を満たしたときは、指示遊技区間を開始し、
指示遊技区間において、指示遊技区間を延長するか否かを決定可能とし、
指示遊技区間の延長の程度を決定するときに用いられる延長決定テーブル(抽選テーブルA又はB)を備え、
前記延長決定テーブルは、
少なくとも、
第1延長決定テーブル(図47〜図49中、抽選テーブルA)と、
第1延長決定テーブルよりも、決定される延長の程度(上乗せ数)の期待値が小さい第2延長決定テーブル(図47〜図49中、抽選テーブルB)とを有し、
指示遊技区間又は有利区間が所定の閾値(ATの遊技回数が1000遊技)に到達するまでは第1延長決定テーブルを用いて延長の程度を決定し、指示遊技区間又は有利区間が前記所定の閾値に到達したときは第2延長決定テーブルを用いて延長の程度を決定する
ことを特徴とする。
(c)当初発明6の効果
当初発明によれば、指示遊技区間又は有利区間が所定の閾値に到達したときは、延長の程度の期待値が小さい延長決定テーブルを用いて延長の程度を決定するので、指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達しにくくすることができる。
7.当初発明7
(a)当初発明7が解決しようとする課題
当初発明6と同じ。
(b)当初発明7の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第3実施形態;図50〜図52)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、
役の抽選を行う役抽選手段(61)を備え、
前記役抽選手段による役の抽選で当選した役に基づいて、指示遊技区間を延長するか否かを決定可能とし、
前記役抽選手段による役の抽選で第1役(たとえば小役E1)に当選したときは、第2役(たとえば小役D)に当選したときよりも、決定される延長の程度(上乗せ数)の期待値が大きく、
指示遊技区間又は有利区間が所定の閾値(ATの遊技回数が1000遊技)に到達していない場合において、第1役に当選したときは、第1役の当選に基づいて指示遊技区間の延長の程度を決定し(図50〜図52中、ステップS541)、
指示遊技区間又は有利区間が前記所定の閾値に到達していない場合において、第2役に当選したときは、第2役の当選に基づいて指示遊技区間の延長の程度を決定し、
指示遊技区間又は有利区間が前記所定の閾値に到達している場合において、第1役に当選したときは、第2役の当選時と同様に指示遊技区間の延長の程度を決定する(図50〜図52中、ステップS543)
ことを特徴とする。
(c)当初発明7の効果
当初発明によれば、指示遊技区間又は有利区間が所定の閾値に到達したときは、決定される延長の程度の期待値が小さくなるように指示遊技区間の延長の程度を決定するので、指示遊技区間が有利区間の継続上限に到達しにくくすることができる。
8.当初発明8
(a)当初発明8が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設け、さらに、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けることが提案されている。
また、AT中にはATを示す外部信号を出力し、特別遊技中には特別遊技を示す外部信号を出力することが行われているが、これらの外部信号と、有利区間の上限到達時とが混在するため、外部信号のオン/オフのタイミングが不自然にならないようにする必要がある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の上限到達時に、指示遊技区間を示す外部信号及び特別遊技を示す外部信号のオン/オフが不自然にならないようにすることである。
(b)当初発明8の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第4実施形態;図57)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、
特別遊技(BB遊技)に移行するための特別役(BB)を含めて役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
外部信号送信手段(70)と
を備え、
前記役抽選手段で特別役に当選したことに基づいて特別遊技を実行し、
前記外部信号送信手段は、
指示遊技区間を開始したときは、指示遊技区間を示す第1外部信号(外部信号2)をオンにし、指示遊技区間を終了したときは第1外部信号をオフにし、
特別遊技を開始したときは、特別遊技を示す第2外部信号(外部信号1)をオンにし、特別遊技を終了したときは第2外部信号をオフにし、
指示遊技区間中であって特別遊技中でないときに有利区間の継続上限に到達したときは、第1外部信号をオフとし(図57の例1)、
指示遊技区間中に特別役に当選し、特別遊技中に有利区間の継続上限に到達したときは、特別遊技を終了したときに、第1外部信号及び第2外部信号をオフにする(図57の例2)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
有利区間であることを示す有利区間表示装置(有利区間表示LED77)を備え、
有利区間の継続上限に到達したときは、特別遊技中であっても前記有利区間表示装置による有利区間であることを示す表示を終了する(図57の例2)
ことを特徴とする。
(c)当初発明8の効果
当初発明によれば、特別遊技が有利区間の継続上限をまたぐときであっても、指示遊技区間を示す第1外部信号を自然なタイミングでオフにすることができる。
9.当初発明9
(a)当初発明9が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設け、さらに、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けることが提案されている。
また、AT中にはATを示す外部信号を出力することが行われているが、有利区間の上限到達時までATが実行されるとき、ATを示す外部信号をどのように制御するかが問題となる。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の上限到達時まで指示遊技区間が実行されるときに、指示遊技区間を示す外部信号を適切に制御することである。
(b)当初発明9の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第4実施形態;図58)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、外部信号送信手段(70)を備え、
前記外部信号送信手段は、
指示遊技区間を開始したときは、指示遊技区間を示す所定の外部信号をオンにし、指示遊技区間を終了したときは前記所定の外部信号をオフにし、
指示遊技区間中に有利区間の継続上限に到達したときは、前記所定の外部信号をオフにする
ことを特徴とする。
(c)当初発明9の効果
当初発明によれば、有利区間の継続上限に到達したときと、指示遊技区間を示す所定の外部信号をオフにするタイミングとを合わせることができる。
10.当初発明10
(a)当初発明10が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設け、さらに、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けることが提案されている。
また、AT中にはATを示す外部信号を出力することが行われているが、この外部信号と、特別遊技の開始及び終了と、有利区間の上限到達時とが混在するため、外部信号のオン/オフのタイミングが不自然にならないようにする必要がある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の上限到達時と、特別遊技の開始及び終了と、指示遊技区間を示す外部信号のオン/オフが不自然にならないようにすることである。
(b)当初発明10の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第4実施形態;図57及び図58)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、
特別遊技(BB遊技)に移行するための特別役(BB)を含めて役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
外部信号送信手段(70)と
を備え、
前記役抽選手段で特別役に当選したことに基づいて特別遊技を実行し、
前記外部信号送信手段は、
指示遊技区間を開始したときは、指示遊技区間を示す所定の外部信号(外部信号2)をオンにし、指示遊技区間を終了したときは前記所定の外部信号をオフにし(図57の例1)、
指示遊技区間中であって特別遊技中でないときに有利区間の継続上限に到達したときは、前記所定の外部信号をオフにし(図58)、
指示遊技区間中に特別役に当選し、特別遊技中に有利区間の継続上限に到達したときは、特別遊技を終了したときに、前記所定の外部信号をオフにする(図57の例2)
ことを特徴とする。
(c)当初発明10の効果
当初発明によれば、有利区間の継続上限に到達したときと、特別遊技の終了時と、指示遊技区間を示す所定の外部信号をオフにするタイミングとを合わせることができる。
11.当初発明11
(a)当初発明11が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。
このような有利区間を設けたとき、どのような契機でATを開始し、どのような契機でATを終了するかが問題となる。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間中において、指示遊技区間の開始及び終了契機に特徴を持たせることにより、幅広い遊技性設計を可能にすることである。
(b)当初発明11の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第5実施形態;図60(a))は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段を備え、
前記遊技制御手段は、役の抽選を行う役抽選手段(61)を備え、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態(RT)として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(たとえばRT5)及び第2抽選状態(たとえばRT2)を備え、
有利区間かつ第1抽選状態では、指示遊技区間を実行可能とし、
指示遊技区間かつ第1抽選状態において、前記所定の条件を満たしたこと(50遊技を消化したこと)により第2抽選状態に移行したときは、有利区間及び指示遊技区間の双方を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明11の効果
当初発明によれば、抽選状態の移行を契機として、有利区間や指示遊技区間を開始したり終了したりすることができる。これにより、幅広い遊技性設計が可能となる。
12.当初発明12
(a)当初発明12が解決しようとする課題
当初発明11と同じ。
(b)当初発明12の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第5実施形態;図61)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段で制御される状態として、少なくとも第1制御状態(前兆、CZ、AT等)及び第2制御状態(通常)を備え、
有利区間であることを条件として、第1制御状態(前兆)に移行可能とし、
第1制御状態(AT)では、指示遊技区間を開始し、
有利区間かつ第1制御状態(AT引戻し期間、CZ、CZ引戻し期間)において、第2制御状態(通常)への移行条件を満たしたときは、第2制御状態に移行し、かつ有利区間を終了する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
指示遊技区間である第1制御状態において、第2制御状態への移行条件を満たしたときは、第2制御状態に移行し、かつ有利区間及び指示遊技区間の双方を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明12の効果
当初発明によれば、制御状態の移行を契機として、有利区間や指示遊技区間を開始したり終了したりすることができる。これにより、幅広い遊技性設計が可能となる。
13.当初発明13
(a)当初発明13が解決しようとする課題
当初発明11と同じ。
(b)当初発明13の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第5実施形態;図60及び図61)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段で制御される遊技状態(RT(抽選状態)、AT、CZ、前兆、通常(制御状態))として、少なくとも第1遊技状態及び第2遊技状態を備え、
第1遊技状態(RT5かつAT)では、有利区間を実行し、かつ指示遊技区間を開始可能とし、
第1遊技状態で指示遊技区間を開始し、所定の遊技回数を消化したときは、第2遊技状態(RT2かつ通常)に移行し、かつ指示遊技区間を終了する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
第1遊技状態の指示遊技区間で前記所定の遊技回数を消化したときは、第2遊技状態に移行し、かつ有利区間及び指示遊技区間の双方を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明13の効果
当初発明によれば、遊技状態の移行を契機として、指示遊技区間を開始したり終了したりすることができる。これにより、幅広い遊技性設計が可能となる。
14.当初発明14
(a)当初発明14が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設け、さらに、有利区間に上限(たとえば上限遊技回数)を設けることが提案されている。
しかし、有利区間の上限に到達したときに終了するだけの遊技性では、他機種との差別化を図るには不十分である。
当初発明が解決しようとする課題は、上限を有する有利区間であっても、有利区間を断続的に実行可能にすることにより、有利区間の上限にとらわれない遊技を実行することである。
(b)当初発明14の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第6実施形態;図62)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、役の抽選を行う役抽選手段(61)を備え、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(RT3)、第2抽選状態(RT6)、及び第3抽選状態(たとえばRT2)を備え、
第1抽選状態の指示遊技区間において、有利区間の継続上限に到達する前に所定の条件を満たしたとき(リプレイ06表示時)は、第2抽選状態に移行し、かつ有利区間及び指示遊技区間の双方を終了し、
その第2抽選状態では、通常区間を開始し、かつ有利区間に移行するか否かを決定し(「1/32」の抽選を実行し)、
第2抽選状態の通常区間において、有利区間に移行するための特定の条件を満たしたとき(「1/32」の抽選に当選したとき)は、有利区間に移行し、かつ有利区間への移行に基づいて指示遊技区間を開始可能とし、
第3抽選状態の通常区間において、前記特定の条件を満たしたときは、有利区間に移行するが、有利区間への移行に基づいて指示遊技区間を開始しない
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第6実施形態;図62)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を有し、
有利区間の開始及び終了、並びに指示遊技区間の開始及び終了を制御する遊技制御手段(メイン制御基板50)を備え、
前記遊技制御手段は、役の抽選を行う役抽選手段(61)を備え、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(RT3)、第2抽選状態(RT6)、及び第3抽選状態(非RT)を備え、
第1抽選状態の指示遊技区間において、有利区間の継続上限に到達する前に所定の条件を満たしたとき(リプレイ06表示時)は、第2抽選状態に移行し、かつ有利区間及び指示遊技区間の双方を終了し、
その第2抽選状態では、通常区間を開始し、かつ有利区間に移行するか否かを決定し(「1/32」の抽選を実行し)、
第2抽選状態において、第2抽選状態の終了条件を満たしたとき(50遊技を消化したとき)は、第3抽選状態に移行し、
第2抽選状態を経由することなく第3抽選状態に移行する場合を有し、
第2抽選状態を経由することなく移行した第3抽選状態の通常区間でも、有利区間に移行するか否かを決定し、
第2抽選状態において有利区間に移行することに決定したときは、その後、指示遊技区間を開始可能とし、
第2抽選状態を経由することなく有利区間に移行することに決定したときは、指示遊技区間を開始しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明14の効果
当初発明によれば、第1抽選状態の指示遊技区間から、第2抽選状態に移行させて有利区間及び指示遊技区間を終了させ、その後、再度、有利区間に移行可能かつ指示遊技区間を開始可能としたので、有利区間の上限にとらわれない遊技を実行することができる。
また、指示遊技区間を開始可能な条件(第1の解決手段では第2抽選状態において特定の条件を満たすこと、第2の解決手段では第2抽選状態を経由すること)を付加することで、指示遊技区間が必要以上に実行されやすくなることを抑制することができる。
15.当初発明15
(a)当初発明15が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。また、有利区間中は有利区間であることを遊技者に表示することが提案されている。ここで、特別役の当選に基づいて有利区間を開始する場合を設けることが考えられる。この場合、特別遊技中も遊技者の期待感を低下させないことが望まれている。
当初発明が解決しようとする課題は、特別遊技中も遊技者に期待感を与え続けることができるようにすることである。
(b)当初発明15の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第8実施形態;図64及び図65)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間であることを表示する有利区間表示手段(有利区間表示LED77)と、
複数の設定値(設定1〜設定6)のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
演出の出力を制御する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記役抽選手段は、特別遊技(1BBA遊技)に移行するための特別役(1BBA)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
特別役の当選確率は、全設定値で同一であり、
特別役に当選したことに基づいて有利区間を開始可能であり、
特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが停止したことに基づいて特別遊技に移行し、
特別役に当選したことに基づいて開始した有利区間は、特別遊技の終了時までに終了する場合(図64の例1又は例2)と、特別遊技の終了後も継続する場合(図65の例3)とを有し、
前記演出制御手段は、特別遊技中に、有利区間の継続に関し、複数遊技にわたる連続演出を出力可能である
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記連続演出は、特別遊技の終了後も有利区間が継続するか否かを示唆する演出である
ことを特徴とする。
(c)当初発明15の効果
当初発明によれば、特別遊技の終了時まで、有利区間が継続するか否かの期待感を遊技者に与えることができる。
16.当初発明16
(a)当初発明16が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。また、有利区間中は有利区間であることを遊技者に表示することが提案されている。ここで、特別役の当選に基づいて有利区間を開始する場合を設けることが考えられる。この場合、特別遊技の終了後も遊技者の期待感を低下させないことが望まれている。
当初発明が解決しようとする課題は、特別遊技の終了後も遊技者に期待感を与え続けることができるようにすることである。
(b)当初発明16の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第8実施形態;図66)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間であることを表示する有利区間表示手段(有利区間表示LED77)と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
演出の出力を制御する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記役抽選手段は、特別遊技(1BBA遊技)に移行するための特別役(1BBA)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
特別役の当選確率は、全設定値で同一であり、
特別役に当選したことに基づいて有利区間を開始可能であり、
特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが停止したことに基づいて特別遊技に移行し、
特別役に当選したことに基づいて開始した有利区間は、特別遊技の終了後、所定遊技回数(5遊技)で終了する場合(例4)と、前記所定遊技回数を超えて継続する場合(例5)とを有し、
前記演出制御手段は、特別遊技の終了後の前記所定遊技回数の少なくとも一部の遊技で、有利区間の継続に関する所定の演出を出力可能である
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記所定の演出は、特別遊技の終了後、前記所定遊技回数を超えても有利区間が継続するか否かを示唆する演出である
ことを特徴とする。
(c)当初発明16の効果
当初発明によれば、特別遊技の終了後も、有利区間が継続するか否かの期待感を遊技者に与えることができる。
17.当初発明17
(a)当初発明17が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を設けることが提案されている。ここで、特別役の当選に基づいて有利区間に移行することが考えられる。この場合、特別役の当選に基づいて、一律に有利区間を開始するだけでは、遊技者の技量を発揮することができない。
当初発明が解決しようとする課題は、特別役の当選に基づいて有利区間に移行するときに、遊技者の技量によって有利区間に関する利益に差が付くようにすることである。
(b)当初発明17の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第9実施形態(図67))は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
複数の設定値(設定1〜設定6)のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
前記役抽選手段は、特定当選(1BBA+小役E1)となる場合を有するように役の抽選を行い、
特定当選は、その図柄の組合せが停止するまで当選を次回遊技に持ち越す特別役(1BBA)と、当選を次回遊技に持ち越さない所定役(小役E1)とを含む当選であり、
特定当選の当選確率は、全設定値で同一であり、
特定当選となった遊技(「N」遊技目)で有利区間に移行することが決定され、かつ特別役に対応する図柄の組合せが停止せず、特別役の当選を次回遊技に持ち越した場合において、当選を持ち越している特別役に対応する図柄の組合せが停止可能となった遊技(「N+2」遊技目)から、有利区間を開始する
ことを特徴とする。
(c)当初発明17の効果
当初発明によれば、有利区間に移行することに決定され、特別役に対応する図柄の組合せが停止可能となった最初の遊技において、特別役に対応する図柄の組合せを停止させた遊技者と、停止させることができなかった遊技者とで、有利区間で得られる利益に差を設けることができる。これにより、遊技者の技量によって、有利区間で得られる利益を異ならせることができる。
18.当初発明18
(a)当初発明18が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。ここで、設定差を有さない特別役の当選に基づいてATの上乗せを実行可能とするが、設定差のある特別役の当選に基づいてATの上乗せを実行できないようにすることが考えられている。
しかし、このようにすると、AT中に設定差のある特別役に当選したときは、ATの上乗せの期待を遊技者に与えることができないという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、設定差のある特別役に当選したときであっても、指示遊技区間(AT)の上乗せを可能にすることである。
(b)当初発明18の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第10実施形態(図22))は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と、
複数の設定値(設定1〜設定6)のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
前記役抽選手段は、特別遊技(たとえば1BBA遊技)に移行するための特別役(たとえば1BBA)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが停止したことに基づいて特別遊技に移行し、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(RT2)及び第2抽選状態(RT3)を備え、
特別遊技の終了後、第2抽選状態に移行するためには、第1抽選状態を経由する必要があり、
指示遊技区間中に特別役に当選したことに基づいて特別遊技に移行したときは、特別遊技の終了後、第1抽選状態から第2抽選状態に移行したことに基づいて指示遊技区間を延長可能とし、
指示遊技区間中に、特別遊技に移行することなく第1抽選状態から第2抽選状態に移行したときは、そのことに基づいて指示遊技区間を延長しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明18の効果
当初発明によれば、特別遊技を実行したことを条件として、第1抽選状態から第2抽選状態に移行したときに、指示遊技区間を延長可能とすることができる。これにより、当選した特別役が設定差を有するか否かにかかわらず、特別遊技の終了後、指示遊技区間の延長を可能にすることができる。さらに、特別遊技を経ておらず、第1抽選状態から第2抽選状態に単に移行しただけでは、指示遊技区間が延長されないように設定することができる。
19.当初発明19
(a)当初発明19が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を設けることが提案されている。ここで、指示機能作動遊技を用いて新たな遊技性を提供することが望まれている。
当初発明が解決しようとする課題は、指示機能作動遊技を用いて新たな遊技性を提供することである。
(b)当初発明19の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第11実施形態;図68)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
演出の出力を制御する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記役抽選手段は、所定役(小役E1)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
所定役の当選確率は、全設定値で同一であり、
前記役抽選手段による役の抽選において所定役に当選したときは、次回遊技から有利区間に移行し、
所定役の当選に基づいて移行する有利区間は、
少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行するが、指示遊技区間を実行しない第1有利区間(図68中、例1)と、
指示遊技区間を実行する第2有利区間(図68中、例2)とを有し、
前記演出制御手段は、所定役の当選に基づいて移行した有利区間において、連続演出を出力する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記演出制御手段は、1回の指示機能作動遊技が実行された後、前記連続演出を開始する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
前記連続演出は、第1有利区間又は第2有利区間のいずれであるかを示唆する演出である
ことを特徴とする。
(c)当初発明19の効果
当初発明によれば、有利区間に移行しても、指示遊技区間を実行する場合と、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行するが指示遊技区間を実行しない場合とを有するので、有利区間に移行した後も、遊技者に期待感を与えることができる。これにより、有利区間に移行した/移行しないだけの遊技性にとどまらないようにすることができる。
20.当初発明20
(a)当初発明20が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を設けることが考えられている。ここで、有利区間には上限を設けることが考えられる。一方、有利区間に移行しても、ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置(役)に当選しないことも考えられる。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の終了条件(上限を含む)と指示機能作動遊技の実行とのバランスを図ることである。
(b)当初発明20の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第11実施形態;図69)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
前記役抽選手段は、所定役(小役E1)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
所定役の当選確率は、全設定値で同一であり、
前記役抽選手段による役の抽選において所定役に当選したときは、次回遊技から有利区間に移行する場合があり、
有利区間において、有利区間の所定の終了条件に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間において、有利区間の上限に到達したときは、有利区間を終了し、
有利区間では、前記所定の終了条件に到達するまでに前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技が1回もなかったときは、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行するまで有利区間を終了させないが(図69中、例3)、有利区間の上限に到達するまでに前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技が1回もなかったときは、指示機能作動遊技を実行することなく有利区間を終了する(図69中、例4)
ことを特徴とする。
(c)当初発明20の効果
当初発明によれば、有利区間において、「少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する」ことと、「有利区間の上限に到達したときは有利区間を終了する」こととのバランスをとることができる。
21.当初発明21
(a)当初発明21が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を設けることが提案されている。ここで、有利区間には、上限を設けることが考えられる。さらに、有利区間中に特別役に当選し、特別遊技に移行することが考えられる。この場合に、特別遊技の実行中に有利区間の上限に到達すると、その時点で有利区間が終了してしまうので、遊技者に違和感を与えるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、特別遊技の実行中に有利区間の上限に到達したときに、遊技者に違和感を与えないようにすることである。
(b)当初発明21の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第12実施形態;図70)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
演出の出力を制御する演出制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記役抽選手段は、特別遊技(たとえば1BBA遊技)に移行するための特別役(たとえば1BBA)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
前記演出制御手段は、
有利区間において所定の条件を満たしたとき(たとえば、有利区間の上限に近づいたとき)は、特定演出(エンディング演出)を開始し、
前記特定演出の出力中に有利区間の上限(1500遊技)に到達したときは、有利区間を終了させるとともに、前記特定演出を終了し、
前記特定演出の出力中に特別役に当選し、特別遊技に移行したときであっても、前記特定演出を継続し、
特別遊技中かつ前記特定演出の出力中に有利区間の上限に到達したときは、有利区間を終了させるが、特別遊技を終了するまで前記特定演出を継続する
ことを特徴とする。
(c)当初発明21の効果
当初発明によれば、特別遊技中に有利区間の上限に到達したときは、有利区間を終了させるが、特別遊技を終了するまで、有利区間中に出力していた特定演出を継続する。これにより、特別遊技の途中で有利区間中の特定演出が突然終了することを防止し、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
22.当初発明22
(a)当初発明22が解決しようとする課題
当初発明は、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる抽選状態を複数備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
また、たとえばATを実行するために、RT(抽選状態)を移行させるスロットマシンが知られている。
従来の技術において、RT移行は、たとえば特定の条件装置に当選し、特定の図柄の組合せが停止することで行われるものが知られている。しかし、設定値に応じてRTの移行しやすさが異なる場合があるという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、RTの移行しやすさが、設定値の影響を受けないようにすることである。
(b)当初発明22の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第13実施形態;図71)は、
複数の設定値(設定1〜設定6)のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(RT2)、第2抽選状態(RT3)及び第3抽選状態(RT4)を備え、
前記役抽選手段は、第1抽選状態では、特定役(リプレイB群)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
第1抽選状態において特定役に当選し、所定の図柄の組合せが停止したときは、第2抽選状態に移行し、
第1抽選状態における特定役の当選確率は、全設定値で同一であり、
前記役抽選手段は、特別遊技(たとえば1BBB遊技)に移行するための特別役(たとえば1BBB)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
いずれかの抽選状態において特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが停止しなかったときは、第3抽選状態に移行し、
特別役の当選確率は、設定値に応じて異なる
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と
を備え、
指示遊技区間は、少なくとも第2抽選状態で実行可能であり、
指示遊技区間中に特別役に当選したときは、特別遊技の終了後、第2抽選状態に移行させるためには、第1抽選状態を経由する必要があり、
特別遊技の終了後、第1抽選状態から第2抽選状態への移行に基づいて、指示遊技区間を延長可能である
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
指示遊技区間は、第3抽選状態で実行可能であり、
指示遊技区間かつ第3抽選状態であるときは、指示遊技区間を延長しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明22の効果
当初発明によれば、第1抽選状態から第2抽選状態への移行契機となる特定役の当選確率は、全設定値で同一であるので、第1抽選状態から第2抽選状態への移行しやすさについて、設定値の影響を受けないようにすることができる。
23.当初発明23
(a)当初発明23が解決しようとする課題
当初発明22と同じ。
(b)当初発明23の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第13実施形態;図71)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能作動遊技を常に実行するか又は実行頻度を高くした指示遊技区間(AT)と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(RT2)及び第2抽選状態(RT3)を備え、
指示遊技区間は、少なくとも第2抽選状態で実行可能であり、
前記役抽選手段は、第2抽選状態において特定の再遊技役(リプレイC群)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
第2抽選状態において特定の再遊技役に当選し、所定の図柄の組合せが停止したときは第1抽選状態に移行し、
第2抽選状態における特定の再遊技役の当選確率は、全設定値で同一であり、
前記役抽選手段は、第2抽選状態では、所定の再遊技役(リプレイA)の当選となる場合を有するように抽選を行い、
第2抽選状態において前記所定の再遊技役に当選し、前記所定の再遊技役に対応する図柄の組合せが停止しても、第1抽選状態には移行せず、
第2抽選状態における前記所定の再遊技役の当選確率は、設定値に応じて異なる
ことを特徴とする。
(c)当初発明23の効果
当初発明によれば、抽選状態の移行契機となる特定の再遊技役の当選確率は、全設定値で同一としたので、抽選状態の移行しやすさが設定値の影響を受けないようにすることができる。さらに、第2抽選状態において、抽選状態の移行契機とならない所定の再遊技役の当選確率を設定値に応じて異なるようにしたので、たとえば高設定ほど、指示遊技区間中の出玉率を高くすることができる。
24.当初発明24
(a)当初発明24が解決しようとする課題
当初発明22と同じ。
(b)当初発明24の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第13実施形態;図71)は、
役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と
を備え、
前記役抽選手段で役の抽選が行われる抽選状態として、少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる第1抽選状態(RT1)及び第2抽選状態(RT2)を備え、
第1抽選状態において、所定の条件を満たしたときは、第2抽選状態に移行し、
前記役抽選手段は、第1抽選状態では、前記所定の条件を満たす可能性を有する第1役(小役B群)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
第1抽選状態における第1役の当選確率は、全設定値で同一であり、
前記役抽選手段は、第1抽選状態では、前記所定の条件を満たす可能性を有さない第2役(小役D)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
第1抽選状態における第2役の当選確率は、設定値に応じて異なり、
前記役抽選手段は、第1抽選状態では、前記所定の条件を満たす可能性を有さない第3役(小役E1)の当選となる場合を有するように役の抽選を行い、
第1抽選状態における第3役の当選確率は、全設定値で同一であり、
第1役に対応する図柄の組合せが停止したときの最大配当をD1(9枚)、第2役に対応する図柄の組合せが停止したときの最大配当をD2(15枚)、第3役に対応する図柄の組合せが停止したときの最大配当をD3(2枚)としたとき、
D2>D1>D3
を満たす
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と
を備え、
通常区間中に前記役抽選手段による役の抽選において第3役に当選したときは、有利区間への移行可能性を有する
ことを特徴とする。
(c)当初発明24の効果
当初発明によれば、第1抽選状態において第2抽選状態への移行可能性を有する第1役の当選確率を全設定値で同一としたので、第1抽選状態から第2抽選状態への移行しやすさが設定値の影響を受けないようにすることができる。
さらに、配当が最も多い第2役の当選確率を設定値に応じて異なるようにしたので、設定値に応じて出玉率を大きく変化させることができる。
25.当初発明25
(a)当初発明25が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を設けることが提案されている。ここで、有利区間を開始した後、有利区間の終了条件を変更することが考えられる。また、有利区間では、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する必要があると考えられる。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の終了条件を変更可能としつつ、意図したタイミングで有利区間を終了できるようにすることである。
(b)当初発明25の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第14実施形態;図72)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行する必要がある有利区間と
を備え、
通常区間において有利区間への移行条件を満たしたときは、有利区間に移行し、
有利区間中に所定の条件(有利区間の延長条件)を満たしたときは、それまでの有利区間の終了条件(30遊技)を変更し(50遊技加算し)、
有利区間において、少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行した後、前記所定の条件を満たしたことに基づいて有利区間の終了条件を変更したときは、終了条件の変更後に指示機能作動遊技を1回も実行することなく有利区間を終了可能とし(図72の例1)、
有利区間に移行した後、最初の指示機能作動遊技を実行する前に、前記所定の条件を満たしたことに基づいて有利区間の終了条件を変更したときは、終了条件の変更後に少なくとも1回の指示機能作動遊技を実行しなければ、終了条件を満たしても有利区間を終了できない(図72の例2)
ことを特徴とする。
(c)当初発明25の効果
当初発明によれば、有利区間を開始した後、それまでの有利区間の終了条件を変更可能としたので、有利区間の終了条件を固定化せずに、有利区間が単調にならないようにすることができる。また、有利区間の終了条件を変更可能としつつ、有利区間の終了条件を満たしているにもかかわらず、1回も指示機能作動遊技を実行していないことを理由として有利区間が意図したタイミングで終了できないことを抑制することができる。
26.当初発明26
(a)当初発明26が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備えるスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、サブ制御基板でATを管理することの他、メイン制御基板でATを管理することが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を設けることが提案されている。ここで、有利区間の終了時にはフリーズを実行することが考えられる。しかし、遊技者に十分な利益を与えないで有利区間が終了する場合にも一律にフリーズを実行してしまうと、遊技者に不快感を与えるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の終了時にフリーズを適切に実行することである。
(b)当初発明26の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第15実施形態;図73)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と
を備え、
通常区間において有利区間への移行条件を満たしたときは、有利区間に移行し、
有利区間の終了条件として、少なくとも2種類の第1終了条件及び第2終了条件を有し、
第1終了条件の有利区間は、第2終了条件の有利区間よりも、有利区間中に得られる利益の期待値が大きく、
遊技の進行を一時的に停止するフリーズを制御するフリーズ制御手段を備え、
前記フリーズ制御手段は、第2終了条件(CZの終了条件)で有利区間を終了するときはフリーズを実行せず、第1終了条件(ATの終了条件)で有利区間を終了するときはフリーズを実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記フリーズ中において、有利区間中に得られた利益に関する表示を行う
ことを特徴とする。
(c)当初発明26の効果
当初発明によれば、有利区間中に得られる利益の期待値に応じて、フリーズを実行する場合(有利区間中に得られる利益の期待値が大きい場合)と、フリーズを実行しない場合(有利区間中に得られる利益の期待値が小さい場合)とを設けることで、有利区間の終了時にフリーズを適切に実行することができる。
27.当初発明27
(a)当初発明27が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備え、この有利区間に移行する旨をメイン制御基板側で決定するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、メイン制御基板側で、役の抽選を行うとともに、ストップスイッチの有利な操作態様を表示するか否かを決定するスロットマシンが知られている(たとえば、特開2014−150881号公報参照)。
ここで、ストップスイッチの有利な操作態様を表示するか否かをメイン制御基板側で決定すると、この決定に関する処理を行うためのデータやプログラムが必要になり、その分、メイン制御基板側のメモリ容量を必要とする。
一方、メイン制御基板側のメモリ容量には一定の制限がある。
当初発明が解決しようとする課題は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる指示機能作動遊技を実行可能な有利区間を備え、この有利区間に移行する旨をメイン制御基板側で決定するスロットマシンにおいて、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことである。
(b)当初発明27の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第16実施形態;図89)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、特定当選(たとえば1BBA及び小役Dの重複当選)となる旨及び有利区間に移行する旨を示す特定当選番号(たとえば「44」番)を有し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な所定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記所定記憶手段に所定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、前記所定記憶手段に記憶されている値を維持し(図89のステップS1044で「No」のときは、ステップS1045をスキップする)、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記所定記憶手段に所定値が記憶されているときは、前記所定記憶手段に記憶されている値を更新可能とする(図89のステップS1044で「Yes」のときは、次のステップS1045に進み、HLレジスタが示すアドレスに対応するデータをRWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」に記憶する)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
特別役の当選情報を記憶可能な特定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記特定記憶手段に特定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、前記所定記憶手段に所定値が記憶されていても、前記所定記憶手段に記憶されている値を維持する(図89のステップS1043で「No」のときは、ステップS1044〜S1046をスキップするので、「_NB_CND_AT」の値が「0」でも、「_NB_CND_AT」の値を維持することとなる)
ことを特徴とする。
(c)当初発明27の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定された場合において、所定記憶手段に所定値以外の値が記憶されているときは、その値を維持し、所定値が記憶されているときは、その値を更新可能とする。
これにより、有利区間に移行することに決定しているか否かにかかわらず、同一の処理で当選番号を決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
28.当初発明28
(a)当初発明28が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明28の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第16実施形態;図89)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、特定当選(たとえば1BBA及び小役Dの重複当選)となる旨及び有利区間に移行する旨を示す特定当選番号(たとえば「44」番)を有し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と、
特別役の当選情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、第2記憶手段に所定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている値を維持し(図89のステップS1043で「No」のときは、ステップS1044〜S1046をスキップすることにより、「_NB_CND_AT」の値を維持する)、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、第2記憶手段に所定値が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている値を更新可能とする(図89のステップS1043で「Yes」のときは、ステップS1044に進み、このとき「Yes」となると、ステップS1045に進むので、「_NB_CND_AT」の値を更新可能となる)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、第1記憶手段に特定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、第2記憶手段に所定値が記憶されていても、第1記憶手段に記憶されている値を維持する(図89のステップS1043で「Yes」となり、ステップS1044に進んでも、ステップS1044で「No」のときは、ステップS1045をスキップするので、「_NB_CND_AT」の値を維持することとなる)
ことを特徴とする。
(c)当初発明28の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定された場合において、第2記憶手段に所定値以外の値が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている値を維持し、第2記憶手段に所定値が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている値を更新可能とする。
これにより、特別役に当選しているか否か、及び有利区間に移行することに決定しているか否かにかかわらず、同一の処理で当選番号を決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
29.当初発明29
(a)当初発明29が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明29の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第16実施形態;図89)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、特別役(たとえば1BBA)に当選する旨及び有利区間に移行する旨を示す特定当選番号(たとえば「43」番)を有し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と、
特別役の当選情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であるときは、第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、第1記憶手段に記憶されている情報を更新する場合を有し(図89のステップS1043で「Yes」となり、かつステップS1044で「Yes」となると、ステップS1045に進み、「_NB_CND_AT」の値を更新する)、
第1記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行した後に、第2記憶手段に記憶されている情報を更新する(ステップS1045で「_NB_CND_AT」の値を更新した後に、ステップS1046で「_NB_CND_BNS」の値を更新する)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第16実施形態;図89)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、特定当選(たとえば1BBA及び小役Dの重複当選)となる旨及び有利区間に移行する旨を示す特定当選番号(たとえば「44」番)を有し、
特定当選は、特別役(たとえば1BBA)及び特定役(たとえば小役D)を含む重複当選であり、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と、
特別役の当選情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と、
特定役の当選情報を記憶可能な第3記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であるときは、第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、第1記憶手段に記憶されている情報を更新する場合を有し(図89のステップS1043で「Yes」となり、かつステップS1044で「Yes」となると、ステップS1045に進み、「_NB_CND_AT」の値を更新する)、
第1記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行した後に、第2記憶手段及び第3記憶手段に記憶されている情報を更新する(ステップS1045で「_NB_CND_AT」の値を更新した後に、ステップS1046で「_NB_CND_BNS」の値を更新し、ステップS1047で「_NB_CND_NOR」の値を更新する)
ことを特徴とする。
(c)当初発明29の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定されたときは、第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、第1記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行し、その後に、第2記憶手段に記憶されている情報を更新する。
これにより、特別役に当選しているか否か、及び有利区間に移行することに決定しているか否かにかかわらず、同一の処理で当選番号を決定することができる。
また、特別役の当選情報を持ち越しているか否かを示すフラグを持たなくても、今回遊技で特別役に当選したのか、又は前回遊技以前に特別役に当選したのかを判断することができる。
したがって、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
30.当初発明30
(a)当初発明30が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明30の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第16実施形態の変形例;図92)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、特別役(たとえば1BBA)に当選する旨及び有利区間に移行する旨を示す特定当選番号(たとえば「43」番)を有し、
特別役に当選したときは、特別役に対応する図柄の組合せが停止するまで、特別役の当選情報を持ち越し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と、
特別役の当選情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と、
特別役の当選情報を持ち越していることを示す持越し情報を記憶可能な第3記憶手段(RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であることに基づいて、第2記憶手段に記憶されている情報を更新する場合を有し(ステップS1073で「Yes」のときは、ステップS1074で「_NB_CND_BNS」の値を更新する)、
第2記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行した後に、第3記憶手段に所定値(「0」)が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている情報を更新する場合を有する(ステップS1073で「_NB_CND_BNS」の値が「0」か否かを判断し、ステップS1074で「_NB_CND_BNS」の値を更新した後に、ステップS1078で「_FL_PRD_LOT」に「0」が記憶されているときは、ステップS1079で「_NB_CND_AT」の値を更新する)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第16実施形態の変形例;図92)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、特定当選(たとえば1BBA及び小役Dの重複当選)となる旨及び有利区間に移行する旨を示す特定当選番号(たとえば「44」番)を有し、
特定当選は、特別役(たとえば1BBA)及び特定役(たとえば小役D)を含む重複当選であり、
特別役に当選したときは、特別役に対応する図柄の組合せが停止するまで、特別役の当選情報を持ち越し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と、
特別役の当選情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と、
特別役の当選情報を持ち越していることを示す持越し情報を記憶可能な第3記憶手段(RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」)と、
特定役の当選情報を記憶可能な第4記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であることに基づいて、第2記憶手段及び第4記憶手段に記憶されている情報を更新する場合を有し(ステップS1073で「Yes」のときは、ステップS1074で「_NB_CND_BNS」の値を更新し、ステップS1075で「_NB_CND_NOR」の値を更新する)、
第2記憶手段及び第4記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行した後に、第3記憶手段に所定値が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている情報を更新する場合を有する(ステップS1073で「_NB_CND_BNS」の値が「0」か否かを判断し、ステップS1074で「_NB_CND_BNS」の値を更新し、ステップS1075で「_NB_CND_NOR」の値を更新した後に、ステップS1078で「_FL_PRD_LOT」に「0」が記憶されているときは、ステップS1079で「_NB_CND_AT」の値を更新する)
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、第2記憶手段に特定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、第2記憶手段に記憶されている値を維持する
ことを特徴とする。
(c)当初発明30の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定されたことに基づいて、第2記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行し、その後に、第3記憶手段に所定値が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている情報を更新する。
これにより、特別役に当選しているか否か、及び有利区間に移行することに決定しているか否かにかかわらず、同一の処理で当選番号を決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
加えて、第2記憶手段に記憶されている情報の更新に関する処理を実行した後は、特別役の当選情報を記憶していたレジスタを他の処理に使用することができる。
31.当初発明31
(a)当初発明31が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明31の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第17実施形態;図99)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「38」番〜「42」番)を有し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な所定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記所定記憶手段に所定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、移行抽選を実行しない(図99のステップS1114で「No」のときは、ステップS1115及びS1116をスキップすることにより、2段階抽選を実行しない)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第17実施形態;図99)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「38」番〜「42」番)を有し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な所定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記所定記憶手段に所定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、移行抽選を実行しても、前記所定記憶手段に記憶されている値を維持する
ことを特徴とする。
(c)当初発明31の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定された場合において、所定記憶手段に所定値以外の値が記憶されているときは、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選を実行しない。
これにより、有利区間に移行することに決定しているか否かにかかわらず、同一の処理で当選番号を決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
32.当初発明32
(a)当初発明32が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明32の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第17実施形態;図99)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「38」番〜「42」番)を有し、
特別役(たとえば1BBA)の当選情報を記憶可能な特定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記特定記憶手段に特定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、移行抽選を実行しない(図99のステップS1113で「No」のときは、ステップS1114〜S1116をスキップすることにより、2段階抽選を実行しない)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第17実施形態;図99)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「38」番〜「42」番)を有し、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と、
特別役(たとえば1BBA)の当選情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、第2記憶手段に特定値(「0」)以外の値が記憶されているときは、移行抽選を実行しても、第1記憶手段に記憶されている値を維持する
ことを特徴とする。
(c)当初発明32の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定された場合において、特定記憶手段に特定値以外の値が記憶されているときは、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選を実行しない。
これにより、特別役に当選しているか否かにかかわらず、移行抽選を実行可能な特定当選番号を含めて、当選番号を決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
33.当初発明33
(a)当初発明33が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明33の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第17実施形態;図99)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「38」番〜「40」番)を有し、
特定当選番号は、特別役(たとえば1BBA)に当選したことを示す当選番号であり、
特別役の当選情報を記憶可能な所定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であることに基づいて、移行抽選を実行する場合を有し(当選番号が「38」番〜「40」番に決定されたときは、ステップS1113で「Yes」となり、ステップS1114で「Yes」となり、ステップS1115で「No」となると、ステップS1116で2段階抽選を実行する)、
移行抽選に関する処理を実行した後に、特別役の当選情報を前記所定記憶手段に記憶する(ステップS1116で2段階抽選を実行した後に、ステップS1117で「_NB_CND_BNS」の値を更新する)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第17実施形態;図99)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「39」番又は「40」番)を有し、
特定当選番号は、特別役(たとえば1BBA)及び特定役(小役D)に重複当選したことを示す当選番号であり、
特別役の当選情報を記憶可能な所定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と、
特定役の当選情報を記憶可能な特定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であることに基づいて、移行抽選を実行する場合を有し(当選番号が「39」番又は「40」番に決定されたときは、ステップS1113で「Yes」となり、ステップS1114で「Yes」となり、ステップS1115で「No」となると、ステップS1116で2段階抽選を実行する)、
移行抽選に関する処理を実行した後に、特別役の当選情報を前記所定記憶手段に記憶し、かつ特定役の当選情報を前記特定記憶手段に記憶する(ステップS1116で2段階抽選を実行した後に、ステップS1117で「_NB_CND_BNS」の値を更新し、ステップS1119で「_NB_CND_NOR」の値を更新する)
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記所定記憶手段に特別役の当選情報が記憶されているときは、移行抽選を実行しない(図99のステップS1113で「No」のときは、ステップS1114〜S1117をスキップするので、ステップS1116の2段階抽選を実行しない)
ことを特徴とする。
第4の解決手段は、第1〜第3の解決手段において、
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な有利区間情報記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、前記有利区間情報記憶手段に有利区間への移行に関する情報が記憶されているときは、移行抽選を実行しない(図99のステップS1114で「No」のときは、ステップS1115及びS1116をスキップするので、ステップS1116の2段階抽選を実行しない)
ことを特徴とする。
(c)当初発明33の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定されたときは、移行抽選を実行可能となる。そして、移行抽選に関する処理を実行した後に、特別役の当選情報を所定記憶手段に記憶する。
これにより、特別役の当選情報を持ち越しているか否かを示すフラグを持たなくても、今回遊技で特別役に当選したのか、又は前回遊技以前に特別役に当選したのかを判断して、移行抽選を実行するか否かを決定することができる。
したがって、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
34.当初発明34
(a)当初発明34が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明34の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第17実施形態の変形例;図103)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「38」番〜「40」番)を有し、
特定当選番号は、特別役(たとえば1BBA)に当選したことを示す当選番号であり、
特別役に当選したときは、特別役に対応する図柄の組合せが停止するまで、特別役の当選情報を持ち越し、
特別役の当選情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と、
特別役の当選情報を持ち越していることを示す持越し情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であることに基づいて、第1記憶手段に記憶されている情報を更新し(当選番号が「38」番〜「40」番に決定されたときは、図103のステップS1153で「Yes」となり、ステップS1154で「_NB_CND_BNS」の値を更新する)、
第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、移行抽選を実行する場合と実行しない場合とを有する(図103のステップS1158で「No」のときは、ステップS1116に進んで2段階抽選を実行し、ステップS1158で「Yes」のときは、ステップS1116をスキップするので、ステップS1116の2段階抽選を実行しない)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第17実施形態の変形例;図103)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と
を備え、
当選番号として、有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選(図100の2段階抽選及び図101の設定差なし抽選)を実行可能な特定当選番号(たとえば「39」番又は「40」番)を有し、
特定当選番号は、特別役(たとえば1BBA)及び特定役(小役D)に重複当選したことを示す当選番号であり、
特別役に当選したときは、特別役に対応する図柄の組合せが停止するまで、特別役の当選情報を持ち越し、
特別役の当選情報を記憶可能な第1記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_BNS」)と、
特別役の当選情報を持ち越していることを示す持越し情報を記憶可能な第2記憶手段(RWM53の記憶領域「_FL_PRD_LOT」)と、
特定役の当選情報を記憶可能な第3記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_NOR」)と
を備え、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号であることに基づいて、第1記憶手段及び第3記憶手段に記憶されている情報を更新し(当選番号が「38」番〜「40」番に決定されたときは、図103のステップS1153で「Yes」となり、ステップS1154で「_NB_CND_BNS」の値を更新し、ステップS1155で「_NB_CND_NOR」の値を更新する)、
第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、移行抽選を実行する場合と実行しない場合とを有する(図103のステップS1158で「No」のときは、ステップS1116に進んで2段階抽選を実行し、ステップS1158で「Yes」のときは、ステップS1116をスキップするので、ステップS1116の2段階抽選を実行しない)
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
前記当選番号決定手段により決定された当選番号が特定当選番号である場合において、第1記憶手段に特別役の当選情報が記憶されているときは、第1記憶手段に記憶されている情報を維持する(図103のステップS1153で「No」のときは、ステップS1154をスキップすることにより、「_NB_CND_BNS」の値を維持する)
ことを特徴とする。
(c)当初発明34の効果
当初発明によれば、当選番号が特定当選番号に決定されたときは、第1記憶手段に記憶されている情報を更新する。そして、第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、移行抽選を実行する場合と実行しない場合とを有する。
これにより、特別役に当選しているか否かにかかわらず、移行抽選を実行可能な特定当選番号を含めて、当選番号を決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
加えて、第1記憶手段に記憶されている情報を更新した後は、特別役の当選情報を記憶していたレジスタを他の処理に使用することができる。
35.当初発明35
(a)当初発明35が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明35の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第18実施形態;図105〜図108)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段(図87の内部抽選1及び図88の抽選判定)と、
当選番号を決定するときに使用する抽選データテーブル(図105の全RT共通抽選テーブル(8)〜図108の全RT共通抽選テーブル(11))と
を備え、
抽選データテーブルは、
当選番号を示す当選番号データ(たとえば「@BBA」=「38」)と、当選確率を示す確率データ(たとえば「10」)と、有利区間に移行することを示す有利区間データ(たとえば「@LT_AT1」)とを関連付けた第1データ群(たとえば図106の1BBA条件装置抽選用データ)と、
当選番号データ(たとえば「@BBA」=「38」)と確率データ(たとえば「10」)とを関連付けており、かつ有利区間データを関連付けていない第2データ群(たとえば図105の1BBA条件装置抽選用データ)と
を定めており、
第1データ群と第2データ群とは、同一の当選番号データを定めている
ことを特徴とする。
(c)当初発明35の効果
当初発明によれば、第1データ群及び第2データ群のいずれを用いたときも、同一の当選番号が決定されるが、第1データ群を用いたときは、有利区間に移行する旨が決定され、第2データ群を用いたときは、有利区間に移行しない旨が決定される。
これにより、1つの抽選データテーブルを用いて抽選を行うことにより、当選番号を決定することができるとともに、有利区間に移行させるか否かを決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
36.当初発明36
(a)当初発明36が解決しようとする課題
当初発明27と同じ。
(b)当初発明36の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第19実施形態;図121)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数発生手段と、
前記乱数発生手段から取得した乱数値に基づいて所定役(たとえばリプレイA)の当選となる場合を有するように抽選を行う役抽選手段(図119の内部抽選2及び図120の条件装置番号セット6)と、
前記乱数発生手段から取得した乱数値に基づいて有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選手段(図121の有利区間移行抽選)と
を備え、
前記役抽選手段による抽選で所定役に当選する確率が異なる第1遊技状態(たとえばRT1)及び第2遊技状態(たとえばRT2)を有し、
前記移行抽選手段は、所定の条件を満たしたときに、移行抽選を実行し(役物作動時でなく(図120のステップS1323で「No」)、かつ内部中でなく(ステップS1324で「Yes」)、かつ有利区間でないときに(ステップS1325で「Yes」)、ステップS1326に進み、有利区間移行抽選を実行する)、
移行抽選では、乱数値が所定範囲に属するときに、有利区間に移行することに決定し(乱数値が「0」〜「177」の範囲に属するときは、有利区間2に移行することに決定し、乱数値が「178」〜「344」の範囲に属するときは、有利区間1に移行することに決定する)、
乱数値が所定範囲に属するときに前記役抽選手段により当選する役は、第1遊技状態と第2遊技状態とで同一である(乱数値が「0」〜「344」の範囲に属するときは、図114の全RT共通抽選テーブル(12)〜図116の全RT共通抽選テーブル(14)を用いて当選番号を決定するため、当選する条件装置は、非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4のいずれであっても同一である)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第19実施形態の変形例;図121)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する)指示機能作動遊技と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行しない通常区間と、
遊技区間のうち、前記指示機能作動遊技を実行可能な有利区間と、
乱数発生手段と、
前記乱数発生手段から取得した乱数値に基づいて所定役(たとえばリプレイA)の当選となる場合を有するように抽選を行う役抽選手段(図119の内部抽選2及び図120の条件装置番号セット6)と、
前記乱数発生手段から取得した乱数値に基づいて有利区間に移行するか否かを決定する移行抽選手段(図121の有利区間移行抽選)と
有利区間への移行に関する情報を記憶可能な所定記憶手段(RWM53の記憶領域「_NB_CND_AT」)と
を備え、
前記役抽選手段による抽選で所定役に当選する確率が異なる第1遊技状態(たとえばRT1)及び第2遊技状態(たとえばRT2)を有し、
前記移行抽選手段は、乱数値が所定範囲に属するときに、有利区間に移行することに決定し(乱数値が「0」〜「177」の範囲に属するときは、有利区間2に移行することに決定し、乱数値が「178」〜「344」の範囲に属するときは、有利区間1に移行することに決定する)、
特定の条件を満たしている状況下において移行抽選を実行したときは、前記所定記憶手段に記憶されている情報を維持し(役物作動時であるとき(図123のステップS1356で「Yes」のとき)、内部中フラグがオンであるとき(図123のステップS1357で「Yes」のとき)、及び有利区間番号が「0」でないとき(図123のステップS1358で「No」のとき)に、有利区間移行抽選を実行してもよい。この場合、有利区間移行抽選を実行しても、図121のステップS1338をスキップすることにより、有利区間番号を維持する(「_NB_CND_AT」の値を維持する)、
乱数値が所定範囲に属するときに前記役抽選手段により当選する役は、第1遊技状態と第2遊技状態とで同一である(乱数値が「0」〜「344」の範囲に属するときは、図114の全RT共通抽選テーブル(12)〜図116の全RT共通抽選テーブル(14)を用いて当選番号を決定するため、当選する条件装置は、非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4のいずれであっても同一である)
ことを特徴とする。
(c)当初発明36の効果
当初発明によれば、乱数発生手段から取得した1つの乱数値に基づいて、役抽選手段により、役の抽選が行われるとともに、移行抽選手段により、有利区間に移行させるか否かが決定される。そして、移行抽選手段により、有利区間に移行する旨が決定されるときは、役抽選手段により、第1遊技状態と第2遊技状態とで、同一の役に当選する。
このように、1つの乱数値を用いて、役の抽選を行うことができるとともに、有利区間に移行させるか否かを決定することができるので、一定のメモリ容量の範囲内で、有利区間に移行する旨の決定に関する処理を適切に行うことができる。
37.当初発明37
(a)当初発明37が解決しようとする課題
当初発明は、遊技機において、LEDのデジット信号及びセグメント信号を出力ポートから出力する技術に関するものである。
従来より、7セグメントディスプレイ(7セグ)のダイナミック点灯について知られている(たとえば、特開平09−225091号公報)。
たとえば上記公報には、デジット信号とセグメント信号との出力ポートの割り当てについて記載されている。
今般、遊技機(スロットマシン)のメイン制御基板に、有利区間割合等を表示可能な7セグを搭載することが検討されている。
一方、従来より、遊技機には、貯留数を表示する7セグや、獲得数を表示する7セグ等が設けられている。
このように7セグの数が増加したときに、各7セグのデジット信号及びセグメント信号と、出力ポートとをどのように設計すべきかが問題となる。
当初発明が解決しようとする課題は、デジット(駆動)信号及びセグメント信号と出力ポートとを適切に設計し、効率のよい信号出力処理を実行することである。
(b)当初発明37の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第20実施形態;図128)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜P)を有し、セグメントの点灯により所定の情報(貯留数、獲得数、エラー情報、押し順指示番号、遊技状態、又は設定値)を表示する表示部(デジット)を1個以上有する第1表示手段(貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、状態表示LED79、又は設定値表示LED73)と、
前記表示部を1個以上有する第2表示手段(管理情報表示LED74)と、
第1表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力可能な第1出力ポート(出力ポート2)と、
第2表示手段の前記表示部に駆動信号を出力可能な第2出力ポート(出力ポート4)と、
第1表示手段及び第2表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力可能な第3出力ポート(出力ポート3)と
を備え、
第1出力ポートから第1表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ第3出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第1出力処理(LED表示制御;図134)と、
第2出力ポートから第2表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ第3出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第2出力処理(比率表示処理;図135)と、
第1出力処理及び第2出力処理の前に、第1出力ポート、第2出力ポート、及び第3出力ポートからクリア信号を出力するクリア信号出力処理(図134中、ステップS1431及びステップS1432)と
を実行し、
クリア信号の出力タイミングから第1出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1431及びステップS1432からステップS1458までの時間)を「t1」とし、クリア信号の出力タイミングから第2出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1431及びステップS1432からステップS1487までの時間)を「t2」としたとき、「t1<t2」となるように処理を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
所定のタイミングで更新される表示カウンタ(LED表示カウンタ;図132)を備え、
前記表示カウンタが第1値であるときは第1出力処理を実行し、前記表示カウンタが第2値(第2値≠第1値)であるときは第2出力処理を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明37の効果
当初発明によれば、第1表示手段と第2表示手段に共通する出力ポートを用いてセグメント信号を出力するので、ICコストを削減し、効率よく駆動信号(デジット信号)及びセグメント信号を出力することができる。
また、第1表示手段を遊技者から見える表示手段とし、第2表示手段を遊技者から見えない表示手段としたときは、第1表示手段の出力処理を第2表示手段よりも先に行うことで、第1表示手段のちらつき防止を優先して行うことができる。
また、第2の解決手段によれば、1個の表示カウンタを用いて、第1表示手段への出力処理と、第2表示手段への出力処理とを実行することができる。
38.当初発明38
(a)当初発明38が解決しようとする課題
当初発明37と同じ。
(b)当初発明38の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第21実施形態;図138)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜P)を有し、セグメントの点灯により所定の情報(貯留数、獲得数、エラー情報、押し順指示番号、又は遊技状態)を表示する表示部(デジット)を1個以上有する第1表示手段(貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、又は状態表示LED79)と、
前記表示部を1個以上有する第2表示手段(管理情報表示LED74)と、
第1表示手段の前記表示部及び第2表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力可能な第1出力ポート(出力ポート3)と、
第1表示手段の前記表示部のセグメント及び第2表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力可能な第2出力ポート(出力ポート4)と
を備え、
第1出力ポートから第1表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ第2出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第1出力処理(LED表示制御;図140)と、
第1出力ポートから第2表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ第2出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第2出力処理(比率表示処理;図141)と、
第1出力処理及び第2出力処理の前に、第1出力ポート及び第2出力ポートからクリア信号を出力するクリア信号出力処理(図140中、ステップS1531)と
を実行し、
クリア信号の出力タイミングから第1出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1531からステップS1534までの時間)を「t1」とし、クリア信号の出力タイミングから第2出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1531からステップS1487までの時間)を「t2」としたとき、「t1<t2」となるように処理を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
所定のタイミングで更新される表示カウンタ(LED表示カウンタ;図139(B))を備え、
前記表示カウンタが第1値であるときは第1出力処理を実行し、前記表示カウンタが第2値(第2値≠第1値)であるときは第2出力処理を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明38の効果
当初発明37の効果に加えて、駆動信号の出力ポートを1個とし、セグメント信号の出力ポートを1個とすることができるので、出力ポート数を削減することができる。
39.当初発明39
(a)当初発明39が解決しようとする課題
当初発明37と同じ。
(b)当初発明39の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第22実施形態;図144)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜P)を有し、セグメントの点灯により所定の情報(貯留数、獲得数、エラー情報、押し順指示番号、遊技状態、又は設定値)を表示する表示部(デジット)を1個以上有する第1表示手段(貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、又は状態表示LED79)と、
前記表示部を1個以上有する第2表示手段(管理情報表示LED74)と、
第1表示手段の前記表示部及び第2表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力可能な第1出力ポート(出力ポート2)と、
第1表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号(セグメント1A〜1P信号)を出力可能な第2出力ポート(出力ポート3)と、
第2表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号(セグメント2A〜2P信号)を出力可能な第3出力ポート(出力ポート4)と
を備え、
第1出力ポートから第1表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ、第2出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第1出力処理(LED表示制御;図149)と、
第1出力ポートから第2表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ、第3出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第2出力処理(比率表示処理;図150)と、
第1出力処理及び第2出力処理の前に、第1出力ポート、第2出力ポート、及び第3出力ポートからクリア信号を出力するクリア信号出力処理(図149中、ステップS1541及びステップS1542)と
を実行し、
クリア信号の出力タイミングから第1出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1541及びステップS1542からステップS1554及びステップS1555までの時間)を「t1」とし、クリア信号の出力タイミングから第2出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1541及びステップS1542からステップS1561までの時間)を「t2」としたとき、「t1<t2」となるように処理を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
所定のタイミングで更新される表示カウンタ(LED表示カウンタ;図148)を備え、
前記表示カウンタが第1値であるときは第1出力処理を実行し、前記表示カウンタが第2値(第2値≠第1値)であるときは第2出力処理を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明39の効果
当初発明37と同じ。
40.当初発明40
(a)当初発明40が解決しようとする課題
当初発明37と同じ。
(b)当初発明40の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第24実施形態;図154)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜P)を有し、セグメントの点灯により所定の情報(貯留数、獲得数、エラー情報、押し順指示番号、遊技状態、又は設定値)を表示する表示部(デジット)を1個以上有する第1表示手段(貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、状態表示LED79、又は設定値表示LED73)と、
前記表示部を1個以上有する第2表示手段(管理情報表示LED74)と、
第1表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力可能な第1出力ポート(出力ポート3)と、
第2表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力可能な第2出力ポート(出力ポート6)と、
第1表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力可能な第3出力ポート(出力ポート4)と、
第2表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力可能な第4出力ポート(出力ポート7)と
を備え、
第1出力ポートから第1表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ、第3出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第1出力処理(LED表示制御;図158)と、
第2出力ポートから第2表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ、第4出力ポートからセグメントにセグメント信号を出力する第2出力処理(比率表示処理;図159)と、
第1出力処理及び第2出力処理の前に、第1出力ポート、第2出力ポート、第3出力ポート、及び第4出力ポートからクリア信号を出力するクリア信号出力処理(図158中、ステップS1571及びステップS1572)と
を実行し、
クリア信号の出力タイミングから第1出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1571及びステップS1572からステップS1576及びステップS1577までの時間)を「t1」とし、クリア信号の出力タイミングから第2出力処理における駆動信号及びセグメント信号の出力タイミングまでの時間(ステップS1571及びステップS1572からステップS1581までの時間)を「t2」としたとき、「t1<t2」となるように処理を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
所定のタイミングで更新される表示カウンタ(LED表示カウンタ;図156)を備え、
前記表示カウンタが第1値であるときは第1出力処理を実行し、前記表示カウンタが第2値(第2値≠第1値)であるときは第2出力処理を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明40の効果
当初発明37と同じ。
41.当初発明41
(a)当初発明41が解決しようとする課題
当初発明は、遊技機において、LEDのデジット信号及びセグメント信号を出力ポートから出力する技術に関するものである。
従来より、7セグメントディスプレイ(7セグ)のダイナミック点灯について知られている(たとえば、特開平09−225091号公報)。
たとえば上記公報には、デジット信号とセグメント信号との出力ポートの割り当てについて記載されている。
今般、遊技機(スロットマシン)のメイン制御基板に、有利区間割合等を表示可能な7セグを搭載することが検討されている。
一方、従来より、遊技機には、貯留数を表示する7セグや、獲得数を表示する7セグ等が設けられている。
このように7セグの数が増加したときは、各7セグの点灯制御を行うためによりプログラムも複雑となる。
当初発明が解決しようとする課題は、LEDの点灯制御を行うためのプログラムの記憶や実行を効率よく行うことである。
(b)当初発明41の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜P)を有し、セグメントの点灯により所定の情報(貯留数、獲得数、エラー情報、押し順指示番号、遊技状態、又は設定値)を表示する表示部(デジット)を1個以上有する第1表示手段(貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、状態表示LED79、又は設定値表示LED73)と、
前記表示部を1個以上有する第2表示手段(管理情報表示LED74)と、
第1表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力し、かつ第1表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力するための第1プログラム(LED表示制御)を記憶した第1記憶領域(ROM54の使用領域内)、及び第2表示手段の前記表示部に駆動信号(デジット信号)を出力し、かつ第2表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力するための第2プログラム(比率表示処理)を記憶した第2記憶領域(ROM54の使用領域外)を有する記憶手段(ROM54)と
を備え、
第1プログラムを実行した後、第2プログラムを実行し、
第1表示手段の前記表示部に駆動信号を出力し、かつ第1表示手段の前記表示部のセグメントにセグメント信号を出力する前に、第1表示手段及び第2表示手段にクリア信号を出力するクリア信号出力処理(たとえば、図134のLED表示制御中、ステップS1431及びステップS1432)を備える
ことを特徴とする。
(c)当初発明41の効果
当初発明によれば、第1表示手段と第2表示手段のプログラムを分けて記憶しておき、第1プログラムの実行後に第2プログラムを実行するので、プログラムの記憶や実行を効率よく行うことができる。
また、第1プログラムを実行するときにクリア信号出力処理を実行するので、残像を防止することができる。
42.当初発明42
(a)当初発明42が解決しようとする課題
当初発明は、遊技機において、LEDのデジット信号及びセグメント信号を出力ポートから出力する技術に関するものである。
従来より、7セグメントディスプレイのダイナミック点灯について知られている(たとえば、特開平09−225091号公報)。
たとえば上記公報には、デジット信号とセグメント信号との出力ポートの割り当てについて記載されている。
今般、遊技機(スロットマシン)のメイン制御基板に、有利区間割合等を表示可能な7セグ(管理情報表示LED)を搭載することが検討されている。
一方、7セグは、セグメントA〜Gから構成されるが、さらに、ドットセグメントであるセグメントP(セグメントDPとも称する)が設けられている場合がある。
そして、管理情報表示LEDにドットセグメントを有する場合には、そのドットセグメントをどのように利用するかが問題となる。
当初発明が解決しようとする課題は、ドットセグメントを用いて特定の情報を表示することである。
(b)当初発明42の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜P)を有し、セグメントの点灯により所定の情報(有利区間割合等の管理情報)を表示する第1表示部(デジット7)及び第2表示部(デジット6、8、9)と、
所定のタイミングで更新される表示カウンタ(LED表示カウンタ)と
を備え、
前記表示カウンタにより第1表示部を点灯するタイミングとなったときは、特定セグメント(セグメントP)を含めてセグメントを点灯させ、
前記表示カウンタのいずれのタイミングであっても、第2表示部の前記特定セグメントを点灯させないようにし、
特定エラー(復帰不可能エラー2)が発生したときは、前記表示カウンタの更新(割込み)を停止し、第2表示部の前記特定セグメントを点灯させる特定エラー処理(復帰不可能エラー処理2)を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記特定エラー処理は、第1表示部及び第2表示部を含むすべての表示部の前記特定セグメントを点灯させる処理を実行する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
遊技上の制御処理を実行するプログラム(たとえばメイン処理)を記憶する第1記憶領域(ROM54の使用領域内)と、第1記憶領域と区分された記憶領域であって前記特定エラー処理を実行するプログラム(復帰不可能エラー処理2)を記憶する第2記憶領域(ROM54の使用領域外)とを有する記憶手段(ROM54)を備える
ことを特徴とする。
(c)当初発明42の効果
当初発明によれば、第1表示部の特定セグメントと、第2表示部の特定セグメントとで、異なる情報を表示することができる。特に、第1表示部の特定セグメントの点灯により、情報の区切りを表示することができる。一方、第2表示部の特定セグメントの点灯により特定エラーの発生を知らせることができる。
43.当初発明43
(a)当初発明43が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動可能な有利区間を備え、この有利区間に移行する旨をメイン制御基板側で決定するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、メイン制御基板側で、役の抽選を行うとともに、ストップスイッチの有利な操作態様を表示するか否かを決定するスロットマシンが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設け、有利区間に移行したときは、有利区間であることを有利区間表示装置により表示することが提案されている。
ここで、レア役当選時に、有利区間に移行するときと、有利区間に移行しないときとを設けると、レア役に当選した当該遊技で、有利区間表示装置による表示の内容により、有利区間に移行するか否かが遊技者にわかってしまう。これでは、レア役当選によるAT実行に対する遊技者の期待感を持続させることができない。
これに対し、レア役当選時に、常にATを実行すると、レア役当選はAT実行を意味することとなり、遊技が単調になってしまう。
当初発明が解決しようとする課題は、特定の図柄の組合せが停止可能となる抽選結果(レア役当選)となったときに、指示遊技区間(AT)への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることである。
(b)当初発明43の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第25実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能と、
遊技区間のうち、指示機能を作動させない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能を作動可能な有利区間と、
有利区間において、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技で指示機能を常に作動させるか又は作動頻度を高くした指示遊技区間(AT)と、
有利区間であることを示す有利区間表示装置(有利区間表示LED77)と、
所定の図柄の組合せ(斜め右上がり方向の一直線状のラインに「スイカ」が揃う図柄の組合せ)が停止可能となる抽選結果(小役D当選)となる場合及び特定の図柄の組合せ(左リール31の停止時に左中段に「チェリー」が停止する図柄の組合せ)が停止可能となる抽選結果(小役E1当選)となる場合を有するように抽選を行う抽選手段(役抽選手段61)と
を備え、
前記抽選手段で前記所定の図柄の組合せが停止可能となる抽選結果となった場合には、有利区間に移行し、かつ前記有利区間表示装置により有利区間であることを表示するときと、有利区間に移行せず、かつ前記有利区間表示装置により有利区間であることを表示しないときとを有し、
前記抽選手段で前記特定の図柄の組合せが停止可能となる抽選結果となったときは、常に、有利区間に移行し、かつ前記有利区間表示装置により有利区間であることを表示し、
前記抽選手段で前記特定の図柄の組合せが停止可能となる抽選結果となることにより、有利区間に移行し、かつ前記有利区間表示装置により有利区間であることを表示した場合には、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有する
ことを特徴とする。
(c)当初発明43の効果
当初発明によれば、特定の図柄の組合せが停止可能となる抽選結果となったときは、常に、有利区間に移行し、かつ有利区間表示装置により有利区間であることを表示する。そして、この場合、指示遊技区間に移行するときと、指示遊技区間に移行しないときとを有するので、特定の図柄の組合せが停止可能となる抽選結果となったときに、指示遊技区間への移行に対する期待感を複数遊技にわたって遊技者に与えることができる。
44.当初発明44
(a)当初発明44が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動可能な有利区間を備え、この有利区間に移行する旨をメイン制御基板側で決定するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、メイン制御基板側で、役の抽選を行うとともに、ストップスイッチの有利な操作態様を表示するか否かを決定するスロットマシンが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。
ここで、有利区間が終了するごとに、通常区間から有利区間への移行のしやすさを異ならせたり、有利区間が終了したときと設定値が変更されたときとで、通常区間から有利区間への移行のしやすさを異ならせると、遊技者間の公平を害するおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間が終了するごとに、通常区間から有利区間への移行しやすさを同一にするとともに、有利区間が終了したときと設定値が変更されたときとで、通常区間から有利区間への移行しやすさを同一にすることである。
(b)当初発明44の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第25実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能と、
遊技区間のうち、指示機能を作動させない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能を作動可能な有利区間と、
有利区間に関する情報を記憶する第1記憶手段(RWM53の所定の記憶領域)と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
設定値を記憶する第2記憶手段(RWM53上の設定値データ記憶領域(_NB_RANK))と、
再遊技役の当選となる場合を有するように役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
少なくとも1つの再遊技役の当選確率が異なる複数の抽選状態(RT状態(非RT、RT1、RT2、RT3、又はRT4))と
を備え、
有利区間が終了したときは、第1初期化処理(有利区間終了時の初期化処理)を実行し、
第2記憶手段に記憶されている設定値が変更されたときは、第2初期化処理(設定変更時の初期化処理)を実行し、
第1初期化処理では、有利区間終了時の抽選状態を維持したまま、通常区間に移行し、
第2初期化処理では、予め定めた特定の抽選状態(非RT)に移行し、かつ通常区間に移行し、
第1初期化処理及び第2初期化処理では、第1記憶手段に記憶されている有利区間に関する情報をクリアすることにより、第1初期化処理が実行されたときと、第2初期化処理が実行されたときとで、有利区間に関する情報が同一の状態である通常区間に移行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明44の効果
当初発明によれば、有利区間終了時に実行する第1初期化処理及び設定変更時に実行する第2初期化処理の双方で、有利区間に関する情報をクリアする。これにより、有利区間が終了するごとに、通常区間から有利区間への移行しやすさを同一にすることができ、また、有利区間が終了したときと設定値が変更されたときとで、通常区間から有利区間への移行しやすさを同一にすることができるので、遊技者間の公平を担保することができる。
45.当初発明45
(a)当初発明45が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動可能な有利区間を備え、この有利区間に移行する旨をメイン制御基板側で決定するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、メイン制御基板側で、役の抽選を行うとともに、ストップスイッチの有利な操作態様を表示するか否かを決定するスロットマシンが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ATを実行可能な遊技区間である有利区間を設けることが提案されている。
ここで、スロットマシンでは、設定値が高くなるにしたがって、特別役の当選確率が高くなることが一般的である。
しかし、特別役に当選したときに、有利区間に移行可能にすると、低設定時と高設定時とで、遊技者の有利度の差が大きくなりすぎてしまうおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、低設定時と高設定時とで、遊技者の有利度の差が大きくなりすぎないようにすることである。
(b)当初発明45の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第25実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能と、
遊技区間のうち、指示機能を作動させない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能を作動可能な有利区間と、
複数の設定値のうち、いずれかの設定値を定める手段(設定キースイッチ12、設定スイッチ13等)と、
特別遊技に移行するための特別役(1BB)として第1特別役(1BBA)及び第2特別役(1BBB)の当選となる場合を有するように役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
前記役抽選手段で第1特別役に当選したときは、有利区間に移行可能であり、
前記役抽選手段で第2特別役に当選したときは、有利区間に移行せず、
第1特別役の当選確率は、全設定値で同一に設定され、
第2特別役の当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなるように設定されていることにより、特別役(1BBA及び1BBBの合算)当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなる
ことを特徴とする。
(c)当初発明45の効果
当初発明によれば、有利区間に移行可能な第1特別役の当選確率は、全設定値で同一であり、有利区間に移行しない第2特別役の当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなる。これにより、特別役(第1特別役及び第2特別役の合算)の当選確率は、設定値が高くなるにしたがって高くなり、特別役当選時における有利区間への移行確率は、設定値が低くなるにしたがって高くなるので、低設定時と高設定時とで、遊技者の有利度の差が大きくなりすぎないようにすることができる。
46.当初発明46
(a)当初発明46が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動可能な有利区間を備え、この有利区間に移行する旨をメイン制御基板側で決定するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、メイン制御基板側で、役の抽選を行うとともに、ストップスイッチの有利な操作態様を表示するか否かを決定するスロットマシンが知られている(たとえば、特開2014−161344号公報参照)。
近時、ストップスイッチの有利な操作態様を表示する指示機能を作動可能な有利区間を設け、さらに、有利区間において、指示機能を常に作動させるか又は作動頻度を高くした指示遊技区間を設けることが提案されている。
ここで、指示遊技区間を有する有利区間と、指示遊技区間を有しない有利区間とを設けることができるが、出玉設計の観点から、指示遊技区間を有する有利区間において、できるだけ多くの遊技媒体を払い出すためには、指示遊技区間を有しない有利区間において、遊技媒体の払い出しをできるだけ抑えることが好ましい。
当初発明が解決しようとする課題は、指示遊技区間を有しない有利区間において、遊技媒体の払い出しをできるだけ抑えることである。
(b)当初発明46の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第25実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を有する遊技(たとえば小役B群当選時の遊技)と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技において、前記有利な操作態様を表示する指示機能と、
遊技区間のうち、指示機能を作動させない通常区間と、
遊技区間のうち、指示機能を作動可能な有利区間と、
特別遊技に移行するための特別役(1BBA又は1BBB)の当選となる場合を有するように役の抽選を行う役抽選手段(61)と
を備え、
有利区間において、指示機能を少なくとも1回作動させたときは、有利区間を終了することが可能であり、
有利区間において、1回目の指示機能の作動前に前記役抽選手段で特別役に当選したときは、指示機能を作動させることなく、有利区間を終了することが可能であり、
有利区間に移行した後、特定条件を満たす(1回指示作動条件を満たす:15遊技を消化する)までは、前記ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技となっても、指示機能を作動させない
ことを特徴とする。
(c)当初発明46の効果
当初発明によれば、有利区間に移行した後、特定条件を満たすまで、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技となっても、指示機能を作動させないことから、1回目の指示機能の作動前に特別役に当選する確率を高くすることができる。これにより、指示機能を作動させることなく有利区間を終了することが可能となる確率を高くすることができ、ひいては、指示遊技区間を有しない有利区間において、遊技媒体の払い出しをできるだけ抑えることができる。
47.当初発明47
(a)当初発明47が解決しようとする課題
当初発明は、複数種類の遊技情報を所定時間ごとに切り替えて表示可能な遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数(出玉)を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な遊技情報を表示することである。さらに、その表示を行うにあたり、故障していると誤認させないようにすることである。
(b)当初発明47の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第26実施形態)は、
複数種類(5項目)の遊技情報(有利区間比率、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))を所定時間(約5秒)ごとに切り替えて表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))を備え、
前記所定時間の遊技情報の表示では、その遊技情報を点灯表示する場合(たとえば有利区間比率を表示する場合において、遊技回数が「175000」回以上であり、かつ、比率が「70」未満であるとき)と、その遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示する場合(たとえば有利区間比率を表示する場合において、遊技回数が「175000」回未満であるときは識別セグを点滅表示し、比率が「70」以上であるときは比率セグを点滅表示する)とを有し、
遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示するときは、特定時間(約0.3秒)ごとに点灯及び消灯を交互に繰り返し、
遊技情報を前記所定時間表示した後、次の遊技情報を表示する場合において、前記次の遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示するときは、前記所定時間のカウント(割込み回数「2144」のカウント)を開始し(図209中、ステップS2511)、かつ前記特定時間のカウント(割込み回数「134」のカウント)を開始する(図209中、ステップS2518)
ことを特徴とする。
(c)当初発明47の効果
当初発明によれば、遊技情報の表示を次の遊技情報に切り替えるタイミングと、遊技情報を点滅表示するときの点滅開始タイミングとを一致させることができる。これにより、一瞬だけ遊技情報が点灯したり、一瞬だけ遊技情報が消灯したりすることを防止することができ、表示部が故障していると誤認させないようにすることができる。
48.当初発明48
(a)当初発明48が解決しようとする課題
当初発明47と同じ。
(b)当初発明48の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第26実施形態)は、
複数種類(5項目)の遊技情報(有利区間比率、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))を所定時間(約5秒)ごとに切り替えて表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))を備え、
前記所定時間の遊技情報の表示では、その遊技情報を点灯表示する場合(たとえば有利区間比率を表示する場合において、遊技回数が「175000」回以上であり、かつ、比率が「70」未満であるとき)と、その遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示する場合(たとえば有利区間比率を表示する場合において、遊技回数が「175000」回未満であるときは識別セグを点滅表示し、比率が「70」以上であるときは比率セグを点滅表示する)とを有し、
遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示するときは、特定時間(約0.3秒)ごとに点灯及び消灯を交互に繰り返し、
一定時間(2.235ms)ごとに割込み処理(図190)を実行可能とし、
割込み回数が「Y」(2144)となったときは、前記所定時間が経過したと判断し(図209中、ステップS2512で「Yes」)、
割込み回数が「X」(134)となったときは、前記特定時間が経過したと判断し(図209中、ステップS2519で「Yes」)、
Y=2×n×X(「n」は、自然数)(2144=2×8×134)
を満たすように設定されている
ことを特徴とする。
(c)当初発明48の効果
当初発明47と同じ。
49.当初発明49
(a)当初発明49が解決しようとする課題
当初発明は、複数種類の遊技情報を所定の順序で所定時間ごとに切り替えて表示可能な遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数(出玉)を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な表示を行うことである。さらに、通常の電源オン時と、設定変更状態に移行したときとで、それぞれ遊技情報の表示のための適切な処理を実行することである。
(b)当初発明49の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第26実施形態)は、
複数種類(5項目)の遊技情報(「1」有利区間比率、「2」連続役物比率(6000回)、「3」役物比率(6000回)、「4」連続役物比率(累計)、「5」役物比率(累計))を所定の順序(「1」→「2」→・・・→「5」→「1」→「2」→・・・)で所定時間(約5秒)ごとに切り替えて表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))と、
前記所定時間をカウントするカウンタ(アドレス「F290(H)」の表示切替え時間)と
を備え、
「n」(n≧2)番目の遊技情報の表示中(たとえば、「n=2」であるときは、連続役物比率(6000回)の表示中)に電源がオフにされ、設定キースイッチがオフの状況下で電源がオンにされたとき(図187中、ステップS2158における未使用領域の初期化)は、「n」番目の遊技情報の表示及び前記所定時間のカウントを再開可能とし、
「n」番目の遊技情報の表示中に電源がオフにされ、設定キースイッチがオンの状況下で電源がオンにされたとき(図186の設定変更処理に進んだとき)は、前記カウンタの値をクリアした(図186中、ステップS2130)後に、1番目の遊技情報(「1」有利区間比率)の表示を開始し(図209中、ステップS2517)、かつ前記所定時間のカウントを開始する(図209中、ステップS2511)
ことを特徴とする。
(c)当初発明49の効果
当初発明によれば、設定変更状態に移行しない通常の電源オン(立上げ)時には、カウンタの値を初期化しないので、電源オフ直前の状態から遊技情報の表示を再開することができる。これに対し、設定変更状態に移行したときは、カウンタの値をクリアするので、1番目の遊技情報の表示から開始することができる。このように、通常の電源オン時と設定変更状態に移行したときとで、それぞれ遊技情報の表示のための処理を適切に行うことができる。
50.当初発明50
(a)当初発明50が解決しようとする課題
当初発明は、複数種類の遊技情報を所定の順序で所定時間ごとに切り替えて表示可能な遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数(出玉)を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な遊技情報を表示することである。さらに、設定変更状態に移行した場合において、特定の条件を満たしたか否かに応じて、それぞれ遊技情報の表示のための適切な処理を実行することである。
(b)当初発明50の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第26実施形態)は、
複数種類(5項目)の遊技情報(「1」有利区間比率、「2」連続役物比率(6000回)、「3」役物比率(6000回)、「4」連続役物比率(累計)、「5」役物比率(累計))を所定の順序(「1」→「2」→・・・→「5」→「1」→「2」→・・・)で所定時間(約5秒)ごとに切り替えて表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))を備え、
遊技情報は、識別情報(識別セグ)と数値情報(比率セグ)とを有し、
遊技情報における数値情報を記憶する数値情報記憶領域(アドレス「F285(H)」の有利区間比率データ〜アドレス「F289(H)」の役物比率(累計)データ)と、
前記所定時間をカウントするカウンタ(アドレス「F290(H)」の表示切替え時間)と
を備え、
「n」(n≧2)番目の遊技情報の表示中(たとえば、「n=2」であるときは、連続役物比率(6000回)の表示中)に電源がオフにされ、設定キースイッチがオンの状況下で電源がオンにされた場合において、特定の条件を満たしている状況下(図185中、ステップS2104のチェックサムが正常であり、かつ電源断復帰が正常であるとき(図186中、ステップS2128で「Yes」のとき))においては、前記数値情報記憶領域に記憶された値及び前記カウンタの値に基づいて、「n」番目の遊技情報の表示及び前記所定時間のカウントを再開し(アドレス「F28E(H)」の比率表示番号、及びアドレス「F290(H)」の表示切替え時間を初期化せず)、
「n」番目の遊技情報の表示中に電源がオフにされ、設定キースイッチがオンの状況下で電源がオンにされた場合において、特定の条件を満たしていない状況下(図185中、ステップS2104のチェックサムが異常であるとき、及び/又は、電源断復帰が異常であるとき(図186中、ステップS2128で「No」のとき))においては、前記数値情報記憶領域に記憶された値及び前記カウンタの値をクリアした(図186中、ステップS2129及びS2130)後に、数値情報を初期値とした1番目の遊技情報の表示を開始し(図209中、ステップS2517)、かつ前記所定時間のカウントを開始する(図209中、ステップS2511)
ことを特徴とする。
(c)当初発明50の効果
当初発明によれば、設定変更状態に移行したときに、特定の条件を満たしている状況下であるか否かで、それぞれ遊技情報の表示のための処理を適切に行うことができる。また、特定の条件を満たしていない状況下であっても、数値情報を初期値とした1番目の遊技情報の表示を開始するので、特定の条件を満たしていない旨(エラー)を表示せずにすぐに遊技情報の表示に移行することができる。
51.当初発明51
(a)当初発明51が解決しようとする課題
当初発明は、複数種類の遊技情報を表示可能な遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数(出玉)を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、出玉等に関する所定の比率が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な遊技情報を表示することである。さらに、遊技情報を点滅表示する必要がある場合に、電源がオンされたときの状況に応じて、遊技情報の点滅表示のための適切な処理を実行することである。
(b)当初発明51の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第26実施形態)は、
複数種類(5項目)の遊技情報(有利区間比率、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))を表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))を備え、
遊技情報を点灯表示する場合と、遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示する場合(図184参照。たとえば有利区間比率を表示する場合において、遊技回数が「175000」回未満であるときは、識別セグを点滅表示する)とを有し、
遊技情報の少なくとも一部の情報を点滅表示するときは、特定時間(約0.3秒)ごとに点灯及び消灯を交互に繰り返し、
前記特定時間をカウントするカウンタ(アドレス「F292(H)」の点滅切替え時間)を備え、
特定の遊技情報の少なくとも一部の情報が点滅表示し、かつ当該少なくとも一部の情報が消灯しているときに電源がオフにされ、設定キースイッチがオンの状況下で電源がオンにされたとき(設定変更状態への移行時)は、前記特定時間のカウントを開始し、かつ前記少なくとも一部の情報が点灯から開始するように前記特定の遊技情報の前記少なくとも一部の情報を点滅表示する(図186のステップS2130でRWM53のアドレス「F292(H)」を初期化し、図209のステップS2520で初期値「134(D)」をセットする)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第26実施形態)は、
複数種類(5項目)の遊技情報(有利区間比率、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))を表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))を備え、
遊技情報は、識別情報(識別セグ)と数値情報(比率セグ)とを有し、
識別情報及び数値情報の双方を点灯表示する場合と、識別情報又は数値情報の少なくとも一方の情報を点滅表示する場合(図184参照。たとえば有利区間比率を表示する場合において、遊技回数が「175000」回未満であるときは識別セグを点滅表示し、比率が「70」以上であるときは比率セグを点滅表示する)とを有し、
識別情報又は数値情報の少なくとも一方の情報を点滅表示するときは、特定時間(約0.3秒)ごとに点灯及び消灯を交互に繰り返し、
前記特定時間をカウントするカウンタ(アドレス「F292(H)」の点滅切替え時間)を備え、
識別情報又は数値情報の少なくとも一方の情報が点滅表示し、かつ当該少なくとも一方の情報が消灯しているときに電源がオフにされ、設定キースイッチがオンの状況下で電源がオンにされたとき(設定変更状態への移行時)は、前記特定時間のカウントを開始し、かつ前記少なくとも一方の情報が点灯から開始するように識別情報又は数値情報の少なくとも一方の情報を点滅表示する(図186のステップS2130でRWM53のアドレス「F292(H)」を初期化し、図209のステップS2520で初期値「134」をセットする)
ことを特徴とする。
(c)当初発明51の効果
当初発明によれば、より早く遊技情報を確認することができる。また、電源をオフにする前の特定時間のカウントが設定変更状態に引き継がれ、設定変更状態において遊技情報の表示を開始したときに、一瞬だけ点灯してから消灯することを防止することができる。これにより、表示部が故障していると誤認させないようにすることができる。
52.当初発明52
(a)当初発明52が解決しようとする課題
当初発明は、総遊技回数や、所定の遊技区間における遊技回数に対応する値を記憶する遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数(出玉)を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、総遊技回数に対して所定の遊技区間における遊技回数の占める割合(比率)を判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、総遊技回数に対して所定の遊技区間における遊技回数の占める比率を判断可能とすることである。さらに、前記比率を算出した際には、正しい値となるように制御することである。
(b)当初発明52の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第26実施形態)は、
総遊技回数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F26D(H)」の総遊技回数カウンタ)と、
所定の遊技区間(有利区間)の遊技回数に対応する値を記憶する第2記憶領域(アドレス「F270(H)」の有利区間遊技回数カウンタ)と、
第1記憶領域に記憶した値が特定値(3バイトフル(FFFFFF(H)))に到達したか否かを示す情報を記憶する第3記憶領域(アドレス「F28B(H)」におけるカウント上限フラグのD0ビット目)と
を備え、
第1記憶領域に記憶された値が前記特定値に到達したか否かを判断し(図192中、ステップS2255)、
第1記憶領域に記憶した値が前記特定値に到達したときは、前記特定値に到達したことを示す情報を第3記憶領域に記憶し(ステップS2256、ステップS2259)、
第3記憶領域に前記特定値に到達したことを示す情報が記憶されているとき(図191中、ステップS2236で「Yes」と判断されたとき)は、前記所定の遊技区間中であっても、第1記憶領域及び第2記憶領域に記憶されている値を更新しない(ステップS2237及びS2238の処理を実行しない)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記特定値は、第1記憶領域に記憶可能な記憶容量(3バイト)の上限値(「FFFFFF(H)」)である
ことを特徴とする。
(c)当初発明52の効果
当初発明によれば、第1記憶領域の記憶容量をオーバーし、桁あふれが生じた後も値を更新してしまうことを防止することができる。特に、第1記憶領域に記憶された値が特定値に到達しているときは、第2記憶領域の値を更新しないので、無駄な更新をなくすことができる。さらにまた、第1記憶領域に桁あふれが生じているときに、第2記憶領域の値を更新してしまうことで、総遊技回数に対する所定の遊技区間における遊技回数を正しく算出できなくなることを防止することができる。
53.当初発明53
(a)当初発明53が解決しようとする課題
当初発明は、総遊技回数や、所定の遊技区間における遊技回数に対応する値を記憶する遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数(出玉)を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、総払出し枚数に対して特別遊技中の払出し枚数の占める比率を判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技媒体の総払い出し数に対して特別遊技中の払出し数の占める比率を判断可能とすることである。さらに、前記比率を算出した際には、正しい値となるように制御することである。
(b)当初発明53の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第26実施形態)は、
遊技媒体の総払出し数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F27C(H)」の総払出し(累計)カウンタ)と、
特別遊技中(役物作動時又は連続役物作動時)における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第2記憶領域(アドレス「F27F(H)」の連続役物払出し(累計)カウンタ、又はアドレス「F282(H)」の役物払出し(累計)カウンタ)と、
第1記憶領域に記憶した値が特定値(3バイトフル(FFFFFF(H)))に到達したか否かを示す情報を記憶する第3記憶領域(アドレス「F28B(H)」におけるカウント上限フラグのD1ビット目)と
を備え、
第1記憶領域に記憶された値が前記特定値に到達したか否かを判断し(図192中、ステップS2255)、
第1記憶領域に記憶された値が前記特定値に到達したときは、前記特定値に到達したことを示す情報を第3記憶領域に記憶し(ステップS2256、ステップS2259)、
第3記憶領域に前記特定値に到達したことを示す情報が記憶されているときは、特別遊技中に遊技媒体が払い出されても、第1記憶領域及び第2記憶領域に記憶されている値を更新しない(図196中、ステップS2301で「Yes」と判断されたときは、ステップS2302〜S2304の処理を行わない。また、図199中、ステップS2342で「Yes」と判断されたときは、ステップS2343〜S2345の処理を行わない。)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記特定値は、第1記憶領域に記憶可能な記憶容量(3バイト)の上限値(「FFFFFF(H)」)である
ことを特徴とする。
(c)当初発明53の効果
当初発明によれば、第1記憶領域の記憶容量をオーバーし、桁あふれが生じた後も値を更新してしまうことをなくすことができる。特に、第1記憶領域に記憶された値が特定値に到達しているときは、第2記憶領域の値を更新しないので、無駄な更新をなくすことができる。さらにまた、第1記憶領域に桁あふれが生じているときに、第2記憶領域の値を更新してしまうことで、総払い出し数に対する当別遊技中の払出し数を正しく算出できなくなることを防止することができる。
54.当初発明54
(a)当初発明54が解決しようとする課題
当初発明は、遊技媒体の払出し数を、制御処理上の必要なタイミングで読み取ることが可能な遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
前述の従来の技術のように、遊技媒体の払出し数の累積値を更新していくだけの方法は、制御上、容易である。
一方、遊技機では、小役の入賞時に、その小役に対応する払出し枚数をRWMに記憶し、1枚払い出す(1枚貯留加算を含む)ごとに、RWMの払出し枚数を「1」減算するような制御を行う場合がある。
このような制御を行う場合において、遊技媒体がすべて払い出されたときは、RWMに記憶された払出し枚数は「0」になる。したがって、遊技媒体の払出し終了後に、当該遊技での払出し枚数を読み取ることができない。このため、遊技媒体の払出し終了後は、当該遊技における払出し数を読み込んで遊技媒体の払出し数に関する比率等を演算することができないという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技媒体の払出し終了後であっても、遊技媒体の払出し数に関する比率等の演算処理を可能にすることである。
(b)当初発明54の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第26実施形態)は、
小役が入賞したときの遊技媒体の払出し数を記憶する第1記憶領域(アドレス「F040(H)」のメダル払出し枚数データ)及び第2記憶領域(アドレス「F041(H)」のメダル払出し枚数バッファ)を備え、
第1記憶領域に記憶された払出し数は、遊技媒体の払出しに伴って減算され、
第2記憶領域に記憶された払出し数は、遊技媒体の払出しによっても減算されずに維持され(図189、ステップS2213)、
遊技媒体の払出し(図188中、ステップS2189)の実行後に、その遊技での遊技媒体の払出し数を用いて遊技に関する所定の演算(図188中、ステップS2193、及び図191中、ステップS2239〜S2241、S2243)を実行可能とし、
前記所定の演算を実行するときは、第2記憶領域に記憶された払出し数を用いる(図197)
ことを特徴とする。
(c)当初発明54の効果
当初発明によれば、払出し処理後の所定の演算を実行するときに、第2記憶領域に記憶された払出し数を用いるので、所定の演算を、払出し処理とは異なるタイミングで実行することができる。また、所定の演算を実行する場合でも、払出し処理に影響を与えることがない。
55.当初発明55
(a)当初発明55が解決しようとする課題
当初発明は、遊技媒体の払出し比率を表示する遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば払出し数が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な払出し比率を表示することである。さらに、その払出し比率を算出した結果、たとえば表示できない値となったときに、算出した払出し比率を補正可能にすることである。
(b)当初発明55の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第26実施形態)は、
遊技媒体の総払出し数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F27C(H)」の総払出し(累計)カウンタ)と、
特別遊技中における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第2記憶領域(たとえば、アドレス「F282(H)」の役物払出し(累計)カウンタ)と
を備え、
第1記憶領域及び第2記憶領域に記憶された値に基づいて、遊技媒体の総払出し数に対する前記特別遊技中における遊技媒体の払出し数を示す払出し比率を算出可能とし、
算出した払出し比率に対応する値を記憶する第3記憶領域(たとえば、アドレス「F289(H)」の役物比率(累計)データ)と、
第3記憶領域に記憶された値に基づいて払出し比率を表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))と
を備え、
払出し比率を算出した結果、特定値(100%)となったときは、前記特定値を補正値(99%)に変更し(図202中、ステップS2405)、前記補正値を第3記憶領域に記憶し(ステップS2406)、第3記憶領域に記憶した前記補正値に基づいて払出し比率を前記表示部に表示可能とする
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))と、
遊技媒体の総払出し数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F27C(H)」の総払出し(累計)カウンタ)と、
特別遊技中における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第2記憶領域(たとえば、アドレス「F282(H)」の役物払出し(累計)カウンタ)と
を備え、
第1記憶領域に記憶された値と第2記憶領域に記憶された値とが一致し、かつ第1記憶領域に記憶された値が「0」でないと判断したときは、第3記憶領域(たとえば、アドレス「F289(H)」の役物比率(累計)データ)に補正値(99(H))を記憶し、第3記憶領域に記憶した前記補正値に基づいて払出し比率を前記表示部に表示可能とする
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、
表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))と、
遊技媒体の総払出し数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F27C(H)」の総払出し(累計)カウンタ)と、
特別遊技中における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第2記憶領域(たとえば、アドレス「F282(H)」の役物払出し(累計)カウンタ)と
を備え、
第1記憶領域に記憶された値と第2記憶領域に記憶された値とが一致し、かつ第2記憶領域に記憶された値が「0」でないと判断したときは、第3記憶領域(たとえば、アドレス「F289(H)」の役物比率(累計)データ)に補正値(99(H))を記憶し、第3記憶領域に記憶した前記補正値に基づいて払出し比率を前記表示部に表示可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明55の効果
当初発明によれば、総払い出し数に対する特別遊技中の払出し数を示す払出し比率を表示するので、当該払出し比率が適切な値であるか否かを容易に判断することができる。
また、算出した払出し比率が特定値であるときは、払出し比率を補正値に変更するので、払出し比率を表示に適する値とすることができる。
さらに、第2の解決手段又は第3の解決手段によれば、第1記憶領域又は第2記憶領域に記憶された値が「0」であるときは、補正値に変更されることを防止することができる。
56.当初発明56
(a)当初発明56が解決しようとする課題
当初発明は、遊技媒体の払出し比率を算出可能な値を記憶する遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば払出し数が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
また、払出し数の累積値は、無限に記憶できるものではなく、RWMの記憶容量は有限であるから、いつかは上限値に到達する。しかし、上限値に到達したときに、何らの処理も行わなければ、記憶領域の桁あふれが生じ、正しい値を記憶することができない。
当初発明が解決しようとする課題は、予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な払出し比率を算出可能な値を記憶することである。さらに、記憶している払出し数が記憶領域の記憶容量の上限値に到達したか否かに応じて、上限値に到達した後であっても、より正しい値を記憶できるようにすることである。
(b)当初発明56の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第26実施形態)は、
遊技媒体の総払出し数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F27C(H)」の総払出し(累計)カウンタ)と、
特別遊技中における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第2記憶領域(たとえば、アドレス「F282(H)」の役物払出し(累計)カウンタ)と
を備え、
前記特別遊技中に遊技媒体の払出しがあるときは、第1記憶領域及び第2記憶領域の値を更新し、
第1記憶領域に記憶された値に当該遊技での払出し数に対応する値を加算しても第1記憶領域の記憶容量の上限値を超えないときは、当該遊技での払出し数に対応する値を第1記憶領域に記憶された値に加算し(図197中、ステップS2322に進むと図194に進み、図194中、ステップS2282で「No」、又はステップS2284で「No」のとき、カウントアップを終了し)、
第1記憶領域に記憶された値に当該遊技での払出し数に対応する値を加算すると第1記憶領域の記憶容量の上限値を超えるとき(図194中、ステップS2284で「Yes」のとき)は、第1記憶領域に記憶された値にその値を加算すると第1記憶領域の記憶容量の上限値となる補正値(図194中、ステップS2286における払出し枚数上限バッファ値)を算出し、前記補正値を第1記憶領域及び第2記憶領域に加算する(ステップS2287)
ことを特徴とする。
(c)当初発明56の効果
当初発明によれば、総払出し数、及び特別遊技中における払出し数に対応する値を記憶しておくので、総払い出し数に対する特別遊技中における払出し数の比率を算出し、表示等することができる。また、総払出し数に対応する値が第1記憶領域の記憶容量の上限値を超えるときは、当該上限値を記憶するので、第1記憶領域の桁あふれを防止し、より正しい値を記憶しておくことができる。
57.当初発明57
(a)当初発明57が解決しようとする課題
当初発明は、遊技媒体の払出し比率を表示する遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば払出し数が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
さらにまた、払出し数の累計値の推移を示すグラフだけでは、特定の遊技回数間で払出し数が異常値であっても、それを容易に判断することができない。
当初発明が解決しようとする課題は、所定の遊技回数間において、予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な払出し比率を算出可能な値を記憶することである。
(b)当初発明57の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第26実施形態)は、
「X」(400)遊技回数間における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第1払出し数記憶領域(アドレス「F213(H)」〜「F22F(H)」の総払出しリングバッファ)と、
「X」遊技回数間における特別遊技中の遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第2払出し数記憶領域(たとえば、アドレス「F24F(H)」〜「F26B(H)」の役物払出しリングバッファ)と、
「X×Y」(6000)遊技回数間における遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第3払出し数記憶領域(アドレス「F273(H)」の総払出し(6000回)カウンタ)と、
「X×Y」遊技回数間における特別遊技中の遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する第4払出し数記憶領域(たとえば、アドレス「F279(H)」の役物払出し(6000回)カウンタ)と、
遊技媒体の総払出し数に対する特別遊技中の遊技媒体の払出し数を示す払出し比率に対応する値を記憶する払出し比率記憶領域(たとえば、アドレス「F287(H)」の役物比率(6000回)データ)と
を備え、
第1払出し数記憶領域及び第2払出し数記憶領域は、それぞれ「Y」(15)個設けられ、
「X」遊技回数間における遊技媒体の払出し数に対応する値を「n」(「n」=1〜Y)番目の第1払出し記憶領域(たとえば、総払出しリングバッファ0)及び第2払出し記憶領域(たとえば、役物払出しリングバッファ0)に記憶したときは、次の「X」遊技回数間における遊技媒体の払出し数に対応する値を「n+1」(ただし、「n」=Yであるときは、「n+1」=1。)番目の第1払出し記憶領域(たとえば、総払出しリングバッファ1)及び第2払出し記憶領域(たとえば、役物払出しリングバッファ1)に記憶し、
「X」遊技回数ごとに、第3払出し数記憶領域及び第4払出し数記憶領域に記憶された値に基づいて、「X×Y」遊技回数間の総払出し数に対する特別遊技中の払出し数を示す払出し比率に対応する値を算出し(図202中、ステップS2385〜S2400)、算出結果に基づいて払出し比率記憶領域に記憶された値を更新し(ステップS2406)、
「X×Y」遊技目以降において、払出し比率記憶領域に記憶された値を更新した遊技では、
a)「X×Y−1」遊技前(5999遊技前)から「X×Y−X」遊技前(5600遊技前)までの「X」遊技回数間における払出し数に対応する値を記憶した第1払出し数記憶領域の値「Z1」を、第3払出し数記憶領域に記憶された値から減算する(図205中、ステップS2450及びS2452)ことにより、第3払出し数記憶領域に記憶された値を更新し(ステップS2454)、
b)「X×Y−1」(5999遊技前)遊技前から「X×Y−X」遊技前(5600遊技前)までの「X」遊技回数間における払出し数に対応する値を記憶した第2払出し数記憶領域の値「Z2」を、第4払出し数記憶領域に記憶された値から減算する(図205中、ステップS2450及びS2452)ことにより、第4払出し数記憶領域に記憶された値を更新する(ステップS2454)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
「X×Y」遊技目以降において、払出し比率記憶領域に記憶された値を更新した遊技では、第1払出し数記憶領域の値「Z1」及び第2払出し数記憶領域の値「Z2」をクリアし(図205中、ステップS2453)、
「X×Y」遊技目以降において、払出し比率記憶領域に記憶された値を更新した遊技の次回遊技から始まる「X」遊技回数間では、
a)値「Z1」をクリアした第1払出し数記憶領域に遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶し、
b)値「Z2」をクリアした第2払出し数記憶領域に特別遊技中の遊技媒体の払出し数に対応する値を記憶する
ことを特徴とする。
(c)当初発明57の効果
当初発明によれば、「Y」個の第1記憶量領域及び第2記憶領域を用いて、「X」遊技回数ごとに、「X×Y」遊技回数間の払出し比率を記憶しておくことができる。これにより、当該払出し比率を読み取ることにより、当該払出し比率を表示等することが可能となる。
58.当初発明58
(a)当初発明58が解決しようとする課題
当初発明は、遊技媒体の払出し比率を表示する遊技機に関するものである。
従来より、払出し枚数の累積値を記憶し、払出し枚数の累積値の推移を示すグラフ(いわゆるスランプグラフ)を表示する遊技機が知られている(たとえば、特開2007−125121号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術における表示は、遊技者がその遊技機の払出し数を確認し、遊技を行うか否かの判断材料等に用いられるものであり、たとえば払出し数が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではなかった。
また、いわゆるATについても同様に、全遊技区間に対するAT区間が予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断できるものではない。
一方、払出し数やATが予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な比率を算出する場合、遊技機特有の1チップマイクロプロセッサで実行すると、演算に時間がかかるおそれがあり、演算時間が長いと、他の処理に影響を与えるおそれがあるという問題が考えられる。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技機特有の1チップマイクロプロセッサを用いて、少ない時間で簡素に、予め定めた設計値の範囲内であるか否かを判断可能な比率を算出することである。
(b)当初発明58の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第26実施形態等)は、
総遊技回数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F26D(H)」の総遊技回数カウンタ)と、
所定の遊技区間(有利区間)における遊技回数に対応する値を記憶する第2記憶領域(アドレス「F270(H)」の有利区間遊技回数カウンタ)と
を備え、
第1記憶領域に記憶された値を「X」、
第2記憶領域に記憶された値を「Y」
としたとき、
a)「Y」を10倍にした「10×Y」を算出し(図202中、ステップS2389の計算値セット(図203中、ステップS2411〜S2413))、
b)「10×Y」から「X」を減算し、その減算後の値が「X」以上であるときは、その減算後の値から「X」を減算することを繰り返すことにより、
0≦(10×Y−X×R1)<X
を満たす「R1」を算出し(図202中、ステップS2391(図204;比率計算実行))、
c)「10×Y−X×R1=Y’」としたとき、「Y’」を10倍にした「10×Y’」を算出し(図202中、ステップS2399の計算値セット(図203中、ステップS2411〜S2413))、
d)「10×Y’」から「X」を減算し、その減算後の値が「X」以上であるときは、その減算後の値から「X」を減算することを繰り返すことにより、
0≦(10×Y’−X×R2)<X
を満たす「R2」を算出し(図202中、ステップS2400(図204;比率計算実行))、
e)十の位を「R1」とし、一の位を「R2」とする特定比率を算出する(図202中、ステップS2401)
ことを特徴とする。
第2の解決手段(第26実施形態等)は、
総遊技回数に対応する値を記憶する第1記憶領域(アドレス「F26D(H)」の総遊技回数カウンタ)と、
所定の遊技区間における遊技回数に対応する値を記憶する第2記憶領域(アドレス「F270(H)」の有利区間遊技回数カウンタ)と
を備え、
第1記憶領域に記憶された値を「X」、
第2記憶領域に記憶された値を「Y」
としたとき、
a)「Y」を10倍にした「10×Y」を算出し(図202中、ステップS2389の計算値セット(図203中、ステップS2411〜S2413))、
b)「10×Y」から「X」を減算し、その減算後の値が「X」以上であるときは、その減算後の値から「X」を減算することを繰り返すことにより、
0≦(10×Y−X×R1)<X
を満たす「R1」を算出し(図202中、ステップS2391(図204;比率計算実行))、
c)「10×Y−X×R1=Y’」としたとき、「Y’=0」であるときは、十の位を「R1」とし、一の位を「0」とする特定比率を算出する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
算出した特定比率を表示可能な表示部(管理情報表示LED74(デジット6〜9))を備え、
特定比率を算出した結果、特定値(100%)となったとき(図202中、ステップS2404で「Yes」のとき)は、前記特定値を補正値(99%)に変更し(ステップS2405)、前記補正値を特定比率として前記表示部に表示可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明58の効果
当初発明によれば、十の位と一の位とに分けて、それぞれ減算を繰り返す方法により、比率を算出することができる。これにより、最大で20回の減算で済むので、演算時間(処理時間)を短縮することができ、かつ、演算も簡素化することができる。
59.当初発明59
(a)当初発明59が解決しようとする課題
当初発明は、複数のセグメントを有する表示部を備え、この表示部に遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を報知するか否かをメイン制御基板側で決定し、報知することに決定したときは、その操作情報をメイン制御基板に接続されている7セグメント表示器に表示するスロットマシンが知られている(たとえば、特開2014−150881号公報参照)。
ここで、遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報は、メダルの払出しの有無にかかわる重要な情報である。
しかし、7セグメント表示器が有するセグメントが故障していたり、セグメントに信号を送信する信号線に障害があると、遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報が7セグメント表示器に正しく表示されず、これにより、遊技者に不利益を与えてしまうおそれがある。
したがって、当初発明が解決しようとする課題は、複数のセグメントを有する表示部(7セグメント表示器)を備え、この表示部に遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示するスロットマシンにおいて、セグメントの故障の有無、及びセグメントに信号を送信する信号線の障害の有無を確認可能にすることである。
(b)当初発明59の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第28実施形態)は、
点灯可能な少なくとも7個のセグメント(セグメントA〜G)を有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部(デジット3)及び第2表示部(デジット4)を備え、
遊技媒体の獲得数に関する情報(メダルの獲得枚数)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4015の入賞によるメダル払出し処理に進んだとき)では、第1の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁(上位桁)を第1表示部に表示し、第2の割込み処理(LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁(下位桁)を第2表示部に表示し、
遊技者に有利となるストップスイッチ(42)の操作情報(押し順指示情報)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4012の押し順指示番号セット処理に進んだとき)では、少なくとも、第1の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第1表示部に表示し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下(図226の設定変更処理におけるステップS4001及びS4002に進んだとき)では、少なくとも、第1の割込み処理において第1表示部が有する少なくとも7個のセグメントを点灯させる
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
点灯可能な少なくとも7個のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第1の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において第2表示部が有する少なくとも7個のセグメントを点灯させるように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、
点灯可能な少なくとも7個のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第2表示部に表示し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において第2表示部が有する少なくとも7個のセグメントを点灯させる
ことを特徴とする。
第4の解決手段は、
点灯可能な少なくとも7個のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下では、少なくとも、第1の割込み処理において第1表示部が有する少なくとも7個のセグメントを点灯させるように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第5の解決手段は、
点灯可能な少なくとも7個のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記操作情報の一部を第1表示部に表示し、第2の割込み処理において前記操作情報の他の一部を第2表示部に表示し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下では、第1の割込み処理において第1表示部が有する少なくとも7個のセグメントを点灯させ、第2の割込み処理において第2表示部が有する少なくとも7個のセグメントを点灯させる
ことを特徴とする。
(c)当初発明59の効果
当初発明によれば、設定値を変更可能な状況下において、第1表示部が有する7個のセグメントが点灯するか否かを確認することにより、第1表示部が有する7個のセグメントの故障の有無、及び第1表示部が有する7個のセグメントに信号を送信する信号線の障害の有無を確認することができる。
60.当初発明60
(a)当初発明60が解決しようとする課題
当初発明59と同じ。
(b)当初発明60の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第29実施形態)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜G)を有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部(デジット3)及び第2表示部(デジット4)を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号(セグメントA〜G信号)が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報(メダルの獲得枚数)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4015の入賞によるメダル払出し処理に進んだとき)では、第1の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00000100(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁(上位桁)を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁(下位桁)を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチ(42)の操作情報(押し順指示情報)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4012の押し順指示番号セット処理に進んだとき)では、少なくとも、第1の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下(図234の設定変更処理におけるステップS4101及びS4102に進んだとき)では、少なくとも、第2の割込み処理において設定値に関する情報(設定値「1」〜「6」のいずれか)を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第2表示部に表示し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において設定値に関する情報を第2表示部に表示する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記操作情報の一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記操作情報の他の一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者の有利度に係る設定値を変更可能な状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において設定値に関する情報を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
(c)当初発明60の効果
当初発明によれば、第1表示部及び第2表示部において、セグメント信号が兼用とされている。このため、第1表示部及び第2表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することにより、第1表示部及び第2表示部のセグメントに信号を送信する信号線のうち、第1表示部及び第2表示部で共通の部分について、障害の有無を確認することができる。
また、遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示することにより、第1表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することで、第1表示部のセグメントの故障の有無、及び第1表示部のセグメントに信号を送信する信号線の障害の有無を確認することができる。
61.当初発明61
(a)当初発明61が解決しようとする課題
当初発明59と同じ。
(b)当初発明61の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第28実施形態)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜G)を有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部(デジット1)、第2表示部(デジット2)、第3表示部(デジット3)、及び第4表示部(デジット4)を備え、
第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び第4表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号(セグメントA〜G信号)が兼用とされ、
遊技媒体の貯留数に関する情報(メダルの貯留枚数)を表示する状況下(図227のメイン処理に進んだとき)では、少なくとも、第1の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00001000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の貯留数に関する情報の第1桁(上位桁)を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00010000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の貯留数に関する情報の第2桁(下位桁)を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技媒体の獲得数に関する情報(メダルの獲得枚数)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4015の入賞によるメダル払出し処理に進んだとき)では、少なくとも、第3の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁(上位桁)を第3表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第4の割込み処理(LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁(下位桁)を第4表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチ(42)の操作情報(押し順指示情報)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4012の押し順指示番号セット処理に進んだとき)では、少なくとも、第3の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第3表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び第4表示部を備え、
第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び第4表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の貯留数に関する情報を表示する状況下では、少なくとも、第1の割込み処理において前記遊技媒体の貯留数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の貯留数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、少なくとも、第3の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第3表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第4の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第4表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第4の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第4表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び第4表示部を備え、
第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び第4表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の貯留数に関する情報を表示する状況下では、少なくとも、第1の割込み処理において前記遊技媒体の貯留数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の貯留数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、少なくとも、第3の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第3表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第4の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第4表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第3の割込み処理において前記操作情報の一部を第3表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第4の割込み処理において前記操作情報の他の一部を第4表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
(c)当初発明61の効果
当初発明によれば、第1表示部〜第4表示部において、セグメント信号が兼用とされている。このため、第1表示部〜第4表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することにより、第1表示部〜第4表示部のセグメントに信号を送信する信号線のうち、第1表示部〜第4表示部で共通の部分について、障害の有無を確認することができる。
また、遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第3表示部に表示することにより、第3表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することで、第3表示部のセグメントの故障の有無、及び第3表示部のセグメントに信号を送信する信号線の障害の有無を確認することができる。
62.当初発明62
(a)当初発明62が解決しようとする課題
当初発明59と同じ。
(b)当初発明62の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第28実施形態)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜G)を有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部(デジット3)及び第2表示部(デジット4)を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号(セグメントA〜G信号)が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報(メダルの獲得枚数)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4015の入賞によるメダル払出し処理に進んだとき)では、第1の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁(上位桁)を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理(LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁(下位桁)を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチ(42)の操作情報(押し順指示情報)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4012の押し順指示番号セット処理に進んだとき)では、少なくとも、第1の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
特定のエラー情報(「E1」エラー)を表示する状況下(復帰不可能エラーとなったとき)では、割込み処理を実行することなく、前記特定のエラー情報の一部を第1表示部に表示するようにセグメント信号を出力する処理(図136の復帰不可能エラー処理1におけるステップS1497のエラー上位桁表示出力処理)と、前記特定のエラー情報の他の一部を第2表示部に表示するようにセグメント信号を出力する処理(図136の復帰不可能エラー処理1におけるステップS1502のエラー下位桁表示出力処理)とを繰り返し実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
特定のエラー情報を表示する状況下では、割込み処理を実行することなく、前記特定のエラー情報の一部を第1表示部に表示するようにセグメント信号を出力する処理と、前記特定のエラー情報の他の一部を第2表示部に表示するようにセグメント信号を出力する処理とを繰り返し実行する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記操作情報の一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記操作情報の他の一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
特定のエラー情報を表示する状況下では、割込み処理を実行することなく、前記特定のエラー情報の一部を第1表示部に表示するようにセグメント信号を出力する処理と、前記特定のエラー情報の他の一部を第2表示部に表示するようにセグメント信号を出力する処理とを繰り返し実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明62の効果
当初発明によれば、第1表示部及び第2表示部において、セグメント信号が兼用とされている。このため、第1表示部及び第2表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することにより、第1表示部及び第2表示部のセグメントに信号を送信する信号線のうち、第1表示部及び第2表示部で共通の部分について、障害の有無を確認することができる。
また、遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁、及び特定のエラー情報の一部を第1表示部に表示することにより、第1表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することで、第1表示部のセグメントの故障の有無、及び第1表示部のセグメントに信号を送信する信号線の障害の有無を確認することができる。
63.当初発明63
(a)当初発明63が解決しようとする課題
当初発明59と同じ。
(b)当初発明63の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第28実施形態)は、
点灯可能な複数のセグメント(セグメントA〜G)を有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部(デジット3)及び第2表示部(デジット4)を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号(セグメントA〜G信号)が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報(メダルの獲得枚数)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4015の入賞によるメダル払出し処理に進んだとき)では、第1の割込み処理(LED表示カウンタ値が「00100000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁(上位桁)を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理(LED表示カウンタ値が「01000000(B)」のときの割込み処理)において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁(下位桁)を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチ(42)の操作情報(押し順指示情報)を表示する状況下(図227のメイン処理におけるステップS4012の押し順指示番号セット処理に進んだとき)では、少なくとも、第1の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
所定のエラー情報(「dE」エラー)を表示する状況下(復帰可能エラーとなったとき)では、第1の割込み処理において前記所定のエラー情報の一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記所定のエラー情報の他の一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、少なくとも、第2の割込み処理において前記操作情報の少なくとも一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
所定のエラー情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記所定のエラー情報の一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記所定のエラー情報の他の一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、
点灯可能な複数のセグメントを有し、セグメントの点灯により所定の情報を表示する第1表示部及び第2表示部を備え、
第1表示部及び第2表示部において、いずれのセグメントを点灯させるかを示すセグメント信号が兼用とされ、
遊技媒体の獲得数に関する情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記遊技媒体の獲得数に関する情報の第2桁を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
遊技者に有利となるストップスイッチの操作情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記操作情報の一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記操作情報の他の一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、
所定のエラー情報を表示する状況下では、第1の割込み処理において前記所定のエラー情報の一部を第1表示部に表示するように、セグメント信号を出力し、第2の割込み処理において前記所定のエラー情報の他の一部を第2表示部に表示するように、セグメント信号を出力する
ことを特徴とする。
(c)当初発明63の効果
当初発明によれば、第1表示部及び第2表示部において、セグメント信号が兼用とされている。このため、第1表示部及び第2表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することにより、第1表示部及び第2表示部のセグメントに信号を送信する信号線のうち、第1表示部及び第2表示部で共通の部分について、障害の有無を確認することができる。
また、遊技媒体の獲得数に関する情報の第1桁、及び所定のエラー情報の一部を第1表示部に表示することにより、第1表示部のセグメントが点灯するか否かを確認することで、第1表示部のセグメントの故障の有無、及び第1表示部のセグメントに信号を送信する信号線の障害の有無を確認することができる。
64.当初発明64
(a)当初発明64が解決しようとする課題
従来の技術において、有利モードをカウントするにはカウンタが必要となる。したがって、当該遊技(現在の状態)が有利モードであるか否かを判断する処理と、有利モードであると判断したときはカウンタを更新する処理とを実行する必要がある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間であるか否かを判断することなく有利区間カウンタを更新することにより、情報処理の簡素化を図ることである。
(b)当初発明64の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第30実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を表示する有利態様表示手段(獲得数表示LED78)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示できない通常区間(待機区間を含む)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示してもよい有利区間と、
有利区間を示す情報(有利区間種別フラグのD0ビット目)を記憶可能な有利区間情報記憶手段(RWM53)と、
有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と
を備え、
有利区間を開始するときは、前記有利区間カウンタに特定値(1500(D))を記憶し、
有利区間であるか否かにかかわらず、遊技の進行に基づく所定のタイミング(図246中、ステップS2742)で、前記有利区間カウンタから「1」を減算可能とし、
有利区間を開始した後、前記有利区間カウンタの値が「0」となったとき(図246中、ステップS2744で「Yes」となったとき)は、有利区間を終了し(図246中、ステップS2746)、
前記有利区間カウンタから「1」を減算した結果、桁下がりが発生したときは前記有利区間カウンタに「0」を記憶し(図247中、ステップS2761)、前記有利区間情報記憶手段に有利区間を示す情報が記憶されていないとき(図246中、ステップS2747で「No」)は、前記有利区間カウンタの値を「0」から変更しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明64の効果
当初発明によれば、有利区間であるか否かを判断することなく、有利区間カウンタを更新することができる。
65.当初発明65
(a)当初発明65が解決しようとする課題
当初発明64と同じ。
(b)当初発明65の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第30実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を表示する有利態様表示手段(獲得数表示LED78)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示できない通常区間(待機区間を含む)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示してもよい有利区間と、
有利区間を示す情報(有利区間種別フラグのD0ビット目)を記憶可能な有利区間情報記憶手段(RWM53)と、
有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と
を備え、
有利区間であるか否かにかかわらず、遊技の進行に基づく所定のタイミング(図246中、ステップS2742)で、前記有利区間カウンタから「1」を減算可能とし、
前記有利区間カウンタから「1」を減算した結果、桁下がりが発生したときは前記有利区間カウンタに「0」を記憶し(図247中、ステップS2761)、前記有利区間情報記憶手段に有利区間を示す情報が記憶されているとき(図246中、ステップS2747で「Yes」)は、前記有利区間カウンタに特定値(1500(D))を記憶し、
有利区間を開始した後、前記有利区間カウンタの値が「0」となったとき(図246中、ステップS2744で「Yes」となったとき)は、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明65の効果
当初発明64と同じ。
66.当初発明66
(a)当初発明66が解決しようとする課題
当初発明64と同じ。
(b)当初発明66の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第30実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を表示する有利態様表示手段(獲得数表示LED78)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示できない通常区間(待機区間を含む)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示してもよい有利区間と、
通常区間において有利区間に移行することに決定したときに、有利区間に移行する前に移行可能な待機区間と、
待機区間を示す情報(有利区間種別フラグのD1ビット目)を記憶可能な待機区間情報記憶手段(RWM53)と、
有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と
を備え、
有利区間を開始するときは、前記有利区間カウンタに特定値(1500(D))を記憶し、
有利区間であるか否かにかかわらず、遊技の進行に基づく所定のタイミング(図246中、ステップS2742)で、前記有利区間カウンタから「1」を減算可能とし、
有利区間を開始した後、前記有利区間カウンタの値が「0」となったとき(図246中、ステップS2744で「Yes」となったとき)は、有利区間を終了し、
前記有利区間カウンタから「1」を減算した結果、桁下がりが発生したときは前記有利区間カウンタに「0」を記憶し(図247中、ステップS2761)、前記待機区間情報記憶手段に待機区間を示す情報が記憶されているときは、前記有利区間カウンタの値を「0」から変更しない(図246中、ステップS2747で「No」)
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
有利区間を示す情報(有利区間種別フラグのD0ビット目)を記憶可能な有利区間情報記憶手段(RWM53)を備え、
前記有利区間カウンタから「1」を減算した結果、桁下がりが発生したときは前記有利区間カウンタに「0」を記憶し(図247中、ステップS2761)、前記有利区間情報記憶手段に有利区間を示す情報が記憶されていないときは、前記有利区間カウンタの値を「0」から変更しない(図246中、ステップS2747で「No」)
ことを特徴とする。
(c)当初発明66の効果
当初発明64と同じ。
67.当初発明67
(a)当初発明67が解決しようとする課題
当初発明64と同じ。
(b)当初発明67の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第30実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を表示する有利態様表示手段(獲得数表示LED78)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示できない通常区間(待機区間を含む)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示してもよい有利区間と、
有利区間を示す情報(有利区間種別フラグのD0ビット目)を記憶可能な有利区間情報記憶手段(RWM53)と、
有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と
を備え、
有利区間を開始するときは、前記有利区間カウンタに特定値(1500(D))を記憶し、
有利区間であるか否かにかかわらず、遊技の進行に基づく所定のタイミング(図246中、ステップS2742)で、前記有利区間カウンタから「1」を減算可能とし、
前記有利区間カウンタから「1」を減算した結果、「0」となったとき(図246中、ステップS2744で「Yes」)は、少なくとも前記有利区間情報記憶手段に記憶された情報をクリアし(図246中、ステップS2746)、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明67の効果
当初発明によれば、有利区間であるか否かを判断することなく、有利区間カウンタを更新することができる。また、有利区間を終了するときに適切なタイミングで有利区間情報記憶手段に記憶された情報をクリアすることができる。
68.当初発明68
(a)当初発明68が解決しようとする課題
当初発明64と同じ。
(b)当初発明68の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第30実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を表示する有利態様表示手段(獲得数表示LED78)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示できない通常区間(待機区間を含む)と、
前記有利態様表示手段による有利な操作態様を表示してもよい有利区間と、
有利区間を示す情報(有利区間種別フラグのD0ビット目)を記憶可能な有利区間情報記憶手段(RWM53)と、
有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と
を備え、
有利区間を開始するときは、前記有利区間カウンタに特定値(1500(D))を記憶し、
有利区間であるか否かにかかわらず、遊技の進行に基づく所定のタイミング(図246中、ステップS2742)で、前記有利区間カウンタから「1」を減算可能とし、
前記有利区間カウンタの値が「0」になる前に、有利区間の終了条件を満たす場合を有し、
前記有利区間カウンタの値が「0」になる前に有利区間の終了条件を満たしたときは、前記有利区間カウンタに「1」を記憶し(図252中、ステップS2823)た後、有利区間における遊技の実行に基づいて前記有利区間カウンタから「1」を減算し(図246中、ステップS2742)、前記有利区間カウンタが「0」になったこと(図246中、ステップS2744で「Yes」)に基づいて、少なくとも前記有利区間情報記憶手段に記憶された情報をクリアし(図246中、ステップS2746)、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明68の効果
当初発明によれば、有利区間であるか否かを判断することなく、有利区間カウンタを更新することができる。また、有利区間カウンタが「0」でない場合に有利区間を終了するときでも、有利区間カウンタを「0」にし、適切なタイミングで有利区間情報記憶手段に記憶された情報をクリアすることができる。
69.当初発明69
(a)当初発明69が解決しようとする課題
当初発明は、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能とした遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、有利区間を設け、最大で1500遊技又は払出し3000枚に到達したときに、有利区間を終了させる技術が知られている(たとえば、特許第6112524号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、有利区間を最大で1500遊技又は払出し3000枚に設定すると、有利区間が画一的なものとなってしまう。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間中における遊技媒体の差数に基づいて有利区間を終了可能とした遊技機を提供することである。
(b)当初発明69の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知できない通常区間と、
前記ストップスイッチの有利な操作態様を報知してもよい有利区間と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと
を備え、
通常区間であるか有利区間であるかにかかわらず、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
有利区間を開始したことに基づいて、差数カウンタの値を初期値(0(H))にし、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったとき(2400(D)を超えたとき)は、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明69の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、通常区間であるか有利区間であるかにかかわらず、差数カウンタの値を更新可能とし、有利区間を開始したことに基づいて差数カウンタの値を初期値にするので、有利区間であるか否かを判断した上で差数カウンタの値を更新する必要がなく、処理の簡素化及びプログラム容量の削減を図ることができる。
70.当初発明70
(a)当初発明70が解決しようとする課題
当初発明69と同じ。
(b)当初発明70の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知してもよい有利区間と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと
を備え、
少なくとも有利区間において、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、払出し数を「0」として差数カウンタを更新し(図257の(a)例1)、
前回遊技でリプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、今回遊技では、遊技媒体のベット数を「0」として差数カウンタを更新し(図257の(a)例1)、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったとき(2400(D)を超えたとき)は、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明70の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、リプレイが入賞した遊技での払出し数と次回遊技でのベット数を「0」として差数カウンタの値を更新するので、演算を簡素化し、プログラム容量を削減することができる。
71.当初発明71
(a)当初発明71が解決しようとする課題
当初発明69と同じ。
(b)当初発明71の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知してもよい有利区間と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと
を備え、
少なくとも有利区間において、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、その遊技でのベット数又は自動ベット数を払出し数として差数カウンタを更新し(図257の(b)例2)、
前回遊技でリプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したことに基づく自動ベット数を今回遊技のベット数として差数カウンタを更新し(図257の(b)例2)、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったとき(2400(D)を超えたとき)は、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明71の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、その遊技でのベット数又は自動ベット数を払出し数として差数カウンタの値を更新することにより、リプレイの入賞に基づいて差数カウンタの値が増加してしまうことを防止することができる。
72.当初発明72
(a)当初発明72が解決しようとする課題
当初発明69と同じ。
(b)当初発明72の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知してもよい有利区間と、
今回遊技における遊技媒体の払出し(クレジットへの加算を含む)数を記憶する払出し数記憶手段(払出し数データバッファ)
と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと
を備え、
少なくとも有利区間において、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
小役に対応する図柄組合せが停止表示したときは、前記払出し枚数記憶手段に払出し数を記憶し、
小役に対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、遊技媒体のベット数と、前記払出し枚数記憶手段に記憶された払出し数とに基づいて、差数カウンタを更新し(図257)、
小役に対応する図柄組合せが停止表示したことに基づいて差数カウンタを更新するときは、遊技媒体の「1」払出しごとに、差数カウンタを「1」加算し、
リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したことに基づいて所定のフラグ(図柄組合せ表示フラグ)を更新し、
リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、遊技媒体のベット数と前記所定のフラグとに基づいて、差数カウンタを更新し(図257の(b)例2)、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったとき(2400(D)を超えたとき)は、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明72の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、リプレイの入賞に係る所定のフラグに基づいて差数カウンタの値を更新するので、リプレイの入賞により払出しがない場合であっても、差数カウンタの値を正しく更新することができる。
73.当初発明73
(a)当初発明73が解決しようとする課題
当初発明69と同じ。
(b)当初発明73の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知してもよい有利区間と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと
を備え、
少なくとも有利区間において、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
算出した差数カウンタの値の特定ビット(最上位ビット)が「1」であるときは、差数カウンタの値を初期値(0(H))にし(図258)、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったときは、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明73の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、差数カウンタの値を初期値にする場合、最上位ビットが「1」であるか否かを判断するだけで済むので、プログラムの簡素化を図ることができる。
74.当初発明74
(a)当初発明74が解決しようとする課題
当初発明69と同じ。
(b)当初発明74の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知する報知遊技を実行してもよい有利区間と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板50)と、
演出の出力を制御するサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、有利区間において、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
差数カウンタは、有利区間中において差数の累積値が最低値となったときからプラスとなるようにカウントし、
前記メイン制御手段は、差数カウンタの値を前記サブ制御手段に送信可能とし、
前記サブ制御手段は、報知遊技(AT)の実行に関する所定の条件を満たしたことに基づいて、遊技媒体の総獲得数を表示可能とし(図260)、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったときは、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明74の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、差数カウンタは、有利区間中において差数の累積値が最低値となったときからプラスとなるようにカウントするので、差数カウンタの値と、サブ制御手段により実行される遊技媒体の総獲得数とは、相違する場合がある。しかし、メイン制御手段はサブ制御手段に対して差数カウンタの値を送信するので、サブ制御手段は、差数カウンタの値と総獲得数とに基づいて、適切な(たとえば遊技者に誤解を与えないような)表示等を出力することが可能となる。
75.当初発明75
(a)当初発明75が解決しようとする課題
当初発明69と同じ。
(b)当初発明75の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知する報知遊技(AT)を実行してもよい有利区間と、
遊技媒体のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む)数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタと、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板50)と、
演出の出力を制御するサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、有利区間において、遊技ごとに、差数カウンタを更新する処理を実行可能とし、
前記メイン制御手段は、差数カウンタの値を前記サブ制御手段に送信可能とし、
前記サブ制御手段は、前記報知遊技において、差数カウンタの値に応じて、前記ストップスイッチの有利な操作態様を報知するときの報知態様を異ならせることを可能とし(図261)、
有利区間中の差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値となったときは、有利区間を終了する
ことを特徴とする。
(c)当初発明75の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて有利区間を終了可能であるので、「遊技区間の遊技回数が所定の上限遊技回数(たとえば1500遊技)に到達したとき又は有利区間中の払出し数が所定数(たとえば3000枚)に到達したとき」という有利区間の終了条件にとらわれないで有利区間を終了することが可能となる。
また、サブ制御手段は、差数カウンタの値に応じて、ストップスイッチの有利な操作態様を報知するときの報知態様を異ならせることができるので、たとえば差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値に近づいたときに、遊技者に対して注意を喚起させる報知等を出力することが可能となる。
76.当初発明76
(a)当初発明76が解決しようとする課題
当初発明は、有利区間であることを示す有利区間表示器を備える遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、有利区間の移行抽選に当選したときに、次回遊技の精算が可能となるまでに、有利区間表示器を点灯させる技術が知られている(たとえば、特許第6112524号公報参照)。
前述の従来の技術において、有利区間の移行抽選に当選したときに、次回遊技の精算が可能となるまでに有利区間表示器を点灯させてしまうと、有利区間表示器の点灯が一律となってしまい、多様性に欠けるものであった。
また、仮に、有利区間に移行しても有利区間表示器を点灯させない場合、有利区間終了時の処理をどのように行うかについては何ら検討されていない。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間表示器を適切なタイミングで点灯させることである。また、有利区間表示器の点灯の有無に影響されずに有利区間終了時の処理を実行することである。
(b)当初発明76の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第32実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知する報知遊技状態(AT)を実行可能な有利区間と、
有利区間であることを示す有利区間表示器(有利区間表示LED77)と、
前記有利区間表示器の点灯又は消灯の情報を記憶する記憶手段(有利区間表示LEDフラグ(図243))と
を備え、
前記有利区間表示器の点灯条件を満たしたときは(有利区間中であり、区間Sim出玉率が「1」を超える状況下において、正解押し順を報知する遊技では)、前記有利区間表示器を点灯させ、
有利区間に移行した後、前記有利区間表示器の点灯条件を満たす前に有利区間の終了条件を満たす場合を有し(たとえば、図264のパターン1)、
有利区間の終了条件を満たしたときは、前記記憶手段に記憶されている情報にかかわらず、前記記憶手段に記憶された情報を含む、有利区間に関する特定情報の初期化処理を実行する(図246のRWM初期化)
ことを特徴とする。
(c)当初発明76の効果
当初発明によれば、有利区間であっても、有利区間表示器が点灯する場合と点灯しない場合とを有するので、有利区間中であるか否かをわかりにくくすることができる。これにより、有利区間表示器の点灯タイミングを利用した新たな遊技性を提供することができる。
また、有利区間の終了条件を満たしたときは、記憶手段に記憶された情報にかかわらず、一律に初期化処理を実行するので、初期化処理を実行する際に、有利区間中に有利区間表示器を点灯させたか否かの判断が不要となる。これにより、初期化処理に要する容量を圧迫することなく簡素に初期化処理を実行することができる。
77.当初発明77
(a)当初発明77が解決しようとする課題
当初発明は、有利区間であることを示す有利区間表示器を備える遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、有利区間の移行抽選に当選したときに、次回遊技の精算が可能となるまでに、有利区間表示器を点灯させる技術が知られている(たとえば、特許第6112524号公報参照)。
前述の従来の技術において、有利区間の移行抽選に当選したときに、次回遊技の精算が可能となるまでに有利区間表示器を点灯させてしまうと、有利区間表示器の点灯が一律となってしまい、多様性に欠けるものであった。
また、有利区間表示器が点灯すると、遊技者は、これからたとえば報知遊技状態(AT)が実行されるかもしれない等の期待を持つので、遊技を止めづらくなるという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間表示器を適切なタイミングで点灯させることである。
また、有利区間表示器を利用して、遊技者が遊技を継続するか否かの判断材料を提供することである。
(b)当初発明77の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知可能な有利区間と、
有利区間であることを示す有利区間表示器(有利区間表示LED77)と
を備え、
有利区間における遊技状態として、少なくとも、第1の遊技状態(高確)と、第1の遊技状態とは異なる第2の遊技状態(AT準備中)とを有し、
有利区間において、第2の遊技状態における遊技が開始される前(スタートスイッチ41が操作される前)の所定のタイミングで、前記有利区間表示器を点灯させる(たとえば、図267のパターン7)
ことを特徴とする。
(c)当初発明77の効果
当初発明によれば、第1の遊技状態では、有利区間表示器を点灯させないので、有利区間中であるか否かを遊技者にわからないようにすることができる。
また、有利区間表示器が点灯していないときは、少なくとも第2の遊技状態でないと判断することができるので、有利区間表示器の点灯の有無によって、遊技者が遊技を継続するか否かの判断材料を提供することができる。
一方、第1の遊技状態では、有利区間表示器が点灯するか否かの演出(たとえば、第2遊技状態に移行するかの演出)を出力すること等も可能となる。
78.当初発明78
(a)当初発明78が解決しようとする課題
当初発明77と同じ。
(b)当初発明78の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作態様(正解押し順)を報知する報知遊技状態(AT)を実行可能な有利区間と、
有利区間であることを示す有利区間表示器(有利区間表示LED77)と
を備え、
前記有利区間表示器の点灯条件を満たしたときは(有利区間中であり、区間Sim出玉率が「1」を超える状況下において、正解押し順を報知する遊技では)、前記有利区間表示器を点灯させ、
報知遊技状態が実行される前であって、有利区間中であり前記有利区間表示器が点灯している第1の遊技状況(たとえば、図266のパターン6において、実線(70%)で示す状況)と、有利区間中であり前記有利区間表示器が点灯していない第2の遊技状況(たとえば、図264のパターン2において、実線(85%)で示す状況)とでは、第1の遊技状況の方が報知遊技状態が実行される可能性が高い
ことを特徴とする。
(c)当初発明78の効果
当初発明によれば、有利区間表示器の点灯の有無から、報知遊技状態が実行されるか否かの期待度を把握することができる。
また、有利区間表示器の点灯の有無によって、遊技者が遊技を継続するか否かの判断材料を提供することができる。
一方、第2の遊技状況では、有利区間表示器が点灯するか否かの演出(たとえば、第1遊技状況に移行するかの演出)を出力すること等も可能となる。
79.当初発明79
(a)当初発明79が解決しようとする課題
当初発明は、電源断が発生した後に、遊技媒体に係る処理を実行しないようにした遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、電源断処理としてバックアップ処理を実行する前にブロッカをオフにすることで、バックアップ処理の実行中にメダルが投入されても、そのメダルをブロッカを介して遊技者に返却することで、そのメダルの加算処理を行わないようにした技術が知られている(たとえば、特開2015−173832号公報)。
しかし、たとえばメダル投入口からメダルが投入された瞬間に電源断が発生したような場合には、電源断処理が実行される前にメダルがブロッカを通過してしまい、そのメダルがカウントされてしまう可能性があった。なお、電源断の発生後に、メダルの加算処理(メダルベット処理やメダルクレジット処理)を実行することは、制御上、好ましくない。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技媒体投入口から遊技媒体が投入されたときと略同時に電源断が発生したときであっても、遊技媒体の加算処理が実行されないようにすることである。
(b)当初発明79の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第33実施形態(A))は、
遊技媒体投入口(メダル投入口47)と、
遊技媒体投入口から投入された遊技媒体(メダル)の通路(メダル通路)中に設けられ、遊技媒体の通過を許可する状態(オン状態)又は遊技媒体の通過を不許可にする状態(オフ状態)に制御可能なブロッカ(45)と、
遊技媒体投入口から投入された遊技媒体の通路中に設けられ、遊技媒体を検知可能な検知手段A(投入センサ44a)及びB(投入センサ44b)(検知手段Bは、検知手段Aより下流側に位置する)と
を備え、
遊技媒体の通過を許可する状態に前記ブロッカを制御している状況にて電源の供給が遮断される事象が発生した時から、当該電源の供給が遮断される事象を検知して、遊技媒体の通過を不許可にする状態に前記ブロッカを制御するまでの時間をT1(図2及び図3中、T1)とし、
遊技媒体の通過を許可する状態に前記ブロッカを制御している状況にて遊技媒体が前記遊技媒体投入口から遊技機内部に向けて放たれる場合において、当該遊技媒体が遊技機正面から視認不可能となった時(図2中、M2の位置)から、当該遊技媒体を検知手段Bが検知して、当該遊技媒体を検知手段Bが検知しなくなるまで(図2中、M4の位置)の時間をT2(図2及び図3中、T2)としたとき、
T1<T2
となるようにする
ことを特徴とする。
(c)当初発明79の効果
当初発明によれば、遊技媒体が遊技媒体投入口から遊技機内部に向けて放たれ、その遊技媒体が遊技機正面から視認不可能となった時に電源断が発生した場合に、その遊技媒体を検知手段Bが検知しなくなるまでに、電源の供給が遮断される事象を検知して遊技媒体の通過を不許可にする状態にブロッカを制御するので、遊技媒体は、少なくとも検知手段Bに検知されることはない。
よって、その遊技媒体は、検知手段A及びBによって正常に検知されないので、遊技媒体の加算処理(ベット処理やクレジット処理)は実行されない。したがって、遊技媒体が遊技機正面から視認不可能となった時に電源断が発生した場合、すなわち、遊技機内部に遊技媒体が放たれた直後に電源断が発生した場合であっても、その遊技媒体を受け付けないようにすることができる。これにより、電源断の発生後に、遊技媒体の加算処理が実行されないようにすることができる。
80.当初発明80
(a)当初発明80が解決しようとする課題
当初発明は、制御基板を内部に収容した基板ケースを備える遊技機において、基板ケースのゲート跡に関するものである。
従来の遊技機において、メイン制御基板を内部に収容した基板ケースが知られている。ここで、基板ケースは、一般に、成型によって形成されているので、基板ケースにはゲート跡が残る。そして、このゲート跡を目印とする技術が提案されている(たとえば、特開2017−042270号公報)。
しかし、基板ケースのゲート跡は、樹脂の切断部分を有することから、外部から見て不鮮明である。このため、ゲート跡を開口し、メイン制御基板の内部にアクセスされるおそれがあるという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、基板ケースのゲート跡を利用したゴト行為を抑制することである。
(b)当初発明80の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第34実施形態)は、
演算機能を備えた所定のIC(メインCPU55)と、
一方の面(上カバー57の上面と対向する面)に前記所定のICを搭載した制御基板(メイン制御基板50)と、
複数の面(上面、側面等)を有しており、前記制御基板を収容する基板ケース(上カバー57及び下カバー58からなる基板ケース56)と
を備え、
前記基板ケースは、内部が視認可能に形成され、
前記基板ケースの外側であり、かつ前記制御基板の前記一方の面と対向している面(上カバー57の上面外側)に、前記基板ケースの成型時のゲート跡(57b)を配置し、
前記ゲート跡から前記対向している面の垂直方向には、前記制御基板の前記所定のICが位置しないようにする
ことを特徴とする。
(c)当初発明80の効果
当初発明によれば、基板ケースのゲート跡の垂直方向には、制御基板の所定のICが位置しないので、ゲート跡を不正に開口し、所定のICにアクセスすることを防止することができる。
また、制御基板の所定のICの垂直方向には、基板ケースのゲート跡が存在しないので、ゲート跡に遮られることなく所定のICを目視で確認することができる。これにより、所定のICに対して不正が行われていないか否かを目視で容易に確認することができる。
81.当初発明81
(a)当初発明81が解決しようとする課題
当初発明は、メイン制御基板とサブ制御基板との間の通信において、断線が発生した後、断線から通信が復帰したときの処理に関するものである。
従来の遊技機において、メイン制御基板からサブ制御基板に対してコマンドを送信し、サブ制御基板は、受信したコマンドに基づいて、画像表示装置等を制御する遊技機が知られている。
ここで、サブ制御基板は、前回受信したコマンドと今回受信したコマンドとを対比し、受信したこれらのコマンドの整合性に基づいて、コマンド受信異常と判断する技術が知られている(たとえば、特開2014−226503号公報)。
しかし、メイン制御基板からサブ制御基板にコマンドを送信する場合において、メイン制御基板とサブ制御基板との間で断線が発生する場合があった。そして、通信が復帰したときに、サブ制御基板が正常な演出を出力できなくなるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、メイン制御基板とサブ制御基板との間で断線が発生した後、通信が復帰したときの演出を適正なものとすることである。
(b)当初発明81の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第35実施形態)は、
メイン制御基板(50)と、
前記メイン制御基板から受信した情報に基づいて、演出を制御するサブ制御基板(80)と
を備え、
前記サブ制御基板は、前記メイン制御基板から、操作されたストップスイッチ(42)の情報を受信可能とし、
前記サブ制御基板は、所定の遊技状態(AT)では、操作されたストップスイッチの情報を受信したことに基づいて、そのストップスイッチの操作に対応する演出を出力可能とし、
前記サブ制御基板は、
前記所定の遊技状態における「N」遊技目で所定のストップスイッチが操作された場合において、当該所定のストップスイッチが操作された情報を受信したときは、当該所定のストップスイッチの操作に対応する所定演出(所定のストップスイッチに対応するリールが停止時の演出)を出力し、その後、「N」遊技目における残りすべてのストップスイッチが操作される前に前記メイン制御基板からの情報が受信不能となり、その後、「N+a」遊技目で前記メイン制御基板からの情報が受信可能となり、その後、「N+a」遊技目で、前記所定のストップスイッチとは異なる特定のストップスイッチが操作された情報を受信したときは、当該特定のストップスイッチの操作に対応する演出であって前記所定演出に関連する演出(所定演出に続く演出であって、特定のストップスイッチに対応するリールが停止時の演出)を出力し、その後、「N+a+1」遊技目で所定の情報を受信したときは、当該所定の情報に基づいて、「N+a+1」遊技目の演出を出力する
ことを特徴とする。
(c)当初発明81の効果
当初発明によれば、「N+a」遊技目の途中で通信が復帰したときは、それまで出力していた「N」遊技目の所定演出に関連する演出を出力するので、「N+a」遊技目では、「N」遊技目に続く演出を出力することができる。そして、「N+a+1」遊技目に移行したときに正常な演出に復帰するので、「N+a」遊技目の途中で、通信の復帰によって演出が突然変化することをなくすことができる。これにより、断線の発生前後において、違和感のない演出を出力することができる。
82.当初発明82
(a)当初発明82が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチを高速で操作可能とする遊技機に関するものである。
従来の遊技機では、ストップスイッチが操作されると、そのストップスイッチに対応するリールを、抽選結果に対応する所定位置に停止させる。また、リールを所定位置に停止させた後、所定時間、モータを励磁状態とする。ここで、操作したストップスイッチがオン状態であるときや、モータを励磁状態にしているときは、次のストップスイッチの操作を受け付けないようにしている。
ここで、最初のストップスイッチが操作されてから、リールステータスが停止状態となるまでは、2番目のストップスイッチが操作されても、その停止操作を受け付けないようにした技術が知られている(たとえば、特開2017−093576号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、ストップスイッチが操作された後、次のストップスイッチの操作が受付け可能となるまでの時間が長いと、遊技を高速で消化することができないという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、ストップスイッチを高速で操作可能とすることである。
(b)当初発明82の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第36実施形態)は、
リール(31)と、
前記リールを回転させるためのモータ(32)と、
ストップボタン(停止ボタン42a)の操作が検知されたことに基づいて、前記モータを駆動制御して前記リールの回転を停止させるリール制御手段(65)と、
内部抽せん手段(役抽選手段61)と
を備え、
前記ストップボタンを最深部(図12(c)に示す位置)まで押し込むまでの間に前記ストップボタンの操作を検知するセンサ(検知センサ42e)がオンとなり、前記ストップボタンの押し込みを解除すると前記ストップボタンが付勢力によって初期位置(図12(a)に示す位置)に移動可能とし、かつ、前記ストップボタンが初期位置に移動するまでの間に前記センサがオフとなるように構成されており、
前記内部抽せん手段が所定の結果を決定した遊技において、前記リール制御手段によりすべてのリールが回転している状況下で、所定のタイミングで所定のリールに対する前記ストップボタンの操作がなされ、当該所定のリールに対する前記ストップボタンの前記センサのオンを検知した後、当該所定のリールを停止させるための励磁状態(4相励磁状態)とし、当該励磁状態としてから所定時間(図13中、T12)が経過したときは、当該励磁状態を終了するように構成されており、
最深部まで押し込まれた前記ストップボタンの押し込みが解除された瞬間から前記センサがオフになるまでの時間をT1(図13中、T11)とし、前記所定時間をT2としたとき、
T1<T2
となるようにする
ことを特徴とする。
(c)当初発明82の効果
当初発明によれば、リールの停止時におけるモータの励磁状態の開始と、最深部まで押し込まれたストップボタンの押し込みが解除された瞬間とが同時であると仮定したときに、センサがオフになった後に励磁状態が終了する。したがって、モータの励磁状態が終了したタイミングで、次のストップボタンの操作を受付け可能にすることができる。
83.当初発明83
(a)当初発明83が解決しようとする課題
従来の遊技機において、投入要求ランプ(「インサートランプ」、「投入表示ランプ」等とも称される。)を設け、メダルが投入可能であるときに点灯することが知られている(たとえば、「特開2018−011864号公報」の「0059」参照)。
遊技者は、投入要求ランプを見て、メダルが投入可能であることを確認することが可能となる。
しかし、従来の技術において、投入要求ランプの点灯及び消灯タイミングについて、十分に検討されていなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、投入要求ランプの点灯及び消灯処理を適切に実行することである。
(b)当初発明83の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)と、
前記投入要求ランプに関する情報を記憶可能な記憶手段(LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビット)と
を備え、
前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記投入要求ランプを点灯又は非点灯となるように制御可能とし、
規定数の遊技価値がベットされている状況下でスタートスイッチが操作されたことに基づいて(図296中、ステップS2888で「Yes」)、抽選用の乱数を取得し(図297のステップS2891)、その後、前記記憶手段に非点灯の情報を記憶した(図297のステップS2894)後、取得した乱数に基づいて抽選を実行可能とする(図297のステップS2896)
ことを特徴とする。
(c)当初発明83の効果
当初発明によれば、遊技価値の投入が不可能な状況となったときは、抽選を実行する前に、直ちに記憶手段に非点灯の情報を記憶するので、遊技価値の投入が不可能な状況となっても投入要求ランプが点灯している状況を極力なくすことができる。
84.当初発明84
(a)当初発明84が解決しようとする課題
従来の遊技機において、投入要求ランプ(「インサートランプ」、「投入表示LED」等とも称される。)が点灯しているか否かを示す投入要求ランプ信号を出力することが知られている(たとえば、「特開2018−011864号公報」の「0317」参照)。
しかし、従来の技術において、どのように投入要求ランプ信号を出力するかについて、十分に検討されていなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、投入要求ランプ信号を適切に出力することである。
(b)当初発明84の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)と、
前記投入要求ランプに関する情報を記憶可能な記憶手段(LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビット)と
を備え、
遊技価値の投入を要求している状況か否かを示す投入要求ランプ信号を送信するための処理(図303のステップS2991、ステップS2994、及び図304又は図305のステップS3002)を実行可能であり、
リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合において、クレジット数が上限数でないときは、前記記憶手段に点灯を示す情報を記憶して前記投入要求ランプを点灯可能とし(図295のステップS2868)、
リプレイに対応する図柄組合せが停止示した場合において、前記投入要求ランプが点灯している状況下であっても、遊技価値の投入を要求していない状況であることを示す投入要求ランプ信号を出力するための処理を実行可能とする(図303のステップS2991、ステップS2992で「Yes」の場合)
ことを特徴とする。
(c)当初発明84の効果
当初発明によれば、投入要求ランプが点灯している状況下であっても、遊技価値の投入を要求していない状況であるときは、遊技価値の投入を要求していない状況であることを試験機に知らせることが可能となる。
85.当初発明85
(a)当初発明85が解決しようとする課題
当初発明83と同じ。
(b)当初発明85の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)と、
前記投入要求ランプに関する情報を記憶可能な記憶手段(LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビット)と
を備え、
遊技価値の投入を要求している状況か否かを示す投入要求ランプ信号を送信するための処理(図303のステップS2991、ステップS2994、及び図304又は図305のステップS3002)を実行可能であり、
最大規定数の遊技価値がベットされている状況下において、クレジット数が上限数でないときは、前記記憶手段に点灯を示す情報を記憶して前記投入要求ランプを点灯可能とし(図295のステップS2868)、
クレジット数が上限数であり、最大規定数の遊技価値がベットされている状況下では、遊技価値の投入を要求していない状況であることを示す投入要求ランプ信号を出力するための処理を実行可能とする(図295のステップS2866で「Yes」の場合、ステップS2868を経由しない。図303では、ステップS2991の後、ステップS2993で「No」となるので、投入要求ランプ信号としてオフデータがセットされる。)
ことを特徴とする。
(c)当初発明85の効果
当初発明によれば、クレジット数が上限数であり、最大規定数の遊技価値がベットされている状況下において、遊技価値の投入が不要であることを試験機に知らせることが可能となる。
86.当初発明86
(a)当初発明86が解決しようとする課題
当初発明84と同じ。
(b)当初発明86の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)と、
前記投入要求ランプに関する情報を記憶可能な記憶手段(LED表示データ(_PT_STS_LED )のD4ビット)と
を備え、
遊技価値の投入を要求している状況か否かを示す投入要求ランプ信号を送信するための処理(図303のステップS2991、ステップS2994、及び図304又は図305のステップS3002)を実行可能であり、
遊技価値の規定数として、最大規定数(たとえば「3」)と、前記最大規定数よりも少ない所定規定数(たとえば「1」)とを有し、
前記所定規定数の遊技価値がベットされている状況下において、スタートスイッチが操作される前の状況下では、遊技価値の投入を要求している状況であることを示す投入要求ランプ信号を出力するための処理(図303のステップS2994、及び図304又は図305のS3002)を実行可能とし、スタートスイッチが操作されたこと(図296のステップS2888で「Yes」)に基づいて、遊技価値の投入を要求していない状況であることを示す投入要求ランプ信号を出力するための処理(図297のステップS2894、図303のステップS2991、ステップS2993で「No」、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
クレジット数が上限数であり、最大規定数の遊技価値がベットされている状況下であり、かつ、スタートスイッチが操作される前の状況下では、遊技価値の投入を要求していない状況であることを示す投入要求ランプ信号を出力するための処理(図296のステップS2885、図303のステップS2991、ステップS2993で「No」、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明86の効果
当初発明によれば、規定数やスタートスイッチの操作前後で、適切な投入要求ランプ信号を出力可能とすることができる。
87.当初発明87
(a)当初発明87が解決しようとする課題
従来の遊技機において、BB中、RB中、リプレイゲーム中をそれぞれ示すBB中信号、RBゲーム中信号、リプレイゲーム中信号により、その時点の遊技状態を特定可能とすることが知られている(たとえば、「特開2018−011864号公報」の「0319」参照)。
しかし、従来の技術において、複数のRT状態を有する場合に、どのRTであるかを識別することができなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、RT状態を識別可能な信号を、適切に出力可能とすることである。
(b)当初発明87の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
所定のタイミングで、再遊技に係る抽選状態(RT状態)を識別可能とするための再遊技状態識別信号を出力するための処理(図295のステップS2861、図304又は図305のステップS3003、S3004、S3009)を実行可能とし、
規定数の遊技価値がベットされている状況下において、スタートスイッチが操作されたこと(図296のステップS2888で「Yes」)に基づいて、再遊技状態識別信号を出力するための処理を終了可能とし(図297のステップS2895、図304又は図305のステップS3003で「No」)、
再遊技状態識別信号を出力する処理を終了した後、所定期間、オフを示す試験信号を出力するための処理(図304のステップS3006、又は図305のステップS3011)を実行可能とし、その後、抽選結果に関する条件装置信号を出力するための処理(図304のステップS3007及びS3008、又は図305のステップS3012〜S3015)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明87の効果
当初発明87によれば、再遊技状態識別信号の出力により、試験機側で、再遊技に係る抽選状態を識別することが可能となる。また、再遊技状態識別信号と条件装置信号とを異なる時期に出力するので、再遊技状態識別信号と条件装置信号とを明確に区別して出力することが可能となる。
88.当初発明88
(a)当初発明88が解決しようとする課題
従来の遊技機において、BB中、RB中、リプレイゲーム中をそれぞれ示すBB中信号、RBゲーム中信号、リプレイゲーム中信号により、その時点の遊技状態を特定可能とすることが知られている(たとえば、「特開2018−011864号公報」の「0319」参照)。
しかし、従来の技術において、有利区間中であるか否かを識別することができなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間中に関する信号を、適切に出力可能とすることである。
(b)当初発明88の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)を備え、
ストップスイッチ(42)の有利な操作情報(正解押し順)を報知できない非有利区間から、ストップスイッチの有利な操作情報を報知可能な有利区間に移行するための契機を満たした場合に、有利区間であることを示す有利区間信号(有利区間中信号)を出力するための処理(図303のステップS2996、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
非有利区間から有利区間に移行する契機を満たした遊技において、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示しなかった場合には、有利区間であることを示す有利区間信号を出力する処理ための処理を実行した後、所定期間の経過後に、前記投入要求ランプを点灯可能とする(図290(a))
ことを特徴とする。
(c)当初発明88の効果
当初発明によれば、有利区間であることを示す有利区間信号の出力により、試験機側に、有利区間中であることを知らせることができる。また、有利区間信号の出力開始タイミングと、投入要求ランプを点灯可能とするタイミングとを異ならせるので、有利区間であることを示す有利区間信号と、投入要求ランプの点灯に対応する信号とを明確に区別して出力することが可能となる。
89.当初発明89
(a)当初発明89が解決しようとする課題
当初発明88と同じ。
(b)当初発明89の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
規定数の遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)がベットされ、遊技を開始可能であるときに点灯可能なスタート可能ランプ(遊技開始表示LED79d)を備え、
ストップスイッチ(42)の有利な操作情報(正解押し順)を報知できない非有利区間から、ストップスイッチの有利な操作情報を報知可能な有利区間に移行するための契機を満たした場合に、有利区間であることを示す有利区間信号(有利区間中信号)を出力するための処理(図303のステップS2996、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
非有利区間から有利区間に移行する契機を満たした遊技において、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合には、有利区間であることを示す有利区間信号を出力するための処理を実行した後、所定期間の経過後に、前記スタート可能ランプを点灯可能とする(図290(a))
ことを特徴とする。
(c)当初発明89の効果
当初発明によれば、有利区間であることを示す有利区間信号の出力により、試験機側に、有利区間中であることを知らせることができる。また、有利区間信号とスタート可能ランプ信号との出力開始タイミングを異ならせるので、有利区間であることを示す有利区間信号とスタート可能ランプ信号とを明確に区別して出力することが可能となる。
90.当初発明90
(a)当初発明90が解決しようとする課題
当初発明88と同じ。
(b)当初発明90の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)を備え、
ストップスイッチ(42)の有利な操作情報(正解押し順)を報知できない非有利区間から、ストップスイッチの有利な操作情報を報知可能な有利区間に移行するための契機を満たした場合に、有利区間であることを示す有利区間信号を出力するための処理(図303のステップS2996、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
有利区間の終了条件を満たした遊技において、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示しなかった場合には、有利区間でないことを示す有利区間信号を出力するための処理を実行した後、所定期間の経過後に、前記投入要求ランプを点灯可能とする(図290(b))
ことを特徴とする。
(c)当初発明90の効果
当初発明によれば、有利区間でないことを示す有利区間信号の出力により、試験機側に、有利区間中でないことを知らせることができる。また、有利区間でないことを示す有利区間信号の出力開始タイミングと、投入要求ランプを点灯可能とするタイミングとを異ならせるので、有利区間でないことを示す有利区間信号と、投入要求ランプの点灯に対応する信号とを明確に区別して出力することが可能となる。
90.当初発明91
(a)当初発明91が解決しようとする課題
当初発明88と同じ。
(b)当初発明91の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
規定数の遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)がベットされ、遊技を開始可能であるときに点灯可能なスタート可能ランプ(遊技開始表示LED79d)を備え、
ストップスイッチ(42)の有利な操作情報(正解押し順)を報知できない非有利区間から、ストップスイッチの有利な操作情報を報知可能な有利区間に移行するための契機を満たした場合に、有利区間であることを示す有利区間信号を出力するための処理(図303のステップS2996、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
有利区間の終了条件を満たした遊技において、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合には、有利区間でないことを示す有利区間信号を出力するための処理を実行した後、所定期間の経過後に、前記スタート可能ランプを点灯可能とする(図290(b))
ことを特徴とする。
(c)当初発明91の効果
当初発明によれば、有利区間でないことを示す有利区間信号の出力により、試験機側に、有利区間中でないことを知らせることができる。また、有利区間でないことを示す有利区間信号の出力開始タイミングと、スタート可能ランプを点灯可能とするタイミングとを異ならせるので、有利区間でないことを示す有利区間信号と、スタート可能ランプの点灯に対応する信号とを明確に区別して出力することが可能となる。
92.当初発明92
(a)当初発明92が解決しようとする課題
当初発明88と同じ。
(b)当初発明92の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作情報(正解押し順)を報知可能な有利区間であるときに点灯する場合を有する有利区間ランプ(有利区間表示LED77)を備え、
ストップスイッチの有利な操作情報を報知できない非有利区間から有利区間に移行するための契機を満たした場合に、有利区間であることを示す有利区間信号を出力するための処理(図303のステップS2996、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
有利区間に移行した場合であっても、前記有利区間ランプを点灯しない場合を有し、
有利区間から非有利区間に移行した遊技において、有利区間でないことを示す有利区間信号を出力するための処理(図303のステップS2997、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明92の効果
当初発明によれば、有利区間であるときに有利区間であることを示す有利区間信号を出力しつつ、遊技者に対しては、有利区間であるか否かが分からない状態で遊技をさせることが可能となる。
93.当初発明93
(a)当初発明93が解決しようとする課題
当初発明88と同じ。
(b)当初発明93の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
ストップスイッチ(42)の有利な操作情報(正解押し順)を報知可能な有利区間であるときに点灯する場合を有する有利区間ランプ(有利区間表示LED77)と、
有利区間の遊技回数に関する情報を記憶可能な記憶手段(有利区間クリアカウンタ(_CT_ADV_CLR ))と
を備え、
有利区間への移行条件を満たした場合に、前記記憶手段に特定値(1500(D))を記憶可能とし、
有利区間中における遊技の実行に応じて、前記記憶手段に記憶されている情報を減算可能とし(図299のステップS2922)、
前記記憶手段に記憶されている値が所定値(「0」)になったときは、有利区間を終了する条件を満たし(図299のステップS2924で「Yes」)、
前記記憶手段が前記所定値である場合には、有利区間でないことを示す有利区間信号を出力するための処理(図303のステップS2997、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、前記記憶手段が前記所定値でない場合には、有利区間であることを示す有利区間信号を出力するための処理(図303のステップS2996、図304又は図305のステップS3002)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明93の効果
当初発明によれば、有利区間の遊技回数に関する情報に応じて、有利区間でないことを示す有利区間信号又は有利区間であることを示す有利区間信号を出力可能となる。また、有利区間ランプの点灯/消灯の情報に基づくことなく有利区間信号を出力することができる。これにより、たとえば有利区間ランプを点灯しない場合であっても有利区間であることを示す有利区間信号を出力可能となる。
94.当初発明94
(a)当初発明94が解決しようとする課題
従来の遊技機において、1BB作動中のRB連続作動時に、RB作動フラグがオフのときにウェイト処理を実行し、当該ウェイト処理中の割込み処理でRB作動フラグがオフであることを示す信号を出力することが知られている(たとえば、「特開2016−195624号公報」参照)。
しかし、従来の技術において、RB作動が終了したときにはウェイト処理を実行し、RB作動が終了していないときにはウェイト処理を実行するプログラムが必要となり、処理の負担が増加していた。また、ウェイト処理を実行する場合と実行しない場合とで1遊技にかかる時間が変動するため、遊技者に違和感を与えるおそれがあった。
当初発明が解決しようとする課題は、プログラムの処理の負担を軽減し、遊技者に違和感を与えないようにすることである。
(b)当初発明94の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
特別遊技状態(1BB作動状態)の開始条件を満たしたことに基づいて、特別遊技状態を開始可能とし(図298のステップS2912)、
特別遊技状態では、特別役物(RB)の作動を可能とし、
遊技が終了したときに、所定期間の待機処理(図298のステップS2906及びS2907)を実行可能とし、
特別遊技状態において、特別遊技状態の終了条件を満たしておらず、かつ、特別役物の作動の終了条件を満たしていないとき(図298のステップS2904で「No」のとき)は、前記所定期間にて、特別遊技状態であること及び特別役物が作動していることを示す試験信号を出力するための処理(図303のステップS3001、及び図304又は図305のステップS3002)を実行可能とし、
特別遊技状態において、特別遊技状態の終了条件を満たしておらず、かつ、特別役物の作動の終了条件を満たしているとき(図298のステップS2904で「Yes」のとき)は、前記所定期間にて、特別遊技状態であること及び特別役物が作動していないことを示す試験信号を出力するための処理(図303のステップS3001、及び図304又は図305のステップS3002)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明94の効果
当初発明によれば、特別役物が作動した場合にのみ待機処理を実行するのではなく、すべての遊技で一律に待機処理を実行するので、プログラムの処理の負担を軽減することができる。さらに、遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
95.当初発明95
(a)当初発明95が解決しようとする課題
当初発明83と同じ。
(b)当初発明95の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)を備え、
特別遊技(1BB作動)の開始を示す試験信号を出力するための処理(図298のステップS2912、図303のステップS3001)を実行可能とし、
特別遊技の開始を示す試験信号を出力するための処理を実行した後、所定期間の待機処理(図295のステップS2862及びS2863)を実行した後に、前記投入要求ランプを点灯可能とし(図295のステップS2868)、
特別遊技の開始を示す試験信号を出力するための処理を実行した瞬間に電源の供給が遮断される事象が発生した場合には、前記投入要求ランプを点灯可能とした後に、CPUの駆動限界電圧になるようにする(図293)
ことを特徴とする。
(c)当初発明95の効果
当初発明によれば、特別遊技の開始を示す試験信号と投入要求ランプの点灯に関する信号とを明確に区別して出力することが可能となる。また、特別遊技の開始を示す試験信号を出力するための処理を実行した瞬間に電源の供給が遮断される事象が発生しても、投入要求ランプの点灯に関する信号を出力する時間を確保することができる。
96.当初発明96
(a)当初発明96が解決しようとする課題
当初発明83と同じ。
(b)当初発明95の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第38実施形態)は、
遊技価値(遊技媒体、メダル、遊技球等)が投入可能な状況であるときに点灯可能な投入要求ランプ(投入表示LED79e)を備え、
最小遊技時間Tを経過したことを条件として遊技を開始可能とし、
特別役物(RB)が作動している遊技であって所定数の遊技価値を付与する遊技において、前記所定数の遊技価値を付与した後、所定期間t(図295のステップS2862及びS2863)を経過した後に、前記投入要求ランプを点灯可能とし(図295のステップS2868)、
特別役物が作動している遊技であって前記所定数の遊技価値を付与する遊技において、最速で遊技を消化した場合の最速遊技時間をT’としたとき、
T’+t<T
となるように構成されている(図292)
ことを特徴とする。
(c)当初発明96の効果
当初発明によれば、所定数の遊技価値の付与後、投入要求ランプが点灯可能となるまでの間に所定期間tが設けられているので、試験機側の処理負担を軽減することができる。
また、遊技者が最速で遊技を消化した場合において、所定期間tが設けられていても、最小遊技時間Tを超えることはないので、遊技者は、最小遊技時間Tで遊技を消化することができる。これにより、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
97.当初発明97
(a)当初発明97が解決しようとする課題
当初発明は、差数カウンタを備える遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、指示機能を作動可能とする有利区間を設け、有利区間の終了条件を1500遊技又は払出し数3000枚に設定することが知られている(たとえば、特許第6112524号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、有利区間の終了条件を1500遊技又は払出し数3000枚に設定したときは、遊技者が獲得する遊技価値(メダル)が多くなり、射幸性が高くなるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技者が獲得可能な遊技価値をより適正なものとすることである。
(b)当初発明97の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第39実施形態)は、
遊技価値(メダル)のベット数と払出し数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタ(_SC_24HGAME )を備え、
所定の遊技区間(有利区間)において、前記差数カウンタの値が所定値となったとき(「2400(D)」を超えたとき)は、前記所定の遊技区間を終了可能とし、
ベット数「X」で遊技を行った結果、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合は、払出し数を「X」として前記差数カウンタを更新し(図310中、ステップS2930)、
前記差数カウンタに記憶されている値に払出し数を加算し(ステップS2930)、ベット数を減算した(ステップS2931)結果、桁下がりがあった場合(ステップS3061で「Yes」)には、前記差数カウンタに初期値(「0」)を記憶する(ステップS2933)
ことを特徴とする。
(c)当初発明97の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて所定の遊技区間を終了可能とすることができるので、遊技者が受けた利益に基づいて所定の遊技区間を終了することができる。これにより、遊技者が獲得できる遊技価値を適正なものとすることができる。
また、ベット数「X」で遊技を行った結果、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合は、払出し数を「X」として差数カウンタを更新することにより、差数カウンタ値をより適正なものとすることができる。
98.当初発明98
(a)当初発明98が解決しようとする課題
当初発明97と同じ。
(b)当初発明98の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第39実施形態)は、
遊技価値(メダル)のベット数と払出し数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタ(_SC_24HGAME )を備え、
所定の遊技区間(有利区間)において、前記差数カウンタの値が所定値となったとき(「2400(D)」を超えたとき)は、前記所定の遊技区間を終了可能とし、
前記差数カウンタに記憶されている値に払出し数を加算し(図311中、ステップS2927)、ベット数を減算した(ステップS2931)結果、桁下がりがあった場合(ステップS3061で「Yes」)には、前記差数カウンタに初期値(「0」)を記憶し(ステップS2933)、
リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した遊技では、前記差数カウンタの更新処理(ステップS2934)を実行しない
ことを特徴とする。
(c)当初発明97の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて所定の遊技区間を終了可能とすることができるので、遊技者が受けた利益に基づいて所定の遊技区間を終了することができる。これにより、遊技者が獲得できる遊技価値を適正なものとすることができる。
また、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合は、差数カウンタの更新処理を行わないので、処理を簡素化し、処理時間を短縮することができる。
99.当初発明99
(a)当初発明99が解決しようとする課題
当初発明97と同じ。
(b)当初発明99の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第39実施形態)は、
遊技価値(メダル)のベット数と払出し数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタ(_SC_24HGAME )を備え、
所定の遊技区間(有利区間)において、前記差数カウンタの値が所定値となったとき(「2400(D)」を超えたとき)は、前記所定の遊技区間を終了可能とし、
前記差数カウンタに記憶されている値を所定のレジスタに記憶し(図312中、ステップS3063)、前記所定のレジスタに記憶されている値からベット数を減算した(ステップS3064)後、払出し数を加算した(ステップS3066)結果、前記所定のレジスタに記憶されている値の特定ビット(D7ビット)が所定値(「1」)である場合には、前記差数カウンタに初期値(「0」)を記憶する(ステップS2933)
ことを特徴とする。
また、第2の解決手段(第39実施形態)は、
遊技価値(メダル)のベット数と払出し数との差を示す差数データの累積値に対応する値を記憶する差数カウンタ(_SC_24HGAME )を備え、
所定の遊技区間(有利区間)において、前記差数カウンタの値が所定値となったとき(「2400(D)」を超えたとき)は、前記所定の遊技区間を終了可能とし、
前記差数カウンタに記憶されている値を所定のレジスタに記憶し(ステップS3063)、前記所定のレジスタに記憶されている値に払出し数を加算した(ステップS3066)後、ベット数を減算した(ステップS3064)結果、前記所定のレジスタに記憶されている値の特定ビット(D7ビット)が所定値(「1」)である場合には、前記差数カウンタに初期値(「0」)を記憶する(ステップS2933)
ことを特徴とする。
(c)当初発明99の効果
当初発明によれば、差数カウンタの値に基づいて所定の遊技区間を終了可能とすることができるので、遊技者が受けた利益に基づいて所定の遊技区間を終了することができる。これにより、遊技者が獲得できる遊技価値を適正なものとすることができる。
また、所定のレジスタに記憶されている値の特定ビットが所定値であるか否かにより、演算結果が「0」未満となったか否かを判断することができるので、キャリーフラグの値を判断することなく、演算結果が「0」未満となったか否かを判断することができる。
100.当初発明100
(a)当初発明100が解決しようとする課題
当初発明は、比率表示器(役比モニタ)を備える遊技機に関するものである。
従来より、遊技機(スロットマシン)に比率表示器(役比モニタ)を設け、有利区間比率や、役物比率等を表示する技術が知られている(たとえば、特許第6288159号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、LEDが故障していると、正しい比率を表示できない可能性がある。たとえばLEDのセグメントの1つが故障で点灯不能になると、本来であればたとえば「8」と表示されるものが「6」と表示される可能性がある。
当初発明が解決しようとする課題は、比率表示器(役比モニタ)の故障を容易に発見できるようにすることである。
(b)当初発明100の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第40実施形態)は、
遊技結果に対応する複数種類の比率(有利区間比率(又は指示役物比率)、連続役物比率(6000回)、役物比率(6000回)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))表示可能な表示手段(管理情報表示LED(比率表示器、役比モニタ)74)を備え、
前記表示手段は、複数個の表示部(デジット6〜9)からなり、
前記表示部は、点灯及び消灯可能な複数個のセグメント(セグメントA〜G、及びDP)からなり、
所定の開始条件を満たしたとき(たとえば電源投入時、設定変更処理に移行したとき、設定確認処理に移行したとき、RWM異常エラー発生時)は、所定期間を経過するまで(たとえば5秒以内)又は所定の終了条件を満たすまで(設定変更処理を終了するまで、設定確認処理を終了するまで、電源オフ時)、前記比率に代えて、テストパターンを前記表示手段に表示可能とし(たとえば図314、図315等)、
前記テストパターンは、特定期間内(図314の例では(a)の1秒間と(b)の1秒間。図315の例では(a)の0.3秒間と(b)の0.3秒間)において、いずれの表示部のいずれのセグメントであっても、点灯している期間と消灯している期間とを有する表示パターンである
ことを特徴とする。
(c)当初発明100の効果
当初発明によれば、テストパターンの表示により、全セグメントについて、点灯可能であること及び消灯可能であることを確認することができる。したがって、点灯できないセグメントや消灯できないセグメントを容易に発見することができる。これにより、比率表示を正しく行うことができる。
101.当初発明101
(a)当初発明101が解決しようとする課題
従来の遊技機において、指示機能を作動可能とする有利区間を設けることが知られている(たとえば、特許第6112524号公報参照)。
しかし、従来の技術において、有利区間の終了条件が複数設けられている場合に、有利区間の終了時の処理が複雑になるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間の終了処理を簡素に実行可能にすることである。
(b)当初発明101の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
所定の記憶手段(有利区間クリアカウンタ)を備え、
非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、前記所定の記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(図329中、ステップS2938)、
有利区間中の「1」遊技ごとに、前記所定の記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
前記所定の記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、前記所定の記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
前記所定の記憶手段の値が「1」である場合に、前記所定の記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明101の効果
当初発明によれば、所定の記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、所定の記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
102.当初発明102
(a)当初発明102が解決しようとする課題
当初発明101と同じ。
(b)当初発明102の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
所定の記憶手段(有利区間クリアカウンタ)を備え、
非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、前記所定の記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(図329中、ステップS2938)、
有利区間中の「1」遊技ごとに、前記所定の記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
前記所定の記憶手段は、上位桁を記憶可能な記憶領域(アドレス「F023(H)」の1バイト記憶領域)と下位桁を記憶可能な記憶領域(アドレス「F022(H)」の1バイト記憶領域)とから構成され、
前記所定の記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、前記所定の記憶手段のうち上位桁を記憶可能な記憶領域に「0」を記憶可能とし、前記所定の記憶領域のうち下位桁を記憶可能な記憶領域に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
前記所定の記憶手段の値が「1」である場合に、前記所定の記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明102の効果
当初発明によれば、所定の記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、所定の記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、上位桁が「0」である場合と「0」でない場合とで、共通の処理を実行することができるので、処理の簡素化を図ることができる。
103.当初発明103
(a)当初発明103が解決しようとする課題
当初発明101と同じ。
(b)当初発明103の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
第1記憶手段(有利区間クリアカウンタ)と、
第2記憶手段(差数カウンタ)と
を備え、
非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、第1記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(図329中、ステップS2938)、
一の有利区間中において、遊技価値の付与数とベット数とに基づいて、差数に対応する値を第2記憶手段に記憶可能とし(図329中、ステップS2926、S2925、S2927、S2928、S2931)、
一の有利区間中において、差数に対応する値が特定条件を満たしたとき(減算結果が「0」未満であるとき(ステップS2932で「Yes」のとき))には、第2記憶手段に記憶されている値を基準値(「0」)にするための基準値設定処理(ステップS2933を含む処理)を実行可能とし、
有利区間中の「1」遊技ごとに、第1記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、第1記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
第1記憶手段の値が「1」である場合に、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とし、
差数に対応する値が有利区間の終了条件を満たす値となった場合(「2400(D)」を超えたとき)には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明103の効果
当初発明によれば、第1記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、第1記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、有利区間の遊技回数だけでなく、差数に対応する値に基づいて有利区間を終了する場合を有するので、一の有利区間中に多くの遊技価値が付与されることを防止することができ、ひいては、のめり込みを防止することができる。
104.当初発明104
(a)当初発明104が解決しようとする課題
当初発明101と同じ。
(b)当初発明104の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
第1記憶手段(有利区間クリアカウンタ)と、
第2記憶手段(差数カウンタ)と
を備え、
有利区間中の「1」遊技ごとに、第1記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
一の有利区間中において、遊技価値の付与数とベット数とに基づいて、差数に対応する値を第2記憶手段に記憶可能とし(図329中、ステップS2926、S2925、S2927、S2928、S2931)、
第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、第1記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
第1記憶手段の値が「1」である場合に、第1の記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とし、
第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した後に、有利区間を終了するための処理を実行しない場合(ステップS2924で「No」のとき)には、第2記憶手段の値を更新可能とし(ステップS2925、S2927、S2928、S2931)、
差数に対応する値が有利区間の終了条件を満たす値になった場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とし、
第1記憶手段の値が「1」である場合に第1の記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行したことに基づく有利区間を終了するための処理を実行する頻度は、差数に対応する値が有利区間の終了条件を満たす値になったことに基づく有利区間を終了するための処理を実行する頻度よりも高い
ことを特徴とする。
(c)当初発明104の効果
当初発明によれば、第1記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、第1記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、有利区間の遊技回数だけでなく、差数に対応する値に基づいて有利区間を終了する場合を有するので、一の有利区間中に多くの遊技価値を付与することを防止することができ、ひいては、のめり込みを防止することができる。
さらにまた、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した後に、有利区間を終了するための処理を実行しない場合には、第2記憶手段の値を更新可能とするので、処理時間を短縮できる可能性を高めることができる。
105.当初発明105
(a)当初発明105が解決しようとする課題
当初発明101と同じ。
(b)当初発明105の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
所定の記憶手段(有利区間クリアカウンタ)を備え、
非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、前記所定の記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(図329中、ステップS2938)、
有利区間中の「1」遊技ごとに、前記所定の記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
前記所定の記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、前記所定の記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
前記所定の記憶手段の値が「1」である場合に、前記所定の記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とし、
前記所定の記憶手段の値を「1」減算するための処理は、非有利区間においても実行可能とし、
前記所定の記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定の記憶手段の値を「1」減算しても、前記所定の記憶手段の減算後の値は「0」となるようにする
ことを特徴とする。
(c)当初発明105の効果
当初発明によれば、所定の記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、所定の記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、非有利区間であるか有利区間であるかの判断処理を行うことなく、所定の記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行するので、処理の簡素化を図ることができる。
さらにまた、「0」から「1」を減算しても「0」になるようにすることにより、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要となり、処理の簡素化及び迅速化を図ることができる。
106.当初発明106
(a)当初発明106が解決しようとする課題
当初発明101と同じ。
(b)当初発明106の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
第1記憶手段(有利区間クリアカウンタ)と、
第2記憶手段(有利区間種別フラグ)と
を備え、
非有利区間において、抽選手段の結果に基づいて有利区間に移行するか否かを決定可能とし、有利区間に移行することに決定した場合には、有利区間であることを示す値を第2記憶手段に記憶可能とし(図324中、ステップS3084)、
有利区間であるか非有利区間であるかにかかわらず、「1」遊技ごとに、少なくとも全リールが停止した後、第1記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
第1記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、第1記憶手段の値を「1」減算しても、第1記憶手段の減算後の値は「0」となるようにし、
第1記憶手段の減算前の値が「0」であり、有利区間であることを示す値が第2記憶手段に記憶されている場合には、第1記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(ステップS2938)、
第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、第1記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
第1記憶手段の値が「1」である場合に、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明105の効果
当初発明によれば、第1記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、第1記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、非有利区間であるか有利区間であるかの判断処理を行うことなく、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行するので、処理の簡素化を図ることができる。
さらにまた、「0」から「1」を減算しても「0」になるようにすることにより、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要となり、処理の簡素化及び迅速化を図ることができる。
107.当初発明107
(a)当初発明107
(a)当初発明107が解決しようとする課題
当初発明101と同じ。
(b)当初発明107の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明(第41実施形態)は、
第1記憶手段(有利区間クリアカウンタ)と、
第2記憶手段(2バイトタイマ)と
を備え、
非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、第1記憶手段に所定の初期値(1500(D))を記憶可能とし(ステップS2938)、
有利区間であるか非有利区間であるかにかかわらず、「1」遊技ごとに、第1記憶手段の値を「1」減算可能とし(ステップS3141)、
第1記憶手段の値を「1」減算する場合には、所定のプログラム(2バイト減算処理)を呼び出し命令によって実行可能とし、
第1記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定のプログラムにより第1記憶手段の値を「1」減算しても、第1記憶手段の減算後の値は「0」となるようにし、
第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合(たとえばAT終了後の引戻し期間を終了したとき)には、第1記憶手段に「1」を記憶可能とし(たとえば図324中、ステップS3087、及び図253)、
第1記憶手段の値が「1」である場合に、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理(ステップS2936)を実行可能とし、
所定のタイミングで(割込み処理ごとに)第2記憶手段の値を「1」減算可能とし(図331中、ステップS3162)、
第2記憶手段の値を「1」減算する場合には、前記所定のプログラムを呼び出し命令によって実行可能とし、
第2記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定のプログラムにより第2記憶手段の値を「1」減算しても、第2記憶手段の減算後の値は「0」となるようにする
ことを特徴とする。
(c)当初発明107の効果
当初発明によれば、第1記憶手段の値が「1」より大きい状況下であっても、所定条件を満たしたときは、第1記憶手段の値を用いて、有利区間を終了するための処理に導くことが可能となる。
また、第1記憶手段の「1」減算及び第2記憶手段の「1」減算を、同一のプログラムで実行できるので、プログラム容量を削減することができる。
さらにまた、「0」から「1」を減算しても「0」になるようにすることにより、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断が不要であり、減算後にキャリーフラグの値を加算する処理も不要となり、処理の簡素化及び迅速化を図ることができる。
1 基体部
10 スロットマシン(遊技機)
11 電源スイッチ
12 設定キースイッチ
13 設定スイッチ
14 リセットスイッチ
15 ドアスイッチ
16 基板ケース
16a かしめ部
17 表示窓
18 フロントドア
21 演出ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
24 十字キー
25 メニューボタン
31 リール
32 モータ
33 リールセンサ
35 ホッパー
36 ホッパーモータ
37(37a、37b) 払出しセンサ
38a 固定軸
38b 可動軸
39a 可動片
39b ばね
40a 1ベットスイッチ
40b 3ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
42a 停止ボタン
42b ストッパ
42c コイルばね
42d 移動片
42e 検知センサ
43 メダル投入口
43a 通路センサ
43b メダルガード部
43c メダル置き部
44(44a、44b) 投入センサ
45 ブロッカ
46 精算スイッチ
50(50A、50B) メイン制御基板(メイン制御手段)
50a ねじ穴
51 入力ポート
52 出力ポート
53 RWM
54 ROM
55 メインCPU
57 上カバー
57a かしめ部
57b ゲート跡
57c くぼみ部
57d 突起
57e 突部
58 下カバー
58a かしめ部
58b ゲート跡
58c ボス
61 役抽選手段
62 当選フラグ制御手段
63 押し順指示番号選択手段
64 演出グループ番号選択手段
65 リール制御手段
66 入賞判定手段
67 払出し手段
68 RT制御手段
69 有利区間制御手段
69a 有利区間カウンタ
69b 上限カウンタ
70 外部信号送信手段
71 制御コマンド送信手段
72 管理情報制御手段
73 設定値表示LED
74 管理情報表示LED、比率表示器
75 表示基板
76 貯留数表示LED、クレジット数表示LED
77 有利区間表示LED
78 獲得数表示LED
79 状態表示LED
79a 1ベット表示LED
79b 2ベット表示LED
79c 3ベット表示LED
79d 遊技開始表示LED
79e 投入表示LED
79f リプレイ表示LED
79g 演出表示LED
80 サブ制御基板(サブ制御手段)
81 入力ポート
82 出力ポート
83 RWM
84 ROM
85 サブCPU
91 演出出力制御手段
100 外部集中端子板
200 ホールコンピュータ
300 試射試験機
401 インターフェースボード
402 インターフェースボード

Claims (1)

  1. 第1記憶手段と、
    第2記憶手段と
    を備え、
    非有利区間において、有利区間への移行条件を満たした場合には、第1記憶手段に所定の初期値を記憶可能とし、
    有利区間であるか非有利区間であるかにかかわらず、「1」遊技ごとに、第1記憶手段の値を「1」減算可能とし、
    第1記憶手段の値を「1」減算する場合には、所定のプログラムを呼び出し命令によって実行可能とし、
    第1記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定のプログラムにより第1記憶手段の値を「1」減算しても、第1記憶手段の減算後の値は「0」となるようにし、
    第1記憶手段の値が「1」よりも大きい状況下であっても、所定条件を満たした場合には、第1記憶手段に「1」を記憶可能とし、
    第1記憶手段の値が「1」である場合に、第1記憶手段の値を「1」減算するための処理を実行した場合には、有利区間を終了するための処理を実行可能とし、
    所定のタイミングで第2記憶手段の値を「1」減算可能とし、
    第2記憶手段の値を「1」減算する場合には、前記所定のプログラムを呼び出し命令によって実行可能とし、
    第2記憶手段の減算前の値が「0」である場合に、前記所定のプログラムにより第2記憶手段の値を「1」減算しても、第2記憶手段の減算後の値は「0」となるようにする
    ことを特徴とする遊技機。
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