JP2020008884A - 凹面鏡及び投射光学系 - Google Patents

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Masuhiro Horaguchi
益浩 洞口
恭彦 松尾
Yasuhiko Matsuo
恭彦 松尾
秀俊 中城
Hidetoshi Nakajo
秀俊 中城
貴 山口
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貴 山口
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Abstract

【課題】反射面の形状の再現性を向上させ、かつ、精密な形状の操作を可能とし、正確な光の反射を容易にする。【解決手段】基体4と、基体4の表面の反射面として形成された多層膜である反射膜5と、によって構成された凹面鏡3であって、反射膜5は、基体4側から順に下地層6、金属反射層7、増反射膜層8を備え、当該反射膜5は圧縮応力を有する。当該凹面鏡3が配置された投射光学系は、光源と、光源から出射される光源光が入射する画像表示素子と、画像表示素子から出射される画像光が入射する屈折素子からなる結合光学系と、凹面鏡3と、が配置され、画像表示素子からの画像光を被投射面に拡大投射するためのものであって、凹面鏡3は、結合光学系から出射される画像光を被投射面に向けて反射して投射する。【選択図】図2

Description

本発明は、反射膜が基体表面に形成される凹面鏡と、その凹面鏡を備える投射光学系に関する。
プロジェクターの広角化・短焦点化のために、投射光学系内の屈折素子からなる結像光学系の出射側に凹面鏡を配置した構成が考案されている(例えば特許文献1参照)。
また一方で、高輝度化のための光源ランプの高出力化が進んでいる。
そして、凹面鏡としては、樹脂により成形された樹脂基体に、金属材料を反射層とした薄膜を成膜したものが用いられることが一般的である。
特開2013−15853号公報
とろこで、投射光学系の構成上、凹面鏡の反射面に高強度の光が集光し、反射面上で完全に反射しきれずに一部を吸収して熱を発生させ、発生した熱により樹脂基体が変形及び膨張してしまい、光学性能が大きく低下する、温度ドリフトの問題がある。
また、周囲環境の温度変化や排熱不良による異常発熱などによる凹面鏡の基体の過度な温度変動による基体の体積変動や、膜そのものの応力に対して反射膜が耐えきれずに反射膜に亀裂等が生じて破損してしまう、割れの発生の問題もある。
本発明の課題は、反射鏡の基体表面に形成される反射膜において、金属反射面による光の吸収を抑制して温度ドリフトの問題を解消するとともに、膜応力、温度変動による割れの問題も解消することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
基体と、前記基体の表面の反射面として形成された多層膜である反射膜と、によって構成された凹面鏡であって、
前記反射膜は、前記基体側から順に下地層、金属反射層、増反射膜層を備え、当該反射膜は圧縮応力を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の凹面鏡であって、
前記増反射膜層の4 0 0〜 5 5 0 n mの波長域での反射率は、平均で9 6% 以上であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の凹面鏡であって、
前記増反射膜層の層数Yは、4 ≦ Y ≦ 5 0層の範囲で積層した多層膜であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項1から3のいずれか一項に記載の凹面鏡であって、
前記反射膜全体の物理層厚Zが、3 0 0 ≦ Z ≦ 4 0 0 0 n mの範囲であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載の凹面鏡であって、
前記反射膜の4 2 0〜 6 5 0 n mの波長域での反射率は、平均で9 2% 以上であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
請求項4に記載の凹面鏡であって、
前記反射膜の4 0 0〜 7 0 0 n mの波長域での反射率は、平均で9 2% 以上であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
請求項1から6のいずれか一項に記載の凹面鏡が配置された投射光学系であって、
前記投射光学系は、画像表示素子からの画像光を被投射面に拡大投射するものであり、
前記凹面鏡は、前記画像表示素子からの画像光を反射して前記被投射面へ投射することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、
請求項7記載の投射光学系であって、
前記投射光学系は、前記画像表示素子側から前記被投射面側にかけての順に、屈折光学系からなる結像光学系である第一光学系と、前記凹面鏡から成る第二光学系を有し、前記第一光学系と前記第二光学系との間に中間像を形成することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、
請求項7又は8に記載の投射光学系であって、
前記投射光学系は、前記画像表示素子から前記凹面鏡との間の光路上にバンドパスフィルタが設置され、
前記バンドパスフィルタは、前記凹面鏡の前記増反射膜層により重点的に反射される波長域以外の波長域の光線の少なくとも一部の波長光をカットオフすることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、
請求項9に記載の投射光学系であって、
前記バンドパスフィルタは、7 0 0 n m以上の長波長域の光線をカットオフすることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、
請求項9に記載の投射光学系であって、
前記バンドパスフィルタは、4 0 0 n m以下の短波長域の光線をカットオフすることを特徴とする。
他の第1の発明は、
反射鏡の基体表面に形成される反射膜であって、
前記反射鏡の前記基体側から順に、金属反射膜層、増反射膜層、を少なくとも有する多層膜構造であることを特徴とする。
他の第2の発明は、
他の第1の発明の反射膜であって、
前記増反射膜層の400〜550nmの波長域での反射率は、平均で96%以上であることを特徴とする。
他の第3の発明は、
他の第1の発明の反射膜であって、
前記増反射膜層の550〜700nmの波長域での反射率は、平均で60%以上であることを特徴とする。
他の第4の発明は、
他の第1から3のいずれかの発明の反射膜であって、
前記増反射膜層Yは、4 ≦ Y ≦ 50層の範囲で積層した多層膜であることを特徴とする。
他の第5の発明は、
他の第1から4のいずれかの発明の反射膜であって、
前記反射膜全体の物理層厚Zが、300 ≦ Z ≦ 4000nmの範囲であることを特徴とする。
他の第6の発明は、
他の第5の発明の反射膜であって、
前記反射膜の420〜650nmの波長域での反射率は、平均で92%以上であることを特徴とする。
他の第7の発明は、
他の第5の発明の反射膜であって、
前記反射膜の400〜700nmの波長域での反射率は、平均で92%以上であることを特徴とする。
他の第8の発明は、
基体表面に反射膜が形成される反射鏡であって、
前記基体側から順に、他の第1から7のいずれかの発明の前記金属反射膜層、前記増反射膜層、を少なくとも有する前記多層膜構造による前記反射膜を備えることを特徴とする。
他の第9の発明は、
他の第8の発明の前記反射鏡が投射側に配置され、
前記反射鏡よりも前記画像表示素子側に屈折光学系からなる結像光学系を配置された投射光学系であって、
前記画像表示素子から前記反射鏡との間の光路上にバンドパスフィルタが設置され、
前記バンドパスフィルタは、前記反射鏡の前記増反射膜により重点的に反射される波長域以外の波長域の光線の少なくとも一部の波長光をカットオフすることを特徴とする。
他の第10の発明は、
他の第9の発明の投射光学系であって、
前記バンドパスフィルタは、700nm以上の長波長域の光線をカットオフすることを特徴とする。
他の第11の発明は、
他の第9の発明の投射光学系であって、
前記バンドパスフィルタは、400nm以下の短波長域の光線をカットオフすることを特徴とする。
他の第12の発明は、
UHPランプから出射される光源光を画像表示素子に入射させ、前記光源光を前記画像表示素子から画像光として出射させ、前記画像光を屈折素子からなる結像光学系に入射させ、この結像光学系から出射される前記画像光を、基体側から順に、金属反射膜層、増反射膜層を有する凹面鏡により被投影面に向けて反射させ拡大投射する投射光学系であって、
前記増反射膜層の400nm以上550nm以下の波長域における反射率の平均は96%以上であり、
前記増反射膜層の層数Yは、4≦Y≦50であり、
前記増反射膜層の膜厚Zは、300nm≦Z≦4000nmである、
ことを特徴とする。
他の第13の発明は、
他の第12の発明であって、
前記画像表示素子から前記凹面鏡との間の光路上にバンドパスフィルタが設置され、
前記バンドパスフィルタは、前記凹面鏡の前記増反射膜層により重点的に反射される波長域以外の波長域の光線の少なくとも一部の波長光をカットオフすることを特徴とする。
他の第14の発明は、
他の第13の発明であって、
前記バンドパスフィルタは、700nm以上の長波長域の光線をカットオフすることを特徴とする。
他の第15の発明は、
他の第13の発明であって、
前記バンドパスフィルタは、400nm以下の短波長域の光線をカットオフすることを特徴とする。
本発明によれば、反射鏡の基体表面に形成される反射膜において、金属反射面による光の吸収を抑制して温度ドリフトの問題を解消することができるとともに、膜応力、温度変動による割れの問題も解消することができる。
本発明を適用した投射光学系の一実施形態の構成を示す概略側面図である。 本発明の反射膜の概要を示す構成図である。 本発明の実施例1の層構成を示す図表である。 実施例1の反射特性を示したグラフである。 本発明の実施例2の層構成を示す図表である。 実施例2の反射特性を示したグラフである。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(概要)
1.温度ドリフト対策
金属反射面による光の吸収を抑制するため、樹脂素材上に金属反射層+増反射膜層を積層する。
ここで、増反射膜層は光源光のうち高輝度の波長光を重点的に反射する。
2.膜応力、温度変動による割れ対策
増反射膜層の層数及び層厚の抑制と金属反射層の形成により、金属反射層と増反射膜層
との両方で光を反射する。
そして、基体と増反射膜層の間に金属反射層を挟みこみ緩衝材とする。
(具体的構成)
図1の投射光学系は、図示しない画像表示素子からの画像光を被投射面へ拡大投射するものであり、画像調整素子側から順に、第一光学系1と、その第一光学素子からの出射光を反射する凹面鏡3を有する第二光学系2と、を備える。第一光学系1は画像表示素子からの画像光が入射され、その第一光学系1内部で一度結像して第一の中間像を形成する。その第一の中間像からの発散光を更に第一光学系1内で屈折させて、第一光学系1よりも投射側でかつ第二光学系2の凹面鏡3よりも画像表示素子側に結像して第二の中間像を形成する。その第二の中間像から発散した画像光を凹面鏡3により反射して被投射面へ投射する。
このような投射光学系において、凹面鏡3は、図2に示すように、光学樹脂により成型された基体4と、その基体4表面の反射面として使用する範囲に形成された多層膜(反射膜)5と、によって構成される。
反射膜である多層膜5は、基体4側から下地層6と、金属反射膜層7と、増反射膜層8と、からなる。
下地層6は、基体4表面と金属反射膜層7との密着性を高める役割を持つ。
増反射膜層8は、低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層した多層構造を有し、各層間の境界で一部の光線を反射し、増反射膜層8で反射しきれなかった光線を金属反射膜層7によって反射する。
(実施例1)
実施例1においては、図3に示すように、シクロオレフィンポリマー(COP)で形成された樹脂基体上に2層構造の下地層、Alからなる金属反射膜層、低屈折率層にSiO2、高屈折率層にNb2O5を使用して40層積み上げた増反射膜層からなる反射膜である。
図4に示すように、増反射膜層のみでの400nmから550nmまでの波長域での反射率の平均値は96.4%であり、550nmから700nmまでの波長域の反射率の平均は99.5%であり、400nmから700nmまでの波長域の反射率の平均値は98.0%であり、420nmから650nmまでの波長域の反射率の平均値は99.4%であり、増反射膜層の層厚は3173.9nmとなる。
また、反射膜全体での400nmから550nmまでの波長域での反射率の平均値は99.1%であり、550nmから700nmまでの波長域の反射率の平均は99.7%であり、400nmから700nmまでの波長域の反射率の平均値は99.4%であり、420nmから650nmまでの波長域の反射率の平均値は99.8%である。
(実施例2)
実施例2においては、図5に示すように、シクロオレフィンポリマー(COP)で形成された樹脂基体上に2層構造の下地層、Alからなる金属反射膜層、低屈折率層にSiO2、高屈折率層にNb2O5を使用して24層積み上げた増反射膜層からなる反射膜である。
実施例2では、実施例1と比較して、増反射膜層のみでの反射率の平均値を下げて400から550nmの波長域の反射率の平均値を96%以上とし、特に550から700nmの波長域の反射率の平均値を60から80%の間に設定することで、増反射膜層の層数及び層厚を低減している。
図6に示すように、増反射膜層のみでの400nmから550nmまでの波長域での反射率の平均値は97.2%であり、550nmから700nmまでの波長域の反射率の平均は63.9%であり、400nmから700nmまでの波長域の反射率の平均値は80.6%であり、420nmから650nmまでの波長域の反射率の平均値は85.7%であり、増反射膜層の層厚は1656.3nmとなる。
また、反射膜全体での400nmから550nmまでの波長域での反射率の平均値は98.8%であり、550nmから700nmまでの波長域の反射率の平均は98.0%であり、400nmから700nmまでの波長域の反射率の平均値は98.4%であり、420nmから650nmまでの波長域の反射率の平均値は98.9%である。
ここで、光学樹脂は温度の変動による体積の変化が大きく、光学樹脂基体上に膜を形成した状態で基体の温度を変化させると、基体の体積の変化に膜が耐えきれずに割れが発生する場合がある。
それ以外にも、多層膜の層数や層厚が増加すると、膜自体の応力である膜応力が大きくなり、多層膜に亀裂が生じる割れが発生する場合がある。
基本的に、割れは、増反射膜層を形成する多層膜の層数及び層厚が多くなるほど発生しやすい。
また、割れとは別に、基体の体積変化による反射面の変形が光学性能に影響を与える温度ドリフトが発生する場合がある。
温度ドリフトの主原因は、反射面での光の吸収による蓄熱であり、特に金属反射層による吸収が大きい。
そのため、反射面での温度ドリフトを抑制するためには反射面への入射光を出来るだけ増反射膜層で反射させ、金属反射膜層まで透過する光の絶対量を少なくする必要がある。
基本的に、増反射膜層での反射率を向上させるためには、増反射膜層を形成する多層膜の層数及び層厚が多くする必要がある。
つまり、増反射膜層の層数及び層厚を増加させると、反射性能は向上するが、割れが発生しやすく、逆に減少させると、反射性能は低下するが、割れが発生し難くなる。
また、光源(ランプ)に一般的に使用されるUHPランプから出射光は、420nmから550nmまでの波長域の輝度が比較的高く、特に420nmから450nmまでの波長域及び530nmから550nmまでの波長域にピークを有していることが多い。
よって、光源光のうち高輝度波長域の光を集中的に増反射膜層で反射し、他の波長域の光をある程度透過させ、増反射膜層からの透過光を金属反射膜で反射させることで、増反射膜層の層数及び層厚の増加を抑制して、高い耐久性を持たせつつ高い反射率を持つ反射膜が形成可能となる。
また、反射膜の増反射膜層の層数及び層厚を抑制しようとすると増反射膜層の重点的に反射する波長域のバンド幅が減少するが、ランプの特性上短波長側の波長域の輝度が比較的高く、一方で金属反射膜層に使用している金属は長波長の波長光ほど吸収されやすい。
このため、増反射膜層で重点的に反射する波長域以外の短波長域の少なくとも一部又は/及び長波長域の少なくとも一部をカットオフするためのバンドパスフィルタを画像表示素子から凹面鏡までの間に設置することが好ましい。
バンドパスフィルタを設置することにより、増反射膜層の層数及び層厚の増加を抑制しながら、金属反射膜層による光の吸収を抑えることが可能となり、それにより温度ドリフトの発生を抑制可能となる。
具体的には、400nm以下の波長光をカットオフするバンドパスフィルタ又は/及び700nm以上の波長光をカットオフするバンドパスフィルタである。
短波長側のより好適なカットオフ領域は415nm以下であり、430nm以下ならば更に良い。
長波長側のより好適なカットオフ領域は675nm以上であり、650nm以上ならば更に良い。
また、増反射膜層の層数又は/及び層厚が少なすぎると反射率が低くなりすぎ、逆に層数又は/及び層厚が多すぎると増反射膜層自体の応力や温度変動の際の基体の体積変化によって割れが発生する可能性が高くなる。このため、層数は4〜50層の範囲で形成する。
その際、反射膜の増反射膜の層数及び層厚を一定にした状態で、光源を交換して、光源光のルーメン数を変更した場合、ルーメン数が低ければ、金属反射膜層へ到達する光線の絶対量は少なくなる。逆に、ルーメン数が高ければ、金属反射膜層へ到達する光線の絶対量は多くなる。
金属反射膜層の光の吸収は、到達する光線の絶対量が多いほど多く吸収するため、温度ドリフトに対する対策として、光源光のルーメン数によって増反射膜層の層数を適切に規定する必要がある。
光源光のルーメン数をX Lm、増反射膜層の層数をY層、増反射膜層の層厚をZ nmとしたとき、
3000 ≦ X < 5000の範囲では、4 ≦ Y ≦ 20又は/及び300 ≦ Z ≦ 1500の範囲で形成し、
5000 ≦ X < 7000の範囲では、10 ≦ Y ≦ 30又は/及び500 ≦ Z ≦2500の範囲で形成し、
X ≦ 7000Lm以上の範囲では、15≦ Y ≦ 50又は/及び1000 ≦ Z ≦ 4000の範囲で形成することが好ましい。
各ルーメン数の範囲において、Y又は/及びZが下限値を超えると増反射膜層での反射率が低下して金属反射膜層での光の吸収による温度ドリフトが発生し、上限値を超えると増反射膜層の割れに対する信頼性が低下し、かつ、過剰に積層することになるためコスト的に不利になる。
更に、より好適な範囲としては、
3000 ≦ X < 5000の範囲では、4 ≦ Y ≦ 15又は/及び300 ≦ Z ≦ 1000の範囲で形成し、
5000 ≦ X < 7000の範囲では、10 ≦ Y ≦ 25又は/及び500 ≦ Z ≦2000の範囲で形成し、
X ≦ 7000Lm以上の範囲では、15≦ Y ≦ 45又は/及び1000 ≦ Z ≦ 3500の範囲で形成することが好ましい。
また、増反射膜層と金属反射膜層とを組み合わせて反射膜において、バンドバスフィルタによりカットオフされる領域を除いた420nmから650nmの波長域の反射率の平均値を92%以上とすることにより、高い反射性能を有する反射膜となる。
この際、反射率の平均値は高いほどよく、94%以上、96%以上、98%以上となるほど良い。
また、400nmから700nmの波長域の反射率の平均値を92%以上とすることにより、高い反射性能を有する反射膜となる。
この際、反射率の平均値は高いほどよく、94%以上、96%以上、98%以上となるほど良い。
また、割れに関しては、上記効果以外に、比較的堅く脆い増反射膜層を直接温度による体積変化を引き起こしやすい基体に形成せずに、両者の間に比較的柔らかく展性・延性に優れた金属反射膜層を挟み込むことで、金属反射膜層が緩衝材として働き、基体の体積変動を緩和して増反射膜層の割れを抑制する。
それ以外にも、本発明の反射膜を形成すると、増反射膜層に発生する膜応力が圧縮方向のため、膜応力により増反射膜層は膜の中心へ向かうように応力が働くのに対して、基体表面が凹面形状でかつ曲率が小さく堀が深いため、膜応力による膜内部での引き攣れが緩
和されるので、結果として膜応力による割れの発生を抑制している。
金属膜層の材質は、Al、Ag、Au、またはそれらを成分に含む合金を使用することが可能である。
下地層は、基体が外気から湿気を吸収する吸湿により基体内部に蓄積した水分を基体表面から排出したり、透湿により基体外部から浸透し内部を透過した水分が基体表面から排出されることによる金属反射膜の剥離を抑制する効果を有する。
基体には、シクロオレフィン樹脂やPCやPMMA等の光学樹脂以外にエンジニアリングプラスチック、ガラス材料、金属を使用することが可能である。
光源にはUHPランプ以外にLEDやLDといった光半導体素子を利用したLED光源を使用することも可能である。LED光源の利点はRGB各色を発行する光半導体素子を組み合わせて使用するため、UHPランプと比較して赤色光の輝度を高くなり、色再現性は向上するが、金属反射膜の長波長側の光の吸収率が高いため、長波長側をカットするバンドパスフィルタ‐を併用することが好ましい。
(変形例)
以上の実施形態の他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 第一光学系
2 第二光学系
3 反射鏡
4 基体
5 反射膜
6 下地層
7 金属反射膜層
8 増反射膜層

Claims (11)

  1. 基体と、前記基体の表面の反射面として形成された多層膜である反射膜と、によって構成された凹面鏡であって、
    前記反射膜は、前記基体側から順に下地層、金属反射層、増反射膜層を備え、当該反射膜は圧縮応力を有することを特徴とする凹面鏡。
  2. 前記増反射膜層の4 0 0〜 5 5 0 n mの波長域での反射率は、平均で9 6% 以上であることを特徴とする請求項1に記載の凹面鏡。
  3. 前記増反射膜層の層数Yは、4 ≦ Y ≦ 5 0層の範囲で積層した多層膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の凹面鏡。
  4. 前記反射膜全体の物理層厚Zが、3 0 0 ≦ Z ≦ 4 0 0 0 n mの範囲であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の凹面鏡。
  5. 前記反射膜の4 2 0〜 6 5 0 n mの波長域での反射率は、平均で9 2% 以上であることを特徴とする請求項4に記載の凹面鏡。
  6. 前記反射膜の4 0 0〜 7 0 0 n mの波長域での反射率は、平均で9 2% 以上であることを特徴とする請求項4に記載の凹面鏡。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の凹面鏡が配置された投射光学系であって、
    前記投射光学系は、画像表示素子からの画像光を被投射面に拡大投射するものであり、
    前記凹面鏡は、前記画像表示素子からの画像光を反射して前記被投射面へ投射することを特徴とする投射光学系。
  8. 前記投射光学系は、前記画像表示素子側から前記被投射面側にかけての順に、屈折光学系からなる結像光学系である第一光学系と、前記凹面鏡から成る第二光学系を有し、前記第一光学系と前記第二光学系との間に中間像を形成することを特徴とする請求項7記載の投射光学系。
  9. 前記投射光学系は、前記画像表示素子から前記凹面鏡との間の光路上にバンドパスフィルタが設置され、
    前記バンドパスフィルタは、前記凹面鏡の前記増反射膜層により重点的に反射される波長域以外の波長域の光線の少なくとも一部の波長光をカットオフすることを特徴とする請求項7又は8に記載の投射光学系。
  10. 前記バンドパスフィルタは、7 0 0 n m以上の長波長域の光線をカットオフすることを特徴とする請求項9に記載の投射光学系。
  11. 前記バンドパスフィルタは、4 0 0 n m以下の短波長域の光線をカットオフすることを特徴とする請求項9に記載の投射光学系。
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