JP2020003604A - 調光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動の停止時における調光部の光透過率の応答性を高めることのできる調光装置を提供する。【解決手段】調光装置100は、液晶組成物を含む調光層、および、調光層を挟む一対の透明電極層を備える調光部15であって、交流電圧である駆動電圧が印加される調光部15と、調光部15への駆動電圧の印加の停止に合わせて、透明電極層に残存する電荷を放出させる放電部とを備える。放電部は、調光部15に駆動電圧を印加する経路において調光部15と並列に接続された抵抗体を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、交流電圧によって駆動される調光装置に関する。
調光装置が備える調光シートの調光部は、調光層と、調光層を挟む一対の透明電極層とを有している。一対の透明電極層間の電位差に応じて、調光層が含む液晶分子等の配向状態が変わることにより、調光部の光透過率が変わる。上記電位差を生じさせるための駆動電圧としては、正弦波や矩形波等の波形を有する交流電圧が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−48353号公報
調光部への駆動電圧の印加を停止すると、透明電極層間の電位差は、高電位と低電位との間の中間電位(0V)に向けて収束し、その結果、調光部は、透明である第1状態から不透明である第2状態へ、あるいは、不透明である第1状態から透明である第2状態へ変化する。ここで、駆動電圧の大きさが0V近傍であるときに駆動電圧の印加を停止すれば、駆動電圧の印加が停止された時点での透明電極層間の電位差は0Vに近いため、第1状態から第2状態への変化に要する時間は短い。しかしながら、駆動電圧の大きさが0Vから離れているときに駆動電圧の印加を停止すると、駆動電圧の印加が停止された時点での透明電極層間の電位差が大きいため、第1状態から第2状態への変化に要する時間が長くなってしまう。特に、駆動電圧が矩形波である場合には、その周期内において電圧の大きさが最大となっている期間が長いため、任意のタイミングで駆動電圧の印加を停止した場合に、第1状態から第2状態への変化に時間がかかることが起こりやすい。
本発明は、駆動の停止時における調光部の光透過率の応答性を高めることのできる調光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する調光装置は、液晶組成物を含む調光層、および、前記調光層を挟む一対の透明電極層を備える調光部であって、交流電圧である駆動電圧が印加される前記調光部と、前記調光部への前記駆動電圧の印加の停止に合わせて、前記透明電極層に残存する電荷を放出させる放電部と、を備える。
上記構成によれば、駆動電圧の印加が停止したときに、透明電極層に残存する電荷が放電部によって放出させられるため、放電部が設けられていない構成と比較して、一対の透明電極層が等電位となるまでに要する時間が短くなる。したがって、駆動の停止時における調光部の光透過率の応答性を高めることができる。
上記調光装置は、直流電圧の供給を受けて、矩形波の前記駆動電圧を生成する電圧生成回路を備えてもよい。
矩形波の駆動電圧は、他の波形の駆動電圧と比べて、高電位から低電位に、あるいは、低電位から高電位に、電圧が急峻に変わるため、任意のタイミングで駆動電圧の印加を停止した場合に、透明電極層に電荷が残りやすい。したがって、矩形波の駆動電圧を利用する調光装置が放電部を備える構成であれば、駆動の停止時における調光部の光透過率の応答性が高められることの有益性が高い。また、直流電圧から駆動電圧が生成されるため、車両のように商用交流電源からの電力が得られにくい箇所において、車載バッテリー等のバッテリーの利用によって調光装置を駆動することができる。
上記調光装置において、前記放電部は、前記調光部に前記駆動電圧を印加する経路において前記調光部と並列に接続された抵抗体を含んでもよい。
上記構成によれば、透明電極層に残存する電荷を放出させる放電部が好適に実現される。
上記調光装置において、前記放電部は、前記調光部に前記駆動電圧を印加する経路において前記調光部と並列に接続された抵抗素子であって、前記調光部への前記駆動電圧の印加が停止したとき、前記調光部と前記抵抗素子とが直列に接続された閉回路を形成するように構成された前記抵抗素子を含んでもよい。
上記構成によれば、透明電極層に残存する電荷を放出させる放電部が好適に実現される。
上記調光装置において、前記放電部は、補助スイッチと、前記補助スイッチの入切を制御する制御部とをさらに含み、前記調光部に前記駆動電圧を印加する経路において、前記抵抗素子と前記補助スイッチとの直列回路が前記調光部と並列に接続され、前記制御部は、前記駆動電圧が前記調光部に印加されている間、前記補助スイッチをオフにし、前記調光部への前記駆動電圧の印加の停止に合わせて、前記補助スイッチをオンにしてもよい。
上記構成によれば、駆動電圧の印加が停止したとき、調光部と抵抗素子とからなる閉回路が形成されて透明電極層に残存する電荷が放出される一方で、調光装置の駆動中における抵抗素子の電力消費は生じない。それゆえ、調光部に印加される駆動電圧が抵抗素子に常に印加されている形態と比較して、より小さい抵抗値の抵抗素子の採用が可能である。より小さい抵抗値の抵抗素子を採用することによって、透明電極層からの電荷の放出を速めることが可能であり、すなわち、駆動の停止時における調光部の光透過率の応答性をより高めることが可能である。
上記調光装置において、前記電圧生成回路は、第1スイッチと、第2スイッチと、第3スイッチと、第4スイッチとを含んでもよい。前記第1スイッチと前記第2スイッチとは、前記第1スイッチが電源の正極側に接続され、前記第2スイッチが電源の負極側に接続されるように直列に接続される。前記第3スイッチと前記第4スイッチとは、前記第3スイッチが電源の正極側に接続され、前記第4スイッチが電源の負極側に接続されるように直列に接続される。前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの組と、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチの組とは、電源に対して並列に接続される。前記第1スイッチと前記第2スイッチとの間の接続点に、前記一対の透明電極層のうちの一方が接続され、前記第3スイッチと前記第4スイッチとの間の接続点に、前記一対の透明電極層のうちの他方が接続される。そして、調光装置は、各スイッチの入切を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記第1スイッチおよび前記第4スイッチをオン、かつ、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオフとする制御と、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオン、かつ、前記第1スイッチおよび前記第4スイッチをオフとする制御とを交互に繰り返すことによって、前記駆動電圧を生成させてもよい。
上記構成によれば、直流電圧から、矩形波の駆動電圧が好適に生成される。
上記調光装置において、前記放電部は前記制御部を含み、前記制御部は、前記第1スイッチおよび前記第3スイッチをオン、かつ、前記第2スイッチおよび前記第4スイッチをオフとする制御、もしくは、前記第2スイッチおよび前記第4スイッチをオン、かつ、前記第1スイッチおよび前記第3スイッチをオフとする制御を行うことによって、前記透明電極層に残存する電荷を放出させてもよい。
上記構成によれば、透明電極層に残存する電荷を放出させる放電部が好適に実現される。また、駆動電圧を生成するための電圧生成回路を利用して放電が行われるため、調光部と並列に接続された抵抗体を設ける形態と比較して、回路の構成が簡素である。
上記調光装置において、前記調光部と、前記抵抗体として機能する抵抗部とを有する調光シートを備え、前記抵抗部は、前記一対の透明電極層の一方と単一の導電膜を構成する抵抗層を有してもよい。
上記構成によれば、抵抗体として機能する部分を、調光シートがシートの一部として有しているため、上記抵抗体が調光部を駆動するための回路に素子として組み込まれる形態と比較して、上記回路の構成が簡素になる。
本発明によれば、駆動の停止時における調光部の光透過率の応答性を高めることができる。
調光装置の第1実施形態について、調光シートの断面構造を示す図。 第1実施形態の調光シートが含む調光部の等価回路を示す図。 第1実施形態の調光装置の電気的構成を示す図。 (a)〜(c)は、第1実施形態の調光装置におけるスイッチの制御および透明電極層間の電圧の推移を示すタイミングチャート。 駆動電圧の印加の停止時における透明電極層間の電圧の推移を示す図。 調光装置の第2実施形態について、調光装置の電気的構成を示す図。 第2実施形態の調光装置におけるスイッチの制御を示すタイミングチャート。 調光装置の第3実施形態について、調光装置の電気的構成を示す図。 第3実施形態の調光装置におけるスイッチの制御を示すタイミングチャート。 調光装置の第4実施形態について、調光装置の構成を示す図。
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して、調光装置の第1実施形態を説明する。調光装置は、調光部を含む調光シートと、調光部に印加される駆動電圧を生成する回路を含む駆動回路と、駆動回路の動作を制御する制御部とを備える。
[調光シートの構成]
図1を参照して、調光シートの構造を説明する。図1が示すように、調光シート10は、調光層11と、一対の透明電極層である第1透明電極層12Aおよび第2透明電極層12Bと、一対の透明支持層である第1透明支持層13Aおよび第2透明支持層13Bとを備えている。第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとは、調光層11を挟み、第1透明支持層13Aと第2透明支持層13Bとは、調光層11および透明電極層12A,12Bを挟んでいる。第1透明支持層13Aは、第1透明電極層12Aを支持し、第2透明支持層13Bは、第2透明電極層12Bを支持している。
第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとは、各透明電極層12A,12Bの表面に設けられた端子部から延びる配線を通じて駆動回路20に接続されている。第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとは、駆動電圧の印加を受ける互いに向かい合う電極であり、調光シート10の表面と対向する方向から見て、透明電極層12A,12Bの位置する領域が調光部15である。
調光層11は、液晶組成物を含む。調光層11は、例えば、高分子ネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、カプセル型ネマティック液晶(NCAP:Nematic Curvilinear Aligned Phase)等から構成される。例えば、高分子ネットワーク型液晶は、3次元の網目状を有した高分子ネットワークを備え、高分子ネットワークが有する空隙に液晶分子を保持する。調光層11が含む液晶分子は、例えば、誘電率異方性が正であって、液晶分子の長軸方向の誘電率が液晶分子の短軸方向の誘電率よりも大きい。液晶分子は、例えば、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、ビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、トラン系、ピリミジン系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、フェニルシクロヘキサン系、ジオキサン系の液晶分子である。
第1透明電極層12Aおよび第2透明電極層12Bの各々は、導電性を有する透明な層である。透明電極層12A,12Bを構成する材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を含むポリマー等が挙げられる。
第1透明支持層13Aおよび第2透明支持層13Bの各々は、透明な基材である。透明支持層13A,13Bとしては、例えば、ガラス基板やシリコン基板、あるいは、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリサルホン、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース等からなる高分子フィルムが用いられる。
第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとの間に電位差が生じているとき、調光層11が含む液晶分子が配向され、液晶分子の長軸方向が透明電極層12A,12B間の電界方向に沿った向きとなる。その結果、調光層11を光が透過しやすくなる。十分に小さい周期で向きの変わる交流電圧である駆動電圧が調光部15に印加されているとき、調光部15は、透明に見える。すなわち、調光部15は、第1状態である。
一方、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位であるとき、調光層11が含む液晶分子の長軸方向の向きは不規則になる。そのため、調光層11に入射した光は散乱する。第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位である状態が継続するとき、調光部15は白濁して不透明に見える。すなわち、調光部15は、第2状態である。
図2を参照して、調光シート10の電気的な構成を説明する。図2は、調光部15の等価回路を示す図である。調光部15の等価回路は、コンデンサCoと、主抵抗Rhと、副抵抗Rlとを含む。主抵抗Rhは副抵抗Rlに対してコンデンサCoと並列に接続され、副抵抗RlはコンデンサCoと直列に接続されている。コンデンサCoは、調光部15の調光層11が有する容量成分に対応し、主抵抗Rhは、調光部15の調光層11が有する内部抵抗成分に対応する。副抵抗Rlは、透明電極層12A,12Bと端子部との接触抵抗等に対応する。副抵抗Rlの抵抗値は、主抵抗Rhの抵抗値に対して十分に小さく、調光部15は、等価的にはRC並列回路に類似する。
[調光装置の構成]
図3を参照して、調光装置の構成を説明する。図3が示すように、調光装置100は、調光シート10と、調光シート10に接続された駆動回路20と、駆動回路20に接続された制御部30とを備えている。
駆動回路20は、調光シート10の調光部15に並列に接続された付加抵抗R1と、付加抵抗R1および直流電源DCと接続された電圧生成回路25とを含む。付加抵抗R1は、抵抗体の一例であって、負荷部21を構成している。直流電源DCは、直流の定電圧を供給する。また、駆動回路20は、直流電源DCと電圧生成回路25との間にメインスイッチSWmを含み、直流電源DCと電圧生成回路25とは、メインスイッチSWmを介して接続されている。
電圧生成回路25は、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、および、第4スイッチSW4の4つのスイッチング素子を含む。第1スイッチSW1と第2スイッチSW2とは、第1スイッチSW1が直流電源DCの正極側に接続され、第2スイッチSW2が直流電源DCの負極側に接続されるように、直列に接続されている。第3スイッチSW3と第4スイッチSW4とは、第3スイッチSW3が直流電源DCの正極側に接続され、第4スイッチSW4が直流電源DCの負極側に接続されるように、直列に接続されている。そして、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2からなるスイッチの組と、第3スイッチSW3および第4スイッチSW4からなるスイッチの組とは、直流電源DCに対して並列に接続されている。
第1スイッチSW1と第2スイッチSW2との間に位置する第1接続点P1に、付加抵抗R1の一方の端子が接続されている。第3スイッチSW3と第4スイッチSW4との間に位置する第2接続点P2に、付加抵抗R1の他方の端子が接続されている。また、第1接続点P1には、調光部15の第1透明電極層12Aが接続され、第2接続点P2には、調光部15の第2透明電極層12Bが接続されている。このように、電圧生成回路25と付加抵抗R1および調光部15との接続によって、フルブリッジ回路が形成されている。
各スイッチSWm,SW1〜SW4としては、例えば、パワーMOSFETやパワートランジスタ等の半導体スイッチが用いられる。半導体スイッチに代えて、フォトMOSリレー等のリレーが用いられてもよい。
制御部30は、各スイッチSWm,SW1〜SW4と接続されており、これらのスイッチSWm,SW1〜SW4の入切を制御する。制御部30は、例えば、マイコン(マイクロコントローラ)、および、スイッチング素子の駆動のためのドライバー回路を含む。マイコンに代えてFPGA(Field Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。
[調光装置の動作]
図4および図5を参照して、調光装置100の動作を説明する。駆動電圧の印加期間において、制御部30は、第1スイッチSW1と第4スイッチSW4とを、同時にオンにし、また、同時にオフにする。同様に、駆動電圧の印加期間において、制御部30は、第2スイッチSW2と第3スイッチSW3とを、同時にオンにし、また、同時にオフにする。図4(a)は、第1スイッチSW1および第4スイッチSW4のオン/オフの切り替えを示すタイミングチャートであり、図4(b)は、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3のオン/オフの切り替えを示すタイミングチャートである。また、図4(c)は、調光シート10の第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとの間の電圧Vの大きさを示すタイミングチャートである。なお、図4(a)〜(c)に示す期間は駆動電圧の印加期間であって、メインスイッチSWmはオンとされている。
図4(a)および図4(b)が示すように、第1スイッチSW1と第4スイッチSW4とは、タイミングt1にて同時にオンとされ、タイミングt2にて同時にオフとされる。第1スイッチSW1および第4スイッチSW4がオンである期間、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3は、いずれもオフである。第2スイッチSW2と第3スイッチSW3とは、タイミングt3にて同時にオンとされ、タイミングt4にて同時にオフとされる。第2スイッチSW2および第3スイッチSW3がオンである期間、第1スイッチSW1および第4スイッチSW4は、いずれもオフである。
第1スイッチSW1および第4スイッチSW4がオンである期間、すなわち、タイミングt1からタイミングt2までの期間が第1印加期間Tn1であり、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3がオンである期間、すなわち、タイミングt3からタイミングt4までの期間が第2印加期間Tn2である。第1印加期間Tn1の長さと第2印加期間Tn2の長さとは一致し、第1印加期間Tn1と第2印加期間Tn2とは、交互に繰り返される。換言すれば、制御部30は、第1スイッチSW1および第4スイッチSW4の組と、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3の組とを、交互にオンにする。
第1印加期間Tn1には、調光部15の第1透明電極層12Aが直流電源DCの正極側に接続され、第2透明電極層12Bが直流電源DCの負極側に接続される。一方、第2印加期間Tn2には、第2透明電極層12Bが直流電源DCの正極側に接続され、第1透明電極層12Aが直流電源DCの負極側に接続される。
したがって、図4(c)が示すように、第1印加期間Tn1と第2印加期間Tn2とでは、調光部15に印加される電圧の方向が反転する。第1印加期間Tn1と第2印加期間Tn2とが所定の周期で交互に繰り返されることによって、調光部15には、矩形波の交流電圧が印加される。
以上のように、本実施形態では、制御部30による電圧生成回路25の制御によって、直流電源DCが供給する直流電圧から矩形波の駆動電圧が生成され、この駆動電圧が調光シート10の調光部15に印加される。
ここで、図5は、調光部15への駆動電圧の印加を停止したときの、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとの間の電圧Vの推移を示す図である。例えば、調光装置100の利用者が、調光部15を不透明にしたい場合に、調光装置100の外部スイッチを操作することに伴い、この操作を検知した制御部30がメインスイッチSWmをオフにする。これにより、直流電源DCと電圧生成回路25とが切り離されて駆動電圧の印加が停止される。
図5が示すように、例えば、第1印加期間Tn1内のタイミングt5にて、メインスイッチSWmがオフにされ、調光部15への駆動電圧の印加が停止されたとする。このとき、電圧Vは、第1印加期間Tn1に印加されていた電圧Vaから徐々に低下する。詳細には、上述したように、調光部15は等価的にRC並列回路と見做せるため、電圧Vは、下記式(1)に従って、時間tの経過とともに減少する。
V=Va×e(−t/CR)・・・(1)
したがって、時定数τ=CRが小さいほど、電圧Vが0となるまでに要する時間、すなわち、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位となるまでに要する時間が短くなる。
時定数τを規定する容量成分Cの大きさは、図2に示した等価回路のコンデンサCoの容量の大きさによって決まる。一方、付加抵抗R1が調光部15と並列に接続されているため、時定数τを規定する抵抗成分Rは、主抵抗Rhと付加抵抗R1とが合成された大きさとなる。すなわち、付加抵抗R1が設けられていない場合と比較して、抵抗成分Rは小さくなり、その結果、時定数τが小さくなる。それゆえ、電荷が放出されて第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位となるまでに要する時間が短くなる。これにより、駆動電圧の印加が停止されたときに、調光部15が第1状態から第2状態に変化するまでに要する時間を短縮することができる。
なお、時定数τ=CRを小さくするためには、付加抵抗R1の抵抗値は小さいほど好ましい。一方で、駆動電圧の印加中には付加抵抗R1にも電流が流れるため、付加抵抗R1の抵抗値が小さいほど付加抵抗R1の消費電力が大きくなり、付加抵抗R1の発熱量も大きくなる。したがって、付加抵抗R1の抵抗値は、主抵抗Rhの抵抗値よりも小さい範囲で、電圧Vの低下率と付加抵抗R1の消費電力との双方を考慮して設定されることが好ましい。
例えば、調光部15が、平面視にて1m×1mの大きさ、および、6.7μFの容量を有するとき、付加抵抗R1の抵抗値を10kΩとすれば、駆動電圧の印加の停止後0.2秒で、電圧Vは電圧Vaの1.8%まで低下する。こうした構成であれば、人が認識できない程度の短時間で、調光部15を第1状態から第2状態に変化させることができる。
なお、調光装置100は、付加抵抗R1の発熱により生じた熱を放散させるための放熱部材を備えていてもよい。調光装置100が放熱部材を備える構成であれば、付加抵抗R1の設けられている部分が過度に熱くなることを抑えることができる。
上記第1実施形態において、駆動電圧の印加の停止は、メインスイッチSWmのオフに代えて、電圧生成回路25における第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、および、第4スイッチSW4のすべてをオフにすることによって実現されてもよい。この場合、駆動回路20には、メインスイッチSWmが設けられていなくてもよい。
第1実施形態においては、負荷部21および制御部30が、駆動電圧の印加の停止に合わせて、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させる放電部として機能する。放電部としての制御部30は、メインスイッチSWmの制御、もしくは、第1〜第4スイッチSW1〜SW4の制御によって、駆動電圧の印加の停止に伴い、調光部15および付加抵抗R1と直流電源DCとの導通を遮断して調光部15と付加抵抗R1とが直列に接続された閉回路を形成する。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)駆動電圧の印加が停止したときに、透明電極層12A,12Bに残存する電荷が放電部によって放出させられる。したがって、放電部が設けられていない構成と比較して、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位となるまでに要する時間が短くなる。これにより、駆動電圧の印加が停止したときに、調光部15が第1状態から第2状態に変化するまでに要する時間を短縮することが可能であり、すなわち、駆動の停止時における調光部15の光透過率の応答性を高めることができる。
(2)放電部は、調光部15に駆動電圧を印加する経路において調光部15と並列に接続され、駆動電圧の印加が停止したときに調光部15と閉回路を形成するように構成された抵抗素子である付加抵抗R1を含む。こうした構成によれば、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させる放電部が好適に実現される。また、駆動電圧の印加中、および、駆動電圧の印加の停止時のいずれの場合も、調光部15と付加抵抗R1とは導通している。そのため、例えば、調光部15と付加抵抗R1との導通を入切するスイッチが駆動回路20に設けられる構成と比較して、回路の構成が簡素になる。
(3)電圧生成回路25が、直流電源DCから直流電圧の供給を受けて、矩形波の駆動電圧を生成し、この駆動電圧が調光部15に印加される。矩形波の駆動電圧は、他の波形の駆動電圧と比べて、高電位から低電位に、あるいは、低電位から高電位に、電圧が急峻に変わる。すなわち、電圧の立ち上がりや電圧の立ち下がりが急峻である。そのため、任意のタイミングで駆動電圧の印加を停止した場合に、透明電極層12A,12Bに電荷が残りやすい。したがって、矩形波の駆動電圧を利用する調光装置が放電部を備える構成であれば、駆動の停止時における調光部15の光透過率の応答性が高められることの有益性が高い。
また、直流電圧から駆動電圧が生成されるため、車両のように商用交流電源からの電力が得られにくい箇所において、車載バッテリー等のバッテリーの利用によって調光装置を駆動することができる。
(4)制御部30は、第1スイッチSW1および第4スイッチSW4をオン、かつ、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3をオフとする制御と、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3をオン、かつ、第1スイッチSW1および第4スイッチSW4をオフとする制御とを交互に繰り返すことによって、電圧生成回路25に駆動電圧を生成させる。これにより、直流電圧から、矩形波の駆動電圧が好適に生成される。
(第2実施形態)
図6および図7を参照して、調光装置の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、駆動回路20が含む負荷部の構成が、第1実施形態と異なっている。以下では、第2実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
[調光装置の構成]
図6が示すように、第2実施形態の調光装置101において、駆動回路20が含む負荷部22は、付加抵抗R1と、補助スイッチSWsとから構成される。付加抵抗R1と補助スイッチSWsとは直列に接続され、付加抵抗R1と補助スイッチSWsとの直列回路が、調光シート10の調光部15と並列に接続されている。
補助スイッチSWsは、制御部30と接続されており、制御部30は、補助スイッチSWsの入切を制御する。補助スイッチSWsとしては、各スイッチSWm,SW1〜SW4と同様、例えば、半導体スイッチやフォトMOSリレーが用いられる。
[調光装置の動作]
図7が示すように、制御部30による調光装置101の制御期間には、駆動期間Tdと、停止期間Tsとが含まれる。駆動期間Tdは、メインスイッチSWmがオンとされる期間であり、すなわち、駆動電圧の印加期間である。停止期間Tsは、メインスイッチSWmがオフとされる期間である。メインスイッチSWmのオンとオフとは、第1実施形態で述べたように、例えば、調光装置の外部スイッチの操作に伴い、切り替えられる。
制御部30は、補助スイッチSWsを、メインスイッチSWmと同期して制御する。具体的には、メインスイッチSWmがオンにされると、同時に、補助スイッチSWsはオフにされ、メインスイッチSWmがオフにされると、同時に、補助スイッチSWsはオンにされる。言い換えれば、調光部15に駆動電圧が印加されている間、補助スイッチSWsはオフにされ、調光部15への駆動電圧の印加の停止とともに、補助スイッチSWsはオンにされる。
補助スイッチSWsがオフであるとき、付加抵抗R1と調光部15との導通は遮断される。すなわち、調光部15に駆動電圧が印加されている間、付加抵抗R1には電流が流れない。
一方、補助スイッチSWsがオンであるとき、付加抵抗R1と調光部15とが導通する。これにより、第1実施形態と同様に、付加抵抗R1と調光部15とが直列に接続された閉回路が形成される。したがって、第1実施形態と同様、付加抵抗R1が設けられていない場合と比較して、駆動電圧の印加が停止されたときに、調光部15が第1状態から第2状態に変化するまでに要する時間を短縮することができる。
第2実施形態では、調光装置101の駆動中における付加抵抗R1の電力消費が生じないため、第1実施形態と比較して、付加抵抗R1の抵抗値を小さくした場合の弊害が少ない。したがって、第1実施形態と比較して、付加抵抗R1の抵抗値をより小さくすることによって時定数τを低下させ、透明電極層12A,12Bからの電荷の放出を速めることができる。すなわち、第1実施形態よりも第2実施形態の方が、調光部15が第1状態から第2状態に変化するまでに要する時間を短縮しやすい。
なお、第2実施形態において、駆動電圧の印加の停止は、メインスイッチSWmのオフに代えて、電圧生成回路25における第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、および、第4スイッチSW4のすべてをオフにすることによって実現されてもよい。この場合、制御部30は、これらの第1〜第4スイッチSW1〜SW4のすべてをオフにすることと同時に、補助スイッチSWsをオンにする。
また、制御部30は、メインスイッチSWmのオフ、もしくは、第1〜第4スイッチSW1〜SW4のオフをトリガーとして、すなわち、駆動電圧の印加の停止をトリガーとして、補助スイッチSWsをオンにしてもよい。
要は、制御部30は、駆動電圧が調光部15に印加されている間、補助スイッチSWsをオフにし、調光部15への駆動電圧の印加の停止に合わせて、停止と同時もしくは直後に、補助スイッチSWsをオンにすればよい。
第2実施形態においては、負荷部22および制御部30が放電部として機能する。放電部としての制御部30は、メインスイッチSWm、もしくは、第1〜第4スイッチSW1〜SW4の制御と、補助スイッチSWsの制御とによって、駆動電圧の印加の停止に合わせて、直流電源DCから切り離された付加抵抗R1と調光部15とからなる閉回路を形成する。
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態の(1),(3),(4)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(5)放電部は、補助スイッチSWsと、補助スイッチSWsの入切を制御する制御部30とを含み、調光部15に駆動電圧を印加する経路において、付加抵抗R1と補助スイッチSWsとの直列回路が調光部15と並列に接続されている。制御部30は、駆動電圧が調光部15に印加されている間、補助スイッチSWsをオフにし、調光部15への前記駆動電圧の印加の停止に合わせて、補助スイッチSWsをオンにする。こうした構成によれば、駆動電圧の印加が停止したとき、付加抵抗R1と調光部15とが直列に接続された閉回路が形成されて透明電極層12A,12Bに残存する電荷が放出される。一方で、調光装置101の駆動中における付加抵抗R1の電力消費が生じないため、調光部15に印加される駆動電圧が付加抵抗R1に常に印加されている形態と比較して、より小さい抵抗値の付加抵抗R1の採用が可能である。その結果、透明電極層12A,12Bからの電荷の放出を速めることが可能であり、すなわち、駆動の停止時における調光部15の光透過率の応答性をより高めることが可能である。
(第3実施形態)
図8および図9を参照して、調光装置の第3実施形態を説明する。第3実施形態は、駆動回路が負荷部を備えていないこと、および、第1〜第4スイッチSW1〜SW4の制御態様が、第1実施形態と異なっている。以下では、第3実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
[調光装置の構成]
図8が示すように、第3実施形態の調光装置102において、駆動回路23は、付加抵抗R1を含む負荷部を有していない。電圧生成回路25と調光部15との接続は第1実施形態と同様であり、すなわち、第1接続点P1には、調光部15の第1透明電極層12Aが接続され、第2接続点P2には、調光部15の第2透明電極層12Bが接続されている。
[調光装置の動作]
図9が示すように、制御部30による調光装置102の制御期間には、駆動期間Tdと、停止期間Tsとが含まれる。駆動期間Tdは、メインスイッチSWmがオンとされる期間であり、すなわち、駆動電圧の印加期間である。停止期間Tsは、メインスイッチSWmがオフとされる期間である。
駆動期間Tdにおいては、第1実施形態と同様に、第1スイッチSW1および第4スイッチSW4の組と、第2スイッチSW2および第3スイッチSW3の組とが、交互にオンにされる。すなわち、第1印加期間Tn1と第2印加期間Tn2とが所定の周期で交互に繰り返されることによって、調光部15には、矩形波の駆動電圧が印加される。
停止期間Tsにおいては、第1スイッチSW1と第3スイッチSW3とがオンにされ、第2スイッチSW2と第4スイッチSW4とがオフにされる。その結果、駆動回路23における第1接続点P1と第2接続点P2とが直接に接続される。すなわち、調光部15の第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが接続されて短絡が生じるため、透明電極層12A,12Bに蓄積していた電荷が速やかに放出される。
したがって、図8の回路において、第1実施形態で説明した式(1)に従って第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとの間の電圧Vが降下する場合と比較して、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位となるまでに要する時間が短くなる。それゆえ、調光部15が第1状態から第2状態に変化するまでに要する時間を短縮することができる。
なお、停止期間Tsにおいて、制御部30は、第1スイッチSW1および第3スイッチSW3をオン、かつ、第2スイッチSW2および第4スイッチSW4をオフにする第1制御に代えて、第2スイッチSW2および第4スイッチSW4をオン、かつ、第1スイッチSW1および第3スイッチSW3をオフにする第2制御を行ってもよい。これによっても、駆動回路23における第1接続点P1と第2接続点P2とが直接に接続され、上述の効果と同様の効果が得られる。
また、上記第1制御もしくは第2制御は、メインスイッチSWmのオフと同時に開始されてもよいし、メインスイッチSWmのオフをトリガーとして開始されてもよい。さらに、メインスイッチSWmが設けられず、上記第1制御もしくは第2制御の開始によって、駆動電圧の印加が停止されてもよい。
また、第1制御が行われる形態において、調光部15、第1スイッチSW1、および、第3スイッチSW3を含む閉回路に、これらの素子と直列に接続された抵抗素子が設けられてもよい。同様に、第2制御が行われる形態において、調光部15、第2スイッチSW2、および、第4スイッチSW4を含む閉回路に、これらの素子と直列に接続された抵抗素子が設けられてもよい。こうした抵抗素子が設けられる構成であれば、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとの短絡によって上記閉回路に瞬間的に大きな電流が流れることが抑えられる。したがって、駆動回路23の安定的な動作が可能である。
第3実施形態においては、制御部30が放電部として機能する。放電部としての制御部30は、第1〜第4スイッチSW1〜SW4の制御によって、駆動電圧の印加の停止に合わせて、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させる。
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態の(1),(3),(4)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(6)制御部30が、上記第1制御、もしくは、上記第2制御を行うことによって、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させる。こうした構成によれば、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させる放電部が好適に実現される。また、駆動電圧を生成するための電圧生成回路25を利用して放電が行われるため、調光部15と並列に接続された抵抗素子を設ける形態と比較して、駆動回路23の構成が簡素である。
(第4実施形態)
図10を参照して、調光装置の第4実施形態を説明する。以下では、第4実施形態と第1,3実施形態との相違点を中心に説明し、第1,3実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図10が示すように、第4実施形態の調光装置103においては、調光シート17が、調光部15と、抵抗部16とを備えている。この調光装置の等価回路は、図3に示した回路と一致し、抵抗部16は、調光部15と並列に接続された抵抗体として機能する。
抵抗部16は、調光部15の第1透明電極層12Aと単一の導電膜を構成する抵抗層14を有している。透明支持層13Aは、第1透明電極層12Aと抵抗層14とを支持している。例えば、抵抗層14は帯状を有し、抵抗層14の延びる方向の一方の端部は、第1透明電極層12Aと繋がっており、他方の端部は、第2透明電極層12Bと駆動回路23との間の接続点に接続する端子に接続されている。駆動回路23は、第3実施形態と同様、抵抗素子を含む負荷部を有さず、透明電極層12A,12Bは電圧生成回路25に接続されている。
なお、調光シート17において、抵抗層14と対向する位置には、第2透明電極層12Bから延びて第2透明電極層12Bと単一の導電膜を構成する層、および、調光層11から延びて調光層11と単一の層を構成する層が位置していてもよい。
第4実施形態の調光装置103においても、等価的には、第1実施形態と同様に、調光部15と並列に抵抗が接続されているため、時定数τが小さくなる。それゆえ、駆動電圧の印加が停止されたときに、電荷が放出されて第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位となるまでに要する時間が短くなる。したがって、調光部15が第1状態から第2状態に変化するまでに要する時間を短縮することができる。
そして、第4実施形態では、調光部15と並列な抵抗体として機能する抵抗部16を、調光シート17がシートの一部として備えているため、上記抵抗体が駆動回路に素子として組み込まれる形態と比較して、駆動回路23の構成が簡素になる。
第4実施形態においては、抵抗部16および制御部30が放電部として機能する。放電部としての制御部30は、メインスイッチSWmの制御、もしくは、第1〜第4スイッチSW1〜SW4の制御によって、駆動電圧の印加の停止に伴い、調光部15および抵抗部16と直流電源DCとの導通を遮断して調光部15と抵抗部16とが直列に接続された閉回路を形成する。
以上説明したように、第4実施形態によれば、第1実施形態の(1),(3),(4)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(7)放電部は、調光部15に駆動電圧を印加する経路において調光部15と並列に接続された抵抗体を含み、換言すれば、等価的に調光部15と並列に接続された抵抗を含む。こうした構成によれば、放電部によって、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させることができる。そして、上記抵抗体として機能する抵抗部16を、調光シート17がシートの一部として有しているため、上記抵抗が駆動回路に素子として組み込まれる形態と比較して、駆動回路23の構成が簡素になる。
(変形例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・駆動電圧は、交流電圧、すなわち、所定の周期で向きの変化する電圧であればよく、矩形波に限らず、正弦波や三角波の波形を有する電圧が駆動電圧として用いられてもよい。また、電源は交流電源であってもよく、交流電源から供給された交流電圧が駆動電圧として調光シートに印加されてもよいし、交流電源から供給された交流電圧に対して変圧や変調等の処理が加えられた電圧が駆動電圧として用いられてもよい。なお、調光装置は、装置の構成要素として電源を備えていてもよい。
正弦波や三角波のように0V近傍での電圧の大きさの変化が緩やかな波形の駆動電圧が用いられる場合、ゼロクロス検出回路を用いることによって電圧の大きさが0Vとなるタイミングを検出することが容易である。したがって、ゼロクロス検出回路によって検出されたタイミングで駆動電圧の印加を停止することにより、透明電極層12A,12Bへの電荷の残存を少なくし、これによって調光部15の光透過率の応答性を高めることも可能ではある。これに対し、正弦波や三角波の駆動電圧を用いる構成に、上記第1,第2,第4実施形態の放電部が適用されれば、ゼロクロス検出回路を利用せずとも、調光部15の光透過率の応答性を高めることができる。なお、ゼロクロス検出回路と放電部とを併用してもよい。
・放電部は、調光部15への駆動電圧の印加の停止に合わせて、透明電極層12A,12Bに残存する電荷を放出させる機能を有していればよく、放電部の構成は、上記各実施形態と異なっていてもよい。例えば、駆動電圧の印加に停止に合わせて、透明電極層12A,12Bの各々がグランド電位になるよう、回路の接続が切り換えられてもよい。
・各スイッチSWm,SW1〜SW4、SWsとしては、メカニカルスイッチやメカニカルリレーが用いられてもよい。
・調光シートの調光部15は、調光層11、透明電極層12A,12B、および、透明支持層13A,13Bに加えて、他の層を備えていてもよい。他の層は、例えば、紫外線バリア機能を有する層等のように、調光層11や透明電極層12A,12Bを保護するための層や、調光部15における光の透過性の制御に寄与する層や、調光シートの強度や耐熱性等の特性を高める層等が挙げられる。
また、調光部15は、調光層11と透明電極層12A,12Bとの間で調光層11を挟む一対の配向層を備えていてもよい。配向層は、調光層11が含む液晶分子の配向を制御する層であり、駆動電圧が印加されていないとき、液晶分子を所定の方向に配向させる。配向層を備える構成では、透明電極層12A,12Bに駆動電圧が印加されているとき、調光部が不透明である第1状態となり、透明電極層12A,12Bに駆動電圧が印加されていないとき、調光部15が透明である第2状態となる。
また、調光層11は、所定の色を有する色素であって、調光層11に印加された電圧の大きさに応じた液晶分子の運動を妨げない色素を含んでもよい。こうした構成によれば、所定の色を有する調光部15が実現される。
Co…コンデンサ、DC…直流電源、Rh…高抵抗、Rl…低抵抗、R1…付加抵抗、SWm…メインスイッチ、SW1〜SW4…第1〜第4スイッチ、SWs…補助スイッチ、10,17…調光シート、11…調光層、12A,12B…透明電極層、13A,13B…透明支持層、14…抵抗層、15…調光部、16…抵抗部、20,23…駆動回路、21,22…負荷部、25…電圧生成回路、30…制御部、100〜103…調光装置。

Claims (8)

  1. 液晶組成物を含む調光層、および、前記調光層を挟む一対の透明電極層を備える調光部であって、交流電圧である駆動電圧が印加される前記調光部と、
    前記調光部への前記駆動電圧の印加の停止に合わせて、前記透明電極層に残存する電荷を放出させる放電部と、
    を備える調光装置。
  2. 直流電圧の供給を受けて、矩形波の前記駆動電圧を生成する電圧生成回路を備える
    請求項1に記載の調光装置。
  3. 前記放電部は、前記調光部に前記駆動電圧を印加する経路において前記調光部と並列に接続された抵抗体を含む
    請求項1または2に記載の調光装置。
  4. 前記放電部は、前記調光部に前記駆動電圧を印加する経路において前記調光部と並列に接続された抵抗素子であって、前記調光部への前記駆動電圧の印加が停止したとき、前記調光部と前記抵抗素子とが直列に接続された閉回路を形成するように構成された前記抵抗素子を含む
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の調光装置。
  5. 前記放電部は、補助スイッチと、前記補助スイッチの入切を制御する制御部とをさらに含み、前記調光部に前記駆動電圧を印加する経路において、前記抵抗素子と前記補助スイッチとの直列回路が前記調光部と並列に接続され、
    前記制御部は、前記駆動電圧が前記調光部に印加されている間、前記補助スイッチをオフにし、前記調光部への前記駆動電圧の印加の停止に合わせて、前記補助スイッチをオンにする
    請求項4に記載の調光装置。
  6. 前記電圧生成回路は、第1スイッチと、第2スイッチと、第3スイッチと、第4スイッチとを含み、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとは、前記第1スイッチが電源の正極側に接続され、前記第2スイッチが電源の負極側に接続されるように直列に接続され、
    前記第3スイッチと前記第4スイッチとは、前記第3スイッチが電源の正極側に接続され、前記第4スイッチが電源の負極側に接続されるように直列に接続され、
    前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの組と、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチの組とは、電源に対して並列に接続され、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとの間の接続点に、前記一対の透明電極層のうちの一方が接続され、前記第3スイッチと前記第4スイッチとの間の接続点に、前記一対の透明電極層のうちの他方が接続され、
    各スイッチの入切を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記第1スイッチおよび前記第4スイッチをオン、かつ、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオフとする制御と、前記第2スイッチおよび前記第3スイッチをオン、かつ、前記第1スイッチおよび前記第4スイッチをオフとする制御とを交互に繰り返すことによって、前記駆動電圧を生成させる
    請求項2に記載の調光装置。
  7. 前記放電部は前記制御部を含み、
    前記制御部は、前記第1スイッチおよび前記第3スイッチをオン、かつ、前記第2スイッチおよび前記第4スイッチをオフとする制御、もしくは、前記第2スイッチおよび前記第4スイッチをオン、かつ、前記第1スイッチおよび前記第3スイッチをオフとする制御を行うことによって、前記透明電極層に残存する電荷を放出させる
    請求項6に記載の調光装置。
  8. 前記調光部と、前記抵抗体として機能する抵抗部とを有する調光シートを備え、
    前記抵抗部は、前記一対の透明電極層の一方と単一の導電膜を構成する抵抗層を有する
    請求項3に記載の調光装置。
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