JP2020001959A - エッチング装置 - Google Patents

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Masaaki Asano
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Abstract

【課題】ガラス基板等に貫通孔を有する微細構造体を形成する場合において、貫通孔の口径は深さ方向の全体に亘って均一であることが望まれる。【解決手段】エッチング装置は、エッチング液が貯留されるエッチング槽と、エッチング液が流れる配管と、配管の一端に接続されたノズルと、エッチング槽の中で平板状の加工対象物を固定する固定治具とを含む。ノズルは、固定治具で固定される平板状の加工対象物に接触又は近接するように配置されている。エッチング装置は、ノズルと平板状の加工対象物とで囲まれた閉空間にエッチング液を充満させ、液圧を作用させまがらエッチングを行う。【選択図】図1

Description

本開示の一実施形態は、ウエットエッチングを行うエッチング装置の構造及びエッチング方法に関する。
ガラス基板に微小な貫通孔を形成する方法として、パルスレーザ光をガラス基板に照射することで変質部を部分的に形成し、その後ガラス基板に対するエッチングレートよりも変質部に対するエッチングレートが大きいエッチング液を用いて変質部をエッチングすることによりガラス基板に貫通孔を形成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に開示された加工方法によれば、ガラス基板に形成される貫通孔の口径は深さ方向の分布において均一ではなく、中央部付近の口径に対し両端の口径が大きく形成されている。これを断面形状でみると、中央部が細く、ガラス基板の表裏両面に向けて口径が大きくなる、所謂砂時計型の形状になっている。
特開2011−37707号公報
ガラス基板に貫通孔を有する微細構造体を形成する場合において、貫通孔の口径は深さ方向の全体に亘って均一であることが望まれる。例えば、ガラス基板に貫通電極と配線パターンを作製する場合、製造工程において作製可能な貫通孔の最大径を基準に配線の配置を設計する必要がある。したがって、貫通孔の口径が大きくなってしまうと、配線密度を高めることが出来ず、高集積化を阻害する要因となることが問題となる。
本開示の一実施形態に係るエッチング装置は、エッチング液が貯留されるエッチング槽と、エッチング液が流れる配管と、配管の一端に接続されたノズルと、エッチング槽の中で平板状の加工対象物を固定する固定治具と、を含む。ノズルは、固定治具で固定される平板状の加工対象物に接触又は近接するように配置されている。
本開示の一実施形態に係るエッチング装置は、一方向に伸長されエッチング液が吐出されるスリットを有するスリット型ノズルと、スリット型ノズルにエッチング液を圧送する送液管と、平板状の加工対象物を固定する固定治具と、を含む。スリット型ノズルは、平板状の加工対象物の表面と接触又は近接して配置され、スリット型ノズルと平板状の加工対象物とは、相対的に一方向と交差する方向に移動する。
本開示の一実施形態に係るエッチング装置は、平板状の加工対象物を固定する固定治具と、平板状の加工対象物にエッチング液を散布するシャワーヘッドと、一方向に伸長するスキージと、を含む。スキージは、平板状の加工対象物の表面を、一方向と交差する方向に摺動する。
本開示の一実施形態に係るエッチング装置は、回転軸を中心に旋回する回転型エッチング槽と、回転型エッチング槽の内部に設けられ、回転型エッチング槽と共に旋回し、平板状の加工対象物を固定する固定治具と、を含む。回転型エッチング槽は、エッチング液を貯留した状態で旋回する。
本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置のノズルの構成を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置で加工される平板状の加工対象物の形態を示し、(A)は平面図、(B)はA1−B1線に対応する断面図を示す。 本開示の一実施形態に係るエッチング方法を説明する図であり、(A)及び(B)は平板状の加工対象物の断面構造を示す。 本開示の一実施形態に係るエッチング方法を説明する図であり、(A)及び(B)は平板状の加工対象物の断面構造を示す。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す断面図である。 従来のエッチング方法で平板状の加工対象物に形成される貫通孔の形態を例示する図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す斜視図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置に用いられるスリット型ノズルの断面構造を示す図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す斜視図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置に用いられるシャワーヘッドとスキージの構成を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置に用いられるスキージと平板状の加工対象物の関係を説明する図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係るエッチング装置の構成を示す平面図である。
以下、本開示の内容を、図面等を参照しながら説明する。但し、本開示は多くの異なる態様を含み、以下に例示する開示の内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、それはあくまで一例であって、本開示の内容を必ずしも限定するものではない。また、本開示において、ある図面に記載されたある要素と、他の図面に記載されたある要素とが同一又は対応する関係にあるときは、同一の符号(又は符号として記載された数字の後にa、bなどを付した符号)を付して、繰り返しの説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
第1の開示:
1−1.エッチング装置の構成
図1は、本開示の一実施形態に係るエッチング装置301の断面構造を模式的に示す。エッチング装置301は、エッチング液118が貯留されるエッチング槽102と、エッチング槽102にエッチング液118を送る配管の一つである送液管104と、エッチング液118が吐出されるノズル106と、エッチング槽102内で加工対象物を固定する固定治具110とを含む。ノズル106は、送液管104の一端に接続され、固定治具110で固定される加工対象物200に接触又は近接するように配置される。なお、加工対象物200は任意の構成であり、エッチング装置301に付属する構成する部材ではない。
エッチング液118は送液管104を流れ、ノズル106からエッチング槽102に流出する。エッチング槽102は所定量のエッチング液118を貯留する容積を有する。エッチング槽102の容積は、加工対象物200をエッチング液118の中に沈設できる大きさを有する。エッチング槽102において、エッチング液118の液面の高さは適宜設定される。本開示の一実施形態において、エッチング液118の液面の高さは、加工対象物200の被加工面を沈設できる高さに設定されることが好ましい。
固定治具110は、エッチング槽102の中に配置される。固定治具110は、エッチング槽102の中で加工対象物200を固定する。図1は、加工対象物200が平板状である態様を示す。平板状の加工対象物200は、例えば、ガラス基板である。図1には詳細に図示されないが、固定治具110は、メカニカルチャック(エアチャック)等の機械的手段によって平板状の加工対象物200を固定する。図1は、固定治具110が平板状の加工対象物200を水平に保持しているが、このような態様に代えて平板状の加工対象物200を垂直又は斜めに保持するように構成されていてもよい。
固定治具110はステージの上面に平板状の加工対象物200を載置する構造を有していても良い。この場合、ステージの載置面は、平板状の加工対象物200の被エッチング領域が露出するように開口部112が設けられていることが好ましい。また固定治具110は、平板状の加工対象物200の周端をチャック等で挟み、固定する構造であってもよい。固定治具110は、平板状の加工対象物200の被エッチング領域が、エッチング槽102の中でエッチング液118に晒される構造を有していることが好ましい。
ノズル106は送液管104の一端に接続される。ノズル106の口径は、送液管104の接続部とノズル106の先端とで異なっている。例えば、ノズル106の口径は、送液管104の接続部から離れるに従い大きくなる形状を有する。別言すれば、ノズル106において、流体が流れる断面積は、送液管104と接続される一端の断面積に対し、平板状の加工対象物200に近接又は接触する他端の断面積の方が大きくなっている。ノズル106の口径は、送液管104との接続部から、連続的に増加するように変化してもよいし、階段状に多段階に変化してもよい。
図1は、送液管104と接続される天板部と、天板部の周端から立ち上がる側板部とで構成されるノズル106の一形態を示す。このような構造において、ノズル106は、天板部と側板部とが明確な境界によって区別されていなくてもよく、例えば、送液管104の一端から連続するように流線形状の曲面部材で形成されていてもよい。また、ノズル106は、送液管104の接続部から徐々に口径が増加するドーム型又は傘型の形状を有していてもよい。
平板状の加工対象物200は、エッチング槽102の中で被エッチング領域がエッチング液118の液面より低くなるように固定治具110で保持される。ノズル106は平板状の加工対象物200と接触又は近接して配置されるので、ノズル106の先端部分又は全体はエッチング液118に浸漬される。ノズル106が平板状の加工対象物200と接触又は近接して配置されることにより、ノズル106と平板状の加工対象物200とに囲まれた閉空間120が形成される。ノズル106には送液管104からエッチング液118が供給されるので、閉空間120はエッチング液118で満たされる。
図1に示すように、ノズル106の先端部分にはシール部材108が設けられていてもよい。シール部材108は、シリコーン等の弾性材で形成されていることが好ましい。シール部材108を弾性材で設けることで、ノズル106を平板状の加工対象物200に接触させても、接触部にキズ等の損傷を与えないようにすることができる。ノズル106がシール部材108を介して平板状の加工対象物200と接触することにより、ノズル106と平板状の加工対象物200で囲まれた閉空間120の密閉性を高めることができる。
一方、ノズル106は、平板状の加工対象物200と接触し、間隙を持って配置されてもよい。間隙は、閉空間120に充満するエッチング液118が流出しにくくなるように、流体抵抗が生じ得る程度の間隔を有していることが好ましい。このように、本開示においていう閉空間120とは、完全に密閉された空間を指すことの他、ある程度の間隙や開孔が存在する場合であっても、エッチング液118の流動を制御できる空間を含むものとする。
エッチング液118は送液管104をノズル106の方向に向かって流れる。送液管104を流れるエッチング液118は、ノズル106から吐出されてエッチング槽102に流入する。その際に、ノズル106と平板状の加工対象物200で囲まれた閉空間120にはエッチング液118が充填される。ノズル106の先端はエッチング槽102の液面より低い位置にあり、送液管104からは所定の液圧でノズル106にエッチング液118が流入するので、この閉空間120は液圧に応じて加圧された状態となる。すなわち、閉空間120は、エッチング槽102の他の領域と比べて陽圧状態となる。具体的には、閉空間120に充満するエッチング液118の液圧は、大気圧より高いことが好ましい。
ノズル106を平板状の加工対象物200と接触させ、または近接して配置することにより、被エッチング領域にエッチング液118の液圧を作用させることができる。閉空間120に間隙がある場合、ノズル106に供給されたエッチング液118の一部は、間隙から流出しエッチング槽102の中へ流動する。また、エッチング液118は、平板状の加工対象物200の形状に依存して、例えば、平板状の加工対象物200に形成された貫通孔を経由してエッチング槽102に流動する。ノズル106は、エッチング液118の流動性を確保しつつ、液圧を平板状の加工対象物200に作用させることができる。
図2(A)に示すように、ノズル106にはシャワー板105が設けられていてもよい。シャワー板105が設けられることで、エッチング液118の液圧を平板状の加工対象物200に均一に作用させることができる。また、図2(B)に示すように、ノズル106には整流板107が設けられていてもよい。整流板107を設けることで、エッチング液118の液流の方向を制御して、液圧を平板状の加工対象物200に均一に作用させることができる。
エッチング装置301は、配管にエッチング液118を流す送液ポンプ116が備えられていてもよい。送液ポンプ116の吐出口に送液管104が接続されることで、送液ポンプ116から吐出されたエッチング液118をエッチング槽102に流すことができる。エッチング装置301は、また、エッチング槽102に溜められたエッチング液118を吸引する吸液管114が設けられていてもよい。吸液管114は送液ポンプ116の吸引口と接続されることで、エッチング槽102からエッチング液118を吸引することができる。このような接続構造により、送液ポンプ116は、エッチング槽102からエッチング液118を吸引し、吸引したエッチング液118をエッチング槽102に流入させるので、エッチング液118を循環させることができる。エッチング装置301は、エッチング槽102に溜められるエッチング液118を循環させることにより、平板状の加工対象物200の被加工面にエッチング液118を連続的に供給することができるので、エッチング速度を一定に保つことができる。
エッチング槽102には、送液ポンプ116により、エッチング液118が循環する配管の経路とは別の経路からエッチング液の新液が供給されてもよい。例えば、図1に示すように、エッチング液が充填された容器122からエッチング液の新液が供給される経路が備えられていてもよい。エッチング槽102には、エッチング液118の液質を管理するセンサ124が設けられていてもよい。センサ124としては、エッチング液118の液面の高さを検知する液面センサ、エッチング液118のペーハー(pH)を検知するペーハーセンサ、エッチング液118の濁度を検知する光学センサ等の一種又は複数種を設けることができる。
なお、図1では示されないが、エッチング装置301はエッチング液118を加熱する加熱部を備えていてもよい。例えば、エッチング槽102に貯留されるエッチング液118を室温以上の温度に加熱するために、ヒータが備えられていてもよい。
平板状の加工対象物200のエッチングに使用されたエッチング液は、反応生成物が液中に残留する場合がある。反応生成物は、エッチング槽102の中に沈殿し、またノズル106内に堆積することでエッチング液118の流動化を妨げる要因となる。図1には示されていないが、エッチング液118が循環する経路に反応生成物を除去するフィルタ又はトラップが設けられていてもよい。例えば、吸液管114と送液ポンプ116との間に反応生成物を除去するフィルタ又はトラップが設けられていてもよい。このように、エッチング装置301に反応生成物を除去するフィルタ又はトラップを設けることで、エッチング液118の流動性を確保しつつ繰り返し使用することができる。
本開示に係るエッチング装置301によれば,平板状の加工対象物200を固定治具110によりエッチング槽102内で保持しつつ、エッチング液118が吐出されるノズル106を近接して配置することで、被エッチング領域にエッチング液118の液圧を作用させつつエッチングを行うことができる。別言すれば、ノズル106と平板状の加工対象物200とで囲まれた閉空間120に、エッチング液118の液圧を作用させることで、エッチング液118を流動化させ、均一なエッチングを行うことができる。
1−2.加工対象物について
エッチング装置301で加工される加工対象物の種類と、加工対象物を加工(エッチング)に用いるエッチング液118の種類に限定はない。本開示では、平板状の加工対象物200としてガラス基板を例示するが、この場合、エッチング液118としてフッ酸水溶液が用いられる。
エッチング装置301で加工される加工対象物の形態に限定はない。エッチング装置301は、例えば、平板状の加工対象物200としてガラス基板のような板状又は平板状の部材のエッチングに好適に用いることができる。特に、エッチング装置301は、このような板状又は平板状の基板に、貫通孔(スルーホール)を形成するときに好適に用いることができる。図1に示すように、平板状の加工対象物200はノズル106と接触又は近接して配置されノズル106から供給されるエッチング液118に晒されると共に、エッチング液118の液圧が作用する。平板状の加工対象物200に貫通孔が形成される段階で、被エッチング領域にエッチング液118の液圧が作用すると、エッチング液118は貫通孔を通って流れるため流動化を促進することができる。加圧されたエッチング液118が、平板状の加工対象物200に形成される貫通孔に流動することにより、貫通孔にエッチング液が滞留せず、新しいエッチング液が供給され続けるので、均一なエッチングを行うことができる。
本開示に係るエッチング装置301は、平板状の加工対象物200がエッチング液118に接する領域において、エッチング液118の流動化を促進することができるので、エッチングの均一性と、エッチングにより加工される形状を精密に制御することができる。
1−3.エッチング方法
本開示に係るエッチング装置301を用いたガラス基板への貫通孔の形成方法について図面を参照して説明する。以下に例示するガラス基板への貫通孔の形成方法は、ガラス基板にレーザ光を照射するレーザ照射段階と、レーザ照射後にガラス基板にエッチング処理を施して貫通孔を形成するエッチング段階とを含む。
図3(A)は、ガラス基板200の平面図を示し、変質部202が形成された状態を示す。図3(B)は、図3(A)に示すA1−B1線に沿った断面構造を示す。図3(A)及び図3(B)に示すように、変質部202は、パルスレーザ光を照射することにより、ガラス基板200の面内に離散的に形成される。レーザ光源には、例えば、Nd:YAGレーザ、Nd:YVO4レーザ等の固体レーザが用いられる。ガラス基板200を加工するために、照射されるパルスレーザ光はこのような固体レーザの第2高調波、第3高調波が使用される。レーザパルスのエネルギーを、例えば、5μJ/パルス〜100μJ/パルスとし、光学系で集光してガラス基板200に照射することで、照射領域が瞬間的に高温に加熱され、変質部202が形成される。変質部202はガラス基板の材質が変化した領域であり、所定のエッチング液に対するエッチングレートが、レーザ光が照射されない他の部分(以下、「非変質部」ともいう)よりも高くなるという特性を有する。
レーザ光のパルス幅、波長、パルスエネルギー等は、ガラス基板200に用いられるガラスの材質に応じて適宜設定される。また、レーザ光のビーム径は、ガラス基板200に形成しようとする貫通孔206の口径や板厚等に応じて適宜変更することができ、例えば、直径1μm〜10μmとすることができる。
ガラス基板200としては、例えば、アルミノシリケートガラス等の無アルカリガラスを使用することができるが、これに限定されるものではなく、変質部202を形成できるもの(すなわち、レーザ照射によって所定のエッチング液118に対するエッチングレートを高くできるもの)であればよい。例えば、石英ガラス基板、アルミナ基板等を用いることできる。
ガラス基板200に変質部202を形成した後、エッチングが行われる。エッチングは、図1に示すエッチング装置301が用いられる。ガラス基板200は、エッチング槽102の中で固定治具110に固定され、ノズル106と対向するように配置される。エッチング液118としては、例えば、フッ化水素水が用いられるが、エッチング液の種類はこれに限定されず上述のように、変質部202に対するエッチングレートが非変質部よりも高くなるものであれば、他のエッチング液を用いることもできる。
エッチング液118は送液管104を流れ、ノズル106から吐出される。エッチング液118は、ノズル106とガラス基板200とので囲まれた閉空間120に充満される。エッチング液118は送液ポンプ116から連続的に供給されるので、閉空間120に充満したエッチング液118によりガラス基板200の表面に液圧が作用する。
エッチング槽102の中では、ノズル106とガラス基板200で囲まれた閉空間120の液圧と、その外側の領域での液圧に差圧が生じている。すなわち、ガラス基板200はエッチング液118に浸漬された状態にあるものの、ガラス基板200のノズル106と対向する面(以下、「第1面」とする)と、その反対側の面(以下、「第2面」とする)とでエッチング液の液圧に差が生じている。具体的には、ノズル106とガラス基板200とで囲まれた領域に充填されたエッチング液118の液圧が、それ以外のエッチング槽102内の液圧より高くなっている。この液圧の差は、ガラス基板200に形成される変質部202の口径等に応じて、適宜設定され得る。
ガラス基板200は、第1面と第2面との両方の面がエッチング液に浸漬されている。ガラス基板200の変質部202は、それ以外の領域(非変質部)と比べて、エッチング液118に対するエッチング速度が高くなっている(例えば、100倍程度高くなっている)。その結果、図4(A)に示すように、ガラス基板200の面内で、変質部202が表面側からエッチングされることで窪みT1が形成されるとともに、この変質部202が裏面側からエッチングされることで窪みT2が形成される。そして、これらの窪みT1,T2がそれぞれガラス基板Sの厚さ方向中央部分まで延びて貫通することにより、変質部202が除去される。その結果、図4(B)に示すような細孔204が形成される。
図4(A)及び図4(B)に示すように、ガラス基板200がエッチング液118に浸漬された後に、最初にエッチングが進むのは変質部202となる。このとき、変質部202の口径が、例えば1μmである場合、エッチングの初期段階でガラス基板200に形成される細孔204の口径も約1μmとなる。この段階で形成される細孔204はガラス基板200の第1面から第2面にかけて直線状に伸び、断面形状でみると矩形であり、口径は全域に亘って概ね均一なものとなっている。
図5に示すように、ガラス基板200の第1面及び第2面はエッチング液に晒されているので、エッチングはガラス基板200の全面で進行する。本開示のエッチング装置301を用いた場合、ガラス基板200の第1面側の方が第2面側に対してエッチング液118の液圧か高くなるため、この液圧の差によって細孔204を通ってエッチング液118が流動する。細孔204の中へ流動したエッチング液118により、この細孔204の内壁面がエッチングされる。その結果、細孔204の内径が徐々に拡がる。細孔204の内壁面は、レーザ照射による変質が発生しなかった部分であるため、ガラス基板200の表面と同等のエッチング速度となる。エッチング液118は、細孔204内を流動するので、細孔204の内壁全体はほぼ同じ割合でエッチングされる。すなわち、ガラス基板200をエッチングして変質部202がエッチングされて細孔204が形成された後も、エッチング液118として、新液及びフィルタ又はトラップにより浄化されたエッチング液の一方又は双方を細孔204内に送り込むことにより、細孔204の中央部のエッチングレートが低下することを防止し、ガラス基板200に形成される貫通孔206の断面形状が砂時計型になってしまうことを防止することができる。これにより、ガラス基板200は、細孔204の断面形状が維持されたまま、口径が広がるようにエッチングされる。
なお、ガラス基板200の板厚は100μm〜10000μm程度であるのに対し、細孔204の初期状態の口径は10μm程度であるので、エッチングによるガラス基板200の板厚の目減り分は殆ど無視することができる。したがって、エッチングにより細孔204の口径を拡大させることができる。細孔204の口径は、エッチング液の温度、濃度、エッチング時間によって制御することが可能である。そして、細孔204の内径が拡がって所望の口径に達すると、ガラス基板200はエッチング槽102から搬出され、純水等を用いてエッチング液はすすぎ落とされる。こうして、エッチング処理は終了する。
なお、図6に示すように、エッチング液118の液面の高さは、固定治具110により固定されるガラス基板200よりも低い高さに設定されていてもよい。この場合、閉空間120の液圧が、エッチング槽102内の気圧よりも高ければ、エッチング液118を細孔に流動させることができる。このような構成によれば、平板状の加工対象物200の第2面側はエッチング液118に晒されないので、平板状の加工対象物200の第1面側と細孔204がエッチングされ、第2面側のエッチングは抑制される。これにより、平板状の加工対象物200の板厚の減少を抑制することができる。
このように、本開示によれば、貫通孔を形成するガラス基板200の第1面側と、第1面側の反対側である第2面側との間で、エッチング液の液圧に差が出るようにし、例えば、第1面側の液圧が第2面側に対して高くなるようにすることで、エッチング液を流動化させ、細孔内を均一にエッチングすることができる。
これに対し、ガラス基板の第1面側と第2面側との間に液圧差が無い場合、エッチング液が細孔に十分に流動しないので、ガラス基板200に形成される貫通孔208は中央部付近の口径と比較して、開口端の口径が大きくなってしまう。その結果、図7に示したように、このような液圧差がない条件で形成される貫通孔208は、その形状が略砂時計形状となる。
この原因としては、以下の理由が考えられる。ウエットエッチングでは、エッチング処理で生成される反応生成物がエッチング液に拡散することで、そのエッチングレートが低下する。このため、ガラス基板200の細孔204内にエッチング液が滞留すると、その滞留部分のエッチングレートが低下することになる。例えば、図7に示すように、細孔204の中央部付近T4は、エッチング液が滞留しやすく、そのためエッチングレートの低下が顕著となる。その一方で、細孔204の開口端T5,T6の付近では、エッチング液が滞留し難いので、エッチングレートが高い状態に維持される。このため、従来のエッチング処理は、細孔204の中央部付近T4と開口端T5、T6付近とでエッチングレートの差が生じ、略砂時計形状の貫通孔H0が形成され易いと考えられる。
これに対し、本開示に係るエッチング装置301は、エッチング液118が吐出されるノズル106を設け、ノズル106をガラス基板200と近接又は接して設けることで閉空間120を形成し、ガラス基板200がエッチング液118に浸漬された状態で、閉空間120に充填されたエッチング液の液圧を高めている。これにより、ガラス基板200に形成された細孔204の中にエッチング液118を流入させることができ、ガラス基板200の表面と、細孔204におけるエッチング速度が等しくなるようにすることが可能となる。すなわち、本開示に係るエッチング装置301は、図5に示すように、ガラス基板200の第1面側からエッチング液の液圧を作用させ、ガラス基板200の第1面側から第2面側へのエッチング液118の液流210を発生させることで、エッチング速度の均一化を図っている。
なお、エッチング槽102において、ノズル106とガラス基板200とによって形成される閉空間120とそれ以外のエッチング槽102内の領域における液圧の差は、細孔204内でエッチング液118の液流210を十分な流量に設定でき、貫通孔206の断面が第1面から第2面にかけて直線状となるように設定すればよい。
このように、第1の開示に係るエッチング装置301によれば、ガラス基板200に形成する貫通孔206の形状を従来よりも垂直形状に近づけることができ、従って、貫通孔206の表裏開口端の径を小さくし易くなるので、ガラス基板200に多数の貫通電極を狭ピッチで形成することが容易になる。加えて、かかる貫通孔206の形状を垂直形状に近づけることで、貫通孔206を狭ピッチに形成した場合でも、それら貫通孔206に形成した貫通電極の中央部付近での径を十分に大きくできるので、配線の信頼性を確保し易くなる。
第2の開示:
2.エッチング装置の構成
図8は、本開示の一実施形態に係るエッチング装置302の断面構造を模式的に示す。エッチング装置302は、エッチング液が溜められるエッチング槽102と、エッチング槽102にエッチング液を送る配管の一つである送液管104と、エッチング液が吐出されるノズル106と、エッチング槽102内で平板状の加工対象物200を固定する固定治具110とを含む。ノズル106は、エッチング槽102の内部に配置され、エッチング液118が流れる配管の一つである吸液管114の一端(吸込口)と接続される。固定治具110は、エッチング槽102の内部に配置される平板状の加工対象物200を固定する。固定治具110に平板状の加工対象物200が固定されたとき、ノズル106の先端が平板状の加工対象物200と接触又は近接するように、固定治具110とノズル106との相対的な位置が設定される。なお、第1の開示と同様に、平板状の加工対象物200は任意の構成であり、エッチング装置301に付属する構成する部材ではない。
送液管104はエッチング槽102にエッチング液を流入させ、吸液管114はエッチング槽102に貯留されたエッチング液118を吸引する管として用いられる。このような機能を実現するために、送液管104と吸液管114は送液ポンプ116と接続される。エッチング槽102には、送液管104から吐出されるエッチング液118が貯留される。エッチング槽102において、エッチング液118の液面の高さは宜調整されるが、少なくともノズル106がエッチング液118の中に沈設される程度の高さに設定される。送液ポンプ116によりエッチング液118を循環させるとき、送液管104から供給される液量と、吸液管114から吸引される液量とのバランスをとることにより、エッチング液118の高さは一定水準に保たれる。
図8は、第1に開示と同様に平坦状の加工対象物200がガラス基板である場合を示す。ノズル106は、平板状の加工対象物200の第2面側と接触又は近接して配置される。固定治具110は、メカニカルチャック(エアチャック)等の機械的手段によって平板状の加工対象物200を固定する。固定治具110は、平板状の加工対象物200の外周部で固定する構造を有し、ノズル106が平板状の加工対象物200に接触又は近接して配置されるときに干渉しない構造を有している。
第2の開示においても、図8に示すように、ノズル106の先端部分にはシール部材108が設けられていてもよい。ノズル106がシール部材108を介して平板状の加工対象物200と接触することにより、ノズル106と平板状の加工対象物200で囲まれた閉空間120の密閉性を高めることができる。また、ノズル106が平板状の加工対象物200と間隙を持って配置されるとき、間隙の間隔は閉空間120に充満するエッチング液118が流出しにくくなるように、流体抵抗が生じ得る程度の間隔を有していることが好ましい。
図8で示されるように、エッチング槽102にエッチング液118が充填されるとき、閉空間120はエッチング液118の液中に配置される。閉空間120の液圧は、吸液管114からエッチング液118が吸引されることで、エッチング槽102の他の領域の液圧と比べて相対的に低くなる。すなわち、ノズル106と平板状の加工対象物200で囲まれた閉空間120は、エッチング槽102の多の領域と比べ陰圧状態となる。
このように、平板状の加工対象物200をエッチング液118の中に沈設させ、ノズル106と平板状の加工対象物200とで形成される閉空間120の液圧を陰圧にすることで、エッチング液118の液圧を平板状の加工対象物に作用させることができる。閉空間120に間隙がある場合、ノズル106に供給されたエッチング液118の一部は、間隙から閉空間に流入する。また、エッチング液118は、平板状の加工対象物200の形状に依存して、例えば、平板状の加工対象物200に形成された細孔を通して閉空間120に流入する。
第2の開示に係るエッチング装置302によれば,平板状の加工対象物をエッチング液の中に沈設し、エッチング液を吸引するノズル106を平板状の加工対象物に近接して配置することで、被加工面にエッチング液の液圧を作用させつつエッチングを行うことができる。
エッチング装置302は、ガラス基板200に貫通孔を形成するためのエッチングを行うことができる。この場合、ガラス基板200の第1面と第2面とでは液圧差が生じるので、この液圧差を利用してガラス基板200の細孔204を通してエッチング液118を流動化させることができる。それにより、ガラス基板200に形成される貫通孔206の断面形状が矩形となるように制御することができる。
なお、エッチング装置302においても、エッチング液118を加熱する加熱部を備えていてもよい。また、エッチング槽102には、エッチング液118の液質を管理するセンサ124が設けられていてもよい。さらに、エッチング液118が循環する経路に反応生成物を除去するフィルタ又はトラップが設けられていてもよい。
第2の開示に係るエッチング装置302によれば、平板状の加工対象物200を固定治具110によりエッチング槽102内で保持しつつ、エッチング液118が吐出されるノズル106を平板状の加工対象物200に近接して配置し、ノズル106からエッチング液を吸引することで、エッチング液118の流動化を促進し、板状部材に貫通孔を形成する場合にあっても、均一性の高いエッチングを行うことができる。
第3の開示:
3−1.エッチング装置の構成
図9は、第3の開示に係るエッチング装置303の要部の構成を示す斜視図である。以下の説明においては、第1の開示及び第2の開示に係るエッチング装置と相違する部分について説明する。
エッチング装置303は、エッチング液が流れる配管の一つである送液管104と接続される第1のノズル106aと、吸液管114と接続される第2のノズル106bとを有する。第1のノズル106aは、平板状の加工対象物200と接触又は近接して配置されることで第1の閉空間120aを形成し、第2のノズル106bは、平板状の加工対象物200と接触又は近接して配置されることで第2の閉空間120bを形成する。
第3の開示において、第1のノズル106aが奏する作用効果は、第1の開示と同様であり、第2のノズル106bが奏する作用効果は第2の開示と同様である。第1の閉空間120aは、送液管104から流れ込むエッチング液118によりエッチング槽102の他の領域と比べて陽圧となり、第2の閉空間120bはエッチング液118が吸液管114に吸引されることにより陰圧となる。これにより、平板状の加工対象物200の第1面側と第2面側の液圧の差が大きくなり、エッチング液118の流動をより促進することができる。
第3の開示に係るエッチング装置303によれば、第1の開示における場合と同様にガラス基板200に貫通孔206を形成することができ、第1の開示及び第2の開示と同様の作用効果を得ることができる。
第4の開示:
4−1.エッチング装置の構成
図10は、本開示に係るエッチング装置304の要部の構成を示す斜視図である。図10は、エッチング装置304の要部の構成として、エッチング液118が吐出されるスリット型ノズル126、エッチング液が流れる配管の一つである送液管104、及び送液ポンプ116を示す。図11は、スリット型ノズル126の断面図を示す。スリット型ノズル126は、平板状の加工対象物200に近接して配置される。送液管104はスリット型ノズル126と接続される。送液ポンプ116は送液管104にエッチング液を圧送し、送液管104を流れたエッチング液は、スリット型ノズル126から吐出される。
スリット型ノズル126は、長辺及び短辺を有する矩形状のノズル本体128を有する。ノズル本体128は、平板状の加工対象物200の表面にエッチング液118を供給する。ノズル本体128は、送液管104からエッチング液118が流入する供給路132、供給路132と接続され、長辺方向に沿ったスリット134を有する。このようなノズル本体128は、例えば、左右対称に形成されたダイ130aとダイ130bを貼り合わせて形成されていてもよい。供給路132は、ノズル本体128の内部で、スリット134と共に長辺方向に沿って配設された円筒状の中空空間である。供給路132には送液管104からエッチング液118が供給される。
接触面136はノズル本体128の下面に位置し、平板状の加工対象物200の表面に当接する部分である。接触面136の略中央部分にはノズル本体128の長辺方向に延びるスリット134が設けられる。接触面136は、スリット134により2つの領域に分割されているともいえる。図11に示すように、スリット134はノズル本体128の内部で供給路132と繋がっている。供給路132にエッチング液118が供給されると、エッチング液118はスリット134に流出する。
ノズル本体128は接触面136が、平板状の加工対象物200と接触又は近接して配置されるので、エッチング液118はスリット134の部分で平板状の加工対象物200の被加工面と接触又は近接する。ノズル本体128が平板状の加工対象物200の表面に当接した状態で、送液ポンプ116から所定の液圧でエッチング液118が圧送されると、エッチング液118は供給路132及びスリット134に充填され、エッチング液118の液圧は被加工面に作用する。この状態でスリット型ノズル126の短辺方向に、スリット型ノズルと平板状の加工対象物200を相対的に移動させることで、平板状の加工対象物200の略全面をエッチング処理することができる。
なお、図10には示されないが、平板状の加工対象物200は固定治具により保持される。固定治具は、メカニカルチャック、真空チャック等で平板状の加工対象物200を固定する機能を有する。このような固定治具において、平板状の加工対象物200がエッチング液に晒される被エッチング領域の背面は、開放されていることが好ましい。このような構成を有することで、エッチング液に晒される平板状の加工対象物200の第1面と、その背面に相当する第2面との間に圧力差を設けることができる。
第4の開示に係るエッチング装置304によれば、エッチング液の液圧を作用させながら、平板状の加工対象物のエッチングを行うことができる。第4の開示に係る構成によれば、エッチング液はスリット型ノズル126から供給されるので、エッチング液の消費量を低減することができる。また、エッチング液はスリットを通して供給されるので、エッチング液の液圧を精密に制御することができる。
4−2.エッチング方法
エッチング装置304を用いたガラス基板への貫通孔の形成方法について例示する。以下に例示するガラス基板への貫通孔の形成方法は、第1の開示と同様に、ガラス基板にレーザ光を照射するレーザ照射段階と、レーザ照射段階の後にガラス基板にエッチング処理を施して貫通孔を形成するエッチング段階とを含む。なお、レーザ照射段階は、第1の開示と同様である。以下の説明では、エッチング段階を中心に説明する。
第1の開示と同様に、図3(A)及び図3(B)に示すように、ガラス基板200にレーザ光を照射し変質部202を形成する。変質部202は、エッチング液118に対するエッチングレートが、他の部分(すなわち非変質部)よりも高くなっている。エッチング液としては、例えば、フッ化水素水が用いられるが、これに限定されず、変質部202に対するエッチングレートが非変質部よりも高くなるものであれば他の溶液を用いることもできる。
エッチング段階では、ガラス基板200を所定の固定治具で固定した後、スリット型ノズル126の接触面136をガラス基板200の表面に接触又は近接させる。そして、送液ポンプ116を用いてエッチング液118をスリット型ノズル126に供給しながら、スリット型ノズル126と加工対象物200とを相対的に移動させる(図10の矢印参照。)。このとき、送液ポンプ116から供給されるエッチング液118の液圧を制御することにより、スリット134に充満するエッチング液の液圧を制御することができる。これにより、ガラス基板200は、所定の液圧を受けながらエッチングされることとなる。スリット型ノズル126は、ガラス基板200の表面を、複数回に渡って往復移動させてもよい。
スリット型ノズル126をガラス基板200の表面に接触又は近接させた状態で、エッチング液の液圧を被加工面に作用させながらエッチングすることで、図4(A)に示すようにガラス基板200の変質部202のエッチングが最初に進む。そして、変質部202のエッチングは非変質部と比較して優先的に進み、変質部202が貫通することにより図4(B)に示すような細孔204が形成される。この場合、ガラス基板200がスリット型ノズル126と接触又は近接する面(第1面)と反対側の面(第2面)はエッチング液に晒されないので、実質的にエッチングされない。
図5に示す状態で、スリット型ノズル126からエッチング液が供給されると、エッチング液は液圧により細孔204の中へ流入し、細孔204の内壁面がエッチングされる。この場合、エッチング液は、スリット型ノズル126から常に液圧がかけられた状態にあるので、細孔204内に滞留せず、ガラス基板200の第1面側から第2面側へ液流が発生する。ガラス基板200がエッチング液に晒される被加工面は、スリット型ノズル126によりエッチング液の液圧が作用する状態が形成されるので、細孔204内のエッチングは均一に進む。細孔204の内壁面にはレーザ照射による変質が発生していないため、このエッチングは緩やかに行われる。また、これと同時に、ガラス基板200の表面も、緩やかにエッチングされる。エッチングが終了すると、ガラス基板200は固定治具から外されて、純水等で洗浄される。
エッチング段階において、エッチング速度はエッチング液の温度、濃度で制御することができる。また、エッチング時間はスリット型ノズルとガラス基板との相対的な移動速度、スリット型ノズルを通す回数によって制御することができる。
このようなエッチングにより、ガラス基板200に所定の口径を有する貫通孔を形成することができる。貫通孔206の内壁は、エッチング液が流動した状態でエッチングされることにより、ガラス基板200の表面に対して略垂直に立った形状となる。
なお、第4の開示において、平板状の加工対象物200(ガラス基板200)をエッチング液に浸漬させた状態でスリット型ノズルを用いてエッチングを行うようにしてもよい。例えば、貫通孔206の形成と同時にガラス基板200をエッチングして、板厚を薄くしたい場合には、ガラス基板200をエッチング液に浸漬した状態で上述のエッチング処理を行うことが望ましい。
第4の開示に係るエッチング装置304によれば、平板状の加工対象物200の深さ方向に亘って口径の均一な貫通孔を形成することができる。エッチング装置304は、スリット型ノズル126によってエッチング液118の液圧を被加工面に作用させることで、エッチング液の消費量を削減することができる。
第5の開示:
5−1.エッチング装置の構成
図12は、第5の開示に係るエッチング装置305の要部の構成を示す斜視図である。図12は、エッチング装置305の要部の構成として、エッチング液を散布するシャワーヘッド138、固定治具110、及びスキージ142を示す。図13は、シャワーヘッド138、スキージ142の断面図を示す。エッチング装置305において、シャワーヘッド138の形状及び数に限定はない。図12は棒状のシャワーヘッド138を示す。シャワーヘッド138には、平板状の加工対象物200にエッチング液が均一に散布されるように複数のシャワーノズル140が設けられている。これにより、シャワーヘッド138に供給したエッチング液を、シャワーノズル140から噴射して、平板状の加工対象物200の表面に吹き付けることができる。固定治具110には、平板状の加工対象物200を固定するメカニカルチャック、真空チャック等の固定手段が備えられている。
スキージ142の幅は、平板状の加工対象物200の大きさに対応して適宜設定される。スキージ142は平板状の加工対象物200の表面を押圧しながら、その表面を移動する。スキージ142の移動は相対的な動作であり、エッチング装置305はスキージ142及び平板状の加工対象物200を固定する固定治具110の一方又は双方を相対的に動かすことで実現される。したがって、図12では示されないが、エッチング装置304は、スキージ142及び固定治具110の一方又は双方を移動させる移動機構が備えられている。図12に示すように、スキージ142は長手方向と略直交する方向に、平板状の加工対象物200の表面を摺動しながら移動する。このとき、スキージ142は、平板状の加工対象物200の表面を所定の圧力で押圧しながら摺動することが好ましい。この場合、スキージ142が加工対象物200を押圧する圧力は、スキージ142の長手方向に亘って均一であることが好ましい。それにより、加工対象物200の面内に形成された変質部202及びその後エッチングが進んで形成される細孔204の孔内を均一にエッチングすることができる。
スキージ142は、金属製であってもよいし、ゴム(例えば、シリコーンゴム)のような弾性材料で形成されていてもよい。いずれにしても、スキージ142は被加工面を摺動するので、平板状の加工対象物200の表面にキズを付けないような材料で形成されることが好ましい。
また、スキージ142は、平板状の加工対象物200との接触面144が平坦に形成されていてもよい。図12及び図13に示すように、接触面144は、スキージ142の移動方向と平行な方向に、所定の幅Wを有していてもよい。
エッチング装置305は、このような構成を有することにより、シャワーヘッド138から平板状の加工対象物200の表面に供給されたエッチング液を、被加工面に押圧することができる。例えば、ガラス基板200に貫通孔を形成するエッチングにおいては、図13で示す細孔204の中にエッチング液を押し込むことができる。スキージ142は、面状の接触面144を有することにより、エッチング液を細孔に確実に押し込むことができる。
5−2.エッチング方法
エッチング装置305を用いたガラス基板への貫通孔の形成方法について例示する。以下に例示するガラス基板への貫通孔の形成方法は、第1の開示と同様に、ガラス基板にレーザ光を照射するレーザ照射段階と、レーザ照射段階後にガラス基板にエッチング処理を施して貫通孔を形成するエッチング段階とを含む。なお、レーザ照射段階は、第1の開示と同様である。以下の説明では、エッチング段階を中心に説明する。
第1の開示と同様に、ガラス基板200にレーザ光を照射し変質部202が形成される。変質部202は、エッチング液118に対するエッチングレートが、他の部分(すなわち非変質部)よりも高くなっている。エッチング液としては、例えば、フッ化水素水が用いられるが、これに限定されず、変質部202に対するエッチングレートが非変質部よりも高くなるものであれば他の溶液を用いることもできる。
エッチングの段階では、まず、ガラス基板200を固定治具110により固定する。そして、シャワーヘッド138からエッチング液をガラス基板200の表面に散布する。シャワーヘッド138は複数のシャワーノズル140が備えられているため、ガラス基板200の表面へは均一にエッチング液が散布される。エッチング液としては、例えばフッ化水素水を使用できるが、これに限定されず、変質部202に対するエッチングレートが非変質部よりも高くなるものであれば他のエッチャントを用いることもできる。
変質部202が形成されたガラス基板200の表面にエッチング液が散布されると、変質部202が優先的にエッチングされる(図4(A)参照。)。そして、図4(B)に示すように、ガラス基板200には細孔204が形成される。この状態で、シャワーヘッド138からエッチング液を散布し続けても、表面張力の影響、また細孔204の内部に反応生成物が残留する影響により、細孔204内でのエッチングが進まないことが懸念される。
図14に示すように、この段階でスキージ142をガラス基板200の表面に当接させ、一方向に移動させる(移動は、スキージ142とガラス基板200との相対的な移動であればよい)。これにより、ガラス基板200の表面に供給されたエッチング液118が、スキージ142により細孔204の中へ押し込まれて、細孔204の中に流動する。ガラス基板200の表面より流入したエッチング液118は、細孔204の中の古いエッチング液や反応生成物を押し流すので、内壁面のエッチングが進行する。内壁面はレーザ照射による変質が発生していないため、このエッチングは緩やかに行われる。また、これと同時に、ガラス基板Sの表面も、緩やかにエッチングされる。エッチングが終了すると、ガラス基板200は固定治具から外されて、純水等で洗浄される。
スキージ142は複数回掃引することが好ましい。スキージ142を複数回掃引することにより、ガラス基板200の細孔204の中へ繰り返しエッチング液の液流を発生させることが出来るので、細孔204内を均一にエッチングすることができる。また、図示はされないが、スキージ142は多段化されていてもよい。多段化されたスキージ142を用いることで、ガラス基板200の面内に形成された複数の細孔204に対し、1回の掃引でスキージ142の段数に応じた回数分エッチング液を送り込むことができる。それにより、細孔104内のエッチング液の流動化が促進され、より均一なエッチングを行うことができる。
エッチング工程において、エッチング速度はエッチング液の温度、濃度で制御することができる。また、エッチング時間はスキージとガラス基板との相対的な移動速度、スキージを掃引する回数によって制御することができる。
このようなエッチング工程により、ガラス基板200に所定の口径を有する貫通孔を形成することができる。貫通孔の内壁は、エッチング液が流動した状態でエッチングされることにより、ガラス基板200の表面に対して略垂直に立った形状となる。
なお、第5の開示において、平板状の加工対象物(ガラス基板)をエッチング液に浸漬させた状態でスキージを用いてエッチングを行ってもよい。例えば、貫通孔の形成と同時にガラス基板をエッチングして、板厚を薄くしたい場合には、ガラス基板をエッチング液に浸漬した状態で上述のエッチング処理を行うことが望ましい。
第5の開示に係るエッチング装置305によれば、ガラス基板等の板状部材に深さ方向に亘って口径の均一な貫通孔を形成することができる。エッチング装置305は、スキージによってエッチング液の液圧を被加工面に作用させることで、エッチング液の消費量を削減することができる。
第6の開示:
6−1.エッチング装置の構成
図15は、第6の開示に係るエッチング装置306の要部の構成を示す断面図であり、図16は同構成の平面図を示す。エッチング装置306は、平板状の加工対象物を固定する固定治具150を備えた回転型エッチング槽146を有する。回転型エッチング槽146は、円柱状、角柱状、又は多角柱状(五角柱、六角柱、八角柱等)の中空容器であり、内部にエッチング液が貯留される。回転型エッチング槽146は回転機構152に接続され、それ自体が水平面上で回転するように構成されている。
固定治具150は、回転型エッチング槽146の内部に設置される。固定治具110は、回転型エッチング槽146の側壁148と対向するように固定するように構成される。例えば、固定治具110は、側壁148から離れた位置で、メカニカルチャック等により平板状の加工対象物200の周縁部を挟み、被加工面が回転型エッチング槽146のなかで露出するように平板状の加工対象物200を固定する。図15及び図16では、説明のため一つの固定治具110を示すが、回転型エッチング槽146が中心線を回転軸として回転するため、回転重心を保つように固定治具110を複数個配置することが好ましい。
エッチング装置306は、槽内に平板状の加工対象物200が設置され、回転型エッチング槽146にエッチング液を貯留した状態で回転させることで、遠心力の作用によりエッチング液の液圧を被加工面に作用させつつエッチングを行うことができる。
6−2.エッチング方法
エッチング装置306を用いたエッチング方法の一例として、ガラス基板へ貫通孔を形成するときのエッチング方法について説明する。以下に例示するガラス基板への貫通孔の形成方法は、第1の開示と同様に、ガラス基板にレーザ光を照射するレーザ照射段階と、レーザ照射段階後にガラス基板にエッチング処理を施して貫通孔を形成するエッチング段階とを含む。なお、レーザ照射段階は、第1の開示と同様である。以下の説明では、エッチング段階を中心に説明する。
このエッチング段階では、まず、レーザ照射により変質部202が形成されたガラス基板200を、回転型エッチング槽146の中に保持する。ガラス基板200は固定治具110により回転型エッチング槽146に中に保持される。回転型エッチング槽146には、予めエッチング液118が貯留されていてもよいし、ガラス基板200を保持した後にエッチング液118を注入してもよい。エッチング液118としては、例えばフッ化水素水を使用できるが、これに限定されず、変質部202に対するエッチングレートが非変質部よりも高くなるエッチャントであればよい。
その後、回転機構152を駆動して、回転型エッチング槽146を回転させる。これにより、ガラス基板200は、回転型エッチング槽146の回転軸を中心に旋回する。ガラス基板200は、エッチング液118により変質部202が優先的にエッチングされる(図4(A)参照。)。そして、図4(B)に示したように、ガラス基板200には細孔204が形成される。ガラス基板200の細孔204が形成された面には、遠心力によりエッチング液118の液圧が作用する。遠心力の作用により、エッチング液118は細孔204にも流れ込み、細孔204内で液流が発生する回転型エッチング槽146が回転している間、細孔204にはエッチング液が連続的に供給されるので、細孔204の中では均一にエッチングが進行する。内壁面はレーザ照射による変質が発生していないため、このエッチングは緩やかに行われる。また、これと同時に、ガラス基板200の表面も、緩やかにエッチングされる。エッチングが終了すると、ガラス基板200は固定治具から外されて、純水等で洗浄される。
回転型エッチング槽146を回転する時間、単位時間当たりの回転数は適宜設定される。また、ガラス基板200のエッチング速度はエッチング液の温度、濃度で制御することができる。
このようなエッチング工程により、ガラス基板200に所定の口径を有する貫通孔を形成することができる。貫通孔の内壁は、エッチング液が流動した状態でエッチングされることにより、ガラス基板200の表面に対して略垂直に立った形状となる。このように、第6の開示に係るエッチング装置306によれば、ガラス基板等の板状部材に深さ方向に亘って口径の均一な貫通孔を形成することができる。
なお、エッチング装置306は、回転型エッチング槽146の中にエッチング液118を貯留するのではなく、ガラス基板200を保持した状態で回転型エッチング槽146を回転させ、かつ槽内でエッチング液をガラス基板200に噴霧するようにしてもよい。これによっても、ガラス基板200の表面に噴霧されたエッチング液118に遠心力が作用するので、細孔204内に液流を生じさせることができる。
102・・・エッチング槽、104・・・送液管、105・・・シャワー板、106・・・ノズル、107・・・整流板、108・・・シール部材、110・・・固定治具、112・・・開口部、114・・・吸液管、116・・・送液ポンプ、118・・・エッチング液、120・・・閉空間、122・・・容器、124・・・センサ、126・・・スリット型ノズル、128・・・ノズル本体、130・・・ダイ、132・・・供給路、134・・・スリット、136・・・接触面、138・・・シャワーヘッド、140・・・シャワーノズル、142・・・スキージ、144・・・接触面、146・・・回転型エッチング槽、148・・・側壁、150・・・固定治具、152・・・回転機構、200・・・加工対象物(ガラス基板)、202・・・変質部、204・・・細孔、206・・・貫通孔、208・・・貫通孔、210・・・液流、301・・・エッチング装置、302・・・エッチング装置、303・・・エッチング装置、304・・・エッチング装置、305・・・エッチング装、306・・・エッチング装置

Claims (23)

  1. エッチング液が貯留されるエッチング槽と、
    前記エッチング液が流れる配管と、
    前記配管の一端に接続されたノズルと、
    前記エッチング槽の中で平板状の加工対象物を固定する固定治具と、
    を含み、
    前記ノズルは、前記固定治具で固定される平板状の加工対象物に接触又は近接するように配置される、ことを特徴とするエッチング装置。
  2. 前記配管は、前記エッチング槽にエッチング液を流す送液管と、前記エッチング槽からエッチング液が流れ込む吸液管と、を含む請求項1に記載のエッチング装置。
  3. 前記ノズルは、前記送液管と接続される、請求項2に記載のエッチング装置。
  4. 前記ノズルは、前記吸液管と接続される、請求項2に記載のエッチング装置。
  5. 前記ノズルは、前記固定治具で固定される平板状の加工対象物に接触又は近接するように配置されることで、前記送液管から送り出されるエッチング液が充満する閉空間を形成する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のエッチング装置。
  6. 前記閉空間に充満するエッチング液の液圧が大気圧より高い、請求項5に記載のエッチング装置。
  7. 前記ノズルは、前記配管と接続される一端の断面積に対し、前記平板状の加工対象物に接触又は接近する他端の断面積が大きい、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のエッチング装置。
  8. 前記ノズルは、前記配管と接続される一端から幅方向に広がる天板部と、前記天板部の他端から立ち上がる側板と、を有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のエッチング装置。
  9. 前記ノズルは、前記固定治具で固定される平板状の加工対象物に接触又は近接する一端にシール材を有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエッチング装置。
  10. 前記ノズルはシャワー板又は整流板を有する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のエッチング装置。
  11. 前記ノズルは、前記送液管に接続される第1のノズルと、前記吸液管に接続される第2のノズルと、を含み、
    前記第1のノズルは、前記固定治具で固定される平板状の加工対象物の第1面と接触又は近接して配置され、前記第2のノズルは、前記固定治具で固定される平板状の加工対象物の前記第1面とは反対の第2面と接触又は近接して配置される、請求項2に記載のエッチング装置。
  12. 前記配管と接続された送液ポンプを有する、請求項1に記載のエッチング装置。
  13. 前記送液管と前記吸液管とに接続された送液ポンプを有する、請求項2に記載のエッチング装置。
  14. 前記配管の経路に、前記エッチング液を濾過するフィルタを有する、請求項1に記載のエッチング装置。
  15. 一方向に伸長されエッチング液が吐出されるスリットを有するスリット型ノズルと、
    前記スリット型ノズルにエッチング液を圧送する送液管と、
    平板状の加工対象物を固定する固定治具と、
    を含み、
    前記スリット型ノズルは、前記平板状の加工対象物の表面と接触又は近接して配置され、
    前記スリット型ノズルと前記平板状の加工対象物とは、相対的に前記一方向と交差する方向に移動する、ことを特徴とするエッチング装置。
  16. 前記送液管と接続される送液ポンプを有する、請求項15に記載のエッチング装置。
  17. エッチング液が貯留されるエッチング槽をさらに有し、
    前記固定治具が前記エッチング槽内に配置される、請求項15に記載のエッチング装置。
  18. 前記固定治具は、前記平板状の加工対象物を、前記エッチング槽内でエッチング液に浸漬した状態で保持し、
    前記スリット型ノズルの少なくとも一部は、エッチング液に浸漬される、請求項17に記載のエッチング装置。
  19. 平板状の加工対象物を固定する固定治具と、
    前記平板状の加工対象物にエッチング液を散布するシャワーヘッドと、
    一方向に伸長するスキージと、
    を含み、
    前記スキージは、前記平板状の加工対象物の表面を、前記一方向と交差する方向に摺動する、ことを特徴とするエッチング装置。
  20. エッチング液が貯留されるエッチング槽をさらに有し、
    前記固定治具が前記エッチング槽内に配置される、請求項19に記載のエッチング装置。
  21. 前記固定治具は、前記平板状の加工対象物を、前記エッチング槽内でエッチング液に浸漬した状態で保持し、
    前記スキージの少なくとも一部は、エッチング液に浸漬される、請求項20に記載のエッチング装置。
  22. 回転軸を中心に旋回する回転型エッチング槽と、
    回転型エッチング槽の内部に設けられ、前記回転型エッチング槽と共に旋回し、平板状の加工対象物を固定する固定治具と、
    を含み、
    前記回転型エッチング槽は、エッチング液を貯留した状態で旋回する、ことを特徴とするエッチング装置。
  23. 前記回転型エッチング槽は、円柱状、角柱状、又は多角柱状の中空容器であり、
    前記固定治具は、前記平板状の加工対象物を前記中空容器の壁面に対向させて保持する、請求項22に記載のエッチング装置。
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