JP2020000409A - 遊技機 - Google Patents

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JP2020000409A JP2018121776A JP2018121776A JP2020000409A JP 2020000409 A JP2020000409 A JP 2020000409A JP 2018121776 A JP2018121776 A JP 2018121776A JP 2018121776 A JP2018121776 A JP 2018121776A JP 2020000409 A JP2020000409 A JP 2020000409A
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園田 欽章
Yoshiaki Sonoda
欽章 園田
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Abstract

【課題】遊技機において、アース線からの電磁ノイズの悪影響を抑制する。【解決手段】静電気発生源側である起点(たとえば、球貯留部901、球排出機構902に対する接続位置)から終点(たとえば、前面枠12を構成する導電性の支柱部12aに対する接続位置)まで配線されて終点側が接地されるアース線907,908の配線経路において、アース線907,908から発生する電磁ノイズの影響を受け得るノイズ干渉要素(たとえば、基板903上のIC903a、コネクタ903b、回路導体903c、基板905上のIC905a、コネクタ905b、回路導体905c)にアース線907,908が最も接近する位置よりも起点側の位置に、アース線907,908を巻回してなる冗長部907a,908aを備える。【選択図】図164

Description

本発明は、遊技機に関する。
有害な静電気を逃がすなどの目的で遊技機にはアース線が接続される。
特開2018−33636号公報
ところが、アース線に電流が流れる際に発生する電磁ノイズ(誘導ノイズ、放射ノイズ
を含む)によって、アース線の周囲のIC(Integrated Circuit)或いは信号ラインなど
における誤作動(信号ラインの電圧の異常な変動などを含む)や部品の破損等の障害が発
生することがあり、改善が求められている。
1つの側面では、本発明は、アース線からの電磁ノイズの悪影響を抑制可能な遊技機を
提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、代表的な一形態では、変動表示ゲームの開始条件が成立し、該変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、アース線を巻回してなる冗長部を備え、前記冗長部により、前記アース線から発生する電磁ノイズの影響を受け得るノイズ干渉要素に対する前記電磁ノイズを抑制することを特徴とする。
1態様によれば、遊技機において、アース線からの電磁ノイズの悪影響を抑制する。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の確率設定値変更処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の確率設定値確認処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。 第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞数カウンタ領域の構造例を示す図である。 第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の情報開示機能の概要の一例を示す図である。 第1の実施形態の情報開示処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の設定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の設定画面の一例を示す図である。 第1の実施形態の収集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の収集データの一例を示す図である。 第1の実施形態の集計処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の集計データの一例を示す図である。 第1の実施形態の集計データにおける最低情報量確保の一例を示す図である。 第1の実施形態の出力情報編集処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の情報開示画面の一例を示す図(その1)である。 第1の実施形態の情報開示画面の一例を示す図(その2)である。 第1の実施形態の設定示唆態様の一例を示す図である。 第1の実施形態の非ゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の変形例のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の変動表示シーケンスの一例を示す図である。 第2の実施形態の変動表示の演出制御単位の一例を示す図である。 第2の実施形態の前半変動における演出制御単位の制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。 第2の実施形態のサブ演出における演出制御単位の制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。 第2の実施形態の前半変動実行制御における制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。 第2の実施形態の前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図である。 第2の実施形態のサブ演出における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図である。 第2の実施形態のテーブルデータの一例を示す図である。 第2の実施形態の前半演出振分処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の通常ハズレ処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態のPB背景チェンジ処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の開発過程で修正された前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その1)である。 第2の実施形態の開発過程で修正された前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その1)である。 第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その2)である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態における荷物から出現するアイテムとその内容との関係の一例を示す図である。 第3の実施形態における宝箱から出現するアイテムとその内容との関係の一例を示す図である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その3)である。 第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その4)である。 第3の実施形態におけるプッシュボタンを用いる疑似連演出においてプッシュボタンを押下した場合と、押下しなかった場合におこなわれる演出内容の一例を示す図である。 第3の実施形態における荷物設定処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態の変形例1における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例1における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の変形例2における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例3における演出の流れを示すタイミングチャートである。 第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その3)である。 第3の実施形態の変形例4における装飾図柄の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例4における遊技状態において使用される図柄を示す図である。 第3の実施形態の変形例4における特図1変動表示ゲームで「777」を導出する場合と特図2変動表示ゲームで「777」を導出する場合の比較を示す図である。 第3の実施形態の変形例4における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例4における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の変形例5における遊技状態において使用される図柄を示す図である。 第3の実施形態の変形例5における2つの大当りの比較を示す図である。 第3の実施形態の変形例6の変動表示ゲームにおける装飾図柄の図柄態様の推移を示す図である。 第4の実施形態の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第4の実施形態の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第5の実施形態の表示画面及び可動役物の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例1の表示画面及び可動役物の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例2の表示画面の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例3の表示画面及び可動役物の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例4の表示画面及び導光板の一例を示す図である。 エラー表示(点滅表示)とエラー表示を隠蔽する演出との時間的関係を示すタイミングチャートの例である。 ベースの表示手段である性能表示装置とベース用の記憶領域を示す図である。 性能表示装置による表示例を示す図である。 第6の実施形態の指令体系の一例を示す図(その1)である。 第6の実施形態の指令体系の一例を示す図(その2)である。 第6の実施形態の変動時コマンドの一例を示す図である。 第6の実施形態の振分テーブルの一例を示す図である(その1)。 第6の実施形態の振分テーブルの一例を示す図である(その2)。 第6の実施形態の関係テーブルの一例を示す図である。 第6の実施形態の演出振分処理のフローチャートを示す図である。 第6の実施形態の変形例1の演出振分の一例を示す図である。 第6の実施形態の変形例1の演出振分処理のフローチャートを示す図である。 第7の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図(その1)である。 第7の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図(その2)である。 第7の実施形態の遊技機における電源投入後の制御状態の一例を示す図である。 第7の実施形態の制御状態S0(設定変更状態)から制御状態S5(遊技状態)への移行時のタイミングチャートの一例を示す図である。 第7の実施形態の表示装置における設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図である。 第7の実施形態の音出力装置における設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図(その1)である。 第7の実施形態の音出力装置における設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図(その2)である。 第7の実施形態の音出力装置における設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図(その3)である。 第7の実施形態の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その1)を示す図である。 第7の実施形態の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その2)を示す図である。 第7の実施形態の電源投入時報知設定処理のフローチャートを示す図である。 第7の実施形態の電源投入時報知終了設定処理のフローチャートを示す図である。 第7の実施形態のRAM初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その1)を示す図である。 第7の実施形態のRAM初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その2)を示す図である。 第7の実施形態のRAM初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その3)を示す図である。 第7の実施形態のRAM初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その4)を示す図である。 第7の実施形態の変形例1の遊技機における電源投入後の制御状態の一例を示す図である。 第7の実施形態の変形例1の制御状態S0(設定変更状態)から制御状態S5(遊技状態)への移行時のタイミングチャートの一例を示す図である。 第7の実施形態の変形例2の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その1)を示す図である。 第7の実施形態の変形例2の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その2)を示す図である。 第7の実施形態の変形例2の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その3)を示す図である。 第8の実施形態の通常時の表示画面とエラー発生中の表示画面の一例を示す図である。 第8の実施形態のエラーごとのエラーカテゴリの一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリの一例(その1)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリの一例(その2)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリの一例(その3)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリの一例(その4)を示す図である。 第8の実施形態のエラーカテゴリごとの表示位置と音出力の一例を示す図である。 第8の実施形態のエラーカテゴリごとの音出力態様の一例を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラーカテゴリごとの音出力装置の一例を示す図である。 第8の実施形態の異常報知態様決定処理のフローチャートを示す図である。 第8の実施形態のエラー表示態様の一例(その1)を示す図である。 第8の実施形態のエラー表示態様の一例(その2)を示す図である。 第8の実施形態のエラー表示態様の一例(その3)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラー表示態様の一例(その1)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラー表示態様の一例(その2)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラー表示態様の一例(その3)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のエラー表示態様の一例(その4)を示す図である。 第8の実施形態の変形例のカスケード表示の一例を示す図である。 第9の実施形態(第1例)のアース線引き回しを示す前面枠裏面図である。 第9の実施形態(第1例)のアース線の冗長部の具体例(その1〜2)を示す図である。 第9の実施形態(第1例)のアース線の冗長部の具体例(その3〜4)を示す図である。 第9の実施形態(第2例)のアース線引き回しを示す遊技盤正面図及び裏面図である。 第9の実施形態(第2例)のアース線の冗長部の具体例(その1〜3)を示す図である。 第9の実施形態(第2例)のアース線引き回しを示す前面枠裏面図である。 第9の実施形態(第2例)の装飾制御基板及び電源基板の配線図である。 第9の実施形態(第3例)のアース線の引き回しの冗長部の具体例を示す図である。 第9の実施形態(第3例)のアース線の冗長部の作用等を示す図である。 第9の実施形態の変形例を示す図である。 第10の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。 第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。 第10の実施形態の入力ポートとレジスタの関係の一例を示す図である。 第10の実施形態のRAM初期化スイッチと設定キースイッチの電源投入時の入力状態から遷移する制御状態の一例を示す図である。 第10の実施形態のメイン処理中の待機処理中の制御状態の一例を示す図である。 第10の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第10の実施形態の設定変更/確認処理のフローチャートを示す図である。 第10の実施形態の通常動作時のセキュリティ信号出力レベルの一例を示す図である。 第10の実施形態の停電発生時のセキュリティ信号出力レベルの一例を示す図である。 第10の実施形態の変形例の停電発生時のセキュリティ信号出力レベルの一例を示す図である。 第11の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第11の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第11の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第11の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第11の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。 第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。 第11の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の設定変更/確認処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。 第11の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第11の実施形態のベースの表示手段である性能表示装置とベース用の記憶領域を示す図である。 第11の実施形態の性能表示装置による表示例を示す図である。 第12の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図である。 第12の実施形態における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第12の実施形態における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第12の実施形態における遊技機の設定値と示唆内容との対応関係の一例を示す図である。 第12の実施形態の示唆演出における示唆内容の変形例を示す図である。 第12の実施形態における示唆演出設定処理のフローチャートを示す図である。 第12の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。 第12の実施形態の変形例1における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例2における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例2におけるキャラクタと示唆内容との対応関係の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第12の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第12の実施形態の変形例4における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例5におけるプッシュボタンの一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その3)である。 第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その4)である。 第12の実施形態の変形例7における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例8における有効ラインの構成例を示す図である。 第12の実施形態の変形例8における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。 第12の実施形態の変形例8における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第13の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その1)である。 第13の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その2)である。 第13の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その3)である。 第13の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その1)である。 第13の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その2)である。 第13の実施形態の変形例1における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。 第14の実施形態の設定示唆演出グループ抽選テーブルの一例を示す図である。 第14の実施形態の示唆強度の一例を示す図である。 第14の実施形態のRAM初期化時コマンドと、停電復旧時コマンドの一例を示す図である。 第14の実施形態の変動系コマンドの一例を示す図である。 第14の実施形態の先読み変動系コマンドの一例を示す図である。 第14の実施形態の設定示唆演出グループ決定処理のフローチャートを示す図である。 第14の実施形態の示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2の一例を示す図である。 第14の実施形態の設定示唆態様と設定示唆態様履歴報知の一例を示す図である。 第14の実施形態の役物と、示唆態様の一例を示す図である。 第15の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。 第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例1を示す図である。 第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例2を示す図である。 第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例3を示す図である。 第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例4を示す図である。 第15の実施形態の保留先読み予告の実行可否の一例を示す図である。 第15の実施形態の変形例の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例を示す図である。 第15の実施形態の変形例の予告報知対象限定処理のフローチャートを示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機
の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)
11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表
側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には
、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明部材保
持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および
異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色
(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(
たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、
前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生
時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、
ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留
皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿2
1の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設け
られている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25
aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設け
られている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部と
して機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタン
スイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンス
イッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を
開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機1
0は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の
操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、
遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における
変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装
置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表
示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける
場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出さ
せるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図
示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上
記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技
球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選
択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たと
えば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを
設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の
一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示
装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されて
いる。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の
前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置
41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領
域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラ
ウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域
(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラ
クタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表
示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示
)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また
、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、
ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤
演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置4
1の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ
34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口3
5が配置され、センターケース40の下方右側であって後述する特別変動入賞装置38の
右部には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊
技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム
(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始
動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動
口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト
口30aが設けられている。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース40の右部には、
第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置
37(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動
口1)は、上端側が右方に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態
に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時はほぼ鉛直とな
って遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置と
しての普電ソレノイド37c(図3参照)によって上端側が右方に倒れるように回動して
普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化
させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口1スイ
ッチ37a(図3参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入
賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしても良い。普通変動入
賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
普通変動入賞装置37の右方には、遊技球が流下可能な流下路91が形成され、普通変
動入賞装置37に入賞しなかった遊技球は流下路91を通って下方へ流下する。この流下
路91の下部には始動入賞口92が設けられ、またこの流下路91の下方には誘導部93
が設けられている。誘導部93は上面94が左方へ下る傾斜面とされており、始動入賞口
92に入賞せずに下方へ流下する遊技球を上面94で受け止め、後述する特別変動入賞装
置38が存在する左方へ誘導するようになっている。
始動入賞口92は、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与
える第2始動入賞口(始動入賞領域)であり、この始動入賞口92(始動口2)に入賞し
た遊技球は、始動口2スイッチ92a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下には、特図変動表示ゲームの結
果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装
置(大入賞口)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(開閉扉)3
8cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材3
8cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが
退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な
状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口ソレノ
イド38b(図3参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(
大入賞口)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り
遊技状態(第1特別遊技状態)中や、特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態
(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより
大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与する
ようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技
球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照
)が配設されている。
なお、特別変動入賞装置38は、大入賞口スイッチ38aが複数個(たとえば2個)配
設されてもよい。また、特別変動入賞装置38は、1個に限らず、2個設けられるもので
あってもよく、大入賞口スイッチ38aは、大入賞口が複数個あるときには、それぞれに
1個又は2個程度、全体としてx個(図3参照)設けられるものであってもよい。
また、センターケース40の左側側部には、ワープ口(ワープ入口)39aが設けられ
ている。ワープ口39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のス
テージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始
動入賞口36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動入賞口36
に入賞しやすくなる。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、セン
ターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が
右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を
発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(特別変動入賞装置
38の右部にある一般入賞口35を除く)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊
技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、
特別変動入賞装置38などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への
入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50
が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部
52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普
図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。一括表示装置50の詳細は
、後述する。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態
の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制
御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイ
コンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポ
ートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU
部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれ
る遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の
動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(
水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によっ
て駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Di
rect Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動
作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(
Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V
等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部4
10と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時
に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置
100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成し
て出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されている
が、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技
制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30
および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態の
ように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制
御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることが
できる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保
持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して
停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源
投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづ
き遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶
されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではない
が、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1
11が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット
信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100には設定値変更スイッチ126と設定キースイッチ127が
設けられている。設定値変更スイッチ126は、たとえばプッシュスイッチであって、押
下操作を検出する。設定キースイッチ127は、設定キーを挿入してON状態とOFF状
態とを切り替え可能にする。遊技制御装置100は、遊技性能に関する設定を変更可能で
あって、停電中または電源遮断後もRAMに記憶された設定が保持されるようになってい
る。たとえば、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲー
ムの当り確率を6段階の設定に応じて変更可能にしている。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ
112がON状態での電源投入で、遊技機10の設定変更をおこなうことができる設定変
更モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定変更モードにお
いて設定内容を確率設定値表示装置136に表示しながら設定値変更スイッチ126の押
下操作検出により設定1から設定6までをサイクリックに変更可能にする。確率設定値表
示装置136は、設定値を表示可能な表示装置であり、たとえば1桁の7セグメントLE
Dであって基板上に実装される。
また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化ス
イッチ112がOFF状態での電源投入で、遊技機10の設定確認をおこなうことができ
る設定確認モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定確認モ
ードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示する。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRA
M111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域あるいは各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはR
AM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のよう
な電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リー
チ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111A
が参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブル
には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当り
となる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパ
ターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決
定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)
、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル
(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装
置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定め
られた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊
技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない
段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示
状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行
して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条
件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を
維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ
)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表
示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結
果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動
表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別
情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するもので
ある場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば
、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべ
ての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変
動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となっ
た状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つ
の変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチ
なし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「ス
ペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、この
リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当り
となる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表
示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変
動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が
発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイド
や表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示し
ないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱
数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パター
ン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を
決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数
等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)
にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割
込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレ
ータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り
(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲーム
の確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装
置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテ
ーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CP
U111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数
の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り
分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させる
ための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機の
カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、
貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口1スイッチ37a、始動入賞口92内の始動口2ス
イッチ92a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、
特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給
されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−
5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられて
いる。この近接I/F121には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波セン
サ62の検出信号も入力される。また近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vと
されることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやス
イッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような
異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、入賞口スイッチ35aについて説明すると、図3では入賞口スイッチ35aが1
個のブロックで示されているが、実際には複数(N個)の入賞口スイッチ35a(本実施
形態では3個)が遊技盤30に設けられており、それぞれの信号が異なる信号線で近接I
/F121に入力されている。また、図3では大入賞口スイッチ38aが1個のブロック
で示されているが、実際には複数(X個)の大入賞口スイッチ38a(本実施形態では3
個)が遊技盤30に設けられている。そして、これら複数の大入賞口スイッチ38aが、
それぞれ異なる信号線で接続されるか、あるいは、たとえばスイッチと遊技制御装置10
0(主基板)の間に存在する図示省略した中継基板上でワイヤードオア(wired OR)とい
う方式で遊技制御装置100に接続されている。盤電波センサ62や後述する磁気センサ
61も、異なる複数の信号線で接続されてもよいし、同様にワイヤードオアという方式で
遊技制御装置100に接続されていてもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給
されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F
121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、ゲー
トスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、および大入賞口スイッチ38aの検出信号は
、第2入力ポート123へ入力される。なお、特図1の始動口スイッチである始動口1ス
イッチ36a,37aの信号の出力(近接I/F121からの出力)については、図3で
は1本の信号線で示しているが、実際には2本ある。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやス
イッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124に入力さ
れる。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検
出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開
放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体
枠開放検出スイッチ64の検出信号、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キース
イッチ127の検出信号、RAM初期化スイッチ112の検出信号が入力されるようにな
っている。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37aと始動
口2スイッチ92aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ
入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになってい
る。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したイネー
ブル信号CE(Chip Enable)をアサート(有効レベルに変化)することによって、読み
出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設
けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信
号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステ
ータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前
の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量
以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッ
チスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)、アウ
ト球検出スイッチ信号(アウト球を検出したときに出力される信号)を取り込んでデータ
バス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられて
いる。
なお、アウト球検出スイッチ信号は、アウトセンサ(図示せず)が遊技機10のアウト
球を1個検出するごとにアウトセンサから出力される信号である。たとえば、アウト球検
出スイッチ信号は、遊技機10から遊技球(アウト球)を排出する排出口(図示せず)と
アウト口30aとの間に排出流路(図示せず)に設けられる。アウト球検出スイッチ信号
は、所定の稼働(たとえば、アウト球が60,000個)当たりの遊技性能(たとえば、
ベース)の算出に用いられ、算出した遊技性能は性能表示装置135に表示される。なお
、アウト球検出スイッチ信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。
その場合、アウト球検出スイッチ信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとな
る稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。たとえば、性能表示装置135は
、4桁の7セグメントLEDであって、10進数または16進数により遊技性能を表示す
ることができる。
また、遊技機10は、振動を検出する振動センサスイッチを設け、この振動センサスイ
ッチの検出信号が第1入力ポート122あるいは第3入力ポート124に入力されるよう
にしてもよい。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等
の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられ
ており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有す
る。電源装置400からの停電監視信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、デ
ータバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイ
ッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外
部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さ
ずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70の
ポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、
リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成される
ようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力
ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に
遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システム
の誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前
に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイ
コン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および
遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッフ
ァ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御
装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、遊技制御装置100から演
出制御装置300および払出制御装置200へのシリアル通信は、演出制御装置300側
から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバ
ッファ133は、遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力され
る始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに
中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加
工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデ
ータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験
装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝
達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、このチップイネー
ブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっ
ている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入
賞口)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口ソレノイド38bの開閉データ、普通変動
入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および
性能表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられて
いる。また、出力部130には、確率設定値表示装置136の表示データを出力するため
の第2出力ポート134bが設けられている。また、出力部130には、一括表示装置5
0に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/
オフデータを出力するための第3出力ポート134c、一括表示装置50のLEDのカソ
ード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポー
ト134dが設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71
へ出力するための第5出力ポート134eが設けられている。外部情報端子板71には、
フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場
内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を
フォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装
置に供給する情報の一部は、第4出力ポート134dから出力される。また、第5出力ポ
ート134eからは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可
信号も出力される。
さらに、出力部130には、第1出力ポート134aから出力される大入賞口ソレノイ
ド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し
出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート134cから出力される一
括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライ
バ138b、第4出力ポート134dから出力される一括表示装置50の電流引き込み側
のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート1
34eや第4出力ポート134dから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外
部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第1出力ポート134aから出力さ
れる性能表示装置135の表示データ信号を受けて性能表示装置135の駆動信号を生成
し出力する第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第1出力ポート134a、第1ドライバ138a等は、
遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設け
るようにしてもよい。また、性能表示装置135、あるいは第5ドライバ138eと性能
表示装置135は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、外
部基板(図示せず)側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139
は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受
信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、
通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子
を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のような
ポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施
形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィック
プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効
果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI31
4を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供
するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(
Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成す
る計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制
御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。ま
た、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続
されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンド(演出コ
マンド)を解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音
源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、
演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や
映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラ
クタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326
が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデー
タを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信すること
ができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ち
の状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信
号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けら
れている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSY
NCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成
された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。
主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接
続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号I
NTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられ
た上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディ
オパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成
された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出
力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)などを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LE
D制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠
装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊
技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示
装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演
出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制
御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御
用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装
置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制
御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の
選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bと、盤演出装置44内のモー
タの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状
態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300
に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信
号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vの
ような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制
御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする
。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され
、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされ
ている。また、演出制御装置300を構成する回路基板は、サブ制御基板(サブ基板とも
いう)に相当する。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の
当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動
表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、一括表示装置50の普図図
柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変
動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は
、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結
果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の
可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放
する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の
変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれ
の場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aと普通変動入賞装置37に
備えられた始動口1スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(
始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用
乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲ
ームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、始動入賞口92に備えられた始動口
2スイッチ92aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動
記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111
Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処
理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド、演出コマンド)を
、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や
特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示す
る特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊
技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、
始動入賞口92)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段
をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示
装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこ
なう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき
、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御
する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に
関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
や小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当
り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すな
わち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの結果が大当りとなったことによる特別遊技状態を発生させる処理
においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入
賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御
をおこなう。この特別遊技状態でCPU111Aは、たとえば大入賞口に所定個数(たと
えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過する
かのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを
所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。また、第1特
図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)あるいは第2特図変動表示ゲーム(特図2変
動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理にお
いては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装
置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をお
こなう。
なお、これら小当り遊技状態でおこなわれる大入賞口の開閉動作パターン(開閉動作態
様)は、たとえば200m秒だけ開閉部材を開状態に維持する動作を1500m秒間隔で
4回おこなうといったものである。このように、遊技制御装置100は、停止結果態様が
特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段
をなす。またCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示
装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する
制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。
また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲ
ームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特
図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能と
なっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図
確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とす
ることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よ
りも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するように
なっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態におい
ては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえ
ば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば
、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開
放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、
500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえ
ば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(
たとえば、1700m秒×3回)となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をお
こなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放
時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実
行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制
御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態
においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短
い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が70
4m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動
入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状
態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(た
とえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲーム
の1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開
放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定する
ことが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確
率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/
251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが
可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放
態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して
発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させること
も可能である。また時短状態は、普電サポート状態(普電サポート中、或いは電サポ中)
と称することもできる。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の
一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と
7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLE
Dを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d
2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、および
LED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示
部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と
、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部
58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLED
の点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は
、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにお
ける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のL
ED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲーム
における図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個の
LED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲー
ムにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、お
よびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示す
る。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様
により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LE
D_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける
遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個
のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置
100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコ
ン111による制御処理は、主に図6から図8に示すメイン処理と、所定時間周期(たと
えば4m秒)でおこなわれる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチ
ャートを示す図(その1)である。図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャー
トを示す図(その2)である。図8は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを
示す図(その3)である。メイン処理は、遊技制御部(CPU111A)が実行する処理
である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6
から図8に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから
、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタック
ポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジ
スタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRA
M先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、
RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか
01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある0
0hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)
。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停
止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようにな
っている。
その後、入力ポート3(第3入力ポート124)の状態を読み込み(ステップS6)、
電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所
定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にし
たがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置
300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定
される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御
装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを
従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができ
る。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置
100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の
起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(
チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレ
ジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェック
データを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時
の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第3入力ポート124には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており
、待機時間の開始前に第3入力ポート124の状態を読み込むことで、RAM初期化スイ
ッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイ
ッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化ス
イッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ11
2を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで
、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検
出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事
態を防止できる。
また、第3入力ポート124には、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キース
イッチ127の検出信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第3入力ポ
ート124の状態を読み込むことで、設定値変更スイッチ126および設定キースイッチ
127の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定値変更スイッチ1
26および設定キースイッチ127の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待
ってから設定値変更スイッチ126および設定キースイッチ127を操作したり、電源投
入から待機時間の経過まで設定値変更スイッチ126および設定キースイッチ127を操
作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、この
ような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出され
るようになり、電源投入時におこなった設定変更操作あるいは設定確認操作が受け付けら
れないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)
をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ス
テップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視
信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を
設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップ
S9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)
。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS1
0;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また
、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、
すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待
つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における
不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセス
が許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、
ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時
間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を
軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生し
ていない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイ
マの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合
(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号の
チェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」で
ある場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111C
やEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可を
し(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する
(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、
この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を
設定し(ステップS15)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェッ
クデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する(ステップS16)。
そして、停電検査領域1の値が正常であれば(ステップS16;Y)、RWM内の停電
検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否か
を判定し(ステップS17)、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS17;Y
)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS1
8)をおこなう。
なお、チェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク
領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク
領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出し
てもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊
技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域で
ある。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作
業領域である。
次に、ステップS18で算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか
否かを判定(ステップS19)し、チェックサムが一致する場合(ステップS19;Y)
は、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス2を設定する(ステ
ップS20)。RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値をクリア対象外とするアドレ
スである。
次に、第3入力ポート124の状態から確率設定値を変更中であるか否かを判定する(
ステップS21)。確率設定値を変更中である場合(ステップS21;Y)は、ステップ
S50(図8参照)に進み、確率設定値を変更中でない場合(ステップS21;N)は、
ステップS22に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から本体枠(前面枠)12が開放状態であるか否か
を判定する(ステップS22)。本体枠12が開放状態である場合(ステップS22;Y
)は、ステップS23に進み、本体枠12が開放状態でない場合(ステップS22;N)
は、ステップS24に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS23)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ステ
ップS23;Y)は、ステップS50に進み、設定キースイッチ127がON状態でない
場合(ステップS23;N)は、ステップS24に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から設定値変更スイッチ126がON状態であるか
否かを判定する(ステップS24)。設定値変更スイッチ126がON状態である場合(
ステップS24;Y)は、ステップS56に進み、設定値変更スイッチ126がON状態
でない場合(ステップS24;N)は、ステップS25に進む。
次に、第3入力ポート124の状態からRAM初期化スイッチ112がON状態である
か否かを判定する(ステップS25)。RAM初期化スイッチ112がON状態である場
合(ステップS25;Y)は、ステップS59に進み、RAM初期化スイッチ112がO
N状態でない場合(ステップS25;N)は、ステップS26(図7)に進み、停電から
正常に復旧した場合の処理をおこなう。
なお、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでない(ステップS16;Nまた
はステップS17;N)と判定された場合や、チェックサムが正常でない(ステップS1
9;N)と判定された場合は、ステップS46へ移行して設定変更によるRAMクリアを
案内する。
次に、ステップS26へ移行した場合には、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値を
セーブし(ステップS26)、特図ステータス(後述する特図ステータス領域にセットさ
れているデータが示す状態)を参照して特図ゲームが高確率中であるか否かを判定する(
ステップS27)。そして、特図ゲームが高確率中である場合(ステップS27;Y)に
はステップS28に進み、特図ゲームが高確率中でない場合(ステップS27;N)には
ステップS30に進む。
特図ゲームが高確率中である場合、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステ
ップS28)、高確率報知LEDのオンデータをセグメント領域にセーブする(ステップ
S29)。
次に、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御
装置300)へ送信し(ステップS30)、ステップS31へ進む。
ここで、ステップS26で初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域お
よびエラー不正監視に係る領域である。なお、ステップS26では、払出制御装置200
がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビ
ジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示
す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状
態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状
態とされる。
また第1の実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コ
マンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、画面指定
のコマンド等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに
加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特
図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、
大当り中(第1特別遊技状態)、小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状
態)である場合には、客待ちデモ画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である
場合には復旧画面の表示を指令するコマンドである。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCT
C回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロ
ックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発
振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU1
11Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ
供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこな
う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可
レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111
Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(
ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターン
とは、抽出した乱数のビット配置(ビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で
入れ替えて異なるビット配置(ビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定
めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えること
で、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。な
お、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用
意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザが任意に設定でき
るようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、大当り図柄初期値乱数
、小当り図柄初期値乱数、当り初期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値
)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ス
テップS34)。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数(大当り
図柄乱数)の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を
決定する乱数(小当り図柄乱数)の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値
乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)の初期値となる乱数、「当
り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)の初
期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず
、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。
また、第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投
入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種
初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則
性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップS35)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数をたとえばそ
れぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、メイン処理の中で
時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱数のランダム性を高めること
ができるようにしている。
なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当
り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成され
る乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作
クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」で
あり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単
位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CT
C0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一
巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するい
わゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1
」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバ
ラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新さ
れる乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウ
ェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監
視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)
を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップ
S37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理
(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数
更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新
処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期
値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようにな
り、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫され
るのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込
み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用
した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で
初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除す
る必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理
はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除して
も何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチ
ェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38
)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS
38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される
。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;
Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ス
テップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこな
う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44
)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなって
から、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータ
をセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前に
RWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判
定することができる。
次に、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでない(ステップS16;Nまた
はステップS17;N)と判定された場合や、チェックサムが正常でない(ステップS1
9;N)と判定された場合に、ステップS46以降でおこなう設定変更によるRAMクリ
アの案内について説明する。
設定変更によるRAMクリアの案内をおこなう場合は、RAMクリア時の先頭アドレス
としてRAMクリア先頭アドレス1を設定する(ステップS46)。RAMクリア先頭ア
ドレス1については、遊技制御用領域の先頭アドレスである。RAMクリア先頭アドレス
1は、遊技制御用作業領域のすべてと遊技制御用スタック領域をクリア対象として指定す
るアドレスである。
次に、第3入力ポート124の状態から本体枠(前面枠)12が開放状態であるか否か
を判定する(ステップS47)。本体枠12が開放状態である場合(ステップS47;Y
)は、ステップS48に進み、本体枠12が開放状態でない場合(ステップS47;N)
は、ステップS49に進む。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS48)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ステ
ップS48;Y)は、ステップS50に進み、設定キースイッチ127がON状態でない
場合(ステップS48;N)は、ステップS49に進む。
ステップS49では、設定変更指示のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)
に送信することで、演出制御装置300を介して設定変更によるRAMクリアの案内をお
こなう。たとえば、遊技機10は、表示装置41による案内表示や、スピーカ19a,1
9bによる案内音(音声を含む)出力により設定変更によるRAMクリアの案内をおこな
う。
遊技機10は、設定変更によるRAMクリアの案内をおこなった後、停電検査領域にチ
ェックデータをセーブすることなくRAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45
)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。これにより、遊技機10は、
データ異常時の初期化に先立ち設定変更を促すことで、管理者が意図しないタイミングで
設定値が初期化されることを防止することができる。
次に、確率設定値を変更中と判定された場合(ステップS21;Y)や、設定キースイ
ッチ127がON状態であると判定された場合(ステップS23;Y、ステップS48;
Y)に、ステップS50以降でおこなう確率設定値変更に関する処理について説明する。
確率設定値変更に関する処理では、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(ア
クセス禁止領域を含まない領域)のうちのクリア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデ
ータをゼロクリアして(ステップS50)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値
をセーブする(ステップS51)。なお、ステップS51でセーブする初期値には、設定
値変更の開始後にセキュリティ信号を出力するための情報(たとえば、タイマ値)を含む
。セキュリティ信号は、所定時間だけ出力されるものであってもよいし、設定値の変更中
において出力され続けるものであってもよい。
さらに、確率設定値変更中フラグをセットする(ステップS52)。確率設定値変更中
フラグは、セットされている状態において確率設定値変更中であることを示し、リセット
されている状態において確率設定値変更中でないことを示す。
さらに、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセ
ーブし(ステップS53)、確率設定値領域の値をロードして作業用確率設定値領域にセ
ーブする(ステップS54)。
さらに、確率設定変更中のコマンド(たとえば、(確率設定)変更中コマンド)を演出
制御基板に送信(演出制御装置300)に送信することで、確率設定変更中であることを
演出制御装置300に通知する(ステップS55)。ステップS55までの確率設定値変
更に関する処理を実行するとステップS31に移行する。
次に、設定値変更スイッチ126がON状態である場合(ステップS24;Y)に、ス
テップS56以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。RAM初期化
に関する処理では、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス2を
設定する(ステップS56)。なお、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値領域を
クリア対象外とするアドレスである。
さらに、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない
領域)のうちのクリア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデータをゼロクリアして(ス
テップS57)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS
58)。
さらに、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS59)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS59で
は、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマン
ド、確率設定値情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させると
ともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるため
のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンド
に加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、
演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時におい
て、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設
定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監
視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部
が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段
(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に
読み込むようにしていることとなる。
なお、第1の実施形態の遊技制御装置100は、データ異常時の初期化の処理(第1初
期化処理)と、初期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機
能(第1初期化手段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない
初期化の処理が実現できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な設定操作部(設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ12
7)と、設定操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶された設定値を変
更する設定変更手段(遊技制御装置100)とを備えることで設定変更を可能にするとと
もに、設定表示部(確率設定値表示装置136)を備えることで設定(設定値)を確認可
能にしている。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理について説明する。図9は、第1の実施
形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上
述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップ
S34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが
実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイ
マ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111に
おいて、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処
理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS6
1)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で
使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなっ
たのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレス
の上位アドレスをセットする(ステップS62)。ステップS62では、メイン処理にお
けるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種
センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み
込む入力処理(ステップS63)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力デ
ータにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等の
アクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS64)をおこなう。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が
おこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状
態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。
その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置10
0から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許
可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制
御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両
者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されて
いる。
次に、乱数更新処理1(ステップS65)、乱数更新処理2(ステップS66)をおこ
なう。ここで、乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱
数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための
処理である。また、乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パ
ターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、乱数更新処理1
、あるいは乱数更新処理1に加えて乱数更新処理2は、設定変更中の乱数更新の停止や更
新周期の変更をおこなうようにしてもよい。
その後、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、普図のゲートス
イッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力が
あるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないか等)をおこ
なう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS67)をおこなう。また、始動口1スイ
ッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92aの入賞を監視する始動口スイッチ監視
処理(ステップS68)をおこなう。なお、始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞
口をなす始動入賞口36または普通変動入賞装置37、あるいは第2始動入賞口をなす始
動入賞口92に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、特
図変動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結
果事前判定をおこなう。
次に、ステップS69では、確率設定値の変更に関する確率設定値変更処理をおこなう
。ステップS70では、確率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否
かを判定し、確率設定値変更中である場合(ステップS70;Y)にステップS75に進
み、確率設定値変更中でない場合(ステップS70;N)にステップS71に進む。ステ
ップS71では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モード中であ
るか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS71;Y)にステッ
プS75に進み、確率設定値確認モード中でない場合(ステップS71;N)にステップ
S72に進む。なお、確率設定値確認モード中フラグは、後述する確率設定値確認処理に
おいてセットまたはリセットされるフラグである。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力す
る払出コマンド送信処理(ステップS72)、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこ
なう特図1ゲーム処理(ステップS73a)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこ
なう特図2ゲーム処理(ステップS73b)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこな
う普図ゲーム処理(ステップS74)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLE
D)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS75
)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう
磁石不正監視処理(ステップS76)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして
異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS77)をおこなう
。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処
理(ステップS78)、状態表示のための状態表示編集出力処理(ステップS79)をお
こなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許
可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を
指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこな
われる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバ
ンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS64)の詳細について図
10を用いて説明する。図10は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図
である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力するセ
グメント出力ポート(第3出力ポート134c)にオフデータを出力(リセット)する(
ステップS81)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを
出力するソレノイド出力ポート(第1出力ポート134a)に出力するデータを合成して
出力する(ステップS82)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの
値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS83)、デジットカウンタの値
に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS84)。ここで、一
括表示装置50のLED_d1からLED_d18をダイナミック点灯させる例として、
ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図
保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS85)、合成したデータ
をデジット出力用および外部情報出力用のデジット・外部情報出力ポート(第4出力ポー
ト134d)に出力する(ステップS86)。ステップS85で合成される外部情報は、
「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線
の出力データをロードし(ステップS87)、ロードしたデータをセグメント出力用のセ
グメント出力ポート(第3出力ポート134c)に出力する(ステップS88)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成す
る(ステップS89)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り
信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号
」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合成
し(ステップS90)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用の外
部情報・発射許可信号出力ポート(第5出力ポート134e)に出力する(ステップS9
1)。
次に、確率設定値表示のオフ出力データを設定する。すなわち、確率設定値表示装置1
36の確率設定値表示データを出力する確率設定値表示出力ポート(第2出力ポート13
4b)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS92)。
次に、確率設定値表示許可フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9
3)。確率設定値表示許可フラグがセットされている場合(ステップS93;Y)にステ
ップS94に進み、確率設定値表示許可フラグがセットされていない場合(ステップS9
3;N)にステップS95に進む。
確率設定値表示許可フラグがセットされている場合、RWM内の設定値表示データ領域
から確率設定値に対応する確率設定値表示データをロード(ステップS94)する。
ステップS95では、確率設定値表示データを確率設定値表示出力ポート(第2出力ポ
ート134b)に出力する。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成した
データを出力する(ステップS96)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中
継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板7
0上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS97)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成した
データを出力する(ステップS98)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継
基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70
上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS99)。そして、試
射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力するデ
ータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータを出
力(ステップS9a)する。
次に、確率設定値の試験信号出力データをロードする(ステップS9b)。なお、試験
信号出力データは、RWM内の設定値表示データ領域から確率設定値に対応する確率設定
値表示データ(たとえば、7セグメントデータ)をロードするものであるが、確率設定値
を確認可能であれば、確率設定値(たとえば、1から6の数値)や、その他の形式のデー
タであってもよい。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS9c)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ステ
ップS9c;Y)は、ステップS9dに進み、設定キースイッチ127がON状態でない
場合(ステップS9c;N)は、ステップS9eに進む。
設定キースイッチ127がON状態である場合、ロードした確率設定値の試験信号出力
データと、設定キースイッチオン情報とを合成する(ステップS9d)。
ステップS9eでは、合成したデータを中継基板70上の試験信号出力ポート6へ出力
し、出力処理を終了する。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図9参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステッ
プS67)について説明する。図11は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処
理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、確
率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否かを判定する(ステップS
101)。確率設定値変更中である場合(ステップS101;Y)にステップS109に
進み、確率設定値変更中でない場合(ステップS101;N)にステップS102に進む
。ステップS102では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モー
ド中であるか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS102;Y
)にステップS109に進み、確率設定値確認モード中でない場合(ステップS102;
N)にステップS103に進む。
次に、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38a(カウントスイ
ッチ)に対応する入賞口監視テーブル1(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が
入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されて
いる)を準備する(ステップS103)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず
大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する
不正&入賞監視処理(ステップS104)を実行する。
その後、普電内の入賞口スイッチ(始動口1スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを
準備し(ステップS105)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出す
る不正&入賞監視処理(ステップS106)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ、つまり常時入賞可能な入賞口スイッチ(
ここでは始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ92a、一般入賞口35の入賞口ス
イッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS107)、入賞数を更新する
入賞数カウンタ更新処理(ステップS108)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれの
スイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカ
ウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS109)。その後、状態ス
キャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッ
チ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート球切れエラー、オーバーフロースイ
ッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監
視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS110
)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップ
S111)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正お
よびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技
機状態監視テーブル2を準備する(ステップS112)。そして、エラーが発生している
か否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS113)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS114)
、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS114;N)は、入賞口ス
イッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3
に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」で
ある場合(ステップS114;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコ
ネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視
を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS115)
。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS
116)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS117)をおこない、入
賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回お
こなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされる
ので、16ms周期の監視となっている。
〔確率設定値変更処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における確率設定値変更処理(ステップS69)の詳細
について説明する。図12は、第1の実施形態の確率設定値変更処理のフローチャートを
示す図である。
まず、確率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否かを判定する(
ステップS121)。確率設定値変更中である場合(ステップS121;Y)にステップ
S123に進み、確率設定値変更中でない場合(ステップS121;N)にステップS1
22に進み、確率設定値確認処理(ステップS122)を実行してから確率設定値変更処
理を終了する。なお、確率設定値確認処理の詳細については、図13を用いて後で説明す
る。
確率設定値変更中である場合、確率設定値消灯タイマを更新する。具体的には、確率設
定値消灯タイマの値を参照し、確率設定値消灯タイマの値が「0」でない場合に「1」デ
クリメントして確率設定値消灯タイマの値を更新する(ステップS123)。
次に、確率設定値消灯タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS124)
、確率設定値消灯タイマの値が「0」である場合(ステップS124;Y)にステップS
125に進み、確率設定値消灯タイマの値が「0」でない場合(ステップS124;N)
にステップS126に進む。
次に、確率設定値変更済みフラグを参照して確率設定値変更済みか否かを判定し(ステ
ップS126)、確率設定値変更済みである場合にステップS127に進み、確率設定値
変更済みでない場合にステップS133に進む。なお、確率設定値変更済みフラグは、確
率設定値の変更(確率設定値の確定操作)があった場合にセットされるフラグである。
確率設定値変更済みである場合(ステップS126;Y)、第3入力ポート124の状
態から設定キースイッチ127がOFF状態であるか否かを判定する(ステップS127
)。設定キースイッチ127がOFF状態である場合(ステップS127;Y)は、ステ
ップS128以降で確率設定値変更後のRAM初期化に関する処理をおこない、設定キー
スイッチ127がOFF状態でない場合(ステップS127;N)は、確率設定値変更処
理を終了する。
次に、設定キースイッチ127がOFF状態である場合(ステップS127;Y)に、
ステップS128以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。RAM初
期化に関する処理では、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス
3を設定する(ステップS128)。なお、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値
領域と変動パターン用乱数領域(乱数更新処理2で更新する乱数)と初期値乱数領域をク
リア対象外とするアドレスである。これにより、遊技機10は、設定変更中の乱数攪拌を
有効に利用することができる。なお、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値領域を
クリア対象外とし、変動パターン用乱数領域と初期値乱数領域をクリア対象に含めるアド
レスとしてもよい。
次に、クリア対象のRAM領域をゼロクリアし(ステップS129)、初期化すべき領
域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS130)。なお、ステップS13
0でセーブする初期値には、セキュリティ信号を出力するための情報(たとえば、タイマ
値)を含む。セキュリティ信号は、所定時間だけ出力されるものであってもよいし、設定
値の変更中において出力され続けるものであってもよい。
次に、確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセー
ブする(ステップS131)。なお、設定変更にかかわる情報(たとえば、確率設定値表
示データ等)をRAMクリアの対象に含むことによって、確率設定値変更後の確率設定値
と確率設定値変更前の設定変更にかかわる情報との齟齬防止が図られる。
さらに、確率設定変更終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し
て(ステップS132)、メイン処理のステップS34(図7参照)へ進む。第1の実施
形態の場合、ステップS132では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2
保留数コマンド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、確率設定変更終了のコマ
ンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でR
AM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また
、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信す
る。なお、確率設定変更終了のコマンドは、確率設定変更終了の報知に加えて、あるいは
確率設定変更終了の報知に代えてRAMクリア報知を兼ねるものであってもよい。また、
ステップS132では、確率設定変更終了のコマンドに加えて、あるいは確率設定変更終
了のコマンドに代えて、RAM初期化コマンドを送信するものであってもよい。
確率設定値変更済みでない場合(ステップS126;N)、ステップS133以降の処
理をおこなう。ステップS133では、設定値変更スイッチ126からの入力があるか否
かを判定する(ステップS133)。設定値変更スイッチ126からの入力がある場合は
、ステップS134に進み、設定値変更スイッチ126からの入力がない場合(ステップ
S133;N)は、ステップS137に進む。
設定値変更スイッチ126からの入力がある場合(ステップS133;Y)、作業用確
率設定値領域の値(作業用確率設定値)を「1」インクリメントして、「0」から「5」
の範囲でサイクリックに更新する(ステップS134)。なお、作業用確率設定値は、「
0」から「5」の6段階としたがこれに限らず、確率設定値に対応した値であれば、3段
階や10段階等であってもよい。また、作業用確率設定値は、確率設定値に1対1に対応
するが、確率設定値に対して1対多の対応関係を有するようにしてもよい。たとえば、確
率設定値が「0」から「2」の3段階であるとき、作業用確率設定値を「0」から「5」
の6段階とし、確率設定値「0」、「1」、「2」のそれぞれに作業用確率設定値「0,
1」、「2,3」、「4,5」を対応させるものであってもよい。
次に、作業用確率設定値に対応する確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域
にセーブし(ステップS135)、確率設定値消灯タイマ領域に初期値(たとえば、10
0ms)をセーブする(ステップS136)。確率設定値消灯タイマ領域は、確率設定値
表示装置136にブランク表示を設けるための領域である。これにより、確率設定値表示
装置136は、設定値変更操作(設定値変更スイッチ126からの入力)があるごとにブ
ランク表示をおこなうことができる。
次に、ステップS137では、設定値変更の確定操作の有無を判定する。たとえば、設
定値変更の確定操作は、タッチスイッチ信号とすることができる。なお、設定値変更の確
定操作は、タッチスイッチ信号と異なる入力を用いるようにしてもよいし、別途設ける専
用の操作スイッチから入力信号を用いるようにしてもよいし、2以上のスイッチからの入
力信号組合せ等を用いるようにしてもよい。設定値変更の確定操作がある場合は、ステッ
プS138に進み、設定値変更の確定操作がない場合(ステップS137;N)は、確率
設定値変更処理を終了する。
設定値変更の確定操作がある場合(ステップS137;Y)、作業用確率設定値領域の
値をロードし、確率設定値領域にセーブし(ステップS138)、確率設定値に対応する
確率設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブし(ステップS139)、確
率設定値変更済みフラグをセットする(ステップS140)。
さらに、確率設定値変更のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS141)、確率設定値変更処理を終了する。第1の実施形態の場合、ステッ
プS141では、確率設定値変更のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所
定時間(たとえば30秒間)光と音で確率設定値変更の報知をおこなわせるためのコマン
ド)に加えて、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率
情報コマンド、確率設定値情報コマンド等の複数のコマンドを送信するようにしてもよい
。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を
送信するようにしてもよい。
〔確率設定値確認処理〕
次に、前述の確率設定値変更処理における確率設定値確認処理(ステップS122)の
詳細について説明する。図13は、第1の実施形態の確率設定値確認処理のフローチャー
トを示す図である。
ステップS151では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モー
ド中であるか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS151;Y
)にステップS159に進み、確率設定値確認モード中でない場合にステップS152に
進む。
確率設定値確認モード中でない場合(ステップS151;N)、確率設定値表示許可フ
ラグをクリアし(ステップS152)、遊技中であるか否かを判定し(ステップS153
)、遊技中でない場合にステップS154に進み、遊技中である場合(ステップS153
;Y)に確率設定値確認処理を終了する。なお、遊技中とは、遊技者が遊技中である蓋然
性が高い遊技状態をいい、たとえば特図変動中、普図変動中、特図当り中、普図当り中等
がある。また、遊技中とは、特図1保留数や特図2保留数がある遊技状態を含むものであ
ってもよい。
遊技中でない場合(ステップS153;N)、第3入力ポート124の状態から設定キ
ースイッチ127がON状態であるか否かを判定する(ステップS154)。設定キース
イッチ127がON状態である場合は、ステップS155に進み、設定キースイッチ12
7がON状態でない場合(ステップS154;N)は、確率設定値確認処理を終了する。
設定キースイッチ127がON状態である場合(ステップS154;Y)、確率設定値
確認モード中フラグをセットし(ステップS155)、確率設定値表示許可フラグをセッ
トし(ステップS156)、セキュリティ信号制御タイマ領域に初期値をセーブする(ス
テップS157)。セキュリティ信号制御タイマ領域に初期値をセーブすることで、セキ
ュリティ信号が初期値として設定された確率設定値表示時間だけ出力される。なお、セキ
ュリティ信号は、初期値として設定された確率設定値表示時間に限らず、確率設定値確認
モード中の間、継続して出力されるものであってもよい。
さらに、確率設定値確認のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS158)、確率設定値確認処理を終了する。第1の実施形態の場合、ステッ
プS158では、確率設定値確認のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所
定時間(たとえば30秒間)光と音で確率設定値確認の報知をおこなわせるためのコマン
ド)に加えて、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率
情報コマンド、確率設定値情報コマンド等の複数のコマンドを送信するようにしてもよい
。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を
送信するようにしてもよい。
確率設定値確認モード中である場合(ステップS151;Y)、第3入力ポート124
の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否かを判定する(ステップS15
9)。設定キースイッチ127がON状態でない場合は、ステップS160に進み、設定
キースイッチ127がON状態である場合(ステップS159;Y)は、確率設定値確認
処理を終了する。
設定キースイッチ127がON状態でない場合(ステップS159;N)、確率設定値
確認モード中フラグをクリアし(ステップS160)、確率設定値表示許可フラグをクリ
アする(ステップS161)。
さらに、確率設定値確認終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信
して(ステップS162)、確率設定値確認処理を終了する。第1の実施形態の場合、ス
テップS162では、確率設定値確認終了のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとと
もに、所定時間(たとえば30秒間)光と音で確率設定値確認の報知をおこなわせるため
のコマンド)に加えて、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマン
ド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド等の複数のコマンドを送信するようにし
てもよい。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回
数情報を送信するようにしてもよい。
次に、RAM111Cのメモリマップについて図14を用いて説明する。図14は、第
1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。メモリマップ111
Mは、RAM111Cのメモリマップである。RAM111Cは、メモリの先頭から順に
、遊技制御用ワークエリア、遊技制御用スタックエリア、状態表示用ワークエリア、状態
表示用スタックエリアを設定する。また、RAM111Cは、遊技制御用スタックエリア
と状態表示用ワークエリアの間に16バイト以上の未使用領域を設定することにより、遊
技制御用スタックエリアと状態表示用ワークエリアとを明確に分離する。また、RAM1
11Cは、状態表示用スタックエリアの後に未使用領域を設定するが、当該未使用領域を
設けずにメモリの最後尾を含むようにして状態表示用スタックエリアを設定するものであ
ってもよい。また、RAM111Cは、遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタックエ
リアとの間や、状態表示用ワークエリアと状態表示用スタックエリアとの間に未使用領域
を設定するようにしてもよい。
遊技制御用ワークエリアは、先頭に確率設定値領域を配置することから、RAMクリア
先頭アドレス1は、遊技制御用作業領域のすべて(遊技制御用ワークエリア)と遊技制御
用スタック領域をクリア対象とする。また、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値領域と変動パターン乱数領域と初期値乱数
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス1、RAMクリア先頭アドレス2、およびRAMクリア先頭
アドレス3のいずれも、停電検査領域1から停電検査領域2までの領域と、チェックサム
領域をクリア対象とする。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS72)の詳
細について説明する。図15は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャー
トを示す図である。また図16は、第1の実施形態の入賞数カウンタ領域の構造例を示す
図である。
まず、入賞数カウンタ領域の一例について説明すると、入賞数カウンタ領域1は、たと
えば図16に示すように、3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、及び14個賞球カウ
ンタからなり、各々の入賞数カウンタは65535入賞まで記憶可能になっている。次に
、入賞数カウンタ領域2は、たとえば図16に示すように、3個賞球カウンタ、10個賞
球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタは255入賞まで
記憶可能になっている。これら入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックでは、入賞数
カウンタ領域のアドレスを後述するステップS202等で更新することにより、上述した
カウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。
次に、図15において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理で
あり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、図16で説明したように賞球数別(たとえば、3個
賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域2のカウンタの
うち、チェック対象とされたカウンタに「0」でないカウント数があるか否かを判定する
(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェ
ック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、入賞数
カウンタ領域2のすべてのカウンタのカウント数のチェックが終了したか否かを判定する
(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、
対象の入賞数カウンタ領域2のカウンタのカウント数を減算(「−1」更新)し(ステッ
プS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数(たとえば、上述した
3個、10個、14個のうちの何れか)を取得する(ステップS205)。次に、賞球残
数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし
(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果
が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0
」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」
更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211
)。
なお、後述する外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理では、上記ステップ
S210で更新されるメイン賞球信号出力回数にもとづいてメイン賞球信号を出力する処
理がおこなわれる。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装
置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置2
00)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;
Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステッ
プS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払
出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド
送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステッ
プS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は
「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213
)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された
場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビ
ジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参
照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては
、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフロー
エラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を
監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板
のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)が
あるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウン
タ領域1の対象のカウンタにカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数
カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがなければ(ステップS215;N)、チェ
ックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェ
ックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了してい
ない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがある
(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS2
18)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップ
S219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS2
20)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセー
ブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS
213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中
である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域
のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステッ
プS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
なお、上記ステップS213、S214の判定結果によってはステップS215以降を
実行しないで処理を終了する構成であることから分かるように、払出コマンドは、タイマ
割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマン
ドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップS68)の
詳細について図17を用いて説明する。図17は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視
処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置3
7)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップ
A102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103
)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;
N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA1
03;Y)には、遊技状態が右打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態、大当
り中など)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、右打ちすべき所定状態でないと判定した場合(ステップA10
4;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、右打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップ
A104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コ
マンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、第1の実施形態の遊技機1
0の場合、普電サポート状態を除いて始動口1へは左打ちでないとほとんど入賞せず、右
打ちすべき所定状態で始動口1に入賞があった場合、右打ちすべき所定状態であるのに左
打ちされたと推定できるので、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して
、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成
されている。
次いで、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA10
7)、特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(始動入賞口92)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)
、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否
かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;
N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA1
11;Y)には、遊技状態が普電サポート状態(時短状態)となっているか否かを判定し
(ステップA112)、普電サポート状態でない(ステップA112;N)と判定すると
、大当り中であるか否かを判定する(ステップA113)。また、ステップA113にて
、大当り中でない(ステップA113;N)と判定すると、特図変動表示ゲームが普電サ
ポート最終変動中であるか否かを判定する(ステップA114)。
ステップA114にて、普電サポート最終変動中でない(ステップA114;N)と判
定すると、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA115)、演出コマンド設定
処理(ステップA116)をおこなう。すなわち、普電サポート状態、大当り中、普電サ
ポート最終変動中のいずれでもなければ、左打ちすべきなので、左打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信する処理をおこなう。
そして、ステップA112にて普電サポート状態である(ステップA112;Y)と判
定した場合、ステップA113にて大当り中である(ステップA113;Y)と判定した
場合、ステップA114にて普電サポート最終変動中である(ステップA114;Y)と
判定した場合、ステップA116の処理が終了した場合には、ステップA117に移行す
る。
ステップA117に移行すると、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備
した後(ステップA117)、特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)をおこな
って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、上記ステップA111にて始動口2への入賞があると判定した場合には、たとえ
ばステップA112を実行する前に、普電不正(普通変動入賞装置37が閉状態であるに
もかかわらず普通変動入賞装置37への入賞が検出される不正)があったか判定するステ
ップを設け、この普電不正発生中であると判定した場合は、ステップA112以降を実行
しないで始動口スイッチ監視処理を終了する構成とし、普電不正があった場合には第2始
動記憶(特図2の始動記憶)をそれ以上発生させないようにしてもよい。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
、A110)の詳細について図18を用いて説明する。図18は、第1の実施形態のハー
ド乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)
および始動口2(始動入賞口92)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して
(ステップA121)、始動口1スイッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92a
のうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)
。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハ
ード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステ
ップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)
、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124
)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すな
わち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数
ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハー
ド乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125
)。そして、始動口1および始動口2のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定し
て(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(ステップA
108)の詳細について図19を用いて説明する。図19は、第1の実施形態の特図始動
口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口1スイッチ処理は、監視対象である始動口1スイッチ36a,37aの入力
(監視対象である特図1の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口1スイッチ処理では、まず、監視対象の始動口1スイッチ36a,37aへ
の入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始
動口信号1出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して
(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA1
33)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値
をRWMの始動口信号1出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA1
35の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;
Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形
態では、始動口信号1出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することがで
きる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の
値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口1スイッチ36a,37aに対応する更新対象の特図1保留数
(特図1の始動記憶数)が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ス
テップA135)。更新対象の特図1保留数が上限値未満でない場合(ステップA135
;N)は、特図始動口1スイッチ処理を終了する。更新対象の特図1保留数が上限値未満
である場合(ステップA135;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パター
ンの振り分け用)に使う特図1情報設定フラグをセットして(ステップA136)、更新
対象の特図1保留数を「+1」更新する(ステップA137)。
続けて、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、特図1の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA141)。
次いで、特図1の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA142)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA143)、特図保留情報判定処理(ステップA144)をおこなう。その後、監視対
象の特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備し(ステップA145)、
演出コマンド設定処理(ステップA146)をおこなって、特図始動口1スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口
36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を
抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動
入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入
賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を
、所定数を上限に第1始動記憶として記憶する。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(ステップA
118)の詳細について図20を用いて説明する。図20は、第1の実施形態の特図始動
口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口2スイッチ処理は、監視対象である始動口2スイッチ92aの入力(監視対
象である特図2の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口2スイッチ処理では、まず、始動口2スイッチ92aへの入賞の回数に関す
る情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数
をロードし(ステップA151)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA152
)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA153)。出力回数が
オーバーフローしない場合(ステップA153;N)は、更新後の値をRWMの始動口信
号2出力回数領域にセーブして(ステップA154)、ステップA155の処理に移行す
る。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA153;Y)は、ステップA
154をパスしてステップA155の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号
2出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロー
ドした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、
出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口2スイッチ92aに対応する更新対象の特図2保留(始動記憶
)数が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA155)。
更新対象の特図2保留数が上限値未満でない場合(ステップA155;N)は、特図始動
口2スイッチ処理を終了する。更新対象の特図2保留数が上限値未満である場合(ステッ
プA155;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り分け用)に
使う特図2情報設定フラグをセットして(ステップA156)、更新対象の特図2保留数
を「+1」更新する(ステップA157)。
続けて、特図2保留数に対応する乱数格納領域(特図2用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA158)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA159)。次に、特図2の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA160)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA161)。
次いで、特図2の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA162)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA163)、特図保留情報判定処理(ステップA164)をおこなう。その後、監視対
象の特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備し(ステップA165)、
演出コマンド設定処理(ステップA166)をおこなって、特図始動口2スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口
92の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲー
ムの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。ま
た、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口2(始動入賞口92)への遊技球の
入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口1スイッチ処理及び特図始動口2スイッチ処理における特図保
留情報判定処理(ステップA144、ステップA164)の詳細について図21を用いて
説明する。図21は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図
である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である
特図保留情報判定処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確
率中)であるか否かを判定する(ステップA172)。ステップA172にて、高確率中
であると判定した場合(ステップA172;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する
一方、ステップA172にて、高確率中でないと判定した場合(ステップA172;N
)には、大当り中であるか否かを判定する(ステップA173)。ステップA173にて
、大当り中であると判定した場合(ステップA173;Y)には、特図保留情報判定処理
を終了する。
一方、ステップA173にて、大当り中でないと判定した場合(ステップA173;N
)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定
する大当り判定処理(ステップA174)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA17
5)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA175;Y)は、対象の始動口
スイッチ(いいかえると、特図種別;特図1か特図2かの種別)に対応する大当り図柄乱
数チェックテーブルを設定し(ステップA176)、ステップA140またはA160に
て準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA177)、ス
テップA184の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA175;N)は、大当り乱数値が小当
り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステッ
プA179)をおこなう。その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判
定する(ステップA180)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA180
;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA183)、ステップA184の
処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA180;Y)には、小当り図柄乱数チ
ェックテーブルを設定し、ステップA142またはA162にて準備した小当り図柄乱数
に対応する小当りの停止図柄情報を設定し(ステップA182)、ステップA184の処
理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、ステップA184に移行すると、ステップA177、ステップA182、ある
いはステップA183のいずれかで取得又は設定された停止図柄情報に対応する先読み停
止図柄コマンドを準備し(ステップA184)、演出コマンド設定処理(ステップA18
5)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定
する特図情報設定処理(ステップA186)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様
を設定する変動パターン設定処理(ステップA187)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターン(リーチアクション
開始までの変動パターン)を示す前半変動番号および後半変動パターン(リーチアクショ
ン開始以降の変動パターン)を示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンド
を準備して(ステップA188)、演出コマンド設定処理(ステップA189)をおこな
い、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、ステップA186における特図情報設定処理、ステップA187における変動パ
ターン設定処理は、特図普段処理(後述する特図1普段処理または特図2普段処理)で特
図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。すなわち、特図保留情報判定
処理がステップA144で実行される場合には、特図種別は特図1であるため、ステップ
A186およびA187の処理は後述する特図1情報設定処理および特図1変動パターン
設定処理とそれぞれ同じであり、特図保留情報判定処理がステップA164で実行される
場合には、特図種別は特図2であるため、ステップA186およびA187の処理は後述
する特図2情報設定処理および特図2変動パターン設定処理とそれぞれ同じである。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む
先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パター
ンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信され
る。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類
)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41
に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(た
とえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して
記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけでは
なく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔特図1ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップS73a)の詳細
について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフロ
ーチャートを示す図である。
特図1ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図1変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図1(特図1変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図1ゲーム処理では、まず、特図2の大当り中又は小当り中
(特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA1)。特図2の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA1
;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイ
ッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊
技球の検出を監視する処理をおこなう。
一方、特図2の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA1;Y)と
、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)が終了した場合には、ステップA3に移行
し、特図1ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。な
お、特図1ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図1ゲーム
処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図1ゲーム処理タ
イマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはす
でにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるた
めに参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)
、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得す
る(ステップA6)。そして、特図1ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこ
なう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの
変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1普段処理(ステップA8)
をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の
設定や、特図1表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1変動中
処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの
遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各
大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/
インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1表示中処理(
ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設
定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこな
うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための
時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をお
こなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理をおこな
うために必要な情報の設定等をおこなう特図1大当り終了処理(ステップA14)をおこ
なう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の所
定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ス
テップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や
小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定
等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図1小当り終了処理を
おこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をお
こなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図1普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図1小当り終了処理(ステップA18)をお
こなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこな
い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図1ゲーム処理タイマの値
が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ス
テップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動
を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄
の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態
が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定
のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が
作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセッ
トされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオ
フされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるス
イッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電
動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般
的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用
している。
〔特図2ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップS73b)の詳細
について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフロ
ーチャートを示す図である。
特図2ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図2変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図2(特図2変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中又は小当り中
(特図1変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA31)。特図1の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA
31;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)をおこなう。この大入賞
口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a
での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図1の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA31;Y)
と、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)が終了した場合には、ステップA33
に移行し、特図2ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3
3)。なお、特図2ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図
2ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA34)。特図2ゲ
ーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA34;Y)、すなわちタイムアップ
したまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数
が「0」であるか否か判定する(ステップA35)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し
回数が「0」でない場合(ステップA35;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返
し回数を「−1」更新し(ステップA36)、RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの
値を記憶する領域である特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(たとえば、6
0000m秒)をセーブし(ステップA37)、ステップA59に移行する。
一方、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」である場合(ステップA35;
Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲー
ムシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA38)、当該テーブルを用い
て特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA39)
。そして、特図2ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA4
7)。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変
動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2普段処理(ステップA4
8)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間
の設定や、特図2表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2変動
中処理(ステップA49)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、
各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ
/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2表示中処理
(ステップA50)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の
設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこ
なうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA51)をおこなう。
ステップA47にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA52)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終
ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の
設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるため
の時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等を
おこなう大入賞口残存球処理(ステップA53)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図2大当り終了処理(ステップA54)をお
こなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の
所定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当
り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(
ステップA55)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理
や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう小当り中処理(ステップA56)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図2小当り終了処理
をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA57)を
おこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理をお
こなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2小当り終了処理(ステップA58)を
おこなう。
その後、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA59)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA60)をおこな
い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA34にて、特図2ゲーム処理タイマの
値が「0」でない場合(ステップA34;N)、すなわちタイムアップしていない場合や
、ステップA37の処理を終了した場合は、ステップA59の処理に移行して、それ以降
の処理をおこなう。
〔特図1普段処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップA8)の詳細につい
て図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態の特図1普段処理のフローチャー
トを示す図である。
特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能か否か(すなわち特図1変動表示ゲ
ームを開始可能か否か)を判定する(ステップA251)。この判定では、遊技状態が、
特図2の当り(大当りまたは小当り)の変動終了(特図2表示中処理の開始)から当り動
作(大当り遊技状態または小当り遊技状態)の終了までの期間の状態である場合、つまり
特図2が当たっているときには、特図1は変動開始可能でないと判定し、当該期間でない
場合には特図1は変動開始可能と判定する。
そして、特図1が変動開始可能と判定した場合(ステップA251;Y)には、左打ち
指示報知済みか否か(すなわち左打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、
その後右打ち指示報知コマンドを送信していない状態か否か)を判定する(ステップA2
52)。なお、ステップA252では、左打ち指示報知フラグがセットされていると、左
打ち指示報知済みであると判定し、左打ち指示報知フラグがセットされていないと、左打
ち指示報知済みでないと判定する構成でもよい。
左打ち指示報知済みでない場合(ステップA252;N)には、左打ち指示報知コマン
ドを準備し(ステップA253)、演出コマンド設定処理(ステップA254)をおこな
い、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップA255)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップA252;Y)と、ステップA255を終了
した場合には、ステップA256に移行し、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」で
あるか否かを判定する(ステップA256)。そして、特図1保留数が「0」でない(ス
テップA256;N)と判定すると、現在の特図変動表示ゲームの確率状態に対応する変
動開始確率情報コマンドを準備し(ステップA257)、演出コマンド設定処理(ステッ
プA258)をおこない、特図1変動開始処理(ステップA259)をおこない、特図1
保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA260)、演出コマンド
設定処理(ステップA261)をおこない、RWMにおける特図ステータス領域に特図1
変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報をセット(情報加算)し(ステップ
A262)、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA26
3)。
なお、特図ステータス領域は、特図1変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す
情報と、特図2変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報を、それぞれ独立に
記憶する領域であり、この特図ステータス領域にセットされている情報が示す状態が特図
ステータスである。ステップA262を実行した場合、特図ステータスは、「特図1変動
中」と「特図1変動中+特図2変動中」のうちのいずれかの状態になる。
また、特図1変動開始処理(ステップA259)では、特図1変動中処理に係る処理番
号である「1」を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする処理(後述するステップA31
8、A319)、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする処理(後述する
ステップA322)、特図1ゲーム処理タイマの値として変動時間が設定される処理(後
述するステップA307、A497)などがおこなわれる。
そして、高確率中でない場合(ステップA263;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA264)、高確率最終変動中でない場合(ステップA264;
N)には、特図1変動チェックフラグをセットする(ステップA265)。なお、高確率
最終変動中であるか否かの判定は、後述する高確率最終変動フラグによりおこなう。すな
わち、高確率最終変動フラグがセットされていれば高確率最終変動中であると判定する。
そして、ステップA265が終了した場合と、高確率中であると判定された場合(ステ
ップA263;Y)と、高確率最終変動中であると判定された場合(ステップA264;
Y)は、特図1変動中処理移行設定処理(ステップA266)をおこない、特図1普段処
理を終了する。
一方、特図1が変動開始可能でないと判定した場合(ステップA251;N)と、ステ
ップA256にて、特図1保留数が「0」である場合(ステップA256;Y)は、処理
番号として「0」を設定し(ステップA267)、RWMにおいて特図1ゲーム処理番号
を記憶する領域である特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「0」をセーブ
し(ステップA268)、特図1普段処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップA251の判定結果が肯定的になる状態であり、
特図1保留数が「0」でない場合には、特図1変動開始処理(ステップA259)等が実
行され、特図2が変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であったとしても、特図1変動
表示ゲームが開始される。つまり、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段(遊技制御
装置100)に第1始動記憶がある場合には、当該第1始動記憶にもとづく変動表示ゲー
ムを、第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームと同時に実行可能な制御手段をなす。
〔特図2普段処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップA48)の詳細につ
いて図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の特図2普段処理のフローチャ
ートを示す図である。
特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能か否か(すなわち特図2変動表示ゲ
ームを開始可能か否か)を判定する(ステップA271)。この判定では、遊技状態が、
特図1の当り(大当りまたは小当り)の変動終了(特図1表示中処理の開始)から当り動
作(大当り遊技状態または小当り遊技状態)の終了までの期間の状態である場合、つまり
特図1が当たっているときには、特図2は変動開始可能でないと判定し、当該期間でない
場合には特図2は変動開始可能と判定する。
そして、特図2が変動開始可能と判定した場合(ステップA271;Y)には、特図2
保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA272)。そし
て、特図2保留数が「0」でない(ステップA272;N)と判定すると、現在の特図変
動表示ゲームの確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップA27
3)、演出コマンド設定処理(ステップA274)をおこない、特図2変動開始処理(ス
テップA275)をおこない、RWMにおける特図ステータス領域に特図2変動中(特図
2変動表示ゲームを実行中)を示す情報をセット(情報加算)し(ステップA276)、
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA277)。
ここで、特図ステータス領域にセットされた情報が示す状態(すなわち特図ステータス
)は、ステップA276を実行した場合、「特図2変動中」と「特図1変動中+特図2変
動中」のうちのいずれかの状態になる。
また、特図2変動開始処理(ステップA275)では、特図2変動中処理に係る処理番
号である「1」を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする処理(後述するステップA34
8、A349)、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする処理(後述する
ステップA352)、特図2ゲーム処理タイマの値として変動時間が設定される処理(後
述するステップA337、A497)などがおこなわれる。
なお、たとえばステップA275を実行した後、特図2保留数に対応する飾り特図保留
数コマンドを準備し、次いで演出コマンド設定処理を実行し、その後ステップA276に
移行する構成(すなわち、特図2についても、普段処理において飾り特図保留数コマンド
を演出制御装置300に送信する構成)としてもよい。
そして、高確率中でない場合(ステップA277;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA278)、高確率最終変動中でない場合(ステップA278;
N)には、特図2変動チェックフラグをセットする(ステップA279)。
そして、ステップA279が終了した場合と、高確率中であると判定された場合(ステ
ップA277;Y)と、高確率最終変動中であると判定された場合(ステップA278;
Y)は、特図2変動中処理移行設定処理(ステップA280)をおこない、特図2普段処
理を終了する。
一方、特図2保留数が「0」である場合(ステップA272;Y)は、特図1保留数が
「0」であるか否かを判定し(ステップA281)、特図1保留数が「0」である(ステ
ップA281;Y)と判定すると、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であ
るか否か判定する(ステップA282)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップ
A282;N)は、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA283)、
客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA283;N)は、客待ちデモフラグ領域に
客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA284)。続けて、現在の確率状態に対応
する客待ちデモコマンドを準備して(ステップA285)、演出コマンド設定処理(ステ
ップA286)をおこなう。なお、演出コマンド設定処理をおこなうと準備されたコマン
ド(ここでは、客待ちデモコマンド)が演出制御装置300に送信される。
そして、ステップA286が終了した場合と、特図2が変動開始可能でないと判定した
場合(ステップA271;N)と、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA281
;N)と、特図1が変動中である場合(ステップA282;Y)と、客待ちデモが開始済
みである場合(ステップA283;Y)には、処理番号として「0」を設定し(ステップ
A287)、RWMにおいて特図2ゲーム処理番号を記憶する領域である特図2ゲーム処
理番号領域に当該処理番号すなわち「0」をセーブし(ステップA288)、特図2普段
処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップA271の判定結果が肯定的になる状態であり、
特図2保留数が「0」でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA275)等が実
行され、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であったとしても、特図2変動
表示ゲームが開始される。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御
装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲー
ムを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームと同時に実行可能な制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップA259)の詳細
について図26、図27を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図1変動開始
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図27は、第1の実施形態の特図1変
動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始時に
おこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種
別(ここでは特図1)を示す特図1情報設定フラグをセットし(ステップA301)、第
1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情
報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA302)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA
303)をおこなった後、特図1の変動パターンを設定するためのパラメータである特図
1情報を設定する特図1情報設定処理(ステップA304)をおこない、第1特図変動表
示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテ
ーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA305)。そ
の後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変
動パターン設定処理(ステップA306)をおこない、特図変動表示ゲームの変動開始の
情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA307)をおこない、特図変動表示ゲ
ームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA308)。
そして、高確率中でない場合(ステップA308;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA309)、高確率最終変動中でない場合(ステップA309;
N)には、特図2が変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステ
ップA310)。特図2が変動中である場合(ステップA310;Y)は、特図2ゲーム
処理タイマの繰り返し回数が「0」であるか否か判定する(ステップA311)。特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」でない場合(ステップA311;N)には、特
図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上であるか判定し(ステップA
312)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上でない場合(ス
テップA312;N)、特図2の残り変動時間を算出する(ステップA313)。
なお、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数は、特図2ゲーム処理タイマが2バイト
範囲内で足りる時間値(たとえば60000m秒など)の状態のときには、後述するステ
ップA337の変動開始情報設定処理において「0」に設定されている(たとえば、後述
のステップA500を参照)。
また、特図2の変動時間(特図2変動表示ゲームの実行時間)は、特図2ゲーム処理タ
イマの値(特図2ゲーム処理タイマ領域の値)から計算できる。具体的には、ステップA
313では、前述のステップA37でセーブする長変動用タイマ値(たとえば60000
m秒)に特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を乗じた結果に、その時点の特図2ゲー
ム処理タイマ領域の値を加算することで、特図2の残り変動時間を算出できる。
また、長変動用タイマ値がたとえば60000m秒(=60秒)である場合、特図2ゲ
ーム処理タイマの繰り返し回数の値が4以上であるということは、特図2の残り変動時間
は、240秒(=4×60秒)以上であり、特図1の最長変動時間より長いことになり、
その場合、後述するステップA315、ステップA316を実行する必要がないので、そ
れを判定するためにステップA312が設けられている。したがって、ステップA312
における「4」という数値は、特図1の最長変動時間より特図2の残り変動時間が長いか
否かを、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数により事前判定するための数値の一例に
すぎない。
次に、ステップA313が終了した場合と、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が
「0」である場合(ステップA311;Y)には、ステップA314へ移行し、これから
開始しようとする特図1の変動時間(たとえばステップA306で設定された変動時間)
が、現在変動中の特図2の残り変動時間(ステップA313の算出結果、または、特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数がゼロの場合は特図2ゲーム処理タイマの値で決まる時
間)よりも短いか否か判定する(ステップA314)。
そして、特図1の変動時間が特図2の残り変動時間よりも短くない場合(ステップA3
14;N)は、特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップ
A315)、演出コマンド設定処理(ステップA316)をおこなう。
次に、高確率中である場合(ステップA308;Y)、高確率最終変動中である場合(
ステップA309;Y)、特図2が変動中でない場合(ステップA310;N)、特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上である場合(ステップA312;
Y)、特図1の変動時間が特図2の残り変動時間よりも短い場合(ステップA314;Y
)、および、ステップA316が終了した場合は、ステップA317(図27)へ移行す
る。
ステップA317へ移行すると、高確率変動回数更新処理(ステップA317)をおこ
ない、処理番号として「1」を設定し(ステップA318)、RWMにおいて特図1ゲー
ム処理番号を記憶する領域である特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「1
」をセーブし(ステップA319)、RWMにおいて客待ちデモ中フラグをセットする領
域である客待ちデモフラグ領域をクリアする(ステップA320)。その後、特図1変動
開始に関する信号(特別図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし
(ステップA321)、RWMの特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(
ステップA322)、RWMの特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄
表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブし(ステッ
プA323)、RWMの特図1変動中図柄番号領域に初期値(たとえばブランク図柄に対
応する「0」)をセーブし(ステップA324)、特図1変動開始処理を終了する。なお
、ステップA324で特図1変動中図柄番号領域に「0」をセーブするのは、ブランク図
柄から特図1の変動表示をスタートするためである。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップA275)の詳細
について図28、図29を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図2変動開始
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図29は、第1の実施形態の特図2変
動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始時に
おこなう処理である。特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種
別(ここでは特図2)を示す特図2情報設定フラグをセットし(ステップA331)、第
2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情
報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA
333)をおこなった後、特図2の変動パターンを設定するためのパラメータである特図
2情報を設定する特図2情報設定処理(ステップA334)をおこない、第2特図変動表
示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテ
ーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。そ
の後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変
動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、特図変動表示ゲームの変動開始の
情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこない、特図変動表示ゲ
ームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA338)。
そして、高確率中でない場合(ステップA338;N)には、高確率最終変動中である
か否か判定し(ステップA339)、高確率最終変動中でない場合(ステップA339;
N)には、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステ
ップA340)。特図1が変動中である場合(ステップA340;Y)は、特図1の残り
変動時間を算出する(ステップA343)。なお、特図1の残り変動時間は、特図1ゲー
ム処理タイマの値(特図1ゲーム処理タイマ領域の値)から計算できる。
次に、ステップA343が終了した場合には、ステップA344へ移行し、これから開
始しようとする特図2の変動時間(たとえばステップA336で設定された変動時間)が
、現在変動中の特図1の残り変動時間(ステップA343の算出結果)よりも短いか否か
判定する(ステップA344)。
そして、特図2の変動時間が特図1の残り変動時間よりも短くない場合(ステップA3
44;N)は、特図2の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップ
A345)、演出コマンド設定処理(ステップA346)をおこなう。
次に、高確率中である場合(ステップA338;Y)、高確率最終変動中である場合(
ステップA339;Y)、特図1が変動中でない場合(ステップA340;N)、特図2
の変動時間が特図1の残り変動時間よりも短い場合(ステップA344;Y)、および、
ステップA346が終了した場合は、ステップA347(図29)へ移行する。
ステップA347へ移行すると、高確率変動回数更新処理(ステップA347)をおこ
ない、処理番号として「1」を設定し(ステップA348)、RWMにおいて特図2ゲー
ム処理番号を記憶する領域である特図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「1
」をセーブし(ステップA349)、RWMにおいて客待ちデモ中フラグをセットする領
域である客待ちデモフラグ領域をクリアする(ステップA350)。その後、特図2変動
開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし
(ステップA351)、RWMの特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(
ステップA352)、RWMの特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄
表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブし(ステッ
プA353)、RWMの特図2変動中図柄番号領域に初期値(たとえばブランク図柄に対
応する「0」)をセーブし(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。なお
、ステップA354で特図2変動中図柄番号領域に「0」をセーブするのは、ブランク図
柄から特図2の変動表示をスタートするためである。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定
処理(ステップA307、A337)の詳細について図30、図31を用いて説明する。
図30は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その1)
である。図31は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(
その2)である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、
および変動パターン乱数3の乱数格納領域の情報をクリアする。すなわち、特図1の情報
設定中か否か判定し(ステップA491)、特図1の情報設定中である場合(ステップA
491;Y)には、特図1の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パタ
ーン乱数3の乱数格納領域(保留球1用)の情報(保留球1用)をクリアする(ステップ
A491a)。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップA491;N)には、特
図2の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3の乱数格納
領域の情報をクリアする(ステップA491b)。
次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応す
る前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを
設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステ
ップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を対
象の特図ゲーム処理タイマ領域(すなわち、特図1の情報設定中には特図1ゲーム処理タ
イマ領域、特図2の情報設定中には特図2ゲーム処理タイマ領域)にセーブする(ステッ
プA497)。
次に、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA498)、特図1の情報設定中で
ない場合(ステップA498;N)、特図2の長変動開始か否か判定し(ステップA49
9)、特図2の長変動開始でない場合(ステップA499;N)には、特図2ゲーム処理
タイマの繰り返し回数領域(RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を記
憶する領域)に「0」をセーブする(ステップA500)。
一方、特図2の長変動開始である場合(ステップA499;Y)には、特図2ゲーム処
理タイマの繰り返し回数領域に「9」をセーブする(ステップA501)。そして、特図
1の情報設定中である場合(ステップA498;Y)、ステップA500、A501の処
理が終了した場合には、ステップA502へ移行する。
なお、2バイトの特図ゲーム処理タイマでは足らない時間の変動をさせるため、特図2
の長変動には繰り返し回数(特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数)が設定される。ま
た、ステップA496の加算結果としてたとえば60000msがステップA497で特
図2ゲーム処理タイマ領域に設定され、ステップA501で繰り返し回数として「9」が
セーブされた場合、タイマ割込み処理(前述のステップA33)で特図2ゲーム処理タイ
マの値が減算されてゆき、タイムアップした時に特図ゲーム処理タイマの繰り返し回数が
前述のステップA36で1減算され、さらに前述のステップA37で特図2ゲーム処理タ
イマ領域に60000msがセットされる。このためこの場合、結果として特図2の全変
動時間は、この実施形態では60000ms×10で10分の変動時間になる。実際には
、4msのタイマ割込みなので、2バイトでは約262秒まで設定できるが、理解しやす
さのため60秒の掛け算で表せる場合を例に挙げて説明している。
次に、ステップA502へ移行すると、前半変動番号に対応する変動コマンドのデータ
(MODE)を準備し(ステップA502)、後半変動番号に対応する変動コマンドのデータ
(ACTION)を準備して(ステップA503)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステッ
プA504)。
なお、詳細説明は省略するが、演出コマンド設定処理では、演出用シリアル送信バッフ
ァが満杯でない限り、準備されたコマンドデータ(MODEとACTION)が演出用シリアル送信
バッファに書き込まれる。これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシ
リアル通信機能を用いてシリアル通信により、準備されたコマンドデータよりなる演出コ
マンドが遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。他のステップでコー
ルされて演出コマンド設定処理が実行される場合も同様である。また、本フローチャート
の場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成
で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成
に対応したフローチャートにすればよい。
次に、ステップA504を終了すると、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA
505)、特図1の情報設定中である場合(ステップA505;Y)には、特図1保留数
を「−1」更新して(ステップA506)、特図1の乱数格納領域のアドレスを設定して
当該アドレスの乱数格納領域をシフトし(ステップA507)、シフト後の空き領域の情
報をクリアして(ステップA508)、変動開始情報設定処理を終了する。
一方、特図1の情報設定中でない場合(ステップA505;N)には、特図2保留数を
「−1」更新して(ステップA506a)、特図2の乱数格納領域のアドレスを設定して
当該アドレスの乱数格納領域をシフトし(ステップA507a)、シフト後の空き領域の
情報をクリアして(ステップA508a)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判
定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもと
づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動
パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は、前述した演出コマンド設
定処理によって演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示
ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図
変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定し、飾り特図変動表示ゲームを実行する。これ
らの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情
報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図
変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド(変動パターンコマンド
などと称する場合もある)などが挙げられ、たとえば本実施形態のフローチャートで示さ
れるような所定の順番で各演出コマンドが演出制御装置300に送信される。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における高確率変動回数更新処理(
ステップA317、A347)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1
の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中である
か否かを判定し(ステップA551)、特図高確率中でない場合(ステップA551;N
)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、特図1と特図2の特図変動表示ゲームの種別のうちの一方が大当り遊技状態であ
る場合は、他方の変動表示ゲームの当り確率は必ず低確率に制御するが、一方が小当りの
場合は他方が高確率中である可能性がある。
高確率中である場合(ステップA551;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲ
ームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA552)、高確
率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA553)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA553;N)には、高確率変動回数更
新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA553;Y)には、
高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA555)。
なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する
信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA556)。なお、高確率&時短
の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確
率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、
特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフ
にする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通
図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされてい
る。
そして、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA557)、特
図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA559
)、変動開始する図柄(特図1または特図2)に対応する高確率最終変動フラグをセット
し(ステップA560)、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、高確率最終変動フラグは、高確率最終変動である特図変動表示ゲームの種別(特
図1か特図2か)を判定できる情報を含む。また、高確率最終変動では変動開始時点で内
部確率が低確率となってしまうので、今は低確率中であっても高確率中に開始した変動で
あることを示すための情報が、この高確率最終変動フラグである。このように本実施形態
の場合、高確率最終変動では、対象の特図の確率状態(遊技制御装置100における設定
状態)を変動開始時点で低確率に戻す構成である。これにより、高確率状態での最終回と
なる特図変動中に遊技球が始動口に入賞したときに、この始動入賞に対する当り判定が高
確率で判定されてしまうという不具合が防止できる。
〔特図1変動中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップA9)の詳細につ
いて図33、図34を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の特図1変動中処理の
フローチャートを示す図(その1)である。図34は、第1の実施形態の特図1変動中処
理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を「+1」更新し(ステップA5
71)、飾り特図1コマンド領域からコマンド(特図1についての停止図柄の情報を含む
飾り特図1コマンド)をロードし、準備し(ステップA572)、演出コマンド設定処理
(ステップA573)をおこなう。
次に、飾り特図1停止コマンド(特図1についての図柄停止コマンド)を準備し(ステ
ップA574)、演出コマンド設定処理(ステップA575)をおこない、高確率最終変
動フラグの状態により高確率の最終変動か否かを判定する(ステップA576)。そして
、高確率最終変動でない場合(ステップA576;N)は、特図1停止図柄設定処理で停
止図柄パターン領域にセーブされている停止図柄パターンに対応する表示時間を今回の特
図1変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA577)、高確率最終変動
である場合(ステップA576;Y)には、高確率最終変動時の表示時間を今回の特図1
変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA578)、ステップA579へ
移行する。ここで、ステップA577、A578で設定された停止表示時間は、たとえば
ステップA579の直前に設けられた図示省略したステップにおいて特図1ゲーム処理タ
イマ領域にセーブされる。
なお、特図1の表示時間の一例を挙げると、第1の実施形態の場合、停止図柄パターン
がはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パタ
ーンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として2000msを設定し、停止図
柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として136msを設定する。
また、高確率最終変動の表示時間は7000msを設定する。
次に、ステップA579(図34)へ移行すると、大当りフラグ1設定処理で判定され
て設定された情報にもとづいて今回の(現在実行中の)特図1変動表示ゲームがはずれか
否か判定し(ステップA579)、はずれの場合(ステップA579;Y)はステップA
594へ移行し、はずれでない場合(ステップA579;N)は、現在特図2も変動中(
特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA580)。
なお、特図2が変動中か否かの判定は、特図2ゲーム処理番号領域の情報、特図ステー
タス領域の情報、あるいは特図2変動制御フラグ領域の情報のうちのいずれかによってお
こなうことができる。すなわち、特図2ゲーム処理番号領域に「1」がセーブされていれ
ば変動中と判定する構成でもよいし、特図ステータス領域に特図2変動中がセットされて
いれば変動中と判定する構成でもよいし、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグがセ
ーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、これら条件の組み合わせで判定する
構成でもよい。
そして、特図2も変動中である場合(ステップA580;Y)は、特図2表示中処理を
実行中であるか否か判定し(ステップA581)、特図2表示中処理を実行中でない場合
(ステップA581;N)には、図柄確定回数出力回数を「+1」更新する(ステップA
582)。
次に、ステップA582を終了した場合と、特図2表示中処理を実行中である場合(ス
テップA581;Y)は、今回の特図1の表示時間(ステップA577等で設定された時
間)にたとえば4msを加算した結果を特図2の表示時間として設定し(ステップA58
3)、当該特図2の表示時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA5
84)。このステップA583、A584の処理により、特図2がすでに停止表示を開始
していた場合には、特図2の表示時間が再設定されることになる。この再設定により、特
図2の表示時間は基本的に延長されるが、場合によっては短縮される場合もある。
その後、飾り特図2コマンド領域からコマンド(特図2についての停止図柄の情報を含
む飾り特図2コマンド)をロードし、準備し(ステップA585)、演出コマンド設定処
理(ステップA586)をおこなう。次に、飾り特図2停止コマンド(特図2についての
図柄停止コマンド)を準備し(ステップA587)、演出コマンド設定処理(ステップA
588)をおこない、特図2表示中処理移行設定処理2(ステップA589)をおこなう
なお、以上説明したステップA579乃至A589の処理によれば、これから飾り図柄
を停止表示する今回の特図1変動表示ゲームが当り(大当りまたは小当り)である場合に
は、同時に変動中の特図2の変動表示を強制的に終了させることになる。
次に、ステップA589を終了した場合と、特図2が変動中でない場合(ステップA5
80;N)は、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードし、当り図柄コマンド領域
にセーブし(ステップA590)、今回の特図1変動表示ゲームが小当りか否か判定する
(ステップA591)。
そして、大当りであって小当りでない場合(ステップA591;N)は、特図1変動終
了後の大当り遊技を制御するために、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報(特図1
ラウンド数上限値を決める特図1ラウンド数上限値情報)をロードし、ラウンド数上限値
情報領域にセーブし(ステップA592)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロー
ドし、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA593)。
次に、今回の特図1変動表示ゲームがはずれの場合(ステップA579;Y)と、今回
の特図1変動表示ゲームが小当りである場合(ステップA591;Y)と、ステップA5
93を終了した場合は、ステップA594へ移行する。ステップA594へ移行すると、
特図1停止図柄退避領域から情報(停止図柄番号)をロードし、特図1停止図柄領域にセ
ーブし(ステップA594)、特図1表示中処理移行設定処理1(ステップA595)を
おこなって、特図1変動中処理を終了する。なお、特図1停止図柄退避領域には、特図1
停止図柄設定処理において所定の停止図柄番号がセーブされている。
このように、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時
間を設定する停止時間設定手段をなす。また遊技制御装置100が、第1始動記憶にもと
づく変動表示ゲームが特別結果(当り)となる場合には、同時に実行中の第2始動記憶に
もとづく変動表示ゲームを終了させる手段をなす。
〔特図2変動中処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップA49)の詳細に
ついて図35、図36を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の特図2変動中処理
のフローチャートを示す図(その1)である。図36は、第1の実施形態の特図2変動中
処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を「+1」更新し(ステップA6
01)、飾り特図2コマンド領域からコマンド(特図2についての停止図柄の情報を含む
飾り特図2コマンド)をロードし、準備し(ステップA602)、演出コマンド設定処理
(ステップA603)をおこなう。
次に、飾り特図2停止コマンド(特図2についての図柄停止コマンド)を準備し(ステ
ップA604)、演出コマンド設定処理(ステップA605)をおこない、高確率最終変
動フラグの状態により高確率の最終変動か否かを判定する(ステップA606)。そして
、高確率最終変動でない場合(ステップA606;N)は、特図2停止図柄設定処理で停
止図柄パターン領域にセーブされている停止図柄パターンに対応する表示時間を今回の特
図2変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA607)、高確率最終変動
である場合(ステップA606;Y)には、高確率最終変動時の表示時間を今回の特図2
変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA608)、ステップA609へ
移行する。ここで、ステップA607、A608で設定された停止表示時間は、たとえば
ステップA609の直前に設けられた図示省略したステップにおいて特図2ゲーム処理タ
イマ領域にセーブされる。
なお、特図2の表示時間の一例を挙げると、第1の実施形態の場合、停止図柄パターン
がはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パタ
ーンが大当り図柄パターンである場合にも表示時間として600msを設定し、停止図柄
パターンが小当り図柄パターンである場合にも表示時間として600msを設定する。ま
た、高確率最終変動の表示時間は7000msを設定する。なお、第1の実施形態の場合
、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パタ
ーンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定する態様であってもよ
い。
次に、ステップA609(図36)へ移行すると、大当りフラグ2設定処理で判定され
て設定された情報にもとづいて今回の(現在実行中の)特図2変動表示ゲームがはずれか
否か判定し(ステップA609)、はずれの場合(ステップA609;Y)はステップA
624へ移行し、はずれでない場合(ステップA609;N)は、現在特図1も変動中(
特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA610)。
なお、特図1が変動中か否かの判定は、特図1ゲーム処理番号領域の情報、特図ステー
タス領域の情報、あるいは特図1変動制御フラグ領域の情報のうちのいずれかによってお
こなうことができる。すなわち、特図1ゲーム処理番号領域に「1」がセーブされていれ
ば変動中と判定する構成でもよいし、特図ステータス領域に特図1変動中がセットされて
いれば変動中と判定する構成でもよいし、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグがセ
ーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、これら条件の組み合わせで判定する
構成でもよい。
そして、特図1も変動中である場合(ステップA610;Y)は、特図1表示中処理を
実行中であるか否か判定し(ステップA611)、特図1表示中処理を実行中でない場合
(ステップA611;N)には、図柄確定回数出力回数を「+1」更新する(ステップA
612)。
次に、ステップA612を終了した場合と、特図1表示中処理を実行中である場合(ス
テップA611;Y)は、今回の特図2の表示時間(ステップA607等で設定された時
間)にたとえば4msを加算した結果を特図1の表示時間として設定し(ステップA61
3)、当該特図1の表示時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA6
14)。このステップA613、A614の処理により、特図1がすでに停止表示を開始
していた場合には、特図1の表示時間が再設定されることになる。この再設定により、特
図1の表示時間は基本的に延長されるが、場合によっては短縮される場合もある。
その後、飾り特図1コマンド領域からコマンド(特図1についての停止図柄の情報を含
む飾り特図1コマンド)をロードし、準備し(ステップA615)、演出コマンド設定処
理(ステップA616)をおこなう。次に、飾り特図1停止コマンド(特図1についての
図柄停止コマンド)を準備し(ステップA617)、演出コマンド設定処理(ステップA
618)をおこない、特図1表示中処理移行設定処理2(ステップA619)をおこなう
なお、以上説明したステップA609乃至A619の処理によれば、これから飾り図柄
を停止表示する今回の特図2変動表示ゲームが当り(大当りまたは小当り)である場合に
は、同時に変動中の特図1の変動表示を強制的に終了させることになる。
次に、ステップA619を終了した場合と、特図1が変動中でない場合(ステップA6
10;N)は、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードし、当り図柄コマンド領域
にセーブし(ステップA620)、今回の特図2変動表示ゲームが小当りか否か判定する
(ステップA621)。
そして、大当りであって小当りでない場合(ステップA621;N)は、特図2変動終
了後の大当り遊技を制御するために、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報(特図2
ラウンド数上限値を決める特図2ラウンド数上限値情報)をロードし、ラウンド数上限値
情報領域にセーブし(ステップA622)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロー
ドし、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA623)。
次に、今回の特図2変動表示ゲームがはずれの場合(ステップA609;Y)と、今回
の特図2変動表示ゲームが小当りである場合(ステップA621;Y)と、ステップA6
23を終了した場合は、ステップA624へ移行する。ステップA624へ移行すると、
特図2停止図柄退避領域から情報(停止図柄番号)をロードし、特図2停止図柄領域にセ
ーブし(ステップA624)、特図2表示中処理移行設定処理1(ステップA625)を
おこなって、特図2変動中処理を終了する。なお、特図2停止図柄退避領域には、特図2
停止図柄設定処理において所定の停止図柄番号がセーブされている。
このように、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時
間を設定する停止時間設定手段をなす。また遊技制御装置100が、第2始動記憶にもと
づく変動表示ゲームが特別結果(当り)となる場合には、同時に実行中の第1始動記憶に
もとづく変動表示ゲームを終了させる手段をなす。
〔特図1表示中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図1変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理1(ステップA
595)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図1表
示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図1表示中処理移行設定処理1では、まず、特図1表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA631)、特図1ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA632)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A633)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA634)、特図1表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図2変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理1(ステップA
625)の詳細について図38を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図2表
示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図2表示中処理移行設定処理1では、まず、特図2表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA641)、特図2ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA642)。
次に、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A643)。なお、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA644)、特図2表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理2〕
次に、上述の特図2変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理2(ステップA
619)の詳細について図39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の特図1表
示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。なお、この特図1表示中処理
移行設定処理2は、変動を開始した特図2変動表示ゲームが当りである場合に、同時に変
動していた特図1変動表示ゲームを強制的にはずれで終了させるための処理である。すな
わち、他方の図柄が当たったことで、強制的に停止させられるときの情報設定のための処
理である。
特図1表示中処理移行設定処理2では、まず、特図1表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA651)、特図1ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA652)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A653)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA654)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域(RWMに
おける停止図柄パターンを記憶する領域)にセーブする(ステップA655)。なお、こ
の停止図柄パターン領域には、実行中の特図1変動表示ゲームについて、通常すでに、特
図1停止図柄設定処理において所定の停止図柄パターン(抽出された乱数によっては当り
の停止図柄パターンである場合もある)がセーブされているが、ここでは、セーブされて
いる停止図柄パターンが当りであった場合でも、強制的にはずれ停止図柄パターンに書き
かえる。本ルーチンの以降のステップA656〜661でも、同様に、一旦正規のステッ
プで設定されたデータがある場合でも、はずれでの強制終了のために、クリアしたり、設
定し直したりしている。
次に、特図1ラウンド数上限値情報領域(RWMにおける特図1ラウンド数上限値情報
を記憶する領域)をクリアし(ステップA656)、特図1大入賞口開放情報領域(RW
Mにおける特図1大入賞口開放情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA657)、
小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブし(ステップA658)。大当りフラグ1領域
にはずれ情報をセーブする(ステップA659)。ここで、小当りフラグ1領域や大当り
フラグ1領域は、特図1についての小当りフラグ領域や大当りフラグ領域であって、特図
1変動表示ゲームが小当りか否かの情報あるいは大当りか否かの情報をそれぞれ記憶する
RWMの領域であり、正規には大当りフラグ1設定処理において情報が設定されており、
その情報がここで設定し直しされる。
次に、特図1停止図柄退避領域をクリアし(ステップA660)、特図1停止図柄領域
にはずれ停止図柄番号をセーブし(ステップA661)、特図1表示中処理移行設定処理
2を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理2〕
次に、上述の特図1変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理2(ステップA
589)の詳細について図40を用いて説明する。図40は、第1の実施形態の特図2表
示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。なお、この特図2表示中処理
移行設定処理2は、変動を開始した特図1変動表示ゲームが当りである場合に、同時に変
動していた特図2変動表示ゲームを強制的にはずれで終了させるための処理である。すな
わち、他方の図柄が当たったことで、強制的に停止させられるときの情報設定のための処
理である。
特図2表示中処理移行設定処理2では、まず、特図2表示中処理に係る処理番号である
「2」を処理番号として設定し(ステップA671)、特図2ゲーム処理番号領域に当該
処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA672)。
次に、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
A673)。なお、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする
信号である。
その後、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、
特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセー
ブし(ステップA674)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域(RWMに
おける停止図柄パターンを記憶する領域)にセーブする(ステップA675)。なお、こ
の停止図柄パターン領域には、実行中の特図2変動表示ゲームについて、通常すでに、特
図2停止図柄設定処理において所定の停止図柄パターン(抽出された乱数によっては当り
の停止図柄パターンである場合もある)がセーブされているが、ここでは、セーブされて
いる停止図柄パターンが当りであった場合でも、強制的にはずれ停止図柄パターンに書き
かえる。本ルーチンの以降のステップA676〜681でも、同様に、一旦正規のステッ
プで設定されたデータがある場合でも、はずれでの強制終了のために、クリアしたり、設
定し直したりしている。
次に、特図2ラウンド数上限値情報領域(RWMにおける特図2ラウンド数上限値情報
を記憶する領域)をクリアし(ステップA676)、特図2大入賞口開放情報領域(RW
Mにおける特図2大入賞口開放情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA677)、
小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(ステップA678)。大当りフラグ2領域
にはずれ情報をセーブする(ステップA679)。ここで、小当りフラグ2領域や大当り
フラグ2領域は、特図2についての小当りフラグ領域や大当りフラグ領域であって、特図
2変動表示ゲームが小当りか否かの情報あるいは大当りか否かの情報をそれぞれ記憶する
RWMの領域であり、正規には大当りフラグ2設定処理において情報が設定されており、
その情報がここで設定し直しされる。
次に、特図2停止図柄退避領域をクリアし(ステップA680)、特図2停止図柄領域
にはずれ停止図柄番号をセーブし(ステップA681)、特図2表示中処理移行設定処理
2を終了する。
〔特図1表示中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップA10)の詳細に
ついて図41、42、43を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図1表示中
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図42は、第1の実施形態の特図1表
示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。図43は、第1の実施形態の特図
1表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。
特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理に
て設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ
1領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフ
ラグ1をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域の情報をクリア
する(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否か
を判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると
、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験
信号出力データ領域にセーブし(ステップA706)、特図2異常変動解除コマンドを準
備し(ステップA707)、演出コマンド設定処理(ステップA708)をおこない、ラ
ウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に
関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号を
オンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限
値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、たとえば「16」または「
4」、その他、たとえば「8」や「2」があってもよい)を取得し、RWMのラウンド数
上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応す
るラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする
(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの当り図柄コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA71
3)をおこなう。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番
号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA
714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結
果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ス
テップA716)。第1の実施形態の場合、ステップA716において、大入賞口開放情
報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお
、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り
2信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオン
、低確率中の2R突確大当りであればオフとなる。また、大当り3信号は、2R突確以外
の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオフ、低確率中の2R突確大
当りであればオンとなる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000m
s、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA717)
、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステ
ップA718)。
大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA720)、大入賞口不正監視期
間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA721)、ステップA72
4へ移行する。
ステップA724へ移行すると、処理番号として3を設定し(ステップA724)、特
図1ゲーム処理番号領域に処理番号すなわち「3」をセーブし(ステップA725)、フ
ァンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA726)をおこない、特図
1表示中処理を終了する。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA705
;N)は、ロードした小当りフラグ1が小当りであるか否かを判定し(ステップA727
)、小当りフラグ1が小当りであると判定した場合(ステップA727;Y)、高確率最
終変動中であるか否か判定する(ステップA728)。
そして、ステップA728にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
728;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA731)、右打ち指示報知フラ
グをクリアする(ステップA732)。なお、ステップA732は、高確率状態において
右打ち指示報知がなされる態様を想定し、高確率最終変動と判定されて高確率状態が終了
した状態であるので右打ち指示報知フラグをクリアする構成を例示している。しかし、本
実施形態が高確率状態において右打ち指示報知をしない態様である場合には、ステップA
732は削除した構成(あるいは、高確率状態で左打ち指示報知をしてステップA732
では左打ち指示報知フラグをクリアする構成)とする態様もあり得る。
次に、ステップA732を終了した場合と、高確率最終変動中でない場合(ステップA
728;N)には、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードし、準備し(ステップA
733)、演出コマンド設定処理(ステップA734)をおこなう。続けて、特図1停止
図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応す
る小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA735)、演出コマンド設定処
理(ステップA736)をおこない、遊技状態が左打ちすべき所定状態(たとえば、普電
サポート状態でも大当り中でも特別モード中でもない状態)であるか否かを判定する(ス
テップA737)。
ステップA737にて、左打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA73
7;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステッ
プA738)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフ
にする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2
領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA739)、ステップA743に移行
する。
一方、左打ちすべき所定状態であると判定しなかった場合(ステップA737;N)に
は、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA740
)。なお、右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号
である。次に、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打
ち状態中の番号をセーブして(ステップA741)、ステップA743に移行する。
ステップA743に移行すると、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップ
A743)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステ
ップA744)、ステップA747へ移行する。
ステップA747へ移行すると、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ス
テップA747)をおこない、特図1表示中処理を終了する。なお、特図1小当りファン
ファーレ中処理移行設定処理では、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号として「7」を
セーブする処理、特図1ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間(たとえば4
m秒)をセーブする処理などをおこなう。
一方、ステップA727にて、小当りフラグ1が小当りでないと判定した場合(ステッ
プA727;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA748)。
そして、ステップA748にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
748;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA749)、演出コマンド設定処理(ステップA750)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA751)、右打ち指示報知フラ
グをクリアし(ステップA752)、特図2変動表示ゲームが当り中(大当り中または小
当り中)であるか否か判定する(ステップA753)。なお、ステップA752は、前述
のステップA732と同様に、高確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定
した一例にすぎない。
次に、特図2変動表示ゲームが当り中でないと判定した場合(ステップA753;N)
には、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域
にセーブし(ステップA754)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表
示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA755)。なお、本実施形
態は、特図2変動表示ゲームが当り中(大当り中または小当り中)である場合は、その際
に開放される大入賞口(特別変動入賞装置38)をねらって右打ちをすべき状態となるた
め、特図2が当り中である場合(ステップA753;Y)には、ステップA754、A7
55をパスしてステップA756へ移行する。また、ステップA755が終了した場合も
、ステップA756へ移行する。
そして、ステップA756へ移行すると、RWMにおける特図ステータス領域の特図1
変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報をクリア(情報減算)し(ステップ
A756)、特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理に係る処理番号すなわち「0」
をセーブし(ステップA757)、特図1表示中処理を終了する。なお、ステップA75
6を実行した場合、特図ステータスは、特図2のみ変動中の状態か、特図1も特図2も変
動中でない状態のうちのいずれかの状態になる。
〔特図2表示中処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップA50)の詳細に
ついて図44、45、46を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図2表示中
処理のフローチャートを示す図(その1)である。図45は、第1の実施形態の特図2表
示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。図46は、第1の実施形態の特図
2表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。
特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理に
て設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA761)、RWMの小当りフラグ
2領域の情報をクリアする(ステップA762)。
次いで、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフ
ラグ2をロードして(ステップA763)、RWMの大当りフラグ2領域の情報をクリア
する(ステップA764)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否か
を判定して(ステップA765)、大当りである(ステップA765;Y)と判定すると
、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験
信号出力データ領域にセーブし(ステップA766)、特図2異常変動解除コマンドを準
備し(ステップA767)、演出コマンド設定処理(ステップA768)をおこない、ラ
ウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA769)。なお、特図2大当りの開始に
関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号を
オンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA769)後、ラウンド数上限
値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、たとえば「16」または「
4」、その他、たとえば「8」や「2」があってもよい)を取得し、RWMのラウンド数
上限値領域にセーブする(ステップA770)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応す
るラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする
(ステップA771)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの当り特図コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA772)、演出コマンド設定処理(ステップA77
3)をおこなう。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番
号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA
774)、演出コマンド設定処理(ステップA775)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結
果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ス
テップA776)。第1の実施形態の場合、ステップA776において、大入賞口開放情
報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお
、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り
2信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオン
、低確率中の2R突確大当りであればオフとなる。また、大当り3信号は、2R突確以外
の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオフ、低確率中の2R突確大
当りであればオンとなる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000m
s、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA777)
、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステ
ップA778)。
大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA780)、大入賞口不正監視期
間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA781)、ステップA78
4へ移行する。
ステップA784へ移行すると、処理番号として3を設定し(ステップA784)、特
図2ゲーム処理番号領域に処理番号すなわち「3」をセーブし(ステップA785)、フ
ァンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA786)をおこない、特図
2表示中処理を終了する。
一方、ステップA765にて、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA765
;N)は、ロードした小当りフラグ2が小当りであるか否かを判定し(ステップA787
)、小当りフラグ2が小当りであると判定した場合(ステップA787;Y)、高確率最
終変動中であるか否か判定する(ステップA788)。
そして、ステップA788にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
788;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA789)、演出コマンド設定処理(ステップA790)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA791)、右打ち指示報知フラ
グをクリアする(ステップA792)。なお、ステップA792は、高確率状態において
右打ち指示報知がなされる態様を想定し、高確率最終変動と判定されて高確率状態が終了
した状態であるので右打ち指示報知フラグをクリアする構成を例示している。しかし、本
実施形態が高確率状態において右打ち指示報知をしない態様である場合には、ステップA
792は削除した構成(あるいは、高確率状態で左打ち指示報知をしてステップA792
では左打ち指示報知フラグをクリアする構成)とする態様もあり得る。
次に、ステップA792を終了した場合と、高確率最終変動中でない場合(ステップA
788;N)には、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードし、準備し(ステップA
793)、演出コマンド設定処理(ステップA794)をおこなう。続けて、特図2停止
図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応す
る小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA795)、演出コマンド設定処
理(ステップA796)をおこない、遊技状態が左打ちすべき所定状態(たとえば、普電
サポート状態でも大当り中でも特別モード中でもない状態)であるか否かを判定する(ス
テップA797)。
ステップA797にて、左打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA79
7;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステッ
プA798)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフ
にする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2
領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA799)、ステップA803に移行
する。
ステップA803に移行すると、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップ
A803)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステ
ップA804)、ステップA807へ移行する。
ステップA807へ移行すると、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ス
テップA807)をおこない、特図2表示中処理を終了する。なお、特図2小当りファン
ファーレ中処理移行設定処理では、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号として「7」を
セーブする処理、特図2ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間(たとえば4
m秒)をセーブする処理などをおこなう。
一方、ステップA787にて、小当りフラグ2が小当りでないと判定した場合(ステッ
プA787;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA808)。
そして、ステップA808にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA
808;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA809)、演出コマンド設定処理(ステップA810)をおこなう。続いて、停電復
旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領
域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA811)、右打ち指示報知フラ
グをクリアし(ステップA812)、特図1変動表示ゲームが大当り中か否か判定する(
ステップA813)。なお、ステップA812は、前述のステップA792と同様に、高
確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定した一例にすぎない。
次に、特図1変動表示ゲームが大当り中でないと判定した場合(ステップA813;N
)には、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領
域にセーブし(ステップA814)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態
表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA815)。なお、本実施
形態は、特図1変動表示ゲームが大当り中である場合は、その際に開放される大入賞口(
特別変動入賞装置38)をねらって右打ちをすべき状態となるため、特図1が大当り中で
ある場合(ステップA813;Y)には、ステップA814、A815をパスしてステッ
プA816へ移行する。また本実施形態は、特図1が大当り中でない場合(ステップA8
13;N)(特図1が小当り中である場合も含む)には、ステップA814、A815を
実行後にステップA816へ移行する。ただし、このような右打ち左打ちに関する処理内
容は、遊技機の盤面構成やゲーム性によって変わるものであり、一例にすぎない。またこ
こで、ステップA815が終了した場合も、ステップA816へ移行する。
そして、ステップA816へ移行すると、RWMにおける特図ステータス領域の特図2
変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報をクリア(情報減算)し(ステップ
A816)、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理に係る処理番号すなわち「0」
をセーブし(ステップA817)、特図2表示中処理を終了する。なお、ステップA81
6を実行した場合、特図ステータスは、特図1のみ変動中の状態か、特図1も特図2も変
動中でない状態のうちのいずれかの状態になる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS78)の詳細に
ついて図47と図48を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の外部情報編集処理
のフローチャートを示す図(その1)である。図48は、第1の実施形態の外部情報編集
処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS72)、入賞口スイッチ/
状態監視処理(ステップS67)、磁石不正監視処理(ステップS76)および盤電波不
正監視処理(ステップS77)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管
理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする
処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する
処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラ
ス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップ
C72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセ
ーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領
域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラー
の発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合
(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力デー
タ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれ
た時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0
」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマ
の最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」
であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわ
ちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ
領域にセーブ(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」
の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79
の処理がパスされる。すなわち、前述したメイン処理においてRAMに記憶されたデータ
の初期化がおこなわれてセキュリティ信号制御タイマに初期値(たとえば256ms)が
セーブされたときから、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、セキ
ュリティ信号のオンデータが外部情報として出力される。
次に、磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;
Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、大入賞口不正発生中(ステップC83
;Y)、または特図2異常変動発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ
信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラ
ー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。な
お、普電不正発生中の場合も、同様に、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号
出力データ領域にセーブする(ステップC86)構成としてもよい。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、大入賞口不正、または特図2異
常変動のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、スイッチ異
常1またはスイッチ異常2のスイッチ異常発生中であるか否か判定し(ステップC87)
、いずれのスイッチ異常も発生中でない場合(ステップC87;N)には、遊技機エラー
状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC88)。
そして、いずれかのスイッチ異常が発生中である場合(ステップC87;Y)には、遊
技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC8
6)。ここで、特図2異常変動やスイッチ異常などは、タイマ割込み処理における入賞口
スイッチ/状態監視処理で監視される異常である。
次に、ステップC86またはC88を終了した後、外部情報編集処理では、始動口1(
特図1の始動入賞口である始動入賞口36、普通変動入賞装置37)の入賞信号(始動口
1信号)を編集する始動口1信号編集処理(ステップC89)をおこない、始動口2(特
図2の始動入賞口である始動入賞口92)の入賞信号(始動口2信号)を編集する始動口
2信号編集処理(ステップC90)をおこなう。続いて、払出予定の賞球数に関するメイ
ン賞球信号を編集するメイン賞球信号編集処理(ステップC91)をおこない、図柄確定
回数出力回数(図柄確定回数信号出力回数)にもとづいて図柄確定回数信号を編集する図
柄確定回数信号編集処理(ステップC92)をおこない、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン処理〕
次に、演出制御装置300のメイン処理を図49を用いて説明する。図49は、第1の
実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御
部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、V
DP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセ
スをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関
数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関
数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるよ
うにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)
における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制
御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセ
ーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は
、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に
操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしない
ので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなって
もよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊
技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、
遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばr
and関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこ
なう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづい
て乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができ
る。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウン
タを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチ
ェック処理については、後で図50を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、V
DP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータ
の設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンド
をテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準
備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備
が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレー
ム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフ
レーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(
Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(た
とえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングであ
る。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走
査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たと
えば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込み
が2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブラ
ンク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms
)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能で
あり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよ
いし、1/30秒未満の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至
ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム
切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある
時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周
期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基
板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様であ
る。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP3
12に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次
送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、ス
ピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理であ
る。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置
46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モ
ータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理
である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発
射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額
分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこ
なう処理である。
[ステップD31]制御部は、情報開示処理を実行する。情報開示処理は、遊技者に対
して遊技性能に関する性能情報を開示する処理である。
制御部は、ステップD31を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD1
8乃至ステップD31の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD
31は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(
場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至
ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号や
データ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理
は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制
御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込
みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図50を用いて説明する。図50は、第1の
実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図で
ある。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行
される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIO
Nのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から
演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこ
のようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」
によっておこなわれる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能
により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割
込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけで
よいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリ
アル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチ
ェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバ
ッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をお
こなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理
に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様
)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファ
は、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によ
って構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たと
えば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよ
い。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロー
ドする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)
に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリ
アされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に
受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」でないか否かを判定し
、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」で
あれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のよう
に、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300
ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信
カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41
の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=
0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(
主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ス
テップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性があ
る。よって、ステップD43の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼ
ロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43
では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からの
コマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の
処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステッ
プD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下
単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポイ
ンタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により
、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322また
はRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)の
バッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンド
バッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至
「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」
の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(
即ち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか
否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステ
ップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されて
いないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロ
ード(即ち、読み出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処
理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理であ
る。受信コマンド解析処理については、図46を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのア
ドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即
ち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か
)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステ
ップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施
形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受
信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実
行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロ
ードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACT
にそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの
場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、AC
Tとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲に
あるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53
に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、
MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値
である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあ
るか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進
み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範
囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。即ち、MODEごとに有効なACTの
値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(
図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離された
ACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時
点では後述する歯抜けチェックが出来ていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値
が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせ
である場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処
理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェ
ックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に
対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録され
たものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこ
の一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせである
と判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合
わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常な
ACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つの
MODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即
ち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値
であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義され
ているので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範
囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデ
ータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンド
あるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコ
マンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否
かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当
り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り
系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演
出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであ
り、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範
囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り
特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図
柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範
囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範
囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように
組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドとい
う。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留
数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指
定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲で
ある。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場
合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデ
ータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場
合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデ
ータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマ
ンドである。また、ステップD56、D58、D60、D62、D64、D66のいずれ
かの処理が終了すると、受信コマンド解析処理を終了する。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変
動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)
に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな
変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保
留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先
読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入
賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動
入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない
通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演
出制御装置300に送信される。
次に、射幸性を過度に煽ることなしに設定情報を感得可能にする情報開示機能について
図52から図67を用いて説明する。まず、情報開示機能の概要について図52を用いて
説明する。図52は、第1の実施形態の情報開示機能の概要の一例を示す図である。
遊技制御装置100は、設定値変更スイッチ(設定値変更SW)126を備え、遊技性
能の設定値を変更可能にしている。設定値は、「0」から「5」まであり、特図ゲームの
当り確率を6段階で変更可能にしている。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示
装置136を備え、設定値変更スイッチ126を用いて設定された設定値を「0」から「
5」の数値表示により確認可能にしている。
遊技制御装置100は、設定値変更スイッチ126と確率設定値表示装置136を遊技
制御基板上に備え、遊技制御装置100は、遊技機10の前面枠12の裏面側に備えられ
ることから、遊技中の遊技者によって観察される機会は事実上ない。また、遊技制御装置
100は、演出制御装置300に各種コマンドを送信するが、設定値に関する情報を各種
コマンドに含めて演出制御装置300に送信することをしない。これにより、遊技機10
は、遊技制御装置100以外で設定値を確認可能な機会をなくし、設定値漏洩の抑止を図
る。
演出制御装置300は、設定値に関する情報を含むコマンドを遊技制御装置100から
受信することはないが、設定値にしたがった遊技進行に伴う各種コマンドを受信する。演
出制御装置300は、受信した各種コマンドにもとづいて遊技履歴をFeRAM323に
格納する。FeRAM323は、不揮発性の記憶部であることから、電源断によっても失
うことなく所定期間の遊技履歴を蓄積できる。演出制御装置300は、蓄積した遊技履歴
から遊技性能を算出する。
演出制御装置300は、プッシュボタン25を備える。なお、プッシュボタン25は、
操作入力を受け付け可能な操作部であって、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ2
5aと決定ボタンスイッチ25bを含む。ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイ
ッチ25aと決定ボタンスイッチ25bについてあらためて説明する。選択ボタンスイッ
チ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサの検出信号とプッシュボタンS
Wの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応す
るタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュ
ボタンSWが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、
決定操作に対応するタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつオプション設定部25の押
下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に
相当する。以下、オプション設定部25をプッシュボタンあるいはPB(Push Button)
と称する。演出制御装置300は、プッシュボタン25による操作入力によって、遊技者
に遊技機10の遊技性能に関する性能情報の表示内容を選択させたり、性能情報の報知機
会を選択させたりすることができる。
演出制御装置300は、算出した性能情報を、デフォルトの表示内容あるいは選択され
た表示内容で表示装置41に表示することができる。また、演出制御装置300は、算出
した性能情報を、デフォルトの報知機会あるいは選択された報知機会で表示装置41に表
示することができる。なお、表示装置41は、報知手段の一形態であり、演出制御装置3
00は、その他の演出手段(たとえば、スピーカ19a,19bや枠装飾装置18、盤装
飾装置46、盤演出装置44、その他のサブ表示装置、LED等)を報知手段として用い
ることができる。
これにより、演出制御装置300は、遊技機10の稼働にしたがった実績値として性能
情報を開示することができ、その結果として設定情報を感得可能にする。また、演出制御
装置300は、設定値に関する情報を直接的に遊技者に開示しないことから射幸性を過度
に煽ることがない。また、演出制御装置300は、遊技制御装置100から設定値に関す
る情報を受信していないことから外部に対して演出制御装置300が設定値を漏洩させる
こともない。このようにして、遊技機10は、射幸性を過度に煽ることなしに設定情報を
感得可能にする。
次に、演出制御装置300が実行する情報開示処理について図53を用いて説明する。
図53は、第1の実施形態の情報開示処理のフローチャートを示す図である。情報開示処
理は、演出制御装置300が遊技制御装置100から設定値に関する情報を取得すること
なしに設定値に応じた遊技性能を開示する処理である。情報開示処理は、演出制御装置3
00の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。情報開示処理は、メイ
ン処理のステップD31(図49参照)で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、設定処理を実行する。設定処理は、遊技者(管理者等で
あってもよい)操作を受け付けて開示内容を設定する処理である。設定処理については、
後で図54および図55を用いて説明する。
[ステップD72]制御部は、収集処理を実行する。収集処理は、遊技履歴を収集する
処理である。収集処理については、後で図56および図57を用いて説明する。
[ステップD73]制御部は、集計処理を実行する。集計処理は、収集した遊技履歴か
ら遊技性能を算出(集計)する処理である。集計処理については、後で図58から図60
を用いて説明する。
[ステップD74]制御部は、出力情報編集処理を実行する。出力情報編集処理は、算
出した遊技性能の出力態様を編集する処理である。出力情報編集処理については、後で図
61を用いて説明する。
[ステップD75]制御部は、ゲーム中開示処理を実行する。ゲーム中開示処理は、編
集した出力態様でゲーム(特図ゲーム)中に遊技性能を開示する処理である。ゲーム中開
示処理については、後で図62を用いて説明する。
[ステップD76]制御部は、非ゲーム中開示処理を実行し、非ゲーム中開示処理の実
行後に情報開示処理を終了する。非ゲーム中開示処理は、編集した出力態様でゲーム(特
図ゲーム)中以外に遊技性能を開示する処理である。非ゲーム中開示処理については、後
で図66を用いて説明する。
次に、設定処理について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の設定処
理のフローチャートを示す図である。設定処理は、遊技者操作を受け付けて開示内容を設
定する処理である。設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって
おこなわれる処理である。設定処理は、情報開示処理のステップD71で制御部によって
実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、設定受付タイミングであるか否かを判定する。設定受付
タイミングは、設定操作を受け付け可能なタイミングとしてあらかじめ設定されるタイミ
ングであって、たとえば遊技進行に影響を及ぼさないタイミングとして客待ち状態が設定
される。制御部は、設定受付タイミングである場合にステップD82に進み、設定受付タ
イミングでない場合に設定処理を終了する。
[ステップD82]制御部は、表示装置41に設定画面を表示させる。これにより、遊
技機10は、表示内容にしたがった設定操作を遊技者に案内することができる。
[ステップD83]制御部は、設定操作にしたがい集計期間を設定する。集計期間は、
履歴を収集している期間(履歴収集期間)のうちの集計対象となる期間である。制御部は
、履歴収集期間のすべてを集計期間とするか、あるいは履歴収集期間の一部を集計期間と
するかを選択可能にして集計期間を設定する。また、制御部は、履歴収集期間の一部を集
計期間とする場合において、始期と終期、あるいは始期と終期のいずれかと期間の大きさ
を設定可能にする。これにより、制御部は、遊技者が所望する期間を集計期間とすること
ができる。
[ステップD84]制御部は、設定操作にしたがい出力情報を設定する。出力情報は、
算出した性能情報のうちから出力対象とする性能情報である。制御部は、算出した性能情
報のすべてを出力対象とするか、あるいは算出した性能情報の一部を出力対象とするかを
選択可能にして出力情報を設定する。これにより、制御部は、遊技者が所望する性能情報
を出力対象とすることができる。
[ステップD85]制御部は、設定操作にしたがいフィルタを設定する。フィルタは、
算出した性能情報を遊技状態にしたがいフィルタリングする。制御部は、算出した性能情
報について遊技状態のすべてを出力対象とするか、あるいは算出した性能情報について特
定の遊技状態を出力対象とするかを選択可能にしてフィルタを設定する。これにより、制
御部は、遊技者が所望する遊技状態における性能情報を出力対象とすることができる。
[ステップD86]制御部は、遊技者に設定内容の確認を求め、遊技者が設定内容を確
認した場合にステップD87に進み、遊技者が設定内容を確認しない(たとえば、キャン
セルする)場合に設定処理を終了する。
[ステップD87]制御部は、設定操作により受け付けた内容で設定を更新し、設定処
理を終了する。なお、制御部は、更新した設定内容に有効期間(たとえば、3時間)を設
定し、有効期間経過後にデフォルト設定に復帰するようにしてもよい。また、制御部は、
更新した設定内容にデフォルト設定復帰条件(たとえば、客待ち状態への遷移)を設定し
、条件成立後にデフォルト設定に復帰するようにしてもよい。
次に、設定処理中の表示装置41における表示画面について図55を用いて説明する。
図55は、第1の実施形態の設定画面の一例を示す図である。
図55(1)に示す表示画面350は、ステップD82で表示する表示画面である。表
示画面350は、設定画面のタイトルと設定操作の案内とを表示内容に含む。たとえば、
表示画面350は、設定画面のタイトルとして「設定推測アシスト」を表示し、設定操作
の案内としてプッシュボタン25を用いた操作案内を表示する。
図55(2)に示す表示画面351は、ステップD83で表示する表示画面である。表
示画面351は、集計期間設定中の表示画面であり、集計期間設定中のタイトルと選択肢
とを表示内容に含む。たとえば、表示画面351は、集計期間設定中のタイトルとして「
集計期間設定」を表示し、集計期間設定中の選択肢として「1.全期間」、「2.変動期
間 イベント」、「3.変動期間 タイマ」、および「4.変動期間 ユーザ設定」を表
示する。また、表示画面351は、集計期間設定中の選択肢のうち選択中の選択肢を他の
選択肢と区別可能にして表示する。たとえば、表示画面351は、選択肢「4.変動期間
ユーザ設定」に下線を付して選択中であることを示す。
なお、選択肢「1.全期間」は、蓄積している履歴情報のうちの全期間を集計対象とす
る選択肢である。選択肢「2.変動期間 イベント」は、蓄積している履歴情報のうちの
所定のイベントトリガを始期および終期、あるいは始期または終期とする選択肢である。
選択肢「3.変動期間 タイマ」は、蓄積している履歴情報のうちの所定のタイマトリガ
を始期および終期、あるいは始期または終期とする選択肢である。選択肢「4.変動期間
ユーザ設定」は、蓄積している履歴情報のうちの始期と終期、または始期と終期のうち
の1つ(他方はデフォルト)をユーザが設定する選択肢である。
図55(3)に示す表示画面352は、集計期間設定中の選択肢として「4.変動期間
ユーザ設定」を選択したときの表示画面である。表示画面352は、選択肢「4.変動
期間 ユーザ設定」におけるオプション設定中の表示画面であり、選択肢「4.変動期間
ユーザ設定」におけるオプション設定中のタイトルとオプション設定内容とを表示内容
に含む。たとえば、表示画面352は、オプション設定中のタイトルとして「変動期間
ユーザ設定」を表示し、オプション設定内容として蓄積している履歴情報のうちから選択
した集計範囲(図示ハッチングで示す「ここから」から「ここまで」の範囲)を表示する
図55(4)に示す表示画面353は、ステップD84で表示する表示画面である。表
示画面353は、出力情報設定中の表示画面であり、出力情報設定中のタイトルと選択肢
とを表示内容に含む。たとえば、表示画面353は、出力情報設定中のタイトルとして「
出力情報設定」を表示し、出力情報設定中の選択肢として「1.当り確率」、「2.対応
設定値」を表示する。また、表示画面353は、出力情報設定中の選択肢のうち選択中の
選択肢を他の選択肢と区別可能にして表示する。たとえば、表示画面353は、選択肢「
1.当り確率」に下線を付して選択中であることを示す。なお、出力情報設定中の選択は
、排他的に選択肢を選択するものであってもよいし、2以上の選択肢を同時に選択可能に
するものであってもよい。
なお、選択肢「1.当り確率」は、特図ゲームにおける当り確率(特図ゲーム1、特図
ゲーム2の合成確率、またはそれぞれの確率)を出力情報とする選択肢である。選択肢「
2.対応設定値」は、当り確率に対応する設定値(推定値)を出力情報とする選択肢であ
る。
図55(5)に示す表示画面354は、ステップD85で表示する表示画面である。表
示画面354は、フィルタ設定中の表示画面であり、フィルタ設定中のタイトルと選択肢
とを表示内容に含む。たとえば、表示画面354は、フィルタ設定中のタイトルとして「
フィルタ設定」を表示し、フィルタ設定中の選択肢として「1.全モード」、「2.モー
ドA」、「3.モードB」、「4.モードC」、「5.低確率」、「6.高確率」、「7
.電サポ」、および「8.非電サポ」を表示する。また、表示画面354は、フィルタ設
定中の選択肢のうち選択中の選択肢を他の選択肢と区別可能にして表示する。たとえば、
表示画面354は、選択肢「6.高確率」に下線を付して選択中であることを示す。
なお、選択肢「1.全モード」は、特図ゲームにおける演出モード(あるいは確率状態
)のうちのすべてを出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「2.モードA」、「3
.モードB」、「4.モードC」は、特図ゲームにおける演出モードのうち対応する演出
モードを出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「5.低確率」は、特図ゲームの確
率状態のうち低確率状態を出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「6.高確率」は
、特図ゲームの確率状態のうち高確率状態を出力情報の対象とする選択肢である。選択肢
「7.電サポ」は、特図ゲームの普電サポート状態のうち普電サポートがある状態(電サ
ポ)を出力情報の対象とする選択肢である。選択肢「8.非電サポ」は、特図ゲームの普
電サポート状態のうち普電サポートがない状態(非電サポ)を出力情報の対象とする選択
肢である。
図55(6)に示す表示画面355は、ステップD86で表示する表示画面である。表
示画面355は、設定内容確認の表示画面であり、設定内容確認中のタイトルと設定内容
確認の選択肢とを表示内容に含む。たとえば、表示画面355は、設定内容確認中のタイ
トルとして「設定内容確認」を表示し、設定内容確認中の選択肢として「OK」と「キャ
ンセル」とを表示する。
これにより、遊技機10は、遊技者が所望する情報を開示することができる。
次に、収集処理について図56を用いて説明する。図56は、第1の実施形態の収集処
理のフローチャートを示す図である。収集処理は、遊技履歴を収集する処理である。収集
処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である
。収集処理は、情報開示処理のステップD72で制御部によって実行される処理である。
[ステップD91]制御部は、遊技履歴のリセット指示があったか否かを判定する。遊
技履歴のリセット指示は、管理者によって入力されることが望ましく、たとえば、遊技制
御装置100のRAM初期化スイッチ112の操作入力である。制御部は、遊技履歴のリ
セット指示があった場合にステップD92に進み、遊技履歴のリセット指示がない場合に
ステップD95に進む。
[ステップD92]制御部は、遊技履歴の格納領域(遊技履歴格納領域)をクリアする
。たとえば、制御部は、FeRAM323に格納する遊技履歴をゼロクリアする。
[ステップD93]制御部は、遊技履歴のダミーデータを生成する。ダミーデータは、
遊技履歴が少ない時に設計値から大きく外れた遊技性能が算出されないようにするデータ
であり、たとえばすべての設定値の平均的な遊技性能にもとづいて生成される。なお、ダ
ミーデータは、あらかじめ用意されるものであってもよい。
[ステップD94]制御部は、生成したダミーデータを遊技履歴格納領域に格納する。
[ステップD95]制御部は、遊技履歴の収集対象となる情報を含むコマンド(対象コ
マンド)を受信したか否かを判定する。制御部は、対象コマンドを受信した場合にステッ
プD96に進み、対象コマンドを受信しない場合に収集処理を終了する。
[ステップD96]制御部は、対象コマンドを受信したときのイベント情報を取得する

[ステップD97]制御部は、対象コマンドを受信したときの遊技状態を取得する。取
得対象となる遊技状態は、出力情報の対象のフィルタリングに用いる遊技状態であり、た
とえば演出モードの種別、特図ゲームの確率状態、特図ゲームの普電サポート状態等があ
る。
[ステップD98]制御部は、遊技履歴の収集対象となる情報と、対象コマンドを受信
したときの遊技状態とを関連付けて遊技履歴として遊技履歴格納領域に格納する。なお、
遊技履歴格納領域は、たとえばリングバッファになっていて、古いデータを新しいデータ
で上書きすることで所定期間について最新の遊技履歴を格納可能にする。これにより、遊
技機10は、ダミーデータを含めて所定期間の遊技履歴を蓄積可能にする。また、遊技機
10は、ダミーデータを遊技履歴で置き換えることで稼働実態に対応する遊技履歴を蓄積
することができる。
次に、遊技履歴格納領域に格納された遊技履歴について図57を用いて説明する。図5
7は、第1の実施形態の収集データの一例を示す図である。
制御部は、対象コマンドから検出する特図ゲームの1回の図柄変動と特図ゲームの1回
の当りとをそれぞれ1回のイベントとして遊技履歴の格納対象とする。制御部は、イベン
トごとにイベントID(ID)を付与するとともにイベント種別(種別)、イベント発生
時刻(時刻)を記録する。また、制御部は、イベントごとにイベント発生の特図ゲームの
確率状態(確率変動)、特図ゲームの普電サポート状態(電サポ)、演出モードの種別(
演出モード)を記録する。
たとえば、ID「xxx111」の遊技履歴は、種別「変動(図柄変動)」、時刻「t
xxx111」であり、イベント発生時の遊技状態が確率変動「高(高確率)」、電サポ
「あり(普電サポート状態)」、演出モード「A」であることを示す。また、ID「xx
x211」の遊技履歴は、種別「変動」、時刻「txxx211」であり、イベント発生
時の遊技状態が確率変動「低(低確率)」、電サポ「あり」、演出モード「A」であるこ
とを示す。また、ID「xxx311」の遊技履歴は、種別「変動」、時刻「txxx3
11」であり、イベント発生時の遊技状態が確率変動「低」、電サポ「なし(非普電サポ
ート状態)」、演出モード「B」であることを示す。また、ID「xxx701」の遊技
履歴は、種別「当り(大当り)」、時刻「txxx701」であり、イベント発生時の遊
技状態が確率変動「−(未定義)」、電サポ「−」、演出モード「−」であることを示す
。なお、種別「当り」のイベントについて、イベント発生時の遊技状態を未定義としても
制御部は、直前の種別「変動」のイベント発生時の遊技状態を参照することで当り発生の
契機となった変動表示の遊技状態を特定することができる。
次に、集計処理について図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の集計処
理のフローチャートを示す図である。集計処理は、収集した遊技履歴から遊技性能を算出
する処理である。集計処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によってお
こなわれる処理である。集計処理は、情報開示処理のステップD73で制御部によって実
行される処理である。
[ステップD101]制御部は、集計タイミングであるか否かを判定する。制御部は、
演出制御装置300の処理資源に余裕があるときを集計タイミングとする。たとえば、制
御部は、遊技中でない状態(客待ち状態等)や、遊技中にあっては図柄変動後の図柄停止
時間を集計タイミングとする。制御部は、集計タイミングである場合にステップD102
に進み、集計タイミングでない場合に集計処理を終了する。
[ステップD102]制御部は、設定にしたがった集計期間を取得する。
[ステップD103]制御部は、遊技履歴格納領域に格納された遊技履歴のうち集計期
間内の遊技履歴を遊技状態別に集計する。
[ステップD104]制御部は、集計結果(集計データ)を出力情報格納領域(FeR
AM323)に格納して集計処理を終了する。
次に、出力情報格納領域に格納された集計データについて図59を用いて説明する。図
59は、第1の実施形態の集計データの一例を示す図である。図59に示すユーザ設定期
間集計データは、遊技履歴格納領域に格納された遊技履歴のうちユーザ設定された集計期
間内の遊技履歴を集計した集計データである。
ユーザ設定期間集計データは、遊技状態別の当り確率と対応設定値とを含む。ユーザ設
定期間集計データにおいて個別に集計する遊技状態は、「低確率中、−(普電サポート状
態を問わない)、「低確率中、電サポあり」、「低確率中、電サポなし」、「高確率中、
−」、「高確率中、電サポあり」、「高確率中、電サポなし」がある。また、ユーザ設定
期間集計データにおいて個別に集計する演出モードは、「全モード」、「モードA」、「
モードB」、「モードC」がある。たとえば、遊技状態「低確率中、−」は、当り確率「
1/210」、対応設定値「3」を集計結果とする。なお、対応設定値は、設定値の推定
値であり、当り確率「1/210」に近い遊技性能(当り確率)を有する設定値を選択し
て集計結果とする。
このように、遊技機10は、遊技状態に応じた集計をおこなうことができる。また、遊
技機10は、遊技状態別に集計をおこなうことでデータ数が十分にないときであっても遊
技状態によっては十分に信頼できる集計をおこなうことができる。たとえば、遊技機10
は、低確率中において当り回数のデータ数が十分に得られていない場合であっても、高確
率中において当り回数のデータ数が十分に得られている場合がある。また、遊技機10は
、複数の遊技状態、あるいは複数の演出モードごとに集計をおこなうので、集計結果の真
偽にかかわらず遊技者が信じる集計結果を提供可能にする。たとえば、遊技機10は、演
出モード「モードA」が遊技機性能を正しく反映した集計結果であると信じる遊技者に対
して高い満足度を与えることができる。なお、こうした遊技者の錯誤は、データ蓄積とと
もに真値に収斂していく過程で正され、遊技機10は、真値への収斂過程を新たな興趣と
して遊技者に提供可能にする。
なお、ユーザ設定期間集計データについて説明したが、これ以外の集計期間の集計デー
タについても同様とすることができる。また、遊技機10は、1つの集計期間の集計デー
タを集計するときに他の集計期間の集計データについても並行して集計するようにしても
よいし、処理資源の節約のために1つの集計期間の集計データを集計するときに他の集計
期間の集計データを集計しないようにしてもよい。
なお、あまりに見当違いな集計結果は、遊技者を混乱させることとなるため、遊技機1
0は、集計データについて最低情報量を設定できる。次に、集計データの最低情報量確保
について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の集計データにおける最低
情報量確保の一例を示す図である。
当日履歴情報を集計データとするときに、最低情報量を確保している集計データを図6
0(1)に示す。当日履歴情報は、最低情報量を超えているのでそのすべてを集計データ
とする。なお、最低情報量は、あらかじめ設定する閾値である。
次に、当日履歴情報を集計データとするときに、最低情報量を確保していない集計デー
タを図60(2)に示す。当日履歴情報は、最低情報量を超えていないので不足分をダミ
ーデータで補充する。補充するダミーデータの量は、当日履歴情報の増大により減少させ
ることができる。
もう一例、当日履歴情報を集計データとするときに、最低情報量を確保していない集計
データを図60(3)に示す。当日履歴情報は、最低情報量を超えていないので不足分を
前日履歴情報で補充する。補充する前日履歴情報の量は、当日履歴情報の増大により減少
させることができる。
これにより、遊技機10は、集計データについて最低情報量を確保することができ、見
当違いな集計結果を遊技者に提示する危険を抑制することができる。
次に、出力情報編集処理について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態
の出力情報編集処理のフローチャートを示す図である。出力情報編集処理は、算出した遊
技性能の出力態様を編集する処理である。出力情報編集処理は、演出制御装置300の制
御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。出力情報編集処理は、情報開示
処理のステップD74で制御部によって実行される処理である。
[ステップD111]制御部は、集計処理の集計結果を取得する。
[ステップD112]制御部は、設定処理で設定された設定内容を取得する。
[ステップD113]制御部は、設定内容にしたがい集計結果のうちから出力内容(出
力態様)を決定する。
[ステップD114]制御部は、設定内容または遊技状態にしたがい出力内容の出力タ
イミングを決定して出力情報編集処理を終了する。たとえば、制御部は、遊技中か否か、
遊技中であれば変動中か否か、当り中か否かによって、いずれのタイミングで出力内容を
出力するか決定する。より具体的には、制御部は、遊技中でない場合に速やかな出力タイ
ミングを決定できる。また、制御部は、遊技中であれば、あらかじめ設定する出力条件の
成立を待った出力タイミングを決定できる。あらかじめ設定する出力条件は、遊技演出の
との整合や、遊技進行への影響を考慮したものとなる。たとえば、制御部は、変動表示中
であれば、出力内容に差し替えることができる演出(たとえばキャラクタのセリフ演出等
)、あるいは出力内容との重複が許される演出(たとえばカットイン演出等)の発生タイ
ミングを出力タイミングとして決定できる。また、制御部は、当り中であれば、出力内容
に差し替えることができる演出(たとえばインターバル演出等)、あるいは出力内容との
重複が許される演出(たとえばエンディング演出等)の発生タイミングを出力タイミング
として決定できる。
次に、ゲーム中開示処理について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態
のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。ゲーム中開示処理は、編集した出
力態様でゲーム(特図ゲーム)中に遊技性能を開示する処理である。ゲーム中開示処理は
、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。ゲー
ム中開示処理は、情報開示処理のステップD75で制御部によって実行される処理である
[ステップD121]制御部は、出力情報編集処理のステップD114で決定した出力
タイミングにもとづいて情報開示可能タイミングであるか否かを判定する。制御部は、情
報開示可能タイミングである場合にステップD122に進み、情報開示可能タイミングで
ない場合にゲーム中開示処理を終了する。
[ステップD122]制御部は、情報開示の抽選に当選したか否かを判定する。制御部
は、情報開示の抽選に当選した場合にステップD123以降に進み情報開示をおこなう。
一方、制御部は、情報開示の抽選に当選しない場合に情報開示をおこなうことなくゲーム
中開示処理を終了する。
このように、制御部は、情報開示可能タイミングであっても必ずしも情報開示をおこな
うわけではなく、抽選に当選した場合に限り情報開示をおこなう。なお、制御部は、ゲー
ム中の開示可能タイミング(たとえば、変動表示ゲームにおけるリーチ演出中)では「1
未満」の抽選確率で情報開示をおこなうことでゲーム中の頻回な情報開示を抑制する。ま
た、制御部は、非ゲーム中の開示可能タイミング(たとえば、客待ち中)では「1」の抽
選確率で情報開示をおこなうことで遊技者の開示要求に応える。
[ステップD123]制御部は、出力情報編集処理のステップD113で決定した出力
内容を取得する。
[ステップD124]制御部は、出力内容にしたがった演出パターンを選択する。たと
えば、制御部は、あらかじめ用意する1以上の選択可能な演出パターン(たとえば、カッ
トインやキャラクタのセリフ等)のうちから1つを選択する。
[ステップD125]制御部は、選択した演出パターンを報知手段によって出力可能に
してセットしてゲーム中開示処理を終了する。
次に、遊技機10の情報開示演出について図63と図64を用いて説明する。図63は
、第1の実施形態の情報開示画面の一例を示す図(その1)である。図64は、第1の実
施形態の情報開示画面の一例を示す図(その2)である。
図63(1)に示す表示画面500は、図柄停止中の表示画面であり、変動表示ゲーム
における変動開始前に図柄を停止表示する。表示画面500は、大図柄群501と、小図
柄群502と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505
と、保留消化表示506とを表示する。
大図柄群501は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群5
01は、表示装置41の略中央部に変動表示領域を設定して大きく表示される。大図柄群
501は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。
表示画面500では、左図柄は、図柄が「3」で停止していることを示し、中図柄は、
図柄が「5」で停止していることを示し、右図柄は、図柄が「7」で停止していることを
示す。すなわち、表示画面500では大図柄群501は、特図変動表示ゲームが停止状態
(図柄停止中)であることを示す。
小図柄群502は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群502は、大図柄群501による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群502は、
左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面500では、小図柄群502を構成する左図
柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止状態であることを示
す。
一般に、大図柄群501は、小図柄群502と比較して、大きく表示され、表示位置の
自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群502は、
大図柄群501と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固
定)。
特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500で
は、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「4」であることを示す。
特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500では
、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。保
留表示505が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示503が表示する保留記憶数と
特図2保留数表示504が表示する保留記憶数の和に相当する。
たとえば、表示画面500に示すように特図1保留数表示503が「4」を表示し、特
図2保留数表示504が「0」を表示するとき、保留表示505は、4つの保留記憶表示
により保留記憶数が「4」であることを示す。
保留表示505は、その表示態様(保留表示505に表示した保留記憶表示)により、
特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対す
る期待度を報知できる。
保留消化表示506は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあ
るか否かを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。表示画面500では保
留消化表示506は、枠内をブランク(空白)にして、特図変動表示ゲームが停止状態で
あることを示す。この後、遊技機10は、変動表示を開始する。
図63(2)に示す表示画面510は、変動表示開始した後の表示画面である。表示画
面510は、表示画面500の後の画面であって、変動表示中(三図柄変動中)の画面を
示す。表示画面510では、大図柄群501の左図柄と中図柄と右図柄とは、変動してお
り、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面510では、小
図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とは、変動しており、特図変動表示ゲームが変動
表示中であることを示す。
表示画面510では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」
であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であ
ることを示し、保留表示505は、特図変動表示ゲームの保留記憶数が「3」であること
を示す。また、表示画面510では、保留消化表示506は、消化中の保留記憶表示を表
示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
図63(3)に示す表示画面511は、変動表示開始後のリーチ演出発生時の表示画面
である。表示画面511は、表示画面510の後の画面であって、左右図柄が「3」を表
示するリーチ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ変動中の所定の演出発生で遊技
履歴から算出した情報を開示可能にする。
図63(4)に示す表示画面512は、リーチ演出中のカットイン演出の表示画面であ
る。表示画面512は、表示画面511の後の画面であって、左右図柄が「3」を表示す
るリーチ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ演出中の当該変動表示についてカッ
トイン表示513(カットイン演出)で所定の期待度を演出する。カットイン表示513
は、ロケットのようなキャラクタ514や背景により所定の期待度を演出する。また、カ
ットイン表示513は、開示情報515を表示する。たとえば、開示情報515は、遊技
者が設定した集計期間、遊技状態における当り確率として「1/200」を含む。これに
より、遊技機10は、遊技中の遊技演出と協調しながら情報開示をおこなうことができる
なお、遊技機10は、リーチ演出中のカットイン演出において開示情報515を表示内
容に含むとしたが、これに限らずキャラクタ演出中や発展演出中、仮停止中、再変動中等
、その他変動表示中で、あるいは図柄停止中であってもよい。
図64(1)に示す表示画面516は、当り中のインターバル演出の表示画面である。
表示画面516は、当り種別表示517と遊技案内518とラウンド表示519と開示情
報520を表示内容に含む。当り種別表示517は、演出上の当り名称(たとえば「Xボ
ーナス」)を示す。遊技案内518は、遊技者に打方向が右側遊技領域であることを案内
する。ラウンド表示519は、ラウンドに対応してシンボル(たとえば星形表示)を表示
し、現在のラウンド数と最終ラウンド数とを示す。開示情報520は、遊技者が設定した
集計期間、遊技状態における当り確率として「1/210」を含む。これにより、遊技機
10は、当り中の遊技演出と協調しながら情報開示をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、当り中のインターバル演出において開示情報520を表示内容に
含むとしたが、これに限らずファンファーレ中やラウンド中、エンディング中等であって
もよい。
図64(2)に示す表示画面521は、普電サポート(電サポ)中の表示画面である。
表示画面521は、遊技状態表示522と遊技案内518と開示情報523を表示内容に
含む。遊技状態表示522は、遊技状態名称(たとえば「電サポ」)を示す。なお、遊技
状態表示522は、遊技演出名称(たとえば「モードA」)を表示するようにしてもよい
。開示情報523は、遊技者が設定した集計期間、遊技状態における当り確率として「1
/21」と、開示情報に関連してキャラクタを表示する。たとえば、トラのようなキャラ
クタは、当り確率「1/21」に相当する設定(たとえば設定「2」)を示唆する。
なお、遊技機10は、遊技者の設定に加えて、あるいは遊技者の設定に代えて遊技状態
に限定した情報開示をおこなうようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、表示画面5
21は、開示情報523として普電サポート(電サポ)中における当り確率を表示するよ
うにしてもよい。同様に、遊技機10は、表示画面521は、開示情報523として高確
率中(潜伏確変を含む)や、高確率中(潜伏確変を除く)、その他の遊技状態における当
り確率を表示するようにしてもよい。
また、表示画面521では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が
「0」であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「4
」であることを示す。なお、表示画面521では、開示情報523の視認性を優先して保
留表示505と保留消化表示506とを非表示とするが表示するようにしてもよい。
図64(3)に示す表示画面524は、普電サポート(電サポ)中の表示画面(別例)
である。表示画面524は、遊技状態表示522と遊技案内518と開示情報525を表
示内容に含む。遊技状態表示522は、遊技状態名称(たとえば「電サポ」)を示す。な
お、開示情報525は、遊技者が設定した集計期間、遊技状態における当り確率として「
1/18」と、開示情報に関連してキャラクタを表示する。たとえば、男の子のようなキ
ャラクタは、当り確率「1/18」に相当する設定(たとえば設定「4」)を示唆する。
図64(4)に示す表示画面526は、客待ち中の表示画面である。表示画面526は
、開示情報527と操作案内528を表示内容に含む。開示情報527は、遊技者が設定
した遊技演出名称(遊技状態名称でもよい)として「モードA」を表示し、遊技演出「モ
ードA」における当り確率「1/170」を表示し、当り確率「1/170」に相当する
設定として設定「5」)を表示する。操作案内528は、操作部に相当するプッシュボタ
ン25と、操作案内を表示する。なお、遊技機10は、客待ち中の情報開示について、受
け付けた操作にしたがい集計期間、集計内容、表示内容を随時更新可能にしてもよい。
なお、遊技機10は、当り確率の設定示唆をキャラクタに加えて、あるいはキャラクタ
に代えて背景表示によってもおこなうことができる。次に、背景表示による当り確率の設
定示唆について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の設定示唆態様の一
例を示す図である。
情報開示中の背景表示は、示唆する設定値に応じて複数種類の表示態様がある。推定設
定値「0」は、白色(無地淡色で図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「1」
は、青色(斜線ハッチングで図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「2」は、
緑色(交差ハッチングで図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「3」は、赤色
(無地濃色で図示)の表示態様で背景を表示する。推定設定値「4」は、花弁柄の表示態
様で背景を表示する。推定設定値「5」は、虹色の表示態様で背景を表示する。
これにより、制御部は、所定の演出表示の背景色で推定設定値を示唆することができる
。たとえば、制御部は、図63(4)に示した表示画面512でリーチ演出中のカットイ
ン演出の背景表示を無地濃色とすることで推定設定値「3」を示唆することができる。な
お、制御部は、演出表示の背景色に限らずその他の表示箇所にて推定設定値を示唆するよ
うにしてもよい。また、制御部は、色彩や模様に限らず、その他の表示態様によって推定
設定値を示唆するようにしてもよい。
次に、非ゲーム中開示処理について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形
態の非ゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。非ゲーム中開示処理は、編集
した出力態様でゲーム(特図ゲーム)中以外に遊技性能を開示する処理である。非ゲーム
中開示処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理
である。非ゲーム中開示処理は、情報開示処理のステップD76で制御部によって実行さ
れる処理である。
[ステップD131]制御部は、非ゲーム中の開示要求操作があるか否かを判定する。
たとえば、制御部は、客待ち中のプッシュボタン25からの所定の操作入力を非ゲーム中
の開示要求操作と判定する。制御部は、非ゲーム中の開示要求操作がある場合にステップ
D132に進み、非ゲーム中の開示要求操作がない場合に非ゲーム中開示処理を終了する
[ステップD132]制御部は、集計期間、遊技状態、表示内容等の開示内容選択操作
を受け付ける。
[ステップD133]制御部は、遊技者が選択した集計期間、遊技状態における集計デ
ータの情報開示をおこなう。たとえば、制御部は、表示装置41によって情報開示をおこ
なう。
[ステップD134]制御部は、情報開示を終了するか否かを判定する。制御部は、客
待ち中のプッシュボタン25からの所定の操作入力を情報開示終了操作と判定する。また
、制御部は、ゲーム開始を情報開示終了操作と判定する。制御部は、情報開示を終了しな
い場合にステップD132に進み、情報開示を継続する。一方、制御部は、情報開示を終
了する場合に非ゲーム中開示処理を終了する。
これにより、遊技機10は、非ゲーム中においても遊技者に対して所望の集計データを
開示することができる。
次に、変形例のゲーム中開示処理について図67を用いて説明する。図67は、第1の
実施形態の変形例のゲーム中開示処理のフローチャートを示す図である。変形例の遊技機
10は、ゲーム中の遊技者操作の受付を伴う演出(たとえば、プッシュボタン演出)時に
情報開示をおこなう。変形例のゲーム中開示処理は、演出制御装置300の制御部(CP
U311)によっておこなわれる処理である。変形例のゲーム中開示処理は、情報開示処
理のステップD75で制御部によって実行される処理である。
[ステップD141]制御部は、遊技者操作の受付を伴う演出の受付時間中に遊技者操
作の受付があったか否かを判定する。制御部は、遊技者操作の受付がない場合にステップ
D142に進み、遊技者操作の受付があった場合にステップD143に進む。
[ステップD142]遊技者操作の受付がない場合に、制御部は、遊技者操作の受付が
なかった場合の遊技演出パターン(非受付演出パターン)を選択する。制御部は、選択し
た非受付演出パターンをセットしてゲーム中開示処理を終了する。このように、遊技機1
0は、遊技者操作を受け付けなかった場合に遊技者に情報開示機会を与えない。これによ
り、遊技機10は、遊技者に対してゲーム参加を促すことができる。
[ステップD143]遊技者操作の受付があった場合に、制御部は、情報開示をおこな
うか否かを抽選する。制御部は、情報開示をおこなう抽選に落選した場合にステップD1
44に進み、情報開示をおこなう抽選に当選した場合にステップD145に進む。
[ステップD144]情報開示をおこなう抽選に落選した場合に、制御部は、遊技者操
作の受付があった場合の遊技演出パターンであって情報開示を伴わない遊技演出パターン
(受付演出パターン)を選択する。制御部は、選択した受付演出パターンをセットしてゲ
ーム中開示処理を終了する。このように、遊技機10は、遊技者操作を受け付けた場合で
あっても遊技者に情報開示機会を与えない場合を用意する。これにより、遊技機10は、
情報開示に対する特典としての価値を高めて遊技者に対してゲーム参加を促すことができ
る。
[ステップD145]情報開示をおこなう抽選に当選した場合に、制御部は、出力情報
編集処理のステップD113で決定した出力内容を取得する。
[ステップD146]制御部は、遊技者操作の受付があった場合の遊技演出パターンで
あって出力内容にしたがった演出パターン(情報開示を伴う遊技演出パターン(開示演出
パターン))を選択する。制御部は、選択した開示演出パターンをセットしてゲーム中開
示処理を終了する。このように、遊技機10は、遊技者操作を受け付けた場合であっても
希少性を演出しながら遊技者に情報開示機会を与える。これにより、遊技機10は、情報
開示に対する特典としての価値を高めて遊技者に対してゲーム参加を促すことができる。
なお、遊技機10は、設定変更により遊技性能が変わり得る。また、遊技機10は、設
定変更に電源投入を伴うため、十分なデータ量を確保できるのであれば電源投入を跨がな
い範囲の履歴情報単位でデータを集計することが望ましい。また、遊技機10は、電源投
入の前後の履歴情報を比較して設定変更の有無を推定し、電源投入を跨いだ履歴情報であ
っても設定変更がないと推定した場合には電源投入を跨がない範囲の履歴情報とみなすよ
うにしてもよい。
また、遊技機10は、当り確率や推定設定値を報知可能としたが、他の性能情報を報知
対象としてもよい。たとえば、遊技機10は、確率変動突入率、電サポ突入率、確率変動
や電サポ中の連続当り回数、獲得賞球数、ベース等を報知対象としてもよい。
なお、遊技機10における設定は、以下のようにしておこなうことで不正防止対策を図
るようにしてもよい。
(1)遊技制御装置100は、設定変更時に遊技用マイコン111内のRAM111C
および払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理を
実行する。これにより、遊技機10は、異なる設定値に跨って遊技制御をおこなうことを
防止する。
(2)遊技制御装置100は、設定変更時および設定確認時に外部情報端子板71から
セキュリティ信号を出力する。これにより、遊技機10は、設定変更あるいは設定確認が
あったことを外部接続機器(たとえば、ホールコンピュータや、呼出ランプ等の情報開示
機器)に対して通知することができる。セキュリティ信号を入力した外部接続機器は、設
定変更あるいは設定確認があったことを報知手段(ランプや音(音声を含む)等)により
報知することができる。なお、遊技制御装置100は、設定変更と設定確認とで共通のセ
キュリティ信号を出力してもよいし、設定変更と設定確認とを区別可能なセキュリティ信
号を出力してもよい。
(3)遊技制御装置100は、基板ボックスに収容されて前面枠12の裏面側に取り付
けられる。遊技制御装置100は、所要の操作部(RAM初期化スイッチ112、設定値
変更スイッチ126、設定キースイッチ127)、各種コネクタ等が外部に臨む以外、封
止された基板ボックスによって保護される。これにより、設定変更あるいは設定確認の移
行契機となる主媒体(遊技用マイコン111等)は、封止された基板ボックスによって保
護される。また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127を外部に臨ませて、設
定キースイッチ127以外の所要の操作部(RAM初期化スイッチ112、設定値変更ス
イッチ126)を封止された基板ボックスによって保護するものであってもよい。
(4)遊技制御装置100は、設定変更あるいは設定確認の移行契機となる主媒体(遊
技用マイコン111等)へのアクセスに設定キースイッチ127の操作を必須とすること
で、設定キーを有しない第三者の主媒体へのアクセスを排除する。なお、遊技制御装置1
00は、設定キースイッチ127の操作によって、所要の操作部(RAM初期化スイッチ
112、設定値変更スイッチ126)へのアクセスを可能にする構成としてもよい。たと
えば、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の操作によってRAM初期化スイ
ッチ112、設定値変更スイッチ126への物理的操作を可能にする構成(たとえば、操
作窓の開閉)としてもよいし、設定キースイッチ127の操作によってRAM初期化スイ
ッチ112、設定値変更スイッチ126への操作を電気的にあるいは論理的に有効化する
構成としてもよいし、これらの組合せによる構成としてもよい。
(5)遊技制御装置100は、所要の操作部(RAM初期化スイッチ112、設定値変
更スイッチ126、設定キースイッチ127)、所要の情報表示部(性能表示装置135
、確率設定値表示装置136)を遊技用マイコン111によって制御する。なお、遊技制
御装置100は、エラー解除に用いるエラー解除スイッチや、遊技開始契機を与える遊技
開始スイッチを備えるようにしてもよく、エラー解除スイッチや遊技開始スイッチもまた
遊技用マイコン111によって制御するようにしてもよい。
(6)遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ127
の入力状態の組合せから4つの電源投入状態を決定する。遊技制御装置100は、RAM
初期化スイッチ112がON、設定キースイッチ127がONのとき、設定値を変更可能
な設定変更状態とし、RAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイッチ127が
ONのとき、設定値を確認可能な設定確認状態とし、RAM初期化スイッチ112がON
、設定キースイッチ127がOFFのとき、遊技用マイコン111内のRAM111Cお
よび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化するRAMク
リア(RWMクリア)状態とし、RAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイッ
チ127がOFFのとき、電源投入があった停電復旧(復電)状態とする。
(7)遊技機10は、設定変更状態において、以下のようなステップで設定変更をおこ
なうことができる。電源OFFの状態で設定キースイッチ127がOFF状態で設定キー
を挿入する(ステップ1)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイッチ1
27をON状態に切り替える(ステップ2)。RAM初期化スイッチ112を押下操作(
ON)しながら電源を投入(電源スイッチON)することにより、設定変更状態となる(
ステップ3)。設定変更状態において、設定値変更スイッチ126の押下操作1回ごとに
設定値を変更する(ステップ4)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイ
ッチ127をOFF状態に切り替えることで設定値を確定し、設定変更状態を終了する(
ステップ5)。
このとき、報知手段(たとえば、表示装置41による表示、スピーカ19a,19bに
よる音(音声)、枠装飾装置18や盤装飾装置46による発光)により、ステップ3,4
で設定変更を報知し、ステップ5でRAMクリアを報知する。また、外部情報出力手段(
たとえば、外部情報端子板71)は、ステップ3,4でセキュリティ信号を出力し、ステ
ップ5でセキュリティ信号の出力を停止する。なお、遊技制御装置100は、ステップ5
におけるRAMクリア報知に先立ち、ステップ3でRAMクリアを実行する。すなわち、
遊技制御装置100は、RAMクリア報知よりも設定変更報知を優先することで、設定値
変更報知を迅速におこない不正防止対策としての効果向上を図っている。また、確率設定
値表示装置136は、ステップ1,2で消灯し、ステップ3,4で設定値を表示し、ステ
ップ5で消灯する。また、性能表示装置135は、ステップ1〜4で消灯し、ステップ5
でベース値を表示する。なお、遊技機10は、性能表示装置135と確率設定値表示装置
136とを一体にして設けてもよく、たとえば、性能表示装置135が確率設定値表示装
置136を兼ねるようにしてもよい。その場合、性能表示装置135は、ステップ1,2
で消灯し、ステップ3,4で設定値を表示し、ステップ5でベース値を表示する。なお、
遊技制御装置100の遊技状態は、ステップ3,4で遊技開始前であり、ステップ5で遊
技開始し、以降遊技中となる。
(8)遊技機10は、設定確認状態において、以下のようなステップで設定確認をおこ
なうことができる。電源OFFの状態で設定キースイッチ127がOFF状態で設定キー
を挿入する(ステップ1)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイッチ1
27をON状態に切り替える(ステップ2)。RAM初期化スイッチ112を押下操作す
ることなく(OFF)電源を投入(電源スイッチON)することにより、設定確認状態と
なる(ステップ3)。設定キーを操作(たとえば、回す)し、設定キースイッチ127を
OFF状態に切り替えることで設定確認状態を終了する(ステップ4)。
このとき、報知手段(たとえば、表示装置41による表示、スピーカ19a,19bに
よる音(音声)、枠装飾装置18や盤装飾装置46による発光)により、ステップ3で設
定確認を報知する。また、外部情報出力手段(たとえば、外部情報端子板71)は、ステ
ップ3でセキュリティ信号を出力し、ステップ4でセキュリティ信号の出力を停止する。
また、確率設定値表示装置136は、ステップ1,2で消灯し、ステップ3で設定値を表
示し、ステップ4で消灯する。また、性能表示装置135は、ステップ1〜3で消灯し、
ステップ4でベース値を表示する。なお、遊技機10は、性能表示装置135と確率設定
値表示装置136とを一体にして設けてもよく、たとえば、性能表示装置135が確率設
定値表示装置136を兼ねるようにしてもよい。その場合、性能表示装置135は、ステ
ップ1,2で消灯し、ステップ3で設定値を表示し、ステップ4でベース値を表示する。
なお、遊技制御装置100の遊技状態は、ステップ3で遊技開始前であり、ステップ4で
遊技開始し、以降遊技中となる。
なお、遊技機10は、設定変更や設定確認を電源投入時の遊技開始前に限っておこなえ
るようにしている。これにより、遊技機10は、遊技中の設定変更や設定確認を排除し、
遊技中の動作保証を容易にしている。
上述した第1の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技に関する設定を複数種類の中から選択可能にして遊技制御を
おこなう主制御装置(遊技制御装置100)と、主制御装置の指令にもとづいて演出制御
をおこなう従制御装置(演出制御装置300)とを備える。従制御装置は、指令にもとづ
いて遊技履歴を生成し、遊技履歴から所定の遊技状態における遊技性能を算出し、所定の
報知契機で遊技性能を報知する制御部(CPU311)を備える。
(2)(1)の制御部は、設定値にしたがった遊技進行に伴う指令にもとづいて遊技履
歴を生成する。
(3)(1)の制御部は、遊技者(または管理者等)の操作を受け付けて報知内容(開
示内容)を設定する。
(4)(1)の制御部は、ゲーム(特図ゲーム)中に遊技性能を報知(開示)する。
(5)(1)の制御部は、ゲーム(特図ゲーム)中以外(たとえば客待ち中)に遊技性
能を報知(開示)する。
(6)(1)の制御部は、履歴を収集している期間(履歴収集期間)のうちの集計対象
となる期間(集計期間)を設定可能にする。
(7)(1)の制御部は、集計データについて最低情報量を設定し、最低情報量の不足
分をダミーデータで補充する。
(8)(1)の制御部は、集計データについて最低情報量を設定し、最低情報量の不足
分を過去の履歴情報(たとえば前日履歴情報、あるいは前日以前であっても類似する集計
データを有する履歴情報等)で補充する。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態の遊技機10について説明する。従来、演出制御装置300にお
ける演出制御処理について異なる入力パラメータ(コマンド)であっても同じテーブルデ
ータを用いる等、同じ処理であれば1つの制御プログラムを共用していた。しかしながら
、開発過程において一部の入力パラメータ(コマンド)の処理だけ修正したい場合に、開
発負担が大きくなる傾向にある。そこで、第2の実施形態の遊技機10は、同じテーブル
データを用いる等、同じ処理であっても、入力パラメータ(コマンド)が異なる場合にそ
れぞれの制御プログラムを用意するようにした。これにより、遊技機10は、開発過程に
おいて一部の入力パラメータ(コマンド)の処理だけ修正したい場合に、修正範囲を当該
入力パラメータの処理だけ修正すればよく、プログラムの開発負担を軽減できる。
まず、第2の実施形態の特図ゲーム(特図1ゲーム、特図2ゲーム)の代表的な変動表
示シーケンスについて図68を用いて説明する。図68は、第2の実施形態の変動表示シ
ーケンスの一例を示す図である。
図示する変動表示シーケンスは、変動開始タイミングt0から変動停止タイミングt3
までの時間T00を変動表示時間(仮停止時間を含み、図柄停止時間を除く)とする。こ
の変動表示シーケンスは、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの時間T01
を前半変動とし、タイミングt1からタイミングt2まで時間T02を後半変動とし、タ
イミングt2から変動停止タイミングt3までの時間T03を仮停止とする。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から変動開始コマンドを受信して図柄変動
を開始(変動開始)し、停止コマンドを受信して図柄変動を停止(変動停止)する。変動
開始コマンドは、1つのコマンドでもよいし、2以上のコマンドからなるコマンドセット
(たとえば、停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンド等)であってもよ
い。
演出制御装置300は、変動開始コマンドを受信して前半変動と後半変動、仮停止ごと
に演出制御内容を決定する。なお、後半変動は、仮停止を含むものであってもよい。した
がって、演出制御装置300は、1つの演出制御プログラムによって前半変動の演出制御
内容を決定し、別の演出制御プログラムによって後半変動の演出制御内容を決定する。ま
た、変動表示シーケンスは、前半変動と後半変動、仮停止を基本シーケンスとしたとき、
基本シーケンス中にサブシーケンスとして1以上のサブ演出を含むことができる。
たとえば、演出制御装置300は、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの
前半変動のうちに、時間T04のサブ演出と時間T05のサブ演出を選択的に含めること
ができる。
なお、演出制御装置300は、前半変動開始までに、すべての演出制御内容の決定(抽
選)をおこない、決定した演出制御内容にしたがい変動中の演出制御をおこなうものであ
るが、変動中の演出制御の進行に合わせて随時に演出制御内容の決定(抽選)をおこなう
ものであってもよい。
次に、変動表示における演出制御内容を決定する演出制御プログラム単位の演出振分に
ついて図69を用いて説明する。図69は、第2の実施形態の変動表示の演出制御単位の
一例を示す図である。
図69(1)の表は、演出制御プログラム単位の前半変動と後半変動の組合せを示す。
前半変動「短縮ハズレ」、「通常ハズレ」、「ステップアップハズレ」、および「疑似連
ハズレ」は、対となる後半変動がない。すなわち、前半変動「短縮ハズレ」、「通常ハズ
レ」、「ステップアップハズレ」、および「疑似連ハズレ」は、後半変動をパスして仮停
止する。
一方、前半変動「通常リーチ」、「ステップアップリーチ」、および「疑似連リーチ」
は、後半変動「ステップアップ振分」と対となる。後半変動「ステップアップ振分」は、
詳細を省くが2以上の振分パターンを有する。
演出制御装置300は、前半変動「短縮ハズレ」、「通常ハズレ」、「通常リーチ」、
「ステップアップハズレ」、「ステップアップリーチ」、「疑似連ハズレ」、および「疑
似連リーチ」のそれぞれに対応する演出制御プログラムを用意する。また、演出制御装置
300は、後半変動「ステップアップ振分」の振分パターンごとに対応する演出制御プロ
グラムを用意する。
図69(2)の表は、サブ演出の一覧を示す。サブ演出は、「PB(プッシュボタン)
予告」、「PB背景チェンジ」がある。演出制御装置300は、サブ演出ごとに対応する
演出制御プログラムを用意する。
なお、演出制御プログラムは、1つの入力パラメータ(コマンド)に対応して1つの演
出制御プログラムが設けられるものであってもよいし、2以上の入力パラメータ(コマン
ド)に対応して1つの演出制御プログラムが設けられるものであってもよい。また、演出
制御プログラムは、制御単位が独立していればよく、独立したプログラムに限らず1つの
プログラム中のサブルーチン等であってもよい。
次に、前半変動における演出制御プログラムと参照テーブル群について図70を用いて
説明する。図70は、第2の実施形態の前半変動における演出制御単位の制御プログラム
と参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。
演出制御装置300は、参照テーブル群(テーブルセット)「テーブルセットMA」を
参照しながら前半変動プログラム(演出制御プログラム)「プログラムMP1」を実行す
ることによって、前半変動「短縮ハズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP2」を実行することによって、前半変動「通常ハズ
レ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP3」を実行することによって、前半変動「通常リー
チ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP4」を実行することによって、前半変動「ステップ
アップハズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP5」を実行することによって、前半変動「ステップ
アップリーチ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP6」を実行することによって、前半変動「疑似連ハ
ズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら
前半変動プログラム「プログラムMP7」を実行することによって、前半変動「疑似連リ
ーチ」の演出制御内容を決定する。
このように、演出制御装置300は、前半変動ごとに演出制御プログラムを用意する。
また、演出制御装置300は、前半変動ごとにテーブルセットを用意する。なお、テーブ
ルセットは、演出制御プログラムごとに用意されるもの(たとえば、テーブルセット「テ
ーブルセットMA」)であってもよいし、2以上の演出制御プログラムで共用されるもの
(たとえば、テーブルセット「テーブルセットMB」)であってもよい。
次に、サブ演出における演出制御プログラムと参照テーブル群について図71を用いて
説明する。図71は、第2の実施形態のサブ演出における演出制御単位の制御プログラム
と参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。
演出制御装置300は、参照テーブル群(テーブルセット)「テーブルセットSA」を
参照しながらサブ演出プログラム(演出制御プログラム)「プログラムSP1」を実行す
ることによって、サブ演出「PB予告」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、参照テーブル群「テーブルセットSB」を参照しながら
サブ演出プログラム「プログラムSP2」を実行することによって、サブ演出「PB背景
チェンジ」の演出制御内容を決定する。
このように、演出制御装置300は、サブ演出ごとに演出制御プログラムを用意する。
また、演出制御装置300は、サブ演出ごとにテーブルセットを用意する。なお、テーブ
ルセットは、演出制御プログラムごとに用意されるもの(たとえば、テーブルセット「テ
ーブルセットSA」)であってもよいし、2以上の演出制御プログラムで共用されるもの
であってもよい。
なお、前半変動とサブ演出について演出制御単位の制御プログラムと参照テーブル群の
組合せを説明したが、後半変動についても同様である。以下についても、前半変動とサブ
演出について説明し、同様となる後半変動についての説明を省略する。
次に、前半変動の演出制御内容決定過程において実行される演出制御プログラムと参照
されるテーブルセットとを、図72を用いて説明する。図72は、第2の実施形態の前半
変動実行制御における制御プログラムと参照テーブル群の組合せの一例を示す図である。
演出制御装置300は、通常ハズレに関する変動開始コマンドを受信したとき、参照テ
ーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP2
」を実行することによって、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの前半変動
「通常ハズレ」の演出制御内容を決定する。
また、演出制御装置300は、通常リーチに関する変動開始コマンドを受信したとき、
参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラム
MP3」を実行することによって、変動開始タイミングt0からタイミングt1までの前
半変動「通常リーチ」の演出制御内容を決定する。
なお、前半変動プログラム「プログラムMP2」と「プログラムMP3」は別々に用意
されるが、参照する参照テーブル群が同一(参照テーブル群「テーブルセットMB」)で
あり、制御内容を同じにするプログラムである。
また、前半変動プログラム「プログラムMP2」と「プログラムMP3」は、それぞれ
前半変動中にサブ演出「PB予告」、「PB背景チェンジ」を実行可能にしている。たと
えば、演出制御装置300は、前半変動プログラム「プログラムMP2」または「プログ
ラムMP3」の実行中に、サブ演出「PB予告」の実行判定をおこなう。演出制御装置3
00は、サブ演出「PB予告」を実行するとしたときに、参照テーブル群「テーブルセッ
トSA」を参照しながらサブ演出プログラム「プログラムSP1」を実行することによっ
て、時間T04のサブ演出「PB予告」の演出制御内容を決定する。また、演出制御装置
300は、前半変動プログラム「プログラムMP2」または「プログラムMP3」の実行
中に、サブ演出「PB背景チェンジ」の実行判定をおこなう。演出制御装置300は、サ
ブ演出「PB背景チェンジ」を実行するとしたときに、参照テーブル群「テーブルセット
SB」を参照しながらサブ演出プログラム「プログラムSP2」を実行することによって
、時間T04のサブ演出「PB予告」の演出制御内容を決定する。
次に、演出制御装置300が前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラム
MP3」の実行中に参照するテーブルセット「テーブルセットMB」について図73を用
いて説明する。図73は、第2の実施形態の前半変動における制御プログラムとテーブル
選択パターンの一例を示す図である。
テーブルセット「テーブルセットMB」は、テーブル「テーブルMB1」、テーブル「
テーブルMB2」、テーブル「テーブルMB3」、テーブル「テーブルMB4」、および
テーブル「テーブルMB5」を含む。
各テーブルは、データテーブルであって、入力パラメータ(コマンド)ごとに選択可能
な演出パターンと、その選択確率(抽選確率)とを含む。たとえば、テーブル「テーブル
MB1」は、演出パターン「パターン11」、「パターン12」、「パターン13」、お
よび「パターン14」を含む。また、テーブル「テーブルMB2」は、演出パターン「パ
ターン21」、および「パターン22」を含む。また、テーブル「テーブルMB3」は、
演出パターン「パターン31」、および「パターン32」を含む。また、テーブル「テー
ブルMB4」は、演出パターン「パターン41」、および「パターン42」を含む。また
、テーブル「テーブルMB5」は、演出パターン「パターン51」、および「パターン5
2」を含む。なお、各テーブルに含まれる演出パターンは、ただ1つであってもよいし、
2つ以上であってもよい。
なお、図中の各テーブルを結ぶ実線は、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「
プログラムMP3」の制御シーケンスを示す。たとえば、前半変動プログラム「プログラ
ムMP2」,「プログラムMP3」は、最初にテーブル「テーブルMB1」を参照し、テ
ーブル「テーブルMB1」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを有する。
前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブ
ルMB1」において演出パターン「パターン11」を選択した場合、テーブル「テーブル
MB2」を参照し、テーブル「テーブルMB2」が規定する演出パターンを選択する制御
シーケンスを有する。また、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムM
P3」は、テーブル「テーブルMB1」において演出パターン「パターン12」を選択し
た場合、テーブル「テーブルMB3」を参照し、テーブル「テーブルMB3」が規定する
演出パターンを選択する制御シーケンスを有する。また、前半変動プログラム「プログラ
ムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB1」において演出パター
ン「パターン13」、または「パターン14」を選択した場合、サブ演出「PB予告」の
演出制御内容を決定するサブ演出プログラム「プログラムSP1」を実行(サブシーケン
スの実行)する制御シーケンスを有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB2」において演出パターン「パターン21」を選択した場合、前半変動
を終了して後半変動「後半A」に接続する制御シーケンスを有する。また、前半変動プロ
グラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB2」に
おいて演出パターン「パターン22」を選択した場合、テーブル「テーブルMB4」を参
照し、テーブル「テーブルMB4」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを
有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB3」において演出パターン「パターン31」を選択した場合、前半変動
を終了して後半変動「後半A」に接続する制御シーケンスを有する。また、前半変動プロ
グラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB3」に
おいて演出パターン「パターン32」を選択した場合、前半変動を終了して後半変動「後
半B」に接続する制御シーケンスを有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB4」において演出パターン「パターン41」、または「パターン42」
を選択した場合、前半変動を終了して後半変動「後半A」に接続する制御シーケンスを有
する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、サブ演
出プログラム「プログラムSP1」を実行後に、テーブル「テーブルMB5」を参照し、
テーブル「テーブルMB5」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを有する
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブ
ル「テーブルMB5」において演出パターン「パターン51」を選択した場合、サブ演出
「PB背景チェンジ」の演出制御内容を決定するサブ演出プログラム「プログラムSP2
」を実行(サブシーケンスの実行)する制御シーケンスを有する。また、前半変動プログ
ラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、テーブル「テーブルMB5」にお
いて演出パターン「パターン52」を選択した場合、前半変動を終了して後半変動「後半
C」に接続する制御シーケンスを有する。
そして、前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」は、サブ演
出プログラム「プログラムSP2」を実行後に、前半変動を終了して後半変動「後半C」
に接続する制御シーケンスを有する。
このようにして、演出制御装置300は、前半変動の演出内容を決定することができる

次に、演出制御装置300がサブ演出プログラム「プログラムSP1」の実行中に参照
するテーブルセット「テーブルセットSA」と、サブ演出プログラム「プログラムSP2
」の実行中に参照するテーブルセット「テーブルセットSB」とについて図74を用いて
説明する。図74は、第2の実施形態のサブ演出における制御プログラムとテーブル選択
パターンの一例を示す図である。
図74(1)は、演出制御装置300がサブ演出プログラム「プログラムSP1」の実
行中に参照するテーブルセット「テーブルセットSA」を示す。テーブルセット「テーブ
ルセットSA」は、テーブル「テーブルSA1」を含む。テーブル「テーブルSA1」は
、演出パターン「パターン61」、「パターン62」、「パターン63」、および「パタ
ーン64」を含む。
なお、図中のテーブルを結ぶ実線は、サブ演出プログラム「プログラムSP1」の制御
シーケンスを示す。たとえば、サブ演出プログラム「プログラムSP1」は、テーブル「
テーブルSA1」を参照し、テーブル「テーブルSA1」が規定する演出パターンを選択
する制御シーケンスを有する。
サブ演出プログラム「プログラムSP1」は、テーブル「テーブルSA1」において演
出パターン「パターン61」、「パターン62」、「パターン63」、および「パターン
64」のいずれを選択した場合であっても呼出元(実行元)のプログラム(たとえば、前
半変動プログラム「プログラムMP2」)に復帰する制御シーケンスを有する。
なお、演出パターン「パターン61」(交差ハッチングで示す)は、演出の整合性に注
意を要する特定演出であって、たとえば当確演出である。当確演出は、当りを導出する変
動表示だけで選択可能であり、当りを導出しない変動表示で選択される場合があってはな
らない。
サブ演出プログラム「プログラムSP1」やテーブルセット「テーブルセットSA」(
テーブル「テーブルSA1」)は、制御対象にこのような特定演出を含むため、整合性に
注意を要する制御箇所として前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムM
P3」から切り離されている。すなわち、演出制御装置300は、前半変動プログラム「
プログラムMP2」,「プログラムMP3」やテーブルセット「テーブルセットMB」か
ら注意を要する制御箇所を切り離したため、前半変動プログラム「プログラムMP2」,
「プログラムMP3」やテーブルセット「テーブルセットMB」の変更に対する自由度を
確保しながら全体としての整合性を担保する。
図74(2)は、演出制御装置300がサブ演出プログラム「プログラムSP2」の実
行中に参照するテーブルセット「テーブルセットSB」を示す。テーブルセット「テーブ
ルセットSB」は、テーブル「テーブルSB1」、および「テーブルSB2」を含む。テ
ーブル「テーブルSB1」は、演出パターン「パターン71」、および「パターン72」
を含む。テーブル「テーブルSB2」は、演出パターン「パターン81」、および「パタ
ーン82」を含む。
なお、図中のテーブルを結ぶ実線は、サブ演出プログラム「プログラムSP2」の制御
シーケンスを示す。たとえば、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、最初にテー
ブル「テーブルSB1」を参照し、テーブル「テーブルSB1」が規定する演出パターン
を選択する制御シーケンスを有する。
そして、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、テーブル「テーブルSB1」に
おいて演出パターン「パターン71」を選択した場合、テーブル「テーブルSB2」を参
照し、テーブル「テーブルSB2」が規定する演出パターンを選択する制御シーケンスを
有する。また、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、テーブル「テーブルSB1
」において演出パターン「パターン72」を選択した場合、呼出元(実行元)のプログラ
ム(たとえば、前半変動プログラム「プログラムMP2」)に復帰する制御シーケンスを
有する。
そして、サブ演出プログラム「プログラムSP2」は、テーブル「テーブルSB2」に
おいて演出パターン「パターン81」、および「パターン82」のいずれを選択した場合
であっても呼出元(実行元)のプログラム(たとえば、前半変動プログラム「プログラム
MP2」)に復帰する制御シーケンスを有する。
なお、演出パターン「パターン71」、および「パターン81」(交差ハッチングで示
す)は、演出の整合性に注意を要する特定演出であって、たとえば当確演出である。当確
演出は、当りを導出する変動表示だけで選択可能であり、当りを導出しない変動表示で選
択される場合があってはならない。
サブ演出プログラム「プログラムSP2」やテーブルセット「テーブルセットSB」(
テーブル「テーブルSB1」、「テーブルSB2」)は、制御対象にこのような特定演出
を含むため、整合性に注意を要する制御箇所として前半変動プログラム「プログラムMP
2」,「プログラムMP3」から切り離されている。すなわち、演出制御装置300は、
前半変動プログラム「プログラムMP2」,「プログラムMP3」やテーブルセット「テ
ーブルセットMB」から注意を要する制御箇所を切り離したため、前半変動プログラム「
プログラムMP2」,「プログラムMP3」やテーブルセット「テーブルセットMB」の
変更に対する自由度を確保しながら全体としての整合性を担保する。
次に、テーブルデータについて図75を用いて説明する。図75は、第2の実施形態の
テーブルデータの一例を示す図である。
図75(1)に、テーブル「テーブルMB1」のテーブルデータを示す。テーブル「テ
ーブルMB1」は、入力パラメータ(コマンド)ごとに選択可能な演出パターンと、その
選択確率(抽選確率)とを含む。たとえば、テーブル「テーブルMB1」は、選択可能な
演出パターンとして演出パターン「パターン11」、「パターン12」、「パターン13
」、および「パターン14」を含む。テーブル「テーブルMB1」は、コマンドAを入力
パラメータとしたとき、すなわち変動開始コマンドがコマンドAであるとき、演出パター
ン「パターン11」の選択確率が「A11%」であり、演出パターン「パターン12」の
選択確率が「A12%」であり、演出パターン「パターン13」の選択確率が「A13%
」であり、演出パターン「パターン14」の選択確率が「A14%」であることを示す。
このとき、すべての演出パターンの選択確率の総和は、「100%」である。コマンドB
、あるいはコマンドDが入力パラメータであるときも同様である。
なお、テーブル「テーブルMB1」は、コマンドCを入力パラメータとしたとき、演出
パターン「パターン11」、「パターン12」、「パターン13」、および「パターン1
4」のいずれも選択されないことを示す。言い換えれば、テーブル「テーブルMB1」は
、コマンドCを入力パラメータとしないことを示す。
図75(2)に、テーブル「テーブルSB1」のテーブルデータを示す。テーブル「テ
ーブルSB1」は、入力パラメータ(コマンド)ごとに選択可能な演出パターンと、その
選択確率(抽選確率)とを含む。たとえば、テーブル「テーブルSB1」は、選択可能な
演出パターンとして演出パターン「パターン71」、および「パターン72」を含む。テ
ーブル「テーブルSB1」は、コマンドAを入力パラメータとしたとき、すなわち変動開
始コマンドがコマンドAであるとき、演出パターン「パターン71」の選択確率が「A7
1%」であり、演出パターン「パターン72」の選択確率が「A72%」であることを示
す。このとき、すべての演出パターンの選択確率の総和は、「100%」である。コマン
ドB、あるいはコマンドDが入力パラメータであるときも同様である。
なお、テーブル「テーブルSB1」は、コマンドCを入力パラメータとしたとき、演出
パターン「パターン71」、および「パターン72」のいずれも選択されないことを示す
。言い換えれば、テーブル「テーブルSB1」は、コマンドCを入力パラメータとしない
ことを示す。
また、テーブル「テーブルSB1」は、パターン「パターン71」を特定演出としてい
る。テーブル「テーブルSB1」は、パターン「パターン71」を含む。そのため、テー
ブル「テーブルSB1」は、パターン「パターン71」に関する変更があっても演出の整
合性に注意を要する範囲をテーブル「テーブルSB1」の範囲に閉じることができる。
なお、代表してテーブル「テーブルMB1」、「テーブルSB1」を説明したが、その
他のテーブルについても同様とすることができる。
次に、前半演出振分処理について図76を用いて説明する。図76は、第2の実施形態
の前半演出振分処理のフローチャートを示す図である。前半演出振分処理は、入力パラメ
ータ(コマンド)ごとに実行対象となる前半変動プログラムを振り分ける処理である。前
半演出振分処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる
処理である。前半演出振分処理は、受信コマンド解析処理のステップD56で制御部によ
って実行される処理である。
[ステップD151]制御部は、入力パラメータとなるコマンド(変動開始コマンド)
を取得する。
[ステップD152]制御部は、取得したコマンドに対応するステップに分岐(前半演
出振分)する。
[ステップD153]制御部は、取得したコマンドが前半変動「短縮ハズレ」に対応す
るコマンドである場合に、短縮ハズレ処理を実行する。短縮ハズレ処理は、参照テーブル
群「テーブルセットMA」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP1」を実
行する処理である。制御部は、短縮ハズレ処理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD154]制御部は、取得したコマンドが前半変動「通常ハズレ」に対応す
るコマンドである場合に、通常ハズレ処理を実行する。通常ハズレ処理は、参照テーブル
群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP2」を実
行する処理である。制御部は、通常ハズレ処理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD155]制御部は、取得したコマンドが前半変動「通常リーチ」に対応す
るコマンドである場合に、通常リーチ処理を実行する。通常リーチ処理は、参照テーブル
群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP3」を実
行する処理である。制御部は、通常リーチ処理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD156]制御部は、取得したコマンドが前半変動「ステップアップハズレ
」に対応するコマンドである場合に、ステップアップハズレ処理を実行する。ステップア
ップハズレ処理は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら前半変動プロ
グラム「プログラムMP4」を実行する処理である。制御部は、ステップアップハズレ処
理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD157]制御部は、取得したコマンドが前半変動「ステップアップリーチ
」に対応するコマンドである場合に、ステップアップリーチ処理を実行する。ステップア
ップリーチ処理は、参照テーブル群「テーブルセットMC」を参照しながら前半変動プロ
グラム「プログラムMP5」を実行する処理である。制御部は、ステップアップリーチ処
理の実行後に前半演出振分処理を終了する。
[ステップD158]制御部は、取得したコマンドが前半変動「疑似連ハズレ」に対応
するコマンドである場合に、疑似連ハズレ処理を実行する。疑似連ハズレ処理は、参照テ
ーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP6
」を実行する処理である。制御部は、疑似連ハズレ処理の実行後に前半演出振分処理を終
了する。
[ステップD159]制御部は、取得したコマンドが前半変動「疑似連リーチ」に対応
するコマンドである場合に、疑似連リーチ処理を実行する。疑似連リーチ処理は、参照テ
ーブル群「テーブルセットMD」を参照しながら前半変動プログラム「プログラムMP7
」を実行する処理である。制御部は、疑似連リーチ処理の実行後に前半演出振分処理を終
了する。
次に、短縮ハズレ処理、通常ハズレ処理、通常リーチ処理、ステップアップハズレ処理
、ステップアップリーチ処理、疑似連ハズレ処理、および疑似連リーチ処理を代表して、
通常ハズレ処理を、図77を用いて説明する。図77は、第2の実施形態の通常ハズレ処
理のフローチャートを示す図である。
通常ハズレ処理は、参照テーブル群「テーブルセットMB」を参照しながら前半変動プ
ログラム「プログラムMP2」を実行する処理である。通常ハズレ処理は、演出制御装置
300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。通常ハズレ処理は、
前半演出振分処理のステップD154で制御部によって実行される処理である。
[ステップD161]制御部は、テーブルセット(参照テーブル群「テーブルセットM
B」)を取得する。
[ステップD162]制御部は、先頭シーケンスをセットする。
[ステップD163]制御部は、セットされたシーケンスに対応するテーブルを選択す
る。
[ステップD164]制御部は、選択したテーブルを参照して、抽選により演出パター
ンを選択してセットする。
[ステップD165]制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスか否かを判定する
。制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスでなければステップD166に進み、末
尾シーケンスであれば通常ハズレ処理を終了する。
[ステップD166]制御部は、シーケンスを更新する。
[ステップD167]制御部は、更新したシーケンスが次のテーブル選択を指定する場
合にステップD163に進み、更新したシーケンスがサブ演出の実行を指定する場合にス
テップD168に進む。
[ステップD168]制御部は、更新したシーケンスにしたがいサブ演出を振り分ける
。制御部は、更新したシーケンスにしたがうサブ演出がPB予告である場合にステップD
169に進み、PB背景チェンジである場合にステップD170に進む。
[ステップD169]制御部は、PB予告処理を実行する。PB予告処理は、参照テー
ブル群「テーブルセットSA」を参照しながらサブ演出プログラム「プログラムSP1」
を実行する処理である。制御部は、PB予告処理の実行後にステップD165に進む。
[ステップD170]制御部は、PB背景チェンジ処理を実行する。PB背景チェンジ
処理は、参照テーブル群「テーブルセットSB」を参照しながらサブ演出プログラム「プ
ログラムSP2」を実行する処理である。制御部は、PB背景チェンジ処理の実行後にス
テップD165に進む。
次に、PB予告処理、およびPB背景チェンジ処理を代表して、PB背景チェンジ処理
を、図78を用いて説明する。図78は、第2の実施形態のPB背景チェンジ処理のフロ
ーチャートを示す図である。
PB背景チェンジ処理は、参照テーブル群「テーブルセットSB」を参照しながらサブ
演出プログラム「プログラムSP2」を実行する処理である。PB背景チェンジ処理は、
演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。PB背
景チェンジ処理は、演出制御プログラムの実行中(たとえば、通常ハズレ処理のステップ
D170)に制御部によって実行される処理である。
[ステップD171]制御部は、テーブルセット(参照テーブル群「テーブルセットS
A」)を取得する。
[ステップD172]制御部は、先頭シーケンスをセットする。
[ステップD173]制御部は、セットされたシーケンスに対応するテーブルを選択す
る。
[ステップD174]制御部は、選択したテーブルを参照して、抽選により演出パター
ンを選択してセットする。
[ステップD175]制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスか否かを判定する
。制御部は、現在のシーケンスが末尾シーケンスでなければステップD176に進み、末
尾シーケンスであればPB背景チェンジ処理を終了する。
[ステップD176]制御部は、シーケンスを更新してステップD173に進む。
遊技機10は、このような演出制御プログラムによって演出制御装置300のプログラ
ムの開発負担を軽減する。
たとえば、前半変動「通常ハズレ」と前半変動「通常リーチ」は、同様の演出制御をお
こないながらも、前半変動「通常ハズレ」は前半変動プログラム「プログラムMP2」を
実行する処理で実現し、前半変動「通常リーチ」は前半変動プログラム「プログラムMP
3」を実行する処理で実現している。すなわち、前半変動「通常ハズレ」と前半変動「通
常リーチ」は、同様の演出制御を異なるプログラムで実現している。
ここで、開発過程において前半変動「通常リーチ」の演出制御内容を変更した場合につ
いて図79と図80を用いて説明する。図79は、第2の実施形態の開発過程で修正され
た前半変動における制御プログラムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その1)で
ある。図80は、第2の実施形態の開発過程で修正された前半変動における制御プログラ
ムとテーブル選択パターンの一例を示す図(その2)である。
開発過程において前半変動「通常リーチ」は、参照するテーブル群を参照テーブル群「
テーブルセットMBa」に差し替える。これにより、参照テーブル群「テーブルセットM
B」を参照する前半変動は、前半変動「通常ハズレ」だけとなる。
また、開発過程において前半変動「通常リーチ」は、前半変動プログラム「プログラム
MP3」から前半変動プログラム「プログラムMP3a」への変更は、前半変動「通常ハ
ズレ」に対して何ら影響を与えない。
なお、参照テーブル群「テーブルセットMBa」は、テーブル「テーブルMB4」をテ
ーブル「テーブルMB9」に差し替えている。また、前半変動プログラム「プログラムM
P3a」は、テーブル「テーブルMB9」の前後で3か所、テーブル「テーブルMB9」
から離れた位置(テーブル「テーブルMB3」の後)の1か所の合計4か所で分岐を差し
替えている。
このような開発過程における前半変動「通常リーチ」の制御内容の変更は、前半変動「
通常ハズレ」と前半変動「通常リーチ」とでプログラムを共用していた場合に前半変動「
通常ハズレ」にも及んでしまう。しかしながら、遊技機10は、前半変動「通常ハズレ」
と前半変動「通常リーチ」とでプログラムを共用していないので制御内容の変更の影響範
囲を切り分けることができる。
なお、遊技機10は、前半変動プログラムと参照テーブル群の両方を変更しているが、
いずれか一方を変更するものであってもよい。
また、前半変動「通常リーチ」は、その制御範囲にPB予告処理、およびPB背景チェ
ンジ処理を含むが、PB予告処理、およびPB背景チェンジ処理は、処理内容がそれぞれ
のサブ演出プログラムに委ねられて前半変動プログラムから独立している。したがって、
PB予告処理、およびPB背景チェンジ処理は、前半変動プログラムやその参照テーブル
群の変更の影響を受けない。
上述した第2の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技制御をおこなう主制御装置(遊技制御装置100)と、主制
御装置の指令にもとづいて演出制御をおこなう従制御装置(演出制御装置300)とを備
える。従制御装置は、演出の振分を規定するテーブルデータを記憶する記憶部と、指令の
うち第1の指令(たとえば、通常ハズレに対応する変動開始コマンド)にもとづくテーブ
ルデータ(参照テーブル群「テーブルセットMB」、参照テーブル群「テーブルセットS
A」、参照テーブル群「テーブルセットSB」)からの演出振分を第1プログラム(たと
えば、前半変動「通常ハズレ」の前半変動プログラム「プログラムMP2」)の実行によ
り制御する第1制御(通常ハズレ処理)と、指令のうち第2の指令(たとえば、通常リー
チに対応する変動開始コマンド)にもとづくテーブルデータからの演出振分を第1プログ
ラムと異なる第2プログラム(たとえば、前半変動「通常リーチ」の前半変動プログラム
「プログラムMP3」)の実行により制御する第2制御(通常リーチ処理)とを実行可能
な制御部(CPU311)と、を含む。
(2)(1)のテーブルデータは、特定演出を含まない第1テーブルデータ(参照テーブ
ル群「テーブルセットMB」)と、特定演出を含む第2テーブルデータ(参照テーブル群
「テーブルセットSA」、参照テーブル群「テーブルセットSB」)とを含み、制御部は
、第1プログラムの実行により第1の指令にもとづいて第1テーブルデータからの演出を
振り分ける第1制御を実行し、第2プログラムの実行により第2の指令にもとづいて第1
テーブルデータからの演出を振り分ける第2制御を実行し、第1プログラムおよび第2プ
ログラムと異なる第3プログラム(たとえば、サブ変動「PB予告」のサブ演出プログラ
ム「プログラムSP1」)の実行により第1の指令または第2の指令にもとづいて第2テ
ーブルデータからの演出を振り分ける第3制御(PB予告処理)を実行する。
[第3の実施形態]
まず、第3の実施形態の遊技機10の遊技盤の構成について図81、図82を用いて説
明する。図81は、第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その1)であ
る。図82は、第3の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図(その2)である。
図81における遊技盤700は、可動役物が格納された状態を示し、図82における遊
技盤700は、格納された可動役物が視認可能に現出している状態を示す。
図81、図82に示すように遊技盤700は、ほぼ中央にセンターケース40が設けら
れている。センターケース40の内部には、表示装置41と、第2表示装置701と、点
灯部702a〜702cと、ロゴ表示部703と、第1盤演出装置704と、第2盤演出
装置705L,705Rと、第3盤演出装置706と、第4盤演出装置707とが設けら
れている。
第2表示装置701は、表示によって遊技に関する情報(たとえば、遊技の演出等)を
報知する。遊技盤700においては、第2表示装置701は、六角形の形状であり、文字
等の所定情報を表示する表示部が中央部分に形成され、表示部を囲うように枠部が形成さ
れている。枠部は、複数の点灯色で点灯可能に構成(たとえば、LEDで構成)されてい
る。
点灯部702a〜702cは、点灯状態によって遊技に関する情報(遊技の進行状況等
)を報知する。遊技盤700においては、点灯部702aは「1」を表示し、点灯部70
2bは「2」を表示し、点灯部702cは「3」を表示する。遊技機10は、たとえば、
点灯部702aを点灯状態とし点灯部702bおよび点灯部702cを消灯状態とするこ
とで進行状況が第1段階であることを報知し、点灯部702aおよび点灯部702bを点
灯状態とし点灯部702cを消灯状態とすることで進行状況が第2段階であることを報知
し、点灯部702a〜702cを点灯状態とすることで進行状況が第3段階(たとえば、
演出が開始される直前であること)を報知する。
なお、点灯部702a〜702cは、たとえば、可動可能(たとえば、回転や揺動可能
)に構成されていてもよい。この場合には、遊技機10は、消灯から点灯に切替える際に
点灯部702a〜702cを可動させることで、点灯状態(点灯/消灯)が変化したこと
をより容易に把握可能にできる。
ロゴ表示部703は、遊技機10の商品名(製品名、ブランド等)を表示する複数の文
字(複数の構成部)で構成されている。ロゴ表示部703の各構成部は、複数の点灯色で
点灯可能に構成(たとえば、LEDで構成)されており、ロゴ表示部703は、点灯状態
によって遊技に関する情報(遊技の進行状況等)を報知する。
遊技盤700においては、ロゴ表示部703は、「A」「B」「C」「D」「E」「F
」「G」の7つの構成部(文字)からなり、構成部ごとに点灯色を制御可能に構成されて
いる。
たとえば、ロゴ表示部703は、演出開始時にはすべての構成部を消灯状態とし、演出
が進行するごとに点灯状態の構成部を増加させ、演出終了タイミングに合わせてすべての
構成部を点灯状態とすることで、遊技の進行状況(演出の進行状況)を報知する。なお、
ロゴ表示部703は、演出開始時にはすべての構成部を消灯状態とし、演出が進行するご
とに点灯状態の構成部を増加させ、大当りの場合にのみすべての構成部を点灯状態とする
ことで、遊技の進行状況(演出の進行状況)を報知してもよい。
第1盤演出装置704は、動作することによって遊技の演出をおこなう。遊技盤700
においては、第1盤演出装置704は、瓢箪のような形状である。第1盤演出装置704
は、表示装置41の左側に設けられ、図81に示すように上部を表示装置41に向かって
傾かせ、上部が表示装置41の前面側に重畳する位置まで動作可能となっている。
第2盤演出装置705L,705Rは、動作することによって遊技の演出をおこなう。
遊技盤700においては、第2盤演出装置705Lは、通常時(非動作時)には表示装置
41の左上側の表示装置41と重畳しない位置に配置(たとえば、視認できないように収
納)され、動作時には図82に示すように表示装置41の左上に現出し、表示装置41の
左上から表示装置41の前面側を表示装置41の中央に向かって延出するよう動作可能と
なっている。また、第2盤演出装置705Rは、通常時(非動作時)には表示装置41の
右上側の表示装置41と重畳しない位置に配置(たとえば、視認できないように収納)さ
れ、動作時には図82に示すように表示装置41の右上に現出し、表示装置41の右上か
ら表示装置41の前面側を表示装置41の中央に向かって延出するよう動作可能となって
いる。
第3盤演出装置706は、動作することによって遊技の演出をおこなう。遊技盤700
においては、第3盤演出装置706は、通常時(非動作時)には第2表示装置701の背
面側に配置(収納)され、動作時には図82に示すように表示装置41の上に現出し、表
示装置41の上から表示装置41の前面側を表示装置41の中央に向かって動作可能とな
っている。
なお、遊技盤700においては、第2盤演出装置705L,705Rおよび第3盤演出
装置706は、中央部に動作した状態で互いに結合し、3つの盤演出装置が一体となって
所定形状を形成可能に構成されている。
第4盤演出装置707は、動作することによって遊技の演出をおこなう。第4盤演出装
置707は、遊技機10の演出に関連するキャラクタの形状である。遊技盤700におい
ては、第4盤演出装置707は、通常時(非可動時)には表示装置41の左下側の表示装
置41と重畳しない位置に配置(たとえば、視認できないように収納)され、動作時には
図82に示すように表示装置41の下部の前面側に現出し、表示装置41の下部の前面側
を左右に動作可能となっている。なお、第4盤演出装置707は、キャラクタが保持する
武器を動作可能となっていてもよいし、左右方向への動作に加えて上下方向への動作や、
キャラクタを傾ける動作が可能となっていてもよい。
以上が第3の実施形態における遊技機10の遊技盤700の一例である。次に第3の実
施形態の表示装置41における表示画面の構成について図83を用いて説明する。図83
は、第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)であ
る。
表示画面708は、2組の飾り図柄(大図柄群709、小図柄群710)と、特図1保
留数表示711と、特図2保留数表示712と、保留表示713と、保留消化表示714
と、保留消化台座表示715と、予告表示716とを表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群709と、第2飾り図柄として小図柄
群710とがある。大図柄群709は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。その
ため、大図柄群709は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群709
は、左図柄709Lと中図柄709Cと右図柄709Rとを含む。左図柄709Lと中図
柄709Cと右図柄709Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態で
あることを示す。
一般に、大図柄群709は、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cの順に
変動を開始し、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cの順に停止(仮停止を
含む)する。そのため、大図柄群709は、多くの場合において、左図柄709Lと右図
柄709Rとでリーチ態様を形成し、中図柄709Cの停止を待って当り態様を形成可能
にする。
小図柄群710は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群710は、大図柄群709による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群710は、
左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面708の小図柄群710における左図柄と中
図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す
特図1保留数表示711は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特
図2保留数表示712は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示713は、そ
の表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごと
のゲーム結果に対する信頼度(期待度)を報知できる。保留記憶は、特図変動表示ゲーム
の実行権利を示す。たとえば、保留表示713は、各保留記憶に対応する保留記憶表示(
保留記憶を表示した保留記憶表示)の表示態様(キャラクタ)を変化させること(たとえ
ば、信頼度が高い場合に汎用キャラクタから専用キャラクタに変化させること)によって
ゲーム結果に対する信頼度を報知する。なお、保留表示713は、保留記憶表示の表示態
様の変化に替えて、動作態様(たとえば、通常時にはキャラクタを徒歩の態様とし、信頼
度が高い場合にキャラクタを駆け足の態様にすること)によってゲーム結果に対する信頼
度を報知してもよい。
保留消化表示714は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの変動状態を示すと
ともにゲーム結果に対する信頼度を報知できる。図83においては、保留消化表示714
は特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。たとえば、保留消化表示714は
、保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様(キャラクタ)を変化させること(たとえ
ば、信頼度が高い場合に汎用キャラクタから専用キャラクタに変化させること)によって
ゲーム結果に対する信頼度を報知する。なお、保留消化表示714は、保留記憶表示の表
示態様の変化に替えて、動作態様(たとえば、通常時にはキャラクタを徒歩の態様とし、
信頼度が高い場合にキャラクタを駆け足の態様にすること)によってゲーム結果に対する
信頼度を報知してもよい。
保留消化台座表示715は、保留消化表示714が表示される位置を明示する。保留消
化台座表示715は、キャラクタ表示と、台座表示とを含む。キャラクタ表示は、遊技機
10がおこなう演出のモチーフであるキャラクタを表示する。図83においては、キャラ
クタ表示は、虎のようなキャラクタを表示する。台座表示は、消化中の保留記憶に対応す
る保留記憶表示(キャラクタ)とキャラクタ表示が表示するキャラクタとが位置する足場
を表示する。
予告表示716は、待機中の保留記憶または消化中の保留記憶でおこなわれる演出(付
与される特典)を予告報知する。予告表示716は、宝箱と瓢箪を表示しており、待機中
の保留記憶または消化中の保留記憶の消化時に、表示するアイテム(シンボル)に対応す
る演出(図83においては、宝箱のような態様のアイテムに対応する演出および瓢箪のよ
うな態様のアイテムに対応する演出)がおこなわれることを報知する。予告表示716は
、アイテムがストックされていない状態においては非表示状態となる。
予告表示716に表示されるアイテムは、荷物を持った態様で表示された保留記憶(荷
物を持ったキャラクタの態様の保留記憶表示)の消化開始時に荷物が開封されることで追
加される。なお、荷物は、所定のタイミングで出現する。なお、荷物は、保留表示713
に保留記憶表示を表示し始めるタイミング(表示開始時)から出現させてもよいし、途中
から出現させるようにしてもよい。
次に、荷物から出現するアイテムと、おこなわれる演出(付与される特典)との関係に
ついて図84を用いて説明する。図84は、第3の実施形態における荷物から出現するア
イテムとその内容との関係の一例を示す図である。
荷物の中から出現するアイテムは、パターンP1〜P5まである。パターンP1のアイ
テムは、ドクロのような態様をしたアイテム(シンボル)である。パターンP1のアイテ
ムは、ガセ(当該荷物を開封する演出が失敗(煽り演出))であることを明示する。荷物
からパターンP1のアイテムが出現した場合には、予告表示716には、アイテムがスト
ック(追加)されない。
パターンP2のアイテムは、ハートのような態様をしたアイテムである。パターンP2
のアイテムは、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかにおいて演出PT(
ポイント)を獲得する演出PT獲得演出がおこなわれることを明示する。たとえば、遊技
機10においては、演出PTを所定の値まで蓄積することで演出の実行権利を獲得できる
。荷物からパターンP2のアイテムが出現した場合には、予告表示716には、ハートの
ような態様をしたアイテムがストックされる。
パターンP3のアイテムは、瓢箪のような態様をしたアイテムである。パターンP3の
アイテムは、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかにおいて演出PT獲得
演出がおこなわれることを明示する。荷物からパターンP3のアイテムが出現した場合に
は、予告表示716には、瓢箪のような態様をしたアイテムがストックされる。
パターンP4のアイテムは、プッシュボタン(PB)を示す態様をしたアイテム(プッ
シュボタンの態様のアイテム)である。パターンP4のアイテムは、消化中の保留記憶ま
たは待機中の保留記憶のいずれかにおいてプッシュボタンを用いる(プッシュボタンの操
作を伴う)疑似連演出(1回の変動表示ゲームにおいて仮停止後に再変動をおこなう等し
て、あたかも複数回の変動表示ゲームがおこなわれているように想起させる演出)がおこ
なわれることを明示する。荷物からパターンP4のアイテムが出現した場合には、予告表
示716には、プッシュボタンを示す態様をしたアイテムがストックされる。なお、プッ
シュボタンを示す態様のアイテムにもとづいて実行されるプッシュボタンを用いる疑似連
演出は、当該アイテムと無関係におこなわれるプッシュボタンを用いる演出とは異なる専
用の演出であってもよい。
パターンP5のアイテムは、宝箱のような態様をしたアイテムである。パターンP5の
アイテムは、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかにおいて宝箱の開封演
出(宝箱が開封され中からアイテムが出現する演出)がおこなわれることを明示する。荷
物からパターンP5のアイテムが出現した場合には、予告表示716には、宝箱のような
態様をしたアイテムがストックされる。
次に、宝箱から出現するアイテムについて図85を用いて説明する。図85は、第3の
実施形態における宝箱から出現するアイテムとその内容との関係の一例を示す図である。
宝箱の開封演出において宝箱の中から出現するアイテムは、パターンP10〜P14ま
である。パターンP10のアイテムは、ドクロのような態様をしたアイテムである。パタ
ーンP10のアイテムは、ガセである(宝箱開封演出から発展しない)ことを明示する。
保留記憶の消化中(特図変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP10のアイテムが
出現した場合には、当該宝箱の開封演出が終了した後に、当該出現したアイテムに関連し
た演出がおこなわれない。
パターンP11のアイテムは、ハートのような態様をしたアイテムである。パターンP
11のアイテムは、演出PT獲得演出に発展することを明示する。保留記憶の消化中(特
図変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP11のアイテムが出現した場合には、当
該宝箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で演出PT獲得演出がおこな
われる。
パターンP12のアイテムは、瓢箪のような態様をしたアイテムである。パターンP1
2のアイテムは、演出PT獲得演出に発展することを明示する。保留記憶の消化中(特図
変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP12のアイテムが出現した場合には、当該
宝箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で演出PT獲得演出がおこなわ
れる。
パターンP13のアイテムは、継続の文字を表示する態様のアイテムである。パターン
P13のアイテムは、疑似連演出に発展することを明示する。保留記憶の消化中(特図変
動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP13のアイテムが出現した場合には、当該宝
箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で疑似連演出がおこなわれる。
パターンP14のアイテムは、激熱の文字を表示する態様のアイテムである。パターン
P14のアイテムは、信頼度の高い(たとえば、60%)ことを明示する。保留記憶の消
化中(特図変動表示ゲーム実行中)に宝箱からパターンP14のアイテムが出現した場合
には、当該宝箱の開封演出を終了した後、当該特図変動表示ゲーム内で信頼度の高い演出
がおこなわれる。
次に遊技機10が実行する変動表示ゲームの演出の一例について図86〜図88を用い
て説明する。図86は、第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面の一例を示
す図(その2)である。図87は、第3の実施形態における表示装置が表示する表示画面
の一例を示す図(その3)である。図88は、第3の実施形態における表示装置が表示す
る表示画面の一例を示す図(その4)である。
図86(1)に示す表示画面717は、図柄変動停止中(変動表示ゲーム停止中)の表
示画面であって、予告表示716にストックされているアイテムがない状態を示す。
表示画面717では、予告表示716にストックされているアイテムがないため、予告
表示716が非表示状態となっている。また、表示画面717では、図柄変動停止中であ
るため、保留消化表示714に保留記憶表示が表示されていない状態となっている。また
、表示画面717は、荷物を持った態様の保留記憶表示が保留表示713内の1番目(先
頭)に位置しており、次の保留記憶の消化を開始すると荷物からアイテムが出現すること
を明示している。
図86(2)に示す表示画面718は、表示画面717の後の表示画面であって、荷物
を持った態様で表示された保留記憶の消化を開始した状態(図柄変動を開始した状態)を
示す。表示画面718では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変
動している。表示画面718では、表示画面717における状態から各保留記憶表示が一
つスライドし、保留表示713の1番目に位置していた荷物を持った態様の保留記憶表示
が保留消化表示714に位置し、当該荷物を持った態様で表示された保留記憶に対応する
特図変動表示ゲームが開始されていることを示す。
図86(3)に示す表示画面719は、表示画面718の後の表示画面であって、荷物
を開封する開封演出が実行されている状態を示す。表示画面719は、保留消化表示71
4に表示された保留記憶表示の荷物からパターンP4(プッシュボタンの態様)のアイテ
ムが出現している状態であり、消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかの特
図変動表示ゲームにおいてプッシュボタンを用いる疑似連演出がおこなわれることを明示
している。また、表示画面719では、保留消化台座表示715を構成するキャラクタか
ら「貢物感謝する!」というメッセージを表示することで、当該アイテムが遊技者にとっ
て有利なアイテムであることを明示している。
図87(1)に示す表示画面720は、表示画面719の後の表示画面であって、荷物
から出現したアイテムが新たに予告表示716にストックされた状態である。表示画面7
20では、ストック対象となるアイテムが出現したため予告表示716が表示状態となり
、表示状態となった予告表示716が荷物から出現したプッシュボタンの態様のアイテム
を表示している。そして、表示画面720では、荷物からアイテムが出現したことに伴い
、消化中の保留記憶を表示する保留記憶表示の態様を、荷物を持った態様から荷物を持っ
ていない態様に変更している。なお、遊技機10は、予告表示716内にある状態ではプ
ッシュボタンの押下による入力を無効とする(入力を受付けない)。
図87(2)に示す表示画面721は、表示画面720の後の表示画面であって、特図
変動表示ゲームにおいて予告表示716で予告しているプッシュボタンを用いる疑似連演
出と無関係に(独立して)おこなわれるプッシュボタンを用いる演出が発生している状態
を示す。
表示画面721は、演出表示722を表示内容に含む。演出表示722は、特図変動表
示ゲームで実行される演出を表示する。表示画面721においては、演出表示722は、
プッシュボタンを押下する様子を示す画像(プッシュボタンの操作を促す画像)と、「押
せ!!」というメッセージ(プッシュボタンの操作を促すメッセージ)と、残り時間を示
すタイマを表示し、特図変動表示ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュ
ボタンを押下する演出)が実行中であることを明示する。表示画面721では、予告表示
716のストック状態(ストックしているアイテム)が、表示画面720における予告表
示716のストック状態(ストックしているアイテム)から変化していない。これにより
表示画面721は、演出表示722が予告表示716で予告している演出ではないこと、
すなわち、実行中のプッシュボタンを用いる演出が予告表示716にストックしたプッシ
ュボタンの態様のアイテムとは無関係であることを示している。
そして、遊技機10は、表示画面721を表示中(予告表示716でプッシュボタンの
アイテムを表示中に演出表示722でプッシュボタンを用いる演出を実行したとき)に遊
技者がプッシュボタンを押下(操作)した場合、演出表示722に対する操作(押下によ
る入力)のみ有効とする(演出表示722が表示したプッシュボタンを用いる演出を優先
する)。つまり、遊技機10は、予告表示716にストックしたプッシュボタンの態様の
アイテムについての押下による入力は無効とする。
このように遊技機10は、予告表示716内に表示された状態では押下による入力を無
効としているため、操作の混交を招かないので、予告表示716にプッシュボタンのアイ
テムを表示中において当該アイテムと無関係におこなわれるプッシュボタンを用いる演出
の実施を禁止するなどの制限を設ける必要がない。すなわち遊技機10は、予告実施中に
おいても演出の自由度を確保(自由度が下がることを抑止)でき、興趣を向上できる。
なお、遊技機10は、この場合には、予告表示716に表示したプッシュボタンの態様
のアイテムの表示態様を変化(たとえば、グレースケール)させ、押下による入力が無効
であることを明示してもよい。
図87(3)に示す表示画面723は、表示画面721の後の表示画面であって、特図
変動表示ゲームが終了し、図柄変動停止中になった状態を示す。
表示画面723では、表示画面721に実行中の特図変動表示ゲームにおいて予告表示
716にストックされていたアイテムが予告している演出がおこなわれず(ストックして
いるアイテムが消費されず)に特図変動表示ゲームが終了したため、予告表示716のス
トック状態が表示画面721と同様のストック状態となっている。
図88(1)に示す表示画面724は、表示画面723の後の表示画面であって、新た
な保留記憶の消化を開始した状態(変動開始した状態)を示す。表示画面724では、表
示画面723における状態から各保留記憶表示が一つスライドし、表示画面723におい
て保留表示713の1番目に位置していた保留記憶表示が保留消化表示714に位置し、
当該保留記憶表示に対応する特図変動表示ゲームが開始されている。
図88(2)に示す表示画面725は、表示画面724の後の表示画面であって、予告
表示716にストックされていたアイテム(プッシュボタンの態様のアイテム)に対応す
る演出が開始された状態を示す。
表示画面725では、予告表示716にストックされていたプッシュボタンの態様のア
イテムが、予告表示716内から画面中央に向かって拡大しながら移動している。これに
より、表示画面725は、これから開始される演出が当該プッシュボタンの態様のアイテ
ムが予告していた演出(プッシュボタンを用いる疑似連演出)であることを明示している
図88(3)に示す表示画面726は、表示画面725の後の表示画面であって、予告
表示716にストックされていたアイテム(プッシュボタンの態様のアイテム)に対応す
る演出を実行中の状態を示す。
表示画面726では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画
像と、「押せ!!」というメッセージと、残り時間を示すタイマを表示し、特図変動表示
ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中
であることを明示している。表示画面726では、予告表示716にストックされていた
アイテムが予告している演出を実行(ストックしているアイテムを消費)し、予告表示7
16にストックされているアイテムがなくなったことに伴い、予告表示716が非表示状
態となっている。
次に、予告表示716にストックされていたプッシュボタンの態様のアイテムにもとづ
いて実行されるプッシュボタンを用いる疑似連演出においてプッシュボタンの押下による
入力をした場合と、押下による入力をしなかった場合におこなわれる演出内容の一例につ
いて図89を用いて説明する。図89は、第3の実施形態におけるプッシュボタンを用い
る疑似連演出においてプッシュボタンを押下した場合と、押下しなかった場合におこなわ
れる演出内容の一例を示す図である。
たとえば、遊技機10は、図89(a)に示すように、プッシュボタンを用いる疑似連
演出においてプッシュボタンの押下による入力をしなかった場合(非押下である場合)に
は通常態様の疑似連(通常疑似連)を実行し、プッシュボタンを用いる演出においてプッ
シュボタンの押下による入力をした場合にはプッシュボタンを用いる疑似連演出専用に用
意された疑似連(専用疑似連)を実行する。すなわち、遊技機10は、プッシュボタンを
用いる疑似連演出において、プッシュボタンを疑似連の種類の選択に用いる。
または、遊技機10は、図89(b)に示すように、プッシュボタンを用いる疑似連演
出においてプッシュボタンの押下による入力をしなかった場合(非押下である場合)には
高速変動(表示画面720に示す変動)を継続し、プッシュボタンを用いる演出において
プッシュボタンの押下による入力をした場合には疑似連を実行する。すなわち、遊技機1
0は、プッシュボタンを用いる疑似連演出において、プッシュボタンを疑似連演出の実行
是非の選択に用いる。
次に保留記憶表示に出現させる荷物の設定処理について図90を用いて説明する。図9
0は、第3の実施形態における荷物設定処理のフローチャートを示す図である。
荷物設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって新たに保留記
憶が発生した場合、すなわち、保留記憶が新たに発生したことを示す入賞コマンドを受信
した場合におこなわれる処理である。荷物設定処理は、たとえば、メイン処理のステップ
D23で制御部によって実行される処理である。
[ステップD300]制御部は、入賞コマンドにもとづいて新たに発生した保留記憶で
実行される演出が予告の対象となる演出(予告として報知される演出を特図変動表示ゲー
ム内で実行する演出)であるか否かを判定する。制御部は、予告の対象となる演出を実行
すると判定した場合にステップD301に進み、予告の対象となる演出を実行しないと判
定した場合にステップD307に進む。
[ステップD301]制御部は、保留記憶の中に荷物を持った態様で表示される保留記
憶が存在するか否かを判定する。制御部は、荷物を持った態様で表示される保留記憶が存
在すると判定した場合にステップD302に進み、荷物を持ったキャラクタの態様で表示
される保留記憶が存在しないと判定した場合にステップD304に進む。
[ステップD302]制御部は、荷物を持った態様で表示される保留記憶の荷物の中身
を差替え可能であるか否かを判定する。たとえば、制御部は、荷物の中身としてパターン
P1が設定されている場合に差替え可能であると判定し、パターンP1以外が中身として
設定されている場合には差替え不可能であると判定する。なお、パターンごとに優先度を
設定しておき、差替え前のパターンの優先度と差替え後のパターンの優先度を比較して差
替え後のパターンの優先度が高い場合に差替え可能であると判定してもよい。
制御部は、荷物の中身を差替え可能であると判定した場合にステップD303に進み、
荷物の中身を差替え不可能であると判定した場合にステップD304に進む。
[ステップD303]制御部は、荷物の中身をパターンP1から、新たに発生した保留
記憶が実行する予告の対象となる演出に対応するアイテムのパターンに差替える。
[ステップD304]制御部は、いずれかの保留記憶(新たに発生した保留記憶または
待機中の保留記憶)に対応する保留記憶表示の表示態様として荷物をセット(保留記憶表
示の表示態様として荷物を持ったキャラクタをセット)する。
[ステップD305]制御部は、ステップD304においてセットした荷物の中身とし
て、新たに発生した保留記憶が実行する予告の対象となる演出に対応するアイテムのパタ
ーンをセットする。
[ステップD306]制御部は、新たに発生した保留記憶に対応する保留記憶表示の表
示態様として荷物がセット済みであるか否かを判定する。制御部は、新たに発生した保留
記憶に対応する保留記憶表示の表示態様として荷物がセット済みでないと判定した場合に
はステップD307に進み、新たに発生した保留記憶に対応する保留記憶表示の表示態様
として荷物がセット済みであると判定した場合には荷物設定処理を終了する。
[ステップD307]制御部は、ドクロ入りの荷物の発生タイミングであるか否かを判
定する。たとえば、制御部は、乱数を発生させて乱数が所定値を示した場合にドクロ入り
の荷物の発生タイミングであると判定する。
制御部は、ドクロ入りの荷物の発生タイミングであると判定した場合にステップD30
8に進み、ドクロ入りの荷物の発生タイミングでないと判定した場合に荷物設定処理を終
了する。
[ステップD308]制御部は、新たに発生した保留記憶に対応する保留記憶表示の表
示態様として荷物をセット(保留記憶表示の表示態様として荷物を持ったキャラクタをセ
ット)する。
[ステップD309]制御部は、ステップD304においてセットした荷物の中身とし
て、パターンP1またはパターンP5(ドクロ入りの宝箱)をセットし、荷物設定処理を
終了する。
以上が第3の実施形態である。このように予告表示716においてプッシュボタンを用
いる演出等が消化中の保留記憶または待機中の保留記憶のいずれかでおこなわれることを
事前に予告することで、遊技機10は、演出の進行を予測させ、期待感を維持・向上させ
ることができる。
遊技機10は、アイテムを出現させる保留記憶と、当該アイテムが予告する演出を実行
する保留記憶とを異なる保留記憶とし、アイテムが予告した演出が発生するタイミングを
遊技者が把握できないようにできる。これによれば、遊技機10は、予告した演出をおこ
なう保留記憶よりも前に消化される保留記憶の消化時においても、アイテムによって予告
した演出が発生するのではないかという期待感を与えることができる。すなわち、遊技機
10は、予告の対象でない演出についても、期待感を維持・向上させることができる。
さらには、遊技機10は、予告表示716によって、プッシュボタンを用いる演出等が
開始することを事前に予告することにより、演出の見落とし(操作忘れ)を防止し、興趣
を向上させることができる。
なお、遊技機10は、予告表示716内にあるプッシュボタンのアイテムについての押
下による入力は受付けないとして説明したがこれに限らない。遊技機10は、プッシュボ
タンを用いる疑似連演出と無関係におこなわれるプッシュボタンを用いる演出の実行中に
押下による入力を無効とすればよく、それ以外のタイミングに押下による入力がされた場
合には予約入力として疑似連演出開始前に入力を受け付けてもよい。これにより、遊技機
10は、押下し忘れによって演出を見逃すことを抑止できる。
[第3の実施形態の変形例1]
次に第3の実施形態の変形例1でおこなわれる演出について図91〜図92を用いて説
明する。図91は、第3の実施形態の変形例1における表示装置が表示する表示画面の一
例を示す図(その1)である。図92は、第3の実施形態の変形例1における表示装置が
表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。
図91(1)に示す表示画面727は、図柄変動中(変動表示ゲーム実行中)の表示画
面を示す。表示画面727では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高
速変動している。
図91(2)に示す表示画面728は、表示画面727の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止する直前の状態を示す。表示画面728では、中図柄709C、右図
柄709Rが高速変動し、左図柄709Lが低速変動している。すなわち、表示画面72
8は、左図柄709Lを仮停止しようとしていることを明示している。
図91(3)に示す表示画面729は、表示画面728の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止した状態を示す。表示画面729では、中図柄709C、右図柄70
9Rが高速変動し、左図柄709Lが「5」で仮停止し図柄が揺動している。
図92(1)に示す表示画面730は、表示画面729の後の表示画面であって、左図
柄709Lに演出が発生している状態を示す。
表示画面730では、中図柄709C、右図柄709Rが高速変動している。また、表
示画面730では、仮停止した左図柄709Lの数字(識別子)と重畳する部分に、演出
表示722としてプッシュボタンの画像と演出の発生を示すエフェクトが表示されている
図92(2)に示す表示画面731は、表示画面730の後の表示画面であって、プッ
シュボタンを用いる演出が開始された状態を示す。
表示画面731では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画
像と、「押せ!!」というメッセージと、残り時間を示すタイマを表示し、特図変動表示
ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中
であることを明示している。
以上が第3の実施形態の変形例1でおこなわれる演出である。一般に変動表示ゲームに
おいて図柄を仮停止した場合、遊技者は仮停止した図面を視界に入れている(目視してい
る)。そのため、遊技機10は、仮停止した直後に、仮停止した図柄を構成する数字の前
面側にプッシュボタンの画像を表示して、プッシュボタンを用いる演出をおこなうことを
報知した後にプッシュボタンを用いる演出を開始することで、プッシュボタンを用いる演
出が開始することをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機1
0は、遊技者がプッシュボタンを用いる演出を見落とすことを防止し、興趣を向上させる
ことができる。
[第3の実施形態の変形例2]
第3の実施形態の変形例1においては、仮停止後に仮停止した図柄の数字の前面側にプ
ッシュボタンの画像を表示し(プッシュボタンを表示する図柄に変化させ)、プッシュボ
タンを用いる演出を開始した。第3の実施形態の変形例2では変動中の図柄を、プッシュ
ボタンを表示する図柄(たとえば、数字の前面側にプッシュボタンを重畳して配置した図
柄)に差替え、プッシュボタンを表示する図柄を仮停止させた後に、プッシュボタンを用
いる演出を開始する。
ここで第3の実施形態の変形例2でおこなわれる演出について図93を用いて説明する
。図93は、第3の実施形態の変形例2における表示装置が表示する表示画面の一例を示
す図である。
図93(1)に示す表示画面732は、表示画面728の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止する直前の状態を示す。表示画面732では、中図柄709C、右図
柄709Rが高速変動し、左図柄709Lが低速変動している。また、表示画面732で
は、図柄を構成する数字の前面側にプッシュボタンの画像を表示した左図柄709L(プ
ッシュボタンを表示する図柄に数字を差替えた左図柄709L)を仮停止しようとしてい
る(低速変動させている)。すなわち、表示画面732は、左図柄709Lが図柄を構成
する数字の前面側にプッシュボタンの画像を表示した状態で仮停止しようとしていること
を明示している。
図93(2)に示す表示画面733は、表示画面732の後の表示画面であって、左図
柄709Lが仮停止した状態を示す。表示画面733では、中図柄709C、右図柄70
9Rが高速変動し、左図柄709Lが図柄を構成する数字の前面側にプッシュボタンの画
像を表示した状態で仮停止し、揺動している。
図93(3)に示す表示画面734は、表示画面733の後の表示画面であって、プッ
シュボタンを用いる演出が開始された状態を示す。
表示画面734では、演出表示722として、プッシュボタンを押下する様子を示す画
像と、「押せ!!」というメッセージと、残り時間を示すタイマを表示し、特図変動表示
ゲームにおいてプッシュボタンを用いる演出(プッシュボタンを押下する演出)が実行中
であることを明示している。
以上が第3の実施形態の変形例2でおこなわれる演出である。一般に変動表示ゲームに
おいて、遊技者は仮停止する図面を視界に入れている(目視している)。そのため、遊技
機10は、仮停止する直前(低速変動状態)に、仮停止する図柄を構成する数字の前面側
にプッシュボタンの画像を表示し、図柄を構成する数字の前面側にプッシュボタンの画像
を表示した状態で仮停止させ、プッシュボタンを用いる演出をおこなうことを報知した後
にプッシュボタンを用いる演出を開始することで、プッシュボタンを用いる演出が開始す
ることをより確実に遊技者に認識させることができる。これにより、遊技機10は、遊技
者がプッシュボタンを用いる演出を見落とすことを防止し、興趣を向上させることができ
る。
[第3の実施形態の変形例3]
次に第3の実施形態の変形例3でおこなわれる演出について図94〜図97を用いて説
明する。図94は、第3の実施形態の変形例3における演出の流れを示すタイミングチャ
ートである。図95は、第3の実施形態の変形例3における表示装置が表示する表示画面
の一例を示す図(その1)である。図96は、第3の実施形態の変形例3における表示装
置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。図97は、第3の実施形態の変
形例3における表示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その3)である。
まず、演出の流れについて図94のタイミングチャートを用いて説明する。図94に示
すタイミングチャートは、遊技機10が実行する疑似連演出の一例であり、3回の疑似連
を実行する場合の演出の流れを示す。
遊技機10は、図94に示すようにタイミングt10にBGM(Back Ground Music)
として楽曲Aを用いてN回目の変動表示ゲームを開始する。そして遊技機10は、N回目
の変動表示ゲームを開始すると変動表示演出(疑似連1回目)を実行する。変動表示演出
(疑似連1回目)中における表示画面例について図95(1)の表示画面735、および
図95(2)の表示画面736を用いて説明する。
図95(1)に示す表示画面735は、変動表示演出(疑似連1回目)中の表示画面を
示す。表示画面735では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変
動している。そして、遊技機10は、表示画面735で実行中の変動表示演出に併せてB
GMを所定音量で流している。
図95(2)に示す表示画面736は、表示画面735の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連1回目)中の表示画面を示す。表示画面736では、左図柄709Lが
「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709Rが「7」の図柄で仮停止しようとしてお
り(低速変動しており)、中図柄709Cが高速変動している。すなわち、表示画面73
6はリーチ状態を導出しようとしている。そして、遊技機10は、表示画面736で実行
中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流すとともに、第2盤演出装置705L,
705Rを動作させ、リーチ発生の期待感を煽り、興趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt11に変動表示演出(疑似連1回目)において二図柄仮停
止状態になると、疑似連を継続するか否かを遊技者に報知する演出(疑似連継続演出)を
開始する。このとき遊技機10は、楽曲Aを再生したまま音量を下げて消音(無音)とし
、疑似連継続演出に用いるSE(Sound Effect)を再生する。
なお、遊技機10は、疑似連継続演出においては、疑似連を継続する場合には疑似連を
継続する旨を遊技者に報知して三図柄を高速変動する状態(変動表示状態)に移行する。
一方、遊技機10は、疑似連を継続しない場合には疑似連を継続しない旨を報知して変動
表示ゲームの結果を導出する結果導出表示等に移行する。
二図柄仮停止(疑似連継続演出)中の画面表示例について図95(3)の表示画面73
7を用いて説明する。
図95(3)に示す表示画面737は、表示画面736の後の表示画面であって、二図
柄仮停止(疑似連継続演出)中の表示画面を示す。表示画面737では、左図柄709L
が「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709Rが「6」の図柄で仮停止しており、中
図柄709Cが高速変動している。そして、遊技機10は、表示画面737で実行中の疑
似連継続演出に併せ、BGMを消音状態にし、BGMに替えてSEを流すことで、演出が
発生中であることを把握させ、期待感を与え、興趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt12に疑似連を継続することを報知すると変動表示演出(
2回目)を実行する。遊技機10は、SEの再生を停止し、消音とした楽曲A(BGM)
の音量を所定音量で流し始める(に戻す)。変動表示演出(疑似連2回目)中における表
示画面例について図96(1)の表示画面738、図96(2)の表示画面739、図9
6(3)の表示画面740を用いて説明する。
図96(1)に示す表示画面738は、表示画面737の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面738では、演出表示722と
して、虎のようなキャラクタと、「勝負はこれからだ!」というメッセージを表示し、特
図変動表示ゲームの演出が継続すること(再変動が開始すること)を明示している。また
、遊技機10は、表示画面738で実行中の変動表示演出に併せて、第2盤演出装置70
5L,705Rを動作させ、演出に変化を与えることで、興趣向上をはかっている。そし
て、遊技機10は、表示画面737で再生していたSEを停止し、消音状態にしていたB
GMを所定音量で流している。
図96(2)に示す表示画面739は、表示画面738の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面739では、左図柄709L、
中図柄709C、右図柄709Rが高速変動している。そして、遊技機10は、表示画面
739で実行中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流している。
図96(3)に示す表示画面740は、表示画面739の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面740では、左図柄709Lが
「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709Rが「7」の図柄で仮停止しようとしてお
り(低速変動しており)、中図柄709Cが高速変動している。すなわち、表示画面74
0はリーチ状態を導出しようとしている。そして、遊技機10は、表示画面740で実行
中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流すとともに、第2盤演出装置705L,
705Rを動作させ、リーチ発生の期待感を煽り、興趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt13に変動表示演出(疑似連2回目)において二図柄仮停
止状態になると、疑似連継続演出を開始する。このとき遊技機10は、楽曲A(BGM)
を再生したまま音量を下げて消音(無音)とし、疑似連継続演出に用いるSEを再生する
。二図柄仮停止(疑似連継続演出)中の画面表示例について図97(1)の表示画面74
1を用いて説明する。
図97(1)に示す表示画面741は、表示画面740の後の表示画面であって、二図
柄仮停止(疑似連継続演出)中の表示画面を示す。
表示画面741では、左図柄709Lが「7」の図柄で仮停止しており、右図柄709
Rが「6」の図柄で仮停止しており、中図柄709Cが高速変動している。そして、遊技
機10は、表示画面741で実行中の疑似連継続演出に併せ、BGMを消音状態にし、B
GMに替えてSEを流すことで、演出が発生中であることを把握させ、期待感を与え、興
趣向上をはかっている。
遊技機10は、タイミングt14に疑似連を継続することを報知すると変動表示演出(
3回目)を実行する。遊技機10は、SEの再生を停止し、消音とした楽曲A(BGM)
の音量を所定音量で流し始める(元に戻す)。変動表示演出(疑似連3回目)中における
表示画面例について図97(2)の表示画面742、図97(3)の表示画面743を用
いて説明する。
図97(2)に示す表示画面742は、表示画面741の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連3回目)中の表示画面を示す。表示画面742では、演出表示722と
して、虎のようなキャラクタと、「次で決めてやる!」というメッセージを表示し、特図
変動表示ゲームの演出が継続すること(再変動が開始すること)を明示している。また、
遊技機10は、表示画面742で実行中の変動表示演出に併せて、第2盤演出装置705
L,705Rを動作させ、演出に変化を与えることで、興趣向上をはかっている。そして
、遊技機10は、表示画面741で再生していたSEを停止し、消音状態にしていたBG
Mを所定音量で流している。
図97(3)に示す表示画面743は、表示画面742の後の表示画面であって、変動
表示演出(疑似連2回目)中の表示画面を示す。表示画面743では、左図柄709L、
中図柄709C、右図柄709Rが高速変動している。そして、遊技機10は、表示画面
743で実行中の変動表示演出に併せてBGMを所定音量で流している。
遊技機10は、変動表示演出(3回目)をタイミングt15まで実行し、変動表示ゲー
ムの結果の導出(結果導出表示)をおこない、結果表示を所定時間おこなうとN回目の特
図変動表示ゲームを終了する。
以上が第3の実施形態の変形例3における演出の流れである。このように、遊技機10
は、SEを再生する際にSEとBGMとが混在しないようにする場合において、BGMを
停止状態とするのではなく、BGMを消音状態としている。その結果、遊技機10が、S
Eの再生を終了した後にBGMの音量を上げた場合、SEの再生時間分だけ経過した再生
位置からBGMが聞き取り可能となる。このようにSEの再生時間分だけ経過したい再生
位置からBGMを聞き取り可能にすることで、遊技機10は、BGMがぶつ切りに聞こえ
るのを防止し、遊技者が感じる違和感を抑止し、興趣を向上できる。
[第3の実施形態の変形例4]
次に第3の実施形態の変形例4について説明する。まず、はじめに第3の実施形態の変
形例4で用いる装飾図柄について図98を用いて説明する。図98は、第3の実施形態の
変形例4における装飾図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、大図柄群709の各図柄に用いる装飾図柄として装飾図柄Aおよび装飾
図柄Bとを使用する。装飾図柄Aは、主として用いられる装飾図柄であり、装飾図柄Bは
、従として用いられる装飾図柄(特定の場合にのみ用いられる装飾図柄)である。より具
体的には、遊技機10において、装飾図柄Bは、特図2始動口への入賞によって発生した
特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)において大当りが導出される場合にのみ用
いられる図柄である。
装飾図柄Aは、図柄744,745,746,747,748,749,750を含む
。図柄744,745,746,747,748,749,750は、それぞれが異なる
表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。
図柄744は、数字「1」により図柄としての識別性を有する数字要素(識別子)で構
成された数字「1」を表示する図柄である。図柄745は、数字「2」により図柄として
の識別性を有する数字要素で構成された数字「2」を表示する図柄である。図柄746は
、数字「3」により図柄としての識別性を有する数字要素で構成された数字「3」を表示
する図柄である。図柄747は、数字「4」により図柄としての識別性を有する数字要素
で構成された数字「4」を表示する図柄である。図柄748は、数字「5」により図柄と
しての識別性を有する数字要素で構成された数字「5」を表示する図柄である。図柄74
9は、数字「6」により図柄としての識別性を有する数字要素で構成された数字「6」を
表示する図柄である。図柄750は、数字「7」により図柄としての識別性を有する数字
要素で構成された数字「7」を表示する図柄である。
装飾図柄Bは、装飾図柄Aにおける数字要素と同様の識別力を有する図柄であり、たと
えば、装飾図柄Aにおける数字要素に装飾図柄Aよりも価値が高いことを示す文字要素(
価値変換識別子)を加えた形である(図柄750に文字要素を加えた形である)。つまり
、遊技機10では、装飾図柄B(図柄751)で導出される大当りは、装飾図柄A(図柄
750)で導出される大当りよりも相対的に価値が高いことを示す。
装飾図柄Bは、図柄751を含む。図柄751は、数字「7」により図柄としての識別
性を有する数字要素(識別子)と、文字「極」により数字「7」の数字要素のみからなる
図柄750よりも価値が高いことを示す文字要素とで構成された図柄である。
次に装飾図柄Aおよび装飾図柄Bがどのような遊技状態で使用されるか図99を用いて
説明する。図99は、第3の実施形態の変形例4における遊技状態において使用される図
柄を示す図である。
図99に示すように遊技機10は、特図1始動口への入賞によって発生した特図変動表
示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と、特図2変動表示ゲームで使用される図柄が異なっ
ている。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームの変動中および仮停止中において使用される図
柄は、装飾図柄Aで構成されている。つまり、遊技機10は、特図1変動表示ゲームにお
いては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cにおいて図柄744,745,
746,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、
左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,74
7,748,749,750のいずれかを仮停止させ、仮停止状態を表示する。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームの停止中において使用される図柄は、装飾図柄
Aで構成されている。つまり、遊技機10は、特図1変動表示ゲームにおいては左図柄7
09L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,74
8,749,750のいずれかを停止させ、導出結果を表示する。
遊技機10では、特図2変動表示ゲームの変動中および仮停止中において使用される図
柄は、装飾図柄Aで構成されている。つまり、遊技機10は、特図2変動表示ゲームにお
いては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746
,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄
709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,7
48,749,750のいずれかを仮停止させ、仮停止状態を表示する。
遊技機10では、特図2変動表示ゲームの停止中において使用される図柄は、装飾図柄
Aおよび装飾図柄Bで構成されている。つまり、遊技機10は、特図2変動表示ゲームに
おいては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,74
6,747,748,749,750,751のいずれかを停止させ、導出結果を表示す
る。
より具体的には、遊技機10は、特図2変動表示ゲームにおいて図柄751からなる大
当りを導出する場合、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,
745,746,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をお
こない、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,74
6,747,748,749,750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右
図柄709R、中図柄709Cに図柄751を停止させる。
一方で、遊技機10では、それ以外の場合(図柄751からなる大当りを導出しない場
合)、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746
,747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄
709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,7
48,749,750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右図柄709R、
中図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,750のいず
れかを停止させ、導出結果を表示する。
なお、以下、遊技機10では、特図2変動表示ゲームにおいては、図柄750からなる
大当りに替えて図柄751からなる大当りが導出されるものとする。すなわち、遊技機1
0では、特図2変動表示ゲームにおいて図柄750からなる大当りは発生しないものとす
る。
このように遊技機10は、変動中および停止中において装飾図柄A(文字要素のない図
柄)を使用し、特図2変動表示ゲームが図柄751を用いて大当りを導出する場合の停止
時にのみ装飾図柄B(文字要素が着いた図柄)を用いることで、図柄751からなる大当
りが特別な大当り(価値の高い大当り)であることを容易に把握可能にし、遊技に対する
理解度を高め、興趣の向上ができる。
また、遊技機10では、特図2変動表示ゲームにおいても変動中および停止中において
使用する装飾図柄Aを使用しているので、変動中および停止中において使用する映像等を
特図1変動表示ゲームにおける映像等と共用でき、容量等の増加や映像の準備に係る手間
の増加を抑止できる。
次に特図1変動表示ゲームで図柄750からなる大当りを導出する場合と、特図2変動
表示ゲームで図柄751からなる大当りを導出する場合それぞれについて図100を用い
て説明する。図100は、第3の実施形態の変形例4における特図1変動表示ゲームで「
777」を導出する場合と特図2変動表示ゲームで「777」を導出する場合の比較を示
す図である。
まず特図1変動表示ゲームで図柄750からなる大当りを導出する場合について説明す
る。遊技機10は、特図1変動表示ゲームにおいて一括表示装置が「●●●〇●〇〇●」
を導出した場合に図柄750からなる大当りを導出する。遊技機10は、図柄750から
なる大当りを導出した場合には、遊技者に対して特典として「4R」を付与する。遊技機
10は、左図柄709L、右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止
させた後、左図柄709L、右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を停止
させることで図柄750からなる大当りを導出する。
次に特図2変動表示ゲームで図柄751からなる大当りを導出する場合について説明す
る。遊技機10は、特図2変動表示ゲームにおいて一括表示装置が「●●●〇●〇〇●」
を導出した場合に図柄751からなる大当りを導出する。遊技機10は、図柄751から
なる大当りを導出した場合には、遊技者に対して特典として「16R」を付与(図柄75
0からなる「777」の大当りよりも高い価値を付与)する。遊技機10は、左図柄70
9L、右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止させた後、左図柄7
09L、右図柄709R、および中図柄709Cに仮停止させた図柄750を図柄751
に差替えることで図柄751からなる大当りを導出する。
このように、遊技機10では、同じ識別子を表示する図柄で異なる価値(ラウンド)を
付与する場合において、仮停止態様(結果導出過程)においては同じ態様の図柄を使用し
つつ、結果導出時にのみ同じ識別子を表示する異なる態様の図柄(図柄750、図柄75
1)を用いることで、それぞれの図柄からなる大当りの価値が異なることを容易に把握可
能にし、遊技に対する理解度を高め、興趣の向上ができる。
また、遊技機10では、実行中の変動表示ゲームの種類(特図1変動表示ゲームまたは
特図2変動表示ゲーム)に応じて数字が「7」である図柄からなる大当りの価値を変化さ
せているため、一括表示装置において異なる価値を付与する数字が「7」である図柄から
なる大当りの点灯パターン(「●●●〇●〇〇●」)を共通化できる。
次に、特図1変動表示ゲームで図柄750からなる大当りを導出する場合の演出の流れ
について図101を用いて説明する。図101は、第3の実施形態の変形例4における表
示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その1)である。
図101(1)に示す表示画面752は、図柄変動停止中(変動表示ゲーム停止中)の
表示画面であって、特図1変動表示ゲームが開始される前の状態を示す。表示画面752
では、左図柄709Lが「7」、中図柄709Cが「3」、右図柄709Rが「7」で停
止している。表示画面752では、特図1保留数表示711が「3」を示し、特図2保留
数表示712が「0」を示し、特図1変動表示ゲームの始動契機となる保留記憶のみが存
在し、次の保留記憶の消化時に特図1変動表示ゲームがおこなわれることを明示する。
図101(2)に示す表示画面753は、表示画面752の後の表示画面であって、特
図1変動表示ゲームが開始された状態を示す。
表示画面753では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変動し
ている。表示画面753では、表示画面752において「3」を表示していた特図1保留
数表示711が「2」を表示しており、実行されている変動表示ゲームが特図1変動表示
ゲームであることを示している。
図101(3)に示す表示画面754は、表示画面753の後の表示画面であって、特
図1変動表示ゲームにおいて三図柄が仮停止した状態を示す。
表示画面754では、左図柄709Lが図柄750(「7」)、中図柄709Cが図柄
750(「7」)、右図柄709Rが図柄750(「7」)で仮停止しており、大当りを
導出する直前の状況を示している。
図101(4)に示す表示画面755は、表示画面754の後の表示画面であって、特
図1変動表示ゲームにおいて三図柄が停止した状態を示す。
表示画面755では、左図柄709Lが図柄750(「7」)、中図柄709Cが図柄
750(「7」)、右図柄709Rが図柄750(「7」)で停止しており、図柄750
からなる大当りが導出されている。
次に、特図2変動表示ゲームで図柄751からなる大当りを導出する場合の演出の流れ
について図102を用いて説明する。図102は、第3の実施形態の変形例4における表
示装置が表示する表示画面の一例を示す図(その2)である。
図102(1)に示す表示画面756は、図柄変動停止中(変動表示ゲーム停止中)の
表示画面であって、特図2変動表示ゲームが開始される前の状態を示す。表示画面756
では、左図柄709Lが「7」、中図柄709Cが「3」、右図柄709Rが「7」で停
止している。表示画面756では、特図1保留数表示711が「0」を示し、特図2保留
数表示712が「3」を示し、特図2変動表示ゲームの始動契機となる保留記憶のみが存
在し、次の保留記憶の消化時に特図2変動表示ゲームがおこなわれることを明示する。
図102(2)に示す表示画面757は、表示画面756の後の表示画面であって、特
図2変動表示ゲームが開始された状態を示す。
表示画面757では、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rが高速変動し
ている。表示画面757では、表示画面756において「3」を表示していた特図2保留
数表示712が「2」を表示しており、実行されている変動表示ゲームが特図2変動表示
ゲームであることを示している。
図102(3)に示す表示画面758は、表示画面757の後の表示画面であって、特
図2変動表示ゲームにおいて三図柄が仮停止した状態を示す。
表示画面758では、左図柄709Lが図柄750(「7」)、中図柄709Cが図柄
750(「7」)、右図柄709Rが図柄750(「7」)で仮停止しており、大当りを
導出する直前の状況を示している。また、遊技機10は、表示画面758を表示中におい
て、第2盤演出装置705L,705Rを動作させ、演出に変化を与えることで、さらな
る変化が発生する期待感を煽り、興趣向上をはかっている。
図102(4)に示す表示画面759は、表示画面758の後の表示画面であって、特
図2変動表示ゲームにおいて三図柄が停止した状態を示す。
表示画面759では、左図柄709Lが図柄750から図柄751に差替えられ、中図
柄709Cが図柄750から図柄751に差替えられ、右図柄709Rが図柄750から
図柄751に差替えられた状態で停止しており、図柄751からなる大当りが導出されて
いる。
以上が第3の実施形態の変形例4である。なお、装飾図柄Bを、特図2始動口への入賞
によって発生した特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)において大当りを導出す
る場合にのみ用いられる図柄であるとしたがこれにかぎらない。たとえば、遊技機10は
、特図2変動表示ゲームがはずれを導出する場合における停止時においても装飾図柄A(
図柄750)に替えて装飾図柄B(図柄751)を使用するようにしてもよい。
なお、遊技機10では、特図2変動表示ゲームにおいては図柄750からなる大当りは
発生しないものとして説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、特図2変動
表示ゲームにおいては図柄751からなる大当りに加えて、図柄750からなる大当りも
導出可能に構成することもできる。
[第3の実施形態の変形例5]
次に第3の実施形態の変形例5について説明する。第3の実施形態の変形例4では、特
図1変動表示ゲームでは図柄750からなる価値の低い大当りを発生可能であり、特図2
変動表示ゲームでは図柄751からなる価値の高い大当りを発生可能である実施例を説明
した。第3の実施形態の変形例5では、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲー
ム内それぞれにおいて価値の低い図柄750からなる大当りと価値の高い図柄751から
なる大当りを発生可能である場合について説明する。
まず、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームにおいて使用される図柄につ
いて説明する。図103は、第3の実施形態の変形例5における遊技状態において使用さ
れる図柄を示す図である。
図103に示すように遊技機10は、特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲーム
で同様の図柄が使用される。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの変動中および仮
停止中において使用される図柄は、装飾図柄Aで構成されている。つまり、遊技機10は
、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームにおいては左図柄709L、右図柄
709R、中図柄709Cにおいて図柄744,745,746,747,748,74
9,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄709L、右図柄709
R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,750の
いずれかを仮停止させ、仮停止状態を表示する。
遊技機10では、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの停止中において
使用される図柄は、装飾図柄Aおよび装飾図柄Bで構成されている。つまり、遊技機10
は、特図2変動表示ゲームにおいては左図柄709L、右図柄709R、中図柄709C
に図柄744,745,746,747,748,749,750,751のいずれかを
停止させ、導出結果を表示する。
より具体的には、遊技機10は、図柄751からなる大当りを導出する場合、左図柄7
09L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,74
8,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄709L、右図
柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,
750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709C
に図柄751を停止させる。
一方で、遊技機10では、それ以外の場合(図柄751からなる大当りを導出しない場合
)、左図柄709L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,
747,748,749,750を順番に表示することで高速変動をおこない、左図柄7
09L、右図柄709R、中図柄709Cに図柄744,745,746,747,74
8,749,750のいずれかを仮停止させた後、左図柄709L、右図柄709R、中
図柄709Cに図柄744,745,746,747,748,749,750のいずれ
かを停止させ、導出結果を表示する。
次に図柄750からなる大当りを導出する場合と、図柄751からなる大当りを導出す
る場合それぞれについて図104を用いて説明する。図104は、第3の実施形態の変形
例5における2つの大当りの比較を示す図である。
まず特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームで導出される図柄750からな
る大当りについて説明する。遊技機10は、図柄750からなる大当りを導出した場合に
は、遊技者に対して特典として「4R」を付与する。遊技機10は、左図柄709L、右
図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止させた後、左図柄709L、
右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を停止させることで図柄750から
なる大当りを導出する。
次に特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームで導出される図柄751からな
る大当りについて説明する。遊技機10は、図柄751からなる大当りを導出した場合に
は、遊技者に対して特典として「16R」を付与する。遊技機10は、左図柄709L、
右図柄709R、および中図柄709Cに図柄750を仮停止させた後、左図柄709L
、右図柄709R、および中図柄709Cに仮停止させた図柄750を図柄751に差替
えることで図柄751からなる大当りを導出する。
以上が第3の実施形態の変形例5である。このように、遊技機10は、特図1変動表示
ゲームおよび特図2変動表示ゲーム内それぞれにおいて図柄750が仮停止した状態(「
777」の大当りの確定が示唆された場合)から、価値の低い図柄750からなる大当り
と価値の高い図柄751からなる大当りを発生可能にすることで、映像の容量等の増加を
抑止しつつ、大当りのバリエーションを増加できる。また、遊技機10は、演出の最終段
階まで(仮停止後においても)遊技者の演出に対する関心を維持することができる。
また、遊技機10は、大当りを導出する場合の停止時にのみ装飾図柄B(文字要素が着
いた図柄)を用いることで、図柄751からなる大当りが特別な大当り(価値の高い大当
り)であることを容易に把握可能にし、遊技に対する理解度を高め、興趣の向上ができる
[第3の実施形態の変形例6]
次に第3の実施形態の変形例6について説明する。第3の実施形態の変形例4,5では
数字要素のみで構成された装飾図柄を変動時および仮停止時に用いる実施形態について説
明した。第3の実施形態の変形例6では、数字要素と、キャラクタ要素等を含む図柄を用
いる場合について説明する。図105は、第3の実施形態の変形例6の変動表示ゲームに
おける装飾図柄の図柄態様の推移を示す図である。なお、ここでは代表して「7」を表示
する図柄を用いて説明する。
図105に示すように遊技機10は、図柄停止時(変動開始前)においては、左図柄7
09L、中図柄709C、右図柄709Rとしてキャラ図柄760(装飾図柄C)を用い
る。装飾図柄Cは、キャラクタ(たとえば、数字「7」を表示する図柄においては虎のよ
うなキャラクタ)により図柄としての識別性を有するキャラクタ要素と、数字により図柄
としての識別性を有する数字要素とを含んで構成される図柄である。
遊技機10は、図柄の変動を開始すると左図柄709L、中図柄709C、右図柄70
9Rとして用いる図柄をキャラ図柄760(装飾図柄C)からキャラ図柄761(装飾図
柄D)に変更する。装飾図柄Dは、模様(たとえば、数字「7」を表示する図柄において
は虎のようなキャラクタの模様)により図柄としての識別性を有するベース(扇)と、数
字により図柄としての識別性を有する数字要素とを含んで構成される図柄である。
そして、遊技機10は、左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rとしてキャ
ラ図柄761(装飾図柄D)を用いて仮停止状態を表示した後、結果導出表示(停止状態
)においては導出される結果に応じて左図柄709L、中図柄709C、右図柄709R
として用いる図柄を装飾図柄Dから装飾図柄C、装飾図柄Aまたは装飾図柄Bに変更する
具体的には、遊技機10は、はずれを導出する場合に左図柄709L、中図柄709C
、右図柄709Rとして図柄を装飾図柄Dから装飾図柄Cに変更し、大当り(たとえば4
R)を導出する場合に左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rとして図柄を装
飾図柄Dから装飾図柄Aに変更し、価値の高い大当り(たとえば、16R)を導出する場
合に左図柄709L、中図柄709C、右図柄709Rとして図柄を装飾図柄Dから装飾
図柄Bに変更する。
これによれば、遊技機10は、大当りを導出する場合の停止時にのみ装飾図柄Aおよび
装飾図柄Bを用いているため、導出結果を停止図柄の図柄態様によって把握可能にし、遊
技に対する理解度を高め、興趣の向上ができる。
また、遊技機10は、キャラ図柄761(装飾図柄D)を大当り態様で仮停止した状態
(大当りの確定が示唆された場合)から、価値の低い図柄750からなる大当りと価値の
高い図柄751からなる大当りを発生可能にすることで、映像の容量等の増加を抑止しつ
つ、大当りのバリエーションを増加できる。また、遊技機10は、演出の最終段階まで(
仮停止後においても)遊技者の演出に対する関心を維持することができる。
上述した第3の実施形態(変形例1から変形例6を含む)の遊技機10は、一側面にお
いて以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、操作手段(プッシュボタン25)
と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲ
ーム(変動表示ゲーム)を表示する。操作手段は、所定操作を受け付け可能である。制御
手段は、操作手段の操作を伴う第1操作演出(表示画面726の演出表示722)を予約
する予約演出(予告表示716にパターンP4のアイテムの表示)を実行中に第2操作演
出(表示画面721の演出表示722)を実行可能にして、予約演出と第2操作演出を実
行中に操作手段の操作を受付けた場合、第1操作演出と第2操作演出のうち第2操作演出
を優先して実行する。
(2)(1)の制御手段は、予約演出中であって、第2操作演出を実行中でないタイミ
ングで、操作手段の操作を受付けた場合、受付けた操作を第1操作演出開始後の操作とし
て予約する予約操作として受付ける。
(3)(1)の制御手段は、予約演出と第2操作演出を実行中に予約演出の態様を変化
させる。
(4)(1)の表示手段は、ゲームの実行権利を示す保留記憶を表示し、制御手段は、
保留記憶内に予約の対象である第1操作演出がおこなわれるゲームがあるとき、保留記憶
内のいずれかのゲーム内において第1操作演出がおこなわれることを予約演出によって表
示手段に表示させる(表示画面719)。
(5)(4)の制御手段は、第1操作演出がおこなわれるゲームを実行する保留記憶よ
りも先にゲームを実行する保留記憶を用いて予約演出をおこなう。
(6)(5)の制御手段は、予約演出では先にゲームを実行する保留記憶の表示態様を
変化させる(表示画面719)ことで保留記憶内のいずれかのゲーム内において第1操作
演出がおこなわれることを表示手段に表示させる。
(7)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、操作手段(プッシュボタン25)
と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲ
ーム(変動表示ゲーム)を表示する。操作手段は、所定操作を受け付け可能である。制御
手段は、ゲームにおいて識別情報(左図柄709L、中図柄709C、右図柄709R)
を変動表示させ、識別情報を変動表示させた後に操作手段による操作を伴う操作演出を表
示手段に表示させる場合に、識別情報と対応する位置に操作手段を示す表示態様を表示し
た後、操作演出を開始するよう制御する。
(8)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲーム(変動表示ゲーム)を表示する。
制御手段は、ゲームにおいてBGMを流す場合にゲームにおいて効果音を出力する演出を
おこなうとき、効果音を出力中においてはBGMの音量を消音状態とし、効果音を出力し
終わった後にBGMの音量を消音状態から戻す制御をおこなう。
(9)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と、制御手段(遊技制御装置100、
演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、ゲーム(変動表示ゲーム)を表示する。
制御手段は、ゲームの結果導出過程(変動時・仮停止時)で第1の価値(4R大当り)に
対応する第1の識別情報(装飾図柄A)を変動表示し、ゲームの結果導出時(停止時)に
第1の識別情報(装飾図柄A)に第1の価値を第1の価値よりも大きい第2の価値(16
R大当り)に変換する変換識別子(文字要素)を付与して第2の価値に対応する第2の識
別情報(装飾図柄B)を停止表示する表示を表示手段に表示させる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態の遊技機10について図106、図107を用いて説明する。図
106は、第4の実施形態の表示画面の一例を示す図(その1)である。図107は、第
4の実施形態の表示画面の一例を示す図(その2)である。ここで表示画面とは、表示装
置41の表示領域に表示される一つ又は複数の画像からなる画面であり、原則的に表示内
容が異なる毎に異なる符号を付している。
図106(1)に示す表示画面800は、前述の図63(1)に示す表示画面500と
同様に、図柄停止中の表示画面であり、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止
表示する。表示画面800は、表示要素として、大図柄群801と、小図柄群802と、
特図1保留数表示803と、特図2保留数表示804と、保留表示805と、保留消化表
示806とを表示する。これら各表示要素の詳細については、前述の図63(1)に示す
表示画面500と同じであるため、説明を省略する。この表示画面800の表示がおこな
われた後、遊技機10は、次の変動表示を開始する。
図106(2)に示す表示画面810は、変動表示開始した後の表示画面である。表示
画面810は、表示画面800の後の画面(時間的に後に表示する画面)であって、変動
表示中(三図柄変動中)の画面を示す。この表示画面810の詳細については、前述の図
63(2)に示す表示画面510と同じであるため、説明を省略する。
図106(3)に示す表示画面811は、前述の図63(3)に示す表示画面511と
同様に、変動表示開始後のリーチ演出発生時の表示画面である。表示画面811は、表示
画面810の後の画面であって、左右図柄が「3」を表示するリーチ変動中の画面を示す
。この表示画面811では、前述の表示画面511とは異なり、変動表示中の新たな特図
1の始動入賞の発生により、特図1保留数表示803は特図1ゲームの保留記憶数が「4
」であることを示し、保留表示805は保留記憶数が「4」であることを示す。
また、表示画面810から表示画面811への変化途中でたとえば前述のオーバーフロ
ースイッチ信号の出力があり、これに応じて表示画面811では、遊技者等に下皿23か
らの球抜きを促すエラー報知画像807が表示されている。なお、ガラス枠開放等を含む
エラー(既述したセンサやスイッチにより検出される異常や不正も含む)が発生すると、
遊技制御装置100は、前述した遊技制御装置100のプログラムの各所に設けられた演
出コマンド設定処理によって、そのエラーの情報を他の情報や指令と同様にコマンドとし
て(具体的には単発系コマンドのエラー/不正系コマンドとして)演出制御装置300に
送信する。そして、演出制御装置300は、前述のステップD22,23,27等におい
て、遊技制御装置100からのコマンドの受信・解析をおこない、そのコマンドに応じた
動作(エラー関係であれば、対応するエラー表示やエラー報知音の出力を含むエラー報知
)を実現する制御をおこなう。なお、演出制御装置300が独自にエラーの発生を判定し
てエラー報知をおこなうエラーがあってもよい。こうして演出制御装置300によって実
現されるエラー報知のひとつとして、エラー報知画像807も表示される。
エラー報知画像807は、たとえば「玉を抜いて下さい」という文字を含む画像であり
、たとえば大図柄群801と部分的に表示位置が重なる位置に、大図柄群801等の他の
画像よりも優先的に(表示優先順位が高い状態で)表示される。即ち、エラー報知画像8
07は、たとえば大図柄群801を一部隠蔽するように大図柄群801よりも手前側に表
示され、この表示画面811ではエラー報知画像807の全体を観察者(遊技者、遊技店
の店員等)が視認可能となっている。
なお、隠蔽するとは、覆い隠すことであるが、奥側の画像(表示優先順位が相対的に低
い画像)を完全に視認不能とする態様に限られず、奥側の画像を視認困難にする態様が含
まれてもよい。たとえば、エラー報知画像807を半透明で表示し、エラー報知画像80
7と表示位置が重なる奥側の画像(この場合、大図柄群801の一部)も薄く透けて見え
る状態としてもよい。また、エラー報知画像807を大図柄群801等の他の画像と重な
らない位置に表示してもよく、この場合は、重ならない他の画像との前後関係(表示優先
順位の関係)は当然限定されない。いずれにせよ、エラー報知画像807は、後述する特
定演出がおこなわれる場合を除いて、基本的に画像全体の視認性が確保されるように表示
する。
また、エラー報知画像を表示するエラー報知として、下皿オーバーフローの場合を一例
として挙げたが、それ以外の各種エラー(異常や不正含む)についても同様に表示する。
たとえば、遊技球を遊技領域の左側に打ち込む左打ちをすべき状態で、その逆の右打ちが
されている状態(一種の異常)が検知された場合に、遊技者に左打ちを促すためにおこな
う報知画像の表示も含まれる。
図106(4)に示す表示画面812は、リーチ演出中のカットイン演出の表示画面で
ある。表示画面812は、表示画面811の後の画面であって、左右図柄が「3」を表示
するリーチ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ演出中の当該変動表示についてカ
ットイン表示813(カットイン演出)で所定の期待度を演出する。この表示画面812
では、大図柄群801がカットイン表示813となるべく重ならないように、大図柄群8
01を左上隅の位置に比較的小さく表示する。
この具体例のカットイン表示813は、ロケットのようなキャラクタ814やロケット
に乗ったキャラクタ815(虎のようなキャラクタ)や背景により構成される画像群であ
り、所定の期待度を演出する。このカットイン表示813を表示する演出は、エラー表示
(少なくとも重要度の低い弱エラーを報知するエラー表示)よりも優先される強予告(大
当りとなる期待度が相対的に高い予告)の演出(特定演出)の一例である。このカットイ
ン表示813の具体例の場合には、画面(表示装置41の表示領域)の広い範囲を覆うよ
うに表示される暗い背景画像中に大きなロケットのようなキャラクタ814が登場し、し
かもこのロケットに乗ったキャラクタ815(虎のようなキャラクタ)が表示されること
で大当りとなる期待度が特に高いことが遊技者に示唆される。この場合、大きなロケット
のようなキャラクタ814が登場することだけでも期待度が高く、そのロケットにキャラ
クタ815(虎のようなキャラクタ)が乗っている場合には、さらに期待度が高くなる構
成としてもよい。
本実施形態では、上述したような強予告の演出(特定演出)で表示する画像については
、エラー表示(少なくとも重要度の低い弱エラーを報知するエラー表示)よりも優先的に
(表示優先順位が高い状態で)表示する。即ち、カットイン表示813(キャラクタ81
4、キャラクタ815、及びそれらの背景画像含む)は、エラー報知画像807の一部又
は全体を隠蔽するようにエラー報知画像807よりも手前側に表示され、この表示画面8
12の例ではカットイン表示813の全体を観察者(遊技者、遊技店の店員等)が視認可
能となっている。
なお、隠蔽するとは、覆い隠すことであるが、既述したように奥側の画像(表示優先順
位が相対的に低い画像)を完全に視認不能とする態様に限られず、奥側の画像を視認困難
にする態様が含まれてもよい。たとえば、カットイン表示813を半透明で表示し(但し
、透過度は低いことが好ましい)、カットイン表示813と表示位置が重なる奥側の画像
(この場合、エラー報知画像807の一部など)も薄く透けて見える状態としてもよい。
そして遊技機10は、表示画面811及び812でエラー報知画像807を表示すると
ともに、対応するエラー報知用の音出力をおこなう(後述する図107の表示画面812
a,812b,812cも同様)。たとえば、「玉を抜いて下さい」という音声(エラー
報知音)をスピーカ19a,19b(音出力手段)から出力する。このエラー報知音は、
実行中の変動表示演出(上記カットイン表示813などの予告演出含む)に併せて出力さ
れているBGM等の演出用の音出力よりも優先させておこなわれる。具体的には、演出用
の音出力よりもエラー報知音の音量(或いはたとえば音の指向性などの聞き易さに影響す
るパラメータ)を大きくするか、エラー報知音の出力中に演出用の音出力を停止する。
ここで、カットイン表示813による演出は、エラー報知(エラー報知用の表示(すな
わちエラー表示)、又はエラー報知用の音出力など)に優先する第1の演出に相当する。
一方、BGM等の演出用の音出力による演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当
する。
本実施形態のように、強予告の演出(特定演出)で表示する画像(第1の演出をなす画
像)をエラー表示よりも優先的に表示する構成であると、エラーが発生していても遊技者
を楽しませて高い遊技の興趣が実現できる。即ち、エラー表示よりも優先的に手前側に表
示することで、遊技者に強い印象を与えることができてエラー発生時の興趣が向上する。
従来のように、強予告に対してもエラー表示を常に優先させる構成である場合には、エラ
ー表示によって強予告の演出であっても表示の少なくとも一部を遊技者が視認できなくな
るため、興趣が損なわれてしまう問題があるが、本実施形態であればこの問題が解消され
る。特に、前述のキャラクタ814やキャラクタ815のように出現の有無によって期待
度を大きく異ならせる画像(遊技者が最も注視する画像、強予告の主表示)が、エラー表
示(特に弱エラー)によって見えなくなってしまうと、遊技の興趣は大きく低下すること
になるが、本実施形態であれば、そのような不具合が回避される。
また本実施形態であると、エラー表示が強予告によって隠蔽されても、エラー報知音は
演出用の音出力(第2の演出をなす音出力)よりも優先されるので、このエラー報知音に
よってエラーであることを遊技者等が気付き易くなり、エラー状態を正す操作を適切にお
こなうことができ、エラー報知の信頼性を確保できる。
なお、画像の表示優先順位(表示位置が重なった場合に、前側にあるように表示される
か、後側にあるように表示されるか、という順位)は、たとえば、既述した演出表示編集
処理(ステップD23)における編集処理の順番により設定可能である。一態様としては
、演出表示編集処理(ステップD23)において先に編集されて仮想描画空間(フレーム
バッファ)に先に張り付けられる(書き込まれる)画像データほど、表示優先順位が低く
なりより奥側に表示される構成であり、この場合、表示優先順位の低い画像データから順
番に編集処理を行えばよい。
次に、図107(1),(2),(3)にそれぞれ示す表示画面812a,812b,
812cは、前述の図106(4)に示す表示画面812に代えて、図106(3)に示
す表示画面811を表示した後に表示する画面の他の具体例である。
図107(1)に示す表示画面812aは、カットイン表示813を構成する画像のう
ち、背景画像は補助表示としてエラー表示の画像(即ち、エラー報知画像807)よりも
奥側に表示し、残りのキャラクタ814とキャラクタ815の画像のみをエラー報知画像
807よりも優先させて手前側に表示した例である。このように、エラー報知画像を隠蔽
する画像は、特定演出(たとえば強予告の演出)で表示する画像の一部(好ましくは、大
当り期待度の違いを示唆する特徴的な画像、たとえば強予告の主表示)のみであってもよ
い。なお、表示画面812aにおいて、たとえばキャラクタ814も補助表示としてエラ
ー報知画像807の奥側に表示し、キャラクタ815のみを主表示としてエラー報知画像
807の手前側に表示する態様としてもよい。これにより、エラー表示の視認性をある程
度確保しつつ、特定演出(たとえば強予告の演出)による高い興趣を実現できる。
ここで、カットイン表示813のうちエラー報知画像807の前側に表示されるキャラ
クタ815などによる演出は、エラー報知に優先する第1の演出に相当する。一方、カッ
トイン表示813のうちエラー報知画像807の奥側に表示される背景画像などは、エラ
ー報知に劣後する第2の演出に相当する。
図107(2)に示す表示画面812bでは、カットイン表示813の代わりに、弱予
告(強予告よりも大当り期待度の低い予告)の演出として、小さなロケットのようなキャ
ラクタ814aを複数表示している。この小さなロケットのようなキャラクタ814aは
、エラー報知画像807の奥側に表示し、エラー報知画像807を隠蔽していない。この
ように、弱予告の演出については、エラー表示の方を優先させる態様でもよい。これによ
り、弱予告の演出に対しては、予告が発生してもエラー表示の視認性を常に良好に維持で
きる。ここで、エラー報知画像807の奥側に表示されるキャラクタ814aによる弱予
告の演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当する。
なお、この図107(2)に示す弱予告の演出のように、表示演出がエラー報知に劣後
する場合(表示演出よりもエラー表示を優先させる場合)には、演出用の音出力をエラー
報知のための音出力(特に弱エラーの報知音)よりも優先させるようにしてもよい。たと
えば、図107(2)には「玉を抜いて下さい」というエラー報知の音声出力をおこなう
態様を図示しているが、キャラクタ814aが出現する予告演出がおこなわれている際に
は、この「玉を抜いて下さい」というエラー報知の音声出力の音量を一時的に低下させる
かゼロにして、キャラクタ814aが出現する予告演出に伴う演出用の音出力(BGM、
効果音、たとえば「ロケット群発進!」といった音声など)を優先的に(たとえばエラー
報知音よりも大音量で)おこなう態様でもよい。
これにより、予告の表示演出の一部がエラー表示によって隠蔽されても、予告の演出用
の音出力が優先的におこなわれることによって、演出の効果、興趣が保たれる。この場合
、演出用の音出力による演出は、エラー報知に優先する第1の演出に相当する。一方、キ
ャラクタ814aによる表示演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当する。
図107(3)に示す表示画面812cは、図106(3)に示す表示画面811で表
示が開始されるエラー報知画像807が強エラー(弱エラーよりも重要度の高いもの)で
ある場合の、表示画面811の後の表示画面の具体例である。強エラーとしては、たとえ
ば、既述した盤電波センサ62や磁気センサ61によって検出される不正エラーがある。
表示画面812cでは、強エラーのエラー表示であるエラー報知画像807を、強予告の
演出表示であるカットイン表示813に対しても優先させ、カットイン表示813よりも
エラー報知画像807を手前側に表示している。このように、特定演出によって隠蔽する
エラー報知画像を弱エラーのみに限定する態様としてもよい。これにより、重要な強エラ
ーのエラー表示については、確実に視認性を確保してエラー報知の信頼性を高く確保でき
る。
なお、エラー報知(エラー表示又はエラー報知用の音出力など)が所定の実行時間継続
しておこなわれる場合、上述したカットイン表示813のようなエラー表示を隠蔽する演
出の実行時間や、エラー報知の音出力よりも優先する演出用の音出力の実行時間は、エラ
ー報知の最短の実行時間未満とすることが好ましい。これにより、エラー表示を隠蔽する
演出や、エラー報知よりも優先する演出用の音出力がおこなわれても、エラー報知がおこ
なわれる期間の少なくとも一部では、エラー報知がこれら演出により阻害されることなく
確実になされる。
また、エラー表示が点滅表示(周期的に点灯と消灯、或いは表示と非表示が繰り返され
るもの)によりおこなわれる場合、上述したカットイン表示813のようなエラー表示を
隠蔽する演出の実行時間は、後述する図113(2)に示すように、エラー表示の点灯表
示時間未満とすることが好ましい。これにより、エラー表示を隠蔽する演出がおこなわれ
ても、エラー表示がおこなわれる期間の少なくとも一部では、エラー表示がこの演出によ
り阻害されることなく確実になされる。
また、エラー表示が点滅表示によりおこなわれる場合、上述したカットイン表示813
のようなエラー表示を隠蔽する演出の実行タイミングがエラー表示の点灯タイミングと同
期しないように、たとえば後述する図113(3)に示すように、必要に応じて時間的な
オフセット(ずらし時間)を挿入することによって、エラー表示の実行タイミング又は演
出の実行タイミングを調整する態様としてもよい。
上述した第4の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技の進行を制御するなどの遊技制御をおこなう主制御手段(遊
技制御手段;遊技制御装置100)と、演出用の識別情報(飾り特図、たとえば前述の大
図柄群801)を変動表示させる変動表示ゲームをおこなう表示手段(表示装置41)と
、主制御手段の指令(コマンド)にもとづいて表示手段を含む演出手段(表示装置41、
スピーカ19a,19bなど)を制御する演出制御をおこなう従制御手段(演出制御手段
;演出制御装置300)と、を備える。従制御手段は、指令にもとづいて或いは当該従制
御手段によるエラー判定にもとづいて、当該遊技機10で発生しているエラーを報知する
エラー表示を実行可能であり、演出手段による演出としてエラー表示の少なくとも一部を
隠蔽する特定演出(たとえばカットイン表示813を表示する演出)を実行可能な制御部
(CPU311)を備える。制御部は、エラー表示として、たとえばエラーを報知する画
像であるエラー報知画像(たとえばエラー報知画像807)の表示をたとえば表示手段に
おいておこない、特定演出は、エラー報知画像の少なくとも一部を隠蔽する。なお、エラ
ー表示や特定演出は、変動表示ゲームをおこなう表示手段とは異なる表示手段によってお
こなわれてもよい。
(2)音出力手段(たとえばスピーカ19a,19b)をさらに備え、(1)の制御部
は、当該遊技機で発生しているエラーを報知するエラー報知音を音出力手段により出力可
能であり、特定演出に演出用の音出力が含まれる場合、当該演出用の音出力よりも優先的
にエラー報知音の出力をおこなう。
(3)(1)の制御部は、特定演出における演出用画像として第1の画像(たとえばカ
ットイン表示813におけるキャラクタ814、キャラクタ815)と第2の画像(たと
えばカットイン表示813のうちの背景画像)とを表示可能であり、第1の画像について
はエラー報知画像よりも表示優先順位を高く設定し、第2の画像についてはエラー報知画
像よりも表示優先順位を低く設定する。すなわち、第1の画像はエラー報知画像と重なる
部分でエラー報知画像を隠蔽し、第2の画像はエラー報知画像と重なる部分でもエラー報
知画像を隠蔽しない(エラー報知画像が前側にあるよう表示する)ように設定する。
(4)(1)の制御部は、演出手段による演出として特定演出に相当する第1の演出(
たとえば強予告の演出)と特定演出に相当しない第2の演出(たとえば弱予告の演出)と
を実行可能であり、第1の演出で表示する演出用画像(たとえばカットイン表示813、
あるいはカットイン表示813におけるキャラクタ814など)についてはエラー報知画
像よりも表示優先順位を高く設定し、第2の演出で表示する演出用画像(たとえばキャラ
クタ814a)についてはエラー報知画像よりも表示優先順位を低く設定する。すなわち
、第1の演出で表示する演出用画像はエラー報知画像と重なる部分でエラー報知画像を隠
蔽し、第2の演出で表示する演出用画像はエラー報知画像と重なる部分でもエラー報知画
像を隠蔽しない(エラー報知画像が前側にあるよう表示する)ように設定する。
(5)(1)の制御部は、エラーとして第1のエラー(たとえば強エラー)と第2のエ
ラー(たとえば弱エラー)を報知可能であり、第1のエラーを報知する画像の表示優先順
位を、特定演出として表示する画像の表示優先順位よりも高く設定し、第2のエラーを報
知する画像の表示優先順位を、特定演出として表示する画像の表示優先順位よりも低く設
定する。すなわち、第1のエラーを報知する画像は特定演出で表示される演出用画像と重
なる部分で演出用画像によって隠蔽されず、第2のエラーを報知する画像は特定演出で表
示される演出用画像と重なる部分で演出用画像によって隠蔽されるように設定する。
(6)(1)の制御部は、エラーとして第1のエラー(たとえば強エラー)と第2のエ
ラー(たとえば弱エラー)を報知可能であり、第1のエラーを報知する音出力及び第2の
エラーを報知する音出力を、特定演出を含む演出としておこなう音出力よりも優先させる
(7)(1)の制御部は、所定のエラー報知(たとえば強エラーの報知)に係るエラー
報知画像の表示優先順位を特定演出(たとえば強予告または弱予告の演出)として表示す
る演出用画像よりも高く設定し、エラー報知画像によって演出用画像の少なくとも一部を
隠蔽した場合には、隠蔽された演出用画像に係る特定演出としての演出用音出力を、所定
のエラー報知としてのエラー報知音の出力よりも優先しておこなう。(7)に記載の特徴
は、たとえば、図107(2)や図107(3)で示した具体例(エラー表示を優先させ
る例)において、演出用音出力をエラー報知音よりも優先させる変形例の特徴に相当する
(8)(1)の演出手段は、さらに音出力手段(たとえば、スピーカ19a,19b)
と可動演出手段(たとえば、盤演出装置44)とを含み、制御部は、当該遊技機で発生し
ているエラーを報知するエラー報知音を音出力手段により出力可能であり、特定演出に演
出用の音出力が含まれる場合に当該演出用の音出力よりも優先的にエラー報知音の出力を
おこなうとともに、可動演出手段が正常な可動動作をおこなうか否かにかかわらず可動動
作に関連した演出表示(エフェクト表示)を表示手段に表示させる。
なお、可動演出手段が正常な可動動作をおこなうことができない場合、すなわち可動演
出手段の不具合には、可動演出手段のアクチュエータ(モータやソレノイド)の故障、所
要のコネクタの抜けや接続不良、配線の断線、メカ機構の故障等がある。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態の遊技機10について図108を用いて説明する。図108は、
第5の実施形態の表示画面及び可動役物の一例を示す図である。
図108(1)に示す表示画面811は、前述の図106(3)に示す表示画面811
と同じであるため、説明を省略する。この表示画面811の後、遊技機10は可動役物が
動作する強予告(特定演出)を開始する。
図108(2)に示す表示画面821は、表示画面811の後の画面であって、可動役
物が動作する強予告の背景としてのエフェクト画像816,817の表示をおこなってい
る表示画面である。可動役物としては、たとえば前述の第3盤演出装置706(第3の実
施形態において図82により説明したもの)の可動部が、表示装置41の表示領域の中央
付近まで移動し、表示領域の中央部から上辺部付近を覆う所定位置に位置決めされている
。エフェクト画像816は、第3盤演出装置706の円形の可動部の裏側(奥側)から周
囲まで広がる背景画像であり、前面から見て(すなわち、遊技者から見て)第3盤演出装
置706の円形の可動部の周囲を装飾して当該可動部と一体となって演出をおこなう画像
である。
またエフェクト画像817は、人の目の所定の表情を表すような左右一対の画像であり
、エフェクト画像816内の前側に重ねて表示されている。この例の場合、第3盤演出装
置706の円形の可動部には、人の顔の目の部分のような開口706aが左右2か所に設
けられており、この開口706aからエフェクト画像817がそれぞれ前面から見える状
態となっており、第3盤演出装置706の円形の可動部とエフェクト画像817によって
所定の表情の人の顔のような表示が実現される。
なお、エフェクト画像816,817は、エラー報知画像807より表示優先順位を低
く設定し、エラー報知画像807より奥側に表示する。また、エフェクト画像816,8
17は、一体の画像として表示してもよい。
そして、図108(2)に示すように、所定位置に移動した第3盤演出装置706の円
形の可動部は、この場合エラー報知画像807のほぼ全体を隠蔽し、エラー表示がおこな
われていても遊技者を楽しませて興趣の高い演出を実現する。なお、エフェクト画像81
6,817の表示は、第3盤演出装置706が収納された位置から移動を開始した時点か
ら図108(2)に示す状態で開始してもよいし、第3盤演出装置706が所定位置まで
移動した時点で同様に開始してもよいし、第3盤演出装置706の可動部の出現に対応し
てエフェクト画像816の下端部のみの表示から開始して第3盤演出装置706の可動部
の動きに追従するように第3盤演出装置706の可動部と一体に移動するように表示され
てもよい。
図108(3)に示す表示画面821は、表示装置41の表示領域に表示される画像と
しては、図108(2)に示す表示画面821と同じものである。図108(3)は、第
3盤演出装置706の動作を伴う強予告を開始したが、たとえば第3盤演出装置706の
故障により第3盤演出装置706の可動部が収納位置から移動しない状態を示す。このよ
うに、可動役物が画面の前面に移動しない状態では、強予告の演出としてエフェクト画像
816,817のみが表示され、またエフェクト画像816,817よりも優先的に前面
側に表示されるエラー報知画像807の全体が視認可能となる。このため、可動役物が動
くべき強予告なのに可動役物が動かないという可動役物の異常状態を遊技者等に認識させ
ることができる。なお、エラー報知画像807が表示されない場合(エラーが発生してい
ない場)でも、このようにエフェクト画像816,817を表示し、可動役物の異常状態
を遊技者等に認識させる構成とすることが好ましい。
そして遊技機10は、本実施形態の場合も、前述の図106の場合(第4の実施形態)
と同様に、エラー報知画像807を表示するとともに対応するエラー報知用の音出力を演
出用の音出力よりも優先的におこなう。なお図108では、演出用の音出力に加え、エラ
ー報知用の音出力についても、図示省略している。
ここで、第3盤演出装置706(可動役物)による演出は、エラー報知に優先する第1
の演出に相当する。一方、エフェクト画像816,817やBGM等の演出用の音出力に
よる演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当する。
なお本実施形態では、可動役物による演出によってエラー報知画像が隠蔽される構成に
ついて説明したが、可動役物による演出が弱予告の演出である場合には、可動役物による
演出が発生したときに、エラー報知(エラー報知画像の表示含む)がおこなわれている場
合には、たとえば可動役物がエラー報知画像807を隠蔽する動作を実行しない演出に変
更する構成としてもよい。
[第5の実施形態の変形例1]
次に、第5の実施形態の変形例1でおこなわれる演出について図109を用いて説明す
る。図109は、第5の実施形態の変形例1の表示画面及び可動役物の一例を示す図であ
る。
図109(1)に示す表示画面811は、前述の図106(3)に示す表示画面811
と同じであるため、説明を省略する。この表示画面811の後、遊技機10は可動役物が
動作する強予告(特定演出)を開始する。なお図109(1)は、可動役物である前述の
第2盤演出装置705L,705Rの可動部の下端が、表示装置41の表示領域の左上と
右上の前面に位置している状態を、一例として図示している。しかし、この時点ではまだ
、このように第2盤演出装置705L,705Rの下端が表示装置41の表示領域の前面
に位置しないで、表示領域よりも上方に後退している態様でもよい。
図109(2)に示す表示画面823は、表示画面811の後の画面であって、可動役
物が動作する強予告の背景としてのエフェクト画像816の表示をおこなっている表示画
面である。可動役物としては、たとえば前述の第2盤演出装置705L,705R(第3
の実施形態において図82により説明したもの)の可動部が、表示装置41の表示領域の
中央に向かって移動し、当該可動部の下端が表示領域の中央部に表示されたエラー報知画
像807を部分的に隠蔽する状態となっている。
図109(3)に示す表示画面824は、表示装置41の表示領域に表示される画像と
しては、図109(2)に示す表示画面823と同じである。但し、エフェクト画像81
6の大きさや表示位置が、表示画面824と表示画面823とで、異なっていてもよい。
また図109(3)は、可動役物である第2盤演出装置705L,705Rの動きが所定
位置に達した状態を示している。すなわち、第2盤演出装置705L,705Rの可動部
の下端が、表示装置41の表示領域の中央よりもやや下方位置に到達し、第2盤演出装置
705L,705Rの各可動部が左右に隣り合うように接合した状態に位置決めされてい
る。この状態では、接合した第2盤演出装置705L,705Rの可動部によって、表示
装置41の表示領域の略上半分を含む広い領域が隠蔽され、エラー報知画像807のほと
んどが第2盤演出装置705L,705Rの可動部によって隠蔽される。
この変形例において、エフェクト画像816は、第2盤演出装置705L,705Rの
可動部の裏側(奥側)から周囲まで広がる背景画像であり、前面から見て(すなわち、遊
技者から見て)第2盤演出装置705L,705Rの可動部の周囲を装飾して当該可動部
と一体となって演出をおこなう画像である。なお、同種のエフェクト画像であるため同符
号を使用しているが、前述の図108に示したエフェクト画像816と、上記図109に
示したエフェクト画像816とは、色や模様や明るさなどの画像の態様が異なってもよい
。なお、エフェクト画像816は、エラー報知画像807より表示優先順位を低く設定し
、エラー報知画像807より奥側に表示する。
そして、図109(3)に示すように、所定位置に移動した第2盤演出装置705L,
705Rの可動部は、この場合エラー報知画像807のほぼ全体を隠蔽し、エラー表示が
おこなわれていても遊技者を楽しませて興趣の高い演出を実現する。なお、エフェクト画
像816の表示は、第2盤演出装置705L,705Rが収納された位置から移動を開始
した時点から図109(2)に示す状態で開始してもよいし、第2盤演出装置705L,
705Rが所定位置まで移動した時点で同様に開始してもよいし、第2盤演出装置705
L,705Rの可動部の出現に対応してエフェクト画像816の下端部のみの表示から開
始して第2盤演出装置705L,705Rの可動部の動きに追従するように第2盤演出装
置705L,705Rの可動部と一体に移動するように表示されてもよい。
そして遊技機10は、本変形例の場合も、前述の図106の場合(第4の実施形態)と
同様に、エラー報知画像807を表示するとともに対応するエラー報知用の音出力を演出
用の音出力よりも優先的におこなう。なお図109では、演出用の音出力に加え、エラー
報知用の音出力についても、図示省略している。
ここで、第2盤演出装置705L,705R(可動役物)による演出は、エラー報知に
優先する第1の演出に相当する。一方、エフェクト画像816やBGM等の演出用の音出
力による演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当する。
[第5の実施形態の変形例2]
次に、第5の実施形態の変形例2でおこなわれる演出について図110を用いて説明す
る。図110は、第5の実施形態の変形例2の表示画面の一例を示す図である。
図110(1)に示す表示画面811は、前述の図106(3)に示す表示画面811
と同じであるため、説明を省略する。この表示画面811の後、遊技機10は可動役物が
動作する強予告(特定演出)を開始する。
図110(2)に示す表示画面823aは、表示画面811の後の画面であって、可動
役物が動作する強予告の背景としてのエフェクト画像816の表示と、強予告の補助表示
(故障認識可能表示)である補助画像826L,826Rの表示をおこなっている表示画
面である。ここで、エフェクト画像816は図109(2)に示した変形例1のエフェク
ト画像816と同じ画像である。補助画像826L,826Rは、第2盤演出装置705
L,705Rが正常に動作する場合には、第2盤演出装置705L,705Rの可動部の
奥側に位置して第2盤演出装置705L,705Rの可動部によって必ず視認不能となる
ような位置と大きさで表示される画像である。図の例の場合、補助画像826L,826
Rは、第2盤演出装置705L,705Rの可動部とほぼ相似の関係にある外形で可動部
よりも小さい大きさの画像となっている。
図110(3)に示す表示画面824aは、表示画面823aの後の画面であって、エ
フェクト画像816の表示と、強予告の補助表示(故障認識可能表示)である補助画像8
27の表示をおこなっている表示画面である。ここで、エフェクト画像816は図109
(3)に示した変形例1のエフェクト画像816と同じ画像である。補助画像827は、
第2盤演出装置705L,705Rが正常に動作する場合には、第2盤演出装置705L
,705Rの可動部の奥側に位置して第2盤演出装置705L,705Rの可動部によっ
て必ず隠蔽されて視認不能となるような位置と大きさで表示される画像である。図の例の
場合、補助画像827は、「役物故障」という文字を含み第2盤演出装置705L,70
5Rの可動部よりも大きさの小さい画像となっている。
そして、図110(2)と図110(3)は、第2盤演出装置705L,705Rの動
作を伴う強予告を開始したが、たとえば第2盤演出装置705L,705Rの故障により
第2盤演出装置705L,705Rの可動部が収納位置から移動しない状態を示す。すな
わち、図110(2)は、前述の変形例1における図109(2)のように第2盤演出装
置705L,705Rが動作しているはずの予告演出のタイミングであるのに、第2盤演
出装置705L,705Rが動作していない状態を示す。また図110(3)は、前述の
変形例1における図109(3)のように第2盤演出装置705L,705Rが動作して
いるはずの予告演出のタイミングであるのに、第2盤演出装置705L,705Rが動作
していない状態を示す。
このように、可動役物が画面の前面に移動しない状態では、強予告の演出としてエフェ
クト画像816のみが表示され、またエフェクト画像816よりも優先的に前面側に表示
されるエラー報知画像807の全体が視認可能となり、さらに補助画像826L,826
Rや補助画像827が視認可能になる。このため、可動役物が動くべき強予告なのに可動
役物が動かないという可動役物の異常状態を遊技者等に確実に認識させることができる。
なお、エラー報知画像807が表示されない場合(エラーが発生していない場)でも、こ
のようにエフェクト画像816を表示し、或いはさらに補助画像826L,826Rや補
助画像827を表示し、可動役物の異常状態を遊技者等に認識させる構成とすることが好
ましい。
そして遊技機10は、本変形例の場合も、前述の図106の場合(第4の実施形態)と
同様に、エラー報知画像807を表示するとともに対応するエラー報知用の音出力を演出
用の音出力よりも優先的におこなう。なお図110では、演出用の音出力に加え、エラー
報知用の音出力についても、図示省略している。
[第5の実施形態の変形例3]
次に、第5の実施形態の変形例3でおこなわれる演出について図111を用いて説明す
る。図111は、第5の実施形態の変形例3の表示画面及び可動役物の一例を示す図であ
る。
図111(1)に示す表示画面811は、前述の図106(3)に示す表示画面811
と同じであるため、説明を省略する。この表示画面811の後、遊技機10は可動役物が
動作する強予告(特定演出)を開始する。
図111(2)に示す表示画面821aは、表示画面811の後の画面であって、可動
役物が動作する強予告の背景としてのエフェクト画像816,828の表示をおこなって
いる表示画面である。可動役物としては、たとえば前述の第3盤演出装置706(第3の
実施形態において図82により説明したもの)の可動部が、表示装置41の表示領域の中
央付近まで移動し、表示領域の中央部から上辺部付近を覆う所定位置に位置決めされてい
る。エフェクト画像816は、前述の図108(2)の例と同様に、第3盤演出装置70
6の円形の可動部の裏側(奥側)から周囲まで広がる背景画像であり、前面から見て可動
部の周囲を装飾して可動部と一体となって演出をおこなう画像である。
またエフェクト画像828は、人の目の所定の表情を表すような左右一対の画像であり
、エフェクト画像816内の前側に重ねて表示されている。この例でも前述の図108(
2)の例と同様に、第3盤演出装置706の円形の可動部には、人の顔の目の部分のよう
な開口706aが左右2か所に設けられており、この開口706aからエフェクト画像82
8がそれぞれ前面から見える状態となっており、第3盤演出装置706の円形の可動部と
エフェクト画像828によって所定の表情の人の顔のような表示が実現される。
なお、エフェクト画像816,828は、エラー報知画像807より表示優先順位を低
く設定し、エラー報知画像807より奥側に表示する。また、エフェクト画像816,8
28は、一体の画像として表示してもよい。
そして、図111(2)に示すように、所定位置に移動した第3盤演出装置706の円
形の可動部は、エラー報知画像807のほぼ全体を隠蔽し、エラー表示がおこなわれてい
ても遊技者を楽しませて興趣の高い演出を実現する。なお、エフェクト画像816,82
8の表示は、第3盤演出装置706が収納された位置から移動を開始した時点から図11
1(2)に示す状態で開始してもよいし、第3盤演出装置706が所定位置まで移動した
時点で同様に開始してもよいし、第3盤演出装置706の可動部の出現に対応してエフェ
クト画像816の下端部のみの表示から開始して第3盤演出装置706の可動部の動きに
追従するように第3盤演出装置706の可動部と一体に移動するように表示されてもよい
図111(3)に示す表示画面821aは、表示画面811の後の画面であって、表示
装置41の表示領域に表示される画像としては、図111(2)に示す表示画面821a
と同じものである。図111(3)は、第3盤演出装置706の動作を伴う強予告を開始
したが、たとえば第3盤演出装置706の故障により第3盤演出装置706の可動部が収
納位置から移動しない状態を示す。このように、可動役物が画面の前面に移動しない状態
では、強予告の演出としてエフェクト画像816,828のみが表示され、またエフェク
ト画像816,828よりも優先的に前面側に表示されるエラー報知画像807の全体が
視認可能となる。このため、可動役物が動くべき強予告なのに可動役物が動かないという
可動役物の異常状態を遊技者等に認識させることができる。なお、エラー報知画像807
が表示されない場合(エラーが発生していない場)でも、このようにエフェクト画像81
6,828を表示し、可動役物の異常状態を遊技者等に認識させる構成とすることが好ま
しい。
図111(4)に示す表示画面821bは、図111(3)に示す表示画面821aと
同様に、表示画面811の後の画面である。特徴的なのは、図111(4)に示す表示画
面821bでは、エフェクト画像816,828の表示に加え、強予告の補助表示(故障
認識可能表示)である補助画像829の表示をおこなっている。補助画像829は、第3
盤演出装置706が正常に動作する場合には、第3盤演出装置706の可動部の奥側に位
置して第3盤演出装置706の可動部によって必ず隠蔽されて視認不能となるような位置
と大きさで表示される画像である。図の例の場合、補助画像829は、「役物故障」とい
う文字を含み、第3盤演出装置706の可動部よりも大きさの小さい画像となっている。
そして、図111(4)は、図111(3)と同様に、第3盤演出装置706の動作を
伴う強予告を開始したが、たとえば第3盤演出装置706の故障により第3盤演出装置7
06の可動部が収納位置から移動しない状態を示す。すなわち、図111(4)は、図1
11(2)のように第3盤演出装置706が動作しているはずの予告演出のタイミングで
あるのに、第3盤演出装置706が動作していない状態を示す。
図111(4)に示す例の場合、可動役物が画面の前面に移動しない状態では、強予告
の演出としてエフェクト画像816,828のみが表示され、またエフェクト画像816
,828よりも優先的に前面側に表示されるエラー報知画像807の全体が視認可能とな
り、さらに補助画像829が視認可能になる。このため、可動役物が動くべき強予告なの
に可動役物が動かないという可動役物の異常状態を遊技者等に確実に認識させることがで
きる。なお、エラー報知画像807が表示されない場合(エラーが発生していない場)で
も、このようにエフェクト画像816を表示し、或いはさらに補助画像829を表示し、
可動役物の異常状態を遊技者等に認識させる構成とすることが好ましい。
そして遊技機10は、本変形例の場合も、前述の図106の場合(第4の実施形態)と
同様に、エラー報知画像807を表示するとともに対応するエラー報知用の音出力を演出
用の音出力よりも優先的におこなう。なお図111では、演出用の音出力に加え、エラー
報知用の音出力についても、図示省略している。
ここで、第3盤演出装置706(可動役物)による演出は、エラー報知に優先する第1
の演出に相当する。一方、エフェクト画像816,828やBGM等の演出用の音出力に
よる演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当する。
[第5の実施形態の変形例4]
次に、第5の実施形態の変形例4でおこなわれる演出について図112を用いて説明す
る。図112は、第5の実施形態の変形例4の表示画面及び導光板の一例を示す図である
。なお図112では、左側に導光板の配置や状態を示す斜視図を示し、右側に表示装置4
1の表示領域に表示される表示画面の例を示している。図112の左側の斜視図は、導光
板の配置や状態のみを示し、この斜視図では表示装置41の表示画面の画像内容について
は図示省略している。
導光板は、主要な要素としてアクリルなどよりなる板状体を有し、板状体に一側面から
LEDなどの発光素子からの光を入射させ、板状体に形成した凹凸などで光を表面側(前
面側)に導き出すことで、前面側をほぼ均一に発光させたり、前面側に凹凸などに応じた
特定の文字や図形などを表示したりすることが可能なデバイスである。この導光板として
は、発光素子が発光していないオフ状態であると高い透明度で裏側全体を前面から透視可
能とし、発光素子が発光しているオン状態では凹凸に応じた文字や図形などを部分的に浮
かび上がらせるように表示するものがある。
本変形例は、このような導光板である導光板831,832を、図112(1)の左側
に示すように表示装置41の表示領域の前面側に重ねて配置している。本変形例では、た
とえば表示装置41の表示領域の大きさ以上の大きさの表示部(オフ状態では透明な窓と
なる部分)を有する2セットの導光板831,832を、表示装置41の表示領域の正面
に重ねて固定状態に配置している。なお、導光板831,832に付帯する発光素子など
の図示は省略している。また、導光板831,832は、たとえば表示装置41の表示領
域の前面から離れて退避した待機位置(収納位置)から、表示装置41の表示領域の前面
に重なる位置まで移動可能に設け、たとえばこれら導光板831,832による演出をお
こなう際に待機位置から移動させて可動役物として使用する態様でもよい。
図112(1)に示す表示画面833は、図112(1)の右側に示すように、前述の
図106(3)に示す表示画面811と同様に、変動表示開始後のリーチ演出発生時の表
示画面である。表示画面833は、たとえば前述の図106(2)に示す表示画面810
の後の画面であって、左右図柄が「3」を表示するリーチ変動中の画面を示す。また、表
示画面833への変化途中でたとえば前述のオーバーフロースイッチ信号の出力があり、
これに応じて表示画面833では、前述のエラー報知画像807が表示されている。
そして、図112(1)の状態では、図112(1)の左側に示すように、各導光板8
31,832は両方ともオフ状態となっており、これら導光板831,832の裏側にあ
る表示画面833は前面側から全体が明瞭に視認可能となっている。なお図112では、
前述の図106(1)などで説明した、小図柄群802、特図1保留数表示803、特図
2保留数表示804、保留表示805、及び保留消化表示806については、図示省略し
て説明も省略する。
図112(2)に示す表示画面834は、図112(2)の右側に示すように、前述の
図106(4)に示す表示画面812と同様に、リーチ演出中のカットイン演出の表示画
面である。表示画面834は、表示画面833の後の画面であって、左右図柄が「3」を
表示するリーチ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ演出中の当該変動表示につい
てカットイン表示813aなど(カットイン演出)で所定の期待度を演出する。
但し、本変形例のカットイン表示813aは、前述の表示画面812のカットイン表示
813とは異なり、ロケットの背景(たとえば暗い宇宙)のような画像のみからなり、ロ
ケットのようなキャラクタ814などの画像は含まない。
そして、図112(2)の状態では、図112(2)の左側に示すように、各導光板8
31,832のうち導光板832のみがオン状態となっており、導光板832がオン状態
になることによって導光板832上に表示される画像であるキャラクタ832aが前面側
から視認可能となり、各導光板831,832の裏側にある表示画面834はキャラクタ
832aの表示範囲を除いて前面側から明瞭に視認可能となっている。いいかえると、図
112(2)の右側に示すように導光板832上に表示される画像であるキャラクタ83
2aによって表示装置41の表示領域が部分的に隠蔽され、この場合、エラー報知画像8
07のうちの相当範囲がキャラクタ832aにより隠蔽された状態となる。このため、エ
ラー表示がおこなわれていても遊技者を楽しませて興趣の高い演出を実現する。
ここで、導光板832上に表示される画像であるキャラクタ832aは、たとえば前述
した図106(4)に示すキャラクタ814と同様にロケットのような画像であり、前面
から見ると表示画面834のカットイン表示813a(表示装置41の表示領域の表示)
と重なって一体の表示演出を実現する。
なお、この例は一例にすぎず、導光板832上に表示される画像には、他の画像、たと
えばロケットに乗ったキャラクタが含まれていてもよい。また、ロケットのような画像の
うちの一部分、たとえばロケットの下端から放射されるロケットエンジンから出る火炎の
部分は、表示装置41の表示領域上の画像(すなわち、表示画面834の一部)として表
示されてもよい。表示装置41の表示領域上の画像として表示した部分は、その画像の態
様(たとえば表示色)を期待度に応じて異ならせることが容易に可能となる。
図112(3)に示す表示画面834aは、図112(3)の右側に示すように、前述
の図106(4)に示す表示画面812と同様に、リーチ演出中のカットイン演出の表示
画面である。表示画面834aは、図112(2)に示す表示画面834と同様に、図1
12(1)に示す表示画面833の後の画面であって、左右図柄が「3」を表示するリー
チ変動中の画面を示す。遊技機10は、リーチ演出中の当該変動表示についてカットイン
表示813aなど(カットイン演出)で所定の期待度を演出する。図112(3)の場合
は、前述の図112(2)の場合に比べて、たとえば大当り期待度がさらに高いことを示
唆する演出である。
本変形例の表示画面834aは、カットイン演出の画像として、ロケットの背景のよう
な画像(たとえば暗い宇宙のような画像)であるカットイン表示813aに加え、ロケッ
トに乗っているように見える位置に表示される虎のようなキャラクタ835を表示する画
面である。
そして、図112(3)の状態では、図112(3)の左側に示すように、各導光板8
31,832の両方がオン状態となっており、これによって導光板832上に表示される
画像であるキャラクタ832aと、導光板831上に表示される画像であるキャラクタ8
31a,831bとが前面側から視認可能となり、各導光板831,832の裏側にある
表示画面834aはキャラクタ831a,831b,832aの表示範囲を除いて前面側
から明瞭に視認可能となっている。いいかえると、図112(3)の右側に示すように各
導光板上に表示される画像であるキャラクタ831a,831b,832aによって表示
装置41の表示領域が部分的に隠蔽され、この場合、エラー報知画像807のうちの多く
の範囲がキャラクタ831a,831b,832aにより隠蔽された状態となる。このた
め、エラー表示がおこなわれていても遊技者を楽しませて興趣の高い演出を実現する。
ここで、導光板831,832上に表示される画像であるキャラクタ831a,831
b,832aは、たとえば前述した図106(4)に示すキャラクタ814と同様にロケ
ットのような画像であり、前面から見ると表示画面834aのカットイン表示813aや
キャラクタ835(表示装置41の表示領域の表示)と重なって一体の表示演出を実現す
る。特にこの例では、前面から見ると(すなわち、遊技者が見ると)、図112(3)の
右側に示すように、虎のようなキャラクタ835がロケットのようなキャラクタ831a
に搭乗しているように見える構成となっている。
なお、この例は一例にすぎず、導光板831,832上に表示される画像には、他の画
像、たとえばロケットに乗ったキャラクタが含まれていてもよい。また、ロケットのよう
な画像のうちの一部分、たとえばロケットの下端から放射される火炎の部分は、表示装置
41の表示領域上の画像(すなわち、表示画面834aの一部)として表示されてもよい
。また、ロケットのような画像を表示画面834aのたとえばカットイン表示813aの
一部としても表示し、前面から見ると、さらに多くのロケットが飛行している状態が視認
できる構成としてもよい。表示装置41の表示領域上の画像として表示した部分は、その
画像の態様(たとえば表示色)を期待度に応じて異ならせることが容易に可能となる。た
とえば、ロケットのようなキャラクタ831aに乗っているキャラクタ835の有無や形
態(たとえば表示色)や種類を異ならせることによって期待度の違いを示唆可能である。
また、導光板は2セットに限定されず、1セットでもよいし、3セット以上使用しても
よい。また、導光板はオン状態でたとえば全体が発光して極端な例では表示装置41の表
示領域全体を隠蔽する態様でもよい。また、導光板の作用によって、表示画面の一部また
は全体がホワイトアウト(またはブラックアウト)したり、表示画面の一部または全体の
明度または照度が低下したりすることにより、エラー報知画像を隠蔽する態様もありうる
。また導光板は、演出をおこなわない時には、表示装置41の前面から移動して表示装置
41の表示領域と重ならない位置に待機する態様としてもよく、この場合には、オフ状態
でも透視困難なタイプのもの(透光性が少ないもの)を使うことができる。
そして遊技機10は、本変形例の場合も、前述の図106の場合(第4の実施形態)と
同様に、エラー報知画像807を表示するとともに対応するエラー報知用の音出力を演出
用の音出力よりも優先的におこなう。なお図112では、演出用の音出力に加え、エラー
報知用の音出力についても、図示省略している。
ここで、導光板831,832(表示手段、可動役物)による演出は、エラー報知に優
先する第1の演出に相当する。一方、エフェクト画像813aやBGM等の演出用の音出
力による演出は、エラー報知に劣後する第2の演出に相当する。
なお、演出(エラー報知含む)をおこなう演出手段には、表示による演出をおこなう表
示手段、音声による演出をおこなう音出力手段、可動部の動きにより演出をおこなう可動
役物があるが、本実施形態(第5の実施形態)や前述の第4の実施形態で説明したものを
含め、エラー報知と予告演出の優先順位の具体例についてまとめて記載すると以下のよう
になり、演出手段によって異なる。
まず、表示手段での優先順位は、優先順位が高いものから先に記載すると、強エラー報
知>強予告演出>弱エラー報知>弱予告演出となる。次に、音出力手段での優先順位は、
同様に、強エラー報知>弱エラー報知>強予告演出、弱予告演出となる。なお、音出力手
段での優先順位は、強エラー報知>弱エラー報知>強予告演出>弱予告演出としてもよい
。次に、可動役物での優先順位は、同様に、強予告演出>強エラー報知>弱エラー報知>
弱予告演出となる。ここで、強エラーは重要度の比較的高いエラーを意味し、弱エラーは
強エラーよりも重要度の低いエラーを意味する。また、強予告は信頼度(大当りなどの期
待度)の比較的高い予告を意味し、弱予告は強予告よりも信頼度の低い予告を意味する。
[第5の実施形態の変形例5]
次に、第5の実施形態の変形例5でおこなわれる演出について図113を用いて説明す
る。本変形例は、本実施形態(第5の実施形態)や前述の第4の実施形態で説明したエラ
ー表示やエラー表示を隠蔽する演出(カットイン演出などの強予告の表示演出、可動役物
の可動部の動きによる演出、導光板の表示や動きによる演出)の実行時間や実行タイミン
グに特徴を有する。図113は、エラー表示(点滅表示)とエラー表示を隠蔽する演出と
の時間的関係を示すタイミングチャートの例である。
まず、図示していないが、エラー報知(エラー表示又はエラー報知用の音出力など)が
所定の実行時間継続しておこなわれる場合(点滅表示ではない場合)、前述した第3盤演
出装置706や第2盤演出装置705L,705Rや導光板831,832によるエラー
表示を隠蔽する演出の実行時間は、エラー報知の最短の実行時間未満とすることが好まし
い。これにより、エラー表示を隠蔽する演出がおこなわれても、エラー報知がおこなわれ
る期間の少なくとも一部では、エラー報知がこの演出により阻害されることなく確実にな
される。
次に、エラー表示が図113(1)に示すように点滅表示(周期的に点灯と消灯、或い
は表示と非表示が繰り返されるもの)によりおこなわれる場合、エラー表示を隠蔽する演
出(前述したカットイン表示813や第3盤演出装置706や第2盤演出装置705L,
705Rや導光板831,832による演出)の実行時間は、図113(2)に示すよう
にエラー表示の点灯表示時間(後述する実行時間Ton)より短い時間とすることが好まし
い。
ここで、図113(1)は、エラー表示が実行時間Ton実行され、非実行時間Toffだ
け停止される(非表示とされる)動作を繰り返す点滅表示である場合に、エラー表示を隠
蔽する演出の実行時間TPがエラー表示の実行時間Tonより長い場合のタイミングチャー
トの例である。この場合、図113(1)に示すように、エラー表示の実行タイミングと
エラー表示を隠蔽する演出の実行タイミングが同期してしまうと、一回の実行時間Tonの
エラー表示の時間的に全体が隠蔽されてしまい、観察者(遊技者等)によるエラー表示の
視認ができない最長連続時間が相当に長い時間T0(T0=Ton+2×Toff)になって
しまう。
しかし、図113(2)に示すように、エラー表示を隠蔽する演出の実行時間がエラー
表示の点灯表示時間未満(TP<Ton)であると、図113(2)に示すように、一回の
実行時間Tonのエラー表示の時間的に全体が隠蔽されることがなくなり、観察者によるエ
ラー表示の視認ができない最長連続時間がT0より格段に短い時間T1(T1<Ton+T
off)になる。すなわち、エラー表示を隠蔽する演出がおこなわれても、エラー表示がお
こなわれる期間の少なくとも一部では、エラー表示がこの演出により阻害されることなく
確実になされ、エラー表示を視認できない最長連続時間が格段に減る。
また、エラー表示が点滅表示によりおこなわれる場合、エラー表示を隠蔽する演出の実
行タイミングがエラー表示の実行タイミングと同期しないように、図113(3)に示す
ように、必要に応じて時間的なオフセットΔT(ずらし時間)を挿入することによって、
エラー表示の実行タイミングを調整する構成としてもよい。
図113(3)に示す動作は、たとえば、図113(1)に示すエラー表示(点滅表示
)をおこなう演出制御装置300における制御処理において、エラー表示の実行期間とエ
ラー表示を隠蔽する演出の実行期間が重なる(同時期となる)か否か事前に毎周期判定し
、重なると判定した場合には、エラー表示を実行開始するタイミングを当該重なる周期に
ついてオフセットΔTだけ遅らせる処理をおこなうことにより実現できる。
なお、図113(3)に示した態様とは異なり、エラー表示を隠蔽する演出に対して時
間的なオフセットΔTを挿入することによって、当該演出の実行タイミングを調整する態
様としてもよい。また、このようにオフセットΔTを挿入する制御処理は、演出の実行時
間TPがエラー表示の実行時間Tonと同じか、図113(1)に示すように演出の実行時
間TPがエラー表示の実行時間Tonよりも長い場合(すなわち、TP≧Tonの場合)にの
み、おこなう構成でもよい。
いずれにせよ、上述したようにオフセットΔTを挿入することによって、たとえば図1
13(3)に示すように、一回の実行時間Tonのエラー表示の時間的に全体が隠蔽される
ことがなくなり、観察者によるエラー表示の視認ができない最長連続時間がT0より格段
に短い時間T2になる。すなわち、エラー表示を隠蔽する演出がおこなわれても、エラー
表示がおこなわれる期間の少なくとも一部では、エラー表示がこの演出により阻害される
ことなく確実になされ、エラー表示を視認できない最長連続時間が格段に減る。
上述した第5の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面にお
いて以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技の進行を制御するなどの遊技制御をおこなう主制御手段(遊
技制御手段;遊技制御装置100)と、演出用の識別情報(飾り特図、たとえば前述の大
図柄群801)を変動表示させる変動表示ゲームをおこなう表示手段(表示装置41)と
、主制御手段の指令(コマンド)にもとづいて表示手段を含む演出手段(表示装置41、
スピーカ19a,19b、第2盤演出装置705L,705R、第3盤演出装置706な
ど)を制御する演出制御をおこなう従制御手段(演出制御手段;演出制御装置300)と
、を備える。従制御手段は、指令にもとづいて或いは当該従制御手段によるエラー判定に
もとづいて、当該遊技機10で発生しているエラーを報知するエラー表示を実行可能であ
り、演出手段による演出としてエラー表示の少なくとも一部を隠蔽する特定演出(たとえ
ば可動役物706などを作動させてエラー表示を隠蔽する強予告の演出、あるいは導光板
831,832によりエラー表示を隠蔽する強予告の演出)を実行可能な制御部(CPU
311)を備える。制御部は、エラー表示として、たとえばエラーを報知する画像である
エラー報知画像(たとえばエラー報知画像807)の表示をたとえば表示手段においてお
こない、特定演出は、エラー報知画像の少なくとも一部を隠蔽する。なお、エラー表示や
特定演出は、変動表示ゲームをおこなう表示手段とは異なる表示手段によっておこなわれ
てもよい。
(2)音出力手段(たとえばスピーカ19a,19b)をさらに備え、(1)の制御部
は、当該遊技機で発生しているエラーを報知するエラー報知音を音出力手段により出力可
能であり、特定演出に演出用の音出力が含まれる場合、当該演出用の音出力よりも優先的
にエラー報知音の出力をおこなう。
(3)(1)の制御部は、特定演出として可動役物(第2盤演出装置705L,705
Rまたは第3盤演出装置706、あるいは可動式である場合の導光板831,832)を
作動させて当該可動役物によって表示手段の表示領域の少なくとも一部(エラー報知画像
の少なくとも一部)を隠蔽し、特定演出における演出用画像として可動役物に対応する背
景画像(たとえばエフェクト画像816,817)を表示可能であり、背景画像について
はエラー報知画像よりも表示優先順位を低く設定する。すなわち、作動した可動役物はエ
ラー報知画像と重なる部分でエラー報知画像を隠蔽し、背景画像はエラー報知画像と重な
る部分でもエラー報知画像を隠蔽しない(エラー報知画像が前側にあるよう表示する)よ
うに設定する。
(4)(1)の制御部は、演出手段による演出として特定演出に相当する第1の演出(
たとえば強予告の演出)と特定演出に相当しない第2の演出(たとえば弱予告の演出)と
を実行可能であり、第2の演出ではエラー報知画像を隠蔽しない(たとえば、エラー報知
がおこなわれている場合には、可動役物を作動させる予告演出が発生しても可動役物を所
定位置に動作させない演出に変更する)。また、第1の演出及び第2の演出としての演出
用の音出力よりも、エラー(弱エラー及び強エラー)を報知するエラー報知音を優先して
出力する。
(5)(1)の制御部は、特定演出として可動役物が作動する演出をおこなう場合、作
動した可動役物によって隠蔽される補助画像であって、可動役物が作動しない場合には視
認可能となる補助画像(たとえば補助画像826L,826R、補助画像827、補助画
像829、あるいはエフェクト画像816の一部分など)を表示手段に表示する。
(6)(5)の補助画像は、可動役物が所定の動作をしないこと(可動役物の故障、あ
るいは可動役物が所定位置に動作しない演出に変更されたこと)を視覚的に認識させる情
報(文字または図形など)を含む。
(7)(1)の演出手段は、さらに音出力手段(たとえば、スピーカ19a,19b)
と可動演出手段(たとえば、盤演出装置44)とを含み、制御部は、当該遊技機で発生し
ているエラーを報知するエラー報知音を音出力手段により出力可能であり、特定演出に演
出用の音出力が含まれる場合に当該演出用の音出力よりも優先的にエラー報知音の出力を
おこなうとともに、可動演出手段が正常な可動動作をおこなうか否かにかかわらず可動動
作に関連した演出表示(エフェクト表示)を表示手段に表示させる。
なお、可動演出手段が正常な可動動作をおこなうことができない場合、すなわち可動演
出手段の不具合には、可動演出手段のアクチュエータ(モータやソレノイド)の故障、所
要のコネクタの抜けや接続不良、配線の断線、メカ機構の故障等がある。
(8)遊技機10は、表示手段(表示装置41)と可動演出手段(たとえば、盤演出装
置44)とを含む演出手段と、演出手段を制御する制御手段(演出制御手段;演出制御装
置300)とを備える。制御手段は、可動演出手段が正常な可動動作をおこなうか否かに
かかわらず可動動作に関連した演出表示(エフェクト表示)を表示手段に表示させる。
[ベースの算出と表示]
ここで、遊技機10がおこなう遊技性能としてのベースの算出と表示について、図11
4、図115を用いて説明する。ここでベースとは、通常遊技状態での出玉率である。こ
こで通常遊技状態とは、時短状態ではなく大当り遊技状態(大当り状態)でもない状態で
あり、さらに一般的には、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(
低確状態)である状態である。また出玉率とは、アウト球数100個あたりの払出球数で
ある。そのため、通常遊技状態でのアウト球数をNoutとし、通常遊技状態での払出球数
をNsafeとした場合、ベースBは、B=(Nsafe÷Nout)×100という式で算出する
。なお、アウト球数とは、遊技領域に発射されてアウト口又は入賞口に入った球数(たと
えば前述したアウト球検出スイッチ信号にもとづいて計数される球数)であり、アウト個
数、或いは単にアウトなどと称することもある。また払出球数とは、入賞に対して払い出
された賞球数であり、払出個数、セーフ球数、或いは単にセーフなどと称することもある
図3の説明で既述したように、遊技機10の遊技制御装置100には性能表示装置13
5が設けられている。図114は、ベースの表示手段である性能表示装置135とベース
用の記憶領域を示す図であり、図114(1)は性能表示装置135の表示部を示し、図
114(2)はベース用の記憶領域を示す。また図115は、性能表示装置135による
表示例を示す。
性能表示装置135は、図114(1)に示すように、横に4個並べて設けられた4桁
分の7セグメントLEDよりなり、各7セグメントLEDの右下にはドットポイント(小
さな円形の発光部)が設けられている。ベースの表示に関して、4桁の7セグメントLE
Dのうち、左側の2桁はベースの計測時期(計測中のものか否かや計測した順番)を表示
する識別セグとなっており、右側の2桁はベースの値を表示する比率セグとなっている。
なお図115に示すように、性能表示装置135の7セグメントLEDでは「B」を実際
には小文字「b」の形態で表示する。
遊技制御装置100は(詳細には、制御部であるCPU111Aは)、RAM111C
などのRWMに、図114(2)に示すようなベース用の記憶領域を設定し、ベースの算
出とベースの表示に使用する。すなわち遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域と
して、アウト球数の累積値を記憶する「アウト球数」と、払出球数の累積値を記憶する「
払出球数」とを設定する。また、ベースの算出値を記憶するベース用記憶領域として、「
ベース(BL)」、「ベース(B1)」、「ベース(B2)」、「ベース(B3)」を設
定する。
ここで、「ベース(BL)」は計測中のベースを記憶する領域であり、「ベース(B1
)」は1回前に計測したベースを記憶する領域であり、「ベース(B2)」は2回前に計
測したベースを記憶する領域であり、「ベース(B3)」は3回前に計測したベースを記
憶する領域である。つまり、「ベース(B3)」が設定される記憶領域のうちで最も古い
ベースの計測値(算出値)を記憶する領域である。
なお、上述したベース算出用記憶領域とベース用記憶領域の記憶値は、電源断時にはバ
ックアップされて記憶保持され、またRWMの異常を除いて、RAMクリア時(RAM初
期化スイッチ112を押して電源投入時)にもゼロクリアしないで記憶保持する構成であ
ることが望ましい。
遊技制御装置100は、前述した設定変更モード又は設定確認モードにおいて確率設定
の設定内容(5段階のうちの何れかの設定)を性能表示装置135によって表示する場合
を除いて、性能表示装置135によってベースの表示をおこなう。なお、前述した第1の
実施形態では、確率設定の設定内容の表示は確率設定値表示装置136によりおこなう態
様を説明した。しかし、確率設定値表示装置136を削除して、性能表示装置135が確
率設定値表示装置としても機能する構成としてもよく、その場合には、性能表示装置13
5によって上記設定内容の表示を上記各モードにおいておこない、それ以外では性能表示
装置135によってベースの表示をおこなう。
遊技制御装置100は、ベースの算出と表示を一例として次のようにおこなう。すなわ
ち遊技制御装置100は、電源投入時にはまず、性能表示装置135の4桁の7セグメン
トLEDの全てのセグメント(ドットポイント含む)を確認として所定時間(たとえば5
秒間)全点滅させる。
その後、遊技制御装置100は、図115(1)に示すようなBL表示状態、図115
(2)に示すようなB1表示状態、図115(3)に示すようなB2表示状態、図115
(4)に示すようなB3表示状態、をそれぞれ所定時間(たとえば5秒間)維持する動作
を繰り返し実行する。すなわち、電源投入後の定常状態では、BL表示状態を所定時間維
持し、次いでB1表示状態を所定時間維持し、次いでB2表示状態を所定時間維持し、次
いでB3表示状態を所定時間維持し、次いでBL表示状態を所定時間維持し、次いでB1
表示状態を所定時間維持し、…といったように四つの状態を順に切り替えて繰り返す。
ここで、BL表示状態で遊技制御装置100は、識別セグにベースの計測時期が計測中
(今回)であることを示す「bL」(BL)を表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベ
ース(BL)」の値(或いは「 - - 」)を表示する。また、B1表示状態で遊技制御装
置100は、識別セグにベースの計測時期が1回前であることを示す「b1」(B1)を
表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベース(B1)」の値(或いは「 - - 」)を表
示する。また、B2表示状態で遊技制御装置100は、識別セグにベースの計測時期が2
回前であることを示す「b2」(B2)を表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベース
(B2)」の値(或いは「 - - 」)を表示する。また、B3表示状態で遊技制御装置1
00は、識別セグにベースの計測時期が3回前であることを示す「b3」(B3)を表示
し、比率セグにベース用記憶領域「ベース(B3)」の値(或いは「 - - 」)を表示す
る。
一方、ベースの算出のために遊技制御装置100は、起動後に、通常遊技状態でたとえ
ばアウト球が検出される毎(すなわちアウト球検出スイッチ信号が出力される毎)にベー
ス算出用記憶領域の「アウト球数」の記憶値を検出されたアウト球の数に相当する値だけ
増加させ、通常遊技状態で遊技球の入賞口への入賞がある毎(或いは入賞にもとづく賞球
の払出が発生する毎など)にベース算出用記憶領域の「払出球数」の記憶値を発生した払
出球数(或いは払出制御装置200からの信号にもとづいて検知した実際に払い出した賞
球数でもよい)に相当する値だけ増加させる。また遊技制御装置100は、たとえばベー
ス算出用記憶領域の「アウト球数」または「払出球数」の記憶値が変化する毎に、前述し
た式でベースBを算出し、算出結果をベースBの最新の値としてベース用記憶領域の「ベ
ース(BL)」に上書きする。
なお、遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域の「アウト球数」の記憶値が規定
の計測個数(たとえば60000個)に到達すると、1回の計測が終了したとして、次の
ような計測終了時の処理をおこなう構成となっている。この計測終了時の処理では、その
時点のベース用記憶領域「ベース(B2)」の値をベース用記憶領域「ベース(B3)」
に上書きし、その時点のベース用記憶領域「ベース(B1)」の値をベース用記憶領域「
ベース(B2)」に上書きし、その時点のベース用記憶領域「ベース(BL)」の値をベ
ース用記憶領域「ベース(B1)」に上書きし、さらに、ベース算出用記憶領域の「アウ
ト球数」と「払出球数」の記憶値をクリアしてゼロにリセットする。これにより、常に最
大3回前までのベースの値と、現在計測中のベースの値とが記憶保持される。
そして遊技制御装置100は、初回電源投入時(ベース算出用記憶領域「アウト球数」
の記憶値はゼロ)からベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値が所定の算出開始個
数(たとえば300個未満の所定個数)未満である期間Aでは、各表示状態において、識
別セグでは「bL」、「b1」…といったベースの計測時期を示す文字を点滅表示し、比
率セグでは図115(4)に示すように「 - - 」(中央の横長のセグメントのみを発光
させる状態)を表示し、未計測状態であることを報知する。
次いで遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値が所定の
算出開始個数(たとえば300個未満の所定個数)に到達すると、ベース算出用記憶領域
とベース用記憶領域を初期化(ゼロクリア)して1回目の計測を開始する。
そして遊技制御装置100は、1回目の計測開始からベース算出用記憶領域「アウト球
数」の記憶値が計測個数(たとえば60000個)に到達するまでの期間Bでは、BL表
示状態において、識別セグでは「bL」を点滅表示または点灯表示し、比率セグではベー
ス用記憶領域「ベース(BL)」の値を表示する。また期間Bでは、その他の表示状態(
B1〜B3表示状態)においては、識別セグでは「b1」…といったベースの計測時期を
示す文字を点滅表示し、比率セグでは「 - - 」を表示し、未計測状態であることを報知
する。
なお、BL表示状態における識別セグでの「bL」の表示は、ベース算出用記憶領域「
アウト球数」の記憶値が計測個数未満である場合には点滅表示とし、ベース算出用記憶領
域「アウト球数」の記憶値が計測個数に到達した場合には点灯表示とする。また、上記識
別セグや比率セグでの点滅表示の点滅周期は、たとえば0.6秒周期とし、そのうちたと
えば点灯0.3秒、消灯0.3秒とする。また、「アウト球数」の記憶値が計測個数(た
とえば60000個)に到達して期間Bが終了すると、前述した計測終了時の処理をおこ
ない、次の2回目の計測を開始する。
その後、遊技制御装置100は、上記1回目の計測をおこなう期間Bと同様に、2回目
の計測をおこなう期間C、3回目の計測をおこなう期間D、4回目の計測をおこなう期間
E、…というように計測を連続的におこなう。そして、3回目の計測を終了した時点以降
では、過去3回のベースの算出値が記憶されているので、B1〜B3表示状態の全てにお
いて、識別セグでは「b1」…といったベースの計測時期を示す文字を点灯表示し、比率
セグでは対応するベース用記憶領域(「ベース(B1)」、「ベース(B2)」、「ベー
ス(B3)」のうちの何れか)の値を表示する。
なお、図115(1)〜(4)は、2回目の計測が終了した後の上記期間Dにおける各
表示状態での具体的な表示の一例を示している。この場合、3回前の計測結果はないので
、B3表示状態の具体例である図115(4)では、比率セグの表示が「 - - 」(未計
測状態を示す表示)となっている。
また、BL表示状態の具体例である図115(1)では、比率セグの表示が「 5 8
」となっていて、現在計測中のリアルタイムのベースの値が58であることを示している
。また、B1表示状態の具体例である図115(2)では、比率セグの表示が「 6 7
」となっていて、1回前に計測された規定の計測個数に対するベースの値が67であるこ
とを示している。また、B2表示状態の具体例である図115(3)では、比率セグの表
示が「 4 9 」となっていて、2回前に計測された規定の計測個数に対するベースの値
が49であることを示している。なお、ベースの値が100以上の場合には、比率セグの
表示を「 9 9.」(比率セグで数字99を表示し、かつ最後の桁のドットポイントを点
灯)とすることで、100以上であることを報知する。
またベースの値は、一般的にたとえば25〜35程度の範囲が正常範囲であり、この範
囲より小さくても、この範囲より大きくても異常であり、この異常はベース異常と呼ばれ
る。前述した図115の表示例は、正常範囲を超えるベース異常の計測結果が連続してい
る状態を一例として示しており、正常な場合には、識別セグに25〜35程度の正常範囲
内の数値が表示される。
遊技制御装置100は、たとえば、ベース用記憶領域(「ベース(B1)」、「ベース
(B2)」、「ベース(B3)」)に記憶されている過去3回のベースの計測値(上記B
1〜B3表示状態での比率セグの表示値)が全て正常範囲から外れて異常である場合に、
ベース異常が発生したとして、ベース異常が発生したことを示す信号を外部のたとえば遊
技場内部管理装置(ホールコンピュータ)に送信する。
このベース異常を示す信号(情報)は、たとえばコマンドとして演出制御装置300に
送信されて、この信号を受けた演出制御装置300の制御によって、表示装置41の表示
領域に、このベース異常を報知する画像(たとえばエラー報知画像807に相当する画像
)が表示される構成としてもよい。また、このベース異常は、不正がおこなわれている場
合に発生する可能性があるので、前述の強エラーに設定することが望ましい。
また、図114、図115に示した例では、ベースの計測値を過去3回前まで記憶し表
示する構成であるが、ベース用記憶領域の数を増やして過去4回以上前まで記憶し表示す
る構成でもよい。また、ベース算出用記憶領域は、計測中のものしか設定していないが、
過去の計測値の算出の基となったアウト球数と払出球数を記憶しておく記憶領域をそれぞ
れ設けてもよい。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態(変形例を含む)の遊技機10について図116から図122を
用いて説明する。第6の実施形態の遊技機10における演出制御装置300は、遊技制御
装置100が指定する変動パターンの範囲内(たとえば遊技制御装置100が指定する変
動時間内)で詳細な演出態様を決定している。このとき、演出制御装置300は、遊技制
御装置100から変動パターンコマンドを受信して、詳細な演出態様を抽選により決定し
ている。そのため、遊技制御装置100が同じ変動パターンコマンドを送信しても、演出
制御装置300は、必ずしも同じ演出態様を実行するとは限らない。
このような詳細な演出態様の抽選による決定は、外部から思い通りの演出動作をおこな
わせることを困難にして、開発過程において大きな工数を要することとなる。そのため、
演出制御装置300は、変動パターンコマンドに加えて詳細変動パターンコマンドを受信
可能にすることで、詳細な演出態様の決定を抽選によらずに詳細変動パターンコマンドに
よって決定することができるようにしている。なお、演出制御装置300は、詳細変動パ
ターンコマンドの送信が遊技制御装置100の処理負担となるため、詳細変動パターンコ
マンドを受信しない場合は詳細な演出態様を抽選により決定することができる。
まず、第6の実施形態の指令体系について図116と図117を用いて説明する。先に
、遊技制御装置100と演出制御装置300との間の指令体系について図116を用いて
説明する。図116は、第6の実施形態の指令体系の一例を示す図(その1)である。遊
技制御装置100は、乱数抽選により演出の概要を指示する変動パターンを決定し、変動
パターンコマンド(指令)によって変動パターン番号を演出制御装置300に通知するこ
とができる。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から指示された演出の概要の範囲内で、乱
数抽選にもとづいて詳細変動パターン番号を取得する。このとき、演出制御装置300は
、乱数抽選の結果から詳細変動パターンコマンドを決定し、詳細変動パターンコマンド(
指令)に対応する詳細変動パターン番号を取得する。
演出制御装置300は、取得した詳細変動パターン番号に対応する詳細な演出を決定し
、決定した演出内容で演出装置850を制御する。なお、演出装置850は、遊技演出に
関係する各種装置の便宜的な総称である。演出装置850は、具体的には、表示装置41
や、盤装飾装置46、枠装飾装置18、盤演出装置44、スピーカ19a,19b等があ
る。
これにより、演出制御装置300は、遊技制御装置100が指示した範囲内の演出態様
で演出装置850を制御することができる。また、遊技機10は、多様な演出態様で演出
装置850を制御可能にしながら、遊技制御装置100の処理負担を軽減することができ
る。
次に、遊技制御装置100と試験装置851との間の指令体系について図117を用い
て説明する。図117は、第6の実施形態の指令体系の一例を示す図(その2)である。
試験装置851は、任意の変動パターンコマンドと、任意の詳細変動パターンコマンドと
を送信し、演出制御装置300に通知することができる。
なお、試験装置851は、演出制御装置300の動作を試験可能であって、たとえばデ
バッガ機能やICE(In-Circuit Emulator)機能等を備えたコンピュータ等である。試
験装置851は、開発環境において遊技制御装置100に代えて、あるいは遊技制御装置
100に加えて演出制御装置300に接続することができる。また、試験装置851は、
開発環境に限らず、遊技場における遊技機10の設置環境において使用されるものであっ
てもよい。また、試験装置851は、試験用途に供されるものに限らず、開発用途、検証
用途、その他用途に供されるものであってもよい。
演出制御装置300は、試験装置851から取得した変動パターン番号(変動パターン
コマンド)と詳細変動パターンコマンドとにもとづいて詳細変動パターンコマンドに対応
する詳細変動パターン番号を取得する。
演出制御装置300は、取得した詳細変動パターン番号に対応する詳細な演出を決定し
、決定した演出内容で演出装置850を制御する。
これにより、演出制御装置300は、試験装置851が指示した通りの演出態様で演出
装置850を制御することができる。したがって、遊技機10は、外部から思い通りの演
出動作を演出装置850におこなわせることができる。
このように、演出制御装置300は、変動パターンコマンドだけでは演出内容が明らか
にならない詳細に至るまでを、詳細変動パターンコマンドを受信することによって外部(
試験装置851)からの指示通りとすることができる。また、演出制御装置300は、変
動パターンコマンドだけでは演出内容が明らかにならない詳細に至るまでを、詳細変動パ
ターンコマンドを受信することがなくても自ら(乱数抽選)によって決定することができ
る。
なお、演出制御装置300は、外部からのみ取得可能な変動パターンコマンドを一側面
において外部指令として捉えることができ、内部で生成可能な詳細変動パターンコマンド
を一側面において内部指令として捉えることができる。また、演出制御装置300は、演
出の概要を規定する変動パターンコマンドを一側面において概要指令として捉えることが
でき、演出の詳細を規定する詳細変動パターンコマンドを一側面において詳細指令として
捉えることができる。また、演出制御装置300は、遊技場の稼働環境下において用いら
れる変動パターンコマンドを一側面において実稼働用指令として捉えることができ、遊技
場の非稼働環境下(たとえば、試験環境下)において用いられる詳細変動パターンコマン
ドを一側面において非実稼働用指令(試験用指令)として捉えることができる。
次に、遊技制御装置100が演出制御装置300に送信する変動時コマンドについて図
118を用いて説明する。図118は、第6の実施形態の変動時コマンドの一例を示す図
である。遊技制御装置100は、特図ゲームの変動開始時に一群のコマンドからなる変動
時コマンドを演出制御装置300に送信する。たとえば、特図ゲームが特図1ゲームであ
れば、遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理(図22参照)において変動時コマンド
を設定して、演出制御装置300に送信する。また、特図ゲームが特図2ゲームであれば
、遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理(図23参照)において変動時コマンドを設
定して、演出制御装置300に送信する。
変動時コマンド(変動系コマンド)は、遊技制御装置100が特図ゲームの変動開始時
に送信するコマンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コ
マンド名「飾り図柄指定」)を送信する。コマンド名「飾り図柄指定」は、MODE「8
5H」と、飾り図柄に応じてACTION「11H」からACTION「7FH」のいず
れかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「変動パターン指
定」)を送信する。コマンド名「変動パターン指定」は、MODE「C0H」からMOD
E「D2H」のいずれかと、各変動パターンに対応するACTION「01H」からAC
TION「7FH」のいずれかを含む。さらに、コマンド名「変動パターン指定」は、A
CTION「01H」からACTION「7FH」のいずれかに続いて、詳細な演出を指
定可能なOPTION「FFF000H」からOPTION「FFF7FFH」のいずれ
かを含むことができる。
なお、遊技制御装置100は、処理負担軽減の観点からコマンド名「変動パターン指定
」においてMODEとACTIONだけを送信対象とし、OPTIONを送信対象としな
い。コマンド名「変動パターン指定」におけるOPTIONは、たとえば、試験装置85
1が送信対象とする。
なお、MODEは、最上位ビットを「1」とする1バイトのコマンドであり、ACTI
ONは、最上位ビットを「0」とする1バイトのコマンドである。これにより、演出制御
装置300は、最上位ビットによって受信したコマンドがMODEとACTIONのいず
れであるかを判別することができる。また、OPTIONは、3バイトのコマンドであり
、1バイト目の最上位ビットと2バイト目の最上位ビットを「1」とする。これにより、
演出制御装置300は、受信したコマンドの1バイト目の最上位ビットの「1」と2バイ
ト目の最上位ビットの「1」とからMODEとACTIONの組み合わせを否定し、受信
したコマンドがOPTIONであることを判別することができる。
次に、遊技制御装置100は、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」
)を送信する。コマンド名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保
留数4に対応するACTION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む
次に、遊技制御装置100は、送信順「4」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」
)を送信する。コマンド名「特図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保
留数4に対応するACTION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む
ここで、演出制御装置300が送信順「2」のコマンド(コマンド名「変動パターン指
定」)を受信したときに参照する振分テーブルについて図119と図120を用いて説明
する。図119は、第6の実施形態の振分テーブルの一例を示す図である(その1)。図
120は、第6の実施形態の振分テーブルの一例を示す図である(その2)。
演出制御装置300は、受信したコマンドがMODE「C0H」からMODE「D2H
」のいずれかであると、コマンド名「変動パターン指定」に対応するコマンドであること
を判別できる。たとえば、演出制御装置300は、MODE「C0H」を受信すると、振
分テーブル852が参照候補であることを判別できる。振分テーブル852は、参照候補
となる一群の振分テーブル852a,852b,852c,…,852nの総称である。
演出制御装置300は、受信したコマンドがACTION「01H」からACTION
「7FH」のいずれかであると、振分テーブル852のうちから参照すべき特定の振分テ
ーブルを一意に特定できる。たとえば、演出制御装置300は、受信したコマンドがAC
TION「01H」であるとき、振分テーブル(変動パターンコマンド:01H)852
aを参照すべき特定の振分テーブルとして特定する。
振分テーブル852aは、抽選乱数値と詳細変動パターンコマンドとの対応関係を規定
する。振分テーブル852aは、抽選乱数値の取り得る範囲が「0」から「999」まで
であることを示す。なお、抽選乱数値は、一定程度の無作為性を有すれば高速カウンタ等
から抽出される疑似乱数であってもよい。また、振分テーブル852aは、ACTION
「01H」(変動パターンコマンド:01H)の受信時において選択可能な詳細変動パタ
ーンコマンドが「FFFA01H」から「FFFA06H」までの6つがあることを示す
たとえば、詳細変動パターンコマンド「FFFA01H」は、800/1000の確率
で選択されるコマンドであり、詳細変動パターンコマンド「FFFA02H」は、50/
1000の確率で選択されるコマンドであり、詳細変動パターンコマンド「FFFA03
H」は、50/1000の確率で選択されるコマンドであり、詳細変動パターンコマンド
「FFFA04H」は、50/1000の確率で選択されるコマンドであり、詳細変動パ
ターンコマンド「FFFA05H」は、25/1000の確率で選択されるコマンドであ
り、詳細変動パターンコマンド「FFFA06H」は、25/1000の確率で選択され
るコマンドである。
演出制御装置300は、詳細変動パターンコマンドをキーにして関係テーブルを参照し
詳細変動パターン番号を取得する。ここで、関係テーブルについて図121を用いて説明
する。図121は、第6の実施形態の関係テーブルの一例を示す図である。
関係テーブル853は、詳細変動パターンコマンドと詳細変動パターン番号との対応関
係を規定するテーブルである。詳細変動パターンコマンドは、詳細な変動態様(演出態様
)に対応する。たとえば、詳細変動パターンコマンド「FFFA01H」は、詳細変動パ
ターン番号「001001」に対応し、演出制御装置300は、詳細変動パターン番号「
001001」にしたがい詳細な変動態様として通常変動で演出装置850を制御する。
詳細変動パターンコマンド「FFFA02H」は、詳細変動パターン番号「001002
」に対応し、演出制御装置300は、詳細変動パターン番号「001002」にしたがい
詳細な変動態様として左滑り変動で演出装置850を制御する。詳細変動パターンコマン
ド「FFFA03H」は、詳細変動パターン番号「001003」に対応し、演出制御装
置300は、詳細変動パターン番号「001003」にしたがい詳細な変動態様として右
滑り変動で演出装置850を制御する。詳細変動パターンコマンド「FFFA04H」は
、詳細変動パターン番号「001004」に対応し、演出制御装置300は、詳細変動パ
ターン番号「001004」にしたがい詳細な変動態様として中煽り変動で演出装置85
0を制御する。詳細変動パターンコマンド「FFFA05H」は、詳細変動パターン番号
「001005」に対応し、演出制御装置300は、詳細変動パターン番号「00100
5」にしたがい詳細な変動態様として特別変動で演出装置850を制御する。詳細変動パ
ターンコマンド「FFFA06H」は、詳細変動パターン番号「001006」に対応し
、演出制御装置300は、詳細変動パターン番号「001006」にしたがい詳細な変動
態様として短縮リーチ変動で演出装置850を制御する。
なお、関係テーブル853は、振分テーブル852aに限らず、振分テーブル852b
,852c等、その他の振分テーブルに規定されている詳細変動パターンコマンドと、演
出装置850に設定されているすべての詳細変動パターン番号との対応関係を規定するも
のであってもよい。
なお、振分テーブル852と関係テーブル853とは、演出制御装置300のPROM
321に格納される。
次に、演出制御装置300が変動時コマンド(変動系コマンド)のうち送信順「2」の
コマンド(コマンド名「変動パターン指定」)の受信時に実行する演出振分処理について
図122を用いて説明する。図122は、第6の実施形態の演出振分処理のフローチャー
トを示す図である。演出振分処理は、受信コマンド解析処理(図51参照)のステップD
56で制御部(たとえば、演出制御装置300のCPU311)によって実行される処理
である。制御部は、受信したMODEが「C0H」から「D2H」の範囲内にある場合に
演出振分処理を実行する。
[ステップD311]制御部は、コマンドMODEとコマンドACTIONを取得する

[ステップD312]制御部は、コマンドOPTIONの受信があるか否かを判定する
。通常、演出制御装置300は、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合に
受信コマンドのうちにコマンドOPTIONを含まないが、試験装置851からコマンド
を受信している場合に受信コマンドのうちにコマンドOPTIONを含み得る。制御部は
、コマンドOPTIONの受信がない場合にステップD313に進み、コマンドOPTI
ONの受信がある場合にステップD315に進む。
[ステップD313]制御部は、コマンドMODEとコマンドACTIONにもとづい
て振分テーブル852を選択する。
[ステップD314]制御部は、選択した振分テーブル852を用いて乱数抽選により
詳細変動パターンコマンドを決定して取得する。これにより、演出制御装置300は、遊
技制御装置100からコマンドOPTIONの受信がない場合に、詳細変動パターンコマ
ンドを無作為に取得する。
[ステップD315]制御部は、コマンドOPTIONを取得する。これにより、演出
制御装置300は、試験装置851からコマンドOPTIONの受信がある場合に、試験
装置851が指定した詳細変動パターンコマンドを取得する。
[ステップD316]制御部は、関係テーブル853を参照して詳細変動パターンコマ
ンドをキーにして詳細変動パターン番号を取得する。これにより、演出制御装置300は
、コマンドOPTIONの受信の有無に関わらず、詳細変動パターン番号を取得すること
ができる。
[ステップD317]制御部は、取得した詳細変動パターン番号にもとづいて具体的な
演出パターンを設定する演出パターン設定処理を実行し、演出振分処理を終了する。
このような遊技機10は、演出制御装置300がおこなう演出制御の詳細を外部から指
定可能にして演出制御装置300のプログラムの開発負担を軽減できる。また、遊技機1
0は、演出制御装置300がおこなう演出制御の詳細を外部から指定可能にしても遊技制
御装置100の制御負担を大きくすることをしない。
たとえば、詳細変動パターン番号「001006」に対応する演出制御を演出制御装置
300に実行させたいとき、遊技制御装置100は、コマンドMODEとコマンドACT
IONを指定して演出制御装置300に振分テーブル852aに規定されている詳細な変
動態様のうちから1つを無作為に選択させることができる。しかしながら、演出制御装置
300は、詳細変動パターン番号「001006」を何回の試行で選択することができる
かは保証されない。演出内容が複雑化して振分テーブル852aに規定されている選択肢
が増えるほどに試行回数が大きくなる。一方で、演出制御装置300は、試験装置851
からコマンドを受信する場合、コマンドMODEとコマンドACTIONとコマンドOP
TIONとが指定されて所望の振分テーブル852aに規定されている詳細な変動態様の
うちから1つを特定して選択することができる。このような演出制御装置300は、演出
制御のプログラム開発、デバッグ作業において作業性が向上する。
[第6の実施形態の変形例1]
次に、第6の実施形態の変形例1の遊技機10について図123と図124を用いて説
明する。第6の実施形態の演出制御装置300は、3バイトのOPTIONを1つ含む変
動パターン指定コマンドから詳細な変動態様を特定することができたが、第6の実施形態
の変形例1の演出制御装置300は、3バイトのOPTIONを2以上含む変動パターン
指定コマンドから詳細な変動態様を特定することができる点で相違する。まず、詳細な変
動態様の決定過程を図123を用いて説明する。図123は、第6の実施形態の変形例1
の演出振分の一例を示す図である。
演出制御装置300は、変動パターンコマンドを1回受信して振分テーブル852によ
る振分を1回だけおこなう場合に限らず、より複雑な演出をおこなう場合に振分テーブル
852による振分を2回以上おこなうことがある。たとえば、演出制御装置300は、2
回以上の振分をおこなう場合に振分テーブルセットを用意する。振分テーブルセットは、
振分をおこなう振分ポイントごとの振分テーブルを含む。演出制御装置300は、MOD
E「C1H」とACTION「01H」を含む変動パターンコマンドを受信したとき、振
分テーブルFT1からFT5までの5つの振分テーブル(振分テーブル852の一形態)
を含む振分テーブルセットを参照して前半変動の詳細な演出を決定する。
演出制御装置300は、振分ポイントの数に応じたOPTIONを含む変動パターンコ
マンドを受信する。たとえば、演出制御装置300は、OPTION「FFFA11H」
と、OPTION「FFFA22H」と、OPTION「FFFA41H」とを含む変動
パターンコマンドを受信したとき、最初の振分ポイントで振分テーブルFT1を参照して
OPTION「FFFA11H」にしたがい詳細変動パターン11(詳細変動パターン番
号を簡略表記)を選択する。次に、演出制御装置300は、詳細変動パターン11に対応
する振分ポイントで振分テーブルFT2を参照してOPTION「FFFA22H」にし
たがい詳細変動パターン22(詳細変動パターン番号を簡略表記)を選択する。さらに、
演出制御装置300は、詳細変動パターン22に対応する振分ポイントで振分テーブルF
T4を参照してOPTION「FFFA41H」にしたがい詳細変動パターン41(詳細
変動パターン番号を簡略表記)を選択する。そして、演出制御装置300は、詳細変動パ
ターン41に対応する後半演出(後半A)の選択に進む。なお、演出制御装置300は、
前半変動と同様にして後半変動(後半A)の詳細な演出の選択をおこなうことができる。
この場合においても、演出制御装置300は、後半変動における振分ポイントの数に応じ
たOPTIONを含んだ変動パターンコマンドを受信できる。
このようにして、演出制御装置300は、より複雑な演出をおこなう場合であっても、
振分ポイントの数に応じたOPTIONを含む変動パターンコマンドを受信することによ
って複雑な演出に対応して詳細な演出を特定することができる。
なお、変動パターンコマンドが2以上のOPTIONを含むことができる場合、最後の
OPTIONを特定可能な終端コマンドを設定するようにしてもよい。たとえば、OPT
ION「FFFFFFH」をダミーコマンドとして、演出制御装置300は、OPTIO
N「FFFFFFH」を受信することにより、これ以上のOPTIONの受信がないこと
を判別するようにしてもよい。
また、変動パターンコマンドが2以上のOPTIONを含むことができる場合、OPT
ION間を所定のコマンドで接続するようにしてもよい。たとえば、「3AH」を特別コ
マンドとして、演出制御装置300は、OPTIONを受信した後に、特別コマンド「3
AH」を受信することでさらに追加のOPTIONを受信することを判別し、特別コマン
ド「3AH」を受信しないことで追加のOPTIONを受信しないことを判別するように
してもよい。なお、特別コマンド「3AH」は、アスキーコードにおいてキャラクタ「;
」を意味するので、試験装置851は、キャラクタ「;」で繋がれた2以上のOPTIO
Nを含む文字列から変動パターンコマンドを容易に生成できる。
また、変動パターンコマンドが2以上のOPTIONを含むことができる場合、OPT
ION間を所定のコマンドで接続するとしたが、所定のビット列や、所定のビット長等の
任意のデータパターンでOPTIONの接続や、終端を判定可能にするものであってもよ
い。
次に、第6の実施形態の変形例1の演出振分処理について図124を用いて説明する。
図124は、第6の実施形態の変形例1の演出振分処理のフローチャートを示す図である
。演出振分処理は、受信コマンド解析処理(図51参照)のステップD56で制御部(た
とえば、演出制御装置300のCPU311)によって実行される処理である。制御部は
、受信したMODEが「C0H」から「D2H」の範囲内にある場合に演出振分処理を実
行する。
[ステップD321]制御部は、コマンドMODEとコマンドACTIONを取得する

[ステップD322]制御部は、コマンドOPTIONの受信があるか否かを判定する
。制御部は、コマンドOPTIONの受信がない場合にステップD323に進み、コマン
ドOPTIONの受信がある場合にステップD326に進む。
[ステップD323]制御部は、コマンドMODEとコマンドACTIONにもとづい
て振分テーブルセットを選択する。
[ステップD324]制御部は、選択した振分テーブルセットのうちから最初の振分テ
ーブルを用いて乱数抽選により詳細変動パターンコマンドを決定して取得する。
[ステップD325]制御部は、選択した詳細変動パターンコマンドに対応する振分ポ
イントがあるか否かに振分終了か否かを判定する。制御部は、振分終了でない(振分ポイ
ントがある)場合にステップD323に進み、振分終了である(振分ポイントがない)場
合にステップD328に進む。
[ステップD326]制御部は、コマンドOPTIONを1つ取得する。
[ステップD327]制御部は、コマンドOPTIONを全部取得したか否かを判定す
る。制御部は、コマンドOPTIONを全部取得していない場合にステップD326に進
み、コマンドOPTIONを全部取得している場合にステップD328に進む。
[ステップD328]制御部は、関係テーブル853を参照して詳細変動パターンコマ
ンドをキーにして詳細変動パターン番号を取得する。これにより、演出制御装置300は
、コマンドOPTIONの受信の有無に関わらず、また振分ポイントの数に関わらず、詳
細変動パターン番号を取得することができる。
[ステップD329]制御部は、取得した詳細変動パターン番号にもとづいて具体的な
演出パターンを設定する演出パターン設定処理を実行し、演出振分処理を終了する。
このような遊技機10は、演出制御装置300がおこなう演出制御の詳細を外部から指
定可能にして演出制御装置300のプログラムの開発負担を軽減できる。また、遊技機1
0は、演出制御装置300がおこなう演出制御の詳細を外部から指定可能にしても遊技制
御装置100の制御負担を大きくすることをしない。
なお、OPTIONのうちには、詳細変動パターンコマンドに対応せずに乱数抽選によ
る詳細変動パターンコマンド選択を指定するものがあってもよい。この場合、演出制御装
置300は、振分ポイントごとにコマンドOPTIONによる詳細変動パターンコマンド
の取得か、乱数抽選による詳細変動パターンコマンドの取得かを決定するようにすればよ
い。これにより、演出制御装置300は、振分テーブルFT1からFT5のうち振分テー
ブルFT1からFT4についてOPTIONで指定された詳細変動パターンコマンドを選
択し、振分テーブルFT5について乱数抽選で決定した詳細変動パターンコマンドを選択
することができる。このような遊技機10は、演出制御装置300の開発効率の改善に寄
与する。
上述した第6の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、外部指令にもとづいて演出制御を実行可能な演出制御手段(演出
制御装置300)を備える。演出制御手段は、記憶部(たとえば、PROM321)と、
制御部(たとえば、CPU311)と、を含む。記憶部は、内部指令(詳細変動パターン
コマンド(OPTION))の振分を規定する第1のテーブルデータと(たとえば、振分
テーブル)、内部指令と演出パターンとの対応関係を規定する第2のテーブルデータ(た
とえば、関係テーブル)とを記憶する。制御部は、外部指令(変動パターンコマンド)が
内部指令を含まない場合に第1のテーブルデータを用いて内部指令の振分抽選をおこない
、振り分けられた内部指令と第2のテーブルデータとを用いて演出パターンを決定し、外
部指令が内部指令を含む場合に外部指令に含まれる内部指令と第2のテーブルデータとを
用いて演出パターン(詳細変動パターン番号)を決定する。
(2)遊技機10は、遊技制御をおこなう主制御手段(遊技制御装置100)と、主制
御手段の外部指令にもとづいて演出制御を実行可能な従制御手段(演出制御装置300)
とを備える。従制御手段は、記憶部(たとえば、PROM321)と、制御部(たとえば
、CPU311)と、を含む。記憶部は、内部指令(詳細変動パターンコマンド(OPT
ION))の振分を規定する第1のテーブルデータと(たとえば、振分テーブル)、内部
指令と演出パターンとの対応関係を規定する第2のテーブルデータ(たとえば、関係テー
ブル)とを記憶する。制御部は、外部指令(変動パターンコマンド)が内部指令を含まな
い場合に第1のテーブルデータを用いて内部指令の振分抽選をおこない、振り分けられた
内部指令と第2のテーブルデータとを用いて演出パターンを決定し、外部指令が内部指令
を含む場合に外部指令に含まれる内部指令と第2のテーブルデータとを用いて演出パター
ン(詳細変動パターン番号)を決定する。
(3)遊技機10は、遊技制御をおこなう主制御手段(遊技制御装置100)と、主制
御手段の外部指令にもとづいて演出制御を実行可能な従制御手段(演出制御装置300)
とを備える。従制御手段は、記憶部(たとえば、PROM321)と、制御部(たとえば
、CPU311)と、を含む。記憶部は、内部指令(詳細変動パターンコマンド(OPT
ION))の振分を規定する第1のテーブルデータと(たとえば、振分テーブル)、内部
指令と演出パターンとの対応関係を規定する第2のテーブルデータ(たとえば、関係テー
ブル)とを記憶する。制御部は、外部指令(変動パターンコマンド)が内部指令を含まな
い場合に第1のテーブルデータを用いて内部指令の振分抽選をおこない、振り分けられた
内部指令と第2のテーブルデータとを用いて演出パターン(詳細変動パターン番号)を決
定し、外部指令が第1の内部指令を含み接続指令(たとえば、特別コマンド「3AH」)
を含まない場合に外部指令に含まれる第1の内部指令と第2のテーブルデータとを用いて
演出パターンを決定し、外部指令が第1の内部指令と接続指令を含む場合に第1の内部指
令と接続指令に続く第2の内部指令と第2のテーブルデータとを用いて演出パターンを決
定する。
(4)遊技機10は、外部指令にもとづいて演出制御を実行可能な演出制御手段(演出
制御装置300)を備える。演出制御手段は、記憶部(たとえば、PROM321)と、
制御部(たとえば、CPU311)と、を含む。記憶部は、内部指令(詳細変動パターン
コマンド(OPTION))の振分を規定する第1のテーブルデータと(たとえば、振分
テーブル)、内部指令と演出パターンとの対応関係を規定する第2のテーブルデータ(た
とえば、関係テーブル)とを記憶する。制御部は、外部指令(変動パターンコマンド)が
内部指令を含まない場合、に第1のテーブルデータを用いて内部指令の振分抽選をおこな
い、振り分けられた内部指令と第2のテーブルデータとを用いて演出パターン(詳細変動
パターン番号)を決定し、外部指令が第1の内部指令を含み接続指令(たとえば、特別コ
マンド「3AH」)を含まない場合に、外部指令に含まれる第1の内部指令と第2のテー
ブルデータとを用いて演出パターンを決定し、外部指令が第1の内部指令と接続指令を含
む場合に、第1の内部指令と接続指令に続く第2の内部指令と第2のテーブルデータとを
用いて演出パターンを決定する。
(5)(4)の制御部は、第1の内部指令の受信(取得)後に接続指令の有無を判定し
、接続指令があると判定した場合に第2の内部指令を受信(取得)することとし、接続指
令がないと判定した場合に第2の内部指令を受信(取得)しないこととする。
(6)(4)の制御部は、内部指令と異なる独立した指令として接続指令を受信(取得
)する。
(7)(4)の接続指令は、1文字以上の所定の文字列に対応するデータパターンであ
る。
(8)(4)の接続指令は、第1の内部指令に含まれる所定のデータパターンである。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態の遊技機10について説明する。第7の実施形態の遊技機10は
、遊技場における設置環境において外枠11に対して前面枠12を開放した場合に遊技場
係員による所要の操作を可能にしている。まず、遊技機10における遊技場係員による所
要の操作環境について図125を用いて説明する。図125は、第7の実施形態の遊技機
の一例を示す斜視図(その1)である。なお、第1の実施形態から第6の実施形態の遊技
機10においても同様の構成を有している。
図125は、遊技機10が外枠11に対して前面枠12を開放する様子を示す。遊技機
10は、一般に島と呼ばれる遊技場設備に外枠11を固定し、前面枠12を開放すること
によって係員によるメンテナンス作業をおこなえるようにしている。そのため、遊技機1
0は、外枠11に前面枠12を軸支する軸支側よりも開放側において、設置環境での作業
性が優れる。特に、近時の遊技機は、前面枠12の前面側構成部材(たとえば、枠装飾装
置18や上皿21等)の突出量が大きいことから、前面枠12が遊技場設備(たとえば、
呼び出しランプや、カードユニット等)と干渉し、前面枠12の開放量が制限される場合
がある。
なお、遊技場係員による所要の操作は、たとえば、設定値の確認操作、設定値の変更操
作、RAMクリア操作等を含む運用操作、配線の接続確認等を含むメンテナンス操作等が
ある。
前面枠12は、前面枠12の裏面側に遊技制御装置100と演出制御装置300と払出
制御装置200と電源装置400とを備える。また、遊技制御装置100と演出制御装置
300とは、遊技盤30の裏面側に備えられる。
遊技制御装置100は、性能表示装置135と確率設定値表示装置136と設定値変更
スイッチ126と設定キースイッチ127とRAM初期化スイッチ112とを前面枠12
の裏面側に臨ませて備える。
遊技機10は、遊技場の設置環境において前面枠12を開放させることで、遊技場係員
による運用操作を容易にする。言い換えれば、遊技機10は、遊技場の設置環境において
前面枠12を開放しない状態、たとえば遊技者が遊技中の状態では、運用操作を困難なら
しめる。
遊技機10は、設定キースイッチ127の操作を受け付けることにより、確率設定値表
示装置136により設定値を確認可能にする。また、遊技機10は、性能表示装置135
により遊技機10の状態を確認可能にする。また、遊技機10は、設定値変更スイッチ1
26と設定キースイッチ127との操作を受け付けることにより、確率設定値表示装置1
36に設定値を表示しながら設定値を変更可能にする。また、遊技機10は、RAM初期
化スイッチ112の操作を受け付けることにより、RAM111Cをクリア可能にする。
このような遊技場係員による遊技機10の運用操作は、遊技場の設置環境において前面
枠12を開放させておこなわれる。したがって、遊技場係員は、前面枠12の開放状態に
おいて前面枠12の裏面側を覗き込むようにして運用操作をおこなうこととなる。そのた
め、遊技場係員は、主として前面枠12の裏面側に設けられた性能表示装置135や確率
設定値表示装置136から操作状態を把握することとなる。
そこで、遊技機10は、前面枠12の前面側に設けられた演出装置によって遊技場係員
の操作状態の把握をサポートする。次に、前面枠12の前面側に設けられた演出装置につ
いて図126を用いて説明する。図126は、第7の実施形態の遊技機の一例を示す斜視
図(その2)である。
遊技機10は、前面枠12の前面側にスピーカ19a(L),19a(R),19bを
備える。スピーカ19a(L),19a(R)は、前面枠12の上部に設けられ(図1参
照)、前面枠12の前面側から見て左側にスピーカ19a(L)を備え、右側にスピーカ
19a(R)を備える。また、スピーカ19bは、前面枠12の右下部であって、操作部
24の上方に設けられる(図1参照)。スピーカ19a(L),19a(R),19bは
、それぞれ独立して音出力可能になっている。なお、スピーカ19a(L)は、前面枠1
2の裏面側から直接観察できないが、前面枠12の裏面側から見て右上部に位置する。ま
た、スピーカ19a(R)は、前面枠12の裏面側から直接観察できないが、前面枠12
の裏面側から見て左上部に位置する。また、スピーカ19bは、前面枠12の裏面側から
直接観察できないが、前面枠12の裏面側から見て左下部に位置する。
スピーカ19a(L),19a(R),19bは、前面枠12の前面側に設けられて遊
技演出を担うが、運用操作時においては音出力によって遊技場係員の操作状態の把握をサ
ポートする。
また、遊技機10は、前面枠12の前面側中央部であって、遊技盤30の中央部に表示
装置41を備える。表示装置41は、前面枠12の裏面側から直接観察できないが、前面
枠12の裏面側から見てもまた中央部に位置する。表示装置41は、前面枠12の前面側
に設けられて遊技演出を担うが、運用操作時においては映像出力によって遊技場係員によ
る操作状態を第三者に向けて案内可能にする。
なお、これら演出装置(スピーカ19a(L),19a(R),19b、表示装置41
)による操作状態の報知や案内は、必ずしも性能表示装置135や確率設定値表示装置1
36と同程度の情報量を有するものでなくともよい。
次に、第7の実施形態の遊技機10における電源投入後の制御状態について図127を
用いて説明する。図127は、第7の実施形態の遊技機における電源投入後の制御状態の
一例を示す図である。
遊技機10(遊技制御装置100)は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112と設
定キースイッチ127の入力状態に応じて制御状態S0から制御状態S3のいずれかに移
行する。遊技制御装置100は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がON、設定
キースイッチ127がONのとき、制御状態S0(設定変更状態)に移行する。また、遊
技制御装置100は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイ
ッチ127がONのとき、制御状態S1(設定確認状態)に移行する。また、遊技制御装
置100は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がON、設定キースイッチ127
がOFFのとき、制御状態S2(RAMクリア)に移行する。また、遊技制御装置100
は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイッチ127がOF
Fのとき、制御状態S3(停電復旧)に移行する。
また、遊技制御装置100は、制御状態S0において設定キースイッチ127がOFF
になると、制御状態S5(遊技状態)に移行する。また、遊技制御装置100は、制御状
態S1において設定キースイッチ127がOFFになると、制御状態S3に移行する。ま
た、遊技制御装置100は、制御状態S2においてRAMクリア後に制御状態S5に移行
する。また、遊技制御装置100は、制御状態S3においてデータ異常(停電検査領域の
データ異常やデータバックアップ領域のチェックサム異常)を検出すると制御状態S4(
異常)に移行し、制御状態S3においてデータ異常を検出しない(すなわち、データ正常
である)と制御状態S5に移行する。
遊技制御装置100は、制御状態S0(設定変更状態)において、RAMクリアをおこ
なうとともに、設定値の変更操作を受け付ける。遊技制御装置100は、制御状態S0に
おいて、演出制御装置300に対してRAM初期化(RAMクリア)コマンドと確率設定
変更中コマンドとを送信する。これにより、演出制御装置300は、遊技制御装置100
が制御状態S0であることを検出し、RAMクリアと設定変更状態とを演出装置を用いて
報知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において変更中の設
定値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において変更中
の設定値を確認することができるとともに、演出装置によって設定変更状態であることを
確認できる。
また、遊技制御装置100は、制御状態S0から制御状態S5に移行するときに、演出
制御装置300に対して確率設定確定コマンドを送信する。これにより、演出制御装置3
00は、変更された設定値の確定を検出し、設定値確定を演出装置を用いて報知する。ま
た、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において確定した設定値を表示す
る。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において確定した設定値を確
認することができるとともに、演出装置によって設定値の確定があったことを確認できる
遊技制御装置100は、制御状態S1(設定確認状態)において、演出制御装置300
に対して確率設定確認中コマンドを送信する。これにより、演出制御装置300は、遊技
制御装置100が制御状態S1であることを検出し、設定確認状態を演出装置を用いて報
知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において設定されてい
る設定値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において設
定されている設定値を確認することができるとともに、演出装置によって設定確認状態で
あることを確認できる。
また、遊技制御装置100は、制御状態S1から制御状態S3(停電復旧)に移行する
ときに、演出制御装置300に対して確率確認終了コマンドを送信する。これにより、演
出制御装置300は、設定確認状態の終了を検出し、設定確認状態の終了を演出装置を用
いて報知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136における設定値
の表示を終了する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において設定
確認状態の終了を確認することができるとともに、演出装置によって設定確認状態の終了
があったことを確認できる。なお、遊技制御装置100は、確率確認終了コマンドの送信
をおこなわないものであってもよく、演出制御装置300は、その場合に制御状態S3か
ら制御状態S5への移行に伴い受信されるコマンド(停電復旧コマンド)の受信によって
設定確認状態の終了を検出してもよい。
遊技制御装置100は、制御状態S2(RAMクリア)において、演出制御装置300
に対してRAM初期化コマンドを送信する。これにより、演出制御装置300は、遊技制
御装置100が制御状態S2であることを検出し、RAMクリアがあったことを演出装置
を用いて報知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において設
定されている設定値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136
において設定されている設定値を確認することができるとともに、演出装置によって設定
確認状態であることを確認できる。
遊技制御装置100は、制御状態S3(停電復旧)において、データ異常を検出したと
きに演出制御装置300に対して設定変更指示コマンドを送信して異常終了する。これに
より、演出制御装置300は、遊技制御装置100が異常終了したことを検出し、正常な
設定値が失われたことから設定変更指示を演出装置を用いて案内する。また、遊技制御装
置100は、確率設定値表示装置136を非表示状態とする。
遊技制御装置100は、制御状態S3において、データ正常を検出したときに演出制御
装置300に対して停電復旧コマンドを送信する。これにより、演出制御装置300は、
遊技制御装置100が制御状態S5であることを検出し、演出制御用のコマンドの受信を
待ち受ける。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136を非表示にして性
能表示装置135における状態表示をおこなう。これにより、遊技場係員は、遊技状態へ
の移行を確認することができるとともに、演出装置における遊技演出の再開によって遊技
状態への移行を確認できる。
なお、性能表示装置135と確率設定値表示装置136とは、共通の表示装置であって
もよく、制御状態S0,S1において確率設定値表示装置136として機能し、制御状態
S5において性能表示装置135として機能するものであってもよい。
なお、遊技機10は、遊技制御装置100から演出制御装置300へのRAM初期化コ
マンドの送信によりRAM初期化があったことを演出制御装置300に通知することに代
えて、確率設定変更中コマンドや確率設定確定コマンドの送信をもってRAM初期化があ
ったことを演出制御装置300に通知するようにしてもよい。この場合、遊技機10は、
遊技制御装置100から演出制御装置300へのRAM初期化コマンドの送信を省略して
もRAMクリアに関する報知をおこなうことができる。
次に、演出装置における制御状態の案内または報知について説明する。まず、制御状態
S0(設定変更状態)から制御状態S5(遊技状態)への移行タイミングについて図12
8を用いて説明する。図128は、第7の実施形態の制御状態S0(設定変更状態)から
制御状態S5(遊技状態)への移行時のタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がON、設定キースイッチ1
27がONのとき、制御状態S0に移行し、タイミングt0でRAMクリアを実行する。
遊技機10は、タイミングt1でRAM初期化スイッチ112がOFFになっても設定キ
ースイッチ127がONである限り、制御状態S0となる。
遊技機10は、制御状態S0においてRAMクリア後に設定値が「0」に初期化され、
設定値変更スイッチ126の押下操作を検出するごとに「1」ずつインクリメントし、最
大設定値を超えると「0」に戻る。たとえば、遊技機10は、タイミングt2で設定値変
更スイッチ126の押下操作を検出して設定値を「1」に更新し、タイミングt3で設定
値変更スイッチ126の押下操作を検出して設定値を「2」に更新する。
遊技機10は、タイミングt4で設定キースイッチ127のOFFを検出して設定値の
更新を確定し、制御状態S0から制御状態S5に移行する。このとき、遊技機10は、演
出装置を用いて設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知とをおこなう。
次に、設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様について説明する
。まず、演出装置の一つである表示装置41における設定変更に関する報知とRAMクリ
アに関する報知の報知態様について図129を用いて説明する。図129は、第7の実施
形態の表示装置における設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の
一例を示す図である。
演出制御装置300は、遊技制御装置100が制御状態S0において送信するRAM初
期化コマンドと確率設定変更中コマンドとを受信して、表示装置41に表示画面860(
図129(1))を表示させて設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知とをお
こなう。このとき、演出制御装置300は、いまだ遊技制御に関するコマンドを受信して
いないため初期設定の表示(たとえば、前面単色)を背景にして、RAM初期化報知表示
861と確率設定変更中表示862とを表示する。たとえば、RAM初期化報知表示86
1は、表示コード「01」と、メッセージ「RAMが初期化されました」を表示内容に含
む。また、確率設定変更中表示862は、表示コード「02」と、メッセージ「設定値変
更操作中です」を表示内容に含む。これにより、遊技機10は、メッセージによって報知
内容を案内することができるとともに、取扱説明書等を参照して表示コードに対応する詳
細な制御状態を把握可能にすることができる。なお、遊技機10は、RAM初期化報知表
示861と確率設定変更中表示862とに表示コードとメッセージとを含むとしたがいず
れか一方を含むものであってもよい。演出制御装置300は、制御状態S0の間、RAM
初期化報知表示861と確率設定変更中表示862とを表示することで、表示装置41に
より遊技機10の制御状態を容易に把握可能にする。なお、演出制御装置300は、点滅
表示やスクロール表示等のエフェクトを用いてRAM初期化報知表示861や確率設定変
更中表示862を表示するようにしてもよい。
演出制御装置300は、遊技制御装置100が制御状態S0から制御状態S5への移行
タイミング(移行直前のタイミングであってもよいし、移行直後のタイミングであっても
よい)において送信する確率設定確定コマンドを受信して、表示装置41に表示画面86
3(図129(2))を表示させて設定変更に関する報知をおこなう。このとき、演出制
御装置300は、いまだ遊技制御に関するコマンドを受信していない場合、初期設定の表
示を背景にして確率設定確定表示864を表示する。たとえば、確率設定確定表示864
は、表示コード「03」と、メッセージ「設定値の変更を受け付けました」を表示内容に
含む。なお、演出制御装置300は、RAMクリアに関する報知を確実にするために、さ
らにRAM初期化報知表示861を表示する。演出制御装置300は、遊技制御に関する
コマンドを受信するまでの間、RAM初期化報知表示861と確率設定確定表示864と
を表示することで、表示装置41により遊技機10の制御状態を容易に把握可能にする。
なお、演出制御装置300は、点滅表示やスクロール表示等のエフェクトを用いてRAM
初期化報知表示861や確率設定確定表示864を表示するようにしてもよい。
演出制御装置300は、遊技制御装置100が制御状態S5において送信する遊技制御
に関するコマンド(たとえば、客待ちコマンド)を受信して、表示装置41に表示画面8
65(図129(3))を表示させる。演出制御装置300は、制御状態S5に移行後で
あっても所定の報知終了トリガが成立するまでの間、設定変更に関する報知をおこなう。
このとき、演出制御装置300は、遊技制御に関するコマンドを受信後に、対応する遊技
中表示(たとえば、客待ち画面866)を背景にして確率設定確定表示864を表示する
。なお、演出制御装置300は、RAMクリアに関する報知を確実にするために、さらに
RAM初期化報知表示861を表示する。演出制御装置300は、報知終了トリガが成立
するまでの間、RAM初期化報知表示861と確率設定確定表示864とを表示すること
で、遊技制御開始後にあっても表示装置41により遊技機10の制御状態を容易に把握可
能にする。なお、演出制御装置300は、点滅表示やスクロール表示等のエフェクトを用
いてRAM初期化報知表示861や確率設定確定表示864を表示するようにしてもよい
。なお、報知終了トリガは、所定時間(たとえば、1分)や、所定条件の成立(前面枠1
2の閉塞検出や、入賞検出等による遊技開始検出、所定回数の変動表示ゲームの実行(た
とえば、特図ゲームの変動表示1回の実行)、プッシュボタン25の押下操作検出等)等
がある。
また、遊技機10は、遊技場係員に対する表示装置41における報知を確実にするため
に、前面枠12の開放中に開始した報知内容の表示を、前面枠12の開放終了後の所定の
報知終了トリガ成立(たとえば、所定期間経過やプッシュボタン25の押下操作検出等)
まで継続するようにしてもよい。
次に、演出装置の一つであるスピーカ19a,19b(音出力装置)における設定変更
に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様について説明する。まず、音出力用
に用意されている複数のチャンネルごとの音出力制御による報知態様について図130を
説明する。図130は、第7の実施形態の音出力装置における設定変更に関する報知とR
AMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図(その1)である。
演出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化コマンドと確率設定変更
中コマンドとを受信して、タイミングt0より音出力用に用意されている複数のチャンネ
ルを用いてスピーカ19a,19bから報知音Aと報知音Bとを音出力する。たとえば、
演出制御装置300は、チャンネル1とチャンネル2とで同期して報知音Aと報知音Bと
を繰り返し音出力する(図130(1))。そして、演出制御装置300は、遊技制御装
置100から確率設定確定コマンドを受信して、タイミングt4より音出力用に用意され
ている複数のチャンネルを用いてスピーカ19a,19bから報知音Aと報知音Cとを音
出力する。たとえば、演出制御装置300は、チャンネル1とチャンネル2とで同期して
報知音Aと報知音Cとを繰り返し音出力する。そして、演出制御装置300は、報知音A
と報知音Cとを繰り返し音出力していたチャンネルからの音出力を、タイミングt4から
所定時間経過したタイミングt6より遊技制御音Dに切り替える。
なお、報知音Aは、RAMクリアを報知する警報音(たとえば、電子音「ピューン、ピ
ューン」)とRAMクリアを報知するメッセージ(たとえば、「RAMが初期化されまし
た」)とを含む。なお、報知音Aは、警報音とメッセージのうちいずれか一方を含むもの
であってもよい。
また、報知音Bは、確率設定変更中を報知する注意喚起音1(たとえば、電子音「ピッ
ピー、ピッピー」)と確率設定変更中を報知するメッセージ(たとえば、「確率設定変更
中です」)とを含む。なお、報知音Bは、注意喚起音1とメッセージのうちいずれか一方
を含むものであってもよい。
また、報知音Cは、確率設定確定を報知する注意喚起音2(たとえば、電子音「ピロリ
、ピロリ」)と確率設定確定を報知するメッセージ(たとえば、「確率設定が変更されま
した」)とを含む。なお、報知音Cは、注意喚起音2とメッセージのうちいずれか一方を
含むものであってもよい。また、遊技制御音Dは、遊技制御状態に応じたBGMや効果音
を含む。
これにより、遊技機10は、報知音Aと報知音Bとの同時出力を抑止できる。また、遊
技機10は、報知音Aと報知音Cとの同時出力を抑止できる。したがって、遊技機10は
、確率設定変更作業中の作業者に対してRAMクリアがあったことと確率設定変更中であ
ることとを好適に案内することができる。また、遊技機10は、確率設定変更作業中に、
RAMクリアの報知音が確率設定変更中の報知音の障害となることがないので作業者に対
して確率設定変更中であることを好適に案内することができる。また、遊技機10は、確
率設定変更作業をおこなった作業者に対してRAMクリアがあったことと確率設定が確定
(完了)したこととを好適に案内することができる。また、遊技機10は、確率設定確定
時に、RAMクリアの報知音が確率設定確定の報知音の障害となることがないので作業者
に対して確率設定が確定したことを好適に案内することができる。このような遊技機10
は、設定操作をおこなう作業者に対して良好な作業環境を提供できる。
また、演出制御装置300は、複数のチャンネルを用いてスピーカ19a,19bから
報知音Aと報知音Bとを音出力するときに、チャンネルごとに報知音を異ならせるように
してもよい。たとえば、演出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化コ
マンドと確率設定変更中コマンドとを受信してタイミングt0より音出力するとき、チャ
ンネル1に報知音Aを割り当て、チャンネル2に報知音Bを割り当てる(図130(2)
)。このとき、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Bとが重複するタイミングで音
出力しないように交互出力とする。また、演出制御装置300は、遊技制御装置100か
ら確率設定確定コマンドを受信してタイミングt4より音出力するとき、チャンネル1に
報知音Aを割り当て、チャンネル2に報知音Cを割り当てる。このとき、演出制御装置3
00は、報知音Aと報知音Cとが重複するタイミングで音出力しないように交互出力とす
る。そして、演出制御装置300は、タイミングt4から所定時間経過したタイミングt
6より、チャンネル1,2を遊技制御音Dに切り替える。
また、演出制御装置300は、複数のチャンネルを用いてスピーカ19a,19bから
報知音Aと報知音Bとを音出力するときに、チャンネルごとに報知音を異ならせるととも
に、異なる報知音を出力する間にインターバル期間Δtを設けるようにしてもよい(図1
30(3))。たとえば、演出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化
コマンドと確率設定変更中コマンドとを受信してタイミングt0より音出力するとき、チ
ャンネル1に報知音Aを割り当て、チャンネル2に報知音Bを割り当てる。そして、演出
制御装置300は、チャンネル1から報知音Aを出力した後、インターバル期間Δtだけ
待ってからチャンネル2から報知音Bを出力する。同様にして、演出制御装置300は、
チャンネル2から報知音Bを出力した後、インターバル期間Δtだけ待ってからチャンネ
ル1から報知音Aを出力する。以降、演出制御装置300は、同様のサイクルを繰り返す
。なお、演出制御装置300は、インターバル期間Δtを無音期間としてもよいし、所定
音(たとえば、インターバル音「ピコーン」)の出力期間としてもよい。また、演出制御
装置300は、遊技制御装置100から確率設定確定コマンドを受信してタイミングt4
より音出力するとき、チャンネル1に報知音Aを割り当て、チャンネル2に報知音Cを割
り当て、報知音Aと報知音Cとが交互出力際にインターバル期間Δtを設定する。そして
、演出制御装置300は、タイミングt4から所定時間経過したタイミングt6より、チ
ャンネル1,2を遊技制御音Dに切り替える。
なお、演出制御装置300は、図130(1)に示したようにチャンネル1とチャンネ
ル2とで同期して報知音を繰り返し音出力するときにも、報知音を切り替える際にインタ
ーバル期間Δtを設定するようにしてもよい。
なお、遊技機10は、特定のチャンネルを特定のスピーカに割り当てるようにしてもよ
い。たとえば、スピーカ19a(L),19a(R)のうちスピーカ19a(L)は、チ
ャンネル1に設定された報知音を出力し、チャンネル2に設定された報知音を出力しない
。また、スピーカ19a(R)は、チャンネル2に設定された報知音を出力し、チャンネ
ル1に設定された報知音を出力しない。
次に、音出力用に用意されている複数のスピーカごとの音出力制御による報知態様につ
いて図131を説明する。図131は、第7の実施形態の音出力装置における設定変更に
関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図(その2)である。
演出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化コマンドと確率設定変更
中コマンドとを受信して、タイミングt0より音出力用に用意されている複数のスピーカ
19a(L),19a(R),19bのうち少なくとも2つを用いて報知音Aと報知音B
とを音出力する。たとえば、演出制御装置300は、スピーカL(スピーカ19a(L)
)とスピーカR(スピーカ19a(R))とで同期して報知音Aと報知音Bとを繰り返し
音出力する(図131(1))。そして、演出制御装置300は、遊技制御装置100か
ら確率設定確定コマンドを受信して、タイミングt4よりスピーカLとスピーカRとから
報知音Aと報知音Cとを音出力する。たとえば、演出制御装置300は、スピーカLとス
ピーカRとで同期して報知音Aと報知音Cとを繰り返し音出力する。そして、演出制御装
置300は、報知音Aと報知音Cとを繰り返し音出力していたスピーカLとスピーカRと
からの音出力を、タイミングt4から所定時間経過したタイミングt6より遊技制御音D
に切り替える。
これにより、遊技機10は、報知音Aと報知音Bとの同時出力を抑止できる。また、遊
技機10は、報知音Aと報知音Cとの同時出力を抑止できる。したがって、遊技機10は
、確率設定変更作業中の作業者に対してRAMクリアがあったことと確率設定変更中であ
ることとを好適に案内することができる。また、遊技機10は、確率設定変更作業中に、
RAMクリアの報知音が確率設定変更中の報知音の障害となることがないので作業者に対
して確率設定変更中であることを好適に案内することができる。また、遊技機10は、確
率設定変更作業をおこなった作業者に対してRAMクリアがあったことと確率設定が確定
(完了)したこととを好適に案内することができる。また、遊技機10は、確率設定確定
時に、RAMクリアの報知音が確率設定確定の報知音の障害となることがないので作業者
に対して確率設定が確定したことを好適に案内することができる。このような遊技機10
は、設定操作をおこなう作業者に対して良好な作業環境を提供できる。
また、演出制御装置300は、スピーカLとスピーカRとから報知音Aと報知音Bとを
音出力するときに、スピーカごとに報知音を異ならせるようにしてもよい。たとえば、演
出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化コマンドと確率設定変更中コ
マンドとを受信してタイミングt0より音出力するとき、スピーカLに報知音Aを割り当
て、スピーカRに報知音Bを割り当てる(図131(2))。このとき、演出制御装置3
00は、報知音Aと報知音Bとが重複するタイミングで音出力しないように交互出力とす
る。また、演出制御装置300は、遊技制御装置100から確率設定確定コマンドを受信
してタイミングt4より音出力するとき、スピーカLに報知音Aを割り当て、スピーカR
に報知音Cを割り当てる。このとき、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Cとが重
複するタイミングで音出力しないように交互出力とする。そして、演出制御装置300は
、タイミングt4から所定時間経過したタイミングt6より、スピーカL,Rを遊技制御
音Dに切り替える。
また、演出制御装置300は、スピーカLとスピーカRとから報知音Aと報知音Bとを
音出力するときに、スピーカごとに報知音を異ならせるとともに、異なる報知音を出力す
る間にインターバル期間Δtを設けるようにしてもよい(図131(3))。たとえば、
演出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化コマンドと確率設定変更中
コマンドとを受信してタイミングt0より音出力するとき、スピーカLに報知音Aを割り
当て、スピーカRに報知音Bを割り当てる。そして、演出制御装置300は、スピーカL
から報知音Aを出力した後、インターバル期間Δtだけ待ってからスピーカRから報知音
Bを出力する。同様にして、演出制御装置300は、スピーカRから報知音Bを出力した
後、インターバル期間Δtだけ待ってからスピーカLから報知音Aを出力する。以降、演
出制御装置300は、同様のサイクルを繰り返す。なお、演出制御装置300は、インタ
ーバル期間Δtを無音期間としてもよいし、所定音(たとえば、インターバル音「ピコー
ン」)の出力期間としてもよい。また、演出制御装置300は、遊技制御装置100から
確率設定確定コマンドを受信してタイミングt4より音出力するとき、スピーカLに報知
音Aを割り当て、スピーカRに報知音Cを割り当て、報知音Aと報知音Cとが交互出力す
る際にインターバル期間Δtを設定する。そして、演出制御装置300は、タイミングt
4から所定時間経過したタイミングt6より、スピーカL,Rを遊技制御音Dに切り替え
る。
なお、演出制御装置300は、図131(1)に示したようにスピーカLとスピーカR
とで同期して報知音を繰り返し音出力するときにも、報知音を切り替える際にインターバ
ル期間Δtを設定するようにしてもよい。
なお、遊技機10は、異なる報知音を出力するスピーカを遊技機10の左右配置にした
がい設定したが、上下配置や、高音や低音出力などのスピーカ特性にしたがう設定にして
もよい。
次に、音出力用に用意されている複数のスピーカで異なる報知音を同時に音出力制御す
る際の報知態様について図132を説明する。図132は、第7の実施形態の音出力装置
における設定変更に関する報知とRAMクリアに関する報知の報知態様の一例を示す図(
その3)である。
演出制御装置300は、遊技制御装置100からRAM初期化コマンドと確率設定変更
中コマンドとを受信して、タイミングt0より音出力用に用意されている複数のスピーカ
19a(L),19a(R),19bのうち少なくとも2つを用いて報知音Aと報知音B
とを音出力制御する。たとえば、演出制御装置300は、タイミングt0から音出力制御
を開始し、スピーカL(スピーカ19a(L))で報知音Aを繰り返し音出力する。また
、演出制御装置300は、タイミングt0から音出力制御を開始し、スピーカR(スピー
カ19a(R))で報知音Bを繰り返し音出力する。そして、演出制御装置300は、遊
技制御装置100から確率設定確定コマンドを受信して、タイミングt4より報知音を切
り替えて音出力制御を開始し、スピーカLで報知音Aを繰り返し音出力する。また、演出
制御装置300は、タイミングt4より報知音を切り替えて音出力制御を開始し、スピー
カRで報知音Cを繰り返し音出力する。そして、演出制御装置300は、報知音Aを繰り
返し音出力していたスピーカLと報知音Cを繰り返し音出力していたスピーカRとからの
音出力を、タイミングt4から所定時間経過したタイミングt6より遊技制御音Dに切り
替えて音出力制御を開始する。
これにより、遊技機10は、報知音Aと報知音Bとを同時に音出力制御する。このよう
に、演出制御装置300は、異なる報知音の音出力制御を同時におこなうことによりタイ
ミングを違える制御を不要とするので制御負荷を抑制できる。
異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様について図
133と図134を用いて説明する。図133は、第7の実施形態の異なる報知音を同時
に音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その1)を示す図である
。図134は、第7の実施形態の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異な
る報知音の出力態様の一例(その2)を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt4から音出力制御を開始し、スピーカL(スピー
カ19a(L))で報知音Aを音出力させ、スピーカR(スピーカ19a(R))で報知
音Cを音出力させる(図133(1))。
このとき、スピーカLは、前面枠12の軸支側にあり、スピーカRは前面枠12の開放
端側にある。したがって、作業者(たとえば、遊技場係員)が前面枠12を開放して設定
変更作業や設定確認作業をおこなうとき、スピーカLから出力される音よりもスピーカR
から出力される音の方が聞き取りやすい。
そこで、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Cとが同時に音出力される場合(図
133(2))であっても、報知音Aを軸支側のスピーカLから音出力させ、報知音Cを
開放端側のスピーカRから音出力させることで、作業者の作業に関係する報知音の報知効
果を担保する。
これにより、遊技機10は、演出制御装置300の制御負荷を抑制しながら所要の報知
効果を保持できる。なお、演出制御装置300は、作業者の作業への関係度合いが小さな
報知音を軸支側のスピーカLから音出力させ、作業者の作業への関係度合いが大きな報知
音を開放端側のスピーカRから音出力させるとしたが、作業者の作業への関係度合いの有
無や作業手順等に応じて報知音を出力するスピーカを設定するようにしてもよい。
また、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Cとが同時に音出力されないように排
他的に音出力するようにしてもよい(図133(3))。たとえば、演出制御装置300
は、タイミングt4から音出力制御を開始するとき、報知音Aを軸支側のスピーカLから
直ちに音出力させてタイミングt4aで消音する。一方で、演出制御装置300は、タイ
ミングt4から音出力制御を開始するとき、消音状態で音出力させ、タイミングt4aを
待って報知音Cを開放端側のスピーカRから音出力させる。
これによれば、遊技機10は、報知音Aを軸支側のスピーカLから音出力させ、報知音
Cを開放端側のスピーカRから音出力させながら、作業者の作業に関係する報知音の報知
効果を一層好適に担保する。なお、演出制御装置300は、先に軸支側のスピーカLから
音出力させて、遅れて開放端側のスピーカRから音出力させるとしたが、先に開放端側の
スピーカRから音出力させて、遅れてから軸支側のスピーカLから音出力させるようにし
てもよい。また、演出制御装置300は、先にスピーカLから報知音Aを音出力させて、
遅れてスピーカRから報知音Cを音出力させるとしたが、作業者の作業への関係度合いが
大きな報知音Cを先にスピーカLから音出力させて、作業者の作業への関係度合いが小さ
な報知音Aを後からスピーカRから音出力させるようにしてもよい。
また、演出制御装置300は、報知音Aの最大音量での音出力と報知音Cの最大音量で
の音出力とが排他的であれば、一部のタイミングで音出力が重複することを許容してもよ
い。たとえば、演出制御装置300は、タイミングt4から音出力制御を開始するとき、
報知音Aを軸支側のスピーカLから直ちに音出力させてタイミングt4bで消音する(図
133(4))。一方で、演出制御装置300は、タイミングt4から音出力制御を開始
するとき、タイミングt4の消音状態からタイミングt4bの最大音量状態までフェード
インしながら音量を大きくして報知音Cを開放端側のスピーカRから音出力させる。
また、演出制御装置300は、タイミングt4から音出力制御を開始するとき、報知音
Cを軸支側のスピーカLから直ちに音出力させてタイミングt4cからフェードアウトし
ながら消音する(図134(1))。一方で、演出制御装置300は、タイミングt4か
ら音出力制御を開始するとき、消音状態で音出力させ、タイミングt4cを待って報知音
Aを軸支側のスピーカLから音出力させる。
これによれば、遊技機10は、報知音Aを軸支側のスピーカLから音出力させ、報知音
Cを開放端側のスピーカRから音出力させながら、2つの報知音の最大音量が重複するこ
とがない。したがって、遊技機10は、2つの報知音の報知効果の担保と、作業者の作業
に関係する報知音の報知効果の担保とを両立する。
なお、演出制御装置300は、一方の報知音についてフェードイン(図133(4))
またはフェードアウト(図134(1))するとしたが、2つの報知音のそれぞれについ
てフェードインまたはフェードアウトするようにしてもよい。たとえば、演出制御装置3
00は、報知音Aと報知音Cとをフェードインにより音出力してもよいし、報知音Aと報
知音Cとをフェードアウトにより音出力してもよいし、報知音Aをフェードインにより音
出力して報知音Cをフェードアウトにより音出力してもよいし、報知音Cをフェードイン
により音出力して報知音Aをフェードアウトにより音出力してもよい。
また、演出制御装置300は、一方の報知音についてフェードイン(図133(4))
またはフェードアウト(図134(1))するとしたが、一方の報知音についてフェード
インかつフェードアウトするようにしてもよいし、両方(すべて)の報知音についてフェ
ードインかつフェードアウトするようにしてもよい。
また、演出制御装置300は、タイミングt4から音出力制御を開始するとき、報知音
Aを軸支側のスピーカLから抑制した音量で音出力させ、報知音Cを消音状態で音出力さ
せてからタイミングt4dを待って開放端側のスピーカRから報知音Aよりも大きな音量
(たとえば、最大音量)で音出力させる(図134(2))。
これにより、遊技機10は、演出制御装置300の制御負荷を抑制しながら所要の報知
効果を保持できる。なお、演出制御装置300は、タイミングt4dを待って報知音Cを
音出力させるとしたが、タイミングt4から直ちに音出力させるようにしてもよい。
なお、図133(3)において、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Cとが同時
に音出力されないように排他的に音出力するとしたが、一方の音を消音状態にすることに
代えて抑制した音出力とするようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、タイ
ミングt4から音出力制御を開始するとき、軸支側のスピーカLからタイミングt4で報
知音Aを音出力制御するとき、非抑制音(たとえば、最大音量)を出力させてからタイミ
ングt4aを待って抑制音を出力させる。一方で、演出制御装置300は、開放端側のス
ピーカRからタイミングt4で報知音Cを音出力制御するとき、抑制音を出力させてから
タイミングt4aを待って非抑制音を出力させる。なお、抑制音は、音量を抑制したもの
であってもよいし、報知態様(報知メッセージまたは警告音、注意喚起音の差替えや削除
、インターバル期間の挿入等)を抑制するものであってもよい。
また、演出制御装置300は、タイミングt4から音出力制御を開始するとき、タイミ
ングt4eで報知音Aの音量が最大となり、タイミングt4fで報知音Aの音量が最小と
なるように周期的に音量変化させるようにしてもよい。このとき、演出制御装置300は
、タイミングt4eで報知音Cの音量が最小となり、タイミングt4fで報知音Cの音量
が最大となるように周期的に音量変化させるようにする(図134(3))。
これにより、遊技機10は、演出制御装置300の制御負荷を抑制しながら所要の報知
効果を保持できる。なお、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Cとで最大音量とな
るタイミングに半周期のタイムラグを設定したが、報知音Aと報知音Cとで最大音量とな
るタイミングが重複しないタイムラグであれば半周期に限らない。
また、演出制御装置300は、報知音Aと報知音Cとが同時に音出力されないように排
他的に音出力するときに、図133(3)に示した報知例では報知回数を同じにしたが、
報知回数に差を設けるようにしてもよい(図134(4))。たとえば、演出制御装置3
00は、タイミングt4から音出力制御を開始するときタイミングt4gまでに、報知音
Aを軸支側のスピーカLから3回音出力させて、報知音Cを開放端側のスピーカRから1
回音出力させる。
これにより、遊技機10は、演出制御装置300の制御負荷を抑制しながら所要の報知
効果を保持できる。また、遊技機10は、報知音Aと報知音Cの報知効果に差を設けるこ
とができる。なお、演出制御装置300は、報知回数を違えることで報知音Aと報知音C
の報知効果に差を設けるとしたが、報知時間を違えることを報知音Aと報知音Cの報知効
果に差を設けるものであってもよい。
なお、報知音Aと報知音Cとを音出力する場合について説明したが、報知音Aと報知音
B等、その他の報知音の組合せについても適用可能である。また、スピーカLとスピーカ
Rとで報知音Aと報知音Cとを音出力する場合について説明したが、スピーカ19a(L
),19a(R)とスピーカ19b等、その他のスピーカの組合せについても適用可能で
ある。また、スピーカLとスピーカRとで報知音Aと報知音Cとを音出力する場合につい
て説明したが、チャンネル1とチャンネル2等、2以上のチャンネルの組合せについても
適用可能である。
次に、第7の実施形態の電源投入時報知設定処理について図135を用いて説明する。
図135は、第7の実施形態の電源投入時報知設定処理のフローチャートを示す図である
。電源投入時報知設定処理は、受信コマンド解析処理(図51参照)のステップD62で
制御部(たとえば、演出制御装置300のCPU311)によって実行される処理である
。制御部は、受信したコマンドがRAM初期化コマンド、確率設定変更中コマンド、確率
設定確認中コマンド、確率設定変更指示コマンドであるときに電源投入時報知設定処理を
実行する。
[ステップD331]制御部は、確率設定変更中コマンドを受信したか否かを判定する
。制御部は、確率設定変更中コマンドを受信した場合にステップD332に進み、受信し
ない場合にステップD334に進む。
[ステップD332]制御部は、RAMクリア報知と設定変更中(確率設定変更中)報
知とをセットする。これにより、演出制御装置300は、報知装置(たとえば、表示装置
41やスピーカ19a,19b等)によりRAMクリア報知と確率設定変更中報知とをお
こなう。なお、制御部は、RAMクリア報知と確率設定変更中報知とを同時におこなうこ
とで制御負荷の軽減を図っている。
[ステップD333]制御部は、RAMクリア報知と設定変更中(確率設定変更中)報
知の終了トリガをセットする。たとえば、RAMクリア報知と設定変更中報知の終了トリ
ガは、制御状態S0から制御状態S5への移行である。制御部は、RAMクリア報知と設
定変更中報知の終了トリガをセットした後に電源投入時報知設定処理を終了する。
[ステップD334]制御部は、確率設定確認中コマンドを受信したか否かを判定する
。制御部は、確率設定確認中コマンドを受信した場合にステップD335に進み、受信し
ない場合にステップD337に進む。
[ステップD335]制御部は、設定確認中(確率設定確認中)報知をセットする。こ
れにより、演出制御装置300は、報知装置(たとえば、表示装置41やスピーカ19a
,19b等)により確率設定確認中報知をおこなう。
[ステップD336]制御部は、設定確認中(確率設定確認中)報知の終了トリガをセ
ットする。たとえば、確率設定確認中報知の終了トリガは、制御状態S1から制御状態S
3への移行である。制御部は、確率設定確認中報知の終了トリガをセットした後に電源投
入時報知設定処理を終了する。
[ステップD337]制御部は、RAM初期化コマンドを受信したか否かを判定する。
制御部は、RAM初期化コマンドを受信した場合にステップD338に進み、受信しない
場合にステップD340に進む。
[ステップD338]制御部は、RAMクリア(RAM初期化)報知をセットする。こ
れにより、演出制御装置300は、報知装置(たとえば、表示装置41やスピーカ19a
,19b等)によりRAMクリア報知をおこなう。
[ステップD339]制御部は、RAMクリア報知の終了トリガをセットする。たとえ
ば、RAMクリア報知の終了トリガは、制御状態S2から制御状態S5への移行後に所定
期間経過(たとえば、30秒経過)である。制御部は、RAMクリア報知の終了トリガを
セットした後に電源投入時報知設定処理を終了する。
[ステップD340]制御部は、受信したコマンドがRAM初期化コマンド、確率設定
変更中コマンド、確率設定確認中コマンドのいずれでもない、すなわち確率設定変更指示
コマンドであることから確率設定変更指示報知をセットする。これにより、演出制御装置
300は、報知装置(たとえば、表示装置41やスピーカ19a,19b等)により確率
設定変更指示報知をおこなう。制御部は、確率設定変更指示報知をセットした後に電源投
入時報知設定処理を終了する。なお、遊技制御装置100の制御部は、確率設定変更指示
コマンドを送信した後にRAMアクセスを禁止して再起動を待ち受けることから、演出制
御装置300の制御部は、確率設定変更指示報知の終了トリガのセットを要しない。
これにより、遊技機10は、電源投入時の制御状態に応じた報知をおこなうことができ
る。
次に、第7の実施形態の電源投入時報知終了設定処理について図136を用いて説明す
る。図136は、第7の実施形態の電源投入時報知終了設定処理のフローチャートを示す
図である。電源投入時報知終了設定処理は、受信コマンド解析処理(図51参照)のステ
ップD62で制御部(たとえば、演出制御装置300のCPU311)によって実行され
る処理である。制御部は、電源投入時報知設定処理で設定した報知が実行中であるとき、
または電源投入時報知終了設定処理で設定した報知が実行中であるときに電源投入時報知
終了設定処理を実行する。
[ステップD341]制御部は、RAMクリア報知と設定変更中報知の終了トリガが成
立したか否かを判定する。制御部は、RAMクリア報知と設定変更中報知の終了トリガが
成立した場合にステップD342に進み、成立していない場合にステップD344に進む
[ステップD342]制御部は、RAMクリア報知と設定変更中報知を終了し、RAM
クリア報知と設定確定(確率設定確定)報知をセットする。これにより、演出制御装置3
00は、報知装置(たとえば、表示装置41やスピーカ19a,19b等)によりRAM
クリア報知と確率設定確定報知とをおこなう。
[ステップD343]制御部は、RAMクリア報知と確率設定(確率設定確定)報知の
終了トリガをセットする。たとえば、RAMクリア報知と確率設定確定報知の終了トリガ
は、RAMクリア報知と確率設定確定報知の開始から所定期間経過(たとえば、30秒経
過)である。制御部は、RAMクリア報知と確率設定確定報知の終了トリガをセットした
後に電源投入時報知終了設定処理を終了する。
[ステップD344]制御部は、RAMクリア報知と設定確定(確率設定確定)報知の
終了トリガが成立したか否かを判定する。制御部は、RAMクリア報知と確率設定確定報
知の終了トリガが成立した場合にステップD345に進み、成立していない場合にステッ
プD346に進む。
[ステップD345]制御部は、RAMクリア報知と確率設定確定報知を終了(クリア
)して、電源投入時報知終了設定処理を終了する。
[ステップD346]制御部は、設定確認中(確率設定確認中)報知の終了トリガが成
立したか否かを判定する。制御部は、確率設定確認中報知の終了トリガが成立した場合に
ステップD347に進み、成立していない場合にステップD348に進む。
[ステップD347]制御部は、設定確認中(確率設定確認中)報知を終了(クリア)
して、電源投入時報知終了設定処理を終了する。
[ステップD348]制御部は、RAMクリア報知の終了トリガが成立したか否かを判
定する。制御部は、RAMクリア報知の終了トリガが成立した場合にステップD349に
進み、成立していない場合に電源投入時報知終了設定処理を終了する。
[ステップD349]制御部は、RAMクリア報知を終了(クリア)して、電源投入時
報知終了設定処理を終了する。
これにより、遊技機10は、電源投入時の制御状態に応じた報知をおこなうことができ
る。
なお、制御部は、電源投入時報知設定処理において、確率設定変更がRAMクリアを伴
うことから確率設定変更中コマンドの受信によりRAM初期化があるとみなしたが、ステ
ップD331において確率設定変更中コマンドの受信に加えてRAM初期化コマンドの受
信を判定要件に加えてもよい。すなわち、制御部は、RAM初期化コマンドと確率設定変
更中コマンドとを受信したか否かを判定し、RAM初期化コマンドと確率設定変更中コマ
ンドとを受信した場合にステップD332に進み、RAM初期化コマンドと確率設定変更
中コマンドとを受信しない場合にステップD334に進むようにしてもよい。
この場合、制御部は、RAM初期化コマンドの受信時にその他のコマンド(たとえば、
確率設定変更中コマンド)を受信しているか否かにより、RAMクリアの報知態様や報知
タイミングを違えることができる。たとえば、演出制御装置300は、RAM初期化コマ
ンドの受信時に確率設定変更中コマンドを受信していないとき、報知装置(たとえば、表
示装置41やスピーカ19a,19b等)によりRAMクリア報知をおこない、RAM初
期化コマンドの受信時に確率設定変更中コマンドを受信しているとき、報知装置(たとえ
ば、表示装置41やスピーカ19a,19b等)によりRAMクリア報知と設定変更中報
知とをおこなう。
なお、制御部は、RAMクリアの報知態様や報知タイミングを違えるか否かの要件を、
RAM初期化コマンドの受信時にその他のコマンドを受信しているか否かとしたが、RA
M初期化コマンドの受信から所定時間のうちにその他のコマンド(たとえば、確率設定変
更中コマンド)を受信したか否かとしてもよい。
このようなRAM初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の変
更について図137から図140を用いて説明する。図137は、第7の実施形態のRA
M初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その1)を示
す図である。図138は、第7の実施形態のRAM初期化コマンドの受信条件に応じたR
AMクリア報知の報知態様の一例(その2)を示す図である。図139は、第7の実施形
態のRAM初期化コマンドの受信条件に応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その
3)を示す図である。図140は、第7の実施形態のRAM初期化コマンドの受信条件に
応じたRAMクリア報知の報知態様の一例(その4)を示す図である。
演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信した場合(図137
(1))に、報知装置(たとえば、表示装置41やスピーカ19a,19b等)によりタ
イミングt10までのRAMクリア報知をおこなう。
また、演出制御装置300は、電源投入後に確率設定変更中コマンドとRAM初期化コ
マンドとを受信した場合(図137(2))に、報知装置によりRAMクリア報知と設定
変更中報知(確率設定変更中報知)とをおこなう。演出制御装置300は、確率設定確定
コマンドを受信したタイミングt11まで設定変更中報知をおこなった後にタイミングt
11からタイミングt12までの期間T1だけ設定確定報知(確率設定確定報知)をおこ
なう。一方で、演出制御装置300は、タイミングt12からさらに期間T2だけ遅れた
タイミングt13までRAMクリア報知をおこなう。
このように、演出制御装置300は、確率設定変更中コマンドを受信していない場合(
図137(1))と確率設定変更中コマンドを受信した場合(図137(2))とで、R
AM初期化コマンドの受信にもとづくRAMクリア報知に異なる報知期間を設定する。こ
のような遊技機10は、設定変更中報知の有無にしたがい、RAMクリア報知を確かにし
ておこなうことができる。
また、演出制御装置300は、電源投入後に確率設定変更中コマンドとRAM初期化コ
マンドとを受信した場合(図137(3))に、報知装置によりRAMクリアを非報知に
して設定変更中報知をおこなう。演出制御装置300は、確率設定確定コマンドを受信し
たタイミングt11まで設定変更中報知をおこなった後にタイミングt11からタイミン
グt12までの期間T1だけ設定確定報知をおこなう。演出制御装置300は、タイミン
グt12から期間T2だけ遅れたタイミングt13までRAMクリア報知をおこなう。
このように、演出制御装置300は、確率設定変更中コマンドを受信していない場合(
図137(1))と確率設定変更中コマンドを受信した場合(図137(3))とで、R
AM初期化コマンドの受信にもとづくRAMクリア報知に異なる報知開始時期を設定する
。このような遊技機10は、設定変更中報知の有無にしたがい、RAMクリア報知を確か
にしておこなうことができる。
なお、遊技機10は、確率設定変更中コマンド(確率設定確定コマンド等の他のコマン
ドであってもよい)の受信の有無によってRAMクリア報知の報知期間や報知開始時期を
違えるとしたが、RAMクリア報知の報知終了時期や報知音量、報知内容、報知頻度、そ
の他の報知態様を違えるようにしてもよい。
なお、演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信した場合に、
所定の遅延期間Δtを設けてタイミングt10までのRAMクリア報知を報知装置により
おこなうようにしてもよい(図138(1))。
また、演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信して設定した
所定の遅延期間Δtの間に確率設定変更中コマンドを受信した場合、RAM初期化コマン
ドの受信から遅延期間Δt経過後に、報知装置によりRAMクリア報知と設定変更中報知
とをおこなうようにしてもよい(図138(2))。演出制御装置300は、確率設定確
定コマンドを受信したタイミングt11まで設定変更中報知をおこなった後にタイミング
t11からタイミングt12までの期間T1だけ設定確定報知をおこなう。一方で、演出
制御装置300は、タイミングt12からさらに期間T2だけ遅れたタイミングt13ま
でRAMクリア報知をおこなう。
このような場合であっても、演出制御装置300は、確率設定変更中コマンドを受信し
ていない場合(図138(1))と確率設定変更中コマンドを受信した場合(図138(
2))とで、RAM初期化コマンドの受信にもとづくRAMクリア報知に異なる報知期間
を設定する。このような遊技機10は、設定変更中報知の有無にかかわらず、RAMクリ
ア報知を確かにしておこなうことができる。
また、演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信して設定した
所定の遅延期間Δtの間に確率設定変更中コマンドを受信した場合(図139(1))に
、報知装置によりRAMクリアを非報知にして設定変更中報知をおこなう。演出制御装置
300は、確率設定確定コマンドを受信したタイミングt11まで設定変更中報知をおこ
なった後にタイミングt11からタイミングt12までの期間T1だけ設定確定報知をお
こなう。演出制御装置300は、タイミングt12から期間T2だけ遅れたタイミングt
13までRAMクリア報知をおこなう。
このように、演出制御装置300は、確率設定変更中コマンドを受信していない場合(
図138(1))と確率設定変更中コマンドを受信した場合(図139(1))とで、R
AM初期化コマンドの受信にもとづくRAMクリア報知に異なる報知開始時期を設定する
。このような遊技機10は、設定変更中報知の有無にしたがい、RAMクリア報知を確か
にしておこなうことができる。
なお、遊技機10は、確率設定変更中コマンド(他のコマンド)の受信の有無によって
RAMクリア報知の報知期間や報知開始時期を違えるとしたが、RAMクリア報知の報知
終了時期や報知音量、報知内容、報知頻度、その他の報知態様を違えるようにしてもよい
また、演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信して設定した
所定の遅延期間Δtの間に確率設定変更中コマンドを受信した場合、RAM初期化コマン
ドの受信から遅延期間Δt経過後に、報知装置によりRAMクリアを非報知にして設定変
更中報知をおこなうようにしてもよい(図139(2))。演出制御装置300は、確率
設定確定コマンドを受信したタイミングt11まで設定変更中報知をおこなった後にタイ
ミングt11からタイミングt12までの期間T1だけ設定確定報知をおこなう。演出制
御装置300は、確率設定変更とRAMクリアとを対にして実行することから、当然にお
こなわれているRAMクリアについて設定変更中報知によって省略するようにしてもよい
。すなわち、演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信した場合
であっても、確率設定変更中コマンド(確率設定確定コマンド等の他のコマンドであって
もよい)の受信の有無によってRAMクリア報知の是非を決定する。これにより、遊技機
10は、設定変更中報知によって当然として理解されるRAMクリア報知を省略すること
ができる。このような遊技機10は、報知内容を簡素化でき、作業者にとって状況把握が
容易になる。
また、演出制御装置300は、電源投入後にRAM初期化コマンドを受信した場合(図
140(1))に、スピーカL,R,B(たとえば、スピーカ19a(L),スピーカ1
9a(R),スピーカ19b(B))によりタイミングt20まで最大音量でRAMクリ
ア報知をおこなう。
また、演出制御装置300は、電源投入後に確率設定変更中コマンドとRAM初期化コ
マンドとを受信した場合(図140(2))に、スピーカL(たとえば、スピーカ19a
(L))により確率設定確定コマンドを受信したタイミングt21まで抑制された音量(
たとえば、最大音量の半分)でRAMクリア報知をおこない、タイミングt22まで所定
の消音期間(たとえば、10秒)を設けてから最大音量で所定期間(たとえば、30秒)
のRAMクリア報知をおこなう。また、演出制御装置300は、スピーカR(たとえば、
スピーカ19a(R))により確率設定確定コマンドを受信したタイミングt21まで最
大音量で設定変更中報知(確率設定変更中報知)をおこなう。また、演出制御装置300
は、スピーカB(たとえば、スピーカ19b)により確率設定確定コマンドを受信したタ
イミングt21からタイミングt22まで最大音量で設定確定報知(確率設定確定報知)
をおこなう。
このように、演出制御装置300は、確率設定変更中コマンドを受信していない場合(
図140(1))と確率設定変更中コマンドを受信した場合(図140(2))とで、R
AM初期化コマンドの受信にもとづくRAMクリア報知に異なる報知期間、異なる報知装
置、異なる報知強度(たとえば、音量)を設定する。このような遊技機10は、設定変更
中報知の有無にしたがい、RAMクリア報知を確かにしておこなうことができる。
次に、図127を用いて説明した第7の実施形態の遊技機10における電源投入後の制
御状態の変形例について図141を用いて説明する。図141は、第7の実施形態の変形
例1の遊技機における電源投入後の制御状態の一例を示す図である。
遊技機10(遊技制御装置100)は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112と設
定キースイッチ127の入力状態に応じて制御状態S0から制御状態S3のいずれかに移
行する。遊技制御装置100は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がON、設定
キースイッチ127がONのとき、制御状態S0(設定変更状態)に移行する。また、遊
技制御装置100は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイ
ッチ127がONのとき、制御状態S1(設定確認状態)に移行する。また、遊技制御装
置100は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がON、設定キースイッチ127
がOFFのとき、制御状態S2(RAMクリア)に移行する。また、遊技制御装置100
は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がOFF、設定キースイッチ127がOF
Fのとき、制御状態S3(停電復旧)に移行する。
また、遊技制御装置100は、制御状態S0において設定キースイッチ127がOFF
になると、制御状態S2(RAMクリア)に移行する。また、遊技制御装置100は、制
御状態S1において設定キースイッチ127がOFFになると、制御状態S3に移行する
。また、遊技制御装置100は、制御状態S2においてRAMクリア後に制御状態S5(
遊技状態)に移行する。また、遊技制御装置100は、制御状態S3においてデータ異常
(停電検査領域のデータ異常やデータバックアップ領域のチェックサム異常)を検出する
と制御状態S4(異常)に移行し、制御状態S3においてデータ異常を検出しない(すな
わち、データ正常である)と制御状態S5に移行する。
遊技制御装置100は、制御状態S0(設定変更状態)において、演出制御装置300
に対して確率設定変更中コマンドを送信する。これにより、演出制御装置300は、遊技
制御装置100が制御状態S0であることを検出し、演出装置を用いて設定変更状態を報
知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において変更中の設定
値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において変更中の
設定値を確認することができるとともに、演出装置によって設定変更状態であることを確
認できる。
また、遊技制御装置100は、制御状態S0から制御状態S2(RAMクリア)に移行
するときに、演出制御装置300に対して確率設定確定コマンドを送信する。これにより
、演出制御装置300は、変更された設定値の確定を検出し、演出装置を用いて設定値確
定を報知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において確定し
た設定値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において確
定した設定値を確認することができるとともに、演出装置によって設定値の確定があった
ことを確認できる。なお、遊技制御装置100は、制御状態S0から制御状態S2に移行
したときに、演出制御装置300に対して確率設定確定コマンドを送信するものであって
もよい。
遊技制御装置100は、制御状態S1(設定確認状態)において、演出制御装置300
に対して確率設定確認中コマンドを送信する。これにより、演出制御装置300は、遊技
制御装置100が制御状態S1であることを検出し、演出装置を用いて設定確認状態を報
知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136において設定されてい
る設定値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において設
定されている設定値を確認することができるとともに、演出装置によって設定確認状態で
あることを確認できる。
また、遊技制御装置100は、制御状態S1から制御状態S3(停電復旧)に移行する
ときに、演出制御装置300に対して確率確認終了コマンドを送信する。これにより、演
出制御装置300は、設定確認状態の終了を検出し、演出装置を用いて設定確認状態の終
了を報知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136における設定値
の表示を終了する。これにより、遊技場係員は、確率設定値表示装置136において設定
確認状態の終了を確認することができるとともに、演出装置によって設定確認状態の終了
があったことを確認できる。なお、遊技制御装置100は、確率確認終了コマンドの送信
をおこなわないものであってもよく、演出制御装置300は、その場合に制御状態S3か
ら制御状態S5への移行に伴い受信されるコマンド(停電復旧コマンド)の受信によって
設定確認状態の終了を検出してもよい。
遊技制御装置100は、制御状態S2(RAMクリア)において、演出制御装置300
に対してRAM初期化(RAMクリア)コマンドを送信する。これにより、演出制御装置
300は、遊技制御装置100が制御状態S2であることを検出し、演出装置を用いてR
AMクリアがあったことを報知する。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置
136において設定されている設定値を表示する。これにより、遊技場係員は、確率設定
値表示装置136において設定されている設定値を確認することができるとともに、演出
装置によって設定確認状態であることを確認できる。
遊技制御装置100は、制御状態S3(停電復旧)において、データ異常を検出したと
きに演出制御装置300に対して設定変更指示コマンドを送信して異常終了する。これに
より、演出制御装置300は、遊技制御装置100が異常終了したことを検出し、正常な
設定値が失われたことから演出装置を用いて設定変更指示を案内する。また、遊技制御装
置100は、確率設定値表示装置136を非表示状態とする。
遊技制御装置100は、制御状態S3において、データ正常を検出したときに演出制御
装置300に対して停電復旧コマンドを送信する。これにより、演出制御装置300は、
遊技制御装置100が制御状態S5であることを検出し、演出制御用のコマンドの受信を
待ち受ける。また、遊技制御装置100は、確率設定値表示装置136を非表示にして性
能表示装置135における状態表示をおこなう。これにより、遊技場係員は、遊技状態へ
の移行を確認することができるとともに、演出装置における遊技演出の再開によって遊技
状態への移行を確認できる。
なお、性能表示装置135と確率設定値表示装置136とは、共通の表示装置であって
もよく、制御状態S0,S1において確率設定値表示装置136として機能し、制御状態
S5において性能表示装置135として機能するものであってもよい。
次に、第7の実施形態の変形例1の遊技機10の演出装置における制御状態の案内また
は報知について説明する。まず、制御状態S0(設定変更状態)から制御状態S2(RA
Mクリア)、制御状態S5(遊技状態)への移行タイミングについて図142を用いて説
明する。図142は、第7の実施形態の変形例1の制御状態S0(設定変更状態)から制
御状態S5(遊技状態)への移行時のタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、電源投入時のRAM初期化スイッチ112がON、設定キースイッチ1
27がONのとき、制御状態S0に移行する。遊技機10は、タイミングt1でRAM初
期化スイッチ112がOFFになっても設定キースイッチ127がONである限り、制御
状態S0となる。なお、遊技機10は、制御状態S0への移行によりRAMクリアの実行
予約を受け付けているので、制御状態S0への移行後のRAM初期化スイッチ112の入
力状態を問わない。
遊技機10は、設定値変更スイッチ126の押下操作を検出するごとに、あらかじめ設
定されている設定値を「1」ずつインクリメントし、最大設定値を超えると「0」に戻る
。たとえば、遊技機10は、タイミングt2で設定値変更スイッチ126の押下操作を検
出してあらかじめ設定されている設定値「5(最大値)」を「0」に更新し、タイミング
t3で設定値変更スイッチ126の押下操作を検出して設定値を「1」に更新する。
遊技機10は、タイミングt4で設定キースイッチ127のOFFを検出して設定値の
更新を確定し、制御状態S0から制御状態S2に移行し、制御状態S2においてRAMク
リアをおこない、RAMクリア後に制御状態S5に移行する。ただし、設定値記憶領域は
、初期化対象領域外にあり初期化されない。
遊技機10は、制御状態S0において演出装置を用いて設定変更中に関する報知をおこ
ない、制御状態S2以降において演出装置を用いて設定変更確定に関する報知とRAMク
リアに関する報知とをおこなう。
次に、第7の実施形態の変形例2の遊技機10について図143から図145を用いて
説明する。第7の実施形態の変形例2の遊技機10は、スピーカの設置位置によって報知
音の出力態様が異なる。図143は、第7の実施形態の変形例2の異なる報知音を同時に
音出力制御する場合における異なる報知音の出力態様の一例(その1)を示す図である。
図144は、第7の実施形態の変形例2の異なる報知音を同時に音出力制御する場合にお
ける異なる報知音の出力態様の一例(その2)を示す図である。図145は、第7の実施
形態の変形例2の異なる報知音を同時に音出力制御する場合における異なる報知音の出力
態様の一例(その3)を示す図である。
遊技機10は、図143(1)に示すように、前面枠12の軸支側スピーカ(たとえば
、スピーカ19a(L))と開放端側スピーカ(たとえば、スピーカ19a(R))とで
、確率設定変更中報知とRAMクリア報知とをおこなう。このとき、遊技機10は、前面
枠12の開放を検出して前面枠12の閉塞時と開放時とで報知態様を違える。
たとえば、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカの
両方から報知音「設定変更中です。RAMクリアしました。(以下ループ)」を出力する
。また、遊技機10は、前面枠開放時において軸支側スピーカから報知音「RAMクリア
しました。RAMクリアしました。設定変更中です。(以下ループ)」を出力し、開放端
側スピーカから報知音「設定変更中です。設定変更中です。RAMクリアしました。(以
下ループ)」を出力する。
このように、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカ
とから同じ報知音を出力し、報知内容を外部に周知する。また、遊技機10は、前面枠開
放時において軸支側スピーカと開放端側スピーカとで異なる報知音を出力し、前面枠12
を開放して作業する作業者に対して聞き取りやすい位置にある開放端側スピーカから作業
内容との関連性が高い報知内容に重みを付けて報知する。また、遊技機10は、前面枠1
2を開放して作業する作業者に対して聞き取りにくい位置にある軸支側スピーカから作業
内容との関連性が低い報知内容に重みを付けて異なる報知内容の報知効果を均衡させる。
なお、報知内容に対する重み付けは、繰り返し回数(報知回数)に限らず、報知時間や
報知音量であってもよいし、あるいは報知効果に差異を設けられるものであればその他の
ものであってもよい。
なお、遊技制御装置100は、本体枠開放検出スイッチ64の入力状態を監視すること
で前面枠12の開放を検出することができ、演出制御装置300は、前面枠12の開放を
検出した遊技制御装置100から所要のコマンドを受信することで前面枠12の開放を検
出することができる。
このように、遊技機10は、前面枠12の開放検出によって、作業者による設定変更作
業や設定確認作業、RAMクリア作業を検出することができる。なお、前面枠12の開放
検出は、作業者による設定変更作業や設定確認作業、RAMクリア作業の検出の一態様で
あってその他の方法によってもよい。
また、遊技機10は、図143(2)に示すように、前面枠12の作業位置遠隔スピー
カ(たとえば、スピーカ19a(L))と作業位置近傍スピーカ(たとえば、スピーカ1
9b)とで、確率設定変更中報知とRAMクリア報知とをおこなうようにしてもよい。こ
のとき、遊技機10は、前面枠12の開放を検出して前面枠12の閉塞時と開放時とで報
知態様を違える。
たとえば、遊技機10は、前面枠閉塞時において作業位置遠隔スピーカと作業位置近傍
スピーカの両方から報知音「設定変更中です。RAMクリアしました。(以下ループ)」
を出力する。また、遊技機10は、前面枠開放時において作業位置遠隔スピーカから報知
音「RAMクリアしました。RAMクリアしました。設定変更中です。(以下ループ)」
を出力し、作業位置近傍スピーカから報知音「設定変更中です。設定変更中です。RAM
クリアしました。(以下ループ)」を出力する。
このように、遊技機10は、前面枠閉塞時において作業位置遠隔スピーカと作業位置近
傍スピーカとから同じ報知音を出力し、報知内容を外部に周知する。また、遊技機10は
、前面枠開放時において作業位置遠隔スピーカと作業位置近傍スピーカとで異なる報知音
を出力し、前面枠12を開放して作業する作業者に対して聞き取りやすい位置にある作業
位置近傍スピーカから作業内容との関連性が高い報知内容に重みを付けて報知する。また
、遊技機10は、前面枠12を開放して作業する作業者に対して聞き取りにくい位置にあ
る作業位置遠隔スピーカから作業内容との関連性が低い報知内容に重みを付けて異なる報
知内容の報知効果を均衡させる。
また、遊技機10は、図144(1)に示すように、前面枠12の軸支側スピーカ(た
とえば、スピーカ19a(L))と開放端側スピーカ(たとえば、スピーカ19a(R)
)とで、確率設定変更中報知とRAMクリア報知とをおこなうようにしてもよい。このと
き、遊技機10は、前面枠12の開放を検出して前面枠12の閉塞時と開放時とで報知態
様を違える。
たとえば、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカの
両方から報知音「設定変更中です。RAMクリアしました。(以下ループ)」を出力する
。また、遊技機10は、前面枠開放時において軸支側スピーカから報知音「設定変更中で
す。RAMクリアしました。(以下ループ)」を出力し、開放端側スピーカから報知音「
設定変更中です。(以下ループ)」を出力する。
このように、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカ
とから同じ報知音を出力し、報知内容を外部に周知する。また、遊技機10は、前面枠開
放時において軸支側スピーカと開放端側スピーカとで異なる報知音を出力する。このとき
、遊技機10は、軸支側スピーカの報知音を前面枠閉塞時と前面枠開放時とで同じにして
、開放端側スピーカの報知音を前面枠閉塞時と前面枠開放時とで違える。また、遊技機1
0は、前面枠開放時に軸支側スピーカから複数の報知音(確率設定変更中報知音とRAM
クリア報知音)を出力させて、複数の報知音の報知効果を担保する。一方で、遊技機10
は、前面枠開放時に開放端側スピーカから作業内容との関連性が高い報知音(確率設定変
更中報知音)を出力させて、作業者の作業性を補助する。
また、遊技機10は、図144(2)に示すように、前面枠12の軸支側スピーカ(た
とえば、スピーカ19a(L))と開放端側スピーカ(たとえば、スピーカ19a(R)
)とで、確率設定変更中報知とRAMクリア報知とをおこなうようにしてもよい。このと
き、遊技機10は、前面枠12の開放を検出して前面枠12の閉塞時と開放時とで報知態
様を違える。
たとえば、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカの
両方から報知音「設定変更中です。RAMクリアしました。(以下ループ)」を出力する
。また、遊技機10は、前面枠開放時において軸支側スピーカから報知音「RAMクリア
しました。(以下ループ)」を出力し、開放端側スピーカから報知音「設定変更中です。
(以下ループ)」を出力する。
このように、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカ
とから同じ報知音を出力し、報知内容を外部に周知する。また、遊技機10は、前面枠開
放時において軸支側スピーカと開放端側スピーカとで異なる報知音を出力し、前面枠12
を開放して作業する作業者に対して聞き取りやすい位置にある開放端側スピーカから作業
内容との関連性が高い報知内容を報知する。また、遊技機10は、前面枠12を開放して
作業する作業者に対して聞き取りにくい位置にある軸支側スピーカから作業内容との関連
性が低い報知内容を報知する。
また、遊技機10は、図145(1)に示すように、前面枠12の軸支側スピーカ(た
とえば、スピーカ19a(L))と開放端側スピーカ(たとえば、スピーカ19a(R)
)とで、確率設定変更中報知とRAMクリア報知とをおこなうようにしてもよい。このと
き、遊技機10は、前面枠12の開放を検出して前面枠12の閉塞時と開放時とで報知態
様を違える。
たとえば、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカの
両方から報知音「設定変更中です。RAMクリアしました。(以下ループ)」を出力する
。また、遊技機10は、前面枠開放時において軸支側スピーカから報知音「前面枠開放中
です。RAMクリアしました。(以下ループ)」を出力し、開放端側スピーカから報知音
「設定変更中です。(以下ループ)」を出力する。
このように、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカ
とから同じ報知音を出力し、報知内容を外部に周知する。また、遊技機10は、前面枠開
放時において軸支側スピーカと開放端側スピーカとで異なる報知音を出力する。このとき
、遊技機10は、軸支側スピーカの報知音に、前面枠開放に関する報知音を含める。また
、遊技機10は、開放端側スピーカの報知音を前面枠閉塞時と前面枠開放時とで違える。
また、遊技機10は、前面枠開放時に軸支側スピーカから複数の報知音(前面枠開放中報
知音とRAMクリア報知音)を出力させて、複数の報知音の報知効果を担保する。一方で
、遊技機10は、前面枠開放時に開放端側スピーカから作業内容との関連性が高い報知音
(確率設定変更中報知音)を出力させて、作業者の作業性を補助する。
また、遊技機10は、図145(2)に示すように、前面枠12の軸支側スピーカ(た
とえば、スピーカ19a(L))と開放端側スピーカ(たとえば、スピーカ19a(R)
)とで、報知音量を違えてもよい。たとえば、遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支
側スピーカと開放端側スピーカの両方からあらかじめ設定した設定音量で報知音を出力す
る。また、遊技機10は、前面枠開放時において軸支側スピーカから設定音量よりも抑制
した抑制音量で報知音を出力し、開放端側スピーカから設定音量よりも大きな強調音量(
たとえば、最大音量)で報知音を出力する。これにより、遊技機10は、作業者以外への
報知音の報知効果を担保しながら、作業者の作業性を補助する。
また、遊技機10は、図145(3)に示すように、前面枠12の軸支側スピーカ(た
とえば、スピーカ19a(L))と開放端側スピーカ(たとえば、スピーカ19a(R)
)とで、使用チャンネルを違えてもよい。たとえば、遊技機10は、音出力に用いること
ができる複数のチャンネルのうちにメンテナンス用のチャンネル(メンテ用チャンネル)
を割り当てる。遊技機10は、前面枠閉塞時において軸支側スピーカと開放端側スピーカ
の両方からすべてのチャンネルからの報知音出力を許容する。また、遊技機10は、前面
枠開放時において軸支側スピーカにおいてメンテ用チャンネルからの報知音の出力を制限
し、開放端側スピーカにおいてメンテ用チャンネルからの報知音の出力を許容する。これ
により、遊技機10は、作業者以外への報知音の報知効果を担保しながら、作業者の作業
性を補助する。
上述した第7の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、RAM1
11C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126、設
定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、遊技制
御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技制御装
置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。情報保持手段は、電源遮断前の
遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能に
設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリアす
る。報知制御手段は、設定変更の確定を報知する第1の映像出力と、遊技情報のクリアを
報知する第2の映像出力とを重複期間を設けて実行し、設定変更の確定を報知する第1の
音出力と、遊技情報のクリアを報知する第2の音出力とを重複期間を排除して実行する(
図128から図131参照)。
(2)(1)の遊技情報は、設定情報を含む。
(3)遊技機10は、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、RAM1
11C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126、設
定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、遊技制
御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技制御装
置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。情報保持手段は、電源遮断前の
遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能に
設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリアす
る。報知制御手段は、設定変更の確定を報知する第1の映像出力と、遊技情報のクリアを
報知する第2の映像出力と、設定変更の確定を報知する第1の音出力と、遊技情報のクリ
アを報知する第2の音出力とを重複期間を設けて実行し、第1の音出力と第2の音出力と
のうち少なくともいずれか一方のフェードにより最大音量出力期間の重複を排除して音出
力を実行する(図128、図129、図133(4)、図134(1),(3)参照)。
(4)(3)の遊技情報は、設定情報を含む。
(5)(3)の報知制御手段は、第1の音出力と第2の音出力とのうち少なくともいず
れか一方のフェードインにより最大音量出力期間の重複を排除して音出力を実行する(図
133(4)参照)。
(6)(3)の報知制御手段は、第1の音出力と第2の音出力とのうち少なくともいず
れか一方のフェードアウトにより最大音量出力期間の重複を排除して音出力を実行する(
図134(1)参照)。
(7)遊技機10は、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、RAM1
11C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126、設
定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、遊技制
御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技制御装
置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。情報保持手段は、電源遮断前の
遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能に
設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリアす
る。報知制御手段は、設定変更の確定を報知する第1の映像出力と、遊技情報のクリアを
報知する第2の映像出力と、設定変更の確定を報知する第1の音出力と、遊技情報のクリ
アを報知する第2の音出力とを重複期間を設けて実行するとき、第1の音出力と第2の音
出力とのうち一方の音量を他方の音量と比較して大きくすることで一方の報知を他方の報
知に優先する優先期間(たとえば、図133(1)におけるタイミングt4からt4b、
図134(3)におけるタイミングt4eの前後でスピーカLからの音出力を優先し、図
134(3)におけるタイミングt4fの前後でスピーカRからの音出力を優先)を重複
期間に設定して音出力を実行する(図133(4)、図134(1),(2),(3)参
照)。
(8)(7)の報知制御手段は、は、第1の音出力と第2の音出力とのうち一方の音量
を他方の音量と比較して大きくすることで一方の報知を他方の報知に優先する第1の優先
期間(たとえば、図134(3)におけるタイミングt4eの前後でスピーカLからの音
出力を優先)と、他方の音量を一方の音量と比較して大きくすることで他方の報知を一方
の報知に優先する第2の優先期間(図134(3)におけるタイミングt4fの前後でス
ピーカRからの音出力を優先)とを重複期間に設定して音出力を実行する(図134(3
),(4)参照)。
(9)遊技機10は、本体部(たとえば、外枠(支持枠)11)と、前面部(たとえば
、前面枠(本体枠)12、あるいはガラス枠(透明部材保持枠)15であってもよい)と
、第1の音出力部(たとえば、スピーカ19a(L))と、第2の音出力部(たとえば、
スピーカ19a(R))と、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、RA
M111C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126
、設定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、遊
技制御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技制
御装置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。前面部は、一側を軸にして
本体部の前面側に開閉可能に軸着される。第1の音出力部は、前面部の軸着側に設けられ
る。第2の音出力部は、前面部の開放端側に設けられる。情報保持手段は、電源遮断前の
遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能に
設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリアす
る。報知制御手段は、設定変更に関する報知と遊技情報のクリアに関する報知とをおこな
うとき、第2の音出力部において設定変更に関する報知または遊技情報のクリアに関する
報知のいずれか一方をおこなう(図128、図129、図143から図145参照)。
(10)遊技機10は、本体部(たとえば、外枠(支持枠)11)と、前面部(たとえ
ば、前面枠(本体枠)12、あるいはガラス枠(透明部材保持枠)15であってもよい)
と、第1の音出力部(たとえば、スピーカ19a(L))と、第2の音出力部(たとえば
、スピーカ19a(R))と、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、R
AM111C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ12
6、設定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、
遊技制御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技
制御装置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。前面部は、一側を軸にし
て本体部の前面側に開閉可能に軸着される。第1の音出力部は、前面部の軸着側に設けら
れる。第2の音出力部は、前面部の開放端側に設けられる。情報保持手段は、電源遮断前
の遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能
に設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリア
する。報知制御手段は、設定変更に関する報知と遊技情報のクリアに関する報知とを第1
の音出力部と第2の音出力部とでおこなうとき、第1の音出力部を第1の報知態様とし、
第2の音出力部を第1の報知態様と異なる第2の報知態様とする(図128、図129、
図143から図145参照)。
(11)(9)または(10)の遊技情報は、設定情報を含む。
(12)遊技機10は、本体部(たとえば、外枠(支持枠)11)と、前面部(たとえ
ば、前面枠(本体枠)12、あるいはガラス枠(透明部材保持枠)15であってもよい)
と、第1の音出力部(たとえば、スピーカ19a(L))と、第2の音出力部(たとえば
、スピーカ19a(R))と、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、R
AM111C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ12
6、設定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、
遊技制御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技
制御装置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。前面部は、一側を軸にし
て本体部の前面側に開閉可能に軸着される。第1の音出力部は、前面部の軸着側に設けら
れる。第2の音出力部は、前面部の開放端側に設けられる。情報保持手段は、電源遮断前
の遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能
に設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリア
する。報知制御手段は、設定変更に関する報知と遊技情報のクリアに関する報知とをおこ
なうとき、前面部が開放された開放状態において第2の音出力部において設定変更に関す
る報知または遊技情報のクリアに関する報知のいずれか一方を優先する優先報知状態とす
る(図128、図129、図143から図145参照)。
(13)遊技機10は、本体部(たとえば、外枠(支持枠)11)と、前面部(たとえ
ば、前面枠(本体枠)12、あるいはガラス枠(透明部材保持枠)15であってもよい)
と、第1の音出力部(たとえば、スピーカ19a(L))と、第2の音出力部(たとえば
、スピーカ19a(R))と、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、R
AM111C)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ12
6、設定キースイッチ127、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、
遊技制御装置100、RAM初期化スイッチ112)と、報知制御手段(たとえば、遊技
制御装置100、演出制御装置300、報知装置)と、を含む。前面部は、一側を軸にし
て本体部の前面側に開閉可能に軸着される。第1の音出力部は、前面部の軸着側に設けら
れる。第2の音出力部は、前面部の開放端側に設けられる。情報保持手段は、電源遮断前
の遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能
に設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持されている遊技情報をクリア
する。報知制御手段は、前面部が開放された開放状態において設定変更に関する報知と遊
技情報のクリアに関する報知とをおこなうとき、第1の音出力部と第2の音出力部とを第
1の報知態様とし、前面部が閉塞された閉塞状態において設定変更に関する報知と遊技情
報のクリアに関する報知とをおこなうとき、第1の音出力部と第2の音出力部とを第1の
報知態様と異なる第2の報知態様とする(図128、図129、図143から図145参
照)。
(14)遊技機10は、遊技制御手段(遊技制御装置100)と、演出制御手段(演出
制御装置300)と、を備える。遊技制御手段は、遊技制御をおこなう。演出制御手段は
、遊技制御手段からコマンドを受信して演出手段(表示装置41、スピーカ19a,19
b、盤演出装置44、枠装飾装置18、盤装飾装置46等)を制御する。遊技制御手段は
、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、RAM111C)と、設定手段
(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ127
、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、遊技制御装置100、RAM
初期化スイッチ112)と、通知手段(CPU部110、出力部130)と、を含む。情
報保持手段は、電源遮断前の遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊
技性能のうち1の遊技性能に設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持さ
れている遊技情報をクリアする。通知手段は、遊技情報のクリアがあったことを第1のコ
マンド(たとえば、RAMクリアコマンド)により演出制御手段に通知し、遊技性能の設
定変更があったことを第2のコマンド(たとえば、確率設定確定コマンド)により演出制
御手段に通知する。演出制御手段は、第1報知手段と、第2報知手段と、報知タイミング
制御手段と、を含む。第1報知手段は、第1のコマンドを受信して遊技情報のクリアがあ
ったことを演出手段により報知する。第2報知手段は、第2のコマンドを受信して遊技性
能の設定変更があったことを演出手段により報知する。報知タイミング制御手段は、第1
のコマンドを受信したとき第2のコマンドの受信の有無に応じて第1報知手段の実行タイ
ミングを変更する(図137から図139参照)。
(15)遊技機10は、遊技制御手段(遊技制御装置100)と、演出制御手段(演出
制御装置300)と、を備える。遊技制御手段は、遊技制御をおこなう。演出制御手段は
、遊技制御手段からコマンドを受信して演出手段(表示装置41、スピーカ19a,19
b、盤演出装置44、枠装飾装置18、盤装飾装置46等)を制御する。遊技制御手段は
、情報保持手段(たとえば、バックアップ電源部420、RAM111C)と、設定手段
(たとえば、遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ127
、確率設定値表示装置136)と、クリア手段(たとえば、遊技制御装置100、RAM
初期化スイッチ112)と、通知手段(CPU部110、出力部130)と、を含む。情
報保持手段は、電源遮断前の遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊
技性能のうち1の遊技性能に設定変更可能である。クリア手段は、設定変更の際に保持さ
れている遊技情報をクリアする。通知手段は、遊技情報のクリアがあったことを第1のコ
マンド(たとえば、RAMクリアコマンド)により演出制御手段に通知し、遊技性能の設
定変更中であることを第2のコマンド(たとえば、確率設定確定コマンド)により演出制
御手段に通知する。演出制御手段は、第1報知手段と、第2報知手段と、報知タイミング
制御手段と、を含む。第1報知手段は、第1のコマンドを受信して遊技情報のクリアがあ
ったことを演出手段により報知する。第2報知手段は、第2のコマンドを受信して遊技性
能の設定変更中であることを演出手段により報知する。報知タイミング制御手段は、第1
のコマンドを受信したとき第2のコマンドの受信の有無に応じて第1報知手段の実行タイ
ミングを変更する(図137から図139参照)。
(16)(14)または(15)の報知タイミング制御手段は、第1報知手段の実行開
始時期を変更する(図137(1)、(3)参照)。
(17)(14)または(15)の報知タイミング制御手段は、第1報知手段の実行期
間を変更する(図137(1)、(2)、(3)参照)。
[第8の実施形態]
次に、第8の実施形態の遊技機10について説明する。第8の実施形態の遊技機10は
、検出したエラーが第1のカテゴリに属するときに表示装置の第1表示領域に表示させ、
検出したエラーが第1のカテゴリと異なる第2のカテゴリに属するときに表示装置の第2
表示領域に表示させる。また、第8の実施形態の遊技機10は、検出したエラーが第1の
カテゴリと異なる第2のカテゴリに属するときに表示装置の第2表示領域に表示させ、第
1表示領域または第2表示領域に2以上のエラーを表示させるときに2以上のエラーを所
定順序で整列したカスケード表示により表示させる。これにより、第8の実施形態の遊技
機10は、複数のエラーが重複した場合であっても迅速なエラー対処に対応可能にする。
まず、遊技機10におけるエラー表示画面について図146を用いて説明する。図14
6は、第8の実施形態の通常時の表示画面とエラー発生中の表示画面の一例を示す図であ
る。
図146(1)に示す表示画面868は、表示装置41における通常時の表示画面であ
り、たとえば変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する図柄停止中の表示
画面である。表示画面868は、大図柄群501と、小図柄群502と、特図1保留数表
示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505と、保留消化表示506とを表
示する。表示画面868は、第1のカテゴリに属するエラーを表示する第1表示領域87
0と、第2のカテゴリに属するエラーを表示する第2表示領域880とを表示領域に含む
。ただし、表示画面868は、エラーが発生していない状態であるので、第1表示領域8
70と第2表示領域880のうちにエラーに関する表示内容を含まない。
図146(2)に示す表示画面869は、表示装置41におけるエラー発生中の表示画
面である。表示画面869は、第1表示領域870に第1のカテゴリに属するエラー87
01,8702,8703を表示する。また、表示画面869は、第2表示領域880に
第2のカテゴリに属するエラー8801を表示する。
遊技機10は、第1表示領域870に2以上のエラー、たとえばエラー8701,87
02,8703を表示するとき、2以上のエラーを少しずつずらした位置に重ねて表示す
るカスケード表示をおこなう。これにより、遊技機10は、同時発生中のエラーの数を容
易に把握可能にするとともに、最前面に位置するエラーについて十分な識別性を確保する
。たとえば、遊技機10は、第1のカテゴリに属するエラーが多重発生しているとき、報
知対象者に対して最も注意を喚起すべきエラーを最前面にして表示する。なお、遊技機1
0は、第2表示領域880に2以上のエラーを表示するときも同様とする。
また、遊技機10は、第2表示領域880にただ1つのエラー、たとえばエラー880
1(オーバーフローエラー)を表示するとき、エラーの識別性を十分にして表示する。な
お、遊技機10は、第1表示領域870にただ1つのエラーを表示するときも同様とする
なお、第1表示領域870は、第2表示領域880と比較して、変動表示ゲームにおけ
る表示要素の多くとその前面側で重なることで、より重要度(あるいは緊急度)の高いエ
ラーを表示する表示領域としての側面を有する。たとえば、第1表示領域870は、大図
柄群501と保留表示505と保留消化表示506とに重なって表示されるが、第2表示
領域880は、大図柄群501と重なって表示されるに留まる。なお、遊技機10は、小
図柄群502と特図1保留数表示503と特図2保留数表示504について第1表示領域
870と第2表示領域880のいずれとも重ならない位置に表示することで十分な視認性
を担保し、遊技者に不測の不利益を生じることを抑止する。
次に、第1のカテゴリに属するエラーと第2のカテゴリに属するエラーについて図14
7を用いて説明する。図147は、第8の実施形態のエラーごとのエラーカテゴリの一例
を示す図である。
遊技機10は、各種のエラーを用意している。遊技機10は、エラーを種別ごとに分類
し、優先順位とエラーカテゴリとを設定している。たとえば、遊技機10は、スピーカ1
9a,19bからの音出力によるエラー報知において、優先順位の高いエラーを優先順位
の低いエラーに優先して報知する。また、遊技機10は、表示装置41における表示出力
によるエラー報知において、エラーカテゴリごとに優先順位の高いエラーを優先順位の低
いエラーに優先して報知する。
種別「電源投入」に関するエラーは、「RAM初期化」と「停電復旧」の2つがある。
「RAM初期化(優先順位「1」)」は最も優先順位の高いエラーであり、他のエラーに
優先して報知対象となる。一方、「停電復旧(優先順位「16」)」は、最も優先順位の
低いエラーであり、他のエラーに劣後して報知対象となる。
種別「不正」に関するエラーは、公正な遊技を妨げる事象を検出した際に報知されるエ
ラーであり、優先順位が高い順に、「大入賞口不正入賞エラー(優先順位「2」)」、「
普電不正入賞エラー(優先順位「3」)」、「磁気エラー(優先順位「4」)」、「盤電
波エラー(優先順位「5」)」、「枠電波エラー(優先順位「6」)」、「強エラー予約
(優先順位「7」)」がある。
種別「扉開放」に関するエラーは、種別「不正」の次に優先順位が高いエラーであり、
「前枠開放エラー(優先順位「8」)」と「遊技枠開放エラー(優先順位「9」)」とが
ある。なお、「前枠開放エラー」はガラス枠15の開放を検知して出力されるエラーであ
り、「遊技枠開放エラー」は、前面枠12の開放を検知して出力されるエラーである。
種別「機構」に関するエラーは、種別「扉開放」の次に優先順位が高いエラーであり、
優先順位が高い順に、「始動口エラー(優先順位「10」)」、「スイッチ異常エラー(
優先順位「11」)」、「弱エラー予約(優先順位「12」)」がある。
種別「払出」に関するエラーは、種別「機構」の次に優先順位が高いエラーであり、優
先順位が高い順に、「シュート球切れエラー(優先順位「13」)」、「オーバーフロー
エラー(優先順位「14」)」、「払出異常エラー(優先順位「15」)」がある。
なお、強エラー予約と弱エラー予約は、将来のエラーの種類拡張に対する予約エラーで
ある。遊技機10は、あらかじめ強度の異なるエラーを予約することで将来のエラーの拡
張性を担保する。
「RAM初期化」と「停電復旧」は、エラーカテゴリ「0」に属し、「大入賞口不正入
賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、「枠電波エ
ラー」、および「強エラー予約」は、エラーカテゴリ「1」に属し、「前枠開放エラー」
、「遊技枠開放エラー」、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約
」、「シュート球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、および「払出異常エラー」
は、エラーカテゴリ「2」に属する。
エラーカテゴリ「1」は、第1表示領域870における表示対象となる第1のカテゴリ
に相当し、エラーカテゴリ「2」は、第2表示領域880における表示対象となる第2の
カテゴリに相当する。エラーカテゴリ「0」は、第1表示領域870や第2表示領域88
0から独立して表示対象となるエラーが属するエラーカテゴリである。
このようにして、遊技機10は、優先順位にしたがいエラーのカテゴリを分類し、カテ
ゴリごとにエラーを表示することで、エラー対応手順を理解容易にして観察者に示すこと
ができる。たとえば、「オーバーフローエラー」と「大入賞口不正入賞エラー」と「盤電
波エラー」と「枠電波エラー」とが重複発生したとき、すべてのエラーを同時に観察可能
にして表示すると、観察者は、内容把握に時間を要し、却ってエラーへの対処に時間を要
するおそれがある。しかしながら、遊技機10は、「オーバーフローエラー」と「大入賞
口不正入賞エラー」と「盤電波エラー」と「枠電波エラー」とを表示画面869に示した
ように表示する。
これにより、遊技機10は、第1表示領域870の表示内容から優先順位が高いエラー
が3つあること、そのうち最優先で対処すべきエラーが「大入賞口不正入賞エラー」であ
ること、そして第2表示領域880の表示内容から優先順位が低いエラーが1つあること
を、観察者(たとえば、遊技場係員や遊技者等)に容易に把握させることができる。した
がって、遊技機10は、複数のエラーが重複した場合であっても迅速なエラー対処(たと
えば、エラー解除)に対応可能にする。
なお、遊技機10は、優先順位にしたがいエラーのカテゴリを分類することに限らず、
その他の基準にしたがいエラーのカテゴリを分類するようにしてもよい。ここで、エラー
のカテゴリ分類の変形例について、図148から図151を用いて説明する。図148は
、第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリの一例(その1)を示す図であ
る。図149は、第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリの一例(その2
)を示す図である。図150は、第8の実施形態の変形例のエラーごとのエラーカテゴリ
の一例(その3)を示す図である。図151は、第8の実施形態の変形例のエラーごとの
エラーカテゴリの一例(その4)を示す図である。
図148に示すエラーのカテゴリ分類は、種別「電源投入」に関するエラーをエラーカ
テゴリ「0」に分類し、その余のエラーのうち外部情報出力があるエラーをエラーカテゴ
リ「1」に分類し、外部情報出力がないエラーをエラーカテゴリ「2」に分類する。
すなわち、「RAM初期化」と「停電復旧」は、エラーカテゴリ「0」に属し、「大入
賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、
「枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、および「遊技枠開放エラー
」は、エラーカテゴリ「1」に属し、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱
エラー予約」、「シュート球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、および「払出異
常エラー」は、エラーカテゴリ「2」に属する。
エラーカテゴリ「1」は、第1表示領域870における表示対象となる第1のカテゴリ
に相当し、エラーカテゴリ「2」は、第2表示領域880における表示対象となる第2の
カテゴリに相当する。エラーカテゴリ「0」は、第1表示領域870や第2表示領域88
0から独立して表示対象となるエラーが属するエラーカテゴリである。
なお、外部情報出力は、外部情報端子板71を介して遊技機10の外部に出力される信
号である。通常、遊技場係員は、ホール設備を介して遊技機10から外部情報出力がある
ことを知り得る。遊技機10は、第1表示領域870の表示内容を遊技場係員に確認させ
ることで外部情報出力により通知された異常を確認させることができる。
このようにして、遊技機10は、外部情報出力の有無にしたがいエラーのカテゴリを分
類し、カテゴリごとにエラーを表示することで、エラー対応手順を理解容易にして観察者
に示すことができる。なお、外部情報出力があるエラーは、遊技場係員による緊急の対応
を要するエラーであり、外部情報出力がないエラーは、遊技場係員による緊急の対応を要
しないエラーであるという側面を有する。たとえば、「大入賞口不正入賞エラー」等の種
別「不正」に属するエラーは、公正な遊技を担保するために遊技場係員の対応が欠かせな
い。一方で、「オーバーフローエラー」は、遊技者に対して注意喚起すれば足り、遊技場
係員の対応を要しない場合がある。
図149に示すエラーのカテゴリ分類は、種別「電源投入」に関するエラーをエラーカ
テゴリ「0」に分類し、その余のエラーのうち音(報知音)出力があるエラーをエラーカ
テゴリ「1」に分類し、音出力がないエラーをエラーカテゴリ「2」に分類する。
すなわち、「RAM初期化」と「停電復旧」は、エラーカテゴリ「0」に属し、「大入
賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、
「枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、および「遊技枠開放エラー
」は、エラーカテゴリ「1」に属し、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱
エラー予約」、「シュート球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、および「払出異
常エラー」は、エラーカテゴリ「2」に属する。
エラーカテゴリ「1」は、第1表示領域870における表示対象となる第1のカテゴリ
に相当し、エラーカテゴリ「2」は、第2表示領域880における表示対象となる第2の
カテゴリに相当する。エラーカテゴリ「0」は、第1表示領域870や第2表示領域88
0から独立して表示対象となるエラーが属するエラーカテゴリである。
なお、音出力は、スピーカ19a,19bから出力される報知音であり、警報音や音声
メッセージ等を出力内容に含む。遊技機10は、スピーカ19a,19bから報知音を発
することで異常を周囲に報知する。なお、遊技機10は、優先順位の高いエラーの報知音
を優先順位の低いエラーの報知音に優先して出力する。遊技機10は、報知音から遊技場
係員に異常を感知させ、第1表示領域870の表示内容を確認させることですべての異常
を確認させることができる。
このようにして、遊技機10は、音出力の有無にしたがいエラーのカテゴリを分類し、
カテゴリごとにエラーを表示することで、エラー対応手順を理解容易にして観察者に示す
ことができる。なお、音出力があるエラーは、遊技場係員による緊急の対応を要するエラ
ーであり、音出力がないエラーは、遊技場係員による緊急の対応を要しないエラーである
という側面を有する。たとえば、「大入賞口不正入賞エラー」等の種別「不正」に属する
エラーは、公正な遊技を担保するために遊技場係員の対応が欠かせない。一方で、「オー
バーフローエラー」は、遊技者に対して注意喚起すれば足り、遊技場係員の対応を要しな
い場合がある。
なお、エラーカテゴリは、音出力の有無によって分類されるとしたが、出力対象スピー
カの種別によって分類されるものであってもよい。たとえば、上スピーカ(スピーカ19
a)から音出力されるエラーをエラーカテゴリ「1」に分類し、下スピーカ(スピーカ1
9b)から音出力されるエラーをエラーカテゴリ「2」に分類するようにしてもよい。
また、エラーカテゴリは、音出力の有無によって分類されるとしたが、ランプ出力の有
無等、その他の報知装置(たとえば、盤装飾装置46や枠装飾装置18等)による報知出
力の有無によって分類されるものであってもよい。
図150に示すエラーのカテゴリ分類は、確認のみで特段の対応を要しないエラー(種
別「電源投入」に関するエラー)をエラーカテゴリ「0」に分類し、その余のエラーのう
ち対応者が管理者(たとえば、遊技場係員等)であるエラーをエラーカテゴリ「1」に分
類し、対応者が遊技者であるエラーをエラーカテゴリ「2」に分類する。
すなわち、「RAM初期化」と「停電復旧」は、エラーカテゴリ「0」に属し、「大入
賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、
「枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、「遊技枠開放エラー」、「
始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート球切れエラー
」、および「払出異常エラー」は、エラーカテゴリ「1」に属し、「オーバーフローエラ
ー」は、エラーカテゴリ「2」に属する。
エラーカテゴリ「1」は、第1表示領域870における表示対象となる第1のカテゴリ
に相当し、エラーカテゴリ「2」は、第2表示領域880における表示対象となる第2の
カテゴリに相当する。エラーカテゴリ「0」は、第1表示領域870や第2表示領域88
0から独立して表示対象となるエラーが属するエラーカテゴリである。
なお、確認のみで特段の対応を要しないエラーは、RAM初期化や停電復旧等の事象の
発生が報知されるものの所定時間経過で解除されるエラーである。対応者が管理者となる
エラーは、管理者にエラー原因の解消を促すエラーである。対応者が遊技者であるエラー
は、遊技者にエラー原因の解消を促すエラーである。たとえば、「大入賞口不正入賞エラ
ー」等の種別「不正」に属するエラーは、遊技場係員によるエラー原因の解消対応が欠か
せない。一方で、「オーバーフローエラー」は、遊技者に対して注意喚起すれば、遊技者
が球抜き操作をおこなうことで解消し得る。
このようにして、遊技機10は、対応者の種別にしたがいエラーのカテゴリを分類し、
カテゴリごとにエラーを表示することで、エラー対応手順や対象者を理解容易にして観察
者に示すことができる。
図151に示すエラーのカテゴリ分類は、種別「電源投入」に関するエラーをエラーカ
テゴリ「0」に分類し、エラー検出の主体が遊技制御装置100であるエラーをエラーカ
テゴリ「1」に分類し、エラー検出の主体が演出制御装置300であるエラーをエラーカ
テゴリ「2」に分類する。
なお、遊技機10は、図147他に示したエラー検出の主体が遊技制御装置100であ
るエラーに加えて、エラー検出の主体が演出制御装置300であるエラーを用意している
。遊技機10は、エラー検出の主体が演出制御装置300であるエラーとして種別「配線
」に関するエラーと種別「機構」に関するエラーを含む。
遊技機10は、エラー検出の主体が演出制御装置300であるエラーに劣後する優先順
位をエラー検出の主体が演出制御装置300であるエラーに設定する。たとえば、遊技機
10は、エラー検出の主体が演出制御装置300であるエラーに図147他に示したエラ
ーと同様に優先順位「1」から「16」までを設定し、エラー検出の主体が演出制御装置
300であるエラーに優先順位「17」から「20」までを設定する。
種別「配線」に関するエラーは、「コネクタ抜け1(優先順位「17」)」と「コネク
タ抜け2(優先順位「18」)」の2つがある。たとえば、「コネクタ抜け1」は、演出
制御装置300と接続するコネクタの1つ(たとえば、ランプ基板と中継する中継基板と
接続するコネクタ)の接続が確認できないエラーを示す。また、「コネクタ抜け2」は、
演出制御装置300と接続するコネクタの1つ(たとえば、盤演出装置44と中継する中
継基板と接続するコネクタ)の接続が確認できないエラーを示す。
種別「機構」に関するエラーは、「動作異常1(優先順位「19」)」と「動作異常2
(優先順位「20」)」の2つがある。たとえば、「動作異常1」は、盤演出装置44に
含まれる機構の1つ(たとえば、回転機構)の動作状態(動作の有無や初期位置の確認等
)が確認できないエラーを示す。また、「動作異常2」は、盤演出装置44に含まれる機
構の1つ(たとえば、スライド機構)の動作状態(動作の有無や初期位置の確認等)が確
認できないエラーを示す。
すなわち、「RAM初期化」と「停電復旧」は、エラーカテゴリ「0」に属し、「大入
賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、
「枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、「遊技枠開放エラー」、「
始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート球切れエラー
」、「オーバーフローエラー」、および「払出異常エラー」は、エラーカテゴリ「1」に
属し、「コネクタ抜け1」、「コネクタ抜け2」、「動作異常1」、および「動作異常2
」は、エラーカテゴリ「2」に属する。
エラーカテゴリ「1」は、第1表示領域870における表示対象となる第1のカテゴリ
に相当し、エラーカテゴリ「2」は、第2表示領域880における表示対象となる第2の
カテゴリに相当する。エラーカテゴリ「0」は、第1表示領域870や第2表示領域88
0から独立して表示対象となるエラーが属するエラーカテゴリである。
このようにして、遊技機10は、エラー検出の主体にしたがいエラーのカテゴリを分類
し、カテゴリごとにエラーを表示することで、エラー検出の主体を理解容易にして観察者
に示すことができる。
次に、エラーカテゴリごとの表示位置と音出力について図152を用いて説明する。図
152は、第8の実施形態のエラーカテゴリごとの表示位置と音出力の一例を示す図であ
る。
エラーカテゴリ「1」に属するエラーは、表示位置を第1表示領域870とするエラー
であり、第1表示領域870にウインドウBとして表示される。エラーカテゴリ「2」に
属するエラーは、表示位置を第2表示領域880とするエラーであり、第2表示領域88
0にウインドウCとして表示される。エラーカテゴリ「0」に属するエラーは、第1表示
領域870や第2表示領域880から独立した表示領域に表示位置とするエラーであり、
独立した表示領域にウインドウAとして表示される。なお、各カテゴリで重複してエラー
が発生した場合、各カテゴリで重複するエラーは、対応するウインドウのカスケード表示
によって表示される。
また、エラーカテゴリ「0」に属するエラーは、報知音の音出力がエラーカテゴリ「1
」に属するエラーおよびエラーカテゴリ「2」に属するエラーに優先する。すなわち、遊
技機10は、エラーカテゴリ「0」に属するエラーの報知音を出力中に、エラーカテゴリ
「1」に属するエラーおよびエラーカテゴリ「2」に属するエラーが発生してもエラーカ
テゴリ「1」に属するエラーの報知音を出力しないし、エラーカテゴリ「2」に属するエ
ラーの報知音も出力することなく、エラーカテゴリ「0」に属するエラーの報知音出力を
継続する。なお、エラーカテゴリ「0」に属するエラーは、「RAM初期化」と「停電復
旧」が重複発生しないことから、必ず最上位のエラーであり非最上位のエラーが存在しな
い。
また、エラーカテゴリ「1」に属するエラーは、報知音の音出力がエラーカテゴリ「0
」に属するエラーに劣後し、エラーカテゴリ「2」に属するエラーに優先する。すなわち
、遊技機10は、エラーカテゴリ「1」に属するエラーの報知音を出力中に、エラーカテ
ゴリ「0」に属するエラーが発生した場合にエラーカテゴリ「1」に属するエラーの報知
音を非出力とするが、エラーカテゴリ「2」に属するエラーが発生した場合にエラーカテ
ゴリ「1」に属するエラーの報知音出力を継続する。なお、エラーカテゴリ「1」に属す
るエラーが重複して発生している場合は、最上位のエラーの報知音を出力対象とし、非最
上位のエラーの報知音を出力対象としない(非出力)。
また、エラーカテゴリ「2」に属するエラーは、報知音の音出力がエラーカテゴリ「0
」に属するエラーおよびエラーカテゴリ「1」に属するエラーに劣後する。すなわち、遊
技機10は、エラーカテゴリ「2」に属するエラーの報知音を出力中に、エラーカテゴリ
「0」に属するエラーやエラーカテゴリ「1」に属するエラーが発生した場合にエラーカ
テゴリ「2」に属するエラーの報知音を非出力とする。なお、エラーカテゴリ「2」に属
するエラーが重複して発生している場合は、最上位のエラーの報知音を出力対象とし、非
最上位のエラーの報知音を出力対象としない(非出力)。
遊技機10は、エラーの重複状態に応じて音出力態様を変更することができる。これに
より、遊技機10は、エラーの報知音の音出力態様によって観察者にエラーの重複状態を
知らしめることができる。エラーカテゴリごとの音出力態様について図153を用いて説
明する。図153は、第8の実施形態のエラーカテゴリごとの音出力態様の一例を示す図
である。
遊技機10は、エラーカテゴリ「0」に属するエラー報知音として、エラーカテゴリ「
0」に属するエラーが他のカテゴリに属するエラーに優先するとともに同一カテゴリに属
するエラーの重複発生がないことから、1つの音出力態様Aのみを用意する。たとえば、
音出力態様Aは、所定の警報音と音声メッセージを含む。
また、遊技機10は、エラーカテゴリ「1」に属するエラー報知音として、他にエラー
が発生していないときに音出力態様B1を用意し、同一カテゴリに属するエラーの重複発
生があるときに音出力態様B2を用意し、下位カテゴリ(エラーカテゴリ「2」)にエラ
ーの発生があるときに音出力態様B3を用意する。なお、遊技機10は、エラーカテゴリ
「1」に属するエラーが重複発生している場合に、最上位のエラーを音出力対象とし、非
最上位のエラーを音出力対象としない。音出力態様B1,B2,B3は、いずれも所定の
警報音と音声メッセージを含み、それぞれ異なる音出力態様とする。たとえば、音出力態
様B1は、遊技演出中で登場するキャラクタAの音声による音声メッセージであり、音出
力態様B2は、遊技演出中で登場するキャラクタBの音声による音声メッセージであり、
音出力態様B3は、遊技演出中で登場するキャラクタCの音声による音声メッセージであ
る。これにより、遊技機10は、いずれのキャラクタの音声による音声メッセージである
かによって、エラーカテゴリ「1」に属するエラーと重複するエラーの存在を観察者に把
握可能にさせることができる。
また、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属するエラー報知音として、他にエラー
が発生していないときに音出力態様C1を用意し、同一カテゴリに属するエラーの重複発
生があるときに音出力態様C2を用意する。なお、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」
に属するエラーが重複発生している場合に、最上位のエラーを音出力対象とし、非最上位
のエラーを音出力対象としない。音出力態様C1,C2は、いずれも所定の警報音と音声
メッセージを含み、それぞれ異なる音出力態様とする。たとえば、音出力態様C1は、遊
技演出中で登場するキャラクタAの音声による音声メッセージであり、音出力態様C2は
、遊技演出中で登場するキャラクタBの音声による音声メッセージである。これにより、
遊技機10は、いずれのキャラクタの音声による音声メッセージであるかによって、エラ
ーカテゴリ「2」に属するエラーと重複するエラーの存在を観察者に把握可能にさせるこ
とができる。
このようにして、遊技機10は、音出力態様の相違によって重複エラーの有無を案内す
ることができる。このような遊技機10は、前面枠12の開放を伴う作業中など表示装置
41の表示内容を確認できないときに、エラー解除の作業性向上に寄与する。
なお、遊技機10は、音出力態様の相違を遊技演出中で登場するキャラクタによって表
すとしたが、音出力態様の相違を認識可能なものであれば音量やテンポ、警報音や音声メ
ッセージ等、その他の要素等の相違で表すものであってもよい。
なお、遊技機10は、エラーの重複状態に応じて音出力態様を変更するとしたが、エラ
ーの重複状態に応じて音出力装置を変更するようにしてもよい。ここで、エラーの重複状
態報知の変形例について図154を用いて説明する。図154は、第8の実施形態の変形
例のエラーカテゴリごとの音出力装置の一例を示す図である。
遊技機10は、複数の音出力装置を備える。具体的には、遊技機10は、前面枠12の
前面側にスピーカ19a(L),19a(R),19bを備える(図126参照)。スピ
ーカ19a(L),19a(R)は、前面枠12の上部に設けられ(図1参照)、前面枠
12の前面側から見て左側にスピーカ19a(L)を備え、右側にスピーカ19a(R)
を備える。また、スピーカ19bは、前面枠12の右下部であって、操作部24の上方に
設けられる(図1参照)。スピーカ19a(L),19a(R),19bは、それぞれ独
立して音出力可能になっている。
遊技機10は、エラーカテゴリ「0」に属するエラーの発生時には、エラーカテゴリ「
0」に属するエラーが他のカテゴリに属するエラーに優先するとともに同一カテゴリに属
するエラーの重複発生がないことから、すべてのスピーカ(スピーカ19a(L),19
a(R),19b)から報知音を出力する。
また、遊技機10は、エラーカテゴリ「1」に属するエラーの発生時には、他にエラー
が発生していないときにすべてのスピーカからエラー報知音を出力する。遊技機10は、
エラーカテゴリ「1」に属するエラーの重複発生時には、上スピーカ(スピーカ19a(
L),19a(R))から最上位のエラー報知音を出力し、下スピーカ(スピーカ19b
)から非最上位のエラー報知音を出力する。なお、非最上位のエラーが複数ある場合は、
非最上位のエラーのうちで最上位のエラーを報知音の出力対象とし、その余のエラーを報
知音の出力対象としない。
これにより、遊技機10は、いずれのスピーカからの報知音出力であるかによって、エ
ラーカテゴリ「1」に属するエラーと重複するエラーの存在を観察者に把握可能にさせる
ことができる。
また、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属するエラーの発生時には、他にエラー
が発生していないとき下スピーカからエラー報知音を出力し、エラーカテゴリ「2」に属
するエラーの重複発生時には下スピーカから最上位のエラー報知音を出力し、非最上位の
エラー報知音を出力しない。これにより、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属する
エラーについて順次に観察者に把握可能にさせることができる。また、遊技機10は、エ
ラーカテゴリ「2」に属するエラーの発生時には、上スピーカからエラー報知音を出力し
ないので遊技演出(演出音出力)と並行してエラー報知音を出力することができる。
このようにして、遊技機10は、音出力装置の相違によって重複エラーの有無やエラー
優先順位を案内することができる。このような遊技機10は、前面枠12の開放を伴う作
業中など表示装置41の表示内容を確認できないときに、エラー解除の作業性向上に寄与
する。
次に、第8の実施形態の異常報知態様決定処理について図155を用いて説明する。図
155は、第8の実施形態の異常報知態様決定処理のフローチャートを示す図である。異
常報知態様決定処理は、メイン処理(図49参照)のステップD18からD31のループ
処理内で制御部(たとえば、演出制御装置300のCPU311)によって実行される処
理である。
[ステップD351]制御部は、異常情報を収集する。制御部は、遊技制御装置100
から送信される単発系コマンドを受信することで異常情報を収集することができる。異常
情報は、エラーの発生や解消に関する情報である。なお、制御部は、演出制御装置300
が検出するエラーに関しても異常情報の収集対象に含めることができる。
[ステップD352]制御部は、収集した異常情報より報知対象となる異常があるか否
かを判定する。制御部は、報知対象となる異常がある場合にステップD353に進み、報
知対象となる異常がない場合に異常報知態様決定処理を終了する。
[ステップD353]制御部は、発生中のエラーをカテゴリ別に分類する。たとえば、
制御部は、図147に示したようなテーブルを参照して、エラーごとのエラーカテゴリを
判別して、発生中のエラーをカテゴリ別に分類できる。
[ステップD354]制御部は、同一カテゴリで複数のエラーが発生している場合、発
生中のエラーを所定順序(たとえば、優先順位にしたがう順序)で整列し、カテゴリ別に
最上位を決定する。
[ステップD355]制御部は、カテゴリ別の整列結果にしたがい表示装置41におけ
るカテゴリ別の表示態様を設定する。
[ステップD356]制御部は、カテゴリ別の整列結果にしたがいスピーカ19a(L
),19a(R),19bにおけるカテゴリ別の音出力態様を設定し、異常報知態様決定
処理を終了する。
これにより、遊技機10は、発生中のエラーをカテゴリ別に分類したうえで、エラー報
知に関する表示出力や音出力をおこなうことができる。
次に、表示装置41におけるエラー表示領域(たとえば、第1表示領域870や第2表
示領域880)の表示例について図156から図158を用いて説明する。図156は、
第8の実施形態のエラー表示態様の一例(その1)を示す図である。図157は、第8の
実施形態のエラー表示態様の一例(その2)を示す図である。図158は、第8の実施形
態のエラー表示態様の一例(その3)を示す図である。
表示装置41は、第1表示領域870と第2表示領域880と第3表示領域890とを
含む。第1表示領域870は、エラーカテゴリ「1」に属するエラーを表示する表示領域
であり、第2表示領域880は、エラーカテゴリ「2」に属するエラーを表示する表示領
域であり、第3表示領域890は、エラーカテゴリ「0」に属するエラーを表示する表示
領域である。
まず、エラーが発生していない状態のエラー表示領域について説明する。図156(1
)に示すように、第1表示領域870と第2表示領域880とは、互いに重複する領域を
有しない位置関係にあり、第3表示領域890は、第1表示領域870と第2表示領域8
80とに重複する領域を有する位置関係にある。たとえば、第1表示領域870と第2表
示領域880とは、所定の間隙を有して縦方向に並んで配置され、第3表示領域890は
、第1表示領域870と第2表示領域880とを跨ぐようにして中央部に配置される。第
1表示領域870と第2表示領域880と第3表示領域890は、いずれのエラーも発生
していない状態においてエラーに関する報知表示をおこなわない。なお、第1表示領域8
70と第2表示領域880と第3表示領域890は、図136に示したように、遊技演出
に関する表示に優先して表示される。
次に、エラーカテゴリ「0」に属する1つのエラーだけが発生している状態のエラー表
示領域について説明する。図156(2)に示すように、遊技機10は、エラーカテゴリ
「0」に属するエラー、たとえば、「RAM初期化」が発生すると、「RAM初期化」に
対応するエラーウインドウ8901を第3表示領域890に表示する。エラーウインドウ
8901は、矩形であり、エラーメッセージと機種コードを表示する。エラーメッセージ
は、RAMの初期化を報知するメッセージ(たとえば「RAMクリアされました」)であ
り、機種コードは、機種(シリーズ機)を特定可能な情報(たとえば、コード「01」)
である。このとき、遊技機10は、第3表示領域890に表示中のエラーに対応するエラ
ー報知音を出力する。
次に、エラーカテゴリ「1」に属する1つのエラーだけが発生している状態のエラー表
示領域について説明する。図156(3)に示すように、遊技機10は、エラーカテゴリ
「1」に属するエラー、たとえば、「大入賞口不正入賞エラー」が発生すると、「大入賞
口不正入賞エラー」に対応するエラーウインドウ(エラー)8701を第1表示領域87
0に表示する。エラーウインドウ8701は、矩形であり、エラーメッセージを表示する
。エラーメッセージは、大入賞口不正入賞を報知するメッセージ(たとえば「大入賞口不
正入賞エラー」)である。このとき、遊技機10は、第1表示領域870に表示中のエラ
ーに対応するエラー報知音を出力する。
次に、エラーカテゴリ「2」に属する1つのエラーだけが発生している状態のエラー表
示領域について説明する。図157(1)に示すように、遊技機10は、エラーカテゴリ
「2」に属するエラー、たとえば、「オーバーフローエラー」が発生すると、「オーバー
フローエラー」に対応するエラーウインドウ(エラー)8801を第2表示領域880に
表示する。エラーウインドウ8801は、矩形であり、エラーメッセージを表示する。エ
ラーメッセージは、オーバーフローを報知するメッセージ(たとえば「オーバーフローエ
ラー」)である。このとき、遊技機10は、第2表示領域880に表示中のエラーに対応
するエラー報知音を出力する。
次に、エラーカテゴリ「1」に属する1つのエラーとエラーカテゴリ「2」に属する1
つのエラーとが重複して発生している状態のエラー表示領域について説明する。図157
(2)に示すように、遊技機10は、エラーカテゴリ「1」に属するエラー(たとえば、
「大入賞口不正入賞エラー」)に対応するエラーウインドウ8701を第1表示領域87
0に表示し、エラーカテゴリ「2」に属するエラー(たとえば、「オーバーフローエラー
」)に対応するエラーウインドウ8801を第2表示領域880に表示する。このとき、
遊技機10は、第1表示領域870に表示中のエラーに対応するエラー報知音を出力する
次に、エラーカテゴリ「2」に属する2つのエラーが重複して発生している状態のエラ
ー表示領域について説明する。図157(3)に示すように、遊技機10は、エラーカテ
ゴリ「2」に属する2つのエラー、たとえば、「オーバーフローエラー」と「払出異常エ
ラー」とが発生すると、「オーバーフローエラー」に対応するエラーウインドウ8801
と「払出異常エラー」に対応するエラーウインドウ8802とを第2表示領域880にカ
スケード表示する。
このとき、遊技機10は、「オーバーフローエラー(優先順位「14」)」と「払出異
常エラー(優先順位「15」)」のうちで優先順位が高い「オーバーフローエラー」に対
応するエラーウインドウ8801を「払出異常エラー」に対応するエラーウインドウ88
02の前面にして表示する。このとき、遊技機10は、第2表示領域880で前面側に表
示中のエラーウインドウ8801に対応するエラー報知音を出力する。
これにより、遊技機10は、観察者に対してエラーカテゴリ「2」に属する2つのエラ
ーが重複して発生していることを案内するとともに、「払出異常エラー」よりも好適な視
認性を有する「オーバーフローエラー」が優先順位の高いエラーであることを案内する。
なお、2つのウインドウのうち背面側のウインドウ(たとえば、エラーウインドウ880
2)の視認性については、メッセージの一部が表示されるようにして、注意深く観察した
ときに特定可能にしてもよいし、観察者に無用の負担をかけないように特定不可能にして
もよい。
なお、エラーカテゴリ「1」に属する2つのエラーが重複して発生している状態におい
ても、エラーカテゴリ「2」に属する2つのエラーが重複して発生している状態と同様と
することができる。
なお、図157(1)に示した「オーバーフローエラー」が発生している状態で「払出
異常エラー」が発生した場合には、後から発生した「払出異常エラー」が「オーバーフロ
ーエラー」の背面側となった。これは、「払出異常エラー」が「オーバーフローエラー」
よりも優先順位が低いことによる。
これに対して、図157(1)に示した「オーバーフローエラー」が発生している状態
で「オーバーフローエラー」よりも優先順位が高いエラーが発生した場合には、図158
(1)に示すようになる。すなわち、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属する「オ
ーバーフローエラー(優先順位「14」)」が先に発生している状態で、エラーカテゴリ
「2」に属する「シュート球切れエラー(優先順位「13」)」が発生すると、「オーバ
ーフローエラー」に対応するエラーウインドウ8801と「シュート球切れエラー」に対
応するエラーウインドウ8803とを第2表示領域880にカスケード表示する。
このとき、遊技機10は、「オーバーフローエラー」と「シュート球切れエラー」のう
ちで優先順位が高い「シュート球切れエラー」に対応するエラーウインドウ8803を「
オーバーフローエラー」に対応するエラーウインドウ8801の前面にして表示する。こ
のとき、遊技機10は、第2表示領域880で前面側に表示中のエラーウインドウ880
3に対応するエラー報知音を出力する。
これにより、遊技機10は、観察者に対してエラーカテゴリ「2」に属する2つのエラ
ーが重複して発生していることを案内するとともに、「オーバーフローエラー」よりも好
適な視認性を有する「シュート球切れエラー」が優先順位の高いエラーであることを案内
する。なお、2つのウインドウのうち背面側のウインドウ(たとえば、エラーウインドウ
8801)の視認性については、メッセージの一部が表示されるようにして、注意深く観
察したときに特定可能にしてもよいし、観察者に無用の負担をかけないように特定不可能
にしてもよい。
なお、エラーカテゴリ「1」に属する2つのエラーが重複して発生している状態におい
ても、エラーカテゴリ「2」に属する2つのエラーが重複して発生している状態と同様と
することができる。
次に、エラーカテゴリ「2」に属する3つのエラーが重複して発生している状態のエラ
ー表示領域について説明する。図158(2)に示すように、遊技機10は、エラーカテ
ゴリ「2」に属する3つのエラー、たとえば、「シュート球切れエラー」と「オーバーフ
ローエラー」と「払出異常エラー」とが発生すると、「オーバーフローエラー」に対応す
るエラーウインドウ8801と「払出異常エラー」に対応するエラーウインドウ8802
と「シュート球切れエラー」に対応するエラーウインドウ8803とを第2表示領域88
0にカスケード表示する。
このように、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属するエラーが3つ重複しても、
エラーカテゴリ「2」に属するエラーが2つ重複したときと同様にすることができる。な
お、エラーカテゴリ「2」に属するエラーが4つ以上重複したときも同様とすることがで
きる。
なお、エラーカテゴリ「1」に属する2つのエラーが重複して発生している状態におい
ても、エラーカテゴリ「2」に属する2つのエラーが重複して発生している状態と同様と
することができる。
次に、エラーカテゴリ「2」に属する3つのエラーが重複して発生している状態のエラ
ー表示領域の変形例について説明する。図158(3)に示すように、遊技機10は、エ
ラーカテゴリ「2」に属する3つのエラー、たとえば、「シュート球切れエラー」と「オ
ーバーフローエラー」と「払出異常エラー」とが発生すると、「シュート球切れエラー」
に対応するエラーウインドウ8805と「オーバーフローエラー」に対応するエラーウイ
ンドウ8806と「払出異常エラー」に対応するエラーウインドウ8807とを第2表示
領域880にカスケード表示する。
このとき、エラーウインドウ8806,8807は、エラーウインドウ内のメッセージ
の一部視認性を確保されない場合がある。このような多数のウインドウの重複表示により
確保できないメッセージの視認性に代えて、あるいは加えて、ウインドウの表示態様をエ
ラーごとに違えることでエラーの識別性を補助する。たとえば、エラーウインドウ880
5は、第1の背景色(単斜線ハッチング)で表示され、エラーウインドウ8806は、第
2の背景色(交差斜線ハッチング)で表示され、エラーウインドウ8807は、第3の背
景色(濃色表示)で表示される。これにより、遊技機10は、重複表示されているエラー
ウインドウの数の把握を容易にさせることができる。また、遊技機10は、エラーごとに
固有の背景色(表示態様)を用意することで、重複表示されているエラーを特定可能に把
握させることができる。なお、エラーの識別性を補助する表示態様は、背景色に限らず、
模様、形状(たとえば、インデックスタグの位置)等であってもよい。
なお、第8の実施形態では、図147に示すようにエラーの優先順位をあらかじめ規定
したが、変形例としてエラーの優先順位をあらかじめ規定せずに事後に決定するようにし
てもよい。たとえば、エラーの発生順序にしたがい優先順位を決定するようにしてもよい
し、推奨するエラーの解除順序にしたがい優先順位を決定するようにしてもよい。たとえ
ば、エラー解除のために前面枠11を開放することを要する場合に先に発生したエラーの
解除作業中に新たなエラーとして「前枠開放エラー」が発生し得る。このような「前枠開
放エラー」が先に発生したエラー報知に優先しては、エラー解除の作業性が低下し得る。
このような遊技機10は、柔軟な優先順位の決定によりエラー解除の作業性低下を抑止し
得る。
なお、表示装置41が第1表示領域870と第2表示領域880と第3表示領域890
とのすべてを含むとしたが、2以上の表示装置が第1表示領域870と第2表示領域88
0と第3表示領域890とを分担して含むようにしてもよい。たとえば、第1の表示装置
が第1表示領域870と第2表示領域880と第3表示領域890のうち2つを含み、第
2の表示装置がその余を含むようにしてもよい。また、第1の表示装置、第2の表示装置
、および第3の表示装置がそれぞれ第1表示領域870と第2表示領域880と第3表示
領域890を1つずつ含むようにしてもよい。
次に、複数のエラーが重複しても同時発生中のエラーをすべて特定可能にするエラー表
示の変形例について図159を用いて説明する。図159は、第8の実施形態の変形例の
エラー表示態様の一例(その1)を示す図である。
図159(1)に示すように、遊技機10は、エラーごとに固有のビットを割り当てる
。たとえば、遊技機10は、ビット「0」からビット「15」までを順に、「RAM初期
化」、「大入賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電
波エラー」、「枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、「遊技枠開放
エラー」、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート
球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、「払出異常エラー」、「停電復旧」に1ビ
ットずつ割り当てる。
そして、図159(1)に示すように、「大入賞口不正入賞エラー」、「磁気エラー」
、「盤電波エラー」、「シュート球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、および「
払出異常エラー」の6つのエラーが重複発生しているとき、遊技機10は、第1表示領域
870にエラーウインドウ8721,8722,8723を表示し、第2表示領域880
にエラーウインドウ8821,8822,8823を表示する。このとき、遊技機10は
、第1表示領域870においてエラーウインドウ8721を最前面に表示することでエラ
ーウインドウ8721の視認性を確保するが、エラーウインドウ8722,8723につ
いては十分な視認性を確保しない。このような表示状態において、観察者は、「大入賞口
不正入賞エラー」の発生と、そこに隠れた2つのエラーの存在を確認し得るが、さらにエ
ラーウインドウが重なったときにその数の把握が容易でない。
また、遊技機10は、第2表示領域880においてエラーウインドウ8821を最前面
に表示することでエラーウインドウ8821の視認性を確保するが、エラーウインドウ8
822,8823については十分な視認性を確保しない。このような表示状態において、
観察者は、「シュート球切れエラー」の発生と、そこに隠れた2つのエラーの存在を確認
し得るが、さらにエラーウインドウが重なったときにその数の把握が容易でない。
そこで、遊技機10は、発生中のエラーに固有のビットを「1」にして、非発生中のエ
ラーに固有のビットを「0」にして整列し、2進数「0101100000001110
B」を得る。遊技機10は、2進数「0101100000001110B」を16進数
「580EH」に変換し、エラーコード「580E」とする。遊技機10は、第1表示領
域870と第2表示領域880とを跨ぐようにして、エラーコード表示900を表示する
これにより、遊技機10は、観察者に対して発生中のすべてのエラーを把握可能にさせ
ることができる。なお、遊技機10は、エラーごとに固有のビットを割り当てるとしたが
、各エラーカテゴリにおいてエラーごとに固有のビットを割り当てるものであってもよい
。その場合、遊技機10は、各エラーカテゴリにエラーコードを表示するようにしてもよ
い。また、遊技機10は、16進数表記のエラーコードを表示するとしたが、発生中のす
べてのエラーを把握可能にさせるものであればこれに限らず、文字コードや、キャラクタ
コード等であってもよい。
次に、先に発生中のエラーと同じエラーカテゴリかつ優先順位が低いエラーが遅れて発
生した場合、後から発生したエラーは、十分な視認性を確保しないおそれがある。そこで
、後から発生したエラーの視認性を確保可能なエラー表示の変形例について図160を用
いて説明する。図160は、第8の実施形態の変形例のエラー表示態様の一例(その2)
を示す図である。
まず、エラーカテゴリ「2」に属する1つのエラーだけが発生している状態のエラー表
示領域を図157(1)に示す。遊技機10は、「オーバーフローエラー」に対応するエ
ラーウインドウ8831を第2表示領域880に表示する。
「オーバーフローエラー」に対応するエラーウインドウ8831を第2表示領域880
に表示した状態で新たなエラーとして「払出異常エラー」が発生すると、遊技機10は、
図160(2)に示すように、優先順位に関係なく「オーバーフローエラー」に対応する
エラーウインドウ8831の前面側に「払出異常エラー」に対応するエラーウインドウ8
832を表示する。
遊技機10は、一時的にエラーウインドウ8832をエラーウインドウ8831の前面
側に表示した後、図160(3)に示すように、優先順位にしたがい「オーバーフローエ
ラー」に対応するエラーウインドウ8831の背面側に「払出異常エラー」に対応するエ
ラーウインドウ8832を表示する。
これにより、遊技機10は、エラー発生状況の変化(たとえば、新たなエラーの発生)
を観察者に対して理解容易に周知できる。なお、エラー発生状況の変化に伴い一時的に前
面側に表示されるエラーウインドウは、通常時の表示態様と違えることで注意喚起を図る
ようにしてもよい。たとえば、図160(2)に示すエラーウインドウ8832は、通常
時の表示態様を拡大した表示態様、すなわちエラーウインドウ8831より大きい。また
、図160(2)に示すエラーウインドウ8832は、通常時の表示位置と異なる表示位
置、すなわち第2表示領域880に重なりながらも第2表示領域880の外にも重なる。
次に、複数のエラーが重複しても同時発生中のエラーをすべて特定可能にするエラー表
示のもう1つの変形例について図161を用いて説明する。図161は、第8の実施形態
の変形例のエラー表示態様の一例(その3)を示す図である。
まず、エラーカテゴリ「2」に属する3つのエラーが重複して発生している状態のエラ
ー表示領域について図161(1)に示す。遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属す
る3つのエラー、たとえば、「シュート球切れエラー」と「オーバーフローエラー」と「
払出異常エラー」とが発生すると、「オーバーフローエラー」に対応するエラーウインド
ウ8841と「払出異常エラー」に対応するエラーウインドウ8842と「シュート球切
れエラー」に対応するエラーウインドウ8843とを第2表示領域880にカスケード表
示する。
このように、遊技機10は、エラーカテゴリ「2」に属するエラーが複数重複すると、
最前面にあるエラーウインドウ8841の視認性が十分に確保されても、背面にあるエラ
ーウインドウ8842,8843の視認性が十分に確保されない場合がある。このような
場合にすべてのエラーを確認したいという観察者の要求に応えるため、遊技機10は、プ
ッシュボタン25の操作を受け付けて、カスケード表示されたエラーウインドウを図16
1(2)に示すように展開表示や、ローテーション表示をおこなうようにしてもよい。こ
れにより、遊技機10は、簡潔なエラー表示状態と詳細なエラー表示状態とを切り替え可
能にすることができる。
次に、エラーカテゴリ「0」のエラー表示の変形例について図162を用いて説明する
。図162は、第8の実施形態の変形例のエラー表示態様の一例(その4)を示す図であ
る。
図162(1)に示すように、第1表示領域870のエラー表示(たとえば、「大入賞
口不正入賞エラー」に対応するエラーウインドウ8701)や、第2表示領域880のエ
ラー表示(たとえば、「オーバーフローエラー」に対応するエラーウインドウ8801)
と重複して、エラーカテゴリ「0」に属するエラー(たとえば、「RAM初期化」)に対
応するエラーウインドウ8901を第3表示領域890に表示するとき、エラーウインド
ウ8901は、第1表示領域870のエラー表示や第2表示領域880のエラー表示に優
先して最前面に表示される。これにより、遊技機10は、他のエラーの発生中であっても
RAMクリアの実行を好適に周知する。このとき、遊技機10は、第3表示領域890に
表示中のエラーに対応するエラー報知音を出力する。
なお、図162(2)に示すように、第3表示領域890のエラー表示中であっても第
1表示領域870のエラー表示や第2表示領域880のエラー表示の視認性を確保可能に
してもよい。たとえば、エラーウインドウ8701や、エラーウインドウ8801と重複
して、エラーカテゴリ「0」に属するエラー(たとえば、「RAM初期化」)に対応する
エラーウインドウ8911を第3表示領域890に表示するとき、エラーウインドウ89
11は、第1表示領域870のエラー表示や第2表示領域880のエラー表示に劣後して
最背面に表示される。しかしながら、エラーウインドウ8911は、エラーウインドウ8
701とエラーウインドウ8801との間隙からその要部であるエラーメッセージと機種
コードとを臨ませる。
なお、エラーカテゴリ「1」に属するエラーやエラーカテゴリ「2」に属するエラーが
それぞれ重複発生してエラーウインドウをカスケード表示しているとき、遊技機10は、
エラーウインドウ8911をエラーウインドウ8701やエラーウインドウ8801のエ
ラー表示に劣後するにとどめ、エラーウインドウ8701やエラーウインドウ8801の
背面に位置するエラーウインドウよりも優先して表示されるようにしてもよい。
これにより、遊技機10は、第1表示領域870のエラー表示、第2表示領域880の
エラー表示、および第3表示領域890のエラー表示の視認性を確保することができる。
このとき、遊技機10は、第3表示領域890に表示中のエラーに対応するエラー報知音
を出力する。
なお、図162(1),(2)に示した第1表示領域870、第2表示領域880、お
よび第3表示領域890は、その位置が固定されていたが、図162(3)に示すように
位置変更をおこなうようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、エラーカテゴリ「0」
に属するエラー(たとえば、「RAM初期化」)の発生時に、エラーカテゴリ「1」に属
するエラーやエラーカテゴリ「2」に属するエラーが発生している場合に、エラーカテゴ
リ「0」に属するエラーの表示領域を第3表示領域891とする。第3表示領域891は
、表示装置41の表示領域の左下方に偏った位置に配置され、表示装置41の表示領域の
右下方に空き領域を確保する。遊技機10は、エラーカテゴリ「1」に属するエラーの表
示領域を第1表示領域871とし、エラーカテゴリ「2」に属するエラーの表示領域を第
2表示領域881として、空き領域に配置する。
このとき、遊技機10は、第1表示領域871、第2表示領域881、および第3表示
領域891の位置変更に加えて大きさを変更するようにしてもよい。たとえば、第3表示
領域891は、図162(1),(2)に示した第3表示領域890よりも大きい。また
、第1表示領域871、第2表示領域881は、図162(1),(2)に示した第1表
示領域870、第2表示領域880よりも小さい。
このようにして、遊技機10は、第1表示領域871に「大入賞口不正入賞エラー」に
対応するエラーウインドウ8711を表示し、第2表示領域881に「オーバーフローエ
ラー」に対応するエラーウインドウ8811を表示し、第3表示領域891に「RAM初
期化」に対応するエラーウインドウ8912を表示する。
これにより、遊技機10は、第1表示領域871のエラー表示、第2表示領域881の
エラー表示、および第3表示領域891のエラー表示の視認性を確保することができる。
このとき、遊技機10は、第3表示領域891に表示中のエラーに対応するエラー報知音
を出力する。
なお、遊技機10は、複数のエラーが重複する場合に、解除を優先するエラーの報知音
を出力するようにしてもよく、また点滅や強調表示等により解除を優先するエラーのエラ
ーウインドウの表示態様を違えるようにしてもよい。
次に、第8の実施形態の変形例として、エラーウインドウのカスケード表示の他の表示
への適用について図163を用いて説明する。図163は、第8の実施形態の変形例のカ
スケード表示の一例を示す図である。
図163(1)に示す表示画面895は、表示装置41における通常時の表示画面であ
り、たとえば変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する図柄停止中の表示
画面である。表示画面895は、大図柄群501と、小図柄群502と、特図1保留数表
示503と、特図2保留数表示504と、保留表示551と、保留消化表示506と、モ
ード表示896,897とを表示する。
保留表示551は、カスケード表示した保留記憶の数により特図変動表示ゲームの保留
記憶数を明示するとともに、カスケード表示した保留記憶ごとの表示態様により保留記憶
ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。たとえば、保留表示551は、上から3
番目の保留記憶551aの表示態様を他の保留記憶と違えてゲーム結果に対する期待度が
他の保留記憶よりも高いことを報知する。
また、モード表示896,897は、カスケード表示において前面側に位置するモード
表示896が現在の遊技モードを報知し、背面側に位置するモード表示897が次に遷移
する遊技モードを報知する。ここでいう遊技モードは、演出上のモード(たとえば、演出
モードA,B等)であってもよいし、遊技状態(たとえば、低確状態、高確状態、普電サ
ポート状態等)であってもよい。
図163(2)に示す表示画面898は、表示装置41における当り(大当り)時の表
示画面であり、ラウンド表示899を表示内容に含む。ラウンド表示899は、カスケー
ド表示されたラウンドごとのウインドウのうち最前面に位置するウインドウの表示(たと
えば、5R)により現在のラウンド数を明示できる。また、ラウンド表示899は、カス
ケード表示されたラウンドごとのウインドウの数により残りラウンド数を明示できる。た
とえば、表示画面898は、現在のラウンドが5Rであり、残り3R、すなわち8Rまで
あることを明示する。また、ラウンド表示899は、カスケード表示されたラウンドごと
のウインドウの表示態様を違えることでラウンドの価値を案内することができる。たとえ
ば、ラウンド表示899は、ハッチング表示するウインドウ899aの表示態様とその他
のウインドウの表示態様とを違え、ウインドウ899a(すなわち、7R)が10カウン
トの入賞口開放であり、その他のウインドウが1カウントの入賞口開放であることを案内
できる。
上述した第8の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置(たとえば、表示装置41)と、制御部(たとえば、遊
技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。制御部は、検出したエラーが第1
のカテゴリ(たとえば、エラーカテゴリ「1」)に属するときに表示装置の第1表示領域
(たとえば、第1表示領域870)に表示させ、検出したエラーが第1のカテゴリと異な
る第2のカテゴリ(たとえば、エラーカテゴリ「2」)に属するときに表示装置の第2表
示領域(たとえば、第2表示領域880)に表示させ、第1表示領域または第2表示領域
に2以上のエラーを表示させるときに2以上のエラーを所定順序で整列したカスケード表
示により表示させる(図155から図158参照)。
(2)(1)の第1のカテゴリは、不正検出に関連するエラー(たとえば、「大入賞口
不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、「枠
電波エラー」、および「強エラー予約」)が属するカテゴリであり、第2のカテゴリは、
不正検出に関連しないエラー(たとえば、「前枠開放エラー」、「遊技枠開放エラー」、
「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート球切れエラ
ー」、「オーバーフローエラー」、および「払出異常エラー」)が属するカテゴリである
(図147参照)。
(3)(1)の第1のカテゴリは、所定の閾値よりも優先順位が高いエラー(たとえば
、優先順位「2」〜「7」)が属するカテゴリであり、第2のカテゴリは、所定の閾値よ
りも優先順位が低いエラー(たとえば、優先順位「8」〜「15」)が属するカテゴリで
ある(図147参照)。
(4)(1)の第1のカテゴリは、外部情報出力を伴うエラー(たとえば、「大入賞口
不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、「枠
電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、および「遊技枠開放エラー」)
が属するカテゴリであり、第2のカテゴリは、外部情報出力を伴わないエラー(たとえば
、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート球切れエ
ラー」、「オーバーフローエラー」、および「払出異常エラー」)が属するカテゴリであ
る(図148参照)。
(5)(1)の第1のカテゴリは、音出力を伴うエラー(たとえば、「大入賞口不正入
賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、「枠電波エ
ラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、および「遊技枠開放エラー」)が属す
るカテゴリであり、第2のカテゴリは、音出力を伴わないエラー(たとえば、「始動口エ
ラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート球切れエラー」、「オ
ーバーフローエラー」、および「払出異常エラー」)が属するカテゴリである(図149
参照)。
(6)(1)の第1のカテゴリは、管理者に対応を求めるエラー(たとえば、「大入賞
口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁気エラー」、「盤電波エラー」、「
枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラー」、「遊技枠開放エラー」、「始
動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー予約」、「シュート球切れエラー」
、および「払出異常エラー」)が属するカテゴリであり、第2のカテゴリは、遊技者に対
応を求めるエラー(たとえば、「オーバーフローエラー」)が属するカテゴリである(図
150参照)。
(7)(1)の第1のカテゴリは、主制御装置(たとえば、遊技制御装置100)が検
出するエラー(たとえば、「大入賞口不正入賞エラー」、「普電不正入賞エラー」、「磁
気エラー」、「盤電波エラー」、「枠電波エラー」、「強エラー予約」、「前枠開放エラ
ー」、「遊技枠開放エラー」、「始動口エラー」、「スイッチ異常エラー」、「弱エラー
予約」、「シュート球切れエラー」、「オーバーフローエラー」、および「払出異常エラ
ー」)が属するカテゴリであり、第2のカテゴリは、従制御装置(たとえば、遊技制御装
置100の指令にもとづいて演出装置を制御する演出制御装置300)が検出するエラー
(たとえば、「コネクタ抜け1」、「コネクタ抜け2」、「動作異常1」、および「動作
異常2」)が属するカテゴリである(図151参照)。
(8)(1)の遊技機10は、音出力装置(たとえば、スピーカ19a,19b)を含
む。制御部は、第1のカテゴリのエラーと第2のカテゴリのエラーとが重複する場合に、
いずれか一方のエラーの報知音を出力する(図152参照)。
(9)(8)の制御部は、第1のカテゴリのエラーと第2のカテゴリのエラーとが重複
する場合と重複しない場合とでエラー報知音の音出力態様を違える(図153参照)。
(10)(1)の遊技機10は、複数の音出力装置(たとえば、スピーカ19a,19
b)を含む。制御部は、第1のカテゴリのエラーと第2のカテゴリのエラーとで異なる音
出力装置からエラーの報知音を出力する(図154参照)。
(11)遊技機10は、表示装置(たとえば、表示装置41)と、音出力装置(たとえ
ば、スピーカ19a,19b)と、制御部(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装
置300)と、を含む。制御部は、検出したエラーが第1のカテゴリ(たとえば、エラー
カテゴリ「1」)に属するときに表示装置の第1表示領域(たとえば、第1表示領域87
0)に表示させ、検出したエラーが第1のカテゴリと異なる第2のカテゴリ(たとえば、
エラーカテゴリ「2」)に属するときに表示装置の第2表示領域(たとえば、第2表示領
域880)に表示させ、第1のカテゴリのエラーと第2のカテゴリのエラーとが重複する
場合に、いずれか一方のエラーの報知音を音出力装置から出力させる(図152参照)。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態の遊技機10について説明する。第9の実施形態の遊技機10は
、起点から終点まで配線されて終点側が接地されるアース線と、アース線から発生する電
磁ノイズの影響を受け得るノイズ干渉要素とを有し、アース線の配線経路において、アー
ス線がノイズ干渉要素に最も接近する位置よりも起点側の位置に、アース線を巻回してな
る冗長部を備える。これにより、第9の実施形態の遊技機10は、アース線からの電磁ノ
イズの悪影響を抑制する。
まず、遊技機10におけるアース線引き回しの第1例について図164〜図166を用
いて説明する。図164は、第9の実施形態(第1例)のアース線引き回し(アース線の
配線)を示す前面枠裏面図である。図165は、第9の実施形態(第1例)のアース線の
冗長部の具体例(その1〜2)を示す図である。図166は、第9の実施形態(第1例)
のアース線の冗長部の具体例(その3〜4)を示す図である。なお図164は、前面枠1
2を外枠(支持枠)11に対して回動させて、前面枠12を開いた状態の前面枠12の裏
側の概略構成を示す図(アース線に関連する要素のみを図示したもの)である。
図164に示す遊技機10の前面枠12は、上下に伸びる導電性素材(金属、導電性樹
脂など)よりなる支柱部12aを左側端部(たとえば、前面枠12を外枠11に対して回
動可能に連結した連結側とは反対側)に有し、この前面枠12の裏面側の上部右側に球貯
留部901が設けられ、また前面枠12の裏面側の右側部上側に球排出機構902が設け
られ、また前面枠12の裏面側の上部左側に基板903が設けられている。なお、支柱部
12aは、たとえば前面枠12の骨格を構成する金属フレーム(支柱部12a以外は図示
省略)の一部である。
図164に示す具体例の場合、支柱部12aは、前面枠12或いは外枠11に設けられ
たアース線又は導電体(図示省略)を介して、大地に電気的に接続された島設備の導電体
(或いは島設備のグランド電位又は基準電位の導電体)に電気的に接続されている。なお
、大地への接続は、たとえば一般的に知られた接地工事の種類であるD種接地によりおこ
なわれる。
球貯留部901は、遊技場の島設備から供給される遊技球(賞球又は貸球としての遊技
球)を貯留するとともに、貯留する遊技球を球排出機構902に送る機能を有する。球排
出機構902は、球貯留部901から送られた遊技球を賞球又は貸球として上皿21に所
定数排出するための機構であり、前述した払出ユニットを含む。基板903は、たとえば
前面枠12の前面に臨む装飾用又は情報報知用のランプ類(LEDなどであり、図示省略
)を搭載し(或いはこのランプ類と接続されて)、このランプ類を駆動制御するためのラ
ンプ基板であり、ランプ類を駆動制御するためのIC903a、このIC903aを対応
する制御装置(たとえば演出制御装置300)に接続するためのコネクタ903b、IC
903aとコネクタ903bを接続する回路導体(回路パターン)903cなどを有する
。回路導体903cは信号ライン又は電源ラインを一つ又は複数構成するものである。
また前面枠12の裏面中央よりやや上側の位置には、遊技盤30の裏側(センターケー
ス40の裏側)を構成する裏面構成体904が配設され、この裏面構成体904の裏面左
上には、基板905が配設されている。基板905は、たとえば遊技盤30の前面に臨む
装飾用又は情報報知用のランプ類(LEDなどであり、図示省略)を搭載し(或いはこの
ランプ類と接続されて)、このランプ類を駆動制御するためのランプ基板であり、ランプ
類を駆動制御するためのIC905a、このIC905aを対応する制御装置(たとえば
演出制御装置300)に接続するためのコネクタ905b、IC905aとコネクタ90
5bを接続する回路導体905cなどを有するランプ基板である。回路導体905cは信
号ライン又は電源ラインを一つ又は複数構成するものである。
なお、上記基板903等の基板上の各要素(ICやコネクタや回路導体等)は、一部が
正面に設けられ、残りが裏面に設けられていてもよいが(たとえば回路導体のみ裏面に設
けられるなど)、図示等の便宜上本実施形態では一面に各要素が設けられているとして記
載している。また、各基板は通常樹脂製のカバーによって覆われるが、このカバーの図示
も説明の便宜のために省略している。また裏面構成体904には、遊技制御装置100、
表示装置41、演出制御装置300などが取り付けられるが、これらの図示も省略してい
る。
また前面枠12の裏面下部には、前述した電源装置400(図3等に示す)を構成する
基板(電源基板)の裏面を覆う金属板906が配設されている。この金属板906は、電
源基板裏側を電気的にシールドするとともに、電源基板等への不正な行為を樹脂よりも強
固な金属によって物理的に阻止するためのものである。
ところで遊技球は、賞球又は貸球として上皿21に排出された後、前述したように遊技
者の操作によって遊技領域32に発射され、発射された遊技球はガイドレール31や釘等
に衝突又は接触しつつ遊技領域32内を流下し、その後最終的には遊技機10の下部から
遊技島の設備(すなわち島設備)に排出され、島設備の揚送装置と呼ばれる装置によって
たとえば研磨されつつ再び島設備の上部に送られて遊技機10の球貯留部901に必要に
応じて再び供給される。
このため、遊技球及びこの遊技球に接触する遊技機10の各部材は、静電気を帯び易く
、この静電気が溜まることによる制御基板等への悪影響を回避するために、遊技機10内
の問題となる静電気発生源(たとえば転動又は流下する遊技球と頻繁に接触して帯電や放
電がおこり易い箇所)はアース線を介して接地することが望ましい。ここで接地とは、文
字どおりの大地への直接的又は間接的な電気的接続に限らず、グランド電位又は基準電位
に保持される導電体に電気的に接続することを意味する。また、球貯留部901や球排出
機構902(詳細には、その内部の遊技球に接触する部分)は、島設備から供給された遊
技球が最初に転動又は流下する代表的な静電気発生源である。
図164に示す遊技機10では、球貯留部901や球排出機構902のたとえば筐体等
(又は筐体等の一部)を内部の静電気発生源(遊技球の転動面など)に導通する導電体(
たとえば金属、導電性樹脂など)によって構成し、この筐体の部分にアース線907,9
08をそれぞれ接続している。また金属板906もシールド性能を確保するためにアース
線909を介して接地している。アース線907は、たとえば後述する図173(c)に
示すように、銅などの導電性素材よりなる1本の線材907xの外周を絶縁性の被覆90
7yによって覆った一般的なものである。本実施形態における他のアース線(アース線9
08,909等)も、アース線907と同じ構成である。
アース線907の一端(始端)は、球貯留部901の筐体等の所定位置(起点)に固定
され電気的に接続されている。アース線907の他端(終端)は、支柱部12aの所定位
置(終点)に固定され電気的に接続されている。アース線908の一端(始端)は、球排
出機構902の筐体等の所定位置(起点)に固定され電気的に接続されている。アース線
908の他端(終端)は、支柱部12aの所定位置(終点)に固定され電気的に接続され
ている。アース線909の一端(始端)は、金属板906の所定位置(起点)に固定され
電気的に接続されている。アース線909の他端(終端)は、支柱部12aの所定位置(
終点)に固定され電気的に接続されている。なお後述するように、各アース線の接続はた
とえば圧着端子910とビス911(ねじ込み式の固着具)によっておこなわれている。
図164の具体例の場合、アース線907の支柱部12aまでの配線経路が最短距離と
なるように、アース線907の一端が接続される球貯留部901の筐体の所定位置(起点
)と、アース線907の他端が接続される支柱部12aの所定位置(終点)とが、高さ方
向における略同位置にある構成となっており、アース線908やアース線909について
も同様に起点と終点が略同じ高さとなっている。そのためもあって、アース線907の配
線経路は、基板903の上又は近傍を横切ることになり、基板903における電磁ノイズ
の影響を受け得る回路要素(ノイズ干渉要素)の近傍を通過することになる。同様に、ア
ース線908の配線経路は、基板905の上又は近傍を横切ることになり、基板905に
おける電磁ノイズの影響を受け得る回路要素(ノイズ干渉要素)の近傍を通過することに
なる。
発明者の研究によれば、このようにアース線がICや信号ラインなどの回路要素の近傍
を通過する構成(特に、アース線がICなどの信号ライン(信号用の回路導体)と近距離
で並走する構成)であると、たとえば遊技球からの瞬間的な放電などによってアース線に
急激に増大した後に低下するパルス状の大電流が流れた際に、アース線から発生する電磁
ノイズによってたとえば信号ラインの電位が異常に変動し、ICなどの回路部品が誤作動
したり破損したりする障害が発生する虞があることが分かった。
そこで本実施形態では、上述した回路要素などのように電磁ノイズの影響を受け得るノ
イズ干渉要素の近傍をアース線が通過し、電磁ノイズの影響が問題となる場合には、アー
ス線がノイズ干渉要素に最も接近する位置よりも起点側(静電気発生源側)の位置に、ア
ース線を巻回してなる冗長部を設けている。この場合、アース線907,908を巻回し
てなる冗長部907a,908aを、ノイズ干渉要素(基板903上のIC903a、コ
ネクタ903b、回路導体903cや、基板905上のIC905a、コネクタ905b
、回路導体905c)よりも起点側に離れた位置に設けている。
冗長部907a,908aは、前面枠12の裏面側(図164の紙面に直交する方向に
おける手前側)に突出する二つの円筒状のボス(ボス912,913或いはボス914,
915a)に各アース線907,908をそれぞれコイル状に巻き付けて巻回することに
よって形成された巻き数1のループ(コイル)である。詳細には、図165(a)と図1
65(b)に示すように冗長部907aが形成され、冗長部908aも同様に形成されて
いる。図165(a)は、図164における基板903と冗長部907aの具体例(その
1)を図164よりも拡大して示した図である。図165(b)は、基板903と冗長部
907aの具体例(その1)を同様に拡大して上から見た上面図である。
すなわち、図165(a)及び(b)に示すように、基板903に形成されたボス穴9
03dにピン状の部材を挿入してたとえば接着剤等によって固着することによってボス9
12が設けられている。なお、ボス穴903dは、ボス912を取り付けるために設けた
専用の穴でもよいが、基板903に既存の位置決め用の穴などをこのボス穴903dとし
て利用することもできる。また、たとえば基板903が取り付けられる前面枠12を構成
する樹脂製部材にたとえば一体成形によってボス913が形成されている。ボス912,
913は、アース線907の起点と終点を結ぶ直線に沿って間隔をおいて同じ高さに配置
され、前面枠12の裏面から見てボス912は基板903上に、ボス913は基板903
の外側に配置される。ボス912はノイズ干渉要素であるIC903a等よりも起点側(
静電気発生源側;図において右側)に離れた位置に配置され、ボス913は冗長部907
aの横方向長さに対応してボス912よりもさらに起点側に離れた位置に配置されている
アース線907は、1本のアース線であり、起点(球貯留部901に接続された所定位
置)から終点側(接地側;図において左側)に直線状に伸びて、まず左側のボス912の
上面から反時計回りに巻き付けられ、ボス912の外周を半周してボス912の下面から
ボス913の下面に向かって直線状に引き回され、次いでボス913の下面から反時計回
りに巻き付けられ、ボス913の外周を半周してボス913の上面からボス912の上面
に向かって直線状に引き回され、その後はそのまま真っ直ぐ終点(支柱部12aに接続さ
れた所定位置)まで伸びている。これにより、ボス912,913の周囲には、前面枠1
2の裏面から見た形状が水平方向(左右方向)に長い長丸状であるループ(コイル)がア
ース線907によって形成され、これが冗長部907aとなっている。
アース線908については、拡大図による詳細な図示は省略しているが、アース線90
7と略同様に引き回され、冗長部908aが形成されている。但し、図164に示すよう
に、アース線908が巻き付けられる終点側のボス914と起点側のボス915aとは、
高さ方向の位置がやや異なっていて、これらボス914,915aに巻回されてなる冗長
部908aは、水平方向に対して斜めの方向に長い長丸状のループ(コイル)となってい
る。また、アース線908が巻き付けられる起点側のボス915aの近傍位置(水平方向
にほぼ隣接する位置)には、アース線908を起点(球排出機構902に接続された所定
位置)から略水平にボス915aの近くまで真っ直ぐに配線するための案内としてのボス
915bが形成されている。
ボス914は、ボス912と同様に、たとえば基板905に形成されたボス穴にピン状
の部材を取り付けることによって基板905上に形成されている。また、ボス915aや
ボス915bは、裏面構成体904を構成する部材、或いは裏面構成体904を覆うカバ
ーに、たとえば一体成形によって形成されている。
そしてアース線908は、起点から終点側(接地側;図において左側)に直線状に伸び
て、まずボス915bの下面で斜めに方向を変えて左上側のボス914の上面に直線状に
伸び、ボス914の上面から反時計回りに巻き付けられ、ボス914の外周を半周してボ
ス914の下面からボス915aの下面に向かって直線状に引き回され、次いでボス91
5aの下面から反時計回りに巻き付けられ、ボス915aの外周を半周してボス914の
上面に向かって直線状に引き回され、その後は水平に終点(支柱部12aに接続された所
定位置)まで伸びている。
このアース線908のように、アース線の冗長部の長手方向を斜めにして、冗長部の前
後のアース線の配置高さを異ならせることが可能である。図164はアース線の配線経路
が全体的に水平方向となる簡単な場合を例示したが、アース線は垂直方向に引き回しても
よいし、水平方向や垂直方向に対して斜めの方向に引き回してもよいし、案内となるボス
や、後述する図173(b)に示すような配線用の係止具を使うことによって、途中の複
数個所で折れ曲がって各種方向に向きを変えて複雑な経路でアース線を配線することもで
きる。
当然ながら、遊技機の基板やカバー等の部材を含む各構成部品との干渉等を避けてアー
ス線を配線しなければならないという制約条件があり、配線経路は起点側(静電気発生源
側)と終点側(接地導体側)を直線的に結ぶような経路には必ずしもできない。一方で、
アース線からの電磁ノイズの悪影響を考慮すれば、アース線がノイズ干渉要素(基板上の
信号ライン等)の真上や直近をなるべく通過しないようにノイズ干渉要素からできるだけ
離れた位置を通過するように配線すべきであるが、遊技機内には各種の回路基板が複数あ
ってノイズ干渉要素が各所にある。このため、何れかの基板上を通過することは避け難く
、たとえば図164のように基板903,905の上をアース線907,908が通過す
る配線(特に基板903,905上の信号ライン(回路導体)と近距離で並走する配線)
となる。
このような場合に、上述したようなコイル状の冗長部907a,908aが特にノイズ
干渉要素よりも起点側(静電気発生源側)に形成されていると、ノイズ干渉要素に対する
アース線907,908からの電磁ノイズの悪影響を抑制して低減できる効果がある。こ
の効果の原理は、第1には、冗長部907a,908aがコイルとして作用することによ
るアース線907,908のインダクタ成分増加により、アース線907,908に瞬間
的に流れる電流の急激な変化が抑制され、時間に対する電流変化の波形が急峻なものから
、ややなだらかなものになるためと考えられる。また第2には、冗長部907a,908
aがあることによってアース線907,908の全長が長くなって抵抗成分が増加し、抵
抗の作用(熱変換)による電流の減衰効果も貢献していると考えられる。また第3に、コ
イル状の冗長部907a,908aがノイズ干渉要素よりも起点側(静電気発生源側)に
離れた位置に形成され、冗長部907a,908aに電流が流れた際にコイルである冗長
部907a,908a内をコイルの軸方向に突き抜けるように生じる磁力線の影響を受け
る位置からノイズ干渉要素が全て離れているため(すなわち、前面枠12の裏面側から見
た場合に、全てのノイズ干渉要素或いは問題となるノイズ干渉要素が冗長部907a,9
08aのループの外に離れた位置にあるため)と考えられる。
図164や図165(a)及び(b)に示したアース線の冗長部907a,908aの
具体例(その1)では、冗長部907a,908aの巻き数は1であってその作用自体(
特に抵抗成分増加の作用自体)は顕著なものではないが、アース線907,908から発
生する電磁ノイズの程度は最大でもようやく障害を発生させるか否かの程度である場合が
多く、特にそのような場合には冗長部907a,908aによる作用によって電磁ノイズ
による障害の発生頻度が格段に低下する。
発明者は、冗長部907a,908aのような冗長部が有る場合と無い場合とで実機に
よるノイズ試験を行い、冗長部907a,908aのような冗長部が有る場合の方が、無
い場合に比べて、ノイズ試験における障害検出回数が少なくなる効果を確認している。ま
た、コイルなどの部品を別個に用意してアース線の途中に接続することで同様の作用効果
を発揮させることが考えられるが、この場合は、部品コストが増加するのに加えて、コイ
ルを配置し固定してアース線に接続する作業も増加して相当のコスト増加となる。それに
対して本実施形態のような冗長部907a,908aは、一体成形等により容易に形成し
たボス(ボス912,913等)にアース線を巻き付けるだけの容易な作業で構成できる
ので、作業量の増加やコスト増加はほとんど無い。
なお、各アース線907〜909の両端は、前述した各所定位置(起点又は終点)に、
一般的な圧着端子910とこの圧着端子910を固定するビス911(たとえば有頭ネジ
)によって固定され電気的に接続されている。各アース線は、一般的な電線の圧着端子に
よる接続と同様に、圧着端子910に圧着により固定され接続される両端の僅かな長さの
部分のみが被覆907y(図173(c)に示す)を剥がされている(以下、他のアース
線も同様)。なお、各アース線の接続は他の公知な方式(たとえば半田付け)でもよい。
また、アース線907,908,909の一端がそれぞれ接続される球貯留部901、
球排出機構902、金属板906の所定位置(起点)は、特に限定されるものではなく、
配線経路の制約条件や、各アース線の一端を固定し接続する上で他の部品との干渉等を避
けて電気的に接続できる位置であれば変更可能である。また、アース線907,908,
909の他端がそれぞれ接続される支柱部12aの所定位置(終点)も、同様に変更可能
である。また、アース線907,908,909の他端は、前面枠12の他の部位(たと
えば前面枠12の上端面など)に設けられた導電体(金属フレームなど)に電気的に接続
され、この他の部位に設けられた導電体を介して接地する構成でもよい。
また、アース線907,908,909の他端(終端)は、金属板906に電気的に接
続し、金属板906を介して接地する態様でもよい。また、ボス(ボス912,913等
)の代わりに、後述する図173(b)に示すような配線用の係止具を使って冗長部90
7a,908aを形成することも可能である。後述する図173(b)に示すような配線
用の係止具は、極めて安価に市販されているものであって粘着剤等によって容易に後付け
可能なものであるので、既成の遊技機に対して冗長部907a,908aのようなアース
線の冗長部を後付けで形成して、ほとんどコスト増加なくアース線からの電磁ノイズによ
る障害を低減することも容易に可能である。
また、アース線の冗長部907a,908aは、前面枠12の裏面側から見て、ノイズ
干渉要素のある基板903,905から全体が離れた位置に形成してもよい。たとえば、
図165(c)及び図165(d)に示したアース線の冗長部907aの具体例(その2
)のように、基板903とは離れた位置に形成したボス913a、913bにアース線9
07を巻き付けて冗長部907aを形成した構成でもよい。なお図165(d)は、図1
65(b)と同様に、基板903と冗長部907aの具体例(その2)を上から見た上面
図である。
また、アース線の冗長部907a,908aの巻き数は、1に限らず2以上でもよい。
たとえば、図166(a)及び図166(b)に示した具体例(その3)の冗長部907
bのように、アース線の巻き数が2でもよい。なお図166(a)は、図165(b)と
同様に、基板903と冗長部907bの具体例(その3)を上から見た上面図である。ま
たこの具体例(その3)では、図166(b)に示すように、ボス913がボス912と
異なる高さ(この場合低い位置)に配設されて、前面枠12の裏面側から見て、冗長部9
07dは長手方向が水平に対して斜めとなっている。このようにアース線の冗長部を斜め
に設けた態様でもよい。
また、上述したアース線の冗長部907a,907b,908aは、コイルとしての軸
方向が基板903等や前面枠12の裏面を臨む方向(図164において紙面に直交する方
向)であるが、アース線の冗長部のコイルとしての軸方向は、この方向に限定されるもの
ではない。たとえば、基板903等や前面枠12の裏面を臨む方向に対して斜めの方向で
もよいし、基板903等や前面枠12の裏面を臨む方向に対して直角な方向(図164に
おける上下方向や左右方向)であってもよい。
たとえば、図166(c)及び図166(d)に示した具体例(その4)のアース線9
07の冗長部907cは、コイルとしての軸方向が高さ方向(図164における上下方向
)となっている。このような構成でもよい。この場合、アース線907を巻き付けるボス
916,917は、たとえば断面が四角形の角柱状のものであり、アース線907を数本
落とし込むことのできる溝916a、溝917aを上面のそれぞれ前後2箇所に有してい
る。
上記具体例(その4)の場合、アース線907は、起点(球貯留部901に接続された
所定位置)から終点側(接地側;図において左側)に直線状に伸びて、右側のボス917
の奥側の溝917a内を真っ直ぐ通過し、さらに左側のボス916の奥側の溝916a内
を通過した直後に上から見て反時計回りにボス916に半周分巻き付けられ、ボス916
の手前側の溝916a内を通過してボス917の手前側の溝917aに向かって直線状に
引き回され、次いで右側のボス917の手前側の溝917a内を通過した直後に上から見
て反時計回りにボス917に半周分巻き付けられ、ボス917の奥側の溝917a内を通
過してボス916の奥側の溝916aに向かって直線状に引き回され、ボス916の奥側
の溝916aを通過した後はそのまま真っ直ぐ終点(支柱部12aに接続された所定位置
)まで伸びている。これにより、ボス916,917の上面側には、上から見た形状が左
右方向に長い長丸状であるループ(コイル)がアース線907によって形成され、これが
冗長部907cとなっている。ここでアース線907の巻き付けは、ボス916,917
の外周に巻き付けるのではなく、各ボスに形成された前後の溝(たとえば奥側の溝916
aと手前側の溝916a)の間の部分に巻き付けている。
なお、ボス916,917は、たとえば前述したボス912,913と同様に形成され
ている。たとえば、ボス916は、図166(c)及び(d)に示すように、基板903
に形成されたボス穴903eにピン状の部材を挿入して接着剤等によって固着することに
よってボス916が設けられている。なお、ボス916,917の断面形状は四角形とし
ているが、アース線を巻き付けるためのボスの断面形状は、円形でもよいし、他の形状で
もよい。また、アース線を巻き付けるためのボスの全体形状は、棒状に限らず、たとえば
L字形のフック状のものでもよいし、特に限定されない。また図166(c)は、図16
5(b)と同様に、基板903と冗長部907cを上から見た上面図である。
次に、遊技機10におけるアース線引き回しの第2例について図167〜図170を用
いて説明する。図167は、第9の実施形態(第2例)のアース線引き回しを示す遊技盤
正面図及び裏面図である。図168は、第9の実施形態(第2例)のアース線の冗長部の
具体例(その1〜3)を示す図である。図169は、第9の実施形態(第2例)のアース
線引き回しを示す前面枠裏面図である。図170は、第9の実施形態(第2例)の装飾制
御基板及び電源基板の配線図である。なお図169は、前面枠12を外枠(支持枠)11
に対して回動させて、前面枠12を開いた状態の前面枠12の裏側の概略構成を示す図(
アース線に関連する要素のみを図示したもの)である。
この第2例は、遊技盤30内の静電気発生源に接続されるアース線の引き回しの具体例
である。まず、図167(a)は、遊技盤30の正面側(表側)の概略を図示したもので
ある。第1の実施形態で説明したように、遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲
われた遊技領域32が形成され、遊技領域32の中央付近には、表示装置41の表示領域
の周囲を囲うセンターケース(遊技演出構成体)40が配置され、遊技領域32の底部に
はアウト口30aが設けられている。
遊技者の操作により発射された遊技球は、ガイドレール31に沿って左下から打ち上げ
られ、いわゆる右打ちがおこなわれている場合、遊技球はセンターケース40の上側を左
から右に越える速度で発射され、遊技領域32内における領域920(図167(a)及
び(b)において一点鎖線の楕円で示した領域)にある釘やメッキされた飾り部材(メッ
キ部品)などに頻繁に強く衝突し、この釘やメッキ部品等が静電気を帯び易い。
そこで本例では、図167(b)に示すように領域920の上記メッキ部品等に対して
アース線921(後述する図170(a)におけるGND1)を裏側から電気的に接続し
て静電気を逃がす構成としているが、領域920の近くにある基板922(図168に示
す)の直近にアース線921を配線せざるを得ず、この基板922への電磁ノイズの影響
が問題となる。基板922は、たとえば遊技盤30の前面に臨む装飾用又は情報報知用の
ランプ類(LEDなどであり、図示省略)を搭載し(或いはランプ類に接続されて)、こ
のランプ類を駆動制御するためのランプ基板であり、図168(a)に示すように、ラン
プ類を駆動制御するためのIC923,924、これら各ICを対応する制御基板(たと
えば演出制御装置300の基板、或いは後述する装飾制御基板931)に接続するための
コネクタ925、各IC923,924とコネクタ925をそれぞれ接続する回路導体(
回路パターン)926,927などを有する。
ここで、図167(b)は、表示装置41を含む裏面構成体904を取り外した状態の
遊技盤30の裏面側の概略を図示したものである。また図168(a)は、図167(b
)におけるアース線921の周辺を図167(b)よりも拡大して示した図であり、アー
ス線921の冗長部921aの具体例(その1)を示す図である。なお図167(b)で
は、基板922の図示や、一部の符号の図示を省略している。また、回路導体926,9
27は、それぞれが複数本のライン(信号ライン又は電源ライン)を構成するものでもよ
い。
これら図167(b)及び図168(a)に示すように、アース線921の一端(始端
)は、領域920にあるメッキ部品等に対して裏側から固定され電気的に接続されている
。この接続は、図168(a)に示すように、たとえば圧着端子910とこの圧着端子9
10を固定するビス911による。
図168(a)に示すように、アース線921は、1本のアース線であり、起点(領域
920にあるメッキ部品等に接続された所定位置)から起点の右上に位置する基板922
上のボス928の上面まで斜めに直線状に伸びて、このボス928の上面で左右方向の右
向きに向きを変えて右方に直線状に伸び、ボス928に対して左右方向右側に離れた位置
にあるボス929の上面まで直線状に伸び、このボス929の上面から時計回りに巻き付
けられ、ボス929の外周を半周してボス929の下面からボス928の下面に向かって
直線状に引き回され、次いでボス928の下面を通過して真っ直ぐ左向きに伸び、ボス9
28に対して左右方向左側に離れた位置にあるボス930の上面に至るように配線されて
いる。これにより、ボス928,929の周囲には、前面枠12の裏面から見た形状が水
平方向(左右方向)に長い長丸状であるループ(コイル)がアース線921によって形成
され、これが冗長部921aとなっている。なお、ボス928は基板922に設けられた
ものであり、ボス929,930は遊技盤30のたとえば基板922が取り付けられる部
材に設けられたものである。
そして、アース線921の配線経路において、アース線921がノイズ干渉要素(基板
922におけるIC923,924、コネクタ925、回路導体926,927)に最も
接近する位置よりも起点側(静電気発生源側)の位置に、アース線を巻回してなる冗長部
921aを設けている。いいかえると、アース線921を巻回してなる冗長部921aは
、基板922の表面に沿った方向において、ノイズ干渉要素(IC923,924、コネ
クタ925、及び回路導体926,927)から離れた位置に設けられ、アース線921
の配線経路において冗長部921aよりも接地側のアース線921の部分(冗長部921
aよりも後段側のアース線921の部分)が上記ノイズ干渉要素の最も近くを通過し回路
導体926,927と並走している。
このため、図164等で説明した第1例と同様に、アース線921からの電磁ノイズに
よってノイズ干渉要素(IC923,924、コネクタ925、及び回路導体926,9
27)が影響を受け、たとえばIC923,924が誤作動するなどの障害が発生する可
能性が、冗長部921aの作用によって低減される。たとえば、遊技球からメッキ部品等
への放電によってアース線921に瞬間的に比較的大きい電流が流れて、アース線921
から発生する電磁ノイズにより、アース線921と並走するコネクタ925の電極や回路
導体926,927の電位が変動することによって、IC923,924が誤作動を起こ
したり損傷したりする障害を防止できる。これは、図164等で説明した第1例と同様に
、アース線921の冗長部921aがあることによって、たとえば遊技球からメッキ部品
等への放電があったとしても、アース線921に流れる電流変化が急峻なものとはならな
いなどの理由による。
なお図168(b)は、図168(a)と同様に、図167(b)におけるアース線9
21の周辺を拡大して示した図であり、アース線921の冗長部921aの他の具体例(
その2)を示す図である。この具体例(その2)では、IC924が、ノイズ干渉要素と
しての保護対象から除外されて、遊技盤30の裏面側から見て冗長部921aのループの
中に位置している。また図168(c)は、図168(a)と同様に、図167(b)に
おけるアース線921の周辺を拡大して示した図であり、アース線921の冗長部921
aの他の具体例(その3)を示す図である。この具体例(その3)では、IC923,9
24に加えて回路導体926,927の一部分が、遊技盤30の裏面側から見て冗長部9
21aのループの中に位置している。このように一部のノイズ干渉要素が、保護対象から
除外されて、冗長部921aから離れていない態様でもよい。たとえば、基板上に複数あ
るノイズ干渉要素のうち、一部の要素のみがアース線からの電磁ノイズの影響を特に受け
易い場合など、その要素のみを冗長部よりも接地側に離れた位置に配置すればよい。たと
えば、図168(c)に示す構成の場合、少なくともコネクタ925とその近傍は、冗長
部921aよりも接地側に配置されているため、電磁ノイズの影響が抑制される効果があ
る。
なおアース線921は、ボス928,929に複数回巻き付けて、冗長部921aの巻
き数を2以上としてもよい。またアース線921は、ボス930の上面に到達した後、図
168に示すように向きを上下方向に変えて下方に伸び、アース線921の他端(終端)
は、図169に示すように、遊技盤30の裏面構成体904の裏側にある装飾制御基板9
31にコネクタ932によって取り付けられ電気的に接続されている。
装飾制御基板931は、装飾用のランプなどを制御するためのもので、第1の実施形態
で説明した図4には図示されていないが、たとえば第1の実施形態の演出制御装置300
の一部の機能を実現するために演出制御装置300を構成する回路基板とは別個に設けら
れた回路基板である。
装飾制御基板931は、図170(a)の接続図に示すように、電極数(端子数)が1
のアースのためのコネクタE1、E2を基板上に有するもので、これらコネクタE1、E
2の内部の電極(端子)が基板の回路導体によって相互に接続されている。すなわち、コ
ネクタE1、E2の各電極間は電気的に短絡されている。コネクタE1は、アース線92
1の他端(終端)に取り付けられてアース線921に電気的に接続された前述のコネクタ
932(詳細には、互いに接合することが可能な一対のコネクタの一方)に接合されるコ
ネクタ(詳細には、互いに接合することが可能な一対のコネクタの他方)である。また、
コネクタE2は、アース線934(図170(a)におけるGND2)の一端(始端)に
取り付けられてアース線934に電気的に接続されたコネクタ935(詳細には、互いに
接合することが可能な一対のコネクタの一方)に接合されるコネクタ(詳細には、互いに
接合することが可能な一対のコネクタの他方)である。
つまり、アース線921の終端は、コネクタ932、コネクタE1、装飾制御基板93
1の回路導体,コネクタE2、コネクタ935を介して、アース線934(GND2)の
始端に電気的に接続されている。アース線934は、図169に示すように、前面枠12
のボス934aで案内されて引き回され、このアース線934の終端は金属板906に、
たとえば圧着端子910とビス911によって接続されている。
そして、金属板906には、たとえば図示省略した圧着端子とビスによって別のアース
線936(後述する図170(b)におけるGND3)の始端が電気的に接続され、この
アース線936の終端とさらに別のアース線937の始端とがコネクタ938(後述する
図170(b)に示す)によって電源基板400aに接続されている。
電源基板400aは、図169に示すように金属板906の奥側にあるもので、図3等
に示した電源装置400を構成する回路基板である。この電源基板400aは、図170
(b)の接続図に示すように、遊技機用電源プラグからの電源ケーブルが接続されるコネ
クタ(符号省略)などに加えて、電極数(端子数)が2のアースのためのコネクタCN6
を基板上に有するもので、このコネクタCN6の内部の二つの電極が基板の回路導体によ
って相互に接続されている。すなわち、コネクタCN6の二つの電極間は短絡されている
。コネクタCN6は、アース線936の終端とアース線937の始端に取り付けられて電
気的に接続された前述のコネクタ938(詳細には、互いに接合することが可能な一対の
コネクタの一方)に接合されるコネクタ(詳細には、互いに接合することが可能な一対の
コネクタの他方)である。
つまり、アース線936の終端は、コネクタ938、コネクタCN6、電源基板400
aの回路導体を介して、アース線937(GND4)の始端に電気的に接続されている。
アース線937の終端は、図169に示すように、遊技場の島設備の接地導体(たとえば
D種接地された導電体に接続されたもの)に電気的に接続されている。
したがって、静電気発生源に接続された最初のアース線921(GND1)の終端側に
は、アース線934(GND2)、金属板906、アース線936(GND3)、アース
線937(GND4)が順次接続されており、最初のアース線921(GND1)の終端
はこれら複数のアース線等を介して接地されている。なお、図168や図169に示した
基板922や装飾制御基板931などは、実際にはカバーで覆われており、アース線92
1等もこのカバーで覆われる構成でもよい。
また、以上説明した第9の実施形態(第2例)のアース線引き回しは、前述の第9の実
施形態(第1例)のアース線引き回しと組み合わせること(両方を実施すること)もでき
る。但し組み合わせた場合、金属板906の接地経路は、図164に示す構成(導電性フ
レーム経由での接地)と図169に示す構成(電源基板経由での接地)のうちの何れか一
方のみを実施してもよい。また、以上説明した第9の実施形態(第2例)におけるアース
線921のようなアース線の終端(遊技盤内の静電気発生源からの静電気を逃がすアース
線の終端)を、図164の支柱部12aのような導電性フレームを介して接地してもよい
次に、遊技機10におけるアース線引き回しの第3例について図171〜図172を用
いて説明する。図171は第9の実施形態(第3例)のアース線の引き回しの冗長部の具
体例を示す図である。図172は、第9の実施形態(第3例)のアース線の冗長部の作用
等を示す図である。このうち図171(a)及び(c)は、前述した図165(a)と同
様に図164における基板903の周辺を拡大した図である。また図171(b)は、前
述した図165(b)と同様に図164における基板903の周辺を拡大して上から見た
図である。
この第3例は、アース線の冗長部(たとえば冗長部907a)をねじってツイスト線状
(ツイストペアケーブルのように撚り合わせた状態)にした冗長部907dを有する点に
特徴を有し、その他の構成は図164等に示した第1例と同じでよい。図164等に示し
た第1例と同じ要素には同符号を使用して説明する。
まず、図171(a)及び(b)に示したアース線907の構成は、具体例(その1)
を示しており、前述した図165(a)及び(b)に示した冗長部907aと同様のルー
プを構成するアース線907の部分(実際には1本のアース線であるが、見かけ上2本の
アース線が略平行に並んでいる部分)をねじってツイストペアケーブル(撚り対線)のよ
うにツイスト線状にした冗長部907dを有するものである。
このループをツイスト線状にした冗長部907dは、たとえば、以下に示すような作業
によって形成し、図171(a)及び(b)に示した状態に保持できる。すなわち、一方
のボス912にのみアース線907を巻き付けて図165(a)及び(b)に示した冗長
部907aと同様のループをまず形成し、次いでこのアース線907のループの折り返し
ている端部(ボス912と反対側の端部)をたとえば作業者が指でつまんでねじってツイ
スト線状にした後、折り返している端部を他方のボス913の外周に掛けることによって
形成し保持できる。但しこの作業では、アース線のループをツイスト線状にしてから引き
回している(ボス913に掛けている)ので、ループの長さをちょうど良い長さにするこ
とが比較的困難で、作業効率の改善が望まれる。
そこで発明者は、図171(c)、図172(a)及び(b)に示したアース線の配線
構成も考案した。図171(c)、図172(a)及び(b)はアース線の配線構成の具
体例(その2)を示している。この第9の実施形態(第3例)の具体例(その2)は、ア
ース線のループを引っ掛けてねじるために吊り具941を使用している。吊り具941は
、たとえば洋灯吊金具(或いはフックねじ)などと呼ばれている市販品であり、一端側に
円弧状のフック部941aを有し、他端側にねじ込み式の雄ネジ部941bを有するもの
である。この具体例では、冗長部907dの端部に対応する位置に、吊り具941をねじ
込むことが可能な部材942(たとえば前面枠12に固定された木製部材)を配置し、冗
長部907dの端部を吊り具941のフック部941aに引っ掛けて保持している。
この第9の実施形態(第3例)の具体例(その2)の構成であると、たとえば、以下に
示すような作業によって効率良く冗長部907dを形成し、図171(c)に示した状態
に保持できる。すなわち、まず図172(a)に示すように、吊り具941を部材942
に最終的なねじ込み深さよりも浅くねじ込んでおき、ボス912と吊り具941のフック
部941aにアース線を巻き付けることで、図165(a)に示した具体例でボス912
とボス913に巻き付けたのと同様に単なるループの冗長部907aを形成する。その後
、図172(a)に矢印付き線で示すように吊り具941を回転させてさらにねじ込む。
これにより、単なるループの冗長部907aが図172(b)のようにツイスト線状の冗
長部907dとなり、ツイスト線状の冗長部907dの状態で保持される。
この第9の実施形態(第3例)の具体例(その2)の構成であると、ツイスト線状の冗
長部907dを有するアース線907の引き回し構成(配線構成)を効率良く形成できる
。この具体例(その2)では、アース線907を引き回しながらツイスト線状に加工する
機構(上記吊り具941と部材942からなる機構)を備えているので、作業効率が向上
する。この場合、図172(a)に示す状態(単なるアース線907のループを形成して
ツイスト線状にねじる前の状態)で冗長部907a(ねじられて冗長部907dになる前
のループ)に多少の緩み(ゆるみ)や弛み(たるみ)があっても、吊り具941をその後
ねじ込む際に、冗長部907aの全長がねじられることで縮むことによって、さらには吊
り具941がねじ込み方向(図172(a)に矢印付き点線で示す向き)に移動すること
によって、上記緩みや弛みがなくなって張りのある冗長部907dが形成される作用効果
もある。
なお、ツイスト線状の冗長部907dを形成する機構は、上記具体例(その2)の構成
に限られない。ここで、変形例について図173を用いて説明する。図173は、第9の
実施形態の変形例を示す図である。たとえば図173(a)に示す変形例の構成でもよい
。この変形例は、アース線907の冗長部907dの端部に対応する位置に配置された部
材944(たとえば前面枠12に固定された部材)に対して、吊り具943を回転可能に
取り付けた機構である。吊り具943は、部材944に形成された滑り軸受としての貫通
穴(符号省略)に回転自在にはめ込まれる軸部943aと、この軸部943aの一端側に
形成されたフック部943bと、軸部943aの他端側に形成された貫通穴よりも大径な
円板状部943cとを有する。吊り具943は、フック部943bのある一端側から貫通
穴に挿入して図173(a)に示すように部材944に取り付け可能であり、この取付状
態で軸部943の貫通穴に対する摺動によって回転可能である。また、吊り具943は、
たとえば円板状部943cの外周部に形成された貫通穴(図示省略)から固定用のビス(
たとえば有頭ネジ、図示省略)を部材944にねじ込むことによって、任意の回転位置で
部材944に対して固定することができる。
このためこの変形例の場合にも、ボス912と吊り具943のフック部943bとにア
ース線を巻き付けることで単なるループの冗長部907aを形成し、その後、図173(
a)に矢印付き線で示すように吊り具943を回転させて、単なるループの冗長部907
aをツイスト線状の冗長部907dとし、その後吊り具943を部材944に固定すれば
、効率的にツイスト線状の冗長部907dを所定位置に有するアース線907の引き回し
構成が実現できる。
この第9の実施形態(第3例)の構成であると、いずれの具体例の場合でも、ツイスト
線状の冗長部907dを有するため、単なるループの冗長部907aと比較して、次のよ
うな効果がある。すなわち、ツイスト線状の冗長部907dであると、冗長部907dの
内側を突き抜けるように生じる磁力線からなる磁界が、図172(c)に示すように磁力
線の向きが反対のものが交互に並んで複数生じるため、これら磁界が打ち消し合い、冗長
部907dから発生する電磁ノイズを格段に低減して抑制することができる。
なお、以上説明した第9の実施形態では、アース線の冗長部を形成するための部材とし
て前述したボスや吊り具を例に挙げたが、これに限定されず、前述したボスや吊り具の代
わりに、たとえば図173(b)に示すような係止部材951を使用してもよい。この係
止部材951は、市販されている一般的な配線用の係止具であり、容易に変形する柔らか
い金属などから形成され、基板部951aと、この基板部951aから伸びる帯状部95
1bとを有する。
この係止部材951は、固定したい位置に基板部951aの裏面を粘着剤等(両面テー
プでもよい)を使って貼り付け、たとえばアース線907を図173(b)及び(c)に
示すように帯状部(帯状材)951bの内側に通した状態で、帯状部951bと基板部9
51aとでたとえばアース線907を挟むように帯状部951bを人力で変形させて、た
とえばアース線907を係止するものである。なお、図173(b)はアース線907が
係止された係止部材951の上面図であり、図173(c)はアース線907が係止され
た係止部材951の断面図(図173(b)におけるZ−Z断面図)である。
なお、以上説明した第9の実施形態では、長丸ループ状の冗長部907a等を例に挙げ
たが、冗長部の構成(アース線907の巻き方の態様)は、たとえば図173(d)に示
す冗長部907eのように軸方向(ボス912等が突出する方向)から見て8の字形に巻
いたものでもよい。図173(d)に示す構成の場合、アース線907は、起点(静電気
発生源側)から終点側(接地側;図において左側)に直線状に伸びて、まず左側のボス9
12の上面から反時計回りに巻き付けられ、ボス912の外周を約半周してボス912の
下面からボス913の上面に向かってやや斜めに直線状に引き回され、次いでボス913
の上面から反時計回りに巻き付けられ、ボス913の外周を約半周してボス913の下面
からボス912の上面に向かってやや斜めに直線状に引き回され、その後は真っ直ぐ左方
に(終点側に)伸びている。
このように8の字形に巻いた冗長部907eであると、単なる丸形又は長丸形のアース
線のループを1回分(角度180度ねじって1回分)ねじったツイスト線状と同じ構成で
あるので、図172(c)で説明したのと同じ作用効果(冗長部の磁界が打ち消し合う作
用効果)が得られる。また、ねじり回数が2回以上のツイスト線状の冗長部とする場合、
上記8の字形に巻いた冗長部907eをねじることで(すなわち、撚り合わせて)ねじり
回数の多いツイスト線状の冗長部を形成してもよい。
また上記具体例では、ノイズ干渉要素を有する基板としてランプ基板を例に挙げている
が、これに限らず、各種制御基板、中継基板等に対しても適用可能である。また、基板上
の要素に限らず、ジャンパー線や基板間を接続する電線などの基板上にない回路要素がノ
イズ干渉要素になる場合もあり得る。
上述した第9の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、起点から終点まで配線されて終点側が接地されるアース線(たと
えば、アース線907,921)と、アース線から発生する電磁ノイズの影響を受け得る
ノイズ干渉要素(たとえば、基板903上のIC903a、コネクタ903b、回路導体
903c、基板922上のIC923,924、コネクタ925、回路導体926,92
7)とを有し、アース線がノイズ干渉要素に最も接近する位置よりも起点側の位置に、ア
ース線を巻回してなる冗長部(たとえば、冗長部907a,907b,907c,907
d,907e,921a)を備える。
ここで、アース線は、当該アース線が起点で電気的に接続された遊技機内の部材やこの
部材に接触した遊技球から静電気を逃がすための導線(たとえば、導電性素材よりなる線
材907x)と、導線を覆う絶縁性の被覆(たとえば、被覆907y)とを有する。起点
は、静電気発生源(たとえば、球貯留部901、球排出機構902、遊技領域32内(た
とえば領域920)にある釘や飾り部材などの遊技球が接触する部材)に対するアース線
の一端の接続位置である。また、終点は、接地される導電体(たとえば、前面枠12を構
成する導電性の支柱部12a、装飾制御基板931のアース用のコネクタE1の電極)に
対するアース線の他端の接続位置である。
(2)(1)の冗長部は、アース線が丸形(長丸形でもよい)ループ状に巻かれてなる
もの(たとえば、冗長部907a,907b,907c,908a,921a)である(
図164〜168参照)。
(3)(1)の冗長部は、アース線がコイル状に複数回巻かれてなるもの(たとえば、
冗長部907b)である(図166(a)及び(b)参照)。
(4)(1)の冗長部は、アース線が8の字形に巻かれてなるもの(たとえば、冗長部
907e)である(図173(d)参照)。
(5)(1)の冗長部は、アース線が丸形ループ状に巻かれたものを、ねじってツイス
ト線状(ツイストペアケーブルのように撚り合わせた状態)にしたもの(たとえば、冗長
部907d)である(図171参照)。
(6)(1)の冗長部の端部を係止可能な係止部(たとえば、フック部941a、フッ
ク部943b)を有して、冗長部をねじるように回転可能な係止手段(たとえば、吊り具
941、吊り具943)を備える(図171(c)、図173(a)参照)。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態の遊技機について説明する。第10の実施形態の遊技機は、第
1の実施形態の遊技機と比較して、遊技制御装置の回路構成と、遊技制御装置のメイン処
理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれるタイマ割込み処理と、設定変更/
確認処理とが相違する。
まず、第10の実施形態の遊技機の遊技制御装置の回路構成について図174を用いて
説明する。図174は、第10の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック
図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略
する。
第10の実施形態の遊技機10は、遊技制御装置100aを備える。遊技制御装置10
0aは、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイコン111
を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120aと、出力ポートやドライ
バ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120aと出力部130との間を
接続するデータバス140等からなる。
遊技制御装置100aおよび該遊技制御装置100aによって駆動されるソレノイドや
モータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC32V、DC12V、DC5V
等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、AC24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するA
C−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの
直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコ
ン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420
と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100aに停電の発生、回復を知らせる停電監視
信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第10の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100aと別個に構成されて
いるが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または
遊技制御装置100aと一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技
盤30および遊技制御装置100aは、機種変更の際に交換の対象となるので、電源装置
400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部43
0を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100aの遊技用マイコン111
(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが
保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生
成されたDC32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検
出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また
、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100aにはRAM初期化スイッチ112が設けられている。この
RAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもと
づき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記
憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではな
いが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン
111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセッ
ト信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100aには設定値変更スイッチ126と設定キースイッチ127
が設けられている。設定値変更スイッチ126は、たとえばプッシュスイッチであって、
押下操作を検出する。設定キースイッチ127は、設定キーを挿入してON状態とOFF
状態とを切り替え可能にする。遊技制御装置100aは、遊技性能に関する設定を変更可
能であって、停電中または電源遮断後もRAMに記憶された設定が保持されるようになっ
ている。たとえば、遊技制御装置100aは、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表
示ゲームの当り確率を6段階の設定に応じて変更可能にしている。
遊技制御装置100aは、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッ
チ112がON状態での電源投入で、遊技機10の設定変更をおこなうことができる設定
変更モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100aは、設定変更モード
において設定内容を確率設定値表示装置136に表示しながら設定値変更スイッチ126
の押下操作検出により設定1から設定6までをサイクリックに変更可能にする。確率設定
値表示装置136は、設定値を表示可能な表示装置であり、たとえば1桁の7セグメント
LEDであって基板上に実装される。
また、遊技制御装置100aは、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化
スイッチ112がOFF状態での電源投入で、遊技機10の設定確認をおこなうことがで
きる設定確認モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100aは、設定確
認モードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示する。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100aからの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従
って、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させ
るための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機
のカードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ
、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120aには、始動入賞口36内の始動口1スイッチ3
6a、普通変動入賞装置37内の始動口1スイッチ37a、始動入賞口92内の始動口2
スイッチ92a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a
、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供
給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V
−5Vの正論理の信号に変換する近接I/F121が設けられている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124aへ供
給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。また、近接I/
F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検
出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124aに入力される。また、第
3入力ポート124aには、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気セ
ンサ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッ
チ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出ス
イッチ64の検出信号、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キースイッチ127
の検出信号、払出制御装置200からのタッチスイッチ信号が入力されるようになってい
る。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装
置100aから中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっ
ている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37aと始
動口2スイッチ92aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111
へ入力されるように構成されている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したチップ
イネーブル信号CEをアサート(有効レベルに変化)することによって、読み出すことが
できる。第3入力ポート124aや後述の第1入力ポート122aも同様である。
また、入力部120aには、RAM初期化スイッチ112の検出信号、払出制御装置2
00からの枠電波不正信号、払出ビジー信号、払出異常ステータス信号、シュート球切れ
スイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号、アウト球検出スイッチ信号を取り込んでデ
ータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122aが設け
られている。
なお、アウト球検出スイッチ信号は、アウトセンサ(図示せず)が遊技機10のアウト
球を1個検出するごとにアウトセンサから出力される信号である。たとえば、アウト球検
出スイッチ信号は、遊技機10から遊技球(アウト球)を排出する排出口(図示せず)と
アウト口30aとの間に排出流路(図示せず)に設けられる。アウト球検出スイッチ信号
は、所定の稼働(たとえば、アウト球が60,000個)当たりの遊技性能(たとえば、
ベース)の算出に用いられ、算出した遊技性能は性能表示装置135に表示される。なお
、アウト球検出スイッチ信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。
その場合、アウト球検出スイッチ信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとな
る稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。たとえば、性能表示装置135は
、4桁の7セグメントLEDであって、10進数または16進数により遊技性能を表示す
ることができる。
また、遊技機10は、振動を検出する振動センサスイッチを設け、この振動センサスイ
ッチの検出信号が第1入力ポート122aあるいは第3入力ポート124aに入力される
ようにしてもよい。
また、遊技制御装置100aには、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号
等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けら
れており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有
する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化
スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122aに入力され、データバス140を介して
遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の
信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端
子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さ
ずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70の
ポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、
リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成される
ようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120aの第1乃至第3入
力ポート122a,123,124aには供給されない。リセット信号RESETが入る
直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、シ
ステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入
る直前に入力部120aの各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊
技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および
遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッフ
ァ132が設けられている。遊技制御装置100aから演出制御装置300および払出制
御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、遊技制御装置100aか
ら演出制御装置300および払出制御装置200へのシリアル通信は、演出制御装置30
0側から遊技制御装置100aへ信号を入力できないようにした片方向通信とされている
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入
賞口)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口ソレノイド38bの開閉データ、普通変動
入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および
性能表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられて
いる。また、出力部130には、確率設定値表示装置136の表示データを出力するため
の第2出力ポート134bが設けられている。また、出力部130には、一括表示装置5
0に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/
オフデータを出力するための第3出力ポート134c、一括表示装置50のLEDのカソ
ード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポー
ト134dが設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71
へ出力するための第5出力ポート134eが設けられている。外部情報端子板71には、
フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場
内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を
フォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装
置に供給する情報の一部は、第4出力ポート134dから出力される。また、第5出力ポ
ート134eからは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可
信号も出力される。
さらに、出力部130には、第1出力ポート134aから出力される大入賞口ソレノイ
ド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し
出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート134cから出力される一
括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライ
バ138b、第4出力ポート134dから出力される一括表示装置50の電流引き込み側
のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート1
34eや第4出力ポート134dから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外
部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第1出力ポート134aから出力さ
れる性能表示装置135の表示データ信号を受けて性能表示装置135の駆動信号を生成
し出力する第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧はDC12VまたはDC5Vのいずれであっても
よい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第1出力ポート134a、第1ドライバ138a等は、
遊技制御装置100aの出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設
けるようにしてもよい。また、性能表示装置135、あるいは第5ドライバ138eと性
能表示装置135は、遊技制御装置100aの出力部130、すなわち、主基板ではなく
、外部基板(図示せず)側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139
は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受
信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、
通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子
を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122a,123,124aのよ
うなポートは設けられていない。
なお、遊技制御装置100aは、RAM初期化スイッチ112からの検出信号、設定値
変更スイッチ126からの検出信号、設定キースイッチ127からの検出信号のすべてが
同一の入力ポートに入力されないようにしている。たとえば、遊技制御装置100aは、
RAM初期化スイッチ112からの検出信号を第1入力ポート122aに入力し、設定値
変更スイッチ126からの検出信号、設定キースイッチ127からの検出信号を第3入力
ポート124aに入力する。これにより、遊技制御装置100aは、RAM初期化スイッ
チ112からの検出信号、設定値変更スイッチ126からの検出信号、設定キースイッチ
127からの検出信号に対する悪意のある第三者による不正工作の工数を大きくして、不
正抑止を図っている。
次に、第10の実施形態の遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行さ
れる、メイン処理と、タイマ割込み処理と、設定変更/確認処理制御について説明する。
なお、第1の実施形態と同様のその他の処理については、説明を省略する。
〔メイン処理〕
まず、第10の実施形態の遊技制御装置のメイン処理について図175から図180を用
いて説明する。図175は、第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(
その1)である。図176は、第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図
(その2)である。図177は、第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す
図(その3)である。図178は、第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを示
す図(その4)である。図179は、第10の実施形態のメイン処理のフローチャートを
示す図(その5)である。図180は、第10の実施形態の入力ポートとレジスタの関係
の一例を示す図である。図181は、第10の実施形態のRAM初期化スイッチと設定キ
ースイッチの電源投入時の入力状態から遷移する制御状態の一例を示す図である。
メイン処理は、電源が投入されることで制御部(遊技用マイコン111)によって開始
される。このメイン処理においては、図175から図179に示すように、まず、割込み
を禁止する処理(ステップS301)をおこなってから、割込みが発生したときにレジス
タ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポイ
ンタ設定処理(ステップS302)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステ
ップS303)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位ア
ドレスをセットする(ステップS304)。RAM111Cのアドレスの範囲は、000
0h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS304ではRAM
111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS30
5)。発射許可信号は、遊技制御装置100aと払出制御装置200の少なくとも一方が
発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるよ
うになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122a)の状態を第1レジスタ(たとえばB
レジスタ)に読み込み(ステップS306)、続けて入力ポート3(第3入力ポート12
4a)の状態を第2レジスタ(たとえばCレジスタ)に読み込む(ステップS307)。
ここで、第1レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする(ステッ
プS308)。たとえば、RAM初期化スイッチ112からの検出信号に対応するBレジ
スタの第2ビットだけを保持し、第0ビットと第1ビットと、第3ビットから第7ビット
をクリアする。そして、第2レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリア
する(ステップS309)。たとえば、設定キースイッチ127からの検出信号に対応す
るCレジスタの第4ビットだけを保持し、第0ビットから第3ビットと第5ビットから第
7ビットをクリアする。
第1レジスタの情報を第2レジスタに統合し、第2レジスタが保持する情報をRAM1
11Cに頼らない参照用の情報として保持する(ステップS310)。たとえば、Bレジ
スタとCレジスタの論理和をCレジスタに格納し、Cレジスタを状態参照用レジスタとし
て保持する(図180)。
たとえば、図181に示すように、状態参照用レジスタ(Cレジスタ)の値「0000
0000B」は、第0ビットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがク
リアされて「0」であり、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オン
に対応する「0」であり、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オンに対
応する「0」であることを示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00000000
B」は、RAM初期化スイッチ112がオン(ON)、かつ設定キースイッチ127がオ
ン(ON)である設定変更状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010000B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00010000B」は、RAM初期化スイッチ112がオン
(ON)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)であるRAM初期化状態を示す
また、状態参照用レジスタの値「00000100B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00000100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ
(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定確認状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010100B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00010100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ
(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)である復電(停電復旧)状態
を示す。
これにより、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッチ127か
らの検出信号とがCレジスタに保持される。なお、RAM初期化スイッチ112からの検
出信号のBレジスタにおける格納位置(第2ビット)と設定キースイッチ127からの検
出信号のCレジスタにおける格納位置(第4ビット)とが異なるためBレジスタとCレジ
スタの論理和によっても、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッ
チ127からの検出信号は、失われずに保存される。
その後、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS311)。こ
の処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100
aからの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置20
0や演出制御装置300等の従制御装置)のプログラムが正常に起動するのを待つための
待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置
100aが先に立ち上がって従制御手段が立ち上がる前にコマンドを従制御手段へ送って
しまい、従制御手段がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技
制御装置100aが、電源投入時において、主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起
動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(
チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレ
ジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェック
データを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時
の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第2レジスタ(Cレジスタ)には、RAM初期化スイッチ112の検出信号が保
存されるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、RAM初期化
スイッチ112の操作を確実に保存できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化
スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期
化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ
112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むこ
とで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうこと
で検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないよう
な事態を防止できる。
また、第2レジスタ(Cレジスタ)には、設定キースイッチ127の検出信号が保存さ
れるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、設定キースイッチ
127の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ12
7の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ127
を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ127を操作し続けた
りする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わ
しい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようにな
り、電源投入時におこなった設定変更操作あるいは設定確認操作が受け付けられないよう
な事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS31
1)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理
(ステップS312からS316)をおこなう。まず、電源装置400から入力されてい
る停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえ
ば2回)を設定し(ステップS312)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこ
なう(ステップS313)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS313;Y)は、ステップS312で設定
したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップ
S314)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ス
テップS314;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS313)
に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステッ
プS314;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源
が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合
に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、
電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100aが、所定の待機時間において停電の発生を監視する停
電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100aの起動を遅らせ
ている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具
合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアク
セスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているた
め、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待
機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負
担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS313;N)、すなわち、停電が発
生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS315)
、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS316)。タイマの値が0で
ない場合(ステップS316;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電
監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS312)に戻される。また、タイマ
の値が「0」である場合(ステップS316;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合
、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWMのアクセス許可をし(ス
テップS317)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ス
テップS318)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、
演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ステップS31
9)。
ステップS320では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割
込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC回路を起動する処理をお
こなう。
ステップS321では、RAM異常フラグをセットする処理をおこなう。なお、RAM
異常フラグのセットは、暫定的なものであって後で実行されるRAMの異常を検査する処
理において更新され得る。
ステップS322では、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェック
データ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する。停電検査領域1の値が正常であれ
ば(ステップS322;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェ
ックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定し(ステップS323)、停電検査
領域2の値が正常であれば(ステップS323;Y)、RWM内の所定領域のチェックサ
ムを算出するチェックサム算出処理(ステップS324)をおこなう。
なお、チェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク
領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク
領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出し
てもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊
技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域で
ある。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作
業領域である。
次に、ステップS324で算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致する
か否かを判定(ステップS325)し、チェックサムが一致する(正常である)と判定さ
れた場合(ステップS325;Y)は、ステップS321で暫定的にセットしたRAM異
常フラグをクリアする(ステップS326)。
なお、チェックサムが一致しない(正常でない)と判定された場合(ステップS325
;N)は、ステップS326をパスしてステップS327へ移行することで、ステップS
321で暫定的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。停電検査領域のチェック
データが正常なデータでない(ステップS322;NまたはステップS323;N)と判
定された場合も、ステップS326をパスしてステップS327へ移行することで、ステ
ップS321で暫定的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。
ステップS327では、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、設定キースイッチ1
27の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンであるか否かを
判定する。設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の
検出信号がオンである場合には、ステップS333に進み、設定キースイッチ127の検
出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合には、ステッ
プS328に進む。
なお、遊技制御装置100aは、設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化ス
イッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、設定キー
スイッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを同時に判定する
ことができる。また、遊技制御装置100aは、設定キースイッチ127の検出信号とR
AM初期化スイッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているた
め、RAMの正当性判定をおこなう以前の設定キースイッチ127の検出信号とRAM初
期化スイッチ112の検出信号とを判定対象にすることができる。
ステップS328では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部
は、RAM異常フラグがオンである場合(すなわち、RAM異常フラグがセットされてい
る場合)にステップS330に進み、RAM異常フラグがオンでない場合(すなわち、R
AM異常フラグがクリアされている場合)にステップS329に進む。
ステップS329では、制御部は、設定変更モード中フラグがオンか否かを判定する。
制御部は、設定変更モード中フラグがオンである場合にステップS348に進み、設定変
更モード中フラグがオンでない場合にステップS330に進む。
ステップS330からステップS332は、RAM異常時、あるいは設定中に電源遮断
があったときにRAMクリアされずに再起動された時に実行される処理である。ステップ
S330では、制御部は、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信
する。これにより、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドに対応する
演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマン
ドを受信して、RAMクリアを伴う再起動を案内するメッセージを表示装置41に表示さ
せたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は
、メイン異常エラー報知のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演
出装置44によりメイン異常エラーを報知する。
ステップS331では、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを性能表示装置13
5に出力する。このとき、制御部は、性能表示装置135にメイン異常エラーに対応する
ステータスを表示することができる。また、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを
確率設定値表示装置136に出力する。このとき、制御部は、確率設定値表示装置136
に確率設定値にない数値や文字を表示することができる。なお、制御部は、遊技停止時の
LED表示データを含む7セグ表示データを一括表示装置50に出力するようにしてもよ
い。このとき、制御部は、一括表示装置50を全消灯あるいは全点灯としてもよい。
ステップS332では、制御部は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子板7
1から出力する。このとき、制御部は、外部情報端子板71から出力するその他の信号の
出力データをオフにする。制御部は、ステップS331とステップS332とを繰り返し
実行して電源遮断を待つ。すなわち、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、外部情報
端子板71からセキュリティ信号を出力する。また、遊技機10は、電源遮断を待つまで
の間、外部情報端子板71からセキュリティ信号以外の信号を出力しない。
なお、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS331とステップS332の繰り返
し実行において、RAMアクセスを禁止していない。これにより、遊技機10は、NMI
発生時に戻りアドレスをRAMに格納可能にして、プログラム暴走の危険を低減している
。このように、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS331とステップS332の
繰り返し実行中のRAMの記憶内容をRAMアクセス禁止により保護しないが、再起動時
のRAMクリアが遊技制御開始の条件となるため、RAMの記憶内容が保護されない危険
を限定的にしている。すなわち、遊技機10は、RAMの記憶内容が保護されない危険を
限定的にして引き受けながら、プログラム暴走の危険低減効果を得る。また、制御部は、
電源遮断を待つまでのステップS331とステップS332の繰り返し実行において、R
AMアクセスを禁止しないことにより、ステップS331やステップS332においてサ
ブルーチンを呼出可能にしてプログラム効率の向上を図ることができる。
ステップS333からステップS336は、設定変更準備に関する処理であり、ステッ
プS327において、設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッ
チ112の検出信号がオンである場合に実行される処理である。
ステップS333では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部
は、RAM異常フラグがオンである場合にステップS334に進み、RAM異常フラグが
オンでない場合にステップS335に進む。
ステップS334では、制御部は、RAM異常フラグがオンであることから設定値をク
リアする。なお、設定値のクリアは、設定値として無効な値をセットすることによっても
よいし、不正対策の観点から遊技者にとって最も不利な値をセットすることによってもよ
い。
ステップS335では、制御部は、設定変更モード中フラグをセットする処理をおこな
う。設定変更モード中フラグは、遊技機10が設定変更中か否かを示すフラグであって、
設定変更中であるときに設定変更モード中フラグがセットされ、設定変更中でないときに
設定変更モード中フラグがクリア(リセット)される。
ステップS336では、制御部は、設定変更中のコマンドを演出制御装置300に送信
する。これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドに対応する演出制御を
おこなう。たとえば、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受信して、設定変
更中であることを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,
19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを
受信して、設定変更中であることを枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44に
より報知する。
ステップS337は、設定変更準備(ステップS333からステップS336)の後、
または設定確認準備(ステップS349、ステップS350)の後に実行される処理であ
る。ステップS337では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマに128msを設定
する。これにより、遊技機10は、少なくともセキュリティ信号制御タイマがタイムアッ
プされるまでの間、セキュリティ信号を出力する。
ステップS338からステップS340は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了
待ちに関する処理である。遊技機10は、ステップS337でセキュリティ信号を出力セ
ットしていることにより設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理の実
行を外部から把握可能にしている。
制御部は、割込みを許可(ステップS338)した後、第2レジスタ(Cレジスタ)を
参照して、設定キースイッチ127の検出信号がオフであるか否かを判定する(ステップ
S339)。制御部は、設定キースイッチ127の検出信号がオフである場合にステップ
S355に進み、設定キースイッチ127の検出信号がオフでない場合にステップS34
0に進む。
ステップS340では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は
、停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部
は、停電が発生した場合にステップS341に進み、停電が発生していない場合にステッ
プS339に進む。すなわち、制御部は、ステップS338で割込みを許可した状態で、
停電発生までの間、設定キーのオフを待ち受ける。
制御部は、停電が発生していると判定した場合、割込みを禁止する処理(ステップS3
41)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS342)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS34
3)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS344
)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステ
ップS345)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップ
S346)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS347)を
おこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェ
ックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の
遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再
投入時に判定することができる。
ステップS348は、ステップS329で設定変更モード中フラグがオンであると判定
された場合に実行される。ステップS348では、制御部は、第2レジスタ(Cレジスタ
)を参照して、設定キースイッチ127の検出信号がオンであるか否かを判定する。制御
部は、設定キースイッチ127の検出信号がオンである場合にステップS349に進み、
設定キースイッチ127の検出信号がオンでない場合にステップS351に進む。
ステップS349、ステップS350は、設定確認準備に関する処理である。ステップ
S349では、制御部は、設定確認モード中フラグをセットする処理をおこなう。設定確
認モード中フラグは、遊技機10が設定確認中か否かを示すフラグであって、設定確認中
であるときに設定確認モード中フラグがセットされ、設定確認中でないときに設定確認モ
ード中フラグがクリア(リセット)される。ステップS350では、制御部は、設定確認
中のコマンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、設
定確認中のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、
設定確認中のコマンドを受信して、設定確認中であることを案内するメッセージを表示装
置41に表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制
御装置300は、設定確認中のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、
盤演出装置44により設定確認中であることを報知する。この後、制御部は、ステップ3
37に進む。
一方、制御部は、ステップS348において設定キースイッチ127の検出信号がオン
でないと判定した場合に、ステップS351を実行する。ステップS351では、制御部
は、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、RAM初期化スイッチ112の検出信号が
オンであるか否かを判定する。制御部は、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオン
である場合にステップS352に進み、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンで
ない場合にステップS358に進む。すなわち、遊技機10は、RAM初期化スイッチ1
12の押下操作を伴う起動検出によりRAM初期化(RAMクリア)に関する処理の実行
に進み、RAM初期化スイッチ112の押下操作を伴わない起動検出により停電復旧に関
する処理の実行に進む。
次に、ステップS352以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。
RAM初期化に関する処理では、制御部は、設定値以外のRAM領域を0クリア(ゼロク
リア)し(ステップS352)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブす
る(ステップS353)。たとえば、制御部は、RAMクリア時の先頭アドレスとしてR
AMクリア先頭アドレス2を設定(図14のメモリマップ111Mを参照)し、RWM(
たとえばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない領域)のうちのクリ
ア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデータをゼロクリアする。
なお、設定変更モード中フラグ、および設定確認モード中フラグは、クリア対象領域の
データに含まれることから、クリア対象領域のデータのゼロクリアによってクリアされる
ステップS354では、制御部は、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300に
送信する。これにより、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドに対応する演
出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドを受信
して、RAMが初期化されたことを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、
スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、RAM
初期化のコマンドを受信して、RAMが初期化されたことを枠装飾装置18や盤装飾装置
46、盤演出装置44により報知する。
また、制御部は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理(ステッ
プS338からステップS340)の実行後に、設定キースイッチ127の検出信号がオ
フであることを検出した場合に、ステップS355を実行する。制御部は、割込みを禁止
(ステップS355)した後、報知終了のコマンドを演出制御装置300に送信する(ス
テップS356)。
これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドの受信により開始した設定
変更中であることの報知、あるいは設定確認中のコマンドの受信により開始した設定確認
中であることの報知を終了する。
次に、制御部は、設定変更モード中フラグを参照して、設定変更モード中であるか否か
を判定する(ステップS357)。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS
352に進み、RAM初期化に関する処理を実行する。一方、制御部は、設定変更モード
中でない場合にステップS358に進み、停電復旧に関する処理を実行する。
ステップS358では、制御部は、停電復旧処理を実行する。停電復旧処理は、初期化
すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブし、特図ステータスを参照して特図ゲームが高
確率中であるか否かを判定し、特図ゲームが高確率中である場合に高確率報知フラグ領域
にオン情報をセーブし、高確率報知LEDのオンデータをセグメント領域にセーブする処
理を含む。
なお、停電復旧処理における初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域
、設定変更モード中フラグ、設定確認モード中フラグ、およびエラー不正監視に係る領域
である。なお、停電復旧処理では、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否
かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリア
され、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッ
チスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチ
スイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
次に、制御部は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板
(演出制御装置300)へ送信し(ステップS359)、ステップS360へ進む。なお
、ステップS359では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマ
ンド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマ
ンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高
確率回数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特図1変動表示ゲームと特図
2変動表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、大当り中(第1特別遊技状
態)、小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状態)である場合には、客待
ちデモ画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である場合には復旧画面の表示を
指令するコマンドである。
ステップS360では、制御部は、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう。その
後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を
抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数、当り
初期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセ
ーブしてから(ステップS361)、割込みを許可する(ステップS362)。
続いて、制御部は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱
数更新処理(ステップS363)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数
をたとえばそれぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、遊技
機10は、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱
数のランダム性を高めることができるようにしている。
ここで、制御部は、一旦、割込みを禁止(ステップS364)して、性能表示編集処理
を実行(ステップS365)し、性能表示編集処理の実行後に、割込みを許可する(ステ
ップS366)。性能表示編集処理は、図114と図115を用いて説明したベースの算
出と表示に関する処理である。制御部は、性能表示編集処理の処理負荷が比較的高いため
、割込みを禁止してより速やかな処理結果導出を図っている。これにより、遊技機10は
、タイマ割込みにより遊技状態が更新されるまでに、性能表示編集処理の処理結果導出を
担保する。
ステップS367では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は
、停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部
は、停電が発生した場合にステップS341に進み、停電が発生していない場合にステッ
プS363に進む。
すなわち、制御部は、停電が発生しない限り、ステップS363からステップS367
までの処理を繰り返し実行する。詳しくは、制御部は、停電が発生していない場合には、
初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り
返しおこなう。
そして、初期値乱数更新処理(ステップS363)の前に割込みを許可する(ステップ
S366)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理
が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされ
ることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
同様に、性能表示編集処理(ステップS365)の前に割込みを禁止する(ステップS
364)ことによって、タイマ割込みに優先して性能表示編集処理が実行されるようにな
り、性能表示編集処理が圧迫されるのを回避することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100a)と、該
主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200
、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時にお
いて、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つための所定の待機時間を
設定する待機手段(遊技制御装置100a)と、当該所定の待機時間において停電の発生
を監視する停電監視手段(遊技制御装置100a)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100a)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生した
と判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100a)は、データを記憶可能なRAM111Cと
、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作
部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手
段(遊技制御装置100a)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始
前に読み込むようにしていることとなる。
なお、遊技制御装置100aは、データ異常時の初期化の処理(第1初期化処理)と、
初期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機能(第1初期化
手段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない初期化の処理が
実現できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100a)は、データを記憶可能なRAM111Cと
、外部からの操作が可能な設定操作部(設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ1
27)と、設定操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶された設定値を
変更する設定変更手段(遊技制御装置100a)とを備えることで設定変更を可能にする
とともに、設定表示部(確率設定値表示装置136)を備えることで設定(設定値)を確
認可能にしている。また、主制御手段(遊技制御装置100a)は、待機時間の経過後に
RAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100a)は、RAM(RAM111C)へのアクセ
スを禁止(ステップS347)してすべての処理の実行停止を待機する停電発生時待機処
理(ステップS347の後のループ)と、RAM(RAM111C)へのアクセスを許可
(ステップS317)しながらすべての処理の実行停止を待機するRAM異常時待機処理
(ステップS331、ステップS332のループ)と、を実行可能にしている。
ここで、停電発生時待機処理とRAM異常時待機処理について図182を用いて説明す
る。図182は、第10の実施形態のメイン処理中の待機処理中の制御状態の一例を示す
図である。
停電発生時待機処理は、メイン処理のステップS347でRAMへのアクセスを禁止さ
れた後に実行されて、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。また、停電
発生時待機処理は、メイン処理のステップS341で割込みを禁止された後に実行される
ことから、NMI割込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停電発生時
待機処理は、NMI割込みについて割込みを禁止することができないことからNMI割込
みが発生し得る。ただし、停電発生時待機処理は、停電発生時に実行される処理であるこ
とから、当該処理の実行中にNMI割込みが発生する危険が小さい。また、停電発生時待
機処理は、異常報知を伴わない待機処理である。これにより、遊技機10は、電源遮断ま
での電力を停電処理に振り向けることができる。なお、遊技機10は、停電発生時待機処
理にRAMへのアクセスを禁止することで、不安定な電圧によりRAMの記憶内容が変化
する危険を低減している。
RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS317でRAM(RWM)へのアク
セスを許可された後に実行されて、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である
。また、RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS301で割込みを禁止された
後に実行されることから、NMI割込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。な
お、停電発生時待機処理は、NMI割込みについて割込みを禁止することができないこと
からNMI割込みが発生し得る。RAM異常時待機処理は、電源遮断を待つ処理であるこ
とから、当該処理の実行中にNMI割込みが発生する危険が停電発生時待機処理よりも大
きい。しかしながら、RAM異常時待機処理は、NMI割込みが発生してもRAMへのア
クセスが許可されていることから戻りアドレスをRAMに格納可能であって、NMI割込
み発生によるプログラム暴走の危険が小さい。また、遊技機10は、ステップS330に
おいてメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信することから、RA
M異常時待機処理の実行中に、演出制御装置300による異常報知を並行しておこなうこ
とができる。これにより、遊技機10は、速やかな再起動が期待できる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100aのタイマ割込み処理について図183を用いて説明する。
図183は、第10の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。こ
のタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止
されるまでの間(ステップS338からステップS341まで、ステップS338からス
テップS355まで、ステップS366からステップS364まで、ステップS366か
らステップS341まで)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU11
1Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイ
マ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111に
おいて、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処
理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS3
71)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理
で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこな
ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレ
スの上位アドレスをセットする(ステップS372)。ステップS372では、メイン処
理におけるステップS304と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。
次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポート
の状態を読み込む入力処理(ステップS373)をおこなう。ステップS374では、制
御部は、設定変更モード中フラグと設定確認モード中フラグとを参照し、設定変更モード
中または設定確認モード中であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中または
設定確認モード中である場合にステップS375に進み、設定変更/確認処理を実行し、
タイマ割込み処理を終了する。設定変更/確認処理については、図184を用いて後で説
明する。一方、制御部は、設定変更モード中または設定確認モード中のいずれでもない場
合にステップS376に進む。
ステップS376では、制御部は、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソ
レノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆
動制御等をおこなうための出力処理を実行する。
なお、メイン処理におけるステップS305で発射停止の信号を出力すると、この出力
処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可
能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力さ
れる。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装
置100aから見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見
た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され
、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されて
おり、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構
成されている。
次に、制御部は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置20
0に出力する払出コマンド送信処理(ステップS377)、乱数更新処理1(ステップS
78)、乱数更新処理2(ステップS379)を実行する。ここで、乱数更新処理1は、
初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当
り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。また、乱数更新処理2
は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パター
ン乱数を更新する処理である。なお、乱数更新処理1、あるいは乱数更新処理1に加えて
乱数更新処理2は、設定変更中の乱数更新の停止や更新周期の変更をおこなうようにして
もよい。
次に、制御部は、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、普図の
ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号
の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないか等
)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS380)をおこなう。また、始
動口1スイッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92aの入賞を監視する始動口ス
イッチ監視処理(ステップS381)をおこなう。なお、始動口スイッチ監視処理では、
第1始動入賞口をなす始動入賞口36または普通変動入賞装置37、あるいは第2始動入
賞口をなす始動入賞口92に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出を
おこない、特図変動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判
定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、制御部は、特図変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図ゲーム処理(ステッ
プS382)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS
383)を実行する。なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがある場合
、特図ゲーム処理は、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図1ゲーム処理と
、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図2ゲーム処理とを含む。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLE
D)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS38
4)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこな
う磁石不正監視処理(ステップS385)、盤電波センサ62からの検出信号をチェック
して異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS386)をお
こなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報
編集処理(ステップS387)、性能表示装置制御処理(ステップS388)をおこなっ
て、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第10の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを
許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0
を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこ
なわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタ
バンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔設定変更/確認処理〕
次に、制御部がタイマ割込み処理のステップS375で実行する設定変更/確認処理に
ついて図184を用いて説明する。図184は、第10の実施形態の設定変更/確認処理
のフローチャートを示す図である。
ステップS391では、制御部は、設定変更中または設定確認中の設定値表示データを
出力する。これにより、遊技機10は、設定変更中の設定値、または設定確認中の設定値
を確率設定値表示装置136に表示することができる。なお、制御部は、設定変更中でも
設定確認中でもないときに、確率設定値表示装置136を消灯させる設定値表示データを
出力するようにしてもよいし、設定変更中でも設定確認中でもないことを示す設定値表示
データを出力するようにしてもよい。
なお、制御部は、設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブし、確率設定
値消灯タイマ領域に初期値(たとえば、100ms)をセーブすることで、設定値表示デ
ータの出力をおこなう。確率設定値消灯タイマ領域は、確率設定値表示装置136にブラ
ンク表示を設けるための領域である。これにより、確率設定値表示装置136は、設定値
変更操作(設定値変更スイッチ126からの入力)があるごとにブランク表示をおこなう
ことができる。
ステップS392では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしたか
否かを判定する。制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップした場合にステ
ップS394に進み、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしていない場合にステ
ップS393に進む。ステップS393では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマを
更新(「1」デクリメント)する。ステップS394では、制御部は、セキュリティ信号
のオンデータを出力し、その他の信号出力をオフにする。すなわち、制御部は、セキュリ
ティ信号制御タイマを更新し、その更新中にセキュリティ信号のオンデータを出力するが
、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしてもセキュリティ信号のオンデータを出
力する。これにより、制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの
期間のセキュリティ信号のオンデータ出力を担保している。たとえば、制御部は、メイン
処理のステップS337においてセキュリティ信号制御タイマに128msを設定するこ
とで、128ms以上のセキュリティ信号のオンデータ出力を担保している。なお、セキ
ュリティ信号制御タイマは、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力時
間の2倍以上の値が設定される。たとえば、外部装置によってセキュリティ信号を検出可
能な最短出力時間が50msであるとき、最短出力時間の2倍以上の値は、最短100m
sであり、これに余裕時間を加えてセキュリティ信号制御タイマは、128msが設定さ
れる。
ステップS395では、制御部は、設定変更モード中フラグを参照し、設定変更モード
中であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS396
に進み、設定変更モード中でない場合に設定変更/確認処理を終了する。
ステップS396では、制御部は、タイマ割込み処理のステップS373の入力処理で
読み出した設定値変更スイッチ126の操作入力(スイッチ入力)があるか否かを判定す
る。制御部は、設定値変更スイッチ126の操作入力がある場合にステップS397に進
み、設定値変更スイッチ126の操作入力がない場合に設定変更/確認処理を終了する。
なお、遊技機10は、設定値変更スイッチ126を備えるが、設定値変更スイッチ126
を備えない場合に設定値変更スイッチ126に代えてRAM初期化スイッチ112を設定
値変更スイッチとして用いるようにしてもよい。その場合、ステップS396では、制御
部は、タイマ割込み処理のステップS373の入力処理で読み出したRAM初期化スイッ
チ112の操作入力(スイッチ入力)があるか否かを判定するようにすればよい。
ステップS397では、制御部は、設定値を「1」インクリメントして、「0」から「
5」の範囲でサイクリックに更新する。なお、設定値は、「0」から「5」の6段階とし
たがこれに限らず、3段階や10段階等であってもよい。制御部は、設定値を更新した後
、設定変更/確認処理を終了する。
次に、メイン処理のステップS337で設定したセキュリティ信号制御タイマによるセ
キュリティ信号出力について図185と図186を用いて説明する。図185は、第10
の実施形態の通常動作時のセキュリティ信号出力レベルの一例を示す図である。図186
は、第10の実施形態の停電発生時のセキュリティ信号出力レベルの一例を示す図である
まず、通常動作時のセキュリティ信号出力レベルについて図185を用いて説明する。
遊技制御装置100aは、ステップS337でセキュリティ信号制御タイマに128ms
を設定して、セキュリティ信号を出力開始し(タイミングT0)、設定変更終了待ち、あ
るいは設定確認終了待ち(ステップS338からステップS340)となる。遊技制御装
置100aは、セキュリティ信号制御タイマが128ms経過してタイムアップするタイ
ミングT11までの間、セキュリティ信号を出力する。
なお、遊技制御装置100aは、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちから、
設定キースイッチ127のオフを検出(ステップS339:Y)して、停電復旧処理(ス
テップS358)、またはRAMクリアに関する処理(ステップS352、ステップS3
53)に進むこととなる。遊技制御装置100aは、セキュリティ信号制御タイマがタイ
ムアップしてから停電復旧処理に進んだ場合、図185(1)に示すようにセキュリティ
信号出力を停止する(タイミングT12)。なお、遊技制御装置100aは、セキュリテ
ィ信号制御タイマがタイムアップする前に停電復旧処理に進んだ場合、セキュリティ信号
制御タイマのタイムアップを待ってセキュリティ信号出力を停止する(タイミングT11
)。したがって、遊技制御装置100aは、セキュリティ信号制御タイマに128msを
設定してから停電復旧処理に進んだ場合、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能
な最短出力時間50msを担保してセキュリティ信号を出力できる。
また、遊技制御装置100aは、RAMクリアに関する処理に進んだ場合、図185(
2)に示すようにステップS352で設定値以外のRAM領域をゼロクリアするため、一
旦、セキュリティ信号がオフとなるが、ステップS353でセキュリティ信号オンを含む
RAM初期化時の初期値がセーブされるためセキュリティ信号がオンになる(タイミング
T13)。RAM初期化時のセキュリティ信号オンは、256ms継続する。一旦のセキ
ュリティ信号オフは、極短時間であるため、実質的には、セキュリティ信号オンの継続と
みなすことができる。なお、遊技制御装置100aは、セキュリティ信号制御タイマがタ
イムアップする前にRAMクリアに関する処理に進んだ場合、RAM初期化時の初期値と
してセキュリティ信号制御タイマに新たに256msが設定されてセキュリティ信号出力
を継続する。遊技制御装置100aは、セキュリティ信号制御タイマのタイムアップを待
って、セキュリティ信号出力を停止する。したがって、遊技制御装置100aは、セキュ
リティ信号制御タイマに128msを設定してからRAMクリアに関する処理に進んだ場
合、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力時間50msを担保してセ
キュリティ信号を出力できる。
一方で、遊技制御装置100aは、ステップS337でセキュリティ信号制御タイマに
128msを設定して、タイムアップするまでの間に停電を検出した場合、セキュリティ
信号を128msの間、継続して出力できない場合がある。停電発生時のセキュリティ信
号出力レベルについて図186を用いて説明する。
遊技制御装置100aは、セキュリティ信号制御タイマが128ms経過してタイムア
ップする前のタイミングT21で停電を検出した場合、これに遅れてタイミングT22で
全ポートの出力をオフにしてセキュリティ信号出力を停止する。すなわち、遊技制御装置
100aは、電源遮断前にセキュリティ信号出力を(ta+tb)msだけ出力できる。
セキュリティ信号制御タイマは、電源遮断後にも保持されることから、遊技制御装置1
00aは、電源復旧後にセキュリティ信号出力を再開できる。遊技制御装置100aは、
タイミングT23で復電(電源復旧)したとき、停電復旧処理を実行してタイムラグ(t
c)ms経過後のタイミングT24からセキュリティ信号出力を再開する。遊技制御装置
100aは、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまで(タイミングT25)
の期間(td)msだけセキュリティ信号を出力する。
このとき、(ta+tb)msが外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短
出力時間50msを超えていれば、遊技制御装置100aは、電源遮断前にセキュリティ
信号出力を外部装置により検出可能にする。また、(td)msが外部装置によってセキ
ュリティ信号を検出可能な最短出力時間50msを超えていれば、遊技制御装置100a
は、電源復旧後にセキュリティ信号出力を外部装置により検出可能にする。
なお、セキュリティ信号制御タイマは、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能
な最短出力時間50msの2倍を超える128msが設定されるので、セキュリティ信号
出力中に停電があっても、遊技制御装置100aは、電源遮断前と電源復旧後のうち少な
くともいずれか一方で外部装置により検出可能なセキュリティ信号を出力することができ
る。
また、遊技制御装置100aは、電源遮断前と電源復旧後のうち少なくともいずれか一
方で外部装置により検出可能なセキュリティ信号を出力することができることから、停電
発生時に、メイン処理のステップS342でセキュリティ信号の出力を含めて全出力ポー
トにオフデータを出力することができる。これにより、遊技制御装置100aは、電源遮
断前の電力消費量を低減して、停電処理(ステップS341からS347、特にステップ
S343からステップS347)を確実に実行することができる。
次に、第10の実施形態の変形例について図187を用いて説明する。図187は、第
10の実施形態の変形例の停電発生時のセキュリティ信号出力レベルの一例を示す図であ
る。第10の実施形態では、停電発生時に、メイン処理のステップS342で全出力ポー
トにオフデータを出力し、セキュリティ信号の出力を停止していたが、第10の実施形態
の変形例では、セキュリティ信号を除いて全出力ポートにオフデータを出力することで、
停電発生時にセキュリティ信号の出力を継続する。
遊技制御装置100aは、セキュリティ信号制御タイマが128ms経過してタイムア
ップする前のタイミングT21で停電を検出した場合、これに遅れてタイミングT22で
セキュリティ信号を除いて全出力ポートにオフデータを出力することで停電発生後のセキ
ュリティ信号の出力を継続する。
ただし、遊技制御装置100aは、停電発生による電圧降下により供給される電圧レベ
ルが低下し、外部情報端子板71に設けられたフォトリレーを制御できない電圧レベルま
で低下したところでセキュリティ信号の出力を停止する。
したがって、遊技制御装置100aは、タイミングT22でセキュリティ信号を除いて
全出力ポートにオフデータを出力した後、タイミングT26までセキュリティ信号の出力
を継続することができる。すなわち、遊技制御装置100aは、電源遮断前にセキュリテ
ィ信号出力を(ta+tb+te)msだけ出力できる。
セキュリティ信号制御タイマは、電源遮断後にも保持されることから、遊技制御装置1
00aは、電源復旧後にセキュリティ信号出力を再開できる。遊技制御装置100aは、
タイミングT23で復電(電源復旧)したとき、停電復旧処理を実行してタイムラグ(t
c)ms経過後のタイミングT24からセキュリティ信号出力を再開する。遊技制御装置
100aは、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまで(タイミングT25)
の期間(td)msだけセキュリティ信号を出力する。
このとき、(ta+tb+te)msが外部装置によってセキュリティ信号を検出可能
な最短出力時間50msを超えていれば、遊技制御装置100aは、電源遮断前にセキュ
リティ信号出力を外部装置により検出可能にする。また、(td)msが外部装置によっ
てセキュリティ信号を検出可能な最短出力時間50msを超えていれば、遊技制御装置1
00aは、電源復旧後にセキュリティ信号出力を外部装置により検出可能にする。
なお、セキュリティ信号制御タイマは、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能
な最短出力時間50msの2倍を超える128msが設定されるので、セキュリティ信号
出力中に停電があっても、遊技制御装置100aは、電源遮断前と電源復旧後のうち少な
くともいずれか一方で外部装置により検出可能なセキュリティ信号を出力することができ
る。また、遊技制御装置100aは、(te)msだけ出力時間を延長することができる
ことから、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力時間50msの2倍
を超えない範囲でセキュリティ信号制御タイマを設定することを可能にする。また、遊技
制御装置100aは、(te)msだけ出力時間を延長することができることから、外部
装置がセキュリティ信号を電源遮断前に検出する可能性を向上することができる。
上述した第10の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のよう
な特徴を有する。
(1)遊技機10は、制御部(たとえば、遊技制御装置100a、遊技用マイコン11
1)を備える。制御部は、記憶部(たとえば、RAM111C)へのアクセスを禁止して
すべての処理の実行停止を待機する第1の待機処理(停電発生時待機処理)と、記憶部へ
のアクセスを許可しながらすべての処理の実行停止を待機する第2の待機処理(RAM異
常時待機処理)と、を実行可能である(図176から図179、図182参照)。
(2)(1)の制御部は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能に設定変更可能
にする設定変更制御を実行可能であり、記憶部の異常を検出したとき(ステップS328
;Y)、または設定変更制御中の電源遮断から復帰したとき(ステップS329;N)に
第2の待機処理を実行する(図176)。
(3)遊技機10は、情報保持手段(たとえば、RAM111C、バックアップ電源部
420等)と、設定手段(たとえば、遊技用マイコン111、RAM111C、設定値変
更スイッチ126、設定キースイッチ127等)と、セキュリティ信号出力手段(たとえ
ば、遊技用マイコン111、RAM111C、出力ポート134d、ドライバ138d等
)と、制御手段(たとえば、遊技用マイコン111、RAM111C等)とを含む。情報
保持手段は、電源遮断前の遊技情報を保持可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技
性能のうち1の遊技性能に設定変更可能である。セキュリティ信号出力手段は、設定手段
による設定変更状態の検出時に設定変更状態の継続時間が所定時間に満たなくても所定の
出力時間を担保してセキュリティ信号を出力する。制御手段は、設定手段による設定変更
中に電源遮断を検出したときにセキュリティ信号出力手段にセキュリティ信号の出力を停
止させ、電源復旧後にセキュリティ信号出力手段にセキュリティ信号を出力させる(図1
86参照)。
(4)(3)の制御手段は、セキュリティ信号の出力停止までに出力時間が担保されて
いない場合、電源復旧後に出力時間を担保してセキュリティ信号出力手段にセキュリティ
信号を出力させる(図186参照)。
(5)(4)の担保されるセキュリティ信号の出力時間は、外部装置によって検出可能
とされる出力継続時間(たとえば、50ms)であって、制御手段は、出力継続時間の2
倍以上の時間(たとえば、128ms)を所定の出力時間とする。
(6)遊技機10は、第1入力手段(たとえば、遊技用マイコン111)と、第2入力
手段(たとえば、遊技用マイコン111)と、レジスタ保持手段(たとえば、遊技用マイ
コン111)と、設定手段(たとえば、遊技用マイコン111、RAM111C、設定値
変更スイッチ126、設定キースイッチ127等)と、クリア手段(たとえば、遊技用マ
イコン111、RAM111C、RAM初期化スイッチ112等)と、を含む。第1入力
手段は、第1の入力スイッチ(たとえば、設定キースイッチ127)が接続された第1の
入力ポート(たとえば、第3入力ポート124a)の第1のビット位置(たとえば、第4
ビット)から第1の入力情報(たとえば、設定キースイッチ127の入力状態)を入力す
る。第2入力手段は、第2の入力スイッチ(たとえば、RAM初期化スイッチ112)が
接続された、第1の入力ポートと異なる第2の入力ポート(たとえば、第1入力ポート1
22a)の第1のビット位置と異なる第2のビット位置(たとえば、第2ビット)から第
2の入力情報(たとえば、RAM初期化スイッチ112の入力状態)を入力する。レジス
タ保持手段は、第1の入力情報と第2の入力情報とを1バイトのデータに合成して1バイ
トのレジスタ(たとえば、状態参照用レジスタ(Cレジスタ))に保持する。設定手段は
、レジスタ保持手段が保持する第1の入力情報にもとづいて2以上の異なる遊技性能(た
とえば、設定「0」〜「5」)のうち1の遊技性能(たとえば、設定「1」)に設定変更
可能である。クリア手段は、レジスタ保持手段が保持する第2の入力情報にもとづいて設
定変更の際に保持されている遊技情報をクリア可能である(図180、図181参照)。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実
施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプロ
グラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し
ておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、
光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディス
ク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクに
は、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−RO
M/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)
等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、C
D−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの
記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュ
ータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログ
ラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納す
る。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
したがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラム
を読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュ
ータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送され
るごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、A
SIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic De
vice)等の電子回路で実現することもできる。
次に、第11の実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第1〜第10の実施形態と異なる形態の遊技機10であり、以下、第1〜第10の実施形態と同様の構成を有する部分についても符号を付しての説明を改めて行う。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第11の実施形態]
まず、第11の実施形態を図面にもとづいて説明する。図188は、第11の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第11の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図189参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明部材保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部(プッシュボタン)25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機10は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図189参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第11の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図189参照)に向かって発射する。また、遊技者が選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たとえば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図189を用いて説明する。図189は、第11の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図189に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ34a(図190参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって後述する特別変動入賞装置38の右部には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図190参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図190参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース40の右部には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動口2)は、上端側が右方に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時はほぼ鉛直となって遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図190参照)によって上端側が右方に倒れるように回動して普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図190参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしても良い。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
普通変動入賞装置37の右方には、遊技球が流下可能な流下路91が形成され、普通変動入賞装置37に入賞しなかった遊技球は流下路91を通って下方へ流下する。この流下路91の下方には誘導部93が設けられている。誘導部93は上面94が左方へ下る傾斜面とされており、下方へ流下する遊技球を上面94で受け止め、後述する特別変動入賞装置38が存在する左方へ誘導するようになっている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(開閉扉)38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材38cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図190参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(大入賞口)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態(第1特別遊技状態)中や、特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図190参照)が配設されている。
また、特別変動入賞装置38は、入賞口内に入賞した遊技球を誘導する誘導流路と、誘導流路から分岐して形成されたV流路を備える。特別変動入賞装置38は、V流路の流入部分となる位置にV扉が設けられる。V扉は、特定領域ソレノイド38d(図190参照)によって前後方向にスライド移動してV流路への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方へ退避してV流路への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになっている。また、特別変動入賞装置38は、V流路に流入した遊技球を検出する特定領域スイッチ38e(図190参照)が設けられている。
なお、第11の実施形態の遊技機10では、特別遊技状態の終了後の確率状態が大当り図柄で決定されるのではなく、特別遊技状態においてV流路に遊技球が流入して特定領域スイッチ38eで検出されることにもとづき高確率状態となるようにされている。
また、特別変動入賞装置38は、大入賞口スイッチ38aが複数個(たとえば2個)配設されてもよい。また、特別変動入賞装置38は、1個に限らず、2個設けられるものであってもよく、大入賞口スイッチ38aは、大入賞口が複数個あるときには、それぞれに1個又は2個程度、全体としてx個(図190参照)設けられるものであってもよい。
また、センターケース40の左側側部には、ワープ口(ワープ入口)39aが設けられている。ワープ口39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始動入賞口36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動入賞口36に入賞しやすくなる。
第11の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(特別変動入賞装置38の右部にある一般入賞口35を除く)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図192参照)。一括表示装置50の詳細は、後述する。
次に、遊技機の制御システムについて図190を用いて説明する。図190は、第11の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第11の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第11の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100には設定値変更スイッチ126と設定キースイッチ127が設けられている。設定値変更スイッチ126は、たとえばプッシュスイッチであって、押下操作を検出する。設定キースイッチ127は、設定キーを挿入してON状態とOFF状態とを切り替え可能にする。遊技制御装置100は、遊技性能に関する設定を変更可能であって、停電中または電源遮断後もRAMに記憶された設定が保持されるようになっている。たとえば、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの当り確率を6段階の設定に応じて変更可能にしている。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ112がON状態での電源投入で、遊技機10の設定変更をおこなうことができる設定変更モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定変更モードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示しながら設定値変更スイッチ126の押下操作検出により設定1から設定6までをサイクリックに変更可能にする。確率設定値表示装置136は、設定値を表示可能な表示装置であり、たとえば1桁の7セグメントLEDであって基板上に実装される。
また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ112がOFF状態での電源投入で、遊技機10の設定確認をおこなうことができる設定確認モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定確認モードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示する。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域あるいは各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチ
なし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「ス
ペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、この
リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当り
となる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表
示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変
動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が
発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイド
や表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示し
ないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱
数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パター
ン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を
決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数
等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)
にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割
込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレ
ータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り
(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲーム
の確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装
置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテ
ーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CP
U111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数
の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り
分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させる
ための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機の
カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、
貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲート
スイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38
a、特別変動入賞装置38の特定領域スイッチ38eに接続され、これらのスイッチから
供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0
V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けら
れている。この近接I/F121には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波
センサ62の検出信号も入力される。また近接I/F121は、入力の範囲が7V−11
Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサ
やスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったよ
うな異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、入賞口スイッチ35aについて説明すると、図190では入賞口スイッチ35aが1個のブロックで示されているが、実際には複数(n個)の入賞口スイッチ35a(本実施形態では3個)が遊技盤30に設けられており、それぞれの信号が異なる信号線で近接I/F121に入力されている。また、図190では大入賞口スイッチ38aが1個のブロックで示されているが、実際には複数(x個)の大入賞口スイッチ38a(本実施形態では3個)が遊技盤30に設けられている。そして、これら複数の大入賞口スイッチ38aが、それぞれ異なる信号線で接続されるか、あるいは、たとえばスイッチと遊技制御装置100(主基板)の間に存在する図示省略した中継基板上でワイヤードオア(wired OR)という方式で遊技制御装置100に接続されている。盤電波センサ62や後述する磁気センサ61も、異なる複数の信号線で接続されてもよいし、同様にワイヤードオアという方式で遊技制御装置100に接続されていてもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、および特定領域スイッチ38eの検出信号は、第2入力ポート123へ入力される。なお、特図1の始動口スイッチである始動口1スイッチ36a,37aの信号の出力(近接I/F121からの出力)については、図190では1本の信号線で示しているが、実際には2本ある。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやス
イッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124に入力さ
れる。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検
出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開
放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体
枠開放検出スイッチ64の検出信号、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キース
イッチ127の検出信号、払出制御装置200からのタッチスイッチ信号(操作部24に
設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)が入力されるようになっている。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイ
ッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力され
るように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになってい
る。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したチップ
イネーブル信号CE(Chip Enable)をアサート(有効レベルに変化)することによって
、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様で
ある。
また、入力部120には、RAM初期化スイッチ112の検出信号、払出制御装置20
0からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに
もとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能
な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)
、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロー
スイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)
を検出したときに出力される信号)、アウト球検出スイッチ信号(アウト球を検出したと
きに出力される信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供
給する第1入力ポート122が設けられている。
なお、アウト球検出スイッチ信号は、アウトセンサ(図示せず)が遊技機10のアウト
球を1個検出するごとにアウトセンサから出力される信号である。たとえば、アウト球検
出スイッチ信号は、遊技機10から遊技球(アウト球)を排出する排出口(図示せず)と
アウト口30aとの間に排出流路(図示せず)に設けられる。アウト球検出スイッチ信号
は、所定の稼働(たとえば、アウト球が60,000個)当たりの遊技性能(たとえば、
ベース)の算出に用いられ、算出した遊技性能は性能表示装置135に表示される。なお
、アウト球検出スイッチ信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。
その場合、アウト球検出スイッチ信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとな
る稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。たとえば、性能表示装置135は
、4桁の7セグメントLEDであって、10進数または16進数により遊技性能を表示す
ることができる。
また、遊技機10は、振動を検出する振動センサスイッチを設け、この振動センサスイ
ッチの検出信号が第1入力ポート122あるいは第3入力ポート124に入力されるよう
にしてもよい。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等
の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられ
ており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有す
る。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化ス
イッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技
用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号
として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の
数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さ
ずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70の
ポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、
リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成される
ようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力
ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に
遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システム
の誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前
に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイ
コン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および
遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッフ
ァ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御
装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、遊技制御装置100から演
出制御装置300および払出制御装置200へのシリアル通信は、演出制御装置300側
から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバ
ッファ133は、遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力され
る始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに
中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加
工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデ
ータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験
装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝
達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、このチップイネー
ブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっ
ている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入
賞口)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口ソレノイド38bの開閉データ、特別変動
入賞装置38のV扉を開閉させる特定領域ソレノイド38dの開閉データ、普通変動入賞
装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および性能
表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられている
また、出力部130には、確率設定値表示装置136の表示データを出力するための第
2出力ポート134bが設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に
表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフ
データを出力するための第3出力ポート134c、一括表示装置50のLEDのカソード
端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート1
34dが設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71
へ出力するための第5出力ポート134eが設けられている。外部情報端子板71には、
フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場
内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を
フォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装
置に供給する情報の一部は、第4出力ポート134dから出力される。また、第5出力ポ
ート134eからは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可
信号も出力される。
さらに、出力部130には、第1出力ポート134aから出力される大入賞口ソレノイ
ド38b、特定領域ソレノイド38d、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けて
ソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポー
ト134cから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆
動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート134dから出力される一括表
示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ
138c、第5出力ポート134eや第4出力ポート134dから管理装置等の外部装置
へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第1出
力ポート134aから出力される性能表示装置135の表示データ信号を受けて性能表示
装置135の駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第1出力ポート134a、第1ドライバ138a等は、
遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設け
るようにしてもよい。また、性能表示装置135、あるいは第5ドライバ138eと性能
表示装置135は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、外
部基板(図示せず)側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139
は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受
信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、
通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子
を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のような
ポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図191を用いて説明する。図191は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供
するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(
Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成す
る計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制
御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。ま
た、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続
されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンド(演出コ
マンド)を解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音
源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、
演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や
映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラ
クタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326
が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデー
タを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信すること
ができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ち
の状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信
号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けら
れている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSY
NCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成
された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。
主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接
続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号I
NTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられ
た上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディ
オパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成
された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出
力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)などを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LE
D制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠
装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊
技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示
装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演
出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制
御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御
用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装
置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制
御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の
選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bと、盤演出装置44内のモー
タの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状
態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300
に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信
号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vの
ような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制
御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする
。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され
、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされ
ている。また、演出制御装置300を構成する回路基板は、サブ制御基板(サブ基板とも
いう)に相当する。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の
当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動
表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、一括表示装置50の普図図
柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変
動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は
、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結
果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の
可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放
する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の
変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれ
の場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の
入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動
表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比
較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動
入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもと
づき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定
用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示
ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド、演出コマンド)を
、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や
特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示す
る特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊
技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)
への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示
装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこ
なう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき
、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御
する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に
関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
や小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当
り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すな
わち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの結果が大当りとなったことによる特別遊技状態を発生させる処理
においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入
賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御
をおこなう。この特別遊技状態でCPU111Aは、たとえば大入賞口に所定個数(たと
えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過する
かのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを
所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。また、第1特
図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)あるいは第2特図変動表示ゲーム(特図2変
動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理にお
いては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装
置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をお
こなう。
なお、これら小当り遊技状態でおこなわれる大入賞口の開閉動作パターン(開閉動作態
様)は、たとえば200m秒だけ開閉部材を開状態に維持する動作を1500m秒間隔で
4回おこなうといったものである。このように、遊技制御装置100は、停止結果態様が
特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段
をなす。またCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示
装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する
制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。
また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲ
ームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特
図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能と
なっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図
確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とす
ることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よ
りも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するように
なっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態におい
ては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえ
ば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば
、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開
放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、
500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえ
ば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(
たとえば、1700m秒×3回)となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をお
こなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放
時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実
行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制
御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態
においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短
い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が70
4m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動
入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状
態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(た
とえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲーム
の1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開
放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定する
ことが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確
率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/
251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが
可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放
態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して
発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させること
も可能である。また時短状態は、普電サポート状態(普電サポート中、或いは電サポ中)
と称することもできる。
次に、一括表示装置の構成について図192を用いて説明する。図192は、第11の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLEDを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、および
LED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示
部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と
、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部
58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLED
の点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は
、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにお
ける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のL
ED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲーム
における図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個の
LED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲー
ムにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、お
よびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示す
る。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様
により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LE
D_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける
遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個
のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置
100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコ
ン111による制御処理は、主にメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこ
なわれるタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、第11の実施形態の遊技制御装置のメイン処理について図193から図197を用いて説明する。図193は、第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。図194は、第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。図195は、第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。図196は、第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。図197は、第11の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。
メイン処理は、電源が投入されることで制御部(遊技用マイコン111)によって開始
される。このメイン処理においては、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をお
こなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスで
あるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう
。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジ
スタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。RAM11
1Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをと
る。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセッ
トする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)
。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停
止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようにな
っている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を第1レジスタ(たとえばBレ
ジスタ)に読み込み(ステップS6)、続けて入力ポート3(第3入力ポート124)の
状態を第2レジスタ(たとえばCレジスタ)に読み込む(ステップS7)。
ここで、第1レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする(ステッ
プS8)。たとえば、RAM初期化スイッチ112からの検出信号に対応するBレジスタ
の第2ビットだけを保持し、第0ビットと第1ビットと、第3ビットから第7ビットをク
リアする。そして、第2レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする
(ステップS9)。たとえば、設定キースイッチ127からの検出信号に対応するCレジ
スタの第4ビットだけを保持し、第0ビットから第3ビットと第5ビットから第7ビット
をクリアする。
第1レジスタの情報を第2レジスタに統合し、第2レジスタが保持する情報をRAM1
11Cに頼らない参照用の情報として保持する(ステップS10)。たとえば、Bレジス
タとCレジスタの論理和をCレジスタに格納し、Cレジスタを状態参照用レジスタとして
保持する。
たとえば、状態参照用レジスタ(Cレジスタ)の値「00000000B」は、第0ビ
ットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり
、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり
、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であること
を示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00000000B」は、RAM初期化ス
イッチ112がオン(ON)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定変
更状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010000B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00010000B」は、RAM初期化スイッチ112がオン
(ON)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)であるRAM初期化状態を示す
また、状態参照用レジスタの値「00000100B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00000100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ
(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定確認状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010100B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00010100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ
(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)である復電(停電復旧)状態
を示す。
これにより、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッチ127か
らの検出信号とがCレジスタに保持される。なお、RAM初期化スイッチ112からの検
出信号のBレジスタにおける格納位置(第2ビット)と設定キースイッチ127からの検
出信号のCレジスタにおける格納位置(第4ビット)とが異なるためBレジスタとCレジ
スタの論理和によっても、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッ
チ127からの検出信号は、失われずに保存される。
その後、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS11)。この
処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100か
らの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や
演出制御装置300等の従制御装置)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機
時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置10
0が先に立ち上がって従制御手段が立ち上がる前にコマンドを従制御手段へ送ってしまい
、従制御手段がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装
置100が、電源投入時において、主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つ
ための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(
チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレ
ジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェック
データを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時
の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第2レジスタ(Cレジスタ)には、RAM初期化スイッチ112の検出信号が保
存されるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、RAM初期化
スイッチ112の操作を確実に保存できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化
スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期
化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ
112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むこ
とで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうこと
で検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないよう
な事態を防止できる。
また、第2レジスタ(Cレジスタ)には、設定キースイッチ127の検出信号が保存さ
れるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、設定キースイッチ
127の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ12
7の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ127
を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ127を操作し続けた
りする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わ
しい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようにな
り、電源投入時におこなった設定変更操作あるいは設定確認操作が受け付けられないよう
な事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS11
)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(
ステップS12からS16)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電
監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回
)を設定し(ステップS12)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ス
テップS13)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS13;Y)は、ステップS12で設定した
チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS1
4)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップ
S14;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS13)に戻される
。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS14;
Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断される
のを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生
したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時に
おける不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセス
が許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、
ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時
間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を
軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS13;N)、すなわち、停電が発生
していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS15)、タ
イマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS16)。タイマの値が0でない場
合(ステップS16;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号
のチェック回数を設定する処理(ステップS12)に戻される。また、タイマの値が「0
」である場合(ステップS16;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM11
1CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許
可をし(ステップS17)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)
する(ステップS18)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、
演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ステップS19
)。
ステップS20では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号および乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC回路を起動する処理をおこ
なう。
ステップS21では、RAM異常フラグをセットする処理をおこなう。なお、RAM異
常フラグのセットは、暫定的なものであって後で実行されるRAMの異常を検査する処理
において更新され得る。
ステップS22では、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデ
ータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する。停電検査領域1の値が正常であれば
(ステップS22;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェック
データ2(たとえばA5h)であるか否かを判定し(ステップS23)、停電検査領域2
の値が正常であれば(ステップS23;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出
するチェックサム算出処理(ステップS24)をおこなう。
なお、チェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク
領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク
領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出し
てもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊
技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域で
ある。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作
業領域である。
次に、ステップS24で算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか
否かを判定(ステップS25)し、チェックサムが一致する(正常である)と判定された
場合(ステップS25;Y)は、ステップS21で暫定的にセットしたRAM異常フラグ
をクリアする(ステップS26)。
なお、チェックサムが一致しない(正常でない)と判定された場合(ステップS25;
N)は、ステップS26をパスしてステップS27へ移行することで、ステップS21で
暫定的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。停電検査領域のチェックデータが
正常なデータでない(ステップS22;NまたはステップS23;N)と判定された場合
も、ステップS26をパスしてステップS27へ移行することで、ステップS21で暫定
的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。
ステップS27では、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、設定キースイッチ12
7の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンであるか否かを判
定する。設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検
出信号がオンである場合には、ステップS33に進み、設定キースイッチ127の検出信
号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合には、ステップS
28に進む。
なお、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化スイ
ッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、設定キース
イッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを同時に判定するこ
とができる。また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の検出信号とRAM
初期化スイッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、
RAMの正当性判定をおこなう以前の設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化
スイッチ112の検出信号とを判定対象にすることができる。
ステップS28では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部は
、RAM異常フラグがオンである場合(すなわち、RAM異常フラグがセットされている
場合)にステップS30に進み、RAM異常フラグがオンでない場合(すなわち、RAM
異常フラグがクリアされている場合)にステップS29に進む。
ステップS29では、制御部は、設定変更モード中フラグがオンか否かを判定する。制
御部は、設定変更モード中フラグがオンである場合にステップS48に進み、設定変更モ
ード中フラグがオンでない場合にステップS30に進む。
ステップS30からステップS32は、RAM異常時、あるいは設定中に電源遮断があ
ったときにRAMクリアされずに再起動された時に実行される処理である。ステップS3
0では、制御部は、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する。
これにより、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドに対応する演出制
御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドを受
信して、RAMクリアを伴う再起動を案内するメッセージを表示装置41に表示させたり
、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、メイ
ン異常エラー報知のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置
44によりメイン異常エラーを報知する。
ステップS31では、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを性能表示装置135
に出力する。このとき、制御部は、性能表示装置135にメイン異常エラーに対応するス
テータスを表示することができる。また、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを確
率設定値表示装置136に出力する。このとき、制御部は、確率設定値表示装置136に
確率設定値にない数値や文字を表示することができる。なお、制御部は、遊技停止時のL
ED表示データを含む7セグ表示データを一括表示装置50に出力するようにしてもよい
。このとき、制御部は、一括表示装置50を全消灯あるいは全点灯としてもよい。
ステップS32では、制御部は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子板71
から出力する。このとき、制御部は、外部情報端子板71から出力するその他の信号の出
力データをオフにする。制御部は、ステップS31とステップS32とを繰り返し実行し
て電源遮断を待つ。すなわち、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、外部情報端子板
71からセキュリティ信号を出力する。また、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、
外部情報端子板71からセキュリティ信号以外の信号を出力しない。
なお、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実
行において、RAMアクセスを禁止していない。これにより、遊技機10は、NMI(No
n-Maskable Interrupt)発生時に戻りアドレスをRAMに格納可能にして、プログラム暴
走の危険を低減している。このように、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31
とステップS32の繰り返し実行中のRAMの記憶内容をRAMアクセス禁止により保護
しないが、再起動時のRAMクリアが遊技制御開始の条件となるため、RAMの記憶内容
が保護されない危険を限定的にしている。すなわち、遊技機10は、RAMの記憶内容が
保護されない危険を限定的にして引き受けながら、プログラム暴走の危険低減効果を得る
。また、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実
行において、RAMアクセスを禁止しないことにより、ステップS31やステップS32
においてサブルーチンを呼出可能にしてプログラム効率の向上を図ることができる。
ステップS33からステップS36は、設定変更準備に関する処理であり、ステップS
27において、設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ11
2の検出信号がオンである場合に実行される処理である。
ステップS33では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部は
、RAM異常フラグがオンである場合にステップS34に進み、RAM異常フラグがオン
でない場合にステップS35に進む。
ステップS34では、制御部は、RAM異常フラグがオンであることから設定値をクリ
アする。なお、設定値のクリアは、設定値として無効な値をセットすることによってもよ
いし、不正対策の観点から遊技者にとって最も不利な値をセットすることによってもよい
ステップS35では、制御部は、設定変更モード中フラグをセットする処理をおこなう
。設定変更モード中フラグは、遊技機10が設定変更中か否かを示すフラグであって、設
定変更中であるときに設定変更モード中フラグがセットされ、設定変更中でないときに設
定変更モード中フラグがクリア(リセット)される。
ステップS36では、制御部は、設定変更中のコマンドを演出制御装置300に送信す
る。これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドに対応する演出制御をお
こなう。たとえば、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受信して、設定変更
中であることを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,1
9bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受
信して、設定変更中であることを枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44によ
り報知する。
ステップS37は、設定変更準備(ステップS33からステップS36)の後、または
設定確認準備(ステップS49、ステップS50)の後に実行される処理である。ステッ
プS37では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマに128msを設定する。これに
より、遊技機10は、少なくともセキュリティ信号制御タイマがタイムアップされるまで
の間、セキュリティ信号を出力する。
ステップS38からステップS40は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ち
に関する処理である。遊技機10は、ステップS37でセキュリティ信号を出力セットし
ていることにより設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理の実行を外
部から把握可能にしている。
制御部は、割込みを許可(ステップS38)した後、第2レジスタ(Cレジスタ)を参
照して、設定キースイッチ127の検出信号がオフであるか否かを判定する(ステップS
39)。制御部は、設定キースイッチ127の検出信号がオフである場合にステップS5
5に進み、設定キースイッチ127の検出信号がオフでない場合にステップS40に進む
ステップS40では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は、
停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部は
、停電が発生した場合にステップS41に進み、停電が発生していない場合にステップS
39に進む。すなわち、制御部は、ステップS38で割込みを許可した状態で、停電発生
までの間、設定キーのオフを待ち受ける。
制御部は、停電が発生していると判定した場合、割込みを禁止する処理(ステップS4
1)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS42)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS43
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS44)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S45)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS46
)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS47)をおこなって
から、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータ
をセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前に
RWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判
定することができる。
ステップS48は、ステップS29で設定変更モード中フラグがオンであると判定され
た場合に実行される。ステップS48では、制御部は、第2レジスタ(Cレジスタ)を参
照して、設定キースイッチ127の検出信号がオンであるか否かを判定する。制御部は、
設定キースイッチ127の検出信号がオンである場合にステップS49に進み、設定キー
スイッチ127の検出信号がオンでない場合にステップS51に進む。
ステップS49、ステップS50は、設定確認準備に関する処理である。ステップS4
9では、制御部は、設定確認モード中フラグをセットする処理をおこなう。設定確認モー
ド中フラグは、遊技機10が設定確認中か否かを示すフラグであって、設定確認中である
ときに設定確認モード中フラグがセットされ、設定確認中でないときに設定確認モード中
フラグがクリア(リセット)される。ステップS50では、制御部は、設定確認中のコマ
ンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、設定確認中
のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、設定確認
中のコマンドを受信して、設定確認中であることを案内するメッセージを表示装置41に
表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置3
00は、設定確認中のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装
置44により設定確認中であることを報知する。この後、制御部は、ステップS37に進
む。
一方、制御部は、ステップS48において設定キースイッチ127の検出信号がオンで
ないと判定した場合に、ステップS51を実行する。ステップS51では、制御部は、第
2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンで
あるか否かを判定する。制御部は、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンである
場合にステップS52に進み、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合
にステップS58に進む。すなわち、遊技機10は、RAM初期化スイッチ112の押下
操作を伴う起動検出によりRAM初期化(RAMクリア)に関する処理の実行に進み、R
AM初期化スイッチ112の押下操作を伴わない起動検出により停電復旧に関する処理の
実行に進む。
次に、ステップS52以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。RAM初期化に関する処理では、制御部は、設定値以外のRAM領域を0クリア(ゼロクリア)し(ステップS52)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS53)。たとえば、制御部は、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス2を設定(図200のメモリマップ111Mを参照)し、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない領域)のうちのクリア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデータをゼロクリアする。
なお、設定変更モード中フラグ、および設定確認モード中フラグは、クリア対象領域の
データに含まれることから、クリア対象領域のデータのゼロクリアによってクリアされる
ステップS54では、制御部は、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300に送
信する。これにより、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドに対応する演出
制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドを受信し
て、RAMが初期化されたことを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、ス
ピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、RAM初
期化のコマンドを受信して、RAMが初期化されたことを枠装飾装置18や盤装飾装置4
6、盤演出装置44により報知する。
また、制御部は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理(ステッ
プS38からステップS40)の実行後に、設定キースイッチ127の検出信号がオフで
あることを検出した場合に、ステップS55を実行する。制御部は、割込みを禁止(ステ
ップS55)した後、報知終了のコマンドを演出制御装置300に送信する(ステップS
56)。
これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドの受信により開始した設定
変更中であることの報知、あるいは設定確認中のコマンドの受信により開始した設定確認
中であることの報知を終了する。
次に、制御部は、設定変更モード中フラグを参照して、設定変更モード中であるか否か
を判定する(ステップS57)。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS5
2に進み、RAM初期化に関する処理を実行する。一方、制御部は、設定変更モード中で
ない場合にステップS58に進み、停電復旧に関する処理を実行する。
ステップS58では、制御部は、停電復旧処理を実行する。停電復旧処理は、初期化す
べき領域に停電復旧時の初期値をセーブし、特図ステータスを参照して特図ゲームが高確
率中であるか否かを判定し、特図ゲームが高確率中である場合に高確率報知フラグ領域に
オン情報をセーブし、高確率報知LEDのオンデータをセグメント領域にセーブする処理
を含む。
なお、停電復旧処理における初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域
、設定変更モード中フラグ、設定確認モード中フラグ、およびエラー不正監視に係る領域
である。なお、停電復旧処理では、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否
かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリア
され、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッ
チスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチ
スイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
次に、制御部は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板
(演出制御装置300)へ送信し(ステップS59)、ステップS60へ進む。なお、ス
テップS59では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、
確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを
送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回
数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特図1変動表示ゲームと特図2変動
表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、大当り中(第1特別遊技状態)、
小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状態)である場合には、客待ちデモ
画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である場合には復旧画面の表示を指令す
るコマンドである。
ステップS60では、制御部は、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう。その後
、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽
出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数、当り初
期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセー
ブしてから(ステップS61)、割込みを許可する(ステップS62)。
続いて、制御部は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱
数更新処理(ステップS63)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数を
たとえばそれぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、遊技機
10は、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱数
のランダム性を高めることができるようにしている。
ここで、制御部は、一旦、割込みを禁止(ステップS64)して、性能表示編集処理を実行(ステップS65)し、性能表示編集処理の実行後に、割込みを許可する(ステップS66)。性能表示編集処理は、図213と図214を用いて後で説明するベースの算出と表示に関する処理である。制御部は、性能表示編集処理の処理負荷が比較的高いため、割込みを禁止してより速やかな処理結果導出を図っている。これにより、遊技機10は、タイマ割込みにより遊技状態が更新されるまでに、性能表示編集処理の処理結果導出を担保する。
ステップS67では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は、
停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部は
、停電が発生した場合にステップS41に進み、停電が発生していない場合にステップS
63に進む。
すなわち、制御部は、停電が発生しない限り、ステップS63からステップS67まで
の処理を繰り返し実行する。詳しくは、制御部は、停電が発生していない場合には、初期
値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し
おこなう。
そして、初期値乱数更新処理(ステップS63)の前に割込みを許可する(ステップS
66)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優
先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされるこ
とで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
同様に、性能表示編集処理(ステップS65)の前に割込みを禁止する(ステップS6
4)ことによって、タイマ割込みに優先して性能表示編集処理が実行されるようになり、
性能表示編集処理が圧迫されるのを回避することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、
演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時におい
て、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つための所定の待機時間を設
定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監
視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部
が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段
(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に
読み込むようにしていることとなる。
なお、遊技制御装置100は、データ異常時の初期化の処理(第1初期化処理)と、初
期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機能(第1初期化手
段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない初期化の処理が実
現できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な設定操作部(設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ12
7)と、設定操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶された設定値を変
更する設定変更手段(遊技制御装置100)とを備えることで設定変更を可能にするとと
もに、設定表示部(確率設定値表示装置136)を備えることで設定(設定値)を確認可
能にしている。また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM
111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、RAM(RAM111C)へのアクセス
を禁止(ステップS47)してすべての処理の実行停止を待機する停電発生時待機処理(
ステップS47の後のループ)と、RAM(RAM111C)へのアクセスを許可(ステ
ップS17)しながらすべての処理の実行停止を待機するRAM異常時待機処理(ステッ
プS31、ステップS32のループ)と、を実行可能にしている。
ここで、停電発生時待機処理とRAM異常時待機処理について説明する。停電発生時待
機処理は、メイン処理のステップS47でRAMへのアクセスを禁止された後に実行され
て、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。また、停電発生時待機処理は
、メイン処理のステップS41で割込みを禁止された後に実行されることから、NMI割
込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停電発生時待機処理は、NMI
割込みについて割込みを禁止することができないことからNMI割込みが発生し得る。た
だし、停電発生時待機処理は、停電発生時に実行される処理であることから、当該処理の
実行中にNMI割込みが発生する危険が小さい。また、停電発生時待機処理は、異常報知
を伴わない待機処理である。これにより、遊技機10は、電源遮断までの電力を停電処理
に振り向けることができる。なお、遊技機10は、停電発生時待機処理にRAMへのアク
セスを禁止することで、不安定な電圧によりRAMの記憶内容が変化する危険を低減して
いる。
RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS17でRAM(RWM)へのアクセ
スを許可された後に実行されて、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。
また、RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS1で割込みを禁止された後に実
行されることから、NMI割込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停
電発生時待機処理は、NMI割込みについて割込みを禁止することができないことからN
MI割込みが発生し得る。RAM異常時待機処理は、電源遮断を待つ処理であることから
、当該処理の実行中にNMI割込みが発生する危険が停電発生時待機処理よりも大きい。
しかしながら、RAM異常時待機処理は、NMI割込みが発生してもRAMへのアクセス
が許可されていることから戻りアドレスをRAMに格納可能であって、NMI割込み発生
によるプログラム暴走の危険が小さい。また、遊技機10は、ステップS30においてメ
イン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信することから、RAM異常時
待機処理の実行中に、演出制御装置300による異常報知を並行しておこなうことができ
る。これにより、遊技機10は、速やかな再起動が期待できる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理について図198を用いて説明する。図198は、第11の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS38からステップS41まで、ステップS38からステップS55まで、ステップS66からステップS64まで、ステップS66からステップS41まで)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイ
マ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111に
おいて、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処
理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS7
1)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で
使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなっ
たのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレス
の上位アドレスをセットする(ステップS72)。ステップS72では、メイン処理にお
けるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。
次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS73)をおこなう。ステップS74では、制御部は、設定変更モード中フラグと設定確認モード中フラグとを参照し、設定変更モード中または設定確認モード中であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中または設定確認モード中である場合にステップS75に進み、設定変更/確認処理を実行し、タイマ割込み処理を終了する。設定変更/確認処理については、図199を用いて後で説明する。一方、制御部は、設定変更モード中または設定確認モード中のいずれでもない場合にステップS76に進む。
ステップS76では、制御部は、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレ
ノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動
制御等をおこなうための出力処理を実行する。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理
がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な
状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される
。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置1
00から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射
許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射
制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、
両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成され
ている。
次に、制御部は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置20
0に出力する払出コマンド送信処理(ステップS77)、乱数更新処理1(ステップS7
8)、乱数更新処理2(ステップS79)を実行する。ここで、乱数更新処理1は、初期
値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図
柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。また、乱数更新処理2は、
特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱
数を更新する処理である。なお、乱数更新処理1、あるいは乱数更新処理1に加えて乱数
更新処理2は、設定変更中の乱数更新の停止や更新周期の変更をおこなうようにしてもよ
い。
次に、制御部は、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートス
イッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、特定領域スイッチ38
eから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放
されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS80)をおこ
なう。また、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ,37aの入賞を監視する
始動口スイッチ監視処理(ステップS81)をおこなう。なお、始動口スイッチ監視処理
では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、または第2始動入賞口をなす普通変動入賞
装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、特図変
動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事
前判定をおこなう。
次に、制御部は、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図1ゲーム処理(ス
テップS82)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図2ゲーム処理(ステ
ップS83)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS
84)を実行する。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLE
D)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS85
)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう
磁石不正監視処理(ステップS86)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして
異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS87)をおこなう
。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処
理(ステップS88)、性能表示装置制御処理(ステップS89)をおこなって、タイマ
割込み処理を終了する。
ここで、第11の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔設定変更/確認処理〕
次に、制御部がタイマ割込み処理のステップS75で実行する設定変更/確認処理について図199を用いて説明する。図199は、第11の実施形態の設定変更/確認処理のフローチャートを示す図である。
ステップS91では、制御部は、設定変更中または設定確認中の設定値表示データを出
力する。これにより、遊技機10は、設定変更中の設定値、または設定確認中の設定値を
確率設定値表示装置136に表示することができる。なお、制御部は、設定変更中でも設
定確認中でもないときに、確率設定値表示装置136を消灯させる設定値表示データを出
力するようにしてもよいし、設定変更中でも設定確認中でもないことを示す設定値表示デ
ータを出力するようにしてもよい。
なお、制御部は、設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブし、確率設定
値消灯タイマ領域に初期値(たとえば、100ms)をセーブすることで、設定値表示デ
ータの出力をおこなう。確率設定値消灯タイマ領域は、確率設定値表示装置136にブラ
ンク表示を設けるための領域である。これにより、確率設定値表示装置136は、設定値
変更操作(設定値変更スイッチ126からの入力)があるごとにブランク表示をおこなう
ことができる。
ステップS92では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしたか否
かを判定する。制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップした場合にステッ
プS94に進み、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしていない場合にステップ
S93に進む。ステップS93では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマを更新(「
1」デクリメント)する。ステップS94では、制御部は、セキュリティ信号のオンデー
タを出力し、その他の信号出力をオフにする。すなわち、制御部は、セキュリティ信号制
御タイマを更新し、その更新中にセキュリティ信号のオンデータを出力するが、セキュリ
ティ信号制御タイマがタイムアップしてもセキュリティ信号のオンデータを出力する。こ
れにより、制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの期間のセキ
ュリティ信号のオンデータ出力を担保している。たとえば、制御部は、メイン処理のステ
ップS37においてセキュリティ信号制御タイマに128msを設定することで、128
ms以上のセキュリティ信号のオンデータ出力を担保している。なお、セキュリティ信号
制御タイマは、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力時間の2倍以上
の値が設定される。たとえば、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力
時間が50msであるとき、最短出力時間の2倍以上の値は、最短100msであり、こ
れに余裕時間を加えてセキュリティ信号制御タイマは、128msが設定される。
ステップS95では、制御部は、設定変更モード中フラグを参照し、設定変更モード中
であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS96に進
み、設定変更モード中でない場合に設定変更/確認処理を終了する。
ステップS96では、制御部は、タイマ割込み処理のステップS73の入力処理で読み
出した設定値変更スイッチ126の操作入力(スイッチ入力)があるか否かを判定する。
制御部は、設定値変更スイッチ126の操作入力がある場合にステップS97に進み、設
定値変更スイッチ126の操作入力がない場合に設定変更/確認処理を終了する。なお、
遊技機10は、設定値変更スイッチ126を備えるが、設定値変更スイッチ126を備え
ない場合に設定値変更スイッチ126に代えてRAM初期化スイッチ112を設定値変更
スイッチとして用いるようにしてもよい。その場合、ステップS96では、制御部は、タ
イマ割込み処理のステップS73の入力処理で読み出したRAM初期化スイッチ112の
操作入力(スイッチ入力)があるか否かを判定するようにすればよい。
ステップS97では、制御部は、設定値を「1」インクリメントして、「0」から「5
」の範囲でサイクリックに更新する。なお、設定値は、「0」から「5」の6段階とした
がこれに限らず、3段階や10段階等であってもよい。制御部は、設定値を更新した後、
設定変更/確認処理を終了する。
次に、RAM111Cのメモリマップについて図200を用いて説明する。図200は、第1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。メモリマップ111Mは、RAM111Cのメモリマップである。RAM111Cは、メモリの先頭から順に、遊技制御用ワークエリア、遊技制御用スタックエリア、状態表示用ワークエリア、状態表示用スタックエリアを設定する。また、RAM111Cは、遊技制御用スタックエリアと状態表示用ワークエリアの間に16バイト以上の未使用領域を設定することにより、遊技制御用スタックエリアと状態表示用ワークエリアとを明確に分離する。また、RAM111Cは、状態表示用スタックエリアの後に未使用領域を設定するが、当該未使用領域を設けずにメモリの最後尾を含むようにして状態表示用スタックエリアを設定するものであってもよい。また、RAM111Cは、遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタックエリアとの間や、状態表示用ワークエリアと状態表示用スタックエリアとの間に未使用領域を設定するようにしてもよい。
遊技制御用ワークエリアは、先頭に確率設定値領域を配置することから、RAMクリア
先頭アドレス1は、遊技制御用作業領域のすべて(遊技制御用ワークエリア)と遊技制御
用スタック領域をクリア対象とする。また、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値領域と変動パターン乱数領域と初期値乱数
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス1、RAMクリア先頭アドレス2、およびRAMクリア先頭
アドレス3のいずれも、停電検査領域1から停電検査領域2までの領域と、チェックサム
領域をクリア対象とする。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS76)の詳細について図201を用いて説明する。図201は、第11の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力するセグメント出力ポート(第3出力ポート134c)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS101)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力するソレノイド出力ポート(第1出力ポート134a)に出力するデータを合成して出力する(ステップS102)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの
値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS103)、デジットカウンタの
値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS104)。ここで
、一括表示装置50のLED_d1からLED_d18をダイナミック点灯させる例とし
て、ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、
普図保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS105)、合成したデー
タをデジット出力用および外部情報出力用のデジット・外部情報出力ポート(第4出力ポ
ート134d)に出力する(ステップS106)。ステップS105で合成される外部情
報は、「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線
の出力データをロードし(ステップS107)、ロードしたデータをセグメント出力用の
セグメント出力ポート(第3出力ポート134c)に出力する(ステップS108)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成す
る(ステップS109)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当
り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信
号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合
成し(ステップS110)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用
の外部情報・発射許可信号出力ポート(第5出力ポート134e)に出力する(ステップ
S111)。
次に、確率設定値表示のオフ出力データを設定する。すなわち、確率設定値表示装置1
36の確率設定値表示データを出力する確率設定値表示出力ポート(第2出力ポート13
4b)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS112)。
次に、確率設定値表示許可フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1
13)。確率設定値表示許可フラグがセットされている場合(ステップS113;Y)に
ステップS114に進み、確率設定値表示許可フラグがセットされていない場合(ステッ
プS113;N)にステップS115に進む。
確率設定値表示許可フラグがセットされている場合、RWM内の設定値表示データ領域
から確率設定値に対応する確率設定値表示データをロード(ステップS114)する。
ステップS115では、確率設定値表示データを確率設定値表示出力ポート(第2出力
ポート134b)に出力する。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成した
データを出力する(ステップS116)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する
中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板
70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS117)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成した
データを出力する(ステップS118)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中
継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板7
0上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS119)。そして
、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力す
るデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータ
を出力(ステップS120)する。
次に、確率設定値の試験信号出力データをロードする(ステップS121)。なお、試
験信号出力データは、RWM内の設定値表示データ領域から確率設定値に対応する確率設
定値表示データ(たとえば、7セグメントデータ)をロードするものであるが、確率設定
値を確認可能であれば、確率設定値(たとえば、1から6の数値)や、その他の形式のデ
ータであってもよい。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS122)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ス
テップS122;Y)は、ステップS123に進み、設定キースイッチ127がON状態
でない場合(ステップS122;N)は、ステップS124に進む。
設定キースイッチ127がON状態である場合、ロードした確率設定値の試験信号出力
データと、設定キースイッチオン情報とを合成する(ステップS123)。
ステップS124では、合成したデータを中継基板70上の試験信号出力ポート6へ出
力し、出力処理を終了する。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS80)について説明する。図202は、第11の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、確率設定値変更中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否かを判定する(ステップS131)。確率設定値変更中である場合(ステップS131;Y)にステップS139に進み、確率設定値変更中でない場合(ステップS131;N)にステップS132に進む。ステップS132では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モード中であるか否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS132;Y)にステップS139に進み、確率設定値確認モード中でない場合(ステップS132;N)にステップS133に進む。
次に、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38a(カウントスイ
ッチ)に対応する入賞口監視テーブル1(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が
入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されて
いる)を準備する(ステップS133)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず
大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する
不正&入賞監視処理(ステップS134)を実行する。
その後、普電内の入賞口スイッチ(始動口1スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを
準備し(ステップS135)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出す
る不正&入賞監視処理(ステップS136)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ、つまり常時入賞可能な入賞口スイッチ(
ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監
視テーブルを準備し(ステップS137)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(
ステップS138)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれの
スイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカ
ウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS139)。その後、状態ス
キャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッ
チ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート球切れエラー、オーバーフロースイ
ッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監
視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS140
)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップ
S141)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正お
よびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技
機状態監視テーブル2を準備する(ステップS142)。そして、エラーが発生している
か否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS143)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS144)
、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS144;N)は、入賞口ス
イッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3
に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」で
ある場合(ステップS144;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコ
ネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視
を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS145)
。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS
146)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS147)をおこない、入
賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回お
こなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされる
ので、16ms周期の監視となっている。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS77)の詳細について説明する。図203は、第11の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。
まず、入賞数カウンタ領域の一例について説明すると、入賞数カウンタ領域は、入賞数
カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2とを含む。入賞数カウンタ領域1は、2バイトの
カウンタを格納可能な記憶領域である。入賞数カウンタ領域1は、たとえば、3個賞球カ
ウンタ、10個賞球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタ
は65535入賞まで記憶可能になっている。入賞数カウンタ領域2は、1バイトのカウ
ンタを格納可能な記憶領域である。入賞数カウンタ領域2は、3個賞球カウンタ、10個
賞球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタは255入賞ま
で記憶可能になっている。これら入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックでは、入賞
数カウンタ領域のアドレスを後述するステップS202等で更新することにより、上述し
たカウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。
図203において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。払出コマンド送信処理では、賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域2のカウンタのうち、チェック対象とされたカウンタに「0」でないカウント数があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、入賞数カウンタ領域2のすべてのカウンタのカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、
対象の入賞数カウンタ領域2のカウンタのカウント数を減算(「−1」更新)し(ステッ
プS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数(たとえば、上述した
3個、10個、14個のうちの何れか)を取得する(ステップS205)。次に、賞球残
数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし
(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果
が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0
」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」
更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211
)。
なお、後述する外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理では、上記ステップ
S210で更新されるメイン賞球信号出力回数にもとづいてメイン賞球信号を出力する処
理がおこなわれる。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装
置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置2
00)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;
Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステッ
プS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払
出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド
送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステッ
プS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は
「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213
)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された
場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビ
ジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参
照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては
、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフロー
エラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を
監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板
のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)が
あるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウン
タ領域1の対象のカウンタにカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数
カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがなければ(ステップS215;N)、チェ
ックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェ
ックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了してい
ない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがある
(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS2
18)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップ
S219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS2
20)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセー
ブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS
213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中
である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域
のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステッ
プS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
なお、上記ステップS213、S214の判定結果によってはステップS215以降を
実行しないで処理を終了する構成であることから分かるように、払出コマンドは、タイマ
割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマン
ドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップS68)の詳細について図204を用いて説明する。図204は、第11の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)の入賞監視テーブル
を準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって
、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;
N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA1
03;Y)には、遊技状態が右打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態、大当
り中など)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、右打ちすべき所定状態でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、右打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、第11の実施形態の遊技機10の場合、普電サポート状態を除いて始動口1へは左打ちでないとほとんど入賞せず、右打ちすべき所定状態で始動口1に入賞があった場合、右打ちすべき所定状態であるのに左打ちされたと推定できるので、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成されている。
次いで、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA10
7)、特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA1
09)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があ
るか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;
N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA1
11;Y)には、遊技状態が普電サポート状態(時短状態)となっているか否かを判定し
(ステップA112)、普電サポート状態でない(ステップA112;N)と判定すると
、大当り中であるか否かを判定する(ステップA113)。また、ステップA113にて
、大当り中でない(ステップA113;N)と判定すると、特図変動表示ゲームが普電サ
ポート最終変動中であるか否かを判定する(ステップA114)。
ステップA114にて、普電サポート最終変動中でない(ステップA114;N)と判
定すると、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA115)、演出コマンド設定
処理(ステップA116)をおこなう。すなわち、普電サポート状態、大当り中、普電サ
ポート最終変動中のいずれでもなければ、左打ちすべきなので、左打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信する処理をおこなう。
そして、ステップA112にて普電サポート状態である(ステップA112;Y)と判
定した場合、ステップA113にて大当り中である(ステップA113;Y)と判定した
場合、ステップA114にて普電サポート最終変動中である(ステップA114;Y)と
判定した場合、ステップA116の処理が終了した場合には、ステップA117に移行す
る。
ステップA117に移行すると、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備
した後(ステップA117)、特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)をおこな
って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、上記ステップA111にて始動口2への入賞があると判定した場合には、たとえ
ばステップA112を実行する前に、普電不正(普通変動入賞装置37が閉状態であるに
もかかわらず普通変動入賞装置37への入賞が検出される不正)があったか判定するステ
ップを設け、この普電不正発生中であると判定した場合は、ステップA112以降を実行
しないで始動口スイッチ監視処理を終了する構成とし、普電不正があった場合には第2始
動記憶(特図2の始動記憶)をそれ以上発生させないようにしてもよい。
なお、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
、A110)では、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37
)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して、始動口1スイッチ36aおよび
始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定し
、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合は、乱数ラッチレジスタステータスを読み
込み、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、始動口
1および始動口2のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定する。ハード乱数取得
処理(ステップA102、A110)では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイ
ッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定して、監視対象
の始動口スイッチに入力がない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)の詳細について図205を用いて説明する。図205は、第11の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口1スイッチ処理は、監視対象である始動口1スイッチ36aの入力(監視対象である特図1の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口1スイッチ処理では、まず、監視対象の始動口1スイッチ36aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号1出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号1出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第11の実施形態では、始動口信号1出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口1スイッチ36aに対応する更新対象の特図1保留数(特図1
の始動記憶数)が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA
135)。更新対象の特図1保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は
、特図始動口1スイッチ処理を終了する。更新対象の特図1保留数が上限値未満である場
合(ステップA135;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り
分け用)に使う特図1情報設定フラグをセットして(ステップA136)、更新対象の特
図1保留数を「+1」更新する(ステップA137)。
続けて、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、特図1の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA141)。
次いで、特図1の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA142)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA143)、特図保留情報判定処理(ステップA144)をおこなう。その後、監視対
象の特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備し(ステップA145)、
演出コマンド設定処理(ステップA146)をおこなって、特図始動口1スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口
36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を
抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動
入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入
賞口36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始
動記憶として記憶する。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)の詳細について図206を用いて説明する。図206は、第11の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口2スイッチ処理は、監視対象である始動口2スイッチ37aの入力(監視対象である特図2の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口2スイッチ処理では、まず、始動口2スイッチ37aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数をロードし(ステップA151)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA152)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA153)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA153;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号2出力回数領域にセーブして(ステップA154)、ステップA155の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA153;Y)は、ステップA154をパスしてステップA155の処理に移行する。第11の実施形態では、始動口信号2出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口2スイッチ37aに対応する更新対象の特図2保留(始動記憶
)数が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA155)。
更新対象の特図2保留数が上限値未満でない場合(ステップA155;N)は、特図始動
口2スイッチ処理を終了する。更新対象の特図2保留数が上限値未満である場合(ステッ
プA155;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り分け用)に
使う特図2情報設定フラグをセットして(ステップA156)、更新対象の特図2保留数
を「+1」更新する(ステップA157)。
続けて、特図2保留数に対応する乱数格納領域(特図2用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA158)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA159)。次に、特図2の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA160)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA161)。
次いで、特図2の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA162)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA163)、特図保留情報判定処理(ステップA164)をおこなう。その後、監視対
象の特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備し(ステップA165)、
演出コマンド設定処理(ステップA166)をおこなって、特図始動口2スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、普通変動入
賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表
示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をな
す。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口2(普通変動入賞装置37)
への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶とし
て記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口1スイッチ処理及び特図始動口2スイッチ処理における特図保留情報判定処理(ステップA144、ステップA164)の詳細について図207を用いて説明する。図207は、第11の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である
特図保留情報判定処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確
率中)であるか否かを判定する(ステップA171)。ステップA171にて、高確率中
であると判定した場合(ステップA171;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する
一方、ステップA171にて、高確率中でないと判定した場合(ステップA171;N
)には、大当り中であるか否かを判定する(ステップA172)。ステップA172にて
、大当り中であると判定した場合(ステップA172;Y)には、特図保留情報判定処理
を終了する。
一方、ステップA172にて、大当り中でないと判定した場合(ステップA172;N
)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定
する大当り判定処理(ステップA173)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA17
4)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA174;Y)は、対象の始動口
スイッチ(いいかえると、特図種別;特図1か特図2かの種別)に対応する大当り図柄乱
数チェックテーブルを設定し(ステップA175)、ステップA140またはA160に
て準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA176)、ス
テップA181の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA174;N)は、大当り乱数値が小当
り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステッ
プA177)をおこなう。その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判
定する(ステップA178)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA178
;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA180)、ステップA181の
処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA178;Y)には、小当り図柄乱数チ
ェックテーブルを設定し、ステップA142またはA162にて準備した小当り図柄乱数
に対応する小当りの停止図柄情報を設定し(ステップA179)、ステップA181の処
理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、ステップA181に移行すると、ステップA176、ステップA179、ある
いはステップA180のいずれかで取得又は設定された停止図柄情報に対応する先読み停
止図柄コマンドを準備し(ステップA181)、演出コマンド設定処理(ステップA18
2)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定
する特図情報設定処理(ステップA183)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様
を設定する変動パターン設定処理(ステップA184)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターン(リーチアクション
開始までの変動パターン)を示す前半変動番号および後半変動パターン(リーチアクショ
ン開始以降の変動パターン)を示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンド
を準備して(ステップA185)、演出コマンド設定処理(ステップA186)をおこな
い、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、ステップA183における特図情報設定処理、ステップA184における変動パ
ターン設定処理は、特図普段処理(後述する特図1普段処理または特図2普段処理)で特
図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。すなわち、特図保留情報判定
処理がステップA144で実行される場合には、特図種別は特図1であるため、ステップ
A183およびA184の処理は後述する特図1情報設定処理および特図1変動パターン
設定処理とそれぞれ同じであり、特図保留情報判定処理がステップA164で実行される
場合には、特図種別は特図2であるため、ステップA183およびA184の処理は後述
する特図2情報設定処理および特図2変動パターン設定処理とそれぞれ同じである。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む
先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パター
ンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信され
る。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類
)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41
に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(た
とえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して
記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけでは
なく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔特図1ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップS82)の詳細について図208を用いて説明する。図208は、第11の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図1ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図1変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図1(特図1変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図1ゲーム処理では、まず、特図2の大当り中又は小当り中
(特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA1)。特図2の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA1
;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイ
ッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊
技球の検出を監視する処理をおこなう。
一方、特図2の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA1;Y)と
、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)が終了した場合には、ステップA3に移行
し、特図1ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。な
お、特図1ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図1ゲーム
処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図1ゲーム処理タ
イマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはす
でにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるた
めに参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)
、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得す
る(ステップA6)。そして、特図1ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこ
なう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの
変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1普段処理(ステップA8)
をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の
設定や、特図1表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1変動中
処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの
遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各
大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/
インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1表示中処理(
ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設
定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこな
うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための
時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をお
こなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理をおこな
うために必要な情報の設定等をおこなう特図1大当り終了処理(ステップA14)をおこ
なう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の所
定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ス
テップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や
小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定
等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図1小当り終了処理を
おこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をお
こなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図1普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図1小当り終了処理(ステップA18)をお
こなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこな
い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図1ゲーム処理タイマの値
が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ス
テップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動
を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄
の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態
が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定
のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が
作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセッ
トされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオ
フされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるス
イッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電
動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般
的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用
している。
〔特図2ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップS83)の詳細について図209を用いて説明する。図209は、第11の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図2ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図2変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図2(特図2変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中又は小当り中
(特図1変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA31)。特図1の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA
31;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)をおこなう。この大入賞
口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a
での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図1の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA31;Y)
と、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)が終了した場合には、ステップA33
に移行し、特図2ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3
3)。なお、特図2ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図
2ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA34)。特図2ゲ
ーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA34;Y)、すなわちタイムアップ
したまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数
が「0」であるか否か判定する(ステップA35)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し
回数が「0」でない場合(ステップA35;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返
し回数を「−1」更新し(ステップA36)、RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの
値を記憶する領域である特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(たとえば、6
0000m秒)をセーブし(ステップA37)、ステップA59に移行する。
一方、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」である場合(ステップA35;
Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲー
ムシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA38)、当該テーブルを用い
て特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA39)
。そして、特図2ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA4
7)。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変
動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2普段処理(ステップA4
8)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間
の設定や、特図2表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2変動
中処理(ステップA49)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、
各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ
/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2表示中処理
(ステップA50)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の
設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこ
なうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA51)をおこなう。
ステップA47にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA52)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終
ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の
設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるため
の時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等を
おこなう大入賞口残存球処理(ステップA53)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図2大当り終了処理(ステップA54)をお
こなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の
所定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当
り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(
ステップA55)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理
や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう小当り中処理(ステップA56)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図2小当り終了処理
をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA57)を
おこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理をお
こなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2小当り終了処理(ステップA58)を
おこなう。
その後、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA59)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA60)をおこな
い、特図2ゲーム処理を終了する。一方、ステップA34にて、特図2ゲーム処理タイマ
の値が「0」でない場合(ステップA34;N)、すなわちタイムアップしていない場合
や、ステップA37の処理を終了した場合は、ステップA59の処理に移行して、それ以
降の処理をおこなう。
〔メイン処理〕
次に、演出制御装置300のメイン処理を図210を用いて説明する。図210は、第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御
部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、V
DP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセ
スをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関
数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関
数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるよ
うにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)
における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制
御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセ
ーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は
、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に
操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしない
ので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなって
もよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊
技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、
遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばr
and関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこ
なう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづい
て乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができ
る。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウン
タを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチェック処理については、後で図211を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準
備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備
が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレー
ム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフ
レーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(
Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(た
とえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングであ
る。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走
査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たと
えば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込み
が2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブラ
ンク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms
)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能で
あり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよ
いし、1/30秒未満の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至
ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム
切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある
時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周
期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基
板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様であ
る。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP3
12に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次
送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、ス
ピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理であ
る。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置
46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モ
ータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理
である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発
射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額
分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこ
なう処理である。
[ステップD31]制御部は、情報開示処理を実行する。情報開示処理は、遊技者に対
して遊技性能に関する性能情報を開示する処理である。
制御部は、ステップD31を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD1
8乃至ステップD31の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD
31は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(
場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至
ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号や
データ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理
は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制
御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込
みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図211を用いて説明する。図211は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIO
Nのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から
演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこ
のようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」
によっておこなわれる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能
により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割
込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけで
よいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリ
アル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチ
ェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバ
ッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をお
こなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理
に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様
)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファ
は、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によ
って構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たと
えば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよ
い。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロー
ドする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)
に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリ
アされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に
受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」でないか否かを判定し
、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」で
あれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のよう
に、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300
ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信
カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41
の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=
0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(
主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ス
テップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性があ
る。よって、ステップD43の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼ
ロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43
では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からの
コマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の
処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステッ
プD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下
単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポイ
ンタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により
、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322また
はRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)の
バッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンド
バッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至
「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」
の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(
即ち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか
否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステ
ップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されて
いないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロ
ード(即ち、読み出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理である。受信コマンド解析処理については、図212を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのア
ドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即
ち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か
)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステ
ップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図212を用いて説明する。図212は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロ
ードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACT
にそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの
場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、AC
Tとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲に
あるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53
に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、
MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値
である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあ
るか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進
み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範
囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。即ち、MODEごとに有効なACTの
値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(
図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離された
ACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時
点では後述する歯抜けチェックが出来ていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値
が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせ
である場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処
理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェ
ックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に
対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録され
たものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこ
の一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせである
と判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合
わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常な
ACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つの
MODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即
ち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値
であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義され
ているので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範
囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデ
ータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンド
あるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコ
マンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否
かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当
り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り
系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演
出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであ
り、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範
囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り
特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図
柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範
囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範
囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように
組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドとい
う。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留
数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指
定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲で
ある。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場
合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデ
ータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場
合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデ
ータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマ
ンドである。また、ステップD56、D58、D60、D62、D64、D66のいずれ
かの処理が終了すると、受信コマンド解析処理を終了する。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変
動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)
に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな
変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保
留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先
読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入
賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動
入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない
通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演
出制御装置300に送信される。
[ベースの算出と表示]
ここで、遊技機10がおこなう遊技性能としてのベースの算出と表示について、図213、図214を用いて説明する。ここでベースとは、通常遊技状態での出玉率である。ここで通常遊技状態とは、時短状態ではなく大当り遊技状態(大当り状態)でもない状態であり、さらに一般的には、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確状態)である状態である。また出玉率とは、アウト球数100個あたりの払出球数である。そのため、通常遊技状態でのアウト球数をNoutとし、通常遊技状態での払出球数をNsafeとした場合、ベースBは、B=(Nsafe÷Nout)×100という式で算出する。なお、アウト球数とは、遊技領域に発射されてアウト口又は入賞口に入った球数(たとえば前述したアウト球検出スイッチ信号にもとづいて計数される球数)であり、アウト個数、或いは単にアウトなどと称することもある。また払出球数とは、入賞に対して払い出された賞球数であり、払出個数、セーフ球数、或いは単にセーフなどと称することもある。
図190の説明で既述したように、遊技機10の遊技制御装置100には性能表示装置135が設けられている。図213は、第11の実施形態のベースの表示手段である性能表示装置とベース用の記憶領域を示す図であり、図213(1)は性能表示装置135の表示部を示し、図213(2)はベース用の記憶領域を示す。また図214は、第11の実施形態の性能表示装置による表示例を示す。
性能表示装置135は、図213(1)に示すように、横に4個並べて設けられた4桁分の7セグメントLEDよりなり、各7セグメントLEDの右下にはドットポイント(小さな円形の発光部)が設けられている。ベースの表示に関して、4桁の7セグメントLEDのうち、左側の2桁はベースの計測時期(計測中のものか否かや計測した順番)を表示する識別セグとなっており、右側の2桁はベースの値を表示する比率セグとなっている。なお図214に示すように、性能表示装置135の7セグメントLEDでは「B」を実際には小文字「b」の形態で表示する。
遊技制御装置100は(詳細には、制御部であるCPU111Aは)、RAM111CなどのRWMに、図213(2)に示すようなベース用の記憶領域を設定し、ベースの算出とベースの表示に使用する。すなわち遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域として、アウト球数の累積値を記憶する「アウト球数」と、払出球数の累積値を記憶する「払出球数」とを設定する。また、ベースの算出値を記憶するベース用記憶領域として、「ベース(BL)」、「ベース(B1)」、「ベース(B2)」、「ベース(B3)」を設定する。
ここで、「ベース(BL)」は計測中のベースを記憶する領域であり、「ベース(B1
)」は1回前に計測したベースを記憶する領域であり、「ベース(B2)」は2回前に計
測したベースを記憶する領域であり、「ベース(B3)」は3回前に計測したベースを記
憶する領域である。つまり、「ベース(B3)」が設定される記憶領域のうちで最も古い
ベースの計測値(算出値)を記憶する領域である。
なお、上述したベース算出用記憶領域とベース用記憶領域の記憶値は、電源断時にはバ
ックアップされて記憶保持され、またRWMの異常を除いて、RAMクリア時(RAM初
期化スイッチ112を押して電源投入時)にもゼロクリアしないで記憶保持する構成であ
ることが望ましい。
遊技制御装置100は、前述した設定変更モード又は設定確認モードにおいて確率設定
の設定内容(5段階のうちの何れかの設定)を性能表示装置135によって表示する場合
を除いて、性能表示装置135によってベースの表示をおこなう。なお、前述した第1の
実施形態では、確率設定の設定内容の表示は確率設定値表示装置136によりおこなう態
様を説明した。しかし、確率設定値表示装置136を削除して、性能表示装置135が確
率設定値表示装置としても機能する構成としてもよく、その場合には、性能表示装置13
5によって上記設定内容の表示を上記各モードにおいておこない、それ以外では性能表示
装置135によってベースの表示をおこなう。
遊技制御装置100は、ベースの算出と表示を一例として次のようにおこなう。すなわ
ち遊技制御装置100は、電源投入時にはまず、性能表示装置135の4桁の7セグメン
トLEDの全てのセグメント(ドットポイント含む)を確認として所定時間(たとえば5
秒間)全点滅させる。
その後、遊技制御装置100は、図214(1)に示すようなBL表示状態、図214(2)に示すようなB1表示状態、図214(3)に示すようなB2表示状態、図214(4)に示すようなB3表示状態、をそれぞれ所定時間(たとえば5秒間)維持する動作を繰り返し実行する。すなわち、電源投入後の定常状態では、BL表示状態を所定時間維持し、次いでB1表示状態を所定時間維持し、次いでB2表示状態を所定時間維持し、次いでB3表示状態を所定時間維持し、次いでBL表示状態を所定時間維持し、次いでB1表示状態を所定時間維持し、…といったように四つの状態を順に切り替えて繰り返す。
ここで、BL表示状態で遊技制御装置100は、識別セグにベースの計測時期が計測中
(今回)であることを示す「bL」(BL)を表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベ
ース(BL)」の値(或いは「 - - 」)を表示する。また、B1表示状態で遊技制御装
置100は、識別セグにベースの計測時期が1回前であることを示す「b1」(B1)を
表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベース(B1)」の値(或いは「 - - 」)を表
示する。また、B2表示状態で遊技制御装置100は、識別セグにベースの計測時期が2
回前であることを示す「b2」(B2)を表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベース
(B2)」の値(或いは「 - - 」)を表示する。また、B3表示状態で遊技制御装置1
00は、識別セグにベースの計測時期が3回前であることを示す「b3」(B3)を表示
し、比率セグにベース用記憶領域「ベース(B3)」の値(或いは「 - - 」)を表示す
る。
一方、ベースの算出のために遊技制御装置100は、起動後に、通常遊技状態でたとえ
ばアウト球が検出されるごと(すなわちアウト球検出スイッチ信号が出力されるごと)に
ベース算出用記憶領域の「アウト球数」の記憶値を検出されたアウト球の数に相当する値
だけ増加させ、通常遊技状態で遊技球の入賞口への入賞があるごと(或いは入賞にもとづ
く賞球の払出が発生するごとなど)にベース算出用記憶領域の「払出球数」の記憶値を発
生した払出球数(或いは払出制御装置200からの信号にもとづいて検知した実際に払い
出した賞球数でもよい)に相当する値だけ増加させる。また遊技制御装置100は、たと
えばベース算出用記憶領域の「アウト球数」または「払出球数」の記憶値が変化するごと
に、前述した式でベースBを算出し、算出結果をベースBの最新の値としてベース用記憶
領域の「ベース(BL)」に上書きする。
なお、遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域の「アウト球数」の記憶値が規定
の計測個数(たとえば60000個)に到達すると、1回の計測が終了したとして、次の
ような計測終了時の処理をおこなう構成となっている。この計測終了時の処理では、その
時点のベース用記憶領域「ベース(B2)」の値をベース用記憶領域「ベース(B3)」
に上書きし、その時点のベース用記憶領域「ベース(B1)」の値をベース用記憶領域「
ベース(B2)」に上書きし、その時点のベース用記憶領域「ベース(BL)」の値をベ
ース用記憶領域「ベース(B1)」に上書きし、さらに、ベース算出用記憶領域の「アウ
ト球数」と「払出球数」の記憶値をクリアしてゼロにリセットする。これにより、常に最
大3回前までのベースの値と、現在計測中のベースの値とが記憶保持される。
そして遊技制御装置100は、初回電源投入時(ベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値はゼロ)からベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値が所定の算出開始個数(たとえば300個未満の所定個数)未満である期間Aでは、各表示状態において、識別セグでは「bL」、「b1」…といったベースの計測時期を示す文字を点滅表示し、比率セグでは図214(4)に示すように「 - - 」(中央の横長のセグメントのみを発光させる状態)を表示し、未計測状態であることを報知する。
次いで遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値が所定の
算出開始個数(たとえば300個未満の所定個数)に到達すると、ベース算出用記憶領域
とベース用記憶領域を初期化(ゼロクリア)して1回目の計測を開始する。
そして遊技制御装置100は、1回目の計測開始からベース算出用記憶領域「アウト球
数」の記憶値が計測個数(たとえば60000個)に到達するまでの期間Bでは、BL表
示状態において、識別セグでは「bL」を点滅表示または点灯表示し、比率セグではベー
ス用記憶領域「ベース(BL)」の値を表示する。また期間Bでは、その他の表示状態(
B1〜B3表示状態)においては、識別セグでは「b1」…といったベースの計測時期を
示す文字を点滅表示し、比率セグでは「 - - 」を表示し、未計測状態であることを報知
する。
なお、BL表示状態における識別セグでの「bL」の表示は、ベース算出用記憶領域「
アウト球数」の記憶値が計測個数未満である場合には点滅表示とし、ベース算出用記憶領
域「アウト球数」の記憶値が計測個数に到達した場合には点灯表示とする。また、上記識
別セグや比率セグでの点滅表示の点滅周期は、たとえば0.6秒周期とし、そのうちたと
えば点灯0.3秒、消灯0.3秒とする。また、「アウト球数」の記憶値が計測個数(た
とえば60000個)に到達して期間Bが終了すると、前述した計測終了時の処理をおこ
ない、次の2回目の計測を開始する。
その後、遊技制御装置100は、上記1回目の計測をおこなう期間Bと同様に、2回目
の計測をおこなう期間C、3回目の計測をおこなう期間D、4回目の計測をおこなう期間
E、…というように計測を連続的におこなう。そして、3回目の計測を終了した時点以降
では、過去3回のベースの算出値が記憶されているので、B1〜B3表示状態の全てにお
いて、識別セグでは「b1」…といったベースの計測時期を示す文字を点灯表示し、比率
セグでは対応するベース用記憶領域(「ベース(B1)」、「ベース(B2)」、「ベー
ス(B3)」のうちの何れか)の値を表示する。
なお、図214(1)〜(4)は、2回目の計測が終了した後の上記期間Dにおける各表示状態での具体的な表示の一例を示している。この場合、3回前の計測結果はないので、B3表示状態の具体例である図214(4)では、比率セグの表示が「 - - 」(未計測状態を示す表示)となっている。
また、BL表示状態の具体例である図214(1)では、比率セグの表示が「 5 8 」となっていて、現在計測中のリアルタイムのベースの値が58であることを示している。また、B1表示状態の具体例である図214(2)では、比率セグの表示が「 6 7 」となっていて、1回前に計測された規定の計測個数に対するベースの値が67であることを示している。また、B2表示状態の具体例である図214(3)では、比率セグの表示が「 4 9 」となっていて、2回前に計測された規定の計測個数に対するベースの値が49であることを示している。なお、ベースの値が100以上の場合には、比率セグの表示を「 9 9.」(比率セグで数字99を表示し、かつ最後の桁のドットポイントを点灯)とすることで、100以上であることを報知する。
またベースの値は、一般的にたとえば25〜35程度の範囲が正常範囲であり、この範囲より小さくても、この範囲より大きくても異常であり、この異常はベース異常と呼ばれる。前述した図214の表示例は、正常範囲を超えるベース異常の計測結果が連続している状態を一例として示しており、正常な場合には、識別セグに25〜35程度の正常範囲内の数値が表示される。
遊技制御装置100は、たとえば、ベース用記憶領域(「ベース(B1)」、「ベース
(B2)」、「ベース(B3)」)に記憶されている過去3回のベースの計測値(上記B
1〜B3表示状態での比率セグの表示値)が全て正常範囲から外れて異常である場合に、
ベース異常が発生したとして、ベース異常が発生したことを示す信号を外部のたとえば遊
技場内部管理装置(ホールコンピュータ)に送信する。
このベース異常を示す信号(情報)は、たとえばコマンドとして演出制御装置300に
送信されて、この信号を受けた演出制御装置300の制御によって、表示装置41の表示
領域に、このベース異常を報知する画像(たとえばエラー報知画像807に相当する画像
)が表示される構成としてもよい。また、このベース異常は、不正がおこなわれている場
合に発生する可能性があるので、前述の強エラーに設定することが望ましい。
また、図213、図214に示した例では、ベースの計測値を過去3回前まで記憶し表示する構成であるが、ベース用記憶領域の数を増やして過去4回以上前まで記憶し表示する構成でもよい。また、ベース算出用記憶領域は、計測中のものしか設定していないが、過去の計測値の算出の基となったアウト球数と払出球数を記憶しておく記憶領域をそれぞれ設けてもよい。
[第12の実施形態]
次に第12の実施形態の遊技機10について説明する。第12の実施形態の遊技機10は、複数の遊技性能(たとえば、ゲームの抽選に用いる確率(遊技者にとって有利な状態(大当り)を導出する確率))の設定を備え、設定の変更によって遊技性能を変更可能に構成されている。遊技機10では、遊技性能の設定は複数段階(たとえば、「1」〜「6」の6段階)あり、各段階に対応する設定値を設定(セット)することで設定の変更がおこなわれる。第12の実施形態の遊技機10は、遊技者に対して遊技性能の設定(セットされた設定値)の示唆をおこなう。
まず、第12の実施形態の表示装置41における表示画面の構成例について図215を用いて説明する。図215は、第12の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図である。
表示画面500は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示領域505aと、保留表示505bと、保留消化表示領域506aと、保留消化表示506bを表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群501と、第2飾り図柄として小図柄
群502とがある。大図柄群501は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。その
ため、大図柄群501は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群501
は、左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501Rとを含む。表示画面500の左図
柄501Lと中図柄501Cと右図柄501Rは、いずれも停止しており、対応する特図
変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群501は、左図柄501L、右図柄501R、中図柄501Cの順に
(若しくは、左図柄501L及び右図柄501R、中図柄501Cが同時に)変動を開始
し、左図柄501L、右図柄501R、中図柄501Cの順に停止(仮停止を含む)する
。そのため、大図柄群501は、多くの場合において、左図柄501Lと右図柄501R
とでリーチ態様を形成し、中図柄501Cの停止を待って大当り態様を形成可能にする。
大図柄群501を構成する図柄(左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501R)
は、主として意匠性の高い装飾図柄による。
小図柄群502は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群502は、大図柄群501による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群502は、
左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面500の小図柄群502における左図柄と中
図柄と右図柄は、いずれも停止しており、対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態で
あることを示す。
一般に、大図柄群501は、小図柄群502と比較して、大きく表示され、表示位置の
自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群502は、
大図柄群501と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固
定)。
これらによって遊技機10は、大図柄群501について表示演出の多様性を確保しなが
ら小図柄群502について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることがで
きる。
特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。た
とえば、特図1ゲームの保留記憶は、始動入賞口36への入賞を契機にして生じる。特図
2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。たとえば、特図2ゲーム
の保留記憶は、普通変動入賞装置37への入賞を契機にして生じる。
保留表示領域505aは、保留表示505bを表示する範囲を明示する領域である。保
留表示505bは、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数(保留してい
る始動記憶の数)を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知
できる。保留表示505bが表示する保留記憶数は、遊技状態に応じて、特図1保留数表
示503が表示する保留記憶数、または特図2保留数表示504が表示する保留記憶数の
いずれか、または双方の合計数に相当する。
なお、保留表示505bが表示する保留記憶数は、「0」から「4」までの値とし、こ
れを超える保留記憶数を表示対象外とする。遊技機10は、保留表示505bが一部また
は全部の保留記憶を表示対象外としても、特図1保留数表示503と特図2保留数表示5
04とによって正確な保留記憶数の表示を担保できる。
保留消化表示領域506aは、保留消化表示506bを表示する範囲を明示する領域で
ある。保留消化表示506bは、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状
態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。すなわち、遊技機
10は、保留表示505bと保留消化表示506bとを用いて保留予告演出をおこなうこ
とができる。保留予告演出は、保留表示505bと保留消化表示506bとを用いておこ
なう先読み演出の一態様である。
表示画面500は、特図1保留数表示503が示す特図1ゲームの保留記憶数が「3」
であり、特図2保留数表示504が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることか
ら、保留表示505bが示す保留記憶数も「3」である。また、表示画面500は、保留
消化表示506bにより特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群501と小図柄群502について変動表示中の変動態様
を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群501について縦
スクロールとするとき、大図柄群501と小図柄群502との区別を容易にすることがで
きる。また、遊技機10は、大図柄群501と小図柄群502とで非同期に図柄を更新す
る場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
次に、第12の実施形態の遊技機10によるセットした設定値(遊技性能の設定)の示唆について図216,30を用いて説明する。第12の実施形態では遊技機10は、特図変動表示ゲーム実行中に所定条件が成立すると(たとえば、リーチが発生すると)設定値を示唆する演出(示唆演出)を実行する。図216は、第12の実施形態における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。図217は、第12の実施形態における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。
遊技機10は、特図変動表示ゲーム(図柄変動)を開始する。図216(1)の表示画面510は、表示画面500後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画面を示す。表示画面510では大図柄群501(左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501R)および小図柄群502(左図柄と中図柄と右図柄)は、図柄を変動させており、特図変動表示ゲームが変動表示中(図柄変動中)である(変動表示を開始した)ことを示す。
また、表示画面510では特図1保留数表示503は、新たに特図変動表示ゲームを開
始したことに伴い、表示画面500の状態から保留数を「1」減少し、「2」を表示して
いる。また、表示画面510では、保留表示505bは、新たに特図変動表示ゲームが開
始したことに伴い、表示する保留記憶を示すアイコン(保留中の始動記憶)の数が表示画
面500の状態から「1」減少し、保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画
面510では、保留消化表示506bは、消化中の保留記憶を示すアイコンを表示し、特
図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
次に、遊技機10は、左図柄501Lと右図柄501Rを仮停止表示し、リーチを形成する。図216(2)の表示画面511は、表示画面510後の表示画面であって、特図変動表示ゲーム中にリーチが成立(リーチを形成)した状態の表示画面を示す。表示画面511は、リーチ表示512を表示内容に含む。リーチ表示512は、リーチが発生したことを明示する。表示画面511では大図柄群501は、左図柄501Lおよび右図柄501Rが「7」を表示する状態で揺動して仮停止するとともに中図柄が変動表示しており、リーチ図柄が「7」であるリーチが発生した状態であることを示す。
次に、遊技機10は、リーチの発生を契機に設定値の示唆を実行することを報知(予告)する。図216(3)の表示画面513は、表示画面511後の表示画面であって、設定値の示唆を実行することを予告している表示画面(示唆実行予告中の表示画面)を示す。表示画面513では大図柄群501は、左図柄501Lおよび右図柄501Rが「7」を表示する状態で揺動して仮停止するとともに中図柄501Cが専用図柄「設定示唆」(設定示唆図柄)で仮停止し、設定値の示唆を実行することを予告している状態であることを示す。このように遊技機10は、設定値の示唆を実行することを予告することで設定値の示唆がおこなわれることを遊技者に把握可能にできる。
なお、設定示唆図柄は、識別情報(図柄)の一つである。また、設定示唆図柄は、あら
かじめ図柄配列内に組み込まれていてもよいし、変動表示中に図柄配列内に追加されるも
のであってもよい。なお、設定示唆図柄は、仮停止表示されることで遊技者に明示される
場合に限らず、本停止表示されることで遊技者に明示される場合があってもよい。
次に、遊技機10は、設定値を示唆する演出(示唆演出)を実行する。図217(1)の表示画面514は、表示画面513後の表示画面であって、示唆演出を実行開始した状態の表示画面を示す。
表示画面514は、示唆演出表示515を表示内容に含む。示唆演出表示515は、設
定値を示唆する示唆演出を表示する。示唆演出表示515は、画面中央部に表示される。
表示画面514では示唆演出表示515が表示されることに伴い、大図柄群501は表
示画面513の状態よりも縮小されるとともに上部に表示されている。また、表示画面5
14では大図柄群501の各図柄は仮停止状態から再変動を開始している。
表示画面514では示唆演出表示515は、虎のようなキャラクタのチーム(チームA
)とサングラスをかけた虎のようなキャラクタのチーム(チームB)とが対戦する演出が
開始することを示す。また、表示画面514では示唆演出表示515は、チームAと対応
付けて設定値「1」,「3」,「5」を示すアイコンを表示し、チームBと対応付けて設
定値「2」,「4」,「6」を示すアイコンを表示する。すなわち、表示画面514にお
いて示唆演出表示515は、チームAが勝利した場合には遊技機10の設定値が「1」,
「3」,「5」のいずれかであることを示唆し、チームBが対戦に勝利した場合には遊技
機10の設定値が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆する。
次に、遊技機10は、示唆演出の結果として設定値を示唆する。図217(2)の表示画面516は、表示画面514後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面516では示唆演出表示515は、チームAに対応付けて「勝利」という文字を表示するとともに、サングラスをかけた虎のようなキャラクタを敗北に対応する表情で表示することによってチームAが勝利したことを示す。すなわち、表示画面516では示唆演出表示515は、遊技機10の設定値が「1」,「3」,「5」のいずれかであることを示唆する。
このように遊技機10は、示唆演出表示515により遊技機10に設定された設定値(
遊技性能の設定)を示唆することにより(遊技機10の設定値の手掛かりを提供すること
により)、遊技者による設定値の推測を可能としている。これにより遊技機10は、興趣
を向上できる。
なお、遊技機10は、設定値が「1」,「3」,「5」である場合のみに関わらず、設
定値が「1」,「3」,「5」でない場合であっても、設定値が「1」,「3」,「5」
のいずれかであることを示唆してもよい。この場合、たとえば、遊技機10は、設定値が
「1」,「3」,「5」のいずれかであることの示唆よりも、設定値が「2」,「4」,
「6」のいずれかであることの示唆が発生する確率を高くすれば、複数回の示唆演出を通
して設定値が「1」,「3」,「5」でないことを示唆できる。このように、実際の設定
値以外も示唆することを許容することで、遊技機10は、設定値の推測難易度を調整でき
る。
次に、遊技機10は、示唆演出を終了する。図217(3)の表示画面517は、表示画面516後の表示画面であって、示唆演出を終了した状態の表示画面を示す。表示画面517では、示唆演出が終了したことに伴い表示画面516において中央部に表示されていた示唆演出表示515がなくなり、大図柄群501が表示画面516の状態から拡大され中央部から上部に亘って表示した状態に復帰している(表示画面510と同様の状態となっている)。
その後、遊技機10は、示唆演出を終了した後、変動中の図柄(大図柄、小図柄)を停止させ、特図変動表示ゲームの結果を導出し、特図変動表示ゲームを終了する。
次に設定中の設定値と示唆演出の結果(示唆内容)の関係について図218を用いて説明する。図218は、第12の実施形態における遊技機の設定値と示唆内容との対応関係の一例を示す図である。
図218に示すテーブルは、各設定値の遊技機10において、前述した示唆演出(設定値「1」,「3」,「5」と対応付けられたチームAと設定値「2」,「4」,「6」と対応付けられたチームBとの対戦する演出)が発生した場合における各示唆内容の発生確率を示す。
遊技機10に設定される設定値は、「1」〜「6」までの6段階がある。たとえば、設
定値「1」が最低設定(遊技性能が最低)であり、設定値が大きな値になるほど高設定(
遊技性能が高くなる)である。
設定値が「1」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa1(>Pb
1)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり(チームAが勝利し)、P
b1(<Pa1)の確率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる(チームBが
勝利する)。すなわち、設定値が「1」である場合には、設定値「1」が属するチームA
が勝利する結果を導出する確率が相対的に高くなっている。これにより、遊技機10は、
複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値がチームAとチームBのどちら
に属するかを推測可能としている。なお、遊技機10は、Pb1をPa1より確率を低く
すればよく、例えば、発生確率を0%としてもよい。また、Pb1とPa1との発生確率
の差を調整して、推測難易度を調整することもできる(たとえば、発生確率の差を大きく
するほど推測難易度を低くすることができる)。
設定値が「2」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa2(<Pb
2)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb2(>Pa2)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「2」である
場合には、設定値「2」が属するチームBが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb2をPa2より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、遊技機10は、Pb2とPa2との発生確率の差を調整して、推測難易度を
調整することもできる。
設定値が「3」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa3(>Pb
3)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb3(<Pa3)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「3」である
場合には、設定値「3」が属するチームAが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb3をPa3より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、Pb3とPa3との発生確率の差を調整して、推測難易度を調整することも
できる。
設定値が「4」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa4(<Pb
4)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb4(>Pa4)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「4」である
場合には、設定値「4」が属するチームBが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb4をPa4より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、遊技機10は、Pb4とPa4との発生確率の差を調整して、推測難易度を
調整することもできる。
設定値が「5」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa5(>Pb
5)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb5(<Pa5)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「5」である
場合には、設定値「5」が属するチームAが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb5をPa5より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、Pb5とPa5との発生確率の差を調整して、推測難易度を調整することも
できる。
設定値が「6」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa6(<Pb
6)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb6(>Pa6)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「6」である
場合には、設定値「6」が属するチームBが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb6をPa6より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、遊技機10は、Pb6とPa6との発生確率の差を調整して、推測難易度を
調整することもできる。
次に示唆演出における示唆内容の変形例について図219を用いて説明する。図219は、第12の実施形態の示唆演出における示唆内容の変形例を示す図である。
図219(1)に示す示唆演出表示515aは、表示画面514に示した示唆演出表示515(図217参照)からチームBを構成するキャラクタを変更した態様である。具体的には、示唆演出表示515aは、虎のようなキャラクタのチーム(チームA)と豚のようなキャラクタのチーム(チームB)とが対戦する演出を示している。
このように遊技機10は、各チームと対応付けた設定値の組み合わせを変えることなく
チームの態様(チームと対応付けたキャラクタ)を変更することで、遊技者に与える示唆
演出の印象を変えることができ、遊技者が演出に飽きることを防止できる。
なお、この場合に遊技機10は、虎のようなキャラクタのチームとサングラスをかけた
虎のようなキャラクタのチームとが対戦する場合(表示画面514に示した示唆演出表示
515)と、虎のようなキャラクタのチームと豚のようなキャラクタのチームとが対戦す
る場合(示唆演出表示515a)とで各示唆内容の発生確率を変化させてもよい。これに
よれば、遊技機10は、演出に応じて推測難易度(示唆信頼度(確度))を変化させるこ
とができる。
図219(2)に示す示唆演出表示515bは、表示画面514に示した示唆演出表示515(図217参照)から各チームと対応付ける設定値の組み合わせを変更した態様である。具体的には、示唆演出表示515bは、チームAと設定値「1」,「2」,「3」を対応付け、チームBと設定値「4」,「5」,「6」を対応付けている。
このように遊技機10は、示唆演出に応じて各チームに対応付ける設定値の組み合わせ
を変更することで、複数回の示唆演出の示唆内容に基づいて段階的に遊技機10に設定し
た設定値を詳細に推測可能にすることもできる。なお、遊技機10は、チームごとに対応
付ける設定値の数が異なっていてもよい(たとえば、チームAに5つの設定値を対応付け
、チームBに1つの設定値を対応付けてもよい)。
図219(3)に示す示唆演出表示515cは、表示画面514に示した示唆演出表示515(図217参照)から各チームと対応付ける設定値の組み合わせを変更した態様である。具体的には、示唆演出表示515cは、チームAと設定値「2」,「3」を対応付け、チームBと設定値「4」,「5」,「6」を対応付けている。すなわち、示唆演出表示515cでは、設定値「1」をいずれのチームとも対応付けていない。
このように遊技機10は、示唆演出表示において一部の設定値(ここでは設定値「1」
)を各チームと対応付けないようにしてもよい。そして、たとえば、遊技機10に設定し
た設定値が「1」でない場合にのみ、このような示唆演出(設定値「1」を示唆する可能
性がない示唆演出)が発生するようにすれば、遊技機10は、示唆結果によらずに設定値
を推測する手掛かり(設定値が「1」でないという情報)を提供することもできる。
図219(4)に示す示唆演出表示515dは、表示画面514に示した示唆演出表示515(図217参照)から各チームと対応付ける設定値の組み合わせを変更した態様である。具体的には、示唆演出表示515dは、チームAと設定値「1」を対応付け、チームBと設定値「1」〜「6」を対応付けている。すなわち、示唆演出表示515dでは、両チームに設定値「1」が対応付けられている。
このように遊技機10は、示唆演出表示において一部の設定値(ここでは設定値「1」
)を両チームと対応付けるようにしてもよい。これによれば、遊技機10は、設定値の組
み合わせのバリエーションを増加できる。なお、遊技機10は、同チームに複数の同じ設
定値を対応付けるようしてもよい(たとえば、チームAに設定値「1」を示すアイコンを
3つ対応付けることもできる)。
次に示唆演出の設定処理について図220を用いて説明する。図220は、第12の実施形態における示唆演出設定処理のフローチャートを示す図である。
示唆演出設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって始動入賞口36への入賞や、普通変動入賞装置37への入賞を契機に新たな保留記憶(始動記憶)が生じた場合、すなわち、保留記憶が新たに発生したことを示す入賞コマンド(演出コマンド)を受信した場合におこなわれる処理である。示唆演出設定処理は、たとえば、メイン処理のステップD23で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、遊技機10に設定された設定値を取得する。設定値は、
たとえば、遊技機10の起動時に設定され、設定値の情報は、遊技制御装置100や演出
制御装置300に記憶されている。
[ステップD72]制御部は、設定値に応じて示唆演出の設定に用いるテーブル(各示
唆演出が発生する確率と、各示唆演出において各示唆内容を示唆する確率とが設定された
テーブル)を選択する。
[ステップD73]制御部は、乱数を取得する。
[ステップD74]制御部は、乱数およびテーブルに基づいて示唆演出(チームAおよ
びチームBの構成、およびいずれのチームが勝利するのか)を決定し、決定した示唆演出
を設定し、示唆演出設定処理を終了する。
次に、示唆演出を実行するタイミングについて図221を用いて説明する。図221は、第2の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。
図221(1)に示すタイミングチャートは、示唆演出を特図変動表示ゲームの時間内におこなう場合のタイミングチャートである。遊技機10は、N回目の特図変動表示ゲームを実行する。遊技機10は、タイミングt1になる直前に示唆実行予告(表示画面513)をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt1から特図変動表示ゲームと並行して示唆演出を開始する。その後、遊技機10は、タイミングt2に示唆演出を終了し、タイミングt3にN回目の特図変動表示ゲームを終了する。
図221(2)に示すタイミングチャートは、示唆演出を特図変動表示ゲームの時間を超えておこなう場合のタイミングチャートである。遊技機10は、N回目の特図変動表示ゲームを実行する。遊技機10は、タイミングt1になる直前に示唆実行予告(表示画面513)をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt1から示唆演出を開始する。その後、遊技機10は、タイミングt3にN回目の特図変動表示ゲームを終了し、タイミングt4に示唆演出を終了する。
以上が示唆演出を実行するタイミングの一例である。このように遊技機10は、示唆演出を特図変動表示ゲームの時間内に限定しておこなうようにしてもよいし、特図変動表示ゲームの時間を超えて(特図変動表示ゲームと独立して)おこなうようにしてもよい。
なお、遊技機10は、示唆実行予告を表示画面でやることに限らない。たとえば、遊技
機10は、表示画面に加えてまたは代えて、音や光で示唆実行予告をおこなってもよい。
なお、示唆演出は、設定示唆図柄が仮停止(停止表示)した変動表示ゲームでおこなわれ
ることに限らない。たとえば、遊技機10は、設定示唆図柄が仮停止した特図変動表示ゲ
ームの次回以降の特図変動表示ゲームで示唆演出をおこなうようにしてもよい。
[第12の実施形態の変形例1]
次に第12の実施形態の変形例1の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例1では、保留表示を用いて設定値の示唆をおこなう。
第12の実施形態の変形例1における遊技機10による設定値の示唆について図222を用いて説明する。図222は、第12の実施形態の変形例1における表示装置の表示画面の一例を示す図である。
図222(1)の表示画面518は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画面513後)の表示画面であって、示唆演出を実行開始した状態の表示画面を示す。表示画面518は、保留表示505bおよび保留消化表示506bにおいて設定値に対応する数字を変動表示させ、設定値の示唆演出が保留表示505bおよび保留消化表示506bでおこなわれている状態を示す。
図222(2)の表示画面519は、表示画面518後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面519では、保留消化表示506bに表示中の保留記憶を示すアイコンが「4」を表示し、保留表示505bに表示中の保留記憶を示すアイコンが「2」および「6」を表示している。すなわち、表示画面519は、遊技機10の設定値が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆している。
このように保留表示505bや保留消化表示506bを用いて設定値の示唆をおこなう
ことで、遊技機10は、特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく(画面レイアウトを
変更することなく)設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、保留表示505bおよび保留消化表示506bで設定値の示唆を
おこなうことに代え、保留表示505bまたは保留消化表示506bのいずれか一方で設
定値の示唆をおこなってもよい。たとえば、遊技機10は、保留消化表示506bに示す
アイコンにおいて数字の変動と停止を繰り返すことで(たとえば、変動→「4」で停止→
変動→「2」で停止→変動→「6」で停止)、遊技機10の設定値が「2」,「4」,「
6」のいずれかであることを示唆してもよい。
なお、遊技機10は、保留表示505bおよび保留消化表示506bにおける設定値の
示唆(示唆演出)を含めた(兼ねさせた)保留予告演出(保留予告演出を兼ねさせた示唆
演出)をおこなってもよい。
以上が第12の実施形態の変形例1における遊技機10による保留表示を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、保留表示を用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず、
他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演出
で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第12の実施形態の変形例2]
次に第12の実施形態の変形例2の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例2では、キャラクタを用いて設定値の示唆をおこなう。
第12の実施形態の変形例2における遊技機10による設定値の示唆について図223を用いて説明する。図223は、第12の実施形態の変形例2における表示装置の表示画面の一例を示す図である。
図223(1)の表示画面520は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画面513後)の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面520は、示唆演出表示521を表示内容に含む。
示唆演出表示521は、設定値を示唆する示唆演出を表示する。示唆演出表示521は
、設定値を示唆する示唆演出としてキャラクタを表示する。示唆演出表示521は、その
表示態様(たとえば、表示するキャラクタの種類)により、遊技機10に設定されている
設定値を示唆する。
表示画面520においては、示唆演出表示521は、虎のようなキャラクタを表示しており、虎のようなキャラクタと対応付けられた設定値が、遊技機10に設定された設定値であることを示唆している。なお、虎のようなキャラクタと対応付けられた設定値については後で図224を用いて説明する。
図223(2)の表示画面522は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画面513後)の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面522においては、示唆演出表示521は、豚のようなキャラクタを表示しており、豚のようなキャラクタと対応付けられた設定値が、遊技機10に設定された設定値であることを示唆している。なお、豚のようなキャラクタと対応付けられた設定値については後で図224を用いて説明する。
ここでキャラクタと、キャラクタと対応付けられた設定値について図224を用いて説明する。図224は、第12の実施形態の変形例2におけるキャラクタと示唆内容との対応関係の一例を示す図である。
図224に示すテーブルは、キャラクタと、キャラクタと対応付けられた設定値(示唆内容)と、遊技機10の設定値が「1」である場合における各キャラクタ(示唆内容)が出現する確率との対応関係を示している。
図224に示すように設定値の示唆に用いるキャラクタは、たとえば、虎のようなキャラクタと、豚のようなキャラクタと、サングラスをかけた虎のようなキャラクタなどがある。
虎のようなキャラクタは、設定値が「1」,「3」,「5」であることを示唆する。虎
のようなキャラクタは、設定値が「1」である場合においてPa(>Pb)の確率で出現
する。
豚のようなキャラクタは、設定値が「2」,「4」,「6」であることを示唆する。豚
のようなキャラクタは、設定値が「1」である場合においてPb(<Pa)の確率で出現
する。
サングラスをかけた虎のようなキャラクタは、設定値が「6」であることを示唆する。
サングラスをかけた虎のようなキャラクタは、設定値が「6」である場合においてのみ出
現し、設定値が「1」である場合には出現しない(0%の確率で出現する)。すなわち、
サングラスをかけた虎のようなキャラクタは、設定値が「6」であることを一意に確定可
能なキャラクタ(示唆内容の信頼度が100%のキャラクタ)である。このような確定キ
ャラクタを設けることで、遊技機10は、設定値の示唆にメリハリを持たせることができ
る。
以上が第12の実施形態の変形例2における遊技機10によるキャラクタを用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、キャラクタを用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず
、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演
出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第12の実施形態の変形例3]
次に第12の実施形態の変形例3の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例3では、示唆演出を保留表示領域505a内でおこなう。
第12の実施形態の変形例3における遊技機10による設定値の示唆について図225,39を用いて説明する。図225は、第12の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。図226は、第12の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。
図225(1)の表示画面523は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画面513後)の表示画面であって、示唆演出を実行開始した状態の表示画面を示す。
表示画面523は、示唆演出表示524を表示内容に含む。示唆演出表示524は、設定値を示唆する示唆演出を表示する。示唆演出表示524は、保留表示領域505a内に表示される。
表示画面523では示唆演出表示524は、ガチャ(抽選器)を表示し、ガチャ遊技(ガチャから排出される抽選球)によって設定値を示唆することを示す。表示画面523では示唆演出表示524は、抽選器から抽選球が排出されている状態を示している。
図225(2)の表示画面525は、表示画面523後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面525では、示唆演出表示524は、ガチャから排出された抽選球が「2」を表示している。すなわち、表示画面525は、示唆演出表示524において遊技機10の設定値として「2」を示唆している。
図225(3)の表示画面526は、表示画面525後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面526では、示唆演出表示524は、抽選器から新たな抽選球が排出されている状態を示している。
図226(1)の表示画面527は、表示画面526後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面527では、示唆演出表示524は、ガチャから新たに排出された抽選球が「3」を表示している。すなわち、表示画面527は、示唆演出表示524において遊技機10の設定値として「2」,「3」を示唆している。
図226(2)の表示画面528は、表示画面527後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面528では、示唆演出表示524は、抽選器から新たな抽選球が排出されている状態を示している。
図226(3)の表示画面529は、表示画面528後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面529では、示唆演出表示524は、ガチャから新たに排出された抽選球が「5」を表示している。すなわち、表示画面529は、示唆演出表示524において遊技機10の設定値として「2」,「3」,「5」を示唆している。
以上が第12の実施形態の変形例3における遊技機10による保留表示領域505a内での設定値の示唆の一例である。このように遊技機10は、保留表示領域505a内で設定値の示唆をおこなうことで、特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく(画面レイアウトを変更することなく)設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、保留表示領域505a内に代えてまたは加えて、保留消化表示領
域506a内で設定値の示唆をおこなってもよい。
なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設
定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できれば
よく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、保留表示領域505a内での設定値の示唆を単独でおこなうこと
に限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、
各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第12の実施形態の変形例4]
次に第12の実施形態の変形例4の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例4では、特図変動表示ゲームを実行中に背景表示を用いて示唆演出をおこなう。
第12の実施形態の変形例4における遊技機10による設定値の示唆について図227を用いて説明する。図227は、第12の実施形態の変形例4における表示装置の表示画面の一例を示す図である。
図227(1)の表示画面530は、設定値の示唆を実行することを(予告)している状態の表示画面(表示画面513に対応する表示画面)を示す。表示画面530は、複数の表示要素531aと、表示要素531bとを表示内容に含む。表示要素531aと表示要素531bとは、特図変動表示ゲームにおける背景を担当する。表示要素531aは、星のようなキャラクタである。表示要素531bは、ロケットのようなキャラクタである。
表示画面530では表示要素531aは、画面全域に表示され、各表示要素531aが
画面内において適宜移動して流れ星が流れているような演出をおこなうことで、特図変動
表示ゲームが単調にならないように変化を与える。
たとえば、遊技機10は、流れ星が流れているような演出において、画面内の上部に対
応する部分において表示要素531aを出現させ、上部に対応する部分から下部に対応す
る部分へと表示要素531aを移動させた後に消失させる。なお、遊技機10は、表示要
素531aを大図柄群501の背面側だけでなく、大図柄群501の前面側および背面側
の両方で表示してもよい。
表示画面530では表示要素531bは、たとえば、画面内を動き回ることで第1表示
演出が単調にならないように変化を与える。
図227(2)の表示画面532は、表示画面530後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面532は、表示要素531cを表示内容に含む。表示要素531cは、示唆済みの設定値を表示する。表示画面532では表示要素531cは、ブランク表示(空白表示)となっており、示唆済みの設定値がないことを示す。表示画面532では表示要素531aが「2」を表示し、遊技機10の設定値として「2」を示唆している。
図227(3)の表示画面533は、表示画面532後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面533では表示要素531cは、「2」を表示し、遊技機10の設定値として「2」が示唆済みであることを示している。表示画面533では表示要素531aが「4」を表示し、遊技機10の設定値として「4」を示唆している。
すなわち、表示画面533は、遊技機10の設定値として「2」,「4」を示唆している。
以上が第12の実施形態の変形例4における遊技機10による背景表示を用いた設定値の示唆の一例である。このように遊技機10は、背景表示を用いて設定値の示唆をおこなうことで、特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、設定値を表示する表示要素531aだけを大図柄群501の前面
側を移動するようにしてもよい。これによれば遊技機10は、遊技者が示唆内容を把握容
易にできる。
なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設
定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できれば
よく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、背景表示を用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず、
他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演出
で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第12の実施形態の変形例5]
次に第12の実施形態の変形例5の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例5では、プッシュボタン(オプション設定部)25において示唆演出をおこなう。
第12の実施形態の変形例5における遊技機10による設定値の示唆について図228を用いて説明する。図228は、第12の実施形態の変形例5におけるプッシュボタンの一例を示す図である。
図228(1)は、プッシュボタンにおけるプッシュボタンLEDおよびタッチセンサの配置例を示す。
プッシュボタン25は、プッシュボタンLEDと、タッチセンサと、プッシュボタンSWを含む。プッシュボタンLEDは、9系統のフルカラーLEDである。タッチセンサは、遊技者のタッチ操作を8か所で検出できる。プッシュボタンSWは、プッシュボタン25の押下操作を検出できる。
なお、演出制御装置300とプッシュボタン25とは電気的に接続する。演出制御装置
300は、プッシュボタンLEDの制御信号をプッシュボタン25に出力し、タッチセン
サの検出信号およびプッシュボタンSWの検出信号をプッシュボタン25から入力する。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱
形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部250
〜258を有し、上面の中央部に小円部250を配置し、小円部250を囲む円周上に8
つの小円部251〜258を配置する。
小円部250は、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW4)と
をその円周内に配置する。小円部251は、小円部250の左方向に位置し、1系統のプ
ッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW1)とをその円周内に配置する。小円
部252は、小円部250の左斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1
つのタッチセンサ(TSW2)とをその円周内に配置する。小円部253は、小円部25
0の上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW3)
とをその円周内に配置する。小円部254は、小円部250の右斜め上方向に位置し、1
系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW5)とをその円周内に配置す
る。小円部255は、小円部250の右方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと
1つのタッチセンサ(TSW6)とをその円周内に配置する。小円部256は、小円部2
50の右斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(T
SW7)とをその円周内に配置する。小円部257は、小円部250の下方向に位置し、
1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW8)とをその円周内に配置
する。小円部258は、小円部250の左斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタン
LEDをその円周内に配置する。小円部258は、タッチセンサを配置しないことから、
タッチセンサを配置する小円部250〜257と区別容易にするために星型多角形の意匠
を有する。また、小円部258は、タッチセンサを配置しないことから、遊技者が8つの
タッチセンサを操作する際のホームポジションとなり得る。この小円部258は、プッシ
ュボタン25が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側か
らみると小円部251〜258のうちで手前左側に位置し、遊技者が小円部258をホー
ムポジションとして扱うことを容易にしている。
なお、プッシュボタン25は、小円部258にタッチセンサを配置しないとしたが、小
円部250〜257と同様にタッチセンサを配置してもよい。また、プッシュボタン25
は、タッチセンサに代えて、遊技者のタッチ操作の位置座標を検出可能なタッチパネルを
備えるものであってもよい。その場合、演出制御装置300は、小円部250〜258に
対応する座標と、タッチパネルで検出した位置座標とから、小円部250〜258のタッ
チ操作を検出できる。
図228(2)は、設定値「2」,「3」,「5」を示唆中の態様の一例を示す。図228(2)に示すプッシュボタン25は、設定値「2」に対応する小円部(ここではホームポジション(小円部258)から時計回りで2つ目の位置にある小円部252)、設定値「3」に対応する小円部(ここではホームポジション(小円部258)から時計回りで3つ目の位置にある小円部253),設定値「5」に対応する小円部(ここではホームポジション(小円部258)から時計回りで5つ目の位置にある小円部255)において所定エフェクトの表示を実行し、遊技機10の設定値が「2」,「3」,「5」のいずれかであることを示唆している。
たとえば、プッシュボタン25は、示唆の実行を予告した後(表示画面513後)、小
円部258から時計回りに各小円部251〜257を順次点灯させた後に、設定値の示唆
中の態様となる。
以上が第12の実施形態の変形例5における遊技機10によるプッシュボタン25を用いた設定値の示唆の一例である。このように、遊技機10は、プッシュボタン25を用いて設定値の示唆をおこなうことで、表示画面における特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設
定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できれば
よく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、プッシュボタン25を用いた設定値の示唆を単独でおこなうこと
に限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、
各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
なお、プッシュボタン25を用いた設定値の示唆は、表示画面以外による設定値の示唆
の一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、始動口1(特図1の始動入賞
口である始動入賞口36、普通変動入賞装置37)や、始動口2(特図2の始動入賞口で
ある始動入賞口92)の周辺に配置されたLEDを用いて設定値の示唆をおこなってもよ
い。
また、遊技機10は、打球発射装置の操作部24(ハンドル)を用いて、振動によって
設定値の示唆をおこなってもよい。また、遊技機10は、SEやBGMなどを発するスピ
ーカを用いて、音声によって設定値の示唆をおこなってもよい。また、遊技機10は、前
面枠(本体枠)12等に設けられた枠ランプを用いて点灯態様により設定値の示唆をおこ
なってもよい。
このように、遊技機10は、表示画面による設定値の示唆に代えて、音や振動で設定値
の示唆をおこなうことで演出のバリエーションを増加させることができる。これにより遊
技機10は、遊技の興趣を向上できる。
また、遊技機10は、複数の報知部(たとえば、スピーカとプッシュボタン)を併用して、設定値の示唆をおこなってもよい。
[第12の実施形態の変形例6]
次に第12の実施形態の変形例6の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例6では、特図変動表示ゲームの大図柄の変動態様により設定値の示唆をおこなう。
第12の実施形態の変形例6における遊技機10による設定値の示唆について図229,43,44を用いて説明する。図229は、第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。図230は、第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。図231は、第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その3)である。
遊技機10は、特図変動表示ゲーム(図柄変動)を開始する。図229(1)の表示画面534は、表示画面500後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画面を示す。表示画面534では大図柄群501(左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501R)および小図柄群502(左図柄と中図柄と右図柄)は、図柄を変動させており、特図変動表示ゲームが変動表示中(図柄変動中)である(変動表示を開始した)ことを示す。
また、表示画面534では特図1保留数表示503は、新たに特図変動表示ゲームを開
始したことに伴い、表示画面500の状態から保留数を「1」減少し、「2」を表示して
いる。また、表示画面534では、保留表示505bは、新たに特図変動表示ゲームが開
始したことに伴い、表示する保留記憶を示すアイコンの数が表示画面500の状態から「
1」減少し、保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面534では、保留消
化表示506bは、消化中の保留記憶を示すアイコンを表示し、特図変動表示ゲームが変
動表示中であることを示す。
次に、遊技機10は、設定値を示唆する演出(示唆演出)を開始する。図229(2)の表示画面535は、表示画面534後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を開始した状態の表示画面を示す。表示画面535は、示唆演出表示536を表示内容に含む。示唆演出表示536は、大図柄を用いて設定値を示唆する示唆演出を表示する。
表示画面535では示唆演出表示536は、設定値を示唆する示唆演出として「1」を
表示する宝箱、「2」を表示する宝箱、「3」を表示する宝箱、「4」を表示する宝箱、
「5」を表示する宝箱、「6」を表示する宝箱(設定値「1」〜「6」と対応付けられた
宝箱)を表示している。すなわち、表示画面535では示唆演出表示364は、設定値と
して「1」〜「6」のいずれかの値を示唆することを示している。また、表示画面535
では大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501
C)が裏面に裏返るように回転する。
図229(3)の表示画面537は、表示画面535後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面537では、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、回転し終え、全ての図柄が裏返された状態となっている。
図230(1)の表示画面538は、表示画面537後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面538では、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、裏返された状態で、一か所に集まって重なり、束を形成した状態となっている。
図230(2)の表示画面539は、表示画面538後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面539では、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、束になった状態で設定値と対応付けられた宝箱に向かって縮小しながら移動し、宝箱(設定値「1」を示唆する宝箱)に格納されている。これにより遊技機10は、遊技機10の設定値として「1」を示唆している。
図230(3)の表示画面540は、表示画面539後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面540では、示唆演出表示536が宝箱を高速変動させている。
図231(1)の表示画面541は、表示画面540後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面541では、示唆演出表示536が宝箱の高速変動を終了し、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、束になった状態で宝箱から取り出され、画面中央部に向かって拡大しながら移動している。
図231(2)の表示画面542は、表示画面541後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面542では、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、束になった状態から元の位置に戻り、図柄を表示する面が表示されるように回転する。
次に、遊技機10は、設定値を示唆する演出(示唆演出)を終了するとともに、変動表示ゲームを終了する。図231(3)の表示画面543は、表示画面542後の表示画面であって、示唆演出を終了するとともに、特図変動表示ゲームが終了した状態の表示画面を示す。表示画面543では、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、回転し終え、全ての図柄が数字を表示した状態で停止している。また、表示画面543では、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも停止しており、対応する特図変動表示ゲームが終了した状態であることを示す。また、表示画面543では、保留消化表示506bは、ブランク表示(消化中の始動記憶を示すアイコンが表示されていない状態)となっており、特図変動表示ゲームが終了した状態であることを示す。
なお、上記の演出において遊技機10は、複数の設定値を示唆する場合には、図柄を格
納する宝箱と、図柄を排出する宝箱とを異ならせることで、複数の設定値を示唆してもよ
い。または、遊技機10は、1つの宝箱に複数の設定値を対応付ける(たとえば、「1」
,「2」を表示する宝箱を用いる)ことで複数の設定値を示唆してもよい。または、遊技
機10は、宝箱への図柄の格納(表示画面539)と、宝箱からの図柄の排出(表示画面
541)とを複数回おこなうことで複数の設定値を示唆してもよい。
次に、第12の実施形態の変形例6の示唆演出の変形例について図232を用いて説明する。図232は、第12の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その4)である。
図232(1)に示す表示画面544は、表示画面537後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面544では、裏返された大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)がそれぞれ、設定値と対応付けられた宝箱に向かって縮小しながら移動し、宝箱(設定値「1」を示唆する宝箱,「3」を示唆する宝箱,「5」を示唆する宝箱)に格納されている。これにより遊技機10は、遊技機10の設定値として「1」,「3」,「5」を示唆している。このように遊技機10は、各図柄が束になって宝箱に格納されるのに替えて、各図柄がそれぞれ宝箱に格納されるようにすることで、複数の設定値を示唆するようにすることもできる。
図232(2)に示す表示画面545は、表示画面534後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を開始した状態の表示画面を示す。
表示画面545では示唆演出表示536は、設定値を示唆する示唆演出として1つの「1」を表示する宝箱、1つの「2」を表示する宝箱、1つの「3」を表示する宝箱、1つの「4」を表示する宝箱、3つの「5」を表示する宝箱、1つの「6」を表示する宝箱(設定値「1」〜「6」と対応付けられた宝箱)を表示している。
このように一部(ここでは「5」)の設定値と対応付けた宝箱を複数にすることで、遊
技機10は、当該複数の宝箱と対応付けられた設定値(「5」)が示唆される期待感を高
めることができる。また、これによれば遊技機10は、演出のバリエーションを増加でき
る。
図232(3)に示す表示画面546は、表示画面534後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆演出を開始した状態の表示画面を示す。
表示画面546では示唆演出表示536は、設定値を示唆する示唆演出として「1」を表示する宝箱、「2」を表示する宝箱、「3」を表示する宝箱、「4」を表示する宝箱、「5」を表示する宝箱、「6」を表示する宝箱(設定値「1」〜「6」と対応付けられた宝箱)に加え、「宝」を表示する宝箱(特図変動表示ゲームの期待度を示唆する宝箱(たとえば、大当り確定を示唆する宝箱))を表示している。
このように設定値と対応付けた宝箱に加え、特図変動表示ゲームの期待度と対応付けた
宝箱を設けることで、遊技機10は、設定値の示唆と、特図変動表示ゲームの期待度の示
唆とを同時にすることもできる。これによれば遊技機10は、演出のバリエーションを増
加できる。
以上が、第12の実施形態の変形例6における遊技機10による大図柄の変動態様を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの大図柄の変動態様を用いた設定値の示唆を
単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合
に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第12の実施形態の変形例7]
次に第12の実施形態の変形例7の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例7では、特図変動表示ゲームの小図柄の変動態様により設定値の示唆をおこなう。
第12の実施形態の変形例7における遊技機10による設定値の示唆について図233を用いて説明する。図233は、第12の実施形態の変形例7における表示装置の表示画面の一例を示す図である。
遊技機10は、特図変動表示ゲーム(図柄変動)を開始する。図233(1)の表示画面547は、表示画面500後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画面を示す。
表示画面547では保留表示505bは、新たに特図変動表示ゲームが開始したことに
伴い、表示する保留を示すアイコン(保留中の始動記憶)の数が表示画面500の状態か
ら「1」減少し、保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面547では、保
留消化表示506bは、消化中の保留に対応するアイコンを表示し、特図変動表示ゲーム
が変動表示中であることを示す。表示画面547では小図柄群502を構成する各図柄が
、「7」,「6」,「7」を表示した状態(表示画面500参照)から、「1」,「3」
,「5」を表示した状態となっている。これにより遊技機10は、遊技機10の設定値と
して「1」,「3」,「5」を示唆している。このように小図柄を用いて開始時に設定値
の示唆をおこなうことで、遊技機10は、特図変動表示ゲームで実行される演出から遊技
者の注意を削ぐことなく、設定値を示唆できる。
図233(2)の表示画面548は、表示画面547後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画面を示す。表示画面548では、大図柄群501(左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501R)および小図柄群502(左図柄と中図柄と右図柄)は、図柄を変動させており、特図変動表示ゲームが変動表示中(図柄変動中)である(変動表示を開始した)ことを示す。
以上が第12の実施形態の変形例7における遊技機10による小図柄の変動態様を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、小図柄の変動態様を用いた設定値の示唆は、変動開始時に限らず、変動終了時に
おこなうものであってもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの小図柄の変動態様を用いた設定値の示唆を
単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合
に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第12の実施形態の変形例8]
次に第12の実施形態の変形例8の遊技機10について説明する。第12の実施形態の変形例8では、特図変動表示ゲームの大図柄群を構成する有効ライン(リーチを形成可能なライン)の態様を用いて設定値の示唆をおこなう。
まず第12の実施形態の変形例8における有効リーチの構成例について図234を用いて説明する。図234は、第12の実施形態の変形例8における有効ラインの構成例を示す図である。
図234(1)に示す大図柄群501は、有効ラインが1である場合の図柄配置を示す。大図柄群501は、左図柄501Lと、中図柄501Cと、右図柄501Rとを含む。大図柄群501では、左図柄501Lと、中図柄501Cと、右図柄501Rとの組み合わせが有効ラインとなる。
図234(2)に示す大図柄群5011は、有効ラインが2である場合の図柄配置を示す。大図柄群5011は、左図柄501L1,501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2とを含む。大図柄群5011では、左図柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせがそれぞれ有効ラインとなる。
図234(3)に示す大図柄群5012は、有効ラインが3である場合の図柄配置を示す。大図柄群5012は、左図柄501L1,501L2,501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3とを含む。大図柄群5012では、左図柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R3との組み合わせとがそれぞれ有効ラインとなる。
図234(4)に示す大図柄群5013は、有効ラインが4である場合の図柄配置を示す。大図柄群5013は、左図柄501L1,501L2,501L3,501L4と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3,501R4とを含む。大図柄群5013では、左図柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R3との組み合わせと、左図柄501L4と、中図柄501Cと、右図柄501R4との組み合わせとがそれぞれ有効ラインとなる。
図234(5)に示す大図柄群5014は、有効ラインが5である場合の図柄配置を示す。大図柄群5014は、左図柄501L1,501L2,501L3,501L4,501L5と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3,501R4,501R5とを含む。大図柄群5014では、左図柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R3との組み合わせと、左図柄501L4と、中図柄501Cと、右図柄501R4との組み合わせと、左図柄501L5と、中図柄501Cと、右図柄501R5との組み合わせとがそれぞれ有効ラインとなる。
図234(6)に示す大図柄群5015は、有効ラインが6である場合の図柄配置を示す。大図柄群5015は、左図柄501L1,501L2,501L3,501L4,501L5,501L6と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3,501R4,501R5,501R6とを含む。大図柄群5015では、左図柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R3との組み合わせと、左図柄501L4と、中図柄501Cと、右図柄501R4との組み合わせと、左図柄501L5と、中図柄501Cと、右図柄501R5との組み合わせと、左図柄501L6と、中図柄501Cと、右図柄501R6との組み合わせとがそれぞれ有効ラインとなる。
なお、上記有効ラインの構成例は一例であってこれに限らない。遊技機10は、有効ラ
インの形態を異なる形態(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄をそれぞれ2個ずつ配置し
て2つの有効ラインとするなど)とすることもできるし、有効ライン数をさらに多くする
こともできる。
次に有効ライン数を用いた設定値の示唆について図235を用いて説明する。図235は、第12の実施形態の変形例8における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。
図235(1)に示すタイミングチャートは、示唆実行予告後に変化した有効ライン数を設定値(有効ライン数=設定値)として遊技機10の設定値が「2」,「3」,「5」のいずれかであることを示唆する場合のタイミングチャートを示す。
遊技機10は、有効ラインが1である大図柄群501によりN回目の変動表示ゲームを
開始する。そして遊技機10は、N回目の変動表示ゲームのタイミングt11の直前に示
唆実行予告をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt11から大図柄群501から
大図柄群5011に変更する。このように有効ライン数を「2」とすることにより遊技機
10は、遊技機10の設定値として「2」を示唆する。
その後遊技機10は、タイミングt12から大図柄群5011から大図柄群5012に
変更する。このように有効ライン数を「3」とすることにより遊技機10は、遊技機10
の設定値として「3」を示唆する。
その後遊技機10は、タイミングt13から大図柄群5012から大図柄群5014に
変更する。このように有効ライン数を「5」とすることにより遊技機10は、遊技機10
の設定値として「5」を示唆する。このようにして遊技機10は、有効ライン数を用いて
設定値が「2」,「3」,「5」のいずれかであることを示唆する。
なお、遊技機10は、有効ライン数を用いて設定値の示唆をおこなえばよく、有効ライ
ン数と設定値とを一対一で対応付ける(有効ライン数=設定値とする)ことに限らない。
たとえば、遊技機10は、有効ラインが少ない場合に低設定(たとえば、設定値が「1」
,「2」,「3」)であることを示唆し、有効ラインが多い場合に高設定(たとえば、設
定値が「4」,「5」,「6」)であることを示唆するなどとしてもよい。
図235(2)に示すタイミングチャートは、示唆実行予告後に変化した有効ライン数の変化量を設定値(有効ライン数の変化量=設定値)として遊技機10の設定値が「2」であることを示唆する場合のタイミングチャートを示す。
遊技機10は、有効ラインが1である大図柄群501によりN回目の変動表示ゲームを
開始する。そして遊技機10は、N回目の変動表示ゲームのタイミングt11の直前に示
唆実行予告をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt11から大図柄群501から
大図柄群5012に変更する。その後遊技機10は、タイミングt12から大図柄群50
12から大図柄群5014に変更する。このようにして遊技機10は、有効ライン数を「
1」,「3」,「5」と+2ずつ増加させることで設定値が「2」であることを示唆する
なお、遊技機10は、有効ラインの増加量を用いて設定値の示唆をおこなえばよく、有
効ラインの増加量と設定値とを一対一で対応付ける(有効ラインの増加量=設定値とする
)ことに限らない。たとえば、遊技機10は、有効ラインの増加量が1である場合に低設
定(たとえば、設定値が「1」,「2」,「3」)であることを示唆し、有効ラインの増
加量が2である場合に高設定(たとえば、設定値が「4」,「5」,「6」)であること
を示唆するなどとしてよい。
なお、有効ライン数や有効ラインの増加量を用いて遊技機10の設定値を示唆した後の
図柄の変動態様(リーチ数)によって示唆した設定値の確度(示唆信頼度)を示唆しても
よい。
たとえば、遊技機10は、リーチ数が少ない場合に確度が低いことを示唆し、リーチ数
が多くなるほど確度が高いことを示唆するようにしてもよい。この場合、遊技機10は、
実際の設定値を示唆した場合にはリーチ数が多くなりやすいように確率を設定し、実際の
設定値を示唆していない場合にリーチ数が少なくなりやすいように確率を設定すればよい
なお、リーチの態様によって遊技機10は、示唆した設定値の確度を示唆してもよい。ここで、リーチの態様について説明する。図236は、第12の実施形態の変形例8における表示装置の表示画面の一例を示す図である。
図236(1)に示す表示画面549は、有効ライン数が3である場合においてリーチ数が3(トリプルリーチ)である場合の一例を示す図である。表示画面549では、左図柄501L1と右図柄501R1とが「5」で仮停止し、左図柄501L1と右図柄501R1と中図柄501Cとでリーチ図柄が「5」であるリーチを形成している。表示画面549では、左図柄501L2と右図柄501R2とが「7」で仮停止し、左図柄501L2と右図柄501R2と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成している。表示画面549では、左図柄501L3と右図柄501R3とが「3」で仮停止し、左図柄501L3と右図柄501R3と中図柄501Cとでリーチ図柄が「3」であるリーチを形成している。このように表示画面549では、3種の図柄によって3つのリーチが形成された態様となっている。これにより遊技機10は、設定値が「3」である確度として第1の確度を示唆する。
図236(2)に示す表示画面550は、有効ライン数が3である場合においてリーチ数が3(トリプルリーチ)である場合の一例を示す図である。表示画面550では、左図柄501L1と右図柄501R1とが「7」で仮停止し、左図柄501L1と右図柄501R1と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成している。表示画面550では、左図柄501L2と右図柄501R2とが「7」で仮停止し、左図柄501L2と右図柄501R2と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成している。表示画面550では、左図柄501L3と右図柄501R3とが「7」で仮停止し、左図柄501L3と右図柄501R3と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成している。このように表示画面550では、1種の図柄によって3つのリーチが形成された態様となっている。これにより遊技機10は、設定値が「3」である確度(たとえば、確度100%)として第2の確度(>第1の確度)を示唆する。
このようにして遊技機10は、リーチを形成する図柄の種別数によりリーチの確度を示唆することもできる。
以上が第12の実施形態の変形例8における遊技機10による有効ラインの態様を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの有効ラインの態様を用いた設定値の示唆を
単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合
に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
なお、遊技機10は、有効ライン数で設定値の示唆候補を示唆し、その後の図柄の態様
で設定値を示唆してもよい。たとえば、遊技機10は、有効ライン数を「6」とすること
で設定値の示唆候補が「6」以下(「1」〜「6」)であることを示唆し、その後にリー
チが3つ形成することで設定値が「3」であることを示唆する。
また、遊技機10は、有効ライン数で設定値を示唆する数を示唆し、その後の図柄の態
様で設定値を示唆してもよい。たとえば、遊技機10は、有効ライン数を「5」とするこ
とで5つ以下の設定値が示唆されることを示唆し、その後に「1」と「2」と「3」をリ
ーチ図柄とするリーチを形成することで設定値が「1」,「2」,「3」であることを示
唆する。
上述した第12の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、備える。表示手段は、ゲームを表示可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能である。制御手段は、所定条件が成立するまでの第1の期間にゲームにおいて所定のゲーム演出を実行し、所定条件が成立した後の第2の期間にゲーム演出と並行して設定された遊技性能を示唆する示唆演出を実行する。
(2)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、設定手段(たとえば、
遊技制御装置100、演出制御装置300)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置10
0、演出制御装置300)と、備える。表示手段は、識別情報を変動表示する変動表示ゲ
ームを表示可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定
可能である。制御手段は、変動表示ゲームにおいて識別情報を変動表示させ、所定の設定
示唆図柄を停止表示させたことに対応して、設定された遊技性能を示唆する示唆演出を実
行する。
(3)(2)の停止表示は、設定示唆図柄の本停止と、仮停止とを含む。
(4)(2)の制御手段は、設定示唆図柄の仮停止中に示唆演出を実行する(図223)。
(5)(2)の制御手段は、設定示唆図柄を停止表示した後、識別情報の変動表示を再開し、再開した識別情報の変動表示が本停止するまでの間に示唆演出を実行する(図218)。
(6)(2)の制御手段は、次回以降の変動表示ゲーム中に示唆演出をおこなう。
(7)(2)の制御手段は、設定示唆図柄の停止表示を契機に、変動表示ゲームと独立して実行される示唆演出をおこなう(図221(2))。
(8)(2)の制御手段は、変動表示ゲームと独立した示唆演出を、変動表示ゲームと並行しておこなう(図217)。
(9)(2)の制御手段は、示唆演出を含めた変動表示ゲームの変動演出をおこなう(図229,43,44)。
(10)(2)の遊技機10は、遊技者の操作を受付可能な操作手段(プッシュボタン25)をさらに備え、制御手段は、操作手段を用いて示唆演出をおこなう(図228)。
(11)(2)の遊技機10は、変動表示ゲームの背景を表示する背景表示手段をさらに備え、制御手段は、背景表示手段による背景表示を用いて示唆演出をおこなう(図227)。
(12)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、保留表示手段(たとえば、保留表示505b、保留消化表示506b)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。表示手段は、ゲームを表示可能である。保留表示手段は、ゲームの実行権利として始動記憶を記憶し、始動記憶に応じた保留表示を表示可能である。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能である。制御手段は、設定された遊技性能を保留表示の表示態様の変更により示唆する示唆演出を実行する(図222)。
(13)(12)の制御手段は、始動記憶に対応するゲームの結果に関連して保留表示
の表示態様を変更して保留予告演出を実行可能である。
(14)(13)の制御手段は、示唆演出に保留予告演出を兼ねさせる。
[第13の実施形態]
次に第13の実施形態の遊技機10について説明する。第13の実施形態の遊技機10は、遊技者に関する注意喚起や企業名の報知(製造会社を案内する製造会社識別表示の表示、販売会社を案内する販売会社識別表示の表示)をおこなう際に遊技機10に設定された設定値の示唆をおこなう。遊技者に関する注意喚起としては、カード取り忘れ防止表示、のめりこみ防止表示がある。
まず、第13の実施形態の表示装置41における表示画面の構成例について図237,51,52を用いて説明する。図237は、第13の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その1)である。図238は、第13の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その2)である。図239は、第13の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その3)である。
図237(1)に示す表示画面551は、カード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面である。表示画面551は、設定値の示唆をしていない態様(基本態様)の表示画面(デフォルト画面)である。表示画面551は、表示要素552と、表示要素553とを表示内容に含む。表示要素552は、「カードの取り忘れ注意!」という注意喚起の文字を表示する。表示要素553は、カードが排出口から排出される様子を示す画像を表示する。
図237(2)に示す表示画面554は、設定値の示唆をしている態様(示唆態様)のカード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面(その1)である。表示画面554では、デフォルト画面で表示していた表示要素553から表示要素553aに変化している。具体的には、表示要素553aでは、カードの表面の態様が表示要素553の態様と異なる態様(「虎カード」という文字およびサングラスをかけた虎のようなキャラクタが追加された態様)となっており、表示画面554は、変化した態様により設定値を示唆している(変化した態様に対応する設定値を示唆している)。
このように遊技機10は、カード取り忘れ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示
唆することで遊技者の関心を高めることができ、カード取り忘れ防止を注意喚起の報知効
果を向上できる。
図237(3)に示す表示画面555は、設定値の示唆をしている態様(示唆態様)のカード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面(その2)である。表示画面555では、デフォルト画面に加えて、表示要素556をさらに表示内容に含む。表示要素556は、虎のようなキャラクタである。そして、表示画面555は、新たに追加した表示要素556に対応する設定値を示唆している。
このように遊技機10は、カード取り忘れ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示
唆することで遊技者の関心を高めることができ、カード取り忘れ防止を注意喚起の報知効
果を向上できる。
図237(4)に示す表示画面557は、設定値の示唆をしている態様(示唆態様)のカード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面(その3)である。表示画面557では、デフォルト画面で表示していた表示要素552から表示要素552aに変化している。具体的には、表示要素552aでは、文字の態様が表示要素552の態様と異なる態様となっており、表示画面557は、変化した態様に対応する設定値を示唆している。
このように遊技機10は、カード取り忘れ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示
唆することで遊技者の関心を高めることができ、カード取り忘れ防止を注意喚起の報知効
果を向上できる。
図238(1)に示す表示画面558は、企業の名称を報知する表示画面(企業名識別画像表示画面)である。表示画面558は、設定値の示唆をしていない態様の表示画面(デフォルト画面)である。表示画面558は、表示要素559を表示内容に含む。表示要素559は、「株式会社虎虎虎」という企業名と、虎のようなキャラクタ(たとえば、企業のマスコットキャラクタ)を表示する。
図238(2)に示す表示画面560は、設定値(ここでは「3」)の示唆をしている態様(示唆態様)の企業の名称を報知する表示画面である。表示画面560は、表示画面558に相当する表示をおこなう3つの表示窓561を表示内容に含む。表示窓561は、表示画面内を適宜移動する。このように表示画面560は、画面内に複数の表示画面558(表示窓561)を含む態様となっており、その態様(数)に対応する設定値を示唆している。
このように遊技機10は、企業の名称の注意喚起の表示態様により設定値を示唆するこ
とで遊技者の関心を高めることができ、企業の名称の注意喚起の報知効果を向上できる。
なお、遊技機10は、数に代えて表示画面560を移動する表示窓561の軌跡により
設定値を示唆してもよい。
図239(1)に示す表示画面562は、のめりこみ防止を注意喚起する表示画面である。表示画面562は、設定値の示唆をしていない態様の表示画面(デフォルト画面)である。表示画面562は、表示要素563を表示内容に含む。表示要素563は、「のめりこみに気を付けよう」という注意喚起の文字と、虎のようなキャラクタを表示する。
図239(2)に示す表示画面564は、設定値(ここでは「2」)の示唆をしている態様(示唆態様)ののめりこみ防止を注意喚起する表示画面である。表示画面564は、表示画面562に相当する表示をおこなう2つの表示窓565を表示内容に含む。表示窓565は、表示画面内を適宜移動する。このように表示画面564は、画面内に複数の表示画面562(表示窓565)を含む態様となっており、その態様(数)に対応する設定値を示唆している。
このように遊技機10は、のめりこみ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示唆す
ることで遊技者の関心を高めることができ、のめりこみ防止を注意喚起の報知効果を向上
できる。
なお、遊技機10は、数に代えて表示画面564を移動する表示窓565の軌跡により設定値を示唆してもよい。
次に注意喚起の報知表示による設定値の示唆の流れについて図240を用いて説明する。図240は、第13の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その1)である。
図240(1)に示すタイミングチャートは、設定値の示唆をしていない場合の流れを示すタイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から基本態様(デフォルト態様)で注意喚起の報知表示を開始し、タイミングt4に注意喚起の報知表示を終了する。
図240(2)に示すタイミングチャートは、開始時から終了時まで報知表示の期間中ずっと設定値の示唆をおこなう場合の流れを示すタイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から示唆態様で注意喚起の報知表示を開始し、タイミングt4に注意喚起の報知表示を終了する。
図240(3)に示すタイミングチャートは、途中から設定値の示唆をおこなう場合の流れを示す表示画面タイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から基本態様で注意喚起の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2の直前に示唆実行予告をし、タイミングt2から態様を基本態様から示唆態様に差替え、タイミングt4に注意喚起の報知表示を終了する。なお、示唆実行予告(示唆実行報知)は、設定値の示唆が開始することの予告であり、たとえば、光や音や表示画面などを用いて実行される。
このように遊技機10は、基本態様から示唆態様に差替えた後ではなく、示唆態様に差
替える直前に示唆実行予告をおこない注目を集めることで、設定値の示唆を見落とすこと
を防止するとともに、遊技者に基本態様と示唆態様との変更箇所を把握可能にできる。な
お、示唆実行予告(示唆実行報知)は、設定値の示唆の開始時だけでなく終了時にも予告
をしてもよい。
図240(4)に示すタイミングチャートは、開始時から途中まで設定値の示唆をおこなう場合の流れを示す表示画面タイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から示唆態様で注意喚起の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2の直前に示唆実行終了予告をし、タイミングt2から態様を示唆態様から基本態様に差替え、タイミングt4に注意喚起の報知表示を終了する。なお、示唆実行終了予告(示唆実行報知)は、設定値の示唆が終了することの予告であり、たとえば、光や音や表示画面などを用いて実行される。
このように遊技機10は、示唆態様から基本態様に差替えた後ではなく、基本態様に差
替える直前に示唆実行予告をおこない注目を集めることで、設定値の示唆を見落とすこと
を防止するとともに、遊技者に示唆態様と基本態様との変更箇所を把握可能にできる。な
お、示唆実行予告(示唆実行報知)は、設定値の示唆の終了時だけでなく開始時にも予告
をしてもよい。
図240(5)に示すタイミングチャートは、複数回の設定値の示唆をおこなう場合の流れを示す表示画面タイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から基本態様で注意喚起の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2から態様を基本態様から示唆態様(設定値が「2」であることを示唆する態様)に差替え、タイミングt3に示唆態様(設定値が「2」であることを示唆する態様)から示唆態様(設定値が「5」であることを示唆する態様)に差替え、注意喚起の報知表示を終了する。
このようにして遊技機10は、設定値が「2」,「5」のいずれかであることを示唆す
る。これによれば遊技機10は、複数回の示唆態様の差替えをおこなうことで複数の設定
値を示唆できる。なおこの場合にも遊技機10は、示唆実行予告をおこなってもよい。
なお、遊技機10は、基本態様と示唆態様を差替えることで設定値の示唆をおこなうと
して説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、基本態様を表示するレイヤ(
報知表示レイヤ)と基本態様との差分を表示するレイヤ(設定示唆レイヤ)を用意し、設
定示唆レイヤをONすることで基本態様と重ねて差分を表示して示唆態様を実現し、設定
値の示唆をおこなうようにしてもよい。
ここで設定示唆レイヤのON・OFFにより設定値の示唆をおこなう場合の流れについて図241を用いて説明する。図241は、第13の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その2)である。
図241に示すタイミングチャートは、途中から設定値の示唆をおこなう場合の流れを示す表示画面タイミングチャートであり、図240(3)と対応するタイミングチャートである。
遊技機10は、タイミングt1に報知表示レイヤをONにして基本態様による注意喚起
の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2の直前に示唆実行予告をし、タイ
ミングt2から設定示唆レイヤをONにすることで基本態様と差分を重ねて示唆態様によ
る報知表示を開始し、タイミングt4に報知表示レイヤおよび設定示唆レイヤをOFFに
して注意喚起の報知表示を終了する。
このように基本態様との差分を表示する設定示唆レイヤを用意し、設定示唆レイヤをO
Nすることで基本態様と重ねて示唆態様を実現することで、遊技機10は、基本態様と示
唆態様とを差替える場合よりも予め準備するデータを減らすことができる。
以上が第13の実施形態における遊技機10による注意喚起の報知表示を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの注意喚起の報知表示を用いた設定値の示唆
を単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場
合に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第13の実施形態の変形例1]
次に第13の実施形態の遊技機10について説明する。第13の実施形態の変形例1の遊技機10は、連続しておこなわれる注意喚起の報知表示により遊技機10に設定された設定値の示唆をおこなう。
第13の実施形態の変形例1における注意喚起の報知表示による設定値の示唆の流れについて図242を用いて説明する。図242は、第13の実施形態の変形例1における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。
遊技機10は、図242に示すように、取り忘れ防止表示と、企業名報知表示(企業名識別表示)と、のめりこみ防止表示とを連続しておこなう。なお、取り忘れ防止表示と、企業名報知表示と、のめりこみ防止表示の順番は一例であってこれに限らない。また、取り忘れ防止表示と、企業名報知表示と、のめりこみ防止表示の全てを実行することに限らず、いずれか2つを実行するものであってもよい。
遊技機10は、タイミングt11からタイミングt12まで取り忘れ防止表示をおこな
い、タイミングt12からタイミングt13まで企業名報知表示をおこない、タイミング
t13からタイミングt14までのめりこみ防止表示をおこなう。
図242(1)に示すタイミングチャートは、設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する場合のタイミングチャートを示す。遊技機10は、カード取り忘れ防止表示中(タイミングt11からタイミングt12)において設定値の示唆をせず、企業名報知表示中(タイミングt12からタイミングt13)において設定値が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆し、のめりこみ防止表示中(タイミングt13からタイミングt14)において設定値の示唆をしない。このようにして遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する。
このように遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「
4」,「6」を示唆する場合に、いずれかの注意喚起の報知表示時だけで設定値を示唆し
てもよい。この場合に、遊技機10は、いずれの注意喚起の報知表示時に設定値を示唆す
るかで示唆の確度を異ならせてもよい。また、遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示
のうちのいくつの注意喚起の報知表示時に設定値を示唆するかで示唆の確度(たとえば、
いずれかでおこなわれる場合よりもすべてでおこなわれる場合のほうが確度を高くする)
を異ならせてもよい。このようにいずれかの注意喚起の報知表示時に設定値を示唆するこ
とで、遊技機10は、遊技者に一連の注意喚起の報知表示を注目させることができる。こ
れにより遊技機10は、注意喚起の報知表示の報知効果を向上できる。
図242(2)に示すタイミングは、設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する場合のタイミングチャートを示す。遊技機10は、カード取り忘れ防止表示中(タイミングt11からタイミングt12)において設定値が「1」,「2」,「3」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆し、企業名報知表示中(タイミングt12からタイミングt13)において設定値が「1」,「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆し、のめりこみ防止表示中(タイミングt13からタイミングt14)において設定値が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆する。このようにして遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する。
このように遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「
4」,「6」を示唆する場合に、注意喚起の報知表示が進行するにつれ徐々に設定値を減
らしていき最後に示唆した内容を一連の注意喚起の報知表示における設定値の示唆内容と
してもよい。このように段階的に示唆する設定値を絞り込んでいくことで、遊技機10は
、遊技者に一連の注意喚起の報知表示を注目させることができる。これにより遊技機10
は、注意喚起の報知表示の報知効果を向上できる。
図242(3)に示すタイミングは、設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する場合のタイミングチャートを示す。遊技機10は、カード取り忘れ防止表示中(タイミングt11からタイミングt12)において設定値が「2」であることを示唆し、企業名報知表示中(タイミングt12からタイミングt13)において設定値が「4」であることを示唆し、のめりこみ防止表示中(タイミングt13からタイミングt14)において設定値が「6」であることを示唆する。このようにして遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する。
このように遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「
4」,「6」を示唆する場合に、それぞれの注意喚起の報知表示時に示唆した内容を合わ
せたものを一連の注意喚起の報知表示における設定値の示唆内容としてもよい。このよう
にそれぞれの注意喚起の報知表示時に示唆した内容を合わせたものを一連の注意喚起の報
知表示における設定値の示唆内容とすることで、遊技機10は、遊技者に一連の注意喚起
の報知表示を注目させることができる。これにより遊技機10は、注意喚起の報知表示の
報知効果を向上できる。
以上が第13の実施形態の変形例1における遊技機10による連続する注意喚起の報知表示を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの連続する注意喚起の報知表示を用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
ところで、遊技者は、遊技の結果、大勝ちするとその時の楽しさを忘れることができず
、徐々にのめりこんでしまうという可能性がある。そこで、注意喚起の報知表示における
設定値の示唆を実行する割合を大当りの発生回数や差玉数(アウト球数−セーフ球数)、
出玉率((アウト球数÷セーフ球数)×100)に応じて変更するようにしてもよい。特
に、のめりこみ防止表示中におこなう設定値の示唆に関しては、大当りの発生回数が基準
値(例えば、20回)より増加、差玉数が基準値(例えば、10000球)より増加(差
玉数がマイナス)、出玉率が基準値(例えば、110%)より増加することのいずれかが
成立すること、又は全てが成立することを条件として、その示唆演出の出現率を高める(
例えば、10%増加)ようにしてもよい。このようにすることで、のめりこみ予備軍であ
る遊技者に対して適切に注意喚起がおこなえるようになり、のめりこみ遊技者となってし
まうことを未然に防止することが可能となる。
上述した第13の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、注意喚起手段(たとえば、表示装置41)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。表示手段は、ゲームを表示可能である。注意喚起手段は、遊技に関する注意喚起(カード取り忘れ防止表示(図237)、のめりこみ防止表示(図239))をおこなう。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能である。制御手段は、設定手段により設定された遊技性能を示唆する示唆演出を含めて注意喚起手段に注意喚起をおこなわせる。
(2)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、注意喚起手段(たとえば、表示装置41)と、企業名表示手段(たとえば、表示装置41)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。表示手段は、ゲームを表示可能である。注意喚起手段は、遊技に関する注意喚起(カード取り忘れ防止表示、のめりこみ防止表示)をおこなう。企業名表示手段は、注意喚起よりも前、または注意喚起よりも後に企業名を案内する企業名識別表示を表示する(図238)。設定手段は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能である。制御手段は、設定手段により設定された遊技性能を示唆する示唆演出を含めて企業名表示手段に企業名識別表示を表示させる(図242)。
(3)(2)の制御手段は、注意喚起手段による第1の注意喚起と第2の注意喚起との間で企業名識別表示を表示する(図242)。
[第14の実施形態]
第14の実施形態の遊技機10は、設定値を示唆する示唆演出をおこなうことができる。このとき、遊技機10は、複数の示唆演出を示唆強度ごとに設定示唆演出グループとしてグループ化している。遊技機10は、現在の設定示唆演出グループに対応する示唆演出を実行する。これにより、遊技機10は、設定示唆演出グループごとに異なる示唆強度で示唆演出をおこなうことができる。
また、遊技機10は、遊技機10における遊技量を検出して遊技量に応じて示唆演出設
定グループを切り替える。これにより、遊技機10は、遊技量に応じて異なる示唆強度で
示唆演出をおこなうことができる。
なお、示唆強度とは、示唆の強さを示す指標であり、一側面において示唆の信頼度に対
応し、一側面において示唆の明確度に対応する。また、遊技量は、広義には遊技機10の
稼働量であり、たとえば、アウト数によって定量的に計測できる。なお、アウト数は、遊
技領域から排出される遊技球数であり、遊技領域への遊技球の入数に一致する。
まず、設定示唆演出グループの切替に用いる設定示唆演出グループ抽選テーブルについて図243を用いて説明する。図243は、第14の実施形態の設定示唆演出グループ抽選テーブルの一例を示す図である。
まず、図243(1)に設定示唆演出グループ抽選テーブル(初期状態)を示す。設定示唆演出グループ抽選テーブル(初期状態)は、遊技量が初期化されたときに用いられるテーブルである。
設定示唆演出グループ抽選テーブル(初期状態)は、6つの設定値ごとに3つの設定示
唆演出グループC,B,Aの選択確率を規定する。たとえば、遊技機10は、設定値が「
1」であるとき、確率P(C1)で設定示唆演出グループCを選択し、確率P(B1)で
設定示唆演出グループBを選択し、確率P(A1)で設定示唆演出グループAを選択する
。なお、設定示唆演出グループCよりも設定示唆演出グループBの示唆強度が強く、設定
示唆演出グループBよりも設定示唆演出グループAの示唆強度が強いものとする。また、
確率P(C1)よりも確率P(B1)の確率が小さく、確率P(B1)よりも確率P(A
1)の確率が小さいものとする。なお、設定値「2」から設定値「6」についても設定値
「1」と同様である。
このようにして、遊技機10は、初期状態において各設定値で3つの設定示唆演出グル
ープC,B,Aのいずれかを選択可能にする。また、遊技機10は、初期状態において示
唆強度が低い設定示唆演出グループほど選択されやすいようにしている。なお、遊技機1
0は、初期状態において必ずしも3つの設定示唆演出グループのすべてを選択可能にしな
いものであってもよい。たとえば、遊技機10は、初期状態において示唆強度が最も高い
設定示唆演出グループAを選択不可にしてもよいし、初期状態において示唆強度が最も低
い設定示唆演出グループCのみを選択可能にしてもよい。また、遊技機10は、設定値ご
との設定示唆演出グループの選択確率を異ならせるものであってもよい。たとえば、遊技
機10は、設定値「1」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A1)と設定値
「6」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A6)とを、選択確率P(A6)
>選択確率P(A1)のように違えることができる。
次に、図243(2)に設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)を示す。設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)は、遊技量が所定量に達するごとに用いられるテーブルである。
設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)は、6つの設定値ごとに2つの設定示
唆演出グループB,Aの選択確率を規定する。たとえば、遊技機10は、設定値が「1」
であるとき、確率P(B1’)で設定示唆演出グループBを選択し、確率P(A1’)で
設定示唆演出グループAを選択する。なお、確率P(B1’)よりも確率P(A1’)の
確率が小さいものとする。なお、設定値「2」から設定値「6」についても設定値「1」
と同様である。なお、遊技機10は、設定示唆演出グループCを選択肢から除外すること
で初期状態よりも中間状態において設定示唆演出に対する期待感の向上を図っている。
このようにして、遊技機10は、中間状態において各設定値で2つの設定示唆演出グル
ープB,Aのいずれかを選択可能にする。また、遊技機10は、中間状態において示唆強
度が低い設定示唆演出グループほど選択されやすいようにしている。なお、遊技機10は
、中間状態において必ずしも2つの設定示唆演出グループのすべてを選択可能にしないも
のであってもよい。たとえば、遊技機10は、中間状態において示唆強度が最も高い設定
示唆演出グループAを選択不可にしてもよいし、中間状態において示唆強度が最も低い設
定示唆演出グループBのみを選択可能にしてもよい。また、遊技機10は、設定値ごとの
設定示唆演出グループの選択確率を異ならせるものであってもよい。たとえば、遊技機1
0は、設定値「1」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A1’)と設定値「
6」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A6’)とを、選択確率P(A6’
)>選択確率P(A1’)のように違えることができる。
なお、設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)は、遊技量が所定量に達したと
きに用いられるテーブルであるとしたが、現在の設定示唆演出グループが設定示唆演出グ
ループA,Bであるときに用いられるテーブルであるとしてもよい。
次に、図243(3)に設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)を示す。設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)は、遊技量があらかじめ上限として設定する上限量に達したときに用いられるテーブルである。
設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)は、6つの設定値ごとに1つの設定示
唆演出グループAの選択確率「1」を規定する。すなわち、遊技機10は、設定値に関わ
らず、遊技量が上限量に達したときに設定示唆演出グループAを選択する。なお、遊技機
10は、遊技量が上限量に達したときに設定示唆演出グループAの選択を保証することで
初期状態や中間状態よりも最終状態において設定示唆演出に対する期待感の向上を図る。
なお、遊技機10は、3つの設定示唆演出グループC,B,Aを有するとしたが、2つ
、または4つ以上の設定示唆演出グループを有するものであってもよい。また、遊技機1
0は、設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)を有するとしたが、設定示唆演出
グループ抽選テーブル(中間状態)を有しないものであってもよいし、2以上の設定示唆
演出グループ抽選テーブル(中間状態)を有するものであってもよい。
次に、示唆強度とは、示唆の強さを示す指標であり、一側面において示唆の信頼度に対応し、一側面において示唆の明確度に対応するとしたが、示唆強度について図244を用いてより具体的に説明する。図244は、第14の実施形態の示唆強度の一例を示す図である。
まず、設定示唆演出グループごとの示唆信頼度対応を図244(1)に示す。設定示唆演出グループCの示唆信頼度は、「低」である。設定示唆演出グループBの示唆信頼度は、「中」である。設定示唆演出グループAの示唆信頼度は、「高」である。すなわち、3つの設定示唆演出グループC,B,Aのうちで設定示唆演出グループCの示唆信頼度が最も低く、設定示唆演出グループAの示唆信頼度が最も高いことを示す。
次に、示唆信頼度ごとの確報/誤報確率を図244(2)に示す。示唆信頼度「低」は、報知内容のうちの1/6が確報であり、報知内容のうちの5/6が誤報である。すなわち、示唆信頼度「低」は、報知内容のうちに確報が含まれる比率が低く、報知内容のうちに誤報が含まれる比率が高い。示唆信頼度「中」は、報知内容のうちの3/6が確報であり、報知内容のうちの3/6が誤報である。すなわち、示唆信頼度「中」は、報知内容のうちに確報が含まれる比率と報知内容のうちに誤報が含まれる比率とが同程度である。示唆信頼度「高」は、報知内容のうちの6/6が確報であり、報知内容のうちの0/6が誤報である。すなわち、示唆信頼度「高」は、報知内容のうちに確報が含まれる比率が高く、報知内容のうちに誤報が含まれる比率が低い。したがって、3つの設定示唆演出グループC,B,Aのうちで設定示唆演出グループCの示唆信頼度が最も確度が低く、設定示唆演出グループAの示唆信頼度が最も確度が高いことを示す。
次に、示唆信頼度ごとの示唆数を図244(3)に示す。示唆信頼度「低」は、1つから4つまでの設定値を示唆する報知の選択確率を1/6とし、5つの設定値を示唆する報知の選択確率を2/6とする。すなわち、示唆信頼度「低」は、報知によって示唆される設定値の数が期待値として大きく、結果として報知内容としての曖昧度が大きい。示唆信頼度「中」は、1つから3つまでの設定値を示唆する報知の選択確率を1/6とし、4つの設定値を示唆する報知の選択確率を3/6とし、5つの設定値を示唆する報知の選択確率を0/6とする。すなわち、示唆信頼度「中」は、報知によって示唆される設定値の数が期待値として中程度である。すなわち、示唆信頼度「中」は、報知によって示唆される設定値の数が期待値として大きくもなく小さくもなく、結果として報知内容としての曖昧度が中程度である。示唆信頼度「高」は、1つの設定値を示唆する報知の選択確率を1/6とし、2つの設定値を示唆する報知の選択確率を2/6とし、3つの設定値を示唆する報知の選択確率を3/6とする。すなわち、示唆信頼度「高」は、報知によって示唆される設定値の数が期待値として小さく、結果として報知内容としての曖昧度が小さい。
なお、示唆する設定値の数が「1」であるときの報知例は、「設定6確定」、「設定6
?」等がある。また、示唆する設定値の数が「2」であるときの報知例は、「設定5、6
確定」、「設定5、6?」等がある。また、示唆する設定値の数が「3」であるときの報
知例は、「設定4、5、6確定」、「偶数設定?」等がある。
また、示唆信頼度の確度を、報知メッセージの表示色(背景、文字、枠等)やキャラク
タ等により示唆してもよい。たとえば、報知メッセージの文字色が示す示唆信頼度の確度
を、青文字、赤文字、金文字の順に高くなるようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知する確率情報とアウト球数について説明する。遊技制御装置100は、確率情報とアウト球数とをRAM初期化時と停電復旧時に演出制御装置300に通知する。ここで、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知するRAM初期化時コマンドと停電復旧時コマンドとについて図245を用いて説明する。図245は、第14の実施形態のRAM初期化時コマンドと、停電復旧時コマンドの一例を示す図である。
遊技制御装置100は、メイン処理のステップS54(図196参照)においてRAM初期化時のコマンドを演出制御装置300に送信し、ステップS59(図196参照)において停電復旧時のコマンドを演出制御装置300に送信する。
(1)RAM初期化時コマンドは、遊技制御装置100がRAM初期化時に送信するコ
マンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機
種指定」)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じ
てACTION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制
御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。
コマンド名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしに対応するACTIO
N「01H」を含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「3」のコマンド(コマンド
名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留数」は、MODE「A2H」
と、保留なしに対応するACTION「01H」を含む。次に、遊技制御装置100は、
送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「確率情報
」は、MODE「A0H」と、初期状態に対応するACTION「01H」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送
信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTIO
N「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定
値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「7」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「8」のコマンド(コマンド名「電源投入」)を
送信する。コマンド名「電源投入」は、MODE「AAH」と、対応するACTION「
55H」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、RAM初期化時に設定されている設定値(1〜6
の範囲)と、RAM初期化時のアウト球数(0〜65535の範囲)とを演出制御装置3
00に通知できる。
(2)停電復旧時コマンドは、遊技制御装置100が停電復旧時に送信するコマンドを
示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機種指定」
)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じてACT
ION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置1
00は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド
名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACT
ION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置1
00は、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド
名「特図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACT
ION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置1
00は、送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「
確率情報」は、MODE「A0H」と、各種遊技状態に対応するACTION「01H」
からACTION「07H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送
信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTIO
N「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定
値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「7」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「8」のコマンドとして、送信順「8−1」のコ
マンド(コマンド名「客待ちデモ」)または送信順「8−2」のコマンド(コマンド名「
停電復旧」)に対応するコマンドのいずれかを送信する。コマンド名「客待ちデモ」は、
MODE「80H」と、対応するACTION「55H」を含む。コマンド名「停電復旧
」は、MODE「ABH」と、対応するACTION「55H」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、停電復旧時に設定されている設定値(1〜6の範
囲)と、RAM初期化時のアウト球数(0〜65535の範囲)とを演出制御装置300
に通知できる。
遊技制御装置100は、確率情報とアウト球数とを変動表示時にも演出制御装置300に通知する。ここで、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知する変動時コマンドについて図246を用いて説明する。図246は、第14の実施形態の変動系コマンドの一例を示す図である。
遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理(図21参照)または特図2ゲーム処理(図
22参照)において演出コマンドを設定して、演出制御装置300に送信する。
変動時コマンド(変動系コマンド)は、遊技制御装置100が特図ゲームの変動開始時
に送信するコマンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コ
マンド名「飾り図柄指定」)を送信する。コマンド名「飾り図柄指定」は、MODE「8
5H」と、飾り図柄に応じてACTION「11H」からACTION「7FH」のいず
れかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「変動
パターン指定」)を送信する。コマンド名「変動パターン指定」は、MODE「C0H」
からMODE「D2H」のいずれかと、各変動パターンに対応するACTION「01H
」からACTION「7FH」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順
「3」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特図1保留
数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H
」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順
「4」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留
数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H
」からACTION「05H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、変動開始時の所要の情報に加えて、変動開始時のアウト球数(0〜65535の範囲)を演出制御装置300に通知できる。
遊技制御装置100は、確率情報とアウト球数とを先読み変動表示時にも演出制御装置300に通知する。ここで、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知する先読み変動時のコマンドについて図247を用いて説明する。図247は、第14の実施形態の先読み変動系コマンドの一例を示す図である。
遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理(図21参照)または特図2ゲーム処理(図
22参照)において演出コマンドを設定して、演出制御装置300に送信する。
先読み変動時コマンド(先読み変動系コマンド)は、遊技制御装置100が特図ゲーム
(特図1ゲームまたは特図2ゲーム)の先読み変動開始時に送信するコマンドを示す。ま
ず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「先読み飾り図柄指定
」)を送信する。コマンド名「先読み飾り図柄指定」は、MODE「FDH」と、先読み
飾り図柄に応じてACTION「11H」からACTION「7FH」のいずれかを含む
。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「先読み変動パタ
ーン指定」)を送信する。コマンド名「先読み変動パターン指定」は、MODE「EOH
」からMODE「F2H」のいずれかと、各先読み変動パターンに対応するACTION
「01H」からACTION「7FH」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は
、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特
図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION
「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は
、送信順「4」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特
図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION
「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、先読み変動時の所要の情報に加えて、先読み変動
時のアウト球数(0〜65535の範囲)を演出制御装置300に通知できる。
なお、遊技制御装置100は、これに限らず、演出制御装置300にコマンドを送信す
る際にアウト球数を追加して送信するようにしてもよい。これにより、演出制御装置30
0は、随時アウト球数を把握することができる。
〔設定示唆演出グループ決定処理〕
次に、設定示唆演出グループを決定する設定示唆演出グループ決定処理について図248を用いて説明する。図248は、第14の実施形態の設定示唆演出グループ決定処理のフローチャートを示す図である。設定示唆演出グループ決定処理は、演出制御装置300の制御部によって実行される処理である。演出制御装置300は、アウト球数を含むコマンドを遊技制御装置100から取得したときに設定示唆演出グループ決定処理を実行する。
[ステップD91]制御部は、アウト球数を含むコマンドからアウト球数を取得する。
[ステップD92]制御部は、設定示唆演出グループを初期化(設定示唆初期化)する
タイミングであるか否かを判定する。設定示唆初期化のタイミングは、あらかじめ設定す
るタイミングであり、たとえば、RAM初期化タイミングや、設定変更タイミング、大当
り終了ごと、大当り後の普電サポート終了ごと、所定の遊技量検出ごと等がある。
制御部は、設定示唆初期化のタイミングである場合にステップD93に進み、設定示唆
初期化のタイミングでない場合にステップD96に進む。
[ステップD93]制御部は、示唆演出機会基準1を設定する。示唆演出機会基準1は
、設定示唆演出グループ抽選機会を決定する基準である。たとえば、示唆演出機会基準1
は、アウト球の増分「100」である。
[ステップD94]制御部は、示唆演出機会基準2を設定する。示唆演出機会基準2は
、設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)への切替機会を決定する基準である。
たとえば、示唆演出機会基準2は、アウト球の増分「20000」である。
[ステップD95]制御部は、設定示唆演出グループを初期化する。たとえば、制御部
は、設定示唆演出グループCを設定する。また、制御部は、設定示唆演出グループの初期
化とともに、設定示唆演出グループ抽選テーブルとして設定示唆演出グループ抽選テーブ
ル(初期状態)を設定する。制御部は、設定示唆演出グループを初期化した後、設定示唆
演出グループ決定処理を終了する。なお、制御部は、遊技制御装置100から通知された
アウト球数を、初期化時のアウト球数、示唆演出機会基準1到達時のアウト球数、および
示唆演出機会基準2到達時のアウト球数として保持する。これにより、制御部は、アウト
球の増分を把握可能にしている。
[ステップD96]制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準1到達か否かを判
定する。制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準1到達であればステップD97
に進み、アウト球数の増分が示唆演出機会基準1到達でなければ設定示唆演出グループ決
定処理を終了する。
[ステップD97]制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準2到達か否かを判
定する。制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準2到達であればステップD10
1に進み、アウト球数の増分が示唆演出機会基準2到達でなければステップD98に進む
[ステップD98]制御部は、設定中の設定示唆演出グループ抽選テーブルを取得する

[ステップD99]制御部は、設定中の設定示唆演出グループ抽選テーブルにしたがい
設定示唆演出グループの抽選をおこなう。
[ステップD100]制御部は、設定示唆演出グループを抽選結果に応じた設定示唆演
出グループに更新して、設定示唆演出グループ決定処理を終了する。
[ステップD101]制御部は、設定示唆演出グループを設定示唆演出グループAに更
新して設定示唆演出グループ決定処理を終了する。
このようにして、制御部は、アウト球数が示唆演出機会基準1に到達するごとに設定示
唆演出グループの更新機会を設け、抽選結果にしたがい設定示唆演出グループを更新する
ことができる。また、制御部は、アウト球数が示唆演出機会基準2に到達することで、設
定示唆演出グループを設定示唆演出グループAに更新することができる。したがって、制
御部は、アウト球数(遊技量)に応じて設定示唆演出グループの更新機会を設けることで
、設定示唆演出グループの更新機会獲得に興趣を得る遊技者による稼働向上を期待できる
。また、制御部は、アウト球数(上限遊技量)に応じて示唆強度の高い示唆演出機会の増
大を演出することで、稼働に貢献した遊技者に対して興趣向上を図ることができる。この
ような遊技機10は、設定値にもとづく演出が遊技機の稼働向上に寄与する。
次に、示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2について図249を用いて説明する。図249は、第14の実施形態の示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2の一例を示す図である。
図249(1)に示す示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2は、それぞれアウト球数だけを基準にするものである。たとえば、示唆演出機会基準1は、アウト球数「100発」であり、示唆演出機会基準2は、アウト球数「20000発」である。
図249(2)に示す示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2は、それぞれアウト球数とベースを基準にするものである。たとえば、示唆演出機会基準1は、アウト球数「100発」かつベース「25〜35」であり、示唆演出機会基準2は、アウト球数「20000発」かつベース「25〜35」である。これにより、制御部は、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会をベースによって制限できる。たとえば、制御部は、普電サポートのある遊技状態や、異常がある等の不正な遊技状態において、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会を制限できる。
図249(3)に示す示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2は、それぞれアウト球数と1分当り稼働量を基準にするものである。たとえば、示唆演出機会基準1は、アウト球数「100発」かつ1分当り稼働量「50以上」であり、示唆演出機会基準2は、アウト球数「20000発」かつ1分当り稼働量「45以上」である。これにより、制御部は、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会を1分当り稼働量によって制限できる。たとえば、制御部は、休憩を含む遊技や、遊技者の入れ替わりのある遊技、止め打ち等の変則的な遊技において、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会を制限できる。
なお、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会の制限は、ベースや1分当り稼働量以外のパラメータを用いるものであってもよい。
次に、設定示唆態様と設定示唆態様履歴報知について図250を用いて説明する。図250は、第14の実施形態の設定示唆態様と設定示唆態様履歴報知の一例を示す図である。
図250(1)に設定示唆態様と設定示唆内容の一例を示す。遊技機10は、1つ1つの設定示唆態様の確度が不確かであっても所定条件下で確報とする。たとえば、遊技機10は、飾り図柄「7」が左に停止するだけでは、確かな設定示唆をおこなわないが、飾り図柄「7」が3回連続で左に停止すると設定「4」以上確定という確報報知となる。また、遊技機10は、ノーマルリーチが発生するだけでは、確かな設定示唆をおこなわないが、ノーマルリーチが3回連続で発生すると偶数設定確定という確報報知となる。また、遊技機10は、激熱役物が動作するだけでは、確かな設定示唆をおこなわないが、激熱役物が3回連続で動作すると設定「1」から設定「4」を否定するという確報報知となる。なお、激熱役物とは、たとえば、盤演出装置44における所定動作がある。
なお、飾り図柄「7」が3回連続で左に停止すると設定「4」以上確定という確報報知
となるとしたが、3回連続に満たない2回連続で飾り図柄「7」が左に停止したときに、
不確かながらも所定の示唆強度のある報知としてもよい。他の設定示唆態様と設定示唆内
容についても同様とすることができる。これにより、遊技機10は、1つの設定示唆態様
について多段階の示唆強度を演出することができる。
図250(2)に設定示唆態様履歴報知の一例を示す。遊技機10は、1つの設定示内容から具体的な設定を看破できない場合があっても、複数の設定示唆態様から具体的な設定を看破できる場合がある。たとえば、飾り図柄「7」が3回連続で左に停止するだけでは、設定「4」以上確定ということしかわからないが、ノーマルリーチが3回連続で発生すると偶数設定が確定し、設定値が「4」または「6」のいずれかに絞られる。さらに、激熱役物が3回連続で動作すると設定「1」から設定「4」を否定することから、設定値が「6」であることを看破可能になる。
このような設定値の看破は、過去の設定示唆態様を把握することによって実現可能にな
る。そこで、遊技機10は、過去の設定示唆態様を履歴として報知手段によって報知する
。たとえば、遊技機10は、過去の設定示唆態様の履歴を表示装置41に表示する。なお
、報知手段は、表示装置41に限らず、その他の表示装置であってもよいし、LED等の
発光器等であってもよいし、スピーカ19a,19bのような音出力装置等であってもよ
く、遊技機10が備える演出手段が報知手段を兼ねることができる。
たとえば、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が3回連続して左に停止」の
発生回数が2回であること、設定示唆態様「ノーマルリーチが3回連続で発生」の発生回
数が1回であること、設定示唆態様「激熱役物が3回連続で動作」の発生回数が0回であ
ることを履歴として報知する。これにより、遊技機10は、遊技者に対して設定看破の興
趣を演出することができる。
なお、設定示唆態様の履歴初期化のタイミングは、あらかじめ設定するタイミングであ
り、たとえば、RAM初期化タイミングや、設定変更タイミング、大当り終了ごと、大当
り後の普電サポート終了ごと、所定の遊技量検出ごと等がある。また、設定示唆態様の履
歴対象は、履歴初期化後の全期間であってもよいし、所定期間(たとえば、過去1時間、
直近のアウト球数1000発の期間等)であってもよい。
図250(3)に設定示唆態様履歴報知の別例を示す。遊技機10は、1つの設定示唆態様について、その出現回数、すなわち出現履歴から多段階の示唆強度を演出することができることから、出現履歴を遊技者に対して報知することで、示唆強度の演出効果を高めることができる。たとえば、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」の連続発生回数が何回目であるか、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」の連続発生回数が何回目であるか、設定示唆態様「激熱役物が動作」の連続発生回数が何回目であるか、を履歴として報知できる。
たとえば、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」の現在の連続発
生回数が2回目であること、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」の現在の連続発生回
数が1回目であること、設定示唆態様「激熱役物が動作」の現在の連続発生回数が0回目
であることを、報知手段によって報知することができる。
これにより、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」について後1
回で連続発生回数が3回目になること、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」について
後2回で連続発生回数が3回目になることを案内できる。
また、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」について連続発生回
数が3回に至らなくても、連続発生回数が2回に相当する示唆強度を演出することができ
る。また、遊技機10は、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」について連続発生回数
が3回に至らなくても、連続発生回数が1回に相当する示唆強度を演出することができる
このように、遊技機10は、所定の演出態様について出現条件ごとに示唆強度を違える
ことで、示唆強度が高い示唆演出と示唆強度が低い示唆演出とで同じ演出態様を共用でき
る。これにより、遊技機10は、示唆強度が低い示唆演出を頻回に出現させることができ
る。たとえば、遊技機10は、賑やかしと呼ばれるような頻回な演出によって設定示唆演
出をおこなうことができる。
[第14の実施形態の変形例]
次に、第14の実施形態の変形例について図251を用いて説明する。図251は、第4の実施形態の役物と、示唆態様の一例を示す図である。第14の実施形態の変形例の遊技機10は、設定示唆演出を役物を用いておこなうことができる。
第14の実施形態の変形例の遊技機10は、図251(1)に示すような役物を遊技盤内に設ける。役物は、アウト口役物600と振分役物602とを含む。アウト口役物600は、遊技領域内に設けられるアウト口であり、アウト口役物600に入った遊技球は、アウト球となる。アウト口役物600は、図示しない駆動装置(たとえば、ソレノイド)によって開閉可能な可動片601を備え、アウト口役物600に入った遊技球を振分役物602に案内可能にしている。
振分役物602は、案内された遊技球610が転動可能な皿形状をしていて、3つの振
分穴603,604,605を有する。振分穴603,604,605は、いずれも遊技
球610を受け入れ可能であり、受け入れられた遊技球は、アウト球として排出される。
また、振分穴603,604,605は、いずれも遊技球610を検出可能な検出装置と
、LED等の発光器とを有する。
振分役物602は、振分役物602に案内されて転動勢のある遊技球610を振分役物
602の円周方向で転動させた後、勢いを失った遊技球610を3つの振分穴603,6
04,605のいずれかで受け入れる。遊技機10は、振分穴603,604,605の
うち遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様により設定示唆演出をおこなう。
なお、振分役物602は、3つの振分穴603,604,605のいずれで遊技球61
0を受け入れるか、制御できないため振分穴603,604,605の発光態様を時分割
で切り替えて遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様と設定示唆演出とを整合させ
る。
たとえば、図251(2)に示すように、振分穴603,604,605の発光態様は、第1のタイミングで示唆態様1であり、第2のタイミングで示唆態様2であり、第3のタイミングで示唆態様3であり、これらの示唆態様を巡回する。
たとえば、示唆態様1は、振分穴603(A穴)を青色発光(斜線ハッチングで図示)
として設定「1」から設定「3」を示唆する。また、示唆態様1は、振分穴604(B穴
)を黄色発光(交差斜線ハッチングで図示)として設定「4」または設定「5」を示唆す
る。また、示唆態様1は、振分穴605(C穴)を赤色発光(濃色表示で図示)として設
定「6」を示唆する。
示唆態様2は、A穴を赤色発光として設定「6」を示唆する。また、示唆態様2は、B
穴を青色発光として設定「1」から設定「3」を示唆する。また、示唆態様2は、C穴を
黄色発光として設定「4」または設定「5」を示唆する。
示唆態様3は、A穴を黄色発光として設定「4」または設定「5」を示唆する。また、
示唆態様3は、B穴を赤色発光として設定「6」を示唆する。また、示唆態様3は、C穴
を青色発光として設定「1」から設定「3」を示唆する。
第14の実施形態の変形例の遊技機10は、巡回して切り替えていた示唆態様を、遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様と設定示唆演出とが整合するようにして停止する。
このようにして、第14の実施形態の変形例の遊技機10は、設定値にもとづく演出を、遊技機の稼働向上に寄与するようにしておこなうことができる。
なお、第14の実施形態の変形例の遊技機10は、振分穴603,604,605の発光態様と、発光態様が示唆する設定値との対応関係を明らかにするために、表示装置41等により対応関係を明示するようにしてもよい。
なお、第14の実施形態の変形例の遊技機10は、アウト球を用いて設定示唆演出をおこなうとしたが、あらかじめ役物内に封入した封入球を用いて設定示唆演出をおこなうものであってもよい。
なお、遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様と設定示唆演出とを整合させるた
めに、振分穴603,604,605に閉塞装置とを設け、開放状態の振分穴603,6
04,605のみに遊技球610が入るようにしてもよい。
なお、アウト口役物600と振分役物602は、設定示唆演出を実行可能な役物の一例
であって、その他の形態の役物であってもよい。また、振分役物602は、遊技球610
が入った1つの振分穴の発光態様によって設定示唆演出をおこなうとしたが、振分穴60
3,604,605のうちの1つ、あるいはそのすべてで遊技球610を受け入れた数に
よって設定示唆演出をおこなうものであってもよい。また、設定示唆演出を実行可能な役
物は、可動役物であってもよく、その場合、可動役物の動作態様は、設定示唆演出と整合
させて制御される。
上述した第14の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技領域への遊技球の入数(たとえば、アウト球数)を検出可能な検出手段(払出制御装置200、アウト球検出スイッチ信号)と、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能な設定手段(遊技制御装置100、設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ127)と、設定された遊技性能の示唆演出を実行可能な演出手段(演出制御装置300、表示装置41、盤装飾装置46、枠装飾装置18、盤演出装置44、上スピーカ19a、下スピーカ19b、アウト口役物600と振分役物602等)と、示唆演出の示唆強度が異なる2以上の示唆演出群のうちから1の示唆演出群を遊技球の入数にもとづいて選択し、設定された遊技性能の示唆演出を1の示唆演出群のうちから選択して演出手段に実行させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む(図248、図251参照)。
(2)(1)の制御手段は、示唆演出の実行履歴を報知手段によって報知する(図250参照)。
(3)(1)の制御手段は、所定の演出態様について出現条件ごとに示唆強度を違える(図250参照)。
(4)(1)の制御手段は、示唆演出に対応して役物の動作態様を決定する(図251参照)。
[第15の実施形態]
第15の実施形態の遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとを択一的に実行可能であり、特図1ゲームと特図2ゲームのそれぞれで、大当り乱数値が大当り判定値と一致する場合に大当りを導出し、小当り判定値と一致する場合に小当りを導出する。
なお、第11の実施形態の遊技機10は、特別遊技状態の終了後の確率状態が大当り図柄で決定されるのではなく、特別遊技状態においてV流路に遊技球が流入して特定領域スイッチ38eで検出されることにもとづき高確率状態となるようにされているとしたが、第5の実施形態の遊技機10は、第11の実施形態の遊技機10と相違し、小当りを契機にして特別変動入賞装置38の入賞口内に入賞した遊技球がV流路に流入して特定領域スイッチ38eで検出されることによっても大当りを導出可能にしている。
まず、第15の実施形態の遊技機10の遊技性能について図252を用いて説明する。図252は、第15の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。
遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームのうち特図2ゲームを優先しながら、特図1ゲームと特図2ゲームとを択一的に実行する。遊技機10の当り発生条件を図252(1)に示す。特図1ゲームは、大当り乱数値が大当り判定値と一致する大当り発生確率を1/200とし、大当り乱数値が小当り判定値と一致する小当り発生確率を1/30とする。特図2ゲームは、大当り乱数値が大当り判定値と一致する大当り発生確率を1/200とし、大当り乱数値が小当り判定値と一致する小当り発生確率を1/7とする。したがって、特図1ゲームと特図2ゲームは、大当り発生確率を同じにするものの、特図1ゲームの小当り発生確率よりも特図2ゲームの小当り発生確率を大きくしている。
また、特図1ゲームと特図2ゲームは、小当りを契機にして特別変動入賞装置38の入
賞口内に入賞した遊技球がV流路に流入して特定領域スイッチ38eで検出されること(
V入賞)によっても大当りを導出可能にしている。ただし、特図1ゲームの小当り時のV
扉開放態様(開放時間、開放タイミング等)と特図2ゲームの小当り時のV扉開放態様と
は異なり、特図1ゲームのV入賞よりも特図2ゲームのV入賞の方が入賞容易になってい
る。たとえば、特図1ゲームは、小当りを契機にして特別変動入賞装置38の入賞口内に
入賞した遊技球がV流路に流入することが困難であり、特図2ゲームは、小当りを契機に
して特別変動入賞装置38の入賞口内に入賞した遊技球がV流路に流入することが容易で
ある。
遊技機10は、特図1ゲームの大当り終了後、または特図2ゲームの大当り終了後に普電サポート状態(時短遊技)に遷移する。遊技機10の時短性能を図252(2)に示す。
普電サポート状態の発生条件は、特図1ゲーム、特図2ゲームともに大当り終了後である。普電サポート状態の終了条件の1つ(終了条件A)は、あらかじめ定める変動表示回数の到達である。たとえば、普電サポート状態の終了条件となる変動表示回数は、特図1ゲームの変動表示回数と特図2ゲームの変動表示回数との合計数が7回転または100回転である。
なお、普電サポート状態の終了条件となる変動表示回数は、特図1図柄表示部53に表示される図柄、または特図2図柄表示部54に表示される図柄によって判別可能になっている。また、表示装置41に表示される飾り図柄によっても判別可能となる場合があるが、表示装置41に表示される飾り図柄によっては判別不可能となる場合もある。
普電サポート状態の終了条件のもう1つ(終了条件B)は、あらかじめ定める小当り回
数の到達である。たとえば、普電サポート状態の終了条件となる小当り回数は、特図1ゲ
ームの小当り回数が4回であり、特図2ゲームの小当り回数が1回である。
これにより、遊技機10は、普電サポート状態において、遊技者が特図2ゲームの小当
りの種類(特図2図柄表示部54に表示される図柄)を狙ってV入賞させることを防止(
特定遊技者に有利な遊技の防止)できる。また、遊技機10は、普電サポート状態におい
て、特図1ゲームの小当り発生によってV入賞させることができずに普電サポート状態を
終了する不利益(大当り機会の喪失)を防止できる。
特定遊技者に有利な遊技の防止と大当り機会の喪失について図253から図256を用いて説明する。図253は、第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例1を示す図である。図254は、第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例2を示す図である。図255は、第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例3を示す図である。図256は、第15の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例4を示す図である。
まず、通常の遊技において多く見られる保留消化例1を図253に示す。図253(1)に示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうちに当り(大当り、小当り)を含まない。なお、当りではない保留記憶を「×」で示す。図253(1)に示す大当り終了後の特図2保留は、保留記憶がない。なお、保留記憶がないことを「−」で示す。なお、特図1保留、特図2保留とも保留記憶を左側から消化し、消化するごとに順次左シフトするものとする。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。図253(2)に示す特図1保留と特図2保留は、すべての保留記憶が消化された様子を示す。
遊技機10は、時短状態における普電サポートによって特図1保留よりも特図2保留が増えやすくなる。図253(3)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図253(3)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうちに当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。図253(4)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図253(4)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つに当りを含み、残りの3つに当りを含まない。なお、小当りとなる保留記憶を「〇」で示す。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生する。このよ
うにして、遊技機10は、時短状態における特図2ゲームの小当りを契機にした大当り発
生を遊技性の1つとしている。
次に、特図1ゲームの小当り発生によってV入賞させることができずに普電サポート状態を終了する不利益(大当り機会の喪失)の抑止例である保留消化例2を図254に示す。図254(1)に示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうち3つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。図254(1)に示す大当り終了後の特図2保留は、保留記憶がない。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。図254(2)に示す特図1保留は、図254(1)に示した特図1保留から保留記憶が2つ消化された様子を示し、最初の1つに当りを含み、残りの1つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図1保留の最初の1つの保留記憶で特図1ゲームの小当
りを発生するが、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞が容易でないことから大当り
機会を逸する。しかしながら、普電サポート状態の終了条件となる小当り回数は、特図1
ゲームの小当り回数が4回であることから、普電サポート状態の終了条件は、未成立とな
り普電サポート状態が継続する。
遊技機10は、時短状態における普電サポートによって特図1保留よりも特図2保留が増えやすくなる。図254(3)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図254(3)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうちに当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。図254(4)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図254(4)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つに当りを含み、残りの3つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生する。このよ
うにして、遊技機10は、時短状態における特図2ゲームの小当りを契機にした大当り発
生を遊技性の1つとしている。また、遊技機10は、特図1ゲームの小当り発生によって
普電サポート状態を終了する不利益を抑止する。
次に、特図1保留に当りとなる保留記憶があっても特図2保留にある当りとなる保留記憶が先に消化される保留消化例3を図255に示す。図255(1)に示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうち3つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。図255(1)に示す大当り終了後の特図2保留は、保留記憶がない。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。このとき、特図1保留の消化前に特図2保留が発生した特図1保留と特図2保留を図255(2)に示す。図255(2)に示す時短中の特図1保留は、図255(1)に示した特図1保留のままである。図255(2)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち4つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。遊技機10は、特図1保留と特図2保留の両方に当りを含むが特図2保留が先に消化されるため特図2保留の当りが先に発生する。図255(3)に示す時短中の特図1保留は、図255(1)に示した特図1保留のままである。図255(3)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つに当りを含み、残りの3つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
なお、遊技機10は、普電サポート状態の終了条件を終了条件Aとするだけでは、特図2
ゲームの小当りの種類次第では遊技者にV入賞を見送らせる、すなわち特別変動入賞装置
38の入賞口内への入賞を忌避する動機付けを与える虞がある。そのため、遊技機10は
、普電サポート状態の終了条件として終了条件Aに加えて終了条件Bを用意する。
たとえば、遊技者が特図2ゲームの小当りの種類を見極めて特別変動入賞装置38の入
賞口内への入賞を忌避した場合、遊技機10は、終了条件Bの成立により時短(普電サポ
ート)状態を終了する。
遊技機10は、通常状態において、図255(4)に示すように、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。したがって、遊技機10は、特別変動入賞装置38の入賞口内への入賞忌避を大当り機会の喪失とし、特定遊技者に有利な遊技の防止を図ることができる。なお、遊技機10は、特別変動入賞装置38の入賞口内への入賞忌避を図らない遊技者に対して大当り機会を担保し、公正な遊技機会を提供する。すなわち、遊技機10は、広く公正に遊技可能にする。
次に、特図1保留に当りとなる保留記憶があっても特図2保留にある当りとなる保留記憶が先に消化される保留消化例をもう一例、保留消化例4を図256に示す。図256(1)に示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうち3つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。図256(1)に示す大当り終了後の特図2保留は、保留記憶がない。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。このとき、特図1保留の消化前に特図2保留が発生した特図1保留と特図2保留を図256(2)に示す。図256(2)に示す時短中の特図1保留は、図256(1)に示した特図1保留のままである。図256(2)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち4つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留を消化する。遊技機10は、特図1保留と特図2保留の両方に当りを含むが特図2保留が先に消化されるため特図2保留の当りが先に発生する。図256(3)に示す時短中の特図1保留は、図256(1)に示した特図1保留のままである。図256(3)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つと最後の1つに当りを含み、残りの2つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
また、遊技機10は、特図2保留の最後の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当りを発生
し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
そのため、遊技機10は、特図2保留のうちに2つの当りが含まれることを保留先読み
予告により遊技者に報知した場合、保留消化例3で無効化した特別変動入賞装置38の入
賞口内への入賞忌避の動機付けを与える虞がある。
たとえば、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当り
を発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。こ
こで、遊技者が特図2ゲームの小当りの種類を見極めて特別変動入賞装置38の入賞口内
への入賞を忌避した場合、遊技機10は、終了条件Bの成立により時短(普電サポート)
状態を終了する。
しかしながら、図256(4)に示す通常(時短終了後)の特図2保留は、保留記憶が1つあり、当りを含む。遊技機10は、特図2保留の保留記憶で特図2ゲームの小当りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
すなわち、遊技機10は、終了条件Bの成立により時短(普電サポート)状態を終了す
るにもかかわらず、特定遊技者に有利な遊技の防止を図ることができない。そのため、遊
技機10は、特図2保留のうちに複数の当りが含まれることを保留先読み予告により遊技
者に報知しないことで、特定遊技者に有利な遊技の防止を図る。
次に、保留先読み予告の実行可否制御について図257を用いて説明する。図257は、第5の実施形態の保留先読み予告の実行可否の一例を示す図である。
図257(1)に特図2保留の保留状態区分を示す。特図2保留の保留状態区分は、保留状態1から保留状態8までの8つある。保留状態1は、特図2保留のうちに大当りを含み、小当りについてはd.c.(don't care)とする。保留状態2は、特図2保留のうちに当り(大当り、小当り)を含まない。保留状態3は、特図2保留のうちに大当りと時短回数100回の小当り(小当りB)を含まず、時短回数7回とする小当り(小当りA)を1つ含む。保留状態4は、特図2保留のうちに大当りと小当りAを含まず、小当りBを1つ含む。保留状態5は、特図2保留のうちに大当りを含まず、小当りAと小当りBを1つずつ含む。保留状態6は、特図2保留のうちに大当りと小当りBを含まず、小当りAを2以上含む。保留状態7は、特図2保留のうちに大当りと小当りAを含まず、小当りBを2以上含む。保留状態8は、特図2保留のうちに大当りを含まず、小当りAと小当りBとを少なくとも1つずつ、併せて3以上含む。
図257(2)に特図2保留の保留状態別演出状態を示す。なお、大当り予告は、一定の確度をもって特図2保留に大当りが含まれることを予告報知する先読み予告演出である。小当り予告1は、一定の確度をもって特図2保留に小当りAまたは小当りBが含まれることを予告報知する先読み予告演出である。小当り予告2は、一定の確度をもって特図2保留に小当りAが含まれることを予告報知する先読み予告演出である。小当り予告3は、一定の確度をもって特図2保留に小当りBが含まれることを予告報知する先読み予告演出である。
したがって、小当りAよりも遊技者にとって有利な小当りBを先読み予告する小当り予
告3は、保留消化例4において遊技者に小当りAで特別変動入賞装置38の入賞口内への
入賞を忌避する動機付けを与え得る。
そこで、遊技機10は、保留状態1において大当り予告「あり」、小当り予告1「なし
」、小当り予告2「なし」、小当り予告3「なし」とする。また、遊技機10は、保留状
態2において大当り予告「なし」、小当り予告1「なし」、小当り予告2「なし」、小当
り予告3「なし」とする。遊技機10は、保留状態3、保留状態5、保留状態6、および
保留状態8において大当り予告「なし」、小当り予告1「あり」、小当り予告2「あり」
、小当り予告3「なし」とする。遊技機10は、保留状態4、および保留状態7において
大当り予告「なし」、小当り予告1「あり」、小当り予告2「なし」、小当り予告3「あ
り」とする。
このように、遊技機10は、特図2保留において小当りAと小当りBとが重複して存在
するときに、小当り予告3を選択しないようにしている。これにより、遊技機10は、特
図2保留における小当りAの導出時に、小当りBの存在を遊技者に対して隠すことができ
る。一方で、遊技機10は、特図2保留における小当りBの導出時に、小当りAの存在を
遊技者に対して隠すことをしないことから、遊技者に対して連続当りの期待感を演出でき
る。
なお、遊技機10は、小当り予告3の選択を制限し、小当り予告1の選択を制限しない
としたが、小当りAと小当りBとの区別のない小当り予告1について選択を制限するもの
であってもよい。また、遊技機10は、小当り予告3の選択を制限し、大当り予告の選択
を制限しないとしたが、大当り予告について選択を制限するものであってもよい。
また、遊技機10は、小当りA、小当りBの区別なく特図2保留において2以上の小当
りが存在する場合に先読み予告を制限するものであってもよい。また、遊技機10は、小
当りA、小当りBに加えて大当りの区別なく特図2保留において2以上の当りが存在する
場合に先読み予告を制限するものであってもよい。
[第15の実施形態の変形例]
次に、第15の実施形態の変形例について図258と図259を用いて説明する。第5の実施形態の変形例の遊技機10は、当りの種別に代えて、当りとなる保留記憶の発生順序により先読み予告を制限する。
まず、特図2保留に当りとなる保留記憶が複数ある保留消化例を図258に示す。図258は、第15の実施形態の変形例の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例を示す図である。
図258(1)に示す大当り発生前、かつ時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図258(1)に示す大当り発生前、かつ時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つと最後の1つとの2つに当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。このとき、遊技機10は、当りとなる保留記憶のいずれも先読み予告報知をおこなっていない。
この後、遊技機10は、特図2保留のうちの最初の1つの保留記憶にもとづく大当りを
発生する。なお、この大当りは、小当り時のV入賞によるものであるか、小当りを経るこ
となく大当りとなったものであるかを問わない。
図258(2)に示す大当り中の特図1保留は、保留記憶が2つあり、いずれの保留記憶にも当りを含まない。図258(2)に示す大当り中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、3つ目に当りとなる保留記憶を含む。この3つ目の当りとなる保留記憶は、図258(1)に示した特図2保留のうちの最後の保留記憶に対応する。
遊技機10は、この3つ目の当りとなる保留記憶を先読み予告報知の対象として選択し
、所要の予告報知手段(たとえば、表示装置41やスピーカ19a,19b等)により所
要のタイミングで先読み予告報知をおこなう。なお、先読み予告報知の対象となる保留記
憶を「◎」で示す。
遊技機10は、特図1保留および特図2保留のうちから1つの保留記憶を先読み予告報知の対象として選択したことで、その他の保留記憶を先読み予告報知の対象として選択することを制限する。たとえば、図258(3)に示すように、大当り中の特図1保留の保留記憶が4つになり、4つ目の保留記憶が当りであっても先読み予告報知の対象とならない。
同様に、図258(4)に示すように、大当り終了後の時短中の特図2保留の保留記憶が消化によりシフトし、4つ目の保留記憶が当りであっても先読み予告報知の対象とならない。また、大当り終了後の時短中の特図1保留の4つ目の保留記憶が当りであっても先読み予告報知の対象とならない。
これにより、遊技機10は、特図1保留および特図2保留のうちに2以上の当りが存在する場合に、先読み予告報知の対象を1つの保留記憶に限定することで、図256を用いて説明した保留消化例4のような特定遊技者に有利な遊技の防止を図ることができる。
また、遊技機10は、先読み予告報知の対象を1つの保留記憶に限定することで、先読
み予告報知に係る処理を簡素化して遊技制御処理負担を軽減できる。また、遊技機10は
、特図1保留および特図2保留のうちに2以上の当りが存在する場合の先読み予告報知の
発生率を低減する。すなわち、遊技機10は、通常時の先読み予告報知の発生率を相対的
に増加させることができる。また、遊技機10は、特図1保留および特図2保留のうちに
2以上の当りが存在しないときの先読み予告報知の発生率が低くても、当りに対する一定
の期待感を担保できる。
〔予告報知対象限定処理〕
次に、先読み予告報知の対象を限定する予告報知対象限定処理について図259を用いて説明する。図259は、第15の実施形態の変形例の予告報知対象限定処理のフローチャートを示す図である。予告報知対象限定処理は、演出制御装置300の制御部によって実行される処理である。演出制御装置300は、先読み予告報知系のコマンド(たとえば、先読み変動時コマンド)を遊技制御装置100から取得したときに予告報知対象限定処理を実行する。
[ステップD111]制御部は、予告報知対象(先読み予告報知の対象)を設定中であ
るか否かを判定する。制御部は、予告報知対象を設定中でない場合にステップD112に
進み、予告報知対象を設定中である場合に予告報知対象限定処理を終了する。すなわち、
制御部は、予告報知対象を設定中である場合に新たな予告報知対象の設定を制限する。
[ステップD112]制御部は、予告報知対象候補となる保留記憶の数が1つであるか
否かを判定する。制御部は、予告報知対象候補となる保留記憶の数が1つである場合にス
テップD114に進み、1つでない場合にステップD113に進む。
[ステップD113]制御部は、予告報知対象候補となる保留記憶のうちから1つを、
予告報知対象として選択する。なお、予告報知対象候補は、当りの種別や保留記憶の発生
順序、特図1保留と特図2保留との区別、あるいはこれらの組合せ等、あらかじめ定める
選択基準にしたがい選択される。なお、制御部は、遊技状態に応じて異なる選択基準を用
いて予告報知対象を選択するようにしてもよい。
[ステップD114]制御部は、選択した予告報知対象を設定して、予告報知対象限定
処理を終了する。なお、設定された予告報知対象は、当該保留記憶の保留消化により設定
解除される。
このようにして、遊技機10は、先読み予告報知の対象を限定することができる。なお
、遊技機10は、演出制御装置300の制御部が予告報知対象限定処理を実行するとした
が、遊技制御装置100によって実現するようにしてもよい。その場合、遊技制御装置1
00は、先読み予告報知の対象を限定した状態で、先読み予告報知系のコマンド(たとえ
ば、先読み変動時コマンド)を演出制御装置300に送信すればよい。
上述した第15の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1の変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果または第2の変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果として第1の当り(たとえば、小当り)を導出可能にし、第1の当りを契機として第2の当り(たとえば、大当り)を導出可能にし、第2の当りの後に、第1の変動表示ゲームの遊技状態および第2の変動表示ゲームの遊技状態を遊技者にとって有利に遊技進行可能な特別遊技状態(たとえば、普電サポート遊技状態、時短遊技状態)とし、特別遊技状態において、第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果が所定回数(たとえば、時短回数)導出されることを特別遊技状態の終了条件とするとともに、第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果のうち第1の当りが所定回数(たとえば、小当り回数)導出されることを特別遊技状態の終了条件とする、遊技制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む(図252参照)。
(2)遊技機10は、第1の変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果または第2の変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果として第1の当り(たとえば、小当り)を導出可能にし、第1の当りを契機として第2の当り(たとえば、大当り)を導出可能にし、第2の当りの後に、第1の変動表示ゲームの遊技状態または第2の変動表示ゲームの遊技状態を遊技者にとって有利に遊技進行可能な特別遊技状態(たとえば、普電サポート遊技状態、時短遊技状態)とし、特別遊技状態において、第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果が所定回数(たとえば、時短回数)導出されることを特別遊技状態の終了条件とするとともに、第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果のうち第1の当りが所定回数(たとえば、小当り回数)導出されることを特別遊技状態の終了条件とする、遊技制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む(図252参照)。
(3)(1)または(2)の遊技制御手段は、第1の変動表示ゲームの結果としての第1の当りを契機とする第2の当りの導出よりも、第2の変動表示ゲームの結果としての第1の当りを契機とする第2の当りの導出を容易にする(図252参照)。
(4)(1)または(2)の遊技制御手段は、特別遊技状態の終了条件のうち、第1の変動表示ゲームの結果として第1の当りが導出される回数よりも第2の変動表示ゲームの結果として第1の当りが導出される回数を大きくする(図252参照)。
(5)(4)の遊技制御手段は、第2の変動表示ゲームの結果として第1の当りが導出される回数を1回とする(図252参照)。
(6)(4)または(5)の遊技制御手段は、第2の変動表示ゲームの結果として遊技者にとって価値が異なる2以上の第1の当りを導出可能である(図252参照)。
1態様によれば、遊技機において、広く公正に遊技可能にする。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実
施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプロ
グラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し
ておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、
光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディス
ク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクに
は、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−RO
M/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)
等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、C
D−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの
記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュ
ータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログ
ラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納す
る。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
したがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラム
を読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュ
ータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送され
るごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、A
SIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic De
vice)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ
遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊
技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機
であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではない
と考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適
用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、
特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
41 表示装置
100 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (1)

  1. 変動表示ゲームの開始条件が成立し、該変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    アース線を巻回してなる冗長部を備え、
    前記冗長部により、前記アース線から発生する電磁ノイズの影響を受け得るノイズ干渉要素に対する前記電磁ノイズを抑制する遊技機。
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