JP2019527846A - 眼鏡用に人間の眼の屈折矯正を判定するための方法及びシステム - Google Patents

眼鏡用に人間の眼の屈折矯正を判定するための方法及びシステム Download PDF

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Abstract

眼鏡に伴う像の歪みを低減及び排除すべく人間の眼の屈折矯正を判定する方法、装置及びシステムが開示されている。いくつかの実施形態では、客観的屈折矯正モジュールは、被験者からの主観的フィードバックなしに眼の屈折異常を客観的に測定するように構成される。計算モジュールは、複数の客観的処方を生成するように構成される。フォロプターモジュールは、複数の客観的処方に基づいて複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を実行するように構成される。出力モジュールは、眼鏡の複数の処方を生成するように構成され、複数の処方は、(a)第1の主観的球面屈折力fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)第2の主観的球面屈折力fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む。

Description

関連出願の相互参照
本願は、1)2016年5月11日に出願された「Methods and Systems for Determining Refractive Corrections of Human Eyes for Eyeglasses」と題する米国特許出願公開第15/151,491号、及び、2)2016年5月12日に出願された中国特許出願公開第201610316763.6号の優先権を主張するものである。それらのすべては、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
消費者は、頻繁に新しい眼鏡に適応しなければならず、そのことは眼鏡業界において公知の問題である。多くの場合、それは新しい眼鏡の像の歪みに関係し、新しい眼鏡に適応することが、時に一部の人々にとって非常に苦痛な過程となる場合がある。眼鏡による像の歪みが適切に処理されない場合、3つの結果が生じる。第1に、個々の経験は人によって異なるが、消費者は、新しい眼鏡に1週間から2週間かけて慣れることがある。第2に、消費者がそれらにまったく慣れないという理由で、著しい割合の購入された新しい眼鏡は放置される。新しい眼鏡は個人の視力を改善し、新しい眼鏡に慣れることは個人の責任と考えられているため、このことは金銭的損失を引き起こす。第3に、一部の人々は、様々な眼鏡店のあらゆる眼鏡に慣れなければ、完全に眼鏡をやめる。
図1に示す従来の屈折矯正プロセスでは、眼鏡の処方への出発点ならびに終了点を設定するために、個々の検眼士(眼鏡士)の経験および技能に頼っている。第1に、眼の屈折異常の客観的(他覚的)な測定を行い、球面屈折力F、円柱屈折力F及び円柱角度Fを含む大まかな客観的処方12を提示するために、オートリフレクタ11が典型的に用いられる。第2に、検眼士(または眼鏡士)は、フォロプター13で大まかな球面矯正を測定し、次いで、客観的処方に基づいて球面屈折力、円柱屈折力及び円柱角度の主観的(自覚的)最適化を施す。主観的最適化は、検眼士または眼鏡士の経験及び技能、ならびに被験者(すなわち患者)の主観的フィードバックに基づく。主観的屈折矯正のステップ16では、被験者にまず乱視検査表を見せ、その後に視力表を見せることにより、円柱角度を主観的に最適化する。検眼医(眼鏡士)は、客観的処方ならびに被験者のフィードバックに基づいて、円柱角度を設定/変更する。主観的屈折矯正のステップ17において、被験者に視力表を見せることによって円柱屈折力が主観的に最適化され、検眼士(眼鏡士)は、被験者の客観的処方及びフィードバックに基づいて、円柱屈折力を設定/変更する。主観的屈折矯正のステップ18において、球面屈折力は被験者に視力表を見せることにより主観的に最適化され、検眼医(眼鏡士)は被験者のフィードバックに基づいて球面屈折力を設定/変更する。被験者の他方の眼に対しても同じプロセスを繰り返す。第3に、主観的に最適化された球面屈折力F、主観的に最適化された円柱屈折力F、及び主観的に最適化された円柱角度Fを用いて、各々の眼に対して眼鏡の最終処方(主観的屈折矯正14)を判定する。この従来の屈折矯正方法は、新たな眼鏡を用いて視力を改善する目的に非常に役立つ。しかし、被験者が、購入した新しい眼鏡による改善された視力を好むかどうかは、別の問題である。
結果として、視力矯正のための多くの構成及び方法が当技術分野において知られているが、眼鏡に伴う像の歪みを低減及び排除するための改良された方法及び装置を提供する必要がある。
いくつかの実施形態で、眼鏡の屈折処方を判定する方法を提供する。客観的屈折矯正装置は、被験者の眼の屈折異常を客観的に測定するために使用され、客観的屈折矯正装置は、被験者からの主観的フィードバックを除外する。客観的に測定された眼の屈折異常から被験者の複数の客観的処方が生成される。複数の客観的処方は、(i)第1の客観的球面屈折力Fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の客観的処方と、(ii)第2の客観的球面屈折力Fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の客観的処方とを含む。第1の客観的処方の第1の客観的円柱屈折力Fc1と第1の客観的円柱角度Fa1は、像の質のために最適化され、第2の客観的処方の第2の客観的円柱屈折力Fc2と第2の客観的円柱角度Fa2は、第1の客観的処方のそれと比較して低下される像の質のため、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定される。フォロプターを用いて主観的屈折矯正を行い、複数の主観的な球面屈折力を判定する。複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含む。フォロプターは複数の球面レンズと円柱レンズを有し、円柱レンズの制御は複数の客観的処方にのみ基づいている。主観的屈折矯正は、フォロプターを介して表を読み取る被験者からの主観的フィードバックを必要とする。複数の客観的処方及び主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方が生成される。眼鏡の複数の処方は、(a)第1の主観的球面屈折力fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)第2の主観的球面屈折力fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む。
いくつかの実施形態では、眼鏡の屈折処方を判定するためのシステムは、客観的屈折矯正モジュールと計算モジュールとを含む。客観的屈折矯正モジュールは、被験者からの主観的なフィードバックなしに、被験者の眼の屈折異常を客観的に測定するように構成される。計算モジュールは、客観的に測定された眼の屈折異常から被験者の複数の客観的処方を生成するように構成される。複数の客観的処方は、(i)第1の客観的球面屈折力Fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の客観的処方と、(ii)第2の客観的球面屈折力Fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の客観的処方とを含む。第1の客観的処方の第1の客観的円柱屈折力Fc1及び第1の客観的円柱角度Fa1が像の質のために最適化され、第2の客観的処方の第2の客観的円柱屈折力Fc2及び第2の客観的円柱角度Fa2が、第1の客観的処方のそれと比較して低下される像の質のために、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定される。特定の実施形態では、システムはまた、フォロプターモジュール及び出力モジュールを含む。フォロプターモジュールは、計算モジュールからの複数の客観的処方に基づいて複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を実行するように構成される。複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含む。フォロプターモジュールは、複数の球面レンズと円柱レンズとを有し、円柱レンズの制御は、複数の客観的処方にのみ基づいている。主観的屈折矯正は、フォロプターモジュールを介して表を読み取る被験者からの主観的フィードバックを必要とする。出力モジュールは、複数の客観的処方及び主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方を生成するように構成される。複数の処方は、(a)第1の主観的球面屈折力fs1、及び第1の客観的円柱屈折力Fc1、第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)第2の主観的球面屈折力fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む。
いくつかの実施形態では、眼鏡の屈折処方を判定するためのシステムは、入力装置モジュール、計算モジュール、フォロプターモジュール及び出力モジュールを含む。入力装置モジュールは、被験者の眼の屈折データセットを受け取るように構成されている。計算モジュールは、屈折データセットから眼に対する複数の初期処方を生成するように構成され、複数の初期処方は、(i)第1の初期球面屈折力Fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の初期処方と、(ii)第2の初期球面屈折力Fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の初期処方とを含む。第1の初期処方の第1の初期円柱屈折力Fc1及び第1の初期円柱角度Fa1は像の質のために最適化され、第2の初期処方の第2の初期円柱屈折力Fc2及び第2の初期円柱角度Fa2は、第1の初期処方のそれと比較して低下される像の質のため、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定される。フォロプターモジュールは、複数の初期処方に基づいて複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を実行するように構成される。複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含む。フォロプターは複数の球面レンズと円柱レンズを有し、円柱レンズの制御は複数の初期処方にのみ基づいている。主観的屈折矯正は、フォロプターを介して表を読み取る被験者からの主観的フィードバックを必要とする。出力モジュールは、複数の客観的処方及び主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方を生成するように構成され、複数の処方は、(a)第1の主観的球面屈折力fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)第2の主観的球面屈折力fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の処方を含む。
いくつかの実施形態では、眼鏡の屈折処方を判定するためのシステムは、入力装置モジュール、フォロプターモジュール及び出力モジュールを含む。入力装置モジュールは、複数の初期処方を受け取るように構成される。複数の初期処方は、(i)第1の初期球面屈折力Fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の初期処方と、(ii)第2の初期球面屈折力Fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の初期処方とを含む。フォロプターモジュールは、複数の初期処方に基づく複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を行うよう構成される。複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含む。フォロプターモジュールは、複数の球面レンズと円柱レンズとを含み、円柱レンズの制御は、複数の初期処方にのみ基づいている。主観的屈折矯正は、フォロプターモジュールを介して表を読み取る被験者からの主観的フィードバックを必要とする。出力モジュールは、複数の初期処方及び主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方を生成するように構成され、複数の処方は、(a)第1の主観的球面屈折力fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)第2の主観的球面屈折力fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む。
当技術分野において知られる眼鏡の屈折処方を判定する従来の方法のフローチャートを示す。 当技術分野において知られる眼鏡の屈折処方を判定するために使用される波面法のフローチャートを示す。 いくつかの実施形態による眼鏡の屈折処方を判定するための改善方法のフローチャートを示す。 いくつかの実施形態による眼鏡の屈折処方を判定するための改善されたシステムのブロック図を示す。 本開示の別の実施形態における、眼鏡の屈折処方を判定するための改善されたシステムのブロック図を示す。 本開示のさらに別の実施形態における、眼鏡の屈折処方を判定するための改善されたシステムのブロック図を示す。 本開示のさらに別の実施形態における、眼鏡の屈折処方を判定するための改善されたシステムのブロック図を示す。
ここで、開示された発明の実施形態を詳細に参照するが、その1つまたは複数の例が添付の図面に示されている。各例は、本技術の限定としてではなく、本技術の説明のために提供される。実際に、その範囲から逸脱することなく、本技術において変更及び変形が可能であることは、当業者には明らかである。例えば、一実施形態の一部として図示または説明する特徴は、さらなる実施形態を生み出すために他の実施形態と共に使用できる。したがって、本主題は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等の範囲内に入るそのような変更及び変形を包含することを意図している。
図2は、そのすべてが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,419,185号、米国特許第8,827,448号、及び「Methods and Devices for Refractive Correction of Eyes」と題された、米国特許出願第14,465,755号に記載された方法に関連する、波面測定に基づくカスタム化される屈折矯正のための昨今開発された方法を示す。第1に、波面収差計21を使用して、眼のすべての屈折異常を測定する。波面収差計は、波面センサを用いて焦点誤差や乱視(円柱屈折力及び円柱角度)だけでなく、コマ収差、球面収差、及び眼の他のあらゆる不規則な収差などの高次の収差も正確に計測するため、従来のオートレフレクタよりも精度が高い。第2に、波面最適化球面屈折力F、波面最適化円柱屈折力F、及び波面最適化円柱角度Fを有する被験眼に対して波面処方22が生成される。このようにして、眼の波面最適化円柱屈折力F、及び波面最適化円柱角度Fが、波面センサの精度の高さと、あらゆる高次の収差に関する波面最適化に起因して、波面屈折で確定される。第3に、主観的最適化のためにフォロプター23が使用される。操作者(例えば、検眼士または眼鏡士)は、客観的波面屈折に従ってフォロプターを設定し、被験者(患者)に球面屈折力を主観的に最適化するよう求める。被験者が視力表を見ると、視力の専門家(本開示の目的に対して検眼士または眼鏡士という用語と互換的に使用されるものとする)は、検査される患者のフィードバックに基づいて球面屈折力を修正する。被験者の他方の眼に対しても同じプロセスを繰り返す。第3に、眼鏡の最終処方24は、主観的に最適化された球面屈折力F、波面最適化円柱屈折力F、及び波面最適化円柱角度Fを用いて、各々の眼に対して判定する。
図2の波面法は、図1の従来の屈折矯正よりも視力を改善するものである。しかし、図1の従来の主観的屈折矯正と同様に、被験者が波面カスタマイズされた眼鏡による改善視力を好むかどうかは異なる問題である。
眼鏡のレンズは、通常人間の眼の角膜の頂点の12.5mm前にあるが、一方で人間の眼の節点は、人間の解剖学的構造において角膜の頂点の約7mm後方にある。レンズから節点までのこの19.5mmという距離は、眼鏡を用いて、負レンズに対する網膜像の縮小(近視矯正)と、正レンズに対する網膜像の拡大(遠視矯正)とにつながる。2つの主要な頂点(主経線)において異なる屈折力を有する眼鏡の円柱屈折力を有するトーリックレンズは、2つの主要な頂点での主経線における倍率差を生じさせ、眼鏡の像の歪みをもたらす。この像の歪みは、視力表の文字の大きさが小さすぎて被験者が像の歪みに気付かないため、屈折矯正プロセスでは検出できないが、消費者の新たな眼鏡での経験に大きな影響を及ぼす可能性がある。
像の歪みのこの問題は、確かに、従来技術の図2の波面屈折矯正技法で対処できないだけでなく、図1の従来の屈折矯正技法でも扱えない。
図1に示す従来の屈折矯正プロセスでは、開始時及び終了時の眼鏡の円柱屈折力を設定するために、個々の検眼士(眼鏡士)の経験及び技能に依存する。この従来のアプローチは、少なくとも3つの欠点を有する。第1に、視力の専門家の経験に頼るプロセスは科学的ではないため、最適な結果は通常得られない。第2に、個々の視力の専門家は過去に独自の経験を経ており、それがまた個々の視力の専門家ごとに経時的に変化するため、プロセスを標準化することができない。第3に、このプロセスは像の歪みの個人の許容差を考慮しておらず、人々は、個々の検眼士または眼鏡士による「万人に当てはまる」解決策が、実際にはそうであるはずもないのに、施される。
本開示は、眼鏡の像の歪みを低減または除去するための方法及びシステムを含む。
一実施形態では、眼鏡の屈折処方を判定するための改善された方法が、図3に示されるように記載される。
図3の第1のステップ31において、客観的に人間の眼の屈折異常を測定するために、客観的屈折矯正装置が用いられている。被験者からの主観的なフィードバックを除外する、すなわち含まない客観的屈折矯正装置は、眼の屈折異常の正確で客観的な測定(32)を提供するべきである。屈折異常は、眼の焦点誤差、円柱誤差、円柱屈折力、コマ収差、及び球面収差を含み得る。第2のステップ33a/33bでは、客観的に測定された人間の眼の屈折異常から、複数の客観的処方が生成される。一実施形態では、複数の客観的処方は、第1の客観的に判定された球面屈折力Fs1、第1の客観的に判定された円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的に判定された円柱角度Fa1を有する少なくとも第1の客観的処方33a、及び第2の客観的に判定された球面屈折力Fs2、第2の客観的に判定された円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的に判定された円柱角度Fa2を有する第2の客観的処方33bを含む。一実施形態では、第1の客観的処方は、像の質のために(例えば最高の像の質を提供するために)最適化されるが、第2の客観的処方は、第1の客観的処方のそれと比較して低下される像の質のために、または異なる方向で低減される倍率差を得るために最適化される。いくつかの実施形態では、3つ以上の客観的処方33a、33bを生成することができる。
図3の第3のステップにおいて、主観的屈折矯正を行って複数の主観的球面屈折力を主観的に判定するために、フォロプター34(本開示ではまたフォロプターモジュールと称することがある)が使用される。一実施形態では、複数の主観的球面屈折力は、少なくとも第1の主観的に最適化された球面誤差fs1(35a)及び第2の主観的に最適化された球面屈折力fs2(35b)を含む。球面屈折力(spherical power)という用語は、業界では焦点屈折力(focus power)としても知られていることに留意されたい。フォロプター34は、フォロプターを通して見る被験者の眼前に配置され、焦点誤差及び円柱誤差の矯正のために異なる矯正レンズを選択することができるように、複数の球面レンズ及び円柱レンズを含む。被験者は、フォロプターのレンズ越しに見て、視力表で認識できるものについてフィードバックする。操作者(検眼士または眼鏡士)は、フォロプターの球面屈折力を変更し、ステップ34に先行して予め生成した客観的処方間で切り替えることのみ可能である。フォロプターにおける円柱レンズの制御は、自動的に生成される複数の客観的処方(例えば33a、33b)のみに基づき、円柱レンズを操作者が変更することは禁止される。すなわち、ステップ34においてフォロプターを使用する場合、サブステップ37は、客観的屈折矯正33aまたは33bのうちの1つを選択することを含む。視力の専門家は、サブステップ38で球面屈折力の設定を行う。したがって、フォロプターは、サブステップ39において、2つの選択肢を患者に提示することができる。すなわち、球面屈折力F+δF(δは主観的評価で行われる調整を表す)と共に客観的円柱屈折力Fc1及び客観的円柱角度Fa1を使用するオプション1、または球面屈折力F+δFと共に客観的円柱屈折力Fc2及び客観的円柱角度Fa2を用いるオプション2という選択肢である。球面屈折力を主観的に最適化する前に、球面屈折力がサブステップ38で調整され、評価中の処方オプション(オプション1または2)に対して球面屈折力を最適化するまで、サブステップ39に示している設定を使用しながら、主観的評価を繰り返す。1つのオプションの球面屈折力の評価が完了した後、サブステップ39bで他方の未検査の処方が選択され、プロセスが繰り返される。球面屈折力がオプション1及びオプション2の両方に対して主観的に最適化されると、オプション1及びオプション2が終了し、オプション1が第1の主観的に最適化された球面誤差fs1(35a)に至り、オプション2が第2の主観的に最適化された球面屈折力fs2(35b)に至る。
図3の第4のステップにおいて、少なくとも、第1の主観的球面屈折力fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する眼鏡の第1の処方36aと、第2の主観的球面屈折力fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の処方36bとを含む、眼鏡の複数の処方が生成される。いくつかの実施形態では、眼鏡の3つ以上の処方36a、36bが生成できる。そのとき、これらの眼鏡用の処方は、患者が像の歪みを低減または排除するための最適な選択肢を選択することを助けるために利用することができる。
この実施形態の一態様では、方法は、被験者によって与えられた最終的な好みに従って、眼鏡の最終処方を生成することをさらに含む。複数の処方による眼鏡は、被験者の顔に装着された1つ以上の眼鏡フレームに提示される複数の試用レンズによって実現される。次いで、試用レンズを装着することにより、被験者は最終的な好みを選択することができ、それに対して眼鏡の処方は最良の視力を提供する。
図3の改善方法は、図1に示す従来のプロセスの3つの欠点を克服する。第1に、本開示による改善方法は、像の歪みの問題を扱う視力の専門家の経験に依存せず、実際に検眼士/眼鏡士がその経験と技能に基づいて円柱屈折力及び円柱角度を変更できないようにする。これにより、屈折矯正プロセスが標準化される。第2に、図1のような検眼士または眼鏡士による従来のプロセスにおける「万人に当てはまる」処方、及び図2の波面カスタマイズされた処方のみを得る代わりに、改善された方法によって、像の歪みの影響に関して差異のある少なくとも2つの異なる解決策が得られる。これにより、個々の消費者は像の歪みに気付くことなく最良の眼鏡を見つけることができる。これは、像の歪みの許容差の個人差の問題を解決する。第3に、この改善方法により、科学的な計算に基づく客観的に最適化された結果が得られる。複数の処方における円柱屈折力または円柱角度の差異は、1)客観的に測定された眼の屈折異常による眼の球面屈折力と円柱屈折力との比(これは、当業者が各処方での倍率の比を自動的かつ正確に計算できるようにし、異なるレベルの像の歪みに関する解決策を提供する)、2)眼におけるコマ収差と円柱屈折力及び円柱角度との関係、3)客観的に測定された眼の屈折異常に従う円柱屈折力の絶対値、4)客観的に測定された眼の屈折異常に従う円柱角度の絶対値、5)眼鏡の最終的な像の歪みが眼鏡を介した両眼の知覚によって判定されることによる、同じ被験者の両眼における円柱角度間の関係、及び6)被験者が経てきた以前のレベルの像の歪みを表す、被験者が以前装着していた古い眼鏡の円柱屈折力及び円柱角度、を非限定的に含む複数の要素に基づいて客観的に判定される。
いくつかの実施形態では、客観的屈折矯正装置は、眼の波面収差を測定することを含み、波面収差は、眼のコマ収差及び球面収差を含む。
いくつかの実施形態では、生成された複数の客観的処方は、円柱屈折力が異なり、及び/または円柱角度が異なる。例えば、第1の客観的円柱屈折力Fc1と第2の客観的円柱屈折力Fc2とは互いに異なる。他の実施形態では、第1の客観的円柱角度Fa1と第2の客観的円柱角度Fa2は互いに異なっている。
いくつかの実施形態では、この方法は、被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、または被験者が以前装着していた古い眼鏡の屈折データを考慮に入れるようにさらに構成されている。
いくつかの実施形態では、眼鏡の最終処方は、球面収差をさらに含む。
さらに他の態様では、本開示の方法は、眼鏡の屈折処方を判定するためのシステムのための情報処理方法を含む。
図4は、被験者に対する眼鏡の屈折処方を判定すべく、図3の改善方法を実施するために使用されるシステム40の実施形態のブロック図を示す。システム40は、人間の眼の屈折異常を客観的に測定する客観的屈折矯正モジュール41を備える。客観的な測定は被験者のいかなる主観的フィードバックをも含まない。客観的屈折矯正モジュールまたは装置41は、例えば、眼の焦点誤差、円柱誤差、円柱角度、球面収差及びコマ収差を含む眼のすべての収差を測定する波面収差計であってもよい。いくつかの実施形態では、客観的屈折矯正装置41は、眼の焦点誤差及び円柱誤差を正確に測定することができる改良型オートリフレクタであってもよい。システム40はまた、客観的に測定された人間の眼の屈折異常から複数の客観的処方を生成する計算モジュール42を含む。一実施形態では、複数の客観的処方は、少なくとも、第1の客観的球面屈折力Fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の客観的処方43aと、第2の客観的球面屈折力Fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の客観的処方43bとを含む。一実施形態では、第1の客観的処方43aは、最高の像の質を提供するためなど、像の質のために最適化し、一方で第2の客観的処方43bは、第1の客観的処方のそれと比較して低下される像の質のために、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定される。
システム40はまた、計算モジュール42からの複数の客観的処方43a、43bを利用するフォロプターモジュール44を含む。フォロプターモジュール44は、複数の客観的処方に基づき複数の主観的球面屈折力を主観的に判定するために、主観的屈折矯正を行うように構成される。一実施形態では、複数の主観的球面屈折力は、少なくとも第1の主観的球面屈折力45a(fs1)と第2の主観的球面屈折力45b(fs2)とを含む。フォロプター44は、複数の球面レンズと円柱レンズ、及び円柱レンズの制御を含み、フォロプターを通して見るべき被験者の眼前に配置され、異なる矯正レンズを、眼の円柱誤差だけでなく、焦点誤差の矯正のために選択できるようにする。被験者は、フォロプターのレンズ越しに見て、視力表などの表で認識できることについてフィードバックする。操作者(検眼士、眼鏡士、または被験者さえも)は、フォロプターの球面屈折力を変更することのみが可能である。フォロプターにおける円柱レンズの制御は、自動的にのみ生成される複数の客観的処方に基づいており、操作者による変更が禁止されている。主観的屈折矯正は、フォロプターを介して表を読み取って主観的なフィードバックをする被験者の主観的フィードバックを必要とする。
システム40はまた、少なくとも第1の処方47a及び第2の処方47bを含む眼鏡の複数の処方を生成するための出力モジュール46を含む。第1の処方には、主観的球面屈折力fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1が含まれる。第2の処方47bは、第2の主観的球面屈折力fs2と、第2の客観的円柱屈折力Fc2と、第2の客観的円柱角度Fa2とを含む。
いくつかの実施形態では、客観的屈折矯正装置41は、レンズアレイ波面センサを使用して眼の波面誤差を測定することに関与する。
いくつかの実施形態では、生成される複数の客観的処方43a、43bは、円柱屈折力が異なり、及び/または円柱角度が異なる。
いくつかの実施形態では、システム40の眼鏡の処方47a及び47bは、被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、または被験者が装着していた古い眼鏡の屈折データを考慮に入れるようにさらに構成されている。
いくつかの実施形態では、眼鏡の最終処方47a、47bは、球面収差をさらに含む。
さらに別の実施形態では、図5は、複数の客観的処方を生成するためのシステム50のブロック図を示す。システム50は図4のサブシステムであり、被験者に対する眼鏡の屈折処方を判定する。システム50は、人間の眼の屈折異常を客観的に測定する客観的屈折矯正モジュール51と、計算モジュール52とを含む。客観的な測定は、被験者のいかなる主観的なフィードバックをも含まない。客観的屈折矯正装置51は、例えば、焦点誤差、円柱誤差、球面収差及びコマ収差を含む眼のすべての収差を測定する波面収差計とすることができる。客観的屈折矯正装置51は、焦点誤差及び円柱誤差を正確に測定することができる改良版オートリフレクタであってもよい。システム50はまた、客観的屈折矯正装置51によって客観的に測定された人間の眼の屈折異常から複数の客観的処方を生成する計算モジュール52を含む。一実施形態において、複数の客観的処方は、少なくとも第1の客観的処方53aと第2の客観的処方53bとを含む。第1の客観的処方53aは、第1の客観的球面屈折力Fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する。第2の客観的処方53bは、第2の客観的球面屈折力Fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する。
この実施形態のいくつかの態様では、生成される複数の客観的処方53a、53bは、円柱屈折力が異なり、及び/または円柱角度が異なる。
この実施形態のいくつかの態様では、システム50の複数の客観的処方53a及び53bは、被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、または被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データを考慮に入れるようにさらに構成されている。
この実施形態のいくつかの態様では、複数の客観的処方53a、53bは、球面収差をさらに含む。
この実施形態のいくつかの態様では、システム50は、複数の客観的処方の主観的な精緻化、特に球面屈折力の主観的な精密化(屈折矯正)のためのフォロプターモジュールと組み合わせられるようにさらに構成される。
さらに別の実施形態では、図6は、入力装置が眼の屈折データを受け取るために使用されるシステム60を示す。システム60は同様に、図4の修正されたサブシステムであり、被験者に対する眼鏡の屈折処方を判定するためのものである。システム60は、眼の屈折データセットを受け取るように構成された入力装置モジュール61を含み、屈折データセットは、少なくとも入力される球面屈折力、入力される円柱屈折力、及び入力される円柱角度を含み、眼のコマ収差及び球面収差も含むことができる。システム60の計算モジュール62は、受け取った眼の屈折データセットから複数の初期処方を生成する。一実施形態では、受け取った屈折データセットから生成される複数の初期処方は、少なくとも第1及び第2の初期処方63a及び63bを含む。第1の初期処方63aは、第1の初期球面屈折力Fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1及び第1の初期円柱角度Fa1を有する。第2の初期処方63bは、第2の初期球面屈折力Fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する。一実施形態では、第1の初期処方は、最高の像の質を提供するなど像の質のために最適化されるが、一方で第2の初期処方は、第1の初期処方と比較すると低下する像の質のために、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定される。いくつかの実施形態では、3つ以上の初期処方63a及び63bを生成してもよい。
フォロプターモジュール64は、複数の初期処方(例えば、63a及び63b)を計算モジュール62から取得する。フォロプターモジュール64は、主観的に複数の球面屈折力を判定するように構成されている。一実施形態では、複数の主観的球面屈折力は、少なくとも第1の主観的球面屈折力65a fs1と第2の主観的球面屈折力65b fs2とを含む。フォロプター64は、フォロプターそれを通して見る被験者の眼前に配置され、眼の焦点誤差及び円柱誤差の矯正のために異なる矯正レンズを選択することができるように、複数の球面レンズ及び円柱レンズを含む。被験者は、フォロプターのレンズ越しに見て、視力表で認識できるものについてフィードバックする。操作者(検眼士または眼鏡士)は、フォロプターの球面屈折力を変更することのみが可能である。フォロプターにおける円柱レンズの制御は、自動的に生成される複数の客観的処方のみに基づいており、操作者による変更が禁止されている。
システム60はまた、眼鏡のための複数の処方を生成するための出力モジュール66を含み、複数の処方は、主観的球面屈折力fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する少なくとも第1の処方67aを含む。眼鏡の複数の処方はまた、第2の主観的球面屈折力fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する少なくとも第2の処方67bを含む。前の実施形態と同様に、複数の処方は、3つ以上の処方67a、67bを含むことができる。
この実施形態のいくつかの態様では、入力装置モジュール61は、キーボード、タッチスクリーン、または別の装置からのタッチフリー電子通信のうちの1つを含むが、これらに限定されない。
この実施形態のいくつかの態様では、生成される複数の初期処方63a及び63bは、円柱屈折力が異なり、及び/または円柱角度が異なる。
この実施形態のいくつかの態様では、眼鏡の処方67a及び67bは、被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、または被験者が以前装着していた古い眼鏡の屈折データを考慮する。
この実施形態のいくつかの態様では、眼鏡の複数の処方67a及び67bは、眼の球面収差をさらに含む。
さらに別の実施形態では、図7は、人間の対象用の眼鏡の屈折処方を判定するためのシステム70を示す。このシステムは、複数の初期処方を受け取るように構成された入力装置モジュール71を含む。一実施形態では、複数の初期処方は、第1の初期球面屈折力Fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する少なくとも第1の初期処方72a、及び第2の初期球面屈折力Fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の初期処方72bを含む。システム70は、入力装置モジュール71から複数の初期処方72a、72bを受け取るフォロプターモジュール73を含む。
フォロプターモジュール73は、複数の主観的球面屈折力を主観的に判定する、すなわち主観的屈折矯正を行うように構成されている。一実施形態では、複数の主観的球面屈折力は、少なくとも第1の主観的球面屈折力74a(fs1)と第2の主観的球面屈折力74b(fs2)とを含む。フォロプター73は、フォロプターそれを通して見る被験者の眼前に配置され、眼の焦点誤差及び円柱誤差の矯正のために異なる矯正レンズを選択することができるように、複数の球面レンズ及び円柱レンズを含む。被験者は、フォロプターのレンズ越しに見て、視力表で認識できるものについてフィードバックする。操作者(検眼士または眼鏡士)は、球面レンズを調整することによって、フォロプターの球面屈折力を変更することができるのみである。フォロプターにおける円柱レンズの制御は、自動的にのみ生成される複数の客観的処方に基づいており、操作者による変更が禁止されている。
出力モジュール75は、少なくとも、主観的球面屈折力fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の処方76aと、第2の主観的球面屈折力fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の処方76bとを含む、眼鏡の複数の処方を生成する。
この実施形態のいくつかの態様では、入力装置71は、キーボード、タッチスクリーン、または別の装置からのタッチフリー電子通信のうちの1つを含むが、これに限定されない。
この実施形態のいくつかの態様では、眼鏡の処方76a及び76bは、被験者の左眼及び右眼用の屈折データを考慮する。眼鏡の処方76a及び76bは、被験者が以前装着していた古い眼鏡の屈折データも考慮に入れることができる。
この実施形態のいくつかの態様では、眼鏡の複数の処方76a、76bは、眼の球面収差をさらに含む。
本明細書は、本発明の特定の実施形態に関して詳細に記載してきたが、当業者が上記の理解を達成すると、これらの実施形態に対する変更、変形及びそれと同等のものを容易に思い付くことができるという旨を認識されたい。本発明のこれらの変更及び変形ならびに他の変更及び変形は、添付の特許請求の範囲にさらに詳細に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって実施されてもよい。さらに、当業者は、前述の説明は単なる例示であり、本発明を限定することを意図するものではないということを認識するであろう。

Claims (35)

  1. 眼鏡の屈折処方を判定する方法であって、
    被験者の眼の屈折異常を測定するために、客観的屈折矯正装置を客観的に利用することを備え、前記客観的屈折矯正装置は、前記被験者からの主観的フィードバックを除外し、前記方法はさらに、
    客観的に測定された前記眼の前記屈折異常から、前記被験者の複数の客観的処方を生成することを備え、
    前記複数の客観的処方は、(i)第1の客観的球面屈折力Fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の客観的処方と、(ii)第2の客観的球面屈折力Fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の客観的処方とを含み、
    前記第1の客観的処方の前記第1の客観的円柱屈折力Fc1及び前記第1の客観的円柱角度Fa1は、像の質のために最適化され、前記第2の客観的処方の前記第2の客観的円柱屈折力Fc2及び前記第2の客観的円柱角度Fa2は、前記第1の客観的処方のそれと比較して低下される像の質のため、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定され、前記方法はさらに、
    複数の主観的球面屈折力を判定するために主観的屈折矯正を実行するフォロプターを使用することを備え、前記複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1及び第2の主観的球面屈折力fs2を含み、前記フォロプターは、複数の球面レンズと円柱レンズとを含み、前記円柱レンズの制御は、前記複数の客観的処方にのみ基づいており、前記主観的屈折矯正は、前記フォロプターを介して表を読み取る前記被験者からの主観的フィードバックを必要とし、前記方法はさらに、
    前記複数の客観的処方及び前記主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方を生成することを備え、前記眼鏡の複数の処方は、(a)前記第1の主観的球面屈折力fs1、前記第1の客観的円柱屈折力Fc1及び前記第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)前記第2の主観的球面屈折力fs2、前記第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び前記第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む、方法。
  2. 前記被験者によって与えられる最終的な好みに従って眼鏡の最終処方を生成することをさらに備え、前記最終的な好みは、前記被験者が前記生成された眼鏡の複数の処方に従う試用レンズを装着することに基づく、請求項1に記載の方法。
  3. 前記眼鏡の最終処方は、球面収差をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記客観的屈折矯正装置を使用することは、前記眼の波面誤差を測定することを含み、前記波面誤差は、前記眼のコマ収差及び球面収差を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1の客観的円柱屈折力と前記第2の客観的円柱屈折力とは、互いに異なる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記眼鏡の複数の処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1の客観的円柱角度と前記第2の客観的円柱角度とは、互いに異なる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記眼鏡の複数の処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項7に記載の方法。
  9. 眼鏡の屈折処方を判定するシステムであって、
    被験者の眼の屈折異常を客観的に測定するよう構成される客観的屈折矯正モジュールを備え、前記客観的屈折矯正モジュールは、前記被験者からの主観的フィードバックを除外し、前記システムはさらに、
    客観的に測定された前記眼の前記屈折異常から前記被験者の複数の客観的処方を生成するように構成された計算モジュールを備え、
    前記複数の客観的処方は、(i)第1の客観的球面屈折力Fs1、第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の客観的処方と、(ii)第2の客観的球面屈折力Fs2、第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の客観的処方とを含み、
    前記第1の客観的処方の前記第1の客観的円柱屈折力Fc1及び前記第1の客観的円柱角度Fa1が像の質のために最適化され、前記第2の客観的処方の前記第2の客観的円柱屈折力Fc2及び前記第2の客観的円柱角度Fa2は、前記第1の客観的処方のそれと比較して低下される像の質のため、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定される、システム。
  10. 前記客観的屈折矯正モジュールは、前記眼の波面誤差を測定するようにさらに構成され、前記波面誤差は、前記眼のコマ収差及び球面収差を含む、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記第1の客観的円柱屈折力と前記第2の客観的円柱屈折力とは、互いに異なる、請求項9に記載のシステム。
  12. 前記眼鏡の複数の処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記第1の客観的円柱角度と前記第2の客観的円柱角度とは、互いに異なる、請求項9に記載のシステム。
  14. 前記眼鏡の複数の処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記眼鏡の複数の処方は、球面収差をさらに含む、請求項9に記載のシステム。
  16. 前記計算モジュールからの前記複数の客観的処方に基づいて複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を実行するように構成されたフォロプターモジュールをさらに備え、
    前記複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含み、前記フォロプターモジュールは、複数の球面レンズと円柱レンズとを含み、
    前記円柱レンズの制御は、前記複数の客観的処方のみに基づいており、前記主観的屈折矯正は、前記フォロプターモジュールを介して表を読み取る前記被験者からの主観的フィードバックを必要とする、請求項9に記載のシステム。
  17. 前記複数の客観的処方及び前記主観的屈折矯正から、眼鏡の複数の処方を生成するように構成された出力モジュールをさらに備え、
    前記複数の処方は、(a)前記第1の主観的球面屈折力fs1、前記第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び前記第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)前記第2の主観的球面屈折力fs2、前記第2の客観的円柱屈折力Fc2、及び前記第2の客観的円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記客観的屈折矯正モジュールは、前記眼の波面誤差を測定するようにさらに構成され、前記波面誤差は、前記眼のコマ収差及び球面収差を含む、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記第1の客観的円柱屈折力と前記第2の客観的円柱屈折力とは、互いに異なる、請求項17に記載のシステム。
  20. 前記眼鏡の複数の処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記第1の客観的円柱角度と前記第2の客観的円柱角度が互いに異なる、請求項17に記載のシステム。
  22. 前記眼鏡の複数の処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項21に記載のシステム。
  23. 前記眼鏡の複数の処方は、球面収差をさらに含む、請求項17に記載のシステム。
  24. 眼鏡の屈折処方を判定するシステムであって、
    被験者の眼の屈折データセットを受け取るように構成された入力装置モジュールと、
    前記屈折データセットから前記眼のための複数の初期処方を生成するように構成された計算モジュールを備え、
    前記複数の初期処方は、(i)第1の初期球面屈折力Fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の初期処方と、(ii)第2の初期球面屈折力Fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の初期処方とを含み、
    前記第1の初期処方の前記第1の初期円柱屈折力Fc1及び前記第1の初期円柱角度Fa1は、像の質のために最適化され、前記第2の初期処方の前記第2の初期円柱屈折力Fc2及び前記第2の初期円柱角度Fa2は、前記第1の初期処方のそれと比較して低下される像の質のため、または異なる方向で低減される倍率差を得るために判定され、前記システムはさらに、
    前記複数の初期処方に基づく複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を行うよう構成されるフォロプターモジュールを備え、前記複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含み、前記フォロプターモジュールは、複数の球面レンズと円柱レンズとを含み、前記円柱レンズの制御は、前記複数の初期処方にのみ基づいており、前記主観的屈折矯正は、前記フォロプターを介して表を読み取る前記被験者からの主観的フィードバックを必要とし、前記システムはさらに、
    前記複数の客観的処方及び前記主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方を生成するように構成された出力モジュールを備え、前記複数の処方は、(a)前記第1の主観的球面屈折力fs1、前記第1の客観的円柱屈折力Fc1、及び前記第1の客観的円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)前記第2の主観的球面屈折力fs2、前記第2の初期円柱屈折力Fc2、及び前記第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む、システム。
  25. 前記屈折データセットは、入力される球面屈折力、入力される円柱屈折力、及び入力される円柱屈折角度を含む、請求項24に記載のシステム。
  26. 前記屈折データセットは、コマ収差及び球面収差を含む、請求項24に記載のシステム。
  27. 前記第1の初期円柱屈折力と前記第2の初期円柱屈折力とは、互いに異なる、請求項24に記載のシステム。
  28. 前記複数の初期処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項27記載のシステム。
  29. 前記第1の初期円柱角度と前記第2の初期円柱角度とは、互いに異なる、請求項24に記載のシステム。
  30. 前記複数の初期処方は、(i)前記被験者の左眼及び右眼用の屈折データ、及び(ii)前記被験者が以前装着していた眼鏡の屈折データのうちの少なくとも1つを考慮する、請求項29に記載のシステム。
  31. 前記入力装置モジュールは、キーボード、タッチスクリーン、及び他の装置からのタッチフリー電子通信からなる群のうちの1つを含む、請求項24に記載のシステム。
  32. 前記眼鏡の複数の処方は、球面収差をさらに含む、請求項24に記載のシステム。
  33. 眼鏡の屈折処方を判定するシステムであって、
    被験者の複数の初期処方を受け取るように構成された入力装置モジュールを備え、前記複数の初期処方は、(i)第1の初期球面屈折力Fs1、第1の初期円柱屈折力Fc1、及び第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の初期処方と、(ii)第2の初期球面屈折力Fs2、第2の初期円柱屈折力Fc2、及び第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の初期処方とを含み、前記システムはさらに、
    前記複数の初期処方に基づく複数の主観的球面屈折力を判定するための主観的屈折矯正を行うよう構成されるフォロプターモジュールを備え、前記複数の主観的球面屈折力は、第1の主観的球面屈折力fs1と第2の主観的球面屈折力fs2とを含み、前記フォロプターモジュールは、複数の球面レンズと円柱レンズとを含み、前記円柱レンズの制御は、前記複数の初期処方にのみ基づいており、前記主観的屈折矯正は、前記フォロプターモジュールを介して表を読み取る前記被験者からの主観的フィードバックを必要とし、前記システムはさらに、
    前記複数の初期処方及び前記主観的屈折矯正から眼鏡の複数の処方を生成するように構成された出力モジュールを備え、前記複数の処方は、(a)前記第1の主観的球面屈折力fs1、前記第1の初期円柱屈折力Fc1、及び前記第1の初期円柱角度Fa1を有する第1の処方と、(b)前記第2の主観的球面屈折力fs2、前記第2の初期円柱屈折力Fc2、及び前記第2の初期円柱角度Fa2を有する第2の処方とを含む、前記出力モジュールとを含む、システム。
  34. 前記入力装置モジュールは、キーボード、タッチスクリーン、及び他の装置からのタッチフリー電子通信からなる群のうちの1つを含む、請求項33に記載のシステム。
  35. 前記眼鏡の複数の処方は球面収差をさらに含む、請求項33に記載のシステム。
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