JP2019527386A - 周波数分割変調されたタッチシステムにおけるフレーム位相同期 - Google Patents

周波数分割変調されたタッチシステムにおけるフレーム位相同期 Download PDF

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Abstract

タッチ検出器において、信号の受信されたフレーム上でフレーム位相同期を実施するためのシステムおよび方法。タッチ検出器上で、フレームを、1つ以上の同時に送信された信号の位相と同期させるための装置および方法。1つ以上の行導体および1つ以上の列導体は、行導体の経路が列導体の経路と交差するように構成される。信号エミッタは、第1の時間で始まる複数の間隔の各々で、行の各々の上で直交信号の送信を同時に開始し、その直交信号は既知の初期位相を有する。受信器は、より遅い時間で始まる間隔の各々で、列上でのフレームの受信を始める。信号プロセッサは、直交信号の各々が受信されるフレーム内に存在する度合い−およびしたがって、それらがタッチ検出器にわたって送信される度合い、の尺度を判定する。判定された尺度は、タッチ検出器の状態を反映するヒートマップにおいて反映されてもよく、そして連続したヒートマップ(または尺度)の比較は、タッチ、またはタッチの変化を反映する。【選択図】図2

Description

開示されたシステムと方法は、概して、ユーザー入力の分野に関し、特に、周波数分割変調されたタッチ検出器(frequency division modulated touch detector)上の1つ以上の送信周波数上でフレーム位相同期を実施することに関する。
本開示の前述の、および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面で例示されるような実施形態の以下の特定の記載から明白になり、図中、参照文字は図面全体にわたって同一の部分を指す。図面は、必ずしも正確な縮尺ではなく、その代わりに開示された実施形態の原理を概説することに重点が置かれている。
低レイテンシのタッチセンサ装置の実施形態を示す、高位のブロック図を提供する。 フレーム位相同期の実施形態を例示する機能ブロック図を提供する。 例示的な周波数分割変調されたタッチ検出器の機能ブロック図を提供する。
本出願は、高速マルチタッチセンサなどのユーザーインターフェース、およびに2016年4月14日に提出され、「Capacitive Sensor Patterns」と題された米国特許出願第15/099,179号明細書、および2016年5月23日に提出され、「Transmitting and Receiving System and Method for Bidirectional Orthogonal Signaling Sensors」と題された米国特許出願第15/162,240号明細書開示される他のインターフェースに関する。これらの出願の全開示物は引用することによって本明細書に組み込まれる。
様々な実施形態では、本開示は、静電容量タッチセンサと、特定の構成または幾可学的形状を有する特定の静電容量タッチセンサと、を設計および製造するためのシステムおよび方法を対象とする。
本開示の全体にわたり、用語「タッチ(touch)」、「タッチ(touches)」、「接触(contact)」、「接触(contacts)」、又は他の記述語は、ユーザーの指、スタイラス、物体、又は身体部分がセンサにより検出される事象又は期間について記載するために使用されてもよい。いくつか実施形態では、ユーザーが、センサ、又はセンサが埋め込まれる装置と物理的に接触した場合にのみ、このような検出が生じる。他の実施形態において、センサは、タッチ表面上のある距離をホバリングしている(hovering)、又はそうでなければタッチセンシティブデバイスから離されている「タッチ」又は「接触」の検出を可能にするように調整されうる。したがって、感知された物理接触への依存を示す本説明内における言葉の使用は、記載された技術がそれらの実施形態にのみしか適用されないと意味するように解釈するべきではなく;実際に、本明細書に記載されるものの全てではないが、ほぼ全ては「タッチ」および「ホバリング」センサに等しく適用されるだろう。より一般的に、本明細書において使用されるように、用語「タッチする(touch)」は、本明細書において開示されるセンサのタイプによって検出できる行為を指し、したがって、本明細書において使用されるように、用語「ホバリングする(hover)」は、「タッチする(touch)」が本明細書において意図される意味において、「タッチする(touch)」のほんの1つのタイプである。他のタイプのセンサは、本明細書に開示される実施形態に関連して利用することができ、カメラ、近接センサ、光センサ、折率(turn−rate)センサ、ジャイロスコープ、磁力計、熱センサ、圧力センサ、力覚センサ、容量式タッチセンサ、パワーマネジメント集積回路の読み取り、キーボード、マウス、運動センサなどを含む。
本開示において、特に特許請求の範囲内において使用されるように、第1の(first)、および第2の(second)などの順序の用語は、それら自体で、 順番、時間、または一意性を示唆することは意図されず、むしろ1つの請求された構成を別のものと区別するために使用される。文脈が規定するいくつかの使用において、これらの用語は、第1の(first)と第2の(second)が一意的な物であることを示唆することもある。例えば、事象が第1の時間で発生し、別の事象が第2の時間で発生する場合には、第1の時間が第2の時間の前に発生するようには意図されてはいない。しかしながら、第2の時間が第1の時間の後であるというさらなる限定が、請求項において示される場合、その文脈は、第1の時間と第2の時間が一意的な時間となることを読み取るように要求するだろう。同様にその文脈がそのように規定するか、許可する場合には、順序の用語は、2つの特定された特許請求の範囲の構成が、同じ特性、または異なる特性の構成でありうるように、広く解釈されることが意図される。したがって、例えば、第1のおよび第2の周波数は、限定されないが、同じ周波数−例えば、第1の周波数が10Mhzであり、および第2の周波数が10Mhz、である可能性があり;または異なる周波数−例えば、第1の周波数が10Mhzであり、および第2の周波数が11Mhz、である可能性もある。そうでなければ、コンテキストは、例えば、第1のおよび第2の周波数が互いに対して直交であることにさらに限定する場合を規定してもよく、その場合には、それらは同じ周波数となりえない。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、静電容量タッチセンサを設計し、製造し、そして使用すること、および特に、限定されないが、FDMおよびCDM方法の両方を組み合わせる周波数分割多重化(FDM)、符号分割多重化(CDM)、またはハイブリッド変調技術などの直交信号などに基づく、多重化スキームを利用する静電容量タッチセンサを提供する。本明細書における周波数への言及は、他の直交信号ベースも言及しうる。それゆえ、本出願は、出願人の先の出願である、2013年3月15日に提出され、「Low−Latency Touch Sensitive Device」と題された米国特許出願第13/841,436号明細書、および2013年11月1日に提出され、「Fast Multi−Touch Post Processing」と題された米国特許出願第14/069,609号明細書を参照によって組み込む。これらの出願は、本明細書に開示されているセンサに関連して使用されることもある、静電容量FDM、CDM、またはFDM/CDMハイブリッドタッチセンサを企図する。そのようなセンサにおいて、タッチは、行からの信号が、列に結合される(増加させられる)か、列から分離される(減少させられる)ときに、感知され、その結果は、その列上で受信される。
本開示は、まず、設計、製造、および使用のための本システムと方法が適用可能な、高速マルチタッチセンサの操作について記載する。その後、周波数分割変調されたタッチ検出器上でフレーム位相同期を実施するための本明細書に開示されたシステムおよび方法の詳細が、表題「フレーム位相同期」の下、以下説明される。
本明細書において使用されるように、フレーズ「タッチ事象(touch event)」、および名詞として使用されたときの単語「タッチ(touch)」は、ニアタッチ(near touch)、ニアタッチ事象、またはセンサを使用して特定することができる他のいかなるジェスチャも含む。一実施形態に従って、タッチ事象は、検出され、処理され、そして例えば10ミリ秒以下、または1ミリ秒以下の非常に低いレイテンシを用いる終了段階の計算プロセスに供給されてもよい。
一実施形態では、開示された高速マルチタッチセンサは、タッチ事象の高い更新レートおよび低いレイテンシ計測値のために強化された投影型静電容量の方法を活用する。本技術は、上記利点を得るために、並列ハードウェア、およびより高い周波数波形を使用することができる。また、感度が良くてロバストな測定を行うための方法も開示され、該方法は、透明なディスプレイ表面上で使用されてもよく、且つ、この技術を使用する製品の安価な製造を可能にする場合もある。この点に関し、本明細書において使用されるような「静電容量性のオブジェクト」は、指、人体の他の部分、スタイラス、またはセンサが感知可能な任意のオブジェクトでありえる。本明細書において開示されるセンサと方法は、静電容量に頼る必要はない。例えば、光センサに関して、そのような実施形態は、タッチ事象を感知するために光トンネリングおよび光リーキング(leaking)を活用し、本明細書において使用されるような「静電容量性のオブジェクト」は、そのような感知と互換性があるスタイラスまたは指などのオブジェクトを含む。同様に、本明細書に使用されるような「タッチ位置」および「タッチセンシティブデバイス」は、静電容量性のオブジェクトと開示されたセンサとの間に実際のタッチ接触を必要としない。
図1は、一実施形態に従って、高速マルチタッチセンサ(100)の特定の原理を示す。参照番号(200)では、異なる信号が表面の行の各々へと送信される。信号は、「直交」となるように、すなわち互いに分離可能かつ区別可能となるように設計される。参照番号(300)において、受信器が各列に取り付けられる。受信器は、他の信号および/または雑音を伴うまたは伴わない、送信信号のいずれかを受信する、またはそれらの恣意的な組み合わせを受信するように設計され、および、ある尺度、例えば、列上に存在する直交の送信信号の各々に関するに対する量を個別に判定するように設計されている。センサのタッチ面(400)は、一連の行と列(全ては図示されず)を含み、それらに沿って直交信号は伝播できる。一実施形態では、行と列は、それらがタッチ事象を受けないときは、より少量の又は微小な量の信号がその間で結合されるように設計されるが、その一方で、行と列がタッチ事象を受けるときは、より多量の又は微小でない量の信号がその間で結合されるように設計される。一実施形態では、その逆も可能であり、すなわち、信号の量が少なければタッチ事象を表わし、信号の量が多ければタッチの不足を表わす。タッチセンサは、結合の変化により、最終的にタッチを検知するので、特定の実施形態に明白であり得る理由を除いて、タッチに関する結合が、列上に存在する行信号の量の増加、または列上に存在する行信号の量の減少を引き起こすかどうかは特別に重要ではない。上記で議論されたように、タッチ、又はタッチ事象は、物理的なタッチではなく、むしろ結合された信号のレベルに影響を及ぼす事象を必要とする。
図1を引き続き参照すると、一実施形態では、概略的に、行と列の両方の近接におけるタッチ事象の容量性の結果は、列に結合する予定の行上に存在する信号の量の微小でない変化を引き起こすこともある。より一般的には、タッチ事象は、列上で受信信号を生じさせ、および故にそれに対応する。行上の信号が直交であるので、多数の行信号が列に結合され、受信器によって区別されうる。同様に、各行上の信号は多数の列に結合されうる。与えられた行に結合された各カラムに関して(および結合が、列上に存在する行信号の増加または減少を引き起こすかどうかにかかわらず)、列上で見られる信号は、どの行が、その列と同時にタッチされているかを示す情報を含んでいるだろう。受信された各信号の量は、通常は、対応する信号を運ぶ列と行の間の結合の量に関係し、および故に、タッチ面までのタッチするオブジェクトの距離、タッチによって覆われるタッチ面の領域、および/またはタッチの圧力を示しうる。
行および列が同時にタッチされるとき、行上に存在する信号のいくつかは、対応する列へと結合される(その結合は、列上の行信号の増大または減少を引き起こすこともある)。(上記で議論したように、用語「タッチ」又は「タッチした」は、実際の物理的な接触ではなく、むしろ相対的な接近を要求する。)実際に、タッチデバイスの様々な実装において、行および/または列と、タッチの指または他のオブジェクトとの間に保護バリアが存在しうるため、行および/または列との物理的接触は起こり難い。さらに、通常は、行および列自体は、互いに接触していないが、むしろ、ある量の信号がその間で結合されることを可能にするように接近して置かれ、その量はタッチで(正または負に)変化する。通常、行と列の結合は、その間での実際の接触によるものでも、指又は他のタッチのオブジェクトからの実際の接触によるものではなく、むしろ、指(又は他のオブジェクト)を接近させることによる容量性の効果によってもたらされるものであり、容量性の効果をもたらす接近は、タッチとして本明細書で言及される。
行と列の性質は恣意的であり、特定の配向は関連性がない。実際、用語「行」と「列」は、四方格子よりも、むしろ、信号が送信される導体のセット(行)、および信号が結合されうる導体のセット(列)を指すように意図される。(信号が行上で送信される、および列自体の上で受信される概念は恣意的であり、信号は、容易に、恣意的に列と指定された導体上に送信されて、かつ恣意的に行と命名された導体上で受信されうるか、両方とも恣意的に他の何かと命名されうる。さらに、行および列が格子状である必要はない。タッチ事象が「行」の一部および「列」の一部にタッチする限り、他の形状が可能であり、かつ結合のいくつかの形態を生じさせる。例えば、「行」は同心円にあり、「列」は中心から外に放射するスポークでありうる。また、「行」および「列」はいずれも幾何学的または空間的なパターンに従う必要はなく、したがって、例えば、キーボード上のキーが、(それらの相対位置に関連する、または関連しない)行および列を形成するために恣意的に結合されうる。更に、信号の伝播チャネルが2種類のみである必要はない:行と列の代わりに、一実施形態では、チャネル「A」、「B」、および「C」を設けてもよく、そこでは、「A」に送信された信号は「B」および「C」で受信されるか、または一実施形態では、「A」および「B」に送信された信号は「C」で受信されうる。信号の伝播チャネルは、時に送信器を支援し、時に受信器を支援するという機能を交互に行うことができる。信号伝播チャネルは、同時に送信機および受信器を支援できるが−ただし、送信される信号が直交であり、および故に受信される信号から分離可能であることが条件である、ことも企図される。「行」および「列」ではなく、3種類以上のアンテナ導体が使用されてもよい。多くの代替的な実施形態が可能であり、これらは本開示を考慮した後に当業者に明白となるであろう。
上述のように、一実施形態では、タッチ面(400)は、一連の行と列とで構成され、信号はそれに沿って伝播できる。上で議論されるように、行および列は、タッチされていないときに、ある量の信号がそれらの間で結合されるように設計され、そしてタッチされているときに、別の量の信号がそれらの間で結合されるように設計されている。それらの間で結合された信号における変化は、通常は、タッチに比例することもあれば、または反比例することもあり(必ずしも線形的に比例しないが)、結果として、タッチは、イエスかノーで答える問題というよりも漸次的変化であり、これによって、より強いタッチ(つまり、より近い又はより堅い)と、より弱いタッチ(つまり、より遠い又はより柔らかい)との間の区別を可能にし、タッチなしの区別さえも可能にする。更に、異なる信号が行の各々に送信される。一実施形態では、これら異なる信号の各々は、互いに直交している(すなわち、分離可能かつ区別可能である)。行と列が同時にタッチされるとき、行上に存在する信号が結合され(正または負に)、多かれ少なかれ対応する列中に出現させる。列上へと結合される信号の量は、タッチの接近性、圧力または領域に関連し得る。
受信器(300)が各列に取り付けられる。受信器は、直交信号、直交信号の恣意的な組み合わせ、および存在する雑音または他の信号のいずれかを含む、列上に存在する信号を受信するように設計される。通常は、受信器は、列上に存在する信号のフレームを受信するように、および信号を提供する列を識別するように設計されている。一実施形態では、受信器(または受信器のデータに関連付けられた信号プロセッサ)は、信号のフレームは捕捉された時間の間に、その列上に存在する直交の送信信号の量に関連付けられた尺度を判定し得る。このように、各列とタッチ状態にある行の識別に加えて、受信器は、タッチに関する付加的な(例えば、質的な)情報を提供できる。概して、タッチ事象は、列上の受信信号に対応し得る(または逆に対応し得る)。各列に関して、その上で受信された異なる信号は、どの対応する行が、その列と同時にタッチされているのかを示す。一実施形態では、対応する行と列の間に結合の量は、例えば、タッチによって覆われたタッチ面の領域、タッチの圧力などを示し得る一実施形態では、対応する行と列の間の経時的な結合の変化は、その2つの交点でのタッチの変化を示す。
<単純なシヌソイドの実施形態>
一実施形態では、行に送信される直交信号は、未変調のシヌソイドであってもよく、その各々は異なる周波数を有しており、該周波数は、受信器において互いに区別され得るように選択される。一実施形態では、周波数は、受信器において互いにより容易に区別され得るように、それらの間に十分な間隔を設けるように選択される。一実施形態では、周波数は、選択された周波数間に単純な調波関係が存在しないように選択される。単純な調波関係の欠如により、1つの信号に別の信号を模倣させることができる非線形のアーチファクト(non−linear artifacts)を緩和し得る。
通常、隣接する周波数の間の間隔が一定であり、かつ最も高い周波数が最も低い周波数の2倍未満である、周波数の「コム(comb)」は、周波数間の間隔であるΔfが、測定期間τの少なくとも逆数である場合に、これらの基準を満たすであろう。例えば、どの行信号が1ミリ秒(τ)当たり1回存在するかを判定するために、(例えば、列からの)信号の組み合わせを測定することが望まれるのであれば、その場合、周波数間隔(Δf)は1キロヘルツより高くなければならない(すなわち、Δf>1/τ)。この計算に従い、わずか10の行しかない例の場合において、以下の周波数を使用することが可能である:
周波数間隔が、ロバストな設計を可能にするために、この最小よりも実質的に大きい場合があることが、当業者に明白となるであろう。一例として、0.5cmの行/列の間隔を持つ20cm×20cmのタッチ面は、40の行と40の列を必要とし、40の異なる周波数のシヌソイドを必要とする。1ミリ秒当たり1回の分析速度が1kHzの間隔しか必要としない一方で、恣意的に大きな間隔は、よりロバストな実施のために利用される。一実施形態では、恣意的に大きな間隔は、最高周波数が最低周波数の2倍より大きくなるべきではない(すなわち、fmax<2(fmin))という制約にさらされる。したがって、この例では、5MHzに設定された最低周波数を有する100kHzの周波数間隔が使用されてもよく、これにより、5.0MHz、5.1MHz、5.2MHzなどの、最大8.9MHzまでの周波数リストが得られる。
一実施形態では、周波数リスト上のシヌソイドの各々は、信号発生器によって生成され、そして信号エミッタまたは信号送信器によって別々の行上に送信されてもよい。同時にタッチさせられる行と列を識別するために、受信器は、列上に存在する任意の信号を受信し、信号プロセッサは、もしあれば、リスト上のどの周波数が現れるかを判定するために信号を分析する。一実施形態では、識別は、周波数分析技術(例えば、フーリエ変換)により、またはフィルタバンクの使用により支持され得る。一実施形態では、受信器は、列信号のフレームを受信し、そのフレームはFFTを介して処理され、そしてしたがって、尺度が各周波数に対して判定される。一実施形態では、FFTは、各フレームのために、各周波数に対する同相および直角位相の尺度を提供する。
一実施形態では、各列信号から、受信器/信号プロセッサは、その列上の信号において見られた周波数のリストからの、各周波数に対する値(および潜在的に、同相および直角位相の値)を判定できる。一実施形態では、周波数の値がいくつかの閾値よりも大きいか又は小さい場合に、または先の値から変化する場合に、その信号プロセッサは、その周波数に対応する列と行との間のタッチ事象が存在することを識別する。一実施形態では、行/列の交差からのタッチの距離、タッチオブジェクトの大きさ、オブジェクトが押し下げる圧力、タッチされている行/列の交差の部分等を含む、様々な物理現象に対応し得る信号強度の情報が、タッチ事象の領域を局在化する助けとして使用されてもよい。一実施形態では、判定された値は、タッチの自己限定的ではなく、むしろタッチ事象を判定するために他の値と共にさらに処理される。
一旦、直交周波数の各々に対する値が、少なくとも2つの周波数(行に対応する)または少なくとも2つの列に対して判定されてきていると、二次元マップを作成することができ、その値は、その行/列の交点でのマップの値として、または比例/反比例するように使用される。一実施形態では、タッチ面またはタッチ領域に対するマップを作り出すために、タッチ面上の複数の行/列の交点で値が判定される。一実施形態では、タッチ面またはタッチ領域に対するマップを作り出すために、タッチ面上の、またはタッチ面の領域におけるあらゆる行/列の交差に対して値が判定される。一実施形態では、信号の値は、各列の上にある各周波数に対して計算される。一旦、信号強度が計算されると、二次元マップが作成され得る。一実施形態では、信号値は、その行/列の交点でのマップの値である。一実施形態では、信号値は、その行/列の交点でのマップの値として使用される前に、雑音を減少させるように処理される。一実施形態では、(雑音を減少させるように処理された後に)信号値に比例するか、反比例するか、またはそうでなければ関連する別の値が、その行/列の交点でのマップの値として利用される。一実施形態では、異なる周波数でのタッチ面における物理的相違により、信号値は、与えられたタッチのために正規化されるか、または較正される。同様に、一実施形態では、タッチ面に渡る又は交差間にある物理的相違により、信号値は、与えられたタッチのために正規化されるか、または較正される。
一実施形態では、二次元マップのデータは、タッチ事象をより良く識別、判定、又は分離するために閾値処理(thresholded)されてもよい。一実施形態では、二次元マップのデータは、表面をタッチする物体の形状や配向などに関する情報を推測するために使用されてもよい。
一実施形態では、本明細書に記載のそのような分析および任意のタッチ処理は、タッチセンサの離散性タッチ制御器上で実施される。別の実施形態では、そのような分析およびタッチ処理は、限定されないが、1つ以上のASIC、MCU、FPGA、CPU、GPU、SoC、DSP、または専用回線などの他のコンピュータシステムコンポーネント上で実行され得る。本明細書で使用されるような用語「ハードウェアプロセッサ」は、上記のデバイスのいずれか、または計算上の機能を実行する他のデバイスを意味する。
行上に送信される信号の議論に戻って、シヌソイドは、上述の構成において使用され得る唯一の直交信号ではない。実際、上で議論されるように、互いに区別され得る信号の任意のセットが、機能するであろう。それにもかかわらず、シヌソイドは、より単純な工学技術、及びこの技術を使用する装置の更にコスト効率の良い製造を可能にし得る、いくつかの有利な特性を持つこともある。例えば、シヌソイドは、(定義により)非常に狭い周波数プロファイルを有しており、DCの付近で低周波数に下がる(extend down)必要はない。更に、シヌソイドは、比較的、1/fの雑音による影響を受けず、この雑音は、より低い周波数にまで広がる、より広域な信号に影響を及ぼし得る。
一実施形態では、シヌソイドはフィルタバンクにより検出されてもよい。一実施形態では、シヌソイドは周波数分析技術(例えばフーリエ変換)により検出されてもよい。周波数分析技術は、比較的効率的な方法で実施されることもあり、そして優れたダイナミックレンジの特徴を持つ傾向もあり、これにより周波数分析技術が多数の同時のシヌソイド間で検出及び区別を行うことが可能となる。広範囲の信号処理期間において、受信器の複数のシヌソイドの復号化は、周波数分割多重化の形態として考慮され得る。一実施形態では、時分割多重化および符号分割多重化などの他の変調技術も使用され得る。時分割多重化は、優れたダイナミックレンジの特徴を持つが、典型的には、限定された時間をタッチ面への送信(又は、そこからの受信信号の分析)に費やすことを要求する。符号分割多重化は、周波数分割多重化と同じ同時の性質を持つが、ダイナミックレンジの問題に遭遇する場合もあり、そして複数の同時信号の間で容易に判別されない場合もある。
<変調されたシヌソイドの実施形態>
一実施形態では、変調されたシヌソイドは、上述のシヌソイドの実施形態の代わりとして、それと組み合わせて、および/または、それを改良したものとして(as an enhancement of)、使用され得る。未変調のシヌソイドの使用は、タッチ面付近で他の装置に無線周波干渉を引き起こし、故に、それらを活用する装置は、規制当局による試験(例えばFCC、CE)の通過という問題に遭遇しかねない。加えて、未変調のシヌソイドの使用は、精密な(deliberate)送信器又は他の干渉装置(恐らく、更に別の同一のタッチ面)のどちらかからの環境において、他のシヌソイドからの干渉を受けやすいこともある。一実施形態では、そのような干渉は、記載された装置において、誤った又は劣化したタッチの測定値をもたらし得る。
一実施形態では、干渉を回避するために、シヌソイドは、信号が受信器に達すると復調され得る(撹拌されない(unstirred))方法で、送信器によって送信される前に、変調または「撹拌され(stirred)」得る。一実施形態では、可逆的な変換(又は、ほぼ可逆的な変換)は、この変換が補われ、そして信号が一旦受信器に到達すると実質的に復元され得るように、信号を変調するために使用され得る。当業者にも明らかなように、本明細書に記載されるようなタッチ装置に変調技術を使用して発せられたまたは受信される信号は、他のものとはあまり相関がなく、故に、環境中に存在する他の信号に類似し、および/または他の信号からの干渉にさらされると考えられるよりもむしろ、単なる雑音に近いものとして作用する。
一実施形態では、利用される変調技術は、送信されたデータに、かなり無作為に、または少なくとも不自然に、装置動作の環境中に現われる。2つの変調スキームが以下で議論される:周波数変調、および直接シーケンススペクトラム拡散変調。
<周波数変調>
シヌソイドの全体のセットの周波数変調は、「それらを不鮮明にする(smearing them out)」ことにより、同じ周波数でそれらが現われることを回避する。規制当局による試験は通常、固定周波数に関係するため、周波数変調される送信されたシヌソイドは、より低い振幅で現われ、故にあまり懸念されることはない。受信器は、それ自体へのシヌソイド入力を「スミア処理しない(un−smear)」ので、等しくかつ対称的な様式において、精密に変調されて送信されたシヌソイドは、復調されることができ、その後で、実質的にそれらが変調される前のように現れる。しかし、環境から進入する(例えば、干渉する)任意の固定周波数のシヌソイドは、「スミアしない」動作によって「スミアされ」、故に、意図した信号に対する効果の減少または排除が生じるであろう。従って、そうでなければ、センサに引き起こされ得る干渉は、例えば、一実施形態ではタッチセンサにおいて使用される周波数のコムに対して、周波数変調を利用することにより和らげられる。
一実施形態では、シヌソイドの全体のセットは、それ自体が変調される単一の基準周波数から、それら全てを生成することによって変調された周波数であってもよい。例えば、100kHzの間隔を持つ1セットのシヌソイドは、同じ100kHzの基準周波数に異なる整数を掛け合わせることにより生成され得る。一実施形態では、この技術は位相ロックループを使用して遂行することができる。最初の5.0MHzのシヌソイドを生成するために基準に50を掛け合わせたり、5.1MHzのシヌソイドを生成するために基準に51を掛け合わせたりするといったことが、可能である。受信器は、検出と復調の機能を行なうために、同じ変調された基準を使用することができる。
<直接シーケンス拡散スペクトラム変調>
一実施形態では、シヌソイドは、送信器と受信器の両方に知らされる、偽似乱数の(又は真に乱数の)スケジュール上で、定期的にそれらを反転することにより、復調されてもよい。故に、一実施形態では、各シヌソイドがその対応する行に送信される前に、各シヌソイドは、選択可能なインバータ回路を通過し、その出力は、「逆転選択(invert selection)」入力の状態に応じて、+1または−1を掛け合わせた入力信号である。一実施形態では、これら「逆転選択」入力の全ては、同じ信号から離され、その結果、各行のシヌソイドは、全て、同時に+1または−1を掛け合わされる。一実施形態では、「逆転選択」入力を駆動する信号は、任意の信号から独立した偽似乱数の機能、又は、環境に存在し得る機能であってもよい。シヌソイドの偽似乱数の逆転は、周波数のシヌソイドを拡散して、シヌソイドをランダム雑音のように生じさせ、その結果シヌソイドは、それらと接触し得る任意の装置を無視できるほどにしか干渉しない。
受信器側において、列からの信号は、行上の信号と同じ擬似乱数の信号によって駆動される、選択可能なインバータ回路を通過することもある。その結果は、送信信号がたとえ周波数において拡散されたとしても、送信号は、+1または−1を2回掛け合わせられ、未変調状態のまま残るかまたは未変調状態に戻るので、受信器の前に逆拡散される(despread)。直接シーケンス拡散スペクトラム変調の適用により、列上に存在する任意の妨害信号が拡散されることもあり、その結果、妨害信号は雑音としてのみ作用し、意図したシヌソイドのセットのいずれかを模倣することはない。
一実施形態では、選択自在なインバータは、少数の単純な構成要素から作られ得る、および/またはVLSIプロセスにおいて送信器において実施され得る。
多くの変調技術が互いから独立しているので、一実施形態では、多段変調技術が、例えば、シヌソイドのセットの、周波数変調および直接シーケンス拡散スペクトラム変調と同時に使用され得る。実施が潜在的に更に複雑となるが、そのような複数の変調された実施は、より優れた耐干渉性を達成し得る。
環境中で特定の疑似乱数の変調に遭遇することは非常に稀であるので、本明細書に記載されるマルチタッチセンサは、真の乱数の変調スケジュールを必要としない可能性がある。1つの例外は、同じ実施を伴う2以上のタッチ面が同じ人物によってタッチされるという場合であり得る。そのような場合において、たとえ非常に複雑な疑似乱数のスケジュールを使用しても、タッチ面が互いに干渉することが起こり得る。故に、一実施形態では、対立が起こりそうにない疑似乱数のスケジュールを設計することに、注意が払われる。一実施形態では、いくつかの真のランダム性は、変調スケジュールへと導入され得る。一実施形態では、ランダム性は、真のランダムソースから疑似乱数の発生器にシード値を与えること(seeding)により、および(繰り返す前に)ランダム性が十分に長い出力を持つことを確実にすることにより、導入される。そのような実施形態により、2つのタッチ面が同時にシーケンスの同じ部分を使用する可能性が非常に低くなる。一実施形態では、ランダム性は、真の乱数のシーケンスで擬似乱数の順番を排他的論理和する(XOR)ことにより、導入される。XOR機能は、その出力のエントロピーがどの入力よりも決して少なくならないように、その入力のエントロピーを組み合わせる。
<低コストの実施の実施形態>
前述の技術を使用するタッチ面には、他の方法と比較して、シヌソイドの生成及び検出にかかるコストが比較的高い場合がある。以下に、よりコスト効率が良く、および/または大量生産に更に適したシヌソイドの生成および検出の方法を議論する。
<シヌソイドの検出>
一実施形態では、シヌソイドは、フーリエ変換検出スキームを備えた完全な無線受信器を使用して、受信器において検出され得る。そのような検出は、高速RF波形をデジタル化し、その後にデジタル信号処理を行なうことを必要とし得る。別々のデジタル化及び信号処理は、タッチ面の全ての列に対して実施されてもよく、これにより、信号プロセッサは、どの行信号が、その列とタッチ状態にあるのかを発見することが可能となる。上述の例において、タッチ面に40の行と40の列があると、この信号チェーンの40のコピーが必要となるであろう。今日、デジタル化及びデジタル信号処理は、ハードウェア、コスト、および動力に関して、比較的高価な操作である。シヌソイドを検出する、よりコスト効率の良い方法、特に容易に複製可能であり、そして動力をほとんど必要としない方法を利用することが有用であろう。
一実施形態では、シヌソイドはフィルタバンクを使用して検出されてもよい。フィルタバンクは、入力信号を取り、そしてそれを各フィルタに関連した周波数成分へと分割できるバンドパスフィルタのアレイを含む。離散フーリエ変換(DFT、そのFFTは効率的な実施である)は、周波数分析に使用され得る、均一に間隔を置いたバンドパスフィルタを備えた、フィルタバンクの形態である。DFTはデジタルで実施されてもよいが、デジタル化工程は高価な場合がある。パッシブLC(インダクタ及びキャパシタ)又はRCアクティブフィルタなどの個々のフィルタから、フィルタバンクを実装することが可能である。インダクタは、VLSIプロセス上で十分に実施するのが難しく、離散インダクタは、大きくそして高価なものであり、そのためフィルタバンクにおいてインダクタを使用することは、コスト効率が良くないこともある。
より低い周波数(約10MHz、及びそれ未満)で、VLSI上でRCアクティブフィルタのバンクを作ることが可能である。そのようなアクティブフィルタは十分に実行されるが、多くのダイスペース(die space)を取り、所望される動力よりも多くの動力を必要とし得る。
より高い周波数で、表面超音波(SAW)フィルタ技術によりフィルタバンクを作ることが可能である。これにより、ほぼ恣意的なFIRフィルタの形状が可能となる。SAWフィルタ技術は、直線の(straight)CMOS VLSIよりも高価な圧電材料を必要とする。さらに、SAWフィルタ技術は、十分な同時のタップに、単一のパッケージへと多くのフィルタを十分に統合させないこともあり、それによって製造原価が上がる。
一実施形態では、シヌソイドは、FFTのような「バタフライ」トポロジー(”butterfly” topology)を利用する標準CMOS VLSIプロセス上で、スイッチドキャパシタ技術により実装されるアナログフィルタバンクを使用して、検出されてもよい。そのような実施に必要なダイ領域は、典型的には、チャネルの数の二乗の関数であり、これは、同じ技術を使用する64−チャネルフィルタバンクが、1024−チャネルバージョンのダイ領域のうちの1/256しか必要としないであろうことを意味する。一実施形態では、低レイテンシタッチセンサのための完全な受信システムは、フィルタバンク及び適切な増幅器、スイッチ、エネルギー検出器などの適切なセットを含む、複数のVLSIのダイ上に実装される。一実施形態では、低レイテンシタッチセンサのための完全な受信システムは、フィルタバンク及び適切な増幅器、スイッチ、エネルギー検出器などの適切なセットを含む、単一のVLSIのダイ上に実装される。一実施形態では、低レイテンシタッチセンサのための完全な受信システムは、n−チャネルのフィルタバンクのn個のインスタンスを含み、そして適切な増幅器、スイッチ、エネルギー検出器などのための空間を残す、単一のVLSIのダイ上に実装される。
<シヌソイドの生成>
低レイテンシタッチセンサにおける送信信号(例えばシヌソイド)の生成は、通常、検出よりもあまり複雑ではなく、これは主に、列の受信器が多くの信号間で検出および区別しなければならない一方で、各行は単一の信号の生成を必要とするからである。一実施形態では、シヌソイドは、一連の位相ロックループ(PLL)により生成されることができ、その各々は共通の基準周波数に異なる倍数を掛け合わせる。
一実施形態では、低レイテンシタッチセンサの設計は、送信されたシヌソイドが非常に高品質であることを要求せず、むしろより多くの位相ノイズ、周波数変動(時間や温度等にわたる)、高調波歪、及びラジオ回路において通常は可能であるまたは望ましい他の欠点を持つ、送信されたシヌソイドを収容する。一実施形態では、大多数の周波数はデジタル手段によって生成され、その後、比較的粗いアナログ−デジタル変換プロセスを使用してもよい。上で議論されるように、一実施形態では、生成された行の周波数は、互いとの単純な調和関係を有しておらず、記載された生成プロセスにおける任意の非線状性は、そのセットにおける1つの信号に「エイリアスを生じさせ(alias)」ないか、または別のものを模倣させない。
一実施形態では、周波数コムは、フィルタバンクによってフィルタ処理される連続した狭いパルスを持つことにより生成され、フィルタバンク中の各フィルタは、行への送信のために信号を出力する。周波数「コム」は、受信器によって使用され得るフィルタバンクと同一であることもある、フィルタバンクによって作り出される。一例として、一実施形態では、100kHzのレートで反復される10ナノ秒のパルスは、5MHzで始まる周波数成分のコムを分離するように設計されるフィルタバンクに移され、そして100kHzに分離される。定義されるようなパルス列は、100kHzから数十MHzまでの周波数成分を持ち、故に、送信器において全ての行に対して信号を持つ。故に、パルス列が同一のフィルタバンクを通って上述のものへと進み、それにより受信した列信号のシヌソイドを検出する場合、後にフィルタバンク出力はそれぞれ、行に送信され得る1つのシヌソイドを包含する。
<透明なディスプレイ表面>
人がコンピュータグラフィックスと画像(imagery)と情報をやり取りすることが可能となるように、タッチ面がコンピュータディスプレイに統合されることが、望ましいこともある。正面投影が不透明なタッチ面に使用され、背面投影が透明のものに使用され得る一方で、現代の平面パネルディスプレイ(LCD、プラズマ、OLED等)は一般的に、タッチ面が透明であることを必要とする。一実施形態では、信号がそれらに沿って伝播することを可能にする本技術の行および列は、それらの信号に対して伝導性である必要がある。一実施形態では、無線周波数の信号がそれらに沿って伝播することを可能にする本技術の行および列は、導電性である必要がある。
行と列の伝導性が不十分な場合、行/列に沿った単位長さ当たりの抵抗性は、低域フィルタを形成するために単位長さ当たりの静電容量と組み合わさり:一端に適用される任意の高周波信号は、不良導体に沿って伝播するにつれて十分に減じられる。
視覚的に透明な導体は市販で入手可能である(例えばインジウムスズ酸化物、またはITO)が、透明度と伝導性の間の釣り合いは、本明細書に記載される低レイテンシタッチセンサのいくつかの実施形態に望ましいこともある周波数において問題となる。ITOが特定の長さにわたって特定の望ましい周波数を支援するほどに十分な厚みである場合、ITOはいくつかの用途に対して透明性が不十分であることもある。一実施形態では、行および/または列は、伝導性および光学的な透明性が高く、グラフェンおよび/またはカーボンのナノチューブから、完全に、または少なくとも部分的に形成されてもよい。
一実施形態では、行および/または列は、それらの後ろにある微小な量のディスプレイを遮断する、1以上の細線から形成されてもよい。一実施形態では、細線は、あまりに細過ぎて、その後ろのディスプレイを見る際に視覚的な妨げが確認できず、または少なくとも細すぎて、それを提示することができない。一実施形態では、透明なガラス又はプラスチック上にパターン形成される(patterned)細い銀線は、行および/または列を作り上げるために使用され得る。そのような細線は、行/列に沿って優れた導体を作り出すほど十分な断面を有する必要があるが、そのような線は、適用するのに適切なように基礎のディスプレイの少しの部分しか妨げないように、十分に細くそして十分に広がっていることが(後部ディスプレイには)望ましい。一実施形態では、細線の太さは、基礎ディスプレイのピクセルのサイズおよび/またはピッチに基づいて選択される。
一例として、新型のApple Retinaディスプレイは、1インチ当たり約300ピクセルを含み、それは、片側に約80ミクロンのピクセルサイズをもたらす。一実施形態では、約10オームの抵抗性を有する、長さ20センチメートル(iPad(登録商標)ディスプレイの長さ)の20ミクロンの直径の銀線は、行および/または列として、および/または、本明細書に記載されるような低レイテンシタッチセンサにおける行および/または列の一部として、使用される。しかし、そのような20ミクロンの直径の銀線は、retinaディスプレイにわたって引き伸ばされる場合、ピクセルの全線の25%までを妨げることもある。従って、一実施形態では、複数の更に細い直径の銀線は、列または行として使用されてもよく、それは、適切な抵抗性を維持し、そして無線周波数の表皮深さの問題に関して許容可能な応答を提供することができる。そのような複数の更に細い直径の銀線は、直線ではなく、むしろいくらか不揃いのパターンで置くことができる。細線の無作為な、または不規則なパターンは、恐らくあまり視覚的に煩わしいものではない。一実施形態では、細線のメッシュが使用される。メッシュの使用は、パターニングの製造上の欠陥への耐性を含む、ロバスト性を向上させる。一実施形態では、更に細線が、適正値の抵抗性、および無線周波数の表皮深さの問題に対する許容可能な応答を維持するほど十分に伝導性である限り、1つの更に細い直径の線が、列または行として使用され得る。
例えば、上述の手順を使用して、各列の各行から信号強度を計算した後、「マトリックス」とも呼ばれる結果として生じる2−D「ヒートマップ」を、使用可能なタッチ事象へと変換するために、後処理が実行される。一実施形態では、そのような後処理は、2015年10月13日に提出され、「Fast Multi−Touch Post Processing」と題された、米国特許出願第14/069,609号明細書においてさらに具体的に開示されるように、以下の4つ手順の内の少なくとも一部を含む:フィールド平坦化、タッチ点検出、補間、およびフレーム間のタッチ点マッチング。これらの出願の全開示は、引用により本明細書に組み込まれる。前記文献に開示されたフィールド平坦化の手順は、行と列との間のクロストークを除去するためにオフセットレベルを減算し、そして減衰により生じた、特定の行/列の組み合わせ間の振幅の差を補う。前記文献に開示されたタッチ点検出の手順は、平坦化された信号の極大値を見つけることより、粗いタッチ点を計算する。前記文献に開示された補間の手順は、粗いタッチ点に関連したデータを放物面に適合させることにより、細かいタッチ点を計算する。前記文献に開示されたフレームマッチングの手順は、フレームにわたって互いに対して計算されたタッチ点をマッチングする。
2014年3月17日に提出され、「Fast Multi−Touch Noise Reduction」と題された、米国特許出願第14/216,791号明細書、および「Fast Multi−Touch Stylus and Sensor」と題された、米国特許出願第14/216,948号明細書は、両方とも2014年3月17日に提出され、雑音が高速マルチタッチ(FMT)センサの妨害、またはそのセンサにおけるファントムタッチを作り出す、特定の条件を解消するために方法とシステムが提供されている。これらの出願の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態では、固有の信号は、全ての行および列に送信されてもよい。一実施形態では、固有の信号は、行の1以上のサブセットにおける各行に送信されてもよい。一実施形態では、固有の信号は、列の1以上のサブセットにおける各列に送信されてもよい。一実施形態では、行および列は全て、固有の信号を検出するように構成される。一実施形態では、行の1以上のサブセットにおける各行は、固有の信号を検出するように構成される。一実施形態では、列の1以上のサブセットにおける各列は、固有の信号を検出するように構成される。
2015年1月22日に提出され、「Dynamic Assignment of Possible Channels in a Touch Sensor」と題された、米国特許出願第14/603,104号明細書に開示されるように、一実施形態では、システムおよび方法は、たとえ他のコンピュータシステムコンポーネント、または望まれない外部信号からの妨害電磁雑音に近似する場合であっても、タッチセンサが、そのような誤った、または雑音のある読み取りを減少または排除し、そして高い信号対雑音比を維持することを可能にする。この方法は、センサの総電力消費を減らすべく、所定の時点でタッチセンサの選択部分または全表面領域を統制する信号変調スキームを動的に再構成するように使用されるが、その一方で並列性、レイテンシ、サンプルレート、ダイナミックレンジ、感知精度などの観点からセンサの全体的な性能を依然として最適化することができる。その出願の開示全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
<フレーム位相同期>
従来、信号エミッタは、タッチ検出器上の受信器と相関性がなかった。さらに、発せられた周波数はすべて、タッチ検出器上のパネルを駆動し、そして受信器は、発せられた信号およびデータを、いかなる時も収集し始めることができた。したがって、収集された発せられた信号およびデータは、発せられた信号送信と相関性がなかった。
本明細書において提供される方法およびシステムは、雑音または他のアーチファクトが、FMTセンサとの干渉、FMTセンサにおけるジッター、またはFMTセンサ上のファントムタッチを作り出す特定の状態を克服するために使用される。FMTの方法は、多数の周波数を同時に駆動させることによって実施され得る。その後、受信器は、多数の周波数のさまざまな度合いを有しうる合成波形を処理して、例えば、FFTの使用をして、個々の駆動周波数の各々の値を算出する。駆動信号の位相オフセットにおけるフレーム対フレームの変動、およびしたがってFFTに供給された信号におけるフレーム対フレームの変動は、結果としてもたらされる計算値の差異をもたらすこともあり、FMTセンサの正確さに影響を与える。
現在の実施形態は、タッチ装置が同じタッチの状態であるときに、個々の周波数の各々の計算値の変動を緩和することにより、好ましくない結果を減少または除去するための方法およびシステムを提供する。例として、一実施形態では、各フレームを開始する前に、信号は、発せられた信号の周波数のすべてを、予め決められた、または既知の初期位相へリセットすることにより同期され得る。そのようなリセットは、続くフレームのすべての取得前に繰り返されてもよい。一実施形態では、受信器は、発せられた信号の周波数が、特定の位相間の関係になると分かっている連続する期間において、フレームを捕捉するように設定(または始動)され得る。発せられた信号の周波数がビート周期を有するため、一実施形態では、フレーム周期(すなわちフレーム周波数の逆数)は、ビート周期の倍数として選択され、したがって各フレームからのサンプルが、前のフレームと同じ位相間の関係にあることが確かなものとなる。
いくつかの取り組みが、個々の周波数の計算値の変動を緩和するために、以下に例示される。通常は、その取り組みの各々は、繰り返しの捕捉動作に、位相において同様なデータのフレームを捕捉させるに試み、前記操作は、請求されたタッチ検出器を利用するために、次々に(必ずしもそうではないが、次々および直ちに)捕捉される。言い換えれば、捕捉されたデータはフレーム間で同期されたフレーム位相である。様々な実施形態では、これは、捕捉前の既知の時間で、既知の初期位相において、信号の送信を再開することによって達成され得る。本明細書で使用されるように、「既知の初期位相」は、初期位相が予め決められているか、または位相が初期送信の時点で生成され、そして続くフレームにおいて既知となることを意味する。様々な実施形態では、これは、連続的な送信によって成し遂げられうるが、いつフレームがフレーム位相同期されるかを判定し、そしてフレーム位相同期まで捕捉を遅らせることにより、成し遂げられ得る。いくつかの以下の実施形態は、フレーム位相同期のための様々なシステムおよび方法を例示するが、特許請求の範囲を限定するようには意図されない。タッチデータを向上させるフレーム位相同期の他のシステムおよび方法は、本開示の観点から当業者へ明白になり、したがって本開示の範囲内に包含されている。
タッチ検出器上の1つ以上の同時に送信された信号を同期させるための方法は、以下の記載されるような1つ以上の処理動作を含み得る。一実施形態では、タッチ検出器は、導電性材料の「N」行および「M」列を含むマトリックスを含み、そのタッチ検出器は、マトリックス中の「N」行の各々の経路は、マトリックス中の「M」列の各々の経路と交差するように構成される。タッチ検出器は、「M」列および少なくとも1つの信号プロセッサの各々に関連する受信器を含む。信号の送信は、マトリックスの行の各々上で開始される。一実施形態では、送信は、行に接続されるDACに、信号に関連する値を供給することにより達成される。送信信号は互いに対して周波数−直交であり、そして送信信号の各々は特定の初期位相を有する。信号送信が開始された後の予め決められた時間において、データのフレームはマトリックスの列の各々に関して捕捉され、捕捉されたデータのフレームは、フレーム捕捉時間の間に対応する列上に存在する信号を表わす。一実施形態では、データのフレームは、ADCを使用して、列をサンプリングすることにより捕捉される。送信を開始し、待機し、フレームを捕捉するこれらの工程が繰り返され、これによって、タッチに関連する時間の変化を示すデータのマップを提供するが、しかし雑音として現われる可能性がある位相に関するアーチファクトを緩和する、またはタッチデータを変化させる。
基本的な1行のタッチ検出器装置、1列のタッチ検出器装置は、上述された原理のいくつかを例示するように記載される。行導体および列導体は、その行導体の経路がその列導体の経路と交差するように構成される。予め決められた周期性を有するクロックが設けられる。信号エミッタは、第1の時間において始まるクロック上の複数の間隔の各々の、信号の送信を開始するのに適する。信号の送信が開始されるたびに、信号は、その信号の送信が以前に開始されたときに、有していたものと同じ初期位相を有する。受信器は、第2のより遅い時間で始まる複数の間隔の各々で、列上のデータのフレームを受信し始めるのに適する。および、信号プロセッサは受信されるフレーム内に存在する信号の様々な尺度のうちの1つを判定するのに適し、1つの尺度はタッチを反映する。
以下の例示的な実施形態は、多数の行および/または列を有するタッチ検出器装置を開示する。導電性材料の「N」行および「M」列のマトリックスが、マトリックス中の行の各々の経路が列の各々の経路と交差するように構成される。例示的なタッチ検出器は、予め決められた周期性を有するクロックも有する。信号エミッタは、行の各々上へと固有の信号を送信するために使用される。その送信は、第1の時間で始まるクロック上の複数の間隔の各々で開始される。一実施形態において、送信信号の各々は、他の送信信号の各々に対して直交である。この例示的な実施形態では、送信信号の各々は、既知のまたは予め決められた初期位相−すなわちその送信が同じ時間ごとに開始される位相を有する。受信器は、より遅い時間で、すなわち送信が開始された後の時間で始まる、各間隔における列の各々においてフレームを受信する。送信開始と受信との間の遅延によって、信号の伝播が、マトリックス中で正規化することを可能にし、例えば慣性を克服する。信号プロセッサは、送信信号の各々の様々な尺度のうちの1つを判定するために使用され、受信されるフレーム内に送信信号の存在に関する値を反映する。一実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ成分の一部であってもよい。他の実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ成分の一部ではない。
タッチ検出器上のタッチに関する測定値を判定するための方法の例示的な実施形態も提供され、図2に示される。この方法では、タッチ検出器は、導電性材料の「N」行および「M」列を含むマトリックスを有する。タッチ検出器は、マトリックス中の「N」行の各々の経路が、マトリックス中の「M」列の各々の経路と交差するように構成される。タッチ検出器はさらに、「M」列少なくとも1つ、および信号プロセッサの少なくとも1つに関連する受信器を有する。その方法は、:(i)既知の位相で行信号の送信を開始する工程(600)と;(ii)行信号がマトリックスにおいて正規化する(例えば、マトリックスを帯電させる)ために待機する工程(601)と;(iii)列からのデータのフレームを受信する工程(602)と、繰り返すように含む。フレーム中に見られる行信号の尺度は、工程(603)に示されるように判定されてもよい。一実施形態では、列上で発見された一定の量の行信号は、フレーム上でFFT機能を使用して判定されてもよい。一実施形態では、FFT機能は、一定の量の行信号を表わす、同相のおよび直角位相の成分の両方を含むだろう。雑音および他のアーチファクトがまた、列上で発見されることもあるが、タッチ検出器からのタッチがFFTの尺度(FFT measure)の主な原因であることが意図される。尺度は、工程(604)に示されるようにタッチに対応するヒートマップを作り出すために使用されてもよい。
測定値を判定するための他の例示的な方法は、導電性材料の行および列のマトリックスを含むタッチ検出器上のタッチに関する。例示的なタッチ検出器は、列の少なくとも1つに関連する受信器を含む。その方法は、反復的に:(i)信号の送信を開始する工程であって、その信号の各々は、マトリックスの行のそれぞれのものの上で送信され、信号の各々は、他の信号の各々に対して周波数−直交であり、そして信号の各々が既知の初期位相である、工程と;(ii)送信開始後に、予め決められた時間待機する工程であって、予め決められた時間は、信号がマトリックスを帯電させるのに少なくとも十分である、工程と;(iii)第2の予め決められた時間の間に、マトリックスの列の各々の上に存在する信号のフレームを、受信器上で受信する工程であって、受信する工程は、予め決められた時間の直後に開始する、工程と、から成る。信号の各々に対する既知の初期位相は、予め決められてもよく、または予め決められていなければ、その方法が反復的に実行されるように繰り返されてもよく、そして信号の互いの既知の初期位相と同じ、または相違することもある。このように、捕捉された各フレームは、各それぞれの信号の位相の類似のアライメントを有するべきである。一旦、その捕捉が完了すると、そのフレームは、捕捉されたときに、列上に存在する周波数−直交信号の尺度を判定するために処理されてもよい。一実施形態では、尺度は、フレームのFFTを用いて作られてもよい。あるフレームから次のフレームまでのFFT値の変化は、タッチに反映される。
タッチ検出器上の送信信号のレベルを測定するための、第1の行導体および第2の行導体、ならびに列導体を有するタッチ検出器を使用し、第1の行導体および第2の行導体の各々の経路が、列導体の経路と交差するように構成される装置の別の例示的な実施形態も、記載される。信号エミッタは、行導体の直交信号をそれぞれ送信するのに適している。受信器は、直交信号のビート周波数に関する間隔で、列上でフレームを受信する。信号プロセッサは、受信されるフレーム内に存在する信号−およびしたがって、タッチ検出器の静電容量性の応答、の各々の尺度を判定するために使用されうる。一実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である。別の実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない。一実施形態では、間隔は、直交信号のビート周波数の倍数である。
さらに、導電性材料の行および列を含むマトリックスを有するタッチ検出器を使用し、かつ行および列のマトリックスの経路が交差するように構成される、タッチ検出器において複数の直交信号のレベルを測定するための別の例示的な装置も、記載される。複数の信号エミッタの各々は、マトリックスの行上へと複数の直交信号のうちの1つを送信するのに適しており、複数の直交信号の各々は、複数の直交信号のうちの他のものの各々に対して直交であり、複数の直交信号はビート周波数を有する。ビート周波数は周期的なビートを有する。受信器は、ビート周波数の周期的なビートに関する時間で、マトリックスの列の1つの上でフレームを受信し始める。信号プロセッサは、受信されるフレーム内に存在する複数の直交信号の各々の尺度を判定するのに適する。一実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である。一実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素の一部ではない。一実施形態では、受信器は、複数の直交信号のビート周波数に関する間隔で、周期的に、フレームを受信する。
タッチ検出器上の送信信号のレベルを測定するためのさらなる例示的な装置は、第1の行導体および第1の列導体を含み、第1の行導体の経路が第1の列導体の経路を交差するように構成される。クロックは、予め決められた周期性を有する。第1の信号エミッタ、信号の複数の一時的に別々の送信を開始するのに適し、信号の各送信はクロックに従った時間で始まり、そしてその信号は公知の初期位相を有する。受信器は、列からフレームを受信するのに適し、そのフレームは、複数の一時的に別々の送信の1つの少なくとも一部を含む。受信器は、クロックに従ってより遅い時間で列からフレームを受信し始めるのに適し、クロック上のより遅い時間は、対応する送信開始時間の後である。信号プロセッサは、各受信されるフレーム内に存在する第1の信号の尺度を判定するのに適する。一実施形態では、この尺度は、列導体に対するフレームのFFTにより作られ得る。一実施形態では、尺度は、同相および直角位相の成分の両方を含み得る一実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である。別の実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない。
さらに、タッチ検出器上の送信信号のレベルを測定するためのさらなる例示的な装置は、行の各々の経路が、列の各々の経路と交差するように構成される、行および列を含むマトリックスを包含する。クロックは、予め決められた周期性を有する。信号エミッタは、異なる時間で、複数の送信を開始するのに適する。複数の送信の各々は、クロックに従って、異なる時間で開始する。複数の送信の各々は、複数の直交信号を含む。信号エミッタの各々は、異なる時間で生じる複数の送信の各々の間で、行のうちの固有のものの上で、複数の直交信号のうちの固有のものを送信する。複数の直交信号の各々は同じ初期位相を有する。受信器は、列の各々からのフレームを受信するのに適し、フレームの各々は、複数の送信のうちの1つの少なくとも一部を含み、そしてクロックに従ってより遅い時間で、列からのフレームを受信し始めるのに適する。クロック上のより遅い時間は、対応する送信開始時間後である。そして、信号プロセッサは、受信されるフレームの各々内に存在する複数の直交信号の各々の尺度を判定するのに適する。一実施形態では、尺度は、列に対するフレームのFFTにより作られ得る。一実施形態では、尺度は、同相および直角位相の成分の両方を含み得る一実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である。別の実施形態では、信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない。
図3は、例示的な周波数分割変調されたタッチ検出器の機能ブロック図を提供し、これは、とりわけ、そのようなタッチ検出器内のフレーム位相同期の実施を示す。投影型静電容量(PCAP)センサ(30)が示され;送信信号は、デジタル−アナログ変換器(DAC)(36、38)を介してPCAPセンサ(30)の行(32、34)に送信され、そして時間領域受信信号は、アナログデジタル変換器(ADC)(44、46)によって、列(40、42)からサンプリングされる。送信信号は、DAC(36、38)に動作可能に接続される信号発生器(48、50)によって生成された時間領域信号である。システムスケジューラ(22)に動作可能に接続された信号発生器レジスタインタフェースブロック(24)は、スケジュールに基づいて時間領域信号の送信を開始する責任を負う。信号発生器レジスタインタフェースブロック(24)は、フレーム位相同期ブロック(26)に通じ、これによって、ピーク対平均フィルターブロック(28)に、必要なデータを信号発生器ブロック(48、50)へ供給させて、信号生成を引き起こす
受信信号の変化は、PCAPセンサ(30)におけるタッチ、雑音、および/または他の影響を反映する。時間領域の受信信号は、それらがFFTブロック(54)によって周波数領域に変換される前に、ハードゲート(52)にキューイングされる。符号化利得変調/復調器ブロックは、信号発生器ブロック(48、50)と、ハードゲート(52)との間の双方向的な通信を提供する。テンポラルフィルタブロック(56)およびレベル自動利得制御(AGC)ブロック(58)は、FFTブロック(54)の出力に適用される。AGCブロック(58)の出力は、ヒートマップデータを証明するために使用され、アップサンプルブロック(60)に供給される。アップサンプルブロック(60)は、ブロブ検出ブロック(62)の正確さを向上させるために、より大きいマップを作るようにヒートマップを補間する。一実施形態では、アップサンプリングは、バイリニア補間を使用して実施され得る。ブロブ検出ブロック(62)は、対象の標的を識別するために後処理を実施する。ブロブ検出ブロック(62)の出力は、それらが一続きか近位のフレームに出現するように、対象の標的を追跡する、タッチ追跡ブロック(64)に送られる。ブロブ検出ブロック(62)の出力成分は、マルチチップの実装のためのマルチチップインターフェース(66)にも送られ得る。タッチ追跡ブロック(64)から、結果は、QSPI/SPIを介する近距離通信のためのタッチデータ物理インターフェースブロック(70)に送られる。
一実施形態では、チャネル当たり1つのDACが存在する。一実施形態では、各DACは、信号発生器によって誘導された信号を発する信号エミッタを有する。一実施形態では、信号エミッタはアナログで駆動される。一実施形態では、信号エミッタは共通エミッタになり得る。一実施形態では、信号は、信号発生器で発せられ、システムスケジューラにより予定され、DACにデジタル値のリストを提供する。デジタル値のリストが再開されるごとに、発せられた信号は、同じ初期位相を有する。
本システムおよび方法は、周波数分割変調されたタッチシステムにおけるフレーム位相同期のための方法および装置の、ブロック図ならびに操作上の実例を参照して上に記載される。ブロック図または操作上の例示の各ブロック、およびブロック図または操作上の例示のブロックの組み合せが、アナログまたはデジタルのハードウェアおよびコンピュータプログラム命令によって実施されうることを理解されたい。コンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ、専用コンピュータ、ASIC、または他のプログラム可能データ処理装置に提供されてもよく、これにより、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラム可能データ処理装置によって実行される命令が、ブロック図または操作ブロックで指定された機能/動作を実施する。上記の議論によって明示的に制限されることを除けば、いくつかの交互の実施において、ブロックに特筆された機能/行為は、操作に関する例示に明記された順序以外で生じることもある。例えば、および通常は、図3において、ブロックが連続して示されている場合の実行の順序は実際に、同時に、または実質的に同時に実行されるか、または、実行時には、どのブロックも、関与する機能/行為に依存して、他のものに対して異なる順序で実行されることもある。
本発明はその好ましい実施形態に関連して具体的に示され記載されているが、形態および詳細の様々な変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなくここでなされてもよいことは当業者によって理解される。

Claims (30)

  1. タッチ検出器上で、フレームを、1つ以上の同時に送信された信号の位相と同期させる方法であって、タッチ検出器は、導電性材料の「N」行および「M」列を含むマトリックスを有し、タッチ検出器は、マトリックス中の「N」行の各々の経路が、マトリックス中の「M」列の各々の経路と交差するように構成され、タッチ検出器はさらに、「M」列の少なくとも1つに関連する受信器、および少なくとも1つの信号プロセッサを含み、該方法は:
    「N」信号を送信する工程であって、「N」信号の各々は、マトリックスの「N」行のそれぞれのものの上で送信され、「N」信号の各々は、他の「N」信号の各々に対して周波数−直交であり、そして「N」信号の各々は、既知の初期位相にある、工程と;
    マトリックスの「M」列の各々からの信号の第1のフレームをそれぞれ捕捉する工程であって、捕捉する工程は、送信する工程が始まった後の予め決められた時間で始まる、工程と;
    「N」信号を再送信する工程であって、「N」信号の各々は、マトリックスの「N」行のそれぞれのものの上で送信され、「N」信号の各々の再送信は既知の初期位相で行われる、工程と;
    マトリックスの「M」列の各々からの信号の第2のフレームをそれぞれ捕捉する工程であって、第2の捕捉する工程は、第2の送信する工程が始まった後の予め決められた時間で始まる、工程と;
    を含む、ことを特徴とする方法。
  2. 「N」信号の各々のための既知の初期位相は、予め決められおり、そして「N」信号の互いの既知の初期位相と同じであるか、または相違することもある、請求項1に記載の方法。
  3. タッチ検出器上で、フレームを、1つ以上の同時に送信された信号の位相と同期させる装置であって、該装置は:
    行導体および列導体であって、その行導体の経路がその列導体の経路と交差するように構成される、行導体および列導体と;
    予め決められた周期性を有するクロックと;
    行導体上での、第1の時間で始まるクロック上の複数の間隔の各々における、第1および第2の直交信号の送信を同時に開始するのに適した信号エミッタであって、第1および第2の直交信号の各々は既知の初期位相を有する、信号エミッタと;
    より遅い時間で始まる複数の間隔の各々で、列上でのフレームの受信を始めるのに適した受信器と;
    受信されるフレーム内に存在する第1および第2の直交信号の各々の尺度を判定するのに適した信号プロセッサと;
    を含むことを特徴とする、装置。
  4. 第1の信号のための既知の初期位相は、第2の信号のための既知の初期位相と同じである、請求項3に記載の装置。
  5. 第1の信号のための既知の初期位相は、第2の信号のための既知の初期位相と同じではない、請求項3に記載の装置。
  6. 第1および第2の直交信号の既知の初期位相は、予め決められた初期位相を有する、請求項3に記載の装置。
  7. 第1および第2の直交信号は、互いに対して周波数−直交である、請求項3に記載の装置。
  8. タッチ検出器上で、フレームを、1つ以上の同時に送信された信号の位相と同期させる装置であって、該装置は:
    第1および第2の行導体および列導体であって、第1および第2の行導体の経路が、列導体の経路と交差するように構成される、第1および第2の行導体および列導体と;
    予め決められた周期性を有するクロックと;
    第1および第2の行導体のそれぞれの上での、第1の時間で始まるクロック上の複数の間隔の各々における、第1および第2の直交信号の送信を同時に開始するのに適した第1および第2の信号エミッタであって、第1および第2の直交信号の各々は既知の初期位相を有する、第1および第2の信号エミッタと;
    より遅い時間で始まる複数の間隔の各々で、列上でのフレームの受信を始めるのに適した受信器と;
    受信されるフレーム内に存在する第1および第2の直交信号の各々の尺度を判定するのに適した信号プロセッサと;
    を含むことを特徴とする、装置。
  9. 第1の直交信号のための既知の初期位相は、第2の直交信号のための既知の初期位相と同じである、請求項8に記載の装置。
  10. 第1の直交信号のための既知の初期位相は、第2の直交信号のための既知の初期位相と同じではない、請求項8に記載の装置。
  11. 第1および第2の直交信号は、予め決められた初期位相を有する、請求項8に記載の装置。
  12. 第1および第2の直交信号は、互いに対して周波数−直交である、請求項8に記載の装置。
  13. タッチ検出器上で、フレームを、1つ以上の同時に送信された信号の位相と同期させる装置であって、該装置は:
    導電性材料の「N」行および「M」列を含むマトリックスであって、マトリックス中の「N」行の各々の経路が、マトリックス中の「M」列の各々の経路と交差するように構成される、マトリックスと;
    予め決められた周期性を有するクロックと;
    第1の時間で始まるクロック上の複数の間隔の各々における、「N」信号の送信を同時に開始するのに適した「N」信号エミッタであって、
    「N」信号の各々は、「N」行のそれぞれのものの上で送信され、
    「N」送信信号の各々は、「N」送信信号の互いに対して直交であり、そして
    「N」送信信号の各々は、予め決められた初期位相を有する、「N」信号エミッタと;
    より遅い時間で始まる各間隔で、列上でのフレームの受信を始めるのに適した受信器と;
    受信されるフレーム内に存在する「N」信号の各々の尺度を判定するのに適した信号プロセッサと;を含むことを特徴とする、装置。
  14. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である、請求項13に記載の装置。
  15. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない、請求項13に記載の装置。
  16. タッチ検出器上のタッチに関する測定値を判定する方法であって、タッチ検出器は、導電性材料の「N」行および「M」列を含むマトリックスであって、マトリックス中の「N」行の経路が、マトリックス中の「M」列の各々の経路と交差するように構成される、マトリックスを有し、タッチ検出器はさらに、「M」列の少なくとも1つに関連する受信器を含み、該方法は:
    以下の1〜3の工程:
    1.「N」信号の送信を開始する工程であって、「N」信号の各々は、マトリックスの「N」行のそれぞれのものの上で送信され、「N」信号の各々は、他の「N」信号の各々に対して周波数−直交であり、そして「N」信号の各々は、既知の初期位相にある、工程;
    2.送信開始後に、予め決められた時間待機する工程であって、予め決められた時間は、「N」信号がマトリックスを帯電させるのに少なくとも十分である、工程;
    3.第2の予め決められた時間の間に、マトリックスの「M」列の各々の上に存在する信号のフレームを、受信器上で受信する工程であって、受信する工程は、予め決められた時間の直後に開始する、工程;
    を繰り返す工程と;
    受信されるフレームの少なくともいくつかのために、対応するフレームが受信された時間の間、マトリックスの「M」列上に存在する信号の尺度を判定する工程と;
    を含むことを特徴とする、方法。
  17. 「N」信号の各々のための既知の初期位相は、予め決められおり、そして「N」信号の互いの既知の初期位相と同じであるか、または相違することもある、請求項16に記載の方法。
  18. タッチ検出器にわたって送信された信号のレベルを測定するための装置であって:
    少なくとも1つの行導体および1つの列導体であって、少なくとも1つの行導体の各々の経路が列導体の経路と交差するように構成される、少なくとも1つの行導体および1つの列導体と;
    少なくとも1つの行導体上で少なくとも第1および第2の直交信号をまとめて送信するのに適した少なくとも1つの信号エミッタであって、第1および第2の直交信号はビート周波数を有する、少なくとも1つの信号エミッタと;
    第1および第2の直交信号のビート周波数に関する間隔で、列上でのフレームの受信を始めるのに適した受信器と;
    受信されるフレーム内に存在する第1および第2の信号の各々の尺度を判定するのに適した信号プロセッサと;
    を含むことを特徴とする、装置。
  19. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である、請求項18に記載の装置。
  20. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない、請求項18に記載の装置。
  21. 間隔は、第1および第2の直交信号のビート周波数の倍数である、請求項18に記載の装置。
  22. 少なくとも1つの信号エミッタは、少なくとも1つの行導体の1つの上で、第1および第2の直交信号を送信するのに適している、請求項18に記載の装置。
  23. 少なくとも1つの信号エミッタは、第1および第2の信号エミッタを含み、および少なくとも1つの行導体は、第1および第2の行導体を含み、
    第1の信号エミッタは、第1の行導体上で第1の直交信号を送信するのに適しており、そして
    第2の信号エミッタは、第2の行導体上で第2の直交信号を送信するのに適している、
    請求項18に記載の装置。
  24. タッチ検出器において複数の直交信号のレベルを測定するための装置であって:
    導電性材料の行および列を含むマトリックスであって、行および列のマトリックスの経路が交差するように構成される、マトリックスと;
    複数の信号エミッタであって、複数の信号エミッタの各々は、マトリックスの行上へと複数の直交信号のうちの1つを送信するのに適しており、
    複数の直交信号の各々は、複数の直交信号うちの他のものの各々に対して直交であり、
    複数の直交信号はビート周波数を有しており、ビート周波数は周期的なビートを有している、複数の信号エミッタと;
    ビート周波数の周期的なビートに関する時間で、マトリックスの列の1つの上でのフレームの受信を始めるのに適した受信器と;
    受信されるフレーム内に存在する複数の直交信号の各々の尺度を判定するのに適した信号プロセッサと;
    を含むことを特徴とする、装置。
  25. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である、請求項24に記載の装置。
  26. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない、請求項24に記載の装置。
  27. 受信器は、複数の直交信号のビート周波数に関する間隔で、周期的にフレームを受信するのにさらに適している、請求項24に記載の装置。
  28. タッチ検出器の導体にわたって送信された信号のレベルを測定するための装置であって:
    第1の行導体および第1の列導体であって、第1の行導体の経路が第1の列導体の経路と交差するように構成される、第1の行導体および第1の列導体と;
    予め決められた周期性を有するクロックと;
    既知の初期位相を有する信号の複数の一時的に別々の送信を開始するのに適した第1の信号エミッタであって、信号の各送信は、クロックに従った時間で始まる、第1の信号エミッタと;
    複数の一時的に別々の送信のうちの1つの少なくとも一部を含むフレームを列から受信するのに適し、かつクロックに従って、より遅い時間で列からフレームを受信し始めるのに適した受信器であって、クロック上のより遅い時間は、対応する送信開始の時間後である、受信器と;
    各受信されるフレーム内に存在する第1の信号の尺度を判定するのに適した信号プロセッサと;
    を含むことを特徴とする、装置。
  29. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部である、請求項28に記載の装置。
  30. 信号プロセッサおよび受信器は、同じ構成要素のうちの一部ではない、請求項28に記載の装置。
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