本発明の第1の態様によれば、カートリッジを貫通する開端通路を囲む流体透過内部表面を有する、エアロゾル形成基体を含有する貯蔵部分を備える消耗品カートリッジと共に使用する電気加熱式エアロゾル発生装置が提供される。その装置は、カートリッジの少なくとも一部を受容するくぼみを有するハウジングおよびくぼみ内に位置づけられるヒーター組立品を備える。ヒーター組立品は、くぼみ内に受容されるカートリッジの開端通路内に延在するよう配置され、ハウジングに連結され、その装置を貫通する気流経路の一部を形成する気流通路を画定する導電性中空シャフト部およびくぼみ内に受容されるカートリッジのエアロゾル形成基体を加熱するための少なくとも1つの発熱体を備える、中空シャフト部に沿って位置づけられる少なくとも1つの電気ヒーターを備える。中空シャフト部は複数の開口部を備え、少なくとも1つの発熱体は隣接する開口部の間の中空シャフト部の1つ以上の狭い領域によって形成される。
1つ以上の一体式電気ヒーターを備えるヒーター組立品を持つことにより、製造手順がより少なくなり得、ヒーター組立品を自動組立ラインで製造することを可能にしうるので有利である。これにより、本発明によるエアロゾル発生装置をより速く、より簡単に、かつ再現性よく一貫して均一に製造することを可能にしうる。本発明によるエアロゾル発生装置は単純化され、ヒーター組立品が、複雑で潜在的に壊れやすい連結部を備える装置より、安価でより頑健でありうる。その上、装置の一部として電気ヒーターを提供することにより、装置と共に使用するカートリッジは単純化され、電気ヒーターを含むカートリッジより安価で、より頑健でありうる。従って、より高価な装置を必要とする場合でも、カートリッジのコストを低減することは、製造者および消費者の両者にとって著しいコスト節約につながりうる。
中空シャフト部は、装置を貫通する気流経路の一部を形成する内部気流通路を有する。この構成により、中空シャフト部は、少なくとも1つの電気ヒーターを支持するほか、気流チャネルを提供することができる。これにより、小型で、費用効果がよく、高い生産性を容易にする装置が可能になる。中空シャフト部内に気流通路を持つことで、装置の熱損失を最小化することに役立ち、装置のハウジングを保持することが快適な温度に簡単に維持できるようになりうる。さらに、中空シャフト部を通る空気の流れの中の気化したエアロゾル形成基体は気流通路内で冷却して、エアロゾルを形成し始めることができ、装置の全体の長さを短くすることができる。
開口部は、例えば、打ち抜き、削孔、ミリング、浸食、電食、切断、またはレーザー切断によって中空シャフト部が形成された後で、中空シャフト部内に形成されてもよい。開口部は、例えば、開口部と共に中空シャフト部を鋳造することまたは成型することによってあるいは電着などの蒸着プロセスで開口部と共に中空シャフト部を形成することによって、中空シャフト部を形成するときに、中空シャフト部と一体成形されてもよい。
本明細書で使用される場合、「導電性」は1×10-4Ωm以下の比抵抗を持つ材料から形成されていることを意味する。本明細書で使用される場合、「絶縁性」は1×104Ωm以上の比抵抗を持つ材料から形成されていることを意味する。
少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部上に任意の適切な方法で配置されてもよい。少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部と外接してもよい。これによって、少なくとも1つの電気ヒーターも中空シャフト部に外接しない装置と比較してカートリッジ内のエアロゾル形成基体のより均一な加熱を可能にしうる。少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部と連続的に外接してもよい。少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部の周方向に離間する複数の電気ヒーターの形態で中空シャフト部と断続的に外接してもよい。実施形態によっては、少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部の周囲の一部だけに延在してもよい。
少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部の長さの一部だけに沿って延在してもよい。この方法では、中空シャフト部の長さの一部だけが、少なくとも1つの電気ヒーターによって占有される。少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部の実質的に全長に沿って延在してもよい。この構成により、少なくとも1つの電気ヒーターが中空シャフト部の長さの一部だけに沿って延在する装置と比較してカートリッジ内のエアロゾル形成基体のより均一な加熱が可能になりうる。また、それにより、装置が、少なくとも1つの電気ヒーターが中空シャフト部の長さの一部だけに沿って延在する装置によっては加熱されないカートリッジの一部を加熱することが可能になり得、各カートリッジ内のより多くのエアロゾル形成基体を気化することが可能になり、廃棄物を減らすことができる。少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部の実質的に全長に沿って延在してもよい。少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部の長手方向に離間する複数の電気ヒーターの形状で断続的に中空シャフト部の実質的に全長に沿って延在してもよい。
少なくとも1つの電気ヒーターは、中空シャフト部と外接し、中空シャフト部の実質的に全長に沿って延在してもよい。
ヒーター組立品は、くぼみ内に受容されるカートリッジのエアロゾル形成基体を加熱する少なくとも1つの発熱体を備える単一の電気ヒーターを備えてもよい。ヒーター組立品は、くぼみ内に受容されるカートリッジのエアロゾル形成基体を加熱する中空シャフト部の長さに沿って離間する複数の電気ヒーターを備えるのが好ましい。
この構成により、1つだけの電気ヒーターが備えられているまたは複数の電気ヒーターが備えられているが中空シャフト部の長さに沿って離間されていない装置と比較してカートリッジ内のエアロゾル形成基体のより均一な加熱が可能になりうるので有利である。また、それにより、装置が、単一のヒーターだけを持つ装置によっては加熱されないカートリッジの一部を加熱することが可能になり得、各カートリッジ内のより多くのエアロゾル形成基体を気化することが可能になり、廃棄物を減らすことができる。さらに、別々に保存された複数の異なるエアロゾル形成基体を有するカートリッジと一緒に使用するとき、複数の長手方向に離間した電気ヒーターにより、特定の望ましい特性を備えるエアロゾルを生成するため異なるエアロゾル形成基体を別々に加熱することが可能になりうる。
ヒーター組立品が、中空シャフト部の長さに沿って離間する複数の電気ヒーターを備える場合、電気ヒーターの1つ以上が、中空シャフト部の長手方向に整列してもよい。例えば、複数の電気ヒーターは、中空シャフト部の長手方向に整列する第1の列の電気ヒーターおよび中空シャフト部の長手方向に整列し、中空シャフト部の周囲の第1の列から離間する電気ヒーターの1つ以上のさらなる列を含んでもよい。
ヒーター組立品が、中空シャフト部の長さに沿って離間する複数の電気ヒーターを備える場合、電気ヒーターは、中空シャフト部の周囲に互いにオフセットされてもよい。
複数の電気ヒーターは、それぞれが独立して加熱できるように、互いに電気的に隔離されるのが好ましい。この構成により、ヒーター組立品は、例えば、最も効果的な方法でエアロゾルを発生するにはどの電気ヒーターが最良の状態であるかに従って、電気ヒーターそれぞれに対する電力供給を変更することができうる。これは、カートリッジ内のエアロゾル形成基体の分布の変化により引き起こされるエアロゾルの特性の変化を最小化することに役立ちうる。また、それにより、電気ヒーターのエネルギー引き込みを最も効果的な方法で選択できるようにすることによって装置の全体的なエネルギー消費を低減することができる。それぞれが独立して加熱できるように複数の電気ヒーターそれぞれを電気的に隔離することにより、過熱による電気ヒーターの1つ以上に対する損傷の危険は、電気ヒーターの1つ以上への電力の供給を選択的に減らすことにより、低減することができる。
少なくとも1つの電気ヒーターが、電源に任意の適切な方法で結合されてもよい。例えば、ヒーター組立品は、少なくとも電気ヒーターを電源に結合する中空シャフト部の長さに沿って延在する複数の電気伝導体を含んでもよい。複数の電気伝導体は、複数のワイヤー、または、例えば、沈着、印刷または積層箔として中空シャフト部と共に積層することによって中空シャフト部に取り付けられる複数の細長い導電性材料を含んでもよい。そして、積層箔は、形状設定されてまたは折り畳まれて、中空シャフト部を形成してもよい。
中空シャフト部は、少なくとも1つの電気ヒーターを電源に結合するため、少なくとも部分的に複数の電気的に隔離された部分に分割されるのが好ましく、電気的に隔離された部分は、中空シャフト部内に形成される1つ以上の絶縁間隙により互いに電気的に隔離される。ヒーター組立品が複数の電気ヒーターを備える場合、中空シャフト部は、複数の電気ヒーターを電源に結合するため、少なくとも部分的に複数の電気的に隔離された部分に分割されるのが好ましく、電気的に隔離された部分は、中空シャフト部内に形成される1つ以上の絶縁間隙により互いに電気的に隔離される。したがって、少なくとも1つの電気ヒーターまたは複数の電気ヒーターおよび少なくとも電気ヒーターを電源に結合する手段が、中空シャフト部に一体化される。この構成により、中空シャフト部は、追加の伝導性構成要素をヒーター組立品に取り付けるための追加の製造手順の必要なく、少なくとも1つの電気ヒーターを電源に結合する追加の機能を実行することができる。
絶縁間隙は、空隙であってもよい。すなわち、絶縁間隙は、隣接する電気的に隔離された部分の間の単なる間隔であってもよい。実施例によっては、絶縁間隙のうちの1つ以上は、電気絶縁材料で満たされるまたは部分的に満たされてもよい。
例えば、打ち抜き、削孔、ミリング、浸食、電食、切断、またはレーザー切断によって中空シャフト部が形成された後で、中空シャフト部を複数の電気的に隔離された部分に少なくとも部分的に分割するため、絶縁間隙が中空シャフト部内に形成されてもよい。例えば、絶縁間隙と共に中空シャフト部を鋳造することまたは成型することによってまたは電着などの蒸着プロセスを使用して中空シャフト部を形成することによって、絶縁間隙が中空シャフト部と一体成形されてもよい。
中空シャフト部は、その遠位端に貫通面を持つことが好ましい。これにより、例えば、カートリッジの挿入中カートリッジの端の脆弱なシールに穴を開けることによって、中空シャフト部が都合よく簡単にくぼみに挿入されたカートリッジの端に穴を開けることができる。このように、中空シャフト部は、細長い貫通部材として機能しうる。カートリッジまたは脆弱なシールなどのカートリッジの一部に穴を開けるのを容易にするため、貫通面が位置する中空シャフト部の遠位端は、貫通面のすぐ近くの中空シャフト部の領域の断面積より小さい断面積であることが好ましい。中空シャフト部の断面積は、中空シャフト部の遠位端の先細りした先端に向けて狭くなるのが好ましい。中空シャフト部の断面積は、中空シャフト部の遠位端の点に向けて細くなってもよい。
ヒーター組立品は、ヒーター組立品を形成するため一緒に組み立てられる複数の別々の構成要素から形成されてもよい。ヒーター組立品は、ただ1つの単一の構成要素であることが好ましい。これにより、ヒーター組立品が複数の別々の構成要素から形成される既存のシステムより製造手順が少なくて済む可能性があるので有利である。それにより、ヒーター組立品が自動化組み立てラインで製造することも可能になりうるので、こうした装置をより速く再現性良く製造可能になる。
その装置は、ヒーター組立品に接続される電源を備えるのが好ましい。例えば、電源は、リチウム鉄リン酸電池などの電池、またはコンデンサなどの他の形状の電荷蓄積装置であってもよい。電源はハウジング内に位置するのが好ましい。電源は再充電を必要としてもよく、1回以上の喫煙の体験のために十分なエネルギーを蓄積できる容量を持ってもよい。例えば、電源は従来型の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる一般的な時間に対応する約6分間、または6分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な生成を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電源が所定の回数の吸煙、または不連続的な起動を可能にする十分な容量を持ってもよい。
本発明による装置は、ヒーター組立品および電源に接続された電気回路を備えてもよい。電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向けICチップ(ASIC)または制御能力を有するその他の電子回路としうる。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路はヒーター組立品への電流供給を調節するように構成されてもよい。電流は装置の起動後、ヒーター組立品に連続的に供給されてもよく、断続的に供給(例えば、吸煙するごとに供給)されてもよい。電気回路は有利なことにDC/ACインバータを備えることができ、これはクラスDまたはクラスEの電力増幅器を備えうる。
その装置は、ヒーター組立品に接続される電源ならびに電源およびヒーター組立品に接続される電気回路を備えてもよい。
ヒーター組立品が、中空シャフト部の長さに沿って離間される複数の電気ヒーターを備える場合、電気回路は、複数の電気ヒーターの1つ以上の電気パラメータを測定し、測定された電気パラメータに基づいて、くぼみ内に受容されるカートリッジ内のエアロゾル形成基体の推定残存量またはカートリッジ内のエアロゾル形成基体の推定分布を計算するよう構成されるのが好ましい。
本明細書で使用される、「電気パラメータ」という用語は、例えば、抵抗率、導電率、インピーダンス、静電容量、電流、電圧、および抵抗など測定値によって数量化可能な電気的特性、値または属性を説明するために使用される。
この構成により、電気ヒーターは、発熱と検知という二重機能を持つことができるので有利である。これにより、装置はカートリッジ内に残るエアロゾル形成基体の状態の推定値をいつでも決定できうる。これにより、装置は、電気回路により異なるように動作してエアロゾルの望ましい特性を維持することができる、または、ユーザーがカートリッジを交換するまたは装置の向きを変えるなどの適切な行動をとることができるようユーザーにエアロゾル形成基体の現在の状態を通知して、エアロゾルの特徴の逆効果を避けることができる。
こうした実施形態では、電気回路は、複数の電気ヒーターそれぞれの1つ以上の電気パラメータを別々に測定し、複数の電気ヒーターのうちの2つ以上の測定された電気パラメータの差に基づいて、推定残存量、または推定分布、あるいは推定残存量および推定分布を計算するよう構成されてもよい。
装置が、ヒーター組立品に接続される電源および電源およびヒーター組立品に接続される電気回路を備える場合、その装置は、電源に接続されるユーザーインジケータをさらに備えることが好ましい。電気回路は、推定残存量または推定分布に応じてユーザーインジケータを動作するよう構成されてもよい。ユーザーインジケータは、任意の適切な構成を持ってもよく、例えば、ユーザーインジケータが、例えば、ディスプレイ、オーディオ出力、触覚出力、または任意のその組み合わせであってもよい。これにより、装置は、カートリッジ内の液体エアロゾル形成基体の推定残存量または推定分布、あるいは両方に関してユーザーに情報を伝えることができうる。
電気回路は、推定残存量が閾値を下回るとき、ユーザーインジケータを動作してユーザーに警報を出し、カートリッジを交換するようユーザーに促すよう構成されてもよい。制御回路も、装置が特定の角度で長く保持され過ぎていると推定分布が示すとき、ユーザーを促して少なくとも一時的に装置の向きを変えることができるように、それによりエアロゾル形成基体を貯蔵部分に再分布することができるように、ユーザーインジケータを動作するよう構成されてもよい。
制御回路は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、デスクトップコンピュータまたは同様の装置などの独立した装置を備える通信リンクを介して、推定残存量または推定分布についてユーザーに通知するよう構成されてもよい。
装置が、電源に接続され、複数の電気ヒーターの1つ以上の電気パラメータを測定し、推定残存量または推定分布を計算するよう構成される電気回路を備える場合、その電気回路はさらに、推定残存量または推定分布に応じて、複数の電気ヒーターの1つ以上に別々に電力供給を制御するよう構成されてもよい。
これにより、その装置は最も効果的な方法でエアロゾルを発生し、それに応じて電力供給を変化させるにはどの電気ヒーターが最良の状態かを判定することができうるので有利である。これは、カートリッジ内のエアロゾル形成基体の分布の変化により引き起こされるエアロゾルの特性の変化を最小化することに役立ちうる。また、それにより、電気ヒーターのエネルギー引き込みを最も効果的な方法で選択可能にすることによって装置の全体的なエネルギー消費を低減することができる。電気回路は、推定残存量または推定分布に応じて複数の電気ヒーターのうちの1つ以上への電力供給を増加するよう構成されてもよい。
電気回路は、推定残存量または推定分布に応じて複数の電気ヒーターのうちの1つ以上への電力供給を低減するよう構成されてもよい。
これにより、例えば、推定残存量または推定分布が、特定の電気ヒーターがエアロゾルを発生するのにうまく配置されていないと示す場合、電気ヒーターのうちの1つ以上のエネルギー消費を選択的に減らすことができうるので有利である。また、それにより、例えば、液体エアロゾル形成基体が使用されて、電気パラメータが電気ヒーターのうちの1つ以上が乾燥している、または部分的に乾燥していると示す場合、過熱による電気ヒーターへの損傷の危険を減らすことができる。
電気回路は、推定残存量または推定分布に応じて、複数の電気ヒーターのうちの1つ以上への電力供給を低減または増加するよう構成されてもよい。電気回路は、推定残存量または推定分布に応じて、複数の電気ヒーターのうちの1つ以上への電力供給を低減するよう構成されてもよいが、同時に、複数の電気ヒーターのうちの別の1つ以上への電力供給を増加するよう構成されてもよい。
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、消耗品カートリッジなどのエアロゾル発生物品と相互作用してエアロゾルを発生する装置を意味する。
エアロゾル発生装置は携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生装置は従来型の葉巻たばこまたは紙巻たばこと匹敵するサイズであってもよい。エアロゾル発生装置の全長は、およそ30mm〜およそ150mmの間であってもよい。エアロゾル発生装置の外径は、およそ5mm〜およそ30mmの間であってもよい。
ヒーター組立品は、装置のハウジングに取り付けられてもよい、またはそれと一体化されてもよい。実施形態によっては、ヒーター組立品は、ハウジングに取り外し可能に留められてもよい。これにより、例えば、整備または洗浄のため、あるいはヒーター組立品の交換を可能にするため、ヒーター組立品を装置から少なくとも部分的に取り外すことができうる。ヒーター組立品は、1つ以上の電気および機械結合手段によってハウジングに取り外し可能に結合されてもよい。ヒーター組立品は1つ以上の電気ヒーターを含む。例えば、ヒーター組立品は、中空シャフト部内に配置される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれ以上の電気ヒーターを含んでもよい。ヒーター組立品が複数の電気ヒーターを含む場合、電気ヒーターは、中空シャフト部の長さに沿って離間されてもよい。各電気ヒーターは、少なくとも1つの発熱体を備える。各電気ヒーターは、2つ以上の発熱体、例えば、2つ、または3つ、または4つ、または5つ、または6つまたはそれ以上の発熱体を備えてもよい。発熱体は、メインハウジングのくぼみに挿入されたカートリッジのエアロゾル形成基体を最も効果的に加熱するように、適切に配置されてもよい。
発熱体の直径は0.10〜0.15mmの間であることが好ましく、およそ0.125mmであることが好ましい。中空シャフト部は、904または301ステンレス鋼などの電気抵抗性の金属で形成されることが好ましい。適切なその他の金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例としては、コンスタンタン、ニッケル−、コバルト−、クロミウム−、アルミニウム−チタン−ジルコニウム−、ハフニウム−、ニオビウム−、モリブデン−、タンタル−、タングステン−、スズ−、ガリウム−、マンガン−および鉄を含有する合金、およびニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄−アルミニウム系合金および鉄−マンガン−アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporation(1999 Broadway Suite 4300, Denver Colorado)の登録商標である。
少なくとも1つの発熱体が抵抗加熱により作動しうる。言い換えれば、発熱体の材料および寸法は、特定の電流が発熱体を通過する時に、発熱体の温度が望ましい温度に上昇するように選択されうる。発熱体を通過する電流は、電池からの伝導によって適用されてもよく、あるいは発熱体の周りに変動する磁場を適用することにより発熱体内で誘導されてもよい。
本発明による装置では、各電気ヒーターの少なくとも1つの発熱体は、中空シャフト部内の隣接する開口部の間の中空シャフト部の1つ以上の狭い領域によって形成される。開口部は約10マイクロメートル〜約100マイクロメートルの幅を持ってもよく、約10マイクロメートル〜約60マイクロメートルの幅を持つことが好ましい。開口部は、使用時に、材料、例えば、気化されることになる液体が開口部の中へと引き込まれて、電気ヒーターと液体との間の接触面積が増えるように、毛細管作用を生じさせることが好ましい。本明細書で使用される「開口部の長さ」という用語は、長手方向に沿った開口部の寸法を指す。すなわち、その最大寸法の方向である。「開口部の幅」という用語は、その長さに対して横方向の開口部の寸法を指す。
中空シャフト部は、単一の管状体で形成されてもよい。実施形態によっては、中空シャフト部は、ハウジングに取り付けられ、同じ長手方向軸に沿って延在し、接合点で出会う第1および第2の中空シャフト部で形成されてもよい。こうした実施形態では、ハウジングが、くぼみが形成されるメインハウジングおよびメインハウジングと係合してくぼみを閉じるよう配置される栓体を含んでもよく、第1の中空シャフト部はメインハウジングに結合され、第2の中空シャフト部は、栓体に結合される。栓体は、くぼみを閉じるための単に蓋として機能してもよい。栓体は、空気をエアロゾル発生装置の気流経路を通って引き出すことができるマウスピース部を形成することが好ましい。
第1および第2の中空シャフト部は、それぞれの遠位端に第1および第2の貫通面を持ってもよい。これにより、例えば、カートリッジの挿入中にカートリッジの両方の端の脆弱なシールに穴を開けることによって、第1および第2の中空シャフト部が、都合よく簡単にくぼみに挿入されたカートリッジの端に穴を開けることができうる。このように、中空シャフト部は、細長い貫通部材として機能しうる。カートリッジまたは脆弱なシールなどのカートリッジの一部に穴を開けるのを容易にするため、貫通面が位置する第1および第2の中空シャフト部の遠位端は、貫通面のすぐ近くのそれぞれの中空シャフト部の領域の断面積より小さい断面積であることが好ましい。特に好ましい実施形態では、各中空シャフト部の断面積は、その遠位端で先細りになる先端に向かって狭くなる。各中空シャフト部の断面積は、遠位端の点に向かって狭くなってもよい。
貫通面を備える二部式中空シャフト部を持つことにより、カートリッジの両端のシールをユーザーがより簡単に破ることができうるので有利である。理論に縛られることを望むものではないが、カートリッジの中央に向かってシールを破ることによって、シールが中空シャフト部から離れるのを防ぎ、第1および第2の貫通面による圧力が高いほど、より簡単にシールを破れるようになると思われる。
第1および第2の中空シャフト部が接合点で会うように寸法設定されている場合、第1および第2の中空シャフト部の遠位端は、シールが接合点の近くで形成されるように協働的に形状設定されるのが好ましい。この構成により、空気の流れを、カートリッジの貯蔵部分に入るより細長い貫通組立品を通る内部気流通路に実質的に制限することができ、それにより、安定したエアロゾルの送達を容易にすることができる。第1および第2の中空シャフト部の遠位端は、任意の適切な、協働的な貫通形状を有してもよい。栓体がメインハウジングと係合するとき、第1および第2の中空シャフト部のうちの1つの遠位端は内側に先細りする外側面を持ち、第1および第2の中空シャフト部の他の1つの遠位端は外側に先細りする内部表面を持ち、内側に先細りする外側面が外側に先細りする内部表面内に収まって封止を形成するように内部および外部表面が形状設定されるのが好ましい。これにより、第1および第2の中空シャフト部を簡単に嵌合することができうる。例えば、栓体がメインハウジングと係合するとき、第1の中空シャフト部の遠位端は内側に先細りする外側面を持ってもよく、第2の中空シャフト部の遠位端は外側に先細りする内部表面を持ってもよく、内部および外部表面は、内側に先細りする外側面が外側に先細りする内部表面内に収まって封止を形成するように形状設定されてもよい。
ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料には例えば、金属、合金、プラスチック、もしくはそれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエチレンなど、食品または医薬品の用途に適切な熱可塑性樹脂が挙げられる。材料は軽量であり、脆くないことが好ましい。
ハウジングはマウスピースを備えてもよい。マウスピースは少なくとも一つの空気吸込み口と、少なくとも一つの空気出口とを含みうる。マウスピースは二つ以上の空気吸込み口を含みうる。空気吸込み口の一つ以上は、エアロゾルがユーザーに送達される前にその温度を低減することができ、エアロゾルがユーザーに送達される前にその濃度を減少させうる。本明細書で使用される「マウスピース」という用語は、ハウジングのくぼみ内に受けられるエアロゾル発生物品からエアロゾル発生装置によって発生されたエアロゾルを直接吸い込むためにユーザーの口に入れられるエアロゾル発生装置の一部分を意味する。
本発明の第2の態様によれば、上述の実施形態のいずれかによるエアロゾル発生装置を備える電気加熱式エアロゾル発生システムおよびカートリッジを貫通する開端通路を囲む流体透過内部表面を持つ、エアロゾル形成基体を含有する貯蔵部分を含む消耗品カートリッジが提供される。
本明細書で使用される「流体透過性面」という用語は、液体または気体がそれを通して浸透することができる面を指す。内部表面は、流体が開口部を通して浸透することを許容するように形成される複数の開口部を持ちうる。
そのシステムは消耗品カートリッジを含む。消耗品カートリッジは、エアロゾル発生装置に取り外し可能に結合されてもよい。本明細書で使用される「取り外し可能に結合される」という用語は、装置またはカートリッジのいずれも著しく損傷することなく、カートリッジおよび装置が互いに結合および分離できることを意味するように使用される。カートリッジは、エアロゾル形成基体が消費された時にエアロゾル発生装置から取り外されてもよい。カートリッジは、使い捨て式であってもよい。カートリッジは、再利用可能であってもよい。カートリッジは、エアロゾル形成基体を再充填可能であってもよい。カートリッジは、エアロゾル発生装置において交換可能であってもよい。
エアロゾル発生システムは、エアロゾルがそこで過飽和蒸気から形成されるエアロゾル形成チャンバーを備える場合があり、エアロゾルは次にユーザーの口内に運ばれる。空気吸込み口、空気出口およびチャンバーは、エアロゾルを空気出口に運び、ユーザーの口の中へと入れるように、空気吸込み口からエアロゾル形成チャンバーを経由して空気出口への気流の経路を画定するように配置されることが好ましい。エアロゾル形成チャンバーは、カートリッジおよびエアロゾル発生装置のうちの1つまたは両方によって画定されてもよい。
「エアロゾル形成基体」という用語は本明細書で使用される時、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関連する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、好都合なことにカートリッジまたは喫煙物品などのエアロゾル発生物品の一部であってもよい。
エアロゾル形成基体はエアロゾル形成液体であることが好ましい。本明細書で使用される「エアロゾル形成液体」および「液体エアロゾル形成基体」という用語は、交換可能である。貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を貯蔵部分からヒーター組立品に移動するため内部表面の一部またはすべてを形成する毛細管芯を含むのが好ましい。
貯蔵部分は、単一のエアロゾル形成基体を含んでもよい。貯蔵部分は、別々に保存される2つ以上のエアロゾル形成基体を含んでもよい。例えば、貯蔵部分は、別々に保存される3つのエアロゾル形成基体、別々に保存される4つのエアロゾル形成基体、別々に保存される5つのエアロゾル形成基体、または別々に保存される6つのエアロゾル形成基体を含んでもよい。貯蔵部分が別々に保存される2つ以上のエアロゾル形成基体を含む場合、ヒーター組立品は、それぞれが対応するエアロゾル形成基体を加熱するよう構成される、エアロゾル形成基体それぞれのための少なくとも1つの電気ヒーターを含む、細長い貫通組立品の長さに沿って離間する複数の電気ヒーターを含むことが好ましい。これにより、エアロゾル形成基体を独立して加熱することができうる。
消耗品カートリッジの貯蔵部分は、別々に保存される第1および第2のエアロゾル形成基体を含んでもよく、ヒーター組立品は、第1のエアロゾル形成基体を加熱して第1のエアロゾルを生成するための第1の電気ヒーターおよび第2のエアロゾル形成基体を加熱して第2のエアロゾルを形成するための第2の電気ヒーターを備える、細長い貫通組立品の長さに沿って離間する複数の電気ヒーターを備える。
本発明によるエアロゾル発生システムでは、貯蔵部分は圧縮可能であることが好ましく、カートリッジを貫通する開端通路の直径は、中空シャフト部の外径より小さい。この構成により、貯蔵部分は、ヒーター組立品によって径方向に圧縮されて、カートリッジと中空シャフト部との間の締り嵌めを確実にすることができる。これは、電気ヒーターと貯蔵部分内のエアロゾル形成基体との間の接触を容易にして、安定したエアロゾルの特性を可能にしうる。また、それにより、カートリッジと中空シャフト部の外側との間の空気の流れを制限するまたは無くして、安定したエアロゾルの送達を容易にすることができる。
エアロゾル形成基質はエアロゾル形成液体であることが好ましい。
エアロゾル形成基体が、エアロゾル形成液体である場合、貯蔵部分は、エアロゾル形成液体をヒーター組立品に移動するため、内部表面のすべてまたは一部を形成する毛細管芯を含むことが好ましい。
カートリッジの上流端および下流端は、脆弱なシールによって蓋をされてもよい。カートリッジはさらに、開端通路の上流端および下流端の一方または両方に封止リングを含んでもよい。
カートリッジは、第1のエアロゾル形成基体を備える第1の封止された区画および第2のエアロゾル形成基体を備える第2の封止された区画を備えてもよい。第1の区画および第2の区画は、カートリッジの上流端から下流端に直列に配置されることが好ましい。すなわち、第2の区画は第1の区画の下流に位置する。第1の区画と第2の区画のそれぞれは各端で壊れやすいバリアを含むことが好ましい。それぞれの壊れやすいバリアは、金属膜で製造されることが好ましく、またアルミニウム膜で製造されることがより好ましい。カートリッジの第1の区画と第2の区画は互いに隣接しうる。第1の区画と第2の区画は間隙を介しうる。第1の区画と第2の区画の容積は同一または異なる容積としうる。第2の区画の容積は第1の区画の容積よりも大きいことが好ましい。
貯蔵部分は、内部開端通路を囲む管状の空間を形成してもよい。カートリッジは概して円筒形状を有してもよく、円形、六角形、八角形、十角形などの任意の望ましい断面を有してもよい。貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体が吸収される管状多孔性要素を備えてもよい。貯蔵部分は、毛細管芯および液体エアロゾル形成基体を含有する毛細管材料を含むことが好ましい。毛細管芯は、開端通路を囲む内部表面を画定してもよい。毛細管材料は、液体を材料の一方の端から他方へ能動的に運ぶ材料である。毛細管材料は、貯蔵部分内で液体エアロゾル形成基体を開端通路に運ぶのに有利に方向付けられうる。毛細管材料は繊維質の構造を有しうる。毛細管材料はスポンジ状の構造を有しうる。毛細管材料は一束の毛細管を含みうる。毛細管材料は複数の繊維を含みうる。毛細管材料は複数の糸を含みうる。毛細管材料は微細チューブを含みうる。毛細管材料は、繊維と糸と微細チューブとの組み合わせを含んでもよい。繊維、糸および微細チューブは、一般的に液体を電気ヒーターに運ぶように整列されてもよい。毛細管材料はスポンジ様の材料を含んでもよい。毛細管材料は発泡体様の材料を含んでもよい。毛細管材料の構造は複数の小さな穴またはチューブを形成してもよく、それを通して液体を毛細管作用によって搬送することができる。
毛細管材料は、適切な任意の材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、スポンジまたは発泡体材料、繊維または焼結粉末の形態のセラミック系またはグラファイト系の材料、発泡性の金属またはプラスチックの材料、例えば紡がれたかまたは押し出された繊維(酢酸セルロース、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンまたはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維またはセラミックなど)でできた繊維性材料がある。毛細管材料は、ALTUGLAS(登録商標)医療用樹脂ポリメチルメタクリレート(PMMA)、Chevron Phillips K−Resin(登録商標)スチレンブタジエンコポリマー(SBC)、アルケマ特殊性能ポリマーPebax(登録商標)、Rilsan(登録商標)、およびRilsan(登録商標)Clear、DOW(Health+(商標))低密度ポリエチレン(LDPE)、DOW(商標)LDPE91003、DOW(商標)LDPE91020(MFI2.0;density923)、ExxonMobil(商標)ポリプロピレン(PP)PP1013H1、PP1014H1およびPP9074MED、Trinseo CALIBRE(商標)ポリカーボネート(PC)2060−SERIESなどの医療用ポリマーを含む、高分子化合物で製造されていてもよい。毛細管材料は、例えば、アルミニウムまたはステンレス鋼医療用合金などの金属合金で製造されてもよい。毛細管材料は、異なる液体物理特性で使用されるように、任意の適切な毛細管現象および空隙率を有してもよい。液体エアロゾル形成基体は、液体が毛細管作用によって毛細管材料を通って移動されることを可能にする粘性、表面張力、密度、熱伝導率、沸点および原子圧を含むがこれに限定されない物理的特性を有する。毛細管材料はエアロゾル形成基体を気化器に運ぶように構成されうる。
本発明によるエアロゾル発生システムでは、エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成液体であってもよい。こうした実施形態では、貯蔵部は、エアロゾル形成液体を保存する液体貯蔵部分であることが好ましい。
液体エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチンを含有する液体エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであってもよい。液体エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
液体エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に密度の高い安定したエアロゾルの形成を容易にする、およびシステムの操作温度で熱分解に対して実質的に抵抗性のある任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体は当技術分野で周知であり、多価アルコール(トリエチレングリコール、1、3−ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これに限定されない。エアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1、3−ブタンジオールおよびグリセリンなど)であってもよい。液体エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも1つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体はグリセリンであってもよい。エアロゾル形成体はプロピレングリコールであってもよい。エアロゾル形成体は、グリセリンとプロピレングリコールの両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、約2%〜約10%の間のニコチン濃度をもっていてもよい。
上記では、液体エアロゾル形成基体を参照したが、当業者には、その他の形態のエアロゾル形成基体をその他の実施形態で使用しうることが明らかであろう。例えば、エアロゾル形成基体は、固体エアロゾル形成基体としうる。エアロゾル形成基体は、固体および液体の両方の成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
エアロゾル形成基体が固体のエアロゾル形成基体である場合、固体のエアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押し出し成形たばこ、キャストリーフたばこ、および膨化たばこのうち1つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうち1つ以上を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、容器に入っていない形態にしてもよく、または適切な容器またはカートリッジで提供してもよい。随意に、固体エアロゾル形成基体は、基体の加熱に伴い放出される追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体はまた、例えば追加的なたばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含むカプセルも含有してもよく、こうしたカプセルは固体エアロゾル形成基体の加熱中に溶けてもよい。
「均質化したたばこ」は本明細書で使用される時、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を意味する。均質化したたばこは、シートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料のエアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で、5%より高くてもよい。均質化したたばこ材料は、別の方法としてエアロゾル形成体含有量が乾燥質量基準で5%〜30重量%の間であってもよい。均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎のうちの一方または両方を粉砕またはその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、例えば、たばこの処理、取り扱いおよび輸送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉およびその他の粒子状たばこ副産物のうち1つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこの凝集を助けるために、1つ以上の本来備わっている結合剤(すなわち、たばこ内在性結合剤)、1つ以上の外来的な結合剤(すなわち、たばこ外来性結合剤)、またはその組み合わせを含みうるが、別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成剤、湿潤剤、可塑剤、風味剤、フィラー、水性および非水系の溶剤およびその組み合わせを含むが限定されないその他の添加物を含んでもよい。
随意に、固体のエアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもまたはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片またはシートなどの形態をとってもよい。別の方法として、担体は、その内部表面上、またはその外部表面上、またはその内部および外部の表面上の両方に配置された固体基体の薄い層を有する、管状の担体であってもよい。こうした管状の担体は、例えば、紙、または紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、または穴あきの金属箔またはその他の任意の熱的に安定した高分子マトリクスで形成されてもよい。
固体エアロゾル形成基体は、例えば、シート、発泡体、ゲルまたはスラリーの形態の担体の表面上に配置されてもよい。固体のエアロゾル形成基体は、担体の全表面上に沈着してもよく、または別の方法として、使用中に均一でない風味送達を提供するために一定のパターンにおいて沈着してもよい。
本発明の第3の態様によれば、上述の実施形態のいずれかによるエアロゾル発生装置を備える電気加熱式エアロゾル発生システム用のキットおよびそれぞれがエアロゾル形成基体を含有する貯蔵部分を含み、カートリッジを貫通する開端通路を囲む流体透過内部表面を持つ、エアロゾル発生装置で使用する複数の消耗品カートリッジが提供される。
「上流」および「下流」という用語は本明細書で使用される時、本発明によるカートリッジ、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生システムの構成要素、または構成要素の部分の相対位置を、その使用時にカートリッジ、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生システムを通過して引き出される空気の方向に関連付けて説明するのに使用される。「遠位」および「近位」という用語は、構成要素の近位端が装置に連結される「固定」端にあり、遠位端が近位端に対向する「自由」端にあるように、装置への連結に対するエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生システムの構成要素の相対位置を表すために使用される。構成要素が、構成要素の下流端の装置に連結される場合、下流端は「近位」端と考えられてもよく、その逆も同様である。
本明細書で使用される「長手方向」および「長さ」という用語は、下流端または近位端と対向する上流端または遠位端との間などのカートリッジ、装置、または装置の構成要素の対向する両端の間の方向を指す。「横断方向」という用語は、長手方向に対して垂直な方向を記述するために使用される。
カートリッジおよびエアロゾル発生装置の上流端と下流端は、ユーザーがエアロゾル発生装置の口側の端を吸い込む時の気流に関連して定義される。空気は、上流端でカートリッジまたは装置の中に引き込まれ、カートリッジまたは装置を下流に通過し、下流端でカートリッジまたは装置を出る。
本明細書で使用される時、「空気吸込み口」という用語は、空気がそれを通してエアロゾル発生システムの中へと引き込まれうる1つ以上の開口部を記述するために使用される。
「空気出口」という用語は本明細書で使用される時、それを通して空気がエアロゾル発生システムから引き出されうる1つ以上の開口部を描写するために使用される。
一つ以上の態様に関して説明した特徴は、本発明の他の態様に等しく適用されてもよい。特に、第1の態様のエアロゾル発生装置に関連して説明した特徴は、第2の態様のエアロゾル発生システムにも、第4の態様のキットにも、同様に適用されてもよく、その逆も可能である。
図1は、消耗品カートリッジ200の形態でエアロゾル発生装置100およびエアロゾル発生物品を含む、本発明の第1の実施形態によるエアロゾル発生システム10の概略図である。
装置100は電池104および制御電子回路106を含むメインハウジング102を備える。ハウジング102はまた、その中にカートリッジ200を受容するくぼみ108を画定する。装置100はさらに、出口112を含むマウスピース部分110も含む。マウスピース部分110は、この実施例ではねじ式取付によりメインハウジング102に接続されているが、ヒンジによる接続またはスナップ式装着など、任意の適切な種類の接続を使用しうる。装置100はさらに、ハウジング102に連結される中空シャフト部304の形態の細長い貫通部材302を備えるヒーター組立品300および中空シャフト部304の長さに沿って離間する複数の電気ヒーター350を含む。ヒーター組立品300は、装置100のくぼみ108内の中央に位置し、くぼみ108の長手方向軸に沿って延在する。中空シャフト部304は、気流通路306を画定する。空気吸込み口114は、ヒーター組立品300の上流のメインハウジング102内に設けられ、気流通路306を介して出口112と流体連通する。
図2に最もよく見られるように、カートリッジ200は、液体エアロゾル形成基体を含む管状毛細管材料206によって囲まれる管状毛細管芯204を含む貯蔵部分202を備える。カートリッジ200は、内部通路208が貫通する中空の円筒形状を有する。毛細管芯204は内部通路208を囲み、それにより、内部通路208は、毛細管芯204の内部表面によって少なくとも部分的に画定される。カートリッジ200の上流端および下流端は、脆弱なシール210、212によって蓋をされる。カートリッジ200はさらに、内部通路208の上流端および下流端それぞれに封止リング214、216を含む。
図3Aおよび3Bに最もよく見られるように、ヒーター組立品300の中空シャフト部304は、その遠位端、すなわち下流端に貫通面308を有する。この実施例では、貫通面308は、中空シャフト部304の遠位端に鋭利な先端で形成される。中空シャフト部304は、複数の開口部310を備え、絶縁間隙320によって互いに分離された複数の電気的に隔離された部分318に部分的に分割されている。複数の開口部は、中空シャフト部の長さに沿って離間する複数の開口部群内に配置されている。この実施例では、開口部は、中空シャフト部304の近位端の方の第1の群312および中空シャフト部304の遠位端の方の第2の群314に配置されている。開口部群はそれぞれ、電気ヒーター350を画定する。図3Bに示すように、各電気ヒーター350は、隣接する開口部310の間の中空シャフト部の狭い領域によって画定される複数の発熱体352を備えている。発熱体352は幅354を有し、開口部は幅356を有する。開口部の幅の寸法356は、使用中、液体エアロゾル形成基体が開口部310を通って毛細管作用によって電気ヒーター350に引き込まれるように選択されることが好ましい。図3Aに示す実施例では、開口部310の第1の群と第2の群は、中空シャフト部304の周囲にオフセットされている。実施例によっては、開口部310の群の2つ以上が、中空シャフト部304の周囲に整列されてもよい。
中空シャフト部304は、装置内の電池に電気的に接続される複数の電気的に隔離された部分318に少なくとも部分的に分割されている。発熱体352は、一方の端で電気的に隔離された部分318の1つに接続され、他方の端で電気的に隔離された部分の別の1つに接続されている。この方法で、電気ヒーター350は、装置に電気的に接続されている。電気的に隔離された部分318は、絶縁間隙320によって互いに電気的に隔離されている。したがって、電気ヒーター350は、互いに電気的に隔離されて、各ヒーター用に別々の電気配線を必要とせずに、別々の操作、制御、監視を行うことができうる。この実施例では、間隙320は空隙である。すなわち、間隙320は、絶縁物質を含まない。実施例によっては、間隙320のうちの1つ以上が、電気絶縁材料で満たされるまたは部分的に満たされてもよい。
図4は、本発明の第2の実施形態によるヒーター組立品400の部分投影図を示す。ヒーター組立品300と同様に、ヒーター組立品400は、気流通路406を画定し、その長さに沿って複数の開口部410を持つ中空シャフト部404の形態で細長い貫通部材を備えている。しかし、ヒーター組立品300と異なり、ヒーター組立品400は、実質的に中空シャフト部404の全長に沿って延在し、中空シャフト部404と外接する単一の電気ヒーター450を備えている。電気ヒーター450はさらに、隣接する開口部410の間の中空シャフト部404の狭い領域によって画定される複数の発熱体452を備えている。しかし、ヒーター組立品400の場合、発熱体452はメッシュパターンである。
図5Aおよび5Bを参照すると、システム10の装置100へのカートリッジ200の挿入がここで説明されている。
カートリッジ200を装置100に挿入し、それによりシステム10を組み立てるため、第1のステップでは、図5Aに示すように、装置100のメインハウジング102からマウスピース部110を取り除き、物品200を装置100のくぼみ108に挿入する。カートリッジ200をくぼみ108に挿入する間、貫通部材302の遠位端の貫通面308は、カートリッジ200の上流端で脆弱なシールを破る。カートリッジ200がくぼみ108内にさらに挿入され、貫通部材302がカートリッジの内部通路208内にさらに延在すると、貫通面308はカートリッジ200の下流端で脆弱なシールと係合し、それを押し通って、脆弱なシールに穴を開ける。
そして、図5Bに示すように、カートリッジ200はくぼみ108内に完全に挿入され、マウスピース部110はメインハウジング102上に戻され、それと係合してカートリッジ200をくぼみ108内に収容する。カートリッジ200がくぼみ108内に完全に挿入されるとき、カートリッジ200の上流端および下流端それぞれの脆弱なシールの穴の直径は、中空シャフト部304の外径におよそ等しい。カートリッジ200の上流端および下流端の封止リングは、中空シャフト部304の周りで封止を形成する。脆弱なシールと共に、これは、液体エアロゾル形成基体がカートリッジ200およびシステム10から漏れるのを減少させるまたは防ぐ。カートリッジ200は、マウスピース部110がメインハウジング102上に戻される前に、ユーザーによってくぼみ108内に完全に押し込まれてもよい。別の方法として、カートリッジ200は、くぼみ108および完全に挿入されるまでカートリッジ200をくぼみ108内に押し込むために使用されるマウスピース部110に部分的に挿入されてもよい。これは、ユーザーにとってより便利でありうる。
図5Bに示す通り、カートリッジ200がエアロゾル発生装置100のくぼみ108に完全に挿入された時、気流経路(図5Bで矢印で示す)はエアロゾル発生システム10を通して形成される。気流経路は、カートリッジ200の内部通路208およびヒーター組立品300内の気流通路306を経由して、空気吸込み口114から出口112に延在している。図5Bに示すように、カートリッジ200が完全に挿入されたとき、電気ヒーター350は、内部通路208の内部表面のカートリッジ200の貯蔵部分202と流体連通する。
使用中、液体エアロゾル形成基体は、貯蔵部分202から電気ヒーター350に移動され、各電気ヒーター350の開口部内に毛細管作用によって保持されてもよい。この実施例では、中空シャフト部304の外径は、カートリッジ200の内部通路208の内径より大きく、それにより、カートリッジ200の貯蔵部分202は中空シャフト部304によって圧縮される。これにより、電気ヒーター350と貯蔵部分202との間では確実に直に接触するようになり、液体エアロゾル形成基体の電気ヒーター350への移動が実現される。電池は、電気エネルギーを各電気ヒーター350の発熱体に供給する。発熱体は加熱して、毛細管芯204内の液体基体を気化して、過飽和蒸気を生成する。同時に、気化する液体は、毛細管作用により液体貯蔵部分202の毛細管芯204に沿って移動するさらなる液体によって取り換えられる。(これは、「ポンプ作用」と呼ばれることがある。)ユーザーがマウスピース部110で吸い込むとき、空気は、空気吸込み口114を通って吸い込まれ、中空シャフト部304の気流通路を通り、電気ヒーター350を過ぎて、マウスピース部110内に入り、出口112から出ていく。気化したエアロゾル形成基体は、中空シャフト部304の気流通路を通って流れる空気中に混入され、マウスピース部110内で凝結して、出口112の方に運ばれ、ユーザーの口内に運ばれる吸引可能なエアロゾルを形成する。
装置は、装置100上のユーザー操作スイッチ(図示せず)により操作可能である。別の方法として、または追加的に、装置は、ユーザーの吸煙を検出するセンサーを含んでもよい。吸煙をセンサーが検出するとき、制御電子回路は、電池から電気ヒーター350への電気エネルギーの供給を制御する。センサーは、1つ以上の別々の構成要素を含んでもよい。実施例によっては、吸煙検出機能は、ヒーターおよび芯組立品の発熱体によって実行される。例えば、発熱体の1つ以上の電気パラメータを制御電子回路を用いて測定することおよび吸煙を示す測定された電気パラメータの特定の変化を検出することによってなど。
システム使用中、カートリッジ内の液体エアロゾル形成基体の分布は変更しうる。例えば、貯蔵部分内の液体エアロゾル形成基体が使用中に消耗したとき、またはシステムが十分な期間の間一定の角度で保持された場合など。液体エアロゾル形成基体の分布のこうした変化により、各電気ヒーターの毛細管本体の中の液体の量の差、したがって、各電気ヒーターの発熱体の温度の差をもたらしうる。これについては、図5Cに関連して以下で論じる。
図5Cは、システムが傾いた位置に保持された一定期間後のエアロゾル発生システムのカートリッジ200およびヒーター組立品300の長手方向断面を示す。図示の通り、カートリッジ200内の残存液体203は、ヒーター組立品300に対して一定の角度で貯蔵部分202内に落ち着いている。電気ヒーターは、カートリッジ200の長さに沿って離間しているので、電気ヒーターに隣接する貯蔵部分202の領域内の液体エアロゾル形成基体の量は、均一ではない。具体的には、第1の対の電気ヒーター360に隣接するカートリッジの上流端の貯蔵部分202の領域は、液体エアロゾル形成基体が満ちているが、ヒーター組立品300の長さに沿った中ほどの第2の対の電気ヒーター370に隣接する貯蔵部分202の領域は、部分的にしか液体エアロゾル形成基体で濡れていなくて、ヒーター組立品300の下流端の第3の対の電気ヒーター380に隣接する貯蔵部分202の領域は、乾いている。その結果、電気ヒーター360、370、380は、異なる温度で作動させられる可能性がある。発熱体の電気抵抗率などの各電気ヒーターの電気パラメータは、温度の関数として変化しうるので、液体エアロゾル形成基体の分布または液体エアロゾル形成基体の残存量を、各電気ヒーターの電気パラメータの測定を通して制御回路によって推測することができる。制御電子回路は、使用中、各電気ヒーターの1つ以上の電気パラメータを独立して測定し、電気ヒーターで測定された電気パラメータの違いに基づいてカートリッジ内の液体エアロゾル形成基体の推定残存量または推定分布を計算するよう構成される。このように、電気ヒーターはヒーターおよびセンサーの両方として機能する。
装置は、カートリッジ200内の液体エアロゾル形成基体の推定残存量に関する情報をユーザーに伝達するために使用することができる制御回路に接続されたディスプレイまたは音声または触覚出力などのユーザーインジケータ(図示せず)を含む。推定残存量が閾値レベルを下回るとき、電気回路はまたユーザーインジケータを動作してユーザーに警報を出し、カートリッジの交換をユーザーに促すよう構成されてもよい。
制御回路はまた、電気ヒーターにより測定された電気パラメータの差に基づいて、カートリッジ内の液体エアロゾル形成基体の分布を推測し、推定分布が、システムが特定の角度で長く保持され過ぎていることを示すとき、ユーザーインジケータを動作して、ユーザーに装置100の向きを少なくとも一時的に変える必要があると警告を出して、液体エアロゾル形成基体を貯蔵部分に再分布することを可能にするよう構成されてもよい。実施例によっては、制御回路が、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、デスクトップコンピュータまたは同様の装置などの独立した装置を備える通信リンクを介して、推定残存量または推定分布についてユーザーに警告を出すよう構成されてもよい。
電気ヒーターの電気パラメータの差の検出およびカートリッジ200内の液体エアロゾル形成基体の推定残存量または推定分布の計算に加えて、制御回路106はまた、推定残存量または推定分布に応じて電気ヒーターそれぞれへの電力供給を制御するよう構成される。具体的には、測定された電気パラメータが、電気ヒーターの1つ以上が部分的に乾燥していると示す場合、制御電子回路106は、電気ヒーターへの電気エネルギーの供給を減らすよう構成される。これにより、システム10はどの電気ヒーターが最も効果的な方法でエアロゾルを発生するために最良の状態にあるかを判定することができる。これにより、電気ヒーターにわたる湿度および温度の変動により生じるシステム10が生成するエアロゾルの特性に対する不利益な変更を最小化することができる。また、それによりシステム10のエネルギー消費を低減し、過熱による電気ヒーターに対する損傷の危険を減らすことができる。電気パラメータが電気ヒーターの1つ以上が乾燥していると示す場合、制御電子回路106は、その電気ヒーターへの電気エネルギーの供給を0に減らすよう構成される。
上記の特定の実施形態および実施例は本発明を図示するが、本発明を限定するものではない。当然のことながら、他の本発明の実施形態を作成してもよく、また本明細書で記述した具体的な実施形態および実施例は網羅的なものでない。