JP2019521190A - 二メシル酸パルボシクリブの固体形態 - Google Patents

二メシル酸パルボシクリブの固体形態 Download PDF

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Abstract

二メシル酸パルボシクリブの固体形態、その調製方法、及びパルボシクリブの調製のためのその使用が開示される。

Description

本開示は、二メシル酸パルボシクリブの固体形態、その調製方法、及びパルボシクリブを調製するためのその使用を包含する。
パルボシクリブ、6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-2-[[5-(1-ピペラジニル)-2-ピリジニル]アミノ]ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンは、以下の化学構造
を有する。
パルボシクリブは、レトロゾールと併用して、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性に対する治療に、転移性疾患の初期内分泌療法において適応されるキナーゼ阻害剤である。
パルボシクリブは、WO2003/062236に記載された。WO2005/005426は、パルボシクリブのイセチオン酸塩、メシル酸塩、二メシル酸塩、塩酸塩及び二塩酸塩の結晶形態を記載した。パルボシクリブHClの更なる結晶形態及び非晶質形態は、WO2016/066420に記載される。WO2016/092442及びWO2016/090257は、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、L-酒石酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、グルコン酸塩、二エシル酸塩、馬尿酸塩、エシル酸塩及びイセチオン酸塩を含むパルボシクリブ塩の結晶形態を記載している。
WO2014/128588は、パルボシクリブのA及びBと称される2つの結晶形態を論じている。
異なる結晶形態が存在する多形は、一部の分子及び分子複合体の性質である。結晶構造、並びに融点、(例えば、熱重量分析-「TGA」又は示差走査熱量計-「DSC」によって測定される)熱挙動、X線回折パターン、赤外吸収フィンガープリント及び固体(13C)NMRスペクトルのような物理的性質が異なる様々な多形体が単一の分子から生じうる。化合物の異なる多形形態は、これらの技術の1つ又は複数を使用して区別されうる。
医薬品有効成分の、異なる塩及び固体形態(溶媒和形態を含む)は、異なる性質を有しうる。このような異なる塩並びに固体形態及び溶媒和物の性質における差異は、例えば、加工若しくは取扱特性をより良好なものにすること、好ましい方向へ溶解特性を変化させること、又は安定性(多形体及び化学的安定性)並びに保存可能期間を向上させることによって、製剤を改良する基礎を提供しうる。異なる塩及び固体形態の性質におけるこれらの差異は、例えばそれらが生体利用性を高めるよう機能する場合、最終的な剤形に対する改善ももたらしうる。医薬品有効成分の、異なる塩並びに固体形態及び溶媒和物は、次に固体医薬品有効成分の性質及び特性における差異を評価する更なる可能性を与えうる、様々な多形体又は結晶形態も生じさせうる。
医薬製品の新規固体形態及び溶媒和物の開発は、取り扱いの容易さ、加工の容易さ、貯蔵安定性、及び精製の容易さといった望ましい加工特性を有する物質、又は他の多形形態への変換を容易にする望ましい中間結晶形態を生み出しうる。薬学的に有用な化合物の新規の固体形態は、医薬製品の性能特性を向上させる可能性を与えることもできる。これにより、例えば、より良好な加工若しくは取扱特性、向上した溶解特性、又は向上した保存可能期間(化学的/物理的安定性)をもたらしうる、異なる性質、例えば異なる晶癖、より高い結晶性、又は多形安定性を有する生成物を提供することによって、製剤科学者が製剤の最適化に利用可能な物質の幅が広がる。少なくともこれらの理由から、パルボシクリブの更なる固体形態(溶媒和形態を含む)が必要とされる。
パルボシクリブの調製方法は、WO2003/062236、WO2005/005426及びWO2014/128588に開示された。パルボシクリブの製法開発は、Org. Process Res & Dev.、2016年、20巻、1191〜1202頁(Duanら)、1203〜1216頁(Sutherlandら)及び1217〜1226頁(Chekalら)にも論じられている。
しかし、従来技術の方法によって得られるパルボシクリブは、一般的に、下記の構造式
で表される化合物2-{[5-(1-ピペラジニル)-2-ピリジニル]アミノ}-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(本明細書において「不純物A」と称される)を不純物として含有する可能性がある。
不純物Aは、所望されるパルボシクリブから除去することが難しい。
WO2003/062236 WO2005/005426 WO2016/066420 WO2016/092442 WO2016/090257 WO2014/128588
Org. Process Res & Dev.、2016年、20巻、1191〜1202頁(Duanら) Org. Process Res & Dev.、2016年、20巻、1203〜1216頁(Sutherlandら) Org. Process Res & Dev.、2016年、20巻、1217〜1226頁(Chekalら) IPCOM000244149
少なくともこれらの理由から、パルボシクリブのロバストな調製方法の開発が必要とされる。
本開示は、二メシル酸パルボシクリブの固体形態、その調製方法、並びにパルボシクリブ、その固体形態、その塩及びそれらの固体形態を調製するためのその使用を提供する。
本開示は、パルボシクリブ、その固体形態、その塩及びそれらの固体形態の調製に使用するための二メシル酸パルボシクリブの固体形態を更に提供する。
本開示は、二メシル酸パルボシクリブを含む医薬組成物、及び本開示の方法によって調製されたパルボシクリブを含む医薬組成物を更に提供する。
本開示は、パルボシクリブ及びその塩の医薬組成物の調製に使用するための二メシル酸パルボシクリブの固体形態を提供する。
本開示は、パルボシクリブ及びその塩の医薬組成物を調製するための本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態の使用も包含する。
本開示は、二メシル酸パルボシクリブを含む医薬組成物の調製方法を含む。方法は、二メシル酸パルボシクリブ固体形態を、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む。
本開示は、パルボシクリブを含む医薬組成物の調製方法を含む。方法は、本発明の方法によって調製されたパルボシクリブを、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む。
本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態及び医薬組成物は、特に閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療のための医薬として使用されうる。
本開示は、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療方法であって、本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態又は前述の医薬組成物の少なくとも1種を、治療上有効な量、治療を必要とする患者に投与する工程を含む、方法も提供する。
本開示の方法によって調製されたパルボシクリブは、特に閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療のための医薬として使用されうる。
本開示は、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療方法であって、本開示の方法によって調製されたパルボシクリブ又は前述の医薬組成物の少なくとも1種を、治療上有効な量、治療を必要とする患者に投与する工程を含む、方法も提供する。
本開示は、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、初期内分泌療法における治療のための医薬を製造するための、本発明の二メシル酸パルボシクリブの固体形態、又は前述の医薬組成物若しくは製剤の少なくとも1つの使用も提供する。
二メシル酸パルボシクリブの形態EのX線粉末ディフラクトグラム(「XRPD」)を示す図である。 二メシル酸パルボシクリブの形態Eの分別電位差滴定曲線を示す図である。 二メシル酸パルボシクリブの形態FのX線粉末ディフラクトグラム(「XRPD」)を示す図である。 二メシル酸パルボシクリブの形態GのX線粉末ディフラクトグラム(「XRPD」)を示す図である。 二メシル酸パルボシクリブの形態EのFTIRスペクトルを示す図である。 二メシル酸パルボシクリブの形態FのFTIRスペクトルを示す図である。 二メシル酸パルボシクリブの形態Eの固体13C NMRスペクトルを示す図である(全域-200〜0ppm)。 二メシル酸パルボシクリブの形態Eの固体13C NMRスペクトルを示す図である(拡大-200〜100ppm)。 二メシル酸パルボシクリブの形態Fの固体13C NMRスペクトルを示す図である(全域-200〜0ppm)。 二メシル酸パルボシクリブの形態Fの固体13C NMRスペクトルを示す図である(拡大-200〜100ppm)。 WO2014/128588が提供するパルボシクリブの形態AのX線粉末ディフラクトグラムを示す図である。 実施例6で得られたパルボシクリブの形態AのX線粉末ディフラクトグラムを示す図である。
本開示は、二メシル酸パルボシクリブの固体形態、その調製方法、並びにパルボシクリブ、その固体形態、その塩及びそれらの固体形態を調製するためのその使用を提供する。二メシル酸パルボシクリブの固体特性は、二メシル酸パルボシクリブが固体形態で得られる条件を制御することによって操ることができる。
従来技術の方法によって得られる生成物は、一般的に、下記の構造式
で表される化合物、2-{[5-(1-ピペラジニル)-2-ピリジニル]アミノ}-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(本明細書において、「不純物A」と称される)を、不純物として多少含有する可能性がある。
文献に記載されるパルボシクリブの調製経路は、スキーム1に要約される。
不純物Aは、tert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(本明細書において化合物IIと称される)中の不純物A1(以下の式で表される)の存在に起因して形成されるようである。
IPCOM000244149は、制御された濃度で、次いで不純物Aの形成をもたらす不純物A1を含有する化合物4の調製を開示する。しかし、不純物A1は、ヘックカップリングによってエノールエーテル側鎖を形成する過程において(即ち、化合物IIの形成において)も形成される。
不純物A1は、所望される生成物から除去することが難しい。
化合物IIのパルボシクリブへの変換は、強酸を使用し、水性溶媒混合物中で起こる。この変換にメタンスルホン酸を使用することで、顕著な不純物除去能をもたらす二メシル酸パルボシクリブの結晶形態が形成されることが驚くべきことに見出され、本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態中の不純物A又はその塩(特に、不純物Aのメシル酸塩又は不純物Aの二メシル酸塩)の濃度は、反応及び結晶化前の式IIで表される化合物中の不純物A1濃度よりも低かった。
更に、本開示の方法は、高い全収率及び高品質、即ち高い化学的純度でパルボシクリブ及び/又は二メシル酸パルボシクリブを提供する。具体的には、本開示の方法は、約0.1%以下、好ましくは約0.08%以下、より好ましくは約0.05%以下の2-{[5-(1-ピペラジニル)-2-ピリジニル]アミノ}-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(本明細書において、「不純物A」と称される)を不純物として含有するパルボシクリブを提供する。従って、本開示の方法は、工業規模、即ち1キログラムを超える規模の製造に適用することができる。
本明細書において、固体形態(又は多形体)は、多形的に純粋な形態又は他の固体(又は多形)形態を実質的に含まない形態と称することができる。本明細書の文脈で使用される「実質的にあらゆる他の形態を含まない」という表現は、固体形態が、対象化合物のあらゆる他の形態を、例えばXRPDによって測定して20%以下、10%以下、5%以下、2%以下又は1%以下で含有することを意味すると理解される。従って、本明細書において、実質的にあらゆる他の固体形態を含まないと説明される二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、80%(w/w)を超える、90%(w/w)を超える、95%(w/w)を超える、98%(w/w)を超える又は99%(w/w)を超える、対象の二メシル酸パルボシクリブ固体形態を含有すると理解される。従って、本発明の一部の実施形態において、説明される二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、同じ二メシル酸パルボシクリブの1つ又は複数の他の固体形態を、1%から20%(w/w)、5%から20%(w/w)又は5%から10%(w/w)含有しうる。
他の固体形態のいずれと比較するかに依存し、本開示の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態は、化学的純度、流動性、溶解性、溶解速度、形態又は晶癖、多形変換に対する化学的安定性のみならず熱的及び機械的安定性、脱水に対する安定性、並びに/又は貯蔵安定性といった安定性、少ない残留溶媒含有量、より低い吸湿度、流動性並び有利な加工及び取扱特性、例えば、圧縮性及び密度のうち少なくとも1つから選択される有益な性質を有する。
本明細書において、結晶形態又は非晶質形態と言った固体形態は、図「に示される」か又は図「に実質的に示される」グラフデータによって特徴づけられると言及することもできる。そのようなデータとして、例えば、粉末X線ディフラクトグラム及び固体NMRスペクトルが挙げられる。当分野でよく知られるように、グラフデータは、必ずしも数値又はピーク位置のみを参照して説明されえない、各固体形態を更に規定する追加の技術的情報(いわゆる「フィンガープリント」)を潜在的に提供する。いずれにしても、当業者であれば、そのようなデータのグラフ表示における(例えば、当業者によく知られる、機械応答の変化並びに試料の濃度及び純度の変化が例示されるが、これらに限定されない特定の因子に起因するピーク相対強度及びピーク位置における)変化はわずかであることを理解するであろう。それにもかかわらず、当業者であれば、本明細書の図におけるグラフデータを、未知の結晶形態に対して生成されるグラフデータと比較し、2つの一連のグラフデータが同一の結晶形態を特徴づけているか、又は異なる2つの結晶形態を特徴づけているかを確認することが容易にできるであろう。従って、図「に示される」か又は図「に実質的に示される」グラフデータによって特徴づけられるとして本明細書に記載される二メシル酸パルボシクリブの結晶形態は、当業者によく知られるように、図と比較した際にそのようなわずかな変化を有するグラフデータで特徴づけられる二メシル酸パルボシクリブのあらゆる結晶形態を含むと理解される。
本明細書において、別段の記載がない限り、二メシル酸パルボシクリブの結晶形態に関連する「無水」という用語は、規定の化学量論量で結晶内にあらゆる結晶水(又は他の溶媒)を含まない二メシル酸パルボシクリブの結晶形態に関する。更に通常「無水」形態は、例えばTGAで測定して1%(w/w)を超える水又は有機溶媒を何れも含有しない。
本明細書において、別段の記載がない限り、「溶媒和物」という用語は、結晶構造中に溶媒を包含する結晶形態を指す。溶媒が水である場合、溶媒和物はしばしば、「水和物」とも称する。溶媒和物中の溶媒は、化学量論量又は非化学量論量の何れかで存在しうる。
本明細書において、別段の記載がない限り、「湿性結晶形態」という用語は、残留溶媒を除去する任意の従来技術を使用して乾燥させなかった多形を指す。そのような従来技術の例は、蒸発、真空乾燥、炉乾燥、窒素流下での乾燥等でありうるが、これらに限定されない。
本明細書において、別段の記載がない限り、「乾性結晶形態」という用語は、残留溶媒を除去する任意の従来技術を使用して乾燥させた多形を指す。そのような従来技術の例は、蒸発、真空乾燥、炉乾燥、窒素流下での乾燥等でありうるが、これらに限定されない。
本明細書において、本開示の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態に関連する「単離された」という用語は、二メシル酸パルボシクリブの固体形態が形成される反応混合物から物理的に分離された二メシル酸パルボシクリブの固体形態に相当する。
本明細書において、別段の記載がない限り、本明細書で報告されるXRPDピークは、CuKα線、λ=1.5418Åを使用して測定されることが好ましい。好ましくは、本明細書で報告されるXRPDピークは、CuKα線、λ=1.5418Åを使用して、25±3℃の温度で測定される。又は、異なる波長を用いる装置を使用する場合、例えばシンクロトロンといった高分解能XRD法を使用する場合、各データは1.5418の波長に補正されうる。
本明細書において、パルボシクリブの結晶形態Aは、WO2014/128588に記載される結晶形態を指し、図11に示されるX線粉末回折パターンによって特徴づけられうる。
本明細書において、別段の記載がない限り、化学的純度(面積百分率)は、HPLC分析によって測定されうる。好ましくは、HPLC分析は、290nmにおけるUV検出を用い、逆相カラム(例えばC-18カラム)を使用して行われる。あらゆる適切な溶離液を用いて分離を行うことができる(好ましくはアセトニトリルが使用される)。化学的純度は、wt%によっても測定されうる。
物質、例えば反応混合物は、本明細書において「室温」又は「環境温度」(「RT」と省略されることが多い)で、又は「室温」又は「環境温度」にして特徴づけられうる。これは、物質の温度が、物質が位置する空間、例えば部屋又はドラフトの温度に近いか又は同じであることを意味する。通常、室温は約20℃から約30℃、又は約22℃から約27℃、又は約25℃である。
本明細書において、化学工程、例えば反応又は結晶化において使用される溶媒の量は、「体積」又は「vol」若しくは「V」の数量で言及されうる。例えば、材料は、10体積(又は10vol若しくは10V)の溶媒中に懸濁されると言及されうる。この文脈において、この表現は、懸濁される材料1グラム当たりの溶媒のミリリットルを意味すると理解され、例えば5グラムの材料を10体積の溶媒中に懸濁するとは、懸濁されている材料1グラム当たり10ミリリットルの溶媒量、即ちこの例において50mLの溶媒量で、溶媒が使用されることを意味する。他の文脈において、「v/v」という用語は、液体混合物に添加される溶媒の体積数を、当該混合物の体積に基づいて示すよう使用されうる。例えば、100mlの反応混合物に溶媒X(1.5v/v)を添加することは、150mlの溶媒Xが添加されたことを示す。
本明細書において、工程又はステップは、「一晩」行われるものとして言及しうる。これは、例えば工程又はステップに関する時間間隔であって、当該工程又はステップが積極的に観察されない可能性がある場合、夜間に及ぶ時間間隔を意味する。この時間間隔は、約8から約20時間、又は約10〜18時間、通常約16時間である。
本明細書において、「減圧」という用語は、大気圧未満の圧力を指す。例えば減圧は、約10mbarから約500mbarである。
「約」という修飾語は、2つの端点の絶対値によって規定される範囲を開示すると考えられるべきである。例えば、「約2から約4」という表現は、「2から4」の範囲も開示する。単一の数値を修飾するために用いられる場合、「約」という用語は、示される数値を含む、示される数値のプラス又はマイナス10%を指しうる。例えば、「約10%」は、9%から11%の範囲を示してもよく、「約1」は、0.9〜1.1を意味する。
一実施形態において、本開示は、形態Eと称される二メシル酸パルボシクリブの結晶形態に関する。二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、図1に示されるXRPDパターン、9.2、10.0、16.4、18.2及び21.9度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するXRPDパターン、実質的に図5に示されるFT-IRスペクトル、3385、1697、1607、1529、1332、913、857及び768cm-1±4cm-1に吸収を有するFT-IRスペクトル、実質的に図7又は図8に示される固体13C NMRスペクトル、144.5、143.2、131.5、123.5及び119.2ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRスペクトル、前述の144.5、143.2、131.5、123.5及び119.2ppm±0.2ppmにおける前記特性ピークと110.5ppm±1ppmにおける基準ピークの間の化学シフト差分絶対値が34.0、32.7、21.0、13.0及び8.7ppm±0.1ppmである固体13C NMRスペクトル、並びにこれらのデータの組み合わせの1つ又は複数から選択されるデータによって特徴づけることができる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、前述のピークを有し、かつ6.0、10.9、12.7、15.0及び15.6度(2シータ)±0.2度(2シータ)からなる群から選択される1、2、3、4又は5つの任意の追加ピークも有するXRPDパターンによって更に特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、以下の表に記載のデータによって特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、3385、2960、1697、1652、1607、1581、1529、1500、1457、1421、1379、1361、1332、1302、1283、1173、1119、1042、993、973、936、913、893、857、846、827、802、779、768、750、730、677、644、630、610、567、548、538、526及び460cm-1±4cm-1に吸収を有するFT-IRスペクトルによって特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、160.2、159.3、155.4、144.5、143.2、139.6、131.5、123.5、119.2、110.5、54.9、50.2、44.9、40.1、39.2、30.2、25.0及び15.4ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRスペクトルによって特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、上記の各特性単独によって、又は上記の各特性のあらゆる可能な組み合わせによって、例えば、9.2、10.0、16.4、18.2及び21.9度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するXRPDパターン並びに図1に示されるXRPDパターンによって特徴づけられうる。
本開示の一実施形態において、二メシル酸パルボシクリブの形態Eは単離される。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Eは、多形的に純粋でありうる。
他の実施形態において、本開示は、形態Fと称される二メシル酸パルボシクリブの結晶形態に関する。二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、図3に示されるXRPDパターン、6.7、7.4、9.4、11.0及び18.8度(2シータ)± 0.2度(2シータ)にピークを有するXRPDパターン、実質的に図6に示されるFT-IRスペクトル、1701、1655、1619、1583、1541、1210、1041及び924cm-1±4cm-1に吸収を有するFT-IRスペクトル、実質的に図9又は図10に示される固体13C NMRスペクトル、161.6、141.9、141.1、138.7及び133.0ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRスペクトル、前述の161.6、141.9、141.1、138.7及び133.0ppm±0.2ppmにおける前記特性ピークと110.0ppm±1ppmにおける基準ピークの間の化学シフト差分絶対値が51.6、31.9、31.1、28.7及び23.0ppm±0.1ppmである固体13C NMRスペクトル、並びにこれらのデータの組み合わせの1つ又は複数から選択されるデータによって特徴づけることができる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、前述のピークを有し、かつ8.0、8.7、13.5、16.7及び17.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)からなる群から選択される1、2、3、4又は5つの任意の追加ピークも有するXRPDパターンによって更に特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、以下の表に記載のデータによって特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、3426、2955、2865、1701、1655、1619、1583、1541、1512、1460、1381、1355、1318、1286、1275、1210、1167、1117、1041、949、924、893、848、801、777、741、719、678、641、625、612、553、524、468及び455cm-1±4cm-1に吸収を有するFT-IRスペクトルによって特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、161.6、155.2、141.9、141.1、140.0、138.7、135.7、134.1、133.0、120.7、110.0、109.4、54.8、54.0、53.4、42.8、41.5、40.0、39.6、31.8、30.9、28.8、26.6、25.6、15.0、13.8及び12.6ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRスペクトルによって特徴づけられうる。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、上記の各特性単独によって、又は上記の各特性のあらゆる可能な組み合わせによって、例えば、6.7、7.4、9.4、11.0及び18.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するXRPDパターン並びに図3に示されるXRPDパターンによって特徴づけられうる。
本開示の一実施形態において、二メシル酸パルボシクリブの形態Fは単離される。
二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Fは、多形的に純粋でありうる。
他の実施形態において、本開示は、形態Gと称される二メシル酸パルボシクリブの形態に関する。二メシル酸パルボシクリブの結晶形態Gは、図4に示されるXRPDパターン、6.3、7.2、8.6、9.3、14.6、16.4、17.7及び18.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するXRPDパターン、並びにこれらのデータの組み合わせの1つ又は複数から選択されるデータによって特徴づけることができる。
本開示の一実施形態において、二メシル酸パルボシクリブの形態Gは単離される。
二メシル酸パルボシクリブの形態Gは、多形的に純粋でありうる。
本発明は、パルボシクリブ、パルボシクリブ塩及びそれらの固体形態の調製方法を包含する。方法は、本開示の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態を調製する工程、並びにパルボシクリブ、パルボシクリブ塩及びそれらの固体形態へ変換する工程を含む。
変換は、例えば、本開示の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態を塩基性化してパルボシクリブを得る工程、及び任意で得られたパルボシクリブ塩基を適切な酸と反応させて対応する塩を得る工程を含む方法によって行われうる。又は、パルボシクリブ塩は、塩の交換、即ちメタンスルホン酸のpKaよりも低いpKaを有する酸と本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態を反応させて対応する塩を得る工程によって調製されうる。
驚くべきことに、本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態によって顕著な不純物除去能がもたらされることが見出され、本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態中の不純物A又はその塩(特に、不純物Aのメシル酸塩又は不純物Aの二メシル酸塩)の濃度は、反応及び結晶化前の式IIで表される化合物中の不純物A1濃度よりも低かった。
一実施形態において、本発明の二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、HPLCで測定した際に面積百分率約0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率約0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物A又はその塩(特に、不純物Aのメシル酸塩又は不純物Aの二メシル酸塩)を含有しうる。或いは、本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る方法によって生成される二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)で前述の不純物A又はその塩(特に、不純物Aのメシル酸塩又は不純物Aの二メシル酸塩)を含有しうる。
他の実施形態において、本発明の二メシル酸パルボシクリブの固体形態の総不純物含有量は、HPLCで測定した際に面積百分率0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下でありうる。或いは、本発明のいずれかの態様又は実施形態に係る二メシル酸パルボシクリブの固体形態が含有する総不純物は、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)である。
従って、本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、好ましくはHPLCで測定した際に面積百分率約0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率約0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物Aを含有し、パルボシクリブの調製における中間体として使用されうる。或いは、本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、好ましくは≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の不純物Aを含有し、パルボシクリブの調製における中間体として使用されうる。
更に、本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、好ましくはHPLCで測定した際に面積百分率約0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率約0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下の総不純物を含有し、パルボシクリブの調製における中間体として使用されうる。或いは、本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、好ましくは≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、パルボシクリブの調製における中間体として使用されうる。
本開示は、パルボシクリブ、好ましくは前述の純度特性を有するパルボシクリブの調製に使用するための二メシル酸パルボシクリブの固体形態を提供する。
本開示の方法によって生成されるパルボシクリブは、好ましくは面積百分率約0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率約0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物Aを含有しうる。或いは、本開示の方法によって生成されるパルボシクリブは、好ましくは≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)で前述の不純物Aを含有する。
本開示の方法によって生成されるパルボシクリブは、好ましくは面積百分率約0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率約0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下の総不純物を含有しうる。或いは、本開示の方法によって生成されるパルボシクリブは、好ましくは≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有しうる。
いくつかの実施形態において、本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、二メシル酸パルボシクリブのあらゆる他の形態、又は二メシル酸パルボシクリブの特定の多形形態をそれぞれ実質的に含まない。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの調製方法に関する。本発明の方法は、以下のスキーム2によって説明することができる。
他の態様において、本開示は、二メシル酸パルボシクリブの固体形態、好ましくは二メシル酸パルボシクリブの結晶形態E、F及びGの調製方法であって、より好ましくは、不純物A又はその塩(特に、不純物Aのメシル酸塩又は不純物Aの二メシル酸塩)の含有量が、面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であり、方法が、水とアセトンの混合物から二メシル酸パルボシクリブを結晶化する工程を含む、方法を提供する。
又は、本開示は、二メシル酸パルボシクリブの固体形態、好ましくは結晶形態E、F及びGの調製方法であって、より好ましくは、総不純物の含有量が、面積百分率0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下であり、方法が、水とアセトンの混合物から二メシル酸パルボシクリブを結晶化する工程を含む、方法を提供する。
論じられる全ての二メシル酸パルボシクリブの固体形態は、パルボシクリブ、その固体形態、パルボシクリブ塩及び塩の固体形態へ変換されうる。
他の態様において、本開示は、本開示の方法によって生成される二メシル酸パルボシクリブの固体形態に関する。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの調製方法であって、好ましくは、不純物Aの含有量が、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)であり、或いはパルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、方法が、a)本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態を用意する工程、b)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程、c)形成されたパルボシクリブ固体を分離する工程、並びにd)任意で洗浄及び/又は乾燥する工程を含む、方法に関する。
好ましくは、方法の工程b)は、塩基、好ましくはNaOHを添加する工程を含みうる。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの調製方法であって、好ましくは、前述の不純物Aの含有量が、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)であり、或いはパルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、方法が、a)1種又は複数の溶媒中の、本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態の溶液を用意する工程、b)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程、c)形成されたパルボシクリブ固体を分離する工程、並びにd)任意で洗浄及び/又は乾燥する工程を含む、方法に関する。
好ましくは、工程a)は、プロトン性極性溶媒若しくは非プロトン性極性溶媒、又はそれらの混合物、好ましくは水及びアセトンの存在中で行われる。
好ましくは、方法の工程b)は、適切な塩基を添加する工程を含む。適切な塩基として、無機及び有機塩基を挙げることができる。適切な塩基の例として、NaOH、アンモニア、炭酸ナトリウム、アミン、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、塩基はNaOHである。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの調製方法であって、好ましくは、不純物Aの含有量が、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量は、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)であり、或いはパルボシクリブは、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、方法が、
a)プロトン性極性溶媒若しくは非プロトン性極性溶媒、又はそれらの混合物を含む溶媒系中に本開示の二メシル酸パルボシクリブ又は二メシル酸パルボシクリブの固体形態を用意する工程であって、好ましくは、溶媒系は水及びアセトンを含み、任意で溶解するまで攪拌する、工程
b)塩基、好ましくはNaOHを添加してpHを約8から約14の値に調整する工程であって、好ましくは、pHは約12の値に調整される、工程
c)任意で形成された固体を分離する工程、並びに
d)任意で洗浄及び/又は任意で乾燥してパルボシクリブを得る工程
を含む、方法を提供する。
好ましくは、本明細書に記載されるあらゆる方法において、水対アセトンの体積比は、約1:1から約10:1、約1:1から約5:1、約1.2:1から約3:1、又は約1.4:1から約2:1である。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの調製方法であって、好ましくは、不純物Aの含有量が、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)であり、或いはパルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、方法が、
a)1種又は複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)及びメタンスルホン酸を用意する工程であって、好ましくは、溶媒系は水を含み、約25℃からおおよそ溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱する、工程であるか、
又は約25℃からおおよそ溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱した後に、溶媒系中の化合物IIへメタンスルホン酸を添加してもよい、工程
b)工程a)の温度より低いが約0℃以上の温度まで反応混合物を冷却する工程、
c)任意でろ過する工程、
d)適切な貧溶媒を添加して懸濁液を与える工程、
e)約25℃から約(-15)℃の温度まで懸濁液を冷却する工程、
f)ろ過し、任意で工程d)で使用された貧溶媒で洗浄し、二メシル酸パルボシクリブを単離する工程、及び
g)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
を含む、方法に関する。
好ましくは、工程a)における溶媒系は水を含み、反応混合物は約80℃の温度まで加熱され、かつ工程b)において、反応混合物は約50℃の温度まで冷却される。
特定の実施形態において、工程a)における溶媒系は、本質的に水から構成される。
上記方法の工程d)のための適切な貧溶媒として、ケトン、好ましくはアセトン、メチルエチルケトン及びジエチルケトン等といったC3〜C8ケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル及び酢酸ブチル等といったエステル溶媒、並びにアルコール溶媒、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール等といったC1〜C6アルコールを挙げることができるが、これらに限定されない。
好ましくは、貧溶媒の添加量は、貧溶媒の量が溶媒1体積当たり少なくとも約4体積である溶媒混合物を提供すべきである。
好ましくは、貧溶媒はケトン、好ましくはC3〜C8ケトン、より好ましくはアセトンである。
特定の実施形態において、貧溶媒はアセトンであり、工程d)における溶媒混合物は、本質的にアセトン及び水から構成され、貧溶媒の量は水1体積当たりの少なくとも約4体積である。
好ましくは、工程e)において、反応混合物は約(-3)℃に冷却される。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの更なる調製方法であって、好ましくは、不純物Aの含有量が、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)であり、或いはパルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、方法が、
a)1種又は複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)及びメタンスルホン酸を用意する工程であって、好ましくは、溶媒系は水を含み、約25℃からおおよそ溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱する、工程であるか、
又は1種若しくは複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)及びメタンスルホン酸を用意する工程であって、好ましくは、溶媒系は水を含み、約25℃からおおよそ溶媒の還流温度の温度まで反応混合物を加熱し、メタンスルホン酸を添加する、工程、
b)任意で工程aの温度より低いが約0℃以上の温度まで反応混合物を冷却する工程、
c)任意でろ過する工程、
d)約25℃からおおよそ還流温度の温度、好ましくは約50℃の温度で適切な貧溶媒を添加する工程、
e)任意で還流温度まで加熱する工程、
f)約25℃から約(-15)℃の温度まで反応混合物を冷却する工程、
g)二メシル酸パルボシクリブ固体を分離し、任意で工程d)で使用された貧溶媒で洗浄する工程、及び
h)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
を含む、方法に関する。
好ましくは、工程a)における反応混合物は、約80℃の温度まで加熱される。
工程b)及びc)は、交換可能であってもよく、即ち任意の冷却する工程は、任意のろ過する工程の前又は後に実施されうる。
特定の実施形態において、工程a)における溶媒系は、本質的に水をから構成される。
上記方法の工程d)のための適切な貧溶媒として、ケトン、好ましくはアセトン、メチルエチルケトン及びジエチルケトン等といったC3〜C8ケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル及び酢酸ブチル等といったエステル溶媒、並びにアルコール溶媒、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール等といったC1〜C6アルコールを挙げることができるが、これらに限定されない。
好ましくは、添加される貧溶媒の量は、貧溶媒の溶媒に対する比が少なくとも約4:1(v/v)である溶媒混合物をもたらすような量である。好ましくは、貧溶媒はアセトンである。
特定の実施形態において、貧溶媒はアセトンであり、工程d)における溶媒混合物は、本質的にアセトン及び水から、好ましくは水1体積当たり少なくとも約4体積の比で構成される。
好ましくは、工程f)において、反応混合物は約(-5)℃まで冷却される。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの調製方法であって、好ましくは、で不純物Aの含有量が、0.1%以下、0.08%以下、より好ましくは0.05%以下であり、方法が、
a)アセトン中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)を用意し、約0℃からおおよそ還流温度、好ましくは約50℃の温度まで加熱する工程
b)メタンスルホン酸水溶液を添加する工程、
c)約40℃からおおよそ還流温度、好ましくは約50℃の温度に懸濁液を保持し、濁った溶液を与える工程、
d)約0℃から約50℃、好ましくは約25℃の温度まで反応混合物を冷却する工程、
e)アセトンを添加し、攪拌する工程、
f)ろ過し、任意でアセトンで洗浄し、二メシル酸パルボシクリブを単離する工程、及び
g)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
を含む、方法に関する。
好ましくは、工程d)において、アセトンは、水1体積当たりのアセトンの量が少なくとも約4体積である溶媒混合物を与えるべき量で添加される。
他の態様において、本開示は、パルボシクリブの更なる調製方法であって、好ましくは、不純物Aの含有量が、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)であり、或いはパルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の総不純物を含有し、方法が、
a)水を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)を用意し、約80℃の温度まで反応混合物を加熱する工程、
b)メタンスルホン酸を添加する工程、
c)任意で工程aの温度より低いが約0℃以上、好ましくは約50℃の温度まで反応混合物を冷却する工程、
d)任意でろ過する工程、
e)約25℃からおおよそ還流温度、好ましくは約50℃の温度でアセトンを添加する工程、
f)任意で還流温度まで加熱して溶液を得る工程、
g)約25℃から約(-15)℃、より好ましくは約0℃から約(-10)℃の温度まで反応混合物を冷却する工程、
h)二メシル酸パルボシクリブ固体を分離し、任意でアセトンで洗浄する工程、及び
i)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
を含む、方法に関する。
特定の実施形態において、工程a)における溶媒系は、本質的に水から構成される。
工程c)及びd)は、交換可能であってもよく、即ち任意の冷却する工程は、任意のろ過する工程の前又は後に実施されうる。
特定の実施形態において、工程e)における溶媒混合物は、本質的にアセトン及び水から構成され、アセトンの水に対する比は、水1体積当たり少なくともアセトン約4体積である。
好ましくは、工程g)において、反応混合物は約(-5)℃まで冷却される。
特定の実施形態において、二メシル酸パルボシクリブのパルボシクリブへの変換は、以下の工程:
A)プロトン性極性溶媒若しくは非プロトン性極性溶媒又はその混合物を含む溶媒系中に二メシル酸パルボシクリブを用意する工程であって、好ましくは、溶媒系は水及びアセトンを含み、任意で溶解するまで攪拌する、工程、
B)塩基、好ましくはNaOHを添加してpHを約8から約14、好ましくは約12に調整する工程、
C)形成されたパルボシクリブ固体を分離し、任意で洗浄する工程、及び
D)任意で乾燥する工程
を含む。
好ましくは、本明細書に記載されるあらゆる方法において、水対アセトンの体積比は、約1:1から約10:1、約1:1から約5:1、約1.2:1から約3:1、又は約1.4:1から約2:1である。
上記の固体形態は、パルボシクリブの他の固体形態、パルボシクリブ塩、及びそれらの固体形態を調製するために使用することができる。
本開示は、パルボシクリブ及び二メシル酸パルボシクリブの医薬組成物の調製に使用するための二メシル酸パルボシクリブの固体形態も提供する。
本開示は、二メシル酸パルボシクリブを含む医薬組成物、及び本開示の方法によって調製されたパルボシクリブを含む医薬組成物を更に提供する。
本開示は、パルボシクリブ及びその塩の医薬組成物の調製に使用するための二メシル酸パルボシクリブの固体形態を提供する。
本開示は、パルボシクリブ及びその塩の医薬組成物を調製するための、本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態の使用も包含する。
本開示は、二メシル酸パルボシクリブを含む医薬組成物の調製方法を含む。方法は、二メシル酸パルボシクリブ固体形態を、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む。
本開示は、パルボシクリブを含む医薬組成物の調製方法を含む。方法は、本発明の方法によって調製されたパルボシクリブを、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む。
本開示の二メシル酸パルボシクリブの固体形態及び医薬組成物は、特に閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療のための医薬として使用されうる。
本開示は、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療方法であって、本開示の二メシル酸パルボシクリブ固体形態又は上記医薬組成物の少なくとも1つを、治療上有効な量、治療を必要とする患者に投与する工程を含む、方法も提供する。
本開示の方法によって調製されたパルボシクリブは、特に閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療のための医薬として使用されうる。
本開示は、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、転移性疾患の初期内分泌療法における治療方法であって、本開示の方法によって調製されたパルボシクリブ又は上記医薬組成物の少なくとも1つを、治療上有効な量、治療を必要とする患者に投与する工程を含む、方法も提供する。
本開示は、閉経後のエストロゲン受容体(ER)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性進行性乳がん女性の、初期内分泌療法における治療のための医薬を製造するための、本発明の二メシル酸パルボシクリブの固体形態、又は上記医薬組成物若しくは製剤の少なくとも1つの使用も提供する。
X線粉末回折(「XRPD」)法
乳鉢と乳棒で粉末化した後の試料を、シリコンプレートホルダー上に直接塗布する。Cu照射源=1.54184Å(オングストローム)、X'Celerator(2.022°2θ)検出器を備えるPhilips社製X'Pert PRO X線粉末回折計を用いてX線粉末回折パターンを測定した。
走査パラメータ:角度範囲: 3〜40度(2シータ)、ステップ幅0.0167、1ステップ当たりの時間37秒、連続走査
測定パラメータ
走査範囲 3〜40度(2シータ)
走査モード 連続
ステップ幅 0.0167度
1ステップ当たりの時間 37秒
核磁気共鳴(NMR)法
1H(400MHz)NMRスペクトルをBruker社製Avance AV 400NMR分光装置に記録した。D2O及びDMSOを溶媒として使用した。ppm単位の化学シフト(δ)は、内部標準としてTMSを参照する。
分別電位差滴定法
Mettler Toledo社製DL53装置で分別電位差滴定を実施した。
材料:
滴定剤:0.1N水酸化ナトリウム(NaOH)
プローブ:DG111
溶媒:水/テトラヒドロフラン 60:40(v/v)
試料の調製及び手順:
正確に秤量した約400mgの二メシル酸パルボシクリブを、60mLの溶媒に溶解させ、完全に溶解するまで超音波処理した。
0.1NのNaOHを使用して分別電位差滴定法を実施し、第2変曲点において添加された体積を記録した。
算出:
VSA=試料の滴定で使用された0.1N NaOHのmL、
VB=ブランクの滴定で使用された0.1N NaOHのmL、
F=0.1N NaOHのファクター、
96.10=メタンスルホン酸の分子量、
W=mg単位の試料質量。
HPLC法クロマトグラフィー条件
カラム及び充填:L-1、C-18、150×4.6mm×3.0μm
緩衝液:約15mMのリン酸2水素カリウム、85%オルトリン酸溶液でpHを2.1±0.1に調整
溶離液A:緩衝液、溶離液B:ACN
流速:1.5mL/分、検出器:290nm
グラジエント、時間:%溶離液B、(0-10、16-40、23-65、30-65、32-10)
パルボシクリブの保持時間ピーク:約6.7分
FT-IRスペクトル法
ZnSe結晶を用いてATR法を使用し、KBrビームスプリッタ及びDTGS KBr検出器を備えるNicolet380分光装置にIRスペクトルを記録した。
測定パラメータ:
分光範囲:4000〜400cm-1
分解能:4.0cm-1
走査回数:128
サンプルゲイン:8
13C固体NMR法
Bruker社製Avance III HD500WB/US NMR分光装置(Karlsruch、ドイツ、2013年)を使用し、マジック角回転(MAS:magic angle spinning)周波数ωr/2π=11kHzで13C CP/MAS NMRスペクトルを125MHzで測定した。全ての事例において、微粉末化された試料を4mmZrO2ロータに入れ、標準の「cpmas」パルスプログラムを使用した。データ収集において、ハイパワー双極子デカップリングSPINAL64を適用した。フリップ-パルス長は、4.8μsであった。印加された磁場B1(1H)のニューテーション周波数は、ω1/2π=89.3kHzであった。交差分極における磁場B1(13C)及び磁場B1(1H)のニューテーション周波数は、ω1/2π=62.5kHzであった。交差分極接触時間は、2msであった。13Cスケールは、グリシンを外部標準(176.03ppm-低磁場カルボニルシグナル)として校正した。測定された各試料に関する実験の詳細(繰り返し遅延(repetition delay)、D1、走査回数、NSといった重要なパラメータ)を表3に記載する。
NMR分光装置は、完全に校正され、全ての実験パラメータは、試料の検査前に綿密に最適化された。標準最適化手順において、マジック角はKBrを使用して設定され、磁場の均一度は、アダマンタン試料を使用して最適化された(結果として得られた半分の高さにおける線幅Δν1/2は、観測時間250msで3.5Hz未満であった)。高速回転時の試料の摩擦熱を考慮し、全てのNMR試験は305Kで実施された(精密な温度校正を行った)。
比表面積(SSA:Specific surface area)法
Micromeritics社製VacPrep061脱ガス装置と共にMicromeritics社製TriStar II Plus3030比表面積分析器を使用し、BET窒素吸着に基づくSSA測定を実施した。
設定:
ソフトウェアバージョン:TriStar II Plus v2.03用Microactive
吸着質:窒素
試料管:ガラスフィラーロッドを備えた1/2インチ丸底セル
試料質量*:おおよそ全%セル
試料調製:VacPrep061、窒素流
脱気条件:真空下、25℃、16時間
等温ジャケット:使用
等温収集点:P/Po0.05〜0.30の範囲内でBET11点
等温データ分析範囲:P/Po0.05〜0.20の範囲内でBET7点
漏れ試験:120秒
フリースペース:測定
排気時間:1時間
脱ガス試験時間:180秒
平衡化間隔:10秒
平衡化タイムアウト:600秒
計算及び記録:比表面積は、3重測定からBET7点を使用しP/Po0.05〜0.20の範囲で記録された。
(実施例1)
tert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)の調製
n-ブタノール(28L)中にtert-ブチル4-(6-(6-(1-ブトキシビニル)-8-シクロペンチル-7,8-ジヒドロ-5-メチル-7-オキソピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル)-ピペラジン-1-カルボキシラート(5.6kg)を懸濁させ、n-ブチルビニルエーテル(6.72kg)及びDIPEA(N,N-ジイソプロピルエチルアミン)(2.18L)を添加し、続いてn-ブタノール(5.6L)中の酢酸パラジウム(43g)及びDPEPhos(ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル)(206g)のn-ブタノール(5.6L)懸濁液を添加した。混合物を80℃で加熱した。
反応終了後、水(0.84L)を添加し、80℃で45分間攪拌した後、得られた溶液を冷却し、これを播種した(NB播種工程は任意である)。懸濁液を8時間で0℃まで冷却し、次いで0℃で4時間攪拌した。ろ過し、n-ブタノール(5.6L)で洗浄し、真空下60℃で乾燥させて標記の化合物を得た(5.36kg、収率93%、純度99.59%)。
(実施例2)
二メシル酸パルボシクリブ形態Eの調製
水(34ml、2v/w)、アセトン(50ml、3v/w)及びメタンスルホン酸(5.5ml)の混合物を、500mlの反応容器に添加し、65℃で加熱した。化合物II(17g、純度99.67A%、不純物A1含有量0.12A%)を、90分間かけて少量ずつ添加した。最終的な懸濁液を25℃に冷却し、この温度で16時間保持し、次いで加熱して固体物質が完全に溶解するまで2時間還流した。還流させたままで、アセトン(272ml、16v/w)を20分間かけて添加した。最終的な懸濁液を30分間還流させたまま保ち、次いで15分間で25℃に冷却し、この温度を16時間保持した。
懸濁液をろ過し、アセトンで洗浄した。真空下40℃の炉内で乾燥させて標記の化合物を得た(17.2g、収率97.4%、純度99.85A%、不純物A含有量0.10A%)。
XRPDによって生成物を分析し、形態Eが得られたことが示された。XRPDパターンを図1に示す。
メシル酸塩分別電位差滴定:29.9%(理論上30.0%)
NMR:DMSO;1H、400MHz
2.43、2.49、2.52、3.38、3.54、7.82、8.16、9.14ppm
(実施例3)
二メシル酸パルボシクリブ形態Fの調製
A.手順1
10Lの反応容器に、化合物II(200g、純度99.59A%、不純物A1含有量0.09A%)を入れ、続いて水(800ml、4v/w)及びメタンスルホン酸(95.5g)を入れた。濁った溶液が得られるまで、懸濁液を80℃で3時間加熱した。混合物を50℃まで冷却してろ過し、次いでアセトン(4000ml、20v/w)を添加した。最終的な懸濁液を-3℃まで10℃/時の速度で冷却した。
懸濁液をろ過し、アセトンで洗浄した。真空下40℃の炉内で乾燥させて標記の化合物を得た(165g、収率77.9%、純度99.9A%、不純物A含有量<0.04A%)。
XRPDによって生成物を分析し、形態Fが得られたことが示された。XRPDパターンを図3に示す。
NMR:D2O;1H、400MHz
2.28、2.39、2.71、3.39、3.45、7.37、8.00、8.90ppm
B.手順2
1000mlの反応容器内で、化合物II(31g、純度99.12A%、不純物A1含有量0.26A%)をアセトン(93ml、3v/w)に懸濁させ、50℃で加熱した。水(62ml、化合物IIに対し2v/w)中のメタンスルホン酸(10ml、3当量)溶液を40分間かけて添加した。懸濁液を、溶解するまで16時間50℃に保ち、次いで25℃まで冷却した。アセトン(550ml、17.7v/w)を、25℃に保ちながら約30分間かけて添加し、最終的な懸濁液を25℃で1時間攪拌した。
ろ過し、アセトンで洗浄し、真空下40℃の炉で乾燥させて標記の化合物を得た(28.8g、収率105.3%、純度99.62A%、不純物A含有量0.15A%)。XRPDによって生成物を分析し、形態Fが得られたことが示された。
C.手順3
反応容器に、化合物II(4.58kg)を入れ、続いて水(18.3L)を入れた。80℃に加熱しながら混合物を攪拌した。目的の温度に達した時点で、メタンスルホン酸(2.19kg)を、発泡を制御するため(120分間かけて)徐々に添加した。添加終了時に、80℃で1時間混合物を攪拌し、次いで得られた濁った溶液をろ過し、ライン及びカートリッジを水(2.5L)で洗浄した。約50℃の温度を保ちながら(45分間で)アセトン(109L)を添加した。添加後、透明な溶液を与えるよう反応混合物を5分間攪拌し、次いで約35℃まで冷却した。得られた懸濁液を2時間攪拌し、次いで約5時間かけて10±5℃まで冷却した。二メシル酸パルボシクリブ懸濁液を-5℃で8時間攪拌し、次いでろ過し、アセトンで洗浄した。真空下25〜30℃の炉で乾燥させて二メシル酸パルボシクリブの黄色固体を得た(3.51kg、純度100%)。XRPDによって生成物を分析し、形態Fが得られたことが示された。
(実施例4)
二メシル酸パルボシクリブ形態Gの調製
250mlの反応器内で、水(86ml、9.6v/w)及びアセトン(42ml、4.7v/w)中に化合物II(9g)を25℃で懸濁させ、水(9ml)とアセトン(18ml)の混合物中に溶解したメタンスルホン酸(7.16g、5当量)を添加し、混合物を50℃で5時間加熱して濁った溶液を得た。
25℃で冷却した後、ダイカライトパッドを通して溶液をろ過し、次いで10%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、標記の化合物を沈殿させた。
ろ過し、水及びアセトンで洗浄した後、粗パルボシクリブを真空下40℃で16時間乾燥させた(5.6g、収率86%)。
100mlの反応器内で、水(20ml、4v/w)及びメタンスルホン酸(20ml、4v/w、37当量)中に粗パルボシクリブ(5g)を懸濁させた。混合物を55℃で1時間加熱し、透明な液体を得た。
500mlの反応容器内にアセトン(300ml、60v/w)を用意し、温度を25℃に保ちながら、予め調製されたパルボシクリブ溶液を5分間かけて添加した。
得られた懸濁液を5分間攪拌し、次いでろ過した。
アセトンで洗浄し、真空下40℃の炉で乾燥させて標記の化合物を得た(5.5g、収率105%)。XRPDによって生成物を分析し、形態Gが得られたことが示された。XRPDパターンを図4に示す。
(実施例5)
パルボシクリブの調製
25℃で水(468ml)及びアセトン(292ml)中に二メシル酸パルボシクリブ(30g、実施例3、手順1に従って得られた)を懸濁させ、溶解するまで攪拌した。二メシル酸パルボシクリブ溶液を25℃に保ちながら、pH=11まで10%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、パルボシクリブを調製した。
懸濁液を1時間攪拌し、次いでろ過し、水及びアセトンで洗浄した。真空下40℃の炉で乾燥させて標記の化合物を得た(18.3g、収率89%、純度99.95%、不純物A含有量<0.04%)。XRPDによって生成物を分析し、形態Gが得られたことが示された。
(実施例6)
パルボシクリブの調製
水(40L)及びアセトン(23L)中に二メシル酸パルボシクリブ(3.51kg)を懸濁させた。溶解するまで懸濁液を28℃で攪拌した。pH=12まで、水酸化ナトリウム水溶液(10%w/w)を85分間かけて添加し、パルボシクリブを沈殿させた。懸濁液を20分間攪拌し、次いでろ過し、水及びアセトンで洗浄した。真空下45℃の炉で乾燥させて標記の化合物を得た(2.13kg、収率92%、純度100.0%、SSA4.9m2/g)。XRPDによって生成物を分析し、形態Aが得られたことが示された。

Claims (50)

  1. (A)形態Eと称される二メシル酸パルボシクリブの結晶形態であって、
    (i)9.2、10.0、16.4、18.2及び21.9度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するX線粉末回折パターン、
    (ii)9.2、10.0、16.4、18.2及び21.9度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有し、かつ6.0、10.9、12.7、15.0及び15.6度(2シータ)±0.2度(2シータ)から選択される1、2、3、4又は5つの任意の追加ピークも有するX線粉末回折パターン、
    (iii)実質的に図1に示されるX線粉末回折パターン、
    (iv)3385、1697、1607、1529、1332、913、857及び768cm-1±4cm-1に吸収を有するFT-IRスペクトル、
    (v)実質的に図5に示されるFT-IRスペクトル、
    (vi)144.5、143.2、131.5、123.5及び119.2ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRスペクトル、
    (vii)144.5、143.2、131.5、123.5及び119.2ppm±0.2ppmにおける前記特性ピークと110.5ppm±1ppmにおける基準ピークの間の化学シフト差分絶対値が34.0、32.7、21.0、13.0及び8.7ppm±0.1ppmである固体13C NMRスペクトル、又は
    (viii)実質的に図7に示されるか若しくは実質的に図8に示される固体13C NMRスペクトル
    の1つ又は複数から選択されるデータによって特徴づけられる、結晶形態、或いは
    (B)形態Fと称される二メシル酸パルボシクリブの結晶形態であって、
    (i)6.7、7.4、9.4、11.0及び18.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するX線粉末回折パターン、
    (ii)6.7、7.4、9.4、11.0及び18.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有し、かつ8.0、8.7、13.5、16.7及び17.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)から選択される1、2、3、4又は5つの任意の追加ピークも有するX線粉末回折パターン、
    (iii)実質的に図3に示されるX線粉末回折パターン、
    (iv)1701、1655、1619、1583、1541、1210、1041及び924cm-1±4cm-1に吸収を有するFT-IRスペクトル、
    (v)実質的に図6に示されるFT-IRスペクトル、
    (vi)161.6、141.9、141.1、138.7及び133.0ppm±0.2ppmにピークを有する固体13C NMRスペクトル、
    (vii)161.6、141.9、141.1、138.7及び133.0ppm±0.2ppmにおける前記特性ピークと110.0ppm±1ppmにおける基準ピークの間の化学シフト差分絶対値が51.6、31.9、31.1、28.7及び23.0ppm±0.1ppmである固体13C NMRスペクトル、又は
    (viii)実質的に図9に示されるか若しくは実質的に図10に示される固体13C NMRスペクトル
    の1つ又は複数から選択されるデータによって特徴づけられる、結晶形態、或いは
    (C)形態Gと称される二メシル酸パルボシクリブの結晶形態であって、
    (i)6.3、7.2、8.6、9.3、14.6、16.4、17.7及び18.8度(2シータ)±0.2度(2シータ)にピークを有するX線粉末回折パターン、又は
    (ii)実質的に図4に示されるX線粉末回折パターン
    の1つ又は複数から選択されるデータによって特徴づけられる、結晶形態
    から選択される、二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  2. (A)の結晶形態Eの選択肢(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)又は(viii)であり、前記結晶形態が単離されるか、又は前記結晶形態があらゆる他の固体形態を実質的に含まない、請求項1に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  3. (B)の結晶形態Fの選択肢(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)又は(viii)であり、前記結晶形態が単離されるか、又は前記結晶形態があらゆる他の固体形態を実質的に含まない、請求項1に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  4. (C)の結晶形態Gの選択肢(i)又は(ii)であり、前記結晶形態が単離されるか、又は前記結晶形態があらゆる他の固体形態を実質的に含まない、請求項1に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  5. HPLCで測定した際に面積百分率約0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率約0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物A又はメシル酸塩若しくは二メシル酸塩としての不純物Aを含有するか、或いは≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の不純物A又はメシル酸塩若しくは二メシル酸塩としての不純物Aを含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  6. 総不純物含有量は、HPLCで測定した際に面積百分率0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下であるか、又は≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)の総不純物を含有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  7. パルボシクリブ及び/又はその塩の調製における、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態の使用。
  8. パルボシクリブ又はその塩を含む医薬組成物の調製における、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態の使用。
  9. 前記パルボシクリブ若しくはその塩、又は前記医薬組成物が、HPLCで測定した際に面積百分率約0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率約0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物A又は不純物Aの塩を含有するか、或いは前記パルボシクリブ若しくはその塩、又は前記医薬組成物は、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の不純物A又は不純物Aの塩を含有する、請求項7又は8に記載の使用。
  10. 前記パルボシクリブ若しくはその塩が、HPLCで測定した際に面積百分率約0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下の総不純物を含有するか、又は前記パルボシクリブ若しくはその塩は、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)の総不純物を含有する、請求項7又は9に記載の使用。
  11. パルボシクリブ又はその塩の調製に使用するための、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  12. パルボシクリブ又はその塩を含む医薬組成物を調製するための、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  13. パルボシクリブ若しくはその塩、又は医薬組成物の調製における使用のための、請求項11又は12に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態であって、前記パルボシクリブ若しくはその塩、又は前記医薬組成物が、HPLCで測定した際に面積百分率約0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率約0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物A又は不純物Aの塩を含有するか、或いは前記パルボシクリブ若しくはその塩が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%又は≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%又は≦0.05wt%)の不純物A又は不純物Aの塩を含有する、二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  14. パルボシクリブ又はその塩の調製における使用のための、請求項11又は13に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態であって、前記パルボシクリブ又はその塩は、HPLCで測定した際に面積百分率約0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下の総不純物を含有するか、又は≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)の総不純物を含有する、二メシル酸パルボシクリブの固体形態。
  15. パルボシクリブの調製方法であって、
    a)請求項1から6のいずれか一項に記載の複数の結晶形態又は1つの結晶形態を用意する工程、
    b)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程、
    c)形成されたパルボシクリブ固体を分離する工程、及び
    d)任意で洗浄及び/又は乾燥する工程
    を含む、方法。
  16. 工程a)が、プロトン性極性溶媒若しくは非プロトン性極性溶媒、又はそれらの混合物中に請求項1から6のいずれか一項に記載の複数の結晶形態又は1つの結晶形態を用意する工程を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 工程a)における前記複数の結晶形態又は1つの結晶形態が、水及びケトン(好ましくはC3〜C8ケトン)、好ましくは水及びアセトン中に存在する、請求項16に記載の方法。
  18. 工程b)が、塩基、好ましくは無機塩基、より好ましくはアルカリ金属水酸化物を添加する工程を含み、最も好ましくは、前記塩基はNaOHである、請求項15から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. a)プロトン性極性溶媒若しくは非プロトン性極性溶媒又はそれらの混合物を含む溶媒系中に、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの複数の結晶形態又は1つの結晶形態を用意する工程であって、好ましくは、前記溶媒系は水及びケトン(好ましくはC3〜C8ケトン)、好ましくは水及びアセトンを含み、任意で溶解するまで攪拌する、工程、
    b)塩基、好ましくはNaOHを、場合により水溶液の形態で添加してpHを約8から約14、好ましくは約12に調整する工程、
    c)形成されたパルボシクリブ固体を分離し、任意で洗浄する工程、及び
    d)任意で乾燥させてパルボシクリブを得る工程
    を含む、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. パルボシクリブの調製方法であって、
    (a)tert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)を、メタンスルホン酸と反応させ、二メシル酸パルボシクリブを形成する工程、及び
    (b)前記二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
    を含む、方法。
  21. a)1種又は複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)及びメタンスルホン酸を用意する工程であって、好ましくは、前記溶媒系が水を含み、約25℃からおおよそ前記溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱する、工程、又は
    1種又は複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)を用意する工程であって、好ましくは、前記溶媒系が水を含み、約25℃からおおよそ前記溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱し、メタンスルホン酸を添加する、工程、
    b)工程a)の温度よりも低いが約0℃以上の温度まで前記反応混合物を冷却する工程、
    c)任意でろ過する工程、
    d)適切な貧溶媒を添加して懸濁液を与える工程、
    e)約25℃から約(-15)℃の温度まで前記懸濁液を冷却する工程、
    f)ろ過し、任意で工程d)で使用された前記貧溶媒で洗浄し、二メシル酸パルボシクリブを単離する工程、及び
    g)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
    を含む、パルボシクリブの調製のための請求項20に記載の方法。
  22. a)1種又は複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)及びメタンスルホン酸を用意する工程であって、好ましくは、前記溶媒系が水を含み、約25℃からおおよそ前記溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱する、工程、又は
    1種又は複数の極性溶媒を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)を用意する工程であって、好ましくは、前記溶媒系が水を含み、約25℃からおおよそ前記溶媒系の還流温度の温度まで反応混合物を加熱し、メタンスルホン酸を添加する、工程、
    b)任意で工程a)の温度よりも低いが約0℃以上の温度まで前記反応混合物を冷却する工程、
    c)任意でろ過する工程、
    d)約25℃からおおよそ前記溶媒系の還流温度の温度、好ましくは約50℃の温度で適切な貧溶媒を添加する工程、
    e)任意で還流温度まで加熱する工程、
    f)約25℃から約(-15)℃の温度まで前記反応混合物を冷却する工程、
    g)二メシル酸パルボシクリブ固体を分離し、任意で工程d)で使用された前記貧溶媒で洗浄する工程、及び
    h)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
    を含む、パルボシクリブの調製のための請求項20に記載の方法。
  23. 工程a)における前記反応混合物は、約40℃から約95℃、約50〜90℃、約70から約90℃、又は約80℃の温度まで加熱される、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 工程a)における前記溶媒系が、本質的に水から構成され、好ましくは、前記溶媒系が、90%以上、好ましくは95%以上、又はより好ましくは98%以上の水を含有する、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 工程c)が、工程b)の前に実施される、請求項21、23及び24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 工程d)が、工程c)の前に実施される、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記貧溶媒が、ケトン(好ましくはC3〜C8ケトン)、エステル(好ましくはC3〜C8エステル)及びアルコール(好ましくはC1〜C6アルコール)からなる群から選択される、請求項21から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 添加される貧溶媒の量が、貧溶媒の溶媒に対する比が少なくとも約2:1(v/v)、好ましくは少なくとも約3:1(v/v)、より好ましくは少なくとも約4:1(v/v)であるか、又は貧溶媒の溶媒に対する比が約2:1から約25:1、約2:1から約20:1、約3:1から約25:1、約3:1から約20:1、約3:1から約15:1、約4:1から約25:1、約4:1から約20:1、約4:1から約15:1、若しくは約4:1である溶媒混合物をもたらす量である、請求項21から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記貧溶媒が、ケトン(好ましくはC3〜C8ケトン)、好ましくはアセトンである、請求項21から28のいずれか一項に記載の方法。
  30. a)水を含む溶媒系中にtert-ブチル4-[6-[[6-(1-ブトキシエテニル)-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロ-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ]-ピリジン-3-イル]-ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物II)を用意し、約80℃の温度まで反応混合物を加熱する工程、
    b)メタンスルホン酸を添加する工程、
    c)任意で工程a)の温度よりも低いが約0℃以上、好ましくは約50℃の温度まで前記反応混合物を冷却する工程、
    d)任意でろ過する工程、
    e)約25℃からおおよそ前記溶媒系の還流温度の温度、好ましくは約50℃の温度でアセトンを添加する工程、
    f)任意で還流温度まで加熱し、溶液を得る工程、
    g)約25℃から約(-15)℃、より好ましくは約0℃から約(-10)℃の温度まで前記反応混合物を冷却する工程、
    h)二メシル酸パルボシクリブ固体を分離し、任意でアセトンで洗浄する工程、及び
    i)二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程
    を含む、パルボシクリブの調製のための請求項20に記載の方法。
  31. 工程a)における前記溶媒系が、本質的に水から構成され、好ましくは、前記溶媒系が、90%以上、好ましくは95%以上、又はより好ましくは98%以上の水を含有する、請求項21から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 工程e)における前記反応混合物中の溶媒が、本質的にアセトン及び水から構成され、アセトンの水に対する比が、水約1体積当たりのアセトンが少なくとも約4体積である、請求項30又は31に記載の方法。
  33. 工程g)において、前記反応混合物が、約(-5)℃の温度まで冷却される、請求項30から32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 二メシル酸パルボシクリブをパルボシクリブへ変換する工程が、以下の工程:
    A)プロトン性極性溶媒若しくは非プロトン性極性溶媒又はその混合物を含む溶媒系中に二メシル酸パルボシクリブを用意する工程であって、好ましくは、前記溶媒系は水及びアセトンを含み、任意で溶解するまで攪拌する、工程、
    B)塩基、好ましくはNaOHを、場合により水溶液の形態で添加してpHを約8から約14、好ましくは約12に調整する工程、
    C)形成されたパルボシクリブ固体を分離し、任意で洗浄する工程、及び
    D)任意で乾燥する工程
    を含む、請求項20から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記パルボシクリブが、HPLCで測定した際に面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下の不純物A若しくは不純物Aの塩を含有するか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、0.1wt%若しくは0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)である、請求項15から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記パルボシクリブが、HPLCで測定した際に面積百分率約0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率約0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下の総不純物を含有するか、又は前記パルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)の総不純物を含有する、請求項15から35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記パルボシクリブを少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と合わせ、医薬組成物を形成する工程を更に含む、請求項15から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 請求項15から36のいずれか一項に記載の方法によって生成されるパルボシクリブであって、不純物Aの含有量が、HPLCで測定して面積百分率0.2%以下、好ましくは面積百分率0.1%以下、より好ましくは面積百分率0.08%以下、特に面積百分率0.04%以下であるか、又は不純物Aの含有量が、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、0.1wt%若しくは0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)である、パルボシクリブ、或いは前記パルボシクリブが、HPLCで測定して面積百分率約0.4%以下、好ましくは面積百分率0.3%以下、より好ましくは面積百分率約0.2%以下、特に面積百分率0.1%以下の総不純物を含有するか、又は前記パルボシクリブが、≦1wt%、≦0.8wt%、≦0.5wt%、≦0.25wt%、≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%(好ましくは≦0.2wt%、≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%、より好ましくは≦0.1wt%若しくは≦0.05wt%)の総不純物を含有する、パルボシクリブ。
  39. 請求項38に記載のパルボシクリブを含む医薬組成物。
  40. 請求項39に記載の医薬組成物の調製方法であって、請求項38に記載のパルボシクリブを、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む、方法。
  41. 治療法に使用するための、請求項38に記載のパルボシクリブ又は請求項39に記載の医薬組成物。
  42. がんの治療に使用するための、請求項38に記載のパルボシクリブ又は請求項39に記載の医薬組成物。
  43. がんの治療用医薬の調製における請求項38に記載のパルボシクリブの使用。
  44. がんの治療方法であって、請求項39に記載の医薬組成物を治療上有効な量投与する工程を含む、方法。
  45. 請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態を含む医薬組成物。
  46. 請求項45に記載の医薬組成物の調製方法であって、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの固体形態を、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせる工程を含む、方法。
  47. 治療法に使用するための、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態又は請求項45に記載の医薬組成物。
  48. がんの治療に使用するための、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態又は請求項45に記載の医薬組成物。
  49. がんの治療用医薬の調製における、請求項1から6のいずれか一項に記載の二メシル酸パルボシクリブの結晶形態の使用。
  50. がんの治療方法であって、請求項45に記載の医薬組成物を治療上有効な量、投与する工程を含む、方法。
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