JP2019520562A - 以前に配置された原子力発電プラントの電力出力のアップグレード - Google Patents

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Abstract

以前に配置された原子力発電プラントの電力出力をアップグレードするシステムおよび方法が記載される。システムおよび方法は、所定のベース電力出力定格および所定のベース全炉心燃料取替え間隔を有するベース原子力発電プラントを含むことができる。システムおよび方法はさらに、ベース電力出力定格を、ベース電力出力定格から増大した電力出力定格まで、装荷燃料、原子炉構造物または土木構造物の変更なしで増大させる電力アップグレードキットを含むことができる。【選択図】なし

Description

本発明は、原子力発電プラント(nuclear power plant)用のシステムおよび方法に関し、より詳細には、以前に配置された(previously−deployed)原子力発電プラントの電力出力(power output)を、それらの原子力発電プラントの寿命の途中で、電力アップグレードキットを使用することにより増大させるシステムおよび方法に関する。
小型モジュール炉(Small Modular Reactor:SMR)は、急速に経済成長中であり、それに付随して電力需要が急速に高まっている国々に実際的および経済的利点を提供する。従来のギガワットサイズの軽水炉(light water reactor:LWR)の配置とは対照的に、より短い建設間隔でより小刻みに供給能力を追加することで、より密接に需要の増大に従うことができ、資本支出(capital expenditure)を平滑化することができる。さらに、これらの国々の配電網は小規模かつ断片的であり、初期には全体的に未発達であり、したがって能力の大きなプラントを組み込むことができない。しかしながら、1つのサイトに多数のSMRを設置する許可を予め与えることにより、需要および送電網の能力の増大に合わせてそれらのSMRを順次追加することができる。
したがって、大部分のSMR配置シナリオは、共通のサイトに独立型の多数のSMRプラントを時期をずらして配置することを構想する。しかしながら、共有される設備は限られており、冷却水供給インフラストラクチャ、開閉所(switchyard)、鉄道側線(railroad siding)、管理棟およびことによると使用済燃料貯蔵施設に限定される。これらのシナリオでは、それぞれのSMRプラントが、それ自体の原子炉およびバランスオブプラント(Balance of Plant:BOP)を有し、それ自体の土木構造物(civil structure)(格納容器(containment)および遮蔽建造物(shield building))内に収容され、それ自体の燃料取替え装置(refueling apparatus)を有する。したがって、従来の大型LWRの配置と比較して、SMR戦略は、(サイトを共用することを除き)大型の土木構造物や大型の水蒸気循環エネルギー変換機器に由来する規模の経済(economy of scale)は活用しない。
したがって、特に、全く新しいSMRを設置するのではなしに、他の何よりも、配置済みのSMRの電力出力をアップグレードすることを可能にする建設システムに基づくSMR配置シーケンスが求められている。
以前に配置された発電プラントの電力出力を、さまざまなツールおよび手順を使用してアップグレードするシステムおよび方法が記載される。
本明細書に記載されたシステムおよび方法を使用して、小型モジュール炉(SMR)などの既存の発電プラントをアップグレードすることができる。さらに、本明細書に記載されたシステムおよび方法を使用して、全く新しいSMRを建設および/または運転することができる。例示のための一例として、本開示は、燃料取替え間隔(refueling interval)が長いARC−100小型モジュール炉(Advanced Reactor Concepts,LLC)を参照することにより、以前に配置された原子力発電プラントの電力出力のアップグレードについて論じる。これは議論だけが目的であり、本開示は、ARC−100原子炉およびプラントを用いた使用だけに限定されない。十分な空間を有し、アップグレードを潜在的な設計目標とする原子炉およびプラントであれば、どんな原子炉およびプラントであっても、本明細書に記載された着想の一部または全部を組み込んで、以前に配置された原子力発電プラントの電力出力をアップグレードすることができることに留意されたい。
ある種の実施形態は、背景技術の項で論じた活用されない規模の経済の少なくとも一部を回復する。ある種の実施形態は、以前に配置された発電プラントの所有者が、プラントの電力出力を、寿命の途中で、装荷燃料(fuel charge)も、または容器(vessel)、格納容器および遮蔽建造物も変更することなしに増大させること、例えばプラントの電力出力を2倍にすることを可能にする。この電力出力の増大は、電力アップグレードキットを設置し、動作させることによって達成することができる。この電力アップグレードキットは、追加のエネルギー変換器および追加の中間熱輸送ループを含むことができる。電力アップグレードキットはさらに、他の交換可能な容器内熱輸送構成要素を含むことができる。その後、元の装荷燃料に対して増大した出力密度(power density)で原子炉を運転することができ、取出し燃焼度(discharge burnup)により早く到達する。ある種の実施形態では、装荷燃料に対して初期出力密度の2倍の出力密度で原子炉が運転され、取出し燃焼度により早く到達する。
本発明の実施形態は、例えば米国特許第8,767,902号および9,640,283号に記載されたARC−100原子炉などの以前に配置された発電プラント構成の変更であることがある。これらの文献はその全体が参照によって本明細書に組み込まれている。ARC−100は一般に、約100MWeの電気および約160MWthのコジェネレーション熱を生み出す超臨界COブレイトンサイクル(Brayton cycle)エネルギー変換器などのエネルギー変換部分を駆動する、定格260MWthのナトリウム冷却式金属合金燃料型高速中性子スペクトル原子炉として記述される。ARC−100は、非常に長い(約20年)全炉心燃料取替え間隔を達成するために、(燃料1kg当たり約12.7kwthなどの)低い比出力(specific power)で動作することができる。
エネルギー変換部分は、1つまたは複数の熱交換器、炉心部分に含まれる熱交換器と相互作用することができる1つまたは複数の2次熱交換器を備えることができる。エネルギー変換部分は、1つもしくは複数のタービン(例えば1つまたは複数のガスタービン)、1つもしくは複数の発電機、および/または1つもしくは複数の圧縮機を備えることができる。熱エネルギーを電気エネルギーに変換するため、および/または廃熱をコジェネレーション用途に使用するために、エネルギー変換部分を、SMRの炉心と相互作用するように構成することができる。本明細書で使用されているとおり、本明細書に記載された実施形態では、ブレイトンサイクルエネルギー変換を、他のタイプのエネルギー変換、例えばランキン(Rankine)エネルギー変換に置き換えることができる。当業者であれば、これらのタイプのエネルギー変換を本明細書に記載された任意の実施形態にどのように適用、追加、および/または置換するのかを容易に構想し、また、ブレイトンサイクルについての言及がランキンサイクルについての言及でもあること、逆にランキンサイクルについての言及がブレイトンサイクルについての言及でもあることを容易に理解するであろう。これらの用語が本明細書で使用されている文脈に基づけば、これらの用語の意味は当業者には直ぐに明らかになる。
以前に配置された発電プラントは、本明細書に記載されたシステムおよび方法を使用することにより、電力出力アップグレードを達成することができる。ある種の実施形態では、デッキ(deck)、レダン(Redan)および1つまたは複数の中間ナトリウムループに変更が加えられる。一例として、ARC−100の特徴および設計パラメータの実施形態は、その20年の燃焼サイクル中の任意の時期に、新たな燃料装荷も、または原子炉設計もしくは安全戦略の変更も、または容器サイズおよび原子力安全グレードの土木構造物、すなわちサイロ、格納容器および遮蔽建造物のサイズの変更も必要とすることなしに、少なくとも2倍の電力アップレートを達成することを可能にする。
ある種の実施形態は、プラント所有者が、最初は100MWeプラントとして営業し、必要になったときに、新たなプラントを建設する必要なしに、200MWeにアップグレードすることを可能にする。本明細書に記載されたある種の実施形態を使用して、約200MWeを生み出すことができる新たなプラントを建設および/または運転することができる。
配置シーケンスの説明
アップグレード可能な原子炉の最初の配置は、ベース電力構成とすることができる。このベース電力構成は、所定の量の排熱(reject heat)を伴う所定の電力出力を含むことができる。一例として、本明細書では「ARC−100/200」と呼ばれるアップグレード可能なARC−100原子炉は当初、100MWe構成をとる。ARC−100/200のBOPは、標準的な100MWeブレイトンサイクル、ならびに押込み通風冷却塔列(forced draft cooling tower array)および/または開閉所を有することができる。本明細書ではナトリウム冷却が説明されるが、さまざまな実施形態で、例えば本明細書に記載されたランキンサイクルなどの他のタイプの冷却システムも使用される。所望ならば、ARC−100/200が、約160MWthのブレイトンサイクル排熱を利用するコジェネレーション機器を有してもよい。ある種の実施形態では、当業者によって直ちに理解および予想されるとおり、最大約100MWth、約150MWth、約75MWthおよびこれらの間の範囲を提供するコジェネレーション機器が使用される。
ある種の実施形態では、1つまたは複数のナトリウム中間ループによってBOPが駆動される。いくつかの実施形態では、単一のナトリウム中間ループの定格が約260MWthである。いくつかの実施形態はさらに、それぞれが約130MWthを生み出すように構成された2つのナトリウム中間ループを備える。ある種の実施形態は、最大約50MWth、約100MWth、約150MWth、約175MWth、約200MWth、約250MWth、約260MWthおよびこれらの間の範囲を生み出すことができる中間ナトリウムループ(またはランキンサイクルの場合には水蒸気ループ)を備える。本開示の中で提供される数値は例示だけが目的であり、それらの数値が限定を目的とすることは意図されていない。電力出力、排熱などは、原子力発電プラントのタイプおよび種類によって異なることがあることに留意すべきである。本明細書に含まれる開示を検討すれば、当業者は、そのような変動および制御、ならびに所望の出力をどのように生み出すのかを理解するであろう。
ある種の実施形態はさらに土木構造物を備える。土木構造物は、サイロ、遮蔽建造物および/または免震構成要素を備えることができる。ある種の実施形態は、サイトのための原子力安全ゾーンを備える。サイトは、原子炉、警備所、セキュリティフェンスおよび/または保全修理工場を備えることができる。ある種の実施形態では、土木構造物および/または安全特徴が、最初に配置された発電プラントから存在する。
本明細書に記載された実施形態に含まれる容器は、当業者にとっては通常のサイズを有することができ、容器のサイズは、例えば本明細書および参照によって本明細書に組み込まれている文献に記載されたサイズなど、標準的な装荷燃料を保持するように設定することができる。ARC−100/200原子炉の例では、装荷燃料を約20トンとすることができる。ある種の実施形態では、装荷燃料が、最大約20トンおよびそれらの間の範囲である。ある種の実施形態は、10〜20トン、20〜30トン、30〜50トンおよびそれらの間の範囲の装荷燃料を含む。
本明細書に記載されたアップグレード可能な原子炉など、原子炉のデッキ、レダンおよび/または永久遮蔽物(permanent shielding)を備える実施形態は、アップグレードを見越して変更される。デッキおよび/またはレダンは、所定の能力を有する1つ、2つまたは3つ以上の内部熱交換器(IHX)を収容できるサイズの1つ、2つまたは3つ以上の貫通部(penetration)を有することができる。ある種の実施形態では、所定の能力が、原子炉のIHXのベース能力の2倍である。ARC−100/200の一例では、それぞれのIHXが、それぞれ約260MWthの能力を有する。いくつかの実施形態はさらに、それぞれ約130MWthの能力を有するIHXを備える。ある種の実施形態は、最大約50MWth、100MWth、150MWth、175MWth、200MWth、250MWth、260MWthおよびこれらの間の範囲の能力を有するIHXを備える。ある種の実施形態はさらに、寸法は第1のIHXと全く同じだが、冷却材流、例えばナトリウム冷却システムではナトリウム流を遮断する役目を果たすダミーIHXを備える。デッキおよび/またはレダンは、それぞれがベースポンプ定格の2倍の定格またはベースポンプ定格と同じ定格を有する1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ以上のポンプを収容するための貫通部を有することができる。ある種の実施形態は、炉心冷却材入口プレナムへ通じる入口管を塞ぐダミーポンプを保持する。本明細書に記載されたシステムは、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ以上のダミーポンプを備えることができる。デッキおよび/またはレダンは、2つ以上の追加の直接炉心補助冷却(direct reactor auxiliary cooling:DRAC)熱交換器を収容する収容部(accommodaiton)を有することができる。収容部は、1つまたは複数のダミーDRACで塞くこともできる。より高い比出力におけるより強力な中性子源から保護するために、容器内永久遮蔽物は、ベース容器内永久遮蔽物と比較して標準的なものまたは非標準的なものとすることができる。容器内永久遮蔽物は、本明細書に記載された実施形態によって生み出されるアップグレードされた電力出力での運転に合わせて定格を定めることができる。ARC−100/200原子炉の例では、100MWeではなく200MWe条件での運転に合わせて容器内永久遮蔽物を構成することができる。
容器を、(例えばサイロ、格納容器、遮蔽建造物および免震構造などの)土木構造物に収容することができる。遮蔽建造物内に、標準的な安全関連システムなどの安全システムを設置することができる。安全システムは、ナトリウム浄化システム、カバーガス浄化システム、スクラムシステム、プラント状態監視および制御システム、警報システム、セキュリティ特徴、および/または避難(evacuation)システムを備えることができる。
サイトは、少なくともアップグレードされた電力出力で運転する許可を受けることができるが、その許可は、全電力出力能力よりも低い能力に対するものであってもよい。
一実施形態では、ベース構成で始動した後、プラント構成に基づく比出力で原子炉装荷燃料を使用する。プラントは、ベース量の電気およびベース量の熱を供給する。ARC−100/200原子炉の一例では、ベース構成が、燃料1kg当たり約12.7Kwの比出力のARC−100値を提供し、ベース構成は、約100MWeの電気およびコジェネレーション業務に使用可能な約160MWthの熱を供給することができる。ある種の実施形態は、燃料1kg当たり最大約5、約10、約12、約12.5、約12.7、約13Kwの比出力を提供する。
装荷燃料が寿命の終りに達する前の燃料取替え間隔中のいずれかの時期に、プラント所有者が燃料供給を追加する必要があるような態様で需要が高まったとする。プラント所有者は、全く新しいプラントを購入するのか、または既に運転中のプラントの出力を2倍にするのかの選択肢を持つ。本明細書に記載された実施形態はこれらの両方の選択肢に対する解決策を提供する。
本明細書に記載されたとおり、電力アップグレードキットを提供することができる。ある種の実施形態では、電力アップグレードキットが、少なくとも1つの二重冷却システム;少なくとも2つの1次ポンプ;および少なくとも2つのDRACSシステム;を備え、ここで少なくとも1つの二重冷却システムはおそらく、少なくとも1つの追加のIHX、ならびに関連する中間ループ配管、ナトリウムインベントリおよび機器セットを含む。キットはさらに、二重エネルギー変換システムを含むことができる。
ARC−100/200原子炉の一例では、電力アップグレードキットが、100MWeブレイトンサイクルなどの1つまたは複数の二重エネルギー変換システムおよび1つまたは複数の関連冷却塔列と;1つの260MWth IHXならびに関連する中間ループ配管、ナトリウムインベントリおよび機器セットと;2つの1次ポンプと;2つのDRACSシステムと;を含む。ある種の実施形態では、これらの出力が、本明細書に記載されたとおりに変更される。
ある種の実施形態では、BOP機器が設置されており、および/または運転継続中に開閉所のサイズが大きくされる。ある種の実施形態では、原子力安全機能が必要ないようにBOPが構成されており、BOPが、無許可の請負業者(non−cleared contractor)がサイトのBOPゾーンに自由に接近できるような非安全グレードである。
ある種の実施形態では、BOP内の機器をアップグレードおよび設置した後、原子炉を停止し、1次ナトリウムプールを燃料取替え温度まで冷却する。中間ナトリウムループを、その加熱されたドレンタンク内に排出する。次いで、交換可能な容器内熱輸送構成要素を、例えばダミー構成要素と交換することによって設置する。BOP内の第2のエネルギー変換器サイクルに通じる第2のループの配管を設置する。
2つ以上のループにナトリウムを補充した後、最小限の起動試験および再許可のための最小限の作業で、原子炉を所定の電力出力に復帰させることができる。このことは、新たな機器の設置が必要な規格に従っていることを確認試験および規制審査が示すことを意味する。アップグレードされた電力構成を予め許可することによって、アップレート後の許可のためのやりとりを、プラントの原子力ゾーン内での新たな設置が適正に完了したことを確認することだけに限定することができる。
本明細書に記載された発電プラントのアップグレードの後、以前の2倍の比出力で燃料を使用することにより、プラント電力出力は、ベース電気レベルの最大2倍またはそれ以上、ベースコジェネレーション熱レベルの最大2倍またはそれ以上となりうる。ARC−100/200原子炉の例では、プラント電力出力が、電気で最大200MWeまたはそれ以上、コジェネレーション熱で最大320MWthまたはそれ以上、およびそれらの間の範囲である。比出力は例えば、燃料1kg当たり約25.4kwである(これによって燃料は以前の約2倍の速度で燃料されうる)。ある種の実施形態では、装荷燃料の寿命の終りの燃焼限界により早く到達しうる。ARC−100/200原子炉の例では、装荷燃料の燃焼限界に約20年よりも早く到達しうる。
原子炉からのそれ自体のループによってそれぞれが駆動される本明細書に記載された2つのエネルギー変換システムを備えるある種の実施形態では、それぞれのエネルギー変換システムを互いに異なる出力で運転する。ある種の実施形態では、本明細書で論じられたとおり、受動負荷追従(passive load−follow)の原子炉特徴が維持される。同様に、本明細書で論じられたプロセスによって、プラントの安全に関する姿勢が、どんな形であれ悪化することがない。
ARC−100の容器内熱輸送機器は、交換できるように構成されており、このような交換は、EBR−IIおよび他のナトリウム冷却炉で実証されているため、いくつかの実施形態については、電力をアップグレードするための停止が約4〜6か月を超えることはない。
本明細書に記載されたアップグレード可能な電力戦略を使用して発展中の送電網を支援すると、全く新しいプラントの建設と運転開始の間の時間間隔は最大2倍またはそれ以上になり、燃料取替え間隔は短くなり得、第1の配置からのダミー構成要素を、次回の供給増大のために保管しておくことができ、または他のプラント運営者に販売することができる。
実施される変更が、上面デッキおよびレダンの貫通部ならびに容器内遮蔽物などに限定されるため、ベース電力出力での初期配置の資本コストは、標準的なベース原子炉のそれと実質的に変わらない可能性がある。同じ発電プラントからの電力出力を後に増大させることで資本コストの土木構造物部分において規模の経済の利益を依然として享受しつつ、未発達の配電網上での電力供給運転をより小さな初期資本投資で開始することができるというアップグレード可能戦略に対する予想外の優れた利点が、プラント所有者に提供される。さらに、ブレイトンサイクルなどのエネルギー変換システムを小型のモジュール式とすることができるため、BOPの規模の経済は維持される。熱交換機器のサイズではなく燃料ハンドリングを考慮することによってサイズおよびコストが決定されるため、コストが、ベース構成のための容器、格納容器および遮蔽建造物に対する支払い過多を反映しない可能性がある。ARC−100/200原子炉の例では、ARC−100の燃料ハンドリングに合わせた容器のサイズが既に、200MW熱輸送機器を収容できる十分な大きさを有する(いくつかの実施形態では、200MWを超える熱輸送能力を有する機器を収容できる十分な大きさを有する)ことがある。
本開示の以下の項では、本明細書に記載されたシステムおよび方法をARC−100原子炉構成に対して使用して、ARC−100/200原子炉とすることについて説明する。これによって、本明細書に記載されたシステムおよび方法は、電力出力を1倍、2倍、3倍、4倍または5倍以上に増大させることができる。
設計変更および説明
装荷燃料の燃焼率を2倍にし、燃料取替え間隔を半分にする
約20%未満にまで濃縮された約20トンのUZr金属合金燃料の装荷燃料を有するARC−100の一例を、燃料1kg当たり約12.7kwthの平均比出力で運転して、約90%の設備利用率(capacity fator)で約20年の全炉心燃料取替え間隔を達成することができる。あるいは、同じまたは実質的に同様の燃料ピン格子の比電力(燃料1kg当たり約25.4kwth)で運転することによって、原子炉電力出力を(例えば2倍激しく駆動したときには2倍に)増大させることもできるが、燃料装荷間隔は半分の約10年になる可能性がある。ある種の実施形態では、燃料投入の増大が、燃料装荷間隔の短縮と直線的に相関する。比出力レベルおよび対応する変更は、本開示を検討した当業者によって理解されるであろう。ナトリウム冷却式金属合金燃料型高速中性子スペクトル原子炉はしばしば、燃料1kg当たり最大約120kwthで運転され、約2または3年の燃料取替え間隔で、燃料1kg当たり約150MWth日のピーク取出し燃焼度を達成する。
ベースライン中性子束の2倍振幅で動作させることによって装荷燃料の熱産生を2倍にすることができ、一方で、全熱輸送量を2倍にし、BOP内のエネルギー変換器機器を2倍にして、約200MWeの電気および約320MWthの熱を生み出すことができる。
モジュール式エネルギー変換機器を2倍にする
超臨界COブレイトンサイクル回転機械装置は小型にすることができ、非常に高い出力密度を有することができる。このことは、本明細書に記載されたある種の実施形態にとって望ましい。回収熱交換器(recuperation heat exchanger)、ナトリウム−CO熱交換器およびCO−冷却水熱交換器を、プリント回路型の高出力密度設計とすることができる。ある種の実施形態では、これらの熱交換器がモジュール式製造プロセスに依存する。したがって、エネルギー変換システム能力の定格を2倍にする方法を、ブレイトンサイクルユニットなどの第2の100MWeエネルギー変換システムを追加する方法とすることができる。
容器サイズの変更は必要ない
ARC−100容器の一例は、直径約7.0m(約23フィート)、高さ約16.5m(約54フィート)および厚さ約5.1cm(約2インチ)である。ある種の実施形態では、容器の内径(ID)が、約4.6〜6.1m(約15〜20フィート)、約6.1〜7.6m(約20〜25フィート)、約6.1〜9.1m(約20〜30フィート)、約9.1〜12.2m(約30〜40フィート)、最大約7.6m(約25フィート)およびこれらの間の範囲である。容器の高さに特に制限はなく、約12.2〜18.3m(約40〜60フィート)、約9.1〜21.3m(約30〜70フィート)、約15.2〜18.3m(約50〜60フィート)、約15.2〜16.8m(約50〜55フィート)、最大約18.3m(約60フィート)、最大約16.8m(約55フィート)およびこれらの間の範囲とすることができる。容器の厚さに特に制限はなく、約2.5〜7.6cm(約1〜3インチ)、約2.5〜12.7cm(約1〜5インチ)、最大約7.6cm(約3インチ)、最大約5.1cm(約2インチ)およびこれらの間の範囲とすることができる。容器は、炉心、少なくとも1つの電磁(EM)ポンプ、それぞれ約130MWthの少なくとも1つのIHX、および少なくとも1つのDRACS熱交換器を収容することができる。一実施形態では、容器が、炉心、4つのEMポンプ、それぞれ約130MWthの2つのIHX、および3つのDRACS熱交換器を備える。ある種の実施形態では、IHX、ポンプおよび最大3つのDRACSが、交換可能な容器内構成要素である。容器はさらに、炉心槽(core barrel)、永久遮蔽物、入口プレナムおよびグリッドプレート、上部内部構造物、ならびに1次ナトリウムのコールドプールをナトリウムのホットプールから分離することができるレダン構造物などの交換不能の構成要素を収容することができる。交換可能な容器内熱輸送構成要素は、容器の頂部を密閉することができるレダンおよび/またはデッキを貫通してもよい。交換可能な熱輸送構成要素は、デッキによって支持されてもよい。
容器の内径および高さは、燃料ハンドリングを考慮することによって決定することができる。容器の高さは、燃料集合体を炉心から垂直に引き出し、続いて炉心の半径方向の外縁に位置する引出しポートまで容器内を水平方向に燃料輸送することを可能にすることが好ましい。ある種の実施形態では、燃料集合体が1次ナトリウム・ホットプールに沈んでいる間に燃料輸送が実施される。容器内操作は、例えば容器の上面デッキに位置することができる偏心回転遮蔽プラグに装着されたパンタグラフ機を使用することにより、(例えば7集合体クラスタとして1度に7つの)燃料集合体を引き出し、輸送することによって実施することができる。回転遮蔽プラグのオフセット距離および直径は、(7集合体クラスタのハンドリングなどの)燃料輸送プロセスを考慮することによって決定することができ、これらの寸法が容器のIDを決定する。炉心槽(炉心槽は、炉心システムの構成要素を含むことができる)の外径(OD)および容器のIDを使用して、交換可能な熱輸送構成要素を配置することができる環状空間の幅を決定することができる。ある種の実施形態では、環状空間が、燃料ハンドリングを考慮することによって決定される。変更後のARC−100熱輸送機器のこのような環状空間は、本明細書に記載された変更後のARCシステムに対して十分であり、例えば、少なくとも200MWeの運転に必要な2倍のサイズの構成要素を収容することができる。
電力アップレートのためのデッキおよびレダンの準備
容器内環状空間内に、熱輸送構成要素のサイズを少なくとも2倍にするのに十分な空間があるとしても、交換不能のデッキおよびレダンを貫く貫通部を変更して、約100MWeの構成と約200MWeの構成の両方を取り扱うことができる。これは、デッキおよび/またはレダンを貫く貫通部を提供して、例えば定格が約260MWthの最大2つのIHXを収容し、約100MWeの構成のために最初から設置されていたシステムの構成要素を動作させることによって達成することができる。これらのシステム構成要素は、例えば1つのループを、同一のまたは実質的に同一の寸法を有するダミーIHX構成要素で第2のループを塞ぐことにより使用することによって動作させることができる。ある種の実施形態では、ダミーIHXが、内部管および内部構造物を含まないシェルだけを備える。ダミーIHXは非ダミーIHXに比べて安価であるため、このことは有利である。本明細書に記載された以前のシステムを約200MWeの構成に変更するときには、ダミーIHXを引き出し、動作可能な非ダミーIHXに置き換えることができる。
1次ポンプおよびDRACS容器内熱交換器に対して同様の手法を適用することができる。4つのポンプ位置を含む実施形態では、4つのポンプ位置が、約200MWe運転用にサイズが設定された構成要素を収容する。4つのポンプ位置を含むある種の実施形態は、当初、約100MWeの出力での運転の間、ダミーIHXを使用して塞ぐことができる2つの位置を含む。DRACSを備える実施形態では、同じ定格の最大2つのDRACSを追加することによって、以前に運転されている約100MWeの構成によって達成される多重度(degree of redundancy)を維持することができる。ある種の実施形態では、DRACS位置がダミーDRACSによって塞がれている。ある種の実施形態では、2つのDRACS位置をダミーDRACSによって塞ぐことができる。
格納容器サイズの変更および土木構造物の変更は必要ない
ARC−100の土木構造物は、水平免震パッド上の同じ位置に位置することができるサイロおよび遮蔽建造物を含むことができ、場合によっては、共通の水平免震パッドを共用することができる。格納容器構造物は、容器デッキを覆って設置されようにサイズが設定された保護容器(gurad vessel)および取外し可能な金属ドームを含むことができる。保護容器とドームは協力して容器を完全に包囲することができる。容器および保護容器は、サイロ内の遮蔽建造物の床の高さよりも低い位置に位置することができる。ある種の実施形態では、格納容器構造物が、保護容器と、容器デッキを覆って設置することができる取外し可能な金属ドームと、容器デッキを含む容器とを備える。
格納容器構造物の機能は、過酷事故(severe accident)によって容器が破損した場合に放射能の放出を軽減することである。土木構造物の機能は、容器および格納容器構造物を保護すること、ならびに原子力安全上の外部危険、例えば地震、強風、ミサイルなどに対応する全てのシステムを保護することである。
加圧された放射性ガスおよびエアロゾルを1次システムから放出する仮定される過酷事故の場合に放射能の放出を軽減するため、従来のLWRプラントは、耐圧性の大体積の格納容器を必要とする。耐久不可能な高圧を回避するため、LWR格納容器は大きな体積を有していなければならない。したがって、格納容器を包囲する遮蔽建造物はさらに大きく、ロバストでなければならず、それによって相当の構造物品およびコストを必要とする。
ARC−100では状況が異なり、それにより予想外の優れた結果が生まれる。過酷事故は全て、放射能が容器内に保持される最終状態に至る。破壊された燃料の受動冷却が可能な未臨界のデブリベッドは、無傷の容器内に閉じ込められたままとなり、受動崩壊熱除去(passive decay heat removal)操作を受ける。格納容器構造物は高い内圧を受けず、そのため破壊された燃料の体積は小さい。
その結果として、ARC−100では、全ての土木構造物の寸法を、格納容器のサイズによってではなく、本明細書に記載された燃料ハンドリング操作に必要な空間によって決定することができる。サイロの直径および深さは、容器の寸法によって決定することができる。容器のデッキから上の遮蔽建造物の高さは、燃料集合体を容器から垂直に引き出してキャスクに入れるための要件によって設定することができる。遮蔽建造物の内側の空間は、放射能安全性に関係する全ての補助システムを収容するように構成することができる。地下(below−grade)サイロおよび免震構造は、外部危険に対する保護を提供するのに役立つことがあり、遮蔽建造物の耐久性(ruggedness)に対する要件をある程度緩和することができる。
ある種の実施形態では、電力アップレートが、土木構造物の構成およびサイズを変更しない。例えば、本明細書に記載された以前に設置されたシステムの変更は、例えば炉心部分内の構成要素およびエネルギー変換システム内の構成要素などのエネルギーおよび/または熱の発生に関係した構成要素を変更または追加するだけである。このような実施形態では、燃料集合体および容器のサイズが変更されない。このような実施形態では、外部危険の影響が変化しない。このような実施形態では、核分裂生成物および超ウラン元素を含む放射能源が、核分裂生成物および超ウラン元素が最小限にしか変化しない期間を有し、本明細書で論じられたとおり、仮定される過酷事故の結果が変化せず、そのため格納容器のサイズおよび構成が変化しない。格納容器のサイズが変化しないとすれば、原子炉を包囲し、原子炉を外部事象から保護する土木構造物も変化しない。
コジェネレーション機会の変更は必要ない
ブレイトンサイクルなどのエネルギー変換システムによって駆動されるコジェネレーションシステムでは、排熱が、非原子力安全グレードのBOPの部分であることがある。ある種の実施形態では、BOP内で何も起こらないことが、原子炉の安全性に負の影響を及ぼす。
本明細書に記載された電力アップレートのために、第2のエネルギー変換システム、対応する熱排出機器および対応する中間ナトリウムループが、例えば独立型の第2のエネルギー変換システムとして設置されるときに、元からあるエネルギー変換システム上のコジェネレーション機器が影響を受けないことがある。これが、BOP機器に依存しない受動崩壊熱除去に起因することがある。
電力アップグレードのための原子炉停止期間中の代替の熱源を見つけるために、保証された熱供給を要求する基幹(mission critical)コジェネレーションシステムが必要となることがある。
元からあるピン格子からの熱除去を2倍にする
ARC−100は、内部増殖を高める高い燃料体積分率を有することができる。低い冷却材体積分率および長い燃料ピンを考慮しても、大径のピン(大きな水力直径)および低い格子出力密度を使用することにより、ピン格子を横切るARC−100の冷却材の圧力降下を低い値に維持することができる。約35psiのピン格子圧力降下で、1次ポンプのサイズは、約110psi未満で約320kg/秒の流量に設定することができる。ある種の実施形態では、ピン格子圧力降下が、約25〜40psi、約30〜40psi、約30〜35psi、35〜40psi、最大約40psi、最大約35psiおよびこれらの間の範囲である。ある種の実施形態では、1次ポンプのサイズが、約300〜350kg/秒、約250〜350kg/秒、最大約350kg/秒に対して設定され、1次ポンプは、約100〜150psi、約100〜120psi、約100〜110psi、最大約120psiおよびこれらの間の範囲の対応する圧力で動作する。
ピン格子配置を変更せずに出力密度を2倍にする実施形態では、炉心を横切る温度上昇を約150℃から約200℃に増大させることと、同時に冷却材流量をその初期値の約7/4に増大させることとを組み合わせることによって、熱除去を2倍にすることも達成することができる。ある種の実施形態では、この流量の増大が、その初期値の約170%または約180%である。ある種の実施形態では、電力が2倍にされたときにIHXを通るフローエリアが2倍になり、したがってそこでは圧力降下の増大が起こらない。いくつかの実施形態では、200MWe構成が、約110psi水頭で流量が約560kg/秒の4つのポンプを必要とする。
安全性能に対する影響
スクラム失敗事象(ATWS)に対する受動応答に影響を及ぼすマージンおよびフィードバックの変化
比出力を燃料1kg当たり約25.4kwthまで増大させる実施形態では、この値が、優れた受動安全応答を達成することができる多くのナトリウム冷却式金属燃料型高速スペクトル炉で使用される値よりもかなり低い。
入口温度を下げ、同時に燃料格子を通過する冷却材流量を増大させることによって、1次冷却材出口温度が変化しないようにすることができる。損傷(例えばナトリウムの沸騰および燃料被覆の損傷)を与える冷却材温度までのマージンも以前と同じに維持することができる。
上述のとおり、炉心の圧力降下は増大するが、適当な範囲に留めることができる。
比出力を2倍にすると、燃料ピン内の温度上昇が、冷却材の温度よりも高い温度に増大することがあり、それが、その上昇で与えられる反応度の値を増大させることがある。しかしながら、炉心を横切る冷却材の温度上昇の増大が、その上昇で与えられる反応度を増大させ、そのため、ドップラーと炉心の半径方向の膨張反応度フィードバック比の比がほぼ一定に維持され、受動安全応答はほぼ一定のままになる。
電力アップレートの前と同じ冷却材温度マージンを維持することによって、および受動安全反応度フィードバックを許容可能な範囲内に維持することによって、増大した構成への電力アップレート後の受動安全応答を維持することができる。
増大した崩壊熱レベルの受動除去のための追加のDRACSシステム
停止前に形成された核分裂生成物原子の放射性崩壊によって原子炉停止後に崩壊熱が放出されることがある。短期的に、熱放出速度は、半減期の短い核分裂生成物によって支配されることがあり、そのため、短期崩壊熱出力レベルは停止前の出力レベルに従って変化する。崩壊熱放出は、原子炉がより高い出力電力にアップグレードされたときに増大することがある。ARC−100/200の一例では、電力が200MWeにアップグレードされたときの崩壊熱放出がARC−100のレベルの2倍である。
ARC−100原子炉は、崩壊熱除去のために少なくとも1つ、最大3つまたは4つ以上の受動DRACSユニットを有することができる。これらのDRACSは、運転中に連続的に動作することができ、少なくとも1つ(時に任意の2つ)は、停止後コールドプール温度を約435℃に維持することができ(停止後約2.5時間でピークに達することができる)、任意の1つのシステムは単独で、コールドプール温度を約530℃に維持することができる(停止後約14時間でピークに達することができる)。2倍の電力定格で同じまたは同様の性能を維持するため、および変更後の電力出力構成で使用可能な多重度を低下させないように、同じまたは実質的に同じ電力定格の1つ、2つまたは3つ以上のDRACS熱交換器のための貫通部をデッキおよびレダンに設けることができる。より低い電力出力で運転しているときには、これらの貫通部を、上述のダミーDRACSなどのダミー構成要素で塞ぐことができる。
受動負荷追従および非安全グレードBOPの変更は必要ない
原子炉サイトを原子力ゾーンとバランスオブプラントゾーンとに分けることができる。原子力ゾーンは、炉心部分およびエネルギー変換システムを備えることができる。ある種の実施形態では、原子力ゾーンが炉心部分だけを備える。ARC−100/200の例では、サイトを原子力ゾーンとBOPゾーンとに分けることができる。全ての原子力安全機能または一部の原子力安全機能を、保護および出入管理がなされた原子力ゾーンに収容することができる。いくつかの実施形態では、BOPゾーンに原子力安全機能が収容されない。崩壊熱除去を、BOPゾーンからのオンサイトまたはオフサイト電力にも、または、エネルギー変換システム(例えばブレイトンサイクル)の熱排出のための冷却水供給にも、またはエネルギー変換システム(例えばブレイトンサイクル)の排熱を利用したコジェネレーションシステムにも依存しないようにすることができる。本明細書で使用されるとき、エネルギー変換システムとの用語とエネルギー変換部分との用語とは相互に交換可能に使用されることがあり、これらの用語が使用される文脈を考慮すれば、当業者は、これらの用語の意味および範囲を直ちに理解するであろう。
さらに、原子炉の制御棒駆動装置または1次ポンプの速度制御装置への信号が、BOPゾーンから発せられたものである必要は必ずしもない。いくつかの実施形態では、BOPゾーンから原子力ゾーンへの(運転診断データおよび運転条件データなどの)情報フローの唯一のチャネルが、中間ナトリウムループの戻り温度(return temperature)および流量による。情報フローのための追加のチャネルに依存したい場合、当業者は、どのようにすればそうできるかを予見するであろう。
ある種の実施形態では、原子炉が、その固有の反応度フィードバックに依存して、中間ナトリウムループを通して容器からBOPゾーンへ除去された熱に適合するように、出力レベルを受動的に自動調節する。例えば、ブレイトンサイクルによって中間ナトリウムループから除去された熱は、中間ループを通してIHXに戻される戻り温度を冷やすことができる。これは、コールドプール内の1次ナトリウムを冷やすことができ、したがって炉心入口における冷却材温度を設定することができる。BOPが、所定の熱量よりも少ない熱量を抽出した場合には、中間ループ戻り温度が、ある典型的な運転条件よりも高くなることがあり、したがってIHXを出た1次ナトリウムが、ある典型的な運転条件よりも高くなることがあり、炉心への入口冷却材温度が、ある典型的な運転条件よりも高くなることがある。これが反応度を低下させることがあり、反応度の低下が原子炉出力を低下させることがある。出力レベルが低下し、中間ループを通してBOPへ送られる熱が少なくなることがある。反応度がゼロに戻ったときに電力出力は安定することができ、中間ループに熱が追加される速度がBOPによって熱が除去される速度と一致したときに、反応度はゼロに戻ることができる。
エネルギー変換システム(例えばブレイトンサイクル)は、配電網需要を満たすように能動的に制御されるが、原子炉自体は、制御棒移動によって能動的に制御されない。ある種の実施形態では、能動制御が、プログラマブルロジック調節器(PLC)、マンマシンインタフェース(HMI)および当業者に広く知られている他のプロセス制御機器などの自動化された制御システムを備えることができる。本明細書に記載されているとおり、本明細書に記載されたシステムは、中間ループを通してシステムに受動的に伝達されたBOP熱需要に、制御棒移動なしで負荷追従する。ある種の実施形態は、中間ループを介した受動通信とともにまたは受動通信とは別に、制御棒移動および他の能動制御プロセスに依存する。
中間ナトリウムループ流量および戻り温度の値は、ゼロ流量またはポンプキャビテーションなどの物理的現象およびナトリウムの凍結によって制限されることがある。ARC−100の反応度フィードバックパラメータ値は、スクラムシステムがその機能を実行するか否かに関わらず、原子炉の受動安全応答が、物理的に達成可能な中間ループ条件の全範囲について原子炉を安全な条件内に維持することができるような値である。
BOPゾーンが、安全機能を実行しないだけでなく、損傷を与える事故の開始因子も原子力ゾーン内に導入しないようにすることができる。BOPゾーンは、工業規格に合わせてまたは工業規格を上回るように設計し、構築し、動作させることができる。
過酷事故性能は低下しない
過酷事故性能は、(1)原子炉に含まれる放射線毒性のソースタームのサイズおよび性質、(2)内部および外部事故開始事象の範囲および頻度、ならびに(3)それぞれの開始因子に対する応答の現象(phenomenology)に依存する。
電力がアップグレードされたとき、このことが、外部開始因子の範囲もまたは頻度も変化させないことがある。土木構造物によって提供される保護の程度を変更する必要もない。BOPは、BOP事象が、損傷に帰着する開始因子を原子炉ゾーンに伝達することができないその非安全グレード状態を維持することができる。
いくつかの実施形態では、取出し燃焼度が変化しないため、本明細書に記載された変更に対して装荷燃料が変化せず、最大の核分裂生成物および超ウラン元素の質量負荷があまり変化しない。そのため、ソースターム(最大値)はあまり変化しない。ソースタームは、増大した束が、それぞれの同位体の燃焼度対自然崩壊破壊(natural decay destruciton)の比を変化させるときにやや調節されることがある。
ARC−100では、全範囲の内部設計ベースカテゴリ開始因子が燃料損傷を生み出さないことがある。次いで、開始事象の設計ベースカテゴリを超えるスクラム失敗事象(anticipated transient without scram:ATWS)も、ARC−100の受動安全応答特徴に起因する燃料損傷に至らないことがある。
燃料破壊を引き起こす可能性がある仮定される仮説の開始因子は、放射能が容器内に保持される最終状態をもたらすことがあり、最悪でも、その結果は、未臨界でありかつ自然循環によって冷却可能な破壊された燃料のデブリベッドの形成に留まる。この結果は、低値のエネルギーデポジションで起こる、金属燃料の溶融現象および核分裂ガス駆動の燃料放散現象に基づく可能性がある。出力上昇の過渡現象に関して、燃料は溶融し、燃料被覆は破裂し、ナトリウムは沸騰する。これらは全てほぼ同時に起こる。燃料形態に含まれる高圧の核分裂ガスの推進力によって溶融燃料は放散しうる。この初期の燃料放散は、初期出力密度が異なるピンの破裂時期の非一貫性と組み合わされたときに、容器が破裂するレベルのエネルギー放出を生み出すことができる極めて迅速な臨界条件に常に達するのに十分な一貫性のある広範囲のナトリウム沸騰を起きないようにすることがある。容器が破裂しないため、炉心および形成されたデブリの事故後構成は、大気中への受動排出するために崩壊熱をDRACSユニットまで運ぶ目的に1次ナトリウムを使用可能とすることができる。最後に、酸化物燃料型原子炉とは違い、ARC−100の化学的に還元性の環境は、ヨウ素およびセシウムを、移動性のガスおよびエアロゾル物理状態で存在させるではなしに、燃料および冷却材の中に閉じ込められたままにすることができる。
燃料比出力定格を2倍にすることは、ARC−100に対するこの実証された過酷事故応答現象を変更しない。事実上、比出力を2倍にすることは、原子炉を実際に、過酷事故現象のこの理解を確立したTREAT試験で使用された試験条件に近づけることができる。
事故結果または頻度の悪化がないとすれば、格納容器構造物を変更する必要はなく、その結果、電力出力が2倍にされたときであっても、全ての土木構造物のサイズ設定および設計定格を変更しないでおくことができる。
ARC−100では、容器外での燃料ハンドリングの危険は20年に1度だけ生じ、燃料ハンドリング操作の期間は数週間だけである。1年に1度または半年に1度燃料を補給する原子炉に比べ、ARC−100で危険な状態にある時間は短い。
プラント電力定格を2倍にすると、燃料取替え間隔はおよそ10年に1回に低下し、燃料の熱負荷も増大するが、危険な状態にある時間は、従来のプラントに比べてはるかに短縮される。
以下の例は例示だけを目的とする。
ある種の実施形態では、予め許可された標準化された設計のSMR発電プラントが、約100MWeの定格および約20年の全炉心燃料取替え間隔を有する。この発電プラントの電力出力を、その燃料の燃焼サイクルの途中で、約200MWe以上にアップレートすることができる。このアップレートは、機器の電力アップレートキットを設置することによって実施することができる。このキットは、限定はされないが、追加のエネルギー変換システム、追加の熱輸送ループ、ならびに追加の1次ポンプおよび受動崩壊熱除去熱交換器を含む。ある種の実施形態では、電力アップレートキット(本明細書では単にキットと呼ばれることがある)が、少なくとも1つの追加のエネルギー変換システム、少なくとも1つの追加の熱輸送ループ、少なくとも1つの追加の1次ポンプ、および少なくとも1つの受動崩壊熱除去熱交換器を備える。さらに、ある種のキット実施形態は、これらのうちの2つ、3つまたは4つ以上を備える。いくつかの実施形態では、追加の装荷燃料、原子炉構造物および/または土木構造物を追加することなく、キットを設置することができる。したがって、本明細書に記載されたアッププレートは、装荷燃料、原子炉構造物および/または土木構造物の変更なしで達成することができる。このアップレートは、安全性能の低下なしで達成することができる。
このプラントレイアウトは、2つのゾーン、すなわち原子力ゾーンとバランスオブプラント(BOP)ゾーンとを含むことができる。原子力安全に関係する全ての機能は、原子炉およびその保護土木構造物が存在する原子力ゾーン内で実施することができる。ある種の実施形態では、エネルギー変換システム、冷却熱排出システム(水、空気など)および開閉所が存在するBOPゾーン内で原子力安全機能が実施されない。BOPゾーンに存在するエネルギー変換システムは、モジュール式とすることができ、最初は約100MWeにサイズ設定することができる。定格が約100MWeであるモジュール式の第2のシステムを追加することによって、このエネルギー変換システムを約200MWeにアップレートすることができる。BOPは、1つまたは複数の中間ナトリウムループを通して原子炉から熱を受け取ることができる。ある種の実施形態では、約100MWeの構成で1つのループが使用され、約200MWeの構成では2つのループが使用される。未変更のシステム(例えば100MWeのシステム)を運転するときには、1つのループだけが必要であり、第2のループ配管は設置されず、第2のループ配管容器内熱輸送構成要素、1次ポンプおよび補助崩壊熱除去回路は、同じ外寸法のエンベロープ(envelope)を有するダミー構成要素(IHX、DRACSなど)によって塞がれる。
ナトリウム冷却式金属合金燃料型高速中性子スペクトル・プラントレイアウト原子炉(例えば本明細書に記載されたシステム)は、標準化された予め許可された設計を有することができ、2ループ運転のための機器を備えることができる。最初は、この原子炉を、1つのループだけが設置され、第2のループの容器内構成要素の位置は、ダミー機器、すなわち同じ外寸法を有するシェルで塞がれるように構成することができる。これらの容器内熱輸送構成要素は、原子炉の上面デッキによって支持された交換可能機器であって、原子炉が停止され、燃料取替え温度まで1次ナトリウム冷却された後に原子炉の上面デッキを通して引き出すことができる交換可能機器として構成することができる。
この原子炉内の装荷燃料は、約100MWeのプラント定格で約20年の全出力運転を提供することができ、約200MWeのプラント定格で約10年の全出力運転を提供することができる。電力アップレート実行された後も、装荷燃料はその場に残り、以前の2倍の出力密度での運転を提供することができ、2倍の流量の冷却材で冷却される。
原子炉容器の達成可能な最小の寸法は、熱輸送を考慮することによってではなく、燃料ハンドリングを考慮することによって決定することができる。このように決定された最小容器直径は、約100MWeの熱輸送機器のための余剰の空間を有し、約200MWeのサイズの熱輸送機器を収容できる十分な大きさを有することができる。容器サイズは、電力アップレートに関して不変とすることができる。
原子炉の保護土木構造物、例えば格納容器、サイロ、遮蔽建造物および免震装置の寸法は、過酷事故の結果の軽減を考慮することによってではなく、燃料ハンドリングおよび交換可能な熱輸送構成要素のハンドリングを考慮することによって決定することができる。土木構造物は、電力アップレートに関して不変とすることができる。
損傷条件までの温度マージンを電力アップレートによっても不変とすることができ、受動反応度フィードバック値を、受動安全応答を保証する範囲内に留めることができる。
電力アップレート時も、BOPシステムに依存しない受動崩壊熱除去を維持することができる。電力アップレート後も、BOP熱需要に適合するように原子炉が出力を自動調節する受動負荷追従運転および非原子力安全グレードのBOPを維持することができる。
自然循環冷却が可能な未臨界のデブリベッドの容器内保持によって特徴づけられる最終状態に至る過酷事故現象は、約200MWeへの電力アップレートによっても不変とすることができる。
以上の説明は、本発明の好ましい実施形態を対象としているが、他の変形および変更が当業者には明らかであること、およびそれらの変形および変更は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく実施することができることに留意されたい。さらに、たとえ以上に明示的に記載されていない場合であっても、本発明の1つの実施形態に関して記載された特徴を他の実施形態で使用することができる。

Claims (22)

  1. 所定のベース電力出力定格および所定のベース全炉心燃料取替え間隔を有する以前に配置された原子力発電プラントと、
    前記ベース電力出力定格を、前記ベース電力出力定格から増大した電力出力定格まで、装荷燃料、原子炉構造物または土木構造物の変更なしで増大させる電力アップグレードキットと
    を備えるシステム。
  2. 前記以前に配置された原子力発電プラントが小型モジュール炉原子力発電プラントである、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記所定のベース電力出力定格が約100MWeである、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記所定のベース全炉心燃料取替え間隔が約20年である、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記増大した電力出力定格が、前記所定のベース電力出力定格の少なくとも約2倍である、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記増大した電力出力定格が約200MWeである、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記電力アップグレードキットが、追加のエネルギー変換システム、追加の熱輸送ループ、1つまたは複数の追加の1次ポンプ、および1つまたは複数の受動崩壊熱除去熱交換器を備える、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記ベース原子力発電プラントが、バランスオブプラントゾーンおよび原子力ゾーンを含み、全ての原子力安全機能が前記原子力ゾーン内で実施される、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記バランスオブプラントゾーンが、エネルギー変換システム、冷却熱排出システムおよび開閉所を備える、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記エネルギー変換システムがモジュール式であり、前記所定のベース電力出力定格に適合するサイズを有する、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記バランスオブプラントゾーンが、中間ナトリウムループを通して前記原子炉から熱を受け取る、請求項8に記載のシステム。
  12. 前記バランスオブプラントゾーンが、ベース電力出力構成をとる1つの中間ナトリウムループと、増大した電力出力構成をとる2つの中間ナトリウムループとを備える、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記バランスオブプラントゾーンが、ベース電力出力構成をとる1つの中間ナトリウムループと、前記1つの中間ナトリウムループと同じ外寸法のエンベロープを有する1つのダミー構成要素とを備える、請求項11に記載のシステム。
  14. 所定のベース電力出力定格および所定のベース全炉心燃料取替え間隔を有する以前に配置された原子力発電プラントを提供するステップと、
    前記ベース電力出力定格を、前記ベース電力出力定格から増大した電力出力定格まで、装荷燃料、原子炉構造物または土木構造物の変更なしで増大させる電力アップグレードキットを、前記所定のベース全炉心燃料取替え間隔中に提供するステップと
    を含む方法。
  15. 前記電力アップグレードキットを設置するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記電力アップグレードキットが、1つまたは複数の追加の熱輸送構成要素、追加の熱輸送ループ、1つまたは複数の追加の1次ポンプ、および1つまたは複数の受動崩壊熱除去熱交換器を備える、請求項14に記載の方法。
  17. 設置するステップが、1つまたは複数のダミー熱輸送構成要素を取り外すステップ、および前記1つまたは複数のダミー熱輸送構成要素の代わりに前記1つまたは複数の追加の熱輸送構成要素を設置するステップを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 原子炉容器の達成可能な最小寸法が、熱輸送を考慮することによってではなく、燃料ハンドリングを考慮することによって決定される、請求項14に記載の方法。
  19. 前記土木構造物の寸法が、過酷事故の結果の軽減を考慮することによってではなく、燃料ハンドリングおよび交換可能な熱輸送構成要素のハンドリングを考慮することによって決定される、請求項14に記載の方法。
  20. 損傷条件までの温度マージンが電力アップレートによって変化せず、受動反応度フィードバック値が、受動安全応答を保証する範囲内に留まる、請求項14に記載の方法。
  21. 電力アップレート時も、バランスオブプラントシステムに依存しない受動崩壊熱除去が維持される、請求項14に記載の方法。
  22. 自然循環冷却が可能な未臨界のデブリベッドの容器内保持によって特徴づけられる最終状態に至る過酷事故現象が、電力アップレートによっても変化しない、請求項14に記載の方法。
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