JP2019517820A - 捕虫装置 - Google Patents

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Abstract

ベースとカートリッジとを有する捕虫装置が提供される。カートリッジは、シェル及びインサートを有する。インサートは、シェル内に取り外し可能に保持され、捕虫のための接着剤部を有する。カートリッジがベースから取り外され、シェルがユーザによって押しつぶされると、重力によってインサートをシェルから引き抜くことができる。捕虫装置は、光源及び加熱素子などの虫誘引物質を有し得る。

Description

本開示は、広義には捕虫装置に関し、より詳細には、交換可能な部品を有する携帯型捕虫装置に関する。
従来、種々の有害生物防除装置が、昆虫及び他の有害生物を捕獲するために使用されている。昆虫によって拡散される近年の様々な疾患、感染症、その他の健康リスクの発生に伴い、有害生物防除装置の必要性は増加を続けている。こうした有害生物防除装置は、典型的には有害生物を有害生物防除装置に誘引する誘引機構を採用している。例示的な誘引機構としては、食品、光、フェロモン、又は有害生物によって誘引的であると認められる他の匂い物質などの餌類が挙げられる。従来、一部の有害生物防除装置は、有害生物が有害生物防除装置から退出するのを防ぐための不動化機構を含んでいる。用いられる不動化機構の一種は、接着剤でコーティングした表面を有する板材、紙、又はその他の媒体などの基板である。有害生物防除装置に誘引された、又は偶発的に接着剤と接触した有害生物は、接着によって捕獲される。
接着剤コーティングされた基板の一種は、一般にグルーボード(glueboard)と称される。包装及び出荷のために、接着剤層は剥離紙で被覆することができる。剥離紙は接着剤層を露出させるために使用前に取り外され、そうして有害生物が接着剤層と接触して罠にかかることができる。こうした使い捨て式グルーボードは、有害生物防除装置の継続した有効性を保証するため、また、グルーボードによって不動化された有害生物を廃棄するために、定期的に交換される。
グルーボードを製造する際に使用する接着剤が捕虫に有効であることは証明されているが、接着剤の性質は、有害生物防除装置からのグルーボードの挿抜が問題となり得るようなものである。グルーボードの接着面が誤って有害生物防除装置の他の面と接触した場合、接着剤のためにグルーボードがこれらの面に粘着してしまう。同様に、グルーボードを取り付け又は取り外しする人の皮膚又は衣服が接着面と接触した場合、グルーボードがその人又はその人の衣服に粘着してしまう。グルーボードの構成によっては、グルーボードを取り外す人が、不所望に捕獲された昆虫と接触するか、又は密接してしまう場合がある。
一部の種類の有害生物防除装置は、シェルなどの外部ハウジング内に取外し不能に取り付けられたグルーボードを備える。こうした配置により、ユーザがグルーボードに接触する可能性を低減することができる。これらの有害生物防除装置の一部の例が、PCT特許公開第2015/164,849号、同第2015/081,033号、及び同第2014/134,371号で説明されている。
PCT特許公開第2015/164,849号 PCT特許公開第2015/081,033号 PCT特許公開第2014/134,371号
しかしながら、改善の機会は存在する。実際に、捕獲された昆虫又は接着剤に全く触れることなく、ユーザがグルーボードを容易に取り外して廃棄することが可能な捕虫装置を提供することは有利であろう。また、交換用グルーボードを配置調整及び挿入するための改善された技術を提供する捕虫装置を提供することも有利であろう。また、捕虫装置と、低減した量の包装材料を備えて廃棄物の量を減少させることのできる、捕虫装置のための交換部品と、を提供することも有利であろう。ユーザが使用済みの部品を新しい部品と交換する、又はシェルをベースに係合させる時などに、ユーザが様々な部品の配置調整を行い、部品の適切な方向付けを保証するのを助けるように構成された捕虫装置を提供することは更に有利であろう。家庭、オフィス、又はその他の占有空間で使用するのに十分な携帯性があり、かつ審美的に美しい捕虫装置を提供することは更に有利であろう。
本開示は、一実施形態では、ベースと、インサート及びシェルを備えるカートリッジと、を備える捕虫装置によって、上記のニーズのうちの1つ以上を満たす。シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、シェルの底部の開口部と、を備える。底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される。このインサートは、シェル内に少なくとも部分的に取り外し可能に保持された接着剤部を備える。インサートの少なくとも一部は、インサートをシェルに挿入する際に、底部の開口を通過する。光源は、カートリッジがベースと係合する際に、接着剤部の少なくとも一部を照明するように位置決めされる。
別の一実施形態では、捕虫装置と共に使用するためにシェルに挿入するためのインサートであって、シェルが、シェルの内表面から延在する1つ以上の突出部を有する、インサートは、捕虫するための接着剤を備える接着剤部と、接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームと、を備える。フレームは、2つの側縁部と、高さ及び側縁部で終端する上部縁部を有する上部と、を備える。各側縁部は、上部縁部の終端の2mm以内に位置決めされた頂縁部を有する凹みを有する。
別の一実施形態では、捕虫装置のためのインサートは、捕虫するための接着剤を備える接着剤部と、接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームと、を備える。フレームは、2つの側縁部と、底縁部と、底縁部から下方に延出する下方垂下タブと、を備える。下方垂下タブの垂直中心線は、接着剤部の垂直中心線からオフセットされている。
更に別の実施形態では、捕虫するためのインサートを作製する方法は、フレームを形成することと、リザーバを形成することと、昆虫誘引組成物をリザーバに挿入することと、接着剤部をフレームの少なくとも一部に取り付けることと、を含む。
別の実施形態では、地這虫捕虫器は、地這虫を受容するための開口部を画定するエンクロージャを形成する前部ハウジング及び後部ハウジングを備える。前部ハウジングは、ヒンジによって後部ハウジングに連結され、エンクロージャは、開放位置と閉鎖位置との間で選択的に移動可能である。開放位置にある時、前部ハウジングの少なくとも一部は、後部ハウジングと分離される。地這虫捕虫器は、接着剤部を有するインサートを更に備える。インサートは、エンクロージャが閉鎖位置にある時に、エンクロージャの少なくとも一部分内に取り外し可能に保持される。
別の一実施形態では、ベースと併用するためのカートリッジは、接着剤部を備えるインサート、及び飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、開口部を備える底部と、を備えるシェルを備える。底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される。インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過する。インサートは、ユーザがシェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、底部の開口部から離脱する。
別の一実施形態では、キットは、接着剤部を備えるインサートと、カートリッジと、を備え、カートリッジはベースと併用するためにある。キットのカートリッジは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、開口部を備える底部と、を備えるシェルを有する。底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される。インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過する。インサートは、ユーザがシェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、底部の開口部から離脱する。
更に別の実施形態では、カートリッジを使用する方法は、その内部に少なくとも部分的に配置されたインサートを有するシェルを把持することを含む。インサートは、接着剤部を備え、シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、底部開口部と、を備える。この方法は更に、シェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることを含む。力を加えることに応答して、インサートは重力によって底部の開口部から離脱する。
別の一実施形態では、カートリッジを使用する方法は、ユーザがインサートを備えるシェルを把持する工程であって、インサートは捕虫するための接着剤部を備え、シェルは前面と、後面と、シェルの底部の開口部と、を備える、工程を含む。続いて、その工程の後に、シェルの前面又はシェルの後面のうちの少なくとも1つに力を加える工程、続いて、インサートがシェルの内部に少なくとも部分的に配置されるまで、インサートを底部の開口部を介してシェルに挿入する工程。続いて、その工程の後に、前面又は後面のうちの少なくとも1つに加えられた力を解放する工程であって、力の解放時に、インサートは摩擦嵌めによってシェル内に保持される、工程。
別の一実施形態では、捕虫するためのカートリッジは、接着剤部を備えるインサートと、昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバと、を備える。カートリッジは更に、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、開口部を備える底部と、を備えるシェルを備える。インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過する。リザーバは、インサートが少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持される際に、底部開口部に隣接して位置決めされる。インサートは、ユーザがシェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、底部の開口部から離脱する。
別の一実施形態では、捕虫装置は、ベースと、インサート及びシェルを備えるカートリッジと、を備える。シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、シェルの底部の開口部と、第1のサイドゾーンと、第2のサイドゾーンと、を備え、前面及び後面は、第1及び第2のサイドゾーンのそれぞれの内部に接合し、底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される。インサートは、接着剤部を備え、インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過する。カートリッジがベースから取り外される際に、ユーザがシェルの第1及び第2のサイドゾーンのうちの1つ以上に内向きの力を加えるのに応答して、インサートは、底部の開口部を介してシェルから離脱する。光源は、カートリッジがベースと係合する際に、接着剤部の少なくとも一部を照明するように位置決めされる。
更に別の一実施形態では、捕虫装置は、ベースと、インサート及びシェルを備えるカートリッジと、を備える。シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、シェルの底部の開口部と、第1のサイドゾーンと、第2のサイドゾーンと、を備える。前面及び後面は第1及び第2のサイドゾーンのそれぞれの内部に接合し、底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される。インサートは、接着剤部を備える。インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過する。カートリッジがベースから取り外される際に、ユーザがシェルの第1及び第2のサイドゾーン(sides zones)のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、インサートは、底部の開口部を介してシェルから離脱する。
別の一実施形態では、捕虫装置のシェルに挿入するためのインサートは、捕虫するための接着剤を備える接着剤部と、接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームと、を備える。インサートは更に、固形の昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバを備え、リザーバはインサートの下部に位置する。
本開示の上述の特徴及び利点並びに他の特徴及び利点、またそれらを実現する方法は、本開示の非限定的実施形態の以下の説明を、添付図面と併せて参照することによってより明白となり、本開示自体がより良好に理解されるであろう。
捕虫装置の一例を示す。 図1に示す捕虫装置の分解図である。 図1のシェルの上面図である。 図1のシェルの底面図である。 図3Aのシェルの線4−4に沿って取った断面図である。 図2のインサートの上面図である。 図2のインサートの正面図である。 図1のベースの等角図である。 ベースに連結されたカートリッジを示す。 シェルから取り外されてゴミ容器に廃棄されるインサートを示す。 別の例の捕虫装置のカートリッジの一例を示す。 図9のカートリッジを用いた捕虫装置の一例を示す。 図9のカートリッジの断面図である。 図11の拡大された一部である。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 インサートの配置の例を示す。 光源を有するインサートの等角図である。 光源を有するインサートの等角図である。 光源及びリザーバを有するインサートの等角図である。 光源及びリザーバを有するインサートの等角図である。 捕虫装置のシェルの一例を示す。 図21のシェルの線22−22に沿って取った断面図である。 ユーザによりその外表面に力が加えられた際の図22の断面図である。 別の例のインサート配置を示す。 別の捕虫装置のシェルの一例を示す。 図25のシェルの線26−26に沿って取った断面図である。 ユーザによりその外表面に力が加えられた際の図26の断面図である。 別の捕虫装置のシェルの一例を示す。 図28のシェルの線29−29に沿って取った断面図である。 ユーザによりその外表面に力が加えられた際の図29の断面図である。 別の例のインサート配置を示す。 閉鎖位置にある捕虫装置の一例を示す。 開放位置にある図32の捕虫装置を示す。 図32の捕虫装置の分解図である。 図32の捕虫装置と共に使用できるインサートの例を示す。 図32の捕虫装置と共に使用できるインサートの例を示す。
特に定義されない限り、本明細書で使用されている全ての技術的用語及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有している。本明細書に記載されているものと同様又は同等の方法及び材料を、本発明を実施又は試験するために使用することが可能であるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。不一致である場合、定義を含め本明細書が適用される。加えて、材料、方法、及び例は、単に例示的なものであり、限定を意図したものではない。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
本開示は、捕虫装置、捕虫装置を作製する方法、及び捕虫装置を使用する方法を提供する。本明細書で開示される捕虫装置の機能、設計、及び使用の原理についての全体的な理解を提供するため、本開示の様々な非限定的な実施形態が説明される。これらの非限定的実施形態の1つ以上の例を添付の図面に示す。当業者であれば、本明細書で説明され、かつ添付図面に示される方法が非限定的実施形態例であり、本開示の様々な非限定的実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることが理解されるであろう。ある非限定的な実施形態に関して図示又は説明される特徴は、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせることが可能である。そのような修正及び変形は、本開示の範囲内に含まれるものとする。
図1〜図2を参照すると、非限定的な一実施形態に従う例示的な捕虫装置100が示される。図2は、図1に示す捕虫装置100の分解図である。捕虫装置100は、ベース102と、ユーザによってベース102に選択的に連結可能なカートリッジ118と、を有する。カートリッジ118は、インサート150と、インサート150を受容するように構成されたシェル122と、を含む。下記でより詳細に説明するように、インサート150は、接着剤部152と接触した虫を不動化する接着剤部152を含むことができる。捕虫装置100がコンセントなどの好適な電源に差し込まれることができるように、ベース102は突起部112を含むことができる。他の構成では、捕虫装置100は、搭載バッテリ又は他のタイプの電源(すなわち、ソーラー)から電力を引き込むことができる。捕虫装置100は、装置内に虫を引き込むために、熱、光、化学組成物誘引物質などの様々な誘引物質を利用することができ、誘引物質のうちの一部は、動作に電源を必要とし得る。このように、発熱素子110(図7)、光源114(図7)、及び/又は捕虫装置100に虫を誘引する役割を果たすことができるその他の部品を有する様々な車載部品に通電するために電源を使用することができる。下記でより詳細に説明するように、ユーザはシェル122と相互作用して、使用済みのインサートを新しいインサートと交換するなどのためにインサート150を取り外すことができる。有利なことに、シェル122及びインサート150の構造配置のために、ユーザは、シェル122の特定の部分に力を加えることによってインサート150を取り外すことができる。このため、インサート150を取り外して廃棄するために、ユーザが接着剤部152などのインサート150のどの部分にも物理的に接触する必要はない。
図3Aは、図1に示すシェル122の例の上面図を示し、図3Bは、図1に示すシェル122の例の底面図であり、図4は、図3Aのシェル122の線4−4に沿って取った断面図である。ここで図1〜図4を参照すると、シェル122は、前面126を有する前部ハウジング124と、後面130を有する後部ハウジング128と、を有し得る。前部ハウジング124と後部ハウジング128とは、一体に連結してシェル122を形成する別個の部品であってもよく、又は前部ハウジング124と後部ハウジング128とは、一体的にシェル122を形成する一体の部品であってもよい。インサートがシェル122内に着座したら、前部ハウジング124及び後部ハウジング128は、インサート150の接着剤部152を実質的に包囲することができる。前面126は、飛翔虫又は地這虫がインサート150の接着剤部152と接触するように飛翔虫又は地這虫を受容するための、1つ以上の開口部132を画定することができる。図1〜図4は開口部132の配置の一例を示しているが、1つ以上の開口部132の寸法、配置、及び数は変化し得ることは理解されよう。前部ハウジング124は凸状であり、シェル122の底部の後部ハウジング128から離間していてもよく、その結果、前部ハウジング124と後部ハウジング128とは、シェル122の内表面138によって画定される空洞135へのアクセスを提供する底部開口部134(図2及び3B)を全体として画定する。シェル122又はインサート150の底部は、虫を誘引して捕獲するために消費者が使用する際に配置されるようにシェル122又はインサート150が配置された時に、決定される。一部の構成では、下記で更に詳細に説明するとおり、その最も幅広の箇所で測定された底部開口部134の幅は、インサート150の一部の幅よりもわずかに広くあり得る。更に、底部開口部134の両側面は、テーパ状であっても、溝付きであっても、又はインサート150がユーザによってシェル122に滑入される際にインサート150の適切な位置合わせを補助するその他の構成であってもよい。シェル122の上部121は、実質的に又は完全に閉じていてもよい(非限定的な例として図1に示されるとおり)。更に、インサート150がシェル122内に着座した時、上部121がインサート150の上部158(図6)に隣接して配置されてもよい。
下記でより詳細に説明するように、インサート150が底部開口部134を通してシェル122に滑入されたら、ユーザがインサート150を廃棄することを望むまで(すなわち、捕虫装置100を長時間使用した後で)インサート150がシェル122内に保持されるように、シェル122をインサート150と機械的に係合するように構成することができる。例えば、一部の構成では、シェル122は、インサート150の対応する要素と選択的に係合するか、又はその他の方法で係止する突出部又はその他の特徴を含むことができる。その他の構成では、インサート150の外幅をシェル122の内幅よりもわずかに大きくすることによって、摩擦嵌め(締まり嵌め又はプレス嵌めと称される場合もある)を用いてもよい。使用される機械的係合の種類に関係なく、ユーザがシェル122の外表面の1つ以上の指定された領域に内向きの力を選択的に加えることによって、インサート150をシェル122から選択的に取り外すことができる。
図5は例示のインサート150の上面図を示し、図6はインサート150の正面図である。ここで図1〜図6を参照すると、インサート150は、接着剤部152が取り付けられたフレーム166を備える。本明細書で使用する時、フレーム166とは、概して、中央開口部167(図2)を画定する構造部材を意味し得る。フレーム166は、中央開口部167の全体の寸法と比較して、厚さ及び幅を薄くすることができる。図2に示されるフレーム166は、中央開口部167全体を包囲するものであるが、その他の構成では、フレーム166は、中央開口部176を部分的に包囲するのみでもよい。接着剤部152は、シェル122の開口部132のうちの1つから捕虫装置100に侵入して接着剤に接触した虫を不動化するためのものである。いくつかの実施形態では、接着剤部152は接着剤(又は接着剤を含む接着剤組成物)を含み、接着剤又は接着剤組成物は、基板にコーティングされるか、又はその他の方法で基板に塗布されるか、又は基板に組み込まれる。接着剤は、感圧性接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、接着剤は、例えば、アクリル系ポリマー、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリル、シリコーン、スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−イソプレン−スチレン、及び/若しくはビニルエーテル系接着剤、又はそれらの混合物である。基板は、フィルム、織布、又は不織布(紙を含む)などの多種多様な形態で提供することができる。いくつかの実施形態では、基板は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はポリプロピレンを含むフィルムの形態である。基板は1つ以上の層を含んでもよい。概して、接着剤部152の厚さは約0.01mm〜約5mmの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、接着剤の厚さは約0.05mm〜約0.2mmの範囲であり得る。接着剤部152の表面積は、約25cm〜約150cmであり得る。接着剤部152は、透明又は半透明の基板(例えば、フィルムなど)にコーティングされた透明又は半透明の接着剤を含むことができる。使用前に、接着剤部152を覆うための剥離ライナを接着剤部152に適用してもよい。例えば、ユーザは、インサート150をシェル122に挿入する直前に剥離ライナを剥がして、接着剤部152を露出させることができる。
インサート150は、接着剤部152を完全に包囲するフレーム166を含むように示されているが、本開示はそのように限定されていない。例えば、フレーム166は、接着剤部152の周囲に部分的にのみ延在していてもよい。構成の一実施例では、フレーム166は、接着剤部152の第1の垂直面に沿って延在し、接着剤部152の上部を横切って、接着剤部152の第2の垂直面まで下りてもよい。このような構成では、接着剤部152の底縁部はフレームを有さない。他の構成では、インサート150はフレームレスであってもよく、接着剤部152は基板の少なくとも中央部に適用され、基板は十分な構造剛性を提供する。更に、接着剤部152は、示されるように平面状であってもよく、又は、例えば湾曲状などの他の好適な構成を有してもよい。図4及び図6に示すように、フレーム166の外周はシェル122と同様に成形されてもよい。フレームは、シェル122の底部開口部134のいずれかの側のテーパ部分に受容されるように寸法決めされた第1の側縁部154及び第2の側縁部156を有する。インサートは、約75mm〜約125mmの高さ、及び約50mm〜約100mmの幅を有し得る。底部開口部134の両側のテーパ状の特徴は、ユーザがインサート150をシェル122に滑入させた時にインサート150の位置合わせを助けることができる。フレーム166は更に、高さ及び第1及び第2の側縁部154、156で終端する上部縁部160を有する上部158を有する。一部の構成では、上部縁部160の高さは、約30、40、50mm〜約75、100、125mmである。上部縁部160は、図6に示す円弧などの任意の好適な形状を有してよい。
一部の構成では、インサート150は、昆虫誘引組成物を貯蔵するためのリザーバ176を有する。昆虫誘引組成物は、気体、液体、及び固体を含む多種多様な形態で提供することができる。一部の実施形態では、昆虫誘引組成物は、虫誘引性の1つ以上の剤を含む固体組成物の形態で提供され得る。固体組成物はまた、1つ以上の液体及び1つ以上のゲル化剤を含む、ゲルなどの半固体組成物を含む。ゲル化剤は組成物内の架橋ネットワークの形成を容易にすることができる。リザーバ176は更に、最初に接着剤部152によって不動化されたが、乾燥して脆くなった後で接着剤部152によって十分に保持されなくなった虫などの落下した虫を捕捉する働きをすることもできる。リザーバ176は、前壁180及び後壁182によって画定することができ、前壁180はリザーバ176の開口部の少なくとも一部を画定する。前壁180はフレーム166と一体的に形成されてもよい。一部の構成では、リザーバ176は、リザーバ176が昆虫誘引組成物で充填された後で剥離ライナ186を取り付けてリザーバ176を覆うことを助けるために、リザーバ開口部の一部に沿って延在する出っ張り184を備え得る。リザーバ用の剥離ライナ186は、接着剤部152の剥離ライナ186と一体であってもよい。いずれにしても、ユーザがインサート150をシェル122に挿入する前に、剥離ライナ186をリザーバ176から除去することができる。図5に示すように、出っ張り184は前壁180に沿って延在してもよい。更に又はあるいは、出っ張り184は後壁182から延在してもよい。出っ張り184は壁180の上面によって形成されてもよく(すなわち、壁180が十分な厚さを有する場合)、又は出っ張り184は、外向きの出っ張り、内向きの出っ張り、若しくはこれらの組み合わせであってもよい。出っ張り184は、例えば約1mm〜約4、6、又は8mmの深さを有し得る。リザーバ176は、約1mm〜約30mmの深さと、約10mm〜約100mmの幅と、約1mm〜約50mmの高さとを有し得る。リザーバ176は約1cm〜60cmの容積を有し得る。リザーバ176は、インサート150がシェル122と係合して、シェル122がベース102と係合したら、昆虫誘引組成物が開口部132から蒸発又は分散することができるように位置決めされ得る。リザーバ176などの本開示によるリザーバは、後でフレーム166に取り付けられる、後壁182を含むワンピースとして製造されてもよい。あるいは、後壁を含むリザーバは、射出成形プロセスなどによって、フレームと一体的に同じ材料から形成されてもよい。接着剤部152は、リザーバ開口部に隣接して終端してもよく、あるいは下方に延在してリザーバ開口部を通過し、リザーバの後壁182を横切ってもよい。したがって、一部の構成では、製造中に加熱された誘引物質で充填されないリザーバなどのために、後壁182(図5)は接着剤部152によって形成される。リザーバ176内の昆虫誘引組成物の誘引物質は使用中に蒸発し得るため、リザーバ176が接着剤部152と連結していて、両方の部品が同時に交換可能となることが有利である。更に、リザーバ176の接着剤部152に対する位置決めのため、リザーバ176は接着剤部152の表面積を遮断しないようにベース内に受容され得る。この配置は更に、捕虫のための接着剤部152の表面積を最大化させる。
その他の構成では、インサート150は、リザーバ176を含まなくてもよい。更にその他の構成では、インサート150はリザーバ176を含まず、接着剤部152はインサート150の前面及び後面の両方に位置決めされる。こうした構成では、前面が十分な数の虫を不動化したら、ユーザはインサート150をシェル122から取り外し、インサート150を回転させ、インサート150をシェル122に再び挿入することができる。この位置で、インサート150の後面は開口部132に隣接して位置決めされ、シェルに侵入した虫を不動化するために用いることができる。
フレーム166及びシェル122は、インサート150をシェル122に選択的に係合させるように構成することができる。示される構成では、フレーム166の第1の側縁部154及び第2の側縁部156はそれぞれ、フレーム166の上部縁部160の終端部と底縁部161などの底部との間に位置決めされた凹み162を有する。凹み162のそれぞれの頂縁部159は、底縁部161から上部縁部160に向かって垂直方向に測定して、例えば、インサート150の底部から約10、15、20mm〜約40、50、60、70、80、90mm上方に配置され得る。図4に示すように、シェル122は、内表面138から延出する突出部140を有してもよい。フレーム166の凹み162は、これらがシェル122の突出部140と係合して捕捉することができるように寸法決め及び位置決めされてもよい。こうして、インサート150が完全にシェル150内に着座したら突出部140が凹み162と係合するように、突出部140はシェル122内に位置決めされ得る(すなわち、インサート150はシェル122の上部121を介した更なる挿入を止められている)。
第1の側縁部154及び第2の側縁部156のそれぞれの凹み162は、約0.5mm〜約10mm長さ、及び約0.5mm〜約3.5mmの深さを有することができる。シェル122の内表面138上の突出部140は、約0.4mm〜約9.9mmの長さ、及び約0.2mm〜約4mmの幅を有することができる。こうして、ユーザによってインサート150が底部開口部134を通してシェル122内に完全に挿入されたら、シェル122のいずれかの側の突出部140は、フレーム166の対応する凹み162と係合して、インサート150をシェル122内に着座させる。いくつかの構成では、ユーザは係合が生じたことを感じ、それによってユーザに触覚フィードバックが提供される。インサート150とシェル122との選択的な機械的係合は図4及び図6の凹み162及び適合する突出部140を用いて容易となるが、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な他の好適な構成を用いてインサート150をシェル122内に着座させることができる。
図7は、ベース102の等角図を示す。図1〜図7を参照すると、ベース102は、発熱素子110を収容することができる、上方に延在するハウジング108を有し得る。カートリッジ118がベース102と係合する際に、上方に延在するハウジング108は、底部開口部134を通ってシェル122の空洞135内に延在する。上方に延在するハウジング108は、カートリッジ118がベース102と係合すると、上方に延在するハウジング108が後部ハウジング128とインサート150との間に位置決めされるように位置決めされる。好適な電源(電池、コンセントなど)によって通電されると、発熱素子110は、上方に延在するハウジング108及びインサート150の隣接する接着剤部152を暖めて加熱する。接着剤部152を温めることは、特定の種類の虫を捕虫装置100に誘引することの助けとなり得る。例えば、加熱された接着剤部分152は、生体表面(すなわち、皮膚)の熱的特徴を模倣することができる。発熱素子110は、例えば、正の温度係数(PTC)ヒータ、抵抗系ヒータ、又は電気エネルギーを熱エネルギーに変換する任意の他の種類の素子であってよい。ベース102は更に、発光ダイオード(LED)116として示される光源114を有してもよい。LED 116は、貫通孔技術などの任意の好適な取付技術を用いてよい。一部の構成では、LED 116が表面実装型デバイス(SMD)であるように、LED 116のうち1つ以上が表面実装技術(SMT)を利用する。LED 116は、固体照明の一形態である。LEDのいくつかの例としては、半導体発光ダイオード、ポリマー発光ダイオード、有機発光ダイオードなどが挙げられる。使用され得るその他の光源としては、白熱又はフィラメント系照明、蛍光灯、若しくはハロゲンライト、又はキセノンライトを挙げることができるが、これらに限定されない。照明は、その出力の波長を調整するためのフィルタを有してもよく、又は有しなくてもよい。光源114は、カートリッジ118がベース102と係合すると、光源114が上方に延在するハウジング108とインサート150との間に位置決めされるように位置決めされる。こうして、光源114は、通電されると接着剤部152を照明する。
上方に延在するハウジング108は、カートリッジ118がベース102と係合すると、上方に延在するハウジング108の中央部とインサート150との間に空洞を形成するように働く、凹状の前面104を有し得る。上方に延在するハウジング108の前面104は平滑な凹状面として示されているが、本開示はそのように限定されない。前面104は、前面104の中央部が前面104の側部に対して凹んでおり、それにより内向きのバルジを形成する、凹形状を形成する表面の任意の好適な構成又は組み合わせを有してよい。前面104の構成例としては、平面部分、面取り部分、湾曲部分、曲線部分などを挙げることができる。図2に示すように、光源114は、ベース102上の、上方に延在するハウジング108とインサート150との間に形成された空間内に位置決めされ得る。用いられる光源114の波長及び種類は、特定の種類の光に惹きつけられる虫を誘引するように選択することができる。更に、発熱素子110及び光源114を操作するための回路機構を含む回路基板106(図8A)をベース102内に位置決めすることができる。回路基板106は、リザーバ176の後方に位置決めされ得るように、ベース102内に垂直に取り付けられてよい。回路基板106はリザーバ176の後方に位置決めされているため、昆虫誘引組成物が回路と接触する可能性は最小化される。図7に示すように、ベース102は更に、シェル122がベース102に連結される際に、リザーバ176の少なくとも一部を受容するように寸法決めされた、空洞120を画定することができる。
捕虫装置100の使用準備をするためにカートリッジ118をベース102に連結するには、図8Aに示すように、上方に延在するハウジング108がシェル122に受容され、かつ、接着剤部152の後面と後部ハウジング128の内表面との間に位置決めされるように、上方に延在するハウジング108を覆うようにカートリッジ118を引き下げる。ベース102の一部は、底部開口部134を通して空洞135(図3B)に受容され得る。ベース102は、シェル122の底部と係合して、カートリッジ118をベース102と機械的に係合させることができる。こうした係合は、摩擦嵌め接続、又は例えばクリップ、ラッチ、磁石、又は戻り止めなどの他の好適な種類の接続を用いて、ユーザがカートリッジ118とベース102とを分離させることを望むまで、シェル122とベース102との連結を維持することができる。カートリッジ118がベース102に固着されたら、次に捕虫装置100を操作して虫を誘引して不動化することができる。しかしながら、一部の構成では、ベース102に連結することなくカートリッジ118を用いて、虫を誘引して不動化できることに留意されたい。例えば、インサート150をシェル122に挿入した後で、カートリッジ118をテーブル、床、又は他の好適な表面上に配置して、虫が接着剤部152によって捕獲されるように、リザーバ176内の昆虫誘引組成物を用いて虫をシェル122内に引き寄せてもよい。
一部の構成では、ベース102は、カートリッジ118がベース102に係合してシェル122に力が加えられた際に、シェル122の前面及び/又はシェル122の後面のうちの1つ以上のたわみを制限する、少なくとも1つの直立タブを備える。図8Aは、カートリッジ118がベース102に係合してシェル122に力が加えられた際に、シェル122の前部ハウジング124のたわみを制限するように位置決めされた、例示の直立タブ174を示す(仮想線で示す)。このように、直立タブ174は、カートリッジ118がベース102から着脱される時に、誤ってインサート150がシェル122から取り外されるリスクを軽減することができる。直立タブ174は更に、シェル122の内表面138上の対応するドーム又はその他の特徴と一致するように構成されて、シェル122が適切に着座した時にユーザに触覚フィードバックをプロファイルする(profile)、ディンプル又は他の種類の戻り止めを含んでもよい。こうした機械的特徴は、ユーザ122がシェル122をベース102に係合させる時に、シェル122をその着座位置(seated positioned)に引き戻すことにも役立つことができる。
昆虫誘引組成物が消耗した時及び/又は接着剤部152を交換する必要がある時などの後の時点で、カートリッジ118は、ユーザによってベース102から係合解除されることができる。カートリッジ118をベース102から持ち上げた時、凹み162と突出部140との間の相互作用、又は他の種類の機械的係合(例えば、摩擦嵌め)に起因して、インサート150はシェル122内に着座した状態を維持する。こうして、ユーザは、カートリッジ118をベース102から取り外すために、フレーム166又は接着剤部152と直接物理的に接触しないで済む。次に、インサート150をシェル122から取り外す準備をする際に、カートリッジ118をゴミ容器148(図8B)の上方に位置決めしてよい。インサート150を取り外すために、ユーザは、人差し指及び親指でシェル122を押しつぶすことなどにより、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128に力を加える。一部の構成では、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128は、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128上のどこに力を加えるべきかをユーザが識別するのを助けるために、ディンプル、ドーム、リング、図形、及び/又はその他の物理的特徴を有してもよい。シェル122は底部開口部134(図3B)を有するため、シェル122又はインサート150を反転する必要なしに、インサート150をシェル122から分配することができる。こうして、インサート150がシェル122から取り外された時にリザーバ176内に残る全ての誘引物質は、インサート150がゴミ容器148内に落ちるまでリザーバ内に残る可能性が高い。
図8Bに示すように、ユーザは、例えば、シェル122の下部136に力を加えることができる。下部136は、約1.5mm、2、4、6、8、10mm〜約28、30、32、34、36、40、45mmの高さを有し得る。下部136は、底部開口部134に隣接して位置決めされてもよく、そうすることで、ユーザがシェル122を押しつぶした時の十分な屈曲が促進される。更に、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128の壁厚は、所望の量の可撓性を提供するのに十分であり得る。一部の構成では、前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128の壁厚は、約0.25mm〜5mmである。ユーザがシェル122を押しつぶした時、シェル122は、前部ハウジング124及び後部ハウジング128の中央部が内向きにたわみ、互いにより接近するように屈曲する。力は、ユーザによりその指を用いて加えられる。一部の構成では、シェル122に加えられる力は、約1N、2、3、4、5、6〜約20、24、26、28、30、32、34、36、又は50Nであってよい。一部の構成では、10N〜35Nなどのより軽い手力を加えることが望ましい場合がある。前部ハウジング124及び/又は後部ハウジング128のたわみは、力が加えられる位置において、約1mm〜約30mmであってよい。前部ハウジング124及び後部ハウジング128の中央部が内向きにたわむと、前部ハウジング124及び後部ハウジング128の側部は外向きにたわむ。一部の構成では、力を加えることで、シェル122の底部から約0.2mm〜約30mmにある点において、シェルにおける約0.2mm〜約4、6、8、10mmの合計外向きたわみが生じる。側部が外向きにたわむと、シェル122の内表面138上の突出部140はフレーム166の凹み162から横方向に引き込まれて、インサート150がシェル122から係合解除される。インサート150がシェル122から係合解除されると、重力によってインサート150が底部開口部134を通ってゴミ容器148内まで下向きに落下する。このため、ユーザは、インサート150をシェル122から取り外すためにフレーム166と物理的に接触する必要がないため、接着剤部152上に不動化された虫190又は接着剤部152自体との偶発的な接触は最小限に抑えられる又は排除される。更に又はあるいは、ユーザは、上述したように、前部ハウジング124及び後部ハウジング122を同時に押しつぶしながら、インサート150の一部を把持してインサート150をシェル122から引き抜くことを望む場合がある。インサート150がシェル122から分配されたら、ユーザは、前部ハウジング124及び後部ハウジング128の前部、並びに突出部140がそれらの元の位置に戻るようにシェル122を解放して、新しいインサート150の挿入及び保持に対応することができる。
図9〜図10は、別の実施形態に基づく捕虫装置200を示す。捕虫装置200は、捕虫装置100と多くの点で同様かあるいは同じであってよい。例えば、捕虫装置200は、シェル222と、ベース202と係合することができるインサート250と、を有するカートリッジ218を含み得る。示されるように、ベース202は、シェル222に受容される、上方に延在するハウジング208を有する。インサート250は、接着剤部252とリザーバ276とを有する。インサート250は、接着剤部252及び/又はリザーバ276を被覆して保護する1つ以上の剥離ライナを有し得る。こうした剥離ライナは、インサート250をシェル222に挿入する前にユーザによって取り外されてもよい。シェル222は、シェル222の一部に力が加えられた際に、インサート250が取り外されて、底部開口部234を通してカートリッジ218から分配され得るように、図4のシェル122と同様に構成することができる。しかしながら、カートリッジ218は更に、下方垂下タブ264を備える。示されるように、下方垂下タブ264は、シェル222又はインサート250上に位置決めすることができる。カートリッジ218がベース202と係合すると、下方垂下タブ264を受容するスイッチ(図示せず)がベース202に位置決めされる。ベース202内のスイッチは、虫誘引物質(すなわち、発熱素子、光源など)のうちの1つ以上を操作するように機能することができ、これにより、カートリッジ218がベース202と係合した時にのみ、こうした虫誘引物質が通電され得るようになっている。こうして、カートリッジ218がベース202から取り外されると、スイッチが非アクティブ化され、電源が虫誘引物質から取り外される。
下方垂下タブ264は、下方垂下タブ264の垂直中心線がインサート250の垂直中心線からオフセットされるように位置決めすることができる。下方垂下タブ262をオフセットすることは、カートリッジ218とベース202とを適切に位置合わせするのを補助する役割を果たし得る。より具体的には、下方垂下タブ264がスイッチ内に受容されるようにカートリッジ218が適切な方向に向いている時にのみ、カートリッジ218はベース202内に完全に着座することができる。更に、下方垂下タブ264は、接着剤部252が上方に延在するハウジング208に面するのではなくシェル222の前面の開口部に隣接して位置決めされるように、インサート250がシェル222内で適切に配置されていることを保証するのを助けることができる。下方垂下タブ264は更に、インサート250の着脱中にユーザが便利に把持できる点としての役割を果たすこともできる。下方垂下タブ264は、任意の好適な構成又は形状を有することができる。いくつかの構成では、下方垂下タブ264は、その垂直中点における幅が、インサート250の底縁部の幅の75%未満である。いくつかの構成では、下方垂下タブ264は、その垂直中点における幅が、インサート250の底縁部の幅の50%未満である。いくつかの構成では、下方垂下タブ264は、その垂直中点における幅が、インサート250の底縁部の幅の25%未満である。いくつかの構成では、下方垂下タブ264は、その垂直中点における幅が、インサート250の底縁部の幅の10%未満である。一部の構成では、下方垂下タブ264は、インサート250の垂直中心線を中心に非対称的でありながら、インサート250の垂直中心線と重なる。また、インサート150などの本明細書で説明されるその他のインサートもまた、下方垂下タブ264と同様の下方垂下タブを用いることができることも理解されたい。
図9〜図10のシェル222もまた、シェル222の先端に隣接して位置決めされた押し下げ可能なタブ244を有する。図11はシェル222の断面図を示し、図12はシェル222の上部の拡大図を示す。押し下げ可能なタブ244は、押し下げ可能なタブ244がユーザによって押されると旋回することを可能にするヒンジ接続を形成する溝298をシェル222内に形成することによって、上面242内に形成される。フランジ294は、押し下げ可能なタブ244に結合されて、シェル222の内部に位置決めされる。図12に示すように、押し下げ可能なタブ244がユーザによって押されると、フランジ294は矢印292によって示される方向に旋回する。インサート250は、インサート250がシェル222に挿入されるとフランジ294にフックする、インサート250の頂部に近接して位置決めされた肩部296を含む。このため、肩部296が図12に示す位置にある時、肩部296とフランジ294との機械的係合によって、インサート250はシェル222内に保持される。図12に示すように、フランジ294は、肩部296がフランジ294を通過するまで、一時的に肩部296がフランジ294を矢印292によって示される方向に旋回させることを助けるように、くさび形であることができる。肩部296がフランジ296を通過すると、フランジ296はその初期位置に戻って、次に押し下げ可能なタブ244がユーザによって押されるまでインサート250を保持する。
ユーザがインサート250をシェル222から分配することを望む場合、ユーザは押し下げ可能なタブ244を押し、フランジ294を肩部296から遠ざかるように旋回させる。フランジ294が旋回して肩部296を通過すると、フランジ294は肩部296から係合解除され、ユーザが接着剤部252又はインサート250の任意の他の部分と直接接触することなく、重力又は他の外部提供力(externally provide force)が、図8と同様にインサート250をシェル222から引き抜き得る。使用済みのインサート250が取り外されたら、新しいインサート250をシェル222内に挿入することができる。新しいインサート250の上部は、挿入時にフランジ294と係合する肩部296を有し得る。
次に、本明細書で説明される捕虫装置と併用するためのインサートを形成するための技術について論ずるが、様々な製造及び/又は組み立て技術を用いることができる。こうした技術は、数ある要因の中でもとりわけ、例えばインサートがフレーム付きであるかフレームレスであるか、リザーバを有しているか、及び/又は剥離ライナを含んでいるかに応じて変化し得る。ここで図13〜図18を参照すると、接着剤部をフレーム又は他の種類の基板に取り付けるための技術の例を示すために、インサートの例が描写されている。図13は、フレーム366及び接着剤部352の分解側面図を示す。この構成では、接着剤は、接着剤部352の外周及び/又はフレーム366に適用され、接着剤部352はフレーム366の前側に貼り付けられる。
図14は、フレーム466及び接着剤部452の分解側面図を示す。フレーム466は、例えばリザーバ176(図6)と同様であり得るリザーバ476を有する。この構成では、接着剤部452をフレーム466に貼り付けるのに、接着剤部452の外周の接着剤が用いられる。フレーム466は、開放内部を少なくとも部分的に形成又は画定するので、フレーム466に取り付けた後で、接着剤部452の中央部の接着剤は露出したままとなる。このため、接着剤部452の接着剤の第1の部分は、接着剤部452をフレームに取り付けるために用いられ(すなわち、フレーム466と重なり合う接着剤部452の部分)、接着剤部452の接着剤の第2の部分は、虫を不動化するために用いられる(すなわち、フレーム466の中央開口部内に位置決めされた接着剤部452の部分)。
図15A〜図15Bは、フレーム566及び接着剤部552の分解側面図、及びフレーム566に貼り付けられた接着剤部552の図をそれぞれ示す。フレーム566は、その表面から外方に延出する複数の突出部572を有する。突出部572は、突出部572が接着剤部552を捕捉するように、接着剤部552の複数の対応する孔又はノッチに受容される(図15Bに示すように)。一部の構成では、突出部572に加えて、接着剤も、接着剤部552をフレーム566に貼り付けるために用いられ得る。
図16A〜図16Bは、フレーム766及び接着剤部752の分解側面図、及びフレーム766に貼り付けられた接着剤部752の図をそれぞれ示す。図14と同様に、リザーバ776はフレーム766の前側に位置決めされる。フレーム766を捕捉するように構成された複数の突出部772がフレーム766の裏側から延出している(図16Bに示すように)。図16A〜図16Bは、裏側リザーバ776に近接してフレーム766に沿って延在する接着剤部752を示すが、その他の構成では、接着剤部752は、フレーム766の中央開口部に近接して位置決めされるのみで、リザーバ776の後壁を通過して延在しなくてもよい。
図17は、フレームが前部868及び後部870を備える構成を示す。接着剤部852は、一体に接合すると、接着剤部852の外周の少なくとも一部が前部868と後部870との間に捕捉されるように、前部868と後部870との間に位置決めされる。接着剤を各層の間に用いることができる。
図18は、フレームレス構成を有するインサート950の分解図を示す。図示のように、接着剤部952は、実質的に中実のベース部材968に貼り付けられる。ベース部材968は、例えば、半剛性のカード用紙、又は他の好適な材料であり得る。ベース部材968は、ユーザに把持点を提供するように機能すると共に、上記のように、捕虫装置内のスイッチを作動させるためにも使用され得る、下方垂下タブ964を含むことができる。図18は、下方垂下タブ964がベース部材968の垂直中心線と概ね位置合わせされていることを示しているが、その他の構成では、下方垂下タブ964の垂直中心線は、ベース部材968の垂直中心線からオフセットされる。更に、図18は、接着剤部952がベース部材968の第1の面上に位置決めされていることを示しているが、本開示はそのように限定されない。一部の構成では、例えば、第2の接着剤部がベース部材968の側面に貼り付けられる。こうした構成(両面インサートと称される場合もある)によって、インサート950をシェルから取り外し、ユーザによって反転させ、続いて将来の使用のためにシェルに再挿入することを可能にすることができる。更に、図18には、使用前の接着剤部952を被覆して保護するためにベース部材968に貼り付け可能な剥離ライナ986が示される。本明細書で説明した他のインサートと同様に、インサート950が、接着剤部952を被覆する剥離ライナ986と共に包装されて出荷されるように、製造中に剥離ライナ986をインサート950(及び/又はインサートのリザーバ)に加えることができる。インサート950を捕虫装置のシェルに挿入する直前に、ユーザは剥離ライナ950を取り外して廃棄して、接着剤部952を露出させ、インサート950を使用する準備を整えることができる。示される構成では、剥離ライナ986は、ユーザに把持点を提供するための、ベース部材968から切り離されるタブ965を含む。
ここで図19A〜図19B、及び図20A〜図20Bを参照すると、光源を含む例示のインサートが示される。こうしたインサートは、光源を有さないベースと共に使用することができる。図19A〜図19Bは、リザーバを含まないインサート1050の等角図を示す。インサート1050は、本明細書に記載された他のインサートと同様に、フレーム1066によって包囲された接着剤部1052を有する。図示していないが、インサート1050は、対応するシェルとの機械的係合を提供するための凹み又は他の好適な特徴を含むこともできる。インサート1050はまた、1組のLED 1016を含むとして示される光源1014を有する。LED 1016が起動すると接着剤部1052の後面が照明されるように、LED 1016は接着剤部1052の後方に位置決めされる。インサート1050は更に、インサート1050の下部から延出する下方垂下タブ1064を有する。下方垂下タブ1064の垂直中心線は、インサート1050の垂直中心線からオフセットされ、対応するベースのスイッチに受容されるように位置決めされる。下方垂下タブ1064は更に、捕虫装置のベース内の対応する接点と電気接触するように位置決めされた電気接点1017を有する。一旦電気接触すると、電力を電気接点1017及び回路1019を通して提供して、光源1014及び/又はインサート1050上に搭載され得るその他の誘引物質を照明することができる。
図20A〜図20Bは、リザーバ1176を含む以外はインサート1050と同様である、インサート1150の等角図を示す。インサート1050と同様に、インサート1150は、フレーム1166によって包囲された接着剤部1152を有する。インサート1150はまた、一組のLED 1116として示される光源1114を有する。LED 1116は、インサート1150がシェルに滑入されると、LED 1116が接着剤部1152の後方に位置決めされるように、インサート1150のリザーバ1176とは反対側に位置決めされる。インサート1150は更に、図19A〜図19Bにおける上述の配置と同様に、インサート1150の下部から延出する下方垂下タブ1164を電気接点1117として有する。一旦ベースと電気接触すると、電力を電気接点1117及び回路1119を通して提供して、光源1114及び/又はインサート1150上に搭載され得るその他の誘引物質を照明することができる。
ここで図21〜図23を参照すると、シェル1222及びインサート1250の簡略図が示されている。図21〜図23は、その外表面のうち1つ以上に力を加えた時の、シェルの様々な部分のたわみを大まかに示す。図22は、図21のシェルの線22−22に沿って取った断面図であり、図23は、内向きの力F1及びF2が加えられる間のシェル1222を示す。シェル1222に挿入されると、インサート1250は、インサート1250がシェル1222内に保持されるように、シェル1222の内表面1238の一部と機械的に係合する(すなわち、インターロック機構、摩擦嵌め、又はその他によって)。図22に示すように、休止位置にある時、シェル1222は内部幅(W1)及び内部深さ(D1)を有する。図23に示すように、押しつぶし位置にある時(すなわち、ユーザが力を加えている間)、シェル1222は内部幅(W2)及び内部深さ(D2)を有する。示されるように、内部幅W2は内部幅W1よりも大きく、内部深さD2は内部深さD1よりも小さい。ユーザは、インサート1250を分配するために、シェル1222の前面1226の前部ゾーン1237に力を加えることができる。前部ゾーン1237は、シェル1222の下部内に位置決めすることができ、またグラフィック的及び/又はテクスチャ的に識別された外表面1230であってよい。前部ゾーン1237は、シェル1222の底部1235の上方の高さ(H)に位置決めされる。一部の構成では、ユーザは、親指及び人差し指を用いて前部ゾーン1237及び後部ゾーン1239を押しつぶすことなどによって、シェル1222の後部ゾーン1239(図23)に同時に力を加えることができる。
シェル1222に力が加えられていない時に、シェル1222の内部幅(W1)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において(図19の(H)として示される)約50mm〜約150mmとなり得る。シェルに力が加えられていない時に(図22)、シェルの内部深さ(D1)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において約20mm〜約100mmとなり得る。
力が加えられた場合、シェルの内部幅(W2)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において(図19の(H)として示される)約51mm〜約165mmとなり得る。シェルに力が加えられている時に(図23)、シェルの内部深さ(D2)は、シェルの底部から約1mm〜約100mmの点において約10mm〜約99mmとなり得る。
一部の構成では、シェル1222に力が加えられていない時に、インサート1250及びシェル1222は、約0.2mm〜約4mmの締まり嵌めを有する。このため、ユーザは、インサート1250を挿入する間、十分な隙間を提供するために前部ゾーン1237及び後部ゾーン1239に力を加えることができる。内部幅がW1からW2へと増加することは、インサート1250を内表面1238から係合解除させ、それにより重力がインサート1250をシェル1222から引き抜かせて、これをユーザが捨てることが可能となる役割を果たす。インサートを取り外すためにシェルの1つ以上の表面に加えられる力の量は変化し得るが(図23の力F1及びF2として示される)、一部の構成では、力は約1N〜約36Nとなる。インサート1250を取り外すのに必要な力の量は、機械的係合の種類に応じて変化し得る。例えば、摩擦嵌め連結具を用いる捕虫装置は、インサートを取り外すために、突出部/凹部の連結を用いる捕虫装置よりも大きい又は少ない力を必要とする場合がある。
新しいインサート1250をシェル1222に挿入する際は、インサート1250を適切に着座させるのに特定の量の力が必要となる場合がある。この挿入力は、挿入長さの10%〜50/70%でおよそ0N、続いて最終的にインサート1250をシェル1222内に着座させるのに1.25N〜44Nであり得る。あるいは、挿入力は、挿入中の任意の点で1.25N〜44Nであってもよい。摩擦嵌め連結の場合、内部幅をW1からW2に広げて挿入を容易にするために、ユーザはゾーン1237及び1239においてシェル1222を押しつぶしてよい。
上記のカートリッジは、インサートを係合解除するために前面及び/又は後面に内向きの力を加えることを示しているが(すなわち、図21の前部ゾーン1237に近接して)、その他の例のカートリッジ構成では、内向きの力をシェルの前面/後面ではなく側面に加えることで、インサートが取り外される。本明細書で使用する時、シェルの側面とは、前部ハウジングの前面が後部ハウジングの後面と会合するシェル外表面の一部を指す。このような内向きの力は、カートリッジがベースから取り外された後で、カートリッジの側面がユーザの親指と1つ以上の指との間に把持される時に、ユーザの手によって加えることができる。押しつぶし力によって側面が内向きにたわむと、前部ハウジング及び/又は後部ハウジングのその他の部分は外向きにたわむことができる。このような外向きのたわみは、シェル内に位置決めされたインサートを取り外して、除去することを可能にする。図24は、内向きの力をシェルの側面に加えた時にインサートを取り外すように構成されたシェルと共に用いることができる例示のインサート1350の等角図を示す。インサート1350は、フレーム1366によって包囲された接着剤部1352を有するように、本明細書で説明される他のインサートと同様であってよい。しかしながら、他の構成では、インサート1350はフレームレスであってもよい。インサート1350は更に、インサート1350の下部から延出する下方垂下タブ1364を有し得る。示される構成では、インサート1350の前面から外向きに突出する出っ張り1340が、接着剤部1352の真下に位置決めされる。出っ張り1340は、フレーム1366と一体的に形成されるか、あるいは他の方法でフレーム1366に取り付けられてもよい。出っ張り1340は、下記でより詳細に説明するように、シェルの内表面と係合するように構成された係合面1341をその遠位端に有してもよい。図24は、出っ張り1340及び係合面1341の構造配置の一例を示しているが、本開示の範囲から逸脱することなく、これらの特徴の他の配置を用いることもできる。
ここで図25〜図27を参照すると、シェル1422及びインサート1450の簡略図が示されている。図25〜図27は、その側面のうち1つ以上に力を加えた時の、シェル1422の様々な部分のたわみを大まかに示す。図26は、図25の線26−26に沿って取った断面図であり、図27は、内向きの力F1及びF2が加えられている間のシェル1422を示す。インサート1450は、その前側から突出する、係合面1441(図27)を有する出っ張り1440を有しているため、インサート1350と同様である。シェル1422に完全に挿入されると、インサート1450は、インサート1450がシェル1422内に保持されるように、シェルの内表面1438と機械的に係合する。インサート1450はシェル1422に対して3点接続を用いることができる。示されるように、インサート1450の側部は、シェル1422の内表面1438から内向きに延出するサイドレール1443と係合することができる。サイドレール1443は、シェル1422の内表面からインサート1450とほぼ平行に延出することができる。図26に示すとおり、インサート1450は、サイドレール1443と必ずしも完全に重なり合うわけではなく、インサート1450のいずれかの側面で、シェル1422の内表面1438とインサート1450の側縁部との間に間隙を形成する。インサート1450は、シェル1422の内表面1438との出っ張り1440の係合面1441相互作用のためにサイドレール1443に対して付勢されてもよい(図26)。
図26に示すように、休止位置にある時、シェル1422は内部幅(W1)及び内部深さ(D1)を有する。インサート1450は、両側のサイドレール1443の間の間隙よりもわずかに広い幅(W2)を有する。図27に示すように、押しつぶし位置にある時(すなわち、ユーザによってシェル1422の側部に力F1及びF2が加えられている間)、シェル1422は内部幅(W3)及び内部深さ(D2)を有する。示されるように、2つの側部が押しつぶされているため、内部幅(W3)は内部幅(W1)よりも小さい。しかしながら、それでも内部幅(W3)は挿入幅(W2)より少なくともわずかに広いので、インサート1450をシェル1422から取り外すことを妨げるおそれのある内向きの力をシェル1422の側部がインサート1450に加えることを避けることができる。力F1及びF1が加えられている間、内部深さ(D2)は内部深さ(D1)よりも大きくなる。内部深さがD1からD2に増加すると、出っ張り1440の係合面1441は内表面1438から分離し(図27に示すように)、それによって、インサート1450をサイドレール1443に対して保持していた付勢力が除去される。次に、ユーザ又は重力のいずれかによって、インサート1450をシェル1422から引き出してよい。
ユーザは、インサート1450を分配するため、又は一部のケースでは、インサート1450をシェル1422に挿入することを補助するために、力F1及びF2を、シェル1422の第1のサイドゾーン1437及び/又は第2のサイドゾーン1439にそれぞれ加えてよい。第1のサイドゾーン1437及び第2のサイドゾーン1439は、前面1426と後面1430とが接合する場所に近接している。一部の構成では、第1のサイドゾーン1437及び第2のサイドゾーン1439は、シェル1422の下部内に位置決めされてよく、またグラフィック的及び/又はテクスチャ的に識別された外表面1430であってよい。示される構成では、第1のサイドゾーン1437及び第2のサイドゾーン1439は、シェル1422の底部1435の上方の高さ(H)に位置決めされる。一部の構成では、ユーザは、第1のサイドゾーン1437及び第2のサイドゾーン1439を押しつぶすことなどによって、シェル1422の第1のサイドゾーン1437及び第2のサイドゾーン1439に同時に力を加えてもよい。
ここで図28〜図30を参照すると、別の例のシェル1522及びインサート1550の簡略図が示されている。図29は、図28の線29−29に沿って取った断面図であり、図30は、内向きの力F1及びF2がその側面に加えられている間のシェル1522を示す。インサート1550は、その前側から突出する、係合面1541(図27)を有する出っ張り1540を有しているため、インサート1450と同様である。この構成では、シェル1522は、シェル1522の内表面1538から延出するサイドレール1543を更に有する。しかし、シェル1522のサイドレール1543は、インサート1550に対して概して垂直に延出している。インサート1550は、出っ張り1540の係合面1541とシェル1522の内表面1538との相互作用により、サイドレール1543に対して付勢されてもよい(図29)。インサート1550は、両側のサイドレール1443の間の間隙よりもわずかに広い幅(W2)を有する。図30に示す適用力F1及びF2によって、内部深さがD1からD2に増え、内部幅がW1からW3に減り、それにより係合面1541が内表面1538から係合解除されて、サイドレール1543に対する付勢力が取り除かれると、インサート1550は、図27に示されるものと同様にシェル1522から分配され得る。
ここで図31を参照すると、リザーバ1676を含む例示のインサート1650が示される。インサート1650は、例えば、シェル1422、1522で使用可能となり得、フレーム1666に包囲される接着剤部1652及び下方垂下タブ1664を含む。出っ張り1640は、リザーバ1676の前壁1680から延出する。出っ張り1640の遠位端上の係合面1641は、上記の係合面1441及び1551と同様に、シェルの内表面と係合するように位置決めされる。理解されるように、光源を有するインサートのその他の構成も、シェル1422及び1522と同様に、これらのインサートがシェルと共に用いられるように係合面を備える出っ張りを含むことができる。ここで図32〜図36を参照すると、別の例示の捕虫装置1700が示される。図示される捕虫装置1700は、電源を必要とする誘引物質を利用しない。このため、捕虫装置1700は床、カウンタ、又は棚などの表面上に置かれて、地這虫を捕獲することができる。捕虫装置1700は、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部1734を画定するエンクロージャ1705を全体として形成する、前部ハウジング1724及び後部ハウジング1728を有する。図26に示す捕虫装置1700の分解図で示すように、前部ハウジング1724はヒンジ1743によって後部ハウジング1728に連結される。エンクロージャ1705は、閉鎖位置(図32)と開放位置(図33)との間を選択可能に移動可能である。開放位置では、インサート1750の取り外しを容易にするために、前部ハウジング1724の少なくとも一部が後部ハウジング1728から分離されている。上述の構成と同様に、インサート1750は、虫を不動化する接着剤部1752を含むことができる。エンクロージャ1705が閉鎖位置にある時(図32)、インサート1750は、捕虫装置1700の少なくとも一部内に取り外し可能に保持され得る。一部の構成では、インサート1750は、後部ハウジング1728の突出部1740と係合する孔1762を含む。本開示の範囲から逸脱することなく、他の種類の一時的連結を用いることもできる。
図32に示すように、前部ハウジング1724は、開口部1734の両側に位置決めされた押し下げ可能なタブ1744を含むことができる。押し下げ可能なタブ1744は、後部ハウジング1728のレール1747と係合するように構成されたリップ1749を含む。閉鎖位置にある時(図32)、レール1747はリップ1749と係合して、前部ハウジング1724及び後部ハウジング1728の相対的な位置決めを維持し、それによりインサート1750を保持する。ユーザが図33に示すように押し下げ可能なタブ1744を押しつぶすと、リップ1749がレール1747から係合解除し、それにより後部ハウジング1728がヒンジ1743を中心に旋回し、かつ前部ハウジング1724から離れように矢印1792によって示される方向へと揺動することを可能にする。後部ハウジング1728がヒンジ1743から吊り下がった状態で、重力が使用済みのインサート1750を廃棄のために突出部1740から引き抜くことができる。ユーザは、新しいインサートを後部ハウジング1728上に配置して、リップ1749とレール1747とを再係合させてエンクロージャ1705を閉鎖位置に戻し、装置を使用のために準備することができる。
一部の構成では、捕虫装置1700と共に使用可能なインサートは、様々な種類の誘引物質を含むことができる。図3536は、捕虫装置1700と共にそれぞれ使用可能なゲル状の昆虫誘引物質を貯蔵するためのリザーバを含むインサートを示している。最初に図35を参照すると、フレーム1866及び接着剤部1852を有するインサート1850が示されている。リザーバ1876は、フレーム1866の一部によって画定される。リザーバ1876は、使用中に虫が捕虫装置1700の開口部1734に引き込まれ得るように、昆虫誘引組成物を貯蔵することができる。図36は、同じくフレーム1966及び接着剤部1952を有するインサート1950を示す。リザーバ1976は、フレーム1966の一部によって画定される。この構成では、フレーム1966は、リザーバ1976に近接して複数の孔を画定する。こうした孔は、例えば、昆虫誘引組成物の蒸発速度を低下させる、又は他の方法で昆虫誘引組成物をリザーバ1976内に保持することを助けることができる。リザーバ1876及び1976は、使用中に虫が捕虫装置1700の開口部1734に引き込まれ得るように、それぞれ昆虫誘引組成物を貯蔵することができる。両方のインサート1850及び1950は更に、ユーザが対応するインサートのフレーム又は接着剤部と直接物理的に接触することなしに、捕虫装置1700から排出されることができる。
本開示の更なる非限定的な説明
以下の番号が付与されたパラグラフは、後に所望される場合は特許請求の範囲に添付するのに好適な形態で本開示の更なる非限定的な説明を構成する。
1.捕虫装置で使用するためにシェルに挿入するためのインサートであって、シェルは、シェルの内表面から延出する1つ以上の突出部を有し、
捕虫するための接着剤を備える接着剤部と、
接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームであって、フレームは、2つの側縁部と、高さ及び側縁部で終端する上部縁部を有する上部と、を備え、各側縁は、上部縁部の終端の2mm以内に位置決めされた頂縁部を有する凹みを有する、フレームと、を備える、インサート。
2.捕虫装置のためのインサートであって、
捕虫するための接着剤を備える接着剤部と、
接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームであって、フレームは、2つの側縁部と、底縁部と、底縁部から下方に延出する下方垂下タブと、を備え、下方垂下タブの垂直中心線は、接着剤部の垂直中心線からオフセットされている、フレームと、を備える、インサート。
3.接着剤部を被覆する剥離ライナを更に備える、実施例1又は2のいずれか1つに記載のインサート。
4.光源を更に含む、実施例1〜3のいずれか1つに記載のインサート。
5.接着剤部は多孔性でない、実施例1〜4のいずれか1つに記載のインサート。
6.インサートは、昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバを更に備え、リザーバは、接着剤部から離れる方向に延在する前壁及びほぼ平面状の後壁によって画定される、実施例1〜5のいずれか1つに記載のインサート。
7.リザーバと、フレームと、ほぼ平面状の後壁とは、一体的に形成される、実施例6に記載のインサート。
8.接着剤部は、接着剤を備える前面を有し、昆虫誘引組成物は、接着剤部の前面と同じインサートの側面上にある、実施例6〜7のいずれか1つに記載のインサート。
9.リザーバは、昆虫誘引組成物の上方に配置されたリザーバ開口部を備え、接着剤部はリザーバ開口部に隣接して終端する、実施例6〜8のいずれか1つに記載のインサート。
10.インサートは、接着剤部を包囲するシェルを含まない、実施例1〜9のいずれか1つに記載のインサート。
11.接着剤部は、その上に接着剤がコーティングされたフィルムから本質的になる、実施例1〜10のいずれか1つに記載のインサート。
12.
フレームを形成することと、
リザーバを形成することと、
昆虫誘引組成物をリザーバ内に挿入することと、
接着剤部をフレームの少なくとも一部に取り付けることと、を含む、捕虫用インサートを作製する方法。
13.リザーバは、前壁と、後壁と、リザーバ開口部と、を備え、フレームとリザーバとは、一体的に形成される、実施例12に記載の方法。
14.リザーバは、前壁と、後壁と、リザーバ開口部と、を備え、リザーバはフレームと別個に形成されからフレームに取り付けられる、実施例12のうちの1つに記載の方法。
15.接着剤部はリザーバ開口部に隣接して終端する、実施例13〜14のいずれか1つに記載の方法。
16.リザーバは、リザーバ開口部の少なくとも一部の周囲に延在する出っ張りを更に備える、実施例13〜15のいずれか1つに記載の方法。
17.取り外し可能なフィルムを出っ張りに取り付けて、リザーバ開口部を少なくとも部分的に被覆することを更に含む、実施例16に記載の方法。
18.接着剤部を取り付ける工程は、リザーバを充填する工程の前に行われる、実施例12〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.
地這虫を受容するための開口部を画定するエンクロージャを形成する前部ハウジング及び後部ハウジングであって、前部ハウジングはヒンジによって後部ハウジングに連結され、エンクロージャは開放位置と閉鎖位置との間を選択可能に移動可能であり、前部ハウジングの少なくとも一部は開放位置にある時に後部ハウジングと分離される、前部ハウジング及び後部ハウジングと、
接着剤部を有するインサートであって、エンクロージャが閉鎖位置にある時に、エンクロージャの少なくとも一部分内で取り外し可能に保持される、インサートと、を備える、地這虫捕虫器。
20.ベースと共に使用するためのカートリッジであって、
接着剤部を備えるインサートと、
飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、開口部を備える底部と、を備えるシェルであって、底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される、シェルと、を備え、
インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過し、
インサートは、ユーザがシェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、底部の開口部から離脱する、カートリッジ。
21.光源を更に備える、実施例20に記載のカートリッジ。
22.インサートはユーザが接着剤部に触れることなしにシェルから離脱する、実施例20又は21のいずれか1つに記載のカートリッジ。
23.インサートは、力が加えられた後で、重力によってシェルから離脱する、実施例20〜22のいずれか1つに記載のカートリッジ。
24.力を加えることによって、力が加えられる位置において、シェルの前面及びシェルの後面のうちの1つ以上における内向きのたわみが生じる、実施例20〜23のいずれか1つに記載のカートリッジ。
25.インサートは2つの側縁部を備え、側縁部のそれぞれは、シェルの内表面上の対応する突出部と取り外し可能に係合する凹みを有する、実施例20〜24のいずれか1つに記載のカートリッジ。
26.力を加えることで、突出部が凹みから係合解除され、それによりインサートがシェルから取り外される、実施例25に記載のカートリッジ。
27.シェルは、フランジに連結されてインサートと係合する押し下げ可能なタブを有する上面を備え、押し下げ可能なタブは、押し下げられるとインサートを係合解除する、実施例20に記載のカートリッジ。
28.インサートは、接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームを更に備える、実施例20〜27のいずれか1つに記載のカートリッジ。
29.インサートは、昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバを更に備え、リザーバは、接着剤部から離れる方向に延在する前壁及び後壁によって部分的に画定される、実施例28に記載のカートリッジ。
30.フレームと、リザーバと、後壁とは、一体的に形成される、実施例29に記載のカートリッジ。
31.リザーバは、昆虫誘引組成物の上方に配置されたリザーバ開口部を備え、接着剤部はリザーバ開口部に隣接して終端する、実施例29〜30のいずれか1つに記載のカートリッジ。
32.リザーバの少なくとも一部は,シェルの底面の下方を延在する、実施例20〜31のいずれか1つに記載のカートリッジ。
33.インサートは下方垂下タブを更に備え、下方垂下タブの垂直中心線は、インサートの垂直中心線からオフセットされている、実施例20〜32のいずれか1つに記載のカートリッジ。
34.インサートは、摩擦嵌めによってシェル内に取り外し可能に保持される、実施例20〜33のいずれか1つに記載のカートリッジ。
35.インサートは上部を有し、シェルは閉鎖した上部を有し、インサートがシェル内に着座すると、シェルの上部はインサートの上部と近接して配置される、実施例20〜34のいずれか1つに記載のカートリッジ。
36.インサートがシェル内に着座すると、前面及び後面は接着剤部を実質的に包囲する、実施例20〜35のいずれか1つに記載のカートリッジ。
37.
実施例20〜36のいずれか1つに記載のインサートと、
実施例20〜36のいずれか1つに記載のカートリッジと、を備えるキット。
38.
その内部に少なくとも部分的に配置されたインサートを有するシェルを把持する工程であって、インサートは、接着剤部を備え、シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、底部開口部と、を備える、工程と、
シェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加える工程と、
力を加えることに応答して、インサートを重力によって底部の開口部から離脱させる工程と、を含む、カートリッジを使用する方法。
39.接着剤部はその上に捕捉された複数の虫を有する、実施例38に記載の方法。
40.インサートをシェルから離脱させる工程は、インサートをゴミ容器内に落とす工程を更に含む、実施例38〜39のいずれか1つに記載の方法。
41.力を加えた後で、接着剤部がユーザによって触れられることがない、実施例38〜40のいずれか1つに記載の方法。
42.
重力によってインサートをシェルから離脱させた後で、新しいインサートを底部の開口部を介してシェルに挿入することを更に含む、実施例38〜41のいずれか1つに記載の方法。
43.新しいインサートを備えるカートリッジと光源を備えるベースとを係合させる工程を更に含み、底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置される、実施例42に記載の方法。
44.カートリッジがベースに係合する際に光源を起動させることを更に含み、光源は接着剤部を照明する、実施例43に記載の方法。
45.
a)ユーザがインサートを備えるシェルを把持する工程であって、インサートは捕虫するための接着剤部を備え、シェルは、前面と、後面と、シェルの底部の開口部と、を備える、工程と、
b)続いて、工程a)の後に、シェルの前面又はシェルの後面のうちの少なくとも1つに力を加え、続いて、インサートがシェルの内部に少なくとも部分的に配置されるまで、インサートを底部の開口部を介してシェルに挿入する工程と、
c)続いて、b)の後に、前面又は後面のうちの少なくとも1つに加えられた力を解放する工程であって、力の解放時に、インサートは摩擦嵌めによってシェル内に保持される、工程と、を含む、カートリッジを使用する方法。
46.c)の後に第2の内向きの力を前面又は後面のうち少なくとも1つに加え、その結果、インサートは、第2の力が加えられた後で、重力によってシェルから離脱することを更に含む、実施例45に記載の方法。
47.捕虫用カートリッジであって、
接着剤部と、昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバと、を備えるインサートと、
飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、開口部を備える底部と、を備えるシェルと、を備え、
インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートの少なくとも一部は、インサートをシェルに挿入する際に、底部の開口を通過し、リザーバは、インサートが少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持される時に、底部開口部に隣接して位置決めされ、
インサートは、ユーザがシェルの前面又はシェルの後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、底部の開口部から離脱する、カートリッジ。
48.リザーバは、部分的には、接着剤部から離れる方向に延在する前壁によって画定される、実施例47に記載の捕虫装置。
49.
ベースと、
インサート及びシェルを備えるカートリッジと、を備え、
シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、シェルの底部の開口部と、第1のサイドゾーンと、第2のサイドゾーンと、を備え、前面及び後面は、第1及び第2のサイドゾーンのそれぞれの内部に接合し、底部の開口部は、カートリッジがベースに係合する際に、ベースに隣接して配置され、
インサートは、接着剤部を備え、
インサートは、少なくとも部分的にシェル内に取り外し可能に保持され、インサートをシェルに挿入する際に、インサートの少なくとも一部は底部の開口部を通過し、カートリッジがベースから取り外される際に、ユーザがシェルの第1及び第2のサイドゾーン(sides zones)のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、インサートは底部の開口部を介してシェルから離脱する、捕虫装置。
50.力は手によって加えられる、実施例49に記載の捕虫装置。
51.インサートは、ユーザが接着剤部に触れることなしにシェルから離脱する、実施例49〜50のいずれか1つに記載の捕虫装置。
52.インサートは、力が加えられた後で、重力によってシェルから離脱する、実施例49〜51のいずれか1つに記載の捕虫装置。
53.シェルは下部を備え、力はシェルの下部に加えられる、実施例49〜52のいずれか1つに記載の捕虫装置。
55.シェルは、下部の上に物理的表示を備える、実施例53に記載の捕虫装置。
56.力を加えることによって、力が加えられた位置以外の位置において、シェルの前面及びシェルの後面のうちの1つ以上における外向きのたわみが生じる、実施例49〜55のいずれか1つに記載の捕虫装置。
57.インサートは、昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバを更に備える、実施例49〜56のいずれか1つに記載の捕虫装置。
58.インサートは、係合面を有する出っ張りを更に備える、実施例49〜57のいずれか1つに記載の捕虫装置。
59.フレームと出っ張りとは一体的に形成される、実施例49〜58のいずれか1つに記載の捕虫装置。
60.捕虫装置のシェルに挿入するためのインサートであって、
捕虫するための接着剤を備える接着剤部と、
接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームと、
固形の昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバであって、インサートの下部内に内に位置する、リザーバと、を備える、インサート。
61.リザーバ及び接着剤部のうち1つ以上を被覆する剥離ライナを更に備える、実施例60に記載のインサート。
62.光源を更に備える、実施例60又は61のいずれか1つに記載のインサート。
63.昆虫誘引組成物はゲルである、実施例60〜62のいずれか1つに記載のインサート。
64.接着剤部は多孔性でない、実施例60〜63のいずれか1つに記載のインサート。
65.接着剤部は接着剤を備える前面を有し、昆虫誘引組成物は、接着剤部の前面と同じインサートの側面上にある、実施例60〜64のいずれか1つに記載のインサート。
66.リザーバは、接着剤部から離れる方向に延在する前壁及びほぼ平面状の後壁によって画定される、実施例60〜65のいずれか1つに記載のインサート。
67.リザーバと、フレームと、ほぼ平面状の後壁とは、一体的に形成される、実施例66に記載のインサート。
68.前壁は凸形状を有し、フレームと一体的に形成され、リザーバは、約1cm〜60cmの容積を有する、実施例66〜67のいずれか1つに記載のインサート。
69.リザーバは、昆虫誘引組成物の上方に配置されたリザーバ開口部を備え、接着剤部はリザーバ開口部に隣接して終端する、実施例66〜68のいずれか1つに記載のインサート。
70.リザーバ開口部は、少なくとも部分的に前壁によって画定される、実施例69に記載のインサート。
71.インサートは下方垂下タブを更に備え、下方垂下タブの垂直中心線は、インサートの垂直中心線からオフセットされている、実施例60〜70のいずれか1つに記載のインサート。
72.インサートは、接着剤部を包囲するシェルを含まない、実施例60〜71のいずれか1つに記載のインサート。
73.接着剤部は、その上に接着剤がコーティングされたフィルムから本質的になる、実施例60〜72のいずれか1つに記載のインサート。
74.請求項60〜73のいずれか一項に記載の1つ以上のインサートを収容するパッケージから本質的になる被包装製品。
本明細書に開示されている寸法及び/又は値は、列挙される正確な数値寸法及び/又は値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。むしろ、別段の指定のない限り、このような寸法及び/又は値のそれぞれは、列挙した寸法及び/若しくは値、並びに/又はその寸法及び/若しくは値の近辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図している。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは関連出願を含む、本明細書で引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されている任意の発明に関する先行技術であることを認めるものではなく、あるいは上記の引用が、単独で又は任意の他の参考文献(単数又は複数)と組み合わせて、任意のそのような発明を教示、示唆、又は開示することを認めるものではない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に割り当てられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。

Claims (50)

  1. ベースと、
    インサート及びシェルを備えるカートリッジであって、
    前記シェルは、飛翔虫又は地這虫を受容するための開口部を画定する前面と、後面と、前記シェルの底部の開口部と、を備え、前記底部の前記開口部は、前記カートリッジが前記ベースに係合する際に、前記ベースに隣接して配置され、
    前記インサートは、接着剤部を備え、
    前記インサートは、少なくとも部分的に前記シェル内で取り外し可能に保持され、前記インサートを前記シェルに挿入する際に、前記インサートの少なくとも一部は前記底部の前記開口部を通過する、カートリッジと、
    前記カートリッジが前記ベースと係合する際に、前記接着剤部の少なくとも一部を照明するように位置決めされる光源と、を備える、捕虫装置。
  2. 前記カートリッジが前記ベースから取り外される際に、ユーザが前記シェルの前記前面及び前記シェルの前記後面のうちの1つ以上に内向きの力を加えることに応答して、前記インサートは、前記底部の前記開口部を介して前記シェルから離脱する、請求項1に記載の捕虫装置。
  3. 前記力は手によって加えられる、請求項2に記載の捕虫装置。
  4. 前記インサートは、前記ユーザが前記接着剤部に触れることなしに前記シェルから離脱する、請求項2〜3のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  5. 前記インサートは、前記力が加えられた後で、重力によって前記シェルから離脱する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  6. 前記シェルは下部を備え、前記力は前記シェルの前記下部に加えられる、請求項2〜5のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  7. 前記下部は、約1.5mm、2、4、6、8、10mm〜約28、30、32、34、36、40、45mmの高さを有する、請求項6に記載の捕虫装置。
  8. 前記シェルは、前記下部の上に物理的表示を備える、請求項6に記載の捕虫装置。
  9. 前記力を加えることによって、該力が加えられた位置において、前記シェルの前記前面及び前記シェルの前記後面のうちの1つ以上における内向きのたわみが生じる、請求項2〜8のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  10. 前記たわみは、前記力が加えられる位置において、約1mm〜約30mmである、請求項9に記載の捕虫装置。
  11. 前記ベースは、前記カートリッジが前記ベースと係合して、前記力が前記シェルに加えられた際に、前記シェルの前記前面及び前記シェルの前記後面のうちの1つ以上におけるたわみを制限する少なくとも1つの直立タブを更に備える、請求項9又は10のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  12. 前記力を加えることで、前記シェルの前記底部から約0.2mm〜約30mmにある点において、前記シェルにおける約0.2mm〜約4、6、8、10mmの外向きたわみが生じる、請求項2〜11のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  13. 前記インサートは2つの側縁部を備え、該側縁部のそれぞれは、前記シェルの内表面上の対応する突出部と取り外し可能に係合する凹みを有する、請求項2〜12のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  14. 前記力を加えることで、前記突出部が前記凹みから係合解除され、それにより前記インサートが前記シェルから取り外される、請求項13に記載の捕虫装置。
  15. 前記インサートは、高さ及び前記側縁部で終端する上部縁部を有する上部を有する、請求項13又は14のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  16. 前記上部縁部は円弧形状であり、任意で、前記インサートは、約75mm〜約125mmの高さ、及び約50mm〜約100mmの幅を有する、請求項15に記載の捕虫装置。
  17. 前記2つの側縁部のそれぞれの上の前記凹みは、前記インサートの底縁部から約10、15、20mm〜約40、50、60、70、80、90mm上方に位置決めされる、請求項13〜16のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  18. 各側縁部上の前記凹みは、約0.5mm〜約10mmの長さ、及び約0.5mm〜約3.5mmの深さを有し、シェルの前記内表面上の前記突出部は、約0.4mm〜約9.9mmの長さ、及び約0.2mm〜約4mmの幅を有する、請求項13〜17のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  19. 前記シェルは、押し下げ可能なタブを有する上面を備える、請求項1に記載の捕虫装置。
  20. 前記押し下げ可能なタブは、フランジに連結されて前記インサートと係合する、請求項19に記載の捕虫装置。
  21. 前記押し下げ可能なタブは、押し下げられると、前記インサートを係合解除する、請求項20に記載の捕虫装置。
  22. 前記インサートは、前記接着剤部を少なくとも部分的に包囲するフレームを更に備える、請求項1〜21のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  23. 前記接着剤部は、虫を捕獲すると共に前記接着剤部を前記フレームの少なくとも一部に取り付ける接着剤を備える、請求項22に記載の捕虫装置。
  24. 前記フレームは前部及び後部を備え、前記接着剤部の少なくとも一部は、前記前部と前記後部との間に配置される、請求項22に記載の捕虫装置。
  25. 前記フレームは、前記接着剤部を捕捉する複数の突出部を備える、請求項22に記載の捕虫装置。
  26. 前記接着剤部はほぼ平面状であり、前記フレームはほぼ平面状である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  27. 前記インサートは、昆虫誘引組成物を貯蔵するリザーバを更に備える、請求項1〜26のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  28. 前記リザーバは、部分的には、前記接着剤部から離れる方向に延在する前壁によって画定される、請求項27に記載の捕虫装置。
  29. 前記前壁は前記フレームと一体的に形成され、前記リザーバは約1cm〜60cmの容積を有する、請求項28に記載の捕虫装置。
  30. 前記前壁は凸形状を有する、請求項28及び29のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  31. 前記リザーバは、ほぼ平面状の後壁によって更に画定される、請求項27〜30のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  32. 前記フレームと、前記リザーバと、前記ほぼ平面状の後壁とは、一体的に形成される、請求項31に記載の捕虫装置。
  33. 前記リザーバは、前記昆虫誘引組成物の上方に配置されたリザーバ開口部を備え、前記接着剤部は前記リザーバ開口部に隣接して終端する、請求項28〜30のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  34. 前記リザーバ開口部は、少なくとも部分的に前記前壁によって画定される、請求項33に記載の捕虫装置。
  35. 前記リザーバは、前記リザーバ開口部の少なくとも一部の周囲を延在する出っ張りを更に備える、請求項34のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  36. 前記リザーバは、約1mm〜約30mmの深さと、約10mm〜約100mmの幅と、約1mm〜約50mmの高さとを有する、請求項27〜35のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  37. 前記カートリッジが前記ベースと係合する際に、前記リザーバの少なくとも一部は前記ベース内に延在する、請求項27〜36のいずれか一項に記載の捕虫。
  38. 前記ベースは、前記カートリッジが前記ベースと係合する際に前記リザーバの後方に配置される回路基板を更に備え、前記回路基板は前記ベース内で垂直に配置される、請求項27〜37のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  39. 前記インサートは、前記カートリッジが前記ベースと係合する際に前記ベース内でスイッチと係合する下方垂下タブを更に備える、請求項1〜38のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  40. 前記下方垂下タブの垂直中心線は、前記インサートの垂直中心線からオフセットされている、請求項39に記載の捕虫装置。
  41. 前記ベースは、発熱素子を収容する上方に延在するハウジングを更に備える、請求項1〜40のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  42. 前記ハウジングは、前記カートリッジが前記ベースと係合する際に、前記シェルの前記底部の前記開口部を通って前記シェル内に延在する、請求項41に記載の捕虫装置。
  43. 前記カートリッジが前記ベースと係合する際に、前記ハウジングは前記インサートの後方に配置される、請求項41〜42のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  44. 前記ベースが前記光源を備えるか、前記シェルが前記光源を備えるか、又は前記インサートが前記光源を備えるか、のいずれかである、請求項1〜43のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  45. 前記インサートは、前記光源と電気通信する接点を有する下方垂下タブを備える、請求項1〜44のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  46. 前記インサートは、摩擦嵌めによって前記シェル内に取り外し可能に保持される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  47. 前記シェルに力が加えられていない時に、前記シェルは、約0.2mm〜約4mmである前記インサートとの締まり嵌めを有する、請求項46のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  48. 前記インサートは上部を有し、前記シェルは閉鎖した上部を有し、前記インサートが前記シェル内に着座すると、前記シェルの前記上部は前記インサートの前記上部と近接して配置される、請求項1〜47のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  49. 前記カートリッジは、前記ベースと取り外し可能に係合する、請求項1〜48のいずれか一項に記載の捕虫装置。
  50. 前記インサートが前記シェル内に着座すると、前記前面及び前記後面は、前記接着剤部を実質的に包囲する、請求項1〜49のいずれか一項に記載の捕虫装置。
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