JP2019517383A - 放射状経路のフィルターエレメント、それを使用するシステムおよび方法 - Google Patents

放射状経路のフィルターエレメント、それを使用するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、放射状透過液排出路(550)を有するフィルターエレメント(500)を提供する。フィルターエレメントは、一般に、時計方向および反時計方向に往復してコア(530)の周囲に巻き付けられた閉鎖膜構造(510)を含み、コアの周囲に膜の半円形の折り重なりが形成される。膜の半円形の折り重なりは、ある間隙で分離された、互いに向かい合う位置にある先端部(560)を有する。閉鎖膜構造(510)の内部によって供給路が画定され、閉鎖膜構造の外部によって少なくとも1つの透過液路(522)が画定される。放射状透過液排出路(550)は、膜の半円形の折り重なりの先端部の間の間隙を通って延在する。放射状透過液排出路を含むフィルターエレメントを含むシステム、および放射状透過液排出路を含むフィルターエレメントの使用方法も提供される。

Description

関連出願
本出願は、2016年6月9日に出願された米国仮特許出願第62/347,780号明細書の利益を主張する。上記出願の教示全体が参照により本明細書に援用される。
バイオ医薬製造システムは、典型的には、治療用タンパク質の迅速で穏やかな濃縮およびダイアフィルトレーションが行われるタンジェンシャルフロー濾過(TFF)装置を含んでいる。一般的なTFF装置の構成は、Zeman and Zydney,Microfiltration and Ultrafiltration Principles and Practices,Chapter 6,1996に示されるように、中空繊維、管状、平板、およびスパイラル型の構成を含む。従来のスパイラルTFF装置は、1つ以上の長方形の透過膜エンベロープを含み、これは孔あき透過液排出管から生じる開放端と、その周囲に連続的に巻き付けられた自由端とを有し、ほぼ円形のスパイラル型エレメントが形成される。
本発明のフィルターエレメントは、従来のスパイラル型フィルターエレメントよりも短縮された透過液路長が得られる放射状排出路を含む。この短縮された透過液排出路によって、フィルターからの透過液の除去がより容易になり、より低い操作圧力が可能となる。
したがって、一実施形態では、本発明は、時計方向および反時計方向に往復してコアの周囲に巻き付けられた閉鎖膜構造を含み、コアの周囲に膜の半円形の折り重なりを形成するフィルターエレメントを対象とする。この膜の半円形の折り重なりは、間隙によって分離された互いに向かい合う位置にある先端部を有し、この間隙によって放射状の透過液排出路が画定される。閉鎖膜構造は、少なくとも1つの供給路を画定する内側部分と、少なくとも1つの透過液路を画定する外側部分とを有する。
別の一実施形態では、本発明は、放射状の透過液排出路を有するフィルターエレメントを含むタンジェンシャルフロー濾過(TFF)システムを対象とする。
さらに別の一実施形態では、本発明は、閉鎖膜構造にひだを付けることによって折り重ねられた膜のスタックを形成するステップと、折り重ねられた膜のスタックがコアの周囲に膜の半円形の折り重なりを形成するように、折り重ねられた膜のスタックをコアの周囲に巻き付けるステップとを含むフィルターエレメントの形成方法に関する。膜の半円形の折り重なりは、間隙が生じることで放射状の透過液排出路が形成されるように、互いに向かい合う位置にある先端部を有する。この方法は、閉鎖膜構造の内側部分から形成される少なくとも1つの供給路を設けるステップをさらに含む。
さらなる一実施形態では、本発明は、放射状の透過液排出路を有するフィルターエレメントを提供するステップと、フィルターエレメントの少なくとも1つの供給路に液体供給材料を導入するステップとを含む液体供給材料の濾過方法を提供する。液体供給材料は、閉鎖膜構造によって画定された流路を通って移動し、フィルターエレメントを通過するときに透過液と保持液とに分離される。透過液が放射状の透過液排出路に到達し、それによって液体供給材料が濾過されること。
以上のことは、異なる図面にわたって同様の参照文字は同じ部分を意味する添付の図面に示されるような本発明の例示的実施形態の以下のより詳細な説明から明らかとなるであろう。図面は必ずしも縮尺通りではなく、その代わりに本発明の実施形態の説明に際して強調が行われている。
従来のスパイラル型フィルターエレメント(従来技術)の断面図である。 従来の単葉スパイラル型フィルターエレメント(従来技術)のアセンブリを示す概略図である。 組み立てられた単葉スパイラル型フィルターエレメント(従来技術)の概略図である。 複葉スパイラル型フィルターエレメント(従来技術)のアセンブリを示す概略図である。 組み立てられた複葉スパイラル型フィルターエレメント(従来技術)の概略図である。 スパイラル型フィルターエレメント(従来技術)の末端の立面図である。 34インチの透過液路長を有する従来のスパイラル型フィルターエレメントと、より長い68インチの透過液路長を有するスパイラル型フィルターエレメントとの、1時間当たり膜1平方メートル当たりのリットル数(LMH)の単位での生産性対観察された膜間差圧(TMP)のグラフである。 本発明の一例のフィルターエレメントのアセンブリを示す概略図である。 本発明の組み立てられた放射状経路のフィルターエレメントの一例の概略図である。 図5Aおよび5Bのフィルターエレメントとともに使用するための閉鎖膜構造の一例の概略図である。 図5Aおよび5Bのフィルターエレメントとともに使用するための別の一例の閉鎖膜構造の概略図である。 図5Aおよび5Bのフィルターエレメントとともに使用するための折り重ねられた閉鎖膜構造および透過スクリーンの一例の概略図である。 放射状経路支持体を含む放射状経路のフィルターエレメントの一例の概略図である。 本発明の放射状経路のフィルターエレメントの一例の末端の立面図である。 本発明の部分的に組み立てられた放射状経路のフィルターエレメントの一例の立面図である。 接着および切断の後の図6の例の放射状経路のフィルターエレメントの立面図である。 図7および8の組み立てられた放射状経路のフィルターエレメントの末端の立面図である。 一例のタンジェンシャルフロー濾過(TFF)システムの図である。
定義
他の定義がなされない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。
本明細書において使用される場合、その文脈が明確に他のことを示すのでなければ、単数形「a」、「an」、および「the」は複数形を含む。
「スパイラル型フィルターエレメント」という表現は、コアの周囲にらせん状に巻き付けられた濾過膜を意味する。スパイラル型フィルターエレメントは、ハウジング内に収容することがでる。
「単葉」スパイラルは、1つの連続する供給路を有するように形成可能なスパイラル型フィルターエレメントである。単葉スパイラルは、一般に1つの膜のシートを用いて製造されるが、たとえば2つ以上の膜のシートを直列に接続して単葉を形成するなど、2つ以上の膜のシートを用いて製造することができる。
「複葉」スパイラルは、複数の供給路を有するスパイラル型フィルターエレメントである。複葉スパイラルは、一般に2つ以上の膜のシートを用いて製造されるが、1つの膜シートを用いて製造することもできる。
表現「閉鎖膜構造」は、内部空間を画定する連続構造を形成するように、それ自体の上に折り重ねられ、それ自体に接合した(たとえば、互いに封止された末端を有する)膜シートを意味する。閉鎖膜構造は、たとえば、膜シートのバッキングが外側に面し、膜が内側に面する、膜のシートから形成された細長いループであってよい。閉鎖膜構造は、互いに直列に接続され、連続し閉鎖された構造を形成するように連結された2つ以上の膜シートであってもよい。
表現「放射状排出路」は、その中を透過液が半径方向に流れるフィルターエレメントの一部を意味する。放射状流れの方向は、典型的には、内向きにフィルターエレメントの周囲から、フィルターエレメントのコアに向かう。しかし、放射状流の方向は、外向きであってもよく、流れがフィルターエレメントのコアから離れて、フィルターエレメントの周囲またはその付近に位置する出口に向かうこともできる。
「経路通過圧力損失」(trans−channel pressure drop)は、フィルターエレメントの長さにわたる供給路中の圧力低下(たとえば、psid)を意味する。経路通過圧力損失は、供給路の入口端で読み取られる圧力読取値と、供給路の出口端における圧力読取値との間の差を求めることによって測定することができる。
「膜間差圧低下」は、膜の表面に対して垂直の圧力損失(たとえば、psid)である。膜間差圧低下(TMP)は、供給圧力から透過液の圧力を引くことによって求めることができる。フィルターモジュールで観察されるTMPは、供給圧力および保持液圧力の合計を2で割った値から出口透過液圧力を引くことによって求められる。
「流束」は、面積で規格化された流量である。流束は、ある時間で特定の面積上を流れる液体の体積を測定することによって求めることができる。
「透過流束」は、面積で規格化された透過液路中の透過液の流量(たとえば、リットル/時/m2、LMH)である。透過流束は、透過液の流量をTFF装置の膜の面積で割ることで求められる。透過液の流量は、流量計を用いて測定することができ、またはある体積の透過液を収集し、その体積を収集時間で割ることによって求めることができる。
「物質移動律速流束」は、膜間差圧とは無関係に達成可能な最大透過流束である。これは、物質移動係数に比例し、物質移動係数は、多くの場合、供給路中の流体力学的条件によって決定される溶質の拡散係数と境界層厚さとの比として表される。
「クロスフロー」は、1つのフィルターまたは直列の複数のフィルター中の供給路の入り口および出口の間の流量である。他の記載がなければ、「クロスフロー」は平均クロスフローを意味する。
用語「供給材料」、「供給サンプル」、および「供給ストリーム」は、分離のために濾過モジュール中に導入される溶液を意味する。
用語「分離」は、供給サンプルを透過液ストリームおよび保持液ストリームの2つのストリームに分ける作用を一般に意味する。
用語「透過液」および「透過液ストリーム」は、膜を透過した供給材料の部分を意味する。
用語「ダイアフィルトレート」、「ダイアフィルトレーションバッファー」、および「ダイアフィルトレートストリーム」は、ダイアフィルトレーションプロセス中に供給ストリームの透過液の溶質を洗浄するために使用される溶液を意味する。
用語「保持液」は、膜によって保持された供給材料の部分を意味する。システム、フィルターエレメント、またはフィルターモジュールに言及する場合、「保持液」または「保持液ストリーム」は、そのシステム、フィルターエレメント、またはフィルターモジュールを出た保持液を意味する。
「供給路」は、濾過アセンブリ、モジュール、またはエレメントの中の供給材料用の通路を意味する。
「透過液路」は、濾過アセンブリ、モジュール、またはエレメントの中の透過液用の通路を意味する。
「流路」という表現は、濾過される溶液が(たとえば、タンジェンシャルフロー方式で)通過する濾過膜(たとえば、限外濾過膜、精密濾過膜)を含む経路を意味する。流路は、タンジェンシャルフローを支援するあらゆる形状(たとえば、直線、コイル、ジグザグ配置)を有することができる。流路は、中空繊維膜によって形成される経路のように開放されていてもよいし、または、たとえば、織布または不織布のスペーサーで間隔が開けられた複数の平坦シートの膜で形成された長方形の通路の場合などのように1つ以上の流動障害物を有してもよい。
「TFFアセンブリ」、「TFFシステム」、および「TFF装置」は、シングルパスモードおよび/または再循環モード(たとえば、完全または部分的な再循環)で操作されるように構成されるタンジェンシャルフロー濾過システムを意味するために本明細書において同義で使用される。
「SPTFFアセンブリ」、「SPTFFシステム」、および「SPTFF装置」は、シングルパスTFFモードで操作されるように構成されるTFFシステムを意味するために本明細書において同義で使用される。
「シングルパスモード」および「シングルパスTFFモード」は、すべてまたは一部の保持液はシステムに再循環されないTFFシステム/アセンブリの条件で操作することを意味する。
「濾過膜」は、TFFシステムなどの濾過システム中に使用可能な選択的透過性の膜を意味する。
用語「限外濾過膜」および「UF膜」は、一般に、約1ナノメートル〜約100ナノメートルの間の範囲内の孔径を有する膜として定義されるか、またはダルトンの単位で表されMWCOと略記される膜の「分子量カットオフ」によって定義される。種々の実施形態において、本発明では、約1,000ダルトン〜1,000,000ダルトンの範囲内のMWCO定格を有する限外濾過膜が使用される。
用語「精密濾過膜」および「MF膜」は、約0.1マイクロメートル〜約10マイクロメートルの間の範囲内の孔径を有する膜を意味するために本明細書において使用される。
用語「複数」は、たとえば、ユニット、エレメント、モジュールの2つ以上を意味する。
「流体接続された」は、供給路、保持液路、および/または透過液路などの液体の1つ以上の通路によって互いに接続された複数のフィルターエレメントを意味する。
「生成物」は、処理によって回収される標的化学種または化合物を意味する。生成物の例としては、融合タンパク質、抗体、および抗体フラグメント、抗体薬物複合体、アルブミン、ヘモグロビン、静脈内免疫グロブリン(IVIG)、凝固因子、成長因子、ホルモン、酵素、抗原、酵母、細菌、哺乳類細胞、昆虫細胞、ウイルス、ウイルス様粒子、コロイド、汁、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、果汁、乳清、ワイン、およびビールが挙げられる。
「未濾過の供給材料」は、濾過膜と接触する前の、対象のあらゆる生成物を含む供給材料を意味する。典型的には、生成物は、供給ストリーム中に存在するモノクローナル抗体(mAb)などの対象となる生体分子(たとえば、タンパク質)である。
「処理」は、対象となる生成物を含有する供給材料を(たとえばTFFによって)濾過し、続いて濃縮および/または精製された形態の生成物を回収する行為を意味する。濃縮された生成物は、生成物の大きさおよび濾過膜の孔径に依存して保持液ストリームまたは透過液ストリームのいずれかで濾過システム(たとえば、TFF)アセンブリ)から回収することができる。
本発明の代表的な実施形態を以下に説明する。
従来のフィルターエレメント(従来技術)
スパイラル型フィルターエレメントは、当技術分野において一般に知られており、単葉構成および複葉構成の両方で製造することができる。図1は、従来の単葉スパイラル型フィルターエレメント100の一例の断面図を示している。スパイラル型フィルターエレメント100は、孔あき中空コア透過液収集管140に巻き付けられた、膜層160、供給路部品120(たとえば供給スペーサー)、および透過液路部品130(たとえば透過スペーサー)を含む。矢印150は透過液の流れる方向を示している。フィルター膜層160は供給スペーサー120の外面と平面的に接触している。供給スペーサー120は、流路形状の機械的安定化材と、膜表面付近の分極現象を軽減するための乱流促進材との両方都市的能する。透過液スペーサー130は、フィルター膜層160の支持体となり、透過液を排出するための流路を維持する。
スパイラル型フィルターエレメントは、一般に製造が簡単であると考えられている。単葉スパイラル型フィルターエレメント200のアセンブリを図2Aおよび2B中に示している。図2A中、長さLを有する膜リーフ210が平らな状態で示されており、透過スペーサー220の上に置かれている。膜リーフ210および透過スペーサー220は、次に、たとえば、図2A中の曲がった矢印で示されるように時計方向で、コア230の周囲に巻き付けられる。フィルターエレメント200は、巻き付けた状態で図2B中に示されており、典型的には、たとえば接着剤によって外周に沿って結合され、ライナーまたはハウジング240の内部に配置される。膜リーフ210は、典型的には、折り重ねられた膜シートを含み、膜の折り重なりの間に挿入された供給スペーサーを有する。したがって、折り重ねられた膜シートによって、中に供給材料を導入できる供給路が画定される。簡単にするために、膜リーフ210は図2Aおよび2B中に実線で示されており、内部構造は示されていない。膜シートを通過して濾過された透過液は、任意選択の透過スペーサー220(図2B中に一点鎖線で示されている)を含む透過液路222内にある。透過液排出路は、巻き付けられた膜リーフ210によって形成されたスパイラル経路に沿った任意の場所から開始することができる。たとえば、出発点224から開始する長い透過液排出路が、図2Bの矢印で示されている。出発点224に到達した透過液は、膜リーフの長さLに対応する距離を移動した後、コア230に到達し、次にそれを通過してフィルターエレメント200を出ることができる。より短い透過液排出路(印が付けられていない)も可能である。
図3は、図2Aおよび2Bに関して前述したように組み立てられたスパイラル型フィルターエレメントの末端の立面図である。フィルターエレメント300は、コア330の周囲に巻き付けられた膜リーフ310を含む。膜リーフ310を形成する膜シート314、および膜シート314のスパイラル層によって画定される供給路312を見ることができる。透過スペーサー320によって開放して維持される透過液路も見ることができる。追加の透過スペーサー326がコア330の周囲に含まれる。フィルターエレメント300は、ライナーまたはハウジング340の内部に配置することができる。透過コア330は、たとえば、フィルターエレメントから透過液を排出できるようにするために、透過液エンベロープ開放端の推測される幅に沿って配置される多数の小さな孔を有するポリスルホン管であってよい。
従来の複葉スパイラル型フィルターエレメントは、一般に、単葉構成フィルターエレメントよりも製造がより複雑である。図2Cおよび2Dは、複葉スパイラル型フィルターエレメントのアセンブリを示している。図2C中、膜リーフ1210は、透過スペーサー1220の上または下に示されている。膜リーフ1210は、長さL’を有し、これは典型的には、同じサイズのフィルターエレメントの場合の膜リーフ210(図2A)の長さLより短い。膜リーフ1210および透過スペーサー1220は、透過コア1230の周囲に配置して示されている。膜リーフ1210、および任意選択的に透過スペーサー1220は、たとえば、図2C中の曲がった矢印で示されるように時計方向で、コア1230の周囲に巻き付けることができる。フィルターエレメント1200は、フィルターエレメント200(図2B)と同様に図2D中に巻き付けられた状態で示されており、外周に沿って結合させてライナーまたはハウジング1240中に配置することができる。外周から透過コア1230に向けて延在する数本の透過液路1222がフィルターエレメント1200内に含まれる。8つの膜リーフ1210および8つの透過スペーサー1220を有するスパイラル型フィルターエレメント1200が図2Cおよび2D中に示されているが、より多いまたはより少ないリーフ1210およびスペーサー1220が1つの複葉構成フィルターエレメント中に含まれてよい。
透過液排出路は、透過液路1222に沿った任意の位置から開始することができる。長い透過液排出路の一例が図2D中に示されており、出発点1224で開始し図2Dの矢印で示されている。出発点1224に到達した透過液は、膜リーフ1210の長さL’にほぼ対応する距離を移動した後、透過コア1230に到達する。図2Bおよび2Dは、複葉構成のスパイラル型フィルターエレメントの透過液排出路が、同じ直径の単葉構成のフィルターエレメント中の透過液排出路よりも一般に短いことを示している。
スパイラル型フィルターエレメントは、多くの場合はTFFシステム中で使用され、単葉スパイラル型フィルターは、小径スパイラル、たとえば、約2インチ(約50.8mm)の直径を有するスパイラルフィルターを必要とする用途に一般に好ましい。典型的には、約1インチ(約25.4mm)〜約4インチ(約101.6mm)の直径を有するスパイラル型フィルターエレメントは、小径フィルターエレメントとして特徴づけられる。複葉構成のフィルターエレメントは、より大きな直径のスパイラルを必要とする用途に一般に好ましい。約4インチを超える直径を有するスパイラル型フィルターエレメントは、大径フィルターエレメントとして特徴づけられる。スパイラル型フィルターエレメントの濾過面積量は、スパイラルエレメント中に含まれる濾過膜の長さによって得られる。
ある用途の場合、さらなる膜面積を得るためにより大きなフィルターエレメントが必要となる、または望まれる。しかし、スパイラル型フィルターエレメント中の膜リーフの長さが増加すると、透過液排出路の長さも増加し、それによってフィルターの生産性が低くなることが示されており、操作条件が実用的でなくなることがある。34インチの透過液路長を有する基準の単葉スパイラル型フィルターエレメントと68インチの透過液路長を有する原型の単葉スパイラル型フィルターエレメントとを比較する水試験が図4中に示されている。透過液流束によって示され、1時間当たり膜1平方メートル当たりの濾液のリットル数(LMH)で測定される生産性は、基準のスパイラルと原型のスパイラルとの間で顕著に低下することが示されている。原型のフィルターエレメントのより長い透過液排出路によって、透過液がより長い経路を通って移動するためにより多くの仕事(すなわち、ある距離にわたって加わる力)が必要となるので、透過液流に対する抵抗が増加し、その結果として圧力損失が増加する。図4は、圧力依存性の流束、または圧力依存性の生産性を示している。膜間差圧の変化のため、および保持される固形分がないため、透過流束は膜リーフの長さに沿って変化する。
たとえば高分子(たとえば、モノクローナル抗体)の濾過を伴うタンジェンシャルフロー濾過(TFF)システムの場合、物質移動制限流束とも呼ばれる圧力非依存性流速が適用される。このようなシステムでは、保持液圧力は、最大透過液圧力よりも高くなる必要があり、実用的な範囲内となる必要がある。保持液圧力の実用的な範囲の1つは約25ps以下である。スパイラル型フィルターエレメントでは、膜リーフの長さが2倍になる場合、透過液圧力は典型的には4倍以上になる。たとえば、直径2インチのスパイラル型膜(約0.2m2)から直径8インチのスパイラル型膜(約4.5m2)への膜リーフ長さの増加には、リーフ長さを22.5倍に増加させる必要があり、結果として透過液圧力は506倍に増加する。このような圧力は、実用的ではなく、透過液路中の圧力が増加するために、供給材料が膜を通過して濾過できないので、濾過プロセス中のボトルネックとなる。
大径スパイラルフィルターエレメントの場合、透過液圧力の増加によって生じるボトルネックは、図2D中に示される複葉スパイラル型フィルターエレメント1200のように、それぞれの長さが短い複数の膜リーフを組み込むことによって典型的には回避される。たとえば、直径8インチのスパイラルフィルターエレメントは、長さ750インチの1つの膜リーフを含むことができ、ほぼ同じ量、すなわち750インチの透過液排出距離を有する。あるいは、直径8インチのスパイラルフィルターエレメントは、それぞれの長さが25インチの30の膜リーフを含み、約25インチのより短い透過液排出距離を得ることができる。前述のボトルネックを軽減するための別の方法は、フィルターエレメントのコアの周囲で1つの膜リーフ、または複数のリーフにひだを付けるステップを含む。しかし、このような方法は、欠陥のあるフィルターエレメントが得られる可能性もより高くなるより複雑な組立プロセスを伴う。
たとえば、従来の単葉スパイラル型フィルターエレメントは、製造が簡単であると考えられ、小径フィルターエレメント(たとえば直径2インチのフィルター)が十分となる用途における使用に好ましい場合が多いが、このようなフィルターエレメントは、より大きなフィルターが必要または好ましい用途には、より長い透過液路長の結果として生じる濾液の流動のボトルネックのため、望ましくない場合がある。複葉およびひだ付き膜のフィルターエレメントは、従来の単葉フィルターエレメントよりも短い透過液路長を得ることができるが、製造により費用がかかり複雑になる。したがって、より大きなフィルターエレメントが必要または望ましい用途に使用できるより短い透過液路が得られ、さらにスパイラル型フィルターエレメントを使用する既存の濾過システムとともに使用できる、改善された単葉フィルターエレメント形状が必要とされている。
本発明の放射状経路のフィルターエレメント
本明細書に記載されるように、本発明は、放射状の透過液排出路を含むフィルターエレメントを提供する。本発明のフィルターエレメントは、1つの膜リーフから形成することができるが、短い透過液排出路を形成することができ、それによって従来の単葉スパイラル膜フィルターで生じるボトルネックが回避され、さらに、複葉構成のフィルターエレメントの複雑な組立手順が回避される。
一例の放射状経路のフィルターエレメント500のアセンブリを図5Aおよび5B中に示す。長さLRを有する膜リーフ510が平らな状態で示されており、透過スペーサー520の上に置かれている。フィルターエレメント500中に透過スペーサー520を含むことは任意である。膜リーフ510および任意選択の透過スペーサー520は、続いて、たとえば、図5A中に曲がった矢印で示されるように時計方向および反時計方向で交互に、コア530の周囲に巻き付けられる。あるいは、図5E中に示され、さらに後述されるように、一連の層中でリーフ510および透過スペーサー520を折り重ねることによって、ひだ付き膜リーフ510と任意選択の透過スペーサー520とのスタックを形成することができる。次に、ひだ付き膜リーフ510と透過スペーサー520とのスタックをコア530の周囲に巻き付けることができる。図5B中に巻き付けられた状態のフィルターエレメント500が示されている。図5B中に示されるように、フィルターエレメント500は、膜リーフ510のほぼ3つの半円形の折り重なり570を含むが、リーフ510の長さ、フィルターエレメント500の所望の直径、および/または膜リーフ510と任意選択の透過スペーサー520との厚さによって、より多いまたはより少ない数の折り重なりを含むことができる。巻き付けられた膜リーフ510は一連の先端部560を有し、それらはフィルターエレメントの外周からコア530まで延在する間隙によって分離されて、放射状排出路550(図5B中の大きな矢印によって示される)が形成される。フィルターエレメント500は、スパイラル型フィルターエレメントのライナーおよびハウジングと同様のライナーまたはハウジング540内に配置することができる。透過コア530は、たとえば、フィルターエレメントから透過液を排出できるようにするための多数の小さな孔を有するポリスルホン管であってよい。
一実施形態では、膜リーフ510は、図5C中に示されるような閉鎖膜構造である。閉鎖膜構造510は、閉鎖構造510の外側に面するバッキング518を有する膜シート514を含む。膜シート514は、末端516aおよび516bにおいてそれ自体に封止され、それによって内側部分515が画定される。あるいは、図5D中に示されるように、膜の一体となったループから閉鎖膜構造510’を形成することもできる。閉鎖膜構造510、510’は、1つの膜シート、または閉じたループに配列された複数の膜シートから形成することができる。たとえば、複数の膜シートを直列に互いに封止または接着して、1つの閉鎖膜構造を形成することができる。閉鎖膜構造510、510’の内側部分515によって供給路が画定され、内側部分515内に供給材料を導入することができる。閉鎖膜構造510、510’は、内側部分515内に任意選択の供給スクリーン512を含むことができる。
閉鎖膜構造510、510’は図5Cおよび5D中では縮尺通りには示されていない。閉鎖膜構造510、510’は、図5E中に示されるように一連の層で折り重ねたり、ひだを付けたりすることができるように細長くてよい。図5E中に示されるように、透過スペーサー520は、末端528において閉鎖膜構造510の上に折り重ねられ、膜構造510と一緒に折り重ねられる。別の構成も可能である。たとえば、折り重ねられた膜構造の一部またはすべての層の間に透過スペーサーシートが挟まれるようにして、数枚の透過スペーサーシートをフィルターエレメント中に含めることができる。あるいは、折り重ね/巻き付けの前に、1つ以上の透過スペーサーシートを閉鎖膜構造の片面または両面に対して配置することができる。フィルターエレメント500中に透過スペーサーを含めることは任意である。透過スペーサーが含まれるかどうかとは無関係に、閉鎖膜構造510のバッキング518の外側の空間によって透過液路を形成することができる。透過スペーサーは、巻き付けられた閉鎖膜構造510の層を支持するために含めることができ、透過液を排出するための流路の維持を補助することができる。
図5Aおよび5Bに戻ると、単純にするために、閉鎖膜構造510は実線で示されており、膜リーフ510の内部構造は示されていない。膜シートを通過して濾過された透過液は、透過液路522中に位置し、これは任意選択の透過スペーサー520を含む(図5B中の破線および一点鎖線で示される)。透過液排出路は、巻き付けられた膜リーフ510によって形成された半円形の経路に沿った任意の位置から開始することができ、透過液は、巻き付けられた膜リーフ510の先端部560またはその付近に最終的に到達する。先端部560の間の間隙によって放射状排出路550(図5B中の大きな矢印で示される)が形成される。先端部560の間の間隙に到達すると、透過液は次に放射状排出路550を通過して直接コア530まで移動することができる。別の構成の1つでは、放射状経路中の透過液は、コア530から離れてフィルターエレメント500の外周に向かう方向に流れることができ、フィルターエレメントの周囲でポーティングを行うことができる。
図5B中に示されるように、放射状排出路550を横断して延在する任意選択の透過スペーサー520が示されているが、別の構成も可能である。図5F中に示されるように、巻き付けられた膜リーフ510の先端部560までにのみ延在する透過スペーサー520をフィルター500中に含めることができる。フィルター500は、任意選択的に、放射状経路支持体580を含むことができる。放射状経路支持体580は、ほぼ三角形、または放射状排出路550を形成する間隙内に適合させるために構成される別の形状を有する多孔質または中空構造であってよい。放射状経路支持体580は、放射状排出路中に透過液が流れることを可能としながら、供給側の圧力に対して、巻き付けられた膜リーフ510の自由な先端部560を支持することができる。放射状経路支持体580は、フィルターエレメントの長さにわたって延在することができる。
従来のスパイラル型フィルターエレメントとは異なり、放射状経路のフィルターエレメント500は数本の短くなった透過液排出路を含み、それらはいずれもフィルターエレメントの周囲を完全に回転する必要がない。最も長い透過液排出路は、巻き付けられた閉鎖膜構造の周囲と、フィルターエレメントの半径とを足したものになりうる。たとえば、放射状経路のフィルターエレメント500の最も長い透過液排出路は、図5B中に矢印で示され、出発点524から開始する。出発点524に到達した透過液は、1つの半円形の経路を移動した後で放射状排出路550に到達する。典型的には、エレメント全体でより短い透過液排出路が得られる。
図6は、図5A〜5Cに関して前述したように、組立の初期段階の後の放射状経路のフィルターエレメントの末端の立面図である。フィルターエレメント600は、時計方向および反時計方向に往復してコア630の周囲に巻き付けられた膜リーフ610を含む。供給路612を画定する閉鎖膜構造610を見ることができる。閉鎖膜構造610の外側によって画定し、透過スペーサー620によって開放して保持される透過液路も見ることができる。追加の透過スペーサー626がコア630の周囲に含まれる。図6中に示されるように、フィルターエレメント600は、閉鎖膜構造610および透過スペーサー620を巻き付けられた状態または折り重ねられた状態に維持し透過液路を封止するシーラント670も含む。
図7は、放射状経路のフィルターエレメント700の初期のアセンブリを示す。閉鎖膜構造710の折り重なりは、コア730の周囲に配置される。閉鎖膜構造710の内側部分内に供給路スペーサー712が含まれる。透過スペーサー720は閉鎖膜構造の折り重なりの間に含まれ、追加の透過スペーサー726はコア730の周囲に含まれる。
図8は、放射状経路のフィルターエレメント700のさらなるアセンブリを示している。フィルターエレメントの末端が実質的に同一平面となるように、閉鎖膜構造710および透過スペーサー720、726の末端が切断される。液体供給材料が透過液路には入るのを防止するために、フィルターエレメント700にシーラントが取り付けられる。
一実施形態では、放射状経路のフィルターエレメントは、フィルターエレメントの第1の末端および第2の末端に取り付けられたシーラントを含み、このシーラントは、たとえば膜を迂回することによって、フィルターエレメントに入る供給材料、またはフィルターエレメントを出る保持液が、放射状の透過液排出路および少なくとも1つの透過液路に入るのを防止する。シーラントは当技術分野において周知であり、当業者は特定のスパイラル型フィルターエレメントに適切なシーラントを選択することができる。シーラントは、たとえば、ウレタン、エポキシ、接着剤、テープ、または熱可塑性接合材料であってよい。シーラントは、膜およびスペーサー材料などの別のフィルターエレメントを損傷させることなく取り付けることができ、さらにガンマ線照射またはオートクレービングなどの滅菌に耐えることができる。一実施形態では、シーラントは、閉鎖膜シートの折り重ねまたは巻き付けの間に取り付けられ、さらには、透過スペーサー720が配置される位置に取り付けられる。たとえば、シーラントは、連続的に巻き付けたものの上のフィルターエレメントの末端から測定して約1/4インチ〜約2インチの長さにわたって膜シートに取り付けることができる。連続的に巻き付けたものの上のシーラントの取り付けによって、膜バッキングの向かい合う層を接続することができ、シーラントは透過スクリーンに架橋することができる。接着剤が供給路に入るのを防止するためにフィルターエレメントの末端の面を閉鎖することによって、放射状排出路を封止することができ、次にエポキシ中にフィルターエレメントの末端を浸漬することができる。浸漬プロセス中、膜シートおよび任意選択の透過スペーサーを折り重ねられた状態または巻き付けられた状態に維持するために、フィルターエレメントを円筒形の形状または金型内に収容することができる。円筒形の形態中に、たとえばその形態の側面の開口部から放射状経路の間隙に直接エポキシを塗布することができる。シーラントを硬化させた後、フィルターエレメントの末端を切断して、接着剤が満たされた供給路を露出させながら、透過液の継ぎ目を残し放射状排出路を封止することができる。フィルターエレメント中の少なくとも1つの供給路と、少なくとも1つの透過液路とは互いに分離することができる。
図9は、組み立てられた放射状経路のフィルターエレメント700を示している。図9中に示されるように、透過液排出路720および放射状排出路750を含むすべての透過液路にシーラントが取り付けられている。閉鎖膜構造710の内側部分715は未封止のままであり、液体供給材料を受け入れることができる供給路を画定している。放射状排出路750を通過して流れるのを過度に妨害することなく膜の折り重ねを支持するために、放射状排出路750は、多孔質で三角形の管(たとえば、図5Fの放射状経路支持体580)などの構造を任意選択的に含むことができる。フィルターエレメント700は、フィルターエレメントの周囲に、フィルターエレメントを配置できるハウジング(図示せず)に対するシールを形成するストリップ760をさらに含む。ストリップ760は、たとえば、フィルターエレメント700の周囲に巻き付けられる材料(たとえば、織布もしくは不織布のスクリーンまたはスペーサー材料、またはその他の布)のウレタンを含浸させたストリップであってよい。
本明細書に記載の放射状経路のフィルターエレメント中に使用できる濾過膜は当技術分野において周知であり、そのような膜としては、たとえば、限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸透膜、およびナノ濾過膜が挙げられる。このような膜は、一般に不織バッキング材料または微孔質膜支持体を有する。濾過膜は、たとえば、再生セルロース、ポリアリールスルホン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ナイロン、エチレンクロロトリフルオロエチレン、ポリイミド、ポリアミド、フルオロエチレンプロピレン、パーフルオロアルコキシ、ポリテトラフルオレチレン(polytetrafluorethylene)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリシニジレンスルフィド(polysynidilenesulfide)、およびポリカーボネートから形成することができる。
一実施形態では、本発明の放射状経路のフィルターエレメントは限外濾過膜を含む。限外濾過膜は、約1ナノメートル〜約100ナノメートルの範囲内の孔径を有することができる。限外濾過膜の特定の例としては、Biomax(登録商標)−30膜およびUltracel(登録商標)−30膜が挙げられる。Biomax(登録商標)−30膜は、不織ポリオレフィンバッキング上の変性ポリエーテルスルホン膜であり、公称分子量カットオフは30キロダルトンである。Ultracel(登録商標)−30膜は、高密度ポリエチレンの0.6μm微孔質基材上の再生セルロース膜であり、公称分子量カットオフは30キロダルトンである。
別の一実施形態では、放射状経路のフィルターエレメントは精密濾過膜を含む。精密濾過膜は、約0.1マイクロメートル〜約10マイクロメートルの範囲内の孔径を有することができる。精密濾過膜の特定の例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)でできた膜、たとえば、EMD Millipore 0.22 micron Durapore(登録商標)Pellicon(登録商標)TFFカセットP2GVPPV01、または0.65 micron Durapore(登録商標) Prostak TFF装置PSDVAG021、ならびにポリエーテルスルホン(PES)でできた膜、たとえば、デッドエンドPHFカートリッジフィルターCPGE75TP3中のEMD Millipore Express(登録商標)膜が挙げられる。
一実施形態では、本発明の放射状経路のフィルターエレメントは、供給スペーサー(または供給スクリーン)を供給路中に含む。本発明における使用に適した供給スペーサーまたはスクリーンとしては、当技術分野において周知のものが挙げられる。このような供給スペーサーおよびスクリーンとしては、種々の材料(たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリエステル)を挙げることができ、種々の形状を有することができる(たとえば、押出成形された両面および平織もしくは綾織の織布のモノフィラメントメッシュのポリプロピレン)。
一実施形態では、フィルターエレメントは透過スペーサーを含む。透過スペーサーは、たとえば、少なくとも1つの透過液路内、または放射状透過液排出路内、またはその両方に配置することができる。透過スペーサーまたはスクリーンとしては、当技術分野において周知のものが挙げられ、材料および形状は典型的には供給スクリーンと同様であり、エポキシを含浸可能なトリコット二重編ポリエステルスクリーンが例外である。
供給スペーサーおよび/または透過スペーサーとして使用可能なスクリーンの特定の例としては、たとえば、a−スクリーン、b−スクリーン、およびc−スクリーン(Propyltex(登録商標)スクリーン、セファー、ケベック州、カナダ国(Sefar、QC、Canada))が挙げられる。a−スクリーンは、51ストランド/インチにおける正方形綾織(square twill)2/1右綾織を使用し、全公称織り厚さ420μmおよび約36%の開放面積を有する織物の200μm(概略値)モノフィラメントポリプロピレン直径の繊維のスクリーンである。b−スクリーンは、70ストランド/インチにおける正方形綾織2/1右綾織を使用し、全公称織り厚さ320μmおよび約34%の開放面積を有する織物の150μm(概略値)モノフィラメントポリプロピレン繊維のスクリーンである。c−スクリーンは、42ストランド/インチにおける正方形綾織2/1右綾織を使用し、全公称織り厚さ525μmおよび約34%の開放面積を有する織物の250μm(概略値)モノフィラメントポリプロピレン直径の繊維のスクリーンである。透過スクリーンとして使用できる好適なトリコットスクリーンの特定の例の1つは、Hornwood (Lilesville、NC)の部品番号8324−13であり、これは厚さが0.009インチ〜0.011インチであり、樹脂被覆ポリエステル繊維の1インチ当たり58±2のコース、1インチ当たり48±2のウェールを有する。このようなトリコットスクリーンの布は、薄く、剛性があり、内部に形成される経路によって、布を通過して排液コアまで横断して透過液を排出するための流動抵抗が小さくなるため有利である。
本発明の実施形態は、ハウジング(たとえば、再利用可能なハウジング、使い捨てハウジング)、スリーブ、またはライナーの中の放射状経路のフィルターエレメントを含む。濾過システム(たとえばTFFシステム)に接続可能であり、圧力を有し、供給材料、保持液、および透過液のストリームが分離して維持されるように、放射状経路のフィルターエレメントがハウジング中に配置できる。ハウジングは、ステンレス鋼、プラスチック、あるいは意図する用途での強度、化学的適合性、および抽出材料の安全性の考慮に基づく他の好適な材料であってよい。数個の個別のモジュールをマニホールド網で互いに接続することができる。これらのマニホールドによって、モジュール網を通過する供給材料、保持液、および透過液の並列、直列、または混合流が得られる。
本発明の放射状経路のフィルターエレメントは、それらの最初の使用の後に廃棄することが意図されるような使い捨てのフィルターエレメントであってよい。使い捨てのフィルターは洗浄、洗浄の確認、および再利用されるフィルターの性能の確認が不要になるため、使い捨てのフィルターはバイオテクノロジー産業における用途に特に適している。さらに、使い捨ての放射状経路のフィルターエレメントおよびモジュールは、相互汚染の可能性が完全になくなり、このことは医薬品の処理の重要な側面となる。
本発明の放射状経路のフィルターエレメントのより短い透過液排出路によって、特により大きなフィルターエレメントを必要とする用途において、単葉および複葉スパイラル型フィルターに対するいくつかの利点が得られる。単葉スパイラル型フィルターエレメントと比較すると、放射状経路のフィルターエレメントのより短い透過液排出路によって、一定流束用途に必要な圧力レベルが低下し、それによってそのような用途により実用的となる。本発明の放射状経路のフィルターエレメントは、小分子の処理の場合により高い生産性も得られ、この場合、圧力が流束に影響し、そのような用途において、より小型で費用対効果のより高いフィルターを使用することができる。本発明のフィルターエレメントは、より長い1つの膜リーフが組み込まれるスパイラル型フィルターエレメントを用いる場合に生じることが多いボトルネックを軽減することができる。本発明のFフィルターエレメントは、複葉フィルターエレメントよりも簡単に組み立てることができる。
従来の複葉スパイラル型フィルターと比較すると、本発明の放射状経路のフィルターエレメントは、複数の膜リーフの形成が不要であり、そのため、製造プロセス中の複雑性が低下するので、労力が少なくなり、より高い歩留まりが得られる。さらに、放射状経路のフィルターエレメントは1つの供給スクリーンを含むことができるので、供給スクリーンの末端を切断するための膜シートの露出が少なくなり、そのため膜の損傷の可能性が最小限となる。放射状経路のフィルターエレメントは、封止中に失われる膜面積がより少ないので、膜の利用を増加させることもできる。
放射状経路のフィルターエレメントは、コアの周囲に膜リーフを時計方向−反時計方向で交互に巻き付けることによって、隣接層間のすべりの量が最小限となるので、長い膜リーフを含む場合でさえも、スパイラル型フィルターエレメントよりも耐久性が高い場合もある。放射状経路のフィルターエレメントは、異なる直径に巻き付けることの適応性が得られ、ロールストック材料を直接使用できるので、製造をより十分に自動化することができる。
本発明の放射状経路のフィルターエレメントは、同様の透過液排出路長さを有し、しわの形成の危険性を同様に軽減するために隣接層間で同様のすべり距離を有するひだ付きスパイラル型フィルターエレメントと同様の性能を得ることができる。しかし、ひだ付きスパイラル型フィルターは複数の供給スクリーン挿入箇所を含み、それによって膜の損傷がより多くなりうるので、放射状経路のフィルターエレメントはより堅牢となりうる。
本発明放射状経路のフィルターエレメントを含む濾過システム
本発明の放射状経路のフィルターエレメントは種々の濾過システムおよび方法での使用に好適である。特定の一実施形態においては、放射状経路のフィルターエレメントはタンジェンシャルフロー濾過(TFF)システムに使用される。TFFシステムは当技術分野において周知である。特定の一実施形態においては、TFFシステムはシングルパスモード(SPTFF)で操作される。別の一実施形態においては、TFFシステムは再循環モードで操作される。TFFシステムは、本明細書に記載の1つまたは2つ以上の放射状経路のフィルターエレメントを有することができる。2つ以上の放射状経路のフィルターエレメントを有するシステムにおいては、放射状経路のフィルターエレメントは、直列、並列、またはその両方で流体接続することができる。
TFFシステムは、一般に、供給材料を所望の中間生成物または最終生成物に変換するために場合により必要な濃縮およびダイアフィルトレーションプロセスを実施して、許容される濃度および純度の生成物を回収するための、流路および制御部を提供する。本発明のスパイラル型フィルターモジュールを有するTFF装置は、一般に、要求される時間内にタンジェンシャルフロー濾過を行うために必要な接続、分離能力,および膜面積を含む。
TFFシステムの一例を図10に示す。再循環タンクからの加圧供給装置は、放射状経路のフィルターモジュールまたはマニホールド(TFF装置)の供給ポートに接続される。典型的にはポンプを使用して供給材料を加圧することによって実現される、流路間に加えられた圧力損失の影響下で、供給材料は、TFF装置の膜が整列した供給路を通過する。供給ストリームの溶媒の一部は、膜の面を通過して透過液路中に流れ、透過性化学種の一部とともに移動する。残存する濃縮された供給ストリームは、モジュールまたはマニホールドから保持液ポートを流れ出る。モジュールの透過液ポートから流れる透過液は、プロセスに依存する場所に送られ、そこで保管されるか廃棄されるかのいずれかとなる。
再循環TFF方法に使用される放射状経路のフィルターエレメントを含むTFFシステムは、システムのすべてまたは一部に保持液を再循環させるための少なくとも1つのポンプまたは制御バルブと、保持液の再循環(たとえば移動)のための少なくとも1つの通路とを含むことができる。再循環される保持液の量は、たとえばポンプまたはバルブを使用して制御することができる。再循環される保持液の量を制御するためのポンプまたはバルブのプロセス値を得るために流量計を使用することができる。したがって、ある実施形態においては、本発明の部分再循環TFF方法に使用される本明細書に記載のTFFシステムは、保持液の再循環を制御するためのバルブまたはポンプ、および/または流量計をさらに含むことができる。好ましくは、バルブまたはポンプおよび/または流量計は、保持液出口、またはシステムを出た保持液を保持液容器まで運ぶフローラインの上に配置される。別の一実施形態では、本発明のフィルターエレメントは、たとえば保持液排出出口を閉じることなどによって保持液がフィルターエレメントから出るのが防止されるデッドエンド濾過に使用することができる。
TFFシステムの操作中に達成可能な最大流速は、透過液を排出するための適切な膜間差圧(TMP)の選択によって得られる。これは、圧力依存性の物質移動律速の操作領域に適用される。放射状経路のフィルターの場合、所望のTMPの達成は、モジュール末端で測定することで決定される。膜間差圧は、膜の圧力損失と、透過液路から透過液を排出するための最大圧力との両方に役立つのに十分である必要がある。
本発明の放射状経路のフィルターエレメントを使用する濾過方法
一実施形態では、本発明は、液体(たとえば液体供給材料)を濾過する方法であって、液体供給材料を本発明の放射状経路のフィルターエレメントに通すステップと、フィルターエレメント中で液体供給材料を透過液および保持液に分離するステップとを含む方法に関する。一実施形態では、この方法は、フィルターエレメントから透過液および少なくとも一部の保持液を回収するステップをさらに含む。
一実施形態では、液体供給材料は、標的タンパク質などの対象の生成物を含むあらゆる液体であってよい。標的タンパク質としては、たとえば、モノクローナル抗体(mAb)、融合タンパク質、抗体、および抗体フラグメント、抗体薬物複合体、アルブミン、静脈内免疫グロブリン(IVIG)、血漿タンパク質、ホルモン、酵素、および抗原を挙げることができる。さらに、供給材料は、一般に1つ以上の不純物(たとえば、非標的タンパク質)を含む。典型的には、液体供給材料は、標的タンパク質源(たとえば、mAbを発現するハイブリドーマまたはその他の宿主細胞)から得られる。特定の一実施形態では、液体試料中の標的タンパク質はモノクローナル抗体(mAb)であり、非標的タンパク質は宿主細胞タンパク質(HCP)(たとえば、宿主ハイブリドーマ細胞のタンパク質)である。非標的タンパク質は、一般に種々の大きさ、疎水性、および電荷密度のタンパク質の不均一混合物である。液体供給材料中の対象の生成物は、塩、無機物、金属などの不純物が除去される水などの非タンパク質溶液であってもよい。あるいは、対象の生成物は、血液、ほこり、沈殿物、およびその他の異物等の不純物が除去される乳製品などの食品または飲料の品目であってもよい。
生成物は、供給材料または透過液のいずれかのストリーム中で回収することができる。供給材側の生成物は、典型的には、膜を通過することによって濃縮され、生成物はフィルターエレメント中に保持される。供給材料側の溶液中に不十分に保持された小分子は、適切なダイアフィルトレーション溶液によって膜に通して追い出すことができる。ダイアフィルトレーションは、pH、伝導率、緩衝液組成、および/または小分子集団の変化によって行うことができる。透過液側の生成物の収率は、供給材料の濃縮またはダイアフィルトレーションのいずれかによって透過液の体積を増加させると増加させることができる。
一実施形態では、この方法は、タンジェンシャルフロー濾過(TFF)プロセスを含み、これは、たとえば、シングルパスTFF(SPTFF)プロセス、再循環TFFプロセス、または部分再循環TFFプロセスであってよい。特定の一実施形態では、TFFプロセスはSPTFFプロセスである。別の一実施形態では、TFFプロセスは再循環TFFプロセスである。別の一実施形態では、TFFプロセスは部分再循環プロセスである。たとえば、TFFプロセスは、システムからの透過液および一部の保持液をTFFシステムに再循環させずに独立した容器中に回収するステップと、保持液の残りをTFFシステムに少なくとも1回再循環させるステップとを含む。
始動中のすべてまたは一部の保持液を再循環させることは、システムを平衡に到達させ、生成物容器中に回収される前に保持液が所望の濃度に到達するのを確実にする方法となる。これは、より堅牢なプロセスを得るために処理中のシステムの不調に対応する好都合な方法にもなる。原材料タンパク質濃度、新しい膜の透過率、膜の汚れ、膜の透過率、あるいは膜の物質移動または圧力損失がバッチ間で変動する場合でさえも、生成物収集容器に対する一貫した保持液濃度、および/または一貫した保持液流量を操作ごとに保証するため、システムを調節する手段としてポンプまたは制御バルブを調節することによって、再循環する保持液の比率を調整可能である。後の操作の成功が前回の操作の結果に依拠する連続プロセスの場合には、この方法は特に好都合となる。保持液の再循環によって、クロスフロー速度の増加によって洗浄の有効性を改善でき、再循環によって洗浄溶液を減少させることができる。
典型的には、シングルパス後に少なくとも約50%の保持液が収集され、残りの保持液が再循環される。好ましくは、TFFシステムへの1パスの後、約10%以下(たとえば、約0.5%、約1%、約2%、約5%、約10%)の保持液が再循環される。
再循環される保持液は、TFFシステム中またはその前のあらゆる上流に戻すことができる。一実施形態においては、保持液は供給タンクに再循環される。別の一実施形態においては、保持液は、TFFシステム上の供給入口の供給ポンプ知覚の供給ラインに再循環される。
ある実施形態においては、本明細書に記載の方法は、ダイアフィルトレーション(たとえば、液体供給材料中の塩または溶媒の除去、あるいはそれらの濃度を低下させるため、あるいはバッファー交換を行うため)を行うステップをさらに含む。好ましい一実施形態においては、ダイアフィルトレーションは、液体供給材料を(たとえばTFFにより)濃縮して、ダイアフィルトレーション体積を減少させるステップと、次にダイアフィルトレーション溶液(たとえば、ダイアフィルトレーションバッファー)を加えることによって供給材料を出発体積まで戻すステップとによって行われ、これは、不連続またはバッチ式ダイアフィルトレーションとして当技術分野において周知の方法である。別の一実施形態においては、ダイアフィルトレーションは、ダイアフィルトレート溶液を保持液に加えてダイアフィルトレーション体積を増加させるステップと、次にサンプルを濃縮して元の体積に戻すステップとによって行われる。さらに別の一実施形態においては、ダイアフィルトレーションは、透過液がTFFシステムから除去される速度と同じ速度で、供給材料または供給材料再循環タンクにダイアフィルトレーション溶液を加えるステップによって行われ、これは、連続または一定体積ダイアフィルトレーションとして当技術分野において周知の方法である。好適なダイアフィルトレーション溶液は周知であり、たとえば、水および種々の水性緩衝溶液が挙げられる。ダイアフィルトレーションを行うために、TFFシステムは、ダイアフィルトレーション溶液用のリザーバーまたは容器と、ダイアフィルトレーション溶液をダイアフィルトレーション溶液容器から液体供給材料タンクまで運ぶための1つ以上の通路とを含むことができる。
ダイアフィルトレーションプロセスの一部として(たとえば>90%)、過度の濃縮およびインラインでの希釈を回避するために、ダイアフィルトレートを濾過アセンブリの複数の区画に注入して、保持液区画中の流れを初期供給材料と同じ流れに戻すことが好ましい。これにはダイアフィルトレートバッファーの添加速度と、透過液除去速度を一致させる必要がある。好ましい方法の1つは、ダイアフィルトレートの添加および透過液除去のフローラインを有する複数のポンプヘッドを備えた1つのポンプを使用することである(たとえばイスマテック(Ismatec)グラットブルグ スイス(Glattbrugg Switzerland)の蠕動ポンプ)。各ポンプヘッドは厳密に一致したポンプ流量を有し、そのためこのプロセスはバランスがとられ、効率的なバッファー交換が維持される。最大24の流路を有するポンプを使用することによって、複数の区画のそれぞれの流れを一致させることが推奨される。ダイアフィルトレートは、マニホールドまたはセパレータープレート中の保持液ポートに注入することができる。
実施例
3つの種類のフィルターエレメントのリーフ長さおよび評価した生産性を表1中に示している。単葉スパイラル型フィルターエレメント、複葉スパイラル型フィルターエレメント、および放射状経路のフィルターエレメントをモデル化データに基づいて比較する。すべてのフィルターエレメントの設計は、直径8インチのフィルターエレメント、ならびに同じ膜および透過スペーサースクリーンを含むことに基づいている。2つの隣接する膜シートを境界とする経路中の層流の透過液流に関する透過液圧力損失の式:
dPperm=mJL2 (1)
を用いて、物質移動制限流束用途におけるスパイラル型フィルターエレメントの生産性を評価した。
式中、dPpermは、重量ポンド/平方インチの単位での透過液路圧力損失であり、mは、実在の透過液粘度における長さ1cm当たり流量1ml/分当たり幅1cm当たりの透過液路スペーサー圧力損失であり、Jは、膜1平方cm当たりのml/分の単位での物質移動制限透過流速であり、Lは、cmの単位での透過液排出路の長さである。
この実施例におけるフィルターエレメントの目標性能は、透過液排出圧力がゼロで同じ透過液路圧力損失において、120LMHの物質移動制限透過流束である。
Figure 2019517383
表1中に示されるように、単葉スパイラルエレメントの流束は、非常に長いリーフのため、1LMH未満で無視できる。複葉および放射状経路のフィルターエレメントは、より短いリーフ長さのため、それぞれ192LMHおよび143LMHで流束目標を満たすことができる。しかし、放射状経路のスパイラル要素は、複葉フィルターエレメントの30のリーフと比較すると、わずか1つのリーフを必要とする。
本明細書に引用されるすべての特許、公開された出願、および参考文献の関連する教示は、それらの全体が参照により援用される。
本発明の例示的実施形態を参照しながら本発明を具体的に示し説明してきたが、添付の特許請求の範囲に含まれる本発明の範囲から逸脱することなく形態および詳細の種々の変更が可能なことは当業者によって理解されるであろう。

Claims (24)

  1. フィルターエレメントであって、
    時計方向および反時計方向に往復してコアの周囲に巻き付けられて、前記コアの周囲に膜の半円形の折り重なりが形成される閉鎖膜構造を含み、膜の前記半円形の折り重なりが、間隙によって分離された互いに向かい合う位置にある先端部を有し、前記閉鎖膜構造が、少なくとも1つの供給路を画定する内側部分、および少なくとも1つの透過液路を画定する外側部分を有し、前記間隙によって、放射状透過液排出路が画定される、フィルターエレメント。
  2. 前記フィルターエレメントの第1の末端および第2の末端に取り付けられたシーラントをさらに含み、前記シーラントが、前記フィルターエレメントに入る供給材料、前記フィルターエレメントを出る保持液、またはそれらの組合せが、前記放射状透過液排出路および前記少なくとも1つの透過液路に入るのを防止する、請求項1に記載のフィルターエレメント。
  3. 前記シーラントが、ウレタン、エポキシ、接着剤、テープ、または熱可塑性接合材料である、請求項1または2に記載のフィルターエレメント。
  4. 前記少なくとも1つの供給路内に供給スペーサーをさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  5. 前記閉鎖膜構造が、閉じたループ中に配置された1つ以上の膜シートを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  6. 前記放射状透過液排出路内に位置する透過スペーサーをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  7. 前記放射状透過液排出路内に位置する放射状経路支持体をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  8. 前記少なくとも1つの透過液路内に位置する透過スペーサーをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  9. 前記コア内に配置された透過液収集管をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  10. 前記巻き付けられた閉鎖膜構造がハウジング、スリーブ、またはライナーの内部に配置される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  11. 前記閉鎖膜構造が少なくとも1つの限外濾過膜を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  12. 前記閉鎖膜構造が少なくとも1つの精密濾過膜を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  13. 前記閉鎖膜構造が少なくとも1つのナノ濾過膜を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフィルターエレメント。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のフィルターエレメントを含む、タンジェンシャルフロー濾過(TFF)システム。
  15. 前記TFFシステムがシングルパスシステムである、請求項14に記載のTFFシステム。
  16. フィルターエレメントの形成方法であって、
    閉鎖膜構造にひだを付けることによって、折り重ねられた膜のスタックを形成するステップと;
    折り重ねられた膜の前記スタックをコアの周囲に巻き付けるステップであって、折り重ねられた膜の前記スタックが、前記コアの周囲に膜の半円形の折り重なりを形成し、膜の前記半円形の折り重なりが先端部を有するステップと;
    互いに向かい合うように前記先端部を配置することによって間隙を形成するステップであって、前記間隙が放射状透過液排出路を形成するステップと;
    前記閉鎖膜構造の内側部分から形成された少なくとも1つの供給路を設けるステップと、
    を含む方法。
  17. 前記フィルターエレメントの第1の末端および第2の末端にシーラントを取り付けるステップをさらに含み、前記シーラントが、前記フィルターエレメントに入る供給材料、前記フィルターエレメントを出る保持液、またはそれらの組合せが、前記放射状透過液排出路および前記少なくとも1つの透過液路に入るのを防止する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つの供給路内に供給スペーサーを配置するステップをさらに含む、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの透過液路内に透過スペーサーを配置するステップをさらに含む、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記コア内に透過液収集管を配置するステップをさらに含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. ハウジング、スリーブ、またはライナーの内部に膜の前記半円形の折り重なりを配置するステップをさらに含む、請求項16〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 液体供給材料の濾過方法であって、
    請求項1に記載のフィルターエレメントを提供するステップと;
    前記フィルターエレメントの前記少なくとも1つの供給路に液体供給材料を導入するステップであって、前記液体供給材料が、前記閉鎖膜構造によって画定される流路を通過して移動し、前記供給材料が前記フィルターエレメントを通過するときに、前記液体供給材料が透過液および保持液に分離され、前記透過液が前記放射状透過液排出路に到達し、それによって、前記液体供給材料が濾過されるステップと、
    を含む方法。
  23. 前記フィルターエレメントから前記透過液と、前記保持液の少なくとも一部とを回収するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記少なくとも1つの供給路と前記少なくとも1つの透過液路とが互いに分離している、請求項1に記載のフィルターエレメント。
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