概要
[0014] 本開示の種々の態様は、モバイル・ノードおよび/または静止ノードのネットワークをサポートするための通信ネットワーク・アーキテクチャ、システム、ならびに方法を提供する。非限定的な例として、本開示の種々の態様は、静止およびモバイル通信ノードの双方の複雑なアレイを含む、動的に構成変更可能な通信ネットワーク(例えば、移動物体のインターネット、自律型車両ネットワーク等)をサポートするための通信ネットワーク・アーキテクチャ、システム、および方法を提供する。例えば、本開示の種々の態様によって実現される通信ネットワークは、種々の固定ノード、モバイル・ノード、および/またはこれらの組み合わせを含む複数の様式の内の1つで動作することができ、種々のシステム目標の内任意のものを達成するために選択可能である。
[0015] 本明細書において利用する場合、「回路」(circuits)および「回路」(circuitry)という用語は、物理的な電子コンポーネント(即ち、ハードウェア)、ならびにこのハードウェアを構成することができ、このハードウェアによって実行することができ、および/またはこのハードウェアとそれ以外で関連付けることができるあらゆるソフトウェアおよび/またはファームウェア(「コード」)を指す。本明細書において使用する場合、例えば、特定のプロセッサおよびメモリ(例えば、揮発性または不揮発性メモリ・デバイス、一般的なコンピュータ可読媒体等)は、1つ以上の第1コード・ライン(lines of code)を実行するときに第1「回路」を構成する(comprise)ことができ、1つ以上の第2コード・ラインを実行するときに第2「回路」を構成することができる。加えて、回路はアナログおよび/またはディジタル回路を含むことができる。このような回路(circuitry)は、例えば、アナログおよび/またはディジタル信号に対して動作することができる。なお、回路は1つのデバイスまたはチップ内にあってもよく、1つのマザーボード上にあってもよく、1つのシャーシ内にあってもよく、1箇所の地理的位置における複数のエンクロージャ内にあってもよく、複数の地理的位置にまたがって分散された複数のエンクロージャ内にあってもよい等ということは理解されてしかるべきである。同様に、「モジュール」(module)という用語は、例えば、物理的電子コンポーネント(即ち、ハードウェア)、ならびにハードウェアを構成する、ハードウェアによって実行する、および/またはそれ以外でハードウェアに関連付けることができる任意のソフトウェアおよび/またはファームウェア(「コード」)を指すことができる。
[0016] 本明細書において利用する場合、回路(circuitry)は、この回路が機能を実行するために必要なハードウェアおよびコードを含むときはいつでも(いずれかが必要な場合)、その機能の実行がディスエーブルされているか否か、即ち、イネーブルされていないか否か(例えば、ユーザが変更可能な設定、工場の設定、またはトリミング(trim)等によって)には関係なく、その機能を実行するように「動作可能」である。
[0017] 本明細書において利用する場合、「および/または」とは、「および/または」によって繋げられた一覧における項目の内任意の1つ以上を意味する。一例として、「xおよび/またはy」は、3つのエレメント集合{(x)、(y)、(x、y)}の内の任意のエレメントを意味する。即ち、「xおよび/またはy」は、「xおよびyの一方または双方」を意味する。別の例として、「x、y、および/またはz」は、7つのエレメント集合{(x)、(y)、(z)、(x、y)、(x、z)、(y、z)、(x、y、z)}の内の任意のエレメントを意味する。即ち、「x、y、および/またはz」は、「x、y、およびzの内1つ以上」を意味する。本明細書で利用する場合、「例えば」(e.g.)および「例えば」(for example)、「例証的な」(exemplary)等の用語は、1つ以上の非限定的な例、実例、または例示の一覧を明示する(set off)。
[0018] 本明細書において使用する用語は、特定の例について説明することを目的とするだけであり、本開示を限定する意図はない。本明細書において使用する場合、単数形は、前後関係が明確にそうでないことを示すのでない限り、複数形も同様に含むことを意図している。更に、「備える」(comprises)、「含む」(includes)、「備えている」(comprising)、「含んでいる」(including)、「有する」(has)、「有する」(have)、「有している」(having)等の用語が、本明細書において使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、エレメント、および/またはコンポーネントの存在を指定するのであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、エレメント、コンポーネント、および/またはそれらの集合の存在または追加を除外するのではないことは理解されよう。
[0019] なお、第1、第2等の用語が、種々のエレメントを記述するために本明細書において使用される場合があるが、これらのエレメントはこれらの用語によって限定されないことは理解されよう。これらの用語は、1つのエレメントを他のエレメントと区別するために使用されるに過ぎない。つまり、例えば、以下で論ずる第1エレメント、第1コンポーネント、または第1セクションは、本開示の教示から逸脱することなく、第2エレメント、第2コンポーネント、または第2セクションと呼ぶこともできる。同様に、「上位」(upper)、「下位」(lower)、「側」等のような種々の空間的用語は、相対的な意味で1つのエレメントを他のエレメントから区別するときに使用されることがある。しかしながら、コンポーネントの向きが異なる方法で決められることもあり、例えば、本開示の教示から逸脱することなく、ある電子デバイスが横向きにされて、その「上」面が水平に向き、その「側」面が垂直に向くような場合もあることは、理解されてしかるべきである。
[0020] 移動物体および/または静止物体(static things)(例えば、デバイス、機械、人々等)、ならびにこのような物体を互いに接続させるためのロジスティックス(例えば、スマート・ロジスティックス、輸送、環境検知等のコンテキストにおけるロジスティックス)の普及に伴い、例えば、常にオンであり、ロバストであり、スケーラブルであり、安全が確保され、このような物体(または目的物(object))に対して、どこでもそしていつでも、接続、サービス、およびインターネット・アクセスを提供することができるプラットフォームが望まれている。このようなシステムの種々のコンポーネント内における効率的な電力利用も望まれている。
[0021] したがって、本開示の種々の態様は、エネルギ効率的に動作しつつ、どこでもそしていつでも、全ての移動物体および/または静止物体(例えば、デバイス、機械、人々、アクセス・ポイント、エンド・ユーザ・デバイス、センサ等)に対して、接続、サービス、およびインターネット・アクセスを提供し、完全に動作可能であり、常にオンであり、応答性が良く、ロバストであり、スケーラブルであり、安全が確保されたプラットフォーム/システム/アーキテクチャを提供する。
[0022] 本開示の種々の態様は、異なる環境の種々の要件、特徴、および要望に対して柔軟に構成変更可能であり適応可能なプラットフォームを提供する。各環境は、それぞれの移動性レベル、ならびに移動物体および/または静止物体の密度、更にはこれらの物体へのアクセス数および/またはタイプによって特徴付けることができる。種々の環境の特性には、例えば、ノードの高い移動性(例えば、接触または接続を変動させる)、多数の近隣、多数の接続済みモバイル・ユーザ、モバイル・アクセス・ポイント、複数のネットワークおよび技術の利用可能性(例えば、同じエリア内の場合もある)等が含まれる。例えば、プラットフォームの動作モードを、他の環境とは異なることもある、各環境のそれぞれの要件および要望に基づいて、環境毎に柔軟に適応させることができる。加えて、例えば、プラットフォームが特定の環境において提供または処理するコンテンツ、サービス、またはデータに基づいて、例えば、異なる目的毎にプラットフォームを柔軟に(例えば、設計時/設置時、および/またはリアル・タイムにおいて)最適化することができる(例えば、レイテンシを短縮し、スループットを高め、電力消費を低減し、負荷の均衡を取り、信頼性を高め、障害またはその他の外乱に関して一層ロバストにする等のため)。
[0023] 本開示の種々の態様によれば、このプラットフォーム上で、多くの制御および管理サービス(例えば、移動性、セキュリティ、ルーティング等)を提供する(例えば、直接的に、制御オーバーレイを使用して、コンテナを使用して等)。このようなサービスは、現在インターネットまたはその他の通信ネットワーク(複数可)上でデプロイされているサービスと互換性がある。
[0024] 例えば、使用事例に応じて、全体的または部分的に、例えば、公衆および/または個人動作モードで通信ネットワーク(またはプラットフォーム)を動作させることができる。プラットフォームは、例えば、使用事例に応じて(例えば、公衆インターネット・アクセス、公共環境検知、車隊運用(fleet operation)等)、公衆または個人動作モードで動作することができる。
[0025] 加えて、例えば、種々のネットワーク・コンポーネントがモバイルである実施態様では、特定の実施態様の要望に応えるために、輸送および/または信号制御メカニズムを適応させることができる。例えば、無線送信電力および/または速度を適応させることができる(例えば、干渉を軽減するため、電力消費を低減するため、ネットワーク・コンポーネントの寿命を伸ばすため等)。
[0026] 本開示の種々の態様によるプラットフォームの種々の実施態様例は、通常利用できる種々の他のサブシステムが利用できない場合であっても、異なるサブシステムに接続することができる。例えば、このプラットフォームは、種々の内蔵冗長性および障害回復メカニズムを含むことができる。例えば、このプラットフォームは、自己回復能力、自己構成能力、自己適応能力等を含むことができる。このプラットフォームのプロトコルおよび機能は、例えば、異なるレベルの移動性および物体(または目的物)の密度、これらの物体へのアクセス数/タイプによって特徴付けられる異なる環境の要件および特徴に対して自律的および円滑に構成し適応させるように準備することができる。例えば、このプラットフォームの種々の態様は、何らかの決断または全ての決断に影響を及ぼす可能性があるコンテキスト・パラメータを収集することができる。このようなパラメータは、例えば、ローカルに導き出すことができ、近隣、固定AP、クラウド等から収集することができる。また、このプラットフォームの種々の態様は、例えば、あらゆる判断に役立つように履歴情報を求めることができ、このような情報は、履歴データから、調査から、シミュレータから等で導き出すことができる。加えて、例えば、このプラットフォームの種々の形態は、例えば、ネットワークおよび/または判断自体をリアル・タイムで評価するために、ネットワーク全域において判断を精査(probe)または監視することができる。更に、このプラットフォームの種々の態様は、例えば、ネットワークにおいて意志決定を実施することができる(例えば、精査結果を評価した後に)。このプラットフォームの種々の態様は、例えば、常にまたは繰り返し行われるが有意な利点が全く得られないあらゆる判断(例えば、技術変更、証明書変更、IP変更等)を回避するために、閾値を設定することができる。また、このプラットフォームの種々の態様は、例えば、ローカルに学習し(例えば、行われた判断によって)、動的に判断を更新することができる。
[0027] 障害に対するロバスト性に加えて(または、その代わりに)、プラットフォームは、同じサブシステム内部において別個のサブシステムまたはエレメント間に存在する複数の接続(または経路)を利用して、システムのロバスト性を高める、および/または負荷均衡化を高めることができる。
[0028] 以下の検討では、通信ネットワークの種々のサブシステム例によって実行される機能の例を紹介する。なお、ここで論ずる機能例は、特定のサブシステム例によって実行される必要も、1つのサブシステムによって実行される必要もないことは理解されてしかるべきである。例えば、ここで紹介するサブシステムは互いに相互作用することができ、データまたは制御サービスを集中的な方法でデプロイすることができ、または、例えば、各サブシステムのエレメント間における協働を利用するために、異なるサブシステム間でそれらの機能を分散させることができる。
[0029] 本開示の種々の態様は、車両(例えば、自動車、バス、トラック、ボート、フォークリフト、人間が運転する車両、自律型および/または遠隔制御車両等)をWi−Fiホットスポットとして利用する通信ネットワークを提供する(例えば、都市規模の車両ネットワーク、積出港(shipping port)の大きさの車両ネットワーク、キャンパス規模のネットワーク等)。なお、本検討全体にわたってWi−Fiが例として全般的に使用されるが、本開示の種々の態様の範囲はそれに限定されるのではないことを注記しておく。例えば、他の無線LAN技術、PAN技術、MAN技術等を利用することもできる。このような利用は、例えば、大量の都市データを収集し、混雑したセルラ・ネットワーク(または他のネットワーク)からのトラフィックの効率的な肩代わり(offloading)に対応するための価格効率的な方法を提供する。多くの車両がある被制御エリア(例えば、湾港(ports, harbors)等)では、本開示の種々の態様による通信ネットワークは、既存の企業Wi−Fiネットワークの無線カバレッジを拡大し、例えば、SIMカードやセルラ(または他のネットワーク)データ・プランを必要とせずに、車両の運転手(例えば、人、コンピュータ制御等)、およびその他の移動する従業員とのリアル・タイム通信に対応することができる。
[0030] 車両は、これらをWi−Fi(または一般的な無線)ホットスポットとして有用にする、多くの有利な特性を有することができる。例えば、車両は、一般に、少なくとも1つのバッテリを有し、車両は、一般に、道路レベルで都市中に高密度に拡散し、および/または被制御空間において互いと多くの連絡を結ぶことができ、更に、EU、米国、およびその他の地域においてインテリジェント輸送システムのために確保されている、5.9GHz周波数帯域における通常のWi−Fiの10倍の範囲と通信することができる。なお、本開示の範囲は、このような5.9GHz無線通信に限定されるのではないことを注記しておく。更に、車両は、それらのカバレッジ・エリアをときの経過に連れて広い範囲(swath)に効果的に拡大することができ、1つの車両アクセス・ポイントが、ときの経過に連れて、はるかに多いデータ・ソースと相互作用することを可能にする。
[0031] 本開示の種々の態様によれば、手頃な価格のマルチネットワーク・オンボード・ユニット(OBU)を紹介する。なお、本明細書では、OBUをモバイル・アクセス・ポイント、モバイルAP、MAP等とも呼ぶこともあることを注記しておく。OBUは、例えば、複数のネットワーキング・インタフェース(例えば、Wi−Fi、802.11p、4G、Bluetooth(登録商標)、UWB等)を含むことができる。例えば、私有車両および/または公有車両(例えば、個々のユーザ用車両、私有車隊の車両、公有車隊の車両等)の中または上に容易にOBUを設置することができる。例えば、輸送用車隊、ごみ管理用車隊、法律施行用車隊、緊急サービス、道路保守用車隊、タクシー車隊、航空機隊等にOBUを設置することができる。例えば、車両、あるいは移動が自由なその他の構造または比較的移動が限られている構造の中または上にOBUを設置することができる。また、例えば、OBUを人または使役動物によって携行することができる、自転車に装着することができる、移動機械全般に装着することができる、コンテナに装着することができる等が挙げられる。
[0032] 例えば、OBUは、通過する車両を、1つ以上のネットワーク・プロバイダ、テレコム事業者等の有線インフラストラクチャに接続するように動作することができる。本明細書において論ずるアーキテクチャ、ハードウェア、およびソフトウェア機能により、車両および車隊を、単にセルラ・ネットワーク(あるいはその他のワイド・エリア・ネットワークまたは都市エリア・ネットワーク等)や、都市または被制御空間全域にわたって拡散された既存のWi−Fiホットスポットに接続することができるだけでなく、他の車両にも接続することができる(例えば、有線インフラストラクチャへのマルチホップ通信、単一またはマルチホップ・ピア・ツー・ピア車両通信等を利用する)。例えば、車両および/または車隊は、通信リンクの全般的なメッシュ(overall mesh)を形成することができ、この全般的なメッシュは、例えば、OBUや、有線インフラストラクチャ(例えば、ローカル・インフラストラクチャ等)に接続された固定アクセス・ポイント(AP)も含む。なお、本明細書では、OBUを「モバイルAP」、「モバイル・ホットスポット」、「MAP」等と呼ぶこともあることを注記しておく。また、本明細書では、固定アクセス・ポイントを道路脇ユニット(RSU:Road Side Unit)、固定AP、FAP等と呼ぶこともあることも注記しておく。
[0033] 一実施態様例では、OBUは、比較的長距離のプロトコル(例えば、802.11p等)を利用して固定APと通信することができ、一方、固定APは、有線インフラストラクチャにハード・ワイヤ接続することができる(例えば、ケーブル、繋留光リンク(tethered optical link)等によって)。なお、固定APは、更にまたは代わりに、無線リンク(例えば、802.11p等)を介してインフラストラクチャに結合するのでもよいことを注記しておく。加えて、クライアントまたはユーザ・デバイスは、1つ以上の比較的短距離のプロトコル(例えば、Wi−Fi、Bluetooth、UWB等)を使用して、OBUと通信することができる。例えば、典型的なWi−Fiアクセス・ポイントまたはその他の無線LAN/PANアクセス・ポイント(例えば、少なくとも、802.11p等に基づくもののようなリンクのための)よりも長い有効無線通信距離を有するOBUは、典型的なWi−Fiまたはその他の無線LAN/PANアクセス・ポイントよりもかなり広いカバレッジ・エリアが可能であり、つまり、地理的エリア上に広大なカバレッジ(blanket coverage)を提供するために必要なOBUが少なくて済む。
[0034] 例えば、OBUは、長距離通信プロトコル能力(例えば、802.11p等)を構築する(builds on)ロバストな車両ネットワーキング・モジュール(例えば、接続マネージャ)を含む。例えば、ネットワークにおいて固定AP、車両、およびその他のノードと通信するための802.11p(またはその他の長距離プロトコル)能力を含むことに加えて、OBUは、エンド・ユーザ・デバイス、センサ、固定Wi−Fiアクセス・ポイント等に対する無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)接続を提供するためのネットワーク・インタフェース(例えば、802.11a/b/g/n、802.11ac、802.11af、これらの任意の組み合わせ等)を含むことができる。例えば、OBUは、車両(例えば、バス、列車(train car)、タクシー・キャブ、公有作業車両等)内にいるユーザ、および/または車両の周囲にいるユーザに車内Wi−Fiインターネット・アクセスを提供するように動作することができる。更に、OBUは1つ以上の無線バックボーン通信インターフェース(例えば、セルラ・ネットワーク・インタフェース等)も含むことができる。種々のシナリオ例では、セルラ・ネットワーク・インタフェース(またはその他の無線バックボーン通信インターフェース)は種々の理由によって(例えば、コスト、電力、帯域幅等)好ましいインターフェースではない場合もあるが、セルラ・ネットワーク・インタフェースは、現在固定APによってサポートされていない地理的エリアにおいて接続(connectivity)を提供するために利用することができる、フェイル・オーバー通信リンクを提供するために利用することができる、緊急用通信に利用することができる、ローカル・インフラストラクチャ・アクセスに加入するために利用することができる等が挙げられる。また、セルラ・ネットワーク・インタフェースは、例えば、セルラ・ネットワーク事業者によって異なる解決策のデプロイ(deployment)を許容するために利用することもできる。
[0035] OBUは、本開示の種々の態様によれば、例えば、スマート接続マネージャを含む。スマート接続マネージャは、インターネットにアクセスするための最良の利用可能な無線リンク(複数可)を選択することができる(例えば、Wi−Fi、802.11p、セルラ、車両メッシュ等)。また、OBUは、例えば、地理的位置能力(例えば、GPS等)、車両が移動中か否か判定するための動き検出センサ、および電力制御サブシステム(例えば、OBUが車両のバッテリを垂れ流ししていないこと等を確認するため)に対応する(provide)ことができる。OBUは、例えば、本明細書において論ずるセンサ(例えば、環境センサ等)の内任意のものまたは全てを含むことができる。
[0036] また、OBUは、例えば、機械間データ取得、ならびにクラウドへおよびクラウドからの転送(例えば、リアル・タイムまたは遅延耐性型)を管理するマネージャも含むことができる。例えば、OBUは、車両の情報を記録する(log)および/または通信することができる。
[0037] OBUは、例えば、接続および/またはルーティング・マネージャを含むことができる。接続および/またはルーティング・マネージャは、車両間/車両対インフラストラクチャ・マルチホップ通信において通信のルーティングを実行するように動作する。移動性マネージャ(または、コントローラ、MC)は、例えば、異なる技術(例えば、802.11p、セルラ、Wi−Fi、衛星等)間で、異なるMC(例えば、フェイル・オーバーのシナリオ、負荷再分配のシナリオ等)間で、異なるインタフェース(またはポート)を跨いで等において、通信セッションが1回以上のハンドオフ(本明細書では、「ハンドオーバー」または「複数のハンドオーバー」とも呼ぶ)を通じて(例えば、異なるモバイルAP、固定AP、基地局、ホットスポット等の間で)永続することを確保することができる。なお、本明細書では、MCをローカル移動性アンカー(LMA:Local Mobility Anchor)、ネットワーク・コントローラ等と呼ぶこともあることを注記しておく。なお、MCまたは複数のMCは、例えば、バックボーンの一部として実装することができるが、それに加えてまたはその代わりに、種々のコンポーネントまたはその組み合わせの内任意のものの一部として実装できることも注記しておく。例えば、MC固定AP(またはその分散システム)において、OBU(またはその分散システム)の一部として等で実装することができる。システム・コンポーネントおよび/または方法の種々の非限定的な例が、2015年9月22日に出願され、"Systems and Method for Managing Mobility in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいて移動性を管理するシステムおよび方法)と題する米国仮特許出願第62/222,098号において提供されている。この出願をここで引用したことにより、この出願の内容全体が本願にも含まれるものとする。なお、複数のMCを含む実施態様例では、このようなMCは、同じ場所に配置されてもよく、および/または地理的に分散されてもよいことを注記しておく。
[0038] また、本開示の種々の態様は、クラウド・ベースのサービス指向アーキテクチャも提供する。これは、ネットワークおよびクライアントのリアル・タイム管理、監視、および報告、データ格納、処理、および管理に必要な機能、Wi−Fiクライアント認証、ならびにキャプティブ・ポータル・ディスプレイ(Captive Portal display)等を扱う。
[0039] 本開示の種々の態様による通信ネットワーク(またはそのコンポーネント)は、例えば、広範囲のスマート都市アプリケーション(または、被制御シナリオ、または接続されるシナリオ等)および/または使用事例を、本明細書において説明するように、サポートすることができる。
[0040] 例えば、一実施態様例では、各車両(例えば、公営および私営タクシー双方、バス、トラック等)をモバイルAP(例えば、モバイルWi−Fiホットスポット)に変換するように動作して、都市内を移動している、バスの停留所で待っている、公園で座っている従業員、通行人、およびモバイル・ユーザ等にインターネット・アクセスを提供することができる。更に、車両および/または車両隊間で形成される車両メッシュ・ネットワークの一例によって、一実施態様は、都市中に拡散され、重要な場所において公営または私営テレコム事業者の有線インフラストラクチャに接続されたモバイルWi−Fiホットスポットおよび/または固定AP(例えば、802.11p系AP)を介して、セルラ・トラフィックを肩代わりさせる(offload)一方で、できるだけ広いカバレッジをできるだけ低いコストで確保するように動作可能にすることもできる。
[0041] 一実施態様例(例えば、通信ネットワークおよび/またはそのコンポーネントの)は、例えば、無数のソースによって生成された、移動中で、直ぐに使用できるまたはできない大量のデータを(例えば、連続的に)収集する大規模都市スキャナ(massive urban scanner)として動作可能にすることもできる。無数のソースは、車内センサまたは車載診断システム・ポート(例えば、OBD2等)、自律型車両駆動システムとのインターフェース、都市中に拡散された外部Wi−Fi/Bluetooth対応検知ユニットから、車両の運転手および乗員のデバイス(例えば、このようなデバイスおよび/または乗員を特徴付ける情報等)、測位システム・デバイス(例えば、位置情報、速度情報、軌跡情報、走行履歴情報等)等に及ぶ。
[0042] 使用事例に応じて、OBUは、例えば、車両からデータを送る前に、このデータを処理し(または、計算、変換、操作、集計、合計等)、例えば、個々のアプリケーション毎に適した粒度(例えば、値分解能)およびサンプリング・レート(例えば、時間分解能)を付与することができる。例えば、OBUは、例えば、システムによって有利と見なされる任意の方法で、データを処理することができる。OBUは、例えば、収集したデータ(例えば、生データ、前処理したデータ、収集したデータに基づいて計算したメトリックの情報等)をクラウドに(例えば、ネットワークの任意の部分に結合された1つ以上のネットワーク接続型サーバに)効率的で信頼性のある方法で送り、自治体都市運営および輸送サービスの効率、環境的影響、および社会的価値を改善することができる。種々の使用事例については本明細書において説明する。
[0043] 公営バスが都市の経路に沿って移動している、および/またはタクシーがその私営輸送サービスを実行しているというシナリオ例では、OBUは大量のリアル・タイム・データを測位システム(例えば、GPS等)、加速度計モジュール等から収集することができる。次いで、OBUは、例えば、このようなデータをクラウドに通信することができ、これらのデータは、例えば、このような公営または私営バスおよび/またはタクシー運営を支援するために、処理、報告、検討され、例えば、バスおよびタクシーそれぞれの効率的な遠隔監視および日程計画(scheduling)を支援することができる。
[0044] 一実施態様例では、小型カメラ(または他のセンサ)を、公営バスのドア上部に配された小型単一基板コンピュータ(SBC)に結合し、バスに乗る人々および降りる人々、および/またはバス路線に沿った停留所における画像シーケンスをキャプチャすることを可能にし、バスを待っている人々の数を推定することができる。このようなデータは、クラウドに送るために、OBUによって収集することができる。このようなデータによって、公衆輸送システムは、ピーク、過剰に混雑するバス、路線および停留所、利用が少ないバス、路線および停留所等を検出することができ、リアル・タイムで対策を講じる(例えば、乗客の流れが少なくなる場所および時間には燃料コストおよびCO2排気を低減するために、バスの定期運行(periodicity)を減らす)こと、および体系的な輸送問題を検出することが可能になる。
[0045] OBUは、例えば、環境センサの異質な集合体を装備された種々のWi−Fi対応センサ・デバイスの内任意のものと通信するように動作可能にすることができる。このようなセンサは、例えば、ノイズ・センサ(マイクロフォン等)、ガス・センサ(例えば、CO、NO2、03、揮発性有機化合物(またはVOC)、CO2等を検知する)、煙センサ、汚染センサ、天候センサ(例えば、検知温度、湿度、光度、粒子、日射、風速(例えば、風速計)、風向、雨(例えば、雨量計)、光スキャナ、生物計量スキャナ、カメラ、マイクロフォン等)を含むことができる。また、このようなセンサは、ユーザ(例えば、車両の運転手または乗員、通行人等)に関連するセンサ、および/または彼らの個人的なデバイス(例えば、スマートフォンまたはスマート・ウオッチ、生物計量センサ、ウエアラブル・センサ、埋め込みセンサ等)も含むことができる。このようなセンサは、例えば、車両用オンボード診断(OBD)ユニット、自律型車両駆動システム等に付随するセンサおよび/またはシステムを含むことができる。このようなセンサは、例えば、測位センサ(例えば、GPSセンサ、Galileoセンサ、GLONASSセンサ等)を含むことができる。なお、このような測位センサは、車両の動作システム(例えば、局所人力制御車両(local human-controlled vehicle)、自律型車両、遠隔人力制御車両等)の一部であってもよいことを注記しておく。このようなセンサは、例えば、コンテナ・センサ(例えば、ゴミ箱センサ、出荷コンテナ・センサ、コンテナ環境センサ、コンテナ追跡センサ等)を含むことができる。
[0046] 一旦車両がこのようなセンサ・デバイスの近傍に入ったなら、無線リンクを確立することができるので、車両(またはそのOBU)はセンサ・デバイスからセンサ・データを収集し、収集したデータをクラウド内にあるデータベースにアップロードすることができる。次いで、しかるべき行動を起こすことができる。廃棄物管理の実施態様例では、様々な廃棄物管理(または収集)トラックにOBUを装備することができ、OBUは、コンテナ上に実装されたセンサと周期的に通信して、廃棄物のレベル、最後の収集からの経過時間等についての情報を収集することができる。次いで、このような情報をクラウド(例えば、インターネットに結合された廃棄物管理アプリケーション等)に車両メッシュ・ネットワークを通じて送り、廃棄物管理トラックの日程計画および/または経路決定を改善することができる。なお、常にモバイルAP(例えば、車載センサ)の範囲内に種々のセンサがあるはずである(may)ことを注記しておく。更に(または代わりに)、センサはモバイルであってもよい(例えば、モバイルAPまたは固定APの近くを通過する他の車両に搭載されたセンサ、ドローンに搭載されたセンサ、歩道に装着されたセンサ等)ことも注記しておく。
[0047] 一実施態様例では、例えば、多くの車両、機械、および従業員がある被制御空間(例えば、湾港(port, harbor)、空港、工場、農場、鉱山等)において、本開示の種々の態様による通信ネットワークが、例えば、SIMカードまたはセルラ料金に基づく通信事業者に依存する解決策(Telco-dependent solution)に頼ることなく、企業および/またはローカルWi−Fiネットワークの無線カバレッジを拡大することができる。このようなシナリオ例では、高価なセルラ・データ・プラン、制限されるデータ・レート、場所によっては貧弱なセルラ・カバレッジを回避することの他に、本開示の種々の態様による通信ネットワークは、信頼性高くそしてリアル・タイムで、大量のデータを収集するおよび/または通信することもできる。このようなデータは、湾港ロジスティクス、輸送作業等を最適化するために使用することができる。
[0048] 例えば、湾港(port and/or harbor)の実施態様では、車両の位置、速度、燃料消費、およびCO2排出についてのリアル・タイム情報を収集することによって、通信ネットワークは、湾港事業者が船の荷積みプロセスの一斉遂行(coordination)を改善し、湾港のスループットを高めることを可能にする。また、例えば、この通信ネットワークは、運転手の行動、自律型車両および/またはその制御システムの挙動、トラックの位置、およびエンジンのステータスの遠隔監視を可能にし、次いでリアル・タイムの通知をドライバ、例えば、人間のドライバおよび/または自動化車両駆動システムに与えることができ(例えば、エンジンを始動させる/停止させる、湾港内部で正しい経路に従う、休憩を取る等のため)、こうして湾港サービスおよび移動(trips)の回数を減らし期間を短縮する。湾港当局者は、例えば、故障したトラックや異常なトラックの循環を素早く検出し、こうして事故を回避し、湾港の効率、セキュリティ、および安全性を高めることができる。加えて、車両は湾港のローカル事業者からWi−Fiアクセス・ポイントに接続すること、ならびにWi−Fiインターネット・アクセスを車両の占有者におよび周囲にいる湾港従業員に提供し、例えば、船員(pilot)が海上にいる間にインターネットを通じて報告を書き上げることによって、時間を節約することが可能になる。
[0049] 図1は、本開示の種々の態様による通信ネットワーク100のブロック図である。本明細書において論ずる機能の内任意のものまたは全ては、ネットワーク例100のコンポーネントン例の内任意のものまたは全てによって実行することができる。また、ネットワーク例100は、例えば、任意のまたは全ての特性を、本明細書において論ずる他のネットワーク例および/またはネットワーク・コンポーネント200、300、400、500から570、および600と共有することができる。
[0050] ネットワーク例100は、例えば、クラウドを含む。クラウドは、例えば、種々のネットワーク・レベルのコンポーネントの内任意のものを含むことができる。クラウドは、例えば、ネットワーク100のコンポーネントを監視および/または制御する種々のサーバ・システム実行アプリケーションの内任意のものを含むことができる。また、このようなアプリケーションは、例えば、ネットワーク接続された情報ソースの大きなアレイの内任意のものからの情報の収集を管理することができる。情報ソースの多くの例が、本明細書において論じられている。クラウド(またはその一部)をときとしてAPIと呼ぶこともある。例えば、クラウド(またはその一部)は、1つ以上のアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を提供することができ、他のデバイスはアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を、クラウドと通信/相互作用するために使用することができる。
[0051] クラウドのコンポーネント例は、例えば、種々のマルチクラウド・システムおよびアーキテクチャとの相互動作可能性を管理することができる。他のコンポーネント例(例えば、クラウド・サービス・コンポーネント)は、例えば、種々のクラウド・サービス(例えば、キャプティブ・ポータル・サービス、認証、許可、およびアカウンティング(AAA)サービス、APIゲートウェイ・サービス等)を提供することができる。更に他のコンポーネント例(例えば、DevCenterコンポーネント)は、例えば、ネットワーク監視および/または管理機能を提供し、ソフトウェア更新の実施等を管理することができる。クラウドの更に他のコンポーネント例は、データ格納、データ分析、データ・アクセス等を管理することができる。クラウドの更に別のコンポーネント例は、種々の第三者のアプリケーションおよびサービスの内任意のものを含むことができる。
[0052] クラウドは、例えば、インターネットを通じて(例えば、1つ以上のインターネット・サービス・プロバイダを利用して)、ネットワーク例100のバックボーン/コア・インフラストラクチャに結合することができる。インターネットを例として挙げるが、本開示の範囲はそれに限定されるのではないことは理解されてしかるべきである。
[0053] バックボーン/コアは、例えば、任意の1つ以上の異なる通信インフラストラクチャ・コンポーネントを含むことができる。例えば、1つ以上のプロバイダがバックボーン・ネットワークまたは種々のそのコンポーネントを提供することができる。図1に図示するネットワーク例100に示すように、バックボーン・プロバイダはワイヤライン・アクセス(例えば、PSTN、ファイバ、ケーブル等)を提供することができる。また、例えば、バックボーン・プロバイダは、無線アクセス(例えば、マイクロ波、LTE/セルラ、5G/TVスペクトル等)を提供することもできる。
[0054] また、バックボーン/コアは、例えば、1つ以上のローカル・インフラストラクチャ・プロバイダも含むことができる。また、バックボーン/コアは、例えば、個人インフラストラクチャ(例えば、ネットワーク100の実施者(implementer)、所有者等によって運営される)を含むこともできる。バックボーン/コアは、例えば、種々のバックボーン・サービスの内任意のもの(例えば、AAA、移動性、監視、アドレッシング、ルーティング、コンテンツ・サービス、ゲートウェイ制御サービス等)を提供することができる。
[0055] バックボーン/コア・インフラストラクチャは、種々の特性の内任意のものを含むことができ、それらの非限定的な例について本明細書において示す。例えば、バックボーン/コアは、バックボーン・アクセスのための異なる無線技術または有線技術との互換性を有することができる。また、バックボーン/コアは、異なるローカル・プロバイダによって所有されるおよび/またはネットワーク実施者または利害関係者によって所有される公営(例えば、市営、都市、キャンパス等)および/または私営(例えば、湾港(port)、キャンバス等)ネットワーク・インフラストラクチャを処理するように適応可能にすることができる。バックボーン/コアは、例えば、異なる認証、許可、およびアカウンティング(AAA)メカニズムを含むこと、および/またはこれとインターフェースすることができる。
[0056] バックボーン/コア・インフラストラクチャは、例えば、異なる動作モード(例えば、湾港の実施態様におけるL2、陸上公衆輸送の実施態様におけるL3、ディジタルIPネットワーキングの複数の異なるレイヤの内任意の1つ以上、その任意の組み合わせ、その同等物等を利用して)、またはアドレス可能なプールをサポートすることができる。また、バックボーン/コアは、例えば、クラウド・プロバイダ(複数可)および/またはインターネット・サービス・プロバイダ(複数可)に対して非依存型であることができる。加えて、例えば、バックボーン/コアは、ネットワーク100の任意のまたは全てのサブシステム(例えば、モバイルAPまたはOBU(オン・ボード・ユニット)、固定APまたはRSU(道路脇ユニット)、MC(移動性コントローラ)またはLMA(ローカル移動性アンカー)、あるいはネットワーク・コントローラ等)、および/または第三者システムから来る要求に対して非依存型であることができる。
[0057] バックボーン/コア・インフラストラクチャは、例えば、異なるデータ記憶/処理システム(例えば、MongoDB、MySql、Redis等)を利用する能力、および/またはこれらとインターフェースする能力を備える(comprise)ことができる。更に、バックボーン/コア・インフラストラクチャは、例えば、インフラストラクチャ、サービス、データ等に対して異なるレベルの同時アクセスを提供することができる。
[0058] また、ネットワーク例100は、例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークも含むことができる。このような固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク200の種々の特性例を図2に示す。ネットワーク例200は、例えば、任意のまたは全ての特性を、本明細書において論ずる他のネットワーク例および/またはネットワーク・コンポーネント100、300、400,500〜570、および600と共有することができる。
[0059] ネットワーク例200では、固定AP(例えば、企業固有のAP、公営第三者AP、私営第三者AP等)を直接ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダおよび/またはワイヤライン/無線バックボーンに接続することができる。また、例えば、ネットワーク例200は、無線技術によって、種々のAP間にメッシュを含むこともできる。しかしながら、実施態様によっては、種々の有線技術も利用できることを注記しておく。図示のように、異なる固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを同じバックボーン・プロバイダに接続することができるが、異なるそれぞれのバックボーン・プロバイダに接続してもよい。バックボーン・アクセスのために無線技術を利用する実施態様例では、このような実施態様は比較的障害に対して耐性を有することができる。例えば、固定APは、バックホール・インフラストラクチャが故障した場合、バックボーン・ネットワーク(例えば、セルラ、3G、LTE、他のワイドまたは都市エリア・ネットワーク等)への無線通信を利用することができる。また、例えば、このような実施態様は、比較的容易な設置に対応することができる(例えば、事実上どこにでも配することができる、ケーブル電源のない固定AP)。
[0060] ネットワーク例200では、同じ固定APが同時に多数の固定AP、モバイルAP(例えば、車両OBU等)、デバイス、ユーザ・デバイス、センサ、物体等にアクセスを付与することができる。例えば、複数のモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(例えば、OBUベースのネットワーク等)が同じ固定APを利用することができる。また、例えば、同じ固定APが複数の同時アクセスを他の1つのユニット(例えば、他の固定AP、モバイルAP、デバイス等)に付与し、例えば、異なるチャネル、異なるラジオ等を利用することもできる。)
[0061] なお、複数の固定APをフォールト・トレラント/障害回復の目的に利用してもよいことを注記しておく。一実施態様例では、固定APおよびそのフェイル・オーバーAPが双方共、通常では動作状態にある(例えば、同じスイッチにおいて)のでもよい。また、例えば、1つ以上の固定APをネットワークにおける種々の場所に、インアクティブ・モードまたは監視モードで配置し、必要とされるときに(例えば、障害に応答して、緊急サービスの必要性に応答して、データ・サージに応答して等)動作状態になるように準備をしておくこともできる。
[0062] 再度図1を参照すると、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークの例は、バックボーン・プロバイダ(例えば、1つ以上のバックボーン・プロバイダおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ)、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、1つ以上のエンド・ユーザ・デバイス、および環境への無線通信リンクと共に示されている。また、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークの例は、1つ以上のバックボーン・プロバイダ、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、1つ以上のエンド・ユーザ・デバイス、および環境への有線通信リンクと共に示されている。環境は、種々のデバイスの内任意のものを含むことができる(例えば、車内ネットワーク、デバイス、およびセンサ;自律型車両ネットワーク、デバイス、およびセンサ;海上(または船舶)および湾港ネットワーク、デバイス、およびセンサ;一般的な被制御空間ネットワーク、デバイス、およびセンサ;住居用ネットワーク、デバイス、およびセンサ;災害復旧および緊急時ネットワーク、デバイス、およびセンサ;軍事および航空機ネットワーク、デバイス、およびセンサ;スマート都市ネットワーク、デバイス、およびセンサ;イベント(または会場)ネットワーク、デバイス、およびセンサ;水中および地下ネットワーク、デバイス、およびセンサ;農業用ネットワーク、デバイス、およびセンサ;トンネル(自動車道(auto)、地下道、列車等)ネットワーク、デバイス、およびセンサ;駐車場ネットワーク、デバイス、およびセンサ;セキュリティおよび監視ネットワーク、デバイス、およびセンサ;出荷機器およびコンテナ・ネットワーク、デバイス、およびセンサ;環境制御または監視ネットワーク、デバイス、およびセンサ;市営ネットワーク、デバイス、およびセンサ;廃棄物管理ネットワーク、デバイス、センサ;道路保守ネットワーク、デバイス、およびセンサ、ならびに交通管理ネットワーク、デバイス、およびセンサ;広告ネットワーク、デバイス、およびセンサ等)。
[0063] また、図1のネットワーク例100は、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークも含む。このようなモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク300の種々の特性例を図3に示す。なお、種々の固定ネットワーク・コンポーネント(例えば、固定AP)も図示されていることを注記しておく。ネットワーク例300は、例えば、任意のまたは全ての特性を、本明細書において論ずる、他のネットワーク例および/またはネットワーク・コンポーネント100、200、400、500〜570、および600と共有することができる。
[0064] ネットワーク例300は、多種多様なモバイルAP(またはホットスポット)を含み、これらのモバイルAPは、ユーザ・デバイスへのアクセスを付与する、センサ・データ収集に対応する、マルチホップ接続(connectivity)を他のモバイルAPに提供する等を行う。例えば、ネットワーク例300は、異なる車隊からの車両(例えば、空中、地上、地下、水上(水中)等)を含む。例えば、ネットワーク例300は、1つ以上の大量配給/輸送車隊、1つ以上の大量乗客輸送用車隊、私有/公有ユーザ共有車隊、私有車両、都市および市有車隊、保守用車隊、ドローン、船舶(例えば、ボート、船、スピードボート、タグボート、はしけ等)、緊急用車隊(例えば、警察、救急、消防等)等を含む。
[0065] ネットワーク例300は、例えば、同じまたは異なる通信技術を使用する、例えば、直接接続されたおよび/またはメッシュ接続された異なる車隊からの車両を示す。また、ネットワーク例300は、異なる固定APに同時に接続された車隊も示し、これらは異なるそれぞれのローカル・インフラストラクチャ・プロバイダに属しても、属さなくてもよい。フォールト・トレラント・メカニズムとして、ネットワーク例300は、例えば、ローカル・ネットワーク・インフラストラクチャが故障した場合またはそれ以外で利用不可能になった場合、車両における長距離無線通信ネットワーク(例えば、セルラ、3G、4G、LTE等)の利用を含むことができる。同じ車両(例えば、モバイルAPまたはOBU)が、例えば、同じ通信技術(例えば、共有チャネルおよび/またはその異なるそれぞれのチャネル)を使用して、および/または各々毎に異なるそれぞれの通信技術を使用して、複数の車両、デバイス、物体等に同時にアクセスを付与することができる。また、例えば、同じ車両が、例えば、同じ通信技術(例えば、共有チャネルおよび/またはその異なるそれぞれのチャネル、および/または異なる通信技術を使用して)を使用して、他の車両、デバイス、物体等に複数のアクセスを付与することもできる。
[0066] 加えて、複数のネットワーク・エレメントを互いに接続して、フォールト・トレラントまたは障害回復や、スループット向上に対応することができ、あるいは任意のまたは種々のクライアントのネットワーキングの要望に応えることもできる。多くの要望の例を本明細書において示す。例えば、2つのモバイルAP(またはOBU)を同じ車両に設置すること等も可能である。
[0067] 再度図1を参照すると、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの例は、バックボーン・プロバイダ(例えば、1つ以上のバックボーン・プロバイダおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ)への無線通信リンク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークへの無線通信リンク、1つ以上のエンド・ユーザ・デバイスへの無線通信リンク、および環境(例えば、本明細書において論ずるセンサまたはシステムの内任意の1つ以上、任意のその他のデバイスまたは機械等)への無線通信リンクと共に示されている。種々の他のコンポーネントへの有線リンクを有するモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは示されていないが、そのような有線リンクが少なくとも一時的に(少なくともときおり)ある場合もある。
[0068] また、図1のネットワーク例100は、1組のエンド・ユーザ・デバイスも含む。種々のエンド・ユーザ・デバイス例を図4に示す。なお、種々の他のネットワーク・コンポーネント(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(複数可)、バックボーン/コア等)も図示されていることを注記しておく。ネットワーク例400は、例えば、任意のまたは全ての特性を、本明細書において論ずる、他のネットワーク例および/またはネットワーク・コンポーネント100、200、300、500〜570、および600と共有することができる。
[0069] ネットワーク例400は、種々のモバイル・ネットワーク接続型デバイス(mobile networked device)を示す。このようなネットワーク・デバイスは、エンド・ユーザ・デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、スマート・ウオッチ、ラップトップ・コンピュータ、ウェブカム、個人用ゲーミング・デバイス、個人用ナビゲーション・デバイス、個人用メディア・デバイス、個人用カメラ、健康管理デバイス、個人用ロケーション・デバイス、監視パネル、プリンタ等)を含むことができる。また、このようなネットワーク接続型デバイスは、一般的な環境において動作する種々のデバイスの内任意のものを含むことができ、そのようなデバイスは、例えば、特定のユーザと関連付けられていなくてもよい(例えば、本明細書において論ずるセンサ・デバイス、車両センサ、市有センサ(municipal sensor)、車隊センサ、道路センサ、環境センサ、セキュリティ・センサ、トラフィック・センサ、廃棄物センサ、天候センサの内任意のものまたは全て、種々の異なるタイプの市有機器または企業の機器の内任意のもの等)。このようなネットワーク接続型デバイスはいずれも、別個のバックボーン、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク等に、同じまたは異なる有線/無線技術を使用して、柔軟に接続することができる。
[0070] モバイル・デバイスは、例えば、複数のデバイス/物体に同時アクセスを付与するAPとして動作することができ、一方複数のデバイス/物体は、アド・ホック・ネットワークを形成し、別個のバックボーン・ネットワーク、固定ホットスポット、および/またはモバイルホットスポット・アクセス・ネットワークに接続されたデバイスを最終的に相互接続することができる。デバイス(例えば、本明細書において論ずるデバイスまたはネットワーク・ノードの内任意のものまたは全て)は、例えば、フォールト・トレラントおよび/または負荷均衡の目的で(例えば、複数のSIMカード等を利用して)、別個のバックボーン、固定ホットスポット、および/またはモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークにアクセスするために、例えば、冗長技術を有することができる。また、デバイスは、例えば、同じプロバイダまたは異なるそれぞれのプロバイダに属す、別個のバックボーン、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、および/またはモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークに同時にアクセスすることができる。加えて、例えば、デバイスは他のデバイス/物体に複数のアクセスを(例えば、異なるチャネル、ラジオ等を通じて)付与することができる。
[0071] 再度図1を参照すると、エンド・ユーザ・デバイス例は、バックボーン・プロバイダ(例えば、1つ以上のバックボーン・プロバイダおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ)への無線通信リンク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークへの無線通信リンク、モバイルホットスポット・アクセス・ネットワークへの無線通信リンク、および環境への無線通信リンクと共に示されている。また、例えば、エンド・ユーザ・デバイス例は、バックボーン・プロバイダ、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、モバイルホットスポット・アクセス・ネットワーク、および環境への有線通信リンクと共に示されている。
[0072] 図1に示すネットワーク例100は、実施時に(例えば、異なるユーザ事例毎に)適応可能であり、および/または、例えば、ネットワーク・コンポーネントがサービスに加入および離脱するに連れてリアル・タイムで適応可能である、柔軟なアーキテクチャを有する。図5Aから図5Cは、モード(または構成)例を示すことによって、このような柔軟性を例示する。ネットワーク例500〜570は、例えば、任意のまたは全ての特性を、本明細書において論ずる、他のネットワーク例および/またはネットワーク・コンポーネント100、200、300、400、および600と共有することができる。例えば、そして限定ではなく、ネットワーク例500〜570において示される通信リンク(例えば、有線リンク、無線リンク等)の内任意のものまたは全ては、総じて、図1のネットワーク例100において示される、同様に位置する通信リンクと類似する。
[0073] 例えば、本開示の種々の態様は、静止およびモバイル通信ノード双方の複雑なアレイを含む、動的に構成変更可能な通信ネットワーク(例えば、移動物体のインターネット)をサポートするための通信ネットワーク・アーキテクチャ、システム、および方法を提供する。例えば、本開示の種々の態様により実現される通信ネットワークは、種々の固定ノード、モバイル・ノード、および/またはその組み合わせを含む複数の様式(modalities)の内1つで動作することができ、複数の様式は種々のシステムの目的の内任意のものを達成するために選択可能である(例えば、スループット向上、レイテンシ短縮およびパケット損失低減、システムの利用可能性およびロバスト性向上、余裕のある冗長性(extra redundancy)、応答性向上、データおよび/または制御パケットの送信におけるセキュリティ向上、スマート閾値を組み込むことによる構成変更(例えば、技術の変更、証明書の変更、IPの変更等)の回数削減、アクセスが困難な1つまたは複数のデッド・ゾーンにおける接続(connectivity)の提供、保守および更新/アップグレード等のために機器にアクセスする際のコスト低減)。このような様式の少なくとも一部は、例えば、永続的ではないにしても少なくとも一時的に、位置固定ノードによって全体的に構成することができる。
[0074] 図示を簡単にするために、図1(および本明細書におけるその他の図)のシステムまたはネットワーク例100において示される態様例の多くが図5Aから図5Cから省略されているが、存在してもよい。例えば、図1およびその他の図に示すクラウド、インターネット、およびISPの態様は、図5Aから図5Cには明示的に示されていないが、これらの構成例のいずれにおいても存在してもよい(例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークの一部としてまたはそれに結合されて存在する、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークの一部としてまたはそれに結合されて存在する等)。
[0075] 例えば、第1モード例500は、通常実行モード、例えば、本明細書において論ずるコンポーネントの全てが存在するモード(または構成)として紹介されている。例えば、第1モード例500における通信システムは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[0076] 図5Aにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、第1モード例500(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、有線リンクを介して通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることも注記しておく。
[0077] 図5Aにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第1モード例500(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合することができる。また、種々の構成例において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークにも1つ以上の無線リンク(または非繋留)リンクを介して通信可能に結合することができる。
[0078] 第1モード例500(または図5Aから図5Cのモード例の内任意のもの)には示されていないが、1つ以上のサーバをバックボーン・プロバイダ・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・ネットワークに通信可能に結合することもできる。図1は、インターネットを通じてバックボーン・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されたクラウド・サーバの一例を示す。
[0079] 更に図5Aにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを、第1モード例500(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークをバックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることを注記しておく。
[0080] また、明示的には示されていないが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第1モード例500(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、図5Aの第1モード例500に示されている、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークと固定ホットスポット・アクセス・ネットワークとの間における通信リンクは、有線および/または無線でもよいことを注記しておく。
[0081] また、第1モード例500では、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークが、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。加えて、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークも、第1モード例500において、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。更に、第1モード例500では、エンド・ユーザ・デバイスが環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。なお、種々の実施態様例において、このような無線リンクの内任意のものが、代わりに(または加えて)有線(または繋留)リンクを含んでもよいことを注記しておく。
[0082] 第1モード例500(例えば、通常モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバ(例えば、コンピュータ・システム)との間で、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例に見られるように、このような通信は、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、および/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[0083] 同様に、第1モード例500(例えば、通常モード)では、環境デバイスとサーバとの間において、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはエンド・ユーザ・デバイスを介して通信することもできる(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはこれに加えて)。本明細書において紹介する種々のモード例に見られように、このような通信は、環境デバイスとサーバ(例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されている)との間で、 種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。
[0084] 例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、および/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。加えて、例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/または固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[0085] 本明細書において論じるように、ここで紹介するネットワーク例は、種々の異なるモード(または構成)の内任意のもので動作するように適応的に構成変更可能である。このような適応型構成は、最初の設置時に、および/またはその後の被制御ネットワークの評価時(例えば、本明細書において論じるネットワーク・コンポーネントの内任意のものまたは全てを追加あるいは除去するとき、ネットワーク容量を拡大または除去するとき、カバレッジ・エリアを追加または除去するとき、サービスを追加または除去するとき等)に行うことができる。また、このような適応型構成は、リアル・タイムで、例えば、ネットワーク条件のリアル・タイムの変化(例えば、車両またはユーザ・デバイスの移動、ネットワークまたはコンポーネントの障害、ネットワークまたはコンポーネントの交換あるいは増強活動、ネットワークの過負荷等に基づいて、ネットワークまたはそのコンポーネントが利用可能な否か)に応答して行うこともできる。通信システムが本開示の種々の態様によって動作することができる種々のモードの特性を例示するために、以下のモード例を紹介する。全体的に、第1モード例500(例えば、通常実行モード)に関係付けて以下の例を論じる。なお、このようなモード例は、単なる例示であり限定でないことを注記しておく。
[0086] 第2モード例(または構成)510(例えば、バックボーン利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、バックボーン・プロバイダ・ネットワークおよびそれとの通信リンクがない。例えば、第2モード例510における通信システムは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[0087] 図5Aにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第2モード例510(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることも注記しておく。
[0088] また、明示的には示されていないが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第2モード例510(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合することができる。なお、図5Aの第2モード例510において、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークと固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク間に示されている通信リンク(複数可)は有線および/または無線でもよいことを注記しておく。
[0089] また、第2モード例510では、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークが、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が本明細書では示されている。加えて、第2モード例510では、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークが、更に、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が本明細書では示されている。更に、第2モード例510では、エンド・ユーザ・デバイスが環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。なお、種々の実施態様例において、このような無線リンクの内任意のものが、代わりに(または加えて)、有線(または繋留)リンクを含んでもよいことを注記しておく。
[0090] 第2モード例510(例えば、バックボーン利用不可モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバ(例えば、コンピュータ等)との間において、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、および/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/または固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[0091] 同様に、第2モード例510(例えば、バックボーン利用不可モード)では、環境デバイスとサーバとの間において、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、および/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスがエンド・ユーザ・デバイスと、またはエンド・ユーザ・デバイスを介して通信することもできる(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはそれに加えて)。本明細書において紹介する種々のモード例に見られように、このような通信は、環境デバイスとサーバ(例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されている)との間で、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。
[0092] 例えば、環境デバイスとサーバとの間において通信される情報は、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、環境デバイスとサーバとの間において通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/または固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[0093] 第2モード例510は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例が本明細書において示されている。例えば、セキュリティおよび/またはプライバシーの目的のために、公衆クラウド・システムやインターネット全般等への通信アクセスが許可されないように、第2モード例510を利用することができる。例えば、全てのネットワーク制御および管理機能が、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク(例えば、有線ローカル・ネットワーク等)および/または固定アクセス・ポイント・ネットワーク内にあってもよい。
[0094] 一実施態様例では、通信システムがローカルの湾港当局(local port authority)によって全面的に所有、運営、および/または制御されるのでもよい。セルラ接続に伴う余分な出費を払う必要がない。例えば、セルラ接続能力(例えば、モバイルAP、固定AP、エンド・ユーザ・デバイス、環境デバイス等において)を設ける必要がない。また、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、サーバ障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、第2モード例510を利用できることを注記しておく。
[0095] 第3モード例(または構成)520(例えば、ローカル・インフラストラクチャおよび固定ホットスポット利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、およびこれらとの通信リンクがない。例えば、第3モード例520における通信システムは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[0096] 図5Aにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第3モード例520(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることも注記しておく。
[0097] また、図5Aにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第3モード例520(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。
[0098] 更に、第3モード例520では、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークが、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。更に、第3モード例520では、エンド・ユーザ・デバイスが環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。なお、種々の実施態様例において、このような無線リンクの内任意のものが、代わりに(または加えて)、有線(または繋留)リンクを含んでもよいことを注記しておく。
[0099] 第3モード例520(例えば、ローカル・インフラストラクチャおよび固定ホットスポット利用不可モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバ(例えば、コンピュータ等)との間において、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。
[00100] 同様に、第3動作モード520(例えば、ローカル・インフラストラクチャおよび固定ホットスポット利用不可モード)では、環境デバイスとサーバとの間で、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはエンド・ユーザ・デバイスを介して通信することができる(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはそれに加えて)。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、環境デバイスとサーバ(例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されている)との間で、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。
[00101] 第3モード例520では、全ての制御/管理機能を、例えば、クラウド内に実装することができる。例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを経由する通信リンクを有していないので、モバイルAPはバックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはクラウド)との直接接続(例えば、セルラ接続)を利用することができる。モバイルAPがこのような能力を有していない場合、モバイルAPは、例えば、それに通信可能に結合されたエンド・ユーザ・デバイスによって付与されるデータ・アクセスを利用することもできる(例えば、エンド・ユーザ・デバイスのデータ・プランを利用する)。
[00102] 第3モード例520は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例をここに示す。一実施態様例では、第3モード例520は、通信システム機器の設置が増えるに連れて大きくなるデプロイ、例えば、他のモード(例えば、第1モード例500、第4モード例530等)に成長するデプロイの早期段階において利用することができる。また、第3モード例520は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークおよび固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、機器障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、利用できることも注記しておく。
[00103] 第4モード例(または構成)530(例えば、固定ホットスポット利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよびそれとの通信リンクがない。例えば、第4モード例530における通信システムは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[00104] 図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第4モード例530(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることも注記しておく。
[00105] また図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第4モード例530(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することもできる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。また、種々の構成例において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークにも、1つ以上の無線(または非繋留)リンクを介して、注記しておく。
[00106] 加えて、図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第4モード例530(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することもできることも注記しておく。
[00107] また、明示的には示されていないが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第4モード例530(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。
[00108] モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは、更に、第4モード例530では、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。更に、第4モード例530では、エンド・ユーザ・デバイスが環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。
[00109] 第4モード例530(例えば、固定ホットスポット除外モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、 種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間で通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[00110] 同様に、第4モード例530(例えば、固定ホットスポット利用不可モード)では、環境デバイスとサーバとの間において、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはこれを介して(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはこれに加えて)通信することもできる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、環境デバイスとサーバ(例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されている)との間で、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。
[00111] 例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。加えて、例えば、環境デバイスとサーバとの間で通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[00112] 第4モード例530における一実施態様例では、制御/管理機能の一部を、例えば、ローカル・バックボーン・プロバイダ・ネットワーク内(例えば、クライアント構内)に実装することもできる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダへの通信は、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはクラウド)を通じて実行することができる。なお、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークとモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークとの間に直接通信経路があるシナリオでは、このような通信経路を利用できることを注記しておく。
[00113] 例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを経由する通信リンクを有していないので、モバイルAPはバックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはクラウド)との直接接続(例えば、セルラ接続)を利用することができる。モバイルAPがこのような能力を有していない場合、モバイルAPは、例えば、それに通信可能に結合されたエンド・ユーザ・デバイスによって付与されるデータ・アクセスを利用することもできる(例えば、エンド・ユーザ・デバイスのデータ・プランを利用する)。
[00114] 第4モード例530は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例をここに示す。一実施態様例では、第4モード例530は、通信システム機器の設置が増えるに連れて大きくなるデプロイ、例えば、他のモード(例えば、第1モード例500等)に成長するデプロイの早期段階において利用することができる。第4モード例530は、例えば、固定APにファイバ(またはその他の)接続が利用できないというシナリオ(例えば、海上におけるシナリオ、農園におけるシナリオ等)、または固定APにアクセスまたは接続することが難しいというシナリオにおいて利用することができる。例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの1つ以上のモバイルAPを、クラウドに到達するためのゲートウェイとして使用することができる。また、第4モード例530は、例えば、車両隊および/またはそれに関連するモバイルAPが第1エンティティによって所有され、固定APが他のエンティティによって所有され、モバイルAPと固定APとの間の通信について現在同意がないときに利用することもできる。また、第4モード例530は、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、機器障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、利用できることも注記しておく。
[00115] 第5モード例(または構成)540(例えば、モバイル・ホットスポット利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークおよびその通信リンクがない。例えば、第5モード例540における通信システムは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[00116] 図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第5モード例540(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。
[00117] また、図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第5モード例540(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。また、種々の構成例において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークにも、1つ以上の無線(または非繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることも注記しておく。
[00118] 加えて、図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第5モード例540(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。また、種々の構成例において、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、少なくとも一時的に、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)にも、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合できることも注記しておく。
[00119] また、明示的には示されていないが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第5モード例540(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、図5Bの第5モード例540において、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークと固定ホットスポット・アクセス・ネットワークとの間における通信リンク(複数可)は、有線および/または無線であってもよいことを注記しておく。
[00120] また、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは、第5モード例540では、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。更に、第5モード例540では、エンド・ユーザ・デバイスが環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。
[00121] 第5モード例540(例えば、モバイル・ホットスポット利用不可モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。
[00122] 同様に、第5モード例540(例えば、モバイル・ホットスポット利用不可モード)では、環境デバイスとサーバとの間において、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはこれを介して(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはこれに加えて)通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、環境デバイスとサーバ(例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されている)との間において、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。
[00123] 例えば、環境デバイスとサーバとの間において通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。また、例えば、環境デバイスとサーバとの間において通信される情報は、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することもできる。加えて、例えば、環境デバイスとサーバとの間において通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはバックボーン・プロバイダ・ネットワークを飛ばして)通信することができる。
[00124] 第5モード例540における一実施態様例では、エンド・ユーザ・デバイスおよび環境デバイスは固定APに直接(例えば、イーサネット(登録商標)、Wi−Fi等を利用して)通信することができる。また、例えば、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスは、バックボーン・プロバイダ・ネットワークと直接(例えば、セルラ接続等を利用して)通信することもできる。
[00125] 第5モード例540は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例をここに示す。エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスが固定APと直接通信することができる一実施態様例では、このような通信をモバイルAP通信の代わりに利用することができる。例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは、全ての所望のエリアに対してカバレッジを提供することもできる。
[00126] また、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、機器障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、第5モード例540を利用できることを注記しておく。
[00127] 第6モード例(または構成)550(例えば、固定/モバイル・ホットスポットおよびローカル・インフラストラクチャ利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、およびこれらとの通信リンクがない。例えば、第6モード例550における通信システムは、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[00128] 図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第6モード例550(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。
[00129] また、図5Bにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、第6モード例550(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワークは、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合することができる。
[00130] また、第6モード例550では、エンド・ユーザ・デバイスは、1つ以上の無線リンクを介して環境デバイスに通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。
[00131] 第6モード例550(例えば、固定/モバイル・ホットスポットおよびローカル・インフラストラクチャ利用不可モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて情報(またはデータ)を通信することができる。同様に、第6モード例550(例えば、固定/モバイル・ホットスポットおよびローカル・インフラストラクチャ利用不可モード)では、環境デバイスとサーバとの間において、バックボーン・プロバイダ・ネットワークを通じて情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはこれを介して(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはそれに加えて)通信することができる。
[00132] 第6モード例550は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例をここに示す。例えば、エンド・ユーザが未だ通信システムに加入していないという一実施態様例では、エンド・ユーザ・デバイスは、クラウド・アプリケーションを介して、そしてバックボーン・プロバイダ・ネットワークと直接通信することによって(例えば、セルラ・リンク等を介して)、システムに加入することができる。また、第6モード例550は、例えば、モバイルAPの存在がまばらであり、固定APの設置が困難であるまたは実用的でない等の地方エリアにおいて利用することができる。
[00133] また、インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、および/またはモバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、機器障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、第6モード例550を利用できることを注記しておく。
[00134] 第7モード例(または構成)560(例えば、バックボーンおよびモバイル・ホットスポット利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、およびそれらとの通信リンクがない。例えば、第6モード例560における通信システムは、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[00135] 図5Cにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第7モード例560(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の有線(または繋留)リンクを介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の有線リンクを介して、通信可能に結合することができる。このような有線結合は一時的であってもよいことを注記しておく。
[00136] また、明示的には示されていないが、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、第7モード例560(または構成)において存在する他のエレメントの内任意のものまたは全てに、1つ以上の無線リンク(例えば、RFリンク、非繋留光リンク等)を介して、通信可能に結合することができる。例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークは、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク(またはその任意のコンポーネント)、エンド・ユーザ・デバイス、および/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合することができる。なお、図5Cの第7モード例560において示されている、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークと固定ホットスポット・アクセス・ネットワークとの間の通信リンクは、有線および/または無線でもよいことを注記しておく。
[00137] また、第7モード例560では、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークが、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。加えて、第7モード例560では、エンド・ユーザ・デバイスが環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。
[00138] 第7モード例560(例えば、バックボーンおよびモバイル・ホットスポット利用不可モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて情報(またはデータ)を通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスとサーバとの間において通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。
[00139] 同様に、第7モード例560(例えば、バックボーンおよびモバイル・ホットスポット利用不可モード)では、環境デバイスとサーバとの間において、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークおよび/またはローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて、情報(またはデータ)を通信することができる。また、例えば、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはこれを介して(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはこれに加えて)通信することができる。本明細書において紹介する種々のモード例において見られるように、このような通信は、環境デバイスとサーバ(例えば、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークに通信可能に結合されている)との間において、種々の異なる通信経路の内任意のものを経由して、例えば、ネットワークの利用可能性に応じて、帯域幅利用目標に応じて、通信優先順位に応じて、通信時間(またはレイテンシ)および/または信頼性の制約に応じて、コストに応じて等、柔軟に行うことができる。例えば、環境デバイスとサーバとの間において通信される情報は、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワークを通じて(例えば、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークを飛ばして)通信することができる。
[00140] 第7モード例560は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例をここに示す。被制御空間の実施態様例では、クラウド・アクセスが付与されないかもしれず(例えば、セキュリティの理由、プライバシーの理由等から)、カバレッジ・エリアの全(または十分な)カバレッジが、固定ホットスポット・アクセス・ネットワークによって提供される。つまり、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは不要となる。例えば、エンド・ユーザ・デバイスおよび環境デバイスは、直接固定APと(例えば、イーサネット、Wi−Fi等によって)通信することができる。
[00141] また、バックボーン・プロバイダ・ネットワークおよび/または固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、機器障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、第7モード例560を利用できることを注記しておく。
[00142] 第8モード例(または構成)570(例えば、バックボーン、固定ホットスポット、およびローカル・インフラストラクチャ利用不可モード)は、例えば、任意のまたは全ての特性を第1モード例500と共有することができるが、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、固定ホットスポット・アクセス・ネットワーク、およびこれらとの通信リンクがない。例えば、第8モード例570における通信システムは、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワーク、エンド・ユーザ・デバイス、および環境デバイスを含む。
[00143] 図5Cにおいて、そして図1において更に詳しく示すように、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークは、第8モード例570では、エンド・ユーザ・デバイスおよび/または環境デバイスに、1つ以上の無線リンクを介して、通信可能に結合されていることが示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。更に、エンド・ユーザ・デバイスは、第8モード例570において、環境デバイスに1つ以上の無線リンクを介して通信可能に結合されていることも示されている。このような無線結合の多くの例が、本明細書において示されている。
[00144] 第8モード例570(例えば、バックボーン、固定ホットスポット、およびローカル・インフラストラクチャ利用不可モード)では、エンド・ユーザ・デバイスとサーバ(例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク等に結合されている)との間において、情報(またはデータ)を(少なくとも現在は)通信できない場合がある。同様に、環境デバイスとサーバ(例えば、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク等に結合されている)との間において、情報(またはデータ)を(少なくとも現在は)通信できない場合がある。なお、環境デバイスは、エンド・ユーザ・デバイスと、またはこれを介して(例えば、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークの代わりに、またはこれに加えて)通信できることを注記しておく。
[00145] 第8モード例570は、種々の理由の内任意のもののために利用することができ、その非限定的な例をここに示す。一実施態様例では、第8モード例570は、データを収集するおよび/または供給する(serve)(例えば、遅延耐性ネットワーキングのシナリオにおいて)、モバイル・ホットスポット・アクセス・ネットワークを通じたピア・ツー・ピア通信を提供する(例えば、1つのモバイルAPのクライアント間、それぞれ異なるモバイルAPのクライアント間等)等のために利用することができる。他のシナリオ例では、第8モード例570は、車両間通信が車両対インフラストラクチャ通信よりも優先されるというシナリオにおいて利用することができる。更に他のシナリオ例では、第8モード例570は、全てのインフラストラクチャ・アクセスが失われる(例えば、トンネル、駐車場等において)というシナリオにおいて利用することができる。
[00146] また、バックボーン・プロバイダ・ネットワーク、ローカル・インフラストラクチャ・プロバイダ・ネットワーク、および/または固定ホットスポット・アクセス・ネットワークは通常利用可能であるが、現在は利用可能ではないというシナリオにおいて(例えば、機器障害のため、通信リンク障害のため、停電のため、一時的なサービスの拒否のため等)、第8モード例570を利用できることを注記しておく。
[00147] 以上で示しそして論じたように、複数の技術による複数のデバイスを使用する異なる環境内において、複数の技術によって複数の移動物体/静止物体に結合され、異なる環境に跨がって無線(メッシュ)ホットスポット・ネットワークを形成し、複数の有線/無線インフラストラクチャ/ネットワーク・バックボーン・プロバイダに接続され、最終的にインターネット、クラウドまたは個人ネットワーク・インフラストラクチャに接続される複数のユーザまたは機械のマルチモード通信を可能にする包括的プラットフォームを有することは有益である。
[00148] 図6は、本開示の種々の態様によるネットワーク構成例の更に他のブロック図を示す。ネットワーク例600は、例えば、本明細書において論じた、他のネットワーク例および/またはネットワーク・コンポーネント100、200、300、400、および500〜570と任意のまたは全ての特性を共有することができる。注記すべきこととして、ネットワーク例600は、複数のモバイルAP(またはOBU)を示し、各々固定AP(またはRSU)に通信可能に結合され、各モバイルAPがネットワーク・アクセスを車両ネットワーク(例えば、他の車両または車両ネットワーク、ユーザ・デバイス、センサ・デバイス等を含む)に付与することができる。
[00149] 本開示の種々の態様によれば、例えば、ノードおよびエンド・デバイスの位置により、とりわけ、安定したTCP/IPインターネット・アクセスに対応する方法で、車両通信ネットワークを管理するシステムおよび方法を提供する。例えば、エンド・ユーザには、障害がなく安定したWi−Fiインターネット接続を提供することができ、この接続は、エンド・ユーザには、ユーザの自宅、ユーザの勤務先、固定公衆Wi−Fiホットスポット等において、Wi−Fiインターネット接続と同じように現れることができる。例えば、本明細書において説明したような通信ネットワークを利用するユーザには、TCPセッションがアクティブのままでいることができ、ダウンロードを通常に処理することができ、割り込みなしでコールを処理することができる等となる。本明細書において論じたように、本開示の種々の態様による車両通信ネットワークは、正規(regular)インターネット・トラフィックおよび/または個人ネットワーク・トラフィックのためのトランスポート・レイヤとして適用することができる(たとえば、顧客の個人LANのアクセスを有線ネットワークから車両およびその周囲のユーザ等に広げる)。
[00150] ネットワークの一実施態様例によれば、ユーザが常に車両の1つのWi−FiAPに常に接続することができるが、車両(またはそのアクセス・ポイント、例えば、OBU)は複数のアクセス・ポイント(例えば、固定AP、他のモバイルAP、セルラ基地局、固定Wi−Fiホットスポット等)間を移動する。例えば、本開示の種々の態様によって実現される移動性管理は、モバイルAPが固定AP(および/またはモバイルAP)間を移り変わる際に、および/またはユーザがモバイルAP間を移り変わる際に、異なる通信技術(例えば、802.11p、セルラ、Wi−Fi等)に跨がる各車両およびそのユーザの移動性(mobility)をサポートする。
[00151] 本開示の種々の態様によれば、LMAまたはネットワーク・コントローラと呼んでもよい、移動性コントローラ(MC)が、種々のノード(例えば、モバイルAP等)の位置(例えば、ネットワーク位置等)、および/またはこれらを介して接続されているエンド・ユーザの位置を監視することができる。移動性コントローラ(MC)は、例えば、異なるアクセス・ポイントおよび/または異なる技術間において、低いリンク・レイテンシおよび低いハンドオーバー時間で、継ぎ目のないハンドオーバーを提供することができる(例えば、通信セッションを連続的に維持する)。
[00152] 本明細書において提供したアーキテクチャは、スケーラブルであり、例えば、冗長エレメントおよび/または機能を活用して、制御および/またはデータ通信機能の負荷均衡を行い、更に障害の確率を低下させる。また、本開示の種々の態様は、制御信号通信の削減にも対応し(例えば、量および/または頻度)、これによって、制御オーバーヘッドを削減し、例えば、バックエンド・サーバおよびAP(例えば、固定APおよび/またはモバイルAP)の双方について、制御表およびトンネリングのサイズを縮小する。
[00153] 加えて、本開示の種々の態様による通信ネットワーク(またはそのコンポーネント)は、それらの接続選択肢の一部または全部を制御するため、および/またはそれらの制御機能を利用するために、モバイル・デバイスと相互作用する能力を含むことができる。例えば、一実施態様例では、モバイル・アプリケーションが背景において実行し、利用可能なネットワークおよび/またはそのノードを管理し、最も良く当てはまる1つを選択し、次いで現行の接続の切断の前に、選択したネットワーク(またはそのノード)へのハンドオフをトリガすることができる。
[00154] また、この通信ネットワーク(またはそのコンポーネント)は、インフラストラクチャの要件および/または各クライアントの移動の必要性等により、構成変更可能である。例えば、この通信ネットワーク(またはそのコンポーネント)は、異なるレイヤ2(L2)またはレイヤ3(L3)の実装、その組み合わせ、更にはIPv4/IPv6トラフィックをサポートする能力を含むことができる。
[00155] 移動物体のネットワークにおける膨大な多種多様の接続デバイス全体にわたって生成されるデータ量は、増々増えつつある。本開示の態様は、車両ネットワーク・インフラストラクチャを通じたこのようなデータの価格効率的な保持および拡散に対応しつつ(provide for)、このようなデータを使用するアプリケーション/サービスのQoSに対する要望を満たす。このようなアプリケーション/サービスは、クラウド内に配置されてもよく、ネットワーク・ノード(例えば、移動または固定アクセス・ポイント(MAPまたはFAP)によって提供されてもよく、またはAPに接続されたエンド・ユーザ・デバイスによって実行されてもよい。本明細書において使用する場合、「データ保持および拡散規則」(data retention and dissemination rules)は、どこで(即ち、どのネットワーク・ノードにおいて、および/またはどのネットワーク・ノードのどの記憶デバイスが)、いつ(即ち、どの時点においておよび/またはどの位長く)、および/またはどのように(即ち、どのフォーマット、または編成形態で(例えば、圧縮、非圧縮、「オブジェクト」のような構造化、非構造化ファイル等)、どのタイプ(複数可)のネットワーク通信リンク(複数可)で(例えば、Wi-Fi(例えば、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ad/ad)、セルラ(例えば、3G、4G、LTE、GSM(登録商標)、CDMA等))データが、アップストリームおよび/またはダウンストリーム方向において、導かれるか、格納されるか、欠落される(drop)か、複製される(replicate)か、共有されるか、優先順位を付けられるか、スケジューリングされるか等(and/or the like)を管理(govern)するために使用することができる。本明細書において使用する場合、「バンドル」(bundle)という用語は、第1ネットワーク・ノードと第2ネットワーク・ノードとの間において送られるデータのブロック/パッケージ/ユニット(例えば、1つ以上のソースからの1つ以上のファイルからのデータの1つ以上のフラグメントを含む)を指すために使用することができる。バンドルは、1つのパケット(例えば、IPパケット)を含むのでもよく、または同じデータ片(piece of data)に属する1組のこのようなパケットであってもよい。なお、パケットの長さは、例えば、最大転送単位(MTU:Maximum Transfer Unit))バイト数(例えば、あるネットワークでは1500バイト)に関して定められることがあるが、バンドルは、発送側ネットワーク・ノードから受信側ネットワーク・ノードに転送されるデータ量に応じて、1つ以上のパケットで構成できることは注記しておく。本開示の種々の態様によれば、バンドルは、発送側ノードにおいて分割され、受信側ノードにおいて再度統合されてもよい。
[00156] モバイルAPは非常に移動性が高く常に変化するという性質のため、モバイルAPへそしてモバイルAPから大量のデータを適時そして価格効率的な方法で通信するのは、難しくなる可能性がある。したがって、本開示の種々の態様では、データを格納および転送するコストを削減するために、モバイルAP間、およびモバイルAPと固定APとの間において発生する可能性がある間欠的接触(intermittent contact)の利用を可能にする。本開示の態様を利用することによって、モバイルAP間においてデータの均衡化を改善することができ、こうしてモバイルAPに要求される記憶容量(amount of storage capacity)を削減しつつ、データのエンド・ユーザのレイテンシ/QoS要件を満たし、更に費用がかかる(例えば、セルラ)データ接続に対する依存を減らす。例えば、いずれの固定APにも頻繁には接続しないモバイルAPがあるとすると、このモバイルAPが、例えば、クラウド/インターネット内に位置するリソースまたはシステムに到達することを可能にするために、例えば、セルラ・データ接続を使用するように強制することができる。しかしながら、本開示の態様は、このようなモバイルAPが、1つ以上の固定APにもっと頻繁に接続する他のモバイルAP(複数可)に通信可能に結合することを可能にし、こうして、これらのAPが、コスト高になるデータ接続(例えば、セルラ)を使用する必要なく、インターネット/クラウドに到達することを可能にする。
[00157] 本開示の態様は、アップストリームおよびダウンストリーム方向双方においてモバイルAP間のデータ・フローを最適化する(例えば、セルラ・ネットワーク使用のようなオーバーヘッド、引き起こされるネットワーク輻輳の量、確立されたデータ接続数等に関して)ために使用することができる種々の方法およびシステムを提供する。
[00158] 実施態様例では、本明細書において説明するようなネットワークの発送側ノード(例えば、モバイルAP)が、ネットワークの1つ以上の近隣ノード(例えば、発送側MAPの通信範囲内にあるMAPおよび/またはFAP)によって受信されるバンドルをブロードキャストすることができる。次いで、これら近隣ノードの各々は、それぞれの近隣ノードに入手可能なコンテキスト情報に基づいて、受信したバンドルを格納するか否か、そしてバンドルの受信を発送側ノードに確認するか否か決定することができる。
[00159] 本開示の態様によれば、発送側モバイルAPは、この発送側MAPに入手可能なコンテキスト情報に基づいて、例えば、ユニキャスト・メッセージ(1つの受信機にアドレスされる)を使用して、その近隣ノードの内1つ以上にバンドルを複製するか否か決定し、そうする場合、近隣ノードによるユニキャスト・メッセージの確認を待つか否か決定することができる。このようにして、このような実施態様では、バンドルをどのように扱うかについての決定/知識(knowledge)を発送側において集中管理する(centralize)。
[00160] 本開示の態様によるネットワークにおいて、このネットワークの1つ以上のノード(例えば、モバイルAP、固定AP、遅延耐性ネットワーク/破壊耐性ネットワーク(DTN: Disruption Tolerant Network)サーバ等のようなデバイス)が、1つ以上のネットワーク・ノードが現在格納している1つ以上のバンドルについての情報を(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージをネットワーク内に送ることによって)広告する(advertise)ことができる。このように広告される情報は、例えば、バンドル(複数可)におけるデータの型、バンドル(複数可)のサイズ、ネットワーク・ノードがバンドル(複数可)を送ろうとしているか否か、バンドル(複数可)の宛先等を含むことができる。このような広告を受信する他のネットワーク・ノードは、次に、これら他のネットワーク・ノードに入手可能なコンテキスト情報を使用して、他のネットワーク・ノードがバンドル(複数可)を所望する/必要とするか否か、および/または他のネットワーク・ノードが、更に他のネットワーク・ノードにその後転送するためにバンドル(複数可)の受信を受け入れることができるか否か判断することができる。
[00161] 本開示の種々の態様によれば、ネットワークの1つ以上のノード(例えば、モバイルAP、固定AP、DTNサーバ等のようなデバイス)が、これらが現在受信することが必要なバンドル、または受信したい1つ以上のバンドルについての情報を広告することができる(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージをネットワーク内に送ることによって)。このような広告を受信した他のネットワーク・ノードは、次に、これら他のノードに入手可能なコンテキスト情報を使用して、これらが欲しい/望んでいるバンドル(複数可)を所有しているか否か判断し、そうである場合、これら他のノードが、必要/所望(need/want)を広告しているノードにバンドルを配信することを許可できるか、および/または許可すべきか否か判断することができる。
[00162] 本開示の態様によるネットワークでは、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAPまたはその他のデバイス)が、データ拡散および保持規則を選択し実施する際に使用することができるコンテキスト情報を収集するために、ここでは「制御チャネル」と呼ぶことができるものを、1つ以上の固定APおよび/またはクラウドと確立することができる。
[00163] 本明細書において説明するようなネットワークでは、「アップストリーム」方向(即ち、インターネット/クラウドが最終的な宛先となる)の通信では、ネットワークのノードの多くまたは全てがデータを同じ宛先(例えば、DTNサーバ)に送ろうとすることがあり、一方、「ダウンストリーム」方向(即ち、インターネット/クラウドからAPへ)の通信は、データをネットワークのノードに分散するために「氾濫」(flooding)メカニズムの使用を伴うことがある。したがって、このようなネットワークでは、第1組の1つ以上のデータ拡散および保持規則を「アップストリーム」通信に使用するのでもよく、そして第2の、恐らくは異なる、1組の1つ以上のデータ拡散および保持規則を「ダウンストリーム」通信に使用するのでもよい。このようなデータ拡散および保持規則は、本開示により、ネットワークのノードに分散される構成情報の一部であってもよい。このような構成情報の分散についての追加情報は、例えば、"Systems and Methods for Remote Configuration Update and Distribution in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおける遠隔構成更新および分散システムならびに方法)と題し2016年4月26日に出願された米国特許出願第15/138,370号において見ることができる。この特許出願をここで引用したことにより、その主題はそのまま全て本願にも含まれるものとする。
[00164] 本開示の種々の態様によるネットワークでは、特定のネットワーク・ノードによって任意の特定時点において使用されるコンテキスト情報は、一例としてそして限定ではなく、特定のノードの特徴(例えば、ネットワークまたは地理的位置、速度、方向、進行経路(path of travel)、動作可能時間、ハードウェア構成、ソフトウェア構成等)、その特定のノードによって送信または受信されるデータの特徴(例えば、サイズ、QoS要件等)、および/またはデータを通信するために利用可能な任意の無線リンク(複数可)の特徴(例えば、最大利用可能帯域幅、現在利用可能な帯域幅、輻輳量、誤り率等)を含む。また、特定のネットワーク・ノードによって使用されるコンテキスト情報は、例えば、各近隣の速度、方向、および/または進行経路、各近隣上において利用可能なデータ・ストレージのタイプおよび/または量、各近隣の運営体(operator)等というような、例えば、近隣デバイス(複数可)の特徴を含み、近隣(複数可)は、1つ以上のモバイルAP、固定AP、セルラ基地局、および/またはエンド・ユーザ・デバイスを含んでもよい。加えて、特定のネットワーク・ノードによって使用されるコンテキスト情報は、一例としてそして限定ではなく、例えば、ネットワーク・ノード周囲の確定領域またはエリア内に存在するノードの数/密度、ネットワーク・ノード周囲のエリアに存在する無線干渉またはアクティビティの量、特定のネットワーク・ノードに影響を及ぼし得る物理的妨害の存在/サイズ/位置等(例えば、見通し線対非見通し線通信(line-of-sight vs. non-line- of-sight communication)が可能か否か)、および/または固定APの範囲内に入るまでの予測時間等)というような、特定のネットワーク・ノードの環境の特徴を含む。
[00165] 本開示の種々の態様によれば、このようなコンテキスト情報は、例えば、インターネット/クラウド内にあるデバイス、車両ネットワークのモバイルAP、車両ネットワークの固定AP、車両ネットワークのセンサ、および/または車両ネットワークのエンド・ユーザ・デバイスによって提供されてもよい。例えば、これらのネットワーク・ノードおよび/またはデバイスの内1つ以上が、ネットワークを探査してもよく、コンテキスト情報をリアル・タイムで提供する。
[00166] いくつかの非限定的な例として、特定のバンドルについて特定のノードによって使用されるコンテキスト情報は、現在ネットワーク内に存在する特定のバンドルの複製(replica)の数、特定のノードが特定の近隣ノードと無線で通信できる確率(例えば、セルラ接続を使用せずに)、特定のノードが任意の近隣ノードと通信できる確率、および/または特定のノードが何らかの確定時間間隔以内に特定の地理的位置にあるまたはその近傍にある確率(例えば、移動体であるノードについて)を含む。また、特定のバンドルについて特定のノードによって使用されるコンテキスト情報は、例えば、特定のノードが固定APに無線で接続できる確率(例えば、その現在の地理的位置、特定のノードの地理的位置の履歴情報、および/またはネットワークの1つ以上の固定APの地理的位置(複数可)に基づいて)を含む。加えて、特定のバンドルについて特定のノードによって使用されるコンテキスト情報は、例えば、特定のノードにおける未使用ストレージ量、1つ以上の近隣ノードにおける未使用ストレージ量、ファイル全体をデコードするために必要とされる特定のファイルの内失われたフラグメントの数、特定のバンドルについての「生存時間」(time-to-live)、特定のバンドルのレイテンシ許容範囲、バンドルが通過した(traverse)および/または通過しなければならないホップ数、および/または特定のノードの近隣ノードであった/である/になるであろうノードの過去の数、現在の数、および/または今後の予測数も含む。「生存時間」(time-to-live)という用語は、本明細書では、ネットワークの各ノードからバンドルを削除するための行為がなされる前に、そのバンドルがネットワーク内において移動中であることが許される最大時間量を指すために使用する。本開示の種々の態様によれば、バンドルは、例えば、「作成日/時刻」(例えば、15:30 02/02/17 UTC)および「生存時間」(例えば、3600秒または60分)を含んでもよい(contain)。本開示の代替例(alternate instance)では、各バンドルは、例えば、「有効期間」(date-to-live)または「失効日」(expiration date)(例えば、16:30 02/02/17 UTC)を含むのでもよく、これらはバンドルがもはや有効ではない日付/時刻を定める。このような情報を使用して、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP、固定AP、NC、センサ等)は、例えば、GNSS/GSP受信機またはネットワーク時間プロトコル(NTP:Network Time Protocol)サーバからの現日時情報を使用して、バンドルが有効か否か計算する。本開示の態様によれば、「生存時間」(time-to-live)または「有効期間」(date-to-live)は、例えば、60秒まで、1時間まで、または1日程度のバンドルの寿命を示す(provide for)。
[00167] 本開示の種々の態様は、バンドルの「生存時間」、バンドルの優先順位および/または重要性の指示、バンドルのレイテンシ感度の指示、および/またはバンドルのその他の特徴に基づいて、バンドルの通信および/または配信の優先順位付けおよび/またはスケジューリングを可能にする。本開示の態様によるネットワークは、最も高い優先順位で通信されなければならないリアル・タイム・データを搬送するバンドルをスケジューリングするための方法およびシステムを含む。
[00168] 本開示の種々の態様は、ネットワークのノード(例えば、FAP、MAP、NC、センサ(複数可))において使用中であるかもしれない異なるタイプの記憶システムの種々の特徴に対処する(deal with)ための方法およびシステムを提供する。一例としてそして限定ではなく、コンテキスト情報は、データが読み出されるおよび/またはデータが格納される記憶デバイスならびにファイル・システムの記憶容量、読み出し/書き込み速度、編成等を含んでもよい。例えば、ネットワーク・ノードの記憶システムには、ハード・ディスク・ドライブを含むものがあってもよく、ソリッド・ステート・デバイス(例えば、FLASHベースRAMまたはバッテリ・バックアップRAM)を含むものもあってもよい。ネットワーク・ノードにおけるストレージには、例えば、ファイルに基づくストレージとして編成されるものがあってもよく、オブジェクトに基づくストレージとして編成されるものがあってもよく、更に他の型式の編成/構造を使用するものがあってもよい。
[00169] 本開示の種々の態様によれば、特定のバンドルに対して特定の時点においてデータ圧縮を適用することもでき、このようなデータ圧縮用のアルゴリズムは、コンテキスト情報に基づいて判定する。例えば、採用されるデータ圧縮アルゴリズム、目標圧縮比、およびその他の態様(aspect)が、バンドル内に収容されているデータの型に基づいて判定されてもよい。一例としてそして限定ではなく、バンドルに収容されているデータは、考えられる小数の特徴のみを挙げると、データを特定のソフトウェア・アプリケーションと関連付けるファイル拡張部(file extension)のようなメタデータによって、バンドルのレイテンシ感度によって、バンドルの「生存時間」によって、バンドルが通信されるネットワーク接続の型式によって特徴付ける。
[00170] 本開示の態様によるネットワークでは、ネットワーク・ノード(例えば、FAP、MAP、NC等)が十分なサービス品質(QoS)を維持するためにはどのバンドルを欠落させる/削除する/上書きしなければならないかについて判定するために、コンテキスト情報を使用する。特定のネットワーク・ノードが特定のバンドルを格納するかまたは欠落させるかは、一例としてそして限定ではなく、バンドルの緊急性、遅延感度、欠損許容範囲、および/または「生存時間」の内1つ以上の指標、現在そのバンドルを扱っているネットワーク・ノードへ/から通信リンク上で利用可能な帯域幅の量、および/またはそのバンドルを扱っているノードにおいて利用可能なストレージの量またはタイプに応じて判定されてもよい(depend upon)。加えて、特定のノードにおいて特定のバンドルを格納するという判定がなされた場合(例えば、本明細書で論じているコンテキスト情報の内任意のものに基づいて)、特定のバンドルを特定のノードに格納すしなければならない時間期間は、本明細書において説明したコンテキスト情報の内任意のものに基づいて決定する。
[00171] 本開示の態様によるネットワークのノード(例えば、固定AP、モバイルAP、ネットワーク・コントローラ)は、例えば、どの規則(複数可)が最良であるか、または少なくとも相応しい選択であるか評価するために、種々の可能なデータ拡散および保持規則の影響を予測するように構成する。このような予測は、例えば、クラウド、固定AP、モバイルAP、センサ、および/またはエンド・ユーザ・デバイスによって広告されたコンテキスト情報に基づいてもよい。本開示のある態様によれば、このような予測は、モバイルAPが現在体験している、または近い内に体験することが予測するコンテキストと同様のネットワーク・コンテキストにおいて実行された以前の調査および/または分析から収集および/または導出されたコンテキスト情報に基づいてもよい。このような予測を行うときに使用される特徴例は、いくつか挙げるとすると、一例としてそして限定ではなく、ネットワークまたは地理的位置、モバイルAPの密度の基準、固定APの密度の基準、無線通信に影響を及ぼし得る障害物、通信されるデータのエンド・ユーザによって設定された要件を含む。
[00172] 本開示の態様による方法およびシステムは、異なる規則間で発生するおそれがある動揺(oscillation)を回避するように、そしてデータ拡散および保持規則を管理するあらゆる計算および/またはリソース・コストを低減するように、ヒステリシスおよび/またはその他の技法を使用して、異なるデータ保持および拡散規則間における切り替え頻度を低減させる。例えば、異なるデータ保持および拡散規則への切り替えは、定められた1組のノード(例えば、同じ地理的領域または同じクラスタ内にある1つ以上のノード)の同意に至ることを必要とするのでもよい。
[00173] 本開示の態様は、収集したデータを使用するソフトウェア・アプリケーションがそれらのQoS期待値にしたがってそれを受信することを確保するために、ネットワークの一部であるノード内にある多くの限定されたリソース(例えば、CPU計算容量、データ記憶容量およびタイプ、動作パワー等)を考慮に入れつつ、移動物体のネットワークにおいて複数のそして異質のソースからデータを収集することを可能にする。本開示の態様は、このようなデータを利用する全てのソフトウェア・アプリケーションおよびサービスの種々の要件間において相応しいトレードオフの選択を確保しつつ、スケーラブルで信頼性があるネットワークを提供し、異なるネットワーク・エレメント間における情報の収集、移送、拡散、および共有のために高性能の支援を提供する。
[00174] 本明細書において説明するようなネットワークでは、データ記憶/保持および拡散規則は、動的に構成する/適応させることができる種々のパラメータを含む。このようなパラメータ値を1つ以上変更することを、本明細書では、データ記憶/保持および拡散規則を変更する、または異なるデータ格納および拡散規則間で切り替えると言う。既に注記したように、本開示の態様によるネットワークは、「アップストリーム」および「ダウンストリーム」方向におけるデータ・トラフィックの通信に対して複数組のデータ記憶/保持および拡散規則を有する。このようなパラメータのいくつかの例には、ネットワーク・ノードにおいてバンドルに対して生成されてもよい複製(即ち、コピー)の最大数、特定のバンドルを複製するホップ(即ち、通信経路またはリンク)の最大数、種々のデータ型の優先順位、バンドルの種々の発送元の優先順位、バンドルの種々の受信側の優先順位、バンドルの受信側がバンドル受信の確認(ACK)を送ることになっているか否か、ノードがバンドルを通信するときに、ブロードキャスト、マルチキャスト、および/またはユニキャストの内どれを使用することになっているかが含まれるが、これらに限定されるのではない。
[00175] 図7は、本開示の種々の態様による移動物体710のネットワークにおけるモバイルAPの一例701のブロック図を示す。図7に示す例では、モバイルAP MAP1 701は、本明細書において説明したようなデータ保持および拡散規則を実施するために、遅延耐性ネットワーキング(DTN)サーバ720、およびクラウド730の1組のアプリケーション・プログラミング・インターフェース732と通信するように構成されている。本開示による遅延耐性ネットワーキングをサポートする機能(例えば、回路、ロジック、および/または実行可能命令)は、例えば、1つ以上のAP(例えば、モバイルAPおよび/または固定AP)またはネットワーク710の他のノードに統合する。他のノードには、例えば、1つ以上のクラウド・ベース・サーバ(例えば、図7に示すDTNサーバ720)が含まれる。また、ネットワーク710のMAP1 701は、センサ1 702およびセンサ2 703、固定AP FAP1 706、ならびにモバイルAP MAP2 704およびMAP3 705にも通信可能に結合されている。図7の構成例(example arrangement)では、DNTサーバ720、モバイルAP MAP1 701、MAP2 704、およびMAP3 705の機能、ならびに固定AP FAP1 706が、AP(例えば、FAP1 706、MAP1 701、MAP2 704、およびMAP3 705)からDTNサーバ720へのデータのアップストリーム転送(即ち、「アップローディング」)のため、そしてDTNサーバ720からAP(例えば、FAPおよびMAP)へのデータの「ダウンストリーム」転送(即ち、「ダウンローディング」または分散)のために、データ記憶および拡散規則を管理および実施する。例えば、本開示の種々の態様によれば、図7のモバイルAP MAP1 701のDTN機能は、例えば、モバイルAP MAP1 701の現在の近隣(即ち、FAP1 706、MAP2 704、MAP3、センサ1 702、およびセンサ2 703)からコンテキスト情報の供給を受け(feed)、更にクラウドおよびDTNサーバ720からのコンテキスト情報の供給を受ける。
[00176] 図8は、本開示の種々の態様により、移動物体のネットワークのノードのデータ保持および拡散規則を実施するための遅延耐性ネットワーキング機能例800のブロック図を示す。図8に示すDTN機能800は、API機能ブロック810、受信機能ブロック811、記憶機能ブロック812、近隣機能ブロック813、ルーティング機能ブロック814、およびコンテキスト情報機能ブロック815を含む。なお、図8の種々のブロックの機能は、ハードウェア/回路、実行可能命令/ソフトウェア・コード、ロジック、および/または以上の任意の組み合わせで実現できることは注記しておく。
[00177] 図8の近隣機能ブロック813は、図8の機能を内蔵する(contain)ネットワーク・ノードの全ての近隣ノードのリストを更新しつつ維持するように構成されている。このような近隣ノードのリストは、近隣ノード毎にデータ項目/エントリを収容し、近隣ノード毎のデータ項目/エントリは、近隣ノードに関して先に論じたコンテキスト情報の内任意のものを含む。例えば、近隣ノードに対するこのようなリスト・エントリは、一例としてそして限定ではなく、近隣ノードのタイプ(例えば、FAP、MAP、センサ、NC等)、近隣ノードの地理的位置(例えば、経度/緯度)、近隣ノードの進行の速度、方向、および/または経路(即ち、MAPである近隣ノードに対する)、ならびに近隣ノードに対する受信信号強度指示(RSSI)のようなその他のコンテキスト情報を含む。近隣機能ブロック813は、例えば、図8の機能が内在するノードのオペレーティング・システムと相互作用して、移動および固定API、Wi-Fi近隣、または他の技術(例えば、Bluetooth、DSRC等)の近隣というような、そのノードの利用可能な近隣についての情報を得る。
[00178] 受信機能ブロック811は、ネットワークの他のノードから着信するバンドルを受信し処理するように(即ち、In820を介して)構成されている。受信機能ブロック811は、記憶機能ブロック812と相互作用して、受信したバンドル、および格納されているバンドルについての特徴を格納し、格納されているバンドルについての特徴にアクセスする。このような特徴は、例えば、いくつか挙げると、バンドルのサイズ、バンドルのデータを特定のソフトウェア・アプリケーションと関連付けるファイル拡張部のようなメタデータ、バンドルのデータの型、バンドルのレイテンシ感度、バンドルの「生存時間」、およびバンドルを通信しようとしているネットワーク接続のタイプというような、本明細書において説明したものを含む。このような格納されている特徴は、確認(ACK)メッセージおよび/または、受信したおよび/または格納されているバンドルに関する他のメッセージ(例えば、バンドルのデータが既に受信されていることを示す応答、ノードにおけるバンドルのストレージが満杯であることを示す応答等)を作成する目的でアクセスする。受信機能ブロック811は、例えば、どの受信バンドルを記憶機能ブロック812に格納すればよいか判断するために使用されるデータ保持規則を実施する。
[00179] ルーティング機能ブロック814は、メッセージを生成しネットワークの他のノードに送るように構成されている。ルーティング機能ブロック814は、例えば、ネットワーク・ノードの近隣(例えば、ルーティング機能ブロック814が内在するノードの無線通信範囲内にあるノード)と相互作用して、そのノードの現在の近隣についての情報を取得し更新して維持することができ、更に記憶機能ブロック812と相互作用してバンドルを「覗き見」(peek)する。「バンドルを覗き見する」(peek a bundle)という表現は、本明細書では、例えば、ネットワーク・ノードがバンドル内の情報を使用して、いつ、どこで、そしてどれにバンドルを送るかについて判定することを可能にするために、バンドルへのアクセスまたはバンドルのコピーを得る、あるいはバンドルのヘッダへのアクセスまたはヘッダのコピーを得るための、ネットワーク・ノード(例えば、固定またはモバイルAP、NC、センサ等)によるアクションを指すために使用する。ルーティング機能ブロック814は、一例としてそして限定ではなく、受信したバンドルの内どれを送らなければならないか、どのノード(複数可)が、送られるバンドルを受信しなければならないか、バンドルを送るために使用する通信リンク(複数可)(例えば、Wi-Fi、DSRC、Bluetooth、セルラ)、バンドルを送るときに使用され、通信リンク上で使用する設定値(例えば、データ・レート、変調方式、任意の時間切れ値、最大再試行回数等)等を決定するために使用するデータ拡散規則を実施するように構成する。ノードのルーティング機能ブロック814は、例えば、バンドルがノードによって欠落させられる1つ以上の条件に関するデータ記憶および拡散規則、ならびにバンドルの送信の優先順位付けおよびスケジューリングがどのようにノードによって行われるかに関するデータ記憶および拡散規則を定めるように動作する。このような規則は、また、例えば、バンドル配信遅延および欠損許容範囲に関する複数のサービス・クラスを規定する。
[00180] 記憶機能ブロック812は、ノードによって受信された全てのバンドルに対するレコード/エントリを有するデータ構造を維持するように構成されている(例えば、異なるリストに編成される、バンドルを格納するために使用される記憶デバイスのタイプ(例えば、メモリ・カード(例えば、SD/SDHC/SDXC、CF等)、システムFLASHメモリ、バッテリ・バックアップされたRAM、および/またはその他の形態のデータ・ストレージ)毎に編成される)。記憶機能ブロック812は、受信機能ブロック811およびルーティング機能ブロック814と相互作用して、データにアクセスする、データを検索する、またはデータを格納し、更にコンテキスト情報を収集/生成するために使用するその他の機能を設けてもよい。
[00181] コンテキスト情報機能ブロック815は、ノードの近隣から、遠隔サーバ(例えば、図7のDTNサーバ720)から、そしてクラウドから情報を収集するように構成されている。ルーティング機能ブロック814および受信機能ブロック811は、次いで、コンテキスト情報を使用して、データ記憶および拡散規則を構成し実施する。
[00182] ネットワーク・ノードのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)機能ブロック810は、受信機能ブロック811を介してノードによって受信される、「APIコール」とここでは呼ばれる、命令を解析するように構成されている。次いで、API機能ブロック810は、受信したAPIコールの有効性を判断し、および/または認証し、次いで有効なおよび/または認証されたAPIコールによって要求される動作を実行すること、または動作を実行させる。このようなAPIコールは、例えば、データを記憶機能ブロックに格納するためのAPIコール、およびルーティング機能ブロック814を介した送信のために記憶機能ブロック812からデータを読み出すためのAPIコールを含む。
[00183] 本開示の種々の態様による実施態様例では、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP、固定AP、およびDTNサーバ)間の制御通信は、全てのタイプのメッセージに対して短い「共通ヘッダ」を使用し、そして「共通ヘッダ」の後に続く「タイプ特定ヘッダ」を使用する。このようなタイプ特定ヘッダは、例えば、本明細書では「バンドル・ヘッダ」と呼ぶことができるもの(例えば、拡散されるデータを搬送するメッセージに特定的に使用されるヘッダ)、確認メッセージにおいて使用するための、本明細書では「ACKヘッダ」と呼ぶことができるもの、および種々の「制御メッセージ」用のその他のタイプ特定ヘッダを含む。
[00184] 「制御メッセージ」という用語は、本明細書では、例えば、1つ以上のMAP、FAP、DTNサーバ(複数可)、センサ(複数可)、および/またはクラウドを含む2つ以上のネットワーク・エンティティ間において情報/コンテキストを通信するために使用される任意のタイプのパッケージを指すために使用する。制御メッセージは、例えば、1つ以上の他のノードから任意のタイプの情報を要求するために使用する「要求制御メッセージ」、または他のノードからの要求に対して応答するために使用する「応答制御メッセージ」であってもよい。例えば、「応答制御メッセージ」は、特定のバンドルのステータスについてのコンテキスト情報、特定のネットワーク・ノードとの無線通信(例えば、「接触」)の範囲内の確率についてのコンテキスト情報、および/または本明細書において説明したような移動物体のネットワークの種々の態様によるネットワークにおける新たなバンドルの存在についてのコンテキスト情報を提供するために使用する。
[00185] 本開示の態様によるネットワークでは、「ACKメッセージ」、および「応答制御メッセージ」、または任意のタイプの「制御メッセージ」は、1つ以上の「フラグ」に対して空白を含む。このようなフラグは、制御メッセージの配信のステータス、および応答する近隣のステータスについての追加情報を、発送側ノードに提供するために、受信側ノードによって使用する。このようなステータス情報の例には、近隣におけるストレージが満杯か否か、近隣に何らかの種類の技術的問題(複数可)が発生しているか否か、近隣がこの近隣に丁度送られたデータの保管(custody)を受け入れるか否か、近隣がデータを受信し、丁度受信したデータを格納したか否か、データが一部をなすファイルの再現を可能にするために十分な数のデータ・フラグメントが入手可能か否か、および近隣に送られたデータが既に近隣において格納されていたか否かを含むが、これらに限定されるのではない。
[00186] 本開示の態様による実施態様例では、近隣機能ブロック813は、例えば、近隣ノードの状態についての更新を含むコンテキスト情報を提供する。このようなコンテキスト情報が短い遅延期間以内の近隣ノードの状態(例えば、近隣ノードにおける、ミリ秒、数十ミリ秒、または数百ミリ秒以内のその状態の存在)を反映することから、このようなコンテキスト情報はリアル・タイムのコンテキスト情報であると言って差し支えない。本開示の態様によれば、任意の所与のネットワーク・ノードによって維持される近隣のリスト(例えば、ノードのオペレーティング・システムのカーネル内に位置する)の変更を、DTNに告知する(announce)。このような変更の告知は、例えば、近隣ノード、近隣ノードの近隣、およびDTNサーバを含む、DTNに属する任意のネットワーク・ノードに送る。本開示の態様によれば、任意のネットワーク・ノードの近隣機能ブロック813は、そのノードが維持する近隣のリストに予めフィルタをかける(pre-filter)。この予備フィルタリングは、ノードの近隣のリストがDTNに告知する前に行われるとよい。このような予備フィルタリングは、例えば、ノードによって維持されているコンテキスト情報に基づく。このコンテキスト情報には、一例としてそして限定ではなく、近隣ノード(複数可)からの無線信号(複数可)のRSSI測定値、近隣ノード(複数可)のリブート間の平均時間、近隣ノード(複数可)における1つ以上の技術的(例えば、電気、ソフトウェア等)問題の指示、および/または近隣ノード(複数可)の信頼性もしくは安定性を評価する際の要因となるその他の情報が含まれる。このような予備フィルタリングは、予測可能にそして信頼性高く動作するために頼る近隣を識別する、「最良の」または「最も健全な」近隣のリストを生成する。このように、ノードのルーティング機能ブロック814は、次に、近隣ノードをフィルタリングしたリストを、データ記憶/保持および拡散規則を構成し実施する際に使用する。本開示の種々の態様によれば、予備フィルタリング・プロセスにおいて使用される1つ以上のパラメータ値に対する1つ以上の閾値(例えば、使用可能な無線通信リンクを提供すると見なされるノードについての最小RSSI)は、例えば、近隣ノードとの以前の通信からのフィードバック、近隣ノードに送信される特定のバンドルのサイズ等を含む種々の要因に基づいて、動的に調節する。
[00187] 本開示の態様によれば、ダウンストリーム・データ用のデータ記憶/保持および拡散規則は、一例としてそして限定ではなく、バンドルがユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト・トラフィックの内どれで送られるのか、バンドルの受信先がACKを送ることになっているか否か、および/またはバンドルに対するエンド・ツー・エンドACKがDTNサーバ(例えば、DTNサーバ720)へおよび/またはから送られることになっているか否かについて判定する。また、このようなダウンストリーム・データ用のデータ記憶/保持および拡散規則は、例えば、特定のバンドルのどれ位の複製/コピーが特定の発送元または特定のタイプの発送元(例えば、バンドルを発信しこのバンドルを中間ノードに通信する発送元、バンドルを他の中間ノードに通信する中間ノード、バンドルをDTNサーバに通信する発送元、および/またはその他のタイプ)によって送られなければならないかについて判定する。本開示の態様によるネットワークのダウンストリーム・データ用のデータ記憶/保持および拡散規則は、一例としてそして限定ではなく、固定アクセス・ポイントをアンカーとして使用するか否か(即ち、固定APの範囲内にあるとき、モバイルAPは、固定APにおいて発信されたバンドルだけを送るまたは受信すればよいか否か)について判定する。また、ダウンストリーム・データ用のこのようなデータ記憶/保持および拡散規則は、一例としてそして限定ではなく、特定のファイルのダウンロードを補助するために、固定APおよび/またはクラウドに制御情報(例えば、特定のファイルをデコードするためにはどれ位更にフラグメントが必要かについての情報、これまでに特定のファイルのフラグメントをどれ位受信したか等)を要求するか否か、および/またはデバイスもしくはバンドルが現在「ブラックリスト」上にあるか否か、あるいは「ブラックリスト」に追加すべきか否かについて判定する。「デバイス」という用語は、このコンテキストでは、例えば、ネットワーク・ノード(例えば、固定またはモバイルAP、NC)、エンド・ユーザ・デバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、またはその他のタイプのコンピュータ)、またはこのようなデバイスがDTNの一部である場合にはセンサを指すために使用する。本開示の態様によれば、「ブラックリストに掲載された」デバイスまたはノードは、バンドルを送るために使用されてはならず、他のネットワーク・ノード等によって回避されてもっともである。何故なら、いくつか理由を挙げると、例えば、低劣なネットワーク性能、記憶容量の満杯/制限、および/またはセキュリティ問題を含む多くの理由のために、デバイスまたはノードが「ブラックリストに掲載される」可能性があるからである。
[00188] 図9は、本開示の種々の態様による、ダウンストリーム・バンドルの保持/格納および拡散のためのプロセス例を示す上位フローチャートである。ブロック902において、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)はコンテキスト情報を収集する。このようなコンテキスト情報の性質についての追加情報は、先に提供した。本開示の種々の態様によれば、図9において引用するネットワーク・ノードは、例えば、モバイルAP、固定AP、またはエンド・ユーザ・デバイスであってもよい。ブロック904において、ネットワーク・ノードは、このネットワーク・ノードに入手可能なコンテキスト情報に基づいて、下流側にあるネットワーク・ノードに宛てられたバンドルに関してどのようなアクション(複数可)を行えばよいかについて判定する。ブロック906において、ネットワーク・ノードは、ブロック904において判定したアクション(複数可)を実行する。
[00189] 更に図9のブロック904に関して、この方法は、例えば、ダウンストリーム・データ(即ち、ネットワークのエッジにあるノード(例えば、モバイルAP)に宛てられるディジタル情報)に対するデータ格納および拡散規則を使用して、コンテキスト情報に基づいて、モバイルAPはDTNサーバからの特定のデータを待つべきか否かについて判定するステップ、および/またはモバイルAPは特定のデータをDTNサーバに要求すべきか否かについて判定するステップを含む。
[00190] 図9のブロック904は、例えば、モバイルAPは他のモバイルAPからの特定のデータを待つべきか否かについて判定し、モバイルAPは他のモバイルAPに特定のデータを要求すべきか否かについて判定し、および/または特定のバンドルを送るか否かそしていつ送るかについて判定するステップも含む。
[00191] 図9の方法は、ブロック904において、例えば、ブロードキャスト送信を送るか否かそしていつ送るかについて判定し、マルチキャスト送信を送るか否かそしていつ送るかについて判定し、ユニキャスト送信を送るか否かそしていつ送るかについて判定し、および/または特定のバンドルの複製/コピーをどれ位送るかについて判定するステップを含む。
[00192] 加えて、図9のブロック904は、例えば、固定APをデータ分散のためのアンカーとして使用するか否かについて判定するステップも含む。ブロック904において、図9の方法は、例えば、どの制御情報(例えば、ファイル全体をデコードするために必要とされるバンドルの数についての情報、どのバンドルが送られているかについての情報、どのバンドルが受信されているかについての情報等)を、モバイルAPが他のAP、固定AP、および/またはクラウドに要求しようとしているか判定するステップも含む。以下に続く検討では、図9のブロック904の判定(determination)の結果ネットワーク・ノードによって行われる可能性がある判断(decision)およびアクションに関する追加の詳細を示す(provide)。
[00193] 本開示の種々の態様によれば、ネットワークに拡散される1つ以上のファイルおよび/またはバンドルは、例えば、DTNサーバ(例えば、図7のDTNサーバ720)のようなネットワーク・ノードにおいて、待ち行列に入れ、このように待ち行列に入れられたファイルおよび/またはバンドルは、臨時にまたは周期的に、ネットワーク・ノードのDTNサーバからネットワークの他のノードに、ネットワークの1つ以上の固定AP(例えば、図1から図6の固定APの内1つ以上)を介してブロードキャストする。このような拡散は、例えば、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が固定APの無線通信範囲内にある間隔/時間期間の間に行い(例えば、IEEE802.11pまたはその他の相応しい無線通信技術を使用して)、モバイルAPは、DTNサーバに、1つ以上のファイル(例えば、各々、1つ以上のバンドルを含む)をネットワーク内に送るように要求する(例えば、固定APを介して)。本開示の態様によれば、この時間間隔の間ネットワークの固定APの内任意のものに無線に接続されているモバイルAPはいずれも、このようにして、DTNサーバからブロードキャストされたバンドル(複数可)を受信し、したがって、このようなバンドルによって搬送される任意のファイルの一部または全体を受信する。ネットワークのノードに既に存在するファイル(少なくとも部分的に)については、この手法は、モバイルAPが既にストレージ内に有するバンドル(ファイル部分を収容する)受信する可能性があるという潜在的な欠点を有するおそれがある。しかしながら、新たなファイルについては、ブロードキャストを受信する殆どのネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)は未だそのファイルをストレージに有していない確率が高い。「新たな」(new)という用語は、本明細書では、例えば、ネットワークによる配信/拡散のためにDTNサーバ(例えば、図7のDTNサーバ720)上に配信またはロードされているファイルまたはバンドルのような、ファイルまたはバンドルが本開示のネットワークに導入されて以降どの位時間が経過したかに言及するために使用する。ファイルまたはバンドルの「古さ」(age)、即ち、どれ位特定のファイル/バンドルが「新しい」または「古い」と考えられるかについては、例えば、ファイルまたはバンドルが配信/拡散のためにネットワークに導入された日付または日時、あるいは本開示のDTNサーバ上にロードされた日付または日時を使用して判定する。本開示のある態様によれば、また、ファイル/バンドルの「生存時間」パラメータを、古さの指標として、即ち、ファイルまたはバンドルがどれ位「新しいのか」または「古いのか」の指標として使用する。このように、この手法は、新たなファイルまたはバンドルをネットワーク全域に素早く拡散させることが望ましいときに選択するとよい。
[00194] 本開示の種々の態様によれば、DTNサーバに入手可能なコンテキスト情報に基づいて、どのデータがネットワーク内にブロードキャストされたかインテリジェントに制御するように、DTNサーバが動作可能であってもよい。ある場合には、DTNサーバは、例えば、特定のファイルのコンテンツを収容した全てのバンドルをブロードキャストすることを自律的に決定する。この手法を用いれば、第1モバイルAPのような第1ネットワーク・ノードに、この第1モバイルAPが、例えば、固定APの通信範囲内にある時間期間の間に、および/または第1モバイルAPにファイルをダウンロードするために使用される第2モバイルAPに、比較的小さいファイルを通信することが可能になるであろう。しかしながら、相対的に、ファイルが大きくなる程、第1モバイルAPが対象のファイルの全てのバンドルを受信できるのに十分な長い時間期間の間、第1モバイルAPが固定APまたは第2モバイルAPの無線通信範囲内に入っておらず、第1モバイルAPが、実際、第1モバイルAPが必要とする特定のバンドルを受信し損なう可能性(likelihood)が、対応して、増々高くなる。したがって、本開示の態様によるデータ拡散規則は、少なくとも一定の閾値確率でファイル全体を特定のモバイルAPに通信できるように、例えば、ファイル全体のサイズが特定の閾値サイズ未満であるときのみ、DTNサーバが特定のファイルの全てのコンテンツ(例えば、全てのバンドル)をブロードキャストすることを命令してもよい(dictate) 。ネットワーク・ノードへの転送/ダウンロードに対して考慮されるこのような閾値ファイル・サイズは、計算を使用して、または表参照によって、受信側ネットワーク・ノード(複数可)についてのコンテキスト情報(例えば、ファイル・コンテンツの受信先(複数可)になるモバイルAP(複数可)の速度(velocity or speed))に基づいて決定する。
[00195] 本開示の種々の態様によれば、例えば、モバイルAPのようなネットワーク・ノードは、固定APに接続されているとき、特定のファイルおよび/または特定のファイルの特定のバンドルをDTNに要求する。固定APに送る要求において、モバイルAPはそれが必要とするファイルおよび/またはバンドルのリストを送る。DTNは、ブロードキャスト送信(複数可)、マルチキャスト送信(複数可)、またはユニキャスト送信(複数可)を使用して、特定のファイルおよび/または特定のファイルの特定のバンドルを送ることによって、このような要求に応答する。要求されたファイル/バンドルをブロードキャストする場合の欠点は、他のネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が、ブロードキャストされるファイル/バンドルを処理する作業を、これらのネットワーク・ノードが同じファイルおよび/またはバンドルを必要としないという事実にも拘わらず、これらのネットワーク・ノードに負わせているかもしれないことである。新たなファイル/バンドルの場合、しかしながら、殆どのネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)は、ブロードキャストによって送られたファイルおよび/またはバンドルを有していない可能性が高く、したがって、ブロードキャストはファイルおよび/またはバンドルをネットワークのノードに配信するための効率的な方法となり得る。
[00196] 本開示の態様によれば、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)は、DTNサーバ(例えば、DTNサーバ720)から入手可能なファイルおよび/またはバンドルのリストを要求する。ネットワーク・ノードは、このようなリストを含む応答をDTNサーバから受信し、このリストを解析して、ネットワーク・ノードが必要としDTNサーバから入手可能なバンドルを特定する。次いで、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)はこのようなバンドルをDTNサーバに要求する。どのファイルおよび/またはバンドルが、および/またはこのようなファイルおよび/またはバンドルが最終的にどの位ネットワーク・ノードによって要求されるかは、多数の要因に基づくこともあり、例えば、ネットワーク・ノードと、例えば、このネットワーク・ノードの無線通信範囲内にある特定の固定APとの間の通信リンクの品質、および/またはどれ位長くネットワーク・ノードが特定の固定APの無線通信範囲内にあるかについての要求元ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)による予測が含まれる。例えば、無線リンクの品質が高いとき(例えば、RSSI、信号対ノイズ比(SNR)、ビット誤り率(BER)等の内1つ以上が、対応する一定の閾値よりも高い/低い)、および/または固定APへの通信リンクが長く存続する(lived)ことが期待されるとき(例えば、一定の時間量よりも長い)、ネットワーク・ノードは、要求するファイルのコンテンツ部分および/またはバンドルを増やすことができる。この手法の欠点は、DTNサーバが自律的にどのファイル/バンドルを拡散するかについて判定する状況と比較すると、要求に応ずる(servicing)ときに、ネットワークのノード(例えば、モバイルAP)からの入力/要求を考慮せずに、制御メッセージ数の増大を伴うおそれがあることであり、その結果ネットワーク・トラフィック/輻輳の増大に至るおそれがある。特定のバンドルのみを要求する戦略は、例えば、比較的古いファイルを求める要求に関しては、ファイルを再現するために少ない数のバンドル(few bundle)しか必要とされないことが増々確実になるので、使用することができる。
[00197] 本開示の種々の態様によれば、DTNサーバ(例えば、DTNサーバ720)は、複数のネットワーク・ノード(例えば、2つ以上の固定AP)を介してデータをブロードキャストするのではなく、特定のネットワーク・ノード(例えば、特定の固定AP)を介してデータをユニキャストするように選択してもよい。本開示の種々の態様によるデータ拡散規則は、例えば、1つ以上のバンドルのブロードキャストを受信するネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)の多くが既にそのバンドルを有する確率が比較的高いと考えられる場合、古い方のファイルの1つ以上のバンドルに対してユニキャスト手法の使用を命令する。しかしながら、データ拡散規則は、このようなブロードキャストを受信するネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)の殆どが未だ1つ以上のバンドルを有していない確率が比較的高いと考えられる場合、新たなファイルの1つ以上のバンドルのブロードキャストを命令する。
[00198] 本開示の種々の態様によれば、DTNサーバ(例えば、DTNサーバ720)は、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)からの要求を待たずに、連続的にまたは周期的に、バンドルをネットワーク内にブロードキャスト/送信する。このような実施態様では、DTNサーバは、DTNサーバがストレージ内の待ち行列に入れたファイル/バンドルのリストまたは輪番(rotation)を一巡する。ある場合には、ストレージ内の待ち行列に入れられているバンドルの内、特定のバンドルの連続ブロードキャスト送信の間の時間期間が、特定のバンドルの優先順位に従うこともでき、したがって、高い優先順位を有するバンドル程、優先順位が低いバンドルよりも頻繁に輪番に現れることができる。この手法の潜在的な欠点は、バンドルを必要とするネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が、特定のバンドルをブロードキャストしているネットワーク・ノード(例えば、固定AP)の通信範囲内にある/接続されている間、特定のバンドルを必要とするネットワーク・ノードが、輪番において特定のバンドルの位置になるまで、特定のバンドルを受信するのを待たなければならないことである。したがって、本開示の態様によるデータ拡散規則は、新たなファイル/バンドルが少なくとも閾値数のネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)によって必要とされる少なくとも一定の確率を有する場合にのみ、これらのファイル/バンドルに対してこの手法の使用を命令する。
[00199] 本開示の態様によれば、モバイルAPは、例えば、ダウンストリーム・バンドルを他のモバイルAPに送信する。発送側モバイルAPによって特定のバンドルをブロードキャストするかまたはユニキャストするかは、例えば、発送側モバイルAPがどれ位近隣を有するかに応じて、そして発送側モバイルAPがこれらの近隣に対して有する無線通信経路(複数可)の品質に応じて決めて(depend)もよい。例えば、多数のネットワーク近隣がある場合(例えば、状況に応じて、10より多い、20より多い、30より多い近隣)、複数のユニキャスト・メッセージおよび任意の関連制御メッセージの使用と比較して、無線媒体(既にモバイルAPの比較的高い密度による負担がかけられている可能性がある)上における輻輳を低減するために、ブロードキャスト送信(複数可)を使用するとよい。逆に、ネットワーク近隣(例えば、他のモバイルAP)の密度が比較的低く(例えば、10未満、20未満、30未満)、したがって無線媒体上における輻輳が比較的低い場合、ユニキャスト送信の使用を優先するとよい。他の例として、近隣ノードの多くによって既に受信されている可能性が高くない、比較的新しい方のバンドルには、ブロードキャスト送信(複数可)を使用するとよく、一方近隣ノードの多く/殆どが既に保有している可能性が高いバンドルには、ユニキャスト送信(複数可)を使用するとよい(例えば、一定の閾値数の近隣ノードが既にバンドルを有する特定の閾値確率に応じて決める)。
[00200] 本開示の種々の態様によれば、第1ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が、連続的または周期的に、第1ネットワーク・ノードが入手可能な(例えば、格納されている)ファイルおよび/またはバンドルのリストをブロードキャストしてもよく、次いで、このようなブロードキャストを受信した第2ネットワーク・ノード(例えば、他のモバイルAP)が、例えば、第2ネットワーク・ノードが必要とする特定のバンドルを第1ネットワーク・ノードが送信するように要求してもよい。例えば、特定のモバイルAPが、他のネットワーク・ノードによるアクセスのためにこの特定のモバイルAPが入手可能なバンドルのリストをブロードキャストすると、本明細書において他のノードからの「盲目要求」(blind request)と呼ぶことができるもの(即ち、特定のモバイルAPが有していないバンドルを求めて、この特定のモバイルAPに向けられた要求)を防止することによって、ネットワーク輻輳およびネットワークにおけるリソースの無駄遣いを低減するのに役立つ。特定のバンドルを求める要求に応答して、特定のネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が特定のバンドルをブロードキャストするかまたはユニキャストするかは、例えば、近隣または特定のネットワーク・ノードであるネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が、どれ位特定のバンドルを必要としているかについての(例えば、特定のネットワーク・ノードによる)判定、無線媒体上における輻輳の量、および/またはその他のコンテキスト情報に基づいて決定してもよい。
[00201] 本開示の種々の態様によれば、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)は、他の(例えば、近隣)ネットワーク・ノード(例えば、他のモバイルAP)からの要求を待つことなく、連続的または周期的に、バンドルをネットワークにブロードキャスト/送信してもよい。例えば、モバイルAPが現在格納しているファイル/バンドルをブロードキャストするとき、モバイルAPが輪番を一巡するのでもよい。ある場合には、高い優先順位を有するバンドル程、それよりも低い優先順位を有するバンドルよりも、輪番において頻繁にスケジューリングする。ある状況では、特定のバンドルを必要とするネットワーク・ノードに対して、このネットワーク・ノードが固定APに接続されている間、ブロードキャストされるノードの輪番において所望のバンドルが現れるまで待つように要求してもよい。つまり、本開示によるデータ拡散規則は、例えば、特定のモバイルAP上に格納されているバンドルを連続的または周期的にブロードキャストするというこの手法の使用を、新しいファイル/バンドルに対してのみ、および/または特定のモバイルAPのエリア内に比較的高いモバイルAP密度があるとき、つまり、特定のバンドルを必要とするモバイルAPが何らかの閾値数に達する少なくとも何らかの閾値確率がある場合にのみ、指令するのでもよい。
[00202] 本開示の種々の態様によれば、モバイルAPがダウンストリーム・バンドルを拡散のために送信するか否かについての判定は、例えば、モバイルAPと固定APとの間の接触頻度に基づくのでもよい。例えば、ある閾値時間量以内に、あらゆるモバイルAPが固定APと接触する可能性が高いネットワーク条件では、このネットワークの1つ以上のモバイルAPはダウンストリーム・バンドルを全くブロードキャストしなくてもよく、バンドルの拡散をネットワークの固定APに任せることができる。逆にネットワークのモバイルAPと固定APとの間における無線接続の頻度および/または期間が一定の閾値よりも低いとき、バンドルの拡散を補助するために、モバイルAPもダウンストリーム・バンドルをブロードキャストしてもよい。
[00203] 本開示の態様によれば、任意の特定のモバイルAPが、複数の他のネットワーク・ノード(例えば、特定のモバイルAPの無線通信範囲内にある近隣モバイルAP)からのブロードキャストを受信し、ブロードキャストは、これらの近隣ネットワーク・ノードから入手可能なバンドルを広告する。このような構成では、モバイルAPは、次に、ネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が必要とするバンドルを受信する可能性および/または効率を最大限高めるために、広告されたバンドルの内どれを近隣ノードの各々に要求するか、インテリジェントに選択する。
[00204] 本開示の種々の態様によれば、1つ以上の近隣ノード(例えば、1つ以上の近隣モバイルAP)によって要求されたバンドルをブロードキャストしている特定のネットワーク・ノード(例えば、特定のモバイルAP)は、冗長なブロードキャストを回避するために(例えば、2つの近隣が同時に、またはほぼ同時に同じバンドルを要求する)、特定のネットワーク・ノードがブロードキャストしたバンドルはどれか追跡する。また、ネットワーク・ノードは、近隣ノードによって既にブロードキャストされたバンドルをブロードキャストするのを回避するために、あらゆる近隣ネットワーク・ノード(即ち、無線通信範囲内にあるノード)によって送られた/ブロードキャストされたバンドルを追跡してもよい。本開示の態様によれば、バンドルをブロードキャストしているネットワーク・ノードは、近隣ノードから受信したACKを追跡し、ACKのリストを使用して、ネットワーク・ノードが既にブロードキャストしたバンドルを再度ブロードキャストするか否かについて判定する。このようなリストは、特定のバンドルをユニキャストするかまたはブロードキャストするかについて判定する際にも使用する。例えば、特定のバンドルに対して、一定の閾値数よりも多い要求が1つのネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)によって受信された場合、ネットワークにおける殆どの移動Pがその特定のノードを必要としている可能性が比較的高いとして差し支えなく、つまり、この特定のバンドルをブロードキャストにスケジューリングしなければならない。
[00205] 本開示の種々の態様によれば、特定のバンドルを必要とするネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が、例えば、近隣ノードのいずれかが特定のバンドルを保有するか否か知らずに、その特定のバンドルを求める要求を、その近隣ノード(即ち、無線通信範囲内にあるネットワーク・ノードにブロードキャストしてもよい。この状況は、ある場合には、近隣ノードのいずれもが特定のバンドルを保有していないとき、多くの無駄な送信が生じるおそれがある。したがって、この手法は、例えば、一定の閾値未満の数のバンドルが求められるとき、および/または近隣ノードの内少なくとも1つが要求されたバンドルを有する確率が一定の閾値よりも高くなるように多数の近隣ノードが存在するときにのみ使用するとよい。このような状況では、要求元のネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)は、要求したバンドル(複数可)の受信時に、この時点で完全なファイルを構成するバンドルの全てを有し、このファイルを利用する。多くのタイプのファイルでは、ファイルの100%よりも少しでも少ないと、そのファイルは使用不可能になる場合もある。したがって、ファイルの1つ以上のバンドルを必要としこれらを要求するネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)は、ファイルの100%が受信されるまで、そのファイルに対するアクションを行うことができなくしてもよい。
[00206] ブロードキャスト間の衝突の発生を低減するため、および/またはそれ以外の方法でネットワークのノード間においてバンドルの効率的な拡散を確保するため(例えば、2つ以上の近隣が同じバンドルを同時にまたは次々に(in close succession)ブロードキャストするのを防止するため)に、ネットワーク・ノードによって種々の方法を使用して、複数のネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)によるブロードキャストを調整する(coordinate)。本開示の種々の態様によれば、ネットワークの異なるノード(例えば、モバイルAP)に異なるタイムスロットを割り当てて、その間にダウンストリーム・データをブロードキャストするように、時分割多重技法を使用する。本開示による代わりの構成では、トークン・パッシング方式(token passing scheme)を使用して、トークンを周期的に1つのネットワーク・ノードから他のネットワーク・ノードに受け渡し、トークンを現在保有するネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP)が1つ以上のバンドルをブロードキャストすることを許可されるようにしてもよい。
[00207] 本開示の種々の態様によれば、例えば、クラウド、固定AP、および/またはモバイルAPのようなネットワーク・エレメントは、例えば、任意の特定のモバイルAPが特定の地理的領域内または特定の地理的位置にある確率、他のネットワーク・ノード(例えば、任意のモバイルAPおよび/または特定の他のモバイルAP)の無線通信範囲内にある確率、および/または固定AP(例えば、任意の他の固定APおよび/または特定の他の固定AP)の無線通信範囲内にある確率を判定するように動作可能であってもよい。例えば、定められたルート上にある特定のモバイルAP(例えば、予め定められたスケジュールの停留所に移動する列車またはバス上にインストールされたモバイルAP)では、特定のモバイルAPの経路/スケジュール、および予定されている経路に沿った他のネットワーク・ノード(例えば、固定APまたは他のモバイルAP)の位置に基づいて、特定の固定APまたは特定の他のモバイルAPの無線通信範囲内に特定のモバイルAPがいる時間を推定することが可能であってもよい。本開示の態様によれば、クラウドが、例えば、モバイルAPの過去の地理的位置、モバイルAP間の相互作用の地理的位置、およびモバイルAPと固定APとの間の相互作用の地理的位置を追跡し、このような履歴情報を使用してパターンを識別し、次いでこれらのパターンを使用して、1つ以上のAPが他のネットワーク・ノード(例えば、他のモバイルAPまたは固定AP)との無線通信を確立する地理的位置を推定/予測する。次いで、クラウドは、先に説明したような技法を使用して、ネットワークのノード(例えば、モバイルAPおよび/または固定AP)間でこの履歴情報を拡散する。なお、本明細書において説明したようなネットワークのノードがそれらの現在の地理的位置を時折または規則的な時間間隔で報告し、ブロードキャストおよび/またはユニキャスト送信によってこの報告をクラウドと、および/または直接他のネットワーク・ノードと(例えば、近隣ノードと)共有して、ネットワークの全てのノードが、このネットワークの他のノードの地理的位置についての情報を入手可能にしてもよい。
[00208] 図10Aから図10Cは、本開示の種々の態様により、データの記憶/保持、ルーティング、複製、および移動物体のネットワークのダウンロード方向におけるデータの拡散を管理するプロセス例を示すフローチャートである。図10Aから図10Cは、図9に示し以上で既に説明したフローチャート900のアクションの一部について、更に詳細を示す。図10Aから図10Cの方法は、例えば、図1から図9に関して図示および説明したようなネットワークのノード(例えば、図7のDTNサーバ720のようなDTNサーバ)によって実行する。以下の論述は、「コンテキスト情報」の使用を頻繁に引用しながら行う。このような「コンテキスト情報」の性質についての更なる詳細も以下で説明するが、既に以上でも説明している。
[00209] 図10Aから図10Cの方法は、例えば、ネットワークの適したエレメント(例えば、基礎となるオペレーティング・システムが実行し始めたときに、例えば、DTNサーバ720のようなコンピュータ・システム上で開始されるプロセス/スレッド等)の起動時に開始する。そして、一旦開始したなら、連続的に実行する。この方法のアクションはブロック1002において開始し、例えば、DTNサーバ720のようなコンピュータ・システムが、データのバンドルを要求するネットワーク・ノードからの保留要求を有するか否かに関して判定を行う。このような「バンドル」の性質については先に説明した。ブロック1002において、DTNサーバが、データのバンドルを要求するネットワーク・ノードからの保留要求を有していないと判定した場合、図10Aの方法は、以下で説明するブロック1010に進む。しかしながら、ブロック1002において、DTNサーバが、データのバンドルを要求するネットワーク・ノードからの保留要求を有すると判定した場合、この方法はブロック1004に進み、この方法は、DTNサーバが要求されたバンドルを有するか否か判定する。バンドルに収容されているデータは、例えば、クラウド・ベースのソースからDTNサーバによって受信され、組み立てられて、本明細書において説明したネットワークへの拡散のための1つ以上のバンドルにする。ブロック1004において、DTNサーバが要求されたバンドルを有すると判定した場合、次にブロック1006において、DTSサーバは、ネットワークのノードについての現在のコンテキスト情報に基づいて、バンドル要求を発信したノードに、要求されたバンドルを送る。このようなコンテキスト情報は、例えば、バンドル要求を提出したノードが、固定APの無線通信範囲内に現在入っていることが予定されており、この固定APを介して、要求したバンドルを要求元ノードに通信するか否か判定するために使用することができる情報、および/または要求元ノードと無線で通信する好機が、要求元ノードへのバンドル全体の送信を許容するのに十分な長さの時間帯であることが予期されるか否か判定するために使用することができる情報を含む。このようなコンテキスト情報は、種々の拡散規則に加えて、例えば、ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャスト通信/アドレシングの内どれを使用すればよいかについて判定するために使用することができる情報、要求元ノードの無線通信範囲内に現在入っている近隣ノードの数を示す情報、および要求されたバンドルがネットワークによって受信されてから経過した時間量の指示を含む。次に、この方法はブロック1008に進み、DTNサーバは次に、丁度遂行されたバンドル要求を削除し、次いでブロック1002に戻る。しかしながら、ブロック1004において、DTNサーバが、ノードによって要求されたバンドルを有していないと判定した場合、この方法はブロック1009に進み、DTNサーバはノードからのバンドル要求を無視または拒否する。図10Aの方法は、次いで、先に説明したブロック1008に進む。
[00210] ブロック1002において、DTNサーバが、データのバンドルを要求するネットワーク・ノードからの保留要求を有していないと判定した場合、図10Aの方法はブロック1010に進み、DTNサーバがバンドルを格納しており、拡散を待っているか否かに関して判定を行う。ブロック1010において、DTNサーバが拡散のためのデータのバンドルを格納していないと判定した場合、この方法は、先に論じたブロック1002に進む。しかしながら、ブロック1010において、DTNサーバが拡散のためのデータのバンドルを格納していると判定した場合、制御はブロック1012に移り、この方法を実行しているDTNサーバは、格納されているバンドル(複数可)からバンドルを選択する。次いで、この方法は図10Bのブロック1014に進む。
[00211] 図10Bのブロック1014において、この方法は、コンテキスト情報(例えば、バンドルの優先順位、「生存時間」、ネットワーク・ノード内に既にあるバンドル(複数可)のコピー数、バンドル(複数可)に対する要求の数、バンドル/ファイルがネットワーク内にいた時間量)および拡散規則に基づいて、選択したバンドルを送るか否か(例えば、ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストによって)について判定する。次に、ブロック1016において、この方法は、ブロック1014の判定が、選択されたバンドルを送るであるか否かに基づいて、ブロック1018に移り、この方法は、ダウンストリーム・ネットワーク・ノード(例えば、FAP、MAP)に送られるバンドル(複数可)を識別する1つ以上のリストに、選択されたバンドルを追加する。次いで、図10Bの方法は、以下で説明するブロック1026に進む。しかしながら、ブロック1016において、選択されたバンドルを送らないという判定がブロック1014で行われた場合、この方法は次にブロック1020に進み、この方法を実行するDTNサーバは、例えば、本明細書において説明したようなコンテキスト情報、およびバンドルのダウンストリーム方向についての拡散規則に基づいて、選択されたバンドルが入手可能であることを他のネットワーク・ノード(例えば、ダウンストリームMAP/FAP)に広告するか否かについて判定する。次に、ブロック1022において、選択されたバンドルを他のネットワーク・ノードに広告することにしたことをブロック1020において判定した場合、ブロック1020の判定はこの方法のフローがブロック1024に移るという結果を得る。ブロック1024において、他のネットワーク・ノードに広告するバンドル(複数可)の1つ以上のリストに、選択されたノードを追加し、次いで、制御は以下で説明するブロック1026に移る。
[00212] ブロック1026において、この方法は、格納されているバンドルの全てが広告または発送の対象になるか否かチェックし、全てのバンドルが対象になるのではない場合、この方法は、先に説明したブロック1914に進む。しかしながら、ブロック1026において、格納されているバンドル全てが対象になると判定した場合、この方法はブロック1030に移り、この方法は、広告されるバンドルのリスト(複数可)が空か否か判定する。ブロック1030において、広告されるバンドルのリスト(複数可)が空であることがわかった場合、この方法は、以下で説明する、図10Cのブロック1034に進む。しかしながら、ブロック1030において、広告されるバンドルのリスト(複数可)が、広告される1つ以上のバンドルを識別する情報を含むことがわかった場合、ブロック1032において、この方法は、ネットワークの他のノードに広告するバンドルを識別するリスト(複数可)の内容の臨時送信または周期的送信を開始する(例えば、無線通信範囲内にあるノードの数、広告されるバンドルの数および古さ(age)、および/または広告されるバンドルの、ネットワークのノード内に既に存在する、コピーの数というようなコンテキスト情報に基づいて、例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージをネットワーク内に送ることによって)。次いで、図10Aから図10Cの方法は、以下で説明する、図10Cのブロック1034に進む。
[00213] ブロック1034において、他のネットワーク・ノードに送られる(例えば、ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャスト)バンドルのリスト(複数可)が空か否かに関して判定を行う。送られるバンドルのリスト(複数可)が空であることがわかった場合、この方法は、先に説明したブロック1002に制御を渡す。しかしながら、ブロック1034において、送られるバンドルのリスト(複数可)が、他のネットワーク・ノードに送られるバンドルを識別する情報を収容することがわかった場合、DTNサーバ(例えば、図7のDTNサーバ720)は、現在DTNサーバ上に格納されており、送られるバンドルのリスト上で識別されたバンドルの臨時または周期的拡散を開始する(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージをネットワーク内に送ることによって)。次いで、図10Cの方法は、先に説明したブロック1002に制御を渡す。
[00214] 図11Aから図11Eは、本開示の種々の態様により、例えば、移動物体のネットワークの固定またはモバイル・アクセス・ポイントのようなノードによるダウンロード方向におけるデータのバンドルの記憶/保持、ルーティング、複製、および拡散を管理する方法例を示すフローチャート1100である。図11Aから図11Eは、図9に示したフローチャートのアクションの一部について、追加の詳細を示す。図11Aから図11Eの方法は、例えば、図1から図9に関して先に図示および説明したネットワークのノード(例えば、固定APまたはモバイルAP)によって実行する。以下の論述では、「コンテキスト情報」およびデータ「バンドル」の使用を頻繁に引用する。これらの性質の更なる詳細は、既に先に説明した。図11Aから図11Eの方法は、例えば、ネットワークの種々のノードの起動時に開始する(例えば、基礎のオペレーティング・システムが実行し始めるときに開始するプロセス/スレッドとして)。そして、一旦開始したなら、連続的に実行する。なお、図11Aから図11Eに示すアクションは、図示する順序で実行されなくてもよいこと、そしてブロックのアクションは、例えば、別個のプロセス/スレッドによって実行されてもよいが、この方法のプロセス/スレッドは全体的に他のアクションと共に継続することは注記しておく。
[00215] 図11Aから図11Eの方法のアクションは、図11Aのブロック1102において開始し、ネットワーク・ノード(例えば、固定APまたはモバイルAP)は、どの制御情報および/またはコンテキスト情報(例えば、ファイル全体をデコードするために必要とされるバンドル数についての情報、どのデータのバンドルが既に送られているかについての情報、どのバンドルが既に受信されているかについての情報等)を、このネットワーク・ノード(例えば、MAP、FAP)が他のネットワーク・ノードおよび/またはクラウドに要求すればよいかについて判定する。次に、ブロック1104において、この方法は、制御チャネルを通じて、1つ以上のネットワーク・ノード(例えば、モバイルAP、固定AP)および/またはクラウドと通信を確立し、次いでブロック1106において、固定AP、モバイルAP、および/またはクラウド(例えば、図1、図7のクラウド730参照)から種々のコンテキスト情報を収集する。
[00216] ブロック1108において、この方法を実行するネットワーク・ノードは、このノードが何らかのデータのバンドルを必要とするか否か(例えば、一部が欠落しているいずれかのファイルの組み立てを完了するために)判定する。このノードによってデータのバンドルが現在必要とされていない場合、この方法は、以下で説明する、図11Bのブロック1122に進む。しかしながら、ノードによって1つ以上のバンドルが必要とされている場合、この方法は制御をブロック1110に移し、この方法は、DTNサーバおよび/またはこのノードの上流側にある他のネットワーク・ノードから入手可能なバンドルのリストをこのノードが受信しているか否か判定する。この方法を実行するノードが、他のノードから入手可能なバンドルのリストが、このノードによって受信されていないと判定した場合、この方法は、以下で説明する、ブロック1118に進む。しかしながら、ブロック1110において、現ノード(present node)が、DTNサーバまたはその他のネットワーク・ノードから入手可能なバンドルのリストを受信していると判定した場合、図11Aの方法はブロック1112に進み、この方法を実行するノードは、DTNサーバまたはその他のネットワーク・ノードから入手可能として掲示されているバンドルの内いずれかが、現ノードによって必要とされているか否か判定する。ブロック1112において、入手可能であるとして掲示されているバンドルはいずれも現ノードによって必要とされてないと判定した場合、この方法はブロック1118に進む。しかしながら、現ノードによって必要とされているバンドルの内1つ以上が、DTNサーバまたは1つ以上の他のネットワーク・ノードから入手可能として掲示されている場合、この方法は、以下で説明する、図11Bのブロック1114に進む。
[00217] 図11Bのブロック1114において、図11Bの方法を実行するノードは、コンテキスト情報に基づいて、現ノード(例えば、FAPまたはMAP)が、DTNサーバまたはアップストリーム・ノード(複数可)(例えば、固定APまたはモバイルAP)が自律的に、必要とするバンドル(複数可)(例えば、臨時または周期的にブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストされるバンドル)を自ら進んで送るのを待つべきか、または現ノードが明示的な要求をDTNサーバまたはアップストリーム・ノードに送り、現在のノードによって必要とされている特定のバンドル(複数可)を現ノードに送るように明示的に要請すべきかについて判定する。ブロック1116において、必要とされているバンドル(複数可)を求める要求を送るべきであるとブロック1114において判定した場合、ブロック1114の判定は、この方法をブロック1118(以下で説明する)に進ませ、あるいは、DTNサーバまたはその他のネットワーク・ノードが、必要とされているバンドルを現ノードに自律的に送るのを、現ノードは待つべきであるとブロック1114において判定した場合、ブロック1114の判定は、この方法をブロック1122に進ませる。
[00218] ブロック1118において、図11Bの方法は、コンテキスト情報に基づいて、必要とされているバンドル(複数可)の内、DTNサーバまたは他のネットワーク・ノードに要求する部分のサイズを決定する。例えば、要求元ノードは、コンテキスト情報を採用してもよい。コンテキスト情報は、現ノードまたは中間ネットワーク・ノードの無線・リンクの品質(例えば、RSSI、SNR、BER)が、無線通信を可能にすることが期待される一定の閾値よりも高いか否か判定すること、および/または要求元ノード(例えば、モバイルAP)および必要とされているバンドル(複数可)のソース(例えば、固定APまたは近隣モバイルAP)を接続する無線通信経路が、必要とされているバンドルの要求元ノードへの通信のために使用可能であると推定することができる時間量を決定することを、ノードに可能にする。このようなタイプの情報を使用すると、例えば、データ・バンドル(複数可)を要求するモバイルAPのようなネットワーク・ノードが、1回の分量(a portion of data) がどの位であれば、このノードの移動中に無線リンクを使用して転送するのに成功することが期待できるか、判定するので、要求元ノードは、決定された1回の分量のバンドル(複数可)に限定されたデータ・バンドル(複数可)の転送を求める。次に、ブロック1120において、要求元ノードはDTNサーバおよび/または他のネットワーク・ノードに要求を送り、要求元ノードによって必要とされている特定のバンドルの内決定された量/1回の分量サイズ(portion size)の転送を要求する。次いで、この方法は、以下で説明するブロック1122に進む。
[00219] ブロック1122において、この方法を実行するノードが、DTNサーバおよび/または1つ以上の他のネットワーク・ノードによって自律的に送られた1つ以上のバンドル(例えば、これら他のネットワーク・ノードによって格納されているバンドルの未要請ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャスト)を受信したか否かに関して判定を行う。ブロック1122において、未要請バンドルが現ノードによって受信されたと判定した場合、図11Bの方法はブロック1124に進む。しかしながら、ブロック1122において、未要求バンドルが現ノードによって受信されていないと判定した場合、この方法は図11Cのブロック1128に進む。ブロック1124において、この方法は、DTNサーバまたは他のネットワーク・ノードから受信された未要求/未要請バンドルの内任意のものが、現ノードによって実際に必要とされているか否か判定する。受信された未要求バンドルがいずれも現ノードによって必要とされていない場合、この方法は次に、以下で論ずる図11Cのブロック1128に進む。しかしながら、現ノードによって受信された未要求/未要請バンドルが現ノード(presented node)によって必要とされている場合、この方法は図11Cのブロック1126に進む。
[00220] 図11Cのブロック1126において、この方法を実行するノードは、未要求/未要請バンドル(例えば、DTNサーバまたは他のネットワーク・ノードによって自律的に送られたバンドル)を、現ノードのメモリに格納する。次いで、この方法はノードをブロック1128に進める。
[00221] 図11Cのブロック1128において、この方法は、現ノードが任意のバンドルを格納しており、現ノードよりも下流にある他のネットワーク・ノードに未要請/未要求で送るか否かチェックする。ブロック1128において、現ノードが他のノードと共有するバンドルを格納していないと判定した場合、図11Cの方法は、先に論じたブロック1102に戻る。しかしながら、ブロック1128において、現ノードが、事前の要求なく、他のネットワーク・ノードに無線で送るバンドルを有すると判定した場合、ブロック1130において、この方法は、格納されているバンドルの内1つを選択し、ブロック1132において、現ノードによって収集されたコンテキスト情報に基づいて、選択したバンドルをダウンストリーム・ノード(複数可)に送るか否かについて判定する(例えば、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト手法を使用する)。このようなコンテキスト情報は、例えば、格納されているバンドル(複数可)の各々に割り当てられた優先順位値、格納されている各バンドルに割り当てられた「生存時間」値、格納されているバンドルの、ネットワークの他のノードに残存することが既に知られている、コピーの数、選択したバンドル(複数可)に対して存在する要求の数、格納されているバンドル(複数可)がネットワーク内にいる時間量(例えば、バンドルの古さ)、および現在現ノードの無線通信範囲内に入っている近隣ノードの数を含む。ダウンストリーム方向におけるバンドルの転送に適用される拡散規則も考慮に入れてもよい。
[00222] ブロック1132において、選択したバンドルを送ろうとしていると判定した場合、次に、ブロック1134において、この方法の制御のフローはブロック1136に移り、格納されているバンドルの内ネットワークの他の(例えば、ダウンストリーム)ノードに未要請で送るものを識別する1つ以上のリストに、選択したバンドルを追加する。次いで、この方法は図11Dのブロック1144に進む。しかしながら、ブロック1132において、選択したバンドルを送ろうとしていない場合、この方法の制御のフローは図11Dのブロック1138に移る。
[00223] 図11Dのブロック1138において、コンテキスト情報(例えば、本明細書において先に論じたような)および拡散規則(例えば、転送のダウンストリーム方向に対する)に基づいて、選択したバンドルの入手可能性を他のネットワーク・ノードに広告するか否かについて判定を行う。次に、ブロック1140において、ブロック1138の判定に基づいて、選択したバンドルを他のネットワーク・ノードに広告しようとする場合、この方法はブロック1142に進み、または、選択したバンドルを他のネットワーク・ノードに広告しようとしない場合、ブロック1144に進む。ブロック1142において、選択したバンドルを識別する情報を、他(例えば、近隣)のネットワーク・ノードに広告されるバンドルを識別する1つ以上のリストに追加し、この方法はブロック1144に進む。
[00224] 図11Dのブロック1144において、この方法は、現ノード(例えば、固定APまたはモバイルAP)に格納されている全てのバンドルが、ネットワークの他のノードへの未要請送信または広告の対象になっているか否か判定する。現ノードに格納されている全てのバンドルが対象であるのではないと判定した場合、ブロック1146において、格納されている次のバンドルを選択し、この方法は、先に論じたブロック1132に進む。しかしながら、ブロック1144において、現ノードに格納されているバンドルの全てが未要請送信または広告の対象になっていると判定した場合、この方法は次にブロック1148に進む。
[00225] ブロック1148において、他のネットワーク・ノードに広告されるバンドルのリストが空であるか否か判定するためにチェックを行う。ブロック1148において、他のネットワーク・ノードに広告されるバンドルのリストが空であることがわかった場合、この方法はブロック1152に進む。しかしながら、ブロック1148において、他のネットワーク・ノードに広告されるバンドルのリストが空でないことがわかった場合、ブロック1150において、この方法は、現ノードによってネットワークの他のノード(例えば、現ノードの下流側にあるノード(例えば、モバイルAP))に広告される(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージを送ることによって)バンドルを識別するリストの臨時または周期的な送信を開始する。現ノードに格納されており現ノードから入手可能なバンドルについての情報のこのような送信は、一旦開始されると、図11Aから図11Eに関して説明した他のアクティビティが継続する間に、所与の時間期間にわたって、または指定された回数の送信/広告に対して実行するプロセスとして、実行する。ブロック1150から、図11Dの方法は次に、以下で論じるブロック1152に進む。
[00226] 図11Dのブロック1152において、他のネットワーク・ノードに未要請で送られるバンドルのリストが空であるか否か判定するために、チェックを行う。ブロック1152において、他のネットワーク・ノードに未要請で送信されるバンドルのリストが空であることがわかった場合、この方法は図11Eのブロック1156に進む。しかしながら、ブロック1152において、他のネットワーク・ノードに未要請で送られるバンドルのリストが空でないことがわかった場合、ブロック1154において、この方法は、現ノード上に現在格納されているバンドルの、ネットワークの他のノード(例えば、現ノードよりも下流側にあるノード(例えば、モバイルAP))への現在のノードによる臨時または周期的な送信を開始する(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージ内でバンドルを送ることによって)。この場合も、現ノードに格納されており現ノードから入手可能なバンドルの送信は、例えば、一旦開始されると、図11Aから図11Eに関して説明した他のアクティビティが継続する間に、所与の時間期間にわたって、特定の間隔で、または指定された回数の送信/広告に対して実行するプロセスとして、実行する。ブロック1154から、図11Dの方法は次に、以下で論ずるブロック1156に進む。
[00227] ブロック1156において、この方法は、現ノードが現在有していないいずれかのバンドルを、現ノードが必要としているか否か判定する。例えば、現ノードが特定のファイルを必要としており、そのコンテンツが1つのバンドルにまたは複数のバンドルに跨がってパッケージ化されている場合もあり、更に、必要とする特定のファイルの部分を収容する全てのバンドルを、現ノードが有していない場合もある。ブロック1152において、現ノードによって必要とされているバンドルはないと判定した場合、図11Eの方法は、先に既に論じたブロック1102に進む。しかしながら、ブロック1156において、現ノードが1つ以上のバンドルを必要としているが、現在それらを有していないと判定した場合、ブロック1158において、現ノードは、現在このノードによって必要とされているバンドルを識別する情報の臨時または周期的な送信を開始する(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト・メッセージを送ることによって)。本開示によるネットワークのノード間で情報を共有する他の同様の状況における場合と同様に(例えば、1つのノードから入手可能なバンドルを広告する、バンドルの未要請/未要求送信をネットワークの複数のノードに対して実行する)、このような送信は、ブロック1158により開始されるスレッドまたはプロセスによって行う/管理し、例えば、連続的に動作する、規則的な時間間隔または不規則な時間間隔で周期的に動作する、あるいは現ノードによって必要とされているバンドルを記述/識別する情報の一定の回数の送信が完了するまで動作する。
[00228] 本開示の種々の態様は、複数のノードを含む無線ネットワークのノードによってデータをルーティング(routing)および拡散する方法において認める。複数のノードの各々は、ネットワークの他のノードと無線で通信するために少なくとも1つの無線周波数インターフェースを含む。このような方法は、複数のノードの内第1ノードによって、ネットワークに通信可能に結合されたクラウド・ベースのシステムから、複数のノードに対する無線拡散のための1つ以上のデータのバンドルを受信するステップを含み、各データのバンドルは、1つ以上のデータのパケットと、対応するバンドル・コンテキスト情報とを含む。また、この方法は、第1ノードによって、複数のノードの内第1ノードの無線通信範囲内にある1つ以上の他のノードから受信した無線信号から、1つ以上の他のノードの無線通信を表す無線ネットワーク・コンテキスト情報を生成するステップを含む。更に、この方法は、第1ノードによって、この第1ノードのストレージ内に存在するデータのバンドルの数を判定するステップも含む。第1ノードのストレージ内において少なくとも1つのデータのバンドルが入手可能である場合、この方法は、第1ノードによって、バンドル・コンテキスト情報、無線ネットワーク・コンテキスト情報、および第1ノードについての1組のデータ拡散規則を使用して、第1ノードにおける少なくとも1つのデータのバンドルの入手可能性の広告の、複数のノードの内第2ノードに対する送信を実行するように選択するステップを含む。あるいは、この方法は、少なくとも1つのバンドルを求める対応する要求を第1ノードが第2ノードから受信することなく、少なくとも1つのデータのバンドルを第2ノードに送信するように選択するステップを含む。加えて、この方法は、少なくとも1つのデータのバンドルが第1ノードのストレージ内において入手可能ではない場合、広告の送信を実行しないこと、およびデータのバンドルの送信を実行しないように選択するステップを含む。
[00229] 本開示の態様によれば、バンドル・コンテキスト情報は、以下の内任意の1つを含む。1つ以上のデータのバンドルの優先順位、1つ以上のデータのバンドルのネットワークにおける古さ、1つ以上のデータのバンドルの生存時間量、および/またはネットワークの複数のノード内に現在残存する1つ以上のデータのバンドルにおける特定の各バンドルのコピー総数。無線ネットワーク・コンテキスト情報は、1つ以上の他のノードの数、ならびに第1ノードおよび1つ以上の他のノードの無線通信の品質の基準の一方または双方を含む。選択は、クラウド・ベースのシステムから第1ノードによって受信されたデータのバンドルの通信方向に対して、第1ノードについての1組のデータ拡散規則を考慮に入れてもよい。1組のデータ拡散規則は、ネットワークを通じたデータのバンドルの転送のダウンストリーム方向に対する第1組のデータ拡散規則と、ネットワークを通じたデータのバンドルの転送のアップストリーム方向に対する第2組のデータ拡散規則とを含む、2組以上のデータ拡散規則から選択する。アップストリーム方向はクラウド・ベースのシステムから第1ノードに向かうとすればよく、ダウンストリーム方向はクラウド・ベースのシステムから遠ざかるとすればよい。複数のノードは、固定の地理的位置に配置された1つ以上のノード、および移動可能な1つ以上のノードを含む。第1ノードは、固定の地理的位置における動作に合わせて構成し、第2ノードはネットワークのサービス・エリアをあちこち(about)に移動可能な車両における動作に合わせて構成する。第2ノードは、モバイル・アクセス・ポイントを介してネットワークにアクセスするエンド・ユーザ・デバイスのデータを、ネットワークを通じて無線で通信するように構成されたモバイル・アクセス・ポイントであってもよい。
[00230] 本開示の種々の態様によれば、第1ノードから第2ノードに少なくとも1つのデータのバンドルを送信することは、第1ノードの1つ以上の他のノードとの通信の品質を示す無線ネットワーク・コンテキスト情報に基づいて、第1ノードにおいて利用可能な無線通信リンクの数が2以上であることを判定することを含んでもよい。2つ以上の無線通信リンクを介して第1ノードから第2ノードに少なくとも1つのデータのバンドルを送信することは、少なくとも1つのデータのバンドルのコピーの、それぞれの無線通信リンクを介した、第1ノードによる送信を可能にするために、少なくとも1つのデータのバンドルの各データのバンドルを複製することを含んでもよい。
[00231] 本開示の種々の態様は、複数のコード部を有する非一時的コンピュータ可読媒体において観察することができ、各コード部は、1つ以上のプロセッサによって実行可能な複数の命令を格納する。実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、複数のノードを含む無線ネットワークのノードによってデータをルーティングおよび拡散する方法を実行させることができ、この方法のステップは、上述したとおりである。
[00232] 本開示の更に他の態様は、複数のノードを含む無線ネットワークのノードによってデータをルーティングおよび拡散するためのシステムにおいて見ることができる。このようなシステムは、第1ノードをネットワークの他のノードに通信可能に結合するための少なくとも1つの無線インターフェースに動作可能に(operatively)結合された1つ以上のプロセッサを含んでもよい。このようなシステムでは、1つ以上のプロセッサは、上述した方法のような、ネットワークの第1ノードにおいてデータのルーティングおよび複製を管理する方法のステップを、少なくとも、実行するように動作可能であってもよい。
[00233] 本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントは、"Communication Network of Moving Things"(移動物体の通信ネットワーク)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,192号において示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00234] 本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントを他のネットワークおよびシステムと統合するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、”Integrated Communication Network for A Network of Moving Things"(移動物体のネットワークのための統合通信ネットワーク)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/221,997号に示されている(provide)。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00235] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントを同期させるシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Synchronizing a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークを同期させるシステムおよび方法)と題し、2015年9月22に出願された米国仮特許出願第62/222,016号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00236] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントを管理するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Managing a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークを管理するシステムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,042号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00237] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントを監視するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Monitoring a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークを監視するシステムおよび方法)と題し、2015年9月22に出願された米国仮特許出願第62/222,066号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00238] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおいて異常を検出および/または分類するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Detecting and Classifying Anomalies in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいて異常を検出し分類するシステムおよび方法)と題し、2015年9月22に出願された米国仮特許出願第62/222,077号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00239] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおいて移動性を管理するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Managing Mobility in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいて移動性を管理するシステムおよび方法)と題し、2015年9月22に出願された米国仮特許出願第62/222,098号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00240] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおいて接続(connectivity)を管理するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Managing Connectivity a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおける接続を管理するシステムおよび方法)と題し、2015年9月22に出願された米国仮特許出願第62/222,121号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00241] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおいてセンサ・データを収集するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Collecting Sensor Data in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてセンサ・データを収集するシステムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,135号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00242] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントとインターフェースするシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Interfacing with a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークとインターフェースするシステムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,145号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00243] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントのユーザとインターフェースするシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Interfacing with a User of a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークのユーザとインターフェースするシステムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,150号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00244] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおけるデータ格納および処理システムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Data Storage and Processing for a Network of Moving Things"(移動物体のネットワーク用のデータ記憶および処理システムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願に出願された米国仮特許出願第62/222,168号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00245] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおける車両交通管理システムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Vehicle Traffic Management in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおける車両交通管理システムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,183号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00246] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおける環境管理システムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Environmental Management in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおける環境管理システムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願された米国仮特許出願第62/222,186号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00247] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、このようなネットワークおよび/またはコンポーネントにおいて湾港または出荷作業を管理するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Port Management in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるポート管理システムおよび方法)と題し、2015年9月22日に出願に出願された米国仮特許出願第62/222,190号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00248] また、開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、少なくとも部分的に履歴データに基づいて測位または位置情報の精度を高めるシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Utilizing Historical Data to Correct GPS Data in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてGPSデータを補正するための履歴データの利用)と題し、2015年10月22日に出願された米国仮特許出願第62/244,828号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00249] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、少なくとも部分的にアンカーの利用に基づいて測位または位置情報の位置(position or location)の精度を高めるシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Using Anchors to Correct GPS Data in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてGPSデータを補正するためのアンカーの使用)と題し、2015年10月22日に出願された米国仮特許出願第62/244,930号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00250] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、アプリケーション間で通信を行うシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Inter-Application Communication in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるアプリケーション間通信システムおよび方法)と題し、2015年10月26日に出願された米国仮特許出願第62/246,368号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00251] 更にまた、開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、通信を精査し、分析し、および/または有効性を判断するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Probing and Validating Communication in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいて通信を精査し有効性を確認するシステムおよび方法)と題し、2015年10月26日に出願された米国仮特許出願第62/246,372号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00252] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、通信速度を適応させるシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Adaptive Rate Control for Vehicular Networks"(車両用ネットワークの適応速度制御)と題し、2015年11月4日に出願された米国仮特許出願第62/250,544号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00253] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、ハードウェアを再構成および適応させるシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Reconfiguring and Adapting Hardware in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてハードウェアを再構成し適応させるシステムおよび方法)と題し、2015年12月31日に出願された米国仮特許出願第62/273,878号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00254] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、データの収集を最適化するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Optimizing Data Gathering in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてデータ収集を最適化するシステムおよび方法)と題し、2015年11月10日に出願された米国仮特許出願第62/253,249号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00255] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、遅延耐性ネットワーキングを実行するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Delay Tolerant Networking in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおける遅延耐性ネットワーキング・システムおよび方法)と題し、2015年11月19日に出願された米国仮特許出願第62/257,421号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00256] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、モバイル・アクセス・ポイントのカバレッジおよびスループットを改善するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Improving Coverage and Throughput of Mobile Access Points in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてモバイル・アクセス・ポイントのカバレッジおよびスループットを改善するシステムならびに方法)と題し、2015年12月9日に出願された米国仮特許出願第62/265,267号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00257] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、チャネル利用を調整するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Channel Coordination in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるチャネル調整)と題し、2015年12月22日に出願された米国仮特許出願第62/270,858号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00258] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、移動物体のネットワークにおいてネットワーク・コード化メッシュ・ネットワークを実現するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Network Coded Mesh Networking in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるネットワーク・コード化メッシュ・ネットワーキング・システムおよび方法)と題し、2015年11月20日に出願された米国仮特許出願第62/257,854号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00259] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、固定アクセス・ポイントのカバレッジを改善するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Improving Fixed Access Point Coverage in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいて固定アクセス・ポイント・カバレッジを改善するシステムおよび方法)と題し、2015年11月30日に出願された米国仮特許出願第62/260,749号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00260] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、移動性コントローラおよびそのネットワーク相互作用を管理するシステムおよび方法を提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Managing Mobility Controllers and Their Network Interactions in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいて移動性コントローラおよびそれらのネットワーク相互作用を管理するシステムならびに方法)と題し、2015年12月31日に出願された米国仮特許出願第62/273,715号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00261] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、モバイル・アクセス・ポイントのハンドオーバーを管理および/またはトリガするシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Managing and Triggering Handovers of Mobile Access Points in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるモバイル・アクセス・ポイントのハンドオーバーを管理およびトリガするシステムならびに方法)と題し、2016年1月21に出願された米国仮特許出願第62/281,432号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00262] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、キャプティブ・ポータル関連制御および管理を実行するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Captive Portal-related Control and Management in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるキャプティブ・ポータル関連制御および管理)と題し、2015年12月16日に出願された米国仮特許出願第62/268,188号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00263] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、高価値データを推定するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods to Extrapolate High-Value Data from a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークからの高価値データを推定するシステムおよび方法)と題し、2015年12月22日に出願された米国仮特許出願第62/270,678号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00264] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、遠隔ソフトウェア更新および流通を行うシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Remote Software Update and Distribution in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるリモート・ソフトウェア更新および流通システムならびに方法)と題し、2015年12月30日に出願された米国仮特許出願第62/272,750号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00265] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、遠隔構成更新および流通を行うシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Remote Configuration Update and Distribution in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるリモート構成更新および流通システムならびに方法)と題し、2016年1月14日に出願された米国仮特許出願第62/278,662号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00266] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、ユーザ・フィードバックに基づいて、例えば自動的に、ネットワークを適応させるシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Adapting a Network of Moving Things Based on User Feedback"(ユーザ・フィードバックに基づいて移動物体のネットワークを適応させるシステムおよび方法)と題し、2016年1月22日に出願された米国仮特許出願第62/286,243号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00267] 更にまた、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、データ分析を構築または実行するときにデータの完全性を高めるおよび/または保証するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods to Guarantee Data Integrity When Building Data Analytics in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおいてデータ分析を構築するときにデータの完全性を保証するシステムおよび方法)と題し、2016年1月14日付けの米国仮特許出願第62/278,764号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00268] また、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、モバイル・アクセス・ポイントの自己初期化および/または自動ブートストラップを実行するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Self-Initialization and Automated Bootstrapping of Mobile Access Points in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおけるモバイル・アクセス・ポイントの自己初期化および自動ブートストラップを行うシステムならびに方法)と題し、2016年1月25日に出願された米国仮特許出願第62/286,515号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00269] 加えて、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、電力供給および/または利用を管理するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Power Management in a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークにおける電力管理システムおよび方法)と題し、2016年2月16日に出願された米国仮特許出願第62/295,602号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00270] 更に、本開示の種々の態様によれば、本明細書において紹介したネットワークおよび/またはそのコンポーネントには、インフラストラクチャの設置および設定を自動化および簡易化するシステムおよび方法が提供され、その非限定的な例が、"Systems and Methods for Automating and Easing the Installation and Setup of the Infrastructure Supporting a Network of Moving Things"(移動物体のネットワークをサポートするインフラストラクチャの設置および設定を自動化および易化するためのシステムおよび方法)と題し、2016年2月24日に出願された米国仮特許出願第62/299,269号に示されている。この特許出願をここで引用したことにより、その内容全体が本願にも含まれるものとする。
[00271] 要約すると、本開示の種々の態様は、例えば、モバイル・ノードおよび静止ノードの組み合わせを含む、モバイル・ノードのネットワークをサポートするための通信ネットワーク・アーキテクチャ、システム、および方法を提供する。非限定的な一例として、本開示の種々の態様は、静止およびモバイル通信ノード双方の複雑なアレイを含む動的に構成変更可能な通信ネットワーク(例えば、移動物体のインターネット)をサポートするための通信ネットワーク・アーキテクチャ、システム、および方法を提供する。以上では、特定の態様および例を参照しながら説明したが、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができ、均等物と交換できることは、当業者には理解されよう。加えて、特定の状況または材料を本開示の教示に、その範囲から逸脱することなく、適応させるために、多くの変更を行うこともできる。したがって、本開示は、開示した特定の例(複数可)に限定されるのではなく、本開示は、添付する請求項の範囲内に該当する全ての例を含むことを意図している。
[00272] 本方法および/またはシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本方法および/またはシステムは、少なくとも1つのコンピューティング・システムにおいて集中的な様式で、または異なるエレメントが様々な相互接続されたコンピューティング・システムを跨いで分散される(spread)分散型の様式で実現することもできる。本明細書において説明した方法を実行するように構成されたのであれば、いずれの種類のコンピューティング・システムまたはその他の装置も適している。ハードウェアおよびソフトウェアの典型的な組み合わせは、汎用コンピューティング・システムとプログラムまたはその他のコードであるとしてもよく、プログラムまたはその他のコードをロードし実行すると、コンピューティング・システムが本明細書において説明した方法を実行するように、これを制御する。他の典型的な実施態様は、特定用途集積回路またはチップを含むこともできる。実施態様の中には、非一時的機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒体(例えば、FLASHドライブ、光ディスク、磁気記憶ディスク等)を含むものがあってもよく、機械によって実行可能な1列以上のコードが媒体上に格納され、これによって、本明細書において説明したようなプロセスを機械に実行させる。
[00273] 以上、特定の実施態様を参照しながら、本方法および/またはシステムについて説明したが、本方法および/またはシステムの範囲から逸脱することなく、種々の変更が成されてもよく、更に均等物が交換されてもよいことは、当業者には理解されよう。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、特定の状況または素材(material)を本開示の教示に適合させるために、多くの修正が行われてもよい。したがって、本方法および/またはシステムは、開示した特定の実施態様に限定されるのではなく、本方法および/またはシステムは、添付した請求項の範囲に該当する全ての実施態様を含むことを意図している。