JP2019508999A - マルチパスの乗り物の環境における無線電力伝送のためのシステムおよび方法 - Google Patents

マルチパスの乗り物の環境における無線電力伝送のためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

マルチパスの乗り物の環境内の高データレート通信および機器の充電のためにマルチパス無線伝送を利用するシステムおよび方法を説明する。この技術には、アンテナのアレイを含む無線充電器を車室内に配置することが含まれる。無線充電器は、クライアント機器からの入力信号を検出することができる(1120)。アレイ内の各アンテナは、受信した信号のオフセットを決定することができ(1130)、このオフセットはその後、各アンテナのパラメータを個別に調整するために使用される(1140)。伝送時に、結果として生じた信号は、機器と充電器との間の最も損失の少ない経路に向けて指向的にバイアスをかけられる(1170)。これらの経路は、信号減衰の原因となる乗客および他の原因を回避する。したがって、所与の総電力包絡線について、乗り物の任意の乗員への曝露を低減しながら、より大きな総信号振幅を機器に供給することができる。さらに、伝送のマルチパス集束を改善するのに役立つように、乗り物の内部を準備することができる(910a、910b、910c)。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年12月17日に出願された米国仮特許出願第62/268,651号「SYSTEMS AND METHODS FOR WIRELESS POWER TRANSFER AND DATA COMMUNICATION IN A VEHICLE WITH MULTIPATH ENVIRONMENT」の優先権および利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
本明細書に記載の技術は、概して無線電力伝送の分野に関し、より具体的には、マルチパスの乗り物の環境における無線電力伝送およびデータ通信に関する。
多くの電子機器は電池によって電力供給される。充電式電池は、多くの場合、従来の乾電池の交換にかかるコストを回避する、および貴重な資源を節約するために使用される。しかし、従来の充電式電池充電器で電池を充電するには交流(AC)電源コンセントに接続する必要があるが、利用できない場合や不便な場合がある。したがって、電子機器用の電力を無線で得ることが望ましい。
磁気または誘導に基づく結合には、充電器および受信機が互いに極めて近接していることが必要である。しかし、遠距離にわたる機器の無線充電には、無線周波数(RF)信号による伝送、超音波伝送、レーザ電力供給などのより高度な機構が必要であり、各々が商業的に成功するまでのいくつかの固有の障害を示している。
現在、乗り物(輸送機)の製造業者は、モバイル機器に電力を供給するために有線による解決策に大きく依存している。これらの解決策には、ドッキングステーション、USBポートまたは12ボルトのレセプタクルに差し込まれたアダプタを含むことができる。しかし、充電が必要な機器が乗り物内に複数存在する場合、配線は急速に絡まり、任意の時点で2つ以上の機器に供給するにはポートが不十分なことが多い。
いくつかの自動車製造業者は、乗り物のコンソールまたはダッシュボードに一体化されたパッドを充電するために、磁気または誘導に基づく結合を利用することを検討してきた。この解決策はワイヤの必要性を排除するが、機器を極めて特定の位置に配置する必要がある。ユーザは、充電の間は機器を放棄しなくてはならず、機器を使用することはできず、さらには(近接性の制約のために)充電を受けることができない。したがって、ほとんどのユーザはこのようなシステムを採用することに躊躇している。理想的には、乗り物は、乗り物内の機器の位置に関係なく無線充電を可能にする。
残念なことに、例えば乗り物内でのより長い距離にわたるこの種の無線充電は、様々な固有の課題を提起している。例えば、無線電力を受信する機器および乗り物内の人々の潜在的な位置は、一般に他の環境よりも制限されている。さらに、乗り物の物理的空間の制限により、乗客は無線充電器および無線電力を受信する機器の付近に確実に位置することになる。乗り物はまた、通常は非常に混み合ったフットプリントを有しており、その結果、無線電力を受信する機器と充電器との間の見通しの可能性が制限される。
したがって、上述の問題を克服する技術、および付加的な利益を提供する技術に対する必要性が存在する。いくつかの先行するかまたは関連するシステムの本明細書で提供される例およびそれらに関連する制限は、例示的であり排他的ではないことが意図される。既存または先行するシステムの他の制限は、以下の発明を実施するための形態を読むことによって当業者には明らかになるであろう。
上記の目的を達成するために、本発明によれば、乗り物内の高データレート通信および機器の充電のためにマルチパス無線伝送を利用するシステムおよび方法が提供される。
いくつかの実施形態では、この方法は、車室内に無線充電器を配置することを含む。この充電器を、乗り物(輸送手段、車両)の中央コンソール、ダッシュボードまたは天井に配置してもよい。無線充電器は、クライアント機器からの入力信号を検出することができるアンテナのアレイを含む。アレイ内の各アンテナは、受信した信号のオフセットを決定することができ、このオフセットはその後、各アンテナのパラメータを個別に調整するために使用される。したがって、伝送時に、結果として生じた信号は、機器と充電器との間の最も損失の少ない経路に向けて指向的にバイアスをかけられる。これらの経路は、信号減衰の原因となる乗客および他の原因を回避する。したがって、所与の総電力包絡線について、乗り物の任意の乗員への曝露を低減しながら、より大きな総信号振幅を機器に供給することができる。
さらに、伝送のマルチパス集束を改善するのに役立つように、乗り物の内部を準備することができる。これには、反射特性を高めるように異なる材料を選択すること、または、さらにはシートクッションに含まれた金属製メッシュなどの特殊な反射体を乗り物の設計に組み込むことが含まれてもよい。このようなシステムおよび方法を、例えば自動車、ボート、トラック、飛行機および列車を含む任意の種類の乗り物内で展開することができる。同様に、いくつかの実施形態ではRF伝送が特に重要であるが、伝送は、超音波、光信号または磁気振動もまた可能である。
この概要を、簡略化された形態の概念の選択を導入するように提供し、以下の技術的開示においてさらに説明する。この概要は、主張する主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定するものでなく、主張する主題の範囲を限定するために使用されるものでもないことが理解されよう。
本発明の1つまたは複数の実施形態は例として示されており、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面の図に限定されるものではない。
いくつかの実施形態による、1つまたは複数の無線電力伝送システムから無線電力供給環境内の様々な無線機器への無線電力供給を示す例示的な無線電力供給環境を含むブロック図である。 いくつかの実施形態による、無線電力供給を開始するための無線電力伝送システムと無線受信クライアントとの間の例示的な動作を示すシーケンス図である。 いくつかの実施形態による無線電力伝送システムの例示的な構成要素を示すブロック図である。 いくつかの実施形態による無線電力受信クライアントの例示的な構成要素を示すブロック図である。 いくつかの実施形態による例示的なマルチパス無線電力供給環境を示す図である。 いくつかの実施形態による例示的なマルチパス無線電力供給環境を示す図である。 いくつかの実施形態による、無線充電が行われる例示的な乗り物の環境を示す図である。 いくつかの実施形態による、無線充電が行われる例示的な乗り物の環境を示す図である。 いくつかの実施形態による単純で例示的な2次元の囲いを示す。 いくつかの実施形態による乗り物内の例示的なマルチパス伝送を示す図である。 いくつかの実施形態による、乗り物内の無線充電性能を改善するための様々な例示的反射体を有する図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。 いくつかの実施形態による、マルチパス乗り物の環境内での無線電力供給のための例示的なプロセスを示すフロー図である。 いくつかの実施形態による、乗り物内の表面を最適化して乗り物内の無線電力供給を改善するための例示的なプロセスを示すフロー図である。 いくつかの実施形態による、乗り物内の無線電力供給のためのマルチパススケジュールを生成する例示的なプロセスを示すフロー図である。 いくつかの実施形態による、充電器を指向的に集束させるための例示的なコンソールを示す図である。 いくつかの実施形態による、車載回路(例えば受電素子)に電力を供給するための内蔵型または統合型の定点無線充電システム(または無線充電器)を有する例示的な乗り物を示す図である。 (定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む様々な例示的な宇宙航行体を示す図である。 (定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む様々な例示的な宇宙航行体を示す図である。 いくつかの実施形態による、(定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む乗り物の様々な追加の例示的配置を示す図である。 いくつかの実施形態による、(定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む乗り物の様々な追加の例示的配置を示す図である。 いくつかの実施形態による、(定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む乗り物の様々な追加の例示的配置を示す図である。 いくつかの実施形態による、モバイル(またはスマート)電話またはタブレット型コンピュータ機器の形態の1つまたは複数の無線電力受信クライアントを含む代表的なモバイル機器またはタブレット型コンピュータの例示的な構成要素を示すブロック図である。 本明細書で説明する任意の1つまたは複数の方法を機械に実行させるための1組の命令が実行される、コンピュータシステムの例示的な形態の機械の図式的な表示を示す図である。
以下の説明および図面は例示的なものであり、限定するものとして解釈されるべきではない。開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかし、特定の例では、説明を不明瞭にすることを回避するために周知または従来の詳細を記載しない。本開示の一実施形態または実施形態への言及は、同じ実施形態への言及であってもよいが必ずしもそうである必要はなく、このような言及は実施形態の少なくとも1つを意味する。
本明細書において、「一実施形態」または「実施形態」とは、実施形態に関連して説明した特定の特徴、構造または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所において「一実施形態では」という句が出現するが、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではなく、この句は、他の実施形態と相互排他的な別個の実施形態または代替の実施形態でもない。さらに、いくつかの実施形態によって示されるが他の実施形態によって示されない様々な特徴を記載する。同様に、いくつかの実施形態の要件であるが他の実施形態の要件ではない様々な要件を記載する。
本明細書中で使用される用語は概して、本開示の文脈において、および各用語が使用される特定の文脈において、当技術分野における通常の意味を有する。本開示の説明に関して技術者に追加の指針を提供するために、本開示を説明するために使用される特定の用語を以下または本明細書の他の箇所で説明する。便宜上、斜体および/または引用符などを使用して特定の用語を強調表示することがある。強調表示の使用は用語の範囲および意味に影響を与えず、用語の範囲および意味は、強調表示されているか否かに関わらず、同じ文脈において同一である。複数の方法においても同じことが言えるということが認識されるであろう。
したがって、代替的な言語および同義語を、本明細書で説明する用語のいずれか1つまたは複数に使用してもよく、用語が本明細書で詳述または説明されるか否かに関わらず特別に重視しない。特定の用語の同義語を提供する。1つまたは複数の同義語の詳説は、他の同義語の使用を除外するものではない。本明細書で説明する任意の用語の例を含む例を本明細書の任意の場所で使用することは、例示的であるに過ぎず、本開示の範囲および意味または任意の例示される用語の範囲および意味をさらに限定することを意図するものではない。同様に、本開示は、本明細書に記載の様々な実施形態に限定されない。
本開示の範囲をさらに限定しようとすることなく、本開示の実施形態による器具、装置、方法およびそれらの関連する結果の例を以下に記載する。なお、例において表題または副題を読者の便宜のために使用してもよく、これは決して開示の範囲を限定するものではない。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示が関係する当業者によって共通に理解される用語と同じ意味を有する。競合する場合には、定義を含む本文書が支配する。
本明細書に記載されている見出しは便宜上のものであり、特許請求された発明の範囲または意味に必ずしも影響を及ぼすものではない。
I.無線電力伝送システムの概要/構造
図1は、いくつかの実施形態による、1つまたは複数の無線電力伝送システム(WPTS)101a〜n(「無線電力供給システム」、「アンテナアレイシステム」および「無線充電器」とも呼ばれる)から無線電力供給環境100内の様々な無線機器102a〜nへの無線電力供給を示す、例示的な無線電力供給環境100を含むブロック図を示している。より具体的には、図1は、無線電力および/またはデータを、(本明細書では「クライアント」および「無線電力受信機」とも呼ばれる)1つまたは複数の無線電力受信クライアント103a〜103nを有する利用可能な無線機器102a〜102nに供給することができる、例示的な無線電力供給環境100を示している。無線電力受信クライアントは、1つまたは複数の無線電力伝送システム101a〜101nから無線電力を受信し処理するように構成される。例示的な無線電力受信クライアント103の構成要素を、図4を参照してより詳細に示して説明する。
図1の例に示すように、無線機器102a〜102nは、携帯電話機器および無線ゲームコントローラを含む。しかし、無線機器102a〜102nは、電力を必要とし、かつ1つまたは複数の統合型無線電力受信クライアント103a〜103nを介して無線電力を受信することができる任意の機器またはシステムであってもよい。本明細書で説明するように、1つまたは複数の統合型無線電力受信クライアントは、1つまたは複数の無線電力伝送システム101a〜101nから電力を受信して処理し、動作のために電力を無線機器102a〜102n(または無線機器の内蔵電池)に提供する。
各無線電力伝送システム101は、例えば数百または数千のアンテナを含むアンテナアレイなどの複数のアンテナ104a〜nを含むことができ、これらのアンテナは、無線電力を無線機器102a〜102nに供給することができる。いくつかの実施形態では、アンテナは、適応的に位相調整されたRFアンテナである。無線電力伝送システム101は、コヒーレントな電力伝送信号を無線電力受信クライアント103a〜103nに供給するための適切な位相を決定することができる。アレイは、互いに対して特定の位相で複数のアンテナから信号(例えば連続波信号またはパルス電力伝送信号)を発するように構成される。用語「アレイ」の使用は、必ずしもアンテナアレイを特定のアレイ構造に限定するものではないことが認識される。すなわち、アンテナアレイは、特定の「アレイ」形状または幾何学的形状で構成される必要はない。さらに、本明細書で使用されるように、「アレイ」または「アレイシステム」という用語は、無線機、デジタル論理およびモデムなどの信号の生成、受信、送信のための関連する周辺回路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、無線電力伝送システム101は、1つまたは複数のアンテナまたは送受信機を介したデータ通信のための内蔵型Wi−Fiハブを有することができる。
無線機器102は、1つまたは複数の無線電力受信クライアント103を含むことができる。図1の例に示すように、電力供給アンテナ104a〜104nが示されている。電力供給アンテナ104aは、無線電力供給環境において無線周波数電力を供給するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電力供給アンテナ104a〜104nを、代替的にまたは追加的に、無線電力供給に加えてまたは無線電力供給の代わりにデータ通信用に構成することができる。1つまたは複数のデータ通信アンテナは、無線電力受信クライアント103a〜103nおよび/または無線機器102a〜102nとの間でデータ通信を送受信するように構成される。いくつかの実施形態では、データ通信アンテナは、Bluetooth(商標)、Wi−Fi(商標)、ZigBee(商標)などを介して通信することができる。他のデータ通信プロトコルも可能である。
各無線電力受信クライアント103a〜103nは、無線電力伝送システム101a〜101nから信号を受信するための1つまたは複数のアンテナ(図示せず)を含む。同様に、各無線電力伝送システム101a〜101nは、互いに対して特定の位相で連続波信号または離散(パルス)信号を発することができる1つまたは複数のアンテナおよび/またはアンテナの組を有するアンテナアレイを含む。上述したように、各無線電力伝送システム101a〜101nは、コヒーレント信号を無線電力受信クライアント102a〜102nに供給するために適切な位相を決定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、アレイの各アンテナにおける受信ビーコン(または較正)信号の複素共役を計算することによって、コヒーレント信号を決定することができ、これにより、コヒーレント信号が、ビーコン(または較正)信号を送信した特定の無線電力受信クライアントに電力を供給するために適切に位相調整される。
図示されていないが、例えば無線機器、無線電力伝送システムなどの環境の各構成要素は、データ通信同期モジュールなどの制御および同期のための機構を含むことができる。無線電力伝送システム101a〜101nは、例えば建物内の標準または一次のAC電源に無線電力伝送システムを接続する電源コンセントまたは電源などの電源に接続することができる。代替的にまたは追加的に、1つまたは複数の無線電力伝送システム101a〜101nには、例えば太陽電池などの電池または他の機構を介して電力を供給することができる。
無線電力受信クライアント102a〜102nおよび/または無線電力伝送システム101a〜101nは、マルチパス無線電力供給環境において動作するように構成されている。すなわち、無線電力受信クライアント102a〜102nおよび無線電力伝送システム101a〜101nは、例えば無線電力供給環境内でビーコン(または較正)信号を送信し、および/または無線電力および/またはデータを受信する範囲内の壁または他のRF反射障害物などの反射物体106を利用するように構成される。反射物体106は、妨害する物体が無線電力伝送システムと無線電力受信クライアント103a〜103nとの間の見通し線内にあるかどうかにかかわらず、多方向の信号通信に利用することができる。
本明細書で説明するように、各無線機器102a〜102nは、例示的な環境100内の他の機器、サーバおよび/または他のシステムとの接続を確立することができる任意のシステムおよび/または機器、および/または機器/システムの任意の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、無線機器102a〜102nは、ユーザにデータを提示するための表示または他の出力機能、および/または、ユーザからデータを受信するための入力機能を含む。一例として、無線機器102は、ビデオゲームコントローラ、サーバデスクトップ、デスクトップコンピュータ、計算機クラスタ、例えばノートブック、ラップトップコンピュータ、携帯型コンピュータ、携帯電話、スマートフォン、PDA、Blackberry端末、Treoおよび/またはiPhoneなどのモバイル機器であってもよいが、これらに限定されない。限定ではなく一例として、無線機器102は、腕時計、ネックレス、指輪、または顧客に組み込まれた端末などの任意のウェアラブル端末であってもよい。無線機器102の他の例には、(例えば火または一酸化炭素の)安全センサ、電動歯ブラシ、電子ドアロック/ハンドル、電灯スイッチコントローラ、電気シェーバなどが含まれるが、これらに限定されない。
図1の例には示されていないが、無線電力伝送システム101および無線電力受信クライアント103a〜103nは、それぞれ、データチャネルを介して通信するためのデータ通信モジュールを含むことができる。代替的にまたは追加的に、無線電力受信クライアント103a〜103nは、既存のデータ通信モジュールを介して無線電力伝送システムと通信するように無線機器102a〜102nに指示することができる。いくつかの実施形態では、本明細書では主に連続波形と呼ばれるビーコン信号は、代替的にまたは追加的に変調信号の形態を取ることができる。
図2は、一実施形態による、マルチパス無線電力供給において無線電力供給を確立するための無線電力供給システム(例えばWPTS101)と無線電力受信クライアント(例えば無線電力受信クライアント103)との間の例示的な動作を示すシーケンス図200を示している。まず、無線電力伝送システム101と電力受信クライアント103との間で通信が確立される。最初の通信は、例えば、無線電力伝送システム101の1つまたは複数のアンテナ104を介して確立されるデータ通信リンクであってもよい。説明したように、いくつかの実施形態では、アンテナ104a〜104nのうちの1つまたは複数は、データアンテナ、無線電力伝送アンテナ、またはデータ/電力兼用アンテナであってもよい。このデータ通信チャネルを介して、無線電力伝送システム101と無線電力受信クライアント103との間で様々な情報を交換することができる。例えば無線電力のシグナリングを、無線電力供給環境内の様々なクライアント間でタイムスライスすることができる。そのような場合、無線電力伝送システム101は、例えば、ビーコンビートスケジュール(BBS)サイクル、電力供給サイクル情報などのビーコンスケジュール情報を送信することができ、これにより、無線電力受信クライアント103がビーコン信号を伝送(送信)する時期および電力を待機する時期などを把握することができる
図2の例を続けると、無線電力伝送システム101は、電力を受信するための1つまたは複数の無線電力受信クライアントを選択し、ビーコンスケジュール情報を選択した無線電力受信クライアント103に送信する。無線電力伝送システム101はまた、電力伝送スケジューリング情報を送信することができ、これにより、無線電力受信クライアント103が無線電力伝送システムからの無線電力を期待する時期(例えば時間窓)を把握することができる。次に、無線電力受信クライアント103は、例えばBBSサイクルなどのビーコンスケジュール情報によって示される割り当てられたビーコン送信窓(またはタイムスライス)の間にビーコン(または較正)信号を生成して送信する。本明細書で説明するように、無線電力受信クライアント103は、無線電力受信クライアント103が内蔵された無線機器102に近接した3次元空間に放射および受信パターンを有する1つまたは複数のアンテナ(または送受信機)を含む。
無線電力伝送システム101は、電力受信クライアント103からビーコンを受信し、ビーコン信号が複数のアンテナにおいて受信される位相(または方向)を検出および/または別の態様では測定する。次いで、無線電力伝送システム101は、対応する各アンテナにおける受信ビーコンの検出または測定された位相(または方向)に基づいて、複数のアンテナ103から電力受信クライアント103に無線電力を供給する。いくつかの実施形態では、無線電力伝送システム101は、ビーコンの測定位相の複素共役を決定し、この複素共役を使用して、ビーコン信号を無線電力受信クライアント103から受信した経路と同じ経路を介して無線電力を無線電力受信クライアント103に供給し、および/または別の態様では方向付けるためのアンテナを構成する送信位相を決定する。
いくつかの実施形態では、無線電力伝送システム101は多数のアンテナを含む。電力受信クライアント103に電力を供給するために、多数のアンテナのうちの1つまたは複数を使用してもよい。無線電力伝送システム101は、ビーコン信号が各アンテナで受信される位相を検出することができ、および/または別の態様では決定または測定することができる。多数のアンテナにより、無線電力伝送システム101の各アンテナにおいてビーコン信号の異なる位相が受信されることがある。上述したように、無線電力伝送システム101は、各アンテナで受信されたビーコン信号の複素共役を決定することができる。複素共役を使用して、1つまたは複数のアンテナは、無線電力伝送システム101内の多数のアンテナの影響を考慮する信号を発することができる。換言すれば、無線電力伝送システム101は、ビーコンの波形を反対方向に近似的に再現するアンテナの1つまたは複数から集合信号を生成するように、1つまたは複数のアンテナから無線電力伝送信号を発することができる。換言すれば、無線電力伝送システム101は、ビーコン信号が無線電力伝送システム101において受信された経路と同じ経路を介して無線RF電力を無線電力受信クライアントに供給することができる。これらの経路は、環境内の反射物体106を利用することができる。さらに、無線電力伝送信号を無線電力伝送システム101から同時に送信することができ、これにより、無線電力伝送信号が、クライアント機器に近接した3次元(3D)空間におけるクライアント機器のアンテナ放射および受信パターンと集合的に一致する。
図示するように、ビーコン(または較正)信号を、例えばBBSに従って電力供給環境内の無線電力受信クライアント103によって周期的に送信することができ、これにより、無線電力伝送システム101は、情報を維持することができ、および/または別の態様では、無線電力供給環境内の電力受信クライアント103の位置を追跡することができる。無線電力受信クライアント103からのビーコン信号を無線電力伝送システムにおいて受信し、次いでその特定の無線電力受信クライアントに向けられた無線電力で応答するプロセスは、本明細書ではレトロディレクティブ方式無線電力供給と呼ばれる。
さらに、本明細書で説明するように、無線電力を、電力スケジュール情報によって定義される電力供給サイクルで供給することができる。次に、無線電力供給を開始するのに必要なシグナリングのより詳細な例を、図3を参照して説明する。
図3は、一実施形態による、無線電力伝送システム300の例示的な構成要素を示すブロック図を示している。図3の例に示すように、無線充電器300は、マスタバスコントローラ(MBC)ボードと、アンテナアレイを集合的に含む複数のメザニンボードとを含む。MBCは、制御論理310、外部データインタフェース(I/F)315、外部電力インタフェース(I/F)320、通信ブロック330、およびプロキシ340を含む。メザニン(またはアンテナアレイボード350)はそれぞれ、複数のアンテナ360a〜360nを含む。いくつかの実施形態では、構成要素の一部または全部を省略することができる。追加の構成要素もまた可能である。例えばいくつかの実施形態では、通信ブロック330またはプロキシ340のうちの1つのみが含まれてもよい。
制御論理310は、制御および知能をアレイ構成要素に提供するように構成される。制御論理310は、1つまたは複数のプロセッサ、FPGA、メモリユニットなどを含み、様々なデータおよび電力の通信を指示および制御することができる。通信ブロック330は、クロック同期のためのベース信号クロックなどのデータキャリア周波数上のデータ通信を指示することができる。データ通信は、Bluetooth(商標)、Wi−Fi(商標)、ZigBee(商標)など、およびそれらの組み合わせまたは変形を含んでもよい。同様に、プロキシ340は、本明細書で説明するようなデータ通信を介してクライアントと通信することができる。データ通信は、限定ではなく一例として、Bluetooth(商標)、Wi−Fi(商標)、ZigBee(商標)などとすることができる。他の通信プロトコルも可能である。
いくつかの実施形態では、制御論理310はまた、インターネット・オブ・シングス(IoT)機器のデータ集約を容易にし、および/または別の態様ではこのデータ集約を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、無線電力受信クライアントは、無線電力受信クライアントが内蔵されている機器に関するIoT情報にアクセスし、この情報を追跡し、および/または別の態様では取得し、データ接続を介してそのIoT情報を無線電力伝送システム300に提供することができる。このIoT情報を、データを集約し、処理することなどができる集中システムまたはクラウドベースのシステム(図示せず)に外部データインタフェース315を介して提供することができる。例えば、集中システムは、データを処理して、地理、無線電力伝送システム、環境、機器などの様々な傾向を識別することができる。いくつかの実施形態では、集約データおよびまたは傾向データを使用して、遠隔更新などを介して機器の動作を改善することができる。代替的にまたは追加的に、いくつかの実施形態では、集約されたデータを第三者データ利用者に提供することができる。このようにして、無線電力伝送システムはIoTのゲートウェイまたは実現手段として機能する。限定ではなく一例として、IoT情報は、無線電力受信クライアントが内蔵された機器の性能、機器の使用情報、機器の電力レベル、例えばセンサなどを介して機器または無線電力受信クライアント自体が取得した情報を含むことができる。
外部電力インタフェース320は、外部電力を受信して、様々な構成要素に電力を供給するように構成される。いくつかの実施形態では、外部電力インタフェース320は、標準的な外部の24ボルト電源を受け入れるように構成されてもよい。他の実施形態では、外部電力インタフェース320は、例えば様々な構成要素に電力を供給するのに必要な12/24/48ボルトDCを供給する内蔵型DC電源に対して120/240ボルトAC電源であってもよい。あるいは、外部電力インタフェースは、必要とされる12/24/48ボルトDCを供給するDC電源であってもよい。代替的な構成もまた可能である。
この動作では、無線電力伝送システム300を制御するMBCが電源から電力を受け取って起動される。次いで、MBCは無線電力伝送システム上のプロキシアンテナ素子を作動させ、プロキシアンテナ素子は、デフォルトの「発見」モードに入って、無線電力伝送システムの範囲内で利用可能な無線受信クライアントを識別する。クライアントが発見されると、無線電力伝送システムのアンテナ素子は電源がオンになり、列挙され、かつ(任意選択的には)較正される。
次に、MBCは、スケジューリング処理の間、ビーコン送信スケジューリング情報および電力伝送スケジューリング情報を生成する。スケジューリング処理には、電力受信クライアントの選択が含まれる。例えば、MBCは、電力伝送のための電力受信クライアントを選択し、選択された無線電力受信クライアントのBBSサイクルおよび電力スケジュール(PS)を生成することができる。本明細書で説明するように、電力受信クライアントを、それらの対応する特性および/または要件に基づいて選択することができる。
いくつかの実施形態では、MBCはまた、クライアントクエリテーブル(CQT)において状態が照会される利用可能なクライアントを識別し、および/または別の態様では選択することができる。CQTに配置されたクライアントは、例えば、充電を受けていない「待機中」のクライアントである。BBSおよびPSは、例えば電池状態、現在の活動/使用状況、電力が不足するまでにクライアントが有する時間、使用の面での優先順位などの、クライアントに関する極めて重要な情報に基づいて計算される。
プロキシアンテナ素子(AE)はBBSを全てのクライアントに送信する。本明細書で説明するように、BBSは、各クライアントがビーコンを送信すべき時期を示す。同様に、PSは、アレイが電力を伝送すべき時期とクライアントおよびクライアントが無線電力を待機すべき時期を示す。各クライアントはビーコンの送信を開始し、BBSおよびPSごとにアレイから電力を受け取る。プロキシAEは、クライアントクエリテーブルを同時に照会して、他の利用可能なクライアントの状態を確認することができる。いくつかの実施形態では、クライアントは、BBSまたはCQT(例えば待機リスト)にのみ存在することができるが、両方に存在することはできない。以前のステップで収集された情報は、BBSサイクルおよび/またはPSを連続的および/または定期的に更新する。
図4は、いくつかの実施形態による、無線電力受信クライアント400の例示的な構成要素を示すブロック図である。図4の例に示すように、受信機400は、制御論理410と、電池420と、IoT制御モジュール425と、通信ブロック430および関連アンテナ470と、電力計440と、整流器450と、結合器455と、ビーコン信号発生器460と、ビーコン符号化ユニット462および関連アンテナ480と、整流器450またはビーコン信号発生器460を1つまたは複数の関連アンテナ490a〜nに接続するスイッチ465とを含む。いくつかの実施形態では、構成要素の一部または全部を省略することができる。例えば、いくつかの実施形態では、無線電力受信クライアント400は自らのアンテナを含まない代わりに、無線電力受信クライアントが内蔵された無線機器の1つまたは複数のアンテナ(例えばWi−Fiアンテナ)を利用し、および/または別の態様では共有する。さらに、いくつかの実施形態では、無線電力受信クライアントは、データ伝送機能だけでなく電力/データ受信機能も提供する単一のアンテナを含むことができる。追加の構成要素もまた可能である。
結合器455は、受信機400が2つ以上のアンテナを有する場合、電力送信機から受信した電力伝送信号を受信し、かつ結合する。結合器は、整合状態を維持しながら出力ポート間の分離を達成するように構成された任意の結合器または分配回路であってもよい。例えば、結合器455は、ウィルキンソン電力分配回路であってもよい。整流器450は、存在する場合に充電のために電力計440を介して電池420に供給される、結合された電力伝送信号を結合器455から受信する。他の実施形態では、各アンテナの電力経路は自己の整流器450を有することができ、整流器からのDC電力は電力計440に供給する前に結合される。電力計440は、受信した電力信号強度を測定でき、この測定値を制御論理410に提供する。
電池420は、保護回路および/または監視機能を含むことができる。さらに電池420は、電流制限、温度保護、過大/不足電圧の警告および保護、およびクーロン監視を含むが、これらに限定されない1つまたは複数の特徴を含むことができる。
制御論理410は、電池420自体からバッテリ電力レベルを受信して処理する。制御論理410はまた、通信ブロック430を介して、クロック同期のためのベース信号クロックなどのデータキャリア周波数上のデータ信号を送信/受信してもよい。ビーコン信号発生器460は、ビーコン信号または較正信号を生成し、ビーコン信号が符号化された後にアンテナ480または490のいずれかを使用してビーコン信号を送信する。
なお、電池420は、無線電力受信クライアント400によって充電されるように、かつ無線電力受信クライアント400に電力を供給するように示されているが、受信機はまた、電力を整流器450から直接受け取ることもできる。これは、整流器450に加えて、電池420に充電を提供する代わりに充電電流を供給してもよい。また、複数のアンテナの使用は実装の一例であり、その構造を1つの共用アンテナに縮小してもよい。
いくつかの実施形態では、制御論理410および/またはIoT制御モジュール425は、無線電力受信クライアント400が内蔵された機器からのIoT情報と通信し、および/または別の態様ではこのIoT情報を得ることができる。図示されていないが、いくつかの実施形態では、無線電力受信クライアント400は、IoT情報を取得することができる無線電力受信クライアント400が内蔵された機器との1つまたは複数のデータ接続(有線または無線)を有することができる。代替的にまたは追加的に、IoT情報を、例えば1つまたは複数のセンサを介して、無線電力受信クライアント400によって決定し、および/または推定することができる。上述したように、IoT情報は、無線電力受信クライアント400が内蔵された機器の性能に関する情報、無線電力受信クライアント400が内蔵された機器の使用情報、無線電力受信クライアント400が内蔵された機器の単一または複数の電池の電力レベル、および/または、無線電力受信クライアントが内蔵された機器または無線電力受信クライアント自らが例えばセンサなどを介して取得したかまたは推定した情報を含むことができるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、クライアント識別子(ID)モジュール415は、無線電力供給環境内の無線電力受信クライアント400を一意的に識別することができるクライアントIDを記憶する。例えば、通信が確立された場合に1つまたは複数の無線電力伝送システムにIDを送信することができる。いくつかの実施形態では、無線電力受信クライアントは、クライアントIDに基づいて無線電力供給環境内の他の無線電力受信クライアントを受け付けて識別することもできる。
任意の動きセンサ495は動きを検出し、それに応じて制御論理410に信号を送信することができる。例えば電力を受信する機器は、動きを検出するための加速度計または同等の機構などの動き検出機構を統合してもよい。機器が動作中であることを検出すると、ユーザによって扱われていると想定することができ、アレイへの信号をトリガして、電力の伝送を停止するかまたは機器に伝送された電力を低下させる。いくつかの実施形態では、機器が自動車、列車または飛行機のような移動環境で使用される場合、機器が極めて低電力状態でない限り、間欠的にまたは低減されたレベルでのみ電力が伝送される。
図5Aおよび図5Bは、いくつかの実施形態による例示的なマルチパス無線電力供給環境500を示す図である。マルチパス無線電力供給環境500は、1つまたは複数の無線電力受信クライアント503を含む無線機器502を操作するユーザを含む。無線機器502および1つまたは複数の無線電力受信クライアント503は、それぞれ、図1の無線機器102および図1の無線電力受信クライアント103または図4の無線電力受信クライアント400であってもよいが、代替構成も可能である。同様に、無線電力伝送システム501は、図1の無線電力伝送システム101または図3の無線電力伝送システム300であってもよいが、代替の構成も可能である。マルチパス無線電力供給環境500は、反射物体506と、例えばユーザ、または人間、家具などの様々な吸収物体とを含む。
無線機器502は、無線機器102に近接した3次元空間において放射および受信パターン510を有する1つまたは複数のアンテナ(または送受信機)を含む。1つまたは複数のアンテナ(または送受信機)は、無線機器102および/または無線電力受信クライアントの一部として、全体的にまたは部分的に含まれてもよい(図示せず)。例えば、いくつかの実施形態では、無線機器502のWi−Fi、Bluetoothなどの1つまたは複数のアンテナを、無線電力受信のために利用することができ、および/または別の態様では共有することができる。図5Aおよび図5Bの例に示すように、放射および受信パターン510は、一次ローブおよび複数のサイドローブを含むローブパターンを含む。他のパターンもまた可能である。
無線機器502は、複数の経路を介してビーコン(または較正)信号を無線電力伝送システム501に送信する。本明細書で説明するように、無線機器502は、無線電力伝送システムによる例えば受信信号強度表示 (RSSI, received signal strength indication)などの受信ビーコン信号の強度が放射および受信パターン510に依存するように、放射および受信パターン510の方向にビーコンを送信する。例えば、放射および受信パターン510にヌル(空値、ゼロ、null)が存在し、かつ、ビーコン信号が例えば一次ローブのピークなどの放射および受信パターン510のピークにおいて最も強力である場合、ビーコン信号は送信されない。図5Aの例に示すように、無線機器502は5つの経路P1〜P5を介してビーコン信号を送信する。経路P4およびP5は、反射および/または吸収物体506によって遮断される。無線電力伝送システム501は、パスP1〜P3を介して強度が増大するビーコン信号を受信する。太い線はより強力な信号を示す。いくつかの実施形態では、ビーコン信号は、例えばユーザへの不必要なRFエネルギー曝露を回避するために、このように指向的に送信される。
受信に使用される場合のアンテナの受信パターン(方向に応じた感度)が送信に使用される場合のアンテナの遠視野放射パターンと同一であることは、アンテナの基本的な特性である。これは、電磁気学における相反定理の結果である。図5Aおよび図5Bの例に示すように、放射および受信パターン510は3次元ローブ状である。しかし、放射および受信パターン510は、アンテナ設計で使用されるホーンアンテナ、単純な垂直アンテナなどの単一または複数の型に応じて任意の数の形状であってもよい。例えば放射および受信パターン510は、様々な指向性パターンを含むことができる。無線電力供給環境内の複数のクライアント機器の各々に対して、任意の数の異なるアンテナ放射および受信パターンが可能である。
再び図5Aを参照すると、無線電力伝送システム501は、複数のアンテナまたは送受信機において複数の経路P1〜P3を介してビーコン(または較正)信号を受信する。図示されているように、経路P2および経路P3は直通の見通し線経路であり、経路P1は見通し線外経路である。無線電力伝送システム501がビーコン(または較正)信号を受信すると、電力伝送システム501はビーコン(または較正)信号を処理して、複数のアンテナの各々におけるビーコン信号の1つまたは複数の受信特性を決定する。例えば、無線電力伝送システム501は、他の動作の中でも、複数のアンテナまたは送受信機の各々においてビーコン信号が受信される位相を測定することができる。
無線電力伝送システム501は、複数のアンテナの各々におけるビーコン信号の1つまたは複数の受信特性を処理して、対応するアンテナまたは送受信機で測定されたビーコン(または較正)信号の1つまたは複数の受信特性に基づいて複数のRF送受信機の各々について1つまたは複数の無線電力伝送特性を決定するかまたは測定する。限定ではなく一例として、無線電力伝送特性は、各アンテナまたは送受信機の位相設定、伝送電力設定などを含むことができる。
本明細書で説明するように、無線電力伝送システム501は、アンテナまたは送受信機が設定されると、複数のアンテナまたは送受信機が、クライアント機器に近接した3次元空間においてクライアントの放射および受信パターンに一致する無線電力信号を送信することができるように、無線電力伝送特性を決定する。図5Bは、無線電力を経路P1〜P3を介して無線機器502に伝送する無線電力伝送システム501を示している。有利には、本明細書で説明するように、無線電力信号は、クライアント機器に近接した3次元空間においてクライアントの放射および受信パターン510と一致する。換言すれば、無線電力伝送システムは、無線電力受信機が例えば最大無線電力を受信するなどの最大利得を有する方向に無線電力信号を送信する。その結果、信号は、例えばヌルおよび遮断などの無線電力受信機が受信することができない方向には送信されない。いくつかの実施形態では、無線電力伝送システム501は受信したビーコン信号のRSSIを測定し、ビーコンが閾値未満である場合、無線電力伝送システムは、その経路を介して無線電力を伝送しない。
図5Aおよび図5Bの例に示される3つの経路は簡略化のために示されているが、他の要素の中でも無線電力供給環境内の反射および吸収物体に応じて、無線機器502に電力を伝送するために任意の数の経路を利用することができることが認識される。
図5Aの例は、ビーコン(または較正)信号を放射および受信パターン510の方向に送信することを示しているが、いくつかの実施形態では、ビーコン信号を代替的にまたは追加的に全方向に送信することができることが認識される。
II.マルチパスの乗り物の環境における無線充電
見通し線内の伝送が必ずしも利用可能ではない環境では、無線電力供給、より具体的には集束無線電力供給が焦点となる。この種の伝送環境は、空間の特性のために、乗り物を説明する際に特に関連性がある。例えば乗り物(輸送手段、輸送機)は、多くの場合、空気よりも著しく大きい誘電率を有する金属、プラスチックなどを含む材料から構成される。したがって、これらの材料は、無線電力伝送の部分反射または吸収に寄与する(RF信号および超音波伝送の両方のための)反射面を有する。
さらに、車室内は混み合っていることが多いため、無線電力伝送システム(または充電器)と無線電力を受信する機器との間のエネルギー伝送のための直接経路はほとんどない。したがって、様々な表面に反射する経路を介して電力を供給することができる。さらに、全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第14/186,344号明細書「Method and Apparatus for Focused Data Communications」において概説されているように、無線電力伝送に新規のアルゴリズムおよび処理を適用することによって、無線電力(またはエネルギー)信号を、複数の経路を介して単一の領域の同相に同時に(またはほぼ同時に)到達させることができ、それによってより高いエネルギー供給の「パルス」を効果的に生成することができる。
図6Aおよび図6Bは、無線充電機能を含む自動車の形態の例示的な乗り物(輸送機)の上面図および側面図をそれぞれ600Aおよび600Bで示している。より具体的には、図6Aおよび図6Bの例は、無線電力伝送システム(または無線充電器)601を示しており、この無線電力伝送システム(または無線充電器)601は、例えば製造工程中に乗り物に組み込まれたか、または別の態様では、他の方法で乗り物に据え付けられたかまたは内蔵されたスタンドアロン型システムであってもよい。いくつかの実施形態では、無線電力伝送システム601は、乗り物の中央コンソールに組み込まれる。コンソールの充電位置にはいくつかの利点がある。例えばコンソールは、充電環境内の中央に位置し、無線電力を受信する機器が乗り物に配置される可能性のある統計的に一般的な場所に近接しており、機器が乗り物内に配置されるであろう最も一般的な場所の見通し線内にある。いくつかの実施形態では、無線電力伝送システム601は、代替的にまたは追加的に、乗り物のダッシュボード内、天井内などに配置されてもよい。充電器をコンソールに配置する上述の列挙した利点は、これらの他の場所にも等しく適用することができる。
自動車が走行している場合、例えば運転者などの人物は自動車の運転席に位置しているので、運転者が自身で機器を有している場合、機器が乗り物の前部座席領域内、または乗り物の前部座席領域の周りに配置される可能性が最も高いと見なすことができる。一般的なセダン型の自動車では、2つの前部座席および3つの後部ベンチ式座席がある。したがって、乗り物が走行中であり、確率モデルが、乗客が他の座席にいる可能性を決定することができる場合に、運転席に位置する人が存在していると問題なく見なすことができる。さらに、多くの新型自動車は、シートベルト警告などのために乗客が存在しているかどうかを判断するための圧力センサ入力を有する。乗客が機器を有している場合、機器は、通常は乗客の付近に位置する。例えば乗客が前部座席にいる場合、機器は乗客のポケット、中央コンソールまたはダッシュボードに位置している可能性が高い。したがって、乗客の位置が把握されている場合、乗り物と機器の予想される位置決めが少なくなる。無線充電環境としての乗り物の1つの独特な利点は、無線電力伝送システムと無線電力を受信する機器との距離が相対的に短いことである。エネルギーを必要とする機器が無線電力伝送システムから30フィートまたはそれ以上離れている建物とは異なり、乗り物の物理的領域は、無線電力伝送システムおよび無線電力を受信する機器が互いに相対的に近接して位置することを保証する。
上述した通り、乗り物が走行中の場合、人が運転席に位置していると推定され、したがって、運転者が自身で機器を有している場合、機器が乗り物の前部座席領域内、または乗り物の前部座席領域の周りに配置される可能性が最も高いことが考えられる。これにより、機器は中央コンソールに直接隣接して配置され、機器が電力を受信するとき、機器が人に近接している可能性がある。したがって、人への曝露を低減するために総電力供給を中断することができる。無線電力を受信する機器と無線電力伝送システム601との間の距離が非常に近いことによって、無線電力伝送システム601は、乗客の方向に非常に低い電力を伝送することができるが、依然として機器のエネルギーレベルに影響を及ぼしている。機器がさらに離れて位置する場合、このような低伝送は、機器に無線電力を供給するには不十分である可能性が高い。
一例として、機器が自動車のダッシュボード上に配置された場合、機器は、数インチと比較すると無線電力伝送システム601から約2フィートに位置する。しかし、電話機を中央コンソールまたはダッシュボードに配置することは、機器への素早いアクセスが可能となるので多くの人にとって一般的な方法である。無線電力伝送システム601を中央コンソール内に配置することにより、乗り物内の機器の位置に関係なく、機器が感知可能な電力を確実に受信するように、エネルギー伝送を乗り物の中心軸に沿って誘導することができる。図6Aおよび図6Bでは、乗り物内で位置を610に指定することができ、この位置では、例えば機器を配置することが便利であり、電力伝送が集束される。以下により詳細に説明するように、伝送の集束は、配列されたアンテナにわたって反射面および/または位相分散に依存することがある。
携帯電話用の「スポット」を有することをさらに利用する磁気結合または誘導結合に基づく充電とは異なり、本明細書で説明する集束型無線充電の方法では、充電パッドに電話機を直接配置する必要はない。むしろ、図6Aおよび図6Bに示されている機器の受け台は、ユーザが機器の保管に便利な場所を有するのを可能にするにすぎない場合がある。この機器は、乗り物に配置されている場所または方法にかかわらず充電を受け取るが、このことは、任意の誘導に基づくシステムよりも明白で多大な利点である。さらに、機器を移動させた場合、または使用中であっても、充電を中断せずに継続することができる。
図6Aおよび図6Bの例には示されていないが、いくつかの実施形態では、乗り物は、太陽エネルギーを直流に変換することができる屋根部材上に位置する1つまたは複数の太陽電池(図示せず)を有することができる。次いで、この直流を無線電力伝送システム601に供給して、無線エネルギー伝送を発生させることができる。このようなシステムは、システムが「市場に出た後」に、または環境に配慮する消費者に訴えるために設置されている場合に特に有益な場合がある。さらに、太陽電池ベースのシステムは、乗り物の電池を仕込むことなく、乗り物が作動停止された場合の充電を可能にする。
図7は、いくつかの実施形態による単純で例示的な2次元の囲い700を示す。囲い700内には、電力が交換される2つのアンテナ710および720と、代表的な障害物705が示されている。図7の例に示すように、無線電力は、様々な信号経路730,740,750、および760を介してアンテナ710からアンテナ720に伝送される。経路730はアンテナ間の直接経路であり、経路740および750は1回の反射を有する経路であり、経路760は2回の反射を有する経路である。これらの4つの経路は、簡略化のために示されており、多数の経路を含む任意の数の経路が可能である。本明細書で説明するように、各経路は任意の数の反射を有することができる。しかし、反射点での信号の損失のために、多くの場合は直接経路のみが重要であり、比較的無損失の経路、または反射のほとんどない経路が重要である。アンテナ710が2次元において等方的である場合、アンテナから放出される放射線のほとんど全ての方向は、場合によっては多重反射の後に受信アンテナ720に到達する経路を辿ることができることは明らかである。最初に、反射は、光線が反射される表面(鏡面反射)の法線に対して対称であり、かつ、光線が受信機に到達することなく自己の経路を繰り返し辿る状況は特に重要ではなく、送信時に失われ無駄に消費される電力を意味するので、これらの状況を排除すると仮定することができる。
送信機710から受信機720への最短経路は、最低損失を示す直接経路730である。他の経路は、より長く、少なくとも1つの反射を含み、かつ、伝送の損失に加えて、反射面が例えば抵抗率がゼロの損失のない完全導体である場合を除いて、反射体自体においても損失が生じるであろう。信号の伝搬速度は相対的に一定であるので、単位長さ当たりの位相変化は伝送路のどの位置においても同じである。完全導体からの反射は任意の損失を伴わないが、反射面での入射波の接線成分の位相反転を引き起こす。すなわち、単一の反射は、認識された位相遅延において180°のオフセットを引き起こす。このことを考慮すると、経路の詳細がなければ、信号が多重反射のために移相されたかどうか、または実際には測定結果について経路長が全ての原因であるかどうかを決定することは困難である。
壁および物体からの反射が無損失であることは比較的稀であるので、反射信号が、直接経路を通る信号よりも弱くなる。表面に応じて2〜5デシベル(dB)の平均減衰が反射ごとに予想され、このようなシステムでは各受信信号の相対信号レベルが決定可能であるため、システムは、意図する電力受信機への電力伝送が既知の損失のある経路を回避することによってこの相対信号レベルを利用することができるように、特定の信号経路を他の経路よりも望ましくないとして無視することができる。例えば、人体は自動車内でかなりの体積を占める。乗り物設計のために、存在する乗客は通常は相対的に静止している(文字通り、単一の座席位置でシートベルトを着用する)。人体もまた非常に貧弱な反射体であるため、RF伝送は、主に身体に衝突すると吸収される。これは、供給および/または通信データ速度の有効性を低下させるので有利ではない。さらに、健康または安全性に対して(実際の、または認識されている)影響を及ぼす可能性があるRFエネルギーへの曝露を制限することもまた重要である。有利には、システムは、電力伝送のために損失のある経路を識別し、かつこれらの経路を回避することができる。したがって、システムは、乗り物内の人間の乗員の周りに「ヌル(ゼロ、空値)」帯域または不感帯域を自然に作成(または生成)することができる。
例えば偏波回転の影響および環境が経時的に変化し得るという事実のために、信号経路は常に往復性があるとは限らないが、環境の経時的変化は区分的に静的であり、ほとんどの場合、一方のアンテナから他方のアンテナへの伝搬は、短期的には可逆的なプロセスであると見なすことができる。
図8は、いくつかの実施形態による乗り物(輸送手段)800内の例示的なマルチパス伝送を示す図である。より具体的には、図8の例は、無線電力伝送が起こり得る乗り物800内の様々な可能な経路を示している。図8の例に示すように、乗り物800は、乗り物内の機器に伝送するように構成された無線電力伝送システム(または充電器)801を含む。図示の通り、機器は、集束スポット810で無線電力を受信する。無線電力伝送システム(または充電器)801は、図1の無線電力伝送システム101または図3の無線電力伝送システム300であってもよいが、代替の構成も可能である。同様に、機器は、例えば図1の無線電力受信クライアント103または図4の無線電力受信クライアント400などの無線電力受信クライアントを有する任意の機器とすることができる。
図8の例に示すように、経路802、804、808および810が示されている。経路802は直接経路であり、経路804は機器から離れて行き、リヤウィンドウに垂直に衝突する。典型的には、乗り物に使用されるガラスは、伝送が乗り物環境から出ることを可能にするRF信号に対して比較的透過性がある。これはシステムの損失をもたらし、一般的に望ましくない。いくつかの実施形態では、窓を、送信されるRF信号を反射するように製造工程において処理することができる。一部の乗り物製造業者については、電力供給と、機器が、例えば移動体通信用鉄塔または他のデータ通信手段などの外部と通信する必要性とのバランスをとるために、内面の反射率の最適レベルを達成することができる。
伝送の機構に基づいて、様々な表面は異なる反射特性を有することができる。例えば、伝達されるエネルギーが超音波振動として送られる場合、窓は非常に反射性がある一方で、乗り物の天井材料は音響エネルギーの大部分を吸収することがある。これに対処するために、車室内に面する布帛は、これら天井の表面さえも音響エネルギーに対して相対的に反射性があるようにするプラスチック膜で裏打ちされていてもよい。
RF信号がエネルギーの伝送に使用される使用事例に戻って、経路806は、RFエネルギーの一部が機器に向かって反射され、他のエネルギーが窓ガラスから出る例を示している。対照的に、経路808は乗り物の天井810に衝突する。内装布帛はRF振幅のわずかな損失をもたらすが、この信号の大部分は、比較的薄い内装被覆材を通過する。図8の例に示すように、乗り物800の本体は、RFエネルギーの優れた反射体である例えば鋼鉄またはアルミニウムなどの金属で構成することができる。さらに、好ましい反射特性を有するプラスチックまたは他の複合材料を乗り物の設計に組み込んで、追加のRF経路を可能にすることができる。したがって、経路808を通るエネルギーは、強度の損失が非常に少ない機器に到達する。電力供給を最大限にするためにこれらの複数の経路に依存してもよく、伝送される位相の時間変調と組み合わせる場合、これらの複数の経路は、機器において建設的干渉(すなわち、マルチパス集束)をもたらすことができる。
図9は、いくつかの実施形態による、乗り物900内の無線充電性能を改善するための様々な例示的反射体を有する図である。より具体的には、図9は、乗り物の内部に戦略的に配置された反射面910a〜910cを介して乗り物環境の反射特性をさらに向上させる方法の例を示している。前述したように、機器と(移動体通信用鉄塔などの)外部供給源との間の通信を維持するには、RF信号に対してある程度の透過性が必要とされるが、この透過性は無線電力供給に関して負の要素である。それにもかかわらず、全ての表面が電力供給および移動体通信提供に同様に影響するわけではない。例えば、セル信号は通常、水平線(または架空)から送信される。これらの信号は、乗り物内の窓の配置を最大限に活用する。乗り物の下から到達する通信信号はほとんどないため、乗り物の座席または床の反射面が移動体通信提供に及ぼす影響は、最小限である。
対照的に、反射性のある座席または床を有する自動車内に位置する無線電力伝送システム充電器は、機器を充電するために利用可能な経路の数および振幅に著しく影響を与えかねない。乗り物の床は比較的薄いカーペット被覆材を含む鋼鉄製であるので、既に比較的反射性がある。従来のフロアマットは、信号の反射を制限する可能性がある一般的に厚いゴムおよびカーペットであるため、鋼板またはワイヤメッシュをフロアマットに追加することにより、反射をさらに大きくすることができる。さらに、乗り物内の座席は平坦であることが多く、エネルギー伝送を吸収する傾向がある。一部の座席は、電流が印加された場合の加温用または加熱用のワイヤメッシュを組み込んでいる。このようなワイヤメッシュはまた、座席の反射特性を向上させる。いくつかの実施形態では、反射体910a〜910cは、車室内のRF反射を向上させるように乗り物座席の内張りの真下に組み込まれる金属製のスクリーンまたはメッシュを含む。
さらに、車室内の高反射特性を活用するために、現在開示しているシステムのいくつかの実施形態は、最も損失の少ない経路を介して目標に到達するように伝送を誘導することが可能なアンテナアレイを用いる。このマルチパス集束を達成するために、システムは送信される1つまたは複数の試験信号を生成しなければならない。試験送信に対応する受信信号の振幅、時間および位相は、異なる伝送路に対応する。アレイにわたって受信した送信の位相の差は、逆方向送信用のスケジュールを生成するために利用されてもよい。
図10A〜図10Gは、いくつかの実施形態による、マルチパス環境を利用する乗り物内の伝送の例示的な図である。より具体的には、図10A〜図10Gは、「損失のある」経路を回避するために、複数の経路に沿って電力および通信信号を伝達する機構の様々な例示的図解を提供している。上述したように、いくつかの実施形態では、この方法はアンテナアレイを利用し、信号を位相調整して送信を指向的に配向する。一般に、指向性送信は、(人間の乗客などの)吸収面を回避し、それによって充電および/または通信の安全性および有効性の向上をもたらす。
まず図10Aを参照して、充電を要求する全方向性信号(またはビーコン)を送信する機器(本明細書ではモバイル機器)が示されている。全方向性信号は、機器から全方向に発せられた複数のベクトルとして本明細書に提示されている。ガラスの相対的なRF透過性のために、いくつかの信号が車の窓を介して失われる。他の信号は乗客によって吸収される。機器によって生成されたビーコン信号は比較的弱く、一般的に、機器から既に発せられたセルラ信号よりも振幅が低い。したがって、このビーコン信号は乗客によって吸収されると、完全に安全となる。しかし、より反射性がある乗り物の内面に衝突する信号は、交互の軌道に沿って跳ね返る。
図10Bは、後続の時点における第2の図を示している。図10Bの例では、複数の方向に分散した反射信号が示されている。これらの信号のいくつかは、充電機器が位置する中央コンソールに到達するように示されている。他の信号は、振幅が閾値未満に減少するか、または乗り物内の物体によって吸収されるまで反射され続ける。
図10Cに示すように、機器は、電力を要求する複数のパルス送信(例えばビーコン)を送信することができる。移動のために、これらの送信のいくつかは先の軌道とは異なる場合があるが、交互の送信は先の電力要求送信と同一であるかまたは類似している場合がある。この図では、最初の送信からの反射信号のいくつかは、全く異なる方向から充電器に到達していると同時に、第2の全方向性送信(例えば、ビーコン)が、電力を要求する機器によって開始されている。
無線充電器は様々な受信信号を蓄積して、機器と充電器との間の相対的に安定した経路を示す類似の位相情報を発見する。いくつかの実施形態では、充電器アレイ内の各アンテナが、機器からの時間オフセットおよび位相オフセットを決定する。次いで、識別された「良好な」経路に沿って返される再送信を可能にするために、このオフセットに基づいて充電器アレイの各アンテナを調整することができる。図10Dは、この戻り送信の図を提供している。本明細書で説明するように、送信は全方向性ではなく、いくつかの方向(または経路)のみが送信に利用される。送信の総エネルギー包絡線は全方向性送信と同一であってもよいが、指向性集束は、所望の経路に沿ってより高い振幅の信号を可能にしてもよい。これらの信号は、図10Eに示すように、要求信号によって最初に使用された表面と同じ表面から反射する。有利には、信号は機器に集束され、信号エネルギーが、ガラス窓を介して失われるかまたは乗客に吸収されることはほとんどない。
図10Fは、この戻り送信の次の画像を時系列で提供している。なお、この場合もやはり、ほぼ全ての送信が、乗り物内の他の場所ではなく機器で停止される。図10Gは、受信信号のさらに別の斜視図を示している。図示の通り、乗り物内の複雑な幾何学的形状のために、送信は著しく分岐した軌道から反射されることがある。
図11は、いくつかの実施形態による、マルチパス乗り物環境内での無線電力供給のための例示的なプロセス1100を示すフロー図である。例えば図1の無線電力伝送システム101または図3の無線電力伝送システム300などの無線電力伝送システム(または充電器)の1つまたは複数の構成要素は、他の機能の中でも例示的なプロセス1100を実行することができる。
最初に、充電器が乗り物内に配置される。充電器は、中央コンソール内などの中央に位置することができる。代替的に、充電器は、乗り物の天井内、座席の下、ダッシュボード内に位置してもよく、またはそれらの組合せまたは変形を含む他の適切な場所に配置されてもよい。例えばいくつかの実施形態では、乗り物は、内部に配置され、各々が特定の領域に集束するか、または別の態様では連携して作用して電力を供給する充電器一式を有することができる。説明を簡単にするために、図11の例を、中央に位置する単一の充電器を参照して説明する。
まず1120において、充電器は、電力を要求する機器からのビーコン送信を受信する。1130において、ビーコン信号は充電器によって利用されて、充電アレイ内の様々なアンテナ素子の時間オフセットおよび位相オフセットが決定される。1140において、アンテナ素子間のオフセットは調整アルゴリズムによって使用されて、アレイ内の各アンテナのパラメータが設定される。1150において、充電器(またはアレイ)は、パラメータに応じて電力および/またはデータを伝送する。
前述したように、このように調整することによって、戻り送信は、信号が生じた軌道に沿って戻り、集束される。これは、充電器と元の機器との間の最も効率的な経路に対応する。経路は乗り物の乗員に対する曝露を制限し、信号損失の他の原因を回避する。したがって、戻って機器で受信された信号は、送信の総電力包絡線が一定であると仮定すると、全方向性信号よりもはるかに強力である。本明細書で説明するように、システムは、機器からの追加のビーコン信号を受信待機することによって、定期的に自己補正することができる。1160において、受信信号が先に検出されたオフセットと比較して交互のオフセットを有する場合、これらのオフセットは、環境内の機器または何らかのものが変化したことを示す。そうであれば、プロセスは、新規のオフセットデータを利用することによって、1170において返信プロセスを経ることができる。このようにして、送信は、動的環境であっても機器に集束したままである。
図12は、いくつかの実施形態による、乗り物内の表面を最適化して乗り物内の無線電力供給を改善するための例示的なプロセス1200を示すフロー図である。より具体的には、例示的なプロセス1200では、エネルギー伝送の最適な反射のための乗り物の較正が提供される。このようなプロセスを、無線システムを設計に組み込んだ乗り物の設計段階の間に使用するか、または任意の機能として使用することができる。このプロセスは、110において、信号が集束している乗り物内の場所、ヌル(ゼロ、null)領域が最適に位置する場所、および環境内の全反射レベルの理解を深めることから開始する。次いで、1220において、乗り物内の実際の信号反射レベルの決定を行うことができる。これは、このような増幅が望ましくない場所での「ホットスポット」の識別を含むことができる。
この反射情報を使用して、1230において、反射レベルを最適化し、かつホットスポットの位置を修正して性能を向上させる乗り物設計に追加の反射処理を組み込むことができる。前述したように、いくつかの場所は、機器といくつかの外部送信機との間のセルラ接続を損なうことなく、乗り物内部の反射特性に役立つことができる。これらには、金属製のワイヤメッシュまたはスクリーンを座席構造および/またはフロアマットに組み込むことが含まれる。また、ホットスポットが望ましくない場所にある場合、反射面を異なる角度に配向して、ホットスポットの位置を移動させるように、乗り物の既存の金属構造部品を変更することが望ましい場合がある。
図13は、いくつかの実施形態による、乗り物内の無線電力供給のためのマルチパススケジュールを生成する例示的なプロセス1300を示すフロー図である。より具体的には、例示的なプロセス1300は、時間遅延および位相遅延を使用する信号集束の最適化を記述する。この例示的なプロセスは、信号のマルチパス集束として知られており、図11のステップ1140をさらに明確化している。例えば図1の無線電力伝送システム101または図3の無線電力伝送システム300などの無線電力伝送システム(または充電器)の1つまたは複数の構成要素は、他の機能の中でも例示的なプロセス1300を実行することができる。
最初に、1310において、送信機はパルス(またはバースト)信号を送信する。受信機は、1320において、タイミング、受信波の位相、極性周波数などの情報を含む送信を記録する。1330において、この収集された情報を使用して、信号受信の逆タイミングである送信スケジュールを生成することができ、全ての信号が互いに同相で受信されるように位相調整される。
その後、1340において、生成されたスケジュールに従って電力が伝送される。可能な場合、1350において、電力伝送の受信機は供給された電力を監視し、結果を充電器に折り返し報告する。受信した電力が予想通りに継続する場合、電力スケジュールは無期限に繰り返されてもよい。しかし、1360において、受信した電力は予想通りではなく、その結果、環境内の何らかのものが変化したために経路が変化した。このような状況では、新規のパルスが送信されて、電力伝送スケジュールを更新することができる。なお、環境が静的であることは稀であるため、いくつかの実施形態では、設定された送信は、供給される電力のフィードバックを介して要求されるよりもむしろ、所定の時間間隔ごとに要求される。いくつかの実施形態では、間隔は、一般的には100ミリ秒〜5秒である。環境の変化が非常に緩やかであり、これにより、3つ以上の確立シーケンスが非常に類似した結果とともに繰り返されることが判明した場合、確立の要求間の時間間隔を増大させて、あまりにも頻繁に確立シーケンスを要求することによって無駄に消費される電力を低減することができる。
図14は、いくつかの実施形態による、充電器を指向的に集束させるための例示的なコンソール1400を示す図である。より具体的には、乗り物の内部全体に反射面を利用し、かつ電力供給のための信号のマルチパス集束に依存することに加えて、所望の電力供給場所への電力供給を目標とすることができる充電器コンソールユニットを生成することもまた可能である。図14は、アームレスト1410内に無線電力伝送システム(または充電器)1401を組み込んだ乗り物用の中央コンソール1400の例示的な図である。無線電力伝送システム1401は、例えば図1の無線電力伝送システム101または図3の無線電力伝送システム300であってもよいが、代替の構成も可能である。
アームレスト1410は、伝達されるエネルギーの形態に対して比較的透過性のある材料から構成されてもよい。例えばRF送信の場合、コンソールは、金属の含有が制限されたより薄い材料を含んでもよい。代替的に、音響送信の場合、コンソールは送信周波数と共鳴するように構成されてもよい。したがって、コンソール1400の構成は、充電器1401からのエネルギー伝達媒体に依存してもよい。
図14の例では、充電器1401は、入力信号の方向の決定を可能にするRFアンテナのアレイを含む。本明細書で説明するように、充電器はまた、図10A〜図10Gの例に示すように、下り送信を配向するためのビーム形成を可能にすることができる。ビーム形成に加えて、またはビーム形成の代替として、コンソールはまた、送信の目標設定を可能にする特別に成形された反射体を組み込んでもよい。このような場合、コンソール1400は、全方向送信型充電器1401からの送信の一部を前方および上方の方向に平行に反射させる放物面または双曲面の反射体1420を含む。いくつかの実施形態では、この方向は、ユーザが機器を配置する可能性が高いコンソールおよびダッシュボードの「スイートスポット」に直面していてもよい。この反射体は充電器の領域の一部のみを覆うので、乗り物内の他の位置もまた信号を受信することができるが、目標領域と比較すると強度が低い。指向性/集束信号を生成するために各アンテナが調整されるアレイを使用する場合であっても、プロセスは信号の「サイドローブ」を生成する。背面反射体は、これらの信号を環境にリダイレクトすることによって、このような意図しないサイドローブの損失を制限することができる。
図15は、いくつかの実施形態による、車載回路(例えば受電素子)に電力を供給するための内蔵型または統合型の定点無線充電システム(または無線充電器)を有する例示的な乗り物1500を示す図である。図15の例に示すように、無線充電器は乗り物の屋根に装備されているが、1つまたは複数の定点無線充電器を乗り物のほとんど全ての部分に組み込むことができることが認識されている。例えば、定点無線充電器を設計して乗り物のダッシュボードに組み込み、かつ乗り物の既存電池によって電力供給することができる。代替的にまたは追加的に、図示の通り、定点無線充電器を乗り物の屋根に装備し、乗り物の屋根に組み込まれた太陽電池パネルによって電力を供給することができる。
また、いくつかの実施形態では、無線充電器は、(非ビーコン型の)定点受電素子、および例えばモバイル機器に内蔵された電力受信機などのモバイル型(ビーコン型)電力受信クライアントの両方に無線電力を供給するように動作することができることが認識されている。いくつかの実施形態では、例えば無線充電器の設置時および/または構成時に、定点受電素子の位置を予め構成することができる。
追加の乗り物の実施形態
限定ではなく一例として、本明細書に記載の乗り物(輸送機)は、特に自動車、宇宙船、列車、ハイパーループシステム、バス、飛行機などを含むことができる。前述したように、本明細書に記載の技術およびシステムは配線を低減することができ、したがって、任意のこれらの環境における無線電力電子回路および/または機能性の技術的問題および/または展開コストを低減することができる。さらに、例えば宇宙航行体の実施形態などのいくつかの実施形態では、有線および無線の電力オプションの両方を有することがシステムの冗長性にとって有益な場合がある。
図16Aおよび図16Bは、(定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む様々な例示的な宇宙航行体を示す図である。上述したように、無線充電器は、配線を全体に行う必要性を伴うことなく車載電子回路に電力を供給することができる。代替的にまたは追加的に、上述したように、無線充電を、フェイルセーフ機構または冗長機構の一部として使用することができる。
図17〜図19は、いくつかの実施形態による、(定点充電器および/または非定点充電器用の)統合型無線充電器を含む乗り物の様々な追加の例示的配置を示す図である。
図20は、実施形態による、モバイル(またはスマート)電話またはタブレット型コンピュータ機器の形態の無線電力受信機またはクライアントを含む代表的なモバイル機器またはタブレット型コンピュータ2000の例示的な構成要素を示すブロック図である。様々なインタフェースおよびモジュールを図20を参照して示しているが、モバイル機器またはタブレット型コンピュータは、本明細書で説明する機能を実行するための全てのモジュールまたは機能を必要としない。多くの実施形態では、カテゴリのコントローラの動作には、様々な構成要素が含まれておらず、および/またはこれらの構成要素は必要でないことが認識されている。例えば、全地球測位システム(GPS)無線機、セルラ無線機、加速度計などの構成要素は、コストおよび/または複雑さを軽減するためにコントローラに含まれていない場合がある。さらに、ZigBee(商標)無線機やRFID送受信機などの構成要素は、アンテナとともにプリント基板に装着することができる。
無線電力受信クライアントは、図1の電力受信クライアント103であってもよいが、代替的な構成も可能である。さらに、無線電力受信クライアントは、図1の無線電力伝送システム101などの電力伝送システムから電力および/またはデータ信号を受信するための1つまたは複数のRFアンテナを含むことができる。
図21は、本明細書で説明する任意の1つまたは複数の方法を機械に実行させるための1組の命令が実行される、コンピュータシステムの例示的な形態の機械の図式的な表示を示す図である。
図21の例では、コンピュータシステムは、プロセッサ、メモリ、不揮発性メモリおよびインタフェース機器を含む。説明の簡略化のために、様々な一般的な構成要素(例えばキャッシュメモリ)は省略されている。コンピュータシステム2100は、図1の例に示した構成要素のいずれか(および本明細書に記載の任意の他の構成要素)を実装することができるハードウェア装置を示すことを意図している。例えばコンピュータシステムは、任意の放射物体またはアンテナアレイシステムであってもよい。コンピュータシステムは、任意の適用可能な既知の型または好都合な型のものであってもよい。コンピュータシステムの構成要素を、バスを介して、または他の既知の機器または好都合な機器を介して一体に接続することができる。
プロセッサは、例えば、インテルペンティアム(Intel Pentium)マイクロプロセッサまたはモトローラパワーPC(Motorola Power PC)マイクロプロセッサなどの従来のマイクロプロセッサであってもよい。当業者は、「機械可読(記憶)媒体」または「コンピュータ可読(記憶)媒体」という用語がプロセッサによってアクセス可能な任意の型の機器を含むことを認識するであろう。
メモリは、例えばバスによってプロセッサに接続される。メモリは、限定ではなく一例として、ダイナミックRAM(DRAM)およびスタティックRAM(SRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。メモリは、ローカルメモリ、リモートメモリまたは分散メモリであってもよい。
バスはまた、プロセッサを不揮発性メモリおよび駆動ユニットに接続する。不揮発性メモリは、多くの場合、磁気フロッピーまたはハードディスク、磁気光学ディスク、光ディスク、CD−ROM、EPROMまたはEEPROMなどの読み出し専用メモリ(ROM)、磁気カードまたは光カード、または大量のデータ用の別の形式の記憶装置である。このデータのいくつかは、多くの場合、コンピュータ2100内のソフトウェアの実行中に直接メモリアクセス処理によってメモリに書き込まれる。不揮発性記憶装置は、ローカル型、遠隔型、または分散型であってもよい。メモリ内で使用可能な全ての適用可能なデータを使用してシステムを構築することができるので、不揮発性メモリは任意選択である。典型的なコンピュータシステムは、通常、少なくともプロセッサ、メモリ、およびメモリをプロセッサに接続する機器(例えばバス)を含む。
ソフトウェアは、一般的には不揮発性メモリおよび/または駆動ユニットに記憶される。実際、大規模なプログラムの場合、プログラム全体をメモリに記憶することさえ不可能な場合がある。それにもかかわらず、ソフトウェアを実行するために、必要に応じて、処理に適したコンピュータで読み取り可能な場所にソフトウェアを移動させること、および、例示を目的として、その場所は本明細書ではメモリと呼ばれることが理解されるべきである。ソフトウェアが実行のためにメモリに移動された場合であっても、プロセッサは一般的に、ソフトウェアに関連付けられた値を記憶するハードウェアレジスタと、理想的に実行を高速化するローカルキャッシュとを使用する。本明細書で使用されるように、ソフトウェアプログラムが「コンピュータ可読媒体に実装される」と言及される場合、ソフトウェアプログラムは(不揮発性記憶装置からハードウェアレジスタへの)任意の既知の場所または好都合な場所に記憶されると想定される。プロセッサは、プログラムに関連付けられた少なくとも1つの値がプロセッサによって読み取り可能なレジスタに記憶されている場合に、「プログラムを実行するように構成されている」とみなされる。
バスはまた、プロセッサをネットワークインタフェース機器に接続する。インタフェースは、1つまたは複数のモデムまたはネットワークインタフェースを含むことができる。モデムまたはネットワークインタフェースは、コンピュータシステムの一部であるとみなすことができることが認識されるであろう。インタフェースは、アナログモデム、ISDNモデム、ケーブルモデム、トークンリングインタフェース、衛星伝送インタフェース(例えば「ダイレクトPC」)、またはコンピュータシステムを他のコンピュータシステムに接続するための他のインタフェースを含むことができる。インタフェースは、1つまたは複数の入力機器および/または出力機器を含むことができる。入出力装置は、限定ではなく一例として、キーボード、マウスまたは他のポインティングデバイス、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、および表示装置を含む他の入力装置および/または出力装置を含むことができる。表示装置は、限定ではなく一例として、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、または他の適用可能な公知の表示装置または好都合な表示装置を含むことができる。簡略化のために、図21の例に示されていない任意の機器のコントローラがインタフェースに存在していると仮定する。
動作中、コンピュータシステム2100を、ディスクオペレーティングシステムなどのファイル管理システムを含むオペレーティングシステムソフトウェアによって制御することができる。関連するファイル管理システムソフトウェアを含むオペレーティングシステムソフトウェアの一例は、ワシントン州レドモンドのマイクロソフト社のWindows(登録商標)として知られているオペレーティングシステムの系列およびそれらに関連するファイル管理システムである。関連するファイル管理システムソフトウェアを含むオペレーティングシステムソフトウェアの別の例は、Linuxオペレーティングシステムおよびそれに関連するファイル管理システムである。ファイル管理システムは、一般的には不揮発性メモリおよび/または駆動ユニットに記憶され、オペレーティングシステムがデータを入出力するために必要な様々な動作をプロセッサに実行させて、不揮発性メモリおよび/または駆動ユニットにファイルを記憶するなど、データをメモリに記憶する。
詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算のアルゴリズムおよび記号表現に関して提示することができる。これらのアルゴリズム記述および表現は、データ処理分野の当業者が、それらの研究の内容をその分野の他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、本明細書では概して所望の結果を導く動作の自己矛盾のないシーケンスであると考えられる。動作は、物理量の物理的操作を必要とする動作である。通常、必ずしも必要ではないが、これらの量は記憶、転送、結合、比較、およびその他の方法での操作が可能な電気信号または磁気信号の形態を取る。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などとしてみなすことは、主に共通使用の理由から時には好都合であることが判明している。
しかし、これらの用語および類似の用語は全て適切な物理量に関連し、これらの量に適用される好都合な標識に過ぎないことに留意すべきである。特に別段の記載のない限り、以下の説明から明らかなように、明細書を通して「処理する」、「計算する」、「算出する」、「決定する」または「表示する」などの用語を使用する議論は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタあるいはそのような情報記憶装置、伝送装置または表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータシステムまたは類似の電子計算装置の動作および処理に言及していることが認識されるであろう。
本明細書で提示されるアルゴリズムおよび表示装置は、特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連するものではない。様々な汎用システムを、本明細書の教示によってプログラムと共に使用してもよく、または、より特殊化された装置を構築していくつかの実施形態の方法を実行することが好都合であることが判明する可能性もある。様々なこれらのシステムに必要な構造は、以下の説明から明らかになるであろう。さらに、これらの技術は任意の特定のプログラミング言語を参照して記載されておらず、したがって、様々なプログラミング言語を使用して様々な実施形態を実現することができる。
代替的な実施形態では、機械はスタンドアロン型装置として動作するか、または他の機械に接続(例えばネットワーク接続)されてもよい。ネットワーク配置では、機械はクライアント−サーバネットワーク環境内のサーバまたはクライアントマシンの容量で動作してもよく、ピアツーピア(または分散)ネットワーク環境内のピアマシンとして動作してもよい。
機械は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、iPhone、Blackberry、プロセッサ、電話、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、またはその機械が取るべき動作を指定する(順次またはその他の)一連の命令を実行することができる任意の機械であってもよい。
機械可読媒体または機械可読記憶媒体は、単一の媒体であるように例示的な実施形態で示されているが、「機械可読媒体」および「機械可読記憶媒体」という用語は、1つまたは複数の一連の命令を記憶する単一の媒体または複数の媒体(例えば集中型または分散型のデータベース、および/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むものと解釈されるべきである。「機械可読媒体」および「機械可読記憶媒体」という用語は、機械が実行するための一連の命令を記憶し、符号化しまたは搬送することが可能であり、かつ、現在開示されている方法および技術革新のいずれか1つまたは複数の方法を機械に実行させる任意の媒体を含むものと解釈されるべきである。
一般に、本開示の実施形態を実装するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステムまたは特定のアプリケーション、構成要素、プログラム、物体、モジュールまたは「コンピュータプログラム」と呼ばれる命令のシーケンスの一部として実装されてもよい。コンピュータプログラムは、一般的にはコンピュータの様々なメモリおよび記憶装置に何度も設定された1つまたは複数の命令を含み、コンピュータの1つまたは複数の処理装置またはプロセッサによって読み取られて実行された場合、本開示の様々な態様を含む要素を実行するための動作をコンピュータに行わせる。
さらに、実施形態は完全に機能するコンピュータおよびコンピュータシステムの文脈において説明されているが、当業者であれば、様々な実施形態が様々な形態のプログラム製品として配布可能であり、かつ、本開示は、実際に配布を行うのに使用される機械またはコンピュータ可読媒体の特定の型に関わらず平等に適用されることを理解するであろう。
機械可読記憶媒体、機械可読媒体、またはコンピュータ可読(記憶)媒体のさらなる例は、とりわけ、揮発性メモリ装置および不揮発性メモリ装置、フロッピーディスクおよび他の着脱式ディスク、ハードディスクドライブ、光ディスク(例えば読み取り専用コンパクトディスクメモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)など)、および、デジタルおよびアナログ式の通信リンクなどの伝達型媒体などの記録可能型媒体を含むが、これらに限定されない。
文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、明細書および特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの語は排他的または網羅的な意味とは対照的に包括的な意味で解釈されるべきであり、すなわち、「含むが、これに限定されない」という意味で解釈されるべきである。本明細書で使用されるように、「接続された」、「結合された」という用語またはその任意の変形は、2つ以上の要素間の直接的または間接的な任意の接続または結合を意味し、要素間の接続の結合は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせであってもよい。さらに、「本明細書」、「上述」、「以下」および類似の意味の単語は、本明細書で使用する場合、本出願全体を参照するものとし、本出願の任意の特定部分を参照するわけではないものとする。文脈が許す限り、単数または複数の数字を用いた上述の発明を実施するための形態中の単語は、それぞれ複数または単数の数字を含んでもよい。2つ以上の項目のリストに関して、「または」という単語は、リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目の全て、およびリスト内の項目の任意の組み合わせなどの、その単語の解釈の全てを網羅する。
本開示の実施形態の上述の詳細な説明は、網羅的であることを意図するものでも、教示を上述に開示した正確な形態に限定するものでもない。本開示の特定の実施形態および実施例は例示を目的として上述しているが、関連する当業者が認識するように、開示の範囲内で様々な等価の変更が可能である。例えば処理またはブロックが所定の順序で提示されているが、代替の実施形態は、ステップを有するルーチンを実行してもよく、ブロックを有するシステムを異なる順序で使用してもよく、代替またはサブコンビネーションを提供するようにいくつかの処理またはブロックを削除し、移動し、追加し、細分し、組み合わせ、および/または変更してもよい。これらの処理またはブロックの各々を、様々な異なる方法で実施してもよい。また、時折、処理またはブロックは連続して実行されるものとして示されているが、これらの処理またはブロックは代わりに並行して実行してもよく、異なる時間に実行してもよい。さらに、本明細書に記載の任意の特定の数字は単なる例であり、代替的な実施形態は異なる値または範囲を使用してもよい。
本明細書で提供する開示の教示は必ずしも上述のシステムではなく、他のシステムにも適用することができる。上述した様々な実施形態の要素および動作は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。
添付の提出書類に記載のものを含む上述の任意の特許および出願ならびに他の参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。本開示の態様を必要に応じて変更し、上述の様々な参考文献のシステム、機能および概念を使用して、本開示のさらなる実施形態を提供することができる。
上述の発明を実施するための形態に照らして、本開示に対してこれらの変更および他の変更を行うことができる。上述の説明は、本開示の特定の実施形態を説明し、意図された最良の形態を説明しているが、上述の内容がいかに詳細に示されたとしても多くの方法で本教示を実施することができる。システムの詳細は、その実施の詳細においてかなり変化する場合があるが、依然として本明細書に開示の主題に包含される。上述したように、本開示の特定の特徴または態様を説明する際に使用される特定の用語は、その用語が関連している開示の任意の特定の特性、特徴または態様に限定されるように本明細書において再定義されるものであると暗示すると解釈すべきではない。一般に、以下の特許請求の範囲で使用される用語は、上述の発明を実施するための形態の節がそのような用語を明示的に定義していない限り、本開示を本明細書に開示される特定の実施形態に限定するものと解釈されるべきではない。したがって、本開示の実際の範囲は、開示された実施形態だけでなく特許請求の範囲の下での開示を実施または実装する全ての等価な方法を包含する。
本開示の特定の態様は特定の請求様式で以下に提示されるが、本発明者らは、任意の数の請求様式において本開示の様々な態様を企図する。例えば、本開示の1つの態様のみが米国特許法第112条第6パラグラフの下でミーンズ・プラス・ファンクション・クレームとして記載されているが、他の態様も同様に、ミーンズ・プラス・ファンクション・クレームとして、またはコンピュータ可読媒体に具体化されるような他の形態で実施されてもよい。(米国特許法第112条第6パラグラフの下で扱われることが意図されている全ての請求項は、「するための手段」という語で始まる)。したがって、出願人は、開示の他の態様についてそのような追加の請求様式を追求するために、出願後に追加の請求を加える権利を留保する。
本明細書で提供する詳細な説明を、必ずしも上述のシステムだけでなく他のシステムにも適用してもよい。上述した様々な例の要素および動作は、本発明のさらなる実装を提供するために組み合わせることができる。本発明のいくつかの代替的な実装は、上述の実装に追加の要素を含むだけでなく、より少ない要素を含んでもよい。上述の発明を実施するための形態に照らして、本発明に対してこれらの変更および他の変更を行うことができる。上述の説明は本発明の特定の例を定義し、意図された最良の形態を説明しているが、上述の内容がいかに詳細に示されたとしても、多くの方法で本発明を実施することができる。システムの詳細はその特定の実施においてかなり変化する場合があるが、依然として本明細書に開示した発明に包含される。上述したように、本発明の特定の特徴または態様を説明する際に使用される特定の用語は、その用語が関連している発明の任意の特定の特性、特徴または態様に限定されるように本明細書において再定義されるものであると暗示すると解釈すべきではない。概して、以下の特許請求の範囲で使用される用語は、上述の発明を実施するための形態の節がそのような用語を明示的に定義していない限り、本発明を本明細書に開示される特定の例に限定するものと解釈されるべきではない。したがって、本発明の実際の範囲は、開示した例だけでなく本発明を実施または実装する全ての等価な方法を包含する。

Claims (20)

  1. 乗り物内に配置されるように構成された無線電力伝送システムであって、
    乗り物の内部に配置された複数のアンテナを有するアンテナアレイと、
    前記複数のアンテナに動作可能に結合された制御回路と、を含み、前記制御回路が、
    前記乗り物内の機器によって開始され、複数の経路を介して複数のアンテナで受信された信号を、前記アンテナアレイの前記複数のアンテナにおいて検出し、
    前記複数のアンテナの各々について1つまたは複数のオフセットを決定し、
    前記複数のアンテナの各々についてパラメータを対応するオフセットに基づいて調整し、
    調整されたパラメータに応じて、前記複数のアンテナの少なくとも一部分から、無線電力信号を前記複数の経路のうちの1つまたは複数を介して前記機器に送信するように構成される、無線電力伝送システム。
  2. 前記1つまたは複数のオフセットが、時間オフセットおよび位相オフセットを含む、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  3. 前記制御回路が、前記複数のアンテナの少なくとも第2の部分から、前記調整されたパラメータに応じてデータ信号を送信するようにさらに構成される、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  4. 前記無線電力伝送システムが、前記乗り物内部に少なくとも1つの反射体を配置することを利用するように構成される、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  5. 前記少なくとも1つの反射体が、前記乗り物の座席、床、天井、フロアマットまたは窓のうちの少なくとも1つに組み込まれた金属製のメッシュまたはスクリーンである、請求項4に記載の無線電力伝送システム。
  6. 前記制御回路が、
    前記複数のアンテナの少なくとも一部分から、無線電力信号を前記複数の経路のうちの1つまたは複数を介して前記機器に送信するようにさらに構成される、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  7. 前記制御回路が、
    少なくとも1つの信号パルスを含むトレーニング伝送を送信し、
    前記トレーニング伝送から生じる信号のタイミング情報および位相情報を受信し、
    前記タイミング情報および前記位相情報に基づいて電力伝送スケジュールを生成し、
    前記電力伝送スケジュールに従って無線電力を伝送するようにさらに構成される、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  8. 前記制御回路が、
    無線電力伝送を前記乗り物の内部または外部の1つまたは複数の固定位置に定期的に集束させるようにさらに構成される、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  9. 前記複数のアンテナの各々についてパラメータを調整するために、前記制御回路が、吸収されたかまたは消失した経路に沿った伝送を最小限にするようにさらに構成される、請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  10. 乗り物であって、
    乗り物を推進するように構成された推進システムと、
    前記乗り物の内部に配置された無線電力伝送システムと、を含み、前記無線電力伝送システムが、
    複数のアンテナを有するアンテナアレイと、
    前記複数のアンテナに動作可能に結合された制御回路と、を含み、前記制御回路が、
    前記乗り物内の機器によって開始され、複数の経路を介して前記複数のアンテナで受信された信号を、前記アンテナアレイの前記複数のアンテナにおいて検出し、
    前記複数のアンテナの各々について1つまたは複数のオフセットを決定し、
    前記複数のアンテナの各々についてパラメータを対応するオフセットに基づいて調整し、
    調整されたパラメータに応じて、前記複数のアンテナの少なくとも一部分から、無線電力信号を前記複数の経路のうちの1つまたは複数を介して前記機器に送信するように構成される、乗り物。
  11. 前記乗り物内部に配置された少なくとも1つの反射体をさらに含む、請求項10に記載の乗り物。
  12. 前記少なくとも1つの反射体が、金属製のメッシュまたはスクリーンである、請求項11に記載の乗り物。
  13. 前記少なくとも1つの反射体が、前記乗り物の座席、床、天井、フロアマットまたは窓のうちの少なくとも1つに組み込まれる、請求項11に記載の乗り物。
  14. 前記無線電力信号が、無線周波数伝送、超音波、光信号および磁気振動のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の乗り物。
  15. 前記無線充電器は、前記乗り物のコンソール、ダッシュボードまたは天井のうちの1つまたは複数の内部に配置される、請求項10に記載の乗り物。
  16. 前記乗り物の内部に配置された1つまたは複数の追加の無線電力伝送システムをさらに含む、請求項10に記載の乗り物。
  17. 1つまたは複数の固定無線受電素子をさらに含む、請求項10に記載の乗り物。
  18. マルチパス乗り物環境において無線エネルギーを伝送するために、乗り物の内部に配置された無線電力伝送システムを動作させる方法であって、
    前記乗り物内の機器によって開始され、前記マルチパス乗り物環境内の複数の経路を介して受信された信号を、前記無線電力伝送システムのアンテナアレイの複数のアンテナにおいて検出することと、
    前記複数のアンテナの各々について時間オフセットおよび位相オフセットを決定することであって、前記1つまたは複数のオフセットが前記時間オフセットおよび前記位相オフセットを含む、決定することと、
    前記複数のアンテナの各々についてパラメータを対応する前記時間オフセットおよび前記位相オフセットに基づいて調整することと、
    調整されたパラメータに応じて無線電力信号を送信することと
    を含む、方法。
  19. 請求項1に記載の方法であって、
    前記複数のアンテナの少なくとも第2の部分から、前記調整されたパラメータに応じてデータ信号を送信することをさらに含む、方法。
  20. 前記無線電力信号が、無線周波数伝送、超音波、光信号および磁気振動のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
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