詳細な説明
本開示が、ここで、本明細書の一部をなす図面に示される実施形態を参照して詳細に説明される。本開示の趣旨及び範囲から逸脱せずに他の実施形態が使用され得、及び/又は他の変更形態がなされ得る。詳細な説明に記載される例示的な実施形態は、本明細書に提示される趣旨の限定を意図しない。
無線送電システムでは、送信機は、例えば、電力波の生成及び送信、送信場内の位置におけるエネルギーポケットの形成、送信場の状況の監視、及び必要に応じてヌル空間の生成を担当する様々な構成要素及び回路を含むか、又は他の方法で関連するデバイスである。送信機は、1つ又は複数の受信機の位置に基づいてポケットを形成する電力波を生成して送信し得、且つ/又は送信機の送信場内の人間、動物、及び他の外部の影響を受けやすい物体等の1つ又は複数の物体の位置に基づいてヌルステアリングを実行し得る。受信機及び物体の位置を認識する1つ又は複数のパラメータは、1つ又は複数の受信機、送信機内部の1つ又は複数のビデオカメラ、送信機外部の1つ又は複数のビデオカメラ、送信機内部の1つ又は複数のセンサ、及び/又は送信機外部の1つ又は複数のセンサから受信したデータに基づいて、送信機プロセッサにより特定し得る。無線送電システムのビデオカメラに関して、内部ビデオカメラが送信機の一体構成要素であり得ることを理解されたい。外部ビデオカメラは、送信機の送信場内に配置されるカメラであり得、無線送電システムの1つ又は複数の他の送信機と有線又は無線通信し得ることも理解されたい。無線送電システムのセンサに関して、内部センサは、送信機の一体構成要素であり得ることを理解されたい。外部センサは、送信機の送信場内に配置されるセンサデバイスであり得、無線送電システムの1つ又は複数の他の送信機と有線又は無線通信し得ることも理解されたい。
送信機は、実施される特定の波形技術に固有の特定の物理的波形特性を有する電力波を無線で送信し得る。電力波は、空間を通して伝搬可能であり、1つ又は複数の電子デバイスの充電に使用可能な電気エネルギーに変換可能な任意の物理的媒体の形態で送信機の送信場内の受信機に送信し得る。物理的媒体の例は、無線周波(RF)、赤外線、音響、電磁場、及び超音波を含み得る。送電信号は、任意の周波数又は波長を有する任意の無線信号を含み得る。当業者は、無線充電技法がRF波伝送技法に限定されず、エネルギーを1つ又は複数の受信機に送信する代替又は追加の技法を含み得ることを理解されたい。
これより、図面に示される例示的な実施形態を参照し、本明細書では、例示的な実施形態の説明に特定の用語を使用する。それにも関わらず、本発明の範囲の限定がそれにより意図されないことが理解される。本開示を保有する当業者に明らかである、本明細書に示される本発明の特徴の代替形態及び更なる変更形態並びに本明細書に示される本発明の原理の追加の応用は、本発明の範囲内にあると見なされるべきである。
無線充電システムの例示的な構成要素
図1は、例示的な実施形態による無線送電システム100を示す。例示的なシステム100は、電力波104を送信して、送信機102の送信場にエネルギーのポケット112を生成するアンテナアレイ106を含む送信機102と、電子デバイス108、110に結合され、エネルギーのポケット112から捕捉されたエネルギーを電子デバイス108、110への電力に変換するように構成される受信機とを含み得る。電子デバイス108、110の非限定的な例としては、他のタイプの電子デバイスの中でも特に、ラップトップ、携帯電話、スマートフォン、タブレット、音楽プレーヤ、玩具、電池、フラッシュライト、ランプ、電子ウォッチ、カメラ、ゲームコンソール、家電、及びGPSデバイスを挙げ得る。
送信機102は、無線周波(RF)等の電力波104を生成し得るチップ又は他の形態の集積回路を含む電子デバイスであり得、それにより、少なくとも1つのRF波は、少なくとも1つの他のRF波に対して位相シフトされ利得調整される。送信機102は、電力波104をアンテナアレイ106から、1つ又は複数の電子デバイス108、110に結合又は統合される受信機に送信し、1つ又は複数の電子デバイス108、110は、図1の例示的なシステム100では、携帯電話108及びラップトップ110を含む。
受信機は、少なくとも1つのアンテナ、少なくとも1つの整流回路、及び少なくとも1つの電力変換器を含む電子デバイスであり得、これらの構成要素は、エネルギーのポケット112からのエネルギーを捕捉し、受信機に結合されるか、又は受信機を含む電子デバイス108、110を給電又は充電するように変換し得る。更に、受信機は、電子デバイス108、110の一体又は外部構成要素であり得、又は電子デバイス108、110に他の方法で結合し得ることを理解されたい。
送信機102のマイクロプロセッサは、電力波104が、受信機へのエネルギーの提供に有効な位置であるとマイクロプロセッサにより判断される位置において収束してエネルギーのポケット112を形成するように、電力波104の形成及び送信を制御し得ると共に、障害物又は人々を回避し得る。エネルギーのポケット112(又はエネルギーポケット)は、エネルギー又は電力が電力波104の収束に起因して蓄積し得、そのエリア又は領域で建設的干渉を生じさせる空間のエリア又は領域であり得る。エネルギーのポケット112は、送信機102により送信された収束する電力波104により生じる建設的干渉パターンの位置において形成し得る。エネルギーのポケット112は、エネルギーのポケット112内又はその近傍に位置する受信機によりエネルギーを捕捉し得る三次元場として現れ得る。ポケット形成プロセス中、送信機102により生成されるエネルギーのポケット112は、受信機により収穫し得、電荷に変換し得、次に電力又は電圧として、受信機に関連する電子デバイス108、110(例えば、ラップトップコンピュータ110、スマートフォン108、充電式電池)に提供し得る。例示的な実施形態では、エネルギーのポケット112は、携帯電話108及びラップトップ110等の電子デバイスの位置において意図される。送信機102は、三次元空間において相殺的に収束して、電力波104が実質的に互いを相殺する1つ又は複数の位置に1つ又は複数のヌル(図示せず)を生成し得る電力波104を送信するように更に構成される。送信機102のマイクロプロセッサは、同様に、相殺的に収束して1つ又は複数のヌルを形成する電力波104の形成及び送信も制御し得る。
標的位置においてエネルギーのポケット112を形成し、1つ又は複数の電子デバイス(例えば、携帯電話108、ラップトップ110)に結合されるか又は統合される受信機にエネルギーを提供するために、送信機102のマイクロプロセッサは、センサ動作と共に例示的なシステム構成要素を使用して電子デバイス(例えば、携帯電話108、ラップトップ110)の位置を示す1つ又は複数のパラメータを受信するように更に構成し得、これらの1つ又は複数のパラメータに基づいて、送信機102のマイクロプロセッサは、電力波104の出力周波数、位相、又は振幅を選択し、アンテナアレイ106のいずれのアンテナが送信すべきかを判断し(それにより、能動的に送信するアンテナの形状を定義し)、アンテナアレイ106の少なくとも1つのアンテナアレイ内の能動的に送信するアンテナの間隔を決定し得る。送信機102のマイクロプロセッサは、人間及び動物等の1つ又は複数の物体の位置を認識するセンサ動作と共に例示的なシステム構成要素を使用して得られた1つ又は複数のパラメータに基づいて、送信機102の送信場内の1つ又は複数の物体の位置において1つ又は複数のヌル空間を形成するために、電力波104の出力周波数、位相、又は振幅、アンテナアレイ106のいずれのアンテナが送信すべきか、及びアンテナアレイ106の少なくとも1つのアンテナアレイ内のアンテナの間隔を選択するように更に構成される。エネルギーのポケット112は、電力波104が蓄積されて、エネルギーの三次元場を形成する場所に形成され、その場所の周囲には、特定の物理的位置における1つ又は複数の対応する送信ヌルを送信機102により生成し得る。
受信機は、送信機102に対する受信機の位置又は場所を示すデータ等の様々なタイプのデータを送信機102と通信し得る通信構成要素を含み得る。通信構成要素は、無線プロトコルを介して通信信号を送信することにより、受信機が送信機102と通信できるようにする回路を含み得る。通信構成要素により使用されるそのような無線プロトコルの非限定的な例としては、Bluetooth(登録商標)、BLE、Wi−Fi、NFC等を挙げることができる。通信構成要素が送信し得るデータの他の例としては、電子デバイス108、110の識別子(デバイスID)、電子デバイス108、110の電池レベル情報、電子デバイス108、110の地理的位置データ、又はエネルギーのポケット112を生成するために電力波104をいつどこに送信するかを判断するに当たり送信機102が使用し得る他の情報が挙げられる。
次に、受信機は、送信機102により発せられた電力波104を利用して、電子デバイス108、110を受電又は給電するために、エネルギーのポケット112を確立し得る。受信機は、電力波104を電子デバイス108、110に提供し得る電気エネルギーに変換する回路を含み得る。本開示の他の実施形態では、例えば、電池、スマートフォン、タブレット、音楽プレーヤ、玩具、及び他の物品を含む様々な電子機器に給電するために、複数の送信機及び/又は複数のアンテナアレイがあることができる。
幾つかの実施形態では、電子デバイス108、110は、電子デバイス108、110に関連する受信機とは別個であり得る。そのような実施形態では、電子デバイス108、110は、変換された電気エネルギーを受信機から電子デバイス108、110に伝達するワイヤを介して受信機に接続し得る。
送信機102は、受信機からの通信を受信した後、受信機を識別し位置特定する。経路が確立され、経路を通して、送信機102は受信機からの通信信号の利得及び位相を知り得る。受信機からの通信信号に加えて、送信機102は、送信機102の一体構成要素であるか、又は送信機102の送信場内に存在し得る1つ又は複数のカメラから、受信機の存在並びに人間及び動物等の1つ又は複数の物体の存在についての静止画像データ及び/又はビデオ画像データを受信する。カメラは、シーン内のある時間期間を表す画像データを捕捉する画像データを捕捉する任意のビデオカメラであり得る。ビデオデータは、一連のフレーム及び関連するタイミング情報を指し得る。ビデオは、ビデオ表示、すなわち、ストリーミングされるフレームの表示及びビデオデータ、すなわち、ビデオ表示を生成するために記憶又は使用し得るデジタル情報の両方を指すのに使用される。画像データは、高速して連続に表示される(ストリーミング)される場合、シーン内に動きの錯覚を生み出す一連の画像内の1つの完全な静止画像を指し得る。画像データは、1つの静止画像を表すデジタル情報を指すのにも使用される。ビデオ内の画像データは、多くの場合、1秒当たり複数のフレームを生成する短い時間期間に関連し得る。次に、画像データは、送信機102により、送信機102の送信場内の受信機及び/又は1つ又は複数の物体の位置を正確に識別するのに適するフォーマットに変換される。幾つかの実施形態では、送信機102は、送信機102の1つ又は複数の内部センサ又は外部結合センサから、受信機の位置及び/又は人間、テーブル、及び動物等の1つ又は複数の物体又は障害物の位置についてのデータを受信することもできる。カメラは、超音波、赤外線、熱、磁気共鳴(MRI)、可視光等を使用して、静止画像又はビデオ画像を含め、画像データを捕捉し得る。
1つ又は複数のカメラ、内部センサ、外部センサ、加熱マッピングデータから受信し得る様々なタイプのデータ及び受信機からの通信信号の任意の組合せに基づいて、送信機102のマイクロプロセッサは、電力波104を生成する1つ又は複数のパラメータを決定し得、パラメータは、マイクロプロセッサが標的位置にエネルギーのポケット112をどのように効率的に生成するかの決定に進む際、データ入力として使用される。例えば、1つ又は複数のパラメータの決定後、送信機102は、送信する電力波104の波形のタイプ(例えば、チャープ波)及び電力波104の出力周波数を選択し得、送信機102は、次に、電力波104を送信して、送信機102の送信場内の標的位置にエネルギーのポケット112を生成する。
幾つかの実施形態では、電力波104のタイプを選択し、電力波104の出力周波数を決定することに加えて、送信機102は、送信機102の送信場内の標的位置にエネルギーのポケット112を生成するのに使用される、アンテナの所望の間隔に対応するアンテナアレイ106の固定された物理的形状からアンテナのサブセットも選択し得る。電力波104の出力周波数、位相、又は振幅、アンテナアレイ106のいずれのアンテナが送信中であるか、及び1つ又は複数のアンテナアレイ106のそれぞれでのアンテナの間隔の選択後、送信機102のアンテナは、三次元空間において収束し得る電力波104の送信を開始し得る。これらの電力波104は、外部電源及び圧電材料を使用した局所発振器チップを使用することにより生成することもできる。電力波104は、送信機102のマイクロプロセッサにより常時制御され、マイクロプロセッサは、電力波104の位相及び/又は相対的な大きさを調整するプロプライエタリチップを含むこともできる。電力波104の位相、利得、振幅、周波数、及び他の波形特徴は、1つ又は複数のパラメータに基づいて決定され、エネルギーのポケット112を形成するアンテナの入力の1つとして機能し得る。
例示的な送信機デバイス
図2は、例示的な実施形態による無線送電システムの送信機200を示す。無線送電システムは、送信機200及び管理コンピュータ214(管理者コンピュータとも呼ばれる)を含む。送信機200は、アンテナ202、通信構成要素204、プロセッサ206、カメラ208、センサ210、及びメモリ212を含む。送信機200は、電力波等の様々なタイプの波動を送信機200の送信場に送信し得る。送信機200の送信場は、送信機200が電力波を送信し得る二次元又は三次元空間であり得る。
送信機200は、1つの送信機として機能するように設計し得る。別の実施形態では、複数の送信機があり得、複数の送信機のそれぞれは独立して機能するように設計される。送信機200は、プロセッサ206(又はマイクロプロセッサ)を含み得るか、又はそれに関連し得る。プロセッサは、送信機200の様々なプロセス、機能、及び構成要素を制御し、管理し、他の方法で支配し得る。プロセッサ206は、送信機200の動作を制御するようにシステムを実施する。プロセッサは、本明細書に記載のように、送信機200の挙動を制御する様々なプロセス及びタスクを実行するように動作可能な論理ゲート、回路、及びインターフェースを含む集積回路であり得る。プロセッサは、当技術分野で既知の幾つかのプロセッサ技術を包含又は実施し得、プロセッサの非限定的な例としては、限定ではなく、特にx86プロセッサ、ARMプロセッサ、縮小命令セット計算(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)プロセッサ、又は複雑命令セット計算(CISC)プロセッサが挙げられる。プロセッサは、視覚的カメラ若しくは熱カメラから受信するデータ等の様々な形態のグラフィカルデータを処理することに関連する1つ又は複数の処理動作を実行するか、又はユーザが送信機200の動作を構成し管理できるようにするグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を生成する命令セットを実行するグラフィックスプロセッサ(GPU)を含むこともできる。
プロセッサ206は、様々なタイプのデータ(例えば、カメラ208のビデオカメラから得られる画像データ及び/又はビデオデータ並びに/或いはセンサ210から得られるセンサデータ)を処理し通信するように構成し得る。追加又は代替として、プロセッサ206は、送信機200の様々なプロセス及び機能の実行を管理し得、送信機200の構成要素を管理し得る。一例では、プロセッサ208は、カメラ208により捕捉された1つ又は複数の物体の画像データ及び/又はビデオデータを処理して、送信機200の送信場を妨げ得る人間物体及び/又は受信機を識別し得る。別の例では、プロセッサは、センサ210により捕捉された1つ又は複数の物体のセンサデータを処理して、送信機200の送信場を妨げ得る人間物体及び/又は受信機を識別し得る。更に別の例では、プロセッサ208は、通信構成要素204により受信される通信信号から熱マッピングデータを生成し得、次に、センサ210から受信されるセンサデータに基づいて、プロセッサ208は、電力波の最も安全且つ最も効率的な特性を決定し得る。
実施形態では、送信機200は、1つの送信機プロセッサを含み得る1つの送信機に対応する。しかし、幾つかの場合、1つの送信機プロセッサが複数の送信機を制御し支配し得ることを理解されたい。例えば、送信機は、様々な送信機の挙動を制御可能な送信機プロセッサとして機能するように管理コンピュータ214のプロセッサに命令するソフトウェアモジュールを実行するプロセッサを含む管理コンピュータ214に結合し得る。追加又は代替として、1つの送信機200は、送信機の挙動及び構成要素の指定された態様を実行又は制御するように構成された複数のプロセッサを含み得る。例えば、送信機200は、画像処理プロセッサ及びセンサプロセッサを含み得、センサプロセッサは、センサ210を管理し、センサデータを処理するように構成され、画像処理プロセッサは、カメラ208により生成された画像データを処理すると共に、送信機200の残りの機能を管理するように構成される。
無線送電システムが、電力波を送信機の1つ又は複数の送信場に送信し得る、第1の送信機及び第2の送信機等の任意の数の送信機を含み得ることを理解されたい。したがって、無線送電システムは、送信機に関連する複数の離散した送信場を含み得、送信場は重複してもよく、又はしなくてもよいが、送信機のプロセッサにより離散的に管理し得る。追加又は代替として、無線送電システムは、重複してもよく、又はしなくてもよいが、単一送信場として送信機のプロセッサにより管理し得る送信場を含み得る。
アンテナ202をアンテナアレイに取り付け得る。実施形態では、各アンテナアレイは、1つ又は複数のタイプの電力波を送信するように構成される1つ又は複数のアンテナの組を含み得る。幾つかの実施形態では、アンテナアレイは、アンテナ202(アンテナ要素)と、所定の特性(例えば、振幅、周波数、軌跡、位相)を有する電力波の生成等のアンテナの挙動を制御する1つ又は複数の集積回路とを含み得る。アンテナアレイのアンテナは、電力波が送信場内の所与の位置に到達し、所定の特性を示すように、それらの所定の特性を有する電力波を送信し得る。アンテナアレイのアンテナは、所与の位置(一般に、カメラ208から得られる画像データ及び/又はセンサ210から得られるセンサデータに基づいて受信機が認識される場所)において交差し、各特性に起因してエネルギーのポケットを形成する電力波を送信し得、エネルギーのポケットから、受信機はエネルギーを収集し、電気を生成し得る。例示的な無線送電システムは無線周波ベースの電力波を記載するが、追加又は代替の送信機アンテナ、アンテナアレイ、及び/又は波動ベースの技術が、電力波を送信機200から受信機に無線で送信するために使用可能である(例えば、超音波、赤外線、磁気共鳴)ことを理解されたい。電力波の送信に超音波を使用する代替の実施形態では、アンテナ202はトランスデューサとして構成され、他の構成要素は、RFの送受信と超音波の送受信との違いに対応するように変更し得る。
送信機200は、画像データ及び/又はビデオデータを使用して、アンテナ202が電力波を送信すべき場所及び方法を決定し得る。別の実施形態では、送信機200は、センサデータを使用して、アンテナ202が電力波を送信すべき場所及び方法を決定し得る。更に別の実施形態では、送信機200は、画像データ、ビデオデータ、及びセンサデータを使用して、アンテナ202が電力波を送信すべき場所及び方法を決定し得る。画像データ、ビデオデータ、及び/又はセンサデータは、送信機200に、電力波を送信すべき場所及びエネルギーのポケットを形成すべき場所、及び幾つかの場合、電力波を送信すべきではない場所を示し得る。実施形態では、画像データ及び/又はビデオデータは、カメラ208により捕捉し得、送信機200に関連するプロセッサ206により解釈し得、そこから、送信機200は、アンテナ202が電力波をどのように形成し送信すべきかを決定し得る。センサデータは、センサ210により捕捉し得、送信機200に関連するプロセッサ206により解釈し得、そこから、送信機200は、アンテナ202が電力波をどのように形成し送信すべきかを決定し得る。電力波をどのように形成すべきかを決定する際、送信機200は、アンテナ202の各アンテナから送信される各電力波の特性を決定する。電力波の特性の非限定的な例としては、特に、振幅、位相、利得、周波数、及び方向を挙げ得る。例として、特定の位置にエネルギーのポケットを生成するために、送信機200は、アンテナ202からアンテナのサブセットを識別し、次に、送信機200は、所定の位置に送信する電力波を生成する。サブセットの各アンテナから送信される電力波は、比較的異なる特性、例えば、位相及び振幅を有し得る。
アンテナ202は、アンテナ202に関連し、電力波を生成する1つ又は複数の集積回路を含み得る。幾つかの実施形態では、集積回路を収容するアンテナ202及び集積回路に関連するアンテナ202に集積回路が見つけられる。集積回路は、集積回路に関連するアンテナの波形生成器として機能し得、アンテナが、画像データ又は幾つかの他のデータに基づいて電力波に識別された所定の特性に従って電力波を準備し送信し得るように、関連するアンテナに適切な回路及び命令を提供する。集積回路は、電力波を送信機の送信場にどのように発すべきかを決定する命令をプロセッサ206(例えば、送信機プロセッサ)から受信し得る。プロセッサ206は、例えば、画像データに基づいてエネルギーのポケットを形成する場所を決定し得、次に、電力波を生成するようにアンテナ202の集積回路に命令し得る。次に、集積回路は、電力波を準備し、それに従ってそれぞれ関連するアンテナに、電力波を送信場に送信するように命令し得る。
通信構成要素204は、無線送電システムの受信機へ及びからの有線及び/又は無線通信を実施し得る。一実施形態では、通信構成要素204は、送信機200の組み込み構成要素であり得、別の実施形態では、通信構成要素204は、任意の有線又は無線通信媒体を通して送信機200に取り付け得る。幾つかの実施形態では、通信構成要素204は、通信構成要素204に結合された各送信機200が、通信構成要素204により通信信号内で受信されたデータを使用し得るように、複数の送信機で共有し得る。
幾つかの実施形態では、通信構成要素204は、通信構成要素204が様々なタイプのデータを1つ又は複数の受信機、無線送電システムの他の送信機、及び/又は送信機200の他の構成要素と通信できるようにする電子機械構成要素(例えば、プロセッサ)を含み得る。幾つかの実装形態では、これらの通信信号は、電力波から独立して、通信をホストする別個のチャネルを表し得る。データは、所定の有線又は無線プロトコル及び関連するハードウェア及びソフトウェア技術に基づいて、通信信号を使用して通信し得る。通信構成要素204は、Bluetooth(登録商標)、ワイヤレスフェデリティ(Wi−Fi)、近距離通信(NFC)、ZigBee等の任意の数の通信プロトコルに基づいて動作し得る。しかし、通信構成要素204が無線周波ベースの技術に限定されず、レーダ、赤外線を含み得ることを理解されたい。
通信信号内に含まれるデータは、無線充電デバイスにより使用されて、送信機200が、エネルギーのポケットを生成する安全で効率的な電力波をどのように送信し得るかを決定し得、電力波から、受信機はエネルギーを捕捉し、それを使用可能な交流電流又は直流電気に変換し得る。一実施形態では、通信信号を使用して、送信機200は、可能な機能の中でも特に、例えば、送信場内の受信機の識別、電子デバイス又はユーザが、無線充電サービスを無線送電システムから受ける許可を有するか否かの判断、電力波の安全で効率的な波形特性の決定、及びエネルギーのポケットの配置の高精度化に使用し得るデータを通信し得る。
カメラ208は1つ又は複数のビデオカメラを含み得る。カメラ208は、送信機200の送信場において画像データを捕捉し、次に、画像データを送信機200のプロセッサ206に送信するように構成し得る。カメラ208は、送信機200の送信場に重なる視野において画像データを捕捉し、次に、画像データを送信機200のプロセッサ206に送信するように更に構成し得る。例示的な一実施形態では、画像データは未処理の画像データであり得る。画像データが未処理の画像データに限定されず、画像データが、カメラ208内の関連するプロセッサ、送信機200のプロセッサ206等の外部プロセッサ、又は任意の他の適するプロセッサにより処理されるデータを含み得ることが意図される。未処理の画像データは、カメラ208から導出されたフレームを含み得、処理済み画像データは、例えば、画像データ(又は未処理の画像データ)に基づく象徴データを含み得る。一例では、1つ又は複数のビデオカメラは、送信場内に存在する受信機、人間、動物、及び家具を含み得る送信機200の送信場の画像/フレーム捕捉等の未処理の画像データを提供し得、1つ又は複数のビデオカメラからの処理済み画像データは、受信機の向きを示すデータ等の受信機の任意の数の特徴、特性、又は現在状態に基づき得る、X平面、Y平面、及びZ平面における向き並びに受信機の位置又は1つ若しくは複数の受信機アンテナの位置の決定を含み得る。別の例では、カメラ208のビデオカメラからの未処理の画像データは、熱撮像情報を提供し得、処理済み画像データは、捕捉された温度データから得られる熱撮像情報に基づく人物又は動物の識別を含み得る。本明細書で使用される場合、画像データ又は未処理の画像データへの任意の言及は、プロセッサ206又は他の処理デバイスにおいて処理されたデータを含むことができる。
1つ又は複数のビデオカメラは、赤外線カメラ、熱カメラ、超音波カメラ、及び可視光カメラを含み得る。1つ又は複数のビデオカメラのうちの赤外線カメラは、電磁スペクトルの赤外線部分のエネルギーのみを使用して、送信場内のシーンの赤外線画像を含む画像データを生成するように構成される。赤外線カメラを使用して得られた画像は、赤外線カメラ又は赤外線カメラのセンサ要素に達する赤外線放射の強度に基づいて、シーンを構成するピクセルに色又はグレーレベルを割り当て得る。その結果生成される赤外線画像は、標的の温度及びシーンの可視光色に通常対応する、赤外線カメラにより表示される色又はレベルに基づき、赤外線シーン内の対象特徴(例えば、人間、動物、受信機)を可視光シーンでの対応する位置に正確に関連付け得る。
1つ又は複数のビデオカメラの熱カメラは、熱撮像カメラに対応する。熱撮像カメラは、赤外線スペクトルを使用して、送信機200の送信場等の決定されたエリアから来る放射線を制御下で検出し、この放射線の強度に基づいて、制御下に置かれたゾーン内の温度のマップを形成する。熱撮像カメラを使用した検出活動は、1つ又は複数の物体の流れの通過をリアルタイムで調べることができるように連続又は動的に行い得る。換言すれば、1つ又は複数の熱撮像カメラは、通過中の物体が通過する必要があるアクセスゾーンを制御し、これらのカメラは、受信した放射線の赤外線スペクトルを使用して、制御下で送信機200の送信場内の温度勾配を評価する。
熱撮像カメラの動作は、可視光を使用する画像を形成する標準カメラと同様であり得る。400nm〜700nm範囲の可視光を有する画像を形成する可視光カメラと比較して、熱カメラは14,000nm(14ラム)という長い波長で動作する。熱カメラは、可視光に最も近い電磁スペクトルの近赤外線部分を使用する近赤外線カメラ及び遠赤外線領域で一般に動作する熱赤外線カメラを含み得る。熱撮像又はサーモグラフィは、全ての物体が、温度の関数として特定量の黒体放射を放射するという原理に依拠し得る。物体の温度が高いほど、黒体放射として放射される赤外線放射は多くなり、熱カメラは、通常のカメラが可視光を検出するのと同様にして放射線を検出するように構成し得る。実施形態では、温度差に起因して、人体と環境との間に一定の熱交換がある。プランクの法則により支配される黒体放射曲線を使用して、任意の物体の放射特性を分析することができる。人体の基本的に全ての放射は、赤外線範囲にあり、ピーク放射は9.55μmで生じる。これらのパラメータは、熱カメラによる検出によく適する。
一実施形態では、送信機200は1つのビデオカメラ208を含み得る。別の実施形態では、送信機200は、ビデオカメラ208のアレイを含み得る。ビデオカメラは、赤外線カメラ、熱カメラ、超音波カメラ、及び可視光カメラを含み得る。ビデオカメラのアレイは、送信機200の送信場の領域を見るように位置決めし得る。対象領域は、送信機200の送信場内のカメラ視野に対応し得る。ビデオカメラのアレイは、送信機200において線形アレイで配置し得る。別の実施形態では、ビデオカメラの二次元アレイを含む様々な他の空間配置を使用し得る。
複数のカメラが使用される場合、各カメラが、異なる、場合により部分的に重複する視点を有するように各カメラを他のカメラからオフセットして配置し得る。カメラをオフセット間隔で配置することにより、コンピュータビジョンアルゴリズムは、各カメラにより捕捉された二次元画像における物体の相対距離の計算及び推測を実行することができる。
送信機200は、カメラ208の1つ又は複数のビデオカメラによるフレームの組の捕捉を開始するトリガーメカニズムを含み得るトリガーユニットを有し得る。一実施形態では、トリガーメカニズムは、中央クロック信号及び任意選択的な信号送出ユニットを含み得る。中央クロック信号は、信号送出ユニットを介してカメラ208の1つ又は複数のビデオカメラに送出される。別の実施形態では、物理的接続又は無線接続により、中央クロック信号をカメラ208の1つ又は複数のビデオカメラに直接送出することも可能である。他の実施形態では、カメラ208の1つ又は複数のビデオカメラは、それ自体の内部同期クロックを有し得る。クロック信号を送信機200のカメラ208の1つ又は複数のビデオカメラに提供する多くの方法があることを当業者は認識し、クロック信号が生成され、カメラ208の1つ又は複数のビデオカメラに配信される実際の方法に応じて、送信機200の構成を調整する方法を理解する。
幾つかの実施形態では、プロセッサ206は、1つ又は複数のカメラにより捕捉されたデータを結合し、処理して、象徴データの出力を生成するように構成し得る。例えば、象徴は、データにおいて捕捉された物体のX、Y、及びZ座標等の数値又は数で表現し得る温度値であり得る。象徴データは、データ(画像データ及び/又はビデオデータ)を処理することにより取得し得る。処理済み画像データは、画像データにおいて捕捉された1つ又は複数の物体の数、画像データにおいて捕捉された1つ又は複数の物体の二次元座標、画像データにおいて捕捉された1つ又は複数の物体(受信機及び人間等)の三次元(XYZ)座標、1つ又は複数の物体の移動状態、及び1つ又は複数のサイズを含み得る象徴データを生成する。1つ又は複数の物体は受信機及び人間を含み得る。別の実施形態では、象徴データは、1つのみ又は複数の受信機の三次元(XYZ)座標、1つ又は複数の受信機のサイズ、及び画像データにおいて捕捉された送信機に対する1つ又は複数の受信機の向きを含み得る。
幾つかの実施形態では、熱撮像カメラにより取得される画像データは、送信機200の送信場における温度(温度データ)のマップを含み得る。画像データから対象物を識別するステップ中、プロセッサ206は、温度マップを分析して、識別された対象物の体温値に対応する温度値を含む対象ゾーンを識別する。例えば、識別された対象者が人間である場合、プロセッサ206は、人体の温度の範囲、すなわち、摂氏35度〜摂氏40度の範囲を中心とした温度を含むマップ内の対象ゾーンを探し得、公称温度は摂氏36度〜摂氏37度であるが、範囲は他の生物を含むように拡張することができる。対象物を識別した後、プロセッサ206は、次に、識別された対象物の数、識別された対象物(受信機及び人間等)の三次元(XYZ)座標、識別された対象物の移動状態、識別された対象物のサイズ、及び識別された対象物の形状を含み得る象徴データを生成する。換言すれば、人間の体温が熱撮像カメラにより測定される。次に、熱撮像カメラにより捕捉された熱画像のプロセッサ206による分析により、所定の範囲の典型的な体温の検出に基づいて、熱画像の他の部分から人間又は他の生物を区別することができる。熱撮像カメラを通して見る場合、暖かい物体が冷たい背景を対照としてよく目立ち、人間及び他の温血動物は、日中又は夜間中、環境を対照として容易に見えるようになる。
プロセッサ206は、温度マップを分析して、識別された対象物(人体)の体温値に対応する温度値を含む対象ゾーンを識別する。プロセッサ206による対象ゾーンの識別は、測定が行われる体の部位、日時、及び人物の活動レベルにも依存し得る。例えば、人間の体温で言及される通常引用される値は、口腔(舌下):36.8±0.4°C(98.2±0.72°F)、内部(直腸、膣):37.0°C(98.6°F)である。健康な人物の体温は、日中、約0.5°C(0.9°F)変動し得、朝は低体温であり、夕方及び晩は高体温であり、体温は、人物が空腹のとき、眠いとき、病気のとき、又は寒いときでも変化する。他の温血動物は、人間の体温と異なる体温を有し得る。例えば、体温の典型的な引用値としては、犬:37.9°C〜39.9°C(100.2°F〜103.8°F)、猫:38.1°C〜39.2°C(100.5°F〜102.5°F)、乳牛;38.0°C〜39.3°C(100.4°F〜102.8°F)が挙げられる。
センサ210は、送信機200に物理的に関連する(すなわち、接続されるか、構成要素)であり得るセンサを含み得、又はデバイスは、無線送電システム及び/又は送信場の様々な状況を検出し識別するように構成し得、送信機200に対してセンサデータを生成し得、これは、送信機200による電力波の生成及び送信に寄与し得る。センサデータは、送信機200が安全で信頼でき、且つ効率的な無線電力を受信機に提供し得るように、送信機200が様々な動作モード及び/又は電力波を適切にどのように生成し送信するかを判断するのに役立ち得る。本明細書に詳述されるように、センサ210は、送信機200のプロセッサ206による後続処理のために、センサ動作中に収集されたセンサデータを送信し得る。追加又は代替として、1つ又は複数のセンサプロセッサが、センサ210に接続又はセンサ210内に収容し得る。センサプロセッサは、様々な一次データ処理ルーチンを実行するマイクロプロセッサを含み得、それにより、送信機プロセッサにおいて受信されたセンサデータは、電力波の生成に使用可能なマッピングデータとして部分的又は完全に事前処理されている。
センサ210は、センサデータを送信機200に送信し得る。例示的な実施形態では未処理のセンサデータとして説明されるが、センサデータが未処理のセンサデータに限定されず、センサに関連するプロセッサにより処理されたデータ、受信機により処理されたデータ、送信機により処理されたデータ、又は任意の他のプロセッサにより処理されたデータを含み得ることが意図される。センサデータは、センサから導出される情報を含むことができ、処理済みセンサデータは、センサデータに基づく判断を含むことができる。プロセッサ206は、送信機のセンサ又は受信機のセンサ(例えば、ジャイロスコープ、加速度計)から受信したセンサデータを処理することができる。例えば、受信機のジャイロスコープは、X平面、Y平面、及びZ平面における向き等の未処理データを提供し得る。この例では、プロセッサ206は、ジャイロスコープから処理済みセンサデータを生成し得、プロセッサ206はこれを使用して、受信機の向きに基づいて受信機アンテナの位置を特定し得る。別の例では、受信機の赤外線センサからの未処理のセンサデータ及び処理済みセンサデータは、熱センサデータに基づいて人物の存在を特定し得る。本明細書で使用される場合、センサデータ又は未処理のセンサデータへの任意の言及は、センサ又は他のデバイスにおいて処理されたデータを含むことができる。幾つかの実装形態では、受信機又は受信機に関連する電子デバイスのジャイロスコープ及び/又は加速度計は、受信機又は電子デバイスの向きを示すセンサデータを提供し得、送信機200はこれを使用して、電力波を受信機に送信すべきか否かを判断し得る。次に、受信機は、通信波を介してこのセンサデータを送信機200に送信し得る。そのような実装形態では、送信機200は、送信機200が通信波を介して、受信機又は電子デバイスが移動中であるか、又は電子デバイスが使用中であるか、又は人物の付近にあることを示唆する向きを有することを示す、ジャイロスコープ及び/又は加速度計により生成されたセンサデータを受信するまで、受信機の位置に電力波を送信し得る。
幾つかの実施形態では、センサ210は、センサ波の放射、受信、又は放射及び受信の両方を行うように構成されたデバイスであり得、センサ波は、送信場内の外部の影響を受けやすい物体(例えば、人物、家具)を識別するのに使用し得る任意のタイプの波動であり得る。センサのセンサ技術の非限定的な例としては、赤外線/焦電、超音波、ウルトラソニック、レーザ、光学、ドップラー、加速度計、マイクロ波、ミリメートル、及びRF定常波センサを挙げることができる。二次及び/又は近接度検出センサによく適し得る他のセンサ技術は、共振LCセンサ、容量センサ、及び誘導センサを含み得る。使用されるセンサ波の特定のタイプ及びセンサ波に関連する特定のプロトコルに基づいて、センサはセンサデータを生成し得る。幾つかの場合、センサは、センサデータを受信、解釈、及び処理し得るセンサプロセッサを含み得、センサは、次に、センサデータを送信機プロセッサに提供し得る。
幾つかの実施形態では、センサは、受動センサ、能動センサ、及び/又はスマートセンサであり得る。同調LCセンサ(共振、容量、又は誘導)等の受動センサは、単純なタイプのセンサであり、最小であるが有効な物体区別を提供し得る。そのような受動センサは、送信場に分散し得る二次(リモート)センサとして使用し得、受信機の一部であってもよく、又はセンサプロセッサに無線で通信し得る未処理のセンサデータを他の方法で独立して捕捉し得る。赤外線(IR)又は焦電センサ等の能動センサは、効率的で有効な標的区別を提供し得、そのような能動センサにより生成されるセンサデータに関連する最小の処理を有し得る。スマートセンサは、一次センサデータ(すなわち、送信機プロセッサによる処理前)のオンボードデジタル信号処理(DSP)を有するセンサであり得る。そのようなプロセッサは、粒度の細かい物体区別が可能であり、電力波をどのように生成し送信するかを決定する際、送信機プロセッサによりより効率的に処理される事前処理済みセンサデータを送信機プロセッサに提供する。
幾つかの実装形態では、センサは、人間認識に向けて構成し得、したがって、人物を家具等の他の物体から区別し得る。人間認識可能なセンサにより処理されるセンサデータの非限定的な例としては、体温データ、赤外線範囲発見データ、移動データ、活動認識データ、シルエット検出及び認識データ、ジェスチャデータ、心拍データ、ポータブルデバイスデータ、及びウェアラブルデバイスデータ(例えば、生体認証読み取り及び出力、加速度計データ)を挙げ得る。
メモリ212は、プロセッサ206により使用されるデータ及び命令を記憶する不揮発性記憶デバイスである。メモリ212は、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、固体状態デバイス、又はネットワークストレージへのアタッチメントを用いて実施される。メモリ212は、プログラムコード、命令セット、タスク、受信機及び電子デバイスの構成ファイルを含む予め記憶されたデータ等を含み得る。メモリ212実施の非限定的な例としては、限定ではなく、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスクドライブ(HDD)、セキュアデジタル(SD)カード、磁気抵抗読み/書きメモリ、光学読み/書きメモリ、キャッシュメモリ、又は磁気読み/書きメモリを挙げ得る。更に、メモリ212は、プロセッサ206のプロセッサにより実行可能であり、特定の動作を実行する1つ又は複数の命令を含む。プロセッサのサポート回路は、従来のキャッシュ、電源、クロック回路、データレジスタ、I/Oインターフェース等を含む。I/Oインターフェースは、メモリユニット212に直接結合してもよく、又はプロセッサ206のプロセッサを通して結合してもよい。
幾つかの実施形態では、送信機200は、1つ又は複数のマッピングメモリを更に含み得るメモリ212に関連し得、マッピングメモリは、送信機200に関連する送信場内の受信機及び1つ又は複数の物体の位置の態様を記述するデータであり得る画像データを記憶するように構成された非一時的機械可読記憶媒体であり得る。メモリ212は、熱マップデータ及びセンサデータを含み得るマッピングデータを記憶することもできる。熱マップデータは、送信場内に位置する受信機を識別するように構成された送信機200のプロセッサにより生成し得、センサデータは、送信機200のプロセッサ及び/又はセンサプロセッサにより生成されて、送信場に位置する人間及び動物等の外部の影響を受けやすい物体を識別し得る。したがって、無線送電システムのメモリユニット212に記憶される画像データ及びマッピングデータは、受信機の位置、人間及び動物等の外部の影響を受けやすい物体の位置、並びに安全で効率的な電力波を生成し送信するために送信機200により使用し得る他のタイプのデータを示す情報を含み得る。送信機200は、メモリユニット212の記録に記憶された事前記憶データを用いて画像データを照合し得、それにより、送信機200は、電力波を送信する特性及び送信場内のエネルギーポケットを生成する場所を決定するための入力パラメータとして、画像データを使用し得る。
幾つかの実施形態では、無線送電システムは外部メモリを含み得、外部メモリは、管理コンピュータ214の非一時的機械可読記憶媒体によりホストされるデータベース又は機械可読コンピュータファイルの集まりであり得る。そのような実施形態では、外部メモリは、任意の有線又は無線通信プロトコル及びハードウェアにより送信機200に通信可能に結合し得る。外部メモリは、サンプル画像と、受信機及び人間及び動物等の1つ又は複数の物体の構成ファイルとを含む事前記憶データを含み得る。外部メモリの記録は、送信機200によりアクセスし得、送信機200は、送信機200が生成する電力波の安全で効率的な特性を決定する際、受信機又は外部の影響を受けやすい物体について送信場をスキャンする場合、事前記憶データを更新し得る。
幾つかの実施形態では、送信機200は、送信機200内のマッピングデータを記憶し得るメモリユニット212と共に内部メモリをホストするように構成された非一時的機械可読記憶媒体を含み得る。送信機プロセッサ等の送信機200のプロセッサ206は、新しいマッピングデータが識別され記憶される際、内部メモリの記録を更新し得る。幾つかの実施形態では、内部メモリに記憶されたマッピングデータは、無線送電システムの追加の送信機に送信し得、及び/又は内部メモリ内のマッピングデータは、一定間隔又はリアルタイムで外部メモリに送信し記憶し得る。
無線送電システムの管理コンピュータ214は、ユーザが管理コンピュータ214の動作を制御できるようにするユーザインターフェースを含み得るか、又は他の方法で結合し得る任意の計算デバイスであり得る。計算デバイスとは、1つ又は複数のプログラミング命令に従って1つ又は複数の動作を実行するプロセッサ/マイクロコントローラ及び/又は任意の他の電子構成要素を有するコンピュータを指す。計算デバイスの例としては、限定ではなく、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、個人情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ等が挙げられる。計算デバイスは、有線又は無線通信機能を使用するネットワークを通して送信機200及び外部サーバと通信可能である。ネットワークとは、無線送電システムの様々な計算デバイス及びデータベースにも接続する媒体を指す。ネットワークの例としては、限定ではなく、LAN、WLAN、MAN、WAN、及びインターネットが挙げられる。ネットワーク自体は、有線接続及び無線接続を含み得る。ネットワークを介する通信は、伝送制御プロトコル及びインターネットプロトコル(TCP/IP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、及びIEEE通信プロトコル等の様々な通信プロトコルに従って実行し得る。
入力デバイスは、ユーザによるプロセッサ206及び/又は管理コンピュータ214への制御命令の入力を促進するキーボード、マウス、ポインタ、タッチスクリーン、又は他の入力生成デバイスであり得る。一実施形態では、入力ユニットは、無線送電システムのユーザインターフェースの一部を提供し、マウス、トラックパッド、又はスタイラス等のカーソル制御デバイスと共に英数字及び他のキー情報を入力する英数字キーパッドを含み得る。無線送電システムの表示ユニットは、陰極線管(CRT)ディスプレイ、液晶デバイス(LCD)、プラズマ、又は発光ダイオード(LED)ディスプレイを含み得る。グラフィックスサブシステムは、テキスト情報及びグラフィックス情報を受信し得、表示ユニットに出力するように情報を処理する。
実施形態では、無線送電システムのシステムは、人間対象物向けの電磁場(EMF)暴露保護規格に準拠する。最大暴露限度は、電力密度限度及び電場限度(及び磁場限度)に関して米国及び欧州の規格により規定されている。これらは、例えば、MPEについて米国連邦通信委員会(FCC)により確立された限度及び放射線暴露量について欧州規制当局により確立された限度を含む。MPEについてFCCにより確立された限度は、連邦規則集第47編第1.1310条に成文化されている。マイクロ波範囲内の電磁場(EMF)の場合、電力密度を使用して暴露強度を表現することができる。電力密度は、単位面積当たりの電力として定義される。例えば、電力密度は、1平方メートル当たりのワット数(W/m2)、1平方センチメートル当たりのミリワット数(mW/cm2)、又は1平方センチメートル当たりのマイクロワット数(i.tW/cm2)の単位で一般に表現することができる。
無線送電の本方法は、様々な安全技法を組み込んで、送信場内又はその近傍にいる人間の占有者が規制限度又は他の公称限度付近又はそれを超えるEMFエネルギーに暴露されないことを保証する。1つの安全方法は、公称限度を超える誤差マージン(例えば、約10%〜約20%)を含むことであり、それにより、人間対象物はEMF暴露限度又はそれに近い電力レベルに暴露されない。第2の安全方法は、人間(及び幾つかの実施形態では他の生物又は外部の影響を受けやすい物体)が、EMF暴露限度を超える電力密度レベルでエネルギーのポケットに向かって移動する場合、無線送電の低減又は停止等の段階的な保護対策を提供することができる。更なる安全方法は、アラームと一緒の電力低減方法の使用等の冗長安全システムである。そのような安全方法は、送信場内の物体の画像を捕捉する1つ又は複数のビデオカメラ及びセンサ210を含み、捕捉された画像及び/又はセンサデータを続けて処理して、人間及び受信機の位置を識別する画像プロセッサ208を利用する。人間及び受信機の特定された位置に基づいて、次に、送信機200は、電力波を受信機に送信し、人間の位置にヌル空間を生成する。
センサ動作
センサ210は、人物又は家具等の物体が送信機200、電力波、及び/又はエネルギーのポケットの所定の近傍に入るか否かを検出し得る。センサ210は、人物又は家具等の物体が送信機200の送信場に入るか否かを検出し得る。一構成では、センサ210は、次に、送信機200又は無線送電システムの他の構成要素に、検出された物体に基づいて様々な動作を実行するように命令し得る。別の構成では、センサ210は、物体の検出時に生成されたセンサデータを送信機200のプロセッサ206に送信し得、送信機200のプロセッサ206は、いずれの動作を実行するか(例えば、エネルギーのポケットの調整、電力波送信の停止、及び/又は電力波送信の低減)を決定し得る。例えば、人物が送信場に入ったことを1つのセンサが識別し、次に、その人物が送信機200の所定の近傍内にいると判断した後、センサ210は関連するセンサデータを送信機200のプロセッサ206に提供し、送信機200に電力波の送信を低減又は停止させることができる。別の例として、人物が送信場に入ることを識別し、その人物がエネルギーのポケットの所定の近傍内に来たことが特定された後、センサ210はセンサデータを送信機200のプロセッサ206に提供し得、送信機200のプロセッサ206は、送信機200に、電力波の特性を調整させ、エネルギーのポケットに集中するエネルギー量を下げ、ヌルを生成させ、及び/又はエネルギーのポケットの位置を変更させる。別の例では、無線送電システムはアラームデバイスを含み得、アラームデバイスは、警告を生成し得、及び/又はデジタルメッセージを生成し、システムログ又はシステムを管理するように構成された管理計算デバイスに送信し得る。この例では、センサ210が、送信機、電力波、及び/又はエネルギーのポケットの所定の近傍に入る人物を検出した後、又はシステムの他の非安全若しくは禁止状況を他の方法で検出した後、センサデータを生成し、アラームデバイスに送信し得、アラームデバイスは、警告をアクティブ化し、及び/又は通知を生成し、管理デバイスに送信し得る。アラームにより生成される警告は、聴覚的フィードバック、視覚的フィードバック、触覚的フィードバック、又は何らかの組合せ等の任意のタイプの感覚フィードバックを含み得る。
無線送電システムは複数の送信機200を含み得る。例えば、第1の送信機は、センサ波を放射及び/又は受信し、第1の送信機及び/又はマッピングメモリに記憶し得るセンサデータを生成する第1のセンサを含み得、無線送電システムは、センサ波を放射及び/又は受信し、第2の送信機及び/又はマッピングメモリに記憶し得るセンサデータを生成する第2のセンサを含む第2の送信機を有することもできる。この例では、第1及び第2の送信機は、両方とも第1及び第2のセンサからセンサデータを受信し、及び/又は記憶されたセンサデータを特定の記憶ロケーションからフェッチし得るプロセッサを含み得、したがって、第1及び第2のセンサのそれぞれにより生成されるセンサデータは、第1及び第2の送信機のそれぞれで共有し得る。第1及び第2の送信機のそれぞれのプロセッサは、次に、共有センサデータを使用して、次に、電力波を生成し送信する特定を決定し得、決定することは、外部の影響を受けやすい物体が検出された場合、電力波を送信するか否かを判断することを含み得る。複数の送信機は、同じプロセッサとインターフェースし得、同じプロセッサにより制御し得る。
述べたように、送信機200は、複数のセンサ又は送信機200がセンサデータを受信するセンサを含み得るか、又は他の方法で関連し得る。例として、1つの送信機は、送信機の第1の位置に位置する第1のセンサと、送信機の第2の位置に位置する第2のセンサとを含み得る。この例では、センサは、外部の影響を受けやすい物体のセンサへの位置等の立体センサデータを取得し得るバイナリセンサであり得る。幾つかの実施形態では、そのようなバイナリ又は立体センサは、管理者のワークステーション及び/又は他の計算デバイスに送信し得る三次元撮像機能を提供するように構成し得る。加えて、バイナリ及び立体センサは、受信機又は物体の位置検出及び変位の精度を改善し得、これは、例えば、移動の認識及び追跡に有用である。
幾つかの実装形態では、ユーザは、ユーザが無線エネルギー(すなわち、電力波、エネルギーのポケット)の受信から除外することを望む特定の物体を送信機200が検出し確認できるようにするタグ付け情報を送信機200に通信し得る。例えば、ユーザは、ユーザデバイスのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、送信機200のコントローラと通信するユーザデバイスを介してタグ付け情報を提供し得る。例示的なタグ付け情報は、物体を含む空間中の領域の一次元座標、物体を含む空間中の領域の二次元(2D)座標、又は物体を含む空間中の領域の三次元(3D)座標を含み得る、電子デバイスの位置データを含む。タグ付けを実行する一方法は、タグ付けすべき位置を送信機に記録する際、ユーザデバイスをタグ付け中の物体又は位置の近くに持っていき、ユーザデバイスの位置をタグ付けられる物体の位置のプロキシとして使用することであり得る。
カメラ及びコンピュータビジョン動作
送信機200はカメラ208を含み得る。カメラ208は、送信機200の送信場内の物体の画像を捕捉し、画像はプロセッサ206に送信される。プロセッサ206は、カメラ208により捕捉された画像データを処理して、捕捉された画像から受信機、生物、及び/又は他の外部の影響を受けやすい物体を見つけて認識するようにプログラムされたコンピュータビジョンソフトウェア又は任意の適するソフトウェアを実行し得る。一例では、受信機、生物、及び/又は他の外部の影響を受けやすい物理的形状をまず認識し得、物理的形状が認識されると、それを事前記憶データと照合する。一致が確認されると、受信機、生物、及び/又は他の外部の影響を受けやすい物体のX、Y、Z座標が特定される。
一実施形態では、送信機200は、並んだ構成で立体視として動作する立体構成の2つのビデオカメラを使用する。2つのビデオカメラにより捕捉されたデータにおける画像は、プロセッサ206により実行されるコンピュータビジョンソフトウェアにおいて処理されて、認識することができる視覚パターンをサーチする。視覚パターンは、予めプログラム又は予め構成され、メモリ212の事前記録データに保存される。可視光カメラを使用して人間の存在を検出する場合、事前記憶データは、例えば、可能な全ての肌のトーン、髪の色、及び顔の特徴を含み得る。コンピュータビジョンソフトウェアは、異なる形状の受信機を認識するようにトレーニングすることもできる。コンピュータビジョンソフトウェアをトレーニングする幾つかの方法がある。コンピュータビジョンソフトウェアをトレーニングする一方法は、物体、例えば、携帯電話を視覚カメラまで持ち上げ、異なる複数の向き及び距離で物体のスナップショットを撮影することである。スナップショットは、メモリ212に保存され、コンピュータビジョンソフトウェアは、画像データをメモリ212に記憶されたスナップショットと比較することにより、物体を識別する構成ファイルを埋める。無線送電シムが実行中であり、コンピュータビジョンソフトウェアが画像データをカメラ208から受信しているとき、プロセッサ206はコンピュータビジョンソフトウェアを実行して、メモリ212に記憶された複数の較正ファイルに予めプログラムされたパターンに一致する画像データ内の任意の部分をサーチする。
幾つかの実装形態では、コンピュータビジョンソフトウェアは、ソフトウェアが、形状、向き、移動、寸法、RF放射線の放射、光、熱の放射等の物体の特定の特性に基づいて、様々な物理的物体の識別情報を知的に学習できるようにする様々なアルゴリズムを実行し得る。動作において、コンピュータビジョンソフトウェアは、その物体の特性が、メモリ212内のベースライン物体の対応する特性の閾値分散内にある場合、物体を識別し得る。特性を比較するときにいくらかの閾値分散を許すことにより、物体の経年劣化、浸食、又は幾つかの形態の摩損等のカメラ208により規定通りに「見られた」物体の僅かな変化を説明し得る。したがって、コンピュータビジョンソフトウェアが、静止画像又はビデオにおいて物体を識別又は「見る」場合、コンピュータビジョンは、メモリ212内の対応するベースライン物体のパラメータ又は特性を更新することもできる。
コンピュータビジョンソフトウェアは、メモリ212に記憶された構成ファイルから、画像データ内の物体を認識する場合、画像データを使用して、物体のX、Y、Z位置を特定する。各ビデオカメラは、物体のX、Y座標(ピクセルと呼ばれる)をプロセッサ206に送信する。コンピュータビジョンソフトウェアは、物体のX、Y座標を2つのビデオカメラから受信した後、物体のX、Y座標の2つのコピーを比較し、2つのビデオカメラからの物体画像の各ピクセルの距離を示す物体の別の寸法を作成する。換言すれば、コンピュータビジョンソフトウェアは、各カメラ208からの物体に関連する画像データを比較して、各画素(又はピクセル)の比較可能な距離を特定し、それにより、物体の各画素のX、Y、Z座標を特定する。そのような物体への距離を特定することは、三角測量を目的として、ビデオデータに加えてセンサデータの使用を含み得る。
実施形態では、認識された物体は、幾つかの場合、視覚データの「バイナリラージオブジェクト(BLOB)」と呼ばれることもある視覚及び/又は熱パターンを含み得る多くの異なるピクセルで構成し得る。BLOBは、画像の1つ又は複数の特性が略同様又は略一定である画像の領域であり得る。したがって、これらの領域におけるピクセルの基本となるデータは、画像のその特定の領域のピクセルに生成された基本となるバイナリデータに基づいて、プロセッサ206により1つ又は複数の物体であると認識可能であり、理解される。これが単に画像ピクセルの連続セットを指す専門用語であり、送信機200の動作又は送信機200により識別又は他の方法で検出することができる物品の性質への限定と見なされるべきではないことを理解されたい。次に、プロセッサ206のコンピュータビジョンソフトウェアは、「重心」と呼ばれることもある視覚データのBLOBの中心座標を特定し、次に、プロセッサ206により実行されるコンピュータビジョンソフトウェアは、重心のX、Y、Z座標を特定し、重心のX、Y、Z座標を使用して、受信機ユニットである識別された物体に可能な限り近くにエネルギーのポケットを生成する最適な構成又は位相に向けてアンテナ202をアクティブ化する。同様に、BLOBが、例えば、人間であると判断される場合、この情報を使用して、近傍でのエネルギーポケットの生成を回避するように、電力波の位相及び振幅を制御する。
実施形態では、特定されたX、Y、Z座標は、送信機200の基準系に相対し得る。例えば、送信機200がX、Y、Z座標を有する場合、受信機座標は、X、Y、Z座標である基準系を有する送信機200に相対する。コンピュータビジョンソフトウェアはカメラ208と共に、受信機を常時及び/又は定期的に追跡し、カメラ208により「見られる」物体のX、Y、Z座標を常時及び/又は定期的に特定する。X、Y、Z座標データは、送信機200により即座に使用されて、アンテナ202の無線送電アンテナを更新する。例えば、無線送電アンテナの位相は、コンピュータビジョンソフトウェアにより検出され、カメラ208から受信されるデータに基づいてプロセッサ206により常時特定され更新される受信機のX、Y、Z座標の関数であり得る。
コンピュータビジョンを実施する幾つかの技法があり、送信機200のプロセッサ206により実行されて、本明細書に記載のように、コンピュータビジョンに関連する様々なタスクを実行するように送信機200の構成要素を構成し得る任意の数のソフトウェア製品があり得ることを当業者は認識する。コンピュータビジョンに関連するプロセスを実行するようにプロセッサ206及び他の構成要素に命令するのに利用し得るそのようなソフトウェアの非限定的な例としては、OpenCV、Fiji、Pfinder、Trax画像認識、ロボットオペレーティングシステム(ROS)等を挙げ得る。C++、Python、MATLAB、LISP、及びデジタル画像処理及び自動コンピュータビジョンルーチンを実行する際、カメラ、画像プロセッサ、及び/又はプロセッサ206の挙動を操作可能な任意の他のプログラミング言語を使用して開発されたライブラリを使用して、そのような基本となるソフトウェアモジュールを構成又は他の方法で再構成し得ることも理解される。
動作において、カメラ208は、画像(例えば、連続ビデオ、連続静止フレーム画像)を送信しているカメラ(例えば、視覚ビデオカメラ、熱カメラ)から送信された画像データのあらゆるピクセルのX、Y、Z座標をカメラ208に報告するように構成し得る。プログラムモジュールは、画像データ内の視覚BLOBが対象物体であり得るピクセルの視覚BLOBをサーチし検出することができる機能を有することもできる。したがって、カメラ208が物体、例えば、人間、携帯電話、書籍、又は椅子を見る場合、そのような物体はプロセッサ206により実行されるコンピュータビジョンソフトウェアにとって、通常、背景と比較して均一な色の類いのピクセルの連続した集まりとして見え、コンピュータビジョンソフトウェアは、次に、送信機200に相対するこれらの物体の重心のX、Y、Z座標を特定することができる。コンピュータビジョンソフトウェアは、静止物体又は移動中の物体に対して動作するように更に構成される。コンピュータビジョンソフトウェアは、物体が移動中であると判断することが可能であり、その理由は、移動中の物体が、完全な視野に相対して移動中である連続ピクセルに対応し得、一方、静止している他の全てのピクセルは背景の一部であるためである。したがって、移動中のピクセルは、全て同じ方向に移動しているピクセルのみであるため、背景ピクセルからより容易に区別される。
コンピュータビジョンソフトウェアは、オープンソースソフトウェアを使用して、受信機、例えばモバイルデバイスとして認識された物体のX、Y、Z座標を特定し得る。送信機200のコンピュータビジョンソフトウェアは、受信機を識別するように1つ又は複数の技法によりトレーニングし得る。例えば、受信機が携帯電話等のモバイルデバイス内に組み込まれたモバイルデバイスの受信機、モバイル及び/又は受信機の形状、寸法、及び構成に対応する構成ファイルを送信機200のメモリ212に記憶し得る。構成ファイルは、送信機200が動作中であるとき、構成ファイルがコンピュータビジョンソフトウェアによる使用に利用可能であり得るように記憶され、コンピュータビジョンソフトウェア間の通信を促進し、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアであり得る。コンピュータビジョンソフトウェアによる通信は、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアに対する受信機のX、Y、及びZ座標を含み得る。別の実施形態では、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアが受信機と直接通信しており、送信機200が受信機に給電中であるとき、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアは、202内のアンテナの位相の設定に基づいて受信機のX、Y、Z座標を特定することが可能である。加えて、プロセッサ206は、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアと受信機との直接通信に基づいて受信機の特定された位置を使用し、特定された位置をコンピュータビジョンソフトウェアにより報告された受信機の位置と比較して、コンピュータビジョンソフトウェアが正確な物体を受信機として認識していることを検証し得る。
別の例では、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアが、コンピュータビジョンソフトウェアが電子デバイスを認識するようにプログラムされていない受信機を含む電子デバイスを検出する場合である。コンピュータビジョンソフトウェア又は送信機200の何らかの他のハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素は、送信機200に結合されたセンサから受信したセンサデータ又はユーザインターフェースを通してユーザにより明示的に入力された座標の組を使用して、モバイルデバイスの初期X、Y、Z座標を特定し得、送信機200のコンピュータビジョンソフトウェアが、最初に物体の予めプログラムされたデータベースを使用して電子デバイスを認識することができない場合でも、モバイルデバイスの相対位置を常時又は定期的に追跡できるようにする。プロセッサ206のコンピュータビジョンソフトウェアが、電子デバイス又はスタンドアロン受信機のパターンを認識するようにプログラムされていなかった場合、送信機200のプロセッサ206により実行されるコンピュータビジョンソフトウェアは、最初、電子デバイスに結合された受信機のX、Y、Z座標を特定し報告することができない。幾つかの場合、認識されない受信機は、通信信号(例えば、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Wi−Fi、NFC)を介して様々なタイプの位置データを送信機200と通信し得、送信機200が認識されない受信機の存在を検出し、送信機200の送信場内の受信機の位置を特定できるようにする。送信機200のプロセッサ206は、続けて、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアを開始して、電力波を受信機又はその近傍に送信するように送電アンテナを構成し得る。通信信号を介して受信機から返信されたデータに基づいて、送信機200のアンテナ管理ソフトウェアは、給電中の受信機のより具体的なX、Y、Z座標を特定し得る。次に、受信機のX、Y、Z座標は、メモリユニット212の非一時的機械可読記憶装置に記憶される。コンピュータビジョンソフトウェア及び送信機200のプロセッサ206は、より一般的には、次にメモリユニット212に記憶された座標を使用して、受信機及び電子デバイスの位置及び移動(例えば、更新された座標、更新された位置データ)を監視し始め得る。プロセッサ206のコンピュータビジョンソフトウェアは、最初に電子デバイス又はスタンドアロン受信機デバイスのパターンを認識しないことがあるが、電子デバイス又はスタンドアロン受信機デバイスは、通信信号を介して受信される位置データ、ユーザインターフェースからのユーザ入力において受信される位置データ、及び/又は送信機200に結合されたセンサから生成され受信されるセンサデータを使用して、送信機200のプロセッサ206により認識され、サービス提供され得る。受信機の初期位置を特定した後、送信機200は、外部の影響を受けやすい物体が、受信機を含む電子デバイスに電力を提供する電力波の経路において検出されない場合、電力波の送信を開始し得る。次に、送信機200は、受信機の移動に基づいて電力波を更新するように、アンテナ202のアンテナ構成を調整し得る。これらの状況下では、プロセッサ206は、電力波の送信に使用されるアンテナ位相に基づいて受信機のX、Y、Z座標を特定することができる。次に、プロセッサ206は、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアからの受信機のX、Y、Z座標を使用して、X、Y、Z座標のその位置における受信機を探すようにコンピュータビジョンソフトウェアを較正する。受信機が続けて移動する場合、コンピュータビジョンソフトウェアは、受信機の画像を追跡し、画像データをプロセッサ206に報告し得る。画像は、ピクセルのBLOBとして示され、ピクセルのBLOBが移動し始めるとき、コンピュータビジョンソフトウェアは、移動する受信機のX、Y、Z座標をリアルタイムで特定し、特定されたX、Y、Z座標を常時及び/又は定期的に使用して、アンテナ202のアンテナ位相を更新して、エネルギーのポケットを受信機に維持する。
コンピュータビジョンソフトウェアのトレーニング機能は、1つ又は複数のパラメータを有し得る。1つ又は複数のパラメータは、コンピュータビジョンソフトウェアにより認識される物体のカテゴリに向けて最適化されるように調整し得る。例えば、様々な種類の携帯電話は、一般に、犬又は猫等の動物よりも固有の種類の形状を有する。携帯電話は、より多くの角特徴を有し得、通常、矩形で平らな形状を有し得る。コンピュータビジョンソフトウェアは、携帯電話の固有の形状パターンに起因して、より容易に、より効率的に、且つより高速に携帯電話等の物体を認識するようにトレーニングし得る。一例では、物体は、物体のポイント、色、及び文字等の視覚パターンを識別することによりコンピュータビジョンソフトウェアにより認識し得る。別の例では、物体は、物体の本体の任意の種類の特定のラベルを識別することにより、コンピュータビジョンソフトウェアにより認識し得る。更に別の例では、物体は、物体の特徴的な視覚パターンの構成を識別することにより、コンピュータビジョンソフトウェアにより認識し得、例えば、キーボードの位置は、キーボード上のキーを見つけることにより検出し得る。別の例では、TVリモコン上の異なるボタンの色を識別することにより、TVリモコンを見つけ得、又は携帯電話の裏面にある小さく丸い物体として通常存在するカメラの位置を識別することにより、携帯電話を見つけ得る。コンピュータビジョンソフトウェアにより携帯電話を認識する例では、コンピュータビジョンソフトウェアは、まず携帯電話の全体的な三次元矩形形状を処理し、次に、携帯電話のカメラのレンズであるより小さい穴を認識し得る。換言すれば、コンピュータビジョンソフトウェアは、携帯電話自体を形成する矩形の箱と、ボタンのような携帯電話上にある全ての特徴との関係を特定して、対象物体として携帯電話を正確に識別又は認識するようにトレーニングし得る。
実施形態では、コンピュータビジョンソフトウェアは、受信機がカメラ208により捕捉された画像データ内の携帯電話等の電子デバイスの外部に配置される場合、受信機を認識するようにもトレーニングされる。そのような場合、プロセッサ206のコンピュータビジョンソフトウェアは、受信機の基本形状を形成する線を認識するようにトレーニングされる。例えば、受信機が矩形である場合、コンピュータビジョンソフトウェアは、全体的な三次元矩形を識別するようにトレーニングし得る。別の例では、コンピュータビジョンソフトウェアは、受信機の色又は任意のパターン、受信機が複数の色又は文字を有する場合にはサブカラーパターンを認識するようにトレーニングし得る。受信機は色を有する商標が記され得、コンピュータビジョンソフトウェアは、商標をRGBカラーへ識別するように予めプログラムし得るため、色は、コンピュータビジョンソフトウェアにより受信機を認識する独特の方法である。
複数の送信機を使用しての共有送信場における物体のモデリング
実施形態では、無線送電システムは複数の送信機を含み得、各送信機200はカメラ208を含み得る。複数の送信機のそれぞれは、それ自体の送信場又はエネルギーゾーンを有し得、各送信機200のアンテナは、電子デバイスを充電する電力波を送信し得る。別の例では、複数の送信機200のそれぞれは、同じ送信場又はエネルギーゾーンを有し得、送信機200のそれぞれのアンテナは、電子デバイスを充電する電力波を送信し得る。そのような場合、複数の送信機のビデオカメラは、同じ送信場(送信エリア)の画像データを監視し捕捉する。複数の送信機は、有線手段を通して互いと直接通信するか、又はバックエンド無線サーバを通して互いと通信して、各送信機により捕捉された画像データを共有するように構成し得る。バックエンド無線サーバは、複数の送信機間の通信を実行可能なプロセッサを含むサーバコンピュータであり得る。各送信機は、カメラにより捕捉された画像データをそれ自体のプロセッサ又は中央プロセッサに送信し得る。送信機のプロセッサは、複数の送信機のそれぞれのビデオカメラにより捕捉された画像データから象徴データを生成し得る。次に、各送信機において複数の異なる視点から得られた象徴データを結合して、送信場内の全ての物体及び受信機の視覚モデルを生成し得る。
複数の送信機を使用して、受信機及び人間等の外部の影響を受けやすい物体を監視し検出する精度を改善し得る。それぞれがビデオカメラを有する複数の送信機を有する部屋において、複数の送信機は、複数の送信機のそれぞれのビデオカメラにより捕捉された画像が異なる角度及び視点から捕捉されるように部屋に配置し得る。例えば、椅子の背後に隠れた子供がいる部屋では、所与の送信機のビデオカメラは、途中にある椅子により子供を見ることができないことがあるが、部屋の別の部分に配置された送信機のビデオカメラは、子供を認識することが可能であり得、所与の送信機のビデオカメラが子供の画像を捕捉することができなかった場合でも、全ての送信機の全てのビデオカメラから捕捉された全ての画像データを分析して、子供のX、Y、Z座標を取得し得る。
上記例では、子供のX、Y、Z座標は、子供を見ることができないビデオカメラを有する送信機であっても、他の送信機から子供のX、Y、Z座標を受信し、その後、子供を見ることができないビデオカメラを有する送信機が、子供のX、Y、Z座標を使用して、給電中の受信機のX、Y、Z座標と比較することができ、それにより、給電中の受信機が子供に近づきすぎる場合、受信機の電力波の送信を低減又は停止し得るように無線電力送信機間で通信し得る。したがって、この場合、所与の送信機は、所与の人間又は外部の影響を受けやすい物体のX、Y、Z座標をリアルタイムで受信中であり得、所与の送信機は、他の送信機からリアルタイムで受信中の所与の人間又は外部の影響を受けやすい物体のX、Y、Z座標に基づいて、エネルギーポケットを常時及び/又は定期的に、所与の人間又は外部の影響を受けやすい物体から離れた状態に保つようにアンテナ構成位相を調整し得る。幾つかの実装形態では、送信機は、収束して相殺的干渉パターンを形成する電力波を送信するようにアンテナ構成位相を調整することもでき、相殺的干渉パターンにより、人間又は他の外部の影響を受けやすい物体の近傍位置又はその近傍にヌルを生成する。
実施形態では、複数の送信機の各ビデオカメラは、画像データを生成中であり得る。各送信機のビデオカメラにより生成された画像データは、同じ送信場で動作中の他の送信機と共有される。画像データは、コンピュータビジョンソフトウェアが各送信機の各カメラにより生成された全ての画像データを比較して、全ての送信機が動作中である送信場エリアの三次元クラウドモデルを作成するように、各送信機のプロセッサにより実行されるコンピュータビジョンソフトウェアにより処理し得る。
別の実施形態では、三次元クラウドモデルを構築するために、全てのビデオカメラは、各ビデオカメラにより捕捉された画像データ内の各ピクセルのX、Y、Z座標を使用することにより三次元クラウドモデルを作成するように構成された無線送電システムの中央プロセッサに画像データを送信し得る。この場合、個々の各送信機は、三次元クラウドモデルを生成中の中央プロセッサのクライアントである。各クライアント送信機は、中央プロセッサから三次元クラウドモデルの更新されたコピーをリアルタイムで受信し、同時に、三次元クラウドモデルを更新するために、それ自体のビデオカメラから画像データを中央プロセッサに常時及び/又は定期的に送信する。換言すれば、各送信機は常時及び/又は定期的に、三次元クラウドモデルを生成するように構成された中央プロセッサに未処理又は処理済み画像データを送信しており、それと同時に、個々の各送信機は常時及び/又は定期的に、三次元クラウドモデルへの更新をダウンロードしており、それにより、個々の各送信機は常時及び/又は定期的に、送信場の正確な三次元クラウドモデルを有して、同じ送信場エリア内の受信機にエネルギーポケットを維持するようにアンテナ構成位相を制御することができる。
更に別の実施形態では、無線送電システムの個々の送信機は、それ自体のアンテナのアンテナ管理ソフトウェアを使用して、受信機と通信し、受信機のエネルギーポケットを形成するように構成し得る。次に、個々の送信機は、続けて、電力波を受信機又はその近傍に送信するように送電アンテナを構成する1つ又は複数の方法に従って、受信機のX、Y、Z座標を特定する。個々の送信機は、受信機の特定されたX、Y、Z座標をマスタ送信機又はマスタサーバ等の送信機に結合されたデバイスの中央プロセッサに通信し得、各送信機により生成されたX、Y、Z座標は、アンテナ位相及び/又は通信信号(例えば、熱マッピングデータ)を通して受信機から受信されるデータに基づいて特定し得る。中央プロセッサは、送信機の様々なセンサ及び/又はカメラにより監視される共通送信場のモデルを生成するように構成し得る。
中央プロセッサは、様々なセンサ及び/又はカメラの入力に基づいて、共通の送信場の二次元又は三次元モデルを生成し得る。例えば、中央プロセッサは、複数の送信機のビデオカメラから取得された画像データに基づいて1つのモデルを生成し得、各送信機のアンテナ管理ソフトウェアにより決定されたアンテナの位相に基づいて生成される別のモデルを生成し得る。中央プロセッサは、2つのモデルを比較し、2つのモデルの比較により決定される所与の送信機からの受信機の最適位置に基づいて電力波の調整を示すデータ又は調整するように送信機に他の方法で命令するデータを含む信号を1つ又は複数の送信機に送信するように構成し得る。この場合、個々の送信機は、それ自体では電力波の送信を制御する必要がなく、その代わり、中央プロセッサは、エネルギーポケットを受信機の位置に形成する命令/指示を提供し得る。
無線送電システムの個々の送信機は、無線送電システムの動作の分散モデルにおいて中央プロセッサに1つ又は複数のパラメータを送信するように構成することもできる。一実施形態では、中央プロセッサは、個々の送信機のビデオカメラにより捕捉された未処理の画像データを受信し得る。ビデオカメラからの未処理の画像データは、ビデオカメラにより生成される画像の絶え間ない流れであり、所与のビデオカメラは、その回路内部で、例えば、毎秒10フレームで所与のシーンの複数のスナップショットを作成している。これは、毎秒10倍で、カメラが、カメラの視野内の全てのピクセルの色又は幾つかの場合、温度のX、Y、Z座標を読み取ることを暗黙的に示す。X、Y、Z座標は、送信機の歩失せにより数値(象徴データ)に変換し得、次に、数値を中央プロセッサに通信し得る。別の場合、送信機は、それ自体のビデオカメラにより捕捉された未処理の画像データを中央プロセッサに直接送信し得る。
次に、中央プロセッサは、未処理の画像データから各送信機のコンピュータビジョンソフトウェアにより生成し得る象徴データを受信し得る。象徴データは、受信機のX、Y、Z座標、受信機のサイズ、及び受信機が移動中の場合、受信機の速度を含み得る。この場合、各送信機のソフトウェアビジョンソフトウェアは、未処理の画像データを分析し、物体パターンをサーチするようにプログラムし得る。静止物体は、同じ背景色知覚のピクセルの連続BLOBとして又は送信機の視野に相対すると共に、視野の背景ピクセルに相対して移動中の、同じ背景色近くの連続ピクセルであるピクセルの移動BLOBとして認識し得る。次に、コンピュータビジョンソフトウェアは、BLOBを認識し、BLOBの中心又は重心のX、Y、Z座標、視野と比較したピクセルの数若しくは割合に関するBLOBのサイズ又はBLOBの速度、及び秒単位のBLOBの可視性の持続時間を含む象徴データを生成する。次に、全ての象徴データは中央プロセッサに送信し得る。中央プロセッサは、常時及び/又は定期的に受信される全ての象徴データ及び/又は未処理の画像データを使用して、三次元クラウドモデルを生成し得、三次元クラウドモデルは、同じ送信場エリア内の各受信機位置に最適なエネルギーポケットを形成するようにアンテナのアンテナ位相を制御することにより、全ての送信機が無線送電に使用するのに有用であり得るデータ構造である。三次元クラウドモデルは、全ての視覚的に認識された物体(人間及び家具等)のX、Y、Z座標及び各送信機のコンピュータビジョンソフトウェア及び/又は各送信機におけるアンテナ管理ソフトウェアにより特定された全ての受信機のX、Y、Z座標のリストを含むデータ構造であり得る。各物体のX、Y、Z座標と共に、モデルは、BLOBサイズ又は平均ピクセル色等の物体に関連する他の詳細を含み得る。
本開示の無線送電システムの一利点は、カメラ208が各送信機のコンピュータビジョンソフトウェアと共に1秒未満で物体を見て、物体の位置を認識し、X、Y、Z座標を特定し、次に、アンテナ202のアンテナ管理ソフトウェアが、電力波の送信を向け、物体が受信機である場合、物体の位置にエネルギーのポケットを形成するように、全ての送信アンテナの位相を高速で構成し得ることである。別の利点は、受信機が移動中である場合、アンテナ202が、移動中の受信機を辿るようにリアルタイムで全ての送信機アンテナの位相を高速で構成し得ることである。受信機が人間により携帯される携帯電話である場合、送信機は、人間がもはや携帯電話を携帯しなくなると、受信機の位置を送信し得る。カメラ208を送信機のコンピュータビジョンソフトウェアと共に使用して、システムは、送信アンテナをリアルタイムで向け直すことが可能であり、それにより、エネルギーポケットが受信機と共に効率的に移動することができ、したがって、受信機は電力の受信を維持することができる。
実施形態では、ユーザが電池なしのデバイスを有し、デバイが常時、電力を受ける必要がある場合、例えば、部屋の壁に取り付けられたLED照明を有する場合、LED照明又は電池を有さない同様のデバイスは、デバイス又はデバイスに結合された受信機においてエネルギーのポケットが形成される場合にのみ動作する。一状況では、ユーザが部屋に入り、送信機200とLED照明との間に立つ場合、LED照明は、送信機200が、無線電力が異なるルートから部屋を回りLED照明まで跳ね返るようにアンテナ202の送信アンテナの位相を再調整することができるまでオフになり得る。換言すれば、無線送電システムは、デバイスに直接あることによりデバイスに給電することができ、何らかの介在するものがある場合、無線送電システムの無線電力は、室内で他の物体から跳ね返ることができる。カメラ208をコンピュータビジョンソフトウェアと共に使用して、無線送電システムは、送信機200と受信機との間に人物又は何らかの介在するものがある場合、特に受信機が移動したとき又は受信機ユニットが移動中であるとき、送信機200のコンピュータビジョンソフトウェアは、常に受信機がどこにあるかを厳密に監視するため、はるかに高速に反応する。カメラ208は、常に受信機を視覚的に見て、次に、プロセッサ206のコンピュータビジョンソフトウェアは、その受信機のX、Y、Z座標をリアルタイムで計算し続け、受信機の位置に基づいて、受信機に常時及び/又は定期的に給電するように位相を変更する信号をアンテナに送信する。
熱カメラ動作を有する例示的なシステム構成要素
図3は、例示的な実施形態による、熱撮像カメラを使用して送信機の送信場内の物体を識別する例示的な無線送電システム300の構成要素を示す。図3について図1及び図2と併せて説明する。送信機302に関連する熱撮像カメラ314を使用する無線送電システム300は、送信機の送信場内の家畜等の人間及び他の生物の存在を考慮に入れて、無線送電の最も安全で最も効率的な特性を決定し得る。加えて、熱撮像カメラ314を使用する無線送電システム300は、電力波の電磁エネルギーの影響を受けやすい特定の機器及び他の価値ある物体を含み得る、他の外部の影響を受けやすい物体の存在を考慮に入れて、無線送電の特性を決定し得る。
無線送電システム300は、送信機302、外部マッピングメモリ304、充電すべき電子デバイス308に統合された受信機306を含む。送信機302は、通信信号310及び電力波312等の様々なタイプの波動を送信場に送信し得、送信場は、送信機302が電力波312を送信し得る二次元又は三次元空間であり得る。
加えて、無線送電システム300は、送信機302の送信野に重なる視野から熱放射を受信し、熱画像を生成し得る熱カメラ314を含む。熱画像は、熱放射から得られる温度データ(熱撮像データ)を含み得る。視野と送信場との重複は、視野の少なくとも幾つかの部分が送信機302の送信場内にもあることを意味するが、幾つかの実施形態では、視野は送信場を超えて延び得る。更に、送信機302の送信場は視野を超えて延び得る。熱カメラ314は、各視野の熱画像を形成する。
送信機302は、様々なタイプのデータ(例えば、熱マッピングデータ、熱撮像データ)を処理し通信するように構成し得る1つ又は複数の送信機プロセッサを含み得る。例えば、送信機プロセッサは、通信構成要素316により受信された通信信号310から熱マッピングデータを生成し、次に、熱カメラ314(又は熱カメラプロセッサ)から受信した熱撮像データに基づいて、送信機プロセッサは、電力波312の最も安全で最も効率的な特性を決定し得る。
一実施形態では、熱撮像カメラ314は、送信機302に物理的に関連し得(すなわち、接続し得るか、若しくはその構成要素であり得)、又はデバイスは、システム300及び/又は送信場の様々な状況を検出し識別するように構成し得る。次に、熱撮像データを送信機302に向けて生成し得、これは、送信機302による電力波312の生成及び送信に寄与し得る。熱撮像データは、送信機302が安全で確実且つ効率的な無線電力を受信機306に提供し、人間又は他の外部の影響を受けやすい物体が存在する位置への電力波の送信を回避するように、送信機302が様々な動作モード及び/又は電力波312を適切にどのように生成し送信するかを決定するのに役立ち得る。本明細書に詳細に説明するように、熱撮像カメラ302は、1つ又は複数の送信機302の送信機プロセッサによる後続処理のために、熱撮像カメラ動作中に形成される熱画像から導出される熱撮像データを送信し得る。追加又は代替として、1つ又は複数の熱撮像カメラプロセッサは、熱撮像カメラ314に接続又は収容し得る。熱撮像カメラプロセッサは、様々な一次データ処理ルーチンを実行するマイクロプロセッサを含み得、それにより、送信機プロセッサにおいて受信される熱撮像データは、部分的又は完全に、電力波312の生成に使用可能なマッピングデータとして予め処理されている。
熱カメラ314の視野内の熱画像は、通常、二次元(X×Y)ピクセルアレイにより記録される。専用熱撮像カメラ314は、長い波長(中及び長波長赤外線)に反応する焦点面アレイ(FPA)を使用する。最も一般的なタイプはInSb、InGaAs、HgCdTe、及びQWIP FPAである。FPAの分解能は、通常、光学カメラの分解能よりもかなり低く、大半の場合、160×120ピクセル又は320×240ピクセルである。熱撮像カメラ314は、1つのカラーチャネルを有する傾向を有し、その理由は、カメラが、一般に、赤外線放射の異なる波長を区別しない画像センサを使用するためである。結果として生成されるモノクロ画像は、場合により疑似色で表示され、その場合、信号の変化を表示するために、強度変化ではなく色の変化が使用される。
熱撮像カメラ314の仕様は、送信機302の送信場に重なる視野内の物体を検出するように選択し得る。仕様パラメータは、例えば、ピクセル数、測距限度又は物体の有効検出のための熱撮像カメラ314からの距離、ビデオ出力を提供するように動作する熱撮像カメラ314のフレームレート、画角(水平及び垂直に測定される)、最小分解可能温度差(MRTD)、スペクトル帯域、及びダイナミックレンジを含み得る。図3を参照して、熱撮像カメラ314の視野が、送信機302の送信場に重なる、任意の所与の瞬間で見られる送信機302の観測可能な環境の広がりであることを理解されたい。実施形態では、視野は、熱撮像カメラが熱放射に敏感な立体角であり得る。
熱撮像データは、ピクセルの二次元X×Yアレイの形態であり、基本レベルで、アレイ内の各ピクセルのアナログ及び/又はデジタル視覚画像データを含む熱撮像データを熱撮像カメラ314から取得し得る。実施形態では、熱撮像カメラ314により捕捉されたデータは、アレイ内の各ピクセルにより検出された赤外線エネルギー強度及び温度データを形成する赤外線エネルギーの変換に基づく各ピクセルの個々の温度値を含む。熱撮像データは、例えば、撮像センサの視野内の物体を分析するために、この基本ピクセルデータから導出されたデータを含むこともできる。この導出された熱撮像データは、一般に、物体の面積を表す数又は物体の位置成分を含むアレイ等の象徴的な性質のものである。赤外線エネルギーの複数のソースがあるため、熱撮像を使用して物体の正確な温度を取得することが難しいことがある。熱撮像カメラ314及び熱撮像カメラ314に組み込まれる又は通信するコンピュータビジョンプロセッサ(コンピュータビジョンソフトウェアを実行するプロセッサ)は、熱撮像データを解釈し、画像を構築するアルゴリズムを実行することが可能である。多くの場合、可視光撮像に向けて開発されたコンピュータビジョン技法を赤外線撮像に適用することもできる。
複数の熱撮像カメラ314を1つ又は複数の送信機302の送信場内の人間及び他の生物の検出に展開し得る。図3に示されるように、熱撮像カメラ314は、それぞれ、送信機302に物理的にそれぞれ関連し、異なる方向から送信機302の送信場内の物体の熱撮像、すなわち立体撮像を行う。熱撮像カメラ314は、送信機302の送信場に重なる異なる視野を有する熱画像を形成する。視差分析技法を利用して、2つ以上の熱撮像カメラ314により検出された物体の三次元(3D)座標を特定することができる。実施形態では、2つ以上の熱撮像カメラ314の第1の熱撮像カメラは、移動中の物体が視野にわたる変化に現れる(横移動)視野を有し得、2つ以上の熱撮像カメラ314の第2の熱撮像カメラは、物体の移動が遠近画像変化に現れる視野を有し得、より精度の低い移動測定を提供する。熱撮像カメラ314の一方又は両方に関連する画像処理及び送信機302の一方又は両方の撮像処理は、送信機302のグローバル座標系内の熱撮像カメラ314により検出される生物等の物体の3D位置を計算し得る。送信機302は、熱撮像カメラ314により検出された物体の計算された3D位置を、送信機302、受信機306、及びエネルギーのポケット318等の無線送信システム300の他のエンティティの3D位置と比較し得る。送信機302は、例えば、比較により、検出された生物が送信機302の所定の近傍内にあるか、又はエネルギーのポケット318に所定の近さにあることが示される場合、電力波312の電力レベルを調整すべきか否かを判断するに当たり、3D位置比較を使用し得る。生物又は別の外部の影響を受けやすい物体が送信機の所定の近傍内にあることが検出されると、送信機は、電力波の送信を低減又は停止する。また、生物若しくは別の外部の影響を受けやすい物体が送信機アレイと受信機との間にあることが検出されるか、又は生物若しくは他の外部の影響を受けやすい物体が受信機の所定の近傍内にあることが検出されると、送信機は、その受信機への電力波の送信を低減又は停止する。熱撮像データ及びビデオ撮像データは、同じ2D又は3D座標に重ねられて、生物の位置を識別する。記載されるシステムの一特徴は、電力波送信からのEM放射への生物の暴露を回避することである。
代替の実施形態では、複数の熱撮像カメラ314は、1つの送信機302に物理的に関連し得、又は複数の熱撮像カメラ314の少なくとも1つは、送信機302から離れて配置し得るが、送信機302に通信可能に結合し得る。複数の熱撮像カメラ314は、同じ高さ(例えば、両方とも床搭載送信機に物理的に関連する)又は異なる高さ(例えば、床及び天井に搭載された送信機にそれぞれ関連する)に配置し得る。複数の熱撮像カメラ314を使用した立体撮像は、例えば、移動の認識及び追跡に有用な物体の位置検出及び物体変位の検出の精度を改善し得る。例えば、2つの熱撮像カメラ314は、送信機302に物理的に関連する1つの熱撮像カメラ314と比較して、その送信機302からの生物の距離を検出するに当たり、感度の改善を提供することができる。
1つ又は複数の送信機302の送信場の立体撮像の別の利点は、障害物(テーブル等)が、熱撮像カメラ314のうちの第1の熱撮像カメラにより、送信機302の送信場内の生物又は他の物体のビューを部分的又は完全に遮蔽し得るが、そのシーンを異なる方向から見る熱撮像カメラ314のうちの第2の熱撮像カメラには物体がはっきりと見え得ることである。例えば、子供が、家具等の障害物により熱撮像カメラ34のうちの第2の熱撮像カメラの視野から遮断され得るが、熱撮像カメラ314のうちの第2の熱撮像カメラには可視であり得る。システムは、熱撮像カメラ314のうちの第2の熱撮像カメラにより得られた子供の座標を熱撮像カメラ314のうちの第1の熱撮像カメラと共有することができる。
本開示で使用される一技法は、所定の温度範囲内に入る温度値を有するピクセル又は温度極大内に入る温度値を有するピクセル等の所定の基準を満たす温度値を有するピクセルの空間的に連続したエリアを識別する。本開示では、「視覚的に連続したピクセル」という用語は、場合により、所定の基準を満たす温度値を有する熱画像内のピクセルの空間的に連続したエリアに使用される。視覚的に連続したピクセルの局所座標は、視野内の関連する物体の位置を表す。上述したように、視覚的に連続したピクセルに対応する、選択された画像細部に含まれる画像情報は、画像処理ソフトウェアにおいて「バイナリラージオブジェクト」(BLOB)として扱うことができる。BLOB又はBLOBの所定の特性は、1つのオブジェクトとしてデータベース(例えば、送信機302内のデータベース又は送信機302に結合されるデータベース)に記憶することができ、熱撮像ソフトウェアにおいてパターンとして扱うことができる。例えば、BLOBは、後に記録される熱画像に配置替えすることができる熱撮像データのパターンを表すことができる。
視覚的に連続したピクセルに関連する熱撮像データは、視覚的に連続したピクセルの組の様々な幾何学的特性を含むことができる。幾何学的な一特性は、二次元の平坦な薄層又は三次元固体の質量中心である重心である。別の特性はサイズであり、サイズは、視覚的に連続したピクセルの組内のピクセルの数により、視覚的に連続したピクセルの長さ及び幅により、又は視覚的に連続したピクセルの丸いパターンの半径により測定される面積により推定し得る。幾つかの実施形態では、送信機と同じ位置に配置されたカメラの視野の特定の割合に広がる人間又は他の外部の影響を受けやすい物体が識別されると、送信機は電力波の送信を停止する。これは、人間が送信機の前を近い距離で歩き得、したがって、視野のピクセルの特定の割合を表し、人間の完全な安全を保証するために、あらゆる電力波の送信を回避する必要がある状況が予期される場合に行われる。
更なる特性は形状であり、形状は、例えば、外観パターンライブラリから選択される構成ファイルであり得る。外観パターンライブラリは、異なる向き及び異なる距離から撮影された同じ物体の複数の構成ファイルを含み得、その物体を認識するに当たりより大きい柔軟性を提供する。更に、立体撮像を使用する場合、システムは、異なる視点から複数の熱撮像カメラにより取得された、視覚的に連続した体温ピクセル等の視覚的に連続したピクセルのパターンを比較し得る。システムは、これらのピクセルパターンを外観パターンライブラリ内の異なる構成ファイルと比較して、所与の物体又は所与の物体カテゴリの識別を確認することができる。外観パターンライブラリの構成ファイルは、送信機302のブートアップ後のこれらのファイルへのアクセスを容易にするために、送信機302内及び/又は外部マッピングメモリ304内のデータベースに記憶し得る。構成ファイルは、人物の視覚的パターンを表す温度、肌のトーン及び髪の色等の色、又は目及び口等の顔の特徴のパターンを含み得る。
視覚的に連続したピクセルのパターンは、熱撮像カメラの視野内の生物の存在を示すことができる。本開示で使用される場合、「視覚的に連続した体温ピクセル」は、人間及び/又は他の生物の存在を示す温度又は温度範囲に対応する温度値を有する熱画像内のピクセルの空間的に連続したエリアを指す。非限定的な例として、人間を検出するための視覚的に連続した体温ピクセルは、約36.5C(97.7°F)〜約37.5°C(99.5°F)の範囲又はその前後の温度値を有するピクセルとして定義し得る。体温に基づく温度への追加又は代替として、幾つかの実施形態では、「視覚的に連続した体温ピクセル」は、人間が装着した衣服の検出された温度等の通常の体温未満の人間の温度を含み得る。
視覚的に連続した体温ピクセルに基づいて生物を検出する技法は、暖かい物体としての視覚的に連続した体温ピクセルとより低温の背景との温度コントラストのみならず、視覚的に連続した体温ピクセルパターンの形状(例えば、人間の上半身形状の検出)、チューン(tune)にわたり追跡された視覚的に連続した体温ピクセルのパターンの移動(例えば、歩いている人物の検出及び他の人間の移動の検出)、及び生体認証技法(例えば、人間の身長に基づいて、視覚的に連続した体温ピクセルパターンをフィルタリングする)等の他のコンピュータビジョン技法に基づき得る。一般に、人間の体温に近い温度を表すBLOBは、静止していない場合、高確率で人間を表すものとして見なされ、電力波の送信はそれに応答して低減又は停止される。
人間及び生物を検出し認識する様々なコンピュータビジョン技法を無線送電システム300での熱撮像に適用し得る。例えば、送信機302は、追跡アルゴリズムを実施して、視覚的に連続した体温ピクセルに関連する物体が移動中であるか否かを判断(例えば、変位を判断)し得る。幾つかの実施形態では、熱画像の複数のフレームが、静止した背景画像を背にした視覚的に連続した体温ピクセルの変化するパターンを表示し得る。移動する、体温に近い物体は、人間等の外部の影響を受けやすい物体として見なされ、電力波送信は低減又は停止される。
システム300は、熱撮像カメラ314により形成された熱画像に基づいて、生物の存在及び/又は位置を検出する様々なコンピュータビジョン技法を利用し得、結果として生成される熱撮像データは視覚的に連続した体温ピクセルを具現化する。適する人間検出及び認識技法は、例えば、人間形状検出(例えば、頭部検出、顔検出、手検出、人間上半身検出)と呼ばれることがある人間外観パターン、人間生体認証属性(例えば、人間の身長)、人間移動検出、人間活動検出(例えば、静止姿勢、移動、及びオフセット)、及び体温検出(例えば、皮膚検出)を含む。
システム300は、2D熱撮像データ又は奥行き情報を組み込んだ3D撮像データに基づく物体追跡及び認識方法を利用し得る。システム300は、生物についての位置情報を提供する物体検出方法を利用し得、又は位置情報を提供しない物体認識方法を利用し得る。実施形態では、システム300において生物を検出する技法は、特定の人間を識別せず、人間を分類しない。代替的には、システム300は、無線送電を制御するために人間識別データ及び/又は人間分類データを提供する。例は、無線電力レベルを調整すべきか否かの判断において、幼児及び子供を成人から区別すること又は動き回る人間を動き回らない人間から区別することを含む。
システム300は、屋内3Dマッピングを利用して、送信機302の送信場に重なる環境のデジタル表現を再構築し得る。例えば、複数の熱撮像カメラにより形成された熱画像を処理して、3Dマッピング場を生成し、3Dマッピング場において、立体照合技法を使用して、点深さ(すなわち、3Dマッピング場での点の位置)が計算される。各送信機302は、送信機のサービスエリア(送信場)の熱撮像データに基づいて、ポイントクラウドモデル等の3D画像マップをそのデータベースに保持し得る。加えて、各送信機302は、通信信号310から熱マッピングデータを生成して、送信場の第2のタイプの3Dマップを作成し得る。複数の送信機302は、視覚撮像データ及び/又は熱マップデータを外部マッピングメモリ304にアップロードし得、外部マッピングメモリ304は、全ての送信機302から受信されたある位置での熱撮像データを組み込んだ三次元ポイントクラウドモデルを保持する3Dモデルサーバとして機能し得る。個々の送信機302は、3Dモデルを3Dモデルサーバからダウンロードして、全ての熱撮像カメラ及び他のセンサにより検出された物体のより正確な3D座標を提供し得る。これらの画像モデルは、生物並びにテーブル及び受信機302等の他の物体を含め、送信場内の物体の特徴を照合するにたり使用し得る。例示的な実施形態では、システム300は、疎特徴照合を使用して屋内3Dマッピングを行い、この照合では、幾つかの別個の点が連続フレームから抽出され、点間の幾何学的関係が見つけられる。
システム300は、コンピュータビジョンで使用されるプログラミング関数のライブラリを利用し得る。例えば、システム300は、OpenCV(オープンソースコンピュータビジョン)オープンソースコンピュータビジョンライブラリからのプログラミング関数を組み込み得、又は無線送電設置に向けてカスタマイズされたプログラミング関数を組み込み得る。例えば、異なるコンピュータビジョン関数が、天井搭載送信機に物理的に関連する熱撮像システム(例えば、頭部検出関数)と比較して、床レベル熱撮像システム(例えば、高さ認識関数)で使用し得、又は検出された物体の送信機からの異なる距離範囲において異なるコンピュータビジョン関数を使用し得る。
動作において、熱撮像カメラ314は、人物等の生物が送信機302、電力波312、及び/又はエネルギーのポケット318の所定の近傍内に入るか否かを検出し得る。一構成では、熱撮像カメラ314は、次に、送信機302又はシステム300の他の構成要素に、検出された物体に基づいて様々な動作を実行するように命令し得る。別の構成では、熱撮像カメラ314は、熱撮像データを送信機302に送信し得、送信機302は、いずれの動作を実行すべきか(例えば、エネルギーのポケットの調整、電力波送信の停止、電力波送信の低減)を決定し得る。例えば、人物が送信場に入ったことを熱撮像カメラ314が識別し、次に、人物が電力波312及び/又は送信機302の所定の近傍(予め定義される距離)内にいると判断した後、熱撮像カメラ314は、関連する熱撮像データを送信機302に提供し、送信機302に電力波312の送信を低減又は終了させることができる。別の例として、人物が送信場に入ったことを識別し、次に、人物がエネルギーのポケット318の所定の近傍内に来たと判断された後、熱撮像カメラ314は、送信機302に電力波312の特性を調整させ、エネルギーのポケット318に集中するエネルギー量を低減させ、ヌルを生成させ、及び/又はエネルギーのポケット318の位置を再位置決めさせる熱撮像データを送信機302に提供し得る。別の例では、システム300はアラームデバイス320を含み得、アラームデバイス320は、警告を生成し得、及び/又はデジタルメッセージを生成し、システムログ又はシステム300を管理するように構成された管理計算デバイスに送信し得る。この例では、人物が送信機302、電力波312、及び/又はエネルギーのポケット318の所定の近傍(予め定義される距離)に入っていることを熱撮像カメラ314が検出した後、又はシステム300の他の安全ではない若しくは禁止された状況を他の方法で検出した後、センサデータを生成し、アラームデバイス320に送信し得、アラームデバイス320は、警告をアクティブ化し、及び/又は通知を生成し、管理者デバイスに送信し得る。アラームデバイス320により生成される警告は、聴覚的フィードバック、視覚的フィードバック、触覚的フィードバック、又は何らかの組合せ等の任意のタイプの感覚フィードバックを含み得る。
例では、1つの熱撮像カメラ314は、時間の経過に伴い複数の熱画像を形成し、これらの画像は分析されて、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンを検出し、このパターンのエリアを特定する。視覚的に連続した体温ピクセルのパターンのエリアが、規定の閾値を超える場合、システム300は、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンに関連する生物の送信機302の禁止近傍を表すものとして、送信機302による無線送電を終了する。この実施形態の変形では、送信機302は、所定の体温範囲内にある熱撮像カメラ314の視野内のピクセルの総数を、これらのピクセルが空間的に連続しているか否かに関係なく、特定し、このピクセルカウントが所定の閾値を超える場合、無線送電を終了する。この実施形態の別の変形では、時間に経過に伴う一連の画像フレームに基づいて、送信機302は、所定の体温範囲内にある熱撮像カメラ314の視野内のピクセル総数の時間の経過に伴う傾向を特定し、ピクセルのこの総数の増大が所定の閾値を超える場合、無線送電を終了する。
別の例では、複数の熱撮像カメラ314は、視覚的に連続した体温ピクセルを含む熱画像を形成する。送信機302のプロセッサは、熱撮像カメラ314から熱撮像データを受信し、立体視分析を適用して、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンの三次元座標を特定する。プロセッサは、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンの重心を特定し、その重心とエネルギーのポケット318の所定の3D位置との距離を計算する。距離が第1の所定の閾値未満である場合、システムは電力波312の電力レベルを低減する。距離が、第1の所定の閾値よりも低い第2の所定の閾値未満である場合、システムは、電力波312の送信を終了する。
更なる例では、複数の熱撮像カメラ314は、それぞれ、視覚的に連続した体温ピクセルを含む、時間の経過に伴う一連の熱画像を形成する。送信機302のプロセッサは、熱撮像カメラ314から熱撮像データを受信し、熱画像フレーム内の背景画像要素から視覚的に連続した体温ピクセルを対比させて、視覚的に連続した体温ピクセルに関連する物体の移動を検出する移動追跡分析を適用する。更に、プロセッサは、立体視分析を適用して、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンの三次元座標を特定し、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンの重心を計算する。移動追跡分析により、視覚的に連続した体温ピクセルに関連する生物がエネルギーのポケット318に向かって移動していると結論付けられる場合、システムは、電力波312の電力レベルを低減する。立体視分析により、生物とエネルギーのポケット318の所定の3D位置との距離が所定の閾値距離未満であると判断される場合、システムは、電力波312の送信を終了する。
図4は、例示的な実施形態による、熱撮像カメラを使用して無線送電システムの送信機の送信場内の物体を識別する方法400を示す流れ図である。
第1のステップ402において、送信機は、電力波を所定の位置に送信する。このステップ402において送信された電力波は、三次元建設的干渉パターンに収束し、最終的に、所定の位置に1つ又は複数のエネルギーのポケットを形成し得る。一例では、所定の位置は、受信機に関連する位置である。所定の位置は、送信場内のどこに電力波を送信すべきかの決定に使用される、熱撮像データ又は熱マップデータ等のマッピングデータに含め得る。幾つかの実装形態では、所定の位置を含むマッピングデータは、送信機の内部又は外部にあるマッピングメモリに記憶し得る。幾つかの実装形態では、マッピングデータは、送信機プロセッサ又はセンサプロセッサによりリアルタイム又は準リアルタイムで生成し得る。加えて、幾つかの実装形態では、所定の位置を含むマッピングデータは、無線充電システムに関連するソフトウェアアプリケーションを通してユーザデバイスから提供し得る。
ステップ402の幾つかの実施形態では、送信機は、送信場において収束して、所定の位置にエネルギーのポケットを形成する電力波を送信すると共に、収束して、送信場内の第2の位置にエネルギーの第2のポケットを形成する電力波も送信し、第2の位置はエネルギーの第1のポケットの所定の位置とは別個である。すなわち、幾つかの場合、電力波は電力波のサイドローブを生成し得、サイドローブは、所定の位置に生成されるエネルギーの第1のポケットに加えて、1つ又は複数のエネルギーの第2のポケットを形成させる。幾つかの実装形態では、エネルギーの第1のポケットの所定の位置及びエネルギーの第2のポケットのそれぞれを有する第2の位置は、両方ともマッピングデータ(例えば、熱撮像データ、熱マップデータ)に含まれ、送信機のポケット形成位置を追跡する。波形生成及び送信技法を利用して、サイドローブの形成を回避又は低減し得るが、例示的な方法400等の本明細書に開示される無線送電の様々な実施形態は、これら及び他のタイプのエネルギーの第2のポケットが送信場に存在する場合、生物及び外部の影響を受けやすい物体を知的に保護し得る。
次のステップ404において、1つ又は複数の熱撮像カメラが、送信機の送信場内の熱画像を生成する。熱撮像カメラ又は熱撮像カメラに関連する一次処理回路は、熱撮像データを送信機に通信する。実施形態では、熱撮像カメラは、視覚的に連続した体温ピクセルを含む熱撮像データを送信機に通信し得る。実施形態では、熱撮像カメラは、熱画像内の視覚的に連続した体温ピクセルに関連する生物等の物体の存在及び/又は位置に関する、位置関連熱撮像データを送信機に通信し得る。
ステップ404の実施形態では、第1の熱撮像カメラは送信機の第1の位置に配置され、第2の熱撮像は、送信機の第1の位置から隔てられた第2の位置に配置される。実施形態では、第1及び第2のセンサは、熱画像内の視覚的に連続した体温ピクセルのパターンの位置を示す立体データを取得する。
実施形態では、熱撮像カメラは、送信機の送信場に重なる1つ又は複数の視野の、時間の経過に伴う複数の熱画像を形成する。実施形態では、熱撮像カメラは、熱画像内の視覚的に連続した体温ピクセルの移動を示す熱撮像データを送信機に通信する。
次のステップ406において、送信機は、熱画像内の温度データに基づいて送信場内の生物を識別する。別の実施形態では、送信機及び/又は熱カメラは、熱画像内の視覚的に連続する体温ピクセルに基づいて送信場内の生物を識別する。例として、1つ又は複数の熱撮像カメラは、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンを含む未処理の熱撮像データを取得し、未処理の熱撮像データを処理し、次に、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンに関連する生物の存在又は位置を示す情報を含む熱撮像データを生成し得る。
ステップ406の実施形態では、複数の熱撮像カメラは、立体熱撮像データを送信機に通信し、熱撮像カメラ又は送信機の一方又は両方は、視差分析を適用して、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンに関連する生物の三次元座標を特定する。
更なる実施形態では、1つ又は複数の熱撮像カメラは、生物の存在を示す、視覚的に連続した体温ピクセルのパターンを含む、異なる時間における一連の熱画像に基づいて、生物の変位又は移動を示す情報を含む熱撮像データを取得し得る。例では、送信機はこの移動情報を使用して、送信機等の無線送電システムの他の物体又は送信機により形成されるエネルギーのポケットの所定の位置に相対する生物の移動を検知する。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の熱撮像カメラ、送信機、又は両方は、重心、面積、長さ及び幅、半径、速度(熱画像の時系列での)、並びに形状等の熱的に連続した体温ピクセルのパターンの特性を計算し得る。
次のステップ408において、送信機は、識別された生物の電力波への近さを特定する。近さを計算するために、送信機は、識別された生物の位置と、送信機の送信場内に送信されている電力波との距離を計算する。次に、送信機は、生物の近さが電力波から予め定義される距離内にあると判断すると、電力波の電力レベルを調整する。一例では、予め定義される距離は、生物から送信機までの距離に対応する。別の例では、予め定義される距離は、生物から受信機までの距離に対応する。
別の実施形態では、送信機は、視覚的に連続した体温ピクセルに基づいて生物の存在を示す情報に基づき、電力波の特性を調整すべきか否かを判断する。実施形態では、送信機は、ステップ406において得られた生物の位置データを送信機の座標(例えば、一次元座標、二次元座標、三次元座標)と比較する。別の実施形態では、送信機は、ステップ406において取得された生物の位置データに関する情報を、電力送信波の所定の位置の座標(例えば、一次元座標、二次元座標、三次元座標、極座標)と比較する。実施形態では、送信機は、送信機からの生物の距離を計算し、距離が閾値近接値未満である場合、電力を低減又は終了する。実施形態では、送信機は、エネルギーのポケットの位置からの生物の距離を計算し、距離が閾値近接値未満である場合、電力を低減又は終了する。
ステップ408の別の実施形態では、送信機は、ステップ406において取得された生物の位置データに関する情報をエネルギーのポケットの位置の座標(例えば、一次元座標、二次元座標、三次元座標、極座標)と比較し、ステップ406において取得された生物の移動に関する情報を分析する。生物の移動に関する情報が、エネルギーのポケットの位置に向かう生物の移動を示す場合、送信機は、電力送信波の電力レベルを低減し、生物の位置に関する情報が、エネルギーのポケットの位置から閾値距離未満を示す場合、送信機は無線送電を終了する。
幾つかの実装形態では、ステップ406において、送信機は、生物又は外部の影響を受けやすい物体に関連するセンサデータ内の位置データを使用して、安全技法を適用して、電力波を調整すべきか否かを判断し得る。1つの安全技法は、許容最大電力レベル又はEMF暴露に対する規制限度又は他の限度を超えた誤差マージン(例えば、10%〜20%のマージン)を含み、生物が限度又は限度近くの電力レベルに暴露されないことを保証することである。別の安全技法は、障害物が熱撮像カメラの視野を遮る場合、電力波を調整する判断をすることである。
次のステップ410において、送信機は、前のステップ408において、生物の存在に関連する情報に基づいて電力波を調整すると判断した場合、1つ又は複数の動作を実行し得る。幾つかの場合、送信機は、前のステップ408において、電力波を調整すると判断した場合、所定の位置における電力波の電力レベルを低減する。幾つかの場合、送信機は、前のステップ408において、電力波を調整又は終了すると判断した場合、所定の位置への電力波の送信を終了する。幾つかの場合、送信機は、前のステップ408において、電力波を調整すると判断した場合、所定の位置における電力波のエネルギー量を低減する。幾つかの実施形態では、送信機は、前のステップ408において、電力波を調整すると判断した場合、生物又は外部の影響を受けやすい物体周囲の電力波の送信をリダイレクトする。追加又は代替として、送信機は、前のステップにおいて、電力波を調整すると判断した場合、送信機又は無線充電システムのアラームをアクティブ化し得る。
視覚的デバイス及び超音波デバイスを有する例示的なシステム構成要素
図5は、例示的な実施形態による、超音波トランスデューサを有する熱撮像カメラを使用して送信機の送信場内の物体を識別する例示的な無線充電システムの構成要素を示す。これより、図5について図1〜図3と併せて説明する。
システム500は、送信機502、外部マッピングメモリ504、及び充電すべき電子デバイス508を含み得る。送信機502は、通信信号510及び電力波512等の様々なタイプの波動を送信場に送信し得、送信場は、送信機502が電力波512を送信し得る二次元又は三次元空間であり得る。
システム500は、送信機502の送信場内の生物及び他の外部の影響を受けやすい物体を検出する超音波検出データを生成する1つ又は複数の超音波トランスデューサ516と共に、送信機の送信場の少なくとも一部内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の視覚的撮像データを生成する撮像センサ514を含む。次に、生物及び/又は外部の影響を受けやすい物体の位置は、視覚的撮像データ及び超音波検出器データに基づいて特定される。別の実施形態では、検出デバイスのこの組合せは、生物及び他の外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報を生成することができ、この三次元位置情報は、無線送電を制御するために送信機502により使用することができる。検出デバイスの組合せは、超音波のみ又は1つのみのカメラ若しくは他の撮像センサを使用する場合よりもはるかに効率的な物体検出及び位置特定を提供し、視覚的検出のみでは可能ではないか、又は超音波検出のみでは可能ではない送信機502の近くの特定の物体の信頼性の高い検出を可能にする。例えば、カメラなしの超音波は、人間及び他の生物と他の物体とを効率的に区別できないことがある。超音波なしの1つのカメラは、一般に、二次元画像データ内の物体の送信機502からの距離を検出せず、したがって、生物又は他の外部の影響を受けやすい物体の送信機502までの安全ではない近さを検出しない。
システム500は、送信機502の送信場に重なる視野からの放射を受信し得る撮像センサ514を含む。一実施形態では、撮像センサ514はビデオカメラであり得る。図17の実施形態では、撮像センサ514は、視野から熱放射を受信し得る熱撮像カメラであり得る。しかし、撮像センサが、撮像センサの視野内の他のタイプの放射に基づいて二次元(2D)視覚撮像データを取得することができる他のデバイスを含むことを理解されたい。更に別の実施形態では、撮像センサは可視光カメラである。送信機502の視野と送信場との重複は、視野の少なくとも幾つかの部分が、送信機502の送信場内にもあり得ることを意味するが、幾つかの実施形態では、視野は送信場を超えて延び得る。更に、送信機502の送信場は視野を超えて延び得る。
更に、システム500は超音波トランスデューサ516を含み、超音波トランスデューサ516は、撮像センサ514の視野に重なると共に、送信機502の送信場と重なる超音波スキャン領域内の物体の超音波検出データを捕捉する。超音波スキャン領域と視野との重複は、超音波スキャン領域の少なくとも幾つかの部分が視野内にもあることを意味するが、幾つかの実施形態では、超音波スキャン領域は視野を超えて延び得る。超音波スキャン領域と送信場との重複は、超音波スキャン領域の少なくとも幾つかの部分が送信場内にもあることを意味するが、幾つかの実施形態では、超音波スキャン領域は送信場を超えて延び得る。
実施形態では、超音波トランスデューサ516は、超音波スキャン領域内の物体の距離測定用の超音波エネルギーを生成する。以下の考察は超音波パルスを参照するが、超音波トランスデューサ516により送受信される超音波エネルギーが、連続波の形態をとり得ることを理解されたい。超音波パルスは、視野に重なる超音波スキャン領域内で生成される。これらのパルスの経路に物体がある場合、パルスの一部又は全ては、エコーとして送信機に反射して戻り、受信機経路を通して検出することができる。送信された超音波パルスと受信されたエコーとの時間差を測定することにより、システムは物体の距離を特定することができる。2つのエコーの位相差を測定することにより、システムは、例えば、参照角から測定される物体の角度を計算することができる。物体の計算された距離及び角度は、超音波トランスデューサ516間の中間点等の参照点からのベクトルとして表現することができる(本開示では、そのようなベクトルは物体の「位置ベクトル」と呼ばれることがある)。
一実施形態では、熱撮像カメラ514等の撮像センサは、送信機502に通信可能に結合され、送信機502に物理的に関連し得る(すなわち、接続し得、又はその構成要素であり得る)。幾つかの場合、熱撮像カメラ514は送信機502間の位置決めされて示されるが、様々な実施形態では、熱撮像カメラ514は、送信機502の筐体上又は筐体内に位置決めされる。撮像センサ514は、送信機502に対して熱撮像データ等の二次元撮像データを生成し、これは、送信機502による電力波512の生成及び送信に寄与し得る。更に、1つ又は複数の超音波トランスデューサ516は、送信機502に通信可能に結合され、送信機502に物理的に関連し得る(すなわち、接続し得、又はその構成要素であり得る)。超音波トランスデューサ516は、送信機502に対して超音波検出データを生成し、これは、送信機502による電力波512の生成及び送信に寄与し得る。送信機502は、熱撮像カメラ514からの熱撮像データと超音波検出データとの組合せを使用して、様々な動作モードを決定し、及び/又は電力波512を適切に生成し送信し得る。例えば、更に後述するように、熱撮像カメラ514からの熱撮像データと超音波検出データとの組合せは、送信機502が安全で信頼性が高く、且つ効率的な無線電力を受信機506に提供し得るような電力波512の生成及び送信を制御するに当たり、熱撮像カメラ514の視野内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報を特定し得る。
例示的なシステム500等の示される実施形態では、1つ又は複数の送信機502トランスデューサ516は、送信機502の内部構成要素である。幾つかの実施形態では、1つ又は複数の超音波トランスデューサ516は、送信機502の外部にあり得、有線又は無線接続を介して、超音波検出データを1つ又は複数の送信機502に通信し得る。熱撮像カメラ514及び超音波トランスデューサ516は、熱撮像データ及び超音波検出データをそれぞれ1つ又は複数の送信機502に提供し得、次に、送信機502のプロセッサは、このデータを共有して、電力波512の適切な形成及び送信を決定し得る。ホスト送信機502は、システム500内の他の検出デバイス及び/又は他のホスト送信機と物体検出データを送受信し得る。追加又は代替として、熱撮像カメラ514、超音波トランスデューサ516、又はホスト送信機502は、視覚的撮像データ、超音波検出データ、及び超音波検出データを用いての視覚的撮像データの処理から導出されるデータの1つ又は複数を1つ又は複数のマッピングメモリ504に送信又はから受信し得る。
超音波トランスデューサ516は、送信機502の送信機プロセッサによる続く処理のために、超音波検出データを送信し得る。追加又は代替として、超音波検出プロセッサは、1つ又は複数の超音波トランスデューサ516に接続又は超音波トランスデューサ516内に収容し得る。超音波検出プロセッサは、様々な一次データ処理ルーチンを実行するマイクロプロセッサを含み得、それにより、送信機プロセッサにおいて受信される超音波検出データは、電力波512の生成に使用可能なマッピングデータとして部分的又は完全に事前処理されている。
別の実施形態では、熱撮像カメラ514及び超音波トランスデューサ516は、検出データを他の検出デバイスから受信するプロセッサを含み得、検出デバイスの組合せから送信機プロセッサにおいて受信される検出データは、電力波512の生成に使用可能なマッピングデータとして部分的又は完全に事前処理されている。例えば、熱撮像カメラ514及び超音波トランスデューサ516は、熱撮像カメラ514からの二次元撮像データ及び超音波トランスデューサ516からの超音波検出データの両方を受信し、熱撮像カメラ514の視野内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報を特定するプロセッサを含み得る。
図5を参照して、超音波スキャン領域が超音波の領域に限定されず、超音波トランスデューサ516からの他の方向を含み得、撮像センサの視野から断面を超えて遠くに延び得ることを理解されたい。超音波スキャン領域は、送信機502の送信場及び熱撮像カメラ514の視野と重なるが、これらの他の領域よりも大きい又は小さい広がりを有し得る。一般に、超音波信号波長は、届く範囲が比較的狭く、超音波は屋内環境での距離測定によく適する。
超音波トランスデューサ516は、送信機502に物理的にそれぞれ関連し、熱撮像カメラ514の視野と重なり、送信機502の送信場と重なる超音波スキャン領域において超音波を送信する。超音波のエコーは、生物又は外部の影響を受けやすい物体等の超音波スキャン領域内の1つ又は複数の物体により反射され得る。実施形態では、各超音波トランスデューサ516は、超音波パルスを送信し、送信されたパルスのエコーを受信するのに必要な時間を使用して、物体の距離を特定する。超音波ソフトウェアは、物体検出データを超音波トランスデューサ516から受信し、超音波トランスデューサ516からの超音波検出測定の位相差に基づいて、視差分析を実行し得る。この分析に基づいて、システムは、検出された各物体の位置ベクトルを生成する。実施形態では、位置ベクトルは、送信機502の視野内の物体の三次元位置情報を指定するのに使用することができるグローバル座標系内の位置である。
実施形態では、超音波トランスデューサ516は、撮像センサ514の視野のX−Yエリアに平行する線に沿って配置される。実施形態では、撮像センサ514は実質的に、超音波トランスデューサ516間の中間的に配置される。示されていない別の実施形態では、超音波トランスデューサ516は、送信機502の送信機筐体の右縁部及び左縁部の近くに配置し得、撮像センサ514は、超音波トランスデューサ516に沿って、実質的にそれらの中間点に配置し得る。
図6は、例示的な実施形態による、超音波トランスデューサを使用して送信機の送信場内の物体を識別する無線送電システム600の構成要素を示す。
実施形態では、センサプロセッサ又はASICが送信機(Tx)602内に統合される。幾つかの実施形態では、Tx602のASIC及び/又はセンサプロセッサは、シリアル周辺インターフェース(SPI)インターフェースを使用して超音波トランスデューサ604(左側のトランスデューサ「UT−L」)及び超音波トランスデューサ606(右のトランスデューサ「UT−R」)にコマンドを通信し、これらからデータを受信する。
様々な実施形態では、超音波センサ構成要素は、超音波パルス(又はping)を送信し、トランスデューサ604、606の超音波スキャン領域内の物体からのこれらのパルスのエコーを受信するに当たり、タイミングがとられたステップシーケンスを提供する。実施形態では、シーケンスは時系列で以下のステップを含む:(1)UT−L604は、SPI616により命令されるように、超音波パルス(ping)608を送信し、(2)UT−L604は超音波パルスのエコー610を受信し、(3)UT−R606は、SPI620により命令されるように、超音波パルス(ping)612を送信し、(4)UT−R606は超音波パルスのエコー614を受信する。実施形態では、ステップ(2)及び(4)には、送信場内の任意の物体からのエコーの収集を完了するのに十分な時間が割り当てられ、直後に次の送信ステップが続く。ステップ(4)の完了後、シーケンスは繰り返される。
実施形態では、ステップ(3)及び(4)中、UT−R606がpingを送信し、エコーを受信しているとき、UT−L604は、ステップ(1)及び(2)中に前に受信したエコー610に基づいて、エコーデータ618をTx602に通信し得る。同様に、ステップ(1)及び(2)中、UT−L604がpingを送信し、エコーを受信しているとき、UT−R604は、ステップ(3)及び(4)中に前に受信したエコー614に基づいて、エコーデータ620をTx602に通信し得る。
このタイミングがとられたシーケンスにより、超音波トランスデューサ604及び606は、互いに干渉せずに、同じ周波数を使用して信号を送受信することができる。代替的には、超音波トランスデューサ604及び606は異なる周波数で動作し得る。
実施形態では、超音波トランスデューサは、熱撮像マネージャと非同期で動作するが、これらのデバイスのタイムスタンプは、熱撮像データ及び超音波データを送信機に報告して、同意に取得したデータを識別する。実施形態では、熱撮像カメラのコンピュータビジョン処理及び超音波トランスデューサの超音波処理は集合的に、短いサイクル時間内で動作する。例示的な実施形態では、視覚的撮像及び超音波検出のシステムのサイクル時間は、毎秒9サイクル〜毎秒30サイクルであり得る。有利なことに、システムは、生物及び外部の影響を受けやすい物体を認識し、この情報に基づいて電力波の送信を高速で調整する。実施形態では、システムは、視覚的撮像及び/又は超音波検出を介して電磁場(EMF)暴露リスクを識別してから90ミリ秒以内に、無線送電を終了又はその電力レベルを制限する。
別の実施形態では、システムは、送信機に対して定義されるグローバル座標系を含む。このグローバル座標系では、検出された物体の位置ベクトルは、物体と送信機との間の距離を測定することができる。実施形態では、グローバル座標系は、送信機が座標(0,0,0)に関連するデカルト座標系である。撮像センサからの二次元視覚撮像データは、グローバル座標系内の超音波トランスデューサからの超音波検出データと相関付けて、撮像センサの視野内の検出された物体(生物又は外部の影響を受けやすい物体等)の三次元位置情報を導出し得る。
図7は、例示的な実施形態による、熱撮像カメラ及び超音波トランスデューサを有する無線送電システム700の概略図である。
左の超音波トランスデューサ704、右の超音波トランスデューサ706、及び熱撮像(赤外線)カメラ702は、軸714に沿って配置される。赤外線カメラは、超音波トランスデューサ704と706との間の略中間点に配置される。超音波トランスデューサ704及び706のそれぞれは超音波パルスを送信し、超音波パルスは物体708から反射され、これらのパルスのエコーがトランスデューサに反射する。各トランスデューサは、受信されたエコーの振幅及び経過時間を検出する。超音波パルスのリターンの経過時間は、超音波トランスデューサからの物体の距離を示す。三角測量アルゴリズムを利用して、トランスデューサ704、706による読み取り値間のオフセット時間に基づいて、物体708の「超音波角」を識別し得る。本開示では、「超音波角」とは、超音波センサにより検出された物体の位置に対するベクトルの角度を指す。したがって、図7の例示的な構成では、物体708は、トランスデューサ704へのエコーのリターン時間がそれに応じて長くなることにより示されるように、トランスデューサ704よりも706に近い。したがって、物体708からのエコーを処理するに当たり、システムは、左の超音波トランスデューサ704から物体708へのベクトル716を特定し、右の超音波トランスデューサ706から物体708へのベクトル718を特定する。
測距デバイスとして動作している超音波トランスデューサは、超音波スキャン領域内の多くの物体からのエコーを検出し、関連する距離測定値を有するこれらのエコーのリストを保持し得る。しかし、所与の物体は、その物体の特性である振幅の超音波エコーを提供することができる。トランスデューサ704、706からのエコー読み取り値を比較して、同じ物体により生成されたエコーを識別することができる。このようにして、システムは、物体708等の共通の物体に関連する対応するエコーの対を識別し分析することができる。
赤外線カメラ702により検出された物体は、水平位置、すなわち、赤外線カメラの視野からX軸712に沿った位置により定義し得る。例えば、水平位置は、更に後述するように、熱撮像カメラ702により検出された視覚的に連続したピクセルのパターンの重心のX座標であり得る。参照線又は法線710が、軸714に垂直に赤外線カメラ702から延びる。赤外線カメラ702の視野内の物体の水平角は、法線710に対して定義し得、例えば、法線710上に位置する物体は視野の中心にある。本開示では、熱撮像カメラ702の視野内の物体の水平位置への角度、例えば、線720の角度Aは「視角」と呼ばれる。
熱撮像カメラが超音波トランスデューサ間の中間点に位置する実施形態では、「超音波角」は、視角の定義に使用されるグローバル座標系において同じ法線710を参照して定義することができる。法線710上に位置する物体は、超音波トランスデューサ704及び706から等距離であり、したがって、この物体からのエコーは、同じ経過時間測定値を有する。図7の構成では、システム700は、物体708の三角測量に基づいて超音波角Aを特定する。
視角は、物体を識別するに当たり、超音波角と比較することができる。熱撮像カメラ702により検出された物体708の視角が、超音波トランスデューサ704、706により検出された物体の超音波角に実質的に対応する場合、超音波トランスデューサにより検出された物体が、熱撮像カメラにより検出された物体と同じである確率が高い。
図8は、幾つかの視覚的に連続した人間の体温ピクセルパターンを表示する熱撮像カメラの視野の二次元X−Yグリッドである。
熱撮像カメラの視野内の例示的なサーモグラフィ画像800が示される。サーモグラフィ画像800は、X軸及びY軸に沿って配列されたピクセル820の矩形グリッドを示す。各ピクセルは、赤外線エネルギーの測定値に基づいて、関連する数値を有し、この値は対応する温度を示す。実施形態では、様々な温度値のピクセルは、疑似色を使用してサーモグラムで表示される。実施形態では、熱撮像データを分析して、定義された範囲内の温度値を有するピクセルのパターンを識別する。定義された温度範囲内のピクセルは、視覚的に連続したピクセルのパターンでグループ化される。実施形態では、温度範囲は、温度値特性を用いて、人間の体温、すなわち、視覚的に連続した体温ピクセルを識別するように選択される。
視覚的に連続した体温ピクセルの複数のパターンは、熱撮像カメラの視野内に配列し得る。視野800のサーモグラフィ画像は、視覚的に連続した体温ピクセルの大きく高い中心パターン802及び小さく低くサイドにあるパターン804、806を含む視覚的に連続した体温ピクセルの3つのパターンを含む。サーモグラフィ画像800は、例えば、パターン802に対応する人間の頭部及びパターン804、806に対応する人間の頭部等の人間の特徴を示し得る。
実施形態では、システムは、様々な特性(象徴的な熱撮像データ)について視覚的に連続した体温ピクセルのパターンを分析する。これらの特性は、例えば、視覚的に連続した体温ピクセル802の重心808の二次元位置、視覚的に連続した体温ピクセル804の重心810の二次元位置、及び視覚的に連続した体温ピクセル806の重心812の二次元位置を含み得る。
実施形態では、図5のシステム500は、これらの二次元熱撮像データを、視覚的に連続した体温ピクセルに対応する物体(生物又はし得物の四肢若しくは特徴)の超音波トランスデューサ516によるセンサ測定値と組み合わせて、三次元位置を取得する。これらの超音波測定値のそれぞれは、パターン802、804、及び806に対応する物体の1つへの距離を識別する。超音波角は、重心808、810、及び812の水平位置に対応する視角に相関付けて、所与の超音波読み取り値が熱撮像データに関連する物体の1つに対応することを確認し得る。検出された物体の対応性を確認するに当たり、超音波振幅測定値を使用することもできる。実施形態では、超音波測距により特定された距離を重心808、810、及び812のX及びY座標と組み合わせて、視覚的に識別された物体のそれぞれの三次元(X,Y,Z)座標を特定する。
判断マネージャ構成要素を使用する例示的な実施形態
図9は、例示的な実施形態による無線送電システム900の構成要素のアーキテクチャ例を示す。
無線送電システム900の構成要素は、撮像センサ、2つの超音波トランスデューサ、及びこれらのデバイスの出力を処理する判断マネージャを含み得る。一実施形態では、画像センサはビデオカメラとして動作し得る。TX電力制御機構938は、送信機により送信される電力波を制御するように構成される。実施形態では、送信機は、少なくとも2つのアンテナを通して電力波を送信する。電力波は、三次元空間で収束して、受信機のアンテナ要素により受信されるようにエネルギーのポケットを形成し、受信機はエネルギーのポケットから電力を収穫するように構成される。判断マネージャ930は、判断932をTX電力制御機構938に通信するように構成される。実施形態では、判断機構832は、送信機の送信場内の1つ又は複数の物体(例えば、生物、障害物)について判断マネージャ930により決定された三次元位置情報に基づいて、電力波の電力レベルを調整すべきか否かをTX電力制御機構938に命令する。更に、判断マネージャ930は、送信場内の1つ又は複数の物体の三次元座標934をTX電力制御機構938に通信し得る。
実施形態では、判断マネージャ930によりTX電力制御機構938に通信される判断932は、以下の1つである:(a)電力波の最高電力レベルを維持する判断、(b)電力波の電力レベルを低減する判断、又は(c)電力波の送信を終了する判断。選択肢(b)又は(c)では、判断932を受信するとすぐに、TX電力制御機構938は、コントローラによる電力波の送信を低減又は終了し、それにより、システムの安全性を高める。電力波の電力レベルを低減する判断である選択肢(b)は、例えば、判断マネージャ930により計算された三次元位置情報に基づいて送信機からの生物の計算された異なる距離に基づいて、電力レベルの異なるレベルの低減を含み得る。
システム900のアーキテクチャ及び機能をまとめると、判断マネージャ930は、視覚的撮像データ918(カメラにより捕捉された画像データ)をコンピュータビジョン(CV)モジュール914から受信し、超音波データ920を超音波処理(US)モジュール916から受信する。プロセッサを含む判断マネージャ930は、視覚的撮像データ918を処理して、ビデオカメラの位置に対するビデオカメラにより捕捉された画像データにおける物体の第1の組の座標を識別し、超音波データ920を処理して、ビデオカメラの位置に対する超音波センサにより捕捉された画像データにおける物体の第2の組の座標を識別する。一実施形態では、判断マネージャ930のプロセッサは、視覚的撮像データ918及び超音波データ920を処理して、送信機の送信場内の物体の三次元位置情報を計算する。別の実施形態では、判断マネージャ930のプロセッサは、第1及び第2の組の座標に基づいて送信機の送信場内の物体の三次元位置情報を計算する。
判断マネージャ930は、計算された三次元位置情報に所定の基準を適用して、判断932を提供し得る。CV914は、CV914が赤外線カメラ902から受信する二次元撮像データ(例えば、X−Y熱撮像データ)908に基づいて、視覚的撮像データ918を生成する。US916は、US916が左の超音波送信機904(US−T(L)904)及び右の超音波送信機906(US−T(R)906)からそれぞれ受信するエコーデータ(左)910及びエコーデータ(右)912に基づいて、超音波データ920を生成する。
実施形態では、TX電力制御機構938及び判断マネージャ930は、無線電力送信機に物理的に関連する(すなわち、接続されるか、又はその構成要素である)。赤外線カメラ902は、送信機に通信可能に結合され、送信機に物理的に関連し得る(すなわち、接続し得、又はその構成要素であり得る)。IR−C902は、送信機の筐体上若しくは筐体内に位置決めし得、又は送信機に通信可能に結合されるが、送信機とは物理的に別個であり得る。同様に、US−T(L)904及びUS−T(R)906も送信機の筐体上若しくは筐体内に位置決めし得、又は送信機に通信可能に結合されるが、送信機とは物理的に別個であり得る。実施形態では、IR−C902、US−T(L)904、及びUS−T(R)906は送信機の筐体に取り付けられ、IR−C902は、US−T(L)904とUS−T(R)906との間の略中間点に配置される。コンピュータビジョンモジュール914は、赤外線カメラ902に接続若しくは赤外線カメラ902内に収容し得、又はIR−C902から物理的に別個であり得る。同様に、超音波処理モジュール910は、US−T(L)904及びUS−T(R)906の一方若しくは両方に接続されるか、若しくは内部に収容される1つ若しくは複数のプロセッサモジュールであり得、又は超音波トランスデューサとは物理的に別個であり得る。
赤外線カメラ902は、赤外線放射を使用して二次元画像を形成する。赤外線カメラ902は、可視光に最も近い電磁スペクトルの近赤外線部分を使用する近赤外線カメラであってもよく、又は遠赤外線領域で一般に動作する熱赤外線カメラであってもよい。実施形態では、IR−C902は、カメラの視野内の物体の熱画像を捕捉し、X、Y熱撮像データ908としてこれらの熱画像を二次元ピクセルアレイに記録する。アレイ内の各ピクセル又はフォトサイトは、赤外線エネルギー強度を検出し、IR−C902は、赤外線エネルギーの変換に基づいて各ピクセルの個々の温度値を記憶する。赤外線撮像の更なる詳細については上述されている。
判断マネージャ930の動作において特に重要な視覚的撮像データ918としては、送信機の送信場内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の存在を示すデータ及び送信機の送信場内の障害物の存在を示すデータが挙げられる。熱撮像は、赤外線カメラ902の視野内の暖かい物体として生物を識別することにおいて特に有用であるが、熱撮像は、障害物の識別に使用することもできる。更に、超音波撮像は、障害物の存在、構成、及び位置についての有用な超音波データ920を提供して、視覚的撮像データ918を補完することができる。
コンピュータビジョンモジュール914は、コンピュータビジョン技法を適用して、X、Y熱撮像データ918に基づいて視覚的撮像データ918を取得する。一般に、熱撮像データ908は三次元撮像データを含まないため、視覚的撮像データ918は、X、Y熱撮像データ908の二次元又は一次元特性に関連する。実施形態では、CV914は、熱撮像データ908を分析して、IR−C902の視野内の1つ又は複数の物体を検出する(本開示では、そのような視覚的に識別された物体は「視覚的物体」と呼ばれることがある)。一実施形態では、CV914は、熱撮像データ908を分析して、視覚的に連続したピクセルのパターンを検出する。例えば、CV914は、熱撮像データ908を分析して、図8に示されるパターン802、804、806等の視覚的に連続した体温ピクセルのもう1つのパターンを検出し得る。CV914は、面積、重心、長さ、及び幅等の幾何学的特性について、視覚的に連続した体温ピクセルの任意の識別されたパターンを分析し得、この分析に基づいて視覚的撮像データを判断マネージャ930に提供し得る。
更に、CV914は、記憶された構成との一致を探すために、視覚的に連続したピクセルのファイルを構成ファイルと比較し得る。例えば、CV914は、人間形状検出(例えば、頭部検出、顔検出、手検出、人間上半身検出)と呼ばれることがある、視覚的に連続した体温ピクセルの構成を人間外観パターンと比較し得る。代替的には、人間外観パターン分析等のこれらのコンピュータビジョン分析の幾つかは、判断マネージャ930により実行し得る。加えて、判断マネージャ930は、人間生体認証属性(例えば、人間の身長)、人間移動検出、人間活動検出(例えば、静止姿勢、移動、及びオフセット)、及び体温検出(例えば、皮膚検出)等の人間を認識する他のコンピュータビジョン技法を使用し得る。二次元視覚的撮像データ918と超音波データ920から取得される奥行き情報とを組み合わせて、三次元位置情報を導出することは、これらの技法の幾つかにとって極めて重要であることができる。
超音波処理モジュール916は、US−T(L)904から得られるエコーデータ(左)910及びUS−T(R)906から得られるエコーデータ(右)910を分析して、US−T(L)904及びUS−T(R)906の超音波スキャン領域内の物体についての超音波データ920を導出する。通常、超音波データは、US−T(L)904及びUS−T(R)906により検出された物体のリストのベクトルデータを含む(本開示では、超音波を通して識別されたそのような物体は、「超音波物体」と呼ばれることがある)。実施形態では、各超音波物体のベクトルデータは、検出された物体のそれぞれの距離及び超音波角を含む。実施形態では、超音波処理モジュール916は、対になったデータが同じ超音波物体に関連するとの判断に基づいて、US−T(L)904からの物体検出データをUS−T(R)906からの物体検出データと対にする。
実施形態では、判断マネージャ930は、視覚的物体の視覚的撮像データ918を超音波物体の超音波データ920と比較する。判断マネージャ930は、図7を参照して上述したように、様々な技法を使用して、視覚的物体を超音波物体に関連付け得る。例えば、判断マネージャ930は、IR−C902の視野内の所与の視覚的物体の視角と、所与の超音波物体の超音波角との間の対応性を探し得る。実施形態では、判断マネージャは、コンピュータビジョンモジュール914から受信される視覚的物体の重心のX、Y座標に対応する水平位置を使用して、視覚的物体への視角を特定し、そのX、Y位置への視角を計算する。視角が超音波角に対応する場合、判断マネージャは、視覚的物体が超音波物体に対応すると判断し得る。
実施形態では、判断マネージャ930による視覚的撮像データ918に含まれるX−Y位置情報と超音波データ920に含まれる超音波ベクトルとの比較は、主に実質的に水平の位置情報のベースに基づく。実施形態では、視覚的撮像データ918に含まれる視覚的物体の視角は、視覚的物体の実質的に水平のX軸位置に対応する。同様に、実施形態では、超音波データ920に含まれる超音波物体の超音波角は、超音波トランスデューサ904及び906の水平ゾーン及びこれらの超音波トランスデューサの超音波スキャン領域内の位置に対応する。実施形態では、これらの検知特性は、送信機及び送信機の送信場と同じ一般的な高さである、例えば、地面レベルの送電である物体を最も正確に検知するように設計される。
視覚的物体が超音波物体に対応すると判断マネージャ930が判断する場合、判断マネージャ930は、関連する視覚的撮像データ918及び超音波データ920を使用して、対象の物体のX、Y、Z位置座標等の三次元位置情報を計算し得る。三次元位置情報は、X、Y熱撮像データ908の一連のフレームを分析することにより得られる物体の移動についての三次元データ;物体の面積、長さ、及び幅;パターン認識データ等の物体のX、Y、Z位置座標を超えた様々な他の三次元情報を含むことができる。
別の実施形態では、判断マネージャ930は、IR−C902の視野内の複数の視覚的物体を識別し得、視覚的物体を分析して、関係を探し得る。例えば、判断マネージャは、複数の視覚的に連続した体温ピクセルが、所与の生物の異なる特徴(頭部及び手等)に対応するか否か又は複数のパターン視覚的に連続した体温ピクセルが2つ以上の生物に対応するか否かを分析し得る。判断マネージャ930による視覚的撮像データ918の超音波データ920との比較は、この分析の重要な要素である。例えば、超音波データ920との比較は、視覚的に連続した体温ピクセルの第1のパターンが、視覚的に連続した体温ピクセルの第2のパターンよりもIR−C902からかなり異なる距離に配置されることを示し得、これらのパターンが異なる物理的物体を識別することを示す。
実施形態では、判断マネージャはまた、3Dモデル936をTx電力制御機構から又は外部マッピングメモリ等の無線送電システムの別の構成要素から受信し得る。例えば、複数の送信機は、1つ又は複数の判断マネージャ930と通信して、部分的に、視覚的撮像データ及び超音波データから導出された三次元位置情報に基づいて、ポイントクラウドモデル等の3D画像マップを保持し得る。加えて、各送信機は、通信信号から熱マッピングデータを生成して、送信場の第2のタイプの3Dマップを作成し得る。複数の送信機は、視覚的撮像データ及び/又は熱マップデータを外部マッピングメモリにアップロードし得、外部マッピングメモリは、位置における全ての送信機から受信された熱撮像データを組み込んだ三次元ポイントクラウドモデルを保持する3Dモデルサーバとして機能し得る。個々の送信機は、3Dモデルを3Dモデルサーバからダウンロードして、全ての熱撮像カメラ及び他のセンサにより検出された物体のより正確な3D座標を提供し得る。判断マネージャ930は、判断932を決定するに当たり、この3Dモデルを、視覚的撮像データ918及び超音波データ920を分析することから得られる三次元位置情報と比較し得る。
実施形態では、判断マネージャ930は、通知を無線送電システム900の構成要素に通信し得る。例えば、判断932は、判断マネージャによるTX電力制御機構938への通知として見なすことができる。Tx電力制御機構は、判断マネージャ930から受信したこの及び他の情報を、無線送電システム900の動作を監督する無線送電マネージャ940に転送し得、任意選択的に、アンテナの組等の無線送電システムの他の要素に転送し得る。例えば、TX電力制御機構938は、クラウド942を介して無線送電マネージャ940に通知を通信し得、クラウド942は、インターネットクラウド、ビジネスクラウド、又はサービスプロバイダクラウドであり得る。無線電力管理システムは、これらの通知及び他の情報をサーバ944に記憶し得る。
図10は、例示的な実施形態による、超音波トランスデューサを有する熱撮像カメラを使用して無線送電システムの送信機の送信場内の物体を識別する方法1000を示す流れ図である。
無線電力システムの送信機は、生物が1つ又は複数のエネルギーのポケット、電力波、及び/又は送信機の近くにあるか否かを集合的に検出する熱撮像カメラ及び超音波検出器を含み得る。これらの状況では、システムは、カメラにより生成された熱撮像データ及び超音波トランスデューサにより生成された超音波検出データを分析して、送信機の送信場内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の3D位置情報を特定し得る。この三次元位置情報は、幾つかの追加又は代替の動作の中でも特に、送信機に電力波の電力レベルを低減させるか、又は電力波を終了させ得る。
第1のステップ1002において、カメラは、カメラの視野内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の熱撮像データを取得する。カメラの視野は、送信機の送信場と重なる。幾つかの実施形態では、カメラは二次元熱撮像データを取得する。実施形態では、カメラは、送信機の送信場に重なるカメラの視野内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の二次元熱撮像データを取得する。
ステップ1002の実施形態において、カメラは、視覚的に連続したピクセルを含む熱撮像データを取得する。様々な実施形態では、カメラは熱撮像カメラである。実施形態では、熱撮像データは、熱撮像カメラの視野内の生物の二次元位置を示す、視覚的に連続した体温ピクセルを含む。実施形態では、カメラは1つの熱撮像カメラであり、このカメラは、視覚的に連続した体温ピクセルに関連する、生物等の物体の存在及び/又は位置に関する二次元熱撮像データを送信機に通信し得る。
実施形態では、カメラは、送信機の送信場と重なる1つ又は複数の視野の時間の経過に伴う複数の熱画像を形成する熱撮像カメラである。実施形態では、熱撮像カメラは、熱画像における視覚的に連続した体温ピクセルの移動を示す熱撮像データを送信機に通信する。
第2のステップ1004において、送信機と通信する少なくとも1つの超音波トランスデューサは、超音波スキャン領域内の1つ又は複数の物体の超音波検出データを捕捉する。実施形態では、超音波スキャン領域は、撮像センサの視野及び送信機の送信場と重なる。
ステップ1004の実施形態では、第1の超音波トランスデューサは、超音波スキャン領域における1つ又は複数の物体の第1の超音波検出データを捕捉し、第2の超音波トランスデューサは、超音波スキャン領域における1つ又は複数の物体の第2の超音波検出データを捕捉する。実施形態では、第1の超音波検出データ及び第2の超音波検出データは処理されて、1つ又は複数の物体の測距情報を提供する。実施形態では、第1の超音波検出データ及び第2の超音波検出データは処理されて、1つ又は複数の物体の超音波角を提供する。実施形態では、ステップ1002のカメラは、第1の超音波トランスデューサと第2の超音波トランスデューサとの間の略中間的に配置される。
実施形態では、ステップ1002において、カメラは、撮像センサの視野のX−Yが図を内の生物又は外部の影響を受けやすい物体の熱撮像データを取得し、ステップ1004において、第1の超音波トランスデューサ及び第2の超音波トランスデューサは、X−Y画像エリアに平行する線上に配置される。X−Y画像エリアに平行する線上に配置された第1の超音波トランスデューサ及び第2の超音波トランスデューサは、超音波スキャン領域内の1つ又は複数の物体の超音波検出データを捕捉する。
次のステップ1006において、送信機のプロセッサ又は送信機と通信するプロセッサは、熱撮像データ及び超音波検出データに基づいて、生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報を特定する。
ステップ1006の実施形態では、2つの超音波トランスデューサは、超音波スキャン領域内の1つ又は複数の物体の超音波検出データを捕捉し、プロセッサは、1つ又は複数の物体の超音波角を特定する。幾つかの実施形態では、プロセッサは、カメラからの熱撮像データにおける生物又は外部の影響を受けやすい物体の視角を特定し、超音波検出データは、カメラからの1つ又は複数の物体の超音波角を含む。送信機のプロセッサは、生物又は外部の影響を受けやすい物体の視角を1つ又は複数の物体の超音波角との相関を特定して、1つ又は複数の物体が生物又は外部の影響を受けやすい物体に対応すると判断する。
ステップ1006の実施形態では、送信機に関連する判断マネージャは、熱撮像データ及び超音波検出データに基づいて生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報を特定する。
次のステップ1008において、送信機は、熱撮像データ及び超音波検出データに基づいて生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報に基づいて、電力波の送信を制御する。ステップ1008の実施形態では、送信機は、ステップ1006において取得された生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置データを送信機の座標(例えば、一次元座標、二次元座標、三次元座標)と比較する。実施形態では、送信機は、送信機からの生物又は外部の影響を受けやすい物体の距離を計算し、距離が閾値近接値未満である場合、電力を低減又は終了する。ステップ1008の別の実施形態では、送信機は、ステップ1008において取得された生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置データに関する情報をエネルギーのポケットの所定の位置の座標(例えば、一次元座標、二次元座標、三次元座標、極座標)と比較する。実施形態では、送信機は、エネルギーのポケットの所定の位置からの生物の距離を計算し、距離が閾値近接値未満である場合、電力を低減又は終了する。
ステップ1008の実施形態では、送信機に関連する判断マネージャは、三次元位置情報三次元位置情報に基づいて電力波の電力レベルを調整すべきか否かを判断する。この実施形態では、電力波の電力レベルを調整すべきか否かの判断は、電力波の最高電力レベルを維持する判断、電力波の電力レベルを低減する判断、又は電力波を終了する判断の1つであり得る。
ステップ1006及び1008の実施形態では、送信機に関連する判断マネージャは、送信機の送信場内の障害物の三次元位置情報を特定し、この三次元位置情報により、障害物がカメラの視野を遮ることが示される場合、電力波の送信を終了すると判断する。
幾つかの実装形態では、ステップ1008において、送信機又は送信機に関連する判断マネージャは、生物又は外部の影響を受けやすい物体に関連するセンサデータ内の位置データを使用して、電力波を調整すべきか否かの判断に安全技法を適用し得る。1つの安全技法は、許容最大電力レベル又はEMF暴露に対して規制限度又は他の限度を超える誤差マージン(例えば、10%〜20%の公称マージン)を含み、生物が限度又はその近くの電力レベルに暴露されないことを保証することである。別の安全技法は、障害物がカメラの視野を遮る場合、電力波を低減又は終了する判断をすることである。
次のステップ1010において、送信機は、送信機(又は送信機に関連する判断マネージャ)が、熱撮像データ及び超音波検出データに基づいて生物又は外部の影響を受けやすい物体の三次元位置情報に基づいて、電力波を調整すると判断する場合、1つ又は複数の動作を実行し得る。幾つかの場合、送信機は、所定の位置における電力波の電力レベルを低減する。幾つかの場合、送信機は、電力波の送信を終了する。幾つかの実施形態では、送信機は、生物又は外部の影響を受けやすい物体を周囲の電力波の送信をリダイレクトする。追加又は代替として、送信機は、送信機又は無線充電システムのアラームをアクティブ化し得る。
図11は、例示的な実施形態による、無線送電システムにおける送信機の送信場と重なる視野内の撮像センサにより捕捉されるビデオからの例示的なフレーム1100を示す。
熱撮像カメラ等の撮像センサは、人間1102、無線電力受信機1104、電子デバイス1106、並びに受信機1104及び電子デバイス1106を支持するテーブル1108を含むシーンのビデオ撮像データを捕捉する。システムは、人間1102を選択された物体として識別し、人間1102の生体認証特徴及び他の視覚的特徴を示す1つのフレームの形態の抽出されたビデオセグメントを捕捉する。「選択された物体」とは、通常、無線送電システムの送信場内で捕捉されたビデオ撮像データ内の対象アイテムを指す。物体の例としては、人物、ペット、無線電力を受信する電子デバイス、無線電力受信機、無線電力送信機、及び障害物が挙げられる。実施形態では、選択された物体は、生物(人間及び動物等)及び他の外部の影響を受けやすい物体を含む。外部の影響を受けやすい物体は、電力波内の電磁エネルギーの影響を受けやすい特定の機器及び他の有価値物体を含み得る。選択された物体は、物体カテゴリ(人間等)を含み得、特定の物体(一意に識別された電子デバイス)を含み得る。
時間インジケータ1112において、システムは、時間1116において1つのフレームを捕捉する。システムは、選択されたイベントとして、無線電力受信機1104に向かう人間1102の移動(矢印Aで示される)を識別し、時間の広がり1114にわたるこの移動を示すビデオクリップの形態のビデオセグメントを抽出する。システムは、追加の選択されたイベントとして、この移動中の人間1102の特定の活動を識別し、これらの選択されたイベントを示すフレームのアレイを抽出する。これらの追加の選択されたイベントは、人間1102が受信機1104に近傍に画定されたゾーン1110に入ること(時間1118において抽出されたスナップショット)及び人間1102が受信機1104から電子デバイス1106を取り上げること(矢印Bで示される;時間1120において抽出されたスナップショット)を含む。受信機1104への近接ゾーン1110は、点線で概略的に示される、フレーム1100の矩形セクションに多応する選択された位置である。図11はフレーム1100のシーンを二次元で示すが、複数の撮像センサが、シーンの三次元ビデオ撮像データを捕捉してもよく、三次元座標を使用して様々な物体及び位置(人間1102及び近接ゾーン1110等)を定義し得ることを理解されたい。
実施形態では、「選択されたイベント」とは、対象活動に携わる1つ又は複数の物体を指す。選択されたイベントは、特定を位置又は時間に関して参照し得る。「活動」とは、物体間の相互作用を含む1つ又は複数の物体の1つ又は複数の動作又は動作の成分を指す。活動の例としては、進入、退出、移動、停止、上昇、及び下降が挙げられる。選択されたイベントの例としては、生物又は外部の影響を受けやすい物体が、送信機又はエネルギーのポケットに近い位置に入ること;時間の経過に伴って成長する生物のビデオ撮像データ(生物が送信機に向かって移動中であることを示す);及び障害物が受信機の撮像センサの視野を遮ることになる無線電力受信機が載った家具の移動が挙げられる。
実施形態では、「選択された位置」とは、通常、対象物体を配置し得るか、又は対象活動を行い得る、無線送電システムの送信場内の空間を指す。選択された位置は、シーンベース又は画像ベースであることができる。シーンベースの位置の例としては、部屋、部屋内の囲まれたエリア、無線送電が許可されたエリア、無線送電が禁止されたエリア、無線電力送信機の送信場の物理的な広がり、複数の無線電力送信機の重複送信場の広がり、送信機への定義された近さのゾーン、受信機又はエネルギーのポケットへの定義された近さのゾーン、電子デバイスへの近接ゾーン、エネルギーのポケットの三次元座標、複数のエネルギーのポケットの三次元座標、障害物により遮られた空間、無線電力受信機を載せたテーブルの下のエリア等の垂直制限空間、及びタグ付けデバイスを介してシステムユーザによるタグ付けされた位置が挙げられる。画像ベースの位置の例としては、ビデオ画像、ビデオ画像内の線、ビデオ画像内のエリア、ビデオ画像の矩形又は多角形セクション、及びビデオ画像内の視覚的に連続したピクセルが挙げられる。選択された場所は、三次元空間、二次元空間、又は一次元空間であることができる。
実施形態では、撮像センサに通信可能に結合されたプロセッサは、撮像センサの1つ又は複数により捕捉されたビデオ撮像データを受信し、このビデオ撮像データを分析して、送信機の送信場内の1つ又は複数の選択された特徴を識別する。実施形態では、識別された、選択された特徴に基づいて、プロセッサは、ビデオ撮像データから、1つ又は複数の選択された特徴を示す1つ又は複数の選択されたビデオセグメントを抽出する。
本願で使用される場合、「選択された特徴」という用語は、ビデオ撮像データから抽出すべきビデオセグメントを選択するために識別されたビデオ撮像データの1つ又は複数の特徴を指す。選択された特徴は、本開示では対象特徴と呼ばれることがある。一実施形態では、選択された特徴は、ビデオ撮像データから抽出すべきビデオセグメントを選択するために識別されるビデオ撮像データ内の物体、イベント及び位置、又はこれらの項目の組合せを含み得る。実施形態では、選択された特徴は、特に重要又は顕著な特徴等の送信場内で捕捉されたビデオ撮像データの特徴である。実施形態では、選択された特徴は、所定の基準を使用してビデオ撮像データを分析することにより識別される。実施形態では、選択された特徴は、コンピュータビジョン技法又は他の物体認識技法を使用して、ビデオ撮像データのコンピュータ分析を介して識別される。本願で使用される場合、「選択されたビデオセグメント」という用語は、ビデオ撮像データから抽出され、1つ又は複数の選択された特徴を示す1つ又は複数のビデオセグメントを指す。
プロセッサは、抽出された、選択されたビデオセグメントを含むレポートを発行する。実施形態では、プロセッサは、例えば、クラウド又はサーバによりホストされる無線電力管理システムにこのレポートを通信する。様々な実施形態では、クラウドは、インターネットクラウド、ビジネスクラウド、又はサービスプロバイダクラウドであり得る。別の実施形態では、プロセッサは、選択されたビデオセグメントを送信機に通信し、送信機は、選択されたビデオセグメントを含むレポートを無線電力管理システムに報告する。
図12は、例示的な実施形態による、無線送電システムにおける無線送電中に捕捉されるビデオ撮像データのコンピュータビデオ分析のステップを示す流れ図1200である。
無線電力システムの撮像センサは、受信機のアンテナ要素により受信するための電力波の送信中、送信機の送信場と重なる視野内の実際のビデオ画像を捕捉し得る。プロセッサは、実際のビデオ画像を分析して、送信場内の選択された物体及び選択されたイベント等の選択された特徴を識別し、選択された特徴を示す1つ又は複数の選択されたビデオセグメントを抽出する。選択されたビデオセグメント及び関連する画像分析データは、システム分析、トラブルシューティング、又は他の目的で使用するために、無線電力管理システムに報告し得る。
ステップ1202において、撮像センサは、送信機の送信場と重なる、1つ又は複数の撮像センサの視野を用いてビデオ撮像データを捕捉する。撮像センサは、受信機のアンテナ要素により受信するために、エネルギーの1つ又は複数のポケットを形成する電力波の送信機による送信中、ビデオ撮像データを捕捉する。受信機は、エネルギーの1つ又は複数のポケットから電力を収穫して、例えば、電子デバイスに充電又は給電するように構成される。実施形態では、撮像センサは、熱画像の形態でビデオ撮像データを捕捉する熱撮像カメラである。別の実施形態では、撮像センサは、可視光画像の形態でビデオ撮像データを捕捉する光学撮像カメラである。実施形態では、複数の撮像センサが立体ビデオ撮像データを捕捉する。実施形態では、システムは、アナログビデオ信号として捕捉されたビデオ撮像データをデジタル形態のビデオ撮像データに変換する。
様々な実施形態では、ビデオ撮像データは、ビデオフィード又は録画ビデオであり得る。撮像センサにより捕捉されたビデオ撮像データは、二次元ビデオ画像又は三次元ビデオ画像を含み得る。ビデオ撮像データは、X×Yピクセルアレイのデータからなり得る。撮像センサが熱撮像カメラである実施形態では、ビデオ撮像データは、温度を表すX×Yピクセルアレイデータを含む。撮像センサが光学撮像カメラである実施形態では、ビデオ撮像データは、個々の色(例えば、RGB)値を表すX×Yピクセルアレイデータを含む。
実施形態では、ビデオ撮像データは、視野内の1つ又は複数の物体に対応する視覚的に連続したピクセルのパターンを含む。実施形態では、ビデオ撮像データは、視野内の1つ又は複数の生物に対応する視覚的に連続した体温ピクセルのパターンを含む。
ステップ1204において、プロセッサは、ビデオ撮像データを分析して、送信機の送信場内の1つ又は複数の選択された特徴を識別する。実施形態では、1つ又は複数の選択された特徴は、選択された物体、選択されたイベント、及び選択された位置の1つ又は複数を含む。実施形態では、1つ又は複数の選択された特徴は、送信機、受信機、受信機から電力を受信する電子デバイス、生物、外部の影響を受けやすい物体、及び障害物の1つ又は複数を含む。
実施形態では、選択された特徴は、対象となる活動に携わる1つ又は複数の物体を含む選択されたイベントを含む。実施形態では、物体は以下の活動の1つ又は複数に携わる:進入、退出、移動、停止、上昇、下降、成長、及び縮小。実施形態では、選択されたイベントは、別の物体に対する対象活動に携わる物体を含む。実施形態では、選択されたイベントは、送信機の送信場内の位置に対する対象活動に携わる物体を含む。
実施形態では、選択された特徴は、送信機の送信場内の選択された位置を含む。実施形態では、選択された位置は、送電許可エリア、送電禁止エリア、送信機への予め定義された近さのゾーン、受信機への予め定義された近さのゾーン、又は電子デバイスへの予め定義された近さのゾーンの1つ又は複数を含む。実施形態では、選択された位置は、ビデオ撮像データ内の画像ベースの位置である。選択された位置は、ビデオ画像、ビデオ画像内の線、ビデオ画像内のエリア、ビデオ画像の矩形又は多角形セクション、又はビデオ画像内の視覚的に連続したピクセルを含み得る。
ステップ1204の実施形態では、選択された特徴は、受信機のアンテナ要素により受信するためにエネルギーの1つ又は複数のポケットを形成する電力波への生物若しくは外部の影響を受けやすい物体の暴露に影響を及ぼす選択されたイベント又はエネルギーの1つ又は複数のポケットを形成する電力波の送信機による送信の効率に影響を及ぼすイベントを含む。
実施形態では、プロセッサは、コンピュータビジョン技法を使用して、ビデオ撮像データ内の1つ又は複数の選択された特徴を識別する。実施形態では、プロセッサは更に、撮像データ以外のデータ(撮像センサ以外のセンサからのデータ等)を使用して、ビデオ撮像データ内の1つ又は複数の選択された特徴を識別する。
ステップ1206において、プロセッサは、ビデオ撮像データから、ステップ1204において識別された、選択された特徴を示す1つ又は複数の選択されたビデオセグメントを抽出する。実施形態では、選択されたビデオセグメントは、ビデオクリップ;抽出されたビデオの静止画像、フレーム、又はスナップショット;及びビデオの静止画像又はフレームのシーケンス又はアレイの1つ又は複数を含む。実施形態では、選択されたビデオセグメントはスナップショットの時間シーケンスを含む。
実施形態では、選択されたビデオセグメントは、リアルタイムで報告するために抽出される。別の実施形態では、抽出されたビデオセグメントは、後の閲覧のために記録される。様々な実施形態では、選択されたビデオセグメントには他のコンテンツが付随する。一実施形態では、選択されたビデオセグメントには、オーディオフィード又は抽出されたオーディオクリップ等のオーディオコンテンツが付随する。別の実施形態では、選択されたビデオセグメントにはメッセージ又はテキストコンテンツが付随する。実施形態では、選択されたビデオセグメントにはタグ又はメタデータが付随する。
ステップ1208において、プロセッサは、コンピュータビジョン分析を使用して、送信機の送信場内の物体の画像分析データを提供する。実施形態では、ステップ1206において抽出されたビデオセグメントは、無線送電システムの監視又は分析動作においてビデオ撮像データのコンピュータビジョン分析から取得された画像分析データが付随する。実施形態では、画像分析データは、ステップ1204において識別された、選択された特徴の1つ又は複数の分析に基づく。実施形態では、画像分析データは、送信機の送信場と重なる視覚的シーンのモデルを含む。
ステップ1210において、プロセッサは、ステップ1206において抽出された、選択されたビデオセグメントを無線電力管理システムに報告する。実施形態では、プロセッサは、ステップ1208において提供された画像分析データを、選択されたビデオセグメントと共に無線電力管理システムに報告する。実施形態では、プロセッサは、無線送電システムの現在の監視のために、選択されたビデオセグメントを無線電力管理システムにリアルタイムで報告する。実施形態では、プロセッサは、後に検討するために、選択されたビデオセグメントの記録を無線電力管理システムに報告する。
象徴データを生成する例示的な方法
図13は、例示的な実施形態による、無線送電システムの送信機の送信場内の物体を識別する方法を示す流れ図である。
ステップ1302において、送信機に結合されたカメラ及び/又はセンサは、送信機の送信場及び/又は送信場を超えた何らかの領域等の送信機の対象となる三次元領域内の物体及び/又は受信機の位置データを捕捉し得る。送信機は、送信機の対象となる三次元領域を見るように構成された1つ又は複数のカメラを含み得る。カメラは1つ又は複数のビデオカメラを含み得る。1つ又は複数のビデオカメラは、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラを含み得るが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では、送信機は1つのビデオカメラを含み得る。別の実施形態では、送信機は、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラ等の同じ又は異なるタイプのビデオカメラのアレイを含み得る。ビデオカメラのアレイは、送信機の対象領域を見るように位置決めし得る。幾つかの場合、対象領域は送信機の送信場(又は送信場エリア)に対応する。ビデオカメラのアレイは、送信機において線形アレイに配置し得る。代替の実施形態では、ビデオカメラの二次元アレイを含む様々な他の空間配置が使用可能である。
例示的なシステム等の幾つかの実施形態では、カメラは、送信機内に収容された送信機の構成要素であり得る。幾つかの実施形態では、カメラは、送信機の外部にあり得、有線又は無線接続を介して1つ又は複数の送信機と通信し得る。
ステップ1304において、送信機の1つ又は複数のカメラの動作を制御する画像プロセッサは、対象の三次元領域内の1つ又は複数の物体の画像データを捕捉し得る。送信機は、別個の画像プロセッサを含み得、又は他の送信機機能の管理に使用される送信機の同じプロセッサであり得る。幾つかの実装形態では、画像プロセッサは、1つ又は複数のビデオカメラによる対象の三次元領域内の1つ又は複数のエリアの画像データを含む1つ又は複数の画像フレームの組を捕捉するトリガー機構を有し得る。トリガー機構は、中央クロック信号及び任意選択的な信号送出ユニットを有し得る。中央クロック信号は、信号送出ユニットを介して1つ又は複数のビデオカメラに送出される。別の実施形態では、物理的な接続又は無線接続のいずれかにより、中央クロック信号を直接1つ又は複数のビデオカメラに送出することも可能である。他の実施形態では、1つ又は複数のビデオカメラは、それ自体の内部同期クロックを有し得る。送信機にクロック信号を提供する多くの方法があることを当業者は認識し、クロック信号が生成され、送信機のカメラの1つ又は複数のビデオカメラに配信される実際の方法に応じて送信機の構成をどのように調整するかを理解する。
1つ又は複数の物体は、携帯電話、ラップトップ、人間、動物、椅子等の家具、電子デバイス内に組み込まれた受信機、及び個々の構成要素としての受信機等の電子デバイスを含み得る。
ステップ1306において、画像プロセッサは、対象の三次元領域内の画像データを捕捉し得る。トリガー信号が送信機のトリガー機構により生成された後、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラは、送信機の送信場エリア内の1つ又は複数の物体の捕捉を開始し、送信場内の1つ又は複数の物体を捕捉した画像データを生成する。画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラにより捕捉された画像データは、送信機の送信場内の1つ又は複数の物体を捕捉する画像/フレームを含み得る。
一実施形態では、送信機回路のトリガー機構は、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラのそれぞれが、送信機の送信場内の画像データ、ビデオデータ、及びオーディオデータを常時及び/又は定期的に捕捉するように構成し得る。別の実施形態では、送信機回路のトリガー機構は、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラのそれぞれが、互いに異なる時間にアクティブ化されて、送信機の送信場内の画像データを捕捉するように構成し得る。
ステップ1308において、画像プロセッサが送信機プロセッサと異なるプロセッサであるそのような実施形態では、画像プロセッサは、画像データを送信機のプロセッサに送信し得る。カメラは、送信機の対象の三次元領域内の画像を捕捉し、それを送信機のプロセッサに送信する。ステップ1310において、プロセッサは画像データを処理して、画像データから象徴データを生成する。象徴データは、画像データ内の1つ又は複数の物体のそれぞれの数値で表されたデータに対応し、画像データを捕捉するために1つ又は複数のビデオカメラから使用されたビデオカメラに応じて変わる。
画像プロセッサ及び送信機の他の潜在的なプロセッサは、シングルプロセッサ又はマルチプロセッサシステムとして送信機を構成する複数のプロセッサを含み得、信号入力及びファームウェアプログラミングに基づいて送信機の機能態様を制御し得る。プロセッサは、1つ又は複数の命令を実行して、所定の動作を実行するように動作可能な適する論理、回路、及びインターフェースを含む。プロセッサは、当技術分野で既知の幾つかのプロセッサ技術を通して実現することができる。プロセッサの例としては、限定ではなく、x86プロセッサ、ARMプロセッサ、縮小命令セット計算(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)プロセッサ、又は複雑命令セット計算(CISC)プロセッサが挙げられる。
プロセッサは、捕捉された画像内の1つ又は複数の物体の位置を認識し位置特定するようにプログラムされたコンピュータビジョンソフトウェア又は任意の適するソフトウェアを含み得る。1つ又は複数の物体を認識するために、画像データを処理して、象徴データを生成し得る。一実施形態では、象徴データは、画像データが熱カメラにより捕捉される場合、画像内の1つ又は複数の物体のそれぞれの温度値を含み得る。象徴データを分析して、1つ又は複数の物体の数、1つ又は複数の物体の三次元(XYZ)座標、1つ又は複数の物体の移動状態、及び1つ又は複数のサイズを特定する。
ステップ1312において、プロセッサは、象徴データを事前記憶データと比較する。象徴データは、メモリユニットに記憶された事前記憶データと比較されて、画像データに捕捉された1つ又は複数の物体における各物体を識別し得る。一実施形態では、象徴データが温度値である画像データから物体を識別するステップ中、プロセッサは、物体の顔及び/又は他の体特徴を認識し、次に、読み取られた顔及び/又は別の関連する体特徴を事前記憶データとして記憶された対応する顔及び/又は他の事前記憶された体特徴と比較して、画像データ内の1つ又は複数の物体からの物体を識別する。事前記憶データとの比較に基づいて識別される物体は、受信機、電子デバイス、人間、及び動物を含み得る。
プロセッサは、所与の物体が識別されると、信号を送信機のアンテナに送信するように更に構成される。アンテナは、所与の物体に向けた1つ又は複数の電力波の送信を制御するように構成される。例えば、アンテナは、所与の物体が受信機ユニットとして識別される場合、1つ又は複数の電力波を所与の物体に向けて送信するように構成され、アンテナは、所与の物体が生物として識別される場合、1つ又は複数の電力波を所与の物体に向けて送信しないように構成される。
ステップ1314において、プロセッサは、一致に基づいて象徴データを管理コンピュータに送信する。プロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアが、物体と事前記憶データとの一致に基づいて画像データ内の物体を認識した場合、プロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアは、象徴データを管理コンピュータに送信するようにも構成される。一実施形態では、コンピュータビジョンソフトウェアは、一致した物体の未処理の画像データを管理コンピュータに送信し得る。別の実施形態では、コンピュータビジョンソフトウェアは、一致した物体のX、Y、Z座標を特定し得、それを管理コンピュータに送信する。
視覚パターンを照合する例示的な方法
図14は、例示的な実施形態による、無線送電システムの送信機の送信場内の受信機を識別する方法を示す流れ図である。
1402において、送信機に結合されたカメラ及び/又はセンサは、送信機の送信場等の送信機の対象の三次元領域のビュー内の物体及び/又は受信機の位置データを捕捉し得る。送信機は、送信機の対象の三次元領域を見るように構成されたカメラを含み得る。カメラは1つ又は複数のビデオカメラを含み得る。1つ又は複数のビデオカメラは、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラを含み得るが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では、送信機は1つのビデオカメラを含み得る。別の実施形態では、送信機は、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラ等の同じ又は異なるタイプのビデオカメラのアレイを含み得る。ビデオカメラのアレイは、送信機の対象領域を見るように位置決めし得る。幾つかの場合、対象領域は送信機の送信場(又は送信場エリア)に対応する。ビデオカメラのアレイは、送信機に線形アレイで配置し得る。代替の実施形態では、二次元アレイのビデオカメラを含む様々な他の空間配置が使用可能である。
例示的なシステム等の幾つかの実施形態では、カメラは、送信機内に収容される送信機の構成要素であり得る。幾つかの実施形態では、カメラは、送信機の外部にあり得、有線又は無線接続を介して1つ又は複数の送信機と通信し得る。
1404において、送信機の1つ又は複数のカメラの動作を制御する画像プロセッサは、対象の三次元領域内の物体の画像データを送信機のカメラにより捕捉し得る。送信機は、別個の画像プロセッサを含み得、又は他の送信機機能の管理に使用される送信機の同じプロセッサであり得る。幾つかの実装形態では、送信機の画像プロセッサは、1つ又は複数のビデオカメラにより対象の三次元領域内の1つ又は複数のエリアの画像データを含む1つ又は複数の画像フレームの組を捕捉するトリガー機構を有し得る。一実施形態では、トリガー機構は、中央クロック信号及び任意選択的な信号送出ユニットを有し得る。中央クロック信号は、信号送出ユニットを介して1つ又は複数のビデオカメラに送出される。別の実施形態では、物理的な接続又は無線接続のいずれかにより、中央クロック信号を直接1つ又は複数のビデオカメラに送出することも可能である。他の実施形態では、1つ又は複数のビデオカメラは、それ自体の内部同期クロックを有し得る。送信機にクロック信号を提供する多くの方法があることを当業者は認識し、クロック信号が生成され、送信機のカメラの1つ又は複数のビデオカメラに配信される実際の方法に応じて送信機の構成をどのように調整するかを理解する。
1つ又は複数の物体は、携帯電話、ラップトップ、人間、動物、椅子等の家具、電子デバイス内に組み込まれた受信機、及び個々の構成要素としての受信機等の電子デバイスを含み得る。
1406において、画像プロセッサは、対象の三次元領域内の画像データを捕捉し得る。トリガー信号が送信機のトリガー機構により生成された後、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラは、送信機の送信場エリア内の1つ又は複数の物体の捕捉を開始し、送信場内の1つ又は複数の物体を捕捉した画像データを生成する。画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラにより捕捉された画像データは、送信機の送信場内の1つ又は複数の物体を捕捉する画像/フレームを含み得る。
一実施形態では、送信機回路のトリガー機構は、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラのそれぞれが、送信機の送信場内の画像データ、ビデオデータ、及びオーディオデータを常時及び/又は定期的に捕捉するように構成し得る。別の実施形態では、送信機回路のトリガー機構は、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラのそれぞれが、互いに異なる時間にアクティブ化されて、送信機の送信場内の画像データを捕捉するように構成し得る。
1408において、画像プロセッサは、1つ又は複数のカメラから1つ又は複数の物体のそれぞれに対応する視覚的パターンを含む画像データを受信し得る。画像プロセッサは、送信機の対象の三次元領域内の1つ又は複数の物体のそれぞれに対応する視覚的パターンを捕捉し得、画像データを送信機の画像プロセッサ又は他のプロセッサに送信し得る。視覚的パターンは、点、線、色、形状、及び文字からなる群から選択し得る。
1410において、送信機の画像プロセッサ又は他のプロセッサは、1つ又は複数の物体のそれぞれに対応する視覚的パターンを事前記憶データと比較し得る。1つ又は複数の物体のそれぞれに対応するものは、事前記憶データと比較される。事前記憶データは、点、線、色、形状、及び文字からなる群から選択される視覚的パターンのリストを含む。実施形態では、送信機のプロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアは、視覚的パターンの比較を実行して、一致した視覚的パターンを識別するように、1つ又は複数の技法によりトレーニングされる。例えば、サンプル物体の視覚的パターンを有する構成ファイルは、送信機のメモリユニット内の事前記憶データに記憶し得る。プロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアは、ピクセルの形態であり得る、受信した視覚的パターンをメモリユニットに記憶されたサンプル物体の構成ファイルと比較する。
1412において、送信機の画像プロセッサ又は他のプロセッサは、比較結果に基づいて物体を識別し、識別された物体の位置を特定し得る。実施形態では、プロセッサは、対応する1つ又は複数の視覚的パターンが事前記憶データ内の視覚的パターンのリスト内の1つ又は複数の視覚的パターンと一致する場合、1つ又は複数の物体から物体を識別するように構成される。別の実施形態では、プロセッサは、対応する1つ又は複数の視覚的パターンが事前記憶データ内の視覚的パターンのリスト内の1つ又は複数の視覚的パターンと一致する場合、1つ又は複数の物体のそれぞれを識別するように構成される。一例では、識別された物体は受信機に対応し得る。別の例では、識別された物体は、一体化された受信機ユニットを有する電子デバイスに対応し得る。更に別の例では、識別された物体は人間又は他の外部の影響を受けやすい物体に対応し得る。
物体を識別した後、プロセッサは、識別された物体の位置を特定するように更に構成される。一例では、プロセッサは、カメラから、識別された物体の二次元座標を受信するように構成される。別の例では、プロセッサは、画像捕捉ユニットにより受信された捕捉画像内の識別された物体のピクセルに基づいて、識別された物体の二次元座標を特定するように構成される。プロセッサは、識別された物体のそれぞれの基準系として送信機を使用して識別された物体のそれぞれの三次元座標を特定して、識別された物体のそれぞれの位置に対応する二次元座標(例えば、カメラから)及び三次元座標(例えば、センサから)に基づいて、識別された物体のそれぞれの三次元座標を生成するように更に構成される。
1414において、送信機のプロセッサ又は他のプロセッサを制御するアンテナは、送信機の同じ又は異なるプロセッサにより識別された物体の位置に基づいて、送信機による電力波の送信を制御し得る。実施形態では、送信機のプロセッサは、受信機ユニットとして認識される、識別された物体のX、Y、Z座標を送信機のアンテナに報告し得る。受信機ユニットの受信した座標に基づいて、アンテナのプロセッサ又はプロセッサは、送信機又は無線送電システムの他の構成要素に、受信機ユニットの識別された位置に基づいて様々な動作を実行するように命令し得る。アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、1つ又は複数の内部センサ、1つ又は複数の外部センサ、熱マッピングデータから、受信機ユニットの位置に関するデータを受信することもできる。次に、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、1つ又は複数の内部センサ、1つ又は複数の外部センサ、及び熱マッピングデータにより提供される位置データを、受信機ユニットとして認識された、識別された物体の特定された位置(X、Y、Z座標)と比較し得る。
一実施形態では、識別された受信機ユニットの位置に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、識別された受信機ユニットへの給電に最適なエネルギーのポケットを生成する、無線送電システムの波形生成器により生成すべき波形(例えば、無線周波、超音波)を選択し得る。例えば、受信機ユニットの第1の位置に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、送信にチャープ波を選択し得、受信機ユニットの第2の位置に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、送信に正弦波を選択し得る。アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、チャープ波を選択し得、その理由は、チャープ波の周波数は時間と共に常時及び/又は定期的に増大又は低減し、受信機ユニットの第1の位置は、ある時間期間にわたり一定の周波数を有さない信号パラメータを示唆し得るためである。
別の実施形態では、識別された受信機ユニットの位置に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、識別された受信機ユニットへの給電に最適なエネルギーのポケットを生成するアンテナ内のアンテナの間隔を調整し得る。例えば、アンテナは1つ又は複数のアンテナアレイを含み得る。1つ又は複数のアンテナアレイのそれぞれは、1つ又は複数の電力波を送信する1つ又は複数のアンテナを含み得る。互いに対する1つ又は複数のアンテナのアンテナ間隔は、複数のアンテナにより送信された1つ又は複数の電力波が、識別された受信機ユニットに給電するエネルギーのポケットを形成するように向けられるように調整し得る。
更に別の実施形態では、アンテナはタイミング回路を含み得る。識別された受信機ユニットの位置に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、1つ又は複数のアンテナアレイのそれぞれの1つ又は複数のアンテナが、識別された受信機ユニットの位置に基づいて互いと異なる時間に1つ又は複数の電力波を送信するように構成されるようタイミング回路を制御し得る。タイミング回路は、1つ又は複数のアンテナのそれぞれに異なる送信時間を選択するのに使用することもできる。一例では、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、1つ又は複数のアンテナのそれぞれからの1つ又は複数の送信波の送信のタイミングをタイミング回路に予め構成し得る。別の例では、受信機ユニットとして認識された所与の物体の計算されたX、Y、Z座標に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、1つ又は複数のアンテナのうちの少数のアンテナからの少数の送信波の送信を遅延させ得る。更に別の例では、画像プロセッサから受信される画像データの比較結果、1つ又は複数の内部センサ、1つ又は複数の外部センサから受信される情報、並びに通信信号に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、少数のアンテナからの少数の送信波の送信を遅延させ得る。
更に別の実施形態では、識別された受信機ユニットの位置に基づいて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサは、1つ又は複数の電力波を使用してエネルギーのポケットを識別された受信機ユニットの位置に向けるように、1つ又は複数のアンテナのうちの第1の組のアンテナをアクティブ化し得る。第1の組のアンテナは、エネルギーのポケットの形成に望ましいアンテナ間隔に対応する第1の組のアンテナのアンテナ間距離に基づいて、1つ又は複数のアンテナから選択し得る。換言すれば、第1の組のアンテナの選択されたアンテナ間距離は、隣接するアンテナが、好ましくは、互いから離れており、第1の組のアンテナから送信される1つ又は複数の電力波が、識別された受信機ユニットに給電するエネルギーのポケットを形成するようなものであり得る。
更に別の実施形態では、アンテナは少なくとも2つのアンテナアレイを含み得る。少なくとも2つのアンテナアレイは、第1のアンテナアレイ及び第2のアンテナアレイを含む。説明を簡潔にするために、第1のアンテナアレイ及び第2のアンテナアレイを有するアンテナのみが説明されているが、開示される実施形態の範囲から逸脱せずに、3つ以上のアンテナアレイがアンテナに含まれてもよいことに留意されたい。第1のアンテナアレイ及び第2のアンテナアレイのそれぞれは、1つ又は複数の電力波を送信するように構成された1つ又は複数の行及び1つ又は複数の列を含み得る。第1のアンテナアレイと第2のアンテナアレイとの間の距離は、第1のアンテナアレイ及び第2のアンテナアレイのアンテナにより送信される1つ又は複数の電力波が、標的とする受信機ユニットにエネルギーのポケットを形成するように向けられるよう、識別された受信機ユニットの位置に応じて、アンテナのプロセッサ又は送信機のプロセッサにより動的に調整し得る。
図15は、例示的な実施形態による、無線送電システムの複数の送信機の1つ又は複数の送信機の送信場内の物体を識別する方法を示す流れ図である。
ステップ1502において、送信機に結合された1つ又は複数のカメラは、複数の送信機の一部である送信機の対象の三次元領域内の1つ又は複数の物体の画像データを捕捉し得る。各送信機は、各送信機の対象の三次元領域を見るように構成された、画像プロセッサ等のプロセッサを含み得る。画像プロセッサは、1つ又は複数のビデオカメラを制御又は他の方法で管理し得る。1つ又は複数のビデオカメラは、限定ではなく、特に、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラを含み得る。
幾つかの実施形態では、送信機は1つのビデオカメラを含み得る。幾つかの実施形態では、送信機はビデオカメラのアレイを含み得る。ビデオカメラのアレイは、送信機の対象領域を見るように位置決めされる。対象領域は、送信機の送信場(又は送信場エリア)の幾つかの部分又は全てに対応する。幾つかの場合、対象領域は、送信場の範囲を超えて拡大し得、それにより、送信機は、送信場に入る前の物体を識別し得る。ビデオカメラのアレイは、送信機に線形アレイで配置し得る。代替の実施形態では、二次元アレイのビデオカメラを含む様々な他の空間配置が使用可能である。例示的なシステム等の幾つかの実施形態では、カメラは、送信機内に収容された送信機の構成要素である。幾つかの実施形態では、カメラは、送信機の外部にあり得、有線又は無線接続を介して1つ又は複数の送信機と通信し得る。
上述したように、各送信機は、各送信機のアンテナが、電子デバイスを充電する電力波を送信し得る送信場又はエネルギーゾーンを有し得る。幾つかの実装形態では、2つ以上の送信機は、同じ送信場又はエネルギーゾーンを有し得、又は各送信場の部分は重複し得る。そのような実装形態では、重複する送信場を有する送信機のビデオカメラは、送信場(送信エリア)の重複領域の幾つかの部分の画像データを監視し捕捉し得る。
ステップ1504において、送信機の1つ又は複数のプロセッサは、送信機のカメラにより捕捉された画像データから象徴データを生成し得る。送信機の画像プロセッサ又は他のプロセッサは、送信機の送信場の対象の三次元領域内のビデオ又は静止画像の画像データを捕捉し得、次に、同じ送信機、複数の送信機内の異なる送信機の画像プロセッサ若しくは他のプロセッサ又は送信機から受信した画像データを使用し処理するように構成された計算デバイスの何らかの中央プロセッサに画像データを送信し得る。画像データを受信し処理する特定のプロセッサは、画像データから象徴データを生成し得る。
プロセッサは、シングルプロセッサ又はマルチプロセッサシステムとして送信機を構成する複数のプロセッサを含み得る。プロセッサは、1つ又は複数の命令を実行して、所定の動作を実行するように動作可能な適する論理、回路、及びインターフェースを含む。プロセッサは、当技術分野で既知の幾つかのプロセッサ技術を通して実現することができる。プロセッサの例としては、限定ではなく、x86プロセッサ、ARMプロセッサ、縮小命令セット計算(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)プロセッサ、又は複雑命令セット計算(CISC)プロセッサが挙げられる。
複数の送信機内の送信機のプロセッサは、捕捉された画像から1つ又は複数の物体を認識し、物体の位置を特定するようにプログラムされたコンピュータビジョンソフトウェア又は任意の適するソフトウェアを含み得る。換言すれば、送信機のプロセッサは、MATLAB又はOpen CV等であるが、これらに限定されないコンピュータビジョンソフトウェアを使用して、捕捉された画像を処理する。ソフトウェアは、捕捉された画像内のあらゆるピクセルのX、Y、及びZ座標を報告するように構成されたプログラムを含む。
1つ又は複数の物体を認識するために、画像データを処理して、象徴視覚データを生成し得る。一実施形態では、象徴データは、画像データ内の1つ又は複数の物体のそれぞれの温度値を含み得る。象徴データは、1つ又は複数の物体の数、1つ又は複数の物体の三次元(XYZ)座標、1つ又は複数の物体の移動状態、及び1つ又は複数の物体のサイズに関連するデータを含むこともできる。
ステップ1506において、複数の送信機内の送信機のプロセッサは、複数の送信機の他の送信機又は送信機に結合された計算デバイスにより生成された象徴データを受信し得る。
ステップ1508において、送信機のプロセッサは、象徴データを事前記憶データと比較して、1つ又は複数の物体の間での1つ又は複数の受信機の位置を識別し特定し得る。各送信機のプロセッサはコンピュータビジョンソフトウェアを含み得る。プロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアは、人物又は家具等の物体が、送信機、受信機ユニット、電力波、及び/又はエネルギーのポケット(エネルギーポケット)の所定の近傍に入るか否かを検出するようにプログラムされる。
次に、ステップ1510において、一構成において、プロセッサは、送信機のアンテナ又はシステムの他の構成要素に、検出された物体に基づいて様々な動作を実行するように命令し得る。例えば、プロセッサは、全ての象徴データを事前記憶データと比較することにより得られた1つ又は複数の受信機の位置に基づいて、1つ又は複数の受信機のそれぞれを充電する1つ又は複数の電力送信波の送信を制御し得る。
別の構成では、プロセッサは、画像データを送信機のアンテナに送信し得、送信機のアンテナのプロセッサは、実行すべき動作(例えば、エネルギーのポケットの調整、電力波送信の停止、電力波送信の低減)を決定し得る。一例では、人物が送信ユニットの送信場に入ったことをプロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアが識別し、人物が送信機の所定の近傍内にいることを特定した後、プロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアは、関連する画像データを送信機に提供し、送信機に電力波の送信を低減又は終了させることができる。別の例では、人物が送信場に入ったことを識別し、人物がエネルギーのポケットの所定の近傍内に来たことを特定した後、プロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアは、画像データを送信機のアンテナに提供し得、アンテナに電力波の特性を調整させ、エネルギーのポケットに集中するエネルギー量を低減させ、ヌルを生成させ、及び/又はエネルギーのポケットの位置を再位置決めさせることができる。
更に別の例では、システムはアラームデバイスを含み得、アラームデバイスは、警告を生成し得、及び/又はデジタルメッセージを生成し、システムログ又はシステムを管理するように構成された管理計算デバイスに送信し得る。この例では、人物が送信機、電力波及び/又はエネルギーのポケットの所定の近傍に入っていることをプロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアが検出するか、又はシステムの他の安全ではない又は禁止状況を他の方法で検出した後、信号を生成し、アラームデバイスに送信し得、アラームデバイスは、警告をアクティブ化し得、及び/又は通知を生成して管理者デバイスに送信し得る。アラームにより生成される警告は、聴覚的フィードバック、視覚的フィードバック、触覚的フィードバック、又は何らかの組合せ等の任意のタイプの感覚フィードバックを含み得る。
幾つかの実施形態では、カメラは、送信機内に収容される送信機の構成要素であり得る。幾つかの実施形態では、カメラは、送信機の外部にあり得、有線又は無線接続を介して、画像データを1つ又は複数の送信機に通信し得る。カメラは、1つ若しくは複数の送信機の外部にあってもよく、又は1つの送信機の一部であってもよく、画像データを複数の送信機に提供し得、次に、複数の送信機のプロセッサは、この画像データを中央プロセッサと共有して、電力波の適切な形成及び送信を決定し得る。同様に、幾つかの実施形態では、複数の画像プロセッサは、画像データを複数の送信機と共有し得る。そのような実施形態では、カメラ又はホスト送信機は、システム内の他の画像プロセッサ又はホスト送信機と画像データを送受信し得る。
例示的なシステムの一例では、第1の送信機は、第1の送信機及び/又はメモリに記憶し得る画像データを捕捉する第1のカメラを含み得る。システムは、システムの第2の送信機及び/又はメモリに記憶し得る画像データを捕捉する第2のカメラを含む第2の送信機を有することもできる。この例では、両送信機は、第1及び第2のカメラから画像データを受信し得るプロセッサを含み得、したがって、第1及び第2のカメラによりそれぞれ捕捉された画像データは、第1及び第2の送信機間で共有し得る。次に、第1及び第2の送信機のそれぞれのプロセッサは、共有された画像データを使用して、次に、人間等の外部の影響を受けやすい物体が検出された場合、電力波を送信すべきか否かを判断することを含み得る、電力波を生成し送信するための特性を決定し得る。
ユーザが無線エネルギー(すなわち、電力波、エネルギーのポケット)の受信から除外することを望む物体を送信機が検出し確認できるように、ユーザは、送信機のメモリユニットに記録すべき事前記憶データを送信機に通信し得る。例えば、ユーザは、ユーザデバイスのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して送信機のプロセッサと通信するユーザデバイスを介して事前記憶データを提供し得る。
幾つかの実施形態では、タグを特定の物体及び/又は送信場内の位置に割り当て得る。タグ付けプロセス中、タグ付けデータを生成し、事前記憶データとして記憶し得、タグ付けデータは、送信機が送信場内の特定の物体又は位置に関してどのように挙動すべきかについて送信機に通知し得る。タグ付けプロセス中に生成されるタグ付けデータは、物体又は位置に電力波を送信すべきか否か及び/又は送信場内のどこに電力波を送信するか、又はエネルギーのポケットを生成するかを送信機に通知し得る。例えば、事前記憶データ内の位置についての記録は、電力波を特定の位置に決して送信しないように送信機に命令するタグ付けデータで更新又は生成し得る。同様に、別の例では、電力波をその位置に常に送信するように送信機に命令するタグ付けデータは、位置についての記録に入れ得る。
幾つかの実装形態では、カメラは、外部の影響を受けやすいものとして予め決定されているか、又は「タグ付け」された送信場内の外部の影響を受けやすい物体を見得る。幾つかの場合、人物又は他の外部の影響を受けやすい物体が特定の障害物の近傍内に入ることをカメラが識別したか否かに関係なく、家具又は壁等の送信場内の特定の障害物を回避することが望ましいことがある。したがって、内部メモリ又は外部メモリは、特定の障害物の特定の位置を識別する事前記憶データを記憶し得、それにより、電力波の禁止位置として特定の位置の位置を効率的に「タグ付け」し得る。追加又は代替として、特定の物体は、送信機のカメラにより検出可能な信号又は物理的発現(例えば、熱シグネチャ)を生成するデジタルタグ又は物理的タグにデジタル的又は物理的に関連付け得る。例えば、送信機に対して画像データを生成する一環として、カメラは、テーブル等の回避すべきタグ付けされた障害物の記録を含む事前記憶データを記憶する内部メモリにアクセスし得る。この例では、カメラは、タグ付けされた障害物としてテーブルを検出し、送信機に、テーブルが位置する場所で電力波により提供されるエネルギー量を低減させるか、テーブルに送信中の電力波を終了させるか、又は電力波をリダイレクトさせる画像データを生成する。追加又は代替として、幾つかの実装形態では、カメラは、無線電力波を受信するようにタグ付けされた(すなわち、内部メモリ又は外部メモリに前に記録された)電子デバイスを検出し得る。
図16は、例示的な実施形態による、無線送電システムの送信機の送信場内の物体を識別する方法を示す流れ図である。
ステップ1602において、送信機に結合されたカメラ及び/又はセンサは、送信機の送信場及び/又は送信場を超えたある領域等の送信機の対象の三次元領域内の物体及び/又は受信機の位置データを捕捉し得る。送信機は、送信機の対象の三次元領域を見るように構成されたカメラを含み得る。カメラは1つ又は複数のビデオカメラを含み得る。1つ又は複数のビデオカメラは、限定ではなく、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラを含み得る。
幾つかの実施形態では、送信機は1つのビデオカメラを含み得る。別の実施形態では、送信機は、特に、赤外線カメラ、熱カメラ、及び可視光カメラ等の同じ又は異なるタイプのビデオカメラのアレイを含み得る。ビデオカメラのアレイは、送信機の対象領域を見るように位置決めし得る。幾つかの場合、対象領域は送信機の送信場(又は送信場エリア)に対応する。ビデオカメラのアレイは、送信機において線形アレイに配置し得る。代替の実施形態では、ビデオカメラの二次元アレイを含む様々な他の空間配置が使用可能である。
例示的なシステム等の幾つかの実施形態では、カメラは、送信機内に収容された送信機の構成要素であり得る。幾つかの実施形態では、カメラは、送信機の外部にあり得、有線又は無線接続を介して1つ又は複数の送信機と通信し得る。
ステップ1604において、送信機の1つ又は複数のカメラの動作を制御する画像プロセッサは、送信機の送信場の対象の三次元領域内の画像データを常時及び/又は定期的に捕捉し得る。幾つかの実装形態では、送信機の画像プロセッサは、1つ又は複数のビデオカメラによる送信場内の1つ又は複数の領域の画像データを含む1つ又は複数の画像フレームの組を捕捉するトリガー機構を有し得る。トリガー機構は、中央クロック信号及び任意選択的な信号送出ユニットを有し得る。中央クロック信号は、信号送出ユニットを介して1つ又は複数のビデオカメラに送出される。別の実施形態では、物理的な接続又は無線接続のいずれかにより、中央クロック信号を直接1つ又は複数のビデオカメラに送出することも可能である。他の実施形態では、1つ又は複数のビデオカメラは、それ自体の内部同期クロックを有し得る。
一実施形態では、送信機回路のトリガー機構は、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラのそれぞれが、送信機の送信場内の画像データ、ビデオデータ、及びオーディオデータを常時及び/又は定期的に捕捉するように構成し得る。別の実施形態では、送信機回路のトリガー機構は、画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラのそれぞれが、互いに異なる時間にアクティブ化されて、送信機の送信場内の画像データを捕捉するように構成し得る。
画像プロセッサの1つ又は複数のビデオカメラにより捕捉された画像データは、送信機の送信場内の1つ又は複数の物体を捕捉する画像/フレームを含み得る。1つ又は複数の物体は、携帯電話、ラップトップ、人間、動物、椅子等の家具、電子デバイス内に組み込まれた受信機、及び個々の構成要素としての受信機等の電子デバイスを含み得る。
一実施形態では、カメラは、人間の体温に基づいて、人間等の物体を認識するように構成された熱赤外線カメラの対を含み得る。熱赤外線カメラの対は、画像データを送信機のプロセッサのコンピュータビジョンソフトウェアに送信し、次に、コンピュータビジョンソフトウェアは、2つの熱赤外線カメラから収集された画像データ間のマッピングを実行して、送信機の位置から物体の奥行き割合を提供する。別の実施形態では、カメラは、ピクセルに基づいて、人間等の物体を認識するように構成される視覚カメラの対を含み得る。視覚カメラの対により捕捉された画像データ内のピクセルは、華氏及び摂氏等の熱尺度にスケーリングし得る可視光の周波数を表し得る。
ステップ1606において、送信機のプロセッサは、画像データを無線充電システムの管理コンピュータ又は他の中央サーバに送信し得る。幾つかの場合、いかなるデータ処理又は分析が実行される前にカメラから直接捕捉された画像データであり得るいわゆる「未処理」の画像データは、処理のために管理コンピュータに送信される。カメラがビデオカメラである場合、ビデオカメラからの未処理の画像データは、ビデオカメラから生成され受信されたデータ「ストリーム」を介して受信し得る。ビデオを表すバイナリデータのデータストリームの生成、圧縮、及び/又は送信に使用される基本技術を当業者は理解する。1つ又は複数の静止画像(例えば、JPG、PDF、PNG、GIF)又はビデオ(例えば、MP4、GIF、WMV、MOV、AVI)を含む独立した計算ファイルの生成、圧縮、及び/又は送信に使用される基本技術も当業者は理解する。
別の実施形態では、画像データの象徴データは、送信機のプロセッサにより生成され、象徴データは管理コンピュータに送信される。象徴データは、未処理の画像データ内の1つ又は複数の物体のX、Y、Z座標、1つ又は複数の物体のサイズ、及び1つ又は複数の物体が移動中である場合、1つ又は複数の物体の速度を含み得る。この場合、プロセッサは、未処理の画像データを分析し、物体パターンをサーチするようにプログラムし得るコンピュータビジョンソフトウェアを含み得る。静止物体は、同じ背景色近くのピクセルの連続BLOB又は視野及び視野の背景ピクセルに相対して移動中の、同じ背景色近くの連続ピクセルであるピクセルの移動中のBLOBとして認識し得る。コンピュータビジョンソフトウェアはBLOBを認識し、次に、BLOBの中心又は重心のX、Y、Z座標、ピクセル数又は視野と比較したピクセルの割合を単位としたBLOBのサイズ、BLOBの速度、及び秒単位でのBLOBの可視性の持続時間を含む象徴データを生成する。
ステップ1608において、システムの管理コンピュータ又は他の計算デバイスは、カメラから生成され受信された画像データを処理し得る。画像データは、未処理の画像データ、未処理の画像データから生成された象徴データ、又は両方として受信し得る。管理コンピュータは、画像データを処理するように構成されたソフトウェアを含み得る。例えば、ソフトウェアは、外部の影響を受けやすい物体(例えば、人々)等の「非受信機」物体、受信機、及び受信機を含む物体(例えば、ラップトップ、タブレット、スマートフォン)を識別し、幾つかの場合、区別するようにプログラムし得る。例えば、非受信機物体が、特定の受信機にサービス提供中の電力波に所定の閾値近接度内の人間又は動物である場合、管理コンピュータ又は計算デバイスは、送信機に、受信機にサービス提供中の電力波の電力レベルを低減するか、電力波を新しい位置にリダイレクトするか、又は電力波の送信を完全に停止するように命令する信号を適切な送信機に送信し得る。それにより、ソフトウェアは、非受信機物体を監視し、人間又は動物が受信機ユニットの近くに来た場合、管理コンピュータは、FCC電力吸収限度内に留まるように送信される電力を低減するよう、電力波を送信するアンテナの位相を変更するメッセージを送信機に送信し得る。
無線送電システムの管理コンピュータによる非受信機物体の監視は、セキュリティ目的で使用することもできる。一例では、部屋が施錠されており、部屋内に誰もいるはずがない場合、人間等の非受信機物体が部屋内で見られるとき、システムの管理者は必要な高度をとることができる。別の例では、人間等の非受信機物体が床に倒れ、特定の最小時間量よりも長い時間、動かない場合、システムの管理者は、人間の身長(例えば、4フィートの子供であるか、又は5.5フィートの成人であるか)、床に倒れている人間のスナップショット、物体が最初に前屈みになった日時及び地面に横たわっている時間長等のその人間についての情報を使用して、調査に行き、倒れた人物に医療問題があるか否かを調べるように当局に警告し得る。
更に別の例では、未処理の画像データから生成される象徴データは、人物等の非受信機物体の温度に関連する情報を含むこともできる。例えば、人物は熱を有し得、その人物の温度は摂氏103度又は摂氏104度として記録され得る。システムの管理者は温度データを使用して、当局に医師を呼ぶように警告し得る。
更に別の例では、管理コンピュータ内のソフトウェアは、送信機近く又は受信機ユニット近くのいずれかの人間を認識し、次に、受信機ユニット又は送信機への人間の近さに基づいて、受信機ユニットに向かう送信電力を制御するメッセージを送信機に送信するようにプログラムされる。また、送信機は、受信機ユニット又は送信機近くで人間が検出されてから特定の最長時間量以内にシステムの管理者により遮断し得る。
上記方法の説明及びプロセス流れ図は、単に説明のための例として提供され、様々な実施形態のステップを提示された順序で実行しなければならないことを要求又は暗示することは意図しない。当業者に理解されるように、上記実施形態におけるステップは任意の順序で実行し得る。「その後」、「次の」等の用語は、ステップの順序の限定を意図せず、これらの用語は、単に方法の説明全体を通して読者を案内するために使用される。プロセス流れ図は、順次プロセスとして動作を説明し得るが、動作の多くは並列又は同時に実行することができる。加えて、動作の順序は再配置し得る。プロセスは、方法、関数、手順、サブルーチン、サブプログラム等に対応し得る。プロセスが関数に対応する場合、その終了は、呼び出し関数又はメイン関数への関数のリターンに対応し得る。
本明細書に開示される実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組合せとして実施し得る。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、一般に機能に関して上述された。そのような機能がハードウェアとして実施されるか、それともソフトウェアとして実施されるかは、特定の用途及びシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、特定の各用途で様々な方法で上記機能を実施し得るが、そのような実施の判断は、本発明の範囲から逸脱させるものとして解釈されるべきではない。
コンピュータソフトウェアで実施される実施形態は、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はそれらの任意の組合せで実施し得る。コードセグメント又は機械実行可能命令は、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、又は命令、データ構造、若しくはプログラムステートメントの任意の組合せを表し得る。情報、データ、引数、パラメータ、又はメモリ内容を渡す及び/又は受信することにより、コードセグメントを別のコードセグメント又はハードウェア回路に結合し得る。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信等を含む任意の適する手段を介して渡し、転送し、又は送信し得る。
それらのシステム及び方法の実施に使用される実際のソフトウェアコード又は専用制御ハードウェアは、本発明の限定ではない。したがって、システム及び方法の動作及び挙動は、ソフトウェア及び制御ハードウェアが本明細書における説明に基づいてシステム及び方法を実施するように設計し得ることを理解して、特定のソフトウェアコードを参照せずに説明した。
ソフトウェアで実施される場合、機能は、非一時的コンピュータ可読又はプロセッサ可読記憶媒体に1つ又は複数の命令又はコードとして記憶し得る。本明細書に開示される方法又はアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読又はプロセッサ可読の記憶媒体に常駐し得るプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールで具現化し得る。非一時的コンピュータ可読媒体又はプロセッサ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送に役立つコンピュータ記憶媒体又は有形記憶媒体の両方を含む。非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、コンピュータによりアクセスし得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのような非一時的プロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、若しくは他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は所望のプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形態で記憶するのに使用し得、コンピュータ若しくはプロセッサによりアクセスし得る任意の他の有形記憶媒体を含み得る。ディスク(disk)及びディスク(disc)は、本明細書で使用される場合、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再現し、一方、ディスク(disc)はレーザを用いてデータを光学的に再現する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に包含されるべきである。更に、方法又はアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込み得る非一時的プロセッサ可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体に、コード及び/又は命令の1つ、任意の組合せ、又は集合として常駐し得る。