JP2019505377A - プラグを有する摺動スリーブを伴う単動式分注装置発明の背景 - Google Patents

Abstract

弁軸を有する容器を取り付けるための分注装置であって、その分注装置は、（ａ）入口及び出口端部間に延在する壁によって画定される流路を有し、弁軸に接続するためのコネクタを入口端部上に備える中空管と、（ｂ）中空管の一部分の上に摺動可能に延在するスリーブであって、中空管の出口端上に延在し、かつ中空管の出口端に近接する開口部を有する、スリーブと、（ｃ）中空管の外部の周りにあり、かつ中空管とスリーブとの間にある密封ガスケットであって、中空管とスリーブとの間のガスケットを通り越す流体連通を防止する、密封ガスケットと、（ｄ）中空管または容器に強固に取り付けられている、引き金装着具と、（ｅ）第１の位置で引き金装着具にヒンジ式に接続し、第２の位置でスリーブと動作可能に係合する、引き金と、（ｆ）引き金と中空管及び／または容器との間の弾性要素と、を含む。【選択図】図６

Description

本発明は、加圧容器から圧縮流体を分注するための分注装置に関する。

圧縮缶からの流体、特に発泡性流体の分注は、ホイップ乳製品のトッピング、ならびに密封及び断熱用途のためのスプレー発泡体を含む、多くの製品に有用である。発泡性流体は、缶の弁または弁軸に取り付けられた塗布管を通って分注される、缶内で加圧された発泡可能な液体としてしばしば入手可能である。加圧缶から放出されると、発泡性流体は膨張して発泡体になる。

スプレー発泡体の１つの課題は、スプレー発泡体配合物をある場所に塗布した後に、ディスペンサの塗布管内の残留発泡性配合物が自由に膨張し続けることである。発泡性液体の塗布が完了した後でさえも、残留発泡性液体は、膨張し続け塗布管から吐き出される。膨張している残留発泡性液体は、塗布管から滴り得、意図しない散らかりを生じる。代替的に、使用者は、残留発泡性液体が塗布管内で膨張するにつれて、塗布管の分注端部を定期的に拭き取り清掃しなければならない。滴りを避け、塗布管の端部を継続して拭く必要性を避けるために、発泡性液体の所望の塗布が完了した後に、塗布管からの残留発泡性液体の連続的な膨張を未然に防ぐ圧縮された膨張性液体とともに使用するための分注装置を有することが望ましい。さらに、単一作動で動作可能であり、発泡性流体を分注するために片手を使用し、次いで、分注が完了したときに塗布管を密封するような分注装置を有することが望ましい。

米国特許第５，５４９，２２６号（‘２２６）は、前述の問題に対処するのに有用な高圧ガス缶を作動させるための装置を開示している。‘２２６の装置は、それ自体を曲げることができ、ニップルの上に置かれた管の開放端部がそれを密封する湾曲可能な塗布管を備えている。外部から塗布管の端部にニップルを挿入すると、塗布管自身がニップルの周りの塗布管から流体を押し出して、その結果、発泡体はニップル面積の周りに、おそらく使用者の指の周りに望ましくなく出てくる。‘２２６の装置とは対照的に、端部を密封するために、分注管の外部から分注管の端部に何かを挿入する必要がないことが望ましい。また、ニップルをストローに再位置付けするためには２本の手が必要であり、その間に発泡体がストローから望ましくなく吐き出され続けることがあり得る。

ダウケミカルカンパニーは、ＧＲＥＡＴ ＳＴＵＦＦ ＰＲＯ（商標）ブランドのスプレー発泡体用の分注ガンを提供している。そのスプレーガンは、ＰＲＯ１３、ＰＲＯ１４、及びＰＲＯ１５の、３つの異なるグレードで利用可能である。それぞれのガンは、ＧＲＥＡＴ ＳＴＵＦＦ ＰＲＯ（商標）ブランドのスプレー発泡体の缶が取り付けられるポートを有し、それによって圧縮した発泡体配合物をガンの胴体に放出する。缶を分注ガンに取り付けると、缶の弁は開位置に保持され、缶の加圧された内容物は弁を通って缶から連続的に自由に出る。したがって、分注ガンは、いつ加圧された内容物が分注ガンを通って流れることができるか、及び、いつできないかを制御する。胴体を通って延在するのは、胴体の内部から胴体の出口または分注端部を密封するためにばね負荷されたロッドである。引き金がばね負荷ロッドに取り付けられ、引き金を引くとロッドが胴体の分注端部から引っ込められ、発泡体配合物が引っ込められたロッドの周りの胴体を通って缶から自由に流れることができ、分注端部から出る。引き金が解放されると、ばねはロッドをバレルの分注端部の密封位置に戻して再位置付けする。この分注ガンの設計は、胴体を通って延在するロッドを必要とし、それにより発泡体配合物を輸送するために利用可能な胴体内の開放容積を減少させ、それによって胴体内を通る発泡体配合物の流れを制限する。密封することができるが、ロッドが分注装置の胴体全体を通って延在することを必要としない分注装置を有することが望ましい。さらに、常に圧力容器を開位置に保持するのではなく、むしろ、容器の内容物の分注が所望されるときに加圧容器の弁軸を開放するだけの分注装置を有することが望ましい。

ＵＳ８，７２０，７４７は、ストローを密封するために流体圧力によってストローの出口開口に押し込まれ、及びストローから発泡性流体を分注するために出口開口からストロー内に移動される分注ストロー内のプラグを必要とする単動式ディスペンサを開示している。ディスペンサを密封するために流体圧力を必要としないディスペンサを特定することが望ましい。プラグがストロー内の流体の流れを依然として阻止することができるので、流体を分注するためにプラグをストローの中に移動させることを避けることがさらに望ましい。

本発明は、発泡性流体を含む、圧縮流体を分注するために好適である分注装置を提供することにより前述の問題を解決し、それは発泡性流体を分注するために缶及び分注装置の両方を開き、次いで、分注が終わったときに缶を閉鎖し、かつ分注装置を密封するのに片手だけを使用して単一作動で動作可能であり、引き金から手の指を外す必要なく、分注装置の胴体全体を通って延在するロッドを必要とせず、それが取り付けられている缶を常時開放した状態に保たせず、ディスペンサを密封するために流体圧力を必要とするプラグを必要としないか、または流体を分注するときにディスペンサ内に移動される。

第１の態様において、本発明は、弁軸（１１０）を有する容器（１００）に取り付けるための分注装置（１０）であって、分注装置は、（ａ）対向する入口（２２）及び出口（２４）端部と、入口及び出口端部間に延在し、中空管を通る流路（２７）を画定し、中空管の内部を中空管の外部から分離し、内部は中空管の壁内にある、壁（２５）と、容器の弁軸に取り付けるための入口端部上のコネクタ（２６）とを有する、中空管（２０）と、（ｂ）中空管の外部の一部分の上に延在し、かつ中空管の上を摺動することができるスリーブ（３０）であって、前記スリーブは中空管の出口端部上に延在し、かつ下端部（３２）及び対向する分注端部（３４）を有し、分注端部は中空管の出口端部に近接している、スリーブと、（ｃ）中空管の壁（２５）とスリーブとの間の中空管の外部の周りにある、密封ガスケット（４０）であって、密封ガスケットを通り越すスリーブと中空管との間の中空管の外側の流体連通を防止し、密封ガスケットは、中空管の出口及び入口端部の間に位置する、密封ガスケットと、（ｄ）中空管の一部であるか、または中空管に強固に取り付けられている引き金装着具（５０）と、（ｅ）第１の位置（６２）で引き金装着具にヒンジ式に接続する引き金（６０）であって、引き金のスリーブ部分（６４）が、第１の位置からスリーブに向かって延在し、引き金延長部分（６６）が、スリーブ部分から第１の位置の反対側に延在し、スリーブが閉位置にあるときに、中空管の出口端部から離れる方向に引き金延長部分が引き金装着具に対して変位するとき、スリーブ部分は、前記スリーブ部分が、中空管の出口端部に向かってスリーブを摺動させるような様態で、第２の位置（６８）でスリーブと動作可能に係合する、引き金と、（ｆ）引き金延長部分が中空管の出口端部から離れるように変位して、それによりスリーブを開位置に置くとき、引き金に復元力を与えてスリーブを閉位置に戻す、弾性要素（７０）と、を備え、スリーブの分注端部は、スリーブの中に延在して整列する突起（３６）を有し、突起は、スリーブが閉位置にあるときに、中空管の出口端部を密封するために十分なサイズであり、開位置にあるときに、中空管の出口端部を開封するように前記中空管からオフセットされ、スリーブの分注端部は、スリーブが開位置にあるときに、流体が中空管流路から出口端部を通って流れ、スリーブの分注端部から流出することを可能にする、１つまたは２つ以上の開口部（３８）をさらに有する。

本発明の分注装置は、スプレー発泡体シーラントのような加圧された発泡性流体を分注することを含む、容器からの加圧流体の分注に有用である。

本発明の分注装置の一実施形態の側面図である。 分注装置の実施形態の図１からの切断側面図である。 スリーブの分注端部に向かって見た図１及び２の分注装置の実施形態の端面図である。 中空管の出口端部及び閉鎖した向きのスリーブの分注端部の引き伸ばした切断側面図を図示する。 弁軸を有する容器を図示する。 図５の容器の弁軸に取り付けられた図１及び２の分注装置を図示する。 中空管の基部が引き金装着具としての役割を果たす、分注装置を図示する。図７（ａ）は、分注装置の上面図を図示する。図７（ｂ）は、分注装置の側面図を図示する。図７（ｃ）は、図７（ａ）で示される線Ａに沿って見た場合の分注装置の切断側面図を図示する。図７（ｄ）は、図７（ｃ）の一部の拡大図を図示する。 引き金のスリーブ端部が、スリーブ上の突起（すなわち、スロット内）の間に引き金嵌合の一部を有することによって、スリーブと動作可能に係合する分注装置を図示する。図８は、中空管の周りに巻き付けられ、スリーブ及び中空管に取り付けられたばねの形態の弾性要素をさらに図示する。図８（ａ）は、引き金がスリーブに係合する場所に向かった角度でのディスペンサの下から見た図である。図８（ｂ）は、ディスペンサの側面図を図示する。図８（ｃ）は、図８（ｂ）で示される線Ａに沿って見た８（ｂ）の切断図を図示する。図８（ｄ）は、ディスペンサの上から見下ろした図を図示する。図８（ｅ）は、図８（ｃ）で示される部分の引き伸ばした図を図示する。

「及び／または（Ａｎｄ／ｏｒ）」は、「及び、または代替的に」を意味する。すべての範囲は、特に明記しない限り終点を含む。「複数の（Ｍｕｌｔｉｐｌｅ）」とは、２つ以上を意味する。「流体（Ｆｌｕｉｄ）」は、固定形状を有さず、外圧をもたらす物質を指し、気体、液体、及び気体または液体の切れ目のない配合物を含む。必ずしもそうとは限らないが、典型的には、流体は、液体及び液体の連続配合物を指す。

以下の説明は、理解を容易にするために、例示目的のための図１〜８を参照する。疑義を回避するため、図１〜８の図示された実施形態は、必ずしも本発明の最も広い請求範囲または本発明の構成要素の例示ではない。以下の説明は概して、読みやすくするために、要素の最初の言及のみを用いて図面から要素番号を特定する。

本発明は、容器（１００）の弁軸（１１０）に取り付けて、弁軸を介して容器から加圧流体を分注するのに有用な分注装置（１０）である。容器は、加圧流体を保持するために好適な任意の器とすることができる。好適な容器には、缶、瓶、及び袋からなる群から選択されるものが含まれる。容器の弁軸は、容器の外部にあり、容器の内部への及び／または容器の内部からのアクセスを制御する弁を接続または含有する容器の部分である。弁軸を缶の方に傾斜させる、または押し下げると、弁が開き、缶から加圧された内容物が放出される。分注装置は、分注装置の中空管のコネクタが弁軸の上に嵌合するように容器の弁軸に取り付けられ、容器の内容物が弁軸を通って中空管の流路に流出することができる。

分注装置（１０）は、中空管（２０）を備える。中空管は、入口端部（２２）及び対向する出口端部（２４）を有し、それらの各々が開口している（すなわち、中空管の内側及び外側の間のアクセスを可能にする開口部を画定する）。中空管は、入口端部と出口端部との間の距離によって画定される長さを有する。使用時に、流体は入口端部を通って中空管に入り、出口端部を通って中空管を出る。中空管は、中空管の入口端部と出口端部との間に延在する壁（２５）を有し、中空管を通る流路（２７）を画定する。壁は、中空管の外部から内部（流路内の）を分離する。中空管の内側は、壁の中にあり（すなわち、流路内の）、かつ中空管の入口及び出口開口部の間にある。

中空管の入口端部は、分注装置を容器の弁軸に取り付けるためのコネクタ（２６）を含む。コネクタは、中空管と一体であってもよい（すなわち、中空管と単一部品の材料で形成されてもよい）。代替的に、コネクタは、コネクタ及び中空管の残りを通る連続流路を形成するように中空管の別部品に取り付けられた別個の部品の材料であることができる。概して、中空管は、単一部品または複数の連結部品とすることができ、分注装置を介して材料を分注している間、中空管を通って連続的に延在する流路が存在するならば、同じまたは異なる材料であることができる。コネクタは、容器の弁軸上にねじ込むことを可能にするような方法で、内壁（すなわち、流路に露出している壁）にねじ切りすることができる。

中空管は、単一部品であってもよく、または複数の部品を含んでもよい。例えば、中空管は、中空管の出口端部を含む取り外し可能な先端部を備え得る。取り外し可能な先端部は、先端部を中空管の残りの部分に取り付けることができる、１つもしくは２つ以上のロック機構プロファイル及び／または１つもしく２つ以上の密封ガスケットプロファイルをさらに備えることができる。取り外し可能な先端部は、望ましくは、中空管の長さの半分未満に延在する。取り外し可能な先端部は、複雑または正確な機構（ロック機構プロファイルまたは密封ガスケットプロファイルのような）を画定する中空管の部分は成形する方がしばしば容易であり、一方で、中空管の他の部分は、押し出す方がより費用効果があるため、望ましくあり得る。中空管は、押し出し部品に取り付けられた取り外し可能な先端部として、成形部品を含むことができる。同様に、中空管のコネクタ（２６）が、中空管の残りの部分の形成とは別にコネクタを成形することを容易にするために、中空管に取り付けられる取り外し可能な部品であることが望ましくあり得る。

スリーブ（３０）は、中空管の外部の一部の上へ延在する。スリーブは、中空管の上を摺動することができ、これは、スリーブが中空管の長さに沿って前後に摺動することができることを意味する。「長さ」は、中空管の入口及び出口端部の間に延在する寸法を指す。スリーブは、中空管が中に存在するスリーブを通して経路を画定する壁を有する、円筒形状であることが望ましい。代替的に、スリーブは、それを通るチャネルを画定する壁を有して部分的に円筒形であり得るが、スリーブのあらゆる断面上で、場合によってはいずれの断面上でも、チャネルの周りを完全に包まなくてもよい。スリーブの「断面」は、スリーブを通して延在する経路に垂直に取られた断面を指す。スリーブが全体的に円筒状であるかどうかにかかわらず、スリーブは、流体がスリーブの分注端部から流出することを確実にするように、分注端部と以下に記載される密封ガスケット（４０）との間で円筒状であることが望ましい。

必ずしも本発明の最も広い請求範囲にあるわけではないが、望ましくは中空管の流路は本質的に直線状である。中空管に関して本質的に直線状であるということは、入口端部の中空管の断面上の点と、出口端部の中空管の断面上の点との間に直線が存在することを意味する。好ましくは、中空管の流路は直線状であり、これは、中空管の入口端部の断面の中心と中空管の出口端部の断面の中心との間が直線であることを意味する。中空管の断面は、中空管を通る流路の長さに垂直に取られる。中空管の流路は、中空管の長さに沿ってスリーブを前後に摺動させることを容易にするために、本質的に直線状、または直線状であることが望ましい。

スリーブは、中空管の長さに沿って、中空管の出口端部を越えて延在する。スリーブは、スリーブの長さの対向する端部上に存在する対向する端部を有する。スリーブの長さは、スリーブが周りに存在する中空管の長さに沿って延在する。中空管の出口端部に最も近接するスリーブ端部は、スリーブの分注端部（３４）である。中空管の入口端部に最も近接するスリーブ端部は、スリーブの下端部（３２）である。下端部及び分注端部は、中空管の長さによって分離されている。

スリーブの分注端部は、スリーブが周りに存在する中空管に向かってスリーブの分注端部から延在する突起（３６）を含む。突起の位置は、中空管の出口端部と整列し、それにより、スリーブが閉位置にあるときに、突起が中空管の出口端部を密封するようになっている。突起は、中空管の出口端部に挿入するか、中空管の出口端部で開口部に対して押し付けるか、またはそれらの両方で、出口端部を密封することができる。中空管の出口端部を「密封」することは、中空管の出口端部を通る中空管の内側から中空管の外側への流体連通を不可能にすることを意味する。突起のサイズ及び形状は、スリーブが開位置にあるときに、突起が中空管の出口端からオフセットされて、流体が中空管の出口端部から流出することを可能にするようになっている。中空管に沿ってスリーブを摺動させて、開位置と閉位置との間でスリーブを動かす。突起が中空管の出口端部を密封するまで中空管の入口端部に向かってスリーブを摺動させて、閉位置を達成する。中空管の出口端部に向かってスリーブを摺動させて、中空管の出口端部から突起を変位させて、開位置を達成する。

スリーブの分注端部は、流体が出口端部を通して中空管流路から流れること、及びスリーブが開位置にあるときに、スリーブの分注端部から流出することを可能にする、１つまたは２つ以上の開口部（３８）を有する。

スリーブは、単一部品の材料または複数の部品の材料を一緒に接続したものであることができる。例えば、スリーブは、可逆的にスリーブの残りの部分に取り付けられ、かつ先端部の取り換えまたは先端部及び分注装置のクリーニングのみを可能にする、分注端部上で取り外し可能な先端部を含むことができる。取り外し可能な先端部は、例えば一緒にスナップしたときに他の部品の溝または複数の溝と噛み合う一方の部品の隆起（１つまたは複数）によって先端部が適所にはめ込まれるように、スリーブの残りの部分とともに設計され得る。スリーブが一緒に接続された複数の部品の材料を備える場合、これらの部品は同じ材料または異なる材料で作ることができる。スリーブ及び中空管に好適な材料の例を以下に記載する。

スリーブは、スリーブの壁を貫通し、スリーブの分注端部に近接して位置する開口部（３９）をその中に画定することができる。開口（３９）は、単に製造方法の特徴であってもよく、または分注装置の動作において有用な目的を果たすことができる。例えば、分注装置は、出口端部に第１の色を、かつ出口端部に近接して（しかし出口端部ではない）第２の色を有する中空管を備えて位置インジケータを有することができ、中空管の２つの色は、スリーブが閉位置にあるときに第１の色が開口（３９）を通して明白であり、スリーブが開位置にあるときに第２の色が開口（３９）を通して明白であるように位置する。そのような位置インジケータは、分注装置が開位置にあるとき及び閉位置にあるときの視覚的表示を可能にして、装置が所望の位置にあることをユーザに保証する。分注装置は、分注装置が閉位置に対して開位置にあるときを明らかにする位置インジケータを備えていてもよいし、備えなくてもよい。例えば、分注装置は、開口（３９）、中空管上の一方の色または両方の色がないことによって、または色と開口（３９）の任意の組み合わせがないことによって、位置インジケータなしでもよい。

密封ガスケット（４０）は、中空管の壁とスリーブとの間で中空管の外部の周りに、中空管の長さに沿って存在し、好ましくは中空管の出口端部及びスリーブの分注端部に近接して存在する。密封ガスケットは、流体が中空管とスリーブとの間で密封ガスケットを通り越して中空管の外側に沿って流れることを防止する様態で、中空管の壁とスリーブの両方に接触する。密封ガスケットは、中空管の出口端部を出る流体が、密封ガスケットを通り越して中空管とスリーブとの間を移動することを防止する障壁として作用し、その代わりに流体をスリーブの分注端部から排出させる。密封ガスケットは、望ましくは中空管の外部の周りをすっかり包み込む（例えば、中空管の周りのリング状の材料）。密封ガスケットは、（例えば、一体となるように成形される）中空管の壁の外側またはスリーブの内側のどちらかに取り付けられることができる（しかし中空管及びスリーブの両方ではなく、またはスリーブが中空管に沿って摺動することは不可能）。おそらく、密封ガスケットは、中空管にもスリーブにも取り付けることはできず、むしろ中空管とスリーブとの間に摩擦して保持される。密封ガスケットは、硬質プラスチックのような硬質材料とすることができるが、スリーブが開位置と閉位置との間で中空管に沿って摺動するときでさえ流体不透過性密封を形成するために、中空管とスリーブの両方に適合できる弾性材料であることが好ましい。好適な弾性密封ガスケット材料の例には、ニトリル及びエチレンプロピレンジエンモノマーゴム（ＥＰＤＭ）などのゴム材料が含まれる。スリーブ中に開口部（３９）がある場合、密封ガスケットは、流体が開口部（３９）から望ましくなく流出することを防止するように、望ましくは開口部（３９）とスリーブの分注端部との間にある。

図４は、ディスペンサ中の密封ガスケットの２つのタイプを図示する。密封ガスケット（４０（ａ））は、中空管（２０）の壁（２５）に形成されたねじ山である。密封ガスケット（４０（ｂ））は、中空管（２０）の周りを回る別体ゴムＯリングである。ディスペンサは、（４０（ａ））に類似するか、または（４０（ｂ））に類似するガスケットのみを代わりに含むことができる。

分注装置は、引き金装着具（５０）をさらに備える。引き金装着具は、中空管の一部（例えば、中空管を弁軸に接続するコネクタ（２６）など）であってもよく、または引き金装着具は、中空管の２つの対向する側面上で中空管から延在する１つまたは２つ以上の突出部分であってもよい。引き金装着具が中空管である場合、引き金を中空管に接続するピンまたは他のヒンジ式コネクタで中空管が引き金を通って延在することが望ましい。例えば、引き金装着具（５０）として働く中空管（２０）のコネクタ（２６）に第１の位置（６２）でヒンジ式に取り付けられた引き金（６０）を図示する図７を参照されたい。引き金（６０）は、引き金延長部分（６６）を含み、第２の位置（６８）でスリーブ（３０）にヒンジ式に取り付けられる。引き金（６０）は、望ましくは、コネクタ（２６）の対向する側面に延在し、第１の位置（６２）でコネクタ（２６）の対向する両側にヒンジ式に接続される。図７の引き金（６０）は、追加のヒンジジョイント（６３）も含む。

望ましくは、引き金装着具は、引き金装着具を形成する２つの突出部分の間に延在する引き金を有する中空管の２つの対向する側面上で中空管から延在する２つの突出部分を備える。このような構成では、引き金は対向する端部を有し、引き金の２つの対向する端部の一方がスリーブにヒンジ式で取り付けられ、引き金の対向する端部間の位置がヒンジ装着具の突起にヒンジ式で取り付けられ、引き金の非取り付け端部は引き金延長部分として働くために引き金装着具を越えて延在する。引き金は、ヒンジ式に接続された２つの部品の一方から他方の部品内に（または通して）延在するピンのような平面内の運動を可能にする任意の手段によって、スリーブ及び引き金装着具にヒンジ式に取り付けることができる。

引き金（６０）は、第１の位置（６２）の引き金装着具にヒンジ式に接続する。引き金のスリーブ部分（６４）は、第１の位置（６２）からスリーブに向かって延在し、引き金の引き金延長部分（６６）は、スリーブ部分から第１の位置（６２）の反対側に延在する。スリーブ部分（６４）は、中空管の出口端部から離れる方向に引き金延長部分が引き金装着具に対して変位するとき、スリーブ部分が、中空管の出口端部に向かってスリーブを摺動させるような様態で、第２の位置（６８）でスリーブと動作可能に係合する。本発明の最も広い請求範囲では、スリーブ部分は、中空管の出口端部から離れる方向に引き金延長部分が引き金装着具に対して変位するとき、係合が、スリーブ部分が中空管の出口端部に向かってスリーブを摺動させる限り、任意の考えられる様態でスリーブと動作可能に係合することができる。引き金のスリーブ部分をスリーブに「動作可能に係合する」好適な形態の実施例は、以下のうちの任意の１つ、または２つ以上の組み合わせが含まれる：（ａ）引き金のスリーブ部分をスリーブに強固に取り付ける。（ｂ）引き金のスリーブ部分をスリーブにヒンジ式に取り付ける。（ｃ）引き金延長部分を変位させて、中空管の出口端部から離れる方向に引き金装着部に対して変位し、引き金のスリーブ部分は、スリーブを中空管の出口端部に向かって摺動させるために、１つまたは２つ以上の突起に押し付けるように、引き金のスリーブ部分を、スリーブから外に延在する１つまたは２つ以上の突起の入口端部側（中空管に対して）に位置決めする。（ｄ）引き金のスリーブ部分の少なくとも一部分が、中空管に対してスリーブの出口端部及び入口端部側の両方にスリーブの突起を有する（すなわち、引き金のスリーブ部分の一部分は、スリーブ上のスロットに存在する）ようにして、引き金の少なくとも一部分が、スリーブから外に延在する突起間に延在するように引き金のスリーブ部分を位置決めする。

例示の目的で、図１、２、６、及び７は、引き金のスリーブ端部が、スリーブにヒンジ式に取り付けられることによってスリーブと動作可能に係合する、本発明の実施形態を図示する。図８は、スリーブの突起（３１）によって形成されるスロット中に延在する引き金の部分（６１）に動作可能に係合する引き金を図示する。

分注装置は、引き金延長部分が、中空管の出口端部から離れて変位できる大きさを制限する１つまたは２つ以上の停止機構（６００）を備えることができる。好適な停止機構は、一旦一定の距離だけ変位すると引き金装着部に接触し、それによりさらなる変位を防止する、引き金延長部分からの１つまたは２つ以上の突起を含む。別の好適な停止機構は、引き金が一定の距離だけ変位したときに、引き金延長部分及び中空管の両方に接触する引き金延長部分、中空管、またはその両方からの突起であり、それによりさらなる変位を防止する。

引き金延長部分が中空管の出口端部から離れるように変位して、それによりスリーブを開位置に置くとき、弾性要素（７０）が引き金に復元力を与えてスリーブを閉位置に戻す。弾性要素の位置及び形状は、必要な復元力が達成される限り、本発明の最も広い請求範囲において重要ではない。

例えば、弾性要素は、引き金延長部分が変位してスリーブを開位置に置くときに、弾性要素が圧縮、曲げ、伸張、さもなければ歪みよって変形されるように、引き金と中空管との間に位置付けされたばね、曲がったまたは弓形の金属片またはプラスチック、弾性ビード、及び弾性パッドからなる群から選択される１つまたは２つ以上の要素とすることができる。次いで、変形された弾性要素は、引き金延長部分を中空管の出口端部に向かって戻すために復元力を加えて、スリーブを閉位置に回復する。好適なばねは、プラスチック及び金属で作られたものを含む。弾性ビード及び弾性パッドは、例えば、弾性発泡体材料、ゴム材料、または他の弾性プラスチック材料であり得る。ばねは、例えば、螺旋ばねまたは板ばねであり得る。

弾性要素が引き金と中空管との間にあるとき、弾性要素は、スリーブを開位置に動かすときに引き金が一定の距離を越えて進むことを防止することによって、停止機構（６００）としての役割を果たすこともできる。例えば、ばねまたは弾性ビードまたは弾性パッドは、引き金が引かれると完全に圧縮され、次いで圧縮を止め、それにより引き金がばねを圧縮する方向にさらに動くことを防止する。

弾性要素（７０）は、ばねがコネクタ（２６）とスリーブ（３０）との間の中空管の周りに巻きつけられ、ばねの一端がスリーブの下の中空管に接続され（例えばコネクタで）、反対側の端部はスリーブに取り付けられる、対向する端部を有するばねとすることができるか、またはそのばねを含むことができる。例えば、図８を参照されたく、ここでは、弾性要素（７０）は、中空管の周りのばねであり、スリーブ及び中空管に取り付けられ、分注装置が開位置に動かされたときに伸張し、伸張位置から戻るばねの復元力がスリーブに復元力を提供し、それを開位置に保持する力が緩和されたときに分注装置を閉位置に摺動させる。

分注装置の要素が作製される材料は、特に断らない限り、本発明の最も広い請求範囲において非限定的である。しかしながら、流体を分注する間、流体を分注装置と、またはスリーブ及び／もしくは中空管全体と接触させるスリーブ及び中空管の部分は、清掃を容易にし、分注装置の詰まりを排除するために、分注装置から分注される材料に対して低接着親和性を有する材料で作製されることが望ましい。分注装置から分注される流体に対して低接着親和性を有する材料の例としては、例えば、金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、及びナイロンからなる群から選択される材料が含まれる。中空管が複数の部品を備える場合、各部品は同じ材料または異なる材料であってもよく、好ましくは本明細書に挙げられた材料から選択される。同様に、スリーブが複数の部品を含む場合、各部品は同じ材料または異なる材料であることができ、好ましくは本明細書に列挙された材料から選択される。

本発明の分注装置は、容器（缶）の弁軸に取り付けられる。例えば、弁軸及び分注装置のコネクタは、コネクタが弁軸上に（覆って）ねじ込むことができるように、嵌合するねじ山を有することができる。別の例として、分注装置のコネクタは、例えば、部品のうちの一方の隆起を他方の部品の溝にはめ込ませることによって、弁軸の上の適所にはめ込むことができる。

容器の弁は、能動的に開放されるまで、容器の弁軸に分注装置が取り付けられたときに閉鎖したままである。スリーブを開位置に動かすように分注装置の引き金延長部分に圧力を加え、また加圧流体を容器から分注装置の中空管の中に放出するために容器の弁を開放するように容器の弁軸を押し下げ及び／または傾斜させる。引き金延長部分の圧力を解放することにより、弾性要素は分注装置を閉位置に再配置することができ、弁軸は、弁を容器に閉鎖するように再配置することができる。したがって、分注装置の引き金延長部分に圧力を加えることにより、容器の弁が開放されるとともに分注装置を開位置に移動する。分注装置が開位置にあるときに、分注装置の引き金延長部分の圧力を解放することによって、分注装置は閉位置に移動させられ、容器の弁は閉鎖する。これにより、分注装置の引き金延長部分に圧力をかけ、または解放する単一作動は、第２の手が何かを動かすことを必要とせずに容器及び分注装置の両方をそれぞれ開放及び閉鎖する。さらに、分注装置は、スリーブの分注端部に近接してまたは分注端部で密封するので、発泡性組成物の塗布が終了したときに、発泡性組成物が分注装置から滴り落ちることはない。

本発明の分注装置は、スリーブを開位置に置くために引き金が能動的に動かされないときに、弾性要素によって加えられる復元力によってスリーブを閉位置に積極的に位置決めする。これは、本発明の分注装置の価値ある特徴である。分注装置が閉位置にあるとき、中空管内の流体は分注装置から流出することが防止され、周囲空気からの空気及び水分は中空管内のいかなる流体にも到達することが防止される。後者の態様は、中空管内の流体が空気中の水分と反応することができる湿気硬化性発泡体にとって特に重要である。湿気硬化性発泡体配合物が空気にさらされた分注管内にあるとき、空気中の湿気は、管内の配合物を硬化させ、それを詰まらせ、ディスペンサの将来の使用を妨げる。本分注装置は、使用していないときに中空管を周囲の空気から密封することによってその問題を回避する。

Claims (9)

1. 弁軸（１１０）を有する容器（１００）に取り付けるための分注装置（１０）を備える物品であって、前記分注装置は、
   （ａ）中空管（２０）であって、対向する入口（２２）及び出口（２４）端部と、前記入口及び出口端部間に延在し、前記中空管を通る流路（２７）を画定し、前記中空管の内部を前記中空管の外部から分離し、前記内部は前記中空管の前記壁内にある、壁（２５）と、前記容器の前記弁軸に取り付けるための前記入口端部上のコネクタ（２６）とを有する、中空管と、
   （ｂ）前記中空管の前記外部の一部分の上に延在し、かつ前記中空管の上を摺動することができるスリーブ（３０）であって、前記スリーブは、前記中空管の前記出口端部の上に延在し、かつ下端部（３２）及び対向する分注端部（３４）を有し、前記分注端部は、前記中空管の前記出口端部に近接している、スリーブと、
   （ｃ）前記中空管の壁（２５）と前記スリーブとの間の前記中空管の前記外部の周りにある、密封ガスケット（４０）であって、前記密封ガスケットを通り越す前記スリーブと前記中空管との間の前記中空管の外側の流体連通を防止し、前記密封ガスケットは、前記中空管の前記出口及び入口端部の間に位置する、密封ガスケットと、
   （ｄ）前記中空管の一部であるか、または前記中空管に強固に取り付けられている引き金装着具（５０）と、
   （ｅ）第１の位置（６２）で前記引き金装着具にヒンジ式に接続する引き金（６０）であって、前記引き金のスリーブ部分（６４）が、前記第１の位置から前記スリーブに向かって延在し、引き金延長部分（６６）が、前記スリーブ部分から前記第１の位置の反対側に延在し、前記スリーブが閉位置にあるときに、前記中空管の前記出口端部から離れる方向に前記引き金延長部分が前記引き金装着具に対して変位するとき、前記スリーブ部分は、前記スリーブ部分が、前記中空管の前記出口端部に向かって前記スリーブを摺動させるような様態で、第２の位置（６８）で前記スリーブと動作可能に係合する、引き金と、
   （ｆ）前記引き金延長部分が前記中空管の前記出口端部から離れるように変位して、それにより前記スリーブを開位置に置くとき、前記引き金に復元力を与えて前記スリーブを前記閉位置に戻す、弾性要素（７０）と、を備え、
   前記スリーブの前記分注端部は、前記スリーブの中に延在して整列する突起（３６）を有し、前記突起は、前記スリーブが前記閉位置にあるときに、前記中空管の前記出口端部を密封するために十分なサイズであり、前記開位置にあるときに、前記中空管の前記出口端部を開封するように前記中空管からオフセットされ、前記スリーブの前記分注端部は、前記スリーブが前記開位置にあるときに、流体が前記中空管流路から前記出口端部を通って流れ、前記スリーブの分注端部から流出することを可能にする、１つまたは２つ以上の開口部（３８）をさらに有する、物品。
2. 前記弾性要素が、金属及びプラスチックばねからなる群から選択される、請求項１に記載の物品。
3. 前記中空管及びスリーブは、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリテトラフルオロエチレンからなる群から選択されるポリマーから独立して作製される、請求項１または２に記載の物品。
4. 前記スリーブが、可逆的にともに取り付けられる少なくとも２つの部品を備える、請求項１〜３のいずれかに記載の物品。
5. 前記引き金が、前記引き金装着具に対して前記引き金の動作の前記範囲を限定する停止機構（６００）を含む、請求項１〜４のいずれかに記載の分注装置。
6. 前記中空管は、前記出口端部で第１の色であり、前記出口端部に近接して第２の色であり、前記スリーブは、前記スリーブ内に延在する前記中空管が開口部（３９）を通して見えるように、前記スリーブを貫通して延在する開口部（３９）を有し、前記開口部（３９）は、スリーブが閉位置にあるときに、前記中空管の前記第１の色が前記窓を通して明白であり、かつ前記スリーブが開位置にあるときに、前記中空管の前記第２の色が前記窓を通して明白であるように、前記スリーブ上に位置する、請求項１〜５のいずれかに記載の物品。
7. 前記中空管は、少なくとも２つの部品を備え、そのうちの１つは、前記中空管の前記出口端部を画定し、かつ前記中空管の長さの半分未満に延在する、取り外し可能な先端部である、請求項１〜６のいずれかに記載の物品。
8. 前記分注装置は、前記容器の内容物が前記弁軸を通って、かつ前記中空管の前記流路に流れることができるように、容器の前記弁軸に取り付けられる、請求項１〜７のいずれかに記載の物品。
9. 前記分注装置は、位置インジケータを有していない、請求項１〜６及び７〜８のいずれかに記載の物品。
   
   

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