JP2019505253A - Senseイメージングにおける画像アーチファクトの除去 - Google Patents

Senseイメージングにおける画像アーチファクトの除去 Download PDF

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Abstract

本発明は、磁気共鳴イメージングシステム100、300を提供し、これは、イメージングゾーン108から磁気共鳴データ152を取得するための無線周波数システム116、122、124、126、126’、126’’、126’’’であって、複数のアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’を備えた無線周波数システムと、マシン実行可能命令170及びパルスシーケンスコマンド150を含むメモリ140であって、パルスシーケンスコマンドは、プロセッサに、SENSEプロトコルに従って複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させる、メモリと、プロセッサと、を備える。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは、磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、磁気共鳴データを取得すること(200)と、磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像154を再構成すること(202)と、解剖学的モデル156と予備画像との間のフィット159を計算すること(204)であって、解剖学的モデルは動き尤度マップ158を含む、ことと、少なくとも部分的には動き尤度マップとフィットとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源160を特定すること(206)と、少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式162を決定すること(208)と、拡張されたSENSE式を使用して、補正されたSENSE画像164を構成すること(210)と、を行う。

Description

本発明は、磁気共鳴イメージングに関し、特に、SENSE磁気共鳴イメージングプロトコル中のアーチファクトの除去に関する。
患者体内の画像を生成する手順の一部として、大きい静磁場を磁気共鳴イメージング(MRI)スキャナによって使用して、原子の核スピンを整列させる。この大きい静磁場はB0場と呼ばれる。
MRIスキャンの際には、送信器アンテナ又はアンテナ素子によって生成された無線周波数(RF)パルスが、局所的な磁場に摂動を生じさせ、核スピンによって発されたRF信号が、受信器アンテナ又はアンテナ素子のアレイによって検出される。これらのRF信号を使用してMRI画像を構成する。これらのアンテナ又はアンテナ素子は、コイルと呼ばれることもある。コイルという用語はしばしば、アンテナとアンテナ素子の両方を表すために同義で使用される。更に、送信器アンテナと受信器アンテナは、両方の機能を行う単一の送受信器アンテナに統合することもできる。送受信器アンテナという用語の使用は、別々の送信器アンテナと受信器アンテナとが使用されるシステムも指すことが理解される。送信されたRF場をB1場と呼ぶ。長いスキャンの間、被検体は内部又は外部からの動きを有する場合があり、それがデータを破損し、結果としてボケ又はアーチファクトのある画像になることがある。
SENSEは、並列イメージング技術である。並列イメージング技術では、複数のアンテナ素子を使用して同時にデータを取得する。コイル感度マップ(CSM)が、全てのアンテナ素子の空間感度を含む。この場合、「コイル」はアンテナ素子を指す。コイル感度マップを使用して、個々のアンテナ素子それぞれを使用して取得されたデータを組み合わせて、単一の合成画像にする。SENSEは磁気共鳴画像の取得を大幅に高速化する。磁気共鳴並列イメージング再構成技術については、Bernsteinらによる「the handbook of MRI Pulse Sequences」(2004年、Elsevier Academic Pressにより出版)(以後Bernsteinら)の節13.3に簡単に概説されている。
Winkelmannらによる刊行物記事「Ghost artifact removal using a parallel imaging approach」、Magn.Reson.Med.2005 Oct; 54(4):1002−9(以後Winkelmannら)は、並列イメージングを使用したゴーストアーチファクト除去アルゴリズムについて記載する。拡張されたSENSE定式化を使用して、ゴースト発生アーチファクトを除去する。ゴースト発生アーチファクトに対して複数の異なる発生源を計算的に試し、整合性尺度を使用してそれらをランク付けすることにより、拡張されたSENSE再構成が決定される。この方法の不都合点は、計算量が非常に多いことである。
本発明は、独立請求項において、磁気共鳴イメージングシステム、コンピュータプログラムプロダクト、及び、磁気共鳴イメージングシステムを動作させる方法を提供する。実施形態が従属請求項に与えられる。
当業者には理解されるように、本発明の態様は、装置、方法又はコンピュータプログラムプロダクトとして具体化され得る。従って、本発明の態様は、全面的にハードウェア実施形態、全面的にソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)又は本明細書において全て一般的に「回路」、「モジュール」若しくは「システム」と称され得るソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形態をとり得る。更に、本発明の態様は、コンピュータ可読媒体上で具現化されたコンピュータ実行可能コードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体において具体化されたコンピュータプログラムプロダクトの形態をとり得る。
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読ストレージ媒体でもよい。本明細書で使用される「コンピュータ可読ストレージ媒体」は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行可能な命令を保存することができる任意の有形ストレージ媒体を包含する。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータ可読非一時的ストレージ媒体と称される場合もある。コンピュータ可読ストレージ媒体はまた、有形コンピュータ可読媒体と称される場合もある。一部の実施形態では、コンピュータ可読ストレージ媒体はまた、コンピューティングデバイスのプロセッサによってアクセスされることが可能なデータを保存可能であってもよい。コンピュータ可読ストレージ媒体の例は、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ハードディスクドライブ、半導体ハードディスク、フラッシュメモリ、USBサムドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスク、磁気光学ディスク、及びプロセッサのレジスタファイルを含むが、これらに限定されない。光ディスクの例は、例えば、CD−ROM、CD−RW、CD−R、DVD−ROM、DVD−RW、又はDVD−Rディスクといったコンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)を含む。コンピュータ可読ストレージ媒体という用語は、ネットワーク又は通信リンクを介してコンピュータデバイスによってアクセスされることが可能な様々な種類の記録媒体も指す。例えば、データは、モデムによって、インターネットによって、又はローカルエリアネットワークによって読み出されてもよい。コンピュータ可読媒体上で具現化されたコンピュータ実行可能コードは、限定されることはないが、無線、有線、光ファイバケーブル、RF等を含む任意の適切な媒体、又は上記の任意の適切な組み合わせを用いて送信されてもよい。
コンピュータ可読信号媒体は、例えばベースバンドにおいて又は搬送波の一部として内部で具体化されたコンピュータ実行可能コードを備えた伝搬データ信号を含んでもよい。このような伝搬信号は、限定されることはないが電磁気、光学的、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含む様々な形態の何れかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではない及び命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって又はそれと関連して使用するためのプログラムを通信、伝搬、若しくは輸送できる任意のコンピュータ可読媒体でもよい。
「コンピュータメモリ」又は「メモリ」は、コンピュータ可読ストレージ媒体の一例である。コンピュータメモリは、プロセッサに直接アクセス可能な任意のメモリである。「コンピュータストレージ」又は「ストレージ」は、コンピュータ可読ストレージ媒体の更なる一例である。コンピュータストレージは、任意の不揮発性コンピュータ可読ストレージ媒体である。一部の実施形態では、コンピュータストレージは、コンピュータメモリであってもよい又はその逆でもよい。
本明細書で使用される「プロセッサ」は、プログラム、マシン実行可能命令、又はコンピュータ実行可能コードを実行可能な電子コンポーネントを包含する。「プロセッサ」を含むコンピューティングデバイスへの言及は、場合により、2つ以上のプロセッサ又は処理コアを含むと解釈されるべきである。プロセッサは、例えば、マルチコアプロセッサである。プロセッサは、また、単一のコンピュータシステム内の、又は複数のコンピュータシステムの中へ分配されたプロセッサの集合体も指す。コンピュータデバイスとの用語は、各々が一つ又は複数のプロセッサを有するコンピュータデバイスの集合体又はネットワークを指してもよいと理解されるべきである。コンピュータ実行可能コードは、同一のコンピュータデバイス内の、又は複数のコンピュータデバイス間に分配された複数のプロセッサによって実行される。
コンピュータ実行可能コードは、本発明の態様をプロセッサに行わせるマシン実行可能命令又はプログラムを含んでもよい。本発明の態様に関する動作を実施するためのコンピュータ実行可能コードは、Java(登録商標)、Smalltalk、又はC++等のオブジェクト指向プログラミング言語及び「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語等の従来の手続きプログラミング言語を含む1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい及びマシン実行可能命令にコンパイルされてもよい。場合によっては、コンピュータ実行可能コードは、高水準言語の形態又は事前コンパイル形態でもよい及び臨機応変にマシン実行可能命令を生成するインタプリタと共に使用されてもよい。
コンピュータ実行可能コードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアローンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で及び部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行することができる。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを通してユーザのコンピュータに接続されてもよい、又はこの接続は外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用したインターネットを通して)行われてもよい。
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラムプロダクトのフローチャート、図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート、図、及び/又はブロック図の各ブロック又は複数のブロックの一部は、適用できる場合、コンピュータ実行可能コードの形態のコンピュータプログラム命令によって実施され得ることが理解されよう。相互排他的でなければ、異なるフローチャート、図、及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせが組み合わせられてもよいことが更に理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実施するための手段を生じさせるようにマシンを作るために、汎用コンピュータ、特定用途コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサへと提供されてもよい。
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に保存された命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実施する命令を含む製品を作るように、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイスにある特定の方法で機能するように命令することができるコンピュータ可読媒体に保存されてもよい。
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実施するためのプロセスを提供するように、一連の動作ステップがコンピュータ、他のプログラム可能装置又は他のデバイス上で行われるようにすることにより、コンピュータ実施プロセスを生じさせるために、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス上にロードされてもよい。
本明細書で使用される「ユーザインタフェース」は、ユーザ又はオペレータがコンピュータ又はコンピュータシステムとインタラクトすることを可能にするインタフェースである。「ユーザインタフェース」は、「ヒューマンインタフェースデバイス」と称される場合もある。ユーザインタフェースは、情報若しくはデータをオペレータに提供することができる及び/又は情報若しくはデータをオペレータから受信することができる。ユーザインタフェースは、オペレータからの入力がコンピュータによって受信されることを可能にしてもよい及びコンピュータからユーザへ出力を提供してもよい。つまり、ユーザインタフェースはオペレータがコンピュータを制御する又は操作することを可能にしてもよい、及びインタフェースはコンピュータがオペレータの制御又は操作の結果を示すことを可能にしてもよい。ディスプレイ又はグラフィカルユーザインタフェース上のデータ又は情報の表示は、情報をオペレータに提供する一例である。キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、指示棒、グラフィックタブレット、ジョイスティック、ゲームパッド、ウェブコム、ヘッドセット、ギアスティック、ステアリングホイール、ペダル、有線グローブ、ダンスパッド、リモコン、及び加速度計を介したデータの受信は、オペレータから情報又はデータの受信を可能にするユーザインタフェース要素の全例である。
本明細書で使用される「ハードウェアインタフェース」は、コンピュータシステムのプロセッサが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置とインタラクトする及び/又はそれを制御することを可能にするインタフェースを包含する。ハードウェアインタフェースは、プロセッサが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置へ制御信号又は命令を送ることを可能にしてもよい。ハードウェアインタフェースはまた、プロセッサが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置とデータを交換することを可能にしてもよい。ハードウェアインタフェースの例は、ユニバーサルシリアルバス、IEEE1394ポート、パラレルポート、IEEE1284ポート、シリアルポート、RS−232ポート、IEEE488ポート、ブルートゥース(登録商標)接続、無線LAN接続、TCP/IP接続、イーサネット(登録商標)接続、制御電圧インタフェース、MIDIインタフェース、アナログ入力インタフェース、及びデジタル入力インタフェースを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「ディスプレイ」又は「ディスプレイデバイス」は、画像又はデータを表示するために構成された出力デバイス又はユーザインタフェースを包含する。ディスプレイは、視覚、音声、及び/又は触覚データを出力してもよい。ディスプレイの例は、コンピュータモニタ、テレビスクリーン、タッチスクリーン、触覚電子ディスプレイ、点字スクリーン、陰極線管(CRT)、蓄積管、双安定ディスプレイ、電子ペーパー、ベクターディスプレイ、平面パネルディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ(VF)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、エレクトロルミネッセントディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プロジェクタ、及びヘッドマウントディスプレイを含むが、これらに限定されない。
磁気共鳴(MR)データは、本明細書においては、磁気共鳴イメージングスキャン中に磁気共鳴装置のアンテナによって原子スピンにより発せられた無線周波数信号の記録された測定結果として定義される。磁気共鳴データは、医療画像データの一例である。磁気共鳴イメージング(MRI)画像は、本明細書においては、磁気共鳴イメージングデータ内に含まれる解剖学的データの復元された2次元又は3次元視覚化として定義される。この視覚化は、コンピュータを使用して行うことができる。
一態様において、本発明は、イメージングゾーンから磁気共鳴データを取得するための無線周波数システムを備える磁気共鳴イメージングシステムを提供する。無線周波数システムは複数のアンテナ素子を備える。磁気共鳴イメージングシステムは、マシン実行可能命令及びパルスシーケンスコマンドを含むメモリを更に備える。パルスシーケンスコマンドは、プロセッサに、SENSEプロトコルに従って複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させる。SENSE又は感度符号化方法は、磁気共鳴イメージングで使用されるよく知られた並列イメージング再構成方法である。SENSEプロトコルについては、例えば、Bernsteinらによる上述の教科書、Handbook of MRI Pulse Sequencesの第13章3節に概説される。
磁気共鳴イメージングシステムはプロセッサを更に備える。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは、磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、磁気共鳴データを取得する。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成する。様々な例において、予備画像は異なる形態を取ることができる。例えば、パルスシーケンスコマンドは、プロセッサに、SENSE画像データが取得される前に調査画像又はスカウト画像を取得するように磁気共鳴イメージングシステムを制御させる命令を含んでいてもよい。他の例では、予備画像は、SENSEイメージングプロトコルを使用して再構成されたSENSE画像である。
マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、解剖学的モデルと予備画像との間のフィット(適合)又は位置合わせを計算する。解剖学的モデルは、予備画像に位置合わせ又はフィットされる詳細な解剖学的データを含んでよい。他の事例では、解剖学的モデルは、予備画像の領域を特定するために使用される手順又は動作のセットである。例えば、解剖学的モデルを使用して、被検体の前縁から所定の距離にある領域を特定することができる。この領域の特定を、フィット又は位置合わせと考えることができる。
解剖学的モデルは、予備画像にフィット又は位置合わせされる。様々な種類の解剖学的モデルとしては、解剖学的目印を特定するモデル、多くの異なる被検体から集計された解剖学的地図を使用するモデル、及び特定の予備画像にフィットするように変形される変形可能な形状モデルが挙げられる。解剖学的モデルは動き尤度マップを含む。動き尤度マップは、解剖学的モデルによって特定される特定の領域が磁気共鳴データの取得中に動いている尤度を表すデータを有する。例えば、横隔膜、肺、又は心臓などの領域は、動いている可能性が非常に高い。他の例では、例えば血液の新たな流入に起因して潜在的な流動アーチファクトの発生源となり得る、特定の血管をマークする。これらには、解剖学的モデル中で他のエリアよりも高い値又は相対的な値を与えることができる。幾つかの例では、動き尤度マップは確率分布であるが、動き尤度マップは、正規化もスケーリングもされていない単純な重み付けを含んでいてもよい。
マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、少なくとも部分的には動き尤度マップとフィット又は位置合わせとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定する。フィット又は位置合わせは、解剖学的モデル中の位置を予備画像に相関付ける。これにより、動き尤度マップを予備画像に適用することが可能になる。動き尤度マップとフィット又は位置合わせとの組み合わせにより、したがって、動きアーチファクトを引き起こす、又はその原因箇所となる可能性が高い、予備画像中の領域を特定することが可能になる。幾つかの例では、動き尤度マップを予備画像に直接適用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定する。他の例では、動き尤度マップは、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定するために使用される探索アルゴリズムで重み付けとして使用される。
マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定する。SENSE画像の再構成中に、複数のアンテナ素子の各々から取得された画像が再構成され、次いで組み合わせられ、単一の画像に展開される。拡張されたSENSE式は、連立一次方程式として表され、そこでは、ゴースト発生や動きアーチファクトを抑制又は解消するために、感度行列は追加的なエントリでランクが増されている。例えば、感度行列には1つ又は複数の追加的な列を追加することができる。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、拡張されたSENSE式のセットを使用して、補正されたSENSE画像を構成する。この実施形態は、SENSEで再構成された画像内で画像アーチファクトの影響を効果的に低減させる手段をもたらすという利益を有する。この実施形態は、解剖学的モデルの動き尤度マップに組み込まれる事前知識に起因して、動きが低減するという利点を有する。
少なくとも1つの画像アーチファクト発生源は、事例によっては、物理的場所、又は予備画像若しくは後のSENSE画像の再構成を基準とする物理的場所に対応する場所と考えられる。例えば、予備画像が調査画像又はスカウト画像である場合、場所、詳細にはボクセルが異なる可能性があるが、解剖学的モデルによって特定される空間的場所は、それでもSENSE画像の再構成で使用することができる。
別の実施形態では、マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは、磁気共鳴データを使用して、複数のアンテナ素子の各々について測定コイル画像を再構成する。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、コイル感度のセットを使用して、SENSEプロトコルに従って複数のアンテナ素子の各々についての測定コイル画像を組み合わせることにより、予備SENSE画像を構成する。これは、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定するために予備SENSE画像を使用することができるため、有益である。
別の実施形態では、予備SENSE画像は、過剰決定された再構成を使用して行われる。この場合、複数のアンテナ素子の数は、SENSE因子に幾つかの追加的な制約を加えたものよりも多くなる。例えば16個のアンテナ素子があり、SENSE因子が3であり、x値ごとに画像アーチファクト発生源として特定される場所が2つある場合には、16は3+2よりも大きいので、SENSE再構成は過剰決定される。
別の実施形態では、予備画像は予備SENSE画像を含む。言い換えると、予備画像は予備SENSE画像である場合も、又は、予備SENSE画像は、予備画像を作るために使用される画像データの一部である場合もある。
別の実施形態では、マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、予備SENSE画像とコイル感度とを使用して、複数のアンテナ素子の各々について逆投影画像を構成する。SENSE再構成中に、アンテナ素子各々からの個々の画像を、コイル感度を使用して組み合わせる。逆投影では、予備SENSE画像又は再構成されたSENSE画像をコイル感度と共に使用して、複数のアンテナ素子の各々に画像を計算する。取得された磁気共鳴データとコイル感度とが完璧であった場合には、逆投影画像と測定コイル画像とは全く同じになる。しかし、これは通常は該当しない。コイル感度行列式にエラーがあり、それが逆投影画像と測定コイル画像との間に違いを引き起こす可能性がある。これらのエラーにより、予備SENSE画像又は予備SENSE画像の一部が損なわれる可能性がある。したがって、複数のアンテナ素子の各々についての逆投影画像とその測定コイル画像とを比較することにより、SENSE再構成がどれほど成功しているかを評価する手段が得られる。
マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、逆投影画像を、複数のアンテナ素子の各々についての測定コイル画像と比較して、複数のアンテナ素子の各々について影響を受けるボクセルのセットを特定する。逆投影画像は、ボクセル単位で測定コイル画像と比較される。逆投影画像の中のボクセルが、測定コイル画像から所定量を超えて、又は統計的な尺度に従って変動している場合には、そのボクセルを、影響を受けるボクセルのセットに付加することができる。影響を受けるボクセルのセットにあるボクセルは、そのボクセルに、又は予備SENSE画像の対応するボクセルにエラーがあり得ることを示すのに十分なだけ、逆投影画像と測定コイル画像とで異なっている特定のボクセルである。
少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の特定は画像空間で行われる。少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の特定は、少なくとも部分的には影響を受けるボクセルのセットを使用し、少なくとも部分的には動き尤度マップとフィット又は位置合わせとを使用して行われる。影響を受けるボクセルのセットは、例えば、逆投影画像とそれに対応する測定コイル画像との間でボクセル値を比較することによって特定される。特定のボクセルの値が所定の閾値を超えて変動している場合は、そのボクセルを、影響を受けるボクセルのセットに追加する。この方法は、影響を受けるボクセルのセット、動き尤度マップ、及びフィット又は位置合わせが、予備SENSE画像の中で引き起こされるアーチファクトの発生源を空間内で特定するのに有用であるという利益を有する。例えば、影響を受けるボクセルのセットは、動きによって引き起こされるゴースト画像又はゴースト発生である。これら3つの組み合わせを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定する。
別の実施形態では、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源は、補正されたSENSE画像を構成する前に、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の各々から所定の近傍内で整合性尺度の最大値を計算的に探索することによって補正される。整合性尺度の使用については、Winkelmannらに詳細に述べられている。整合性尺度は、Winkelmannらの図3に説明される整合性検査に対応し、整合性尺度の一例は、Winkelmannらの式7である。Winkelmannらに説明されるゴーストアーチファクト除去を使用する際の困難は、それが計算的に極めて要件が高いことである。本明細書に記載される例は、動き尤度マップ中の動きがある可能性の高いエリアの、事前に行われた特定を使用して、計算的工程を劇的に高速化できるという利点を有する。
整合性尺度は、複数のアンテナ素子の各々についての、予備SENSE画像内の影響を受けるボクセルのセットと、逆投影された試行SENSE画像との間の差に依存する。逆投影された試行SENSE画像は、試行SENSE画像から構成される。試行SENSE画像は、試行SENSE式を使用して構成される。試行SENSE式の一例は、Winkelmannの式3である。コイル感度行列式に追加された追加的な列がある。しかし、ゴースト発生の原因箇所がどこに由来するかは分からない。この理由から、幾つかの異なる試行SENSE式を構成し、それらを試して、どれが最大の整合性尺度をもたらすかを調べる。本実施形態は、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源がどこに位置するかについての事前知識を使用して、最良の結果をもたらす拡張されたSENSE式の探索を大幅に高速化するという利点を有する。事前知識は、解剖学的モデルの形で表現される。
別の実施形態では、整合性尺度を最大にする試行SENSE式は、拡張されたSENSE式である。
別の実施形態では、マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、影響を受けるボクセルのセットを予備画像と位置合わせすることにより、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を修正する。例えば、影響を受けるボクセルのセットで画像中のゴースト発生アーチファクトが特定される場合には、単に、影響を受けるボクセルのそのセットを直接予備画像に位置合わせすることが可能である。これは、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の特定を助ける。事例によっては、動き尤度マップを使用して、影響を受けるボクセルのセットを予備画像に位置合わせするための試行場所を得ることもできる。これは、計算的方法を更に高速化する助けとなる。
別の実施形態では、拡張されたSENSE式は、拡張されたコイル感度行列式を含む。拡張されたコイル感度行列式は、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の少なくとも一部分からの寄与を最小にするように選択される。
これは幾つかの異なるやり方で行うことができる。一例では、動き尤度マップだけを使用して、拡張されたSENSE再構成に含まれる領域を特定する。1つの具体例では、予備画像を再構成してから、解剖学的モデルを予備画像に位置合わせする。したがって、動き尤度マップも、次いで予備画像に位置合わせされる。次いで、動き尤度マップの中で特定の値又は閾値を上回る領域が、動きアーチファクトを引き起こしている可能性の高い予備画像中の領域又はボクセルとして特定される。次いで、これらの領域のアーチファクトへの寄与が、これらの場所の感度を拡張されたコイル感度行列式に追加することによって抑制される。
別の実施形態では、予備画像は調査スキャン画像を含む。調査スキャン画像の使用は、事例によっては有益である。例えば、SENSE再構成を行う代わりに、身体コイル又は身体アンテナを使用して調査スキャン画像が取得される。調査スキャン画像は、その中に画像アーチファクトがある可能性がより低い。これは、解剖学的モデルを位置合わせする際に有用である。
別の実施形態では、少なくとも1つの画像アーチファクトは、2次元又は3次元である。これは、例えばWinkelmannらに詳細に説明される方法は計算量が非常に多いことから、動きアーチファクトを引き起こしている2次元又は3次元領域を補正するのが困難であり得るため、有益である。
別の態様において、本発明は、磁気共鳴イメージングシステムを制御するプロセッサにより実行されるマシン実行可能命令を備えたコンピュータプログラムプロダクトを提供する。磁気共鳴イメージングシステムは、イメージングゾーンから磁気共鳴データを取得するための無線周波数システムを備える。無線周波数システムは複数のアンテナ素子を備える。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは、磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、磁気共鳴データを取得する。パルスシーケンスコマンドは、プロセッサに、SENSEプロトコルに従って複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させる。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成する。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、解剖学的モデルと予備画像との間のフィット又は位置合わせを計算する。
解剖学的モデルは動き尤度マップを含む。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、少なくとも部分的には動き尤度マップとフィット又は位置合わせとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定する。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定する。マシン実行可能命令の実行により、プロセッサは更に、拡張されたSENSE式を使用して、補正されたSENSE画像を構成する。このことの利点については前述した。
別の態様において、本発明は、磁気共鳴イメージングシステムを動作させる方法を提供する。磁気共鳴イメージングシステムは、イメージングゾーンから磁気共鳴データを取得するための無線周波数システムを備える。無線周波数システムは複数のアンテナ素子を備える。方法は、磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、磁気共鳴データを取得するステップを有する。パルスシーケンスコマンドは、プロセッサに、SENSEプロトコルに従って複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させる。方法は、磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成するステップを更に有する。
方法は、解剖学的モデルと予備画像との間のフィット又は位置合わせを計算するステップを更に有する。解剖学的モデルは動き尤度マップを含む。方法は、少なくとも部分的には動き尤度マップとフィット又は位置合わせとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定するステップを更に有する。方法は、少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定するステップを更に有する。方法は、少なくとも部分的には、拡張されたSENSE式を使用して、補正されたSENSE画像を構成するステップを更に有する。
本発明の上述した実施形態の1つ又は複数は、相互に排他的でない限り組み合わされることを理解されたい。
以下において、本発明の好適な実施形態が、単なる例として次の図面を参照して説明される。
図1は、磁気共鳴イメージングシステムの一例を示す。 図1の磁気共鳴イメージングシステムを動作させる方法を説明するフローチャートである。 磁気共鳴イメージングシステムの更に他の例の図である。 図3の磁気共鳴イメージングシステムを動作させる方法を説明するフローチャートである。 注釈付きの身体モデルで誘導される、拡張されたSENSE再構成の手法を説明する図である。 磁気共鳴画像内での動きの影響を模式的に説明する図である。 磁気共鳴画像内での動きの影響を模式的に説明する更に他の図である。 動きアーチファクトを減らすために拡張されたSENSE再構成中に最小化される領域の選択を模式的に説明する図である。 脂肪層における動きをシミュレーションするために修正された磁気共鳴画像を示す図である。 図9に示す画像から動きアーチファクトを除去するシミュレーションを示す図である。
図において似通った参照番号を付された要素は、等価な要素であるか、同じ機能を実行するかの何れかである。先に考察された要素は、機能が等価である場合は、後の図においては必ずしも考察されない。
図1は、磁石104を含む磁気共鳴イメージングシステム100の一例を示す。磁石104は、それを貫通するボア106を有した超伝導円筒型磁石104である。異なるタイプの磁石の使用も可能であり、例えば、分割円筒磁石及び所謂開放磁石の両方を使用することも可能である。分割円筒磁石は、クライオスタットが2つの部分に分割されて、磁石の等平面へのアクセスを可能にする点を除いて、標準的な円筒磁石に類似し、斯かる磁石は、例えば荷電粒子ビーム療法と共に使用される。開放磁石は、2つの磁石部分を有し、被検体を受容するのに十分な大きさの空間を間に有して一方が他方の上にあり、2つの部分の領域の配置は、ヘルムホルツコイルのものと類似する。被検体が閉じ込められる度合いが低いことから、開放磁石が普及している。円筒磁石のクライオスタットの内部には、超伝導コイルの一群が存在する。円筒磁石104のボア106内部には、磁気共鳴イメージングを行うのに十分な程、磁場が強く均一であるイメージングゾーン108が存在する。
磁石のボア106内部には、磁気共鳴データの取得のために使用されて、磁石104のイメージングゾーン108内で磁気スピンを空間的に符号化する磁場勾配コイル110のセットも存在する。磁場勾配コイル110は、磁場勾配コイル電源112に接続される。磁場勾配コイル110は代表的なものであることが意図される。一般的に、磁場勾配コイル110は、3つの直交する空間方向に空間的に符号化を行うための3つの別々のコイルセットを含む。磁場勾配電源は、電流を磁場勾配コイルに供給する。磁場勾配コイル110に供給される電流は、時間の関数として制御され、傾斜がつけられる又はパルス出力される。
磁石104のボア106の中には、オプションの身体コイル114がある。身体コイル114は、身体アンテナと呼ばれることもある。身体コイル114は、図では送受信器116に接続されている。一部の実施形態では、身体コイル114は、全身コイル無線周波数増幅器及び/又は受信器にも接続されるが、これはこの例では図示していない。送信器と受信器の両方が全身コイル114に接続される場合、送信モードと受信モードを切り替える手段が設けられてよい。例えば、ピンダイオードを備えた回路を使用して、送信モード又は受信モードを選択することができる。被検体支持体120が、被検体118をイメージングゾーン内に支持する。
図では、送受信器122が磁気共鳴イメージングアンテナ124に接続されている。この例では、磁気共鳴イメージングコイル124は、複数のアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’を備えた表面コイルである。送受信器122は、個々のコイル素子126、126’、126’’、126’’’に個々のRF信号を送信及び受信するように動作可能である。この例では、送受信器116と送受信器122は別々の装置として示している。しかし、他の例では、装置116と装置122は組み合わせられる。
磁気共鳴イメージングシステムは、コンピュータシステム130を備える。送受信器116、送受信器122、及び磁場勾配コイル電源は、図では、コンピュータ130のハードウェアインターフェース132に接続されている。コンピュータ130は、図では更に、機械可読命令を実行するように動作可能なプロセッサ134を含む。コンピュータ130は、図では更に、ユーザインターフェース136、コンピュータストレージ138、及びコンピュータメモリ140を備えており、これらは全てプロセッサ134からアクセスすることができ、プロセッサ134に接続されている。
コンピュータメモリ138は、図では、パルスシーケンスコマンド150を含む。パルスシーケンスコマンドは、SENSEプロトコルに従って磁気共鳴データ152を取得するようにプロセッサ134が磁気共鳴イメージングシステム100を制御することを可能にする命令を含む。パルスシーケンスコマンドは、プロセッサ134が2つ以上のイメージングプロトコルに従って磁気共鳴データを取得することを可能にする命令を含んでいてもよい。パルスシーケンスコマンド150は、プロセッサ134がSENSEプロトコルに従ってデータを取得することを可能にするが、SENSEプロトコルを行う前に調査スキャン又はスカウトスキャンを取得するなど、他のプロトコルを使用することを可能にしてもよい。コンピュータストレージ138は、図では、取得を制御するためのパルスシーケンスコマンド150を使用して取得された磁気共鳴データ152を含む。
コンピュータストレージ138は、図では更に、磁気共鳴データ152から再構成された予備画像154を含む。コンピュータストレージ138は、図では更に、予備画像154にフィット又は位置合わせすることができる解剖学的モデル156を含む。コンピュータストレージ138は、図では更に、解剖学的モデル156に位置合わせされているか、又はその一部である動き尤度マップ158を含む。コンピュータストレージ138は、図では更に、予備画像154と解剖学的モデル156との間で計算されたフィット又は位置合わせ159を含む。コンピュータストレージ138は、図では更に、予備画像154の中で特定された画像アーチファクト発生源の場所160を含む。画像アーチファクト発生源の場所160は、予備画像154中の一つの場所又は場所のセットを基準とする。磁気共鳴イメージングシステム100が正しく較正されると、画像アーチファクト発生源の場所160も、被検体118に対する座標の形で記憶することができる。
コンピュータストレージ138は図では更に、拡張されたSENSE式162を含む。拡張されたSENSE式は、画像アーチファクト発生源の場所における動きに対する再構成結果の感度を最小にするために使用される1つ又は複数の追加的な列を、その感度行列の中に含む。コンピュータストレージ138は図では更に、補正されたSENSE画像164を含む。コンピュータメモリ140は、図では、マシン実行可能命令170を有している。マシン実行可能命令170は、プロセッサ134が磁気共鳴イメージングシステム100の動作を制御できるようにすると共に、画像の再構成並びに磁気共鳴データ及び磁気共鳴画像の修正も行えるようにする命令を含む。マシン実行可能命令170は、プロセッサ134に、以下の方法フローチャートの何れか1つに説明されるコンピュータ実施方法を行わせることができる。
図2は、図1の磁気共鳴イメージングシステム100を動作させる方法を説明するフローチャートを示す。以下の方法ステップは、図1に示すマシン実行可能命令170によって実施することができる。
初めにステップ200で、磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンド150で制御して、磁気共鳴データ152を取得する。次にステップ202で、磁気共鳴データ152から予備画像154が再構成される。次にステップ204で、解剖学的モデル156と予備画像154との間のフィット又は位置合わせが計算される。解剖学的モデル156は、動き尤度マップ158を含む。ステップ206で、少なくとも部分的には動き尤度マップ158とフィット又は位置合わせ159とを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源160が特定される。次にステップ208で、少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源160についての知識を使用して、拡張された式162が構成される。最後にステップ210で、拡張されたSENSE式162に従って補正されたSENSE画像164が構成される。
1つの変形例では、拡張されたSENSE式は、1つ又は複数の追加的な列をコイル感度行列式に追加して、拡張されたコイル感度行列式を構成することによって構成される。拡張されたコイル感度行列式は、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の少なくとも一部分からの寄与を最小にするように選択される。
図3は、磁気共鳴イメージングシステム300の更に他の例を示す。システム300は、図1に示すシステム100と類似する。コンピュータストレージ138は、図では更に、磁気共鳴データ152から再構成された測定コイル画像302を含む。コンピュータストレージ138は更に、図ではコンピュータメモリ138に記憶されている測定コイル画像302とコイル感度のセット306とを使用して構成された予備SENSE画像を示す。コイル感度のセット306は、事前に分かっているか、又はSENSEの較正ステップ中に測定される。例えば、身体コイルを使用して調査画像を取得し、それを使用してアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’の各々を較正することができる。
コンピュータストレージ138は、図では更に、予備SENSE画像304及びコイル感度のセット306から計算された逆投影画像308を含む。逆投影画像308は、コイル感度のセット306が完全に分かっており、且つ画像アーチファクトがなかった場合に、測定コイル画像302がどのようなものになるかを示す画像を作成するために使用される。ただし、逆投影画像308は測定コイル画像302とは異なる。測定コイル画像と逆投影画像とを、コイル素子126、126’、126’’、126’’’の各々について比較することにより、影響を受けるボクセルのセット310を各コイルに特定することができる。これらを使用して、測定コイル画像内の画像アーチファクトを特定する。これらは、予備SENSE画像304の画像アーチファクトの特定につながる場合もある。コンピュータメモリ140は、ここでもマシン実行可能命令170を示している。マシン実行可能命令は、例えば、プロセッサ134に、図2で説明した、又は以下の図4でも説明されるコンピュータ実施方法を行わせる。
図4は、図2に説明される方法と同様の方法を説明する流れ図を示す。図4では、幾つかの追加的なステップが方法に追加されている。図4は、図2で説明したようにステップ200及び202で開始する。次にステップ400で、磁気共鳴データ152を使用して、複数のアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’の各々について、測定コイル画像が再構成される。次にステップ402で、コイル感度のセット306を使用して、SENSE磁気共鳴イメージングプロトコルに従って、複数のアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’各々の測定コイル画像302を組み合わせることにより、予備SENSE画像304が構成される。幾つかの例では、予備SENSE画像304は予備画像154である。この場合、ステップ204はステップ400及び402と全く同じなので、ここでステップ204が行われる。
ただし、他の例では、予備画像は、予備SENSE画像304とは異なる、又は別個のものである。例えば、パルスシーケンスコマンド150は、磁気共鳴イメージングシステム100に、調査スキャン又はスカウトスキャンを取得させ、次いでそれが解剖学的モデルにフィットされる。更に他の例では、このコンピュータ実施方法を行いながら、調査スキャン又はスカウトスキャン画像と予備SENSE画像との両方が解剖学的モデルへのフィットに使用される。
上記のように、方法は次いで任意でステップ204を行う。図4に示す方法では、ステップ404、406、408は、図2のステップ206がどのように行われるかに関する、より詳細な命令である。初めにステップ404で、予備SENSE画像304とコイル感度のセット306とを使用して、複数のアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’の各々についての逆投影画像が構成される。次にステップ406で、逆投影画像308を、複数のアンテナ素子126、126’、126’’、126’’’の各々の測定コイル画像302と比較して、影響を受けるボクセルのセット310を特定する。次いで、少なくとも部分的には、影響を受けるボクセルのセット310と、動き尤度マップ158と、フィット又は位置合わせ159とを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の特定を行う。次にステップ408で、補正されたSENSE画像164を構成する前に、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源各々から所定の近傍内で整合性尺度の最大値を計算的に探索することにより、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源160を補正する。
例えばWinkelmannらに記載される計算的方法を適用することができ、その場合は、探索エリアが特定のボクセルの所定の近傍に制限される。この場合、Winkelmannらのアルゴリズムが適用されるが、探索エリアは、画像空間内の処理を使用して大幅に低減されている。このことにより、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を見つける際の計算的効率が劇的に増大し得る。ステップ404、406、及び408は、整合性尺度の最大値を探索する工程の間に計算的に繰り返してよい。次に、ステップ208及び210が図2に説明されるように行われる。
SENSEは、磁気共鳴(MR)データの取得を高速化する技術の一つである。展開を容易にするためには、コイル感度情報及び測定されたデータが、SENSEアルゴリズムへの必須の入力として利用可能でなければならない。コイル感度が完璧であっても、SENSE画像アーチファクトは、測定されたデータ中のエラーに起因してなお出現する可能性がある。フーリエ符号化工程の歪みによって引き起こされるこの種のアーチファクトで最も顕著なものはゴースト発生であり、その結果、実際の信号の一部分の出現が入れ替わる。しかし、フーリエ符号化工程は損なわれるものの、実際の信号は正しく感度符号化され、それによりゴースト発生構造を特定し、除去する機会が得られる。Winkelmannらの論文を参照されたい。
この発想の鍵となるのは、整合性検査により危険性のある信号を特定し、入れ替わった信号成分(ゴースト)を含む拡張されたSENSE問題を解くことであり、入れ替わった信号成分については、位相符号化方向に沿って行われる探索手順で、正しい発生源を見つけなければならない。この探索の計算的負荷は、1Dのアンダーサンプリングでは実現可能なものであり得るが、2次元では問題を呈し、一部の不良な事例では誤った最小値に至る場合もある。幾つかの例では、発想は、適切な、患者に適合した身体モデルを拡張されたSENSE再構成に取り込んで、具体的な事前知識を取り込むことによってゴーストの発生源の探索を高速化し、安定させるというものである。検査の開始時に取得された3DのスカウトMRIデータ(又は他の画像)に基づき、適切な身体モデル(又は解剖学的モデル)を患者に合わせて適合することができる。このモデルは、注釈付きの臓器(すなわち、肝臓、肺等)、及び、(例えば流入、流動、動きの影響等に起因して)MRゴーストの発生源となる確率が高い、血管や、流体で満たされた室(心臓等)、胸壁などの構造を含むことができる。重ね合わせられたSENSE/整合性データに合わせて適合されたこのモデルは、ゴースト発生源の探索手順を誘導して、計算的労力を低減し、信頼度を増大することができる。
SENSEは並列イメージングの方法である。コイル感度情報が完璧であっても、SENSE画像の品質は依然として測定されたデータに依存する。測定されたデータは、例えば、体積的な動きのような動き、流動、及び新たな磁化流入などによって引き起こされるデータの不整合をいくらか含む可能性があり、これらは実際にフーリエ符号化工程を損なう可能性がある。ゴースト発生は、ボケを別にすれば、最も顕著な画像アーチファクトであり、これは、標準的なSENSE再構成によっては解消することができない。
しかし、ゴーストは、(損なわれたフーリエ符号化工程に起因して)最終的なSENSE画像内で位相符号化方向にシフトされるものの、正しく感度符号化されることが判明している。しかし、その実際の場所、すなわちそれが発生した箇所は分からない(1)。したがって、ゴースト発生信号によって損なわれたボクセルは、再構成されたSENSE画像と、基礎となった、重ね合わせられたデータとの間の整合性を分析することにより、再構成されたSENSE画像の中で見つけることができる(1)。整合性テストはゴーストを示すが、これは、SENSE再構成時に仮定されたものと比べて、信号検出中に異なる受信コイル感度に曝されたためである。
これらの損なわれたボクセルに対応するゴーストを除去するために、追加的な信号寄与、すなわち別の場所に由来し、損なわれたボクセルに重なり合うゴースト、を求める拡張されたSENSE問題を定式化しなければならない。それにより得られる信号モデルは、Winkelmannらの式[1]にある追加的な項Si,gδだけ、通常のSENSEのモデルと異なる。
=ΣSi,jρ+Si,gδ [1]
ここで、ベクトルCは、コイルiに対して測定された重ね合わせられたコイル信号、すなわち測定データを含む。Sは感度行列を表しており、ρは、取得すべき実際のボクセル信号を含むベクトルであり、δは、未知の場所gを出所とするゴースト信号の寄与であり、和は全てのコイルにわたる。この拡張されたSENSE問題は、SENSE問題が過剰決定される場合にのみ確立することができる。位相符号化方向が1つであると(2Dイメージング)、拡張されたSENSE行列のランクが1だけ増し(1つのみのゴーストが予想される)、3Dイメージングのように2つの方向があると、2つのゴースト発生の原因箇所ができる可能性があり、それにより拡張されたSENSE行列のランクが更に増し、結果的に擬似逆元の条件数が減り、解がノイズの影響を受けやすくなる。拡張されたSENSE問題は、ゴーストの潜在的な場所gに関して最良のデータ整合性(ペナルティ項として固定される)を得るための最適化の主要な要素の一つである。この探索は、1Dのアンダーサンプリングでは実現可能なものであり得るが(Winkelmannらの図3aを参照)、2次元では問題を呈し、一部の不良な事例では誤った最小値に至る場合もある。
Winkelmannらの図3aでは、ゴースト発生アーチファクトを求める位相符号化方向に沿った1次元の探索は、2Dイメージングである。拡張されたSENSE再構成の整合性対数(P)が、位相符号化方向に沿ったゴーストδの潜在的な発生源の関数としてプロットされる。最終的なSENSE画像中の2つの異なるゴースト発生ボクセルが示される(I、II)。ゴーストの出現(LAA−最終的な画像中でのアーチファクト出現の場所)において、問題は特異になり、ゴースト発生源(LAO−アーチファクト発生源の場所)において、整合性は最大値を示す。ゴースト(I)に関しては、主要な最大値は概ね良好に定義され、ゴースト(II)では、問題はより困難である可能性がある。
更に、式[1]の逆元の条件は、アーチファクトの発生源gが検討対象のボクセルの場所Iに近い場合に不良になり、拡張されたSENSEの解決をより困難にする。
拡張されたSENSE問題である式[1]を解く工程を高速化し、安定させるために、事前知識を取り込むことが提案される。これは、適切な、患者に適合した身体モデルを、拡張されたSENSE再構成の際に使用することによって実現される。このモデルは、ゴースト発生アーチファクトの原因箇所となる危険性のある潜在的な領域を示し、探索を誘導し、潜在的な誤判定を除外する助けとなる。
検査の開始時に取得された3DのスカウトMRIデータに基づいて、身体モデルを特定的に患者に合わせて適合することができ、患者の解剖学的構造及び形状寸法の主要な特徴を適切に反映する。モデルは、注釈付きの臓器(肝臓、肺等)、及び、(例えば流入、流動、動きの影響等に起因して)MRゴーストの発生源となる確率が高い構造(血管、流体で満たされた室(心臓等)、胸壁等)を含む。
モデルは、拡張されたSENSE/整合性データに合わせて適合することができ、ゴースト発生源の探索手順を誘導して、計算的労力を低減し、信頼度を増大することができる。
更に、適合された身体モデルは、他の方向においてもSENSE信号モデルを誘導する助けになり得る。適合された身体モデルに基づいて、誤っている危険性のある、コイル感度マップ中のエリアを特定することができる。それらのエリアを感度行列に列として追加して、感度行列を更に拡張することもできる。
一例では、肝臓検査が被検体又は患者に行われる。肝臓は、対応する多素子受信コイルによって囲まれ、磁石のアイソセンターに配置される。計画立案の目的で、マルチスライス又は3Dの低解像度スカウトスキャン又は他のスキャンが測定される。そのデータは更に画像処理アルゴリズムに送られ、アルゴリズムは、弾性位置合わせを使用して、事前定義された対応する身体領域の身体モデルをデータにフィットする。大まかな身体領域の特定は、自動的に行われるか、又は状況に応じて駆動される。位置合わせ工程の後、患者の形状寸法が、動きアーチファクトの危険性及びそれらの性質についての情報と照合される。この情報は、患者内部のボクセルごとに利用可能になり、その後行われる全てのアルゴリズムが入手できるようになる。
コイル感度情報は、SENSE基準スキャンを使用して取得される。受信器アレイを使用して、呼吸を止めて行われる(15〜20秒)3Dの診断用肝臓スキャンが行われ、これは腹部領域全体をカバーする。心臓の動きに起因して、新鮮血が3Dボリュームの中に送り込まれ、スキャンされ、その結果、当然の流入の影響をMR信号の強度変調に生じさせて、サブサンプリングされたSENSEイメージングにフーリエゴースト発生アーチファクトを引き起こす。このアーチファクトは、SENSE再構成時にFOV全体にも伝搬する。
このアーチファクトは、Winkelmannらに提案されている整合性検査によって特定される。この検査では、測定された、サブサンプリングされた縮小FOV画像が、最終的にSENSEで再構成された画像にフィットする具合を測定する。
この比較を容易にするために、最終的なSENSE画像を、チャネルごとに個々の縮小FOVコイル画像に逆投影する。測定されたデータに対する各自の差は、受信器のノイズレベルと一致しなければならず、適切な確率を使用して評価される(Winkelmannらを参照)。一致しないことにより、拡張されたSENSE方式を用いたSENSE問題の別の解を必要とする、損なわれたボクセルを特定することができる(Winkelmannらを参照)。ここで、幾何学的に整合されたモデルが関与し(下記の図5に簡単に示す)、これは、ゴーストの発生源を見つけるために行われる、対応する位相符号化方向に沿った探索を支援/誘導する。したがって、拡張されたSENSE方式は、全視野(FOV)又はサブサンプリングされたそれぞれのFOVの中のどのピクセルがアーチファクトの潜在的な原因箇所であるかをアルゴリズムに知らせる、注釈付きの身体モデルによって強化される。そのようなピクセルとそれらに隣接するピクセルを、それらが原因箇所であると仮定して、達成可能な整合性に関してテストする。更に、モデルから得られる情報を使用して、潜在的な他の解(場所)を追加的に正則化することにより、誤った解を回避することができる。
この方式は、アルゴリズムを高速化し、ノイズのブレークスルー又は誤判定を回避するために使用することができる。
図5は、予備SENSE画像304の理想化された表現、解剖学的モデル156、及び補正されたSENSE画像164を示す。予備SENSE画像304は、被検体の断面を示し、大動脈502のゴーストアーチファクト500が幾つかある。大動脈502内の血液の運動により、ゴーストアーチファクト500が生じる。解剖学的モデル156には、動き尤度マップ158が割り当てられている場合もある。このマップの中で、大動脈502は、ゴースト発生アーチファクトを引き起こす尤度が高い領域として特定される。このモデル156を次いで予備SENSE画像304にフィットし、図3及び図4に説明される方法を適用して補正されたSENSE画像164を計算する。図5は、注釈付きの身体モデルによって誘導される拡張されたSENSE再構成の手法を説明する図である。SENSEで再構成されたMR画像は、整合性検査によって特定されたゴースト発生アーチファクト(位相符号化方向、すなわち縦に拍動する大動脈の複製)を示している。幾何学的に整合された、適合された身体モデル(真ん中)は、このゴースト発生アーチファクトの潜在的な発生源(大動脈、すなわち高リスクエリアであり、赤で強調表示される)を示している。この情報を使用して、拡張されたSENSE再構成の探索を誘導し、概略的に示されるアーチファクトを除去する(右)。
そのようなモデルは更に、多くの他の目的、例えば、
− 臓器に特有の計画立案
− 自動的なナビゲータの位置決め
− 自動的なシム(shim)ボリュームの位置決め
− 自動的な外部ボリューム抑制(RESTスラブ)の位置決め
に役立つことができる。
MRIでは、しばしば、臨床的な関心対象ではない領域が、臨床的に関心が持たれる領域にアーチファクトを散在させることがある。典型的な例の1つは、肝臓に流動アーチファクトを散在させる大動脈であり、別の例は、動きにより脊椎上にアーチファクトを生じさせる乳房又は心臓である。一例として下記の図6を参照されたい。同図は、人間の身体を通る矢状面図を概略的に示し、臨床的な関心対象である脊椎と、その研究では関心対象ではない心臓とを含む。
図6は、心臓602を示す矢状面図600を示している。心臓は、それが動くのに伴い、画像アーチファクト604又は心臓602のゴースト発生画像を生じさせる。
場合によっては、この問題は、問題となる(通常は動く)身体エリアの上に、所謂REST(「Regioal Saturation Technique」の略)を位置決めすることにより克服することができる。しかし、これはしばしば制約にしばられ、例えば、まっすぐなスラブ以外の領域は、通常は実際的ではない。また、スキャン時間や、達成可能な反復回数等の点で、重大な欠点があり得る。
多数の受信素子を用いて、この問題を全く異なるやり方で解決することができる。コイル組み合わせアルゴリズムを、その結果が組み合わさったときに、問題を引き起こすことが分かっているエリアに対して感度が最小になるように作ることができる。
これは、動きアーチファクトを引き起こすことが分かっているエリアをユーザが指示することによって行うことができる。これは、同じくユーザによって計画されるRESTスラブの配置といくらかの類似性がある。違いとして、相乗作用を最適に組み合わせるための動きの存在の指示は、実際の測定の前又は後に行うことができる(測定の生データがなおメモリに保持されていると仮定する)。この理由から、この技術は「スキャン後REST」と呼ばれる。
しかし、ユーザ入力の必要性がワークフローの妨げとなる。したがって、本発明の目的は、インタフェースなしで同じ原理を適用することである。
特に腹部イメージングでは、動きアーチファクトが主として患者の前側皮下脂肪によって引き起こされると仮定する。その発想は、その領域を検出して、その領域に対する感度を最小にするコイル組み合わせアルゴリズムを再構成工程で作り出すというものである。
図7は、腹部断面MRIを表す図を示す。符号702の領域は脂肪を表す。符号704の領域は、肝臓などの関心対象の臓器を表す。様々な線706は、脂肪層702の運動によって引き起こされた画像アーチファクト又はゴースト発生アーチファクトを表す。
幾つかの例では、この方法は、多数の受信アンテナ又はアンテナ素子を用いて行われる、矢状方向又は軸方向の腹部イメージングに適用される。原理上、本発明は、あらゆるタイプの取得シーケンスと同等であり、その修正を必要としない。本発明は、修正された再構成「正則」データからなる。
幾つかの例の一要素は、前側皮下脂肪領域の前縁の検出である。これは、目下のスキャンの初回の再構成、以前のスキャンで得た同じ領域の画像、又はコイル基準スキャン等を分析することによって行うことができる。
任意で、低解像度の化学シフトイメージングスキャン(水−脂肪分離スキャン、シリコン−脂肪分離スキャンなど)により、脂肪層の厚さの推定値を得ることができる。それに代えて、「典型的な」脂肪層の厚さを事前にプログラムしてもよい。強度に基づく又は地図に基づくセグメンテーションなどの完全に自動化された画像セグメンテーションも、信号強度を抑制すべき物体の初期推定値を生成するのに役に立ち得る。
物体の初期推定値が与えられると、最も前側にある物体部分を「問題となる」脂肪層とみなす。前縁を厚さと組み合わせると、領域(スライス中の2D領域、又は多数のスライス中の3D領域)が得られる。
それに代えて、前側脂肪領域の中心を表す曲線(マルチスライス又は3Dでは面)の位置を求めることができる。
その領域又は中心面を与えられて、その領域に対する感度を最小にする再構成を作り出すことができる。これは、再構成するピクセルごとに、前側脂肪エリアの領域に無反応となる、最も適切なコイル素子の重み付けを選択することによって行われる。
図8は、図7に示すものと同様である。このMRIの模式図でも、腹部断面700が示されている。この場合は、コイル素子の重みの組み合わせが無反応にされている領域800がある。これにより、図7に示される画像アーチファクト706又はゴースト発生アーチファクトをなくす。
幾つかの例では、再構成アルゴリズムは、コイル感度行列Sに余分な行sを付加することを含む(又は多数の行sa1,...sak,...saK。ここで、kは、動きアーチファクトの発生源となり得る全ての特定された場所にわたる)。この結果、「拡張されたコイル感度行列」S=[S s]が得られる(又はそれに代えて、S=[S sa1...sak...saK])。この行列を用いて、SENSE問題の正則解を適用することができ、すなわち、
Figure 2019505253
添え字「E」を除いて、これは非常によく知られたSENSE式に似ており、pは、結果として得られるピクセルのセットを表し、Ψは取得チャネル間のノイズ共分散であり、Rは正則化行列であり、mは測定されたコイルアレイデータである。それでも、ここではp及びRは両方とも、1つの(又は一連の)余分な要素を含む。本発明では、SENSE式は、展開されたピクセルの等距離の集合を生成するのではなく、「正則の」等距離の集合に加えて、アーチファクト原因箇所の場所(すなわち前側脂肪の縁)におけるピクセル強度の推定値を生成し、本発明の範囲では、その余分な結果は関心対象でないとみなされる。
同様に、「正則の」正則化行列Rと「R」との違いは、後者は前側脂肪の場所における予想信号レベルも示さなければならないことであり、これは、行列Rのその他の対角要素と同程度によく知られている。
図9及び図10は、磁気共鳴画像900及び1000を示す。図9は、シミュレーションした動きアーチファクトが画像に追加された磁気共鳴画像900を示す。
図10は、画像900の人工的動きアーチファクトを除去するためにコイル重み要素の一領域を無反応にした、磁気共鳴画像1000を示す。
以下の説明では、「前側脂肪層に対するスキャン後感度抑制」の略語として「Possup」が使用される。基本的に、発想は、SENSE再構成をわずかに改変して、結果として得られるアンテナ素子の組み合わせが、(自動的に検出された)患者の領域、例えば腹部イメージングにおける前側皮下脂肪領域、に対して感度が最小になるようにすることである。
呼吸を止めた腹部画像を開始点として撮影した。この画像は、比較的少ない「天然の」動きアーチファクトを示した。その後、画像の前縁、右縁、後縁、及び右縁から1/xとして減衰する、4つのコイル感度マップを考案した。
6つの異なる「歪ませた」画像を作成することにより、動きをシミュレーションした。それぞれを歪ませる際には物体の後ろ側半分を影響されないままにしたが、前側半分は、物体の上縁が前方に1、2、3、4、5、又は6ピクセルだけ移動されるように伸張させた。(物体は大きさが約200ピクセルであり、よって前側半分は約100ピクセルであり、これは、最も大きく歪ませたものでは前側半分が約6%伸張されたことを意味する)。歪ませた画像が図9に示される。
これらのセット全てをフーリエ変換でk空間にし、シミュレーションの各kyラインを、これら6つのセットの1つから無作為に選び出した。
CLEARを用いて上述のシミュレーションを再構成すると、右側の画像となる。
この画像を1回目の反復として使用して、物体の前縁を検出した。その後、その前縁に平行な2つの領域を定義した。1つは5ピクセルの深さ(前側)にあり、1つは12mmの深さにあった。脂肪層の厚さの知識を手動で入力した。これにより、2つの曲線F1(x)及びF2(x)がもたらされる。
Possup再構成は、場所(x,y)ごとに、(x,y)に対する感度を最大にしつつ、領域F1(x)及びF2(x)に対する感度が最小となるコイル素子の重み付けを計算する。その後、コイル素子データを組み合わせる。
予想外のことではないが、前側脂肪領域は、5〜12ピクセルの間の深さで抑制される。数学的には、これは、SENSEコイル感度行列を2つの余分な列で拡張することからなる。これはSENSEとの容易な組み合わせを可能にすることから、ここで関連性がある。Possupを適用することにより、このアーチファクトも、図10に示すように大部分が除去される。
本発明は、図面及び前述の記載において詳細に図示及び説明されたが、このような図示及び記載は、説明的又は例示的であって限定するものではないと見なされるべきである。すなわち本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。
開示された実施形態のその他の変形が、図面、本開示及び添付の請求項の検討から、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解されて実現され得る。請求項において、「comprising(含む、備える)」という単語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが請求項に記載された幾つかのアイテムの機能を果たす。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に用いられないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に若しくは他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体等の適当な媒体に保存/分配されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線の電気通信システムを介して等の他の形式で分配されてもよい。請求項における任意の参照符号は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
100 磁気共鳴イメージングシステム
104 磁石
106 磁石のボア
108 イメージングゾーン
110 磁場勾配コイル
112 磁場勾配コイル電源
114 身体コイル又は身体アンテナ
116 送受信器
118 被検体
120 被検体支持体
122 送受信器
124 磁気共鳴画像アンテナ
126 アンテナ素子
126’ アンテナ素子
126’’ アンテナ素子
126’’’ アンテナ素子
130 コンピュータ
132 ハードウェアインターフェース
134 プロセッサ
136 ユーザインターフェース
138 コンピュータストレージ
140 コンピュータメモリ
150 パルスシーケンスコマンド
152 磁気共鳴データ
154 予備画像
156 解剖学的モデル
158 動き尤度マップ
159 フィット又は位置合わせ
160 画像アーチファクト発生源の場所
162 拡張されたSENSE式
164 補正されたSENSE画像
170 マシン実行可能命令
200 磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、磁気共鳴データを取得するステップ
202 磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成するステップ
204 解剖学的モデルと予備画像との間のフィット又は位置合わせを計算するステップであって、解剖学的モデルは動き尤度マップを含む、ステップ
206 少なくとも部分的には動き尤度マップとフィット又は位置合わせとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定するステップ
208 少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定するステップ
210 少なくとも部分的には、拡張されたSENSE式を使用して、拡張されたSENSE再構成に従って補正されたSENSE画像を構成するステップ
300 磁気共鳴イメージングシステム
302 測定コイル画像
304 予備SENSE画像
306 コイル感度のセット
308 逆投影画像
310 影響を受けるボクセルのセット
400 磁気共鳴データを使用して、複数のアンテナ素子の各々について測定コイル画像を再構成するステップ
402 コイル感度のセットを使用して、SENSEプロトコルに従って複数のアンテナ素子の各々についての測定コイル画像を組み合わせることにより、予備SENSE画像を構成するステップ
404 予備SENSE画像とコイル感度とを使用して、複数のアンテナ素子の各々についての逆投影画像を構成するステップ
406 逆投影画像を、複数のアンテナ素子の各々についての測定コイル画像と比較して、複数のアンテナ素子の各々について影響を受けるボクセルのセットを特定するステップ
408 補正されたSENSE画像を構成する前に、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の各々から所定の近傍内で整合性尺度の最大値を計算的に探索することによって、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を補正するステップ
500 ゴーストアーチファクト
502 大動脈
600 矢状面図
602 心臓
604 画像アーチファクト
700 腹部断面
702 脂肪
704 関心対象の臓器
706 画像アーチファクト
800 領域
900 磁気共鳴画像
1000 磁気共鳴画像

Claims (14)

  1. イメージングゾーンから磁気共鳴データを取得するための、複数のアンテナ素子を備えた無線周波数システムと、
    マシン実行可能命令及びパルスシーケンスコマンドを含むメモリであって、前記パルスシーケンスコマンドは、前記プロセッサに、SENSEプロトコルに従って前記複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させる、メモリと、
    プロセッサと、を備える磁気共鳴イメージングシステムであって、
    前記マシン実行可能命令の実行により、前記プロセッサは、
    前記磁気共鳴イメージングシステムを前記パルスシーケンスコマンドで制御して、前記磁気共鳴データを取得することと、
    前記磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成することと、
    解剖学的モデルと前記予備画像との間のフィットを計算することであって、前記解剖学的モデルは動き尤度マップを含む、ことと、
    少なくとも部分的には前記動き尤度マップと前記フィットとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定することと、
    少なくとも部分的には前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定することと、
    前記拡張されたSENSE式を使用して、補正されたSENSE画像を構成することと、を行う、磁気共鳴イメージングシステム。
  2. 前記マシン実行可能命令の実行により、前記プロセッサが、
    前記磁気共鳴データを使用して、前記複数のアンテナ素子の各々について測定コイル画像を再構成することと、
    コイル感度のセットを使用して、前記SENSEプロトコルに従って前記複数のアンテナ素子の各々の前記測定コイル画像を組み合わせることにより、予備SENSE画像を構成することと、を行う、請求項1に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  3. 前記予備画像が前記予備SENSE画像を含む、請求項2に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  4. 前記マシン実行可能命令の実行により、前記プロセッサが更に、
    前記予備SENSE画像と前記コイル感度とを使用して、前記複数のアンテナ素子の各々について逆投影画像を構成することと、
    前記逆投影画像を、前記複数のアンテナ素子の各々についての前記測定コイル画像と比較して、前記複数のアンテナ素子の各々について影響を受けるボクセルのセットを特定することと、を行い、
    前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の前記特定は画像空間で行われ、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の前記特定は、少なくとも部分的には前記影響を受けるボクセルのセットを使用し、少なくとも部分的には前記動き尤度マップと前記フィットとを使用して行われる、請求項2又は3に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  5. 前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源は、前記補正されたSENSE画像を構成する前に、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の各々から所定の近傍内で整合性尺度の最大値を計算的に探索することによって補正され、前記整合性尺度は、前記複数のアンテナ素子の各々についての、前記予備SENSE画像内の前記影響を受けるボクセルのセットと、逆投影された試行SENSE画像との間の差に依存し、前記逆投影された試行SENSE画像は試行SENSE画像から構成され、前記試行SENSE画像は試行SENSE式を使用して構成される、請求項4に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  6. 前記整合性尺度を最大にする前記試行SENSE式は、前記拡張されたSENSE式である、請求項5に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  7. 前記マシン実行可能命令の実行により、前記プロセッサが更に、前記影響を受けるボクセルのセットを前記予備画像と位置合わせすることにより、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を修正する、請求項4、5、又は6に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  8. 前記拡張されたSENSE式は、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の少なくとも一部分からの寄与を最小にするように選択される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  9. 前記予備画像が調査スキャン画像を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  10. 前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源が2次元又は3次元である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージングシステム。
  11. 磁気共鳴イメージングシステムを制御するプロセッサにより実行されるマシン実行可能命令を備えたコンピュータプログラムであって、前記磁気共鳴イメージングシステムは、イメージングゾーンから磁気共鳴データを取得するための無線周波数システムを備え、前記無線周波数システムは複数のアンテナ素子を備え、前記マシン実行可能命令の実行により、前記プロセッサは、
    前記磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、前記磁気共鳴データを取得することであって、前記パルスシーケンスコマンドは、前記プロセッサに、SENSEプロトコルに従って前記複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させることと、
    前記磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成することと、
    解剖学的モデルと前記予備画像との間のフィットを計算することであって、前記解剖学的モデルは動き尤度マップを含むことと、
    少なくとも部分的には前記動き尤度マップと前記フィットとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定することと、
    少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定することと、
    前記拡張されたSENSE式を使用して、補正されたSENSE画像を構成することとを行う、コンピュータプログラム。
  12. 磁気共鳴イメージングシステムを動作させる方法であって、前記磁気共鳴イメージングシステムは、イメージングゾーンから磁気共鳴データを取得するための無線周波数システムを備え、前記無線周波数システムは複数のアンテナ素子を備え、前記方法は、
    前記磁気共鳴イメージングシステムをパルスシーケンスコマンドで制御して、前記磁気共鳴データを取得するステップであって、前記パルスシーケンスコマンドは、プロセッサに、SENSEプロトコルに従って前記複数のアンテナ素子から磁気共鳴データを取得させる、ステップと、
    前記磁気共鳴イメージングデータを使用して予備画像を再構成するステップと、
    解剖学的モデルと前記予備画像との間のフィットを計算するステップであって、前記解剖学的モデルは動き尤度マップを含む、ステップと、
    少なくとも部分的には前記動き尤度マップと前記フィットとを使用して、少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を特定するステップと、
    少なくとも部分的には少なくとも1つの画像アーチファクト発生源を使用して、拡張されたSENSE式を決定するステップと、
    前記拡張されたSENSE式を使用して、補正されたSENSE画像を構成するステップとを有する、方法。
  13. 前記磁気共鳴データを使用して、前記複数のアンテナ素子の各々について測定コイル画像を再構成するステップと、
    コイル感度のセットを使用して、前記SENSEプロトコルに従って前記複数のアンテナ素子の各々についての前記測定コイル画像を組み合わせることにより、予備SENSE画像を構成するステップと、
    前記予備SENSE画像と前記コイル感度とを使用して、前記複数のアンテナ素子の各々について逆投影画像を構成するステップと、
    前記逆投影画像を、前記複数のアンテナ素子の各々についての前記測定コイル画像と比較して、前記複数のアンテナ素子の各々について影響を受けるボクセルのセットを特定するステップと、を更に有し、
    前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の前記特定は画像空間で行われ、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の前記特定は、少なくとも部分的には前記影響を受けるボクセルのセットを使用し、少なくとも部分的には前記動き尤度マップと前記フィット又は位置合わせとを使用して行われ、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源は、前記補正されたSENSE画像を構成する前に、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の各々から所定の近傍内で整合性尺度の最大値を計算的に探索することによって補正され、前記整合性尺度は、前記複数のアンテナ素子の各々についての、前記予備SENSE画像内の前記影響を受けるボクセルのセットと、逆投影された試行SENSE画像との間の差に依存し、前記逆投影された試行SENSE画像は試行SENSE画像から構成され、前記試行SENSE画像は試行SENSE式を使用して構成される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記拡張されたSENSE式は拡張されたコイル感度行列式を含み、前記拡張されたコイル感度行列式は、前記少なくとも1つの画像アーチファクト発生源の少なくとも一部分からの寄与を最小にするように選択される、請求項12又は13に記載の方法。
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