JP2019502448A - 複数の流体源を有する経腸供給セット用のバルブ装置 - Google Patents

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Abstract

フローセットは、一方向バルブを備え、1対の容器から患者への2つの流体の逐次投与を可能にする。一方向バルブの所定のクラッキング(閾値)圧力、すなわち第1の流れの指示が生じる入口圧力は、2つの流体の自由流れを最小化及び/又は防止するために所定の値に個別に設定することができる。接続チューブセグメントは、第1の流体の流路及び第2の流体の流路の両方の一部であり、ポンプは、接続チューブセグメントに接続することができる。ポンプのポンピング方向を反転させることにより、2つの流体を、1対の容器から逐次引き出し、したがって患者に逐次投与することができる。【選択図】 図1

Description

[0001]本開示は、概して、臨床設定において薬物又は栄養流体などの流体を患者に逐次投与するように構成されたシステムに関する。流体は、経口的又は非経口的に投与されてもよい。本開示はまた、患者に流体を逐次投与する方法に関する。
[0002]患者が正常に食することができない場合、輸液セットは、栄養及び薬物を含む経腸溶液を患者に提供することができる。輸液セットは、ポンプ(例えば、蠕動ポンプ)を使用して、リザーバから患者に経腸溶液が送達される量及び速度を調整することができる。
[0003]経腸で供給される患者の栄養必要性及び水和の必要性は、市販の経腸溶液において提供される通常の容積よりも多いことが多い。時間を節約するために、看護師等の介護者は、2つの別個の容器を同時に吊り下げることができる投与セットを利用する。これらの容器のそれぞれからの流れを個別に制御することは、供給ポンプに複雑性を付加するか、又はバックパックを背負って移動する患者によって使用される際に絡む若しくはキンクすることがある追加のチューブ長を必要とするか、のいずれかである。
[0004]典型的には、患者に投与される経腸溶液の量は、特に、経腸溶液が高活性化合物を含む場合に、精密に制御される必要がある。多くの経腸供給システムにおいて、蠕動ポンプへのチューブの係合により、蠕動ポンプの速度に応じて患者への流体の流れを制御する。これにもかかわらず、過剰な流体が重力によって患者に到達することがあり、これは、自由流れとして知られ、望ましくないだけでなく危険であることがある。
[0005]流体容器とポンプとの間の各ライン上のクランプにより、流体源を手動で選択することを可能にすることができる。しかし、この構成の欠点は、1つの流体源から他の流体源にユーザが手動で切り換えなければならないことである。大部分の装置では、この手動切換えは、経腸溶液の自由流れに対して保護しない。
[0006]2つの別個のポンプ機構を用いることができる。例えば、送達セットは、流体容器と接合点との間の両方のライン上のポンプインターフェースを単一のラインに含めることができる。このシステムの欠点は、ポンプ上の独立した2つポンピング機構が、携帯使用に対してシステムをあまりに重くかつ大きくて扱いにくくすることである。
[0007]本開示は、フローセットが接続された2つの容器の間の簡単かつ安全な切換えを可能にするフローセットを提供する。フローセットは、好ましくは、バルブアセンブリが互いに壁を共有しないように、第2のバルブアセンブリとは別個の第1のバルブアセンブリを備える。この好ましい実施形態では、第1の流体は、第1の容器から第1のバルブアセンブリに引き込み、第1のバルブアセンブリのポンプ連通ポートを通って、その後第2のバルブアセンブリのポンプ連通ポートを通って第2のバルブアセンブリに導くことができる。次いで、第1の流体は、第2のバルブアセンブリの出口ポートから患者に流出することができる。第1及び第2のバルブアセンブリを介して第1の流体をポンプで送る間、第2のアセンブリ内の一方向バルブが閉鎖されて、第2の流体がアセンブリを通って移動することを防止する。
[0008]次いで、フローセットに接続されたポンプのポンピング方向を反転させるだけで、第2の流体を、第2のバルブアセンブリを通って第2の容器から第1のバルブアセンブリに引き込み、次いで、第1の流体をミラーリングしたように患者に導くことができる。第1及び第2のバルブアセンブリを介して第2の流体をポンプで送る間、第1のアセンブリ内の一方向バルブが閉鎖されて、第1の流体がアセンブリを通って移動することを防止する。好ましくは、ポンプを止めることにより、第1及び第2の流路の両方の流れを停止させる。
[0009]チューブの断路は必要でなく、かつバルブの手動調整は必要でない。第1及び第2のバルブアセンブリ内の可撓性膜のクラッキング圧力は、第1及び第2の流体の自由流れを最小化及び/又は防止するために所定の値に設定することができる。
[0010]したがって、本開示は、一般的な実施形態では、第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブとを備えるフローセットを提供する。第1の一方向バルブ及び第3の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成する。第2の一方向バルブ及び第4の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成する。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロのクラッキング圧力を有する。第1及び第3の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、第2及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する。
[0011]いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブは、以下からなる群から選択されるクラッキング圧力のセットを有することができる:(i)第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、かつ第2及び第3の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、(ii)第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、かつ第2及び第3の一方向バルブは、ゼロのクラッキング圧力を有する、(iii)第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、かつ第3及び第4の一方向バルブは、ゼロのクラッキング圧力を有する、及び(iv)第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、かつ第1及び第2の一方向バルブは、ゼロのクラッキング圧力を有する、並びに(v)第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つのみが、ゼロのクラッキング圧力を有し、かつ第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの3つが、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する。
[0012]別の実施形態では、本開示は、第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、第1の一方向バルブの上流の第5の一方向バルブと、第4の一方向バルブの上流の第6の一方向バルブとを備えるフローセットを提供する。第5の一方向バルブ、第1の一方向バルブ、及び第3の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成する。第6の一方向バルブ、第2の一方向バルブ、及び第4の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成する。第5及び第6の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きなクラッキング圧力を有する。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つ以上、好ましくはこれらの一方向バルブの4つ全ては、ゼロバールのクラッキング圧力を有することができる。
[0013]別の実施形態では、本開示は、第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、第2及び第3の一方向バルブの下流の追加の一方向バルブとを備えるフローセットを提供する。第1の一方向バルブ、第3の一方向バルブ、及び追加の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成する。第2の一方向バルブ、第4の一方向バルブ、及び追加の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成する。追加の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つ以上、好ましくはこれらの一方向バルブの4つ全ては、ゼロバールのクラッキング圧力を有することができる。
[0014]これらの実施形態のそれぞれでは、好ましくは、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのそれぞれは、スリットバルブである。第1のバルブアセンブリは、第1及び第2の一方向バルブを提供することができ、第2のバルブアセンブリは、第3及び第4の一方向バルブを提供することができる。
[0015]本開示はまた、そのようなフローセットの使用方法及び製造方法を提供する。
[0016]本開示により提供される1つ以上の実施形態の利点は、複数の流体容器を有する経腸投与セットの流体容器を自動的に選択することである。
[0017]本開示により提供される1つ以上の実施形態の別の利点は、単一のポンピング機構を用いる、複数の流体容器を有する経腸投与セットである。
[0018]本開示により提供される1つ以上の実施形態の更なる利点は、流体容器を選択するための追加のアクチュエータの必要をなくすことにより、ポンプの複雑性を低減することである。
[0019]本開示により提供される1つ以上の実施形態の更に別の利点は、自由流れ状態を防止することにより、安全性を高めることである。
[0020]追加の特徴及び利点を本明細書に記載する。これらは、以降の「発明を実施するための形態」及び図面から明らかとなろう。
2つの容器に接続された、本開示によって提供されるフローセットの一実施形態を示す図である。 2つの容器に接続された、本開示によって提供されるシステムの一実施形態を示す図である。 静止状態における図1及び図2のシステムに用いられるバルブアセンブリの一実施形態の断面図である。 第1の動作状態における図3Aのバルブアセンブリの断面図である。 第2の動作状態における図3A及び3Bのバルブアセンブリの断面図である。 図2のシステム内の流体の流れの模式図である。
[0027]本開示及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「1つの」(「a」、「an」及び「the」)には、別段の指示がない限り、複数の参照物も含まれる。したがって、例えば、「1つの流体(a fluid)」又は「その流体(the fluid)」についての言及は、2つ以上の流体を含む。
[0028]「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含んでいる(comprising)」という用語は、排他的にではなく包含的に解釈されるべきである。同様にして、用語「含む(include)」、「含む(including)」及び「又は(or)」は全て、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは包括的なものであると解釈される。
[0029]これにもかかわらず、本明細書において開示されるデバイス及び装置は、具体的には開示されていない任意の要素を欠く場合がある。したがって、用語「備える(comprising)」を用いた実施形態の開示は、特定された構成要素「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」実施形態の開示を含む。同様にして、本明細書で開示される方法は、本明細書において具体的に開示されない任意のステップを含まなくてもよい。したがって、用語「含む(comprising)」を用いる実施形態の開示は、特定されたステップ「から本質的になる」及び「からなる」実施形態の開示を含む。
[0030]「X及び/又はY」の文脈にて使用される用語「及び/又は」は、「X」又は「Y」又は「X及びY」と解釈されるべきである。本明細書において使用する場合、用語「例(example)」及び「などの(such as)」は、特に、後に用語の掲載が続く場合は、単に例示的なものであり、かつ説明のためのものであり、排他的又は包括的なものであると判断すべきではない。別途記載のない限り、本明細書で開示される任意の実施形態を、本明細書で開示される任意の別の実施形態と組み合わせることができる。
[0031]本明細書で使用するとき、「約」及び「およそ」は、数値範囲内、例えば、参照されている数の−10%から+10%の範囲、好ましくは参照されている数の−5%から+5%の範囲内、より好ましくは、参照されている数の−1%から+1%の範囲内、最も好ましくは参照されている数の−0.1%から+0.1%の範囲内の数を指すものと理解される。
[0032]図1に示すように、本開示の一態様は、第1の流体(例えば、第1の経腸供給製剤)及び第2の流体(例えば、第2の経腸供給製剤)を逐次投与するために使用することができる使い捨てフローセット10である。フローセット10は、第1の流体を保持する第1の容器12と、第2の流体を保持する第2の容器14と、第1のバルブアセンブリ16と、第2のバルブアセンブリ18とを備えることができる。一実施形態では、第1の容器12は、第1の滴下チャンバ36に接続され、及び/又は第2の容器14は、第2の滴下室38に接続されている。
[0033]好ましい実施形態では、第1のバルブアセンブリ16は、単一のユニタリデバイスであり、第2のバルブアセンブリ18は、別の単一のユニタリデバイスである。しかし、他の実施形態では、第1のバルブアセンブリ16は、異なるハウジング内で互いに分離された1対のバルブなどの別個の複数のデバイスであり、第2のバルブアセンブリ18は、異なるハウジング内で互いに分離された別の1対のバルブなどの別の別個の複数のデバイスである。
[0034]第1及び第2の容器12、14のそれぞれは、出口32を備えることができる。第1及び第2のバルブアセンブリ16、18のそれぞれは、入口ポート34及び出口ポート44を備えることができる。第1及び第2のバルブアセンブリ16、18のそれぞれは、任意の数の入口ポート及び出口ポートを使用することができ、本開示は、特定の数の入口ポート及び出口ポートに限定されない。
[0035]接続チューブ30は、第1のバルブアセンブリ16及び第の2バルブアセンブリ18を互いに接続することができる。例えば、第1のバルブアセンブリ16及び第2のバルブアセンブリ18は、それらの間まで延びる接続チューブ30によって互いに離間可能である。接続チューブ30は、第1のバルブアセンブリ16と第2のバルブアセンブリ18との間にわたることができる。接続チューブ30の両端は、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18のそれぞれのポンプ連通ポート40に接続することができる。接続要素42は、接続チューブ30に結合することができる。
[0036]フローセット10は、第1のチューブセグメント20を備えることができる。第1のチューブセグメント20の一端は、第1の容器12の出口32に接続することができ、第1のチューブセグメント20の他端は、第1のバルブアセンブリ16の入口ポート34に接続することができる。第1の滴下チャンバ36は、第1のチューブセグメント20に結合することができる。
[0037]フローセット10は、第2のチューブセグメント22を備えることができる。第2のチューブセグメント22の一端は、第2の容器14の出口32に接続することができ、第2のチューブセグメント22の他端は、第2のバルブアセンブリ18の入口ポート34に接続することができる。第2の滴下チャンバ38は、第2のチューブセグメント22に結合することができる。
[0038]フローセット10は、第3のチューブセグメント24を備えることができる。第3のチューブセグメント24の一端は、第1のバルブアセンブリ16の出口ポート44に接続することができ、他端は、Yコネクタ46に接続することができる。
[0039]フローセット10は、第4のチューブセグメント26を備えることができる。第4のチューブセグメント26の一端は、第2のバルブアセンブリ18の出口ポート44に接続することができ、他端は、Yコネクタ46に接続することができる。
[0040]第1、第2、第3、第4のチューブ20、22、24、26、及び接続チューブ30は、ポリ塩化ビニルやシリコーンゴムなどの可撓性材料で作製することができる。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、第4のチューブ20、22、24、26、及び接続チューブ30のうちの1つ以上は、第1のバルブアセンブリ16及び/又は第2のバルブアセンブリ18の一部である。
[0041]Yコネクタ46は、第3及び第4のチューブセグメント24、26を投与チューブ28に接続することができる。Yコネクタ46は、好ましくは、接続チューブ30の下流に配置される。投与チューブ28の自由端は、カテーテル、経腸供給チューブ、又は患者に流体を投与するように構成された別のデバイスに接続され得るコネクタ48に接続することができる。コネクタ48の自由端は、フローセット10が使用されていないときにカバー50によって閉鎖することができる。
[0042]図3Aに示すように、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18のそれぞれは、第1の本体部材102、第2の本体部材104、及び第3の本体部材106を備えるハウジング100を備えることができる。ハウジング100は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(acrylonitrile butadiene styrene)(ABS)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride)(PVC)、アクリル材料、又はメチルメタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(methyl methacrylate-acrylonitrile-butadiene-styrene)(MABS)などの金属及び/又はプラスチックから作製することができる。
[0043]第2の本体部材104は、ベースプレート114によって閉鎖された下端を備えるチューブであってもよい。ベースプレート114は、それを貫通する開口部116を有することができる。第2の本体部材104は、開口部116がチャンバ108の出口を形成するように、ベースプレート114の上方に位置するチャンバ108を形成することができる中央ボアを備えることができる。第2の本体部材104は、好ましくは、第2の本体部材104の上端に隣接して、第2の本体部材104の内側壁に形成された環状の肩部110を備える。横方向ポート112は、環状肩部110とベースプレート114との間で、第2の本体部材104の側壁を貫通して延びることができる。横方向ポート112は、接続チューブ30を接続することができるポンプ連通ポート40を形成することができる。
[0044]第1の本体部材102の少なくとも一部分は、第2の本体部材104の中央ボアの一部分と同じ形状及び同じサイズを有することができる。その結果、第1の本体部材102は、第2の本体部材104の中央ボアに挿入して(例えば摩擦嵌合により)、チャンバ108の上部シールを形成することができる。
[0045]第1の本体部材102は、第1の本体部材102の下端から離れて(例えば、下方に)突出する第1の環状タブ118を備えることができる。第1の環状タブ118は、好ましくは、第1の本体部材102を第2の本体部材104に嵌合する際に環状肩部110及び環状タブ118が環状のクランプを形成するように、第2の本体部材104の環状肩部110と相補的な形状を有する。入口チューブ122は、第1の本体部材102を貫通して延びて、入口ポート34をバルブアセンブリ16、18に画定することができる。第1の本体部材102は、入口チューブ122の周りにチャンバ108内に突出する環状リム124を有することができる。一実施形態では、環状肩部110と環状タブ118との間に第1の可撓性膜120が挟持される。
[0046]第3の本体部材106は、漏斗形状を有するチューブであってもよい。第3の本体部材106の上端に隣接する第3の本体部材106の中央ボアの側壁には、環状肩部126が画成されていてもよい。
[0047]ベースプレート114は、ベースプレート114の下端から離れて(例えば、下方に)突出する第2の環状タブ128を備えることができる。環状肩部126は、好ましくは、第3の本体部材106に第2の本体部材104を嵌合する際に環状タブ128及び環状肩部126が環状のクランプを形成するように、第2の環状タブ128の下端と相補的な形状を有する。
[0048]第2の環状タブ128の少なくとも一部分は、第3の本体部材106の中央ボアの一部分と同じ形状及び同じサイズを有することができる。その結果、第2の本体部材104の第2の環状タブ128は、第3の本体部材106の中央ボアに挿入して(例えば摩擦嵌合により)、第3の本体部材106の上端を密封することができる。
[0049]出口チューブ132は、第3の本体部材106から延びて、出口ポート44をバルブアセンブリ16、18から画定することができる。一実施形態では、第2の本体部材104の第2の環状タブ128と第3の本体部材106の環状肩部126との間に第2の可撓性膜130が挟持される。
[0050]第1及び第2の可撓性膜120、130のそれぞれは、弾性を有する可撓性材料、好ましくは、シリコン、ゴム、又は任意の好適な材料などの滅菌可能な材料から作製することができる。一実施形態では、第1及び第2の可撓性膜120、130はそれぞれ、スリット132、134を有する(各膜には2つのスリットが示されているが、任意の個数を用いることができる)。第1及び第2の可撓性膜120、130が図3Aに示す静止状態にあるとき、スリット132、134は完全に閉鎖されて、第1及び第2の可撓性膜120、130のうちの対応する可撓性膜を通る流体の流れを許容しない。したがって、本明細書でより詳細に後述するように、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120は第1の一方向バルブとして機能することができ、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130は第2の一方向バルブとして機能することができ、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130は第3の一方向バルブとして機能することができ、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120は第4の一方向バルブとして機能することができる。
[0051]第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120、及び第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130のそれぞれは、所定のクラッキング(閾値)圧力、すなわち第1の流れの指示が生じる入口圧力を有することができる。例えば、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓膜120、及び第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130のクラッキング圧力は、第1及び第2の流体の自由流れを最小化及び/又は防止するように、所定の値に設定することができる。
[0052]そのような一実施形態では、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120(第1の一方向バルブ)及び第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120(第4の一方向バルブ)の両方は、ゼロのクラッキング圧力を有し、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130(第2の一方向バルブ)及び第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130(第3の一方向バルブ)の両方は、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有する。
[0053]別のそのような実施形態では、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120(第1の一方向バルブ)及び第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120(第4の一方向バルブ)の両方は、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有し、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130(第2の一方向バルブ)及び第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130(第3の一方向バルブ)の両方は、ゼロのクラッキング圧力を有する。
[0054]更に別のそのような実施形態では、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120(第1の一方向バルブ)及び第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130(第2の一方向バルブ)の両方は、ゼロバールよりも大きい)クラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バールを有し、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130(第3の一方向バルブ)及び第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120(第4の一方向バルブ)の両方は、ゼロのクラッキング圧力を有する。
[0055]更に別のそのような実施形態では、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120(第1の一方向バルブ)及び第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130(第2の一方向バルブ)の両方は、ゼロのクラッキング圧力を有し、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130(第3の一方向バルブ)及び第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120(第4の一方向バルブ)の両方は、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有する。
[0056]更に別のそのような実施形態では、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120(第1の一方向バルブ)、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130(第2の一方向バルブ)、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130(第3の一方向バルブ)、又は第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120(第4の一方向バルブ)のうちの1つのみが、ゼロのクラッキング圧力を有する。これらの一方向バルブの他の3つはそれぞれ、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有する。
[0057]フローセット10のいくつかの実施形態は、1つ以上の追加の一方向バルブを備える自由流れ防止機構を備える。例えば、図2に示すように、第5の一方向バルブ216及び第6の一方向バルブ218を、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18の上流に配置することができる。追加して又は代わりに、第7の一方向バルブ217を、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18の下流(例えば、Yコネクタ46の下流)に配置することができる。
[0058]これらの実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つ(例えば、これらの一方向バルブのうちの1つ、2つ、3つ、又は4つ全て)は、ゼロのクラッキング圧力、又は非常に低いクラッキング圧力(例えば、約0.1バール未満)を有することができ、かつ別個の自由流れ防止機構内の1つ以上の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有する。例えば、第5及び第6の一方向バルブ216、218が存在することができ、かつゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有することができる。別の例として、第7の一方向バルブ217が存在することができ、かつゼロバールよりも大きいクラッキング圧力(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)を有することができる。
[0059]第5の一方向バルブ216は、第1の容器12及び/又は第1の接続チューブ20に関連付けることができ、第6の一方向バルブ218は、第2の容器14及び/又は第2の接続チューブ22に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、第5及び第6の一方向バルブ216、218は、それぞれ第1及び第2のバルブアセンブリ16、18の一部である。他の実施形態では、第5及び第6の一方向バルブ13f、13gは、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18の外部にある。好ましくは、別個の自由流れ防止機構は、存在する場合、(i)第5及び第6の一方向バルブ216、218、又は(ii)第7の一方向バルブ217のうちの一方のみを備える。しかし、いくつかの実施形態では、第5、第6、及び第7の一方向バルブ216〜218の3つ全てが存在する。
[0060]第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120、及び第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130のそれぞれのクラッキング圧力閾値は、フローセット10を作製するときに選択的に設定することができる。例えば、可撓性膜の厚さ、可撓性膜の表面積、及び可撓性膜のスリットの形状(例えば、サイズ及び/又は長さ)のうちの1つ以上を選択することにより、閾値を設定することができる。
[0061]図1及び図2に示すように、ポンプ62を備えるポンプユニット60は、フローセット10の接続チューブ30に結合することができる。ポンプ62は、好ましくは、回転蠕動ポンプであるが、両方向に制御された流量で流体をポンプで送ることができ、かつ臨床用途に好適な任意のポンプとすることができる。本開示は、ポンプ62の特定の実施形態に限定されず、ポンプ62は、回転に代わる又は付加的な機構を使用して動作することができる。
[0062]図2に示すように、ポンプユニット60は、ディスプレイ67及び/又はキーパッド68を備える制御パネル66を備えることができる、制御ユニット64を備えることができる。キーパッド68は、ポンプ62の手動制御、データ入力などに用いられてもよい。制御ユニット64は、ポンプ62を制御し作動させるように構成されたマイクロプロセッサを備えることができる。メモリは、マイクロプロセッサに関連付けられ、及び/又は組み込まれてもよい。制御ユニット64は、オーディオ、ビジュアル又はデュアル・アラームを提供することができる。
[0063]ポンプユニット60は、接続要素42と相補的なソケットを備えることができる。このような実施形態では、ポンプユニット60及びフローセット10を備えるシステムが正しく組み立てられた場合に、接続要素42は、ポンプユニット60内のソケットに嵌合する。ポンプユニット60は、ソケット内に接続要素42が配置されたときに信号を生成する、ソケット内のマイクロスイッチを備えることができる。この信号は、システムが正しく組み立てられたことを制御ユニット64に証明することができる。制御ユニット64は、信号を受信しなければポンプ62を起動させないようにプログラムされてもよい。
[0064]ポンプ62は、第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108内に同時に排出しながら、第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108に吸引を提供するように構成される。同様に、ポンプ62は、第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108内に同時に排出しながら、第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108に吸引を提供するように構成される。
[0065]図2に全般的に示すように、スタンド70の上部のアーム72によって第1及び第2の容器12、14を保持した状態で、フローセット10をスタンド70に載置することができる。図2に概略的に示すポンプシステムの実施形態は、図2の実施形態では滴下チャンバ36、38が、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18の出口ポート44に結合され、第1及び第2のチューブセグメント20、22内に配置されていないという点で、図1の実施形態とは異なる。
[0066]いずれかの実施形態では、ポンプ62は、第1及び第2の容器12、14の一方からの流体を患者にポンプで送るように起動される。例えば、ポンプ62は、第1の容器12から第1の流体を引き出すことができる。第1の流体は、第1のチューブセグメント20に引き込み、次いで、滴下チャンバ36を通して、その後第1のバルブアセンブリ16の入口ポート34に引き込むことができる。
[0067]ポンプ62の起動の前に、第1のバルブアセンブリ16は、図3Aに示す静止状態にある。第1のバルブアセンブリ16の入口チューブ122を通って第1の流体が引き出されると、図3Bに示すように、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120が伸張されて撓む。選択された閾値圧力差に到達して第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120が十分に伸張されると、第1の膜120のスリット132が広がって開き、入口チューブ122から第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108内への第1の流体の流れを可能にする。
[0068]同時に、ポンプ62の吸引が、ポンプ62の供給端の接続チューブ30内及び第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108内の圧力を減少させる。この第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108内の減圧により、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130を第2の本体部材104のベースプレート114に密封させる。次に、チャンバ108内に入った第1の流体は、チャンバ108から横方向ポート112を通って接続チューブ30内に流入する。第1の流体は、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130を貫通することができない。
[0069]次いで、第1の流体は、ポンプ62によって第2のバルブアセンブリ18に推進される。図3Cに示すように、第1の流体は、第2のバルブアセンブリ18の横方向ポート112(すなわち、ポンプ連通ポート40)を通って第2のバルブアセンブリ18に入る。第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108内の第1の流体は、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120を第2のバルブアセンブリ18の第1の本体部材102に押し付ける。これにより、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120は、流体の流れを許容するほど十分には撓むことができない。その結果、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120は、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18を介して第1の流体をポンプで送りながら、第2のバルブアセンブリ18を通って第2の流体が流入することを防止する。
[0070]しかし、ポンプ62によって第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108内に誘起された正圧によって、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130を伸張させて撓ませることができる。選択された閾値圧力差に到達して第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130が十分に伸張されると、第2の可撓性膜130のスリット134が広がって開き、第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108から第2のバルブアセンブリ18の出口チューブ132を出る第1の流体の流れを可能にする。
[0071]次いで、第1の流体は、第2のバルブアセンブリ18の出口ポート44に接続された第4のチューブセグメント26を通って、その後Yコネクタ46を通って投与チューブ28内へと流れることができる。少量の第1の流体は、最初に第3のチューブセグメント24に流入することがあるが、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130によって第1のバルブアセンブリ16内に入ることが防止される。したがって、第1の流体の流路は、図4の矢印Iにより示すようになっている。
[0072]第2の流体の投与が望まれる場合には、ポンプ62のポンピング方向を反転させる。ポンピング方向の反転により、第2のバルブアセンブリ18の入口チューブ122を通して第2の流体を引き出し、第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120を伸張させて撓ませる。選択された閾値圧力差に到達して第2のバルブアセンブリ18の第1の可撓性膜120が十分に伸張されると、第1の膜120のスリット132が広がって開き、入口チューブ122から第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108内への第2の流体の流れを可能にする。
[0073]同時に、ポンプ62の吸引が、ポンプ62の供給端の接続チューブ30内及び第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108内の圧力を減少させる。この第2のバルブアセンブリ18のチャンバ108内の減圧により、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130を第2の本体部材104のベースプレート114に密封させる。次に、チャンバ108内に入った第2の流体は、チャンバ108から横方向ポート112を通って接続チューブ30内に流入する。第2の流体は、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130を貫通することができない。
[0074]次いで、第2の流体は、ポンプ62によって第1のバルブアセンブリ16に推進される。第2の流体は、第1のバルブアセンブリ16の横方向ポート112(すなわち、ポンプ連通ポート40)を通って第1のバルブアセンブリ16に入る。第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108内の第2の流体は、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120を第1のバルブアセンブリ16の第1の本体部材102に押し付ける。これにより、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120は、流体の流れを許容するほど十分には撓むことができない。その結果、第1のバルブアセンブリ16の第1の可撓性膜120は、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18を介して第2の流体をポンプで送りながら、第1のバルブアセンブリ16を介して第1の流体が流入することを防止する。
[0075]しかし、ポンプ62によって第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108内に誘起された正圧によって、第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130を伸張させて撓ませることができる。選択された閾値圧力差に到達して第1のバルブアセンブリ16の第2の可撓性膜130が十分に伸張されると、第2の可撓性膜130のスリット134が広がって開き、第1のバルブアセンブリ16のチャンバ108から第1のバルブアセンブリ16の出口チューブ132を出る第2の流体の流れを可能にする。
[0076]次いで、第2の流体は、第1のバルブアセンブリ16の出口ポート44に接続された第3のチューブセグメント24を通って、その後Yコネクタ46を通って投与チューブ28内へと流れることができる。少量の第2の流体は、最初に第4のチューブセグメント26に流入することがあるが、第2のバルブアセンブリ18の第2の可撓性膜130によって第2のバルブアセンブリ18内に入ることが防止される。したがって、第2の流体の流路は、図4の矢印IIにより示される。
[0077]このように、ポンプユニット60及びフローセット10を備えるシステムは、第1及び第2の流体の患者への逐次投与を安全かつ容易に提供する。
[0078]システムは、様々なモードで動作することができる。例えば、システムは、最初にフローセット10をフラッシング溶液で洗浄した後、供給流体に切り換えることができる。選択された間隔で、システムは、その後、短い期間、フラッシング溶液に戻して切り換えてフローセット10を洗浄し、閉塞の確率を減少させることができる。別の例として、システムは、所定量の第1及び第2の流体のうちの1つを患者に送達した後、所定量の他の流体を患者に送達することができる。更に別の例として、システムは、所定量の第1及び第2の流体のうちの1つを患者に間欠的に送達した後、所定量の他の流体を患者に送達することができる。
[0079]好ましい実施形態では、多くの変更が可能である。例えば、滴下チャンバ36、38は、フローセット10内で接続している必要がなく、又はシステム内にも存在しなくてもよい。別の例として、ポンプ62は、必ずしもソケットを有しておらず、接続チューブ30は、必ずしも接続要素42を有していない。同様に、Yコネクタ46は、任意の好適なコネクタに交換してもよい。同様に、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18以外のバルブ装置を使用してもよい。例えば、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18のそれぞれは、閾値圧力に到達すると開く1対の一方向バルブに交換されてもよい。次いで、接続チューブ30は、第1及び第2のバルブアセンブリ16、18のそれぞれの一方向バルブの対の間の位置から延びることになる。
[0080]本開示の別の態様は、フローセットに接続されたシングルポンプを使用して、第1の流体及び第2の流体を患者に逐次投与する方法である。この方法は、ポンプユニット60及びフローセット10、又はこの方法を実行することができる任意のポンプユニット及びフローセットを使用することができる。この方法は、好ましくは、第1、第2、第3、及び第4のチューブセグメントを利用する。
[0081]この方法は、1つのポンピング方向にポンプを動作させて、第1の容器から第1の流路を介して第1の流体を誘導するステップを含むことができる。第1の流路は、好ましくは第1の容器を第1のバルブアセンブリの入口ポートに接続する第1のチューブセグメントと、そして第1のバルブアセンブリ内のチャンバと、そして第1のバルブアセンブリのポンプ連通ポートから第2のバルブアセンブリのポンプ連通ポートまで延びる接続チューブと、そして第2のバルブアセンブリ内のチャンバと、そして好ましくは第2のバルブアセンブリの出口ポートから延びる第4のチューブセグメントと、を備えることができる。好ましくは、第2のバルブアセンブリ内の一方向バルブ(例えば、第2のバルブアセンブリ内の第1の可撓性膜)は、第1の流体がフローセットを通ってポンプで送られている間に第2の流体がフローセットを通って流れることを防止する。
[0082]この方法は、ポンプのポンピング方向を反転させて、第1の流路を通る第1の流体の流れを停止し、第2の流路を介して第2の容器から第2の流体を誘導するステップを含むことができる。第2の流路は、好ましくは第2の容器を第2のバルブアセンブリの入口ポートに接続する第2のチューブセグメントと、そして第2のバルブアセンブリ内のチャンバと、そして第2のバルブアセンブリのポンプ連通ポートから第1のバルブアセンブリのポンプ連通ポートまで延びる接続チューブと、そして第1のバルブアセンブリ内のチャンバと、そして好ましくは第1のバルブアセンブリの出口ポートから延びる第3のチューブセグメントと、を備えることができる。第1のバルブアセンブリ内の一方向バルブ(例えば、第1のバルブアセンブリ内の第1の可撓性膜)は、第1の流体がフローセットを通ってポンプで送られている間に第2の流体がフローセットを通って流れることを防止する。
[0083]この方法は、ポンプを止めて、第1及び第2の流路の両方で流れを停止させるステップを含むことができる。
[0084]一実施形態では、第3及び第4のチューブセグメントは、患者に導く投与チューブに接続される。例えば、第3及び第4のチューブセグメント並びに投与チューブは、Yコネクタで合流することができる。
[0085]第1の流路は、好ましくは第1のバルブアセンブリによって提供される第1の一方向バルブ(例えば、第1のバルブアセンブリによって提供される第1の可撓性膜)を備えることができ、第1の一方向バルブは、第1のバルブアセンブリの入口ポートの下流、かつ第1のバルブアセンブリのチャンバの上流とすることができる。第2の流路は、好ましくは第1のバルブアセンブリによって提供される第2の一方向バルブ(例えば、第1のバルブアセンブリによって提供される第2の可撓性膜)を備えることができ、第2の一方向バルブは、第1のバルブアセンブリのチャンバの下流、かつ第1のバルブアセンブリの出口の上流とすることができる。
[0086]第1の流路は、好ましくは第2のバルブアセンブリによって提供される第3の一方向バルブ(例えば、第2のバルブアセンブリによって提供される第2の可撓性膜)を備えることができ、第3の一方向バルブは、第2のバルブアセンブリのチャンバの下流、かつ第2のバルブアセンブリの出口ポートの上流とすることができる。第2の流路は、好ましくは第2のバルブアセンブリによって提供される第4の一方向バルブ(例えば、第1のバルブアセンブリによって提供される第1の可撓性膜)を備えることができ、第4の一方向バルブは、第2のバルブアセンブリの入口ポートの下流、かつ第1のバルブアセンブリのチャンバの上流とすることができる。
[0087]第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブは、それぞれスリットバルブであってもよい。これにもかかわらず、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブは、特定のタイプのバルブに限定されず、当業者に既知の任意の好適なバルブであってもよい。
[0088]好ましくは、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロのクラッキング圧力を有し、第1及び第3の一方向バルブの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有し、第2及び第4の一方向バルブの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。
[0089]一実施形態では、第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。別の実施形態では、第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有し、第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する。別の実施形態では、第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有し、第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する。別の実施形態では、第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。別の実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つのみが、ゼロのクラッキング圧力を有し、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブの他の3つが、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。
[0090]更に別の実施形態では、第1の一方向バルブの上流の第5の一方向バルブを使用することができ、第4の一方向バルブの上流の第6の一方向バルブを使用することができる。第5及び第6の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つ以上(例えば、これらの一方向バルブのうちの1つ、2つ、3つ、又は4つ全て)は、ゼロのクラッキング圧力を有する。
[0091]更に別の実施形態では、Yコネクタの下流であるが、患者の前の追加のバルブを使用することができる。追加の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つ以上(例えば、これらの一方向バルブのうちの1つ、2つ、3つ、又は4つ全て)は、ゼロのクラッキング圧力を有する。
[0092]第1及び第2のバルブアセンブリのそれぞれにおいて、好ましくは入口、出口及びポンプ連通ポートは、チャンバを介して互いに連通している。
[0093]好ましくは、ポンプに動作可能に接続された制御ユニット内に記憶された命令に従って、ポンプのポンピング方向が自動的に反転される。この方法は、好ましくは、チューブの断路を含まず、ポンプの変更を含まず、任意のバルブの手動調整を含まない。一実施形態では、ポンプのポンピング方向は、少なくとも2回反転される。例えば、この方法は、更に1回、ポンプのポンピング方向を反転させて、第2の流路を通る第2の流体の移動を停止させ、第1の流路を介して第1の流体を再度誘導するステップを更に含むことができる。
[0094]本開示の更に別の態様は、シングルポンプに接続し、第1の流体及び第2の流体を患者に逐次投与するように構成された、フローセットの製造方法である。この方法は、本明細書に開示されるフローセット10、又はこの方法のステップによって製造することができる任意の送達デバイスを製造することができる。
[0095]この方法は、第1の流路の一部分及び第2の流路の一部分を含む第1のバルブアセンブリを形成するステップを含むことができる。第1のバルブアセンブリは、チャンバを含む。第1のバルブアセンブリは、チャンバを介して互いに連通する、入口ポート、ポンプ連通ポート、及び出口ポートを備える。第1のバルブアセンブリによって提供される第1の流路の部分は、入口ポートからチャンバを通ってポンプ連通ポートに延びる。第1のバルブアセンブリによって提供される第2の流路の部分は、ポンプ連通ポートからチャンバを通って出口ポートに延びる。
[0096]この方法は、第1の流路の一部分及び第2の流路の一部分を含む第2のバルブアセンブリを形成するステップを含むことができる。第2のバルブアセンブリは、チャンバを含む。第2のバルブアセンブリは、チャンバを介して互いに連通する、入口ポート、ポンプ連通ポート、及び出口ポートを備える。第2のバルブアセンブリによって提供される第2の流路の部分は、入口ポートからチャンバを通ってポンプ連通ポートに延びる。第1のバルブアセンブリによって提供される第1の流路の部分は、ポンプ連通ポートからチャンバを通って出口ポートに延びる。
[0097]一実施形態では、この方法は、各バルブに対して所定のクラッキング圧力を設定するステップを含む。例えば、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロのクラッキング圧力を有することができ、第1及び第3の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有することができ、第2及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有することができる。
[0098]そのような一実施形態では、第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。別のそのような実施形態では、第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有し、第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する。
[0099]別のそのような実施形態では、第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。別のそのような実施形態では、第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有し、第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する。
[0100]別のそのような実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つのみが、ゼロのクラッキング圧力を有し、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブの他の3つが、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。
[0101]更に別のそのような実施形態では、第1の一方向バルブの上流の第5の一方向バルブを使用することができ、第4の一方向バルブの上流の第6の一方向バルブを使用することができる。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、第5及び第6の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。
[0102]更に別のそのような実施形態では、Yコネクタの下流であるが、患者の前の追加のバルブを使用することができる。第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、追加の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きい(例えば、約0.3バールなどの約0.1バールから約10.0バール)クラッキング圧力を有する。
[0103]この方法は、第1の一方向バルブ及び第3の一方向バルブが第1の流路内に配置され、第2の一方向バルブ及び第4の一方向バルブが第2の流路内に配置され、第1及び第2の一方向バルブが第1のバルブアセンブリ内に配置され、第3及び第4の一方向バルブが第1のバルブアセンブリ内に配置されるように、第1の一方向バルブ、第2の一方向バルブ、第3の一方向バルブ、及び第4の一方向バルブを第1及び第2のバルブアセンブリ内に配置するステップを更に含むことができる。
[0104]一実施形態では、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのそれぞれは、スリットバルブである。これにもかかわらず、第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブは、特定のタイプのバルブに限定されず、当業者に既知の任意の好適なバルブであってもよい。
[0105]本開示の更に別の態様は、第1の流体及び第2の流体を患者に逐次投与するように構成された、システムの製造方法である。この方法は、本明細書に開示されるフローセットの任意の実施形態、又は本明細書に開示される方法によって製造された任意のフローセットをポンプに接続するステップを含む。ポンプは、容積式ポンプであってもよい。ポンプは、第1のバルブアセンブリのポンプ連通ポート及び第2のバルブアセンブリのポンプ連通ポートに接続することができる。ポンプは、第1の方向及び第1の方向と反対の第2の方向にポンプで送り、第1のバルブアセンブリのポンプ連通ポートを介した吸引及び第2のバルブアセンブリのポンプ連通ポートを介した吸引を交互にするように構成することができる。
[0106]この方法は、第1のチューブセグメントを第1の流体を保持する第1の容器に接続するステップを含むことができる。この方法は、第2のチューブセグメントを第2の流体を保持する第2の容器に接続するステップを含むことができる。この方法は、第3のチューブセグメント及び/又は第4のチューブセグメントを、例えば、Yコネクタによって投与チューブに接続するステップを含むことができる。
[0107]本明細書に記載される現在好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかであろう。このような変更及び修正は、本発明の主題の主旨及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なうことなく、行うことができる。したがって、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (39)

  1. 第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブとを備えるフローセットであって、
    前記第1の一方向バルブ及び前記第3の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成し、
    前記第2の一方向バルブ及び前記第4の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成し、
    前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロのクラッキング圧力を有し、
    前記第1及び第3の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、
    前記第2及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    フローセット。
  2. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブが、
    (i)前記第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、前記第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    (ii)前記第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する、
    (iii)前記第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する、
    (iv)前記第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する、
    (v)前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つのみが、ゼロのクラッキング圧力を有し、前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの3つが、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    からなる群から選択されるクラッキング圧力のセットを有する、
    請求項1に記載のフローセット。
  3. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのそれぞれは、スリットバルブである、請求項1に記載のフローセット。
  4. 前記第1及び第2の一方向バルブを提供する第1のバルブアセンブリと、前記第3及び第4の一方向バルブを提供する第2のバルブアセンブリとを備える、請求項1に記載のフローセット。
  5. 前記第1の一方向バルブは、前記第1のバルブアセンブリ内の第1の可撓性膜を備え、前記第2の一方向バルブは、前記第1のバルブアセンブリ内の第2の可撓性膜を備え、前記第4の一方向バルブは、前記第2のバルブアセンブリ内の第1の可撓性膜を備え、前記第3の一方向バルブは、前記第2のバルブアセンブリ内の第2の可撓性膜を備える、請求項4に記載のフローセット。
  6. 前記第1及び第2のバルブアセンブリのそれぞれは、入口ポート、ポンプ連通ポート、及び出口ポートを備え、
    前記第1及び第2のバルブアセンブリのそれぞれは、前記入口ポート、前記ポンプ連通ポート、及び前記出口ポートが互いに流体連通するチャンバを備える、
    請求項5に記載のフローセット。
  7. 前記第1のバルブアセンブリの前記第1の可撓性膜が、前記第1のバルブアセンブリの前記入口ポートと前記第1のバルブアセンブリの前記チャンバとの間にあり、前記第2のバルブアセンブリの前記第1の可撓性膜が、前記第2のバルブアセンブリの前記入口ポートと前記第2のバルブアセンブリの前記チャンバとの間にあり、前記第1のバルブアセンブリの前記第2の可撓性膜が、前記第1のバルブアセンブリの前記チャンバと前記第1のバルブアセンブリの前記出口ポートとの間にあり、前記第2のバルブアセンブリの前記第2の可撓性膜が、前記第2のバルブアセンブリの前記チャンバと前記第2のバルブアセンブリの前記出口ポートとの間にある、請求項6に記載のフローセット。
  8. 前記第1のバルブアセンブリの前記ポンプ連通ポートから前記第2のバルブアセンブリの前記ポンプ連通ポートまで延びる接続チューブを備える、請求項6に記載のフローセット。
  9. 前記第1のバルブアセンブリの前記入口ポートに接続された第1のチューブセグメントを備え、前記第1のチューブセグメントは、前記第1の流路の一部分を備える、請求項6に記載のフローセット。
  10. 前記第2のバルブアセンブリの前記入口ポートに接続された第2のチューブセグメントを備え、前記第2のチューブセグメントは、前記第2の流路の一部分を備える、請求項9に記載のフローセット。
  11. 前記第1のバルブアセンブリの前記出口ポートに接続された第3のチューブセグメントを備え、前記第3のチューブセグメントは、前記第2の流路の一部分を備える、請求項10に記載のフローセット。
  12. 前記第2のバルブアセンブリの前記出口ポートに接続された第4のチューブセグメントを備え、前記第4のチューブセグメントは、前記第1の流路の一部分を備える、請求項11に記載のフローセット。
  13. 前記第3のチューブセグメント及び前記第4のチューブセグメントを投与チューブに接続するYコネクタを備える、請求項12に記載のフローセット。
  14. 第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、接続チューブとを備えるフローセットであって、前記第1の一方向バルブ、前記接続チューブ、及び前記第3の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成し、前記第2の一方向バルブ、前記接続チューブ、及び前記第4の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成し、前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロのクラッキング圧力を有し、前記第1及び第3の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第2及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、フローセットと、
    前記接続チューブに係合するポンプと、
    を備える、システム。
  15. 前記ポンプが、前記フローセットに接続された唯一のポンプであるシングルポンプである、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記ポンプが、
    第1の方向にポンプで送って、前記第1の流路を介して第1の容器から第1の流体を誘導し、第2の容器内の第2の流体が前記第2の流路を通って移動することを防止し、
    前記第1の方向とは反対の第2の方向にポンプで送って、前記第2の流体を前記第2の流路を介して前記第2の容器から誘導し、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動することを防止し、
    前記第1の方向又は前記第2の方向にポンプで送らず、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動すること、及び前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動することを防止する、
    ように構成される、
    請求項14に記載のシステム。
  17. 第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、前記第1の一方向バルブの上流の第5の一方向バルブと、前記第4の一方向バルブの上流の第6の一方向バルブとを備えるフローセットであって、
    前記第5の一方向バルブ、前記第1の一方向バルブ、及び前記第3の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成し、
    前記第6の一方向バルブ、前記第2の一方向バルブ、及び前記第4の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成し、
    前記第5及び第6の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、フローセット。
  18. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールのクラッキング圧力を有する、請求項17に記載のフローセット。
  19. 第1の一方向バルブ、第2の一方向バルブ、第3の一方向バルブ、第4の一方向バルブ、前記第1の一方向バルブの上流の第5の一方向バルブ、前記第4の一方向バルブの上流の第6の一方向バルブ、及び接続チューブと、
    ポンプと
    を備える、システムであって、
    前記第5の一方向バルブ、前記第1の一方向バルブ、前記接続チューブ、及び前記第3の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成し、前記第6の一方向バルブ、前記第2の一方向バルブ、前記接続チューブ、及び前記第4の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成し、前記第5及び第6の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、
    前記ポンプは前記接続チューブに係合している、
    システム。
  20. 前記ポンプが、前記フローセットに接続された唯一のポンプであるシングルポンプである、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールのクラッキング圧力を有する、請求項19に記載のシステム。
  22. 前記ポンプは、前記一方向バルブのうちの少なくとも1つを閉鎖して第2の容器内の第2の流体が前記第2の流路を通って移動するのを防止しながら、第1の方向にポンプで送って、前記第1の流路を介して第1の容器から第1の流体を誘導するように構成され、前記ポンプは、前記一方向バルブのうちの少なくとも1つを閉鎖して前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動するのを防止しながら、前記第1の方向の反対の第2の方向にポンプで送って、前記第2の流路を介して前記第2の容器から前記第2の流体を誘導するように構成された、請求項19に記載のシステム。
  23. 第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、前記第2及び第3の一方向バルブの下流の追加の一方向バルブと、を備えるフローセットであって、
    前記第1の一方向バルブ、前記第3の一方向バルブ、及び前記追加の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成し、
    前記第2の一方向バルブ、前記第4の一方向バルブ、及び前記追加の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成し、
    前記追加の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    フローセット。
  24. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールのクラッキング圧力を有する、請求項23に記載のシステム。
  25. 第1の一方向バルブ、第2の一方向バルブ、第3の一方向バルブ、第4の一方向バルブ、追加の一方向バルブ、及び接続チューブと、
    ポンプと
    を備える、システムであって、
    前記第1の一方向バルブ、前記接続チューブ、前記第3の一方向バルブ、及び前記追加の一方向バルブは、第1の流路の少なくとも一部分を形成し、前記第2の一方向バルブ、前記接続チューブ、前記第4の一方向バルブ、及び前記追加の一方向バルブは、第2の流路の少なくとも一部分を形成し、前記追加の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、
    前記ポンプは、前記接続チューブに係合している、
    システム。
  26. 前記ポンプが、前記フローセットに接続された唯一のポンプであるシングルポンプである、請求項25に記載のシステム。
  27. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールのクラッキング圧力を有する、請求項25に記載のシステム。
  28. 前記ポンプが、
    第1の方向にポンプで送って、前記第1の流路を介して第1の容器から第1の流体を誘導し、第2の容器内の第2の流体が前記第2の流路を通って移動することを防止し、
    前記第1の方向とは反対の第2の方向にポンプで送って、前記第2の流体を前記第2の流路を介して前記第2の容器から誘導し、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動することを防止し、
    前記第1の方向又は前記第2の方向にポンプで送らず、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動すること、及び前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動することを防止する、
    ように構成される、
    請求項25に記載のシステム。
  29. 第1の一方向バルブ、第2の一方向バルブ、第3の一方向バルブ、及び第4の一方向バルブを備えるフローセットに接続されたシングルポンプを使用して、第1の流体及び第2の流体を患者に逐次投与する方法であって、
    前記ポンプを1つのポンピング方向に動作させて、前記フローセットを介して、前記第1の一方向バルブ及び前記第3の一方向バルブを備える第1の流路に第1の容器から第1の流体を誘導するステップと、
    前記ポンプの前記ポンピング方向を反転させて、前記フローセットを通る前記第1の流体の移動を停止し、前記フローセットを介して、前記第2の一方向バルブ及び前記第4の一方向バルブを備える第2の流路に前記第2の流体を誘導するステップと、
    を含み、
    前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動している間に前記第4の一方向バルブは閉鎖されて、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動している間に前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動するのを防止し、前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動している間に前記第1の一方向バルブは閉鎖されて、前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動している間に前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動するのを防止し、
    前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロのクラッキング圧力を有し、前記第1及び第3の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第2及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    方法。
  30. 更に1回、前記ポンプの前記ポンピング方向を反転させて、前記第2の流路を通る前記第2の流体の移動を停止させ、前記第1の流路を介して前記第1の流体を再度誘導するステップを含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記ポンピング方向の前記反転の前に前記ポンプによるポンピングを止めるステップを含み、前記ポンピングを止める前記ステップは、前記第1の流路を通る前記第1の流体の移動を停止し、前記第2の流路を通る前記第2の流体の移動を停止する、請求項29に記載の方法。
  32. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブが、
    (i)前記第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有し、前記第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    (ii)前記第1及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第2及び第3の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する、
    (iii)前記第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する、
    (iv)前記第3及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有し、前記第1及び第2の一方向バルブのそれぞれは、ゼロのクラッキング圧力を有する、
    (v)前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの1つのみが、ゼロのクラッキング圧力を有し、前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの3つが、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    からなる群から選択されるクラッキング圧力のセットを有する、
    請求項29に記載の方法。
  33. 第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、前記第1の一方向バルブの上流の第5の一方向バルブと、前記第4の一方向バルブの上流の第6の一方向バルブとを備えるフローセットに接続されたシングルポンプを使用して、患者に第1の流体及び第2の流体を逐次投与する方法であって、
    前記ポンプを1つのポンピング方向に動作させて、前記フローセットを介して、前記第1の一方向バルブ、前記第3の一方向バルブ、及び前記第5の一方向バルブを備える第1の流路に第1の容器から前記第1の流体を誘導するステップと、
    前記ポンプの前記ポンピング方向を反転させて、前記フローセットを通る前記第1の流体の移動を停止し、前記フローセットを介して、前記第2の一方向バルブ、前記第4の一方向バルブ、及び前記第6の一方向バルブを備える第2の流路に前記第2の流体を誘導するステップと、
    を含み、
    前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動している間に前記第4の一方向バルブは閉鎖されて、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動している間に前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動するのを防止し、前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動している間に前記第1の一方向バルブは閉鎖されて、前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動している間に前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動するのを防止し、
    前記第5及び第6の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、
    方法。
  34. 更に1回、前記ポンプの前記ポンピング方向を反転させて、前記第2の流路を通る前記第2の流体の移動を停止させ、前記第1の流路を介して前記第1の流体を再度誘導するステップを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記ポンピング方向の前記反転の前に前記ポンプによるポンピングを止めるステップを含み、前記ポンピングを止める前記ステップは、前記第1の流路を通る前記第1の流体の移動を停止し、前記第2の流路を通る前記第2の流体の移動を停止する、請求項33に記載の方法。
  36. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのうちの少なくとも1つは、ゼロバールのクラッキング圧力を有する、請求項33に記載の方法。
  37. 第1の一方向バルブと、第2の一方向バルブと、第3の一方向バルブと、第4の一方向バルブと、前記第2及び第3の一方向バルブの下流の追加の一方向バルブとを備えるフローセットに接続されたシングルポンプを使用して、患者に第1の流体及び第2の流体を逐次投与する方法であって、
    前記ポンプを1つのポンピング方向に動作させて、前記フローセットを介して、前記第1の一方向バルブ、前記第3の一方向バルブ、及び前記追加の一方向バルブを備える第1の流路に第1の容器から前記第1の流体を誘導するステップと、
    前記ポンプの前記ポンピング方向を反転させて、前記フローセットを通る前記第1の流体の移動を停止し、前記フローセットを介して、前記第2の一方向バルブ、前記第4の一方向バルブ、及び前記追加の一方向バルブを備える第2の流路に前記第2の流体を誘導するステップと、
    を含み、
    前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動している間に前記第4の一方向バルブは閉鎖されて、前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動している間に前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動するのを防止し、前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動している間に前記第1の一方向バルブは閉鎖されて、前記第2の流体が前記第2の流路を通って移動している間に前記第1の流体が前記第1の流路を通って移動するのを防止し、
    前記追加の一方向バルブは、ゼロバールよりも大きいクラッキング圧力を有する、方法。
  38. 更に1回、前記ポンプの前記ポンピング方向を反転させて、前記第2の流路を通る前記第2の流体の移動を停止させ、前記第1の流路を介して前記第1の流体を再度誘導するステップ
    を含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記第1、第2、第3、及び第4の一方向バルブのそれぞれは、ゼロバールのクラッキング圧力を有する、請求項37に記載の方法。
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