JP2019502305A - 人工衛星通信サブシステムの軌道内検証システム及び方法 - Google Patents

人工衛星通信サブシステムの軌道内検証システム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、人工衛星システムに関し、より詳細には、人工衛星通信サブシステムの軌道内性能及び動作を検証するための新規のシステム及び方法の提供に関する。従来のペイロードIOT(軌道内テスト)とは対照的に、本発明は、内部的に生成された孤立した熱ノイズを使用してハードウェア特有のシグネチャーを生成することによって、アップリンク信号なしで動作する。このノイズは、テストのために非常に安定した、反復可能な信号を提供することが分かっている。打ち上げ前に、内部生成ノイズに基づいてハードウェア固有のシグネチャーを生成するために中継器コマンドシーケンスが実行される。同じ中継器コマンドシーケンスが軌道内で実行され、ハードウェア固有のシグネチャーが変更されたかどうかが判断される。2つのシグネチャーは、スペクトルアナライザのような単純なツールを使用して記録し、比較することができる。この方法はまた、装置を校正し、大気の影響を定量化し、測定中に中間基準出力レベルとして使用するためのテスト信号源としての太陽の新規使用を含む。【選択図】図10

Description

本発明は人工衛星システムに関し、特に、人工衛星通信サブシステムの軌道内における性能、機能及び動作を検証するための新規のシステム及び方法に関する。
新たに打ち上げられた人工衛星はオペレーション軌道高度に到達した後、通信サブシステムの全コンポーネントが打ち上げの厳しい状況を生き残り、軌道内の初期性能が設計仕様に適合していることを確認するために、一連の総合テストを実施する必要がある。そのようなテストは、一般的に、ペイロード軌道内テスト(Payload In−Orbit Test)、又は、単にペイロードIOTと称される。従来のペイロードIOTは、一連の専用且つ特定のRF測定から開始される。性能が満足することを確認するためにRFパラメータの測定値を打ち上げ前の予測値と詳細にマニュアル比較するペイロードIOTが正常に完了すると、人工衛星は製造メーカから受け渡され、商業サービスに投入される準備がなされる。通信ペイロードの設計やIOTシステムの機能の複雑さによっては、ペイロードIOTの完了までに、典型的には、数週間を要することがある。商業サービスに投入されると、ペイロードIOT測定は、更に軌道内の性能評価を保証するために、必要に応じて繰り返されてもよい。
複雑性を増しているペイロードに対する従来のペイロードIOTは、洗練された地上ベーステストシステム、及び、オペレーションの監視や全測定データのレビューを行う技術エキスパートのチームの存在なしには実現できない。これらのシステムは、条件づけられた無線周波数(RF)信号を生成するように特別に校正された地上アンテナ(多くの場合、複数の地理的領域で)に接続するコンピュータ制御されるRFテスト設備のラックから構成される。これらの信号によって、ペイロードサブシステム性能を技術的に評価するために使用されるRFパラメータの正確な測定が可能となる。図1A−1Cは、典型的なハードウェア構成、ペイロードIOT地上局用のRF設備ラック、送信チェーン(アップリンク)及び受信チェーン(ダウンリンク)のブロックダイアグラムを示している。地上アンテナ及び送信/受信設備に加えて、そのような試験システムは、アップリンク信号を生成するために、典型的には、RF信号シンセサイザ、電力メータ、信号アナライザ、フェーズシフタ、フェーズコンバイナ及びコントローラを通信チェーン上に必要としており、受信チェーンの補足的な分析コンポーネントにも同様の複雑な配置が必要とされる。RFテスト設備、ソフトウェアオートメーション及びネットワークインターフェイシングには進歩がある一方で、RF測定技術は長年にわたって相対的に変化がなく停滞している。従って今日では、スタンダードな手法として、人工衛星通信サブシステムの軌道内性能が仕様を満たしているか確認することが必要なときにはいつでも、ハイスペックな測定の総合的なセットを実施し、重要なRF性能パラメータを独立的に測定することが求められている。
従来のRF測定方法論が複雑で多目的な人工衛星通信ペイロードの軌道内性能を効果的に検証するのに依然として有効とされているため、産業界で現在用いられるペイロードIOTのプロセスは複雑性を増してきている。ペイロードIOTシステムの能力が更に向上しているにも関わらず、従来のRF測定方法論を継続して使用することでペイロードIOTのプランニングや実施に必要とされる時間、労力及びマンパワー要求を軽減することに関して、殆ど努力がなされていない。その上、しばしば重要となる企業的な商業目的を満足するために必要とされる許容可能なタイムフレーム内において、ペイロードIOTの技術的な結果レビューを計画、コーディネート、実施及び完了することは、年を追うごとに困難になってきている。
人工衛星に関するコンポーネントやソースは非常に高価である。従来のペイロードIOTに求められる時間やリソースから、人工衛星の通信サブシステムの軌道内における動作や性能を検証するためのシステムや方法を改良することが求められている。
本発明の目的は、人工衛星の通信サブシステムの軌道内における動作及び性能を検証するための新規な方法論を有する、改良され、簡略化されたシステムによって達成され、上述の課題を緩和する。
本発明のシステム及び方法を、本発明の背景技術で述べられた従来のペイロードIOTと区別するために、本願の実施例に記載されたアプローチは、ペイロード軌道内検証(IOV:In−Orbit Verification)と称される。従来のペイロード軌道内テストと比較した場合、ペイロード軌道内検証は、例えば、人工衛星通信中継器の軌道内性能が仕様に適合し、打ち上げから変化がないことを検証するための新規なストリームライン化されたアプローチを提供する。外部環境から隔離された通信サブシステムの入力で完成された既定の繰り返し命令シーケンスを用いることで、IOVは、軌道内性能が打ち上げ前のベースラインから逸脱しているか否かを確認するために、地上にあるRFテスト設備の共通セットを使用して測定されるハードウェア固有のシグネチャーを生成する(“命令シーケンス”又は“構成シーケンス”は、人工衛星ペイロードが取り得る多様な動作状態をステップする処理であることに留意されたい。様々なスイッチをオフ及びオンにチューニングしたり、ゲインパラメータの値を変更することで、関連する全状態がテストされてもよい)。従って、IOVは“自己診断的”テストと考えることができる。アクティブな外部RF入力信号がない場合、繰り返し性能は、複雑で特別なRFテストベンチや高度に特別な人員が結果をダイジェスト、レビュー、解釈することを要することなく、直接的に評価される。更に、太陽をRFリファレンスソースとして使用する技術によって、IOTに特化して校正されるRF設備を排除できる。各IOV構成シーケンスについて、オンボードの自己生成RF送信信号は、スペクトルアナライザ、ネットワークアナライザ、又は同様のRF測定デバイスのような共通の地上テスト装置を使用して記録され、高度に専門的な人材は必要ない。追加のRFテスト設備やRF施設に測定に特有なインターフェースの必要もない。打ち上げ前のベースラインとの比較を含むIOV結果の後処理は、IOV用に特別に開発された自動解析ルーチンを使用して実行される。
DUT(Device Under Test)のテストでは、刺激の入力や応答の測定が求められる。人口衛星通信ペイロードの従来における軌道内テスト(IOT:In−Orbit Test)では、
a.アップリンク信号と称される刺激が、地上から送信され、人工衛星通信ペイロードによって受信され、
b.アップリンク信号は人工衛星通信ペイロードによって修正され、ダウンリンク信号として地球に向けて返送され、
c.ダウンリンク信号(ペイロード応答)は地上テスト設備によって受信され、通信ペイロード性能の判断及び評価のために解析される。
従来のペイロードIOT解析では、刺激及び応答の両方の正確な知識が必要であり、校正されたRFアップリンク信号及びダウンリンク信号を多様な地理的位置において同期及び同時測定する洗練されたシステムを必要とする。このような解析は、天候、RF電装パス損失及び干渉、校正されていない地上測定システムコンポーネントのように応答や測定精度に影響を及ぼす背景因子の影響を除去することが難しいことから、より複雑になる。
IOVは従来のIOTにおける上記懸念を以下によって解決する。
a.アップリンク信号を削除する。テスト設備の一方側全体を除去することによって大幅に簡略化するとともに、アップリンク及びダウンリンク測定を同期する必要性を排除する。
b.DUTの入力を隔離することでアップリンクの不確定性を除去することで背景因子の半分を削減する。DUTの入力を隔離することで、ノイズスペクトラムを生成するために使用される非常に特徴的な熱的プロファイルや、DUT周波数応答、出力パワー及びノイズ指数の測定を可能とするパワーレベルが得られる。
c.後述する“太陽校正(Sun calibration)”技術を通じて、ダウンリンクパスの完全なキャリブレーションを提供する。
d.信号測定のダイナミックレンジがノイズの負荷特性を用いて拡張することを許容する。
IOVの重要なイノベーションは以下を含む。
a.アップリンク刺激を置換する:上述したように、全てのテストには刺激が必要になる。刺激の特性は、本願明細書で述べられるように、効果的且つ定量化可能なノイズペデスタルを生成するようにDUTが動作可能でなければならないという点で、DUTと「適合」しなければならない。従来のペイロードIOTでは、アップリンク信号は、ペイロードから所望の応答を引き出すために選択された固有の周波数、振幅、偏波及び変調値を有する。ペイロードIOVは全く異なっており、常に存在し、ノイズパワー式N=kTB(Nはパワー密度、kはボルツマン定数、Tはケルビン温度、Bはヘルツ単位の帯域幅である)によって良好に規定される熱ノイズを用いる。人工衛星における通信ペイロードは、典型的には、温度制御環境にある。そのため、人工衛星における入力負荷は実質的に同温度に留まり、安定なノイズ信号を生じる。ペイロード温度でテレメトリデータを得ることができるので、必要に応じてペイロードの温度を調整するか、又は、打ち上げ前と軌道内との温度の差を補償するために計算を行うことができる。ノイズはエネルギ源として明確に定義されているため、IOVはテスト用の刺激としてノイズを使用し、アップリンク信号の必要性を排除する。IOVは、ペイロード入力で生成されたノイズを使用する。言い換えると、内部的にノイズが生成される。これにより、ペイロードの入力をブロックして外部の影響を排除し、ペイロードの入力セクションに起因する熱ノイズのみに刺激を分離する更なるテスト改善が可能になる。内部ノイズを刺激として使用すると、地上のテスト施設から衛星上のペイロードの入力までのソース位置が効果的にもたらされ、信号の不安定性、干渉及びアップリンク信号測定の不確実性を引き起こす外的要因の問題が排除される。
b.セルフパフォーマンステスト:様々な設定(例えば、ゲインや動作モード)でペイロードの応答を測定することで、ペイロードのテストを更に強化できる。ペイロードの内部設定を調整することによって、調整可能な外部アップリンク信号を必要とせずに、異なる動作点での性能を得ることができる。テレメトリシグネチャー(すなわちペイロードハードウェアのオンボード測定量)とともにトランスポンダ応答を同時に測定することにより、システムが予め定義されたコマンドシーケンスを使用してその動作範囲内でステップされるので、ペイロードの完全な評価が可能になる。試験測定の例には、ノイズ指数、周波数応答、利得ステップ、ALC制御ループ性能、アンテナ送信クロスポール性能、送信アンテナパターン、増幅器送信EIRP及び増幅器テレメトリデータvsEIRPが含まれる。
c.自己診断能力:従来のペイロードIOTにおける性能評価は、アップリンク信号とダウンリンク信号との間の変換を決定するための分析を必要とする。アップリンクは本質的に各テストに固有であるため、各評価も固有となり、様々なテスト間の比較には、ある程度の不確実性がある。対照的に、一定の内部ノイズのIOVの使用は、ばらつきが大幅に減少し、高いレベルの再現性が得られる。IOV方法論では、自己生成入力ノイズ信号は、ほとんどの通常動作で一定である。結果として、ダウンリンク信号は、テストからテストまで同じでなければならず、自動化された後処理技術を使用して、2つのテストの間で測定された信号のステップと形状を直接比較する簡略化された性能評価が可能となる。テスト間の不一致は、ペイロードのパフォーマンスの変化を示す。相対的な信号ステップの評価は、従来の絶対値測定と比較して、はるかに高い再現性を提供する。
d.太陽校正−RF地上局設備:従来のペイロードIOTでは、地上局のアンテナシステムは、DUTをテストする前に校正しなければならない。そのサイズ及び複雑さのために、アンテナシステムの全ての部分が完全に校正されるわけではない。例えば、大型アンテナの性能は、全周波数帯域にわたって外部ブロードバンド信号源が利用できないために、フィールド内の選択された周波数でしか校正できないことが多い。また、これらの影響を完全に除去するための直接的な機能がないため、大気影響はペイロードIOTテスト中に完全には考慮されない。本願明細書で述べられる太陽校正技術は、これら2つの問題に対処するために使用される。太陽は、プランクの法則に示されるように、RF周波数スペクトルにわたって明確で安定したエネルギーレベルを持つ、非常に安定したRFエネルギ源である。同様に、太陽は人工衛星のRF信号によって経験するのと同じ大気効果を経験し、天気の影響や他の大気の損失を除去する正確な方法を可能にする(つまり、太陽と地上局との間の損失は、人工衛星と地上局との間のものと同じである)。太陽をテストソースとして使用することで、関心のある帯域全体で太陽の周波数スペクトルを測定することで、あらゆるRFテスト施設の性能を十分に特性評価し、校正することが可能となる。宇宙空間から、大気圏及び地球局を通ってRF測定装置までの経路を十分に特徴付けるこの能力は、これまでフィールドで達成できなかった測定精度を提供する。この高いレベルの精度は、再現性が高く、性能評価のため容易に比較可能な試験測定を可能にする。
e.太陽校正−パワー:太陽校正の第2態様は、パワー測定のためのグローバル基準として機能する能力である。従来のペイロードIOTでは、地球ベースの各テストセットは、認定された「標準」アンテナに対するパワー測定のために独立的に校正されている。この校正では、テストセットと標準との両方がリモートソースを測定する必要があり、それらの測定値は較正係数によって等しくなる。従来のペイロードIOTアプローチの精度は以下によって制限される。
i.ソースが相対的に小さなターゲット(典型的には静止軌道内の既存の通信衛星)であるので、両方がソースにどの程度整列しているか。
ii.感度の違い。標準は、典型的には、テストセットよりも数桁小さい。この大きな差は、感度を説明するために大きな校正値を生成する。標準の測定値の小さな誤差は、校正値のために拡大され、誤差の不確実性が増加する。
iii.テスト周波数の制限。人工衛星は、典型的には、利用可能性又はペイロード設計のために、限られた周波数でテストを行う。結果として、校正はスペクトル全体にわたって連続的でなかったり、所望のテスト周波数にないこともある。
太陽は固定基準点であり、地球ベースのテスト施設によってアクセス可能であるため、全ての試験サイトが一定のパワー測定値を有することを保証するために、太陽のパワーを共通の校正レベルとして使用してもよい。リファレンスとして太陽を使用することで、従来のペイロードIOTに関する上記問題を解消する。理由は次のとおりである。
i.太陽は衛星よりもはるかに大きなターゲットであり、その位置はよくわかっているので、正確に見つけて正確に指摘するのが簡単である。
ii.校正された標準が必要でない。太陽のエネルギは、以前にテストされた人工衛星ペイロードのような既存のソースの既知の性能と直接的に同等である。
iii.地球設備は全て同じ大きさなので、テストセット間のキャリブレーション時の誤差倍率が大幅に少なくなる。
iv.太陽は、プランクの法則に従って、十分に定義されたエネルギ分布で全スペクトルにわたってRF信号を生成する。スペクトル上の任意の単一点を校正することによって、スペクトル全体の校正を決定できる。
本発明の1つの実施形態では、人工衛星の打ち上げ後に実施される人工衛星の軌道内ペイロード検証方法であって、前記人工衛星では、RFターミネーション又はオフラインに構成されたペイロード入力を含み、その結果、熱ノイズ信号が前記人工衛星の前記ペイロードによって自己生成される特定状態に、前記ペイロードの動作パラメータを構成し、前記熱ノイズ信号を処理するとともに前記人工衛星から地上局に送信する。前記地上局では、前記送信された熱ノイズ信号を受信し、前記受信された熱ノイズ信号を、前記特定状態と同じペイロード状態におけるベースラインデータと比較し、前記通信ペイロードの前記性能及び機能が変化したか否かを判断する。
本発明の他の実施形態では、軌道内にある人工衛星と、地上局と、を備える人工衛星システムが提供される。前記人工衛星は、RFターミネーション又はオフラインに構成されたペイロード入力を含み、その結果、熱ノイズ信号が前記人工衛星のペイロードによって自己生成される特定状態に、前記ペイロードの動作パラメータを構成し、前記熱ノイズ信号を処理するとともに前記人工衛星から地上局に送信するように動作可能である。前記地上局は、前記送信された熱ノイズ信号を受信し、前記受信された熱ノイズ信号を、前記特定状態と同じペイロード状態におけるベースラインデータと比較し、前記通信ペイロードの前記性能及び機能が変化したか否かを判断するように動作可能である。
本発明の更なる実施形態では、RFターミネーション又はオフラインに構成されたペイロード入力を含み、その結果、熱ノイズ信号が通信ペイロードによって自己生成される特定状態に、前記通信ペイロードの動作パラメータを構成する手段と、前記熱ノイズ信号を処理するとともに人工衛星から地上局に送信する手段と、を備える、人工衛星通信ペイロードが提供される。
本発明の他の態様及び特徴は、図面と共に以下の詳細な説明を参照することにより、当業者にとって明確になる。
本発明のこれらの特徴及び他の特徴は、付属図面に付された符号が用いられる以下の記載から更に明確になる。
従来技術で知られているように、IOT地上局送信(アップリンク)および受信(ダウンリンク)チェーンのための典型的なハードウェア構成およびRF機器ラックを例示するブロック図を示す。具体的には、図1Aは例示的なIOTアップリンクチェーンのブロック図を示す。 従来技術で知られているように、IOT地上局送信(アップリンク)および受信(ダウンリンク)チェーンのための典型的なハードウェア構成およびRF機器ラックを例示するブロック図を示す。具体的には、図1Bは例示的なIOTダウンリンクチェーンのブロック図を示す。 従来技術で知られているように、IOT地上局送信(アップリンク)および受信(ダウンリンク)チェーンのための典型的なハードウェア構成およびRF機器ラックを例示するブロック図を示す。 IOV地上ステーション用の典型的なハードウェア構成を例示するブロックダイアグラムを示す。 RFアップリンク信号が存在しない場合の衛星通信トランスポンダの出力の例示的な周波数プロットを示し、トランスポンダがオンボード通信レシーバの一定のノイズ出力によって駆動されたときのトランスポンダの「ノイズペデスタル」出力をとらえるための単体のRFテスト設備を用いて、チャネル周波数応答(周波数vs振幅)をルーチン的に測定する方法を示す。 テスト中のチャネルのゲイン及びモードが変更されたときの経時的なトランスポンダノイズペデスタルの振幅変動を例示する「ウォータフォール」プロットを示す。 経時的な平均(処理された)トランスポンダノイズペデスタル振幅変動及びTWTAテレメトリ(ヘリックス及びバス電流)変動の例示的なプロットを示す。 衛星通信レシーバがアンテナ(オンライン)及び内部負荷(オフライン)に切り替えられたトランスポンダノイズペデスタル送信の例示的なプロットを示す。これらのプロットは、負荷に切り替えられたときにトランスポンダノイズペデスタルの大きさが十分に高く維持され、IOV測定に利用できることを強調している。 衛星通信レシーバがアンテナ(オンライン)及び内部負荷(オフライン)に切り替えられたトランスポンダノイズペデスタル送信の例示的なプロットを示す。これらのプロットは、負荷に切り替えられたときにトランスポンダノイズペデスタルの大きさが十分に高く維持され、IOV測定に利用できることを強調している。 経時的に行われた一連の差分測定(衛星トランスポンダ電力から太陽光を差し引いたもの)を強調する例示的なプロットを示す。 3つの地理的に多様な太陽観測所で測定した15.4GHz太陽光フラックスの安定した性質を、長期間(数週間)にわたり日毎に示す例示的なプロットを示す。 太陽及び基準キャリアを備えた既存衛星を利用することによって、テストキャリアの衛星トランスポンダEIRPを決定する例示的な方法を示す。 太陽及び基準キャリアを備えた既存衛星を利用することによって、テストキャリアの衛星トランスポンダEIRPを決定する例示的な方法を示す。 Telstar 12V人口衛星のIOVの打ち上げ前(工場ベースライン)と軌道内測定の両フェーズを実行するための例示的なインターフェース図を示す。 代表チャネルの軌道内位相IOV結果を得るための例示的な手順シーケンスを示す。 代表チャネルの軌道内位相IOV結果を得るための例示的な手順シーケンスを示す。 Telstar 12V IOVの処理後結果を表示するために開発されたウェブツールの例示的なスクリーンキャプチャを示す。 ウェブインターフェース上の例示的な打ち上げ前後の処理データ(増幅器RF出力及びテレメトリデータ)を示す。 ウェブインターフェース上の例示的な打ち上げ前後の処理データ(増幅器RF出力及びテレメトリデータ)を示す。 ウェブインターフェース上の例示的な打ち上げ前後の処理データを追加的に示す。 ウェブインターフェース上の例示的な打ち上げ前後の処理データを追加的に示す。 周波数応答マスク、ノイズペデスタル応答及び地上テストからの掃引(従来の)応答のトレースを含む、T12V打ち上げ前テストで得られたチャネル周波数応答の例示的なプロットを示す。 TWTAの入力へのノイズ信号の駆動が、線形範囲から、TWTA出力がフラットになる飽和領域に増加することを示す例示的なTWTAテストプロットを示す。 TWTAテスト中のIOVシーケンス内の各ゲイン状態遷移に対する測定されたdB変化の例示的な棒グラフを示す。 TWTA出力vsテレメータ付きTWAヘリックス電流(Ih)及びTWTAバス電流(Ib)の例示的なグラフを示す。 例示的なALC制御ループ性能テストのプロットを示す。 地球のESA Ku−バンド温度モデルの描画図を示す。 Nimiq 1オンボードレシーバが受信アンテナポートと負荷との間で切り替えられたときに、送信されたノイズペデスタル信号レベルの変化に対する実際の軌道内測定結果を示す。
異なる図面において、同様の構成要素を示すために同様の参照番号が使用される。
簡潔に上記説明したように、従来のペイロードIOTの計画及び実行の両方に影響を与える多くの課題がある。これらの課題は、搭載された通信ペイロードの設計及び機能が次第に複雑化し、ペイロードIOTがRF、及び、場合によっては隣接する人工衛星との干渉を最小限に抑えるために調整できる制限と組み合わされることにより、ますます複雑になる。これは、IOT対応の地上施設を使用するための高度に特殊化された要件と組み合わせると、従来のペイロードIOTキャンペーンの計画と実施に伴う労力とコストを引き続き増加させる。以下は、ペイロードIOTキャンペーンの計画と実施に関連するいくつかの課題の例である。各例には、IOV発明に係るシステム及び方法が提供できる利点が含まれる。
1.特殊RF地上設備
従来のペイロードIOTをサポートするために必要とされる高度に特化されたRF地上設備は、世界的に、供給に限度がある。その結果、多様な地理的エリアをカバーするマルチビーム人工衛星のためにIOTをサポートできる施設を配置し、維持することは非常に困難である。可用性の制約やRFの送信及び/又はライセンスの制限によって、適切な基地局や地上局の利用が妨げられることがある。例えば、地上局は、特定の出力レベルで、任意の軌道内の位置に特定の周波数を単純に送信することはできない。必要とされる地上設備の数を減らす方法はいくつかあるが、オプションとして、これらの解決策は、ペイロードIOTキャンペーンのスケジュール、コスト、複雑さへの影響を評価するための詳細な分析を必要とする。
IOV発明に係るシステム及び方法は、特殊な地上設備の必要性を低減する。更に、IOVはRF通信アップリンクがない場合に実行されるため、施設の使用に影響を与えたり、軌道内検証キャンペーンに追加のコストや複雑さにつながるRF送信制約がない。IOV構成シーケンスは、衛星内のRFノイズペデスタルシグネチャーを生成し、衛星の送信カバレッジパターン領域内に位置する任意の適切なサイズのアンテナを使用して受信することができる。ノイズペデスタルシグネチャーは、オンボードハードウェアに固有のものであり、オンボードの特定のテレメトリと組み合わされ、打ち上げ前のベースラインとオーバーレイされた場合、効率的な手法で性能評価をすることができる。
図3は、RFアップリンク信号がない人工衛星通信トランスポンダの出力の例示的な周波数プロットを示しており、オンボード通信レシーバの定ノイズ出力によって駆動されたときに応答機の「ノイズペデスタル」出力を捉える単体のRF試験設備を用いて、どのようにチャンネル周波数応答(周波数vs振幅)がルーチン的に測定されるかを例示している。図3のx軸305は周波数(この例示的なケースでは12300−12355MHzの範囲)を示しており、y軸310は振幅をdBで示している。これらのトレースは、ノイズ抽出を使用することにより、どのように測定のダイナミックレンジが延びているか(“ノイズ補償周波数応答D/L”315が付されている)、どのように受信システム内に引き起こされる信号バリエーションが太陽校正技術を用いて除去されるか(“D/Lシステムノイズ”320が付されている)を示している。ノイズは加算的であるため、測定されたダウンロードシステムノイズは測定された周波数応答325から減算され、システムの実周波数応答が得られる。測定された周波数応答は、熱ノイズが中継器の入力部と出力部の両方に位置するオンボードチャネルフィルタによって形成され、TWT増幅器(進行波管増幅器)が中央にあるため、ペデスタル形状を有する。ペイロード構成要素の他の構成は、異なる形状及び周波数シグネチャーを有することができるが、これは本発明に影響を与えない。
図4は、地上制御局による衛星への一連のコマンドを使用して、被試験チャネルのゲイン及びモードが変更されたときのトランスポンダノイズペデスタル振幅変動410を例示する「ウォータフォール」プロット400を示す。従って、図4の各「サンプル」405は、図3(周波数415vs振幅410)ごとのノイズペデスタルを示す。サンプル平面内の各スライスは、テスト中のチャネルの所定状態(スイッチ設定、ゲイン設定など)に対するスペクトルアナライザのディスプレイのスナップショットである。図4は、変化や傾向がより明確になるように、これらのスナップショットの全てを単一の3Dダイアグラムに示している。この「ウォータフォール」プロット400は、右から左へサンプル軸に沿って移動するIOVコマンドシーケンスとしても知られており、プログラムされたテストルーチン毎のシステム状態における変化の影響がわかる。
図5は経時的な平均(処理された)トランスポンダノイズペデスタル振幅変動及びTWTAテレメトリ(ヘリックス及びバス電流)変動の例示的なプロットを示す。基本的には、図4の周波数平面内のスライスであり、データは平均化され、太陽校正計算を使用してシステムノイズを除去するように調整され、場合によっては他の方法で処理される。図4の場合と同様に、表示された各パラメータの振幅の変化は、テスト中のトランスポンダのゲインとモードが地上によって順次命令されているためである。このシーケンスは、例えば、ミュートオン520、ミュートオフ525、固定ゲインモード減衰ステップ530、ALCモード減衰ステップ535、及び、チャネル増幅器によってサポートされる他の任意のモードを含んでよい。つまり、図5のx軸に沿って左から右に移動すると、トランスポンダは異なるコマンドを実行していく。また、当業者には明らかなように、このシーケンスは、増幅器(TWTA)へのノイズ入力が低ゲイン状態から高ゲイン状態に指令されたときの伝達曲線応答を示す。
更に、従来のペイロードIOTとは異なり、IOV発明のシステム及び方法は、緊密に調整されて厳密に制御されなければ、テスト時にペイロードに対する安全リスクとなり、隣接する衛星に干渉を引き起こす可能性がある地上からの高出力RF送信の使用を必要としない。
2.ペイロードIOTテストベンチ
図1A〜図1Cに関して上述したように、各ペイロードIOT地上設備には、関連するIOTテストベンチがあり、それは、RFで施設とインターフェースするテスト設備の複雑なラックを含むコンプレックスに加えて、従来のペイロードIOTの多数のRF測定タイプを実行するために使用されるソフトウェアベースシステムを有する。信頼性と再現性の高い測定結果を保証するために、ペイロードIOT測定を制御、シーケンス及び処理するために使用されるハードウェアとソフトウェアは、1)各地上設備への適切なインターフェース、及び、2)各ペイロードのミッション固有の機能を微調整する必要がある。これらは、費用がかかり、時間のかかる作業である。マルチビームミッションをサポートするための複数のペイロードIOTテストベンチが必要な場合、各地上施設をネットワーク化しなければならず、信頼性の高い有意義な測定結果を保証するためにしばしば正確な同期要件を必要とするため、更なる複雑化が生じる。
IOVについては、複雑なテストベンチの必要はない。IOV構成シーケンスによって生成された固有のハードウェア特有のRFシグネチャーは、図2に示されるように、地上設備受信チェーン内の共通監視ポート215にインターフェースする信号アナライザ又は同等のRF測定装置によって記録される。実際には、図2に示される全ての構成要素は、新たな信号アナライザ220を除いて既存の構成要素である。図1のIOT構成と比較して、主要な相違点は、地球局送信(アップリンク)チェーンの除去と、必要とされるRFテスト設備のシングルタイプへの大幅な削減である。提案されたIOV試験のセットについては、信号アナライザ220以外の地上設備には、追加のRF試験装置が必要とされない。信号アナライザ220は、典型的には、基本測定アルゴリズム、タイムスタンプ付きデータ記録及びトレース記憶能力を備えている。これらの固有の機能がIOVに利用され、高度に複雑なソフトウェアに特化した専用の計測器制御システムの必要性が排除される。シンプルなPCベースのサーバは、各リモートサイトにあり、各IOV構成シーケンス中に取得された信号アナライザのトレースキャプチャのリポジトリとして機能する。各構成シーケンスの完了後、トレースキャプチャ結果は、後処理及び結果分析のためにサーバから集中システムに転送される。マルチビーム衛星の場合、各受信施設は同じ方式で構成されるため、従来のペイロードIOTと比較してテストベンチ要件が大幅に簡素化される。
3.設備較正および測定精度
従来のペイロードIOTでは、ペイロード性能を規定する主要なRFパラメータの測定を確実にするために、施設の構成及び測定精度が重要である。IOTテストベンチRFインターフェースの各々で施設の全体的な利得及び応答を正確に判断するために、トレース可能な標準又はリファレンスを使用する必要があるため、IOT施設の構成は特殊化されている。更に、IOTテストベンチ内の独立したRF試験装置には、校正証明書が必要である。この情報は、測定アルゴリズムの知識と組み合わされ、各ペイロードIOT測定タイプの測定精度推定値を計算するために使用される。更に、測定時に推定及び評価されなければならない気象関連の影響による誤差は、しばしば測定データに影響を与える。ペイロードIOTの測定結果に矛盾や偏りがある場合(打ち上げ前予測と比較して)、ペイロードIOTキャンペーンに悪影響を与えるサイト校正とシステム測定精度の広範な監査は珍しいことではない。
閉ループ及び絶対RFの独立したセットから構成されるペイロードIOTとは異なり、IOVは一連の比較、開ループ測定である。各IOV測定に利用される構成シーケンスは、信号アナライザによって捕捉される固有の(送信されたノイズペデスタルの)測定シグネチャーを生成する予め定義された一連のコマンドトランスポンダモードを有する。軌道内で実行される構成シーケンスは、必ずしもそうである必要はないが、アンテナから負荷に切り替えられた入力を備えたオンボード通信レシーバの出力を用いて、同じ高度に安定した繰り返し可能な構成を利用して、打ち上げ前に実施されてもよい。衛星通信ペイロードは、典型的には、アンテナから切り換えることができる負荷入力/冗長フロントエンドにマッチしている。しかし、フロントエンド構成要素は一般的に、発振等を終了させるために高インピーダンス入力を有するので、「負荷」はペイロード入力自体に必要とされない。軌道内結果の評価は、処理されたIOVの結果と打ち上げ前のベースラインとを直接比較して、記録されたすべてのデータが、事前に設定された単純合否基準のセット内で一致することを確認することによって達成してもよい。一例として、TWTA増幅器の機能が打ち上げ後に変更されていないことを判断するための合否基準は、次のようなものであってもよい:IOVシーケンスは打ち上げ前後においてRFやテレメトリが非常に近くオーバーラップするので、バス電流(Ib)及びヘリックス電流(Ih)が期待される。より具体的には、RFトランスファプロファイルは、増幅器入力スイッチアウトのような他のコマンドモードを含め、FG及びALCステッププロファイルが指令されると、ステップごとに数十dBの範囲内になる。Ih&Ibテレメトリに関しては、軌道内データと打ち上げ前データとを比較すると、その値は1〜2ビット(生)のままであると予想される。IOV測定タイプのそれぞれには同様のタイトな公差を適用できるが、もちろん、システムのユーザは、所望の任意の許容誤差を選択してもよい。代わりに、軌道内のデータは、望ましい性能許容値を用いて性能仕様と単純に比較してもよい。
従って、地上設備の送信及び受信チェーンの完全な校正は、IOVシステムでは必要とされない。但しIOVでは、地上ベースのテスト施設の受信チェーンの相対的なゲインを正確に把握することが重要である。これは、テスト施設アンテナを安定した広帯域RFリファレンスとして使用される太陽に向けて、全ての測定周波数でテスト施設応答を正確に取得することによって実現される。
図7は、経時的に行われる一連の差分測定(衛星トランスポンダパワーから太陽光を減算したもの)を強調する例示的なプロットを示す。プロットでは3週間の期間にわたって、差分の測定値が±0.35dB以下である。このプロットの安定性は、IOVを使用することにより、大気ゲイン変動と受信局ゲイン変動の両方の影響が、太陽校正技術の使用を通じて測定から打ち消され得ることを強調している。図8は、3つの地理的に多様な太陽観測所で測定した15.4GHzの太陽光束の安定した性質を、7週間以上の長期間にわたり、日常的に強調した例示的なプロットを示す。
図11Bは、代表チャネルの軌道内位相IOV結果を得るための例示的な手順シーケンスを示す。このプロセスは、図11Aに示すように、地上アンテナ1105、太陽1110、既存のインサービス衛星1115及びテスト衛星1120を使用する。プロセスは、地上ベースのテスト設備のアンテナ1105を太陽1110に向けることによって開始され(1125)、テストチャネルにわたって受信校正信号を取得する。次に、地上アンテナ1105は、アクティブチャネルからリファレンスキャリアEIRPを得るために、インサービス衛星1115でリピークされる(1130)(すなわち、向けられる)。テスト衛星1120を指し示す地上アンテナ1105は、続いてリピークされ(1135)、システムノイズトレースは、(ペイロードがミュートされた状態で)両方の偏波で捕捉される。次いで、リアルタイム制御システムを使用して、所定のIOV測定コマンドシーケンスが、関心のあるテストチャネル上で開始される(1140)。コマンドシーケンスが実行されると、データトレースが捕捉され、スペクトルアナライザでの解析のために処理される(1145)。
トランスポンダ有効等方放射パワー(EIRP:Effective Isotropic Radiated Power)の測定もまた、IOVの内容において比較的に考慮される。すなわち、IOVノイズペデスタルEIRP値は、既存のソース(すなわち、任意のアクティブなトランスポンダ上のデジタルキャリア)の既知の確立されたEIRP値を基本計算を介して転送する中間基準として太陽を利用することによって得られる。図9A及び図9Bは、基準キャリアを有する太陽や既存の衛星のような既知のEIRPを利用して、絶対的ではなく相対的な計算を、非校正テストを用いて行うことにより、テストキャリアの衛星トランスポンダEIRPを決定する例示的な方法を示す。このプロセスは以下のように進行する。
ステップ905 − 太陽、基準キャリア及びテストキャリアの特定の帯域幅にわたってトレース電力を捕捉し、ノイズ電力を積算する。
ステップ910 − Δ1=基準キャリア/太陽デルタ=2−1を計算し、Δ2=テストキャリア/太陽デルタ=3−1を計算する。
ステップ915 − テストキャリアEIRP=基準キャリアEIRP−Δ1+Δ2
大気シンチレーションを含む気象の影響は、従来のペイロードIOTにおけるRFパワーの絶対測定に影響を及ぼし得る。これらの影響は、より高いマイクロ波周波数でより顕著になる。大気の変化を含む気象のIOVへの影響は、各IOV構成シーケンスを完了するために必要な短いタイムフレーム(典型的には60〜120秒)において減衰レベルが比較的安定していることを考慮すると重要な要素ではない。これは、基準ソース(すなわち、太陽)とDUTの両方が地球大気より上に位置し、同じ大気効果を経験するためである。IOVテスト方法論は、測定を完了するのに必要なタイムフレーム内に大気安定性が存在する限り、共通の影響を無視することができ、基地局はもはや天候の影響を補償する必要はない。
4.周波数調整
周波数調整は、ペイロードIOTスケジュールの主要な推進要因となり得る。軌道アークの全領域にわたる軌道内通信衛星の数の大幅な増加は、周波数範囲が重複する隣接衛星の商用サービスへの干渉を確実にするために、全てのペイロードIOTアップリンクテストキャリアの広範な調整を必要とすることが多い。ハイパワーCW(連続波)テストが可能な場合には、しばしば制限が課せられる。これらの制限によって、ペイロードIOTスケジュールを大幅に延長する可能性のある遅延が生じることがある。
IOV中継器テストは、RF通信アップリンクなしで、トランスポンダ入力をオフラインで切り替えて完了する。トランスポンダ入力の分離は、アップリンク干渉に影響を与える測定を排除する。IOVノイズペデスタル送信は、広帯域デジタルキャリアと同等の電力密度と考えることができる。結果として、ノイズ送信は既存のトラフィックに対する干渉が少なく、ペイロードIOTに使用される従来の高密度CW搬送波と比べて調整が容易である。更に、各トランスポンダのIOV測定シーケンスを完了するために必要な比較的短い期間は、サービスへの影響が比較的小さいため、隣接するオペレータとの調整が容易である。
5.IOTスケジュール−計画と実行
ペイロードIOTキャンペーンは、スケジュールされたタイムフレーム内で完了するのが非常に難しい場合がある。高度な専門家チームは、1)ペイロードオンボード構成を含む衛星コントロール、2)RF設備構成及び制御、3)IOTテストベンチ構成及び制御、並びに、4)IOT結果処理を含む複数の分野を監督及び管理する必要がある。適切な指示、調整、技術監督を行うことで、各チームの行動が一体化してペイロードIOTキャンペーンを確実に成功させる必要がある。マイナーな問題でさえ、全ての行動をタイトに管理することなく、全体的なスケジュールに重大な影響を及ぼす可能性がある。このようなプロセスは、長い時間と、典型的なペイロードIOTキャンペーンのマルチシフト要件のために、より困難になっている。
対照的に、合理化されたテスト方法論と組み合わされたIOVのために利用される高度に安定した繰り返し可能なオンボードペイロード構成と、地上施設とテストベンチの両方のための単純化された要求は、上で概説したプロセスを管理するためにフル自動化することができる。ペイロードIOVには依然としてかなりの計画が必要であるが、適切で効果的な実行と結果の生産を確実なものとするために、この作業負荷のかなりの量が出荷前に実行され、工場ベースラインRF測定の計画、準備、実行をサポートする。衛星中継器を構成し、IOV構成シーケンスを実行するために必要な全てのコマンドスクリプトは、好ましくは、打ち上げ前に衛星に対してフルテストされ、検証される。これらの全く同じスクリプトは、その後、軌道内の測定フェーズで利用できる。ペイロードIOTとは異なり、工場のベースラインで得られた結果は、オートメーションを使用して軌道内フェーズの結果と直接比較できる。従って、IOVはペイロードIOTと比較して、軌道内のキャンペーンを計画し実行するために必要な時間と人力を大幅に削減する。また注目すべきことは、IOVのこれらの利点は、直接的なコスト削減につながるということである。
6.IOT結果レビューおよびデータバイオフ
ペイロードIOTの結果レビュー及びバイオフは、打ち上げ前の地上テスト中に得られた結果に対して測定結果をレビュー、評価、比較するサプライヤや顧客ペイロード専門家チームによって実施されなければならない。このチームは、ペイロードIOTキャンペーン期間中、通常の職場から遠く離れた場所に集まっている。ペイロードIOTのバイオフプロセスは手作業で時間のかかる作業であり、固有の非効率性の結果として、結果が予測と一致しない場合、及び/又は、繰り返しテストが必要な場合(例えば、天候やシステムの問題の結果)、ペイロードIOTスケジュールを大幅に延長することができる。ペイロードIOTテストが、打ち上げ前のベースラインと比較して大幅に異なる様々な手順及び条件で独立して実行されるという事実と組み合わせたテストの具体的で複雑な性質は、ペイロードIOT結果レビューやデータバイオフプロセスを強化又は合理化することを困難にする。
従来のペイロードIOTとは異なり、打ち上げ前のベースライン及び軌道内フェーズの結果の両方を得るために利用される本発明のIOVオンボード中継器構成及び地上RF測定技術は同一である。IOVの安定で繰り返し可能なオンボード環境は、結果評価を簡素化し、専門家による手動レビューの必要性を大幅に排除する。従って、軌道内vs打ち上げ前測定データの評価は、自動化された分析技術を使用して達成することができる。結果の表示はまた、グラフィック結果や表結果の比較や要約のためにウェブベースのツールを使用して自動化してもよい。結果として、サプライヤやカスタマ専門家の両方がオンラインミーティングツールを使用してインターネットを介して遠隔で結果を共有し、レビューする機会ができる。
(従来のペイロードIOTに対するIOVのメリットのまとめ)
IOVは、従来のペイロードIOTと比べて、多くの利点を提供する。以下に強調して示すように、これらの利点は、衛星通信中継器のライフ軌道内での性能が仕様を満たしていること、及び、関連する全てのハードウェアが打ち上げのストレスから生存していることを確認するプロセスを変えることに役立つ。
・簡素化された地上設備のハードウェア及びソフトウェア要件:地上で必要とされるのは、信号アナライザを有する受信専用アンテナだけである。ペイロードIOTに対応していない施設は、一般的にはコスト節減の観点から検討することができる。
・各リモートサイトで使用されるテストベンチ設定の複雑さが軽減され、ハードウェア及びソフトウェアのトラブルシューティングが軽減され、合理化される。
・RFアップリンク送信がないため、レシーバ入力を負荷に切り替えてテストを実行することから、アップリンク周波数の調整が不要になる。これにより、過剰なオーバードライブのようなRFアップリンク信号の不適切な適用によるペイロードの損傷のリスクもなくなる。
・ダウンリンク周波数調整の必要性の低減 − ノイズ信号キャリア密度は、飽和CW信号よりも調整が容易である。調整の制約が少なくなれば、ブラックアウト期間が短くなる。
・RF標準を使用した施設校正の要件はない。太陽リファレンスは、全てのリモート施設の正確な相対校正のための安定したRFソースを提供する。
・各トランスポンダの構成手順を実行するのに必要な時間内に大気の変動が安定したままであれば、どのような天候でもテストを実行できる。特定のトランスポンダでシーケンスを実行するのに必要な時間は、様々なトランスポンダのゲインモード及び状態を経て移行するために利用される特定のコマンドセットに依存する。この期間は、衛星特有の通信中継器ハードウェアの能力にも依存するが、通常は60〜120秒の範囲内に収まる。
・中継器入力を無効にした状態でテストを行うと、打ち上げ前と軌道内の両方のフェーズテストで、安定で高度な再現性がある(自己診断)設定が可能となる。これにより、結果の処理、分析、提示も簡素化される。
・ペイロードIOTと比較して、各トランスポンダブロックのテストに最低で80〜90%の時間短縮が必要となる。アンテナマッピングのために、同時に複数のビームをテストする能力があり、その結果、時間と燃料の両方を節約できる。簡略化されたテストスイートとテスト時間の短縮は、最終的なステーション上の経度に向かってドリフトしながらテストするオプションも提供する。これを利用すると、衛星試験を行うために指定された経度で衛星を再配置又は停止する必要がないため、大幅な燃料節減になる。
・自動化は、1)トランスポンダコマンドシーケンス、2)地上設備測定の初期化、データキャプチャ及び結果転送、3)結果処理、解析、ウェブベースの表示など、IVの全ての面で利用できる。従来のペイロードIOTメソッドを使用して100%の自動化を実現することは不可能である。強化された自動化は、マンパワー及びスケジュールの大幅な削減に直接つながる。
・簡略化されたリモートシステムのトラブルシューティング:信号アナライザのような同様のRFテスト装置を使用する全てのリモート施設は、基本的なトレースキャプチャモードに設定される。
・ウェブベース結果のプレゼンテーションでは、ペイロードチームがIOV全体のホーム施設に留まることができるオプションが提供される。
(Telstar12Vペイロードの実装例)
Telstar12Vプログラムでは、従来の中継器ペイロードIOTを効果的且つ効率的に実行する可能性に影響を与えるいくつかの駆動要因があった。例えば:
1.複数の周波数帯にまたがる地域及びスポットビーム能力と、15degWのインサービス経度、又は、近傍でのテストが必要な場合(推進剤の使用及びスケジュールを最小限に抑えるため)、周波数調整は試験時間を制限してスケジュールを延長する重要な役割を果たしていた。
2.従来のペイロードIOTシステムを第三者のRF施設に展開/インターフェースする要件と、非ループバックモード(個別のTx/Rxサイト)でテストを実施する必要があるため、システムの管理、操作、トラブルシューティングが複雑になっていた。
これらの制約は、以前の衛星ペイロードIOTキャンペーンと一致する短期間(すなわち、典型的には数週間)にペイロードIOTを良好に完了する可能性に影響を与えていた。
チャネルノイズペデスタルは、IOT毎に「アクティブ」なCWテストキャリアがない場合に、任意のRFチャネルの周波数応答を特徴付ける手段を提供することができることが判明した。これにより、ペイロードの軌道内テストがどのように実行されたかを合理化する機会が提供された。この「パッシブ」な方法は、ペイロードIOTの「従来の」ステップ状CW周波数応答特性と比較して、多くの利点を与える。
1.最小のRFテスト装置を必要とする「パッシブ」試験であり、信号アナライザのみが必要である。
2.ステーションの要件を含む測定プロセス、機器のセットアップ、及び、テストソフトウェアの複雑さを単純化する。
3.測定時間(秒vs分)を大幅に短縮する。
4.アクティブCW(すなわちペイロードIOT)テストと比較した場合、低減された周波数調整要件を提供する。
原理的には、任意のチャネルの周波数応答を決定する手段として信号アナライザのノイズペデスタルを捕捉することは簡単であると考えられるが、考慮しなければ、誤差に寄与するいくつかの要因が存在する。例えば:
1)テスト施設の校正と応答:アンテナ給電とIFL(施設間リンク)を含む受信設備の周波数応答が考慮されない限り、記録されたノイズペデスタル内に勾配とリップルを導入することによって測定結果に影響を与える。
2)RF干渉:ミュートされていないアップリンク又は隣接衛星からの望んでいない信号は、測定が実行されるのを妨害したり、妨げたりすることがある。
3)システムノイズ効果:ノイズの付加特性の結果として、受信システムノイズフロアは、低レベル(ノイズフロアに近づく)でペデスタルの形状を歪ませる。
項目1及び2の影響は、測定技術(ペイロードIOT又はIOV)に適用され、ペイロードIOTの典型的なC/N(キャリアとノイズの比)マージンを仮定すると、項目3は、ペデスタル技術に特定される。本願明細書に記載された独特で独自の技術の使用を通じて、これらの3つの問題の各々は、ノイズペデスタル応答に対するそれらの影響を排除又は補償するために取り組まれている。ペイロードIOTのC/Nマージンは、施設に応じて〜60dB程度と非常に大きくなる。
項目1「テスト施設の校正及び応答」に関して、本願明細書に記載されている太陽校正技術は、広帯域ノイズ基準として太陽を使用し、任意の周波数帯域において、地上局の相対的なエンドツーエンド応答を特徴付ける簡単で正確な手段を提供する。これにより、SGH比較技術のような他の利用可能な方法を使用して、これまで可能ではなかった、全てのステーション誘導ゲイン変動を排除することが可能になる。「標準ゲインホーン」(SGH:standard gain horn)比較技術は、ホーンとIOTアンテナの両方によって受信される共通信号の強度を比較する際に、物理的寸法が基準としてのゲインの正確な計算を可能にするホーン型アンテナを利用する。この信号強度の正確な知識は、各共通信号周波数でIOTアンテナに対して固定された校正係数を導出することを可能にする。他の周波数での校正係数は、別個のSGH比較を実行することを必要とする。
項目2「RF干渉」に関して、中継器の入力をオフラインでテストすることは、測定結果に対するアップリンク干渉の影響を排除する。オンボードレシーバが安定したノイズ源を提供するため、送信されるノイズペデスタルの形状は外部RFによって損なわれない。隣接する衛星からのダウンリンク干渉の影響は、大きな試験アンテナ、すなわち約8m以上を利用し、他の衛星から少なくとも約0.5度離れた状態で試験が行われることを確実にすることによって大幅に低減又は排除できる。
項目3「システムノイズ効果」に関しては、ノイズ抽出を使用して、ノイズ信号のレベルがシステムノイズフロアに近づいたときのノイズ信号の真のdB変化を計算することができ、ノイズ加算の結果としてのスキューを除去することができる。これは、IOVノイズペデスタルがない場合にシステムノイズフロアを最初に測定し、次にノイズペデスタル振幅変化からノイズフロア寄与の相加効果を除去して計算することにより成される。この技術は、ノイズペデスタルの振幅を測定する際に有用な範囲7−10dBを拡張する。
図6A及び6Bの周波数プロットは、Nimiq 1衛星上のトランスポンダを利用した実際の軌道内試験を通じて、衛星のレシーバ入力が(RF終端のような)内部負荷に切り替えられたときに、その出力は、IOVに使用できるノイズ信号(ペデスタル)でチャネルアンプを駆動するのに十分である。図6A及び6Bに示されるノイズペデスタルは、被試験チャネルの中心周波数(この場合、12311MHzの中心周波数)を中心とし、増幅器設計や衛星の伝送チェーンにおけるフィルタリングによって指定される27MHz帯域幅を有する。もちろん、このノイズ信号を生成するための衛星へのアップロードはない。内部負荷は、オンボードレシーバによって増幅された後に(入力及び出力チャネルマルチプレクサによって)フィルタリングされ、(スイッチネットワークによって)経路指定され、地上への伝送のために(TWTA又はSSPAによって)増幅される。衛星が送信したノイズペデスタルは、衛星が地上にあるか軌道にあるかにかかわらず、安定して再現性がある。上記強調したように、この構成は、従来のペイロードIOTを実行する際に測定結果を破損する可能性のある隣接衛星アップリンク干渉のような外的要因を排除する。図6A及び6Bは同じデータを示すが、図6Bのプロットは、Nimiq 1レシーバの入力が負荷とアンテナの間で切り替えられ、アンテナが地球に向かって指し示されているときのノイズペデスタルの大きさの変化(<1dB)を強調している(地球の温度は負荷よりも低く、図22Aに示すように既知であるので、衛星アンテナが適切に動作していると判断できる)。これは、レシーバ入力が内部負荷に切り替えられたときに、通信中継器からの送信されたノイズペデスタルの大きさがIOVの目的のために利用できることを更に実証するのに役立つ。
図10は、Telstar12VペイロードIOVに好適に利用されたものと同様のシステム図1000を例示的に示す。要するに、システム1000は、打ち上げ前(工場)測定のための単一の位置1010に相互接続する制御サイト1005からなる。宇宙船1015と通信し、打ち上げ前RF測定データを収集するために使用される全ての機器は、通常、宇宙船1015自体と同じ物理的領域に存在する(すなわち、図10の破線1020の右側に示される)。衛星が打ち上げられた後に実施される軌道内測定に関しては、同様の制御サイトが任意の数の地理的に多様なIOVサイト1025及びT&C(テレメトリ及びコマンド)サイト1030に内部接続される。IOVサイト1025の各々は、RF測定を実施するための同様の基本ハードウェアを含む。T&Cサイト1030は、IOV操作をサポートする衛星コマンド送信及びテレメトリ受信に使用される。更に、RFレファレンスシステム1035は、既存のソースの既知のEIRP値を確立するために利用される(段落[0035]を参照)。全てのサイトは、通信システムによって相互接続されている。全てのIOVペイロード構成コマンド、テレメトリデータ検索及び分析、RF結果(遠隔サイトからの)収集、結果処理並びにウェブ結果出版のためのハードウェア及びソフトウェアは、1つの中央ロケーション(すなわち、制御サイト1005)に存在することができる。
IOVファクトリ測定では、制御サイト1005からのIOVペイロードコマンドシーケンスが発行されたときに、衛星送信テストインターフェースポートに直接接続された信号アナライザ220がノイズペデスタルトレースキャプチャデータを提供した。信号アナライザ設定の制御は、ネットワークインターフェースを介して遠隔トレースサーバへの制御サイト1005によっても実行された。各測定シーケンスの完了時に、トレースキャプチャデータは、後処理及びウェブ結果の公開のために電子的に制御サイトに転送された。
IOVの軌道内フェーズに関しては、T&Cサイト1030は衛星コマンド及び遠隔測定データ収集に利用され、IOVサイトは、打ち上げ前の工場測定時と同じ方法でRFデータを収集するために使用された。軌道内フェーズとの主な相違点は、衛星RF信号が、衛星(又はDUT)への直接的な物理的接続ではなく、オンサイトアンテナによって受信されることである。
図12は、後処理及び分析後にIOV結果を表示するための例示的なウェブインターフェースを示す。示されたプロットは、Telstar T12V Africa Beamで実行されたIOV打ち上げ前テストから得られた実際の結果である。より具体的には、左手プロット1210はアフリカビーム上の単一チャネルの処理済みIOVシーケンスデータ(TWTA RF出力及び関連テレメトリデータ)を示す。別のT12Vチャネルについての同様の例示的なIOV後処理シーケンスが、図13に示されている。図13に明らかなステップは、図4及び図5に示すのと同じ方法で、状態及びゲインの切り替えによるものである。図12の右側プロット1020は、ノイズペデスタルデータから直接得られた4つ全てのアフリカンビーム水平偏波チャネルの周波数応答を示す。この同じデータは、拡大された形式で図14に示されている。軌道内IOV結果は、データレビュー及び結果評価のために全く同じウェブインターフェースを使用して示されてもよい。
図15及び図16は、4つのアフリカ水平ビームチャネルのためのウェブインターフェースで利用可能な付加的な打ち上げ前、処理後のIOV結果の例である。図15は、CAMP(チャンネル・アンプ)入力スイッチがTWTAからレシーバノイズドライブを取り外すように指示されたときの固定ゲインとALC(自動レベル制御)モードの最大ノイズペデスタルレベルとノイズペデスタル測定デルタ(偏差)レベルの記録を描いている。名目上の性能を仮定すると、軌道内フェーズの間にIOV測定値が得られると、このデータセットの結果は反復可能(0.5dB以内)でなければならない。前述の太陽校正技術を利用したEIRPの計算のための追加データセットも、IOVの軌道内フェーズが完了したときに示された。図16は、4つのアフリカHビームチャネルTWTAの各々についての最小及び最大(駆動なし及びフルRF駆動)記録バス電流(Ib)及びヘリックス電流(Ih)テレメトリの例示的なプロットを示す。再測定の際、IOVの軌道内フェーズにおいて、公称中継器性能を前提としたこのテレメトリデータは、打ち上げ前の値と比較して1〜2ビット以内でなければならない。
IOV発明の例示的な実施形態では、各オンボードトランスポンダについて完全なRF測定が完了するまでに約90秒かかった。オンボードレシーバのノイズ出力(負荷にスイッチされた入力を有する)を使用して、衛星通信システム増幅器(例えばTWTA)を、様々な動作モード及びゲイン状態によって指令されたように駆動した。受信局信号アナライザによって捕捉されたRFノイズペデスタルデータは、処理されたテレメトリと共に、完全自動データ後処理、分析及び結果提示のためにシステムに取り込まれた。太陽校正は、IOVの軌道内フェーズに使用される受信設備の校正の従来の方法の使用の必要性を排除し、衛星打ち上げに先立って同一の地上測定値の実行を必要とせず、完全な自動化を結果評価に使用できるようにした。
T12Vに特有の、以下のIOVペイロードコマンドシーケンスが各チャネルに対して実装された。
1.レシーバスイッチ入力 − 通常のスループット構成におけるトランスポンダを伴っており、この構成によりアンテナ受信温度の測定が可能となる。
2.ミュートON/OFF − 最初の同期及びノイズフロアの参照のために1回実行される。
3.レシーバスイッチ出力 − レシーバノイズ指数を測定し、テスト結果を破壊する可能性のある外部ノイズ信号からテストチャネルを分離するために実行される。
4.ミュートオン/オフ − 2回目の同期のために実行される。
5.FGステップLOWからHIGH − アンプの固定ゲイン(FG)を選択して、全範囲でステップを増やす。チャネルゲインが増加すると、相対的なステップサイズは、コンポーネントが適切に動作しているかどうかを示す。
6.ALCステップLOWからHIGH − アンプは自動レベルコントロール(ALC)モードに切り替えられ、レベルが全範囲に亘って選択されたステップで増加する。このテストはテスト5に似ているが、異なる回路を検証する。
7.CAMP(Channel Amplifier)スイッチOUT/IN − ALCダイナミックレンジを測定するために実行される。
8.ミュートCAMP − 終了シーケンス
また、このシーケンス内に埋め込まれているのは、RFノイズペデスタルデータを捕捉するために使用される信号アナライザの設定を制御するために、リモートステーショントレースサーバとインターフェースするコマンドである。これらの追加コマンドを考慮すると、チャネルごとにIOV測定シーケンスを完了するまでに約2分かかった。もちろん、異なるシステム及び構成は、異なるコマンドシーケンス及びタイミングを必要としてもよい。
約3分間の処理および分析の後、結果はIOVウェブディスプレイページに公開することができる。以下の測定結果は、T12V通信ペイロードの全チャネルで生成されたものである。
・トランスポンダ周波数応答
・EIRPを含むTWTA伝達曲線
・TWTA固定ゲイン及びALCゲインステップ
・TWTAテレメトリ校正
・ALC制御ループの性能
・レシーバノイズ指数
・送信アンテナの交差偏波特性
従来のIOT方法及びシステムを使用すると、上記測定は、RFデータの手作業によるレビュー及び分析に追加の時間を要して完了するまでに約20分かかるであろう。T12VのIOVでは、低パワーCWアップリンクを使用してオンボードレシーバの変換周波数測定を完了した。より低パワーCWレベルは、隣接する衛星との潜在的干渉を確実に防止する。
(トランスポンダ周波数応答)
この測定のためのデータは、ノイズペデスタルトレースキャプチャのいずれかから直接得ることができる。T12Vでは、ALC最大ゲイン状態で得られたノイズペデスタルトレースキャプチャを利用した。図17は、T12V打ち上げ前テスト中に得られたチャネル周波数応答の例示的なプロットであり、周波数応答マスク、ノイズペデスタル応答及び地上テストからの掃引(従来の)応答のトレースを含む。IOVの軌道内フェーズの完了に続いて、打ち上げ前と軌道内のフェーズノイズペデスタルの結果を重ね合わせて周波数応答マスクと比較することにより、軌道内測定周波数応答が打ち上げ前の測定からずれていないことを確認する。
(EIRPを含むTWTA伝達曲線)
TWTA伝達曲線は、コマンドの固定ゲインとALCステップシーケンスとの複合応答から得られたノイズペデスタル平均トレース値から生成された。図5及び図13の両方の上のトレースに描かれているように、更に具体的には図18でハイライト(破線領域)されているように、固定ゲイン及びALCモードステッピングをカバーする領域内では、TWTAの入力へのノイズ信号駆動が線形領域を経てTWTA出力がフラットになる飽和領域に至るまで増加する。厳密に同じシーケンスが打ち上げ前及び軌道中に実行されるので、各ステップ変化時のテレメトリ(Ih及びIb)値とともにRFステップ変化量を利用して、TWTA伝達特性が打ち上げ後に変化していないことを評価することができる。両方のIOVフェーズの間に測定されたRFステップ変化の大きさは、ステップごとに0.5dBで一致しなければならない。TWTA EIRPは、図9に示すような太陽校正技術を用いて計算した。
(TWTA固定ゲイン及びALCステップ)
チャネル増幅器アッテネータの動作は、予め定められたゲイン状態が固定ゲインモードとALC動作モードの両方に対して指令されたときに、性能と機能の両方の観点から検証された。IOV後処理分析を使用して、全範囲及び個々のステップの観点からのすべての指令されたステップのRF振幅の変化が、軌道内性能(例えば、0.5dB)発射前からかなりの逸脱はなかった。図19の上部には、IOVシーケンス内の各ゲイン状態遷移に対する測定されたdB変化の棒グラフが描かれている。
(TWTAテレメトリ校正)
TWTA出力vsテレメータ付TWTAヘリックス電流(Ih)及びTWTAバス電流(Ib)のグラフが、図20の2つの曲線に示されている。適切に実行されるTWTAの場合、打ち上げ前(地上)の結果を軌道内の結果と比較すると、両方の曲線は1−2ビット重複しなければならない。各曲線は、テスト中のTWTAの時間同期テレメトリ(Ih&Ib)に対してプロットされた平均トレース捕捉レベルの後処理によって得られる。
(ALC制御ループの性能)
IOVについては、ALC回路の動作は、TWTAを駆動しているオンボードレシーバからのノイズ信号のIN/OUTを切り替えることによって確認される。このスイッチは、CAMPの直前でこの測定に使用され、ALC最大ゲイン状態で、TWTAへのノイズ駆動を取り除く位置に命令される。CAMP ALC回路を正しく実行するには、軌道内で測定したノイズペデスタルデルタレベルが、工場出荷前の測定値と10分の1dB以内に一致する必要がある。より具体的には、CAMP入力がスイッチアウトされると、CAMP内のALCループは、出力ドライブをTWT定数に保持するようにゲインを最大にする。しかしながら、信号レベルは、ALCループが(約)60dBのノイズ信号レベルを克服するにはゲインが不十分であるので、信号レベルは低下する。TWTAからの対応する測定されたパワー損失は、ALCループゲインの増加から入力パワーの低下を引いた値に正比例する。図21は、Nimiq 1(上)とT12V(下)の打ち上げ前工場テストの両方で実行された本測定結果を示している。両図で囲まれた領域は、CAMPスイッチのコマンドが実行されたときにハイライト表示される。
(レシーバノイズ指数)
このテストは、任意のトランスポンダの送信ノイズペデスタルとアンテナに切り替えられた受信機入力とを比較し、次いで負荷に切り替えることによって実行される。ピークの相対的変化は、所定量(TEarth及びTloadから算出)内にある。測定結果は、受信者のフロントエンド状態を確認する。図22Aは、地球のESA Kuバンド温度モデルの描画図を示す。図22Bは、Nimiq 1オンボード受信機が受信アンテナポートと負荷との間で切り替えられたときに送信されたノイズペデスタル信号レベル変化の実際の軌道内測定結果を示す。地球の様々な地域にESA Kuバンド温度モデルを使用して、テスト時にNimiq 1によって受信された積算地球ノイズ温度は240ケルビン(TEarth)であると推定された。テスト時に利用可能な温度テレメトリを使用して、20℃のオンボードレシーバ負荷温度を正確に知ることができた。この値は293ケルビンに変換される。Pn=kTB内では他のすべてが一定(すなわちk&B)であるので、アンテナと負荷との間の予測デルタ電力=10log(293/240)=0.867dBである。Nimiq 1で実施されたテストのための受信アンテナと負荷との切り替え時の送信されたノイズペデスタルの実際の変化は、約0.8dB又は予測から0.07dB以内と測定された。その結果、校正されたRFアップリンクを使用する必要なしに、Nimiq 1レシーバの入力性能を確認できた。T12Vの場合、製造メーカは、レシーバノイズ指数テストを実行するために、IOVの軌道内フェーズの間に利用された各受信反射器について計算された受信積算ノイズ温度データを提供した。
従来のペイロードIOTの場合、レシーバ入力性能は、SFD(SFDは、トランスポンダの入力感度の測度である飽和フラックス密度である)とG/T(G/Tは、入力ゲインと信号に付加されるノイズとの比であるゲイン−ノイズ温度比である)である。両測定値は、計測技術、ステーション校正及び天候のような1以上の影響要因によって歪んだ(1−2dB)結果を履歴的に提供している。対照的に、IOVに使用される前述の技術は、測定技術、ステーション校正又は天気の影響を受けない。
(送信アンテナの交差偏波特性)
ALC最大(図17を参照)における周波数応答を決定するために使用されるのと同じトレース捕捉を使用して、追加の測定を行う必要なしに、任意のトランスポンダの送信アンテナのクロスポール性能を算出できる。交差偏波は、考慮される偏波に直交する偏波である。例えば、アンテナからの電界が水平偏波されることを意味する場合、交差偏波は垂直偏波となる。偏波が右手円偏波(RHCP)である場合、交差偏波は左手円偏波(LHCP)である。IOVの軌道内フェーズの間、各受信設備は、両方のアンテナに偏波チェーンを受信するように割り当てられた信号アナライザを有する。各IOVシーケンスの実行中、クロスポールノイズペデスタル成分の大きさは、同ポールALC最大ゲイン状態ノイズペデスタルと同時に記録される。後処理アルゴリズムは、このデータを利用して、測定された各チャネルのアンテナクロスポール性能を計算する。
アップリンクなしでは、受信アンテナのクロスポールは測定できないことに留意されたい。しかしながら、Telstar 12Vアンテナは共通のRx/Txリフレクタ表面とフィードホーンアセンブリを使用しているため、有効な送信クロスポール結果によって、アンテナリフレクタの表面とフィードホーン(フィードプローブアセンブリを除く)が機械的な破損や重大な整列不良がない証拠を提供することを推測できる。
(送信アンテナの輪郭)
送信アンテナ輪郭の軌道内測定は、IOVとは独立して実行されるが、内部負荷に切り替えることによって通信レシーバの入力を分離するIOVの概念を利用することによって、依然として大きな利益を得ることができる。オンボードアクティブチャネル(ALC最大ゲイン状態に設定されることが好ましい)によって生成されたノイズペデスタルデータは、衛星送信アンテナパターンは送信アンテナカバレッジ領域内の所定の位置角度に再配向(旋回)されるので、ノイズペデスタル送信レベルの変化を捕捉するためにIOVに利用される同じ受信地上設備によって監視することができる。このユニークなオンボードレシーバ構成により、隣接する衛星又は不要なアップリンク信号が測定を損なう可能性がなくなる。
(オプションと選択肢)
上述の実施形態に加えて、本発明のシステムは、任意の衛星周波数帯域:L−帯域(1−3GHz)、X帯域(約7−8GHz)、Ku帯域(約11−15GHz)及びKa帯域(約17−31GHz)で使用することができる。本発明のシステム及び方法は、低地球軌道(LEO)又は高楕円軌道(HEO)のような任意の種類の衛星コンステレーションと共に使用することもできる。
(結論)
1以上の現在の好ましい実施形態を例として説明した。当業者には、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、多くの変形および修正を行うことができることが明らかであろう。
全ての引用は、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (24)

  1. 人工衛星の打ち上げ後に実施される人工衛星の軌道内ペイロード検証方法であって、
    前記人工衛星において、RFターミネーション又はオフラインに構成されたペイロード入力を含み、その結果、熱ノイズ信号が前記人工衛星の前記ペイロードによって自己生成される特定状態に、前記ペイロードの動作パラメータを構成する工程と、
    前記人工衛星において、前記熱ノイズ信号を処理するとともに前記人工衛星から地上局に送信する工程と、
    前記地上局において、前記送信された熱ノイズ信号を受信する工程と、
    前記地上局において、前記受信された熱ノイズ信号を、前記特定状態と同じペイロード状態におけるベースラインデータと比較し、前記通信ペイロードの前記性能及び機能が変化したか否かを判断する工程と、
    を備える、人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  2. 前記人工衛星の打ち上げ前に、
    前記特定状態と同じ状態に前記ペイロードの前記動作パラメータを構成する工程と、
    前記軌道内テストデータと比較するための前記ベースラインデータのセットを生成するように内部ノイズを処理する工程と、
    を更に備える、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  3. 前記比較する工程は、前記軌道内テストデータ及び前記ベースラインデータのセットの間における変化程度を計量する工程を備える、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  4. 前記比較する工程は、前記軌道内テストデータ及び前記ベースラインデータのセットとの間の前記変化程度が閾値を超えるか否かを判断する工程を備える、請求項3に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  5. 前記軌道内データのセット及び前記ベースラインデータのセットの分析は、信号アナライズ又は同等の装置から得られたデータを用いて実施される、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  6. 前記通信ペイロードに対する前記入力は、非従来モードに切り替えられることによって、前記ペイロードの入力を外部ソースから隔離するとともに、変化しない内部生成されたノイズの使用を許可するためにオフライン位置に切り替えられたレシーバ入力と隔離される、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  7. 前記オフライン位置は、受動負荷、整合負荷又は終端器への接続を備える、請求項6に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  8. 前記人工衛星の前記ペイロードは、前記ソースからの熱ノイズが安定した熱制御環境下にある、請求項1から7のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  9. ノイズ基準として太陽を用いて前記地上局を校正する工程を更に備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  10. 前記地上局で受信した衛星信号から太陽ノイズ変化を控除する工程を更に備える、請求項9に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  11. ノイズ基準として太陽を用いて前記受信した衛星ノイズ信号の大気中の無線周波数の減衰及びシンチレーションの効果を補償する工程を更に備える、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  12. 中間基準として太陽ノイズを利用する既知の基準無線周波数信号ソースの移動による前記受信した衛星ノイズ信号のパワーレベルを判断する工程を更に備える、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  13. 前記熱ノイズ信号はノイズペデスタル又は連続のノイズペデスタルを含む、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  14. 処理及び分析の後に、前記軌道内データセット及び前記ベースラインデータセットを保存する工程を更に備える、請求項1に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  15. 前記軌道内データセット及び前記ベースラインデータセットは、
    トランスポンダ周波数応答と、
    トランスポンダ出力パワー、EIRPと、
    アンプ伝達曲線及びリニアアンプ固定ゲイン及びALCゲインステップと、
    増幅テレメトリ校正及び応答と、
    ALC制御ループ性能と、
    レシーバノイズ指数と、
    送信アンテナ交差偏波特性と、
    を含むリストから少なくとも1つの性能測定を備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  16. 前記ベースラインデータセットは、RF出力データ及びペイロードテレメトリデータを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  17. 前記軌道内データセットは、RF出力データ及びペイロードテレメトリデータを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  18. 前記ペイロードは通信ペイロードを含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  19. 前記ペイロード入力は、前記通信ペイロードの1チャンネルへの入力を含む、請求項18に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  20. 前記ペイロード入力は、前記通信ペイロードのマルチチャンネルへの同時入力を含む、請求項18に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  21. 前記特定状態は、予め規定された繰り返し命令シーケンスを介して進行する一連の状態を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  22. 前記ペイロードによって送信された処理済の前記熱ノイズ信号は、ハードウェア固有のシグネチャーを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の人工衛星の軌道内ペイロード検証方法。
  23. 軌道内にある人工衛星と、
    地上局と、
    を備え、
    前記人工衛星は、
    RFターミネーション又はオフラインに構成されたペイロード入力を含み、その結果、熱ノイズ信号が前記人工衛星のペイロードによって自己生成される特定状態に、前記ペイロードの動作パラメータを構成し、
    前記熱ノイズ信号を処理するとともに前記人工衛星から地上局に送信するように動作可能であり、
    前記地上局は、
    前記送信された熱ノイズ信号を受信し、
    前記受信された熱ノイズ信号を、前記特定状態と同じペイロード状態におけるベースラインデータと比較し、前記通信ペイロードの前記性能及び機能が変化したか否かを判断するように動作可能である、人工衛星システム。
  24. RFターミネーション又はオフラインに構成されたペイロード入力を含み、その結果、熱ノイズ信号が通信ペイロードによって自己生成される特定状態に、前記通信ペイロードの動作パラメータを構成する手段と、
    前記熱ノイズ信号を処理するとともに人工衛星から地上局に送信する手段と、
    を備える、人工衛星通信ペイロード。
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