JP2019500975A - 医薬ワックス、固体、生体高分子、又は高粘性油及びカンナビノイドのための加熱蒸気吸引装置 - Google Patents

医薬ワックス、固体、生体高分子、又は高粘性油及びカンナビノイドのための加熱蒸気吸引装置 Download PDF

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Abstract

医療用ワックス又は固体油若しくは高粘性油のような吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置を提供する。より具体的には、吸入可能材料の連続的な加熱蒸気吸引と、直接の肺吸入による患者への吸入可能材料の投与のための装置を提供する。【選択図】図2

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2016年1月11日付で出願された同じ発明の名称の米国仮出願第62/277,083号の優先権を主張し、この出願全体は、引用によりここに組み込まれる。
空中、噴霧又は気化した薬剤の肺吸入は、高速作用、非侵襲性、及び、注入や経口摂取や経皮摂取と比較して高い医者互換性で有名な薬剤送達手段である。吸入送達の手段(indication)が、針の使用が不便または望ましくない設定で、特に吐き気に苦しんでいる患者又は迅速な痛みの軽減が必要な患者のために望まれている。
ワックス及び固体又は高粘性油と考えられている薬剤の特に重要なカテゴリーは、例えばドロナビノールのようなFDAが吐き気や痛みのために承認した薬剤であるカンナビノイドと、向精神効果を形成しないので現在ドロナビノールの代替として検討されてるカンナビである。これらと同様のカンナビノイドは現在吸入を含む様々な方法で摂取されているが、溶剤の使用又は直接燃焼によるもの以外に純粋又は混合物のカンナビノイドの連続的な加熱蒸気吸引 (ereptiospiration)のための方法又は装置は従来技術として開発されてこなかった。加熱蒸気吸引は、沸騰により気化しない又は加熱、溶融、及び/又は沸騰の結果として劣化するような固体、粘性、ワックス状、又は高粘性材料の空気への強制的熱的移行として本明細書に定義する。材料を加熱蒸気吸引するために、即ち、材料を熱劣化無しに粘性状態から気相に強制的かつ迅速に移行させるために、材料を、加熱ゾーンを通して迅速に移動させる。例えば最先端技術で実施されているような超高速チップベースの走査熱量測定法または薄膜ヒータでの急速に材料を気化させる非流動方法は、非常に少量に限定され、新しい材料を再充填する必要があるため材料の気相への持続的送達を提供できない。対照的に加熱蒸気吸引装置は流動ベースで、電力の持続的な供給源を有している限り、材料を気相に連続的に送達する。加熱蒸気吸引では、クヌーセン又は過渡的クヌーセン流を確立することにより流れが生成されるが、過渡的クヌーセン流とは電力により生じる温度勾配によって生じた圧力差が存在するために起こる広く観察され十分に理解された現象であり、流れが発生すると、比較的小さな細孔または小さな多孔性チャネルのセットが生じる。
第一の態様では、吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置が提供される。この装置は、ワックス、生体高分子、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の少なくとも一部に熱を提供するように動作可能に位置付けられた加熱部材と、前記吸入可能材料と連通し、前記加熱部材と連通して、前記加熱部材からの熱を前記吸入可能材料に伝導する金属繊維束と、投薬量を測定し、使用のモニタリングを許容する回路制御パネルと、前記加熱部材に電力を供給可能な電力源と、加熱蒸気吸引チャンバに接続可能なマウスピースと、を備え、前記電力源からの電力を受け取ると、前記加熱部材は前記金属繊維束を介して前記ワックス、生体高分子、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の加熱蒸気吸引温度以上の熱を供給して、前記吸入可能材料から蒸気を放出させることを特徴とする。マウスピースは、ユーザーの口による吸引に応じて、蒸気をユーザーの口に運ぶための経口吸引チューブを備えることができる。幾つかの場合では、装置は吸入可能材料から放出された蒸気から微粒子を除去するために、マウスピース内に動作可能に位置付けられたフィルタを更に備えている。
装置は、吸入可能材料を連続的に加熱蒸気吸引することができる。吸入可能材料は、少なくとも一つの植物の少なくとも一つの抽出物を含むことができ、抽出物は、ワックス又は油のかなりの割合を除去するための抽出又は精製工程を経ていない。抽出物が、テトラヒドロカンナビノール(THC)、Δ9-テトラヒドロカンナビノール、Δ9-テトラヒドロカンナビノールプロピレン類似体、カンナビジオール(CBD)、カンナビジオールプロピレン類似体、カンナビノール、カンナビクロメン、カンナビクロメンプロピレン類似体、及びカンナビゲロール、又はこれらの任意の混合物からなるグループから選択された1つ以上のカンナビノイドを備えることができる。
電力源を携帯用電池とすることができる。電力源は、加熱部材に約3〜約8ワットの電力を供給することができる。電力源は、約10mg/分〜約45mg/分の割合で吸入可能材料を加熱蒸気吸引するために十分な電力を加熱部材に供給することができる。金属繊維束が、例えばカンタル又はニクロムのような金属を備えることができる。
別の態様では、本開示は吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置を提供し、この装置は、ワックス、生体高分子、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の少なくとも一部に熱を提供するように動作可能に位置付けられた加熱部材と、前記吸入可能材料と連通し、前記加熱部材と連通して、前記加熱部材からの熱を前記吸入可能材料に伝導する金属繊維束と、投薬量を測定し、使用のモニタリングを許容する回路制御パネルと、前記加熱部材に電力を供給可能な電力源と、加熱蒸気吸引チャンバに接続可能なマウスピースと、を備える。前記電力源からの電力を受け取ると、前記加熱部材は前記金属繊維束を介して前記ワックス、生体高分子、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の加熱蒸気吸引温度以上の熱を供給して、前記吸入可能材料から蒸気を放出させる。
マウスピースは、ユーザーの口による吸引に応じて、吸入可能材料をユーザーの口に運ぶための経口吸引チューブを備えることができる。幾つかの場合では、装置は吸入可能材料から放出された蒸気から微粒子を除去するために、マウスピース内に動作可能に位置付けられたフィルタを更に備えている。装置は、吸入可能材料を連続的に加熱蒸気吸引することができる。吸入可能材料は、少なくとも一つの植物の少なくとも一つの抽出物を含むことができ、抽出物は、ワックス又は油のかなりの割合を除去するための抽出又は精製工程を経ていない。抽出物が、テトラヒドロカンナビノール(THC)、Δ9-テトラヒドロカンナビノール、Δ9-テトラヒドロカンナビノールプロピレン類似体、カンナビジオール(CBD)、カンナビジオールプロピレン類似体、カンナビノール、カンナビクロメン、カンナビクロメンプロピレン類似体、及びカンナビゲロール、又はこれらの任意の混合物からなるグループから選択された1つ以上のカンナビノイドを備えることができる。吸入可能材料は、少なくとも1つの生体高分子及び/又は少なくとも1つの鎮痛剤を備えることができる。
電力源を携帯用電池とすることができ、及び/又は加熱部材に約3〜約8ワットの電力を供給することができ、及び/又は約10mg/分〜約45mg/分の割合で吸入可能材料を加熱蒸気吸引するために十分な電力を加熱部材に供給することができる。金属繊維束を、カンタル又はニクロムとすることができる。
また別の態様では、本開示は 吸入可能材料をユーザーに提供する装置を提供する。装置は、粘性状態で吸入可能材料を収容するためのサンプルチャンバと、少なくとも部分的に前記サンプルチャンバから分離された加熱蒸気吸引チャンバと、前記吸入可能材料から蒸気を前記加熱蒸気吸引チャンバに放出させるために、前記サンプルチャンバ内の前記吸入可能材料の一部を加熱するように動作可能に位置付けられた加熱蒸気吸引アセンブリと、を備え、前記ユーザーは前記装置使用時に前記加熱蒸気吸引チャンバからの前記蒸気を吸入し、前記粘性状態では、前記吸入可能材料はワックス、生体高分子、固形油、及び高粘性油の1つであることを特徴とする。前記加熱蒸気吸引アセンブリが、加熱部材と、前記吸入可能材料と連通し前記加熱部材と連通した金属繊維束と、を備え、前記金属繊維束が前記加熱部材からの熱を前記吸入可能材料に伝導する。前記装置が、前記加熱蒸気吸引チャンバを前記サンプルチャンバから分離する障壁を更に備え、前記加熱蒸気吸引アセンブリが前記障壁を通って延び、前記蒸気を前記加熱蒸気吸引チャンバに放出するように前記サンプルチャンバ内の前記吸入可能材料の一部を加熱するために、前記加熱蒸気吸引アセンブリは、前記一部が前記サンプルチャンバから前記加熱蒸気吸引チャンバへ流れるまで、前記粘性状態の前記吸入可能材料の前記一部を加熱し、前記一部が前記加熱蒸気吸引チャンバに入ると、前記蒸気を放出させるために前記一部を加熱する。
前記ユーザーが前記装置を使用している間、前記加熱蒸気吸引アセンブリが前記吸入可能材料を連続的に加熱蒸気吸引することができる。前記吸入可能材料が少なくとも1つの植物の少なくとも1つの抽出物を備えることができ、前記抽出物がワックス又は油のかなりの割合を除去するための抽出又は精製工程を経ていない。
本発明の他の特徴や長所は、添付の図面と共に以下の説明により明らかになるであろう。図面において類似の参照符号は、図面全体を通して類似の部分を示す。
吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置の実施例の回路構成図である。 吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置の実施例の概略構成である。 吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置の別の実施例の概略構成である。 本開示に係る装置を用いてアセチルサリチル酸を加熱蒸気吸引した実験結果のプロット図である。 本開示に係る装置を用いてイブプロフェンを加熱蒸気吸引した実験結果のプロット図である。 本開示に係る装置を用いてアセトアミノフェンを加熱蒸気吸引した実験結果のプロット図である。
本発明は、連続的な加熱蒸気吸引によって直接肺吸入を介して患者に投薬量を送達するために医療用ワックス、固体または高粘性油を装填することができるカートリッジを記載しています。カートリッジは、必要なときに薬を提供するための携帯性のためにバッテリ駆動である。また、局所加熱蒸気吸引メカニズムと効率的な熱統合と加熱蒸気吸引プロセスの受動制御は、水以外の溶媒を用いて希釈または精製することなく、ワックス、生体高分子、固体または高粘性油の吸入による迅速な薬物送達において新しい技術を構成する。先行技術は、特に単一カートリッジから制御可能な用量を提供することができる医薬ワックス、生体高分子、及び重油(heavy oils)のために設計されたポータブルな加熱蒸気吸引システム(ereptiospirater system)を教示していない。本発明の目的は、固形物を液化することができ、液体粘度を加減できる加熱蒸気吸引システムの拡張が、加熱蒸気吸引を介した薬用ワックスおよび油の送達につながるのを示すことである。
1997年には、国立衛生研究所(NIH)は、マリファナの有益な薬効に関する科学文献のレビューを発行した。NIHの報告書は、研究者が「無煙」吸入送達システムのような薬剤のための代替投薬形態を開発することを推奨した。ここに記載の加熱蒸気吸引装置や他の装置は、カンナビノイド含有植物抽出物からのワックス状物質を除去するために(例えば溶媒抽出など)、抽出または他の処理を必要とする先行技術のものより有利である。ここに記載の装置が粗植物抽出物、ワックス、ワックスエステル、及び不活性バラスト材料の他の成分のワックス状要素を有利に用いることができる一方で、これらの材料は一般的に「不要」の要素であると考えられてカンナビノイド又は大麻抽出物の加熱蒸気吸引ベースの送達を妨げる。例えば、米国特許出願第2015/0105455号明細書を参照。ここに記載の装置に関し、カートリッジ内の熱の統合は、全体の設計を簡素化し、受動的な制御システムを形成して、溶媒または燃焼生成物に患者をさらすことなく、カンナビノイドの治療レベルを達成するために、純粋な薬剤を迅速に時間効率的な方法で送達することができるように、十分なレベルで加熱蒸気吸引を開始し加減する。加えて、ここに記載の装置は、がん、脳障害、および他の慢性疾患に関連付けられている症状(例えば、吐き気、痛み)の治療や管理のための向精神効果を有さないカンナビノイド誘導体を含む純粋なカンナビノイドの迅速な、無溶媒での送達のために使用することができる。
従って、カートリッジを備えた加熱蒸気吸引装置をここに提供する。図1を参照して、安全な操作のために一定の電圧の提供と最大電流以下の電流を維持するための電圧コントローラ114と電流コントローラ116を備えた回路を内部に有する充電式電池108、110によって電力が供給される。コイルと繊維束アセンブリ102は、回路の電気的負荷を構成し、キャパシタ104および106は、電力のさらなる安定化のために加えられ、ダイオード112は電流の流れの正の方向を確保する。
図2は、材料サンプルを加熱蒸気吸引する(ereptiospirating)ための例示的な装置を示す。カートリッジ202は加熱蒸気吸引される材料の供給源を収容する試料室222からワイヤコイル220を隔離するように構成されたチャンバを備える。例えば、ワイヤコイル220は、バリア226によって試料室222から分離されている加熱蒸気吸引室224内に設けることができる。幾つかのケースでは、ワイヤコイル220は、ニクロムまたはカンタル線を含む。好ましい実施形態では、加熱蒸気吸引チャンバ224は、金属繊維束228の周囲に巻き付けられた小さなコイル220を備え、そこで金属繊維束228がバリア226の開口部に通され、試料室222内に包まれる。金属繊維束228は、例えばスチールウール、アルミニウムウール、青銅ウール、または任意の他の金属繊維などの金属ウールとすることができ、コイル220に吸入物質を流すチャネルを提供するために位置合わせすることができる。医薬ワックスまたはオイルが繊維束228に流れると、繊維束228は、吸入可能な材料で覆われ、繊維束228の材料として用いられる金属の電気抵抗率を加減して、コイル220の加熱のために電力を流用するように、十分に電気抵抗を増加させる。例えば、材料で覆われた(primed)繊維束228は約3.4〜4Ωなのに対し、材料で覆われていない("unprimed")繊維束228は約5〜10Ωである。このように、金属繊維束228は、ワックスおよび油の高温加熱蒸気吸引のために互換性のある表面を提供し、疎水性薬物の流れをサポートする。加えて、繊維束228は、熱吸収パッドを提供し、それによって加熱蒸気吸引室224からの熱は、試料室222から加熱蒸気吸引可能な(ereptiospiratable)材料の連続供給を保証する。
試料室222は加熱蒸気吸引される医薬ワックス、生体高分子ゲル、水和生体高分子、又は固体油若しくは高粘度油を保持するように設計されている。繊維束228又は例えばバリア226によって形成された内面のような試料室222の内面と接触すると、薬用ワックスや油組成物が加熱され、それによってワックスが溶融し、オイルの粘度が低下する。カートリッジ202が空になり始めるにつれて、残りの材料は、加熱の期間中にカートリッジ202を通って(すなわち、繊維束228が位置する端部に向かって)下方に流れる。レッジ(ledge、図示せず)を用いて繊維束228下に液体を貯蔵または閉じ込めている間の反転が、続く使用の間、繊維束228に向かう流れの維持を保証する。試料室222とコイル220との間のバリア226は、繊維束で計量された材料のより制御された着実な加熱蒸気吸引の再開前に取り除くか又は加熱蒸気吸引することが必要な材料の厚い層の存在によって、重力によってコイル220に流れる飛散を発生させ加熱蒸気吸引を停止させる過剰な液体を防ぐために使用される。取り扱うユーザーにとって装置の十分な低温の維持を保証するために、「フィン(fins)」(空気の流れを可能にする開口部)を有するアダプター204を、装置を取り扱う際に使用者が経験する温度を低下させるために備えることができる。
カートリッジ202を充填するために、必要に応じて、医薬ワックス又は油試料は、最初のサンプルの粘度を低下させるために加温してもよい。同時に、カートリッジの内部の全て又は一部は、材料が流動しない温度に冷却することができる。これにより、試料が冷えるにつれて、加熱された試料がより容易に試料室222の内部表面に付着できる。試料が適切な粘度になると、それは繊維束の上および下の両方のカートリッジ内部の冷たい表面の、コイル220が繊維束228の周りに巻かれているところから2mm上までの繊維束228上に加えることができる。カートリッジ202は、ハウジング206との接続にねじ込むまたは嵌め込むことで、液密封止を形成する。
一定電圧で電力がコイル220に供給されると、ワックスまたはオイルの融点または流動点に依存して約30秒後の加熱蒸気吸引が始まるまでの初期的に電流は高い。ここで用いる「加熱蒸気吸引(ereptiospiration)」という用語は、好ましくは加熱によって固体または液体物質から蒸気(気相)を生成するプロセスを指す。ひとたび加熱蒸気吸引が始まると、コイル220の表面で加熱蒸気吸引されている薬物の膜によって増加した抵抗に一致するレベルまで電流は低下する。電流が最初にコイル220と繊維束228のプライミングおよびポンピング動作(the priming and pumping actions)によって変動し、試料室222が空になるにつれて安定した温度プロファイルに達し電流も安定する。この動作モードは、初期のプライミング期間の後に、能動制御素子を用いることなく、意図した目的の安定した流れのために十分に調節された安定した加熱蒸気吸引を提供する。
試料室222から薬用ワックス又は油が空になるにつれて、すべての材料が加熱蒸気吸引されるまで繊維束228は、コイル220に薬剤の供給(meter the medication)を継続する。供給(metering)は繊維束228の多孔性、具体的には平均細孔寸法と利用可能な電力量によって決まる。加熱蒸気吸引が完了した後、繊維束228がプライミングされる前に観察されたレベルまで電流が増加する。ひとたび試料室222内のワックス、固体、生体高分子、または油のすべてが加熱蒸気吸引された後の電流増加は、電源の遮断と加熱蒸気吸引ユニットを新しいカートリッジ202に交換するための信号として用いることができる。
ここで用いられる用語「医薬ワックス」と「薬用オイル」は、薬剤を構成するワックス状または固体または高粘性油組成物を指す。ワックス状組成物は、動物及び植物由来のワックスまたはワックスエステルを含むことができる。植物ワックスは、本発明の目的のために特に有利である。好ましく用いることができるのは、下等および高等植物、藻類、地衣類、コケやカビのクチクラワックスや、例えばキャンデリラワックス、カルナバワックス、木蝋、エスパルトグラスワックス、コルクワックス、ライスワックス、サトウキビワックスや、リンゴワックス、フラワーワックス、針葉樹から葉のワックス、コーヒーワックス、亜麻のワックス、ゴマワックスなどのフルーツワックス、ホホバ油などである。本発明に従って用いることのできるワックスは、これらの例に限定されないことを理解すべきである。また、用語「ワックス」は室温で固体であることが必要な組成物に限定することを意図していない。
例示的な実施形態では、医薬ワックスまたはオイルは、少なくとも一つの大麻植物からの少なくとも一つの抽出物を含む。大麻植物は、好ましくは、少なくとも一つのカンナビノイドを含む。粗大麻植物の抽出物は、一般的カンナビノイド、ワックス、長鎖分子(例えば、不飽和脂肪酸)を含む。用語「大麻植物(Cannabis plant(s))」は、野生型大麻とその派生物を包含し、当然、個々のカンナビノイドの異なる量が含まれている大麻化学変種を含み、派生物の変種(the variants var.)を含む大麻亜種のインディカを含み、インディカの変種のkafiristanica, Cannabis indica及び遺伝的交雑、自己交雑またはそのハイブリッドの結果である植物も含む。用語「大麻植物材料」は、従って一つ以上の大麻植物由来の植物材料を包含すると解釈される。疑義を避けるために、「大麻植物材料」は乾燥大麻バイオマスを含むことをここに明記する。
本発明にとって有用でここに提供されるカンナビノイドは構造的にテトラヒドロカンナビノール(THC)に関連する物質群の任意のメンバーを含み、CB1やCB2またはその両方であるカンナビノイド受容体に結合する。カンナビノイドは、天然に存在する化合物(例えば、大麻中に存在する)または植物や動物によって代謝される組成物または合成誘導体であることができる。幾つかの場合には、カンナビノイドは、9-テトラヒドロカンナビノール、8-テトラヒドロカンナビノール、1,1-ジメチルヘプチル-7-ヒドロキシ-デルタ-6-テトラヒドロカンナビノールの類似体、3-(5'-シアノ-1 '、1'-ジメチルペンチル)-1-(4-N-morpholinobutyryloxy)デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール塩酸塩、デキサナビノール、ナビロン、レボナントラドール、又はN-(2-ヒドロキシエチル)ヘキサデカンの任意の1つとすることができる。別の例では、本発明のカンナビノイドは、非向精神性カンナビノイド-3-ジメチルネプチ11カルボン酸ホモロギン 8、又はデルタ-8テトラヒドロカンナビノールの任意の1つとすることができる。Burstein et al., J. Med. Chem. 35:3135 (1992)参照。
幾つかの場合には、カンナビノイドはドロナビノールとしても知られたデルタ-9-テトラヒドロカンナビノールとすることができる。ドロナビノールは自然発生し、カンナビス・サティバ・エル(マリファナ)から抽出された。また米国特許第3,668,224号明細書に記載のように化学的に生成された。ドロナビノールは、淡黄色の樹脂状油であり、室温で粘着性であるが、冷凍時に硬化する。それはより高い温度で加熱した場合には流動性の液体に変化する。ドロナビノールは水に不溶で、一般的にはゴマ油で処方される。それは酸解離定数10.6pKaで、pH7の時に6,000:1のオクタノール/水分配係数を有する。ドロナビノールは自然形態(即ち植物から抽出)で利用可能であるが、カンナビノイドは、次の出発物質を用いて合成することができる:オリベトール(5-ペンチルレシルソールまたは5-ペンチル-1,3-ベンゼンジオールとしても知られている)およびp-2,8-メンタジエン-2-オール(PMD)。
ここに提供される加熱蒸気吸引装置は、カンナビノイドに敏感な障害の治療に有用である。ここで用いられる用語「カンナビノイドに敏感な障害」は、カンナビノイドまたはカンナビノイド受容体モジュレーターを投与された時に、障害又はその臨床的に関連する症状を改善する病態生理学的経路を変調する任意の障害または状態を指す。関連する病態生理学的経路が望ましくは本薬剤によって調節することができる。例えば、投与は、酸(例えばGABA、グルタミン酸塩)、モノアミン(例えばヒスタミン、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン)、プリン(例えばアデノシン、ADP、ATP)、ペプチド(例えばソマトスタチン、神経ペプチドY、ニューロキニン、コレシストキニン)、バニロイド、プロスタノイド、オピオイドおよび/または他の神経伝達物質の経路を調節することができます。従って、カンナビノイドに敏感な障害は、神経伝達物質の作用によって媒介される障害、または神経伝達物質の作用に敏感な障害を含む。カンナビノイドに敏感な障害の例は、睡眠時無呼吸、不安、ストレス、頭痛、吐き気、緑内障、痛み、関節炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病、食欲不振または悪液質症候群、膀胱機能障害、多発性硬化症に伴う痙性、ハンチントン病、及びアルツハイマー病がある。
ここに提供される加熱蒸気吸引装置は、熱統合のための電動加熱コイルと金属繊維束を使用する。好ましくは装置は、ワックス又は固体油若しくは高粘性油からなる吸入可能材料の少なくとも一部に熱を提供するように動作可能に位置付けられた加熱部材と、前記吸入可能材料と連通し、前記加熱部材と連通して、前記加熱部材からの熱を前記吸入可能材料に伝導する金属繊維束と、前記加熱部材に電力を供給可能な電力源(例えば図2に示すようにユニバーサルシリアルバス(USB)ポートのような充電インタフェース208と接続された充電式電池210)と、を備え、前記電力源からの電力を受け取ると、前記加熱部材は前記金属繊維束を介して前記ワックス、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の加熱蒸気吸引温度以上の熱を供給して、前記吸入可能材料から周囲の空気中に放出させる。この構成は別個の加熱室又は外部電力源の必要性をなくす。加えて、この構成では、ワックスおよび固体油を溶融するか粘性油の粘度を低下させるのに十分な熱を発生させるために、より少ない時間を必要とし、これにより、カートリッジ全体が加熱されるよりも少ないので、金属繊維束に流れを発生させる。ここに説明される構成の他の利点は、限定されるものではないが、以下が挙げられる。
−コイル電力の切断による再固化又は粘度増加は、その後の再度の電源オンによる加熱蒸気吸引を妨げない
−熱統合を介しての加熱は、高温の局在化に起因して加熱蒸気吸引装置を保持できる安全な温度に装置を維持し、電源が遮断された後、高速に冷却される
−カンナビノイドは、生理学的に関連する作用を維持しながら装置を使用して加熱蒸気吸引できる
−平均温度85°F以下で装置によって強制的に空気中に導入される材料は、微細で分散される
−電源として携帯型電池を用いて、少なくとも10〜30ミリグラム/分の投与量率を維持することができる。
例示的な実施形態では、固体ワックス又はオイル薬剤とコイルと金属繊維束の電気抵抗は、受動制御要素を提供する。装置の定電圧動作は、コイル表面と繊維束内部の薬物のレベルによって決定される抵抗のフィードバックループを形成する。コイルにおけるプライミングのとき、または医薬ワックスまたはオイルの計量速度が低いときにコイルへの電力が増加し、計量速度が高い場合に減少する。繊維束を通る固体ワックスまたはオイルの流れが抵抗を増大させ負荷を増加させ、それによって定電圧システムでの電流を低下させることによってコイルへの電力を減少させる。電流のモニタリングは、最初のプライミングのためと、カートリッジが医薬ワックス又は油が枯渇されている場合の自動電源遮断のための、加熱蒸気吸引速度センサとして使用することができる。
再び図2を参照して、装置はさらに、マウスピース212を備えることができる。例示的な実施形態では、マウスピース212は、加熱蒸気吸引室224に接続可能である。幾つかの場合には、マウスピース212はユーザーの口による吸引に応じてユーザーの口に吸入可能な材料を輸送するための経口吸引チューブを備える。
例示的な実施形態では、装置は、さらにフィルタ(図示せず)を収容することが可能なマウスピースを含みます。いくつかの場合では、フィルタスクリーンはマウスピースの開口の上に配置するように適合され、それによりフィルタはマウスピース内にある。フィルタスクリーンは、フィルタハウジングと、フィルタハウジング内のフィルタメッシュを備えることができる。好ましくは、フィルタは、ユーザーによって吸入される前に、蒸気中の粒子などの望ましくない成分をフィルタリングするのに役立つ材料で作られている。例えばフィルタ材料は、これらに限定されないが、ポリウレタンフォーム、ポリエステル、または活性炭を含む。フィルタメッシュは、ステンレス金網などの金属メッシュとすることができる。
いくつかの実施形態では、デバイスは、図3に示すように別の構成を有している。図3の別の構成は、図2に示す装置と同様の目的を達成する。別の構成では、繊維束322及びコイル320を収容するカートリッジ302は長方形とすることができる。コイル320への電力によって制御される熱統合のために、薄い反射アルミニウム板326が試料室324を形成する(line)ために使用され、そこでは繊維束322はきつく包まれ、絶縁ハウジング328は試料室324を画定する。ハウジング328の絶縁が試料室324を温めて、繊維束322を通じて薬を自由に流させるのに十分な温度を維持させる。マウスピース340は、上述したように蒸気の離脱を容易にするために、カートリッジに取り付けることができる。カートリッジ302は、主ハウジング330の近位端に取り付けることができ、主ハウジング330は、サンプル室324を包囲及び保護し、また、電源332を収容している。いくつかの場合において、マイクロコントローラ334は、例えば、図1に示す回路を実現するスイッチとして機能するように設けられている。マイクロコントローラ334は、カートリッジ302への電力の供給を調節する。マイクロコントローラ334は、さらに、加熱蒸気吸引時の繊維束322の抵抗を測定することができ、その情報を較正データに基づいて投薬レートに変換する。いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ334は、繊維束322の近傍に収容することができて、時間および投薬レートがマイクロコントローラ334によって記憶された設定値に合致すると、カートリッジ302への電力をオフにする。マイクロコントローラ334を備えた制御回路はさらに、電力スイッチ、MOSFETスイッチのような電源332との接続素子と、例えばセットポイントを再調整するような動作パラメータの設定のための入力データを受け取るための、Bluetooth(登録商標)、USB又は他のインタフェース機能を備えることができる。
[実例]
(例1−ココナッツワックスを加熱蒸気吸引するためのステンレス製の繊維束を備えた装置)
金属ウールが位置合わせされねじられて繊維束を形成する。ワックスまたは高粘度または固体油2〜3グラムを装填したカートリッジを意図した典型的な大きさの繊維束は、0.6 mmの直径と65 mmの長さ(試料が約250 mgのカートリッジに対しては35mm)を有する。
新しい繊維束の使用には、30秒〜1分の初期プライミング期間が必要である。繊維束をプライミングした後、試料として約250mgを用いた場合に、ココナッツワックスを30mg /分の平均速度(実験範囲は15〜45 mg/min)で加熱蒸気吸引することができる。実験中の抵抗値は2〜4Ωの間が観察され、最適値は3.5Ω前後であった。電流値は、繊維束の履歴(age)に応じて1〜 1.9アンペア(A)の範囲であった。コイル周辺の空気温度は185℃〜233℃ の間で、試料容器内の温度は55℃であった。
(例2−蜜ろうを加熱蒸気吸引するためのステンレス製の繊維束を備えた装置)
新しい繊維束の使用には、90秒〜2分のより長いプライミング期間が必要である。の後に、加熱蒸気吸引レートは2〜4 mg/minの間で一貫している。抵抗値はココナッツワックスに匹敵し、3.4 〜4Ωの間である。電流値は1 〜1.9 Aの間が観察される(繊維束プライミング期間はより大きい)。
(例3−ドロナビノールを加熱蒸気吸引するためのステンレス製の繊維束を備えた装置)
新しい繊維束の使用には、45秒〜1分の初期プライミング期間が必要である。繊維束のプライミングの後、試料として約350mgを用いて、平均レート22 mg/min(実験範囲は12〜 25 mg/min)でドロナビノールを加熱蒸気吸引できる。電流値は、繊維束の履歴に応じて1〜 1.8Aの範囲であった。試料容器内の温度は58℃であった。
(例4−白色ワセリンを加熱蒸気吸引するためのステンレス製の繊維束を備えた装置)
新しい繊維束の使用には、非常に短いプライミング期間(15秒〜30秒)が必要であり、その後に材料は19〜50mg/minの間のレート、平均30 mg/minのレートで加熱蒸気吸引できる。電流値は、繊維束の履歴に応じて1〜 1.9Aの範囲であった(プライミングしていない繊維束で約1.89A、安定した加熱蒸気吸引の観察時に1.2〜1.4Aである)。抵抗値測定は他の加熱蒸気吸引材料のものと同等(3〜4Ω)で、最適抵抗値は3.5Ω前後であった。
(例5−ステンレス製の繊維束を備えた装置でヤシワックスを加熱蒸気吸引できず)
ヤシワックス(Palm wax)を試験したが、現在のシステムを用いて加熱蒸気吸引は観察されなかった。約85℃前後の融点で、カートリッジ内に液体は生成されず、繊維束をプライミングすることができなかった。試料容器がヤシワックスを溶融するのに十分に高い温度に達するように繊維束温度の増加を可能にする、より高い電流限界値の電池を使用すれば、この材料を溶融し加熱蒸気吸引することができるであろう。しかし、そのような温度に繊維束を加熱することは、安全性とユーザー体験に多くの問題を引き起こす可能性がある。この例は、コイルによって加熱蒸気吸引するために繊維束に材料を流すのに液体を生成する必要性を教示している。
(例6−ラードを加熱蒸気吸引するためのステンレス製の繊維束を備えた装置)
カートリッジに、ラードを満たした。短いプライミング期間(30〜60秒)の後に、材料は4〜13 mg/minのレートで加熱蒸気吸引された。電流範囲は繊維束の履歴に応じて1〜1.65Aであった。
(例7−ステンレス製の繊維束を備えた装置で大豆ワックスを加熱蒸気吸引できず)
大豆ワックス(Soy wax)を試験したが、現在のシステムを用いてプライミングは観察されなかった。約75℃前後の融点で、現在の加熱条件下でカートリッジ内に液体は生成されず、繊維束をプライミングすることができなかった。ココナッツワックスで予めプライミングされた繊維束を使用して、大豆ワックスの加熱蒸気吸引が15〜35mg/minのレートで観察された。予めプライミングされた繊維束を使用してのこれらの実験での電流値は0.9〜1.2 Aで、抵抗値は他の材料の加熱蒸気吸引で観察されたものと同等であった。大豆ワックスの溶融はカートリッジ内で生じず、使用済みの材料を置き換えるように繊維束上に流れなかったので、材料の繊維束との接触直後のワックスの連続的な加熱蒸気吸引は観察されなかった。大豆ワックスの溶融と連続的な加熱蒸気吸引は、より大きな電流制限値の電池で可能であるが、要求される温度は望ましいものではなく、安全性の問題が生じるおそれがある。ヤシワックスの例に加えてこの例でも、連続的な加熱蒸気吸引のためには繊維束に材料が流れることの重要性を教示している。
(例8−ラノリンの加熱蒸気吸引のためのスチールウール繊維束)
ラノリンはガラス容器に入れ、繊維束は試料の下に置いた。代替的に、繊維束をコイル状にして2つのガラススライドの間のラノリンで挟んだ。繊維束のプライミングの後、加熱蒸気吸引が6〜16 mg/minのレートで観察され、コイル状の繊維束ではより高いレートが観察された。電流値の範囲は1.1〜1.7 Aであった。
(例9−微粒子エアフィルタの使用)
別の実施例では、ステンレス製繊維束と共に微粒子エアフィルタを用いて、ココナッツ油の加熱蒸気吸引時に吸入可能材料から放出された蒸気から粒子を除去した。
(例10−ココナッツ油の加熱蒸気吸引のための円筒形カートリッジとステンレス製の繊維束を備えた装置)
新しい繊維束の使用には、約30秒の初期プライミング期間を要する。プライミング期間中、より大きな電流値(1.8 A前後)が観察される。繊維束がプライミングされた後、電流値は1.4〜1.6 Aに低下し、加熱蒸気吸引が6〜12 mg/minのレートで抵抗値が1.8〜3.0Ωで観察される。
(例11−THC-Aの加熱蒸気吸引のための円筒形カートリッジとステンレス製の繊維束を備えた装置)
新しい繊維束の使用には、約5〜10秒の初期プライミング期間を要する。繊維束のプライミング後、THC-Aが持続期間にわたって6 mg/minの平均レートで加熱蒸気吸引できる(実験範囲は利用可能な材料の量に応じて5〜25 mg/minである)。約250 mgをカートリッジに装填し、試験の間にカートリッジへの適切な格納が生じたとき、残り100 mg以下になるまで6 mg/minの加熱蒸気吸引が観察される。カートリッジの抵抗値は2.0〜3.4 Ωであったことがわかり、カートリッジの外側の温度は28℃であったことがわかった。加熱蒸気吸引材料は、試料送達中に劣化が起こらなかったことを確認するするために、GC-MS及びFTIRを使用して元の材料と比較した。
(例12−アセチルサリチル酸の加熱蒸気吸引のためのステンレス製スチールウール繊維束)
アセチルサリチル酸は、10mlのガラスビーカーに入れ、溶融させた。端部が浸漬されたように、繊維束を試料の下に置いた。10〜20秒の初期プライミング期間の後、1〜2mg/minのレートで加熱蒸気吸引が観察された。電流値は1.5〜1.8Aの範囲であった。加熱蒸気吸引材料は3つの個別の実験から回収されて、HPLCテストを用いて元の粉末材料と比較された。HPLCテストは、C18カラム上で1 mL /minのレートでメタノールに対する水の50:50の比を用いて定組成溶離によって実施した。クロマトグラフィーの結果は、劣化の証拠なしに吸入材料におけるアセチルサリチル酸の存在を示す(図4)。カラム材料と列のオーバーロードとの相互作用に起因して、使用中にアセチルサリチル酸の保持時間がシフトする。
(例13−イブプロフェンの加熱蒸気吸引のためのステンレス製スチールウール繊維束)
イブプロフェンを10mlのビーカーに入れ、溶融させた。繊維束は、端部が浸漬されるように、試料中に入れた。5〜10秒の初期プライミング期間の後に、1〜3 mg/minのレートで加熱蒸気吸引が観察された。電流値は1.4〜1.9 Aの範囲であった。加熱蒸気吸引材料は3つの個別の実験から回収されて、HPLCテストを用いて元の粉末及び溶融材料と比較された。HPLCテストは、C18カラム上で1mL /minのレートで100%メタノール中の定組成溶離によって実行した。結果は、吸入材料中のイブプロフェンの存在を示す。加熱蒸気吸引材料で明らかな主要ピークは、粉末と溶融イブプロフェンサンプルにおいて観察されたものと一致した(図5)。
(例14−アセトアミノフェンの加熱蒸気吸引のためのステンレス製スチールウール繊維束)
アセトアミノフェンを10mLのビーカーに入れ、溶融させた。繊維束は、端部が浸漬されるように、試料中に入れた。10〜20秒の初期プライミング期間の後に、1〜2 mg/minのレートで加熱蒸気吸引が観察された。電流値は1.6〜1.9 Aの範囲であった。加熱蒸気吸引材料は3つの個別の実験から回収されて、HPLCテストを用いて元の粉末材料と比較された。HPLCテストは、C18カラム上で1 mL /minのレートでメタノールに対する水の50:50の比を用いて定組成溶離によって実施した。結果は、劣化の証拠なしに吸入物質中のアセチルサリチル酸の存在を示す(図6)。
(例15−ウシゼラチンの加熱蒸気吸引のための円筒形カートリッジとステンレス製の繊維束を備えた装置)
DI水中のゼラチンの10%ゲルを水中でゼラチン粉末を溶解することによって作製し、100℃まで溶液を加熱し、次いで、4℃に冷却した。円筒形カートリッジを300〜350 mgのゼラチンで満たし、0.5〜3 mg/minのレートで5分間加熱蒸気吸引した。材料を回収し、PBS緩衝液中に溶解した。この加熱蒸気吸引材料は、ペプシンで消化することに続いてSDS-PAGEにより評価し、ブラッドフォード分析(Bradford assay)を用いて定量した。ペプシン消化を実行するために、ブタとウシのゼラチンの分化のために開発された方法に修正を行なった。簡潔に述べると、加熱蒸気吸引されたゼラチンの3つのサンプル(各200 μL)とゼラチン出発材料の3つのサンプル(各500 μL)を1.7 mLのエッペンドルフチューブ(Eppendorf tubes)にペプシン錠剤約100mgと混合した。出発材料は、混合を助けるためにペプシンの添加に先立って溶融した。サンプルは1、2、3時間60℃で培養した。培養後、サンプルを中和し、3分間遠心分離した。遠心分離後に形成したペレットは5% SDS溶液20μLと混合し、水槽中の85℃で5分間加熱した。この後、サンプルには2回目の3分間の遠心分離が行われ、上澄みをSDS-PAGEサンプルランニングバッファー(0.5 Mのトリス塩酸、pH6.8で4%ドデシル硫酸ナトリウム、及び20%グリセロール)と混合した。サンプルを10%ゲル上にロードし、4時間、120 Vの定電圧で電気泳動にかけた。クーマシー染色した後の画像は、ゼラチンが装置を用いて加熱蒸気吸引できることを示す。SDS-PAGEの結果は3つのすべての消化されたサンプルで明らかに加水分解されたゼラチンを示している。ポリペプチド濃度は、消化する時間に比例して増加した。ブラッドフォード分析はゼラチン出発材料と加熱蒸気吸引サンプルの両方を用いて実施された。簡潔に述べると、ゼラチンサンプルはPBSで希釈されて0〜1mgの範囲の100μL基準サンプル(standards)が作成された。各サンプルは加熱され、使い捨てのプラスチック製キュベットにブラッドフォード試薬1mLと共に加えられた。紫外可視スペクトルが3枚取得され、検量線を形成した。標準ゼラチンおよび加熱蒸気吸引サンプルのスペクトルと曲線とを比較することによって、加熱蒸気吸引材料は加熱蒸気吸引前のゼラチンよりも低い濃度で存在することが判明した(同じ体積のサンプルで比較して489 μgに対し759 μg)。
(例16−円筒形カートリッジとステンレス製の繊維束を備えた装置でウシ血清アルブミンを加熱蒸気吸引できず)
ウシ血清アルブミン(BSA)を濃度が1 mg/mLになるようにゼラチンと混同した。円筒状カートリッジをゼラチン/ BSA混合物300〜350 mgで充填した(約300〜350μgのBSAが存在する)。カートリッジはプライミングできたが、BSAの加熱蒸気吸引は観察されなかった。厚いゼラチン状の層がカートリッジ内部の繊維束の周囲に残されたが、加熱蒸気吸引された材料にBSAが含まれる証拠はなかった。
(例17−ゲノムタマネギのDNAを加熱蒸気吸引ための円筒形カートリッジとステンレス製の繊維束を備えた装置)
ゲノムDNAは、白タマネギから抽出し、TE緩衝液(1mMのエチレンジアミン四酢酸とpH8.0の10mMトリス)で洗浄によって精製した。簡潔に述べると、2個のタマネギは、1/2カップのDI水とブレンドした。このピューレは、清潔な容器に入れ、1/4カップの液体ハンドソープを加えて穏やかに混合した。室温で5分間培養した後、溶液を固体のタマネギの物質を除去するためにペーパータオルで漉した。冷却した90%のイソプロピルアルコールを1:1の比で漉した液体に加えた。沈殿したDNAを遠心分離し、試料を精製するためにTE緩衝液で3回洗浄した。円筒形のカートリッジに精製された約300mg のDNA材料を充填し、0.5〜3 mg/minのレートで5分間加熱蒸気吸引した。加熱蒸気吸引された材料はカートリッジから回収された。RAPD PCR(多型DNAポリメラーゼ連鎖反応のランダム増幅)を、加熱蒸気吸引された材料、元のDNA、タマネギのDNAを失った受動制御又はdNTPs、及び子牛胸腺の能動制御に重複して実施した。RAPD PCRはDNAの単純な増幅のためのよく研究された方法である。そのシンプルで信頼性の高い動作にもかかわらず、いくつかの研究は、結果に影響を与えることができる様々な実験パラメータがあることを指摘している。2-5これらのパラメータの最適化が、電気泳動における偽のバンドの表示、または非再現性のある結果を防ぐために必要である。2,3キューバ産オオサシガメ亜科(Triatominae)の研究へのRAPD PCRの適用というある研究が、再現性のある結果を得るため、最適なRAPD PCR条件を決定するために実験パラメータを変更することの効果に焦点を当てた。この最適化されたプロトコルが、RAPD PCRを実行するために用いられた。PCR増幅の40ラウンドの後、サンプルを1%アガロースゲルで電気泳動に供した。4時間80 Vで実行した後、ゲルを臭化エチジウム溶液で一晩熟成し(developed)、PCR産物を観察するために画像化した。出発タマネギDNA材料と同様に、加熱蒸気吸引された材料にもゲノムDNAが存在したことをゲル画像は示している。

Claims (17)

  1. 吸入可能材料の加熱蒸気吸引装置であって、
    ワックス、生体高分子、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の少なくとも一部に熱を提供するように動作可能に位置付けられた加熱部材と、
    前記吸入可能材料と連通し、前記加熱部材と連通して、前記加熱部材からの熱を前記吸入可能材料に伝導する金属繊維束と、
    投薬量を測定し、使用のモニタリングを許容する回路制御パネルと、
    前記加熱部材に電力を供給可能な電力源と、
    加熱蒸気吸引チャンバに接続可能なマウスピースと、を備え、
    前記電力源からの電力を受け取ると、前記加熱部材は前記金属繊維束を介して前記ワックス、生体高分子、又は固体油若しくは高粘性油からなる前記吸入可能材料の加熱蒸気吸引温度以上の熱を供給して、前記吸入可能材料から蒸気を放出させることを特徴とする加熱蒸気吸引装置。
  2. 前記マウスピースがユーザーの口による吸引に応じて、前記吸入可能材料を前記ユーザーの口に運ぶための経口吸引チューブを備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  3. 前記吸入可能材料から放出された蒸気から微粒子を除去するために、前記マウスピース内に動作可能に位置付けられたフィルタを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  4. 前記加熱蒸気吸引装置が前記吸入可能材料を連続的に加熱蒸気吸引することを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  5. 前記吸入可能材料は、少なくとも一つの植物の少なくとも一つの抽出物を含み、前記抽出物は、ワックス又は油のかなりの割合を除去するための抽出又は精製工程を経ていないことを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  6. 前記抽出物が、テトラヒドロカンナビノール(THC)、Δ9-テトラヒドロカンナビノール、Δ9-テトラヒドロカンナビノールプロピレン類似体、カンナビジオール(CBD)、カンナビジオールプロピレン類似体、カンナビノール、カンナビクロメン、カンナビクロメンプロピレン類似体、及びカンナビゲロール、又はこれらの任意の混合物からなるグループから選択された1つ以上のカンナビノイドを備えることを特徴とする請求項5に記載の加熱蒸気吸引装置。
  7. 前記電力源が携帯用電池であることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  8. 前記電力源が、前記加熱部材に約3〜約8ワットの電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  9. 前記電力源が、約10mg/分〜約45mg/分の割合で前記吸入可能材料を加熱蒸気吸引するために十分な電力を前記加熱部材に供給することを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  10. 前記金属繊維束が、カンタルとニクロムを含むグループから選択された金属を備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  11. 前記吸入可能材料が、少なくとも1つの生体高分子を備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  12. 前記吸入可能材料が、少なくとも1つの鎮痛剤を備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸気吸引装置。
  13. 吸入可能材料をユーザーに提供する装置であって、
    粘性状態で吸入可能材料を収容するためのサンプルチャンバと、
    少なくとも部分的に前記サンプルチャンバから分離された加熱蒸気吸引チャンバと、
    前記吸入可能材料から蒸気を前記加熱蒸気吸引チャンバに放出させるために、前記サンプルチャンバ内の前記吸入可能材料の一部を加熱するように動作可能に位置付けられた加熱蒸気吸引アセンブリと、を備え、
    前記ユーザーは前記装置使用時に前記加熱蒸気吸引チャンバからの前記蒸気を吸入し、
    前記粘性状態では、前記吸入可能材料はワックス、生体高分子、固形油、及び高粘性油の1つであることを特徴とする装置。
  14. 前記加熱蒸気吸引アセンブリが、加熱部材と、前記吸入可能材料と連通し前記加熱部材と連通した金属繊維束と、を備え、
    前記金属繊維束が前記加熱部材からの熱を前記吸入可能材料に伝導することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 前記装置が、前記加熱蒸気吸引チャンバを前記サンプルチャンバから分離する障壁を更に備え、
    前記加熱蒸気吸引アセンブリが前記障壁を通って延び、
    前記蒸気を前記加熱蒸気吸引チャンバに放出するように前記サンプルチャンバ内の前記吸入可能材料の一部を加熱するために、前記加熱蒸気吸引アセンブリは、前記一部が前記サンプルチャンバから前記加熱蒸気吸引チャンバへ流れるまで、前記粘性状態の前記吸入可能材料の前記一部を加熱し、前記一部が前記加熱蒸気吸引チャンバに入ると、前記蒸気を放出させるために前記一部を加熱することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  16. 前記ユーザーが前記装置を使用している間、前記加熱蒸気吸引アセンブリが前記吸入可能材料を連続的に加熱蒸気吸引することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  17. 前記吸入可能材料が少なくとも1つの植物の少なくとも1つの抽出物を備え、
    前記抽出物がワックス又は油のかなりの割合を除去するための抽出又は精製工程を経ていないことを特徴とする請求項13に記載の装置。
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