JP2019220731A - フラット状アンテナ - Google Patents

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登 加藤
真大 小澤
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【課題】設計が容易であって、周囲に金属物等があっても通信特性が大きく変化しないフラット状アンテナを提供する。【解決手段】フラット状アンテナは、平らな形状を有する絶縁層体、絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層、第1導体層に沿って絶縁層体に設けられた第2導体層、及び第1導体層と第2導体層のインピーダンスを整合させる整合回路部を備え、第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられ、第2導体層は、磁性部材が設けられた位置より整合回路部に接続された側が放射部となり、磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、平らな形状を有するフラット状アンテナ及び該フラット状アンテナを用いた電子機器並びに商品陳列用ラックに関する。
薄型のフラット状アンテナの代表的のものとしては、漏洩同軸ケーブル(Leaky Coaxial cable)を平板化して構成されたものがある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2012−28968号公報 特開2010−183361号公報
漏洩同軸ケーブルでは、ケーブル長が長くなると、減衰量が大きくなる。また、漏洩同軸ケーブルにおいては、電波を漏洩させるためのスロットの形状及び位置に精度が要求されるため、その設計は複雑であり、且つ煩雑なものであった。さらに、漏洩同軸ケーブルの周囲に金属物等が存在すると、通信特性が大きく変わってしまうという問題を有していた。
本発明の目的は、設計が容易な構成を有し、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのないフラット状アンテナを提供すると共に、該フラット状アンテナを用いた電子機器並びに商品陳列用ラックを提供することである。
本発明に係るフラット状アンテナは、
平らな形状を有する絶縁層体と、
前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
を備え、
前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成されている。
本発明に係る電子機器は、筐体を有する電子機器であって、
前記筐体の内部にフラット状アンテナが設けられており、
前記フラット状アンテナは、
平らな形状を有する絶縁層体と、
前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
を備え、
前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部接地されており、
前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成されている。
本発明に係る商品陳列用ラックは、RFIDタグが付された商品を陳列するための商品陳列用ラックであって、
前記商品が陳列される空間内又は前記空間に面して敷設された、前記RFIDタグと通信するためのフラット状アンテナを備え、
前記フラット状アンテナは、
平らな形状を有する絶縁層体と、
前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
を備え、
前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成されている。
本発明によれば、設計が容易な構成を有し、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することがないフラット状アンテナを提供すると共に、該フラット状アンテナを用いた電子機器並びに商品陳列用ラックを提供することができる。
本発明に係る実施の形態1のフラット状アンテナの構成を示す概略斜視図である。 図1のフラット状アンテナの長手方向に沿った断面図である。 図1のフラット状アンテナの平面図である。 図2Bのフラット状アンテナの短手方向に沿った断面図である。 図1のフラット状アンテナの分解斜視図である。 図3のフラット状アンテナの整合回路部の拡大斜視図である。 図4Aの整合回路部の等価回路図である。 実施の形態1のフラット状アンテナのコネクタに同軸ケーブルを接続した状態を示す斜視図である。 図5の同軸ケーブル付きのフラット状アンテナを設けた商品陳列用ラックを示す斜視図である。 図6Aの商品陳列用ラックに設けた同軸ケーブル付きのフラット状アンテナを示す概略図である。 図6Aの同軸ケーブル付きのフラット状アンテナの取り付け部の拡大斜視図である。 図7Aのフラット状アンテナの断面図である。 本発明に係る実施の形態2のフラット状アンテナにおける放射部をミアンダ状に配置した構成を示す斜視図である。 図8のフラット状アンテナを設けたスマートフォンを示す概略図である。 本発明に係る実施の形態3のフラット状アンテナの構成を示す概略斜視図である。 本発明に係る実施の形態4のフラット状アンテナの構成を示す概略斜視図である。 図11のフラット状アンテナの断面図である。 本発明に係る実施の形態5のフラット状アンテナの構成を示す概略斜視図である。 図13のフラット状アンテナの断面図である。 本発明に係る実施の形態6のフラット状アンテナの断面図である。 本発明に係る実施の形態7のフラット状アンテナの断面図である。 本発明に係る実施の形態8のフラットケーブル状アンテナの構成を示す概略斜視図である。 図16Aのフラット状アンテナの先端部分の拡大斜視図である。 図16Bのフラット状アンテナの断面図である。 図16Bの整合回路部の等価回路図である。 本発明に係る実施の形態9のフラット状アンテナを示す斜視図である。 実施の形態9のフラット状アンテナを示す平面図である。 実施の形態9のフラット状アンテナの分解斜視図である。 図18に示したフラット状アンテナを設けた商品陳列用ラックを示す斜視図である。 図18に示したフラット状アンテナを設けたハンガーラックを示す斜視図である。 図18に示したフラット状アンテナを設けたハンガーを示す図である。 実施の形態9のフラット状アンテナを用いる商品管理システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態10のフラット状アンテナを示す分解斜視図である。 実施の形態10のフラット状アンテナに接続されたリーダ装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態10のフラット状アンテナに接続されるリーダ装置の変形例を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態11のフラット状アンテナを示す平面図である。 本発明に係る実施の形態12のフラット状アンテナを示す平面図である。
本発明に係る第1の態様のフラット状アンテナは、
平らな形状を有する絶縁層体と、
前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
を備え、
前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成されている。
上記のように構成された第1の態様のフラット状アンテナは、設計が容易な構成を有しており、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない信頼性の高いアンテナとなる。
本発明に係る第2の態様のフラット状アンテナは、前記の第1の態様の構成において、前記第2導体層が前記第1導体層に沿って帯状に形成されており、
前記第1導体層の前記他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一端に接続されていて、前記第2導体層の一部を覆うように前記磁性部材を設けてもよい。
上記のように構成された第2の態様のフラット状アンテナは、通信特性が大きく変化することのない信頼性の高いアンテナとなる。
本発明に係る第3の態様のフラット状アンテナは、前記の第2の態様の構成において、前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された帯状の第3導体層を備えて、前記第3導体層の一端が前記整合回路部に接続され、前記第3導体層が接地されており、
前記第2導体層を、前記第1導体層の一方主面側に前記第1導体層と厚さ方向で対向するように設けてもよい。
上記のように構成された第3の態様のフラット状アンテナは、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない信頼性の高いアンテナとなる。
本発明に係る第4の態様のフラット状アンテナは、前記の記第2の態様の構成において、前記第2導体層が、前記第1導体層の一方主面側に前記第1導体層と厚さ方向で対向するように設けられ、
前記第1導体層の他方主面側には、前記第1導体層に沿って前記第1導体層と厚さ方向で対向する第3導体層を備えてもよい。
上記のように構成された第4の態様のフラット状アンテナは、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない信頼性の高いアンテナとなる。
本発明に係る第5の態様のフラット状アンテナは、前記の第3又は第4の態様の構成において、前記第2導体層と前記第3導体層を、前記絶縁層体に設けられた層間接続導体により電気的に接続してもよい。
上記のように構成された第5の態様のフラット状アンテナは、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない信頼性の高いアンテナとなる。
本発明に係る第6の態様のフラット状アンテナは、前記の第3又は第4の態様の構成において、前記第3導体層が、前記第1導体層の長手方向に沿って前記第1導体層と厚さ方向で対向する複数の開口部を有する構成としてもよい。
上記のように構成された第6の態様のフラット状アンテナは、第1導体層と第3導体層との間の浮遊容量を低減することができ、フラット状アンテナの全体としての厚みを薄くすることができる。
本発明に係る第7の態様のフラット状アンテナは、前記の第1から第6の態様のいずれかの態様の構成において、前記整合回路部が、前記第1導体層と前記第2導体層との間に設けられたキャパシタンス部と、前記第1導体層に設けられたインダクタンス部と、を含む構成でもよい。
上記のように構成された第7の態様のフラット状アンテナにおいては、整合回路部により第1導体層のインピーダンスと第2導体層のインピーダンスの整合を容易に取ることが可能な構成となる。
本発明に係る第8の態様のフラット状アンテナは、前記の第7の態様の構成において、前記第2導体層が、前記インダクタンス部と厚さ方向で対向する領域に開口または切欠きを有する構成でもよい。
上記のように構成された第8の態様のフラット状アンテナにおいては、第1導体層のインピーダンスと第2導体層のインピーダンスの整合を取る整合回路部の機能を容易に形成することができる。
本発明に係る第9の態様のフラット状アンテナは、前記の第2の態様の構成において、前記第2導体層を、前記第1導体層と幅方向に並んで前記第1導体層を挟むように配設してもよい。
上記のように構成された第9の態様のフラット状アンテナにおいては、第1導体層と第2導体層とによりコプレーナ型線路を容易に構成することができる。
本発明に係る第10の態様のフラット状アンテナは、前記の第2の態様の構成において、前記第2導体層が、前記第1導体層の一方主面側に前記第1導体層と厚さ方向で対向するように設けられており、
前記第1導体層と幅方向に並んで、前記第1導体層を挟むよう配設された第3導体層をさらに備える構成としてもよい。
上記のように構成された第10の態様のフラット状アンテナにおいては、第1導体層と第2導体層と第3導体層とによりコプレーナ型線路及びマイクロストリップ型線路を容易に構成することができる。
本発明に係る第11の態様のフラット状アンテナは、前記の第10の態様の構成において、前記第2導体層が、前記第1導体層の長手方向に沿って前記第1導体層と厚さ方向で対向する複数の開口部を有する構成としてもよい。
上記のように構成された第11の態様のフラット状アンテナは、第1導体層と第2導体層との間の浮遊容量を低減することができ、フラット状アンテナの全体としての厚みを薄くすることができる。
本発明に係る第12の態様のフラット状アンテナは、前記の第1から第11のいずれかの態様の構成において、前記絶縁層体が、複数の絶縁層の積層構造を有する構成としてもよい。
上記のように構成された第12の態様のフラット状アンテナは、設計が容易な構成となり、信頼性の高いアンテナを構築することができる。
本発明に係る第13の態様のフラット状アンテナは、前記の第1から第12のいずれかの態様の構成において、前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層のそれぞれを外部接続するためのコネクタをさらに備える構成としてもよい。
上記のように構成された第13の態様のフラット状アンテナは、例えば同軸ケーブルを介して所望の位置に配置することができる構成となり、汎用性の高いアンテナを構築することができる。
本発明に係る第14の態様のフラット状アンテナは、前記の第1から第13のいずれかの態様の構成において、前記放射部は、ミアンダ状の形状を有する構成としてもよい。
上記のように構成された第14の態様のフラット状アンテナにおいては、整合回路部におけるインダクタンスを容易に、且つ精度高く形成することができる。
本発明に係る第15の態様のフラット状アンテナは、前記の第2から第14のいずれかの態様の構成において、前記絶縁層体が、前記第1導体層に沿った帯状の形状を有する構成としてもよい。
上記のように構成された第15の態様のフラット状アンテナは、帯状の細長い形状を有する構成であるため、例えば商品陳列におけるあらゆる位置に容易に施設することができる。
本発明に係る第16の態様のフラット状アンテナは、前記の第1から第13のいずれかの態様の構成において、前記絶縁層体は、所定の広がりを持つ実質的な平坦面を有し、前記第1導体層が、前記絶縁層体においてミアンダ状またはスパイラル状に配設された構成としてもよい。
上記のように構成された第16の態様のフラット状アンテナは、特定する通信エリアを広く設定することができ、例えば商品陳列における商品管理を容易なものとすることが可能となる。
本発明に係る第17の態様のフラット状アンテナは、前記の第16の態様の構成において、前記絶縁層体、前記第1導体層、前記第2導体層、前記整合回路部、および前記磁性部材、を備えたフラット状アンテナ部を少なくとも2組備えて積層した構成を有し、
それぞれの前記フラット状アンテナ部における導体層のパターン形状が重ならないように配設された構成としてもよい。
上記のように構成された第17の態様のフラット状アンテナは、特定された通信エリアにおいて、例えば商品陳列における商品認識を確実なものとして、より精度の高い商品管理を行うことができる。
本発明に係る第18の態様のフラット状アンテナは、前記の第17の態様の構成において、前記フラット状アンテナ部のそれぞれに対する給電回路からの高周波信号を所定時間毎に切り替える構成としてもよい。
上記のように構成された第18の態様のフラット状アンテナは、特定された通信エリアにおいて、例えば商品陳列における商品認識をより確実なものとして、さらに精度の高い商品管理を行うことができる。
本発明に係る第19の態様の電子機器は、筐体を有する電子機器であって、
前記筐体の内部にフラット状アンテナが設けられており、
前記フラット状アンテナは、
平らな形状を有する絶縁層体と、
前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
を備え、
前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成してもよい。
上記のように構成された第19の態様の電子機器は、設計が容易な構成を有しており、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない信頼性の高い機器となる。
本発明に係る第20の態様の電子機器は、前記の第19の態様の構成において、前記筐体の内部にバッテリパックを有し、前記バッテリパックの上に前記フラット状アンテナがRFIDシステムにおける通信用として設けられた構成としてもよい。
上記のように構成された第20の態様の電子機器は、電子機器の設計が容易な構成となり、信頼性の高い電子機器を構築することができる。
本発明に係る第21の態様の商品陳列用ラックは、RFIDタグが付された商品を陳列するための商品陳列用ラックであって、
前記商品が陳列される空間内又は前記空間に面して敷設された、前記RFIDタグと通信するためのフラット状アンテナを備え、
前記フラット状アンテナは、
平らな形状を有する絶縁層体と、
前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
を備え、
前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成してもよい。
上記のように構成された第21の態様の商品陳列用ラックは、設計が容易な構成を有しており、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない信頼性の高いラックとなる。
以下、本発明に係るフラット状アンテナの実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、添付図面において実質的に同じ機能、構成を有する部材については同一の符号を付して、明細書においてはその説明を省略する場合がある。また、添付図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものであり、本発明がこの構成に限定されるものではない。また、以下の実施の形態において具体的に示される数値、形状、構成などは、一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施の形態において、各々の変形例における構成も同様であり、各変形例に記載した構成をそれぞれ組み合わせてもよい。
(実施の形態1)
本発明に係る実施の形態1においては、フラット状アンテナとしてフラットケーブル状アンテナを用いて説明する。図1は、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20の構成を示す概略斜視図である。図1においては、便宜上、互いに直交するx軸、y軸、z軸を示しており、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20の長手方向(x方向)、幅方向(y方向)、厚さ方向(z方向)をx軸、y軸、z軸を用いて説明する。
図1に示すように、フラットケーブル状アンテナ20は、全体的に細長い平らな形状に形成されており、屈曲可能な構成である。フラットケーブル状アンテナ20の一端にはコネクタ31が設けられており、フラットケーブル状アンテナ20の他端は先端となっている。実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20において、その先端を第1端1とし、反対側のコネクタ31が設けられている端部を第2端2として説明する。
細長く平らで薄い平板状のフラットケーブル状アンテナ20は、RFIDシステムにおいて通信を行うための放射部27と、電磁波が放射されない非放射部28とを有する。フラットケーブル状アンテナ20における放射部27と非放射部28は、フラットケーブル状アンテナ20に設けられている磁性部材である磁性体層26(26a、26b)により区分けされる。フラットケーブル状アンテナ20においては、磁性体層26(26a、26b)よりも第1端1の側(先端側)の領域が放射部27として機能する。一方、フラットケーブル状アンテナ20において、磁性体層26(26a、26b)の領域を含み、磁性体層26(26a、26b)よりも第2端2の側の領域が非放射部28として機能する。ここで利用するRFIDシステムは、例えば、900MHz帯を利用したUHF帯RFIDシステムであって、このアンテナ20はUHF帯リーダ装置用アンテナとして機能する。
図2Aは、図1に示したフラットケーブル状アンテナ20のIIA−IIA線により切断した断面図である。図2Aの断面図は、図1のフラットケーブル状アンテナ20の長手方向(x方向)に沿って切断し、A方向に見た断面図である。図2Bは、図1のフラットケーブル状アンテナ20の平面図である。図2Cは、図2Bに示したフラットケーブル状アンテナ20のIIB−IIB線により切断し、B方向に見た断面図である。図3は、図1に示したフラットケーブル状アンテナ20の分解斜視図である。
実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20は、図2C及び図3に示すように、複数の絶縁層22a、22b、22c、22dと複数の導体層23、24、25とが積層されて構成されている。複数の絶縁層22a、22b、22c、22dは、積層されて一つの絶縁層体21となる。フラットケーブル状アンテナ20は、長手方向(x方向)、幅方向(y方向)、厚さ方向(z方向)を有する。
また、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20は、細長く薄い帯状の平板な絶縁層体21を有し、その絶縁層体21の内部には、第1導体層23と、第2導体層24と、第3導体層25と、整合回路部30とが設けられている。第1導体層23は信号ラインであり、第2導体層24および第3導体層25はグランド導体である。また、フラットケーブル状アンテナ20には、磁性部材である磁性体層26(26a、26b)が絶縁層体21の外面に設けられている。第1導体層23は、絶縁層体21の長手方向(x方向)の第1端1(先端)から第2端2(接続端)に沿って設けられており、第2端2に設けられたコネクタ31を介して後述する給電回路(リーダ装置/リーダライタ装置)に接続されている。この第1導体層23は、フラットケーブル状アンテナ20における信号線路又は内部導体層とも呼ばれる。給電回路(リーダ装置/リーダライタ装置)は、コネクタ31を通して第1導体層23に所定の高周波信号を供給する。
フラットケーブル状アンテナ20において、実質的な接地線路に接続される外部導体層(第1外部導体層)とも呼ばれる第2導体層24は、絶縁層体21の長手方向(x方向)の先端である第1端1から第2端2まで第1導体層23に沿って設けられている。第2導体層24は、第1導体層23の一方主面側(図3においては下面側)において、第1導体層23と厚さ方向(z方向)で対向するように所定の間隔を有して配置されている。
また、フラットケーブル状アンテナ20において、実質的な接地線路に接続される外部導体層(第2外部導体層)とも呼ばれる第3導体層25は、第2導体層24と同様に、絶縁層体21の長手方向(x方向)の先端である第1端1から第2端2まで第1導体層23に沿って設けられている。但し、第3導体層25は、第1導体層23の他方主面側(図3においては上面側)に第1導体層23と厚さ方向(z方向)で対向するように所定の間隔を有して配置されている。
図2Cの断面図に示すように、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20は、積層された複数の絶縁層22a、22b、22c、22dの中に第1導体層23、第2導体層24及び第3導体層25が配設されており、第1導体層23、第2導体層24及び第3導体層25のそれぞれが絶縁層を介して対向するように配置されている。複数の絶縁層22a、22b、22c、22dを図2Cにおける下側から順番に、第1絶縁層22a、第2絶縁層22b、第3絶縁層22c、及び第4絶縁層22dとすると、第1導体層23が第2絶縁層22bと第3絶縁層22cとの間に配設され、第2導体層24が第1絶縁層22aと第2絶縁層22bとの間に配設され、第3導体層25が第3絶縁層22cと第4絶縁層22dとの間に配設されている。換言すれば、絶縁層体21の内部において、第1導体層23は、第2導体層24と第3導体層25とによって厚さ方向(z方向)に対向して所定の間隔を有して挟まれた構成である。この結果、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20は、第1導体層23に対して、第2導体層24及び第3導体層25のそれぞれによりマイクロストリップ型線路を構成している。
上記のように構成されたフラットケーブル状アンテナ20においては、幅方向(y方向)における第1導体層23の長さは、第2導体層24及び第3導体層25の長さより短く、狭い幅を有するものとなっている。即ち、第2導体層24及び第3導体層25の幅方向(y方向)の両縁位置が、第1導体層23よりも外側に配置されている。このように第2導体層24及び第3導体層25を第1導体層23に比べて幅広に形成することにより、外部からの第1導体層23への電磁波の影響を抑制している。また、このように構成することにより、フラットケーブル状アンテナ20が折り曲げられて第1導体層23が重なった場合の自己干渉を抑制できる効果を有する。
整合回路部30は、絶縁層体21における先端側となる第1端1側に設けられており、第1導体層23のインピーダンスを第2導体層24及び第3導体層25のそれぞれのインピーダンスに整合させている。実施の形態1における整合回路部30は、第1導体層23、第2導体層24及び第3導体層25における第1端1側において、それぞれの一部の形状を変更した導体パターンにより構成されている。整合回路部30の詳細については後述する。
電磁波を吸収する磁性部材である磁性体層26a、26bは、第2導体層24及び第3導体層25の長手方向における先端である第1端1と第2端2との間に設けられており、実質的には第2端2の側の近傍に設けられている。
実施の形態1の構成においては、磁性体層26a、26bは、第2導体層24及び第3導体層25における第2端2の近傍、即ちコネクタ31が設けられている位置の近傍に配設されている。平板状の磁性体層26a、26bは、絶縁層体21の一方主面側と他方主面側にそれぞれ設けられており、絶縁層体21の一部を挟むように設けられている。磁性体層26a、26bとしては、高周波信号を減衰させるための材料、例えばフェライト等を用いることができる。上記のように磁性体層26a、26bを設けることにより、フラットケーブル状アンテナ20において、絶縁層体21の第1端1(先端)から磁性体層26a、26bまでの領域が放射部27として機能する。一方、磁性体層26a、26bを含み、磁性体層26a、26bから第2端2までの領域が非放射部28として機能する。従って、磁性体層26a、26bを設ける位置を絶縁層体21の第1端1から第2端2までの間の所望の位置に適宜選択して設けることにより、放射部27の長さを所望の長さに調整することができる。また、磁性体層26a、26bは、焼結体等のハードフェライトだけでなく、樹脂中にフェライト粒子が混練されたソフトフェライトを用いることができる。従って、磁性体層26a、26bとしては、シート状のソフトフェライトを用いてもよく、或いは薄膜状のフェライト層を設けてもよい。なお、図2Aに示した構成では、磁性体層26a、26bを第2導体層24及び第3導体層25のそれぞれの面に設けているが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、第2導体層24及び第3導体層25からの電磁波を吸収して非放射部を形成できる構成であればよい。また、フラットケーブル状アンテナ20の下面を金属体に貼り付けて用いた場合には、上面側となる第3導体層25に磁性部材である磁性体層26bを設けるだけでよい。
実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20においては、第2端2に第1導体層23と第2導体層24と第3導体層25とをそれぞれ外部接続するためのコネクタ31が設けられている。コネクタ31は、後述するように、同軸ケーブルを接続できるように構成してもよい。
なお、このフラットケーブル状アンテナ20は、必要に応じて適宜その長さを延長することが可能である。例えば、コネクタ及び同軸ケーブルを介して同様の断面構造を有する複数のフラットケーブル状アンテナを直列的に接続して延長してもよい。この場合、先端位置のフラットケーブル状アンテナに整合回路部を設け、他のフラットケーブル状アンテナには整合回路部を設ける必要がない。また、放射部27と非放射部28とを区分けする磁性体層26は、最終位置のフラットケーブル状アンテナに設けることにより、全体としての放射部27の領域を拡大することが可能となる。
また、コネクタを用いることなく、第1導体層23と第2導体層24と第3導体層25とがそれぞれ延設された複数のフラットケーブル状アンテナを接合して1つのフラット状アンテナを構築することも可能である。この場合、第2導体層24、第1導体層23及び第3導体層25を各フラットケーブル状アンテナの端面から導出させて、他のフラットケーブル状アンテナの端面から導出した第2導体層24、第1導体層23及び第3導体層25と電気的にそれぞれを接続するように構成すればよい。但しこの場合においても、先端位置のフラットケーブル状アンテナに整合回路部30を設け、他のフラットケーブル状アンテナには整合回路部を設ける必要がなく、磁性体層26を最終位置のフラットケーブル状アンテナにのみ設ける。例えば、それぞれのフラットケーブル状アンテナの端面に嵌合可能な形状を備えて、その嵌合時にそれぞれの導体層が電気的に接続される構成であればよい。なお、この場合においては、各フラットケーブル状アンテナにおける第1導体層23、第2導体層24、及び第3導体層25のそれぞれが対応する導体層に対して信号伝送できるように接続されていればよい。
従来の漏洩同軸ケーブルにおいては、その長さに応じてスロットの形状等の設計を予め行っているため、設計後においてその長さを延長することは容易なことではなかった。一方、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナにおいては、上記のように、配置する環境に応じて適宜その長さを容易に延長することが可能な構成となる。
図2C及び図3に示すように、このフラットケーブル状アンテナ20は、全体を構成する各部分についてみると、前述のように複数の絶縁層22a、22b、22c、22dと複数の導体層23、24、25とを積層して構成されている。具体的には、第2導体層24(第1外部導体層)が設けられた第1絶縁層22aと、第1導体層(内部導体層)23を設けた第2絶縁層22bと、第3導体層25(第2外部導体層)が設けられた第3絶縁層22cと、第4絶縁層22dと、が順に積層されて構成されている。この第1絶縁層22aと、第2絶縁層22bと、第3絶縁層22cと、第4絶縁層22dと、が積層されて一つの絶縁層体21が構成されている。第1絶縁層22a、第2絶縁層22b、第3絶縁層22c、及び第4絶縁層22dは、それぞれがフレキシブル性を有する絶縁層である。各層のz方向の厚みは、例えば、10μm以上、100μm以下である。フラットケーブル状アンテナ20のz方向の全体の厚みは、例えば、50μm以上、500μm以下である。また、信号線路に接続される第1導体層23の幅(y方向)は約100μmであり、接地線路に接続される第2導体層24及び第3導体層25の幅は約1mm(1000μm)である。
図4Aは、図3のフラットケーブル状アンテナ20の整合回路部30の構成を拡大して模式的に示した斜視図である。図4Bは、図4Aの整合回路部30の等価回路図である。
整合回路部30は、前述のように、絶縁層体21における先端側となる第1端1側に設けられており、第1導体層23のインピーダンスを第2導体層24及び第3導体層25のインピーダンスと整合させるものである。図4Aに示すように、第2導体層24と第3導体層25とは、層間接続導体32により電気的に接続されている。なお、図2A、図3等においては層間接続導体32の図示を省略している。
層間接続導体32は、第2絶縁層22bと第3絶縁層22cとを貫通して、第2導体層24と第3導体層25とを電気的に接続している。層間接続導体32は、複数設けられている。第2導体層24と第3導体層25は、厚さ方向(z方向)に導体層(22b、22c)を介して所定距離だけ離れて設けられているが、層間接続導体32の接続より同電位となっている。なお、図4Aでは、層間接続導体32が第2絶縁層22bと第3絶縁層22cとを貫いていることを示すために、層間において柱形状で強調して示している。前述のように、第2導体層24と第3導体層25とは、コネクタ31を介してグランド(GND)に接続された接地線路に接続されており、実質的に接地側線路となっている。
実施の形態1における整合回路部30は、前述のように、第1導体層23、第2導体層24及び第3導体層25における第1端1側において、それぞれの導体層の一部形状を変更した導体パターンにより構成されている。
図4Aに示すように、第1導体層23の第1端1の先端側には、第1拡幅部23aとミアンダ部23bと第2拡幅部23cとが形成されている。蛇行したミアンダ部23bがインダクタを構成し、ミアンダ部23bの両端と接続するように形成された第1拡幅部23aと第2拡幅部23cが第2導体層24及び第3導体層25の対向する領域とでキャパシタを構成している。これらの第1拡幅部23aとミアンダ部23bと第2拡幅部23cとにより形成された導体パターンが整合回路部30の一部となる。第1拡幅部23a及び第2拡幅部23cは、幅方向(y方向)において、内部導体層となる第1導体層23の幅よりも広い幅を有する。また、第1拡幅部23a及び第2拡幅部23cは、幅方向(y方向)において、外部導体層となる第2導体層24及び第3導体層25の幅と同程度の幅であることが好ましい。
また、第1外部導体層となる第2導体層24の第1端1の先端側には、ミアンダ部23bと厚さ方向(z方向)で対向する領域に開口部33aが形成されている。さらに、第2外部導体層となる第3導体層25の第1端1の先端側には、ミアンダ部23bと厚さ方向(z方向)で対向する領域に開口部33bが形成されている。このように第2導体層24及び第3導体層25に形成された開口部33a、33bは、整合回路部30の一部となる。
上記のように構成された整合回路部30の構成により、第1導体層23の導体パターンにより形成された第1拡幅部23aと、第2絶縁層22bを介して第1拡幅部23aと対向する第2導体層24との間でキャパシタンスC1が形成される。同様に、第1拡幅部23aと、第3絶縁層22cを介して第3導体層25との間でキャパシタンスC1が形成される。
また、第1導体層23の導体パターンにより形成された第2拡幅部23cと、第2絶縁層22bを介して第2拡幅部23cと対向する第2導体層24との間でキャパシタンスC2が形成される。同様に、第2拡幅部23cと、第3絶縁層22cを介して第3導体層25との間でキャパシタンスC2が形成される。さらに、第1導体層23の導体パターンにより蛇行するよう形成されたミアンダ部23bによりインダクタンスLが形成される。
上記のように構成された実施の形態1における整合回路部30の等価回路図を図4Bに示す。図4Bに示すように、キャパシタンスC1、C2と、インダクタンスLと、によって実施の形態1における整合回路部30が構成されている。このように構成された整合回路部30により、第1導体層23のインピーダンスを第2導体層24及び第3導体層25のインピーダンスと整合させることができる。
また、整合回路部30においては、第1導体層23から第2導体層24及び第3導体層25に高周波信号が供給されて、第1端1側が供給端となり第2導体層24及び第3導体層25に高周波信号が流れる。即ち、フラットケーブル状アンテナ20における第1端1側の方が磁性体層26a、26bが設けられた第2端2側より放射される電波の強度は大きいものとなっている。なお、図4Aは、整合回路部30の一例を示すものであって、本発明はこの構成に限定されるものではない。
実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20は、第2導体層24及び第3導体層25に生じる定在波を利用した電界型アンテナであって、いわゆる誘導磁界を利用するループ状アンテナではない。ただし、フラットケーブル状アンテナ20は、定在波アンテナであるものの、放射部27の長さが半波長の整数倍である必要は必ずしも無い。また、その通信エリアはフラットケーブル状アンテナ20の近傍約1m程度である。さらに、第1導体層(内部導体層)23は、第2導体層24及び第3導体層25によって挟まれているため、当該フラットケーブル状アンテナ20の近傍に金属が存在していても、周波数特性等の通信特性が大きく変化することはない。また、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20によれば、屈曲されて使用されても屈曲部分間での自己干渉が抑制されている。
また、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20においては、漏洩同軸ケーブルのように、その先端において抵抗素子を用いて終端させる必要が無いため、損失が少ない構成となる。
なお、このフラットケーブル状アンテナ20を金属体等に配置する場合には、先端の整合回路部30は金属体に直接接触させないようにすることが好ましい。実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20では、金属体等に配置されたとしても、整合回路部30の上面及び下面には第1絶縁層22a及び第4絶縁層22dが設けられているため、整合回路部30が金属体等に直接接触することはない。
また、予め整合回路部30の下面には、例えばフェライトシートを設けてもよい。このようにフェライトシートを設けることにより、フラットケーブル状アンテナ20の各導体層23、24、25と金属との間の浮遊容量の発生を抑制することができる。さらに、このように構成することにより、フラットケーブル状アンテナ20を金属体に配置する場合において、先端の整合回路部30を金属体から外すように配置する必要がない。
<応用例>
図5は、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20におけるコネクタ31に同軸ケーブル34を接続した応用例を示す斜視図である。実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20は、平らな形状の平板状を有しているが、コネクタ31に同軸ケーブル34を接続することにより、汎用性を向上させることができる。
<商品陳列用ラック>
図6Aは、図5に示した同軸ケーブル34を接続したフラットケーブル状アンテナ20を設けた商品陳列用ラック10を示す斜視図である。図6Bは、図6Aの商品陳列用ラック10に設けた同軸ケーブル34を接続したフラットケーブル状アンテナ20を示す概略図である。
図6Aに示すように、この商品陳列用ラック10は、4本の金属製の支柱12と、三段の棚板14とを有し、金属製の支柱12に同軸ケーブル34付きのフラットケーブル状アンテナ20を設けている。この商品陳列用ラック10では、棚板14等の上にRFIDタグを付した商品を陳列できる。また、図6Bには、同軸ケーブル34を接続したフラットケーブル状アンテナ20を長手方向をz軸方向として示している。図6Bに示した同軸ケーブル34付きのフラットケーブル状アンテナ20は、図5に示した同軸ケーブル34付きのフラットケーブル状アンテナ20と実質的に同じである。この同軸ケーブル34付きのフラットケーブル状アンテナ20によって、棚板14等の上に陳列した商品のRFIDタグと通信でき、商品管理等を行うことができる。
なお、商品陳列用ラック10としては、図6Aに示した金属製のラックに限定されるものではない。木製又は樹脂製などのラックであってもよい。さらに、商品陳列用ラック10には、商品を陳列するための棚、台、架などが含まれ、ハンガーラック、陳列台、陳列用シェルフ等の商品陳列に使用するものを含む。
RFIDタグは、例えば、商品にひも等で取り付けられていてもよいが、これに限定されず、商品に直接に取り付けられていてもよい。RFIDタグは、一例として、RFIDシステムにおけるタグ用の集積回路素子であるRFIC素子と、その両側にミアンダ状に延在する2つのアンテナ素子を備えたダイポールアンテナによって構成されていてもよい。なお、アンテナ素子としては、ループ状アンテナであってもよい。RFIDタグのアンテナ素子の構成は、通信の周波数帯に応じて適宜選択すればよい。RFIC素子は整合回路部とともにパッケージされていてもよい。なお、RFIDタグは、通常、商品に付される、又はひも付け等により物理的に接続されているが、これに限定されない。例えば、RFIDタグと、商品とが物理的には分離しており、別個に配置されていてもよい。この場合にもRFIDタグは、商品と関連付けられていればよい。
RFIDタグを付する商品としては、例えば、衣服の他、食品、食器、容器、小物等であってもよい。また、取扱いに注意を要する宝飾品、食品、食器等においては、それぞれの商品に直接に触れることなく、在庫管理、セキュリティに関する管理を行うことができる。
図7Aは、図6Aに示した同軸ケーブル34付きのフラットケーブル状アンテナ20の取り付け部35の拡大斜視図である。図7Bは、図7Aのフラットケーブル状アンテナ20をVIIB−VIIB線により切断して、C方向に見た断面図である。この同軸ケーブル34付きのフラットケーブル状アンテナ20においては、図7Bの断面図に示すように、第1導体層23を挟むように第2導体層24及び第3導体層25が設けられている。このように内部導体層(第1導体層23)が外部導体層(第2導体層24及び第3導体層25)により実質的に覆われるように設けられているため、フラットケーブル状アンテナ20が金属製の支柱12の上に設けられた場合においても、金属製の支柱12による第1導体層23への影響を抑制することができ、周波数特性等の変化は大幅に抑制されている。なお、支柱が金属製でなく、木製、樹脂製等の場合には、支柱の内部にフラットケーブル状アンテナ20を設けることも可能となる。
なお、フラットケーブル状アンテナ20を支柱の外面に張り付けるように設けた場合においても、フラットケーブル状アンテナ20が薄くフレキシブル性を有する構成であるため、フラットケーブル状アンテナ20は目立ちにくく、意匠性を損なうことなくアンテナとして機能させることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明に係る実施の形態2のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20aについて添付の図8及び図9を用いて説明する。図8及び図9において、前述の実施の形態1と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態2における基本的な動作は、実施の形態1における基本動作と同様であるので、実施の形態2においては実施の形態1と異なる点を主として説明する。
図8は、本発明に係る実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aを示す斜視図である。図8に示すように、実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aは、磁性体層26により非放射部28から区分けされる放射部27を蛇行したミアンダ状に形成した構成を有する。
実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aは、前述の実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20と対比すると、放射部27がミアンダ状に形成されている点で相違するが、その他の構成は実施の形態1と実質的に同様である。放射部27を蛇行したミアンダ状に形成することにより、放射部27をxy面に広げることができ、そのxy面から上方に向かって広い通信エリアを形成することができる。
図9は、図8に示したフラットケーブル状アンテナ20aを設けたスマートフォン40を示す概略図である。
図9に示したスマートフォン40は、バッテリパック46を有する上部筐体42と、下部筐体44とを備える。このスマートフォン40は、上部筐体42と下部筐体44とを重ね合わせて構成されている。図9に示すように、バッテリパック46の上には実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aが設けられている。このバッテリパック46は金属体で構成されているが、実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aは、前述のように、金属体の上に設けても周波数特性等を大きく変化させることがない構成である。
通常のスマートフォンに設けられている他のアンテナは、金属体で構成されたバッテリパック46の上に設けることが困難とされている。しかしながら、実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aの構成においては、スマートフォン40のバッテリパック46の上がアンテナを設ける領域として利用することができる構成となる。
なお、ここではスマートフォン40を例として挙げたが、スマートフォンに限定されず、金属面を有するバッテリパックを含む電子機器であれば、実施の形態2のフラットケーブル状アンテナ20aの構成を適用することが可能となる。
(実施の形態3)
次に、本発明に係る実施の形態3のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20bについて添付の図10を用いて説明する。図10において、前述の実施の形態1と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態3における基本的な動作は、実施の形態1における基本動作と同様であるので、実施の形態3においては実施の形態1と異なる点を主として説明する。
図10は、本発明に係る実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bの構成を示す概略斜視図である。
実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bは、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20と対比すると、第3導体層25に第1導体層23の長手方向(x方向)に沿って複数の開口部36が連続的に形成され、複数の開口部36が第1導体層23と厚さ方向(z方向)で対向するように設けられている点で相違する。第3導体層25に複数の開口部36を形成することにより、第3導体層25と第1導体層23との間に形成される浮遊容量を低減することができる。この結果、実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bの構成においては、第3導体層25と第1導体層23との間の第3絶縁層22cを、実施の形態1の構成に比べて薄くすることができる。従って、最終的に、フラットケーブル状アンテナ20bの全体としてのz方向の厚みを薄くすることができる。また、実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bにおいては、全体の厚みを薄くすることができるため、アンテナとしてのフレキシブル性も増大させることができる。
さらに、実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bの構成において、第2導体層24には、第1導体層23のミアンダ部23bに厚さ方向(z方向)で対向する領域に、開口の全周が縁で囲まれた開口部ではなく、開口の縁の一部が切り欠けた切り欠き33cを設けている点で相違する。同様に、第3導体層25には、第1導体層23のミアンダ部23bに厚さ方向(z方向)で対向する領域に、開口の縁の一部が切り欠けた切り欠き33dを設けている点で相違する。さらに、実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bの構成において、整合回路部30には第1導体層23に第1拡幅部23aが設けられていない点で実施の形態1の構成と相違する。実施の形態3のフラットケーブル状アンテナ20bにおけるその他の構成に関しては、実施の形態1と実質的に同様である。
(実施の形態4)
次に、本発明に係る実施の形態4のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20cについて添付の図11及び図12を用いて説明する。図11及び図12において、前述の実施の形態1と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態4における基本的な動作は、実施の形態1における基本動作と同様であるので、実施の形態4においては実施の形態1と異なる点を主として説明する。
図11は、本発明に係る実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cの構成を示す概略斜視図である。図12は、図11に示したフラットケーブル状アンテナ20cをXII−XII線により切断して、D方向に見た断面図である。
実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cは、実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20と対比すると、第3導体層25(25a、25b)が第3絶縁層22cではなく、第1導体層23が設けられている第2絶縁層22bにおいて、第1導体層23を挟むように形成されている点で相違する。即ち、第2絶縁層22b上において、第3導体層25(25a、25b)が第1導体層23を挟むようにx方向に延びており、y方向に並設されている。
従って、実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cにおいては、第1導体層23と第3導体層25とによってコプレーナ型線路が構成されている。一方、第1導体層23と第2導体層24とによってマイクロストリップ型線路が構成されている。即ち、実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cは、コプレーナ型線路及びマイクロストリップ型線路の複合型である。
実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cは、上記のように構成されているため、図12の断面図に示すように、絶縁層を1層分減らすことができる。このため、フラットケーブル状アンテナ20cのz方向の厚みは、実施の形態1の構成に比べて、より薄く形成することができる。
なお、実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cの構成において、整合回路部30には第1導体層23に第1拡幅部23aが設けられていない点で実施の形態1の構成と相違する。また、実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cの構成において、第2導体層24には、第1導体層23のミアンダ部23bに厚さ方向(z方向)で対向する領域に、開口の全周が縁で囲まれた開口部ではなく、開口の縁の一部が切り欠けた切り欠き33cを設けている点で相違する。
実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cにおいても、前述の実施の形態1から実施の形態3における構成と同様に、第2導体層24と第3導体層25とは第2絶縁層22bを貫通する層間接続導体32により電気的に接続され実質的に同電位となっている。なお、図11に示すフラットケーブル状アンテナ20cにおいては、層間接続導体32の図示を省略している。実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cにおけるその他の構成に関しては、実施の形態1と実質的に同様である。
(実施の形態5)
次に、本発明に係る実施の形態5のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20dについて添付の図13及び図14を用いて説明する。図13及び図14において、前述の実施の形態1及び実施の形態4と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態5における基本的な動作は、実施の形態1及び実施の形態4における基本動作と同様であるので、実施の形態5においては実施の形態1及び実施の形態4と異なる点を主として説明する。
図13は、本発明に係る実施の形態5のフラットケーブル状アンテナ20dの構成を示す概略斜視図である。図14は、図13に示したフラットケーブル状アンテナ20dをXIV−XIV線により切断して、E方向に見た断面図である。
実施の形態5のフラットケーブル状アンテナ20dは、前述の実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cと対比すると、第2導体層24に第1導体層23の長手方向(x方向)に沿って複数の開口部37が連続的に形成されており、複数の開口部37が第1導体層23と厚さ方向(z方向)で対向するように設けられている点で相違する。このように第2導体層24に複数の開口部37を形成することにより、第2導体層24と第1導体層23との間に形成される浮遊容量を低減することができる。この結果、実施の形態5のフラットケーブル状アンテナ20dの構成においては、第2導体層24と第1導体層23との間の第2絶縁層22bを、実施の形態4の構成に比べて更に薄くすることができる。従って、最終的に、フラットケーブル状アンテナ20dの全体としてのz方向の厚みを薄く形成することができる。また、実施の形態5のフラットケーブル状アンテナ20dにおいては、全体の厚みを薄くすることができるため、アンテナとしてのフレキシブル性も増大させることができる。
さらに、実施の形態5の構成においては、開口部が形成されていない構成に比べて、第1導体層23の幅を広げることができる。例えば、前述のように、開口部が形成されていない場合、面状の第2導体層24と第1導体層23との間の浮遊容量を考慮すると第1導体層23の幅は最大でも100μm程度となる。一方、実施の形態5の構成においては、第2導体層24に複数の開口部37が形成されているため、第1導体層23の幅としては約200μm、更には、300μm程度まで幅を広げることができる場合がある。このように第1導体層23の幅を拡げることが可能となり、第1導体層23の抵抗を大きく低下させることができる。この結果、実施の形態5のフラットケーブル状アンテナ20dは、第1導体層23を長く延ばしても通信特性の劣化を抑制することができる。実施の形態5のフラットケーブル状アンテナ20dにおけるその他の構成に関しては、実施の形態4と実質的に同様である。
(実施の形態6)
次に、本発明に係る実施の形態6のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20eについて添付の図15Aを用いて説明する。図15Aにおいて、前述の実施の形態1及び実施の形態4と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態6における基本的な動作は、実施の形態1及び実施の形態4における基本動作と同様であるので、実施の形態6においては実施の形態1及び実施の形態4と異なる点を主として説明する。
図15Aは、本発明に係る実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eの断面図である。実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eは、実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cと対比すると、積層された絶縁層体21に代えて一つの絶縁層、例えば、PETフィルム38を用いている点で相違する。即ち、実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eにおいては、絶縁層体として第1絶縁層、第2絶縁層、及び第3絶縁層を用いることなく、一つの絶縁層であるPETフィルム38を用いている。このPETフィルム38の表面(図15Aにおける上面)には、第1導体層23と、この第1導体層23を挟むように第3導体層25a、25bとを設け、PETフィルム38の裏面(図15Aにおける下面)には、第2導体層24を設けることにより、実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eが構成されている。
上記のように、実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eにおいては、複数の絶縁層を用いることなく、一枚のPETフィルム38を絶縁層として用いている。このため、実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eは、実施の形態4の構成に比べて、より薄く構成することが可能となり、フレキシブル性を更に向上させることができる。実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eにおけるその他の構成は、実施の形態4と実質的に同様である。
なお、実施の形態6の構成では、一つの絶縁層としてPETフィルム38を用いる例を説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、一つの絶縁層としては、PETフィルム以外の他の誘電体材料により形成された絶縁層であってもよい。
(実施の形態7)
次に、本発明に係る実施の形態7のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20fについて添付の図15Bを用いて説明する。図15Bにおいて、前述の実施の形態1及び実施の形態6と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態7における基本的な動作は、実施の形態1及び実施の形態6における基本動作と同様であるので、実施の形態7においては実施の形態1及び実施の形態6と異なる点を主として説明する。
図15Bは、本発明に係る実施の形態7のフラットケーブル状アンテナ20fの断面図である。実施の形態7のフラットケーブル状アンテナ20fは、実施の形態6のフラットケーブル状アンテナ20eと対比すると、第2導体層24には、第1導体層23の長手方向(x方向)に沿って複数の開口部37が連続的に形成されており、複数の開口部37が第1導体層23と厚さ方向(z方向)で対向するように設けられている点で相違する(例えば、図13に示す開口部37参照)。このように第2導体層24に複数の開口部37を形成することにより、第2導体層24と第1導体層23との間に形成される浮遊容量を低減することができる。この結果、実施の形態7のフラットケーブル状アンテナ20fの構成においては、第2導体層24と第1導体層23との間の絶縁層としてのPETフィルム38を、実施の形態6の構成に比べて更に薄くすることができる。また、第1導体層23の幅をより広く形成することができるため、第1導体層23の抵抗を大きく低減させることが可能な構成となる。実施の形態7のフラットケーブル状アンテナ20fにおけるその他の構成は実施の形態6と実質的に同様である。
なお、実施の形態7の構成では、実施の形態6の構成と同様に、一つの絶縁層としてPETフィルム38を用いる例で説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、一つの絶縁層としては、PETフィルム以外の他の誘電体材料により形成された絶縁層であってもよい。
(実施の形態8)
次に、本発明に係る実施の形態8のフラット状アンテナとしてのフラットケーブル状アンテナ20gについて添付の図16A、図16B、図16C及び図17を用いて説明する。図16A、図16B、図16C及び図17において、前述の各実施の形態における要素と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態8における基本的な動作は、実施の形態1における基本動作と同様であるので、実施の形態8においてはこれまでの実施の形態と異なる点を主として説明する。
図16Aは、本発明に係る実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gの構成を示す概略斜視図である。図16Bは、図16Aに示したフラットケーブル状アンテナ20gにおける先端部分に形成される整合回路部30等を示す拡大斜視図である。図16Cは、図16Bに示したフラットケーブル状アンテナ20gをXVIC−XVIC線により切断して、F方向に見た断面図である。図17は、図16Bに示した整合回路部30の等価回路図である。
実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gは、図11に示した実施の形態4のフラットケーブル状アンテナ20cと対比すると、絶縁層体21が第1絶縁層22aのみの一層のみを用いている点で相違する。また、実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gにおいては、第3導体層を用いることなく、第1導体層23と第2導体層24とにより構成されている点で相違する。フラットケーブル状アンテナ20gの構成においては、2つの第2導体層24(24a、24b)が第1導体層23の長手方向(x方向)に沿って延設されており、第1導体層23を挟むように幅方向(y方向)に所定の距離を有して並設されている点で相違する。即ち、図16Cの断面図に示すように、第1導体層23と第2導体層24(24a、24b)とによりコプレーナ型線路が構成されている。このように構成された実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gは、z方向の厚みを他の実施の形態の構成に比べてさらに薄くすることが可能となる。
また、実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gにおいては、整合回路部30におけるキャパシタンス部が表面実装部品(チップコンデンサ)により構成されている点で他の実施の形態の構成と相違する。上記のように、実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gにおいては、z方向の厚みを薄くしているため、表面実装部品を用いることが可能な構成となる。また、表面実装部品(チップコンデンサ)を用いることにより、正確なキャパシタンスを有する整合回路部30を設計することが可能となる。実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gにおけるその他の構成は、前述の実施の形態4における構成と実質的に同様である。
実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gにおける整合回路部30において、インダクタンス部をパターン導体39により構成した例で説明したが、インダクタンス部もキャパシタンス部と同様に表面実装部品(チップインダクタ)で構成してもよい。インダクタンス部として表面実装部品(チップインダクタ)を用いることにより、実施の形態8のフラットケーブル状アンテナ20gにおいてより正確なインダクタンスを有する整合回路部30を設計することが可能となる。
(実施の形態9)
次に、本発明に係る実施の形態9のフラット状アンテナ20hについて添付の図18から図23を用いて説明する。図18から図23においては、前述の実施の形態1から実施の形態8において説明したフラット状アンテナの例示であるフラットケーブル状アンテナにおける要素と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態9における基本的な動作については、前述の実施の形態1における動作と同様であるので、実施の形態9においては実施の形態1と異なる点を主として説明する。
実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおいて、実施の形態1から実施の形態8において説明したフラット状アンテナと異なる点は、放射部27及びその放射部27が設けられた絶縁層体21a(図18参照)の形状及びその構成である。実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおいては、絶縁層体21aが幅方向(y方向)に所定の広がりを有しており、xy面が広く大きな実質的に平坦な面を有するシート状に構成されている。一方、実施の形態1から実施の形態8のフラット状アンテナは、その絶縁層体21が細長い帯状に形成されたフラットケーブル状アンテナであり、この点において実施の形態9のフラット状アンテナ20hと相違する。
図18は、本発明に係る実施の形態9のフラット状アンテナ20hを示す斜視図である。図19は、実施の形態9のフラット状アンテナ20hを示す平面図である。図20は、実施の形態9のフラット状アンテナ20hの分解斜視図である。
実施の形態9のフラット状アンテナ20hは、内部導体層である第1導体層23と、第1外部導体層である第2導体層24と、第2外部導体層である第3導体層25とを積層したシート状の絶縁層体21aが形成されている。実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおいては、第1導体層23と第2導体層24と第3導体層25とにより構成される放射部27が、蛇行したミアンダ状に形成されて、シート状の絶縁層体21aの略全体に配設されている。即ち、実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおいては、広がりを有する平坦面を有する絶縁層体21aの全体にミアンダ状の内部導体層を挟む外部導体層が敷き詰められている構成である。
なお、実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおける放射部27が蛇行したミアンダ状に形成された構成であるが、図示においては、例示として直線的な蛇行形状で描いている。しかし、本発明におけるミアンダ状としては、一般的な曲線的な蛇行形状を含むものである。
実施の形態9のフラット状アンテナ20hは、前述の実施の形態1のフラットケーブル状アンテナ20と対比すると、幅広の平坦に形成された絶縁層体21aの全体にミアンダ状の放射部27を敷き詰めるように構成されている点で相違するが、その他の構成は実施の形態1と実質的に同様である。放射部27をミアンダ状に形成することにより、放射部27をxy面において広げることができ、その広いxy面から上方に向かって広い通信エリアを形成することができる。
なお、実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおいては、ミアンダ状の放射部27の形状としては、絶縁層体21aの全体に実質的に均等に放射部27が配設される形状が好ましい。また、放射部27のミアンダ形状としては、放射される電波の波長(λ)に応じて形成することにより、電波の送受信可能な通信エリアを規定することが可能である。発明者らの実験によれば、ミアンダ形状における屈曲部分の間隔、及び/又は実質的な直線部分の長さを略1波長(1λ)とすることにより、同じ出力であれば通信エリアが拡がっており、上記の間隔及び/長さ変えることにより通信エリアの領域を変更することが可能であることが分かった。
実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおいて、放射部27と非放射部28とを区分けする磁性部材である磁性体層26(26a、26b)は、図19に示すように、同軸ケーブル(図示なし)に接続されるコネクタ31の近傍に設けられている。即ち、磁性体層26(26a、26b)は、コネクタ31の近傍における絶縁層体21aの表裏両面に外部導体層である第2導体層24と第3導体層25とを挟むように設けられている。従って、フラット状アンテナ20hにおいては、絶縁層体21aの略全面が放射領域RA(図18参照)となる。
なお、実施の形態9のフラット状アンテナ20hにおけるコネクタ31は、表面実装型コネクタであり、内部導体層及び外部導体層のそれぞれに接続された端子を有して絶縁層体21a上に実装されている。
実施の形態9のフラット状アンテナ20hとしては、前述の図3に示した実施の形態1における放射部27のように、第1導体層23の内部導体層と、第2導体層24と第3導体層25の外部導体層とにより放射部27が構成された例で説明したが、この構成例に限定されるものではない。例えば、他の実施の形態において説明した内部導体層及び外部導体層の放射部の構成を蛇行したミアンダ状に形成して、幅広の平坦面を有するシート状の絶縁層体21aの略全面に配設してもよい。例えば、図10に示した実施の形態3における放射部の構成、図11に示した実施の形態4における放射部の構成、図13に示した実施の形態5における放射部の構成、図15A及び図15Bに示した実施の形態6及び実施の形態7における放射部の構成、及び図16Aに示した実施の形態8における放射部の構成等をミアンダ状に形成して、幅広の平坦面を有するシート状の絶縁層体の略全面に配設するように構成しても、実施の形態9における構成と同様の効果を奏する。
上記のように構成されたフラット状アンテナ20hにおいて、放射部27が幅方向(y方向)に所定の広がりを有しており、シート状の絶縁層体21aの略全面が実質的に平坦で広く大きな放射領域RAとなる。
なお、実施の形態9におけるフラット状アンテナ20hの構成として、第2導体層24及び第3導体層25を絶縁層22a及び22cの略全面に形成されていてもよく、所謂導体層が絶縁層上にベタ状に設けられていてもよい。この場合、平面視で各導体層を第1導体層23における整合回路部30側の一端を含む第1領域と、コネクタ31側を含む第2領域とに区分するように磁性体層26a、26bを配置することにより、第1領域が放射部となる。
<商品陳列用ラック>
図21は、図18に示した実施の形態9のフラット状アンテナ20hに同軸ケーブルを接続して、信号の送受信可能としたフラット状アンテナ20hを設けた商品陳列用ラック10aを示す斜視図である。
図21に示すように、商品陳列用ラック10aは、金属製のラックであり、上中下の三段の棚板14を有している。図21に示す商品陳列用ラック10aにおいては、上段、中段及び下段の各棚板14の略全面を覆うようにフラット状アンテナ20hが配設されている。このように構成された商品陳列用ラック10aにおいては、それぞれの棚板14の上にRFIDタグを付した商品を陳列することができ、それぞれの棚板14の上の商品を確実に認識することが可能となる。この結果、フラット状アンテナ20hにより、商品陳列用ラック10aにおけるそれぞれの棚板14の上に陳列した商品のRFIDタグと通信して、時々刻々変化する各棚板14の商品管理等を容易に、且つ確実に行うことができる。
なお、商品陳列用ラック10aとしては、金属製に限定されるものではなく、木製又は樹脂製などのラックであってもフラット状アンテナ20hを用いることができる。さらに、商品陳列用ラック10aとしては、商品を陳列するための棚、台、架などが含まれ、ハンガーラック、陳列台、陳列用シェルフ等の商品陳列に使用するものを含む。
図22Aは、シート状のフラット状アンテナ20hを設けた商品陳列用ラック10aとしてのハンガーラック10bを示している。ハンガーラック10bは、少なくとも2本の支柱12が立設され、ハンガーパイプ11を2本の支柱12により支持する構成である。また、このハンガーラック10bにおいては、支柱12を立設するための架台15上にも商品を陳列できる構成である。
このハンガーラック10bにおいては、ハンガーパイプ11に商品3を保持したハンガー16が掛けられると共に、平坦面を有するシート状のフラット状アンテナ20hが設けられたハンガー16a(図22B参照)が掛けられている。このように、フラット状アンテナ20hを設けたハンガー16aをハンガーパイプ11に掛けることにより、ハンガーラック10aにおいて陳列されている商品3の管理等をシート状のフラット状アンテナ20hを用いることにより行うことが可能となる。
なお、陳列する商品3のRFIDタグ4としては、例えば、商品3にひも等で取り付けらた構成でもよいが、このような構成に限定されず、商品3に直接に取り付けられていてもよい。RFIDタグ4は、一例として、RFIC素子と、その両側に延在する2つのアンテナ素子を備えたダイポールアンテナによって構成されていてもよい。なお、アンテナ素子としては、ループ状アンテナであってもよい。RFIDタグ4のアンテナ素子の構成は、通信の周波数帯に応じて適宜選択すればよい。RFIC素子は整合回路部とともにパッケージされていてもよい。なお、RFIDタグ4は、通常、商品3に付される、又はひも付け等により物理的に接続されているが、これに限定されるものではない。例えば、RFIDタグ4と、商品3とが物理的には分離しており、別個に配置されていてもよい。この場合にもRFIDタグ4は、商品3と関連付けられていればよい。
RFIDタグ4を付する商品3としては、例えば、衣服の他、食品、食器、容器、小物等であってもよい。また、取扱いに注意を要する宝飾品、食品、食器等においては、それぞれの商品3に直接に触れることなく、在庫管理、セキュリティに関する管理を行うことができる。
上記のようにそれぞれの商品3に付されたRFIDタグ4(図22A参照)の情報は、フラット状アンテナ20hが接続された給電回路において読み取られて、商品管理が行われている。
次に、実施の形態9のフラット状アンテナ20hを用いて、複数の商品3の商品管理を行う商品管理システムについて説明する。図23は、実施の形態9のフラット状アンテナ20hを用いる商品管理システム100の概略構成を示すブロック図である。
図23に示すように、商品管理システム100は、フラット状アンテナ20hに同軸ケーブル34を介して接続されたリーダモジュール51を含む給電回路であるリーダ装置5と、リーダ装置5と通信して複数の商品の商品管理を行う店舗側端末50とを備えている。
給電回路であるリーダ装置5のリーダモジュール51は、フラット状アンテナ20hと接続されたRFIDシステムにおけるリーダ装置用のRFIC素子52と、制御部53と、RFIC素子54と、外部通信用アンテナ55と、駆動用バッテリー56とを備えている。RFIC素子54は、WiFi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)通信用の集積回路素子であり、店舗側端末50の外部通信用アンテナ55と接続されている。
外部通信用アンテナ55は、店舗側アンテナ57に対して、例えば、WiFi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)を利用して通信するUHF帯又はSHF帯用のアンテナである。外部通信用アンテナ55と店舗側アンテナ57とは、例えば、10m以上100m以下の通信距離を有し、2.4GHz帯又は5GHz帯の通信周波数帯を利用する近距離無線通信を行う。また、フラット状アンテナ20hと、商品に付されたRFIDタグ4のダイポールアンテナ4aとは、900MHz帯を利用して通信を行う。
リーダモジュール51の外部通信用アンテナ55と店舗側端末50の店舗側アンテナ57との通信、及びフラット状アンテナ20hとRFIDタグ4のダイポールアンテナ4aとの通信は、通信周波数帯や電波の強度や性質が異なっている。このため、それぞれのアンテナ同士の干渉による、アンテナの特性劣化が抑えられている。近距離無線通信システムで用いるアンテナは、共振系のアンテナである。
リーダモジュール51のバッテリー56は、RFIC素子52、制御部53、及びRFIC素子54に電力を供給する。
店舗側端末50は、店舗側アンテナ57、RFIC素子58、及び制御部59を備えている。店舗側端末50における店舗側アンテナ57は、リーダ装置5の外部通信用アンテナ55と通信するためのアンテナである。店舗側アンテナ57は、リーダ装置5の外部通信用アンテナ55に対して、例えば、UHF帯又はSHF帯で近距離無線通信を行う。また、RFIC素子58は、WiFi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)通信用の集積回路素子であり、店舗側アンテナ57と接続されている。
店舗側端末50における制御部59は、商品3に付されたRFIDタグ4の情報を管理するものである。より具体的には、制御部59は、商品3の出し入れ履歴等の商品管理を行う。例えば、制御部59は、特定のRFIDタグ4の読取り可否をリアルタイムに検出して、特定のRFIDタグ4が付された商品3が掛けられているハンガーラック10bから取り出され、その後に戻された回数を含む履歴を管理する。これにより、複数の商品3の在庫管理をより正確に行うことができる。なお、制御部59は、会計処理と連動させて商品管理を行ってもよい。
なお、店舗側端末50とリーダ装置5のリーダモジュール51との通信は、無線で行う構成で説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、店舗側端末50とリーダ装置5のリーダモジュール51との通信を有線で行ってもよい。
なお、リーダ装置5のリーダモジュール51は、バッテリー56を備えており、リーダ装置5において比較的重量を有する部品である。このため、リーダモジュール51は、リーダ装置5の重心を通る鉛直線上に設けることが好ましく、これにより、リーダ装置5の取り付け時の安定性を向上させることができる。
上記のように、商品管理システム100においては、フラット状アンテナ20hと同軸ケーブル34を介して接続されたリーダ装置5のリーダモジュール51において、フラット状アンテナ20hが受信した各商品3に付されたRFIDタグ4からの各種情報を読み取り、その情報を店舗側端末50に送信して、商品管理等を行う構成である。なお、リーダ装置5としては、RFIDタグ4の情報を読み取るとともに、RFIDタグ4に情報を書き込むリーダライタ機能を有するように構成してもよい。
なお、給電回路であるリーダ装置5におけるリーダモジュール51は、前述の図21に示した商品陳列用ラック10aにおいては、棚板14上のフラット状アンテナ20hから同軸ケーブル34を介して棚板14の裏面等の人目に付かない位置に配設されている。また、図22Aに示したハンガーラック10bにおいては、フラット状アンテナ20hが設けられたハンガー16aの内部(例えば、肩部)にリーダモジュール51を配設してもよい。
なお、図23を用いて説明した商品管理システム100の構成は、本明細書において説明するそれぞれの実施の形態のフラット状アンテナを用いた商品管理システムに適用することができる構成である。このように構成された商品管理システム100においては、実施の形態9のフラット状アンテナ20hを用いた場合の効果と同様の効果を奏する。
(実施の形態10)
次に、本発明に係る実施の形態10のフラット状アンテナ20iについて添付の図24から図26を用いて説明する。図24から図26においては、前述の各実施の形態において説明したフラット状アンテナにおける要素と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態10における基本的な動作については、前述の実施の形態1における動作と同様であるので、実施の形態10においては実施の形態1及び実施の形態9と異なる点を主として説明する。
実施の形態10のフラット状アンテナ20iは、前述の実施の形態9のフラット状アンテナ20hと対比すると、実施の形態9のフラット状アンテナ20hを1組のフラット状アンテナ部として2組積層して構成されている点で相違する。即ち、実施の形態10のフラット状アンテナ20iは、実施の形態9において説明したフラット状アンテナ20hを第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibとして2組設けて積層した構成である。また、実施の形態10のフラット状アンテナ20iにおいては、第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibにおけるそれぞれの放射部27の導電体のパターン形状が平面視で重ならないように構成されている。
図24は、実施の形態10のフラット状アンテナ20iを示す分解斜視図であり、フラット状アンテナ20iが2つの第1フラット状アンテナ部20iaと第2フラット状アンテナ部20ibとを積層して構成されていることを示している。
第1フラット状アンテナ部20iaと第2フラット状アンテナ部20ibとは、それぞれが実施の形態9のフラット状アンテナ20hと実質的に同じ構成を有している。但し、第1フラット状アンテナ部20iaの放射部27aにおけるミアンダ状のパターン形状と、第2フラット状アンテナ部20ibの放射部27bにおけるミアンダ状のパターン形状とは、平面視で重ならないように設けられている。より具体的には、実施の形態10の構成においては、図24に示すように、第1フラット状アンテナ部20iaの放射部27aを構成する第1導体層23、第2導体層24及び第3導体層25のミアンダ状のパターン形状が、第2フラット状アンテナ部20ibの放射部27bを構成する第1導体層23、第2導体層24及び第3導体層25のミアンダ状のパターン形状に対して、実質的に90度回転した位置に配置されて積層されている。
上記のように少なくとも2つのフラット状アンテナ部(20ia、20ib)が積層されて構成されたフラット状アンテナ20iは、それぞれのフラット状アンテナ部(20ia、20ib)の導体層のパターン形状の位置が異なるため、アンテナとしての放射パターンが広くなり、通信エリア内における商品3に付されたRFIDタグ4の認識動作を更に確実なものとしている。
なお、実施の形態10のフラット状アンテナ20iにおいては、フラット状アンテナ部(20ia、20ib)の導体層のパターン形状が実質的に90度回転した位置に配設された例で説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、少なくとも、それぞれのフラット状アンテナ部における導体層のパターン形状が平面視で重ならないように配設されており、放射パターンが広くなる構成であればよい。
なお、第1フラット状アンテナ部20iaに設けられている磁性体層26は、他方の第2フラット状アンテナ部20ibにおける外部導体層と重ならない位置に設けられている。同様に、第2フラット状アンテナ部20ibに設けられている磁性体層26は、他方の第1フラット状アンテナ部20iaにおける外部導体層と重ならない位置に設けられている。また、第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibにおけるそれぞれのコネクタ31は、いずれか一方の面上において近接した位置に配設してもよい。
図25は、実施の形態10のフラット状アンテナ20iに接続されたリーダモジュール61を含むリーダ装置60の構成を示すブロック図である。図25に示すように、リーダ装置60においてリーダモジュール61が第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibにそれぞれ接続されている。
リーダモジュール61は、RFIDシステムにおけるリーダ装置用の第1RFIC素子52Aと第2RFIC素子52B、制御部53、RFIC素子54、及び外部通信用アンテナ55を備えている。なお、図25においては図示を省略しているが、リーダモジュール61には駆動用バッテリー56(図23参照)が設けられており、それぞれの要素の電源として機能する。RFIC素子54は、WiFi(登録商標)/Bluetooth(登録商標)通信用の集積回路素子であり、店舗側端末50(図23参照)と通信するための外部通信用アンテナ55と接続されている。
第1RFIC素子52Aは、同軸ケーブル34aを介して第1フラット状アンテナ部20iaと接続されている。第2RFIC素子52Bは、同軸ケーブル34bを介して第2フラット状アンテナ部20ibと接続されている。第1RFIC素子52Aと第2RFIC素子52Bは、制御部53に接続されている。
制御部53は、第1RFIC素子52Aの動作及び第2RFIC素子52Bの動作を所定時間毎に時分割で切り換える制御を行っている。このように時分割で切り換える制御を行うことにより、第1フラット状アンテナ部20iaと第2フラット状アンテナ部20ibとに対して通信動作を行う構成となる。第1フラット状アンテナ部ia及び第2フラット状アンテナ部ibは、広い放射パターンを有しているが、ある程度の指向性を有している。このため、第1フラット状アンテナ部ia及び第2フラット状アンテナ部ibを交互に動作させることにより、放射パターンを更に広くすることができる構成となる。
例えば、図22Aに示したハンガーラック10bにより商品陳列を行った場合、ハンガーパイプ11に掛けられる複数の商品3に付されたRFIDタグ4が回転することがある。また、図22Aに示すように、ハンガーラック10bの架台15に載置された商品3に付されたRFIDタグ4の向きは一様ではない。この結果、RFIDタグ4の中には第1フラット状アンテナ部20iaによって読み取れないRFIDタグ4の発生が起こり得る可能性がある。
実施の形態10のフラット状アンテナ20iにおいては、放射パターンが異なる第1フラット状アンテナ部iaと第2フラット状アンテナ部ibとを積層して実質的に全方位の指向性を有する放射パターンとなるよう構成されているため、フラット状アンテナ20iにより特定された通信エリア内における全てのRFIDタグ4をより確実に読み取ることが可能になる。
上記のように、実施の形態10のフラット状アンテナ20iは、第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibが、リーダ装置60において所定時間毎に切り替えて駆動されるよう構成されており、商品3に付されたRFIDタグ4が回動していたとしても、通信エリア内であれば、RFIDタグ4を確実に読み取ることが可能な構成となる。
また、実施の形態10のフラット状アンテナ20iが接続されて通信制御を行うためのリーダ装置としては、図25に示す構成に限定されるものではない。例えば、リーダ装置の変形例としては、図26に示す構成のリーダ装置がある。
図26は、実施の形態10のフラット状アンテナ20iに接続されるリーダモジュール61Aの変形例を含むリーダ装置60Aの構成を示すブロック図である。図26に示すように、リーダ装置60Aにおけるリーダモジュール61Aには、切り替え機能を有するスイッチ素子62が設けられている。スイッチ素子62は、第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibのそれぞれに接続されている。
図26に示したリーダ装置60Aが図25に示したリーダ装置60と異なる点は、リーダモジュール61AにおいてRFIC素子52の動作をスイッチ素子62により時分割で切り換えるよう構成した点である。
図26に示したリーダ装置60Aにおいては、リーダモジュール61Aが、RFIDシステムにおけるリーダ装置用のRFIC素子52と、そのRFIC素子52の動作を切り換えるスイッチ素子62と、制御部53と、RFIC素子54と、外部通信用アンテナ55とを備えている。なお、図26においては図示を省略しているが、リーダモジュール61Aにはその内部要素を駆動するための駆動用バッテリーが設けられている。
リーダモジュール61Aにおいて、RFIC素子52は、スイッチ素子62と接続されている。スイッチ素子62は、同軸ケーブル34aを介して第1フラット状アンテナ部20iaに接続されると共に、同軸ケーブル34bを介して第2フラット状アンテナ部20ibに接続されている。
リーダモジュール61Aにおける制御部53は、RFIC素子52と第1フラット状アンテナ部20iaとの通信、及びRFIC素子52と第2フラット状アンテナ部20ibとの通信を時分割で切り換えるようにスイッチ62を制御する。
上記のように構成された図26に示したリーダ装置60Aを用いることにより、第1フラット状アンテナ部20ia及び第2フラット状アンテナ部20ibの通信動作が所定時間毎に切り替えられるため、商品3に付されたRFIDタグ4が回転して移動していたとしても、通信エリア内であれば、RFIDタグ4を確実に読み取ることが可能な構成となる。
(実施の形態11)
次に、本発明に係る実施の形態11のフラット状アンテナ20jについて添付の図27を用いて説明する。図27においては、前述の実施の形態9において説明したフラット状アンテナ20hにおける要素と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態11における基本的な動作については、前述の実施の形態1における動作と同様であるので、実施の形態11においては実施の形態1及び実施の形態9と異なる点を主として説明する。
実施の形態11のフラット状アンテナ20jは、実施の形態9のフラット状アンテナ20hと対比すると、放射部27における内部導体層及び外部導体層のパターン形状がスパイラル状である点で相違する。実施の形態11のフラット状アンテナ20jにおけるその他の構成は、実施の形態9のフラット状アンテナ20hと同様である。
図27は、実施の形態11のフラット状アンテナ20jを示す平面図である。実施の形態11のフラット状アンテナ20jにおいては、内部導体層である第1導体層、及び外部導体層である第2導体層と第3導体層により構成される放射部27が渦巻きであるスパイラル状に形成されている。ここで、第1導体層、第2導体層、及び第3導体層に関しては、前述の図3及び図20に示した第1導体層23、第2導体層24、及び第3導体層25と同様な構成を有している。
図27に示すように、実施の形態11のフラット状アンテナ20jにおいては、広がりを有する平坦面を有する絶縁層体21aの全体にスパイラル状の内部導体層を挟むように設けられた外部導体層が敷き詰められた構成である。また、絶縁層体21aにおける縁近傍にはコネクタ31が設けられており、絶縁層体21aの略中央部分に放射部27の先端部分となる整合回路部30が配設される構成である。実施の形態11のフラット状アンテナ20jにおいては、コネクタ31として表面実装型コネクタが設けられており、コネクタ31の近傍に磁性体層26が設けられている。この結果、図27に示すように、実施の形態11のフラット状アンテナ20jは、その幅広面を有する絶縁層体21aの全面が実質的に放射領域となる。
実施の形態11のフラット状アンテナ20jとしては、図3及び図20に示した放射部27のように、第1導体層23の内部導体層と、第2導体層24と第3導体層25の外部導体層とにより放射部27が構成された例で説明したが、本発明の構成としてはこの構成例に限定されるものではない。例えば、他の実施の形態において説明した内部導体層及び外部導体層の放射部をスパイラル状に形成して、幅広の平坦面を有する絶縁層体の略全面に放射部を配設してもよい。例えば、図10に示した実施の形態3における放射部の構成、図11に示した実施の形態4における放射部の構成、図13に示した実施の形態5における放射部の構成、図15A及び図15Bに示した実施の形態6、7における放射部の構成、及び図16Aに示した実施の形態8における放射部の構成等をスパイラル状に形成して、幅広の平坦面を有する絶縁層体の略全面に配設するように構成しても、実施の形態11における構成と同様の効果を奏する。
このように構成されたフラット状アンテナ20jにおいては、放射部が幅方向(y方向)に所定の広がりを有しており、絶縁層体21aの略全面が実質的に平坦で広く大きな放射領域となる。
(実施の形態12)
次に、本発明に係る実施の形態12のフラット状アンテナ20kについて添付の図28を用いて説明する。図28は、実施の形態12のフラット状アンテナ20kを示す平面図である。図28においては、前述の実施の形態11において説明したフラット状アンテナ20jにおける要素と実質的に同一の機能、構成を有する要素には同じ番号を付与している。また、実施の形態12における基本的な動作については、前述の実施の形態1における動作と同様であるので、実施の形態12においては実施の形態1及び実施の形態11と異なる点を主として説明する。
実施の形態12のフラット状アンテナ20kは、実施の形態11のフラット状アンテナ20jと対比すると、幅広で平坦な面を有する絶縁層体21aに複数の放射部27a、27b、27c、27dが設けられている点で相違する。実施の形態12のフラット状アンテナ20kにおける各放射部27a、27b、27c、27dは、実施の形態11のフラット状アンテナ20jにおける放射部27と同じ構成である。即ち、各放射部27a、27b、27c、27dは、内部導体層である第1導体層、及び外部導体層である第2導体層と第3導体層により構成され、スパイラル状に形成されている。
実施の形態12のフラット状アンテナ20kにおける各放射部27a、27b、27c、27dは、それぞれが独立したアンテナであり、前述の図25又は図26に示したように、リーダ装置における制御部/スイッチ素子により時分割で切り替えられて通信動作を行う構成である。フラット状アンテナ20kにおける各放射部27a、27b、27c、27dは、同じ形状、機能、構成を有し、渦巻き方向が同じ方向に配設されている。また、放射部27a、27b、27c、27dのそれぞれは、比較的に小さな形状に構成することができ、通信性能をより高めることが可能となる。なお、複数の放射部27a、27b、27c、27dは、絶縁層体21aの全体において均等に配設されている。
上記のように構成された実施の形態12のフラット状アンテナ20kにおいては、比較的に小さなスパイラル状の放射部27a、27b、27c、27dが幅広で大きな絶縁層体21aの全体に平均して設けられているため、実質的に平坦で広く大きな放射領域を形成することができる。この結果、実施の形態12のフラット状アンテナ20kを用いることにより、通信エリア内の商品3に付されたRFIDタグ4をより確実に読み取ることが可能と構成となる。
上記のように、複数の実施の形態の構成例を用いて説明したように、本発明のフラット状アンテナは、設計が容易な構成を有し、周囲に金属物等が存在しても通信特性が大きく変化することのない構成を有している。また、このような優れた効果を奏するフラット状アンテナを適用することにより汎用性の高い電子機器並びに商品陳列用ラックを提供することができる。
なお、本発明においては、前述した様々な実施の形態及び/又は変形例のうちの任意の実施の形態及び/又は変形例を適宜組み合わせることを含むものであり、そのように構成されたものはそれぞれの実施の形態及び/又は変形例が有する効果を奏することができる。
本発明のフラット状アンテナは、設計が容易であって、周囲に金属物等があっても通信特性が大きく影響を受けることなく変化しないため、特にRFIDシステムにおけるリーダ装置(リーダライタ装置)のアンテナとして有用なものである。
1 第1端
2 第2端
3 商品
4 RFIDタグ
5 リーダ装置
10 商品陳列用ラック
20、20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20h、20i、20j、20k フラット状アンテナ
21 絶縁層体
21a 絶縁層体
22a 第1絶縁層
22b 第2絶縁層
22c 第3絶縁層
22d 第4絶縁層
23 第1導体層(内部導体層)
23a 第1拡幅部
23b ミアンダ部
23c 第2拡幅部
24 第2導体層(第1外部導体層)
25 第3導体層(第2外部導体層)
26 磁性体層
27 放射部
28 非放射部
30 整合回路部
31 コネクタ
32 層間接続導体
34 同軸ケーブル
36、37 開口部
38 PETフィルム
39 パターン導体
40 スマートフォン
42 上部筐体
44 下部筐体
46 バッテリパック
50 店舗側端末
51 リーダモジュール
52 RFIC素子
53 制御部
54 RFIC素子
55 通信用アンテナ
56 駆動用バッテリー
100 商品管理システム

Claims (21)

  1. 平らな形状を有する絶縁層体と、
    前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
    前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
    前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
    を備え、
    前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
    前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成された、
    フラット状アンテナ。
  2. 前記第2導体層は前記第1導体層に沿って帯状に形成されており、
    前記第1導体層の前記他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一端に接続されていて、前記第2導体層の一部を覆うように前記磁性部材が設けられている、請求項1に記載のフラット状アンテナ。
  3. 前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された帯状の第3導体層を備えて、前記第3導体層の一端が前記整合回路部に接続され、前記第3導体層が接地されており、
    前記第2導体層が、前記第1導体層の一方主面側に前記第1導体層と厚さ方向で対向するように設けられた、請求項2に記載のフラット状アンテナ。
  4. 前記第2導体層が、前記第1導体層の一方主面側に前記第1導体層と厚さ方向で対向するように設けられ、
    前記第1導体層の他方主面側には、前記第1導体層に沿って前記第1導体層と厚さ方向で対向する第3導体層を備えた、請求項2に記載のフラット状アンテナ。
  5. 前記第2導体層と前記第3導体層は、前記絶縁層体に設けられた層間接続導体により電気的に接続された、請求項3又は4に記載のフラット状アンテナ。
  6. 前記第3導体層は、前記第1導体層の長手方向に沿って前記第1導体層と厚さ方向で対向する複数の開口部を有する、請求項3又は4に記載のフラット状アンテナ。
  7. 前記整合回路部は、前記第1導体層と前記第2導体層との間に設けられたキャパシタンス部と、前記第1導体層に設けられたインダクタンス部と、を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のフラット状アンテナ。
  8. 前記第2導体層は、前記インダクタンス部と厚さ方向で対向する領域に開口または切欠きを有する、請求項7に記載のフラット状アンテナ。
  9. 前記第2導体層は、前記第1導体層と幅方向に並んで前記第1導体層を挟むように配設された、請求項2に記載のフラット状アンテナ。
  10. 前記第2導体層は、前記第1導体層の一方主面側に前記第1導体層と厚さ方向で対向するように設けられており、
    前記第1導体層と幅方向に並んで、前記第1導体層を挟むよう配設された第3導体層をさらに備える、請求項2に記載のフラット状アンテナ。
  11. 前記第2導体層は、前記第1導体層の長手方向に沿って前記第1導体層と厚さ方向で対向する複数の開口部を有する、請求項10に記載のフラット状アンテナ。
  12. 前記絶縁層体は、複数の絶縁層の積層構造を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載のフラット状アンテナ。
  13. 前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と前記第2導体層のそれぞれを外部接続するためのコネクタをさらに備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のフラット状アンテナ。
  14. 前記放射部は、ミアンダ状の形状を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載のフラット状アンテナ。
  15. 前記絶縁層体は、前記第1導体層に沿った帯状の形状を有する、請求項2から14のいずれか一項に記載のフラット状アンテナ。
  16. 前記絶縁層体は、所定の広がりを持つ実質的な平坦面を有し、前記第1導体層は、前記絶縁層体においてミアンダ状またはスパイラル状に配設された、請求項1から13のいずれか一項に記載のフラット状アンテナ。
  17. 前記絶縁層体、前記第1導体層、前記第2導体層、前記整合回路部、および前記磁性部材、を備えたフラット状アンテナ部を少なくとも2組備えて積層した構成を有し、
    それぞれの前記フラット状アンテナ部における導体層のパターン形状が重ならないように配設された、請求項16に記載のフラット状アンテナ。
  18. 前記フラット状アンテナ部のそれぞれに対する給電回路からの高周波信号を所定時間毎に切り替えるよう構成された、請求項17に記載のフラット状アンテナ。
  19. 筐体を有する電子機器であって、
    前記筐体の内部にフラット状アンテナが設けられており、
    前記フラット状アンテナは、
    平らな形状を有する絶縁層体と、
    前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
    前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
    前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
    を備え、
    前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
    前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成された、
    電子機器。
  20. 前記筐体の内部にバッテリパックを有し、前記バッテリパックの上に前記フラット状アンテナがRFIDシステムにおける通信用として設けられた、請求項19に記載の電子機器。
  21. RFIDタグが付された商品を陳列するための商品陳列用ラックであって、
    前記商品が陳列される空間内又は前記空間に面して敷設された、前記RFIDタグと通信するためのフラット状アンテナを備え、
    前記フラット状アンテナは、
    平らな形状を有する絶縁層体と、
    前記絶縁層体に設けられた帯状の第1導体層と、
    前記第1導体層に沿って前記絶縁層体に設けられ、前記第1導体層と所定の間隔を有して配設された第2導体層と、
    前記第1導体層のインピーダンスと前記第2導体層のインピーダンスとを整合させる整合回路部と、
    を備え、
    前記第1導体層の一端が給電回路に接続され、前記第1導体層の他端が前記整合回路部を介して前記第2導体層の一部に接続され、前記第2導体層の他部が接地されており、
    前記第2導体層の前記一部と前記他部との間に、前記第2導体層の一部を覆うように磁性部材が設けられていて、前記第2導体層のうち、前記磁性部材が設けられた位置より前記整合回路部に接続された側が放射部となり、前記磁性部材が設けられた位置より接地側が非放射部となるよう構成された、
    商品陳列用ラック。
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