JP2019220087A - 推定方法、推定装置及び推定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】空間情報データにおける個体の流量を推定する効率を向上させることが可能である推定方法、推定装置及び推定プログラムを提供する。【解決手段】推定方法は、推定装置が実行する推定方法であって、1以上の個体が移動することで個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの個体の度数を含む時系列データに対して、度数の時間変化に基づいて予測された度数の予測誤差が閾値以下となるように、空間における個体の変位ベクトルを推定するステップと、推定された変位ベクトルに関する個体のうちから、複数の時刻における予測誤差の累積和を最小化する個体を選択するステップとを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、推定方法、推定装置及び推定プログラムに関する。
多様かつ膨大なデータをサンプリング時刻ごとに取得することが、ネットワーク技術及びセンシング技術の進歩によって可能となっている。サンプリング時刻ごとに取得することが可能なデータの一つとして、空間における位置情報を含む多次元の時系列データ(以下「空間情報データ」という。)がある。
空間情報データは、例えば、センシング機器としての携帯端末の位置情報と携帯端末の利用者の統計情報とを含む時系列データ、センシング機器としてのカーナビゲーションシステムの車両の位置情報と車両の利用者の統計情報とを含む時系列データ、交通系ICカードの利用者が通過した改札機の位置情報と交通系ICカードの利用者の統計情報とを含む時系列データである。また、空間情報データは、時系列の画像で表現される場合がある(非特許文献1参照)。
空間情報データは、マーケティング、インフラ整備、都市開発及び災害支援等に利用されることが期待されている。これらの分野における利用に際しては、利用形態に応じて空間情報データの分析が高精度に行われることで、空間情報データの意味が検討される。データ分析装置は、空間情報データを高精度に分析するために、大量の空間情報データを取得及び蓄積する。取得される空間情報データのデータ量の増加は、空間情報データの蓄積に必要なコストの増加を招く。このため、蓄積される空間情報データは、効率的に圧縮される必要がある。
B. Lucas and T. Kanade, "An Iterative Image Registration Technique with an Application to Stereo Vision", In Proc. Seventh International Conference on Artificial Intelligence, pp.674-679, 1981.
被観測者のプライバシー保護の観点から、空間を移動する個体(被観測者)の流量を追跡可能とする情報が空間情報データに付与されない場合がある。このような空間情報データは、空間を分割する領域ごとの個体の度数を表す時系列データとして表現される。例えば、空間情報データは、個体の度数を表す棒グラフが分布している地図の時系列データとして表現される。
このような空間情報データを効率的に圧縮するために、空間情報データにおける時間方向の相関を利用することができる。時間方向の相関は、個体の流量で表すことができる。このため、推定装置は、空間情報データにおける個体の流量を効率的に推定する必要がある。しかしながら、従来の推定装置は、空間情報データにおける個体の流量を推定する効率を向上させることができないという問題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、空間情報データにおける個体の流量を推定する効率を向上させることが可能である推定方法、推定装置及び推定プログラムを提供することを目的としている。
本発明の一態様は、推定装置が実行する推定方法であって、1以上の個体が移動することで前記個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの前記個体の度数を含む時系列データに対して、前記度数の時間変化に基づいて予測された前記度数の予測誤差が閾値以下となるように、前記空間における前記個体の変位ベクトルを推定するステップと、推定された前記変位ベクトルに関する前記個体のうちから、複数の時刻における前記予測誤差の累積和を最小化する前記個体を選択するステップとを有する推定方法である。
本発明の一態様は、上記の推定方法であって、前記選択するステップでは、前記予測誤差を時間の順に時刻ごとに累積し、前記個体を時間の逆順に時刻ごとに選択する。
本発明の一態様は、1以上の個体が移動することで前記個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの前記個体の度数を含む時系列データに対して、前記度数の時間変化に基づいて予測された前記度数の予測誤差が閾値以下となるように、前記空間における前記個体の変位ベクトルを推定する推定部と、推定された前記変位ベクトルに関する前記個体のうちから、複数の時刻における前記予測誤差の累積和を最小化する前記個体を選択する選択部とを備える推定装置である。
本発明の一態様は、上記の推定装置であって、前記選択部は、前記予測誤差を時間の順に時刻ごとに累積し、前記個体を時間の逆順に時刻ごとに選択する。
本発明の一態様は、上記の推定装置としてコンピュータを機能させるための推定プログラムである。
本発明により、空間情報データにおける個体の流量を推定する効率を向上させることが可能である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、推定装置1の構成の例を示す図である。推定装置1は、空間情報データにおける個体の流量を推定する情報処理装置である。この空間情報データは、1以上の個体が移動することで個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの個体の度数を含む。流量は時間方向の相関を表す。推定装置1は、生成部10と、推定部11と、選択部12と、記憶部13とを備える。
図1は、推定装置1の構成の例を示す図である。推定装置1は、空間情報データにおける個体の流量を推定する情報処理装置である。この空間情報データは、1以上の個体が移動することで個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの個体の度数を含む。流量は時間方向の相関を表す。推定装置1は、生成部10と、推定部11と、選択部12と、記憶部13とを備える。
推定装置1の各機能部の一部又は全部は、例えば、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアを用いて実現される。各機能部の一部又は全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてもよい。記憶部13は、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記録媒体(非一時的な記録媒体)を備えてもよい。記憶部13は、テーブルデータを記憶してもよい。
まず、生成部10について説明する。
(問題の定式化)
時刻tにおける空間を表すフレーム(以下「第tフレーム」という。)内の位置(x,y)においてサンプリングされた個体の度数(観測値)は、f(x,y,t)と表される。この空間は、第tフレーム内の位置(x,y)によって、(δ×δ)個のメッシュに分割される。f(x,y,t)は、メッシュに含まれる個体の度数を表す。ここで、0≦x≦x−1と、0≦y≦Y−1と、0≦t≦Tとが満たされている。量子化幅qで量子化された度数(量子化度数)であるfq(x,y,t)は、量子化されていない度数f(x,y,t)を用いて、式(1)のように表される。
(問題の定式化)
時刻tにおける空間を表すフレーム(以下「第tフレーム」という。)内の位置(x,y)においてサンプリングされた個体の度数(観測値)は、f(x,y,t)と表される。この空間は、第tフレーム内の位置(x,y)によって、(δ×δ)個のメッシュに分割される。f(x,y,t)は、メッシュに含まれる個体の度数を表す。ここで、0≦x≦x−1と、0≦y≦Y−1と、0≦t≦Tとが満たされている。量子化幅qで量子化された度数(量子化度数)であるfq(x,y,t)は、量子化されていない度数f(x,y,t)を用いて、式(1)のように表される。
ここで、f1(x,y,t)=f(x,y,t)である。第tフレーム内の位置(x,y)のメッシュには、fq(x,y,t)個の粒子が位置している。これらの粒子は、空間に位置している個体を表す印である。第tフレームは、式(2)に示す個数の粒子を含む。
ここで、Kqは、第tフレーム内の粒子の総和を表す。第tフレームにおける度数fq(x,y,t)の配列は、式(3)のように表される。
生成部10は、時系列のフレーム間における粒子の度数の変化を表すため、変位ベクトルを粒子ごとに算出する。変位ベクトルは、水平成分及び垂直成分を有する2次元ベクトルである。時刻(t+1)における各粒子の位置は、時刻tにおける変位ベクトルに基づいて定まる。生成部10は、時刻tにおける度数の配列Fq(t)と時刻(t+1)における度数の配列Fq(t+1)とが与えられた条件下で、Fq(t+1)を最もよく再現するFq(t)における各粒子の変位ベクトルを算出する。算出される変位ベクトルの本数は、Kq本である。
フレーム内のメッシュは、ラスタ走査により一元化される。フレーム内の粒子には、粒子を同定するためのインデックスk=0,…,Kq−1が割り当てられる。インデックスは、一元化された各メッシュ内の粒子に、連続するインデックスが付与されることによって割り当てられる。生成部10は、各インデックスに対応する空間位置を示す座標(x,y)を、記憶部13に記憶されている座標参照テーブルΨx[]及びΨy[]に記録する。座標参照テーブルΨx[]及びΨy[]は、必要に応じて参照される。
図2は、座標参照テーブルの作成方法の例を示す図である。Ψx[k:k+fq(x,y,t)−1]は、Ψxの第k要素から第(k+fq(x,y,t)−1)要素までを表す。Ψy[k:k+fq(x,y,t)−1]は、Ψyの第k要素から第(k+fq(x,y,t)−1)要素までを表す。
「Ψx[k:k+fq(x,y,t)−1]←x」は、生成部10が各要素に座標の成分xを設定(代入)することを表す。「Ψy[k:k+fq(x,y,t)−1]←y」は、生成部10が各要素に座標の成分yを設定(代入)することを表す。k←k+fq(x,y,t)は、生成部10がインデックスkを(k+fq(x,y,t))に更新することを表す。
次に、推定部11について説明する。
以下では、第tフレームの第k番目(インデックスk)の粒子について推定された水平変位を、vx[k]と表記する。以下では、第tフレームの第k番目の粒子について推定された垂直変位を、vy[k]と表記する。以下では、数式において文字の上に記載される記号(例えば、^)は、その文字の直前に記載される。
以下では、第tフレームの第k番目(インデックスk)の粒子について推定された水平変位を、vx[k]と表記する。以下では、第tフレームの第k番目の粒子について推定された垂直変位を、vy[k]と表記する。以下では、数式において文字の上に記載される記号(例えば、^)は、その文字の直前に記載される。
図3は、第(t+1)フレームの各メッシュにおける個体の度数の推定値(予測値)の算出法の例を示す図である。図3に示された算出法を実行するによって、推定部11は、第(t+1)フレームの各メッシュにおける個体の度数の推定値^fq(x,y,t+1)を算出する。
変位ベクトルvx,t及びvy,tを用いて算出された度数の推定値^fq(x,y,t+1)を要素とする配列^Fq(t+1,vx,t,vy,t)は、式(4)のように表わされる。
ここで、vx,tは、Kq個の要素からなる配列である。vx,t[k](k=0,…,Kq−1)は、配列vx,tの第k要素であり、第k番目の粒子の水平方向の変位を表す。vy,tは、Kq個の要素からなる配列の第k要素である。vy,t[k](k=0,…,Kq−1)は、配列vx,tの第k要素であり、第k番目の粒子の垂直方向の変位を表す。以下、vx,t及びvy,tの列を「変位ベクトル列」という。
推定部11は、要素k=0から要素Kq−1までの要素について、vx,t[k]=0、かつ、vy,t[k]=0である場合、fq(Ψx[k],Ψy[k],t)を、^fq(Ψx[k],Ψy[k],t+1)に設定する。
推定部11は、要素k=0から要素Kq−1までの要素について、vx,t[k]≠0、又は、vy,t[k]≠0である場合、fq(Ψx[k],Ψy[k],t)−1を、^fq(Ψx[k],Ψy[k],t+1)に設定する。また、推定部11は、fq(Ψx[k]+vx,t[k],Ψy[k]+vy,t[k],t)+1を、^fq(Ψx[k]+vx,t[k],Ψy[k]+vy,t[k],t+1)に設定する。
(変位ベクトルの推定)
以下、変位ベクトル列vx,t及びvy,tによって得られる度数の推定値(予測値)^Fq(t+1,vx,t,vy,t)を、「第(t+1)フレームにおける予測度数」という。以下、第(t+1)フレームにおける度数と第(t+1)フレームにおける予測度数との誤差を、「第(t+1)フレームにおける予測誤差」という。
以下、変位ベクトル列vx,t及びvy,tによって得られる度数の推定値(予測値)^Fq(t+1,vx,t,vy,t)を、「第(t+1)フレームにおける予測度数」という。以下、第(t+1)フレームにおける度数と第(t+1)フレームにおける予測度数との誤差を、「第(t+1)フレームにおける予測誤差」という。
推定部11は、第(t+1)フレームにおける予測誤差(乖離度)を最小化する変位ベクトル列v* x,t及びv* y,tを、式(5)のように推定する。
図4は、変位ベクトルの推定手順の例を示すフローチャートである。推定部11は、以下に示すステップS101からステップS106までの手順に従い、変位ベクトルを推定する。
推定部11は、複数の変位ベクトル列(個体の流量の候補)を生成する。生成される変位ベクトル列の本数は、Kq本である(ステップS101)。
推定部11は、予測誤差を変位ベクトル列ごとに評価する(ステップS102)。推定部11は、予測誤差が閾値を超えている変位ベクトル列を破棄する。推定部11は、例えば、予測誤差を降順に並べて、下位50%の変位ベクトル列を破棄する(ステップS103)。
推定部11は、破棄されずに残った変位ベクトル列に対して、変位ベクトル列の対を選択する。選択される変位ベクトル列の対の数は、ステップS103で破棄された変位ベクトルの本数の半分の数である。推定部11は、例えば、一様乱数によってランダムに2本の変位ベクトル列を選択する。選択された2本が同じ変位ベクトル列であった場合、推定部11は、選択処理をやり直す。
推定部11は、対の変位ベクトル列の間で粒子を組み替えることによって、2本の変位ベクトルを新たに生成する。推定部11は、新たに生成された変位ベクトル列と破棄されずに残った変位ベクトル列との総和が、ステップS101で生成された変位ベクトル列の総和と等しくなるまで、変位ベクトルの新たな生成を繰り返す。すなわち、推定部11は、評価結果に基づいて、Kq本の変位ベクトル列を新たに生成する(ステップS104)。
推定部11は、所定の確率に基づいて、変位ベクトル列内の変位ベクトル列の粒子を選択する。推定部11は、選択された粒子の変位ベクトルを、乱数に基づいて更新する。粒子が選択される確率は、パラメータとして外部から推定部11に与えられる(ステップS105)。
推定部11は、ステップS102からステップS106までの処理を、生成された変位ベクトル列ごとの度数の予測誤差の最小値が収束するまで、変位ベクトル列の推定処理を反復する。すなわち、推定部11は、ステップS105で得られた予測誤差の最小値をその直前の反復処理において得られた予測誤差の最小値とを比較し、これらの最小値の差が所定閾値以下となるまで、推定処理を反復する(ステップS106)。
次に、選択部12について説明する。
以下、予測誤差が最小である個体を「最良の個体」という。以下、最良の個体の残差平方和(SSE: Sum of Squared Errors)と同一の残差平方和となる個体を、「最良個体集合」という。
以下、予測誤差が最小である個体を「最良の個体」という。以下、最良の個体の残差平方和(SSE: Sum of Squared Errors)と同一の残差平方和となる個体を、「最良個体集合」という。
(個体間の時間予測誤差を最小化する個体の選択)
選択部12は、時刻(1≦t)において第k要素(第k番目の個体)を選択した場合、予測誤差の累積和の最小値を、式(6)のように算出する。
選択部12は、時刻(1≦t)において第k要素(第k番目の個体)を選択した場合、予測誤差の累積和の最小値を、式(6)のように算出する。
ここで、E[t,k’,k]は、時刻tにおける最良個体集合の第k’番目の個体に基づいて、時刻(t+1)における最良個体集合の第k番目の個体となる個体が予測された際の予測誤差を表す。予測誤差E[t,k’,k]は、記憶部13に記憶されてもよい。選択部12は、予測誤差E[t,k’,k]を、式(7)及び式(8)のように算出する。
以下、時刻tにおける最良個体集合の第k番目の個体を表す第i番目の粒子を、s[t,k,i]と表記する。以下、時刻tにおける最良個体集合の第k番目の個体を表す第i番目の粒子の座標を、p[t,k,i]と表記する。選択部12は、座標p[t,k,i]に位置する1個以上の粒子s[t,k,i]のインデックスの集合Γ[t,k,p]を、記憶部13に記録する。
以下、p[t,k,i]+(s[t,k,i]の座標)を、「p[t,k,i]+s[t,k,i]」と表記する。以下、時刻(t+1)において座標(p[t,k,i]+s[t,k,i])に位置する粒子を、s[t+1,j]と表記する。ここで、jは、座標(p[t,k,i]+s[t,k,i])に位置する粒子のインデックスであり、参照テーブルΓ[t+1,k,p[t,k,i]+s[t,k,i]]に格納されるインデックスの一つ(j∈Γ[t+1,k,p[t,k,i]+s[t,k,i]])を示す。
選択部12は、時刻tにおける最良個体集合の第k’番目の個体の第i番目の粒子に基づいて、時刻(t+1)における最良個体集合の第k番目の個体となる個体が予測された際の予測誤差を、式(7)のように算出する。
ここで、||p||1は、変位ベクトルの第k要素ごとの絶対値の総和を示す。e(t,k’,k,i)は、全ての0≦t≦T−1と、0≦k≦K(t)≦1と、0≦i≦I(t,k)−1とについて算出可能である。なお、要素数及び粒子数は、時間に応じて一定ではない。このため、要素数はK(t)と表記される。粒子数はI(t,k)と表記される。
予測誤差E[t,k’,k]は、第k要素の全ての粒子についての総和(累積和)であり、式(8)のように表される。
選択部12は、予測誤差の累積和を最小化する第k’要素を、B[t,k]として記憶部13に記録する。なお、時刻t=0である場合、式(9)が成り立つ。
選択部12は、予測誤差を時間の順に時刻ごとに累積する。すなわち、選択部12は、時刻t=0から時刻(T−1)までについて、式(8)を算出する。選択部12は、時刻(T−1)における予測誤差の累積和の最小値を、式(10)のように算出する。
選択部12は、時刻(T−1)における予測誤差の累積和を最小化する第(k* T−1)要素のインデックスを、時刻(T−1)における最適な要素(最良の個体)のインデックスとして、式(11)のように算出する。
選択部12は、個体を時間の逆順に時刻ごとに選択してもよい。すなわち、選択部12は、k* T−2=B[T−1,k* T−1]と、k* T−3=B[T−2,k* T−2]と、k* 0=B[1,k* 1]との順に、各時刻における最適な要素のインデックスを算出する。このようにして、選択部12は、最良の個体(予測誤差が最小である個体)を選択する。選択された最良の個体の数は、個体の流量を表す。
図5は、時間方向の予測誤差を最小化する個体の選択方法の例を示す図である。また、図6は、時間方向の予測誤差を最小化する個体の選択手順の例を示すフローチャートである。推定部11は、上記「変位ベクトルの推定」に記載の処理に基づいて、粒子ごとの変位べを推定する。選択部12は、推定結果に基づいて、図5及び図6に示すように最良個体集合を同定する。
選択部12は、時刻t=0から時刻(T−1)までの時刻について、ステップS202からステップS204までの処理を繰り返す(ステップS201)。選択部12は、要素k=0から要素(K(t)−1)までの要素について、ステップS203からステップS204までの処理を繰り返す(ステップS202)。選択部12は、要素k’=0から要素(K(t−1)−1)までの要素について、ステップS204の処理を繰り返す(ステップS203)。
選択部12は、時刻tにおける最良個体集合の第k’番目の個体を用いて、時刻(t+1)における最良個体集合の第k番目の個体となる個体を予測した際の予測誤差を、予測誤差E[t,k’,k]に格納する(ステップS204)。
選択部12は、要素k=0から要素(K(0)−1)まで、ステップS206の処理を繰り返す(ステップS205)。選択部12は、t=0における累積誤差和を、式(9)のように零値に設定する(ステップS206)。
選択部12は、時刻t=0から時刻(T−1)までの時刻について、ステップS208からステップS210までの処理を繰り返す。選択部12は、時刻t=0から時刻(T−1)までの時刻について、ステップS208からステップS211までの処理を繰り返してもよい(ステップS207)。選択部12は、要素k=0から要素(K(t)−1)までの要素について、ステップS209からステップS210までの処理を繰り返す(ステップS208)。
選択部12は、時刻(1≦t)について、式(6)に示されているように、要素kを選択した場合の予測誤差の累積和の最小値を算出する(ステップS209)。
選択部12は、予測誤差の累積和の最小化を実現した要素k’を、式(12)に示されているように、B[t,k]として記憶部13に記録する(ステップS210)。
選択部12は、時刻(T−1)における予測誤差の累積和を最小化する第(k* T−1)要素のインデックスを、時刻(T−1)における最適な要素(最良の個体)のインデックスとして、式(11)のように算出する(ステップS211)。
選択部12は、時刻(T−1)から時刻t=1までの時刻について、ステップS213の処理を繰り返す(ステップS212)。選択部12は、k* t−1=B[t,k* t]のように、各時刻における最適な要素のインデックス(k* t−1)を算出する(ステップS213)。
以上のように、実施形態の推定装置1は、推定部11と、選択部12とを備える。推定部11は、時系列データに対して、度数の時間変化に基づいて予測された度数の予測誤差が閾値以下となるように、空間における個体の変位ベクトルを推定する。この時系列データは、1以上の個体が移動することで個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの個体の度数を含むデータである。選択部12は、推定された変位ベクトルに関する個体のうちから、複数の時刻における予測誤差の累積和を最小化する個体を選択する。選択部12は、予測誤差を時間の順に時刻ごとに累積し、個体を時間の逆順に時刻ごとに選択してもよい。
これにより、推定装置1は、空間情報データにおける個体の流量を推定する効率を向上させることが可能である。また、推定装置1は、予測に用いられる流量の符号量を低減することが可能となる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
上述した実施形態における推定装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
本発明は、時系列データの時間方向の相関を表す流量を推定する装置に適用可能である。
1…推定装置、10…生成部、11…推定部、12…選択部、13…記憶部
Claims (5)
- 推定装置が実行する推定方法であって、
1以上の個体が移動することで前記個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの前記個体の度数を含む時系列データに対して、前記度数の時間変化に基づいて予測された前記度数の予測誤差が閾値以下となるように、前記空間における前記個体の変位ベクトルを推定するステップと、
推定された前記変位ベクトルに関する前記個体のうちから、複数の時刻における前記予測誤差の累積和を最小化する前記個体を選択するステップと
を有する推定方法。 - 前記選択するステップでは、前記予測誤差を時間の順に時刻ごとに累積し、前記個体を時間の逆順に時刻ごとに選択する、
請求項1に記載の推定方法。 - 1以上の個体が移動することで前記個体の流れが生じる空間に定められた領域ごとの前記個体の度数を含む時系列データに対して、前記度数の時間変化に基づいて予測された前記度数の予測誤差が閾値以下となるように、前記空間における前記個体の変位ベクトルを推定する推定部と、
推定された前記変位ベクトルに関する前記個体のうちから、複数の時刻における前記予測誤差の累積和を最小化する前記個体を選択する選択部と
を備える推定装置。 - 前記選択部は、前記予測誤差を時間の順に時刻ごとに累積し、前記個体を時間の逆順に時刻ごとに選択する、
請求項3に記載の推定装置。 - 請求項3又は請求項4に記載の推定装置としてコンピュータを機能させるための推定プログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018119044A JP2019220087A (ja) | 2018-06-22 | 2018-06-22 | 推定方法、推定装置及び推定プログラム |
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