JP2019220085A - フィラーの体積を算出する方法、システム及びプログラム - Google Patents

フィラーの体積を算出する方法、システム及びプログラム Download PDF

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【課題】複数のフィラー粒子を有するフィラーの体積を算出可能な方法を提供する。【解決手段】フィラーの体積を算出する方法は、予め設定された結合相互作用U0により複数のフィラー粒子10が結合された複数のフィラー1と、フィラー粒子10と混ざり合うように非結合相互作用U2,U3が設定された複数の添加粒子2と、を有する混合モデルM3を、添加粒子2の数を異ならせて複数生成するステップST2と、各々の混合モデルM3について所定温度T及び所定圧力Pを含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルM3の体積を算出するステップST3と、混合モデルM3の体積と添加粒子2の数との関係を近似直線に近似するステップST4と、近似直線から得られる添加粒子2の数が0のときの混合モデルM3の体積を、複数のフィラー1の体積として算出するステップST5と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、複数のフィラー粒子で構成されるフィラーの体積を算出する方法、システム及びプログラムに関する。
産業用ゴムにおいては、カーボンブラックやシリカなどの充填剤であるフィラーをゴムに混合することにより、力学特性を用途に応じて調節する。フィラーを充填したゴムにおけるフィラーの充填量は、配合物(フィラーを充填したゴム)における純物質(ゴム)に基づくフィラーの体積比(フィラー体積分率)で定義されることが多い。現実世界では、フィラーの密度が既知であることから重量からフィラーの体積を求めることができ、体積が変化することはない。ゴムの体積も同様に求めることができるため、配合物の体積分率を厳密に求めることができる。
分子シミュレーションにおいては、生成したモデルが現実世界の物質を適切に再現できているかを検証する際に、フィラーの体積分率が必要となる。しかし、分子シミュレーションにおいては、フィラーとゴムとを混合させてモデルを生成することができるが、フィラーの体積を求める手法が提案されていない。
上記に関して直接関連があるとは言えないが、参考として、特許文献1には、電子線透過画像を用いて体積分率を算出するとの記載がある。
特開2015−94750号公報
1つのフィラーの体積を単純な手法で計算することは、難しい又は不可能であると発明者は考えている。
例えば、1つのフィラーに関し、図6に示すように、1つのフィラー1は、複数のフィラー粒子10で構成される。各々のフィラー粒子10には相互作用が設定されているので、各々のフィラー粒子10の座標を中心とする一定範囲内(例えば球内)がフィラー1の体積である、と単純に計算できるわけではない。一例として、複数のフィラー粒子10の相互作用によって同図における領域Ar1に他の粒子が侵入できない場合には、当該領域Ar1はフィラー1の体積に含めると考えることができる。また、図中の領域Ar2は、領域Ar1とフィラー粒子10との距離が同じであるものの、他の粒子の侵入が許容される場合には、当該領域Ar2はフィラーの体積に含めないと考えることができる。
例えば、複数のフィラーに関し、図6に示すように、フィラー1の形状が球のような対象形状ではなく非対称形状である場合には、複数のフィラー同士の立体障害(ひっかかり)に応じて、複数のフィラー全体の体積のバラツキが非常に大きくなる。また、図7に示すように、複数のフィラーの配置が変化して膨張及び収縮し、体積が定まらずに変化してしまう。また、複数のフィラーの配置変化に伴って圧力計算に直接反映されるため、圧力が変化してしまう。これらの体積変化及び圧力変化により、数値計算が不安定となる。すなわち、予め定めた温度及び体積において、フィラーの体積を算出することが単純な方法では不可能である。
本発明は、予め定められた温度及び圧力において、複数のフィラー粒子を有するフィラーの体積を算出可能な方法、システム及びプログラムを提供することである。
本発明のフィラーの体積を算出する方法は、
1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
予め設定された結合相互作用により複数のフィラー粒子が結合された複数のフィラーと、前記フィラー粒子と混ざり合うように非結合相互作用が設定された複数の添加粒子と、を有する混合モデルを、前記添加粒子の数を異ならせて複数生成するステップと、
各々の混合モデルについて所定温度及び所定圧力を含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルの体積を算出するステップと、
前記混合モデルの体積と前記添加粒子の数との関係を近似直線に近似するステップと、
前記近似直線から得られる前記添加粒子の数が0のときの前記混合モデルの体積を、前記複数のフィラーの体積として算出するステップと、
を含む。
このようにすれば、添加粒子に設定された非結合相互作用がフィラー粒子と混ざり合うように設定されているので、フィラー粒子同士の間の隙間を添加粒子が埋め、混合モデルすなわち複数のフィラーの膨張及び収縮が抑制又は防止され、圧力及び体積のバラツキが防止され又は著しく抑制することができる。
複数のフィラーだけが系に存在する場合には、フィラー粒子同士の間に空間が存在するので、系全体の体積をそのままフィラーの体積とすることができない。しかし、このような混合モデルであれば、フィラー粒子同士の間の隙間を添加粒子が埋めているので、混合モデルの系全体の体積が、フィラー及び添加粒子の体積の合計値を表すことになる。よって、添加粒子の数が異なる複数の混合モデルの体積に基づき、複数のフィラーの体積を算出することが可能となる。
フィラーの体積を算出するシステムを示すブロック図。 上記システムが実行する処理ルーチンを示すフローチャート。 154個のフィラー粒子を結合して楕円体状に形成したフィラーを40個配置した様子を示す図。 154個のフィラー粒子が結合されたフィラーを40個有し、添加粒子を3万個有する混合モデルを示す図。 混合モデルの体積と添加粒子の数との関係を近似した近似直線を示す図。 複数のフィラー粒子で構成される1つのフィラーを示す図。 複数のフィラーの配置変化により体積及び圧力が変動することを示す図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
[フィラーの体積を算出するシステム]
本実施形態のシステム3は、図7に示すように、複数のフィラー粒子10が結合相互作用Uによって結合されたフィラー1の体積を算出する。
図1に示すように、システム3は、初期設定部30と、混合モデル生成部31と、混合モデル体積算出部32と、近似部33と、フィラー体積算出部34と、を有する。これら各部30〜33は、CPU、メモリ、各種インターフェイス等を備えたパソコン等の情報処理装置において予め記憶されている図2に示す処理ルーチンをCPUが実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。
図1に示す初期設定部30は、キーボードやマウス等の既知の操作部を介してユーザからの操作を受け付け、解析対象となるフィラーモデル及び添加粒子モデルに関するデータの設定、分子動力学計算に必要な解析条件などの各種設定を実行し、これら設定値をメモリに記憶する。図1に示すように、メモリには、フィラーモデルデータM1、添加粒子モデルデータM2が記憶されている。フィラーモデルデータM1は、図7に示すように、複数のフィラー粒子10が結合相互作用Uによって結合された1つのフィラーを表すモデルデータである。フィラーモデルデータM1は、フィラー1を構成する各々のフィラー粒子10の座標と、結合された関係にあるフィラー粒子10同士の間に作用する結合相互作用Uと、フィラー粒子10同士の間に作用する非結合相互作用Uと、(本明細書では区別のために第1非結合相互作用Uと表記する)を有する。本実施形態では、図3に示すように、154個のフィラー粒子10を結合して楕円体状に形成したフィラー1を用いている。図3は、フィラー1が40個配置した様子を示す図である。図中にて黒の球がフィラー粒子10を示している。フィラー粒子10同士の間に作用する結合相互作用Uは、FENE−LJ(レナードジョーンズ)が設定されている。フィラー粒子10同士の間に作用する非結合相互作用Uには、WCA(斥力のみのLJポテンシャル)が設定されている。勿論、これは一例であって、その他の設定が可能である。添加粒子モデルデータM2は、混合モデルM3を生成するために用いる粒子に関するデータである。
図1に示す混合モデル生成部31は、図4に示すように、複数のフィラー1と複数の添加粒子2とを有する混合モデルM3を、添加粒子2の数を異ならせて複数生成する。添加粒子2は、フィラー1を溶解させる溶媒としての機能が発現するように、複数のフィラー1と混ざり合うように非結合相互作用U,Uが設定されている。添加粒子2に関連する非結合相互作用には、添加粒子2同士に作用する非結合相互作用U(区別のために第2非結合相互作用Uと表記する)と、フィラー粒子10と添加粒子2との間に作用する非結合相互作用U(区別のために第3非結合相互作用Uと表記する)と、がある。本実施形態では、第1非結合相互作用U、第2非結合相互作用U、及び、第3非結合相互作用Uは、全て同一であり、WCA(斥力のみのLJポテンシャル)である。もちろん、添加粒子2がフィラー粒子10と混ざり合うのであれば、第1〜第3非結合相互作用は、これに限定されず、種々設定可能である。
図4は、154個のフィラー粒子10が結合されたフィラー1を40個有し、添加粒子2を3万個有する混合モデルM3を示す図である。図中にて黒の球がフィラー粒子10を示し、グレーの球が添加粒子2を示している。本実施形態では、混合モデル生成部31は、図5に示すように、8つの混合モデルM3を生成しているが、これに限定されない。例えば、混合モデル生成部31は、好ましくは2以上、更に好ましくは3つ以上の混合モデルM3を生成することが好ましい。
図1に示す混合モデル体積算出部32は、分子動力学計算実行部32aを有する。分子動力学計算実行部32aは、各々の混合モデルM3について所定温度T及び所定圧力Pを含む条件のもとで分子動力学計算を実行する。分子動力学計算実行部32aは、混合モデルM3の平衡化処理を実行する。平衡化処理では、混合モデルM3の体積がほぼ一定になる(体積変化が閾値以下になる)まで各分子の挙動を計算する。混合モデル体積算出部32は、平衡化後の各々の混合モデルM3の体積を算出する。体積の算出方法としては、混合モデルM3を構成する各粒子の座標に基づき、全ての粒子を含むように粒子を配置するための最小の立法体又は直方体の計算領域(セル)の体積を、混合モデルM3の体積とする。各々の混合モデルM3の体積を表すデータD1は、メモリに記憶される。
図1に示す近似部33は、図5に示すように、混合モデルM3の体積と添加粒子2の数との関係を近似直線に近似する。同図に示すように、x軸を添加粒子2の数とし、y軸を混合モデルM3の体積として、最小二乗法により近似直線y=ax+bに近似した。同図の例は、温度T=1.0、圧力4.85で平衡化した場合の混合モデルM3の体積と添加粒子2の数のプロットと、近似結果を示す。単位はLJ(レナードジョーンズ)単位である。同図に示すように、近似式はy=1.43933x+6521.86568であり、R=0.99997であった。Rは相関係数の二乗であり決定係数とよばれる。1.0に近いほど正確に近似できていることを示す。
図1に示すフィラー体積算出部34は、近似直線から得られる添加粒子2の数が0のときの混合モデルM3の体積を、複数のフィラー1の体積として算出する。図5に示すように、近似直線が定まっていれば、近似直線の延長上に添加粒子2の数が0のときの体積を算出できる。同図の例では、近似直線の式の切片の値「6521.86568」が40個のフィラー1の体積である。更に、フィラー体積算出部34は、複数(図5の例では40個)のフィラーの体積[6521.86568]とフィラー1の数[40個]とに基づき、フィラー1つあたりの体積を算出する。フィラー1つあたりの体積は、6521.86568/40=163.05である。
なお、本実施形態では、フィラー粒子10と添加粒子2とが混ざり合うように、第1非結合相互作用U、第2非結合相互作用U、及び、第3非結合相互作用Uは、全て同一である。これにより、いかなる温度及び圧力でも、フィラー粒子10と添加粒子2とが混ざり合うことになるが、非結合相互作用はこれに限定されない。例えば、第1非結合相互作用Uと第2非結合相互作用Uの差、第2非結合相互作用Uと第3非結合相互作用Uの差、及び、第1非結合相互作用Uと第3非結合相互作用Uの差が、それぞれ小さければ相分離を起こさずに混ざり合うことになる。すなわち、言い換えれば、UとUを定める相互作用パラメータの比が0.9以上1.1以下であり、かつUを定める相互作用パラメータがUとUを定める相互作用パラメータの間にあることが望ましい。例えば、相互作用パラメータとしては、相互作用の強さを表すεパラメータ、粒子サイズを表すσパラメータが挙げられる。εを例にすれば、εがUを定める相互作用パラメータの一つであり、εがUを定める相互作用パラメータの一つであり、εがUを定める相互作用パラメータの一つであるとすれば、0.9≦ε/ε≦1.1が成立し、ε≦εの場合はε≦ε≦εが成立し、ε<εの場合はε≦ε≦εが成立する。
[フィラーの体積を算出する方法]
図1に示すシステム3を用いて、フィラー1の体積を算出する方法について、図2を用いて説明する。
まず、ステップST1において、初期設定部30は、解析対象となるフィラーモデルデータM1、添加粒子モデルデータM2、各種モデルの相互作用、分子動力学計算に必要な解析条件(温度、圧力など)などの各種設定を行い、これらの設定値をメモリに記憶する。
次のステップST2において、混合モデル生成部31は、結合相互作用Uにより複数のフィラー粒子10が結合された複数のフィラー1と、フィラー粒子10と混ざり合うように非結合相互作用U2,Uが設定された複数の添加粒子2と、を有する混合モデルM3を、添加粒子2の数を異ならせて複数生成する。
次のステップST3において、混合モデル体積算出部32は、各々の混合モデルM3について所定温度T及び所定圧力Pを含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルM3の体積を算出する。
次のステップST4において、近似部33は、混合モデルM3の体積と添加粒子2の数との関係を近似直線に近似する。
次のステップST5において、フィラー体積算出部34は、近似直線から得られる添加粒子2の数が0のときの混合モデルM3の体積を、複数のフィラー1の体積として算出する。
次のステップST6において、フィラー体積算出部34は、複数のフィラー1の体積とフィラー1の数とに基づき、フィラー1つあたりの体積を算出する。
以上のように、本実施形態のフィラーの体積を算出する方法は、
1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
予め設定された結合相互作用Uにより複数のフィラー粒子10が結合された複数のフィラー1と、フィラー粒子10と混ざり合うように非結合相互作用U,Uが設定された複数の添加粒子2と、を有する混合モデルM3を、添加粒子2の数を異ならせて複数生成するステップST2と、
各々の混合モデルM3について所定温度T及び所定圧力Pを含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルM3の体積を算出するステップST3と、
混合モデルM3の体積と添加粒子2の数との関係を近似直線に近似するステップST4と、
近似直線から得られる添加粒子2の数が0のときの混合モデルM3の体積を、複数のフィラー1の体積として算出するステップST5と、
を含む。
本実施形態のフィラーの体積を算出するシステム3は、
予め設定された結合相互作用Uにより複数のフィラー粒子10が結合された複数のフィラー1と、フィラー粒子10と混ざり合うように非結合相互作用U,Uが設定された複数の添加粒子2と、を有する混合モデルM3を、添加粒子2の数を異ならせて複数生成する混合モデル生成部31と、
各々の混合モデルM3について所定温度T及び所定圧力Pを含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルM3の体積を算出する混合モデル体積算出部32と、
混合モデルM3の体積と添加粒子2の数との関係を近似直線に近似する近似部33と、
近似直線から得られる添加粒子2の数が0のときの混合モデルM3の体積を、複数のフィラー1の体積として算出するフィラー体積算出部34と、
を備える。
このようにすれば、添加粒子2に設定された非結合相互作用U,Uがフィラー粒子10と混ざり合うように設定されているので、フィラー粒子10同士の間の隙間を添加粒子2が埋め、混合モデルM3すなわち複数のフィラー1の膨張及び収縮が抑制又は防止され、圧力及び体積のバラツキが防止され又は著しく抑制することができる。
図3及び図7に示すように、複数のフィラー1だけが系に存在する場合には、フィラー粒子10同士の間に空間が存在するので、系全体の体積をそのままフィラーの体積とすることができない。しかし、このような混合モデルM3であれば、フィラー粒子10同士の間の隙間を添加粒子2が埋めているので、混合モデルM3の系全体の体積が、フィラー1及び添加粒子2の体積の合計値を表すことになる。よって、添加粒子2の数が異なる複数の混合モデルM3の体積に基づき、複数のフィラー1の体積を算出することが可能となる。
本実施形態の方法は、複数のフィラー1の体積とフィラー1の数とに基づき、フィラー1つあたりの体積を算出するステップST6と、を含む。
本実施形態のシステム3において、フィラー体積算出部34は、複数のフィラー1の体積とフィラー1の数とに基づき、フィラー1つあたりの体積を算出する。
このようにすれば、フィラー1つあたりの体積を算出可能となる。
本実施形態の方法及びシステム3において、フィラー粒子10同士の間に作用する第1非結合相互作用U、添加粒子2同士の間に作用する第2非結合相互作用U、及び、フィラー粒子10と添加粒子2の間に作用する第3非結合相互作用Uが設定されており、第1非結合相互作用Uと第2非結合相互作用Uの差、第2非結合相互作用Uと第3非結合相互作用Uの差、及び、第1非結合相互作用Uと第3非結合相互作用Uの差は、0又は所定の大きさ以下である。
このように非結合相互作用U,U,Uを設定すれば、フィラー粒子10と添加粒子2とが混ざり合いやすいので、フィラー粒子10同士の間の隙間を添加粒子2が埋め、混合モデルM3すなわち複数のフィラー1の膨張及び収縮が抑制又は防止され、圧力及び体積のバラツキが防止され又は著しく抑制することができる。
本実施形態の方法及びシステム3において、第1非結合相互作用U、第2非結合相互作用U、及び、第3非結合相互作用Uは、全て同一である。
このようにすれば、いかなる温度及び圧力でも、フィラー粒子と添加粒子とが混ざり合うので、いかなる温度及び圧力でもフィラーの体積を算出可能である。
本実施形態に係るプログラムは、上記方法をコンピュータに実行させるプログラムである。このプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、図1に示す各部30〜34は、所定プログラムをコンピュータのCPUで実行することで実現しているが、各部を専用回路で構成してもよい。また、本実施形態では1つのコンピュータにおけるプロセッサが各部30〜34を実装しているが、少なくとも1又は複数のプロセッサに分散して実装してもよい。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…フィラー
10…フィラー粒子
2…添加粒子
3…システム
31…混合モデル生成部
32…混合モデル体積算出部
33…近似部
34…フィラー体積算出部
…結合相互作用
…第1非結合相互作用
…第2非結合相互作用
…第3非結合相互作用
P…所定圧力
T…所定温度
M3…混合モデル

Claims (9)

  1. 1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
    予め設定された結合相互作用により複数のフィラー粒子が結合された複数のフィラーと、前記フィラー粒子と混ざり合うように非結合相互作用が設定された複数の添加粒子と、を有する混合モデルを、前記添加粒子の数を異ならせて複数生成するステップと、
    各々の混合モデルについて所定温度及び所定圧力を含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルの体積を算出するステップと、
    前記混合モデルの体積と前記添加粒子の数との関係を近似直線に近似するステップと、
    前記近似直線から得られる前記添加粒子の数が0のときの前記混合モデルの体積を、前記複数のフィラーの体積として算出するステップと、
    を含む、フィラーの体積を算出する方法。
  2. 前記複数のフィラーの体積と前記フィラーの数とに基づき、前記フィラー1つあたりの体積を算出するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フィラー粒子同士の間に作用する第1非結合相互作用、前記添加粒子同士の間に作用する第2非結合相互作用、及び、前記フィラー粒子と前記添加粒子の間に作用する第3非結合相互作用が設定されており、
    前記第1非結合相互作用と前記第2非結合相互作用の差、前記第2非結合相互作用と前記第3非結合相互作用の差、及び、前記第1非結合相互作用と前記第3非結合相互作用の差は、0又は所定の大きさ以下である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1非結合相互作用、前記第2非結合相互作用、及び、前記第3非結合相互作用は、全て同一である、請求項3に記載の方法。
  5. 予め設定された結合相互作用により複数のフィラー粒子が結合された複数のフィラーと、前記フィラー粒子と混ざり合うように非結合相互作用が設定された複数の添加粒子と、を有する混合モデルを、前記添加粒子の数を異ならせて複数生成する混合モデル生成部と、
    各々の混合モデルについて所定温度及び所定圧力を含む条件のもとで分子動力学計算により平衡化し、平衡化後の各々の混合モデルの体積を算出する混合モデル体積算出部と、
    前記混合モデルの体積と前記添加粒子の数との関係を近似直線に近似する近似部と、
    前記近似直線から得られる前記添加粒子の数が0のときの前記混合モデルの体積を、前記複数のフィラーの体積として算出するフィラー体積算出部と、
    を備える、フィラーの体積を算出するシステム。
  6. 前記フィラー体積算出部は、前記複数のフィラーの体積と前記フィラーの数とに基づき、前記フィラー1つあたりの体積を算出する、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記フィラー粒子同士の間に作用する第1非結合相互作用、前記添加粒子同士の間に作用する第2非結合相互作用、及び、前記フィラー粒子と前記添加粒子の間に作用する第3非結合相互作用が設定されており、
    前記第1非結合相互作用と前記第2非結合相互作用の差、前記第2非結合相互作用と前記第3非結合相互作用の差、及び、前記第1非結合相互作用と前記第3非結合相互作用の差は、0又は所定の大きさ以下である、請求項5又は6に記載のシステム。
  8. 前記第1非結合相互作用、前記第2非結合相互作用、及び、前記第3非結合相互作用は、全て同一である、請求項7に記載のシステム。
  9. 請求項1〜4に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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