JP2019215661A - 画質調整システムおよび画質調整方法 - Google Patents

画質調整システムおよび画質調整方法 Download PDF

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Tetsuo Tanaka
哲夫 田中
貴光 荒井
Takamitsu Arai
貴光 荒井
尚洋 吉村
Naohiro Yoshimura
尚洋 吉村
優実 三宅
Yumi Miyake
優実 三宅
藤井 博文
Hirobumi Fujii
博文 藤井
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Abstract

【課題】カメラの撮像画像に現れる移動体の画質を適応的に調整し、その移動体の認識精度の劣化を抑制する。【解決手段】画質調整システムは、太陽光等の外光の当たる第1エリアと前記外光の当たらない第2エリアとを含む撮像エリアを撮像する撮像部と、撮像された前記撮像エリアの撮像画像に対し、前記第1エリアと前記第2エリアとの間を跨って移動する移動体を検知するための対象検知領域の指定を受け付ける入力部と、前記撮像画像中の指定された前記対象検知領域の画像から、前記移動体の画像を取り除いた画像における画素値の出現頻度に基づいて、前記対象検知領域の画像を構成する画素の画素値を変換した出力値を前記画素ごとに演算する画像処理部とを備える。【選択図】図2

Description

本開示は、カメラの撮像により得られた画像の画質を調整する画質調整システムおよび画質調整方法に関する。
特許文献1には、道路上に設置され通過車両のカラー画像を出力するカメラからの画像を入力し、その画像データの中からボンネット等の車両の塗色を判定するための判別エリアを抽出し、その抽出された判別エリアの色名を判定することで、通過車両の塗色を判別する車色判別装置が開示されている。
特開2000−222673号公報
カメラの撮像エリア内(例えば、道路または交差点)に、太陽光等の外光が当たる日向部分とそのような外光が当たらない日陰部分とが併存することがある。この場合、カメラにより時間的に連続的に撮像される撮像画像のフレーム間において、カメラの被写体として同一の車両(例えば白色の車両)であっても、その車両がカメラの撮像画像の日向部分に位置する時と日陰部分に位置する時とにおいて車両の画像における明るさが異なる。従って、カメラの撮像画像を解析する後段の装置(例えば、カメラとネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ装置)において、本来同一であるはずの車両(例えば白色の車両)であるにも拘わらず、日向部分に映る車両と日陰部分に映る車両とが異なる車両であると誤認識される可能性があった。なお、特許文献1の構成を用いても、上述した日向部分と日陰部分とが併存する道路等で時間的に連続的に撮像される撮像画像において、通過車両(例えば白色の車両)のボンネット等の判別エリアの明るさが日向部分と日陰部分とで異なるとして、異なる車両であると誤認識される可能性がある。このため、依然として上述した誤認識の課題に対する技術的対策は教示されていない。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、太陽光等の外光が当たる日向部分とそのような外光が当たらない日陰部分とが併存するエリアがカメラの撮像可能な画角内に含まれ、車両等の移動体が日向部分と日陰部分とを跨って移動した場合に、カメラの撮像画像に現れる移動体の画質を適応的に調整し、その移動体の認識精度の劣化を抑制する画質調整システムおよび画質調整方法を提供することを目的とする。
本開示は、太陽光等の外光の当たる第1エリアと前記外光の当たらない第2エリアとを含む撮像エリアを撮像する撮像部と、撮像された前記撮像エリアの撮像画像に対し、前記第1エリアと前記第2エリアとの間を跨って移動する移動体を検知するための対象検知領域の指定を受け付ける入力部と、前記撮像画像中の指定された前記対象検知領域の画像から、前記移動体の画像を取り除いた画像における画素値の出現頻度に基づいて、前記対象検知領域の画像を構成する画素の画素値を変換するためのパラメータを演算する画像処理部と、を備える、画質調整システムを提供する。
また、本開示は、撮像部を有する画質調整システムにおける画質調整方法であって、前記撮像部により、太陽光等の外光の当たる第1エリアと前記外光の当たらない第2エリアとを含む撮像エリアを撮像するステップと、撮像された前記撮像エリアの撮像画像に対し、前記第1エリアと前記第2エリアとの間を跨って移動する移動体を検知するための対象検知領域の指定を受け付けるステップと、前記撮像画像中の指定された前記対象検知領域の画像から、前記移動体の画像を取り除いた画像における画素値の出現頻度に基づいて、前記対象検知領域の画像を構成する画素の画素値を変換するパラメータを演算するステップと、を有する、画質調整方法を提供する。
本開示によれば、太陽光等の外光が当たる日向部分とそのような外光が当たらない日陰部分とが併存するエリアがカメラの撮像可能な画角内に含まれ、車両等の移動体が日向部分と日陰部分とを跨って移動した場合や、太陽光等の外光が当たる日向部分とそのような外光が当たらない日陰部分とが併存せず、車両等の移動体が日向部分と日陰部分とを跨って移動しない場合(つまりカメラの撮像可能な画角内に日陰部分のみが存在し、車両等の移動体が日陰部分のみを移動する場合)など、時間の経過と共に太陽や雲の位置が変化し、日向の程度や日陰の程度が刻々と変化しても、カメラの撮像画像に現れる移動体の画質を適応的に調整でき、その移動体の認識精度の劣化を抑制できる。
実施の形態1に係る画質調整システムのシステム構成例を示す図 実施の形態1に係る監視カメラおよびサーバ装置の内部構成例を示すブロック図 日向部分と日陰部分とが併存する道路の撮像画像の解析時に起こり得る車両の誤認識の課題の説明図 日陰部分のみが存在する道路の撮像画像の説明図 図3に示す撮像画像に対応してユーザにより指定される車両検知領域の説明図 図4に示す撮像画像に対応してユーザにより指定される車両検知領域の説明図 図5に示す車両検知領域に対応する道路部分の画像の輝度値に応じた出現頻度を示すヒストグラムの一例を示す図 図6に示す車両検知領域に対応する道路部分の画像の輝度値に応じた出現頻度を示すヒストグラムの一例を示す図 図7に示すヒストグラムに対応する輝度変換曲線の一例を示す図 図8に示すヒストグラムに対応する輝度変換曲線の一例を示す図 コントラスト調整処理後の編集撮像画像の一例を示す図 実施の形態1に係る画質調整システムによる撮像画像の画素値の調整処理の動作手順を時系列に示すフローチャート
以下、添付図面を適宜参照しながら、本開示に係る画質調整システムおよび画質調整方法を具体的に開示した各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
以下では、実施の形態に係る画質調整システムを構成する監視カメラの撮像エリアとして、太陽光等の外光の当たる第1エリアの一例としての日向エリアと外光の当たらない第2エリアの一例としての日陰エリアとを含む道路ROD1(図1参照)を例示して説明する。なお、カメラの撮像エリアは、道路に限定されず、上述した日向エリアおよび日陰エリアを有する交差点でもよいし、日向エリアだけを有する道路および交差点でもよいし、日陰エリアだけを有する道路および交差点でもよい。
実施の形態1では、上述した日向エリアおよび日陰エリアを有する撮像エリアに移動体(例えば白色の車両CR1)が出現して日陰エリアから日向エリアに跨って移動する時に、監視カメラにより撮像された撮像画像の画質(例えば、撮像画像を構成する画素毎の輝度値)を調整する例を説明する。
図1は、実施の形態1に係る画質調整システム50のシステム構成例を示す図である。図2は、実施の形態1に係る監視カメラCAおよびサーバ装置20の内部構成例を示すブロック図である。図3は、日向部分AR2と日陰部分AR1とが併存する道路ROD1の撮像画像IMG1の解析時に起こり得る車両CR1の誤認識の課題の説明図である。図4は、日陰部分AR3のみが存在する道路ROD1の撮像画像IMG2の説明図である。なお、図2では、説明を分かり易くするために、ネットワークNW1の図示を省略している。
実施の形態1に係る画質調整システム50は、監視カメラCAと、サーバ装置20と、操作PC(Personal Computer)30とを含む構成である。監視カメラCAとサーバ装置20と操作PC30とは、それぞれネットワークNW1を介して通信可能に接続される。ネットワークNW1は、無線ネットワークまたは有線ネットワークである。無線ネットワークは、例えば無線LAN(Local Area Network)、無線WAN(Wide Area Network)、LTE(Long Term Evolution)等の第4世代移動通信システムまたは5G(第5世代移動通信システム)である。有線ネットワークは、例えばイントラネット又はインターネットである。
図1に示すように、監視カメラCAは、太陽光等の外光が当たる日向エリア(言い換えると、日向部分AR2)と太陽光等の外光が当たらない日陰エリア(言い換えると、日陰部分AR1)とを含む撮像エリア(例えば、道路ROD1)を撮像可能な位置に配置される。例えば、監視カメラCAは、道路ROD1の一端側に固定されたポールPL1から固定金具を介して取り付けられて配置され、道路ROD1を撮像するカメラ装置である。監視カメラCAは、撮像により得られた撮像映像のデータを、ネットワークNW1を介してサーバ装置20に繰り返して送信する。
ここで、図3および図4を参照して、日陰部分AR1に対応する日陰エリアと日向部分AR2に対応する日向エリアとを含む道路ROD1に白色の車両CR1が出現して日陰部分AR1から日向部分AR2に跨って移動する場合、監視カメラCAの撮像画像に現れる技術的な課題について説明する。図3では、道路ROD1を白色の車両CR1が日陰部分AR1から日向部分AR2に跨って移動する場合を想定して説明するが、白色の車両CR1が日向部分AR2から日陰部分AR1に跨って移動する場合も同様である。
図3では、説明を分かり易くするために、撮像画像IMG1には、日陰部分AR1(つまり、太陽光等の外光が樹木等に遮られて道路ROD1に当たらない日陰エリア)に白色の車両CR1が出現した時の撮像画像と、日向部分AR2(つまり、太陽光等の外光が道路ROD1に当たる日向エリア)に白色の車両CR1が出現した時の撮像画像とが重ねて示されている。言い換えると、監視カメラCAにより時間的に連続して撮像される2枚のフレーム間における車両CR1の移動の経過が分かるように、1枚のフレーム(つまり、撮像画像IMG1)に示されており、図5に示す撮像画像IMG1や図11に示す編集撮像画像IMG3においても同様である。
また図4においても同様に、撮像画像IMG2には、日陰部分AR3(つまり、太陽光等の外光が樹木等に遮られて道路ROD1に殆ど当たらない日陰エリア)の一端側に白色の車両CR1が出現した時の撮像画像と、同じ日陰部分AR3の他端側に白色の車両CR1が出現した時の撮像画像とが重ねて示されている。言い換えると、監視カメラCAにより時間的に連続して撮像される2枚のフレーム間における車両CR1の移動の経過が分かるように、1枚のフレーム(つまり、撮像画像IMG2)に示されており、図6に示す撮像画像IMG2においても同様である。
図3に示すように、同一の車両CR1が撮像画像IMG1の日陰部分AR1内に存在する時と日向部分AR2内に存在する時とでは、同一の車両CR1であっても、車両CR1の明るさが異なって映る。例えば、車両CR1が日陰部分AR1内に存在していると車両CR1は薄暗く(例えば、グレー色)に映り、車両CR1が日向部分AR2内に存在していると車両CR1は明るく(例えば、本来の車両CR1の車体の色(つまり、白色))映る。従って、車両CR1が日陰部分AR1内に存在する時の撮像画像と車両CR1が日向部分AR2内に存在する時の撮像画像とをサーバ装置20において解析する場合、そのサーバ装置20において、異なる車両CR1であると誤認識されてしまう。
サーバ装置20において異なる車両と誤って認識されてしまうと、例えば車両CR1が事件もしくは事故(以下、「事件等」という)を引き起こした事件等の被疑者もしくは犯人が乗車している逃走車両である場合、その車両CR1の存在を見逃してしまい、警察等の捜査を効率的に進めることが難しくなるという問題にもなりかねない。
そこで、実施の形態1に係る画質調整システム50は、日向部分AR2に対応する日向エリアおよび日陰部分AR1に対応する日陰エリアを有する撮像エリアに車両CR1が出現して日陰エリアから日向エリアに跨って移動する時、監視カメラCAにより撮像された撮像画像の画質(例えば、撮像画像を構成する画素毎の輝度値)を日向部分の輝度値と日陰部分の輝度値とのコントラストの程度に応じて調整する。これにより、画質調整システム50は、同一の被写体(例えば白色の車両CR1)を異なる被写体(例えば、グレーの車両および白色の車両のように明るさの異なる車両)に誤認識することを抑制できる。
また図4に示すように、同一の車両CR1が撮像画像IMG2の日陰部分AR3内に存在する時、同一の車両CR1の誤認識が発生する確率は、図3のケースに比べると低いと考えられる。しかし、同じ日陰部分AR3内でも、太陽が完全に雲に隠れてしまい、太陽光等の外光が弱くなり、撮像画像IMG2全体の撮像エリアが日陰になった場合や、外光の向き等によっては日陰の程度が場所によって異なる場合などが考えられる。つまり、同じ日陰部分AR3でも、全く外光が当たらない場所もあれば、少し外光が当たる場所があることが考えられる。
この点に着目し、実施の形態1に係る画質調整システム50は、日陰部分AR3に対応する日陰エリアである撮像エリアに車両CR1が出現して日陰エリア内を移動する時も、監視カメラCAにより撮像された撮像画像の画質(例えば、撮像画像を構成する画素毎の輝度値)を同様の(つまり、日向部分の輝度値と日陰部分の輝度値とのコントラストの程度に応じた)調整を行ってもよい。これにより、画質調整システム50は、時間の経過と共に太陽や雲の位置が変化し、日向の程度や日陰の程度が刻々と変化しても、同一の被写体(例えば白色の車両CR1)を異なる被写体(例えば、グレー車両および白色の車両のように明るさの異なる車両)に誤認識することを抑制できる。
サーバ装置20は、ネットワークNW1を介して、監視カメラCAから繰り返して送られる撮像映像のデータを受信して蓄積するコンピュータである。サーバ装置20は、その送られた撮像映像のデータと実施の形態1に係る画質調整システム50のユーザが使う操作PC30により指定された車両検知範囲(後述参照)の情報とを用いて、撮像映像を構成する撮像画像の画質を調整し、画質の調整によって編集撮像画像を生成する。編集撮像画像は、撮像画像の画質がサーバ装置20により調整された後に生成される撮像画像である(図11参照)。なお、サーバ装置20は、サーバ装置20自身で編集撮像画像を生成する代わりに、この画質の調整によって得られる出力値(後述参照)をパラメータとして監視カメラCAにフィードバックするように送信し、このパラメータを用いて監視カメラCAに対し、撮像映像のデータの画質を調整させることで編集撮像画像を生成させてもよい。
操作PC30は、実施の形態1に係る画質調整システム50のユーザにより使用されるコンピュータであり、ディスプレイDP1との間でデータもしくは情報の出力が可能に接続されている。操作PC30の構成は、通常のパーソナルコンピュータと同等であるため、説明を省略する。操作PC30は、ユーザの操作を受け付ける入力部(例えば、マウス、キーボード、タッチパッドもしくはタッチパネル(いずれも図示略))を有し、例えばディスプレイDP1に表示された撮像画像(図5または図6参照)に対して対象検知領域の一例としての車両検知領域USAR1(図5または図6参照)の指定を受け付ける。操作PC30は、車両検知領域USAR1の指定を受け付けると、その指定された車両検知領域USAR1の撮像画像中の位置(座標)を示す情報を取得してサーバ装置20に送信する。
なお、操作PC30とサーバ装置20とは、同一の施設(例えば警察署)内に設置されてもよく、この場合にはネットワークNW1を介して接続されるのでなくネットワークNW1とは異なるネットワーク(例えば警察署内の有線LAN)を介して接続されてもよい。または、図1に示す画質調整システム50において、操作PC30とサーバ装置20との両方が設けられず、操作PC30とサーバ装置20とが機能的に一体化したサーバ装置20(つまり、ユーザの操作をマウスもしくはキーボード等を介して直接に受け付け可能なコンピュータ)が設けられてもよい。
図2に示すように、監視カメラCAは、撮像部11と、画像入力部12と、メモリ13と、画質制御部14と、パラメータ受信部15と、送信部16とを含む構成である。画質制御部14は、露光調整部141と、色調整部142と、画質調整部143とを含む。画像入力部12と画質制御部14とは、プロセッサPRC1を用いて構成される。プロセッサPRC1は、例えばCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)もしくはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成される。つまり、監視カメラCAも、プロセッサPRC1とメモリ13との協働により所定の画像処理(例えば、撮像画像の画質調整処理)が実行されるコンピュータの一例である。なお、図2では図示を省略しているが、監視カメラCAは、画質制御部14の処理後の撮像画像もしくは撮像映像のデータを記録する記録部(例えばフラッシュメモリ)を有してよい。
撮像部11は、レンズ(図示略)と、イメージセンサ(図示略)と、露光制御部(図示略)を少なくとも有する。レンズは、監視カメラCAの外部からの入射光(例えば、撮像エリアである道路ROD1から入射される環境光)を入射して集光し、イメージセンサの撮像面に結像させる。イメージセンサは、例えばCCD(Charged-Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)により形成される固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換して画像入力部12に出力する。
露光制御部は、電気回路を用いて構成され、後述する画質制御部14の露光調整部141からの制御信号に基づき、撮像時の露光条件(例えば、電子シャッタのオンオフ、絞りの開口度合い)を調整する。
画像入力部12は、上述したようにプロセッサPRC1を構成し、撮像部11からの電気信号を用いて所定の信号処理を行うことで、人間が認識可能なRGB(Red Green Blue)またはYUV(輝度・色差)等により規定される撮像画像のデータ(フレーム)を生成して画質制御部14に出力する。
メモリ13は、例えばRAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)を用いて構成され、監視カメラCAの動作の実行に必要なプログラムやデータ、さらには、動作中に生成された情報またはデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサPRC1の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサPRC1を制御するためのプログラムおよびデータを予め記憶する。
画質制御部14は、撮像部11における撮像時の露光条件(例えば、電子シャッタのオンオフ、絞りの開口度合い)を制御するための制御信号を生成し、この制御信号を撮像部11の露光制御部に出力する。画質制御部14は、画像入力部12から出力された撮像画像に対し、その撮像画像の画質を調整するための各種の画像処理(例えば、撮像画像を構成する画素ごとの明るさまたは色差を示す画素値(例えば輝度値、色差値)を調整するための画像処理、撮像画像のエッジ部分を強調する処理、撮像画像に現れるノイズ成分を抑圧する処理)を施し、画像処理後の撮像画像のデータを送信部16に出力する。また、画質制御部14は、サーバ装置20から通知されたパラメータ(後述参照)を用いて、画像入力部12から出力された撮像画像のデータの画質を調整するための処理(例えば、撮像画像を構成する画素ごとの明るさまたは色差を示す画素値(例えば輝度値、色差値)の調整処理)を行う。
露光調整部141は、撮像部11における撮像時の露光条件(例えば、電子シャッタのオンオフ、絞りの開口度合い)を制御するための制御信号を生成し、この制御信号を撮像部11の露光制御部に出力する。
画像処理部の一例としての色調整部142は、画像入力部12から出力された撮像画像に対し、その撮像画像の画質を調整するための画像処理(例えば、撮像画像を構成する画素ごとの明るさまたは色差を示す画素値(例えば輝度値、色差値)を調整するための画像処理)を施す。また、色調整部142は、サーバ装置20から通知されたパラメータ(後述参照)を用いて、画像入力部12から出力された撮像画像の画質(例えば明るさ、色)を調整するための画像処理(例えば、撮像画像を構成する画素ごとの明るさまたは色差を示す画素値(例えば輝度値、色差値)の調整処理)を行う。
画質調整部143は、画像入力部12から出力された撮像画像に対し、その撮像画像の画質を調整するための各種の画像処理(例えば、撮像画像のエッジ部分を強調する処理、撮像画像に現れるノイズ成分を抑圧する処理)を施す。
パラメータ受信部15は、通信回路を用いて構成され、サーバ装置20から送られたパラメータ(後述参照)を受信して画質制御部14に出力する。
送信部16は、通信回路を用いて構成され、画質制御部14により施された画像処理後の撮像画像のデータをサーバ装置20に繰り返し送信する。つまり、送信部16は、周期的に(例えば毎フレーム繰り返して、または10分等の一定時間ごとに繰り返して)、画質制御部14により施された画像処理後の撮像画像のデータをサーバ装置20に送信する。
図2に示すように、サーバ装置20は、通信部21と、メモリ22と、ストレージ23と、画像解析部24と、車両解析部25と、パラメータ通知部26とを含む構成である。画像解析部24と車両解析部25とは、プロセッサPRC2を用いて構成される。プロセッサPRC2は、例えばCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)もしくはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成される。
通信部21は、通信回路を用いて構成され、監視カメラCAおよび操作PC30との間でデータもしくは情報の送受信を行う。通信部21は、監視カメラCAから繰り返して送られる撮像画像のデータを受信して画像解析部24に出力する。なお、パラメータ通知部26を通信部21が含むように構成し、通信部21がパラメータ通知部26(後述参照)の処理を行ってもよい。また、通信部21は、操作PC30から送られる車両検知領域USAR1(図5または図6参照)の情報を受信する。また、通信部21は、監視カメラCAから送られた撮像画像のデータを操作PC30に転送してよいし、サーバ装置20により解析された解析結果のデータを操作PC30に送信してもよい。
メモリ22は、例えばRAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)とを用いて構成され、サーバ装置20の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成された情報またはデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサPRC2の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサPRC2を制御するためのプログラムおよびデータを予め記憶する。
ストレージ23は、例えばハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)またはソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)を用いて構成される。ストレージ23は、監視カメラCAから送られた撮像映像のデータを、その撮像映像を撮像した監視カメラCAの識別情報および撮像日時の情報と対応付けて記録する。また、ストレージ23は、プロセッサPRC2の処理結果(言い換えると、画像解析部24による撮像画像の解析結果、もしくは車両解析部25による車両の解析結果)を記録する。
画像処理部の一例としての画像解析部24は、通信部21から出力された撮像画像(つまり、監視カメラCAから繰り返して送られた撮像画像)に対し、その撮像画像を構成する画素ごとの明るさまたは色を示す画素値を解析するための画像処理を施す。画像解析部24は、画像処理の結果(つまり、画素ごとの明るさまたは色を示す画素値の出力値を決定するための調整値)をパラメータとしてパラメータ通知部26に出力する。また、画像解析部24は、画像処理の結果(上述参照)と画像処理の対象として用いた撮像画像とを対応付けてストレージ23に記録してよい。
解析部の一例としての車両解析部25は、通信部21から出力された撮像画像(つまり、監視カメラCAから繰り返して送られた撮像画像)に対し、その撮像画像に出現する車両(例えば、車両CR1)の有無を解析する。車両解析部25は、撮像画像中に車両を検知した場合、撮像画像中に検知した車両の座標情報を取得し、その車両の色を解析する。車両解析部25は、この解析処理の結果(例えば車両の有無、車両の座標情報、車両の色)を、解析処理に用いた撮像画像と対応付けてストレージ23に記録するとともに、通信部21を介して操作PC30に送信する。また、車両解析部25は、解析処理に用いた撮像画像において、車両を検知した場合、車両の座標情報(例えば、図5、図6および図11の検知枠WK1)に応じた画像を切り取り、この切り取った車両の情報(例えば、車両のみの画像、車両の色、車両を検知した時刻やフレーム番号など)をストレージ23に記録するとともに、通信部21を介して操作PC30に送信してもよい。
パラメータ通知部26は、通信回路を用いて構成され、画像解析部24から出力されたパラメータを受け取り、このパラメータを画質調整処理に使用する旨のパラメータ使用指示を監視カメラCAに送信する。監視カメラCAは、サーバ装置20のパラメータ通知部26から送られたパラメータ使用指示をパラメータ受信部15において受信すると、メモリ13に一時的に保持する。また、監視カメラCAは、パラメータ使用指示に含まれるパラメータを、撮像部11により撮像された撮像画像の画質(例えば明るさまたは色)の調整処理時に使用するために、パラメータをメモリ13から読み出して画質制御部14の色調整部142に渡し、パラメータを使用して画像処理を行う。
次に、実施の形態1に係る車両検知領域の指定について、図5および図6を参照して説明する。図5は、図3に示す撮像画像IMG1に対応してユーザにより指定される車両検知領域USAR1の説明図である。図6は、図4に示す撮像画像IMG2に対応してユーザにより指定される車両検知領域USAR1の説明図である。
図5に示すように、撮像画像IMG1がディスプレイDP1に表示された後、ユーザの入力部(上述参照)を用いた操作により、撮像画像IMG1に対し、車両検知領域USAR1が指定される。対象検知領域の一例としての車両検知領域USAR1は、撮像画像IMG1の道路ROD1の日陰部分AR1と日向部分AR2とを跨って移動する白色の車両CR1を検知するために設けられる。サーバ装置20の車両解析部25は、車両検知領域USAR1が指定された後、車両検知領域USAR1内に車両CR1を検知した場合に、その車両CR1の周囲を囲むように検知枠WK1を付与する。図5では、検知された車両CR1の周囲に検知枠WK1が付与された例が示されている。
同様に、図6に示すように、撮像画像IMG2がディスプレイDP1に表示された後、ユーザの入力部(上述参照)を用いた操作により、撮像画像IMG2に対し、車両検知領域USAR1が指定される。対象検知領域の一例としての車両検知領域USAR1は、撮像画像IMG2の道路ROD1の日陰部分AR3(図4参照)内を移動する白色の車両CR1を検知するために設けられる。サーバ装置20の車両解析部25は、車両検知領域USAR1が指定された後、車両検知領域USAR1内に車両CR1を検知した場合に、その車両CR1の周囲を囲むように検知枠WK1を付与する。図6では、検知された車両CR1の周囲に検知枠WK1が付与された例が示されている。
次に、実施の形態1に係る画質調整システム50による撮像画像の画素値の調整処理(つまり、コントラスト調整処理)の動作手順について、図7、図8、図9、図10、図11および図12を参照して説明する。図7は、図5に示す車両検知領域USAR1に対応する道路部分の画像の輝度値に応じた出現頻度を示すヒストグラムHSG1の一例を示す図である。図8は、図6に示す車両検知領域USAR1に対応する道路部分の画像の輝度値に応じた出現頻度を示すヒストグラムHSG2の一例を示す図である。図9は、図7に示すヒストグラムHSG1に対応する輝度変換曲線Cv1の一例を示す図である。図10は、図8に示すヒストグラムHSG2に対応する輝度変換曲線Cv2の一例を示す図である。図11は、コントラスト調整処理後の編集撮像画像IMG3の一例を示す図である。図12は、実施の形態1に係る画質調整システム50による撮像画像の画素値の調整処理の動作手順を時系列に示すフローチャートである。図12に示す処理は、主にサーバ装置20の画像解析部24により実行される。図12に示す画素値の調整処理の説明において、必要に応じて、図7〜図11を参照する。
図12において、監視カメラCAの撮像部11により、監視カメラCAの撮像エリアに存在する道路ROD1を含む撮像画像IMG1が撮影(撮像)される。撮像された撮像映像のデータが監視カメラCAからサーバ装置20に送られる。サーバ装置20は、監視カメラCAから送られた撮像映像のデータを通信部21において受信すると、その撮像映像を構成する撮像画像のフレームを画像解析部24および車両解析部25に随時入力する(St1)とともに、操作PC30に送信する。操作PC30において受信された撮像映像のデータはディスプレイDP1に表示される。
ディスプレイDP1に撮像映像を構成する撮像画像のデータが表示された後、ユーザの操作PC30の入力部を用いた操作により、表示中の撮像画像に映し出されている道路ROD1に対して、車両検知領域USAR1(図5または図6参照)が指定される(St2)。操作PC30は、ステップSt2において指定された車両検知領域USAR1の撮像画像中の位置を示す座標情報をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、操作PC30から送られた車両検知領域USAR1の座標情報を受信すると、画像解析部24に入力する。
サーバ装置20の車両解析部25は、通信部21から随時入力される撮像画像のデータと通信部21から入力された車両検知領域USAR1の座標情報とを用いて、撮像画像中の車両検知領域USAR1内に車両(例えば白色の車両CR1)の有無を検知する(St3)。車両解析部25における車両の有無の検知方法は、公知技術であるため、詳細の説明は省略するが、例えば既定の車両の複数の方向から見た形状のデータを用いたパターンマッチング技術を用いることが可能である。
車両解析部25は、ステップSt3において車両検知領域USAR1内に車両(図5または図6に示す車両CR1参照)を検知した場合に、検知された車両の周囲を囲う矩形状の検知枠(図5または図6に示す検知枠WK1参照)の座標情報を抽出する(St4)。
画像解析部24は、ステップSt2において指定された車両検知領域USAR1内の撮像画像(つまり、車両検知領域USAR1の枠内画像)から、ステップSt3において検知された車両の検知枠内の画像(つまり、検知枠WK1内の枠内画像)を取り除いた部分の画像を抽出する(St5)。以下、説明を分かり易くするために、ステップSt5において抽出された部分の画像を、「車両部分除去画像」という。
画像解析部24は、ステップSt5において抽出された車両部分除去画像のデータを用いて、その車両部分除去画像を構成する画素ごとの画素値(例えば輝度値)の平均値(ave)とその画素ごとの画素値(輝度値)の出現頻度を示すヒストグラムとを抽出する(St6)。
ここで、図3に示す日向部分AR2と日陰部分AR1とが併存する撮像画像IMG1に対応する車両部分除去画像のヒストグラムHSG1について、図7を参照して説明する。ヒストグラムHSG1は、撮像画像IMG1の車両検知領域USAR1内の撮像画像から、検知された車両の検知枠内の画像を取り除いた部分の画像(つまり、車両部分除去画像)を構成する画素ごとの輝度値とその出現頻度とを示す。
図7の横軸は輝度値を示し、図7の縦軸は車両部分除去画像中の輝度値の出現する頻度を示す。輝度値は、例えば0から255の256段階で示される。図7に示すヒストグラムHSG1において、点線v1は、車両部分除去画像を構成する画素ごとの画素値(例えば輝度値)の平均値(ave)を示し、その平均値は例えば「110」である。点線v2は、平均値(ave)より輝度値が低い低輝度側(低画素側の一例)であって出現頻度が最も高い低輝度側最頻度値(低画素側最頻度値の一例、low_max)を示し、その輝度値は例えば「50」である。点線v3は、平均値(ave)より輝度値が高い高輝度側(高画素側の一例)であって出現頻度が最も高い高輝度側最頻度値(高画素側最頻度値の一例、high_max)を示し、その輝度値は例えば「154」である。
画像解析部24は、ステップSt6で抽出されたヒストグラムHSG1において、輝度値の平均値(ave)より低輝度側であって出現頻度が最も高い輝度値を示す低輝度側最頻度値(low_max)を抽出する(St7)。
画像解析部24は、ステップSt6で抽出されたヒストグラムHSG1において、輝度値の平均値(ave)より高輝度側であって出現頻度が最も高い輝度値を示す高輝度側最頻度値(high_max)を抽出する(St8)。なお、ステップSt7,St8の処理の順序は問わず、逆でもよい。
また、図4に示す日陰部分AR3が存在する撮像画像IMG2に対応する車両部分除去画像のヒストグラムHSG2について、図8を参照して説明する。ヒストグラムHSG2は、撮像画像IMG2の車両検知領域USAR1内の撮像画像から、検知された車両の検知枠内の画像を取り除いた部分の画像(つまり、車両部分除去画像)を構成する画素ごとの輝度値とその出現頻度とを示す。
図8の横軸は輝度値を示し、図8の縦軸は車両部分除去画像中の輝度値の出現する頻度を示す。輝度値は、例えば0から255の256段階で示される。図8に示すヒストグラムHSG2において、点線v4は、車両部分除去画像を構成する画素ごとの画素値(例えば輝度値)の平均値(ave)を示し、その平均値は例えば「110」である。また図8に示す例では、点線v4は、平均値(ave)より輝度値が低い低輝度側(低画素側の一例)であって出現頻度が最も高い低輝度側最頻度値(低画素側最頻度値の一例、low_max)をも示し、その輝度値は例えば「110」であり、平均値(ave)と同一値となっている。点線v5は、平均値(ave)より輝度値が高い高輝度側(高画素側の一例)であって出現頻度が最も高い高輝度側最頻度値(高画素側最頻度値の一例、high_max)を示し、その輝度値は例えば「112」である。
画像解析部24は、ステップSt6で抽出されたヒストグラムHSG2において、輝度値の平均値(ave)より低輝度側であって出現頻度が最も高い輝度値を示す低輝度側最頻度値(low_max)を抽出する(St7)。
画像解析部24は、ステップSt6で抽出されたヒストグラムHSG2において、輝度値の平均値(ave)より高輝度側であって出現頻度が最も高い輝度値を示す高輝度側最頻度値(high_max)を抽出する(St8)。なお、ステップSt7,St8の処理の順序は問わず、逆でもよい。
画像解析部24は、ステップSt6で抽出されたヒストグラムHSG1における輝度値の平均値(ave)と、ステップSt7で抽出された低輝度側最頻度値(low_max)と、ステップSt8で抽出された高輝度側最頻度値(high_max)とを用いて、輝度変換特性の一例としての輝度変換曲線(図9または図10参照)を求める(St9)。画像解析部24は、監視カメラCAの撮像部11により、監視カメラCAの撮像エリアに存在する道路ROD1を含む撮像画像IMG1の画像を構成する画素値(例えば輝度値)を入力値(例えば、入力値が8ビットデータであれば、0から255の256段階の値)として、その輝度変換曲線の入力値に対応する出力値(つまり、画質調整後の値)を決定するためのLUT(Look Up Table)を作成する(St9)。つまり、画像解析部24は、入力値と、輝度変換曲線を関数とし、入力値に対応する関数の出力値と、による参照テーブルを作成する。画像解析部24は、作成した参照テーブルをパラメータ通知部26に出力し、監視カメラCAへパラメータを通知する(St10)。
ここで、図7に示すヒストグラムHSG1に対応する輝度変換曲線Cv1の演算例について、図9を参照して説明する。輝度変換曲線Cv1は、図5に示す撮像画像IMG1の画像を構成する画素値(例えば輝度値)を入力値として、その入力値に対して画質を調整した後の値(つまり、出力値)を求めるための輝度変換特性の一例である。
画像解析部24は、入力値である輝度値として、最小値「0」、低輝度側最頻度値「low_max」、平均値「ave」、高輝度側最頻度値「high_max」、最大値「255」として選択する。画像解析部24は、これらの選択された輝度値のうち、低輝度側最頻度値「low_max」,高輝度側最頻度値「high_max」のそれぞれに、次の数式(1),(2)に示す演算をそれぞれ施し、残りの「0」、「ave」および「255」はそのままとする。画像解析部24は、「0」、数式(1)の演算結果、「ave」、数式(2)の演算結果、「255」を出力値として有する特性を輝度変換曲線Cv1として求める。
Figure 2019215661
Figure 2019215661
図9の横軸は入力値を示し、図9の縦軸は出力値を示す。図9の輝度変換曲線Cv1は、図5に示す撮像画像IMG1のように、日陰部分AR1と日向部分AR2とが撮像エリアにおいて併存する場合に対応する。従って、この輝度変換曲線Cv1によれば、画像解析部24は、入力された画素の輝度値(入力値)が最小値「0」から平均値「ave」までは、その画素が明るくなるように入力値の画素値(例えば輝度値)を増加して出力値を決定する。また、画像解析部24は、入力された画素の輝度値(入力値)が平均値「ave」から最大値「255」までは、その画素が暗くなるように入力値の画素値(例えば輝度値)を減少して出力値を決定する。
また、図8に示すヒストグラムHSG2に対応する輝度変換曲線Cv2の演算例について、図10を参照して説明する。輝度変換曲線Cv2は、図6に示す撮像画像IMG2の画像を構成する画素値(例えば輝度値)を入力値として、その入力値に対して画質を調整した後の値(つまり、出力値)を求めるための輝度変換特性の一例である。
画像解析部24は、入力値である輝度値として、最小値「0」、低輝度側最頻度値「low_max」、平均値「ave」、高輝度側最頻度値「high_max」、最大値「255」として選択する。画像解析部24は、これらの選択された輝度値のうち、低輝度側最頻度値「low_max」,高輝度側最頻度値「high_max」のそれぞれに、上述した数式(1),(2)に示す演算をそれぞれ施し、残りの「0」、「ave」および「255」はそのままとする。画像解析部24は、「0」、数式(1)の演算結果、「ave」、数式(2)の演算結果、「255」を出力値として有する特性を輝度変換曲線Cv2として求める。
図10の横軸は入力値を示し、図10の縦軸は出力値を示す。図10の輝度変換曲線Cv2は、図6に示す撮像画像IMG2のように、日陰部分AR3だけが撮像エリアにおいて存在する場合に対応する。従って、この輝度変換曲線Cv2によれば、画像解析部24は、入力された画素の輝度値(入力値)が最小値「0」から最大値「255」まで、入力値と出力値とがほぼ一次関数的な推移により(つまり、入力値の画素がほぼ変換しないように)出力値を決定する。
ステップSt9の後、監視カメラCAによる道路ROD1を含む撮像画像IMG1の撮影(撮像)が終了しない限り(St11、NO)、画質調整システム50の処理はステップSt3に戻って、道路ROD1を含む撮像画像IMG1の撮影(撮像)が終了するまでステップSt3〜St9までの一連の処理が繰り返される。一方、監視カメラCAによる道路ROD1を含む撮像画像IMG1の撮影(撮像)が終了した場合(St11、YES)、画質調整システム50による画素値の調整処理(つまり、コントラスト調整処理)の通知は終了する。
または、画像解析部24は、ステップ10を行わず、画素ごとの出力値を用いて、ステップSt1においてメモリ22に保持された撮像画像構成する画素ごとの画素値(例えば輝度値)を入力値とし、ステップSt9で求められた対応する画素ごとの出力値に置き換えることで、サーバ装置20内で撮像画像の画質を調整してもよい。画像解析部24は、画質の調整に基づく編集撮像画像を生成することが可能である。
表示制御部の一例としてのプロセッサPRC2は、編集撮像画像を取得した後、その編集撮像画像のデータを、通信部21を介して操作PC30に送信する。操作PC30は、サーバ装置20から送られた編集撮像画像を受信してディスプレイDP1に表示する(図11参照)。図11に示す編集撮像画像IMG3によれば、サーバ装置20の車両解析部25は、例えば道路ROD1の日陰部分AR1および日向部分AR2のそれぞれに同一の車両CR1が出現した場合でも、それぞれの車両CR1を同一の車両と的確に認識し易くできるので、異なる車両であるとの誤認識を効果的に抑制できる。
以上により、実施の形態1に係る画質調整システム50は、太陽光等の外光の当たる日向部分AR2に対応する日向エリアと外光の当たらない日陰部分AR1に対応する日陰エリアとを含む撮像エリア(例えば道路ROD1)を撮像する撮像部11を有する。画質調整システム50は、撮像された撮像エリアの撮像画像に対し、日向エリアと日陰エリアとの間を跨って移動する車両CR1を検知するための車両検知領域USAR1の指定を受け付ける入力部を有する。画質調整システム50は、撮像画像中の指定された車両検知領域USAR1の画像から、車両CR1の画像を取り除いた画像(車両部分除去画像)における画素値の出現頻度に基づいて、車両検知領域USAR1の画像を構成する画素の画素値を変換した出力値を画素ごとに演算する画像解析部24を有する。
これにより、画質調整システム50は、太陽光等の外光が当たる日向部分AR2とそのような外光が当たらない日陰部分AR1とが併存する撮像エリア(例えば道路ROD1)が監視カメラCAの撮像可能な画角内に含まれ、車両CR1等の移動体が日向部分AR2と日陰部分AR1とを跨って移動した場合に、監視カメラCAの撮像画像に現れる車両CR1等の移動体の出現する車両検知領域USAR1内の画像の画質を適応的に調整できる。従って、画質調整システム50は、監視カメラCAの撮像エリア(例えば道路ROD1)内の日陰部分AR1に現れた車両CR1等の移動体と、同撮像エリア(例えば道路ROD1)内の日向部分AR2に現れた車両CR1等の移動体とが異なる車両等の移動体であるとの誤認識の発生を抑制できるので、その車両CR1等の移動体の認識精度の劣化を抑制することができる。
また、画質調整システム50は、画素ごとに演算された出力値を用いて、撮像エリア(例えば道路ROD1)の撮像画像を画像処理し、画像処理後の編集撮像画像IMG3(図11)を画像生成する生成部(例えばプロセッサPRC2)を有する。これにより、画質調整システム50は、例えばサーバ装置20において、監視カメラCAの撮像画像に対して画質が調整された後の編集撮像画像と元の撮像画像とを対応付けてストレージ23に記録して管理できる。また、画質調整システム50は、例えば事件等を引き起こした車両(いわゆる、逃走車両)の行方を追跡している状況下で、編集撮像画像の解析を車両解析部25において迅速に行えるので、警察による捜査を的確に支援することができる。
また、画質調整システム50は、プロセッサPRC2から通信部21を介して、編集撮像画像を操作PC30の表示部(例えばディスプレイDP1)に表示する。これにより、ユーザ(例えば監視員または警察官)は、編集撮像画像が表示されたディスプレイDP1を閲覧することで、日向部分AR2と日陰部分AR1とを跨って移動(逃走)する逃走車両の形状や色等の特徴を視覚的に把握できる。
また、画質調整システム50は、画素値の出現頻度(例えばヒストグラム)から、画素値の平均値(ave)と、平均値より低輝度側であって出現頻度が最も高い低輝度側最頻度値(low_max)と、平均値より高輝度側であって出現頻度が最も高い高輝度側最頻度値(high_max)とを画像解析部24においてそれぞれ抽出する。また、画質調整システム50は、画像解析部24において、平均値(ave)、低輝度側最頻度値(low_max)および高輝度側最頻度値(high_max)に基づいて、出力値を演算するための画素変換特性(例えば、輝度変換曲線)を生成する。これにより、画像解析部24は、入力された画素の輝度値(入力値)が最小値「0」から平均値「ave」までは、その画素が明るくなるように入力値の画素値(例えば輝度値)を増加して出力値を決定できる。また、画像解析部24は、入力された画素の輝度値(入力値)が平均値「ave」から最大値「255」までは、その画素が暗くなるように入力値の画素値(例えば輝度値)を減少して出力値を決定できる。つまり、画質調整システム50は、監視カメラCAの撮像画像の車両検知領域USAR1内の暗い部分(例えば、日陰部分AR1)の画像を明るくでき、一方で、車両検知領域USAR1内の明るい部分(例えば、日向部分AR2)の画像を暗くできるので、車両検知領域USAR1内における明るさの幅が相対的に狭まるように調整できる。従って、画質調整システム50は、監視カメラCAの撮像画像の暗い部分(例えば、日陰部分AR1)内に存在する車両CR1と、明るい部分(例えば、日向部分AR2)内に存在する車両CR1とが異なる車両であるとの誤認識を効果的に抑制できる。
また、画質調整システム50は、編集撮像画像に現れる移動体(例えば、車両)の色を解析する車両解析部25をさらに有する。車両解析部25は、車両の色の解析結果と編集撮像画像とを対応付けてストレージ23に記録する。これにより、例えば民間の監視業者は、ストレージ23に記録された車両の色の解析結果と編集撮像画像とを警察等の捜査機関に提出することで、的確な捜査支援に資することができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
また、上述した実施の形態1では、監視カメラCAの撮像エリアの日陰部分AR1と日向部分AR2とを跨って移動する移動体として白色の車両CR1を例示して説明したが、白色の車両CR1に限定されず、他の色の車両でもよいし、車両に限らず人物や自転車、二輪車、無人飛行体等の他の移動体でもよい。
本開示は、太陽光等の外光が当たる日向部分とそのような外光が当たらない日陰部分とが併存するエリアがカメラの撮像可能な画角内に含まれ、車両等の移動体が日向部分と日陰部分とを跨って移動した場合に、カメラの撮像画像に現れる移動体の画質を適応的に調整し、その移動体の認識精度の劣化を抑制する画質調整システムおよび画質調整方法として有用である。
11 撮像部
12 画像入力部
13 メモリ
14 画質制御部
15 パラメータ受信部
16 送信部
20 サーバ装置
21 通信部
22 メモリ
23 ストレージ
24 画像解析部
25 車両解析部
26 パラメータ通知部
30 操作PC
50 画質調整システム
141 露光調整部
142 色調整部
143 画質調整部
CA 監視カメラ
PRC1、PRC2 プロセッサ

Claims (6)

  1. 太陽光等の外光の当たる第1エリアと前記外光の当たらない第2エリアとを含む撮像エリアを撮像する撮像部と、
    撮像された前記撮像エリアの撮像画像に対し、前記第1エリアと前記第2エリアとの間を跨って移動する移動体を検知するための対象検知領域の指定を受け付ける入力部と、
    前記撮像画像中の指定された前記対象検知領域の画像から、前記移動体の画像を取り除いた画像における画素値の出現頻度に基づいて、前記対象検知領域の画像を構成する画素の画素値を変換した出力値を前記画素ごとに演算する画像処理部と、を備える、
    画質調整システム。
  2. 前記画素ごとに演算された前記出力値を用いて、前記撮像エリアの撮像画像を画像処理し、前記画像処理後の編集撮像画像を生成する生成部、をさらに備える、
    請求項1に記載の画質調整システム。
  3. 前記生成部は、
    前記編集撮像画像を表示部に表示する、
    請求項2に記載の画質調整システム。
  4. 前記画像処理部は、
    前記画素値の出現頻度から、前記画素値の平均値と、前記平均値より低画素側であって出現頻度が最も高い低画素側最頻度値と、前記平均値より高画素側であって出現頻度が最も高い高画素側最頻度値とをそれぞれ抽出し、前記平均値、前記低画素側最頻度値および前記高画素側最頻度値に基づいて、前記出力値を演算するための画素変換特性を生成する、
    請求項1に記載の画質調整システム。
  5. 前記編集撮像画像に現れる前記移動体の色を解析する解析部、をさらに備え、
    前記解析部は、
    前記移動体の色の解析結果と前記編集撮像画像とを対応付けて記録部に記録する、
    請求項2に記載の画質調整システム。
  6. 撮像部を有する画質調整システムにおける画質調整方法であって、
    前記撮像部により、太陽光等の外光の当たる第1エリアと前記外光の当たらない第2エリアとを含む撮像エリアを撮像するステップと、
    撮像された前記撮像エリアの撮像画像に対し、前記第1エリアと前記第2エリアとの間を跨って移動する移動体を検知するための対象検知領域の指定を受け付けるステップと、
    前記撮像画像中の指定された前記対象検知領域の画像から、前記移動体の画像を取り除いた画像における画素値の出現頻度に基づいて、前記対象検知領域の画像を構成する画素の画素値を変換した出力値を前記画素ごとに演算するステップと、を有する、
    画質調整方法。
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