以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機1について説明する。
[遊技機1の概略構成例]
まず、図1及び図2を参照しつつ、遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、遊技機1の概略正面図である。図2は、遊技機1の一部を示す平面図である。図1に例示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が不図示の発射装置へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域10を落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、上皿28及び下皿29は、1つの皿で構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、第2ゲート16、及び上記電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動領域であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果を示す図柄が後述する表示器4の第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に表示される。そして、大当たりを示す図柄が停止表示された場合、大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞される長開放ラウンド遊技が所定の時間間隔で所定回数(本実施形態では16回)実行される。
このように、大当たり遊技中には大入賞口13が長開放されるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を獲得可能である。
なお、大当たりの種類によっては、大当たり遊技中に、大入賞口13が開放されてから例えば0.1秒が経過するまで大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞される短開放ラウンド遊技が所定の時間間隔で所定回数(本実施形態では2回)実行される場合がある。
このため、複数回の短開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行された場合は、複数回の長開放ラウンド遊技から構成される大当たり遊技が実行される場合とは異なり、前者の大当たり遊技は、実質的に出玉無しの大当たり遊技と言える。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、演出役物7、盤ランプ25等が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図4参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面(以下「液晶画面5」と呼ぶ場合がある。)は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この液晶画面5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、大当たり信頼度を示唆する予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留アイコン、特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶画面5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。なお、スピーカ24は、不正遊技に対する警告、エラー報知等にも使用されるが、遊技者に対する注意喚起(後述する「カード取り忘れ注意喚起表示」や「のめり込み注意喚起表示」)に対応する音声の出力に使用されてもよい。
演出役物7は、液晶画面5の前方且つ側方に配置されている。演出役物7には、発光素子(例えばLED)が内蔵されている。この演出役物7には、発光素子(例えばLED)が内蔵されている。演出役物7は、役物自体の動きと光との両方或いは一方によって所定の演出を行う。演出役物7は、本実施形態では、星を模した形状に構成されており、遊技機1の奥行き方向を軸方向として回転可能に構成されている。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[遊技機1の入力手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が入力を行うための入力手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、遊技者が選択操作やカーソル移動を行うためのいわゆる十字キーであり、上キー、下キー、左キー、及び右キーを有して構成されている。遊技機1では、演出ボタン26と演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、遊技機1は、演出ボタン26や演出キー27に対する所定の操作に応じて、音量調整や光量調整、所定演出の出現率の変更等を行うことが可能である。
また、図2に例示されるように、枠部材3における上皿28の右側には、玉貸しボタン35及び返却ボタン36が設けられている。玉貸しボタン35は、遊技者が遊技球の貸し出しを受けるための押しボタンであり、遊技機1に隣接配置されたいわゆる「サンド」に紙幣を挿入した状態で玉貸しボタン35を操作すると、上皿28に所定個数の遊技球が供給される。返却ボタン36は、プリペイドカードの排出を要求するための押しボタンであり、遊技者が返却ボタン36を操作すると、「サンド」からプリペイドカードが排出される。
なお、プリペイドカードには、遊技者が挿入した紙幣と同じ金額を示す情報か、或いは、玉貸しボタン35の操作回数に応じた金額を減額した金額を示す情報が記憶される。このため、遊技者は、排出されたプリペイドカードを他の遊技機に隣接配置された「サンド」に挿入し、その後に他の遊技機の玉貸しボタンを操作することで、他の遊技機でも遊技球の貸し出しを受けることができる。また、プリペイドカードには、上記の通り金額を示す情報が記憶されているため、遊技機1等の遊技機と共に遊技場(いわゆる「ホール」)に設置されている払出機において、記憶されている金額と同額の金銭の払い出しを受けることができる。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、判定図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中の大入賞口13の開放パターンを表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
[変動演出について]
遊技機1では、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞すると、大当たり遊技を実行するか否かを判定する第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が行われる。そして、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において第1特別図柄(又は第2特別図柄)が変動表示された後に第1特別図柄判定(第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄(本実施形態では、「大当たり図柄」又は「ハズレ図柄」)が停止表示される。これに対して、液晶画面5では、特別図柄が変動表示されるのに伴って装飾図柄を変動表示させる変動演出が行われ(図1参照)、特別図柄が停止表示されるのに伴って、装飾図柄が特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示される。具体的には、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、例えばバラケ目(例えば「253」)又はリーチハズレ目(例えば「454」)を示す3つの装飾図柄が停止表示され、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、例えばゾロ目(例えば「777」)を示す3つの装飾図柄が停止表示される。
[特別図柄判定の保留について]
ところで、上記のように図柄(特別図柄および装飾図柄)が変動表示されているときや大当たり遊技中であるときには、第1始動口11(又は第2始動口12)に新たに遊技球が入賞したとしても、この入賞を契機とする第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)と図柄の変動表示とを即座に実行することはできない。このため、遊技機1では、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞しても第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)や図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、所定数(本実施形態では「4」)を超えない範囲で第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が保留されて、その保留数が第1特別図柄保留表示器43(又は第2特別図柄保留表示器44)に表示される。
これに対して、液晶画面5には、図には示されていないが、第1特別図柄保留表示器43(又は第2特別図柄保留表示器44)が示す保留数と同数の保留アイコンが表示される。
[遊技機1の制御装置の構成]
図4は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図4に例示されるように、遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。
なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの制御基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、第1ゲートスイッチ114、第2ゲートスイッチ115、大入賞口スイッチ116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ118、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。なお、本実施形態における遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図4においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、遊技球が第1ゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、遊技球が第2ゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口スイッチ116は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部117は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ118からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。
なお、遊技機1が設置された遊技場に各台計数システムが導入されている場合には、遊技機1の下皿29から排出された遊技球の数である遊技球数を(「サンド」に挿入されている)プリペイドカードに記憶させることができる。このように、プリペイドカードに遊技球数が記憶されている場合、遊技者は、「サンド」に設けられた払出ボタンを操作することによって、玉貸しボタン35を操作することなく、上皿28への遊技球の払い出しを受けることができる。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。
なお、第1始動口スイッチ111または第2始動口スイッチ112によって遊技球が検知されて、その検知信号が入力されると、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数を取得する。
ここで、大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかの決定に用いられる乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU101は、これらの乱数を取得すると、先ずは、取得した大当たり乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり遊技を実行すると判定した場合には、取得した図柄乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。ここで、大当たりの種類としては、例えば、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる「確変大当たり」や、大当たり遊技が終了した後に「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる「通常大当たり」が例として挙げられる。なお、遊技状態や大当たりの種類については後に詳述する。
一方、メインCPU101は、大当たり乱数に基づく判定で、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、取得したリーチ乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU101は、大当たり遊技を行うか否かに関わらず、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU101は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大入賞口制御部117を介して大入賞口13の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[画像音響制御基板140の構成例]
画像音響制御基板140は、統括CPU141、制御用ROM142、制御用RAM143、VDP(Video Display Processor)144、音響DSP(Digital Signal Processor)145等を有して構成されている。統括CPU141は、制御用ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。制御用RAM143は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
VDP144は、液晶画面5に表示される画像を生成する。音響DSP145は、スピーカ24から出力される音響データを生成する。統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンド及び制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP144および音響DSP145に出力して、VDP144および音響DSP145の動作を制御する。
図には示されていないが、VDP144は、画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された画像を液晶表示装置5に出力する出力回路を有している。画像用ROMには、素材データとして、画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等が圧縮された状態で記憶されており、描画エンジンは、統括CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。出力回路は、このフレームバッファに描画された画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
また、図には示されていないが、音響DSP145には、楽曲や音声、効果音等の演出音に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSP145によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSP145は、統括CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出役物7、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ261等を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出役物7が備える発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、ボタンランプ261等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出役物7等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物7が備える発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、ボタンランプ261の発光を制御する。また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物7を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU151は、遊技者によって演出ボタン26または演出キー27が操作された場合に、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する。
[遊技状態について]
図には示されていないが、本実施形態の遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/300)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば約1/70)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上記低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/300)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動パターンに関して各遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」では、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが設定され易く、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」では、特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンが設定され易い。
なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率、第2始動口12を開放すると判定される確率、普通図柄の変動時間、第2始動口12の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」(本実施形態では、確変遊技状態および時短遊技状態がこれに該当する)と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」(本実施形態では、通常遊技状態がこれに該当する)と呼ぶものとする。
[大当たりの種類について]
次に、図5を参照しつつ、大当たりの種類について説明する。ここで、図5は、大当たりの種類について説明するための説明図である。
低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」)で遊技が制御されているときには、第1始動口11への遊技球の入賞が可能である一方で、第2始動口12への遊技球の入賞が困難であるため、遊技者は、第1始動口11への遊技球の入賞を狙った左打ちを行う。第1始動口11に遊技球が入賞すると、上述した第1特別図柄判定が実行される。ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合、大当たりの種類が決定される。本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定に係る大当たりとして、「16R確変大当たり」、「突然確変大当たり」、及び「16R通常大当たり」の3種類が用意されている。メインROM102には、メインCPU101が取得した図柄乱数と比較される多数の乱数値が記憶されており、第1特別図柄判定に関しては、これらの乱数値のうちの45%が「16R確変大当たり」と対応付けられており、20%が「突然確変大当たり」と対応付けられており、残りの35%が「16R通常大当たり」と対応付けられている。このため、第1特別図柄判定において「大当たり」と判定された場合、大当たりの種類として、「16R確変大当たり」が45%の割合で選択され、「突然確変大当たり」が20%の割合で選択され、「16R通常大当たり」が35%の割合で選択される。
「16R確変大当たり」となった場合、16回の上記長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。この「確変遊技状態」は、特別図柄判定において大当たりと判定されるまで継続する。なお、本実施形態では、大入賞口13に遊技球が入賞する毎に15個の賞球が払い出されるため、16回の長開放ラウンド遊技が行われた場合には、1728個(=12個×9カウント×16ラウンド)の遊技球の獲得が可能である。
「突然確変大当たり」となった場合、2回の短開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「確変遊技状態」で遊技が制御される。なお、2回の短開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行された場合、各短開放ラウンド遊技における大入賞口13の開放時間が0.1秒であるため、獲得可能な賞球の数は、大抵の場合は0個となる。
また、「16R通常大当たり」となった場合、16回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御される。「時短遊技状態」に移行した場合、途中で特別図柄判定によって「大当たり」と判定されることがなければ、100回の特別図柄判定が行われるまで「時短遊技状態」が継続して、その後は「通常遊技状態」に移行する。
大当たり遊技が終了して高ベース状態(本実施形態では「確変遊技状態」又は「時短遊技状態」)に移行した場合、電チューサポート機能が付与されるため、第2始動口12への遊技球の入賞が容易になる。このため、「確変遊技状態」又は「時短遊技状態」で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12への遊技球の入賞を狙った右打ちを行う。第2始動口12に遊技球が入賞すると、上述した第2特別図柄判定が実行される。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合、大当たりの種類が決定されるが、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類は、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類と同じである。第2特別図柄判定に関しては、図柄乱数と比較されるメインROM102の乱数値のうち、50%が「16R確変大当たり」と対応付けられており、15%が「突然確変大当たり」と対応付けられており、残りの35%が「16R通常大当たり」と対応付けられている。このため、第2特別図柄判定において「大当たり」と判定された場合、大当たりの種類として、「16R確変大当たり」が50%の割合で選択され、「突然確変大当たり」が15%の割合で選択され、「16R通常大当たり」が35%の割合で選択される。
[注意喚起表示について]
以下、図6〜図10を参照しつつ、遊技機1で行われる注意喚起表示について説明する。本実施形態における遊技機1は、液晶画面5を用いて、「カード取り忘れ注意喚起表示」と「のめり込み注意喚起表示」という少なくとも2種類の注意喚起表示を実行可能に構成されている。ここで、「カード取り忘れ注意喚起表示」は、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する情報を液晶画面5に表示するものである。一方の「のめり込み注意喚起表示」は、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する情報を液晶画面5に表示するものである。
ところで、プリペイドカードには、上述したように、遊技者が挿入した紙幣と同じ金額を示す情報が記憶されている場合や、挿入した紙幣の金額から玉貸しボタン35の操作回数に応じた金額を減額した金額を示す情報が記憶されている場合や、遊技機1から払い出された遊技球の遊技球数が記憶されている場合がある。このため、例えば、遊技者がこれらの情報が記憶されたプリペイドカードを取り忘れて離席した場合や、よそ見をしている間に返却ボタン36を他人に操作されてしまった場合等に、プリペイドカードの盗難に遭うおそれがある。このため、本実施形態の遊技機1は、このようなプリペイドカードの盗難を抑制すべく、返却ボタン36を操作してプリペイドカードを取り出しておくことが好ましいと考えられる所定のタイミングにおいて、上記「カード取り忘れ注意喚起表示」を行うよう構成されている。
また、遊技者が遊技に熱中するあまりに多額の金銭を消費してしまうといった金銭的な問題を引き起こすおそれがある。このため、本実施形態の遊技機1は、のめり込みによる金銭的な問題等の発生を抑制すべく、所定のタイミングにおいて、上記「のめり込み注意喚起表示」を行うよう構成されている。
図6は、注意喚起表示について説明するためのタイムチャートである。ここで、図6(A)は、遊技が進行していない客待ち状態のときに行われる注意喚起表示について説明するためのタイムチャートであり、図6(B)は、エンディング期間中に行われる注意喚起表示について説明するためのタイムチャートであり、図6(C)は、上記2種類の注意喚起表示のそれぞれの表示の変化について説明するためのタイムチャートである。
[客待ち状態における注意喚起表示について]
遊技機1では、特別遊技が行われておらず、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定が保留されていない客待ち状態において、液晶画面5において、図6(A)に例示される流れで各種の表示が行われる。
まず、遊技機1が客待ち状態に移行する客待ち状態移行タイミングになると、客待ち状態に移行してからの経過時間の計測が開始される。ここで、経過時間が20秒に達するまでは、通常画面が表示される。具体的には、図には示されていないが、遊技が進行している際に表示される背景画像に対して完全に停止した3つの装飾図柄が重畳表示された演出画像が液晶画面5に表示される。その際、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ261は発光していない。
これに対して、上記経過時間が20秒に達すると、設定画像の表示が開始される。例えば、設定画像として、音量設定画像および光量設定画像が表示される。音量設定画像は、例えば、現在の音量を示す画像と、演出キー27の左キー又は右キーを操作すると音量調整が行えることを示す画像とを有して構成されており、これに対して、音量設定画像が表示された状態で遊技者が演出キー27の左キーを操作すると音量を下げることが可能であり、逆に右キーを操作すると音量を上げることが可能である。一方の光量設定画像は、例えば、現在の光量を示す画像と、演出キー27の上キー又は下キーを操作すると光量調整が行えることを示す画像とを有して構成されている。これに対して、光量設定画像が表示された状態で遊技者が演出キー27の上キーを操作すると光量を上げることが可能であり、逆に下キーを操作すると音量を下げることが可能である。
なお、音量設定画像および光量設定画像の表示は、本実施形態では60秒継続され、これらの設定画像の表示中は、音量調整または光量調整が可能であることを遊技者に報知するために、ボタンランプ261が所定色で点灯した状態が維持される(図6(A)参照)。
次に、客待ち状態に移行してから80秒(=20秒+60秒)が経過すると、設定画像の表示が終了して客待ち演出が開始される。具体的には、客待ちデモムービーの再生と、会社情報表示と、のめり込み注意喚起表示とが順番に行われる(図6(A)参照)。客待ちデモムービーの再生は、遊技機1で行われる演出や遊技機1のモチーフとなっているコンテンツ等を紹介する動画データを再生するものであって、例えば70秒間掛けて行われる。会社情報表示は、遊技機1を製造または販売する会社の会社名やロゴマークを表示するものであり(図10(B)及び(C)参照)、客待ち状態で会社情報表示が行われる時間は、本実施形態では5秒に設定されている。
のめり込み注意喚起表示は、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する注意喚起表示である。本実施形態におけるのめり込み注意喚起表示は、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起する、例えば「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字や、「のめり込みに注意しましょう。」といった文字を含んでいる(図10(D)参照)。なお、客待ち状態においてのめり込み注意喚起表示が行われる時間は、本実施形態では5秒に設定されている。
ところで、遊技に対するのめり込みは、例えば、他のこと(例えば時間やお金)を忘れてしまう程に遊技に熱中してしまい、それが行き過ぎた状態を指すものであって、遊技者の動作や行動ではない。また、遊技が進行していない客待ち状態であっても例えば遊技機1の稼働を向上させるための様々な演出が行われることから、のめり込み注意喚起表示に使用できる時間にも限りがある。
これらのことから、客待ち状態のときに行われるのめり込み注意喚起表示は、短時間であってものめり込みに関して効果的に注意を喚起すべく、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起する文字を含む一方で、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを含まない態様で行われる。このことは、大当たり遊技のエンディング期間中に行われるのめり込み注意喚起表示についても同様である(図9(A)〜(C)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、遊技が進行していない客待ち状態において、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起するのめり込み注意喚起表示と、他の表示(本十形態では、設定画像表示、客待ちデモムービー、会社情報表示)とを含む複数の表示を順番に行うことが可能である。
本実施形態では、のめり込み注意喚起表示によって「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が表示される。すなわち、パチンコ遊技機(遊技機1)での遊技に対するのめり込みのみならず、回胴式遊技機(いわゆる「パチスロ」)での遊技に対するのめり込みに対しても注意喚起が行われる。このため、パチンコ遊技機での遊技に対するのめり込みに関して注意喚起する文字を表示する場合や、回胴式遊技機での遊技に対するのめり込みに関して注意喚起する文字を表示する場合に比べて、より効果的な注意喚起表示を行うことができる。特に、パチンコ遊技機でも回胴式遊技機でも遊技を行う遊技者に対しては、極めて効果的である。
なお、本実施形態では、図6(A)に例示されるように、客待ちデモムービーの再生、会社情報表示、及びのめり込み注意喚起表示から構成される客待ち演出が行われている期間中にも、演出ボタン26の操作が有効であることを暗示すべくボタンランプ261が点灯しており、ボタンランプ261の点灯中に遊技者が演出ボタン26を操作することで、客待ち演出を終了させて音量設定画像および光量設定画像を含む設定画像を表示させることが可能である。
すなわち、のめり込み注意喚起表示が行われている最中であっても、遊技者が演出ボタン26を操作することでのめり込み注意喚起表示の表示を終了させることが可能であるため、のめり込み注意喚起表示が遊技者による各種の設定に支障を与えるのを抑制可能である。
[客待ち状態でののめり込み注意喚起表示に関する変形例]
客待ち状態でののめり込み注意喚起表示に関して、以下のような態様を採用してもよい。すなわち、複数の表示の表示順は図6(A)に示される表示順に限定されるものではなく、他の表示順であってもよい。例えば、のめり込み注意喚起表示を行った後に会社情報表示を行うようにしてもよい。また、例えば、客待ちデモムービーの再生を開始する前にのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
本実施形態では、客待ち状態において、客待ち状態に移行してからの経過時間が所定時間となったことを条件として、客待ちデモムービーの再生や会社情報表示と併せてのめり込み注意喚起表示が行われる。すなわち、本実施形態の遊技機1では、遊技者による操作とは無関係にのめり込み注意喚起表示が行われる。これに対して、他の実施形態では、例えば、客待ち状態において遊技者が所定の操作(例えば演出ボタン26の押下)を行ったことを条件として、のめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。また、例えば、遊技者が音量調整または光量調整を行ったことを条件としてのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよいし、いわゆる客待ちメニュー画面に対して遊技者が所定の操作を行ったことを条件としてのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示が、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起する文字を含む一方で、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを含まない場合について説明するが、他の実施形態では、のめり込みに関して注意を喚起する文字およびイラストレーションの両方を含むのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者がお金を使い過ぎてうなだれている様子を表すイラストレーションを含むのめり込み注意喚起表示を行うことが一例として挙げられる。
また、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示において「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字が表示されるが、他の実施形態では、「パチンコは適度に楽しむ遊びです。」という別の文字(別の文章)を表示してもよい。また、「パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という別の文字を表示してもよい。また、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字と「のめり込みに注意しましょう。」という文字に代えて、「遊技に対するのめり込みに注意しましょう。」という文字を表示してもよい。
また、本実施形態では、のめり込み注意喚起が液晶画面5のみを用いて行われる場合について説明するが、他の実施形態では、液晶画面5およびスピーカ24を用いてのめり込み注意喚起を行うようにしてもよい。この場合、液晶画面5に表示されている文字を所定のキャラクタが喋る音声をスピーカ24から出力するといった態様が一例として挙げられる。
また、本実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示を他の表示とは同時に行わない場合について説明するが、他の実施形態では、のめり込み注意喚起表示を他の表示と同時に行うようにしてもよい。例えば、設定画像の表示とのめり込み注意喚起表示とを同時に行ったり、或いは、会社情報表示とのめり込み注意喚起表示とを同時に行ったりしてもよい。
また、本実施形態では、客待ち状態において、のめり込み注意喚起表示が行われる一方で、カード取り忘れ注意喚起表示が行われない場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、遊技者が遊技を中断して客待ち状態となることを考慮して、客待ち状態において、のめり込み注意喚起表示とカード取り忘れ注意喚起表示との両方を行うようにしてもよい。この場合、カード取り忘れ注意喚起表示を行ってからのめり込み注意喚起表示を行ってもよいし、のめり込み注意喚起表示を行ってからカード取り忘れ注意喚起表示を行ってもよい。
また、本実施形態では、客待ち状態のときに行われる注意喚起表示に関しては、後述するフェードイン表示期間やフェードアウト表示期間が設けられていない(すなわち、フェードイン表示やフェードアウト表示が行われることなく本表示のみが行われる)場合について説明するが、フェードイン表示期間が設けられていてもよいし、フェードアウト表示期間が設けられていてもよい。
[エンディング期間における注意喚起表示について]
遊技機1では、大当たり遊技のオープニング期間において、例えば、大当たりの種類を示唆したり、遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出が行われる。そして、複数回のラウンド遊技が行われた後のエンディング期間において、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示との両方の注意喚起表示が行われる(図6(B)参照)。
本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技のエンディング期間が始まってから終了するまでのエンディング期間において、大当たり遊技終了後の高ベース状態(本実施形態では、確変遊技状態または時短遊技状態)での遊技において行われる演出に関連する演出表示を液晶画面5で行うためのエンディング演出ムービーの再生が行われる(図8,9参照)。
エンディング期間中には、このエンディング演出ムービーの再生による演出表示に重畳表示される形で、カード取り忘れ注意喚起表示、のめり込み注意喚起表示、突入示唆表示、及び会社情報表示が順に行われる。
カード取り忘れ注意喚起表示は、上述したように、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する情報を液晶画面5に表示するものであり、エンディング期間の開始タイミングから所定時間(例えば1秒)が経過したタイミングで開始される。カード取り忘れ注意喚起表示は、本実施形態では、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する文字と、その注意を喚起するイラストレーションとを含んでいる。具体的には、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」という文字と、プリペイドカードがカード挿入口から排出される様子を表すイラストレーションとの両方を含んでいる(図8(D)参照)。
一方、のめり込み注意喚起表示は、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起する「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文字(文章)と、「のめり込みに注意しましょう。」という文字(文章)とを表示する一方で、のめり込みに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを含まない態様で行われる。これについては、客待ち状態において行われるのめり込み注意喚起表示と同様である。
ところで、プリペイドカードの取り忘れと、遊技に対するのめり込みに関しては、以下のことが言える。すなわち、遊技者が遊技に対してのめり込んだ場合、何らかの事件や犯罪に巻き込まれる可能性は低いが、遊技者がプリペイドカードを取り忘れた場合には、プリペイドカードの盗難という犯罪に巻き込まれるおそれがある。このため、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示とを比較した場合、遊技者がまさに遊技を行っている状況においては、前者の方が後者よりも重要度が高く、本実施形態で例示するように、カード取り忘れ注意喚起表示を行ってからのめり込み注意喚起表示を行うのが好ましい。
突入示唆表示は、大当たり遊技が終了して高ベース状態での遊技が開始されるのに伴い、当該高ベース状態での遊技に伴って行われる演出の演出モードに突入することを示唆する情報を表示するものである。例えば、大当たり遊技終了後に確変遊技状態に移行する場合は、例えば「恋愛モード 突入」とった確変演出モードに突入することを示唆する文字が液晶画面5に表示される。一方、例えば、大当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行する場合は、例えば「チャンスタイム 突入」といった時短演出モードに突入することを示唆する文字が液晶画面5に表示される。
なお、この突入示唆表示は、のめり込み注意喚起表示の終了と同時に開始されるのではなく、のめり込み注意喚起表示が行われている最中に開始される(図6(B)、図9(B)〜(F)参照)。ただし、のめり込み注意喚起表示は、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する重要な注意喚起表示であるため、遊技者がなるべく視認し易い形で行うことが好ましい。このため、他の実施形態では、のめり込み注意喚起表示が終了してから突入示唆表示を開始するようにしてもよい。
一方、本実施形態のように、のめり込み注意喚起表示が終了する前に突入示唆表示を行うことによって、のめり込み注意喚起表示を開始してから突入示唆表示が終了するまでの時間を短くすることができるという利点がある。また、本実施形態では、エンディング期間において、のめり込み注意喚起表示が終了してから会社情報表示が開始されるまでの時間が5秒に設定されている(図6(B)参照)。このため、突入示唆表示をのめり込み注意喚起表示中に開始することで、突入示唆表示を5秒よりも長い時間を掛けて行うことが可能となり、突入示唆表示をより効果的なものとすることができる。
会社情報表示は、客待ち状態において行われる会社情報表示と同様に、遊技機1を製造または販売する会社の会社名やロゴマークを表示するものであり(図9(G)及び(H)、図10(B)及び(C)参照)、会社情報表示が行われる時間も同じく5秒と共通している。
このように、本実施形態の遊技機1では、メインCPU101によって大当たり遊技を実行すると判定された場合に、この大当たり遊技のエンディング期間において、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示とを含む複数の表示が順番に行われ得る。
[カード取り忘れ注意喚起表示の表示期間について]
次に、図6(C)を参照しつつ、カード取り忘れ注意喚起表示の表示期間について説明する。
カード取り忘れ注意喚起表示が行われる期間(本実施形態では4秒間)は、フェードイン表示期間(本実施形態では0.75秒間)、本表示期間(本実施形態では2.5秒間)、及びフェードアウト表示期間(本実施形態では0.75秒間)から構成されていると捉えることができる。ここで、フェードイン表示期間は、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像の一部が液晶画面5に表示され始めてから、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像が完全に表示される状態へと当該表示画像の態様が変化する期間である(図8(B)〜(D)参照)。本表示期間は、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像が、その態様が変化することなく表示され続ける期間である(図8(D)参照)。フェードアウト期間は、液晶画面5に表示されているカード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像が消えるまでの当該表示画像の態様が変化する期間である(図8(E)〜(F)参照)。
ところで、液晶画面5では、エンディング期間が始まってから終わるまでの間に、エンディング演出ムービーの再生が行われており、液晶画面5上を各種の表示オブジェクトが移動したり、表示オブジェクトの大きさが変化したり、或いは表示オブジェクトの数が変化したりしている。このため、カード取り忘れ注意喚起表示に係る演出画像を単に重畳表示することとした場合に、当該演出画像が新たに表示されたことに遊技者が気付き難く、プリペイドカードの取り忘れに関して効果的な注意喚起が行えないおそれがある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、カード取り忘れ注意喚起表示が開始されたことを遊技者が気付き易いように、所定の時間を掛けて、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像のフェードイン表示を行うこととしている。
一方、液晶画面5に表示されているカード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像を瞬時に消してしまうと、当該表示画像がいつの間にか消えてしまったという印象を遊技者に与えてしまったり、また、続いて行われるのめり込み注意喚起表示との連続性が損なわれてしまったりする可能性がある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、所定の時間を掛けて、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像のフェードアウト表示を行うこととしている。
ところで、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像は、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」という文字を示すものであるため、遊技者がこの文字を読んで何に対して注意喚起されているかを理解するためには、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像を、その態様が固定された状態で最低でも2秒間は継続して表示することが好ましい。
そこで、本実施形態の遊技機1では、カード取り忘れ注意喚起表示に係るフェードイン表示期間とフェードアウト表示期間との間の本表示期間において、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像を移動させたり、当該表示画像の透過率を変化させたりすることなく、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像を2.5秒間継続して表示することとしている。
なお、以下の説明では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像をその態様を変化させることなく継続して表示することを「本表示」と言う場合がある。また、フェードイン表示期間およびフェードアウト期間におけるカード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像の変化(表示位置の変化)については、図8に基づいて後に詳述する。
[のめり込み注意喚起表示の表示期間について]
続いて、図6(C)を参照しつつ、のめり込み注意喚起表示の表示期間について説明する。
のめり込み注意喚起表示が行われる期間(本実施形態では4.5秒間)は、フェードイン表示期間(本実施形態では0.75秒間)、本表示期間(本実施形態では3秒間)、及びフェードアウト表示期間(本実施形態では0.75秒間)から構成されていると捉えることができる。ここで、フェードイン表示期間は、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像がその透過率が高い状態で表示され始めてから、透過率が徐々に低下して行って最終的に「0」になるまでの変化期間である(図8(G)〜(H)、図9(A)参照)。本表示期間は、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が、透過率が「0」に固定された状態(すなわち不透明)で表示され続ける期間である(図9(A)〜(C)参照)。フェードアウト期間は、透過率が「0」の状態(不透明)で液晶画面5に表示されているのめり込み注意喚起表示に係る演出画像の透過率が徐々に上昇して行って最終的に当該演出画像が消えるまでの変化期間である(図9(C)〜(F)参照)。
ところで、液晶画面5では、エンディング期間が始まってから終わるまでの間に、エンディング演出ムービーの再生が行われており、液晶画面5上を各種の表示オブジェクトが移動したり、表示オブジェクトの大きさが変化したり、或いは表示オブジェクトの数が変化したりしている。このため、のめり込み注意喚起表示に係る演出画像を単に重畳表示することとした場合に、当該演出画像が新たに表示されたことに遊技者が気付き難く、のめり込みに対して効果的な注意喚起が行えないおそれがある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、のめり込み注意喚起表示が開始されたことを遊技者が気付き易いように、所定の時間を掛けて、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像のフェードイン表示を行うこととしている。
また、図6(C)に例示されるように、カード取り忘れ注意喚起表示に係るフェードアウト表示期間と、のめり込み注意喚起表示に係るフェードイン表示期間とが連続している。このため、注意喚起表示をカード取り忘れ注意喚起表示からのめり込み注意喚起表示へとスムーズに移行させることができ、これら2種類の注意喚起表示を効果的なものとすることができる。
一方、液晶画面5に表示されているのめり込み注意喚起表示に係る表示画像を瞬時に消してしまうと、当該表示画像がいつの間にか消えてしまったという印象を遊技者に与えてしまうだけでなく、エンディング演出ムービーの再生による背後の演出表示に悪影響を与える可能性がある。
そこで、本実施形態の遊技機1では、所定の時間を掛けて、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像のフェードアウト表示を行うこととしている。
ところで、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像は、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という文章と、「のめり込みに注意しましょう。」という文章とを含んでおり、遊技者がこれらの文字を読んで何に対して注意喚起されているかを理解するためには、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像を、その態様が固定された状態で最低でも2秒間は継続して表示することが好ましい。また、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文章よりも文字数が多い(情報量が多い)。そこで、本実施形態の遊技機1では、のめり込み注意喚起表示に係るフェードイン表示期間とフェードアウト表示期間との間の本表示期間において、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像の表示位置および透過率を固定した状態で、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像を(カード取り忘れ注意喚起表示の本表示が行われる時間よりも長い)3秒間継続して表示することとしている。
なお、以下の説明では、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像をその態様を変化させることなく継続して表示することを、カード取り忘れ注意喚起表示と同様に「本表示」と言う場合がある。また、フェードイン表示期間およびフェードアウト期間におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像の変化(透過率の変化)については、図9に基づいて後に詳述する。
[エンディング期間での注意喚起表示に関する変形例]
エンディング期間での注意喚起表示に関して、以下のような態様を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示の本表示期間が、カード取り忘れ注意喚起表示の本表示時間よりも長い場合について説明するが、前者の本表示期間が後者の本表示期間よりも短くてもよいし、これら2つの本表示期間が同じ時間であってもよい。
また、エンディング期間における複数の表示の表示順は図6(B)に示される表示順に限定されるものではなく、他の表示順であってもよい。すなわち、他の実施形態では、のめり込み注意喚起表示を行ってからカード取り忘れ注意喚起表示を行うようにしてもよいし、これら2種類の注意喚起表示を同時に行うようにしてもよい。また、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示を突入示唆表示の後に行うようにしてもよい。また、カード取り忘れ注意喚起表示を行った後、他の表示(例えば突入示唆表示)を行ってからのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、客待ち状態においては、注意喚起表示(本実施形態では、のめり込み注意喚起表示)を他の表示(例えば会社情報表示)の後に行う一方で、エンディング期間においては、注意喚起表示(本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示)を行ってから他の表示(例えば会社情報表示)を行う構成が採用されている。
これに対して、他の実施形態では、エンディング期間において、他の表示(例えば会社情報表示)を行ってからカード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
また、他の実施形態では、例えば、エンディング期間中に遊技者が演出ボタン26を操作することによって、表示中の注意喚起表示を液晶画面5から消去し得る構成を採用してもよい。
また、他の実施形態では、上記2つの注意喚起表示は、大当たり遊技を実行すると判定されたことを条件として行われる限りにおいては、必ずしもエンディング期間のみで行う必要はなく、例えば、最終のラウンド遊技中とエンディング期間とに跨るように2つの注意喚起表示を順番に行うようにしてもよい。この構成を採用した場合、エンディング期間の開始タイミングよりも前に1つ目の注意喚起表示が開始されることになるため、2つの注意喚起表示を行う時間を長くしたり、或いは、エンディング期間を短くしたりすることができる。
また、本発明は、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」)において小当たりが頻発して、遊技者が右打ちを行うだけで持ち球を徐々に増加させることが可能な以下のような遊技機に適用することも考えられる。すなわち、この遊技機では、例えば、高確率状態において第2特別図柄判定が実行された場合に、1/70の確率で「大当たり」と判定され、25/70の確率で小当たりと判定され、44/70の確率でハズレと判定される。そして、第2特別図柄表示器42では、第2特別図柄の変動表示が行われた後、大当たり図柄、小当たりであることを示す小当たり図柄、又はハズレ図柄が停止表示される。ここで、小当たり図柄が停止表示された場合には、大入賞口13とは異なる小当たり入賞口(大入賞口13であってもよい)を所定時間(例えば、1.0秒間)開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技において、小当たり入賞口に1個の遊技球が入賞する毎に例えば14個の賞球を払い出すように構成すれば、1回の小当たり遊技中に小当たり入賞口に2個の遊技球が入賞すれば、28個(=14×2)の賞球が払い出されることになる。
このように構成された遊技機では、小当たりとなれば少量ではあるもののそれなりの数の賞球が払い出され、且つ、確変遊技状態において約35.7%(=25/70)と比較的高い確率で第2特別図柄判定の判定結果が小当たりとなる。このため、確変遊技状態において遊技者が右打ちを行っているときに普通入賞口14や第2始動口12に入賞することなく排出口18を介して遊技領域10から排出される遊技球の数よりも、第2始動口12や普通入賞口14への遊技球の入賞や小当たり遊技に応じて払い出される賞球の数の方が若干多くなり、結果として、遊技者が持ち球を徐々に増加させることが可能である。
なお、この小当たりによって持ち球を増加させることが可能な遊技機では、例えば、16R確変大当たりに応じた大当たり遊技が終了して小当たり遊技が行われるような場面において、最初の小当たり遊技を17ラウンド目のラウンド遊技であるかのように見せ掛けて、16ラウンド目のラウンド遊技が終了した後も大当たり遊技が継続しているかのような感覚を遊技者に抱かせるために、以下のような演出表示を行うことが考えられる。すなわち、大当たり遊技の15ラウンド目のラウンド遊技では「ROUND 15」の表示を行い、最終の16ラウンド目のラウンド遊技では「ROUND 16」の表示を行い、この大当たり遊技が終了した後の最初の小当たり遊技では「EXTRA 17」の表示を行い、2回目の小当たり遊技では「EXTRA 18」の表示を行うというように、大当たり遊技のラウンド遊技と小当たり遊技とに関して、表示に関して連続性を持たせることが考えられる。
しかしながら、このような連続性を持たせる場合には、以下のような問題が生じる可能性がある。すなわち、大当たり遊技のラウンド遊技と小当たり遊技とに連続性を持たせるためには、16ラウンド目のラウンド遊技が終了した後のエンディング期間を、ラウンド遊技と次のラウンド遊技との間のインターバル期間(例えば1.5秒)と同等の時間まで短くするのが好ましいが、図6(B)に例示するように、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示の両方をエンディング期間内に行う構成では、エンディング期間を少なくとも8秒(=4秒+4秒)は確保する必要があり、上記の表示演出を行ったとしても、十分な連続性を持たせることができない可能性がある。
このため、このような遊技機においては、エンディング期間の開始前に注意喚起表示を開始して、インターバル期間と同等の時間までエンディング期間を短くする構成を適用するのが好ましい。この構成としては、上記2種類の注意喚起表示を、16ラウンド目のラウンド遊技とエンディング期間とに跨るように行ったり、或いは、15ラウンド目のラウンド遊技と16ラウンド目のラウンド遊技とに跨るように行ってエンディング期間中には注意喚起表示を行わないようにしたりすることが例として挙げられる。
また、他の実施形態では、2つの注意喚起表示の少なくともいずれか一方をオープニング期間に行うようにしてもよいし、ラウンド遊技中に行うようにしてもよい。また、ラウンド遊技と次のラウンド遊技との間のインターバル期間を利用して注意喚起表示を行ったり、例えば、大当たり遊技のエンディング期間が終了した後の1回目の(特別図柄および装飾図柄の)図柄変動が行われる期間に注意喚起表示を行ったりしてもよい。
また、他の実施形態では、大当たり遊技を実行すると判定された場合に、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示のうちのいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、エンディング演出ムービーの再生による演出表示が行われていることを考慮して、2つの注意喚起表示に対してフェードイン表示期間およびフェードアウト表示期間が設けられている場合について説明する。これに対して、他の実施形態では、フェードイン表示期間を無くしたり(いきなり本表示を開始したり)、フェードアウト表示期間を無くしたり(いきなり本表示を終了させたり)、フェードイン表示期間とフェードアウト表示期間の両方を無くしたりしてもよい。
また、本実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像と、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像とが共通している場合について説明するが、他の実施形態では、これらの表示画像(文字等の表示内容)を互いに異ならせてもよい。
また、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示に関して、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示と同様に、別の文字を表示したり、イラストレーションを含むようにしたりしてもよい。また、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示と同様に、エンディング期間でものめり込み注意喚起が液晶画面5のみを用いて行われるが、他の実施形態では、スピーカ24を併用してもよい。このことは、カード取り忘れ注意喚起表示についても同様である。
また、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示の実行中に他の表示(本実施形態では突入示唆表示)を開始する場合について説明するが、他の実施形態では、のめり込み注意喚起表示が終了してから他の表示を開始するようにしてもよい。
また、エンディング期間中に多くの表示を順番に行う構成では、エンディング時間(エンディング期間が始まってから終わるまでの時間)を長めに設定する必要が生じてしまう。また、エンディング期間中の表示のうち、会社情報表示は、客待ち状態のときにも行われ、客待ち演出が繰り返されることで、結果として会社情報表示も繰り返し行われることになる。このため、エンディング期間において会社情報表示を行う必要性は必ずしも高くないと言え、他の実施形態では、客待ち状態においては会社情報表示を行う一方で、エンディング期間中には会社情報表示を行わないといった構成を採用してもよい。
[のめり込み注意喚起表示に関する比較]
本実施形態の遊技機1では、客待ち状態における会社情報表示の表示時間と、エンディング期間における会社情報表示の表示時間とが互いに同じ時間(本実施形態では5秒)に設定されている。このように、会社情報表示については、客待ち状態とエンディング期間とで表示時間が同じであるのに対して、のめり込み注意喚起表示については以下の通りである。すなわち、遊技機1が客待ち状態のときには遊技が進行しておらず、エンディング期間に比べて時間の制約が少ないことから、本実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間(5秒間)が、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間(本表示期間:3秒間)よりも長めに設定されている。
一方、他の実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間と、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示の本表示期間とが、互いに同じ時間であってもよい。また、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示の本表示期間の方が、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間よりも長めに設定されていてもよい。
また、本実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間(本実施形態では5秒)が、エンディング期間におけるカード取り忘れ注意喚起表示の表示時間(本表示時間:2.5秒)よりも長い時間に設定されている。これに対して、他の実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間が、エンディング期間におけるカード取り忘れ注意喚起表示の表示時間と同じ時間に設定されていてもよい。また、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示の表示時間が、エンディング期間におけるカード取り忘れ注意喚起表示の表示時間よりも短い時間に設定されていてもよい。
本実施形態の遊技機1では、客待ち状態において、のめり込み注意喚起表示が行われているときに遊技者が演出ボタン26を操作することによって、のめり込み注意喚起表示に係る演出画像を液晶画面5から消去することができる。その一方で、エンディング期間においては、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像の表示中に遊技者が何らかの操作(例えば演出ボタン26の操作)を行ったとしても、のめり込み注意喚起表示を消すことはできない。このことは、エンディング期間におけるカード取り忘れ注意喚起表示についても同様である。
これに対して、他の実施形態では、エンディング期間における注意喚起表示(カード取り忘れ注意喚起表示やのめり込み注意喚起表示)の表示中に遊技者が所定の操作を行うことで、表示中の注意喚起表示を液晶画面5から消去できる構成を採用してもよい。
[エンディング期間中の各表示の有無について]
次に、エンディング期間中の各表示の有無について説明する。
<突入示唆表示の有無について>
図5に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、低ベース状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなり、大当たりの種類として「16R確変大当たり」が選択された場合、16回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が行われ、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される。この確変遊技状態での遊技に伴い、液晶画面5では、例えば「恋愛モード」と呼ばれる確変演出モードにて演出が行われる。このため、大当たり遊技のエンディング期間では、「恋愛モード 突入」といった文字を表示する突入示唆表示が行われる(図6(B)、図9(B)〜(F)参照)。
一方、特別図柄判定の判定結果が大当たりとなり、大当たりの種類として「突然確変大当たり」が選択された場合も同様に、大当たり遊技終了後は確変遊技状態で遊技が制御されるため、「16R確変大当たり」に当選した場合と同様の突入示唆表示が行われることになる。
また、特別図柄判定の判定結果が大当たりとなり、大当たりの種類として「16R通常大当たり」が選択された場合、16回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が行われ、大当たり遊技終了後は、時短遊技状態で遊技が制御される。この時短遊技状態での遊技に伴い、液晶画面5では、例えば「チャンスタイム」と呼ばれる時短演出モードにて演出が行われる。このため、大当たり遊技のエンディング期間では、図には示されていないが、「チャンスタイム 突入」といった文字を表示する突入示唆表示が行われる。
このように、本実施形態の遊技機1では、低ベース状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合は、大当たりの種類に関わらず、(確変演出モード又は時短演出モードに対する)突入示唆表示が行われる。
なお、低ベース状態のときには第2始動口12に遊技球を入賞させることが困難であるため、可能性としては低いが、第2始動口12に遊技球が入賞し、この入賞を契機として実行された第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなる場合もある。そして、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類が、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類と同じである。このため、低ベース状態における第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって大当たり遊技が行われる場合も同様に、エンディング期間において突入示唆表示が行われる。
ただし、低ベース状態では第2始動口12に遊技球を入賞させることが困難であるため、第2特別図柄判定は、基本的には、確変演出モードまたは時短演出モードにて演出が制御されているとき(すなわち高ベース状態のとき)に行われることになる。そして、高ベース状態に移行しているということは、低ベース状態での大当たりによって確変演出モードまたは時短演出モードに移行している。
したがって、高ベース状態における第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合は、大当たり遊技が終了した後に、確変演出モードまたは時短演出モードに再度突入することになる。よって、高ベース状態における第2特別図柄判定に係る大当たり遊技のエンディング期間で行われる突入示唆演出では、その後の遊技状態に応じて、「恋愛モード
継続」または「チャンスタイム 継続」といった文字が表示される。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態の遊技機1では、特別図柄判定が第1特別図柄判定であるか否かや、特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合の大当たりの種類に関わらず、大当たり遊技のエンディング期間では、いずれかの突入示唆表示が必ず行われる。
<会社情報表示の有無について>
図6に基づいて上述した会社情報表示については、以下の通りである。
すなわち、通常遊技状態で遊技が制御されているときの特別図柄判定(基本的には第1特別図柄判定)に係る大当たりは、いわゆる「初当たり」と呼ばれるが、この初当たりが「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となった場合は、遊技者は、16回の長開放ラウンド遊技が行われているときに右打ちを行うことで多量の賞球を得ることが可能であるため、基本的には、遊技機1に対して好印象を抱く可能性が高いと考えられる。
その一方で、初当たりが「突然確変大当たり」となった場合は、大当たり遊技が終了した後に遊技者に有利な確変遊技状態で遊技が制御されることになるものの、大当たり遊技では実質的に賞球を得ることができないため、初当たりで得られる賞球に関しては、遊技者が不満を抱く可能性がある。
また、「突然確変大当たり」に当選した場合には、いきなり確変遊技状態に移行したと遊技者に感じさせる必要があることから、大当たり遊技の開始から終了までの時間をなるべく短くするために、エンディング期間もできるだけ短くして必要最低限の情報だけを報知するのが好ましいと言える。
そこで、本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となった場合には、「突然確変大当たり」となる場合に比べてエンディング期間を長くして会社情報表示を行う一方で、「突然確変大当たり」となった場合のエンディング期間では、会社情報表示を行わないこととしている。
なお、第2特別図柄判定に係る大当たりは、基本的には、いわゆる連チャン中の2回目以降の大当たり(高ベース状態での大当たり)となるが、この大当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間でも会社情報表示を行ってしまうと、会社情報表示の回数が必要以上に多くなってしまい、遊技機1を製造または販売する会社に対する遊技者の印象を却って悪くしてしまう可能性がある。
また、高ベース状態での第2特別図柄判定に係る大当たり遊技のエンディング期間を必要以上に長くしてしまうと、連チャンスピードが損なわれて、興趣性が低下する可能性がある。
このため、本実施形態では、高ベース状態での第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって大当たり遊技が行われる場合には、その大当たり遊技のエンディング期間において会社情報表示を行わないこととしている。
ただし、低ベース状態での第2特別図柄判定に係る大当たりは初当たりであるため、その大当たりの種類が「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」である場合に、大当たり遊技のエンディング期間において会社情報表示を行うこととしている。
<注意喚起表示の有無について>
次に、図7を参照しつつ、注意喚起表示の有無について説明する。ここで、図7は、エンディング期間中の注意喚起表示の有無について説明するための説明図である。
通常遊技状態で遊技が制御されているとき(すなわち低ベース状態のとき)に第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となった場合には、16回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が行われるため、大当たり遊技の終了時には遊技者が多量の賞球を獲得できている。このため、遊技者は、現金を使用する形での遊技球の供給を受けるべく玉貸しボタン35を操作する必要性が低く、プリペイドカードを取り忘れて遊技者がプリペイドカードの盗難に遭わないようにするために、返却ボタン36を操作してプリペイドカードを抜いておくことが好ましい。また、遊技者が多量の賞球を獲得できたことで、大当たり遊技が終了した後も持ち球で遊技を継続し、結果として遊技にのめり込んでしまう可能性がある。
一方、通常遊技状態で遊技が制御されているとき(すなわち低ベース状態のとき)に第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が「突然確変大当たり」となった場合には、2回の短開ラウンド遊技を含む大当たり遊技が行われるため、遊技者が賞球をほとんど得ることができず、この大当たり遊技が終了した後も、遊技者が玉貸しボタン35を操作して遊技球の供給を受ける必要性が高く、大当たり遊技が終了する時点でプリペイドカードを抜いておく必要性が低い。
そこで、本実施形態の遊技機1では、低ベース状態のときに、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となった場合、すなわち出玉有り大当たりとなった場合には、これらの大当たりに応じて実行される大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示(カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示)を行う一方で、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が「突然確変大当たり」となった場合、すなわち出玉無し大当たりとなった場合には、この大当たりに応じて実行される大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示(カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示)を行わないこととしている(図7参照)。
ここで、「出玉有り大当たり」とは、低ベース状態における大当たり確率が1/320〜1/160の範囲内である場合には、最も多く賞球を獲得できる大当たりに対して1/4以上の賞球を獲得可能な大当たりのことをいう。このため、例えば、16Rの大当たりによって2000個の賞球を獲得可能である場合には、500個(=2000個×1/4)以上の賞球を獲得可能な大当たり(本実施形態では、16確変大当たりと16R通常大当たり)が「出玉有り大当たり」に該当し、獲得が見込める賞球数が500個未満である大当たり(本実施形態では、突然確変大当たり)は「出玉無し大当たり」に該当する。
一方、低ベース状態における大当たり確率が1/160よりも高い場合には、最も多く賞球を獲得できる大当たりに対して1/8以上の賞球を獲得可能な大当たりが「出玉有り大当たり」に該当し、1/8未満しか賞球を獲得できない大当たりは「出玉無し大当たり」に該当する。
また、確変遊技状態(又は時短遊技状態)で遊技が制御されているとき(高ベース状態のとき)には、遊技者が右打ちを行うことで第2始動口12に遊技球を容易に入賞させることが可能である。ここで、低ベース状態での第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が大当たりとならなければ確変遊技状態(又は時短遊技状態)に移行しないため、高ベース状態のときに第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、この大当たりは2回目以降の大当たりである。また、高ベース状態では特別図柄の変動時間が短縮されるため、初当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間で注意喚起表示が行われてからあまり時間が経過しない段階で2回目以降の大当たりを引き当てることが可能であることから、注意喚起表示を再度行う必要性は低いと言える。
そこで、本実施形態の遊技機1では、高ベース状態のとき(確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているとき)に行われた第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、大当たりの種類に関わらず、この大当たりに応じて行われる大当たり遊技のエンディング期間では、注意喚起表示(カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示)を行わないこととしている(図7参照)。このことは、高ベース状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合についても同様である。
高ベース状態における特別図柄判定に係る大当たり遊技のエンディング期間でも注意喚起表示を行うこととした場合、この特別図柄判定の大当たりに係るエンディング期間についても、低ベース状態における特別図柄判定の大当たりに係るエンディング期間と同様に、エンディング期間を長めに設定しておく必要があり、大当たり遊技が終了してから次の大当たりが発生するまでの時間が長くなり、連チャンスピードが低下するといった問題が生じる可能性がある。
これに対して、高ベース状態における特別図柄判定の大当たりに係るエンディング期間中には注意喚起表示を行わないという構成を採用することにより、上記の問題が生じるのを効果的かつ容易に抑制することが可能である。
なお、高ベース状態における特別図柄判定に係る大当たり遊技のエンディング期間で注意喚起表示を行わないのは、初当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示が既に行われている場合であって、初当たりが「突然確変大当たり」であったために未だ注意喚起表示が行われていない場合はこの限りではない。
すなわち、低ベース状態における第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)に係る大当たりが「突然確変大当たり」であった場合、この「突然確変大当たり」に応じた大当たり遊技のエンディング期間で注意喚起表示が行われることがないため、このような状況下で、高ベース状態における特別図柄判定の結果が出玉有り大当たり(本実施形態では「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」)となった場合には、その大当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間において、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示を行うこととしている(図7参照)。
一方、例えば、初当たりと2回目(2連目)の大当たりがいずれも「突然確変大当たり」であった場合には、未だ注意喚起表示が行われていない状態にあるため、3回目(3連目)以降の最初の出玉有り大当たりに係る大当たり遊技のエンディング期間において、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示を行うこととする。
ところで、例えば、初当たりが通常大当たり(本実施形態では、16R通常大当たり)であった場合、その後に時短遊技状態で大当たりを引き当てることができずに、大当たりがいわゆる「通常単発」で終わってしまう可能性がある。このような場合、初当たりに係る大当たり遊技のエンディング期間中に注意喚起表示を行わなければ、大当たりを契機とした注意喚起を適切に行えないといった問題が生じる可能性がある。
このため、このような問題が生じるのを抑制すべく、本実施形態で例示したように、基本的には、初当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示を行うのが好ましい。
このことは、大当たり遊技が終了した後に規定回数の特別図柄判定および特別図柄の変動表示が行われるまで確変遊技状態が継続し、この間に大当たりを引き当てられなければ遊技状態が通常遊技状態に移行する、いわゆるST機に本発明を適用する場合についても同様である。
(エンディング期間中の注意喚起表示の変形例)
なお、確変大当たりである場合には特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って奇数図柄のゾロ目(例えば「333」や「777」)を停止表示する一方で、通常大当たりである場合には特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って偶数図柄のゾロ目(例えば「222」や「888」)を停止表示する構成を採用することが考えられる。
この場合、偶数図柄のゾロ目が停止表示された場合に上記「通常単発」で割る可能性があるため、偶数図柄のゾロ目が停止表示された直後に行われる大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示を行うようにしてもよい。
また、実質的に次回の大当たりが保障される大当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間では注意喚起表示を行わず、次回の大当たりが保障されていない大当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示を行うといった構成を採用してもよい。
例えば「16R確変大当たり」や「突然確変大当たり」については、実質的に、次回の大当たりまで確変遊技状態が継続するため、次回の大当たりが保障された大当たりと言える。一方、「16R通常大当たり」については、大当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行し、100回の特別図柄判定および特別図柄の変動表示が行われるまでに大当たりを引き当てることができなければ通常遊技状態に移行するため、次回の大当たりが保障されていない大当たりと言える。このように、実質的に次回の大当たりが保障された大当たりに対しては、注意喚起表示を行える機会を先で得られることから、注意喚起表示を行わず、次回の大当たりが保障されていない大当たりに対しては、連チャン中に注意喚起表示を行える最後の機会となる可能性があることから、その大当たりに応じた大当たり遊技のエンディング期間において注意喚起表示を行うようにしてもよい。
また、カード取り忘れ注意喚起表示は、上記のように初当たりが「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となり、その大当たりに応じて実行される大当たり遊技のエンディング期間中においてのみ行うのが好ましいが、のめり込み注意喚起表示は、このエンディング期間中においてのみ行うのが好ましいというものではなく、例えば、多量の出玉が獲得できなかった場合や、連チャン中の2連目以降の大当たり遊技のエンディング期間でも行うようにしても構わない。
そこで、他の実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」となり、その大当たりに応じて実行される大当たり遊技のエンディング期間中に、カード取り忘れ注意喚起表示を行うことなく、のめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
すなわち、初当たりのエンディング期間ではカード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示の両表を行う一方で、2連目以降のエンディング期間ではカード取り忘れ注意喚起表示を省略するようにしてもよい。
また、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が「突然確変大当たり」となり、その大当たりに応じて実行される大当たり遊技のエンディング期間中に、カード取り忘れ注意喚起表示を行うことなく、のめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
また、他の実施形態では、第1特別図柄判定の大当たりに係るエンディング期間中にはカード取り忘れ注意喚起表示を行い、第2特別図柄判定の大当たりに係るエンディング期間中にのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。
[エンディング期間中に行われる注意喚起表示の具体例]
次に、図8,9を参照しつつ、エンディング期間中に行われる注意喚起表示の具体例について説明する。ここで、図8,9は、エンディング演出の具体例を示す画面図である。
第1特別図柄判定に係る「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」に応じた大当たり遊技が行われる場合、その大当たり遊技のエンディング期間において、以下の演出表示が行われる。すなわち、エンディング期間の開始タイミングになると、エンディング演出ムービーの再生が開始される。このエンディング演出ムービーの再生によって、エンディング期間が始まってから会社情報表示が始まるまでの期間において、バスが橋の上へと移動してきてバス停で女性の乗客である女性キャラクタを降ろし、女性キャラクタと橋の右側に表れた男性キャラクタとが橋の中央へと互いに歩み寄る様子を表すエンディング背景演出が行われる(図8(A)〜(H)、図9(A)〜(F)参照)。
これに対して、エンディング背景演出が開始されてから例えば1秒が経過すると、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示が順に行われる(図6(B)参照)。具体的には、カード取り忘れ注意喚起表示に係るフェードイン表示期間(図6(C)参照)において、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文字およびイラストレーションを含まない灰色の枠が左から右に移動する様子を表す演出表示が行われる(図8(B)〜(D)参照)。
ところで、カード取り忘れ注意喚起表示に係る枠を不透明な画像で構成した場合、エンディング背景演出に関して、枠が重畳表示されている領域を遊技者が全く視認することができず、エンディング背景演出の興趣性を著しく低下させる可能性がある。そこで、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る枠が半透明な画像で構成され、この枠を通してエンディング背景演出を遊技者が視認し得る構成が採用されている。
カード取り忘れ注意喚起表示に係る本表示期間の開始タイミングになると、所定位置まで移動した枠の半透明な画像に対して、カード取り忘れ注意喚起表示に係る「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」という白色の文字と、プリペイドカードがカード挿入口から排出される様子を表すイラストレーションとが重畳表示される(図8(D)参照)。このカード取り忘れ注意喚起表示に係る本表示(図8(D)参照)は、本実施形態では、2.5秒間継続される(図6(C)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る枠が所定位置に移動してから、同じくカード取り忘れ注意喚起表示に係る文字およびイラストレーションを枠に重畳表示するという、第1のフェードイン表示パターンでカード取り忘れ注意喚起表示のフェードイン表示が行われる。
なお、これらの文字やイラストレーションは、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示の視認性を低下させないように不透明な画像で構成されているが、他の実施形態では、枠の画像と同様、半透明な画像で構成されてもよい。
また、本実施形態におけるカード取り忘れ注意喚起表示のイラストレーションは、プリペイドカードがカード挿入口から排出される様子を表す静止画で構成されているが、他の実施形態では、プリペイドカードがカード挿入口から排出される様子を表す動画(例えばアニメーション)で構成されてもよい。
また、他の実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る枠、文字、及びイラストレーションの全てを不透明な画像で構成してもよい。
カード取り忘れ注意喚起表示の本表示期間の終了タイミング(フェードアウト表示期間の開始タイミング)になると、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像が第1のフェードアウト表示パターンでフェードアウト表示される(図8(D)〜(F)参照)。具体的には、所定位置で本表示されていたカード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像(枠、文字、及びイラストレーション)が、左へと移動して液晶画面5から消えるフェードアウト表示が行われる。
このように、本実施形態の遊技機1では、カード取り忘れ注意喚起表示のフェードイン表示期間およびフェードアウト表示期間において、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像の移動表示が行われるが、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像の大きさは不変である。また、カード取り忘れ注意喚起表示に係る枠は、その透過率がフェードイン表示期間、本表示期間、及びフェードアウト表示期間において変化することはなく、透過率も不変である。
なお、他の実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像を移動させずに、所定位置にて徐々に薄くしていって(透過率を上昇させていって)最終的に液晶画面5から消去するフェードアウト表示を行うようにしてもよい。
カード取り忘れ注意喚起表示のフェードアウト表示期間が終了すると、のめり込み注意喚起表示のフェードイン表示期間となる(図6(C)参照)。のめり込み注意喚起表示のフェードイン表示期間の開始タイミングになると、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が、(カード取り忘れ注意喚起表示の第1のフェードイン表示パターンとは異なる)第2のフェードイン表示パターンでフェードイン表示される(図8(G)〜(H)、図9(A)参照)。具体的には、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像は、枠の上半分が赤一色の画像で構成されると共に下半分が白一色の画像で構成されており、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という白色の文字が枠の上半分に重畳表示され、「のめり込みに注意しましょう。」という赤色の文字が枠の下半分に重畳表示される。のめり込み注意喚起表示のフェードイン表示期間の開始タイミングになると、こののめり込み注意喚起表示の表示画像が、透過率が高い状態(例えば透過率80%)で表示され始める。そして、フェードイン表示期間中に透過率が徐々に低下していき、のめり込み注意喚起表示の本表示期間の開始タイミングで透過率が「0」になる(図9(A)参照)。
本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技のエンディング期間において、のめり込み注意喚起表示の表示画像が透過率「0」の状態で3秒間本表示される(図9(A)〜(C)参照)。すなわち、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示の不透明な表示画像が3秒間継続して表示される。このため、のめり込み注意喚起表示の本表示が行われている間(すなわち本表示期間中)は、遊技者がのめり込み注意喚起表示の表示画像を通してエンディング背景演出の表示画像を視認することは不可能である。
こののめり込み注意喚起表示の本表示中において、上述した突入示唆表示(図6(B)参照)が開始される(図9(B)参照)。大当たり遊技が終了した後に確変演出モードに移行する場合には、上述したように、「恋愛モード 突入」という文字が表示されるが、例えば、「恋愛」の文字が液晶画面5の左から右へ移動するように移動表示され、「モード」の文字が液晶画面5の右から左へ移動するように移動表示される(図9(B)〜(C)参照)。そして、液晶画面5の中央部に「恋愛モード」という演出モード名が表示される(図9(C)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、のめり込み注意喚起表示中に、大当たり遊技が終了した後の演出モードの名称を示す画面表示が開始される。
続いて、のめり込み注意喚起表示のフェードアウト表示期間の開始タイミングになると、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が、(カード取り忘れ注意喚起表示の第1のフェードアウト表示パターンとは異なる)第2のフェードアウト表示パターンでフェードアウト表示される(図9(D)〜(F)参照)。具体的には、所定位置で本表示されていたのめり込み注意喚起表示に係る表示画像(枠、文字、及びイラストレーション)が、表示位置が変化することなく、その透過率が徐々に上昇していって、最終的に透過率が100%になることで液晶画面5から消える。
このようにしてのめり込み注意喚起表示のフェードアウト表示が完了すると、当該のめり込み注意喚起表示の本表示中に表示された「恋愛モード」の直下に「突入」の文字が表示されて、大当たり遊技終了後に確変遊技状態に移行することが遊技者に対して示唆される(図9(F)参照)。
なお、本実施形態では、「恋愛モード 突入」の文字表示は、のめり込み注意喚起表示のフェードアウト表示が終了してから5秒間継続する(図6(B)参照)。
この突入示唆表示が終了すると、会社情報表示が行われる(図9(G)及び(H)参照)。具体的には、例えば、エンディング背景演出に係る表示画像が背景画像として表示されていた状態(図9(F)参照)から、白一色の背景画像が表示された状態へと切り替わり、この後者の状態が維持されたまま、遊技機1を販売する会社のロゴマークと「〇〇産業.」という社名とが表示され(図9(G)参照)、続いて、遊技機1の液晶画面5に表示される映像を製作した会社のロゴマークと「ピクチャーズ」という社名の一部とが表示される(図9(H)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技を実行すると判定された場合に、(プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する文字およびイラストレーションを含む)カード取り忘れ注意喚起表示と、(遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する文字を含む一方で当該注意を喚起するイラストレーションを含まない)のめり込み注意喚起表示とが順番に行われる。
本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示の第1フェードアウト表示パターン(図8(B)〜(D)参照)が、カード取り忘れ注意喚起表示に係る表示画像の移動を伴う表示パターンであるのに対して、のめり込み注意喚起表示の第2フェードイン表示パターン(図8(G)〜(H)、図9(A)参照)は、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像の移動を伴わない表示パターンとなっている。すなわち、カード取り忘れ注意喚起表示のフェードイン表示パターンと、のめり込み注意喚起表示のフェードイン表示パターンとが互いに異なっている。このことは、カード取り忘れ注意喚起表示のフェードアウト表示パターンと、のめり込み注意喚起表示のフェードアウト表示パターンとを比較した場合についても同様である。
このように、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示とに関して、フェードイン表示パターンおよびフェードアウト表示パターンの両方が互いに異なっている。このため、フェードイン表示パターンおよびフェードアウト表示パターンの両方が共通している場合に比べて、カード取り忘れ注意喚起表示が終了してからのめり込み注意喚起表示が開始されるのを遊技者がより認識し易く、のめり込み注意喚起表示をより効果的なものとして行うことができる。
また、図面では識別できないが、カード取り忘れ注意喚起表示の枠が灰色一色の表示画像で表されるのに対して(図8(D)参照)、のめり込み注意喚起表示の枠が赤色と白色の二色の表示画像で表される(図9(A)〜(C)参照)。また、前者の枠は透過率が「0」でない状態で本表示されるのに対して(図8(D)参照)、後者の枠は透過率が「0」の状態で本表示される(図9(A)〜(C)参照)。前者の枠と後者の枠とを比較した場合に、大きさ、形状、及び表示位置がいずれも互いに相違している。このように、カード取り忘れ注意喚起表示の枠とのめり込み注意喚起表示の枠の表示態様が互いに異なっているため、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示とを遊技者が識別し易く、従来に比べてより効果的な注意喚起表示を行うことが可能である。
また、図面では識別できないが、カード取り忘れ注意喚起表示の表示画像が白色文字を含んでいるのに対して(図8(D)参照)、のめり込み注意喚起表示の表示画像が白色文字および赤色文字を含んでいる(図9(A)〜(C)参照)。すなわち、両者の表示画像を文字に関して比較した場合に、文字色と色数とが互いに異なっている。このため、カード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示とを遊技者が識別し易く、更に効果的な注意喚起表示を行うことが可能である。
[表示態様に関する変形例]
なお、エンディング期間中に行われるカード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示に関して、以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示の枠の色とのめり込み注意喚起表示の枠の色とが互いに異なる場合について説明するが、他の実施形態では、これらの枠の色が共通していてもよい。すなわち、これらの枠の色が完全に同じであってもよいし、一方の枠の少なくとも一部の色と他方の枠の少なくとも一部の色とが同じであってもよい。
また、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示の枠が1つの色(本実施形態では灰色)で表されるのに対して、のめり込み注意喚起表示の枠が2つの色(本実施形態では赤と白)で表される場合について説明するが、他の実施形態では、これらの枠を表す色の数が互いに同じであってもよい。
また、本実施形態では、本表示に関して、カード取り忘れ注意喚起表示の枠が半透明な画像で表されるのに対して、のめり込み注意喚起表示の枠が不透明な画像で表される場合について説明する。これに対して、他の実施形態では、前者の枠と後者の枠の両方が半透明な画像で表されてもよいし、前者の枠と後者の枠の両方が不透明な画像で表されてもよい。
また、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示に関して、枠の大きさ、枠の形状、及び枠の表示位置が全て互いに異なっている場合について説明するが、他の実施形態では、枠の大きさ、枠の形状、及び枠の表示位置の少なくとも1つが互いに同じであってもよい。
また、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文字が白色であるのに対して、のめり込み注意喚起表示に係る文字が白色および赤色であるというように、一部の文字の色が互いに異なっている場合について説明する。これに対して、他の実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文字の色と、のめり込み注意喚起表示に係る文字の色とが完全に一致していてもよいし、或いは、完全に異なっていてもよい。例えば、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文字とのめり込み注意喚起表示の文字の文字色がいずれも白色のみから構成されてもよいし、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文字の色が白一色であるのに対して、のめり込み注意喚起表示に係る文字の色が青一色であってもよい。
また、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示に係る文字の方が、カード取り忘れ注意喚起表示に係る文字よりも大きい場合について説明するが、他の実施形態では、前者の文字と後者の文字のサイズが同じであってもよいし、前者の文字の方が後者の文字よりも文字のサイズが小さくてもよい。
また、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示の第1フェードイン表示パターンと、のめり込み注意喚起表示の第2フェードイン表示パターンとが異なる場合を例に説明するが、他の実施形態では、これらのフェードイン表示パターンが互いに同じであってもよい。
また、本実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示の第1フェードアウト表示パターンと、のめり込み注意喚起表示の第2フェードアウト表示パターンとが異なる場合を例に説明するが、他の実施形態では、これらのフェードアウト表示パターンが互いに同じであってもよい。
[エンディング期間におけるスピーカ24の使用について]
本実施形態では、エンディング期間中は、エンディング演出ムービーの再生に対応する演出音と、突入示唆表示に対応する演出音と、会社情報表示に対応する演出音とがスピーカ24から出力される一方で、カード取り忘れ注意喚起表示に対応する音やのめり込み注意喚起表示に対応する音がスピーカ24から出力されることがない。これに対して、他の実施形態では、カード取り忘れ注意喚起表示に伴ってその文字に対応する音声をスピーカ24から出力したり、のめり込み注意喚起表示に伴ってその文字に対応する音声をスピーカ24から出力したりしてもよい。
[客待ち状態のときに行われる注意喚起表示の具体例]
次に、図10を参照しつつ、客待ち状態のときに行われる注意喚起表示の具体例について説明する。ここで、図10は、客待ち演出の具体例を示す画面図である。
客待ち状態に移行してから例えば80秒(=20秒+60秒)が経過すると、まず、客待ちデモムービーの再生が開始される(図6(A)及び図10(A)参照)。この客待ちデモムービーの再生時間は、本実施形態では70秒に設定されているが、70秒より短い時間であってもよいし、70秒より長い時間であってもよい。
客待ちデモムービーの再生が終了すると、会社情報表示が行われる(図10(B)及び(C)参照)。本実施形態では、客待ちデモムービーの再生が終了する際には、(白一色の画像ではない)客待ちデモ表示画像(図10(A)参照)が表示されていたのが、白一色の画像が表示された状態へと切り替わる。そして、この白一色の画像が背景画像として表示された状態を保ったまま、図10(B)及び(C)に例示される一連の会社情報表示が、エンディング期間で行われる会社情報表示(図9(G)及び(H)参照)と同様に行われる。すなわち、会社情報表示が行われる期間中に液晶画面5に表示される表示内容が背景画像も含めて互いに共通し、且つ、会社情報表示が行われる時間が互いに共通している(図6(A)及び(B)参照)。このため、客待ち状態のときに行われる会社情報表示に関するここでの詳細な説明は省略する。
客待ち状態において、会社情報表示が完了すると、引き続き白一色の背景画像が表示された状態を保ったまま、のめり込み注意喚起表示が行われる(図10(D)、図6(A)参照)。こののめり込み注意喚起表示に係る表示画像は、本実施形態では、エンディング期間中に行われるのめり込み注意喚起表示に用いられる表示画像(図9(A)〜(C)参照)と表示位置が異なるものの、同じ表示画像である。これに対して、他の実施形態では、これらの表示画像が互いに異なる表示画像であってもよい。
また、のめり込み注意喚起表示に関して、エンディング期間中には、本表示の前後でフェードイン表示およびフェードアウト表示が行われるが、客待ち状態では、フェードイン表示およびフェードアウト表示が行われることがなく、のめり込み注意喚起表示の表示画像の本表示のみが5秒間継続される(図6(A)参照)。
なお、本実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に関しては、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示にはない以下のような特徴がある。すなわち、エンディング期間においては、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像(エンディング背景演出に係る演出画像:図9(A)〜(C)参照)と、他の表示(例えば会社情報表示:図9(G)〜(H)参照)に係る表示画像が重畳表示される背景画像とを比較した場合に、両者の背景画像の表示態様が相違するという特徴がある。具体的には、後者の背景画像が白一色の背景画像であるのに対して、前者の背景画像が白一色の背景画像ではない点で、両者の表示態様が相違している。
その一方で、客待ち状態においては、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像(図10(D)参照)と、他の表示(例えば会社情報表示)に係る表示画像が重畳表示される背景画像(図10(B)〜(C)参照)とを比較した場合に、いずれも背景画像が白一色の画像であるというように、両者の背景画像の表示態様が共通しているという特徴がある。すなわち、白一色の背景画像が表示された状態を保ったまま、会社情報表示が行われ、続いてのめり込み注意喚起表示が行われるという特徴がある。
このように、本実施形態では、客待ち状態においてのめり込み注意喚起表示が行われる際には、背景が白一色である状態が保たれていて、のめり込み注意喚起表示が行われている最中に、のめり込み注意喚起表示とは関係しないオブジェクトが表示されたり、そのオブジェクトが画面上を移動したりすることがない。このため、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に関しては、フェードイン表示やフェードアウト表示を行う必要性が低く、のめり込み注意喚起表示の本表示のみが、エンディング期間中に行われる場合に比べて長い時間を掛けて行われるようになっている。ただし、他の実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に関しても、フェードイン表示およびフェードアウト表示を行うようにしてもよい。
ところで、遊技機1は、遊技者が遊技を開始していないか、或いは、遊技者が遊技を中断した後に客待ち状態に移行する。このため、客待ち状態に移行した場合には、カード取り忘れ注意喚起表示を行う必要性が低く、本実施形態の遊技機1では、エンディング期間中には、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示の両方を行う一方で、客待ち状態においては、カード取り忘れ注意喚起表示を行わずにのめり込み注意喚起表示のみを行う構成が採用されている(図6(A)及び(B)参照)。
なお、客待ちデモや会社情報表示、のめり込み注意喚起表示から構成される一連の客待ち演出が最後まで行われた場合には、再び設定画面が表示され、例えば、遊技者によって演出ボタン26や演出キー27が操作されたり、遊技球が第1始動口11に入賞したりすることがなければ、設定画面の表示と客待ち演出とが繰り返されることになる。
[客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に関する変形例]
客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に関して、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像と、会社情報表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像とがいずれも白一色の画像である場合について説明するが、表示態様が共通していれば、これらの背景画像が、いずれも黒一色の画像であってもよし、いずれも複数の色を示す画像であってもよい。
また、本実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像が、会社情報表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像と表示態様が共通している場合について説明するが、他の実施形態では、例えば、設定画像が重畳表示される背景画像と表示態様が共通していてもよい。
また、本実施形態では会社情報表示の後にのめり込み注意喚起表示が行われる場合について説明するが、他の実施形態では、会社情報表示の前にのめり込み注意喚起表示を行うようにしてもよい。また、設定画像が表示される前にのめり込み注意喚起表示を行ったり、或いは、客待ちデモムービーの再生が開始される前にのめり込み注意喚起表示を行ったりしてもよい。
また、本実施形態では、エンディング期間に比べて時間的な制約が少ないことを理由に、客待ち状態においてのめり込み注意喚起表示が行われる時間(本実施形態では5秒間)が、エンディング期間においてのめり込み注意喚起表示の本表示が行われる時間(本実施形態では3秒)よりも長い場合について説明するが、他の実施形態では、これらの時間が同じ時間であってもよいし、前者の時間が後者の時間よりも短くてもよい。
また、本実施形態では、客待ちデモ表示中や会社情報表示中にはのめり込み注意喚起表示が行われず、のめり込み注意喚起表示が行われる時間が、客待ちデモ表示等に比べて短い場合について説明するが、他の実施形態では、例えば、客待ち状態に移行してから所定時間が経過して以降は、のめり込み注意喚起表示を常時表示する構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像と、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像とを比較した場合に、表示位置が相違するものの大きさが同じである場合について説明する。これに対して、客待ち状態のときには、エンディング期間中のように遊技の進行に関して重要度の高い情報(例えば大当たり遊技終了後の演出モード)を表示する必要性が低いことから、他の実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像を、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像よりも大きく表示してもよい。具体的には、例えば、客待ち状態において、エンディング期間中に表示されるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像と同じ画像を液晶画面5に拡大表示する構成が一例として挙げられる。なおこの場合、のめり込み注意喚起表示の視認性が低下しないように、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像の縦横比と、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示に係る表示画像の縦横比とが同じであることが好ましい。
また、本実施形態では、エンディング期間におけるのめり込み注意喚起表示が所定の動画を再生することによって実現される一方で、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示が所定の静止画を表示することによって実現される場合について説明するが、他の実施形態では、客待ち状態におけるのめり込み注意喚起表示を動画再生により実現する構成を採用してもよい。また、これら2つののめり込み注意喚起表示が、いずれも静止画の表示により実現されてもよい。
[客待ち状態におけるスピーカ24の使用について]
本実施形態の遊技機1では、客待ち状態における消費電力を抑制すべく、演出音の出力を伴わない客待ちデモムービーを再生し、設定画面の表示中、会社情報表示、及びのめり込み注意喚起表示にスピーカ24を使用しない場合について説明する。これに対して、他の実施形態では、のめり込み注意喚起表示に伴って、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」という音声や、「のめり込みに注意しましょう。」という音声をスピーカ24から出力する構成を採用してもよい。
以下、図6〜図10に基づいて説明した注意喚起表示を実現するために遊技機1で行われる処理について説明する。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図11を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図11は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図11に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図11以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数は上述した通りであり、普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むスイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図12に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図15に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、大入賞口制御部117を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。この大入賞口開放制御処理については、図17に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図12は、図11のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図12に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図13に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図14に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114(又は第2ゲートスイッチ115)からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、第1ゲートスイッチ114(又は第2ゲートスイッチ115)からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図13は、図12のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図13に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する(ステップS213〜ステップS216)。
このように、メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満の状態で第1始動口スイッチ111が「ON」になるという取得条件の成立に応じて、大当たり乱数等の各種の取得情報を取得する。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS217)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図14は、図12のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図14に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する(ステップS223〜ステップS226)。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS227)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図15を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図15は、図11のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図15に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
(ステップS309の大当たり判定処理)
ステップS304の処理またはステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。図には示されていないが、メインRAM103には、判定用記憶領域および保留記憶領域が設けられている。ここで、判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。保留記憶領域は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される4つの記憶領域と、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される4つの記憶領域とを有して構成されている。メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてステップS308のシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の1つ目の保留記憶領域に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の1つ目の保留記憶領域に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
また、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する。具体的には、上記の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(不図示)に規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブル(不図示)に規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。本実施形態では、この大当たりの種類を決定する処理によって、「16R確変大当たり」、「16R通常大当たり」、又は「突然確変大当たり」となる(図5参照)。
メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする。これにより、後述するステップS319の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする。これにより、上記ステップS319の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
(ステップS310の変動パターン選択処理)
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。メインCPU101は、大当たり判定処理を実行して大当たりであると判定した場合、大当たり用変動パターン選択テーブル(不図示)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合、判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合、リーチ用変動パターン選択テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合、ハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。
続いて、メインCPU101は、メインRAM103にセットした変動パターン選択テーブルを参照して変動パターンを選択する。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチ用変動パターン選択テーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る取得情報が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理を行った場合は、第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理を行った場合は、第2特別図柄の変動表示を開始する。
ステップS312の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS313)。ここで、客待ちフラグは、遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、特別図柄判定の実行が保留されておらず且つ特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS313:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS314)。そして、ステップS314の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS313:NO)、変動時間の計測を開始する(ステップS315)。
メインCPU101は、ステップS315の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS315における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS317)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS317:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS317:YES)、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS318)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS318の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS319)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
ステップS319の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS315の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS320)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS321)。この停止中処理については、図16に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS305:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS323)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS323:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS323:NO)、遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップS324)、客待ちフラグを「ON」に設定する(ステップS325)。この客待ちコマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図16は、図15のステップS321における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS320の処理によって変動時間をリセットした後、図16に例示されるように、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3211)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3211:YES)、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3212)。
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグおよび確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3213)。ここで、時短遊技フラグは、電チューサポート機能が付与される時短状態であるか否かを示すフラグであり、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を確変遊技状態に制御する場合には確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定され、遊技状態を時短遊技状態に制御する場合には確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定され、遊技状態を通常遊技状態に制御する場合には確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。
ステップS3213の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS3214)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の大入賞口13の開放パターン等の情報を含み、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3211:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3216)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3216:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3217)。この時短遊技残余回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3217の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3218)。ここで、時短遊技残余回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3218:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3219)。これにより、電チューサポート機能が付与されなくなる。
メインCPU101は、ステップS3219の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3216:NO)、又は時短遊技残余回数Jが「0」ではないと判定した場合(ステップS3218:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3221)。
メインCPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3221:YES)、メインRAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3222)。この高確率遊技残余回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3222の処理に続いて、メインCPU101は、高確率遊技残余回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3223)。ここで、高確率遊技残余回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3223:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3224)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
このステップS3224の処理が行われた場合、確変遊技フラグが「ON」ではないと判定された場合(ステップS3221:NO)、高確率遊技残余回数Kが「0」ではないと判定された場合(ステップS3223:NO)、又はステップS3214の処理が行われた場合、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図17を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図17は、図11のステップS6における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、図17に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えばステップS3214(図16参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング期間中であると判定した場合(ステップS602:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部117の動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS604)。このステップS604の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS604の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS605)、同じくメインRAM103に記憶されている大当たり中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS606)。このラウンド数Rは、大当たり開始前は「0」に設定されており、ステップS606の処理が行われる毎に「1」加算される。
ステップS606の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部117に大入賞口13の開放制御を開始させる(ステップS607)。これにより、本実施形態では、所定回数の長開放ラウンド遊技、又は所定回数の短開放ラウンド遊技が開始されることになる。
次に、メインCPU101は、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS608)。そして、大入賞口13を開放するラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS609)。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS611)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS611:YES)、後述するステップS625に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS611:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS612)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS612:YES)、前回のラウンド遊技終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS604の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS613)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS613:YES)、次のラウンド遊技を開始するタイミングになっているため、上記ステップS605に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS613:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS612:NO)、ラウンド遊技中であると判断して、大入賞口スイッチ116からの検知信号の有無に基づいて、大入賞口スイッチ116が「ON」になったか否かを判定する(ステップS614)。ここで、大入賞口スイッチ116が「ON」になったと判定した場合(ステップS614:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS615)。
メインCPU101は、ステップS615の処理を実行した場合、ステップS609の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ116が「ON」ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS616)。具体的には、上記ステップS608の処理によって計測が開始された開放時間が、メインROM102に記憶されている規定開放時間(例えばは29.5秒)に達したか否かを判定する。なお、突然確変大当たりに応じた短開放ラウンド遊技を実行する場合には、このステップS616の処理において、大入賞口13の開放時間が0.1秒に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS616:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンド遊技における遊技球の入賞数Yが、メインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS617)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS617:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS617:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS616:YES)、大入賞口制御部117にステップS607の処理で開始した大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS618)。
なお、短開放ラウンド遊技に係る開放制御が行われる場合には、規定開放時間が経過していないと判定された場合(ステップS616:NO)、ステップS317の処理が行われることなく、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
ステップS618の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS604の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS619)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS619:NO)、次のラウンド遊技の開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS620)。このステップS620の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS613の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS619:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS622)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS623)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS624)。このエンディングコマンドは、最後のラウンド遊技が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS624の処理を実行した場合、又はエンディング期間中であると判定した場合(ステップS611:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS625)。具体的には、上記ステップS622の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS604の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、大当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS626)。そして、大当たり遊技を終了させるために、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS627)。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図18は、図17のステップS626における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが確変大当たり(本実施形態では、「16R確変大当たり」又は「突然確変大当たり」)であるか否かを判定する(ステップS6261)。ここで、確変大当たりではないと判定された場合(ステップS6261:NO)、後述するステップS6266に処理が進められる。
メインCPU101は、確変大当たりであると判定した場合(ステップS6261:YES)、確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6262)、高確率遊技残余回数Kを例えば「10000」に設定し(ステップS6263)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6264)、時短遊技残余回数Jを「10000」に設定する(ステップS6265)。これらステップS6262〜ステップS6265の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから10000回の特別図柄判定が行われるまで確変遊技状態が継続することになる。すなわち、実質的に、次回大当たりまで確変遊技状態が継続することになる。
一方、メインCPU101は、確変大当たりではないと判定した場合(ステップS6261:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6266)、時短遊技残余回数Jを「100」に設定する(ステップS6267)。このようにしてステップS6266〜ステップS6267の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ100回の特別図柄判定が行われるまで時短遊技状態が継続することになる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図19を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図19は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図19に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図19以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行う処理等を含むコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図20に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS30)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140(及びランプ制御基板150)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯等による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
そして、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS50)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御部140から送信されるので、そのデータをランプ制御部150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24で行われている演出と同期するように、盤ランプ25、枠ランプ37、演出役物7等の演出媒体による演出がランプ制御部150によって制御される。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
図20は、図19のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS30に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、そのコマンドがステップS217(図13参照)又はステップS227(図14参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS102)。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS102:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS103)。具体的には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が保留されたことを報知する保留アイコンの表示を画像音響制御基板140に指示するアイコン表示コマンドをサブRAM133にセットする。
一方、サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS102:NO)、受信したコマンドがステップS311(図15参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS104)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS104:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS105)。この変動開始コマンド受信処理については、図21に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS104:NO)、受信したコマンドがステップS318(図15参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS106)。サブCPU131は、図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS106:YES)、装飾図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS107)。
この変動演出終了コマンドがステップS30の処理によって画像音響制御部140およびランプ制御部150に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す装飾図柄が液晶画面5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS106:NO)、受信したコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS108)。この操作コマンドは、ランプ制御基板150のランプCPU151が演出ボタン26や演出キー27の操作を検知した場合に、その情報を通知するためにランプ制御基板150から送信されるコマンドであり、操作されたのが演出ボタン26であるか演出キー27であるかを示す情報、演出キー27が操作された場合にはどのキーが操作されたかを示す情報等を含むものである。サブCPU131は、操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS108:YES)、受信した操作コマンドに応じた処理等を行う操作通知コマンド受信処理を実行する(ステップS109)。
サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS108:NO)、そのコマンドがステップS3214(図16参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、受信したコマンドがオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS110:YES)、大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出を開始させるための設定情報等を含むオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS111)。
サブCPU131は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS110:NO)、そのコマンドがステップS609(図17参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信されたラウンド開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS112)。ここで、受信したコマンドがラウンド開始コマンドであると判定した場合(ステップS112:YES)、ラウンド遊技中にラウンド数を報知したりラウンド演出を開始させたりするための設定情報等を含むラウンド演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS113)。
サブCPU131は、受信したコマンドがラウンド開始コマンドではないと判定した場合(ステップS112:NO)、そのコマンドがステップS624(図17参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信されたエンディングコマンドであるか否かを判定する(ステップS114)。ここで、受信したコマンドがエンディングコマンドであると判定した場合(ステップS114:YES)、受信したエンディングコマンドに応じた処理を行うエンディングコマンド受信処理を実行する(ステップS115)。このエンディングコマンド受信処理については、図22に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドがエンディングコマンドではないと判定した場合(ステップS114:NO)、そのコマンドがステップS324(図15参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された客待ちコマンドであるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、客待ちコマンドであると判定した場合(ステップS116:YES)、受信した客待ちコマンドに応じた処理を行う客待ちコマンド受信処理を実行する(ステップS117)。この客待ちコマンド受信処理については、図23に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが客待ちコマンドではないと判定した場合(ステップS116:NO)、コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、ステップS103の処理を実行した場合、ステップS105の処理を実行した場合、ステップS107の処理を実行した場合、ステップS109の処理を実行した場合、ステップS111の処理を実行した場合、ステップS113の処理を実行した場合、ステップS115の処理を実行した場合、又はステップS117の処理を実行した場合、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS118)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグであり、経過時間の計測中は「ON」に設定され、計測中でなければ「OFF」に設定される。
サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS118:YES)、図24に基づいて後に詳述する計測中処理を実行する(ステップS119)。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図21は、図20のステップS105における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS104:YES)、図21に例示される一連の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、上述した乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1051)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS1052)。
この変動開始コマンドには、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。
したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS1053)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、リーチ図柄を構成する装飾図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、最終的に停止表示される装飾図柄の種類等が決定される。
続いて、サブCPU131は、ステップS1053の処理で設定した変動演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の演出パターンを設定する予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS1054)。この予告演出パターン設定処理が実行されることにより、ステップアップ演出やセリフ予告演出、群予告、カットイン等の各種の予告演出を実行するか否か、予告演出を実行する場合にはどのような演出パターンで実行するか等が決定される。
次に、サブCPU131は、ステップS1053の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS1054の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS1055)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS1053の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS1054の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板140およびランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS1055の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている保留数を「1」減算する(ステップS1056)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るコマンドである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄判定に係るコマンドである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御部130によるエンディングコマンド受信処理]
図22は、図20のステップS115におけるエンディングコマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドがエンディングコマンドであると判定した場合(ステップS114:YES)、図22に例示される以下の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、今回の大当たりが初当たりであるか否を判定する(ステップS1151)。具体的には、本実施形態の遊技機1では、遊技状態に関する情報を含む変動開始コマンドが遊技制御基板100から送信されるため、サブCPU131は、この変動開始コマンドに含まれている情報に基づいて、現在の遊技状態を特定可能である。そして、例えば、この特定した遊技状態を示す情報を大当たり遊技が開始された後もサブRAM133に保持しておき、エンディングコマンドを受信した際にその情報を参照して、通常遊技状態を示す情報であれば、今回の大当たりが初当たりであると判定することが可能である。
サブCPU131は、今回の大当たりが初当たりであると判定した場合(ステップS1151:YES)、今回の初当たりが出玉有り大当たりであるか否かを判定する(ステップS1152)。本実施形態では、大当たりの種類を示す情報を含むオープニングコマンドが遊技制御基板100から送信されるため、サブCPU131は、エンディングコマンドに先立って受信したオープニングコマンドに含まれる情報に基づいて、大当たりの種類が「16R確変大当たり」、又は「16R通常大当たり」であるか否かを判定する。
サブCPU131は、今回の初当たりが出玉有り大当たりであると判定した場合(ステップS1152:YES)、すなわち、大当たりの種類が「16R確変大当たり」又は「16R通常大当たり」であると判定した場合、注意喚起対応のエンディング演出パターンを選択して、その選択結果を示す情報をエンディング演出に関する設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1153)。
一方、サブCPU131は、今回の初当たりが出玉有り大当たりではないと判定した場合(ステップS1152:NO)、すなわち、大当たりの種類が「突然確変大当たり」であると判定した場合、サブRAM133に記憶されている注意喚起フラグを「ON」に設定する(ステップS1154)。
この注意喚起フラグは、エンディング期間中に2つの注意喚起表示を行う必要があるか否かを示すフラグであり、初当たりに係るエンディングコマンドを受信した際に、注意喚起対応のエンディング演出パターンを選択しなかった場合、すなわち、(初当たりとしての突然確変大当たりに対して)注意喚起非対応のエンディング演出パターンを選択する場合に「ON」に設定され、注意喚起対応のエンディング演出パターンを選択した場合に「OFF」に設定される。
このため、サブCPU131は、注意喚起フラグが「ON」に設定されていることに基づいて、初当たりに係る大当たり遊技のエンディング期間中に注意喚起表示が行われておらず、2連目以降の大当たりに係る大当たり遊技のエンディング期間中に注意喚起表示を行う必要があることを特定可能である。
サブCPU131は、ステップS1154の処理で注意喚起フラグを「ON」に設定すると、注意喚起非対応のエンディング演出パターンを選択して、その選択結果を示す情報をエンディング演出に関する設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1155)。
そして、サブCPU131は、エンディング演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS1153の処理またはステップS1155の処理によってサブRAM133にセットされた設定情報を含むエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS1156)。
このエンディング演出開始コマンドは、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定されたエンディング演出が、画像音響制御基板140およびランプ制御基板150によって実現されることになる。
ここで、ステップS1153の処理に応じてセットされた設定情報を含むエンディング演出開始コマンドが送信された場合には、図6(B)や図8,9に基づいて上述したように、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示を行い、且つ、突入示唆表示や会社情報表示を行うエンディング演出がエンディング期間中に実行されることになる。
一方、ステップS1155の処理に応じてセットされた設定情報を含むエンディング演出開始コマンドが送信された場合には、カード取り忘れ注意喚起表示およびのめり込み注意喚起表示を行わず、会社情報表示も行わず、且つ突入示唆表示を行うエンディング演出がエンディング期間中に実行されることになる。
一方、2連目以降の大当たりに係るエンディングコマンドを受信した場合には、以下の通りである。すなわち、サブCPU131は、今回の大当たりが初当たりではないと判定した場合(ステップS1151:NO)、ステップS1152の処理と同様に、今回の大当たりが出玉有り大当たりであるか否かを判定する(ステップS1157)。ここで、出玉有り大当たりではないと判定された場合(ステップS1157:NO)、すなわち、大当たりの種類が「突然確変大当たり」である場合は、注意喚起表示を伴わないエンディング演出を行うようにするため、上述したステップS1155に処理が進められる。
逆に、サブCPU131は、今回の大当たりが出玉有り大当たりであると判定した場合(ステップS1157:YES)、サブRAM133に記憶されている注意喚起フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS1158)。ここで、注意喚起フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS1158:NO)、エンディング期間における注意喚起表示が既に行われていて注意喚起表示を行う必要がないと判断され、ステップS1155に処理が進められる。
その一方で、サブCPU131は、注意喚起フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS1158:YES)、注意喚起フラグを「OFF」に設定し(ステップS1159)、上述したステップS1153の処理を行う。これにより、今回の大当たり遊技のエンディング期間中に注意喚起表示が行われ、注意喚起フラグが「OFF」に設定されたことから、連チャンが終了するまでの間は更なる注意喚起表示が行われることはない。
[演出制御部130による客待ちコマンド受信処理]
図23は、図20のステップS117における客待ちコマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが客待ちコマンドであると判定した場合(ステップS116:YES)、図23に例示される以下の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、まず、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始する(ステップS1171)。なお、図には示されていないが、この経過時間を示す情報がサブRAM133に記憶され、タイマ割込み処理が実行される毎に適宜更新される。このため、サブRAM133に記憶されている経過時間を示す情報を参照することによって、客待ち状態に移行してからの経過時間を特定することが可能である。
サブCPU131は、ステップS1171の処理を実行すると、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ステップS1172)。
[演出制御部130による計測中処理]
図24は、図20のステップS119における計測中処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、計測中フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS118:YES)、図24に例示される以下の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、まず、客待ち状態に移行してからの経過時間が第1設定時間(本実施形態では20秒)と一致するか否かを判定する(ステップS1191)。具体的には、サブRAM133に記憶されている経過時間を示す情報に基づいて経過時間を特定し、サブROM132に記憶されている情報が示す第1設定時間と一致するか否かを判定する。ここで、客待ち状態に移行してからの経過時間が第1設定時間と一致すると判定した場合(ステップS1191:YES)、設定画像表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS1192)。
この設定画像表示コマンドは、上述した音量設定画像および光量設定画像の表示を指示するコマンドであって、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、上述した設定画像の表示が画像音響制御基板140によって開始されると共に、ランプ制御基板150によってボタンランプ261を点灯させる制御が開始される(図6(A)参照)。
サブCPU131は、ステップS1192の処理を実行した場合、又は客待ち状態に移行してからの経過時間が第1設定時間と一致しないと判定した場合(ステップS1191:NO)、客待ち状態に移行してからの経過時間が第2設定時間(本実施形態では80秒)と一致するか否かを判定する(ステップS1193)。具体的には、サブRAM133に記憶されている経過時間を示す情報に基づいて経過時間を特定し、サブROM132に記憶されている情報が示す第2設定時間と一致するか否かを判定する。ここで、客待ち状態に移行してからの経過時間が第2設定時間と一致すると判定した場合(ステップS1193:YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(ステップS1194)、経過時間をリセットし(ステップS1195)、客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS1196)。
この客待ち演出開始コマンドは、客待ち演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140およびランプ制御基板150に送信される。これにより、図6(A)や図10に基づいて上述した客待ち演出が画像音響制御基板140によって開始されると共に、ランプ制御基板150によってボタンランプ261の点灯制御が継続される(図6(A)参照)。
なお、設定画像の表示や客待ち演出は、遊技制御基板100から変動開始コマンドを新たに受信するまで継続され、客待ち演出が終了しても変動開始コマンドを新たに受信していない場合には、設定画像の表示や客待ち演出が再び実行されることになる。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図25を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図25は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図25に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130から受信したコマンドに基づいて液晶画面5における画像表示を制御する画像出力制御処理を実行する(ステップS41)。この画像出力制御処理については、図26に基づいて後に詳述する。
ステップS41の処理に続いて、統括CPU141は、液晶画面5で行われる演出表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ24から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS42)。
ステップS42の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS43)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24によって実行される演出と同期するように、枠ランプ25や盤ランプ37、演出ボタン26(ボタンランプ261)、演出役物7等が制御される。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図26は、図25のステップS41における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS411)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS411:NO)、上記ステップS42に処理が進められる。
一方、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS411:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御用RAM143にセットする(ステップS412)。次に、統括CPU141は、セットした設定情報に基づいて、液晶画面5に各種の演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP144の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御用RAM143に格納し(ステップS413)、そのディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS414)。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。ディスプレイリスト記憶領域は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMを有するVRAMに設けられており、VDP144は、ディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいて、液晶画面5に表示される画像の描画処理を実行する。
[本実施形態の作用効果]
ところで、上述したカード取り忘れ注意喚起表示は、大当たり遊技を実行すると判定された場合、すなわち、ある程度の持ち球が得られることが確定した場合に行うのが好ましく、他の場合(例えば客待ち状態である場合)に行ったとしても、効果的な注意喚起にはならない可能性が高い。
一方、遊技に対するのめり込みに関しては、遊技を開始しないように遊技者に促したり、既に遊技を行っている遊技者に対して遊技の中止を促したりするのが好ましく、客待ち状態のときと、大当たり遊技を実行すると判定された場合の両方でのめり込み注意喚起表示を行うのが、いずれか一方のみでのめり込み注意喚起表示を行う場合に比べてより効果的と言える。
これに対して、本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技を実行すると判定された場合の例えばエンディング期間においてカード取り忘れ注意喚起表示が行われ(図6(B)参照)、エンディング期間と客待ち状態の両方においてのめり込み注意喚起表示が行われる(図6(A)及び(B)参照)ため、上記の事情を考慮した効果的な注意喚起表示を行うことができる。
ところで、遊技者によるプリペイドカードの取り忘れに関しては、プリペイドカードの排出が促されていることを遊技者が直感的に認識できれば良いことから、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを表示することが効果的であると考えられる。
一方、遊技に対するのめり込みに関する注意喚起は、遊技機1における遊技者による何らかの操作を促すものではないことから、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを表示すると、遊技者が何に関して注意喚起が行われているかを認識することができず、効果的な注意喚起が行えないといった問題が生じる可能性がある。
これに対して、本実施形態における遊技機1では、大当たり遊技を実行すると判定された場合に行われるカード取り忘れ注意喚起表示とのめり込み注意喚起表示とに関して、前者の注意喚起表示は、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを含む一方で(図8(D)参照)、後者の注意喚起表示は、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起するイラストレーションを含んでいない(図9(A)〜(C)参照)。このため、上記のような問題が生じるのを抑制しつつ、効果的な注意喚起表示を行うことができる。
また、本実施形態の遊技機1では、遊技が進行していない客待ち状態において、のめり込み注意喚起表示と他の表示(例えば会社情報表示)とを含む複数の表示が順番に行われるが、のめり込み注意喚起表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像(図10(D)参照)の表示態様と、他の表示に係る表示画像が重畳表示される背景画像(図10(B)及び(C)参照)の表示態様とが共通しているので、のめり込み注意喚起表示が他の表示に切り替わったこと、或いは本実施形態のように他の表示がのめり込み注意喚起表示に切り替わったことを遊技者が認識し易く、これらの切り替わりが分かり難い場合に比べて、より効果的な注意喚起表示を行うことが可能である。
なお、遊技機1は、以下の遊技機として捉えることができる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図15のステップS309における大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、大入賞口制御部117を介して図17の大入賞口開放制御処理を実行するメインCPU101)と、
所定の画像を表示する画像表示手段(VDP144を制御して液晶画面5に画像を表示する統括CPU141)とを備え、
前記画像表示手段は、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する第1注意喚起表示(例えば、カード取り忘れ注意喚起表示:図6(B)、図8(D)参照)と、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する第2注意喚起表示(例えば、のめり込み注意喚起表示:図6(B)、図9(A)〜(C)参照)とを含む複数の表示を所定の順番で行うことが可能であり(例えば、図6(B)参照)、
遊技が進行していない客待ち状態においては、前記第1注意喚起表示を行うことなく前記第2注意喚起表示を行う(例えば、図6(A)、図10参照)ことを特徴とする遊技機。
また、遊技機1は、以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図15のステップS309における大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、大入賞口制御部117を介して図17の大入賞口開放制御処理を実行するメインCPU101)と、
所定の画像を表示する画像表示手段(VDP144を制御して液晶画面5に画像を表示する統括CPU141)とを備え、
前記画像表示手段は、
前記特別遊技のエンディング期間において、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する第1注意喚起表示(例えば、カード取り忘れ注意喚起表示:図6(B)、図8(D)参照)と、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する第2注意喚起表示(例えば、のめり込み注意喚起表示:図6(B)、図9(A)〜(C)参照)とを含む複数の表示を所定の順番で行うことが可能であり(例えば、図6(B)参照)、
遊技が進行していない客待ち状態においては、前記第1注意喚起表示を行うことなく前記第2注意喚起表示を行う(例えば、図6(A)、図10参照)ことを特徴とする遊技機。
また、遊技機1は、以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図15のステップS309における大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、大入賞口制御部117を介して図17の大入賞口開放制御処理を実行するメインCPU101)と、
所定の画像を表示する画像表示手段(VDP144を制御して液晶画面5に画像を表示する統括CPU141)とを備え、
前記画像表示手段は、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する第1注意喚起表示(例えば、カード取り忘れ注意喚起表示:図6(B)、図8(D)参照)と、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する第2注意喚起表示(例えば、のめり込み注意喚起表示:図6(B)、図9(A)〜(C)参照)とを含む複数の表示を所定の順番で行うことが可能であり(例えば、図6(B)参照)、
前記第1注意喚起表示は、プリペイドカードの取り忘れに関して遊技者の注意を喚起する文字と、当該注意を喚起するイラストレーションとを含み(例えば、図8(D)参照)、
前記第2注意喚起表示は、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する文字を含む一方で、当該注意を喚起するイラストレーションを含まない(例えば、図9(A)〜(C)参照)ことを特徴とする遊技機。
また、遊技機1は、以下の遊技機として捉えることもできる。
遊技者に有利な特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図15のステップS309における大当たり判定処理を実行するメインCPU101)と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えば、大入賞口制御部117を介して図17の大入賞口開放制御処理を実行するメインCPU101)と、
所定の画像を表示する画像表示手段(VDP144を制御して液晶画面5に画像を表示する統括CPU141)とを備え、
前記画像表示手段は、
遊技が進行していない客待ち状態において、遊技に対するのめり込みに関して遊技者の注意を喚起する注意喚起表示(例えば、のめり込み注意喚起表示:図6(A)、図10(D)参照)と、他の表示(例えば、会社情報表示:図6(A)、図10(B)〜(C)参照)とを含む複数の表示を所定の順番で行うことが可能であり、
前記注意喚起表示に係る画像が重畳表示される第1背景画像(例えば、白一色の背景画像:図10(D)参照)の表示態様と、前記他の表示に係る画像()が重畳表示される第2背景画像(例えば、白一色の背景画像:図10(B)〜(C)参照)の表示態様とが共通していることを特徴とする遊技機。
[その他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、エンディング期間においてのみ行われ得る注意喚起表示(上記実施形態では「カード取り忘れ注意喚起表示」)と、エンディング期間でも客待ち状態でも行われ得る注意喚起表示(上記実施形態では「のめり込み注意喚起表示」)とを実行可能である場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、エンディング期間においてのみ行われ得る注意喚起表示と、エンディング期間でも客待ち状態でも行われ得る注意喚起表示とに加えて、客待ち状態においてのみ行われ得る注意喚起表示を実行可能であってもよい。ここで、客待ち状態においてのみ行われ得る注意喚起表示としては、子供の車内放置に関して遊技者の注意を喚起する注意喚起表示、遊技機1を叩かないよう遊技者の注意を喚起する注意喚起表示、18歳未満の人は遊技場に入場できないことに関して遊技者の注意を喚起する注意喚起表示、ゴト行為に関して遊技者の注意を喚起する注意喚起表示が例として挙げられる。
また、客待ち状態またはエンディング期間において行われ得るのめり込み注意喚起表示の際に、パチンコ・パチスロの遊技に関する依存および依存関連問題からの回復支援を行うことを主目的として電話による無料相談を行う非営利相談機関であるリカバリーサポート・ネットワークのホームページにアクセスするためのQRコード(登録商標)を表示したり、或いは、リカバリーサポート・ネットワークの電話番号を表示したりしてもよい。この場合、遊技者が所定の操作を行うまでは上記QRコードの表示を継続したり、或いは、上記電話番号の表示を継続したりしてもよい。なお、上記QRコードと電話番号とを両方表示してもよい。
また、上記実施形態では、本発明をいわゆる1種タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機や回胴式遊技機(いわゆるパチスロ)等の他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。