JP2019211039A - テーブル間欠駆動機構および缶製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】保持テーブルの外径が大きくても、保持テーブルの位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えられること。【解決手段】入力軸に入力される連続回転を間欠回転に変換して出力軸31bに出力するローラーギヤインデックス部31と、筒状体を保持し、出力軸31bの出力によってテーブル軸回りに間欠回転させられる保持テーブルと、出力軸31bから出力される間欠回転を、保持テーブルに伝える伝達部33と、を備え、伝達部33は、保持テーブルに固定され、テーブル軸回りに延びる環状の円形ラックと、出力軸31bに連結され、円形ラックの複数の歯と噛み合う複数のローラー33hを有するローラーピニオン33bと、を有し、伝達部33は、複数の歯と複数のローラー33hとが複数箇所で噛み合う。【選択図】図5
Description
本発明は、テーブル間欠駆動機構およびこれを用いた缶製造装置に関する。
従来、例えば下記特許文献1に記載の缶製造装置が知られている。
缶製造装置は、複数の筒状体(ワーク)を保持し、テーブル軸回りに間欠回転させられる保持テーブルと、筒状体に加工を施す加工ツールを有し、保持テーブルにテーブル軸方向から対向配置され、テーブル軸方向に往復移動させられる加工テーブルと、保持テーブルをテーブル軸回りに間欠回転させるテーブルインデックス機構と、加工テーブルをテーブル軸方向に往復移動させるクランク機構と、を備える。
缶製造装置は、複数の筒状体(ワーク)を保持し、テーブル軸回りに間欠回転させられる保持テーブルと、筒状体に加工を施す加工ツールを有し、保持テーブルにテーブル軸方向から対向配置され、テーブル軸方向に往復移動させられる加工テーブルと、保持テーブルをテーブル軸回りに間欠回転させるテーブルインデックス機構と、加工テーブルをテーブル軸方向に往復移動させるクランク機構と、を備える。
保持テーブルは、一般にターンテーブルやインデックステーブルと呼ばれ、加工テーブルは、一般にダイテーブルと呼ばれる。これらのテーブルの中心軸(テーブル軸)は水平方向に延び、各テーブルの中心軸同士は互いに同軸に配置される。
保持テーブルには、有底筒状のワークであるDI缶等の筒状体が、テーブル軸回りに配列して複数保持される。筒状体は、その開口端部を加工テーブルへ向けた姿勢で保持テーブルに保持される。
加工テーブルには、筒状体に対して加工を施す加工ツールが、テーブル軸回りに配列して複数設けられる。
保持テーブルには、有底筒状のワークであるDI缶等の筒状体が、テーブル軸回りに配列して複数保持される。筒状体は、その開口端部を加工テーブルへ向けた姿勢で保持テーブルに保持される。
加工テーブルには、筒状体に対して加工を施す加工ツールが、テーブル軸回りに配列して複数設けられる。
保持テーブルと加工テーブルとは、クランク機構により、テーブル軸方向に互いに接近移動と離間移動とを繰り返し、テーブルインデックス機構により、テーブル軸回りに間欠的に相対回転させられる。具体的には、保持テーブルに対して加工テーブルが、テーブル軸方向に接近移動および離間移動し、この接近離間の1ストローク(往復移動)の間に、加工テーブルに対して保持テーブルが、テーブル軸回りに所定量だけ回転移動する。
そして、テーブル同士が接近離間する1ストローク毎に、筒状体に対して加工ツールにより所定の加工が施され、次の加工ツールによる加工位置まで筒状体が移動させられる。
この動作が繰り返されることにより、保持テーブルが保持する筒状体に対して、加工テーブルに設けられた複数の加工ツールによって順次加工が施され、すべての加工ツールによる加工が終了したときに、所望形状を有する缶(ボトル缶やエアゾール缶等)が得られるようになっている。
この動作が繰り返されることにより、保持テーブルが保持する筒状体に対して、加工テーブルに設けられた複数の加工ツールによって順次加工が施され、すべての加工ツールによる加工が終了したときに、所望形状を有する缶(ボトル缶やエアゾール缶等)が得られるようになっている。
特許文献1の缶製造装置は、テーブルインデックス機構と保持テーブルとの間に平歯車構造を備えるため、バックラッシュ(バックラッシ)を有する。このため、保持テーブルが間欠回転したときに、バックラッシュが保持テーブルのテーブル軸回りの位置精度に影響する。缶製造装置では、保持テーブルと加工テーブルとの相対位置に高精度が要求されるため、上記バックラッシュは好ましくない。
バックラッシュを抑えるため、従来では例えば、缶製造装置にローラーギヤカム機構(特許文献2を参照)やバレルカム機構(特許文献3を参照)を用いている。ローラーギヤカム機構は、カムと保持テーブルとの軸間距離を調整する(近づける)ことにより、予圧を生じさせて、バックラッシュを無くすことが可能である。バレルカム機構は、保持テーブルの外径が大きい場合でも製造しやすい。
保持テーブルが保持する筒状体の数が、例えば50個以上に及ぶ場合には、これにともない保持テーブルの外径も大きくなる。ローラーギヤカム機構の場合、保持テーブルのテーブル軸と、カムのカム軸との間の軸間距離が、例えば650mmを超える。このため大型の精密加工装置等を用いなければカムを加工することができず、製造コストが増大する。また、保持テーブルの外径が大きくなるにしたがって製造が困難になる。
また、バレルカム機構は、保持テーブルとカムの間に予圧をかけることが難しく(つまりバックラッシュを無くすことは難しく)、予圧をかけると保持テーブルを支持する軸部材等に曲げモーメントが発生して、筒状体の加工精度に影響する。
また、バレルカム機構は、保持テーブルとカムの間に予圧をかけることが難しく(つまりバックラッシュを無くすことは難しく)、予圧をかけると保持テーブルを支持する軸部材等に曲げモーメントが発生して、筒状体の加工精度に影響する。
上記事情に鑑み、本発明は、保持テーブルの外径が大きくても、間欠回転させられる保持テーブルの位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えられるテーブル間欠駆動機構、およびこれを用いた缶製造装置を提供することを目的の一つとする。
本発明のテーブル間欠駆動機構の一つの態様は、入力軸に入力される連続回転を間欠回転に変換して出力軸に出力するローラーギヤインデックス部と、筒状体を保持し、前記出力軸の出力によってテーブル軸回りに間欠回転させられる保持テーブルと、前記出力軸から出力される間欠回転を、前記保持テーブルに伝える伝達部と、を備え、前記伝達部は、前記保持テーブルに固定され、テーブル軸回りに延びる環状の円形ラックと、前記出力軸に連結され、前記円形ラックの複数の歯と噛み合う複数のローラーを有するローラーピニオンと、を有し、前記伝達部は、複数の前記歯と複数の前記ローラーとが複数箇所で噛み合う。
また、本発明の缶製造装置の一つの態様は、上述のテーブル間欠駆動機構と、前記筒状体に加工を施す加工ツールを有し、前記保持テーブルにテーブル軸方向から対向配置され、テーブル軸方向に往復移動させられる加工テーブルと、を備える。
また、本発明の缶製造装置の一つの態様は、上述のテーブル間欠駆動機構と、前記筒状体に加工を施す加工ツールを有し、前記保持テーブルにテーブル軸方向から対向配置され、テーブル軸方向に往復移動させられる加工テーブルと、を備える。
本発明のテーブル間欠駆動機構および缶製造装置によれば、ローラーギヤインデックス部の出力軸から出力される間欠回転を、伝達部が保持テーブルに伝達する。そして伝達部は、円形ラックの複数の歯と、ローラーピニオンの複数のローラーとが、複数箇所において同時に噛み合うため、円形ラックとローラーピニオンとの間にバックラッシュを有さない。つまり伝達部において、バックラッシュを無くす(ゼロにする)ことができる。
このため、保持テーブルがテーブル軸回りに間欠回転したときに、保持テーブルのテーブル軸回りの位置精度が安定して確保される。つまり、加工テーブルに対する保持テーブルの相対位置の精度が良好に維持される。これにより、筒状体の加工精度が安定して確保され、加工した成形品(ボトル缶やエアゾール缶などの製品)の品質が安定する。
そして、保持テーブルが保持する筒状体の数が例えば50個以上に及び、保持テーブルの外径が大きくなった場合でも、大型の精密加工装置等を用いることなく、テーブル間欠駆動機構を製造することができる。したがって、本発明によれば製造コストが抑えられる。具体的に、従来のローラーギヤカム機構と比べて(基準として)、本発明では製造コストを例えば1/3程度に抑えることが可能である。
なお本発明において、ローラーギヤインデックス部は、入力軸と出力軸との間にバックラッシュを有さない構成であることが好ましい。このようなローラーギヤインデックス部としては、例えば、出力軸に取り付けられるカムと、入力軸に取り付けられるカムフォロアとを有し、入力軸と出力軸の軸間距離を適宜設定(軸同士を近づける等)することにより、カムとカムフォロアとの間で予圧を生じさせて、バックラッシュを無くした構成を採用できる。これにより、ローラーギヤインデックス部の入力軸から保持テーブルまでの間(機械要素間)において、バックラッシュを無くす(ゼロにする)ことができる。
以上より本発明は、保持テーブルの外径が大きくても、間欠回転させられる保持テーブルの位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えられる。
上記テーブル間欠駆動機構において、前記円形ラックの平面視で、前記円形ラックはトロコイド曲線状の歯形を有することが好ましい。
この場合、円形ラックの複数の歯と、ローラーピニオンの複数のローラーとを、複数箇所で同時に噛み合わせることが容易である。したがって、円形ラックとローラーピニオンとの間でバックラッシュをゼロにしやすい。
上記テーブル間欠駆動機構において、前記円形ラックは、テーブル軸回りに配列する複数の円弧状ラック部を有することが好ましい。
この場合、円形ラックが、複数の円弧状ラック部をテーブル軸回りに組み合わせて環状に形成される。したがって、保持テーブルの外径が大きくなるのにともない、円形ラックが大型化(大径化)した場合でも、円形ラックを製作しやすい。
上記テーブル間欠駆動機構において、前記伝達部は、前記出力軸および前記ローラーピニオンのピニオン軸部に巻き掛けられてテンションが付与されるタイミングベルトを有することが好ましい。
上記構成では、ローラーギヤインデックス部の出力軸と、ローラーピニオンのピニオン軸部とが、タイミングベルトにより連結され、このタイミングベルトにテンションがかけられる。このため、出力軸からピニオン軸部までの間において、例えばバックラッシュなどの機械要素間のガタ等が生じることが抑制される。したがって上記構成によれば、ローラーギヤインデックス部およびローラーピニオンの配置の自由度を高めつつ、保持テーブルの位置精度を確保できる。
上記テーブル間欠駆動機構は、駆動モータから伝達される連続回転を減速して、前記ローラーギヤインデックス部の前記入力軸に入力する減速機を備えることとしてもよい。
上記テーブル間欠駆動機構は、前記保持テーブルのテーブル軸回りの回転をガイドするガイド部を備え、前記ガイド部は、前記保持テーブルと固定され、テーブル軸回りに延びる環状の円形レールと、前記円形レールに複数の転動体を介して連結され、前記円形レールとテーブル軸回りに相対的に移動自在とされたスライダーと、前記スライダーが固定されるスライダー台座と、を有することが好ましい。
この場合、ガイド部は、円形レールとスライダーとが複数の転動体(ボールやコロ等)を介して連結された、いわゆるリニアガイド(直動ガイド)を有する。リニアガイドに保持テーブルがガイドされて、テーブル軸回りに回転するので、機械要素間にガタ(クリアランス)の無い高精度な回転が可能となる。したがって、加工テーブルに対する保持テーブルの位置精度が良好に維持される。
上記テーブル間欠駆動機構において、前記スライダーは、テーブル軸回りに互いに間隔をあけて複数設けられることが好ましい。
この場合、テーブル軸回りに互いに間隔をあけて配置される複数のスライダー、および円形レールを介して、保持テーブルがスライダー台座に安定的に支持される。
上記テーブル間欠駆動機構は、テーブル軸回りに延びる環状をなし、前記円形ラックおよび前記円形レールが固定される位置基準リングを備えることが好ましい。
この場合、位置基準リングを基準として、円形ラックと円形レールの位置が精度よく決まる(位置精度が確保される)。したがって、保持テーブルの位置精度が安定して確保される。
上記テーブル間欠駆動機構は、前記保持テーブルをテーブル軸方向から支持する架台を備え、前記架台は、テーブル軸回りに延びる環状をなし、前記保持テーブルにテーブル軸方向から接触し、前記保持テーブルとテーブル軸回りに相対的に摺動自在とされたテーブル受けと、前記テーブル受けが固定されるテーブル受け台座と、を有することが好ましい。
この場合、筒状体の加工時に保持テーブルに作用するテーブル軸方向の成形荷重を、テーブル受けを介してテーブル受け台座で受けることができる。したがって、成形荷重による保持テーブルの位置ずれや変形等が抑制される。上記構成によれば、例えば、成形荷重を大径のベアリングで受ける場合と比べて、製造コストを削減できる。そして、保持テーブルが大径化しても容易に対応できる。
上記テーブル間欠駆動機構において、前記筒状体は、前記保持テーブルの外周部に、テーブル軸回りに50個以上配列されることとしてもよい。
筒状体の数が50個以上になると、保持テーブルの外径が大きくならざるを得ないが、本発明によれば、保持テーブルの外径が大きくなっても、間欠回転する保持テーブルの位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えることができる。
本発明の一つの態様のテーブル間欠駆動機構および缶製造装置によれば、保持テーブルの外径が大きくても、間欠回転させられる保持テーブルの位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えられる。
以下、本発明の一実施形態に係る缶製造装置1について、図面を参照して説明する。
図1および図2において、本実施形態の缶製造装置1は、ワークである有底筒状の筒状体(中間成形体の缶)Wに対して、ダイ加工および回転加工を含む複数種類の成形加工を施すことにより、所望形状のボトル缶(製品の缶)Pを製造する、いわゆるボトルネッカー(ボトル缶製造装置)である。
図1および図2において、本実施形態の缶製造装置1は、ワークである有底筒状の筒状体(中間成形体の缶)Wに対して、ダイ加工および回転加工を含む複数種類の成形加工を施すことにより、所望形状のボトル缶(製品の缶)Pを製造する、いわゆるボトルネッカー(ボトル缶製造装置)である。
缶製造装置1にワークとして供給される筒状体Wは、前工程においてDI(Drawing&Ironing)加工、印刷および塗装等が施されたDI缶である。DI缶は、アルミニウム合金材料等の板材から打ち抜いた円板状のブランクに、カッピング工程(絞り工程)、DI工程(絞りしごき工程)、トリミング工程、印刷工程、塗装工程等を施すことにより、有底筒状に形成されている。
筒状体Wは、円筒状をなす周壁(缶胴)と、概ね円板状をなす底壁(缶底)と、を備えている。筒状体Wの周壁の中心軸および底壁の中心軸は、互いに同軸に配置されており、本実施形態ではこれらの共通軸を筒状体Wの中心軸(缶軸)と呼ぶ。筒状体Wにボトルネッキング加工が施されることにより、周壁における胴部(最大径部分)と口部(開口端部であり、最小径部分)との間に、筒状体Wの中心軸方向に沿って胴部から口部へ向かうにしたがい徐々に縮径するテーパ状のネック部が形成される。
缶製造装置1によって筒状体Wに加工を施し製造されたボトル缶Pには、後工程において飲料等の内容物が充填され、口部にキャップが螺着され密封される。
缶製造装置1によって筒状体Wに加工を施し製造されたボトル缶Pには、後工程において飲料等の内容物が充填され、口部にキャップが螺着され密封される。
図1〜図3に示すように、缶製造装置1は、装置本体4と、保持テーブル3を含むテーブル間欠駆動機構30と、加工テーブル2と、軸部5と、クランク機構8と、駆動モータ11と、供給ホイール10と、排出ホイール14と、ホイールインデックス機構15と、搬送手段12と、を備える。
まず、缶製造装置1の各部材について簡単に説明する。各部材の詳しい説明については後述する。
装置本体4は、テーブル間欠駆動機構30、加工テーブル2、クランク機構8、駆動モータ11、供給ホイール10、排出ホイール14およびホイールインデックス機構15を支持する。搬送手段12は、装置本体4の外部を延びる。
装置本体4は、テーブル間欠駆動機構30、加工テーブル2、クランク機構8、駆動モータ11、供給ホイール10、排出ホイール14およびホイールインデックス機構15を支持する。搬送手段12は、装置本体4の外部を延びる。
保持テーブル3は、保持テーブル3の外周部に配列する複数の筒状体Wを保持する。保持テーブル3は、筒状体Wを保持する複数のチャック7を有する。
加工テーブル2は、軸部5を介して装置本体4に支持される。軸部5は、保持テーブル3をテーブル軸TA方向に貫通する。加工テーブル2は、保持テーブル3にテーブル軸TA方向から対向配置される。加工テーブル2は、筒状体Wに加工を施す加工ツール6を有する。加工テーブル2および保持テーブル3は、それぞれの中心軸(テーブル軸TA)が水平方向に延びており、これらの中心軸同士は、互いに同軸に配置されている。
加工テーブル2は、軸部5を介して装置本体4に支持される。軸部5は、保持テーブル3をテーブル軸TA方向に貫通する。加工テーブル2は、保持テーブル3にテーブル軸TA方向から対向配置される。加工テーブル2は、筒状体Wに加工を施す加工ツール6を有する。加工テーブル2および保持テーブル3は、それぞれの中心軸(テーブル軸TA)が水平方向に延びており、これらの中心軸同士は、互いに同軸に配置されている。
クランク機構8は、保持テーブル3に対して加工テーブル2をテーブル軸TA方向に往復移動させる。テーブル間欠駆動機構30は、クランク機構8の駆動軸16回りのクランク角度に応じて、加工テーブル2に対して保持テーブル3をテーブル軸TA回りに間欠回転させる。つまり、加工テーブル2は、テーブル軸TA方向に往復移動させられる。加工テーブル2は、保持テーブル3および装置本体4に対して、テーブル軸TA方向に往復移動する。また保持テーブル3は、テーブル軸TA回りに間欠的に回転移動する。保持テーブル3は、加工テーブル2および装置本体4に対して、テーブル軸TA回りに間欠的に回転移動する。
供給ホイール10は、保持テーブル3に筒状体Wを供給する。排出ホイール14は、保持テーブル3から加工後の筒状体W(ボトル缶P)を排出する。ホイールインデックス機構15は、保持テーブル3のテーブル軸TA回りの間欠回転に同期して、供給ホイール10および排出ホイール14を各ホイール軸SA、DA回りに間欠的に回転させる。搬送手段12は、排出ホイール14により保持テーブル3から排出されたボトル缶Pを搬送する。つまり、供給ホイール10は、保持テーブル3のテーブル軸TA回りの間欠回転に同期して、ホイール軸SA回りに間欠的に回転する。排出ホイール14は、保持テーブル3のテーブル軸TA回りの間欠回転に同期して、ホイール軸DA回りに間欠的に回転する。
駆動モータ11、クランク機構8、テーブル間欠駆動機構30およびホイールインデックス機構15は、例えばギヤ、ベルト、ジョイント等により、互いにシンクロナイズ可能に機械的に連結されている。つまり、駆動モータ11の回転駆動力によって、クランク機構8、テーブル間欠駆動機構30およびホイールインデックス機構15は、互いに同期して駆動させられる。
本実施形態で用いる向き(方向)の定義は、下記の通りである。
テーブル軸TAに沿う方向(テーブル軸TAが延びる方向)を、テーブル軸TA方向と呼ぶ。なお、テーブル軸TA方向のうち、保持テーブル3から加工テーブル2へ向かう方向を前方、加工テーブル2から保持テーブル3へ向かう方向を後方という場合がある。
テーブル軸TAに直交する方向をテーブル径方向と呼ぶ。テーブル径方向のうち、テーブル軸TAから離れる方向をテーブル径方向の外側と呼び、テーブル軸TAに近づく方向をテーブル径方向の内側と呼ぶ。
テーブル軸TA回りに周回する方向をテーブル周方向と呼ぶ。テーブル周方向のうち、加工テーブル2に対して保持テーブル3が間欠回転させられる向きを、保持テーブル回転方向R1と呼び、これとは反対の回転方向を、保持テーブル回転方向R1とは反対側と呼ぶ。
テーブル軸TAに沿う方向(テーブル軸TAが延びる方向)を、テーブル軸TA方向と呼ぶ。なお、テーブル軸TA方向のうち、保持テーブル3から加工テーブル2へ向かう方向を前方、加工テーブル2から保持テーブル3へ向かう方向を後方という場合がある。
テーブル軸TAに直交する方向をテーブル径方向と呼ぶ。テーブル径方向のうち、テーブル軸TAから離れる方向をテーブル径方向の外側と呼び、テーブル軸TAに近づく方向をテーブル径方向の内側と呼ぶ。
テーブル軸TA回りに周回する方向をテーブル周方向と呼ぶ。テーブル周方向のうち、加工テーブル2に対して保持テーブル3が間欠回転させられる向きを、保持テーブル回転方向R1と呼び、これとは反対の回転方向を、保持テーブル回転方向R1とは反対側と呼ぶ。
なお、保持テーブル回転方向R1は、加工テーブル2において後述する複数の加工ツール6が、筒状体Wへの加工の順番にテーブル周方向に配列する向きと同一の方向である。このため、保持テーブル回転方向R1は、筒状体Wへの加工順の下流側(加工順方向)と呼ぶことができ、保持テーブル回転方向R1とは反対側は、筒状体Wへの加工順の上流側と呼ぶことができる。
保持テーブル3と加工テーブル2とは、クランク機構8により、テーブル軸TA方向に互いに接近移動と離間移動とを繰り返し、テーブル間欠駆動機構30により、テーブル周方向に間欠的に相対回転させられる。具体的には、保持テーブル3に対して加工テーブル2が、テーブル軸TA方向に接近移動および離間移動し、この接近離間の1ストローク(往復移動)の間に、加工テーブル2に対して保持テーブル3が、テーブル周方向に所定量だけ回転移動(間欠回転)する。
そして、加工テーブル2と保持テーブル3とが接近離間する1ストローク毎に、保持テーブル3のチャック7が保持する筒状体Wに対して、加工テーブル2に設けられた加工ツール6により所定の加工が施され、保持テーブル3は筒状体Wを、次の(別の)加工ツール6による加工位置まで加工順の下流側(保持テーブル回転方向R1)へ向けて移動させる。
この動作が繰り返されることにより、保持テーブル3が保持する筒状体Wに対して、加工テーブル2に設けられた複数の加工ツール6によって順次加工が施されていき、すべての加工ツール6による加工が終了したときに、所望形状を有するボトル缶Pが得られるようになっている。
この動作が繰り返されることにより、保持テーブル3が保持する筒状体Wに対して、加工テーブル2に設けられた複数の加工ツール6によって順次加工が施されていき、すべての加工ツール6による加工が終了したときに、所望形状を有するボトル缶Pが得られるようになっている。
缶製造装置1の各部材について詳しく説明する。
装置本体4は、図示を省略するが例えば、基台と、基台に取り付けられるフレーム部材と、基台およびフレーム部材を覆う外装部材と、を有する。基台は、工場等の施設の床に載置される。フレーム部材は、基台と固定される。外装部材の一部は開閉可能であり、メンテナンス時などに開かれる。
装置本体4は、図示を省略するが例えば、基台と、基台に取り付けられるフレーム部材と、基台およびフレーム部材を覆う外装部材と、を有する。基台は、工場等の施設の床に載置される。フレーム部材は、基台と固定される。外装部材の一部は開閉可能であり、メンテナンス時などに開かれる。
保持テーブル3は、後述するテーブル間欠駆動機構30の構成要素の1つである。保持テーブル3は、例えばターンテーブルやインデックステーブルと呼ばれる。保持テーブル3は、円形の環状をなしている。保持テーブル3は、中空大口径の板状のテーブルである。保持テーブル3の半径は、例えば650mm以上であり、本実施形態の例では1000mm以上である。
保持テーブル3においてテーブル軸TA方向の加工テーブル2側を向く面の外周部には、テーブル周方向に沿って複数のチャック7が配列している。チャック7の数は、例えば50個以上であり、本実施形態の例では60個である。これらのチャック7には、筒状体Wの底部(開口端部とは反対側の端部)が保持される。チャック7に保持された筒状体Wは、その開口端部が加工テーブル2と対向する。すなわち、筒状体Wは、保持テーブル3の外周部に、テーブル軸TA回りに50個以上配列される。
保持テーブル3は、チャック7よりもテーブル径方向の内側に位置する点検窓9を有する。点検窓9は、保持テーブル3をテーブル軸TA方向に貫通する貫通孔である。点検窓9は、保持テーブル3においてテーブル周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。テーブル軸TA方向から見て、点検窓9と、後述する伝達部33の少なくとも一部(部分)とは、重なって配置される。作業者等は、点検窓9を通して、伝達部33にアクセスすることが可能である。
保持テーブル3の内周部には、テーブル周方向に延びる環状のエア供給リング19が設けられる。エア供給リング19は、図示しない複数のホースを通して、チャック7にエアを供給する。チャック7は、エア圧により筒状体Wを保持可能である。
加工テーブル2は、例えばダイテーブルと呼ばれる。加工テーブル2は、円板状または円形の環状をなしている。加工テーブル2の直径(外径)は、保持テーブル3の直径と略同じである。加工テーブル2には、保持テーブル3が保持する筒状体Wに対して加工を施す加工ツール6が、テーブル周方向に沿って複数配置される。これらの加工ツール6は、加工テーブル2においてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側を向く面の外周部に、テーブル周方向に沿って配列しており、保持テーブル3が保持する複数の筒状体Wにテーブル軸TA方向からそれぞれ対向配置される。
加工ツール6の加工ツール軸(中心軸)と、該加工ツール6に対向する筒状体Wの中心軸(チャック7の中心軸に相当)とは、互いに同軸に配置される。そして、筒状体Wの中心軸と加工ツール軸とが一致した配置の状態で、筒状体Wに対して加工ツール6による加工が施される。
加工テーブル2には、テーブル軸TA方向に貫通する取付孔がテーブル周方向に配列して複数形成されている。複数の加工ツール6は、筒状体Wへの加工順にこれらの取付孔に取り付けられる。
複数の加工ツール6には、ダイ加工ツールと、回転加工ツールと、が含まれる。本実施形態では、加工テーブル2の複数の取付孔に、複数のダイ加工ツールと、複数の回転加工ツールとが、筒状体Wへの加工順に着脱可能に設けられている。なお、複数の取付孔のうち1つ以上は、加工ツール6が取り付けられない空きスペースとされてもよい。また、複数の取付孔のうち1つ以上には、油付けツールが取り付けられる。
ダイ加工ツールは、筒状体Wに対してその中心軸方向(テーブル軸TAに平行な方向)に移動し、筒状体Wの周壁(缶胴)を縮径する絞り加工や該周壁を拡径する拡径加工等のダイ加工を施す。1つのダイ加工ツールによって、1種類(所定)のダイ加工が筒状体Wに対して施される。
回転加工ツールは、筒状体Wに対してその中心軸回りに移動し、該中心軸回りの回転動作により筒状体Wの周壁(缶胴)に、トリミング加工、ねじ成形加工、カール加工、スロットル(カール潰し)加工等の回転加工を施す。1つの回転加工ツールによって、1種類(所定)の回転加工が筒状体Wに対して施される。
軸部5は、加工テーブル2に一体に設けられてテーブル軸TA上を延び、保持テーブル3をテーブル軸TA方向に貫通する。軸部5は、保持テーブル3に対してテーブル軸TA方向に移動可能である。軸部5は、装置本体4にテーブル軸TA方向に摺動自在に支持されており、テーブル軸TA方向に沿う加工テーブル2とは反対側の端部が、クランク機構8の後述するコネクティングロッド18に連結されている。
クランク機構8は、駆動モータ11からの回転(回転駆動力)が入力される駆動軸16と、駆動軸16に連結され、駆動軸16の回転にともなって該駆動軸16の中心軸O回りに回転させられるクランク軸17と、クランク軸17と軸部5とを連結するコネクティングロッド18と、を有する。つまり、コネクティングロッド18および軸部5を介して、加工テーブル2とクランク軸17とが連結される。クランク軸17は、駆動軸16の中心軸O回りを一定の角速度で回転する。クランク機構8は、駆動モータ11から駆動軸16に入力された該駆動軸16の中心軸O回りの回転運動を、テーブル軸TA方向の直線運動に変換して軸部5に出力する。
駆動モータ11は、例えばインバータモータ等である。
駆動モータ11は、例えばインバータモータ等である。
テーブル間欠駆動機構30は、加工テーブル2のテーブル軸TA方向に沿う往復移動の1ストローク毎に、保持テーブル3をテーブル軸TA回りに回転および回転停止させる(間欠回転させる)。
図3〜図7に示すように、テーブル間欠駆動機構30は、上述した保持テーブル3と、ローラーギヤインデックス部31と、減速機32と、伝達部33と、位置基準リング34と、ガイド部35と、ベース部36と、架台37と、を備える。
図3〜図7に示すように、テーブル間欠駆動機構30は、上述した保持テーブル3と、ローラーギヤインデックス部31と、減速機32と、伝達部33と、位置基準リング34と、ガイド部35と、ベース部36と、架台37と、を備える。
ローラーギヤインデックス部31は、入力軸31aと、出力軸31bと、カム構造(図示省略)と、を有する。ローラーギヤインデックス部31は、入力軸31aに入力される連続回転を間欠回転に変換して、出力軸31bに出力する。なお、入力軸31aに入力される連続回転とは、入力軸31aの中心軸回りの連続的な回転であり、出力軸31bが出力する間欠回転とは、出力軸31bの中心軸回りの間欠的な回転である。
図示の例では、入力軸31aが軸状であり、出力軸31bが筒状である。ただしこれに限らず、入力軸31aが筒状であってもよい。また出力軸31bが軸状であってもよい。
本実施形態では、入力軸31aの中心軸と、出力軸31bの中心軸とが、互いにねじれの位置であり、入力軸31a(の中心軸)は鉛直方向に延び、出力軸31b(の中心軸)は水平方向に延びる。図示の例では、出力軸31bが、テーブル軸TAと平行に延びる。
本実施形態では、入力軸31aの中心軸と、出力軸31bの中心軸とが、互いにねじれの位置であり、入力軸31a(の中心軸)は鉛直方向に延び、出力軸31b(の中心軸)は水平方向に延びる。図示の例では、出力軸31bが、テーブル軸TAと平行に延びる。
カム構造は、ローラーギヤインデックス部31の筐体の内部に収容される。特に図示しないが、カム構造は、例えば、入力軸31aに取り付けられるカムフォロアと、出力軸31bに取り付けられるカムと、を有する。カムフォロアは、入力軸31aの中心軸回りに等間隔に配列して複数設けられる。カムのカム軸は、出力軸31bと同軸に配置される。カムと、少なくとも2つ以上のカムフォロアとは、互いに噛み合って係合する。カムとカムフォロアとの間には、予圧が生じさせられている。この予圧は、例えば、入力軸31aと出力軸31bの軸間距離を適宜設定(軸同士を近づける等)することにより付与されている。
このため、ローラーギヤインデックス部31は、入力軸31aと出力軸31bとの間にバックラッシュを有さない。すなわち、ローラーギヤインデックス部31には、入力軸31aと出力軸31bとの間において、機械要素間のバックラッシュは設けられておらず、バックラッシュはゼロ(無し)である。
減速機32は、入力軸31aに接続される。減速機32の筐体の内部には、互いに噛み合う複数種類のギヤ(図示省略)が収容される。減速機32は、駆動モータ11から伝達される連続回転を減速して、入力軸31aに入力する。本実施形態の例では、減速機32が、ローラーギヤインデックス部31の上方に配置される。
伝達部33は、出力軸31bから出力される間欠回転を、保持テーブル3に伝える。保持テーブル3は、出力軸31bの出力によって、テーブル軸TA回りに間欠回転させられる。
伝達部33は、円形ラック33aと、ローラーピニオン33bと、タイミングベルト33cと、を有する。
伝達部33は、円形ラック33aと、ローラーピニオン33bと、タイミングベルト33cと、を有する。
円形ラック33aは、テーブル軸TA回りに延びる環状である。円形ラック33aは、テーブル軸TAを中心とする円形のリング板状である。円形ラック33aは、後述する位置基準リング34を介して、保持テーブル3に固定される。円形ラック33aは、外周に複数の歯33dを有しており、外歯ギヤ状をなしている。複数の歯33dは、円形ラック33aの外周において、テーブル周方向に互いに等間隔をあけて配列する。
テーブル軸TA方向から見た円形ラック33aの平面視で、円形ラック33aはトロコイド曲線状の歯形を有する。すなわち、複数の歯33dは、平面視でトロコイド曲線状をなしてテーブル周方向に配列する。
テーブル軸TA方向から見た円形ラック33aの平面視で、円形ラック33aはトロコイド曲線状の歯形を有する。すなわち、複数の歯33dは、平面視でトロコイド曲線状をなしてテーブル周方向に配列する。
円形ラック33aは、テーブル軸TA回りに配列する複数の円弧状ラック部33eを有する。すなわち、テーブル軸TA方向から見た平面視において、テーブル軸TAを中心として円弧状に延びる円弧状ラック部33eがテーブル周方向に複数並べられることにより、円形ラック33aは全体として円形リング状に構成される。テーブル周方向に隣り合う円弧状ラック部33e同士は、円形ラック33aの組み立て時に用いられる図示しない位置決め冶具等により、互いの歯33d同士の相対位置が精度よく決められる。
ローラーピニオン33bは、出力軸31bに連結される。
ローラーピニオン33bは、ピニオン軸部33fと、一対のローラー支持部33gと、複数のローラー33hと、を有する。
ローラーピニオン33bは、ピニオン軸部33fと、一対のローラー支持部33gと、複数のローラー33hと、を有する。
ピニオン軸部33fは、ピニオン軸PAを中心として延びる。ピニオン軸PAは、水平方向に延び、本実施形態の例では、出力軸31bの中心軸およびテーブル軸TAと平行に延びる。ピニオン軸部33fは、ピニオン軸PA方向の両端部に位置する一対の小径部と、ピニオン軸PA方向の両端部間に位置して小径部よりも大径とされた大径部と、を有する。一対の小径部には、それぞれ軸受が嵌合する。これによりピニオン軸部33fは、ピニオン軸PA回りに回転自在である。
ローラー支持部33gは、円板状である。一対のローラー支持部33gは、ピニオン軸部33fの一対(一方および他方)の小径部のうち、一方の小径部に取り付けられる。一対のローラー支持部33gは、ピニオン軸PA方向に互いに間隔をあけて配置される。
ローラー33hは、ピニオン軸PA方向に延びる円柱状である。ローラー33hは、一対のローラー支持部33g間に配置される。ローラー33hのピニオン軸PA方向の両端部は、軸受(図示省略)を介して一対のローラー支持部33gに取り付けられる。すなわち、複数のローラー33hは、各ローラー33hの中心軸回りに回転自在とされて、一対のローラー支持部33gに支持される。
複数のローラー33hは、ピニオン軸PA回りに互いに等間隔をあけて配列する。複数のローラー33hは、円形ラック33aの複数の歯33dと噛み合う。詳しくは、テーブル間欠駆動機構30の動作時において、少なくとも2つ以上のローラー33hと、少なくとも2つ以上の歯33dとが、互いに噛み合った状態が常時維持される。
このように、複数の歯33dと複数のローラー33hとが複数箇所で(同時に)噛み合うことにより、伝達部33は、円形ラック33aとローラーピニオン33bとの間に、バックラッシュを有さない。すなわち、伝達部33には、円形ラック33aとローラーピニオン33bとの間において、機械要素間のバックラッシュは設けられておらず、バックラッシュはゼロ(無し)である。
タイミングベルト33cは、出力軸31bおよびピニオン軸部33fに巻き掛けられる。タイミングベルト33cは、環状のベルト部材である。本実施形態では、タイミングベルト33cが、出力軸31bと、ピニオン軸部33fの大径部とに巻き回されている。また、タイミングベルト33cにはテンションが付与されている。言い換えると、ローラーギヤインデックス部31の出力軸31bと、ローラーピニオン33bのピニオン軸部33fとは、タイミングベルト33cにより連結されており、タイミングベルト33cには、テンションローラー33iによりテンションがかけられている。
位置基準リング34は、テーブル軸TA回りに延びる環状である。位置基準リング34は、テーブル軸TAを中心とする円形のリング板状である。本実施形態では、位置基準リング34が、単一の部材からなる。すなわち、位置基準リング34は、複数の部材を組み合わせて構成されるのではなく、1つの部材により一体的に構成される。位置基準リング34は、保持テーブル3においてテーブル軸TA方向の加工テーブル2とは反対側を向く面に固定される。位置基準リング34には、円形ラック33aおよび後述するガイド部35の円形レール35aが固定される。言い換えると、円形ラック33aおよび円形レール35aは、位置基準リング34を介して、保持テーブル3に固定される。
位置基準リング34は、第1段部38と、第2段部39と、を有する。
第1段部38は、位置基準リング34においてテーブル軸TA方向の保持テーブル3とは反対側(装置本体4側。後方)を向く面のうち、外周部に配置される。第1段部38は、テーブル周方向に延びる環状をなす。第1段部38は、テーブル軸TA方向の保持テーブル3とは反対側を向く第1底面38aと、テーブル径方向の外側を向く第1周面38bと、を有する。
第1段部38は、位置基準リング34においてテーブル軸TA方向の保持テーブル3とは反対側(装置本体4側。後方)を向く面のうち、外周部に配置される。第1段部38は、テーブル周方向に延びる環状をなす。第1段部38は、テーブル軸TA方向の保持テーブル3とは反対側を向く第1底面38aと、テーブル径方向の外側を向く第1周面38bと、を有する。
第1底面38aには、円形ラック33aにおいてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(加工テーブル2側。前方)を向く面のうち、歯33dよりもテーブル径方向の内側に位置する部分が接触する。第1周面38bには、円形ラック33aの内周面のうち、テーブル軸TA方向の保持テーブル3側の端部が接触する。これにより円形ラック33aは、位置基準リング34および保持テーブル3に対して、テーブル軸TA方向およびテーブル径方向に位置決め(位置合わせ)された状態で、位置基準リング34と固定される。
第2段部39は、位置基準リング34においてテーブル軸TA方向の保持テーブル3とは反対側を向く面のうち、内周部に配置される。第2段部39は、テーブル周方向に延びる環状をなす。第2段部39は、テーブル軸TA方向の保持テーブル3とは反対側を向く第2底面39aと、テーブル径方向の内側を向く第2周面39bと、を有する。
第2段部39と円形レール35aとの接触状態については、後述する。
第2段部39と円形レール35aとの接触状態については、後述する。
ガイド部35は、保持テーブル3のテーブル軸TA回りの回転をガイドする。保持テーブル3は、ガイド部35に支持および案内されて、テーブル軸TAを中心としてテーブル周方向に回転自在である。
ガイド部35は、円形レール35aと、スライダー35bと、スライダー台座35cと、を有する。
ガイド部35は、円形レール35aと、スライダー35bと、スライダー台座35cと、を有する。
円形レール35aは、テーブル軸TA回りに延びる環状であり、保持テーブル3と固定される。円形レール35aは、テーブル軸TAを中心とする円形リング状である。円形レール35aは、テーブル軸TA回りに配列する複数の円弧状レール部35dを有する。すなわち、テーブル軸TA方向から見た平面視において、テーブル軸TAを中心として円弧状に延びる円弧状レール部35dがテーブル周方向に複数並べられることにより、円形レール35aは全体として円形リング状に構成される。テーブル周方向に隣り合う円弧状レール部35d同士は、円形レール35aの組み立て時に用いられる図示しない位置決め冶具等により、互いの相対位置が精度よく決められる。
円形レール35aと、位置基準リング34の第2段部39との接触状態について説明する。
第2段部39の第2底面39aには、円形レール35aにおいてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(加工テーブル2側。前方)を向く面が接触する。第2段部39の第2周面39bには、円形レール35aの外周面のうち、テーブル軸TA方向の保持テーブル3側の端部が接触する。これにより円形レール35aは、位置基準リング34および保持テーブル3に対して、テーブル軸TA方向およびテーブル径方向に位置決め(位置合わせ)された状態で、位置基準リング34と固定される。
第2段部39の第2底面39aには、円形レール35aにおいてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(加工テーブル2側。前方)を向く面が接触する。第2段部39の第2周面39bには、円形レール35aの外周面のうち、テーブル軸TA方向の保持テーブル3側の端部が接触する。これにより円形レール35aは、位置基準リング34および保持テーブル3に対して、テーブル軸TA方向およびテーブル径方向に位置決め(位置合わせ)された状態で、位置基準リング34と固定される。
スライダー35bは、テーブル軸TA回りに互いに間隔をあけて複数設けられる。本実施形態では、複数(8個)のスライダー35bが、テーブル周方向に等間隔をあけて配列する。
スライダー35bは、円形レール35aに複数の転動体35eを介して連結される。本実施形態の例では、転動体35eがボールである。複数の転動体35eは、スライダー35bに設けられた循環路(図示省略)内に収容される。なお、転動体35eは、例えば円柱状のコロ等であってもよい。上記構成により、スライダー35bは、円形レール35aとテーブル軸TA回りに相対的に移動自在である。
スライダー35bは、円形レール35aに複数の転動体35eを介して連結される。本実施形態の例では、転動体35eがボールである。複数の転動体35eは、スライダー35bに設けられた循環路(図示省略)内に収容される。なお、転動体35eは、例えば円柱状のコロ等であってもよい。上記構成により、スライダー35bは、円形レール35aとテーブル軸TA回りに相対的に移動自在である。
スライダー台座35cは、テーブル軸TA回りに互いに間隔をあけて複数設けられる。本実施形態では、複数(8個)のスライダー台座35cが、テーブル周方向に等間隔をあけて配列する。スライダー台座35cは、スライダー35bを支持する。スライダー台座35cには、スライダー35bが固定される。
ベース部36は、第1ベース部36aと、第2ベース部36bと、を有する。
第1ベース部36aは、板状であり、板面がテーブル軸TA方向を向く。第1ベース部36aは、装置本体4においてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(前方)を向く面(前面)に固定される。第1ベース部36aには、スライダー台座35cが固定される。これにより第1ベース部36aは、ガイド部35、位置基準リング34および保持テーブル3を支持する。第1ベース部36aには、後述する架台37のテーブル受け台座37bが固定される。これにより第1ベース部36aは、架台37を支持する。第1ベース部36aには、第2ベース部36bが固定される。第1ベース部36aは、第2ベース部36bを支持する。また、第1ベース部36aは、供給ホイール10、排出ホイール14およびホイールインデックス機構15を支持する。
第1ベース部36aは、板状であり、板面がテーブル軸TA方向を向く。第1ベース部36aは、装置本体4においてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(前方)を向く面(前面)に固定される。第1ベース部36aには、スライダー台座35cが固定される。これにより第1ベース部36aは、ガイド部35、位置基準リング34および保持テーブル3を支持する。第1ベース部36aには、後述する架台37のテーブル受け台座37bが固定される。これにより第1ベース部36aは、架台37を支持する。第1ベース部36aには、第2ベース部36bが固定される。第1ベース部36aは、第2ベース部36bを支持する。また、第1ベース部36aは、供給ホイール10、排出ホイール14およびホイールインデックス機構15を支持する。
第2ベース部36bは、板状であり、板面がテーブル軸TA方向を向く。第2ベース部36bは、第1ベース部36aにおいてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(前方)を向く面(前面)に固定される。第2ベース部36bには、ローラーギヤインデックス部31、減速機32および伝達部33が支持される。また、第2ベース部36bには、テンションローラー33iがその中心軸回りに回転自在に支持される。
架台37は、保持テーブル3をテーブル軸TA方向の加工テーブル2とは反対側(つまり後方)から支持する。本実施形態では、架台37が、保持テーブル3をテーブル周方向の全周にわたって支持する。
架台37は、テーブル受け37aと、テーブル受け台座37bと、を有する。
架台37は、テーブル受け37aと、テーブル受け台座37bと、を有する。
テーブル受け37aは、テーブル軸TA回りに延びる環状である。テーブル受け37aは、テーブル軸TAを中心とする円形のリング板状である。テーブル受け37aは、保持テーブル3にテーブル軸TA方向(の後方)から接触する。テーブル受け37aにおいてテーブル軸TA方向の保持テーブル3側(前方)を向く面(前面)には、摺動シートが設けられる。テーブル受け37aは、保持テーブル3とテーブル軸TA回りに相対的に摺動自在である。つまり保持テーブル3は、テーブル受け37aにテーブル軸TA方向(の前方)から接触した状態で、テーブル周方向に摺動する。テーブル軸TA方向から見て、テーブル受け37aと、保持テーブル3のチャック7とは、重なって配置される。
テーブル受け37aのテーブル周方向に沿う一部には、テーブル受け37aをテーブル軸TA方向に貫通する貫通孔37cが設けられる。貫通孔37cは、排出ホイール14に接近して配置される。テーブル軸TA方向から見て、貫通孔37cと、排出ホイール14の後述するポケット24とは、重なって配置される。貫通孔37c内には、例えば、図示しないピン部材またはノズル部材等が挿入される。ピン部材またはノズル部材等は、チャック7内に設けられる図示しないピストン部を押すことにより、該ピストン部を介して、チャック7が保持する筒状体W(ボトル缶P)をテーブル軸TA方向(の前方)に押し出し、筒状体Wをチャック7から離脱させる。
テーブル受け台座37bは、テーブル軸TA回りに互いに間隔をあけて複数設けられる。本実施形態では、12個のテーブル受け台座37bが、テーブル周方向に間隔をあけて配列する。テーブル受け台座37bは、テーブル受け37aを支持する。テーブル受け台座37bには、テーブル受け37aが固定される。
図2において、供給ホイール10は、インフィードホイールと呼ばれ、略円柱状をなしている。供給ホイール10は、缶製造装置1の外部(前工程)から後述するシューター13に供給される筒状体Wを受け取り、該筒状体Wを保持テーブル3へと受け渡す。
排出ホイール14は、ディスチャージホイールと呼ばれ、略円柱状をなしている。排出ホイール14は、缶製造装置1により加工が施された筒状体W(ボトル缶P)を保持テーブル3から受け取り、搬送手段12に受け渡す(排出する)。搬送手段12は、ボトル缶Pを缶製造装置1の外部(後工程)へ向けて搬送する。
排出ホイール14は、ディスチャージホイールと呼ばれ、略円柱状をなしている。排出ホイール14は、缶製造装置1により加工が施された筒状体W(ボトル缶P)を保持テーブル3から受け取り、搬送手段12に受け渡す(排出する)。搬送手段12は、ボトル缶Pを缶製造装置1の外部(後工程)へ向けて搬送する。
供給ホイール10は、その中心軸(ホイール軸)SAをテーブル軸TAと平行に延ばして、第1ベース部36aを介して装置本体4に支持される。供給ホイール10は、ホイール軸SA回りのうちホイール回転方向R2に回転させられる。
排出ホイール14は、その中心軸(ホイール軸)DAをテーブル軸TAと平行に延ばして、第1ベース部36aを介して装置本体4に支持される。排出ホイール14は、ホイール軸DA回りのうちホイール回転方向R3に回転させられる。
排出ホイール14は、その中心軸(ホイール軸)DAをテーブル軸TAと平行に延ばして、第1ベース部36aを介して装置本体4に支持される。排出ホイール14は、ホイール軸DA回りのうちホイール回転方向R3に回転させられる。
供給ホイール10の外周には、筒状体Wの周壁を保持可能な凹状のポケット23が周方向に互いに等間隔をあけて複数設けられている。また、排出ホイール14の外周には、筒状体W(ボトル缶P)の周壁を保持可能な凹状のポケット24が周方向に互いに等間隔をあけて複数設けられている。なお、図2においては、各ポケット23、24の図示を一部省略している。
これらのポケット23、24は、筒状体Wの周壁が円筒状をなしているのに対応して、ホイール軸SA、DAに垂直な断面が凹円弧状をなす凹曲面状に形成されている。また、ポケット23、24の内面には、図示しないエア吸引源に連通する吸引孔が開口している。ポケット23、24は、吸引孔を通して筒状体Wの周壁に作用するエア吸引源のエア吸引力によって、筒状体Wを保持可能である。
また缶製造装置1は、該缶製造装置1の外部(前工程の設備)から移送された筒状体Wを供給ホイール10に供給するシューター13と、シューター13に設けられ、供給ホイール10への筒状体Wの供給および供給停止を行うストッパー25と、を備えている。
シューター13は、供給ホイール10の外周へ向けて開口する筒状をなしている。シューター13において供給ホイール10側を向く開口部は、供給ホイール10の外周に接近して配置されており、この供給ホイール10の回転が停止している状態で、ポケット23に対向配置される。シューター13内には、前工程から缶製造装置1に移送された筒状体Wが複数収容されており、これらの筒状体Wは、自重により供給ホイール10の外周に向けて移動させられる。
ストッパー25は、シューター13における筒状体Wの搬送方向(配列方向)の前端部(つまりシューター13の開口部)に配置されている。ストッパー25は、筒状体Wの底壁に向けて進退可能である。ストッパー25が筒状体Wの底壁に接触することで、供給ホイール10への筒状体Wの供給が停止される。ストッパー25が筒状体Wの底壁から離れることで、供給ホイール10への筒状体Wの供給が許容される。
ホイールインデックス機構15は、カム構造を有している。ホイールインデックス機構15は、カム構造により、加工テーブル2の往復移動の1ストローク毎に、供給ホイール10をホイール軸SA回りに回転および回転停止させ(間欠回転させ)、排出ホイール14をホイール軸DA回りに回転および回転停止させる(間欠回転させる)。
供給ホイール10および排出ホイール14は、ホイールインデックス機構15により、保持テーブル3のテーブル軸TA回りの間欠回転に同期して、かつ、保持テーブル3の回転方向R1とは逆回転となるホイール回転方向R2、R3に、それぞれ間欠的に回転させられる。
供給ホイール10と排出ホイール14とは、例えばベルト、プーリ、ギヤ、ジョイント等により機械的に連結されており、互いに同期して各ホイール軸SA、DA回りに間欠回転する。
供給ホイール10と排出ホイール14とは、例えばベルト、プーリ、ギヤ、ジョイント等により機械的に連結されており、互いに同期して各ホイール軸SA、DA回りに間欠回転する。
詳しくは、供給ホイール10が間欠回転し、該供給ホイール10のポケット23に保持された筒状体Wが、テーブル軸TA方向から見て保持テーブル3のチャック7と重なる位置(チャック7の直上)に配置されたときに、加工テーブル2に設けられた図示しない押し込み部が、この筒状体Wを保持テーブル3側(後方)へ向けて押し込む。これにより、筒状体Wがポケット23からチャック7へと受け渡され、チャック7に保持される。
また、保持テーブル3のチャック7に保持された筒状体Wが、加工テーブル2のストローク毎に保持テーブル回転方向R1に移送されていき、すべての加工を終えて、テーブル軸TA方向から見て排出ホイール14のポケット24と重なる位置(ポケット24の直下)に配置されたときに、チャック7内に設けられたピストン部が、この筒状体W(すべての加工が施された製品のボトル缶P)を排出ホイール14側(前方)へ向けて押し出す。これにより、筒状体W(P)がチャック7からポケット24へと受け渡され、ポケット24に保持される。
また、保持テーブル3のチャック7に保持された筒状体Wが、加工テーブル2のストローク毎に保持テーブル回転方向R1に移送されていき、すべての加工を終えて、テーブル軸TA方向から見て排出ホイール14のポケット24と重なる位置(ポケット24の直下)に配置されたときに、チャック7内に設けられたピストン部が、この筒状体W(すべての加工が施された製品のボトル缶P)を排出ホイール14側(前方)へ向けて押し出す。これにより、筒状体W(P)がチャック7からポケット24へと受け渡され、ポケット24に保持される。
ポケット24に保持されたボトル缶Pは、排出ホイール14の間欠回転にともなってホイール軸DA回りに移送されていき、該ポケット24から解放されて、搬送手段12に受け渡される。搬送手段12は、ボトル缶Pを缶製造装置1の外部(後工程の設備)へと移送する。
以上説明した本実施形態のテーブル間欠駆動機構30および缶製造装置1によれば、ローラーギヤインデックス部31の出力軸31bから出力される間欠回転を、伝達部33が保持テーブル3に伝達する。そして伝達部33は、円形ラック33aの複数の歯33dと、ローラーピニオン33bの複数のローラー33hとが、複数箇所において同時に噛み合うため、円形ラック33aとローラーピニオン33bとの間にバックラッシュを有さない。つまり伝達部33において、バックラッシュを無くす(ゼロにする)ことができる。
このため、保持テーブル3がテーブル軸TA回りに間欠回転したときに、保持テーブル3のテーブル軸TA回りの位置精度が安定して確保される。つまり、加工テーブル2に対する保持テーブル3の相対位置の精度が良好に維持される。これにより、筒状体Wの加工精度が安定して確保され、加工した成形品(ボトル缶P)の品質が安定する。
そして、保持テーブル3が保持する筒状体Wの数が本実施形態のように50個以上に及び、保持テーブル3の外径が大きくなった場合でも、大型の精密加工装置等を用いることなく、テーブル間欠駆動機構30を製造することができる。したがって、本実施形態によれば製造コストが抑えられる。具体的に、従来のローラーギヤカム機構と比べて(基準として)、本実施形態では製造コストを例えば1/3程度に抑えることが可能である。
なお本実施形態で説明したように、ローラーギヤインデックス部31は、入力軸31aと出力軸31bとの間にバックラッシュを有さない構成であることが好ましい。これにより、ローラーギヤインデックス部31の入力軸31aから保持テーブル3までの間(機械要素間)において、バックラッシュを無くす(ゼロにする)ことができる。
以上より本実施形態によれば、保持テーブル3の外径が大きくても、間欠回転させられる保持テーブル3の位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えられる。
また本実施形態では、円形ラック33aの平面視で、円形ラック33aがトロコイド曲線状の歯形を有する。したがって、円形ラック33aの複数の歯33dと、ローラーピニオン33bの複数のローラー33hとを、複数箇所で同時に噛み合わせることが容易である。したがって、円形ラック33aとローラーピニオン33bとの間でバックラッシュをゼロにしやすい。
また本実施形態では、円形ラック33aが、複数の円弧状ラック部33eをテーブル軸TA回りに組み合わせて環状に形成される。したがって、本実施形態のように保持テーブル3の外径が大きくなるのにともない、円形ラック33aが大型化(大径化)した場合でも、円形ラック33aを製作しやすい。
また本実施形態では、伝達部33がタイミングベルト33cを有し、タイミングベルト33cは、出力軸31bおよびローラーピニオン33bのピニオン軸部33fに巻き掛けられてテンションが付与されるので、下記の作用効果が得られる。
すなわち上記構成によれば、出力軸31bからピニオン軸部33fまでの間において、機械要素間のガタ等(例えばバックラッシュなどのクリアランス)が生じることが抑制される。したがって、ローラーギヤインデックス部31およびローラーピニオン33bの配置の自由度を高めつつ、保持テーブル3の位置精度を確保できる。
すなわち上記構成によれば、出力軸31bからピニオン軸部33fまでの間において、機械要素間のガタ等(例えばバックラッシュなどのクリアランス)が生じることが抑制される。したがって、ローラーギヤインデックス部31およびローラーピニオン33bの配置の自由度を高めつつ、保持テーブル3の位置精度を確保できる。
また本実施形態では、ガイド部35が、円形レール35aとスライダー35bとが複数の転動体35eを介して連結された、いわゆるリニアガイド(直動ガイド)を有する。すなわち、リニアガイドに保持テーブル3がガイドされて、テーブル軸TA回りに回転するので、機械要素間にガタ(クリアランス)の無い高精度な回転が可能となる。したがって、加工テーブル2に対する保持テーブル3の位置精度が良好に維持される。
また本実施形態では、スライダー35bが、テーブル軸TA回りに互いに間隔をあけて複数設けられる。具体的に、本実施形態の例では、スライダー35bが、テーブル周方向に互いに等間隔をあけて8個設けられる。すなわち、複数のスライダー35bが、テーブル周方向に隣り合うスライダー35b同士の間に形成される中心角(テーブル軸TAを中心とする中心角)が鋭角となるように配列し、本実施形態の例では、前記中心角が45°である。
このため、複数のスライダー35b、円形レール35aおよび位置基準リング34を介して、保持テーブル3がスライダー台座35cに安定的に支持される。
このため、複数のスライダー35b、円形レール35aおよび位置基準リング34を介して、保持テーブル3がスライダー台座35cに安定的に支持される。
また本実施形態では、位置基準リング34を基準として、円形ラック33aと円形レール35aの位置が精度よく決まる(位置精度が確保される)。したがって、保持テーブル3の位置精度が安定して確保される。
また本実施形態では、保持テーブル3をテーブル軸TA方向から支持する架台37が設けられる。
このため、筒状体Wの加工時に保持テーブル3に作用するテーブル軸TA方向の成形荷重を、テーブル受け37aを介してテーブル受け台座37bで受けることができる。したがって、成形荷重による保持テーブル3の位置ずれや変形等が抑制される。上記構成によれば、例えば本実施形態と異なり、成形荷重を大径のベアリングで受ける場合と比べて、製造コストを削減できる。そして、保持テーブル3が大径化しても容易に対応できる。
このため、筒状体Wの加工時に保持テーブル3に作用するテーブル軸TA方向の成形荷重を、テーブル受け37aを介してテーブル受け台座37bで受けることができる。したがって、成形荷重による保持テーブル3の位置ずれや変形等が抑制される。上記構成によれば、例えば本実施形態と異なり、成形荷重を大径のベアリングで受ける場合と比べて、製造コストを削減できる。そして、保持テーブル3が大径化しても容易に対応できる。
また本実施形態では、筒状体Wが、保持テーブル3の外周部において、テーブル周方向に50個以上配列している。
上記構成のように、筒状体Wの数が50個以上になると、保持テーブル3の外径が大きくならざるを得ないが、本実施形態によれば、保持テーブル3の外径が大きくなっても、間欠回転する保持テーブル3の位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えることができる。
上記構成のように、筒状体Wの数が50個以上になると、保持テーブル3の外径が大きくならざるを得ないが、本実施形態によれば、保持テーブル3の外径が大きくなっても、間欠回転する保持テーブル3の位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えることができる。
また本実施形態では、テーブル軸TA方向から見て、保持テーブル3の点検窓9と、伝達部33の少なくとも一部とが、重なって配置される。また作業者等は、点検窓9を通して、伝達部33にアクセスすることができる。
このため、点検窓9を利用して、伝達部33の各部材(例えばローラーピニオン33bの軸受など)をメンテナンスしたり交換したりすることができる。すなわち、缶製造装置1から保持テーブル3を取り外すことなく、伝達部33の各部材にアクセスできるので、部材のメンテナンスや交換が容易であり、作業性がよい。また、部材のメンテナンスや交換等の都度、保持テーブル3の位置調整を行う必要がなく、保持テーブル3の位置精度が安定して確保される。
このため、点検窓9を利用して、伝達部33の各部材(例えばローラーピニオン33bの軸受など)をメンテナンスしたり交換したりすることができる。すなわち、缶製造装置1から保持テーブル3を取り外すことなく、伝達部33の各部材にアクセスできるので、部材のメンテナンスや交換が容易であり、作業性がよい。また、部材のメンテナンスや交換等の都度、保持テーブル3の位置調整を行う必要がなく、保持テーブル3の位置精度が安定して確保される。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
前述の実施形態では、伝達部33がタイミングベルト33cを有するが、これに限らない。例えば、伝達部33がタイミングベルト33cを有さず、出力軸31bとローラーピニオン33bとが同軸に配置されていて、ガタ(機械要素間のクリアランス)の無いカップリング(ジョイント)等により連結されていてもよい。
また、前述の実施形態では、ローラーギヤインデックス部31のカム構造が、カムとカムフォロアとを有しており、これらの間に予圧が付与されていて、バックラッシュがゼロとされている一例を挙げたが、これに限らない。ローラーギヤインデックス部31は、上記構成以外の構成により、入力軸31aと出力軸31bとの間でバックラッシュがゼロとされていてもよい。
また、円形ラック33aが、単一の部材により一体的に環状に形成されていてもよい。また、円形レール35aが、単一の部材により一体的に環状に形成されていてもよい。また、位置基準リング34は設けられなくてもよい。
また、前述の実施形態では、缶製造装置1として、有底筒状の筒状体Wに対して各種加工を施すことによりボトル缶Pを製造するボトル缶製造装置を一例に挙げたが、これに限定されない。すなわち、缶製造装置1は、例えば、筒状体Wに対して各種加工を施すことによりエアゾール缶を製造するエアゾール缶製造装置であってもよく、あるいは、ボトル缶およびエアゾール缶以外の所定の缶を製造する缶製造装置であってもよい。また、筒状体Wは有底筒状に限らず、底壁を有さない単なる筒状等であってもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例およびなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明のテーブル間欠駆動機構および缶製造装置によれば、保持テーブルの外径が大きくても、間欠回転させられる保持テーブルの位置精度を確保でき、かつ製造コストを抑えられる。したがって、産業上の利用可能性を有する。
1…缶製造装置、2…加工テーブル、3…保持テーブル、6…加工ツール、11…駆動モータ、30…テーブル間欠駆動機構、31…ローラーギヤインデックス部、31a…入力軸、31b…出力軸、32…減速機、33…伝達部、33a…円形ラック、33b…ローラーピニオン、33c…タイミングベルト、33d…歯、33e…円弧状ラック部、33f…ピニオン軸部、33h…ローラー、34…位置基準リング、35…ガイド部、35a…円形レール、35b…スライダー、35c…スライダー台座、35e…転動体、37…架台、37a…テーブル受け、37b…テーブル受け台座、TA…テーブル軸、W…筒状体
Claims (11)
- 入力軸に入力される連続回転を間欠回転に変換して出力軸に出力するローラーギヤインデックス部と、
筒状体を保持し、前記出力軸の出力によってテーブル軸回りに間欠回転させられる保持テーブルと、
前記出力軸から出力される間欠回転を、前記保持テーブルに伝える伝達部と、を備え、
前記伝達部は、
前記保持テーブルに固定され、テーブル軸回りに延びる環状の円形ラックと、
前記出力軸に連結され、前記円形ラックの複数の歯と噛み合う複数のローラーを有するローラーピニオンと、を有し、
前記伝達部は、複数の前記歯と複数の前記ローラーとが複数箇所で噛み合う、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記円形ラックの平面視で、前記円形ラックはトロコイド曲線状の歯形を有する、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1または2に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記円形ラックは、テーブル軸回りに配列する複数の円弧状ラック部を有する、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記伝達部は、前記出力軸および前記ローラーピニオンのピニオン軸部に巻き掛けられてテンションが付与されるタイミングベルトを有する、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
駆動モータから伝達される連続回転を減速して、前記ローラーギヤインデックス部の前記入力軸に入力する減速機を備える、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記保持テーブルのテーブル軸回りの回転をガイドするガイド部を備え、
前記ガイド部は、
前記保持テーブルと固定され、テーブル軸回りに延びる環状の円形レールと、
前記円形レールに複数の転動体を介して連結され、前記円形レールとテーブル軸回りに相対的に移動自在とされたスライダーと、
前記スライダーが固定されるスライダー台座と、を有する、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項6に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記スライダーは、テーブル軸回りに互いに間隔をあけて複数設けられる、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項6または7に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
テーブル軸回りに延びる環状をなし、前記円形ラックおよび前記円形レールが固定される位置基準リングを備える、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記保持テーブルをテーブル軸方向から支持する架台を備え、
前記架台は、
テーブル軸回りに延びる環状をなし、前記保持テーブルにテーブル軸方向から接触し、前記保持テーブルとテーブル軸回りに相対的に摺動自在とされたテーブル受けと、
前記テーブル受けが固定されるテーブル受け台座と、を有する、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載のテーブル間欠駆動機構であって、
前記筒状体は、前記保持テーブルの外周部に、テーブル軸回りに50個以上配列される、テーブル間欠駆動機構。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載のテーブル間欠駆動機構と、
前記筒状体に加工を施す加工ツールを有し、前記保持テーブルにテーブル軸方向から対向配置され、テーブル軸方向に往復移動させられる加工テーブルと、を備える、缶製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018109554A JP2019211039A (ja) | 2018-06-07 | 2018-06-07 | テーブル間欠駆動機構および缶製造装置 |
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JP2018109554A Pending JP2019211039A (ja) | 2018-06-07 | 2018-06-07 | テーブル間欠駆動機構および缶製造装置 |
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-
2018
- 2018-06-07 JP JP2018109554A patent/JP2019211039A/ja active Pending
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