<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1〜図14を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口(入球口)63,64,65a等を有する遊技盤13(図5参照)が前面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図2参照)や、後述する上皿17から球発射ユニット112aへ球を案内する球送りユニット112b、上記球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール112c(図2参照)等が取り付けられている。なお、球発射ユニット112a、球送りユニット112b及び発射レール112cの詳細については、図2を参照して後述し、遊技盤13の詳細については、図5を参照して後述する。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球送りユニット112b(図2参照)を介して球発射ユニット112a(図2参照)へと1球ずつ案内される。また、上皿17の上面の正面視左側には、枠ボタン22が設けられている。
枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図5参照)で表示される演出を変化させるために遊技者により押下操作されるボタンである。
なお、第1実施形態では、枠ボタン22を押下操作されるボタンとして構成したが、枠ボタン22に代えて、遊技者によりパチンコ機10に対して所定方向(例えば、パチンコ機10に対して、前方、後方、右方および左方)に傾倒操作可能な、操作レバーにより構成してもよい。そして、操作レバーが傾倒操作された方向に基づいて後述する第3図柄表示装置81(図5参照)の演出が決定されたりしてもよい。
また、枠ボタン22を上皿17の側面視正面側に配置するように構成しているが、枠ボタン22の配置位置は、遊技者が押下操作可能な位置であれば如何様な配置位置でも良く、例えば、上皿17の上面側に配置してもよいし、後述する下皿50の近傍(上面又は側面)に配置してもよい。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や後述する第3図柄表示装置81(図5参照)で表示される所定演出時等における遊技状態又は演出状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、発光ダイオード(ライト・エミッティング・ダイオード(Light Emitting Diode)。以下、「LED」と略す。)等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。
パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時や後述する第3図柄表示装置81(図5参照)で表示される所定演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前の状態(即ち、「リーチ表示」中)である旨が報知される。また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
右側の電飾部32下部左側において、遊技盤13正面視下部右側に設けられた貼着スペースK1(図5参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(Acrylonitrile Butadiene Styrene。以下、「ABS」と略す。)樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット。図示せず。)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112a(図7参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、バネ等の弾性部材(図示せず)によって右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口(図示せず)が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、例えば、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。
次に、図2を参照して、外枠11及び内枠12に対する前面枠14の施錠を解除して、該前面枠14が開放されたパチンコ機10について説明する。図2は、外枠11及び内枠12から前面枠14を開放した状態のパチンコ機10の正面図である。上述したように、遊技ホールの管理者等によって外枠11及び内枠12に対する前面枠14の施錠が解除(解錠)され、該前面枠14が内枠12に設けられたヒンジ19を軸として正面手前側に開閉された場合に、図2で示す状態となる。
前面枠14が開放された内枠12の正面視右側下部には、上述した球発射ユニット112aと、球送りユニット112bと、発射レール112cとがそれぞれ設けられている。
球発射ユニット112aは、発射レール112cの基端部(発射位置)に存在する球を、遊技盤13の後述する内レール61及び外レール62(図5参照)によって形成された遊技領域に向けて発射するための装置であり、発射槌と、発射ソレノイドと、電磁石(ともに図示せず)とを備えている。この発射ソレノイド及び電磁石は、所定条件(例えば、操作ハンドル51の操作等)が整っている場合に、後述する発射制御装置(図9参照)によって駆動制御され、電磁石によって発射ソレノイドを励磁し、発射ソレノイドの先端部に設けられた発射槌を、発射レール112cの基端部(発射位置)に存在する球と衝突させることで、該球を遊技盤13の遊技領域に向けて発射するように構成されている。
球送りユニット112bは、上皿17に貯留された球を1球ずつ発射レール112cの基端部(発射位置)に案内するためのものであり、球発射ユニット112a及び発射レール112cのパチンコ機10正面側を被覆するように内枠12に取着されている。この球送りユニット112bには、開閉板と、該開閉板を駆動する駆動ソレノイド(ともに図示せず)とが備えられ、上述した球発射ユニット112aの発射ソレノイド(図示せず)の駆動と連動して駆動ソレノイドを駆動させることで、発射レール112cの基端部に上皿17に貯留されている球が1球ずつ案内される。
発射レール112cは、該発射レール112cの基端部(発射位置)に球送りユニット112bから案内された球を1球貯留するとともに、球発射ユニット112aにより発射された球を後述する内レール61及び外レール62(図5参照)に案内するためのものである。この発射レール112cは、該発射レール112cの先端部が内レール61及び外レール62で形成された案内流路(図5参照)へ向くように内枠12に固定されている。第1実施形態のパチンコ機10では、操作ハンドル51の操作に伴って球発射ユニット112a及び球送りユニット112bが駆動されることで、発射レール112cの基端部(発射位置)に存在する球が、発射レール112cの先端部から後述する内レール61及び外レール62の案内流路を介して遊技領域へと発射される。
発射レール112cの上部位置には、遊技盤13側に盤側シール400が貼着されているとともに、内枠12側に枠側シール410が貼着されている。また、パチンコ機10の遊技の制御を司る主制御装置110(図6参照)には主基板シール420が貼着されている。
ここで、図3を参照して、盤側シール400、枠側シール410および主基板シール420について説明する。図3(a)は、遊技盤13に貼着される前の盤側シール400の正面図であり、図3(b)は、内枠12に貼着される前の枠側シール410の正面図であり、図3(c)は、主制御装置110(図6参照)に貼着される前の主基板シール420の正面図である。
まず、図3(a)で示すように、盤側シール400には、遊技盤13固有の遊技機製造番号(以下、「遊技盤番号」と称する場合がある)等の固有情報を2次元コードで現したクイック・レスポンス・コード(Quick Response Code。以下、「QRコード」(登録商標)と称する。)である盤表QRコード401及び盤裏QRコード402がそれぞれ印刷されている。
この盤表QRコード401と盤裏QRコード402とは、同一の2次元コードであり、上述した遊技盤番号(例えば、AA−B 111111)や、製造メーカ名(例えば、製造メーカA)、機種名(例えば、○○○○)等の各データが符号化されており、後述する読み取り装置600(図9参照)によって上記各データを読み取り可能に構成されている。
上述したように、この盤側シール400には、該盤側シール400を遊技盤13に貼付した場合に、遊技盤13の正面側に位置する盤表QRコード401と、遊技盤13の背面側(裏面側)に位置する盤裏QRコード402とが1のシールにそれぞれ印刷されている。このように構成することで、遊技盤13の正面側と背面側とにそれぞれ遊技盤番号を示すQRコードを付したい場合、1の盤側シール400を遊技盤13の正面視右側下部から背面視左側下部(図7参照)に亘って貼付することで実現することができ、遊技盤13の正面側と背面側とでシールの貼り間違え等の発生を未然に防止することができる。
また、この盤側シール400は、遊技盤13に貼着した盤側シール400を遊技盤13から剥がそうとした場合に、該盤側シール400が部分的に断裂する切れ目(ミシン目。図3(a)における点線斜線。)が設けられている。このように構成することで、遊技盤13に貼着した盤側シール400を遊技盤13から剥がそうとした場合、上記切れ目によって盤側シール400が断裂するため、盤側シール400を遊技盤13から綺麗に剥がすことができず、盤側シール400を他の遊技盤に張り替えるといった不正行為を防止できる。
上記切れ目は、2次元コードが記された部位には施されないように構成されている。これは、2次元コードが記された部位に切れ目を設けてしまうと、該切れ目によって2次元コードの内容が変更されたり、適切に読み取りが行われないおそれがある。よって、盤側シール400の盤表QRコード401及び盤裏QRコード402が印刷された部位以外の箇所に上記切れ目を設け、後述する読み取り装置600(図9参照)による誤読を防ぎつつ、不正交換等の不正行為を防止することができる。
この盤側シール400には、パチンコ機10の製造過程において生成された遊技盤13固有の盤表QRコード401及び盤裏QRコード402が印刷され、該盤側シール400が遊技盤13の正面視右側下部(裏面視左側下部。図7参照。)に貼着される。
次いで、図3(b)で示すように、枠側シール410には、内枠12固有の遊技機製造番号(以下、「枠番号」と称する場合がある)等の固有情報を2次元コードで現した枠表QRコード411及び枠裏QRコード412がそれぞれ印刷されている。
この枠表QRコード411と枠裏QRコード412とは、同一の2次元コードであり、上述した枠番号(例えば、AA−Y 900001)や、製造メーカ名(例えば、製造メーカA)、枠名(例えば、××枠)等の各データが符号化されており、盤表QRコード401及び盤裏QRコード402と同様、後述する読み取り装置600(図9参照)によって上記各データを読み取り可能に構成されている。
上述したように、この枠側シール410には、盤側シール400と同様、枠側シール410を内枠12に貼付した場合に、内枠12の正面側に位置する枠表QRコード411と、内枠12の背面側(裏面側)に位置する枠裏QRコード412と1のシールにそれぞれ印刷されている。このように構成することで、内枠12の正面側と背面側とにそれぞれ枠番号を示すQRコードを付したい場合、1の枠側シール410を内枠12の正面視右側下部から背面視左側下部(図6参照)に亘って貼付することで実現することができ、内枠12の正面側と背面側とでシールの貼り間違え等の発生を未然に防止することができる。
また、この枠側シール410は、盤側シール400と同様、内枠12に貼着した枠側シール410を内枠12から剥がそうとした場合に、該枠側シール410が部分的に断裂する切れ目(ミシン目)が設けられている。このように構成することで、内枠12に貼着した枠側シール410を内枠12から剥がそうとした場合、上記切れ目によって枠側シール410が断裂するため、枠側シール410を内枠12から綺麗に剥がすことができず、枠側シール410を他の内枠に張り替えるといった不正行為を防止できる。
上記切れ目は、盤側シール400と同様、2次元コードが記された部位には施されないように構成されている。これは、2次元コードが記された部位に切れ目を設けてしまうと、該切れ目によって2次元コードの内容が変更されたり、適切に読み取りが行われないおそれがある。よって、枠側シール410の枠表QRコード411及び枠裏QRコード412が印刷された部位以外の箇所に上記切れ目を設け、後述する読み取り装置600(図9参照)による誤読を防ぎつつ、不正交換等の不正行為を防止することができる。
この枠側シール410には、盤側シール400と同様、パチンコ機10の製造過程において生成された内枠12固有の枠表QRコード411及び枠裏QRコード412が印刷され、該枠側シール410が内枠12の正面視右側下部(裏面視左側下部。図6参照。)に貼着される。
次いで、図3(c)で示すように、主基板シール420には、後述する主制御装置110(図6参照)固有の遊技機製造番号(以下、「主基板番号」と称する場合がある)等の固有情報を2次元コードで現した主基板QRコード421が印刷されている。
この主基板QRコード421は、上述した主基板番号(例えば、AA−B 111111)や、製造メーカ名(例えば、製造メーカA)、機種名(例えば、○○○○)等の各データが符号化されており、盤表QRコード401、盤裏QRコード402、枠表QRコード411及び枠裏QRコード412と同様、後述する読み取り装置600(図9参照)によって上記各データを読み取り可能に構成されている。
また、この主基板シール420は、盤側シール400及び枠側シール410と同様、主制御装置110の基板ボックス100(図8参照)に貼着した主基板シール420を基板ボックス100から剥がそうとした場合に、該主基板シール420が部分的に断裂する切れ目(ミシン目)が設けられている。このように構成することで、基板ボックス100に貼着した主基板シール420を基板ボックス100から剥がそうとした場合、上記切れ目によって主基板シール420が断裂するため、主基板シール420を基板ボックス100から綺麗に剥がすことができず、主基板シール420を他の基板ボックスに張り替えるといった不正行為を防止できる。
上記切れ目は、盤側シール400及び枠側シール410と同様、2次元コードが記された部位には施されないように構成されている。これは、2次元コードが記された部位に切れ目を設けてしまうと、該切れ目によって2次元コードの内容が変更されたり、適切に読み取りが行われないおそれがある。よって、主基板シール420の主基板QRコード421が印刷された部位以外の箇所に上記切れ目を設け、後述する読み取り装置600(図9参照)による誤読を防ぎつつ、不正交換等の不正行為を防止することができる。
この主基板シール420には、パチンコ機10の製造過程において生成された主制御装置110(図6参照)固有の主基板QRコード421が印刷され、該主基板シール420が主制御装置110の基板ボックス100(図8参照)の正面視右側に貼着される。
なお、上述した盤表QRコード401及び枠表QRコード411、若しくは、盤裏QRコード402及び枠裏QRコード412、又は、主基板QRコード421の読み取り方法等については、図11において後述する。
このように、遊技盤13、内枠12及び主制御装置110(図6参照)において、盤側シール400、枠側シール410及び主基板シール420を貼着し、それぞれのシール400,410,420に、遊技機製造番号(即ち、遊技盤番号、枠番号および主基板番号)が2次元コード化された盤表QRコード401および盤裏QRコード402、枠表QRコード411および枠裏QRコード412、並びに、主基板QRコード421(以下、盤表QRコード401、盤裏QRコード402、枠表QRコード411、枠裏QRコード412及び主基板QRコード421を総称して、「各QRコード401等」と称する場合がある)をそれぞれ印刷し、後述する読み取り装置600(図9参照)によって上記各QRコード401等を読み取って照合することで、内枠12に対して正しい遊技盤13又は主制御装置110が取り付けられているか否かを瞬時に判別可能となる。よって、遊技ホールの管理者等の目視によって各遊技機製造番号の確認を行う場合と比べて、確認ミスの発生を防ぎつつ、パチンコ機10の確認作業を容易化することができる。
また、前面枠14を内枠12から開放した場合に、盤側シール400の盤表QRコード401と、枠側シール410の枠表QRコード411とがパチンコ機10の正面側に読み取り可能に露出するように構成されている。このように構成することで、新規に遊技盤13のみを購入し、遊技ホールに設置済みの内枠12に対して該遊技盤13を取り付けた場合に、前面枠14を開放した状態で後述する読み取り装置600(図9参照)によって盤表QRコード401と枠表QRコード411とを直ちに読み取ることが可能となり、遊技盤13と内枠12との照合作業を簡易に行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
図2に戻って説明を続ける。内枠12の正面視右側上部および右側下部には、遊技盤13を固定するための上部クランプ12aと下部クランプ12bとがそれぞれ設けられている。上部クランプ12a及び下部クランプ12bは、内枠12に対して遊技盤13を固定するための固定具であって、遊技盤13を固定する固定位置(図2参照)と、該固定を解除する解除位置(図4参照)とに変位可能に構成されている。
この上部クランプ12a及び下部クランプ12bは、前面枠14の閉鎖(施錠)状態では、前面枠14によって操作不能に構成され、前面枠14が開放された状態で操作可能な状態となる。従って、遊技ホールの管理者等は、遊技盤13をパチンコ機10から取り外したい場合に、先に前面枠14を開放し、その後、上部クランプ12a及び下部クランプ12bを固定位置から解除位置へ操作することで、内枠12に固定された遊技盤13が内枠12の前方側へと取り外される。
ここで、図4を参照して、内枠12から遊技盤13を取り外した状態について説明する。図4は、図2の状態から遊技盤13を取り外した状態におけるパチンコ機10の正面図である。
上述したように、遊技盤13は、内枠12から前面枠14を開放した状態において、上部クランプ12a及び下部クランプ12bを操作することで、内枠12から取り外しが可能に構成されている。従って、新規に遊技盤13のみを購入してパチンコ機10の機種変更を行う場合、遊技ホールの管理者等は、まず、内枠12から前面枠14を開放し、図2の状態とする。そして、その状態で上部クランプ12a及び下部クランプ12bを固定位置から解除位置へと操作して、内枠12から遊技盤13を取り外し、図4の状態とする。この状態では、内枠12に貼付された枠側シール410のみがパチンコ機10に残存することとなる。
次いで、新規購入した遊技盤13を内枠12に取り付ける場合、まず、新規購入した遊技盤13の正面視左側(図5参照)を、内枠12の正面視左側の上下にそれぞれ設けられた板バネ部12cに当接させる。そして、遊技盤13の正面視左側と板バネ部12cとを当接させた状態で、遊技盤13の正面視左側を基部として遊技盤13全体を内枠12側へ回動させ、遊技盤13の正面視下部を内枠12に設けられた載置部12dへ乗せた状態とする。この状態から、遊技盤13を内枠12側へ押し込むことで、解除位置であった上部クランプ12a及び下部クランプ12bが固定位置へと変化して遊技盤13をそれぞれ係止することで、内枠12に対して遊技盤13が取り付け固定される。
次に、図5を参照して、遊技盤13の構成について説明する。図5は、遊技盤13の正面図である。図5に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成される。
一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図2参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図5の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図5の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図5の右側上部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110(図6参照)で行われる各制御に応じた第1図柄の変動表示(以下、第1図柄の変動表示を「動的表示」という)がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。
複数のLED37aは、第1入球口64への入球(始動入賞)に伴って行われる変動中であるか否かを点灯状態により示すことによって動的表示を行ったり、動的表示終了後の停止図柄として、その始動入賞に対して行われる抽選の結果に応じた図柄を点灯状態により示したり、第1入球口64に入球された球のうち動的表示が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入球(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37における動的表示と同期させながら、第3図柄の変動演出を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示(以下、第2図柄の変動表示を「可変表示」という)するLEDで構成される第2図柄表示装置83とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114(図9参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列(図示せず)が表示される。
第2図柄表示装置83は、球が第2入球口67を通過する毎に表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる可変表示を行うものである。パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における可変表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64の電動役物64aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
第2入球口67の保留球数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。そして、第2図柄保留ランプ84の点灯された数により、保留数を表示する。
なお、第2図柄の可変表示は、第1実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図6参照)で大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示されると共に、第3図柄表示装置81にて変動演出が実行される。第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64には、その第1入球口64へ球が入球する開口部を覆う2枚の羽根を有する電動役物64aが設けられている。電動役物64aは、2枚の羽根を開閉することによって、第1入球口64を開放状態(拡大状態)または閉鎖状態(縮小状態)とする。通常時において、第1入球口64は、電動役物64aの羽根が閉じた(羽根が上方に起立した)閉鎖状態となっており、球が第1入球口64へ入球できない、または、入球しづらい状態となっている。
一方、第2図柄表示装置83における可変表示が「○」の図柄で停止すると、第1入球口64の電動役物64aが所定時間だけ作動される。電動役物64aが作動されている間、電動役物64aの羽根が上方に起立した状態から。略V字形(逆ハの字形)に可動した状態となり、第1入球口64が開放状態となる。第1入球口64が開放状態になると、球が第1入球口64へ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。つまり、第2図柄表示装置83における可変表示の結果として「○」の図柄で停止して当たりとなり、第1入球口64が開放状態となった場合に、第1入球口64へ球が入球して大当たり抽選が多く行える状態とすることができる。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の大入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110(図6参照)での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている大入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この大入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その大入賞口65aが所定時間開放される。この大入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態)の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、大入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイド(図示せず)とを備えている。大入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大入賞口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が大入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。大入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、大入賞口65aが所定時間開放され、その大入賞口65aの開放中に、球が大入賞口65a内へ入賞することを契機として大入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
可変表示装置ユニット80の左方および右方には、それぞれ、第2入球口67が設けられている。第2入球口67には、球が通過するための貫通孔(図示せず)が上下方向に設けられている。遊技領域に発射された球が、第2入球口67を通過すると、貫通孔に設けられた第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、そのオンに起因して主制御装置110(図6参照)で、第2図柄(普通図柄ともいう)の当たり抽選が行われる。
第2入球口67を通過した球に対して行われた第2図柄(普通図柄)の抽選の結果、当たりと判定された場合には、第2図柄表示装置83における可変表示を経て「○」の図柄が停止表示された後に、第1入球口64の電動役物64aが作動する。これにより、第1入球口64へ球が入球することを困難としている電動役物64aの羽根が略垂直に起立した状態から略V字形(逆ハの字形)に可動して、所定時間だけ球が第1入球口64へ入球できる状態、または、閉鎖状態に比して球が入球しやすい状態となる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口(入球口)63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技盤13の右下側の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
右側の貼着スペースK1の右側には、盤側シール400が貼付され、盤表QRコード401全体が遊技盤13の正面側から読み取り可能な位置に設けられている。上述したように、この盤側シール400は、遊技盤13の正面側に盤表QRコード401が位置すると共に、遊技盤13の背面側(裏面側)に盤裏QRコード402が位置するように、遊技盤13(パチンコ機10)の製造段階で貼付される。このように構成することで、遊技盤13の正面側からでも背面側からでも遊技盤13の遊技盤番号を読み取り装置600(図9参照)で読み取ることが可能となり、遊技ホールの管理者等による遊技盤番号の照合作業を容易に行うことができる。
次に、図6乃至図8を参照して、パチンコ機10及び遊技盤13の背面構成について説明する。図6は、パチンコ機10の背面図であり、遊技盤13の背面図であり、図7は、遊技盤13の背面図であり、図8は、主制御装置110の基板ボックス100の正面図である。
図6に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(Micro−Processing Unit。以下、「MPU」と略す)、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜103に収納されている。基板ボックス100〜103は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、それぞれ、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、それぞれ、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、各封印ユニット又は各封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。なお、主制御装置110の基板ボックス100については、図8において後述する。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図7参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、主制御装置110にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図7参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
払出ユニット93の上部であって、パチンコ機10の背面側最上部には、該パチンコ機10と、後述する遊技ホールのホールコンピュータ500(図9参照)とを電気的に接続する外部端子板300が設けられている。この外部端子板300には、パチンコ機10における遊技情報(例えば、大当たり情報、遊技状態情報、第1入球口64への入賞情報等)をホールコンピュータ500に出力するための複数の出力端子(図示せず)が設けられており、該出力端子とホールコンピュータ500とを接続することで、ホールコンピュータによりパチンコ機10の遊技状態等を把握することが可能となる。
ここで、図6で示すように、払出制御装置111の背面視左側の内枠12背面には、枠側シール410が貼付されている。この枠側シール410には、パチンコ機10の背面側(裏面側)に枠裏QRコード412が位置するように、パチンコ機10の製造段階で貼付される。
また、図7で示すように、遊技盤13の背面視左側下部には、盤側シール400が貼付され、盤裏QRコード402全体が遊技盤13(パチンコ機10)の背面側から読み取り可能な位置に設けられている。この盤側シール400には、遊技盤13の背面側(裏面側)に盤裏QRコード402が位置するように、遊技盤13(パチンコ機10)の製造段階で貼付される。
さらに、図8で示すように、主制御装置110の基板ボックス100の上面やや右側には、主基板シール420が貼付され、主基板QRコード421全体が遊技盤13(パチンコ機10)の背面側から読み取り可能な位置に設けられている。上述したように、この主基板シール420は、遊技盤13(パチンコ機10)の背面側(裏面側)に主基板QRコード421が位置するように、遊技盤13(パチンコ機10)の製造段階で貼付される。
このように構成することで、パチンコ機10の背面側から、遊技盤13の遊技盤番号と、内枠12の枠番号と、主制御装置110の主基板番号とを後述する読み取り装置600(図9参照)で読み取ることが可能となり、遊技ホールへの設置時における遊技ホールの管理者等による遊技盤番号、枠番号および主基板番号の照合作業を容易に行うことができる。また、パチンコ機10の製造段階においても、パチンコ機10の背面側に位置する盤裏QRコード402、枠裏QRコード412及び主基板QRコード421を照合することで、例えば、製造ラインにおけるパチンコ機10の搬送時等において、該パチンコ機10の背面側から読み取り装置による遊技盤番号、枠番号および主基板番号の照合工程を行うことができるので、生産効率の向上及び設備コストの削減をすることができる。
また、従来、遊技盤13や主制御装置110の不正交換は、遊技ホールに設置されたパチンコ機10の遊技盤13又は主制御装置110を交換することで行われる場合や、遊技ホールへ新規にパチンコ機10又は遊技盤13を設置する前の流通過程において主制御装置110を交換することで行われる場合がある。
従って、遊技ホールの管理者等は、不正対策のため、遊技ホール内に設定される(設置されている)パチンコ機10、遊技盤13又は主制御装置110を、遊技ホールへの設置時や、遊技ホールへの設置後に定期的にチェックする必要があり、特に、遊技価値の付与等の遊技の制御を行う主制御基板(図示せず)を有する主制御装置110が不正に交換されているか否かの確認作業は、重要な不正対策となる。
しかしながら、遊技ホールには、パチンコ機10を含む多数(多い場合は1000台超)の遊技機が設置されており、上記確認作業による作業負担が増大してしまうおそれがある。
そこで、遊技ホールにおいて、パチンコ機10全体を新規に設置する場合や、遊技盤13のみを新規に設置する場合に、後述する読み取り装置600(図9参照)を用いて、各QRコード401等の読み取りが行われ、読み取った各QRコード401等が示す遊技機製造番号が、後述する読み取り装置600(ホールコンピュータ500)に記憶される盤枠対応データ(図11参照)と照合され、パチンコ機10又は遊技盤13が正規品か否かや、遊技ホールにおける設置場所が適切か否かが判定(認証)される。これにより、パチンコ機10又は遊技盤13の搬送途中において当該パチンコ機10又は遊技盤13が不正品に差し替えられた場合であっても、後述する読み取り装置600を用いて各QRコード401等を読み取ることで、その不正品の判定が容易となる。
次に、図9及び図10を参照して、本パチンコ機10と、該パチンコ機10と通信可能に接続されるホールコンピュータ500と、該ホールコンピュータ500と通信可能に接続される読み取り装置600と、上記ホールコンピュータ500及び各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703との電気的構成について説明する。
図9は、パチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600の電気的構成を示すブロック図であって、主にパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図であり、図10は、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600の電気的構成を示すブロック図である。
まず、図9で示すように、パチンコ機10の主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したリード・オンリー・メモリー(Read Only Memory。以下、「ROM」と略す)202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるランダム・アクセス・メモリー(Random Access Memory。以下、「RAM」と略す。)203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37(図6参照)、第2図柄表示装置83(図6参照)、第2図柄保留ランプ84(図6参照)、大入賞口(図示せず)の開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大入賞口ソレノイドや、電動役物64a(図6参照)を駆動するための電動役物用ソレノイドなどからなるソレノイド(図示せず)が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ(図示せず)や、RAM消去スイッチ122が接続され、MPU201は各種スイッチから出力される信号や、RAM消去スイッチ122より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。主制御装置110のMPU201は、パチンコ機10の電源投入時にRAM消去信号SG2が入力された場合に、RAM203に記憶されるバックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111のRAM213に記憶されるバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを、払出制御装置111に対して送信する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチ217が接続されている。なお、該賞球検出スイッチ217は、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるように球発射ユニット112a及び球送りユニット112b(図2参照)を制御するものである。球発射ユニット112aは、上述したように図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出や連続予告演出といった第3図柄表示装置81にて行われる演出の表示態様の設定などを制御するものである。
演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、及び、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。第1実施形態では、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ一方向にのみコマンドが送信されるように構成され、音声ランプ制御装置113から主制御装置110へコマンド送信ができないように構成されている。一方、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とは、互いにコマンドの送受信が可能に構成されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示される演出のステージを変更したり、「スーパーリーチ」演出態様等の背面画像を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御すると共に、表示制御装置114へ枠ボタン22の押下に基づいた表示を第3図柄表示装置81に表示させるように指示する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出や、連続予告演出を制御するものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111のNMI端子へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図示せず)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
外部端子板300は、主制御装置110の入出力ポート205と接続されて、主制御装置110からの出力信号が入力可能に構成される。また、外部端子板300は、上述した各種出力端子(図示せず)を有し、その各種出力端子が遊技ホールのホールコンピュータ500とそれぞれ接続されている。外部端子板300は、各種出力端子を介して、主制御装置110から入力された出力信号をホールコンピュータ500に対して出力可能に構成されている。即ち、主制御装置110は、遊技状態の変化等、遊技に関する各種情報をこの外部端子板300を介してホールコンピュータ500に出力するように構成されており、ホールコンピュータ500では、入力された上記各種出力信号を判別することで、パチンコ機10の遊技状態等を把握して、不正な遊技等が行われていないか否かを監視できる。
ホールコンピュータ500は、読み取り装置600と双方向通信可能に有線接続されている。なお、ホールコンピュータ500と読み取り装置600との接続は、有線接続に限定されることはなく、赤外線や無線LAN等を用いた無線通信によって行ってもよい。
読み取り装置600は、上述した各QRコード401等を読み取り可能に構成されており、読み取った各QRコード401等の情報の判定結果に基づくエラー信号をホールコンピュータ500へ出力可能に構成されている。なお、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600の詳細については、図10において後述する。
なお、図9で示すように、主制御装置110、音声ランプ制御装置113、表示制御装置114および上記各制御装置110,113,114に関連する装置(部品)が遊技盤13に搭載されている。また、払出制御装置111、電源装置115および上記各装置111,115に関連する装置(部品)が内枠12に搭載されている。
次いで、図10で示すように、遊技ホールのホールコンピュータ500には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501には、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
また、ホールコンピュータ500のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、MPU501によって演算された演算結果を記憶する不揮発性のハードディスクドライブ(Hard Disk Drive。以下、「HDD」と略す。)506と、上述したパチンコ機10の外部端子板300(図9参照)や、読み取り装置600と接続されるほか、製造メーカMA〜MCの各データサーバ701〜703(図11参照)と接続される。
ホールコンピュータ500のHDD506は、遊技ホールに設置される遊技機(即ち、パチンコ機10およびスロットマシン)の設置位置に対して、設置されている遊技盤13の遊技盤番号、設置されている内枠12の枠番号、及び、設置されている主制御装置110の主基板番号が対応付けられた対応データ(以下、「盤枠対応データ」と称する)を記憶する対応データ記憶部506aが設けられている。
このホールコンピュータ500の対応データ記憶部506aには、遊技ホールにおける設置位置に関するデータ(以下、「設置位置データ」と称する場合がある)と、各製造メーカMA〜MCから送信された遊技盤番号、枠番号および主基板番号の組み合わせに関するデータ(以下、「組み合わせデータ」と称する場合がある)との対応付けを記憶する不揮発性の記憶部である。この対応データ記憶部506aには、パチンコ機10又は遊技盤13の購入時に、組み合わせデータが購入元の製造メーカMA〜MCから送信され、上記設置位置データに対して組み合わせデータが対応付けて記憶される。
ここで、図11を参照して、ホールコンピュータ500の対応データ記憶部506a(後述する読み取り装置600の対応データ記憶部603aも同等)に記憶される、遊技ホールにおける設置位置とパチンコ機10(遊技盤13、内枠12および主制御装置110)との対応関係について説明する。図11は、上記盤枠対応データの一例を模式的に示した図である。
図11で示すように、盤枠対応データは、欄左側の設置位置データである遊技ホールの設置位置における識別番号(以下、「設置位置番号」と称する)が設けられている。そして、その設置位置番号に対して、遊技盤13の識別番号である遊技盤番号と、内枠12の識別番号である枠番号と、主制御装置110の識別番号である主基板番号とが対応付けられている。
具体的には、例えば、設置位置番号「1」に対して、遊技盤番号「AA(製造メーカを示す識別記号。以下同様。)−B(盤/枠の盤を示す識別記号。以下同様。) 111111」が対応付けられるとともに、枠番号「AA−Y(盤/枠の枠を示す識別記号。以下同様。) 900001」が対応付けられ、さらに、主基板番号「AA−B 111111」が対応付けられている。また、設置位置番号「2」に対して、遊技盤番号「AA−B 111112」が対応付けられるとともに、枠番号「AA−Y 900002」が対応付けられ、さらに、主基板番号「AA−B 111112」が対応付けられている。・・・そして、設置位置番号「n(nは自然数)」に対して、遊技盤番号「XX−B 111xxx」が対応付けられるとともに、枠番号「YY−Y 900yyy」が対応付けられ、さらに、主基板番号「XX−B 111xxx」が対応付けられている。なお、新規購入時において、原則、遊技盤番号と主基板番号とは同一となるように出荷されるが、遊技ホールへの設置後において、主制御装置110の故障等によって主制御装置110のみが交換された場合、遊技盤番号と主基板番号とが異なる場合がある。
なお、第1実施形態では、各製造メーカMA〜MCから送信される組み合わせデータ(即ち、遊技盤番号、枠番号および主基板番号)は、暗号化された状態で各製造メーカMA〜MCから送信されるとともに、上記対応データ記憶部506aに記憶された状態においても該組み合わせデータは暗号化された状態のまま記憶される。そして、この対応データ記憶部506aに記憶された設置位置データと暗号化されたままの組み合わせデータと盤枠対応データが読み取り装置600に送信され、読み取り装置600の対応データ記憶部603aに記憶される。
そして、パチンコ機10の購入時に、製造メーカMA〜MCによって、ホールコンピュータ500を介さずに、直接、読み取り装置600の復号鍵603bに組み合わせデータを複合するための復号化情報を記憶しておく。その状態において、読み取り装置600によって各QRコード401等が読み取られた場合、復号鍵603bに記憶された復号化情報よって、組み合わせデータが復号化され、読み取った各QRコード401等との照合が可能となる。
従って、ホールコンピュータ500では、製造メーカMA〜MCから送信された組み合わせデータの内容を認識できないとともに、遊技ホールにおいて組み合わせデータの改変(改竄)等した場合に、組み合わせデータを適正に復号化できなくなるため、遊技ホールによる組み合わせデータの改変(改竄)が実質的に不能に構成される。このように構成することで、遊技ホール主導による不正な遊技盤13(主制御装置110)の交換等の不正行為をした場合に、各QRコード401等を読み取ることで、容易に該不正行為を認識することができる。従って、例えば、監督官庁等により、定期的に読み取り装置600での各QRコード401等の読み取り作業を義務化及び報告させることで、遊技ホールによる不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる。
図10に戻って、説明を続ける。読み取り装置600には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU601が搭載されている。MPU601には、該MPU601により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM602と、ワークメモリ等として使用されるRAM603とを有している。
読み取り装置600のRAM603は、ホールコンピュータ500のRAM503と同様、設置位置データ及び組み合わせデータで構成された盤枠対応データを記憶する対応データ記憶部603aが設けられているとともに、該対応データ記憶部603aに記憶される暗号化された組み合わせデータを復号化する復号化情報を記憶可能な復号鍵603bが設けられている。
読み取り装置600の対応データ記憶部603aは、ホールコンピュータ500の対応データ記憶部506aと同様、設置位置データと組み合わせデータとの盤枠対応データを記憶する記憶部である。この対応データ記憶部603aには、パチンコ機10又は遊技盤13の購入時に、ホールコンピュータ500の対応データ記憶部506aに盤枠対応データが記憶された場合に、該盤枠対応データがホールコンピュータ500から読み取り装置600に送信され、この対応データ記憶部603aに記憶される。
復号鍵603bは、上記対応データ記憶部603aに記憶される暗号化された組み合わせデータを復号化させるための復号化情報を記憶するメモリである。この復号鍵603bには、パチンコ機10又は遊技盤13の購入時に、購入元の製造メーカMA〜MCに読み取り装置600自体を預け、製造メーカMA〜MCによって、ホールコンピュータ500を介さず、直接、復号化情報が該復号鍵603bとして記憶される(書き込まれる)。また、復号鍵603bは、各製造メーカMA〜MCごとに対応してそれぞれ復号化情報を記憶可能に構成される。このように構成することで、各製造メーカMA〜MCによってそれぞれ書き込まれたされた復号化情報を個別に管理することが可能となる。
なお、上記暗号化および復号化のアルゴリズムは任意である。例えば、AES方式やDES方式の共通鍵暗号方式や、RSA暗号方式や楕円曲線暗号方式等の公開鍵方式等が例示される。
この読み取り装置600のMPU601には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン604を介して入出力ポート605が接続されている。入出力ポート605には、読み取り装置600の操作者によって操作可能な操作部610と、該読み取り装置600による読み取り結果等を表示可能な表示部611とが接続されている。
操作部610には、読み取り装置600の操作者により操作可能なレバー(図示せず)が設けられている。操作者により読み取り装置600のレバーが操作された場合に、後述する第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609によってQRコードの読み取り処理が実行される(図14のS206参照)。第1実施形態では、この操作部610が操作され、後述する第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609によって2のQRコード401等が読み取られた場合、上述した復号鍵603bに記憶される復号化情報によって対応データ記憶部603aに記憶される組み合わせデータが復号化され、読み取った情報と組み合わせデータに記憶される内容とが一致しているか否かの判別処理が実行される(図14のS208参照)。
表示部611は、上記読み取り処理(図14のS206参照)によって読み取られた内容に基づいて上記判別処理(図14のS208参照)の判別結果を表示する表示装置である。読み取った内容が正常であれば、遊技盤13と内枠12との組み合わせが正常である旨の表示(例えば、「組み合わせ正常」のメッセージ表示)がなされる一方、読み取った内容が異常であれば、遊技盤13と内枠12との組み合わせが異常である旨の表示(例えば、「組み合わせ異常」のメッセージ表示)がなされる。
また、読み取り装置600のMPU601は、第1QR用回路606を介して第1QRスキャン部607が接続されているとともに、第2QR用回路608を介して第2QRスキャン部609が接続されている。
この第1QR用回路606及び第1QRスキャン部607によって1のQRコードの読み取り機能が果たされ、第2QR用回路608及び第2QRスキャン部609によって上記1のQRコード以外の他のQRコードの読み取り機能が果たされる。具体的には、MPU601は、操作部610が操作されたことに応じて、まず、第1QR用回路606と第2QR用回路608とに読み取り開始信号を入力し、第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609のそれぞれによるQRコードの読み取りを許可する。この場合に、QRコードの読み取りは、2のQRコードに対して第1QRスキャン部607と第2QRスキャン部609とを近接させて非接触の状態で行われる。そして、第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609でそれぞれ読み取った各QRコードが示す各種情報(遊技盤番号や枠番号等)は、それぞれ、第1QR用回路606又は第2QR用回路608を介してMPU601に入力される。
ここで、図12を参照して、パチンコ機10又は遊技盤13を新規で購入した場合における遊技ホールにおける確認作業について説明する。図12は、複数のパチンコ機10及び1のホールコンピュータ500が設置された遊技ホールと、各製造メーカMA〜MCとの構成の一例を示した模式図である。
上述したように、遊技ホールのホールコンピュータ500は、各製造メーカMA〜MCにそれぞれ設けられたデータサーバ701〜703と電気的に接続されている。そして、遊技ホールは、購入情報(製造メーカ情報や機種名情報)に基づいて、設置位置データを作成するとともに、該購入情報に基づいて、各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703に対して組み合わせデータの送信を要求する。このとき、読み取り装置600の復号鍵603bには、購入情報に基づく復号化情報が記憶されている。
各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703は、ホールコンピュータ500から組み合わせデータの送信要求を受信した場合、購入情報に応じて暗号化された組み合わせデータをホールコンピュータ500に対して送信する。
組み合わせデータを受信したホールコンピュータ500は、受信した組み合わせデータを、暗号化された状態のまま設置位置データと対応付けて盤枠対応データを生成してホールコンピュータ500の対応データ記憶部506a(図10参照)に記憶するとともに、該盤枠対応データを読み取り装置600に送信する。そして、盤枠対応データを受信した読み取り装置600は、該盤枠対応データを読み取り装置600の対応データ記憶部603aに記憶する。
次いで、パチンコ機10又は遊技盤13の新規購入時における確認作業として、パチンコ機10又は遊技盤13を各設置位置に設置した場合に、例えば、パチンコ機10の正面側から確認作業を行うときは、まず、前面枠14(図2参照)を開放した状態で読み取り装置600によって盤表QRコード401及び枠表QRコード411を読み取る。そして、読み取り装置600によって2つのQRコード401,402が正しく読み取れた場合に、読み取り装置600内の復号鍵603bによって対応データ記憶部603aに記憶される盤枠対応データのうち、組み合わせデータが復号化され、該復号化された組み合わせデータと、読み取り装置600で読み取った2のQRコード401,402が示す組み合わせとが正しいか否かの判定が行われる。
上記判定の結果、遊技盤13と内枠12との組み合わせが正しければ、読み取り装置600の表示部611(図10参照)にその旨が表示される。一方、遊技盤13と内枠12との組み合わせが正しくなければ、上記表示部611にその旨が表示されるとともに、ホールコンピュータ500に向けてエラー信号が出力される。エラー信号を受信したホールコンピュータ500は、モニタに対するエラー表示や警報音の出力等のエラー処理を行うことで、遊技盤13と内枠12との組み合わせが適切でないことを遊技ホールの管理者等に把握可能とさせる。
このように、パチンコ機10又は遊技盤13の新規購入時に、該パチンコ機10又は遊技盤13を遊技ホールに設置した場合に、読み取り装置600を盤表QRコード401及び枠表QRコード411、又は、盤裏QRコード402及び枠裏QRコード412に近づけて操作部610を1回操作するだけで、盤表QRコード401及び枠表QRコード411を読み取り装置600で読み取ることができて、内枠12と遊技盤13との組み合わせが適切か否かを正確に把握することができる。よって、軽微な作業で内枠12と遊技盤13との遊技機製造番号の確認を行うことができるとともに、確認ミスの発生を防止することができる。
また、読み取り装置600による読み取り時に、暗号化された組み合わせデータが復号化されて読み取り結果との判別が可能となり、ホールコンピュータ500による組み合わせデータの改変(改竄)が不能に構成される。このように構成することで、遊技ホール主導による不正な遊技盤13(主制御装置110)の交換等の不正行為をした場合に、各QRコード401等を読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、監督官庁等により、定期的に読み取り装置600での各QRコード401等の読み取り作業を義務化及び報告させることで、遊技ホールによる不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる。
なお、第1実施形態では、読み取り装置600において各QRコード等401を読み込んだ場合に、遊技ホールにおける設置位置の判定を行わないように構成されている。これは、遊技ホールでは、新台入れ替えが頻繁に行われ、パチンコ機10等の設置位置が随時変更される可能性があるため、設置位置とパチンコ機10の遊技盤13及び内枠12との整合性まで随時行うと、その照合作業等の負荷が増加してしまい、作業負担が増加してしまうおそれがあるためである。
次に、図13のフローチャートを参照して、ホールコンピュータ500内のMPU501により実行される一処理であるメイン処理を説明する。図13は、このメイン処理を示すフローチャートである。ホールコンピュータ500におけるメイン処理は、該ホールコンピュータ500の電源投入後、繰り返し実行されるように構成されている。
ホールコンピュータ500のメイン処理では、パチンコ機10等の新規購入時に、購入したパチンコ機10等の組み合わせデータの送信要求を各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703に対して行う。また、各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703から組み合わせデータを受信した場合に、該組み合わせデータをホールコンピュータ500で記憶しつつ読み取り装置600へ送信する処理を実行する。また、読み取り装置600から読み取り結果と復号化した組み合わせデータとが異なる場合に出力されるエラー信号を受信した場合に、該エラー信号に基づく処理を実行する。
ホールコンピュータ500のメイン処理では、まず、パチンコ機10又は遊技盤13の新規購入における処理を実行すべきか否かを判断する(S101)。判別の結果、新規購入時における処理タイミングであれば(S101:Yes)、次いで、パチンコ機10又は遊技盤13を新規購入した各製造メーカMA〜MCに対して、購入したパチンコ機10又は遊技盤13に対応する組み合わせデータを送信要求を行い(S102)、処理をS103へ移行する。この送信要求は、製造メーカMA〜MCに対して送信すべき組み合わせデータがあるか否かを問い合わせるのみでよく、各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703は、ホールコンピュータ500からの送信要求を受信した場合、購入履歴等に基づいて送信すべき組み合わせデータが存在するか否かを判別し、送信すべき組み合わせデータが存在する場合に、ホールコンピュータ500に対して組み合わせデータを送信するように構成されている。一方、新規購入時における処理タイミングでなければ(S101:No)、S102の処理をスキップして、処理をS103へ移行する。
S103の処理では、各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703から、購入したパチンコ機10又は遊技盤13に関する遊技盤13(主制御装置110)と内枠12との対応関係を示した組み合わせデータを受信したか否かを判別する(S103)。判別の結果、組み合わせデータを受信していれば(S103:Yes)、遊技ホールにおいて購入情報に基づいて独自に作成された設置位置データ(即ち、設置位置番号等)と、受信した組み合わせデータ(即ち、遊技盤番号、枠番号および主基板番号)とを対応付け、対応付けられた設置位置データと組み合わせデータとで構成される盤枠対応データを対応データ記憶部506aに記憶する(S104)。そして、該対応データ記憶部506aに記憶される盤枠対応データを読み取り装置600へ送信して(S105)、処理をS106へ移行する。一方、S103の処理において、データサーバ701〜703から組み合わせデータを受信していないと判別された場合は(S103:No)、S104及びS105の処理をスキップして、処理をS106へ移行する。
S106の処理では、読み取り装置600からエラー情報(エラー信号)が入力されたか否かを判別する(S106)。判別の結果、読み取り装置600からエラー情報が入力されていれば(S106:Yes)、ホールコンピュータ500に備え付けられたモニタ(図示せず)に遊技盤13と内枠12との組み合わせが間違っていることを示すエラー表示を表示したり、警報音の出力等を行うエラー処理を実行し(S107)、処理をS101(メイン処理の先頭)へ以降して、メイン処理を繰り返し実行する。一方、S106の処理において、エラー情報が入力されていなければ(S106:No)、S107の処理をスキップして、処理をS101へ移行する。
次に、図14のフローチャートを参照して、読み取り装置600内のMPU601により実行される一処理であるメイン処理を説明する。図14は、このメイン処理を示すフローチャートである。読み取り装置600におけるメイン処理は、該読み取り装置600の電源投入後、繰り返し実行されるように構成されている。
読み取り装置600のメイン処理では、ホールコンピュータ500から盤枠対応データを受信した場合に読み取り装置600の対応データ記憶部603aに該盤枠対応データを記憶する。また、各製造メーカMA〜MCによって復号化情報が入力された場合に読み取り装置600の復号鍵603bに該復号化情報を記憶させる。さらに、読み取り装置600の操作部610が操作された場合に第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609によって各QRコード(即ち、盤表QRコード401及び枠表QRコード411、又は、盤裏QRコード402及び枠裏QRコード412。以下、同様。)401等の読み取り処理を行う。そして、2つのQRコード401等が読み取れた場合に復号鍵603bを用いて対応データ記憶部603aに記憶される盤枠対応データのうち、組み合わせデータを復号化し、各QRコード401等から読み取ったデータと復号化した組み合わせデータとが一致するか否かの判別を行って、該データが一致していない場合にエラー処理を行う。
この読み取り装置600のメイン処理では、まず、ホールコンピュータ500から盤枠対応データを受信したか否かを判別する(S201)。判別の結果、盤枠対応データを受信していれば(S201:Yes)、受信した盤枠対応データを読み取り装置600の対応データ記憶部603aに記憶させ(S202)、処理をS203へ移行する。一方、S201の処理において、盤枠対応データを受信していなければ(S201:No)、S202の処理をスキップして、処理をS203へ移行する。
次いで、S203の処理では、復号化情報が入力されたか否かを判別する(S203)。判別の結果、復号化情報が入力された場合は(S203:Yes)、入力された復号化情報を各製造メーカMA〜MC別に復号鍵603bに記憶させ(S204)、処理をS205へ移行する。一方、S203の処理において、復号化情報が入力されていなければ(S203:No)、S204の処理をスキップして、処理をS205へ移行する。
ここで、製造メーカMA〜MC別に、復号化情報が異なるように構成されている。即ち、遊技盤13と内枠12との組み合わせデータと、該組み合わせデータを暗号化した場合における復号化情報とは、製造メーカMA〜MCごとに固有に生成され、1の製造メーカMA〜MCにおける暗号化された組み合わせデータは、他の製造メーカMA〜MCによって生成された復号化情報では復号化不能に構成される。このように構成することで、暗号化された組み合わせデータのセキュリティ性能を向上し、組み合わせデータの改竄等を抑制することができる。
次に、S205の処理では、遊技ホールの管理者等によって読み取り装置600の操作部610が操作されたか否かを判別する(S205)。判別の結果、操作部610が操作されていなければ(S205:No)、処理をS201(メイン処理の先頭)へ移行して、メイン処理を繰り返し実行する一方、操作部610が操作された場合は(S205:Yes)、S206からS210までの処理を行い、QRコードの読み取りおよび復号化、並びに、一致判定を行う。
S206の処理では、第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609によって2のQRコード401等の読み取り処理を実行し(S206)、次いで、読み取った各QRコード401等が2つとも正常に読み取れたか否かを判別する(S207)。判別の結果、2のQRコード401等が正常に読み取れていない場合(S207:No)、即ち、いずれかのQRコード401等の汚れや破損等によって少なくとも1のQRコード401等が正常に読み取れない場合には、以降の処理をスキップして、処理をS201(メイン処理の先頭)へ移行し、メイン処理を繰り返し実行する。この場合、各QRコード等が正常に読み取れなかった旨を読み取り装置600の表示部611に表示する。一方、2のQRコード401等が正常に読み取れた場合は(S207:Yes)、復号鍵603bに記憶される復号化情報に基づいて、対応データ記憶部603aに記憶される組み合わせデータを復号化し(S208)、次いで、2のQRコード401等から読み取った遊技盤13と内枠12との組み合わせと、復号化した組み合わせデータとが一致するか否かを判別する(S209)。
なお、主制御装置110の基板ボックス100に貼付された主基板シール420の読み取りおよび判定は、読み取り装置600によって、盤側シール400および枠側シール410による読み取り処理が行われた後、所定時間以内(例えば、10秒以内)に、主基板シール420を単独で読み取ることで、遊技盤13、内枠12および主制御装置110の組み合わせが照合可能に構成される。具体的には、例えば、盤側シール400及び枠側シール410による読み取り処理が行われた後、10秒以内であれば、読み取り装置600によって主基板シール420のQRコード421を単独であっても読み取り可能となり、10秒以内に読み取ったQRコードと、それ以前に読み取った各QRコード401等の内容とが一致するか否かを判定可能に構成する。そして、一致する場合には、正常である旨の報知及び/又は通信を行う一方、不一致の場合には、組み合わせ異常が発生している旨の報知及び/又は通信を行うように構成する。
以上、説明したように、第1実施形態のパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600によれば、遊技盤13、内枠12及び主制御装置110において、それぞれの遊技機製造番号(即ち、遊技盤番号、枠番号および主基板番号)を2次元コード化して、盤側シール400、枠側シール410及び主基板シール420に、盤表QRコード401、盤裏QRコード402、枠表QRコード411、枠裏QRコード412及び/又は主基板QRコード421をそれぞれ印刷し、読み取り装置600によって上記各QRコード401等を読み取って遊技盤13、内枠12および主制御装置110の組み合わせ照合することで、内枠12に対して正しい遊技盤13又は主制御装置110が取り付けられているか否かを瞬時に判別可能となる。よって、遊技ホールの管理者等の人の目視によって遊技機製造番号の確認を行う場合と比べて、確認ミスの発生を防ぎつつ、正確かつ容易にパチンコ機10の確認作業を行うことができる。
また、前面枠14を内枠12から開放した場合に、盤側シール400の盤表QRコード401と、枠側シール410の枠表QRコード411とがパチンコ機10の正面側に読み取り可能に露出するように構成されている。このように構成することで、新規に遊技盤13のみを購入し、遊技ホールに設置済みの内枠12に対して該遊技盤13を取り付けた場合に、前面枠14を開放した状態で後述する読み取り装置600によって盤表QRコード401と枠表QRコード411とを直ちに読み取ることが可能となる。即ち、内枠12を開放して、パチンコ機10の裏面等を確認することなく、パチンコ機10の前面側から遊技盤13と内枠12との照合作業を簡易に行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
さらに、パチンコ機10の製造段階においても、パチンコ機10の背面側に位置する盤裏QRコード402、枠裏QRコード412及び主基板QRコード421を照合することで、例えば、製造ラインの片側のみに読み取り装置を設けて遊技盤番号、枠番号および主基板番号の照合工程を行うことができ、生産効率を向上及び設備コストの削減をすることができる。
また、遊技ホールにおいて、パチンコ機10全体を新規に設置する場合や、遊技盤13のみを新規に設置する場合に、読み取り装置600を用いて、各QRコード401等の読み取りが行われ、読み取った各QRコード401等が示す遊技機製造番号が読み取り装置600に記憶される盤枠対応データと照合され、パチンコ機10又は遊技盤13が正規品か否かや、遊技ホールにおける設置場所が適切か否かが判定(認証)される。これにより、パチンコ機10又は遊技盤13の搬送途中において当該パチンコ機10又は遊技盤13が不正品に差し替えられた場合であっても、読み取り装置600を用いて各QRコード401等を読み取ることで、その不正品の判定が容易となる。
さらに、読み取り装置600による読み取り時に、2のQRコード401等が正常に読み取れたことを条件に暗号化された組み合わせデータが復号化されて読み取り結果との判別が可能に構成されているため、2のQRコード401等が正常に読み取れない場合には、組み合わせデータを復号化しないように構成される。即ち、ホールコンピュータ500による組み合わせデータの改変が実質的に不能に構成される。このように構成することで、遊技ホール主導による不正な遊技盤13(主制御装置110)の交換等の不正行為をした場合に、各QRコード401等を読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、監督官庁等により、定期的に読み取り装置600での各QRコード401等の読み取り作業を義務化及び報告させることで、遊技ホールによる不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる。
また、盤側シール400又は枠側シール410には、1のシールに、パチンコ機10の正面側に位置する盤表QRコード401又は枠表QRコード411と、パチンコ機10の背面側(裏面側)に位置する盤裏QRコード402又は枠裏QRコード412とがそれぞれ印刷されている。このように構成することで、パチンコ機10の正面側と背面側とにそれぞれ遊技機製造番頭等を示すQRコードを貼付したい場合、1の盤側シール400又は枠側シール410をパチンコ機10の正面視右側下部から背面視左側下部に亘って貼付することで、パチンコ機10の正面側と背面側とでシールの貼り間違え等の発生を未然に防止することができる。
さらに、盤側シール400、枠側シール410及び主基板シール420は、上記各シール400,410,420に貼着した場所から剥がそうとした場合に、該各シール400,410,420が部分的に断裂する切れ目(ミシン目)が設けられている。このように構成することで、貼着した各シール400,410,420を貼着場所から剥がそうとした場合、上記切れ目によって断裂するため、各シール400,410,420を綺麗に剥がすことができず、各シール400,410,420を他のパチンコ機に張り替えるといった不正行為を防止できる。
また、各シール400,410,420切れ目は、2次元コードが記された部位には施されないように構成されている。これは、2次元コードが記された部位に切れ目を設けてしまうと、該切れ目によって2次元コードの内容が変更されたり、適切に読み取りが行われないおそれがある。よって、各シール400,410,420の各QRコード401等が印刷された部位以外の箇所に上記切れ目を設け、読み取り装置600による誤読を防ぎつつ、不正交換等の不正行為を防止することができる。
さらに、盤表QRコード401及び枠表QRコード411、又は、盤裏QRコード402及び枠裏QRコード412を近接(隣接)して設けることで、読み取り装置600で一括して各QRコード401等を読み取ることが可能となり、遊技ホールの管理者等による確認作業を効率的に行うことができる。
<第2実施形態>
次に、図15を参照して、第2実施形態におけるパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600について説明する。図15は、第2実施形態における複数のパチンコ機10及び1のホールコンピュータ500が設置された遊技ホールと、各製造メーカMA〜MCとの構成の一例を示した模式図である。
図15で示すように、第2実施形態のパチンコ機10では、盤側シール400が遊技盤13の正面視右上上部に貼付されているとともに、枠側シール410が内枠12の正面視右側上部に貼付されている。
第1実施形態のパチンコ機10では、遊技盤13の正面視右側下部および裏面視左側下部に盤側シール400を貼付するとともに、内枠12の正面視右側下部および裏面視左側下部に枠側シール410を貼付して、パチンコ機10の正面側および裏面側からそれぞれ遊技盤13と内枠12との組み合わせを読み取り装置600で読み取り可能に構成されていた。
ここで、遊技盤13は、内枠12に対して前側から嵌め込んで設置される場合に、内枠12の正面視左側の上下にそれぞれ設けられた板バネ部12cに遊技盤13の正面視左側を当接させ、遊技盤13の正面視左側と板バネ部12cとを当接させた状態で、遊技盤13の正面視左側を基部として遊技盤13全体を内枠12側へ回動させ、遊技盤13の正面視下部を内枠12に設けられた載置部12dへ乗せた状態とする。そして、この状態から、遊技盤13を内枠12側へ押し込むことで、解除位置であった上部クランプ12a及び下部クランプ12bが固定位置へと変化して遊技盤13を固定することで、内枠12に対して遊技盤13が取り付け固定される。
この場合に、内枠12の載置部12dに遊技盤13を載置した状態で該遊技盤13を内枠12に対して押し込むため、遊技盤13自体の荷重によって遊技盤13の下部と内枠12の載置部12dとが当接しながら擦れるため、盤側シール400および枠側シール410がそれぞれ破損してしまうおそれがある。
そこで、第2実施形態では、盤側シール400を遊技盤13の正面視右側上部に貼付するとともに、枠側シール410を内枠12の正面視右側上部に貼付するように構成する。また、内枠12は、遊技盤13を嵌め込むことが可能となるように、内枠12に遊技盤13を固定する際に、遊技盤13と内枠12との間に若干の隙間を有するように構成されている。よって、遊技盤13を内枠12に対して嵌め込む場合に、盤側シール400と枠側シール410とに対して遊技盤13の荷重がかからない状態で該遊技盤13を内枠12に嵌め込むことができ、盤側シール400と枠側シール410とを擦れ難くして、該各シール400,410を破損し難くすることができる。
また、盤表QRコード401と枠表QRコード411との位置が、遊技ホールの島設備(図示せず)に設置されて前面枠14を開放した状態で、人の目線の高さに位置させることで、遊技ホールの管理者等による確認作業時に、各QRコード401等を認知し易くし、確認作業の作業効率を向上させることができる。
その他、第2実施形態におけるパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600は、第1実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第3実施形態>
次に、図16から図18を参照して、第3実施形態におけるパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600aについて説明する。
第1実施形態では、遊技盤13側に1のQRコード401等を設けるとともに、内枠12側にも1のQRコード411等を設け、2のQRコード401,411等を同時に読み取ることが可能な読み取り装置600によって該QRコード401,411等を読み取り、遊技盤13と内枠12との組み合わせが正常か否かを判別していた。
この場合に、2のQRコード401,411等を同時に読み取れる専用の読み取り装置600を事前に用意しておかなければならず、読み取り装置600の購入コストが必要であった。
また、2のQRコード401,411等が同時に正常に読み取れたか否かの判別処理が必要となり、読み取り作業時の制御処理が煩雑になるおそれがある。
そこで、第3実施形態のパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600aでは、遊技盤13の正面側において、該遊技盤13の遊技盤番号を符号化した部分的な(上半分の)QRコードを構成する盤表上側QRコード401aを設けるとともに、内枠12の正面側において、該内枠12の枠番号を符号化した部分的な(下半分の)QRコードを構成する枠表下側QRコード411aを設ける。そして、盤表上側QRコード401aと枠表下側QRコード411aとを組み合わせることで、1のQRコードを形成するように構成する。
また、同様に、遊技盤13の裏面側において、該遊技盤13の遊技盤番号を符号化した部分的な(上半分の)QRコードを構成する盤裏上側QRコード402aを設けるとともに、内枠12の裏面側において、該内枠12の枠番号を符号化した部分的な(下半分の)QRコードを構成する枠裏下側QRコード412aを設ける。そして、盤裏上側QRコード402aと枠裏下側QRコード412aとを組み合わせることで、1のQRコードを形成するように構成する。
このように構成することで、1のQRコードを読み取ることが可能な汎用の読み取り装置600aによって、遊技盤13と内枠12との組み合わせを読み取ることができるので、2のQRコードを読み取る等の専用の読み取り装置が不要となる。また、1のQRコードを読み取って、遊技盤13と内枠12との組み合わせが正常か否かを認識することができるので、2のQRコードを同時に読み取る等の煩雑な制御が不要となり、読み取り装置600aにおける制御負担を軽減することができる。
ここで、図16を参照して、第3実施形態の盤側シール400aおよび枠側シール410aについて説明する。図16(a)は、第3実施形態における盤側シール400aの正面図であり、図16(b)は、第3実施形態における枠側シール410aの正面図である。
図16(a)で示すように、第3実施形態の盤側シール400aには、遊技盤13固有の遊技盤番号等の固有情報を2次元コードで現したQRコードの上側半分を構成する盤表上側QRコード401a及び盤裏上側QRコード402aがそれぞれ印刷されている。
この盤表上側QRコード401aと盤裏上側QRコード402aとは、同一の2次元コードであり、上述した遊技盤番号(例えば、AA−B 111111)や、製造メーカ名(例えば、製造メーカA)、機種名(例えば、○○○○)等の各データが符号化されており、後述する枠表下側QRコード411a又は枠裏下側QRコード412aと組み合わされて1のQRコードを構成することで、1のQRコードを読み取る汎用の読み取り装置600a(図17参照)によって上記各データを読み取り可能に構成されている。
また、この盤側シール400aには、該盤側シール400aを遊技盤13に貼付した場合に、遊技盤13の正面側に位置する盤表上側QRコード401aと、遊技盤13の背面側(裏面側)に位置する盤裏上側QRコード402aとが1のシールにそれぞれ印刷されている。このように構成することで、遊技盤13の正面側と背面側とにそれぞれ遊技盤番号を示す部分的なQRコードを貼付したい場合、1の盤側シール400aを遊技盤13の正面視右側下部から背面視左側下部(図示せず)に亘って貼付することで実現することができ、遊技盤13の正面側と背面側とでシールの貼り間違え等の発生を未然に防止することができる。
次いで、図16(b)で示すように、第3実施形態の枠側シール410aには、内枠12固有の枠番号等の固有情報を2次元コードで現したQRコード下側半分を構成する枠表下側QRコード411a及び枠裏下側QRコード412aがそれぞれ印刷されている。
この枠表下側QRコード411aと枠裏下側QRコード412aとは、同一の2次元コードであり、上述した枠番号(例えば、AA−Y 900001)や、製造メーカ名(例えば、製造メーカA)、枠名(例えば、××枠)等の各データが符号化されており、上述した盤表上側QRコード401a又は盤裏上側QRコード402aと組み合わされて1のQRコードを構成することで、汎用の読み取り装置600a(図17参照)によって上記各データを読み取り可能に構成されている。
この枠側シール410aには、該枠側シール410aを内枠12に貼付した場合に、内枠12の正面側に位置する枠表下側QRコード411aと、内枠12の背面側(裏面側)に位置する枠裏下側QRコード412aとが1のシールにそれぞれ印刷されている。このように構成することで、内枠12(パチンコ機10)の正面側と背面側とにそれぞれ枠番号を示す部分的なQRコードを貼付したい場合、1の枠側シール410aを内枠12の正面視右側下部から背面視左側下部(図示せず)に亘って貼付することで実現することができ、内枠12の正面側と背面側とでシールの貼り間違え等の発生を未然に防止することができる。
次に、図17を参照して、第3実施形態におけるパチンコ機10又は遊技盤13を新規で購入した場合における確認作業について説明する。図17は、第3実施形態における複数のパチンコ機10及び1のホールコンピュータ500が設置された遊技ホールと、各製造メーカMA〜MCとの構成の一例を示した模式図である。
図17で示すように、第3実施形態では、遊技盤13に貼付された盤側シール400aの盤表上側QRコード401aと内枠12に貼付された枠側シール410aの枠表下側QRコード411aとで1のQRコードを形成し、該QRコードが1のQRコードを読み取る機能のみを有する読み取り装置600aによって読み取り可能に構成される。よって、2のQRコードを同時に読み取る等の専用の読み取り装置を用いず、1のQRコードを読み取ることが可能な読み取り装置600aによって遊技盤13の遊技盤番号と内枠12の枠番号とを読み取ることが可能となる。
次に、図18のフローチャートを参照して、第3実施形態の読み取り装置600a内のMPU601により実行される一処理であるメイン処理を説明する。図18は、第3実施形態のメイン処理を示すフローチャートである。第3実施形態の読み取り装置600aのメイン処理では、読み取り装置600aの操作部610が操作された場合に1のスキャン部(図示せず)によって1のQRコード(即ち、盤表上側QRコード401a及び枠表下側QRコード411aで構成される1のQRコード、又は、盤裏上側QRコード402a及び枠裏下側QRコード412aで構成される1のQRコード)の読み取り処理を行う。そして、1のQRコードが読み取れた場合に、復号鍵603bを用いて対応データ記憶部603aに記憶される盤枠対応データのうち、組み合わせデータを復号化し、QRコードから読み取ったデータと復号化した組み合わせデータとが一致するか否かの判別を行って、該データが一致していない場合にエラー処理を行う。
第3実施形態の読み取り装置600aのメイン処理では、第1実施形態と同様、S201〜S205の処理を行う。そして、S205の処理において、遊技ホールの管理者等によって操作部610が操作されたか否かを判別する(S205)。判別の結果、操作部610が操作されていなければ(S205:No)、このメイン処理を終了する一方、操作部610が操作された場合は(S205:Yes)、1のスキャン部(図示せず)によって、1のQRコードの読み取り処理を実行する(S206)。そして、復号鍵603bに記憶される復号化情報に基づいて、対応データ記憶部603aに記憶される組み合わせデータを復号化し(S208)、次いで、1のQRコードから読み取った遊技盤13と内枠12との遊技機製造番号の組み合わせと、復号化した組み合わせデータとが一致するか否かを判別する(S209)。このように、1のQRコードを読み取って、遊技盤13と内枠12との遊技機製造番号の組み合わせが正常か否かを認識することができるので、2のQRコードを同時に読み取る等の煩雑な制御が不要となり、読み取り装置600aにおける制御負担を軽減することができる。
以上、説明したように、第3実施形態のパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600aによれば、遊技盤13の正面側(裏面側)において、該遊技盤13の遊技盤番号を符号化した部分的な(上半分の)QRコードを構成する盤表上側QRコード401a(盤裏上側QRコード402a)を設けるとともに、内枠12の正面側(裏面側)において、該内枠12の枠番号を符号化した部分的な(下半分の)QRコードを構成する枠表下側QRコード411a(枠裏下側QRコード412a)を設ける。そして、盤表上側QRコード401a及び枠表下側QRコード411a(盤裏上側QRコード402a及び枠裏下側QRコード412a)を組み合わせることで、1のQRコードを形成するように構成する。
このように構成することで、2のQRコードを読み取る等の特殊な読み取り装置が不要となり、1のQRコードを読み取ることが可能な読み取り装置600aによって、遊技盤13の盤表上側QRコード401a及び枠表下側QRコード411aで構成されるQRコード、又は、盤裏上側QRコード402a及び枠裏下側QRコード412aで構成されるQRコードを読み取ることが可能となる。よって、特殊な読み取り装置を準備するためのコストを削減することができる。
また、1のQRコードを読み取って、遊技盤13と内枠12との組み合わせが正常か否かを認識することができるので、2のQRコードを同時に読み取る等の煩雑な制御が不要となり、読み取り装置600aにおける制御負担を軽減することができる。
その他、第3実施形態におけるパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600aは、第1実施形態又は第2実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
<第4実施形態>
次に、図19を参照して、第4実施形態におけるパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600について説明する。
第1実施形態の読み取り装置600では、遊技盤13と内枠12との各遊技機製造番号を読み取って、遊技盤13と内枠12との組み合わせが一致しているか否かの判別を行っていた。
これに対し、第4実施形態の読み取り装置600では、遊技盤13と内枠12との各遊技機製造番号が一致していると判別された場合に、続けて主制御装置110の主基板番号を読み取らせ、該主基板番号が遊技盤番号と一致してない場合には、ホールコンピュータ500にエラー信号を出力するように構成する。このように構成することで、遊技盤13と内枠12と主制御装置110との組み合わせが適切か否かを判別して、内枠12に対して正しい遊技盤13および主制御装置110が取り付けられているか否かを瞬時に判別可能となる。よって、遊技盤13に対して主制御装置110が不正に交換されていた場合であっても、パチンコ機10に対する不正行為を早期に発見することができる。
ここで、図19のフローチャートを参照して、第4実施形態の読み取り装置600内のMPU601により実行される一処理であるメイン処理を説明する。図19は、第4実施形態のメイン処理を示すフローチャートである。第4実施形態の読み取り装置600のメイン処理では、読み取ったQRコードの内容と復号化した組み合わせデータとが一致するか否かの判別を行って、一致している場合には、次いで、主基板QRコード421を読み取ったか否かの確認を行い、主基板QRコード421を読み取った場合には、読み込んだ主基板番号と先に読み込んだ遊技盤番号とが一致しているか否かを判別を行って、該データが一致していない場合にエラー処理を行う。
第4実施形態の読み取り装置600のメイン処理では、第1実施形態と同様、S201〜S209の処理を行う。そして、S209の処理において、2のQRコードから読み取った遊技盤13と内枠12との組み合わせが、復号化した組み合わせデータと一致していると判別された場合は(S209:Yes)、遊技盤13と内枠12との組み合わせは正常であるので、次いで、主基板QRコード421を読み取ったか否かの判別を行う(S211)。ここで、主基板QRコード421には、主制御装置110である旨の主基板情報が含まれており、遊技盤13に対応するQRコードと区別可能に構成されている。そして、S211の処理では、主基板QRコード421が読み取れるまで所定時間(例えば、「20秒」)待機し、その間に、主基板QRコード421が読み取れられた場合には(S211:Yes)、読み取った主基板QRコード421が示す主基板番号と、S206の処理で読み取った遊技盤番号とが一致しているか否かの判別を行う(S212)。なお、上記所定時間を超えた場合は、例えば、漏れなくエラー信号を出力するように構成することで、遊技盤13と内枠12と主制御装置110との組み合わせの正当性を確実に行うことができる。
S212の処理の結果、読み取った主基板QRコード421が示す主基板番号と、S206の処理で読み取った遊技盤番号とが一致していれば(S212:Yes)、遊技盤13と内枠12と主制御装置110との組み合わせは正常であるので、S210の処理を行わず、処理をS201へ移行して、メイン処理を繰り返し実行する。一方、読み取った主基板QRコード421が示す主基板番号と、S206の処理で読み取った遊技盤番号とが一致していなければ(S212:No)、遊技盤13と主制御装置110との組み合わせが間違っているため、エラー信号をホールコンピュータ500に送信し(S210)、処理をS201へ移行する。
このように、読み取ったパチンコ機10における遊技盤13と内枠12と主制御装置110といずれかの組み合わせが間違っていた場合に、読み取り装置600からホールコンピュータ500にエラー信号を送信することで、ホールコンピュータ500において遊技盤13と内枠12と主制御装置110との組み合わせの間違いを直ちに認識することができる。
その他、第4実施形態におけるパチンコ機10、ホールコンピュータ500及び読み取り装置600は、第1実施形態乃至第3実施形態と同一の構成によって、同一の効果を奏する。
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
また、以下に示す変形例のいずれかの構成に対して、上記各実施形態の各構成を組み合わせて構成することは当然に可能である。さらに、以下に示す変形例のいずれかの構成に対して、他の1又は複数の変形例の各構成を組み合わせて構成することは当然に可能である。これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。以下、第1実施形態における説明で使用した部品の符番を基に説明するが、他の実施形態における同種類又は近似した部品の符番に置き換えることは当然に可能である。
<変形例1>
上記各実施形態では、マトリックス型の2次元コードである「QRコード」を用いて遊技盤13、内枠12及び主制御装置110の遊技機製造番号等を記し、各QRコード401等を読み取って照合していた。これに対し、1次元コードであるバーコードや、他のマトリックス型の2次元コード、或いは、スタック型の2次元コードによって遊技機製造番号等を記し、上記コードを読み取って照合するように構成してもよい。例えば、マトリックス型の他の2次元コードであれば、「Veri Code(登録商標)」や、「DataMatrix(登録商標) Code」、「Micro QR Code」、「Maxi Code」、「Code1」、或いは、「Aztec(登録商標) Code」等を用いてもよい。また、スタック型の2次元コードであれば、「PDF417」や、「Micro pdf417」、「Code49」、「Code16K」等を用いてもよい。
<変形例2>
上記各実施形態では、QRコードを用いて遊技機製造番号等を符号化していた。これに対し、他の符号化識別情報によって遊技機製造番号等を符号化するように構成してもよい。具体的には、例えば、赤、青、緑の3色の並び順を画像認識することでコード変換する「カラービット」符号化情報や、所定のデザインに、人の目視では分からないように特定情報であるデジタルマークを埋め込んで印刷し、該デザインを専用の読み取りソフトを有する読み取り装置で読み込むことで、デザインに埋め込まれたデジタルマークが示す特定情報を認識する電子透かし技術である「デジタルマーク」符号化情報を用いて遊技機製造番号等を符号化してもよい。このように構成することで、QRコード等の2次元コードと比べて、パチンコ機10の装飾性を向上することができる。
<変形例3>
上記各実施形態では、2次元コードであるQRコードを用いて遊技機製造番号等を符号化して、該符号化情報を読み取って遊技盤13及び内枠12の組み合わせの照合を行っていた。これに対し、遊技盤13および内枠12の遊技機製造番号等を記憶したICタグを遊技盤13及び内枠12にそれぞれ埋め込み、RFID(Radio Frequency IDentifier)技術を用いて、遊技盤13及び内枠12の組み合わせの照合を行うように構成してもよい。RFIDは、遮蔽時の通信や複数同時通信が可能かつ容易であるため、遊技盤13及び内枠12の取り付け場所の自由度が増し、パチンコ機10の設計自由度を向上することができる。
<変形例4>
上記第1実施形態では、盤側シール400において盤表QRコード401と盤裏QRコード402とを1のシール400で構成していた。これに対し、遊技盤13の正面側と裏面側とでそれぞれ分離した別々のシールを貼付するように構成してもよい。また、枠側シール410も、内枠12の正面側と裏面側とでそれぞれ分離した別々のシールを貼付するように構成してもよい。このように構成することで、各シール400,410の貼付場所の自由度を向上することができる。なお、パチンコ機10の正面側に貼付する盤側シール及び枠側シール、又は、パチンコ機10の裏面側に貼付する盤側シール及び枠側シールとを、それぞれ近接した位置に貼付することで、2のQRコードを同時に読み込める読み取り装置600を用いた場合には、パチンコ機10の正面側又は裏面側からの確認作業をし易くすることができる。
<変形例5>
上記第1実施形態では、主制御装置110の主基板シール420を、盤側シール400および枠側シール410と離れた位置に貼付していた。これに対し、主基板シール420を、盤側シール400及び枠側シール410の近傍に貼付するように構成してもよい。即ち、主基板シール420を主制御装置110の基板ボックス100に貼付する場合に、盤側シール400および枠側シール410が貼付されている場所の近傍となるなるように貼付する。このように構成することで、例えば、3つのQRコードを同時に読み取れる読み取り装置等を用いて、パチンコ機10における確認作業を瞬時に行うことが可能となる。
<変形例6>
上記各実施形態では、盤側シール400、枠側シール410および主基板シール420にQRコードを印刷していた。これに対し、遊技盤13、内枠12又は主制御装置110の基板ボックス100に直接QRコードを印刷形成するように構成してもよい。このように構成することで、シールの貼り間違え等を未然に防止できる。
<変形例7>
上記各実施形態では、主制御装置110の基板ボックス100に主基板シール420を貼付するように構成していた。これに対し、主制御装置110の主制御基板(図示せず)に直接QRコードを貼付又は印刷するように構成してもよい。封印ユニット等によってセキュリティ対策が施されている主制御基板に直接QRコードを貼付又は印刷することで、QRコードの偽造等を行い難く構成し、主基板シール420の張り替え等の不正行為の発生を抑制することができる。
<変形例8>
上記各実施形態では、パチンコ機10の正面側および裏面側にそれぞれ遊技機製造番号等を読み取ることができるQRコードを設け、いずれの方向からも上記遊技機製造番号等を読み取ることが可能に構成されていた。これに対し、1の方向のみ(例えば、裏面側のみ)に遊技機製造番号等を読み取ることができるQRコードを設けるように構成してもよい。
<変形例9>
上記各実施形態において、内枠12における枠裏QRコード412が設けられた枠側シール410を内枠12自体に貼付するように構成していた。これに対し、払出制御装置111に枠側シール410を貼付するように構成してもよい。また、遊技盤13に貼付する盤側シール400として、主制御装置110の基板ボックス100に盤側シール400を貼付するように構成してもよい。即ち、主基板シール420を設けず、該主基板シール420の代替として盤側シール400を主制御装置110の基板ボックス100に貼付する。このように構成することで、各制御装置110,111に貼付されたQRコードを読み取ることで、遊技盤13(主制御装置110)と内枠12との照合を行うように構成してもよい。なお、この場合、遊技盤13と主制御装置110とが常に一致(一体化)し、主制御装置110の交換が行われないことが前提となる。
<変形例10>
上記第1実施形態では、2のQRコード401,411等を同時に読み取るように構成していた。これに対し、1のQRコード401,411等を1つずつ読み取るように構成してもよい。具体的には、例えば、先に内枠12のQRコードを読み込んだ後、内枠12のQRコードであることを条件に所定時間(例えば、10秒以内)の計測が開始され、該所定時間以内に遊技盤13のQRコードを読み取り、一致していない場合、或いは、所定時間以内に読み取らない場合に、エラー信号を出力するように構成してもよい。このように構成することで、2のQRコードを同時に読み取ることができる専用の読み取り装置600を用いずに汎用の読み取り装置で遊技盤13と内枠12との照合作業を行うことができる。なお、所定時間を超えた場合に、エラー信号を出力せずに、先に読み込んだQRコードを消去する等の初期化処理を行うように構成してもよい。
<変形例11>
上記各実施形態では、パチンコ機10に付された2次元コードを読み取り装置600で読み込んで、遊技盤番号、枠番号および主基板番号を認証するように構成されていた。これに対し、島設備に遊技機の設置位置情報(遊技ホールにおける遊技機の設置位置に関する情報)等を符号化した2次元コードを付し、該2次元コードとパチンコ機10に付された2次元コードとで、遊技ホールにおける設置位置と、遊技盤13、内枠12及び主制御装置110とが適切か否かの認証を行えるように構成してもよい。具体的には、例えば、遊技ホールは、パチンコ機10の購入時に、遊技ホールにおけるパチンコ機10の設置位置を予め記憶(入力)する。そして、入力された設置位置に対してパチンコ機10が適切に設置されているか否かを、設置位置情報等を符号化した2次元コードとパチンコ機10に付された2次元コードと照合することで、不正にパチンコ機10又はその部品が交換されていないか否かを把握することが可能となる。
<変形例12>
上記各実施形態では、各QRコード401等によって遊技機製造番号等を符号化した2次元コードを付し、該QRコード401等を読み取り装置600で読み取ることによって、該QRコード401等が示す遊技機製造番号等を認識することが可能に構成されていた。これに対し、遊技機製造番号等を暗号化した2次元コードで各QRコード401等を構成し、読み取り装置600で該QRコード401等を読み取った段階では、暗号化された遊技機製造番号等が読み取られるのみであり、読み取り装置600内で記憶される復号鍵等によって初めて読み取ったQRコード401等の内容が復号化されて、遊技機製造番号等が認識可能となるように構成してもよい。このように構成することで、復号鍵を記憶した専用の読み取り装置600でなければ遊技機製造番号等を正確に読み取ることを不能とすることができ、遊技機製造番号等の偽造等の不正行為を防止することができる。
<変形例13>
上記各実施形態では、読み取り装置600において読み取ったデータと組み合わせデータとの一致判定を行っていた。これに対し、読み取り装置600では、QRコードの読み取り処理を行い、読み取ったデータをホールコンピュータ500に送信し、ホールコンピュータ500において読み取りデータと組み合わせデータとの一致判定を行うように構成してもよい。このように構成することで、読み取り装置600における組み合わせデータの記憶、及び、読み取りデータと組み合わせデータとの一致判定等の制御処理が不要となり、読み取り装置600を簡易な構成にすることができる。
<変形例14>
上記各実施形態では、盤表QRコード401及び枠表QRコード411、又は、盤裏QRコード402及び枠裏QRコード412とを隣接した位置にそれぞれ設けていた。これに対し、盤表QRコード401又は盤裏QRコード402に対して、所定距離内(例えば、10cm以内)に枠表QRコード411又は枠裏QRコード412を設けるように構成してもよい。このように構成することで、盤表QRコード401又は盤裏QRコード402に対して近接した位置に枠表QRコード411又は枠裏QRコード412を設けることで、盤表QRコード401及び枠表QRコード411、又は、盤裏QRコード402及び枠裏QRコード412を認識し易くするとともに、盤側シール400又は枠側シール410の貼付位置の自由度が増すため、パチンコ機10の設計自由度を向上することができる。
<変形例15>
上記各実施形態では、各製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703とホールコンピュータ500とを通信可能に構成し、データサーバ701〜703で生成した組み合わせデータや復号化情報を、ホールコンピュータ500へ出力するように構成していた。これに対し、データサーバ701〜703で生成した組み合わせデータや復号化情報を、USBメモリ等に一旦出力し、該USBメモリをホールコンピュータ500や読み取り装置600に接続することで、組み合わせデータ及び復号化情報をホールコンピュータ500又は読み取り装置600に入力するように構成してもよい。
<変形例16>
上記各実施形態では、読み取り装置600によって遊技盤13と内枠12との組み合わせが間違っていることが判明した場合に、ホールコンピュータ500にエラー信号を出力するように構成していた。これに対し、読み取り装置600によって遊技盤13と内枠12との組み合わせが間違っていることが判明した場合に、製造メーカMA〜MCのデータサーバ701〜703にも、遊技盤13と内枠12との組み合わせが間違っている旨を通報するように構成してもよい。このように構成することで、遊技ホール主導による遊技盤13の不正交換等が行われた場合、製造メーカMA〜MCによって上記不正行為を認識することができるので、遊技ホール主導による不正行為を抑制できる。
<変形例17>
上記各実施形態では、パチンコ機10を新規で購入した場合、読み取り装置600を製造メーカMA〜MCに預け、製造メーカMA〜MCにおいて読み取り装置600の復号鍵603bに復号化情報を記憶するように構成していた。これに対し、まず、読み取り装置600の公開鍵である暗号キーをホールコンピュータ500を介してデータサーバ701〜703に送信する。また、該暗号キーによって暗号化された情報を復号可能な復号キーを秘密鍵として読み取り装置600が管理する。そして、データサーバ701〜703は、その暗号キーによって、組み合わせ情報を暗号化し、暗号化した組み合わせ情報を、ホールコンピュータ500を介して読み取り装置600に送信する。そして、読み取り装置600は、自身が保有する復号キーに基づいて暗号化された組み合わせ情報を復号化する。このように構成することで、ホールコンピュータ500では、データサーバ701〜703で生成された組み合わせ情報の内容を把握することができないので、遊技ホール主導による不正行為を防止することができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置114に音声ランプ制御装置113を接続して、表示制御装置114から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置113に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置113と表示制御装置114とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。これらを1つの制御装置とすることで、部品点数が削減でき、パチンコ機のコスト増加を抑制することができる。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
<A群:遊技盤と内枠とにそれぞれ符号化情報>
パチンコ機等の遊技機を設置する遊技ホールにおいて、設置済みの遊技機を異なる新規遊技機に変更する際、遊技機全体を新規に購入して設置する場合のほか、枠部材等の遊技機の汎用ユニットを残しつつ、遊技機毎に異なる遊技盤等の専用ユニットのみを購入し、該専用ユニットを汎用ユニットに設置する場合がある。
これら汎用ユニットおよび専用ユニットには、それぞれ、不正交換等の不正対策のために、それぞれ固有の管理番号(例えば、遊技盤番号や枠番号)が付されており、遊技ホールへの設置前に監督官庁に対して汎用ユニットおよび専用ユニットの管理番号の組み合わせを申請する必要がある。
ここで、仮に、上記申請内容と遊技ホールの設置状況とが異なっていた場合、遊技ホールには業務停止等の行政処分がなされる場合がある。従って、遊技ホールの管理者等は、該遊技ホールに設置される遊技機を変更した場合に、設置位置において汎用ユニットおよび専用ユニットが適切に設置されているか否かを確認作業を行わなければならない。
上記確認作業は、例えば、遊技ホールの管理者等が、汎用ユニットに付された管理番号(即ち、枠番号)と専用ユニットに付された管理番号(即ち、遊技盤番号)とをそれぞれ視認して、監督官庁への申請したリストの内容と汎用ユニット及び専用ユニットの設置位置とが正しいか否かの確認を行う(例えば、特許文献1(特開2002−66088号公報))。
しかしながら、上記確認作業は、管理者等の目視によって行われているため、汎用ユニットに対して専用ユニットが付け間違えていた場合であっても、確認ミスによってその付け間違いが見逃されるおそれがある。また、遊技ホールには多数の遊技機が設置されているため、上記確認作業に対する工数が嵩んでしまい、上記確認ミスが頻発してしまうおそれがある。
A群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の確認作業を容易に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技ホールに設けられた島設備に取り付け固定され、複数の機種において使用可能に構成された汎用部品(例えば、内枠12)と、
該汎用部品に取り付け可能であって、機種固有の遊技を行うことが可能に構成された専用部品(例えば、遊技盤13又は主制御装置110)と、により構成される遊技機において、
前記汎用部品は、
読取装置によって読み取り可能であって、前記汎用部品を特定可能な汎用情報(例えば、枠表QRコード411又は枠裏QRコード412)、を有し、
前記専用部品は、
前記読取装置によって読み取り可能であって、前記専用部品を特定可能な専用情報(例えば、盤表QRコード401若しくは盤裏QRコード402又は主基板QRコード421)、を有する
ことを特徴とする遊技機A0。
遊技機A0によれば、複数の機種において使用可能に構成された汎用部品が遊技ホールに設けられた島設備に取り付けられ、機種固有の遊技を行うことが可能に構成された専用部品が、汎用部品に取り付け可能に構成される。ここで、汎用部品に、読取装置によって読み取り可能であって、汎用部品を特定可能な汎用情報が設けられ、専用部品に、読取装置によって読み取り可能であって、専用部品を特定可能な専用情報が設けられる。
これにより、汎用部品と専用部品との組み合わせを人による目視でなく読取装置によって判定することができ、迅速かつ正確に遊技機の整合性を判定できる。よって、汎用情報と専用情報との確認ミスといったヒューマンエラーを防止しつつ、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技機A0において、
前記汎用情報と前記専用情報とを近接して設ける
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用情報と専用情報とが近接して設けられる。これにより、読取装置によって汎用情報と専用情報とを読み取る場合に、汎用情報と専用情報とが近接していることから、両情報を読み取り易くなり、読取装置の読み取り作業の作業効率が向上し、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
なお、「近接」とは、汎用情報に対して専用情報を隣接(近隣・接触・密着)した位置に設ける場合や、専用情報を汎用情報から所定距離内(例えば、10cm以内等)に設ける場合等が例示される。
遊技機A0又はA1において、
前記汎用情報は、
遊技機前面側に配置される前側汎用情報表示(例えば、枠表QRコード411)と、
遊技機裏面側に配置される裏側専用情報表示(例えば、枠裏QRコード412)と、を備え、
前記専用情報は、
遊技機前面側に配置される前側専用情報表示(例えば、盤表QRコード401)と、
遊技機裏面側に配置される裏側専用情報表示(例えば、盤裏QRコード402)と、を備えている
ことを特徴とする遊技機A1。
遊技機A2によれば、遊技機A0又はA1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用情報として、遊技機前面側に前側汎用情報表示が配置され、遊技機裏面側に裏側専用情報表示が配置される。また、専用情報として、遊技機前面側に前側専用情報表示が配置され、遊技機裏面側に裏側専用情報表示が配置される。これにより、遊技機の前面側からでも裏面側からでも汎用情報と専用情報とを読取装置によって読み取ることが可能となり、読取装置の読み取り作業の作業効率が向上し、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技機A2において、
前記前側汎用情報表示および前記裏側汎用情報表示は、それぞれ同一の内容を示すものであり、
前記前側専用情報表示および前記裏側専用情報表示は、それぞれ同一の内容を示すものである
ことを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前側汎用情報表示と裏側汎用情報表示とがそれぞれ同一の内容を示すとともに、前側専用情報表示と裏側専用情報表示とがそれぞれ同一の内容を示すように構成される。これにより、遊技機の前面側からでも裏面側からでも読取装置によって同一の内容を読み取ることが可能となり、作業効率を向上して、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技機A0からA3のいずれかにおいて、
前面側に遊技媒体による遊技が行われる遊技領域を形成する板体(例えば、遊技盤13)、を備え、
前記専用情報は、
前記読取装置によって読み取り可能であって、前記板体を特定可能な板体情報表示(例えば、盤表QRコード401又は盤裏QRコード402)である
ことを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A0からA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、板体の前面側に遊技媒体による遊技が行われる遊技領域が形成され、専用情報として、読取装置によって読み取り可能であって、板体を特定可能な板体情報表示が設けられている。これにより、同一の読取装置によって汎用部品と板体との確認作業を行うことができ、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技機A0からA3のいずれかにおいて、
遊技の制御を行う制御手段(例えば、主制御装置110)、を備え、
前記専用情報は、
前記読取装置によって読み取り可能であって、前記制御手段を特定可能な制御情報表示(例えば、主基板QRコード421)である
ことを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A0からA3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、制御手段により遊技の制御が行われ、専用情報として、読取装置によって読み取り可能であって、制御手段を特定可能な制御情報表示が設けられている。これにより、同一の読取装置によって汎用部品と制御手段との確認作業を行うことができ、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技機A1からA5のいずれかにおいて、
前記前側汎用情報表示および前記裏側汎用情報表示は、1の汎用部品用シール(例えば、枠側シール410)にそれぞれ設け、
該汎用部品用シールは、
前記前側汎用情報表示が前記汎用部品の前面側を向くとともに、前記裏側汎用情報表示が前記汎用部品の裏面側を向くように前記汎用部品に貼付される
ことを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A1からA5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前側汎用情報表示および裏側汎用情報表示が、1の汎用部品用シールにそれぞれ設けられる。そして、前側汎用情報表示が汎用部品の前面側を向くとともに、裏側汎用情報表示が汎用部品の裏面側を向くように、汎用部品用シールが汎用部品に貼付される。これにより、1の汎用部品用シールを汎用部品に貼付するのみで、汎用部品の前面側と裏面側とでそれぞれ汎用部品を特定可能な情報を読み取ることが可能となる。よって、1の汎用部品の前面側と裏面側とにそれぞれ情報を設ける場合に、シールの貼り間違えの発生を未然に防止できる、という効果がある。
遊技機A1からA6のいずれかにおいて、
前記前側専用情報表示および前記裏側専用情報表示は、1の専用部品用シール(例えば、盤側シール400)にそれぞれ設け、
該専用部品用シールは、
前記前側専用情報表示が前記専用部品の前面側を向くとともに、前記裏側専用情報表示が前記専用部品の裏面側を向くように前記専用部品に貼付される
ことを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A1からA6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前側専用情報表示および裏側専用情報表示が、1の専用部品用シールにそれぞれ設けられる。そして、前側専用情報表示が専用部品の前面側を向くとともに、裏側専用情報表示が専用部品の裏面側を向くように、専用部品用シールが専用部品に貼付される。これにより、1の専用部品用シールを専用部品に貼付するのみで、専用部品の前面側と裏面側とでそれぞれ専用部品を特定可能な情報を読み取ることが可能となる。よって、1の専用部品の前面側と裏面側とにそれぞれ情報を設ける場合に、シールの貼り間違えの発生を未然に防止できる、という効果がある。
遊技機A6又はA7において、
前記汎用部品用シール又は前記専用部品用シールは、
前記汎用部品又は前記専用部品に貼付された後、前記汎用部品又は前記専用部品から剥がそうとした場合に、前記汎用部品用シール又は前記専用部品用シールの粘着力に基づいて前記汎用部品用シール又は前記専用部品用シールが部分的に損壊する脆弱部(例えば、切れ目)を有する
ことを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A6又はA7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用部品又は専用部品に汎用部品用シール又は専用部品用シールを貼付した後、その汎用部品又は専用部品から汎用部品用シール又は専用部品用シールを剥がそうとした場合、汎用部品用シール又は専用部品用シールに設けられた脆弱部により、汎用部品用シール又は専用部品用シールの粘着力に基づいて汎用部品用シール又は専用部品用シールが部分的に損壊される。これにより、汎用部品又は専用部品に一度貼付された汎用部品用シール又は専用部品用シールを他の汎用部品又は専用部品に張り替えるといった不正行為を抑制することができる、という効果がある。
遊技機A8において、
前記脆弱部は、
前記汎用部品用シール又は前記専用部品用シールの一部分を断裂させた切れ目であり、
前記汎用部品用シール又は前記専用部品用シールは、
前記汎用情報又は前記専用情報が位置する情報表示部と、
該情報表示部以外の部位である余白部と、を備え、
前記切れ目は、
前記情報表示部には設けられず、前記余白部に設けられる
ことを特徴とする遊技機A9。
遊技機A9によれば、遊技機A8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、脆弱部に設けられた切れ目により、汎用部品用シール又は専用部品用シールの一部分が断裂されている。また、汎用部品用シール又は専用部品用シールに設けられた情報表示部により、汎用情報又は専用情報が位置し、その情報表示部以外の部位が余白部とされる。そして、切れ目を、情報表示部には設けず、余白部に設ける。これにより、情報表示部に位置する汎用情報又は専用情報の内容が切れ目によって改変されないようにしつつ、汎用部品用シール又は専用部品用シールを剥がそうとした場合に、部分的に断裂させることが可能となる。よって、読取装置による誤読を防ぎつつ、不正交換等の不正行為を防止することができる、という効果がある。
遊技機A6からA9のいずれかにおいて、
前記汎用部品は、
前記専用部品を前記汎用部品に取り付ける場合に、前記専用部品の下部を載置する載置部(例えば、載置部12d)、を備え、
前記専用部品は、
該専用部品を前記汎用部品に取り付ける場合に、前記載置部と当接する当接部(例えば、遊技盤13の下部)、を備え、
前記汎用部品用シールは、前記載置部以外の部位に貼付されるとともに、
前記専用部品用シールは、前記当接部以外の部位に貼付される
ことを特徴とする遊技機A10。
遊技機A10によれば、遊技機A6からA9の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用部品に設けられた載置部により、専用部品を汎用部品に取り付ける場合に、専用部品の下側が載置される。また、専用部品に設けられた当接部により、専用部品を汎用部品に取り付ける場合に、載置部と当接される。そして、汎用部品用シールが載置部以外の部位に貼付されるとともに、専用部品用シールが当接部以外の部位に貼付される。これにより、専用部品を汎用部品に取り付ける場合に、専用部品の荷重によって専用部品と汎用部品とが擦れる部位に汎用部品用シール及び専用部品用シールを貼付せず、該擦れる部位以外の部位に汎用部品用シール及び専用部品用シールを貼付することで、汎用部品用シールと専用部品用シールとを擦れ難くして、各シールを破損し難くすることができる、という効果がある。特に、各シールに脆弱部が設けられている場合に、該遊技機A8の構成は好適に作用する。
遊技機A0からA10のいずれかにおいて、
前記汎用情報と前記専用情報とを組み合わせて、前記読取装置によって読み取り可能な1の合成情報を形成する
ことを特徴とする遊技機A11。
遊技機A11によれば、遊技機A0からA10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用情報と専用情報とを組み合わせて、読取装置によって読み取り可能な1の合成情報が形成される。これにより、読取装置によって1の読み取り操作(処理)で汎用情報と専用情報とを読み取ることが可能となる。よって、汎用部品と専用部品との確認作業をより簡易なものとし、作業効率を向上することができる、という効果がある。
遊技機A0からA11のいずれかにおいて、
前記汎用情報又は前記専用情報は、
前記汎用部品を特定するための汎用特定情報、又は、前記専用部品を特定するための専用特定情報を暗号化した暗号化情報として表示する
ことを特徴とする遊技機A12。
遊技機A12によれば、遊技機A0からA11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用部品を特定するための汎用特定情報、又は、専用部品を特定するための専用特定情報が、暗号化された暗号化情報で汎用情報又は専用情報として表示される。これにより、例えば、暗号化情報を復号化する手段(例えば、復号化情報である復号鍵等)を有する読取装置等でなければ汎用特定情報又は専用特定情報を復号化できないように構成することができる。その結果、復号鍵等を有する読取装置でなければ、暗号化されたままの汎用情報又は専用情報の復号化を不能にすることで、汎用特定情報又は専用特定情報の偽造を困難にし、汎用部品に対する専用部品の不正交換等を抑制することができる、という効果がある。
<B群:読み取り装置の制御>
パチンコ機等の遊技機を設置する遊技ホールにおいて、設置済みの遊技機を異なる新規遊技機に変更する際、遊技機全体を新規に購入して設置する場合のほか、枠部材等の遊技機の汎用ユニットを残しつつ、遊技機毎に異なる遊技盤等の専用ユニットのみを購入し、該専用ユニットを汎用ユニットに設置する場合がある。
これら汎用ユニットおよび専用ユニットには、それぞれ、不正交換等の不正対策のために、それぞれ固有の管理番号(例えば、遊技盤番号や枠番号)が付されており、遊技ホールへの設置前に監督官庁に対して汎用ユニットおよび専用ユニットの管理番号の組み合わせを申請する必要がある。
ここで、仮に、上記申請内容と遊技ホールの設置状況とが異なっていた場合、遊技ホールには業務停止等の行政処分がなされる場合がある。従って、遊技ホールの管理者等は、該遊技ホールに設置される遊技機を変更した場合に、設置位置において汎用ユニットおよび専用ユニットが適切に設置されているか否かを確認作業を行わなければならない。
上記確認作業は、例えば、遊技ホールの管理者等が、汎用ユニットに付された管理番号(即ち、枠番号)と専用ユニットに付された管理番号(即ち、遊技盤番号)とをそれぞれ視認して、監督官庁への申請したリストの内容と汎用ユニット及び専用ユニットの設置位置とが正しいか否かの確認を行う(例えば、特許文献1(特開2002−66088号公報))。
しかしながら、上記確認作業は、管理者等の目視によって行われているため、汎用ユニットに対して専用ユニットが付け間違えていた場合であっても、確認ミスによってその付け間違いが見逃されるおそれがある。また、遊技ホールには多数の遊技機が設置されているため、上記確認作業に対する工数が嵩んでしまい、上記確認ミスが頻発してしまうおそれがある。
B群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の確認作業を容易に行うことができる読取装置を提供することを目的とする。
遊技ホールに設置された遊技機に対して使用可能な読取装置において、
前記遊技機は、
複数の機種において使用可能に構成された汎用部品(例えば、内枠12)と、
該汎用部品に取り付け可能であって、機種固有の遊技を行うことが可能に構成された専用部品(例えば、遊技盤13)と、を備え、
前記汎用部品は、
該汎用部品を特定可能な汎用情報(例えば、枠表QRコード411又は枠裏QRコード412)、を有し、
前記専用部品は、
該専用部品を特定可能な専用情報(例えば、盤表QRコード401又は盤裏QRコード402)、を有し、
前記読取装置は、
前記汎用部品と前記専用部品との組み合わせに関する組み合わせ情報を記憶する記憶手段(例えば、対応データ記憶部603a)と、
前記汎用情報と前記専用情報とをそれぞれ読み取り可能な読み取り手段(例えば、第1QRスキャン部607又は/及び第2QRスキャン部609)と、
該読み取り手段によって読み取られた前記汎用情報および前記専用情報に基づく読み込み情報と、前記記憶手段に記憶される前記組み合わせ情報とを判定する判定手段(例えば、メイン処理のS209)と、
該判定手段による判定結果に基づく出力を行う出力手段(例えば、表示部611又はエラー信号)と、を備えている
ことを特徴とする読取装置B0。
読取装置B0によれば、読取装置が遊技ホールに設置された遊技機に対して使用可能に構成される。そして、遊技機に設けられる汎用部品が、複数の機種において使用可能に構成され、同じく遊技機に設けられる専用部品が、汎用部品に取り付け可能であって、機種固有の遊技を行うことが可能に構成される。また、汎用部品には、その汎用部品を特定可能な汎用情報が設けられ、専用部品には、その専用部品を特定可能な専用情報が設けられる。ここで、読取装置に設けられた記憶手段により、汎用部品と専用部品との組み合わせに関する組み合わせ情報が記憶され、同じく読取装置に設けられた読み取り手段により、汎用情報と専用情報とをそれぞれ読み取り可能に構成される。また、その読み取り手段によって読み取られた汎用情報および専用情報に基づく読み取り情報と、記憶手段に記憶される組み合わせ情報とが、読取装置に設けられた判定手段により判定される。そして、読取装置に設けられた出力手段により、判定手段による判定結果に基づく出力が行われる。これにより、汎用部品と専用部品との組み合わせを人による目視でなく読取装置によって判定することができ、その判定結果を出力することで、迅速かつ正確に遊技機の整合性を判定できる。よって、読取装置による確認作業によって、汎用情報と専用情報との確認ミスといったヒューマンエラーを防止しつつ、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
読取装置B0において、
操作手段(例えば、操作部610)、を備え、
前記読み取り手段は、
前記操作手段の1の操作に基づいて、前記汎用情報と前記専用情報とをそれぞれ読み取る複数読み取り手段(第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609)、を備えている
ことを特徴とする読取装置B1。
読取装置B1によれば、読取装置B0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、操作手段が設けられ、読み取り手段に設けられた複数読み取り手段により、操作手段の1の操作に基づいて、汎用情報と専用情報とがそれぞれ読み取られる。これにより、操作手段を1回操作するのみで、汎用情報および専用情報を読取装置で読み取ることができて、汎用部品と専用部品との組み合わせが適切か否かを正確に把握することができる。よって、軽微な作業で汎用部品と専用部品との組み合わせの整合性を確認できるとともに、確認ミスの発生を防止することができる、という効果がある。また、例えば、1の遊技機における汎用情報と、他の遊技機における専用情報とを読み取ることを防ぐことができる、という効果がある。
読取装置B0又はB1において、
前記記憶手段は、
前記組み合わせ情報を暗号化した暗号化情報を記憶する暗号化記憶手段と、
該暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する復号化情報を記憶する復号化記憶手段(例えば、復号鍵603b)と、を備え、
前記判定手段は、
前記複数読み取り手段によって前記汎用情報および前記専用情報が読み取られた場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する復号化実行手段(例えば、メイン処理のS208)と、
該復号化実行手段によって復号化された前記組み合わせ情報と、前記読み取り手段によって読み取られた前記読み込み情報とを判定する復号化後判定手段(例えば、メイン処理のS209)と、を備えている
ことを特徴とする読取装置B2。
読取装置B2によれば、読取装置B0又はB1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に設けられた暗号化記憶手段により、組み合わせ情報を暗号化した暗号化情報が記憶される。また、同じく記憶手段に設けられた復号化記憶手段により、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報を復号化する復号化情報が記憶される。ここで、複数読み取り手段によって汎用情報および専用情報が読み取られた場合に、判定手段に記憶された復号化実行手段により、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報が復号化される。そして、同じく判定手段に設けられた復号化後判定手段により、復号化実行手段によって復号化された組み合わせ情報と、読み取り手段によって読み取られた読み込み情報とが判定される。これにより、汎用情報と専用情報とを共に読み込めた場合にのみ、記憶手段に記憶される暗号化された組み合わせ情報が復号化されて読み込み情報との判定が可能となるため、記憶手段に記憶される組み合わせ情報の改竄が不能に構成される。よって、不正な専用部品の交換等の不正行為が行われた場合に、汎用情報および専用情報を読取装置で読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、定期的に読取装置での汎用情報および専用情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、上記不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
読取装置B2において、
前記復号化実行手段は、
前記読み取り手段によって前記汎用情報および前記専用情報を共に正常に読み取れた場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する
ことを特徴とする読取装置B3。
読取装置B3によれば、読取装置B2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、読み取り手段によって汎用情報および専用情報を共に正常に読み取れた場合に、復号化実行手段により、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報が復号化される。これにより、汎用情報および専用情報を共に正常に読み取れない場合には、暗号化された組み合わせ情報が復号化されないことから、汎用情報又は専用情報のいずれか一方でも改竄等の不正行為が行われた場合に、組み合わせ情報と読み込み情報との判定を正常に行うことが不能となる。このように構成することで、不正な専用部品の交換等の不正行為が行われた場合に、汎用情報および専用情報を読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、定期的に読取装置での汎用情報および専用情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、上記不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
読取装置B0において、
操作手段(例えば、操作部610)、を備え、
前記読み取り手段は、
前記操作手段の1の操作に基づいて、1の前記汎用情報又は前記専用情報を読み取る単独読み取り手段(例えば、読み取り装置600a)、を備え、
前記判定手段は、
1の前記汎用情報又は前記専用情報を読み取った後、所定条件が成立するまでに他方の前記専用情報又は前記汎用情報を読み取った場合に、前記読み込み情報と前記組み合わせ情報とを判定する
ことを特徴とする読取装置B4。
読取装置B4によれば、読取装置B0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、操作手段が設けられ、読み取り手段に設けられた単独読み取り手段により、操作手段の1の操作に基づいて、1の汎用情報又は専用情報が読み取られる。そして、1の汎用情報又は専用情報を読み取った後に、所定条件が成立するまでに他方の専用情報又は汎用情報を読み取った場合に、判定手段により、読み込み情報と組み合わせ情報とが判定される。よって、例えば、2の情報を読み取り可能な読取装置でなくても、1の情報を読み取ることが可能な読取装置を用いた場合であっても、汎用部品と専用部品との確認作業を行うことが可能となる。これにより、汎用情報と専用情報とを1の操作で読み取る等の特殊な読取装置が不要となり、1の汎用情報又は専用情報を読み取ることができる読取装置であれば汎用情報と専用情報との読み取りが可能となる。よって、特殊な読取装置を準備するためのコストを削減することができる、という効果がある。
なお、所定条件とは、例えば、所定時間(期間)が経過するまでや、所定の操作(例えば、操作部のオフ操作や電源オフ等)が行われる場合が例示される。
読取装置B4において、
前記記憶手段は、
前記組み合わせ情報を暗号化した暗号化情報を記憶する暗号化記憶手段と、
該暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する復号化情報を記憶する復号化記憶手段(例えば、復号鍵603b)と、を備え、
前記単独読み取り手段は、
前記汎用情報又は前記専用情報のいずれか一方を読み込んでからの所定期間(例えば、10秒)を計数する時間計数手段、を備え、
前記判定手段は、
前記時間計数手段によって前記所定期間が経過する前に、前記単独読み取り手段によって他方の前記専用情報又は前記汎用情報が読み取られた場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する復号化実行手段(例えば、メイン処理のS208)と、
該復号化実行手段によって復号化された前記組み合わせ情報と、前記読み取り手段によって読み取られた前記読み込み情報とを判定する復号化後判定手段(例えば、メイン処理のS209)と、を備えている
ことを特徴とする読取装置B5。
読取装置B5によれば、読取装置B4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、記憶手段に設けられた暗号化記憶手段により、組み合わせ情報を暗号化した暗号化情報が記憶される。また、同じく記憶手段に設けられた復号化記憶手段により、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報を復号化する復号化情報が記憶される。そして、単独読み取り手段に設けられた時間計数手段により、汎用情報又は専用情報のいずれか一方を読み込んでからの所定期間が計数される。ここで、時間計数手段によって所定期間が経過する前に、単独読み取り手段によって他方の専用情報および汎用情報が読み取られた場合に、判定手段に設けられた復号化実行手段により、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報が復号化される。そして、同じく判定手段に設けられた復号化後判定手段により、復号化実行手段によって復号化された組み合わせ情報と、読み取り手段によって読み取られた読み込み情報とが判定される。これにより、1の汎用情報又は専用情報を読み取った後に、所定期間経過前の他方の専用情報又は汎用情報を読み込めた場合にのみ、記憶手段に記憶される暗号化された組み合わせ情報が復号化されて読み込み情報との判定が可能となるため、記憶手段に記憶される組み合わせ情報の改竄が不能に構成される。よって、不正な専用部品の交換等の不正行為が行われた場合に、汎用情報および専用情報を読取装置で読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、定期的に読取装置での汎用情報および専用情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、上記不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。なお、所定期間を、読み取り作業で要する期間程度に設定することで、1の汎用情報又は専用情報を読み取った後、いつまでも次の専用情報又は汎用情報の読み取り待ちの状態とせずに、他の処理を実行させることができる。
読取装置B2からB5のいずれかにおいて、
前記遊技機における前記汎用情報又は前記専用情報は、
前記汎用部品を特定するための汎用特定情報、又は、前記専用部品を特定するための専用特定情報を暗号化した読込暗号化情報として表示され、
前記読取装置は、
前記読み取り手段によって前記読込暗号化情報である前記汎用情報および前記専用情報を読み込んだ場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記読込暗号化情報を復号化する読込復号化手段、を備えている
ことを特徴とする読取装置B6。
読取装置B6によれば、読取装置B2からB5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技機における汎用情報又は専用情報が、汎用部品を特定するための汎用特定情報、又は、専用部品を特定するための専用特定情報を暗号化した読込暗号化情報として表示される。そして、読取装置に設けられた読込復号化手段により、読み取り手段によって読込暗号化情報である汎用情報又は専用情報を読み込んだ場合に、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、読込暗号化情報が復号化される。これにより、読込暗号化情報を復号化する復号化記憶手段を有した読取装置でなければ読込暗号化情報である汎用情報又は専用情報を復号化できないように構成することができ、暗号化されたままの汎用情報又は専用情報の流用を不能にすることで、汎用情報又は専用情報の偽造等の不正行為を防止することができる、という効果がある。
読取装置B0からB6のいずれかにおいて、
前記遊技機は、
遊技の制御を行う制御手段(例えば、主制御装置110)と、
前記制御手段を特定可能な制御情報(例えば、主基板QRコード421)と、を備え、
前記記憶手段は、
前記汎用部品と前記専用部品と前記制御手段との組み合わせに関する全組み合わせ情報を記憶する全組み合わせ記憶手段(例えば、対応データ記憶部603a)、を備え、
前記読取装置は、
前記制御情報を読み取り可能な制御読み取り手段と、
該制御読み取り手段によって読み取られた前記制御情報に基づく読み込み情報と、前記読み取り手段によって読み取られた前記汎用情報および前記専用情報に基づく読み込み情報との全読み込み情報と、前記全組み合わせ記憶手段に記憶される前記全組み合わせ情報とを判定する全組み合わせ判定手段と、を備え、
前記出力手段は、
該全組み合わせ判定手段による判定結果を出力する
ことを特徴とする読取装置B7。
読取装置B7によれば、読取装置B0からB6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技機に設けられた制御手段により、遊技の制御が行われ、同じく遊技機に設けら得れた制御情報により、制御手段が特定可能に構成される。ここで、記憶手段に設けられた全組み合わせ記憶手段により、汎用部品と専用部品と制御手段との組み合わせに関する全組み合わせ情報が記憶される。また、読取装置に設けられた制御読み取り手段により、制御情報が読み取り可能に構成される。ここで、制御読み取り手段によって読み取られた制御情報に基づく読み込み情報と、読み取り手段によって読み取られた汎用情報および専用情報に基づく読み込み情報との全読み込み情報と、全組み合わせ記憶手段に記憶される前組み合わせ情報とが、読取装置に設けられた全組み合わせ判定手段により判定される。そして、出力手段により、全組み合わせ判定手段による判定結果が出力される。これにより、汎用部品と専用部品と制御手段との組み合わせを人による目視でなく読取装置によって判定することができ、その判定結果を出力することで、迅速かつ正確に遊技機の整合性を判定できる。よって、読取装置による確認作業によって、汎用情報と専用情報と制御情報との確認ミスといったヒューマンエラーを防止しつつ、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
読取装置B0からB7のいずれかにおいて、
該読取装置は、
遊技ホールにおいて前記遊技機を管理する管理装置と通信可能に構成され、
前記出力手段は、
前記判定手段の判定結果を前記管理装置へ出力する管理用出力手段、を備えている
ことを特徴とする遊技システムB8。
読取装置B8によれば、読取装置B0からB7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、読取装置が、遊技ホールにおいて遊技機を管理する管理装置と通信可能に構成され、出力手段に設けられた管理用出力手段により、判定手段の判定結果が管理装置へ出力される。これにより、読取装置において遊技機の固有情報を読み取ることで、不正な専用部品の交換等の不正行為を遊技ホールの管理装置で早期に発覚させることができ、該不正行為への対応を直ちに行うことができる、という効果がある。
読取装置B0からB8のいすれかにおいて、
該読取装置は、
遊技機の製造メーカが有するサーバ装置と通信可能に構成され、
前記出力手段は、
前記判定手段の判定結果を前記サーバ装置へ出力するサーバ用出力手段、を備えている
ことを特徴とする読取装置B9。
読取装置B9によれば、読取装置B0からB8の奏する効果に加え、次の効果を奏する、即ち、読取装置が、遊技機の製造メーカが有するサーバ装置と通信可能に構成され、出力手段に設けられたサーバ用出力手段により、判定手段の判定結果がサーバ装置へ出力される。これにより、読取装置において遊技機の固有情報を読み取ることで、不正な専用部品の交換等の不正行為を製造メーカのサーバ装置で早期に発覚させることができる。よって、例えば、遊技ホール主導により専用部品の交換等の不正行為が行われた場合であっても、製造メーカで上記不正行為を把握することができ、製造メーカ側から遊技ホールに指摘して是正させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
<C群:読み取り装置とホールコンピュータ>
パチンコ機等の遊技機を設置する遊技ホールにおいて、設置済みの遊技機を異なる新規遊技機に変更する際、遊技機全体を新規に購入して設置する場合のほか、枠部材等の遊技機の汎用ユニットを残しつつ、遊技機毎に異なる遊技盤等の専用ユニットのみを購入し、該専用ユニットを汎用ユニットに設置する場合がある。
これら汎用ユニットおよび専用ユニットには、それぞれ、不正交換等の不正対策のために、それぞれ固有の管理番号(例えば、遊技盤番号や枠番号)が付されており、遊技ホールへの設置前に監督官庁に対して汎用ユニットおよび専用ユニットの管理番号の組み合わせを申請する必要がある。
ここで、仮に、上記申請内容と遊技ホールの設置状況とが異なっていた場合、遊技ホールには業務停止等の行政処分がなされる場合がある。従って、遊技ホールの管理者等は、該遊技ホールに設置される遊技機を変更した場合に、設置位置において汎用ユニットおよび専用ユニットが適切に設置されているか否かを確認作業を行わなければならない。
上記確認作業は、例えば、遊技ホールの管理者等が、汎用ユニットに付された管理番号(即ち、枠番号)と専用ユニットに付された管理番号(即ち、遊技盤番号)とをそれぞれ視認して、監督官庁への申請したリストの内容と汎用ユニット及び専用ユニットの設置位置とが正しいか否かの確認を行う(例えば、特許文献1(特開2002−66088号公報))。
しかしながら、流通過程における専用部品の不正な交換や、遊技ホールへの設置時における専用部品の不正な交換等の不正行為が行われている状況において、人の目視によって汎用部品および専用部品の確認を行った場合に、確認ミスによって上記不正行為を見逃してしまうおそれがある。
C群の発明は、上記例示した事情に鑑みてなされたものであり、専用部品の不正交換等の不正行為を発見し易い遊技システムを提供することを目的とする。
固有情報が付された遊技機と、
該遊技機を設置する遊技ホールに設けられた管理装置と、
該管理装置と通信可能に構成されるとともに、前記遊技機の前記固有情報を読み取り可能な読取装置と、
前記遊技機を製造する製造メーカ(例えば、製造メーカMA〜MC)に設けられたサーバ装置(例えば、データサーバ701〜703)と、で構成された遊技システムであって、
前記サーバ装置は、
製造した前記遊技機の前記固有情報に関する固有データを生成する固有データ生成手段、を備え、
前記管理装置は、
前記固有データ生成手段によって生成された前記固有データを入力可能な入力手段と、
該入力手段によって入力された前記固有データを、前記読取装置に送信する送信手段と、を備え、
前記読取装置は、
前記送信手段によって送信された前記固有データを記憶する固有データ記憶手段(例えば、対応データ記憶部603a)と、
前記遊技機の前記固有情報を読み取り可能な読み取り手段(例えば、第1QRスキャン部607又は第2QRスキャン部609)と、
該読み取り手段によって読み取られた前記固有情報と、前記固有データ記憶手段に記憶される前記固有データとを判定する判定手段(例えば、メイン処理のS209)と、
該判定手段の判定結果を出力する出力手段(例えば、表示部611又はエラー信号)と、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC0。
遊技システムC0によれば、遊技機に固有情報が付され、その遊技機を設置する遊技ホールに管理装置が設けられ、読取装置により、管理装置と通信可能に構成されるとともに、遊技機の固有情報が読み取り可能に構成され、遊技機を製造する製造メーカにサーバ装置が設けられている。ここで、サーバ装置に設けられた固有データ生成手段により、製造した遊技機の固有情報に関する固有データが生成される。そして、管理装置に設けられた入力手段により、固有データ生成手段によって生成された固有データが入力可能に構成され、同じく管理装置に設けられた送信手段により、入力手段によって入力された固有データが、読取装置に送信される。次いで、読取装置に設けられた固有データ記憶手段により、送信手段によって送信された固有データが記憶され、同じく読取装置に設けられた読み取り手段により、遊技機の固有情報が読み取り可能に構成される。また、読取装置に設けられた判定手段により、読み取り手段によって読み取られた固有情報と、固有データ記憶手段に記憶される固有データとが判定され、同じく読取装置に設けられた出力手段により、判定手段の判定結果が出力される。これにより、製造メーカから提供された固有データと読取装置によって読み取られた固有情報との判定を遊技機の確認作業を人による目視でなく読取装置によって判定することができ、その判定結果を出力することで、迅速かつ正確に遊技機の固有情報が正当なものか否かを確認できる。よって、不正な遊技機の設置等の不正行為が行われた場合に、遊技機の固有情報を読取装置で読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、定期的に読取装置での遊技機の固有情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、上記不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC0において、
前記遊技機は、
遊技ホールに設けられた島設備に取り付け固定され、複数の機種において使用可能に構成された汎用部品(例えば、内枠12)と、
該汎用部品に取り付け可能であって、機種固有の遊技を行うことが可能に構成された専用部品(例えば、遊技盤13)と、を備え、
前記汎用部品は、
前記読み取り手段によって読み取り可能な前記固有情報であって、前記汎用部品を特定可能な汎用情報(例えば、枠表QRコード411又は枠裏QRコード412)、を有し、
前記専用部品は、
前記読み取り手段によって読み取り可能な前記固有情報であって、前記専用部品を特定可能な専用情報(例えば、盤表QRコード401又は盤裏QRコード402)、を有し、
前記固有データ生成手段は、
前記固有データとして、前記汎用情報と前記専用情報との組み合わせ情報を生成する
ことを特徴とする遊技システムC1。
遊技システムC1によれば、遊技システムC0の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技機には、遊技ホールに設けられた島設備に取り付け固定され、複数の機種において使用可能に構成される汎用部品と、その汎用部品に取り付け可能であって、機種固有の遊技を行うことが可能に構成された専用部品とが設けられる。そして、汎用部品に、読み取り手段によって読み取り可能な固有情報であって、汎用部品を特定可能な汎用情報が設けられる。また、専用部品に、読み取り手段によって読み取り可能な固有情報であって、専用部品を特定可能な専用情報が設けられる。ここで、固有データ生成手段により、固有データとして、汎用情報と専用情報との組み合わせ情報が生成される。これにより、読取装置によって汎用情報と専用情報とを読み取ることができ、遊技機における汎用部品と専用部品との組み合わせの確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技システムC1において、
前記遊技機は、
前記汎用情報と前記専用情報とを近接して設ける
ことを特徴とする遊技システムC2。
遊技システムC2によれば、遊技システムC1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技機において、汎用情報と専用情報とが近接して設けられる。これにより、これにより、読取装置によって汎用情報と専用情報とを読み取る場合に、汎用情報と専用情報とが近接していることから、両情報を読み取り易くなり、読取装置の読み取り作業の作業効率が向上し、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
なお、「近接」とは、汎用情報に対して専用情報を隣接(近隣・接触・密着)した位置に設ける場合や、専用情報を汎用情報から所定距離内(例えば、10cm以内等)に設ける場合等が例示される。
遊技システムC1又はC2において、
前記汎用情報は、
遊技機前面側に配置される前側汎用情報表示(例えば、枠表QRコード411)と、
遊技機裏面側に配置される裏側専用情報表示(例えば、枠裏QRコード412)と、を備え、
前記専用情報は、
遊技機前面側に配置される前側専用情報表示(例えば、盤表QRコード401)と、
遊技機裏面側に配置される裏側専用情報表示(例えば、盤裏QRコード402)と、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC3。
遊技システムC3によれば、遊技システムC1又はC2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、汎用情報として、遊技機前面側に前側汎用情報表示が配置され、遊技機裏面側に裏側専用情報表示が配置される。また、専用情報として、遊技機前面側に前側専用情報表示が配置され、遊技機裏面側に裏側専用情報表示が配置される。これにより、遊技機の前面側からでも裏面側からでも汎用情報と専用情報とを読取装置によって読み取ることが可能となり、読取装置の読み取り作業の作業効率が向上し、遊技機の確認作業を容易に行うことができる、という効果がある。
遊技システムC0からC3のいずれかにおいて、
前記サーバ装置は、
前記固有データ生成手段によって生成される前記固有データを暗号化した暗号化情報を生成する暗号化生成手段と、
該暗号化生成手段によって生成された前記暗号化情報を復号化するための復号化情報を生成する復号化生成手段と、を備え、
前記読取装置は、
前記暗号化生成手段によって生成された前記暗号化情報を記憶する暗号化記憶手段(例えば、対応データ記憶部603a)と、
前記復号化生成手段によって生成された前記復号化情報を記憶する復号化記憶手段(例えば、復号鍵603b)と、
前記読み取り手段によって前記固有情報が読み取られる場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する復号化実行手段(例えば、メイン処理のS208)と、を備え、
前記判定手段は、
前記読み取り手段によって読み取られた前記固有情報と、前記復号化実行手段によって復号化された前記暗号化情報に基づく前記固有データとを判定する復号化後判定手段(例えば、メイン処理のS209)、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC4。
遊技システムC4によれば、遊技システムC0からC3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、サーバ装置に設けられた暗号化生成手段により、固有データ生成手段によって生成される固有データを暗号化した暗号化情報が生成される。また、同じくサーバ装置に設けられた復号化生成手段により、暗号化生成手段によって生成された暗号化情報を復号化するための復号化情報が生成される。そして、読取装置に設けられた暗号化記憶手段により、暗号化生成手段によって生成された暗号化情報が記憶され、復号化記憶手段により、復号化生成手段によって生成された復号化情報が記憶される。ここで、読み取り手段によって固有情報が読み取られる場合に、復号化実行手段により、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報が復号化される。そして、判定手段に設けられた復号化後判定手段により、読み取り手段によって読み取られた固有情報と、復号化実行手段によって復号化された暗号化情報に基づく固有データとが判定される。これにより、読取装置において固有情報を読み込めた場合にのみ、暗号化記憶手段に記憶される暗号化された固有データが復号化されて読み込み情報との判定が可能となるため、汎用情報又は専用情報のいずれか一方でも改竄等の不正行為が行われた場合に、組み合わせ情報と読み込み情報との判定を正常に行うことが不能となる。このように構成することで、不正な専用部品の交換等の不正行為が行われた場合に、固有情報を読取装置で読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、定期的に読取装置での固有情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、上記不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC4において、
前記復号化実行手段は、
前記読み取り手段によって前記固有情報を正常に読み取れた場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記暗号化記憶手段に記憶される前記暗号化情報を復号化する
ことを特徴とする遊技システムC5。
遊技システムC5によれば、遊技システムC4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、読み取り手段によって固有情報を正常に読み取れた場合に、復号化実行手段により、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、暗号化記憶手段に記憶される暗号化情報が復号化される。これにより、固有情報を正常に読み取れない場合には、暗号化された固有データが復号化されないことから、固有情報の改竄等の不正行為が行われて、正常に固有情報を読み込めない場合、固有データと読み込み情報との判定を正常に行うことが不能となる。このように構成することで、不正な専用部品の交換等の不正行為が行われた場合に、固有情報を読み取ることで、容易に上記不正行為を認識することができる。従って、例えば、定期的に読取装置での固有情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、上記不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC4又はC5において、
前記復号化情報は、
前記サーバ装置および前記読取装置のみで記憶する
ことを特徴とする遊技システムC6。
遊技システムC6によれば、遊技システムC4又はC5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、復号化情報がサーバ装置および読取装置のみで記憶される。即ち、管理装置では復号化情報が記憶されない。これにより、遊技ホールの管理装置では、製造メーカで生成した復号化情報が記憶されず、固有データを復号化することができないため、遊技ホールにおいて固有データの改変(改竄)等した場合に、暗号化された固有データを適正に復号化できなくすることができる。よって、例えば、読取装置を製造メーカが適切に管理することで、遊技ホールによる固有データの改変(改竄)が実質的に不能に構成される。このように構成することで、遊技ホール主導による不正な専用部品の交換等の不正行為をした場合に、固有情報を読み取ることで、容易に該不正行為を認識することができる。従って、例えば、監督官庁等により、定期的に読取装置での固有情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、遊技ホールによる不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC4からC6のいずれかにおいて、
前記遊技機における前記汎用情報又は前記専用情報は、
前記汎用部品を特定するための汎用特定情報、又は、前記専用部品を特定するための専用特定情報を暗号化した読込暗号化情報として表示され、
前記読取装置は、
前記読み取り手段によって前記読込暗号化情報である前記汎用情報および前記専用情報を読み込んだ場合に、前記復号化記憶手段に記憶される前記復号化情報に基づいて、前記読込暗号化情報を復号化する読込復号化手段、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC7。
遊技システムC7によれば、遊技システムC4からC6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技機における汎用情報又は専用情報が、汎用部品を特定するための汎用特定情報、又は、専用部品を特定するための専用特定情報を暗号化した読込暗号化情報として表示される。そして、読取装置に設けられた読込復号化手段により、読み取り手段によって読込暗号化情報である汎用情報又は専用情報を読み込んだ場合に、復号化記憶手段に記憶される復号化情報に基づいて、読込暗号化情報が復号化される。これにより、読込暗号化情報を復号化する復号化記憶手段を有した読取装置でなければ読込暗号化情報である汎用情報又は専用情報を復号化できないように構成することができる。よって、例えば、読取装置を製造メーカが適切に管理することで、遊技ホールによる固有データの改変(改竄)が実質的に不能に構成される。このように構成することで、遊技ホール主導による不正な専用部品の交換等の不正行為をした場合に、固有情報を読み取ることで、容易に該不正行為を認識することができる。従って、例えば、監督官庁等により、定期的に読取装置での固有情報の読み取り作業を義務化及び報告させることで、遊技ホールによる不正行為を早期に発覚させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC0からC7のいずれかにおいて、
前記出力手段は、
前記判定手段の判定結果を前記管理装置へ出力する管理用出力手段、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC8。
遊技システムC8によれば、遊技システムC0からC7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、出力手段に設けられた管理用出力手段により、判定手段の判定結果が管理装置へ出力される。これにより、読取装置において遊技機の固有情報を読み取ることで、不正な専用部品の交換等の不正行為を遊技ホールの管理装置で早期に発覚させることができ、該不正行為への対応を直ちに行うことができる、という効果がある。
遊技システムC0からC8のいすれかにおいて、
前記読取装置は、
前記サーバ装置と通信可能に構成され、
前記出力手段は、
前記判定手段の判定結果を前記サーバ装置へ出力するサーバ用出力手段、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC9。
遊技システムC9によれば、遊技システムC0からC8の奏する効果に加え、次の効果を奏する、即ち、読取装置が、サーバ装置と通信可能に構成され、出力手段に設けられたサーバ用出力手段により、判定手段の判定結果がサーバ装置へ出力される。これにより、読取装置において遊技機の固有情報を読み取ることで、不正な専用部品の交換等の不正行為を製造メーカのサーバ装置で早期に発覚させることができる。よって、例えば、遊技ホール主導により専用部品の交換等の不正行為が行われた場合であっても、製造メーカで上記不正行為を把握することができ、製造メーカ側から遊技ホールに指摘して是正させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC8又はC9のいすれかにおいて、
前記管理装置は、
前記サーバ装置と通信可能に構成され、
前記管理用出力手段から出力された前記判定手段の判定結果を前記サーバ装置へ出力する管理側サーバ用出力手段、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC10。
遊技システムC10によれば、遊技システムC8又はC9の奏する効果に加え、次の効果を奏する、即ち、管理装置が、サーバ装置と通信可能に構成され、管理側サーバ用出力手段により、管理用出力手段から出力された判定手段の判定結果がサーバ装置へ出力される。これにより、読取装置において遊技機の固有情報を読み取ることで、不正な専用部品の交換等の不正行為を管理装置を介して製造メーカのサーバ装置で早期に発覚させることができる。よって、遊技ホールにおける専用部品と汎用部品との設置ミスが発生した場合に、製造メーカで上記ミスを把握することができ、製造メーカ側から遊技ホールに指摘して是正させることができ、健全な遊技環境を構築することができる、という効果がある。
遊技システムC0からC10のいずれかにおいて、
前記管理装置は、
遊技ホールにおける前記遊技機の設置位置に関する情報である位置情報を記憶する位置記憶手段と、
該位置記憶手段に記憶された前記位置情報を、前記読取装置に出力する位置情報出力手段と、を備え、
前記遊技機が設置される島設備は、前記位置情報を特定可能な位置情報表示、を有し、
前記読取装置は、
該位置情報出力手段から出力された前記位置情報を記憶する端末側位置記憶手段と、
前記読み取り手段によって前記固有情報を読み取った場合に、前記固有情報と前記固有データ記憶手段に記憶される前記固有データとを判定するとともに、前記固有情報と前記位置情報表示とを読み取った場合に、前記固有情報と前記位置情報とを判定する複合判定手段と、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC11。
遊技システムC11によれば、遊技システムC0からC10の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、管理装置に設けられた位置記憶手段により、遊技ホールにおける遊技機の設置位置に関する情報である位置情報が記憶され、同じく管理装置に設けられた位置情報出力手段により、位置記憶手段に記憶された位置情報が、読取装置に出力される。また、遊技機が設置される島設備において、位置情報を特定可能な位置情報表示が設けられる。そして、読取装置に設けられた端末側位置記憶手段により、位置情報出力手段から出力された位置情報が記憶される。ここで、複合判定手段により、読み取り手段によって固有情報を読み取った場合に、固有情報と固有データ記憶手段に記憶される固有データとが判定されるとともに共に、固有情報と位置情報表示とを読み取った場合に、固有情報と位置情報とが判定される。これにより、製造メーカから提供された固有データと読取装置によって読み取られた固有情報との判定を遊技機の確認作業を人による目視でなく読取装置によって判定できるとともに、遊技機の固有情報と島設備に位置情報表示とを読取装置によって読み取らせることで、遊技ホールにおける設置位置が適切か否かを併せて判定させることができる。よって、ヒューマンエラーによる遊技機の設置ミス等を防止することができる、という効果がある。
遊技システムC0からC11のいずれかにおいて、
前記管理装置は、
前記製造メーカから購入した前記遊技機の購入情報を前記サーバ装置へ出力する購入情報出力手段、を備え、
前記固有データ生成手段は、
前記購入情報出力手段から出力された前記購入情報に基づいて前記固有データを生成する
ことを特徴とする遊技システムC12。
遊技システムC12によれば、遊技システムC0からC11の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、管理装置に設けれらた購入情報出力手段により、製造メーカから購入した遊技機の購入情報がサーバ装置へ出力される。そして、サーバ装置の固有データ生成手段により、購入情報出力手段から出力された購入情報に基づいて固有データが生成される。これにより、遊技ホールにおいて遊技機の購入情報を製造メーカ側に出力することで、購入情報に基づいた固有データを入手することができる。よって、管理装置側で遊技機の固有情報を入力するといった作業が不要になるとともに、購入情報に基づいた正確な固有データを入手することができるので、遊技機の確認作業を正確に行うことができる、という効果がある。
なお、購入情報に基づく固有データとして、汎用部品と専用部品とをセットで新規に購入した場合には、新たな汎用部品及び専用部品であるため、新たな固有データが生成される。一方、専用部品のみを新規に購入した場合には、新たな専用部品と、遊技ホールに設置済みであって、該専用部品を取り付けるべき汎用部品とに基づく固有データが生成されるように構成される。
遊技システムC1からC12のいずれかにおいて、
前記読取装置は、
遊技ホールの管理者等によって操作可能な操作手段(例えば、操作部610)、を備え、
前記読み取り手段は、
前記操作手段の1の操作に基づいて、前記汎用情報と前記専用情報とをそれぞれ読み取る複数読み取り手段(第1QRスキャン部607及び第2QRスキャン部609)、を備えている
ことを特徴とする遊技システムC13。
遊技システムC13によれば、遊技システムC1からC12の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、読取装置に設けられた操作手段が、遊技ホールの管理者等によって操作可能に構成され、読み取り手段に設けられた複数読み取り手段により、操作手段の1の操作に基づいて、汎用情報と専用情報とがそれぞれ読み取られる。これにより、読取装置の操作手段を1回操作するのみで、汎用情報および専用情報を読取装置で読み取ることができて、汎用部品と専用部品との組み合わせが適切か否かを正確に把握することができる。よって、軽微な作業で汎用部品と専用部品との組み合わせの整合性を確認できるとともに、確認ミスの発生を防止することができる、という効果がある。
なお、上記遊技機A0〜A12のいずれかの構成に対して、上記読取装置B0〜B9,遊技システムC0〜C13のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
また、上記読取装置B0〜B9のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A12,遊技システムC0〜C13のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
また、上記遊技システムC0〜C13のいずれかの構成に対して、上記遊技機A0〜A12,読取装置B0〜B9のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。
これらの場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
遊技機A0からA12,読取装置B0からB9,遊技システムC0からC13のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機Z1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A0からA12,読取装置B0からB9,遊技システムC0からC13のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(大入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A0からA12,読取装置B0からB9,遊技システムC0からC13のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機Z3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。