JP2019208698A - 男性用パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Hidenori Ogawa
秀憲 小川
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Abstract

【課題】ズボンの上からも吸収性パッドが目立たず、着用者の活動を妨げない男性用パンツ型吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性パッド10と、不織布及び伸縮性部材を積層した外装体20と、を備える、男性用パンツ型吸収性物品1であって、男性用パンツ型吸収性物品1を展開した状態において、平面視における、吸収性パッド10及び吸収体12の形状は、ともに、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状であり、吸収性パッドと外装体とが、それぞれの幅方向中央にて、前後方向に細長く延びる接着領域9で接合されており、接着領域9の幅方向の長さWが20mm以上30mm以下であり、接着領域9の長手方向の長さLが吸収性パッド10の長手方向の最大寸法LTの60%以上75%以下である男性用パンツ型吸収性物品1とする。【選択図】図2

Description

本発明は、男性用パンツ型吸収性物品に関する。
従来、幼児、成人の排泄物を吸収するため、パンツタイプの紙おむつ(以下、パンツ型吸収性物品と称する)が使用されている。パンツ型吸収性物品は、ウエスト開口部と一対の脚開口部とを形成するとともに、排泄物を吸収する吸収性パッドとその支持部材である外装体を有し、吸収性パッドが前後から着用者の股間部を覆っている。そして、脚開口部に着用者の両足を入れ、紙おむつ本体を胴回りへ引っ張り上げて着用する。
パンツ型吸収性物品は、一般的に、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、並びにトップシート及びバックシートの間に配置される吸収体、を有する吸収性パッドと、外形形状を構成する外装体と、を備える構造となっており、外装体は、着用者の腹部に当接する前側胴回り領域、着用者の背部に当接する後側胴回り領域、及び吸収性パッドの一部又は全部が重なるように配置される股下領域に区分される。
従来のパンツ型吸収性物品においては、吸収性パッドに用いる吸収体が、外装体の前側胴回り領域から股下領域を経由して後側胴回り領域に至るまで配置されるため、着用時に股下や臀部において違和感を生じ、また、スカートやズボンの下にパンツ型吸収性物品を着用していることが目立つ場合があった。そして、これらの現象は尿等の体液が排泄された後は、吸収体の膨潤により顕著となる。
着用時の違和感等を軽減させることを検討したパンツ型吸収性物品として、例えば特許文献1には、吸収性パッドにおいて、中間部における吸収体の厚みよりも、吸収体前端部及び/又は吸収体後端部における吸収体の厚みが薄く形成されていることを特徴とするパンツ型吸収性物品が開示されている。
ここで、現行の成人用のパンツ型吸収性物品は、男女兼用の商品がほとんどであるが、一方で、男性用の吸収性物品として、軽度の尿漏れ症状に適した軽失禁パッドが上市されており、例えば、男性の局部にフィットするように立体形状を有した男性用軽失禁ガードが開示されている(特許文献2参照)。これら男性用の軽失禁パッドは、着用者の下着の内側に装着されて使用されるものではあるが、男性用の下着としては、ブリーフ、トランクス、ボクサータイプ等の様々なタイプが存在するため、一つの軽失禁パッドが全ての男性用の下着に適合するわけではなく、適切に装着されない場合には、装着後の動作により軽失禁パッドのズレや変形が生じることで、適切にフィットしない場合があった。
特開2006−280468号公報 特表2013−523358号公報
このように、現行の成人用のパンツ型吸収性物品において、男女兼用の商品がほとんどであり、男性用に特化したパンツ型吸収性物品はほとんどない。また、上記のように従来の男性用軽失禁パッドでは、男性用の下着のタイプによっては適切に装着されずにフィット性が低下する場合があるため、下着のタイプを気にせずに使用でき、かつ、男性の局部の構造上の相違点を踏まえ、局部へのフィット性に優れた男性用のパンツ型吸収性物品が求められる。
男性用パンツ型吸収性物品は、吸収性パッドがより前側胴回り領域寄りに位置するため、外装体の弾性領域(フィットギャザー)と重なる面積が大きくなる。このため、吸収性パッドを外装体に取り付けるとき、吸収性パッド全面に接着剤を塗布すると、弾性領域の収縮力により吸収性パッドに皺が発生する。また、皺の発生により外装体が着用者の動きに追随しにくくなる。着用者の動きに追随させるため吸収性パッドを横に広くすると、例えば、スポーツなどで通常の歩行よりも脚を大きく動かすことが困難になる。さらに、全面に塗布された接着剤により吸収性パッドの剛性が高くなり、着用者の体にフィットしにくくなり、着用者が動いたときに負荷となるだけでなく、ズボンの上からも吸収性パッドが目立つようになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ズボンの上からも吸収性パッドが目立たず、着用者の活動を妨げない男性用パンツ型吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の男性用パンツ型吸収性物品は、液透過性のトップシート、吸収体、及び液不透過性のバックシート、をこの順に有する吸収性パッドと、不織布及び伸縮性部材を積層してなる外装体と、を備える男性用パンツ型吸収性物品であって、
外装体が、前側胴回り領域、股下領域、及び後側胴回り領域からなり、
前記男性用パンツ型吸収性物品が、前記前側胴回り領域の両側縁部と前記後側胴回り領域の両側縁部とがそれぞれサイドシール部で接合されることにより、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の上部にウエスト開口部と、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の間の前記股下領域の左右両側に脚開口部と、を有し、
前記男性用パンツ型吸収性物品を展開した状態において、平面視における、前記吸収性パッド及び前記吸収体の形状が、ともに、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状であり、
前記吸収性パッドと前記外装体とが、それぞれの幅方向中央にて、前後方向に細長く延びる接着領域で接合されており、
前記接着領域の幅方向の長さが20mm以上30mm以下であり、前記接着領域の長手方向の長さが前記吸収性パッドの長手方向の最大寸法の60%以上75%以下である男性用パンツ型吸収性物品である。
前記前側胴回り領域には、前側胴回り領域伸縮性部材が幅方向に略平行に配されており、
前記前側胴回り領域伸縮性部材が、前記吸収体と、厚み方向において一部重複し、
前記前側胴回り領域伸縮性部材の前記接着領域と重複する領域における伸縮性が抑制されていることが好ましい。
本発明の男性用パンツ型吸収性物品吸収体は、総吸収量が70g以上900g以下であり、かつ厚みが6mm以下であり、前記吸収性パッドの幅方向の最大寸法が、130mm以上250mm以下であり、前記吸収性パッドの長手方向の最大寸法が、210mm以上290mm以下であり、前記略凧型形状の前方向端部を含む辺が、外側に凸となるように弧を描き、幅方向両端部から後方向に至る辺が、内側に凸となるように弧を描いていることが好ましい。
また、本発明は、液透過性のトップシート、吸収体、及び液不透過性のバックシート、をこの順に有する吸収性パッドと、不織布及び伸縮性部材を積層してなる外装体と、を備える男性用パンツ型吸収性物品であって、
前記外装体が、前側胴回り領域、股下領域、及び後側胴回り領域からなり、
前記男性用パンツ型吸収性物品が、前記前側胴回り領域の両側縁部と前記後側胴回り領域の両側縁部とがそれぞれサイドシール部で接合されることにより、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の上部にウエスト開口部と、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の間の前記股下領域の左右両側に脚開口部と、を有し、
前記男性用パンツ型吸収性物品を展開した状態において、平面視における、前記吸収性パッド及び前記吸収体の形状は、ともに、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状であり、前記吸収体は、前記男性用パンツ型吸収性物品の厚み方向において、前記外装体の前記前側胴回り領域及び前記股下領域と重複し、前記外装体の前記後側胴回り領域と重複しない、男性用パンツ型吸収性物品である。
本発明によれば、ズボンの上からも吸収性パッドが目立たず、着用者の活動を妨げない男性用パンツ型吸収性物品を提供することができる。
本発明の男性用パンツ型吸収性物品の斜視図である。 本発明の男性用パンツ型吸収性物品の展開平面図である。 本発明の男性用パンツ型吸収性物品に用いる吸収性パッドの平面図である。 図3におけるA−A断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る男性用パンツ型吸収性物品1について説明する。なお、男性用パンツ型吸収性物品1を着用したときに着用者の腹側となる位置を「前」又は「前側」と称し、着用者の背側となる位置を「後」又は「後側」と称する。
また、男性用パンツ型吸収性物品1、吸収性パッド10、外装体20の各領域における長手方向とは、男性用パンツ型吸収性物品1を展開した状態における、平面視において、前後を示す方向であり、長手方向の両方向を、それぞれ相対的に、前方向(図中Yで表す方向)と後方向(図中Yで表す方向)と称する。
また、男性用パンツ型吸収性物品1又は各部材の幅方向とは、長手方向に対して直交する方向であり、図中Xで表す方向である。また、男性用パンツ型吸収性物品1の着用時に着用者の左右に亘る方向についても幅方向という文言を用いている。
さらに、身体側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、衣類側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
[男性用パンツ型吸収性物品]
図1は、本発明の男性用パンツ型吸収性物品1の斜視図であり、図2は、本発明の男性用パンツ型吸収性物品1の展開平面図である。男性用パンツ型吸収性物品1は、着用者の股間部を覆う吸収性パッド10と、吸収性パッド10の外側に重なりつつ吸収性パッド10の周囲に延びて男性用パンツ型吸収性物品1の外形形状を構成する外装体20と、を有している。そして、図1及び図2に示すように、外装体20により男性用パンツ型吸収性物品1の外形形状が構成され、外装体20は、着用者の腹部に当接する前側胴回り領域A、着用者の背部に当接する後側胴回り領域C、及び前側胴回り領域Aと後側胴回り領域Cの間に配置される股下領域Bに区分され、より具体的には、これらの領域の区分について、長手方向において、後述するサイドシール部23を設ける領域(すなわち脚開口部Eを形成しない領域)を、前側胴回り領域A又は後側胴回り領域Cとし、サイドシール部23を設けない領域(すなわち、脚開口部Eを形成する領域)を股下領域Bとする。なお、本発明の男性用パンツ型吸収性物品1の展開させた状態において、外装体20は図2に示すように略砂時計形状を有している。
なお、伸縮性部材を配設する前の男性用パンツ型吸収性物品1の展開時の長手方向の寸法は600mm以上800mm以下、幅方向の寸法は450mm以上750mm以下であることが好ましい。伸縮性部材を配設する前の男性用パンツ型吸収性物品1の展開時の寸法を上記の範囲とすることにより、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ等の各種サイズの成人用の男性用パンツ型吸収性物品1を提供することができる。
(吸収性パッド)
図3は、吸収性パッド10の平面図であり、図4は、図3のA−A断面図である。図3及び図4に示すように、液透過性のトップシート11、吸収体12、及び液不透過性のバックシート13、をこの順に有する。吸収性パッド10の厚みは、着用時に股下や臀部に生じる違和感が軽減され、着用していることが外観上目立たないようにするために薄いことが好ましく、吸収性パッド10の厚みは、2mm以上8mm以下であることが好ましい。
−吸収性パッドの形状及び寸法−
図2及び図3に示すように、男性用パンツ型吸収性物品1を展開した状態において、平面視における、吸収性パッド10の形状は、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状である。吸収性パッド10が、このような略凧型形状を有することにより、男性用パンツ型吸収性物品1が、男性の局部を効果的に包み込むことができるとともに、身体の運動に伴って、排尿位置が移動したとしても、前側で尿を効果的に受け止めることができる。また、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減することにより、着用時に股下や臀部に生じる違和感が軽減され、着用していることが外観上目立たなくなる。
略凧型形状の前方向端部を含む辺が、外側に凸となるように弧を描き、略凧型形状の幅方向両端部15から後方向に至る辺が、内側に凸となるように弧を描いていることが好ましい。特に、略凧型形状の幅方向両端部15から後方向に至る辺が、内側に凸となるように弧を描いていることにより、男性用パンツ型吸収性物品1が両脚の内側と接触せず、通常の着用時においても、万が一位置ずれが生じたときにおいても、着用時の圧迫感が生じることを効果的に回避することができる。
吸収性パッド10の寸法は、幅方向の最大寸法が、130mm以上250mm以下であり、長手方向の最大寸法(図3のL)が、210mm以上290mm以下である。幅方向の最大寸法が上記の範囲内のものであることにより、男性用パンツ型吸収性物品1の着用時の違和感を一定程度以下に抑えつつ、男性用パンツ型吸収性物品1の着用時に、着用者の運動に伴って排尿部位が移動したとしても、吸収性パッド10が、全ての移動部位を覆うことができ、尿漏れが生じることを有効に防止することができる。また、吸収性パッド10の長手方向の最大寸法が、上記の範囲内のものであることにより、尿漏れを効果的に防止しつつ、座位における股間部の圧迫感を効果的に低減することができる。
−吸収体−
吸収体12の形状は、吸収性パッド10の形状と略相似であり、男性用パンツ型吸収性物品1を展開した状態において、平面視における、吸収体12の形状は、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状である。吸収体12が、このような略凧型形状を有することにより、身体の運動に伴って、排尿位置が移動したとしても、前方向端部で尿を効果的に吸収することができる。前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減することにより、着用時に股下や臀部に生じる違和感が軽減され、着用していることが外観上目立たなくなる。
吸収体12は、男性用パンツ型吸収性物品1の厚み方向において、外装体20の前側胴回り領域Aと股下領域Bと重複し、外装体20の後側胴回り領域Cと重複しない。これにより、着用時に臀部に生じる違和感が軽減され、男性用パンツ型吸収性物品1を着用していることが外観上目立たなくなる。
吸収体12は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(SAP)と、を含有することが好ましい。なお、吸収体12は、高い吸収量で、かつ薄型のものであって、吸収体12の総吸収量が70g以上900g以下であり、厚みが6mm以下であることが好ましい。総吸収量は、あらかじめ重量を測定しておいた吸収性物品を、20リットルの0.9%、37℃の食塩水に5分間浸漬し、水切りした後の重量変化の値である。
吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
吸収体12の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体12のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、90g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、30質量%以上50質量%以下の含有量とすることが好ましい。
−トップシート−
トップシート11は、体液が吸収体12へと移動するような液透過性を備えた基材から形成すればよく、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルムや、これらを積層した複合シート等の材料から形成される。また、トップシート11には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート11には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。さらに、強度及び加工性の点から、トップシート11の坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。
−バックシート−
バックシート13は、吸収体12が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成すればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
強度及び加工性の点から、バックシート13の坪量は、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシート13は、通気性を持たせることが好ましい。バックシート13に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート13にエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
−立体ギャザー−
図3に示すように、吸収性パッド10が、幅方向の両端部に長手方向に沿って立体ギャザー14を有することが好ましく、幅方向両側に位置する2本の立体ギャザー14の身体側端部の間隔Sは20mm以上80mm以下であることが好ましい。吸収性パッド10においては、男性の局部が吸収性パッド10の吸収エリアから外れないよう、立体ギャザー14が設けられていることが好ましい。幅方向両側に位置する2本の立体ギャザー14の身体側端部の間隔Sは、40mm以上60mm以下であることがより好ましい。立体ギャザー14の間隔Sが上記の範囲内のものであることにより、男性の局部を効果的に吸収エリア内に収めつつ、男性の局部の全体を立体ギャザー14で覆うことができる。これにより、男性用パンツ型吸収性物品1における体液の漏れを効果的に防止することができる。
立体ギャザー14は、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された立体ギャザー用の伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は不透液性のシート、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ポリエチレンフィルムを用いることができ、立体ギャザー用の伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム、及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
(吸収性パッドの製造方法)
吸収性パッド10の製造方法としては、吸収体12をトップシート11とバックシート13との間に挟持し、必要に応じて、立体ギャザー14を設け、トップシート11とバックシート13とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することにより製造することができる。
(外装体)
外装体20は、男性用パンツ型吸収性物品1の外形形状を構成する部材であり、吸収性パッド10のバックシート13側に積層され、不織布及び伸縮性部材を積層して形成されたものである。不織布の態様は特に限定されないが、一般に外装不織布シート21と、外装不織布シート21の身体側の内装不織布シート22から構成される。なお、上記のとおり、外装体20は、前側胴回り領域A、股下領域B、後側胴回り領域Cの3つの領域からなる。
外装不織布シート21は、股下領域Bと、股下領域Bの前側と後側に前側胴回り領域Aと後側胴回り領域Cをそれぞれ有しる。そして、吸収性パッド10が内側となるように外装不織布シート21(及び吸収性パッド10)が二つ折りにされ、前側胴回り領域A及び後側胴回り領域Cの両側縁部がサイドシール部23を介して接合されている。これにより、外装不織布シート21は、前側胴回り領域A及び後側胴回り領域Cの上部にウエスト開口部D、前側胴回り領域A及び後側胴回り領域Cの間の股下領域Bの左右両側に脚開口部Eを有し、男性用パンツ型吸収性物品1を全体として着脱可能なパンツ状に構成する。
外装不織布シート21の内側(着用時の着用者の肌側)には、内装不織布シート22が積層されており、外装体20の強度を高めるようになっている。また、外装体20には、外装不織布シート21及び内装不織布シート22に加えて、吸収性パッド10の周縁を覆う補助シートが設けられ、これが内装不織布シート22に積層されていてもよい。外装不織布シート21及び内装不織布シート22には、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布等の不織布、好ましくはエアスルー不織布又はスパンボンド不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。これらの不織布を用いる場合、その坪量は、10g/m以上40g/m以下とすればよい。
−伸縮性部材−
本発明の男性用パンツ型吸収性物品1には、外装不織布シート21及び内装不織布シート22の間に、外装体用の伸縮性部材が配置されており、これが、外装不織布シート21及び内装不織布シート22に接合されている。
外装体用の伸縮性部材としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等の糸状、紐状、平型形状の伸縮性弾性部材を用いることができ、その太さは、300dtex以上1500dtex以下であることが好ましい。なお、内装不織布シート22と伸縮性弾性部材とは、伸縮性弾性部材にのみ介在するホットメルト接着剤を介して互いに接着されていることが好ましく、伸縮性弾性部材は、複数本設けられることが好ましい。なお、後述する脚回りの伸縮性部材としては、上記の伸縮性弾性部材を用いるものとする。
また、外装体用の伸縮性部材としては、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等から形成された伸縮性フィルムを用いることもできる。伸縮性フィルムは、外装不織布シート21と内装不織布シート22の間に、熱融着又は超音波接着で一体化して積層される。
以下、外装体用の伸縮性部材の態様について、より具体的に説明する。
図1及び図2に示すように、前側胴回り領域Aには、前側胴回り領域伸縮性部材24が幅方向に略平行に配されていることが好ましい。
さらに、図2に示すように、外装体20(外装不織布シート21及び内装不織布シート22の間)には、フィット性を向上させるために、伸縮性弾性部材として、第一の伸縮性弾性部材27及び第二の脚回り伸縮性弾性部材28の少なくとも一方が設けられていることが好ましい。第一の脚回り伸縮性弾性部材27は、平面視において、前側胴回り領域Aの後方向端部における幅方向両端部から股下領域Bの後方向端部に向けて、吸収性パッド10を囲うように略U字状に配されていることが好ましい。股下領域Bの前方向端部における幅方向両端部から股下領域Bの後方向に向けて、吸収性パッド10を囲うように略U字状に配されていることが好ましい。第一の脚回り伸縮性弾性部材27が、上記の態様で配置されることにより、後側(背側)からの漏れを効果的に防止することができる。
また、第二の脚回り伸縮性弾性部材28は、平面視において、股下領域Bの後方向端部において、前方向が凸となるように、幅方向に略円弧状に配されていることが好ましい。第二の脚回り伸縮性弾性部材28が、上記の態様で配置されることにより、後側(背側)からの漏れを効果的に防止することができる。
また、第一の脚回り伸縮性弾性部材27と第二の脚回り伸縮性弾性部材28は、互いに重複していても、重複しなくてもよい。
(接着領域)
図2に示すように、外装体20と吸収性パッド10とは、それぞれの幅方向中央にて、前後方向に細長く延びる接着領域9で接合されている。本実施形態では、前側胴回り領域伸縮性部材が、吸収体と、厚み方向において一部重複するように配置されている。
図3に示すように、接着領域9の幅方向の長さWは20mm以上30mm以下である。幅方向の接着領域9をこの範囲にすることで、吸収性パッド10の固定と外装体20の伸縮性を両立でき、着用者の動きに追随しやすい。
また、接着領域9の長手方向の長さLは、吸収性パッド10の長手方向の最大寸法Lの60%以上75%以下である。長さ方向が上記範囲であることにより、座る、又は、かがむ等の腰をまげる動きに対し吸収性パッドが盛り上がり目立つようなことがなくなる。
特に、より下着らしい形状にするために、従来のパンツ型吸収性物品よりも股上を短くする場合、又は、男性局部の動きに耐えられるように、より広い面積にした場合に、外装体20と吸収性パッド10を独立して動くようにすることで着用者の活動が制限されなくなる。
吸収性パッド10と外装体20とは、ホットメルト接着剤で接着することができる。
(伸縮性の抑制について)
本発明の男性用パンツ型吸収性物品1においては、前側胴回り領域伸縮性部材24は、吸収体12と厚み方向において重複してもよく、この場合、前側胴回り領域伸縮性部材24の接着領域9と重複する領域における伸縮性が抑制されていることが好ましい。
伸縮性を抑制する方法としては、例えば、糸又は紐状の伸縮性弾性部材の場合は、製造工程で外装体20と吸収性パッド10を接合する前に、吸収性パッド10を貼合する領域の糸又は紐を部分的にカットすることが挙げられる。また、伸縮性弾性部材がフィルム状である場合は、熱融着あるいは超音波接着するときの溶着面積率を大きくすることにより伸縮性を低下させることができる。
前側胴回り領域Aの伸縮性を抑制することによって、吸収性パッド10に皺が発生することを防止することができ、外観を良くすることができる。
[男性用パンツ型吸収性物品の製造方法]
男性用パンツ型吸収性物品1の製造方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、外装体用の伸縮性部材を外装不織布シート21及び内装不織布シート22に接合する工程、外装体20の身体側に吸収性パッド10を配設する工程、前側胴回り領域Aの両側縁部と後側胴回り領域Cの両側縁部を、それぞれサイドシール部23を介して接合する工程、の順に各工程を経ることで、男性用パンツ型吸収性物品1を得ることができる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 男性用パンツ型吸収性物品
9 接着領域
10 吸収性パッド
11 トップシート
12 吸収体
13 バックシート
14 立体ギャザー
15 略凧型形状の幅方向両端部
20 外装体
21 外装不織布シート
22 内装不織布シート
23 サイドシール部
24 前側胴回り領域伸縮性部材
25 股下領域伸縮性部材
26 後側胴回り領域伸縮性部材
27 第一の脚回り伸縮性弾性部材
28 第二の脚回り伸縮性弾性部材
A 前側胴回り領域
B 股下領域
C 後側胴回り領域
D ウエスト開口部
E 脚開口部
S 立体ギャザーの身体側端部の間隔
L 接着領域の長手方向の長さ
W 接着領域の幅方向の長さ
吸収性パッドの長手方向の最大寸法

Claims (4)

  1. 液透過性のトップシート、吸収体、及び液不透過性のバックシート、をこの順に有する吸収性パッドと、
    不織布及び伸縮性部材を積層してなる外装体と、
    を備える男性用パンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体が、前側胴回り領域、股下領域、及び後側胴回り領域からなり、
    前記男性用パンツ型吸収性物品が、前記前側胴回り領域の両側縁部と前記後側胴回り領域の両側縁部とがそれぞれサイドシール部で接合されることにより、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の上部にウエスト開口部と、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の間の前記股下領域の左右両側に脚開口部と、を有し、
    前記男性用パンツ型吸収性物品を展開した状態において、平面視における、前記吸収性パッド及び前記吸収体の形状が、ともに、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状であり、
    前記吸収性パッドと前記外装体とが、それぞれの幅方向中央にて、前後方向に細長く延びる接着領域で接合されており、
    前記接着領域の幅方向の長さが20mm以上30mm以下であり、前記接着領域の長手方向の長さが前記吸収性パッドの長手方向の最大寸法の60%以上75%以下である男性用パンツ型吸収性物品。
  2. 前記前側胴回り領域には、前側胴回り領域伸縮性部材が幅方向に略平行に配されており、
    前記前側胴回り領域伸縮性部材が、前記吸収体と、厚み方向において一部重複し、
    前記前側胴回り領域伸縮性部材の前記接着領域と重複する領域における伸縮性が抑制されている請求項1に記載の男性用パンツ型吸収性物品。
  3. 前記吸収体の総吸収量が70g以上900g以下であり、かつ厚みが6mm以下であり、
    前記吸収性パッドの幅方向の最大寸法が、130mm以上250mm以下であり、
    前記吸収性パッドの長手方向の最大寸法が、210mm以上290mm以下であり、
    前記略凧型形状の前方向端部を含む辺が、外側に凸となるように弧を描き、幅方向両端部から後方向に至る辺が、内側に凸となるように弧を描いていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の男性用パンツ型吸収性物品。
  4. 液透過性のトップシート、吸収体、及び液不透過性のバックシート、をこの順に有する吸収性パッドと、
    不織布及び伸縮性部材を積層してなる外装体と、
    を備える男性用パンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体が、前側胴回り領域、股下領域、及び後側胴回り領域からなり、
    前記男性用パンツ型吸収性物品が、前記前側胴回り領域の両側縁部と前記後側胴回り領域の両側縁部とがそれぞれサイドシール部で接合されることにより、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の上部にウエスト開口部と、前記前側胴回り領域及び前記後側胴回り領域の間の前記股下領域の左右両側に脚開口部と、を有し、
    男性用パンツ型吸収性物品を展開した状態において、平面視における、前記吸収性パッド及び前記吸収体の形状が、ともに、前方向端部から後方向端部にかけて幅方向の寸法が漸減する略凧型形状であり、
    前記吸収体が、前記男性用パンツ型吸収性物品の厚み方向において、前記外装体の前記前側胴回り領域及び前記股下領域と重複し、前記外装体の前記後側胴回り領域と重複しない、男性用パンツ型吸収性物品。
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