JP2019201095A - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

磁気抵抗効果素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2019201095A
JP2019201095A JP2018094448A JP2018094448A JP2019201095A JP 2019201095 A JP2019201095 A JP 2019201095A JP 2018094448 A JP2018094448 A JP 2018094448A JP 2018094448 A JP2018094448 A JP 2018094448A JP 2019201095 A JP2019201095 A JP 2019201095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tunnel barrier
barrier layer
ferromagnetic layer
layer
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2018094448A
Other languages
English (en)
Inventor
勝之 中田
Katsuyuki Nakada
勝之 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2018094448A priority Critical patent/JP2019201095A/ja
Priority to US16/412,727 priority patent/US11056639B2/en
Publication of JP2019201095A publication Critical patent/JP2019201095A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/80Constructional details
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/80Constructional details
    • H10N50/85Magnetic active materials
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/01Manufacture or treatment

Landscapes

  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)

Abstract

【課題】温度変化に対するMR比の変動の少ない磁気抵抗効果素子を提供する。【解決手段】この磁気抵抗効果素子は、第1強磁性層と、第2強磁性層と、前記第1強磁性層及び前記第2強磁性層の間に挟持されたトンネルバリア層と、を備え、前記トンネルバリア層は、スピネル構造の酸化物であり、前記トンネルバリア層は、添加元素として磁性元素を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子に関する。
強磁性層と非磁性層の多層膜からなる巨大磁気抵抗(GMR)素子、及び、非磁性層に絶縁層(トンネルバリア層、バリア層)を用いたトンネル磁気抵抗(TMR)素子が知られている。一般に、TMR素子はGMR素子と比較して、素子抵抗は高いが、磁気抵抗(MR)比は大きい。磁気センサ、高周波部品、磁気ヘッド及び不揮発性ランダムアクセスメモリ(MRAM)用の素子として、TMR素子に注目が集まっている。
TMR素子は、電子のトンネル伝導のメカニズムの違いによって2種類に分類することができる。一つは、強磁性層間の波動関数の滲み出し効果(トンネル効果)のみを利用したTMR素子である。もう一つは、トンネル効果を生じた際にトンネルする非磁性絶縁層の特定の軌道の伝導を利用したコヒーレントトンネル(特定の波動関数の対称性を有する電子のみがトンネルする)が支配的なTMR素子である。コヒーレントトンネルが支配的なTMR素子は、トンネル効果のみを利用したTMR素子と比較して、大きいMR比が得られることが知られている。
コヒーレントトンネル効果を得ることができるトンネルバリア層としては、MgOが広く知られている。またMgOに代わる材料の検討も進められている。例えば、特許文献1には、MgOに代わる材料としてスピネル構造を有するMgAlが報告されている。
特許文献2には、トンネルバリア層としてスピネル構造を用いた場合(特許文献1)と、トンネルバリア層として不規則化したスピネル構造を用いた場合(特許文献2)と、を比較すると、不規則化したスピネル構造の方が大きなMR比が得られることが記載されている。
特許第5586028号公報 特開2013−175615号公報
磁気抵抗効果素子は、様々な用途での使用が期待されている。実使用を考慮すると、磁気抵抗効果素子は、様々な温度域で利用される。例えば車載用の装置であれば、−40℃から150℃の広い温度域での動作保証が求められる場合がある。使用温度域が変化しても、安定的に動作する磁気抵抗効果素子が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、温度変化に対するMR比の変動の少ない磁気抵抗効果素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、トンネルバリア層を構成する材料に磁性元素を添加することで、強磁性層とトンネルバリア層との界面近傍における磁化の磁気スティフネスを高めることでマグノン散乱を抑制し、磁気抵抗効果素子のMR比の温度依存性を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる磁気抵抗効果素子は、第1強磁性層と、第2強磁性層と、前記第1強磁性層及び前記第2強磁性層の間に挟持されたトンネルバリア層と、を備え、前記トンネルバリア層は、スピネル構造の酸化物であり、前記トンネルバリア層は、添加元素として磁性元素を含む。
(2)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子において、前記磁性元素がCr、Mn、Fe、Co、Niからなる群から選択されるいずれか一つ以上の元素であってもよい。
(3)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子において、前記磁性元素がFe、Co、Niからなる群から選択されるいずれか一つ以上の元素であってもよい。
(4)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子において、前記磁性元素は、前記トンネルバリア層の積層方向の中央より前記トンネルバリア層と前記第1強磁性層及び前記第2強磁性層との界面側に多く存在してもよい。
(5)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子において、前記トンネルバリア層は、A元素とB元素とを含むスピネル構造の酸化物であり、前記A元素は、MgとZnからなる群から選択される1種以上の元素であり、前記B元素は、Al、InおよびGaからなる群から選択される1種以上の元素であってもよい。
(6)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子において、前記トンネルバリア層における前記A元素及び前記B元素の総原子数に対する前記磁性元素の存在比が、0.3at%以上3at%以下であってもよい。
(7)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子において、前記トンネルバリア層は組成式Aαβγで表記され、前記組成式においてAは前記A元素であり、Bは前記B元素であり、Mは前記磁性元素であり、α+β+x=1、β≠0、0.35≦γ≦1.7、0.003≦x≦0.029を満たしてもよい。
(8)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子は、室温におけるMR比が80%以上であってもよい。
(9)上記態様にかかる磁気抵抗効果素子は、室温におけるMR比に対する温度400KにおけるMR比の割合が0.9以上であってもよい。
本発明によれば、温度変化に対するMR比の変動の少ない磁気抵抗効果素子を提供することができる。
本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子の断面模式図である。 スピネル構造の結晶構造を示す図である。 不規則化したスピネル構造の結晶構造を示す図である。 本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子におけるトンネルバリア層の結晶格子を一方向から見た図である。 トンネルバリア層に磁性元素が添加されていない場合のトンネルバリア層と第1強磁性層との界面における磁化状態を模式的に示したイメージ図である。 トンネルバリア層に磁性元素が添加された場合のトンネルバリア層と第1強磁性層との界面における磁化状態を模式的に示したイメージ図である。 MR比の測定に用いた磁気抵抗効果デバイスを積層方向から平面視した模式図である。
以下、本発明について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「磁気抵抗効果素子」
図1は、本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子の断面模式図である。図1に示す磁気抵抗効果素子10は、第1強磁性層1と第2強磁性層2とトンネルバリア層3とを備える。また磁気抵抗効果素子10は、これらの層以外にキャップ層、下地層等を有していてもよい。
(第1強磁性層、第2強磁性層)
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は磁化を有する。磁気抵抗効果素子10は、これらの磁化の相対角変化を抵抗値変化として出力する。例えば、第2強磁性層2の磁化の向きを固定し、第1強磁性層1の磁化の向きを第2強磁性層2の磁化の向きに対して可変とすると、第1強磁性層1の磁化の向きが変化することで、磁気抵抗効果素子10の抵抗値が変化する。磁化の向きが固定された層を一般に固定層と呼び、磁化の向きが可変な層を一般に自由層と呼ぶ。抵抗値変化は磁化の相対角の変化に応じて生じるため、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化がいずれも固定されていない構成でもよい。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、強磁性材料を含む。例えば強磁性材料として、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの群から選択される金属を1種以上含む合金、又は、これらから選択される1又は複数の金属と、B、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とを含む合金が挙げられる。特にFe又はCoFe合金はスピン分極率が高く、第1強磁性層1又は第2強磁性層2に用いると、磁気抵抗効果素子10のMR比を大きくできる。第1強磁性層1及び第2強磁性層2の具体例としては、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Fe、Co−Ho合金(CoHo)、Sm−Fe合金(SmFe12)等が挙げられる。
第1強磁性層1及び第2強磁性層2は、CoFeSiなどのホイスラー合金でもよい。ホイスラー合金はスピン分極率が高く、高いMR比を実現できる。ホイスラー合金は、XYZまたはXYZの化学組成をもつ金属間化合物を含む。Xは、周期表上でCo、Fe、Ni、またはCu族の遷移金属元素または貴金属元素である。Yは、Mn、V、CrまたTi族の遷移金属であり、Xの元素種も選択できる。Zは、III族からV族の典型元素である。例えば、CoFeSi、CoFeGe、CoFeGa、CoMnSi、CoMn1−aFeAlSi1−b、CoFeGe1−cGa等が挙げられる。ホイスラー合金は高いスピン分極率を有し、磁気抵抗効果素子10のMR比を高めることができる。
界面垂直磁気異方性を利用して第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の向きを積層面に対して垂直にする場合には、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の膜厚を3nm以下とすることが好ましい。界面垂直磁気異方性は、トンネルバリア層3との界面で、第1強磁性層1及び第2強磁性層2に付加される。界面垂直磁気異方性は第1強磁性層1及び第2強磁性層2の膜厚を厚くすると相対的に効果が減衰するため、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の膜厚は薄い方が好ましい。
第1強磁性層1を固定層、第2強磁性層2を自由層とする場合は、第1強磁性層1の保磁力を第2強磁性層2の保磁力よりも高める。保磁力差は、強磁性層を構成する材料、強磁性層に隣接する層等により調整できる。例えば、第2強磁性層2を構成する材料よりも保磁力の高い材料を第1強磁性層1に用いてもよいし、IrMn,PtMnなどの反強磁性材料を第1強磁性層1に隣接させてもよい。また第1強磁性層1の漏れ磁場が第2強磁性層2に影響すること防ぐために、シンセティック強磁性結合の構造としても良い。
(トンネルバリア層)
トンネルバリア層3は、スピネル構造の酸化物である。またトンネルバリア層3は、添加元素として磁性元素を含む。磁性元素は、合金や金属間化合物中に含まれることで、強磁性又は反強磁性を発現する元素である。強磁性を発現する元素の一例としては、Fe、Co、Ni、Gd、Tb、Dy等の3d遷移元素あるいは希土類元素が挙げられ、反強磁性を発現する元素の一例としては、Cr、Mn、Nd、Sm、Eu等の3d遷移元素あるいは希土類元素が挙げられる。トンネルバリア層3は、磁性元素を有するが、原則的には非磁性の酸化膜である。「原則的に非磁性」とは、磁気抵抗効果素子10の全体の特性(例えばMR比)に強い影響を及ぼすほどの磁性を有さないことを意味する。
トンネルバリア層3が選択しうるスピネル構造は、規則化したスピネル構造に限られず、不規則化したスピネル構造も含む。
図2は、規則化したスピネル構造の結晶構造を模式的に示した図である。規則化したスピネル構造は、図2に示すように、A元素が入るサイトとB元素が入るサイトが固定されており、これらの元素の配列は規則的である。
ここでA元素は、MgとZnからなる群から選択される1種以上の元素であり、B元素は、Al、InおよびGaからなる群から選択される1種以上の元素である。A元素としてMg、B元素としてAlを用いることが好ましい。
これに対し、図3は不規則化したスピネル構造の結晶構造を模式的に示した図である。不規則化したスピネル構造の場合、A元素又はB元素は、図3に示す酸素に対して四面体配位するサイト及び八面体配位するサイトのいずれにも存在しうる。A元素又はB元素がいずれのサイトに入るかはランダムである。原子半径の異なるA元素とB元素とがランダムにこれらのサイトに入ることで、結晶構造が不規則化する。不規則化したスピネル構造の格子定数(a/2)は、規則化したスピネル構造の格子定数(a)の概ね半分となる。
AとBを含むスピネル構造の酸化物は、A−B−Oで表記される。MgとAlとの比率が決定されないため、添え字を用いず、上記のように表記されることが多い。規則化したスピネル構造の場合、AとBとの比は1:2であり、化学量論組成でABと表記される。例えばA元素がMg、B元素がAlの場合は、MgAlと表記される。実際に積層されたトンネルバリア層3の組成は、化学量論組成からのずれを許容する。
またトンネルバリア層3は、磁性元素を添加元素として含む。添加元素は、分離して存在せず、結晶構造内に取り込まれて存在する。添加元素は、トンネルバリア層3を構成する結晶構造の一部と置換して存在してもよいし、結晶構造を構成する結晶格子の間に取り込まれて存在してもよい。前者は置換型固溶体と呼ばれ、後者は侵入型固溶体と呼ばれる。
図4は、トンネルバリア層3の結晶格子を一方向から見た図である。図4(a)は磁性元素Mが結晶格子間に侵入した侵入型固溶体の例である。図4(c)は磁性元素Mが結晶格子を構成する元素の一部と置換した置換型固溶体の例である。図4(b)は、磁性元素Mの一部は結晶格子間に侵入し、別の一部の磁性元素Mが結晶格子を構成する元素と置換した侵入型固溶体と置換型固溶体の混在した例である。トンネルバリア層3の結晶格子の歪みは、置換型固溶体の方が侵入型固溶体より大きくなる傾向にある。そのため結晶格子の歪みの程度は、図4(a)、図4(b)、図4(c)の順で大きくなる傾向にある。結晶構造の歪みが大きいほど不規則化したスピネル構造になりやすい。
トンネルバリア層3に磁性元素を添加すると、磁気抵抗効果素子10の温度依存性が小さくなる。以下、その理由について説明する。
磁気抵抗効果素子10の温度依存性は、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の安定性に影響を受ける。第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の安定性が低い場合、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化は揺らぎやすくなる。高温における第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の揺らぎ量と、低温における第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の揺らぎ量と、の差が大きいと、磁気抵抗効果素子10のMR比の温度依存性が大きくなる。
図5及び図6は、磁性元素の有無に伴う強磁性層の磁化の安定性の違いを説明するためのイメージ図である。図5及び図6は、代表部分として第1強磁性層1とトンネルバリア層3、3’の界面F近傍を図示している。図5は、トンネルバリア層3’に磁性元素が添加されていない場合の例であり、図6は、トンネルバリア層3に磁性元素が添加されている場合の例である。
図5に示す例の場合、第1強磁性層1の磁化M1は、トンネルバリア層3’との界面F近傍で揺らぎやすい。トンネルバリア層3’は磁性元素を含まず、界面F側の磁化M1は固定されず開放されているためである。高温になるほど磁化M1は大きく揺らぎ、大きなマグノン散乱Msを生み出す。磁化M1の揺らぎ量は高温状態と低温状態とで大きく変動し、マグノン散乱Msの大きさも大きく変動する。
図6に示す例の場合も、第1強磁性層1の磁化M1は、トンネルバリア層3との界面F近傍で揺らぎやすい。しかしながらトンネルバリア層3は磁性元素に伴う磁化Mを含む。界面F側の磁化M1は、磁化Mにより動きが制御される。すなわち、界面F側の磁化M1は、トンネルバリア層3が磁性元素を有さない場合より揺らぎにくい。つまり同じ温度域であれば、生じるマグノン散乱Msの大きさは、トンネルバリア層3が磁性元素を有さない場合より小さくなる。また磁化M1の高温状態と低温状態とにおける揺らぎ量の差は、トンネルバリア層3が磁性元素を有さない場合より小さくなり、マグノン散乱Msの変動量も小さくなる。
このようにトンネルバリア層3に磁性元素が添加されると、第1強磁性層1の磁化M1の安定性(スティフネス)が高まる。図5、図6では一例として第1強磁性層1とトンネルバリア層3との界面Fを示したが、第2強磁性層2とトンネルバリア層3との界面においても同様である。
磁気抵抗効果素子10のMR比は、(RAP−R)/R×100で求められる。RAPは第1強磁性層1と第2強磁性層2とが磁化反平行状態における磁気抵抗効果素子10の積層方向の抵抗値であり、Rは第1強磁性層1と第2強磁性層2とが磁化平行状態における磁気抵抗効果素子10の積層方向の抵抗値である。温度変化により磁化が揺らぐと、RAP及びRの値が小さくなり、MR比が低下する。換言すると、磁性元素により第1強磁性層1及び第2強磁性層の磁化の安定性が高まると、MR比の温度依存性が小さくなる。
トンネルバリア層3に添加する磁性元素Mは、合金や金属間化合物中に含まれることで、室温において強磁性又は反強磁性を発現する元素である。磁性元素Mは、Cr、Mn、Fe、Co、Niからなる群から選択されるいずれか一つ以上の元素であることが好ましく、Fe、Co、Niからなる群から選択されるいずれか一つ以上の元素であることがより好ましい。
Cr、Mn、Fe、Co、Niは、合金や金属間化合物中で強磁性又は反強磁性を示す3d遷移金属元素である。3d遷移金属元素は、トンネルバリア層3に固溶しやすい。またFe、Co、Niは、合金や金属間化合物中で強磁性を示す元素である。磁性元素の磁化の向きが所定の方向に揃った方が、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の揺らぎをより抑制できる。
磁性元素Mは、トンネルバリア層3の積層方向の中央よりトンネルバリア層3と第1強磁性層1及び第2強磁性層2との界面F側に多く存在することが好ましい。第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化は、トンネルバリア層3との界面F近傍で特に揺らぎやすい。第1強磁性層1及び第2強磁性層2との界面F近傍における磁性元素の濃度を高くすることで、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁化の揺らぎをより抑制できる。
磁性元素Mは、トンネルバリア層3に添加される。添加は、対象元素が主構成成分に対して微量含まれていることを意味する。磁性元素Mは、トンネルバリア層3の主成分(主骨格)をなすA元素、B元素および酸素に対して、トンネルバリア層3中に微量含まれている。
磁性元素Mのトンネルバリア層3におけるA元素及びB元素の総原子数に対する存在比は、0.3%以上3%以下であることが好ましく、0.7%以上2.2%以下であることがより好ましく、0.7%以上1.5%以下であることがされに好ましい。すなわち、トンネルバリア層3に含まれる全金属元素中の磁性元素Mの元素比が上記範囲内であることが好ましい。
トンネルバリア層3が置換型固溶体の場合は、トンネルバリア層は組成式Aαβγで表記される。上記組成式において、AはA元素であり、BはB元素であり、Mは磁性元素であり、α+β+x=1、β≠0であり、0.35≦γ≦1.7である。この場合組成式におけるxは、0.003≦x≦0.029を満たすことが好ましく、0.007≦x≦0.022を満たすことがより好ましく、0.007≦x≦0.015を満たすことがさらに好ましい。トンネルバリア層3に含まれる磁性元素の量が上記範囲であれば、MR比を維持しつつ、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁気スティフネスを高めることができる。
(素子の形状、寸法)
磁気抵抗効果素子10を構成する第1強磁性層1、トンネルバリア層3及び第2強磁性層2からなる積層体は柱状の形状である。積層体を平面視した形状は、円形、楕円形、四角形(正方形もしくは長方形)、三角形、多角形等の種々の形状をとることができ、用途に応じて選択することができる。例えば、積層体に形状磁気異方性を付与したい場合、形状は楕円形もしくは長方形であることが好ましい。一方、積層体に形状磁気異方性を付与したくない場合、形状は対称性の面から円形であることが好ましく、すなわち、積層体は円柱状であることが好ましい。
積層体が円柱状である場合、平面視の直径が80nm以下であることが好ましく、60nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。直径が80nm以下であると、強磁性層中にドメイン構造ができにくくなり、強磁性層におけるスピン分極と異なる成分を考慮する必要が無くなる。さらに、30nm以下であると、強磁性層中に単一ドメイン構造となり、磁化反転速度や確率が改善する。また小型化された磁気抵抗効果素子において、特に低抵抗化の要望が強い。
(その他)
磁気抵抗効果素子10は、磁化固定層が磁化自由層より基板から遠い側にあるトップピン構造、磁化固定層が磁化自由層より基板に近い側にあるボトムピン構造、のいずれでもよい。
本実施形態を用いた磁気抵抗効果素子は磁気センサやMRAMなどのメモリとして使用することが可能である。
「磁気抵抗効果素子の製造方法」
次いで、磁気抵抗効果素子の製造方法について説明する。
本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子の製造方法は、第1強磁性層と、トンネルバリア層と、第2強磁性層とを積層する工程を有する。これらの層の成膜方法としては、スパッタリング法、蒸着法、レーザアブレーション法、分子線エピタキシャル(MBE)法など公知の方法を用いることができる。
トンネルバリア層の成膜方法は、金属薄膜を成膜する工程と、成膜した金属薄膜をプラズマ酸化または酸素導入による自然酸化する工程と、酸化膜に熱処理を施す工程と、に分けられる。磁性元素は金属薄膜を成膜する際に、同時に供給する。例えば、スパッタリングにより金属薄膜を成膜する場合は、磁性元素を含むターゲットを用意し、トンネルバリア層の主構成をなす金属ターゲットと同時に磁性元素を含むターゲットにスパッタリングを行うことで、磁性元素が添加された金属薄膜が成膜される。また磁性元素を含むターゲットに対してスパッタリングするタイミングを制御することで、厚み方向における磁性元素の濃度を調整できる。
またトンネルバリア層の成膜方法は上記方法に限られない。例えば、熱処理条件及び隣接する層の構成元素を調整することで、隣接する層からの熱拡散により添加元素をトンネルバリア層3に供給してもよい。
上述のように、本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子10は、トンネルバリア層3に磁性元素が添加されている。非磁性層であるトンネルバリア層3は、第1強磁性層1の磁化と第2強磁性層2の磁化とを分離する役割を有し、当該層に磁性元素Mを添加することは忌避されていた。これに対し、本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子10によると、トンネルバリア層3に磁性元素Mを添加することで、第1強磁性層1及び第2強磁性層2の磁気スティフネスが高まり、界面におけるマグノン散乱Msの大きさ及び温度依存性を小さくできることを見出した。つまり、本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子10によれば、温度変化に対するMR比の変動を小さくすることができる。具体的には、本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子10によれば、室温におけるMR比に対する温度400KにおけるMR比の割合を0.9以上とすることができる。
また本実施形態にかかる磁気抵抗効果素子10は、A−B−Oからなるトンネルバリア層3の主骨格(主構成)は維持されるため、室温においても80%以上という高いMR比を実現することができる。また上述のように、磁気抵抗効果素子10のMR比が室温から大きく低下することも避けられる。
(実施例1)
図1に示す磁気抵抗効果素子10をMgO(001)基板上に作製した。まず基板上に下地層(後述する第1配線15を兼ねる)としてCrを40nm積層し、第1強磁性層1としてFeを30nm積層した。
次いで、第1強磁性層1上に、MgとAlとを含む金属薄膜をスパッタリング法により成膜した。この際、同時に磁性元素としてFe元素を金属薄膜に供給した。得られた金属薄膜を酸化することで、Feが添加されたMg−Al−O膜(トンネルバリア層3)を1.2nmの厚さで成膜した。MgとAlの総原子数に対するFe元素の含有量は、1at%であった。Fe元素は、Mg−Al−O膜のAl元素の一部を置換した置換型固溶体であった。置換型固溶体であった。
次いで、トンネルバリア層3上に、第2強磁性層2としてFeを6nm積層し、強磁性トンネル接合を得た。また反強磁性層としてIrMnを第2強磁性層2上に12nm成膜し、キャップ層(後述する第2配線11を兼ねる)としてRuを20nm成膜し、磁気抵抗効果素子10を得た。最後に5kOeの磁場を印加しながら175℃の温度で熱処理し、第2強磁性層2に一軸磁気異方性を付与した。
トンネルバリア層3中に含まれるFe組成比は、集束イオンビームにより薄片試料を作製し、透過型電子顕微鏡(TEM)におけるエネルギー分散型X線分析(EDS)によって行った。またFe元素が置換型固溶体であるか、侵入型固溶体であるかは、X線回折(XRD)によって測定したが、この他にTEMや走査型透過電子顕微鏡(STEM)によって行ってもよい。
トンネルバリア層3の厚みは薄く、トンネルバリア層3そのものをEDS及びXRDで測定しても、適切な分析結果が得られない場合がある。そのため、上述のFe添加のMg−Al−O層を複数回積層して、組成比の測定に必要な十分な膜厚を確保した上で、Fe組成比及びFeの添加状態を求めた。ここで、Fe組成比はMg原子とAl原子に対する原子組成百分率(at%)で定義され、100×「Fe原子数」/(「Mg原子数」+「Al原子数」)とした。尚、分析法はこれに限定されず、2次イオン質量分析法(SIMS)、アトムプローブ法、電子エネルギー損失分光法(EELS)を用いて行うこともできる。
作製した磁気抵抗効果素子10のMR比を測定した。MR比は、300K(室温)と400Kとの2つの温度条件で測定した。実施例1の磁気抵抗効果素子10の室温におけるMR比は80%以上であった。
図7は、MR比の測定に用いた磁気抵抗効果デバイス20を積層方向から平面視した模式図である。磁気抵抗効果素子10は、第1配線15と第2配線11の交差する位置に設けた。磁気抵抗効果素子10は、直径80nmの円柱状とした。そして第1配線15には電極12が設けられ、電極12は電源13と電圧計14に接続されている。電源13により電圧を印加することにより、磁気抵抗効果素子10の積層方向に電流が流れる。この際の磁気抵抗効果素子10の電位差は電圧計14でモニターされる。そして磁気抵抗効果素子10に、外部から磁場を掃引しながら、電流又は電圧を磁気抵抗効果素子に印加することによって、磁気抵抗効果素子の抵抗変化が観測される。
(実施例2〜実施例7)
実施例2〜実施例7にかかる磁気抵抗効果素子はトンネルバリア層に添加する磁性元素を変えた点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にした。実施例2は磁性元素としてCoを用い、実施例3は磁性元素としてNiを用い、実施例4は磁性元素としてCrを用い、実施例5は磁性元素としてMnを用い、実施例6は磁性元素としてGdを用い、実施例7は磁性元素としてTbを用いた。
実施例2〜実施例7にかかる磁気抵抗効果素子についても実施例1にかかる磁気抵抗効果素子と同様に、300K(室温)と400Kとの2つの温度条件でそれぞれ磁気抵抗効果素子のMR比を測定した。実施例2〜実施例5の磁気抵抗効果素子の室温におけるMR比は80%以上であった。これに対し、磁性元素としてGdを用いた実施例6および磁性元素としてTbを用いた実施例7の磁気抵抗効果素子の室温におけるMR比は80%未満であった。Gd及びTbは4dの磁性金属元素であり、トンネルバリア層に固溶しにくかったためと考えられる。
(実施例8〜実施例13)
実施例8〜実施例13にかかる磁気抵抗効果素子はトンネルバリア層に添加する磁性元素の添加量を変えた点が実施例2と異なる。その他の条件は、実施例2と同様にした。実施例8〜実施例13にかかる磁気抵抗効果素子は磁性元素としてCoを含む。実施例8はMgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量が0.3at%であり、実施例9はMgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量が0.7at%であり、実施例10はMgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量が1.5at%であり、実施例11はMgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量が2.2at%であり、実施例12はMgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量が3.0at%であり、実施例13はMgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量が3.6at%であった。
実施例8〜実施例13にかかる磁気抵抗効果素子についても実施例1にかかる磁気抵抗効果素子と同様に、300K(室温)と400Kとの2つの温度条件でそれぞれ磁気抵抗効果素子のMR比を測定した。
(実施例14)
実施例14にかかる磁気抵抗効果素子はトンネルバリア層に添加する磁性元素をNdに変えた点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にした。XRD回折の結果、トンネルバリア層は侵入型固溶体となっていることが分かった。
(実施例15)
実施例15にかかる磁気抵抗効果素子はトンネルバリア層としてCoが添加されたMg−In−O膜を用いた点が実施例1と異なる。MgとAlの総原子数に対するCo元素の含有量は1.6at%であった。その他の条件は、実施例1と同様にした。XRD回折の結果、トンネルバリア層は置換型固溶体となっていることが分かった。
(比較例1)
比較例1にかかる磁気抵抗効果素子はトンネルバリア層に磁性元素を添加しなかった点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にした。
実施例1〜14および比較例1の磁性元素の含有量、MR比の温度依存性等を以下の表1にまとめた。なお表1におけるxは、組成式Aαβγで表記した場合のxの値である。
Figure 2019201095
表1に示すように、400KにおけるMR比を300KにおけるMR比で割った(
MR比(400K)/MR比(300K))の値が、実施例1〜14はいずれも比較例1より大きかった。すなわち、実施例1〜14は、比較例1に対して温度変化に対するMR比の変動量が小さい。
1 第1強磁性層
2 第2強磁性層
3、3’ トンネルバリア層
10 磁気抵抗効果素子
11 第2配線
12 電極
13 電源
14 電圧計
15 第1配線
20 磁気抵抗効果デバイス
M1、Mz 磁化
Ms マグノン散乱
F 界面

Claims (9)

  1. 第1強磁性層と、第2強磁性層と、前記第1強磁性層及び前記第2強磁性層の間に挟持されたトンネルバリア層と、を備え、
    前記トンネルバリア層は、スピネル構造の酸化物であり、
    前記トンネルバリア層は、添加元素として磁性元素を含む、磁気抵抗効果素子。
  2. 前記磁性元素がCr、Mn、Fe、Co、Niからなる群から選択されるいずれか一つ以上の元素である、請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記磁性元素がFe、Co、Niからなる群から選択されるいずれか一つ以上の元素である、請求項1又は2に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記磁性元素は、前記トンネルバリア層の積層方向の中央より前記トンネルバリア層と前記第1強磁性層及び前記第2強磁性層との界面側に多く存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 前記トンネルバリア層は、A元素とB元素とを含むスピネル構造の酸化物であり、
    前記A元素は、MgとZnからなる群から選択される1種以上の元素であり、
    前記B元素は、Al、InおよびGaからなる群から選択される1種以上の元素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 前記トンネルバリア層における前記A元素及び前記B元素の総原子数に対する前記磁性元素の存在比が、0.3at%以上3at%以下である、請求項5に記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 前記トンネルバリア層は組成式Aαβγで表記され、
    前記組成式においてAは前記A元素であり、Bは前記B元素であり、Mは磁性元素であり、α+β+x=1、β≠0、0.35≦γ≦1.7、0.003≦x≦0.029を満たす、請求項5に記載の磁気抵抗効果素子。
  8. 室温におけるMR比が80%以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。
  9. 室温におけるMR比に対する温度400KにおけるMR比の割合が0.9以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。
JP2018094448A 2018-05-16 2018-05-16 磁気抵抗効果素子 Withdrawn JP2019201095A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018094448A JP2019201095A (ja) 2018-05-16 2018-05-16 磁気抵抗効果素子
US16/412,727 US11056639B2 (en) 2018-05-16 2019-05-15 Magnetoresistance effect element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018094448A JP2019201095A (ja) 2018-05-16 2018-05-16 磁気抵抗効果素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019201095A true JP2019201095A (ja) 2019-11-21

Family

ID=68533047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018094448A Withdrawn JP2019201095A (ja) 2018-05-16 2018-05-16 磁気抵抗効果素子

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11056639B2 (ja)
JP (1) JP2019201095A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022137284A1 (ja) * 2020-12-21 2022-06-30 Tdk株式会社 磁気抵抗効果素子
US11696512B2 (en) 2021-01-05 2023-07-04 Tdk Corporation Magnetic domain wall moving element and magnetic array
US11991931B2 (en) 2019-10-03 2024-05-21 Tdk Corporation Magnetic recording layer, magnetic domain wall moving element and magnetic recording array

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019021751A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 Tdk株式会社 磁気抵抗効果素子及びその製造方法
US11585873B2 (en) * 2021-07-08 2023-02-21 Tdk Corporation Magnetoresistive effect element containing two non-magnetic layers with different crystal structures

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4002592A (en) * 1975-02-07 1977-01-11 Ferro Corporation Friction materials containing spinel solid solution as friction modifier
US6219274B1 (en) * 1999-06-08 2001-04-17 Tdk Corporation Ferromagnetic tunnel magnetoresistance effect element and method of producing the same
US8125745B2 (en) * 2006-04-27 2012-02-28 Japan Science And Technology Agency Magnetic thin film, and magnetoresistance effect device and magnetic device using the same
JP5586028B2 (ja) 2009-04-16 2014-09-10 独立行政法人物質・材料研究機構 強磁性トンネル接合体とそれを用いた磁気抵抗効果素子並びにスピントロニクスデバイス
KR101644215B1 (ko) 2010-01-28 2016-08-09 톰슨 라이센싱 신뢰성 있는 데이터 통신을 위한 네트워크 추상화 계층을 파싱하는 방법 및 장치
JP5988019B2 (ja) 2012-02-27 2016-09-07 国立研究開発法人物質・材料研究機構 強磁性トンネル接合体とそれを用いた磁気抵抗効果素子及びスピントロニクスデバイス
EP2887410A1 (en) * 2013-12-18 2015-06-24 Imec Magnetic multilayer stack
JP2017108067A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 Tdk株式会社 磁気抵抗効果素子

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11991931B2 (en) 2019-10-03 2024-05-21 Tdk Corporation Magnetic recording layer, magnetic domain wall moving element and magnetic recording array
WO2022137284A1 (ja) * 2020-12-21 2022-06-30 Tdk株式会社 磁気抵抗効果素子
US11967348B2 (en) 2020-12-21 2024-04-23 Tdk Corporation Magnetoresistance effect element containing Heusler alloy with additive element
US11696512B2 (en) 2021-01-05 2023-07-04 Tdk Corporation Magnetic domain wall moving element and magnetic array

Also Published As

Publication number Publication date
US11056639B2 (en) 2021-07-06
US20190355898A1 (en) 2019-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11056639B2 (en) Magnetoresistance effect element
JPWO2017090730A1 (ja) スピン流磁化反転素子、磁気抵抗効果素子、および磁気メモリ
US11696513B2 (en) Magnetoresistance effect element and method for manufacturing the same
KR101965999B1 (ko) 자기 저항 효과 소자
CN111864055A (zh) 磁阻效应元件
US12063873B2 (en) Tunnel barrier layer, magnetoresistance effect element, and method for manufacturing tunnel barrier layer
US20220278272A1 (en) Magnetoresistance effect element
CN111525026B (zh) 磁阻效应元件
JP2017108067A (ja) 磁気抵抗効果素子
US20230337549A1 (en) Magnetoresistive effect element
US11069852B2 (en) Magnetoresistance effect element
JP2020107835A (ja) 磁気抵抗効果素子
JPWO2016158910A1 (ja) 磁気抵抗効果素子
WO2022137284A1 (ja) 磁気抵抗効果素子
JP7400560B2 (ja) トンネルバリア層、磁気抵抗効果素子、トンネルバリア層の製造方法及び絶縁層
US11585873B2 (en) Magnetoresistive effect element containing two non-magnetic layers with different crystal structures
WO2021029148A1 (ja) 磁気抵抗効果素子
JP2020127005A (ja) 磁気抵抗効果素子
JP2022016846A (ja) 磁気抵抗効果素子
JP2017108071A (ja) 磁気抵抗効果素子及び磁気抵抗効果素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210224

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20211004