JP2019193819A - 人工歯および義歯 - Google Patents
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Abstract
Description
このような場合に、短期間で作製できる義歯があれば、食事の際に問題なく咀嚼が行える。短期間で作製できる義歯について、特許文献1に記載されたものが知られている。
このように本発明に係る義歯床と本発明に係る人工歯とを組み合わせた義歯とすることも可能である。
義歯床の装着部が未硬化状態の樹脂により形成されているため、義歯床を顎堤に装着した状態で、装着者の顎堤の形状に合わせて成形することができる。その後に、装着部を硬化状態とすることにより、装着部を装着者の顎堤の形状に合致させた義歯床とすることができる。
前記装着部が光硬化性樹脂により形成されていると、装着者が本発明の義歯を装着した状態で、施術者が口腔内に光源を挿入して光照射するだけで、未硬化状態の装着部を硬化させることができる。また、前記装着部が熱硬化性樹脂により形成されていると、装着者が本発明の義歯を装着して成形した後に、加熱することで、未硬化状態の装着部を硬化させることができる。
義歯床の装着部が40℃以上で軟化状態となる熱可塑性樹脂により形成されているため、装着部を40℃以上で軟化状態とした後に、義歯床を装着者の顎堤に装着して、装着者の顎堤の形状に合わせて成形することができる。その後に、装着部の温度を低下させて硬化状態とすることにより、装着部を装着者の顎堤の形状に合致させた義歯床とすることができる。
本発明の実施の形態1に係る義歯床および義歯を図面に基づいて説明する。
図1に示す義歯10は、短期間で装着者の口腔内に合致した形状とすることができるものである。義歯10は、下顎が無歯顎の装着者が装着する総義歯である。
義歯10は、義歯床20と、人工歯30とを備えている。
装着部21は、常温で未硬化状態の樹脂により形成されている。装着部21の断面形状は、未硬化状態で湾曲状に形成されている。装着部21は、硬化性樹脂とすることができるが、例えば、光硬化性樹脂より形成することができる。光硬化性樹脂としては、多官能メタクリエイトが使用できる。
また、装着部21は、例えば、熱硬化性樹脂とすることができる。熱硬化性樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Polymethyl methacrylate)が使用できる。
ここで、常温とは、5〜35℃の温度範囲とすることができる(JIS Z 8703)。
人工歯30は、アーチ状の義歯床20に沿って配列されている。人工歯30は、従来の人工歯が使用できる。例えば、人工歯30は、レジン歯や陶歯、金属単体またはレジンと組み合わせた金属歯などが使用できる。
装着部21は、顎堤Rより開いた湾曲状に形成されているため、顎堤Rに装着しやすく、顎堤Rに装着して未硬化状態の装着部21を成形するときに、安定した状態で装着部を成形することができる。
顎堤Rにアンダーカットがある場合には、装着部21の溝縁部分(下顎の場合は、装着部21の下端)が顎堤Rに密着しないように、例えば、義歯10を挿抜方向に移動させながら成形する。
この照射により、装着部21が硬化した状態となるため、義歯10は、顎堤Rにフィットした形状に形成することができる。
また、義歯10が簡単に作製できるため、施術者が歯科医師でなくても、義歯10を作製することが可能である。従って、義歯10は、装着者がこれまで使用していた義歯が破損したときの歯科医院での応急処置で作製したり、歯科医院が近くにいない未開拓地での応急処置で作製したりすることができる。
まず、装着部21を40℃以上に加熱して軟化状態とする。この加熱は、装着部21に熱風を当てたり、義歯10を液体に浸漬したりする。
熱風は、ドライヤーからの加熱風とすることができる。ドライヤーであれば吹き出し口から3cmにて温度が140℃以下となるように設定されているため、40℃以上となる熱風を簡単に得ることができる。また、装着部21が100℃で軟化する熱可塑性樹脂により形成されていれば、ドライヤーであれば軟化させることができる。
このように、装着部21が40℃以上の熱可塑性樹脂により形成されているため、身近にあるもので、装着部21を軟化状態とすることができる。
そして、義歯10を装着者から外し、冷風を当てたり、水に浸漬したり、常温下で放置したりして、装着部21の温度を低下させて、装着部21を硬化させる。
そうすることで、装着部21を装着者の顎堤の形状に合致させた状態で硬化状態とすることができる。従って、義歯10は、短期間で装着者の顎堤にフィットした義歯床を作製できることにより、装着者の満足を得ることができる。
このように、軟化開始温度より冷えて硬化する硬化開始温度が低いため、装着部21が軟化し始めたときに、義歯10を装着者の顎堤に装着して顎堤の形状に成形している最中に、装着者の体温で、装着部21が温度低下しても、直ぐに硬化し始めることを防止することができる。このとき、装着部21の軟化する温度と、軟化した後の硬化し始める温度の差が10℃以上あると、装着部21がより成形し易いため望ましい。
本発明の実施の形態2に係る人工歯および義歯を図面に基づいて説明する。
図4に示す義歯11は、人工歯を装着者の歯牙に合致した形状とすることができるものである。義歯11は、下顎が無歯顎の装着者が装着する総義歯である。
義歯11は、義歯床20xと、義歯床20xに植立され、U字状の歯列を形成する人工歯31とを備えている。
義歯床20xは、実施の形態1に係る義歯床20と異なり、硬質の義歯床である。義歯床20xは、装着者の顎堤の大きさに応じて、SS,S,M,L,XLや、1号から10号などのように、段階的なサイズを準備することができる。
更に、人工歯31は、40℃以上で軟化状態となる熱可塑性樹脂により形成することができる。
この照射により、人工歯31が硬化した状態となるため、義歯11を、噛み合わせが良好な状態とすることができる。
このように、義歯11は、短期間で装着者の噛み合わせにフィットさせることができることにより、装着者の満足を得ることができる。
まず、人工歯31を40℃以上に加熱して軟化状態とする。この加熱は、装着部21に熱風を当てたり、義歯11を液体に浸漬したりする。
そして、義歯11を装着者から外し、冷風を当てたり、水に浸漬したり、常温下で放置したりして、人工歯31の温度を低下させて、人工歯31を硬化させる。
そうすることで、人工歯31が硬化した状態となるため、義歯11を、噛み合わせが良好な状態とすることができる。
そうすることで、装着者の顎堤にフィットさせることができると共に、噛み合わせも良好な義歯を、短期間に作製することができる。
20 義歯床
21 装着部
22 支持部
30,31 人工歯
41 歯牙
R 顎堤
L 紫外線照明器
P 装着者
Claims (7)
- 装着者の顎堤に装着される義歯床に植立され、常温で未硬化状態の樹脂により形成された人工歯。
- 請求項1記載の人工歯と、前記人工歯が植立され、装着者の顎堤に装着される装着部を有する義歯床とを備えた義歯。
- 前記装着部は、常温で未硬化状態の樹脂により形成された請求項2記載の義歯。
- 前記装着部は、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂により形成されている請求項3記載の義歯。
- 前記装着部は、40℃以上で軟化状態となる熱可塑性樹脂により形成された請求項2記載の義歯。
- 前記装着部に、前記人工歯を担持する硬化状態の樹脂により形成された支持部が設けられた請求項2から5のいずれかの項に記載の義歯。
- 前記装着部は、顎堤より開いた湾曲状に形成されている請求項2から6のいずれかの項に記載の義歯。
Priority Applications (1)
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JP2019113971A JP2019193819A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | 人工歯および義歯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019113971A JP2019193819A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | 人工歯および義歯 |
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JP2015192697A Division JP2017064012A (ja) | 2015-09-30 | 2015-09-30 | 義歯床、人工歯、義歯および義歯の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019193819A true JP2019193819A (ja) | 2019-11-07 |
Family
ID=68469646
Family Applications (1)
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JP2019113971A Pending JP2019193819A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | 人工歯および義歯 |
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JP (1) | JP2019193819A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7412710B2 (ja) | 2020-07-01 | 2024-01-15 | 株式会社トクヤマデンタル | 義歯の作製方法 |
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2019
- 2019-06-19 JP JP2019113971A patent/JP2019193819A/ja active Pending
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JP7412710B2 (ja) | 2020-07-01 | 2024-01-15 | 株式会社トクヤマデンタル | 義歯の作製方法 |
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