JP2019189340A - Method for producing storage container and method for peeling inner layer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、内層と外層を有する収納容器の製造方法および内層の剥離方法に関する。 The present invention relates to a method for manufacturing a container having an inner layer and an outer layer, and a method for peeling the inner layer.
内層と外層を有し、内容物の外部への供給に伴って内層が外層から剥離する収納容器が普及している。一般に、内層を外層から剥離しやすくするために、外層に貫通口を設けて外層と内層との間に空気を侵入しやすくしている。しかしながら、単に外層に貫通口を設けたのみでは内層を外層から十分に剥離することができず、内容物の外部への供給に伴い外層の形状も変化してしまう場合がある。 Storage containers that have an inner layer and an outer layer and in which the inner layer peels off from the outer layer as the contents are supplied to the outside are widespread. In general, in order to easily peel the inner layer from the outer layer, a through-hole is provided in the outer layer so that air can easily enter between the outer layer and the inner layer. However, the inner layer cannot be sufficiently peeled from the outer layer simply by providing a through hole in the outer layer, and the shape of the outer layer may change as the contents are supplied to the outside.
上記問題を鑑みて、特許文献1には、製造工程の段階で内層を外層から剥離させておくことが記載されている。具体的には、外層に設けた貫通口から外層と内層の間にエアを吹き込むことにより内層を剥離させている。
In view of the above problems,
特許文献1に記載の内層の剥離方法では、内層と外層の間にエアを吹き込みながら内層内部の空気を外部に排気している。つまり、内層が外層から剥離し内層の内部の空間の体積が収縮することに伴って内層の内部空間の空気を外部に排気するため、内層が過度に変形してしまう場合がある。内層の過度の変形は、内層にしわや折れ筋が形成されることで内層自身の劣化の要因になったり、内層の変形を復元させる復元工程を経ても内層が十分に復元しない要因となったりする。
In the inner layer peeling method described in
本発明の目的は上記の課題を鑑み、内層の過度の変形を抑制しつつ内層を外層から剥離させることである。 In view of the above problems, an object of the present invention is to peel the inner layer from the outer layer while suppressing excessive deformation of the inner layer.
上記の課題を解決するために、本発明は、内部に内容物を収納し、該内容物を外部に供給する内層開口部を有する内層と、該内層の外面形状と略同じ内面形状を有し、前記内層との間の空間と外部を連通するための大気連通口を有する外層と、を含む筐体を有する収納容器の製造方法において、内層と外層が互いに密着しており、前記内層の内部が密閉されている筐体を用意する工程と、前記用意された筐体の前記外層に設けられた大気連通口から前記内層と前記外層の間に前記内層の内部の圧力より高い圧力のエアを注入し、前記内層と前記外層とを剥離するエア注入工程と、を有することを特徴とする。 In order to solve the above-mentioned problems, the present invention has an inner layer having an inner layer opening for containing contents therein and supplying the contents to the outside, and an inner surface shape substantially the same as the outer surface shape of the inner layer. In the manufacturing method of a storage container having a housing including a space between the inner layer and an outer layer having an air communication port for communicating the outside, the inner layer and the outer layer are in close contact with each other, and the inner layer A step of preparing a sealed casing, and air having a pressure higher than the pressure inside the inner layer between the inner layer and the outer layer from an air communication port provided in the outer layer of the prepared casing. An air injection step of injecting and separating the inner layer and the outer layer.
また、内部に内容物を収納し、該内容物を外部に供給する内層開口部を有する内層と、該内層の外面形状と略同じ内面形状を有し、前記内層との間の空間と外部を連通するための大気連通口を有する外層と、を含む筐体の前記内層を前記外層から剥離する剥離方法において、内層と外層が互いに密着しており、前記内層の内部が密閉されている筐体を用意する工程と、前記用意された筐体の前記外層に設けられた大気連通口から前記内層と前記外層の間に前記内層の内部の圧力より高い圧力のエアを注入し、前記内層と前記外層とを剥離するエア注入工程と、を有することを特徴とする。 The inner layer has an inner layer opening that stores the contents inside and supplies the contents to the outside, and has an inner surface shape that is substantially the same as the outer surface shape of the inner layer. In a peeling method for peeling the inner layer of the casing including the outer layer having an air communication port for communication from the outer layer, the inner layer and the outer layer are in close contact with each other, and the inside of the inner layer is sealed And air having a pressure higher than the pressure inside the inner layer is injected between the inner layer and the outer layer from the atmosphere communication port provided in the outer layer of the prepared casing, and the inner layer and the And an air injection step for peeling the outer layer.
本発明によれば、内層の過度の変形を抑制しつつ内層を外層から剥離することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, an inner layer can be peeled from an outer layer, suppressing the excessive deformation | transformation of an inner layer.
以下、本発明に係る収納容器の製造方法および剥離方法に関して、図面を参照しながら説明する。まず、収納容器の構成について説明した後に、その製造方法および内層の剥離方法を説明する。以下、内層と外層を有したインクカートリッジを収納容器の一例として用い、説明する。ここでインクカートリッジとは、紙等の被記録媒体にインク等の液滴を吐出して印刷を行う液体吐出装置に装着し、内部にインク等の液体が収納可能となっているものを指す。収納容器はインクカートリッジに限定されるものではなく、内層と外層を少なくとも有し、食品や化粧品、洗剤、薬品、トナー等の液体または固体を収容できる容器であればよい。 Hereinafter, a manufacturing method and a peeling method of a storage container according to the present invention will be described with reference to the drawings. First, after describing the configuration of the storage container, the manufacturing method and the inner layer peeling method will be described. Hereinafter, an ink cartridge having an inner layer and an outer layer will be described as an example of a storage container. Here, the ink cartridge refers to a cartridge that is mounted on a liquid ejecting apparatus that performs printing by ejecting droplets of ink or the like onto a recording medium such as paper and can store a liquid such as ink. The storage container is not limited to the ink cartridge, and may be any container that has at least an inner layer and an outer layer and can store liquids or solids such as food, cosmetics, detergents, chemicals, and toners.
(インクカートリッジの説明)
図1および図2に、内層および外層を有するインクカートリッジ13を示す。図1(a)はインクカートリッジの斜視図、図1(b)はインクカートリッジの分解図、図1(c)は図1(a)のZ−Z´におけるインクカートリッジの断面図である。図2は、インクカートリッジから記録装置(不図示)にインクを供給する際における、インクカートリッジ内部のインクの流れを示した概略図である。尚、図2において鉛直方向の上方へインクを供給する形態で説明しているが、この例に限らずあらゆる姿勢においてもインクを供給可能である。
(Description of ink cartridge)
1 and 2 show an
図1に示すように、インクカートリッジ13は、主に、ジョイント部材1、カバー部材2、供給口弁5、バネ6、エア逆流抑制弁7、インク流路部材8、筐体9で構成されている。インクは筐体9内に収納されている。インクカートリッジの使用時にインクは、筐体9内からインク流路部材8、ジョイント部材1をこの順に経由した後に記録装置へ供給される。
As shown in FIG. 1, the
(ジョイント部材の説明)
ジョイント部材1の先端には、記録装置に設けられるインク受け管22(図2)が挿入される挿入部4が設けられている。インク受け管は一部分に穴が開いた針状のものであり、インクカートリッジの使用時に挿入部4に挿入される。インク受け管22が挿入部4に挿入されると、インク受け管は供給口弁5を押し、バネ6を圧縮する方向に供給口弁5を移動させる。インク受け管22の穴がジョイント部材1内を満たしているインク領域に到達するまでインク受け管22をジョイント部材1内に挿入すると、インク受け管22に形成される穴にインクが流入し、記録装置にインクが供給されるようになる。インクカートリッジの不使用時は、供給口弁5がバネ6によってシール部材4aに押し当てられ、挿入部4からインクが外に漏れないようになっている。
(Description of joint member)
An insertion portion 4 into which an ink receiving tube 22 (FIG. 2) provided in the recording apparatus is inserted is provided at the tip of the
ジョイント部材1は、筐体9内にインクを収納した後、内層フランジ20(図3)と熱溶着等で接合される。ジョイント部材1内にインクを供給するためには筐体9内の空気を抜く必要がある。空気を抜くための穴として、ジョイント部材1はエア抜き口14を有している。エア抜き口14からエアを抜いた後は、エア抜き口14をフィルム30(図2)でシールする。エアを抜く工程についての詳細は、後述する。
After the ink is stored in the
挿入部4には開口を有するシール部材4aが設けられており、インク受け管22が挿入部4に挿入されると、インク受け管22はシール部材4aの開口を通る。シール部材4aを形成する材料としては、ゴム、エラストマー等が挙げられる。また、ジョイント部材1には、記録装置側のコネクタピン等と接触し、電気的に接続する電極部3が設けられている。
The insertion portion 4 is provided with a
(カバーの説明)
カバー部材2は、図1(c)に示すように、ジョイント部材1を覆うように取り付けられている。カバー部材2の役割としては、ジョイント部材1、特に電極部3の保護やインクカートリッジ装着時の挿入ガイドの役割などである。
(Description of cover)
The
(エア逆流抑制弁7の説明)
ジョイント部材1に設けられる弁機構について説明する。バネ6の供給口弁5と反対側の領域はエア逆流抑制弁7と接触している。エア逆流抑制弁7を設けることで、筐体9内のエアを抜く工程において、筐体9内のエアを抜き始めてからエア抜き口14をフィルム30でシールするまでの間に、エアがエア抜き口14を介して筐体9内へ逆流しないようにすることができる。エア逆流抑制弁7を形成する材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エラストマー等が挙げられる。
(Description of Air Backflow Suppression Valve 7)
The valve mechanism provided in the
(インク流路部材の説明)
インク流路部材8は、筐体9内部に収納されているインクをジョイント部材1内に供給するためのものである。図2に示すように、上方流路8aと下方流路8bの2つの流路を有する。上方流路8aは筐体9内の鉛直方向上方にあるインクをジョイント部材1内に供給するためのものである。一方、下方流路8bは、上方流路8aが供給するインクよりも相対的に鉛直方向下方にあるインクをジョイント部材1内に供給するためのものである。このように、2か所からインクを供給することで、所定の濃度のインクを記録装置に供給できるようになる。特に、顔料インクを記録に用いる場合に効果が得られる。インク流路部材8を形成する材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。
(Description of ink flow path member)
The ink
(筐体の説明)
筐体9は、インジェクションブロー成形で成形される部分であり、外層10と内層11の2層で構成されている。外層10は筐体9の外壁を構成する層で、図1(c)の実線で示す層である。内層11は筐体9の収容室を構成する層で、図1(c)の破線で示す層である。外層10は内層11の外面形状と略同じ内面形状を有している。外層10と内層11とは互いに密着しているが互いに剥離可能な状態となっており、上述したように内層11の内部にインクが収納される。なお、外層10と内層11とは全ての領域で密着している必要はなく、内外層の一部が互いに剥離している部分があっても良い。また、筐体の形状としては、ブロー成形の観点から円筒状であることが好ましい。
(Case description)
The
外層10および内層11は外層フランジ18、内層フランジ20をそれぞれ有し、筐体9はこれらから成るフランジ31を有している。フランジとは、筐体9の長手方向に対して交わる方向に突出して張り出している部分のことである。フランジを設ける理由は主に、インジェクションブロー成形時に後述するプリフォーム(図3)を固定するためや、カバー部材2の爪(不図示)の固定部、ジョイント部材1との溶着部として用いるためである。
The
(外層の説明)
外層10は、インクカートリッジの最も外側の部材であり、外装の役割をする。そのため、外層10は、内層11よりも剛性が高いことが好ましく、剛性の高い材料で成形することが好ましい。さらには、インジェクションブロー適性が高い材料であることがより好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートまたはポリブチレンテレフタレートからなる群から選択されるポリエステル樹脂を用いることが好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。なぜならば、ポリエチレンテレフタレートは、ブロー成形時のエアブローで引き伸ばすと粘度が急激に上がる性質を有するからである。この性質により、まだ伸びていない厚い部分は伸びるが伸びて薄くなった部分は伸びにくくなるため、結果として外層の厚みのばらつきを抑制できる。
(Description of outer layer)
The
外層10の底部、すなわち内層開口部21と対向する位置には、図1(c)に示すように、大気連通口12が備えられている。大気連通口12の役割は2つある。1つ目は、後述する内層11の剥離過程の際に、大気連通口12から外層10と内層11の間の領域にエアを注入することである。詳細に関しては、インクカートリッジの製造方法を述べる際に説明する。2つ目は、インクカートリッジの使用時に、内層11の内部に収納されているインクの体積が減少して内層が凹んだ形状になった際に、外層10の形状の変形を抑制することである。大気連通口12により外層10と内層11の間の領域は常に大気と連通しているため、インクカートリッジの使用中においても外層10と内層11の間の領域は大気圧である。したがって、外層10を隔てて外気と外層と内層の間の領域には圧力差が生じないため、外層10の凹みが抑制される。
At the bottom of the
一方、内層11には大気連通口はなく、本体側のインク受け管22との連通部を除いて密閉されているため、インクの体積が減少すると、内層11の内部に存在している空気は大気圧と比較して相対的に減圧状態となり、大気圧とつり合うまで内層11は凹む。収納しているインクを使い切ると、内層11は実質的に完全につぶれた状態となる。
On the other hand, the
(内層の説明)
内層11は、インクの使い切りを良くする観点から、柔軟な材料で成形することが好ましい。内層11を形成する材料の好ましい例としては、ポリオレフィン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。この中の少なくとも1つを内層11の材料として用いればよい。内層11を外層10と一括してインジェクションブロー成形により成形する場合には、外層に用いる材料にとってのエアブローに適した温度と、内層に用いる材料にとってのエアブローに適した温度が近しくなるように内外層の材料を選定することが好ましい。具体的には、外層10の材料としてポリエチレンテレフタレート、内層11の材料としてポリエチレンまたはポリプロピレンの少なくともいずれかを用いることが好ましい。柔軟性及びインジェクションブロー適性の観点から、特にポリプロピレンの中でも直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いることがより好ましい。内層11は、曲げ弾性率が1000MPa以下であることが好ましく、300MPa以下であることがより好ましい。
(Description of inner layer)
The
(インクの供給の説明)
このようなインクカートリッジ13から記録装置にインクを供給する際には、まず記録装置に設けられたインク受け管22をインクカートリッジ13の挿入部4に挿入し、ジョイント部材1内を減圧させる(図2(a))。この減圧によって、エア逆流抑制弁7が開放され、筐体9内のインクがインク流路部材8を介してジョイント部材1内へ移動する(図2(b))。その後、インク受け管22の穴(不図示)までインクが上昇した後(図2(c))、ジョイント部材1からインク受け管22を介して記録装置にインクが供給される。
(Explanation of ink supply)
When supplying ink from such an
(インクカートリッジの製造方法)
次に、インクカートリッジの製造方法について説明する。インクカートリッジは、インジェクションブロー成形により内層と外層が一体となった筐体を作製した後に、内層を外層から剥離させる剥離工程を経て、最後に、筐体の内層フランジとジョイント部材を溶着し製造する。以下、各工程について順を追って説明していく。
(Ink cartridge manufacturing method)
Next, an ink cartridge manufacturing method will be described. The ink cartridge is manufactured by manufacturing a casing in which the inner layer and the outer layer are integrated by injection blow molding, followed by a peeling step for peeling the inner layer from the outer layer, and finally welding the inner layer flange and the joint member of the casing. . Hereinafter, each process will be described in order.
(プリフォームついて)
筐体9は、インジェクション成形により製造したプリフォーム15をブロー成形することにより製造する。したがって、まず、プリフォームについて図3を参照しながら説明する。図3は、筐体9の成形に用いる積層プリフォーム15を示す図である。図3(a)及び図3(b)は、積層プリフォーム15をそれぞれ別の角度から見た斜視図であり、図3(c)は、図3(a)のA−A´における積層プリフォーム15の断面図である。プリフォームはインジェクション成形により製造される。積層プリフォーム15とは、後述するブロー成形により内層11となる内層プリフォーム16と、外層10となる外層プリフォーム17とが重ねられた、2層のプリフォームのことである。内層プリフォーム16と外層プリフォーム17を一括してインジェクション成形しても、別々に成形しても構わないが、一括してインジェクション成形する方が好ましい。これは、外層フランジ18と内層フランジ20の密着性を高くし、ブロー成形後の内層11の後収縮による変形を抑制することができるためである。
(Preform)
The
図3(c)に示すように、積層プリフォーム15は、非ブロー部24aとブロー部25aを有する。非ブロー部24aとは、ブロー成形の前後で形状が実質的に変わらない部分である。ブロー部25aはブロー成形時にボトル形状に成形され、ブロー成形前後で形状が変わる部分である。したがって、積層プリフォーム15の非ブロー部24aは、実質的に形状の変化がないまま筐体に成形され、プリフォーム15のブロー部25aは、形状が変化して筐体に成形される。
As shown in FIG. 3C, the
(ブロー成形の説明)
インジェクション成形により積層プリフォーム15を製造した後、積層プリフォーム15をブローキャリア(不図示)にセットする。そして、積層プリフォーム15のブロー部25aを加熱ヒーターで加熱し、内層プリフォーム16と外層プリフォーム17のブロー部の双方をガラス転移温度以上まで加熱する。その後、積層プリフォーム15を金型(不図示)内に挿入し、延伸ロッド(不図示)を用いて積層プリフォーム15の内側を延伸方向26(以下、単に延伸方向と称す)に延伸(伸長)させる。そして延伸させながら、積層プリフォーム15の内側に30気圧程度のエアを導入して、所望の筐体の形状に成形する。
(Explanation of blow molding)
After producing the
具体的には、インジェクションブロー成形機(FRB−1、フロンティア社製)にて、インジェクションブロー成形を行った。インジェクションブロー成形においては、まず積層プリフォームを回転させながら、ハロゲンヒーターを用いて積層プリフォームの外側から加熱を行った。具体的には、外層プリフォームの表面から20mmの位置に6個のヒーターを15mmピッチで配列させ、50秒間の加熱を行った。ヒーターの出力値を調整して、加熱工程後の外層温度が70℃以上160℃以下になるようにした。成形温度の確認は、非接触式温度センサーを用いて、積層プリフォームの加熱直後の温度(すなわち、ブロー直前の外層温度)を測定することにより行った。加熱後の積層プリフォームを金型に挿入した後、金型を閉じて延伸ロッドを積層プリフォームの内側に入れ、延伸方向に伸長させた。同時に30気圧のエアを導入して、全体をボトル形状に成形した。このようにして、インクカートリッジの筐体を成形した。
Specifically, injection blow molding was performed with an injection blow molding machine (FRB-1, manufactured by Frontier Corporation). In the injection blow molding, first, the laminated preform was heated from the outside of the laminated preform using a halogen heater while rotating. Specifically, six heaters were arranged at a pitch of 15 mm at a
なお、内層と外層を別々にインジェクションブロー成形により作製し、後で内層と外層を重ねることもできる。しかしながら、内層と外層を一括してインジェクションブロー成形により作製した方が工程数を削減でき、かつ、容積効率の高いインクカートリッジを作製することができる。 In addition, an inner layer and an outer layer can be separately produced by injection blow molding, and the inner layer and the outer layer can be overlapped later. However, if the inner layer and the outer layer are manufactured together by injection blow molding, the number of steps can be reduced and an ink cartridge with high volumetric efficiency can be manufactured.
(筐体の大きさについて)
筐体9の高さは、積層プリフォーム15から延伸可能であるサイズという観点から、40mm以上350mm以下とすることが好ましい。ここで高さとは、プリフォームの延伸方向の長さである。同様の観点から、筐体のブロー部の幅(最大外径)は、10mm以上130mm以下とすることが好ましい。ここで幅とは、プリフォームの延伸方向に直交する方向の長さである。
(About the size of the housing)
The height of the
筐体9のブロー部の厚み(肉厚)は、積層プリフォーム及びブロー成形後の容器のサイズから決めることができる。具体的には、外層10及び内層11の厚みは、それぞれ0.05mm以上3.00mm以下とすることが好ましい。さらに外層10と内層11とを一括してインジェクションブロー成形により作製する場合、外層10の厚みは強度の観点から0.30mm以上2.00mm以下とすることがより好ましい。内層11の厚みに関しては、柔軟性の観点から0.05mm以上0.20mm以下とすることがより好ましい。
The thickness (wall thickness) of the blow part of the
(内層の剥離方法について)
上述したインジェクションブロー成形により筐体9を作製した後、筐体9の内層11を外層10から剥離させる。以下、図面を参照しながら内層の剥離について説明する。なお、以下の圧力の値はすべてゲージ圧表記である。
(About the inner layer peeling method)
After producing the
(比較例に係る内層の剥離方法)
本発明に係る内層11の剥離方法を説明する前に、その比較として、図4を参照しながら比較例を説明する。まず、上述したインジェクションブロー成形により製造した筐体9を治具34、35に装着する。具体的には図4(a)に示すように、筐体9の内層開口部21および大気連通口12に治具34、35をそれぞれ装着する。治具34、35にはエアを供給するためのエア供給口36、37がそれぞれ形成されている。このとき、治具34、35のエア供給口36、37はそれぞれ大気開放させておく。すなわち、この時点では、内層内部の圧力は大気圧(0MPa)である。次に、治具35と連通している空気圧源(図7)を用いて大気連通口12から内層11と外層10の間の領域(以下、領域Aと称す)にエアを注入し(図4(b)矢印38)、領域Aの圧力を約0.1MPaとする。領域Aの圧力を約0.1MPaにするための目安は、エアコンプレッサーの設定圧力を約0.1MPaとした状態で約2秒間、エアを注入することである。すると、内層11内部と領域Aには圧力差(約0.1MPa)が生じる。この圧力差により内層11は内層内部に向かって押圧されるため内層11は外層10から剥離する。内層11が剥離している最中も内層内部と領域Aには常に約0.1MPaの圧力差が生じているため、内層の剥離は内層開口部21に向かって進行する。最終的には、図4(b)に示すように内層は潰れ、その結果、内層同士の貼り付きが生じると共に内層の形状が著しく損なわれる。内層が外層から完全に剥離した後、大気連通口12からのエアの注入を停止する。
(Inner layer peeling method according to comparative example)
Before explaining the peeling method of the
次に、変形した内層11を外層10にならう形状に復元させるため、約0.1MPaのエアを約2秒間、エア供給口36を介して内層開口部21から内層内部に注入する(図4(c)矢印40)。これにより、内層11は内側から外側に向かって押圧されることとなり内層11の変形は部分的には元に戻る。しかしながら、内層11の復元率は低い。なぜならば、内層11の形状が著しく損なわれたことにより内層11には無数の折り筋が強く付けられ、この折り筋に抗って内層11を元の形状に戻すほどの力がエアの注入にはないからである。したがって、比較例に示すように内層11の剥離工程において内層が過度に変形した場合、内層11を外層10の形状にならう形状まで十分に復元することができない。
Next, in order to restore the deformed
(第1の実施形態)
次に、本発明に係る内層11の剥離方法について、図5〜7を参照しながら説明する。図5は内層の剥離に用いる装置を示す概略図、図6は本実施形態に係る内層の剥離方法を示した概略図、図7はその工程フローを示した図である。本実施形態では図5に示すように、空気圧源41からのエアを、バルブ43を介して2方向に分岐させ、そのそれぞれのエアの圧力を、減圧弁42を用いて所定の圧力まで減圧した後に筐体9に供給できるようになっている。
(First embodiment)
Next, the peeling method of the
前述した比較例に係る剥離方法と同様に、まずインジェクションブロー成形により製造した筐体9を治具34、35に装着する。治具34、35はそれぞれバルブ43a、43b等を介して空気圧源41と接続されており、バルブ43a、43bの開閉によって、内層11内部及び領域Aを大気開放状態又は密閉状態とすることができる。すなわち、バルブを開ければ大気開放状態となり、バルブを閉めると密閉状態となる。したがって、治具34は内層11内部を密閉するための密閉手段、治具35は領域Aを密閉するための密閉手段となる。始めは、バルブ43a及び43bを開け、内層11内部と領域Aをそれぞれ大気開放する。したがって、この時点において、内層11内部と領域Aは共に大気圧(0MPa)である。次に、治具34に接続されているバルブ43bを閉め、内層11の内部を密閉状態とする(以下、密閉工程と称す)(図6(a))。なお、密閉工程における内層11の内部の密閉具合は、実質的に密閉になっていればよく、時間の経過とともに少しずつ内部の圧力が増減する程度であれば密閉状態となっているとする。
Similar to the above-described peeling method according to the comparative example, the
密閉工程の後、空気圧源41を用いて約0.1MPaのエアを、治具35のエア供給口37及び筐体9の大気連通口12を介して領域Aに注入する(以下、エア注入工程と称す)(図6(b))。すると、内層11内部と領域Aには圧力差(領域Aの方が内層内部よりも約0.1MPa大きい)が生じて内層11が内層内部に向かって押圧されるため、内層11が外層10から剥離する。この際、大気連通口12の近傍の内層から内層開口部21側に向かって剥離し始める。内層11が剥離し始めると、内層11内部の体積は剥離の進み具合に比例して減少し、内層11は凹む。しかしながら、内層11の内部は密閉空間であるため、内層11内部の体積の減少に伴い内層11内部の圧力は上昇する。内層11内部のこの圧力上昇は、エア注入工程によるエアの注入圧力と等しくなるまで続く。
After the sealing step, about 0.1 MPa of air is injected into the region A using the
内層11内部の圧力がエア注入工程によるエアの注入圧力とほぼ等しくなると、内層11内部と領域Aとの圧力差はほぼ無くなるため、内層11内部の体積の減少は実質的に収まり、それ以上内層11が大きく凹むことはない。気体は圧力がより低い領域に流れようとするため、その後、エアは外層10と内層11の間のわずかな隙間に流れる(図6(c))。これにより、内層11は外層10からほぼ全領域に渡って剥離する。この状態において、内層11内部と領域Aには圧力差がほぼ無いため、この剥離に際し、内層内部の体積はほとんど減少しない。すなわち、内層11を大きく凹ませることなく内層11を外層10から剥離させることができる。
When the pressure inside the
内層11が外層10からほぼ全領域に渡って剥離した後、大気連通口12からのエアの注入を停止して大気連通口12は大気開放させる(図6(d))(以下、開放工程と称す)。したがって、領域Aの圧力は大気圧(0MPa)となる。一方、内層11内部の圧力は、エア注入工程によるエアの注入圧力である約0.1MPaであるため、領域Aと内層11内部には再び圧力差(約0.1MPa)が生じ、内層11は内層内部から外側に向かって力を受ける。この圧力差による力により、内層11は部分的には元の形状に戻る。しかしながら、全領域に渡って内層11の形状を元の形状に戻すため、密閉手段である治具34に接続された空気圧源41を用いて大気圧よりも大きい圧力のエアを内層開口部21から内層11内部に注入する(図6(d))(以下、復元工程と称す)。これにより、内層11は全体的に元の形状に戻る(図6(e))。
After the
本実施形態ではエア注入工程におけるエアの注入圧力を約0.1MPaとしたが、これに限られることはなく、適宜変えてもよい。しかしながら、圧力差が小さすぎると内層の剥離に必要な圧力差が得られず、十分な剥離が行えない。一方、圧力差が大きすぎると、内層内部の圧力がエアの注入圧力とつり合うまでに要する内層内部の体積の減少量が増える。すなわち、内層が内部に向かって過度に凹んでしまう。内層の凹み量が大きすぎると、比較例で示したように、内層同士の貼り付きが生じやすくなると共に、内層の形状が損なわれる。そのため、復元工程を行っても内層の復元率は低くなってしまう。 In this embodiment, the air injection pressure in the air injection process is set to about 0.1 MPa, but the present invention is not limited to this and may be changed as appropriate. However, if the pressure difference is too small, a pressure difference necessary for peeling the inner layer cannot be obtained, and sufficient peeling cannot be performed. On the other hand, if the pressure difference is too large, the amount of decrease in the volume inside the inner layer required until the pressure inside the inner layer balances with the air injection pressure increases. That is, the inner layer is excessively recessed toward the inside. When the dent amount of the inner layer is too large, as shown in the comparative example, the inner layers tend to stick to each other and the shape of the inner layer is impaired. Therefore, even if a restoration process is performed, the restoration rate of the inner layer will be low.
図7は、本発明に係る内層の剥離方法の工程フローを示した図である。図に示すように、7つの工程を経ることにより内層を剥離・復元させている。上記の本発明に係る内層の剥離方法を実施すると、内層11の過度の変形を抑制しつつ、内層11を外層10から剥離させることができる。よって、内層11は、必要な液体量を収納することができる。なお、本実施形態はエアを注入したが、エアに限られず、ヘリウム等の各種気体でも同等の効果が得られる。また、シール部材等で内層開口部21が予め覆われていて内層内部が密閉されている筐体を用意し、その用意された筐体を用いて内層の剥離工程を始めてもよい。内層11を外層10から剥離した後、内層開口部21から筐体9の内部にインクを注入する。
FIG. 7 is a diagram showing a process flow of the inner layer peeling method according to the present invention. As shown in the figure, the inner layer is peeled and restored through seven steps. When the inner layer peeling method according to the present invention is performed, the
(溶着工程について)
前述した内層の剥離工程の後に筐体内部にインクを注入した後に、筐体9の内層フランジ20とジョイント部材1を溶着する。まず、筐体9が有するフランジ31について、図8を参照しながら説明する。図8は、図3(c)においてAで囲った点線の領域の拡大図である。筐体のフランジ31は、外層フランジ18及び内層フランジ20で構成されている。外層フランジ18は外層10に設けられており、内層フランジ20は内層11に設けられている。外層フランジ18及び内層フランジ20は、ともに外層10及び内層11の非ブロー部24aに設ける。
(About welding process)
After injecting ink into the housing after the inner layer peeling step, the
図8に示すように、外層フランジ18は内層フランジ20に対して接触領域48で接触している。前述したように、フランジはインジェクションブロー成形時にプリフォームを固定するために設けられることが多い。
As shown in FIG. 8, the
次に、内層フランジ20とジョイント部材1との溶着について、図9を参照しながら説明する。図9にジョイント部材1を示す。図9(a)のJ−J´におけるジョイント部材1の断面図を図9(b)に示す。ジョイント部材1は、溶着リブ47を有する。内層フランジ20にも溶着リブ19(図8)が形成されており、これらの溶着リブ同士を加熱した状態で接合することで、溶着が完了する。レーザー溶着等であれば内層フランジ20に溶着リブを設けなくても溶着可能であるが、溶着強度を均一にするには、溶着リブを設ける方が好ましい。
Next, welding of the
溶着方法は各種溶着方法が適用可能であるが、一例として赤外線溶着を用いた例を説明する。赤外線溶着はマスキング等を使うことで、溶着リブを選択的に加熱することができるため、熱板溶着と比較して周囲の温度上昇を低減することができる。特に、ここで説明しているようなインクカートリッジ13では、溶着リブの周囲にインク流路部材8などの機能部品が配置されているため、本溶着方法を用いることが好ましい。一方、赤外線溶着は、熱板溶着と異なり赤外線の吸収が必要となるため、短時間で溶着させるためには材料を黒着色することが好ましい。また、溶着リブ同士を正しい位置で溶着しないと溶着面積が減ってしまい、溶着部からインクの漏れが発生する可能性がある。
Although various welding methods can be applied as the welding method, an example using infrared welding will be described as an example. Infrared welding can selectively heat the welding ribs by using masking or the like, so that an increase in ambient temperature can be reduced as compared with hot plate welding. In particular, in the
(エア抜き工程について)
次に、筐体9内のエア抜き工程について、図10を参照しながら説明する。ジョイント部材1と筐体9を接合した後、筐体内のエアをジョイント部材1のエア抜き口14から抜く。エア抜き口14からジョイント部材1内を減圧すると、図10(a)に示すように、エア逆流抑制弁7が解放され、矢印33のような経路を通って筐体9内のエアが抜かれる。その際、筐体9内のエアの排出に伴ってインクの界面32が上昇する。エアを抜くことによりインクがインク流路部材の上方流路8aおよび下方流路8bに流入したら、エア抜き口14からのエアの排出を停止する。エア排出の停止に伴い、エア逆流抑制弁7が再び閉じてジョイント部材1と筐体9の間を閉鎖する(図10(b))。その後、フィルム30を用いてエア抜き口14をシールし(図10(c))、インクカートリッジの製造が完了する。
(About air bleeding process)
Next, the air bleeding process in the
(第2の実施形態)
内層の剥離方法に係る第2の実施形態について、図11を参照しながら説明する。なお、装置構成は前述の図7と同じであるため、ここでは装置構成の説明は省略する。図11は本実施形態に係る内層の剥離方法を示した概略図である。本実施形態の特徴部は、内層11内部の圧力を大気圧以上としてから内層11の内部を密閉し、大気連通口12からエアを領域Aに注入することである。これにより、内層11の剥離が終了した後に復元工程を設けることなく内層の形状を元に戻すことができる。以下、特徴部について説明し、第1の実施形態と同様の部分に関しては説明を省略する。
(Second Embodiment)
A second embodiment according to the inner layer peeling method will be described with reference to FIG. Since the apparatus configuration is the same as that of FIG. 7, the description of the apparatus configuration is omitted here. FIG. 11 is a schematic view showing an inner layer peeling method according to this embodiment. The characteristic part of this embodiment is that after the pressure inside the
まず、内層11内部の圧力が約0.1MPaとなるよう、空気圧源41から内層内部にエアを注入し(以下、加圧工程と称す)(図11(a))、その後バルブ43bを閉じて内層11の内部を密閉空間とする。この際、大気連通口12は大気開放している。次に、大気連通口12からエアを注入し(エア注入工程)、領域Aの圧力を約0.12MPaとする。すると、内層内部と領域Aには圧力差(約0.02MPa)が生じるため内層11が内層内部に向かって押圧され、内層11が外層10から剥離する(図11(b))。この際、第1の実施形態の場合と同様に、内層11が大きく凹むことなく内層11は外層10から剥離する。なぜならば、内層内部の圧力が増加し、大気連通口12からのエアの注入圧力(約0.12MPa)とほぼ等しくなるからである。内層11がほぼ全領域に渡って剥離したら、大気連通口12からのエアの注入を停止して領域Aを大気開放し、領域Aの圧力を大気圧(0MPa)とする。一方、内層11内部の圧力は約0.12MPaであるので、領域Aと内層内部には圧力差(約0.12MPa)が生じ、内層11は内部から外側に向かって力を受ける(図11(c))。この圧力差による力により、復元工程を別途設けなくても内層11は元の形状に戻る(図11(d))。しかしながら内層11の復元状態に応じて、適宜、内層11内部にエアを注入して復元工程を設けてもよい。
First, air is injected from the
第1の実施形態との主な違いは、エア注入工程の前に内層11内部の圧力を高めていることである。これにより、エア注入工程を停止した時点において、内層内部と領域Aとの圧力差が第1の実施形態よりも大きくなり、別途復元工程を設けなくても内層の形状は復元される。また、エア注入工程において、第1の実施形態よりも内層11内部と領域Aの圧力差が小さくなるため、内層11の剥離に伴う内層11の形状の変形が小さくなる。また、本実施形態における復元工程は、加圧工程で設定した圧力で行うことが好ましい。加圧工程と復元工程で空気圧源の設定圧力を変える必要がなくなり、工程数が少なくなるからである。
The main difference from the first embodiment is that the pressure inside the
具体的に本実施形態は、加圧工程によるエアの注入を開始してから約0.5秒後に、エア注入工程を開始する。空気圧源の設定圧力を約0.1MPaとし、加圧工程を約0.5秒間行えば内層内部の圧力は十分高くなる。エア注入工程により内層11の外表面における面積の9割以上が外層10から剥離したら、エア注入工程を停止し、大気連通口12を大気開放する。なお、内層11の面積の9割以上が外層10から剥離するのに要する時間は、本実施形態の圧力であると約2秒間である。復元工程を設ける場合には、本実施形態の圧力であると約1.5秒間、エアを注入すれば十分である。また、加圧工程によるエアの注入を行いながらエア注入工程を行っても同等の剥離の効果が得られる。この場合には、エア注入工程を行う前にバルブ43bを閉める必要がなくなり、工程数が少なくなる利点がある。
Specifically, in the present embodiment, the air injection process is started approximately 0.5 seconds after the start of air injection by the pressurization process. If the set pressure of the air pressure source is about 0.1 MPa and the pressurizing step is performed for about 0.5 seconds, the pressure inside the inner layer becomes sufficiently high. When 90% or more of the area on the outer surface of the
(第3の実施形態)
積層プリフォーム15をブロー成形した際に、外層10の大気連通口12の内部に内層11の一部が侵入する場合がある。そのため、上述した第1及び第2の実施形態において、エア注入工程の前に大気連通口12から針等を挿入して大気連通口近傍の内層を外部から加圧し、大気連通口近傍の内層11を外層10から剥離する工程(以下、予備剥離工程と称す)を設けてもよい。内層11の大気連通口12近傍の厚さは他の領域の内層よりも厚いため、大気連通口近傍の内層は外層から剥離しづらい場合がある。このため、予備剥離工程をエア注入工程の前に行うことにより、その後の内層の剥離を安定的に実施できるようになる。
(Third embodiment)
When the
また、予備剥離工程はエアの注入によるものであってもよい。その場合には、大気連通口12から圧力約0.5MPaのエアを約1秒間ブローする。これにより、針等を用いた場合と同様の効果を得られる。以上、内層と外層の2層を有するインクカートリッジについて説明したが、3つ以上の層を有する収納容器にも本発明は適用可能であり、剥離する層に関しては収納容器の用途等に応じて適宜選択が可能である。例えば、5つの層を有する収納容器に本発明を適用させた場合、最も内側から数えて2層目を3層目から剥離させてもよいし、4層目を5層目から剥離させてもよい。
Further, the preliminary peeling step may be performed by injecting air. In that case, air having a pressure of about 0.5 MPa is blown from the
9 筐体
10 外層
11 内層
12 大気連通口
21 内層開口部
9
Claims (16)
内層と外層が互いに密着しており、前記内層の内部が密閉されている筐体を用意する工程と、
前記用意された筐体の前記外層に設けられた大気連通口から前記内層と前記外層の間に前記内層の内部の圧力より高い圧力のエアを注入し、前記内層と前記外層とを剥離するエア注入工程と、を有することを特徴とする収納容器の製造方法。 The inner layer has an inner layer opening that stores the contents inside and supplies the contents to the outside, and has an inner surface shape substantially the same as the outer surface shape of the inner layer, and communicates the space between the inner layer and the outside. In the manufacturing method of a storage container having a housing including an outer layer having an air communication port for
A step of preparing a housing in which an inner layer and an outer layer are in close contact with each other, and the inside of the inner layer is sealed;
Air that injects air having a pressure higher than the pressure inside the inner layer between the inner layer and the outer layer from the air communication port provided in the outer layer of the prepared casing, and separates the inner layer and the outer layer. And a pouring step.
内層と外層が互いに密着しており、前記内層の内部が密閉されている筐体を用意する工程と、
前記用意された筐体の前記外層に設けられた大気連通口から前記内層と前記外層の間に前記内層の内部の圧力より高い圧力のエアを注入し、前記内層と前記外層とを剥離するエア注入工程と、を有することを特徴とする剥離方法。
The inner layer has an inner layer opening that stores the contents inside and supplies the contents to the outside, and has an inner surface shape substantially the same as the outer surface shape of the inner layer, and communicates the space between the inner layer and the outside. In an exfoliation method for exfoliating the inner layer of the casing including the outer layer having an air communication port for the outer layer,
A step of preparing a housing in which an inner layer and an outer layer are in close contact with each other, and the inside of the inner layer is sealed;
Air that injects air having a pressure higher than the pressure inside the inner layer between the inner layer and the outer layer from the air communication port provided in the outer layer of the prepared casing, and separates the inner layer and the outer layer. And an injecting step.
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