JP2019187926A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機は遊技領域PEが形成された遊技盤60を備えている。遊技領域PEに設けられた下側作動入球部62は、遊技球の流入口となる下作動口62aと、当該下作動口62aに流入した遊技球が通過する球通路801と、球通路801の途中位置に設けられた球検知センサ850とを有しており、球通路801を通過する遊技球や球検知センサ850を遊技機前方から視認不可となるように構成されている。球検知センサ850は主制御装置に接続されており、球検知センサ850により遊技球が検知された場合には主制御装置に検知信号が出力される。遊技機の前扉枠には遊技者により操作される操作ボタンが配設されており、球検知センサ850により遊技球が検知されたタイミングに合せて操作ボタンが操作されたことに基づいて、当該操作に対応した演出が実行される。【選択図】 図97

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2002−78904号公報
上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることのできる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技領域が形成されている遊技盤を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分に流入した遊技球が通過する球通路と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置を通過する遊技球を検知可能な球検知手段とを有し、少なくとも前記球検知手段は遊技機前方から視認不可となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段と、
前記操作手段が操作された場合に前記球検知手段による通過検知の待ち期間を設定する期間設定手段と、
前記待ち期間中に前記球検知手段により前記所定位置を通過する遊技球が検知された場合に、前記操作手段の操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段と
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 (a)遊技盤の構成を示す正面図、(b)主表示ユニットの正面図である。 上側可変入賞装置の正面図である。 入球ユニットの正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための概略図である。 第1作動口用の当否テーブルを示す概略図である。 第2作動口用の当否テーブルを示す概略図である。 (a)第1作動口用の振分テーブルを示す概略図、(b)第2作動口用の振分テーブルを示す概略図である。 主制御装置のMPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 第1作動口用制御処理を示すフローチャートである。 第1作動口用変動開始処理を示すフローチャートである。 第2作動口用制御処理を示すフローチャートである。 第2作動口用変動開始処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 第1開閉処理を示すフローチャートである。 第2開閉処理を示すフローチャートである。 開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。 電役サポート用処理を示すフローチャートである。 電役開閉処理を示すフローチャートである。 変動表示時間テーブル切替処理を示すフローチャートである。 第1作動口用の変動表示時間設定処理を示すフローチャートである。 第2作動口用の変動表示時間設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態毎の変動表示時間及び確定表示時間の違いを示す概略図である。 各遊技状態の関係を示すブロック図である。 (a)第4通常遊技状態における第2作動口用の変動表示時間テーブルを示す概略図、(b)第4通常遊技状態における第1作動口用の変動表示時間テーブルを示す概略図である。 (a)大当たり結果の種類と第4通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルの組合せとの関係を示す概略図、(b)残り時間の表示を示す概略図である。 第4通常遊技状態における遊技の流れを示すタイミングチャートである。 遊技進行に伴う持ち球の増減を示すタイミングチャートである。 第2の実施の形態における遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技球の振分構造を示す概略図である。 第1入球部用の当否テーブルを示す概略図である。 第2入球部用の当否テーブルを示す概略図である。 (a)第1入球部用の振分テーブルを示す概略図、(b)第2入球部用の振分テーブルを示す概略図である。 (a)低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとを対比した概略図、(b)振分結果と各種モードとの関係を示す概略図である。 表示画面における表示内容を示す概略図である。 第1入球部用制御処理を示すフローチャートである。 第2入球部用制御処理を示すフローチャートである。 開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。 変動表示モード毎の変動表示時間及び確定表示時間の違いを示す概略図である。 各遊技状態の関係を示すブロック図である。 遊技の流れを示すタイミングチャートである。 第3の実施の形態における当否テーブルを示す概略図である。 第4の実施の形態における表示の流れを示す概略図である。 (a),(b)第5の実施の形態における振分テーブルを示す概略図、(c)振分結果と各種モードとの関係を示す概略図である。 第6の実施の形態における遊技盤の構成を示す正面図である。 報知・演出制御装置及び表示制御装置に係る電気的構成を示すブロック図である。 設定値と有利度合いとの関係を示す概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 開閉実行モードにおける演出の流れを示す概略図である。 (a)報知・演出制御装置のMPUにて実行される第1特別遊技状態用制御処理を示すフローチャート、(b)オープニングパート用処理を示すフローチャートである。 (a)設定示唆用抽選テーブルを示す概略図、(b)設定値とエンディング画像との関係を示す概略図である。 メインパート用処理を示すフローチャートである。 ラウンド用処理を示すフローチャートである。 インターバル用処理を示すフローチャートである。 (a)ラウンド中の表示を示す概略図、(b)インターバル中の表示を示す概略図である。 (a)バトルパートにおける表示を示す概略図、(b)エンディングパートにおける表示を示す概略図である。 第7の実施の形態における表示を示す概略図である。 変形例を示す概略図である。 第8の実施の形態における各種カウンタ等を示す概略図である。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 情報取得処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 データ設定処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置及び表示制御装置に係る電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 報知・演出制御装置のMPUによる変動表示制御処理を示すフローチャートである。 変動用開始処理を示すフローチャートである。 (a)変動表示態様の種類を示す概略図、(b)各変動表示態様の概要を示す概略図である。 (a)表示制御装置のMPUによる保留表示制御用コマンド対応処理を示すフローチャート、(b)保留表示の様子を示す概略図である。 主制御装置のMPUによる保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによる保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置のMPUによる保留予告演出用設定処理を示すフローチャートである。 (a)保留アイコンの種類を示す概略図、(b)予告演出の概要を示す概略図である。 (a)第1種予告演出の概要を示す概略図、(b)第2種予告演出の概要を示す概略図である。 (c)特殊変化の概要を示す概略図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される操作対応リーチ表示用制御処理を示すフローチャートである。 (a)第8の実施の形態における遊技盤の部分拡大図、(b)A−A線部分断面図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される特殊操作判定用処理を示すフローチャートである。 (a)通路構造を示す概略図、(b)特殊操作の受付時間を示す概略図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される操作対応保留変化用制御処理を示すフローチャートである。 特殊操作に基づいた保留アイコンの表示の様子を示す概略図である。 特殊操作に基づいた保留アイコンの表示の様子を示す概略図である。 (a)遊技球の動きを示す概略図、(b)第9の実施の形態における特殊操作と入賞との対応関係の変形例を示す概略図である。 第10の実施の形態における通路構造を示す概略図である。 第11の実施の形態における遊技盤の部分断面図である。 入賞タイミングと保留アイコンの追加表示タイミングとの関係を示す概略図である。 特殊操作判定用処理を示すフローチャートである。 (a)通路構造を示す概略図、(b)入賞待ち時間を示す概略図である。 第12の実施の形態における操作ボタンの動きを示す概略図である。 特殊操作判定用処理を示すフローチャートである。 入賞間のインターバル時間と特殊操作の判定との関係を示す概略図である。 保留表示追加処理を示すフローチャートである。 入賞タイミングと保留アイコンの追加タイミングとの関係を示す概略図である。 第13の実施の形態における遊技盤の部分断面図である。 (a)主制御装置のMPUにて実行される入賞判定処理を示すフローチャート、(b)入賞検知の様子を示す概略図である。 特殊操作判定用処理を示すフローチャートである。 HIレベル検知回数と基準範囲との関係を示す概略図である。 第1基準範囲〜第3基準範囲の関係を示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図2及び図3参照)。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている(図3参照)。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
図1に示すように、ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部(以下、ランプ部26という)が設けられている。ランプ部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、ランプ部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
上側膨出部31において上皿33よりも手前側とのなる位置には、遊技者によって手動操作される演出用の操作ボタン42が配設されている。操作ボタン35は押圧操作の対象となる操作面が上向きとなるように配設されたボタン部材と、当該ボタン部材を上下(待機位置〜最大押圧位置)に変位可能に保持するホルダと、ボタン部材を待機位置へ付勢する付勢部材とを有してなり、遊技者によって押圧操作が行われることでボタン部材が付勢部材の付勢力に抗して待機位置から最大押圧位置へ変位する。ボタン部材は、操作終了に伴って遊技者の手が離れた場合に付勢部材の付勢力により待機位置へ復帰することとなる。操作ボタン35は、後述する図柄表示装置の表示画面等にて所定の演出を行わせること等を目的として遊技の進行の過程で遊技者が所定の指示を行うための操作装置を構成している。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれることとなる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具49が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具49は内枠13に対する施錠機構を構成する。
(内枠13)
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース50を主体に構成されている。樹脂ベース50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース50は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース50が幕板の上に載ることとなる。
樹脂ベース50の前面における回動基端側には、その上端部及び下端部に支持金具51,52が取り付けられている。支持金具51,52には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース50の前面における回動先端側には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具49を挿入するための挿入孔がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、図3に示すように、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置55が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具49が挿入孔を介して施錠装置55(詳しくは前扉用鉤受け部材)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置55は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材57を有している。これら内枠用鉤部材57が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース50の右下隅部には、施錠装置55の解錠操作を行うためのシリンダ錠58が設置されている。シリンダ錠58は施錠装置55に一体化されており、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置55が構成されている。
樹脂ベース50の中央部には略楕円形状の窓孔54が形成され、樹脂ベース50に装着された遊技盤60によって同窓孔54が後方から塞がれている。遊技盤60は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔54を通じて樹脂ベース50の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤60の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。なお、遊技盤60は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤60(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤60の正面図である。
(遊技盤60)
遊技盤60には、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65、スルーゲート66、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65等の入球部への入球が発生すると、それが検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
具体的には、一般入賞口61への入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1作動入球部62への入球が発生した場合には4個の遊技球の払い出しが実行され、第2作動入球部63への入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、上側可変入賞装置64への入球が発生した場合には14個の遊技球の払い出しが実行され、下側可変入賞装置65への入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行される。
遊技盤60の最下部にはアウト口68が設けられており、各種入球部に入らなかった遊技球はアウト口68を通って遊技領域PEから排出される。ここで、入球とは、所定の開口部位を遊技球が通過することを意味し、同開口部位を通過した後に遊技球が遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部位を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。以下の説明では、アウト口68への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65、スルーゲート66への入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技盤60には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の遊技釘69が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら遊技釘69や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口61等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット67は遊技盤60の中央に配されており、同可変表示ユニット67の周辺に上記作動入球部62,63等が配設されている。第1作動入球部62は、可変表示ユニット67の下方に配設された第1作動入球部62L(下作動口62aL)と、可変表示ユニット67の右方に配設された右側作動入球部62R(右作動口62aR)とに大別される。以下の説明において下作動口62aL及び右作動口62aRを特に区別しない場合には、それら下作動口62aL及び右作動口62aRを「第1作動口62a」と称する。
第2作動入球部63には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物71が併設されている。電動役物71は、シャッタと当該シャッタを駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、シャッタの位置が駆動部によって変更されることにより、第2作動入球部63(第2作動口63a)への入球が可能となる開状態(受入状態)と、同入球が不可となる閉状態(非受入状態)とに切替可能となっている。なお、第2作動入球部63に付属の電動役物71を、第2作動口63aへの入球が容易な状態とそれよりも入球が困難な状態とに切替可能としてもよい。
遊技領域PE(詳しくは後述する右ルート)において第2作動入球部63よりも上流側、詳しくは可変表示ユニット67の側方(右方)となる位置には上記スルーゲート66が配設されている。スルーゲート66は、上下方向に遊技球が通過可能となっており、スルーゲート66に入賞した遊技球は遊技領域PEから排出されることなく、遊技領域PEにおける下流側に流下するようになっている。遊技球のスルーゲート66の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物71が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
右ルートには第1作動入球部62の1つである右側作動入球部62Rが配設されており、この右側作動入球部62Rと第2作動入球部63の間となる位置には上記上側可変入賞装置64が配設されている。上側可変入賞装置64には、複数の遊技球が同時に入球可能な上大入賞口が形成され、当該上大入賞口を開閉する開閉手段としての開閉機構が設けられている。当該開閉機構は、大入賞口用の開閉部材としてのシャッタを有してなる。シャッタは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態又は受入状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同シャッタは可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においてはシャッタが閉状態のまま維持され、上記内部抽選において開閉実行モード(特別遊技状態又は開閉実行状態)への移行結果となった場合に開状態に切り替えられるようになっている。
右ルートにて第2作動入球部63の下流側となる位置には、上記下側可変入賞装置65が配設されている。下側可変入賞装置65には、複数の遊技球が同時に入球可能な下大入賞口が形成され、当該下大入賞口を開閉する開閉手段としての開閉機構が設けられている。当該開閉機構は、大入賞口用の開閉部材としてのシャッタを有してなる。シャッタは、遊技球の入球が可能となる開状態(受入状態)と、同入球が不可となる閉状態(非受入状態)とに切替可能となっている。また、同シャッタは可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においてはシャッタが閉状態のまま維持され、上記内部抽選において開閉実行モード(特別遊技状態又は開閉実行状態)への移行結果となった場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、作動入球部62,63への入球に基づく抽選にて後述する大当たり又は特別当たりとなった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける下側可変入賞装置65の開放態様としては、例えば所定期間(本実施の形態においては30sec又は0.8sec)の経過又は所定個数(本実施の形態においては9個)の入賞を1ラウンドとして、所定数のラウンド(本実施の形態においては1,2,6,8,16ラウンド)を上限としてシャッタが開放されるように設定されている。
次に、可変表示ユニット67について説明する。可変表示ユニット67は、作動入球部62,63への入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置75を有している。
図柄表示装置75は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示画面75aにおける表示内容が制御される。図柄表示装置75の表示画面75aには、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が縦方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりや特別当たりとなった場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モードに移行することとなる。なお、図柄表示装置75については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
また、可変表示ユニット67には、図柄表示装置75を囲むようにしてセンターフレーム76が配設されている。センターフレーム76は、遊技盤60に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤60の前面から起立した状態となることで当該センターフレーム76と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置75に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット67(詳しくはセンターフレーム76)を右側から迂回する上記右ルートと、左側から迂回する左ルートに大別されている。
なお、上述した右側作動入球部62R、第2作動入球部63,可変入賞装置64,65、スルーゲート66については右ルートに配置されており、左ルートを流下する遊技球についてはそれら右側作動入球部62R、第2作動入球部63,可変入賞装置64,65、スルーゲート66への入賞が回避される。一方、第1作動入球部62の1つである下側作動入球部62Lについては、左ルートに配置されており、右ルートを流下する遊技球は下側作動入球部62Lへの入賞が回避される。遊技者は、遊技状況に応じて遊技球の発射先(遊技球の流下経路)を右ルート/左ルートから選択することにより、遊技を有利に進めることが可能となる。
遊技領域PEの外側に配設された誘導レール100用の保護部材には主表示ユニット81が配設されている。主表示ユニット81の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、その対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット81については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部Dは、第1作動入球部62(第1作動口62a)への入賞に基づいた抽選結果を表示する第1作動口用表示部D1と、第2作動入球部63(第2作動口63a)への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する第2作動口用表示部D2とを有してなる。
第1作動口用表示部D1では、第1作動入球部62(第1作動口62a)への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、第1作動入球部62への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。第1作動入球部62への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1作動口用表示部D1にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
第2作動口用表示部D2では、第2作動入球部63への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、第2作動入球部63(第2作動口63a)への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。第2作動入球部63への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、第2作動口用表示部D2にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードに移行される。
ここで、いずれかの作動入球部62,63への入賞に基づいて、対応する作動口用表示部D1,D2にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動入球部62,63への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
主表示ユニット81の主表示部Dには第1作動口用保留数表示部S1及び第2作動口用保留数表示部S2が設けられている。第1作動口用保留数表示部S1は、第1作動口62aに対応しており遊技球が第1作動口62aに入賞した回数は最大4回まで保留され第1作動口用保留数表示部S1を構成する発光体(LED)の点灯/消灯によってその保留数が表示されるようになっている。第2作動口用保留数表示部S2は、第2作動口63aに対応しており、遊技球が第2作動口63aに入賞した回数は最大4回まで保留され第2作動口用保留数表示部S2を構成する発光体(LED)の点灯/消灯によってその保留数が表示されるようになっている。
主表示ユニット81の主表示部には上記各種表示部以外に、スルーゲート66への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート66への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート66への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート66への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、第2作動入球部63に付属の上記電動役物71が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート66を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット81の主表示部Dにはその保留個数を表示するスルーゲート用保留数表示部SSが設けられている。
再び図2を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース50において遊技盤60の搭載領域の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ向けて遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース50に固定されることで樹脂ベース50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤60側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤60側、詳しくは遊技盤60に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することにより、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の左側となる領域や同遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域への遊技球の打ち分けが可能となっている。
なお、遊技盤60において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100(図4参照)及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤60の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路46が配設されている。ファール球通路46は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路46内に入ることとなる。ファール球通路46は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路46に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路と本体側下皿通路とを有している。それら本体側上皿通路及び本体側下皿通路の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット45の受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路又は本体側下皿通路に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図3に基づき内枠13(樹脂ベース50及び遊技盤60)の背面構成について説明する。
樹脂ベース50の背面における回動基端側には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース50の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース50に対して遊技盤60が取り付けられている。ここで、遊技盤60の背面の構成を説明する。
遊技盤60の中央に配置される可変表示ユニット67には、当該可変表示ユニット67を背後から覆うようにして表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。そして、表示制御装置の後方には当該表示制御装置に重なるようにして報知・演出制御装置ユニット142が搭載されている。報知・演出制御装置ユニット142は、報知・演出制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に報知・演出制御装置143が装着されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤60の背面には、図3に示すように、可変表示ユニット67の下方に集合板150が設けられている。集合板150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入球を検知する検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する回収通路が設けられている。これら回収通路は、それら入球部から遊技盤60の背面に沿って下っており、遊技球の落下経路を規定している。各回収通路は、同遊技盤60の下端付近にて合流しており、一般入賞口61等の入球部を通過した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤60の下部に集合することとなる。各回収通路の出口部分は、下方に開放されており、その先側(詳しくは遊技盤60の下方)には後述する排出通路が設けられている。回収通路により遊技盤60の下方に集合した遊技球は、排出通路へと導出される。なお、アウト口68も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口68を介して排出通路へ導出される。
検知機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する検知センサが設けられている。これら各種検知センサは、上記一般入賞口61等の入球部に連なる各回収通路の途中位置に配置されており、同回収通路にて遊技球の落下経路が規定された状態にて遊技球の通過を検知する。より詳しくは、各検知センサは、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口61等の入球口への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各種検知センサは、遊技盤60の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置)に電気的に接続されており、それら検知センサにおける検知信号が同主制御装置に対して出力される構成となっている。以下、主制御装置ユニット160及びそれに付随する構成について説明する。
主制御装置ユニット160は、集合板150を後側から覆うようにして遊技盤60に搭載されており、合成樹脂製の取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部は、基板ボックス163の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封印部のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
(裏パックユニット15)
次に、図2及び図3に基づき裏パックユニット15について説明する。
図2に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図3に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット67を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピンが設けられており、掛止ピンを内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具が設けられており、当該締結具を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置222が設けられている。払出装置222より払い出された遊技球は、当該払出装置222の下流側に設けられた払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部に供給される。
遊技球分配部は、払出装置222より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
図3に示すように、ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台を有し、同取付台に払出制御装置181と電源・発射制御装置191とが搭載されている。これら払出制御装置181と電源・発射制御装置191とは、払出制御装置181がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置181においては基板ボックス内に払出装置222を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチが基板ボックス外に突出している。例えば、払出装置222における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置191は、基板ボックス内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置191にはRAM消去スイッチが設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチを押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
ここで、図5〜図6を参照して、右ルートに配設された第2作動入球部63、可変入賞装置64,65について補足説明する。図5は上側可変入賞装置64の正面図、図6は入球ユニットの正面図である。
(上側可変入賞装置64)
図5に示すように、上側可変入賞装置64は、内部に遊技球が通過する球通路312が形成されたハウジング310を有してなり、このハウジング310が遊技盤60の前面から遊技機前方へ膨出するようにして当該遊技盤60に取り付けられている。ハウジング310は透明な合成樹脂製となっており、ハウジング310の外郭部分を通じて球通路312を流下する遊技球等が視認可能となっている。
ハウジング310にて遊技盤60の前面側へ膨出している部分には、球通路312の入口部分を構成する上大入賞口311が形成されている。上大入賞口311は右ルートにおける中流部分(上下に延びている部分)に対して遊技機側方(右方)から対峙しており、当該上大入賞口311を当該右ルートにおける遊技球の流下領域側(右方)から覆うようにしてシャッタ315が配設されている。
シャッタ315は遊技盤60の前面と平行に回動可能となるように軸支されており、その軸支箇所を中心とした回動によって上大入賞口311への遊技球の流入を阻止する閉位置と上大入賞口311への遊技球の流入を許容する開位置とに変位する構成となっている。
シャッタ315用の駆動部(詳しくはソレノイド)は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。シャッタ315は主制御装置162から駆動信号が出力されていない状態(非励磁状態)では、閉位置に待機するように構成されている。
シャッタ315が開位置へ配置された状態(開状態)では、右ルートの中流部分における流下領域(流路)のおよそ半分が当該シャッタ315によって寸断され、当該右ルートを流下する遊技球のほとんどが上大入賞口311を通じて上側可変入賞装置64(球通路312)へ流入する構成となっている。
球通路312はその途中位置にて第1分岐通路313及び第2分岐通路314に分岐している。この分岐部分には遊技球の流下先を第1分岐通路313及び第2分岐通路314に切替可能な流路切替部材316が配設されている。流路切替部材316用の駆動部(詳しくはソレノイド)は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。流路切替部材316は、主制御装置162から駆動信号が出力されていない状態(非励磁状態)では、球通路312へ突出する突出位置にて待機するように構成されている。
流路切替部材316が突出位置に配置されている状態では、当該流路切替部材316によって第2分岐通路314の入口部分が塞がれている。この状態では、分岐部分に到達した遊技球の第2分岐通路314への流入が回避され、それら遊技球は第1分岐通路313へ流入することとなる。
主制御装置162から流路切替部材316用の駆動部駆動信号が出力されると、流路切替部材316が球通路312への突出が回避された退避位置へ移動し、第2分岐通路314の入口部分が開放される。これにより、遊技球の流入先が変更される。この状態では、分岐部分に到達した遊技球の第1分岐通路313への流入が回避され、それら遊技球は第2分岐通路314へ流入することとなる。
ここで、流路切替部材316の動きは、大当たり結果の種類によって予め規定されている。具体的には、後述する通常大当たり結果となった場合には、シャッタ315の閉位置から開位置への移動に伴って流路切替部材316が退避位置へ移動し、当該流路切替部材316はその直後に突出位置へ復帰するように規定されている。具体的には、流路切替部材316の突出位置への復帰に要する時間は、上大入賞口311に流入した遊技球が分岐部分に到達するまでに要する所要時間よりも短くなっている。このため、通常大当たり結果となった場合には第2分岐通路314への流入が実質的に回避されることとなる。
これに対して、後述する確変大当たり結果となった場合には、シャッタ315の閉位置から開位置への移動に伴って流路切替部材316が退避位置へ移動するものの、その後はシャッタ315が閉位置に復帰するまで突出位置に待機するように規定されている。このため、確変大当たり結果となった場合には上大入賞口311へ流入した遊技球のほとんどは第2分岐通路314へ流入することとなる。
球通路312にて分岐部分よりも上流側となる部分には上流側検知センサ317が配設されており、分岐部分よりも下流側となる部分、具体的には第1分岐通路313及び第2分岐通路314には下流側検知センサ318,319が配設されている。上流側検知センサ317及び下流側検知センサ318,319は主制御装置162に接続されており、主制御装置162では上流側検知センサ317からの検知情報(検知信号)に基づいて上側可変入賞装置64への入賞の有無を特定し、入賞が発生した場合には所定数の遊技球の払い出しを行う。また、上流側検知センサ317及び下流側検知センサ318,319からの検知情報(検知信号)に基づいて遊技球の残存状況を監視している。
本実施の形態に示す主制御装置162においては、第1分岐通路313に付属の下流側検知センサ318からの検知情報(検知信号)に基づき開閉実行モード中に第2分岐通路314への入球が発生したことを特定した場合には、開閉実行モード終了後に抽選モードが低確率モードから高確率モードへ切り替わる。詳細については後述するが、高確率モードにおいては低確率モードと比べて大当たり結果となる確率が高くなり、遊技者は遊技を有利に進めることが可能となる。以下、説明の便宜上、第2分岐通路314を「有利入球部314」と称する。
右ルートへ発射された遊技球のうち上側可変入賞装置64を素通りした遊技球のほとんどは、当該右ルートにて上側可変入賞装置64の下流側に配設された入球ユニット70へ向かうこととなる。入球ユニット70は上述した第2作動入球部63と下側可変入賞装置65とが一体化されてなる。以下、図6を参照して、入球ユニット70について説明する。
(入球ユニット70)
入球ユニット70は、右ルートの一部(詳しくは下流領域)を構成する球通路321が形成されたハウジング320有してなり、当該ハウジング320が遊技盤60の前面よりも前方へ膨出した状態で当該遊技盤60に固定されている。球通路321は、遊技領域PEの外側(右側)から中央側(左側)へ延びている。ハウジング320の上記膨出部分の右上部には入球ユニット70(球通路321)の入口部分321aが上向きとなるように形成され、左下部には入球ユニット70(球通路321)の出口部分321bが左向きとなるように形成されている。
出口部分321bは第1作動入球部62の直下に位置しており、出口部分321bから流出した遊技球は下側作動入球部62Lの下方へ案内される。これにより、球通路321を通過した遊技球の下側作動入球部62Lへの入球が回避されている。
なお、ハウジング320は透明な合成樹脂製となっており、当該ハウジング320の内部(例えば球通路321を流下する遊技球等)を遊技機前方から視認可能となるように構成されている。因みに、第2作動入球部63及び下側可変入賞装置65の一体感を強調する上では、ハウジング320を不透明とし、内部構造を視認困難又は不可となるように構成してもよい。
球通路321は、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように通路幅や通路高さ等が規定されており、通路方向における途中位置に段差が生じるようにクランク状に形成されている。具体的には、球通路321には、当該球通路321の上流部分を構成し遊技機中央側へ下り傾斜となる横長の上流側通路部322と、球通路321の下流部分を構成し遊技機中央側へ下り傾斜となる横長の下流側通路部324とが前者が上側且つ後者が下側となるように高低差が生じるようにして上下左右にずらして設けられており、それら上流側通路部322及び下流側通路部324が縦方向に延びる中間通路部323(「連絡通路部」に相当)によって連結されてなる。
上流側通路部322には上記第2作動入球部63が併設されている。具体的には、第2作動入球部63の第2作動口63aは上方に開放されており、当該第2作動口63aの上方を横切るようにして上流側通路部322が形成されている。第2作動入球部63に付属の電動役物71については、前後(遊技盤60の厚さ方向)にスライド移動可能なシャッタ331と、当該シャッタ331用の電動役物駆動部332(ソレノイド)とを有してなる。電動役物駆動部332は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。主制御装置162から駆動信号が出力されていない非駆動状態(非励磁状態)においては、シャッタ331が第2作動口63aを上方から覆う閉位置に配置され、駆動信号が出力されて電動役物駆動部332が駆動状態(励磁状態)となることで第2作動口63aを覆わない開位置へ移動(後退)する。
ここで、シャッタ331が閉位置に配置された状態では当該シャッタ331によって上流側通路部322の底部、すなわち遊技球の転動面が形成される。詳しくは、ハウジング320には上流側通路部322の通路方向にて第2作動口63aよりも上流側の底部を形成する上流側底部と、第2作動口63aよりも下流側の底部を形成する下流側底部とが設けられており、これら上流側底部322a、下流側底部322b、シャッタ331によって遊技球の転動面が形成されている。以下の説明では、上流側通路部322にてシャッタ331により流路が形成(補完)される領域、すなわち上流側通路部322にてシャッタ331を挟んで第2作動口63aと対峙する領域を「第1特定領域SE1」という。
シャッタ331が開位置へ配置されて上流側通路部322(詳しくは転動面)が寸断されている状況下にて第1特定領域SE1に到達した遊技球は、上流側通路部322の通路方向への移動が困難となり、第2作動口63aへ流入することとなる。これに対して、第2作動口63aに流入しなかった遊技球は、そのまま球通路321に沿った移動を続け、そのほとんどが下流側通路部324へ到達する。ここで、下流側通路部324及びそれに付随する下側可変入賞装置65について説明する。
下側可変入賞装置65の下大入賞口341は上方に開放されており、当該下大入賞口341の上方を横切るようにして下流側通路部324が形成されている。下側可変入賞装置65は、前後(遊技盤60の厚さ方向)にスライド移動可能なシャッタ345と、当該シャッタ345用の駆動部(ソレノイド)とを有してなる。シャッタ345用の駆動部は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。主制御装置162から駆動信号が出力されていない非駆動状態(非励磁状態)においては、シャッタ345が下大入賞口341を上方から覆う閉位置に配置され、駆動信号が出力されて当該駆動部が駆動状態(励磁状態)となることで下大入賞口341を覆わない開位置へ移動(後退)する。
シャッタ345が閉位置に配置された状態では当該シャッタ345によって下流側通路部324の底部、すなわち遊技球の転動面が形成される。詳しくは、ハウジング320には下流側通路部324の通路方向にて下大入賞口341よりも下流側の底部を形成する下流側底部が設けられており、これら下流側底部及びシャッタ345によって遊技球の転動面が形成されている。以下の説明では、下流側通路部324にてシャッタ345により流路が形成(補完)される領域、すなわち下流側通路部324にてシャッタ345を挟んで下大入賞口341と対峙する領域を「第2特定領域SE2」という。
シャッタ345が開位置へ配置されて下流側通路部324(詳しくは転動面)が寸断されている状況下にて第2特定領域SE2に到達した遊技球は、下流側通路部324の通路方向への移動が困難となり、下大入賞口341へ流入することとなる。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図7のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置181、各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板605には電源・発射制御装置191が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、各種検知センサの一部として、一般入賞口61用の検知センサ391a、第1作動入球部62用の検知センサ391b、第2作動入球部63用の検知センサ391c、上側可変入賞装置64用の検知センサ317〜318、下側可変入賞装置65用の検知センサ391d、スルーゲート66用の検知センサ391eが接続されており、これら各種検知センサ317〜318,391a〜391eからの検知情報(検知信号)に基づき、主制御装置162のMPU602にて各入球部への入賞判定(入球判定)等が実行される。また、MPU602では、第1作動入球部62(第1作動口62a)及び第2作動入球部63(第2作動口63a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置181及び報知・演出制御装置143(詳しくは報知・演出制御基板651)が接続されている。払出制御装置181には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。そして、一般入賞口61への入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上大入賞口311への入賞を特定した場合には14個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下大入賞口341への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが出力され、第1作動口62aへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第2作動口63aへの入賞を特定した場合には1個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置143には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、第2作動入球部63に付随した電動役物71を駆動させる電動役物駆動部332、上側可変入賞装置64のシャッタ315を駆動させる可変入賞駆動部451、上側可変入賞装置64の流路切替部材316を駆動させる流路切替用駆動部452、下側可変入賞装置65のシャッタ345を駆動させる可変入賞駆動部461、主表示ユニット81等が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部等の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては上大入賞口311や下大入賞口341が開閉されるように、MPU602において上側可変入賞装置64の可変入賞駆動部451や下側可変入賞装置65の可変入賞駆動部461の駆動制御が実行される。また、例えば各遊技回に際しては、MPU602において主表示ユニット81の主表示部Dにおける第1作動口用表示部D1及び第2作動口用表示部D2の表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側には、外部端子板213が接続されている。外部端子板213には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子等が設けられている。MPU602は、例えば遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子を通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子からLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置191とを中継し、また電源・発射制御装置191から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置181は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置222により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置191は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置181等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。
また、電源・発射制御装置191は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。より具体的には、電源・発射制御装置191には、遊技球発射ハンドル41に設けられた操作レベル検知センサとタッチセンサとが接続されている。操作レベル検知センサは、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)を検知するセンサであり、この操作レベル検知センサからの情報に基づいて遊技球発射機構110による遊技球の発射強度(発射速度)が決定されることとなる。タッチセンサは、遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れている場合に情報を出力する構成となっており、電源・発射制御装置191ではこの情報に基づいて遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れているか否かを把握することができる構成となっている。タッチセンサからの情報に基づいて遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れていると判定し、且つ操作レベル検知センサにて遊技球発射ハンドル41が操作されていると判定した場合に遊技球の発射が許可されることとなる。
なお、タッチセンサからの情報は、電源・発射制御装置191を経由して、主制御装置162ひいては報知・演出制御装置143、表示制御装置710に送信されることとなる。
報知・演出制御装置143は、MPU652が搭載された報知・演出制御基板651を有してなり、MPU652には各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM653、そのROM653内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM654などが内蔵されている。
報知・演出制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置710を制御するものである。詳しくは、報知・演出制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置75における図柄の変動表示態様及び最終的に停止表示させる図柄の停止表示態様(例えば図柄の組み合わせの種類)を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等を決定するとともに、その決定した内容を上記コマンドに付与して表示制御装置710に転送する。
表示制御装置710はMPUが搭載された表示制御基板を有してなり、MPUには各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、画像データが格納されたキャラクタROM、キャラクタROMから読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどが内蔵されている。MPUでは、報知・演出制御装置143から入力したコマンドに基づいて、可変表示ユニット67(詳しくは図柄表示装置75)の表示制御を実行する。
ここで、図柄表示装置75の表示内容について説明する。図柄表示装置75の表示画面75aには、左・中・右の3つの図柄列が表示される変動表示領域が設けられている。表示画面75aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(例えば上から下)にスクロールするように変動表示される。
詳細については後述するが、各変動表示領域では、図柄列毎に1個の図柄が停止表示されるようになっており、計3個の図柄が停止表示されるようになっている。例えば左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、有効ラインに所定の図柄組み合わせが形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、大当たり結果や特別当たり結果に対応した特別遊技状態への移行を示す動画等が表示される。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、左図柄列を第1図柄列(又は第1絵柄列)、右図柄列を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
因みに、図柄表示装置75における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を縦並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を横方向に設定してもよい。
表示画面75aの下部には、保留表示領域が設定されている。当該保留表示領域は、遊技球が第1作動口62aに入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域が左右方向に並ぶようにして区画表示された上作動口用の保留数表示領域と、遊技球が第2作動口63aに入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域が左右方向に並ぶようにして区画表示された第1作動口用の保留数表示領域とによって構成されている。
具体的には、遊技球が第1作動口62aに入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて下側作動口用の保留数表示領域には、第1単位保留表示領域、第2単位保留表示領域、第3単位保留表示領域、第4単位保留表示領域が設定されている。また、遊技球が第2作動口63aに入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて右側作動口用の保留数表示領域には、第1単位保留表示領域、第2単位保留表示領域、第3単位保留表示領域、第4単位保留表示領域が設定されている。
例えば、遊技球が第1作動口62aに入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が第1作動口62aに入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域〜第4単位保留表示領域の全てにおいて所定の保留用画像が表示される構成となっている。
(各種カウンタについて)
次に、図8の概略図を参照して、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作に係る構成について説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、特別遊技状態(開閉実行モード)への移行抽選、主表示ユニット81(主表示部D)の表示の設定、図柄表示装置75の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たりや特別当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり結果となった場合にその種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置75が外れ変動する際のリーチ表示の発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット81の入球部用表示部における絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置75における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、第2作動入球部63に付属の電動役物71を開状態とするか否かの抽選に使用する開放乱数カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。
RAM604には、第1作動口用保留エリアRaと、第2作動口用保留エリアRbと、第1作動口用保留エリアRa用の第1実行エリアAE1と、第2作動口用保留エリアRb用の第2実行エリアAE2と、総保留数記憶領域とからなる保留球格納エリア632が設けられている。そして、この保留球格納エリア632に、第1作動口62a又は第2作動口63aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「599」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=「0」〜「599」)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口62a又は第2作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、第1作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1作動口用保留エリアRaに格納され、第2作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値や特別当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図9及び図10の概略図を用いて説明する。当否テーブルとしては、第1作動口62a用の当否テーブル(図9参照)及び第2作動口63a用の当否テーブル(図10参照)が設けられており、第1作動口62aへの入球に基づく抽選においては第1作動口62a用の当否テーブルが参照され、第2作動口63aへの入球に基づく抽選においては第2作動口63a用の当否テーブルが参照される。
(第1作動口用の当否テーブル)
抽選モードが低確率モードとなっている場合に参照される第1作動口62a用の当否テーブルにおいては、図9(a)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」及び「507」の2個である。すなわち、「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている。第1作動口62a用の低確率モード対応当否テーブルには、特別当たり結果に対応する乱数の値は設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
抽選モードが高確率モードとなっている場合に参照される第1作動口62a用の当否テーブルにおいては、図9(b)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。すなわち、「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は6/600となっている。第1作動口62a用の高確率モード対応当否テーブルには、特別当たり結果に対応する乱数の値が設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
(第2作動口用の当否テーブル)
抽選モードが低確率モードとなっている場合に参照される第2作動口63a用の当否テーブルにおいては、図10(a)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」及び「507」の2個である。すなわち、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている点で第1作動口62a用の当否テーブルと同様である。但し、第2作動口63a用の当否テーブルにおいては、「1」,「2」,「3」・・・「597」,「598」,「599」が特別当たり結果に対応しており、特別当たり結果となる確率は593/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外、詳しくは「4」,「104」,「204」,「404」,「504」は、抽選結果が外れ結果となるように構成されている。
抽選モードが高確率モードとなっている場合に参照される第2作動口63a用の当否テーブルにおいては、図10(b)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。すなわち、「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は6/600となっている点で第1作動口62a用の当否テーブルと同様である。但し、第2作動口63a用の当否テーブルにおいては、「1」,「2」,「3」・・・「597」,「598」,「599」が特別当たり結果に対応しており、特別当たり結果となる確率は593/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外、詳しくは「404」は、抽選結果が外れ結果となるように構成されている。
このように、第1作動口62a及び第2作動口63aの何れに入賞した場合であっても、大当たり結果となる確率は共通である。但し、第1作動口62a及び第2作動口63aを比較した場合には、特別当たり結果となる可能性が第2作動口63aの方が高く設定されている。つまり、幾らかの出球が期待できる確率で比較すれば第1作動口62aよりも第2作動口63aの方が優遇されている。
再び図8の説明に戻り、当たり種別カウンタC2は、「0」〜「99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口62a又は第2作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、第1作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1作動口用保留エリアRaに格納され、第2作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2作動口用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア622に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。本実施の形態では、当たり種別カウンタC2及び振分テーブルを参照して、大当たり結果の種別が決定される。大当たり結果としては、6R通常大当たり結果A、6R通常大当たり結果B、6R通常大当たり結果C、6R通常大当たり結果D、6R通常大当たり結果D、6R通常大当たり結果E、6R通常大当たり結果F、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果が設けられている。
(第1作動口用振分テーブル)
図11(a)に示すように、第1作動口用振分テーブルでは、「0」〜「99」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「5」の計6個が6R通常大当たり結果Aに対応しており、「6」〜「11」の計6個が6R通常大当たり結果Bに対応しており、「12」〜「17」の計6個が6R通常大当たり結果Cに対応しており、「18」〜「23」の計6個が6R通常大当たり結果Dに対応しており、「24」〜「29」の計6個が6R通常大当たり結果Eに対応しており、「30」〜「49」の計6個が6R通常大当たり結果Fに対応しており、「50」〜「97」の計48個が6R確変大当たり結果に対応しており、「98」〜「99」の計2個が16R確変大当たり結果に対応している。
(第2作動口用振分テーブル)
図11(b)に示すように、第2作動口用振分テーブルでは、「0」〜「99」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「1」の計2個が6R通常大当たり結果Bに対応しており、「2」〜「3」の計2個が6R通常大当たり結果Cに対応しており、「4」〜「6」の計3個が6R通常大当たり結果Dに対応しており、「7」〜「9」の計3個が6R通常大当たり結果Eに対応しており、「10」〜「34」の計25個が6R通常大当たり結果Fに対応しており、「35」〜「89」の計55個が6R確変大当たり結果に対応しており、「90」〜「99」の計10個が16R確変大当たり結果に対応している。
再び図8の説明に戻り、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1作動口62a又は第2作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、第1作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1作動口用保留エリアRaに格納され、第2作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチ表示(リーチ状態)を発生させるか否かを決定することとしている。
ここで、リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置75を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置75における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置75の表示画面75aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置75の表示画面75a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面75aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面75aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット81(主表示部D)の第1作動口用表示部D1及び第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間と、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1作動口用表示部D1及び第2作動口用表示部D2における変動表示の開始時(図柄表示装置75による図柄の変動開始時)における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物71用の開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート66に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役用記憶エリア633に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された開放乱数カウンタC4の値と、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に格納されているサポート用の抽選テーブル(当否情報群)とを参照して電動役物71を開状態に制御するか否かの開放抽選(サポート抽選)が行われる。
(主制御装置162のMPU602にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。ステップS101では、各種検知センサ(例えば上記検知センサ317〜319,391a〜391e)の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、当該検知センサの状態(検知センサからの検知情報)を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。例えば、第1作動口62aへの入賞が発生したと判定した場合にはRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1作動口用の入賞検知フラグを格納し、第2作動口63aへの入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に第2作動口用の入賞検知フラグを格納し、上側可変入賞装置64への入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に上大入賞口用の入賞検知フラグを格納し、有利入球部314への入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に有利入球部用の入賞検知フラグを格納し、下側可変入賞装置65への入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に下大入賞口用の入賞検知フラグを格納する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4を更新する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS104にてスルーゲート66への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行し、続くステップS105にて作動口62a,63aへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
(スルー用の入賞処理)
ステップS104のスルー用の入賞処理においては先ず、遊技球がスルーゲート66に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート66に入賞し、且つ、役物保留記憶数が上限(詳しくは4)未満である場合には、役物保留記憶数を1インクリメントし、上記ステップS103にて更新した開放乱数カウンタC4の値をRAM604の電役用記憶エリア633の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、本入賞処理を終了する。
遊技球がスルーゲート66に入賞していないと判定した場合、又はスルーゲート66に入賞したと判定したものの役物保留記憶数が上限に達している場合には、開放乱数カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
なお、スルー用の入賞処理では、主表示ユニット81のスルーゲート用保留数表示部SSの表示制御処理を実行する。具体的には4つの発光体(LED)からなるスルーゲート用保留数表示部SSについて役物保留記憶数と同じ数の発光体が点灯した状態となるように発光制御処理を実行する。
(作動口用の入賞処理)
作動口用の入賞処理においては先ず、遊技球が第1作動入球部62(第1作動口62a)に入賞(始動入賞)したか否かをRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1作動口用の入賞検知フラグが格納されているか否かによって判定する。同入賞検知フラグが格納されていると判定した場合、すなわち遊技球が第1作動入球部62(第1作動口62a)への入賞が発生した旨の検知信号を受信した場合には、払出制御装置181に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。そして、第1作動入球部62(第1作動口62a)に遊技球が入賞した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、第1作動入球部62(第1作動口62a)への入賞が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。
その後、第1作動口用の保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値(始動保留記憶数)を更新(1加算)する。続いて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第1作動口用の入賞検知フラグが格納されていない場合であって、第2作動口用の入賞検知フラグが格納されている場合には、払出制御装置181に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。セットされた賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置181に送信される。
続いて、第2作動入球部63(第2作動口63a)に遊技球が入賞した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、第2作動入球部63(第2作動口63a)への入賞が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。
その後、第2作動口用の保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値(始動保留記憶数)を更新(1加算)する。続いて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、第1作動入球部62及び第2作動入球部63のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図13のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置181に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に送信する。また、RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部端子板213に対する出力設定を行う。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び大当たり種別の振分判定を行うとともに、図柄表示装置75による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット81(主表示部D)における作動口用表示部D1,D2などの表示制御などを行う。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モードなどに移行する。
続くステップS205では、第2作動入球部63に付属の電動役物71を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役用記憶エリアに格納されている情報を用いて電動役物71を開状態とするか否かの判定を行い、電動役物71の開閉処理及びスルーゲート用表示部DSの表示制御などを行う。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置191から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(本実施の形態においては0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。つまり、所謂止め打ち等の変則打ちが行われていない場合には、発射操作が行われていることを条件として所定周期にて遊技球の発射が繰り返される構成となっている。
続くステップS207では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板605において停電の発生が確認され当該停電監視基板605からMPU602のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209にて乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210にて変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、係る残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、ステップS207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS211にてタイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM604のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
(遊技回制御処理)
ここで、図14〜図18のフローチャートを参照して、ステップS203の遊技回制御処理について補足説明する。図14に示すように、本実施の形態に示す遊技回制御処理では、先ずステップS301にて特別遊技状態(開閉実行モード)中である否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
ステップS301にて肯定判定をした場合には、そのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS301にて否定判定をした場合には、ステップS302にて第1作動入球部62(第1作動口62a)への入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(下作動口対応遊技回制御処理,第1作動口用制御処理)を実行し且つステップS303にて第2作動入球部63(第2作動口63a)への入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(右作動口対応遊技回制御処理、第2作動口用制御処理)を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。これら2つの制御処理については、基本的な流れが共通となっている。以下、先ず図15及び図16を参照して第1作動口用制御処理について説明し、その後、図17及び図18を参照して第1作動口用制御処理との相違点を中心に第2作動口用制御処理について説明する。
(第1作動口用制御処理)
図15に示すように、第1作動口用制御処理では、先ずステップS401にて、第1作動口62aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第1作動口用表示部D1が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に第1作動口用の遊技回中フラグ(以下、第1遊技回中フラグという)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第1遊技回中フラグは、第1作動口用表示部D1にて絵柄の変動表示を開始させる場合に格納され、絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS401にて否定判定をしてステップS402に進む。ステップS402では、第2作動口63aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第2作動口用表示部D2が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に第2作動口用の遊技回中フラグ(以下、第2遊技回中フラグという)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第2作動口用の遊技回中フラグは、第2作動口用表示部D2にて変動表示を開始させる場合に格納され、抽選結果(遊技結果)に対応した絵柄等が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
ステップS402にて肯定判定をした場合にはステップS403に進む。ステップS403では第2作動口63aにて大当たり結果又は特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS403にて肯定判定をした場合には、そのまま本第1作動口用制御処理を終了する。
ステップS403又はステップS402にて否定判定をした場合には、ステップS404に進む。ステップS404では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である第1作動口用保留記憶数CRN(詳しくは第1作動口62aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。第1作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、第1作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS405に進む。ステップS405ではデータ設定処理を行う。
第1作動口62aのデータ設定処理では、先ず第1作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、第1作動口用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを第1実行エリアAE1(図8参照)に移し、第1作動口用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、第1作動口用の保留数表示部S1にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、保留情報が追加された際に実行される点灯処理とは逆に、第1作動口用の保留数表示部S1のLEDを下側から順に消灯させる。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS406にて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるべく第1作動口用の変動開始処理(第1作動口用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、図16を参照して、ステップS406の第1作動口用変動開始処理について説明する。
(第1作動口用変動開始処理)
第1作動口用変動開始処理においては先ず、ステップS501にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、第1作動口用の当否テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。ステップS501における判定結果が大当たり結果である場合には、ステップS502にて肯定判定をしてステップS503に進む。
ステップS503では種別判定処理を実行する。種別判定処理では、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した数値情報を把握する。また、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が、6R通常大当たり結果Aに対応した情報群、6R通常大当たり結果Bに対応した情報群、6R通常大当たり結果Cに対応した情報群、6R通常大当たり結果Dに対応した情報群、6R通常大当たり結果Eに対応した情報群、6R通常大当たり結果Fに対応した情報群、6R確変大当たり結果に対応した情報群、16R確変大当たり結果に対応した情報群の何れに含まれているかを特定する。
ステップS504では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81(主表示部D)の第1作動口用表示部D1に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには第1作動口用表示部D1に停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS504では、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。また、ステップS504では、今回の遊技結果が、6R通常大当たり結果A、6R通常大当たり結果B、6R通常大当たり結果C、6R通常大当たり結果D、6R通常大当たり結果E、6R通常大当たり結果F、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果の何れかであるかをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、6R通常大当たり結果Aである場合には6R通常Aフラグを格納し、6R通常大当たり結果Bである場合には6R通常Bフラグを格納し、6R通常大当たり結果Cである場合には6R通常Cフラグを格納し、6R通常大当たり結果Dである場合には6R通常Dフラグを格納し、6R通常大当たり結果Eである場合には6R通常Eフラグを格納し、6R通常大当たり結果Fである場合には6R通常Fフラグを格納し、6R確変大当たり結果である場合には6R確変フラグを格納し、16R確変大当たり結果である場合には16R確変フラグを格納する。
ステップS504の設定処理を実行した後は、ステップS505に進む。ステップS505では第2作動口63aに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS505にて肯定判定をした場合には、ステップS506に進む。ステップS506ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に強制終了フラグを格納する。第2作動口63aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて第2作動口63aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、第1作動口62aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて第2作動口63aに係る遊技回が実行され得る場合には、第2作動口63aに係る遊技回が短縮され第1作動口62aに係る遊技回の終了とともに第2作動口63aに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、第2作動口63aに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
ステップS502の説明に戻り、ステップS501における判定結果が外れ結果である場合には当該ステップS502にて否定判定をし、ステップS507に進む。ステップS507では外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。
具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット81(主表示部D)の第1作動口用表示部D1に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
ステップS506,S507の処理を実行した後、又はステップS505にて否定判定をした場合には、ステップS508に進む。ステップS508では変動表示時間(表示継続時間)の設定処理を実行する。具体的には、AM604の各種カウンタエリア634に設けられた第1作動口用の変動表示時間カウンタ(以下、第1変動表示時間カウンタという)に変動表示時間に相当する値をセットする。第1変動表示時間カウンタは上記タイマ割込み処理が実行される度に更新(減算)される。なお、この設定処理についての詳細は後述する。
ステップS508の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS509にて変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
ステップS509の設定処理を実行した後はステップS510に進み、主表示ユニット81における第1作動口用表示部D1の変動表示を開始する。続く、ステップS511ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に上述した第1遊技回中フラグを格納する。これにより、以降の処理では第1作動口62aに係る遊技回(例えば変動表示)が実行されている最中であることを特定可能となる。なお、本実施の形態においては第1作動口用表示部D1における絵柄及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を抽選に合せて開始させる構成としたが、これに限定されるものではなく、絵柄及び図柄の変動表示を抽選前に開始させる構成とすることも可能である。
再び図15の説明に戻り、ステップS401にて肯定判定をした場合、すなわち第1作動口62aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS407に進む。ステップS407では、第2作動口63aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS407にて否定判定をした場合には、ステップS408に進む。ステップS408では第2作動口63aに係る遊技回にて特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS408にて否定判定をした場合にはステップS409に進む。
ステップS409では、上記ステップS508にて設定された変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第1変動表示時間カウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。ステップS409にて否定判定をした場合には、ステップS410にて変動表示処理を実行した後、本第1作動口用制御処理を終了する。ステップS410の変動表示処理においては、第1作動口用表示部D1を構成する各LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS409の説明に戻り、第1変動表示時間カウンタの値が「0」になっている場合には、当該ステップS409にて肯定判定をしてステップS411に進む。ステップS411では確定表示中であるか否かを判定する。具体的にはRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1作動口用の確定表示フラグ(以下、第1確定表示フラグという)が格納されているか否かを判定する。ステップS411にて否定判定をした場合には、ステップS412に進む。ステップS412では、第1作動口用変動終了処理を実行する。
第1作動口用変動終了処理においては先ず第1作動口用の変動終了コマンド(以下、第1変動終了コマンドという)を設定する。この第1変動終了コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、第1変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該第1変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該第1変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、第1変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
第1変動終了コマンドを設定した後は、事前に決定された態様となるようにして第1作動口用表示部D1に絵柄を停止表示させるように主表示ユニット81の表示制御を行う。例えば抽選結果(遊技結果)が外れ結果である場合には外れ結果に対応する絵柄の確定表示を行う。そして、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第1作動口用の確定表示時間カウンタ(以下、第1確定表示時間カウンタという)に確定表示時間(本実施の形態では1sec)に相当する値をセットする。第1確定表示時間カウンタは、上記タイマ割込み処理が実行される度に更新(減算)される。
確定表示時間を設定した後は、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上記第1確定表示フラグをセットする。この第1確定表示フラグは、第1確定表示時間カウンタの値が「0」になった場合に消去される。
ステップS412にて変動終了処理を実行した後は、ステップS413に進む。ステップS413では、現在の遊技状態が後述する第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS413にて否定判定をした場合には、そのまま本第1作動口用制御処理を終了する。ステップS413にて肯定判定をした場合には、ステップS414に進む。
本実施の形態では、RAM604の各種カウンタエリア634に第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態にて第1作動口62aに係る遊技回の実行回数を把握するための第1遊技回数カウンタが設けられている。ステップS414の遊技回数カウンタ更新処理では、第1遊技回数カウンタの値を更新する。具体的には、第1遊技回数カウンタの値を「1」減算する。
続くステップS415では第1遊技回数カウンタが「0」になっているか否かを判定する。ステップS415にて否定判定をした場合には、そのまま本第1作動口用制御処理を終了する。ステップS415にて肯定判定をした場合には、ステップS416に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に変動表示時間テーブル切替フラグをセットした後、本第1作動口用制御処理を終了する。詳細については後述するが、この変動表示時間テーブル切替フラグがセットされた遊技回が終了したタイミングにて、変動表示時間テーブルが切り替えられることとなる。なお、第1遊技回数カウンタについては後述する第2遊技回数カウンタと連携しており、第1遊技回数カウンタの値が「0」となった場合には、第2遊技回数カウンタの値も「0」に変更される。
ステップS411の説明に戻り、当該ステップS411にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1確定表示フラグが格納されている場合には、ステップS417に進む。ステップS417では、第1確定表示時間カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS417にて否定判定をした場合には、そのまま本第1作動口用制御処理を終了する。ステップS417にて肯定判定をした場合には、ステップS418にてフラグ消去処理を実行した後、本第1作動口用制御処理を終了する。このフラグ消去処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている第1遊技回中フラグ及び第1確定表示フラグを消去する。これにより、以降の第1作動口用制御処理においては、再び第1作動口62aに係る遊技回が開始されるまでステップS401にて否定判定されることとなる。
ステップS407の説明に戻り、当該ステップS407にて肯定判定をした場合、すなわち第2作動口63aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合には、ステップS419に進む。ステップS419では停止絵柄の書替処理を実行する。停止結果の書替処理においては、第1作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。具体的には、第1作動口62aに係る遊技回が外れ結果である場合にはその停止絵柄を停止させるのに対して、第1作動口62aに係る遊技回が当たり結果である場合には停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。これに合わせて、第1変動表示時間カウンタ及び遊技回数カウンタをリセット(0クリア)する。ステップS419の処理を実行した後は、ステップS411以降の遊技回終了に係る各種処理を実行した後、本第1作動口用制御処理を終了する。
次に、上記ステップS408にて肯定判定をした場合、すなわち第2作動口63aに係る遊技回にて特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合には、ステップS420に進む。ステップS420では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に変動継続フラグをセットする。主制御装置162のMPU602においては、この変動継続フラグがセットされることにより、開閉実行モード中も第1作動口用表示部D1にて絵柄の変動表示を継続させるように表示制御を行う。
続くステップS421にて上記第1変動表示時間カウンタの更新規制処理を実行した後、本第1作動口用制御処理を終了する。この更新規制処理によって開閉実行モードが終了するまで第1変動表示時間カウンタの更新が中断される。つまり、本実施の形態においては、第2作動口63aに係る遊技回にて特別当たり結果となることで開閉実行モードへ移行した場合には、当該開閉実行モード中も第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示が継続されるものの、開閉実行モードが終了するまで残りの変動表示時間が保持される構成となっている。
次に、図17及び図18を参照して、第2作動口用制御処理について説明する。
(第2作動口用制御処理)
図17に示すように、第2作動口用制御処理では、先ずステップS601にて、第2作動口63aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81(主表示部D)の第2作動口用表示部D2が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に上述した第2遊技回中フラグが格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第2遊技回中フラグは、第2作動口用表示部D2にて絵柄の変動表示を開始させる場合に格納され、絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS601にて否定判定をしてステップS602に進む。ステップS602では、第1作動口62aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第1作動口用表示部D1が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に上述した第1遊技回中フラグが格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。
ステップS602にて肯定判定をした場合にはステップS603に進む。ステップS603では第1作動口62aにて大当たり結果に対応する絵柄の停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS603にて肯定判定をした場合には、そのまま本第2作動口用制御処理を終了する。
ステップS603又はステップS602にて否定判定をした場合には、ステップS604に進む。ステップS604では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である第2作動口用保留記憶数CRN(詳しくは第2作動口63aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。第2作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、第2作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS605に進む。ステップS605ではデータ設定処理を行う。
第2作動口63aのデータ設定処理では、先ず第2作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、第2作動口用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを第2実行エリアAE2(図8参照)に移し、第2作動口用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、第2作動口用の保留数表示部S2にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、保留情報が追加された際に実行される点灯処理とは逆に、第2作動口用の保留数表示部S2のLEDを下側から順に消灯させる。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS606にて第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるべく第2作動口用の変動開始処理(第2作動口用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、図18を参照して、ステップS606の第2作動口用変動開始処理について説明する。
(第2作動口用変動開始処理)
第2作動口用変動開始処理においては先ず、ステップS701にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、第2作動口用の当否テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納された各種情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。ステップS701における判定結果が大当たり結果である場合には、ステップS702にて肯定判定をしてステップS703に進む。
ステップS703では種別判定処理を実行する。種別判定処理では、第2実行エリアAE2に格納された各種情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した数値情報と、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルとを参照して、上記把握した種別判定用の情報が6R通常大当たり結果Bに対応した情報群、6R通常大当たり結果Cに対応した情報群、6R通常大当たり結果Dに対応した情報群、6R通常大当たり結果Eに対応した情報群、6R通常大当たり結果Fに対応した情報群、6R確変大当たり結果に対応した情報群、16R確変大当たり結果に対応した情報群の何れに含まれているかを特定する。
ステップS704では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81(主表示部D)の第2作動口用表示部D2に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには第2作動口用表示部D2に停止表示される絵柄が複数設けられており、ステップS704では、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。また、ステップS704では、今回の遊技結果が、6R通常大当たり結果B、6R通常大当たり結果C、6R通常大当たり結果D、6R通常大当たり結果E、6R通常大当たり結果F、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果の何れかであるかをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、6R通常大当たり結果Bである場合には6R通常Bフラグを格納し、6R通常大当たり結果Cである場合には6R通常Cフラグを格納し、6R通常大当たり結果Dである場合には6R通常Dフラグを格納し、6R通常大当たり結果Eである場合には6R通常Eフラグを格納し、6R通常大当たり結果Fである場合には6R通常Fフラグを格納し、6R確変大当たり結果である場合には6R確変フラグを格納し、16R確変大当たり結果である場合には16R確変フラグを格納する。
ステップS704の設定処理を実行した後は、ステップS705に進む。ステップS705では第1作動口62aに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS705にて肯定判定をした場合には、ステップS706に進む。ステップS706ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に強制終了フラグを格納する。第1作動口62aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて第1作動口62aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、第2作動口63aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて第1作動口62aに係る遊技回(外れ結果対応)が実行され得る場合には、第1作動口62aに係る遊技回が短縮され第2作動口63aに係る遊技回の終了とともに第1作動口62aに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、第1作動口62aに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
ステップS702の説明に戻り、ステップS701における判定結果が特別当たり結果である場合には、ステップS702にて否定判定且つステップS707にて肯定判定をして、ステップS708に進む。
ステップS708では特別当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(第2作動口用表示部D2)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている特別当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この特別当たり結果用の停止結果テーブルには第2作動口用表示部D2に停止表示される絵柄が複数設けられており、ステップS708では、特別当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。なお、今回の遊技結果が特別当たり結果である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に特別当たりフラグを格納する。
ステップS701における判定結果が外れ結果であった場合には、ステップS702及びステップS707にて否定判定をし、ステップS709に進む。ステップS709では外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(第2作動口用表示部D2)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
ステップS706、ステップS708、ステップS709の処理を実行した後、又はステップS705にて否定判定をした場合には、ステップS710に進む。ステップS710では変動表示時間(表示継続時間)の設定処理を実行する。この変動表示時間の設定処理についての詳細は後述する。
ステップS710の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS711にて変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。因みに、本実施の形態においては第2作動口用表示部D2における絵柄及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を抽選に合せて開始させる構成としたが、これに限定されるものではなく、絵柄及び図柄の変動表示を抽選前に開始させる構成とすることも可能である。
ステップS711の設定処理を実行した後は、ステップS712に進み、主表示ユニット81における第2作動口用表示部D2の変動表示を開始した後、本第2作動口用変動開始処理を終了する。ステップS712の処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上述した第2遊技回中フラグを格納する。これにより、以降の処理では第2作動口63aに係る遊技回(例えば変動表示)が実行されている最中であることを特定可能となる。
再び図17の説明に戻り、ステップS601にて肯定判定をした場合、すなわち第2作動口63aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS607に進む。ステップS607では第1作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS607にて否定判定をした場合には、ステップS608に進む。
ステップS608では変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS608では、上記ステップS710にて設定された変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第2変動表示時間カウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。ステップS608にて否定判定をした場合には、ステップS609にて変動表示処理を実行した後、本第2作動口用制御処理を終了する。ステップS610の変動表示処理においては、第2作動口用表示部D2を構成する各LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS608の説明に戻り、第2変動表示時間カウンタの値が「0」になっている場合には、当該ステップS608にて肯定判定をしてステップS610に進む。ステップS610では確定表示中であるか否かを判定する。具体的にはRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2作動口用の確定表示フラグ(以下、第2確定表示フラグという)が格納されているか否かを判定する。ステップS610にて否定判定をした場合には、ステップS611に進む。ステップS611では、第2作動口用変動終了処理を実行する。
第2作動口用変動終了処理においては先ず第2作動口用の変動終了コマンド(以下、第2変動終了コマンドという)を設定する。この第2変動終了コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、第2変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該第2変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該第2変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、第2変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
第2変動終了コマンドを設定した後は、事前に決定された態様となるようにして第2作動口用表示部D2に絵柄を停止表示させるように主表示ユニット81の表示制御を行う。例えば抽選結果(遊技結果)が外れ結果である場合には外れ結果に対応する絵柄の確定表示を行う。そして、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第2作動口用の確定表示時間カウンタ(以下、第2確定表示時間カウンタという)に確定表示時間(本実施の形態では1sec)に相当する値をセットする。第2確定表示時間カウンタは、上記タイマ割込み処理が実行される度に更新(減算)される。
確定表示時間を設定した後は、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上記第2確定表示フラグをセットする。この第2確定表示フラグは、第2確定表示時間カウンタの値が「0」になった場合に消去される。
ステップS611にて変動終了処理を実行した後は、ステップS612に進む。ステップS612では、現在の遊技状態が後述する第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS612にて否定判定をした場合には、そのまま本第2作動口用制御処理を終了する。ステップS612にて肯定判定をした場合には、ステップS613に進む。
本実施の形態では、RAM604の各種カウンタエリア634に第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態にて第2作動口63aに係る遊技回の実行回数を把握するための第2遊技回数カウンタが設けられている。ステップS613の遊技回数カウンタ更新処理では、第2遊技回数カウンタの値を更新する。具体的には、第2遊技回数カウンタの値を「1」減算する。
続くステップS614では第2遊技回数カウンタが「0」になっているか否かを判定する。ステップS614にて否定判定をした場合には、そのまま本第2作動口用制御処理を終了する。ステップS614にて肯定判定をした場合には、ステップS615に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に変動表示時間テーブル切替フラグをセットした後、本第2作動口用制御処理を終了する。詳細については後述するが、この変動表示時間テーブル切替フラグがセットされた遊技回が終了したタイミングにて、変動表示時間テーブルが切り替えられることとなる。なお、第2遊技回数カウンタについては上述した第1遊技回数カウンタと連携しており、第2遊技回数カウンタの値が「0」となった場合には、第1遊技回数カウンタの値も「0」に変更される。
ステップS610の説明に戻り、当該ステップS610にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2確定表示フラグが格納されている場合には、ステップS616に進む。ステップS616では、第2確定表示時間カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS616にて否定判定をした場合には、そのまま本第2作動口用制御処理を終了する。ステップS616にて肯定判定をした場合には、ステップS617にてフラグ消去処理を実行した後、本第2作動口用制御処理を終了する。このフラグ消去処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている第2遊技回中フラグ及び第2確定表示フラグを消去する。これにより、以降の第2作動口用制御処理においては、再び第2作動口63aに係る遊技回が開始されるまでステップS401にて否定判定されることとなる。
ステップS607の説明に戻り、当該ステップS607にて肯定判定をした場合、すなわち第1作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合には、ステップS618に進む。ステップS618では停止絵柄の書替処理を実行する。停止結果の書替処理においては、第2作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。具体的には、第2作動口63aに係る遊技回が外れ結果である場合にはその停止絵柄を停止させるのに対して、第2作動口63aに係る遊技回が当たり結果である場合には停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。これに合わせて、第2変動表示時間カウンタ及び遊技回数カウンタをリセット(0クリア)する。ステップS618の処理を実行した後は、ステップS610以降の遊技回終了に係る各種処理を実行した後、本第2作動口用制御処理を終了する。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を図19〜図23のフローチャートを参照して説明する。既に説明したように、本実施の形態においては作動口62a,63aへの入球に基づいて遊技が進行する通常遊技状態と、可変入賞装置64,65が開放される特別遊技状態(開閉実行モード)とが設けられている。詳細については後述するが、通常遊技状態については、抽選モードが低確率モードとなる第1通常遊技状態及び第4通常遊技状態と、抽選モードが高確率モードとなる第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態とで構成されており、大当たり結果対応の特別遊技状態等を経由してこれら第1通常遊技状態〜第4通常遊技状態の切り替えがなされる。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS801にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS802に進み、遊技回(詳しくは確定表示)が終了したタイミングか否かを判定する。遊技回が終了したタイミングではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
遊技回が終了している場合には、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示時間(確定表示時間)が経過したタイミングである場合には、ステップS803に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が特別遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604に、上述した6R通常Aフラグ、6R通常Bフラグ、6R通常Cフラグ、6R通常Dフラグ、6R通常Eフラグ、6R通常Fフラグ、6R確変フラグを格納し、16R確変フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれも格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS804にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、先ず開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置64,65の大入賞口311,341の開放を開始することなくそれら可変入賞装置64,65を待機させるためのオープニング用待機時間(開始用待機時間)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。
本実施の形態におけるオープニング用の待機時間(オープニング時間)については当たりの種別によって異なっている。具体的には、大当たり結果である場合のオープニング用の待機時間は5secとなっているのに対して、特別当たり結果である場合のオープニング用の待機時間はそれよりも短い時間、詳しくは8msecとなっている。
続くステップS805では、今回の開閉実行モードが大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS805にて肯定判定をした場合には、ステップS806に進み、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられたラウンド数カウンタRCに今回の大当たり結果に対応する値をセットする。具体的には、今回の大当たり結果が6R大当たり結果である場合にはラウンド数カウンタRCに「6」をセットし、今回の大当たり結果が16R大当たり結果である場合にはラウンド数カウンタRCに「16」をセットする。ラウンド数カウンタRCはラウンドが進むごとに減算され、当該ラウンド数カウンタRCの値が「0」になった場合に今回の特別遊技状態が終了することとなる。
ステップS805の説明に戻り、当該ステップS805にて否定判定をした場合、すなわち特別当たり結果を契機とした特別遊技状態である場合には、ステップS807に進む。ステップS807ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2入賞モードフラグをセットする。その後、ステップS808では、ラウンド数カウンタに「1」をセットする。以降の処理では第2入賞モードフラグがセットされていることに基づいて、今回の特別遊技状態が特別当たり結果に対応していると判断する。
ステップS806又はステップS808の処理を実行した後は、ステップS809へ進む。ステップS809では、オープニングコマンドの設定処理を行う。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に送信される。報知・演出制御装置143では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置75における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置710に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置710では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置75の表示制御を実行する。
ステップS809にてオープニングコマンド設定処理を実行した後はステップS810にて外部信号設定処理を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。ステップS810の外部信号設定処理では、RAM604に、上記各種大当たりフラグ及び特別当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に大当たり又は特別当たりが発生した旨を示す信号が出力される。この外部信号を受信することにより当該管理制御装置にて、特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した旨が把握される。
ステップS801の説明に戻り、開閉実行モード中である場合には当該ステップS801にて肯定判定をし、ステップS811に進む。ステップS811では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS812にて大入賞口開閉処理を実行する。
ここで、図20〜図22のフローチャートを参照して大入賞口開閉処理について説明する。
(大入賞口開閉処理)
図20に示すように、大入賞口開閉処理においては先ず、ステップS901にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2入賞モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS902に進み、第1開閉処理を実行する。第1開閉処理は、大当たり結果に対応した特別遊技状態(開閉実行モード)である場合に実行される処理である。
(第1開閉処理)
図21に示すように、第1開閉処理においては先ず、ステップS1001にて上側可変入賞装置64(上大入賞口311)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、上側可変入賞装置64の可変入賞駆動部451の駆動状態に基づいて係る判定を行う。上大入賞口311が開放中でない場合には、ステップS1002にてラウンド数カウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ステップS1002にて肯定判定をした場合には、そのまま本第1開閉処理を終了する。
ステップS1002にて否定判定をした場合にはステップS1003に進む。ステップS1003ではRAM604の各種カウンタエリア634に設けられたタイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC1は、上大入賞口311の開放時間やインターバル時間(ラウンド間インターバル時間)等を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図12参照)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。ステップS1003にて否定判定をした場合には、本第1開閉処理を終了する。
ラウンド数カウンタRCの値が「0」ではなく且つタイマカウンタTC1の値が「0」である場合には、ステップS1004に進み、上側可変入賞装置64(上大入賞口311)の開放処理を実行する。具体的には、上大入賞口311を開放すべく可変入賞駆動部451を駆動状態とする。
その後、上側可変入賞装置64(上大入賞口311)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)として、ステップS1005〜ステップS1006の処理を実行する。具体的には、ステップS1005ではタイマカウンタTC1に「15000」(30secに相当)をセットし、続くステップS1006にて入賞カウンタPCに「9」をセットする。
続くステップS1007では、今回の特別遊技状態における最初のラウンド(第1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップS1007にて肯定判定をした場合には、ステップS1008に進む。ステップS1008では今回の特別遊技状態が確変大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1008にて肯定判定をした場合にはステップS1009にて確変用流路切替処理を実行する。確変用流路切替処理では、流路切替用駆動部452に駆動信号を出力して流路切替部材316を突出位置から退避位置へ移動させ、当該駆動信号の出力を継続する継続時間を設定する。この継続時間については、上大入賞口311の最大開放時間と同じ長さとなっている。このため、右ルートへ遊技球を連続して発射している場合には、そのほとんどにて有利入球部314への入賞が発生し、実質的に高確率モードへの移行が確定することとなる。
ステップS1008にて否定判定をした場合にはステップS1010にて通常用流路切替処理を実行する。通常用流路切替処理では、確変用流路切替処理と同様に、流路切替用駆動部452に駆動信号を出力して流路切替部材316を突出位置から退避位置へ移動させ、当該駆動信号の出力を継続する継続時間を設定する。この継続時間については、上大入賞口311の最大開放時間よりも短くなっている。より詳しくは、上大入賞口311に流入した遊技球が有利入球部314(詳しくは検知センサ319の検知領域)へ到達するのに要する時間よりも短い時間が設定される。このため、右ルートへ遊技球を連続して発射している場合であっても、実質的に有利入球部314への入賞が回避される。
ステップS1009,S1010にて流路切替処理を実行した後、又はステップS1007にて否定判定をした場合には、ステップS1011に進む。ステップS1011では、上側可変入賞装置64(上大入賞口311)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本第1開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図14参照)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、上記受信した開放コマンドに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて上側可変入賞装置64(上大入賞口311)が開放中であると判定した場合にはステップS1012に進む。ステップS1012では流路切替部材316を突出位置へ復帰させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1009,S1010にて設定された継続時間を経過したか否かを判定する。ステップS1012にて肯定判定をした場合には、ステップS1013にて流路切替用駆動部452への駆動信号の出力を停止し、流路切替部材316を突出位置へ復帰させる。
ステップS1012にて否定判定をした場合、又はステップS1013の復帰処理を実行した後は、ステップS1014に進む。ステップS1014では、タイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC1の値が「0」でない場合にはステップS1015に進み、上大入賞口311に遊技球が入賞したか否かを上側可変入賞装置64に配設された上流側の検知センサ317からの検知情報(検知信号)に基づいて判定する。
入賞が発生している場合には、ステップS1016にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、報知・演出制御装置143では当該入賞コマンドに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示を変更する。
ステップS1016にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS1017に進む。ステップS1017では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS1018にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1018にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS1014にて肯定判定をした場合(すなわちタイマカウンタTC1の値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS1019にて上側可変入賞装置64(上大入賞口311)を閉鎖すべく可変入賞駆動部451を非駆動状態とする。
続くステップS1020では流路切替部材316が退避位置に配置されているか否かを判定する。ステップS1020にて肯定判定をした場合にはステップS1021にて流路切替用駆動部452への駆動信号の出力を停止し、流路切替部材316を突出位置へ復帰させる。
ステップS1021の復帰処理を実行した後、又はステップS1020にて否定判定をした場合には、ステップS1022に進み、ラウンド数カウンタRCの更新処理を実行する。具体的には、ラウンド数カウンタRCの値が「0」でない場合には当該ラウンド数カウンタRCを1ディクリメントするとともにラウンド数カウンタRCの値が「0」である場合には当該ラウンド数カウンタRCの値を「0」のまま維持する。
その後、ステップS1023では更新されたラウンド数カウンタRCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1023にて否定判定をした場合にはステップS1024に進み、タイマカウンタTC1に「1000」(2.0secに相当)をセットする。
ステップS1024の処理を実行した後は、ステップS1025にて閉鎖コマンドを設定し、本第1開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1023の説明に戻り、当該ステップS1023にてラウンド数カウンタRCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS1026に進む。ステップS1026ではエンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間(本実施の形態では5sec)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、ステップS1027にて、エンディングコマンドを設定した後に、本第1開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。
図20の説明に戻り、ステップS901にて肯定判定をした場合にはステップS903の第2開閉処理を実行する。以下、図22のフローチャートを参照して第2開閉処理について説明する。
(第2開閉処理)
第2開閉処理においては先ず、ステップS1101にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、下側可変入賞装置65の可変入賞駆動部461の駆動状態に基づいて係る判定を行う。下大入賞口341が開放中でない場合には、ステップS1102にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)の開放処理を実行する。具体的には、下大入賞口341を開放すべく可変入賞駆動部461を駆動状態とする。
その後、下側可変入賞装置65(下大入賞口341)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)として、ステップS1103〜ステップS1104の処理を実行する。具体的には、ステップS1103ではタイマカウンタTC1に「400」(0.8secに相当)をセットし、続くステップS1104にて入賞カウンタPCに「9」をセットする。
ステップS1101の説明に戻り、当該ステップS1101にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)が開放中であると判定した場合にはステップS1105に進み、タイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC1の値が「0」でない場合にはステップS1106に進み、下大入賞口341に遊技球が入賞したか否かを下側可変入賞装置65に配設された入球検知センサからの検知信号に基づいて判定する。
入賞が発生している場合には、ステップS1107にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、報知・演出制御装置143では当該入賞コマンドに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示を変更する。
ステップS1107にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS1108に進む。ステップS1108では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS1109にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本第2開閉処理を終了する。
ステップS1109にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS1105にて肯定判定をした場合(すなわちタイマカウンタTC1の値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS1110にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)を閉鎖すべく可変入賞駆動部461を非駆動状態とする。
続くステップS1111ではエンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間(本実施の形態では0.2sec)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、ステップS1112にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。
再び図19の説明に戻り、ステップS812の大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS813に進む。ステップS813ではラウンド数カウンタRCが「0」になっているか否かを判定する。ステップS813にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS813にて肯定判定をした場合には、ステップS814に進む。ステップS814ではエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。エンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ラウンド数カウンタRCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS815にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。ここで、図23を参照して、開閉実行モード終了時の移行処理について説明する。
(開閉実行モード終了時の移行処理)
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、今回の特別遊技状態が第1入賞モードに対応しているか否かを判定する。第1入賞モードに対応している場合には、ステップS1201にて肯定判定をしてステップS1202に進む。ステップS1202では今回の特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生したか否かを判定する。
本実施の形態においては、RAM604の各種カウンタエリア634に確変大当たりの連続回数を記憶する確変連続回数カウンタが設けられている。確変連続回数カウンタは、確変大当たり結果ととなって上述した有利入球部314への入球が発生する度に更新(加算)され、通常大当たり結果となった場合又は確変大当たり結果の連続回数が上限(本実施の形態においては7回)に達した場合にリセットされる。本移行処理では、この確変連続回数カウンタを参照して、確変大当たり結果の連続回数が上限(本実施の形態においては7回)に達しているか否かを判定する。
具体的には、ステップS1202にて肯定判定をした場合にはステップS1203に進み、確変連続回数カウンタの更新処理を行う。具体的には、確変連続回数カウンタの値を「1」加算する。連続回数カウンタの更新処理を実行した後は、ステップS1204に進み、当該確変連続回数カウンタの値が上限(本実施の形態においては「7」)に達しているか否かを判定する。連続回数が上限に達していない場合には、ステップS1204にて否定判定をしてステップS1205に進む。ステップS1205では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高確率モードフラグをセットする。特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生し且つ上記確変大当たりの連続回数が上限に達していない場合には特別遊技状態終了後に高確率モード対応の第2通常遊技状態へと移行する。
続くステップS1206では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第2通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする。詳細については後述するが、この第2通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグがセットされることで、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が延長され、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短縮される。なお、第2通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする場合には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
ステップS1202の説明に戻り、今回の特別遊技状態にて有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、ステップS1209に進む。ステップS1209では、確変連続回数カウンタをリセットする(「0」にする)。そして、続くステップS1210では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする。詳細については後述するが、この第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグがセットされることで、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が延長され、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短縮される。なお、第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする場合には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
因みに、ステップS1204にて肯定判定をした場合、すなわち確変大当たりの連続回数が上限に達した場合についてもステップS1209〜S1210の処理が実行される。
ステップS1206及びステップS1210の処理を実行した後は、ステップS1207に進む。ステップS1207では上述した遊技回数カウンタの設定処理を行う。既に説明したように、本実施の形態では、遊技回数カウンタとして第1作動口62a用の第1遊技回数カウンタと第2作動口63a用の第2遊技回数カウンタとが設けられている。本設定処理では、第1遊技回数カウンタに第1所定回数(具体的には「1」)を設定し、第2遊技回数カウンタに第1所定回数よりも多い第2所定回数(具体的には「100」)を設定する。
ステップS1207の設定処理を実行した後、又はステップS1201にて否定判定をした場合(第2入賞モードである場合)にはステップS1208に進む。ステップS1208では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に記憶されている特別遊技状態用の各種フラグ(例えば入賞モードフラグや大当たりフラグ等)を消去して、本移行処理を終了する。
次に、図24〜図25を参照して、通常処理(図13参照)のステップS205にて実行される電役サポート用処理について説明する。図24は電役サポート用処理を示すフローチャート、図25は電役開閉処理を示すフローチャートである。
(電役サポート用処理)
電役サポート用処理においては先ず、ステップS1301にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、第2作動口63aに付属の電動役物71を開状態へ切り替える際に格納され、閉状態へ復帰させる際に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1302に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物71を開状態とするか否かの開放抽選に当選した場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1303に進み、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられたタイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
タイマカウンタTC2の値が「0」である場合にはステップS1304に進み、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1305にて、外れ表示を設定し且つタイマカウンタTC2に「250」(0.5secに相当)をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより外れ表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了され、この外れ表示が0.5secに亘って継続されることとなる。
タイマカウンタTC2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合にはステップS1306に進み、上記役物保留記憶数の値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数の値が「0」である場合には、ステップS1307に進み、電動役物71によるサポートを行うか否かを抽選(開放抽選)により決定する。具体的には、電役用記憶エリア633の役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた開放乱数カウンタC4の値とROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されているサポート用の抽選テーブルとを参照して当該開放抽選を行う。このサポート当選となる確率は、248/250となっており、ほぼ全ての抽選にて当選結果(サポート当選)となる。
また、開放抽選と同時に、ROM603に記憶されているサポート対応の変動表示時間テーブルを参照してタイマカウンタTC2に「100」(0.7secに相当)をセットする。なお、タイマカウンタTC2はタイマ割込み処理が起動される度に「1」減算される。以降は、タイマカウンタTC2の値が「0」になるまで、すなわち0.7secに亘ってスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が継続される。
続くステップS1308では、ステップS1307の開放抽選の結果が当選結果(サポート当選)であるか否かを判定する。サポート当選でない場合にはそのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1309にてRAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート当選フラグをセットして本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1302の説明に戻り、RAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1302にて肯定判定をし、ステップS1310に進み、タイマカウンタTC2の値が「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。タイマカウンタTC2の値が「0」である場合には、ステップS1311にて、当たり表示を設定する。これにより、当選結果に対応する絵柄が停止表示されるようにしてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1312では、各種フラグ格納エリア635にサポート中フラグをセットし、当該各種フラグ格納エリア635に格納されているサポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1301の説明に戻り、当該ステップS1301にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1313に進み、電動役物71を開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。以下、図25を参照して、電役開閉処理について説明する。
(電役開閉処理)
電役開閉処理においては先ず、ステップS1401にて電動役物71が開放中であるか否かを判定する。電動役物71が開放中であるか否かは、電動役物駆動部332が駆動状態であるか否かで判定する。電動役物71が開放されている場合にはステップS1402に進み、電動役物71が付属の第2作動口63aについて開放後の入賞数が上限(本実施の形態では「10」個)に達しているか否かを判定する。ステップS1402にて否定判定をした場合には、ステップS1403に進みタイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。
タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。これに対して、タイマカウンタTC2の値が「0」である場合、又はステップS1402にて入賞数が上限に達していると判定している場合には、ステップS1404に進む。ステップS1404では、電動役物71を閉状態に切り替える(復帰させる)閉鎖処理を行う。その後、ステップS1405にて各種フラグ格納エリア635に格納されているサポート中フラグを消去し、本電役開閉処理を終了する。
ステップS1401の説明に戻り、電動役物71が開放中でない場合にはステップS1401にて否定判定をし、ステップS1406に進む。ステップS1406では、タイマカウンタTC2が「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTC2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。タイマカウンタTC2が「0」である場合には、ステップS1407にて、電動役物71を開状態に切り替える開放処理を実行する。
その後、ステップS1408にてタイマカウンタTC2に「250」(0.5secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
(遊技状態と変動表示時間との関係)
既に説明したように、本実施の形態においては第1作動口62a及び第2作動口63aへの入球に基づいて保留情報が取得され、それら取得された保留情報に基づいて遊技回における絵柄や図柄の変動表示〜確定表示が実行される構成となっている。遊技回毎の変動表示時間についてはROM603に記憶されている変動表示時間テーブルに基づいて決定され、この変動表示時間テーブルが遊技の進行に応じて切り替わることにより、遊技進行にて支配的となる作動口及び作動口用表示部が切り替わる構成となっている。既に説明したように、変動表示時間テーブルについては大当たり結果となった場合、又は通常遊技状態にて実行された遊技回数が予め設定された回数となった場合に切り替わる。
ここで、本実施の形態において変動表示時間を設定する変動表示モードとして、第1作動口62aに係る遊技がメインとなる第1変動表示モード、第1作動口62aに係る遊技と第2作動口63aに係る遊技とが同程度となる第2変動表示モード、実質的に第2作動口63aに係る遊技がメインとなる第3変動表示モード、当該第3変動表示モードと同様に実質的に第2作動口63aに係る遊技がメインとなる第4変動表示モードが設けられている。
以下の説明では便宜上、低確率モード且つ第1変動表示モード対応の通常遊技状態を「第1通常遊技状態」、高確率モード且つ第2変動表示モード対応の通常遊技状態を「第2通常遊技状態」、高確率モード且つ第3変動表示モード対応の通常遊技状態を「第3通常遊技状態」、低確率モード且つ第4変動表示モード対応の通常遊技状態を「第4通常遊技状態」と称する。
次に、図26〜図29を参照して、変動表示時間等の設定に係る構成、具体的には遊技回制御処理(図14参照)における変動表示時間テーブル切替処理、第1作動口用変動開始処理(図16参照)における変動表示時間設定処理、第2作動口用変動開始処理(図18参照)における変動表示時間設定処理について補足説明する。図26は変動表示時間テーブル切替処理を示すフローチャート、図27は第1作動口用変動開始処理における変動表示時間設定処理(第1作動口用の変動表示時間設定処理)を示すフローチャート、図28は第2作動口用変動開始処理における変動表示時間設定処理(第2作動口用の変動表示時間設定処理)を示すフローチャート、図29は遊技状態と変動表示時間との関係を示す概略図である。
(変動表示時間テーブル切替処理)
図26に示すように、変動表示時間テーブル切替処理においては先ず、ステップS1501にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に変動表示時間テーブル切替フラグが格納されているか否かを判定する。変動表示時間テーブル切替フラグは、所定の遊技状態にて実行された遊技回数が予め設定された回数となった場合に格納されるフラグである(図15のステップS416及び図17のステップS615参照)。このフラグが格納されていない場合には、そのまま本切替処理を終了する。ステップS1501にて肯定判定をした場合には、ステップS1502に進む。ステップS1502では変動表示時間テーブル切替フラグが格納された遊技回(該当遊技回)にて確定表示を完了したタイミングであるか否かを判定する。ステップS1502にて否定判定をした場合には、そのまま本切替処理を終了する。ステップS1502にて肯定判定をした場合には、ステップS1503に進む。
ステップS1503では、現在の遊技状態が第2通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が第2通常遊技状態である場合には、ステップS1504に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第3通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットした後、本切替処理を終了する。つまり、第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が遊技回数カウンタによって規定された上限に達した場合に第3通常遊技状態へ移行する。なお、第3通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする際には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
ステップS1503にて否定判定をした場合にはステップS1505に進み、現在の遊技状態が第4通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が第4通常遊技状態である場合には、ステップS1506に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第1通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットした後、本切替処理を終了する。つまり、第4通常遊技状態にて実行された遊技回数が遊技回数カウンタによって規定された上限に達した場合に第1通常遊技状態へ移行する。なお、第1通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする際には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
(第1作動口用の変動表示時間設定処理)
図27に示すように、第1作動口用の変動表示時間設定処理においては先ず、ステップS1601にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1601にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第1変動表示モードとなっている場合には、ステップS1602にて第1通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第1通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1通常遊技状態(第1変動表示モード)用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択し、RAM604の保留球格納エリア632における第1作動口用保留エリアRaに記憶されている保留情報の数、当否抽選の結果、リーチ発生の有無等に応じて変動表示時間を設定する。
変動表示時間については、大当たり結果と外れ結果とを比較した場合には後者よりも前者の方が長くなりやすい構成となっており、外れ結果の場合であってリーチ表示が発生しない場合(完全外れの場合)には記憶されている保留情報の数が多くなるほど短くなるように構成されている。図29においては、第1通常遊技状態にて完全外れである場合の変動表示時間を例示している。例えば、記憶されている保留情報の数が「0」又は「1」となっている場合には変動表示時間として「12sec」,「13sec」,[14sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「2」となっている場合には変動表示時間として「7sec」,「8sec」,[9sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」の場合には変動表示時間として「3sec」,「4sec」,[5sec」の何れかが設定される。なお、第1通常遊技状態においては第1作動口用表示部D1における絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「1sec」となるように構成されている。
図27の説明に戻り、ステップS1601にて否定判定をした場合には、ステップS1603に進む。ステップS1603ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1603にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第2変動表示モードとなっている場合には、ステップS1604にて第2通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第2通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2通常遊技状態(第2変動表示モード)用の変動表示時間テーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第2通常遊技状態においては、第1通常遊技状態とは異なり、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第2通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「0.5sec」且つ確定表示時間が「1sec」となるように構成されており(図29参照)、第1通常遊技状態と比べて変動表示時間が短くなっている。
図27のステップS1603にて否定判定をした場合には、ステップS1605に進む。ステップS1605ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第3通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1605にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第3変動表示モードとなっている場合には、ステップS1606にて第3通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第3通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第3通常遊技状態(第3変動表示モード)用の変動表示時間テーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第3通常遊技状態においては、第1通常遊技状態とは異なり、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が同様となっている。具体的には、第3通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「180sec」となり、確定表示時間が「1sec」となるように構成されている(図29参照)。
図27のステップS1605にて否定判定をした場合には、ステップS1607に進む。ステップS1607ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1607にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第4変動表示モードとなっている場合には、ステップS1605にて第4通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第4通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第4通常遊技状態(第4変動表示モード)用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第4通常遊技状態においては、第1通常遊技状態とは異なり、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第4通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「60sec」,「120sec」,「180sec」の何れかとなり、確定表示時間が「1sec」となるように構成されている(図29参照)。
本実施の形態においては、RAM604の各種フラグ格納エリア635には第1通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグ〜第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグの何れかが格納されることとなる。仮に何等かの事情によって何れのフラグも格納されていない場合には、遊技機に異常が発生している可能性がある。そこで、このような場合には、ステップS1609にて異常処理を実行した後、本設定処理を終了する。この異常処理により、遊技進行に係る各種処理が中断され、ホール管理者や遊技者に異常が発生している旨が報知されることとなる。その後は、異常解除用の操作が行われたことに基づいて上記報知が終了し、中断されていた上記各種処理が再開されることとなる。
次に、図28を参照して、第2作動口用の変動表示時間設定処理について説明する。なお、第2作動口用の変動表示時間設定処理の基本的な流れは第1作動口用の変動表示時間設定処理と同様である。
(第2作動口用の変動表示時間設定処理)
第2作動口用の変動表示時間設定処理においては先ず、ステップS1701にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1701にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第1変動表示モードとなっている場合には、ステップS1702にて第1通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第1通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1通常遊技状態(第1変動表示モード)用の変動表示時間テーブルを選択して変動表示時間を設定する。
変動表示時間については、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第1通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「600sec」且つ確定表示時間が「1sec」となるように構成されている(図29参照)。
図28の説明に戻り、ステップS1701にて否定判定をした場合には、ステップS1703に進む。ステップS1703ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1603にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第2変動表示モードとなっている場合には、ステップS1604にて第2通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第2通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2通常遊技状態(第2変動表示モード)用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
変動表示時間については、第2作動口用保留エリアRbに記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間を設定する。具体的には、記憶されている保留情報の数が「0」となっている場合には変動表示時間として「7sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「1」となっている場合には変動表示時間として「5sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「2」となっている場合には変動表示時間として「3sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」の場合には変動表示時間として「1sec」が設定される。なお、第2通常遊技状態においては第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「1sec」となるように構成されている(図29参照)。
図28のステップS1703にて否定判定をした場合には、ステップS1705に進む。ステップS1705ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第3通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1705にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第3変動表示モードとなっている場合には、ステップS1706にて第3通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第3通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第3通常遊技状態(第3変動表示モード)用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第3通常遊技状態においては、当否抽選の結果等に関係なく、第2作動口用保留エリアRbに記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間を設定する。具体的には、記憶されている保留情報の数が「0」又は「1」となっている場合には変動表示時間として「4sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「2」となっている場合には変動表示時間として「2sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」の場合には変動表示時間として「0.5sec」が設定される。なお、第3通常遊技状態においては第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「1sec」となるように構成されている。
図28のステップS1705にて否定判定をした場合には、ステップS1707に進む。ステップS1707ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1707にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示モードが第4変動表示モードとなっている場合には、ステップS1605にて第4通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第4通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第4通常遊技状態(第4変動表示モード)用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第4通常遊技状態においては、当否抽選の結果等に関係なく、第2作動口用保留エリアRbに記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間を設定する。具体的には、記憶されている保留情報の数が「0」となっている場合には変動表示時間として「7sec」」及び「8sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「1」となっている場合には変動表示時間として「5sec」及び「6sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「2」となっている場合には変動表示時間として「3sec」及び「4sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」となっている場合には変動表示時間として「1sec」及び「4sec」の何れかが設定される。
本実施の形態においては、RAM604の各種フラグ格納エリア635には第1通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグ〜第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグの何れかが格納されることとなる。仮に何等かの事情によって何れのフラグも格納されていない場合には、遊技機に異常が発生している可能性がある。そこで、このような場合には、ステップS1609にて異常処理を実行した後、本設定処理を終了する。この異常処理により、遊技進行に係る各種処理が中断され、ホール管理者や遊技者に異常が発生している旨が報知されることとなる。その後は、異常解除用の操作が行われたことに基づいて上記報知が終了し、中断されていた上記各種処理が再開されることとなる。
次に図30を参照して、基本的な遊技の流れについて説明する。図33は遊技の流れを示すブロック図である。
(遊技の流れ)
低確率モード且つ第1変動表示モード対応の第1通常遊技状態は、上述した第1通常遊技状態〜第4通常遊技状態のうち最も遊技者に不利な遊技状態である。そして、この第1通常遊技状態においては、左ルート及び右ルートのうち左ルートを狙って遊技球を発射する方が右ルートを狙って遊技球を発射するよりも遊技者に有利となるように差が設けられている。
具体的には、左ルートに配設された下作動口62aLの入球確率は約1/15となっているのに対して、右ルートに配設された右作動口62aRの入球確率は約1/60となっており、第1作動口62aへの入球→保留情報の取得に鑑みた場合には、左ルートに配設された下作動口62aLを狙う方が入球に期待できる構成となっている。ここで、右ルートに配設された第2作動口63aには電動役物71が付属しており、この電動役物71のサポートによって、発射された遊技球の多く(例えば1/3)が第2作動口63aに入球し、そのほとんどが特別当たり結果となる。しかしながら、第1通常遊技状態においては第2作動口63aに係る遊技回の変動表示時間が極めて長くなっているため(図29参照)、第2作動口63aに係る遊技回の殆どにて特別当たり結果になるとしても下側可変入賞装置65(下大入賞口341)への入球による賞球をコンスタントに獲得することは困難となる。つまり、第1通常遊技状態にて右ルートへ遊技球を発射することで遊技を進めることは可能であるものの、投資が嵩むこととなり投資に対して期待できる利益は左ルートへ遊技球を発射する場合よりも小さくなる。
第1通常遊技状態にて各種大当たり結果となった場合には、第1特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行する。第1特別遊技状態では、大当たり結果の種類に応じて有利入球部314が開放される。第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生した場合には、第1特別遊技状態終了後の抽選モードが高確率モードとなる。第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第1特別遊技状態終了後の抽選モードが低確率モードとなる。
詳しくは、今回の第1特別遊技状態が6R通常大当たり結果A〜6R通常大当たり結果Fを契機としたものである場合には、実質的に有利入球部314への入球が回避される。このため、第1特別遊技状態終了後の遊技状態は低確率モード且つ第4変動表示モード対応の第4通常遊技状態となる。
第4変動表示モードにおいては、第1通常遊技状態から第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が大幅に延長され且つ第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が大幅に短縮される。具体的には、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間よりも第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間の方が短くなるように変更され、変動表示時間の長短の関係が逆転する。これにより、第4通常遊技状態では第2作動口63aに係る遊技回をメインに遊技が進行することとなる。
第4通常遊技状態にて実行された遊技回が規定数に達した場合に当該第4通常遊技状態よりも遊技者の有利度が低くなるように設定された第1通常遊技状態へ移行する。ここで、第4通常遊技状態については、遊技回数に上限が設けられてはいるものの、電動役物71のサポートによって遊技を円滑に進行させることが可能となっている。そして、大当たり結果の振り分けが遊技者に有利となるように優遇された第2作動口63aに係る遊技回をメインとして遊技が進行するため、第4通常遊技状態よりも有利な第2通常遊技状態へ移行するチャンスとなる。
また、既に説明したように、第2作動口63aへの入賞が発生した場合には、それら入賞に基づく抽選のほとんどにて特別当たり結果となる。つまり、第4通常遊技状態においては、ほぼ全ての遊技回にて特別当たり結果となって都度の遊技回にて第2特別遊技状態へと移行する。第2特別遊技状態に移行した場合には、下側可変入賞装置65が開放され、第2作動口63aを素通りした遊技球の一部が下側可変入賞装置65(下大入賞口341)へ入球することとなる。
このような電動役物71によるサポート及び下側可変入賞装置65への入球に基づく賞球によって、第4通常遊技状態では右ルートへ遊技球を発射することで持ち球の減りを抑えながら遊技を進めることができる。
今回の第1特別遊技状態が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果を契機としている場合には、右ルートへ向けた遊技球の発射を継続してさえいれば有利入球部314への入球が発生する。このため、ほとんどのケースにおいて、第1特別遊技状態終了後の遊技状態は高確率モード且つ第2変動表示モード対応の第2通常遊技状態となる。
第2変動表示モードにおいては、第1通常遊技状態と比べて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間及び第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が大幅に短縮される。但し、第4通常遊技状態とは異なり、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間と、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間との長短の関係は維持されたままとなる。より詳しくは、上述したように、第1作動口用表示部D1に係る遊技回では保留数等に関係なく変動表示時間が0.5secとなり、第2作動口用表示部D2に係る遊技回では変動表示時間が最短で1secとなる。
ここで、第2通常遊技状態にて第1作動口用表示部D1に係る遊技回が1回実行された場合又は第2作動口用表示部D2に係る遊技回が100回実行された場合には当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へ移行することとなる。第2通常遊技状態への移行には第1特別遊技状態を経由する構成となっており、第1特別遊技状態中に右ルートへ遊技球を発射した場合には第1作動口62a(詳しくは右作動口62aR)への入球が1〜3個程度発生する。このため、多くの場合には、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行条件が速やかに成立することとなる。
なお、第1作動口62aへの入球が発生することなく、第2作動口63aへの入球が繰り返し発生した場合には、第2作動口用表示部D2に係る遊技回が100回実行されたことを条件として第3通常遊技状態へ移行するものの、それまでにわずかながら持ち球が減少することとなる。故に、第2通常遊技状態では第1作動口62a(詳しくは右作動口62aR)への入球が速やかに発生することに期待して遊技が行われるものと想定される。
第2通常遊技状態中に移行条件が成立すると、高確率モード且つ第3変動表示モード対応の第3通常遊技状態へ移行する。
第3変動表示モードにおいては、第2通常遊技状態と比べて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が大幅に延長され且つ第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が更に短縮され、変動表示時間の長短の関係が逆転する。これにより、第3通常遊技状態では実質的に第2作動口63aに係る遊技回をメインに遊技が進行することとなる。大当たり結果の振り分けが遊技者に有利となるように優遇された第2作動口63aに係る遊技回をメインとして遊技が進行することにより、高確率モードを継続させるチャンスとなる。
また、既に説明したように、第2作動口63aへの入賞が発生した場合には、それら入賞に基づく抽選のほとんどにて特別当たり結果となる。つまり、第4通常遊技状態においては、ほぼ全ての遊技回にて特別当たり結果となって都度の遊技回にて第2特別遊技状態へと移行する。第2特別遊技状態に移行した場合には、下側可変入賞装置65が開放され、第2作動口63aを素通りした遊技球の一部が下側可変入賞装置65(下大入賞口341)へ入球することとなる。
第3変動表示モードでは、上記第4変動表示モードと比較して、変動表示時間の下限が更に引き下げられている。このような変動表示時間の差によって発射される遊技球の数を賞球の数が上回ることとなり、第3通常遊技状態では右ルートへ遊技球を発射することで持ち球を増やしながら遊技を進めることが可能となっている。
第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にて確変大当たりを繰り返すことにより、持ち球が大幅に増加することとなる。但し、本実施の形態においては、上述したように確変大当たりの連続回数に上限が設定されており、この上限に到達した場合には、第1特別遊技状態を経て第4通常遊技状態へ移行する。この第4通常遊技状態中に確変大当たりとすることができれば、持ち球を更に大きく増やすチャンスとなる。
ここで、本実施の形態では、構成の複雑化を抑えつつ第4通常遊技状態における実質的な遊技回数を多様化していることを特徴の1つとしている。以下、図31〜図32(a)を参照し、この工夫に係る構成について説明する。図31(a)は第2作動口用表示部D2に対応した第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルを示す概略図、図31(b)は第1作動口用表示部D1に対応した第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルを示す概略図、図32(a)は第4通常遊技状態への移行契機と、設定される変動表示テーブルの組合せとの関係を示す概略図である。
(第4通常遊技状態用変動表示時間テーブル)
図31(a)に示すように、第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルとして、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)に対応する第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルA1(以下、テーブルA1という)及び第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルA2(以下、テーブルA2という)が設けられている。
テーブルA1は、第2作動口63aに係る保留数が「0」の場合の変動表示時間が「8sec」、第2作動口63aに係る保留数が「1」の場合の変動表示時間が「6sec」、第2作動口63aに係る保留数が「2」の場合の変動表示時間が「4sec」、第2作動口63aに係る保留数が「3」又は「4」の場合の変動表示時間が「2sec」となるように構成されている。上述したように、第4通常遊技状態にて右ルートへ連続して(0.6sec周期で)遊技球を発射している場合には、発射された遊技球のおよそ1/3が第2作動口63aに入球する。そして、そのほとんどにて特別当たり結果となるため、第2作動口用表示部D2にて絵柄の変動表示が開始されてから次の遊技回に係る絵柄の変動表示が開始されるまでの時間は最短で「4sec」程度となる。このような事情から、テーブルA1が設定されている場合であって且つ入球頻度の偏りが小さい場合には、第2作動口63aに係る保留数が「3」〜「4」を推移し、第2作動口用表示部D2における変動表示時間は多くの場合「2sec」となる。
テーブルA2は、全体的にテーブルA1よりも変動表示時間が短くなるように差別化されている。具体的には、第2作動口63aに係る保留数が「0」の場合の変動表示時間が「7sec」、第2作動口63aに係る保留数が「1」の場合の変動表示時間が「5sec」、第2作動口63aに係る保留数が「2」の場合の変動表示時間が「3sec」、第2作動口63aに係る保留数が「3」又は「4」の場合の変動表示時間が「1sec」となるように構成されている。上述したように、第4通常遊技状態にて右ルートへ連続して(0.6sec周期で)遊技球を発射している場合には、発射された遊技球のおよそ1/3が第2作動口63aに入球する。そして、そのほとんどにて特別当たり結果となるため、第2作動口用表示部D2にて絵柄の変動表示が開始されてから次の遊技回に係る絵柄の変動表示が開始されるまでの時間は最短で「3sec」程度となる。このような事情から、テーブルA1が設定されている場合であって且つ入球頻度の偏りが小さい場合には、第2作動口63aに係る保留数が「3」〜「4」を推移し、第2作動口用表示部D2における変動表示時間は多くの場合「1sec」となる。
なお、テーブルA2が設定された場合には、テーブルA1が設定された場合よりも第2作動口63aに係る遊技が速やかに進行するため保留取得の猶予が短くなる。但し、第2作動口63aについては何れのテーブルA1,A2が設定されている場合でも保留数の上限を超える入球(オーバー入賞)を前提としている。これにより、テーブルA2が設定されている場合に保留数が「3」〜「4」以外の変動表示時間が設定される頻度が高くなることを抑制している。
図31(b)に示すように、第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルとして、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)に対応する第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルB1(以下、テーブルB1という)及び第4通常遊技状態用変動表示時間テーブルB2(以下、テーブルB2という)が設けられている。
テーブルB1は第1作動口62aに係る保留数が「0」〜「4」の何れの場合であっても変動表示時間が「60sec」となるように構成されており、テーブルB2は第1作動口62aに係る保留数が「0」〜「4」の何れの場合であっても変動表示時間が「120sec」となるように構成されており、テーブルB3は第1作動口62aに係る保留数が「0」〜「4」の何れの場合であっても変動表示時間が「180sec」となるように構成されている。つまり、テーブルB1 < テーブルB2 < テーブルB3の順に第1通常遊技状態へ移行するまでの時間(猶予時間)が長くなるように差が設けられている。
次に、図32を参照して、第4通常遊技状態への移行契機と参照される変動表示時間テーブルとの関係、第4通常遊技状態における表示画面75aの表示の概要について説明する。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R通常大当たり結果Aの場合、詳しくは6R通常大当たり結果Aとなり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA1が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB1が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA1及びテーブルB1となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が60secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は2secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が15回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で20回実行されることとなる。
このようにテーブルA1及びテーブルB1の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 60.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R通常大当たり結果Bの場合、詳しくは6R通常大当たり結果Bとなり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA2が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB1が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA2及びテーブルB1となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が60secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は1secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が20回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で30回実行されることとなる。
このようにテーブルA2及びテーブルB1の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 60.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R通常大当たり結果Cの場合、詳しくは6R通常大当たり結果Cとなり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA1が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB2が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA1及びテーブルB2となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が120secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は2secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が30回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で40回実行されることとなる。
このようにテーブルA1及びテーブルB2の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 120.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R通常大当たり結果Dの場合、詳しくは6R通常大当たり結果Dとなり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA2が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB2が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA2及びテーブルB2となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が120secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は1secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が40回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で60回実行されることとなる。
このようにテーブルA2及びテーブルB2の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 120.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R通常大当たり結果Eの場合、詳しくは6R通常大当たり結果Eとなり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA1が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB3が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA1及びテーブルB3となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が180secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は2secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が45回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で60回実行されることとなる。
このようにテーブルA1及びテーブルB3の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB3に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 180.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R通常大当たり結果Fの場合、詳しくは6R通常大当たり結果Fとなり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA2が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB3が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA2及びテーブルB3となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が180secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は1secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が60回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で90回実行されることとなる。
このようにテーブルA1及びテーブルB2の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 180.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機がリミッタ作動である場合、詳しくは確変大当たりの連続回数が上限に達した場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA2が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB3が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA2及びテーブルB3となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が180secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は1secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が60回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で90回実行されることとなる。
このようにテーブルA2及びテーブルB3の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 180.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
図32(a)に示すように、第4通常遊技状態への移行契機が6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果であり且つ第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球しなかったことである場合には、第2作動口用表示部D2(第2作動口63a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルA2が設定され、第1作動口用表示部D1(第1作動口62a)用の変動表示時間テーブルとしてテーブルB3が設定される。つまり、第4通常遊技状態にて参照されるテーブル組合せはテーブルA2及びテーブルB3となる。
このテーブル組合せにおいては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が180secとなり、保留数が「3」〜「4」を推移する場合の第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は1secとなる。第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間が1sec且つ第2特別遊技状態の実行時間がおよそ1secである点に鑑みれば、第1作動口用表示部D1に係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が60回程実行されることとなる。因みに、第2作動口63aに係る遊技回が毎度外れ結果となって第2特別遊技状態へ移行しない場合には、第1作動口62aに係る1の遊技回中に第2作動口63aに係る遊技回が最大で90回実行されることとなる。
このようにテーブルA2及びテーブルB3の組合せが参照される場合には、図32(b)に示すように、表示画面75aにはテーブルB1に対応する情報、すなわち第4通常遊技状態が維持される残り時間を示す情報としてタイマが表示され、時間の経過に伴ってこのタイマが更新(減算)される。具体的には、第4通常遊技状態の開始時には、上記タイマとして「残り 180.00sec START」が表示され、第4通常遊技状態が終了して第1通常遊技状態へ移行する際には、「残り 00.00sec TIME OVER」が表示される。なお、第4通常遊技状態中に特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する場合には、第2作動口用表示部D2にて絵柄が確定表示されてから第2特別遊技状態が終了するまでの間、タイマの更新(減算)が停止される。表示画面75aにおいては、タイマにエフェクトが追加されるとともに「LOCK」の文字が追加表示され、タイマの更新が一時停止されている旨が教示されることとなる。
なお、第4通常遊技状態への移行時に第1作動口62aに係る保留数が「0」となっている場合には、新たに第1作動口62aに係る保留情報が取得されるまで上記タイマの更新が回避され、第2作動口63aに係る遊技回を余分に消化するチャンスとなる。このような場合には、表示画面75aのタイマ(初期値)に「STANDBY」の文字が追加表示され、タイマの更新開始前の状態である旨が教示されることとなる。
ここで、第4通常遊技状態においては、第2作動口63aに係る遊技回の実行回数が第2作動口63aへの入球状況によって変化する。以下、図33を参照して、その具体例について説明する。図33(a)は第4通常遊技状態開始時に第1作動口62aに係る保留数が「1」且つ第2作動口63aに係る保留数が「4」となっている場合を例示しており、図33(b)は第4通常遊技状態開始時に第1作動口62aに係る保留数が「1」且つ第2作動口63aに係る保留数が「3」となっている場合について例示している。なお、図33(a),(b)に示す各例については、ともにテーブルA2及びテーブルB3の組合せに対応する第4通常遊技状態を示している。
(実行回数の違い)
図33(a)では、第4通常遊技状態へ移行したタイミングで第2作動口63aに係る保留数が「4」→「3」且つ第1作動口62aに係る保留数が「1」→「0」に減少し第1作動口用表示部D1及び第2作動口用表示部D2における各絵柄の変動表示が開始される。この場合に設定される第1作動口用表示部D1の絵柄の変動表示時間は180secであり、第2作動口用表示部D2の絵柄の変動表示時間は1secである。この例では、第2作動口63aに係る1回目の遊技回が特別当たり結果に対応しているため当該特別当たり結果に対応する絵柄が1secに亘って確定表示された後、第2特別遊技状態へと移行している。
ここで、第2特別遊技状態の所要時間はおよそ1secであり、第2作動口63aに係る保留数が「3」に減少してから次の遊技回が開始されるまでおよそ3secの猶予が生じる。既に説明したように、右ルートへ発射された遊技球のおよそ1/3については第2作動口63aに入球する構成となっており、且つその発射周期は0.6secとなっている。このため、右ルートへの遊技球の発射を継続していれば、多くの場合、次の遊技回の開始までの間に第2作動口63aへの入球が発生する。図33(a)の例では、遊技球の発射を継続しており、次の遊技回の開始前に第2作動口63aに係る保留数が「3」→「4」に回復している。このような保留数の減少→増加が第1作動口62aに係る絵柄の変動表示が終了するまで繰り返されることにより、第1作動口62aにおける絵柄の変動表示中に実行された第2作動口63aに係る遊技回数は60回に達している。
次に、図33(b)では、第4通常遊技状態へ移行したタイミングで第2作動口63aに係る保留数が「3」→「2」且つ第1作動口62aに係る保留数が「1」→「0」に減少し第1作動口用表示部D1及び第2作動口用表示部D2における各絵柄の変動表示が開始される。この場合に設定される第1作動口用表示部D1の絵柄の変動表示時間は180secであり、第2作動口用表示部D2の絵柄の変動表示時間は1secである。この例では、第2作動口63aに係る1回目の遊技回が特別当たり結果に対応しているため当該特別当たり結果に対応する絵柄が1secに亘って確定表示された後、第2特別遊技状態へと移行している。
ここで、図33(b)の例では、遊技球の発射を継続しているものの、次の遊技回の開始前に第2作動口63aへの入球が発生せず当該第2作動口63aに係る保留数が「2」のままとなっている。このため、第2作動口63aに係る2回目の遊技回では第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が3secとなる。このように、保留数の取得がタイミングよく行われず、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間の短縮機能(保留数に応じた短縮機能)が上手く発揮されなかった場合、すなわち変動表示時間として最も短い変動表示時間が設定されなかった場合には、第1作動口用表示部D1にて絵柄が確定表示されるまでに実行できる遊技回数(第2作動口63aに係る遊技回数)が減少することとなる。図33(b)に示す例では、このような事象が第1作動口62aに係る絵柄の変動表示が終了するまでに複数回発生することにより、第1作動口62aにおける絵柄の変動表示中に実行された第2作動口63aに係る遊技回数は56回となっている。
なお、第1作動口62aにおける絵柄の確定表示が終了するまでの間は、第2作動口63a用の変動表示時間テーブルがテーブルA2に維持される。このため、第1作動口用表示部D1における絵柄の確定表示が終了する前に第2作動口63aに係る遊技回が開始された場合には、第4通常遊技状態の恩恵として第2作動口63aに係る遊技回が1増えることとなる。
以下、図34の概略図を参照して、本パチンコ機10にて遊技の流れと持ち球との関係について補足説明する。
第1通常遊技状態にて左ルートへ遊技球を発射している場合には、遊技進行に伴って持ち球が減少することとなる。このように投資が続いている状況下にて大当たり結果となり、第1特別遊技状態へ移行すると、上側可変入賞装置64への入賞が頻発することにより持ち球が大きく増加する。具体的には、第1特別遊技状態は、ラウンド遊技中に実質的に9個の入球が発生し得る構成となっている。1個の入賞によって14個の遊技球が払い出されるため、1ラウンドにて126個の遊技球を獲得できる。そして、2secのインターバル時間を経てこのラウンド遊技が複数回繰り返されることとなるため、一度に大量の遊技球を獲得できるチャンスとなる。
第1特別遊技状態における最初のラウンドでは有利入球部314が開放される。このラウンドにて有利入球部314への入球が発生した場合には、第1特別遊技状態終了後に第2通常遊技状態へ移行する。第2通常遊技状態においては第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間及び第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間がともに短縮される。これにより、第2作動口63aへの入球が発生して特別当たり結果となることで下側可変入賞装置65が速やかに開放される。下側可変入賞装置65によるサポートによって第2通常遊技状態では第1通常遊技状態と比較して持ち球の減少速度は緩やかとなる。
第2通常遊技状態では、第4通常遊技状態と同様に、第1作動口62aに係る遊技回数及び第2作動口63aに係る遊技回数に各々上限が設定される。本実施の形態においては、第1作動口62aに係る遊技回数の上限は「1」となっており、第2作動口63aに係る遊技回数の上限は「100」となっている。ここで、上側可変入賞装置64とともに右ルートへ配設された右作動口62aRについては右ルートへ発射された遊技球のおよそ1/60が入球する。このため、第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行する場合の多くでは、第2通常遊技状態の開始までに第1作動口62aに係る保留が確保されると想定される。故に、第2通常遊技状態では速やかに移行条件が成立し、第3通常遊技状態へ移行することとなる。
第3通常遊技状態は大当たり結果となって第1特別遊技状態へ移行するまで継続されることとなる。ここで、第3通常遊技状態では、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第1通常遊技状態や第2通常遊技状態と比べて大幅に延長され、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が第2通常遊技状態よりも更に短縮される。これにより、右ルートへ遊技球を発射している場合には第2作動口63aに係る遊技回がメインとなって遊技が進行することとなる。上述したように第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短くなることにより、特別当たり結果となった際の下側可変入賞装置65によるサポートのスパンが短縮され、当該サポートの機会が実質的に増加することとなる。これにより、右ルートへ発射されている遊技球の下側可変入賞装置65への入球機会が増え、持ち球が減少から増加に転じる。つまり、第3通常遊技状態においては次の大当たり結果となるまでの間に特別当たり結果となって第2特別遊技状態への移行が繰り返されることで持ち球を大きく増やすチャンスとなる。第3通常遊技状態にて通常大当たり結果となった場合、又は確変大当たりの連続回数が上限に達した場合には、第1特別遊技状態を経て第4通常遊技状態へ移行する。
第4通常遊技状態では、第2通常遊技状態と同様に、第1作動口62aに係る遊技回数及び第2作動口63aに係る遊技回数に各々上限が設定される。本実施の形態においては、第1作動口62aに係る遊技回数の上限は「1」となっており、第2作動口63aに係る遊技回数の上限は「100」となっている。第4通常遊技状態においては第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第3通常遊技状態と同様となっており、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間は第3通常遊技状態よりも僅かに延長される。つまり、第4通常遊技状態においても第2通常遊技状態や第3通常遊技状態と同様に、第2作動口63aに係る遊技回をメインとして遊技が進行することとなる。但し、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が長くなることで、特別当たり結果となった際の下側可変入賞装置65によるサポートのスパンが延長され、当該サポートの機会が実質的に減少することとなる。これにより、右ルートへ発射されている遊技球の下側可変入賞装置65への入球機会が減り、持ち球が増加から減少に転じる。但し、下側可変入賞装置65によるサポートによって第4通常遊技状態では第1通常遊技状態と比較して持ち球の減少速度は緩やかとなる。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
本実施の形態においては、低確率モード対応の第4通常遊技状態においては、当該第4通常遊技状態にて第1作動口62aに係る遊技回が上限(「基準回数」に相当:1回)となるまで当該第4通常遊技状態が継続し、大当たり結果となることなく当該上限に達した場合に当該第4通常遊技状態よりも遊技者に不利な第1通常遊技状態へ移行する。第1作動口62aに係る遊技回に並行して第2作動口63aに係る遊技回が進行するが、第2作動口63aに係る遊技回を何回実行できるかは、入球頻度等によって様々となる。つまり、第4通常遊技状態における遊技回の実行回数については、実際に第4通常遊技状態が終了するまで不確定となる。このような構成とすることにより、遊技者に第4通常遊技状態にて少しでも多く遊技回を実行できるように促すことができ、遊技への注目度向上に寄与できる。
ここで、第4通常遊技状態においては第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が複数(本実施の形態では3つ)用意されており、これら変動表示時間の何れがセットされるかによって、実質的に実行できる遊技回数の上限が決まる。このような構成賭すれば、第4通常遊技状態の多様化を実現し、遊技の単調化を抑制できる。
詳しくは、第4通常遊技状態にてセットされる第2作動口用表示部D2の変動表示時間は、60sec,120sec,180secの3つであるが、各変動表示時間の差については、第4通常遊技状態において第1作動口用表示部D1に係る変動表示時間の最大値(本実施の形態においては8sec)よりも大きくなっている。このため、第2作動口用表示部D2の変動表示時間が何れとなるかによって、実質的に実行される遊技回数の上限に差が生じ(図32(a)参照)、第4通常遊技状態の多様化が好適に実現されている。
また、第4通常遊技状態においては、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示期間を決定するための変動表示時間テーブルが複数(2つ)用意されており、何れの変動表示時間テーブルが参照されるかによって第4通常遊技状態にて第2作動口63aに係る遊技回の実質的な実行回数が変化することとなる。このような構成とすれば、遊技の単調化を実現し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特に、第1作動口62aに係る変動表示時間テーブル(テーブルB1〜B3)と、第2作動口63aに係る変動表示時間テーブル(テーブルA1〜A2)との組み合わせにより、変動表示時間テーブルの総数が過度に多くなることを抑制しつつ、第4通常遊技状態の多様化が実現されている(図32(a)参照)。
これら変動表示時間テーブルの組合せについては、大当たり結果の種類に対応付けられている。第1作動口62aへの入球に基づく抽選にて通常大当たり結果となる場合よりも第2作動口63aへの入球部に基づく抽選にて通常大当たり結果となった場合の方が、上述した実質的な実行回数が多いテーブル組合せが設定されやすくなっている。つまり、第1通常遊技状態にて通常大当たり結果となるよりも第4通常遊技状態にて通常大当たり結果となる方が、その後に第4通常遊技状態へ移行した場合の実質的な実行回数が多くなりやすい。これは、通常大当たり結果が連続した場合の遊技者の救済機能を強化する上で好ましい。
本実施の形態では、確変大当たり結果が連続した場合にリミッタ機能が作用して、高確率モードが強制的に終了される場合がある。このような場合には、第4通常遊技状態へと移行することとなるが、リミッタ機能が作用して第4通常遊技状態へ移行した場合には、上記変動表示時間テーブルの組合せが遊技者にとって最も有利な組合せとなる。これにより、遊技者の遊技意欲の低下を抑制することが可能となっている。
一般的な遊技機においては保留情報の数が多くなる程、変動表示時間が短縮される機能を有しているが、このような機能が作用すると、第1作動口62aに係る保留情報を少なくとも第4通常遊技状態へ移行しそうな場合には、極力記憶されないように遊技球の発射操作が回避される可能性が高くなる。これは遊技進行の円滑化や稼働率の向上等を実現する上で妨げになると懸念される。そこで、本実施の形態に示すように、第4通常遊技状態にて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間を決定する場合には、第1作動口62aに係る保留情報の数が何れであっても決定される変動表示時間が共通となるように構成することで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
本実施の形態においては、第1作動入球部62として下側作動入球部62L及び右側作動入球部62Rが設けられている。これら第1作動入球部62については、何れも入球の有無にある程度のばらつきが生じ得るため、場合によっては第4通常遊技状態にて第1作動口62aに係る保留数が「0」のまま当該第4通常遊技状態が進行する可能性を否定できない。つまり、本来であれば第4通常遊技状態の長さを規定するはずの第1作動口62aに係る遊技回が進行せず、第2作動口63aに係る遊技回のみが繰り返される可能性を否定できない。このような事象が発生することは、遊技が遊技者にとって過度に有利となり、遊技の健全性が低下すると懸念される。この点、本実施の形態に示す構成では、第4通常遊技状態にて実行される第2作動口63aに係る遊技回についても上限が設定されており、第1作動口62aに係る遊技回数が上限となるまでに、第2作動口63aに係る遊技回数が上限となった場合には第1通常遊技状態へ移行する。このようなバックアップ機能を有することで、上述した事象が発生することを抑制している。なお、第2作動口63aに係る遊技回数の上限については第1作動口62aに係る遊技回数の上限よりも高くなっており、後者の介入が多発することが回避されている。
<変形例1>
上記第1の実施の形態では、大当たり結果の種類によって第4通常遊技状態にて参照される第1作動口用の変動表示時間テーブルが変動表示時間テーブルB1〜B3の何れかとなるように設定され、変動表示時間テーブルB1が設定された場合には変動表示時間が「60sec」となり、変動表示時間テーブルB2が設定された場合には変動表示時間が「120sec」となり、変動表示時間テーブルB3が設定された場合には変動表示時間が「180sec」となるように構成したが、変動表示時間テーブルB1<変動表示時間テーブルB2<変動表示時間テーブルB3の順に変動表示時間が長くなりやすい構成となっていれば足りる。
例えば、変動表示時間テーブルB1が設定された場合には、変動表示時間が「60sec」となる割合が60%、「120sec」となる割合が20%、「180sec」となる割合が20%となり、変動表示時間テーブルB2が設定された場合には、変動表示時間が「60sec」となる割合が20%、「120sec」となる割合が60%、「180sec」となる割合が20%となり、変動表示時間テーブルB3が設定された場合には、変動表示時間が「60sec」となる割合が20%、「120sec」となる割合が20%、「180sec」となる割合が60%となるように構成してもよい。
<変形例2>
第4通常遊技状態では第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間は、第1作動口62aに係る保留数に関係なく決定される構成としたが、これに限定されるものではない。第4通常遊技状態における第1作動口用表示部D1の変動表示時間を保留数によって相違させてもよい。例えば、第1作動口62aに係る保留数が多いほど第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間を長くしてもよいし、第1作動口62aに係る保留数が少ないほど第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間を長くしてもよい。
<変形例3>
上記第1の実施の形態に示した変動表示時間テーブルA1及び変動表示時間テーブルA2では、保留数毎の変動表示時間の差を「1sec」に統一したが、保留数後の変動表示時間の差が各々相違させてもよい。例えば、保留数が多くなるほど変動表示時間の差を大きくすることも可能である。
また、変動表示時間の差が生じる保留数を一部に限定することも可能である。このような構成とする場合には、保留数が所定数以上となっている(例えば上限に達している)場合にのみ変動表示時間に差が生じる構成としてもよい。
<変形例4>
上記第1の実施の形態では、第4通常遊技状態にて実行された第2作動口63aに係る遊技回数が上記上限(「第2基準回数」に相当)に達した場合に第1通常遊技状態へ移行する構成としたが、これい限定されるものではない。例えば、第1作動口に係る遊技回数と第2作動口に係る遊技回数との合計が上記上限に達した場合に第1通常遊技状態へ移行する構成としてもよい。
<変形例5>
上記第1の実施の形態では、第4通常遊技状態においては、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間に基づいて残り時間を表示する構成としたが、変動表示時間テーブルが切り替わるタイミングは第1作動口用表示部D1にて確定表示が終了するタイミングである点に鑑みれば、残り時間に確定表示時間を加味した総残り時間を表示する構成としてもよい。
<変形例6>
上記第1の実施の形態では、第4通常遊技状態となっている場合に、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示が終了するまでの残り時間を明示する構成としたが、これに限定されるものではない。第4通常遊技状態が維持される時間の一部、すなわち本来の残り時間よりも短い時間を表示し、当該時間を経過した後は、残り時間を非明示とする(残り時間の表示を終了する)構成とすることも可能である。この場合、例えばタイマカウンタの残り時間を「???」等とするとよい。
<変形例7>
第4通常遊技状態にて第2作動口用表示部D2における変動表示時間が短縮されている場合には、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示が終了したタイミングにてタイマカウンタによる残り時間の表示を終了するのではなく、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示が終了するまで残り時間の表示を継続することも可能である。この場合、例えば残り時間を明示してもよいし、タイマカウンタの残り時間を「???」等として残り時間を非明示としてもよい。
<変形例8>
上記第1の実施の形態では、電動役物71によるサポートモードを1種類のみとした構成について例示したが、これに限定されるものではない。例えば、後述する他の実施の形態と同様に、サポートモードとして電動役物71によるサポート頻度が相対的に低い低頻度サポートモードと相対的に高い高頻度サポートモードとを設けてもよい。このような構成とする場合には、第1変動表示モード対応の第1通常遊技状態については低頻度サポートモードとし、第2変動表示モード対応の第2通常遊技状態、第3変動表示モード対応の第3通常遊技状態、第4変動表示モード対応の第4通常遊技状態については高頻度サポートモードとするとよい。
<変形例9>
上記第1の実施の形態では、6R確変大当たり結果又は16R確変大当たり結果となった場合には第2作動口用表示部対応の変動表示時間テーブルがテーブルA2となり第1作動口用表示部対応の変動表示時間テーブルがテーブルB3となるように統一したが、これに限定されるものではない。通常大当たり結果と同様に、確変大当たり結果についても種類に応じてテーブル組み合わせが異なる構成とすることも可能である。このような構成とすれば、相対的に不利な第1作動口に係る遊技回の実行頻度に差を生じさせることができ、実質的に確変大当たり結果となる割合を変化させることができる。特に、テーブルA群としてテーブルA2よりもさらに変動表示時間が短いテーブルA3を設けることで、第2作動口に係る遊技回の進行スピードをさらに多様化できる。テーブルA2とテーブルA3とを比較した場合には、特別当たり結果となって第2特別遊技状態へ移行する頻度についても変化することとなるため、遊技者の持ち球の増減比率についても多様化できる。例えば、第2通常遊技状態においては遊技者の持ち球が微減となる場合、略一定となる場合、微増となる場合を生じさせる構成とすることも可能となる。
<変形例10>
上記第1の実施の形態では、第4通常遊技状態にて第1作動口63aに係る遊技回の上限(「基準回数」の相当)を1回としたが、これに限定されるものではない。上限を2以上とすることも可能である。また、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する場合の第1作動口63aに係る遊技回の上限と、第4通常遊技状態から第1通常遊技状態へ移行する場合の第1作動口63aに係る遊技回の上限とを一致させた上で、第2通常遊技状態と第4通常遊技状態とで第1作動口63aに係る変動表示時間テーブルを個別とし、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間に差を設けることで、第2通常遊技状態が維持される期間と、第4通常遊技状態が維持される期間とに明確な差を設けたが、これに限定されるものではない。例えば、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態にて参照される第1作動口用表示部D1の変動表示時間テーブルを共通とした上で、第2通常遊技状態における上記上限と、第4通常遊技状態における上記上限とを相違させることで、第2通常遊技状態が維持される期間と、第4通常遊技状態が維持される期間とを相違させる構成としてもよい。
<変形例11>
上記第1の実施の形態では、第4通常遊技状態にて参照される第1作動口用表示部D1対応の変動表示時間テーブルについては第1作動口62aに係る保留数に関係なく、セットされる変動表示時間が同一となるよう構成したが、これに限定されるものではく、第1作動口62aに係る保留数によってセットされる変動表示時間に差を設けてもよい。例えば、第1作動口62aに係る保留数が多くなるほどセットされる変動表示時間が短くなるようにしてもよいし、第1作動口62aに係る保留数が多くなるほどセットされる変動表示時間が長くなるようにしてもよい。なお、これら2つの変形パターンのうち前者とする場合には、保留数毎の変動表示時間の差を第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間の最小値よりも小さくし、保留数の違いがあっても遊技回の実行回数に実質的な差が生じにくい構成とすることが好ましい。
<変形例12>
上記第1の実施の形態では、第1作動口用の変動表示時間テーブルを3つ、第2作動口用の変動表示時間テーブルを2つ用いて、第4通常遊技状態を6つのパターンに分類したが、第1作動口用の変動表示時間テーブルの数、第2作動口用の変動表示時間テーブルの数については任意である。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、2つの作動口に係る遊技回を並行して実行させる構成となっているものの、当該機能を用いて遊技の多様化を実現するための具体的な構成が第1の実施の形態と相違している。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成を説明する。先ず、図35を参照して、本実施の形態における遊技盤60の構成について説明する。図35は遊技盤60の正面図である。
(遊技盤60)
遊技盤60に形成された各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65、スルーゲート66、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65等の入球部への入球が発生すると、それが検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
遊技盤60の最下部にはアウト口68が設けられており、各種入球部に入らなかった遊技球はアウト口68を通って遊技領域PEから排出される。ここで、入球とは、所定の開口部位を遊技球が通過することを意味し、同開口部位を通過した後に遊技球が遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部位を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。
また、遊技盤60には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の遊技釘69が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら遊技釘69や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口61等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット67は遊技盤60の中央に配されており、同可変表示ユニット67の周辺に上記作動入球部62,63等が配設されている。作動入球部62,63は、可変表示ユニット67の下方に配設された下側作動入球部62と、可変表示ユニット67の右方に配設された右側作動入球部63とに大別され、特に右側作動入球部63には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物71が併設されている。電動役物71は、シャッタと当該シャッタを駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、シャッタの位置が駆動部によって変更されることにより、右側作動入球部63(右作動口63a)への入球が可能となる開状態(受入状態)と、同入球が不可となる閉状態(非受入状態)とに切替可能となっている。なお、右側作動入球部63に付属の電動役物71を、右作動口63aへの入球が容易な状態とそれよりも入球が困難な状態とに切替可能としてもよい。
遊技領域PE(詳しくは後述する右ルート)において右側作動入球部63よりも上流側、詳しくは可変表示ユニット67の側方(右方)となる位置には上記スルーゲート66が配設されている。スルーゲート66は、上下方向に遊技球が通過可能となっており、スルーゲート66に入賞した遊技球は遊技領域PEから排出されることなく、遊技領域PEにおける下流側に流下するようになっている。遊技球のスルーゲート66の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物71が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
右ルートにてスルーゲート66と右側作動入球部63との間となる位置には、上記上側可変入賞装置64が配設されており、右ルートにて右側作動入球部63の下流側となる位置には、下側可変入賞装置65が配設されている。これら上側可変入賞装置64及び下側可変入賞装置65については、上記第1の実施の形態と同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
上述した右側作動入球部63,可変入賞装置64,65、スルーゲート66については右ルートに配置されており、左ルートを流下する遊技球についてはそれら右側作動入球部63,可変入賞装置64,65、スルーゲート66への入賞が回避される。一方、下側作動入球部62については、左ルートに配置されており、右ルートを流下する遊技球は下側作動入球部62への入賞が回避される。遊技者は、遊技状況に応じて遊技球の発射先(遊技球の流下経路)を右ルート/左ルートから選択することにより、遊技を有利に進めることが可能となる。
ここで、図36を参照して右側作動入球部63について補足説明する。図36は右側作動入球部63の内部構造を示す概略図である。
右側作動入球部63には、右作動口63aに流入した遊技球を遊技盤60の背面側に設けられた回収通路へ案内する案内通路63cが形成されている。案内通路63cは、その途中位置にて第1分岐通路63d及び第2分岐通路63eに分岐している。なお、案内通路63cについては遊技機前方から透視可能となっており、当該案内通路63cを通過する遊技球の分岐先を目視で確認することが可能となっている。
案内通路63cにおける分岐位置には当該分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路63d及び第2分岐通路63eへ振り分ける振分手段63gが設けられている。振分手段63gは、分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路63dへ案内する第1案内状態と第2分岐通路63eへ案内する第2案内状態とに切替可能なっている。この振分手段63gは、遊技球を案内したことに基づいて一方の案内状態から他方の案内状態に切り替る構成となっている。故に、右作動口63aに流入した遊技球は、順次(交互に)第1分岐通路63d/第2分岐通路63eに振り分けられることとなる。
下作動口62aは連絡通路63fを介して第1分岐通路63dに繋がっており、当該下作動口62aに流入した遊技球は、第1分岐通路63dへ直接流入する。つまり、右作動口63aに流入した遊技球については両分岐通路63d,63eに流入する一方、下作動口62aに流入した遊技球は第1分岐通路63dにのみ流入する構成となっている。
第1分岐通路63dには遊技球を検知する検知センサ391bが配設され、第2分岐通路63eにおいて連絡通路63fの連通部分よりも下流側となる位置には遊技球を検知する検知センサ391cが配設されている。これら検知センサ391b,391cは主制御装置に接続されており、主制御装置では検知センサ391b,391cからの検知情報(検知信号)に基づいて入球部63d,63eへの入球の有無を把握する。以下、本実施の形態においては、第1分岐通路63dを「第1入球部63d」、第2分岐通路63eを「第2入球部63e」と称する。
遊技盤60の中央に配設された可変表示ユニット67及び遊技領域PE外に配設された主表示ユニット81についても基本的な構成は第1の実施の形態と同様である。なお、以下の説明では主表示ユニット81における第1入球部63d用の表示部を「第1入球部用表示部D1」、第1入球部63d用の保留数表示部を「第1入球部用保留数表示部S1」、第2入球部63e用の表示部を「第2入球部用表示部D2」、第2入球部63e用の保留数表示部を「第2入球部用保留数表示部S2」と称する。これら、各表示部D1,D2,S1,S2については、基本的構成が第1の実施の形態における各表示部D1,D2,S1,S2と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、図37及び図38を参照して、第1入球部63d用の当否テーブル及び第2入球部63e用の当否テーブルについて説明する。
(第1入球部用の当否テーブル)
抽選モードが低確率モードとなっている場合に参照される第1入球部63d用の当否テーブルにおいては、図37(a)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」及び「507」の2個である。すなわち、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている。
また、第1入球部63d用の当否テーブルにおいては、「5」,「105」,「205」,「405」が第1特別当たり結果に対応しており、第1特別当たり結果となる確率は4/600となっている。そして、「305」及び「505」が第2特別当たり結果に対応しており、第2特別当たり結果となる確率は2/600となっている。大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
詳細については後述するが、第1特別当たり結果及び第2特別当たり結果は、第2特別遊技状態への移行契機となっている点では共通であるものの、第1特別当たり結果が第1入球部用表示部D1及び第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間を規定する変動表示時間テーブルの切替契機となっていないのに対して、第2特別当たり結果は変動表示時間テーブルの切替契機となっている点で相違している。
抽選モードが高確率モードとなっている場合に参照される第1入球部63d用の当否テーブルにおいては、図37(b)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。すなわち、「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は6/600となっている。
また、低確率モード用の当否テーブルと同様に、「5」,「105」,「205」,「405」が第1特別当たり結果に対応しており、第1特別当たり結果となる確率は4/600となっている。そして、「305」及び「505」が第2特別当たり結果に対応しており、第2特別当たり結果となる確率は2/600となっている。大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
(第2入球部63e用の当否テーブル)
抽選モードが低確率モードとなっている場合に参照される第2入球部63e用の当否テーブルにおいては、図38(a)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」及び「507」の2個である。すなわち、「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている。第2入球部63e用の低確率モード対応当否テーブルには、特別当たり結果に対応する乱数の値は設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
抽選モードが高確率モードとなっている場合に参照される第2入球部63e用の当否テーブルにおいては、図38(b)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。すなわち、「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は6/600となっている。第2入球部63e用の高確率モード対応当否テーブルには、特別当たり結果に対応する乱数の値が設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
本実施の形態では、大当たり結果としては、6R通常大当たり結果,16R通常大当たり結果,6R確変大当たり結果,16R確変大当たり結果が設けられている。次に、図39を参照して、振分テーブルについて説明する。
図39(a)に示すように、第1入球部用振分テーブルでは、「0」〜「99」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「49」の計50個が6R通常大当たり結果に対応しており、「50」〜「99」の計50個が6R確変大当たり結果に対応している。つまり、確変大当たり結果となる確率は50%となっている。
図39(b)に示すように、第2入球部用振分テーブルでは、「0」〜「99」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「34」の計35個が16R通常大当たり結果に対応しており、「35」〜「99」の計65個が16R確変大当たり結果に対応している。つまり、確変大当たり結果となる確率は65%となっており、第1入球部63dへの入球に基づく振分よりも確変大当たり結果となる確率が高くなっている。
ここで、本実施の形態においては、右側作動入球部63に付属の電動役物71によるサポートとして、サポート態様が異なる複数種類のサポートモードが設けられている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物71が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設けられている。
詳しくは、図40(a)に示すように、低頻度サポートモードではスルーゲート用表示部DS(普図)における絵柄の変動表示時間が10〜30secとなっており、絵柄の確定表示時間が0.5secとなっている。開放乱数カウンタC4を用いたサポート抽選にて当選(サポート当選)となる確率は50/100となっている。サポート当選となった場合には電動役物71が0.1secに亘って開状態となる。
これに対して、高頻度サポートモードではスルーゲート用表示部DS(普図)における絵柄の変動表示時間が0.2〜1secとなっており、絵柄の確定表示時間が0.5secとなっている。開放乱数カウンタC4を用いたサポート抽選にて当選(サポート当選)となる確率は90/100となっている。サポート当選となった場合には電動役物71が2secに亘って開状態となる。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞が発生する確率が高くなる。そして、右作動口63aへの入賞が発生した場合には、所定個数(本実施の形態においては1個)の遊技球の払出が実行される。これにより、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球の消費(投資)を抑えながら遊技を行うことが可能となる。
図40(b)に示すように、6R通常大当たり結果及び16R通常大当たり結果は、第1特別遊技状態終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるともにサポートモードが移行後の遊技回が基準回数(具体的には100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果であり、6R確変大当たり結果及び16R確変大当たり結果は、第1特別遊技状態終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが次回大当たり結果となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。
ここで、本実施の形態においては、主表示ユニット81の第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間及び第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間を決定する変動表示モードとして、第1変動表示モード〜第3変動表示モードが設けられている。
詳細については後述するが、第1変動表示モードは第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間よりも短くなるように設定されている。第2変動表示モードは、第1変動表示モードと同様に、第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間よりも短くなるように設定されているものの、その差が第1変動表示モードよりも小さくなるようにして当該第1変動表示モードと差別化されている。第3変動表示モードは第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間よりも長くなるように設定されている。
図40(b)に示すように、6R通常大当たり結果、16R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果は、何れも第1特別遊技状態終了後の変動表示モードとして第2変動表示モードが設定される大当たり結果である。つまり、何れの大当たり結果となった場合であっても第1特別遊技状態を経て通常遊技状態に復帰した後は、第1入球部63dに係る遊技回をメインとして遊技が進行することとなる。
以下の説明では、当否抽選モードが低確率モード、サポートモードが低頻度サポートモード、変動表示モードが第1変動表示モードとなる通常遊技状態を「第1通常遊技状態」と称し、当否抽選モードが高確率モード、サポートモードが高頻度サポートモード、変動表示モードが第2変動表示モードとなる通常遊技状態を「第2通常遊技状態」と称し、当否抽選モードが高確率モード、サポートモードが高頻度サポートモード、変動表示モードが第3変動表示モードとなる通常遊技状態を「第3通常遊技状態」と称し、当否抽選モードが低確率モード、サポートモードが高頻度サポートモード、変動表示モードが第2変動表示モードとなる通常遊技状態を「第4通常遊技状態」と称し、当否抽選モードが低確率モード、サポートモードが高頻度サポートモード、変動表示モードが第3変動表示モードとなる通常遊技状態を「第5通常遊技状態」と称する。
図41(a)については、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態における表示画面75aの表示態様を示している。これらの通常遊技状態では、表示画面75aの外縁部分に青色のエフェクトが表示され、表示画面75aの中央上部に遊技者に有利な状態であることを示唆するメッセージとして「CHANCE」の文字が表示される。第2通常遊技状態においては表示画面75aに「海中」を模した背景画像が表示され、第4通常遊技状態では表示画面75aに「浜辺」を模した背景画像が表示されることで、2つの通常遊技状態が区別されている。また、図示は省略しているが、表示画面75aの隅部には、残り遊技回数を示すカウンタが表示され、第2通常遊技状態が継続される残り遊技回数又は第4通常遊技状態が継続される残り遊技回数が表示される。
図41(b)については、第3通常遊技状態及び第5通常遊技状態における表示画面75aの表示態様を示してる。これらの通常遊技状態では、表示画面75aの外縁部分に赤色のエフェクトが表示され、表示画面75aの中央上部に遊技者に更に有利な状態であることを示唆するメッセージとして「BIG CHANCE」の文字が表示される。第3通常遊技状態においては表示画面75aに「海中」を模した背景画像が表示され、第5通常遊技状態では表示画面75aに「浜辺」を模した背景画像が表示されることで、2つの通常遊技状態が区別されている。また、図示は省略しているが、第3通常遊技状態では、表示画面75aの隅部に残り遊技回数を示すカウンタが表示される。
次に図42及び図43のフローチャートを参照して、本実施の形態における主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理の一環として実行される第1入球部用制御処理及び第2入球部用制御処理について説明する。第1入球部用制御処理は、第1の実施の形態における第1作動口用制御処理を一部変更したものであり、第2入球部用制御処理は、第1の実施の形態における第2作動口用制御処理を一部変更したものである。以下の説明では、第1の実施の形態からの変更点を中心に説明し、共通部分については一部説明を省略する。
(第1入球部用制御処理)
図42に示すように、第1入球部用制御処理では、先ずステップS2001にて、第1入球部63dに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第1入球部口用表示部D1が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に第1入球部用の遊技回中フラグ(第1遊技回中フラグ)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第1遊技回中フラグは、第1入球部用表示部D1にて絵柄の変動表示を開始させる場合に格納され、絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS2001にて否定判定をしてステップS2002に進む。ステップS2002では、第2入球部63eに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第2入球部用表示部D2が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に第2入球部用の遊技回中フラグ(第2遊技回中フラグ)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第2入球部用の遊技回中フラグは、第2入球部用表示部D2にて変動表示を開始させる場合に格納され、抽選結果(遊技結果)に対応した絵柄等が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
ステップS2002にて肯定判定をした場合にはステップS2003に進む。ステップS2003では第2入球部63eにて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS2003にて肯定判定をした場合には、そのまま本第1入球部用制御処理を終了する。
ステップS2003又はステップS2002にて否定判定をした場合には、ステップS2004に進む。ステップS2004では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である第1入球部用保留記憶数CRN(詳しくは第1入球部63dに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。第1入球部用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、第1入球部用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS2005に進む。ステップS2005ではデータ設定処理を行う。
第1入球部63dのデータ設定処理では、先ず第1入球部用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、第1入球部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを第1実行エリアAE1に移し、第1入球部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。なお、これら第1入球部用保留エリアRa及び第1実行エリアAE1は、名称は相違するものの第1の実施の形態に示した第1作動口用保留エリアRaや第1実行エリアAE1(図8参照)と同様である。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、第1入球部用の保留数表示部S1にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、保留情報が追加された際に実行される点灯処理とは逆に、第1入球部用の保留数表示部S1のLEDを下側から順に消灯させる。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS2006にて第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるべく第1入球部用の変動開始処理(第1入球部用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。以下、第1入球部用変動開始処理について説明するが、この処理の基本的な流れは上記第1の実施の形態に示した第1作動口用変動開始処理(図16)と同様である。
(第1入球部用変動開始処理)
第1入球部用変動開始処理においては先ず、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、第1入球部用の当否テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。判定結果が大当たり結果である場合には種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した数値情報を把握する。また、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が、6R通常大当たり結果に対応した情報群、16R通常大当たり結果に対応した情報群、6R確変大当たり結果に対応した情報群、16R確変大当たり結果に対応した情報群の何れに含まれているかを特定する。その後は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(第1入球部用表示部D1)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。また、今回の遊技結果が、6R通常大当たり結果、16R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果の何れかであるかをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、6R通常大当たり結果である場合には6R通常フラグを格納し、16R通常大当たり結果である場合には16R通常フラグを格納し、6R確変大当たり結果である場合には6R確変フラグを格納し、16R確変大当たり結果である場合には16R確変フラグを格納する。
上記設定処理を実行した後は、第2入球部63eに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。第2入球部63eに係る遊技回中である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に強制終了フラグを格納する。第2入球部63eに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて第2入球部63eに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、第1入球部63dに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて第2入球部63eに係る遊技回が実行され得る場合には、第2入球部63eに係る遊技回が短縮され第1入球部63dに係る遊技回の終了とともに第2入球部63eに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、第2入球部63eに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
上述した当否判定の結果が外れ結果である場合には外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(第1入球部用表示部D1)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
各停止結果設定処理を実行した後は、変動表示時間(表示継続時間)の設定処理を実行する。具体的には、AM604の各種カウンタエリア634に設けられた第1入球部用の変動表示時間カウンタ(以下、第1変動表示時間カウンタという)に変動表示時間に相当する値をセットする。第1変動表示時間カウンタは上記タイマ割込み処理が実行される度に更新(減算)される。
変動表示時間の設定処理を実行した後は、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
変動開始コマンド及び種別コマンドの設定処理を実行した後は、主表示ユニット81における第1入球部用表示部D1の変動表示を開始し、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上述した第1遊技回中フラグを格納する。これにより、以降の処理では第1入球部63dに係る遊技回(例えば変動表示)が実行されている最中であることを特定可能となる。なお、本実施の形態においては第1入球部用表示部D1における絵柄及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を抽選に合せて開始させる構成としたが、これに限定されるものではなく、絵柄及び図柄の変動表示を抽選前に開始させる構成とすることも可能である。
再び図42の説明に戻り、ステップS2001にて肯定判定をした場合、すなわち第1入球部63dに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS2007に進む。ステップS2007では、第2入球部63eに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS2007にて否定判定をした場合には、ステップS2008に進む。ステップS2008では、設定された変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第1変動表示時間カウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。ステップS2008にて否定判定をした場合には、ステップS2009にて変動表示処理を実行した後、本第1入球部用制御処理を終了する。ステップS2009の変動表示処理においては、第1入球部用表示部D1を構成する各LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS2008の説明に戻り、第1変動表示時間カウンタの値が「0」になっている場合には、当該ステップS2008にて肯定判定をしてステップS2010に進む。ステップS2010では確定表示中であるか否かを判定する。具体的にはRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1入球部用の確定表示フラグ(第1確定表示フラグ)が格納されているか否かを判定する。ステップS2010にて否定判定をした場合には、ステップS2011に進む。ステップS2011では、第1入球部用変動終了処理を実行する。
第1入球部用変動終了処理においては先ず第1入球部用の変動終了コマンド(第1変動終了コマンドという)を設定する。この第1変動終了コマンドは、通常処理におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、第1変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該第1変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該第1変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、第1変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
第1変動終了コマンドを設定した後は、事前に決定された態様となるようにして第1入球部用表示部D1に絵柄を停止表示させるように主表示ユニット81の表示制御を行う。例えば抽選結果(遊技結果)が外れ結果である場合には外れ結果に対応する絵柄の確定表示を行う。そして、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第1入球部用の確定表示時間カウンタ(第1確定表示時間カウンタ)に確定表示時間(1sec)に相当する値をセットする。第1確定表示時間カウンタは、上記タイマ割込み処理が実行される度に更新(減算)される。
確定表示時間を設定した後は、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上記第1確定表示フラグをセットする。この第1確定表示フラグは、第1確定表示時間カウンタの値が「0」になった場合に消去される。
ステップS2011にて変動終了処理を実行した後は、ステップS2012に進む。ステップS2012では、現在の遊技状態が第2通常遊技状態、第4通常遊技状態、第5通常遊技状態の何れかであるか否かを判定する。ステップS2012にて否定判定をした場合には、そのまま本第1入球部用制御処理を終了する。ステップS2012にて肯定判定をした場合には、ステップS2013に進む。
本実施の形態では、RAM604の各種カウンタエリア634に第2通常遊技状態、第4通常遊技状態、第5通常遊技状態にて第1入球部63dに係る遊技回の実行回数を把握するための遊技回数カウンタが設けられている。ステップS2013の遊技回数カウンタ更新処理では、この遊技回数カウンタの値を更新する。具体的には、遊技回数カウンタの値を「1」減算する。
続くステップS2014では遊技回数カウンタが「0」になっているか否かを判定する。ステップS2014にて否定判定をした場合には、そのまま本第1入球部用制御処理を終了する。ステップS2014にて肯定判定をした場合には、ステップS2015に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に変動表示時間テーブル切替フラグをセットする。この変動表示時間テーブル切替フラグがセットされた遊技回が終了したタイミングにて、変動表示時間テーブルが切り替えられることとなる。具体的には、それまで参照していた変動表示時間テーブルが第2変動表示時間テーブルである場合には第3変動表示時間テーブルに切り替え、それまで参照していた変動表示時間テーブルが第4変動表示時間テーブル又は第5変動表示時間テーブルである場合には第1変動表示時間テーブルに切り替える。
続くステップS2016では、現在の遊技状態が第4通常遊技状態又は第5通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS2016にて否定判定をした場合には、そのまま本第1入球部用制御処理を終了する。ステップS2016にて肯定判定をした場合には、ステップS2017に進みRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている高頻度サポートモードフラグを消去した後、本第1入球部用制御処理を終了する。
ステップS2010の説明に戻り、当該ステップS2010にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア635に第1確定表示フラグが格納されている場合には、ステップS2018に進む。ステップS2018では、第1確定表示時間カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS2018にて否定判定をした場合には、そのまま本第1入球部用制御処理を終了する。ステップS2018にて肯定判定をした場合には、ステップS2019にてフラグ消去処理を実行した後、本第1作動口用制御処理を終了する。このフラグ消去処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている第1遊技回中フラグ及び第1確定表示フラグを消去する。
ステップS2007の説明に戻り、当該ステップS2007にて肯定判定をした場合、すなわち第2入球部63eに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合には、ステップS2020に進む。ステップS2020では停止絵柄の書替処理を実行する。停止結果の書替処理においては、第1入球部用変動開始処理にて決定された停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。具体的には、第1入球部63dに係る遊技回が外れ結果である場合にはその停止絵柄を停止させるのに対して、第1入球部63dに係る遊技回が当たり結果である場合には停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。また、第1変動表示時間カウンタをリセットする。
ステップS2020の処理を実行した後は、ステップS2010以降の遊技回の終了に係る各種処理を実行した後、本第1入球部用制御処理を終了する。
次に図43のフローチャートを参照して、第2入球部用制御処理について説明する。
(第2入球部用制御処理)
第2入球部用制御処理では、先ずステップS2101にて、第2入球部63eに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第2入球部用表示部D2が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に上述した第2遊技回中フラグが格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第2遊技回中フラグは、第2入球部用表示部D2にて絵柄の変動表示を開始させる場合に格納され、絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS2101にて否定判定をしてステップS2102に進む。ステップS2102では、第1入球部63dに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の第1入球部用表示部D1が変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に上述した第1遊技回中フラグが格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。
ステップS2102にて肯定判定をした場合にはステップS2103に進む。ステップS2103では第1入球部63dにて大当たり結果に対応する絵柄又は特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS2103にて肯定判定をした場合には、そのまま本第2入球部用制御処理を終了する。
ステップS2103又はステップS2102にて否定判定をした場合には、ステップS2104に進む。ステップS2104では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である第2入球部用保留記憶数CRN(詳しくは第2入球部63eに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。第2入球部用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、第2入球部用保留記憶数CRNが「0」でない場合にはステップS2105に進み、データ設定処理を行う。
第2入球部63e用のデータ設定処理では、先ず第2入球部用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、第2入球部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを第2実行エリアAE2に移し、第2入球部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。なお、これら第2入球部用保留エリアRb及び第2実行エリアAE2は、名称は相違するものの第1の実施の形態に示した第2作動口用保留エリアRbや第2実行エリアAE2(図8参照)と同様である。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、第2入球部用の保留数表示部S2にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、保留情報が追加された際に実行される点灯処理とは逆に、第2入球部用の保留数表示部S2のLEDを下側から順に消灯させる。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS2106にて第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるべく第2入球部用の変動開始処理(第2入球部用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。以下、第2入球部用変動開始処理について説明するが、この処理の基本的な流れは上記第1の実施の形態に示した第2作動口用変動開始処理(図18)と同様である。
(第2入球部用変動開始処理)
第2入球部用変動開始処理においては先ず当否判定処理を実行する。当否判定処理では、第2入球部用の当否テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納された各種情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。この判定の結果が大当たり結果である場合には、種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、第2実行エリアAE2に格納された各種情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した数値情報と、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルとを参照して、上記把握した種別判定用の情報が6R通常大当たり結果に対応した情報群、16R通常大当たり結果に対応した情報群、6R確変大当たり結果に対応した情報群、16R確変大当たり結果に対応した情報群の何れに含まれているかを特定する。その後は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81(主表示部D)の第2入球部用表示部D2に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには第2入球部用表示部D2に停止表示される絵柄が複数設けられており、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。また、今回の遊技結果が、6R通常大当たり結果、16R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果の何れかであるかをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、6R通常大当たり結果である場合には6R通常フラグを格納し、16R通常大当たり結果である場合には16R通常フラグを格納し、6R確変大当たり結果である場合には6R確変フラグを格納し、16R確変大当たり結果である場合には16R確変フラグを格納する。
上記設定処理を実行した後は、第1入球部63dに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。実行されている最中であると判定した場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に強制終了フラグを格納する。第1入球部63dに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて第1入球部63dに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、第2入球部63eに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて第1入球部63dに係る遊技回(外れ結果対応)が実行され得る場合には、第1入球部63dに係る遊技回が短縮され第2入球部63eに係る遊技回の終了とともに第1入球部63dに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、第1入球部63dに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
上述した当否抽選の説明に戻り、当該当否抽選の判定の結果が特別当たり結果である場合には、特別当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(第2入球部用表示部D2)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている特別当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。なお、今回の遊技結果が特別当たり結果である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に特別当たりフラグを格納する。
上述した当否抽選の判定の結果が外れ結果であった場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(第2入球部用表示部D2)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。停止結果設定処理を実行した後は、変動表示時間(表示継続時間)の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理を実行した後は、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。因みに、本実施の形態においては第2作動口用表示部D2における絵柄及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を抽選に合せて開始させる構成としたが、これに限定されるものではなく、絵柄及び図柄の変動表示を抽選前に開始させる構成とすることも可能である。
変動開始コマンド及び種別コマンドの設定処理を実行した後は、主表示ユニット81における第2作動口用表示部D2の変動表示を開始し、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上述した第2遊技回中フラグを格納した後、本第2入球部用変動開始処理を終了する。
再び図43の説明に戻り、ステップS2101にて肯定判定をした場合、すなわち第2作動口63aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS2107に進む。ステップS2107では第1作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS2107にて否定判定をした場合には、ステップS2108に進む。
ステップS2108では、第1作動口62aに係る遊技回にて特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS2108にて否定判定をした場合には、ステップS2109に進む。
ステップS2109では変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第2変動表示時間カウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。ステップS2109にて否定判定をした場合には、ステップS2110にて変動表示処理を実行した後、本第2作動口用制御処理を終了する。ステップS2110の変動表示処理においては、第2作動口用表示部D2を構成する各LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS2109の説明に戻り、第2変動表示時間カウンタの値が「0」になっている場合には、当該ステップS2109にて肯定判定をしてステップS2111に進む。ステップS2111では確定表示中であるか否かを判定する。具体的にはRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2作動口用の確定表示フラグ(第2確定表示フラグ)が格納されているか否かを判定する。ステップS2111にて否定判定をした場合には、ステップS2112に進む。ステップS2112では、第2作動口用変動終了処理を実行する。
第2作動口用変動終了処理においては先ず第2作動口用の変動終了コマンド(第2変動終了コマンド)を設定する。この第2変動終了コマンドは、通常処理(図13)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、第2変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該第2変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該第2変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、第2変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
第2変動終了コマンドを設定した後は、事前に決定された態様となるようにして第2作動口用表示部D2に絵柄を停止表示させるように主表示ユニット81の表示制御を行う。例えば抽選結果(遊技結果)が外れ結果である場合には外れ結果に対応する絵柄の確定表示を行う。そして、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた第2作動口用の確定表示時間カウンタ(第2確定表示時間カウンタ)に確定表示時間(1sec)に相当する値をセットする。第2確定表示時間カウンタは、上記タイマ割込み処理が実行される度に更新(減算)される。
確定表示時間を設定した後は、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上記第2確定表示フラグをセットする。この第2確定表示フラグは、第2確定表示時間カウンタの値が「0」になった場合に消去される。
ステップS2112にて変動終了処理を実行した後は、ステップS2113に進む。ステップS2113では、現在の遊技状態が第2通常遊技状態、第4通常遊技状態、第5通常遊技状態の何れかであるか否かを判定する。ステップS2113にて否定判定をした場合には、そのまま本第1入球部用制御処理を終了する。ステップS2113にて肯定判定をした場合には、ステップS2114に進む。
本実施の形態では、RAM604の各種カウンタエリア634に、第2通常遊技状態、第4通常遊技状態、第5通常遊技状態にて第1入球部63dに係る遊技回の実行回数を把握するための遊技回数カウンタが設けられている。ステップS2114の遊技回数カウンタ更新処理では、この遊技回数カウンタの値を更新する。具体的には、遊技回数カウンタの値を「1」減算する。
続くステップS2115では遊技回数カウンタが「0」になっているか否かを判定する。ステップS22115にて否定判定をした場合には、そのまま本第2入球部用制御処理を終了する。ステップS2115にて肯定判定をした場合には、ステップS2116に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に変動表示時間テーブル切替フラグをセットする。この変動表示時間テーブル切替フラグがセットされた遊技回が終了したタイミングにて、変動表示時間テーブルが切り替えられることとなる。具体的には、それまで参照していた変動表示時間テーブルが第2変動表示時間テーブルである場合には第3変動表示時間テーブルに切り替え、それまで参照していた変動表示時間テーブルが第4変動表示時間テーブル又は第5変動表示時間テーブルである場合には第1変動表示時間テーブルに切り替える。
続くステップS2117では、現在の遊技状態が第4通常遊技状態又は第5通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS2117にて否定判定をした場合には、そのまま本第2入球部用制御処理を終了する。ステップS2117にて肯定判定をした場合には、ステップS2118に進みRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている高頻度サポートモードフラグを消去した後、本第2入球部用制御処理を終了する。
ステップS2111の説明に戻り、当該ステップS2111にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2確定表示フラグが格納されている場合には、ステップS2119に進む。ステップS2119では、第2確定表示時間カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS2119にて否定判定をした場合には、そのまま本第2入球部用制御処理を終了する。ステップS2119にて肯定判定をした場合には、ステップS2120にてフラグ消去処理を実行した後、本第2入球部用制御処理を終了する。このフラグ消去処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている第2遊技回中フラグ及び第2確定表示フラグを消去する。
ステップS2107の説明に戻り、当該ステップS2107にて肯定判定をした場合、すなわち第1入球部63dに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合には、ステップS2121に進む。ステップS2121では停止絵柄の書替処理を実行する。停止結果の書替処理においては、第2入球部用変動開始処理にて決定された停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。具体的には、第2入球部63eに係る遊技回が外れ結果である場合にはその停止絵柄を停止させるのに対して、第2入球部63eに係る遊技回が当たり結果である場合には停止絵柄を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。また、第2変動表示時間カウンタをリセットする。
ステップS2121の処理を実行した後は、ステップS2111以降の遊技回の終了に係る各種処理を実行した後、本第2入球部用制御処理を終了する。
次に、図44のフローチャートを参照して、本実施の形態における開閉実行モード終了時の移行処理について説明する。
(開閉実行モード終了時の移行処理)
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、ステップS2301にて今回の特別遊技状態が第1入賞モードに対応しているか否かを判定する。第1入賞モードに対応している場合には、ステップS2301にて肯定判定をしてステップS2302に進む。ステップS2302では今回の特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生したか否かを判定する。
本実施の形態においては、RAM604の各種カウンタエリア634に確変大当たりの連続回数を記憶する確変連続回数カウンタが設けられている。確変連続回数カウンタは、確変大当たり結果ととなって上述した有利入球部314への入球が発生する度に更新(加算)され、通常大当たり結果となった場合又は確変大当たり結果の連続回数が上限(7回)に達した場合にリセットされる。本移行処理では、この確変連続回数カウンタを参照して、確変大当たり結果の連続回数が上限(7回)に達しているか否かを判定する。
具体的には、ステップS2302にて肯定判定をした場合にはステップS2303に進み、確変連続回数カウンタの更新処理を行う。詳しくは、確変連続回数カウンタの値を「1」加算する。連続回数カウンタの更新処理を実行した後は、ステップS2304に進み、当該確変連続回数カウンタの値が上限に達しているか否かを判定する。連続回数が上限に達していない場合には、ステップS2304にて否定判定をしてステップS2305に進む。ステップS2305では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高確率モードフラグをセットする。特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生し且つ上記確変大当たりの連続回数が上限に達していない場合には特別遊技状態終了後に高確率モード対応の第2通常遊技状態へと移行する。
続くステップS2306では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第2変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする。詳細については後述するが、この第2変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグがセットされることで、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が延長され、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短縮される。なお、第2変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする場合には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
ステップS2302の説明に戻り、今回の特別遊技状態にて有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、ステップS2307に進む。ステップS2307では、確変連続回数カウンタをリセットする(0にする)。また、ステップS2304にて肯定判定をした場合には、ステップS2307にて連続回数カウンタをリセットする(0にする)。そして、ステップS2306にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする。なお、第2変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする場合には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
ステップS2306にて第2通常遊技状態用変動表示時間テーブル参照フラグをセットした後は、ステップS2308に進む。ステップS2308では、上述した遊技回数カウンタの設定処理を行う。本実施の形態では、遊技回数カウンタとして第1作動口62a及び第2作動口63aで共用となっており、本設定処理では、遊技回数カウンタに所定回数(具体的には「100」)を設定する。
ステップS2308の設定処理を実行した後はステップS2309に進む。ステップS2309では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に記憶されている特別遊技状態用の各種フラグ(例えば入賞モードフラグや大当たりフラグ等)を消去して、本移行処理を終了する。
ステップS2301の説明に戻り、当該ステップS2301にて否定判定をした場合、すなわち今回の特別遊技状態が第2入賞モードに対応している場合には、ステップS2310に進む。ステップS2310では今回の特別遊技状態への移行契機が第2特別当たり結果であるか否かを判定する。ステップS2310にて否定判定をした場合には、そのまま本移行処理を終了する。ステップS2310にて肯定判定をした場合には、ステップS2311に進む。
ステップS2311では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に第3変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする。詳細については後述するが、この第3変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグがセットされることで、第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間が延長され、第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短縮される。なお、第3変動表示モード用変動表示時間テーブル参照フラグをセットする場合には、他の変動表示時間テーブル参照フラグは消去される。
その後は、上記ステップS2309にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に記憶されている特別遊技状態用の各種フラグ(例えば入賞モードフラグや大当たりフラグ等)を消去して、本移行処理を終了する。
次に図45の概略図を参照して、各変動表示モードと、設定される変動表示時間との関係について補足説明する。
(1)第1変動表示モード
第1変動表示モードについては、第1通常遊技状態に対応する変動表示モードである。
第1入球部63dに係る遊技回がリーチ表示非対応の外れ結果(完全外れ結果)に対応している場合には、記憶されている保留情報(第1入球部63dに係る保留情報)の数が「0」又は「1」であれば、変動表示時間として「12sec」,「13sec」,「14sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「2」であれば変動表示時間として「7sec」,「8sec」,「9sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」であれば変動表示時間として「3sec」,「4sec」,[5sec」の何れかが設定される。
第1入球部63dに係る遊技回がリーチ表示対応の外れ結果、特別当たり結果、大当たり結果の何れかに対応している場合には、変動表示時間として、「15sec」〜「20sec」が設定される。
第1変動表示モードにおける第2入球部用表示部D2の変動表示時間については、第2入球部63eに係る遊技回が、リーチ表示非対応の外れ結果、リーチ表示対応の外れ結果、特別当たり結果、大当たり結果の何れの場合であっても、記憶されている保留情報(第2入球部63eに係る保留情報)の数に関係なく、変動表示時間として「600sec」が設定される。
なお、第1変動表示モードにおいては各表示部D1,D2における絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「1sec」となるように規定されている。
(第2変動表示モード)
第2変動表示モードについては、確変大当たり結果又は通常大当たり結果となった場合に第1特別遊技状態終了後に移行する変動表示モードであり、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態に対応している。
第2変動表示モードにおいては、第1変動表示モードと比べて第1入球部63dに係る変動表示時間及び第2入球部63eに係る変動表示時間が各々短くなっているものの、第1入球部63dに係る変動表示時間については第2入球部63eに係る変動表示時間よりも短いという関係は維持されている。
第1入球部63dに係る遊技回がリーチ表示非対応の外れ結果(完全外れ結果)に対応している場合には、記憶されている保留情報(第1入球部63dに係る保留情報)の数が「0」であれば、変動表示時間として「6sec」,「7sec」,「8sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「1」であれば、変動表示時間として「4sec」,「5sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「2」であれば変動表示時間として「1sec」,「2sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」であれば変動表示時間として「0.5sec」が設定される。
第1入球部63dに係る遊技回がリーチ表示対応の外れ結果、特別当たり結果、大当たり結果の何れかに対応している場合には、変動表示時間として、「15sec」〜「20sec」が設定される。
第2変動表示モードにおける第2入球部用表示部D2の変動表示時間については、第2入球部63eに係る遊技回が、リーチ表示非対応の外れ結果、リーチ表示対応の外れ結果、特別当たり結果、大当たり結果の何れの場合であっても、記憶されている保留情報(第2入球部63eに係る保留情報)の数に関係なく、変動表示時間として「60sec」が設定される。
なお、第2変動表示モードにおいては各表示部D1,D2における絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「1sec」となるように規定されている。
(第3変動表示モード)
第3変動表示モードについては、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態にて実行された遊技回数が所定回数に達した場合に移行する第3通常遊技状態及び第5通常遊技状態に対応する変動表示モードである。
第3変動表示モードにおいては、第1変動表示モード及び第2変動表示モードと比べて第1入球部63dに係る変動表示時間が長くなっており、第2入球部63eに係る変動表示時間が短くなっている。これにより、第1入球部63dに係る変動表示時間と第2入球部63eに係る変動表示時間との関係が逆転し、第2入球部63eに係る変動表示時間が第1入球部63dに係る変動表示時間よりも短くなっている。
第3変動表示モードにおける第1入球部用表示部D1の変動表示時間については、第1入球部63dに係る遊技回が、リーチ表示非対応の外れ結果、リーチ表示対応の外れ結果、特別当たり結果、大当たり結果の何れの場合であっても、記憶されている保留情報(第1入球部63dに係る保留情報)の数に関係なく、変動表示時間として「60sec」が設定される。
第2入球部63eに係る遊技回がリーチ表示非対応の外れ結果(完全外れ結果)に対応している場合には、記憶されている保留情報(第2入球部63eに係る保留情報)の数が「0」であれば、変動表示時間として「6sec」,「7sec」,「8sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「1」であれば、変動表示時間として「4sec」,「5sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「2」であれば変動表示時間として「1sec」,「2sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」であれば変動表示時間として「0.5sec」が設定される。
第2入球部63eに係る遊技回がリーチ表示対応の外れ結果、特別当たり結果、大当たり結果の何れかに対応している場合には、変動表示時間として、「15sec」〜「20sec」が設定される。
なお、第3変動表示モードにおいては各表示部D1,D2における絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「1sec」となるように規定されている。
次に、図46を参照して、基本的な遊技の流れについて説明する。図46は遊技の流れを示すブロック図である。
(遊技の流れ)
低確率モード、低頻度サポートモード、第1変動表示モード対応の第1通常遊技状態では、右側作動入球部63が配設された右ルートよりも下側作動入球部62が配設された左ルートを狙って遊技球を発射した方が遊技者に有利となる。
具体的には、第1通常遊技状態では下側作動入球部62に付属の電動役物71のサポートモードが低頻度サポートモードとなっているため、右ルートへ遊技球を発射したとしても下側作動入球部62への入球がほとんど発生せず、左ルートへ遊技球を発射した場合に右側作動入球部63への入球が発生する確率は、左ルートへ遊技球を発射した場合に下側作動入球部62への入球が発生する確率よりも低くなる。つまり、第1通常遊技状態にて右ルートへ遊技球を発射することで遊技を進めることは可能であるものの、投資が嵩むこととなり投資に対して期待できる利益は左ルートへ遊技球を発射する場合よりも小さくなる。
第1通常遊技状態にて各種大当たり結果となった場合には、第1特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行する。第1特別遊技状態では、大当たり結果の種類に応じて有利入球部314の開放時間が決定される。第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生した場合には、第1特別遊技状態終了後に高確率モード、高頻度サポートモード、第2変動表示モード対応の第2通常遊技状態へと移行する。
第2通常遊技状態にて継続される遊技回数には上限(100回)が設定されており、第1入球部63d及び第2入球部63eに係る遊技回の総数が上限である100回に達するまで、又は当該第2通常遊技状態にて大当たり結果となるまで第2通常遊技状態が続くこととなる。
ここで、第2通常遊技状態にて大当たり結果となることなく上記上限に達した場合には、高確率モード、高頻度サポートモード、第3変動表示モード対応の第3通常遊技状態へ移行する。つまり、第3通常遊技状態については、当否抽選モード及びサポートモードについては第2通常遊技状態におけるモードが引き継がれる一方、変動表示モードが第2変動表示モードから第3変動表示モードに切り替わる構成となっている。
既に説明したように、第2変動表示モードについては第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間よりも短くなっており、遊技が第1入球部63dに係る遊技回をメインに進行する。これに対して、第3変動表示モードについては第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間が第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間よりも短くなっており、遊技が第2入球部63eに係る遊技回をメインに進行する。
第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態については高頻度サポートモードに対応しており、右ルートに発射された遊技球の多くが右側作動入球部63(右作動口63a)に入球する。右作動口63aに入球した遊技球については、第1入球部63d及び第2入球部63eに交互に振り分けられる。つまり、第1入球部63d及び第2入球部63eへの入球比は1:1となる。
上述したように、第1入球部63dへの入球に基づく抽選にて確変大当たり結果となる割合は50%となっており、第2入球部63eへの入球に基づく抽選にて確変大当たり結果となる割合は65%となっている。つまり、2つの入球部63d,63eを比較した場合には、第1入球部63dよりも第2入球部63eの方が遊技者に有利となるように差が設けられている。
第2変動表示モードにおいては、第1入球部63dに係る遊技回をメインに遊技が進行するため、実質的に確変大当たり結果となる割合は50%強となる。これに対して、第3変動表示モードにおいては、第2入球部63eに係る遊技回をメインに遊技が進行するため、実質的に確変大当たり結果となる割合は65%弱となる。つまり、第2変動表示モードに対応した第2通常遊技状態と比べて第3変動表示モードに対応した第3通常遊技状態の方が確変大当たり結果となる割合が高くなるように優遇されている。
第2通常遊技状態については高頻度サポートモードに対応しているため、第1通常遊技状態と比べて持ち球の減りは緩和されるものの、第2通常遊技状態における遊技が長く続くことで持ち球の減りが目立つこととなる。そして、確変大当たり結果となって高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態へ移行したにも関わらず、次の大当たりが発生しないことが、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。
この点、第2通常遊技状態にて大当たり結果となることなく実行された遊技回数(第1入球部63dに係る遊技回数及び第2入球部63eに係る遊技回数の総遊技回数)が上記上限に達した場合には、当該第2通常遊技状態ようりも確変大当たり結果となる割合の高い第3通常遊技状態へ移行することで、確変大当たり結果が連続することへの期待感が大きくなる。このような救済機能によれば、遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
また、本実施の形態では、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行契機として上記上限とは異なる移行契機が設けられている。具体的には、第1入球部63dに係る遊技回では特別当たり結果となる可能性があり、この特別当たり結果の一部(詳しくは第2特別当たり結果)が第3通常遊技状態への移行契機となっている。特別当たり結果や当該特別当たり結果に基づいて移行する第2特別遊技状態は、当否抽選モードやサポートモードの切り替えに寄与しない構成となっている。ここで、第1特別当たり結果や当該第1特別当たり結果に基づいて移行する第2特別遊技状態は、変動表示モードの切り替えに寄与しない構成となっているのに対して、第2特別当たり結果や当該第2特別当たり結果に基づいて移行する第2特別遊技状態は、変動表示モードの切り替えに寄与する構成となっている。具体的には、第2通常遊技状態または第4通常遊技状態にて第2特別当たり結果となった場合には第2特別遊技状態終了後に変動表示モードが第3変動表示モードとなる。より詳しくは、第2通常遊技状態中に第2特別当たり結果となった場合には、変動表示モードが第3変動表示モードに切り替わることとなる。つまり、上記上限に向けて遊技が進行している場合に、その途中で突如として第3通常遊技状態へ移行する場合がある。
このように、第3通常遊技状態への移行契機を多様化して、上限到達前に第3通常遊技状態へ移行し得る構成とすることにより、第2通常遊技状態における緊張化を高めることが可能となっている。
以上詳述したように、第2通常遊技状態(第2変動表示モード)から第3通常遊技状態(第3変動表示モード)への移行については、上限到達又は第2特別当たり結果を契機としているが、これら2つの契機のうち後者の場合には、第1入球部用表示部D1にて第2特別当たり結果に対応する絵柄が確定表示されるタイミングにて第2入球部用表示部D2に外れ結果に対応する絵柄が確定表示され、第2特別遊技状態終了後は各表示部D1,D2における絵柄の変動表示が第3変動表示モードに対応する態様にて開始される。つまり、第3変動表示モードへ移行してから、当該第3変動表示モードにて第2入球部63eに係る遊技回をメインとした遊技が開始されるまで実質的なタイムラグが生じない。
これに対して、上記2つの契機のうち前者の場合には、第1入球部用表示部D1にて絵柄が確定表示されたとしても第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示が継続される。このため、第3変動表示モードへ移行したとしても直ちに第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短縮されるわけではなく、第2変動表示モードの影響が残る場合がある。つまり、第3変動表示モードにて第2入球部63eに係る遊技回をメインとした遊技が開始されるまでにある程度のタイムラグが生じ得る。このタイムラグは、第2変動表示モードにて設定される第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間(本実施の形態では60sec)に左右される。
第3通常遊技状態(第3変動表示モード)へ移行したにも関わらず、当該第3通常遊技状態での遊技か速やかに開始されない場合には、遊技者に不快感を与える要因となるため好ましくない。本実施の形態では、このような不都合の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図47を参照して、当該工夫について説明する。図47は、上限到達を契機として第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する場合の遊技の流れを例示したタイミングチャートである。
tc1のタイミングでは確変大当たり結果対応の第1特別遊技状態から第2通常遊技状態へ移行している。これに合わせて、図柄表示装置75の表示画面75aの上部には、第1通常遊技状態よりも遊技者に有利であることを示唆するメッセージ、詳しくは第2通常遊技状態であることを示すメッセージとして「CHANCE」の文字が表示される(図41(a)参照)。また、表示画面75aには背景画像として「海中」を模した画像が表示され、表示画面75aの外縁部分には青色のエフェクトが追加される。更に、表示画面75aの隅部には、第2通常遊技状態が継続される残り遊技回数を示したカウンタが表示される。以降は、遊技回の消化に合せてカウンタが減算表示されることとなる。
第2通常遊技状態では第1入球部63dに係る遊技回をメインとして遊技が進行し、tc2のタイミングでは第2通常遊技状態にて大当たり結果となることなく実行された遊技回数が上限(100回)に達している。このtc2のタイミングでは、第1入球部用表示部D1にて外れ結果に対応する絵柄の確定表示が完了して第3変動表示モードへ切り替わるものの、第2入球部用表示部D2においては絵柄の変動表示が継続している。つまり、tc2のタイミングでは第1入球部用表示部D1にて絵柄の変動表示が開始される一方、第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示については第2通常遊技状態(第2変動表示モード)〜第3通常遊技状態(第3変動表示モード)に跨るようにして継続されることとなる。
図柄表示装置75の表示画面75aにおいては、tc2のタイミングにて第3通常遊技状態への移行(昇格)を示唆する昇格示唆演出が開始される。この昇格示唆演出では、表示画面75aの上部に表示されたメッセージが「CHANCE」から「STANDBY」に変更されるとともに表示画面75aの中央に昇格に対応する動画が表示されることとなる。
この昇格示唆演出については、第2入球部用表示部D2にて絵柄の確定表示が開始されるtc3のタイミングまで継続される。なお、遊技回数が上限に達するタイミングについては様々となる。そこで、第1入球部用表示部D1にて絵柄の確定表示が完了したtc2のタイミングでは第2入球部用表示部D2における残り変動表示時間を特定し、その特定結果に応じて上記昇格示唆演出の実行時間を決定することにより、当該昇格示唆演出の実行時間に過不足が生じることを回避している。
tc3のタイミングにて第2入球部用表示部D2の確定表示が開始されるのに合わせて、図柄表示装置75の表示画面75aでは昇格表示が開始される。具体的には、表示画面75aの上部に表示されたメッセージが「STANDBY」と第3通常遊技状態であることを示す「BIG CHANCE」とに交互に切り替わる。これに併せて、表示画面75aの外縁部分に表示されているエフェクトが青色と赤色とに交互に切り替わる。
第2入球部用表示部D2にて絵柄の確定表示が終了したtc4のタイミングでは、表示画面75aの上部に表示されたメッセージが「BIG CHANCE」に変更され、これに併せて、表示画面75aの外縁部分に表示されているエフェクトが赤色に変更される。そして、表示画面75aの隅部に表示されているカウンタでは数字に代えて「∞」が表示されることとなる。
このように、第2入球部用表示部D2の残余時間を利用して、昇格示唆演出等を実行することにより、第3通常遊技状態への移行への期待感を煽ることができる。これは、遊技状態への移行にもたついているかのような印象を遊技者に与えにくくする上で好ましい。
因みに、第3通常遊技状態への移行に際して、第1入球部用表示部D1における絵柄の確定表示終了タイミングと、第2入球部用表示部D2における絵柄の確定表示終了タイミングとが一致する場合には、上述した昇格示唆演出を実行する時間が確保できない。このような場合には、当該昇格示唆演出をスキップして昇格表示が実行される。
図46の第1特別遊技状態の説明に戻り、当該第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第1特別遊技状態終了後は低確率モード、高頻度サポートモード、第2変動表示モード対応の第4通常遊技状態へ移行する。
第4通常遊技状態にて継続される遊技回数には、第3通常遊技状態と同様に、上限(100回)が設定されており、第1入球部63d及び第2入球部63eに係る遊技回の総数が上限である100回に達するまで、又は当該第4通常遊技状態にて大当たり結果となるまで第4通常遊技状態が続くこととなる。
ここで、第4通常遊技状態にて大当たり結果となることなく上記上限に達した場合には、低確率モード、低頻度サポートモード、第1変動表示モード対応の第1通常遊技状態へ移行する。これに対して、第4通常遊技状態中に上述した第2特別当たり結果となった場合には、第2特別遊技状態を経て変動表示モードが第3変動表示モードに切り替わる。これ以降は、第4通常遊技状態及び第5通常遊技状態で通算となる遊技回数が上記上限に達するまで第2入球部63eに係る遊技回がメインとなって遊技が進行することとなる。つまり、大当たり結果となる場合に確変大当たり結果となる割合が大きくなる。
以上詳述したように、第4通常遊技状態(第2変動表示モード)から第5通常遊技状態(第3変動表示モード)への移行については、第2特別当たり結果を契機としている。この契機は、第1入球部用表示部D1にて第2特別当たり結果に対応する絵柄が確定表示されるタイミングにて第2入球部用表示部D2に外れ結果に対応する絵柄が確定表示され、第2特別遊技状態終了後は各表示部D1,D2における絵柄の変動表示が第3変動表示モードに対応する態様にて開始される。つまり、第3変動表示モードへ移行してから、当該第3変動表示モードにて第2入球部63eに係る遊技回をメインとした遊技が開始されるまで実質的なタイムラグが生じない。
これに対して、第4通常遊技状態(第2変動表示モード)から第1通常遊技状態(第1変動表示モード)への移行については、上限到達を契機としている。この契機では、第1入球部用表示部D1にて絵柄が確定表示されたとしても第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示が継続される。このため、第1変動表示モードへ移行したとしても直ちに第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間が延長されるわけではなく、第2変動表示モードの影響が残る場合がある。但し、第1変動表示モード及び第2変動表示モードにおいては何れも第1入球部63dに係る遊技回をメインとして遊技が進行する構成となっており、上記影響が残ったとしてもそれにより遊技の円滑な進行が妨げられるわけではない。
第5通常遊技状態(第3変動表示モード)から第1通常遊技状態(第1変動表示モード)への移行についても、上限到達を契機としている。第3変動表示モードにおいては第2入球部63eに係る遊技回がメインとなって遊技が進行し、第1変動表示モードにおいては第1入球部62dに係る遊技回がメインとなって遊技が進行する。つまり、これら2つの変動表示モードでは遊技進行上メインとなる入球部が相違する。このため、上述した第2通常遊技状態(第2変動表示モード)から第3通常遊技状態(第3変動表示モード)への移行時と同様に、第1変動表示モードにて第1入球部63dに係る遊技回をメインとした遊技が開始されるまでにある程度のタイムラグが生じ得る。このタイムラグは、第3変動表示モードにて設定される第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間(本実施の形態では60sec)に左右される。
第1通常遊技状態(第1変動表示モード)へ移行したにも関わらず、当該第1通常遊技状態での遊技か速やかに開始されない場合には、遊技者に不快感を与える要因となるため好ましくない。本実施の形態では、このような不都合の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。当該工夫についても上記第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行時の工夫と同様であるため、その概要について説明する。
通常大当たり結果対応の第1特別遊技状態から第4通常遊技状態へ移行すると、図柄表示装置75の表示画面75aの上部には、第1通常遊技状態よりも遊技者に有利であることを示唆するメッセージ、詳しくは第4通常遊技状態であることを示すメッセージとして「CHANCE」の文字が表示される(図41(a)参照)。また、表示画面75aには背景画像として「浜辺」を模した画像が表示され、表示画面75aの外縁部分には青色のエフェクトが追加される。更に、表示画面75aの隅部には、第2通常遊技状態が継続される残り遊技回数を示したカウンタが表示される。以降は、遊技回の消化に合せてカウンタが減算表示されることとなる。
第4通常遊技状態では第1入球部63dに係る遊技回をメインとして遊技が進行し、当該遊技回にて第2特別当たり結果となることで、低確率モード、高頻度サポートモード、第3変動表示モード対応の第5通常遊技状態へ移行する。既に説明したように、第5通常遊技状態では第2入球部63eに係る遊技回をメインに遊技が進行することとなる。なお、表示画面75aに表示されているカウンタの値は、第5通常遊技状態においても第4通常遊技状態と同様に遊技回の消化に合せて減算表示される。
その後は、第4通常遊技状態及び第5通常遊技状態で通算となる遊技回数が上限に達することで、低確率モード、低頻度サポートモード、第1変動表示モード対応の第1通常遊技状態へ移行する。ここで、第2入球部63eに係る遊技回にて遊技回数が上限(100回)に達したタイミングでは、第1入球部用表示部D1にて外れ結果に対応する絵柄の確定表示が完了して第1変動表示モードへ切り替わるものの、第1入球部用表示部D1においては絵柄の変動表示が継続している場合がある。つまり、第2入球部用表示部D2にて絵柄の変動表示が開始される一方、第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示については第5通常遊技状態(第3変動表示モード)〜第1通常遊技状態(第1変動表示モード)に跨るようにして継続され得る。
図柄表示装置75の表示画面75aにおいては、第2入球部用表示部D2における絵柄の確定表示が完了したタイミングにて第1通常遊技状態への移行(降格)を示唆する降格示唆演出が開始される。この降格示唆演出では、表示画面75aの上部に表示されたメッセージが「BIG CHANCE」から「CAUTION」に変更されるとともに表示画面75aの中央に降格に対応する動画が表示されることとなる。
この降格示唆演出については、第1入球部用表示部D1にて絵柄の確定表示が開始されるタイミングまで継続される。なお、遊技回数が上限に達するタイミングについては様々となる。そこで、第2入球部用表示部D2にて絵柄の確定表示が完了したタイミングでは第1入球部用表示部D1における残り変動表示時間を特定し、その特定結果に応じて上記降格示唆演出の実行時間を決定することにより、当該降格示唆演出の実行時間に過不足が生じることを回避している。
第1入球部用表示部D1の確定表示が開始されるタイミングに合わせて、図柄表示装置75の表示画面75aでは降格表示が開始される。具体的には、表示画面75aの上部に表示されたメッセージと、表示画面75aの外縁部分に表示されているエフェクトとが点滅する。
第1入球部用表示部D1にて絵柄の確定表示が終了したタイミングでは、表示画面75aの上部に表示されたメッセージと、表示画面75aの外縁部分に表示されていたエフェクトと、表示画面75aの隅部に表示されていたカウンタとが非表示となり、第1通常遊技状態へ移行した旨が明示される。
因みに、第1通常遊技状態への移行に際して、第2入球部用表示部D2における絵柄の確定表示終了タイミングと、第1入球部用表示部D1における絵柄の確定表示終了タイミングとが一致する場合には、上述した降格示唆演出を実行する時間が確保できない。このような場合には、当該降格示唆演出をスキップして降格表示が実行される。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
本実施の形態では、高確率モード対応の通常遊技状態として第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態が設けられており、これら第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態では例えば低確率モード対応の第1通常遊技状態と比較して大当たり結果となる確率が3倍となる。ここで、第2通常遊技状態においては、第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間が第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間よりも短くなっており、遊技進行の主たる対象が第1入球部用表示部D1に係る遊技回となる。これに対して、第3通常遊技状態においては、第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間が第1入球部用表示部D1における絵柄の変動表示時間よりも短くなっており、遊技進行の主たる対象が第2入球部用表示部D2に係る遊技回となる。つまり、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する場合には、高確率モードは引き継がれるものの主たる遊技回が変化する。これにより、高確率モードにおける遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
第1入球部63dと第2入球部63eとを比較した場合には、第2入球部63aの方が確変大当たり結果となる振分確率について優遇されている。このため、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行することで、遊技進行の主たる対象が遊技者に相対的に不利な第1入球部63dに係る遊技回→相対的に有利な第2入球部63eに係る遊技回に移る。このように、高確率モードにおいても遊技者の有利度が更に変化(上昇)する構成とすれば、高確率モードへ移行したにも関わらず、大当たり結果となることなく遊技が進む等した場合であっても、遊技者の期待を第4通常遊技状態への移行に向けさせることができる。このような救済機能を有することにより、高確率モードに長く滞在した場合の遊技者の遊技意欲の減退を好適に抑制できる。
本実施の形態では、第2通常遊技状態における遊技回数(第1入球部63dに係る遊技回数と第2入球部63eに係る遊技回数との総数)が上限に達した場合に、第3通常遊技状態へ移行することとなる。ここで、遊技領域PEを流下する遊技球が右側作動入球部63に入球する頻度にはある程度の偏りが生じる可能性がある。そこで、本実施の形態に示したように、両入球部63d,63eに係る遊技回数の総数が上限となった場合に第3通常遊技状態へ移行する構成とすれば、当該第4通常遊技状態への移行機能が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
上述したように、第1入球部63d及び第2入球部63eへは右側作動入球部63へ流入した遊技球が交互に振り分けられる構成となっている。このような構成とすれば、一方の入球部に係る遊技回のみが単独で進行する機会を減らし、第1入球部63dに係る遊技回及び第2入球部63eに係る遊技回の連携によって高確率モード対応の通常遊技状態の多様化を好適に実現できる。
右側作動入球部63に流入した遊技球を第1入球部63d/第2入球部63eに交互に(所定の順序で)振り分ける構成は、一方の入球部で見た場合の遊技球の入球数を確保する上で妨げになる。これは遊技回の同時進行を利用して遊技の多様化を実現する上で好ましくない。そこで、本実施の形態に示したように、第2通常技状態及び第3通常遊技状態においては右側作動入球部63に付属の電動役物71についてサポートモードを高頻度サポートモードとして、入球数の不足を補う構成とすることにより、上記課題を好適に解消できる。
第2通常遊技状態にて第2特別当たり結果となった場合には、上記遊技回数の上限に至る前に第3通常遊技状態へと移行する。このように、第3通常遊技状態への移行契機を多様化すれば、上記上限をある程度大きくする等、当該上限の設定自由度を高めることができ、遊技の多様化を好適に実現できる。
また、低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第4通常遊技状態では、遊技が第1入球部63dに係る遊技回を中心として遊技が進行する。ここで、当該第4通常遊技状態中に第2特別当たり結果となった場合には、同じく低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第5通常遊技状態へ移行することとなる。この第5通常遊技状態については、高頻度サポートモードが終了して第1通常遊技状態へ移行するまで継続される。第5通常遊技状態では第2入球部63eに係る遊技回を中心として遊技が進行する。このため、第5通常遊技状態にて大当たり結果となった場合には、確変大当たり結果への期待が膨らむこととなる。このように、持ち球の変化や大当たり確率等を同一としつつも、低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態(所謂時短遊技状態)の多様化を図ることで、遊技への注目度の向上に貢献できる。
<変形例1>
上記第2の実施の形態では、第2通常遊技状態にて確変大当たり結果となる振分確率よりも第3通常遊技状態にて確変大当たり結果となる振分確率を高くすることで、第3通常遊技状態の優位性を確保したが、第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が遊技者に有利となっているのであれば足り、その具体的構成については任意である。例えば、第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が大当たり結果となった場合に獲得できる賞球数が多くなる構成とすることで第3通常遊技状態の優位性を確保することも可能である。また、第2通常遊技状態にて大当たり結果となることなく遊技が進行する場合の救済措置としては、第3通常遊技状態にて大当たり結果となる場合にはその全てが確変大当たり結果となるように構成してもよい。
<変形例2>
上記第2の実施の形態では、第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限である「100回」となった場合に第3通常遊技状態へ移行する構成とし、第4通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限である「100回」となった場合に第1通常遊技状態へ移行する構成とすることで条件を揃えたが、これに限定されるものではない。第2通常遊技状態に係る上限と第4通常遊技状態に係る上限とを相違させてもよい。例えば、第2通常遊技状態に係る上限を第4通常遊技状態に係る上限よりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
<変形例3>
上記第2の実施の形態では、第1入球部63dに係る遊技回数と第2入球部63eに係る遊技回数との和が上限である「100回」となった場合に遊技状態を第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第1入球部63dに係る遊技回が第1の上限となった場合に遊技状態を第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行させる構成としてもよいし、第2入球部63eに係る遊技回が第2の上限となった場合に遊技状態を第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行させる構成としてもよい。
また、第1入球部63d用の上限と第2入球部63e用の上限とを併用し、第1入球部63d用の上限となった場合に遊技状態を第2通常遊技状態からそれよりも遊技者に有利な所定通常遊技状態Aへ移行させて(参照する変動表示時間テーブルを切り替えて)、第2入球部63e用の上限となった場合に遊技状態を所定通常遊技状態Aから所定通常遊技状態Bへ移行させる(参照する変動表示時間テーブルを切り替える)構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第2の実施の形態では、電動役物71によるサポートモードが高頻度サポートモードとなっている状況下にて第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行や、第4通常遊技状態から第5通常遊技状態への移行を発生させる構成としたが、これらの移行を発生させる前提として高頻度サポートモードとするか否かについては任意である。
<変形例5>
上記第2の実施の形態では、第1入球部63dと第2入球部63eとに遊技球を交互に振り分ける構成について例示したが、遊技球の振り分けの順序については任意である。何れか一方への入球が他方への入球よりも多くなるような偏りを発生させることも可能である。
<第3の実施の形態>
上述した第2の実施の形態では、第2通常遊技状態から当該第2通常遊技状態よりも遊技者に有利な第3通常遊技状態へ移行した後は、次に大当たり結果となるまで第3通常遊技状態が継続し、第2通常遊技状態への移行が回避される構成とした。これに対して、本実施の形態では、第3通常遊技状態へ移行した後は次に大当たり結果となる前に第2通常遊技状態へ移行し得る構成となっている点で第2の実施の形態と構成が相違している。以下、図48を参照して、このような状態移行を実現するための具体的構成について説明する。図48(a)はROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されている第2入球部63e対応の低確率モード用当否テーブルを示す概略図、図48(b)はROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されている第2入球部63e対応の高確率モード用当否テーブルを示す概略図である。
既に説明したように、第3通常遊技状態においては第2入球部63eに係る遊技回をメインとして遊技が進行する。図48に示すように、第2入球部63eへの入球に基づく当否抽選においては、特別当たり結果として上記第1特別当たり結果の他に第3特別当たり結果に当選し得る構成となっている。第3特別当たり結果については、参照する変動表示時間テーブルを第3変動表示時間テーブルから第2変動表示時間テーブルに切り替える契機となっており、第3特別当たり結果対応の第2特別遊技状態の終了時に変動表示モードが第3変動表示モードから第2変動表示モードに切り替えられることとなる。このように第3通常遊技状態へ昇格した後も、第2通常遊技状態へ降格し得る構成とすることにより、第3通常遊技状態における遊技の緊張感を好適に高めることができる。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、第3通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行する構成としたが、これに代えて又はこれに加えて、第4通常遊技状態から第5通常遊技状態へ移行した後は、遊技回数が上限に達する前に第4通常遊技状態へ移行し得る構成とすることも可能である。具体的には、第5通常遊技状態中に第3特別当たり結果に当選した場合には、変動表示時間テーブルを第3変動表示時間テーブルから第2変動表示時間テーブルに切り替える構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第3の実施の形態では、特別当たり結果となって第3通常遊技状態から第2通常遊技状態に移行(降格)する確率は、特別当たり結果となって第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行(昇格)する確率よりも低くしたが、これに限定されるものではない。例えば、特別当たり結果となって第3通常遊技状態から第2通常遊技状態に移行(降格)する確率は、特別当たり結果となって第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行(昇格)する確率よりも高くしてもよいし、特別当たり結果となって第3通常遊技状態から第2通常遊技状態に移行(降格)する確率と特別当たり結果となって第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行(昇格)する確率とを同一としてもよい。
<変形例3>
上記第3の実施の形態では、第3通常遊技状態となっている場合に、特別当たり結果となって第2通常遊技状態へ移行(降格)する確率は、大当たり結果となる確率よりも低くしたが、これに限定されるものではない。第3通常遊技状態となっている場合に、特別当たり結果となって第2通常遊技状態へ移行(降格)する確率は、大当たり結果となる確率よりも高くしてもよいし、第3通常遊技状態となっている場合に、特別当たり結果となって第2通常遊技状態へ移行(降格)する確率と大当たり結果となる確率とを同一としてもよい。
<第4の実施の形態>
上記第3の実施の形態では、第2入球部63eへの入球に基づく当否抽選にて第3特別当たり結果となることで第3通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行する構成としたが、本実施の形態においては第3通常遊技状態から第2通常遊技状態への移行に係る構成が第3の実施の形態と相違している。
具体的には、本実施の形態においては、上記第2の実施の形態と同様に、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されている第2入球部63e対応の当否テーブルには第3特別当たり結果が設けられていない。その代わりに、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されている第1入球部63d対応の当否テーブルに第3特別当たり結果が追加されている。つまり、第1入球部63dへの入球に基づいて第3特別当たり結果となった場合に第2特別遊技状態を経て変動表示モードが第3変動表示モードから第2変動表示モードに切り替わる構成となっている。
また、本実施の形態においては、第1入球部63dへの入球に基づく振分抽選により確変大当たり結果となる割合は50%、且つ第2入球部63eへの入球に基づく振分抽選により確変大当たり結果となる割合は100%となっている。つまり、第2通常遊技状態にて右ルートへ遊技球を発射している場合には50%強の確率で確変大当たり結果となり、第3通常遊技状態にて右ルートへ遊技球を発射している場合には100%弱の確率で確変大当たり結果となるように構成されている。
第3通常遊技状態については第2入球部63eに係る当否抽選にて大当たり結果になりさえすれば確変大当たり結果が確約されるため、所謂連荘への期待が高まる遊技状態である。しかしながら、第1入球部63dに係る遊技回が入り込むことで第2通常遊技状態へ降格した場合には、確変大当たり結果となる確率が50%強まで低下するため、遊技者は第3通常遊技状態が継続することに期待して遊技を行うものと想定される。
ここで、報知・演出制御装置143のMPU652では第1入球部用表示部D1にて絵柄の変動表示が実行される時間を把握しており、この把握している時間から、第3通常遊技状態からの降格の可能性が「0」となる時間帯(以下、「回避区間」という)を特定可能となっている。報知・演出制御装置143では、図柄表示装置75やスピーカ部29を制御処理の一環として、降格が回避される時間帯であることを報知するための処理を行う。具体的には、図49のタイミングチャートに示すように、図柄表示装置75の表示画面75aの外縁部に表示されているエフェクトの色が「赤」から「金」に変更され、スピーカ部29からは降格が回避される時間帯であることに対応したBGMが出力される。そして、表示画面75aの変動表示領域に重なるようにして(詳しくは図柄の背後に位置するようにして)女の子のキャラクタ画像が表示され、表示画面75aの下部には回避区間における残り時間を示すタイマカウンタが表示される。
これらの降格回避を示す報知(降格回避報知)については、第1入球部用表示部D1にて絵柄が確定表示される前に、第2入球部用表示部D2にて絵柄を確定表示させることが可能な区間、詳しくは第1入球部用表示部D1にて絵柄が確定表示されるタイミングから、第2入球部用表示部D2における絵柄の最短変動表示時間(0.5sec)を除した区間にて実行される。そして、当該区間が終了することで、エフェクトの色が「金」から「赤」に変更され、スピーカ部29からのBGMは回避区間外に対応したBGMに変更され、女の子のキャラクタ画像が非表示となり、タイマカウンタに代えて降格の可能性がある旨を示すメッセージとして「CAUTION」の文字が表示される。
上述したように、第3通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行し得る構成においては、遊技者の緊張感を維持させることができるものの、このような緊張感が過度に続くことは遊技者を疲労させる要因になると懸念される。そこで、本実施の形態に示すように、少なくとも第2通常遊技状態への移行が回避される時間帯を報知する構成とすることにより、上記懸念を払拭できる。
<変形例1>
上記第4の実施の形態では、第1入球部用表示部D1にて絵柄が確定表示されるまでの時間から第2入球部用表示部D2における絵柄の最短変動表示時間(0.5sec)を除した時間にて降格回避報知を実行する構成としたが、これに限定されるものではない。第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間については、第2入球部63eに係る保留数に応じて長短相違する。このような事情に配慮した場合、第1入球部用表示部D1にて絵柄が確定表示されるまでの時間から第2入球部用表示部D2における絵柄の最長変動表示時間(例えば8sec)を除した時間にて降格回避報知を実行する構成としてもよい。最長変動表示時間を基準として降格回避報知を行う場合には、第2入球部用表示部D2における実際の変動表示時間がそれよりも短くなる可能性がある。このような場合には、想定されている時間の経過後は、タイマカウンタの表示を「??.??sec」とし、当該表示を実際の残り時間が上述した最短変動表示時間を割り込むまで継続する構成とすればよい。
<第5の実施の形態>
上記第2〜第4の実施の形態では、第2変動表示モードを経て第3変動表示モードに切り替わる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、滞在している変動表示モード等に関係なく第3変動表示モードに切り替わる構成とすることも可能である。以下、図49を参照して、第2〜第4の実施の形態との相違点を中心に、本実施の形態に示す挙動を実現するための具体的構成について説明する。図50(a)はROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶されている第1入球部63d用の振分テーブルを示す概略図、図50(b)はROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶されている第2入球部63e用の振分テーブルを示す概略図、図50(c)は大当たり結果と移行先との関係を示す概略図である。
図50(a)に示すように、第1入球部63d用の振分テーブルには6R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果A、6R確変大当たり結果B、16R確変大当たり結果の振り分けが設けられている。また、図50(b)に示すように、第2入球部63e用の振分テーブルには16R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果B、16R確変大当たり結果の振り分けが設けられている。
図50(c)に示すように、6R通常大当たり結果は、第1特別遊技状態終了後に移行する通常遊技状態が、低確率モード、高頻度サポートモード、第2変動表示モード対応の第4通常遊技状態となる大当たり結果である。16R通常大当たり結果は、第1特別遊技状態終了後に移行する通常遊技状態が、低確率モード、高頻度サポートモード、第3変動表示モード対応の第5通常遊技状態となる大当たり結果である。つまり、通常大当たり結果となった場合の一部では第5通常遊技状態からスタートする構成となっている。これら第4通常遊技状態及び第5通常遊技状態では、大当たり結果となる確率や電動役物71によるサポート態様自体は変わらないものの、確変大当たり結果となる振分確率に差が生じる。故に、第4通常遊技状態を経由することなくいきなり第5通常遊技状態へ移行することで、多くの出球を獲得するチャンスとなる。
6R確変大当たり結果Aは、第1特別遊技状態終了後に移行する通常遊技状態が、高確率モード、高頻度サポートモード、第2変動表示モード対応の第2通常遊技状態となる大当たり結果である。6R確変大当たり結果B及び16R確変大当たり結果は、第1特別遊技状態終了後に移行する通常遊技状態が、高確率モード、高頻度サポートモード、第3変動表示モード対応の第3通常遊技状態となる大当たり結果である。つまり、確変大当たり結果となった場合の一部では第3通常遊技状態からスタートする構成となっている。大当たり結果となる確率自体は変わらないものの、確変大当たり結果となる振分確率に差が生じる。故に、第2通常遊技状態を経由することなくいきなり第3通常遊技状態へ移行することで、多くの出球を獲得するチャンスとなる。
第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態へステップアップすること、又は第1通常遊技状態→第4通常遊技状態→第5通常遊技状態へステップアップすることにより、遊技者の有利度が増す構成においては、遊技状態の多様化によって遊技の単調化を抑制できる。しかしながら、各ルートにて最も有利な状態(第3通常遊技状態や第5通常遊技状態)へ移行するまでのステップが多くなることは、ハードルが高いとの印象を与え、遊技者の遊技意欲を高める上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態に示すように、途中のステップを飛び越えて最も有利な状態へ直接移行し得る構成とすることにより、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
<第6の実施の形態>
本実施の形態では、第1特別遊技状態における遊技の単調化を抑制する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、上記第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成を説明する。先ず、図51を参照して、本実施の形態における遊技盤60の構成について説明する。図51は遊技盤60の正面図である。
(遊技盤60)
遊技盤60に形成された各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65、スルーゲート66、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65等の入球部への入球が発生すると、それが検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
本実施の形態では、一般入賞口61が左ルート及び右ルートに各々配設されている。これら一般入賞口61のうち右ルートに配設された一般入賞口61(以下、右一般入賞口61Rという)は、スルーゲート66及び上側可変入賞装置64の間、詳しくは上側可変入賞装置64の近傍に位置している。詳しくは、右一般入賞口61Rは上側可変入賞装置64に向かう流路上に位置しているため、当該上側可変入賞装置64に向けて発射された遊技球の一部が右一般入賞口61Rに入賞するように構成されている。
詳細については後述するが、本実施の形態では第1特別遊技状態中に上側可変入賞装置64や右一般入賞口61Rを狙った遊技球の発射を促し、上側可変入賞装置64や右一般入賞口61Rへの入賞に基づいて所定の表示演出を行う構成となっていることを特徴の1つとしている。上側可変入賞装置64及び右一般入賞口61Rを図柄表示装置75(表示画面75a)の側方に配置したことは、表示画面75aと上側可変入賞装置64及び右一般入賞口61Rとを目視する際の視線の移動量を小さくする工夫である。
本実施の形態におけるパチンコ機10においては、作動入球部62,63への入球に基づく当否抽選にて大当たり結果となる確率が異なる複数の設定値(設定1〜設定3)が設けられており、ホール管理者によるそれら設定値の変更が許容されている。詳しくは、主制御装置162に設けられた設定キースイッチに設定変更キーを挿通して当該設定変更キーをON位置に配置し、設定変更スイッチを操作することで設定値の変更が可能となる。
ここで、上述した設定値について補足説明する。大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている点では上記第1の実施の形態と同様である。
低確率モード用の当否テーブル及び高確率モード用の当否テーブルは設定値毎に各々設けられており、特に低確率モード用の当否テーブルについては設定値によって大当たり確率に差が設けられている(図53参照)。具体的には、設定1対応の低確率モード用の当否テーブルが参照される場合には大当たり確率が1/260となり、設定2対応の低確率モード用の当否テーブルが参照される場合には大当たり確率が1/280となり、設定3対応の低確率モード用の当否テーブルが参照される場合には大当たり確率が1/300となる。このように、設定3 < 設定2 < 設定1の順に遊技者に有利となるように差が設けられており、遊技を少しでも有利に進めたい遊技者は設定1であることに期待して遊技を行うものと想定される。
なお、高確率モード用の当否テーブルが参照される場合には、設定1〜設定3にて大当たり確率が1/30で共通となっており、低確率モード用の当否テーブルが参照される場合とはことなり、設定1〜設定3で差が生じない構成となっている。因みに、高確率モードにおける有利不利の関係を低確率モードにおける有利不利の関係に合わせることも可能である。すなわち、設定3 < 設定2 < 設定1の順に大当たり確率が高くなるように設定することも可能である。
また、本実施の形態においては、大当たり結果の種類が16R通常大当たり結果、16R確変大当たり結果A、16R確変大当たり結果Bの3種類となっており、これら大当たり結果の振り分け確率については設定1〜設定3にて共通となっている。
次に、図52のブロック図を参照して、図柄表示装置75の表示制御を行うための電気的構成について補足説明する。
(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に係る電気的構成)
報知・演出制御装置143に設けられた報知・演出制御基板651には、MPU652が搭載されている。MPU652には、当該MPU652により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM653と、そのROM653内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM654と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU652に対してROM653及びRAM654が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU652には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU652の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から上述した変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)等を受信する。
MPU652の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられたランプ部26〜28及びスピーカ部29、表示制御装置710が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置143に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置710に送信される。
表示制御装置710は、プログラムROM713及びワークRAM714が複合的にチップ化された素子であるMPU712と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)715と、キャラクタROM716と、ビデオRAM717とがそれぞれ搭載された表示制御基板711を備えている。なお、MPU712に対してプログラムROM713及びワークRAM714が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置710のMPU712は、報知・演出制御装置143を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP715の制御(具体的にはVDP715に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU712では、報知・演出制御装置143から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置75における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP715に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置75の表示画面75aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM713は、MPU712により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。ワークRAM714は、MPU712による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM714の各エリアに記憶される。
VDP715は、図柄表示装置75に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP715はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP715は、MPU712、ビデオRAM717等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM717に記憶させる画像データを、キャラクタROM716から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置75に表示させる。
キャラクタROM716は、図柄表示装置75に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM716には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM716を複数設け、各キャラクタROM716に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM713に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM716に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM717は、図柄表示装置75に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM717の内容を書き替えることにより図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示内容が変更される。以下、図54を参照して、図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示内容について補足説明する。図54(a)は通常遊技状態における表示内容を示す概略図、図54(b)は第1特別遊技状態における表示内容を示す概略図である。
通常遊技状態においては、図54(a)に示すように、表示画面75aの中央に左・中・右の3つの図柄列が表示される。表示画面75aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(例えば上から下)にスクロールするように変動表示される。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、有効ラインに抽選結果に対応した図柄組み合わせが表示されることで抽選結果が報知される。例えば、今回の抽選結果が大当たり結果に対応している場合には各図柄列について同じ図柄が停止表示される。その後は、確定表示を経て、大当たり結果対応の特別遊技状態(第1特別遊技状態)への移行を示すオープニング動画等が表示される。
図55に示すように、第1特別遊技状態中に実行される演出(以下、特別演出という)は、上記オープニング動画が表示されるオープニングパートと、第1ラウンド〜第16ラウンドのラウンド遊技中に実行されるメインパートと、エンディング動画が表示されるエンディングパートとの3つパートに大別される。図54(b)に示すように、メインパートにおいては、表示画面75aの中央(通常遊技状態にて図柄が表示される領域)に女の子のキャラクタが表示され、表示画面75aの隅部には現在のラウンドと、今回の特別遊技状態にて払い出された遊技球(賞球)の総数(払出総数)とが表示される。
メインパートは、前半パート(上側可変入賞装置64及び右一般入賞口61Rへの入球数に基づいて設定示唆条件の判定に係る情報を蓄積するストックパート)と、後半パート(ストックパートにて蓄積された情報に基づいて設定示唆条件の成立の可否を結果をバトル演出の結果により報知するバトルパート)とで構成されており、メインパートにて設定示唆条件が成立した場合に、エンディングパートにて現在設定されている設定値が示唆されることを特徴の1つとしている。設定示唆条件についての詳細は後述するが、上側可変入賞装置64及び右一般入賞口61Rへの入球数が多いほど設定示唆条件が成立する可能性が高くなる。
ここで、図56〜図60を参照して、報知・演出制御装置143のMPU652にて定期所定の一環として実行される特別演出用の制御処理(第1特別遊技状態用制御処理)について説明する。
(第1特別遊技状態用制御処理)
図56(a)のフローチャートに示すように、第1特別遊技状態用制御処理は、オープニングパート用処理(ステップS3001)、メインパート用処理(ステップS3002)、エンディングパート用処理(ステップS3003)の3つの主要処理により構成されている。
(オープニングパート用処理)
図56(b)のフローチャートに示すように、オープニングパート用処理においては先ず、ステップS3101にてオープニングパートにてオープニング動画を表示している最中であるか否かを判定する。ステップS3101にて否定判定をした場合にはステップS3102に進む。ステップS3102では第1特別遊技状態対応のオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS3102にて否定判定をした場合にはそのまま本オープニングパート用処理を終了する。ステップS3102にて肯定判定をした場合には、ステップS3103に進む。
ステップS3103ではオープニングパート開始処理を実行する。オープニングパート用開始処理では、表示制御装置710へオープニングコマンドを転送するとともに、ランプ部26の発光態様をオープニングに対応する発光態様となるように発光制御を行い、スピーカ部29からオープニングに対応するBGM及び効果音を出力させるように音声制御を行う。
続くステップS3014にて設定示唆用抽選テーブルを決定した後は、本オープニングパート用処理を終了する。後述する設定示唆用抽選においては、報知・演出制御装置143のRAM654(各種カウンタエリア675)に設けられた抽選カウンタの値と、設定示唆用抽選テーブルとを参照して、設定示唆の可否を決定する。ここで、図57(a)を参照して、抽選カウンタと設定示唆抽選テーブルとの関係について説明する。
抽選カウンタについては、ラウンド中に上側可変入賞装置64への入球が発生した場合に「1」加算され、ラウンド間のインターバル中に右一般入賞口61Rへの入球が発生した場合に「10」加算される構成となっている。
報知・演出制御装置143のROM653(抽選用テーブル記憶エリア661)には、設定示唆用抽選テーブルA〜設定示唆用抽選テーブルCが記憶されている。
設定示唆用抽選テーブルAについては、抽選カウンタの値が0〜149の場合には設定示唆の当選確率が0%、抽選カウンタの値が150〜199の場合には設定示唆の当選確率が10%、抽選カウンタの値が200〜249の場合には設定示唆の当選確率が40%、抽選カウンタの値が250〜299の場合には設定示唆の当選確率が70%、抽選カウンタの値が300異常の場合には設定示唆の当選確率が100%となるように規定されている。
設定示唆用抽選テーブルBについては、抽選カウンタの値が0〜149の場合には設定示唆の当選確率が0%、抽選カウンタの値が150〜199の場合には設定示唆の当選確率が20%、抽選カウンタの値が200〜249の場合には設定示唆の当選確率が50%、抽選カウンタの値が250〜299の場合には設定示唆の当選確率が80%、抽選カウンタの値が300異常の場合には設定示唆の当選確率が100%となるように規定されている。
設定示唆用抽選テーブルCについては、抽選カウンタの値が0〜149の場合には設定示唆の当選確率が0%、抽選カウンタの値が150〜199の場合には設定示唆の当選確率が30%、抽選カウンタの値が200〜249の場合には設定示唆の当選確率が60%、抽選カウンタの値が250〜299の場合には設定示唆の当選確率が90%、抽選カウンタの値が300異常の場合には設定示唆の当選確率が100%となるように規定されている。
つまり、設定示唆用抽選テーブルA〜設定示唆用抽選テーブルCについては、何れも上側可変入賞装置64及び右一般入賞口61Rへの入球数が多くなるほど設定示唆が発生する確率が高くなり、設定示唆用抽選テーブルA < 設定示唆用抽選テーブルB < 設定示唆用抽選テーブルCの順に設定示唆が発生する確率が高くなるように差別化されている。
なお、上側可変入賞装置64への入球よりも右一般入賞口61Rへの入球の方が設定示唆用の抽選カウンタの更新が優遇されており、且つ第1特別遊技状態においては上側可変入賞装置64への入球数に差が生じにくいため、設定示唆への寄与率は上側可変入賞装置64よりも右一般入賞口61Rの方が高くなっている。
第1特別遊技状態が16R通常大当たり結果を契機としている場合には、設定示唆用抽選テーブルAが選択される確率が30%、設定示唆用抽選テーブルBが選択される確率が30%、設定示唆用抽選テーブルCが選択される確率が40%となり、設定示唆抽選テーブルCの選択が優遇される。
第1特別遊技状態が16R確変大当たり結果Aを契機としている場合には、設定示唆用抽選テーブルAが選択される確率が30%、設定示唆用抽選テーブルBが選択される確率が40%、設定示唆用抽選テーブルCが選択される確率が30%となり、設定示唆抽選テーブルBの選択が優遇される。
第1特別遊技状態が16R確変大当たり結果Bを契機としている場合には、設定示唆用抽選テーブルAが選択される確率が40%、設定示唆用抽選テーブルBが選択される確率が30%、設定示唆用抽選テーブルCが選択される確率が30%となり、設定示唆抽選テーブルAの選択が優遇される。
つまり、第1特別遊技状態においては、16R確変大当たり結果B < 16R確変大当たり結果A < 16R通常大当たり結果の順に設定示唆の発生確率が高くなるように構成されている。
図57(b)に示すように、第1特別遊技状態におけるエンディングパートにて表示されるエンディング画像(動画)として、設定示唆の抽選に当選した場合に表示される設定示唆対応のエンディング画像X1〜X3と、設定示唆の抽選に外れた場合に表示される設定示唆非対応のエンディング画像Y1〜Y3とが設けられている。
設定示唆非対応のエンディング画像Y1は、朝日を模した画像であり、大当たりの連続回数が0回〜4回となる場合に表示される。エンディング画像Y2は、夕日を模した画像であり、大当たりの連続回数が5回〜9回である場合に表示される。エンディング画像Y3は、月夜を模した画像であり、大当たりの連続回数が10回以上となる場合に表示される。
設定示唆対応のエンディング画像X1〜X3では女の子のキャラクタが表示される画像であり、エンディング画像X1では表示される人数が3人、エンディング画像X2では表示される人数が5人、エンディング画像X3では表示される人数が7人となっている。
設定1にて設定示唆に当選した場合には、エンディング画像X1が選択候補から除外されており、エンディング画像X2が選択される確率は50%、エンディング画像X3が選択される確率は50%となっている。設定2にて設定示唆に当選した場合には、エンディング画像X1が選択される確率は30%、エンディング画像X2が選択される確率は50%、エンディング画像X3が選択される角エイルは20%となっている。設定3にて設定示唆に当選した場合には、エンディング画像X1が選択される確率が50%、エンディング画像X2が選択される確率は50%、エンディング画像X3については選択候補から除外されている。
このため、エンディング画像X3の出現頻度が高ければ設定1である可能性が高くなり、エンディング画像X1の出現頻度が高ければ設定3である可能性が高くなり、遊技者はエンディング画像X1〜X3の出現頻度によって設定値の予測が可能となる。
図56(b)のステップS3101の説明に戻り、当該ステップS3101にて肯定判定をした場合には、ステップS3105に進む。ステップS3105では、第1ラウンド対応の開放コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS3105にて否定判定をした場合には、そのまま本オープニングパート用処理を終了する。ステップS3105にて肯定判定をした場合には、ステップS3106に進む。
ステップS3106では、メインパートへの移行処理を実行する。この移行処理では、第1ラウンド対応の開放コマンドを表示制御装置710に転送するとともに、ランプ部26の発光態様をメインパートに対応するものに切り替え、スピーカ部29から出力されるBGM及び効果音をメインパートに対応するものに切り替える。
続くステップS3107ではRAM654の各種フラグ格納エリア676にメインパートフラグをセットして、本オープニングパート用処理を終了する。このメインパート用フラグがセットされることで、第1特別遊技状態用処理を構成するメインパート用処理の各種処理が実行されることとなる。以下、図58のフローチャートを参照して、メインパート用処理について説明する。
(メインパート用処理)
メインパート用処理においては先ず、ステップS3201にてRAM654の各種フラグ格納エリア676にメインパートフラグが格納されているか否かを判定する。メインパートフラグが格納されていない場合には、ステップS3201にて否定判定をして、本メインパート用処理を終了する。メインパートフラグが格納されている場合には、ステップS3202に進み、主制御装置162からエンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3202にて肯定判定をした場合には、ステップS3203に進む。
ステップS3203では、第16ラウンド対応の開放コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS3203にて否定判定をした場合には、ステップS3204に進む。ステップS3204ではラウンド中であるか否かを判定する。ラウンド中である場合には、ステップS3204にて肯定判定をしてステップS3205に進み、当該ステップS3205にてラウンド用処理を実行した後、本メインパート用処理を終了する。ここで、図59のフローチャートを参照して、ラウンド用処理について説明する。
(ラウンド用処理)
ラウンド用処理においては先ず、ステップS3301にて主制御装置162から閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3301にて否定判定をした場合には、ステップS3302に進む。ステップS3302では主制御装置162から上大入賞口311に係る入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3302にて肯定判定をした場合には、ステップS3303に進み、払出総数の更新処理を実行する。
具体的には、上大入賞口311に係る入賞コマンドを表示制御装置710に転送するとともに、スピーカ部29から入賞に対応する効果音を出力させる。表示制御装置710では、図柄表示装置75の表示画面75aに表示されている払出総数を更新(上大入賞口311に対応する賞球数分だけ加算)する。
続くステップS3304では、上大入賞口311への入賞に基づいて表示画面75aに表示される第1ストックアイコンSI1の更新処理を行う。ここで、図54(b)を参照して、第1ストックアイコンSI1に係る構成について補足説明する。図54(b)はラウンドパート中の表示画面75aにおける表示内容を示す概略図である。
(第1ストックアイコン)
第1ストックアイコンSI1は青色の弾丸を模した画像であり、表示画面75aの左部には第1ストックアイコンSI1を縦に並べて複数表示可能な第1ストックアイコン表示領域ST1が設けられている。第1特別遊技状態のラウンド中に上大入賞口311に入球した遊技球の数が第1所定数(10個)となる毎に第1ストックアイコン表示領域ST1に第1ストックアイコンSI1が1つ追加表示される。詳しくは、1の第1ストックアイコンSI1の追加表示が完了した場合には、当該第1ストックアイコンSI1の上方に次に追加表示される予定の第1ストックアイコンSI1の外枠が表示される。その後、上大入賞口311への入球が発生する毎に外枠により囲われた領域にて青色の着色部分が拡大し、入球数が第1所定数に達した場合に上記領域全体が青色で埋まり、第1ストックアイコンSI1の追加表示が完了することとなる。
第1特別遊技状態においては、上大入賞口311への入球数が10個となること及び開放時間が30secに達することをラウンド終了条件として設定されている。上側可変入賞装置64が開状態となっている場合には、右ルートへ発射された遊技球の殆どは上大入賞口311へ入球することとなる。遊技球の発射周期が0.6secであるため、各ラウンドでは基本的に開放時間が30secに達する前に10個の入球が発生する。故に、ほとんどのラウンドにて第1ストックアイコンSI1が1つ追加表示され、16R大当たり結果の場合には第15ラウンド終了までにおよそ15個の第1ストックアイコンSI1が追加表示される。
ステップS3304にてストックアイコン更新処理を実行した後は、ステップS3305に進む。ステップS3305ではRAM654の各種カウンタエリア675に設けられた示唆抽選用カウンタを「1」加算する。
ステップS3305にて設定示唆用抽選カウンタの値を加算した後、又はステップS3302にて否定判定をした場合(上大入賞口311に係る入賞コマンドを受信していない場合)には、ステップS3306に進む。ステップS3306では、右一般入賞口61Rに係る入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3306にて否定判定をした場合には、そのまま本ラウンド用処理を終了する。
ステップS3306にて肯定判定をした場合には、ステップS3307に進む。ステップS3307では、払出総数の更新処理を実行する。具体的には、右一般入賞口61Rに係る入賞コマンドを表示制御装置710に転送するとともに、スピーカ部29から入賞に対応する効果音を出力させる。表示制御装置710では、図柄表示装置75の表示画面75aに表示されている払出総数を更新(右一般入賞口61Rに対応する賞球数分だけ加算)する。
ステップS3301の説明に戻り、当該ステップS3301にて肯定判定をした場合、すなわち閉鎖コマンドを受信している場合には、ステップS3308に進む。ステップS3308ではストック対象の切替処理を実行する。
ストック対象の切替処理においては、主制御装置162から受信した閉鎖コマンドを表示制御装置710へ転送する。表示制御装置710では、報知・演出制御装置143から閉鎖コマンドを受信したことに基づき、表示画面75aにてストック対象が切り替えられた旨を示す表示を行う。この表示について詳細は後述する。
続くステップS3309ではラウンド終了処理を実行する。具体的には、スピーカ部29から出力されるBGMをラウンド中に対応するものからインターバル中に対応するものに切り替え、ランプ部26の発光態様をラウンド中に対応する態様からインターバル中に対応する態様に切り替える。その後は、ステップS3310にてRAM654の各種フラグ格納エリア676にインターバルフラグをセットして本ラウンド用処理を終了する。
図58のステップS3204の説明に戻り、当該ステップS3204にてラウンド中ではないと判定した場合、すなわちRAM654の各種フラグ格納エリア676にインターバルフラグが格納されている場合には、ステップS3206に進む。ステップS3206にてインターバル用処理を実行した後は、本メインパート用処理を終了する。以下、図60のフローチャートを参照してインターバル用処理について説明する。
(インターバル用処理)
インターバル用処理においては先ず、ステップS3401にて主制御装置162から開放コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3401にて否定判定をした場合には、ステップS3402に進む。ステップS3402では主制御装置162から上大入賞口311に係る入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS3402にて肯定判定をした場合には、ステップS3403に進み、払出総数の更新処理を実行する。
具体的には、上大入賞口311に係る入賞コマンドを表示制御装置710に転送するとともに、スピーカ部29から入賞に対応する効果音を出力させる。表示制御装置710では、図柄表示装置75の表示画面75aに表示されている払出総数を更新(上大入賞口311に対応する賞球数分だけ加算)する。
ステップS3403の更新処理を実行した後、又はステップS3402にて否定判定をした場合には、ステップS3404に進む。ステップS3404では、主制御装置162から右一般入賞口61Rに係る入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS3404にて否定判定をした場合にはそのまま本インターバル用処理を終了する。ステップS3404にて肯定判定をした場合には、ステップS3405に進む。ステップS3405では、払出総数の更新処理を実行する。具体的には、右一般入賞口61Rに係る入賞コマンドを表示制御装置710に転送するとともに、スピーカ部29から入賞に対応する効果音を出力させる。表示制御装置710では、右一般入賞口61Rに係る入賞コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置75の表示画面75aに表示されている払出総数を更新(右一般入賞口61Rに対応する賞球数分だけ加算)する。
続くステップS3406では、右一般入賞口61Rへの入球に基づいて、第2ストックアイコンSI2の追加処理を行う。ここで、上記図54(b)を参照して、第2ストックアイコンSI2に係る構成について補足説明する。
(第2ストックアイコン)
第2ストックアイコンSI2は赤色の弾丸を模した画像であり、表示画面75aの右部(右一般入賞口61Rと近接する部分)には第2ストックアイコンSI2を縦に並べて複数表示可能な第2ストックアイコン表示領域ST2が設けられている。第1特別遊技状態のインターバル中に右一般入賞口61Rへの入球が発生した場合には、入球ごとに第2ストックアイコン表示領域ST2に第2ストックアイコンSI2が1つ追加表示される。
第1特別遊技状態においてはインターバル時間が3secとなっており、且つ右ルートへ発射された遊技球のおよそ1/10が右一般入賞口61Rへ入球する構成となっている。遊技球の発射周期が0.6secである点を考慮すると、右一般入賞口61Rへの入球はインターバル2〜3回につき1回程度となる。つまり、15回のインターバルの全てについて右ルートへの遊技球の発射を継続した場合には、1度の第1特別遊技状態にて右一般入賞口61Rへの入球が7〜8個程度発生することとなる。つまり、1度の第1特別遊技状態にて7〜8個の第2ストックアイコンSI2が追加表示され得る。
ステップS3406にて右一般入賞口61Rに対応した絵柄の追加表示が終了した後は、ステップS3407に進む。ステップS3407にてRAM654の各種カウンタエリア675の設定示唆用抽選カウンタの加算処理を実行した後は、本インターバル用処理を終了する。設定示唆用抽選カウンタの加算処理では、設定示唆用抽選カウンタの値を「10」加算する。この加算される値については、ラウンド中の上大入賞口311への入球に基づいて加算される値よりも大きくなっている。
ステップS3401の説明に戻り、当該ステップS3401にて肯定判定をした場合、すなわち開放コマンドを受信している場合には、ステップS3408に進む。ステップS3408ではストック対象の切替処理を実行する。
ストック対象の切替処理においては、主制御装置162から受信した開放コマンドを表示制御装置710へ転送する。表示制御装置710では、報知・演出制御装置143から開放コマンドを受信したことに基づき、表示画面75aにてストック対象が切り替えられた旨を示す表示を行う。この表示について詳細は後述する。
続くステップS3409ではラウンド開始処理を実行する。具体的には、スピーカ部29から出力されるBGMをインターバルに対応するものからラウンドに対応するものに切り替え、ランプ部26の発光態様をインターバルに対応する態様からラウンドに対応する態様に切り替える。その後は、ステップS3410にてRAM654の各種フラグ格納エリア676に格納されているインターバルフラグを消去して本インターバル用処理を終了する。
ここで、図61を参照して、ラウンド中とインターバル中とのストックアイコンに係る表示の違いについて説明する。図61(a)はラウンド中の表示を示す概略図、図61(b)はインターバル中の表示を示す概略図である。
図61(a)に示すように、ラウンド中は、表示画面75aの左部の第1ストックアイコン表示領域ST1が明るく発光しており(暗転が解除されており)、表示画面75aの右部の第2ストックアイコン表示領域ST2が暗転している。そして、暗転している第2ストックアイコン表示領域ST2の上方には「Lock」の文字が表示されている。これにより、ラウンド中は上大入賞口311への入球が発生することで第1ストックアイコンSI1が取得される一方、右一般入賞口61Rへの入球が発生したとしても第2ストックアイコンSI2が取得されないことが示唆されている。なお、ラウンド中に上大入賞口311への入球が発生したとしても第2ストックアイコンSI2が取得されることはなく、右一般入賞口61Rへの入球が発生したとしても第1ストックアイコンSI1が取得されることもない。
図61(b)に示すように、インターバル中は、表示画面75aの左部の第1ストックアイコン表示領域ST1が暗転しており、表示画面75aの右部の第2ストックアイコン表示領域ST2が明るく発光している(暗転が解除されている)。そして、暗転している第1ストックアイコン表示領域ST1の上方には「Lock」の文字が表示されている。これにより、インターバル中は右一般入賞口61Rへの入球が発生することで第2ストックアイコンSI2が取得される一方、上大入賞口311への入球が発生したとしても第1ストックアイコンSI1が取得されないことが示唆されている。なお、インターバル中に上大入賞口311への入球が発生したとしても第2ストックアイコンSI2が取得されることはなく、右一般入賞口61Rへの入球が発生したとしても第1ストックアイコンSI1が取得されることもない。
図58のステップS3203の説明に戻り、当該ステップS3203にて肯定判定をした場合、すなわち第16ラウンド対応の開放コマンドを受信している場合には、ステップS3207に進む。ステップS3207では、設定示唆用抽選処理を実行する。設定示唆用抽選処理においては、上記ステップS3104にて設定された設定示唆用抽選テーブル(図57(b)参照)と、ステップS3305及びステップS3407にて更新された設定示唆用抽選カウンタの値とを参照して、抽選により設定示唆を行うか否かを決定する。
ステップS3207にて設定示唆非対応の抽選結果となった場合には、ステップS3208にて否定判定をしてステップS3209に進み、設定示唆非対応のバトルパートへの移行処理を行う。一方、ステップS3207にて設定示唆対応の抽選結果となった場合には、ステップS3208にて肯定判定をしてステップS3210に進み、設定示唆対応のバトルパートへの移行処理を行う。
ステップS3209〜S3210の移行処理を実行することにより、スピーカ部29から出力されるBGMがバトルパートに対応したBGMに切り替わり、ランプ部26の発光態様がバトルパートに対応した発光態様に切り替わる。また、それら移行処理では、主制御装置162から送信された第16ラウンド対応の開放コマンドに設定示唆抽選の結果を示す情報を付加して表示制御装置710へ転送する。表示制御装置710では、第16ラウンド対応の開放コマンドを受信したことに基づいて、設定示唆非対応のバトルパート又は設定示唆対応のバトルパートへ移行させる。
ここで、図62を参照してバトルパートにおける表示について説明する。図62(a)はバトルパート開始時の表示内容を示す概略図、図62(b)は設定示唆対応のバトルパート終了時の表示内容を示す概略図である。
図62(a)に示すように、バトルパートへ移行すると、表示画面75aの中央部分にヘリコプタを模したターゲット画像TFが複数表示される。ストックパートにて取得したストックアイコンSI1,SI2については当該ストックパートからバトルパートへ持ち越される。バトルパートにおいては、表示されているストックアイコンSI1,SI2がターゲット画像TFに向けて発射される。そして、ストックアイコンSI1,SI2がターゲット画像TFに当たることで、ターゲット画像TFが消去される(ヘリコプタが撃墜される)。設定示唆対応のバトルパートでは、最終的に表示されるターゲット画像TFの数が0となり、撃墜に成功した旨が報知される(図62(b)参照)。これに対して、設定示唆非対応のバトルパートでは、最終的に一部のターゲット画像TFが残ったままとなり、撃墜に失敗した旨が報知される。
図58の説明に戻り、ステップS3209又はステップS3210の移行処理を実行した後は、ステップS3211に進み、設定示唆用抽選カウンタをリセット(0クリア)する。続くステップS3212ではRAM654の各種カウンタエリア675に格納されているインターバルフラグを消去して、本メインパート用処理を終了する。
ステップS3202の説明に戻り、当該ステップS3202にて肯定判定をした場合、すなわち主制御装置162からエンディングコマンドを受信している場合には、ステップS3213に進む。ステップS3213では、ステップS3207の抽選処理にて設定示唆に当選したか否かを判定する。ステップS3213にて否定判定をした場合には、ステップS3214にて設定示唆非対応のエンディングパート移行処理を実行した後、本メインパート用処理を終了する。設定示唆非対応のエンディングパート移行処理においては、スピーカ部29から出力されるBGMを設定示唆非対応のエンディングパート用BGMに切り替えるとともに、ランプ部26の発光態様を設定示唆非対応のエンディングパート用の発光態様に切り替える。
一方、ステップS3213にて肯定判定をした場合には、ステップS3215にて設定示唆対応のエンディングパート移行処理を実行した後、本メインパート用処理を終了する。設定示唆対応のエンディングパート移行処理においては、スピーカ部29から出力されるBGMを設定示唆対応のエンディングパート用BGMに切り替えるとともに、ランプ部26の発光態様を設定示唆対応のエンディングパート用の発光態様に切り替える。
ここで、図56(a)のステップS3003に示すエンディングパート用処理においては、設定示唆対応のエンディングパートにおいては図57(b)に示すエンディング画像決定用テーブルを参照して設定示唆対応のエンディング画像X1〜X3の何れを表示するかを抽選により決定し、設定示唆非対応のエンディングパートにおいては図57(b)に示すエンディング画像決定用テーブルを参照して設定示唆非対応のエンディング画像Y1〜Y3の何れを表示するかを大当たりの連続回数に応じて決定する。そして、それら決定したエンディング画像を示す情報を、主制御装置162から受信したエンディングコマンドに付加して、表示制御装置710に転送する。表示制御装置710では、このエンディングコマンドを受信した場合に、報知・演出制御装置143にて指定されたエンディング画像の表示を開始する。エンディング画像については、通常遊技状態へ復帰するまで表示が継続される。
以上詳述した第6の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
本実施の形態では、上側可変入賞装置64と右一般入賞口61Rとが右ルートに配設されており、第1特別遊技状態中に上側可変入賞装置64を狙って発射された遊技球は右一般入賞口61Rにも入球し得る構成となっている。ここで、上側可変入賞装置64については開状態(「受入状態」に相当)/閉状態(「非受入状態」に相当)に切替可能となっており、第1特別遊技状態中は開状態への切り替えが繰り返されることとなる。開状態となっていることで上側可変入賞装置64への入球が可能となる点に鑑みれば、上側可変入賞装置64が開状態となっている時間帯を狙って遊技球が発射され、閉状態となっている時間帯については遊技球の発射を回避するといった行為がなされると想定される。
この結果、遊技者の注目度は開状態となっている時間帯では高くなる一方、閉状態となっている場合には遊技者の注目度が低下すると懸念される。ここで、本実施の形態に示す構成によれば、第1特別遊技状態にて上側可変入賞装置64が開状態となっている状況下にて右一般入賞口61Rへの入球が発生したとしても賞球が払い出されるのみであるのに対して、第1特別遊技状態にて上側可変入賞装置64が閉状態となっている状況下にて右一般入賞口61Rへの入球が発生すると上記賞球に加えて設定示唆の実行確率が高くなるという特典が付与されることとなる。これにより、設定示唆に期待する遊技者に対して遊技球の発射の継続を促すことができ、閉状態となっている時間帯における注目度の低下を好適に抑制できる。このような構成によれば、閉状態が維持されるインターバル時間の設定自由度を向上させることが可能となり、当該インターバル時間をある程度長くしても遊技機の興趣の低下を抑制しつつ遊技の健全性を強化できる。
開状態となっている時間に比べて閉状態となっている時間が短い場合には、閉状態中に右一般入賞口61Rへの入球数を稼ぐことが難しくなる。特に、閉状態となっている時間が短ければ、遊技球の挙動のばらつき等によって入球が発生しないといった偏りが生じ得るため、都度の閉状態を区切って特典付与の判断をするのは遊技者にとって酷となる。そこで、右一般入賞口61Rへの入球に対応するカウント値を第1特別遊技状態の終わりまで持ち越しする構成とした上で、当該第1特別遊技状態における入球状況全体を見て設定示唆の判定を行う構成とすることで、上述した偏りの影響を緩和することができる。これは、インターバル中の発射継続を促す上で好ましい構成である。
設定示唆の抽選に用いられる設定示唆用抽選カウンタについては、ラウンド中は上側可変入賞装置64への入球によって更新(加算)され、インターバル中は右一般入賞口61Rへの入球によって更新(加算)される。このような構成とすれば、設定示唆に期待する遊技者に対してラウンド中及びインターバル中の両方に亘って遊技球の発射を促すことができ、上述した注目度の低下の抑制効果を好適に発揮させることができる。
なお、上述したように、上側可変入賞装置64及び右一般入賞口61Rへの入球を統合して設定示唆の判定を行う構成では、上側可変入賞装置64への入球によっても設定示唆が行われると期待され、一部の遊技者についてはインターバル中の遊技球の発射が差し控る可能性を否定できない。そこで、本実施の形態に示したように、インターバル中の右一般入賞口61Rへの入球がラウンド中の上側可変入賞装置64への入球よりも設定示唆の判定へ寄与する度合いが大きくなるように差を設けることで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
第1特別遊技状態中はラウンド中及びインターバル中の両方に亘って第1ストックアイコン表示領域ST1(第1ストックアイコンSI1)及び第2ストックアイコン表示領域ST2(第2ストックアイコンSI2)が表示される。第1ストックアイコン表示りょい雨域ST1及び第2ストックアイコン表示領域ST2については、ラウンド中とインターバル中とで明るく発光する対象(強調表示される対象)と暗転する対象(非強調表示される対象)とが切り替わる。このように、遊技の進行に応じてストックの対象となるストックアイコン表示領域を切り替えることにより、第1特別遊技状態における遊技への注目度の向上に寄与できる。
各ストックアイコン表示領域ST1,ST2の表示態様の切り替えについては同期しており、表示画面75aにおける表示の変化を強調できる。これにより、対象となるストックアイコン表示領域が切り替わったことが見逃される機会を減らすことができる。表示が強調されているストックアイコン表示領域へストックアイコンが追加表示される構成となっているため、当該追加表示の見逃しについても抑制できる。
第1ストックアイコン表示領域ST1,ST2については、一方が強調表示されている場合であっても他方が非表示とならず表示が継続される。このような構成とすることにより、ストック先が不明になることを抑制できる。
第1ストックアイコン表示領域ST1及び第2ストックアイコン表示領域ST2の連携によってストック対象が存在しない期間を排除し、ラウンド中及びインターバル中の両方に亘ってストック対象の報知が継続されることにより、遊技者に遊技の継続を促すことができる。これは、上側可変入賞装置64が閉状態となるインターバル時間を狙って遊技球の発射を控えるといった行為(所謂止め打ち)を抑制する上で好ましい。
<変形例1>
上記第6の実施の形態では、上大入賞口311への入球数が第1所定数(10個)になった場合に第1ストックアイコンSI1を1つ追加し、右一般入賞口61Rへの入球数が第2所定数(1個)になった場合に第2ストックアイコンSI2を1つ追加する構成としたが、各ストックアイコンSI1,SI2の追加契機を以下のように変更してもよい。例えば図64(b)に示すように、上大入賞口311への入球が発生した場合には第1の確率(例えば10%)で第1ストックアイコンSI1を1つ追加し、右一般入賞口61Rへの入球が発生した場合には第2の確率(例えば100%)で第2ストックアイコンSI2を1つ追加する構成としてもよい。
<変形例2>
第1ストックアイコン表示領域ST1及び第2ストックアイコン表示領域ST2のうちいずれにストックアイコンが追加される対象となっているかを示唆することができるのであれば、対象示唆の具体的構成については任意である。例えば、ストックアイコンの追加対象となっているストックアイコン表示領域にエフェクトを追加することで、追加対象を示唆する構成としてもよい。
<変形例3>
上側可変入賞装置64が閉状態となる場合には、そのタイミングから遊技球の発射を再開したとしても、それら発射された遊技球が右一般入賞口61Rに至る前に、インターバル時間が終了する構成とすることも可能である。つまり、所謂止め打ちが行われる場合に、閉状態となったことを目視で確認してから遊技球を発射しても右一般入賞口61Rにタイミングよく入球させることが困難となるように構成してもよい。これにより、閉状態中の右一般入賞口61Rへの入球に基づいて設定示唆用抽選カウンタが更新(加算)されることを期待する遊技者に対して、遊技球の発射継続を好適に促すことができる。
<変形例4>
上記第6の実施の形態では、何れの第1特別遊技状態についてもインターバル時間が同一となるように構成したが、大当たり結果の種類に応じてインターバル時間の長さを相違させてもよい。例えば、大当たり結果として、16R通常大当たり結果A及び16R通常大当たり結果Bが設けられている場合には、16R通常大当たり結果Aでは16R通常大当たり結果Bよりもインターバル時間が長くなるように構成するとよい。
<変形例5>
上記第6の実施の形態では、第1特別遊技状態においては何れのインターバル時間についても同一となるように構成したが、これに限定されるものではなく、ラウンドによってインターバル時間を長短相違させてもよい。例えば、特定のラウンド(例えば第7ラウンド等)では他のラウンドよりもインターバル時間が長くなるように構成してもよい。
<変形例6>
上記第6の実施の形態では、ラウンド中に上側可変入賞装置64への入球が発生した場合に設定示唆抽選用カウンタの値を更新(加算)する構成としたが、これに限定されるものではない。ラウンド中の上側可変入賞装置64への入球に基づく設定示唆抽選用カウンタの値を更新(加算)を行わない構成とすることも可能である。
<変形例7>
上記第6の実施の形態では、第1ストックアイコンSI1の色と第2ストックアイコンSI2の色とを相違させることで、両者の識別力を向上させたが、これに限定されるものではない。第1ストックアイコンSI1及び第2ストックアイコンSI2の概観を共通化することも可能である。
<変形例8>
上記第6の実施の形態では、図柄表示装置75の表示画面75aの左部に上側可変入賞装置64に対応する第1ストックアイコン表示領域ST1を設け、表示画面75aの右部に右一般入賞口61Rに対応する第2ストックアイコン表示領域ST2を設けたが、これら各ストックアイコン表示領域ST1,ST2の配置については任意に変更してもよい。例えば、各ストックアイコン表示領域ST1,ST2を表示画面75aの右部に表示する構成としてもよい。
<変形例9>
上記第6の実施の形態では、第1ストックアイコン表示領域ST1及び第2ストックアイコン表示領域ST2のうち有効化されている対象の切替表示のタイミングを上側可変入賞装置64の開状態/閉状態への切替タイミングと一致させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、上大入賞口311へ流入した遊技球が付属の検知センサ(検知位置)へ到達するタイミングはある程度の遅れが生じ、右一般入賞口61Rへ流入した遊技球が付属の検知センサ(検知位置)へ到達するタイミングにはある程度の遅れが生じる。これらの遅れを加味して上記切替表示のタイミングを上側可変入賞装置64の開状態/閉状態への切替タイミングから遅らせる構成とすることも可能である。これにより、右一般入賞口61Rや上側可変入賞装置64への入球がギリギリ間に合ったように見えて、それが無効とされる機会を減らすことができる。
<第7の実施の形態>
上記第6の実施の形態では、上大入賞口311への入球に基づいて取得されるストックアイコン(第1ストックアイコンSI1)を表示するための第1ストックアイコン表示領域ST1と、右一般入賞口61Rへの入球に基づいて取得されるストックアイコン(第2ストックアイコンSI2)を表示するための第2ストックアイコン表示領域ST2とを個別に設けたが、本実施の形態においてはストックアイコンの表示に係る構成が第6の実施の形態と相違している。以下、図63の概略図を参照して、第6の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態におけるストックアイコンの表示に係る構成について説明する。なお、設定示唆の抽選に係る具体的構成は、第5の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
第1特別遊技状態におけるメインパート(第1ラウンド〜第15ラウンド)では、図柄表示装置75の表示画面75aに女の子のキャラクタが表示される。このキャラクタの下方には、上大入賞口311への入球又は右一般入賞口61Rへの入球に基づいて取得されるストックアイコンSIを取得順に並べて表示するストックアイコン表示領域STが設けられている。つまり、本実施の形態に示すストックアイコン表示領域STについては、第5の実施の形態に示した2つのストックアイコン表示領域ST1,ST2が1つに統合されてなる。
ストックアイコン表示領域STには当該ストックアイコン表示領域STの外縁を規定する枠部が表示されており、この枠部によってストックアイコン表示領域STとその周辺領域とが区画されている。この枠部については、オープニングパートからメインパートへの移行に伴い上記女の子のキャラクタとともに表示される。このキャラクタについてはメインパートの終了時に非表示となる一方、ストックアイコン表示領域STの枠部はエンディングパート終了まで表示が継続される。
ここで、上記第5の実施の形態においては、ラウンド中に第1ストックアイコンSI1が取得される契機を上大入賞口311への入球とし、インターバル中に第2ストックアイコンSI2が取得される契機を右一般入賞口61Rへの入球とした。それら2つの契機のうち前者では第1ストックアイコンSI1の取得に10個の入球が必要となり、後者では1個の入球によって第2ストックアイコンSI2が取得される。本実施の形態においては、ストックアイコンSIの取得条件である入球数に上記差が設けられている点では第5の実施の形態と同様であるが、取得されるストックアイコンSIの種類は入球先に関係なく共通となっている。
ラウンド中に右ルートへ発射された遊技球のおよそ2/3は上大入賞口311へ入球する。このため、上大入賞口311への入球に基づいてストックアイコンSIを取得するにはおよそ15個の遊技球を発射する必要がある。これに対して、インターバル中に右ルートに発射された遊技球のおよそ1/10は右一般入賞口61Rへ入球する。このため、右一般入賞口61Rへの入球に基づいてストックアイコンSIを取得するにはおよそ10個の遊技球を発射する必要がある。ラウンド中の入球数が10個に達しなかった場合には、入球数が次のラウンドに持ち越され、上大入賞口311への入球に基くストックアイコンSIの取得数のばらつきが生じにくい構成となっている。これに対して、インターバル中の右一般入賞口61Rへの入球はストックアイコンSIに直結する構成となっており、上述したような持越しが発生しない構成となっている。つまり、全体で見ればラウンド中よりもインターバル中の方がストックアイコンの取得が容易であり、ストックアイコンSIの取得のばらつきについてはインターバル中よりもラウンド中の方が少ない構成となっている。
本実施の形態では、ラウンド中と比べてインターバル中はストックアイコンSIの取得が容易となる旨を遊技者に報知すべく、インターバル中は表示態様がラウンド中から一部変更される。具体的には、図63(b)の概略図に示すように、ラウンドを跨いで表示される女の子のキャラクタにエフェクトが追加され且つストックアイコン表示領域STの上方に「ストック高確率」の文字が表示される。これらの表示は、次のラウンドの開始時に消去される。
<変形例1>
上記第6の実施の形態及び上記第7の実施の形態では、図柄表示装置75の表示画面75aにストックアイコンSIを表示可能なストックアイコン表示領域STを設けたが、ストックアイコン表示領域STの配設箇所については任意である。例えば表示画面75aの周辺にストック表示を行うためのランプ部を設けてもよい。
<変形例2>
上記第6の実施の形態及び上記第7の実施の形態では、右ルートにて上側可変入賞装置64の上流側に右一般入賞口61Rを配設し、上側可変入賞装置64が開状態(受入状態)となっている場合であっても右一般入賞口61Rへ入球し得る構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、図64(a)に示すように、右ルートにて上側可変入賞装置64の下流側に右一般入賞口61Rを配設し、上側可変入賞装置64が開状態(受入状態)となっている場合には当該上側可変入賞装置64によって右一般入賞口61Rへの入球が妨げられる構成とすることも可能である。
<変形例3>
上側可変入賞装置64における検知センサや右一般入賞口61Rにおける検知センサについては、入口部分を通過した遊技球が検知センサに到達して、入球が検知されるまでに僅かながらタイムラグが生じる。このようなタイムラグを考慮する上では、上記第6の実施の形態に示した第1ストックアイコン表示領域ST1と第2ストックアイコン表示領域ST2のストック対象の切替タイミングや上記第7の実施の形態に示したストック高確率の表示/非表示の切替タイミングをタイムラグに合わせて遅らせる構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第6の実施の形態及び上記第7の実施の形態では、右一般入賞口61Rへの入球に基づいて遊技者に設定値が示唆される構成としたが、少なくとも遊技者に何らかの特典が付与されるのであれば足り、当該特典は設定示唆に限定されるものではない。例えば、遊技者に識別困難又は不可となるようにして高確率モードへ移行し得る構成においては、上記特典として高確率モードとなっているか否かを示唆する構成とすることも可能である。
<第8の実施の形態>
本実施の形態においては、遊技球の動きに対する注目度の向上を図る工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成及びその前提構成について説明する。なお、本実施の形態に示す遊技盤60においては、下側可変入賞装置65が省略されているものの、遊技盤60に係る他の構成については、第1の実施の形態と同様である。また、前扉枠14や内枠13、裏パックユニット15等に係る各種構成についても第1の実施の形態と同様である。
先ず、図65を参照して、保留情報の記憶に係る構成について説明する。主制御装置162のMPU602は、遊技に際し、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS、乱数初期値カウンタCINI等の各種カウンタ情報を用いて、大当たりや特別当たりの抽選、主表示ユニット81の表示の設定、図柄表示装置75の図柄表示の概要設定などを行う。
各カウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。抽選カウンタ用バッファ631において、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、作動口62a,63aへの入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア632に格納される。
保留球格納エリア632は、作動口用の保留エリアREと実行エリアAEとを備えている。保留エリアREは、第1エリアRa1、第2エリアRa2、第3エリアRa3、第4エリアRa4、第5エリアRa5、第6エリアRa6、第7エリアRa7、第8エリアRa8を備えており、作動口62a,63aへの入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ631に格納されている当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアRa1〜Ra8に格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
第1エリアRa1〜第8エリアRa8には、作動口62a,63aへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4→第5エリアRa5→第6エリアRa6→第7エリアRa7→第8エリアRa8の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように8つのエリアRa1〜Ra8が設けられていることにより、下作動口62a及び右作動口63aへの入球履歴がそれぞれ4個、すなわち作動口62a,63aへの入賞履歴が計8個まで保留記憶されるようになっている。
実行エリアAEは、主表示ユニット81の作動口用表示部D1,D2の変動表示を開始する際に、保留エリアREの第1エリアRa1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり299)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜299)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合に、詳しくは遊技球が後述する検知センサにより検知されたタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。
当否テーブルには、2進数の情報からなるアドレス情報と、同じく2進数の情報からなる大当たり数値情報とが1対1で対応させて設定されている。具体的には、アドレス情報は10進数で表して「1」〜「10」の10種類が設定されているとともに、大当たり数値情報は10進数で表して「7」,「36」,「67」,「100」,「131」,「164」,「195」,「223」,「241」,「272」の10種類が設定されており、これらアドレス情報と大当たり数値情報とが1対1で対応付けられている。各大当たり数値情報の数値は、当たり乱数カウンタC1において更新され得る乱数情報の数値範囲である「0」〜「299」に含まれている。
ここで、本パチンコ機10では、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。そして、低確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数と、高確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数とが異なっており、前者の方が後者よりも少ない数となっている。具体的には、低確率モードにおいては当否抽選に際して、アドレス情報が「1」である大当たり数値情報のみが参照され、高確率モードにおいては当否抽選に際して、全てのアドレス情報に対応した大当たり数値情報が参照される。つまり、低確率モードでは大当たり当選となる数値情報が1個であり、高確率モードでは低確率モードよりも多い10個である。これにより、低確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/300であるのに対して高確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/30であり、高確率モードの方が低確率モードよりも大当たり当選となる確率が高くなる。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合に、詳しくは後述する検知センサにより検知されたタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア622に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
なお、振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。
本実施の形態においては、右作動口63aへの入球に基づく振り分けが下作動口62aへの入球に基づく振り分けよりも遊技者にとって有利となるように差違が設けられている。具体的には、確変大当たり結果が有利度の異なる2つの結果、詳しくはラウンド数が「16」となる第1確変大当たり結果とラウンド数が「4」となる第2確変大当たり結果とに大別され、右作動口63aへの入球に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合には、下作動口62aへの入球に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合と比較して第1確変大当たり結果となりやすい構成とすることにより、下作動口62aへの入球に基づく振分態様と右作動口63aへの入球に基づく振分態様とに、上述した有利度の差を生じさせている。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合に、詳しくは後述する検知センサにより検知されたタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU602では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置75を備え、開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置75における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置75の表示画面75aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置75の表示画面75a内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット81の作動口用表示部D1,D2における変動表示時間と、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、図柄表示装置75による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
図柄表示装置75や主表示ユニット81(詳しくは作動口用表示部D1,D2)における変動表示時間を決定する場合にはリーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSのバッファ値、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623が参照される。また、MPU602では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、上記作動口用の結果表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603に記憶された停止結果決定用テーブルが用いられる。
開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート66に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役用記憶エリア633に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された開放乱数カウンタC4の値によって電動役物71を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物71を開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物71を開放状態に制御しない。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、図66のフローチャートを参照して、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS4001では、各種入賞検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種入賞検知センサの状態を読み込み、当該入賞検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS4002では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS4003では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び開放乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び開放乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS4004では、スルーゲート66への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役用記憶エリアに記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS4003にて更新した開放乱数カウンタC4の値を電役用記憶エリアに格納する。そして、各種フラグ格納エリア635にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS6004のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS6005に進み、当該ステップS6005にて作動口62a,63aへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
(作動口用の入賞処理)
ここで、図67及び図68のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS4101では、遊技球が下作動口62aに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が下作動口62aに入球したと判定した場合には、ステップS4102に進み、払出制御装置181に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
続くステップS4103では、下作動口62aに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下作動口62aへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS4104では、当たり乱数カウンタC1や当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS4101にて遊技球が下作動口62aに入賞していないと判定した場合にはステップS4105に進む。ステップS4105では、遊技球が右作動口63aに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が右作動口63aに入球したと判定した場合には、ステップS4105に進み、払出制御装置181に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。なお、ステップS4102,S4105にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置181に送信される。
続くステップS4107では、右作動口63aに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、右作動口63aへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS4104にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS4101,S4105の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち下作動口62a及び右作動口63aのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図68を参照して、ステップS4104の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS4201にて、保留球格納エリア632の保留数記憶領域FEに格納された始動保留記憶数N、詳しくは下作動口62a及び右作動口63aのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る始動保留記憶数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS4202にて対応する入球部の始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS4203にて保留数記憶領域FEに格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS4204では、上記ステップS4003にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用の保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS4202にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。格納処理を実行した後は、ステップS4205に進む。
ステップS4205では、主表示ユニット81(主表示部D)の保留数表示部S1,S2の表示更新処理を実行する。表示更新処理では、今回の入球先(入賞先)が下作動口62aの場合には下作動口用保留数表示部S1の表示を更新し、今回の入球先(入賞先)が右作動口63aの場合には右作動口用保留数表示部S2の表示を更新する。
下作動口用保留数表示部S1は4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と下作動口62aに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって下作動口62aに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。右作動口用保留数表示部S2についても同様に4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と右作動口63aに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって右作動口63aに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。
続くステップS4206及びステップS4207では、作動口62a,63aへの入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に認識させるとともに後述する保留予告を実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。なお、保留コマンドには下作動口62a及び右作動口63aのうちいずれの入球部への入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
ステップS4207の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理にて報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に送信されることとなる。表示制御装置710においては当該保留コマンドを受信することにより保留数表示領域における表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図69のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS4301〜S4306の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS4308,S4309のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS4301にて外部信号出力処理を実行する。ステップS4301の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置181に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドや保留コマンドや後述するシフトコマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に対して送信する。
次に、ステップS4302では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS4303では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置75による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット81の表示制御などを行う。
ステップS4303の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS4304に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS4303の遊技回制御処理及びステップS4304の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS4305では、右側作動入球部63に併設された電動役物71を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役用記憶エリア633に格納されている開放乱数カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物71を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物71の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、スルーゲート用表示部DSの表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物71によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物71が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物71の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS4306では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置191から発射許可信号を入力していることを条件として、所定の周期(例えば、0.6sec)毎に1回、遊技球発射機構110のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS4307にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から1周期(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS4308では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するエリアに格納する。また、ステップS4309では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS4301〜S4306の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS4303の遊技回制御処理を図70〜図73のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図70のフローチャートに示すように、ステップS4401にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS4402以降の処理、すなわちステップS4403〜ステップS4405の遊技回開始用処理及びステップS4406〜ステップS4409の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS4402にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の作動口用表示部D1,D2が変動表示中又は確定表示中であるか否かを判定する。遊技回中ではない場合には、ステップS4403〜ステップS4405の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS4403にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア632に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS4404にて保留球格納エリア632の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS4405にて主表示ユニット81における作動口用表示部D1,D2の変動表示及び図柄表示装置75の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS4404のデータ設定処理及びステップS4405の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS4404のデータ設定処理について、図71のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS4501にて、保留数記憶領域FEに記憶されている始動保留記憶数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。続くステップS4502にて、保留エリアREの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS4503にて、保留エリアREの各エリアRa1〜Ra8に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRa1〜第8エリアRa8に格納されているデータを下位側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアするとともに、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3、第5エリアRa5→第4エリアRa4、第6エリアRa6→第5エリアRa5、第7エリアRa7→第6エリアRa6、第8エリアRa8→第7エリアRa7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS4504では、保留エリアREのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置143に認識させるための情報であるシフトコマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS4504にて設定されたシフトコマンドは、通常処理(図69)におけるステップS4301にて、報知・演出制御装置143を経由し、表示制御装置710に送信される。表示制御装置710では、シフトコマンドを受信することで、後述する作動口用の保留数表示領域Daにおける表示を、保留数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
(変動開始処理)
次に、ステップS4405の変動開始処理について、図72のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS4601にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶された低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶された高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS4602では、ステップS4601における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS4603にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が下作動口62aへの入球に対応している場合には下作動口62a用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が右作動口63aへの入球に対応している場合には右作動口63a用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS4604では、ステップS4603における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果(16R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果)であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS4605にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS4606にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS4602にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS4607にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。なお、確変大当たり結果は、16R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果に大別される。確変大当たり結果となる場合には、上記振分によって16R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果の何れであるかが決まる。
ステップS4605〜ステップS4607の各停止結果設定処理では、主表示ユニット81に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM603の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。また、ステップS4605及びステップS4606では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、ステップS4605では確変大当たりフラグを格納し、ステップS4606では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS4605〜ステップS4607のいずれかの処理を実行した後は、ステップS4608にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、図73のフローチャートに示すように、先ずステップS4701にて、上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS4701にて否定判定をした場合、すなわち上記当否抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS4702に進む。ステップS4702では、今回の遊技回において図柄表示装置75にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS4702にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM603のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS4701及びステップS4702の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS4703に進み、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS4704にてその変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア634に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり当選結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示とスーパーリーチ表示とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS4702にて否定判定をした場合には、ステップS4705にて変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS4706にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタCSの値等をパラメータとして決定される。
変動開始処理(図72)の説明に戻り、ステップS4608にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS4609にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS4609にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図69)におけるステップS4301にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回におけるランプ部26の発光パターンやスピーカ部29からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるようにランプ部26及びスピーカ部29を制御する。また、報知・演出制御装置143は、上記変動開始コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置710に送信する。表示制御装置710では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置75での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置75を表示制御する。その後、ステップS710にて主表示ユニット81の作動口用表示部D1,D2のうち該当する一方にて絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図70)の説明に戻り、主表示ユニット81が変動表示中である場合には、ステップS4406〜ステップS4409の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS4406にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM604の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図73)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図66)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS4407にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示ユニット81の作動口用表示部D1,D2のうち該当する一方における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS4408にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS4405〜ステップS4407のいずれかの処理にてRAM604に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄が入球部用表示部にて停止表示されるように当該入球部用表示部を制御する。
続くステップS4409では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS4409にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図69)におけるステップS4301にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置710に送信する。表示制御装置710では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS4304の遊技状態移行処理を図74のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては、先ずステップS4801にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS4802に進み、1の遊技回の主表示ユニット81(詳しくは入球部用表示部)における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS4803にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS4804にて、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられたラウンド数カウンタRCに、大当たり種別に応じて決められた値、具体的には「16」又は「4」をセットする。ラウンド数カウンタRCは、大入賞口311が開放された回数をカウントするためのカウンタである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中である場合には、ステップS4801にて肯定判定をし、ステップS4805に進む。ステップS4805では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口311が閉鎖中である場合には、ラウンド数カウンタRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部451を駆動状態とすることで大入賞口311を開放させる。また、大入賞口311が開放中である場合には、当該大入賞口311の開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部451の駆動状態を停止し、大入賞口311を閉鎖させる。なお、上側可変入賞装置64に内蔵された流路切替部材316については開閉実行モード中の所定のラウンドにて動作するが、その動きについての詳細は第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
続くステップS4806では、ラウンド数カウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンド数カウンタRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンド数カウンタRCの値が「0」である場合には、ステップS4807にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM604に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM604に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS4808にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に係る電気的構成について)
次に、図75のブロック図を参照して、報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に係る電気的構成について補足説明する。
報知・演出制御装置143に設けられた報知・演出制御基板651には、MPU652が搭載されている。MPU652には、当該MPU652により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM653と、そのROM653内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM654と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU652に対してROM653及びRAM654が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU652には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU652の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から既に説明した、変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU652の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられたランプ部26〜28及びスピーカ部29、表示制御装置710が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置143に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置710に送信される。
表示制御装置710は、プログラムROM713及びワークRAM714が複合的にチップ化された素子であるMPU712と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)715と、キャラクタROM716と、ビデオRAM717とがそれぞれ搭載された表示制御基板711を備えている。なお、MPU712に対してプログラムROM713及びワークRAM714が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置710のMPU712は、報知・演出制御装置143を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP715の制御(具体的にはVDP715に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU712では、報知・演出制御装置143から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置75における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP715に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置75の表示画面75aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM713は、MPU712により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。ワークRAM714は、MPU712による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM714の各エリアに記憶される。
VDP715は、図柄表示装置75に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP715はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP715は、MPU712、ビデオRAM717等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM717に記憶させる画像データを、キャラクタROM716から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置75に表示させる。
キャラクタROM716は、図柄表示装置75に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM716には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
また、キャラクタROM716には、上記データの一部として、図柄表示装置75の保留表示領域NEに表示させるための画像データ(保留アイコンMP)や実行対象表示領域Dbに表示させる区画枠用の画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア771と、後述する予告演出が実行される場合に表示される画像データが格納された予告演出用画像データ記憶エリア772が設けられている。なお、キャラクタROM716を複数設け、各キャラクタROM716に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM713に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM716に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM717は、図柄表示装置75に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM717の内容を書き替えることにより図柄表示装置75の表示内容が変更される。ビデオRAM717には、保留表示領域NEに対応した保留用表示エリア781及び実行用表示エリア782が設けられている。
保留用表示エリア781には、作動口用の保留エリアREにおける第1エリアRa1〜第8エリアRa8と1対1で対応するように、第1単位エリア〜第8単位エリアが設定されている。表示画面75aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれた保留表示用情報(データ)に応じて上記保留アイコンMPが表示される。なお、データが設定されていない単位エリアに対応した単位保留表示領域Da1〜Da8では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置75の表示画面75aにおける背景画像が表示される。
実行用表示エリア782は実行エリアAEと対応している。表示画面75aにおける実行対象表示領域Dbでは、実行用表示エリア782に書き込まれたデータに応じて上記保留アイコンMPが表示される。なお、データが設定されていない場合には図柄表示装置75の表示画面75aにおける背景画像が表示される。
ここで、図76〜図77を参照して、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について説明する。図76及び図77は図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示内容を説明するための概略図である。
表示制御装置710のキャラクタROM716には、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図76(a)〜(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図76(j)参照)とが予め記憶されている。
図77(a)に示すように、図柄表示装置75の表示画面75aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面75aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図77(b)に示すように、表示画面75aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面75aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置75における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
表示画面75aにおいて、上図柄列の変動表示領域、中図柄の変動表示領域、下図柄の変動表示領域を有してなる変動表示領域MEの下方となる部分には、保留表示領域NEが設定されている。保留表示領域NEには、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Da1〜Da8が左右方向に並ぶようにして区画された保留数表示領域Daが設けられている。
具体的には、遊技球が下作動口62aに入球した場合の最大保留個数は4個であり、右作動口63aに入球した場合の最大保留個数は4個である。詳細については後述するが、本実施の形態では下作動口62a及び右作動口63aへの入賞順となるようにして合計で8個の保留情報が記憶される構成となっている。これに対応させて保留数表示領域Daには、第1単位保留表示領域Da1、第2単位保留表示領域Da2、第3単位保留表示領域Da3、第4単位保留表示領域Da4、第5単位保留表示領域Da5、第6単位保留表示領域Da6、第7単位保留表示領域Da7、第8単位保留表示領域Da8が設定されている。これら単位保留表示領域に所定の保留表示用画像として保留アイコンMPが表示される。
例えば、遊技球が作動口62a,63aに入賞した時点で保留数が0の場合、すなわち今回の入賞によって保留個数(総保留数)が1個となる場合には、第1単位保留表示領域Da1のみにて保留アイコンMPが表示される。遊技球が作動口62a,63aに入賞することで保留個数が4個となる場合には、第1単位保留表示領域Da1〜第4単位保留表示領域Da4にて保留アイコンMPが表示される構成となっている。なお、図77(b)では保留個数が3個である場合について例示している。
また、保留表示領域NEには、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)と横並びとなるようにして、実行される(実行中の)遊技回に対応した保留アイコンMPが表示される実行対象表示領域Dbが設けられている。本実施の形態においては、実行対象表示領域Dbを保留数表示領域Daの左側に配しているが、これらの位置関係等については任意である。例えば、実行対象表示領域Dbを保留数表示領域Daの右側に配してもよい。
遊技回が終了して次の遊技回に移行する場合には、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)に表示されている保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbにシフト(移動)することとなる。保留数表示領域Daに表示中の他の保留アイコンMPが存在している場合には、当該シフトに併せてそれら保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbに近い側の(隣の)単位保留表示領域へシフトする。なお、以降は説明の便宜上、実行対象表示領域Dbに近い側を「下流側」、実行対象表示領域Dbとは反対側を「上流側」と表現する。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面75aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置162からのコマンドを参照して報知・演出制御装置143により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が表示制御装置710によって決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置143のMPU652では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等が特定される。ここで、図78のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御処理)
変動表示制御処理においては、先ずステップS4901にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置75にて1遊技回分の図柄の変動表示又は確定表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS4902に進み、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS4902にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS4902にて肯定判定をした場合には、ステップS4903にて後述の変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS4901の説明に戻り、当該ステップS4901にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS4904に進む。ステップS4904では主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS4904にて否定判定をした場合には、ステップS4905にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更を行う処理である。
ステップS4904にて肯定判定をした場合にはステップS4906に進み、当該ステップS4906にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(確定停止させる)。かかる処理では、スピーカ部29やランプ部26を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置710に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置710のMPU712では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置75にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(変動開始用処理)
ここで、図79のフローチャートを参照して、ステップS4903の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。変動開始用処理では、遊技回用の演出としてリーチ表示や後述する保留予告演出等の設定を行う。ここでは、リーチ表示の設定に関する処理を説明し、保留予告演出の設定に関する処理については後述する。
変動開始処理においては、先ずステップS5001にて今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置162から変動開始コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS5001では、今回受信した変動開始コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS5001では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU652のレジスタに記憶する。
続くステップS5002では、ステップS5001にて把握した情報に基づいて、今回開始する遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合、すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果である場合には、続くステップS5003にて、大当たり用の演出設定処理を実行する。
大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の停止結果を決定する(停止結果決定処理を行う)。停止結果決定処理においては、確変大当たり結果である場合に、一の有効ラインL1〜L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。また、通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。
大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM653の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1〜L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM654に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM654の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM653の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動開始コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したノーマルリーチ表示又はスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM654のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下に示す変動表示態様決定処理においてもROM653の変動表示パターンテーブル記憶エリアから対応する変動表示パターンテーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応した演出パターンを決定する。そして、演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報をRAM654のパターンアドレス記憶エリアに記憶する。
ステップS5002にて大当たり結果ではないと判定した場合にはステップS5004に進む。ステップS5004では、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合にはステップS5005に進み、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。リーチ発生用の演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。前者については、上記ステップS5003の処理と同様であるため説明を援用する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
ステップS5004にてリーチ発生ではないと判定した場合は、ステップS5006に進む。ステップS5006では、完全外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
ステップS5003、ステップS5005、ステップS5006のいずれかの処理を実行した後は、ステップS5007に進む。ステップS5007では、ステップS5003、ステップS5005、ステップS5006にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置710へ出力する処理を実行する。表示制御装置710のMPU712では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づき、今回の遊技回における演出を実行するべく図柄表示装置75の表示制御を行う。
ステップS5007の処理を実行した後は、続くステップS5008にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS5003、ステップS5005、ステップS5006にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部29やランプ部26の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
ここで、図80に基づき図柄表示装置75(表示画面75a)にて表示される図柄の変動表示態様について補足説明する。図80(a)は変動表示態様の種類を示す概略図、図80(b)群は各変動表示態様の概要を示す概略図である。
(変動表示態様)
図80(a)に示すように、表示画面75aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置162からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
具体的には、完全外れの変動表示時間については「3sec〜8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「10sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「15sec」、スーパーリーチAの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「16sec」、スーパーリーチBの変動表示時間についてはスーパーリーチAの変動表示時間よりも長い「17sec」、スーパーリーチCの変動表示時間については他のスーパーリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「18sec」となっている。例えば、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「15sec」である場合には、報知・演出制御装置143にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。
なお、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA の順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチB >
スーパーリーチC の順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなる設定となっている。
ここで、図80(b1)を参照してノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列Z1において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図77参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中段の図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間に亘ってそのまま維持される。つまり、停止表示期間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該停止表示期間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,B,Cの変動表示態様について説明する。図80(b2)〜(b4)に示すように、スーパーリーチA,B,Cについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に男の子を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチCにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
(保留予告について)
本実施の形態では、RAM604の保留球格納エリア632に記憶されている保留情報の内容を示唆する保留予告に係る演出が、当該保留情報に係る遊技回が開始されるよりも前に所定の確率で実行される構成となっている。未だ抽選対象となっていない保留情報に対応した演出が、当該保留情報に係る遊技回となるよりも前のタイミングにおいて実行されることにより、遊技者にとっては、現在進行中の遊技回に対応した保留情報の抽選結果を確認する遊技だけでなく、後に抽選対象となる保留情報が抽選対象となった場合の結果を上記演出の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。
この保留予告については、表示画面75aの変動表示領域MEにて上述した図柄の変動表示に併せて実行されるものと、表示画面75aの保留表示領域NEにて保留表示の態様の変化に併せて実行されるものとに大別される。このうち保留表示領域NEにて実行される保留予告については、表示画面75aにおける保留表示を利用としている。以下、図81(a)のフローチャート及び図81(b)の概略図を参照して、保留予告の前提となる構成、具体的には表示制御装置710のMPU712にて実行される保留表示制御用の処理(保留表示制御用コマンド対応処理)について説明する。保留表示制御用コマンド対応処理は、所定の周期(本実施の形態では2msec)で起動される定期処理の一環として実行される処理である。
(保留表示制御用コマンド対応処理)
図81(a)に示すように、保留表示制御用コマンド対応処理では、先ずステップS5101にて保留予告演出用設定処理を実行する。この保留予告演出用設定処理についての詳細は後述する。続くステップS5102では、主制御装置162から報知・演出制御装置143を経由して保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS5102にて肯定判定をした場合には、ステップS5103にて、ワークRAM714の各種カウンタエリアに設けられた保留数カウンタの値(保留記憶数SN)を1加算する。その後は、ステップS5104に進み保留表示追加処理を実行し、本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。
保留記憶数SNはビデオRAM717の保留用表示エリア781に対応している。保留表示追加処理にて保留アイコンMPの表示設定を行う場合には、保留用表示エリア781において保留記憶数SNに対応した単位エリアに保留表示情報(詳しくは保留用画像データ記憶エリア771に記憶された保留用画像のアドレス)がセットされる。表示画面75aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれたデータに応じて上記保留アイコンMPが追加表示される。
例えば、図81(b1)に示すように、第1単位保留表示領域Da1及び第2単位保留表示領域Da2に保留アイコンMPが表示されている状況下にて、すなわち保留記憶数SN=「2」となっている状況下にて、保留コマンドを受信した場合には、保留記憶数SNが「2」→「3」となり、保留用表示エリア781の第3単位エリアに保留表示情報がセットされる。これにより、図81(b2)に示すように、第3単位保留表示領域Da3に保留アイコンMPが表示されることとなる。
ステップS5102の説明に戻り、当該ステップS5102にて否定判定をした場合にはステップS5105に進む。ステップS5105では、主制御装置162から報知・演出制御装置143を経由してシフトコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS5105にて否定判定をした場合にはそのまま本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。
ステップS5105にて肯定判定をした場合には、ステップS5106に進む。ステップS5106では、ワークRAM714の保留カウンタエリアに設けられた保留数カウンタの値(保留記憶数SN)を1減算する。
続くステップS5107にてシフト処理を実行し、本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。シフト処理では、保留用表示エリア781の第1単位エリアにセットされている保留表示情報を実行用表示エリア782に移すとともに、保留用表示エリア781の第1単位エリア〜第8単位エリアにセットされている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる。
具体的には、第1単位エリアの保留表示情報を実行用表示エリア782に移すとともに、第2単位エリア→第1単位エリア、第3単位エリア→第2単位エリア、第4単位エリア→第3単位エリア、第5単位エリア→第4単位エリア、第6単位エリア→第5単位エリア、第7単位エリア→第6単位エリア、第8単位エリア→第7単位エリアといった具合に各単位エリア内の保留表示情報をシフトさせる。
例えば、図81(b1)に示すように、第1単位保留表示領域Da1及び第2単位保留表示領域Da2に保留アイコンMPが表示されている状況下にて、すなわち保留記憶数=「2」となっている状況下にて、シフトコマンドを受信した場合には、保留記憶数が「2」から「1」になる。これに伴い、実行用表示エリア782の保留表示情報が消去され、第1単位エリアの保留表示情報が実行用表示エリア782に、第2単位エリアの保留表示情報が第1単位エリアに、第3単位エリアの保留表示情報が第2単位エリアにシフトされる。この結果、図81(b3)に示すように、実行対象表示領域Db及び第1単位保留表示領域Da1に保留アイコンMPが表示されることとなる。
ここで、保留用画像データ記憶エリア771には、保留用画像群として色の異なる複数種(詳しくは白、青、黄、赤の4種)の保留アイコンMPが記憶されており、各色によって上記アドレスが異なっている。保留表示情報の設定に際しては、上述した保留予告の有無等に応じてどの色による表示を行うかは報知・演出制御装置143にて決定されており、この情報は保留コマンドが報知・演出制御装置143を経由する際に当該報知・演出制御装置143により同保留コマンドに組み込まれる。つまり、表示制御装置710では受信した保留コマンドから色に関する情報を読み取ることにより、どの色に対応するアドレスを上記保留表示用情報として設定するかを把握する。
次に、主制御装置162のMPU602にて実行される保留予告にかかる処理について説明する。保留予告にかかる処理としては、上記保留予告用の確認処理(図68のステップS4206)と保留コマンドの設定処理(図68のステップS4207)とが設定されており、これら各処理はタイマ割込み処理(図66参照)の一部の処理として設定された作動口用の入賞処理(図67参照)、詳しくはステップS4104の情報取得処理の一環として実行される構成となっている。つまり、保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理については、作動口62a,63aへの入賞に基づいて実行される構成となっている。以下、図82のフローチャートを参照して、保留予告用の確認処理について説明する。
(保留予告用の確認処理)
保留予告用の確認処理では、ステップS5201にて、保留球格納エリア632の保留数記憶領域FEに記憶された始動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU602のレジスタに記憶する。その後、ステップS5202〜S5206にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。
具体的には、先ずステップS5202にて、作動口62a,63aへの今回の入賞に基づき上記ステップS4204にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち取得済みの当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS5203では、低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合にはステップS5204に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照してステップS5202にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応する情報群に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合にはステップS5205に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS5202にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS5204又はステップS5205の後はステップS5206に進み、ステップS5202にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS5207にてMPU602のレジスタに大当たり情報を記憶し、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。
なお、ステップS5207の処理においては、今回の入賞に基づきステップS4204にて取得した保留情報のうち大当たり種別判定用の情報、すなわち取得済みの当たり種別カウンタC2の値を把握し、振分テーブルを参照して大当たりの種別を判定する。ステップS5207にてMPU602のレジスタに記憶される情報には大当たりの種別に係る情報が含まれることとなる。
一方、ステップS5206にて否定判定をした場合には、ステップS5208に進む。ステップS5208では、作動口62a,63aへの今回の入賞に基づきステップS4204にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわち取得済みのリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。
続くステップS5209では、ROM603のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS5208にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS5209の処理を実行した後はステップS5210に進み、ステップS5208にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS5211にて、MPU602のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。一方、リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
(保留コマンドの設定処理)
次に、図83のフローチャートを参照して保留コマンドの設定処理について説明する。
保留コマンドの設定処理においては先ず、ステップS5301にて、MPU602のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図82)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合にはステップS5302に進み、大当たり対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM604に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。ばお、大当たり対応保留コマンドには、大当たりの種別に関する情報が含まれる。
一方、ステップS5301にて否定判定をした場合、すなわちMPU602のレジスタに大当たり情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS5303に進み、MPU602のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図82)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS5304にて外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS5305にて完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS5302,S5304,S5305にて保留コマンドの設定を行う場合には、変動種別カウンタCSの値等を参照して変動表示時間を決定し、同変動表示時間にかかる情報を当該保留コマンドに格納する。変動表示時間の決定に際しては、上記ステップS4608に示した変動表示時間の設定処理と同じように、変動表示時間テーブルが参照される。このようにして設定された保留コマンドが表示制御装置710に送信され、同表示制御装置710においては同保留コマンドに基づいて図柄の変動表示態様等を把握可能となる。なお、既に説明したように完全外れの場合には、当該保留情報にかかる遊技回を開始する際に記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化し得る。そこで、完全外れ対応保留コマンドを設定する場合には、変動表示時間の仮設定が行われる。
ステップS5302、ステップS5304、ステップS5305のいずれかのコマンド設定処理を実行した後は、ステップS5306にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。
ステップS5306では、先ず直前の保留予告用の確認処理(図82)におけるステップS5201にてMPU602のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS5302、ステップS5304、ステップS5305のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれることとなる。以上詳述したステップS5306の処理を実行した後に、本保留コマンド設定処理を終了する。
ステップS5306にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図69)におけるステップS4301の外部出力処理により、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、報知・演出制御装置143では、保留コマンドに後述する保留予告用の情報を追加して表示制御装置710に送信する。表示制御装置710では、その受信した保留コマンドに基づいて保留表示や保留予告用の処理等を実行する。
また、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置710において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無等、言い換えれば図柄の変動表示態様を特定することができるのであれば任意である。例えば、大当たり対応保留コマンド,外れリーチ対応保留コマンド,完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理(図82)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成とすることも可能である。
次に、報知・演出制御装置143のMPU652にて実行される保留予告に係る処理について説明する。保留予告に係る処理としては、大別して主制御装置162からのコマンドを判定するコマンド対応処理と保留予告の態様を決定する保留予告演出設定処理とが設定されている。
(保留コマンド対応処理)
保留コマンド対応処理においては、主制御装置162が送信した保留コマンドを受信している場合に、その受信している保留コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。なお、保留コマンド対応処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される。
保留コマンド対応処理においては先ず、保留コマンドを受信しているか否かを判定する。報知・演出制御装置143のMPU652にて受信したコマンドはRAM654のコマンド格納エリア672に一旦格納される。当該コマンド格納エリア672は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。対応保留コマンドを受信しているか否かの判定に際しては、コマンド格納エリア672における今回の読み出し対象のエリアに大当たり対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、変動開始用コマンド等の他のコマンドの読み出しにおいても同様である。
保留コマンドを受信している場合には、当該保留コマンドに含まれる各種情報を保留情報格納エリア677に記憶する。保留情報格納エリア677は、第1エリアRc1〜第8エリアRc8を有しており、各エリアにつき1の保留情報を格納可能な構成となっている。各エリアRc1〜Rc8に格納された保留情報は、主制御装置162からシフトコマンドを受信することにより、すなわち遊技回が開始された場合に、下位エリア側に順にシフトされることとなる。具体的には、第1エリアRc1のデータをクリアするとともに、第2エリアRc2→第1エリアRc1、第3エリアRc3→第2エリアRc2、第4エリアRc4→第3エリアRc3 ・・・ 第8エリアRc8→第7エリアRc7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。報知・演出制御装置143の保留情報格納エリア677においても、主制御装置162の保留球格納エリア632(詳しくは保留エリアRE)と同様に入球先に関係なく保留情報が時系列的にまとめて記憶される構成となっている。詳しくは今回受信したコマンドに含まれる保留数の情報を特定し、第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうちその特定した保留数の情報に対応するエリアに上記各種情報を記憶する。
なお、上述した保留コマンドを受信した場合にはRAM654の各種フラグ格納エリア676に保留コマンド受信フラグがセットされ、シフトコマンドを受信した場合には各種フラグ格納エリア676にシフトコマンド受信フラグがセットされる。これら各フラグは、以下に説明する保留予告演出用の設定処理の契機となり、当該保留予告演出用設定処理が終了した際に消去される。
報知・演出制御装置143のMPU652においては、保留情報格納エリア677に記憶された情報に基づいて保留予告演出用の設定処理を行う。ここで、図84のフローチャートを参照して保留予告演出用設定処理について説明する。なお、保留予告演出用設定処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される処理である。
(保留予告演出用設定処理)
保留予告演出用設定処理においては先ず、ステップS5401にて主制御装置162から保留コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に保留コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS5401にて肯定判定をした場合には、ステップS5402にて保留コマンド受信時抽選処理を実行する。
保留コマンドに係る抽選処理では、保留予告の抽選対象が今回新たに追加された保留情報に限定される。つまり、RAM654の保留情報格納エリア677に設けられた第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうち、今回受信した保留コマンドに対応するエリアに記憶された情報に基づいて保留予告の可否抽選が行われる。この抽選は、記憶されている情報から当該保留情報に係る遊技回が大当たりであるか否か、リーチ表示が行われるか否か、リーチ表示が行われる場合にはそのパターンを把握し、それに応じた抽選テーブルと抽選用カウンタエリア674の値とに基づいて行われる。
ROM653の抽選用テーブル記憶エリアには、保留コマンド受信時用の抽選テーブルとして、大当たり用の抽選テーブル、外れノーマルリーチA用の抽選テーブル、外れノーマルリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチA用の抽選テーブル、外れスーパーリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチC用の抽選テーブル、完全外れ用の抽選テーブルが記憶されている。
これら各種テーブルについては、大当たり > スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA > 完全外れの順に当選確率が高くなるように設定されている。
ステップS5401の説明に戻り、当該ステップS5401にて否定判定をした場合、すなわち保留コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS5403に進む。ステップS5403では主制御装置162からシフトコマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676にシフトコマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS5403にて否定判定をした場合、すなわち、保留コマンド及びシフトコマンドの何れも受信していない場合には、そのまま本保留予告演出用設定処理を終了する。ステップS5403にて肯定判定をした場合には、ステップS5404にてシフトコマンド受信時抽選処理を実行する。
シフトコマンドに係る抽選処理では、保留予告の抽選対象がシフト後に残存する全ての保留情報となる。つまり、RAM654の保留情報格納エリア677に設けられた第1エリアRc1〜第8エリアRc8に記憶されている全ての情報に基づいて保留予告の可否抽選が行われる。この抽選は記憶されている各情報について個別に行われる。そして、その抽選順序(優先順序)は新しい順(第8エリアRc8 → 第7エリアRc7 →・・・→ 第1エリアRc1)となるように規定されている。例えば、共通保留数CRNが「2」の場合に、先ず第2エリアRc2に記憶された情報に基づいて抽選が行われ、この抽選に当選しなかった場合に第1エリアRc1に記憶された情報に基づいて抽選が行われることとなる。
本実施の形態においては特に、共通保留数CRNの値が多くなることにより、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間が短縮される。そこで、上述の如く新しい保留情報を優先的に抽選対象とすることにより、保留予告を実行する場合の予告演出の期間を好適に確保することができる。
抽選方法については、保留コマンド受信時と同様に、記憶されている情報から当該保留情報に係る遊技回が大当たりであるか否か、リーチ表示が行われるか否か、またリーチ表示が行われる場合にはそのパターンを把握し、それに応じた抽選テーブルと抽選用カウンタエリア674の値とに基づいて行われる。
ROM653の抽選用テーブル記憶エリアには、シフトコマンド受信時用の抽選テーブルとして、大当たり用の抽選テーブル、外れノーマルリーチA用の抽選テーブル、外れノーマルリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチA用の抽選テーブル、外れスーパーリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチC用の抽選テーブル、完全外れ用の抽選テーブルが記憶されている。
これら各種テーブルについては、大当たり > スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA > 完全外れの順に当選確率が高くなるように設定されている。但し、これらシフトコマンド受信時用の抽選テーブル群は、上記保留コマンド受信時用の抽選テーブル群と比較した場合に、保留予告当選となる確率が低くなるように設定されている。例えば大当たり用の抽選テーブル同士を比較した場合、シフトコマンド受信時用の抽選テーブル参照時の当選確率は、保留コマンド受信時用の抽選テーブル参照時の当選確率よりも低く設定されている。
但し、共通保留数CRNの値(保留数)が所定数(本実施の形態においては「4」)よりも少ない場合には、全体での当選期待度が保留コマンド受信時を下回るものの、共通保留数CRNの値(保留数)が所定数以上となっている場合には全体での当選期待度が保留コマンド受信時を上回るように設定されている。
本実施の形態においては特に、共通保留数CRNの値が上記所定数(「4」)を超えることで、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間の短縮度合いが共通保留数CRNの値が上記所定数(「4」)以下の場合と比較して大きくなる。これでは、遊技進行の迅速化を実現できる反面、遊技進行の単調さが目立ってしまうと懸念される。この点、上記構成とすれば、保留数の数が多くなって変動表示時間の短縮が顕著になると、保留予告が発生しやすくなる。これは、遊技進行の迅速化を図りつつ遊技への注目度の低下を抑える上で好ましい。
ステップS5402又はステップS5404の抽選処理を実行した後は、ステップS5405に進む。ステップS5405ではそれらの抽選処理にて保留予告演出の実行条件が成立したか否かを判定する。ステップS5405にて否定判定をした場合、すなわちステップS5402,S5404にて非当選となった場合には、そのまま本保留予告演出用設定処理を終了する。一方、ステップS5405にて肯定判定をした場合には、続くステップS5406に保留予告演出パターンの決定処理を実行した後、本保留予告演出用設定処理を終了する。
保留予告演出が行われる旨が決定された場合には、該当する保留情報に係る遊技回が実行されるまで当該保留情報が保留予告演出の抽選対象から外れる。そして、今回の保留予告演出に係る情報は該当保留情報が実行エリアに移った際に消去される。
ここで、図85及び図86の概略図を参照して、保留予告演出(詳しくは保留表示領域NEにて実行される予告演出)の種類について説明する。
(保留予告演出の種類)
各保留予告演出についてはいずれも、保留表示領域NEに表示される保留アイコンMPの表示態様を変化させることにより大当たり結果となる期待度を示唆する構成となっている点では共通している。保留アイコンMPの表示態様(色)については、白、青、黄、赤の4色が設定されている。これらの色のうち白が基準となっており、保留予告演出が実行される場合には保留アイコンMPが他の色(青、黄、赤)となる。
保留アイコンMPの色については、白 < 青 < 黄 <赤の順に大当たり結果となる期待度が高くなるように設定されている。具体的には、大当たり結果となる遊技回に対応した保留アイコンMPにて保留予告が実行される場合には、白 < 青 < 黄 <赤の順に選択される可能性が高くなっているのに対して、外れ結果となる遊技回に対応した保留アイコンMPにて保留予告が実行される場合には、赤 < 黄 < 青 < 白の順に選択される可能性が高くなっている。
この保留予告演出は、保留アイコンMPの表示態様(色の変化)によって第1種予告演出と第2種予告演出とに大別される。図86(a)に示すように、第1種予告演出では保留アイコンMPの色が変化した後は、当該保留アイコンの色が該当遊技回となるまで(実行対象表示領域Dbに移るまで)維持される。これに対して第2種予告演出では、図86(b)に示すように、保留アイコンMPの色が遊技進行に伴って複数回変化する。すなわち、最終的な色への変化が遅延される。
例えば、最終的に変化する色が赤の場合であっても、先ずはそれよりも期待度の低い低位の色(青又は黄)に変化させて、保留アイコンMPがシフトするタイミングにてより期待度の高い上位の色へステップアップ(昇格)させる。これら2種の保留予告演出を併用することにより、期待度の低い色となった場合であっても、該当遊技回となるまでにより期待度の高い色へ変化する可能性が生じる。これにより、保留予告演出への注目度が早期に低下することを抑制している。
なお、保留アイコンMPの色は、保留数表示領域Daにおいてのみ変化するのではなく、実行対象表示領域Dbへ移る際に変化させてもよい。例えば、保留数表示領域Daにて黄となっていた保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbに移った際に当該保留アイコンMPを赤に変化させたり、保留数表示領域Daにて白となっていた保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbに移った際に当該保留アイコンMPを他の色(青、黄、赤)に変化させたりすることも可能である。
第2種予告演出では、保留アイコンMPの色が実行対象表示領域Dbへ移る過程にて変化する。但し、第2種予告演出の対象となる保留アイコンMPについては、当該保留アイコンMPが追加表示される際等に前扉枠14の操作ボタン35(図1参照)がタイミングよく操作された場合に、図87の概略図に示すようにシフト動作を待つことなく保留アイコンMPの色が最終目標として設定されている色にいきなり変化する場合がある。このように、遊技球の挙動に合せて操作ボタン35の操作が行われた場合に、当該操作に対するリアクションを発生させることにより、遊技球の挙動に対する注目度の向上が図られている。なお、以下の説明においては便宜上、第2種予告演出の対象となる保留アイコンMPの色が最終目標として設定されている色にいきなり変化することを「特殊変化」という。
ここで、本実施の形態に示すスーパーリーチ表示の一部については、操作ボタン35の操作に基づいて進行パターンが変化する操作対応リーチ表示となっている。具体的には、操作対応リーチ表示においては、遊技機からの指示に従って操作ボタン35が操作された場合にノーマルリーチ表示からスーパーリーチ表示へと発展し、操作が行われなかった場合にスーパーリーチ表示への発展が回避される。つまり、操作ボタン35は、リーチ表示の進行パターンを変化させる契機となっている。以下、この機能を実現すべく、報知・演出制御装置143のMPU652にて定期処理の一環として実行される処理(操作対応リーチ表示用制御処理)について説明する。
(操作対応リーチ表示用制御処理)
操作対応リーチ表示用制御処理においては先ず、ステップS5501にて操作対応リーチに係る遊技回中であるか否かを判定する。ステップS5501にて否定判定をした場合には、そのまま本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。ステップS5501にて肯定判定をした場合には、ステップS5502に進む。
ステップS5502では、操作ボタン35の操作を受け付けている期間中(操作受付期間中)であるか否かを判定する。ステップS5502にて否定判定をした場合には、ステップS5503に進む。ステップS5503では操作示唆の開始タイミングであるか否かを判定する。操作示唆の開始タイミングではない場合にはステップS5503にて否定判定をして本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。ステップS5503にて肯定判定をした場合には、ステップS5504に進む。
ステップS5504では操作示唆開始処理を実行する。具体的には、スピーカ部29から操作示唆に対応する効果音を出力するとともに、表示制御装置710に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置710では、この操作示唆コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aに操作を示唆する画像として、操作ボタン35を模したボタンアイコンと、操作の残り受付時間を示すタイマゲージとを表示させる。
続くステップS5505では操作受付時間を設定する。具体的には、RAM654の各種カウンタエリア675に設けられた操作受付時間カウンタに受付時間(本実施の形態では5sec)に相当する値をセットする。操作受付時間カウンタの値はMPU652にて定期処理が実行される度に減算される。
その後は、ステップS5506にて操作対応保留変化規制処理を実行した後、本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。操作対応保留変化規制処理を実行することにより、作動口62a,63aへの入球に合せて操作ボタン35が操作された場合であっても、当該操作に基づく保留アイコンMPの色の変化が回避されることとなる。
ステップS5502の説明に戻り、当該ステップS5502にて肯定判定をした場合、すなわち操作受付時間中である場合には、ステップS5507に進む。ステップS5507では操作ボタン35に付属の操作検知センサからの情報に基づいて、操作ボタン35が操作されたか否かを判定する。操作ボタン35が操作された場合には、ステップS5507にて肯定判定をして、ステップS5508に進む。
ステップS5508では操作受付報知用処理を実行する。操作受付報知用処理では、スピーカ部29から操作受付に対応する効果音を出力するとともに、表示制御装置710へ操作受付コマンドを出力する。表示制御装置710では、操作受付コマンドを受信したことに基づいて、上記ボタンアイコンを操作に対応するアイコンに切り替えるとともに、タイマゲージを非表示とする。ステップS5508の処理を実行した後は、ステップS5509に進む。
ステップS5509では、今回の遊技回がスーパーリーチに係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS5509にて肯定判定をした場合には、ステップS5510に進む。ステップS5510ではスーパーリーチ表示への移行処理を実行した後、本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。ステップS5510にてスーパーリーチ表示への移行処理を実行することにより、表示画面75aの中央にスーパーリーチに対応したキャラクタ(女の子のキャラクタ、男の子のキャラクタ、妖精のキャラクタ)が表示される。
ステップS5509にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回がスーパーリーチに対応していない場合には、ステップS5511に進む。ステップS5511にてノーマルリーチの継続処理を実行した後、本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。
本実施の形態では、操作ボタン35の操作示唆は、スーパーリーチに係る遊技回の一部だけではなくノーマルリーチに係る遊技回の一部においても発生する。つまり、操作示唆に基づいて操作受付時間中に操作ボタン35が操作された場合であっても、スーパーリーチへ発展しない場合がある。
ステップS5507の説明に戻り、当該ステップS5507にて否定判定をした場合には、ステップS5512へ進む。ステップS5512では受付時間の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS5512にて否定判定をした場合には、そのまま本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。ステップS5512にて肯定判定をした場合には、ステップS5513に進む。ステップS5513では、操作示唆終了処理を実行する。操作示唆終了処理では、スピーカ部29から受付時間の経過を示す効果音を出力させるとともに、表示制御装置710に操作受付時間終了コマンドを送信する。表示制御装置710では、操作受付時間終了コマンドを受信したことに基づいて表示画面75aに表示しているボタンアイコン及びタイムゲージを非表示とする。ステップS5513の処理を実行した後は、ステップS5511にノーマルリーチの継続処理を実行した後に、本操作対応リーチ表示用制御処理を終了する。
次に、図89を参照して、本実施の形態における遊技盤60について補足説明する。図89(a)は下側作動入球部62及びその周辺構成を示す遊技盤60の部分拡大図、図89(b)は図89(a)のA−A線部分断面図である。
(遊技盤60)
図89(a)に示すように、センターフレーム76の下枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部77が形成されている。センターフレーム76の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム76に形成されたワープ通路を通じてステージ部77上に排出される。
ステージ部77にて下側作動入球部62の上方に位置する部分には、後方に下り傾斜となる溝部が形成されており、当該溝部の先には遊技球を下側作動入球部62へ案内する案内通路78の入口部分78aが形成されている。案内通路78の出口部分78bは、下側作動入球部62の直上に位置しており、この出口部分78bから流出した遊技球は下側作動入球部62へ向けて落下する。ステージ部77及び案内通路78を経由して下側作動入球部62に向かう遊技球については、それらステージ部77等を経由しない遊技球と比べて、下側作動入球部62への入球確率が高くなるように構成されている。
(下側作動入球部62)
次に、図89(b)を参照して、下側作動入球部62の具体的構成について補足説明する。下側作動入球部62は複数のハウジング構成体810,820が組み合わされてなり、その内部には一条の球通路801が形成されている。球通路801は、遊技盤60の前面側に位置する縦長の上流側通路部802と、遊技盤60の背面側に位置する縦長の下流側通路部804と、それら上流側通路部802及び下流側通路部804を繋ぐ横長の連絡通路部803とを有してなり、中間位置にて折れ曲がるクランク状をなしている。上流側通路部802の入口部分が上記下作動口62aとして機能しており、当該下作動口62aに流入した遊技球は、上流側通路部802→連絡通路部803→下流側通路部804を通じて回収通路へ案内される。
連絡通路部803において上流側通路部802寄りとなる部分には、遊技球を検知する球検知センサ850(詳しくは磁気センサ)が配設されている。球検知センサ850は、遊技球を検出している場合にはHIレベル信号を出力し、検出していない場合にはLOWレベル信号を出力する構成となっている。球検知センサ850は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162では球検知センサ850からの検知信号(検知情報)に基づいて入球の有無を監視している。具体的には、主制御装置162では、球検知センサ850からの検知信号を読み込んだ際に、当該検知信号が複数回連続してHIレベルとなっていることに基づいて下作動口62aへの入球が発生したと判定する。
下側作動入球部62を構成するハウジング構成体810,820は何れも透明性を有しており、球通路801を通過する遊技球をそれらハウジング構成体810,820を通じて視認可能となっている。また、遊技機正面側から球検知センサ850についても視認可能となっており、下作動口62aに流入した遊技球が球検知センサ850に向かい当該球検知センサ850を通過する様子を目視にて確認可能となっている。
既に説明したように、下作動口62aに遊技球が流入した際に操作ボタン35をタイミングよく操作することで第2種予告演出対応の保留アイコンMPの色が変化する場合がある。以下の説明では、上記操作対応演出の契機となる操作と区別すべく、当該保留アイコンMPの色の変化(上記特殊変化)の契機となり得る操作を「特殊操作」と称する。
次に、図90のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU652にて実行される特殊操作判定用処理について説明する。特殊操作判定用処理は、報知・演出制御装置143のMPU652にて定期処理の一環として実行される処理である。
(特殊操作判定用処理)
特殊操作判定用処理においては先ず、ステップS5601にて特殊操作用タイマカウンタが作動しているか否かを判定する。特殊操作用タイマカウンタは、RAM654の各種カウンタエリア675に格納されている特殊操作用の受付時間を規定するカウンタであり、ステップS5601ではこの特殊操作用タイマカウンタが「0」であるか否かを判定する。
ステップS5601にて否定判定をした場合にはステップS5602に進む。ステップS5602では球検知センサ850からの検知情報に基づいて下作動口62aへの入球が発生したと判定されたタイミングであるか否かを判定する。ステップS5602にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊操作判定用処理を終了する。ステップS5602にて肯定判定をした場合には、ステップS5603に進む。
ステップS5603では、操作対応リーチ用の受付時間中であるか否かを判定する。具体的には、上述した操作受付時間カウンタが「0」であるか否かを判定する。ステップS5603にて肯定判定をした場合には、そのまま本特殊操作判定用処理を終了する。ステップS5603にて否定判定をした場合には、ステップS5604に進む。
ステップS5604では特殊操作用タイマカウンタ設定処理を実行する。この処理では、RAM654の各種カウンタエリア675に設けられた特殊操作用タイマカウンタに特殊操作の受付時間に相当する値をセットする。その後は、ステップS5605にて操作ボタン35の特殊操作が行われたか否かを判定する。ここで、図91を参照して、特殊操作の受付時間について説明する。図91(a)は球通路801を示す概略図、図91(b)は特殊操作受付時間を示すタイミングチャートである。
図91(a)に示すように、連絡通路部803は横長状をなしており、連絡通路部803を通過した遊技球は奥壁部821にあたって向きを変えて下流側通路部804に沿って落下することとなる。ここで、遊技機正面から連絡通路部803を見た場合には、当該連絡通路部803を通過する遊技球の奥行位置を正確に把握することは困難になる。つまり、遊技球が連絡通路部803に位置していることを把握できたとしても、当該遊技球が球検知センサ850(詳しくは球検知センサ850の検知位置DP)に対してどの位置に存在しているかを目視にて識別することは困難になる。つまり、本実施の形態においては、敢えて遊技球の位置を正確に把握が困難となる連絡通路部803に球検知センサ850が配設されている。
ここで、特殊操作の受付時間は、下作動口62aに流入した遊技球が検知位置DP〜奥壁部821を移動するのに要する所要時間TXと同程度の時間となるように規定されている。このため、図91(b)に示すように、球検知センサ850からの信号はtd1のタイミングにてLOWレベル(OFF)からHIレベル(ON)に切り替わっている。主制御装置162のMPU602ではtd1のタイミングの後のtd2のタイミングにて下作動口62aへの入球が発生したと判定している。このtd2のタイミングにて特殊操作の受付が開始される。その後、球検知センサ850からの信号がLOWレベルに切り替わったとしても、特殊操作の受付は継続され、td2のタイミングから上記所要時間TXが経過したtd3のタイミングにて特殊操作の受付が終了することとなる。
なお、下作動口62aへの入球が連続して発生した場合には、図91(b)に示すように、受付時間中に2つ目の入球(遊技球)が検知され得る。受付時間中に新たな入球が発生した場合には、当該入球に基づいて受付時間が延長されることはなく、当該受付時間中に特殊操作が行われた場合には、当該特殊操作の対応付けは1つ目の入球となり、特殊操作の観点からは2つ目の入球は除外される。
図90のステップS5605の説明に戻り、特殊操作が行われていない場合にはステップS5605にて否定判定をして本特殊操作判定用処理を終了する。ステップS5605にて肯定判定をした場合には、ステップS5606に進む。ステップS5605では、タイマカウンタの作動契機が下作動口62aに係る記憶上限(保留上限)を超えた入賞であるか否かを判定する。ステップS5606にて否定判定をした場合には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に第1特殊操作フラグをセットして本特殊操作設定用処理を終了する。ステップS5606にて肯定判定をした場合には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に第2特殊操作フラグをセットして本特殊操作設定用処理を終了する。
ステップS5601の説明に戻り、特殊操作用タイマカウンタが作動中である場合には、当該ステップS5601にて肯定判定をし、ステップS5609に進む。ステップS5609では特殊操作用タイマカウンタの更新処理を行う。続くステップS5610では、特殊操作用タイマカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS5610にて肯定判定をした場合には、そのまま本特殊操作用判定処理を終了する、ステップS5610にて否定判定をした場合には、ステップS5605〜S5608の処理を実行した後、本特殊操作判定用処理を終了する。
次に、図92のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU652にて定期処理の一環として実行される操作対応保留変化用制御処理について説明する。
(操作対応保留変化用制御処理)
操作対応保留変化用制御処理においては先ず、ステップS5701にて保留アイコンMPの色の変化を留保している状況であるか否かを判定する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に後述する変化留保フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5701にて否定判定をした場合には、ステップS5702に進む。
ステップS5702ではRAM654の各種フラグ格納エリア676に上述した第1特殊操作フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5702にて肯定判定をした場合には、ステップS5703に進む。
ステップS5703では、新たに追加された保留情報が第2種予告演出に対応しているか否かを判定する。第2種予告演出に対応していない場合には、ステップS5703にて否定判定をし、RAM654の各種フラグ格納エリア676に格納されている第1特殊操作フラグを消去した後、本操作対応保留変化用制御処理を終了する。ステップS5703にて肯定判定をした場合には、ステップS5704に進む。
ステップS5704では特殊操作に対応した保留変化が規制されている最中であるか否かを判定する。図88の操作対応リーチ表示用制御処理にて説明したように、操作対応のリーチ表示が行われる遊技回においては、操作ボタン35の操作示唆が行われてから該当遊技回が終了するまでの間は特殊操作の受付はされるものの保留変化については規制されることとなる。このような場合には、ステップS5704にて否定判定をしてステップS5705に進む。
ステップS5705では、第1強制変更処理を実行する。第1強制変更処理では、スピーカ部29から第1強制変更に対応する効果音を出力させるとともに、表示制御装置710に第1強制変更コマンドを出力する。この第1強制変更コマンドには、強制変更の対象となる保留情報(保留アイコンMP)を特定するための情報が含まれる。表示制御装置710では、第1強制変更コマンドを受信したことに基づいて、第2種予告演出の対象となっている保留アイコンMPの色を本来であればステップアップを経て最終的に変化するはずの色に変更させる(上記特殊変化)。
例えば、図93(a)→図93(b)に示す例では、下作動口62aへの入球に基づいて新たに取得される保留情報が第2種予告演出に対応している。この保留情報が取得される際に、下作動口62aの球検知センサ850を遊技球が通過するタイミングを狙って操作ボタン35が操作され、見事にタイミングが一致することで最後に追加される保留アイコンMPの色が上記第2種予告演出にて最終的に変化するはずの色にステップアップを省略して強制変更されている。
ステップS5704の説明に戻り、特殊操作に対応する保留変化が規制されている最中である場合には、当該ステップS5704にて肯定判定をして、ステップS5706に進む。ステップS5706では、変化留保処理を実行する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に第1変化留保フラグをセットする。これにより、リーチ表示が終了して次の遊技回が開始されるまで、すなわち保留アイコンMPのシフトが発生するまで、保留アイコンMPの色の強制変更が回避されることとなる。
ステップS5702の説明に戻り、当該ステップS5702にて否定判定をした場合、すなわちRAM654の各種フラグ格納エリア676に第1特殊操作フラグが格納されていない場合にはステップS5707に進む。ステップS5707ではRAM654の各種フラグ格納エリア676に第2特殊操作フラグが格納されているか否かを判定する。第2特殊操作フラグが格納されていない場合には、ステップS5707にて否定判定をし、そのまま本操作対応保留変化用制御処理を終了する。ステップS5707にて肯定判定をした場合には、ステップS5708に進む。ステップS5708では記憶されている何れかの保留情報の何れかが第2種予告演出に対応しているか否かを判定する。ステップS5708にて否定判定をした場合には、RAM654の各種フラグ格納エリアに格納されている第2特殊操作フラグを消去して、本操作対応保留変化用制御処理を終了する。ステップS5708にて肯定判定をした場合にはステップS5709に進む。
ステップS5709では、ステップS5704と同様に、特殊操作に対応する保留変化が規制されている最中であるか否かを判定する。ステップS5709にて否定判定をした場合には、ステップS5710にて第2強制変更処理を実行した後、本操作対応保留変化用制御処理を終了する。
第2強制変更処理では、スピーカ部29から第2強制変更に対応する効果音を出力させるとともに、表示制御装置710に第2強制変更コマンドを出力する。この第2強制変更コマンドには、強制変更の対象となる保留情報(保留アイコンMP)を特定するための情報が含まれる。表示制御装置710では、第2強制変更コマンドを受信したことに基づいて、第2種予告演出の対象となっている保留アイコンMPの色を本来であればステップアップを経て最終的に変化するはずの色に変化(特殊変化)させる。なお、第1強制変更処理とは異なり、第2強制変更処理においては、特殊変化の対象となる保留アイコンMPが複数となる場合がある。
例えば、図94(a)→図94(b)→図94(c)に示す例では、下作動口62aへの入球に基づいて取得された3つ目の保留情報が第2種予告演出に対応している。記憶されている保留情報の数が上限に達した後に、下作動口62aの球検知センサ850を遊技球が通過するタイミングを狙って操作ボタン35が操作され、見事にタイミングが一致することで3つ目の保留アイコンMPの色が上記第2種予告演出にて最後に変化するはずの色にステップアップを省略して強制変更されている。
ステップS5709の説明に戻り、特殊操作に対応する保留変化が規制されている最中である場合には、当該ステップS5709にて肯定判定をして、ステップS5710に進む。ステップS5710では、変化留保処理を実行する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に第2変化留保フラグをセットする。これにより、リーチ表示が終了して次の遊技回が開始されるまで、すなわち保留アイコンMPのシフトが発生するまで、保留アイコンMPの色の強制変更が回避されることとなる。
ステップS5701の説明に戻り、当該ステップS5701にて肯定判定をした場合、すなわちRAM654の各種フラグ格納エリアに第1変化留保フラグ又は第2変化留保フラグが格納されている場合には、ステップS5712に進む。ステップS5712では保留情報をシフトさせるタイミングであるか否かを判定する。ステップS5712にて否定判定をした場合にはそのまま本操作対応保留変化用制御処理を終了する。ステップS5712にて肯定判定をした場合には、ステップS5713に進む。
ステップS5713では強制変更処理を実行する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリアに第1変化留保フラグ又は第2変化留保フラグが格納されている場合には、留保の対象となっていた保留アイコンMPを特定し、表示制御装置710に強制変更コマンドを出力する。この強制変更コマンドには、強制変更の対象となる保留情報(保留アイコンMP)を特定するための情報が含まれる。表示制御装置710では、強制変更コマンドを受信したことに基づいて、第2種予告演出の対象となっている保留アイコンMPの色を本来であればステップアップを経て変化するはずの色に変更させる。その後、RAM654の各種フラグ格納エリアに記憶されている変化留保フラグを消去して、本操作対応保留変化用制御処理を終了する。
以上詳述した第8の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
本実施の形態においては、下側作動入球部63の入口部分(下作動口63a)を通過した遊技球が球検知センサ850(「球検知手段」に相当)による検知位置DPを通過するタイミングに合せて操作ボタン35(「操作手段」に相当)を操作することにより保留アイコンの表示がより期待度の高いものへ変化する場合がある。このように、遊技球の動きに合せて適正なタイミングで操作ボタン35が操作された場合に、当該操作へのリアクション(反応)が発生する構成とすることにより、当該リアクションに期待する遊技者に対して遊技球の動きへの注目を促すことができる。このような従来に無い新たな遊技が追加されることにより、遊技への注目度を飛躍的に向上させることができる。
下作動口63aに流入した遊技球は、縦方向に延びる上流側通路部802から略水平方向に延びる連絡通路部803に移った後に球検知センサ850によって検知されることとなる。下作動口63aに流入した遊技球を縦方向に延びる上流側通路部802よって速やかに連絡通路部805へ案内することにより、下作動口63a付近にて遊技球の渋滞が発生することを抑制できる。連絡通路部803については略水平方向に延びているため、上流側通路部802と比べて遊技球の加速が緩和される。このような構成とすれば、遊技球は加速が抑えられた状態で球検知センサ850を通過することとなり、球検知センサ850の通過タイミングを狙った操作が過度に難しくなることを抑制できる。故に、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
本実施の形態に示す構成によれば、連絡通路部803にて検知位置DP及びその下流側を含む所定の区間を遊技球が通過している間に操作ボタン35を操作することで特殊操作用の応答処理が実行される。これにより、操作のタイミングが過度にシビアになることを抑制できる。ここで、単に特殊操作の受付時間を長くした構成を想定した場合、操作が受け付けられた際の検知位置SPと遊技球との距離の開きが大きくなり、見た目の違和感が生じやすくなると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、連絡通路部803が前後に延びる構成とした上で特殊操作の受付時間を長くすれば、遊技球が奥行方向におけるどの位置に存在するかを正確に見極めることが困難になることから上記違和感を好適に緩和できる。
本実施の形態に示す球通路801は、上流側通路部802、連絡通路部803、下流側通路部804により構成されており、遊技機正面視にてそれら各通路部802〜804が縦並びとなるように配列されている。遊技機正面視では球通路があたかも1本の縦長の通路であるかのように見せることにより、連絡通路部803を通過する際に遊技球の移動速度が低下し、第3通路部に移ることで再び移動速度が上がるように見せることができる。このように、遊技球の見た目上の移動速度を連絡通路部803にて引き下げることにより、球検知センサ850(検知位置DP)の通過タイミングを狙って操作ボタン35を操作することが過度に難しくなることを抑制しつつ、下作動口62aに流入した遊技球の円滑な流れを担保できる。
上述したように、遊技球が球検知センサ850(検知位置DP)を通過したことに基づいて操作ボタン35における特殊操作の受付が開始される構成では、球検知センサ850を通過する直前に操作ボタン35が操作された場合には当該操作が受け付けられない。そこで、本実施の形態に示したように、 球検知センサ850(検知位置DP)を連絡通路部803にて上流側通路部802との境界部分寄りとなる位置に配することで、受付期間外に操作が行われて当該操作が無駄になることを抑制するとよい。
<第9の実施の形態>
上記第8の実施の形態に示したように、連絡通路部803が遊技盤60の厚さ方向(前後方向)に延びる構成においては、複数の遊技球が連続して下作動口62aに流入することで先行する遊技球B1と後続の遊技球B2と連絡通路部803を連なって移動するといった状況が発生する(図95(a)参照)。このような状況が発生した場合、先行する遊技球B1が後続の遊技球B2の背後に隠れて視認困難又は不可となり、先行する遊技球B1が球検知センサ850を通過するタイミングを狙って操作ボタン35を操作する上で目視にてタイミングを計ることは困難になる。故に、この場合には比較的視認が容易である後続の遊技球B2の通過タイミングに合わせて操作ボタン35が操作されやすくなると想定される。
また、第8の実施の形態では、操作ボタン35の特殊操作の受付時間に連絡通路部803の通過に要する所要時間を加味することで操作ボタン35の操作タイミングが過度にシビアになることを回避したが、このような構成では先行する遊技球B1に係る特殊操作の受付時間中に後続の遊技球B2が球検知センサ850を通過し得る。仮に、後続の遊技球B2を狙って操作ボタン35を操作したにも関わらず保留変化の対象が先行する遊技球B1に係る保留アイコンMPとなることは、遊技者に違和感を与える要因になると想定される。
本実施の形態においては、このような違和感の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、本実施の形態における特徴的な構成を第8の実施の形態との相違点を中心に説明する。
上述したような連続入球が発生する場合、すなわち先行する遊技球B1に係る特殊操作の受付時間中に後続の遊技球B2が球検知センサ850を通過する場合、後続の遊技球B2が球検知センサ850を通過したタイミングにて特殊操作の対応付けを先行する遊技球B1から後続の遊技球B2に切り替える構成としている。以下、図95(b)を参照して、図95(a)に示す事象が発生した場合の対応付けの切り替えの流れについて説明する。なお、図95(b)においては、上記第8の実施の形態との対比のため当該第8の実施の形態にて設定される受付時間を2点鎖線によって示している。
図95(b)に示す例では、te1のタイミングにて先行する遊技球B1が入球したと判定されており、このte1のタイミングにて先行する遊技球B1を対象とした特殊操作の受付が開始されている。te1のタイミングにて設定された受付時間が経過するte3のタイミングよりも前のte2のタイミングにて、後続の遊技球B2が入球したと判定されている。
これは、図95(a)に示したように、先行する遊技球B1が連絡通路部803から下流側通路部804に移る前に(連絡通路部803に残っている状況下にて)後続の遊技球B2が球検知センサ850を通過した可能性がある。この場合には、te2のタイミングにて受付時間が再設定されて受付時間が実質的に延長されるとともに、特殊操作の対応付けが先行する遊技球B1から後続の遊技球B2に切り替わる。つまり、te1のタイミングからte2のタイミングの直前までは特殊操作の対応付けが先行する遊技球B1となっているのに対して、te2のタイミングからte4のタイミングまでは特殊操作の対応付けが後続の遊技球B2となっている。
このような構成とすれば上記不都合の発生を抑制することができる。また、1度の特殊操作が前後2つの入球に対応付けられることを回避することで、操作タイミングがアバウトでもよいとの印象を遊技者に与えることを抑制できる。これは、入球タイミングに合わせて特殊操作を行った場合に、当該特殊操作に成功した際の遊技者の満足感を高める上で好ましい。
<第10の実施の形態>
上記第8の実施の形態に示したように、連絡通路部803が遊技盤60の厚さ方向(前後方向)に延びる構成とした上で、当該連絡通路部803の通過に要する所要時間を加味して特殊操作の受付時間を設定する場合には、当該受付時間の長さが連絡通路部803の長さ(遊技盤60の厚さ)によって左右される。本実施の形態では、遊技盤60の厚さに係る制約を緩和する工夫がされていることを特徴の1つとしている。以下、図96を参照して、第8の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成について説明する。図96は遊技盤60の部分断面図である。
下側作動入球部62Xに設けられた球通路801Xについては、上記第8の実施の形態と同様に、遊技盤60の前面よりも前側に位置する上流側通路部802Xと、遊技盤60の厚さ方向に延びる連絡通路部803Xと、下流側通路部804Xとによって構成されている。連絡通路部803Xの後端部分は、遊技盤60の背面と上下に並んでおり、上記第8の実施の形態に示した連絡通路部803Xよりも全長が短くなっている。下流側通路部804Xの上流部分は、下流部分よりも前方にオフセットしており、遊技盤60に形成された開口79の内部を縦断している。
これにより、本実施の形態に示す連絡通路部803Xの通過に要する所要時間は、第8の実施の形態よりも短縮されている。これに合せて、特殊操作の受付時間についても第8の実施の形態よりも短縮されている。
このような構成とすれば、受付時間を連絡通路部803Xの通路長に合せて設定して特殊操作が過度にシビアになることを抑制しつつ、複数の遊技球が連続して下作動口62aに流入した場合に先行する遊技球が後続の遊技球の背後に隠れて視認困難又は不可となることを好適に抑制できる。これは、先行する遊技球を狙って特殊操作を行う機会と、後続の遊技球を狙って特殊操作を行う機会とを確保する上で好ましい。
<第11の実施の形態>
本実施の形態では、遊技球が球検知センサ850を通過するタイミングに合せて操作ボタン35が操作(特殊操作)されることで第2種予告演出に対応する保留アイコンMPの変化が先行して実行される構成となっている点で上記第8の実施の形態と構成が一致しているものの、当該機能を実現するための具体的構成(例えば特殊操作と入球検知との関係)が上記第8の実施の形態と相違している。以下、第8の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成について説明する。
本実施の形態に示す下側作動入球部62についてはハウジング構成体801Yが有色不透明となっており、図97の部分断面図に示すように、その内部に形成された球通路801、当該球通路801を通過する遊技球、球検知センサ850等を遊技機前方から視認不可となっている点で第8の実施の形態と構成が相違している。つまり、本実施の形態では、下作動口62aに流入した遊技球が球検知センサ850を通過するタイミングを目視で確認することができない構成となっている。故に、球検知センサ850を通過するタイミングに合せて操作ボタン35を操作しようとした場合には、通過のタイミングをある程度予測する必要がある。
図98に示すように、球検知センサ850を遊技球が通過して入球が発生したと判定された場合には、図柄表示装置75(表示画面75a)の保留表示領域NEに保留アイコンMPが速やかに追加されることとなる。上述したように目視による確認を不可とした場合には、下作動口62aに向かう遊技球の代わりに保留表示領域NEが注視され保留アイコンMPが追加されたタイミングにて操作ボタン35が操作される可能性がある。このような操作を特殊操作として受け付けてしまった場合には、通過タイミングを予測させることで遊技への注目度の向上を図るという効果が上手く発揮されなくなると懸念される。本実施の形態ではこのような不都合の発生を回避すべく、操作検知と入球検知との関係が工夫されている。以下、図99のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU652にて定期処理の一環として実行される特殊操作判定用処理について説明する。
(特殊操作判定用処理)
特殊操作判定用処理においては先ず、ステップS6001にてRAM654の各種カウンタエリア675に設けられた入賞待ちタイマカウンタCWが作動中であるか否かを判定する。具体的には、入賞待ちタイマカウンタCWが「0」であるか否かを判定する。ステップS6001にて否定判定をした場合には、ステップS6002に進む。
ステップS6002では、操作ボタン35が操作されたタイミングであるか否かを操作ボタン35に付属の操作検知センサからの検知信号に基づいて判定する。操作検知センサは報知・演出制御装置143に接続されており、操作が行われていない場合にはOFF信号(LOWレベル信号)を出力し、操作が行われている場合にはON信号(HIレベル信号)を出力するように構成されている。報知・演出制御装置143のMPU652では信号の立ち上がりに基づいて操作が行われたと判定する。操作が行われていないと判定した場合には、ステップS6002にて否定判定をして、そのまま本特殊操作判定用処理を終了する。操作が行われていると判定した場合には、ステップS6002にて肯定判定をしてステップS6003に進む。
ステップS6003では、入賞待ちタイマカウンタCWの設定処理を行う。この設定処理では、操作ボタン35が操作(特殊操作)された後に球検知センサ850を遊技球が通過する場合に、当該操作に対応する入球が発生したとみなす時間(以下、入賞待ち時間TWという)に相当する値を入賞待ちタイマカウンタCWにセットする。入賞待ち時間中に入球が発生した場合には、上記第8の実施の形態と同様に、今回の入球に基づいて表示される保留アイコンMPが第2種予告演出に対応していることを条件として保留アイコンMPの色を強制的に変化させるための処理を実行する。
ステップS6001の説明に戻り、当該ステップS6001にて肯定判定をした場合、すなわち入賞待ちタイマカウンタCWが作動中であると判定した場合には、ステップS6004に進む。
ステップS6004では、球検知センサ850からの検知信号に基づいて、下作動口62aへの入球が発生したか否かを判定する。下作動口62aへの入球が発生していると判定した場合には、ステップS6004にて肯定判定をして、ステップS6006に進む。ステップS6006では今回の入球が下作動口62aに係る記憶上限を超えた入球であるか否かを判定する。ステップS6006にて否定判定をした場合には、ステップS6007に進む。ステップS6007ではRAM654の各種フラグ格納エリア676に第1特殊操作フラグをセットする。一方、ステップS6006にて肯定判定をした場合には、ステップS6008に進み、RAM654の各種フラグ格納エリア676に第2特殊操作フラグをセットする。これら第1特殊操作フラグ及び第2特殊フラグに基づく保留アイコンMPの変化については第8の実施の形態と同様である。
ステップS6007,S6008の処理を実行した後は、ステップS6009に進み、入賞待ちタイマカウンタCWを「0」クリア(リセット)した後、本特殊操作判定用処理を終了する。
ステップS6004の説明に戻り、当該ステップS6004にて否定判定をした場合、すなわち下作動口62aへの入球が発生していないと判定した場合には、ステップS6005に進む。ステップS6005にて入賞待ちタイマカウンタCWを更新(「1」減算)した後、本特殊操作判定用処理を終了する。
ここで、図100を参照して、操作検知と入球判定との関係について補足説明する。図100(a)は球通路801を示す概略図、図100(b)は操作検知のタイミングと入賞待ち時間との関係を示す概略図である。
図100(a)に示すように、下作動口62aに流入した遊技球が上流側通路部802を通過して球検知センサ850(検知位置DP)に到達するまでにある程度の時間(所要時間TY)を要する。上述した入賞待ち時間TWはこの所要時間TYよりも短くなっている。具体的には、上流側通路部802を通過した遊技球の流下方向が遊技機後方を向くように変化してから球検知センサ850に到達するまでの時間を入賞待ち時間TWとして規定している。
図100(b)に示すように、操作ボタン35に付属の操作検知センサがON状態になったtg1のタイミングにて操作ボタン35が操作されたと判定し、下作動口62aへの入賞待ちの状態となる。tg1のタイミングから上記入賞待ち時間TWを経過したtg2のタイミングにて入賞待ちの状態が解除される。tg1のタイミングかtg2のタイミングにて下作動口62aへの入賞が発生したと判定した場合には、上記特殊操作フラグがセットされ、保留アイコンMPの強制変更処理が実行される。これに対して、tg1のタイミングよりも前又はtg2のタイミングよりも後に入賞が発生したと判定された場合には、入賞待ち状態となっていないため、特殊操作フラグは設定されない。
以上詳述した第11の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施の形態に示すように球検知センサ850を遊技機前方から視認不可となっている場合には、球検知センサ850(検知位置DP)を通過する遊技球の動きを目視で確認しながら操作ボタン35を操作することは困難となる。このため、特殊操作に基づく保留アイコンMPの特殊変化に期待する遊技者に対して遊技球が球検知センサ850(検知位置DP)を通過するタイミングの推測を促すことができる。このような推測を行う上では、遊技球が下作動口62aに流入するタイミングまで当該遊技球の動きを目で追うことにより、推測の精度を高めることが可能となる。故に、遊技者の注目が遊技球に向くように促し、遊技への注目度向上に寄与できる。
保留情報の取得に合せて保留アイコンMPが追加表示される構成においては、遊技球の通過タイミングを推測するのではなく保留アイコンMPが追加表示されたタイミングにて操作を行うといった行為がなされる可能性がある。仮にこのような操作が有効に機能すれば、遊技者の注目が遊技球ではなく保留表示領域NEに向くこととなり、遊技球の動きに対する注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。そこで、本実施の形態に示すように保留アイコンMPが追加表示された後は該当する遊技球については特殊操作の対象外とすることにより、上記不都合の発生を抑制できる。
下作動口62aやその近辺に球検知センサが配置されている構成を想定した場合、上述した推測を促す機能が上手く発揮されなくなると想定される。なぜならば、下作動口62aを斜め上方から覗き込むことで流入後の遊技球の動きを目で追うことが可能になり得るからである。他方で、下作動口62aから球検知センサ850(検知位置DP)までの距離が大きく離れてしまうと、入球に対する応答性が低下すると懸念される。これらの事情に鑑みれば、本実施の形態に示したように、遊技盤60の厚さ方向に延びる連絡通路部803の上流部分に球検知センサ850を配置することには、それらの課題を簡易な構成によって克服できるという技術的意義がある。
<変形例1>
入賞待ちタイマカウンタが作動している最中に操作ボタン35が再度操作された場合には、当該操作のタイミングにて入賞待ち時間TWを再設定する構成としてもよい。
<変形例2>
上記第11の実施の形態では、遊技球が球検知センサ850の検知位置DPを通過するタイミング(入球が発生したと判定されるタイミング)よりも前の時間を含むようにして特殊操作の受付時間を確保したが、必ずしもこれに限定されるものではない。遊技球が球検知センサ850の検知位置DPを通過したタイミングよりも後の時間を含むようにして特殊操作の受付時間を確保する構成を否定するものではない。但し、既に説明したように、保留表示領域NEに保留アイコンMPが追加表示されたことを確認してから操作ボタン35が操作された場合に、これを特殊操作と判定することを避ける意味では、上記後の時間を長くすることは困難である。故に、後の時間を含むようにして受付時間を確保する場合であっても前の時間をも含むように構成することが好ましい。
<変形例3>
上記第11の実施の形態では、上流側通路部802を通過する遊技球の流下方向が遊技機後方へ向くように変化する位置から検知センサ850における検知位置DPを通過するまでの時間を入賞待ち時間TWとして規定したが、これに限定されるものではない。少なくとも、下作動口62aに流入した遊技球(例えば球通路801へと消えた遊技球)が検知センサ850における検知位置DPを通過するまでの時間を入賞待ち時間TWとして設定することも可能である。つまり、0 < 入賞待ち時間TW < 所要時間TYの関係となっていればよい。
<第12の実施の形態>
先ず、第1の実施の形態に示した押し下げタイプの操作ボタン35について補足説明する。既に説明したように、操作ボタン35は押圧操作面が上向きとなるように配設されたボタン部材と、当該ボタン部材を上下(待機位置〜最大押圧位置)に変位可能に保持するホルダと、ボタン部材を待機位置へ付勢する付勢部材とを有してなり、遊技者によって押圧操作が行われることでボタン部材が付勢部材の付勢力に抗して待機位置から最大押圧位置へ変位する。ボタン部材は、操作終了に伴って遊技者の手が離れた場合に付勢部材の付勢力により待機位置へ復帰することとなる。
ホルダには、ボタン部材が最大押圧位置へ到達した場合にそれ以上の押圧方向への移動を阻止するストッパ部と、ボタン部材が待機位置(詳しくは最大突出位置)に到達した場合にそれ以上の突出方向への移動を阻止するストッパ部とが設けられており、ボタン部材の操作ストロークがそれらストッパ部によって規定されている。
操作ボタン35に付属する操作検知センサは、ボタン部材が最大押圧位置を含むように設定された検知範囲に位置している場合にはON信号(HIレベル信号)を出力し、検知範囲外(すなわち待機位置)に位置している場合にはOFF信号(LOWレベル信号)を出力するように構成されている。操作検知センサは報知・演出制御装置143に接続されており、報知・演出制御装置143のMPU652では操作検知センサからの検知信号(検知情報)に基づいて操作ボタン35が操作されているか否かを判定する。より詳しくは、操作検知センサからの検知信号がON状信号に切り替わった場合(立ち上がった場合)に操作が行われたと判定する。
このような構成においては、最大押圧位置から待機位置への移動が付勢部材の付勢力に依存しているため、図101の概略図に示すように、押し下げ操作を繰り返す場合にはある程度の操作インターバルが発生し得る。より詳しくは、最大押圧位置まで押し込まれたボタン部材が操作検知センサの検知範囲から外れて待機位置へ移るのに要する時間(本実施の形態においては0.1sec)が上記操作インターバルの最小値となる。
ここで、下作動口62aへの入賞が連続する場合の入賞インターバルの最小値はおよそ0.05secである。操作インターバルの最小値は付勢力に依存しているため、操作インターバルを下作動口62aへの入賞が連続する場合の入賞インターバルよりも短くすることは実質的に困難になる。このような事情によって、下作動口62aにおける入賞タイミング(すなわち球検知センサ850を遊技球が通過するタイミング)に合せて操作を行うことが不可となることは操作ボタン35の操作を促進させる上で好ましくない。そこで、本実施の形態においては、このような事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、第11の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における工夫について説明する。
先ず、図102を参照して報知・演出制御装置143のMPU652にて定期処理の一環として実行される特殊操作判定用処理について説明する。
(特殊操作判定用処理)
特殊操作判定用処理においては先ず、ステップS6101にてRAM654の各種カウンタエリア675に設けられた入賞待ちタイマカウンタCWが作動中であるか否かを判定する。具体的には、入賞待ちタイマカウンタCWが「0」であるか否かを判定する。ステップS6101にて否定判定をした場合には、ステップS6102に進む。
ステップS6102では、上記操作検知センサからの検知信号に基づいて操作ボタン35が操作されたタイミングであるか否かを判定する。操作ボタン35の操作が行われていない場合には、ステップS6102にて否定判定をしてそのまま本特殊操作判定用処理を終了する。操作ボタン35が操作されている場合には、ステップS6102にて肯定判定をしてステップS6103に進む。
ステップS6103では下作動口62aに係る先の2つの入賞のインターバル時間(入賞インターバル時間TI)を算出する。本実施の形態に示す報知・演出制御装置143にはリアルタイムクロック(RTC)が設けられており、下作動口62aへの入賞が発生した時刻情報が履歴として記憶されている。ステップS6103では、記憶されている履歴を参照して、先の2つの入賞の入賞インターバル時間TIを算出する。なお、リアルタイムクロックに代えて監視用のタイマカウンタを設け、監視用タイマカウンタの値から入賞インターバル時間TIを特定する構成としてもよい。
続くステップS6104ではステップS6103にて算出した入賞インターバル時間TIが予め規定されている第1基準時間TS1よりも短いか否かを判定する。この第1基準時間TS1は上述した操作インターバル時間の実質的な最小値(本実施の形態においては0.1sec)に相当する。
ステップS6104にて否定判定をした場合、すなわち図103(a)に示すように算出された入賞インターバル時間TIが第1基準時間TS1よりも長い場合には、ステップS6105に進む。ステップS6105ではRAM654の各種カウンタエリア675に設けられた入賞待ちタイマカウンタCWの設定処理を実行する。
この設定処理では、操作ボタン35が操作(特殊操作)された後に球検知センサ850を遊技球が通過する場合に、当該操作に対応する入球が発生したとみなす時間(以下、入賞待ち時間という)に相当する値を入賞待ちタイマカウンタCWにセットする。入賞待ち時間中に入球が発生した場合には、上記第11の実施の形態と同様に、今回の入球に基づいて表示される保留アイコンMPが第2種予告演出に対応していることを条件として上記特殊変化を発生させるための処理を実行する。
ステップS6101の説明に戻り、当該ステップS6101にて肯定判定をした場合、すなわち入賞待ちタイマカウンタCWが作動中であると判定した場合には、ステップS6106に進む。
ステップS6106では、球検知センサ850からの検知信号に基づいて、下作動口62aへの入球が発生したか否かを判定する。下作動口62aへの入球が発生していると判定した場合には、ステップS6106にて肯定判定をして、ステップS6108に進む。ステップS6108では今回の入球が下作動口62aに係る記憶上限を超えた入球であるか否かを判定する。ステップS6108にて否定判定をした場合には、ステップS6109に進む。ステップS6109ではRAM654の各種フラグ格納エリア676に第1特殊操作フラグをセットする。一方、ステップS6108にて肯定判定をした場合には、ステップS6110に進み、RAM654の各種フラグ格納エリア676に第2特殊操作フラグをセットする。これら第1特殊操作フラグ及び第2特殊フラグに基づいて実行される保留アイコンMPの特殊変化については第11の実施の形態と同様である。
ステップS6109,S6110の処理を実行した後は、ステップS6111に進み、入賞待ちタイマカウンタCWを「0」クリア(リセット)した後、本特殊操作判定用処理を終了する。
ステップS6106の説明に戻り、当該ステップS6106にて否定判定をした場合、すなわち下作動口62aへの入球が発生していないと判定した場合には、ステップS6107に進む。ステップS6107にて入賞待ちタイマカウンタCWを更新(「1」減算)した後、本特殊操作判定用処理を終了する。
ここで、ステップS6014にて肯定判定をした場合について説明する。ステップS6104にて肯定判定をした場合、すなわち図103(b)に示すように入賞インターバル時間TIが第1基準時間TS1よりも短い場合には、ステップS6112に進む。
ステップS6112では、後の入賞から操作ボタン35の操作までの経過時間TPを算出する。上述したように報知・演出制御装置143にはリアルタイムクロック(RTC)が設けられており、入賞が発生した時刻情報が履歴として記憶されている。ステップS6112では、記憶されている履歴を参照して、経過時間TPを算出する。なお、リアルタイムクロックに代えて監視用のタイマカウンタを設け、監視用タイマカウンタの値から経過時間TPを特定する構成としてもよい。
ステップS6112にて経過時間TPを算出した後は、ステップS6113に進む。ステップS6113では、経過時間TPが第2基準時間TS2よりも短いか否かを判定する。第2基準時間TS2は、上述した操作インターバル時間の実質的な最小値(本実施の形態においては0.1sec)から下作動口62aへの入賞が連続した場合の入賞インターバル時間の最小値を差し引いた時間よりも短い時間であり、この第2基準時間TS2によって操作ボタン35が連続操作される場合の遅れを一部許容する時間が規定されている。
ステップS6113にて否定判定をした場合、すなわち2つ目の入球から今回の操作までの時間が第2基準時間TS2に達している場合には、今回の操作がその後に発生し得る入球を狙って行われたものであると推定できる。そこで、上述したステップS6105にて入賞待ちタイマカウンタCWの設定処理を実行した後、本特殊操作判定用処理を終了する。
ステップS6113にて肯定判定をした場合、すなわち図103(b)に示すように2つ目の入球から今回の操作までの時間が第2基準時間TS2よりも短い場合には、今回の操作が2つ目の入球を狙って行われたものであると推定できる。そこで、上述したステップS6108〜S6111の各処理にて特殊操作フラグをセットして、本特殊操作判定用処理を終了する。なお、この場合、図103(b)の2点鎖線に示す入賞待ち(タイマカウンタCWの設定)が行われず、1度の操作ボタン35の操作に対する応答が重複することが回避される。
以上詳述したように、下作動口62aへの連続入賞に合せて操作ボタン35の操作が繰り返される場合には、後の操作について入賞との対応付けを緩和することにより、操作が無駄になることを抑制している。但し、遊技球の入賞と操作のタイミングとが合うことで上述した特殊変化が発生する構成では、上記緩和によって操作のタイミングと保留アイコンMPの追加表示のタイミングとにずれが生じる可能性が生じる。このようなタイミングのずれを遊技者に違和感を与える要因になると懸念される。本実施の形態では、このような不都合の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図104及び図105を参照して、当該工夫について説明する。図104は報知・演出制御装置143のMPU652にて定期処理の一環として実行される保留表示追加処理を示すフローチャート、図105は保留アイコンMPの追加表示の流れを示すタイミングチャートである。
(保留表示追加処理)
保留表示追加処理は、主制御装置162から受信した保留コマンドに基づいて保留アイコンMPの追加表示制御を行うための処理である。
図104に示すように、保留表示追加処理においては先ずステップS6201にて保留アイコンMPの追加表示を遅延している最中であるか否かを判定する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に後述する追加遅延フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS6201にて否定判定をした場合には、ステップS6202に進む。ステップS6202では、今回受信した保留コマンドに係る入賞とその前の入賞との入賞インターバル時間TIが第1基準時間TS1よりも短くなっているか否かを判定する。つまり、下作動口62aへの入賞が連続したか否かを判定する。
ステップS6202にて否定判定をした場合には、ステップS6203にて保留アイコンの追加処理を実行した後、本保留表示追加処理を終了する。保留アイコンの追加処理においては、スピーカ部29から下作動口62aの入賞を示す効果音を出力させるとともに、表示制御装置710へ保留コマンドを転送する。表示制御装置710では、保留コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aに保留アイコンMPを表示させる。このように、下作動口62aへの入賞が連続していない場合には、表示画面75aにおける保留アイコンMPの追加表示タイミングと、主制御装置162の直轄となる保留数表示部S1,S2における表示更新タイミングとが一致する。
ステップS6202にて肯定判定をした場合には、ステップS6204にて保留アイコン追加遅延処理を実行した後、本保留表示追加処理を終了する。保留アイコンの追加遅延処理では、RAM654の各種フラグ格納エリア676に追加遅延フラグをセットする。これにより、保留アイコンMPの追加表示が僅かに遅延されることとなる。
ステップS6201の説明に戻り、当該ステップS6201にて肯定判定をした場合、すなわちRAM654の各種フラグ格納エリア676に追加遅延フラグが格納されている場合には、ステップS6205に進む。
ステップS6205では、操作ボタン35の操作が行われたこと又は第2基準時間が経過したことに何れかの遅延終了条件が成立したか否かを判定する。ステップS6205にて否定判定をした場合には、そのまま本保留表示追加処理を終了する。ステップS6205にて肯定判定をした場合には、ステップS6206に進む。
ステップS6206では遅延解除処理を実行する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に格納された追加遅延フラグを消去する。その後は、ステップS6207にて保留アイコン追加処理を実行した後、本保留表示追加処理を終了する。
保留アイコン追加処理では、スピーカ部29から保留アイコンMPの追加を示す効果音を出力させるとともに、転送を留保していた保留コマンドを表示制御装置710に送信する。表示制御装置710は保留コマンドを受信したことに基づいて、表示画面75aの保留表示領域NEに保留アイコンMPを追加表示する。なお、主制御装置162の直轄となる主表示部Dの保留数表示部S1,S2については、下作動口62aへの入賞が発生したタイミングにて表示が更新されることとなるが、表示画面75aの保留表示領域NEについてはそれよりも遅れて保留アイコンMPが追加表示される。つまり、下作動口62aへの連続入賞が発生した場合には、保留数表示部S1,S2の表示と保留表示領域NEの表示とにずれが生じることとなる。
ここで、図105のタイミングチャートを参照して、保留アイコンMPの追加表示の流れについて補足説明する。図105においては、連続入賞が発生し各入賞が第2種予告演出に対応していることを前提とし、各入賞に合せて操作ボタン35の操作が繰り返された場合について例示している。以下の説明では、1つ目の入賞を「先の入賞」、2つ目の入賞を「後の入賞」として区別する。
下作動口62aへの先の入賞が発生したタイミングでは、保留数が「1」→「2」に増加している。このタイミングにて表示画面75aの保留数表示領域Da(詳しくは第2単位保留表示領域Da2)に保留アイコンMPが追加表示され、主表示部Dの下作動口用保留数表示部S1にて点灯中のLEDの数が「1」→「2」に変更される。当該先の入賞については、第2種予告演出の対象とされ、最終的な保留アイコンMPの色を赤とする旨が決定されている。
下作動口62aへの先の入賞が発生するよりも前のタイミングにて、操作ボタン35が操作されており、当該操作に基づく入賞待ち時間中に先の入賞が発生しているため、特殊操作が行われたと判定される。このため第2単位保留表示領域Da2へ保留アイコンMPを追加表示するタイミングでは保留アイコンMPの色が当初から赤となる。
先の入賞の直後に後の入賞が発生している。この入賞が発生したタイミングでは、保留数が「2」→「3」に増加している。このタイミングにて主表示部Dの下作動口用保留数表示部S1にて点灯中のLEDの数が「2」→「3」に変更される。但し、後の入賞については先の入賞からの入賞インターバル時間TIが第1基準時間TS1を下回っているため、表示画面75aの保留数表示領域Daにおける保留アイコンMPの追加表示については留保される。当該後の入賞についても、第2種予告演出の対象とされ、最終的な保留アイコンMPの色を黄とする旨が決定されている。
下作動口62aへの後の入賞が発生した直後の他民具にて、操作ボタン35が操作されており、後の入賞から操作までの経過時間TPが第2基準時間TS2よりも短くなっている。この場合、操作ボタン35が操作されたタイミングにて表示画面75aの保留数表示領域Da(詳しくは第3単位保留表示領域Da3)に保留アイコンMPが追加表示されることとなるが、当該保留アイコンMPについては当初から黄となる。
以上詳述したように、保留アイコンMPの追加表示のタイミングを特殊操作のタイミングに合わせて遅延させることにより、遊技球の通過に合わせて特殊操作を行った場合の違和感の発生を好適に抑制できる。
<変形例1>
第2基準時間TS2については操作ボタン35の操作の応答性が加味された時間であれば足り、必ずしもボタン部材が最大押圧位置から待機位置へ復帰するのに要する時間に一致させる必要はない。例えば、最大押圧位置から待機位置へ復帰するのに要する時間よりも長い時間とすることも可能である。
<変形例2>
上記第12の実施の形態では、表示画面75aの保留数表示領域Daに保留アイコンMPを追加表示させるタイミングを遅延させる構成とすることで、主表示部Dの下作動口用保留数表示部S1における表示の更新タイミングと非同期となるように構成したが、これに限定されるものではない。保留数表示領域Daと同様に下作動口用保留数表示部S1における表示の更新を遅らせて、保留数表示領域Daの表示の更新タイミングと、下作動口用保留数表示部S1の表示の更新タイミングとを同期させてもよい。
<第13の実施の形態>
上記第8の実施の形態等においては、遊技球が球検知センサ850を通過するタイミングに合せて操作ボタン35が操作(特殊操作)されることで第2種予告演出に対応する保留アイコンMPの特殊変化を実行する構成となっていたが、本実施の形態においては、遊技球が下側作動入球部62の入口部分である下作動口62aを通過するタイミングにて操作ボタン35が操作(特殊操作)されることで第2種予告演出に対応する保留アイコンMPの特殊変化を実行する構成となっている点で第8の実施の形態と構成が相違している。以下、本実施の形態における特徴的な構成を第8の実施の形態との相違点を中心に説明する。
本実施の形態に示す下側作動入球部62についてはハウジング構成体801Yが有色不透明となっており、図106の部分断面図に示すように、その内部に形成された球通路801、当該球通路801を通過する遊技球、球検知センサ850等を遊技機前方から視認不可となっている点で第8の実施の形態と構成が相違している。つまり、本実施の形態では、下作動口62aに流入した遊技球が球検知センサ850を通過するタイミングを目視で確認することができない構成となっている。このような構成においては、遊技者は下作動口62aへの流入タイミングが入賞タイミングであると認識し得る。
ここで、図107を参照して、本実施の形態における入賞判定に係る構成について説明する。図107(a)は主制御装置162のMPU602にてタイマ割込み処理の一環として実行される下作動口62a用の入賞判定処理(ステップS4101に相当)を示すフローチャート、図107(b)は入賞判定の流れを示すタイミングチャートである。
(入賞判定処理)
図107(a)に示すように、入賞判定処理においては先ず、ステップS7001にて下作動口用の球検知センサ850からの検知信号がHIレベルとなっているか否かを判定する。ステップS7001にて肯定判定をした場合にはステップS7002に進み、RAM654の各種カウンタエリア675に設けられた下作動口用の検知カウンタを「1」加算した後、本入賞判定処理を終了する。
ステップS7001にて否定判定をした場合、すなわち下作動口用の球検知センサ850からの検知信号がLOWレベルとなっている場合には、ステップS7003に進む。ステップS7003では下作動口用の検知カウンタが「3」以上となっているか否かを判定する。ステップS7003にて否定をした場合には、そのまま本入賞判定処理を終了する。ステップS7003にて肯定判定をした場合には、ステップS7004に進む。
ステップS7004ではRAM654の各種フラグ格納エリア676に下作動口用の入賞フラグをセットする。以降に主制御装置162のMPU602にて実行されるタイマ割込み処理や通常処理においてはこの入賞フラグに基づいて下作動口62aへの入賞が発生した旨を把握する。続くステップS7005では、検知カウンタの値をRAM604に記憶する。続くステップS7006では下作動口用の検知カウンタの値を0クリア(リセット)し、本入賞判定処理を終了する。
ここで、図107(b)を参照して、入賞判定の具体的な流れについて説明する。なお、図107(b)においては、タイマ割込み処理が実行されるタイミングをth1〜th5によって示している。
球検知センサ850からの検知信号は、1回目のタイマ割込み処理(th1)と2回目のタイマ割込み処理(th2)との間でLOWレベルからHIレベルに立ち上がっている。th2のタイミングでは下作動口用の検知カウンタの値が「0」→「1」となるものの、依然として「3」に達しておらずLOWレベルに立ち下がってもいないため入賞が発生したとは判定されない。
th3のタイミングでは3回目のタイマ割込み処理が実行される。このth3のタイミングでは球検知センサ850からの検知信号がHIレベルとなっているため、下作動口用の検知カウンタの値が「1」→「2」に増加する。th3のタイミングでは下作動口用の検知カウンタの値が依然として「3」に達しておらずLOWレベルに立ち下がってもいないため入賞が発生したとは判定されない。
th4のタイミングでは4回目のタイマ割込み処理が実行される。このth4のタイミングでは球検知センサ850からの検知信号がHIレベルとなっているため、下作動口用の検知カウンタの値が「2」→「3」に増加する。th4のタイミングでは下作動口用の検知カウンタの値が「3」に達しているものの、LOWレベルに立ち下がっていないため入賞が発生したとは判定されない。
その後、球検知センサ850からの検知信号は、4回目のタイマ割込み処理(th4)と5回目のタイマ割込み処理(th5)との間でHIレベルからLOWレベルに立ち下がっている。th5のタイミングにて5回目のタイマ割込み処理が実行されると、下作動口用の検知カウンタの値が「3」以上であり且つ球検知センサ850からの検知信号がLOWレベルであるため、入賞が発生した判定し、下作動口用の入賞フラグがセットされる。
次に、本実施の形態における特殊操作判定用処理を図108のフローチャートを参照して説明する。
(特殊操作判定用処理)
特殊操作判定用処理においては先ず、ステップS7101にてRAM604の各種カウンタエリア675に設けられた入賞待ちタイマカウンタCWが作動中であるか否かを判定する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に後述する更新許可フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS7101にて否定判定をした場合には、ステップS7102に進む。
ステップS7102では操作ボタン85の操作が行われたか否かを判定する。ステップS7102にて否定判定をして場合には、そのまま本特殊操作判定用処理を終了する。ステップS7102にて肯定判定をした場合には、ステップS7103に進む。
ステップS7103では、RAM654の各種カウンタエリア675に設けられた入賞待ちタイマカウンタCWの更新を許可する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に更新許可フラグをセットする。これにより、以降は特殊操作判定用処理が実行される場合に入賞待ちタイマカウンタCWが「1」ずつ加算されることとなる。その後、本特殊操作判定用処理を終了する。
ステップS7101の説明に戻り、当該ステップS7101にて肯定判定をした場合、すなわちRAM654の各種フラグ格納エリア676に更新許可フラグが格納されている場合には、ステップS7104に進む。ステップS7104では、下作動口62aへの入賞が発生したか否かを判定する。具体的には、RAM654の各種フラグ格納エリア676に上記ステップS7004にて示した下作動口用の入賞フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS7104にて否定判定をした場合には、ステップS7105にて入賞待ちタイマカウンタCWの更新処理を実行した後、本特殊操作判定用処理を終了する。この更新処理では入賞待ちタイマカウンタCWの値が「1」加算される。
ステップS7104にて否定判定をした場合にはステップS7106に進む。ステップS7106では判定基準設定処理を実行する。続くステップS7107では、ステップS7106にて設定された判定基準と入賞待ちタイマカウンタCWとに基づいて下側作動入球部62の入口部分である下作動口62aを遊技球が通過したタイミングにて操作ボタン35が操作されたか否かを判定する。
ここで、図106、図109を参照して判定基準について説明する。図109は判定基準と遊技球の通過速度との関係を示す概略図である。
図106に示すように、下作動口62aへ流入した遊技球は球通路801を通じて球検知センサ850へ向かう。この際、遊技球が下作動口62aを通過した際の移動速度によって球検知センサ850に到達する所要時間には若干の差が生じる。本実施の形態に示す遊技盤60においては、下作動口62aへの流入態様が以下の3つに大別される。すなわち、(1)下作動口62aの直上に配設された遊技釘69(所謂命釘)から下作動口62aへ落下する態様、(2)案内通路78の出口部分78bから下作動口62aへ落下する態様、(3)ステージ部77の上面から下作動口62aへ落下する態様に大別される。これら3つの態様では、落下距離が命釘の高さ位置H1 < 出口部分78bの高さ位置H2 < ステージ部77の高さ位置H3の順に高くなることで、同じ順に下作動口62aへの流入速度及び球検知センサ850の通過速度も速くなる。
球検知センサ850における通過速度については、球検知センサ850から出力される検知信号がHIレベルに維持される時間に影響する。具体的には、通過速度が低くなれば、HIレベルに維持される時間が長くなり、検知信号がLOWレベルに立ち下がるまでにHIレベルが検知される回数が若干多くなる。
球検知センサ850により入賞を検知した後に操作ボタン35が操作されたタイミングを逆算することで、下作動口62aを遊技球が通過するタイミングにて操作ボタン35が操作されていたか否かを判定する構成では、上述した僅かな速度の差によって判定にずれが生じ得る。本実施の形態では、このようなずれを抑制すべく、上記判定基準の設定に遊技球の通過速度を加味する構成としている。
図109に示すように、遊技球が高さ位置H1から落下する場合には、他の高さ位置H2,H3から落下する場合と比較して、想定される通過速度は低くなる。入賞判定処理のステップS7005にて説明したように、本実施の形態では球検知センサ850からの検知信号がHIレベルと判定された回数が記憶されているため、この記憶された回数を参照することで、遊技球の通過速度を推定できる。ROM653には、HIレベルと判定された回数と判定基準との対応関係を規定した判定基準テーブルが記憶されている。HIレベルと判定された回数が9回以上の場合には、このテーブルを参照して判定基準として第1基準範囲を設定する。
遊技球が高さ位置H2から落下する場合には、高さ位置H1から落下する場合と比較して想定される通過速度は高くなり、高さ位置H3から落下する場合と比較して想定される通過速度は低くなる。HIレベルと判定された回数が6〜8回の場合には、このテーブルを参照して判定基準として第2基準範囲を設定する。
遊技球が高さ位置H3から落下する場合には、他の高さ位置H1,H2から落下する場合と比較して想定される通過速度は高くなる。HIレベルと判定された回数が3〜5回の場合には、このテーブルを参照して判定基準として第3基準範囲を設定する。
第1基準範囲〜第3基準範囲は、何れも入賞待ちタイマカウンタCWの下限と上限を規定するものであり、下限は第3基準範囲 < 第2基準範囲 < 第1基準範囲の順に大きくなり、上限についても第3基準範囲 < 第2基準範囲 < 第1基準範囲の順に大きくなっている。こにより、想定される通過速度が低いほど下作動口62aに流入してから球検知センサ850を通過するまでに要する時間が長くなる点が配慮されている。特に、上限については遊技球が下作動口62aを通過するタイミングに合せて設定されており、下限については下作動口62aを通過した遊技球が球検知センサ350へ到達する前のタイミングに合せて設定されている。つまり、操作ボタン35の操作が下作動口62aへの入球に合せて行われたか否かの判定では、遊技球が下作動口62aに流入したタイミングだけではなく当該タイミングから後に若干の時間的猶予が設けらている。また、第1基準範囲の長さについても、僅かながら第3基準範囲 < 第2基準範囲 < 第1基準範囲の順に長くなっている。
図108のステップS7107の説明に戻り、入賞待ちタイマカウンタCWの値がステップS7106にて設定された基準範囲(第1基準範囲〜第3基準範囲)内であるか否かを判定する。ステップS7107にて否定判定をした場合には、ステップS7111にて入賞待ちタイマカウンタCWを0クリア(リセット)した後、本特殊操作判定用処理を終了する。ステップS7107にて肯定判定をした場合には、ステップS7108〜ステップS7111の各処理を実行した後、本特殊操作判定用処理を終了する。なお、ステップS7108〜S7110についてはステップS6006〜S6008,S6108〜S6110の各処理と同様であるため説明を省略する。
以下、図110を参照して、第1基準範囲〜第3基準範囲の各々について操作ボタン35の操作の成否のタイミング(特殊変化のための条件を満たすタイミング)と入賞タイミングとの関係について補足説明する。
判定基準として第1基準範囲が設定された場合には、下作動口62aへの入賞が発生したと判定されたタイミングから第1所定時間X1遡ったタイミング〜当該遡ったタイミングから第1特定時間L1が経過するタイミングまでの間に操作ボタン35が操作されている場合に特殊操作成功と判定され、この範囲を外れている場合には特殊操作失敗と判定される。
判定基準として第2基準範囲が設定された場合には、下作動口62aへの入賞が発生したと判定されたタイミングから第1所定時間X1よりも長い第2所定時間X2遡ったタイミング〜当該遡ったタイミングから第1特定時間L1よりも短い第2特定時間L2が経過するタイミングまでの間に操作ボタン35が操作されている場合に特殊操作成功と判定され、この範囲を外れている場合には特殊操作失敗と判定される。
判定基準として第3基準範囲が設定された場合には、下作動口62aへの入賞が発生したと判定されたタイミングから第2所定時間X2よりも長い第3所定時間X3遡ったタイミング〜当該遡ったタイミングから第2特定時間L2よりも短い第3特定時間L3が経過するタイミングまでの間に操作ボタン35が操作されている場合に特殊操作成功と判定され、この範囲を外れている場合には特殊操作失敗と判定される。
以上詳述した第13の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
本実施の形態に示した構成では、遊技球が球検知センサ850(検知位置DP)を通過した場合には、それよりも前の所定の時間(「所定の期間」に相当)内に操作ボタン35が操作されたか否かが判定され、当該所定の時間内に操作されていた場合には保留アイコンMPの特殊変化が発生し得る。このため、特殊変化の発生に期待する遊技者に対して所定の時間を狙って操作を行うように促すことができる。所定の時間を狙う場合には、遊技球が下作動口62aに流入するタイミングまで当該遊技球の動きを目で追うことにより、その精度を高めることが可能となる。故に、遊技者の注目が遊技球に向くように促し、遊技への注目度向上に寄与できる。
上述した所定の時間は、球検知センサ850による検知の対象となった遊技球が下作動口62aを通過するタイミングを含む時間となるように規定されている。
遊技機前方から球通路801及び球検知センサ850が視認不可となっている構成では、実際には検知センサ850(検知位置DP)の通過=入賞発生となるにも関わらず、下作動口62aへの流入=入賞発生と遊技者に認識される可能性が高くなる。下側作動入球部62に付属の球検知センサ850によって入球を検知する構成では、球検知センサ850を下作動口62aの近辺に配置することで遊技者の認識に即した構成を実現することができるものの、球検知センサ850が下作動口62aの近辺に配設されることで、球検知センサ850への不正なアクセスを抑制するという効果が低下する。また、例えば、下作動口62aに遊技球を検知する球検知センサを別途配設し、下作動口62aでの入球検知を別に行う構成とすることも可能であるもの、このような対策は下側作動入球部62の小型化/簡素化を妨げる要因になる。そこで、本実施の形態に示すように、下作動口62a通過のタイミングで操作が行われていたか否かを遊技球検知のタイミングから逆算する構成として既存の球検知センサ850を利用することにより、遊技への注目度の向上を図る上で配置スペース等の新たな課題が生じることを好適に抑制できる。
保留情報の取得に合せて保留アイコンMPが追加表示される構成においては、遊技球の通過タイミングを推測するのではなく保留アイコンMPが追加表示されたタイミングにて操作を行うといった行為がなされる可能性がある。仮にこのような操作が有効に機能すれば、遊技者の注目が遊技球ではなく保留表示領域NEに向くこととなり、上述したような遊技球の挙動に対する注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。そこで、本実施の形態に示したように、上記所定の時間を下作動口62aを通過した遊技球が検知センサ850(検知位置DP)に到達するまでに要する所要時間よりも短くすることにより、保留アイコンMPが追加表示された後は該当する遊技球については特殊操作の対象から外れることとなる。これにより、上記不都合の発生を抑制できる。
上述したように下作動口62aと球検知センサ850(検知位置DP)とが離れている場合には、遊技球の通過速度(移動速度)によって下作動口62aから球検知センサ850へ到達するまでの所要時間に差が生じる。そこで、本実施の形態に示したように、遊技球の通過速度に応じて判定基準となる時間を変更することにより、判定精度の向上に寄与できる。
このような技術的思想を具現化する上では例えば速度センサを別途設けて、遊技球の通過速度を監視することも可能である。但し、別途構成が必要になれば下側作動入球部62の大型化を招き、当該下側作動入球部62の配置等に係る制約が強くなると懸念される。この点、本実施の形態に示したように球検知センサ850から出力される検知信号(HIレベル信号)の長さに基づいて判定基準となる時間を変更する構成とすれば、既存の構成を利用することで判定精度の向上を簡易に実現できる。
<変形例1>
上記第13の実施の形態では、球検知センサ850からの検知信号に基づいて球通路801(詳しくは球検知センサ850)を通過する遊技球の通過速度を推定する構成としたが、遊技球の通過速度を推定又は測定するための具体的な構成については任意である。例えば、上記球検知センサ850と同様のセンサを当該球検知センサ850と上流/下流に並べて配設し、それら検知センサの検知結果に基づいて遊技球の通過速度を推定する構成としてもよいし、速度センサを別途設けてもよい。
<変形例2>
上記第13の実施の形態では、基準範囲を第1基準範囲〜第3基準範囲の3段階に分けたが、これに限定されるものではない。判定精度の更なる向上を図る上では基準範囲をより細かく(例えば第1基準範囲〜第5基準範囲の5段階)設定してもよい。但し、遊技球の入球態様がステージ部77からの落下、案内通路78の出口部分78bからの落下、遊技釘69(命釘)からの落下の3つに大別される点に配慮した場合、上記3つの段階に分ける構成とすることには、データ(プログラム)量の増大を抑えつつ精度向上に好適に寄与できるという技術的意義がある。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態においては遊技進行に伴って持ち球が減少する(微減となる)構成とした。これを変更し、第2通常遊技状態においても遊技進行に伴って持ち球が増加する構成とすることも可能である。但し、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態との間に後者の方が有利となるような有利度の差を設ける上では、例えば第2通常遊技状態における持ち球の増加速度が第3通常遊技状態における持ち球の増加速度よりも低くなるように抑える構成とすることが好ましい。
(2)上記各実施の形態では、高確率モードへ移行したにも関わらず大当たり結果となることなく時短を終了した場合には、その救済の意味を含めて更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へ移行する構成とした。このような救済機能に鑑みれば、第3通常遊技状態においては少なくとも第1通常遊技状態よりは遊技者に有利になるように構成されていれば足り、例えば第2通常遊技状態と比べると持ち球の減少速度が遅い構成とすることも可能である。なお、上記(1)に示したように第2通常遊技状態においても持ち球が増加する構成を併用する場合には、第3通常遊技状態における持ち球の増加速度が第2通常遊技状態よりも低くなるように構成してもよい。
(3)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が短くなるように構成することにより、第3通常遊技状態における遊技進行の円滑化を図ったが、これに限定されるものではない。第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が長くなるように構成したり、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間が同じ長さとなるように構成したりすることも可能である。
(4)上記各実施の形態では、第1作動口用表示部D1における絵柄の確定表示時間を第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間よりも短くしたが、これに限定されるものではない。第1作動口用表示部D1における絵柄の確定表示時間を第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間よりも長くすることも可能である。また、第1作動口用表示部D1における絵柄の確定表示時間を第2作動口用表示部D2における絵柄の確定表示時間と同じ長さにすることも可能である。
(5)上記各実施の形態では、主として実行される遊技回が第1入球部となっている場合(例えば第1の実施の形態における第1通常遊技状態)には図柄表示装置75の表示画面75aにおいては第1入球部に対応する図柄の変動表示を実行し、主として実行される遊技回が第2入球部となっている場合(例えば第1の実施の形態における第3通常遊技状態〜第4通常遊技状態)には図柄表示装置75の表示画面75aにて第1入球部に対応する図柄の変動表示を実行する構成としたが、何れの通常遊技状態においても第1入球部及び第2入球部の各々に対応する図柄の変動表示を並行して実行する構成としてもよい。このような構成とする場合には、例えば表示画面75aに第1入球部に対応する図柄の変動表示を実行可能な第1変動表示領域と、第2入球部に対応する図柄の変動表示を実行可能な第2変動表示領域と、それら第1変動表示領域及び第2変動表示領域とは別の第3変動表示領域とを設け、第1変動表示領域における図柄の変動表示と第3変動表示領域における図柄の変動表示領域とを連携させる表示状態と、第2変動表示領域における図柄の変動表示と第3変動表示領域における図柄の変動表示とを連携させる表示状態とを遊技状態に応じて切り替える構成とするとよい。
(6)上記各実施の形態では、主制御装置162にて保留情報に基づく抽選を行う場合に当該抽選と同時(詳しくは抽選の直後)に主表示部Dにおける作動口用表示部D1,D2における絵柄の変動表示及び表示画面75aにおける変動表示領域ME1〜ME3における図柄の変動表示を開始する構成としたが、これに限定されるものではない。当該抽選に先立って作動口用表示部D1,D2における絵柄の変動表示及び表示画面75aにおける変動表示領域ME1〜ME3における図柄の変動表示を開始する構成とすることも可能である。
(7)上記第8〜第13の実施の形態では、遊技球が球検知センサ850を通過したタイミングに合せて特殊操作を行うことで、保留アイコンMPの色を先立って変化させる構成としたが、これに限定されるものではない。遊技者の操作に合せて何らかのアクションを発生させることができるのあれば足り、例えばBGMを変化させたり所定のメッセージが出力されたりする構成としてもよい。また、第6の実施の形態等に示したように設定値を変更可能な構成においては、当該設定値に関する情報を報知する(設定値を示唆する)構成とすることも可能である。
(8)上記第8〜第13の実施の形態に示した球検知センサ850は、遊技球を検知していない場合にLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している場合にHIレベル信号を出力する構成としたが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、遊技球を検知していない場合にHIレベル信号を出力し、遊技球を検知している場合にLOWレベル信号を出力する構成としてもよい。
(9)上記第8〜第13の実施の形態では、下側作動入球部62への入賞に合せて操作ボタン35の操作が行われた場合に保留アイコンMPを特殊変化させる構成としたが、狙う対象については下側作動入球部62に限定されるものではない。遊技球が到達可能な特定箇所について遊技球の到達タイミングに合せて操作ボタン35が操作された場合に保留アイコンMPを特殊変化させる構成とするのであれば足り、特定箇所を右側作動入球部63や上側可変入賞装置64、スルーゲート66等とすることも可能である。
(10)球検知センサ850については自身に形成された貫通孔を遊技球が通過した場合に磁気が変化することで遊技球の通過を検知する構成としたが、遊技球の通過を検知することができるのであれば、その具体的構成については任意である。例えば、球検知センサとして発光素子及び受光素子を有する光学式のセンサを採用することも可能である。
また、球検知センサ850によって球通路801の一部を構成するか否かについても任意である。但し、検知位置と球検知センサとの距離が大きくなることは検知位置の識別を困難にする要因になり得る。故に、球検知センサを視認可能として球検知センサと遊技球との位置関係を目視での識別を容易とする上では、当該球検知センサを球通路801に併設して、検知位置DPと球検知センサとの離れを抑えることが好ましい。
(11)上記各実施の形態では、右側作動入球部63(第2入球部63,63e)への入球に基づく抽選が下側作動入球部62(第1入球部62,63d)への入球に基づく抽選よりも遊技者に有利となるように差を設けたが、これを変更し、右側作動入球部63(第2入球部63,63e)への入球に基づく抽選が下側作動入球部62(第1入球部62,63d)への入球に基づく抽選よりも遊技者に不利となるように差を設けてもよい。なお、有利度の差を設けるための具体的構成については、確変大当たり結果となる割合いの違いに限定されるものではない。例えば大当たり結果となった場合のラウンド数(又はラウンド数の割合い)に違いを設けることで有利度に差を設けてもよい。
(12)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更には、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば第1作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば第1作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の第1作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(第2作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の第2作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば第1作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば第2作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態(例えば第1通常遊技状態)と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態(例えば第4通常遊技状態)とが設けられており、
前記第2遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)と、
前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2遊技状態における前記第1表示部の絵柄の可変表示期間として、長さの異なる複数の可変表示期間(例えば60sec,120sec,180sec)が設けられており、
前記第2遊技状態となっている場合に前記複数の可変表示期間のうち何れかとなるように前記第1表示部における絵柄の可変表示期間を決定する第1表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間を決定する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技進行のメインとなる入球部及び表示部が第1始動入球部及び第1表示部から第2始動入球部及び第2表示部に切り替わる。そして、第2遊技状態への移行後は、第1表示部に係る遊技回が基準回数となるまで当該第2遊技状態が継続される。ここで、第2遊技状態においては第1始動入球部における絵柄の可変表示期間が複数用意されており、何れの可変表示期間が設定されるかによって第2遊技状態の実質的な長さ、すなわち第2始動入球部に係る遊技回の実行回数が変化することとなる。このような構成とすれば、遊技の単調化を実現し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴A2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば第1作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば第1作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の第1作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば第2作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(第2作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の第2作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば第1作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば第2作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態(例えば第1通常遊技状態)と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態(例えば第4通常遊技状態)とが設けられており、
前記第2遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)と、
前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状態へ移行する場合に、第1期間情報(例えば変動表示時間テーブルB1)と、当該第1期間情報よりも前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が長くなる又は長くなりやすい第2期間情報(例えば変動表示時間テーブルB2)とを含む何れかの期間情報を設定する期間情報設定手段と、
前記第2遊技状態となっている場合に、前記期間情報設定手段により設定された期間情報に基づいて前記第1表示部にて実行される絵柄の可変表示期間を決定する第1表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間を決定する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技進行のメインとなる入球部及び表示部が第1始動入球部及び第1表示部から第2始動入球部及び第2表示部に切り替わる。そして、第2遊技状態への移行後は、第1表示部に係る遊技回が基準回数となるまで当該第2遊技状態が継続される。ここで、第2遊技状態においては第1始動入球部における絵柄の可変表示期間が複数用意されており、何れの可変表示期間が設定されるかによって第2遊技状態の実質的な長さ、すなわち第2始動入球部に係る遊技回の実行回数が変化することとなる。このような構成とすれば、遊技の単調化を実現し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴A3.前記第2遊技状態となっている場合に前記第1表示部にて実行される絵柄の可変表示期間として、第1可変表示期間(例えば60sec)と当該第1可変表示期間よりも長い第2可変表示期間(例えば180sec)とを有し、
前記第1可変表示期間と前記第2可変表示期間との差は、前記第2遊技状態となっている場合の前記第2表示部における絵柄の可変表示期間の最短期間よりも長くなるように設定されていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成とすれば、第2遊技状態にて実行可能な遊技回数(第2始動入球部に係る遊技回数)に明確な差を生じさせることができる。
特徴A4.前記第2遊技状態となっている場合に前記第1表示部にて実行される絵柄の可変表示期間として、第1可変表示期間(例えば60sec)と当該第1可変表示期間よりも長い第2可変表示期間(例えば180sec)とを有し、
前記第1可変表示期間と前記第2可変表示期間との差は、前記第2遊技状態となっている場合の前記第2表示部における絵柄の可変表示期間の最長期間よりも長くなるように設定されていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成とすれば、第2遊技状態にて実行可能な遊技回数(第2始動入球部に係る遊技回数)に明確な差を生じさせることができる。
特徴A5.前記第2遊技状態となっている場合に前記第1表示部にて実行される絵柄の可変表示期間として、第1可変表示期間(例えば60sec)と当該第1可変表示期間よりも長い第2可変表示期間(例えば180sec)とを有し、
前記第1始動入球部への入球に基づいて前記第2遊技状態へ移行する場合と比べて前記第2始動入球部への入球に基づいて前記第2遊技状態へ移行した場合の方が前記第2可変表示期間が設定されやすい構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A1等に示したように第2遊技状態においては第2始動入球部に係る遊技回をメインとして遊技が進行することとなる。ここで、本特徴に示す構成によれば、第2始動入球部への入球に基づいて再度第2遊技状態へ移行する場合には相対的に長い第2可変表示期間が設定されやすくなり、遊技のメリハリを強化できる。
特徴A6.前記第1取得情報記憶手段は、前記第1特別情報を複数(例えば4つ)記憶可能となっており、
前記第1遊技状態においては前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数に基づいて前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が短縮され、前記第2遊技状態においては前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数に基づく前記短縮を行わない構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6に示すように、第2遊技状態にて第1表示部における絵柄の可変表示期間を決定する場合には、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数に応じて可変表示期間が短縮される機能を無効とすることにより、第2遊技状態における有利度の過度の偏りを防止できる。
特徴A7.前記第1取得情報記憶手段は、前記第1特別情報を複数(例えば4つ)記憶可能となっており、
前記第1遊技状態においては前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数に基づいて前記第1表示部における絵柄の可変表示期間を短縮させる一方、前記第2遊技状態においては前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数に基づく前記短縮を行わない構成となっており、
前記第2取得情報記憶手段は、前記第2特別情報を複数(例えば4つ)記憶可能となっており、
前記第2表示部における絵柄の可変表示期間を決定する第2表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第2入球部用表示部D2における絵柄の変動表示時間を決定する機能)を備え、当該第2表示部用期間決定手段は、前記第2遊技状態においては前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報の数に基づいて前記第2表示部における絵柄の可変表示期間を短縮させる構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6に示すように、第2遊技状態にて第1表示部における絵柄の可変表示期間を決定する場合には、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数に応じて可変表示期間が短縮される機能を無効とすることにより、第2遊技状態における有利度の過度の偏りを防止できる。
ここで、第2遊技状態においては第1表示部よりも第2表示部における絵柄の変動表示時間が短くなることは上述の通りであるが、相対的に短い第2表示部における絵柄の変動表示時間については第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報の数に基づいて短縮される。これにより、上述した有利度の過度の偏りを抑えつつ、遊技の単調化を抑制する機能を好適に発揮させることができる。
特徴A8.前記第1取得情報記憶手段は、前記第1特別情報を複数(例えば4つ)記憶可能となっており、
前記第1遊技状態においては前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が多いほど前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が短くなり、前記第2遊技状態においては前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が多いほど前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が長くなるように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A1に示したように、第1遊技状態においては第1始動入球部に係る遊技回をメインとして遊技が進行し、第2遊技状態においては第2始動入球部に係る遊技回をメインとして遊技が進行する。ここで、第1遊技状態においては第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が多いほど第1表示部における絵柄の可変表示期間が短くなる構成とすることで、遊技進行の迅速化を実現できる。これに対して、第2遊技状態においては第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が多いほど第1表示部における絵柄の可変表示期間が長くなる。このような構成とすれば、第1遊技状態→第2遊技状態にて第1特別情報が持ち越される場合に、第1特別情報の数が多い程遊技者に有利となる。これは、第1遊技状態にて第1始動入球部へ向けた遊技球の発射を促す上で好ましい構成である。
特徴A9.前記基準回数は第1基準回数であり、前記基準回数設定手段は第1基準回数設定手段であり、
前記第2遊技状態に移行する場合に、第2基準回数(時短回数)を設定する第2基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)を備え、
前記通常遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記第1基準回数となる前に、前記第2表示部に係る遊技回数が前記第2基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように第2遊技状態の終了条件として第2基準回数を設定しておくことにより、仮に第1始動入球部への入球頻度にばらつきが生じた場合であっても、第2遊技状態が過度に長く継続することを抑制できる。
特徴A10.前記第2基準回数は前記第1基準回数よりも多い回数であることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A1等に示したように第2遊技状態における遊技が第2始動入球部に係る遊技回をメインとして進行する構成においては、第2基準回数を第1基準回数よりも多く設定しておくことにより、第1始動入球部に係る1の遊技回中に第2始動入球部に係る遊技回を繰り返す構成を好適に実現できる。
特徴A11.前記第2遊技状態となっている場合に前記第2表示部にて実行される絵柄の可変表示期間として、第1可変表示期間と当該第1可変表示期間よりも長い第2可変表示期間とを有し、
前記所定の当選結果として、第1当選結果及び第2当選結果を含み、
前記期間情報設定手段は、
前記抽選の結果が第1当選結果である場合には前記第1期間情報を設定し、前記抽選の結果が前記第2当選結果である場合には前記第2期間情報を設定するように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A10のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第1/第2始動入球部への入球に基づく抽選の結果と期間情報とを対応付けておくことにより、遊技に係る制御処理が過度に複雑化することを抑制できる。
特徴A12.前記第2抽選手段は、前記第1抽選手段よりも前記第2当選結果となりやすい構成となっていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A1等に示したように第2遊技状態においては第2始動入球部に係る遊技回をメインとして遊技が進行することとなる。ここで、本特徴に示す構成によれば、第2始動入球部への入球に基づいて再度第2遊技状態へ移行する場合には相対的に長い第2可変表示期間が設定されやすくなり、遊技のメリハリを強化できる。
特徴A13.前記第2抽選手段による抽選は、前記第1抽選手段による抽選よりも遊技者に有利となるように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A12のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技者にとって遊技が有利に進むこととなる。このような状態にて実行可能な第2始動入球部に係る遊技回が多様化させることにより、遊技の単調化を好適に抑制することができる。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば第1作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば第1作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の第1作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(第2作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の第2作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば第1作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば第2作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態(例えば第1通常遊技状態)と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態(例えば第4通常遊技状態)とが設けられており、
前記第2遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)と、
前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2遊技状態における前記第2表示部の絵柄の可変表示期間として、長さの異なる複数の可変表示期間(例えば1sec,2sec,3sec,4sec,5sec,6sec,7sec,8sec)が設けられており、
前記第2遊技状態となっている場合に前記複数の可変表示期間のうち何れかとなるように前記第2表示部における絵柄の可変表示期間を決定する第2表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間を決定する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技進行のメインとなる入球部及び表示部が第1始動入球部及び第1表示部から第2始動入球部及び第2表示部に切り替わる。そして、第2遊技状態への移行後は、第1表示部に係る遊技回が基準回数となるまで当該第2遊技状態が継続される。ここで、第2遊技状態においては第2始動入球部における絵柄の可変表示期間が複数用意されており、何れの可変表示期間が設定されるかによって第2遊技状態の実質的な長さ、すなわち第2始動入球部に係る遊技回の実行回数が変化することとなる。このような構成とすれば、遊技の単調化を実現し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴B2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば第1作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば第1作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の第1作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば第2作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(第2作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の第2作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば第1作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば第2作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態(例えば第1通常遊技状態)と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態(例えば第4通常遊技状態)とが設けられており、
前記第2遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)と、
前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状態へ移行する場合に、前記第2表示部にて実行される絵柄の可変表示期間に対応付けられた期間情報群を設定する期間情報群設定手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口用の変動表示時間テーブルを設定する機能)と、
前記第2遊技状態となっている場合に、前記期間情報群設定手段により設定された期間情報群に基づいて前記第2表示部にて実行される絵柄の可変表示期間を決定する第2表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間を決定する機能)と
を備え、
前記期間情報群として、第1期間情報群(例えば変動表示時間テーブルA1)と、当該第1期間情報群よりも前記第2表示部における絵柄の可変表示期間が短くなりやすい第2期間情報群(例えば変動表示時間テーブルA2)とを有していることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技進行のメインとなる入球部及び表示部が第1始動入球部及び第1表示部から第2始動入球部及び第2表示部に切り替わる。そして、第2遊技状態への移行後は、第1表示部に係る遊技回が基準回数となるまで当該第2遊技状態が継続される。ここで、第2遊技状態においては第2表示部における絵柄の可変表示期間を決定するための期間情報群(テーブル)が複数用意されており、何れの期間情報群が設定されるかによって第2遊技状態の実質的な長さ、すなわち第2始動入球部に係る遊技回の実行回数が変化することとなる。このような構成とすれば、遊技の単調化を実現し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴B3.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば第1作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば第1作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の第1作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば第2作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(第2作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の第2作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば第1作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば第2作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第2作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態(例えば第1通常遊技状態)と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態(例えば第4通常遊技状態)とが設けられており、
前記第2遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)と、
前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(例えば主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状態へ移行する場合に、当該第2遊技状態における前記第2表示部の絵柄の可変表示期間を制御するための可変表示モードを設定する第2表示部用モード設定手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口用の変動表示時間テーブルを設定する機能)と、
前記第2遊技状態となっている場合に、前記第2表示部用モード設定手段により設定された可変表示モードに基づいて前記第2表示部にて実行される絵柄の可変表示期間を決定する第2表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第2作動口用表示部D2における絵柄の変動表示時間を決定する機能)と
を備え、
前記可変表示モードとして、前記第2表示部における絵柄の可変表示期間が長短相違するように構成された複数の可変表示モードが設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B3によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技進行のメインとなる入球部及び表示部が第1始動入球部及び第1表示部から第2始動入球部及び第2表示部に切り替わる。そして、第2遊技状態への移行後は、第1表示部に係る遊技回が基準回数となるまで当該第2遊技状態が継続される。ここで、第2遊技状態においては第2始動入球部における絵柄の可変表示期間を決定するための可変表示モード(テーブル)が複数用意されており、何れの可変表示モードが設定されるかによって第2遊技状態の実質的な長さ、すなわち第2始動入球部に係る遊技回の実行回数が変化することとなる。このような構成とすれば、遊技の単調化を実現し、遊技への注目度向上に寄与できる。
例えば、「前記可変表示モード」として、第1可変表示モードと、当該第1可変表示モードよりも前記第2表示部における絵柄の可変表示期間が短くなる第2可変表示モードとを設けるとよい。
特徴B4.前記第2取得情報記憶手段は、前記第2特別情報を複数(例えば4つ)記憶可能となっており、
前記可変表示モードとして、第1可変表示モード及び第2可変表示モードが設けられており、
前記第2可変表示モードでは、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記第2特別情報の数が所定数となっている場合には、前記第1可変表示モードにて前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記第2特別情報の数が前記所定数となっている場合と比べて前記第2表示部における絵柄の可変表示期間が短くなるように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4に示す構成によれば、第2可変表示モードとなっている場合には、第1可変表示モードとなっている場合よりも第2表示部における絵柄の可変表示期間が短くなる。故に、第2遊技状態が終了するまでにより第2始動入球部に係る遊技回をより多く実行し得る。このような構成とすることにより、特徴B3に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴B5.前記所定数は前記第2取得情報記憶手段に記憶可能な前記第2特別情報の数と同じであることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
少なくとも記憶されている第2特別情報の数が上限に達している場合に、第2可変表示モードにおける可変表示期間が短くなるように差を設けることで、第2始動入球部への入球を少しでも多く発生させるように遊技者に促すことができる。これにより、遊技進行の迅速化に貢献できる。
特徴B6.前記第1可変表示モード及び前記第2可変表示モードを比較した場合の前記第2表示部における絵柄の可変表示期間の差は、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記第2特別情報の数が多いほど大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6に示す構成によれば、第2始動入球部への入球を少しでも多く発生させるように遊技者に促すことができる。これにより、遊技進行の迅速化に貢献できる。
特徴B7.前記第1可変表示モード及び前記第2可変表示モードを比較した場合の前記第2表示部における絵柄の可変表示期間の差は、前記第1可変表示モードにて決定される前記第2表示部における絵柄の可変表示期間の最短期間よりも短くなっていることを特徴とする特徴B4乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2遊技状態における第2始動入球部に係る遊技回の実行回数に差を設けつつも、それに起因して第2遊技状態における遊技の進行速度が大きく変化することを抑制できる。
特徴B8.前記基準回数は第1基準回数であり、前記基準回数設定手段は第1基準回数設定手段であり、
前記第2遊技状態に移行する場合に、第2基準回数(時短回数)を設定する第2基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)を備え、
前記通常遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態にて実行された前記第1表示部に係る遊技回数が前記第1基準回数となる前に、前記第2表示部に係る遊技回数が前記第2基準回数となった場合に、当該第2遊技状態とは異なる通常遊技状態へ移行させる構成となっていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように第2遊技状態の終了条件として第2基準回数を設定しておくことにより、仮に第1始動入球部への入球頻度にばらつきが生じた場合であっても、第2遊技状態が過度に長く継続することを抑制できる。
特徴B9.前記第2基準回数は前記第1基準回数よりも多い回数であることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B3等に示したように第2遊技状態における遊技が第2始動入球部に係る遊技回をメインとして進行する構成においては、第2基準回数を第1基準回数よりも多く設定しておくことにより、第1始動入球部に係る1の遊技回中に第2始動入球部に係る遊技回を繰り返す構成を好適に実現できる。
特徴B10.前記第2遊技状態となっている場合に前記第2表示部にて実行される絵柄の可変表示期間として、第1可変表示期間と当該第1可変表示期間よりも長い第2可変表示期間とを有し、
前記所定の当選結果として、第1当選結果及び第2当選結果を含み、
前記期間情報設定手段は、
前記抽選の結果が第1当選結果である場合には前記第1期間情報を設定し、前記抽選の結果が前記第2当選結果である場合には前記第2期間情報を設定するように構成されていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B9のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第1/第2始動入球部への入球に基づく抽選の結果と期間情報とを対応付けておくことにより、遊技に係る制御処理が過度に複雑化することを抑制できる。
特徴B11.前記第2抽選手段は、前記第1抽選手段よりも前記第2当選結果となりやすい構成となっていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B3等に示したように第2遊技状態においては第2始動入球部に係る遊技回をメインとして遊技が進行することとなる。ここで、本特徴に示す構成によれば、第2始動入球部への入球に基づいて再度第2遊技状態へ移行する場合には相対的に長い第2可変表示期間が設定されやすくなり、遊技のメリハリを強化できる。
特徴B12.前記第2抽選手段による抽選は、前記第1抽選手段による抽選よりも遊技者に有利となるように構成されていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B11のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行することで遊技者にとって遊技が有利に進むこととなる。このような状態にて実行可能な第2始動入球部に係る遊技回が多様化させることにより、遊技の単調化を好適に抑制することができる。
特徴B13.前記第2遊技状態へ移行する場合に、当該第2遊技状態における前記第1表示部の絵柄の可変表示期間を制御するための可変表示モードを設定する第1表示部用モード設定手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口用の変動表示時間テーブルを設定する機能)と
を備え、
前記第1表示部の絵柄の可変表示期間を制御するための可変表示モードとして、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が長短相違するように構成された複数の可変表示モードが設けられており、
前記第2遊技状態となっている場合に、前記第1表示部用モード設定手段により設定された可変表示モードに基づいて前記第1表示部にて実行される絵柄の可変表示期間を決定する第1表示部用期間決定手段(主制御装置162のMPU602にて第1作動口用表示部D1における絵柄の変動表示時間を決定する機能)を備えていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B3等に示した構成に本特徴に示す構成を適用すれば、第1表示部用の可変表示モードと第2表示部用の可変表示モードとの組み合わせによって第2遊技状態の多様化を実現できる。これは、遊技機における可変表示モードの種類が過度に多くなることを抑制する上で好ましい。
なお、特徴B4〜特徴B13に示した各技術的思想を特徴B1〜特徴B2に適用することも可能である。
また、特徴B1〜特徴B13に示した各技術的思想を上記特徴A群に適用してもよい。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて下作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態は、第1遊技状態(第1通常遊技状態)と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(第2通常遊技状態〜第5通常遊技状態)とを含み、
前記第2遊技状態は、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1有利遊技状態(第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態)と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2有利遊技状態(第3通常遊技状態又は第5通常遊技状態)とを含み、
前記第1有利遊技状態にて所定の移行条件が成立した場合には、当該第1有利遊技状態から前記第2有利遊技状態へ移行させる有利遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態又は第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第1表示部における絵柄の可変表示期間が第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1有利遊技状態にて所定の移行条件が成立した場合には第1表示部における絵柄の可変表示期間が第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2有利遊技状態に移行する。つまり、遊技進行の主たる対象が第1表示部(第1始動入球部)に係る遊技回から第2表示部(第2始動入球部)に係る遊技回に移ることとなる。これにより、有利遊技状態(第2遊技状態)における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴C2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて下作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理を行う場合及び前記第2抽選手段により前記第2抽選処理を行う場合の抽選モードとして、前記所定の当選結果となる確率が相対的に高い高確率モードと前記所定の当選結果となる確率が相対的に低い低確率モードとが設けられており、
前記通常遊技状態は、前記高確率モードに対応する遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1高確率遊技状態と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2高確率遊技状態とを含み、
前記第1高確率遊技状態にて所定の移行条件が成立した場合には、当該第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行させる高確率遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、第1表示部における絵柄の可変表示期間が第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1高確率遊技状態にて所定の移行条件が成立した場合には第1表示部における絵柄の可変表示期間が第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2高確率遊技状態に移行する。つまり、遊技進行の主たる対象が第1表示部(第1始動入球部)に係る遊技回から第2表示部(第2始動入球部)に係る遊技回に移ることとなる。これにより、高確率遊技状態における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴C3.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて下作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理を行う場合及び前記第2抽選手段により前記第2抽選処理を行う場合の抽選モードとして、前記所定の当選結果となる確率が相対的に高い高確率モードと前記所定の当選結果となる確率が相対的に低い低確率モードとが設けられており、
前記通常遊技状態は、前記高確率モードに対応する遊技状態として、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1高確率遊技状態と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2高確率遊技状態とを含み、
前記第1高確率遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて回数を設定する機能)と
前記第1高確率遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行させる高確率遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C3によれば、第1表示部における絵柄の可変表示期間が第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1高確率遊技状態にて実行された遊技回数が基準回数となった場合には第1表示部における絵柄の可変表示期間が第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2高確率遊技状態に移行する。つまり、遊技進行の主たる対象が第1表示部(第1始動入球部)に係る遊技回から第2表示部(第2始動入球部)に係る遊技回に移ることとなる。これにより、高確率遊技状態における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴C4.前記第1始動入球部への入球は前記第2始動入球部への入球よりも遊技者に有利となるように設定されていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第1高確率遊技状態から第2高確率遊技状態へ移行することで、遊技進行の主たる対象が遊技者に相対的に不利な第1始動入球部に係る遊技回→相対的に有利な第2始動入球部に係る遊技回に移る。このように、高確率遊技状態にて遊技者の有利度が変化する構成とすれば、第1高確率遊技状態へ移行したにも関わらず、所定の当選結果となることなく遊技が進む等した場合であっても、遊技者の期待を第2高確率遊技状態への移行に向けさせることができる。このような救済機能を有することにより、高確率遊技状態における遊技者の遊技意欲の減退を好適に抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記第2抽選手段による抽選では、前記第1抽選手段による抽選よりも高確率遊技状態への移行に対応した所定の当選結果となる確率が高くなるように差が設けられていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴C5.前記高確率遊技状態移行手段は、前記第1高確率遊技状態にて実行された前記第1始動入球部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行させる構成となっていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
第1高確率遊技状態にて相対的に絵柄の変動表示時間が短い側といなる第1表示部(第1始動入球部)に係る遊技回を基準として第2高確率遊技状態へ移行する構成によれば、第2高確率遊技状態への移行に期待する遊技者に第1始動入球部に係る遊技を促すことができる。このようにして遊技が円滑に進行する側への入球を促すことにより、遊技進行が無暗に遅延されることを抑制できる。
また、遊技者にとって相対的に不利な第1始動入球部に係る遊技回が基準回数となった場合に第2高確率遊技状態へ移行する構成では、第1高確率遊技状態から第2高確率遊技状態へ移行した際の有利度を大きく変化させることができ、遊技のメリハリを強化できる。
特徴C6.前記高確率遊技状態移行手段は、前記第1高確率遊技状態にて実行された前記第2始動入球部に係る遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行させる構成となっていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
第1高確率遊技状態にて相対的に絵柄の変動表示時間が長い側といなる第2表示部(第2始動入球部)に係る遊技回を基準として第2高確率遊技状態へ移行する構成によれば、有利側の入球部での抽選に漏れ続けることで特徴C4に示した救済機能を好適に発揮させることができる。
特徴C7.前記高確率遊技状態移行手段は、前記第1高確率遊技状態にて実行された前記第1始動入球部に係る遊技回数と前記第1高確率遊技状態にて実行された前記第2始動入球部に係る遊技回数との和が前記基準回数となった場合に、当該第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行させる構成となっていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
遊技領域を流下する遊技球が入球部に入球する頻度にはある程度の偏りが生じる可能性がある。そこで、本特徴に示すように、両入球部に係る遊技回数の総数が基準回数となった場合に第2高確率遊技状態へ移行する構成とすれば、当該第2高確率遊技状態への移行機能が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
特徴C8.前記第1高確率遊技状態においては前記第2表示部における絵柄の可変表示期間が当該第2表示部にて絵柄の可変表示が1回実行される間に前記第2表示部における絵柄の可変表示を複数回実行可能となるように構成されており、
前記第2高確率遊技状態においては前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が当該第1表示部にて絵柄の可変表示が1回実行される間に前記第2表示部における絵柄の可変表示を複数回実行可能となるように構成されていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8によれば、一方の入球部に係る遊技回中に他方の遊技回が複数回実行される構成とすれば、遊技進行の主たる対象を明確に分けることができる。これにより、特徴C3に示した遊技の単調化を抑制する機能を好適に発揮させることができる。
特徴C9.前記第1高確率遊技状態においては前記第2表示部における都度の絵柄の可変表示期間が一定となり、前記第2高確率遊技状態においては前記第1表示部における都度の絵柄の可変表示期間が一定となるように構成されていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
絵柄の可変表示期間の長短の切り替えによtって高確率遊技状態の多様化を実現する上では、遊技が過度に複雑化することが遊技者を困惑させる要因になると懸念される。そこで、本特徴に示すように、主たる遊技進行の対象ではない側の可変表示については可変表示期間を定常化することにより、高確率遊技状態の多様化を実現しつつそれに起因した上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴C10.前記遊技領域における所定箇所に到達した遊技球を前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部へ所定の順序で振り分ける振分手段を備えていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C10によれば、一方の入球部に係る遊技回のみが単独で進行する機会を減らし、第1表示部及び第2表示部の連携によって高確率遊技状態の多様化を実現する機能を好適に発揮させることができる。
特徴C11.前記所定の振分順序は、前記第1高確率遊技状態と前記第2高確率遊技状態とで共通となっていることを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
本特徴に示すように、振分手段による振分順を両高確率遊技状態で共通化して構成の簡素化を図ったとしても、絵柄の可変表示期間の長短の差によって高確率遊技状態を好適に段階化できる。
特徴C12.前記所定箇所への入球を誘導する誘導状態と、当該誘導を行わない非誘導状態とに切り替え可能な誘導手段(電動役物71)と、
前記誘導手段を前記誘導状態及び前記非誘導状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にてサポート処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替手段による前記誘導手段の切替態様として、第1切替態様(低頻度サポートモード)と当該第1切替態様よりも前記誘導状態になりやすい第2切替態様とが設けられており、
前記第1高確率遊技状態及び前記第2高確率遊技状態では、前記切替手段における前記切替態様が前記第2切替態様となるように構成されていることを特徴とする特徴C10又は特徴C11に記載の遊技機。
特徴C10等に示したように所定箇所に到達した遊技球を第1始動入球部/第2始動入球部に所定の順序で振り分ける構成は、一方の入球部で見た場合の遊技球の入球数を確保する上で妨げになる。これは遊技回の同時進行を利用して遊技の多様化を実現する上で好ましくない。そこで、本特徴に示すように、第1高確率遊技状態及び第2高確率遊技状態においては誘導手段の切替態様を第2切替態様となるように構成して、入球数の不足を補う構成とすることにより、上記課題を好適に解消できる。
特徴C13.前記第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行する場合であって、前記第2表示部における絵柄の可変表示が当該第1高確率遊技状態及び第2高確率遊技状態を跨いで継続される場合には、当該可変表示が終了するまで当該第2高確率遊技状態への移行を報知する報知手段を備えていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C3に示したように絵柄の可変表示期間の切り替えによって遊技を多様化する構成においては、第1高確率遊技状態から第2高確率遊技状態へ移行するタイミングを跨いで第2始動入球部(第2表示部)に係る絵柄の可変表示が継続される場合が発生する。このような場合には、移行タイミングと絵柄の可変表示終了タイミングとのずれが遊技者に違和感を与える要因になると懸念される。そこで、このようなずれが発生する場合には、第2表示部における絵柄の可変表示が終了するまで第2高確率遊技状態への移行報知を行う構成とすることにより、上記違和感を緩和するとよい。
特徴C14.前記高確率遊技状態移行手段は第1移行手段であり、
前記所定の抽選結果として、前記特別遊技状態終了後に当該特別遊技状態の終了前の抽選モードを引き継ぐように構成された特別結果(特別当たり結果)を含み、
前記第1高確率遊技状態にて、前記特別結果となった場合に、当該第1高確率遊技状態から前記第2高確率遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C13のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C14によれば、第1高確率遊技状態にて実行された遊技回数が基準回数となる前に第2高確率遊技状態へ移行するといった事象が発生する。このように、第2高確率遊技状態への移行契機を多様化すれば、基準回数の設定自由度を高めることができ、遊技の多様化を好適に実現できる。
なお、特徴C4〜特徴C14に示した各技術的思想を上記特徴C1〜特徴C2に適用してもよい。
また、特徴C1〜特徴C14に示した各技術的思想を上記特徴A群〜B群に適用してもよい。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて下作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態は、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態とを含み、
前記第1遊技状態にて所定の移行条件が成立した場合に、遊技状態を当該第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態又は第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行する場合であって、前記第2表示部における絵柄の可変表示が当該第1遊技状態及び第2遊技状態を跨いで継続される場合には、当該可変表示が終了するまで当該第2遊技状態への移行を報知する報知手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
第1表示部及び第2表示部における絵柄の可変表示を同時進行させて、それら同時進行する絵柄の可変表示期間の長短を入れ替えることにより遊技状態を多様化する構成においては、第1始動入球部に係る遊技回の終了を契機として第1遊技状態から第2遊技状態へ移行する場合に、その移行タイミングを跨いで第2始動入球部(第2表示部)に係る絵柄の可変表示が継続されるといった事象が発生し得る。このような場合には、移行タイミングと絵柄の可変表示終了タイミングとのずれが遊技者に違和感を与える要因になると懸念される。このようなずれは、遊技者を困惑させる要因になると懸念される。そこで、このようなずれが発生する場合には、第2表示部における絵柄の可変表示が終了するまで第2遊技状態への移行報知を行う構成とすることにより、上記違和感を緩和することができる。
特徴D2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部D1)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部D2)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて下作動口62aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態は、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも短い第1遊技状態と、前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が前記第2表示部における絵柄の可変表示期間よりも長い第2遊技状態とを含み、
前記第1遊技状態にて所定の移行条件が成立した場合に、遊技状態を当該第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行させる通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態又は第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第1遊技状態となっている場合に、前記第2遊技状態への移行契機となる遊技回が終了するまで前記第2遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数又は残り期間を示す情報を報知する第1報知手段と、
前記第1遊技状態から前記第2遊技状態へ移行する場合であって、前記第2表示部における絵柄の可変表示が当該第1遊技状態及び第2遊技状態を跨いで継続される場合には、少なくとも前記2遊技状態へ移行してから当該可変表示が終了するまで前記第2遊技状態への移行を示す情報を報知する第2報知手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
第1表示部及び第2表示部における絵柄の可変表示を同時進行させて、それら同時進行する絵柄の可変表示期間の長短を入れ替えることにより遊技状態を多様化する構成においては、第1始動入球部に係る遊技回の終了を契機として第1遊技状態から第2遊技状態へ移行する場合に、その移行タイミングを跨いで第2始動入球部(第2表示部)に係る絵柄の可変表示が継続されるといった事象が発生し得る。このような場合には、移行タイミングと絵柄の可変表示終了タイミングとのずれが遊技者に違和感を与える要因になると懸念される。このようなずれは、遊技者を困惑させる要因になると懸念される。そこで、このようなずれが発生する場合には、第2表示部における絵柄の可変表示が終了するまで第2遊技状態への移行報知を行う構成とすることにより、上記違和感を緩和することができる。
なお、特徴D1〜特徴D2に示した各技術的思想を上記特徴A群〜C群に適用してもよい。
<特徴E群>
以下の特徴E群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域の所定の流路(右ルート)に第1入球部(上側可変入賞装置64)及び第2入球部(右一般入賞口61R)が設けられている遊技機であって、
前記第1入球部は、前記遊技領域を流下する遊技球を受入可能な受入状態(開状態)と、当該受入状態よりも遊技球の受入が困難な非受入状態(閉状態)とに切替可能となっており、
特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した場合に、前記第1入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に交互に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
前記特別遊技状態にて前記第1入球部が前記非受入状態となっている状況下にて前記第2入球部への入球が発生したことを条件として所定の遊技処理(設定示唆用の抽選カウンタの更新処理)を実行する遊技処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて設定示唆用の抽選カウンタの更新処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1に示す構成では、第1入球部及び第2入球部が同じ流路(所定の流路)に配設されているため、第1入球部を狙って発射された遊技球の一部は第2入球部へ入球する。ここで、第1入球部が可変式となっている場合には、第1入球部が受入状態となっている期間を狙って遊技球が発射され、非受入状態となっている期間については遊技球の発射を回避するといった行為がなされると想定される。このような構成では、遊技者の注目は専ら受入状態となっている期間に向くこととなり、非受入状態においては注目度が低下すると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、特別遊技状態にて第1入球部が受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生したとしても所定の遊技処理は実行されないものの、特別遊技状態にて第1入球部が非受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生すると所定の遊技処理が実行されることとなる。つまり、所定の遊技処理が実行されることに期待する遊技者に対して遊技球の発射の継続を促すことができ、非受入状態となっている期間における注目度の低下を好適に抑制できる。このような構成については非受状態とする期間の設定自由度を向上させる上でも好ましい。
特徴E2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の当選結果(例えば大当たり結果)となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を受入可能な受入状態(開状態)と、当該受入状態よりも遊技球の受入が困難な非受入状態(閉状態)とに切替可能な第1入球部(上側可変入賞装置64)と、
前記特別遊技状態へ移行した場合に、前記第1入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
前記第1入球部とともに前記遊技領域における所定の流路(右ルート)に配設されている第2入球部(右一般入賞口61R)と、
前記特別遊技状態にて前記第1入球部が前記非受入状態となっている状況下にて前記第2入球部への入球が発生したことを条件として所定の遊技処理(設定示唆用の抽選カウンタの更新処理)を実行する遊技処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて設定示唆用の抽選カウンタの更新処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E2に示す構成では、第1入球部及び第2入球部が同じ流路(所定の流路)に配設されているため、第1入球部を狙って発射された遊技球の一部は第2入球部へ入球する。ここで、第1入球部が可変式となっている場合には、第1入球部が受入状態となっている期間を狙って遊技球が発射され、非受入状態となっている期間については遊技球の発射を回避するといった行為がなされると想定される。このような構成では、遊技者の注目は専ら受入状態となっている期間に向くこととなり、非受入状態においては注目度が低下すると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、特別遊技状態にて第1入球部が受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生したとしても所定の遊技処理は実行されないものの、特別遊技状態にて第1入球部が非受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生すると所定の遊技処理が実行されることとなる。つまり、所定の遊技処理が実行されることに期待する遊技者に対して遊技球の発射の継続を促すことができ、非受入状態となっている期間における注目度の低下を好適に抑制できる。このような構成については非受状態とする期間の設定自由度を向上させる上でも好ましい。
特徴E3.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の当選結果(例えば大当たり結果)となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を受入可能な受入状態(開状態)と、当該受入状態よりも遊技球の受入が困難な非受入状態(閉状態)とに切替可能な第1入球部(上側可変入賞装置64)と、
前記特別遊技状態へ移行した場合に、前記第1入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
前記第1入球部とともに前記遊技領域における所定の流路(右ルート)に配設されている第2入球部(右一般入賞口61R)と、
前記特別遊技状態にて前記第1入球部が前記非受入状態となっている状況下にて前記第2入球部への入球が発生した場合に所定の遊技処理(設定示唆用の抽選カウンタの更新処理)を実行し、前記特別遊技状態にて前記第2入球部が前記受入状態となっている状況下にて前記第2入球部への入球が発生した場合に前記所定の遊技処理(設定示唆用の抽選カウンタの更新処理)を実行しない遊技処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて設定示唆用の抽選カウンタの更新処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E3に示す構成では、第1入球部及び第2入球部が同じ流路(所定の流路)に配設されているため、第1入球部を狙って発射された遊技球の一部は第2入球部へ入球する。ここで、第1入球部が可変式となっている場合には、第1入球部が受入状態となっている期間を狙って遊技球が発射され、非受入状態となっている期間については遊技球の発射を回避するといった行為がなされると想定される。このような構成では、遊技者の注目は専ら受入状態となっている期間に向くこととなり、非受入状態においては注目度が低下すると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、特別遊技状態にて第1入球部が受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生したとしても所定の遊技処理は実行されないものの、特別遊技状態にて第1入球部が非受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生すると所定の遊技処理が実行されることとなる。つまり、所定の遊技処理が実行されることに期待する遊技者に対して遊技球の発射の継続を促すことができ、非受入状態となっている期間における注目度の低下を好適に抑制できる。このような構成については非受状態とする期間の設定自由度を向上させる上でも好ましい。
特徴E4.前記第1入球部への入球が発生した場合及び前記第2入球部への入球が発生した場合に遊技者に遊技球の払い出しを行う払出手段(払出装置222)を備え、
前記遊技処理実行手段は、前記所定の遊技処理として前記払出手段による遊技球の払い出しとは異なる処理を実行することを特徴とする特徴E2又は特徴E3に記載の遊技機。
特別遊技状態にて第1入球部が受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生した場合には遊技球の払い出しと所定の遊技処理との両方が実行され、特別遊技状態にて第1入球部が非受入状態となっている状況下にて第2入球部への入球が発生した場合には遊技球の払い出しのみが実行される。このような構成とすれば、所定の遊技処理が実行されることに期待する遊技者に対して、非受入状態中の遊技球の発射の継続を促すことができる。
特徴E5.前記第1入球部への入球が発生した場合及び前記第2入球部への入球が発生した場合に遊技者に遊技球の払い出しを行う払出手段(払出装置222)を備え、
前記切替手段は、前記特別遊技状態にて前記第1入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に交互に切り替える構成となっており、
前記特別遊技状態にて前記第1入球部が前記非受入状態となる期間(例えば3sec)は、前記受入状態となる期間(例えば6sec)よりも短くなっており、
前記遊技処理実行手段は、
前記特別遊技状態にて前記第1入球部が前記非受入状態となっている期間中に前記第2入球部への入球が発生した場合にその入球数に対応する情報を記憶し、記憶された情報を複数の前記非受入状態に亘って保持可能な対応情報記憶手段と、
前記対応情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて遊技者に前記遊技球の払い出しとは異なる特典付与の判定を行う付与判定手段と
を有していることを特徴とする特徴E2乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
受入状態となっている期間に比べて非受入状態となっている期間が短い場合には、非受入状態中の第2入球部への入球数を稼ぐことが難しくなる。特に、非受入状態となっている期間が短ければ、遊技球の挙動のばらつき等によって入球が発生しないといった偏りが生じ得るため、都度の非受入状態にて特典付与の判断をするのは遊技者にとって酷となる。そこで、第2入球部への入球に対応する情報を持越し可能とした上で、特典付与の可否をまとめて判断する構成とすれば、上述した偏りの影響を緩和することができる。
特徴E6.前記対応情報記憶手段は第1記憶手段であり、
前記特別遊技状態にて前記第1入球部が前記受入状態となっている期間中に当該第1入球部への入球が発生した場合にその入球数に対応する情報を記憶する第2記憶手段を備え

前記付与判定手段は、前記第1記憶手段に記憶されている情報及び前記第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて遊技者に前記遊技球の払い出しとは異なる特典付与の判定を行うことを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
第1入球部が受入状態となっている場合には第1入球部への入球数に対応する情報が記憶され、第1入球部が非受入状態となっている場合には第2入球部への入球数に対応する情報が記憶される。そして、これらの情報に基づいて特典付与の判定が実行される。このような構成では、特典付与に期待する遊技者に対して受入状態及び非受入状態の両状態に亘って遊技球の発射を促すことができ、非受入状態への移行によって遊技への注目度が低下することを好適に抑制できる。
特徴E7.前記付与判定手段は、前記特典付与の判定を行う場合に、付与判定への寄与率が前記第2記憶手段に記憶されている情報よりも前記第1記憶手段に記憶されている情報の方が高くなるように構成されていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E6に示したように、各入球部への入球を統合して付与判定を行う構成では、第1入球部への入球によっても付与判定が行われると期待され、敢えて非受入状態にて遊技球の発射を継続しないといった行為が行われる可能性がある。そこで、本特徴に示すように、非受入状態中の第2入球部への入球が受入状態中の第1入球部への入球よりも付与判定へ寄与する度合いが大きくなるように差を設けることで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴E8.前記特別遊技状態として、第1特別遊技状態と、当該第1特別遊技状態よりも前記第1入球部が前記非受入状態となる期間が長い第2特別遊技状態とが設けられていることを特徴とする特徴E2乃至特徴E7のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、受入状態となる期間が長短相違する複数の特別遊技状態が設けられた遊技機に特徴E2等に示した技術的思想を適用することにより、特別遊技状態によって非受入状態中の第2入球部への入球難度を変化させることができ、遊技の多様化に貢献できる。
特徴E9.前記特別遊技状態中に前記受入状態から前記非受入状態への切り替えが複数回実行される構成となっており、それら非受入状態の少なくとも1つは他の非受入状態となった場合よりも当該非受入状態となる期間が相違していることを特徴とする特徴E2乃至特徴E8のいずれか1つに記載の遊技機。
1の特別遊技状態中に期間の異なる複数の非受入状態が混在することにより、実際に第2入球部に向かって遊技球を発射するまで、第2入球部への入球難度がどの程度であるかが不明となる。これにより、特別遊技状態中の遊技の単調化抑制に貢献できる。
特徴E10.前記第2入球部は、前記第1入球部へ向けた遊技球の流路上に配設されており、前記第1入球部が前記非受入状態となっている場合には当該第1入球部によって前記第2入球部への入球が妨げられるように構成されていることを特徴とする特徴E2乃至特徴E9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E10によれば、第1入球部が受入状態となっている場合には、当該第1入球部によって第2入球部への入球が遮られることとなり、第2入球部を狙うには第1入球部が非受入状態となっている必要が生じる。このような構成とすれば、第2入球部への入球に基づいて所定の遊技処理が実行されることを期待する遊技者に対して、遊技球の発射継続を促すことができる。
特徴E11.遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記特別遊技状態にて前記受入状態及び前記非受入状態に交互に切り替えられている場合に前記第1入球部が前記非受入状態から前記受入状態に切り替わるまでの期間は、前記遊技球発射手段から発射された遊技球が前記第2入球部に至るのに要する所要期間よりも短くなっていることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
本特徴に示すように、第1入球部が非受入状態となる場合には、そのタイミングから遊技球の発射を再開したとしても、それら発射された遊技球が第2入球部に至る前に、第1入球部が受入状態に切り替わることとなる。つまり、所謂止め打ちが行われる場合に、非受入状態となったことを目視で確認してから遊技球を発射しても第2入球部にタイミングよく入球させることが困難になる。これにより、非受入状態中の第2入球部への入球に基づいて所定の遊技処理が実行されることを期待する遊技者に対して、遊技球の発射継続を促すことができる。
なお、特徴E4〜特徴E11に示した各技術的思想を上記特徴E1に適用してもよい。
また、特徴E1〜特徴E11に示した各技術的思想を上記特徴A群〜D群に適用してもよい。
<特徴F群>
以下の特徴F群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態(閉状態)に切替可能な特別入球部(上側可変入賞装置64)と、
特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した場合に、前記特別入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に交互に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記特別入球部が前記受入状態となる受入期間(ラウンド)及び前記非受入状態となる非受入期間(インターバル)に亘って前記表示画面にて第1特別表示(第1ストックアイコン表示領域ST1及び第1ストックアイコンSI1)及び第2特別表示(第2ストックアイコン表示領域ST2及び第2ストックアイコンSI2)を実行する表示制御手段(報知・演出制御装置143や表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、前記特別遊技状態となっている場合に、前記第1特別表示の表示態様(強調/暗転)を前記受入期間及び前記非受入期間にて切り替える手段と、前記第2特別表示の表示態様(強調/暗転)を前記受入期間及び前記非受入期間にて切り替える手段とを有していることを特徴とする遊技機。
特別遊技状態中は受入期間及び非受入期間の両期間に亘って第1特別表示及び第2特別表示が実行される。これら第1特別表示及び第2特別表示については、受入期間中と非受入期間中とで表示態様が切り替わりながら受入期間及び非受入期間の両期間に亘って継続され、特別表示の単調化が抑制される。これにより、特別遊技状態における遊技への注目度の向上に寄与できる。また、表示態様が切り替わりつつも特別表示については受入期間→非受入期間に続くこととなる。このような構成とすれば、非受入期間中に特別表示を行わない構成と比較して、非受入期間における遊技の継続を促す上で好ましい。
特徴F2.前記表示制御手段は、前記受入期間から前記非受入期間への移行に基づいて前記第1特別表示の表示態様及び前記第2特別表示の表示態様を切り替え、前記非受入期間から前記受入期間への移行に基づいて前記第1特別表示の表示態様及び前記第2特別表示の表示態様を切り替えるように構成されていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、第1特別表示の表示態様の切り替えと第2特別表示の表示態様の切り替えとの連携を強化できる。これにより、受入期間及び非受入期間に亘って特別表示を行いつつも受入期間における見た目と非受入期間における見た目との変化が見逃される機会を減らすことができる。このような構成とすれば、特徴F1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴F3.前記第1特別表示の表示態様として、第1表示態様(暗転)と、当該第1表示態様よりも当該第1特別表示が強調される第2表示態様(発光)とが設けられており、
前記第2特別表示の表示態様として、第3表示態様(暗転)と、当該第3表示態様よりも当該第2特別表示が強調される第4表示態様(発光)とが設けられており、
前記表示制御手段は、前記受入期間においては前記第1特別表示の表示態様が前記第2表示態様且つ前記第2特別表示の表示態様が前記第3表示態様となり、前記非受入期間においては前記第1特別表示の表示態様が前記第1表示態様且つ前記第2特別表示の表示態様が前記第4表示態様となるように各特別表示の表示態様を変更することを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、受入期間においては第1特別表示が目につきやすくなり、非受入期間においては第2特別表示が目につきやすくなる。このように、遊技者の注目が向きやすい対象を受入期間と非受入期間とで切り替えることにより、特別遊技状態における表示が単調になることを好適に抑制できる。
特徴F4.前記第1特別表示が前記第2表示態様となり且つ前記第2特別表示が前記第3表示態様となっている場合には、前記第2特別表示よりも前記第1特別表示の方が強調され、前記第1特別表示が前記第1表示態様となり且つ前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている場合には、前記第1特別表示よりも前記第2特別表示の方が強調されることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、受入期間においては第2特別表示よりも第1特別表示が目立つこととなり、非受入期間においては第1特別表示よりも第2特別表示の方が目立つこととなる。表示態様の切り替えによって視認性レベルに明確な差を設けることにより、特徴F3に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴F5.前記表示制御手段は、
前記第1特別表示が前記第2表示態様となっている状況下にて第1入球条件(入球発生)が成立したことに基づいて当該第1特別表示の表示内容(第1ストックアイコンSI1の数)を変更する手段と、
前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている状況下にて第2入球条件(入球発生)が成立したことに基づいて当該第2特別表示の表示内容(第2ストックアイコンSI2の数)を変更する手段と
を有していることを特徴とする特徴F3又は特徴F4に記載の遊技機。
第1特別表示が目立っている状況下にて第1入球条件が成立すると第1特別表示の表示内容が変更され、第2特別表示が目立っている状況下にて第2入球条件が成立すると第2特別表示の表示内容が変更される。これにより表示内容の変更が見逃される機会を減らし、特徴F1等に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。また、受入期間中には受入期間に係る遊技が実行可能であり、非受入期間中も非受入期間に係る遊技が行われることにより、非受入期間における遊技の継続を好適に促すことができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記表示制御手段は、前記第1特別表示が前記第2表示態様となっている状況下にて所定条件(入球発生)が成立したことに基づいて当該第1特別表示の表示内容を変更する手段と、前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている状況下にて所定条件(入球発生)が成立したことに基づいて当該第2特別表示の表示内容を変更する手段とを有していることを特徴とする特徴F3又は特徴F4に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴F6.前記表示制御手段は、
前記第1特別表示が前記第1表示態様となっている状況下にて第1入球条件が成立した場合には当該第1特別表示の表示内容を維持し、前記第1特別表示が前記第2表示態様となっている状況下にて当該第1入球条件が成立した場合に当該第1特別表示の表示内容を変更する手段と、
前記第2特別表示が前記第3表示態様となっている状況下にて第2入球条件が成立した場合には当該第2特別表示の表示内容を維持し、前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている状況下にて当該第2入球条件が成立した場合に当該第2特別表示の表示内容を変更する手段と
を有していることを特徴とする特徴F3又は特徴F4に記載の遊技機。
第1特別表示が第1表示態様となっている状況下にて第1入球条件が成立した場合には表示内容が変更されず、第1特別表示が第2表示態様となっている状況下にて第1入球条件が成立した場合に第1特別表示の表示内容が変更される。そして、第2特別表示が第2表示態様となっている状況下にて第2入球条件が成立した場合には第2特別表示の表示内容が変更されず、第2特別表示が第4表示態様となっている状況下にて第2入球条件が成立した場合に第2特別表示の表示内容が変更される。このように、入球条件が成立した際の第1/第2特別表示の表示態様によって表示内容が変更される対象を分ける構成とすることにより、特別遊技状態中の表示の単調化を好適に抑制できる。これは、特徴F1等に示した注目度向上効果を発揮させる上で好ましい。
なお、本特徴に示す構成を「前記表示制御手段は、前記第1特別表示が前記第1表示態様となっている状況下にて第1条件が成立した場合には当該第1特別表示の表示内容を維持し、前記第1特別表示が前記第2表示態様となっている状況下にて当該第1条件が成立した場合に当該第1特別表示の表示内容を変更する手段と、前記第2特別表示が前記第3表示態様となっている状況下にて第2条件が成立した場合には当該第2特別表示の表示内容を維持し、前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている状況下にて当該第2条件が成立した場合に当該第2特別表示の表示内容を変更する手段とを有していることを特徴とする特徴F3又は特徴F4に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴F7.前記遊技領域における所定の流路(右ルート)には、前記特別入球部とともに所定入球部(右一般入賞口61R)が配設されており、
前記表示制御手段は、前記第1特別表示が前記第2表示態様且つ前記第2特別表示が前記第3表示態様となっている状況下にて前記特別入球部への入球が発生した場合には前記第1特別表示の表示内容を変更し、前記第1特別表示が前記第1表示態様且つ前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている状況下にて前記所定入球部への入球が発生した場合には前記第2特別表示の表示内容を変更するように構成されていることを特徴とする特徴F3又は特徴F4に記載の遊技機。
特徴F7によれば、第1特別表示が第2表示態様(強調)且つ第2特別表示が第3表示態様(非強調)となっている状況下にて特別入球部への入球が発生した場合には当該入球に基づいて第1特別表示の表示内容が変更される。第1特別表示が第1表示態様(非強調)且つ第2特別表示が第4表示態様(強調)となっている状況下にて所定入球部への入球が発生した場合には第2特別表示の表示内容が変更される。このように、強調表示されているものについて入球先に応じて表示内容を変更する構成とすれば、特別遊技状態における表示変化を多様化し、特徴F1等に示した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴F8.前記表示制御手段は、前記第1特別表示が前記第2表示態様且つ前記第2特別表示が前記第3表示態様となっている状況下にて前記所定入球部への入球が発生した場合には前記第1特別表示及び前記第2特別表示の表示内容を変更せず、前記第1特別表示が前記第1表示態様且つ前記第2特別表示が前記第4表示態様となっている状況下にて前記特別入球部への入球が発生した場合には前記第1特別表示及び前記第2特別表示の表示内容を変更するように構成されていることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
本特徴に示すように、限定された入球先以外の入球先への入球が規定されている期間とは異なる期間中に発生した場合には、第1特別表示及び第2特別表示の何れについても表示内容が変更されない。このような制限を設けることにより、第1特別表示部の表示内容や第2特別表示部の表示内容を変更した場合のインパクトを強化できる。
特徴F9.前記表示制御手段は、前記特別入球部が前記非受入状態から前記受入状態になる場合の前記第1特別表示及び前記第2特別表示の表示態様の切り替えを遅延させ、前記特別入球部が前記受入状態から前記非受入状態になる場合の前記第1特別表示及び前記第2特別表示の表示態様の切り替えを遅延させる手段を有していることを特徴とする特徴F7又は特徴F8に記載の遊技機。
特別入球部や所定入球部について入球検知を行う場合には、入口部分を通過した遊技球が検知されるまでにある程度のタイムラグが生じ得る。このため、特別入球部が受入状態/非受入状態に切り替わった時点で直ちに表示態様を切り替えた場合には、上記タイムラグによって入球→表示変更が上手く行われなくなる可能性がある。そこで、本特徴に示すように、表示態様の切り替えを遅延させることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴F10.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態(閉状態)に切替可能な特別入球部(上側可変入賞装置64)と、
特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した場合に、前記特別入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に交互に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記特別入球部が前記受入状態となる受入期間(ラウンド)及び前記非受入状態となる非受入期間(インターバル)に亘って前記表示画面にて第1特別表示(第1ストックアイコン表示領域ST1及び第1ストックアイコンSI1)及び第2特別表示(第2ストックアイコン表示領域ST2及び第2ストックアイコンSI2)を実行する表示制御手段(報知・演出制御装置143や表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、前記特別遊技状態となっている状況下にて、前記受入期間中に所定の変更条件が成立したことに基づいて前記第1特別表示の表示内容(第1ストックアイコンSI1の数)を変更する手段と、前記非受入期間中に所定の変更条件が成立したことに基づいて前記第2特別表示の表示内容(第2ストックアイコンSI2の数)を変更する手段とを有していることを特徴とする遊技機。
特別遊技状態中は受入期間及び非受入期間の両期間に亘って第1特別表示及び第2特別表示が実行される。これら第1特別表示及び第2特別表示については、受入期間中と非受入期間中とで表示内容が変更される対象が切り替わる。このような構成とすれば、特別表示の単調化が抑制され、特別遊技状態における遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴F11.前記特別遊技状態となっている場合に、前記受入期間にて表示内容の変更の対象が前記第1特別表示となっている旨の報知を行い、前記非受入期間にて表示内容の変更の対象が前記第2特別表示となっている旨の報知を行う報知手段を備えていることを特徴とする特徴F10に記載の遊技機。
特徴F10に示したように、特別遊技状態における特別表示が多様になれば遊技の単調化を抑制できるものの、変更の対象となる特別表示が何れであるかが不明となることは遊技者が困惑する要因になると懸念される。本特徴に示すように、表示内容の変更対象となる特別表示を報知する構成とすれば、そのような不都合の発生を抑制し、遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴F12.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口63aに係る遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態(閉状態)に切替可能な特別入球部(上側可変入賞装置64)と、
特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した場合に、前記特別入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に交互に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記特別入球部が前記受入状態となる受入期間(ラウンド)及び前記非受入状態となる非受入期間(インターバル)に亘って前記表示画面にて特別演出を実行する表示制御手段(報知・演出制御装置143や表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、前記特別遊技状態における前記受入期間にて第1入球条件が成立したことに基づいて前記特別演出として第1特別演出を実行し、前記非受入期間にて第2入球条件が成立したことに基づいて前記特別演出として第2特別演出を実行するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴F12によれば、特別遊技状態における受入期間/非受入期間と各入球条件の成立タイミングとによって実行される特別演出が相違することとなる。このような構成とすれば、特別遊技状態における遊技の単調化を好適に抑制できる。
特徴F13.前記表示制御手段は、前記特別遊技状態における前記受入期間に前記第2入球条件が成立した場合には、当該第2入球条件の成立を契機として前記第1特別演出及び前記第2特別演出を実行することがなく、前記特別遊技状態における前記非受入期間に前記第1入球条件が成立した場合には、当該第1入球条件の成立を契機として前記第1特別演出及び前記第2特別演出を実行することがないことを特徴とする特徴F12に記載の遊技機。
特徴F13に示すように、受入期間中に第2入球条件が成立した場合及び非受入期間中に第1入球条件が成立した場合には各特別演出が回避される構成とし、第1特別演出や第2特別演出が実行されるための条件を限定することにより、受入期間/非受入期間独自の演出を実行することが可能となり、特別遊技状態における遊技の単調化抑制に寄与できる。
なお、特徴F1〜特徴F13に示した各技術的思想を上記特徴A群〜E群に適用してもよい。
<特徴G群>
以下の特徴G群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴G1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、前記球通路を通過する遊技球及び前記球検知手段を遊技機前方から視認可能となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、
前記球検知手段によって遊技球が検知されたことに基づいて、前記操作手段の操作を受け付ける受付期間を設定する期間設定手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて特殊操作用タイマカウンタを設定する機能)と、
前記受付期間中に前記操作手段が操作されたことに基づいて当該操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1に示す構成によれば、遊技球が所定位置(球検知手段)を通過するタイミングに合せて操作手段を操作することにより所定の操作対応処理が実行される。このような構成とすれば、操作対応処理に期待する遊技者に対して遊技球の動きへの注目を促すことができる。これにより、遊技への注目度向上に寄与できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域に当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、前記入球部は、当該入球部の入口部分に流入した遊技球を案内する球通路(球通路801)と、前記球通路に設けられ、当該球通路を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有してなり、前記球通路を通過する遊技球及び前記球検知手段を遊技機前方から視認可能となるように構成されており、遊技者に操作される操作手段(操作ボタン35)と、前記球検知手段を遊技球が通過するタイミングに合せて前記操作手段が操作されたことに基づいて当該操作に対応した制御処理を実行する制御部(報知・演出制御装置143)とを備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴G2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、前記球通路を通過する遊技球及び前記球検知手段を遊技機前方から視認可能となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、
前記球検知手段によって遊技球が検知されたことに基づいて前記操作手段の操作を受け付けを開始し、当該受け付けを開始してから所定の受付期間が経過するまで操作の受付が継続されるように操作の受付期間を設定する期間設定手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて特殊操作用タイマカウンタを設定する機能)と、
前記期間設定手段により設定された前記受付期間中に前記操作手段が操作されたことに基づいて当該操作に対応した所定の操作対応処理(第1強制変更処理や第2強制変更処理)を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G2に示す構成によれば、遊技球が所定位置(球検知手段)を通過するタイミングに合せて操作手段を操作することにより所定の操作対応処理が実行される。このような構成とすれば、操作対応処理に期待する遊技者に対して遊技球の動きへの注目を促すことができる。これにより、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴G3.前記球通路には、前記入口部分から縦方向に延びる第1通路部(上流側通路部802)と、当該第1通路部の下流側に位置し略水平方向に延びる第2通路部(連絡通路部803)とが形成されており、
前記所定位置は、前記第2通路部に位置していることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
入口部分に流入した遊技球は、縦方向に延びる第1通路部から略水平方向に延びる第2通路部に移った後に球検知手段によって検知されることとなる。入口部分に流入した遊技球を縦方向に延びる第1通路部によって速やかに第2通路部へ案内することにより、入口付近にて遊技球の渋滞が発生することを抑制できる。第2通路部については略水平方向に延びているため、第1通路部と比べて遊技球の加速が緩和される。このような構成とすれば、遊技球は加速が抑えられた状態で所定位置を通過することとなり、所定位置の通過タイミングを狙った操作が過度に難しくなることを抑制できる。故に、特徴G1等に示した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴G4.前記第2通路部は、前後に延びており、
前記期間設定手段によって設定される受付期間は、前記第2通路部における一部の区間であって前記所定位置及び当該所定位置の下流側を含む所定の区間を遊技球が通過するのに要する期間と同等の長さとなるように規定されていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通路部にて所定位置及びその下流側を含む所定の区間を遊技球が通過している間に操作手段を操作することで所定の操作対応処理が実行される。これにより、操作のタイミングが過度にシビアになることを抑制できる。ここで、単に受付期間を長くした構成を想定した場合、操作が受け付けられた際の所定位置と遊技球との距離の開きが大きくなり、見た目の違和感が生じやすくなると懸念される。この点、本特徴に示すように、第2通路部が前後に延びる構成とした上で受付期間を長くすれば、遊技球が奥行方向におけるどの位置に存在するかを正確に見極めることが困難になることから上記違和感を好適に緩和できる。
特徴G5.前記球通路は、前記第2通路部の下流側に位置し、当該第2通路部に続く第3通路部(下流側通路部804)を有し、
前記第2通路部は前後に延びており、当該第2通路部を通過した遊技球は奥壁部(奥壁部821)に当たって向きを変え前記第3通路部へ移る構成となっており、
前記期間設定手段によって設定される期間は、前記第2通路部にて前記所定位置から前記奥壁部までの区間を遊技球が通過するのに要する期間と同等の長さとなるように規定されていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通路部にて所定位置〜奥壁部の区間を遊技球が通過している間に操作手段を操作することで所定の操作対応処理が実行される。これにより、操作のタイミングが過度にシビアになることを抑制できる。ここで、単に受付期間を長くした構成を想定した場合、操作が受け付けられた際の所定位置と遊技球との距離の開きが大きくなり、見た目の違和感が生じやすくなると懸念される。この点、本特徴に示すように、第2通路部が前後に延びる構成とした上で受付期間を長くすれば、遊技球が奥行方向におけるどの位置に存在するかを正確に見極めることが困難になることから上記違和感を好適に緩和できる。
特徴G6.前記第3通路部は縦方向に延びており、
前記第1通路部、前記第2通路部、前記第3通路部は、遊技機正面視にて縦並びとなるように配列されていることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
本特徴に示す構成では、遊技機正面視にて球通路があたかも1本の縦長の通路であるかのように見せることができる。このため、遊技機正面視においては見た目上、第2通路部を通過する際に遊技球の移動速度が低下し、第3通路部に移ることで再び移動速度が上がる。このように、遊技球の見た目上の移動速度を第2通路部にて引き下げることにより、球検知手段の通過タイミングを狙って操作手段を操作することが過度に難しくなることを抑制しつつ、入球部に流入した遊技球の円滑な流れを担保できる。
特徴G7.前記所定位置は、前記第2通路部にて前記第1通路部との境界部分寄りとなる位置に設定されていることを特徴とする特徴G4乃至特徴G6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G1等に示したように、遊技球が球検知手段(検知位置)を通過したことに基づいて操作の受付が開始される構成では、球検知手段を通過する直前に操作手段を操作した場合には当該操作が受け付けられない。特徴G4等に示した通路構造の工夫により操作タイミングを緩和する構成においては、通過タイミング直前に操作が行われる可能性も高くなる。そこで、本特徴に示すように、所定位置を第1通路部との境界部分寄り(第2通路部の上流側の端部寄り)とすることにより、受付期間外に操作が行われて当該操作が無駄になることを抑制するとよい。
特徴G8.前記球検知手段により遊技球が検知されたことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて保留情報を取得する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と
を備え、
前記操作対応処理実行手段は、前記操作対応処理を実行することにより、前記特別情報に関する情報を遊技者に示唆する構成となっていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G1に示すように、遊技球の通過タイミング(検知タイミング)に合せて操作を行うことでターゲットとした入球に係る情報が示唆される構成とすれば、示唆内容と入球とに対応関係を付与することが可能となる。
特徴G9.前記球検知手段により遊技球が検知されたことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて保留情報を取得する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく抽選処理を実行する機能)と
を備え、
前記操作対応処理実行手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が所定数に達していない場合には前記所定の操作対応処理として第1対応処理(報知・演出制御装置143のMPU652による第1強制変更処理)を実行し、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が前記所定数に達していない場合には前記所定の操作対応処理として第2対応処理(報知・演出制御装置143のMPU652による第2強制変更処理)を実行するように構成れていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G9に示すように、記憶されている特別情報の数によって処理が異なる構成とすることにより、操作に対応するリアクションが単調になることを好適に抑制できる。例えば、記憶されている特別情報の数が上限に達している場合と達していない場合とで異なる処理(表示処理等)を実行するとよい。
特に、特徴G8との組み合わせにおいては、取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が所定数に達していない場合には所定の操作対応処理として今回取得された特別情報に関する情報を遊技者に示唆する第1対応処理を実行し、取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が所定数に達している場合には所定の操作対応処理として事前に取得されている特別情報の少なくとも何れかに関する情報を遊技者に示唆する第2対応処理を実行する構成とするとよい。
特徴G10.遊技者に前記操作手段の操作を促す催促手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて操作示唆用の処理を実行する機能)と、
前記催促手段による催促が行われている状況下にて前記操作手段が操作された場合に操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて操作対応のリーチ表示を実行する機能)と、
前記催促手段による催促が行われている最中且つ前記受付期間中に前記操作手段が操作された場合には、前記演出実行手段による前記操作対応演出を実行する一方、前記操作対応処理実行手段による前記操作対応処理を遅延させる遅延手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変化を遅延させる機能)と
を備えていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G9のいずれか1つに記載の遊技機。
操作対応演出用の操作手段を用いて特徴G1等に示した操作を行う構成とすれば、遊技への注目度の向上を図る上で、遊技機の後続が過度に複雑になることを抑制できる。但し、このように操作手段を兼用とした場合には、以下の不都合が生じ得る。すなわち、入球部への入球タイミングについては不規則であり、操作対応演出に係る催促と入球タイミングとが一致する可能性がある。1の操作によって操作対応演出と操作対応処理に基づく表示等が同時に実行されることは何れかを見逃す要因になると懸念される。そこで、遊技の進行上融通が利きにくい操作対応演出を優先的に実行し、操作対応処理を遅延させる構成とすることでそのような不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、特徴G1〜特徴G10に示した各技術的思想を上記特徴A群〜F群に適用してもよい。
<特徴H群>
以下の特徴H群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴H1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、少なくとも前記球検知手段が遊技機前方から視認不可となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、
前記検知位置を遊技球が通過する場合に前記操作手段が操作されたことに基づいて当該操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1に示すように球検知手段が視認不可となっている構成では、所定位置を通過する遊技球の動きを目視で確認しながら操作手段を操作することは困難となる。このため、操作対応処理に期待する遊技者に対して遊技球が所定位置(球検知手段)を通過するタイミングの推測を促すことができる。このような推測を行う上では、遊技球が入球部の入口部分に流入するタイミングまで当該遊技球の動きを目で追うことにより、推測の精度を高めることが可能となる。故に、遊技者の注目が遊技球に向くように促し、遊技への注目度向上に寄与できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、少なくとも前記球検知手段及び前記所定位置が遊技機前方から視認不可となるように構成されており、遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、前記検知位置を遊技球が通過する場合に前記操作手段が操作されたことに基づいて当該操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)とを備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴H2.前記記入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に現在記憶されている前記特別情報の数に対応する数の保留画像(保留アイコンMP)を保留表示領域(保留数表示領域Da)に表示し、前記保留画像を前記保留表示領域から判定表示領域(実行対象表示領域Db)に順次移動させる保留表示制御手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて保留表示用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記保留表示領域に前記保留画像が追加表示された後は、当該追加表示の契機となった遊技球の通過を対象とする前記操作対応処理が行われない構成となっていることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
本特徴に示すように、特別情報の取得に合せて保留画像が追加表示される構成においては、遊技球の通過タイミングを推測するのではなく保留画像が追加表示されたタイミングにて操作を行うといった行為がなされる可能性がある。仮にこのような操作が有効となれば、遊技者の注目が遊技球ではなく保留表示領域に向くこととなり、特徴H1に示した効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。そこで、本特徴に示すように保留画像が追加表示された後は該当する遊技球については操作対応処理が行われない構成とすることにより、上記不都合の発生を抑制できる。
特徴H3.前記球通路は、前記遊技盤の前面に沿って縦方向に延びる第1通路部(上流側通路部802)と、前記第1通路部の下流側に位置し前記遊技盤の厚さ方向に延びる第2通路部(連絡通路部803)とを有してなり、
前記所定位置は、前記第2通路部にて前記第1通路部との境界寄りとなる位置であることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
入球部の入口部分やその近辺に球検知手段(所定位置)が設定されている場合には、特徴H1等に示した推測を促す機能が上手く発揮されなくなると想定される。なぜならば、入口部分(開口)を覗き込むことで流入後の遊技球の動きを目で追うことが可能になり得るからである。他方で、入口部分から所定位置までの距離が大きく離れてしまうと、入球に対する応答性が低下すると懸念される。これらの事情に鑑みれば、本特徴に示すように、遊技盤の厚さ方向に延びる第2通路部の上流部分に所定位置を設定する構成を適用することには、それらの課題を簡易な構成によって克服できる。
特徴H4.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、少なくとも前記球検知手段は遊技機前方から視認不可となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、
前記操作手段が操作された場合に前記球検知手段による通過検知の待ち期間(入賞待ち時間)を設定する期間設定手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて入賞待ちカウンタを設定する機能)と、
前記待ち期間中に前記球検知手段により前記所定位置を通過する遊技球が検知された場合に、前記操作手段の操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成では、操作手段の操作に基づいて待ち期間が設定され、その待ち期間中に遊技球が検知された場合に所定の操作対応処理が実行される。ここで、遊技機前方から球検知手段が視認不可となっている構成では、所定位置を通過する遊技球の動きを目視で確認しながら操作手段を操作することは困難となる。このため、操作対応処理に期待する遊技者に対して遊技球が所定位置(球検知手段)を通過するタイミングの推測を促すことができる。このような推測を行う上では、遊技球が入球部の入口部分に流入するタイミングまで当該遊技球の動きを目で追うことにより、推測の精度を高めることが可能となる。故に、遊技者の注目が遊技球に向くように促し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴H5.前記操作対応処理実行手段により前記所定の操作対応処理が実行される場合には、前記期間設定手段により設定された前記待ち期間がクリアされることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
遊技球の通過タイミングに合せて操作手段が操作され所定の操作対応処理が実行される際に、期間設定手段によって設定された待ち期間をリセットすることにより、1度の操作が複数の入球に対応する操作として受け付けられる等して操作と対象との関係が分かりづらくなることを抑制できる。これにより、タイミングの推測を行う際に遊技者が困惑することを抑制できる。
特徴H6.前記待ち期間は、前記入球部の入口部分を通過した遊技球が前記所定位置に到達するまでの所要期間よりも短くなるように規定されていることを特徴とする特徴H4又は特徴H5に記載の遊技機。
特徴H6によれば、入球部の入口部分を通過する直前を狙って操作手段が操作されること、すなわち上記推測が行われないことを抑制できる。
特徴H7.前記記入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に現在記憶されている前記特別情報の数に対応する数の保留画像(保留アイコンMP)を保留表示領域(保留数表示領域Da)に表示し、前記保留画像を前記保留表示領域から判定表示領域(実行対象表示領域Db)に順次移動させる保留表示制御手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて保留表示用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記操作対応処理実行手段により前記所定の操作対応処理が実行されることにより、その契機となった遊技球に対応する保留画像が示唆又は明示されるように構成されていることを特徴とする特徴H4乃至特徴H6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、適正なタイミングにて操作手段が操作された場合には、その対象となる保留画像を示唆又は明示することにより、以降の上記推測の精度の向上に寄与できる。
なお、特徴H4〜特徴H7に示した各技術的思想を上記特徴H1〜特徴H3に適用することも可能である。
また、特徴H1〜特徴H7に示した各技術的思想を上記特徴A群〜G群に適用してもよい。
<特徴I群>
以下の特徴I群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴I1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、前記球通路及び前記球検知手段が遊技機前方から視認不可となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、
前記球検知手段により前記所定位置を通過する遊技球が検知された場合に、当該遊技球が検知される前の所定の期間中(下作動口62aの通過タイミングを含む期間中)に前記操作手段が操作されていたか否かを判定する操作タイミング判定手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて特殊操作の判定を行う機能)と、
前記操作タイミング判定手段により、前記所定の期間中に前記操作手段が操作されていたと判定された場合に、当該操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成では、遊技球が球検知手段(検知位置)を通過した場合には、それよりも前の所定の期間中に操作手段が操作されたか否かが判定され、当該所定の期間中に操作されていた場合には所定の操作対応処理が実行される。このため、操作対応処理に期待する遊技者に対して所定の期間を狙って操作を行うように促すことができる。所定の期間を狙う場合には、遊技球が入球部の入口部分に流入するタイミングまで当該遊技球の動きを目で追うことにより、その精度を高めることが可能となる。故に、遊技者の注目が遊技球に向くように促し、遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴I2.前記所定の期間は、前記球検知手段による検知の対象となった遊技球が前記入球部の入口部分を通過するタイミングを含む期間となるように規定されていることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I1に示したように遊技機前方から球通路及び球検知手段が視認不可となっている構成では、実際には所定位置の通過=入賞発生となるにも関わらず、入口部分への流入=入賞発生と遊技者に認識される可能性が高くなる。入球部に付属の球検知手段によって入球を検知する構成では、球検知手段を入口部分に配置することで遊技者の認識に即した構成を実現することができるものの、球検知手段が入口部分の近辺に配設されることで、球検知手段への不正なアクセスを抑制するという効果が低下する。また、例えば、入口部分に遊技球を検知する球検知手段を別途配設し、入口部分での入球検知を別に行う構成とすることも可能であるもの、このような対策は入球部の小型化/簡素化を妨げる要因になる。
そこで、本特徴に示すように、入口通過のタイミングで操作が行われていたか否かを遊技球検知のタイミングから逆算する構成として既存の球検知手段を利用することにより、遊技への注目度の向上を図る上で配置スペース等の新たな課題が生じることを好適に抑制できる。
特徴I3.前記記入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口62aへの入球に基づく情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に現在記憶されている前記特別情報の数に対応する数の保留画像(保留アイコンMP)を保留表示領域(保留数表示領域Da)に表示し、前記保留画像を前記保留表示領域から判定表示領域(実行対象表示領域Db)に順次移動させる保留表示制御手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて保留表示用の処理を実行する機能)を備え、
前記所定の期間は、前記入球部の入口部分を通過した遊技球が前記所定位置に到達するまでに要する期間よりも短くなるように規定されていることを特徴とする特徴I1又は特徴I2に記載の遊技機。
本特徴に示すように、特別情報の取得に合せて保留画像が追加表示される構成においては、遊技球の通過タイミングを推測するのではなく保留画像が追加表示されたタイミングにて操作を行うといった行為がなされる可能性がある。仮にこのような操作が有効となれば、遊技者の注目が遊技球ではなく保留表示領域に向くこととなり、特徴I1に示した効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。そこで、本特徴に示すように、所定の期間を入球部の入口部分を通過した遊技球が所定位置に到達するまでに要する期間よりも短くすることにより、保留画像が追加表示された後は該当する遊技球については操作対応処理が行われることを回避できる。これにより、上記不都合の発生を抑制できる。
特徴I4.前記操作手段の操作が行われてから前記球検知手段により遊技球が検知されるまでの期間を測定する期間計測手段を備え、
前記操作タイミング判定手段は、前記期間計測手段によって計測された期間と予め設定されている基準期間とを対比することにより、該当する遊技球が検知される前の前記所定の期間中に前記操作手段が操作されていたか否かを判定するように構成されていることを特徴とする特徴I1乃至特徴I3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I4に示す構成によれば、特徴I1等に示した技術的思想を簡易な構成により具現化できる。
特徴I5.前記操作タイミング判定手段は、前記球通路を通過する遊技球の通過速度に応じて前記基準期間を変更する手段を有していることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
特徴I1等に示したように、入球部の入口部分と所定位置(球検知手段)とが離れている場合には、遊技球の通過速度(移動速度)によって入口部分から所定位置へ到達するまでの所要期間に差が生じる。そこで、本特徴に示すように、遊技球の通過速度に応じて基準期間を変更することにより、判定精度の向上に寄与できる。
特徴I6.前記球検知手段は、前記所定位置を通過する場合に検知信号を出力する構成となっており、
前記操作タイミング判定手段は、前記球検知手段から出力される検知信号(HIレベル信号)の長さに基づいて前記基準期間を変更する手段を有していることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
特徴I1等に示したように、入球部の入口部分と所定位置(球検知手段)とが離れている場合には、遊技球の通過速度(移動速度)によって入口部分から所定位置へ到達するまでの所要期間に差が生じる。そこで、遊技球の通過速度に応じて基準期間を変更することにより、判定精度の向上に寄与できる。このような技術的思想を具現化する上では例えば速度センサを別途設けて、遊技球の通過速度を監視することも可能である。但し、別途構成が必要になれば入球部の大型化を招き、当該入球部の配置等に係る制約が強くなると懸念される。この点、本特徴に示すように球検知手段から出力される検知信号の長さに基づいて基準期間を変更する構成とすれば、既存の構成を利用することで判定精度の向上を簡易に実現できる。
特徴I7.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(例えば下側作動入球部62)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、前記入球部の入口部分(下作動口62a)に流入した遊技球が通過する球通路(球通路801)と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置(検知位置DP)を通過する遊技球を検知可能な球検知手段(球検知センサ850)とを有し、前記球通路及び前記球検知手段が遊技機前方から視認不可となるように構成されており、
遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン35)と、
前記球検知手段により前記所定位置を通過する遊技球が検知された場合に、前記入口部分へ遊技球が流入したタイミングを推定する推定手段と、
前記推定手段により推定されたタイミング及び当該推定されたタイミングから後の所定の期間にて前記操作手段が操作されていたか否かを判定する判定手段と、
前記推定されたタイミング又は前記所定の期間中に前記操作手段が操作されていた場合に、当該操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段(報知・演出制御装置143のMPU652にて強制変更処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成では、遊技球が球検知手段(検知位置)を通過した場合には、入球部の入口部分へ遊技球が流入したタイミングが推定され、当該推定されたタイミング及びその後の所定の期間にて前記操作手段が操作されていたか否かが判定されることとなる。この期間にて操作されていた場合には所定の操作対応処理が実行される。このため、操作対応処理に期待する遊技者に対して入口部分へ遊技球が流入したタイミングを狙って操作を行うように促すことができる。故に、遊技者の注目が遊技球に向くように促し、遊技への注目度向上に寄与できる。
ここで、遊技機前方から球通路及び球検知手段が視認不可となっている構成では、実際には所定位置の通過=入賞発生となるにも関わらず、入口部分への流入=入賞発生と遊技者に認識される可能性が高くなる。入球部に付属の球検知手段によって入球を検知する構成では、球検知手段を入口部分に配置することで遊技者の認識に即した構成を実現することができるものの、球検知手段が入口部分の近辺に配設されることで、球検知手段への不正なアクセスを抑制するという効果が低下する。また、例えば、入口部分に遊技球を検知する検知手段を別途配設し、入口部分での入球検知を別に行う構成とすることも可能であるもの、このような対策は入球部の小型化/簡素化を妨げる要因になる。この点、本特徴に示すように、入口通過のタイミングで操作が行われていたか否かを遊技球検知のタイミングから逆算する構成として既存の球検知手段を利用することにより、遊技への注目度の向上を図る上で配置スペース等の新たな課題が生じることを好適に抑制できる。
特徴I8.前記推定手段は、前記所定位置を通過する遊技球の通過速度に基づいて前記推定を行うことを特徴とする特徴I7に記載の遊技機。
特徴I7に示したように、入球部の入口部分と所定位置(球検知手段)とが離れている場合には、遊技球の通過速度(移動速度)によって入口部分から所定位置へ到達するまでの所要期間に差が生じる。そこで、本特徴に示すように、遊技球の通過速度を加味して推定を行うことにより、推定精度の向上に寄与できる。
なお、特徴F1〜特徴F6に示した各技術的思想を特徴F7〜特徴F8に適用することも可能である。
また、特徴I1〜特徴I8に示した各技術的思想を上記特徴A群〜H群に適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103等)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口61等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、41…遊技球発射ハンドル、60…遊技盤、62…下側作動入球部又は第1入球部、62a…下作動口又は第1作動口、63…右側作動入球部又は第2入球部、63a…右作動口又は第2作動口、64…上側可変入賞装置、65…下側可変入賞装置、70…入球ユニット、75…図柄表示装置、75a…表示画面、81…主表示ユニット、110…遊技球発射機構、143…報知・演出制御装置、162…主制御装置、191…電源・発射制御装置、222…払出装置、311…上大入賞口、602…MPU、604…RAM、632…保留球格納エリア、801…球通路、802…上流側通路部、803…連絡通路部、804…下流側通路部、821…奥壁部、850…球検知センサ、D…主表示部、D1…第1作動口用表示部、D2…第2作動口用表示部、DP…検知位置、DS…スルーゲート用表示部、ME…変動表示領域、MP…保留アイコン、PE…遊技領域、ST…ストックアイコン表示領域、SI…ストックアイコン、VDP…715。

Claims (4)

  1. 遊技領域が形成されている遊技盤を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部が設けられている遊技機であって、
    前記入球部は、前記入球部の入口部分に流入した遊技球が通過する球通路と、前記球通路に併設され、当該球通路における所定位置を通過する遊技球を検知可能な球検知手段とを有し、少なくとも前記球検知手段は遊技機前方から視認不可となるように構成されており、
    遊技者によって操作される操作手段と、
    前記操作手段が操作された場合に前記球検知手段による通過検知の待ち期間を設定する期間設定手段と、
    前記待ち期間中に前記球検知手段により前記所定位置を通過する遊技球が検知された場合に、前記操作手段の操作に対応した所定の操作対応処理を実行する操作対応処理実行手段と
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記操作対応処理実行手段により前記所定の操作対応処理が実行される場合には、前記期間設定手段により設定された前記待ち期間がクリアされることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記待ち期間は、前記入球部の入口部分を通過した遊技球が前記所定位置に到達するまでの所要期間よりも短くなるように規定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記入球部への入球が発生した場合に特別情報を取得する特別情報取得手段と、
    前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に現在記憶されている前記特別情報の数に対応する数の保留画像を保留表示領域に表示し、前記保留画像を前記保留表示領域から判定表示領域に順次移動させる保留表示制御手段と
    を備え、
    前記操作対応処理実行手段により前記所定の操作対応処理が実行されることにより、その契機となった遊技球に対応する保留画像が示唆又は明示されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の遊技機。
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