JP2019187607A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる遊技機を提供すること。【解決手段】遊技球PがV入賞口283に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な大当りを付与可能な遊技機であって、第2貯留機構205により貯留された遊技球数によってV入賞率が変化するものであり、第2貯留機構205は、第1回動状態と第2回動状態とに変化可能な振分部材242を有し、該振分部材242が第1回動状態及び第2回動状態のいずれであるかによって貯留される遊技球Pの数が変化する。【選択図】図9
Description
本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
遊技機の一例であるパチンコ遊技機において、所定領域内に進入した遊技球が特定領域に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り遊技状態)を付与可能な遊技機等がある。
この種の遊技機として、例えば、所定領域内に進入した遊技球を特定領域と特定領域外へ振分ける所定部材を有し、該所定部材により遊技球を1個貯留可能なもの等があった(例えば、特許文献1参照)。
また、所定領域内に進入した遊技球を貯留可能な所定部材を有し、該所定部材により遊技球を1個貯留した状態で後続球を特定領域外へ排出可能としたもの等があった(例えば、特許文献2参照)。
上記特許文献1、2に記載の遊技機では、所定領域内に進入した遊技球の貯留状態に対する注目度合いを高めることができないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球P)が特定領域(例えば、V入賞口283)に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当りなど)を付与可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体を貯留可能な貯留手段(例えば、第2貯留機構205)により貯留された遊技媒体の数によって前記有利な価値が付与される割合が変化するものであり(例えば、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化する。)、
前記貯留手段は、複数の態様に変化可能な所定部材(例えば、振分部材242)を有し、該所定部材の態様によって貯留される遊技媒体の数が変化する(例えば、第2貯留機構205は、第1回動状態と第2回動状態とに変化可能な振分部材242を有し、該振分部材242が第1回動状態及び第2回動状態のいずれであるかによって貯留される遊技球Pの数が変化する。図9及び図10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定部材の態様に注目させて、遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる。
遊技媒体(例えば、遊技球P)が特定領域(例えば、V入賞口283)に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当りなど)を付与可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体を貯留可能な貯留手段(例えば、第2貯留機構205)により貯留された遊技媒体の数によって前記有利な価値が付与される割合が変化するものであり(例えば、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化する。)、
前記貯留手段は、複数の態様に変化可能な所定部材(例えば、振分部材242)を有し、該所定部材の態様によって貯留される遊技媒体の数が変化する(例えば、第2貯留機構205は、第1回動状態と第2回動状態とに変化可能な振分部材242を有し、該振分部材242が第1回動状態及び第2回動状態のいずれであるかによって貯留される遊技球Pの数が変化する。図9及び図10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定部材の態様に注目させて、遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定部材(例えば、振分部材242)が第1態様(例えば、第1回動状態)であるときに所定数の遊技媒体(例えば、2個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第1態様とは異なる第2態様であるときに前記所定数より少ない数の遊技媒体(例えば、1個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第2態様にて遊技媒体を貯留しているときに、後続の遊技媒体が排出領域(例えば、排出経路210)に誘導される(図9(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、遊技媒体の貯留数を変化させることができる。
前記所定部材(例えば、振分部材242)が第1態様(例えば、第1回動状態)であるときに所定数の遊技媒体(例えば、2個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第1態様とは異なる第2態様であるときに前記所定数より少ない数の遊技媒体(例えば、1個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第2態様にて遊技媒体を貯留しているときに、後続の遊技媒体が排出領域(例えば、排出経路210)に誘導される(図9(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、遊技媒体の貯留数を変化させることができる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記所定部材(例えば、振分部材242)の態様が変化することにより、貯留している遊技媒体が所定経路に誘導される(例えば、振分部材242が第2回動状態に変化することにより、保持部242aに保持された遊技球P2が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下する。図9(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、貯留していた遊技媒体を放出できる。
前記所定部材(例えば、振分部材242)の態様が変化することにより、貯留している遊技媒体が所定経路に誘導される(例えば、振分部材242が第2回動状態に変化することにより、保持部242aに保持された遊技球P2が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下する。図9(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、貯留していた遊技媒体を放出できる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記可変部材の動作態様が異なり(例えば、小当り1、3、5、8は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンAに基づいて1回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で1個供給可能となる。また、小当り2、4、6、9は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンBに基づいて2回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で3個供給可能となる。また、小当り7、10は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンCに基づいて3回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で5個供給可能となる。)、
前記貯留手段は、前記所定領域に進入した遊技媒体を貯留可能であり、
前記第1特定表示結果が導出表示されたときと前記第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記所定部材の動作態様が異なる(例えば、小当り種別が小当り1〜10のいずれであっても、振分部材242は常に所定の動作パターンに基づいて動作する一方で、小当り種別によって第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、振分部材242の動作パターンに対する開放タイミングや開放回数が変わるため、小当り種別によって、遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときの振分部材242の動作態様(第1回動状態と第2回動状態のいずれであるか)が異なる。図56〜図58参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示結果に応じて可変部材及び所定部材の各動作態様が異なるため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記可変部材の動作態様が異なり(例えば、小当り1、3、5、8は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンAに基づいて1回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で1個供給可能となる。また、小当り2、4、6、9は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンBに基づいて2回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で3個供給可能となる。また、小当り7、10は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンCに基づいて3回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で5個供給可能となる。)、
前記貯留手段は、前記所定領域に進入した遊技媒体を貯留可能であり、
前記第1特定表示結果が導出表示されたときと前記第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記所定部材の動作態様が異なる(例えば、小当り種別が小当り1〜10のいずれであっても、振分部材242は常に所定の動作パターンに基づいて動作する一方で、小当り種別によって第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、振分部材242の動作パターンに対する開放タイミングや開放回数が変わるため、小当り種別によって、遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときの振分部材242の動作態様(第1回動状態と第2回動状態のいずれであるか)が異なる。図56〜図58参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示結果に応じて可変部材及び所定部材の各動作態様が異なるため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)と、
遊技媒体が前記特定領域(例えば、V入賞口283)に進入することを示唆する示唆演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、遊技媒体が前記特定領域に進入する割合が異なり(例えば、第2貯留部247に貯留された後に回転体208に誘導される遊技球P(サポート球)が多いほど、勝負球の進入が阻害されるハズレ球保持部273A〜273Eの数が多くなり、V入賞率が高くなるため、最大で5個のサポート球を回転体208に誘導可能な小当り7,10、最大で3個のサポート球を回転体208に誘導される小当り2,4,6,9、最大で1個のサポート球が回転体208に誘導される小当り1,3,5,8の順でV入賞により大当りになる確率(遊技者の有利度)が高い。図52参照)、
前記演出実行手段は、可変表示の表示結果として前記第1特定表示結果と前記第2特定表示結果のうちいずれになるかに応じて、異なる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、特別図柄の可変表示の表示結果として小当り種別1〜10のうちいずれに対応する小当り表示結果になるかに応じて、背景色が異なる小当り図柄Mを停止表示することで、遊技球PがV入賞口283に進入することを示唆するV入賞示唆演出示を実行可能である部分など。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出の態様に遊技者が注目する点で、興趣を向上できる。
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)と、
遊技媒体が前記特定領域(例えば、V入賞口283)に進入することを示唆する示唆演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、遊技媒体が前記特定領域に進入する割合が異なり(例えば、第2貯留部247に貯留された後に回転体208に誘導される遊技球P(サポート球)が多いほど、勝負球の進入が阻害されるハズレ球保持部273A〜273Eの数が多くなり、V入賞率が高くなるため、最大で5個のサポート球を回転体208に誘導可能な小当り7,10、最大で3個のサポート球を回転体208に誘導される小当り2,4,6,9、最大で1個のサポート球が回転体208に誘導される小当り1,3,5,8の順でV入賞により大当りになる確率(遊技者の有利度)が高い。図52参照)、
前記演出実行手段は、可変表示の表示結果として前記第1特定表示結果と前記第2特定表示結果のうちいずれになるかに応じて、異なる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、特別図柄の可変表示の表示結果として小当り種別1〜10のうちいずれに対応する小当り表示結果になるかに応じて、背景色が異なる小当り図柄Mを停止表示することで、遊技球PがV入賞口283に進入することを示唆するV入賞示唆演出示を実行可能である部分など。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出の態様に遊技者が注目する点で、興趣を向上できる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
(パチンコ遊技機1の構成等)
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の回路構成例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の回路構成例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域Yが形成されている。この遊技領域Yには、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域Yを開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域Yを透視できるようになっている。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域Yの下方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域Yの中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aが設けられ、画像表示装置5の左側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、第1ソレノイド81によって進入困難状態と進入可能状態とに変化する第2始動入賞口610(図29参照)を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、前後方向に移動可能な可変板602(図30参照)を有し、第1ソレノイド81がオフ状態であるときに可変板602が退避位置となることにより、当該可変板602が遊技領域Y側から退避して、第2始動入賞口610に遊技球が進入しない進入困難状態になる(第2始動入賞口610が進入困難状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、第1ソレノイド81がオン状態であるときに可変板602が遊技領域Y側に進出する進出位置となることにより、第2始動入賞口610に遊技球が進入可能(進入容易)な進入可能状態になる(第2始動入賞口610が進入可能状態になるともいう。)。第2始動入賞口610に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。尚、可変入賞球装置6Bは、進入困難状態と進入可能状態とに変化するものであればよく、例えば、電動チューリップ型役物であってもよい。尚、可変入賞球装置6Bの詳細な構造については後述する。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域Yの左下方3箇所)には、所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aの下方には、第1大入賞口701Bを有する第1特別可変入賞球装置7Aが設けられている。第1特別可変入賞球装置7Aは、第2ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される第1大入賞口扉701Aを備え、その第1大入賞口扉701Aによって進入可能状態(開放状態)と進入困難状態(閉鎖状態)とに変化する第1大入賞口701Bを形成する。
一例として、第1特別可変入賞球装置7Aでは、第1大入賞口扉701A用(特別電動役物用)の第2ソレノイド82がオフ状態であるときに第1大入賞口扉701Aが第1大入賞口701Bを進入困難状態(閉鎖状態)として、遊技球が第1大入賞口701Bに進入(通過)できなくなる。その一方で、第1特別可変入賞球装置7Aでは、第1大入賞口扉701A用の第1ソレノイド82がオン状態であるときに第1大入賞口扉701Aが第1大入賞口701Bを進入可能状態(開放状態)として、遊技球が第1大入賞口701Bに進入しやすくなる。
第1大入賞口701Bを通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1カウントスイッチ23によって検出される。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて進入可能状態(開放状態)となった第1大入賞口701Bを遊技球が通過(進入)したときには、例えば、始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口701Bが進入可能状態(開放状態)となれば、その第1大入賞口701Bに遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利となる。その一方で、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口701Bが進入困難状態となれば、第1大入賞口701Bに遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利となる。
遊技盤2における遊技領域Yの中央部から右側部にかけて第2特別可変入賞球装置7Bが設けられている。この第2特別可変入賞球装置7Bは、遊技者が画像表示装置5を視認可能なように枠状に形成されている。また、第2特別可変入賞球装置7Bは、上端部に第2大入賞口702B用となる第3ソレノイド83によって開閉駆動される第2大入賞口扉702Aを備え、その第2大入賞口扉702Aによって進入可能状態(開放状態)と進入困難状態(閉鎖状態)とに変化する第2大入賞口702Bを形成する。
一例として、第2特別可変入賞球装置7Bでは、第2大入賞口扉702A用の第3ソレノイド83がオフ状態であるときに第2大入賞口扉702Aが第2大入賞口702Bを閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口702Bを通過(進入)できなくする。その一方で、第2特別可変入賞球装置7Bでは、第2大入賞口扉702A用の第3ソレノイド83がオン状態であるときに第2大入賞口扉702Aが第2大入賞口702Bを開放状態として、遊技球が第2大入賞口702Bを通過(進入)しやすくする。
第2大入賞口702Bを通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2カウントスイッチ24Aによって検出される。第2カウントスイッチ24Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて進入可能状態(開放状態)となった第2大入賞口702Bを遊技球が通過(進入)したときには、例えば、始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口702Bが進入可能状態(開放状態)となれば、その第2大入賞口702Bに遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利となる。その一方で、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口702Bが閉鎖状態となれば、第2大入賞口702Bに遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利となる。
また、詳細は後述するが、第2特別可変入賞球装置7B内には、第3カウントスイッチ24Bと第4カウントスイッチ24Cと第5カウントスイッチ24Dが設けられている。本実施の形態では、後述する小当りが発生したことに基づいて小当り遊技状態に制御されることにより、第2特別可変入賞球装置7Bが進入困難状態から進入可能状態に変化し、該小当り遊技状態において第2大入賞口702Bに進入した遊技球が後述するV入賞口283(図13参照)に進入して第3カウントスイッチ24Bにより検出されることによりV入賞が発生することで、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域Yの下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
可変入賞球装置6Bの上部には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
尚、本実施の形態では、普図ゲームの数である普図保留記憶数を記憶するための普図保留表示器は設けられていないが、普図保留表示器を設けて普図保留記憶数を記憶可能としてもよい。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域Yの最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技盤2の所定位置には、後述する可動通路体400や演出可動体500が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域Y周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域Yに向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域Yの下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域Yの下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域Yの下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(第2特別可変入賞球装置7B)
次に、図3〜図14に基づいて、第2特別可変入賞球装置7Bの詳細について説明する。図3は、第2特別可変入賞球装置を示す概略正面図である。図4は、遊技盤を斜め前から見た状態を示す斜視図である。図5は、遊技盤を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図6は、(A)は第2大入賞口扉が閉鎖位置にある状態、(B)は第2大入賞口扉が開放位置にある状態における第2大入賞口を示す断面図である。図7は、(A)は第1貯留板が貯留位置にある状態、(B)は第1貯留板が解除位置にある状態における第1貯留機構を示す断面図である。図8は、(A)は振分部材の第1回動状態、(B)は振分部材の第2回動状態における第2貯留機構を示す断面図、(C)は(A)のA−A断面図である。図9は、(A)は第2貯留部に1個の遊技球が貯留された状態、(B)は後続の遊技球が排出経路へ誘導されている状態、(C)は貯留された遊技球を振分部材で保持した状態、(D)は振分部材により遊技球を回転体に向けて放出した状態における第2貯留部を示す概略図である。図10は、(A)は第2貯留部に2個の遊技球が貯留された状態、(B)は後続の遊技球が排出経路へ誘導されている状態、(C)は貯留された先頭の遊技球を振分部材で保持した状態、(D)は振分部材により先頭の遊技球を回転体に向けて放出した状態、(E)は貯留された後続の遊技球を振分部材で保持した状態、(F)は振分部材により後続の遊技球を回転体に向けて放出した状態における第2貯留部を示す概略図である。図11は、第2特別可変入賞球装置の下部の構造を示す分解斜視図である。図12は、(A)は開閉板が開放位置にある状態、(B)は開閉板が閉鎖位置にある状態、(C)(D)は回転体を示す平面断面図である。図13は、図12(C)におけるB−B断面図である。図14は、(A)は図12(C)におけるC−C断面図、(B)は図12(D)におけるC’−C’断面図である。尚、以下においては、遊技球を遊技球Pや遊技球P1,P2・・などと呼ぶことがある。
次に、図3〜図14に基づいて、第2特別可変入賞球装置7Bの詳細について説明する。図3は、第2特別可変入賞球装置を示す概略正面図である。図4は、遊技盤を斜め前から見た状態を示す斜視図である。図5は、遊技盤を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図6は、(A)は第2大入賞口扉が閉鎖位置にある状態、(B)は第2大入賞口扉が開放位置にある状態における第2大入賞口を示す断面図である。図7は、(A)は第1貯留板が貯留位置にある状態、(B)は第1貯留板が解除位置にある状態における第1貯留機構を示す断面図である。図8は、(A)は振分部材の第1回動状態、(B)は振分部材の第2回動状態における第2貯留機構を示す断面図、(C)は(A)のA−A断面図である。図9は、(A)は第2貯留部に1個の遊技球が貯留された状態、(B)は後続の遊技球が排出経路へ誘導されている状態、(C)は貯留された遊技球を振分部材で保持した状態、(D)は振分部材により遊技球を回転体に向けて放出した状態における第2貯留部を示す概略図である。図10は、(A)は第2貯留部に2個の遊技球が貯留された状態、(B)は後続の遊技球が排出経路へ誘導されている状態、(C)は貯留された先頭の遊技球を振分部材で保持した状態、(D)は振分部材により先頭の遊技球を回転体に向けて放出した状態、(E)は貯留された後続の遊技球を振分部材で保持した状態、(F)は振分部材により後続の遊技球を回転体に向けて放出した状態における第2貯留部を示す概略図である。図11は、第2特別可変入賞球装置の下部の構造を示す分解斜視図である。図12は、(A)は開閉板が開放位置にある状態、(B)は開閉板が閉鎖位置にある状態、(C)(D)は回転体を示す平面断面図である。図13は、図12(C)におけるB−B断面図である。図14は、(A)は図12(C)におけるC−C断面図、(B)は図12(D)におけるC’−C’断面図である。尚、以下においては、遊技球を遊技球Pや遊技球P1,P2・・などと呼ぶことがある。
図3〜図5に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bは、前述したように、画像表示装置5の上方である遊技領域Yの上部に設けられた第2大入賞口702Bから進入した遊技球を下方に誘導する第1誘導経路201と、第1誘導経路201にて誘導された遊技球を後述するV入賞口283(図12参照)に進入可能に誘導する第2誘導経路202A,202Bと、第1誘導経路201にて誘導された遊技球を後述するV入賞口283に進入不可能に誘導する第3誘導経路203A,203Bと、第2誘導経路202Aへ進入可能に誘導された遊技球を貯留可能な第1貯留機構204と、第3誘導経路203Aにより誘導された遊技球を貯留可能な第2貯留機構205と、第2誘導経路202A,202Bにより誘導された遊技球をV入賞口283に進入可能に保持するV入賞球保持部272(図12(C)(D)参照)及び第2誘導経路202A,202Bまたは第3誘導経路203A,203Bにより誘導された遊技球をV入賞口283に進入不可能に保持するハズレ球保持部273A〜273E(図12(C)(D)参照)を有する回転体208と、画像表示装置5の下方において回転体208を回転可能に支持する支持部材209と、第3誘導経路203Aへ誘導された遊技球の一部を遊技盤2の背面側へ誘導した後にパチンコ遊技機1外へ排出するための排出経路210と、を主に有している。
尚、これら第1誘導経路201、第2誘導経路202A,202B、第3誘導経路203A,203B、第1貯留機構204及び第2貯留機構205は、合成樹脂材からなる通路形成部材により全て筒状に形成されており、第2大入賞口702Bから進入した遊技球は自然流下により流下するようになっている。また、第1誘導経路201、第2誘導経路202A,202B、第3誘導経路203A,203Bの少なくとも前面側は透光性を有する合成樹脂材により形成されており、内部を流下する遊技球を遊技者から透視可能とされている。
また、第3誘導経路203A,203Bは、遊技盤2の背面側に設けられる画像表示装置5の左前側に重畳する位置(画像表示装置5の表示領域(飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rや保留記憶表示エリア)には重畳しない位置)に配置されており、該画像表示装置5の表示領域を遊技者が視認できるようになっている。
図6に示すように、第2大入賞口702Bは、遊技盤2の遊技盤面の前方に上向きに開口するように設けられる平面視横長長方形状の入賞口とされている。第2大入賞口扉702Aは、第3ソレノイド83のプランジャ83Aとリンク部材220を介して連結されており、第3ソレノイド83がオフ状態であるときに第2大入賞口702Bを閉鎖する閉鎖位置(図6(A)参照)と、第3ソレノイド83がオン状態であるときに遊技盤2側に退避して第2大入賞口702Bを開放する開放位置(図6(B)参照)と、の間で前後方向にスライド移動可能に設けられている。
また、第2大入賞口扉702Aは、図3に示すように右端から左端に向けて漸次下方に傾斜するように設けられ、閉鎖位置において、第2大入賞口扉702Aの右側に設けられた壁部Hにより誘導される遊技球を左側へ誘導するように設けられている。尚、本実施の形態では、図示しない発射装置から発射され遊技領域Yの上部に進入した遊技球のうち、壁部Hに衝突した遊技球はほぼ第2大入賞口702Bへ向けて誘導される。そして、第2大入賞口702Bが進入困難状態(閉鎖状態)であるときは第2大入賞口扉702A上を流下して第2大入賞口702Bの左側へ誘導され、第2大入賞口702Bが進入可能状態(開放状態)であるときは第2大入賞口702Bに進入可能となる。
また、本実施の形態では、第2大入賞口扉702Aは、第2大入賞口702Bを進入困難状態とする閉鎖位置にあるとき、該第2大入賞口扉702Aの上面を複数の遊技球が左側に向けて流下可能な長さを有しているため、進入可能状態に変化したときに複数の遊技球が一斉に入賞することがある。
尚、本実施の形態では、第2大入賞口702Bが進入困難状態であるとき、第2大入賞口扉702Aの上面を複数の遊技球が左側に向けて流下する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2大入賞口扉702Aの上面を遊技球が通過するのに要する期間が長くなるようにするための遅延手段(例えば、第2大入賞口702Bの上方の前後壁に遊技球の流下方向に向けて交互に設けた複数の接触部など)を設けることで、遊技球を前後に蛇行しながら左側に向けて流下させて流下速度を遅くする。このようにすることで、第2大入賞口扉702Aの上面を通過する際に多数の遊技球が滞留しやすくなるため、進入可能状態に変化したときに多数の遊技球を入賞させることが可能となる。
(第1貯留機構204)
図7に示すように、第2大入賞口702Bに進入した遊技球は、第1誘導経路201を流下する途中で第2カウントスイッチ24Aにて検出された後、第2誘導経路202Aと第3誘導経路203Aとの分岐部221に到達する。第2誘導経路202Aにおける分岐部221の近傍位置には、第1貯留機構204が設けられており、第2誘導経路202Aへ進入した遊技球を1個だけ貯留できるようになっている。
図7に示すように、第2大入賞口702Bに進入した遊技球は、第1誘導経路201を流下する途中で第2カウントスイッチ24Aにて検出された後、第2誘導経路202Aと第3誘導経路203Aとの分岐部221に到達する。第2誘導経路202Aにおける分岐部221の近傍位置には、第1貯留機構204が設けられており、第2誘導経路202Aへ進入した遊技球を1個だけ貯留できるようになっている。
第1貯留機構204は、第2誘導経路202Aへ進入した遊技球P1(1個目の遊技球)の流下を規制して貯留することが可能な第1貯留板222と、第1貯留板222を駆動させる第4ソレノイド84と、を有する。第1貯留板222は、第4ソレノイド84のプランジャ84Aとリンク部材223を介して連結されており、第4ソレノイド84がオフ状態であるときに第2誘導経路202Aへ突出して遊技球の流下を規制して該第2誘導経路202Aに貯留する貯留位置(図7(A)参照)と、第4ソレノイド84がオン状態であるときに第2誘導経路202Aの上方に退避して遊技球の流下を許容して貯留を解除する解除位置(図7(B)参照)と、の間で上下方向にスライド移動可能に設けられている。
第1誘導経路201を流下する遊技球P1は、分岐部221にて第3誘導経路203Aより優先して第2誘導経路202A側へ誘導される。第2誘導経路202Aへ進入した遊技球P1は、第1貯留板222が貯留位置に位置する場合、該第1貯留板222により流下が規制され、第2誘導経路202Aにおける分岐部221の近傍である第1貯留部227に1個だけ貯留される(図7(A)参照)。また、第1貯留板222が解除位置に位置する場合、第2誘導経路202Aへ進入した遊技球P1は流下が許容され、回転体208の略直上位置に設けられる排出口224へ到達する。
第2誘導経路202Aの底面は、第1誘導経路201から分岐部221に進入した遊技球を第2誘導経路202Aへ誘導する第1底面212Aと、第1底面212Aの下流側に連設される第2底面212Bと、第2底面212Bの下流側に連設される第3底面212Cと、第3底面212Cの下流側に連設される第4底面212Dと、から構成される。
第1底面212Aは、上流側端部(傾斜上位部)が第1誘導経路201における左右方向の略中央位置寄りもやや左側に位置するように配置されることで、第1誘導経路201を流下する遊技球を第3誘導経路203Aより優先して第2誘導経路202A側へ誘導する。また、第2底面212Bは、第1貯留部227に対応する位置に配置される。
これら第1底面212A、第2底面212B、第3底面212C及び第4底面212Dは、全て遊技球が自然流下可能となるように下流側に向けて漸次下方に傾斜する傾斜面とされており、第1底面212A、第2底面212B、第3底面212C及び第4底面212Dの水平面に対する下り傾斜角度は、第1底面212A、第3底面212C、第4底面212D、第2底面212Bの順に大きい。すなわち、第1貯留部227に対応する第2底面212Bの下り傾斜角度θ2は、第2誘導経路202Aにおける他の底面(第1底面212A、第3底面212C、第4底面212D)の下り傾斜角度θ1、θ3、θ4よりも小さい(θ2<θ1、θ3、θ4)。また、第2底面212Bの下流側に連設される第3底面212Cの下り傾斜角度θ3は、その下流側の第4底面212Dの下り傾斜角度θ4よりも大きい(θ3>θ4)。
よって、第1貯留部227に遊技球が貯留されていない状態で分岐部221に進入した遊技球は、第1底面212Aにより第2誘導経路202A側へ誘導された後、第1貯留板222により流下が規制され第1貯留部227に貯留される。流下が規制された遊技球は、第2底面212B上に位置する。貯留の規制が解除された場合、第2底面212Bにより第3底面212Cに誘導された遊技球は、第3底面212Cにより加速された後、第4底面212Dにおいて流下速度がやや低下する。
一方、図7(A)に示すように、第2誘導経路202Aにおける第1貯留部227に遊技球P1が貯留されると、第2誘導経路202Aの入口が遊技球P1により塞がれる。よって、図7(A)に示すように、分岐部221に到達する後続の遊技球P2,P3,P4,…は、第1貯留板222により貯留されている遊技球P1により第2誘導経路202Aへの進入が阻害されるため、第3誘導経路203Aへ誘導される。
図3に示すように、第2誘導経路202Aは固定式の通路であるのに対し、第2誘導経路202Bは可動式の通路とされており、第2誘導経路202Aの下流端に形成される排出口224と第2誘導経路202Bの上流端に形成される流入口225とが合致することで、第2誘導経路202Aと第2誘導経路202Bとが連通して一の誘導経路が形成されるようになっている。
詳細は後述するが、第2誘導経路202Bの上部には流入口225が形成されているとともに、第2誘導経路202Bの下部には排出口226が形成されている。そして、第2誘導経路202Bが通路形成位置へ移動したときに、第2誘導経路202Aの下流端に形成される排出口224と第2誘導経路202Bの上部に形成された流入口225とが合致するとともに、第2誘導経路202Bの下面の排出口226が、回転体208の上方における回転軸90A(図11参照)よりもやや後位置に位置する。よって、第1貯留板222により貯留されていた遊技球P1は、第1貯留板222による貯留が解除されることで、第2誘導経路202Aを流下した後、排出口224と流入口225を介して第2誘導経路202Bへ進入し、該第2誘導経路202Bを流下した後に排出口226から排出され、回転体208上に落下する。
(第2貯留機構205)
図3に示すように、第3誘導経路203Aを流下する遊技球は、分岐部221から左側へ向けて誘導された後に下方に落下し、その後第2貯留機構205及び第3誘導経路203Bを介して右側(回転体208側)に誘導されるようになっている。第3誘導経路203Aと第3誘導経路203Bとの間の位置には第2貯留機構205が設けられており、第3誘導経路203Aを流下してきた遊技球を1個または2個貯留できるようになっている。
図3に示すように、第3誘導経路203Aを流下する遊技球は、分岐部221から左側へ向けて誘導された後に下方に落下し、その後第2貯留機構205及び第3誘導経路203Bを介して右側(回転体208側)に誘導されるようになっている。第3誘導経路203Aと第3誘導経路203Bとの間の位置には第2貯留機構205が設けられており、第3誘導経路203Aを流下してきた遊技球を1個または2個貯留できるようになっている。
図8に示すように、第2貯留機構205は、第3誘導経路203Aを流下する遊技球(例えば、遊技球P2,P3)を貯留する第1回動状態と該遊技球を回転体208に向けて流下可能とする第2回動状態とに変化可能な振分部材242と、振分部材242を駆動させる第5ソレノイド85と、を有する。詳しくは、振分部材242は、遊技球を保持可能な凹状の保持部242aを有する本体部242Aと、該本体部242Aから外側に張り出す連結部242Bと、を備えており、本体部242Aは、第3誘導経路203Aを構成する部材に対し上下方向に延びる回動軸243により回動可能に取付けられており、連結部242Bは、第5ソレノイド85のプランジャ85Aと連結されている。
振分部材242は、第5ソレノイド85がオフ状態であるときに保持部242aが第2貯留部247側(第3誘導経路203Aの上流(左方)側)を向く第1回動状態(図8(A)参照)と、第5ソレノイド85がオン状態であるときに保持部242aが回転体208への流入口203Cの上部に配置された状態、つまり、保持部242aが第2貯留部247からはずれた方向を向く第2回動状態(図8(B)参照)と、の間で回動軸243を中心として前後方向に回動可能に設けられている。
図8(C)に示すように、振分部材242の左側近傍位置(上流側の近傍位置)に形成される第2貯留部247は、段差部247aを介して第3誘導経路203Aの経路底面より低位置に形成され、振分部材242の下方まで延びている。また、第2貯留部247の下方から回転体208に向けて第3誘導経路203Bが延設されており、第2貯留部247を構成する底壁部には、第2貯留部247に流入する遊技球の軌道よりも前方側に若干ずれた位置に流入口203Cが形成されている。
よって、図8(A)に示すように、振分部材242が第1回動状態のときには、保持部242aに保持される遊技球P2が、流入口203Cの後方側にずれて配置されるため、遊技球P2が流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下することが規制され、第2貯留部247に貯留される。一方、図8(B)に示すように、振分部材242が第2回動状態のときには、保持部242aに保持される遊技球P2が流入口203C上に配置されるため、流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下し、第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に向けて流下する。尚、第3誘導経路203Bの底面下方には第5カウントスイッチ24D(近接センサ)が配設されており、第3誘導経路203Bを流下する遊技球、つまり、回転体208に誘導された遊技球を検出することができるようになっている。
また、第2貯留部247の左側近傍位置(上流側の近傍位置)には、遊技球をパチンコ遊技機1外へ排出するための排出経路210が形成されており、第2貯留部247に貯留されない遊技球は、排出口210aを介して第3誘導経路203Aから排出経路210に排出されるようになっている。
次に、遊技球が第2貯留部247に1個貯留される態様について、図9に基づいて説明する。図9(A)に示すように、振分部材242が第2回動状態である場合には、第2貯留部247に遊技球が1個貯留可能となる。
これによれば、第3誘導経路203Aに誘導され第2貯留部247に流入した遊技球P2は、振分部材242の保持部242aの先端部位に接触することにより、第3誘導経路203B側へ進入して保持部242aに保持されることが阻止されるので、第2貯留部247に貯留される。尚、振分部材242の第2回動状態にあっては、振分部材242における保持部242aの先端部位と第2貯留部247を構成する段差部247aとの間の左右寸法L1が遊技球を1個のみ貯留可能な寸法に構成されている。
よって、図9(B)に示すように、遊技球P2が第2貯留部247に貯留された状態において後続の遊技球P3が第3誘導経路203Aから流入した場合、該遊技球P3は、振分部材242により第2貯留部247に貯留された遊技球P2により第3誘導経路203Bへの進入が阻害されるため、排出経路210に向けて誘導される。尚、ここでいう遊技球P2は、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球P1の次に第2誘導経路202Aへ進入した遊技球であり、遊技球P3は、遊技球P2の次に第2誘導経路202Aへ進入した遊技球である。更に尚、遊技球P2が第2貯留部247に貯留された状態において、遊技球P3以降の遊技球・・等も同様に排出経路210に向けて誘導される。
また、図9(C)に示すように、振分部材242の第2回動状態(遊技球P2が第2貯留部247に1個貯留された状態)から第1回動状態に変更することにより、遊技球P2が自然流下により保持部242a内に進入して保持されるようになる。そして、図9(D)に示すように、振分部材242が再度第2回動状態に変化することにより、保持部242aに保持された遊技球P2が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下する。
次に、遊技球が第2貯留部247に2個貯留される態様について、図10に基づいて説明する。図10(A)に示すように、振分部材242が第1回動状態である場合は、第2貯留部247に遊技球が2個貯留可能となる。
これによれば、第3誘導経路203Aに誘導され第2貯留部247に流入した遊技球P2は、振分部材242の保持部242aに保持されるので、第2貯留部247に貯留されるようになる。尚、振分部材242における保持部242aと第2貯留部247を構成する段差部247aとの間の左右寸法L2が遊技球を2個貯留可能な寸法に構成されている。よって、振分部材242の第2回動状態にあっては、遊技球P2が第2貯留部247に貯留された状態において後続の遊技球P3が第3誘導経路203Aから流入した場合、該遊技球P3も第2貯留部247に貯留される。
また、図10(B)に示すように、遊技球P2,P3が第2貯留部247に貯留された状態において後続の遊技球P4が第3誘導経路203Aから流入した場合、該遊技球P4は、振分部材242により第2貯留部247に貯留された遊技球P2,P3により第3誘導経路203Bへの進入が阻害されるため、排出経路210に向けて誘導される。尚、遊技球P2,P3が第2貯留部247に貯留された状態において、遊技球P4以降の遊技球等も同様に排出経路210に向けて誘導される。
また、図10(C)(D)に示すように、振分部材242の第1回動状態(遊技球P2が第2貯留部247に2個貯留された状態)から第2回動状態に変更することにより、保持部242aに保持された遊技球P2が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下するようになる。このとき、遊技球P3は、振分部材242により移動が規制されるため、第2貯留部247に貯留された状態が維持される。
次いで、図10(E)(F)に示すように、振分部材242を再度第1回動状態とし、遊技球P3を保持部242aに進入させ、遊技球P3を保持部242aに保持した状態で再度第2回動状態とすることにより、遊技球P3が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下する。
このように、第2貯留機構205は、第1回動状態と第2回動状態とに変化可能な振分部材242を有し、該振分部材242の態様によって貯留される遊技球Pの数が変化するため、振分部材242の態様に注目させて、遊技球Pの貯留状態に対する注目度合いを高めることができる。
図1及び図3に示すように、第3誘導経路203Aへ誘導された遊技球は、画像表示装置5の上方を左側へ流下した後、画像表示装置5の左側方上部にて下方へ落下する。次いで、画像表示装置5の左側方上部にて背面側へ誘導された後、画像表示装置5の左側辺に沿って落下し、画像表示装置5の左側方下部にて回転体208の左側部へ向けて誘導される。つまり、左側の第3誘導経路203A,203Bは、画像表示装置5の表示領域を横切らないように側方を迂回するように設けられている。
このように、第3誘導経路203Aを画像表示装置5の表示領域を横切らないように側方を迂回させ、且つ前後に蛇行させるように形成することにより、第2大入賞口702Bから第2貯留部247に到達するまでに所定時間(例えば、約2秒)かかるようになっているため、第3誘導経路203Aを流下する遊技球に注目させることができ、興趣が向上する。
また、第2大入賞口702Bよりも回転体208に近い位置で第2貯留機構205により遊技球を貯留または貯留解除するようにしているため、遊技球が第2大入賞口702Bに進入してから第2貯留部247に到達するまでに時間がかかることで、後述するように遊技球が第2貯留機構205に2個貯留されるか否かが分かりにくくなるため、期待感を持続させることができる。
また、本実施の形態では、第1誘導経路201を流下した後、分岐部221にて第2誘導経路202A側に誘導され、第1貯留部227に貯留された遊技球は、貯留が解除されることにより第2誘導経路202Bを流下して回転体208に到達したときに、V入賞口283またはハズレ球保持部273A〜273Eに進入可能となる遊技球であることから、以下において「勝負球」と言うことがある。一方、分岐部221にて第3誘導経路203A側に誘導され、第2貯留部247に貯留された遊技球は、貯留が解除されることにより第3誘導経路203Bを流下して回転体208に到達したときに、V入賞口283に進入することはないが、ハズレ球保持部273A〜273Eに進入することにより、「勝負球」のハズレ球保持部273A〜273Eへの進入を阻害してV入賞口283への進入をサポートすることから「サポート球」と言うことがある。
図11〜図13に示すように、支持部材209は、平面視略横長長方形状をなし、画像表示装置5の下方位置において、上面が前側へ向けて漸次下方へ傾斜するように斜めに設けられている。左右方向の略中央には、回転体208が回転可能に挿入される回転孔260が貫通して形成されている。支持部材209における回転孔260の左側には、第3誘導経路203Bが配置されており、回転体208の外側方から遊技球が供給されるようになっている。
支持部材209の下面における回転孔260に対応する位置には、回転体208を回転可能に支持する有底円筒状の支持筒265が固定されている。回転体208は、支持筒265の内部に遊嵌されており、パチンコ遊技機1の外部に遊技球を排出する経路(後述するV入賞球誘導経路284やハズレ球誘導経路288等)を構成する排出経路ユニット290の下部に固定された回転体用モータ90(図13及び図14参照)の回転軸90Aに固着され、回転体用モータ90により所定方向(本実施の形態では、平面視反時計回り)に回転される。尚、回転軸90Aは、前傾している支持部材209に対し略直交するように設けられている。
支持筒265の底壁部には、回転軸90Aが挿通される貫通孔265aと、後述するV入賞球誘導経路284と対応する位置に形成されるV入賞口283と、ハズレ球誘導経路288と対応する位置に形成される排出口287と、を備える。
また、支持筒265と排出経路ユニット290との間には、排出口287を開閉可能な開閉板289と、開閉板289の開閉動作をガイドするガイド部材291と、が配設されている。ガイド部材291は、回転軸90Aが挿通される筒状部291aと、V入賞口283と対応する位置に形成される貫通孔291bと、排出口287と対応する位置に形成される貫通孔291cと、開閉板289の軸部289bをガイドするガイド溝291dと、を有しており、排出経路ユニット290に固定されている。
開閉板289は、筒状部291aに対して軸周りに回動可能に外嵌される孔部289aと、孔部289aの外側に形成される軸部289bと、を備え、軸部289bは、ガイド溝291d内に挿入されている。排出経路ユニット290には、開閉板289を駆動させる第6ソレノイド86が組付けられており、軸部289bの先端は、第6ソレノイド86のプランジャ86Aと連結されている。
開閉板289は、第6ソレノイド86がオフ状態であるときに、支持筒265の排出口287を開放する開放位置(図12(A)(C)参照)に配置され、第6ソレノイド86がオン状態であるときに、支持筒265の排出口287を閉鎖する閉鎖位置(図12(B)(D)参照)に配置される。
図12〜図14に示すように、回転体208は、平面視円形をなす円盤部270と、円盤部270の周縁に沿って立設される複数の立壁部271と、複数のうち一の立壁部271に上下方向に貫通して形成されるV入賞球保持部272と、各立壁部271の間にそれぞれ形成される複数(本実施の形態では5つ)のハズレ球保持部273A〜273Eと、を主に有する。尚、図12(C)(D)では、後述の図52において説明する便宜上、ハズレ球保持部273A〜273E各々に1〜5の番号を付してある。
また、本実施の形態では、回転体208は一のV入賞球保持部272を有していたが、複数のV入賞球保持部を有していてもよい。また、回転体208は複数(本実施の形態では5つ)のハズレ球保持部273A〜273Eを有していたが、ハズレ球保持部の数を5つ未満または6個以上としてもよい。
図12及び図13に示すように、V入賞球保持部272は、上下方向に貫通され、1個の遊技球のみ保持可能な大きさを有する孔部にて形成されており、円盤部270側は開放され、外周面側は立壁部271により閉鎖されている。つまり、円盤部270上にある遊技球(勝負球)は進入可能であるが、外側方、つまり、第3誘導経路203Bからの遊技球(サポート球)は進入不可能とされている。
図12及び図14(B)に示すように、ハズレ球保持部273A〜273Eは、上下方向に貫通され、1個の遊技球のみ保持可能な大きさを有する孔部にて形成されており、円盤部270及び外周面側が開放されている。つまり、円盤部270上にある遊技球(勝負球)と、外側、つまり、回転体208の側方の第3誘導経路203Bから進入する遊技球(サポート球)との双方が進入可能とされている。
図11、図13及び図14に示すように、支持筒265のV入賞口283の下方には、V入賞球保持部272に保持された遊技球がガイド部材291の貫通孔291bを介して進入可能なV入賞球誘導経路284が配設されており、V入賞球誘導経路284を流下した遊技球はパチンコ遊技機1外へ排出される。また、V入賞球誘導経路284におけるV入賞口283の近傍位置には、V入賞口283に進入した遊技球を検出する第3カウントスイッチ24Bが設けられており、第3カウントスイッチ24Bの下流側の位置で第2貯留部247から延びる排出経路210と合流している(特に図14参照)。
支持筒265の周壁の上部における第3誘導経路203Bに対応する位置には、第3誘導経路203Bからの遊技球を回転体208のハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに進入させるための切欠部286が形成されている。また、支持筒265の排出口287の下方には、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球をガイド部材291の貫通孔291cを介して回転体208から排出させるためのハズレ球誘導経路288が配設されており、ハズレ球誘導経路288を流下した遊技球はパチンコ遊技機1外へ排出される。また、ハズレ球誘導経路288における排出口287の近傍位置には、排出口287から排出された遊技球を検出する第4カウントスイッチ24Cが設けられている。
図12及び図14に示すように、第3誘導経路203Bから進入して保持された遊技球は、回転体208の回転により排出口287上を通過するときに、排出口287が開閉板289により閉鎖されていれば開閉板289に接触して排出が規制されることにより回転体208に滞留し(図53(B)参照)、排出口287が開放されていれば自然流下により排出口287から排出されるようになっている(図53(C)参照)。
また、図12(C)(D)に示すように、支持筒265のV入賞口283は、支持筒265の排出口287に比べ、支持筒265の底壁部の内側(回転軸90Aに近い位置)に形成されている。すなわち、ハズレ球保持部273A〜273Eは、回転体208の回転によりV入賞口283を通過するときにV入賞口283の外径方向にずれるため、V入賞口283の開口領域が遊技球よりも小さくなり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球がV入賞口283に進入することはない。
一方、V入賞球保持部272に保持された遊技球は、支持筒265の底壁部により落下が規制され、V入賞球保持部272がV入賞口283に到達するまで前記底壁部の上面を転動するため、回転体208の回転によりV入賞球保持部272がV入賞口283を通過するときに該V入賞球保持部272に保持されていた遊技球がV入賞口283に落下することになる。また、V入賞球保持部272は、回転体208の回転により排出口287上を通過するときに、排出口287の内径方向にずれるため、排出口287の開口領域が遊技球よりも小さくなり、V入賞球保持部272に保持された遊技球が排出口287に進入することはない。
また、回転体208の回転軸90Aは前傾しているが、円盤部270は、V入賞球保持部272やハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球の下部より高位置に位置している、つまり、円盤部270と支持筒265の底壁との間に段部が形成されているため、V入賞球保持部272やハズレ球保持部273A〜273Eが回転軸90Aより傾斜上位側を通過する際に、V入賞球保持部272やハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球が円盤部270へ流出することはほぼない(図14参照)。
また、立壁部271は、円盤部270の上面からの突出寸法L30が遊技球Pの半径Rよりも長寸とされているため(L30>R)、円盤部270の上面に落下した遊技球Pが回転体208から逸脱し難くなっている(図49参照)。
(可動ユニット)
次に、可動通路体装置と演出装置とを有する可動ユニットについて、図15〜図28に基づいて説明する。図15は、(A)は可動通路体及び可動体の原点位置、(B)は可動通路体及び可動体の進出位置を示す正面図である。図16は、(A)〜(D)は下部通路体の駆動機構を示す正面図である。図17は、(A)は可動通路体の水平断面図、(B)は第1可動部内を流下する遊技球の状態を示す概略正面断面図、(C)は第1可動部内を流下する遊技球の状態を示す概略側断面図である。図18は、(A)は可動通路体における第2可動部の非展開位置、(B)は可動通路体における第2可動部の展開位置を示す背面図である。図19は、(A)は演出可動体の原点位置、(B)は演出可動体の進出位置を示す概略図である。図20は、演出可動体の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図21は、演出可動体の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
次に、可動通路体装置と演出装置とを有する可動ユニットについて、図15〜図28に基づいて説明する。図15は、(A)は可動通路体及び可動体の原点位置、(B)は可動通路体及び可動体の進出位置を示す正面図である。図16は、(A)〜(D)は下部通路体の駆動機構を示す正面図である。図17は、(A)は可動通路体の水平断面図、(B)は第1可動部内を流下する遊技球の状態を示す概略正面断面図、(C)は第1可動部内を流下する遊技球の状態を示す概略側断面図である。図18は、(A)は可動通路体における第2可動部の非展開位置、(B)は可動通路体における第2可動部の展開位置を示す背面図である。図19は、(A)は演出可動体の原点位置、(B)は演出可動体の進出位置を示す概略図である。図20は、演出可動体の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図21は、演出可動体の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
図3〜図5及び図15に示すように、可動通路体400を有する可動通路体装置と、演出可動体500を有する演出可動体装置とは、遊技盤2の背面に固定される四角枠状のベース部材450に設けられている。ベース部材450の背面側には画像表示装置5が設けられ(図1参照)、該ベース部材450の開口を通して前面側から画像表示装置5を視認可能となる。つまり、可動通路体400と演出可動体500とは、遊技盤2と画像表示装置5との間に配設される。
可動通路体400と演出可動体500とは、画像表示装置5の前面周縁部に退避した通路体原点位置及び演出体原点位置(図15(A)参照)と、通路体原点位置及び演出体原点位置から画像表示装置5の前面に出現する通路体進出位置及び演出体進出位置(図15(B)参照)と、の間で移動(動作)可能となっている。尚、可動通路体400が通路体進出位置に配置され、演出可動体500が演出体進出位置に配置されたときでも、可動通路体400の後方に演出可動体500が位置しているので接触することはない。
(可動通路体装置)
図16〜図18に示すように、可動通路体400は、左右方向へ直線移動可能に設けられる第1可動部401と、第1可動部401に対して左右方向へ展開及び収束可能に取付けられる第2可動部402と、第1可動部401を左右方向に駆動させる駆動機構403と、から主に構成されている。第1可動部401には、前述した第2誘導経路202Bが形成されている(図17参照)。
図16〜図18に示すように、可動通路体400は、左右方向へ直線移動可能に設けられる第1可動部401と、第1可動部401に対して左右方向へ展開及び収束可能に取付けられる第2可動部402と、第1可動部401を左右方向に駆動させる駆動機構403と、から主に構成されている。第1可動部401には、前述した第2誘導経路202Bが形成されている(図17参照)。
図16に示すように、駆動機構403は、ベース部材450に固定されるフレーム部材431と、フレーム部材431に固定される通路体用モータ91と、通路体用モータ91の駆動ギヤ91aに噛合するラック部材432と、を備えており、ラック部材432は、フレーム部材431に設けられるスリット431aにガイドされて左右方向に移動可能となっており、前面側には2つの従動ギヤ432a,432aが回転可能に軸支されている。この従動ギヤ432a,432aの上方は、ベース部材450の所定箇所に左右方向に延設された固定ラック部452(図16(C)(D)参照)に噛合しており、従動ギヤ432a,432aの下方には、第1可動部401の上端部に左右方向に延設されたラック部401aが噛合している。尚、第1可動部401の上端部の前面にはレール部401dが取付けられており、レール部401dは、ベース部材450に固定される上部ガイドレール435に対し左右方向にスライド移動可能に案内されている。
図16(C)に示すように、可動通路体400が通路体原点位置に位置しているとき、つまり、第1可動部401に設けられた第2誘導経路202Bが画像表示装置5の右側方に位置する通路非形成位置に位置しているときには、通路体用モータ91の駆動ギヤ91aにラック部材432のラック部432bの左端が噛合しており、従動ギヤ432a,432aに第1可動部401のラック部401aの左端が噛合している。
また、図16(C)の状態から駆動ギヤ91aを正面視時計回りに駆動させると、図16(D)に示すように、ラック部材432が左方に向けて移動し、これに伴い固定ラック部452との噛合により従動ギヤ432a,432aも正面視時計回りに回動し、該従動ギヤ432a,432aとラック部401aとの噛合により第1可動部401が左方に向けて移動する。すなわち、可動通路体400が通路体進出位置、つまり、第2誘導経路202Bが画像表示装置5の前面側における左右方向の略中央位置に位置する通路形成位置に配置される。
このように、複数のラック(ラック部材432やラック部401a等)やギヤ(駆動ギヤ91aや従動ギヤ432a,432a等)を組合せて可動通路体400を動作させるため、1つのラックとギヤを用いる場合に比べて、ラック部材432やラック部401aの大きさを小さく(短く)することができ、可動通路体400を動作させるための機構の設置スペースをコンパクトにできるとともに、可動通路体400の動作速度が向上する。
尚、フレーム部材431の右側には、通路体原点位置センサ92が設けられており、フレーム部材431の左側には、通路体進出位置センサ93が設けられており、可動通路体400が通路体原点位置に位置しているときには、通路体原点位置センサ92により第1可動部401のラック部401aの前面に設けられた検出片401eが検出され(図16(A)参照)、可動通路体400が通路体進出位置に位置しているときには、通路体進出位置センサ93により検出片401eが検出されるようになっている(図16(B)参照)。
また、第1可動部401の背面側下部には、下方に延設される延設部が形成され、該延設部には左右に延びるレール部401bが設けられており、レール部401bは、ベース部材450下部に固定されるガイドレール434に対し左右方向にスライド移動可能に案内されている。また、第1可動部401の右側上下部には、ギヤ401c,401cが上下方向に延びる回動軸を中心に回動可能に取付けられており、ギヤ401c,401cは、遊技盤2の背面側に固定された固定ラック部453に噛合されている。したがって、可動通路体400の動作時には、ガイドレール434、上部ガイドレール435及び固定ラック部453により案内されて安定して動作することができ、可動通路体400の動作時に発生する振動等を抑制できる。
図17に示すように、可動通路体400における第1可動部401は、透過性を有する合成樹脂材により上下に開口する略円筒状に形成されており、背面側に膨出する膨出部413が下部に形成されている。第1可動部401の膨出部413に対応する位置には、上下方向に延びる棒状部材412が配設されており、棒状部材412の外周面には、螺旋状に突出する突条部412aが形成されている。つまり、第2誘導経路202Bは、第1可動部401の内部に形成されており、上部開口である流入口225から第2誘導経路202Bに進入した遊技球は、左右方向に蛇行しながら流下した後、膨出部413の位置において突条部412aに沿って螺旋状に流下し、下部開口である排出口226から排出され、回転体208上に落下する。これにより、第2誘導経路202Bを流下する遊技球に注目させることができ、興趣が向上するとともに、回転体208への落下速度を抑制することで回転体208の破損を防止している。
図18に示すように、可動通路体400における第2可動部402は、第1可動部401に対し左右に動作可能に配設される装飾部材404L,404Rを有している。装飾部材404L,404Rは、第1可動部401に対して収束する原点位置である非展開位置(図18(A)参照)と、第1可動部401に対して左右側方に張り出すように展開された展開位置(図18(B)参照)と、に動作可能である。尚、第2可動部402は、可動通路体400が通路体原点位置のときに非展開位置に位置し、可動通路体400が通路体進出位置のときに展開位置に位置するようになっている。
尚、装飾部材404L,404Rは、第1可動部401の装飾性を向上させるための飾り部材であり、特に図示しないが、第1可動部401の前面板、背面板及び側面板から平面視略コ字形に形成され、非展開位置にあるときには、左右の装飾部材404L,404Rの間の隙間から第2誘導経路202Bを流下する遊技球を視認可能な第1視認状態とし、展開位置にあるときには、左右の装飾部材404L,404Rが離れて隙間が広がり第2誘導経路202Bを流下する遊技球を第1視認状態よりも視認性が高い第2視認状態とする。
第1可動部401の背面には、上下方向に延びるアーム部材423と、アーム部材423の上下2箇所の位置に左右に設けられるリンク部材424と、アーム部材423を動作させるための作動部材440と、が動作可能に設けられている。アーム部材423は、上下方向に延びる第2長孔423b,423bを備えており、第2長孔423b,423bには、第1可動部401の背面に固定された固定軸425,425の軸部が挿入されていることにより、上下方向に移動可能とされている。また、各リンク部材424は、前後方向を向く回動軸424Aにより第1可動部401の背面に回動可能に軸支され、一端がアーム部材423に固定された左右方向を向く長孔426に移動可能、かつ、回動可能に挿入され、他端が第1可動部401に設けられたスリット404a,404aに左右方向にスライド移動可能に挿入され、装飾部材404L,404Rに固定されている。
作動部材440は、前後方向を向く回動軸441により第1可動部401の背面に回動可能に軸支され、一端がアーム部材423の上端に軸支されていることで、作動部材440が回動することによりアーム部材423が上方または下方に移動する。作動部材440の他端は、ベース部材450に設けられた左右の当接部442A,442Bに接触可能とされている。
図18(A)に示すように、可動通路体400が通路体原点位置に位置している状態において、作動部材440の一端が当接部442Aに当接することにより、アーム部材423が下方位置に位置するため、装飾部材404L,404Rが非展開位置に保持される。
次いで、図18(B)に示すように、通路体用モータ91により可動通路体400が通路体原点位置から通路体進出位置へ向けて移動すると、通路体進出位置の手前で作動部材440の一端が当接部442Bに当接し、この状態で可動通路体400が通路体進出位置まで移動することにより、作動部材440は回動軸441を中心として背面視反時計回りに回動する。これにより、アーム部材423が下方位置から上方位置まで上昇し、この上昇に応じて各リンク部材424が回動することで、装飾部材404L,404Rが非展開位置から展開位置へ移動する。
また、可動通路体400が通路体進出位置から通路体原点位置まで移動すると、作動部材440の一端が当接部442Aに当接することにより背面視時計回りに回転し、アーム部材423が下方位置まで移動することで、装飾部材404L,404Rが非展開位置に復帰する。
このように、装飾部材404L,404Rは、可動通路体400の移動を利用して非展開位置と展開位置との間で移動可能であることで、可動通路体400を移動させるための通路体用モータ91とは別個の駆動源により動作させる必要がないので、部品点数を削減することができる。
(演出可動体装置)
図19〜図21に示すように、演出可動体装置は、四角枠状のベース部材450の左上角部を構成するベース部450Aと、ベース部450Aに対し動作可能に設けられる演出可動体500と、演出可動体500を動作させるための動作機構501と、から主に構成される。演出可動体500は、ベース部450Aの前面に位置する演出体原点位置(図19(A)参照)と、演出体原点位置の右斜め下方の演出体進出位置(図19(B)参照)と、の間で回動可能に設けられている。
図19〜図21に示すように、演出可動体装置は、四角枠状のベース部材450の左上角部を構成するベース部450Aと、ベース部450Aに対し動作可能に設けられる演出可動体500と、演出可動体500を動作させるための動作機構501と、から主に構成される。演出可動体500は、ベース部450Aの前面に位置する演出体原点位置(図19(A)参照)と、演出体原点位置の右斜め下方の演出体進出位置(図19(B)参照)と、の間で回動可能に設けられている。
演出可動体500は、第1可動部511と、第1可動部511の背面に突設された前後方向を向く回動軸510を中心として、該第1可動部511の背面側に回動可能に設けられる第2可動部512と、から構成される。
第1可動部511は、正面視略円形状に形成されるベース部511Aと、ベース部511Aの周縁から回動軸510を中心として放射状に延出される突出片からなる装飾部511Bと、から構成される。装飾部511Bのうち下方に垂下される装飾部511Bの背面側には、前方に向けて光を照射可能な演出体用LED518Aが前面に設けられるとともに、左右側方に向けて光を照射可能な演出体用LED518Bが背面に設けられたLED基板519(図28参照)が設けられている。
また、ベース部511Aの周縁部所定箇所には、連結軸503が前方に向けて突設されており、該連結軸503は、ベース部450Aの左側下部に形成される案内孔504に挿入されている。案内孔504は、第1案内部504Aと第2案内部504Bとにより、正面視略くの字形に形成されており、連結軸503を移動可能に案内する。
第2可動部512は、第1可動部511の背面左側及び右側に配置される装飾部512L,512Rからなる。装飾部512L,512Rは、回動軸510を中心として放射状に延出される複数の突出片を有し、第1可動部511の装飾部511Bと略同形状に形成され、第1可動部511の回動軸510を中心として各々回動可能に軸支されるとともに、リンク部材513を介して連結されている。リンク部材513は、第1可動部511の背面における回動軸510の下方に突設された回動軸514を中心として回動可能とされており、一端が装飾部512Lに軸支され、他端が装飾部512Rに軸支されている。また、装飾部512Lにおけるリンク部材513との第1軸支部と装飾部512Rにおけるリンク部材513との第2軸支部とは、回動軸510からの距離が異なっているため、装飾部512L,512Rのうち一方が回動軸510を中心として第1方向に回動することで、リンク部材513が回動軸514を中心に回動するため、他方がリンク部材513を介して第1方向とは逆の第2方向に回動するようになっている。
また、装飾部512Lと装飾部512Rとは、回動軸510と回動軸514との間が引張バネ515により連結されていることで、装飾部512Lと装飾部512Rとが近接する第1装飾状態(図25参照)に維持され、装飾部512Rが第1方向に回動したときには、引張バネ515の付勢力に抗して他方の装飾部512Lが第2方向に回動して、装飾部512Lと装飾部512Rとが離間する第2装飾状態(図27参照)に変化する。また、装飾部512Rは、回動軸510よりも左側に突出する突出片516を有し、該突出片516の背面には連動軸517が突設されている。
動作機構501は、ベース部450Aの背面側に固定される演出体用モータ520と、ベース部450Aの前面側に突出した演出体用モータ520の駆動軸(図示略)に固着される回転体521と、ベース部450Aの前面に突設された前後方向を向く回動軸522に回動可能に軸支された第1アーム部材523と、ベース部450Aの前面に突設された回動軸528に回動可能に軸支された第2アーム部材524と、第1アーム部材523に突設された回動軸525に回動可能に軸支された第1リンク部材526と、第1リンク部材526の一端に軸支された第2リンク部材527と、から構成される。尚、回動軸528は、ベース部450Aの前面との間に所定の隙間を隔てて配置されており、該隙間に第1アーム部材523が挿入可能とされている。
第1アーム部材523は、第1アーム部523Aと第2アーム部523Bとにより正面視略逆くの字形に形成され、第1アーム部523Aと第2アーム部523Bとの屈曲部が回動軸522により軸支されている。尚、回動軸522にはトーションバネ529が環装されており、第1アーム部材523を上方に向けて付勢している。
第1アーム部523Aには、長孔531が形成されており、該長孔531には回転体521の周縁に突設された連結軸530が長手方向に移動可能に挿入されている。第2アーム部523Bは、一端が第1可動部511の回動軸510に回動可能に軸支されている。また、第2アーム部523Bの底壁533の前面には、第2リンク部材527を長手方向に向けて移動案内するための案内軸534A,534Bが突設されているとともに、底壁533の側縁には、第2リンク部材527を長手方向に向けて移動案内するための案内壁535A,535Bが前方に向けて立設されている。このように第2アーム部523Bは、底壁533と案内壁535A,535Bとにより断面視略コ字形に形成されている。
第1リンク部材526は、第1アーム部材523の第1アーム部523Aと第2アーム部523Bとの間に突設された回動軸525に回動可能に軸支されている。第1リンク部材526の一端には、第2リンク部材527を軸支する連結軸536が背面側に向けて突設されている。他端には、第1アーム部523Aの長孔531に挿入され前方に突出した連結軸530に接触可能な第1作用部537が形成されている。
第2リンク部材527は、第2アーム部523Bの底壁533の前面における案内壁535A,535Bの間に配置されるスライド部538と、スライド部538に対し屈曲して形成され、第2可動部512の連動軸517に接触可能な第2作用部539と、から構成される。スライド部538には、2つの長孔540A,540Bが形成されており、第2アーム部523Bの案内軸534A,534Bがそれぞれ挿入されている。
このように構成される第2リンク部材527は、第2アーム部523Bの底壁533の前面における案内壁535A,535Bの間にスライド部538が配置され、該スライド部538は、案内軸534A,534B及び案内壁535A,535Bにより長手方向にスライド移動可能に案内される。つまり、第2リンク部材527は、第2アーム部523Bと同軸方向に移動可能に配置されている。この状態において第2作用部539は、第2アーム部523Bから外方に向けて突出する。また、スライド部538の前面側はカバー部材541により被覆され、第1リンク部材526の前面側はカバー部材542により被覆される。
第2アーム部材524は、正面視略くの字形に形成され、一端がベース部450Aの回動軸528に回動可能に軸支され、他端が第1可動部511の背面における回動軸510の直上に突設された回動軸543に長孔を介して軸支されている。
(演出可動体装置の動作例)
次に、演出可動体装置の動作例について、図22〜図28に基づいて説明する。図22は、演出可動体が演出体原点位置に位置している状態を示す概略正面図である。図23は、演出可動体が演出体原点位置と演出体進出位置との間に位置している状態を示す概略正面図である。図24は、演出可動体が演出体進出位置まで移動した状態を示す概略正面図である。図25は、演出可動体が演出体進出位置において第1装飾状態にある状態を示す概略背面図である。図26は、演出可動体が演出体進出位置において第1装飾状態から第2装飾状態に変化した状態を示す概略正面図である。図27は、演出可動体が演出体進出位置において第1装飾状態から第2装飾状態へ変化した状態を示す概略背面図である。図28は、図27のD−D断面図である。尚、図22〜図28において、ベース部など一部の部材の図示は省略している。
次に、演出可動体装置の動作例について、図22〜図28に基づいて説明する。図22は、演出可動体が演出体原点位置に位置している状態を示す概略正面図である。図23は、演出可動体が演出体原点位置と演出体進出位置との間に位置している状態を示す概略正面図である。図24は、演出可動体が演出体進出位置まで移動した状態を示す概略正面図である。図25は、演出可動体が演出体進出位置において第1装飾状態にある状態を示す概略背面図である。図26は、演出可動体が演出体進出位置において第1装飾状態から第2装飾状態に変化した状態を示す概略正面図である。図27は、演出可動体が演出体進出位置において第1装飾状態から第2装飾状態へ変化した状態を示す概略背面図である。図28は、図27のD−D断面図である。尚、図22〜図28において、ベース部など一部の部材の図示は省略している。
図22に示すように、演出可動体500は、演出体原点位置に位置している状態において、装飾部511Bが右側方を向く第1姿勢をなすとともに、該装飾部511Bに装飾部512L,512Rが近接する第1装飾状態とされている。また、回転体521の連結軸530は、回転軸の右側上方において長孔531の回動軸522側の端部に位置していることで、第1アーム部材523の第1アーム部523Aを左斜め上方に持ち上げた状態で保持している。よって、演出可動体500は演出体原点位置に保持される。また、第1アーム部材523はトーションバネ529により上方に付勢されているとともに、第2アーム部材524は、一端がベース部450Aに係止された引張バネ550により上方に付勢されているため、演出可動体500は演出体原点位置に安定して保持される。また、第1可動部511の連結軸503は、第1案内部504Aの右側上端部に位置している。
第2リンク部材527は、回動軸522側の端部に、一端が第2アーム部523Bにおける回動軸522側に係止された引張バネ551の他端が係止されていることで、回動軸522側の第1スライド位置に保持されている。このとき、第1リンク部材526の第1作用部537は、回転体521の連結軸530から離れている。また、第2リンク部材527の第2作用部539は、装飾部512Rの連動軸517から離れている。
図23に示すように、演出体用モータ520により回転体521が反時計回りに回転すると、連結軸530が左側に移動しながら下降していくことで、第1アーム部材523が反時計回りに回動する。演出可動体500は、第1アーム部材523の回動軸522を中心とする回動に応じて下降するとともに、回動軸510よりも左側に連結軸503が位置することで、回動軸510を中心として時計回りに回動する。つまり、演出可動体500は、演出体原点位置から下降しながら回動軸510を中心として時計回りに回動する(第1動作を行う)。尚、連結軸503は、回動軸510が案内孔504に近づくにつれて第1案内部504Aの右端から左端に向けて逃げていく。また、第2リンク部材527は第1スライド位置に保持されたままとなる。
次いで、図24及び図25に示すように、回転体521がさらに反時計回りに回転することにより回動軸510が案内孔504から離れていくと、連結軸503は第2案内部504Bを右側下方に向けて移動する。そして、連結軸503が第2案内部504Bの右端部にて移動が規制されることで、第1アーム部材523の回動が規制され、演出可動体500は演出体進出位置にて停止する。
演出可動体500が演出体進出位置にて移動が規制されて停止した状態では、回転体521の連結軸530は、長孔531の右側において、第1リンク部材526の第1作用部537に近接(または当接)している。また、第2リンク部材527の第2作用部539は、装飾部512Rの連動軸517に近接(または当接)している。そして演出可動体500は、装飾部511Bや装飾部512L,512Rの突出片が下方を向く第2姿勢をなすとともに、該装飾部511Bに装飾部512L,512Rが近接する第1装飾状態とされている。
図26及び図27に示すように、回転体521がさらに反時計回りに回転すると、連結軸530が長孔531をさらに右側に移動するが、長孔531の右端部は円弧状に形成されていることから第1アーム部材523は回動しない。そして、連結軸530が第1リンク部材526の第1作用部537に当接して押圧する。これにより、第1リンク部材526が回動軸525を中心として時計回りに回動することで、第2リンク部材527は、引張バネ551の付勢力に抗して、第2アーム部523Bに対し回動軸510側の第2スライド位置に向けて移動する。
第2リンク部材527が第1スライド位置から第2スライド位置まで移動することで、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517を押圧する。これにより、装飾部512Rが回動軸510を中心として正面視時計回りに回動するとともに、装飾部512Lが回動軸510を中心として正面視反時計回りに回動するため、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる第2装飾状態に変化する。
このように、演出可動体500は、演出体用モータ520により回転体521の連結軸530が回転することで、演出体原点位置から演出体進出位置まで回動しながら下降する第1動作を行った後、さらに回転体521を回転させることで、連結軸530が第1リンク部材526の第1作用部537に作用して第1リンク部材526が回動し、これにより第2リンク部材527が第2アーム部523Bに対しスライド移動し、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517することで、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる方向に回動する第2動作を行うことが可能である。
また、演出体用モータ520により回転する回転体521の動力を第2可動部512の装飾部512L,512Rに伝達するための第1リンク部材526や第2リンク部材527は、演出可動体500を回動可能に支持する第1アーム部材523の背面側に遊技者から視認不能に設けられていることで、第1リンク部材526や第2リンク部材527を第1アーム部材523により移動可能に案内することができるため、部品点数を好適に削減することが可能となるとともに、構造を簡素化して見栄えを向上させることができる。
また、演出可動体500は、第1アーム部材523により回動軸522を中心として回動可能とされているだけでなく、第1アーム部材523に対し回動軸510を介して回動可能とされ、かつ、回動軸510とは異なる位置に配置された連結軸503が案内孔504に案内されていることで、第1アーム部材523の回動に応じて回動軸510を中心として回動する。よって、一の駆動源により複数個所を動作させることが可能となり、第1動作の動作態様が複雑化するため、興趣が向上する。
図28に示すように、装飾部511B及び装飾部512L,512Rは、透過性を有する合成樹脂材からなるレンズ部材にて構成されており、装飾部511Bの背面側にはLED基板519が設けられている。LED基板519の前面に設けられた演出体用LED518Aは、前面に対し垂直方向または略垂直方向、つまり、前方に向けて光を照射可能に設けられたトップ型LEDとされている。一方、LED基板519の背面に設けられた演出体用LED518Bは、LED基板519の背面に対し平行方向または略平行方向に光を照射可能なアングル型LEDとされており、外方向に向けて光を照射可能に設けられている。
演出制御用CPU120は、例えば、後述するように小当り遊技状態においてV入賞が発生したときに、演出可動体500を演出体進出位置まで移動させるとともに、演出体進出位置において第2装飾状態に変化させるタイミングなどにおいて、演出体用LED518A,518Bを発光させることが可能である。演出体用LED518Aからの光は、レンズ部材を通して前方に出射され、演出体用LED518Bからの光は外側方に出射される。よって、演出体用LED518A,518Bを発光させることで、演出体用LED518Aからの光により装飾部511Bの前面が発光するとともに、演出体用LED518Bからの光により、装飾部511Bの外側方に位置する装飾部512L,512Rが照らされて発光する。
このように、第1可動部511に対して動作可能な装飾部512L,512Rに光源を設けることなく、第1可動部511の光源を利用して発光させることができるため、部品点数を削減できるとともに、第1可動部511から第2可動部512への配線等が不要になるので構造を簡素化できる。
また、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態においてV入賞が発生したときに演出可動体500を演出体原点位置から演出体進出位置まで移動し、第1装飾状態から第2装飾状態に変化するとともに演出体用LED518A,518Bにより発光する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120は、例えば、小当り遊技状態に制御されたときや可動通路体400が通路体進出位置まで移動したときなどに演出可動体500を演出体進出位置まで移動し、V入賞が発生したときに第1装飾状態から第2装飾状態に変化させたり、演出体用LED518A,518Bを発光させたりしてもよい。また、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態以外の所定の演出タイミング(例えば、小当りや大当りの発生を示唆する各種予告演出や、演出大当り中においてラウンド遊技が継続することを報知する大当り中演出や、高ベース状態Aよりも有利な高ベース状態Bに制御されることを示唆する示唆演出等の実行タイミングなど)において演出可動体500を動作させるようにしてもよい。
また、図15に示すように、可動通路体400は、演出可動体500よりも前方側に配置されている。言い換えれば、可動通路体400と演出可動体500とは、正面視においてそれぞれの動作可能範囲は重複するが、平面視において動作可能範囲が前後にずれて重複しないように配置されているため、演出可動体500が動作可能範囲内の任意の位置にあっても可動通路体400に接触しないようになっている。
具体的には、演出可動体500が演出体原点位置にあり、可動通路体400が通路体原点位置にある場合には、可動通路体400と演出可動体500とは接触せず(図15(A)参照)、演出可動体500が演出体進出位置にあり、可動通路体400が通路体進出位置にある場合にも可動通路体400と演出可動体500とは接触しない(図15(B)参照)。
尚、図示しないが、演出可動体500が演出体原点位置と演出体進出位置との間の任意位置に位置しても、可動通路体400と演出可動体500とは接触しない。つまり、可動通路体400と演出可動体500とはいずれのタイミングで動作しても互いに干渉することがないため、可動通路体400と演出可動体500とのうち一方の動作が他方の動作に影響を及ぼすことがない。さらに尚、可動通路体400と演出可動体500とは、動作可能範囲が前後にずれて重複しないように配置されているため、第2可動部402が展開位置または非展開位置に位置しているかに関わらず、演出可動体500が第2可動部402に干渉することがない。
また、可動通路体400の第1可動部401は、主基板11に接続される通路体用モータ91により動作する可動部であり、演出可動体500の第1可動部511や第2可動部512は、演出制御基板12に接続される演出体用モータ520により動作する可動部である。
第1可動部401は、小当り遊技状態において最初に第2大入賞口702Bに進入して第1貯留部227に貯留される遊技球P1を、V入賞口283(遊技球が進入することによりCPU103が大当り遊技状態に制御する契機となる入賞口)に進入可能に誘導する第2誘導経路202Aを備えている。つまり、第1可動部401は当否(大当りに制御するか否か)を抽選する当否抽選に関連する遊技用の可動部である一方、第1可動部511や第2可動部512は、第1可動部401のように当否抽選に関わらない演出用の可動部である。
このように、可動通路体400と演出可動体500とが一のベース部材450に設けられている場合、遊技の制御を行うCPU103により可動通路体400と演出可動体500双方の動作を制御することになると、CPU103の制御負荷が大きくなり、遊技に影響を及ぼす可能性があるため、当否抽選といった遊技に関係のない可動部に関しては、他の制御手段である演出制御用CPU120により動作の制御を行うようにすることで、CPU103の処理負荷を好適に軽減することができる。
しかし、このように当否抽選用の可動通路体400と演出可動体500とを一のベース部材450に搭載する場合、可動通路体400と演出可動体500とのうち一方の動作が他方の動作に干渉する、特に、演出可動体500の動作によって可動通路体400の動作に影響を及ぼすことがあると、当否の抽選、つまり、遊技の結果に影響が及んで遊技の公平性を保つことができなくなる虞がある。よって、可動通路体400と演出可動体500とは、一方の動作が他方の動作に干渉することがないように設けることが好ましい。
(可変入賞球装置6B)
次に、可変入賞球装置6Bの詳細について、図29〜図36に基づいて説明する。図29は、可変入賞球装置の内部構造を示す縦断面図である。図30は、(A)は進入困難状態、(B)は進入可能状態であるときの可変入賞球装置を示す横断面図である。図31は、(A)は図30(A)のE−E断面図、(B)は図30(B)のE’−E’断面図である。図32は、可変板を示す斜視図である。図33は、(A)は図32のF−F断面図、(B)は図32のG−G断面図である。図34は、(A)〜(C)は遊技球が第2始動入賞する流れを示す説明図である。図35は、(A)〜(C)は遊技球の釣り合いによる滞留を示す説明図である。図36は、(A)〜(C)は遊技球の球噛みによる滞留を示す説明図である。
次に、可変入賞球装置6Bの詳細について、図29〜図36に基づいて説明する。図29は、可変入賞球装置の内部構造を示す縦断面図である。図30は、(A)は進入困難状態、(B)は進入可能状態であるときの可変入賞球装置を示す横断面図である。図31は、(A)は図30(A)のE−E断面図、(B)は図30(B)のE’−E’断面図である。図32は、可変板を示す斜視図である。図33は、(A)は図32のF−F断面図、(B)は図32のG−G断面図である。図34は、(A)〜(C)は遊技球が第2始動入賞する流れを示す説明図である。図35は、(A)〜(C)は遊技球の釣り合いによる滞留を示す説明図である。図36は、(A)〜(C)は遊技球の球噛みによる滞留を示す説明図である。
図29〜図31に示すように、可変入賞球装置6Bは、遊技盤2の遊技盤面(前面)に取付けられるベース板601と、ベース板601の背面側に組付けられる第1ソレノイド81と、第1ソレノイド81により前後方向に略水平移動する可変板602と、ベース板601の前面における可変板602の左側に突出するように形成される入賞通路形成部603と、ベース板601の前面における可変板602の上方に形成される案内通路形成部604と、ベース板601の前面における案内通路形成部604の左側に形成される誘導部605と、入賞通路形成部603と案内通路形成部604の前面の一部とを構成する正面視略円形の前壁606と、を有している。
ベース板601は、遊技盤2に形成された開口に嵌合されるセンター飾り枠の左側に一体に形成されているが、一体に形成さていなくてもよい。また、前壁606は、透過性を有する合成樹脂材にて構成されており、前壁606を透して、入賞通路形成部603や案内通路形成部604の遊技球を視認可能とされている。また、ベース板601との間に遊技球Pが通過可能な空間が形成されるようにベース板601に対し前方に配置されている。
入賞通路形成部603は、右側方に開口するように形成され遊技球Pが通過可能な通過領域を構成する第2始動入賞口610と、第2始動入賞口610に進入した遊技球Pをベース板601に形成された貫通孔611を介して遊技盤2の背面側に誘導する入賞球誘導経路K1と、を形成する。また、第2始動入賞口610には第2始動口スイッチ22Bが配設されており、第2始動入賞口610に進入した遊技球Pが第2始動口スイッチ22Bにより検出されるようになっている。
可変板602は、ベース板601に形成された貫通孔612を介して前後方向にスライド移動可能に設けられ、第1ソレノイド81のプランジャ81Aとリンク部材81Bを介して連結されており、第1ソレノイド81がオフ状態であるときに遊技盤2側に退避する退避位置(図30(A)参照)と、第1ソレノイド81がオン状態であるときに遊技領域Y側に進出する進出位置(図30(B)参照)と、の間で前後方向にスライド移動可能とされている。
図32に示すように、可変板602は、平面視略縦長長方形状をなす板状部材からなり、上面602Hが左側に向けて下方に傾斜するように設けられている。可変板602の左右側辺後部には、ガイド軸613L,613Rが側方に向けて突設されており、これらガイド軸613L,613Rは、第1ソレノイド81等を被覆するカバー部材615に形成された前後方向を向くガイド孔614L,614Rに挿入されている。また、下面には、前後方向を向くガイド壁616A,616Bが突設されており、これらガイド軸613L,613Rとガイド壁616A,616Bにより、可変板602は前後方向に移動可能に案内される。尚、ガイド軸613Rはリンク部材81Bと連結するための連結軸を兼ねている。
可変板602の前辺602Fは、平面視で左側から右側に向けて後方に傾斜する傾斜辺とされているとともに、下側に向けて後方に傾斜する傾斜面を有する。また、前辺602Fの左端部には、所定の左右幅寸法を有する突出片620が前方に向けて突設されており、該突出片620の上面には、遊技球の第2始動入賞口610への通過を規制するための突出部621が上方に向けて突設されている。尚、突出部621の右側面には、左側から右側に向けて下方に傾斜する末広がりの傾斜面621Aが形成されている。
このように構成される突出部621は、図30(A)及び図31(A)に示すように、可変板602が退避位置に位置している状態において、第2始動入賞口610の右側方後部に対応するように位置することで、第2始動入賞口610への遊技球Pの進入を不可能(または困難)とする。一方、図30(B)及び図31(B)に示すように、可変板602が進出位置に位置している状態において、第2始動入賞口610の右側方前部に位置することで、第2始動入賞口610への遊技球Pの進入を可能とする。
尚、図30(B)及び図31(B)に示すように、可変板602が進出位置に位置している状態において、突出片620及び突出部621の一部が、前壁606に形成された凹部617に収容されることで、第2始動入賞口610に対応する位置から退避できるようになっている。
図32に示すように、可変板602の上面602Hは、第1傾斜面602Aと、上面602Hの前右部に形成される第2傾斜面602Bと、から構成されている。第1傾斜面602Aの水平面に対する下り傾斜角度θ11は約8度とされ、第2傾斜面602Bの水平面に対する下り傾斜角度θ12は約5度とされている。つまり、第2傾斜面602Bの水平面に対する下り傾斜角度θ12は、第1傾斜面602Aの水平面に対する下り傾斜角度θ11よりも小さく設定されている(θ12<θ11)。よって、第1傾斜面602A上の遊技球Pは、第2傾斜面602B上の遊技球Pよりも速い速度で第2始動入賞口610に向けて流下する。
また、図30(B)に示すように、可変板602が進出位置に位置している状態において、第2傾斜面602B及び第1傾斜面602Aにおける第2傾斜面602Bの左側の部分が、ベース板601と前壁606との間に形成される空間における前後方向の略中央に位置するようになっている。
図29に示すように、案内通路形成部604は、ベース板601、前壁606及び左右の側壁641L,641Rを有し、遊技領域Yにおける可変入賞球装置6Bの上方から流下してくる遊技球Pの進入が可能となるように上向きに開口する進入口を形成する通過ゲート41と、通過ゲート41を通過した遊技球Pを1個ずつ第2始動入賞口610の右側方近傍位置に向けて下方に案内する案内経路K2と、を形成する。
案内経路K2における通過ゲート41の下方近傍位置にはゲートスイッチ21が設けられ、通過ゲート41を通過した遊技球Pが検出されるようになっている。尚、案内通路形成部604における上部前側は、前壁606とは異なる前壁にて構成されている(図4参照)。
右側の側壁641Lは、可変板602の右端部の鉛直上方において、案内通路形成部604の上壁との間に遊技球Pが通過可能な第1間隙651が形成されるように上下方向に向けて延設されている。一方、左側の側壁641Lは、第2始動入賞口610の鉛直上方において、案内通路形成部604の上壁との間に遊技球Pが通過可能な第2間隙652が形成されるように上下方向に向けて延設されている。尚、第1間隙651の上下寸法L5及び第2間隙652の上下寸法L6はほぼ同じ長さとされており、遊技球Pの直径2Rよりも長寸で、かつ、遊技球Pの直径2Rの2倍の長さよりも短寸とされている(L5=L6/2R<L5,L6<2R×2)。
尚、左右の側壁641L,641R内面には、複数の凸部643が下方に向けて左右交互に設けられていることで、案内経路K2を流下する遊技球Pは、左右に蛇行しながら流下することで落下速度が抑制される。また、ベース板601の前面における可変板602の上方には、遊技球Pを前壁606側に誘導する凸部644が設けられていることで、第2始動入賞口610の手前で遊技球Pが前壁606側に誘導されるため、可変板602が退避位置に位置しているときに遊技球Pがベース板601よりを流下して可変板602や突出部621に接触して破損することが抑制される。
また、ゲートスイッチ21は、案内通路形成部604の上流側に設けられていることで、ゲートスイッチ21を通過した遊技球Pはほぼ可変板602の上面602H上に落下するようになっている。尚、遊技球Pがゲートスイッチ21を通過してから可変板602の上面602H上に落下するまでに要する時間は約0.5秒以上とされている。
第1間隙651は右側方に開口し、第2間隙652は左側方に開口するように形成されているため、通過ゲート41を通過して案内経路K2を鉛直下方に流下する遊技球Pの大半は第1間隙651や第2間隙652から流出することなく可変板602に到達するが、後述するように遊技球Pが案内経路K2にて滞留することなどにより第1間隙651または第2間隙652から流出することがある。
図29に示すように、通過ゲート41を通過して案内経路K2を流下する遊技球Pは、案内通路形成部604により下方に向けて案内され、第2始動入賞口610の右側方近傍位置に到達する。そして、可変板602が退避位置に位置して可変入賞球装置6Bが進入困難状態である場合、遊技球Pは第2始動入賞口610に進入せずに、そのまま右側方近傍位置を通過して下方に落下する。また、可変板602の突出部621等に接触してから落下することもある。
図34(A)(C)に示すように、可変板602が進出位置に位置して可変入賞球装置6Bが進入可能状態である場合、案内通路形成部604により下方に向けて案内された遊技球P1は、可変板602の上面602H上に落下する。遊技球P1が上面602Hにおける第1傾斜面602A上に落下した場合は、比較的高速で第2始動入賞口610に向けて流下案内されるが、遊技球P1が上面602Hにおける第2傾斜面602B上に落下した場合は、比較的低速で第2始動入賞口610に向けて流下した後、第1傾斜面602Aにより比較的高速で第2始動入賞口610に向けて流下する。
次いで、図34(B)に示すように、遊技球P1の後に後続の遊技球P2が通過ゲート41を通過した場合において、遊技球P2が上面602H上に落下するときに遊技球P1が既に第2始動入賞口610に進入していれば、遊技球P1,P2は各々個別に第2始動入賞口610に誘導される。
図35(A)に示すように、可変板602が進出位置に位置して可変入賞球装置6Bが進入可能状態である場合において、遊技球P1が可変板602の上面602H上に落下した直後に、後続の遊技球P2が遊技球P1上に落下する場合がある。
このように、遊技球P1が第2傾斜面602B上に位置し、かつ、遊技球P2が入賞通路形成部603の上壁と遊技球P1の上部左側との3点で接触した状態になり、遊技球P1が第1傾斜面602Aまたは第2傾斜面602Bにより第2始動入賞口610側へ流下しようとする力と、遊技球P2が自重により遊技球P1を第2始動入賞口610と反対側へ押し出そうとする力とが均衡すると、遊技球P1,P2が動かなくなり釣り合いによる滞留(球詰り)が発生する虞がある。
ここで、遊技球P1が第2傾斜面602B上に位置していると、第1傾斜面602A上に位置している場合に比べて、第2始動入賞口610側へ流下しようとする力が小さいので、遊技球P2が遊技球P1を第2始動入賞口610と反対側(右側)へ押し出そうとする力が、遊技球P1が第2始動入賞口610側へ流下しようとする力を上回り易くなる。
また、図35(B)(D)に示すように、可変板602が進出位置まで移動した進入可能状態において、可変板602と側壁641Rの下端との間に第1間隙651が設けられることで、上面602H上にある遊技球P1の右側への移動が側壁641Rにより阻害されることがない、よって、遊技球P1が第2始動入賞口610と反対側へ押し出されて遊技球P2が上面602H上に落下可能となるため、遊技球P1,P2による釣り合いによる滞留(球詰り)の発生を回避できる。
次に、図36(A)(B)に示すように、可変板602が退避位置から進出位置に移動する途中において、遊技球P1が進出してきた可変板602の前辺602Fと前壁606との間に挟まってしまう球噛みが発生することによって、第2始動入賞口610側、下側、第1間隙651側のいずれの方向にも動けなくなった場合、その上方に後続の遊技球P2、P3・・・が滞留してしまう虞がある。
ここで、後続の3個目の遊技球P3は、遊技球P2が第2間隙652の下方位置にて滞留していることから、遊技球P2により鉛直下方への移動が阻害されるものの、遊技球P2に接触することにより第2間隙652側に誘導されて入賞通路形成部603の上方へ排出されるため、遊技球P1の球噛みにより遊技球P2の上方に遊技球P3、P4が次々と滞留して球詰りが発生することを抑制できる。
また、遊技球P1,P2が滞留している状態において、後続の遊技球P3、P4・・が遊技球P2に接触したときに、その衝撃が遊技球P2から遊技球P1に伝達されることで、遊技球P1は球詰りが解消されて下方に落下し、これに伴い可変板602が進出位置まで移動するため、可変板602の上方にある遊技球P2や後続の遊技球P4・・は、上面602Hにより第2始動入賞口610へ向けて誘導される。
このように、遊技球Pを第2始動入賞口610へ誘導可能な可変板602の上面602Hに遊技球Pが安定して落下するように流下を案内する案内通路形成部604を設けることで、通過ゲート41を通過した遊技球Pを、第2始動入賞口610に遊技球Pを誘導可能な可変板602に向けて安定して誘導できるようになる一方で、案内通路形成部604があるが故に、釣り合いによる滞留や球噛みによる滞留といった球詰りが発生しやすくなる。このような構成において、第1間隙651や第2間隙652を設けることにより、球詰りの発生を好適に抑制することができる。
尚、本実施の形態では、案内通路形成部604は、通過ゲート41を通過した遊技球Pを1個ずつ第2始動入賞口610へ誘導可能な可変板602の上面602Hに向けて略鉛直下方に案内する案内経路K2を形成する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、案内経路K2は、通過ゲート41を通過した遊技球Pを略鉛直下方に向けて流下案内するものでなくてもよく、斜め下方に案内するもの等であってもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域Yに向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域Yに向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
尚、本実施の形態では、前回の普図ゲームの実行期間中や、普図当りに基づき可変入賞球装置6Bが進入可能状態(または後述する開放後時間における進入困難状態)に制御される期間中等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは保留されないが、所定の上限数(例えば4)まで保留されるようにしてもよい。
この普図の変動表示では、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。尚、本実施の形態では、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されて、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となることはないが、「普図ハズレ」となることがあるようにしてもよい。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、可変板602が進出位置へ移動して可変入賞球装置6Bが進入可能状態となり、所定時間が経過すると可変板602が退避位置へ移動して可変入賞球装置6Bが進入困難状態になる。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口610に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が第1始動入賞口へ進入(入賞)した場合(第1始動入賞が発生したが当該第1始動入賞に基づく第1特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく第1特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される一方、遊技球が第2始動入賞口へ進入(入賞)した場合(第2始動入賞が発生したが当該第2始動入賞に基づく第2特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく第2特図ゲームは所定の上限数(例えば3)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。尚、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となるようにしてもよい。また、小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。尚、特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後に、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御されるようにしてもよい。
小当り遊技状態では、第2特別可変入賞球装置7Bにより形成される第2大入賞口702Bが所定の開放態様で進入可能状態となる。小当り遊技状態において、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉702Aが、所定の上限時間(例えば、1800msなど)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば8個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口702Bを開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置7Bは遊技者にとって有利な状態となる。
小当り遊技状態において、第2大入賞口702Bに進入した遊技球が第2特別可変入賞球装置7B内に設けられた第3カウントスイッチ24Bを通過すると、該遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づく「大当り(V入賞大当り)」となる。つまり、CPU103は、該遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態に制御する。一方、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bに入賞した遊技球が第2特別可変入賞球装置7B内に設けられた第4カウントスイッチ24Cを通過した場合は、「大当り」とはならない。つまり、CPU103は、該遊技球の第4カウントスイッチ24Cの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態には制御しない。
そして、遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第1特別可変入賞球装置7Aの第1大入賞口扉701Aが、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば8個)の入賞が発生するまでの期間にて、第1大入賞口701Bを開放状態とする。これにより、第1特別可変入賞球装置7Aを遊技者にとって有利な開放状態とするラウンド遊技が実行される。尚、本実施の形態では、遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第1特別可変入賞球装置7Aが開放状態に制御される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特別可変入賞球装置7Bが開放状態に制御されるようにしてもよい。
第1大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「5」や「7」や「10」)に達するまで、繰返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第1大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
本実施の形態における大当り遊技状態の終了後は、時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口610に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
時短状態は、所定回数(例えば、99回)の特図ゲームが実行されたこと、所定回数(例えば、1回または3回)の小当りが実行されたこと、のうちいずれかの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態や小当り遊技状態等の有利状態、時短状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「小当り」となる確率などが、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。尚、時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後、大当り遊技状態にならなかった場合は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過して大当り遊技状態に制御された後は高ベース状態(時短状態)に制御される。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、演出可動体500の動作等により行われてもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、演出可動体500の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、小当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、小当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における小当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における小当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25Bなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、演出可動体500の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、演出可動体500を動作させる信号を当該演出可動体500又は当該演出可動体500を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、演出可動体500の制御(演出可動体500を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
図37(A)は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図37(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図37(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図37(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「ハズレ」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(小当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図37(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り1」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り2」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り3」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り4」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り5」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り6」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第7可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C07Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り7」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第8可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C08Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り8」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第9可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C09Hは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り9」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第10可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C0AHは、可変表示結果が「小当り」で小当り種別が「小当り10」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第11可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が1回行われる遊技状態(高ベース状態A、時短状態A)に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを時短制御が3回行われる遊技状態(高ベース状態B、時短状態B)に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生がエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD100は、V入賞が発生したこと、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したことで第3カウントスイッチ24Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンドである。
尚、図37(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図38は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図38に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図38に示す遊技制御カウンタ設定部(図示略)に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「小当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「小当り」とする場合における大当り種別を「小当り1〜10」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「299」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「23」の範囲の値をとる。
図39は、特別図柄の変動パターンの一例を示す説明図である。本実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応する変動パターン(PA1−1)と、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応する複数の変動パターン(PB2−1,PB2−2,PB2−3,PB2−4)が予め用意されている。
複数の変動パターン(PB2−1,PB2−2,PB2−3,PB2−4)の特図可変表示時間については、「ハズレ」となる場合に対応する変動パターン(PA1−1)よりも長く設定されている。また、大当り終了後に時短制御が3回実行されるまで継続する高ベース状態Bにおいては、大当り終了後に時短制御が1回実行されるまで継続する高ベース状態Aである場合よりも変動時間が長い変動パターンPB2−4が実行されるように設定されている。
具体的には、図39(A)に示すように、低ベース状態または高ベース状態A,Bにおける第1特別図柄の変動パターンとしては、表示結果がハズレの場合にはハズレ変動パターンPB1−1を決定し、表示結果が小当りの場合は小当り変動パターンPB2−1を決定する。図39(B)に示すように、低ベース状態における第2特別図柄の変動パターンとしては、表示結果が小当りの場合は小当り変動パターンPB2−2を決定する。図39(C)に示すように、高ベース状態Aにおける第2特別図柄の変動パターンとしては、表示結果が小当りで、特図の保留記憶数が2〜4個の場合は小当り変動パターンPB2−1を決定し、表示結果が小当りで、特図の保留記憶数が0〜1個の場合は小当り変動パターンPB2−3を決定する。図39(D)に示すように、高ベース状態Bにおける第2特別図柄の変動パターンとしては、小当り変動パターンPB2−4を決定する。
尚、本実施の形態では、上記変動パターンPB1−1、PB2−1〜4については、図柄確定時間(特別図柄の最小停止表示時間)は、低ベース状態及び高ベース状態A,Bで共通の500msとされている。また、上記変動パターン以外の変動パターンを設定してもよいし、各変動パターンの変動時間も任意に変更可能である。
図40(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態における特図表示結果判定テーブルでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルでは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるときに、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときよりも多くの判定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときに特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では1/70)に比べて、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では1/1)。つまり、第2特図ゲームの方が第1特図ゲームよりも遊技者にとって有利度合いが高いゲームとなる。
尚、第2特図ゲームの方が第1特図ゲームよりも遊技者にとって有利度合いが高いゲームとなれば、第2特図ゲームの小当り確率は1/2〜1/5など、種々に変更可能であり、第2特図ゲームにおいて特図表示結果が所定の確率で「ハズレ」となるようにしてもよい。また、このように第2特図ゲームの特図表示結果として「ハズレ」を含むようにした場合でも、第2特図ゲームの方が第1特図ゲームよりも特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるようにすることが好ましい。
また、図40(B)に示すように、本実施の形態では、前回の特図ゲームの実行中の期間等に遊技球が第1始動入賞口を通過した場合(遊技球が第1始動入賞口を通過したが当該通過に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく特図ゲームを所定の第1上限数(例えば4)まで保留され、前回の特図ゲームの実行中の期間等に遊技球が第2始動入賞口を通過した場合(遊技球が第2始動入賞口を通過したが当該通過に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく特図ゲームを所定の第2上限数(例えば3)まで保留されるようになっている。
また、本実施の形態では、CPU103は、第1保留記憶と第2保留記憶とがある場合、第2保留記憶に基づく第2特図の可変表示を、第1保留記憶に基づく第1特図の可変表示よりも優先して実行するようになっている。
また、図40(C)に示すように、本実施の形態では、大当りの終了後に実行される高ベース状態Aの終了条件は、大当り終了後における第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとの合算可変表示回数が99回に達したこと、または、大当り終了後において小当り遊技状態が実行された回数(高ベース状態Aにおける第2特図ゲームの実行回数)が第1回数(例えば1回)に達したこと、のうちいずれかにより成立する。一方、大当りの終了後に実行される高ベース状態Bの終了条件は、大当り終了後における第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとの合算可変表示回数が99回に達したこと、または、大当り終了後において小当り遊技状態が実行された回数(高ベース状態Bにおける第2特図ゲームの実行回数)が第2回数(例えば3回)に達したこと、のうちいずれかにより成立する。尚、高ベース状態A,Bは、大当り遊技状態に制御されたときにも終了する。
また、高ベース状態A,Bの終了条件である特図ゲームの実行回数は、上記99回に限らず、任意に変更可能である。また、高ベース状態Aと高ベース状態Bとで回数を異ならせてもよい。また、高ベース状態A,Bの終了条件である小当り遊技状態の実行回数は、上記1回や3回に限らず、任意に変更可能である。
図41(A)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルAを示す説明図である。小当り種別判定テーブルAは、低ベース状態において第1特図を用いた特図ゲームが実行されて表示結果を小当りにする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR4)に基づいて、小当りの種別を小当り1〜小当り4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施の形態における小当り種別判定テーブルAにおいては、当り種別判定用の乱数(MR4)の取り得る範囲0〜299のうち、0〜134までが小当り1、135〜269までが小当り2、270〜289までが小当り3、290〜299までが小当り4に割り当てられている。
図41(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルBを示す説明図である。小当り種別判定テーブルBは、高ベース状態A,Bにおいて第1特図を用いた特図ゲームが実行されて表示結果を小当りにする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR4)に基づいて、小当りの種別を小当り1〜小当り4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施の形態における小当り種別判定テーブルBにおいては、当り種別判定用の乱数(MR4)の取り得る範囲0〜299のうち、0〜134までが小当り1、135〜269までが小当り2、270〜289までが小当り3、290〜299までが小当り4に割り当てられている。
図41(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルCを示す説明図である。小当り種別判定テーブルCは、低ベース状態または高ベース状態A,Bにおいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されて表示結果を小当りにする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR4)に基づいて、小当りの種別を小当り5〜小当り10のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施の形態における小当り種別判定テーブルCにおいては、当り種別判定用の乱数(MR4)の取り得る範囲0〜299のうち、0〜72までが小当り5、73〜145までが小当り6、146〜149までが小当り7、150〜222までが小当り8、223〜295までが小当り9、296〜299までが小当り10に割り当てられている。
本実施の形態において、小当り1、3、5、8は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンAに基づいて1回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で1個供給可能となる。また、小当り2、4、6、9は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンBに基づいて2回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で3個供給可能となる。また、小当り7、10は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンCに基づいて3回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で5個供給可能となる。
本実施の形態では、1回の開放において148msの短時間開放を600ms間隔で2回または3回繰り返す制御が行われる。つまり、開放パターンAでは、148msの短時間開放を3回繰り返す開放制御が1回実行され(図56参照)、開放パターンBでは、148msの短時間開放を3回繰り返す開放制御が2回実行され(図57参照)、開放パターンCでは、148msの短時間開放を2回繰り返す開放制御が3回実行される(図58参照)。
尚、1回の開放において短時間開放を2回または4回以上繰り返してもよいし、複数回の短時間開放の合算時間に相当する時間の開放を1回実行してもよい。また、148msの短時間開放では、開放時に第2大入賞口扉702Aの上面にある遊技球Pが1個進入可能であるが、開放時に複数の遊技球Pが第2大入賞口扉702Aの上面を流下している場合、開放時に複数個の遊技球Pが入賞することもある。
また、小当り1〜4は、小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわち、V入賞大当りが発生した場合は、ラウンド遊技が7回実行される大当りAが実行される。また、小当り1、2については、低ベース状態で小当りとなった場合には、大当り遊技状態の終了後は高ベース状態Aに制御され、高ベース状態A,Bで小当りとなった場合には、大当り遊技状態の終了後は高ベース状態Bに制御される。小当り3、4については、低ベース状態または高ベース状態A,Bで小当りとなった場合でも、大当り遊技状態の終了後は高ベース状態Bに制御される。
また、小当り5〜7は、小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわち、V入賞大当りが発生した場合は、ラウンド遊技が5回実行される大当りCが実行される。また、小当り8〜10は、小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわち、V入賞大当りが発生した場合は、ラウンド遊技が10回実行される大当りDが実行される。尚、各大当りA〜Dのラウンド回数は、V入賞時が1ラウンドであるため、実質ラウンド数は規定ラウンド数からV入賞ラウンドを減算した値となる。
また、小当り5〜10については、低ベース状態または高ベース状態A,Bで小当りとなった場合でも、大当り遊技状態の終了後は高ベース状態Bに制御される。
このように、本実施の形態では、低ベース状態における第1特図ゲームで小当りを契機として大当りとなった場合、大当りの終了後は高ベース状態Bよりも高い割合で高ベース状態Aに制御される一方で、高ベース状態A,Bにおける第1特図ゲームまたは第2特図ゲームで小当りを契機として大当りとなった場合、大当りの終了後は高ベース状態Aよりも高い割合で高ベース状態Bに制御される。
つまり、低ベース状態である場合、大当りとなる確率及び大当りの終了後に高ベース状態Bに制御される確率は低いが、高ベース状態Aにおける第2特図ゲームで小当りを契機として大当りになると、大当り終了後は全て高ベース状態Aよりも時短回数が多い高ベース状態Bに制御されることで、第2特図ゲームで小当りを契機として大当りになる確率が高まるため、大当りの連荘を期待できるようになっている。
尚、本実施の形態では、低ベース状態における第1特図ゲームで小当りを契機として大当りとなった場合、小当り種別により高ベース状態Aまたは高ベース状態Bのいずれかに制御される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低ベース状態における第1特図ゲームで小当りを契機として大当りとなった場合は小当り種別に関係なく高ベース状態Aに制御されるようにしてもよい。また、高ベース状態A,Bにおける第2特図ゲームで小当りを契機として大当りとなった場合、小当り種別に関係なく高ベース状態Bに制御される形態を例示したが、高ベース状態Aや低ベース状態に制御されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、大当りの終了後は全て高ベース状態A,Bのいずれか制御される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りの終了後に低ベース状態に制御される小当り種別を有していてもよい。
また、本実施の形態では、大当り終了後に時短制御が1回実行されるまで継続する高ベース状態Aと、時短制御が3回実行されるまで継続する高ベース状態Bのいずれかに制御される小当り種別1〜10を有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短制御が2回または4回以上実行されるまで継続する高ベース状態のいずれかに制御される小当り種別を有していてもよい。
図42(A)は、低ベース状態において決定される普通図柄の変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応する変動パターンPC1−1が予め用意され、「普図ハズレ」となる場合に対応する変動パターンは用意されていない。変動パターンPC1−1は、普図の変動表示時間は3000msであり、図柄確定時間(普通図柄の最小停止表示時間)は4msとされている。
図42(B)は、高ベース状態A,Bにおいて決定される普通図柄の変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応する変動パターンPC1−2が予め用意され、「普図ハズレ」となる場合に対応する変動パターンは用意されていない。変動パターンPC1−2は、普図の変動表示時間は48msであり、図柄確定時間(普通図柄の最小停止表示時間)は4msとされている。つまり、普図の変動表示時間は、高ベース状態A,Bにおいて低ベース状態であるときよりも短くなるが、図柄確定時間は低ベース状態と高ベース状態A,Bとで共通である。
図42(C)は、普図当りに基づく第2始動入賞口610の開放内容を示している。普図当りに基づき第2始動入賞口610を開放する開放タイミング(普図が停止表示されたタイミング)において、遊技状態が低ベース状態である場合は、第2始動入賞口610の開放時間は16ms、開放後時間(可変入賞球装置6Bを進入困難状態に維持する期間)は4048msとなる。一方、普図当りに基づき第2始動入賞口610を開放する開放タイミング(普図が停止表示されたタイミング)において、遊技状態が高ベース状態A,Bである場合は、第2始動入賞口610の開放時間は5500ms、開放後時間(可変入賞球装置6Bを進入困難状態に維持する期間)は4048msとなる。
図42(D)は、ROM101に記憶される普図表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態では、普図表示結果判定テーブルとして、普図ゲームにおいて可変表示結果となる確定普通図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「普図当り」として可変入賞球装置6Bを進入可能状態に制御するか否かを、普図表示結果判定用の乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態における普図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が低ベース状態であるか高ベース状態A,Bのいずれであるかに応じて、普図表示結果判定用の乱数値MR4と比較される数値(判定値)が、全て「普図当り」の表示結果に割り当てられている。つまり、本実施の形態では、遊技状態が低ベース状態または高ベース状態A,Bであっても、普図ゲームであるときに普図表示結果を所定の確率(本実施の形態では1/1)で「普図当り」として可変入賞球装置6Bを進入可能状態に制御すると決定する。
尚、本実施の形態では、普図ゲームであるときに普図表示結果を1/1の確率で普図当りとする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記確率よりも低い確率で普図当りを決定する、つまり、「普図ハズレ」を決定可能としてもよい。
図42(E)は、普図ゲームにおける各種決定内容が示されている。本実施の形態では、遊技球がゲートスイッチ21を通過したことに基づいて普図の可変表示開始条件が成立した場合、遊技状態が低ベース状態であるか高ベース状態A,Bであるかに応じて、普図当りにするか否か(実際には普図当りにすること)及び普図変動パターンを決定する。
一方、第2始動入賞口610の開放パターン(開放時間)については、普図ゲームの可変表示の表示結果が導出表示されたタイミングで、遊技状態が低ベース状態である場合はショート開放パターン(16ms)を決定し、遊技状態が高ベース状態A,Bである場合はロング開放パターン(5500ms)を決定する。
このように、CPU103は、普図ゲームの普図表示結果を普図当りとするか否か及び普図変動パターンについては、普図の可変表示開始条件が成立したタイミングで決定する一方で、第2始動入賞口610の開放パターン(開放時間)については、普図ゲームの可変表示の表示結果が導出表示(普図当り図柄が停止表示)されたタイミングにおいて、遊技状態が低ベース状態と高ベース状態A,Bのいずれであるかによって決定する。
また、第2始動入賞口610の閉鎖条件は、第2始動入賞口610をショート開放パターンまたはロング開放パターンのいずれの態様で開放した場合でも、第2始動入賞口610を開放してから開放時間が経過したこと、または、開放時間が経過する前であっても2個の遊技球が入賞(第2始動口スイッチ22Bによって検出された)したことのいずれかに基づいて成立し、可変入賞球装置6Bが進入困難状態に制御されるようになっている。尚、本実施の形態では、2個の遊技球が入賞したことで可変入賞球装置6Bが進入困難状態に制御されるようになっているが、1個または3個以上の遊技球が入賞したことで可変入賞球装置6Bが進入困難状態に制御されるようにしてもよい。
また、普図確定時間(4ms)、第2始動入賞口開放時間(16msや5500ms)、開放後時間(4048ms)等については、上記時間に限らす、種々に変更可能である。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図43は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図43は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図43に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図44のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図44に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われる。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図45は、特別図柄プロセス処理として、図44に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図44に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。尚、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(小当り遊技状態における第2特別可変入賞球装置7Bの動作例)
次に、小当り遊技状態における第2特別可変入賞球装置7Bの状況について、図46〜図53に基づいて説明する。図46は、(A)〜(E)は小当り2,4,6,9の小当り遊技状態における1回目の開放状況を示す説明図である。図47は、(A)〜(E)は小当り2,4,6,9の小当り遊技状態における2回目の開放状況を示す説明図である。図48は、(A)〜(D)はハズレ球保持部に遊技球が保持される状況を示す例1、(E)〜(H)はハズレ球保持部に遊技球が保持される状況を示す例2を示す説明図である。図49は、可動通路体が移動した後、第1貯留部の遊技球の貯留が解除される状況を示す説明図である。図50は、(A)〜(D)はV入賞の流れを示す説明図、(E)〜(G)はハズレの流れを示す説明図、(H)はハズレ球保持部に保持された遊技球が排出される状況を示す説明図である。図51は、(A)〜(C)はV入賞率を示す説明図である。図52は、(A)はハズレ球保持部に遊技球が保持されない場合、(B)はハズレ球保持部に遊技球が1個保持される場合、(C)はハズレ球保持部に遊技球が3個保持される場合、(D)はハズレ球保持部に遊技球が5個保持される場合のV入賞率を示す表図である。図53は、(A)は遊技球が排出口を通過する状態を示す回転体の平面図、(B)は(A)のH−H断面図、(C)は遊技球が排出口から落下する状態を示す回転体の断面図、(D)は排出口で球噛みが発生した状態を示す回転体の平面図、(E)は(D)のJ−J断面図、(F)は球噛み解消動作を実行している状態を示す回転体の断面図である。
次に、小当り遊技状態における第2特別可変入賞球装置7Bの状況について、図46〜図53に基づいて説明する。図46は、(A)〜(E)は小当り2,4,6,9の小当り遊技状態における1回目の開放状況を示す説明図である。図47は、(A)〜(E)は小当り2,4,6,9の小当り遊技状態における2回目の開放状況を示す説明図である。図48は、(A)〜(D)はハズレ球保持部に遊技球が保持される状況を示す例1、(E)〜(H)はハズレ球保持部に遊技球が保持される状況を示す例2を示す説明図である。図49は、可動通路体が移動した後、第1貯留部の遊技球の貯留が解除される状況を示す説明図である。図50は、(A)〜(D)はV入賞の流れを示す説明図、(E)〜(G)はハズレの流れを示す説明図、(H)はハズレ球保持部に保持された遊技球が排出される状況を示す説明図である。図51は、(A)〜(C)はV入賞率を示す説明図である。図52は、(A)はハズレ球保持部に遊技球が保持されない場合、(B)はハズレ球保持部に遊技球が1個保持される場合、(C)はハズレ球保持部に遊技球が3個保持される場合、(D)はハズレ球保持部に遊技球が5個保持される場合のV入賞率を示す表図である。図53は、(A)は遊技球が排出口を通過する状態を示す回転体の平面図、(B)は(A)のH−H断面図、(C)は遊技球が排出口から落下する状態を示す回転体の断面図、(D)は排出口で球噛みが発生した状態を示す回転体の平面図、(E)は(D)のJ−J断面図、(F)は球噛み解消動作を実行している状態を示す回転体の断面図である。
小当り遊技状態における第2特別可変入賞球装置7Bの動作態様は、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターン(開放回数や開放タイミング)が異なるだけで、他の各装置(例えば、第1貯留機構204や第2貯留機構205や回転体208など)の動作態様は小当りの開始から終了まで常に同様に動作するため、以下においては、小当り2,4,6,9における小当り遊技状態を一例として説明し、小当り1,3,5,7,8,10における小当り遊技状態についての説明を省略する。
尚、本実施の形態では、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターン(開放回数や開放タイミング)が異なるだけで、他の各装置(例えば、第1貯留機構204や第2貯留機構205や回転体208など)の動作態様は小当りの開始から終了まで常に同様に動作する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り種別に応じて第1貯留機構204や第2貯留機構205や回転体208などの動作態様が異なるようにしてもよい。
図46及び図47に示すように、CPU103は、小当り種別が小当り2,4,6,9である場合、第2大入賞口扉702Aを開放パターンBに基づいて2回開放させる制御を開始する。詳しくは、図46(A)に示すように、小当り遊技状態を開始してから所定期間が経過したタイミングで、第2大入賞口702Bの1回目の開放制御を開始する。第2大入賞口702Bが閉鎖状態から開放状態に変化すると、遊技球が第2大入賞口702Bに入賞可能となる。
小当り遊技が開始されたとき、第1貯留板222は貯留位置に位置し、可動通路体400は通路体原点位置に位置している。回転体208は、小当り遊技が開始されたか否かにかかわらずパチンコ遊技機1の電源が投入された時点から常時所定速度で平面視時計回りに回転している。また、振分部材242は、小当り種別に関わりなく、小当り遊技状態が開始されてから常に所定の動作パターン(図56〜図60参照)に基づいて動作する。
第2大入賞口702Bに進入した遊技球は、第1誘導経路201を流下し、第2カウントスイッチ24Aにより検出される。図46(B)に示すように、第2大入賞口702Bに進入した1個目の遊技球P1は、第2誘導経路202Aに誘導され、第1貯留板222により流下が規制されることで第1貯留部227に貯留される。また、第2大入賞口702Bが開放してから所定時間が経過したタイミングで振分部材242が第1回動状態から第2回動状態に変化する。
次いで、図46(C)に示すように、第2大入賞口702Bに進入した2個目の遊技球P2は、第1貯留部227に貯留された遊技球P1により第2誘導経路202Aへの進入が阻害されることで、第3誘導経路203Aへ誘導される。ここで、振分部材242は第2回動状態にあるため、第3誘導経路203Aへ誘導された遊技球P2は、振分部材242の保持部242aの先端部位に接触することにより保持部242aへの進入が阻害されることで、第2貯留部247における保持部242aの先端部位よりも上流側に1個のみ貯留される。また、図46(D)に示すように、第2大入賞口702Bに進入した3個目の遊技球P3は、第2貯留部247における遊技球P2により排出口210aから排出経路210へ誘導されて遊技機外へ排出される。
次いで、図46(E)に示すように、CPU103は、1回目の開放後に振分部材242を第1回動状態に変化させた後、再度第2回動状態に変化させてから第1回動状態に復帰させる。これにより、第2貯留部247に貯留されていた1個の遊技球P2が流入口203Cに落下し、第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導される。
次いで、図47(A)に示すように、1回目の開放が終了してから所定時間が経過したタイミングで、第2大入賞口702Bの2回目の開放制御を開始する。2回目の開放が開始されてから第2大入賞口702Bに進入した1個目の遊技球P11は、第1貯留部227に貯留された遊技球P1により第2誘導経路202Aへの進入が阻害されることで、第3誘導経路203Aへ誘導される。ここで、図47(B)に示すように、2回目の開放において、振分部材242は第1回動状態にあるため、第3誘導経路203Aへ誘導された遊技球P11は、振分部材242の保持部242aに貯留される。また、図47(C)に示すように、第2大入賞口702Bに進入した2個目の遊技球P12は、第2貯留部247における遊技球P11の上流側に貯留される。
また、図47(D)に示すように、第2大入賞口702Bに進入した3個目の遊技球P3は、第2貯留部247における遊技球P12により排出口210aから排出経路210へ誘導されて遊技機外へ排出される。
次いで、図47(E)に示すように、CPU103は、2回目の開放後に振分部材242を第2回動状態に変化させることで、保持部242aに貯留されていた1個の遊技球P11が流入口203Cに落下し、第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導される。次いで、第1回動状態に回動することで、第2貯留部247に貯留されていた遊技球P12が振分部材242の保持部242aに流入し、再度第1回動状態に復帰させることにより、保持部242aに流入した遊技球P12が流入口203Cに落下し、第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導される。
このように、小当り2,4,6,9では、1回目の開放で1個の遊技球P1(勝負球)が第1貯留部227に貯留されるとともに、1個の遊技球P2が回転体208に誘導され、2回目の開放で2個の遊技球P11、P12が回転体208に誘導される。つまり、1回目及び2回目の開放各々で2個の遊技球Pを第2大入賞口702Bに入賞させることができれば、合計3個の遊技球P2,11,12(サポート球)を回転体208に誘導可能である(図57参照)。
また、小当り1,3,5,8では、1回目の開放で1個の遊技球P1(勝負球)が第1貯留部227に貯留されるとともに、1個の遊技球P2が回転体208に誘導される。つまり、1回目の開放で2個の遊技球Pを第2大入賞口702Bに入賞させることができれば、合計1個の遊技球(サポート球)を回転体208に誘導可能である(図56参照)。また、小当り7,10では、1回目の開放で1個の遊技球P1(勝負球)が第1貯留部227に貯留されるとともに、1個の遊技球P2が回転体208に誘導され、2回目の開放で2個の遊技球(勝負球)が回転体208に誘導され、さらに3回目の開放で2個の遊技球(勝負球)が回転体208に誘導される。つまり、1〜3回目の開放各々で2個の遊技球Pを第2大入賞口702Bに入賞させることができれば、合計5個の遊技球(サポート球)を回転体208に誘導可能である(図58参照)。
次に、第3誘導経路203Bに誘導された遊技球P2,P11,P12がハズレ球保持部273A〜273Eに保持される状況の一例を、図48に基づいて説明する。
例えば、例1では、図48(A)に示すように、1回目の開放で遊技球P2が第3誘導経路203Bにより回転体208まで誘導されたときに、第3誘導経路203Bに対応する位置に立壁部271が差し掛かっていれば、遊技球P2は第3誘導経路203Bに保持される。そして、例えば、図48(B)に示すように、第3誘導経路203Bに対応する位置にハズレ球保持部273Aが到達すると、第3誘導経路203Bに保持されていた遊技球P2が傾斜底面により流下してハズレ球保持部273Aに保持される。
次いで、図48(C)に示すように、2回目の開放で遊技球P11,P12が第3誘導経路203Bにより回転体208まで誘導されたときに、第3誘導経路203Bに対応する位置に立壁部271が差し掛かっていれば、遊技球P11,P12は第3誘導経路203Bに保持される。そして、例えば、図48(D)に示すように、第3誘導経路203Bに対応する位置にハズレ球保持部273Dが到達すると、第3誘導経路203Bに保持されていた遊技球P11が傾斜底面により流下してハズレ球保持部273Dに保持され、次いで第3誘導経路203Bに保持されていた遊技球P12が傾斜底面により流下してハズレ球保持部273Eに保持される。この場合、V入賞球保持部272の両側のハズレ球保持部273A,273D,273Eに3個の遊技球P2,P11,P12が保持される。
例2は、図48(E)に示すように、1回目の開放で遊技球P2が第3誘導経路203Bにより回転体208まで誘導されたときに、第3誘導経路203Bに対応する位置に立壁部271が差し掛かっていれば、遊技球P2は第3誘導経路203Bに保持される。そして、例えば、図48(F)に示すように、第3誘導経路203Bに対応する位置にハズレ球保持部273Dが到達すると、第3誘導経路203Bに保持されていた遊技球P2が傾斜底面により流下してハズレ球保持部273Dに保持される。
次いで、図48(G)に示すように、2回目の開放で遊技球P11,P12が第3誘導経路203Bにより回転体208まで誘導されたときに、第3誘導経路203Bに対応する位置に立壁部271が差し掛かっていれば、遊技球P11,P12は第3誘導経路203Bに保持される。そして、例えば、図48(D)に示すように、第3誘導経路203Bに対応する位置にハズレ球保持部273Aが到達すると、第3誘導経路203Bに保持されていた遊技球P11が傾斜底面により流下してハズレ球保持部273Aに保持される。また、時間をおいて第3誘導経路203Bに誘導された遊技球P12が傾斜底面により流下してハズレ球保持部273Cに保持される。この場合、V入賞球保持部272の一方側のハズレ球保持部273Aと、離れたハズレ球保持部273C,273Dとに3個の遊技球P2,P11,P12が保持される。
このように、1回目の開放で遊技球P2が回転体208に到達してから2回目の開放で遊技球P11が回転体208に到達するタイミングや、2回目の開放で遊技球P11が回転体208に到達してから遊技球P12が回転体208に到達するまでの期間(タイムラグ)は常にほぼ同じであるが、第3誘導経路203Bに対応する位置にハズレ球保持部273A〜273Eのいずれが到達するかは不定であるので、図46の例1,2に示したハズレ球保持部273A〜273Eのうち常に同じハズレ球保持部に遊技球P2,P11,P12が保持されるとは限らない。
次いで、図49(A)に示すように、CPU103は、小当り遊技状態を開始してから所定時間が経過したタイミング(第2大入賞口702Bの開放制御が終了した後のタイミング)で、通路体用モータ91により画像表示装置5の右側方の通路体原点位置に位置している可動通路体400を通路体進出位置まで移動させる。これにより、第2誘導経路202Aと第2誘導経路202Bとが連通して一の第2誘導経路202A,202Bが形成されるとともに、可動通路体400が通路体進出位置まで移動すると、装飾部材404L,404Rが非展開位置から展開位置に移動する。このように、第2誘導経路202Bが可動することで一の第2誘導経路が構成されるとともに、装飾部材404L,404Rが非展開位置から展開位置に移動して可動通路体400の形態が変化することで、遊技者に意外性を与えることができる。また、尚、図49(A)においては、画像表示装置5に表示される画像等は省略している。
そしてCPU103は、可動通路体400を通路体進出位置まで移動させた後、第4ソレノイド84により第1貯留板222を貯留位置から解除位置へ移動させる。これにより、第1貯留部227に貯留されていた1個の遊技球P1(勝負球)が第2誘導経路202A,202Bを流下し、第2誘導経路202A,202Bを流下した遊技球P1が回転体208の円盤部270の上面における回転軸90Aよりやや後方位置へ落下する。尚、遊技者は展開位置に移動した左右の装飾部材404L,404Rの間から第2誘導経路202Bを通過する遊技球を視認することができる。
また、図49(B)に示すように、回転体208の回転軸90Aは前側に向けて傾倒しているため、回転体208の円盤部270の上面における回転軸90Aよりやや後方位置へ落下した遊技球P1は、円盤部270の上面を前側に向けて流下する。ここで、遊技球P1が前側に向けて流下したタイミングにおいて、ハズレ球保持部273A〜273Eに進入せずに立壁部271に到達した場合にあっても、円盤部270の上面から立壁部271上部における遊技球との接触位置までの突出長さL30は、遊技球の半径Rよりも長寸とされているため、流下した勢いで遊技球P1が立壁部271を乗り越えて回転体208外へ落下してしまうことが防止されている。
次に、回転体208の円盤部270の上面へ排出された遊技球P1がV入賞球保持部272またはハズレ球保持部273A〜273Eに保持される状況の一例を、図50に基づいて説明する。
最初に、V入賞の流れについて説明すると、まず、図50(A)に示すように、円盤部270の上面における回転軸90Aより傾斜上位側に落下した遊技球P1は、傾斜下位側へ向けて流下する。そして、遊技球P1が円盤部270の周縁傾斜最下位部に到達したときに、例えば、図50(B)に示すようにハズレ球保持部273Dが移動してきた場合、ハズレ球保持部273Dに遊技球P11が保持されていることで、遊技球P1はハズレ球保持部273Dへの進入が遊技球P11により阻害され、遊技球P11の側方に誘導される。
次いで、図50(C)に示すように、遊技球P11の側方に誘導された遊技球P1は、回転する立壁部271の内側面により円盤部270の周縁傾斜最下位部に滞留した後、次に傾斜最下位部に移動してきたハズレ球保持部273Eへの進入が遊技球P12により阻害される。そして、V入賞球保持部272が周縁傾斜最下位部に到達したときに該V入賞球保持部272に進入する。このとき、遊技球P1は支持筒265の底壁部上に載置されることでV入賞球保持部272に保持される。そして、図50(D)に示すように、V入賞球保持部272が回転してV入賞口283に対応する位置に到達すると、遊技球P1がV入賞口283に進入し、第3カウントスイッチ24Bにより検出されることでV入賞が発生する。
次に、ハズレの流れについて説明すると、まず、図50(E)に示すように、円盤部270の上面における回転軸90Aより傾斜上位側に落下した遊技球P1は、傾斜下位側へ向けて流下する。そして、遊技球P1が円盤部270の周縁傾斜最下位部へ到達したときに、例えば、図50(F)に示すように、遊技球P2,P11,P12が保持されていないハズレ球保持部273Bが移動してきた場合、遊技球P1はハズレ球保持部273Bへの進入が許容されて保持される。よって、図50(G)に示すように、遊技球P1,P2,P11,P12は全てハズレ球保持部273A,273B,273D,273Eに保持されたため、V入賞が発生することはない。
尚、図50(H)に示すように、ハズレ球保持部273A,273B,273D,273Eに保持された遊技球P1,P2,P11,P12は、後述する排出待機期間において、開閉板289が駆動して排出口287が開放されることにより、ハズレ球誘導経路288へ誘導される。
このように、円盤部270の上面に落下した遊技球P1が円盤部270の周縁傾斜最下位部へ到達したときに、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかが移動してきた場合、ハズレ球保持部273A〜273Eに遊技球Pが保持されていなければ、ハズレ球保持部273A〜273Eに遊技球P1が進入して保持され、最終的にはV入賞せずに排出される一方で、ハズレ球保持部273A〜273Eに遊技球Pが保持されていれば、該遊技球Pにより進入が阻害される。また、立壁部271が移動してきた場合は、遊技球P1は該立壁部271により周縁傾斜最下位部に滞留する。
すなわち、遊技球P1(勝負球)が周縁傾斜最下位部に滞留している状態でV入賞球保持部272が移動してきた場合、該V入賞球保持部272に保持されたまま移動してV入賞口283に進入することでV入賞が発生する。また、遊技球P1(勝負球)が周縁傾斜最下位部に滞留している状態でハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかが移動してきた場合、該ハズレ球保持部273A〜273Eに遊技球Pが保持されていれば進入せずに滞留が継続され、保持されていなければ進入して保持されたまま排出口287まで移動され、V入賞せずに遊技機外へ排出される。
このように、円盤部270の上面に落下した遊技球P1がV入賞球保持部272に保持されてV入賞が発生する確率(V入賞率)は、図51(A)(B)(C)に示すようになる。詳しくは、遊技球P1がV入賞球保持部272に進入可能となる期間は、V入賞球保持部272が周縁傾斜最下位部(通過点S)を通過する期間だけでなく、実際には、該V入賞球保持部272における回転方向側(ハズレ球保持部273E側)にある立壁部271を含む領域(図51(A)(B)(C)中における斜線領域)が通過点Sを通過する期間となる。
例えば、図51(A)に示すように、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれにも遊技球が保持されていない場合、V入賞率は約16.7%となる。また、図51(B)に示すように、V入賞球保持部272における回転方向側に隣接するハズレ球保持部273Eに1個の遊技球Pが保持されている場合、V入賞率は約33.3%となる。また、図51(C)に示すように、V入賞球保持部272における回転方向側の隣りのハズレ球保持部273Eと、さらに隣のハズレ球保持部273Dとに遊技球Pが各々保持されている場合、V入賞率は約50%となる。
このように、V入賞球保持部272における回転方向側のハズレ球保持部273E,273Dに連続して遊技球Pが保持されると、これらハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球Pと複数の立壁部271とにより、遊技球P1を円盤部270に滞留させるための連続した立壁部が形成され、これにより斜線領域が通過点Sを通過する期間がより長くなるため、V入賞率も上昇する。図52(A)に示す表図には、ハズレ球保持部273B〜273Eに0個の遊技球が保持される組合せにおけるV入賞率が示され、図52(B)に示す表図には、ハズレ球保持部273B〜273Eに1個の遊技球が保持される組合せにおけるV入賞率が示され、図52(C)に示す表図には、ハズレ球保持部273B〜273Eに3個の遊技球が保持される組合せにおけるV入賞率が示され、図52(D)に示す表図には、ハズレ球保持部273B〜273Eに5個の遊技球が保持される組合せにおけるV入賞率が示されている。
図52(A)〜(D)の表図に示すように、遊技球PがV入賞球保持部272の回転方向と反対側のハズレ球保持部273A,273Bに連続して保持された場合や、V入賞球保持部272の隣のハズレ球保持部273Eに遊技球Pが保持されない場合にあっては、遊技球P1がハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球によりハズレ球保持部273B〜273Eへの進入が阻害されて滞留した後にV入賞球保持部272へ進入されることはないので、V入賞率は上昇しない。
また、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに1個の遊技球が保持される場合でも、ハズレ球保持部273Eに保持された場合のV入賞率は中間の約33.3%になる一方、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれか3つに3個の遊技球が保持される場合でも、組合せによってはV入賞率は最低の約16.7%になる。また、ハズレ球保持部273A〜273Eのうち隣り合うハズレ球保持部273A〜273Eに2個の遊技球が連続して保持される場合でも、V入賞球保持部272からハズレ球保持部273Eを跨いで連続していたり、V入賞球保持部272の回転方向の反対側であるハズレ球保持部273A,273Bに連続して保持されている場合は、V入賞率は最低の約16.7%になる。
つまり、第1貯留部227に貯留された遊技球P1(勝負球)の貯留が解除される前に、第2貯留部247に貯留された後に回転体208に誘導される遊技球P(サポート球)が多いほど、勝負球の進入が阻害されるハズレ球保持部273A〜273Eの数が多くなり、V入賞率が高くなるため、最大で5個のサポート球を回転体208に誘導可能な小当り7,10、最大で3個のサポート球を回転体208に誘導される小当り2,4,6,9、最大で1個のサポート球が回転体208に誘導される小当り1,3,5,8の順でV入賞により大当りになる確率(遊技者の有利度)が高いが、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれにサポート球が保持されるかにより、サポート球の数が少ない場合でも、サポート球の数が多い場合よりもV入賞率が高まることがあるため、興趣が向上する。
また、本実施の形態では、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球Pは、回転体208の回転に伴って支持筒265の底壁の上面上を移動する(図14(B)参照)。また、図53(A)に示すように、開閉板289により排出口287が閉鎖された状態で、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに保持された遊技球Pが排出口287を通過する場合、開閉板289は排出口287を下面側から閉鎖するように配置されているため、排出口287を通過するときには、支持筒265の底壁の上面から一旦落下して開閉板289上を通過した後、支持筒265の底壁の上面に乗り上がることになる。
ここで、図53(B)に示すように、支持筒265の底壁における排出口287の前後側には、排出口287に向けて下方に傾斜する傾斜部287A,287Bが形成されているため、排出口287と支持筒265の底壁の上面との段差を小さくしてスムーズに遊技球Pを移動させることができるようになっている。また、図53(C)に示すように、開閉板289が排出口287を開放したときには、排出口287まで移動してきた遊技球Pを傾斜部287Aにより落下方向にスムーズに移動させることができる。
一方、図53(D)(E)に示すように、開閉板289が排出口287を開放した状態で、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに保持された遊技球Pが排出口287から落下する際に、遊技球Pが排出口287の開口周縁と立壁部271との間に挟まって、球噛みが発生することがある。
よって、CPU103は、後述するように小当り遊技状態が終了した後、開閉板289を開放位置まで移動して排出口287を開放し、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持された遊技球Pを排出口287から落下させる排出待機期間が終了した後、排出終了期間において、第6ソレノイド86により開閉板289を開放位置から閉鎖位置に移動させる開閉動作を2回繰り返す球噛み解消動作制御を実行した後、開放位置に維持する。この球噛み解消動作制御を行うことにより、排出口287の開口周縁と立壁部271との間に挟まった遊技球Pに開閉板289が衝突し、この衝撃により遊技球Pが落下またはハズレ球保持部273A〜273Eに戻されるため、球噛み状態を解消することができる。
(第2誘導経路202A,202B)
次に、第2誘導経路202A,202Bについて、図54及び図55に基づいて説明する。図54は、第2誘導経路と回転体の構造を示す概略説明図である。図55は、(A)は非球状の物体が第1貯留部に貯留されている状態、(B)は第1貯留部の貯留が解除されたが非球状の物体が流下しない状態、(C)は第1貯留部の貯留が解除されて非球状の物体が流下した状態を示す説明図である。
次に、第2誘導経路202A,202Bについて、図54及び図55に基づいて説明する。図54は、第2誘導経路と回転体の構造を示す概略説明図である。図55は、(A)は非球状の物体が第1貯留部に貯留されている状態、(B)は第1貯留部の貯留が解除されたが非球状の物体が流下しない状態、(C)は第1貯留部の貯留が解除されて非球状の物体が流下した状態を示す説明図である。
図54に示すように、第1貯留部227に貯留される遊技球P1(勝負球)は、第1貯留部227から右斜め下方に向けて延設される第2誘導経路202Aと、通路体進出位置まで移動してきた可動通路体400の上端から下端に向けて直線状に形成された第2誘導経路202Bと、により回転体208の円盤部270の上面まで誘導される。
本実施の形態では、A.小当り図柄が停止表示(図柄確定)されてから、第1貯留部227に貯留された遊技球P1の貯留状態を解除するまでの第1時間は一定とされ、また、B.第1貯留部227に貯留された遊技球P1の貯留状態を解除してから、遊技球P1が第2誘導経路202A,202Bを流下して回転体208に到達するまでの第2時間はほぼ一定とされている。
このように、上記Aの第1時間と上記Bの第2時間は、小当り種別によらずほぼ一定に設計されているため、C.小当り図柄が停止表示されたタイミングにおいてV入賞球保持部272がどの位置に位置しているかによって、第1貯留部227に貯留されている遊技球P1(勝負球)が回転体208の周縁傾斜最下位部に到達したときに、V入賞球保持部272またはハズレ球保持部273A〜273Eのいずれに進入可能となるかを予測することが可能である。
よって、上記Bの第2時間を任意に調整してV入賞確率を上げることが可能であるが、遊技球P1の流下速度を高速にするのは困難であり、また、パチンコ遊技機1を叩くなどして遊技球P1の流下速度を調整しようとすると、パチンコ遊技機1に設けられた振動検知センサ(図示略)等が作動する。
そこで、正規の遊技球P(適正遊技球ともいう)とは異なるとともに、第2誘導経路202A,202Bを流下する流下速度が異なる複数種類の非球状の物体X(図55参照)を用意し、小当り図柄が停止表示されたタイミングにおけるV入賞球保持部272の位置に応じてV入賞が可能な流下速度を予測し、該予測した流下速度に対応する種類の物体Xを打ち出し、第2大入賞口702Bに入賞させて第1貯留部227に貯留させることで、V入賞確率を不正に高めることが可能となってしまうという問題があった。
本実施の形態では、第2大入賞口702Bに進入した遊技球PをV入賞口283に進入可能に誘導する第2誘導経路202Aに、適正遊技球Pの移動を許容しつつ、非球状の物体Xの移動を阻害するための阻害部が設けられている。
具体的には、図55(A)に示すように、第2誘導経路202Aを形成する形成部材における第1貯留部227の第2底面212Bは、第2誘導経路202Aの底面における第1貯留部227以外の領域を構成する第3底面212Cや第4底面212Dよりも下り傾斜角度が小さいことで(図7(A)参照。θ2<θ1、θ3、θ4)、非球状の物体Xの移動を阻害するための阻害部を構成している。
例えば、小当り図柄が停止表示されたタイミングにおけるV入賞球保持部272の位置に応じて、第1貯留部227に貯留された遊技球P1の貯留状態を解除してから、遊技球P1が第2誘導経路202A,202Bを流下して回転体208に到達するまでの第2時間が長くなるように調整するため、例えば、小当り遊技状態が開始されたときに、適正遊技球よりも流下速度が遅い物体Xを適正遊技球に替えて発射装置により発射し、第1貯留部227に貯留させる不正行為が行われた場合について簡単に説明する。
尚、本実施の形態では、非球状の物体Xの一例として、20面体を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非球状であれば20面体以外の多面体が用いられることが考えられる。また、球状体の表面に薬剤を付着させることで流下速度を低速とすることも考えられる。適正速度よりも遅い低速とする薬剤としては、遊技球の回転による移動(転動)や滑りを阻害できるものであって、遊技球に容易に付着させることが可能なものであり、付着されていることが容易に認識されない透明性を有するもの、つまり、不適正球の通路との摩擦や結合力が、適正球の通路との摩擦や結合力(中)よりも大きくなる透明性を有する液状薬剤など、例えば、粘着性を有する粘着剤であるアクリル系やウレタン系の液状粘着剤等が使用されることが考えられる。
図55(B1)に示すように、適正遊技球に替えて打ち出された物体Xは、非球状であることで、適正遊技球よりも流下速度が遅い。また、第1貯留部227の第2底面212Bの下り傾斜角度は、第1貯留部227以外の第3底面212Cや第4底面212Dよりも小さい。よって、第1貯留部227の第2底面212B上にて貯留された物体Xは、第1貯留板222が貯留位置から解除位置へ移動して貯留状態が解除されても、第2底面212Bを流下せずに滞留する可能性が高いため、V入賞が可能なタイミングで物体Xが流下することを好適に抑制することができる。
また、図55(B2)に示すように、第1貯留板222が貯留位置から解除位置へ移動して貯留状態が解除されたときに物体Xが第2底面212Bを流下した場合、第2誘導経路202Aを形成する形成部材の底面における第2底面212Bより下流側の領域には、他の第4底面212Dよりも下り傾斜角度が大きい第3底面212Cが形成されていることで、第3底面212Cを流下する際に流下速度が増大する。これにより、物体Xが第2誘導経路202A,202Bを流下する時間を適正遊技球が第2誘導経路202A,202Bを流下する時間に近づけることができるため、遊技球の通過速度の均一化を図ることにより、不正行為を抑制することができる。
(小当り遊技状態の流れ)
次に、本実施の形態における小当り遊技状態の流れについて、図56〜図60に基づいて説明する。図56は、小当り1,3,5,8が開始されてから第1貯留機構が解除されるまでの流れを示すタイミングチャートである。図57は、小当り2,4,6,9が開始されてから第1貯留機構が解除されるまでの流れを示すタイミングチャートである。図58は、小当り7,10が開始されてから第1貯留機構が解除されるまでの流れを示すタイミングチャートである。図59は、第1貯留機構が解除された後にV入賞が発生する流れを示すタイミングチャートである。図60は、第1貯留機構が解除された後にV入賞が発生しない流れを示すタイミングチャートである。
次に、本実施の形態における小当り遊技状態の流れについて、図56〜図60に基づいて説明する。図56は、小当り1,3,5,8が開始されてから第1貯留機構が解除されるまでの流れを示すタイミングチャートである。図57は、小当り2,4,6,9が開始されてから第1貯留機構が解除されるまでの流れを示すタイミングチャートである。図58は、小当り7,10が開始されてから第1貯留機構が解除されるまでの流れを示すタイミングチャートである。図59は、第1貯留機構が解除された後にV入賞が発生する流れを示すタイミングチャートである。図60は、第1貯留機構が解除された後にV入賞が発生しない流れを示すタイミングチャートである。
先ず、第1始動入賞または第2始動入賞に基づき、第1特図ゲームや第2特図ゲーム(特別図柄の可変表示)が開始されると、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにて飾り図柄の可変表示を開始する。また、特図ゲームにおいて小当り図柄が停止表示した場合、飾り図柄を「小当り」を示す組合せで停止表示する。
小当り図柄の組合せとしては、例えば、図65(A)に示すように、左右の飾り図柄表示エリア5L,5Rに同じ数字(例えば、「1」など)からなる図柄が停止表示されるとともに、中央の飾り図柄表示エリア5Cに小当りの場合にしか表示されない小当り図柄M(特殊図柄ともいう)が停止表示される組合せとされている。尚、小当り図柄の組合せは、例えば、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくとも1つのエリアに小当り専用の特殊図柄が停止表示される組合せでもよいし、数字からなる図柄の組合せでもよい。尚、数字からなる組合せの場合、揃い図柄の組合せでもよいし、各々異なる奇数または偶数の図柄の組合せでもよい。
また、本実施の形態では、小当り図柄Mとして、背景色が異なる複数の小当り図柄Mを有する。演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示を開始するときにCPU103から送信される可変表示結果指定コマンドから特定される小当り種別に応じて、図65(B)に示す小当り図柄種別判定用テーブルを用いて、背景色が「青」、「緑」、「赤」、「虹」の小当り図柄Mのうちいずれを表示するかを決定する。
具体的には、小当り種別が小当り1,3,5,8の場合、背景色が「青」の小当り図柄Mを70%の割合で決定し、背景色が「緑」の小当り図柄Mを30%の割合で決定する。小当り種別が小当り2,4,6,9の場合、背景色が「青」の小当り図柄Mを40%の割合で決定し、背景色が「緑」の小当り図柄Mを50%の割合で決定し、背景色が「赤」の小当り図柄Mを10%の割合で決定する。小当り種別が小当り7,10の場合、背景色が「赤」の小当り図柄Mを20%の割合で決定し、背景色が「虹」の小当り図柄Mを80%の割合で決定する。
回転体208に誘導可能なサポート球の最大数が多い小当り種別が決定された場合、背景色が「赤」や「虹」の小当り図柄Mが表示されやすく、回転体208に誘導可能なサポート球の最大数が少ない小当り種別が決定された場合、背景色が「青」や「緑」の小当り図柄Mが表示されやすい。つまり、背景色が「虹」、「赤」、「緑」、「青」の順でV入賞の期待度が高くなっている。よって、小当り遊技状態に制御される前に、停止表示された小当り図柄Mの背景色によって、サポート球の数が多い小当り種別が決定された可能性を示唆することができるので、遊技者の期待感を高めることができる。
このように、演出制御用CPU120は、特別図柄の可変表示の表示結果として小当り種別1〜10のうちいずれに対応する小当り表示結果になるかに応じて、背景色が異なる小当り図柄Mを停止表示することで、遊技球PがV入賞口283に進入することを示唆するV入賞示唆演出示を実行可能であることで、小当り図柄Mの態様に遊技者が注目する点で、興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、小当り図柄Mの背景色により決定された小当り種別を示唆可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り図柄Mに表示される文字や、文字の大きさ、図柄の大きさなど、背景色とは異なる図柄の態様によって決定された小当り種別を示唆可能としてもよい。
次に、図56〜図58に基づいて、各種小当り1〜10各々の小当り遊技状態の前半の流れ{1/2}を説明する。先ず、CPU103は、特図ゲームにおいて小当り図柄が停止表示されて「小当り」になると、小当り遊技状態に制御する。小当り遊技状態の制御を開始すると、小当り種別が小当り1〜10のいずれであっても、第5ソレノイド85により、振分部材242を所定の動作パターンに基づいて動作させる制御を開始するとともに、小当り遊技状態の制御を開始したタイミングTa0から所定時間が経過したタイミングTa1、Tb1,Tc2で、第6ソレノイド86により開閉板289を開放位置から閉鎖位置に移動して排出口287を閉鎖し、ハズレ球保持部273A〜273Eにサポート球が保持可能な状態とする。
図56に示すように、小当り1,3,5,8の場合、CPU103は、小当り遊技状態の制御を開始したタイミングTa0から第1開放待ち時間(例えば、約60秒)が経過したタイミングTa3で、第3ソレノイド83により第2大入賞口扉702Aを駆動して、開放パターンAに基づく1回目の開放制御を開始する。これにより第2大入賞口702Bに遊技球が入賞可能となる。一方、演出制御用CPU120は、1回目の開放制御を開始する前のタイミングTa2において、第2大入賞口702Bに遊技球が入賞可能となることを報知するための画像Z1(図64(B)参照)を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「上を狙え!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により第2大入賞口入賞促進演出を開始する。
1回目の開放制御を開始してから第2大入賞口702Bに1個目の遊技球Pが入賞すると、該遊技球Pは、第1誘導経路201を通過して第2カウントスイッチ24Aにより検出された後に第2誘導経路202Aに誘導され、第1貯留板222により流下が規制されることで第1貯留部227に貯留される。次いで、第2大入賞口702Bに進入した2個目の遊技球Pは、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球Pにより第2誘導経路202Aへの進入が阻害されることで第3誘導経路203Aへ誘導され、第2貯留部247に到達する。このとき、振分部材242が第2回動状態に変化しているため、該遊技球P2は振分部材242の先端上流側の第2貯留部247に1個だけ貯留される。また、第2大入賞口702Bに進入した3個目以降の遊技球Pは、第2貯留部247まで誘導された後、排出口210aから排出経路210に排出される。
そして、1回目の開放制御が終了し、振分部材242が第2回動状態から第1回動状態に変化した後、再び第2回動状態に変化したタイミングTa4で、第2貯留部247に貯留されていた遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに保持される。尚、演出制御用CPU120は、第2貯留機構205の貯留状態を解除する際に、サポート球が回転体208に誘導されることを報知するための画像Z2(図64(C)参照)を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「第2貯留球解除!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により、サポート球が放出されたことを遊技者に報知する。
このように、小当り1,3,5,8は、開放パターンAに基づき第2大入賞口702Bの開放制御が1回行われることで、第1貯留部227に1個の勝負球が貯留され、回転体208のハズレ球保持部273A〜273Eに最大で1個のサポート球を保持させることは可能であるが、ハズレ球保持部273A〜273Eに2個以上のサポート球を保持させることは困難な小当りとされている。
次に、図57に示すように、小当り2,4,6,9の場合、CPU103は、小当り遊技状態の制御を開始したタイミングTb0から第2開放待ち時間(例えば、約50秒)が経過したタイミングTb3で、第3ソレノイド83により第2大入賞口扉702Aを駆動して、開放パターンBに基づく1回目の開放制御を開始する。これにより第2大入賞口702Bに遊技球が入賞可能となる。
1回目の開放制御を開始してから第2大入賞口702Bに1個目の遊技球Pが入賞すると、該遊技球Pは、第1誘導経路201を通過して第2カウントスイッチ24Aにより検出された後に第2誘導経路202Aに誘導され、第1貯留板222により流下が規制されることで第1貯留部227に貯留される。次いで、第2大入賞口702Bに進入した2個目の遊技球Pは、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球Pにより第2誘導経路202Aへの進入が阻害されることで第3誘導経路203Aへ誘導され、第2貯留部247に到達する。このとき、振分部材242が第2回動状態に変化しているため、該遊技球Pは振分部材242の先端上流側の第2貯留部247に1個だけ貯留される。また、第2大入賞口702Bに進入した3個目以降の遊技球Pは、第2貯留部247まで誘導された後、排出口210aから排出経路210に排出される。
そして、1回目の開放制御が終了し、振分部材242が第2回動状態から第1回動状態に変化した後、再び第2回動状態に変化したタイミングTb4で、第2貯留部247に貯留されていた遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに1個目のサポート球が保持される。
次いで、CPU103は、1回目の開放制御が終了してから所定時間が経過したタイミングTb5で2回目の開放制御を開始する。2回目の開放制御において第2大入賞口702Bに入賞した遊技球Pは全て、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球Pにより第2誘導経路202Aへの進入が阻害されて第3誘導経路203Aへ誘導され、第2貯留部247に到達する。2回目の開放制御では、振分部材242が第1回動状態に変化しているため、2個の遊技球Pが第2貯留部247に貯留され、3個目以降の遊技球Pは排出口210aから排出経路210に排出される。
尚、演出制御用CPU120は、開放制御を開始する毎に、第2大入賞口702Bに遊技球が入賞可能となることを報知するための画像Z1(図64(B)参照)を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「上を狙え!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により第2大入賞口入賞促進演出を開始する。
そして、2回目の開放制御が終了し、振分部材242が第1回動状態から第2回動状態に変化したタイミングTb6で、第2貯留部247に貯留されていた1個目の遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに2個目のサポート球が保持される。次いで、振分部材242が第2回動状態から第1回動状態に変化した後、再び第2回動状態に変化したタイミングTb7で、第2貯留部247に貯留されていた2個目の遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに3個目のサポート球が保持される。
尚、演出制御用CPU120は、第2貯留機構205の貯留状態を解除する毎に、サポート球が回転体208に誘導されることを報知するための画像Z2(図64(C)参照)を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「第2貯留球解除!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により、サポート球が放出されたことを遊技者に報知する。
このように、小当り2,4,6,9においては、開放パターンBに基づき第2大入賞口702Bの開放制御が2回行われることで、第1貯留部227に1個の勝負球が貯留され、回転体208のハズレ球保持部273A〜273Eに最大で3個のサポート球を保持させることは可能であるが、ハズレ球保持部273A〜273Eに4個以上のサポート球を保持させることは困難な小当りとされている。
次に、図58に示すように、小当り7,10の場合、CPU103は、小当り遊技状態の制御を開始したタイミングTc0から第3開放待ち時間(例えば、約35秒)が経過したタイミングTc3で、第3ソレノイド83により第2大入賞口扉702Aを駆動して、開放パターンCに基づく1回目の開放制御を開始する。これにより第2大入賞口702Bに遊技球が入賞可能となる。
1回目の開放制御を開始してから第2大入賞口702Bに1個目の遊技球Pが入賞すると、該遊技球Pは、第1誘導経路201を通過して第2カウントスイッチ24Aにより検出された後に第2誘導経路202Aに誘導され、第1貯留板222により流下が規制されることで第1貯留部227に貯留される。次いで、第2大入賞口702Bに進入した2個目の遊技球Pは、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球Pにより第2誘導経路202Aへの進入が阻害されることで第3誘導経路203Aへ誘導され、第2貯留部247に到達する。このとき、振分部材242が第2回動状態に変化しているため、該遊技球Pは振分部材242の先端上流側の第2貯留部247に1個だけ貯留される。また、第2大入賞口702Bに進入した3個目以降の遊技球Pは、第2貯留部247まで誘導された後、排出口210aから排出経路210に排出される。
そして、1回目の開放制御が終了し、振分部材242が第2回動状態から第1回動状態に変化した後、再び第2回動状態に変化したタイミングTc4で、第2貯留部247に貯留されていた遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに1個目のサポート球が保持される。
次いで、CPU103は、1回目の開放制御が終了してから所定時間が経過したタイミングTc5で2回目の開放制御を開始する。2回目の開放制御において第2大入賞口702Bに入賞した遊技球Pは全て、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球Pにより第2誘導経路202Aへの進入が阻害されて第3誘導経路203Aへ誘導され、第2貯留部247に到達する。2回目の開放制御では、振分部材242が第1回動状態に変化しているため、2個の遊技球Pが第2貯留部247に貯留され、3個目以降の遊技球Pは排出口210aから排出経路210に排出される。
そして、2回目の開放制御が終了し、振分部材242が第1回動状態から第2回動状態に変化したタイミングTc6で、第2貯留部247に貯留されていた1個目の遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに2個目のサポート球が保持される。次いで、振分部材242が第2回動状態から第1回動状態に変化した後、再び第2回動状態に変化したタイミングTc7で、第2貯留部247に貯留されていた2個目の遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに3個目のサポート球が保持される。
次いで、CPU103は、2回目の開放制御が終了してから所定時間が経過したタイミングTc8で3回目の開放制御を開始する。3回目の開放制御において第2大入賞口702Bに入賞した遊技球Pは全て、第1貯留部227に貯留された1個目の遊技球Pにより第2誘導経路202Aへの進入が阻害されて第3誘導経路203Aへ誘導され、第2貯留部247に到達する。3回目の開放制御では、振分部材242が第1回動状態に変化しているため、2個の遊技球Pが第2貯留部247に貯留され、3個目以降の遊技球Pは排出口210aから排出経路210に排出される。
尚、演出制御用CPU120は、開放制御を開始する毎に、第2大入賞口702Bに遊技球が入賞可能となることを報知するための画像Z1(図64(B)参照)を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「上を狙え!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により第2大入賞口入賞促進演出を開始する。
そして、3回目の開放制御が終了し、振分部材242が第1回動状態から第2回動状態に変化したタイミングTc9で、第2貯留部247に貯留されていた1個目の遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに4個目のサポート球が保持される。次いで、振分部材242が第2回動状態から第1回動状態に変化した後、再び第2回動状態に変化したタイミングTc10で、第2貯留部247に貯留されていた2個目の遊技球P(サポート球)が第3誘導経路203Bにより誘導されて回転体208に誘導され、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに5個目のサポート球が保持される。
尚、演出制御用CPU120は、第2貯留機構205の貯留状態を解除する毎に、サポート球が回転体208に誘導されることを報知するための画像Z2(図64(C)参照)を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「第2貯留球解除!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により、サポート球が放出されたことを遊技者に報知する。
このように、小当り7,10においては、開放パターンCに基づき第2大入賞口702Bの開放制御が3回行われることで、第1貯留部227に1個の勝負球が貯留され、回転体208の全てのハズレ球保持部273A〜273Eに最大で5個のサポート球を保持させることが可能な小当り、つまり、V入賞率100%とすることが可能な小当りとされている。
上記したように、小当り遊技状態の制御を開始すると、小当り種別が小当り1〜10のいずれであっても、振分部材242は常に所定の動作パターンに基づいて動作する一方で、小当り種別によって第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、振分部材242の動作パターンに対する開放タイミングや開放回数が変わるため、小当り種別によって、遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときの振分部材242の動作態様(第1回動状態と第2回動状態のいずれであるか)が異なる。このようにすることで、小当りとなった場合に、第2大入賞口702Bに進入した遊技球Pが第2貯留機構205により何個貯留されるか、つまり、サポート球が何個回転体208に誘導されるかが分かりにくくなるため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
すなわち、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第3誘導経路203A,203Bへ誘導された後に第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化するため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
より詳しくは、本実施の形態のパチンコ遊技機1は、第2大入賞口702Bに進入して第2貯留機構205により貯留されるサポート球の数によって、第1貯留機構204に貯留される勝負球がV入賞口283を通過する割合が変化するだけでなく、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、第2貯留機構205により貯留されるサポート球の数が変化するため、単に第2貯留機構205により貯留されるサポート球の数によりV入賞率が変化するだけでなく、小当り種別や各小当り種別の当選確率等によってもV入賞率が変化することになるため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
次いで、図59及び図60に基づいて、各種小当り1〜10で共通な小当り遊技状態の後半の流れ{2/2}を説明する。
図59に示すように、CPU103は、小当り遊技状態の制御を開始したタイミングTa0から所定時間(例えば、約80秒)が経過したタイミングT20で、通路体用モータ91により、可動通路体400を通路体原点位置から通路体進出位置へ移動させる。そして、可動通路体400の通路体原点位置から通路体進出位置への移動が完了したタイミングT21から所定時間が経過したタイミングT22で、第4ソレノイド84により第1貯留板222を貯留位置から解除位置へ移動させる。
このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、第1貯留機構204の貯留状態が解除されたこと及び該解除によって第2誘導経路202A,202Bから回転体208に向けて誘導された遊技球(勝負球)が、回転体208のハズレ球保持部273A〜273EとV入賞球保持部272のいずれに進入するかに注目するよう遊技者に対して促す画像Z3を表示したり、スピーカ8L,8Rにより「第1貯留球解除!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により、勝負球が放出されたことを遊技者に報知する(図64(D)参照)。
そして、第1貯留部227に貯留されていた勝負球が回転体208に到達した後、V入賞球保持部272に進入して保持された場合、回転体208の回転によってV入賞球保持部272がV入賞口283の上方まで回転したときにV入賞口283に落下し、第3カウントスイッチ24Bにて検出されると、CPU103はV入賞大当りが発生したと判定する。
また、演出制御用CPU120は、V入賞大当りが発生したことに基づいて、V入賞大当りが発生したことを報知するための画像Z4を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「V大当り!」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により、V入賞が発生したことを遊技者に報知するV入賞発生報知演出を開始する(図64(E)参照)。
一方、図60に示すように、CPU103がタイミングT22で第4ソレノイド84により第1貯留板222を貯留位置から解除位置へ移動させることで、第1貯留部227に貯留されていた勝負球が回転体208に到達した後、ハズレ球保持部273A〜273Eのいずれかに保持された場合は、V入賞大当りは発生しない。
次いで、図59及び図60に示すように、CPU103は、第1貯留部227の貯留を解除したタイミングT22から所定時間(例えば、第1貯留部227の貯留が解除された勝負球が第2誘導経路202A,202Bを流下し、V入賞口283へ進入して第3カウントスイッチ24Bへ到達するのに要する時間)が経過したタイミングT23で、通路体用モータ91により、可動通路体400を通路体進出位置から通路体原点位置へ退避させる。そして、可動通路体400が通路体原点位置に到達したタイミングT24から所定時間が経過したタイミングT25で、振分部材242を第1回動状態から第2回動状態へ変化させる動作を3回繰り返すことで、何らかの不具合で第2貯留機構205に残存している遊技球Pを回転体208に誘導させることができる。
また、第6ソレノイド86により開閉板289を閉鎖位置から開放位置に移動して、排出口287を開放する。これにより、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されていたサポート球が排出口287から排出される。
また、ハズレ球誘導経路288へ誘導されたサポート球が第4カウントスイッチ24Cにて検出されて排出されると、演出制御用CPU120は、第1貯留部227の貯留を解除したタイミングT22から排出口287を開放したタイミングT25までの期間に第3カウントスイッチ24Bからの検出信号の入力がなかったこと、つまり、V入賞が発生しなかったことに基づいて、V入賞が発生しなかったことを報知するための画像Z5を画像表示装置5に表示したり、スピーカ8L,8Rにより「残念」なる音声や効果音を出力したり、遊技効果ランプ9を点灯すること等により、V入賞大当りが発生しなかったことを遊技者に報知するV入賞非発生報知演出を実行する(図64(F)参照)。
また、CPU103は、小当り遊技状態の制御を開始してから、第2カウントスイッチ24Aにより遊技球が検出されるごとに進入球数カウンタ(図示略)のカウント値を加算更新する処理を実行するとともに、V入賞球を検出する第3カウントスイッチ24B及びハズレ球を検出する第4カウントスイッチ24Cが遊技球を検出する毎に、進入球数カウンタ(図示略)のカウント値を減算更新する処理を実行している。
そして、排出口287を開放したタイミングT25から排出球待機時間(例えば、40秒)が経過するまでの間に、進入球数カウンタ(図示略)のカウント値が「0」になった、つまり、第2特別可変入賞球装置7Bに進入した球数と排出された球数(出入り球数)が一致したタイミングT26で、第2大入賞口702Bに進入した全ての遊技球Pが排出されたと判定する。尚、排出球待機時間は不定であり、進入球数カウンタ(図示略)のカウント値が「0」になるか、進入球数カウンタ(図示略)のカウント値が「0」にならずに40秒が経過した時点で終了する。
次いで、進入球数カウンタ(図示略)のカウント値が「0」になったタイミングT26から排出終了時間(例えば、約6秒)が経過するまでの間に、第6ソレノイド86により開閉板289を開放位置から閉鎖位置に移動させる開閉動作を2回繰り返した後、開放位置に維持する球噛み解消動作制御を行った後、排出終了時間(例えば、約6秒)が経過したタイミングT27で、小当り遊技状態の制御を終了し、大当り遊技状態(大当り開放前期間)の制御を開始する。尚、球噛み解消動作制御に加えて、回転体208を所定時間逆回転させる解除動作制御等を行うようにしてもよい。
一方、CPU103は、排出口287を開放したタイミングT25から排出球待機時間(例えば、40秒)が経過したタイミングT28において、球噛み解消動作制御を行ったにもかかわらず、進入球数カウンタ(図示略)のカウント値が「0」にならなかった、つまり、第2特別可変入賞球装置7Bに進入した球数と排出された球数(出入り球数)が不一致であった場合、第2大入賞口702Bに進入した全ての遊技球Pが排出されていないエラーが発生したと判定する。
CPU103は、タイミングT28において出入り数不一致のエラーが発生したと判定した場合、第1誘導経路201、第2誘導経路202A,202B、第3誘導経路203A,203B、回転体208、第1貯留機構204、第2貯留機構205のいずれかで球詰り(図55にて説明したような非球状の物体を用いた不正行為が行われたことによる球詰りを含む)等の異常が発生した可能性があるとして、図44に示すS22のメイン側エラー処理にて、所定の異常処理(例えば、エラー種別の判定や、エラー指定コマンドの送信設定やセキュリティ信号の出力設定など)を実行するとともに、S23の情報出力処理において、エラー(異常)に対応する態様にてセキュリティ信号をパチンコ遊技機1の外部に出力する処理を実行する。
尚、セキュリティ信号は、比較的優先度が高く、遊技停止状態となるエラー(異常)については、電源がオフされるまで出力されるのに対し、比較的優先度の低いエラー(異常)については、エラー判定後の一定時間において出力されるか、或いは、出力されないようになっている。尚、本実施の形態の「出入り数不一致のエラー」については、電源がオフされるまでだけではなく、再電源投入後から一定時間(例えば、4分)に亘り、セキュリティ信号が出力されるように設定されている。
また、演出制御用CPU120は、エラー指定コマンドを受信したことに基づいて、エラーが発生したことを示すエラー報知用画像(図示略)を画像表示装置5に表示したり、エラー発生音等をスピーカ8L,8Rから出力するエラー報知処理を実行する。
尚、CPU103は、上記排出球待機時間が経過してから小当り遊技状態を終了することで、排出球待機時間が経過しないうちに他の特別図柄プロセス処理(S301〜S307)へ移行しないようになっているため、異常が発生したまま特別図柄の変動表示や大当り遊技が開始されることにより遊技者が不利益を被ることがないようにしている。
(高ベース状態の流れ)
次に、大当り終了後の高ベース状態の流れについて、図61〜図63に基づいて説明する。図61は、第2特図の1回目の小当りで高ベース状態が終了する場合を示すタイミングチャートである。図62は、第1特図の1回目の小当りで高ベース状態が終了する場合を示すタイミングチャートである。図63は、第2特図の3回目の小当りで高ベース状態が終了する場合を示すタイミングチャートである。
次に、大当り終了後の高ベース状態の流れについて、図61〜図63に基づいて説明する。図61は、第2特図の1回目の小当りで高ベース状態が終了する場合を示すタイミングチャートである。図62は、第1特図の1回目の小当りで高ベース状態が終了する場合を示すタイミングチャートである。図63は、第2特図の3回目の小当りで高ベース状態が終了する場合を示すタイミングチャートである。
まず、第2特図の1回目の小当りで高ベース状態が終了する場合の一例について、図61に基づいて説明する。
図61に示すように、CPU103は、低ベース状態での小当りを契機とした大当りA(初当り)が終了した場合、大当りAが終了したタイミングTf0で遊技状態を高ベース状態Aに制御する。また、大当りAの終了後、第1保留記憶数及び第2保留記憶数が「0」であり、第1特別図柄や第2特別図柄の可変表示を開始しない状態において、遊技者が遊技領域Yにおける画像表示装置5の左側の領域に向けて遊技球を発射する(左打ちを行う)と、遊技球は、第2大入賞口702B、通過ゲート41、第2始動入賞口610及び第1大入賞口701Bの順に進入可能に第1流下経路を流下する。
大当りAの終了後は、第2大入賞口702B、第2始動入賞口610及び第1大入賞口701Bは進入困難状態であるため、遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21により検出されると、普通図柄の可変表示が開始される(タイミングTf1)。タイミングTf1では高ベース状態Aであるため、変動パターンPC1−2に基づく可変表示が実行され、表示結果は普図当りとなる。
CPU103は、当り普通図柄が停止表示されてから図柄確定時間(4ms)が経過したタイミングTf2で、遊技状態は高ベース状態Aであることから、ロング開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御を開始する。ここで、第2始動入賞口610の開放制御を開始した後、例えば、第2始動入賞口610に1個目の遊技球が入賞する前のタイミングTf3で、第2始動入賞口よりも下流側にある第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動入賞が発生した場合、第1特別図柄の可変表示結果を小当りにするか否かの判定を実行する。
そして、CPU103は、第1特図ゲームの可変表示の表示結果をハズレとする場合、ハズレ変動パターンPA1−1に基づく変動時間(200ms)にわたり第1特別図柄の可変表示を実行した後、ハズレ図柄を停止表示する。
ここで、第1始動入賞が発生したタイミングTf3の後に第2始動入賞口610に遊技球が入賞した場合、該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の可変表示を保留記憶する。そして、2個の遊技球が第2始動入賞口610に入賞したタイミングTf4で閉鎖条件が成立したとして第2始動入賞口610の開放制御を終了し、タイミングTf4から開放後時間(4048ms)が経過するまでの間、第2始動入賞口610を閉鎖状態(進入困難状態)に維持する。
一方、第1特別図柄の可変表示結果としてハズレ図柄を停止表示してから図柄確定時間(500ms)が経過したタイミングTf5では、第2保留記憶数が「2」であるため、CPU103は、1の第2保留記憶に基づく第2特別図柄の可変表示結果を小当りにするか否かの判定を行って第2特図ゲームを開始する。本実施の形態では、第2特別図柄の可変表示では全て小当りとなるため、第2保留記憶数が「1」である場合に対応する変動パターンPA2−3に基づく変動時間(3400ms)にわたり第1特別図柄の可変表示を実行した後、小当り図柄を停止表示する(Tf7)。
小当り図柄を停止表示するタイミングTf7よりも前のタイミングTf6において、第2始動入賞口610の開放後時間(4048ms)が経過するため、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき普通図柄の可変表示を開始する。尚、第2始動入賞口610の開放制御期間中及び開放後時間中においても遊技球が通過ゲート41を通過することはあるが、普図ゲームの数である普図保留記憶数を記憶するための普図保留表示器はないことから、第2始動入賞口610の開放制御期間中及び開放後時間中において遊技球が通過ゲート41を通過しても普図ゲームが実行されたり保留記憶されることはない。
普通図柄の可変表示を開始したタイミングTf6では、小当り図柄が停止表示されていないため高ベース状態Aであるが、普通図柄の可変表示が終了する前に小当りの特別図柄が停止表示された場合、1回目の小当りが実行されて高ベース状態Aの終了条件が成立する(小当り回数=1回)ため、CPU103は、小当り図柄が停止表示されたタイミングTf7において、高ベース状態Aを終了して低ベース状態に制御する。
よって、タイミングTf7の後のタイミングTf8で当り普通図柄が停止表示された場合、低ベース状態であることから、CPU103は、図柄確定時間(4ms)が経過したタイミングでショート開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御を開始する。つまり、これ以降は低ベース状態に制御されるため、1回目の小当り遊技状態中においてロング開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御が行われて第2保留記憶数が増加することはない。よって、高ベース状態Aでは、普図の短時間変動や第2始動入賞口610のロング開放パターンに基づく開放制御、つまり、高ベース状態Aにおいて第2特図ゲーム(時短制御)が2回以上実行されることはないので、2個の第2始動入賞(1個は保留記憶される)に基づく第2特図ゲームが2回実行されるものの、3回以上の第2特図ゲームが実行されることはない。
より詳しくは、高ベース状態Aにおいて、第2始動入賞口開放後時間(4048ms)は、第1特別図柄の可変表示時間(200ms)と第2特別図柄の可変表示時間(3400ms)との合算時間よりも長い(4048ms>200ms+3400ms=3600ms)。
また、第1特別図柄の可変表示中に第2始動入賞が発生した場合において、第1特別図柄の可変表示を開始してから第2特別図柄の可変表示が終了するまでに要する最大時間(200ms+500ms+3400ms=4100ms)よりも、第2始動入賞口610に遊技球が2個入賞する時間と第2始動入賞口開放後時間と普通図柄の可変表示時間との合算時間(2個入賞する時間+4048ms+48ms)の方が長い。
尚、本実施の形態では、発射装置は1分間に100発の遊技球を発射可能であるため、遊技球の発射間隔は600msとされている。よって、2個の遊技球Pが入賞するのに要する時間は平均して少なくとも600ms以上となるが、障害釘等に接触しながら流下してくるため、2個の遊技球Pが数珠繋ぎ状態で入賞する場合は600ms以下となることもある。
このような関係となるように第2始動入賞口開放後時間(4048ms)を設定することで、第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が終了したタイミングTf7、つまり、低ベース状態に制御されるタイミングTf7よりも前の高ベース状態Aにおいて、2回目の普通図柄の可変表示の普図当り図柄が停止表示することはないため、2回目の普図の短時間変動や第2始動入賞口610のロング開放パターンに基づく開放制御(時短制御)が2回以上実行されることを回避できる。よって、高ベース状態Aが終了して低ベース状態に制御された後に第2保留記憶数が増加して、設計値以上の小当り遊技が実行されてしまうことを抑制できる。
次に、小当りを契機とした大当りの終了後における高ベース状態Aの流れの他の例について、図62に基づいて説明する。
図61で説明した例では、第1始動入賞が発生したタイミングTf3において、CPU103が第1特図ゲームの可変表示の表示結果をハズレと判定した場合について説明したが、図62においては、第1特図ゲームの可変表示の表示結果を小当りとする場合について説明する。
第1始動入賞が発生したタイミングTf3において、第1特図ゲームの可変表示の表示結果を小当りとする場合、CPU103は、ハズレ変動パターンPA2−1に基づく変動時間(4000ms)にわたり第1特別図柄の可変表示を実行した後、小当り図柄を停止表示する(Tf5)。
ここで、第1始動入賞が発生したタイミングTf3の後に第2始動入賞口610に遊技球が入賞した場合、該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の可変表示を保留記憶する。そして、2個の遊技球が第2始動入賞口610に入賞したタイミングTf4で閉鎖条件が成立したとして第2始動入賞口610の開放制御を終了し、タイミングTf4から開放後時間(4048ms)が経過するまでの間、第2始動入賞口610を閉鎖状態(進入困難状態)に維持する。
小当り図柄を停止表示するタイミングTf5よりも後のタイミングTf6において、第2始動入賞口610の開放後時間(4048ms)が経過するため、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき普通図柄の可変表示を開始する。
この場合、タイミングTf5の後に普通図柄の可変表示が開始されるので(Tf6)、当り普通図柄が停止表示されたタイミングTf7においては低ベース状態であることから、CPU103は、図柄確定時間(4ms)が経過したタイミングでショート開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御を開始する。つまり、これ以降は低ベース状態に制御されるため、1回目の小当り遊技状態中においてロング開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御が行われて第2保留記憶数が増加することはない。よって、高ベース状態Aでは、普図の短時間変動や第2始動入賞口610のロング開放パターンに基づく開放制御(時短制御)が2回以上実行されることはないので、2個の第2始動入賞(1個は保留記憶される)に基づく第2特図ゲームが2回実行されるものの、3回以上の第2特図ゲームが実行されることはない。
より詳しくは、高ベース状態Aにおいて、第2始動入賞口開放後時間(4048ms)は、第1特別図柄の可変表示時間(4000ms)よりも長い(4048ms>4000ms)。
また、第1特別図柄の可変表示が終了するまでに要する時間(4000ms)よりも、第2始動入賞口610に遊技球が2個入賞する時間と第2始動入賞口開放後時間と普通図柄の可変表示時間との合算時間(2個入賞する時間+4048ms+3000ms)の方が長い。
このような関係となるように第2始動入賞口開放後時間(4048ms)を設定することで、第1特別図柄が終了したタイミングTf5、つまり、低ベース状態に制御されるタイミングTf5よりも前の高ベース状態Aにおいて、2回目の普通図柄の可変表示の普図当り図柄が停止表示することはないため、2回目の普図の短時間変動や第2始動入賞口610のロング開放パターンに基づく開放制御、つまり、高ベース状態Aにおいて第2特図ゲーム(時短制御)が2回以上実行されることを回避できる。すなわち、高ベース状態Aが終了して低ベース状態に制御された後に第2保留記憶数が増加して、設計値以上の小当り遊技が実行されてしまうことを抑制できる。
次に、小当りを契機とした大当りの終了後における高ベース状態Bの流れの一例について、図63に基づいて説明する。
高ベース状態Bは、3回目の小当りが実行されるまで継続する。図63に示すように、1回目及び2回目の小当り遊技状態においてV入賞大当りが発生せず、3回目の小当りが発生した場合、CPU103は、小当り図柄が停止表示されたタイミングTg1で高ベース状態Bを終了して低ベース状態に制御する。
よって、高ベース状態Bを終了して低ベース状態に制御するタイミングTg1よりも前にロング開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御が実行されている場合でも、タイミングTg1より後は低ベース状態に制御されるため、タイミングTg1より後のタイミングTg2において当り普通図柄が停止表示された場合や、第2保留記憶に基づく第2特別図柄の可変表示や小当り遊技が実行されている場合において、普図の短時間変動やロング開放パターンに基づく第2始動入賞口610の開放制御(時短制御)が実行されることはない。
よって、高ベース状態Aでは、普図の短時間変動や第2始動入賞口610のロング開放パターンに基づく開放制御、つまり、高ベース状態Bにおいて第2特図ゲーム(時短制御)が4回以上実行されることはないので、6個の第2始動入賞(3個は保留記憶される)に基づく第2特図ゲームが6回実行されるものの、7回以上の第2特図ゲームが実行されることはない。すなわち、高ベース状態Bが終了して低ベース状態に制御された後に第2保留記憶数が増加して、設計値以上の小当り遊技が実行されてしまうことを抑制できる。
また、本実施の形態では、第2特別可変入賞球装置7Bは、第2大入賞口702Bに進入した遊技球がサポート球として誘導されている様子を遊技者が視認可能とされており、第2貯留機構205が回転体208に近いため、どの穴が埋まるかに遊技者がより一層注目することができるようになっている。
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、所定領域内に進入した遊技球が特定領域に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り遊技状態)を付与可能な遊技機において、例えば、特開2018−480号公報等に記載されたもののように、所定領域内に進入した遊技球を特定領域と特定領域外へ振分ける所定部材を有し、該所定部材により遊技球を1個貯留可能なものや、特開2015−177858号公報等に記載されたもののように、所定領域内に進入した遊技球を貯留可能な所定部材を有し、該所定部材により遊技球を1個貯留した状態で後続球を特定領域外へ排出可能としたもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、所定領域内に進入した遊技球の貯留状態に対する注目度合いを高めることができないという問題があった。
そこで、遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる遊技機を提供することを目的として、第1発明の手段1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球P)が特定領域(例えば、V入賞口283)に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り)を付与可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体を貯留可能な貯留手段(例えば、第2貯留機構205)により貯留された遊技媒体の数によって前記有利な価値が付与される割合が変化するものであり(例えば、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化する。)、
前記貯留手段は、複数の態様に変化可能な所定部材(例えば、振分部材242)を有し、該所定部材の態様によって貯留される遊技媒体の数が変化する(例えば、第2貯留機構205は、第1回動状態と第2回動状態とに変化可能な振分部材242を有し、該振分部材242が第1回動状態及び第2回動状態のいずれであるかによって貯留される遊技球Pの数が変化する。図9及び図10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定部材の態様に注目させて、遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる。
詳しくは、第2大入賞口702Bに進入した遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときに、振分部材242が第1回動状態と第2回動状態のいずれであるかにより、遊技球Pの貯留数が変わるため、振分部材242の状態に注目させることができる。
遊技媒体(例えば、遊技球P)が特定領域(例えば、V入賞口283)に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り)を付与可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体を貯留可能な貯留手段(例えば、第2貯留機構205)により貯留された遊技媒体の数によって前記有利な価値が付与される割合が変化するものであり(例えば、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化する。)、
前記貯留手段は、複数の態様に変化可能な所定部材(例えば、振分部材242)を有し、該所定部材の態様によって貯留される遊技媒体の数が変化する(例えば、第2貯留機構205は、第1回動状態と第2回動状態とに変化可能な振分部材242を有し、該振分部材242が第1回動状態及び第2回動状態のいずれであるかによって貯留される遊技球Pの数が変化する。図9及び図10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定部材の態様に注目させて、遊技媒体の貯留状態に対する注目度合いを高めることができる。
詳しくは、第2大入賞口702Bに進入した遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときに、振分部材242が第1回動状態と第2回動状態のいずれであるかにより、遊技球Pの貯留数が変わるため、振分部材242の状態に注目させることができる。
第1発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定部材(例えば、振分部材242)が第1態様(例えば、第1回動状態)であるときに所定数の遊技媒体(例えば、2個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第1態様とは異なる第2態様であるときに前記所定数より少ない数の遊技媒体(例えば、1個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第2態様にて遊技媒体を貯留しているときに、後続の遊技媒体が排出領域(例えば、排出経路210)に誘導される(図9(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、遊技媒体の貯留数を変化させることができる。
詳しくは、振分部材242を第1回動状態と第2回動状態との間で回動させるだけで、遊技球Pの貯留数を変えることができるので、構造の複雑化を回避できる。
前記所定部材(例えば、振分部材242)が第1態様(例えば、第1回動状態)であるときに所定数の遊技媒体(例えば、2個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第1態様とは異なる第2態様であるときに前記所定数より少ない数の遊技媒体(例えば、1個の遊技球)を貯留可能であり、
前記所定部材が前記第2態様にて遊技媒体を貯留しているときに、後続の遊技媒体が排出領域(例えば、排出経路210)に誘導される(図9(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、遊技媒体の貯留数を変化させることができる。
詳しくは、振分部材242を第1回動状態と第2回動状態との間で回動させるだけで、遊技球Pの貯留数を変えることができるので、構造の複雑化を回避できる。
第1発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記所定部材(例えば、振分部材242)の態様が変化することにより、貯留している遊技媒体が所定経路に誘導される(例えば、振分部材242が第2回動状態に変化することにより、保持部242aに保持された遊技球P2が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下する。図9(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、貯留していた遊技媒体を放出できる。
詳しくは、振分部材242を第1回動状態や第2回動状態とは異なる第3回動状態等に変化させなくても、第1回動状態から第2回動状態へ回動させる動作を利用して遊技球Pを回転体208に誘導することができるので、構造の複雑化を回避できる。
前記所定部材(例えば、振分部材242)の態様が変化することにより、貯留している遊技媒体が所定経路に誘導される(例えば、振分部材242が第2回動状態に変化することにより、保持部242aに保持された遊技球P2が流入口203C上に配置され該流入口203Cを介して第3誘導経路203Bに流下する。図9(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、貯留していた遊技媒体を放出できる。
詳しくは、振分部材242を第1回動状態や第2回動状態とは異なる第3回動状態等に変化させなくても、第1回動状態から第2回動状態へ回動させる動作を利用して遊技球Pを回転体208に誘導することができるので、構造の複雑化を回避できる。
第1発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記可変部材の動作態様が異なり(例えば、小当り1、3、5、8は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンAに基づいて1回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で1個供給可能となる。また、小当り2、4、6、9は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンBに基づいて2回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で3個供給可能となる。また、小当り7、10は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンCに基づいて3回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で5個供給可能となる。)、
前記貯留手段は、前記所定領域に進入した遊技媒体を貯留可能であり、
前記第1特定表示結果が導出表示されたときと前記第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記所定部材の動作態様が異なる(例えば、小当り種別が小当り1〜10のいずれであっても、振分部材242は常に所定の動作パターンに基づいて動作する一方で、小当り種別によって第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、振分部材242の動作パターンに対する開放タイミングや開放回数が変わるため、小当り種別によって、遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときの振分部材242の動作態様(第1回動状態と第2回動状態のいずれであるか)が異なる。図56〜図58参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示結果に応じて可変部材及び所定部材の各動作態様が異なるため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
詳しくは、小当り種別によって、遊技球Pが第2大入賞口702Bに進入するタイミングが変化し、これにより遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときに振分部材242が第1回動状態と第2回動状態のいずれにあるかを予測し難くなるので、遊技の単調さを回避できるだけでなく、遊技球Pが貯留される状況に注目させることができる。
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記可変部材の動作態様が異なり(例えば、小当り1、3、5、8は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンAに基づいて1回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で1個供給可能となる。また、小当り2、4、6、9は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンBに基づいて2回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で3個供給可能となる。また、小当り7、10は、小当り遊技状態において第2大入賞口702Bが開放パターンCに基づいて3回開放されることにより回転体208にサポート球を最多で5個供給可能となる。)、
前記貯留手段は、前記所定領域に進入した遊技媒体を貯留可能であり、
前記第1特定表示結果が導出表示されたときと前記第2特定表示結果が導出表示されたときとで、前記所定部材の動作態様が異なる(例えば、小当り種別が小当り1〜10のいずれであっても、振分部材242は常に所定の動作パターンに基づいて動作する一方で、小当り種別によって第2大入賞口702Bの開放パターンA〜Cが異なることで、振分部材242の動作パターンに対する開放タイミングや開放回数が変わるため、小当り種別によって、遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときの振分部材242の動作態様(第1回動状態と第2回動状態のいずれであるか)が異なる。図56〜図58参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示結果に応じて可変部材及び所定部材の各動作態様が異なるため、遊技の単調さを回避でき、興趣を向上できる。
詳しくは、小当り種別によって、遊技球Pが第2大入賞口702Bに進入するタイミングが変化し、これにより遊技球Pが第2貯留機構205に到達したときに振分部材242が第1回動状態と第2回動状態のいずれにあるかを予測し難くなるので、遊技の単調さを回避できるだけでなく、遊技球Pが貯留される状況に注目させることができる。
第1発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)と、
遊技媒体が前記特定領域(例えば、V入賞口283)に進入することを示唆する示唆演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、遊技媒体が前記特定領域に進入する割合が異なり(例えば、第2貯留部247に貯留された後に回転体208に誘導される遊技球P(サポート球)が多いほど、勝負球の進入が阻害されるハズレ球保持部273A〜273Eの数が多くなり、V入賞率が高くなるため、最大で5個のサポート球を回転体208に誘導可能な小当り7,10、最大で3個のサポート球を回転体208に誘導される小当り2,4,6,9、最大で1個のサポート球が回転体208に誘導される小当り1,3,5,8の順でV入賞により大当りになる確率(遊技者の有利度)が高い。図52参照)、
前記演出実行手段は、可変表示の表示結果として前記第1特定表示結果と前記第2特定表示結果のうちいずれになるかに応じて、異なる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、特別図柄の可変表示の表示結果として小当り種別1〜10のうちいずれに対応する小当り表示結果になるかに応じて、背景色が異なる小当り図柄Mを停止表示することで、遊技球PがV入賞口283に進入することを示唆するV入賞示唆演出示を実行可能である部分など。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出の態様に遊技者が注目する点で、興趣を向上できる。
詳しくは、第2大入賞口702Bに遊技球Pが進入する前に貯留球数が示唆されるため、多数のサポート球が回転体208に誘導されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り)が導出表示されたことに基づいて、所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入可能となる進入可能状態に変化する可変部材(例えば、第2大入賞口扉702A)と、
遊技媒体が前記特定領域(例えば、V入賞口283)に進入することを示唆する示唆演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
可変表示の表示結果として第1特定表示結果が導出表示されたときと該第1特定表示結果とは異なる第2特定表示結果が導出表示されたときとで、遊技媒体が前記特定領域に進入する割合が異なり(例えば、第2貯留部247に貯留された後に回転体208に誘導される遊技球P(サポート球)が多いほど、勝負球の進入が阻害されるハズレ球保持部273A〜273Eの数が多くなり、V入賞率が高くなるため、最大で5個のサポート球を回転体208に誘導可能な小当り7,10、最大で3個のサポート球を回転体208に誘導される小当り2,4,6,9、最大で1個のサポート球が回転体208に誘導される小当り1,3,5,8の順でV入賞により大当りになる確率(遊技者の有利度)が高い。図52参照)、
前記演出実行手段は、可変表示の表示結果として前記第1特定表示結果と前記第2特定表示結果のうちいずれになるかに応じて、異なる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、特別図柄の可変表示の表示結果として小当り種別1〜10のうちいずれに対応する小当り表示結果になるかに応じて、背景色が異なる小当り図柄Mを停止表示することで、遊技球PがV入賞口283に進入することを示唆するV入賞示唆演出示を実行可能である部分など。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出の態様に遊技者が注目する点で、興趣を向上できる。
詳しくは、第2大入賞口702Bに遊技球Pが進入する前に貯留球数が示唆されるため、多数のサポート球が回転体208に誘導されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施の形態には、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、所定領域内に進入した遊技球が特定領域に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り遊技状態)を付与可能な遊技機において、例えば、特開2017−213200号公報等に記載されたもののように、特定領域は一定速度で回転移動しており、所定領域内に進入した遊技球を貯留し、該遊技球が所定領域内に進入してから一定期間が経過したときに貯留を解除することで、遊技球が特定領域に進入可能に流下するもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、特定領域の回転速度や貯留解除タイミングが一定であるため、特定領域に進入可能なタイミングを狙って遊技球を流下させるといった不正行為の対策が不十分であるという問題があった。
そこで、不正行為を抑制することができる遊技機を提供することを目的として、第2発明の手段1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球P)が特定領域(例えば、V入賞口283)に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り)を付与可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に進入した遊技媒体が特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)を通過して前記特定領域へ移動可能であり、
前記特定経路に設けられ、球状の遊技媒体(例えば、適正遊技球Pなど)の移動を許容しつつ非球状の物体(例えば、物体X)の移動を阻害するための阻害部(例えば、第2底面212B)を備える(図7(A)、図55参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、不正行為を抑制することができる。
そこで、不正行為を抑制することができる遊技機を提供することを目的として、第2発明の手段1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球P)が特定領域(例えば、V入賞口283)に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り)を付与可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定領域(例えば、第2大入賞口702B)に進入した遊技媒体が特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)を通過して前記特定領域へ移動可能であり、
前記特定経路に設けられ、球状の遊技媒体(例えば、適正遊技球Pなど)の移動を許容しつつ非球状の物体(例えば、物体X)の移動を阻害するための阻害部(例えば、第2底面212B)を備える(図7(A)、図55参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、不正行為を抑制することができる。
第2発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)は、遊技媒体(例えば、遊技球P)を貯留可能な貯留部(例えば、第1貯留部227)を有し、
前記阻害部は、前記特定経路を形成する形成部材における前記貯留部の底面(例えば、第2底面212B)により構成され、
前記貯留部の底面は、前記形成部材の底面における該貯留部以外の領域よりも傾斜角度が小さい(例えば、第1貯留部227に対応する第2底面212Bの下り傾斜角度θ2は、第2誘導経路202Aにおける他の底面(第1底面212A、第3底面212C、第4底面212D)の下り傾斜角度θ1、θ3、θ4よりも小さい(θ2<θ1、θ3、θ4)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、不正行為を好適に抑制することができる。
詳しくは、第1貯留部227における第2誘導経路202Aの第2底面212Bの流下角度を変えるだけで、物体Xの流下を阻害したり、あるいは、流下タイミングをずらすことができ、阻害するための部材や駆動源を設ける必要がないので、構造の複雑化を回避できる。
前記特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)は、遊技媒体(例えば、遊技球P)を貯留可能な貯留部(例えば、第1貯留部227)を有し、
前記阻害部は、前記特定経路を形成する形成部材における前記貯留部の底面(例えば、第2底面212B)により構成され、
前記貯留部の底面は、前記形成部材の底面における該貯留部以外の領域よりも傾斜角度が小さい(例えば、第1貯留部227に対応する第2底面212Bの下り傾斜角度θ2は、第2誘導経路202Aにおける他の底面(第1底面212A、第3底面212C、第4底面212D)の下り傾斜角度θ1、θ3、θ4よりも小さい(θ2<θ1、θ3、θ4)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により、不正行為を好適に抑制することができる。
詳しくは、第1貯留部227における第2誘導経路202Aの第2底面212Bの流下角度を変えるだけで、物体Xの流下を阻害したり、あるいは、流下タイミングをずらすことができ、阻害するための部材や駆動源を設ける必要がないので、構造の複雑化を回避できる。
第2発明の手段3の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)を形成する形成部材の底面における前記阻害部(例えば、第2底面212B)より前記特定領域側の領域には、他の領域よりも傾斜角度が大きい所定領域(例えば、第3底面212C)が形成されている(例えば、第2底面212Bの下流側に連設される第3底面212Cの下り傾斜角度θ3は、その下流側の第4底面212Dの下り傾斜角度θ4よりも大きい(θ3>θ4)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体の通過速度の均一化を図ることにより、不正行為を抑制することができる。
詳しくは、第3底面212Cにより、流下し難い物体Xを加速させることができ、これにより流下速度を低下させてV入賞を狙うことが困難となるため、不正行為を好適に抑制することができる。
前記特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)を形成する形成部材の底面における前記阻害部(例えば、第2底面212B)より前記特定領域側の領域には、他の領域よりも傾斜角度が大きい所定領域(例えば、第3底面212C)が形成されている(例えば、第2底面212Bの下流側に連設される第3底面212Cの下り傾斜角度θ3は、その下流側の第4底面212Dの下り傾斜角度θ4よりも大きい(θ3>θ4)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体の通過速度の均一化を図ることにより、不正行為を抑制することができる。
詳しくは、第3底面212Cにより、流下し難い物体Xを加速させることができ、これにより流下速度を低下させてV入賞を狙うことが困難となるため、不正行為を好適に抑制することができる。
第2発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)は、遊技媒体(例えば、遊技球P)を貯留可能な貯留部(例えば、第1貯留部227)を有し、
前記貯留部に貯留された遊技媒体によって、前記所定領域に進入した後続の遊技媒体が特別経路(例えば、第3誘導経路203A,203B)へ誘導され(図7(A)参照)、
前記特別経路へ誘導された遊技媒体によって、前記貯留部に貯留された遊技媒体が前記特定領域に進入する割合が変化する(例えば、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第3誘導経路203A,203Bへ誘導された後に第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別経路へ誘導された遊技媒体に注目させることができ、興趣を向上できる。
詳しくは、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数によりV入賞率(大当り確率)が変化することで、第1貯留部227に貯留される勝負球だけでなく、サポート球の流下や貯留にも注目させることができるため、興趣を好適に向上させることができる。
前記特定経路(例えば、第2誘導経路202A,202B)は、遊技媒体(例えば、遊技球P)を貯留可能な貯留部(例えば、第1貯留部227)を有し、
前記貯留部に貯留された遊技媒体によって、前記所定領域に進入した後続の遊技媒体が特別経路(例えば、第3誘導経路203A,203B)へ誘導され(図7(A)参照)、
前記特別経路へ誘導された遊技媒体によって、前記貯留部に貯留された遊技媒体が前記特定領域に進入する割合が変化する(例えば、小当り種別に応じて第2大入賞口702Bの開放パターンが異なることで、第2貯留機構205により貯留される遊技球Pの数が異なるとともに、第3誘導経路203A,203Bへ誘導された後に第2貯留機構205により貯留された遊技球Pの数、つまり、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数が異なり、これに応じてV入賞率(大当り確率)が変化する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別経路へ誘導された遊技媒体に注目させることができ、興趣を向上できる。
詳しくは、ハズレ球保持部273A〜273Eに保持されるサポート球数によりV入賞率(大当り確率)が変化することで、第1貯留部227に貯留される勝負球だけでなく、サポート球の流下や貯留にも注目させることができるため、興趣を好適に向上させることができる。
また、本実施の形態には、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、従来、遊技媒体の移動方向に対して交差する方向に進退可能な可動部材を有し、該可動部材が遊技領域側に進出する進出状態となることにより遊技媒体が進入可能となり、可動部材が遊技盤側に退避する退避状態となることにより遊技媒体が進入不能または進入困難となる可変装置を備えた遊技機において、例えば、特開2015−77235号公報等に記載されたもののように、可動部材が進出状態となることにより該可動部材の側方に配置された入賞口へ遊技媒体が進入可能となる可変装置を備えたもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、遊技媒体の滞留による不具合の対策が不十分であるという問題があった。
そこで、遊技媒体の滞留による不具合の発生を抑制することができる遊技機を提供することを目的として、第3発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(例えば、遊技球P)の移動方向に対して交差する方向(例えば、前後方向)に動作可能な可変部材(例えば、可変板602)を有し、該可変部材が動作することで遊技媒体が特定領域(例えば、第2始動入賞口610)に進入可能な進入可能状態となる可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、
前記可変手段が前記進入可能状態であるときに前記可変部材へ向けて遊技媒体の移動を案内するための案内部(例えば、案内通路形成部604)と、
を備え、
前記案内部と前記進入可能状態における前記可変部材との間には、遊技媒体が通過可能な間隙が設けられている(例えば、可変板602が進出位置まで移動した進入可能状態において、可変板602と側壁641Rの下端との間に第1間隙651が設けられている。図29、図35参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体の滞留による不具合の発生を抑制することができる。
詳しくは、可変板602に遊技球Pを誘導可能な案内通路形成部604を有する構成であるが故に滞留が発生しうる構成でも、遊技球Pを無理に第2始動入賞口610に誘導させずに逃がすことで、滞留の発生を好適に抑制できる。
そこで、遊技媒体の滞留による不具合の発生を抑制することができる遊技機を提供することを目的として、第3発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(例えば、遊技球P)の移動方向に対して交差する方向(例えば、前後方向)に動作可能な可変部材(例えば、可変板602)を有し、該可変部材が動作することで遊技媒体が特定領域(例えば、第2始動入賞口610)に進入可能な進入可能状態となる可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、
前記可変手段が前記進入可能状態であるときに前記可変部材へ向けて遊技媒体の移動を案内するための案内部(例えば、案内通路形成部604)と、
を備え、
前記案内部と前記進入可能状態における前記可変部材との間には、遊技媒体が通過可能な間隙が設けられている(例えば、可変板602が進出位置まで移動した進入可能状態において、可変板602と側壁641Rの下端との間に第1間隙651が設けられている。図29、図35参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体の滞留による不具合の発生を抑制することができる。
詳しくは、可変板602に遊技球Pを誘導可能な案内通路形成部604を有する構成であるが故に滞留が発生しうる構成でも、遊技球Pを無理に第2始動入賞口610に誘導させずに逃がすことで、滞留の発生を好適に抑制できる。
第3発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)は、特別領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球P)が通過したことに基づいて前記進入可能状態に変化可能であり(例えば、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始され、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、可変板602が進出位置へ移動して可変入賞球装置6Bが進入可能状態となる。)、
前記進入可能状態において、前記特別領域を通過した遊技媒体が前記可変部材へ向けて移動可能となる(例えば、案内通路形成部604は、ベース板601、前壁606及び左右の側壁641L,641Rを有し、遊技領域Yにおける可変入賞球装置6Bの上方から流下してくる遊技球Pの進入が可能となるように上向きに開口する進入口を形成する通過ゲート41と、通過ゲート41を通過した遊技球Pを1個ずつ第2始動入賞口610の右側方近傍位置に向けて下方に案内する案内経路K2と、を形成する。図29参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別領域を通過した遊技媒体を可変部材によって特定領域へ案内できる。
詳しくは、通過ゲート41を遊技球Pが通過したことに基づいて普図当りが発生して第2始動入賞口610が進入可能状態に変化したときに、前記通過ゲート41を通過した遊技球Pをそのまま第2始動入賞口610に入賞させることも可能となる。
前記可変手段(例えば、可変入賞球装置6B)は、特別領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球P)が通過したことに基づいて前記進入可能状態に変化可能であり(例えば、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始され、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、可変板602が進出位置へ移動して可変入賞球装置6Bが進入可能状態となる。)、
前記進入可能状態において、前記特別領域を通過した遊技媒体が前記可変部材へ向けて移動可能となる(例えば、案内通路形成部604は、ベース板601、前壁606及び左右の側壁641L,641Rを有し、遊技領域Yにおける可変入賞球装置6Bの上方から流下してくる遊技球Pの進入が可能となるように上向きに開口する進入口を形成する通過ゲート41と、通過ゲート41を通過した遊技球Pを1個ずつ第2始動入賞口610の右側方近傍位置に向けて下方に案内する案内経路K2と、を形成する。図29参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別領域を通過した遊技媒体を可変部材によって特定領域へ案内できる。
詳しくは、通過ゲート41を遊技球Pが通過したことに基づいて普図当りが発生して第2始動入賞口610が進入可能状態に変化したときに、前記通過ゲート41を通過した遊技球Pをそのまま第2始動入賞口610に入賞させることも可能となる。
第3発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記可変部材(例えば、可変板602)は、前記進入可能状態において遊技媒体を一方側(右側)から他方側(左側)へ向けて誘導可能に傾斜し、
前記可変部材の他方側に前記特定領域(例えば、第2始動入賞口610)が設けられ、一方側に前記間隙(例えば、第1間隙651)が設けられる(図29参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、傾斜を利用して遊技媒体を特定領域へ向けて円滑に誘導することができるとともに、可変部材の傾斜による遊技媒体の滞留の発生を抑制できる。
詳しくは、遊技球Pの釣り合いによる滞留が発生しそうな場合に、第2始動入賞口610と反対側に遊技球Pを無理なく逃がすことができるため、第2始動入賞口610に遊技球Pが一斉に集まって滞留しやすくなることを抑制できる。
前記可変部材(例えば、可変板602)は、前記進入可能状態において遊技媒体を一方側(右側)から他方側(左側)へ向けて誘導可能に傾斜し、
前記可変部材の他方側に前記特定領域(例えば、第2始動入賞口610)が設けられ、一方側に前記間隙(例えば、第1間隙651)が設けられる(図29参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、傾斜を利用して遊技媒体を特定領域へ向けて円滑に誘導することができるとともに、可変部材の傾斜による遊技媒体の滞留の発生を抑制できる。
詳しくは、遊技球Pの釣り合いによる滞留が発生しそうな場合に、第2始動入賞口610と反対側に遊技球Pを無理なく逃がすことができるため、第2始動入賞口610に遊技球Pが一斉に集まって滞留しやすくなることを抑制できる。
第3発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可変部材(例えば、可変板602)の上流側に遊技媒体(例えば、遊技球P1,P2)が滞留した状態において、後続の遊技媒体(例えば、遊技球P3)を前記間隙(例えば、第1間隙651)よりも上流側にて排出するための上流側間隙(例えば、第2間隙652)を備える(図29、図36参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変部材の上流側の領域での遊技媒体の滞留の発生を抑制できる。
詳しくは、第1間隙651により滞留の発生を防ぎきれない場合や、他の理由で滞留が発生した場合でも、それ以上の滞留が発生することを回避できる。
前記可変部材(例えば、可変板602)の上流側に遊技媒体(例えば、遊技球P1,P2)が滞留した状態において、後続の遊技媒体(例えば、遊技球P3)を前記間隙(例えば、第1間隙651)よりも上流側にて排出するための上流側間隙(例えば、第2間隙652)を備える(図29、図36参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変部材の上流側の領域での遊技媒体の滞留の発生を抑制できる。
詳しくは、第1間隙651により滞留の発生を防ぎきれない場合や、他の理由で滞留が発生した場合でも、それ以上の滞留が発生することを回避できる。
第3発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可変部材(例えば、可変板602)は、進入困難状態において遊技媒体の前記特定領域(例えば、第2始動入賞口610)への進入を規制するための進入規制部(例えば、突出部621)を有する(図29、図32参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、進入困難状態において可変部材による遊技媒体の特定領域への進入を規制でき、意図しない状態での遊技媒体の進入を抑制できる。
前記可変部材(例えば、可変板602)は、進入困難状態において遊技媒体の前記特定領域(例えば、第2始動入賞口610)への進入を規制するための進入規制部(例えば、突出部621)を有する(図29、図32参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、進入困難状態において可変部材による遊技媒体の特定領域への進入を規制でき、意図しない状態での遊技媒体の進入を抑制できる。
また、本実施の形態には、以下に示す第4発明が含まれている。つまり、従来、動作可能な可動体を備えた遊技機において、例えば、特開2017−17098号公報等に記載されたもののように、第1駆動機構により第1位置から第2位置へ回動するとともに、第2位置においてラックとピニオンを含む複数のギヤ部材からなる第2駆動機構によりスライド移動する可動体を備えるもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、第2駆動機構の構造が複雑であることで、部品点数が多くなるため製造コストが嵩むという問題があった。そこで、製造コストを抑制することができる遊技機を提供することを目的として、第4発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
動作可能な可動体(例えば、演出可動体500)と、
前記可動体を動作させるための動作機構(例えば、動作機構501)と、
を備え、
前記可動体は、第1動作と該第1動作とは異なる第2動作が可能であり(例えば、演出可動体500は、演出体用モータ520により回転体521の連結軸530が回転することで、演出体原点位置から演出体進出位置まで回動しながら下降する第1動作を行った後、さらに回転体521を回転させることで、連結軸530が第1リンク部材526の第1作用部537に作用して第1リンク部材526が回動し、これにより第2リンク部材527が第2アーム部523Bに対しスライド移動し、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517することで、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる方向に回動する第2動作を行うことが可能である。)、
前記動作機構は、
前記可動体を支持し態様が変化することにより該可動体が前記第1動作を行うための第1部材(例えば、第1アーム部材523)と、
前記第1部材に沿って変位可能であり、該第1部材に対し変位することにより前記可動体が前記第2動作を行うための第2部材(例えば、第2リンク部材527、スライド部538)と、
を有する(図24〜図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体の複数の動作を第2部材を用いた簡素な構成により実現でき、製造コストを抑制することができる。
詳しくは、第1動作を行うための第1アーム部材523を利用して、第2動作を行うための第2リンク部材527を変位可能に案内することができるため、動作機構の部品点数が増加して構造が複雑化することを抑制できる。
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
動作可能な可動体(例えば、演出可動体500)と、
前記可動体を動作させるための動作機構(例えば、動作機構501)と、
を備え、
前記可動体は、第1動作と該第1動作とは異なる第2動作が可能であり(例えば、演出可動体500は、演出体用モータ520により回転体521の連結軸530が回転することで、演出体原点位置から演出体進出位置まで回動しながら下降する第1動作を行った後、さらに回転体521を回転させることで、連結軸530が第1リンク部材526の第1作用部537に作用して第1リンク部材526が回動し、これにより第2リンク部材527が第2アーム部523Bに対しスライド移動し、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517することで、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる方向に回動する第2動作を行うことが可能である。)、
前記動作機構は、
前記可動体を支持し態様が変化することにより該可動体が前記第1動作を行うための第1部材(例えば、第1アーム部材523)と、
前記第1部材に沿って変位可能であり、該第1部材に対し変位することにより前記可動体が前記第2動作を行うための第2部材(例えば、第2リンク部材527、スライド部538)と、
を有する(図24〜図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体の複数の動作を第2部材を用いた簡素な構成により実現でき、製造コストを抑制することができる。
詳しくは、第1動作を行うための第1アーム部材523を利用して、第2動作を行うための第2リンク部材527を変位可能に案内することができるため、動作機構の部品点数が増加して構造が複雑化することを抑制できる。
第4発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第1部材(例えば、第1アーム部材523)は、前記第2部材(例えば、第2リンク部材527、スライド部538)の変位を案内するための案内部(例えば、案内壁535A,535B、案内軸534A,534B)を有し、
前記第2部材は、前記第1部材と同軸に配置されている(例えば、第2リンク部材527は、第2アーム部523Bと同軸方向に移動可能に配置されている。図20参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、動作機構の小型化を図ることができ、スペース効率を向上できる。
前記第1部材(例えば、第1アーム部材523)は、前記第2部材(例えば、第2リンク部材527、スライド部538)の変位を案内するための案内部(例えば、案内壁535A,535B、案内軸534A,534B)を有し、
前記第2部材は、前記第1部材と同軸に配置されている(例えば、第2リンク部材527は、第2アーム部523Bと同軸方向に移動可能に配置されている。図20参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、動作機構の小型化を図ることができ、スペース効率を向上できる。
第4発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記動作機構(例えば、動作機構501)は、
駆動手段(例えば、演出体用モータ520)と、
前記駆動手段により回転する回転体(例えば、回転体521)と、
を有し、
前記可動体は、前記回転体の回転により前記第1動作と前記第2動作とが可能である(例えば、演出可動体500は、演出体用モータ520により回転体521の連結軸530が回転することで、演出体原点位置から演出体進出位置まで回動しながら下降する第1動作を行った後、さらに回転体521を回転させることで、連結軸530が第1リンク部材526の第1作用部537に作用して第1リンク部材526が回動し、これにより第2リンク部材527が第2アーム部523Bに対しスライド移動し、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517することで、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる方向に回動する第2動作を行うことが可能である。図24〜図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、共通の駆動手段によって可動体の第1動作と第2動作とを実現できる。
前記動作機構(例えば、動作機構501)は、
駆動手段(例えば、演出体用モータ520)と、
前記駆動手段により回転する回転体(例えば、回転体521)と、
を有し、
前記可動体は、前記回転体の回転により前記第1動作と前記第2動作とが可能である(例えば、演出可動体500は、演出体用モータ520により回転体521の連結軸530が回転することで、演出体原点位置から演出体進出位置まで回動しながら下降する第1動作を行った後、さらに回転体521を回転させることで、連結軸530が第1リンク部材526の第1作用部537に作用して第1リンク部材526が回動し、これにより第2リンク部材527が第2アーム部523Bに対しスライド移動し、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517することで、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる方向に回動する第2動作を行うことが可能である。図24〜図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、共通の駆動手段によって可動体の第1動作と第2動作とを実現できる。
第4発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2部材(例えば、第2リンク部材527)には、突出部(例えば、第2作用部539)が設けられ、
前記突出部と前記可動体の一部(例えば、装飾部512Rの連動軸517)とが係合することにより前記第2部材が変位可能となる(例えば、第2リンク部材527が第1スライド位置から第2スライド位置まで移動することで、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517を押圧する。これにより、装飾部512Rが回動軸510を中心として正面視時計回りに回動するとともに、装飾部512Lが回動軸510を中心として正面視反時計回りに回動するため、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる第2装飾状態に変化する。図25及び図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により第2部材を変位させて、駆動力を可動体に伝達することができる。
前記第2部材(例えば、第2リンク部材527)には、突出部(例えば、第2作用部539)が設けられ、
前記突出部と前記可動体の一部(例えば、装飾部512Rの連動軸517)とが係合することにより前記第2部材が変位可能となる(例えば、第2リンク部材527が第1スライド位置から第2スライド位置まで移動することで、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517を押圧する。これにより、装飾部512Rが回動軸510を中心として正面視時計回りに回動するとともに、装飾部512Lが回動軸510を中心として正面視反時計回りに回動するため、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる第2装飾状態に変化する。図25及び図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構成により第2部材を変位させて、駆動力を可動体に伝達することができる。
第4発明の手段5の遊技機は、手段4に記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、演出可動体500)は、第1可動部(例えば、第1可動部511)及び該第1可動部に対し動作可能な第2可動部(例えば、第2可動部512、装飾部512L,512R)を有し、
前記第2可動部は、前記第2部材が変位することにより前記第1可動部に対し動作する(例えば、第2リンク部材527が第1スライド位置から第2スライド位置まで移動することで、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517を押圧する。これにより、装飾部512Rが回動軸510を中心として正面視時計回りに回動するとともに、装飾部512Lが回動軸510を中心として正面視反時計回りに回動するため、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる第2装飾状態に変化する。図25及び図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、回転体の回転による駆動力を第2部材を介して第2可動部に伝達でき、簡素な構成により第2可動部を動作させることができる。
前記可動体(例えば、演出可動体500)は、第1可動部(例えば、第1可動部511)及び該第1可動部に対し動作可能な第2可動部(例えば、第2可動部512、装飾部512L,512R)を有し、
前記第2可動部は、前記第2部材が変位することにより前記第1可動部に対し動作する(例えば、第2リンク部材527が第1スライド位置から第2スライド位置まで移動することで、第2作用部539が装飾部512Rの連動軸517を押圧する。これにより、装飾部512Rが回動軸510を中心として正面視時計回りに回動するとともに、装飾部512Lが回動軸510を中心として正面視反時計回りに回動するため、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる第2装飾状態に変化する。図25及び図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、回転体の回転による駆動力を第2部材を介して第2可動部に伝達でき、簡素な構成により第2可動部を動作させることができる。
また、本実施の形態には、以下に示す第5発明が含まれている。つまり、従来、識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにより特定状態に制御され、該特定状態に制御されたことにより可変装置が遊技媒体の進入可能状態に変化可能に変化し、該可変装置に進入した遊技球が特定領域内に進入することにより、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機において、例えば、特開2017−23558号公報等に記載されたもののように、大当り終了演出処理において、大当り遊技状態における終了演出を実行するときに、第2保留記憶の記憶情報があるときとないときとで、大当り遊技状態終了後の演出が変化するもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、時短回数と可変入賞球装置の開放回数とが対応しておらず、時短終了の際に第2保留記憶が存在するか否かが異なる場合があり、第2保留記憶の有無で有利度に差が生じることがあるという問題があった。
そこで、適切な制御を実現できる遊技機を提供することを目的として、第5発明の手段1の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特定領域(例えば、第1始動入賞口)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入したことに基づいて可変表示を行い表示結果を導出表示する第1特別可変表示手段(例えば、CPO103は、第1始動入賞に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、確定特別図柄を停止表示することが可能である。)と、
所定領域(例えば、通過ゲート41)に遊技媒体が進入したことに基づいて可変表示を行い表示結果を導出表示する普通可変表示手段(例えば、CPO103は、通過ゲート41を通過した遊技球Pがゲートスイッチ21にて検出されたことに基づいて普通図柄の可変表示を行い、確定普通図柄を停止表示することが可能である。)と、
遊技媒体の進入困難状態と進入可能状態とに変化可能な可変始動手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、
前記普通可変表示手段の表示結果として所定表示結果(例えば、普図当り)が導出表示されたことに基づいて、前記可変始動手段を前記進入可能状態に制御する可変始動制御手段(例えば、CPU103は、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに基づいて、可変板602を進出位置へ移動して可変入賞球装置6Bを進入可能状態に変化させる。)と、
前記可変始動手段に遊技媒体が進入したことに基づいて可変表示を行い表示結果を導出表示する第2特別可変表示手段(例えば、CPO103は、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、確定特別図柄を停止表示することが可能である。)と、
前記第2特別可変表示手段による可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する第2保留記憶手段(例えば、CPU103は、S101の始動入賞判定処理において、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理を実行する。)と、
前記有利状態の終了後において、前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段の少なくともいずれか一方による所定回数の可変表示が実行されるまで、非特別状態(例えば、低ベース状態)に比べて前記可変始動手段に遊技媒体が進入しやすい特別状態(例えば、高ベース状態A,B)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103は、大当り遊技状態の終了後は、時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態(高ベース状態A,B)に制御する。時短状態は、所定回数(例えば、99回)の特図ゲームが実行されたこと、所定回数(例えば、1回または3回)の小当りが実行されたこと、のうちいずれかの終了条件が先に成立するまで継続する。)と、
を備え、
前記第2特別可変表示手段による可変表示の方が前記第1特別可変表示手段による可変表示よりも有利度合いが高く(例えば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときに特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では1/70)に比べて、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では1/1)。図40(A)参照)、
前記可変始動手段の制御期間として、前記進入可能状態の制御に対応する第1期間(例えば、第2始動入賞口開放時間(5500ms、16msなど))と、該進入可能状態に制御された後の期間であって前記進入困難状態の制御に対応する第2期間(例えば、開放後時間(4048ms))とを含み、
前記第2期間の長さは、前記特別状態における前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段のいずれか一方の可変表示時間(例えば、第1特図の変動パターンPA1−1に基づく変動表示時間200ms)よりも長く、
前記可変始動手段が前記進入可能状態に制御されているときに遊技媒体の進入に関する所定条件が成立したことに基づいて、該可変始動手段が前記進入困難状態に制御される(例えば、CPU103は、第2始動入賞口610の開放制御期間中に遊技球Pが2個入賞したときに、第2始動入賞口610の閉鎖条件が成立したとして可変入賞球装置6Bを進入困難状態に制御する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態において可変始動手段が複数回進入可能状態に制御されないため、2回目の進入可能状態で第2保留記憶数の増加が抑制されることにより、適切な制御を実現できる。
詳しくは、第1特図ゲームや第2特図ゲームの可変表示時間と第2始動入賞口610の開放後期間との関係を設定するだけで、2回目の進入可能状態で第2保留記憶数の増加が抑制されることにより、適切な制御を実現できる。
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特定領域(例えば、第1始動入賞口)に遊技媒体(例えば、遊技球P)が進入したことに基づいて可変表示を行い表示結果を導出表示する第1特別可変表示手段(例えば、CPO103は、第1始動入賞に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、確定特別図柄を停止表示することが可能である。)と、
所定領域(例えば、通過ゲート41)に遊技媒体が進入したことに基づいて可変表示を行い表示結果を導出表示する普通可変表示手段(例えば、CPO103は、通過ゲート41を通過した遊技球Pがゲートスイッチ21にて検出されたことに基づいて普通図柄の可変表示を行い、確定普通図柄を停止表示することが可能である。)と、
遊技媒体の進入困難状態と進入可能状態とに変化可能な可変始動手段(例えば、可変入賞球装置6B)と、
前記普通可変表示手段の表示結果として所定表示結果(例えば、普図当り)が導出表示されたことに基づいて、前記可変始動手段を前記進入可能状態に制御する可変始動制御手段(例えば、CPU103は、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに基づいて、可変板602を進出位置へ移動して可変入賞球装置6Bを進入可能状態に変化させる。)と、
前記可変始動手段に遊技媒体が進入したことに基づいて可変表示を行い表示結果を導出表示する第2特別可変表示手段(例えば、CPO103は、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、確定特別図柄を停止表示することが可能である。)と、
前記第2特別可変表示手段による可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する第2保留記憶手段(例えば、CPU103は、S101の始動入賞判定処理において、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理を実行する。)と、
前記有利状態の終了後において、前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段の少なくともいずれか一方による所定回数の可変表示が実行されるまで、非特別状態(例えば、低ベース状態)に比べて前記可変始動手段に遊技媒体が進入しやすい特別状態(例えば、高ベース状態A,B)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103は、大当り遊技状態の終了後は、時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態(高ベース状態A,B)に制御する。時短状態は、所定回数(例えば、99回)の特図ゲームが実行されたこと、所定回数(例えば、1回または3回)の小当りが実行されたこと、のうちいずれかの終了条件が先に成立するまで継続する。)と、
を備え、
前記第2特別可変表示手段による可変表示の方が前記第1特別可変表示手段による可変表示よりも有利度合いが高く(例えば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときに特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では1/70)に比べて、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では1/1)。図40(A)参照)、
前記可変始動手段の制御期間として、前記進入可能状態の制御に対応する第1期間(例えば、第2始動入賞口開放時間(5500ms、16msなど))と、該進入可能状態に制御された後の期間であって前記進入困難状態の制御に対応する第2期間(例えば、開放後時間(4048ms))とを含み、
前記第2期間の長さは、前記特別状態における前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段のいずれか一方の可変表示時間(例えば、第1特図の変動パターンPA1−1に基づく変動表示時間200ms)よりも長く、
前記可変始動手段が前記進入可能状態に制御されているときに遊技媒体の進入に関する所定条件が成立したことに基づいて、該可変始動手段が前記進入困難状態に制御される(例えば、CPU103は、第2始動入賞口610の開放制御期間中に遊技球Pが2個入賞したときに、第2始動入賞口610の閉鎖条件が成立したとして可変入賞球装置6Bを進入困難状態に制御する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態において可変始動手段が複数回進入可能状態に制御されないため、2回目の進入可能状態で第2保留記憶数の増加が抑制されることにより、適切な制御を実現できる。
詳しくは、第1特図ゲームや第2特図ゲームの可変表示時間と第2始動入賞口610の開放後期間との関係を設定するだけで、2回目の進入可能状態で第2保留記憶数の増加が抑制されることにより、適切な制御を実現できる。
第5発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第1特別可変表示手段による可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する第1保留記憶手段(例えば、CPU103は、S101の始動入賞判定処理において、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理を実行する。)と、
前記第2保留記憶手段の保留記憶情報に基づく前記第2特別可変表示手段の可変表示を、前記第1保留記憶手段の保留記憶情報に基づく前記第1特別可変表示手段の可変表示よりも優先して実行する制御を行う優先制御手段(例えば、CPU103は、第1保留記憶と第2保留記憶とがある場合、第2保留記憶に基づく第2特図の可変表示を、第1保留記憶に基づく第1特図の可変表示よりも優先して実行する)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特別可変表示手段による可変表示よりも有利な第2特別可変表示手段による可変表示を優先して実行することができる。
前記第1特別可変表示手段による可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する第1保留記憶手段(例えば、CPU103は、S101の始動入賞判定処理において、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理を実行する。)と、
前記第2保留記憶手段の保留記憶情報に基づく前記第2特別可変表示手段の可変表示を、前記第1保留記憶手段の保留記憶情報に基づく前記第1特別可変表示手段の可変表示よりも優先して実行する制御を行う優先制御手段(例えば、CPU103は、第1保留記憶と第2保留記憶とがある場合、第2保留記憶に基づく第2特図の可変表示を、第1保留記憶に基づく第1特図の可変表示よりも優先して実行する)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特別可変表示手段による可変表示よりも有利な第2特別可変表示手段による可変表示を優先して実行することができる。
第5発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記第1特別可変表示手段または前記第2特別可変表示手段の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り表示結果)が導出表示されたことにより前記有利状態とは異なる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御され、
前記特定状態に制御されたことに基づいて遊技媒体(例えば、遊技球P)の進入可能状態に変化可能な可変手段(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)を備え、
前記特定状態において前記可変手段に進入した遊技媒体が特定領域(例えば、V入賞口283)を通過したことに基づいて前記有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御され、
前記第2特別可変表示手段の可変表示が実行される場合、前記第1特別可変表示手段の可変表示が実行される場合より高い割合で特定表示結果が導出表示される(例えば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときに特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では1/70)に比べて、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では1/1)。図40(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2特別可変表示手段の可変表示により特定状態に制御されることに期待させることができ、興趣が向上する。
前記第1特別可変表示手段または前記第2特別可変表示手段の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、小当り表示結果)が導出表示されたことにより前記有利状態とは異なる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御され、
前記特定状態に制御されたことに基づいて遊技媒体(例えば、遊技球P)の進入可能状態に変化可能な可変手段(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)を備え、
前記特定状態において前記可変手段に進入した遊技媒体が特定領域(例えば、V入賞口283)を通過したことに基づいて前記有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御され、
前記第2特別可変表示手段の可変表示が実行される場合、前記第1特別可変表示手段の可変表示が実行される場合より高い割合で特定表示結果が導出表示される(例えば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるときに特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態では1/70)に比べて、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態では1/1)。図40(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2特別可変表示手段の可変表示により特定状態に制御されることに期待させることができ、興趣が向上する。
第5発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可変始動手段(例えば、可変入賞球装置6B)は、前記第1期間(例えば、第2始動入賞口開放時間(5500ms、16msなど))において前記進入可能状態に制御されているときに、前記第2保留記憶手段に記憶可能な保留記憶情報の上限数(例えば、3個)よりも少ない特定数(例えば、2個)の遊技媒体の進入に基づいて進入困難状態に制御される(図61参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定数を越えた数の遊技媒体の進入を防止でき、適切な制御を実現できる。
前記可変始動手段(例えば、可変入賞球装置6B)は、前記第1期間(例えば、第2始動入賞口開放時間(5500ms、16msなど))において前記進入可能状態に制御されているときに、前記第2保留記憶手段に記憶可能な保留記憶情報の上限数(例えば、3個)よりも少ない特定数(例えば、2個)の遊技媒体の進入に基づいて進入困難状態に制御される(図61参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定数を越えた数の遊技媒体の進入を防止でき、適切な制御を実現できる。
第5発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特別状態制御手段は、前記特別状態において、前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段の少なくともいずれか一方による所定回数の可変表示、及び前記可変始動手段の特定回数の前記進入可能状態の制御のうちいずれかが先に実行されたことに基づいて、前記非特別状態に制御する(例えば、図40(C)に示すように、大当りの終了後に実行される高ベース状態Aの終了条件は、大当り終了後における第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとの合算可変表示回数が99回に達したこと、または、大当り終了後において小当り遊技状態が実行された回数が第1回数(例えば1回)に達したこと、のうちいずれかにより成立する。一方、大当りの終了後に実行される高ベース状態Bの終了条件は、大当り終了後における第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとの合算可変表示回数が99回に達したこと、または、大当り終了後において小当り遊技状態が実行された回数が第2回数(例えば3回)に達したこと、のうちいずれかにより成立する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態に移行後の第1特別可変表示手段の可変表示が行われても、可変始動手段の進入可能状態の制御を一定回数行うことができる。
前記特別状態制御手段は、前記特別状態において、前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段の少なくともいずれか一方による所定回数の可変表示、及び前記可変始動手段の特定回数の前記進入可能状態の制御のうちいずれかが先に実行されたことに基づいて、前記非特別状態に制御する(例えば、図40(C)に示すように、大当りの終了後に実行される高ベース状態Aの終了条件は、大当り終了後における第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとの合算可変表示回数が99回に達したこと、または、大当り終了後において小当り遊技状態が実行された回数が第1回数(例えば1回)に達したこと、のうちいずれかにより成立する。一方、大当りの終了後に実行される高ベース状態Bの終了条件は、大当り終了後における第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとの合算可変表示回数が99回に達したこと、または、大当り終了後において小当り遊技状態が実行された回数が第2回数(例えば3回)に達したこと、のうちいずれかにより成立する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態に移行後の第1特別可変表示手段の可変表示が行われても、可変始動手段の進入可能状態の制御を一定回数行うことができる。
第5発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段の可変表示後の確定時間は、前記特別状態であるときと前記非特別状態であるときとで共通である(例えば、図39(A)〜(D)に示すように、変動パターンPB1−1、PB2−1〜4については、図柄確定時間(特別図柄の最小停止表示時間)は、低ベース状態及び高ベース状態A,Bで共通の500msとされている。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、処理の共通化を図ることができる。
前記第1特別可変表示手段及び前記第2特別可変表示手段の可変表示後の確定時間は、前記特別状態であるときと前記非特別状態であるときとで共通である(例えば、図39(A)〜(D)に示すように、変動パターンPB1−1、PB2−1〜4については、図柄確定時間(特別図柄の最小停止表示時間)は、低ベース状態及び高ベース状態A,Bで共通の500msとされている。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、処理の共通化を図ることができる。
第5発明の手段7の遊技機は、手段1〜6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1特別可変表示手段による可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する第1保留記憶手段(例えば、CPU103は、S101の始動入賞判定処理において、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理を実行する。)を備え、
前記第1保留記憶手段は、保留記憶情報を第1上限数(例えば、4個)の範囲内で記憶可能であり、
前記第2保留記憶手段は、保留記憶情報を前記第1上限数よりも少ない第2上限数(例えば、3個)の範囲内で記憶可能である(図40(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態における有利度を適切に設定でき、射倖性を抑えることができる。
前記第1特別可変表示手段による可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する第1保留記憶手段(例えば、CPU103は、S101の始動入賞判定処理において、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理を実行する。)を備え、
前記第1保留記憶手段は、保留記憶情報を第1上限数(例えば、4個)の範囲内で記憶可能であり、
前記第2保留記憶手段は、保留記憶情報を前記第1上限数よりも少ない第2上限数(例えば、3個)の範囲内で記憶可能である(図40(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態における有利度を適切に設定でき、射倖性を抑えることができる。
第5発明の手段8の遊技機は、手段1〜7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2期間は、前記特別状態における前記第1特別可変表示手段による1回の可変表示期間と前記第2特別可変表示手段による1回の可変表示期間との合計期間よりも長い(例えば、図61に示すように、高ベース状態Aにおいて、第2始動入賞口開放後時間(4048ms)は、第1特別図柄の可変表示時間(200ms)と第2特別図柄の可変表示時間(3400ms)との合算時間よりも長い(4048ms>200ms+3400ms=3600ms)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態において第1特別可変表示手段の可変表示が実行されても、可変始動手段が複数回進入可能状態に制御されることを抑制できる。
前記第2期間は、前記特別状態における前記第1特別可変表示手段による1回の可変表示期間と前記第2特別可変表示手段による1回の可変表示期間との合計期間よりも長い(例えば、図61に示すように、高ベース状態Aにおいて、第2始動入賞口開放後時間(4048ms)は、第1特別図柄の可変表示時間(200ms)と第2特別図柄の可変表示時間(3400ms)との合算時間よりも長い(4048ms>200ms+3400ms=3600ms)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別状態において第1特別可変表示手段の可変表示が実行されても、可変始動手段が複数回進入可能状態に制御されることを抑制できる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、小当り遊技状態において第2特別可変入賞球装置7Bに進入した遊技球が特定領域(V入賞口283)に進入したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能であって、第2特別可変入賞球装置7Bに進入して第2貯留機構205により貯留される遊技球の数によって遊技球が特定領域を通過する割合が変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技状態において可変手段に進入した遊技球が特定領域へ進入したことに基づいて、特別図柄の変動表示結果が「大当り」となる割合が通常状態よりも高くなる確変制御(確率変動制御)が実行される確変状態に制御可能な遊技機(いわゆるV確変仕様)において、可変手段に進入して貯留手段により貯留される遊技球の数によって遊技球が特定領域を通過する割合が変化するようにしてもよい。
また、大当り遊技状態における一のラウンド遊技において可変手段に進入した遊技球が特定領域を通過することにより次のラウンド遊技を実行可能な遊技機(いわゆる2種遊技機)において、可変手段に進入して貯留手段により貯留される遊技球の数によって遊技球が特定領域を通過する割合が変化するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、小当り遊技状態において第2特別可変入賞球装置7Bに進入して第2貯留機構205により貯留されるサポート球(V入賞口283を通過不可能な遊技球)の数によって、第1貯留機構204により貯留される勝負球が特定領域(V入賞口283)を通過する割合が変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定領域を通過可能な遊技球を貯留手段により貯留可能とし、該貯留手段により貯留される遊技球の数によって、該遊技球が特定領域を通過する割合が変化するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、特別図柄の可変表示が保留記憶されている場合に、保留記憶された特別図柄の可変表示が開始される前に、該保留記憶に基づく特別図柄の可変表示の表示結果が小当りとなるか否か及び小当り種別を判定し、該判定結果に基づく先読み予告を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が上記先読み予告を実行可能としてもよい。また、先読み予告を実行可能としたときに、小当り種別7,10{サポート球が5個貯留(V入賞確定)可能となる小当り}の保留記憶がある場合、上記小当り種別7,10以外の小当り種別の保留記憶についての先読み予告演出とは演出態様が異なる特別な先読み予告演出を実行可能としてもよい。さらに、大当り終了後に小当り種別7,10{サポート球が5個貯留(V入賞確定)可能となる小当り}の保留記憶がある場合、特別な先読み予告演出として、保留内連荘することを報知するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第2誘導経路202Aにおいて、球状の遊技球(例えば、適正遊技球Pなど)の移動を許容しつつ非球状の物体Xの移動を阻害するための阻害部として、他の底面よりも下り傾斜角度θ2が小さい第2底面212Bを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2誘導経路202Aにおいて物体Xの移動を阻害できるものであれば、例えば、物体Xが第2誘導経路202A,202Bを通過するのに要する期間が長くなるようにするための遅延手段(例えば、第2誘導経路202A,202Bの周壁に物体Xに接触可能に設けられ、接触により流下速度を低下させることが可能な接触部や、蛇行通路部など)を設けてもよい。さらに、第2誘導経路202A,202Bの底面に凹凸部を形成したり、ゴム材等の高摩擦部材にて底面を構成することで流下速度が低下するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第2誘導経路202Aにおいて、球状の遊技球(例えば、適正遊技球Pなど)の移動を許容しつつ非球状の物体Xの移動を阻害するための阻害部としての第2底面212Bを、第1貯留部227に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、阻害部としての第2底面212Bは、第1貯留部227よりも下流側に設けてもよい。
また、阻害部としての第2底面212Bの下り傾斜角度θ2や遊技球の流下方向の長さ寸法は、図7(A)に図示した角度に限らず種々に変更可能である。また、第2底面212Bの下流側には、第4底面212Dの下り傾斜角度θ4よりも大きい下り傾斜角度θ3の第3底面212Cが設けられていたが、第2底面212Bの下流側の底面が第3底面212Cまたは第4底面212Dのみで構成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、上記第2発明の所定領域の一例として第2特別可変入賞球装置7Bを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置7Aや可変入賞球装置6Bといった他の可変手段を適用してもよい。詳しくは、上記第1発明の貯留手段(例えば、第2貯留機構205)や第2発明の阻害部は、第2特別可変入賞球装置7Bが備える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置7Aや可変入賞球装置6Bといった他の可変手段が備えていてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技球の移動方向に対して交差する方向に動作可能な可変板602を有し、該可変板602が動作することで遊技球が特定領域(例えば、第2始動入賞口610)に進入可能な進入可能状態となる第3発明の可変手段の一例として、可変入賞球装置6Bを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置7Aや第2特別可変入賞球装置7B等を適用してもよい。
また、前記実施の形態では、演出可動体500は、演出体原点位置から演出体進出位置まで回動しながら下降する第1動作を行った後、装飾部512L,512Rの突出片が装飾部511Bから離れる方向に回動する第2動作を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1動作と第2動作とは、少なくとも一部の動作が同時に行われるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、V入賞発生報知演出にて、演出可動体500が第1動作と第2動作とを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、V入賞発生報知演出など一の演出にて、第1動作と第2動作のうち一方の動作のみを行うようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、演出可動体500における第1動作は、第1可動部511及び第2可動部512が回動しながら下降する動作であり、第2動作は第2可動部512が回動する動作である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1動作や第2動作の動作態様は、回動や下降に限定されるものではなく、伸縮、伸長、スライド移動などであってもよく、種々に変更可能である。
また、第1動作や第2動作とは、互いに態様が異なる動作であってもよいし、態様が同じ(例えば、回動など)であっても動作方向(例えば、回動方向)、動作速度(例えば、回動速度)、動作位置等が異なっていればよい。
また、前記実施の形態では、第1動作で第1可動部511及び第2可動部512が回動し、第2動作で第2可動部512のみが動作する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1動作と第2動作とで動作対象部が異なっていてもよいし、動作対象部が同じであってもよい。
また、前記実施の形態では、演出可動体500における第2部材としての第2リンク部材527は、第2アーム部523Bと同軸方向(第1部材の延設方向)にスライド移動可能に配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2部材は、第1部材(第1アーム部材523)に沿って変位可能であれば必ずしも同軸方向に移動可能に配置されていなくてもよく、例えば、第2部材が第1部材に対し幅方向にスライド移動可能または回動可能に配置されていてもよい。
また、第2リンク部材527は、帯板状の第2アーム部523Bの前面側に第2アーム部523Bと同軸に配置された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2アーム部523Bの背面側に第2アーム部523Bと同軸に配置されていてもよいし、あるいは、第2部材が筒状の第1部材の内部に同軸に配置されていてもよい。
また、前記実施の形態では、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも小当り確率が高いことで遊技者にとっての有利度が高い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりもラウンド遊技数が多い大当りの決定割合が高いことや、第1特図ゲームよりも大当り後に高ベース状態Bに制御される割合が高いことや、第1特図ゲームよりも小当り種別7,10の決定割合が高いことなどによって遊技者にとっての有利度が高くなるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、CPU103は、第1保留記憶と第2保留記憶とがある場合、第2保留記憶に基づく第2特図の可変表示を、第1保留記憶に基づく第1特図の可変表示よりも優先して実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1保留記憶と第2保留記憶とがある場合、始動入賞順に保留記憶に基づく特図の可変表示を実行するようにしてもよいし、第2保留記憶に基づく第2特図の可変表示と第1保留記憶に基づく第1特図の可変表示とを同時に実行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、小当り種別として、最大で1個のサポート球が回転体208に誘導される小当り1,3,5,8、最大で3個のサポート球を回転体208に誘導される小当り2,4,6,9、最大で5個のサポート球を回転体208に誘導可能な小当り7,10を有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記10種類以上の小当り種別を有してもよい。また、最大で0個、2個、4個または6個以上のサポート球が回転体208に誘導される小当り種別を決定可能にしてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技球がゲートスイッチ21を通過したことに基づいて普図の可変表示開始条件が成立した場合、遊技状態が低ベース状態であるか高ベース状態A,Bであるかに応じて、普図当りにするか否か(実際には普図当りにすること)及び普図変動パターンを決定し、普図ゲームの可変表示の表示結果が導出表示(普図当り図柄が停止表示)されたタイミングにおいて、遊技状態が低ベース状態と高ベース状態A,Bのいずれであるかによって第2始動入賞口610の開放パターン(開放時間)を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球がゲートスイッチ21を通過したことに基づいて普図の可変表示開始条件が成立したときに、普図ゲームの表示結果、普図変動パターン、第2始動入賞口610の開放パターンを決定するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、高ベース状態A,Bにおける第2始動入賞口610の開放制御の実行中に低ベース状態に制御されても、第2始動入賞口610の開放制御が継続して実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、高ベース状態A,Bにおける第2始動入賞口610の開放制御の実行中に低ベース状態に制御されたときに、実行中の第2始動入賞口610の開放制御を終了する(閉鎖する)ようにしてもよい。このようにすることで、高ベース状態Aにおいて第2始動入賞口610がロング開放パターンに基づく2回目の開放制御を実行した場合でも、低ベース状態に制御されたタイミングで即座に第2始動入賞口610を閉鎖できるため、第2保留記憶数が増加することを抑制できる。
また、前記実施の形態では、第2始動入賞口610が閉鎖した後に可変入賞球装置6Bを進入困難状態に維持する開放後時間(4048ms)を設定し、該開放後時間を、高ベース状態A,Bにおける第1特図ゲーム及び第2特図ゲームのいずれか一方の可変表示時間よりも長くなるように設定することで、高ベース状態A,Bにおいて時短制御が実行される回数が所定回数(1回や3回)となるように調整したり、第2保留記憶数が過度に増加しないように調整可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記のように第1特図ゲーム及び第2特図ゲームのいずれか一方の可変表示時間と開放後時間との関係だけでなく、第2始動入賞口610の開放制御中における遊技球の入賞規定数を調整する(例えば、2個でなく1個または3個以上の規定数で終了するようにするなど)ことで、高ベース状態A,Bにおける第2特図ゲーム(時短制御)の実行回数を調整するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、小当り図柄が停止表示されたタイミングで、高ベース状態A,Bを終了して低ベース状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、詳しくは、小当り図柄が停止表示されたタイミングや、小当り図柄が停止表示された後に図柄確定時間(500ms)が経過したタイミングや、小当り遊技が開始されたタイミングや、小当り遊技状態が開始されてから終了するまでの期間のうちの任意のタイミング等であってもよい。つまり、高ベース状態A,Bの終了条件は、所定回数(1回または3回)の小当り遊技における小当り図柄が停止表示されたタイミング、小当り図柄が停止表示された後に図柄確定時間(500ms)が経過したタイミング、小当り遊技が開始されたタイミング、小当り遊技状態が開始されてから終了するまでの期間のうちの任意のタイミング等のうちいずれかで成立してもよい。さらに、高ベース状態A,Bで、高ベース状態A,Bの終了条件を上記複数のうち異なるタイミングで成立するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特図表示結果として「大当り(小当り経由ではなく、可変表示結果に基づく大当り)」を含まない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特図表示結果として「大当り(いわゆる直撃大当り)」を含むようにしてもよい。
また、特図表示結果として「大当り」を含むようにした場合において、パチンコ遊技機1は、大当りの当選確率(出球率)等の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」などのいずれか)を変更可能な設定値変更機能を備え、該設定変更機能により、大当り確率(大当り表示結果となる確率)を設定値の値に応じて異ならせることが可能としてもよい(例えば、大当り確率を設定値「6」では1/250、設定値「1」では1/320とするなど)。すなわち、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU103)が、設定された設定値にもとづいて有利状態(大当り遊技状態)の制御を実行可能とすればよい。また、大当り確率を設定値の値に応じて異ならせる場合、例えば、各設定値に対応する特図表示結果判定テーブルにおける「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられる判定値の数を異ならせることで実現できる。
尚、上記設定値変更機能により、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の値に応じて可変表示結果が大当りとなる確率(大当り確率)を異ならせても、可変表示結果が小当りとなる確率(小当り確率)、大当り種別や小当り種別の決定確率、変動パターンの決定確率は同一、つまり、設定値によらず共通としてもよい。これは、仮に小当り確率や大当り種別の決定確率、小当り種別の決定確率、変動パターンの決定確率等が設定値の値に応じて異なると、例えば、各設定値間での大当り確率に加えて小当り確率の差が過度になるなど、各設定値間での遊技性能の差が過度に顕著となってしまうためである。
特に、変動パターンについては、本実施の形態では、高ベース状態Aにおける特図変動パターンは2種類、高ベース状態Bにおける特図変動パターンは1種類であるが(図39参照)、高ベース状態A,Bにおける特図変動パターンとして、可変表示時間が短い特図変動パターンや長い特図変動パターン等を含む複数種類の特図変動パターンのうちからいずれかを決定可能とする場合において、高ベース状態A,Bにおける特図変動パターンの決定確率を設定値に応じて異ならせると、単位時間(例えば1分)あたりの小当りの実行回数が変化してしまったり、低ベース状態に移行するタイミングが異なってしまうことなどによって、各設定値間での高ベース状態A,Bの有利度の差が過度に顕著になる可能性がある。よって、小当り確率や大当り種別の決定確率、小当り種別の決定確率、変動パターンの決定確率等を設定値の値によらず共通とすることで、適切な遊技性を実現可能となる。
また、パチンコ遊技機1が大当りや小当りの当選確率(出球率)等の設定値を変更可能な設定値変更機能を備える場合において、演出制御用CPU120は、設定された設定値を示唆する示唆演出を所定のタイミング(例えば、図柄の可変表示中、大当りまたは小当り遊技状態中など)にて実行可能としてもよい。
また、例えば、CPU103は、特別図柄プロセス処理におけるS101の前または後において、可動通路体400の動作確認を行うための第1動作確認制御を実行可能としてもよい。また、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において演出可動体500の動作確認を行うための第2動作確認制御を実行可能としてもよい。
また、所定の契機により、前記第1動作確認制御の実行期間の少なくとも一部と前記第2動作確認制御の実行期間の少なくとも一部とが重複するように、CPU103は前記第1動作確認制御を開始し、演出制御用CPU120は前記第2動作確認制御を開始するようにしてもよい。具体的には、演出制御用CPU120が、クリアスイッチがオンの状態で電源が投入された場合(コールドスタート時)、第1動作確認制御において可動通路体400が第1進出位置にて停止している待機期間中に、第2動作確認制御を実行するようにしてもよい。また、演出制御用CPU120が、クリアスイッチがオンの状態で電源が投入された場合(コールドスタート時)は、可動通路体400の第1進出位置への移動を待たずに第2動作確認制御の実行を開始するようにしてもよい。このようにすることで、所定の契機に制御手段が異なる2つの可動体の動作確認制御が行われることで、それぞれの動作を一緒に確認することができる。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
1 パチンコ遊技機
6B 可変入賞球装置
7B 第2特別可変入賞球装置
103 CPU
120 演出制御用CPU
208 回転体
242 振分部材
272 V入賞球保持部
273A〜273E ハズレ球保持部
400 可動通路体
500 演出可動体
6B 可変入賞球装置
7B 第2特別可変入賞球装置
103 CPU
120 演出制御用CPU
208 回転体
242 振分部材
272 V入賞球保持部
273A〜273E ハズレ球保持部
400 可動通路体
500 演出可動体
Claims (1)
- 遊技媒体が特定領域に進入したことに基づいて遊技者にとって有利な価値を付与可能な遊技機であって、
遊技媒体を貯留可能な貯留手段により貯留された遊技媒体の数によって前記有利な価値が付与される割合が変化するものであり、
前記貯留手段は、複数の態様に変化可能な所定部材を有し、該所定部材の態様によって貯留される遊技媒体の数が変化する
ことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018081367A JP2019187607A (ja) | 2018-04-20 | 2018-04-20 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018081367A JP2019187607A (ja) | 2018-04-20 | 2018-04-20 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019187607A true JP2019187607A (ja) | 2019-10-31 |
Family
ID=68387971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018081367A Pending JP2019187607A (ja) | 2018-04-20 | 2018-04-20 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019187607A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7387186B2 (ja) | 2021-05-07 | 2023-11-28 | 株式会社サンセイアールアンドディ | 遊技機 |
-
2018
- 2018-04-20 JP JP2018081367A patent/JP2019187607A/ja active Pending
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JP7387186B2 (ja) | 2021-05-07 | 2023-11-28 | 株式会社サンセイアールアンドディ | 遊技機 |
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