JP2019185360A - 情報処理装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、命令の実行に必要な情報のうちの一部の情報がユーザから提供されない場合でも、命令を実行できるようにすることにある。
請求項2に記載の発明は、前記状況情報取得手段は、ユーザが命令を行った際の当該ユーザの周辺の状況についての情報を取得し、前記不足情報取得手段は、前記周辺の状況についての情報に基づき、不足情報を取得する請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記状況情報取得手段は、前記周辺の状況についての情報として、前記ユーザの周辺にある機器についての状況を取得し、前記不足情報取得手段は、前記ユーザの周辺にある機器についての状況に基づき、前記不足情報を取得する請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記状況情報取得手段は、命令を行った前記ユーザの状況についての情報を取得し、前記不足情報取得手段は、命令を行った前記ユーザの状況についての情報に基づき、不足情報を取得する請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、実行済みの命令である実行済み命令と、当該実行済み命令が実行された際の状況情報である過去状況情報とを対応付けて保持する保持手段をさらに備え、前記不足情報取得手段は、前記取得状況情報と前記過去状況情報の各々との類似度に基づき特定された一部の過去状況情報に対応付けられた前記実行済み命令に基づき、前記不足している情報を取得する請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記不足情報取得手段は、類似度に基づき特定された前記一部の前記過去状況情報に対応付けられた実行済み命令であって、前記ユーザによる前記命令に含まれる情報を含んだ実行済み命令に基づき、前記不足している情報を取得する請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記不足情報取得手段は、前記取得状況情報との類似度が最も大きい前記過去状況情報に対応付けられた前記実行済み命令に基づき、前記不足している情報を取得する請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記不足情報取得手段は、前記一部の過去状況情報に対応付けられた前記実行済み命令に含まれる情報と、前記命令取得手段により取得されたユーザの命令であるユーザ命令に含まれる情報とを比較して、前記不足している情報を取得する請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記取得状況情報と前記過去状況情報の各々との類似度を把握する類似度把握手段を更に備え、前記類似度把握手段は、前記取得状況情報に含まれる個々の情報である取得個別情報の各々と、前記過去状況情報に含まれる個々の情報である過去個別情報の各々との一致、不一致に基づき、当該取得状況情報と当該過去状況情報の各々との類似度を把握する請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記類似度把握手段は、前記取得個別情報と前記過去個別情報との一致数に応じて加算点の加算回数が増える加算処理を行って、前記過去状況情報毎に、加算結果を取得し、取得した当該加算結果に基づき、当該過去状況情報の各々と前記取得状況情報との類似度を把握する請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記取得個別情報と前記過去個別情報とが一致する場合に加算される前記加算点を設定する設定手段を更に備える請求項10に記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、前記設定手段は、前記過去状況情報を構成する前記過去個別情報毎に、当該過去個別情報と前記取得個別情報とが一致した場合の前記加算点を設定する請求項11に記載の情報処理装置である。
請求項13に記載の発明は、前記設定手段は、前記実行済み命令が複数回実行されることにより得られた複数回分の前記過去状況情報における、前記過去個別情報の出現頻度に基づき、当該過去個別情報についての前記加算点を設定する請求項12に記載の情報処理装置である。
請求項14に記載の発明は、前記設定手段は、前記出現頻度が大きい前記過去個別情報ほど、前記加算点が大きくなるように、当該過去個別情報についての当該加算点を設定する請求項13に記載の情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、前記保持手段は、前記実行済み命令と前記過去状況情報とを対応付けて保持するとともに、当該実行済み命令と、当該過去状況情報を構成する前記過去個別情報の各々とを対応付けて保持し、前記設定手段は、前記過去個別情報毎に、当該過去個別情報に対応付けられた前記実行済み命令の数である命令数を把握し、把握した当該命令数に基づき、当該過去個別情報についての前記加算点を設定する請求項12に記載の情報処理装置である。
請求項16に記載の発明は、前記設定手段は、把握した前記命令数が小さくなるに応じて前記加算点が大きくなるように、当該加算点を設定する請求項15に記載の情報処理装置である。
請求項17に記載の発明は、前記不足情報取得手段により取得された情報を用い、新たな命令を生成する生成手段を備える請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項18に記載の発明は、ユーザによる命令を取得する命令取得手段と、ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得手段と、前記命令取得手段により取得された命令の内容と、前記状況情報取得手段により取得された状況情報である取得状況情報とに基づき、ユーザによる前記命令に基づき行う処理の内容を決定する決定手段と、を備える情報処理装置である。
請求項19に記載の発明は、前記決定手段は、前記命令取得手段により取得された前記ユーザの前記命令の内容を含んだ実行済みの命令に基づき、前記処理の内容を決定する請求項18に記載の情報処理装置である。
請求項20に記載の発明は、実行済みの命令と、当該実行済みの命令が実行された際の状況情報である過去状況情報とを対応付けて保持する保持手段をさらに備え、前記決定手段は、前記ユーザの前記命令の内容を含んだ実行済みの命令であって、前記取得状況情報と前記過去状況情報の各々との類似度に基づき特定された一部の過去状況情報に対応付けられた実行済みの命令に基づき、前記処理の内容を決定する請求項19に記載の情報処理装置である。
請求項21に記載の発明は、ユーザによる命令を取得する命令取得機能と、ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得機能と、前記状況情報取得機能により取得された状況情報である取得状況情報に基づき、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を取得する不足情報取得機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
請求項22に記載の発明は、ユーザによる命令を取得する命令取得機能と、ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得機能と、前記命令取得機能により取得された命令の内容と、前記状況情報取得機能により取得された状況情報である取得状況情報とに基づき、ユーザによる前記命令に基づき行う処理の内容を決定する決定機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
請求項2の発明によれば、ユーザの周辺の状況についての情報を利用して、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を取得することが可能になる。
請求項3の発明によれば、ユーザの周辺にある機器についての状況に基づき、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を得ることが可能になる。
請求項4の発明によれば、命令を行ったユーザの状況についての情報に基づき、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を取得することが可能になる。
請求項5の発明によれば、実行済み命令と実行済み命令が実行された際の状況情報である過去状況情報とを利用して、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を取得することが可能になる。
請求項6の発明によれば、ユーザの命令に含まれる情報を含まない実行済み命令に基づき、不足している情報を取得する場合に比べ、ユーザが意図する命令が実行される可能性を高めることができる。
請求項7の発明によれば、取得状況情報との類似度が小さい過去状況情報に対応付けられた実行済み命令に基づき、不足している情報を取得する場合に比べ、ユーザが意図する命令が実行される可能性を高めることができる。
請求項8の発明によれば、ユーザの命令の実行にあたって必要となる情報を、実行済み命令から得ることができる。
請求項9の発明によれば、取得状況情報に含まれる取得個別情報および過去状況情報に含まれる過去個別情報を用いて、取得状況情報と過去状況情報の各々との類似度を把握することができる。
請求項10の発明によれば、過去状況情報毎の加算結果を用い、過去状況情報の各々と取得状況情報との類似度を把握することができるようになる。
請求項11の発明によれば、取得個別情報と過去個別情報とが一致する場合に加算される加算点を、変更することが可能になる。
請求項12の発明によれば、取得個別情報と過去個別情報とが一致する場合に加算される加算点を、過去個別情報毎に設定することができる。
請求項13の発明によれば、過去個別情報の出現頻度に応じて、この過去個別情報についての加算点を変更できるようになる。
請求項14の発明によれば、出現頻度が大きい過去個別情報ほど、加算点をより大きなものにできる。
請求項15の発明によれば、過去個別情報に対応付けられた実行済み命令の数である命令数に応じて、過去個別情報についての加算点を変更することができるようになる。
請求項16の発明によれば、対応する実行済み命令の数が少ない過去個別情報ほど、加算点をより大きなものにすることができる。
請求項17の発明によれば、ユーザの当初の命令とは異なる、情報が追加された新たな命令を生成することができる。
請求項18の発明によれば、命令の実行に必要な情報のうちの一部の情報がユーザから提供されない場合でも、命令を実行できるようにすることが可能となる。
請求項19の発明によれば、ユーザの命令の内容を含まない実行済みの命令に基づき、処理の内容を決定する場合に比べ、ユーザが意図した命令が実行される可能性を高めることができる。
請求項20の発明によれば、取得状況情報との類似度に基づかずに特定された過去状況情報に対応付けられた実行済みの命令に基づき、処理の内容を決定する場合に比べ、ユーザが意図した命令が実行される可能性を高めることができる。
請求項21の発明によれば、命令の実行に必要な情報のうちの一部の情報がユーザから提供されない場合でも、命令を実行できるようにすることが可能となる。
請求項22の発明によれば、命令の実行に必要な情報のうちの一部の情報がユーザから提供されない場合でも、命令を実行できるようにすることが可能となる。
図1は、情報処理システム1の全体構成を示した図である。
情報処理システム1には、音声を取得する音声取得部100、音声取得部100により得られた情報を処理する情報処理装置200、情報処理装置200による処理結果を音声で出力する音声出力部300が設けられている。さらに、情報処理システム1には、取得装置400が設けられている。
情報処理装置200については、音声取得部100、音声出力部300、取得装置400が設置されている居室と同じ居室に設置してもよいし、この居室とは別の箇所に設置してもよい。
情報処理装置200は、音声取得部100および取得装置400からの情報を取得し、この情報に対する処理を行う。さらに、情報処理装置200は、処理結果を、音声出力部300を通じてユーザへ出力する。
そして、情報処理装置200は、取得した命令の実行に必要となる情報が不足している場合、取得装置400から取得した情報に基づき、不足している情報を得る。
そして、情報処理装置200は、不足している情報を得た後、取得した命令に対してこの情報を追加し(情報の補完を行い)、新たな命令(情報の不足がない命令)(以下、「補完後命令」と称する)を生成する。
音声出力部300は、スピーカーなどの公知の技術により構成され、情報処理装置200が生成した補完後命令を出力するなど、ユーザに対する情報の出力を行う。
ユーザへの情報の出力についても、音声に限らず、ディスプレイなどの表示装置を介して行ってもよい。
より具体的には、取得装置400は、例えば、カメラなどにより構成され、居室内の状況を撮像して、撮像結果を、情報処理装置200に出力する。
そして、本実施形態では、情報処理装置200が、この撮像結果を解析し、状況情報として、例えば、居室内のユーザの状況を取得する。
より具体的には、情報処理装置200は、命令を行ったユーザの状況についての情報を取得する。より具体的には、情報処理装置200は、例えば、命令を行ったユーザの視線の先についての情報(ユーザが見ている対象についての情報)を取得する。
これにより、本実施形態では、例えば、居室内にて行われる会議の出席者の各々を特定するための情報が得られる。
例えば、ユーザの各々が有するIDカードを読み取る装置を、居室の入り口等に設置し、情報処理装置200は、この装置からの出力に基づき、居室内のユーザの各々を特定するための情報を得てもよい。
さらに、本実施形態では、情報処理装置200は、居室内に設置されたカメラからの出力を解析し、状況情報として、例えば、居室内にいるユーザの所有物(持参物)についての情報を得る。
具体的には、情報処理装置200は、例えば、居室内に設置されている機器に接続され、これらの機器から、各機器の状況を示す情報を得る。付言すると、情報処理装置200は、命令を行ったユーザの周辺にある機器についての情報を取得する。
これにより、本実施形態では、情報処理装置200が、状況情報として、居室内に設置されている各機器の状況を示す情報を得る。
そして、本実施形態では、後述するように、この周辺の状況についての情報に基づき、命令の実行にあたり不足している情報である不足情報を取得する。
情報処理装置200は、コンピュータ装置により構成され、情報処理装置200には、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303が設けられている。また、ハードディスク装置などにより構成される記憶装置304が設けられている。さらに、情報処理装置200には、外部との通信を行うための通信インタフェース(通信I/F)305が設けられている。
また、CPU301によって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて情報処理装置200へダウンロードしてもよい。
なお、情報処理装置200が有する機能部の一部は、情報処理装置200のCPU301が、ROM303や記憶装置304に格納されているプログラムを実行することで実現される。また、データベースなど、情報処理装置200が有する他の機能部は、記憶装置304等により実現される。
さらに、情報処理装置200は、処理実行部208、命令要素データベース209、命令データベース210を備える。
また、音声認識部201は、取得した音声をテキスト化し、音声に含まれる発話内容を表すテキストを生成する。このテキストの生成は、公知に技術を用いて行われる。
命令取得手段の一例としての命令取得部203は、テキスト解析部202により抽出された単語と、命令要素データベース209に格納されている情報とに基づき、ユーザにより行われた命令(命令の候補)を取得する。
そして、命令取得部203は、抽出したこの単語に基づき、ユーザが行った命令(命令の候補)を取得する。
命令取得部203は、命令要素データベース209に登録されている複数の命令の中から、上記マッチング処理により抽出した上記単語を含む命令を抽出して、抽出したこの命令を、命令の候補として取得する。
付言すると、状況情報取得部204は、取得装置400および居室内に設置されている機器(「Display」、「前列ライト」、「後列ライト」などの機器)からの情報に基づき、ユーザが上記の命令を行った際の、このユーザの周囲の状況を示す状況情報を取得する。
ここで、ユーザ命令を実行するにあたり、このユーザ命令が不完全な場合も想定される。この場合、ユーザ命令の実行に必要な情報の一部が不足し、ユーザ命令の実行が困難になる。
言い換えると、本実施形態では、ユーザ命令に含まれる命令要素が不足している場合、不足している命令要素を補完して、最終的な処理の内容を決定する。
本実施形態では、ユーザ命令の内容と、状況情報取得部204により取得された状況情報とに基づき、ユーザ命令に基づき行う最終的な処理の内容を決定する(詳細は後述)。
言い換えると、本実施形態では、決定手段の一例としての不足情報取得部205が、取得されたユーザ命令の内容と、状況情報取得部204により取得された状況情報とに基づき、ユーザ命令に基づき行う処理の内容を決定する。
より具体的には、質問生成部206は、ユーザ命令に当初から含まれている命令要素、不足情報取得部205により補完された命令要素に、助詞などを加え、補完後命令を生成する。
そして、本実施形態では、音声化された補完後命令が、音声出力部300から出力される。これにより、ユーザに対して、この補完後命令が通知される。
そして、例えば、この補完後命令を実行してもよいことを示すユーザからの回答が、例えば音声取得部100に対してあった場合、処理実行部208が、この補完後命令に対応した処理を実行する。
設定部211は、現在個別情報(後述)と過去個別情報(後述)とが一致する場合に加算される加算点を設定する。
本実施形態では、上記のとおり、命令取得部203が、テキスト解析部202が抽出した単語(ユーザ命令から抽出した単語)と、命令要素データベース209に登録されている単語(命令要素)とのマッチング処理を行い、ユーザ命令に含まれている命令要素を抽出する。
例えば、ユーザ命令が、「Displayの明るさを調整して」であった場合、本実施形態では、このユーザ命令に、「Display」、「明るさ」という命令要素が含まれているため、命令要素データベース209からは、この2つの命令要素を含む「命令5」〜「命令7」が抽出される。
また、「命令2」は、「Display」を「切る」命令を示しており、命令要素データベース209には、「Display」、「切る」という2つの命令要素と、「命令2」とが、対応付けられて登録されている。
また、「命令4」は、「Display」への入力を「AppleTV(登録商標)」に「切り替え」る命令を示しており、命令要素データベース209には、「Display」、「切り替え」、「AppleTV」という3つの命令要素と、「命令4」とが、対応付けられて登録されている。
また、「命令6」は、「Display」の明るさを、「20%」にする命令を示しており、命令要素データベース209には、「Display」、「明るさ」、「20%」という3つの命令要素と、「命令6」とが、対応付けられて登録されている。
また、「命令7」は、「Display」の明るさを、「40%」にする命令を示しており、命令要素データベース209には、「Display」、「明るさ」、「40%」という3つの命令要素と、「命令7」とが、対応付けられて登録されている。
本実施形態の情報処理システム1では、音声によるユーザ命令があった場合、音声取得部100が、この音声を取得する。
次いで、音声認識部201が、このユーザ命令をテキスト化し、ユーザ命令のテキストを生成する(ステップ101)。
その後、命令取得部203が、命令要素データベース209を参照し、テキストに含まれる単語に対応する命令要素を含んだ命令を抽出する。
そして、命令取得部203は、命令要素データベース209から、抽出したこの命令要素を含む命令(命令の候補)(以下、「候補命令」と称する)を抽出する(ステップ103)。
そして、揃っている場合には、ステップ105にて、ユーザ命令がそのまま実行される。
付言すると、本実施形態では、命令データベース210が保持手段として機能し、命令が実行されると、命令データベース210が、実行済みの命令である実行済み命令と、実行済み命令が実行された際の状況情報である過去状況情報とを対応付けて保持する。
本実施形態では、命令が実際に実行される度に、この登録処理が行われ、これにより、実行済み命令と、この実行済み命令が実行された際における過去状況情報とが、命令データベース210に蓄積される。
具体的には、本実施形態では、ステップ104にて、ユーザ命令の命令要素が全て揃っていないと判断された場合、不足情報取得部205が、不足している命令要素を補完し、補完後命令を生成する。そして、音声出力部300(図1参照)が、生成されたこの補完後命令をユーザに提示する。その後、ユーザからの回答を待つ。
ステップ104(図4参照)にて、命令要素が全て揃っていないと判断された場合、不足情報取得部205が、まず、現在の状況情報(取得状況情報の一例)を取得する(ステップ201)。
具体的には、不足情報取得部205は、状況情報取得部204からの情報を得ることで、ユーザ命令がなされたときにおける、居室内の機器の状況、命令を行ったユーザの状況、ユーザの各々を特定するための情報、ユーザの持参物などの情報を取得する。
次いで、不足情報取得部205は、命令データベース210を参照し、格納されている実行済み命令の中から、候補命令の各々に対応する実行済み命令を特定する。言い換えると、不足情報取得部205は、格納されている実行済み命令の中から、候補命令の各々が有する命令要素と同じ命令要素を有する実行済み命令を特定する。
具体的には、不足情報取得部205は、命令データベース210を参照し、特定した実行済み命令毎に、実行済み命令が過去に実際に実行されたときの状況情報(過去状況情報)を取得する。
言い換えると、本実施形態では、現在状況情報と過去状況情報の各々との類似度に基づき、過去状況情報の中から、一部の過去状況情報を特定する。そして、この一部の過去状況情報に対応付けられている実行済み命令を特定する。
これにより、本実施形態では、命令要素の補完が行われ、ユーザ命令を構成する命令要素が揃うようになる。
付言すると、本実施形態では、一部の過去状況情報に対応付けられた実行済み命令に含まれる情報と、ユーザ命令に含まれる情報とを比較して、不足している情報を取得する。
付言すると、本実施形態では、質問生成部206が、不足情報取得部205により取得された情報を用い、新たな命令を生成する。
そして、このユーザからの回答を待つ。そして、命令を実行してもよいことを示す回答がユーザからあった場合、処理実行部208が、命令要素が補完された後のユーザ命令を実行する。
具体的には、上記の実行済み命令そのものを、新たなユーザ命令としてもよい。
この場合も、実質的には、ユーザ命令に対する命令要素の補完が行われた形となり、ユーザ命令が完全なものとなり、命令の実行が可能になる。
この処理例では、符号6Aで示すように、ユーザによって、最初に、「ライトの明るさを調整して」というユーザ命令がなされた場合を例示している。
この場合、まず、上記のとおり、テキスト解析部202が、このユーザ命令に含まれている単語を抽出する。この処理例では、「ライト」、「明るさ」などの単語が抽出される。
次いで、この処理例では、ユーザ命令の実行に必要な命令要素が不足しているため、不足情報取得部205が、命令データベース210を参照し、この3つの候補命令の各々が、実際に過去に実行された際の過去状況情報を取得する。
より具体的には、本実施形態では、まず、類似度把握手段としても機能する不足情報取得部205が、現在状況情報と過去状況情報の各々との類似度を把握(算出)する。次いで、不足情報取得部205は、この類似度に基づき、現在状況情報に最も類似している過去状況情報を特定する。
そして、最終的に、過去状況情報毎に加算結果を得て、この加算結果が最も大きい過去状況情報を、現在状況情報に最も類似している過去状況情報とする。
そして、不足情報取得部205は、取得したこの加算結果に基づき、現在状況情報と過去状況情報の各々との類似度を把握する。
この場合、この処理例では、命令データベース210から、この種類1で示す過去状況情報に対応付けられた実行済み命令を取得する。具体的には、この例では、「前列、ライト、明るさ、20%」という命令要素を含んだ実行済み命令1を取得する。
そして、質問生成部206が、この取得したこの命令要素を、ユーザ命令に追加し、命令要素の補完を行う。これにより、「前列、ライト、明るさ、20%」の4つの要素を含んだ、新たなユーザ命令が生成される。
そして、この例では、「はい」という肯定する回答がユーザからあった場合を例示しており、この場合、処理実行部208が、前列のライトの明るさを20%に調整する処理を行う。
この処理例では、まず、符号7Aで示すように、「Displayを切ってください」とのユーザ命令が、ユーザによりなされている。
また、この処理例では、現在状況情報として、中央のDisplayが起動され、さらに、ユーザがこの中央のDisplayを見ている、という情報が得られている。
そして、上記と同様、最も類似度が大きい過去状況情報に対応付けられている実行済み命令を特定する。
そして、上記と同様、この新たなユーザ命令をユーザに提示し、そして、この新たなユーザ命令を実行してもよいとの回答がユーザからあった場合、処理実行部208が、この新たなユーザ命令を実行する。
この場合、現在状況情報のみに基づいて、新たなユーザ命令(例えば、「中央のDisplayを切る」という新たなユーザ命令)を生成しても、ユーザの意図した命令が実行されるようになる。
このため、過去状況情報、および、この過去状況情報に対応付けられた実行済み命令は、必須ではなく、現在状況情報のみに基づいて、新たなユーザ命令を生成してもよい。
すなわち、上記では、命令データベース210に登録されている複数の過去状況情報の中から、過去状況情報の絞り込みを行い、絞り込み後の過去状況情報と、現在状況情報とを比較した。
付言すると、一部の過去状況情報に対応付けられ且つユーザ命令に含まれる情報を含んだ実行済み命令と、ユーザ命令とを比較して、不足している情報(命令要素)を取得した。
本実施形態のように、現在状況情報との比較の対象とする過去状況情報を、ユーザ命令に含まれる命令要素を含んだ候補命令(実行済み命令)に対応付けられた過去状況情報に絞り込むことで、このような事態(元のユーザ命令に含まれる命令要素を全く含まない新たなユーザ命令が生成される事態)は避けられる。
この比較例でも、まず、上記と同様、符号8Aで示すように、「Displayを切ってください」とのユーザ命令がユーザによりなされている。
そして、この場合、切る対象のDisplayが不明であり、この比較例では、符号8Bで示すように、「左側、中央、右側のDisplayがあります。どちらを切りますか?」との問い合わせが行われる。
そして、符号8Eで示すように、肯定する回答がユーザからあると、中央のDisplayが切られる。
これに対し、本実施形態では、Displayの選択のための質問、および、この質問に対する回答が省略される形となり、ユーザは、より少ない手順で、自身の希望する処理を行える。
そして、内容が一致する個別情報がある場合には点数を加算し、最終的に、加算結果が最も大きい過去状況情報を、現在状況情報に最も類似している過去状況情報とする。
上記のように、一部の個別情報について加算点を大きくすると(個別情報毎の加算点を異ならせると)、加算結果に差が生じやすくなり、何れの過去状況情報が、現在状況情報に最も類似しているかの判別を行いやすくなる。
そして、加算結果が最も大きくなる過去状況情報を、現在状況情報に最も類似している過去状況情報とする。
そこで、現在状況情報と比較される対象となる過去状況情報を構成する各過去個別情報については、予め重み付けを行い、一部の過去個別情報については、より多くの点数が加算されるようにすることが好ましい。これにより、加算結果に差が生じやすくなる。
より具体的には、設定部211が、現在状況情報を構成する現在個別情報と、過去状況情報を構成する過去個別情報とが一致する場合に加算される加算点を設定する。
より具体的には、本実施形態では、設定部211が、過去状況情報を構成する過去個別情報毎に、過去個別情報と現在個別情報とが一致した場合の加算点を設定する。
この場合、この個別情報と、特定のユーザ命令との関連度が高いと言え、この個別情報が現れる場合には、特定のユーザ命令をユーザが望んでいる可能性が高いと言える。
この場合、この個別情報についての加算点を大きくすれば、この特定のユーザ命令が、新たなユーザ命令とされる可能性が高まり、ユーザが意図する命令が実行される可能性が高まる。
ここで、重み付けにあたっては、複数の過去個別情報のうちの、一部の過去個別情報の重みを大きくする(加算点を大きくする)。言い換えると、過去個別情報と現在個別情報とが一致した場合の加算点を大きくする。
これにより、一部の特定の個別情報が現れた場合、加算結果が大きくなり、特定の個別情報が現れたことが、加算結果に大きく現れるようになる。
図9では、実行済み命令1が過去に実際に実行されたときにおける2つの過去状況情報を示している。
付言すると、図9では、過去に、「前列、ライト、明るさ、20%」という要素を含んだ「実行済み命令1」が2回実行され、さらに、1回目の実行済み命令1が実行されたときには、符号9Aで示す過去状況情報が得られ、また、2回目の実行済み命令1が実行されたときには、符号9Bで示す過去状況情報が得られた場合を例示している。
このような場合、現在状況情報に、「Display on」という現在個別情報が現れると、「前列、ライト、明るさ、20%」という命令をユーザは望んでいる可能性が高いと考えることができる。
これにより、現在状況情報に、「Display on」という現在個別情報が含まれている場合には(現在状況情報に含まれる「Display on」という現在個別情報と、実行済み命令1に対応付けられている、「Display on」という過去個別情報とが一致した場合には)、「前列、ライト、明るさ、20%」という実行済み命令1が抽出される可能性が高まるようになる。
本実施形態では、設定部211は、この過去個別情報毎の出現頻度に基づき、過去個別情報の各々についての加算点を設定する(重み付けを行う)。
そして、設定部211は、設定した加算点を、命令データベース210に登録する。より具体的には、設定部211は、過去個別情報、および、この過去個別情報に対応付けられている実行済み命令に対して、この加算点を対応付けたうえで、この加算点を命令データベース210に登録する。
本実施形態では、設定部211は、加算点を設定すると、この加算点を、対応する過去個別情報、および、この過去個別情報に対応付けられている実行済み命令に対応付けたうえで、この加算点を命令データベース210に登録する。
図10では、他の命令である実行済み命令2が実行された際における2つの過去状況情報を示している。具体的には、「前列、ライト、ON」という命令要素を含んだ実行済み命令2が、2回実行されることにより得られた2つの過去状況情報を示している。
この結果を踏まえると、「Display on」という過去個別情報は、上記図9にて示した「前列、ライト、明るさ、20%」という実行済み命令1への関連が高いといえる。
このような状況下では、「Display on」という現在個別情報が得られた場合、ユーザが希望している命令は、図9にて示した実行済み命令1(「前列、ライト、明るさ、20%」という命令)である可能性が高いと言える。
これに対し、一部の実行済み命令にて現れる過去個別情報については、この一部の実行済み命令への関連度が高い過去個別情報と考えることができ、実行済み命令を特定するための過去個別情報となりやすい。
以下、この両者に基づき重み付けを行う場合の具体例を説明する。より具体的には、上記実行済み命令1(図9参照)が実行されることにより得られた「Display on」という過去個別情報についての重み付けを行う際の処理例を説明する。
より具体的には、上記の例では、1回目の命令実行時、2回目の命令実行時の両者にて、「Display on」という過去個別情報が得られており、この場合、「Display on」の出現頻度は、「2」となる。
(式1)=log(総命令数/命令数(「Display on」が現れた命令数)+1)+1
また、図9、10にて示した例では、実行済み命令1、実行済み命令2の2つの命令が実行されているため、総命令数は2となる。
その後、この例では、上記の出現頻度(=2)と、命令数に基づき算出された値(=1)との積(=2)を得る。
ここで、この例では、過去個別情報の出現頻度が大きいほど、この積が大きくなり、また、命令数が小さいほど、この積が大きくなる。
次いで、設定部211は、設定した加算点を、「Display on」という過去個別情報に対応付け、さらに、この「Display on」という過去個別情報に対応付けられている実行済み命令1に対応付けたうえで、この加算点を命令データベース210に登録する。
本実施形態では、この際に、命令データベース210から、実行済み命令の各々に対応付けられた過去個別情報と、この過去個別情報に対応付けられた加算点とを読み出す。
そして、最終的な加算結果を得て、複数の過去状況情報の中から、一部の過去状況情報を特定する。
Claims (22)
- ユーザによる命令を取得する命令取得手段と、
ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得手段と、
前記状況情報取得手段により取得された状況情報である取得状況情報に基づき、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を取得する不足情報取得手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記状況情報取得手段は、ユーザが命令を行った際の当該ユーザの周辺の状況についての情報を取得し、
前記不足情報取得手段は、前記周辺の状況についての情報に基づき、不足情報を取得する請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記状況情報取得手段は、前記周辺の状況についての情報として、前記ユーザの周辺にある機器についての状況を取得し、
前記不足情報取得手段は、前記ユーザの周辺にある機器についての状況に基づき、前記不足情報を取得する請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記状況情報取得手段は、命令を行った前記ユーザの状況についての情報を取得し、
前記不足情報取得手段は、命令を行った前記ユーザの状況についての情報に基づき、不足情報を取得する請求項1に記載の情報処理装置。 - 実行済みの命令である実行済み命令と、当該実行済み命令が実行された際の状況情報である過去状況情報とを対応付けて保持する保持手段をさらに備え、
前記不足情報取得手段は、前記取得状況情報と前記過去状況情報の各々との類似度に基づき特定された一部の過去状況情報に対応付けられた前記実行済み命令に基づき、前記不足している情報を取得する請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記不足情報取得手段は、類似度に基づき特定された前記一部の前記過去状況情報に対応付けられた実行済み命令であって、前記ユーザによる前記命令に含まれる情報を含んだ実行済み命令に基づき、前記不足している情報を取得する請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記不足情報取得手段は、前記取得状況情報との類似度が最も大きい前記過去状況情報に対応付けられた前記実行済み命令に基づき、前記不足している情報を取得する請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記不足情報取得手段は、前記一部の過去状況情報に対応付けられた前記実行済み命令に含まれる情報と、前記命令取得手段により取得されたユーザの命令であるユーザ命令に含まれる情報とを比較して、前記不足している情報を取得する請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記取得状況情報と前記過去状況情報の各々との類似度を把握する類似度把握手段を更に備え、
前記類似度把握手段は、前記取得状況情報に含まれる個々の情報である取得個別情報の各々と、前記過去状況情報に含まれる個々の情報である過去個別情報の各々との一致、不一致に基づき、当該取得状況情報と当該過去状況情報の各々との類似度を把握する請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記類似度把握手段は、前記取得個別情報と前記過去個別情報との一致数に応じて加算点の加算回数が増える加算処理を行って、前記過去状況情報毎に、加算結果を取得し、取得した当該加算結果に基づき、当該過去状況情報の各々と前記取得状況情報との類似度を把握する請求項9に記載の情報処理装置。
- 前記取得個別情報と前記過去個別情報とが一致する場合に加算される前記加算点を設定する設定手段を更に備える請求項10に記載の情報処理装置。
- 前記設定手段は、前記過去状況情報を構成する前記過去個別情報毎に、当該過去個別情報と前記取得個別情報とが一致した場合の前記加算点を設定する請求項11に記載の情報処理装置。
- 前記設定手段は、前記実行済み命令が複数回実行されることにより得られた複数回分の前記過去状況情報における、前記過去個別情報の出現頻度に基づき、当該過去個別情報についての前記加算点を設定する請求項12に記載の情報処理装置。
- 前記設定手段は、前記出現頻度が大きい前記過去個別情報ほど、前記加算点が大きくなるように、当該過去個別情報についての当該加算点を設定する請求項13に記載の情報処理装置。
- 前記保持手段は、前記実行済み命令と前記過去状況情報とを対応付けて保持するとともに、当該実行済み命令と、当該過去状況情報を構成する前記過去個別情報の各々とを対応付けて保持し、
前記設定手段は、前記過去個別情報毎に、当該過去個別情報に対応付けられた前記実行済み命令の数である命令数を把握し、把握した当該命令数に基づき、当該過去個別情報についての前記加算点を設定する請求項12に記載の情報処理装置。 - 前記設定手段は、把握した前記命令数が小さくなるに応じて前記加算点が大きくなるように、当該加算点を設定する請求項15に記載の情報処理装置。
- 前記不足情報取得手段により取得された情報を用い、新たな命令を生成する生成手段を備える請求項1に記載の情報処理装置。
- ユーザによる命令を取得する命令取得手段と、
ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得手段と、
前記命令取得手段により取得された命令の内容と、前記状況情報取得手段により取得された状況情報である取得状況情報とに基づき、ユーザによる前記命令に基づき行う処理の内容を決定する決定手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記決定手段は、前記命令取得手段により取得された前記ユーザの前記命令の内容を含んだ実行済みの命令に基づき、前記処理の内容を決定する請求項18に記載の情報処理装置。
- 実行済みの命令と、当該実行済みの命令が実行された際の状況情報である過去状況情報とを対応付けて保持する保持手段をさらに備え、
前記決定手段は、前記ユーザの前記命令の内容を含んだ実行済みの命令であって、前記取得状況情報と前記過去状況情報の各々との類似度に基づき特定された一部の過去状況情報に対応付けられた実行済みの命令に基づき、前記処理の内容を決定する請求項19に記載の情報処理装置。 - ユーザによる命令を取得する命令取得機能と、
ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得機能と、
前記状況情報取得機能により取得された状況情報である取得状況情報に基づき、命令の実行に必要となる情報のうちの不足している情報を取得する不足情報取得機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。 - ユーザによる命令を取得する命令取得機能と、
ユーザが命令を行った際の状況についての情報である状況情報を取得する状況情報取得機能と、
前記命令取得機能により取得された命令の内容と、前記状況情報取得機能により取得された状況情報である取得状況情報とに基づき、ユーザによる前記命令に基づき行う処理の内容を決定する決定機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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